運輸委員会 第7号
- 発言数
- 92 件
- 登壇者
- 10 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1964/02/14
会議録
○川野委員長 これより会議を開きます。 日本国有鉄道の経営に関する件について調査を進めます。 質疑の通告がありますので、これを許します。山口丈太郎君。
○山口(丈)委員 私は先日国鉄の事故について御質問を申し上げました際に、二、三その事後の処置をどうされるかについて質問をいたしておいたわけでありますが、それについてその後の事後処置をどうされておるか、重要な点について二、三だけ御質問を申し上げたいと思います。 大体列車の脱線事故というのは、これば平常の状態において脱線をしておるというのは主としてどういう列車種類があるか、これをひとつ聞かせてもらいたいと思います。
○川上説明員 ただいまの御質問は貨車についてでございますか。
○山口(丈)委員 質問の意味は、貨車、電車あるいは電動機による牽引列車、このうちどれが一番多いかということです。
○川上説明員 ただいまどの種類が一番多いかという数字を持っておりませんが、山口先生の御質問の意味は、原因がはっきりしていない。つまりその競合とかそういうものでございますと、貨車が一番多い。 〔「委員長、議事進行。定足数がない。こんなことではだめだよ、ちゃんと整理をつけなさいよ。不謹慎きわまりない。法案審議以外は出てこない、そんなことではだめだ」と呼ぶ者あり〕
○山口(丈)委員 そこで、そういう列車別のこういう脱線の事故というものは、もっと即座に答えられる数字というものは、ちゃんと日常整理されていなければならぬと思う。ここに放漫なことをやっていることが、この答弁一つを見ても明らかですよ。どういう種別の列車が脱線事故を起こすかということを常に観察して、そうしてその対策を立てておかなければならぬ。それに多いと思いますというような、そんなずさんな事務管掌がありますか。そんなことをやっていたらいつまでたったって、私は国鉄の脱線事故は防げないと思います。野放しで管理をやっていることは明らかじゃないですか。人の生命、財産を預かる交通機関を運営している人たちが、そういうことについても何ら掌握していないということは、それ自体全くもって国鉄は業務の管理についてこれは無関心である、野放しである、こういうふうに言われてもいたし方がありませんよ。一体その対策というものは緻密に立てておかなければならぬ問題ですけれども、これは運輸省としてどういう監督をしておるのですか、鉄監局長からその管理、監督についてお聞かせ願いたいと思う。安心して乗れませんよ。 〔「だめだよ。委員会を構成してないよ。委員長、休憩」と呼ぶ者あり〕
○廣瀬政府委員 運輸省といたしましては、国鉄の事故があるたびに事故状況を詳細に徴しまして、内容を検討して、そのつど指示を与えておるわけでございます。特に重大な事故につきましては、その性格がきわめて重大であり、内容の悪質なものにつきましては、監査委員に特別監査命令等を出して、原因の究明等を徹底的にいたしまして、対策を立てさせておるというのが実情でございます。
○山口(丈)委員 いつも聞く答弁は、事故が起きたならば、そのつどやっていると言う。それじゃ防げぬじゃありませんか。事故が起きたということは一つの参考であって、平常の状態において常に的確な管理をする必要があるのです。事故が起きて、人が何百人か死んでしまえば、それがもとに戻りますか。ですから、事故が起こるまでにちゃんとその対策を立てなければならぬ。だから、私はこの前のときに質問をしたのです。そういうずさんなことではいけませんよ。根本的に、平常な状態のときに的確な指示を与えて、どういうふうに事故を未然に防ぐかということに主力を注がなければならぬのに、事あるごとに、いや、予算が足りませんとか、施設の改良費が足りませんとか、そんなところへばかり逃げてしまう。平常からどういう的確な管理使用をいたしておりますということが明確にならなければ、国民は安心して汽車に乗れぬじゃないですか。あなた方は、そんなことでよう電車や汽車に乗れますな。 私鉄関係でも、事があれば運輸省からなんじゃかんじゃと文書が来ますが、あんなものは文書にすぎませんよ。そんな文書で事故が防げると思いますか。一年じゅうにどれだけ大きな犠牲を払っているのですか。そういうことではだめですから、もっと——よしんばその事故を参考にして安全運転の措置をするにしても、これだけ事故が起きたら、もうすでにわかっているじゃありませんか。一体何をしてますか。だから、私はこの前の質問のときに、改良工事がおくれておるの、近代施設が整っていないからのと、そんな申しわけが立ちますかと言うたのです。そこを言っているんですよ。何ら措置していないじゃありませんか。そういうことじゃいけませんから、もう事故がどういうふうにして起きたかの原因については究明されているはずです。七十年もの歴史を持っていて何をしているのですか。おざなりなことをやっていてはだめですよ。 次に、国鉄当局にお伺いしますが、さきの質問において、列車の編成については十分の注意をしなければならぬ、特に貨車の脱線事故は非常に多い、そのために貴重な人命が失われておる。これはただせり上がりがどうのこうのと、そんなことの問題じゃありません。根本的には列車の編成が合理的でないからです。これを技術的に説明をすれば、たとえば満載した貨車があります。うしろと前にはからの貨車がある。そうすると、ブレーキは車軸を中心にしてシューはぎっしりかむ、正常な状態において車輪に接触する。そういうことになれば、これがノーマルな形におけるブレーキのきき方ですよ。荷を一ぱい積んで、むしろ超過したような荷物を積んだときには、車体が下がることは理の当然です。そうすれば、摩擦係数が少なくなる。摩擦係数が少ないということは、ブレーキがなまぎきということになるじゃありませんか。しかも、その貨車は、自重だけではなくて、積載しておる荷物の目方とが混合して、それにスピードが加わっておるのだ。だからブレーキがきかないで突き上げるのはあたりまえじゃありませんか。片一方はノーマルな状態においてブレーキがきいておる。片一方は、ノーマルな状態においては、きいてない。そうすればせり上がるのは当然の話じゃありませんか。大体そんなことが解明できぬはずはない。したがって、列車の編成というものには、非常な注意を要すると私は言っておるのです。こんなことはあなた現場で実際にハンドルを持たなくたってようわかるじゃありませんか。 その列車編成の責任は一体だれがやっておるのですか。
○磯崎説明員 列車編成についての、いま先生のおっしゃった、たとえば盈車、空車あるいは緩急車をどこへつけるかということは、本社の規則がございまして、その規則によってやっております。ただ実際にその規則の適用を受けまして各操車場におきまして列車編成をするのは駅長の責任でありますが、実際には操車掛がやっております。
○山口(丈)委員 規則によってやっておるとかなんとか言いますけれども、その規則によってやったことが、こういうせり上がりやその他脱線事故の原因になるとすれば、これはちゃんとそ訂に適合するように変えるべきじゃありませんか。積載貨物の目方は昔とは相当違っております。だから、もし規則があるとするなら、その規則は適合していないということを証明しているじゃありませんか。その規則を改正する点はどうするのか、それを聞かしてください。
○磯崎説明員 その規則の中には、昔からやっておるものもございますし、またいろいろな具体的に起きた事故によって新しくいろいろ検討し直して、規則を直す場合もございます。したがって、先生のおっしゃったように、盈車と空車の連結の問題その他につきましては、そのつど、もし経験的に見てまずいことがあれば、すぐ規則を変える、あるいは事前に研究所におきまして、盈車、空車の問題、脱線理論等の問題は相当研究いたしまして、そうしてその研究の結果をもとに現実に事故が起こる前に規則を改正するということは始終やっております。そういう根本的な研究は、研究所の中において脱線専門の研究室を置きまして、そこで実地検証、実地の研究あるいはいろいろなモデル等を使いまして検討しておるわけでございます。いろいろな研究をしながらも、その中でまたこういった事故が起きてくるということは、やはりいろいろの研究の十分でなかった点などがたくさんあると思います。今後そういう点につきましては、できるだけ研究機関等の充実をはかりまして、事前の事故防止ということは徹底的にやらなければいけないというふうに考えております。
○山口(丈)委員 これは規則によってやっておると言っても、言いのがれにすぎませんよ。そんな通り一ぺんのことでは、人命をもとに戻すわけにはいかぬのですから、こんなことは言いのがれであって、今日の事態に対応する答弁ではないです。 それからもう一つお尋ねしますが、その規則とかなんとかにこだわることなく、いわゆる積載車と空車との混合列車というものは極力それを排除するなり、それから積載車と積載車の間に空車を置くというようなことは、列車の編成上極力これを排すべきだと思うのです。いままでそういう措置はやっておられたのですか。それは規則のままほったらかしですか。
○磯崎説明員 貨物列車の編成にあたりまして、盈車と空車を全部分けるということは、現在の輸送量からいって、国鉄の中では目下実施が非常に困難です。たとえて申しますと、現在の貨車は大体空車地帯と盈車地帯がきまっておりますけれども、やはり空車地帯に盈車がくることもありますし、あるいは盈車地帯に空車がくることもあります。空車は空車、盈車は盈車で完成した貨物列車をつくるということは、たとえば北海道の石炭輸送のごとく山元から港までは全部盈車である、逆に港から山元に帰る場合には全部空車である、こういう非常にはっきりした輸送ができる場合はもちろんやっておりますけれども、たとえば東海道のように空車も盈車も上下に向かって両方流れるという場合に、空車は空車、盈車は盈車と分ける必要があるということは、貨物列車の本数が非常にふえることになりますし、現行法では非常に困難かと思います。しかしながら先生のおっしゃいましたように、盈車と空車の連結位置の問題等につきましては十分慎重な注意を払いまして、たとえば盈車と盈車の間に空車を連結するごときにつきましては、注意その他によって連結位置の指定、あるいは積載貨車等にあっては連結の禁止等いたしております。
○山口(丈)委員 私は常に特に貨物列車の編成を見ておるわけであります。これは特に注意して見ているのです。ところがあぶなくてしょうがない。とにかく三両、四両空車がある。そしてそのうしろに満載の、しかも鉄など積んだ満載をした貨車がつないである。またそのあとには空車がある。あんなものは手間をきらうからああいうことになるのじゃないかと思うのだが、ちょっとの手間を入れればああいう無謀なと思われるような列車の編成は、これはないはずですよ。あなた方は規則で通り一ぺんのことをやって、それで済むと思っていらっしゃるかしらぬけれども、第一現場の責任者はもっと責任のあることをやれというのはそこなんです。これは規則にもないですが、そんなことをやっていれば、これは脱線するにきまっていますよ。私はそれだから言うのです。お望み次第でいつでも脱線させてあげましょうということを言うのです。そんなめちゃな編成がありますか。今後そういうものを解決される、厳重に改善してもらわなければならぬと思うが、御意思がありますか。
○磯崎説明員 いままでの貨物輸送のやり方は、たしか先生のおっしゃったように、着駅中心で、列車を編成しているわけでございます。したがいまして、着駅の中で同じ駅につく荷物が空車の場合と盈車の場合と両方ある場合には、いまおっしゃったようなかっこうで編成される形になるわけでございますが、それは主として輸送の能率向上の意味から着駅中心の編成をやっておったのを、やはり今後少し別の角度から盈車と空車の問題、あるいはタンク車等非常に長い、あるいは三十トンの貨車と小さい貨車の連結の問題、そういった運転上の角度から列車編成の問題をもう一ぺん考え直す時期に来ていると思います。したがって、その点について十分研究いたしまして、また机上の研究だけでなしに、研究所等におきましても十分詳しい実質的な研究をいたしてまいりたいと考えております。
○山口(丈)委員 私はなるほど企業採算中心の運営をしなければならないようになっておる事態はわかるが、だからといってこういうような編成がされておるのは、いわゆる合理化による人員の手不足ということも大いに響いておるんですよ。だから、こういう結果になる。したがって、これは十分に考慮してもらわないと、人命に関する問題ですから、まず第一列車の編成について強く要望しておきます。 その次に、私は前の質問で言っておいたのですけれども、その後いわゆる貨車と客車とではその車両の重心というものが違っています。これはお認めになると思うのです。客車は、特に電車などは下に重心があります。だから曲線での速度はよほどの速度をもってしましても脱線はしない。ところが貨車になりますと重心が上にある。しかも人間よりも重いものを積んでおる。そして理論上その曲線に対して最高速度が六十キロなら六十キロという速度が許されるとしても、これはこの雑多な列車が走っているときに、何ぼ緩慢であっても、Sカーブなどのときには、各列車によって、その列車の種別によって、大まかに言って、少なくとも客車と貨車ぐらいな列車の制限速度の相違というものをやはり出しておく必要がある。それを一蓮托生にやるというところに、私は非常な危険性があると思う。これについてどういうようにお考えですか。
○磯崎説明員 たいへん専門的な御質問なので、専門家からお答えさせていただきます。
○宮地説明員 御指摘の点は全く同感でございまして、鶴見事故技術調査委員会という国鉄に設けました機関におきましても、その点につきまして今後大いに検討する必要があるというふうな議論がなされております。したがいまして、もし今後貨物列車の速度をさらに向上させようということであれば、ボギー貨車のほうに持っていくというふうに方向づけを現在いたしつつございますし、また現在の貨物列車につきましては曲線等の関連におきましてもっときめのこまかい速度制限その他をこれから検討する所存でございます。
○山口(丈)委員 もういまに始まった新しい鉄道じゃないでしょう。ですから、いま研究していますなんというようなことは、これはもうそんなものはおそいんだよ。こんなものは力学的に言ったってちゃんとがかっていることじゃないですか。それをまだ研究するの、へったくれのなんて、そんな段階とこれは違いますよ。そんなことを言っているから、だから重大事故が続発するんですよ。こういうところに私は言いのがれのできない責任があると思うのです。早急にそれを実施しなければ過去の犠牲者に対して霊を慰めることはできませんよ。早急にそれを実施する考えがあるのかどうか。いま研究しておるなんということじゃ済まされぬ。どうですか。
○宮地説明員 現在の曲線につきましては、その曲率半径の大きさによりまして、もちろん経験的にまた理論的に見ましたいろいろなスピード上の制限は設けてございます。もちろんその設け方は、貨物列車を主体にいたしましてきめたものでございますが、これは旅客列車について申しますと、たとえばこの前鶴見事故の起きましたカーブにつきましては七十五キロという制限を設けておるわけでございます。ところが貨物列車につきましては、そういったカーブの大きさいかんにかかわらず、総体的に六十五キロというもっと低い値で制限いたしております。そういう意味でいままでわれわれといたしましてはそれで十分であると考えておりました。しかし、現実に事故が起きております。その点は長い経験によってきめたものでございますけれども、あらためて慎重に検討する必要がある、こういうことでこの問題を今後扱っていきたいというように考えております。
○山口(丈)委員 いまの御答弁で大体了承しますが、再検討願いたいと思います。 Sカーブである場合に、第一カーブと第二カーブを別々に見ておられるのか、あるいはその場合に第一カーブと第二カーブを一つのカーブと見て制限しておられるのか、それとも別々の観点に立ってその局所についてのみの制限をしておられるのか。
○宮地説明員 いまのお尋ねの問題は、個々のカーブについていままでは考えておりました。したがいまして、Sカーブを設定いたします際にも、個々カーブとして、ここまでは許容できるというものを合わせまして、ただそのカーブとカーブとの間に直線部分というものを、安全にカーブを通過しまたカーブに入るというようなことのために必要なだけの長さをとる、こういうような考え方で設定しております。
○山口(丈)委員 これは第一カーブと第二カーブの間の距離にもよりますから、もちろん画一的には言えません。しかし、少なくともこういうようにほんとうのS字のようなカーブについては、その個々のものじゃなくて、第一、第二を全体的に規制すべきだ。そうしないとこれは危険ですよ。なぜならば、御承知のとおり、カーブには一定の勾配がつけてあります。それの復元するときが一番列車はあぶないのです。復元してすぐまた逆のカーブにかかる、そうすると荷物は中で大へんな動揺をしているのです。そのときに荷くずれがしたり片寄りしたりするのです。ですからそれはやはり一つのカーブとして規制しておく必要があるのです。それをやらないと私はたいへんなことになると思うが、どうですか。
○宮地説明員 御指摘のとおりと考えております。あの鶴見事故のあと行ないました試験におきましても、第一のカーブから直線部分に入りまして第二の反対側に入るカーブに至ります間に、ある程度のローリングが起きております。そういったことはまさに先生のおっしゃることを裏づけしておるのではなかろうかということで、今後はこういつたSカーブにつきましては、これを一つのカーブとしていろいろな速度制限その他を検討するように、技術調査委員会でやっていきたいと考えております。
○山口(丈)委員 これも私が質問して御答弁で検討される、たいへんけっこうですけれども、いままでこういうことが検討されないというのでは、何のために審議会をやっておられるのかさっぱりわけがわからぬ。ですからこれは極力それをやってもらいたい。いままで私の質問した点についてはわかり切ったもので、技術的に見たって何から見たってわかり切ったことなんですから、こういうことをそのままにしないで、ひとつ十分にその対策、処置をしてもらいたい。 それからもう一つは荷物を積む、これが完全に積載されておるかどうか、こういうようなことを監督しておられると思うのですが、これはだれが責任を持ってやっておられるのですか。
○磯崎説明員 特殊な貨物あるいは一トン以上の貨物でもって中で動く可能性のあるもの、これは検車区長にやらせております。そうでなしに、積みつけ状態を見て目でわかるものは貨物掛が責任を持って積みつけをしておる、こういう二本立てになっております。
○山口(丈)委員 私はそこに危険があると思うんですよ。これは責任云々はしませんけれども、荷物の片寄りが起きないようにすること、荷くずれがしないようにすることは、だれか一人が責任を持ってやらないといけないと思うんですよ。そうでなければ、これはおれのところの所管ではないのだ、おれのところの所管ではないのだということで、往々にして官庁の仕事と同じような形に流れてしまう。そうすると一体だれが責任を持っておるのかわけがわからないことになる。そうでしょう。だからこれは一人が責任を持たなければいけない。だからこの間の検査はあくまでも厳重にやらなければいけない。たとえば同じ一トンの目方のものでも、鉄棒の一トンは貨車の中に入れればあちらにころびこちらにころびいたしますけれども、綿なんかを積むときには貨車が一ばいになって荷動きがしない。そうでしょう。そうすると、あれは一トン未満だからおれの所管ではない、ところが片一方のほうは、いやあれはもう検車区長がやってくれるものだと思っておるということになると、わけがわからないじゃないですか。 それから、そういう荷動きのする荷物については、これはただ積んでそのままなんですよ。ああいうことは危険ですよ。なぜもっと早くそれを固定化する処置をちゃんとしないのですか。これを固定化するようにしなければ、荷物がゆれるのはあたりまえじゃないですか。しかもカーブにおいては、どんな荷物を積んでおろうとも同じ速度で走っておる。どうですか、そういうものを防止するためにどういう方策をとろうとしておるのですか。
○川上説明員 貨物の積みつけの要領につきましては、ただいま一般的なことは副総裁が申されましたが、これには貨物運送規則というものがございまして、これに大体の規定がしてあります。そのほかに貨物の積みつけ方標準というのがございまして、これは従来の荷姿のものにつきましては図面までつけまして、緊縛方あるいは荷動きがしないように非常にこまかく規定をしてございます。 それから先般のように、新しく荷物ができまして、従来の標準にないようなものは、その会社と発送します駅とが立ち会いで一応の荷姿を定めました上で試運転をいたします。その試運転の結果を見まして、それでよいという判断をした場合には、その荷姿でやる。もしその場合に荷くずれなどがございました場合には、それをさらに処置をいたしまして、もう一回やってみるというふうなことをやっております。先般の場合におきましては、亜鉛板をもともとはばら積みをしておったのでありますが、これを積みつけるのにフォークリフトを使うようになりましてから、大体一本のバンドで縛るようにいたしましたので、その場合に大牟田から八幡までの往復の試運転をいたしまして荷姿をきめたわけであります。その場合にも一個の荷姿が少しくずれますので、ハンドを二本ふやしまして、従来それでやっておった。ただこの試験をいたしましたのは木造の床の貨車でございまして、現在鉄板の床の貨車が約二割くらいございますが、それについてはやっておらなかったわけであります。今回脱線いたしましたのは鉄板の貨車でございまして、その点の検討が不十分であったことは申しわけないと思っておりますが、従来大牟田から約千両ばかり関東地区に輸送しておりますが、その中で二百両が、従来の記録を見ますと鉄板の貨車であったわけでございます。その到着の話は、これは正確ではございませんが、到着駅で聞き込んでおるところでは、それほど荷がくずれていなかったということで、そういう点も比較的安心しておりましたのが非常な間違いのもとだと思いますので、荷くずれ防止委員会というのが前からございまして、荷くずれについては常に新しいケースができますと検討しておりますが、せんだってそこではっきりした荷姿をきめるまでは、とりあえず鉄板の床の貨車の使用を、この間の亜鉛板につきましては禁止をいたしております。そしてそこで結論が出ましたら、どういうばりをかうか、あるいはどういうバンドをするかというようなことをきめてから、鉄板の床のものを使用したいと思います。
○山口(丈)委員 車両の近代化はあなた方自身のところで進められておる。それならば、こういう車両をつくれば、これに対応して、どういう荷物を積載しても安全かまで当然あなた方は研究して、適切な処置をするのが責任じゃないですか。それを野放しにしておいて、手落ちでありましたと言っては事済まされませんよ。ただこの問題だけではありませんよ。今後もどんどんと新しい構造によって車両が作成されておるのですよ。それにこういうところに手落ちがありましたなんということはとんでもない話だ。それをなぜ事前にやらないのですか。事故が起きてから、あとで悔やんでみたってしょうがないじゃないか。そういうずさんなことをして、ただ車両の近代化だの、やれ合理化だの、そんなことばかり言ったってだめですよ。人命、財産というものは一番とうといものだということはだれもが口にすることじゃありませんか。そうしておいてこういうことは許されぬと私は思う。 次にもう一つ重要な指導の点について私は尋ねますが、これは曲線で六十キロなら六十キロ、四十キロなら四十キロと制限がしてある。そうすると、どこで制限速度に合わせるように運転操法を教えているのですか。これをひとつ伺っておきたい。
○宮地説明員 その速度制限があります個所へ入ります前に、その速度まで落としましてから入る。それから最も注意いたしておりますのは、その速度制限の個所を完全に最後尾の車が抜け出たことを確認いたしまして、その上でスピードアップをするというような指導の仕方をいたしております。
○山口(丈)委員 それはきわめて常識的な当然あるべきことなんです。それが守られなければたいへんなことになりますよ。だけれども、どうも見るところでは国鉄の運転指導というものはずさんだ。私は実際に乗ってみて、絶えず調べています。どこの車両でどういう運転操作をやっておるか。大体十人が十人、十列車に乗る、そうすればその七人、八人までがやっておることを知れば、大体全部と見てよい。これはこれ以上触れませんけれども、いま言われた常識的なことをもっと厳重に指導すべきだと私は思うのです。これはなっていませんよ。電車や汽車というものは軌道を走っておるのだから、動かすのはこんなもの簡単ですよ。しかし運転と動かすということは違うのだ。大きいことは言わぬけれども、ほんとですよ。動かすのはだれでも、三つ子でも動かす。けれども、運転ということはなかなかそんな簡単なことにはいかない。平素から言われたことをもっと厳密に守っていただきたい。そういう指導をしてもらいたい。そうでなければ、こんな脱線事故は相次ぎますよ。そうして事故が起きたときに、施設は予算が足らぬからとか何だとか、過密ダイヤとか、そんなことを言うならば、一線一日一本走らせておけば事故は起きない。そんなことで許される鉄道の使命ではない。過密ダイヤになるのはあたりまえです。ダイヤを拝見いたしましたが、あんなものは常識ですよ。たいしたことはない。平素からあなた方がもっと適切なそれに対応するだけの処置をしてもらわなければいけない。 運輸省に一つだけお尋ねしておきますけれども、この事故統計総括表を見ますと、国鉄、私鉄の事故の件数は、それはキロ数に直しても何に直しても国鉄は少ない。ところがよく調べてみると、私鉄、軌道その他では、自殺死亡までが事故として包含されておる。一体国鉄では自殺事故その他を含めてどういうことになっておるのですか。事故のうちにもちろん入れないということですか、全然抹殺しておるということですか。自殺事故についても未然に防止し得る可能性のあるものもないとは言えないのです。その場合にこういうあらわし方というものは私は誤解を招くと思うのですがどうですか。——即座に答弁ができなければ、数字のことですからあとでひとつ参考のために、事故による死亡とそれから自殺その他不作為による死亡件数、死亡数、これをひとつ資料として出してもらいたいと思うのです。 以上で私は概括的に質問を終わりますが、いま私が質問申し上げましたのは、これは早急に国鉄当局として考えてもらわなければならないものばかりです。そしていま研究をされておるとか何とかいう段階にあるものばかりであって、固定して私に満足のいく答弁のあったものはない。これは運輸大臣、大臣にひとつ申し上げておきますが、ただ事故が起きたときの監査とか何とか、それは必要でありましょう。必要でありましょうけれども、しかしいま私が申し上げたことを、議事録が出ましたら一ぺん調べて、運輸省は監督官署としても的確な指導をしていただきたいと思いますが、御所見をひとつ伺っておきたい。
○綾部国務大臣 御趣旨のとおり従来もやっておりますが、今後一生懸命やります。
○山口(丈)委員 終わります。
○川野委員長 久保三郎君。
○久保委員 私は簡単に国鉄に限った事故の問題でお尋ねをしておきたいと思います。言うまでもございませんが、機会をあらためて陸海空全体の事故の問題を討議したいと思いますが、いま申し上げたように、限られた時間でありますから、当面国鉄の事故、特に先般一月二十九日に運輸大臣に答申のありました国鉄の監査委員会の鶴見事故に関する監査報告書に基づいてそれぞれの所見を伺うわけであります。 全体として運輸大臣はこの報告を受けられたわけでありますが、これに対して具体的な措置をおとりになっておりますか、いかがですか。
○綾部国務大臣 まだもらいまして日にちがそうだっておりませんので、よく読みまして、調査して適当な指示をいたしたいと思います。
○久保委員 それじゃ報告書は全体として御検討はいただいたのですか。
○綾部国務大臣 大体検討いたしております。
○久保委員 それは運輸省のもちろん鉄監局で御検討いただいていると思うのであります。そこで鉄監局長おられますが、これはどういう部署でこの報告書はいわゆる検討をされておりますか。
○廣瀬政府委員 特別監査報告をもらいまして、私どもこの報告をきわめて妥当であるというふうに考えまして、国鉄はこの監査報告の趣旨に従って事故防止につとめるように二月六日に通達をしてございます。
○久保委員 そうしますと、大臣が具体的な措置というのはそういうのだろうと思うのですが、まだ個別にというのではなくて、総括的にこの報告書によって措置を講じろという通達は出しておる、こういうことなんですね。しかし、それは御検討の結果でありましょうが、この中で幾つか大きな問題があると思うのですね。国がとらねばならぬ政策があります。その一つの例といたしまして、この報告書の二十七ページでありますが、ごらんいただきたいと思います。二十七ページの中ごろで、これは(8)でありますが、踏切り事故について言及をいたしております。中段から読み上げますれば、「特に、踏切の立体交差化、統廃合および交通規制については、関係ある省庁および地方公共団体の協力がなければ実施が困難な状況にあるので、閣議決定等の強力な措置を要望すべきである。」こう書いておりますが、国鉄はこれは指示されてもお話になりません。これは言うならば、運輸大臣そのものの責任でありますが、これはどうおとりになっておりますか。
○廣瀬政府委員 現在踏切の立体交差あるいは統合整理というものは、国鉄、私鉄を問わず、強力にやってまいったのでございます。従来も関係の省庁が非常に協力的でございましたが、最近特に建設省あるいは警察庁というものが非常に私どもの考え方に全面的に同意をしてくれまして、個々の問題につきましてはかなり地元の関係その他でむずかしい問題もございますが、方針として、あるいは態度としては非常に最近協力的にやってもらっておりますので、各関係の省庁間の協力関係というものは最近特にうまくいっているように考えております。なお、閣議決定等の措置をいかにすべきかということは、今後至急検討しなければならぬというふうに考えております。
○久保委員 鉄監局長からは関係各省庁間の連絡はたいへんうまくいっているようにお話がございました。この監査報告に指摘されているのは、うまくいっていないから閣議決定というような強力な措置が必要だろう、こう述べておられるのであります。これは鉄監局長、こまかいことを御存じないと思うのでありますが、たとえば立体交差が、いわゆる踏切道改良促進法ができて、ことし三十九年でもう三年目になります。おおよそ第一次指定はこの三年で完成するはずでありますが、必ずしもそのとおりになっておりません。ましてや第二次指定のごときは、指定はしたが工事は中途であるとか、あるいは指定のやり方にしても、国鉄あるいは私鉄とその道路を管理所有するところの地方公共団体あるいは建設省、こういうものの調整というのは必ずしも円滑にはいっていないと思うのですね。でありますから、ともすれば立体交差化の予算は余すといっては誤弊があるが、余る傾向が最近見受けられているのが事実であります。でありますから、これは踏切道改良促進法を手直しするということも一つであります。これはわがほうで前回出しておりますが、近くまた出しますけれども、これはそこまでは言及しておりませんが、統廃合についてはそういう法文も実際は持っております。それからもう一つは、閣議決定というのは、協力がなければ実現が困難だ、こう書いてありますが、この監査報告にけちをつけるわけではありませんが、実際はそれだけではないのです。国のいわゆる強力な施策が必要だということは、財政的な必要が一つあるわけですね。そういう意味を含めて、私はこの踏切の問題についてまず国鉄に要望するというか、この指示を与える以前にこの問題は閣議決定に近く持ち込むべきだと思うのですが、運輸大臣、いかがでしょうか。これは詳細に御検討いただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○綾部国務大臣 適当な時期に私もあなたと同様に閣議に申し込みたいと思います。
○久保委員 いずれお申し込みになったならば、この委員会でひとつ御発表いただきたいのであります。 もう一つは、国鉄の全体もそうでありますが、道路や港湾も五ヵ年計画ということで閣議決定になっているのですが、ところが安全その他については全然政府が責任を持つというふうな方式はとられておりません。だから、言うならば閣議決定に持っていくというのは、踏切道の改良促進を道路、港湾と見合ったような、政府の責任を明確にした財政措置と計画を織り込むべきだと私は思うのです。そういう点まで考えていくべきだと思うのですが、あなたはどうでしょうか。
○綾部国務大臣 そういう閣議決定に持ち込む以前に、国鉄のあり方その他につきまして、幾たびか申しますように、速急に国鉄をどうすればいいのかという基本問題について内閣に調査組織をつくるようにいま要望いたしております。それによりまして主として予算不足による点等をひとつ見きわめまして、その予算不足をどういうようにして補うか。四十年度にはどういうような予算編成方針になるかということがきまると思うのであります。それを至急に内閣にこしらえてもらうように要望して、過日も官房長官にその促進方を申し込んで、官房長官も一生懸命やってくれていると私は思っておりますが、まだその発表になっておりません。そこで、それには国鉄は予算の編成のときに予算を出しても、大蔵省がかってにと申しては語弊があるかもわかりませんが、財政の都合で大蔵省の欲するようにわれわれの主張と相いれない点でも削減することがありますものですから、今後の財政措置につきましては、大蔵省当局を一緒に入れて研究しなければいかぬということは、この前の予算の削減にあたりまして、党からの要望もあるし、われわれもそういうように感じておりましたので、特に閣議に、その記録をとどめまして、早急に、少なくとも四十年度の予算編成に間に合うように、ひとつ結論を出したいと、いま委員会の設置を要望中でございます。
○久保委員 国鉄全体の問題についてはいま大臣からお話があったとおり、政府は進めておるそうでありますが、この問題に言及しておるわけではないのであります。この問題については、私ども近く今国会にわれわれの考えを提起したいと思うのであります。この問題は別にしまして、踏切道改良促進法というものを、先ほど申し上げたように道路や港湾と同じような形に、政府が責任のあり場所をきっちりきめたものにもっていく必要がある、こういうことを閣議のほうにも持ち込んでいただいたらどうかということを、いまさしあたって申し上げているわけであります。
○綾部国務大臣 それは根本問題と非常に関連がございますから、さらに検討いたしまして、御趣旨に沿うようにいたしたいと思いますが、その以前に、内閣の調査会と申しますか、におきまして、そういういろいろな問題を抜本的に研究する必要を私は痛感いたしまして、さように申しております。
○久保委員 抜本的にというのは、国鉄自体というだけではございませんで、踏切の問題は、御案内のとおり、関係各省庁がございます。たとえば、ささやかな国鉄の計画自体もそのとおりうまくいかないというのがここに指摘された事項でございますから、これは早急に国鉄の問題全体と切り離しても、先ほど御答弁があったように、閣議でもって何らかの決定をして、円滑にかつ迅速にいくようにしていただきたい、こういうふうに考えるわけであります。 次に、この監査報告でも同じページの(9)にありますが、大都市における通勤輸送に言及をいたしております。この末尾のほうに、「時差通勤をさらに強力に推進するとともに、」と、こう書いてありますが、時差通勤について、いまだ政府が強力に手を打ったというふうには聞いておらないのであります。これについて、いままでどういう検討が政府部内でなされているのか、さしあたりの方法としては、これ以外にないだろうというのが、まあ一応の意見だと思うのですが、いかがでしょうか。
○廣瀬政府委員 従来から時差通勤につきましは、内閣が中心になりまして、強力に行政指導をやっております。それで、これに応じまして国鉄のほうも、局、現場等が一体になりまして、各官庁の事業所等に強力に働きかけまして、いまのところは大体国鉄の希望しておる程度の効果はあがっているものと考えております。
○久保委員 大体希望している程度のことがあがっていると御答弁になりますが、そういうことならば、時差通勤をさらに強力に推進する必要があるとは言及していないのではなかろうかと思うのであります。いずれにしても前向きでもう少し適切な方法を考える時期ではないかと思うのです。たとえば大臣答弁のように、これから四十年度から調査会をつくっておやりになるというのでありまして、まあずいぶん、失礼な話でありますが、のんびりした話ではなかろうかと私は思うのであります。すでに国鉄の予算全体を見ましても、昨年、いわゆる三十八年の新しい予算が発足したばかりで、新幹線の予算不足が大きな問題になりましたときに、もう将来は、いわゆる第二次五ヵ年計画の将来は見え透いていた。だから当然基本的な調査をするというなら、その時点において調査会をつくるなり、あるいは政府でもって施策を練るべきであったのであります。いま御答弁になったのは、まあことばじりをとらえるわけではございませんが、今年度予算案、三十九年度予算案の不足に対して、まあまあ、かっこうをつけるというのが世間一般の受け取り方であります。調査会でもつくって、来年から何とかやってやるから、まあまあ、これでがまんしろと国鉄は言われたし、世間もことしはだめのようだから、政府が今度は本腰を入れそうだから、調査会をつくるのだというように受け取る。きのう予算委員会で池田総理が答弁されておりますが、こんなごまかしではいけないと思う。できるものはできる、できないものはできないとはっきり言明したなら、その責任のあり場所がはっきりしていくというのが政治責任のあり方だと私は思うのです。調査会のお手並み拝見といきたいところでありますが、他人ごとではございません。われわれは、先ほど申し上げたように、これに見合うものは今国会に出していきたいと思うのですが、いまのようなお話で、国鉄には要請することはしたけれども、政府自体がやるべきことを、ちっともやっておらないようでは、われわれとしては、どうも真剣に特別監査を命じたという真意のほどがうかがわれないと言わざるを得ないのであります。もちろんそういうことを言うと、いつかも言われたが、毎朝、きょうは事故がないほうがいいなと、敬虔な気持ちで運輸大臣以下、それぞれの国鉄の幹部も含めてでしょうが、起き上がるそうであります。敬虔な気持ちがあったなら、もう少し前向きで真剣にお取り組みをいただきたい。言いにくいことでありますが、そのように私は言わざるを得ないのです。 それで、さらに「その根本的解決のためには、国は都市計画ならびに交通計画等総合政策を確立することが緊要である。」と、こういっておるのですね。これは、実際を言うと、いまさら始まったことではないのです。交通基本問題調査会というか、そういうものはどこにいっているのですか、何をやっているのですか。これは鉄監局長は御出席になっておりますか。
○廣瀬政府委員 近く結論が出るというふうに聞いております。
○久保委員 その中で安全の問題はどうなんですか。
○廣瀬政府委員 交通基本問題調査会は、部会がたしか二つ、三つございまして、交通体系のあり方とか、あるいは安全の対策とか一たしか安全の部会も設けられておると存じておりますので、その部会におきまして安全問題も取り上げておるというふうに考えております。
○久保委員 それでは、参考のために、交通基本問題調査会が始まって以来今日までの全資料を出していただきたいと思います。われわれも国会議員として、一応中身の作業と構想というものを承知したいと思うのです。いまさらながら監査委員会からこういうことを要望されることがあるのかないのか、一ぺん点検をしてからあらためてこの点は伺いたい。 それから国鉄でありますが、国鉄に対してやはりこの監査報告に基づいてだけ私は質問します。 二十五ページの(4)でありますが、新形式の車両に関する問題に言及しております。これは、新形式の車両をつくる場合には、これこれのことをやって、その後において量産体制に入れと警告をしておりますが、いままではこういう形はとっておらなかった。とっておらぬとすれば、いま新造計画をやっておる全車両についてそういう必要があろうかと思うのだが、この点はどうですか。
○宮地説明員 新形式の車両をつくります際の一般的な走行試験につきましては、これはあらゆる角度から検討いたしております。ただ、問題は貨車でございます。貨車の場合には普通の旅客車と違いまして、全国の線路を絶えず回っておるわけであります。旅客車ございますと、ある特定の線区につきまして十分な試験が可能でございまして、その後も問題がないのでございますが、貨車につきましては、全国の線区を走り回る試験ができませんので、いままでのところ、ある一定の線区だけ走行させまして、それによって試験を終わったことにいたしておりました。今後の貨車の試験法につきましては、今回の事故にかんがみまして、線路状態をどのようにでも変化し得る特別の線路を設定いたしまして、それによって十分な試験をやっていきたい、こういうふうに考えております。
○久保委員 とにかく量産体制に入る前に新たな観点からまた相当な試験をしまして、そうして量産体制に入るということを言及しているわけであります。いままでのそういう試験だけで量産体制に入って、万が一事故が起きたということになりますれば、当然国鉄はその責任を負わねばならぬことになります。その点は十分考えていただきたい、かように思うわけです。 なお、線路の管理方式というか、補修方式についてもやはり言及しておりますが、これについてはどういうふうに考えられておるか。同じページの一番上の(2)でありますが、「線路においては現行の管理方式を改めて動的かつ総合的に明確にされた保守限度を設け、その限度内に常に整正保持されるよう管理する必要がある。」そういたしますと、現在の保守基準というか、保守管理体制というものは必ずしも限度どうりにはできていない、たとえば、東海道のごとく列車密度が非常に多くて作業の間合いというものも全然ないということになりますれば、たとえば、ここに言及されたものをやろうと思ってもなかなか困難ではないかと思うのです。そういう点についてはどういうふうに考えておられますか。
○川上説明員 線路の保守管理につきましては、従来、長く静的保守と申しますか、線路が現在ある状況におきまして、通り狂い、高低とか水準、そういったものにつきまして何ミリ以内狂ってはいけないという標準がございまして、それでやっておりますが、実際には列車がその上を通りますと、路盤の状況でありますとか、あるいは車の特性によりまして動揺とか、あるいは線路と車両の関係が多少ずつ変わってくるものでございます。それで、いまから二十数年前からかと思いますが、動的保線という方式を採用してまいりまして、その当時は測定の技術がまだ幼稚でございましたので、いろいろな直径の鋼鉄の棒を置きまして、その棒が倒れる限度と線路の基準との関連をはかりまして保守の一環にしておったわけでございます。その後、最近数年前あたりから線路と車両との動的な力学的な測定の技術が進歩してまいりましたので、それを一つの車両に組み込みまして、車両が走っておる途中において線路の状況も同時にはかれるというような装置をつくりまして、初めて全国の線路を走りまして、静的な保線と動的な状況との照合をいたしまして、線路の保守の基準をさらに縮めるべきかどうかということの検討が始まったところでございます。 そういう状態でこの事故を迎えることになりましたので、おそらくここに指摘されておりますのは、そういう動的保線をもっと精力的にやって、静的保線との間の関連を早く見つけて、それを基準にすべきだ、こういうことをいわれておるのです。
○久保委員 そこで副総裁にちょっとお伺いしたいのですが、この線路の保守体制というか、管理体制というか、そういうものは、最近近代的な合理化ということになるのでありましょうが、いろいろ機械等も入れてまいっておるようであります。しかし、これはおよそほかの鉄道の各部門に比べれば、必ずしも進んでおるものではないと私は思うのです。国鉄は技術は最高の技術を持っておるそうですか、管理保守体制というのは必ずしも進んでいない。そこで、聞くところによれば、新しい保守体制をということで最近考えておるそうでありますが、いつかも、ずっと前のことでありますが、この委員会でも申し上げましたけれども、鉄道職員が、たとえば線路保守一つをとりましても、いままでは、従来の観念からすれば、線路工手というのは大体肉体労働一本でよろしい、まくら木をかついだり、砂利をかき出したり、あるいはつるはしを振るったりということで、言うならば実は前時代的な形をそのまま置いてきた。しかし、かようになってまいりますと、そういう昔の考えでこれらの職場を律することはもう不可能だし、またあるべきでない、こう思うので、いい意味でのいわゆる新保守体制というものがあるべきだ。ところが経営の中から出てくる問題としては、やはり人間を肉体労働から解放するということも一部にあるかもしれませんが、むしろ人間を整理するという形が出てきやしないかと思うのです。むしろ線路の新保守体制の力点というか、重点は、肉体労働から頭脳労働に置きかえるという形でいくべきだと思うのです。そういう形で新保守体制というものを進めておられるかどうか。もしもそういう方針がなかったとするならば、これはひとつ考えるべきだと思うのですが、いかがですか。
○磯崎説明員 私も専門的なことは詳しくは存じ上げておりませんけれども、線路の保守体制につきましては、先生がいまおっしゃったとおり、やはり機械力を導入して、そうして機械的な保守をするということに変わりつつあることは御承知のとおりでございます。その際にやはりいままでの線路工手が、もっぱらつるはしを握って肉体労働をしていた時代と変わりまして、機械と線路との使い方の、何といいますか、総合的な使い方にいたしましても、相当頭を使っていかなければ保守ができなくなる形になってまいっておるわけであります。一方路盤につきましても、最近はおかげさまで相当金を入れて、なるべく保守の手数のかからないような路盤を強化する体制にいま変わりつつありますので、その新しくなった路盤を新しい機械で使う、保守していくという分には、どうしてもやはり線路工手自体の労働内容が、おっしゃったように単純な肉体労働から相当高い頭脳的な作業に変わっていかざるを得ない、こういうふうに考えます。したがいまして、そういう角度からこの新保守体制をつくっていく。ただ人を減らすとか、合理化するということでなしに、新しい線路をつくっていく、そうして新しい線路の保守をやっていく、こういう考え方でもって人間の使い方を考えなければならないと考えております。
○久保委員 もう一つ、監査報告には出ていないようでありますが、軌条、いわゆるレールの亀裂が最近新聞にもまま報道されます。この軌条の亀裂の原因その他については、鉄研等で相当研究はされておると思うのでありますが、言うならば軌条のいわゆる力あるいは寿命というか、そういうものと、車両の通過量というか、通過トン数というか、そういうものの関係は、新たな観点から見直さなければならぬし、軌条の亀裂並びに折損については、重大事故がもうすぐに出てまいります。こういうものについての保守体制というか、管理体制というか、こういうものについても十分配慮していかなければならぬことではないかと思うのですが、もちろんやってはおるかもしれませんが、さらに新たな観点からこれを取り上げてみる必要があると思うのですが、どうでしょうか。
○川上説明員 軌条の問題につきましては、軌条の折損の原因が、製造の過程からまいりますものと、それから先生がいま御指摘になりました長い間使ってくたびれてくるという、この二つの原因がございます。 それで製造の過程につきましてはいろいろ新しい技術を常に採用しまして、メーカーでも研究しておりますし、われわれのほうの研究所でも研究をしておりまして、その方法を導入しておるわけでございますが、それでもなお材料に不純物が入りまして、亀裂の原因になる要素が介入しておる場合がございますが、これは軌条探傷機と申しまして、超音波を使いまして軌条を敷設した後も常に傷を発見するようにつとめております。ただ従来のものは垂直方向だけにしか超音波が通りませんでしたので、最近これを斜角探傷にするような機械にまで発展しておりますので、こういうものを使えばさらに事前に発見できるものがあるかと思います。 それから疲労度に関するものにつきましては、先生が御指摘のように輸送量がどんどん大きくなってまいりますので、最近五〇N型レールというものを開発いたしまして、相当な重荷の繰り返しにたえられるようなレールのセクションのものを開発しまして、それをだんだんふやしております。 それから一般的には、その前からも五〇キロレールをふやしますことと、さらにこれを溶接いたしまして——継ぎ目によって軌条の折損が疲労をもとにしていろいろ起こりますので、軌条を溶接しました溶接レールを使用するというような度合が毎年多くなっておりますので、そういう点から軌条折損の機会を少なくしてまいろう、こういうことでございます。現在この傷を発見をしておりますのは、巡回員が発見しております場合と、それから自動信号区間につきましては、軌条が折損をいたしますと信号電流が流れなくなりますので、信号機の不良という点から発見されるというような点から、事前にほとんどが発見をされております。 それからもう一つは、軌条折損の傷に、急進性のものと急進性でないものがございまして、ひびが入っておりましてもなかなか折れないという状況もございますので、そういう場合にはとりあえずの手配をしまして徐行して通す。それから急進性の場合には直ちに列車をとめまして、レールを交換するという方法をとっております。数年前からの統計を見ますと、最近新聞には相当出ておりますが、軌条折損の数字は漸次低下をしております。
○久保委員 専門的な知識がないので、専門的に述べられてもわかりませんけれども、いずれにしてもそういう点が問題だと思います。 なお御説明の中で、件数としては減っておる、こう言うのだが、輸送量そのものは多くなっておりますので、やはり事故の原因にそれがなった場合には大きな事故になるというのでありますから、これはやはり特殊な研究をしなければならぬ。それにこれにも言及しておりますが、車輪の踏面とレールの頭部の問題、いわゆるレールのヘッドとタイヤの問題、これについても新たな観点から再検討する必要がある。もちろんこれは鉄研がございましょうから何でありますが、特殊な研究項目として開発を含めた研究がなさるべきだと思うのだが、そういう御用意がございますか。
○宮地説明員 ただいまお話のありました車輪踏面の形につきましては、現在国鉄で使っております形は、長い歴史を持っておるわけでございます。諸外国の例を見ましてもいろいろな型がございまして、はたしてどれがいいのか、まず第一に安全上の問題から、第二には経済上の問題から、いろいろな観点で検討いたさねばならぬ問題でございまして、特にこれからスピードアップがだんだん進んでまいりますと、この高速に都合のいい形というものがございますので、その方面へ向かって、これは重大な問題といたしまして取り上げて検討してまいるつもりでおります。
○久保委員 それからもう一つは、電車の架線の切れる問題が間々新聞などでは出てまいります。これも研究が一つ足りないのではないかと思うのです。特に冬季において多いことは常識的にもわかりますが、多いからといって済まされない問題で、架線の張ってある電車区間は輸送量も膨大な地点でありまして、これが切れれば何十万かの人間の足が瞬間的にとまってしまうということなんです。これはどういうふうに見ておられましょうか。
○川上説明員 架線の問題につきましては、昔は冬になると張力が強くなりまして、そのために切れるという事故が非常に多かったのでございますが、最近は自動調整器をつけておりますので、冬季になって寒いために張力が強くなって切れる事故は、ほとんどなくなったと思います。最近二、三ございましたのは、いずれも風によりまして架線がゆるんでおるところに、パンタグラフが割り込むという事故でございます。これも東海道線を電化しました後に、非常にたくさん件数が起こりましたので、いろいろと研究をいたしまして、東北、常磐を電化いたしますときには、風の通り口と申しますか、地形によって非常にめんどうな道がございますが、そういう点も検討してやったわけでございます。いかんせん、風と申しますものは常時二十メートルずつ吹いておるわけではないものですから、きょうは二十数メートルの風が吹いて架線が相当ゆれそうだというときには指令を出しておりますが、少し風がおさまって、これならよかろうと思って出しますと、その途中で強くなって割り込むというような事故が最近ございました。そういう点はさらにゆれないような強化の方策をさっそくとることにいたしておりますが、最初から全部、こことここが強いところだということがなかなかわかりかねておりますので、東海道新幹線のようなものは、現在全部東海道線にそういう記録がございますので、それによって手配をしております。最近そういうことで二、三事故を起こしまして、列車を長い間とめた事故があったことは、まことに遺憾に存じます。
○久保委員 なるほど風によってですから、パンタグラフと風との関係でしょうから、これも研究されることでありましょうが、もう少し強度をどうするとか、あるいは弾力性をどうするとかいう、私は専門家じゃないのでわかりませんが、もう何回もやっているんだから、何とか方法はないものだろうかという気持ちにはだれもがなっているのですから、これはひとつ……。 なお、電気に関係しますが、いつかの津田沼かどこかの電車区で、一斉に停留している電車がパンタグラフを上げたら、変電所のヒューズが飛んだとか何とかいう話が出ました。能力のないところへ電車を入れて、一斉にパンタグラフを上げちゃいかぬなんということをやっているところに、どうも何か経営自体にもおかしなところがありはしないかと私は思うのです。具体的な話で恐縮ですが、電車をそれだけ入れておくのでありますから、これに応じた変電所か変圧器か何か知りませんが、こんな工事くらいができないのでしょうか、どうなっているのでしょうか。
○川上説明員 津田沼で同じような事故を二回も起こしました。これは実は事故ではなかったのでございますが、パンタグラフを上げますのは、朝ラッシュ・アワーで電車が出てまいります前に、電車を予熱するために。パンタグラフを上げまして電熱器を入れるわけでございます。そして、これも全部が電熱器を入れますと、電流がどのくらい流れるかということはもちろんわかります。その中から出庫してまいりますので、これはノッチを入れますから、さらに大きい電流が流れる。それを計算いたしまして、異常に大きな電流が流れたら切れるように遮断器を用意してあるわけでございます。最近電車がふえてまいりましたのに合わせて、その目盛りを合わせていなかったということもございまして、最初に考えておりました電流よりも千数百アンペア多い電流が流れるということで遮断器が切れたわけでございます。最初の手配が悪くて、何か事故であろうというようなことで探しておりましたので時間がかかったわけでございます。これは明らかにわれわれの管理の指導が悪かったので、申しわけなく思っております。
○久保委員 そういうふうにアンペアが上がっても変圧器が切れるような装置には、たくさんの金がかかるのですか。
○川上説明員 これは変圧器が切れるのではございませんで、遮断器を自動的に切りまして、あまり大きい電流が流れるときには事故であろうということで切るようになっております。そしてその目盛りを上げることによりまして現状に合わせましたので、今後はそういうことはないと思います。
○久保委員 現状に早く合わせていただきたかったものですね。事故じゃないと言うが、やっぱりこれも事故ですよ、国民大衆から見れば、常務。
○川上説明員 そのとおりでございます。
○久保委員 その点はひとつはっきりしていただきたいと思います。 そこで時間もありませんから、あと二つだけお尋ねしますが、車両の動的状態を基準にした設計、保守などについても検討すべきだと、こう勧告しています。いわゆる車両修繕回帰キロというか、そういうものはかなり延びてまいっておるわけでありますが、これももう一ぺん見直してみるべきではないかと私は思うのです。いままでの御説明によりますれば、まあ昔のあれと違って、大体これでいけるんだというようなことでずっとやられておるけれども、もしも万が一こういう修繕回帰キロの延長に遠い原因があったということになりますれば、また問題になると思うので、これはそれが当たるか当たらぬかは別として、単に人員整理というか統廃合というだけが合理化じゃないのでありまして、やはり合理的なものは合理化なんでありますから、もう一ぺん点検してみる必要があると思いますが、いかがでしょう。
○宮地説明員 回帰の延長と申しますのは、これは主として経営的な観点から努力いたしておる問題でございまして、この回帰延長をいたしますには、安全ということがこの修繕の目的でございますので、いたずらに延ばすということは、これはもちろんしてはならないことでございまして、延長いたします前には数年間にわたる十二分な検討と実績とを積み重ねまして、その上で踏み切るわけでございます。したがいまして、まず安全第一という観点からのこの回帰の検討は依然として今後とも続けていきたいと考えております。やはり国鉄経営上から申しますれば、われわれはそれを延ばす方向に技術的な力、あらゆる努力を払って指導していきたいというふうに考えております。
○久保委員 宮地常務は専門家でありますから、これに抗すべく理論は持っておりませんのが残念でありますが、ついては、しろうとでありますから、いまのあなたの御理論が裏づけされるような解説したものを委員会に提出していただきたい。修繕回帰キロをいままでよりも延ばしたですね。いままでどうやっていたか、これをこういう理由で延ばしたという、その理由と成果、そういうものの御教育をいただくためにもまとめて——専門的知識は何も持っておりませんので、あなたが言われることに、そうではないという反論が加えられぬ。それが残念でありますから、ひとつそのとおりかどうか点検させていただきたい。それで資料を出していただきたいと思います。 最後に申し上げたいのは、人間の問題でありまして、きのうも参議院で私が答弁に立たされたのでありますが、そのときにある人が言っておりましたけれども、人間の問題というのをやはり重点に置いている方がかなり多いように拝聴いたしてまいりました。そこで、たとえば先般来の電車の追突事故など見ても、電車のおくれがはなはだしいために、後続の電車が信号を注意なり赤でずっと見ていく、車内警報器は最初から鳴りっぱなしというようなことが一つの原因ではなかったかと推測するわけです。もちろんそうであったかどうかわかりません。しかし、そうだとするなら、いままで国際的にも高い運転技術を誇っていたわけでありますが、こういう毎日の運転業務が、昨日もお話ししましたが、見切り運転というかっこうでやるとするならば、私は技術が低下すると思うのです。だからこういう点についても十分な配慮が必要だと思うのです。こういうことも重点に考えないと、士気高揚だけを叫んでもだめです。なるほど士気高揚は必要だと思うのです。極端なことをいえば、自分が運転を承諾して交番をし、一たんハンドルを持って乗れば、これはもう言いわけは一切聞き入れられないと思います。それは責任だと思います。どんなに電車がおくれようが、どんなにつらかろうが、くたびれようが、約束ですから乗るということでありますから……。そういうことを考えれば、やはりこれらの人間の問題をもう少し考えないと、約束だから十分にやるという責任はあるけれども、それを緩和し、十分に責任が果たせるような運転の体制、列車の密度、これは大きな問題です。さらにはこれの養成機関とか、あるいは健康管理とか、広い意味での休養管理とか全部含めた対策がとられなければ私はいけないと思います。疲れました、勤務割りがひどかったというだけでは、なるほど内部的には言いわけの方法はありますが、国民全体から見れば、残念ながら言いわけにならないのが実態であります。そうしていままでの要員の問題からいきましても、ともすれば経営が苦しいために、合理化という名のもとに人間をできるだけ減らそうというくふうをしてまいりました。そのくふうは決してむだではありません。必要なところに人間を配置して、必要のないところにはまあ減らすという方針なら間違いではないです。ところが、ともすれば、まあまあさしあたり何とかやっていけるところは減らそう、どうにもならぬところにだけは配置転換をしようという考えが底には流れてきたと思う。これは否定できない事実だと思う。これはやはりこの機会に反省すべきだと思う。これがいわゆる諮問委員会から出たところの、国鉄は言うべきことははっきりものを言えという一つの例だと思うのです。副総裁がおられますが、そういう方針をひとつもう一ぺん検討する時期じゃないかと私は思う。どうでしょう。
○磯崎説明員 たいへん率直な御意見で、私も感銘いたしました。確かに、ここ数年間非常に輸送力が急激に伸びてきた。それに対応するために国鉄としても相当人間の面でも無理しておったことは事実だと思います。その結果、いままで目に見えない突っかい棒になっていたものがはずれているというようなことがあるのじゃないかということも考えなければならないと思います。したがいまして、単に目前の問題として、これは要らないからこの仕事はやめてしまうというようなことだけでいままでの合理化をしたとすれば、やはり相当大きな間違いだったというふうに反省すべき時期だ、実は私もそういうふうに思っておりました。昨日も、実は帰りましてから担当者が集まりまして、いままでやった合理化の中で、合理化のし過ぎということではなしに、何か角度が違っている問題があるのじゃないかという事柄を反省しようじゃないかということを言い合わしたばかりでございますが、たまたま先生のおっしゃったことと非常に符合いたすわけでございます。そういう意味で、いままでやってきた合理化も、もう一ぺん検討いたしたいと考えております。
○久保委員 これで終わりますが、最後に運輸大臣にこれは一言だけ申し上げておきますが、鶴見事故のあとで、運輸大臣は陸海空というか、自分の所管事項のいろいろな企業に対して事故防止の注意を喚起したそうでありますけれども、注意を喚起するだけでは残念ながら対策としては十分でありません。監督官庁として、やはり具体的に指示するくらいの陣容と気がまえがなければいけないと思います。鉄監局長もその一つでありますが、海運局長もおるだろうし、航空局長もおります。自動車局長もおります。こういうものがはたして安全輸送に対して具体的な施策をお持ちであるかどうかはわかりませんが、少なくとも、機会を改めて私はまたお尋ねしますけれども、今日、人命尊重というのが池田内閣の表看板のように最近はややなってきたようでありますが、看板だけでは実効はあがらぬのであります。言うならば、人命尊重という問題について、もう少し真剣に政府自体が取り上げるべきだと思う。単なる国会の中の施政方針演説の中で人命尊重を唱えてみても、これは念仏か訓辞でありまして、訓辞では世の中は動かぬのであります。人命が軽視されたということが政府の責任と言ってはたいへん語弊がありますが、一端の責任はあるわけであります。この人命尊重に対してどういう具体策をとるべきか、閣議ではそういう討議をしたことがございますか。ないとすれば、今後、あなたはやはり一番人命に関係する所管大臣でございますから、閣議の席に、具体的に人命尊重はどうしたらいいか、これを提案すべきだと思うのですが、どうでしょう。
○綾部国務大臣 御趣旨によりまして行動いたしたいと考えております。
○川野委員長 田中織之進君。
○田中(織)委員 事故防止の問題については、いずれあらためてもう少し伺いたいと思うのですが、たまたま久保委員の質問に関連をして、一つだけ伺いたいと思います。 これも安全運転のための一つの方策として国鉄当局が考えられておるのだろうと思うのでありますが、指導訓練というのを最近、たとえば天王寺管理局等の関係ではすでに実施に移しておるやにも聞いておるのです。伺いますと、特に電車の関係でありますが、運転士の注意力、特に信号に対する注意力をテストすることが目的のようであります。線路はそのままにしてありまして、信号機に近づくと突然に信号を青から赤に変える、したがって、それのためにもちろん急停車をする。事故はいまのところ起こっていないようでありますけれども、これは列車、電車の運行中の瞬間的なことで、そういうことを行なっておるようです。それで運転士が、この指導訓練期間中にしろ、いつ信号が変わるかもわからないということのために、かなり神経を使うのではないか。そういたしますと、信号に対する注意は払われますけれども、先ほど久保委員からるる質問のありましたように、線路の関係についての注意が勢い怠られるような結果になるのではないか、このように考えるのであります。この指導訓練は今後も続けていく方針なんですか。何でも、組合との間の団体交渉に当局から提案されたそうですけれども、組合から、一体そんなテストはどれだけの実効があるかということで拒否されているとも聞いているのです。先般南近畿の支部の諸君が上京しての話では、天王寺の管理局の関係ではすでに実施に移しておる、このように聞いておるのです。ショックテストだとかいうことなんですけれども、たとえば急停車のためにあるいは乗客等にかえってけがを起こさせないとも限らないと私は思いますが、こういうようなテストあるいは指導訓練なるものを当局が計画をされたのは一体どういうところにあるか。最近も信号に対する不注意の問題で中野で事故がありましたことも私は承知いたしておりますが、やはり従業員のそういう信号等に対する事故防止に対する注意力を十二分に発揮してもらうということについては、これは当然やらなければならぬことだし、私は、そのことについては従業員の諸君も組合も絶えず真剣に考えている問題だと思うのですが、たまたま天王寺管理局で実施しておるこれは、思いつきとしてはいいことかもわかりませんけれども、影響するところが非常に大きいのではないか。こんな形で、もしそのために急停車をしても予定の線を越えたということになりますと、やはりこれはそれに対する一つの事故だというような形で、その者の勤務評定にも響くようであります。こんなことはむしろほかの方法によるべきで、やめるべき問題ではないかと思うのです。当局としてはほかの局でもそれを実施したいということなんですけれども、戦時中、軍隊などではびっくり試験というのですか、そういうものをやったということも話には聞いておりますが、幾ら事故防止に熱心のあまりとはいえ、あまり適当な方法ではないと思うのですが、いかがですか。
○磯崎説明員 ただいま先生のおっしゃいましたことは、たしか実設訓練という名前だと思います。これは実は、昨年の三河島の事故のあと、この委員会で、組合との間で事故防止委員会をつくって、労使という立場を離れて、労使問題以前の問題として事故防止をはかれという強い御指示を受けまして、その後組合との間に数回にわたって事故防止委員会を開きまして、その中で取り上げられた一つの問題でございます。たまたま先生のおっしゃいましたように、昔はサープライズ・テスト、いわゆるびっくり試験といっておったのでございます。そのときの事故防止委員会の話の中でも、とにかく昔のようにただびっくりさせることだけを目的とする試験というものはナンセンスじゃないか。これはお互いにその点を確認し合いました。しかし、どうしたら実効をあげることができるか、またどうしたらそれを監査することができるかという意味では、昔やっていた実設訓練のうちで、非常に意地の悪い、わなをつくってひっかけるようなやり方はやめよう。しかし、ある一定の期間を予告して、ある一定の線路を予告して、そこでもって実際に起こり得るケースを想定して実設訓練をやろうじゃないかということで、実は話し合いがまとまりまして、それを、いま先生もおっしゃいましたが、たとえば成績の参考にするとかいうことはしないで、ほんとうに運転の安全を確保する、それから乗務員自身の生命を守るという立場からやっていこうじゃないかということで話をいたしまして、いまほとんど全国的にそれをやっておるわけでございます。 ただやり方の中で、非常にとっさのことを要求するようなことになりますと、いまおっしゃったように乗客に不慮の事故などがあってもいけませんし、そのやり方等につきましては十分指導いたしておるつもりでございます。もう一つは、戦前のように意地の悪い、わなをつくってやるということは一切いかぬ。しかし実際起こり得るケースを想定して、その場でどう処理するかということはやったほうがいいのじゃないかということで、現在ほとんど全国的にやっておるわけでございます。もし具体的に弊害があれば十分注意いたしますけれども、現実に、東京付近の運転士はほとんど毎日サープライズ・テストをやられているようなものでございまして、ほとんど信号機が直前で変わるケースがしばしばございます。私も中央線で通う場合には、運転台のすぐうしろに乗って見ておりますが、さっき久保先生のお話しのように、荻窪から東京まで車内警報器は鳴りっぱなしという場合も相当ございます。結局その場合には各信号機自身がいまの実設訓練になっているわけでございます。 そういう現実に当たっている人と、それからわりあいに列車回数の少ない北陸線とかいうところでもって、偶然何かの機会にそういう問題に当たったときにも、とっさの判断ができるようにしておかなければ事故が防げない。何と申しましても信号の確認が第一でございますので、その点いまのような訓練をいたしまして、少なくとも信号だけは確認して、その確認した信号によって行動する、こういう訓練はやはりやっていかなければいけないというふうに考えております。
○田中(織)委員 関連質問ですからこれでとどめますけれども、私も一度帰りました機会には実際の状況を調べてみたいと思います。天王寺管理局は、組合との関係は、ほかの局に比べて比較的うまくいっているところではないかと思いますけれども、それでも組合関係の諸君からは、私にも実はそういう要請があったわけです。しかもそれは訓練ということで、いまの副総裁の御答弁では、期間も従業員のほうに通達をされていることでありますから、だからといってノイローゼになるまでのことはないだろうと私は思います。聞くところによると、実際にやっているのは度を越えているような意味に私は受け取ったものでありますから、実情を調べてからいたしますけれども、私はいわばミスがないことが望ましいと思いますが、訓練中の問題でたまたまそういうことになったということが、一つの事故だ、業務上の過失だ、こういう形で、端的に申し上げて、給与等の問題にそれを直ちに響かせるということは、少し酷なことではないかと思う。私も実情を調べて、いずれまた伺いたいと思いますけれども、一ぺん当局のほうでも、天王寺管理局の実情について調べていただいて、従業員の間からそういう非難の声が出ておるという原因が那辺にあるかということの御調査を進めていただきたいと思います。
○磯崎説明員 私のほうからもさっそくどういう具体的なやり方をしているか調べをいたします。 それから、重ねて、実設訓練中のことでいわゆる職務評価と申しますか、個人の評価をしない、これは私はっきり名言いたして差しつかえないと思います。
○川野委員長 肥田次郎君。
○肥田委員 私も、鶴見事故の監査報告についての関係で、きょう質問が集中されておるので、二、三お聞きしたい点があります。 その前にちょっと聞いておきたいことは、先ほどの久保委員の質問にありましたが、津田沼の変電所の問題です。たまたま言うところの千数百アンペアがオーバーしたためにサーキット・ブレーカーが働いたのだ、その目盛りの調節を忘れておったのだとか、怠っておったとか、していなかった、こういう意味のことがありました。そういうことが直ちにいろいろな問題に波及するとは思いませんが、ああいう関係については、変電所と電車区あたりの相互間で相当うまく連絡がとれておるはずだと思うのですよ。たとえば一度にノッチを入れれば、過電流が流れてサーキット・ブレーカーが働くというようなこともみな知っておることなんです。それに最初のときにそういう状態で全部のヒーターのスイッチを入れた。また中には運転ノッチを入れた車もある。そういうことで、千数百アンペアがオーバーして、 サーキット・ブレーカーが働いた。これはそういうことではないのでしょう。早朝でしょう。時間はいつごろですか。私が聞きたいのは、早朝の場合には全部の変電所がフルにやっていない場合がありますから、それはその一ヵ所あるいは数ヵ所に集中されて、そこで過電流が流れる場合があります。そのときは機械を守るために、みずからスイッチを切ることがあります。けれども、ただ簡単にそういうさっきのような表現をされますと、またあとで記録が問題になることがありますから、念のために私は聞いておきたいのであります。
○川上説明員 津田沼の場合は、電車区へ電流を送っております線に一つ遮断器がついておりまして、電車区の中の全電流が異常に高い場合には切れるようになっております。それが、目盛りの調整が、昔、電車庫に収容しております電電が冬の早朝にヒーターを全部入れて、しかもその中から出庫する電車があるということを予想いたしまして、数字は私はっきり覚えておりませんが、三千五百アンペアに調整してあったと思います。それが最近徐々に電車がふえてまいりましたので、その辺の電車のふえたことによって目盛りの調整を一々変更はいたしませんで、少しまとまってふえましたときに目盛りの調整はいたしております。それを最近調整をしていなかった。したがって、十分起こり得るような電流の状態が予想されたにもかかわらず、それだけに調整されておらなかった、こういうことでありまして、変電所間の問題ではございません。
○肥田委員 よくわかりました。 それからもう一つ、同じ事故関係で、この監査報告とは違うのですけれども、昨年の三河島の事故のときに、電車あるいは列車のヘッドライトの問題でちょっと伺ったことがあるのです。その後私少し明るくなったように思いますが、何か具体的な対策をおとりになったかどうか、簡単でいいですから……。
○川上説明員 電車のヘッドライトはその後全部二百ワットにかえるように工事を進めておりまして、昨年末でほとんど終わっておりますが、本年度末で全部完了いたす予定であります。
○肥田委員 それでは私がお聞きしたいのは、この監査報告によると、結局鶴見事故というものについては、はっきりこれだという原因がわからないのだという、こういう報告になっております。したがって、こういう種類の事故というものは世界的にも未解決の問題が多い、こういうふうになっております。これはこれで専門家が究明されたのですからそれでいいと思うのですが、最近起こるところの列車事故に、旅客列車の事故と、それから貨物列車の事故が原因で起こるところのいわゆる旅客列車の事故、それからもう一つは貨物列車が起こす事故というもの等の問題点があると思うのです。そこで貨物列車が通常——旅客列車の事故というものはこれは大体われわれが記憶している範囲でも何か特異なはっきりした条件のもとに事故が起こっておる。これはたとえば土砂が崩壊をしたとか、あるいは子供かだれかが線路の上にいたずらをしたとか、こういうことで起こっておる事故が比較的に多いと思うのです。ところが函南といい、今度の鶴見といい、それから最近になって起きた熱海の付近でしたか、このあたりで起こったところの貨物列車の脱線事故というものは、これはほとんどが原因がはっきりわからないという形でそのままに済んでいると思うのです。これは非常に重大な問題だと思います。機関車が電車牽引になってから、要するにスピードがアップしたということもあるでしょうが、操作がきわめて簡単になったという面もあるのじゃないかと思うのです。そういう点からこの監査報告を見ても、触れておられる面もあるけれども、なお報告されておらない面もあるのじゃないか、こういう気もいたします。一つの例を取り上げてみても、いわゆる車輪がせり上がるという条件というものが生まれる中に、運転中にブレーキがかかる場合がある。このブレーキはこれは当然かけなければならないでかける場合もあります。それでブレーキをかける、すぐまた動かす、こういうことになっている。そうすると後部車両にいくほどこのブレーキの伝導がおそいから、あるいは一致しないような場合が機械的に生じて、そしていわゆるどこかの地点に重圧がかかって、そしてそれがせり上がりを起こすような条件もある。この報告の中には、ブレーキ問題というものは、ブレーキをかけてどういう状態になったか、いわゆるショックというものについての原因というものに少しも触れられておらないので、この辺について私も少し、これはどういうふうな試験をやられたかということを実は聞きたいと思いますが、これはいまでなくてもいいと思います。ここには脱線した状態と同じような条件で調査がやられておらないからということが前提になっておりますから、これはこれでいいと思うのです。 そこで私がお聞きしたいのは、貨物列車の場合においても、脱線した車は、これは大体有蓋車じゃないかと思うのです。無蓋車の場合が脱線の原因になったというようなことが、これもあるでしょうが、どうも私らの記憶の面では有蓋車の場合に脱線件数が多いように事故の報告書を見ても思います。そういう点を調査をしてお知らせを願いたいと思います。どういう場合にこの貨物列車というものは事故が起こっておるかということをひとつ調査をして、お知らせをいただきたいと思います。これはいま聞かしてもらわなくてもけっこうですから、その点をひとつお願いしておきます。 それからこれは、実はこの文章を読んでみまして、この文章というものは完全なものではないと思うのですが、理解のしかたによって問題が起きそうな面がある。ここに三十一ページのところにこの事故というものに前提として、これは言うようになかなか真相の究明がむずかしい、こういうことを言われまして、この文章を読んでみると、愚問になりますけれども、「今回の鶴見事故は国鉄の現段階的実態からすれば遺憾ながら不可避的性格のものと判断されるが、」そこで続いて「国鉄においては鶴見事故以降累次にわたり職員の直接の責任に起因した悪性事故の発生をみている。」こういうごろになっておるわけですね。このごろはどういうふうに理解をされておりますか。「今回の鶴見事故は国鉄の現段階的実態からすれば遺憾なが不可避的性格のものと判断される」というところの、「遺憾ながら不可避的性格のもの」というのは、「不可避的性格」というのはやむを得ないということであって、「遺憾ながら」という表現はどういうところからきたのか。これは愚問ですがね。これは理解のしかたにもあろうと思うが、どういうふうに理解をされておりますか。要するにこれはへ理屈をこねるわけではありませんが、原因がはっきりしておればこれは事故はあたりまえだということになる場合もありますが、事故が起きるということについてはこれはすべて遺憾なんです。ところが原因がはっきりしておらないということが遺憾だという対象になって、そしてそのあとに国鉄の職員の責任事故というものが非常に多いというふうに結びつけてある。これは大臣が監査委員会に対して監査を依頼されておるのですが、この文章をお読みになって、監査委員というものが直接これは点検はしておるでしょうが、扱った文章じゃないと思いますけれども、その点の理解のしかたというものを聞かしてもらいたいと思う。それからあとで私が意見をちょっと言いたいと思うのです。
○廣瀬政府委員 私もうっかりしまして、まだこの辺はっきり監査委員会に確かめておりませんが、私の理解するところでは「遺憾ながら不可避的性格のもの」という意味は、まず第一の貨車の脱線というのは、これはさらに原因を究明しておるわけでございます。あと引き続いて連鎖反応に電車の事故が起きたわけでございますが、これは不可避的というのは、不可抗力というのではなくて出会いがしら的に第二、第三の事故が起こったというふうに私は理解しております。
○肥田委員 これは私が言ったように、きわめて愚問ですが、事故が起こった場合にこれはすべて遺憾なことに変わりはないと思うのです。不可避な条件のもとに起こる事故は遺憾ではなくて、そして職員の責任において起こった事故はこれは遺憾しごくだという、いわゆる責任者のことばあるいはその他のことばとして使われる場合がありますが、文章の場合にこういうごろというものは、一般の解釈としては誤解を生むと思うのです。今日の国鉄の程度ではこの程度の事故は遺憾ながら起こるのはやむを得ぬじゃないか、こういうふうにとられるおそれがあります。こういうふうに、それは片一方にはいわゆる現段階で起こる事故の是認と、それから人間が起こすあやまちについてはこれはすべて許しがたいんだ、こういう対照的なものの考え方になってくる。私は、この事故というものはいろいろな立場から見なければならぬのに、人間が起こした事故というものはこれが究明されて、その他の条件で起こるところの設備の不十分あるいはいろいろな面で起こってくるところの事故が是認されるというような、そういうものの見方というものは、国民感情の中にはなかろうと思うのです。ですからこれは先ほどから私は繰り返して言っている愚問ですが、どうもそういうものの見方というものが根底にあるということでは、私は国鉄の事故をなくすために、いわゆる徹底したところの安全対策というものはとれないだろう、こういうことも実は考えたのでちょっとお聞きしたわけです。どうか先ほどお願いしたように、いわゆる貨物列車の事故の原因というものを有蓋車、無蓋車、その他の条件をもっとわかりやすく知らしてもらいたいと思う。ただその場合こういう経過でこうなったのだということだけでなしに、あなたのほうでは本質的になぜこういう事故が起こるんだろうということは、私はもっと現場の人が直接何かぴいんと感じるものを持っているんじゃないだろうかということを思っていますから、これだけのことをお願いいたします。
○川野委員長 次回は公報をもってお知らせすることとし、本日はこれにて散会いたします。 午後零時五十一分散会