オリンピック東京大会準備促進特別委員会 第6号
- 発言数
- 75 件
- 登壇者
- 14 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1964/06/25
会議録
○島村委員長 これより会議を開きます。 まず、閉会中審査の件につきおはかりいたします。 オリンピック東京大会準備促進に関する件につきまして、閉会中もなお継続して調査を進めたいと存じますので、その旨議長に申し出ることに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○島村委員長 御異議なしと認め、さよう決定いたしました。 —————————————
○島村委員長 次に、ただいま閉会中審査申し出の件が付託され、現地調査の必要ある場合には委員を派遣いたすこととし、その際の派遣委員の人選、期間、派遣地その他所要の手続等につきましては、委員長に御一任を願っておきたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○島村委員長 御異議なしと認め、さよう決定いたしました。 —————————————
○島村委員長 なお、おはかりいたします。 本委員会が閉会中調査を行なう場合におきまして、関係当局より参考人の出席を求める必要が生じました場合は、その人選及び手続等につきましては、従来どおり、委員長にあらかじめ御一任を願っておきたいと存じますが、これに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○島村委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。 ————◇—————
○島村委員長 次に、請願の審査に入ります。 本委員会に付託になっております請願は、粟山秀君紹介の世界平和宣言に関する請願一件でございます。 本件につきましては、理事会での御決定のとおり、保留いたしたいと存じますので、さよう御了承願います。 なお、本件につきましては、委員長から、オリンピック東京大会組織委員会にその趣旨をお伝えいたすことにいたします。 ————◇—————
○島村委員長 オリンピック東京大会準備促進に関する件について調査を行ないます。 本件調査のため、本日は、委員長より、東京都オリンピック準備局企画部広報課長宮尾敏一君、オリンピック東京大会組織委員会事務総長与謝野秀君、同事務次長村井順君の諸君に参考人として出席を求めております。 大会関係者並びに外客の出入国の問題について質疑を行ないます。質疑の通告がありますので、これを許します。柳田秀一君。
○柳田委員 私は、いま問題になっておりますスポーツと政治の問題について、関連してお尋ねするわけでありますが、よく、政治がスポーツに関与してはならぬとかなんとかいわれますが、私はふだんからこういうふうに言っております。スポーツといえども、やはり一つの国家あるいは社会における政策の一つだ、だから、スポーツを振興するということは、一つの政策だろうと私は思う。政党なら政党がある、そうして国民の体育を振興する、スポーツを振興する、ひいては、古いことばでありますが、健康な身体から健康な精神を生み出す、これはやはり一つの政策だ。あるいは、近代スポーツの施設に対してはかなりの金が要る、それを予算化する、こういうようなことは、これは政策だ。したがって、政治が関与してくるのは当然だ。ただ問題は、そういうようなスポーツの政策面あるいは施設面というような面においては、いま私の言うように、政治がスポーツに関与することは当然ですが、スポーツの運営とか、あるいはスポーツの競技、そういうもの自体に政治が関与してくることは厳に慎むべきだ。したがってこれは不当に関与する、あるいは干渉するというような意味でありますので、簡単に言って、政治のスポーツ支配、政治がスポーツをコントロールすることは戒むべきじゃないか。そういう意味で、これは率直に言って、言いにくいことでありますけれども、この前のインドネシアにおけるアジア競技大会でとったインドネシアの態度というものに対しては、私は、これはどういう理由があろうが、釈然としない。同時に、今日私は、これも率直に申しますが、国際オリンピック委員会がとったいわゆる中国と台湾の問題に対しての裁定というものは、かなり常識的な線だと思うのです。一つの中国、一つの台湾というようなことはむずかしい問題でありますが、事スポーツの問題に関しては、今日国際オリンピック委員会のとっておる態度くらいのところで、少なくとも七億の国民を持った中国というものが欣然としてオリンピックに参加しても、決して政治問題じゃないのだから、それをもって、一つの中国、一つの台湾とか、あるいは二つの中国ということにはならぬと思うのです。こういう点は私は私なりにこう見ている。そういう意味で、スポーツの問題に関しては、政治とはなるたけ完全に分離されて考えるべきではなかろうか、そういう意味で、この秋東京でやられる東京オリンピック大会では、ことにアジアにおいては、こういうスポーツと政治の問題はむずかしい問題があります。たとえば、いま言うように、中国と台湾の問題もある、インドネシアの問題もある、あるいは北鮮と韓国の問題もある。しかし、とにもかくにも、私は、東京大会では、ひとり日本の選手が優秀な成績をあげるだけでなしに、オリンピックが初めてのアジアの大会においては、われわれと同じ皮膚の色をしたアジアの選手もりっぱな成績をあげてくれることをこいねがっておるのです。そういう意味で、ここでいま一つの問題になっております朝鮮民主主義人民共和国、いわゆる北鮮でありますが、北鮮においては韓国と統一チームをつくるという努力もされて、日本のオリンピックに対してはかなり政治の問題を離れて熱意を示しておるのでありますが、この北鮮が東京大会に優秀な選手を参加せしめたい、ところが、現在の北鮮の事情で、学生とか、あるいは学生からすぐ卒業して社会人になったような人がかなり各国に散在しておる、したがって、それらを一度北鮮なり平壌に集めて予選会をやって、そこで選手を選考したい、こういう動きがあるのです。そうすると、日本ではどういうことになるかというと、日本にもこの北鮮の優秀な競技人が学生なりあるいは社会人でいるわけです。それを今度平壌に呼び戻す、そのことはできるわけですね。ところが、一たん帰ると、もう一ぺん日本に戻ってくることができない、こういうむずかしい再入国の問題があるわけです。これに関していま問題になっております点をかいつまんで申しますと、いわゆる北鮮、朝鮮民主主義人民共和国のオリンピック委員会、向こうのNOCでありますが、これが、日本にあるところの朝鮮人体育連合会、日本に在住する朝鮮体育人で組織されておる連合会にこういう書簡を出してきておるわけです。 朝鮮民主主義人民共和国オリンピック委員会は第十八回オリンピック東京大会で立派に成果をおさめるために国内は勿論国外に居住している同胞の中からも才能があり記録の良い朝鮮公民達を選抜して東京大会に派遣するための選手選抜を行っています。 既に発表された要項に基づき東京オリンピック大会に含まれているすべての種目にわたって選手を選抜する第一次予選競技が行われました。 最終選抜競技は一九六四年七月一日より七月二十五日迄の期間に平壌で開かれます。 われわれはこの事業に広汎な体育人が網羅されることを期待しており、在日同胞達の中から優秀で有能な多くの選手達を派遣してくれることを希望してやみません。 こういうように、日本に在住する北鮮の体育人で組織されておる在日本朝鮮人体育連合会に舌筋が来ておる。それを受けて、在日本朝鮮人体育連合会、これは会長は徐泳鎬という人でありますが、その人から、六月二十三日に法務大臣にこのような要請書が出ております。これは賀屋法務大臣に尋ねる議題でありますから、ちょっと読んでみます。 本会は日本に在留する軌鮮体育人で組織されて居る団体であります。 御承知の通り今年十月東京で開かれる第十八回オリンピック大会には祖国朝鮮民主主義人民共和国も参加する事になっております。 本会に網羅されている体育選手は日頃オリンピックに参加したい念願がありました。 この度別に添えました通り朝鮮民主主義人民共和国オリンピック委員会から来る七月一日より七月二十五日迄の間平壌に於て最終選抜大会が行なわれるので日本に在留する選手達を派遣されたいとの手紙連絡がありました。 このような朝鮮オリンピック委員会の配慮に対し本会の役員は勿論多くの選手達はオリンピック東京大会に参加出来る機会を与えられましたことを喜んで居ります。 オリンピック選手選抜大会に参加出来る道が開かれましたので本会は審査委員会を組織し別紙の通り参加希望選手を厳選しました。 これらの人達はオリンピック選手選抜大会に参加する資格がある優秀な選手であります。 本会は日本政府がこの様な事情を御高察の上これ等の選手達が平壌での選抜大会に参加出来る措置を取って下さる様要請致します。 一九六四年六月二十日 東京都台東区上車坂四五番地 在日本朝鮮人体育連合会 徐泳鎬 日本国法務大臣殿これは私は当然なことだと思うわけですが、この再入国の問題に対して日本の法務省はどういうふうな措置をおとりになりますか、法務大臣に伺いたいと思います。いかがお考えになっておりますか。
○賀屋国務大臣 この秋のオリンピックの開催に際しましては、できるだけその目的を達しますように、なるべく各国から多くの参加がございまして、またそれによって日本に対する理解を深めて親善に資するということには十分に配意をするつもりでございます。したがいまして、いわゆる北鮮との関係におきましては、国交は回復しておりませんし、いろいろ相当の困難がございますが、特にオリンピックに関係いたしまして、選手の入国あるいは観客の入国等につきまして、いろいろの手続等ができるだけ容易にでき得るように配慮いたしておるつもりでございます。ただいまお尋ねの、日本にある選手の候補者と申しますか、そういう人が向こうに参りました場合の再入国については、まだよほど研究しなければならぬ問題がだいぶあると存じまして、ただいま研究中でございます。それ以上どうするかという結論をまだはっきり申し上げるところにいっておらない次第でございます。
○柳田委員 各省庁で研究課題という場合には必ず問題点があげられておるわけです。問題点もなしに漫然と研究するということはあり得ない。よく委員会で、研究した上で善処しますということがありますが、研究するということが、何もせぬことならば、そういうふうに逃げられる。しかし、もし研究しなければならぬとおっしゃるならば、これは細部にわたりますので、大臣には、政治的な問題、高度のそういうような問題について大臣の答弁を聞きますから、あなたのほうから直接でなくて、属僚のだれかからでけっこうですから、どういう点とどういう点が現在問題点になってそれを研究しておるのか、問題点だけおっしゃっていただくように、委員長のほうで取り計らってもらいたい。これは大臣でなくてけっこうです。
○小川政府委員 ただいま法務大臣からお答えをいたしましたとおり、目下至急検討を命ぜられてやっておる次第でございますが、問題点のおもな点を申し上げますと、基本的な問題といたしましては、未承認国の北鮮からの再入国の問題、この問題は、スポーツ選手の問題だけでなく、他にもいろいろ一般的な再入国の問題がございます。この点につきましてはまだ一件も認めておらない次第でございます。これが一番基本的な問題でございまして、スポーツの非政治性ということはもちろん心得ておりますけれども、ほかの再入国の問題にも波及する場合もございますから、その点が一番大きな問題点でございます。 それから、次の問題点といたしましては、私どもは、在日の北鮮人のスポーツの方々がどうして北鮮に行って予選に参加されなければならないかという点につきまして、たとえば現地参加というふうな問題がもし考えられるならば、予選に参加するために北鮮に行かれるという必要もないのではなかろうかという点が、考えの中心点の一つになっておる次第でございます。いずれにいたしましても、その第二の問題につきましては、私どもが伺っているところによりますと、各種目の競技連盟の規約などもあるそうでございますので、現地参加ということがどうしてできないか、あるいは各種目についての競技連盟の規約がどういうものであるかというふうな点につきましても、目下検討中でございます。
○柳田委員 ただいまの未承認国の問題は、韓国も未承認国ですが、北鮮に対しても韓国に対しても同様の措置でございますか。
○小川政府委員 韓国は事実上承認をいたしておる次第でございまして・・。
○柳田委員 事実上承認しましたか。
○小川政府委員 はい、しております。
○柳田委員 どこがしたのですか。
○小川政府委員 これは外務省の所管事項でございますが、朝鮮の独立を承認いたしました際に、まず事実上承認の・・。
○柳田委員 事実上というのはどういうことですか。
○小川政府委員 承認には、明示の承認と黙示の承認がございますことは、御存じのとおりだと思うのですが、その黙示の、暗黙の承認という形で韓国を事実上承認しておる次第でございます。
○柳田委員 その問題はそれくらいにしておきます。 そこで、いま入国管理局長から御答弁がありましたが、問題点としては特に二つある、一つには、基本的な問題として、いま言われたように、北鮮のほうは未承認国であるから、その再入国は一件も認めていない。今度の場合は、私は、この一件も認めていない範疇じゃないと思うのです。とにかくオリンピックに参加したい。オリンピックがいままで東京にあったのならば、これは一件も認めていないということになるけれども、オリンピックはいま初めてなんですから、このスポーツに関してあり得るはずはないのですから、これは当然なことだと思うのです。だから、もしもいまの一般的な問題として一件も認めていないということと一緒にされるならば、これはまさに政治のスポーツ支配だと思うのです。そういうことで、事スポーツに関して一この最終予選会のために本国に帰りたいというのは、一般の問題ではなくて、特殊の問題ですね。これは特定の問題であって、一般の問題と同じように律すべきではないと思うのです。 それからもう一つは、現地参加はどうこうということ、そういうことは内政干渉です。北鮮、韓国の予選がどういうふうになろうと、それは北鮮、韓国のいわゆるNOCがきめることなんです。そんなことは日本の法務省が口を出すべきことじゃないと思う。予選会の形式を変えてくれ。アメリカはアメリカの方針に従った予選会があるでしょう。日本は日本の方針に従った予選会があるでしょう。北鮮は北鮮の形式に従った予選会があると思う。そんなことを法務省がとやかく選考の問題にするのは、内政干渉だと思うのです。 そこで、もしそういうようなことが研究されるとするならば、結論はいつお出しになるつもりでございますか、これは大臣からお聞きいたします。
○賀屋国務大臣 まだ何ぶん考えておりませんものですから……。
○柳田委員 入国管理局長、結論はいつまでにお出しになりますか。研究中というならば、研究の結論が出るはずです。大臣から、至急検討しろ、こう言われたのでしょう。
○小川政府委員 いついつまでにということで、日を限ってただいま申し上げるわけにはまいりませんので、至急検討いたします、ということで御了承いただきたいと思います。
○柳田委員 それじゃ、入国管理局長の至急検討するということは——これはオリンピックに関連するわけです。オリンピックは来年再来年あるわけではありません。オリンピックはこの十月十日からあるわけです。しかもこの申請をしておる国の最終予選会は、七月一日から七月二十五日までの間に開かれる。それからあとに、検討した結果、どうぞ再入国を認めますといっても、もうその時期は間に合わないのですね。したがって、やはり検討するからには、この七月一日から七月二十五日市での最終予選会に間に合うように検討していただかなければならぬ。そのことはあなたのほうでは全然考慮外ですか、どうですか。
○小川政府委員 七月一日から二十五日までの予選会があるということは承知しておりますので、そこらあたりに向けて至急に検討いたしたいと思います。
○柳田委員 そうすると、検討の結果、七月一日から七月二十五日までの予選会に間に合うようにその結論を出す、こういう意味ですか、どうですか。
○小川政府委員 一日に必ず現地に着けるようにやりたいと思って検討しておりますけれども、一両日の違い等につきましては、その当時の状況によりましてあるいはごかんべんいただくことになるかもわかりません。
○柳田委員 いまの御答弁をもう一度私の頭で整理します。それでは、この予選会に参加せしめるということを前提にして御検討され、その検討された上で、一日二日のあるいはその間入れ違いがあるかもしれぬが、七月一日から七月二十五日までの予選会に間に合うように検討する、こういうふうに理解してよろしゅうございますか。
○小川政府委員 ただいま少しことばが足りなかったのでございますが、認めるとすればということでございます。
○柳田委員 そこで、冒頭に戻りますが、自由主義国であれ、あるいは共産主義の国であれ、思想はともかくとして、政治がスポーツを支配することは一切いかぬ。たとえば南アにおきましては、黒人のオリンピック参加は認めないというような問題があるわけですね。これも私は言語道断だと思う。こういうふうに、その政治思想はどうあれ、スポーツの世界に政治が関与してくることはいけない。そういう意味から言うならば、いま問題点としてあげられたところの第一点、第二点も、私は政治が多分に濃厚に入っておると思うのです。ことに第二点のごときは、これは言いがかり以外の何ものでもないのですね。相手の国に、現地参加できぬか、そんなことは内政干渉です。第一点の問題は、未承認国ですから、百歩譲ります。このオリンピック、しかもアジアで初めて開かれる東京大会に、一衣帯水の隣国の朝鮮から、あるいは韓国からでもよろしい、りっぱな選手が来ることを期待している、そうして日本人と同様に、アジア民族がりっぱな成績をあげてくれることを心から熱望している。そういう意味で、一人でもりっぱな選手が、現在かりに朝鮮民主主義人民共和国、いわゆる北鮮以外におるならば、それも本国に呼び戻して予選会をやって、堂々と日本に派遣せしめるような機会を与えてやることが、私は、オリンピック大会をアジアでやったところの意義だと思う。この日本に東京オリンピックを誘致するときには国会は決議をいたしました。東京誘致の決議をしたそのときは、東京に開きたいということを言ったのじゃない。アジアで初めて開きたいと言ったのです。われわれは日本だけがオリンピックを開きたいと言ったのじゃない。アジアでオリンピックを開きたい。オリンピックは決して白人種の専売特許のものじゃない。アジアで開きたい。アジアの民族が全部参加できる、より多く参加できるところに、東京オリンピック大会の意義があると思うのです。そういう意味から言うならば、法務省は今日すでに結論を出されてしかるべきだと思う。しかも、いま言った在日本朝鮮人体育連合会には選手はかなりいるらしい。聞いてみたところによると、日本体育大学、日本大学あるいは拓植大学、中京大学その他たくさんいます。その中から、なるべくならば日本政府のほうにも御迷惑をかけたくないというので、厳選に厳選を重ねた。むしろ、この厳選した者は、向こうに行けばフリーパスになるくらいの厳選のしかたをしているわけです。聞いてみますと、引率者一、コーチ一、陸上が一、柔道が四、重量あげが二、射撃が二、体操が二で、全部でたった十三名なんです。この数を見ただけで、私はかなり厳選していると思うのです。上一、柔道四、重量あげ二、射撃二、体操二——オリンピックの種目は二十二種目あります。この中からたった十一名、しかも引率者一名、コーチ一名、これは最小限度にとどめておると思うのです。各国の競技団体がオリンピックに参加すれば、選手よりも役員のほうが多いとよくいわれる。これに対して、選手十一名に対して引率者一、コーチ一なんです。私は、この数だけから見るならば、いわゆる在日本朝鮮人体育連合会というものは非常に良心的に選考しておると思う。これだけの精鋭をすぐって本国に行って、本国で予選会に参加せしめる。日本から連れていった者はおそらくフリーパスになるくらい厳選している。これに対してなおかつ法務省がとやかく言うのはおかしいと思う。管理局長、私の質問を聞いていますか。あなたのほうは、こういうのに対して、あるいはもっと率直に、いやなことばですが、オリンピックの場を利用して、スポーツの場を利用してあるいは政治工作に何とか、そういうような勘ぐり、疑いで見ているとするならば、この人数というものはあまりにも少ない。こんなものは、十一人ぐらい伝馬船でも北鮮まで行けますよ。わざわざスポーツの場を利用してやろうなんて、そんなことは考えておらぬ。かりに考えておるならば、伝馬船で帰れますよ。これくらいのことはもう常識の域を出ておると私は思うのです。どうですか。これでもなおかつ、まだ問題点がございますので検討いたします、いや七月一日から七月二十五日の予選会に多少間に合わぬかもしれません、これはあまりにも冷たい態度じゃないかと私は思うのです。しかも、その北鮮の人たちが現地参加するという手はないものですか、そんな要らぬことをおぜっかいする必要はない。あなた方は体育をわかっていない。わかっていれば、もう少しスポーツマンライクな答弁ができる。体育なんかわかっていない。スポーツがわかっているなら、もう少しましな答弁ができる。現地参加なんてよく言えたと思う。 これは大臣から聞きますが、大臣としては、入国管理局長の答弁が公式上の表向きの答弁とするならば、あなた自身政治家として大所高所からこれをお考えになるときに、どういうふうにお考えになりますか。私の言っていることは無理だとお考えになりますか。
○賀屋国務大臣 御意見は承っておきますが、オリンピックだからといって、何事もほかの点を考えないでいくというわけにもまいりません。やはり入管局長が御答弁申し上げましたように、再入国につきましてはいろいろ問題がございますので、それを検討することはやむを得ないと思います。
○穗積委員 いまの問題に関連して−御検討中ということですから、いい結論が出ることを期待して、それを数日間お待ちいたしましょう。 ただ、いまお伺いますと、柳田委員も言われましたけれども、三つの理由のうちの第三の、承認国、未承認国の問題については、この委員会でオリンピック開催については、承認国、未承認国の区別をしない、これは政治と切り離して、スポーツ精神に従って、無差別平等の原則でやりたいということは、政府当局から、特に佐藤担当大臣から説明されております。 それから第二の、現地でテストをするということですけれども、これは、私も学生時代にいささかスポーツをやった経験がありますが、いま柳田委員は、それは朝鮮側の方針であって、それに日本政府はとやかく言うべきではないという観点から、この第二の理由というものは理由が薄弱ではないかということを言われたわけですが、私はスポーツをいささかやった者として見ますと、 コンディションの非常に違ったところでとったレコードをそのまま突き合わせてやるなら、一堂に集めて、同じコンディション、同じ場所で大会をやってそこでレコードを争うという必要はなくなるわけです。だから、朝鮮の同じコンディション、同じ大会で勝負をする、そこでテストをするということは、朝鮮オリンピック委員会としては、当然自分の主催、自分の目で見、自分の責任でテストした選手の中から選考するということでございますから、勝負は、諸外国の参加選手も言っているように、レコードの勝負ではない、人間の勝負である、そのときそのときのコンディションなりによりましてこの選考のレコードというものは違うわけです。そういう点をあわせ考えますと、日本現地におけるテストをやって、そのレコードを突き合わせて向こう側が選考したらどうだというのは、いかにもスポーツを理解しない、非常に薄情な御方針ではないかと私は思うので、この点は考慮し直していただきたい。 それから第一点で、これが一番、政府として、特に法務省が在日朝鮮人の往来自由の問題について非常にこだわっておられることが推測されます。そこで、これは他の一般の在日朝鮮人の再入国問題とは切り離してやるということであるなら差しつかえないわけですか、その点だけ御答弁をいただきたいと思う。 それから、時間がありませんから一括して与謝野事務総長にお尋ねいたしますが、これは出入国問題で、日本政府、すなわち所管では法務省所管の行政事務でございます。したがって、オリンピック組織委員会にこういうことをお尋ねするのは、行政事務にこだわるのではない、この朝鮮のオリンピック委員会並びに在日朝鮮人の体連が提案をしておるこれは、スポーツの立場から見て私は合理的なものではないかと思うのですが、スポーツの立場からいま御判断になるべき立場にあられるあなたとして、日本のオリンピック組織委員会の立場から言えばこれは無理からぬ要望である、こういうふうに理解すべきだと思うのです。それで、あなたに責任を持たして、法務省にかけ合えということを私は言うのではありませんよ。言うのではありませんけれども、法務省の決定なりあるいは審査について参考になる意見であると思いますから——われわれの言うことは、党派にとらわれた意見ではなくて、オリンピック精神全体に共通した精神の上に立ってわれわれは正当公明にこのことを支持しておるわけです。ですから、そういう意味で日本オリンピック組織委員会の御感想を、この際、大臣もおられ、局長もおられますから、お聞かせ願いたい。 以上の二点について、法務省並びに与謝野事務総長からお答えをいただきたいと思います。
○小川政府委員 一般の再入国の問題と切り離してと申しますか、純粋にスポーツの問題であるから、一般の問題とは切り離して考慮しておるのかという御質問でございますが、一般の問題と切り離して考えられるかどうかという点がやはり問題になりますし、それから個々の人間につきましてもやはり慎重に検討を要する面もあるかと存じます。
○与謝野参考人 お答えいたします。 少し他の問題にまたがるかもしれませんが、実は先般北鮮の視察団七名がこちらへ参りまして、北鮮のオリンピック委員会の希望をいろいろ述べていったわけであります。その中には、向こうの希望をいれられたものもあり、また目下政府関係当局にお願いして、できるだけ向こうの希望に沿うように努力中のものもあるのであります。ところが、この予選会に選手を呼び返すという問題は、ちょうどこの視察団が帰った翌日書簡が入ったそうで、私は直接NOCのほうからは聞いてなく、在留の朝鮮人の総会のほうから聞きまして、私どもとしては、これは時間も差し迫っているし、私どもはもっとオリンピックに直接つながる問題でいろいろ努力しているので、とりあえず関係当局に直接お願いしてみろ、私の見たところ、これは予選に落ちた者が帰ってくる再入国、また予選に通って選手でIDカードで入ってくる者がそのまま居すわるという問題があって、やはり入国管理の問題が大きいが、われわれは側面からできるだけ援助してあげたい、こういうお答えをしたのであります。ところが、昨日になりまして、最初は人数の点は私は聞いてなかったわけですけれども、非常に少ない人数に限られたということを、昨日、この委員会があることを聞きまして、電話で私は伺ったわけであります。今後とも関係当局といろいろ協議して、できるだけ先方の希望に沿うような解決へ持っていきたいと私は考えております。
○穗積委員 小川局長、お聞きのとおりです。これは妥当な、われわれと同じ精神だと思うのです。そういたしますと、オリンピック選手以外の再入国問題と切り離すか離さないかというところに問題がある、もちろんそういうととだと思うのです。その点はケース・バイ・ケースで御検討になったらどうでしょうか。この場合は政治性なく、未承認国、承認国無差別でオリンピック開催をしたいという日本政府並びにオリンピック委員会の精神は、もうこの委員会でも確立しておるわけなんです。ですから、第二の点はつけ足しのようなもので、あなたの無理解による——悪意ではないが、善意の、つけ足さぬでもいいことをつけ足されたのがちょっとミステークですけれども一あなたはたぶん陸上の選手か何かしておられたでしょう。それだったら、つけ足さぬでもいいようなものをつけ足して、法務省の役人が意地の悪いことを考え出した、こんなものは消却いたしましょう。 そうすると第一点だけなんですよ。大臣もお聞きのとおりですから、ぜひひとつ前向きで、七月一日から二十五日の予選会に間に合いますように決裁をしていただきたいということを、私は重ねて強く要望いたしまして、この問題は関連ですから、あと私はまだ質問いたしますけれども、福井さんから関連質問があるそうですから……。
○福井委員 ちょっと関連して要望しておきます。 私がいまさら申し上げるまでもなく、スポーツに国境なしということばは言い古されておりますし、オリンピック精神のよって来たるところも、世界各国の者が参加するというところに意義があるということは申し上げるまでもないことであります。いま与謝野さんも賛成しておったようでございますが、掘り下げてみますと、法的な解釈は別として——今回アジアでやるのでございますが、実際アジア全体は弱い。一つ一つ例を申し上げると時間がかかりますが、ほんとうに弱いのです。陸上、水上一つ一つ例をとっていきましても、これはもうあるいは惨敗しはしないかという心配があるくらいであります。しかし、その中にも、台湾で一人必ず優勝するという者も、御承知のとおり、ある。与謝野さんなどはハイジャンパーとしてオリンピック選手になるくらいでありますから、よく御承知だと思いますが、北鮮にも女子選手で一人おります。あるいはフィリッピンの女子選手で、これはいけるかもしれないというのが一人おります。とにかく参加することに意義があると申しましても、勝たなければどうにもならぬ。この際アジアで相当勝たぬと、それはいつまでも後進国ぞろいのアジアといわれるようなことになります。美辞麗句で、参加することに意義があるなどといわれますけれども、そういう意味で、北鮮などにもりっぱな選手がおりますから、もちろん、できることならということが前提でございますが、できることなら許可してやって——スポーツに国境なし、しかし、おきての上におけるいろいろな検討は当然法務省として加えられるという前提のもとに申し上げておるのでございますから、関連として要望しておきます。
○穗積委員 続いてちょっと法務省にお尋ねいたします。 やはり朝鮮の問題に関連してですが、この間朝鮮の調査団が参りまして、四項目にわたる要望を示して、日本委員会はこれを支持して、政府との間でこれが実現するように協力をするということになったと思いますが、法務省はこれを受けてもうすでに検討しておられると思います。時間がありませんから私は一々は申しませんが、四項目おわかりになっておるという前提で御回答いただきたいのです。——聞いておりませんか。 第一は航路の問題、これは直接清津から新潟へ。オリンピック憲章の精神に従って、一番安全で安く近い航路を選ぶ、それに主催委員会は協力をするということでございます。 第二はアタッシェの問題、一名または二名の了解を得たい。 第三は報道関係者でございますが、これは記者八名、カメラマン二名。最小限度の要求だと思います。これは特に南朝鮮とは——一般の参観団は別にいたしまして、報道関係は、三百人の選手が入りますと、この程度は他国との均衡から見まして当然だと思うのですが、これは一体どういうふうになっておりましょうか。 それから第四は入場券の問題でございますけれども、選手のほかに、開会式に三百、閉会式に三百、一般が二千、こういう要望数字が出て、この前払が質問したときに、近く視察団が来るから、それからおそらくは要望が出るだろう、その要望も参考にして検討して、各国への割り当ては平等公平にやっていきたい、客観性のあるようにしたい、こういうことであったわけですが、これが明確になっておるわけです。 この四点に対してひとつ一括して御答弁をわずらわしたい。時間がありませんから結論だけでけっこうです。
○小川政府委員 四点のうちで第一点の航路の問題でございますが、先般もお答え申し上げましたように、IDカードで入ってこられる選手団、報道関係者、これにつきましてはもちろん問題はありませんで、観客の問題につきましてどうするかという問題でございます。そこで、私どもといたしましては、観客なしの競技会というものを考えておるわけじゃございませんけれども、やはり一般観客につきましては、選手団、IDカード所持者と同じように万事一律にやっていくというところまでは踏み切っておりません。ただし、渡航証明書を発給する場所等につきましては、外務省においても相当弾力的にお考えになっていただいておるようでございますから、この点は近い将来にはっきりすると思います。 それから報道関係につきましては、ただいまのように同様に扱うという意味で、八名ですか、合わせて十名でございますか、これは問題がないのではないかと考えております。 切符の発売数につきましては、組織委員会のほうから、おきまりになった点につきまして御答弁があると思いますので、そちらからお聞きをいただきたい、こういうふうに思います。 アタッシェの問題につきましては、先般七名の使節団が来られましたときに、滞在期間も延長いたしまして十分に視察をしてお帰りになった。その際にも穂積先生に申し上げましたように、必要があればある程度さらに延長してもよろしいということでございます。当時はアタッシェの問題を私どもは承っていなかったのでございます。そこで、さらに一名のアタッシェを派遣したいということにつきましては、最近承ったことでもございますし、どうしても必要だという必要性につきまして具体的にお話があれば検討をいたしたいというふうに考えております。
○穗積委員 いまの割り当てについてちょっと…。
○与謝野参考人 ただいま穂積さんは四点と申されましたが、それぞれいろいろ関連した問題がございます。まず最初の渡航経路の問題でございますが、これは朝鮮側で船をチャーターして、最短距離の——当時はまだ新潟の港が旧のままでしたから、清津−新潟という線で送りたい、その際に観客もその船を利用したい、こういうふうな申し出だった。そうしますと、この経路の問題と観客の数の問題というものが関連してくるわけですから、われわれとしては、もし経路が選手団と同じに来られるならば、人数が少しは減るだろうが、入場券などはその人数に応じた入場券を用意したい、こういうことで、向こうも向こうに帰ってから検討したいということで、いま関係当局といろいろ御相談しているわけであります。 また報道関係のほうは、IDカードを持った報道関係者が十名ということで、各国の振り合い等も示しまして協議したのでありますが、これでよろしいという権限は内分はないから、北鮮へ帰って後に報告する、こういうことで、懸案でありますが、これはまたアタッシェの問題がございまして、いま審議しています。八月十五日になりますとIDカードが出て、それで連絡のために早く人をよこせるのですが、それまでの間に渡航に非常に時間を食うものですから、何とかならないものかといって検討中でございます。
○重盛委員 ちょっと先ほどの柳田委員の質問に関連して——大臣はたいへんお忙しいようだが、御承知のように、この委員会はオリンピックをどうしてよりよくやるかということのために国会に設けられたことは、いまさら論を待たないのでありまして、私どもは、オリンピック準備促進特別委員会というものは、党派も、いわゆる政党的なイデオロギーもなく、どうして日本でりっぱなオリンピックをするかということで、自来一貫してこの運動を進めてまいったのであります。したがって、いよいよ最終段階になって、われわれはいわゆる外から見た準備は大体できたように考えられますが、いよいよ十月にこれが行なわれるという場合に、内容はどうかということになると、いま与党の福井さんがちょっと触れられましたが、そのようにきわめて寂蓼な状態ではないか。やはり内容の充実に対しても、促進委員会がそこまでいく必要があるかどうかは別として、全体としてやらなければならぬ。国民全体としてのこれはつとめである。私はあとで国民運動推進の問題でお尋ねをしようと思ったのですが、そういう観点からいくならば、いまのような問題はなくても逆に取り上げてやろうじゃないか。特に法務大臣が、こういう機会をつかんで、アジアにおける日本のオリンピックはりっぱだったという姿を示し、しかも政治的関連性はごうまつもなかった、りっぱにやったという姿を打ち出していただきたいというのが私の念願でありますが、先ほどお聞きいたしておりますと、七月一日からということであるから、若干おくれてもいまそういうことを検討しておるというその裏づけは、私は柳田委員のお聞きになったのとは少し違って、何とかその要望にこたえるようにする、したがって、一日二日はおくれる場合があるかもしれぬが、御期待に沿うような線を出したいんだというふうに聞いておるのだが、法務大臣のお考えはどのようであるのか、あなたから一言お聞きをしておきたいと思うのであります。
○賀屋国務大臣 オリンピック委員会がその目的を達するために行なわれますことにつきましては、もちろん私どももそう考えておりまして、できるだけそういうふうにいくように努力いたしたいと思っております。端的に申し上げますと、北鮮の人の再入国の問題はいろいろ問題がたくさんございます。それで、それだけは別だという意見もございますが、実際問題はなかなかそう簡単に行かない問題がたくさんございます。その問題が支障がなければ、あとは選手を向こうへ持って行きまた試験する——と言ってはおかしいことばかもしれませんが、いろいろする、そういう純運動に関する問題は、お話のように私どもはそのほうの係の御意見に大体従ってよろしいものだと思っております。その片方の問題はなかなか簡単でない問題がございますので、いろいろわれわれも苦慮するわけでございます。いま、結果がどうなるということを予断してはちょっと申し上げられないという状況でございます。
○重盛委員 それは私はこの委員会でいろいろ法務大臣に言う問題でなかろうと思う。あなたの言われるようにいろいろ問題がありましょう。しかし、法務大臣の考えているように、私は、この問題をとらえてみる場合にはあまり問題がないのではないか、こういうふうに考えるし、逆に言うならば、こういうやりやすい問題からやっていくことのほうが、日本の外交の将来のためにかえってよいのではないか。これはやはり考えの違いが若干あろうかと存じますが、そうむずかしくお考えにならずに、まあひとつみんなの希望もあることだ、至急に考えてやれという踏み切り方をあなたがするならば、大臣一人だけでこの問題を心配しているだけでなくて、われわれも、あるいは局長も、全部関係者が心配をしておるのでありますから、どうかひとつスポーツは明るい形で行なわれるように、あなたにもいま一度のお考え直しを私は要望しておきます。あなたが忙しい時間に、私は、この問題でこういうことがあるじゃないか、ああいうことがあるじゃないかという理論闘争はやめます。あなたのお考えとわれわれの考えとはかなり違うようでありますけれども、そう重要に問題を取り上げなくてもいいと思います。いずれにしても、いわゆる与野党が一致して、こういう問題のときに道を開いてやったらどうか、特にスポーツ関係の問題はみなが一団となってやってくださいよと言うておるのだから、そういうときはそのような線に沿うように努力してみたらどうかというお考え方になっていただきたいということを私は要望しておきます。
○賀屋国務大臣 御意見はとくと承っておきます。
○柳田委員 もう一分だけ。この出入国の問題は、いま入国管理局長から、検討するということで、近く結果が出ると思うんです。日にちは、七月一日から七月二十五日の最終予選会ですからね。したがって、この委員会は閉会中審査等もきめましたから、この問題の成り行きいかんによっては、即刻にでも——明後日から閉会になりますが、かりに閉会中でもこの委員会はいつでも開ける体制はできたわけですから、この成り行きいかんによっては即刻にでも至急に委員会を招集していただきまして、入国管理局長、法務大臣を招致して、この問題のけりを、うやむやにならぬように、ことに、 このような問題に対してもしも日本の法務省が——法務省というか、もっとはっきり言うならば、法務官僚のほうの非常に頑迷な態度が災いを残すようなことがあったら、これは東京オリンピック大会の一角がここからくずれることになると思う。ことにオリンピックは四年に一回です。しかもアジアといい、アメリカといい、南米といい、方々からですから、アジアに二度と再びオリンピックがくることは、今世紀中にくるかどうかわからない。アジアにきたとしても、それが日本にくるかどうかはもう一つわからぬ。次の日本にくるなんというときは、これはいつのことかわからぬと思うのですね。これは千載一遇の好機、こういうことなんです。このとぎにアジア民族を日本人みずからが締め出したというようなことでは、私はもう天下にほんとうに悔いを残すと思うんです。したがって、この問題だけはやはりこの委員会で結末をつける、このことだけは、委員長からはっきりここで、あなたも組織委員の一人として、御決意を表明しておいていただきたい。
○川崎(秀)委員 関連して。途中から入ってまいりまして、十分お話のいきさつを承知しておるわけではございませんけれども、大体私個人も、またスポーツ議員連盟に関系しておりまする者も承知しておることでございますから、これは超党派的に結束をして問題の解決に当たりたいと存じておるわけでございます。もとより、オリンピックの際に北鮮から見物かたがた来られるというような問題は、それぞれ法務当局におきましてもいろいろ御見解があり、また自民党としてもそれぞれの態度がありますので、この点については私は触れません。問題は、七月一日から二十五日の間に行なわれる北鮮での最終予選会に際して、全世界各地におる有力選手、日本では十二名だそうです、これにコーチを入れて十三名を予選会に出したいという希望は、これはごもっともな話だと私は思っておりまして、先日スポーツ関係の議員の御参集を願って協議をし面した席上に、自民党の方も八名か九名かはおりましたし、社会党の方も同じような数の方々がおられましたが、この問題に関する限りは一致をしましたので、したがって、党のほうにも正式機関である党副幹事長にこの旨を申し伝え、副幹事長個人の意思としても、その程度の人数ならばということで、そういう経緯になっておりますので、一段と努力いたしたいと思いますから、この席上を通じまして法務事務当局においても十分御承知おきを願いたい、そういう意味において、柳田委員の発言に付加して私どもの立場も一応用らかにしておく次第でございます。これは質問ではございませんから……。
○島村委員長 委員長といたしましても、御意思を尊重いたしまして善処いたします。
○田原委員 関連して二つばかり質問がございます。第一は、次期オリンピックの種目の件、第二はオリンピック組織委員会の人々の言動の件であります。 まず最初から申し上げます。次期オリンピックは四年後にメキシコで開かれることになっており、日本も参加するのでありますが、メキシコの大会で柔道が入っていないということに関するわがほうの態度があまりにも冷淡であるのに対しまして、外務省、文部省、それから日本体育協会等も来ておられるならば、御質問申し上げたい。柔道が東京大会で採用されたことは非常に当然のことでありますが、今度限りであって、メキシコ大会では入っていないといううわさをわれわれは聞いておりますが、まことに心痛にたえません。そうだとすれば、東京でオリンピックをやるからお情けに柔道をやらしてくれ、あとは知らぬということになると思う。したがって、この点につきましても、IOCの委員である高石真五郎、東竜太郎の両君がどの程度柔道をメキシコ以後のオリンピック大会に入れることに努力しておるか、寡聞にして新聞その他で一向わかりません。また、日本体育協会が全体として競技種目十八のうちに入れることに努力しておるか、これもわれわれ寡聞にして聞いておりません。きょう日本体育協会とI0Cの御両所を呼んでおりませんから、いずれ継続、審議の他の機会にこれは呼んでいただいて聞くことにいたしますけれども、問題は、九月までに大体メキシコ側の了解や決意を取りつけ得ないと、十月に入ってからでは、いかなる事情があっても新しい種目はもう許されませんことは、委員長も御存じのとおりと思います。したがって、残る七月、八月、九月の三カ月のうちにあらゆる手を打ちまして柔道が復活するようにさしたい、これは全国六百万の柔道マンの熱意でございます。しかしながら、一向体協その他においても取り上げる空気はないので、この間講道館のほうで、ちょうどブランデージ氏が来たときに個人的に会ってみたらしい。そうすると、ブランデージ氏いわく、自分の問題ではない、主催国メキシコの問題であるということを言ったらしい。そこで、たまたま柔道OBであります小谷八段とか一戸八段がメキシコに参りまして、いろいろメキシコの体育協会の連中に陳情を続けておるらしい。しかし自分たちだけでは力が弱いから、国会からしかるべき方々が、どういう資格かはともかくとして、御協力を願えぬかということが問題になったわけであります。この点についていろいろ国会でもスポーツ議員懇談会でも検討しまして、メキシコ以後のオリンピック大会で柔道が入ることには賛成である、ただし、これらの運動はJOCなりJOCの日本側の委員なりがやるべきものであるというところまでは一致したわけです。しかし、JOCの動き、IOCの両氏の努力も一向にありませんから、そんなことを言って形式論を言っておるうちに七、八、九と三カ月過ぎると、絶対に十月ではできぬことになります。したがって、せっかく数十億の予算を国会並びに政府が支出を決定し、各機関ができてやっておるのでありますから、東京限りとせずに、将来永久に柔道が一種目になるように最後の努力を傾けるべきではないか、それに対する努力をすべきではないかと思うのでありますが、これに対する関係外務省、文部省並びにオリンピック組織委員会、それぞれから一応の御見解を聞いておきたい、こういうことであります。
○曾野政府委員 柔道の海外普及につきましては、すでに御承知のように、私どもとしましても、柔道の先生方に各国を回っていただきまして大いに普及をやっておるわけであります。私どもといたしましては、そういうふうにしまして柔道が国際的なスポーツになりまして、そうして当然これからオリンピック種目として取り上げられていくと思ったのでございますけれども、とにかく東京以後はわからないということになっておるわけでございます。それでは在外公館で大いに運動をしたらいいじゃないかという御意見もあろうかと思いますが、こういう問題にあまり政府が関与してやる、大いに柔道柔道と振り回すと、今度またスポーツの専門家から反感が出てくるという危険性もございますので、こういう問題はやはりもう少し——私どももちろん裏ではいろいろいたしますけれども、表はやはり柔道関係の方々あるいは民間の形で運動していただくことがまず第一じゃないか、私どもとしては、もちろん裏面では御協力してまいるという形をとりたいと思います。
○田原委員 裏面の御協力ということは非常にいいことでありますが、たとえばそれはかりに民間あるいは国会等から柔道関係者がメキシコに行った場合に、紹介、通訳、あっぜん等をやっていただけるものでしょうか、どうでしょうか。
○曾野政府委員 それは当然いたしますし、それから、そういう方が行かれるときに、そこの大使が同席をしてお手伝いするということはもちろん訓令いたします。
○田原委員 たとえば、メキシコの政府に交渉する場合と、それからメキシコのオリンピック委員会に交渉する場合とあるのでありまして、政府対政府の機関ではなくて、オリンピック委員会に話すのでありますから、それはわしは知らぬと言われても困る。国会議員の中にもスペイン語のうまい人もおりますが、はるかにうまい人が多い外務省でありますから、せっかく出先があるのでありますから、これは進んで紹介、あっせん、日本側の空気はこうだということを伝えるようにやっていただきたいと思います。いまの御答弁で大体わかりましたけれども、省議でそういうふうにきめて進んでいただくように話していただけますか。もしこちらから使節が行った場合に、わずかの日にちしかおれないと思うので、その間に十分やっていけるように御配慮願えますかどうか。
○曾野政府委員 いまおっしゃいましたように、これはオリンピック問題が主でございますので、大使が向こうの政府あるいはオリンピック委員会に直接乗り出してやるということはうまいやり方ではございませんので、もちろん、先生方及び柔道関係の方がおいでいただきましたときは、十分全面的に御協力いたします。いままでもそういう場合にはやっておることでございます。
○柳田委員 建設省の営繕局長がおいででありますからお尋ねしたいのでありますけれども、その前に組織委員会の与謝野事務総長にお尋ねします。 先般ブランデージ国際オリンピック委員会会長が来られて、日本の今度の東京オリンピックの施設を見られて、そのときの感想談に、施設が十分できておることを非常に満足に思っておられたようですが、ただ代々木の総合屋内競技場というのですか、正式の名称はちょっと違いましたが、そこはまあできるだろうが、まだ建設しておりませんので、建設に多少不安なような印象を受けるような記事があったのですが、事務総長から、この委員会を通じて、大体どの程度まで工事が進渉しておるのか、それによってオリンピック組織委員会としては十分な信頼と自信を持っておられるのか、その点を事務総長から先にひとつ…。
○与謝野参考人 お答えいたします。 代々木の総合屋内体育館は、非常に建築が斬新なもので、工事が非常にむずかしいと聞いておりました。予算も当時の予算よりまた増額せざるを得ないようなこともありまして、御承知のとおりであります。ただいまのところ、われわれは関係当局から、八月一ぱいに完成する、また九月初旬には何らか競技会等を催してためしてみるということができるものと期待しておるのでありますが、何分にも建築のことについては私もしろうとでございますので、建築の当局の建設省のほうからお聞きいただきたいと思うのであります。先般ブランデージ会長が参りましたときも、あの建築は非常にほめておりまして、ブランデージ氏も建築家だから、ただやはり、だいじょうぶだろうなということは、やや心配らしくそういうふうに尋ねられたので、八月一ぱいにはと言うと、何もかもみんな八月一ぱいだと笑っておりましたが、そういうぐあいに、われわれとしては、八月、おそくとも九月初旬には完成したい、こう考えております。
○柳田委員 建設省の営繕局長にお尋ねしますが、この前のローマの大会でも、それぞれの主競技場以外の各競技場も、単に施設だけじゃなしに、施設の建築の様式その他、あらゆる意味において、単なるスポーツ・オリンピックだけじゃなしに、建築工学のオリンピックであり、あるいはその他いろんなそれに付随したもののオリンピックであるかのごとき印象を受けたのです。今度の代々木の総合屋内体育館もまさに私はそれだと思う。代々木の屋内体育館と駒沢のスポーツ・センター、それから今度北の丸にできたところの武道館、こういうものは、日本の東京オリンピックの一つの大きな成果だと私は思う。そこで、その中で特に一番問題は、何といっても、二万人の観衆を屋内に入れるようなつり天井式の代々木の総合体育館です。建築はほんとうに八月一ぱいでできるのかどうか、大体普通の工程ならば何月ごろまでかかる、今日からあるいは昼夜兼行でやって三交代を六交代にする、こういうふうにすれば八月一ぱいでできるとか、大体そのペースとスピード、それとゴール、それを建設省のほうからひとつはっきりここでおっしゃっていただきたいと思います。
○建部政府委員 ただいまの点につきましては、設計上の問題につきましては、おっしゃるとおり、実は縦横百三十メートル全然柱のない屋内競技場でございまして、これはおそらく世界一の競技場になるだろう、こういうふうに考えております。若干工程につきましては実は二、三日前の産経新聞に出ておりましたので、私も実は全然聞いておりませんで、工事の管理をやっておりますのが建設省の関東地方建設局ですが、その担当者にさっそく電話をいたしまして、こういう記事が出ておる、これはほんとうなのかということを実は聞いたわけです。建築工市の中には、たとえば架設工事、土工事、それから鉄筋コンクリート工事、屋根工事、天井工事、仕上げ工事、いろいろございますが、そのうちで、あの写真でも実ははっきり出ておりますが、屋根は、つまの側のごく一部でございますが、その一部分がまだふき終わっていない、尾根ふき工事が若干おくれている、ただしそれに並行いたしまして、天井工事は張ってある部分からすでにどんどん進行しております。それからブランデージさんがお見えになったときにお感じになったのは、おそらくこういう点だろうと思いますが、非常に大規模な整地工事をやっております。したがって、土があちらこちらにブルドーザーで動いているということで、工事がほとんどできかかったような感じをしろうとの方はむしろされていると思います。普通の工程でありますと、ほとんど建築工事が概成いたしましてから整地工事をゆっくりとやってまいりますが、本工事ではそういうわけにはまいらないので、建築工事を進行しますると同時に外回り工事も並行してやっております。 それから工程の点につきましてはどの程度かというようなお話もございますが、これは実は着工いたしましたのが昨年の大体二月でございます。ああいう非常に特殊な構造でございますので、ゆっくりやれば二年ぐらいかかる工事であるかもしれません。したがいまして、当初から大体夜は八時か十時まで工事にかかっております。今後も八時−十時ごろまではやりますけれども、八月一ぱいにだいじょうぶ竣工できると担当者は言っております。
○柳田委員 そこで、あなたのほうは何をやっているのか。関東建設何とかかんとかいうのを通して、そうして清水組がやっているというと、監督の監督と、二つあるのですね。そこで漫然と、八月三十一日竣工します、そう言っておられましょうが、われわれスポーツ関係団体の者は、それを一ぺん使ってみなければいかぬ。このまますぐオリンピックには使えない。主競技場のほうはもう国際競技をやっておりますから、これは大体使いものになります。駒沢も使える。大体これはわかっている。三万人から入れる、世界で初めての屡内水泳場、これは有史以来ないのですから、そこで観客を集め、選手を集めて、実際に水を張って、電光掲示盤なんかもみんなやってみる、自動車なんかも全部集めたり散らしたりしてみる、そういった予行演習を二、三回やらなければ、とてもぶっつけ本番でやれない。オリンピックは十月だから十分間に合うと思ったら、大間違いだ。本来ならばもう何回も予選会なんかやっていなければならぬ。日本の選手はいま水泳が弱い。あの総合体育館で実際の予選会やメーンイベントが何回もあって、あの雰囲気にならさなければならない。その意味からいったら、八月一ぱいにできるということでは非常に心もとない。八月一ぱいにできそうだということで一応安心しましたけれども、八月一ぱいにできれば能事終われりではない。ほんとうは八月一ぱいではおそいのだが、おそい八月一ぱいでも責任を持ってやっていただきたい。 それともう一つは、この間の新潟の地震で、前の万代橋のほうはだいじょうぶだったけれども、新しい橋がああいうふうになったわけだが、急いだからといって手を抜かれたらとんでもないことになる。こんなことをこの委員会で言いたくないけれども、十分あなたのほうは念を入れてやっていただきたい。そういうことにはならないと思いますけれども、急げば急ぐほど十分に念には念を入れて、まるで矛盾したような条件を言いますけれども、ああいうふうなつり天井で二万人も入れるようなところは世界にもないのですから、十分責任を持ってやっていただきたいと思います。これは答弁は要りません。
○田原委員 それに関連してですが、村井君も来ておるから村井君にお答え願いたいのですけれども、村井君の言動です。先般警察学校で村井君が何かの講演をしたときに、国会議員が無理押しをして武道館をつくった、そのために非常に時間がかかったので、代々木の屋内スポーツ競技場はおそくなるのだということを言ったというが、一体どこにそういう関連がありますか。国会議員はどこに一体無理押しをしたのか。当日そういう話を聞いておるのです。話はテープレコーダーにもとってないし、速記録もとっていないけれども、たいへんなことだ。大体そういう態度ではいかぬと思う。何だか、代々木の屋内総合競技場の落成がおそくなることを、九段の武道館の建設にひっかけて問題をそらすなどということは、もってのほかだ。
○村井参考人 正確な一字一字は覚えておりませんが、私は、テープレコーダーに残してくれといって講演をしたのですが、不幸なことにテープレコーダーに残っておりませんので、いろいろ雑音が入ったと思いますが、私は、武道会館については、前からはっきり申し上げておりますように、武道会館ができてそれによって柔道ができるなら非常に喜ばしいことであるということを前々から言っております。ただ、国立屋内総合体育館は、最初の計画は柔道と水泳と両方やる予定だった。ところが、その後国会議員方の御努力のおかげで武道会館ができるようになったんだ、私はそういうようにはっきり替ったつもりでございます。ですから、もしそういうことをお聞きになったら、その人を私のところに来るようにおっしゃって、立ち会いの上で先生とお話したいと思います。
○田原委員 村井君はもと警察官僚の出身であるから、警察学校の学生を呼んで、おれは言わなかったと言えばそれまでです。テープレコーダーもなかったから雑音が入ったと言うが、武道館ができることに当時オリンピック組織委員会も日本体育協会も非常に消極的であった、むしろ妨害した。去年ソ連に柔道選手を連れていった。それは去年の春ソ連から選手が来てシュリッツその他に負けたし、キクナーゼという強い選手もおる。実態もわからぬし、練習もしなければいけないというので、約一年前にその旅行の申請をしたけれども、どうしても返事がない。そこで私は、これでも幾らかソ連に顔役でありますから、向こうの組織委員長に談判して、なぜ呼ばないのだ、おれのほうは旅費を出すんじゃないかというわけで、結局向こうが招待することになった。ところが、旅券申請になったら、文部省、体育協会その他が消極的な妨害をするんだ。行ってもむだであろうとか、あるいは、体育協会からの派遣でありませんとか、そういうことで非常におくれて、ようやく昨年の七月に行った。しかし、日本選手は実力があって、三戦三勝して帰ってきた。それで日本の柔道界はかなり安心している。今度メキシコに柔道使節団を出すことについても、いろいろと形式論その他を言っている。国会議員の柔道連盟が行くのは筋が違うとか、衆議院のオリンピック委員会が行くのは筋が違うとか、筋論ばかり言っておって、ひとつも熱がない。そこへ持っていって、今度は組織委員会の村井何がしが、事もあろうに武道館にけちをつけるということで、私はかっとなった。テープレコーダーがないから雑音が入ったと言うけれども、君が言ったかどうかは調べます。 そのほかに、ここで約束してもらいたいことは、それは東京オリンピック組織委員会ですから権威がありませんなんと言われればそれまででありますけれども、オリンピックの組織委員会だから、メキシコでもやれるように最後の陳情、努力をするために積極的な協力をしてもらいたい。旅券の獲得についてじゃましないようにしてもらいたい、このことを村井事務次長は約束できるかどうか。それによって、君の演説内容等についても、また閉会中の委員会でも呼んで対決してもいいと思っておるが、一応その態度について聞いておきたい。
○村井参考人 お答えいたします。 私がこれから武道についての私の気持ちを申し上げれば、氷解していただけると思います。私は、柔道につきまして、武道につきましては、皆さんに負けないだけの情熱を持っております。私自身、この間の「武道」という雑誌にも出ておりますように、柔道三段、剣道練士、弓道五段で、だれよりも、先生よりも負けないだけの武道に対する愛着は持っております。(「ほんとうか」と呼ぶ者あり)ほんとうです。お約束いたしておきます。そういうことで、私は、武道会館ができて非常に恵んでおるということは、はっきり言ったつもりでございますが、その間におもしろおかしくいろいろとお話したので、雑音が入ったと思います。これはあらためて釈明いたしますが、武道については先生に負けないように今後も努力したいと思います。
○田原委員 それならば、一応村井君との対決はあとにいたします。村井君も柔道三段であるそうだから、前向きに、次期メキシコ大会に柔道が入れるようなあらゆる努力、協力を希望いたしまして、私の質問を終わります。
○島村委員長 次に、オリンピック国民運動の推進の問題でございますが、国民運動の現況並びに各方面に対する指導等について、関係当局より説明を求めます。松永審議室長。
○松永(勇)政府委員 オリンピック国民運動は、御承知のように、昨年の六月二十二日、百八十団体の皆さんが、国民運動としてこれを行ないたいということから総会を催すことになり、総理府その他の関係省庁がそれの世話役として発足した次第でございます。国民運動は八つの部会に分かれまして、その七つの目標を達成するためにそれぞれの部会において運動を展開しております。六月の二十二日がちょうど一周年になりましたので、千代田公会堂で百八十団体が相つどいまして、この国民運動をさらに一段と推進するように決意を新たにし、大会宣言を発して、残された百余日の間の国民運動を推進したいということで進んでおる次第でございます。
○柳田委員 ちょっと質問があります。たいへんけっこうな御趣旨であります。不肖私は当オリンピック特別委員会の委員ではありません。しかし私は、他に議院運営委員会の委員その他の委員をしておりますし、オリンピック組織委員会の委員であります。当然、こういうような運動をしておられるならば、私のところに資料くらい持ってこられたってしかるべきだ。一昨日の大会の御案内ぐらいいただいてもいいと思う。自民党のほうにも、同じ議院運営委員会に福永君がおりますが、これもオリンピック組織委員会の委員であるが、一向に御案内もいただかなければ、御連絡もいただかない。われわれもオリンピック組織委員会の委員として実際のオリンピックの推進につとめておるわけですが、あなた方はこういうふうにやっていただいてたいへんけっこうです、むしろこちらから礼を言わなければならぬ。しかし御連絡がないが、一体どういうことですか。
○松永(勇)政府委員 私たち力が足りませんで皆さまに十分なる御連絡ができなかったことはおわび申し上げます。御承知のように、この運動というのは、いわゆる民間の方の運動が主になって自然発生的に起こったものでございます。役所が率先して進んだという形でなしに、自然発生的にあらわれた非常に好ましい運動だと私たち思っております。お手元に名簿が差し上げてありますが、百八十団体というものが参加いたしておりまして、八つの部会に各議長がおります。議長はそれぞれの団体の長がなっておられるわけです。またその中に……。
○柳田委員 時間がないからけっこうです。要するに、組織委員会のメンバーくらいには御連絡してくださいということです。
○重盛委員 時間がないから私も多くを言わぬけれども、百何十団体来ておるというのですが、一番初めにこれを進めるときに、この運動は単なる特定なものの運動ではいけない——あなたは自主的に来たようにおっしゃるが、私たちは、柳田氏が言われたように、決してひがんでものを言うわけではないので、もっと幅広くやっていただきたいということを要望しているわけです。それには、たとえば労働組合にも呼びかけなさい、それから中小学校がどのような動きをしているか、学校の生徒は非常に強い関心を持っているので、そういうものに十分な働きかけをしてきたのか、そういうことを私はいろいろお聞きし、実は私の意見も申し上げる予定であったが、たまたま時間もなくなったので……。何をおやりになっても、あくまで特別な人だけでやっていくというような形があらわれてはいかぬ、全員でやる、国民全体でこのアジアにおける大祭典をやるんだというたてまえで、幅広くこういう運動を推し進めていただきたいということを私はお願いしておきます。特に学校の子供等に呼びかけてそれらを通じてやるということは非常に効果があり、それがまた父兄に伝わる、そこからいくだけでも、国民全般でやっているのだというように考えられるが、その一点だけでも御答弁願えればけっこうだと思います。
○松永(勇)政府委員 この団体は結成以来、先生のおっしゃる御趣旨で、まさにそのとおりで、すべての人に呼びかける、それから今後続々参加していただきたいということで、常に開放されております。追加して参加された方もずいぶんございます。それから、学校その他につきましても、文部省からそれぞれ教育委員会等にこの運動の推進力を依頼しておるわけです。具体的に呼びかける仕事としましては、何分にも全国民を対象とし、全団体を対象としておりますので、八つの部会をつくりまして、それぞれの運動の目標にぶさわしいものを、それぞれの議長及びそれの世話役省庁というものが分担してやっております。世話役省庁は、全各省庁が入っておりまして、それぞれの省、たとえば学校というものにつきましては文部省というものが中心になってその運動を呼びかけ推進する、こういう組織にしておる次第でございます。
○重盛委員 もう時間がないようですから、これで私は保留しますが、さっきも言うように、答弁をお聞きするだけではなくて、私はその内容が問題だと思うのです。各省で分担をしておるというのですが、たとえば、労働関係はだれが分担してどういうふうになっているか、これはただ文部省を通じて呼びかけたというだけではふるい立たないのじゃないか。委員長の前でたいへん失礼だけれども、衆議院の特別委員長や参議院の特別委員長があいさつし、特定な団体だけが集まって祭典ができたという形だけでは私はいかぬと思う。もう少し下へしみ込んだ、オリンピックをしてほんとうに国民全体のものだという、どうも私どもが歩いていて——特別なところを歩いているのかどうか知らぬが、オリンピックが盛り上がったような感じがしないのですね。たまたま私どもが熱心に社会党の立場でオリンピックのあり方を説くと、何か妙な顔をして聞いている、そういう姿すらあるのであって、そうであってはいかぬというのが私の考えであって、これは組織委員の一人として申し上げている。どうかひとつ国民全体のものとしてやってくださいということを何回も申し上げております。もう時期はあるいは失しておるかもしれませんけれども、あるいはこれからでもおそくはないと思いますが、いろいろなものに呼びかけるという場合には、少なくとも労働組合の中心団体くらいまでは呼びかけて、それが参加するしないは別ですが、そういう幅広いものでやっておかないと、最終的にこれが終末をつけた場合、特定のものだけでやったのではないかという形で結末がつくことは好ましくない、このように考えておりますから、どうかひとつ十分お含みの上やっていただきたいと思います。
○松永(勇)政府委員 まさに御趣旨は先生のおっしゃるとおりでございます。先ほどの労働組合の問題も、労働省が世話役省庁の中に入っておりまして、労働省から各組合に呼びかけるということになっております。実際の状況がどういうふうになっているかは、労働省のほうでまた答えていただきたいと思います。
○重盛委員 一ぺん調べてください。
○島村委員長 本日はこの程度にとどめ、散会いたします。 午後三時五分散会