地方行政委員会 第5号
- 発言数
- 67 件
- 登壇者
- 4 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1963/12/19
会議録
○森田委員長 これより会議を開きます。 地方自治及び地方財政に関する件について調査を進めます。質疑の通告がありますので、これを許します。小林進君。
○小林委員 私は、自治省にお伺いいたしたいのは、末端における自治体の財政紊乱の問題と——紊乱ということばが適当かどうか知りませんけれども、実際末端の市町村には、相当住民が疑惑を深めているような、そういう財政の混乱の問題、あるいは行政の非常にルーズな問題等が、いまなお繰り返されているのでありますが、そういう問題に対して一体自治省はどういうふうな監督と指導をおやりになっておるか、こういう問題について実はお伺いをいたしたいのであります。 私ども考えると、自治省が定期的といいますか、あるいは固有の権限に基づいて自治体の行政の監視、監督をせられるという場合もあるでしょうし、具体的に問題が起きて、問題が起きたからということで、あるいは調査監督をせられる場合と、二つの場合が私はあると思う。その何でもないにもかかわらず、やはり自治省固有の権限に基づいて、自治体等を適宜監視をされたり監督をされたりあるいは検査をされる、そういうようなことは、時には自治体の独立を侵したり、あるいは不当な介入になったりして、民主政治の基本を失うような場合がありますので、こういう面はやはり民主主義の本義に基づいて、地方自治体の独立を尊重するというたてまえで、慎重にかまえてやってもらわなければならぬと思いますが、一面、今度は具体的に問題が起きているところ、あるいは住民が非常に疑惑を持っているような、そういう問題については、むしろ積極的に住民の立場に立って、そういう誤解や間違いを解くというような形で、監督もあるいは時には介入もしてもらわなくちゃならない、かように私は基本的に考えているわけであります。 ところが、どうも自治省の最近おやりになっていることを拝見いたしますと、やらずもがなのことを干渉してみたり、当然やらなくちゃならないよりなことを、あまり慎重にかまえて何もおやりにならないという、まことに隔靴掻痒といいますか、どうもはがゆくて、実に見ていられないという感じを受けるのであります。この問題について、一体自治省はどんなふうにお考えになっておりますか、考え方をお聞かせ願いたいと思います。これは大臣にお聞きすればいいのでありますが、大臣がお見えになりませんので、大臣になりかわって、ひとつ御答弁をしていただきたいと思います。
○佐久間説明員 市町村の行政、財政の運営につきまして、いろいろ御指摘のような問題を持っておるところがありますことは、私どもも承知をいたしております。そういう問題がありました場合に、どのような指導方針をとるかというお尋ねでございますが、先生の御指摘のように、市町村も完全自治体でございますので、この自治権を侵害するというような行き過ぎがあってはなりませんけれども、同時にまた市町村自体では是正しにくいような問題がありました場合に、ただ袖手傍観しておるというようなこともいけない。その辺は規定といたしましては、地方自治法にいろいろな規定がございますけれども、その運用にあたりましては、その辺のところを妥当な関与をしてまいるようにいたしてまいりたいという考え方でおるわけであります。 なお、この市町村の問題につきましては、第一義的には都道府県知事が指導の責任を持っておるわけでございますので、私どもといたしましては、市町村の問題につきましては都道府県知事が、ただいま申しましたような心がまえを持ちまして、市町村の指導に当たっていただくように、自治省といたしましては都道府県知事を督励し指導してまいっておる、そういうようなやり方を従来からとっておったわけでございます。
○小林委員 私は具体的な問題について実はお伺いをいたしたいと思いまするが、新潟県三島郡出雲崎町に町政紊乱の問題がいま起きておりまするが、この問題について自治省はお知りになっておりましょうか。
○佐久間説明員 出雲崎の問題につきましては、十日か二週間くらい前に、私どもの担当の課のほうに二、三の議員の方がお見えになりまして、いろいろお話があったそうでございます。監査委員の監査の報告という写しを、そのとき私どもはちょうだいをいたしました。
○小林委員 十日から二週間くらい前に議員の方が見えられて、監査の書類をお届けになったというのでありますから、そうすると、いまの局長のお話では、出雲崎の議員の方から直接その話を聞かれた。いまあなたは、都道府県が第一次の指導をするとか監督をするとかおっしゃいますが、県当局からはまだ何らの話が出ていない、こういうことでございますな。
○佐久間説明員 そこで私どもといたしましては県当局に、こういう話を聞いたがどうなっているのかということを連絡いたしまして、県当局から、県としてもこの問題について実情を近く調査しようと考えておるので、その上でまた御連絡をしたい、こういう連絡がございました。なお地方課長も二、三日中に上京する機会があるからそのときに自治省に伺っていろいろ状況を報告したい、こういう連絡も昨日いただいております。
○小林委員 私はひとつ事件の概略を、質問を進めていく関係上申し上げます。 これは新潟県三島郡出雲崎町に起こった町政をめぐる疑惑の問題であります。出雲崎町というのは人口一万有余の小さい町であります。山間部の旧西越村というのが港を持っております沿岸の旧出雲崎町と昭和三十二年六月に合併いたしまして、出雲崎町という町を誕生せしめたわけであります。合併後初の町長に南波益夫君というのが選ばれておる。この人が三十六年の選挙にも再出馬して当選したのでありまするけれども、ことしの二月であります、三十二年から三十八年の二月まで町長をつとめたのでありますけれども、この二月に選挙違反が最高裁において確定して、そして町長を失格した。その初代からずっと収入役をやっておりました名地という人が、町長が失格しましたから町長選挙が行なわれて、四月に新町長に就任して今日に至っております。前はずっと収入役をやってきたのであります。この名地町長によって、三十七年度の決算の認定といいますか承認といいますか、その決算書類が町会に提出せられた。これがことしの九月の六日です。ところがこの三十七年度の決算の認定は町議会において否決をされた。問題はここから発生しておる。否決をされましたから、当然この問題は出雲崎町の監査委員に付議せられたわけであります。監査委員が非常に調査をいたしまして、十二月の二日にその結果を報告したわけであります。その報告書類が、いまのお話によればあなたのところにも一通行っているわけでございます。そして二日おいた十二月の四日に緊急の町会が招集せられた。そこで名地町長が辞意を表明する、こういう結果になっているのであります。なぜ一体三十七年度の決算が否決をされたかといえば、そこにいわゆる町政紊乱といいまするか、非常に町の財政がつじつまの合わないような不可解な形で金が使われていてこういう結果になったのでございます。私は詳しく述べたのではとても際限がありませんから、ほんの問題の概要だけ申しますけれども、そういうわけで、十二月の二日に監査委員の方が報告書類を出して町長が辞任をしている。その前の九月六日には三十七年度決算が否決をされた。そういう明かな事実で、地方紙は一生懸命に、毎日のようにその記事を集めている。町民は仕事もやめて、一生懸命に町民大会を開いている。そのさなかに、あなたが言われる第一次の指導監督権があるという県が何にもやらないで、いまのお話によれば、近く地方課長が上京してくるから、そのときにでも自治省に報告を出したいというようなことだ。しかもその前はといえば、町会議員が来たから初めてあなたのほうは県に連絡したら、その連絡によって近く調査に行きますという話だ。第二次の調査権を持っている本省から言って県が初めて、それではこれから調査に行きましょうという、こういう監督や指導のあり方がいいのですか、私はまずあなたに聞きたいことだ。また中央官庁においてもそのとおりです。住民がわあわあと、まるでハチの巣をつついたように、仕事も手につかないで、八月から九月、十月、十一月とこんなに騒いでいるのに、十日か十二、三日前にやっと決算書類に監査書類を持ってきたから、それでそんな問題あったのかというので電話して聞いた、それで一体行政局長の任務がつとまるのですか。それでいいのですか。そういう決算が町会において否決をされたこと自体は大したことじゃないのですか。この問題の受け取り方ですよ。それは地方議員が陳情に来て決算書類などを出すまでは、ほおかむりしていいもんですか。そのウエートの置き方をひとつ教えてくださいよ。
○佐久間説明員 地方課長が報告に参るということでございますので、その報告を受けました上でございませんと、その間県当局が実際にどういうような指導をいたしたか、私どももはっきりわからないわけでございます。もし手をこまぬいておって何もしなかったということになりますと、県といたしましても少し関心が足らなかったということはいえようかと思いますが、おそらく県といたしましても、市町村の、自治団体のことでございますし、監査委員が自主的に監査もいたしておった状況でございますので、その間静観をしておったのではなかろうかと思っておるわけでございます。しかし現在の段階におきますと、御指摘のようにただ傍観をしておるということは適当とは思われませんので、これはよくひとつ事情を聞いてみたい、かように考えております。
○小林委員 私は地方行政のことはわからないのですよ。だからすなおな気持ちでお聞きするのですが、一体全国の市町村においてそういう年度の決算報告書が認定を否決されたような例は過去の歴史においてどれくらいあるか、そういうものが否決されたときには、自治省などというものは一体どういう処置をとられておるのか、過去の実績をお聞かせ願いたい。
○佐久間説明員 ただいま正確な数字は承知いたしておりませんが、私どもの記憶ではきわめて希有な例じゃなかろうかと思います。
○小林委員 そういうきわめてまれな例をそのまま放任をしておいて、そうしてやらずもがなの自治体なんかをつついたり引っ張ったりしているじゃないですか。そして自治体干渉だなんて言われて、あわてて手を引っ込めたり足を引っ込めたり、そういうようなぶざまなことではいけませんよ。こういうものこそ間髪を入れず実態調査に行って、その真相をきわめ、将来の自治行政の参考にする、そのぐらいの配慮がなくてはならない。やっぱりそこに問題がある。住民が行政に対して信頼を失ってくるのです。また疑惑が生まれてくるのです。自治省の行政局長なんか、不正をしておる町長なんかとつうつうじゃないか、住民はこういうような推定までもして、結局国は私どものこのせつない気持を何もかまってくれないのだ、こういう考え方なんです。そこをやっぱりあなた方は考えて、生きた行政をやらなければいけない。 では問題のアウトラインを申し上げますと、この町の三十七年度の予算は、歳入が一億八千百六十四万三千八十二円、歳出が一億八千三百十七万二千六百六十六円、差し引き百五十二万九千五百八十四円、特別会計で歳入が一千八百九十九万九千二百九十九円、歳出が一千六百六十四万六千三百八十七円、差し引き二百三十二万五千九百十二円、こういう規模の、まことにささやかな地方財政です。その中で三十七年度の決算——私はこういう決算の書類の見方はわかりませんから、あなたにお聞きするのですけれども、三十八年の五月三十一日現在で、公簿上の現金高、まず帳簿上の現金の残高が八百四十五万七千百二十九円、それから一時借入金が公簿上で五千十五万円、公簿外が六百七十六万円、それから実際上の未払い金が一千五百二十八万六千二百五十九円、合計で八千六十五万三千三百八十八円、これが公簿上の現金高、それに対して実際上の現金高が、いわゆる現金の預金が五千六百二十二万一千二百円、立てかえ金が一千二百三万五千六百十六円、その他一日から五日までの税収入等が百七十万一千二百七十九円、その他で、合計で六千九百九十五万八千九十五円なんです。この公簿上の現金高と実際上の現金高とを差し引きして一千六十九万五千二百九十三円の開きがある。ざっと一千万ですよ。帳簿上のいわゆる現金高と実際上の現金高が、一千万狂っておる、一千万円どこへ行っちゃった、こういうようなことはやっぱり地方自治体にあり得ることですか。私は、これは率直にお聞きするのです。こういうことはあり得ることですか、どうでございましょうか。
○佐久間説明員 あってはならないことだと思います。
○小林委員 これは絶対あってはならないことなんでございましょうね。しかし、便宜上こういうことはあり得ることなんでしょうか、どうですか。
○柴田説明員 公簿上の現金高よりか実際上の現金高が多い場合はあります。少ない場合はあり得ません。
○小林委員 ちょっとお伺いしますが、かりに多い場合というのはどういう場合でございましょう。
○柴田説明員 雑務金経理と申しまして、預かり金たるものが別にある場合がございます。そういう場合はありますけれども、公簿上というのをどう考えるかということでございますが、大体歳入歳出予算に属すべきものというように考えますと、その現金とが合わないという場合、これは年度の途中では一時借り入れ金の関係あるいは支払い時期の関係で、合わないことはしょっちゅうございます。しかし、いやしくも五月三十一日決算でございますから、決算当時においては合わぬということはおかしいのであります。
○小林委員 おっしゃるとおりです。私は決算当時において余るのもおかしい、足りないのもおかしいと思う。そこでこれが三十八年の五月三十一日だけ一千六十九万五千二百九十三円の不足額が出たのかといえば、これは五月三十一日だけじゃないのです。その前の四月二十二日には一千百八十八万二千九百七十七円の不足額が出ている。三十八年の一月三十一日には一千二百七十三万五千百三十八円、三十七年、去年の五月三十一日には六百二十八万九千六百十六円、その一年前の昭和三十六年の五月三十一日には八百九万八千三百十四円、二年も三年もずっと帳簿が一回も合ったことがない。八百万から最高は一千二百万円に至り、どの決算期においても合わないのです。これはいま言うように、県にだってこういう決算書類は提出するのでございましょう。国にだって来ているのでしょう。それを、三十八年の一時期じゃない、三十七年においても、三十六年においても、みんなこういう不足額があったにもかかわらず、よくまあ県もそのままお認めになっている、国もそのままお認めになっているという、これが私にはどうしてもわからない。こういうのは一体どうしたものでございましょう。これをいままで不足額のままにずっとやってきた、この理由が一体どこにあるのか、お聞かせを願いたいのです。
○柴田説明員 便宜私からお答え申し上げます。 歳計現金と実際の予算づらの現金が合わない、これは年度の途中ではしょっちゅう合わないわけであります。しかし決算の結果というものは、その決算時におきましてそれぞれ整理をして、その結果は、町村の場合は府県知事に報告をすることになっております。したがいまして、県の段階では毎年度の決算は報告されておるわけでございますので、帳簿づらの決算経理というような中身は明らかになっております。それと現金が合わない、しかも決算時においても合わないということになりますれば、これはそこに何か別の理由があって合わないのにきまっている。その原因が何かということになるわけであります。私どもの経験では、昔と申しますと語弊がありますが、ちょうど財政再建が非常に進行しておりました昭和三十年前後、そのころには市町村の財政で合併に伴ういろいろな問題その他でこういうようなものはたくさんありました。この原因は悪意にいずるものもありましたし、善意の過失にいずるものもございました。しかし最近では大体こういう事例は減ってまいっておりまして、このお話を伺いますと、先ほどの行政部長の話ではありませんが、これはまことにめずらしい例であります。県はもとより必要な場合は財政監査をいたしておりますし、この町は合併直後に非常な赤字が起きて、いわば要注意団体であったはずであります。したがってその当時から県はときどき監査しているのでありましょうが、通常県が財務監査いたします場合に、金庫を押えてそして帳簿づらと照合するという一番手厳しいやり方、このやり方は普通はあまりやりません。と申しますことは、まず市町村の出納当局というものの人格を尊重して、どこでも歳計現金と合わないのが普通でございますので、そこまで根掘り葉掘り聞くということは普通はしない。したがって、こういったことは県は何べんも監査しておるのでしょうけれども、おそらくわからなかったのじゃないか。そこまで調べませんから、現金との突き合いをやりませんから、わからなかったのじゃないか、かように推察するわけでございます。そのやり方がいいか悪いかといえば、それは、こういうことがいやしくもあれば、監査というものが適当でなかったとは言えるかもしれませんけれども、通常の段階ではそういうことをやって、初めから人を疑ぐってかかってやるような監査というものはあまりやらない。これがどうもおかしいというにおいがし始めたら、場合によればそういうことをやることもある。私も昔そういうことをやった経験がございますけれども、これは現金突き合いする場合でもなかなか技術的にはむずかしいのでありまして、あまりうっかりやりますとみんな事前に察知されて、ぴちっと合わしてしまわれることが多いのであります。したがって、よほどのことでなければこういうことをやらぬわけでございます。県としては、結果的にはもう少し突っ込んだ監査をすればよかったというようなことが、あるいはあるのかもしれませんけれども、大体さように感ずるのであります。
○小林委員 わかりました。あなたの答弁は非常に当たらず触わらずで、なかなかすらりすらりとおやりになった。これは官僚的答弁としては実に優秀であります。そんなことでしかし問題が解決するわけではございません。 ございませんが、それでは次へ移りますけれども、その五月三十一日現在で一千万円の現金が合わない。それをその後町会議員諸君や関係者が当時の収入役に、いまの町長ですが、いろいろ聞いたら、何かみよや料理店に八十五万円払った受け取りが出てきたり、山崎料理店に何か四十三万円ばかり払った受け取りが出てきたりいたしまして、そういう証憑書類のあるものの金額を差し引いても現在なお八百万円ですか、九百万円とかいう金はわからぬ。何ぼ聞いてもわからぬ。町長自体もわからぬ。私は自分でどこへやったかわからぬ、ただしかし私は不正なことをした覚えはございません、私が悪者だといわれては死んでも死に切れません。こういうことだけ言っておる。そういうことは言っておるけれども、ではその不足している八百万円とか九百万の金はどこへ使ったんだというと、それは何にも証明もしなければ、使い道も言わない。こういうようなことはどうなるのですか。本人が言わない。ただ八百万円の金は足りない。けれども不正はいたしません、死んでも私は悪者ではありませんという。こういうようなことに対する責任の追及というものは、自治省としてはどんな形でやったものですか。処置いかん。
○佐久間説明員 あるべき金がないというような場合の措置といたしましては、地方自治法の中で収入役その他の出納職員に責任を追及する、そして損害を賠償させるという規定がございますので、その規定を発動するということがひとつ考えられると思います。 なお、その原因についていろいろな調査をいたしますのは、監査委員がございますから、監査委員がいろいろ監査をする。監査委員の監査いたしました結果は、議会にも報告され、公表もされるわけでございますから、そこで適当な是正措置を講ずるということが、まず第一になすべきことだと考えております。
○小林委員 第一番の出納責任者というのは、これは収入役でございますか。その収入役以外に出納責任者というものを、登録といいますか、どっか届け出でもして責任を負わせている職員があるのか。 それから第二番目の、監督委員が調査をして議会に報告するというのでありますけれども、監督委員が調査をしても、監督委員に答えない。しゃべらない。しゃべらないことに対して、監査委員はそれ以上の警察権があるわけではありませんから、本人はしゃべらないので、監査委員としてはそれ以上一体どう処置をつけたらいいか、そういう問題が起きておりますが、いかがですか。
○佐久間説明員 出納職員と申しますのは、収入役でございます。しかし収入役からさらに権限を委任されているような職員がございますれば、それももちろん包含されるわけでございます。 それから、監査委員が調べても本人ただまっていてわからぬということになりまして、監査委員の調査ができない。しかもそこのところで名にか刑事関係の疑いが持たれるということになりますれば、これは告発をするよりほかに手はないと思います。
○小林委員 監査委員が告訴をするのでございますか。監査委員が調査に行ったって証憑書類もないし、八百万円の金をどこにやったかわかりません、しかし、悪いことはしておりません、こういう答弁だけですから。この問題に対して監査員が告訴するのですか。だれが告訴するのですか。
○佐久間説明員 告発は、何人でもかまわないと思います。
○小林委員 私の問うているのは、いまの地方自治法に監査委員制度が載っているかもしれませんけれども、そんなわけで監査委員に任命されて調査に行ったところで、本人が、私はどこに金を使ったかわからぬということで、そんなことは問われても返事ができませんと言われれば、それ以上に追及のできない監査委員などというものは、権限も少ないし、非常に力の弱いものではないか、私はこういうことを言っているのです。それで一体いいのかどうかということです。
○佐久間説明員 監査委員は、司法警察権はもちろん持っているわけではございませんから、そこで、監査の結果、それが地方公共団体の今後の組織なり運営なりを改善する上に役に立つ資料をつかんで、それを議会に報告もできるし、公表もできるというところまでの機能を法律としては期待しているわけでございます。
○小林委員 それで、次に一つお尋ねいたしますが、いまも言うように、出納責任者たる者がこういう公簿上と実際上の現金の高において八百万、帳簿上一千万円も違うような形にしておいて、しかし、私は不正はいたしませんけれども、その内容については、忘れたのかどうか知りませんが、話ができません。どうかかんべんしてくれ、こういうような形で一体責任がのがれられるものかどうか。そういう理屈がいわゆる出納責任者として一体社会的に通るものか、通らぬものか、これは一体どうでございましょうね。
○佐久間説明員 出納職員の責任につきましては、かりにその使途がはっきりいたしませんでも、現金が亡失されておる、そして善良な管理者の注意を怠っておるということが明らかになりますれば、監査委員の監査の結果に基づいて賠償をさせるということになるわけでございます。
○小林委員 自治省といたしましては、こういう場合にどういう措置をおとりになりますか。
○佐久間説明員 自治省といたしましては、第一次的には、冒頭に申し上げましたように、市町村のこういう問題につきましての指導の責任は都道府県知事が持っておるわけでございますから、できるだけすみやかに都道府県知事が実情を把握いたしまして、その上で改善是正のための措置をとるように私どもからも強く助言をいたしたいと考えております。
○小林委員 次にお伺いいたしたいことは、一次借り入れ金の借り入れの問題についてお尋ねをしたいのでありまするが、事情を申し上げれば、この町の場合にも、例の室戸台風のときこの町にも地すべり等がございまして、相当多額の災害復旧の金を要するという立場にあった。聞きますると、国から何か一億五千万円程度の災害復旧費もくるように決定をせられておる。ところが御承知のとおり、国の金というものはなかなか回ってくるのがおそいものでありますから、工事に着手できない。そこでこの町会の中で決議をいたしまして、五千万円までは一般の市中銀行、その他から一時金を借り入れることはよろしいということにワクをつくった、こういうのであります。ところが実際に至りますると、その五千万円を超過いたしまして、六千五百万円というのですか、そのワクをこえて実にめちゃくちゃに金を借りているわけでございますが、こういう町会の決議を無視して決定ワク以上に金を借りるような、このやり方がいけないことはわかりますけれども、こういうことをした場合、一体その責任はだれがとるのか、どういう責任のとり方をするのか、お聞かせを願いたいと思います。
○佐久間説明員 一時借り入れ金の限度額が、議会で定められましたものを超過いたしまして借り入れをいたしました場合の責任でございますが、これは違法な支出であることはもちろん間違いございませんが、違法な結果どのような責任が生ずるかということにつきましては、なおいろいろ議論があるところかと思います。もう少し私どもも検討してみたいと思いますが、いずれにいたしましても、議会に対する長の政治的な責任が生ずることは間違いないことだろうと思います。
○小林委員 議会に対する責任だけでございましょうか、それ以外の責任をとる必要はありませんか、
○佐久間説明員 一応そういうふうに考えておりますが、それ以外になお責任があるかどうかにつきましては、もう少しよく研究をしてみたいと思います。
○小林委員 この問題に関連して、いま一つお伺いいたしておきたいことは、工事の請負でありますが、もし町当局が工事の請負人に工事をやらせる。その場合にこれは数字が正確ではございませんけれども、何か七百八十万円の請負金額に対して、一時払いといいますか、中間払いの形で一千二百万円も払っておる。こういう支払いの仕方、これはやはり町村財政をまかなう出納責任者というか、町長の責任ですから、こういうような契約金以上の金を、しかも工事が完成しないうちに、工事の検査もしないで——普通は、金を中間で払うときには、その進行状況というものを検査して、その上で中間の出来高に基づいて幾らかの金を払っていくというのが通例でございましょう。それを検査もしないで、工事人が、おい、ちょっと金を払ってくれ、こう言えば、それを無条件に払う。しかも契約金額を超過してそういう金の支払いをしている。こういう支払いは間違いでございましょう。これは違法でございましょう。——違法は私もわかる、こういう違法の支払いをしたときの責任者は一体町長なのか、あるいは出納責任者の収入役であるのか、そこら辺からお聞きしておきたいと思います。
○佐久間説明員 違法であることは間違いないと思いますが、町長にも責任はもちろんあると思いますし、実情をよく調べますと、あるいは収入役にも責任があるのじゃなかろうかとも思います。
○小林委員 実際、あなたのおっしゃることは一々ごもっともですよ。町長にも責任があり、収入役にも責任がある、これは痛くもかゆくもない、しごくあたりまえな答弁なんです。そんなことを聞いているのじゃないのです。そういうのは私もわかる。けれども、もしそういう過重な支払いをして、その金が返ってこない場合、ばく大な損害です。その返ってこないときの責任は、最終的にだれがとるのですか。
○柴田説明員 便宜私からお答え申し上げますが、支払いの態様がどうなっておるかということを具体的に調べませんと、その点ははっきりしたことを申し上げかねるかと思います。と申し上げますのは、請負契約をこえた支払いということになりますと、支払い命令はどうせ町長から出ているにきまっている。その支払い命令がどういう形で出ているかということが問題であります。それに対して収入役は、その支払い命令と予算とを突き合わして出しているのかどうかといったような、中間にいろいろ手続があるわけですから、その手続によって責任の態様が変わっていくだろう。先ほど行政局長がお答えいたしましたのは、その両方の場合があるのじゃないか、こういうことでお答えしたわけであると思うのでございます。もとより、請負金額は七百八十万でございますので、それをこえた千二百万の支払いということはおよそあり得ないことであります。あり得ないことが事実あったわけでございますので、あるいは請負契約の更改ということがあるかもしれない。また、支払い命令書がどういう形でできておるかということも問題でございます。お話の点からでは、その辺のところを明確にすることは少しむずかしいかと考えます。
○小林委員 あなたのおっしゃるその支出命令書がないのです。支出命令書もなく、仮受領証によってその授受が行なわれておる。それで計算書も何も付していない。単純な受け取りであって、略式の受け取り書でその金が支払われておる。こういう行為はどうなんですか。
○柴田説明員 収入役の全くの責任において支払われているということになりますと、それはあえて収入役の責任ということになろうかと思います。しかし、命令書がなくても、あるいはその指示が、町長の指示に基づいて、書類上は不備でありますけれども、口頭の支払い命令ということもあり得るわけですので、その辺のところは調べなければわからないと思いますが、お話しの限りでは出納長にあるだろうと考えます。
○小林委員 監査委員のその書類をひとつ見てください。監査委員の書類にもありますとおり、別紙の二です。「請負業者には工事竣工後も相当期間精算を遅延させた。又一部請負業者に渡された中間金は支出命令に依る事なく仮受領証により授受が行われ、精算も計算書を付する事なく、又工事毎に・精算せず、概算による支払が行われた。特に柏崎市東栄町三株式会社川合組代表取締役川合政一には、昭和三十八年五月三十一日現在においては、七百四十六万八千円の過剰支払が行われた。現在尚」——現在なおというのは十二月の二日です、この監査報告が出たその現在なお「三百九十一万二千円の過剰支払が有る様で、川合組の中間金受領の中に本人提出の工事精算状況書と相違するものが五十万円あった。」こういうふうに七百万円もよけい支払っているのです。それでその川合組の仕事はどうなっているのですかと聞いたら、とうの昔に済んでしまった、工事はもう終わっているという。それでなおかつそういう過重の支払いがある。将来一体どうするつもりかと言うと、いや、どこかに町の工事ができたときにまた請け負わせる、そのときの金にするのだ、こういうふうな言いわけをしているというのだが、そんなことが一体許されていいものかどうか、お尋ねをしたい。
○佐久間説明員 これは許されてはならないことでございます。
○小林委員 この責任を一体どうしますか。
○佐久間説明員 長の責任とそれから収入役と両方に責任があると思いますが、ただいまお伺いいたしました事実関係をもう少し調べないと、その点はっきりとは断言いたしかねると思いますが、いずれにいたしましても、当然民事上の責任が生ずるわけでございます。
○小林委員 いま少し調査しなければ。正確な答えが出ないとおっしゃるのでありますけれども、今日こういう実際問題があるのに、自治省としてはどういう調査をおやりになっているのですか、どういう調査をおやりになる決意ですか。先ほどおっしゃるように、やはり第一次の監督権や指導権は都道府県にある、都道府県をしてこれを可及すみやかにやらせるとおっしゃるが、事態はここまできているのだから、自治省みずからが早急に乗り込んで調査をするとおっしゃるのか、あなた方の決意をひとつ聞いておいて、その決意によっては、委員長にあらためて私は要求しなくちやならぬ、重大決意を固めつつあります。お答え願いたい。
○佐久間説明員 この事実は、いろいろお伺いいたしますと、あってはならない事柄でございますし、私どもといたしましても、このようなことの今後起こらないように、またこの起こりましたものにつきましても、改善、是正の措置が行なわれますように関心を持つわけでございます。ただ実際に乗り込んでいって調査というお話もございましたが、それは県も、先刻申し上げましたように、すみやかに実情を調査した上でこちらへ報告したい、こういうことでございますので、その県の報告をよく伺いました上でさらに私どもも県を督励をいたしまして、足らない点はさらに実情も確かめるし、今後の改善、是正の措置をどういうふうに県として指導したらよいかということにつきましてもよく相談をしてまいりたい、かように考えております。
○小林委員 どうもおっしゃることが緩慢で、歯がゆいのです。問題がちょっとはずれますけれども、皆さん方を激励、督励する意味において、ちょっと余分なことをここに入れますけれども、地方紙——地方紙といっても新潟日報というのは地方では一流紙なんです。読者の二十万や三十万持っておる一流紙ですが、これなどはしょっちゅうこの記事を載せているのです、その最近の記事を見ますと、こういうことをいっておるのですね。先ほども言うように、旧の西越村と旧の出雲崎町、この二つのものが合併して、前の町長も、いまの収入役から上がった町長も、旧西越村から出ておる町長であります。それで旧出雲崎の海岸側の諸君が、旧西越地区の町長、収入役に対して何かいやがらせ的なそういう戦術に出ているのではないか、だとはいわないのでありますけれども、そういうような思わせぶりな記事をつとめて書くのです。これが私どもは実に心外なんです。われわれ政党人が動くと、すぐ記事というものは派閥で動いておるとかいう。このことも旧町村間の対立にしたりして問題を持ってくるのでありますけれども、もしそういうふうな情報があなた方のところにいっていると、私は困ると思って言うのです。この問題はそんなことは絶対にないのです。特に、また私ども社会党なんかが騒ぐと、きっと政党の争いだ、社会党や共産党が火つけしてやっておるのだろう、そういうように問題を持ってくる。これも政党間の争いはないのです。住民は保守も革新もない。みんなして騒いでおる問題です。だから今後も、もしあなたのほうに、だれかそういう概念を植えつけたものがあるかないか知りませんが、もしあったとしたらやめておいていただきたい。これは決してそういう合併前の旧町村間の対立でこんな問題が出たとか、あるいは政党間の対立でこんなものが火をふいているということはいささかもないのであります。でありますから、そういうふうなことを警戒して、あなたが答弁せられておるなら、私は納得できない。そんなことは抜きにして、政党問の遠慮なんかもう一つも要りませんし、町村問の争いに介入してはいかぬとかいう考えは絶対にやめていただいて、行政指導本来の、自治省本来の立場に立って、こういう特異なケースのものはやはり迅速果敢に真相もきわめるし、調査もするし、あと始末もまたりっぱにいくように指導するという機動性ある態勢をあなた方にとっていただくことをお願いするのであります。 そこで、またもとに戻りますけれども、何しろ内容はめちゃくちゃでございまして、工事もしない工事料金を支払っているかと思いますと、一時借り入れ金の問題等につきましても、今度は利息の問題なんでありますが、借り入れ金の利息として出したものを決算の書類の中に載せていない。利息を払っておきながらそれを載せていないものだけでも昭和三十七年六月二十五日現在までで百十三万六千四百三十六円、これだけのものです。こういうことがあるし、それから預金の利子として受け入れたもので、これもまた決算の書類に載せておかないものが合計で三十七万二千五百四十四円、それから歳入となるべき利息で歳入になっていないものがまたたくさんある。こういうようなずさんな経理をしているのです。町長が、こういう金額は、利息はもらったが帳面には載せなかった、けれども私は不正をしていない、こういう理屈なんでありますけれども、しかしこういう理屈が通るものでしょうかね。これは通りますか。これは町長が、収入役が不正をしたものと断じていいでしょうか。利息をもらって帳簿に載せてないのです。金もないのです。それは単なる帳簿上の記載の不備として始末をすべきものか、ふところの中に入れたと判断すべき性質のものであるか、それはどちらなんですか、お聞かせを願いたい。
○佐久間説明員 御指摘のようなものが帳簿に載せられておりませんことは、これは法令の規定に従った措置ということはできません。しかし町長が自分の腹にそれを入れたかどうかということでございますが、その辺は、刑事問題にもなろうかと思いますし、私どもただいまお伺いいたしました事実関係だけで、不正になる、ならぬという判断は申し上げかねると思います。
○小林委員 そんなわけで、どこへいったかもわからないし、答えもできないと言っているのだし、本人はそういう金はもらったし、なくなったけれども、それはおれはふところに入れたんじゃない、だから許せ、こういうことになって、これはどう仕合いみたいな形になっているのだけれども、あなたの方では、このままで済ましていいものでしょうか。局長、これはこのままで済ましていいものでしょうかな。もし済ましていいものならばいいと言って下さい。権威ある自治省の局長として、それはまあしょうがない、そのままにしておけというなら別だ。しかしそのままに済ましておくべきものでないとおっしゃるならば、一体いかなる方法があるのか、お聞かせを願いたい。
○佐久間説明員 このまま放置をしておってよいという問題ではもちろんございません。しかし、その原因につきましていろいろ調査をいたしまして、責任をどういう方法で追及をするかということにつきましては、問題によりましてはあるいは刑事上の問題になるものもございましょうし、あるいはまた民事上の問題になるものもございましょうし、行政上の問題になるものもございしまょう。その辺はさらに腹に入れて、問題の事実関係を確かめました上で検討をいたさなければならない、かように考えております。
○小林委員 こういうケースがあるのです。私もどうもあまり大事なことはわからないのですが、まあ甲銀行としましょうか、その甲銀行にもやはりいろいろ口座の口がありまして、一般の口座と、創立二十五周年だとか三十年とかの特別口座をつくっておるのです。そうすると、一般の口座から一千万円をかりに借りて、収入役が借りるのですけれども、そのときには利息は前金でとられて借りる。その金を今度とられた利息分にはまた補充して、一千万円にして同じ甲銀行の二十五周年の特別口座にぱっと定期預金に預ける。そうすると定期預金でしょう、十万円あるいは二十万円を預金のいわゆる前金利息としてくれる。中間にまた、三カ月か四カ月の間に二十万円とか三十万円利息をくれるのです。そういう操作を町の収入役がやっているのです。こういうことは一体地方財政の運営上——町の名前で、町の財政資金がないからといって、同じ甲銀行からいまも言うように一千万円町が借りて、町の金で利息を払っておいて、その金をまた同じ銀行だけれども別の口座へ入れて定期預金にしておいて、その利息は収入役が私服をされたのかどうか知らぬ。しかし預金をした即日にちゃんと十万円の利息が払われている。三カ月もたったらまた数十万円利息が払われておる。もらいました、帳簿にはその利息は記載されていない、しかし私は私腹は肥やしません、私は不正なことをしては死んでも死に切れません。こう言っているのだが、そういう地方財政をやろうとする。収入役とか出納責任者とか町長とかいうものがそのいうことをやっていいものか、どうでしょう。財政局長。
○柴田説明員 金を預けますのは、出納責任者として現金保管の行為でありますから、正当な手続を経て現金を銀行に預けておくということは、それは別にどうということはないのであります。お話によれば申告がしていないということでありますが、自分が使ったのでなければどこかに金があるはずであります。金があれば、それで扱いが不備であって刑事問題には発展しませんでしょうけれども、どこにも金がなければ、本人が使ったとしか推定できないという事態であれば、本人に別な意味で行政上の責任はもちろんでありますけれども、刑事責任も出てくるのではないかと思うのであります。通常一つの銀行に一つの口座でありますが、どうして二つ、三つ設けてあるのか、それはそれぞれ理屈があるのかもしれません。しかし、その辺のところは事情を調べなければわかりませんけれども、おっしゃるような、出したり入れたりするということは、あまり普通はいたしません。手続もめんどうでございますし、かえって複雑になるだけで、そういうことを普通の状態で、現金管理といたしましては、まずやることはありません。
○小林委員 普通にはおやりにならぬことは知っておりますが、それは自治省の奨励でございますか。
○柴田説明員 さようなことは奨励をいたしておりませんし、慎むべきことだと指示いたしております。
○小林委員 その決算書類をひとつ読んでいただければわかると思いますが、どうもこういうことをしろうとながら見ておりますと、なるほどこういう公金だとか地方財政なんという金の出納責任者が、銀行マンと結託をして、こんな金の出し入れの操作をしていることは、これは幾らでも利息もできるし、ホマチ仕事もできるのではないか、私はそう思った。けれども、こういうことは普通はやっていない、承認をいたしておりませんというけれども、法規の面か何かで制約しなければ、これは法の盲点というか、ずいぶんもうけ仕事ができるというふうに、この調査を通じて感じたのでありますけれども、これを取り締まる何か根拠はないのでございますか。お聞かせ願いたいと思います。
○柴田説明員 現在の財務会計規定では、その辺のところの法規は別にございません。事実問題として、いやしくも公の金を扱う人でございますし、その人格に信頼し、その町の行政に信頼をして、一々そういう全く希有な例まで取り締まるような規定は置けないというのが趣旨でございますけれども、しかしながら希有の例にいたしましても、お話のような公金の取り扱いについて著しく適正を欠く、著しくどころか問題にならぬ。聞いておりましても、まことに何ということをという感じがいたします事例がありといたしますれば、その辺の適正化についてはなお検討しなければならぬじゃないか、こう思っております。
○小林委員 私はこの金の扱いなんかの問題はやはり法律上においても縛っていただかないと、金を扱う者がわれわれ住民やなにかが知らないところでこういう不法なことが行なわれている。この問題は時間がありませんから省略いたしますけれども、こういうケースが幾つもあるのです。相手は新潟相互銀行、その銀行の特定の人と結びついて、その人が出雲崎町から今度移転して小千谷という町へ行っている。出雲崎町から離れていること二十キロから二十五キロのところに行って、今度その人の行った小千谷市の新潟相互銀行とこういう取り引きをする。そうして短期に一千万円入れたり、翌日払い出したりしているのでありますけれども、われわれはしろうとだから銀行の金の操作はわからない。わからぬが、そういうことをやっています。そうして住民が追及すれば、私はそういう不正なことはいたしません。悪いことをしたと言われては死んでも死に切れません。こういうような理屈で逃げているという状態でございますので、こういう点は単なる特異なケースじゃなくして、そういうのは抜本的に、できないような法改正のところまでいかなければならない。法改正ができなければ、地方自治法の中に入れていかなければならぬ大きな問題を含んでいるのではないかという感じを私は持っているのです。ひとつ御研究いただきたいと思います。 次に、こんなものを言っていては切りがありませんけれども、町長の交際費の問題です。小さな町のことでありますから、百三十万円か百四十万円の町長の交際費でありますが、そういうものを監査委員がながめたら、昭和三十七年度の町長交際費の中に入っているのは昭和三十六年に使った交際費、あるいは三十五年に使った金額等が三十七年度の交際費の決算書の中に入っている。実際において三十七年度に使ったものは交際費の一割にも満たないという決算書でございます。一体町長の交際費というものは、そんなに二年も三年も前の交際費を、その年の三十七年度の決算書に入れるということは許されることでしょうか。交際費なるがゆえに差しつかえないのですか、どうでしょう。
○柴田説明員 その年度の金は、その年度に発生した支払いに充てるのが原則でございます。したがって、さようなことは許されません。
○小林委員 私もそう感じておるのでございまして、そういうことが公然と行なわれているところに、犯罪意識なんかちっともないというような気がする。まさに良心の存在を疑わなければならぬのであります。そのほかに問題点をあげていけば切りがございません。特にこういうことが問題になりまして、町民がそろそろどうもくさいじゃないかといって調査に乗り出したころには、町の中の現金出納簿というものを紛失した、なくしてしまったという名目で出さない。それからまたその他の証憑書類なんかを一部分破いてしまった、こういうものを紛失したという責任はないものでございますか。なくしましたということでいいものですか。その責任はどうなりましょうか。
○佐久間説明員 そういう会計関係の書類を亡失棄損しておるということにつきましては、もちろん責任があると思いますが、その責任がどういう内容の責任になるかにつきましては、なおよくひとつ検討させていただきたいと思います。
○小林委員 どうも先ほどからあなた方のお話を承っておっても、責任はあるけれども、どんな責任か研究しなくちゃならぬとか、議論があるとか、そこに問題点があるとかいうようなことばかりで、さっぱり結論が出ない。早急にひとつ研究していただいて、いま少し的確な回答をいただきたいと思います。 時間もなんですから、私はこういう問題をまだ幾つも例題を出していきたいと思うのでありますけれども、幸いにその監査委員の調査書類はあなたもお持ちになっておりますので、それをひとつこまかく読んでいただいて、そして善処していただきたいと思うのであります。 その結論を申し上げますと、この問題について実は地方自治体の有志が告訴をいたしました。ところがそれに対して地方検察庁は警察に先にその問題を持っていって、警察から調べてもらってくれ、善意に解釈すればこれはわかるのです。東京あたりの検察庁に行きますと、経済関係の検事もたくさんおりますし、専門家がおりますから、何とかやれるのでありますけれども、地方の検察庁や何かに行きますと、検事の数もきまっているし、こういう経済事犯に対して帳簿をひっくり返してみたりするという能力のある検事さんもそう多くはないのであります。やはり下調べは警察あたりにお願いするということになると思います。ところが警察は選挙違反でたいへんなんです。ごった返している。検察庁もごった返している。そこに歳末の特別警戒でありますから、善意に解釈すれば手がない状況です。しかし、住民の側からすれば、われわれがこんなに痛めつけられて、そうして手も足もつかないで騒ぎ回っているのに、これを警察も検事局も自治省も傍観しているのは、いかにも末端がどうも裏で権力者とつながって、結局住民あたりの正しい意向などというものは、政治の面においても行政の面においても反映したいのだ、こういう風潮が出かかっているわけです。そんなことでは、私は単なる出雲崎町の問題だけではない、こういうことは、ひいては私ども自体も含めて非常に政治家の信頼を失うことでありますから、これはたいへんだ。そんなに無関心なものじゃないのだということを、住民にも知っていただくために、こうしてきょう地方行政委員会を開いて、一応の質問の場を提供していただいた。私は質問するのが、実は目的じゃないのです。問題はあなた方にも注意を喚起していただいて、こういう問題を早急にひとつ処置して、住民の信頼にこたえてもらいたいというのが、私の質問の趣旨なんです。けれども、先ほどからお話をお聞きしますと、やはり第一段階は都道府県だから、地方の、県庁の調査の結果を待っていこうとか、あるいはその報告によるとかいうことで、私が期待しているような答弁がばかに出てこないわけです。皆さん方も予算編成なんかで忙しいと思う。忙しいと思いますけれども、私は、でき得べくんば、こうやって国会の中で私どもが一時間でも二時間でも問答を繰り返しているのだし、あなた方に私は行ってもらいたいのです。局長さんは行かなくたっていいのです。局長が行かなくても、まあ課長補佐くらい、くらいと言っては失礼だけれども……。あなたはこういうケースがないと言われたでしょう。決算の認定が否決されたなんという例は、古今東西まれだとあなたは言ったじゃないですか。そういうまれなケースが起こっているのです。そうして、いま私が質問したように、みんなこうして新しいケースでしょう。同じ銀行の中に金を借りて入れて、そして利息をかせぐなんという、そういうケースも新しいケースではありませんか。三年も四年も前の交際費を、決算書類の中へ入れてくるなんて、新しいケースじゃありませんか。まして七百万円か八百万円の工事費に一千何百万円も払っておいて、しかもその工事が完成して半年もたっているにかかわらず、まだ三百万円も四百万円も未収のままにおっぱなすなんという、そんなケースも新しいケースではありませんか。そういう新しいケースが生まれたのだから、自治行政の手前上、何をおいてもひとつそれを見てくるのだという熱意が、あなた方行政官の中には脈々としてわいてこなければならぬはずです。どうですか、行かれますか。
○佐久間説明員 県からの報告を受けました上で、必要があれば係官を実地調査に派遣するということも検討をしてみたいと思います。 なお、御指摘のございましたように、出雲崎町の事例ではなくて、市町村の財務運営全般につきまして、いろいろ御注意もいただきましたので、それらの点につきましては、今後の私どもの指導上の問題点として、ひとつ検討してまいりたいと思います。
○森田委員長 ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○森田委員長 速記を始めて。
○小林委員 いままでの両局長答弁には、私は決して満足はいたしません。事態は非常に急を告げている。住民は非常に悩んでいる。そしてまさに暮れを控えて仕事も手につかない、そういう不安動揺の中に陥っているのでありますから、せめて私は年内にでもきちっと問題を解決して、住民が楽しく正月を送れるような緊急な手を打っていただきたいという気持が強いのであります。 そこで、一つ特にお願いしておきますけれども、やはり第一次の指導監督権は都道府県にある、県をしてこれを行なわしめる、その県の方向をもって、さらに必要あれば自治省がまた再調査に乗り込んでいくということもあり得るという、その答弁は、一応お受けすることにいたしましょう。けれども、先ほどから繰り返しておりますように、何しろ第一次の指導機関である新潟県がいかにもスローだ。問題は、先ほども言っているように九月六日から起こっている。全国にないようなこういうケースがあるにもかかわらず、今日十日か十五日に初めて地方から電話連絡を受けて、初めてそういうのがあります、二、三日うちに地方課長が上京しますから、そのときに報告しますなんということは、いかにもスローだ。まさにスローきわまる。そういう点は私は非常に不満であります。どうかひとつ早急に、県を督励をしていただきまして、中央官庁の指導性を発揮して督励をしていただいて、きょうじゅうにも早く現地に乗り込んでいって徹底的に調査をして、そうして二、三日うちにも地方課長が上京してくるときには正確な報告書類を持ってくる、そういうふうな処置をとっていただきたいと思うのであります。明日また第四十六通常国会が開かれます。まだ議運の段階では話はきまっておりませんけれども、大体二十五、六日ごろまでは地方行政委員会を続けようじゃないかという声が高まっておりますので、私は二、三日中に新潟県の地方課長が上京してくるということでありますならば、その結果をまた国会開催中に年末においてもあなたの口を通じてお聞きできると思いますので、それを楽しみにいたしまして、本日の私の質問はこれで終わりたいと思います。
○森田委員長 本日はこれにて散会いたします。 午後零時四十八分散会