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45回国会衆議院1963/12/14

社会労働委員会 第3号

発言数
92
登壇者
11
会派数
4
開催日
1963/12/14

会議録

田口長治郎自由民主党

○田口委員長 これより会議を開きます。  内閣提出の生活環境施設整備緊急措置法案を議題とし、審査を進めます。滝井義高君。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 生活環境施設整備緊急措置法案に関して二、三質問をさしていただきたいと思います。  まず、厚生省が当初、昭和三十五年を第一年度とする昭和四十五年までのこれらの環境施設整備のための十ヵ年計画をおつくりになったわけです。この十ヵ年計画というものを、どういう風の吹き回しか知りませんけれども、今度は五ヵ年計画に変更されてきたわけです。一体この十ヵ年計画を五ヵ年に変更した理論的な根拠というものはどこにあるのか、まずそれをひとつお教え願いたいと思います。

舘林宣夫厚生技官(環境衛生局長)

○舘林政府委員 当初立てました十ヵ年計画よりも範囲を拡張いたしまして、八千万人を対象といたしました計画に改めまして、今日のわが国の環境施設に対する緊急な要求にこたえたいといたしたわけでございます。申し上げるまでもなく、ことにし尿につきましてはここ数年来その処分が特に急がれておるわけでございますので、特に緊急必要な部分だけを取り上げまして、五ヵ年計画で促進をはかりたいというように改めたわけでございます。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 そうしますと、この清掃とか下水道とか下水道の終末処理とかいうような計画は、池田内閣の所得倍増計画の一環だと私は思っておるのですが、あなたのほうはそれを一環だと考えてやっておるのかどうか伺いたい。

舘林宣夫厚生技官(環境衛生局長)

○舘林政府委員 もちろん所得倍増計画にはずれたものであってはならないと思っておるわけでございます。したがってその計画と十分調整をとってまいりたい、かように考えております。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 御存じのとおり、所得倍増十ヵ年計画の中で、まず私たちが当初問題にしてきたのは産業基盤の確立ということだったのです。産業基盤の確立に対応してここに生活基盤が確立をされなければならぬ。生活基盤というのは、住宅、上下水道、し尿の処理、こういうような生活基盤ですね。こういうものがなければならぬわけです。同時に、今度は国土保全の問題が第三に出てくるわけです。治山治水の問題ですね。この三つのものは、やはりそれぞれ池田内閣の高度経済成長政策の中において適切な位置づけがされなければならぬわけです。そうしますと、所得倍増計画をつくる場合に、あなたのほうの生活基盤の強化というか、民生安定基盤というか、その部面における計画というものは、一体どういう試算をされておったのかということです。これをまず先に明らかにしてみる必要がある。

舘林宣夫厚生技官(環境衛生局長)

○舘林政府委員 計画全体で申しますと、約一千億を当初計画いたしておったわけでございます。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 そうしますと、池田内閣の所得倍増計画、いわゆる十ヵ年の長期計画の中で、あなたのほうの環境衛生、民生安定の部面における環境衛生部門というものはたった千億だったのですか。そんなはずはないと思うのですが……。

舘林宣夫厚生技官(環境衛生局長)

○舘林政府委員 一応その当時試算いたしました数値は約一千億でございます。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 そうしますと、当時の民生安定基盤で行政投資の分を見てみますと、環境衛生関係は五千七百億円になっておるわけです。そうすると、いまの一千億円というのとの関係はどうなるのですか。所得倍増計画は十年で日本国民の所得を二倍にするわけですね。その中で産業基盤がだんだん高度化する、都市に集中する、新しい産業都市ができる、こういうことになると、こういうところの下水道とか上水道とかし尿処理とかいう問題がたくさん出てくるわけです。そういうものの十ヵ年計画の中における民生安定基盤の位置づけというものが行なわれてくるわけでしょう。その中であなたの所管の生活環境部門というものはたった一千億だったのですか。

舘林宣夫厚生技官(環境衛生局長)

○舘林政府委員 なお、これは建設省の所管でございますが、この法案に関係のある建設省所管の下水道関係の部分が四千五十億ほど当時計画されておったわけでございます。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 そうしますと、当初池田内閣が所得倍増計画をつくる場合の行政投資額として、あなたのほうは約五千七百億きめておったわけです。その五千七百億のうちで建設省関係が四千五十億あるので、わがほうは千億ちょっとである、こういうことなんです。それが今度の計画では、小林さんの質問にお答えになっておったが、下水道とし尿とごみで対象事業費が千九百五十二億、約倍になったわけです。倍になったということになると、池田内閣の所得倍増政策の全般の計数というものが違ってくることになるわけです。当時は十六兆一千三百億が総額になっておるわけです。そうすると、いままであなたのほうだけが一番おくれておった。社会資本を充実しなければならぬ。道路、港湾、用地、用水を充実しなければならぬ。その中で一番おくれているものは何だったか。全体の計画の中でも社会資本の充実がおくれておったけれども、その中でも特に民生安定基盤の中の生活環境施設がおくれておったということでしょう。そうすると、私の言いたいのはここなんですが、河野さんのほうは二兆一千億円の道路五ヵ年計画を一挙に倍の五兆にされた。ところがあなたのところは、なるほど倍にはなろうとしておるけれども額はたった九百億くらいの倍ですね。一体これでバランスがとれるかどうかということです。そうしますと、おくれておる生活基盤の中における一番重要な環境の問題が、将来もっと隘路になってきやしないかということです。全体の位置づけの問題を考えなければいかぬと思うのです。河野さんのほうは御存じのとおりガソリン税、軽油引取税という財源をお持ちになっておるわけです。ところが悲しいかな、厚生省はそういう特定の、税金をちょっと手直しすればすぐに何千億の財源があるというものを持たないわけです。どうしてもこれは一般会計にその支出を仰がなければならぬ。こうなりますと、ことしの予算の総ワクは二兆八千五百億、来年は一割四分ふやして三兆二千五百億程度にする、これが限界だ余裕財源は千五百億、こう言い始めたわけです。私どもはどうも少し隠し財源があるのじゃないかと思うのですが、その千五百億の中からとっていこうというわけですね。そこで私としては、どうも同じ五ヵ年計画をお立てになる場合でも、五ヵ年計画自体の中でも非常にアンバランスがあって、これは大臣の前で言いにくいのですけれども、強い大臣のところはよけいにばりばりとっていく。しかし、どうも弱い大臣——決して小林さんは弱くないと思いますが、いままでの厚生大臣はどうも弱かったと見えて、弱い大臣のときはなかなかとれない、こういう形になってきておるわけです。そこで私として言いたいのは、そのためにわれわれはこの法案について一つの条件をつけたわけですが、あなたのほうの資料を見ると、年次計画はちっとも出ていないのです。一体千九百五十二億を五ヵ年間で確保しようとするならば、第一年度で幾ら、第二年度で幾らと出してもらわなければいかぬのです。建設省の資料をごらんになりますとみな出ているのです。三十八、三十九、四十、四十一、四十二年と、五ヵ年計画の年次の金額が出てきているのですね。私たちはやはりこれでいかなければいかぬと思うのです。当時の古いあれを見てみましたが、たとえば三十七年度の清掃の施設の補助金として三十億三千二百二十三万要求されたわけです。これは十ヵ年計画をお立てになっておった。ところが、この三十億というつつましやかな要求に対し大蔵省がどういう査定をしたかというと、十億九千四百万しか認めなかった。三十億出して三分の一しか認めなかったのです。そこでこの厚生省の清掃等の十ヵ年計画というものはくずれてしまったのです。私は知っているのです。そうして私たちは、これはたいへんだ、こういうことではいかぬじゃないかと言うて、当時しりをたたいたことを覚えているのです。そうしてこれがくずれて、あなたのほうは今度三十八年度の予算編成にあたって、これはいかぬ、練り直しをしなければいかぬといって練り直して、緊急五ヵ年計画をお立てになったのです。そうしてこれは幾ぶん前進したけれども、どうですか、三百五十億要求して二十一億だったのです。これはなるほど前年の十億に比べたら倍になっているのです。しかし倍になっておっても、二兆が五兆になる倍とはけた違いなんですよ。パーセントから言えばなるほどうちのほうは十割増加だというけれども、その十割増加のけたが違うのです。こういうところに問題が私はあると思うのです。ことしも同じです。ことしもこういう形でやっておりますと、これは御存じのとおり、厚生省は今度は、昨日言ったけれどもなかなか大臣は言わなかったが、厚生年金の問題もあります。医療費の緊急是正もやらなければいかぬのですよ。そうしたら環境衛生なんかに金はこないのですよ。そこで私はまず言いたいのは、あなたのほうのひとつ年次計画を説明してもらいたいということです。少なくとも下水道の第一年度、昭和三十八年度は幾ら、三十九年度は幾ら、そうして総計千八十億になります、それからし尿も四百九十八億になります、ごみも同じです、そうしてそれだけの第一年度の三十八年度はこれを認めるということを、きょうは大蔵省来ていただいておるから、そこらあたりをはっきりしてもらわないことには、こんなものをつくっても何の役にも立たないのです。もう過去においても十ヵ年計画をつくったけれどもだめだったし、五ヵ年計画をやってみたけれども、三百五十億要求して二十一億しか認められなかった、こういう形ですからね。だからまずその年次計画を言ってもらって、そうしてそれに対する額が出るのか出ないのか。出ないならば、いかなる理由で出ないのかということをひとつここで明白にしてもらわなければいかぬ。そうでなければこんなものが通ったって何の役にも立たない。これが通ったら全部できますということをいままで言ってきていますから、出るだけの言質をもらっておかなければ話にならぬのです。

舘林宣夫厚生技官(環境衛生局長)

○舘林政府委員 お尋ねの年次計画を申し上げますと、昭和四十二年度末においてし尿処理、ごみ処理ともに八千万人分が衛生的処理ができるということで、この五ヵ年間に現有施設の人員を除きました数、すなわち下水道終末処理施設について千八百万人分、し尿処理施設について二千九百三十五万人分、ごみ処理施設について五千五百十万人分を実施する、こういう計画を立てております。これに要します金額を申しますと、総額で千九百五十二億、その初年度の本年度分は二百五億でございます。明年度分私どもが予定いたしておりますのは三百五十四億、四十年度は四百六十億、四十一年度は四百九十億、四十二年度は四百四十三億でございまして、この計画におきます明年度分の国庫補助額は、下水道終末処理施設におきまして四十一億、し尿処理施設におきまして六十億、ごみ処理施設におきまして七億、合わせて百八億を予定いたしております。この補助率は、一般都市につきましてはし尿処理、終末処理ともに三分の一、六大都市は四分の一の補助を予定いたしております。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 そうしますと、三十九年度に三百五十四億要求する、そして下水が四十一億、し尿六十億、ごみ七億、合わせて百八億の補助、一般は三分の一、六大都市四分の一、こういう全貌が出てきたわけです。  それで建設省の下水道のほうを、いまのような形で年次計画をちょっと言ってくれませんか。

鶴海良一郎建設事務官(都市局長)

○鶴海説明員 建設省は下水道の管渠の分を持っております。それに要します経費といたしまして、五ヵ年間に三千三百億程度のものを要望いたしておるわけでございます。この一応の年度割りでございますけれども申し上げますと、三十八年、これはすでに年度が始まっておるわけでございますが、三百八十五億程度の事業を行ないたい、それから来年度は五百億程度の事業を行ないたいと思っております。なお、四十年度におきましては六百五十億円、四十一年度におきましては八百十億円、四十二年度におきましては九百五十五億円というものを予定いたしておるわけでございます。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 そうしますと、厚生省が三百五十四億、それから建設省が五百億、これだけの金が年次計画をやるとすれば要るわけです。当然この年次計画をお立てになったならば、この年次計画が実施できないということになると、これはたいへんなことになるわけです。そこでこの百八億の金は、これは当然国から出すのですから、予算がきまれば出ることになる。そうすると、残りの約二百五十億ばかりの金の財源の調達は当然起債と地方の経費が入ってくると思うのですが、おそらく全部起債にしてもらいたい、しかしあれは全額起債ではくれないでしょう。事業費の七判か八割しか起債ではくれないわけですから、あとは地方費になるわけです。これは一体大ざっぱに三百五十四億のうち幾らを起債、幾らを地方費として見ておりますか。三百五十四億から百八億を引いた幾らを起債で見、地方費で見るか。それから建設省のほうも、五百億を大ざっぱに言ってもらいたい。

舘林宣夫厚生技官(環境衛生局長)

○舘林政府委員 御参考までに、本年度分につきましては、二百五億の内訳は国庫補助四十二億、起債百三十億となっておりまして、相当な自己持ち出しがあるわけであります。これで地方自治体は非常に困っておりますので、私どもは、明年度におきましては残りの二百四十六億全額起債という線でいま努力をいたしております。

鶴海良一郎建設事務官(都市局長)

○鶴海説明員 来年度の予算につきましては目下大蔵省と折衝中でございますが、一応建設省といたしましては、来年度の下水道事業費といたしまして、国費は百十一億円要求いたしております。なお、起債につきましては二百三十億を要望いたしております。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 そうすると、柴田さん、いま御説明があったとおりに、結局厚生省の側は二百四十六億全部を起債にしてもらいたいという要求、それから建設省は二百三十億起債だ、あと残りの、三百四十一億ですから百五十九億ばかりは自己財源を持ってこなければならぬことになるわけです。これは当然地方財政計画に、起債にしても、これにしてもきちっと盛らなければならぬわけです。まだ地方財政計画はできていないと思いますけれども、この関係というものを自治省としては一体どう見ていくのかということです。今後河野さんの計画で五兆円の道路がどんどんできてくる。そうしますと、下水は当然道路と一緒にやらなければならぬ。それでいま道路の状態というものは、東京は土建ブームがわいておるわけですが、東京等大都市を中心として大きな道路ができていくことは明らかです。そうすると、大都市では必然的に——いま下水道の普及率は全国たぶん一六%だと思うのですが、下水は相当精力的にやらないと、りっぱなたんたんたる道路をつくってもまたあとで下水をやり直すということになると、河野さんの共同溝の構想から考えてもむだな金をうんと使うことになる。そこで思い切ってやはりこういうものを出さなければならぬと思いますが、厚生省は全部起債だと言っておる、建設省は二百三十億起債であるとは地方費、これは同じ五ヵ年計画でもちょっとニュアンスが違ってきておるわけです。そこで自治省としてのこの取り扱いの基本的態度——ぼくら、この五ヵ年計画を出したから、このとおりにやってもらうという方針でこの法案を通すのです。そこできょうは大蔵省にも来てもらうし、厚生大臣にも来てもらって、このとおりやる約束で社会党はこの法案を通すのですから、これを区切るのならこの法律は要らない。そんな計画が立てたとおりできないのだったら話にならぬわけです。いままで、あつものにこりてなますを吹くわけではないけれども、十ヵ年計画を立てたら、さいぜん言うようにだめだった。五ヵ年計画にやり変えた。やり変えても予算がつかぬとだめだ。もう一ぺん何とかしなければならぬというので、今度法律を出した。法律を出せばうまくいくだろうと思ったけれども、それもうまくいかぬというのでは——法律を出したから、法律に権威をつけなければならぬからそこでそれぞれ大臣より実力のある事務当局に来てもらえばいいという形で——私は率直に言って、日本は官僚政治なんですから、あなた方が実力を握っておるのですから、あなた方からここで言質をもらっておけばできると考えておる。あとは与党さんにその言質をとって押してもらえばいいのですから、そこをひとつまず自治省から御答弁願いたいと思う。

柴田護自治事務官(財政局長)

○柴田政府委員 環境衛生施設に関します財政的な始末のしかたは、私ども、下水とし尿処理とごみとあるわけでございますが、下水につきましては、数年前だったと思いますが、建設省と私ども、それから厚生省のほうも入ったと思いますが、下水道財政をどうするかという財政の仕組みの研究をしたことがあります。その結果は、国庫補助なり一般財源、地方債でおおむね三分の一ずつ持つのが、これの建設を促進し、かつ十分実施できる態度であろうというような一応の数字が出ております。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 その三分の一の内訳はどういうことになっておるか。

柴田護自治事務官(財政局長)

○柴田政府委員 国が三分の一、それから地方債が三分の一、あと三分の一が一般財源、それからし尿処理とかごみとかいうものにつきましては、そういうものはまだありませんけれども、少なくとも今日、お話のように下水やし尿処理環境衛生施設の整備が急がれておることは事実でざざいます。私どもといたしましても、これにつきましては、そういう要請に十分沿うように財政措置を十分に従来からもしてまいっておりますし、将来もそうしたいと考えております。少なくとも国の計画が明らかになり、それから補助額も明らかになるということになってまいりますと、あとは地方債なりあるいは一般財源で始末するわけでございますが、財政計画上もきちんと計画を立て、また交付税の計算等におきましてもそれに相応する計算をしていく、こういうことになるわけでございます。その態度は従来からも変えておりませんし、今後におきましても変えるつもりはございません。  御参考までに申し上げますと、私どもといたしましては、来年度、一応の要求でありますけれども、地方債計画では下水道は三百三十億、し尿が六十七億、ごみが四十二億、合計しましてこの関係で四百三十九億、そのほかに車両分として四億、したがいまして、全部合わせますと四百四十三億になるわけです。それだけの地方債のワクが必要であるということで大蔵省と折衝をいたしておる現状であります。こういうごみ処理施設等につきましては、これからどういうことになっていきますか、この計画との関連ではっきりしていくと思いますけれども、従来からも、こういう公共事業以外にも、単独事業でも必要なものは認めてまいっております。私どもといたしましては、早くこういうものが整備されるということを望んでおりますし、その方向で財源の許す限り十分な手当てをしてまいりたい、こういうつもりでおります。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 そうすると、いまの三十九年度の起債は、下水三百三十億、し尿六十七億、ごみが四十二億四百三十九億、自動車その他を入れて四百四十三億、厚生省さんのほうは、まず第一に狂いができてくるのは、三百五十四億のうちに百八億を国が補助金として出して、二百四十六億を起債でもらいますと言った。自治省の方針は、三分の一、三分の一、三分の一の方針だということになると、ここでもう狂いができてくるわけです。この調整をやはりやってもらわなければならぬことになるわけです。自治省の基本方針が、国が三分の一補助金を出したら、一般財源で三分の一は持ちなさい、起債を三分の一持ってやります、こういうことなんです。建設省は大体一般の百五十九億持ってもらうというんだから、五百億を三で割ると百七十億程度ですから、これは何とかその近くまでいっておる。ところが厚生省のほうは一般財源をゼロに見ておるわけですから、ここに問題が出てくるわけです。こういう予算の要求というものは、かけ引きとかその他ではなくて、社会一般が、社会資本の充実の中でも特にこの生活環境の整備がおくれておるということは、衆目の見るところ、与野党も政府の部内も一致しているわけです。そこで予算要求の態度についても、やはり建設省と厚生省は同じ法案の中で要求してくるのですから、その財源の要求のしかたがまずちぐはぐであるということは、これでもう大蔵省からそこにくさびを打ち込まれてしまう。厚生省何を言う、建設省を見てみい、建設省はみんな起債なんか言っていないぞ、もう一ぺん話し合ってこい、これで突き返されたらそれまでです。建設省にはそんなことは言わぬかもしれない。一般財源で見ておるから大蔵省は喜ぶでしょう。こういうことが、やはり同じ法律でお出しになるならば、事務当局が意思統一したら両大臣も意思統一をして、そうしてきちっと足並みをそろえていってもらわぬと困る。同じように、自治体を扱う自治省が違うわけです。こういう大事な年次計画も関係官庁がばらばらでしょう。こういう行政が全部にあらわれているわけです。だからこれは、大臣がいらっしゃっておるが、いま大臣お聞きのとおり、自治省の方針も違うし、建設省の予算要求の方針も違う。厚生省は民生安定を一番考えているようである。だから厚生省の方式に私個人は賛成ですけれども、これは賛成とか反対ではなくて、この三省の意思統一がまず必要なんです。これは大臣どうですか。いまお聞きのとおりです。全部ちぐはぐですよ。

小林武治自由民主党厚生大臣

○小林国務大臣 先ほどから滝井委員から非常に激励的な質問をいただきまして、私非常にありがたく存じておりますが、実は生活環境問題につきましては従来ややともすれば軽く見られておった、こういう傾向がないわけではありません。ことに生産を高めるために社会資本の充実をいたしたが、経済開発に非常に急を要したために社会開発がおくれておる、こういうことで、最近になりましてようやく経済開発と社会開発は並行させなければならぬ、こういうことの機運が出てきました。私も大臣になりましてから一番痛感しておるのは、この生活環境施設のおくれていることでありまして、あるいは新聞等でお読みいただいたと思いますが、私自身は新聞記者その他からもふん尿大臣とまで言われながら、この問題に力を入れておるのでございます。実は昨日も申し上げましたが、従来の五ヵ年計画ではいけない、し尿処理など五ヵ年でやることは待てない、こういうことで、特に事務当局等にも異論がありましたが、大蔵省にもむろん異論があったわけでありますが、これを五ヵ年でやるようなのんきなことではもうやれない、待っておれない、こういうことで、あえてし尿処理などは二ヵ年で大部分やってもらいたいという計画変更までしてもらってこの問題を進めておる事情でありますし、自由民主党の政策といたしましても、先般の十大政策の中にもし尿処理ということを特に入れてもらっておるのでありまして、党も非常な力を入れております。またジャーナリズム、新聞社等におきましても社説でもってし尿処理を急げというようなことを言われたのは、おそらくことしが初めてであると私は考えておるのでありまして、世論も、また党におきましても、これは社会党の皆さんも同様な御見解で激励してくださっておるわけでありますが、政府におきましてもこの問題については従来と全く違った意気込みをもって当たっておるということは、ひとつ御了解いただけるかと思うのであります。  要するに私どもは、この問題のおくれを取り戻す、そして経済開発と社会開発とをある程度バランスをとらせるということが国の大きな政策でなければならぬ、こういうふうに考えておりまして、たとえば先般の新産業都市の促進法におきましても、厚生大臣はいまの協議大臣ですか、所管大臣になっておらぬという問題もありますけれども、これらはその一つのあらわれでありまして、これからの新産業都市の開発につきましては、どうしても社会開発というものを経済開発に並行させなければ国民生活の安定ができない、民生安定の基盤が欠ける、こういうふうな考え方をもって当たっておるのであります。私どもはあらゆる力を結集してこの問題をできるだけ早く解決したいという異常な意気込みを持っておるということをひとつおくみ取り願いまして、それにつけても皆さんが昨日からこの問題について非常に激励的な御質問をいただいたことを私どもは非常に喜んでおるものでございまして、こういう問題も与野党を越えて、ぜひひとつ実現せしめなければならぬ問題であると思うのであります。  いまの問題につきましても、私どもはとにかくやる、やる方策を講ずるんだ、こういうことで、下水道などは実は下水使用料というものを取りますので、いろいろな財源もあるのでありますが、し尿処理などについてはそういうものはできません。したがって、これはできるだけ国の財政投融資なり補助なりによってやらなければならぬのであって、地方に三分の一を負担させるというような考え方もこれはいかがと思われるのでありまして、そういう意味で私どもは起債を多く要望しておるのであります。これらの点につきましては、まだ計画はきまったわけでありませんので、自治省当局にもお願いしましてできるだけ実現させる方向に進めたい、こういうふうに思っております。いまの段階においては、遺憾ながらお話のような食い違いがあるようでありますが、こういう食い違いにつきましても調整をいたしまして、とにかくこういう計画は実行に移すようにしたい、こういうふうにいま私は考えておることだけ申し上げておきます。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 そうしますと、いま大臣の御答弁の中から一つヒントを得てきたわけですが、それは下水道は使用料を取る、しかし、ごみやし尿というものはそういうわけにはまいらぬ、こういうことなんですね。そうしますと厚生省は、今後は新しくこういう新設されるものについて、ごみやし尿については手数料を取らずに、いわば自治体の直轄でやっていく、こういう形になるので、幾ぶんこの下水道とは違った形で予算を要求せざるを得ない。だから一般財源というものに——手数料を取らないのだから、収入はないのだから全部起債でやる、こういう理解のしかたになればこの違いはあっていいことになるのですけれども。

小林武治自由民主党厚生大臣

○小林国務大臣 いまのは、私どもがここにお願いをしておるのはごみの焼却施設あるいはし尿処理施設あるいは終末処理場、こういう施設がこの法律の対象になっておるのであります。いま地方によりましてはくみ取りに対して多少の手数料を取っておる、あるいはごみを集めることに対して多少の費用を取っておる。こういうことと、私どものいまやっている法律の対象になる施設とは違っておることだけは、ひとつ御了解願いたいと思います。そして下水道そのものは下水道使用料をお取りになる、こういうことに違いがある。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 集めることだけにいま手数料があるが、同時に、やはりそこに運搬をしていく経費等もかかるわけですね。運搬していったものが設備で処理されていく、そのときの設備で処理する金は、これは無料にいたします、こういう形に二段になっておると思います。しかし、そこをもう一段先にいって、そして取る経費その他についても、こういうものは当然国が直轄してやっていく、自治体が直轄してやる、こういう制度にすることが私は必要だと思う。そのために住民税を取り、県民税を取るわけですから、そういう点でそこらあたり——社会党はこれは無料でやりましょう、こういっているわけです。われわれがやろうというので自民党にできないことはないと思うのです。だから、ひとつそういう点の使用料をとにかく取らないということになると、下水道とちょっと違うということが出るわけですね。とにかく大臣の言うところだけを言っても出るわけです。設備は使用料を取らない。しかし下水そのものは使用料を取る。こういう違いで、下水のほうは一般経費を三分の一自治体に負担してもらう、こういう理論になってきたわけですね。これならばどうですか、自治省は、建設省と厚生省とが予算要求の態度が少し違った点についての区別はできることになるのじゃないかという感じがするのですけれども、これは建設省のほうも下水使用料を無料にするということになれば、これは一体でいいと思うのです。建設省はどうですか、下水の使用料は無料にしますか。

鶴海良一郎建設事務官(都市局長)

○鶴海説明員 現在のところ使用料を無料にする考えは持っておりません。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 そうすると、厚生省は施設の使用は、くみ取りの手数料その他は別だ、これは施設だけは無料だ、こういってきたのです。この態度で違ってきたわけです。そうしますと、その建設の経費というものだけをいま論議しているわけですから、建設の経費について一般財源から流すということは問題になってくるわけです。使用料を取らぬわけですから、これは当然地方財政計画の上でやはり国が全部起債で見てあげましょうという形にならざるを得ないと思うのです。そうしないと自治体は、その負担の費用を捻出するのに非常に苦労することになるわけですね。だからこの際はおくれておるわけですから、どうですか、これひとつ、そこらだけ柴田さんのほうで踏み切るわけにはまいらぬものか。それから大蔵省のほうの見解も、あわせてひとつここでお伺いしておきたいと思うのです。

柴田護自治事務官(財政局長)

○柴田政府委員 こういう施設を建設いたします場合に、補助金の裏を何で見るか。それはそのときの財政状況によるのでありまして、すべてそれを起債にしなければならぬというわけではないと思います。それは、起債というのは財源でありません。起債というのは、先生御承知のように財源を散らすだけであります。スピードアップするために使うだけであります。したがって団体の財政状況によって、一般の財源があって、それに若干の起債をつけ加えれば十分施設ができるんだというところならばそれでいいのじゃないか。それを当然起債をつけなければならぬ。一般財源があるのに起債をつけなければならぬということを強制する必要もないであろう。ともかく要はそれだけの、この法律に基づきましてでき上がる計画というものが円滑に実施できるような財源措置がぴしっとできておればいい。したがって、今日の地方財政の状況からいいますれば、御指摘のように地方財政で見なければならない場合が多うございましょう。多うございましょうけれども、しかし一般財源を必ずしも否定するものではなかろう、かように考えております。したがいまして、財政計画におきましてはその計画に従った財源措置をいたしますし、維持費その他につきまして必要なものにつきましては交付税の計算の中に入れていく、こういう措置をとってまいりたい、また、そうすることによって十分やっていけるのではないか、頭からこうだときめてかかるほど必然的に導き出される結論でないのではなかろうか、かように感じます。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 起債はただでもらう金ではないわけです。これは当然一部は交付税で見てもらえるかもしれないが、やはり自分の金を年次的にこれは出していくわけですから、したがって自治体としては、起債にしてもらう場合と自分の一般財源を三十九年度にある財源から出すということとは、ずいぶん仕事に対する、何といいますか、やる熱意が違ってくるわけですね。やはりこれは、将来はどこかに重点を置かなければいかぬと思うのです。いまわれわれが重点を置かなければならぬのは、生活基盤をどうするか。住宅と、それからこういう環境衛生設備というものがおくれているわけですから、そこに持っていこうという政策をいま論議しているわけです。平板的に他のものと平均的に持っていくものではなくて、重点を置く政策でしょう。重点を置く政策をやりやすくしてやるためには、やはり一つの隘路になっているものを除けばいい。それはやはり、気持ちの上では一般経費を出すということが隘路になっているわけです。そういうことで、建設省のほうでは使用料を取るといいますから、これは話が片づいた。やむを得ない。一般財源です。しかし、し尿やごみのほうはそうそうはいきませんぞ。いままでも進捗していないのだから、オリンピックもあることだし、ここらの経費をやはり起債で全部見てやるという踏み切り方をするほうが、私はこの政策を推進する上にいいと思う。しかも今年、三十八年に五ヵ年計画を立てたけれどもうまくいっていないわけだから、今度はふんどしを締め直して法律を出してやろうということでしょう。それをいままでの三分の一、三分の一、三分の一でやったのでは、厚生省も腰が砕けますよ。ここはもう少し柴田さんのほうで寛容の精神を出してもらって、やはりつける必要があると思います。  大蔵省の船後さんのほうも、やはりこの点を私は考えてみる必要があると思うのですが、どうですか。船後さんのほうは、額はともかくも——私もあとで少しいい知恵を出しますから、考えてもらう必要があると思うのですが、どうですか。

船後正道大蔵事務官(主計官)

○船後説明員 生活環境施設の財源の負担の問題かと思いますが、これは御承知のとおり個々の市町村が事業主体になりまして、市町村ごとにかなり財政事情も違うわけでございます。原則といたしましては、補助対象事業については、先ほど厚生当局から御説明がございましたように三分の一、四分の一という国庫補助率があるわけでございますけれども、現実的には地方の単独事業というものも現在までかなり行なわれてきております。本来、生活環境施設の整備は地方公共団体の仕事でございます。つい最近出されました補助金合理化審議会の答申でも、こういった仕事につきましては、全部起債でもってやるほうが妥当ではないかというような御意見もあるわけでございます。やはり実情も勘案いたしまして、また、国の財政、地方の財政というものを総合勘案して、具体的な来年度の一般会計負担額あるいは起債額というものがきめられていく筋合いのものでございます。頭からこうでなければならないということはきめにくい性質のものではないか、かように存じます。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 そうしますと、あなたの御意見では、端的に言えば各自治体の財政状態が違うから、その財政状態を見て、ある団体にはよけいに起債をやり、ある団体には起債を出さぬようにして一般財源でやるようにするということですか。そうすると、自治省の三分の一、三分の一、三分の一の原則とは違ったことにもなるわけです。

船後正道大蔵事務官(主計官)

○船後説明員 実は私、地方財政のほうは担当しておりませんので、起債につきましてあれこれ言うだけの実は知識も持っておりませんし、権限もないわけでございますが、国のほうの一般会計の補助のことにつきましては私担当しておるわけでございます。これにつきましては、やはり全体の計画の見通しが立ちまして、その中で、やはり来年度の財政事情の中でこの環境施設の整備というものは重要な問題であるということは、財政当局といたしましても十分認識しておるところでございまして、先生も先ほど仰せのとおり、伸び率といたしましては他の経費に類のないような大幅な伸び率を最近続けておるわけでございます。こういった気持で今後も対処せねばならぬと思うのでございますけれども、厚生省から御要求の総額百億円という一般会計補助の要求につきましてはどうなりますか、これは三十九年度予算編成の過程に現在あるわけでございまして、申し上げるべき段階でございませんから、従来の線にのっとってできるだけの配慮はしてまいりたい、かように存じます。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 それならば、補助金合理化審議会で地方公共団体関係分としてこういうものは全部起債でやるほうがいいという意見があるわけです。これはあなたのほうとだいぶ違うわけです。国は補助金は幾ぶん出して、あと起債でやるほうが私はいいのじゃないかと思うのです。その場合に、ひとつここで提案をしたいのは、厚生省は、建設省みたいなガソリン税とか軽油引取税のようなすぐ関係するものをなかなか持たないのです。持っておるものは何を持っているかというと、幸い厚生年金と国民年金のばく大な還元融資の積み立て金を持っているわけです。私は岸さんが総理大臣のときに、これをやはり民生安定の方向に使うべきだと強硬な主張をした。そうしたら岸さんが、私も戦犯の一人だった、罪滅ぼしだ、やはりこういうものは民生安定に使わなければいかぬということが契機になって、二割五分という数字が出てきたのです。それでこの二割五分を上げてもらいたいということです。これは厚生省もおそらく望んでおると思うのです。建設省さんのほうは、いまそういう財源もあるしするから、今度は道路の五兆円の五ヵ年計画はそういうものでやってもらうにしても、この下水道のほうは起債で見てもらわなければならぬと思うのです。そうすると、あとは厚生省の起債は国民年金と厚生年金の特別地方債と一般地方債がある。私はこのごろ大蔵委員会に行って、たとえば国立病院が厚生年金、国民年金の還元融資を借りておるのです。国の病院がこんなものを借りるのはけしからぬ、ことしから絶対やめろと言って、やめるという言質をとっております。これからことしこのままにしておきましても五、六億きます。それから一般地方債をうんとやっておるのです。こういうものは、当然自治省のほうで見るべきものなんです。それをこれでやっておるのです。たとえば三十八年度で八十一億一般地方債を見ているのです。だからこの一般地方債をやめて、できればそれは自治省のほうで見て、そうして厚生省の住宅及び生活環境という特別地方債に全部これを充てていく。それで御存じのとおり、ことしは原資は厚生年金が千六百六十億、国民年金が四百二十八億、二千八十八億あった。ことしはおそらくもっと増加するんじゃないかと思うんです。これを上げていくということになる。まずその実態を明らかにするためにお聞かせ願いたいのは、今年の住宅及び生活環境の四十四億の中に幾ら入っておるかということです。ごみやし尿のための起債が入っておるか。それから一般地方債の中に何かそういうものが入っているのか入っていないのか。

小林武治自由民主党厚生大臣

○小林国務大臣 数字の前に私から申し上げますが、いま滝井委員のお示しなされましたお話は、私どもは相当な実現性を持つべきである、こういうふうに考えております。当然その方面のものをふやしたい、二五%のワクの問題がありますが、なおほかにもふやしてもらえるようなものがあるように私は考えますので、その向きのことも大蔵省とも折衝をいたしております。そういう方面の金によって、できるだけやはりこの方面の進展をはかりたいということで交渉もいまいたしております。

舘林宣夫厚生技官(環境衛生局長)

○舘林政府委員 正確な数字はあるいは少し相違があるかもしれませんが、私どもがいま承知いたしております数字は、環境衛生施設として四十二億程度であります。

柴田護自治事務官(財政局長)

○柴田政府委員 お尋ねの趣旨がちょっと私によくわかりませんが、ことしの地方債の計画の中で下水道、し尿処理、ごみ、こういった生活環境衛生施設の地方債は二百八十二億であります。  なお、先ほど来滝井先生からいろいろお話しになっておられます中で、若干御参考になるかと思いますのでお答え申し上げておきます。私が三分の一、三分の一、三分の一ということを申し上げましたのは、下水道の話であります。その他のものにつきましてはこういうことを考えておりませんで、大体地方債でもって充当する、こういう方向で今日までやってまいりましたし、今後もそのつもりでおります。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 あとの答えはなかなか満足な答えになったわけですが、下水道は使用料を取るから三分の一は起債でする、しかしその他のごみ、し尿等はできるだけ地方債で充当するということなら、さいぜんから言っておったとおりになってきておるので、ぜひそうしてもらいたい。  それから私が言っておるのは、三十八年度の地方債二百八十二億でありますが、厚生年金の積み立て金の還元融資、国民年金の特別融資、これが一般地方債の中に八十一億回されておる。すなわち二割五分を労働者の福祉に還元するという中に、一般地方債に八十一億回っておるのですよ。労働者の福祉に還元するということなら、なるほど地方債に回ってもなります。しかし、そういう一般的なものまで二割五分というワクの中からとるべきでないという主張なんです。これは当然一般地方債の財源でおやりなさいというのです。別の財源でおやりなさいというのです。この中からとることはいけません。これは住宅とか病院とか、こういうところにきちっと持っていくことにしてもらわぬと困りますよ。こういうことなんです。一般地方債にいったら何にいくかわからぬです。橋になるかもしれぬし、あるいは川の修理になるかもしれませんから、それでは困りますよ。だからこの八十一億の中には何かそういう環境衛生関係のものが入っておるでしょうかということをお尋ねしておる。これは厚生省、わかっておるはずだと思います。

小林武治自由民主党厚生大臣

○小林国務大臣 いまの滝井委員の御意見は、妥当な御意見であると私は考えます。そのほか一般地方債に差し向けておる分につきましても、いま論議をいたして適当な処理をしたいと思っております。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 ぜひそういうことをやっていただきますと、八十一億を今度は別の財源から持ってくるということになると、この八十一億、来年はもっとふえますよ。八十一億が今度は、いま言った四十二億、四十四億にしておるというのは、これで百二、三十億の金ができるのですから、そうたいしてお金のやりくりをしなくても、厚生省独自のものが起債のワクを自治省に差し上げることはできるわけですよ。そういうようになるべく零細な金の集まったこういうものを、いま国民大衆が困っているところに重点的につぎ込んでもらうことが当然だと私は思うのです。大臣がそういうお気持ちであるようでございますから、ひとつ船後さんのほうもできるだけ御協力をしてもらいたいと思うのです。  それからいまの二割五分の問題ですね、大臣。この二割五分を引き上げることについては、大臣のほうも気持ちは同じだと思うのですが、一体大臣としてはどの程度の要求をおやりになっておるのですか。これは医療協議会と違うから、ここで言って差しつかえないと思うのですがね、この数は。これは岸さんだって二割五分程度は絶対にとりますよ。総理大臣が前に言った前例があるのですから。今度は大臣としては一体どの程度とるか、その大臣の気持ちによってわれわれは押さなければならぬと思う。私個人としては、やはり五割くらいとる必要があると思うのです。半分はもらっていいと思うのですよ。いま一番困るのは、何といってもやはり生活基盤ですよ。池田さんの政策は、いままでは大企業中心の政策であった。ところが第二ラウンドに入ったからには、革新的な近代化を農業と中小企業にやるんだと、こうおっしゃっておるのですからね。同時に、国民の生活を豊かにするための社会保障の前進をやるんだ、こう言っている。これは再三の記者会見でも施政演説でも言っているのです。そうすると、広義の社会保障の中には、やはりこれが入っているのですね。人間というものは、自分がいつも太陽の日に当たるところばかりを見ておって陰を見ないとたいへんです。だからごらんなさい、池田さんは世界一の経済の成長だ、日本は自由陣営の三本の柱になったのだ——日の当たるところばかり見て、陰を見ていない。だから物価の値上がりとか国際収支の赤字とか、農業や中小企業の困っている陰のところを見ていない。陰を見ないということが大きな政治の欠陥になって、いまや池田内閣の人気というのは急激な低落状態になっているでしょう。やはりここで、いわば内閣の一環として大きな立場から池田さんを補佐する立場にあるあなたが——やはり陰の状態というのはみんなあなたのところにきているのですから、その陰に日を当てる政策をあなたがおやりになることが必要だと思うのです。そういう意味で、池田内閣の人気を挽回するためにも、少なくとも労働者の、あるいは国民大衆の積み立てておるこの金を、大幅に厚生行政の財政投融資に持っていくんだ。これは五割とったって、いまや住宅なんか、わんさですよ。わんさで、やってくれといってもできない。年金福祉事業団はその断わりのために非常に困っておるという状態でしょう。それから厚生施設だって、老人ホームをつくってくれという要望は非常に強い。老人ホームをつくってもらうということ、七千円の老人ホームに入れるだけの年金を下さいということです。年金をつくっても、老人ホームができなければだめです。こういうのをどしどしつくって、三千円か四千円で入れるのをつくってやったらいい。厚生省はお金がありますよ。歴代の大臣はとり得なかった。年金を使い得なかった。郵政省を見てごらんなさい。郵政省は、最近は特定郵便局の局長さんの宿舎、自分の家をつくってやることに貸し出しているでしょう。簡易保険の金を。いわんや厚生省が自分の所管の生活環境とか、あるいは住宅とか病院とか老人ホームにこの金を持ってくるのは当然ですよ。大臣もすわり込むなら、われわれも一緒に大蔵大臣の前にすわり込んでもいい。これはそれくらいの意気込みを持たなければいかぬ。すわり込まなくてもいいですが、そのくらいの意気込みを持たなければいかぬですよ。だからこれは郵政省を見習ってくださいというわけじゃないけれども、郵政大臣の古池さんはそれをやっておるのです、郵便局の局舎の改築を。これは法律は許しておらぬですよ。ところがそれを県に又貸しをして、その又貸しを受けた県は、その金で局舎の建てかえをやる金に使う。これは一体郵便局の局舎が先なのか病院や養老院が先なのかという点になると、私はやっぱりそういうところにこういう金を持っていくべきだと思うのです。財政投融資がそういう方向に向いておるのですから、郵便局の局舎までつくる方向に向いておるのですから、もっとそういう急いでおるところを私はやってもらうべきだと思うのです。大臣は一体二割五分をどの程度上げようとお考えになっておるか。

小林武治自由民主党厚生大臣

○小林国務大臣 非常に適切な御意見を承って喜んでおるのでございます。私もできるだけ御意見のようにいたすべきものであると確信いたしております。二割五分の問題につきましては、いまこれを幾らと、こういうことを私はここで申しておりません。しかし相当程度この向きの還元融資をいたすべきだということで、いま大蔵大臣とも私は話し合っております。いまお話がありました一般の起債に向けられている財源自体についても検討しなければならぬ。そういうことで、いずれにいたしましても相当程度還元融資を増加してもらいたい。またある程度増加できるのじゃないかというふうに考えて、御趣旨のようなことに対しましてできるだけの努力をいたしたいと思うのであります。  なお、いま実は、これは大蔵省の問題でありますが、財政投融資の原資としての簡易保険あるいは厚生年金、そういうものは相当大きな柱をなしておるのでございまして、簡易保険等との関係もありまして、私のほうだけこういうわけにもまいらない事情がございますが、先ほど申し上げましたように、まだいろいろ検討すべき事項を含んでおりますので、これらを洗い出していま交渉をいたしておる、こういう段階でございます。ある程度ふえるのではないか、こういうふうに思います。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 ひとつ二割五分を——私は五割と言っておりますが、やはりこれは相当引き上げる必要があると思うのです。そうして今までこういう予算のなかなか回ってこなかった、日の当たらなかった、陰になっておるところをやっぱり日に当てる必要がある。それは同時に、池田内閣の人気を挽回することになる。善政になるのです。民のかまどがにぎわうことになる。あの仁徳天皇の気持ちを持たなければならぬ。大企業ばかり栄えておって、公害はたくさん出てくる、ごみはたまる、し尿の捨て場はない、こういう状態でしりが抜けておったのではだめです。だからそういうしりの抜けておるところを、きちっとひとつ大掃除を厚生大臣、英断をもってやっていただきたいと思うのです。それから最後になります。時間がだいぶ過ぎましたから……。この地方交付税の、たとえば清掃事業における単位費用ですね。これが現在、人口十万当たりの事務管理担当職員を含めて、日雇いをも入れて四十八人くらいになっておったと思うのですよ。これは先般来われわれこれを改定する必要があるということで、——実際にわれわれごみ処理その他を見てみますと、やっぱり七十人、八十人かかっておるのです。どんなに少なく見積っても一・五倍から二倍くらいになっておる。最近御承知のように都市が密集してまいりますと、なかなかごみをとるのもとりにくい。それからきたない話だが、し尿のくみ取りもやりにくくなって、長いホースをあっちこっち引っぱり回してやらなければならぬ。それでなかなか人数もよけい要るようになっている。この単位費用についても改定をすると、地方自治体はだいぶやりよくなってくると思うのですが、この点について何か検討が行なわれておるかどうか。

柴田護自治事務官(財政局長)

○柴田政府委員 昨日たしかこの委員会で、私どもの大臣からお話ししたかとも思いますけれども、現在の状況が、確かに実情をごらんくださいますれば問題があるということは十分承知いたしております。したがいまして、実は本年度も昨年度に比べますと相当程度改正はいたしておりますけれども、まだそれが現実と単価の点等で十分であるかどうかということにつきましては、御指摘のように非常に大きな問題がある。現在市長会が中心になりまして、そういった問題につきまして実は研究いたしております。その研究の結論が出てまいりますと、一ぺんにできますかできませんかという問題はございますけれども、その結論を基礎にいたしまして所要の改定を加えていきたい、かように考えております。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 ぜひそれらの点をきちっとしていただきたいと思います。  最後に、これは厚生大臣にお願いするわけですが、こうして五ヵ年間の年次計画をお立てになったならば、それが必ずそのとおりに実行をされたためしがいままでないのだから、このジンクスを破ってもらいたいということです。今度はその計画どおりに実行をしていくという、こういう新しい道を切り開いてもらいたいということ。それから同時にもう一つ、こういうものが池田さんの経済政策と歩調を合わせた形で、長期の経済計画の一環としてこれがきちっと位置づけされているという形にしてもらいたいということです。経済企画庁が所得倍増計画をつくって、われわれのところへ資料を出す、きちっとこういうものが出ておるわけです。出ておるけれども、それが今度は厚生行政になってきたときには、予算委員会等で質問をしてみたって厚生省は知らぬ存ぜぬ、経済企画庁はいやどうだかよくわかりません。こういうことになる。これは何もごみやし尿だけの問題じゃなくて、社会保障の長期計画も同じです。社会保障の長期計画を歴代の厚生大臣も——私は国会に出て十一年になりますが、出たときから立ててくださいと言っておる。大臣は全部立てますと言うのだ。小林先生の前の西村さんも立てると言った。その前の大臣も立てる。とにかく川崎君の時代から立てる立てると言って、一向に立たないのです。それはやはり予算編成の弾力はなくなるかもしれません。それは大蔵省の権限が、それだけ計画がきちっときまって、そのとおりやれば予算編成の弾力を非常に失っていく、硬直していきます。しかし硬直しても、やはり必要なものは重点的に立てていく必要があると思うのです。さいぜんから申し上げますように、実力のある強い大臣のところはどしどしときまっていくけれども、そうでないところは冷やめしを食わされて、いつも陰に陰に回っているという形になる。その最たるものは、この生活環境と社会保障の計画だと私は思う。だから社会保障でも、医療でも、年金でもみんなきまっていないでしょう。だから毎年毎年、それはアドバルーンは上がるけれども、昭和四十五年になったら社会保障は実質三倍にする、こう言っている。医療は九割を給付するのだ、こう言っておるけれども、なかなかその方向にいかない。だから、それだったら昭和三十九年には、たとえば医療でいえば七割給付というものは必ず家族も本人もやるのだ、八割は四十年にはやるのだ、こういうようにきちっときめてもらえば非常にうまくいくのです。ところがそういうことを何も示さないのです。そして大臣がかわるごとにかってなアドバルーンを上げておいて、追及していくと、いやそんなものはただ新聞記者に言っただけでとても現在できるものではありません、こう言ってみたり、その場その場でいいかげんなことを言って国民をごまかして票だけをとっている、こういうことだと思うのです。それじゃ私は相すまぬと思うのです。だからお互いに真実を語らなければならぬ。池田さんは政治の倫理性を強調された。私はやはり年次計画を立てたら、それを実行することが倫理性だと思うのです。だから初年度と一番最後の目標だけを示して、途中を全然示さないで五ヵ年計画はこうなるのだということではビジョンにならぬですよ。だから年次計画を示したら、このとおりきちっと実行をしてもらいたい。われわれもきょうはこの年次計画を聞かせてもらいましたから、このとおりわれわれ社会党としても強引に池田総理と大蔵省にこういう要求をしていきます。したがって、あなた方も強硬に主張して押してもらわなければならぬ、こういうことを認められたということを条件にしてわれわれはこれを通すのですから、まさか公党がぺてんにかけるようなことはないと思うのですが、最近は国会の運営でも、社会党がうそを言うから議長も委員長もやれぬという社会党に対する不信感がある、われわれのほうも、こういう年次計画をつくるけれども、いつもこれはうそだった、票だけをやって馬上天下をとらせたけれども、あとは犯罪が増加をして、物価が倍増して、格差が倍増してうそになっておる、こう言ってお互いに不信感がある。今日はその不信感をやめて、まず隗より始めよ、この五ヵ年計画が、必ず来年度の予算案にはいま御説明を受けたとおり実現する、これを与野党協力してやる、こういう形になっていかなければならぬと思うのです。大臣、これだけは実行していただけるかどうかということを、もう一ぺん念を押して法案に私は賛成したいと思います。

小林武治自由民主党厚生大臣

○小林国務大臣 いまの社会保障にしましても生活環境にしましても、ことしは世論も違う、また政治に関係される各党あるいは政府等、またジャーナリズム等においても非常な意気込みを持っておるのでありまして、私は非常に大きな進展を示すものと思っております。この法律を通していただければ、それに基づきまして具体的な計画を立てて閣議決定を経るのでありますが、閣議決定を経るまでにまたいろいろないきさつもあると思いますが、できたものはぜひ実行しなければならぬ、こういうふうな覚悟を持っておるものでございます。そういうことで御了承願いたいと思います。

田口長治郎自由民主党

○田口委員長 小林進君より関連質問の申し出があります。これを許します。時間の関係上簡単にお願いします。

小林進日本社会党

○小林委員 関連でございますが、実はきのう質問をいたしまして、大臣がおいでにならないで、政務次管では答弁ができないという問題が一つありました。自治大臣にも御質問いたしましたが、大臣も局長もおいでにならない、残っておりますこの二つの問題だけ簡単にお伺いしたいと思います。  第一番目の自治省に対する質問は、例の地方自治法改正に基づく特別区の問題であります。東京都における清掃事業を特別区に移管をするというふうな改正案が前の国会に出て、それが流れてしまったかに伝え聞いておるのでありますけれども、私ども社会党といたしましても、いまも質問が重ねられておりましたように、行政府の中における最も中心的業務であります。これは特別区にまかせるようなことはやってもらいたくないというようのが、私どもの考え方であります。やはり東京都が全責任を持って、政府と中央とが一体になって進めていくべきじゃないか、こういう考え方に立っておるのでありますが、自治省はこれに対してどういうお考えをお持ちになっているか、明確にお聞かせを願いたいと思うのであります。

佐久間彊自治事務官(行政局長)

○佐久間政府委員 お尋ねの問題につきましては、前国会並びに前々国会にお尋ねのような内容の自治法の改正案を提案いたしております。次の通常国会に提案をいたすかどうかにつきましては、まだ政府として御決定をいただいておりませんけれども、自治省当局といたしましては、同様な内容のものを提案いたしたいと考えておるわけでございます。清掃事業の重要性につきましては、御指摘のとおり私どもも考えておるわけでございますが、今回の地方自治法の改正案の趣旨が、東京都の行政全体を見ました場合に、従来の府県的な事務と市町村的な事務を都が一緒にかかえ込んでおる、そして膨大複雑な機構を持って身動きがつかなくなっておるということを各方面から御批判をいただいておるのでありまして、その点を改革いたしたいということで地方制度調査会にも方策を諮問いたしておったところであります。その答申の要点は、できるだけ普通の市でやっているような事務は特別区の責任でやらせるようにすべきだという基本的な考え方に立ちまして、相当な事務を特別区の責任に委譲をしようということになっておるわけでございます。その中の一つといたしまして、清掃事業につきましても、し尿の終末処理を除いては特別区に委譲すべきだということになっておるわけでございます。私どもは、その答申の趣旨をできるだけ実現をいたしたいという考え方で立案をいたしたのでございますが、清掃につきましては、御指摘のようにいろいろ問題のあることも承知をいたしております。特にし尿やごみの収集運搬につきましては、できるだけ住民の身近なところで行き届いたサービスをさせるということが望ましいのじゃないかということで、原則としてはやはり特別区に委譲すべきじゃないか。ただ二十三区がばらばらになりましては、終末処理との関係でぐあいが悪い点もございますし、そこは東京都知事が計画を立てまして、その計画に基づいて特別区が執行しなければならぬというような規定を法令の上でもはっきりいたしたらどうだろうかというふうに考えておるわけであります。それにいたしましても、いますぐ実施しますことにつきましては、施設の整備の状況からいたしまして困難な点もあるようでございますので、それらの点につきましては政令にゆだねることにいたしまして、いずれにいたしましてもそういう方向で考えてまいりたいという考え方を今日でもなお持っておるわけでございます。

小林進日本社会党

○小林委員 きわめて短い時間だということでございますので……。自治省のお立場も私どもは一応理解することができるのであります。身近なところで親切に清掃とか、ごみ掃除とか、し尿の問題を処理したほうが住民のためにより親切ではないか、そのお考えはよろしいのでありますけれども、またいま言われましたように、一方にはどうもばらばらにその業務が行なわれている。あるいはこれからは清掃業務でも非常に近代的な装備をしなければならぬ。区の財源等に左右されて、そうした装備の面においてもやはり予算がないがしろにされる懸念があるのじゃないか。  第三番目には、職員の人事や待遇の問題であります。そういう面においても各区ばらばらでは、やはり人の雇用関係、待遇関係その他の問題もうまくいかないのじゃないかという懸念もあります。私どもは、原則的に都が一本で、一体の体制でやるべきだという主張は、いまあなたの御説明だけではどうも満足するわけにはいきません。しかし、この法案が本日通過するという話の中には、両党間にこの問題でもある程度理解がついておりますので、私どもは自治省のお考えだけはお聞きしておきますけれども、今後これをどうするかは、私ども、さらに両党間並びに厚生省等も含めてこれをもっと深めていきたいと思いますので、きょうのところはこの程度でとどめておきます。  いま一問といたしまして、これは大臣にお伺いいたします。いつでも法案審議の場合に、これは滝井議員も言われましたから話が重複するようではなはだ恐縮でありますけれども、どうも国会における答弁、委員会における答弁は、法案さえ通してしまえばいい、通してしまえばあとは野となれ山となれ、そういうような無責任な形が、えてして行政府の中にありがちだ。私どもは、きのうから真剣に討議を重ねてまいりましたが、その中では、大蔵大臣はもちろん、厚生大臣も自治大臣も相当確約のつく言明を与えられておる。それをひとつしっかり責任を持って進めていただきたい。ここでは実に桃色ムードのりっぱな答弁をしてもらったが、さて実施されるときになりましたら、内容はまさに十分の一程度に縮小されて、全く竜頭蛇尾に終わったというような形ではいかにも了承できない。先ほどの滝井さんに対する答弁で大臣はいいようなものでありますけれども、せっかく、自治政務次官が、この答弁は私はできません、大臣にお願いいたしますということでございましたから、私の質問にもひとつお答え願って、今日この場で答弁された姿勢はくずさないで、予算の面においても、規模の面においても、事業量の面においてもやはりそのとおり遂行いたしますという御確言をいただければ、私は私の関連質問をそれで終わりたいと思います。

小林武治自由民主党厚生大臣

○小林国務大臣 十分留意いたします。

田口長治郎自由民主党

○田口委員長 本島百合子君。

本島百合子民主社会党

○本島委員 時間がないそうで、あとにまだ共産党の方の御質問がある御様子でございますので、簡単に御質問いたします。  細部にわたっては昨日、本日の御質問で大体了承できたわけでありますが、この法案提出にあたりまして、地方公共団体の方々は、中央集権化のおそれがあるということで非常に不安を感じておられたわけであります。私どもも、従前から、こうした環境整備に対するところの問題は最も重要な問題だと考えておりましたが、地方公共団体とこの法案との関連でまいました場合に、どの程度地方に対する権限が確保されていくのかということを大臣にお尋ねいたしたいと思います。

小林武治自由民主党厚生大臣

○小林国務大臣 ただいまのお尋ねでありますが、この法律の成立等によって中央集権が強化される、そういうふうな心配は全然ない。私どもは、こういう施設は本来ならば地方団体自身でおやりになるべきだと思うものでありますが、財政その他の都合によってできない、したがって国としてお手伝いをする、こういう立場にありますので、できたあとについて余分な干渉等をする余地はありません。

本島百合子民主社会党

○本島委員 大臣はりっぱなことを言われたわけでありますが、たとえば一昨年の決算が何かのときに出ておりましたけれども、地方公共団体がこの予算あるいは起債のワクを獲得するために、陳情団を編成して上京してまいります。したがって、実際にその予算を得たときには陳情費というものを差し引いて、なおかつ、地元におきまして一番問題になるのは、終末処理場に対する土地の獲得ができない。大体こうした問題のときには、どの地区におきましても反対運動が猛然と起こってくることは御承知のとおりでございます。そういうような問題に費用が使われて、事業を開始するときにはほとんどなくなったというようなことが指摘されておったのであります。そこで私は、この法案ができたときに、地方団体との関連をどういう形においてつけていかれるのか、また今後もああやって陳情に来なければ獲得ができないか、そういう不安の解消が、この法文を読んでおりましてもどこにも明記されておりませんので、そうした点をどのようにお考えになるか、これを聞かしていただきたい。

小林武治自由民主党厚生大臣

○小林国務大臣 これは地方公共団体の自主的なお考えで、自分のところで施設をしたい、こういうお申し出に応じまして私どもはあんばいを申し上げておるのでありまして、その間に私どもから積極的にどうこう——なお敷地等の問題につきましてもいろいろ問題が起きますが、これらはすべて地元の問題でありまして、厚生省はそれらに関与いたさない、こういうことにいたしております。

本島百合子民主社会党

○本島委員 自治省にお尋ねいたしますが、私、地方を回って聞きますところによると、年次がずれてまいっております。一応土地だけでも確保するという形で、三ヵ年なら三ヵ年という目途でやっておりましても、大体五年後、七年後に完成する、こういう状態が実態ではないかと思っております。そこで、こういう場合において、各都道府県あるいは市町村との懇談が行なわれておるはずでありますが、自治省としてはどういう指導をされてきておるのか、その点をお尋ねしたいと思います。

柴田護自治事務官(財政局長)

○柴田政府委員 先ほど厚生大臣からお話しございましたように、どこにし尿処理施設をつくるか、これは自治体の問題でございます。私どもといたしましては、なるべく施設が早くできるように、大体こういうものにつきましては、最近は計画的な年次割りできめて処理していくというような方法でこれを処理する方向で指導いたしておりますが、そういう具体的な紛争の問題まで私どもといたしまして介入してどうこうということは考えておりません。ただ、先ほど御指摘にありましたように、補助金の申請あるいは起債の申請等につきまして不必要な上京をするようなことは、なるべくしないように、こういう指導はいたしております。

本島百合子民主社会党

○本島委員 不必要なと言われておりますが、現在の段階では終末処理場の設置については非常な困難を来たしておるのが、地方公共団体の実態であると思うのです。こういう場合において、各省とも連携をとりながらなさる五ヵ年計画でございますから、こうした点の配慮がなければ地方では非常な困難があるわけで、私もその問題にたびたびぶつかっておりますが、それに対しては一体どういう考え方で進めていかれるか。先ほどから念を押されて、この計画を完全に実施するという覚悟のほどを示せ、こう言われましても、実体は地方公共団体にある。ところが住民と地方公共団体の話し合いというのは、一年や二年では解決しないのです。私自身も東京都議会議員を十一年いたして、特にそうした委員長までやったわけでございますが、その当時の問題がいまだに解決しないで七年かかっております。こういう状態ですから、かりに予算措置がなされておっても現実にはでき上がってこない、こういう形がほとんどで、最も大切な問題であるごみやし尿処理の問題のときにぶつかってくるわけなんです。だからこの点に対してのある程度の考え方が政府機関においてない限りは、地方公共団体において皆さん方の御計画どおり遂行することは困難だと思うわけで、そういう点で、くどいようでございますがいま一度聞かしてもらいたい。

小林武治自由民主党厚生大臣

○小林国務大臣 いままでは事実地方の希望に対しまして予算が少なかった。したがって陳情というような問題が起きましたが、私どものいま一番近接したし尿処理の問題、これらにつきましては、先ほど申し上げましたように五ヵ年ではもうだめだ、したがってぜひひとつ二ヵ年程度でやりたい、こういうことで、予算なり法律が通れば来年度は相当地方の期待を満たすことができる、こういうふうに確信いたしておりますので、したがって陳情とかそういうものも相当減るのではないかと思います。  なお、紛争の問題につきましては私どもとしてはいかんともしがたいのでありまして、これは地元がお話をつけまして、仕事を実施する際に補助あるいは起伏を申請していただく、こういうこと以外にありません。なお、私どもこの補助、起債につきましては一切ひもつき等をいたしておりませんから、したがって、仕事その他について干渉するとか中央集権を強めるというような意図は全くございません。また結果的にもそうなると思います。

本島百合子民主社会党

○本島委員 大臣はだいぶん決心のほどを示しておられますが、実際問題としてはなかなか困難だということを御承知の上の御答弁だとは思いますけれども、こうした点のくふうがなければむずかしいということなんです。金だけでは人は動きません。特に清掃問題については、それは必要欠くべからざるものであることは承知しておりますが、施設がその付近にできる場合は住民は必ず反対に立っておるわけであります。こういう地方の状況というものを十二分に勘案されまして、そして各省との話し合いの中でもこうした問題の解決のめどをつけてやっていただかぬことには、これは中央集権的という問題は別といたしまして。土地収用に対する考え方を一考していただかぬ限りは問題の解決がなかなかできない、こういうことで私申し上げておるわけなんです。  それから陳情の問題についても、これからは少なくなるだろうと言われておりますが、現実の面ではどこの地区におきましても人口増加ということによりまして急速に解決をしなければならない、そういうときでありますので、私は逆にふえると思うわけなんです。ですからこそ市町村あるいわ公共団体の費用を使ってまで陳情に来るということをどこかで合理化してもらわなければならぬというのが私の願いなんです。そういう点についての対策が自治省としてあるのかということを聞きたいわけです。ということは、もうすでに全国からのぼってこられておりますが、こういう人々が地元にそれだけのものを持って帰ろうとするための費用というものはかなりばく大なものであります。ひとつ口の悪いところを申し上げれば、大蔵省官僚に頭を下げるためにみやげものまで持っていかなければ自分のところに予算をとることができない。こういうことまで世間でいわれておるのです。ここでもって政治の姿勢を正せといわれても、現実の面ではできないということになるわけで、私はこの法案を通すことについてはもちろん賛成し、今後こうした仕事が急速にはかられていくことを願うわけでありますが、あまりにも地方公共団体の犠性というものは大きいわけなんであります。だからこそ私自治省の方に残っていただいたわけであって、地方では御承知のとおり知事会もあるし、議長会も開催されておるわけなんです。こういう場所に臨まれましてその点の緩和をしてもらいたいということが私の願いであると同時に、今後そういう考え方をお立てになっておるかどうかということをもう一度聞かしていただきたい。

柴田護自治事務官(財政局長)

○柴田政府委員 おっしゃるとおりでございます。私どもといたしましては、従来からそういうものにつまらぬ費用を使うなということをしょっちゅう言ってまいっておりますが、なお御指摘のような事実があることもこれまた事実でございます。この原因をいろいろ考えてまいりますと、一つは希望に対してそれを満たすだけの供給がない。先ほど厚生大臣がお話しになりました需要に対する補助金なり起債の額が足らぬということがある。もう一つは、それが実際にきまりますまでの間に時間がかかる。この二つが原因であると私は思います。量の問題につきましてはこれからの問題でありますから、予算の折衝を通じてなるべくできるだけの力を尽くして十分な額を満たすようにやってまいりたいと思います。なお、決定の時期につきましては、早くいたしますように従来から心がけておりますが、一そう努力いたしてまいりたいと思っております。なおそのほかにも、お話のように関係者を通じまして一そう注意を喚起することは、これは当然でありまして、今後も力を尽くさなければならぬと思います。

本島百合子民主社会党

○本島委員 特段にいま御答弁になったことを今後運営の上にも心がけていただきたいと思うわけであります。  それから、この法案につきまして私ちょっと見たところでは、総合調整をする機関がないようでありますが、これで運営できるわけでございましょうか。

舘林宣夫厚生技官(環境衛生局長)

○舘林政府委員 この下水道施設につきましては、管渠は建設省、終末処理場は厚生省となっております。特にこの法案の第三条に、建設省並びに厚生省はこの点十分調整をとってやるようにということが盛られておるわけでございまして、特別な資格というものはないわけであります。残りのものは厚生省が全部主管いたしておりますので、あとは予算面の、あるいは起債面の調整だけでございます。

本島百合子民主社会党

○本島委員 大臣にお聞きいたしますが、こういう連絡機関的なものであっては、私こうした非常にむずかしい事業というものは完成できないと思うわけでございます。同時に、それはいろいろと各省にまたがっておるし、地方におきましても課によってずいぶん違っておるわけであります。ですから、どこかこうした総合調整の機関というものがなければならぬと思って、この法案が出るときに期待しておりましたけれども、そうしたものがないわけなんであります。ですから、それが審議会の形か何かでなされなければ——先ほどからいろいろ言われておったように、道路ができても下水道はこれからだとか、あるいは水洗便所をつくりたくとも下水道がないためにだめだとか、こういうことになってまいっておるのが現実でありますから、ほんとうはこういう法案ができる前に、生活環境に関するところの局くらいはあってもいいのじゃなかったのだろうか。ただし、いままでの環境衛生局のやられたようなことじゃなくて、各省を網羅したところの一つの総合的な機関が必要であったのではないか、こういうふうに私は考えてまいっておったわけでありますが、そうしたことは従前どおりのような形になっておるわけです。これに対して今後、いままでのやり方でこれがスムーズにいけると大臣はお考えになっておるかどうか、私が申し上げるように、一つの特別の機関をつくる必要があるのじゃないか、それをおやりになる考えがあるかどうかということを聞かしていただきたいと思います。

小林武治自由民主党厚生大臣

○小林国務大臣 ごもっともな御意見だと存じます。ただ、この生活環境につきましては、私どもの終末処理場は建設省の下水に当然つながらなければなりませんから、これを一体として計画しなければならぬということは当然であります。なお、この問題は計画そのものを閣議で論議をして決定する、こういうことになっておりますから、十分これは調整ができるものである。お話のように生活環境の問題のほかに、いまも公害問題というものが非常にやかましい問題になってきておりまして、それらについてもどうしてもこれを統合的に施策をする機関が必要だということで、お話のようなことについては十分検討をいたしていかなければならない、かように考えております。

本島百合子民主社会党

○本島委員 最後にもう一つ。私は予算のことは全部省きまして、運営上のことだけお尋ねしておるわけですが、今後はすべての問題が機械化されてこなければならないわけです。現在、各地区におきましても、かなり進歩的にはなってきていると見られる節もありますが、まあ科学者やあるいは専門家等に聞いてみますと、現在の日本でやっておる終末処理——東京都においてやっておるようなことも相当進んでおるわけですが、こういう程度では人口増加に対して、できない。し尿のような場合は、海洋投棄が依然として減っておりませんし、あるいはまた周辺地区におきましては集わいがうまくいっておりませんので、河川に放棄しておる、こういうこともあるわけです。ごみ等におきましても、人の知らない間にあき地にほうり出していく。こういうことで、これは末端行政がまずいからだということを答弁されたのでは困るわけなんです。これはやはり人員の問題もあるでしょうし、またそれぞれの機関における進歩的な問題を取り上げてやろうとしてもできないという欠陥から出てくる点が非常に多いと見ておるのです。ですから、急速に機械化していくということが必要です。終末処理の場合でも、東京都におけるようなやり方と、あるいは熱海でやっておりますものを見たときには、雲泥の相違があるわけです。こういう科学処理ということについて、先ほど説明されたこの予算の中ではどういうふうに考えておられるのか聞きまして、そしてできるだけ機械化できるもの、また進歩的なものを使うことができるものは、どんどん変えていくというやり方をとっていただかなければ、この環境整備ということは非常に困難じゃないか、こういうふうに考えておりますが、この点いかがでございましょうか。

小林武治自由民主党厚生大臣

○小林国務大臣 これはお話のとおりでありまして、最近におきましても、機械化も非常に進んでおります。またじんかい焼却等にしましてもボイラーも非常に改善される、あるいは場合によったらやむを得ず輸入もする、こういうような方途を講じております。  また、海洋投棄とかあるいは川に流すとか、こういうことのないように——この計画が進められる、すなわちこの中に入る、これを十分にやればそういう事態がなくなるであろう、そういうことを期待して進めておるのであります。機械化等につきましては、し尿処理場につきましても終末処理場につきましても、やはり毎年非常な進歩をいたしますので、新しいものには新しいものを取り入れて、またひとつ改造もしたいと考えております。

本島百合子民主社会党

○本島委員 それでは要望だけ一つさせてください。  私ども、生活環境施設に関しては、特に議員としては大きな力をかけてまいっておるわけです。遅々として進まないということは、やはり厚生省関係における予算の要求がへたである、あるいは日の当たらない厚生省だとか先ほどから言われておるようでありますが、そういう点についての大きな力を出すということを——私どもももちろん折衝には今後やってまいりますが、大臣がそれだけの覚悟をお持ちにならなければ、またこの計画ですらもくずれていくということを、いままでの経験からわれわれは考えているわけなんです。そういう意味で、どうかこの計画がスムーズに実行されて、五年後にはほんとうに家庭の主婦が悩まないで済むというようなところまで完成を要望いたしまして、質問を終わりたいと存じます。

田口長治郎自由民主党

○田口委員長 谷口善太郎君。

谷口善太郎日本共産党

○谷口委員 実は詳細な質問を用意したのでありますが、時間が極度に制限されておりますので、国務大臣としての小林さんに、この法案に即して二、三点伺っておこうと思います。  まず、この法案によりますと、国が計画立案の責任あるいは義務を持つ、また地方自治体がその計画を実行する責任を持つというふうな規定だと思うのですが、そう解釈してよろしいですか。

小林武治自由民主党厚生大臣

○小林国務大臣 これは、仕事は本来地方公共団体の仕事でありますが、国はやはり全体の民生のために協力をする。したがって、目標を国で立てて、そうして将来進むべき道を知らす、それによってひとつ地方もやってもらいたい、こういうことであります。

谷口善太郎日本共産党

○谷口委員 そういう内容だと私も読んだのでありますが、それだったら、どうして地方自治体も計画に参加するような道を規定しなかったのですか。ここでは、建設大臣と厚生大臣との調整協議ということと、それから企画庁長官との関係が規定されておりますが、地方自治体がこの計画立案に対して直接参加するという道を当然——実行の責任を持っている組織でありますから、そうあるべきだと思うのですが、その点どういう理由でしょうか。

小林武治自由民主党厚生大臣

○小林国務大臣 計画を立案するについては、審議会をつくるとか、あるいは地方も参加させるとか、いろいろの方法もありますが、私どもは従前でも十分地方の意見を聞いてやっておる、こういうことで、この際はそういう形をとらないで計画を策定する、こういうふうな考え方をしたのであります。

谷口善太郎日本共産党

○谷口委員 そういう審議会とか連絡とかということでは、私どもはうまくないという考えを持っておるのでありますが、その点は一応、これはやはりそうあるべきだという意見を主張して、次に移ります。  国民が生活環境に関するし尿やごみ処理の問題について望んでおりますのは、この法案のように、計画の内容がはっきりしない、ばく然としたことを望んでいるのじゃないのでありまして、やはり具体的な計画——具体的に生活環境がきれいになる、清掃されるようなそういう条件を切実に望んでおる。しかしこの法案では、実際は計画案が何もない。少なくとも法律の上ではこれからつくっていくということでありまして、そういう点では私どもは非常に不満であります。特に、きのうからいろいろ質疑応答の中で、計画素案というようなものの内容の発表がございました。予算のことも出ておりましたし、事業内容あるいはその量、目標なども一応持っておられるのであります。しかし実際上具体化されるのはこれからだというふうに、法律ではなるわけでありますな、その点はいかがですか。

小林武治自由民主党厚生大臣

○小林国務大臣 正式の計画案というものはこれから策定をして閣議の決定を経る、こういうことになりますが、予算も進行中でありますし、三十八年度の予算もできておる、こういうことでありまして、一応の目標と申しますか、素案はある。しかし、これを正式な案にするには国会の御決定を必要とする、こういうことであります。

谷口善太郎日本共産党

○谷口委員 その素案とか一応の案とかいうのはお聞きしたわけであります。しかし、これがやはりはっきり法律の上で明示されるか、あるいは資料としてはっきり明示されませんと、ここであなた方が百万べんお話しになりましても、はたしてそれが実現するかどうかという何の保証もないのであります。その点について、必ず実現できるという保証が何かありますか。

小林武治自由民主党厚生大臣

○小林国務大臣 この法律が、そういうものをつくってやれという裏づけになっておる法律であります。そういう閣議決定等があれば、これに応じてこれからの仕事を進める、こういうことになっております。

谷口善太郎日本共産党

○谷口委員 そうしますと、お尋ねしますけれども、法案の第三条で、建設大臣及び厚生大臣の計画案作成の義務が規定されております。そしてそれを作成して、これを閣議の決定を求めなければならぬ、こういうふうになっておる。この場合に、計画案作成の責任なり義務は両大臣にあるわけでありますが、それを閣議が決定するという義務規定はここにはないわけであります。閣議で決定するかどうか、必ずそれが決定されるという保証はないわけであります。当然修正その他も行なわれるんじゃないかというふうにこの法案では考えられますが、その点はいかがですか。

小林武治自由民主党厚生大臣

○小林国務大臣 これは閣議に出す前に各省で十分討議、調整の上で出される。したがって、閣議に出された場合に、修正というようなことはいま予定いたしておりません。

谷口善太郎日本共産党

○谷口委員 それじゃ大臣のほうでおつくりになってお出しになる計画案というものは、必ず閣議で決定になるのでありますか。

小林武治自由民主党厚生大臣

○小林国務大臣 なると思います。

谷口善太郎日本共産党

○谷口委員 なると思うのじゃなくて、なぜその点をはっきり法律案に書かなかったのですか。こういう場合は例をいえば幾つもあると思うのであります。つまり計画をする、あるいは人事の選考をする、あるいは任命するという責任を内閣が持つとか大臣が持つとかというような例もあります。こういう計画案にしましても、大臣が計画案を出した場合に、これは必ず閣議決定になるというようなはっきりした規定をここに置きませんと、大臣がいかにそう思われましても、閣議で修正を命じられたりなんかするということはありませんか。あり得ると思うのです。このことについてはずいぶん社会党の諸君も心配されております。いろいろ計画を出しておる。予算の問題も言っておる。しかし、それが実際に実行できるかどうかについては、大いに折衝しようというふうに言っておられます。これはいかに計画しても、それが決定になるかならぬかということについては何の保証もないから、みんな非常に不安に思うわけであります。私どもは、きのうから示されました計画案そのものにつきましても異議があります。その点についてきょうは質問にまで入れないのは、残念でありますが、いろいろな点で私どもはあれに対して賛成しがたい、そういう内容を持っておりますが、いずれにしましても、大臣が計画案を作成されるわけであります。しかし、それが閣議において決定されるという保証は何もないわけであります。修正しないと思う、決定になると思う、というだけでは、法律的な保証はないではありませんか。その点はどうです。

小林武治自由民主党厚生大臣

○小林国務大臣 法案の文面からいけば、所管大臣が計画を策定して閣議の決定を求める、こういうことでありますから、閣議の決定を求める場合には、それ以前に、お話のように聴聞もしたり、各省との調整もしたり、十分話し合いの上で熟した案が出る、こういうふうに思うのでありまして、まあ絶無とは申しませんが、心配はないというふうに思っております。

谷口善太郎日本共産党

○谷口委員 絶無と思われる、心配ない、そういうおっしゃい方ではわれわれ保証があるとは考えられぬわけであります。この法案の表面上の規定からいいますと、きのうからいろいろ大臣がおっしゃいました計画は——その内容、具体的なものを示されたわけでありますが、これらが実際に実行できるかどうかもわからないし、あるいはもっと違った計画案ができ上がるかもわからぬわけであります。そこで論議されることは一応皆さんの案でありまして、各省いろいろ折衝したり、たとえば大蔵省と予算関係でいろいろ折衝したり、あるいはその他の関係をいろいろ調整している間に全く違った案になりかねないということが前提になります。ということは、この法律案によりますと、どういう計画案を立てるか、政府がどういうことをやろうとするかということについては何も示されないまま、しかしその計画を立てる権限を政府が一方的に独占することになります。つまり、言いかえますと、白紙委任をすることになります。どういうことをやるかわからないのにそれを白紙委任するということになります。そういうことはわれわれとして絶対に認めるわけにいかないのです。はっきりと計画が必ず実行できるという保証のあるものでなければならぬ。ところが、それがどうなるかわからないということは、結局は何をやってもかまわぬ、そういう独裁権を政府に与えることになる。そんなことにわれわれは賛成できません。その点はどうですか。

小林武治自由民主党厚生大臣

○小林国務大臣 これは御意見として承りますが、私どもは、そういう意味で昨日からもわれわれの素案と申して御説明申し上げた。正式な案は閣議決定を経なければならぬ、こういうことで、こういう案がもとになりますと申しますか、参考になって案ができていく、こういうように考えております。

谷口善太郎日本共産党

○谷口委員 その点にこそまさにきのうからみんなが心配している、みんながこの法案について疑問を持っている根本の問題があるわけであります。あなたがここでどんなにそうおっしゃったところで、法律上何の保証もない。どう変えられましてもしかたがない。国民の側から言ったならば、清掃事業につきましても、清掃行政上の一切の計画なりあるいは方向なりというものについては、この法律ができますともうあとは政府の権限に移りますから、何も文句が言われません。しかも、政府がかってにきめたことを、今度は地方自治体関係を通じて、先ほどからの論議によってわかりましたように、手数料その他により国民に負担させられるという内容を持っているわけであります。自民党の諸君は笑われますけれども、この法案を見れば、政府は何をやってもよいという権限を持ちます。そういうことはわれわれとして認めるわけにいかない。またおそらく全国民が承認できないところだと思います。私どもは、この清掃問題がこんなに危機的な段階にきましたのは、これはいまの自民党政府の責任だと思う。これは高度経済成長政策でもって、たとえば公共投資などでも、道路とか港湾とかあるいは用地とか、産業基盤の開発、あるいはそれを調整するというところに主として注がれてきました。そうして、国民生活にとって最も根本的で、しかも非常に普遍的で、一番みんなが困っておる生活環境を清掃するという行政がないがしろにされてきたという結果であります。したがって、ここで政府が真に国民の切実な要求にこたえるならば、はっきりと計画案を示し、しかも予算計画を全部示して、国民が納得する計画を持って、それを政府の責任において実行する、そういう態度をとるべきであります。ところが、そうでなくて、内容は国民に知らさず、何をやられるかわからぬ、しかも政府が一方的に独裁権を持つ、そういう法案に対しては私ども賛成するわけにいきません。ですから、私は討論をしないことにしておりますから、ここではっきりとこの案に対する反対の立場を表明して、聞きたいことはたくさんあるのですが、一応時間の関係上委員長に協力して、これで終わります。

田口長治郎自由民主党

○田口委員長 これにて内閣提出の生活環境施設整備緊急措置法案に対する質疑は終了いたしました。     —————————————

田口長治郎自由民主党

○田口委員長 次に、本案を討論に付するのでありますが、別に申し出もございませんので、直ちに採決いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

田口長治郎自由民主党

○田口委員長 御異議なしと認め、そのように決しました。  内閣提出の生活環境施設整備緊急措置法案について採決いたします。  本案に賛成の諸君の起立を求めます。   〔賛成者起立〕

田口長治郎自由民主党

○田口委員長 起立多数。よって、本案は原案どおり可決すべきものと決しました。  ただいま議決いたしました本案についての委員会報告書の作成等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

田口長治郎自由民主党

○田口委員長 御異議なしと認め、そのように決します。  本日は、これにて散会いたします。   午後一時十分散会      ————◇—————

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