建設委員会 第2号
- 発言数
- 40 件
- 登壇者
- 3 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1963/12/18
会議録
○丹羽委員長 これより会議を開きます。 建設行政の基本施策に関する件について調査を進めます。 質疑の通告がありますので、これを許します。藤田高敏君。
○藤田(高)委員 私は住宅問題、住宅政策にしぼりまして、以下数点について質問をいたしたいと思います。 まず第一に、政府の住宅計画、十カ年計画に基づくここ三年来の実績の推移はどのようになっているかについてお尋ねをいたしたいと思うのであります。特に住宅の不足戸数につきましては、二百五十万戸といわれ、あるいは三百万戸といわれておるのでありますが、現在政府の推定しておる不足口数は三十八年度末において何百万戸くらいであると推定をいたしておるのか、お尋ねをいたしたい。これが第一点。 第二点は、その不足戸数の内訳はどうなっているかをお尋ねいたしますと同時に、政府の十カ年計画によって民間の自力建設と政府施策建設による三十六年、三十七年、三十八年——三十八年はもちろん見込みになりますが、何十万戸くらいずつ建設されてきておるのか、その実績を具体的に聞かしてもらいたい。特に私は新人議員でございますので、今日までの国会審議の経過を十分つまびらかにいたしておらない面がございますが、私どもの知り及んでおります範囲では、計画と実績の間にかなりなずれが生じているやに聞いておりますので、その間の事情をまず明らかにしてもらいたいと考えます。
○前田説明員 さきに住宅不足の現況と将来の住宅難解消のために十カ年に一千万戸つくるという計画を立てましたが、そのときには、昭和三十六年を現在にいたしまして、住宅不足を三百六万戸、その後十カ年における世帯の増加を四百二十七万戸、またこの期間における建てかえあるいは災害による滅失等による住宅の必要戸数が百八十一万戸また同期間における社会移動等のために調整用として必要となる戸数が八十六万戸以上合計いたしますと、一千万戸という数字を推定いたしまして、これを三十六年度から十カ年間に建設しようという計画でおったわけでございます。その後三十六年、三十七年、本年三十八年は建設途上にございますが、おおむね順調に進んでおります。三十六年度におきましては、政府施策住宅及び民間住宅合わせまして六十八万九千戸の建設の実績を見ております。三十七年度におきましては同じく政府施策住宅及び民間住宅を合わせまして七十三万五千戸、三十八年度は目下途上でございますが、計画によりましては民間住宅が五十万戸、政府施策が二十八万七千戸、合計七十八万七千戸という建設計画を見込んで一応目下のところ予定どおり進捗するものと考えております。 そういたしまして、われわれ現在推定いたしておりますのは、その結果、漸次住宅不足の数も減ってまいりまして、昭和三十九年度の当初におきましてはおおむね二百六十万戸程度が不足である。あと七カ年残りますが、この程度の不足数は、このあと残った七カ年で全部解消したいと思って努力をしておるわけでございます。
○藤田(高)委員 そういたしますと、いまの答弁によると、計画と実績の間にはズレがないというふうに答弁があったやに理解できるわけでありますが、私ども必ずしも十分な資料を持ち合わせておらない向きがあるかもわかりませんが、いろいろ私どもの調べた範囲では、政府の十カ年計画に基づくその建設の実績というものは、必ずしもいま御答弁のあったように順調に進んでおるとは理解できないわけです。これは三十九年度の予算編成にも関連をいたしますので重ねてお尋ねをいたしておきますが、計画どおり進捗をいたしておる、このように理解をしてよろしいのかどうか、その点については、十分政治的な責任を持った答弁として承っておいてよろしいのかどうか、この点お尋ねをいたしておきたいのであります。
○前田説明員 十カ年計画をつくります際には、当初最初の五カ年はそのうちの約四割程度、後半の五カ年にはその六割程度、後半に多くを建てる計画をしておりますので、いままでの実績といたしましては、計画に対しましてそれほど少ない数字ではございません。一応順調にいっておると思いますけれども、今後十万戸つくるためには、後半期において相当大幅に増加をする必要があるというふうに考えております。そこで特にこの際計画をさらに具体的に考え直しまして、新たに七カ年計画をつくり直します。この際には前年度よりはかなり大幅に伸ばしていく計画を立てて、目下財政当局と折衝をしておる状況でございます。
○藤田(高)委員 一応順調に進んでおるということでありますけれども、私どもの調べた範囲では、約十万戸程度——いわゆる十カ年計画のうちの前半五カ年、後半五カ年、それを四分六に割って計画を推進いたしておるということについては十分理解をいたしておるわけでありますが、その三カ年計画の建設計画に対して約十万戸程度の不足を来たしておるというふうに理解をしておるわけであります。この点いまの答弁との間には少なくとも十万戸程度の差があるわけでありますが、この点は一応そういう見解の相違があるということにとどめまして、特に要望をいたしておきたいと思いますことは、歴代の保守党内閣、自民党内閣の住宅政策の推移を見てまいりますと、鳩山内閣当時四十二万戸の住宅を建設するという国民に向けての公約は、率直に言ってアドバルーンに終わっておりますし、また岸内閣が昭和三十二年度を初年度といたしまして、五カ年計画で三十七年度末までにはその住宅の絶対不足数を四万二千戸にまですると公言をいたしておりましたが、これも全く口頭禅に終わっておるわけであります。こういうここ数年来の経過を見ましても、ただいまの答弁から私自身は十分納得がいかないわけでありますが、新たに七カ年計画によって積極的な住宅建設に取り組みたいということであるが、その建設については計画どおり完遂をする自信が十分あるのかどうか、この点重ねてお尋ねをいたしておきたいと思うのであります。 続いて私は、住宅政策の決定的な立ちおくれの原因についてお尋ねをいたしたいと思います。いまの答弁にもありましたように、三十八年度の建設実績を含めましても、なおかつその絶対不足数において二百六十万戸の不足がある。自民党の政策月報昭和三十八年十月号の当面の政策推進に関する基本的態度の住宅問題の項におきましても、住宅政策は著しく立ちおくれており、住宅不足数は、老朽住宅、こういったものを合わすなれば、三百五十万戸の不足数がある上に、加えて年々世帯数は増加するし住宅難の解消は容易でないと発表いたしております。このように政府の住宅政策が非常に立ちおくれを来たしておる最大の原因というものは、歴代の自民党内閣が国民の住宅問題にいかに冷淡であったかを事実をもって立証をしておると思うのでありますが、政府はその責任をどのように考えておるのか、この点お尋ねをいたしますと同時に、特に池田内閣の高度成長経済によるいわゆる物の生産と資本蓄積の成長率ばかりを重んじて、人間の生活とその再生産を軽んじてきたという経済のメカニズムが、かかる現実矛盾を引き起こしておると私は考えるのでありますが、この際、このように政府の住宅政策が立ちおくれておる決定的な原因について、政府の見解をただしたいと思うのであります。
○前田説明員 戦後非常に膨大な住宅不足に当面したこと、及びその後非常な人口の都市への集中、もう一つは、非常な戦後の人口増の激しさということから非常に著しい住宅不足が出たことは御指摘のとおりでございます。しかしながら、国の住宅施策も、その許された財政の範囲内におきまして相当な成績をおさめてまいりました。同時に民間の建設も相当活発に行なわれてきまして、ただいま私が申し上げましたように最近は年間八十万戸に近い建設を見ております。この力と申しますのは、これは住宅不足が大きいとは申せ、私は世界にも誇り得る建設実績と考えます。この勢いで進んでまいり、また適当な施策を講じていきますならば、計画どおり昭和四十五年度までにはるであろうし、またこれだけの力を国全体の経済力としては持っておると考えております。しかし何ぶんいま申し上げましたように、世帯の細分化あるいは人口の都市集中ということから、住宅不足がまだ相当大きくございますので、このために全力をあげて努力を集中いたすつもりであります。
○藤田(高)委員 肝心な私の質問については答弁がなされていないように思うわけです。と申しますのは、いまの局長の答弁によれば、鋭意努力をして、その建設のテンポは世界に誇る実績をあげておる、このように言っておりますが、若干質問が余談になるかもわかりませんけれども、去る十二月十六日の朝日新聞によりましても、ソ連、中共、西ドイツ、インド、イギリス、アメリカ、こういった世界の主要国の住宅状態を報道いたしておりますけれども、同じ敗戦国である西ドイツのごときは、もうすでに——終戦直後五百万戸の住宅不足に悩んでおったのであるが、あと三年後には住宅不足を完全に解消するという実績をあげておるわけであります。こういう点からいくと、私はどういう国際的な水準なり一つの基準、目安というものを前提において世界に誇り得るような住宅建設がなされておるというふうに、当局ないし局長は判断をされておるのか、この点についての御答弁を私はお願いしたいと思うわけであります。これは、先ほどあえて私が引例をいたしましたように、政府みずからも、選挙公約の中に、他の衣食住問題に比較して、住宅問題に関する限りは、決定的な立ちおくれを来たしておるということを、政府自身、あるいは与党である自由民主党自身が認めておるわけであります。にもかかわらず、いまのような御答弁を聞きますと、どちらを信頼をしていいのか、私はこれから国政に参加をしていく一人として、はなはだ迷うわけであります。したがって、どういうものを基準にして、世界に誇り得るような住宅建設がなされておるというふうに局長は答弁をなさったのか、この点お尋ねをいたすものでございます。
○前田説明員 私は最近のわが国の建設状況、特に年間八十万戸近い家ができておる、しかも今後これが相当伸びていくであろうという実情を申し上げたのでございまして、いままで相当不足があった、現在も日本の住宅状況が外国に比べてはそれほどよくないというこの客観的な事実は、認めざるを得ぬと思いますが、これに対処するために、相当活発な建設が行なわれておるということを申し上げたのでございます。
○藤田(高)委員 それでは、私の質問をした決定的な立ちおくれの原因は、いわゆる高度経済成長による大資本に設備投資を集中をして、そうして国民の生活とその再生産を重んじるという住宅政策に比重がかからなかったところに、こういう決定的な立ちおくれの原因があるのではないかという点については、どのように政府当局は考えておるのか、重ねてお尋ねをいたします。
○前田説明員 日本の経済及び戦後の回復についての基本的な御批判でございますので、私から御答弁申し上げる筋合いではないと思いますけれども、われわれとしては、最近特に住宅対策につきましては政府といたしましてもできる限りの力を入れまして、日本の経済の許す範囲において住宅関係の予算及び投資を拡大するという方向に向いておるし、そうあるべきであると存じております。
○藤田(高)委員 事務当局としてはそれ以上答えられないかもわかりませんが、そのために建設大臣の出席を要求しておったわけであります。そういう点からいって、参議院との関連もあると思うわけでありますが、建設大臣あるいは所管大臣の——後刻もし時間的な都合がつくなれば、ぜひ出席を要求して、答弁をお倣いしたいと思うわけであります。したがいまして、そのことはそういうことで留保をして、次に私は政府の住宅政策に対する基本的な態度についてお尋ねをいたしたいと思います。 先ほどの住宅局長の説明の中にもございましたが、政府の住宅建設十カ年計画によりますと、昭和三十六年から四十五年までに一千万戸を建設する、そうして一世帯一住宅を目標としてこの計画を実現するのだ、こういうことになっておるわけでありますが、その内容を見ますると、いわゆる前期五カ年計画が四百五尺後期五カ年間によって六百万戸の計画を実現することになっておる。さらに一千万戸の内訳は、六〇%以上が民間による自力建設になっておるのでありますが、これは厳密な検討をいたしますなれば、公庫住宅あるいは公団、公務員住宅等、直接国民が個人負担をする分を考えますなれば、名目上は政府施策が四割で、民間の自力建設が六割ということになっておりますけれども、実質的には八割以上が自力建設による持ち家政策であると私どもは理解するわけであります。こういうようなことでは、国の責任において住宅問題を解決するという政治の姿勢にはきわめて乏しく、いわゆる国の責任による、社会的責任によって住宅問題を解決するということにはならぬのではないかと私は考えるわけでありますが、この点についての政府の見解をお尋ねいたしたいと思うわけであります。
○前田説明員 御指摘のように、住宅はただ戸数をそろえるということだけではございませんで、特に政府が関与いたしますところのいわゆる施策住宅につきましては、住宅をほしい人の住居費の負担のあれを具体的に申し上げますと、低所得の方には低家賃の住宅、あるいは安い割賦金で入手できる住宅の数をふやしたい、こう思っておるわけでございます。われわれの年来あります計画も、現在における所得の実態にできる限り合わせ、同時にまた、一面、財政にも限度がございますので、その範囲内におきまして、最も適切に低所得の方々には政府の手厚い援助のついた住宅を、それ以外の方々には御自分でおうちをおつくりになる、それについて政府の何らかの援助を申し上げる必要があるならば、あるいは住宅金融公庫等によりまして長期の資金を貸し付けるという方向によりまして、具体的に住宅をほしい方々の実態に合わせるように住宅建設を進めるようにしておるのでございます。
○藤田(高)委員 いまの答弁に対する私の具体的な見解については後ほど触れますが、私は、このような八割以上が実質的には民間の手による自力建設によらなければ住宅問題が解決できない。また、そういう手段、方法によって解決するという政府の施策のあり方というものは、憲法二十五条に明示する、いわゆるすべての国民が健康で文化的ね最低限度の生活を営む権利を有し、国はすべての生活部面においてその生活の向上と増進につとめなければならないという憲法の精神から見ましても、このような施策の内容というものは、きわめて消極的かつ無策に近い住宅政策だといわれてもやむを得ないのではないか。また、世界人権宣言に明示されております。何人も住宅を含む自己及び家族の健康と福利のために十分な生活水準を享有する権利を有する、こういう世界人権宣言の精神にもいまだ遠く及ばない施策であるといわなければならないと思うわけであります。したがって、池田総理のこの問の特別国会における本会議あるいは予算委員会の答弁にもありましたが、たいへん大国意識を振りまいたり、あるいは国民所得も大方先進諸国並みだというような答弁をされておるわけでありますが、私はこのような住宅政策のあり方では、率直に言って、生産力は一流国、生活水準は三流、住宅政策では、これは一つの比喩がありますけれども、四等国並みといわれてもしかたがないのではないか。したがって政府は、新たに明年度以降七カ年住宅計画をつくるようでありますが、この機会にこの政府施策住宅と民間の自力建設による住宅建設の比率というものを大幅に変える必要があると思うのでありますが、そういう意思があるかどうかをお尋ねいたしたいと思うわけであります。特に私の見解といたしましては、いろいろ財政上の理由もあろうかと思いますが、一気にスエーデンのように九割以上を政府施策住宅に切りかえるということはむずかしいといたしましても、民間対政府施策住宅の比率を七対三——現在は六対四、これを逆に七対三程度に変更をして、そうして積極的に公的な住宅建設に取り組んでいく御意思があるかどうか、この点についてお尋ねをいたしたいと思います。
○前田説明員 住宅の需要の実態に合わせて、地域別あるいは所得階層別に、きめのこまかい住宅施策に持っていきたい、こういう考えで七カ年計画を策定をいたしておりますが、その際に、いま御指摘のように、直ちにこれを七対三というふうな割合で政府施策住宅と民間住宅の割合をきめることにつきましては、さらに検討しなければならぬと思います。ただし、われわれもいままでの施策以上に政府施策住宅を増していくべきであるという考えから、いろいろな資料によりまして、目下検討をしておる状況でございます。
○藤田(高)委員 この点につきましては、ぜひ強い要望事項として、三十九年度以降の新七カ年計画の策定の中で、いま私が質問をした要求をこなすように善処、御努力をお願いいたしたいと考えます。 次に、私は公営住宅関係について三点ばかり質問をいたしたいと思います。 いまの局長の答弁によりますと、地域別、所得別、こういったいろいろな事情を勘案して、きめのこまかい住宅建設を行なっていくというふうに言われたのでありますが、今日までの建設の実態なり計画の内容を見ますと、私はいまの答弁のようなことにはなっていないと思うわけです。というのは、住宅を最も必要としておる者を、一つの例でありますが、収入階層別に見てみますと、月収一万円から二万五千円以下の低所得者層が一番ピークになっておるわけであります。一方、すでに私が指摘しましたように、政府施策の住宅建設戸数は、要求に比べてあまりにも低いし、特に公営住宅の入居競争率のごときは、取り方によりますと、百倍だと言われ、あるいは二百倍だと言われるほど、非常に競争が激しい。したがって、ここ五年間に大量の公営住宅を建設して、いまの局長の答弁ではありませんけれども、所為階層別に検討をいたしますなれば、二万五千円以下の低所得者階層に対する住宅を供給する必要というものが非常に強く要求されるのではないかと思うわけであります。この点については、三十九年度以降の計画の中でどのように現在計画策定をなさっておるか、お尋ねをいたしたいと思います。 次に、同じ公営住宅に関連をして、主としてこれからの公営住宅の建設につきましては、勤労者向けの集団住宅を第一義的に取り上げてもらいたいと思うわけでありますが、わけても第一種、第二種の収入制限については、公営住宅であるという限りにおいては、この種の収入制限は、新七カ年計画の実施にあたってこれを廃止すべきではないかと考えるわけでありますが、政府の見解をただしたいと思います。 第三点といたしましては、公営住宅という限りにおきましては、現行の公営住宅の建設補助率はあまりにも低率ではないか。第一種は現在二分の一になっておりますが、これを三分の二に、第二種は現在三分の二になっておりますが、その補助率を五分の四に引き上げる御意思があるかどうか。そういう方向で努力されるお考えがあるかどうかをお尋ねいたしたいと思うわけであります。
○前田説明員 住宅に困窮しておられる方々は、各層にわたりまして非常に多うございますが、ただいま御指摘のように、特に低収入者、二万五千円あるいは三万円以下の方々の住宅対策につきましては特に重点を向けまして、公営住宅その他の政府施策住宅によりまして、三十九年度をはじめそれ以後の住宅対策には、特にそういう方面に対する住宅施策に重点を置いていきたいと考えております。 それから公営住宅につきまして収入制限をやめたらどうかというお話でありましたが、公営住宅は国の厚い補助及び地方公共団体の援助によりまして家をつくっておりますので、これを利用する方々は、やはり一定の低収入の方に限定すべきであるという観点から、収入制限を現在設けて、第一種及び第二種に分けておるのでありますが、この制度は今後も続けていくべきものであると考えております。 その次に補助率の引き上げをなすべきではないかということでありますが、現在国が二分の一の補助をいたしております第二種住宅で、特に低家賃にしたい住宅につきましては補助率を三分の二にいたしておりまして、公共団体といたしましては、このあとの自分の負担分につきましては、国といたしましてかなりの起債を認めておりますので、家賃の計算から見ましても、あるいは公共団体の事業の上から見ましても、この補助率で適当であると考えております。
○藤田(高)委員 公営住宅につきましては、私の調べたところによりますと、一種二種合わせまして三十六年度が五万二千、三十七年度が五万四千、三十八年度の計画戸数が五万六千というふうになっておるわけでありますが、住宅局長の御説明では、三十九年度以降特に重点的に公営住宅については力点を置いていきたいという御説明でございましたが、ただいま策定をしておる三十九年度以降七カ年間の計画戸数が年度別にわかっておれば御説明を願いたいと思います。
○前田説明員 まだ年度別の計画戸数はきめておりませんが、ただいまお話ございましたような数字を相当大幅に引き上げた数字にぜひ予算化したいと思いまして、財政当局と折衝いたしておる次第でございます。
○藤田(高)委員 大幅に公営住宅に力点を置くということになれば、全体の計画の中でどこか引っ込むところと出るところとなければならぬと思うわけでありますが、そういう比重の置きどころの変化によって、いわば総体的な計画の中で少なくなるところはどこなのか。そして重点施策として公営住宅に力点を置くとすれば、そこは率として大体どの程度のものを考えておるのか、わかっておれば聞かしてもらいたいと思います。
○前田説明員 先ほど申しましたように、特に政府施策住宅は民間住宅に比べて重点を置いていきたいというふうに考えてやっておりますので、財政の許す限り公営住宅あるいは住宅公団住宅、住宅金融公庫住宅等、政府の資金の入る住宅をふやしたい、こう思っております。しかしこれは財政上の限度がございますので、目下財政当局と折衝しておる状況でございます。
○藤田(高)委員 どうもいまの答弁を聞きますと、必ずしも具体的な構想というものはまだ固まっていないようにさえ理解できるわけでありますが、ぜひこの点につきましては、第二の強い要望点として、公営住宅については特に力点を置いた住宅建設を行なってもらいたいということを要求しておきたいと思います。 次に、住宅公庫に関連をして、これまた三点ばかりお尋ねをいたしたいと思いますが、自分で住宅を建設しようと思いましても、御承知のように、最近の物価高騰の中におきましては、土地はもとより建設費が高くてどうにも手が出ない、かてて加えて適地が少ない、この際自力建設をしようとする者のために公庫の融資率を引き上げる必要があるのではないか、この点については政府はどう考えておるか、また、三十九年度以降この公庫の融資率を引き上げるような計画策定というものが具体的にあるのかどうか、この点をお尋ねいたします。 同時に、第二点として、この公庫住宅の融資算定のもとになっております標準建設費、土地購入費等も、現在の算定基準は御承知のとおり、建物につきましては坪四万四千五百五十円、土地については五千六百円、その七割五分まで融資できることになっておるのでありますけれども、この標準建設費というものを全国的に画一的に変えるということはむずかしいかもわかりませんが、東京近郊ではこのような安い土地あるいはこのようなけたはずれの建設費で住宅が建つということは、今日想像もできないわけであります。したがって、政府においては、もっと実情に合ったように基準建設費と購入費を是正すべきであると考えるのでありますが、これにつきましても、三十九年度以降どのように考えておるか、お尋ねいたしたいと思います。 さらに、このことに関連をして、イタリアやフランスにおけるこの種の公共住宅に類する融資の利率は、私の調査した範囲では二分程度であります。また、利子補給制度もあるように聞いておるわけであります。わが国の公庫住宅の融資利率は現在五分五厘になっておると思いますが、これら諸外国の水準から比較をして、また、政府が特にこれから先住宅問題に積極的に取り組んでいくという姿勢から考えましても、公庫住宅の融資利率を引き下げる必要があると思うのでありますが、引き下げる御用意があるかどうかをお尋ねいたしたいと思うのであります。それに加えまして、頭金制度をなくする考え方があるかどうか、これも加えてお尋ねをいたしたいと思います。
○前田説明員 住宅金融公庫は、自分で家を建てたい方々に国の資金を貸す制度でございますが、現在七割七分の資金を貸し、二割五分は御自身でお持ち願いたいということで運用いたしております。家をつくる場合に、やはり本人にもある程度の資金を出していただく、これは金融の常道から申し上げましても、二割五分程度の自己資金——頭金でございますが、これをお出し願うのが適当であると考えまして、目下のところ、これをさらに少なくするということは考えておりません。 ただ、次にお話しのございましたように、現在建設費の算定基礎の標準建設費が実態に合わない面が出てきておりますので、これは現実に合わすべく改正すべきであるということで、特に三十九年度におきましては、できる限り実態に合わせるように強くこれを大蔵省と折衝いたしまして、建てたい方々の御要望に沿うように改善をする話を進めております。 次に利子率でございますが、これはわが国の一般の利子率から見ました場合に、相当低い利子でございまして、ただ、利子につきましては、住宅金融公庫の原資の利子というものも考えなければなりませんし、国全体における利子率の問題になりますので一もちろん低いほうが住宅を建てる方には望ましいわけでございましょうけれども、わが国の全体の利子率から見た場合には、五分五厘程度が妥当であるというふうに考えまして、これをさらに低めるということはいまのところ考えておりません。
○藤田(高)委員 次に、私はこの住宅建設に関連をして、地価の安定策と住宅地確保に対する具体的な対策についてお尋ねをいたしたいと思います。 現在、地価の高騰は非常にはなはだしく、全国の住宅地の価格は、昭和三十年から三十七年までの間に四・七倍にもはね上がっている。これは日本不動産研究所の調べでございますが、そのように驚くべき上昇を来たしておりますし、六大都市においては、最近二カ年間でその地価は約倍増になっておる。一つの例でありますが、東京郊外のごときは、坪六万から七万。五十坪の宅地を買ったといたしましても、かれこれ三百万。坪当たり六万ないし七万の建設費でわずか十五坪程度の住宅を建てましても、かれこれ百万。こういうことになりますと、ちょっと家を建てるだけで、宅地を含めて四、五百万の金を持っていなければ、十五坪程度の家さえ建たない状態であります。このように諸物価に悪影響を及ぼしているほど地価の高騰が非常にはなはだしい状態になっておるのでありますが、これに対して政府の地価対策、宅地対策というものは、率直に言って見るべきものがないと思うわけであります。政府は新産業都市の建設のように、新しい産業を興す、新しい工場をつくるということになれば、国を含め、自治体をまるがかえにした形で土地造成を行なっていくというような積極的な取り組み方を行なうのでありますが、一般の国民に対する、この国民生活にとって切っても切ることのできない住宅、宅地に対する取り組み方というものは、非常に消極的であると思うわけであります。 そこで私は、政府は、特に都市の宅地難対策として、都市及びその周辺地域の遊閑休地、将来宅地となるような農地等を大規模に購入をして、必要に応じて払い下げる等の措置をして、地価の安定と宅地の確保をはかる等、いわゆる宅地用地の利用計画を策定すべきであると考えるのでありますが、政府は当面どのような地価の安定策と宅地確保の対策を考えておるか、具体的にその内容を発表願いたいと思うわけであります。
○前田説明員 良好な宅地を適正な価格で宅地がほしい方々に提供するためには、やはり住宅公団あるいは公共団体等の公的機関による宅地造成が最も適当だと考えまして、特に三十八年度におきましても、今後におきましても、こういう公共機関による宅地造成事業の拡充を考えております。三十八年度におきましては、日本住宅公団におきまして住宅用地として千三百二十五万坪の造成をしておるところでございます。また、住宅金融公庫によりまして地方公共団体等に貸し出す資金も大幅に増加いたしまして、新たに三百万坪の新規取得と、造成を二百三十五万坪予定いたしております。国家機関によりまして、都市の郊外で現在宅地でないところ、あるいは原野、山林等を大規模な宅地造成事業によりまして、宅地をほしい方々に分けるという方策を進めておるところでございます。
○藤田(高)委員 一応具体的な説明があったわけでありますが、私どもの見解では、その程度の宅地対策あるいは地価安定対策では、昨今のような物価の上昇の中において、昭和三十七年度の国民生活白書においても指摘をいたしておるところでありますが、このようにどんどん物価が上がる中においては、民間の持ち家建設自体が計画どおり進行しないというような状態の中で、はたして先ほど来御答弁のありましたような政府の計画というものが完成年度までに具体的に実現できるかどうか、その点についてたいへん私は危惧を持つ一人でございますが、政府においては、このような物価上昇の中においても、なおかつその計画を必ず実現するという見通しと自信があるのかどうか、この点について重ねてお尋ねをいたしたいと思うわけであります。
○前田説明員 宅地対策をさらに強化いたしまして、民間の住宅を建てる方々にも宅地を得やすくするということの必要性は、御指摘のとおりでございまして、政府におきましても、特にこの点を考慮いたしまして、民間の自力建設促進のためには、あるいね宅地造成の大幅拡充及び民間の金融機関における資金を民間の自力建設に振り向けるという措置につきまして、政府施策住宅とあわせて強力に進めていく所存でございます。
○藤田(高)委員 次に私は、この公営住宅に関連をする標準建設費と地方自治体の財政事情との関連についてお尋ねをいたしたいと思います。 地方公共団体では、公営住宅の建設にあたって、地価の高騰、宅地難、建設費の値上がり等から、見かけ上は建設費が多くなっておりましても、実質的には工事の量が増加してはおらないのであります。また、政府の策定しておる標準建設費は、実情よりははるかに低く、事業の推進に困難をきわめておるというのが現状でございます。この際必要な宅地対策を早急に講ずるとともに、標準建設費を引き上げる必要があると思うのであるが、三十九年度の予算要求にはどのように盛り込まれておるか、お尋ねをいたしたいと思います。さらに三十七年、三十八年との対比においてこの点について御説明を願いたいと思うわけであります。 第二点は、このような措置をおそまきながら三十九年度から具体的に講じなければ、いわゆる一応基準に合った住宅建設をやるといたしますなれば、地方公共団体はやりくり算段をして自主財源を多く出さなければならないし、そういうふうに自主財源を出すということになれば、その結果は地方財政を極端に圧迫することになるわけであります。それと同時に、地方自治体が財政負担をしないで政府の基準どおりで、規格どおりのものをやるということになれば、公営住宅においては、率直に言って、スラム街を形成することになりかねないと思うわけでありますが、この点について政府は、地方自治体の財政を圧迫しないという観点から、あるいはスラム街を形成しないという立場からも、早急に標準建設費を引き上げる必要があると考えるのでありますが、この点についての政府の見解をただしたいと思うわけであります。
○前田説明員 公営住宅の建設費の補助の単価が実情に合っていないという点、われわれかねてから心配をしておりまして、来年度の予算におきましてはできる限り是正したいと思いまして、目下大蔵省と引き上げにつきまして折衝いたしております。ただ、先生御指摘のように、補助金の単価が現実に合わないために、直ちにスラム街になるということはいえないと思っております。公共団体のほうであとの財政措置についてはいろいろ御苦労なさっておられますが、われわれは同時に公共団体の持ち分につきましては、起債等の配慮をいたしておりますし、また、工事そのものにつきましては、設計等については厳重な審査をいたしておりますので、直ちにはスラム街ということはありません。しかしながら、将来公営住宅をさらに拡充していきますためには、適正な工事費で適正な工事をしていく必要がありますので、それに必要な予算及び起債等の財政裏づけというものにつきましては、特に力を入れていく所存であります。
○藤田(高)委員 適正な住宅建設を行なうためには、基準単価を引き上げなければいけないという点については、抽象的に認められているようでありますが、やはり政府が新七カ年計画によって住宅建設をさらに積極的にやっていくんだということになるとすれば、少なくとも先ほど私があえて質問をいたしましたように、たとえば三十八年度の対比においてはどの程度基準単価を引き上げなければ適正な建設ができないのか、何割程度引き上げなければならないという、そういう程度のものは答弁があってしかるべきではないかと思うわけでありますので、重ねてお尋ねをいたしたいと思うわけであります。
○前田説明員 工事費はそれぞれ木造あるいは不燃構造等によって違いますが、実態に合わせましたわれわれのほうで一応の数字を出しまして折衝いたしておりますが、大蔵省におきましても、これについての見解がございまして、目下どの程度が最も具体的であるかということにつきまして財政当局と折衝中でございますので、しばらくの間御了承を願いたいと存じます。
○藤田(高)委員 その点については、強く要求をするということで、当局の御努力と御善処をお願いいたしておきたいと思います。 次に私は、政府施策住宅の規模とその内容の改善についてお尋ねをいたしたいと思います。 最近の消費景気は、御承知のように非常に目ざましいものがございまして、特に電気製品が一般の家庭には普及をして、いわゆる消費水準というものは、これは相対的には非常に向上しておるというふうに見られるわけであります。ところが、そういう相対的な、一般的な生活の向上と比較いたしまして、政府施策住宅の規模というものは、これは公営、公庫、公団等の政府施策住宅全部を含めてそうでございますけれども、その規模及びその内容というものは、質の面において非常に低いのではないかと思うわけであります。この種の政府施策住宅の規模及び質の向上について、政府はどのように考えておるのか、お尋ねをいたしたいと思うわけであります。参考までに、十分皆さん御承知だと思いますけれども、申し上げますなれば、たとえば建設坪数におきましても、日本の政府施策住宅というものは、公営住宅において十坪程度でございますが、アメリカは例外といたしましても、アメリカはこの種の政府施策住宅については三十五坪、イギリスは二十七坪、イタリアは二十四坪、ベルギーは二十四坪、先ほど紹介いたしました十六日の朝日新聞の記事を見ましても、公営住宅等において十坪程度というような狭隘な住宅の規模というのは日本くらいではないかと思うわけであります。そういう点からも、その規模の改正を行なう必要があると考えますし、かてて加えて、労働者の立場からいいましても、たしか一九六一年のILO総会であったかと思いますが、一人の反対者もなく二百七十票で決定をされた「労働者住宅に関する勧告」を見ましても、いわゆる労働者の住宅については、適当かつ見苦しくない住宅と適当な生活環境をあらゆる労働者とその家庭に保障することを国家政策の目的とすべきである、このようにILOの総会決議においても勧告をされておるところであります。こういう一つの例を引くまでもなく、十坪程度の規格では、国民が人間らしい社会生活、家族生活を営むということは無理であると考えるわけであります。そういう点から政府施策住宅の規模及び質の向上について、これから先七カ年計画の中でどのように改善をしていく用意があるのか、この点お尋ねをいたしたいと思います。
○前田説明員 現在政府施策住宅につきましては、規模が非常に小さいということは御指摘のとおりでございます。三十八年度は、いまお話のように、公営住宅は、木造で十一坪、耐火構造で十三坪、住宅金融公庫におきましては十四坪平均、住宅公団住宅でも十四坪平均となっておりますが、これをさらに三十九年度以降におきましては、徐々に許す限り引き上げていきたい。同時に、先ほど申しましたように、戸数の増加もはからねばないませんので、両方調整をとりながらだんだんと上げていきたい。この七カ年計画の終わりころには、少なくとも一戸当たり三寝室程度の住宅の規模ができればいいんじやないかと思って努力したいと考えております。
○藤田(高)委員 最後に、私は政府住宅予算についてお尋ねをいたしたいと思います。 政府住宅である公営あるいは金融公庫、公団その他の住宅建設費を合わせますと、昭和三十七年は千三百二十七億、ことしは、見込み数字でございますが、約千五百億と承知をいたしております。ところが、今日のような物価高騰の中で、政府の十カ年計画に基づく住宅建設をそのまま推進するといたしましても、約二割程度の住宅予算を増加しなければ、政府の十カ年計画というものをこなすことができない。そういたしますと、単純な算術計算でございますが、昭和四十五年には、政府住宅対策費として約五千億の予算を計上しなければならないということになるわけであります。こういったかなり多額の予算を組まない限り、百歩譲って政府の計画どおり推進するといたしましても、その計画が実現できないわけでありますが、政府においては、それだけの予算を組む自信がおありかどうか、この点将来に向けての問題点になりますのでお尋ねをいたしておきたいと思う次第であります。
○前田説明員 七カ年計画の実現につきましては、財政当局と詳細に打ち合わせをいたしまして、できる限りその実現に努力をする所存でございます。
○藤田(高)委員 以上です。 ————◇—————
○丹羽委員長 これより請願の審査に入ります。 道路整備に関する請願を議題といたします。 本請願につきましては、先ほどの理事会で御協議を願ったのでありますが、その趣旨は妥当と認められますので、採択の上内閣に送付すべきものと決定するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○丹羽委員長 御異議なしと認めます。よって、さように決定いたしました。 ただいま議決いたしました請願に関する委員会報告書の作成等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○丹羽委員長 御異議なしと認め、さよう決定いたしました。 —————————————
○丹羽委員長 なお、本日までに本委員会に参考送付されました陳情書は二十三件であります。念のため御報告いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午前十一時三十七分散会 ————◇—————