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45回国会衆議院1963/12/13

オリンピック東京大会準備促進特別委員会 第2号

発言数
65
登壇者
14
会派数
2
開催日
1963/12/13

会議録

島村一郎自由民主党

○島村委員長 これより会議を開きます。  オリンピック東京大会の準備促進に関する件について調査を行ないます。  まず、参考人出頭要求についておはかりいたします。  本件調査のため、東京都オリンピック準備局長関晴香君、同首都整備局建築指導部長池原真三郎君、同道路建設本部長石井興良君、オリンピック東京大会組織委員会会長安川第五郎君、同事務総長与謝野秀君、同事務次長佐藤朝生君、同村井順君、東京オリンピック資金財団事務局長近藤直人君、日本体育協会事務次長山辺貞雄君、日本体育協会東京オリンピック選手強化対策本部長大島鎌吉君、以上の諸君を参考人と決定し、本日その意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

島村一郎自由民主党

○島村委員長 御異議ないものと認めまして、さよう決定いたします。      ————◇—————

島村一郎自由民主党

○島村委員長 この際、参考人各位に一言ごあいさつを申し上げます。  本日は、御多用中のところ、本委員会の調査のため御出席をいただき、まことにありがとうございます。  この際、先般行なわれました東京国際スポーツ大会の結果について、オリンピック東京大会組織委員会より簡単に説明を承ります。与謝野事務総長。

与謝野秀オリンピック東京大会組織委員会事務総長

○与謝野参考人 東京国際スポーツ大会はオリンピックのリハーサルとして、去る十月十一日から十月十六日までの六日間行なわれました。これは日本体育協会、日本放送協会及び組織委員会の三者が共催して行なったものでございます。  このスポーツ大会の目的というのは、一つには、オリンピック大会に備えてそのリハーサルを行なうということと同時に、選手強化の一環として、外国の選手を招待しこれとわざを競ってみる、この選手強化の両面が目的であったのであります。  組織委員会といたしましては、大会のリハーサルとして、開会式をはじめとする交通輸送、通訳の配置、医事衛生、選手村運営等を主として担当し、体育協会のほうにおいては競技運営、また日本放送協会は報道サービスその他の面を担当して行なわれたものでございます。  この大会に参加した外国選手は四百七十八名、日本選手は二千八百四十三名であります。また、観客の動員数は延べ約四十万人で、これにマラソン等ロードレースの観客を加えますと約百万人の観客が動員され、当初の予想をはるかに上回って、きわめて盛会裏に終了したのであります。また、日本体育協会の企図しました選手強化の実績も顕著なものがあったと承知しております。  今回の大会は、必ずしも来年のオリンピック大会と同じ方式で行なわれたものではないのでありますが、組織委員会といたしましては、今回の大会から、明年のオリンピック東京大会の準備運営についてきわめて多くの教訓を得たのであります。  そのおもなものといたしましては、大会運営の組織機能をさらに検討して合理化しなくちゃならぬ、選手の長距離輸送及び練習場への輸送方法をもっと検討する必要がある、観客の案内、インフォーメーションの施設、組織を充実強化する必要がある、通訳は、英仏語以外の通訳ももっと用意しなくちゃならない、その他いろいろな問題について教訓を得まして、いろいろ反省をいたし、明年の本番に備えたいと思っておるのであります。しかしながら、また他面、外国から参りました役員、監督等において、なかなかよくやったとほめてくれた面もございましたので、これらをあわせ参考として明年に備えたいと思います。  以上、簡単でございますが、東京国際スポーツ大会の概略の御説明でございます。

島村一郎自由民主党

○島村委員長 ただいまの御説明に対し、質疑があれば……。  それでは、続いて、オリンピック東京大会の準備促進に関する件、特に各競技場、選手村等の施設及び各関連事業の進捗状況並びに選手強化の現況等を中心に調査を行ないます。  議事の進め方でございますが、まず、準備対策主要事業の進捗状況について政府より総括的な説明を聞き、続いて関係政府当局並びに各参考人に対する質疑を行ないたいと存じますので、さよう御了承願います。  内閣総理大臣官房審議室長松永勇君。

松永勇総理府事務官(内閣総理大臣官房審議室長)

○松永(勇)政府委員 オリンピック東京大会の準備対策の主要事項の月別の進捗状況について、お手元に簡単なものが配ってあると存じますが、それに基づまして御説明申し上げます。この十二月一日現在で各省庁の進捗状況を取りまとめましたところが次の状況でございます。  第一が競技施設整備でございます。  競技場は、二十種目、三十会場にわたるが、これらの競技場となる競技施設は、新設、増改築、仮設工事等、それぞれの整備計画に従って準備が進められており、仮設工事が夫着工であるほかは、一斉に工事中であり、大会時までには確実に完成の見通しでございます。このうち代表的なものの進捗状況は、国立競技場、増改築が九五%、屋内総合競技場、本館が四五%、別館が五〇%、戸田漕艇場は、拡幅が一〇〇%で完了しておりまして、地上施設一〇%、江の島ヨットハーバーは、新設でありますが、九三%、駒沢スポーツセンターは、新設で五三%、大宮蹴球場は、新設六五%となっております。  次に、競技運営関係施設の整備でございます。  プレスセンターは、日本青年館の改修工事中でございます。それからプレスハウスは、七月着工いたしまして、約三〇%の進捗率でございます。NHKの放送センターは、本年四月着工して進捗しております。オリンピック記念会館、選手村、この選手村はワシントンハイツの住宅地区で、七百二十六号館を除きまして、昭和三十八年十二月十日に全面解除になりました。七百二十六号館は三十九年の八月十四日に解除になる予定でございます。その後は組織委員会において選手村としての整備工事に着工することになっております。これらを含めまして、大会時までに整備は問題なく行なわれる見込みでございます。  次に、選手強化でございます。  国で、体協の選手強化対策本部の事業に対しまして、三十四年来毎年助成して、競技技術向上対策は進捗しており、そしていまや本格的な強化訓練に入っております。特に本年は、菅平高原の夏季トレーニングセンターを整備工事中で、九五%の進捗率でございます。  次に、道路整備でございます。  オリンピック道路といわれます二十三路線につきましての整備区間約百三十キロを総事業費千八百四十億円で整備をはかっております。戸田ボートコース関係、これは一級国道十七号線笹目橋等でございますが、七六%の進捗率、首都高速道路が六六%、東京都の単独整備街路が七五%の進捗率を示しております。全般に順調な進捗状況で、平均的にはおおむね七二ないし七七%の進捗率でございまして、所定工期内の完工は確実な見通しであります。  次に、環境整備でございます。  明治、駒沢、戸田等の公園整備はほぼ六五%の進捗率を示しております。上水道六〇%、下水道六五%、し尿消化槽、ごみ焼却場の整備、それから隅田川の浄化、屋外広告物規制も、それぞれ所定の計画に従って進捗しております。  次に、輸送対策でございます。  東海道新幹線は、目下用地買収九九%、路盤工事八〇%の進捗状況にあります。中央線と環状七号線の立体交差は約四〇%、都営地下鉄八〇%、営団地下鉄は六五%、私鉄の都心乗り入れは七五%、東京国際空港八〇%等の状況で、順調な進捗を示しております。  なお、各輸送機関別の輸送力の把握及びこれに伴う観客輸送の処理方法については、目下具体的計画を作成している段階でございます。  次に、宿泊観光対策でございます。  外客三万人の宿泊対策として、登録ホテル一万二千八百人、登録旅館三千五百人、ユースホテル一千人、改造日本旅館三千人、船中泊七千人、民泊千五百人、プレスマンハウス千人、その他二百人の区分に従って、それぞれの施設の確保につとめているが、このうちもっとも主要な施設である登録ホテルについては、不足ベッド約三千四百ベッドの整備のための開銀融資の確保の見通しがほぼついたという状況でございます。  なお、観光対策一般としては、観光案内所、休憩施設、ガイド等の確保整備を進めております。  次は、交通警備対策でございます。  駐車場については、組織委員会においてその具体的候補地の確保につとめているが、ほぼ見通しを得ている状況でございます。なお、交通規制、警備、消防等の措置も具体的計画を作成し、検討する段階に入っております。  次は、放送、通信施設整備等でございます。  NHK放送センターは、昭和三十八年四月十三日に着工し、ほぼ順調に工事が進んでおり、宇宙通信施設の整備を進めつつあります。その他、簡易郵便的、新電話局の設置等、郵便、電気通信関係についても具体的準備計画を進めております。  次に、その他といたしまして、資金財団の資金調達計画は、総額約四十億円であるが、昭和三十八年十二月一日現在でその実調達額は約二十六億円で、その残りは昭和三十八年度中にほぼ確保できる見通しとなっております。  その他、オリンピック国民運動、青少年キャンプ、選手村運営方法、優良みやげ品提供方法、外国人の出入国管理の諸問題については、引き続き関係者で具体的事項を検討中でございます。     —————————————

島村一郎自由民主党

○島村委員長 これより質疑を行ないます。質疑の通告がありますので、順次これを許します。川崎秀二君

川崎秀二自由民主党

○川崎(秀)委員 昨年のアジア大会のスポーツと政治の交錯した諸問題がありまして、それに対してオリンピックの首脳部のとった態度が、国民の目から見てはなはだ不当であり、また、その後の処置についても事務総長がしばしば失言などをしまして、かなり国民的な関心をあおった結果、現在の首脳部が就任せられたと思うのであります。その後の準備状況はたいへん円滑のようでありまするので、現在の首脳部に対する信頼は、関係者はもとより、国民の間にもかなり高まってきておると思います。しかし、すでにオリンピック大会までには三百日程度しかないのでありますから、いわば最後の追い込み時期として、相当に整備を急がなければならぬものがあるわけであります。組織委員会の会長をせられる安川先生には、財界人でありながら、たいへんお忙しい中を会長をお引き受けになって御奔走をいただいておることは、まことに恐縮であります。しかし、ぜひともこの世紀の大会を成功せしめるために、会長として十分の政治力、統率力を発揮していただきたいと思うのであります。  そこで、実は一番初めに質問いたしたいのは、東京都内は、道路工事を中心にしてオリンピック工事のためにたいへんな騒ぎである。これはもうやむを得ないことではございますけれども、最近、道路工事のために人命が相当に損傷されておる。たとえば、高速道路の建設の際に神宮のそばの道路が破損をして、通過をしておった東宮御所の乗用車でぺしゃんこになって相当な死傷者が出たということでありますが、これはどうも建設工事に対して相当に今日無理が行なわれておるのではないか。ちょうど国会が解散をされ、総選挙中であったものですから、政治問題としては取り上げられずに今日まで看過されておるわけでありますけれども、これらについて組織委員会の会長としてはどういう措置をとられたのか、また、それについて、首都整備局建築指導部長の、また東京都道路建設本部長の説明を伺いたいと思います。

安川第五郎オリンピック東京大会組織委員会会長

○安川参考人 ただいまたいへん御懇篤なる激励のおことばを拝聴して、まことに感激しておるものでございます。この身はなはだ微力、はたして御期待に沿い得るやいなや、最初からはなはだ懸念にたえなかったのでありますが、就任以降すでに約一年近く経過いたしましたのですが、この大目的に対する関係の方々はもちろん、国民全部をあげて何とか仕上げなければならぬという御熱意のたまもの、またわれわれの立場に対する十分な御理解等から出ました格段の御支援、御鞭撻のおかげをもちまして、その間かなりの困難に逢着はいたしましたことは御想像どおりでありますが、以上申し上げましたように各位の一方ならぬ御支援によりまして、大体準備等は、大まかに申し上げて滞りなく進捗を見ておる、こういうことを申し上げて差しつかえないと考えております。しかも、あと余すところ三百余日になりまして、日に日に会期に近づいてまいります。これからは、ただいままで経過した基礎をもとにして、いよいよこれの具体化に進まなければならぬ、なお一そうの困難に逢着することを予期しなければならぬと考えておりまするが、過去の例からして、皆さん方のなお一そうの御支援と御鞭撻によって、私は何が何でもこの困難を乗り切って、恥じなきオリンピックの開催ができますように、細心の、また最大の努力を払うつもりであります。どうか今後とも皆さん方の一そうの御鞭撻をこの機会にお願いしてやまない次第であります。  なお、ただいま御質問のうちに、道路建設に対するはなはだ忌まわしき故障が二、三起こったことについて御質問がありましたが、私は、このオリンピック大会に関するすべての準備に対しては、もちろん全責任を負っております。これは申すまでもないのでありますけれども、そう私は何から何まで一々こまかくめんどうを見る能力もありませんし、またこういうことを直接やるべき権限もむしろ与えられておらぬというのが当然のことでありますので、一々こまかく御説明を申し上げ、また弁解を申し上げる筋のものでもないと思うのであります。この建設上の過失等につきましては、もっぱら、あるいは都の建設の担当者、あるいは建設省の方々に信頼を申し上げて、その完成をわれわれは待っておるのでありまして、私から、その起こった原因、それに対する対策等について一々ここで御説明を申し上げる何らの資料を持っておりません。正直なことを申し上げれば、それらのことは建設を担当しておられる方々の御用意と御技量に信頼しておるということが私の偽らざる心中でありますので、何分よろしく御了承を願いたいと思います。

大塚全一建設技官(都市局技術参事官)

○大塚説明員 初めに四号線の千駄ケ谷に起きました事故の概要を申し上げます。  事故の概要は御存じのことと思いますが、発生いたしましたのは、三十八年十一月十二日火曜日のことであります。発生した時間は午後の四時半のことでございます。事故の起きました場所は、高速道路四号線が、競技場の前を通っております環状四号線をまたぐ部分でございまして、国鉄と並行している高速道路が交差する部分の橋梁の部分が施工中に落ちたでわけございます。この部分は、その前後を含めて四百四十メートルばかりを三十七年の三月に入札いたしまして、ずっと施工をいたしてまりました。四百四十三メートルが、ほとんど、出来高からいいますと九五、六%できたというかっこうになっていて、最後の橋梁をかける部分の橋梁が施工中に落ちたのでございます。工期等につきましては、コンクリートの硬化等の問題も考慮して、十分な施工期間をとってやっておったのでございますが、たまたま仮設足場を同じ個所に長いこと建てておいたこともありますし、それから元来橋梁が傾斜橋でございまして、傾斜橋であることに対しまして不測のいろいろな条件が出てくるのでございますけれども、それも十分監視はしておったのですが、結局支保工に水平方向の力が働いたことが原因になって支保工が倒れて、上の仮設中の橋梁が落ちたということになっております。  事故が発生いたしましてからすぐに建設省の内部に、事故の原因究明のための、委員会とまではいきませんが、会を持ちまして、それから施工主である首都公団のほうでも別に技術対策委員会をすぐ設けまして、事故の原因究明に当たりました。その結果わかりましたのは、いまざっと申し上げましたように、水平方向の力が増大してこれが支柱を倒壊せしめたことであり、一般的な構造の設計、施工工程上の不備は認められない。支保工についても、鉛直力といいますか、まっすぐにかかる力に対しましては、通常の考慮が払われていたと認められるのですが、勾配橋であるために発生することが予想される水平力に対する特別の配慮に欠けるところがあった、これが事故発生の原因になったということを一応の結論といたしております。  それで、その事故がありましたあとで、首都公団では、十一月二十日に関係者の減俸、戒告というような処分をいたしております。それから請負業者に関しましては、十一月三十日に一カ月間の関東一円におけるコンクリート橋梁に関する営業停止の処置をいたしております。なお、こういう事故に関しましては、前々から、建設省におきましても、なお道路を管理しておる東京都におきましても、再々警告を出したり通告をいたしておりましたが、事故のあとでさらにこういう事政が起こらないように警告を出し、それから業者の方に集まってもらって説明会をしたりいたしました。  これが千駄ケ谷事故の概要であります。

川崎秀二自由民主党

○川崎(秀)委員 私はそうこまかい説明を求めているわけではなかったのですが、詳しくお話をいただけてけっこうですけれども、問題は、こういうものが頻発をしてきますと、オリンピック組織委員会としても黙過できないのではないか。もとより、責任はそれぞれの建設関係にあり、最終的には建設大臣ということでございましょうが、しかし、オリンピックに間に合わせるということのためにエネルギーが非常に消耗されておる、そのために、事件が勃発をしますと、事は人命に関する問題であり、東京都の交通麻痺ということにもなるわけですから、やはり組織委員会としては一応の御警告を発せらるべきだと私は思うのであります。これは行政のことですから、責任はむろんオリンピック組織委員会にはありませんが、そういう御態度でほしいと思うのであります。  それから、いま国民全般が見ておりまして、オリンピック対策は大体順調に運んでおる、私の感じでも、ローマ大会やメルボルン大会よりも今度の大会準備のほうが非常に手ぎわよくて、スムーズである。かつ、それに付随して都市改造まで行なわれておることは、歴史的なものだと私は思うのであります。けれども、やはり一番国民が心配をしておるのは、道路が間に合うだろうか、どうも来年の八月を終末として一切整備をしようということでございますけれども、あっちこっち掘り返しておって、ことに一番早く着手したはずの渋谷−赤坂見附間すら今日はまだ見通しがつかぬというような状態では、非常に憂えられるところがあるし、今日の東京都交通の朝夕のラッシュに対する一番のガンは、あの道路が広げられつつあって、いつケリがつくかわからぬというところにもあるわけですが、これらのオリンピック関係道路の終末時期、並びに段階を追うて、どの道路は何月までということに対してはわれわれまだ不幸にして知らぬわけですけれども、大きいのを四つ五つ言うてみてくれませんか。

石井興良東京都道路建設本部長

○石井参考人 道路につきましては、たいへん御心配をかけておるのでありますが、いま御指摘のようにたいへんあちこち掘り返しておりまして、まだ完成しておる個所はあまり見えないということで、非常に御心配をしておられるのだろうと思います。幸いにいたしまして、一番問題である用地あるいは家の移転という問題は大部分片づきました。御承知かもしれませんが、三軒茶屋付近がまだ固まって残っております。これもここ数日来急速にどんどん片づいておりますので、あすこは一番心配されておるのでありますが、そういう問題がおおむね片づいてきております。したがって、道路工事のほうは今年中ごろから全面的に発注をしておるような状態であります。したがって、いまは道路がまだできたかっこうになっていないというのが、御指摘のようなことになるのだろうと思うのです。御承知のように、道路は、特に市街地の道路は埋設物が非常に多うございまして、この埋設物あるいは道路の上に立っておる占用物件の移設関係等にたいへん手間をとりまして、これらを移設後でなければ街路工事ができないというようなことで、たいへん遅々としておるようでございますが、これらも大体工程どおりそれらの企業と打ち合わせて進んでおりますので、いまのところ、工事の関係の進捗率としましては大体六〇%程度でございますが、来年の三月、四月になりますとぐっと目に見えてできてぐるというふうにわれわれは工程を進めております。  そこで御指摘のことでございますが、お手元に差し上げております「オリンピック東京大会準備状況資料」という刷り物の一番最後に図面がございまして、そこに書いてある赤と黒の部分、これが私どもがいまやっておりますオリンピック関連街路でございますが、その中に黒に書いておる部分が来年の五月までには完成する。すなわち、大きく縦に弧状をなしておるのが環状七号線で、それから放射七号線は、左の上のほうの戸田コースあるいは朝霞の射撃場のほうに行っておる道路、こういう道路は、黒で書いておる部分が五月までに完成する。一部局部的に残るところがありますが、それらは移転の関係でおくれたので工事がこういうふうにおくれておるというふうなことでございます。赤のところは、来年の八月の末までに供用開始できるようにやれるというような状態になっておりますので、御安心をお願いいたしたいと思います。

川崎秀二自由民主党

○川崎(秀)委員 これはどういうわけで赤と黒ができたのか、それに対する基礎的な要件というものがある。たとえば私どもの常識としては、あなた方はオリンピックのどのくらいのあれがあるのか知らぬけれども、大体は第一会場の付近は早急にどこのオリンピック大会でも整備しておるのです。駒沢などは第二会場であるし、やる種目もメーンエベントではないわけですから、これはそのときまでに間に合えばいい。そういうことに対する基礎的な知識と、それからそれに対応する対策というものが初めからあってやったのではなくて、ここはめんどくさいからおそくなるという考え方ではいけないと私は思う。したがって、国民——というより、都民が一番心配しているのは、主競技場の付近、これが、かかってから非常に長いけれども、少しも整備をされてはおらぬということに対する心配は相当にあると思う。

石井興良東京都道路建設本部長

○石井参考人 主競技場付近がおくれておることは、御指摘のとおりでございます。その点はたいへん申しわけないと思いますが、この点は主として——これは理由にはならないかもしれませんが、都担当の事業でございまして、その予算化等が実はたいへんおくれたのでございますが、それも工期までに間に合わすということで、いま鋭意——最近かかったような状態でございますので、御了承をお願いいたしたいと思います。

川崎秀二自由民主党

○川崎(秀)委員 大体主競技場の付近は八月末ですね。

石井興良東京都道路建設本部長

○石井参考人 八月末には完成するということでございます。

川崎秀二自由民主党

○川崎(秀)委員 手順としては私ははなはだ遺憾のように思いますけれども、しかたがないことだと思うのですが、なるべく主競技場付近だけでも整備をしたらどうかと私は思うのです。それは、ヘルシンキなどはほとんどやらずに済んだし、それから去年のいなかのジャカルタでも、道路のほうは早くから整備が終わっておる。これはアメリカの資金調達もあったけれども、非常に早く終わって、競技場や選手村が最後まで残ったというような状態で、一般のオリンピックの例からするとあべこべである。しかも、いま駒沢の例を言われたけれども、それは本来ならば大会までに間に合うくらいでよろしいと私は思うのです。したがって、順序が非常にごたごたしたような感じをわれわれは受けるので、でき得る限り早く主競技場、並びに渋谷−赤坂見附道路というのは、いまの東京の道路としても重要なことですから、これに全力を入れてもらいたいということを特に私は要望をしておきます。  次に、東京国際スポーツ大会の際に非常に問題になったのは、選手村に病院がなかった——あれは第一ホテルでしたね。しかし今度はその病院、診療の施設というものは大丈夫なのかどうか。東京国際スポーツ大会では、記録によると、オランダの自転車競技の選手か何かが夜の七時ごろに腹痛を起こして、治療する医者が一人もいなかった。あくる日朝まで放置しておいたところが、非常な危険な状態になって、とにかく一命は取りとめたものの、相当な問題になったように聞いておりまするし、そういう点で、病院、診療施設というものについてはどういう準備をしておられるか、この点をお伺いしておきたいと思います。

与謝野秀オリンピック東京大会組織委員会事務総長

○与謝野参考人 お答えいたします。  先般の国際スポーツ大会の際に、病人が出て、医者がおらなかったということが新聞等に伝えられました。私どもも非常に心配したのであります。選手村を設けましたときには、当初の数日間は午後からだけ診療所が開いておりましたたために、朝になって、実はゆうべから痛かったのだという患者が、オランダの選手で出たのです。そのときは医者を探したわけではなくて、一体いつから痛かったのだ、ゆうべからだということで、実はそれが多少誇大に伝えられまして、各方面からいろいろとおしかりを受けたのでございます。実はオランダの監督は、いや、そんなものではなかったのだ、御迷惑をかけて相済まないという一札を残して行ってくれたくらいなのであります。ただし、こういうことが本大会で起こりますとこれはたいへんなことになりますので、選挙村の中に十分な診療所を開設し、そのほうに遺憾のないことを期するような計画で進んでおります。

川崎秀二自由民主党

○川崎(秀)委員 それの具体的な案はないのですか。

村井順オリンピック東京大会組織委員会事務次長

○村井参考人 私からお返事申し上げます。  選手村のBOQの建物に、一棟四階建ての非常に大きな駐留軍の診療所が現在あります。それをそのまま整備改善いたしまして、各科に分けまして診療所をつくり、十分の設備ができることになります。

川崎秀二自由民主党

○川崎(秀)委員 医者の人数とかいうようなものも検討しておるのですか。

村井順オリンピック東京大会組織委員会事務次長

○村井参考人 目下検討いたしております。

川崎秀二自由民主党

○川崎(秀)委員 その程度でよろしゅうございます。  それから、先ほどお配りいただいた資料と、それから総理府の御説明によると、宿泊対策として、外客三万人というものを大体予想しておられるそうであります。私は、いまの東京オリンピックをめぐる世界的なムードから言うと、三万人というのは、どういう算定が基礎になっておるか知らぬけれども、少し甘いんじゃないか。甘いというのは、つまりもっと多くなる可能性もあるのではないかというふうに思うのです。ヨーロッパ全体に、東京へ一ぺん行ってみようという、好奇心も手伝って、単にスポーツ大会を見るというのではなしに、そういうような空気も非常に高まっておりまするし、さらに一番注目をしなければならぬのは、太平洋沿岸のアメリカの一世、二世、三世というところが、東京並びに故国見物を兼ねてオリンピック大会へ行ってみたいというものの数は相当大きな数になるのじゃないか、ブラジルあたりでもそうじゃないかというように感ぜられますので、これの基礎と、それから三万人で足りないというような場合に、民間宿泊施設等の利用についてさらに補足的な手を打つ用意があるかというような点についてお答えを願いたいと思います。

与謝野秀オリンピック東京大会組織委員会事務総長

○与謝野参考人 ただいま御質問の三万という算定の基礎というものは、非常にばく然としたものでありまして、先ほどの御説明にありましたように、登録ベッドの数が一万二千、それにいろいろな無理をして寄せ集めたベッドの数でやっと三万がまかなえるだろう、しかしそれ以上だったらもう受け入れ態勢がないというところから、三万を目途とする、そういう数字が出てまいったわけで、したがいまして、入場券を発売するにも、この宿泊の保証のない者には入場券は売らないという仕組みになっておるのであります。おそらく、いま川崎委員の御指摘になりましたように、このオリンピックというものはテレビその他で非常に注目を浴びてまいりましたので、ますます人数がふえるかもしれないのでありますが、また一説には、少し甘いんじゃないか、東京じゅうのホテルがほとんど留保されているのは、先物を買って留保されているので、いざとなったらローマのときのように余るのじゃないかという悲観説を唱える人もないではないのでありますが、私どもは、何とか三万人までは宿泊設備を整えてこれを受け入れたい、こう考えてやっているわけでございます。

梶本保邦運輸事務官(観光局長)

○梶本説明員 ただいまのお尋ねの三万人でございますけれども、これはちょうど通勤通学のラッシュ対策を立てますのに、その一番ピークのときを対象にして輸送力をつけなければ真のラッシュ対策にならないのと同じように、オリンピック期間中に一日最高どのくらい来られるであろうかという想定のもとに、三万人という数字が、一応関係各省の間で検討の結果、出たわけでございまして、オリンピック全期間中を通じて三万人という数字ではございませんで、一日最高のときが三万人ぐらないになるだろうというので、そのピークを対象に宿泊対策を立てている、かようなことに相なっておるわけでございまして、オリンピック期間中を通じましてはおそらく十万前後の来訪外客があるのではないか、さように私どもは事務的には考えておる次第でございます。その三万人という数字は、内閣にございます観光事業審議会で、一昨年でございましたか、答申をちょうだいいたしました数字に基づきまして、運輸省としましては宿泊対策を立てておる次第でございます。

川崎秀二自由民主党

○川崎(秀)委員 よくわかりましたが、いまの与謝野さんのお話の中にも、三万人という算定の基礎は、いまもおっしゃったような宿泊施設のほうから大体割り出して、それだけの受け入れ態勢を整備したいということであったそうであり、悲観説、楽観説、両方あるでしょうが、ローマのときと多少例が違うのは、あなたは長く外国生活をして御承知でしょうが、ことにイタリアあたりではドイツからイタリアに行って個人的に泊まる者もあるわけで、数はやはりローマのときにも相当入った。しかし、ホテルなどの豪華設備へ入ろうという者が少なかったということではなかったかと私は思うのです。そういう意味で、今度はかなり遠距離から来る客であるわけですから、したがってホテルはもとより、それの補助手段としての民間の宿泊というものについても用心をするに越したことはない。来ないとがっかりする面もあるでしょうけれども、東京オリンピック大会というものは、このスポーツの大会を見るということばかりでなしに、違う要素も相当に入ってくるのではないか。極東見物というような意味もかなり入りまして、したがって予想以上の数字が出ると見るほうがかたいのではないか。現に運輸省のお話では十万人くらいのことも考えられるということでございます。私は、やはり開会式前後というものは一番ふくれ上がるものであるとすれば、したがって、その期間二日ぐらいは、相当な設備をしてもなお足りないのではないかと思われるので、これらについては、今後時日も切迫して追い込みになれば、選挙じゃないけれども、票数と同じように、だんだんわかってくるわけでございますから、しっかりした捕捉をされまして対処されたい。これはひとり組織委員会だけの力ではとうてい予想できないわけでございますから、どうか運輸省あるいは最高の官庁方面において一そう的確な数字をとらえて、さらに対策を補正されるという必要があるのではないかという意味での警告をいたしておきたいと思うのであります。  それから、大島選手強化対策本部長にわざわざ来ていただきましたのは、大島君は、田畑政治氏の時代から、選手強化について、技術的にはその中心にあって非常な御苦労を願い、この方面の専門家でもあり、ある意味では、選手強化政策というものを総合的につくり上げてきた中枢者、第一人者と言ってもよい方でございますが、どうもまだ選手強化の実績は、この間の国際スポーツ大会の程度では十分には上がっていないのではないか。この間来た選手は各国の一流ではあるけれども、まだまだこれと肩を並べる選手は世界に非常に多いわけです。したがって、金メダルの獲得の数がすでに十五以上は確実であるというようなこともあなたの口から言われておるけれども、現在ほんとうに選手強化についての、また大会での成果についての見通しというものをこの席上で聞かせていただいて、さらに国会もまた——私はしばらく休憩をしておりまして返り新参ですけれども、近くスポーツ議員懇談会の責任者にもなりまする関係で、大いに協力をいたしたいと思っておりますので、あなたの選手強化に対する根本の政策というものと大体の見通しについて、この席上を通じてお聞かせいただけば非常にしあわせであります。

大島鎌吉日本体育協会東京オリンピック選手強化対策本部長

○大島参考人 ただいま川崎さんから、たいへん御懇切な激励のことばをいただき、感謝にたえません。御指摘がございましたとおりに、国際スポーツ大会におけるところの成果は、一般には非常によかったというような一応の印象を与えておる。五カ年計画の四カ年目の成果は上がったというふうにいわれておりますが、しかし対策本部そのものは、これを検討分析いたしまして、まだまだやらなければならぬ、最後の仕上げの年をもっと充実した計画の中で選手強化を進めなければならぬというふうに考えておるわけでございます。  分析その他につきましては、お手元に、本年度のいわゆる強化白書とでも申しますか、「東京オリンピック選手強化四カ年のあゆみとあと一年の対策」というものを参考資料として差し上げてございますので、お読みいただきたいと思うのでございますが、必ずしもあれで満足したものではないということを申し上げると同時に、今後のあと一年の対策は本気になって進めなければならぬというふうに考えております。今後三百余日でございますが、これに向かうところの方針というものを一応きめてあるわけでございますが、今後の方針は、過去四カ年の実績にかんがみまして、重点主義的に選手の英才教育を施していく、それぞれの競技団体では、それぞれ重点主義的に選手に英才教育を施すような政策をやっておりますが、これは物心両面から援助していくということを第一のたてまえとして進める所存でおるわけでございます。  それから第二は、大会に臨むところの選手の精神的な基調の確立をしたい、かように考えておるのでございます。われわれの大会に送りますところの選手は、日本を代表するところの青年であるスポーツマンをこの大会に送りたい、かように考えておるわけでございます。したがいまして、ほんとうにアマチュア精神に徹したところの選手をもって外国のお客を迎えたいというふうに考えておるのでございます。  それから第三に、過去四カ年間いろいろ強化政策を立て、強化計画を実施してまいったのでございますが、その間いろいろな隘路の打開をしてまいったのでございます。これは国会、政府その他の皆さん方の非常な御協力によるものではございますが、とにもかくにも一応の隘路を打開してまいったのでございますが、しかし、現時点においてすべてが打開したわけではありません。先ほどの白書の中にも幾つかございましたが、最後の段階において選手強化の現場が十分なる強化活動が行なわれるように幾多の隘路の打開をやらなければならぬ、かように考えておるのでございます。  見通しでございますが、全競技、すなわち二十競技百六十二種目でございますが、今日までの足取りを考えてまいりますときに、いわゆる小部屋といわれておったところのいろいろな競技、ことにボール競技その他の力が比較的順調に上がってまいりまして、二十競技全体といたしましては、外国のお客を迎えるに足るだけの力はつけることができたということが言えるのではないかというのが第一。それから第二は、われわれのほうでは、この間から新聞にも発表がございましたとおりに、十五あるいは十五以上の金メダルがとれるという確信に立ってはおるのでございますが、これはあくまでも努力目標でございまして、競技全部の努力目標を合わせますと三十四ということでございますが、しかし、われわれのほうではそれをそのままうのみにするわけには参らぬ、いろいろ分析をいたしまして、十五以上は確実にとれるということで、それを努力目標として今後進んでいきたい、かように考えておるのでございます。したがいまして、記録が伸びてきた、力が向上してきたということは、直ちに十五の金メダル獲得には結びつかないという考え方でございます。これだけ世界の水準が上がってまいりました現段階におきましては、メダルをとるところのチーム、メダルをとるところの選手というものは、いままでの日本人になかったところの力、いままでの日本人のからだの中で開発できなかったその力を究極的に開発していくという考え方の中で今後も訓練を続けていかなければならぬ、そのためには、選手強化活動の立地条件をなお一そう整備するとともに、これに科学的な要素、思考を加えまして、きわめて精密な人つくりと申しますか、ほんとうにすぐれた、いままで日本人のからだの中で開発されなかったものを開発していくという考え方の中で十五の金メダルをとっていきたい、かように考えておる次第でございます。

川崎秀二自由民主党

○川崎(秀)委員 一般的な原則もわかりましたし、十五を目指しておるということもよくわかりましたが、オリンピックは、別に勝つことだけが目的ではなくして、参加することに重大な意義があるというのは、クーベルタン男爵のことばを待たずとも、われわれもそう思っておりますけれども、一応選手強化でいい成績をとりたいということに心がけられたのでありますから、したがって、それならば、さらにオリンピック大会の中において——もとより種目によって軽重はございません。バレーボールの優勝も陸上競技の一種目の優勝もそう違いはないとは思いますけれども、やはりギリシア以来の歴史からしておのずから中心種目というものはある。したがって、いろいろの競技に優勝してもあまり高く評価はされないわけですから——あなたの御関係の深い陸上競技あるいは水泳というものが、まだまだ非常に悲観的な数字しか出ておらぬ。現に陸上競技連盟が三年前から目がけたるところの白書によると、マラソン並びに三段飛びでそれぞれ金銀というものをとる。マラソンは、これはそのときの出たとこ勝負という要素も相当に含んだ競技であるだけに、入らないかもしらぬけれども、一等をとる可能性もまたないわけではない。しかし、一番皮肉なのは、織田、南部、大島と続いた三段飛びは、今日では十六メートル線を往来しておる。これは十六メートル六十以上飛ばなければ大体三等までには入れないというスタンダードな競技ですから、毎日の記録の延長がやはりオリンピック競技にあらわれるのだと私ども思われるのですが、水陸両競技についての確信はどうですか。

大島鎌吉日本体育協会東京オリンピック選手強化対策本部長

○大島参考人 お答え申し上げます。  いわゆるオリンピックのメーンエベントで、日本のオリンピック関係のスポーツにおいていわゆる過去の花形であった水陸両競技が不振であるが、どうかという御質問であろうと思います。これは川崎さんもすでに御承知のとおりだと思うのでございますが、戦後の両連盟におけるところの強化手当てが——強化手当てと申しますか、その対策その他がうまくいってなかったことが今日まで尾を引いておるのではなかろうかと私は考えるのでございます。しかし、これは一朝一夕に取り戻すということはたいへんでございます。一方、世界の水準と申しますか、世界の組織的な強化並びにそれに伴うところの選手の技能の水準というものは日に日に高くなってきておるわけで、そのギャップを埋めることすら非常に困難な事情にあると思います。しかしながら、今日両競技団体とも、ただいま川崎さん御指摘になりましたとおりに、過去の栄光を取り戻さなければならぬということで、これは本気になって真剣に現場では活躍をしております。その成果がどれだけあらわれるか、やってみなければわからない。戦いでありますから、やってみなければわかりませんが、ベストを尽くしてできるだけの成果をあげようということで、かなりわれわれとしては無理であろうというようなことまでも強行してやる決意をしております。私は、その決意の中から何らかの成果が生まれるのではないか、努力というものは無でないということが証明されるならば、非常に幸いである、かように考えておるのでございます。  それからもう一つ、クーベルタンのことばでございますが、オリンピックは参加するものであるということで、ただいまいろいろ御指摘がございましたが、しかし私たちは、これは単に参加するのではなくして、それぞれの国の体育、スポーツがその広い基盤の中で選び出した者が参加するんだというふうに理解いたしておるのでございます。たとえば、クーベルタンのことばであるわけでございますが、百人の体育をやる者をつくるためには、五十人のスポーツマンが必要である、五十人のスポーツマンがあるためには、二十人のそれぞれの種目あるいは競技に専心するところの選手が必要である、その二十人の専心するところの選手のためには、五人のすぐれた選手が必要である、その五人の選手がオリンピックに参加をするのである。クーベルタンのねらっておりますところは、それらの選手をオリンピックに参加させることによって、そのはね返りとして国民に体育、スポーツを振興させようということが真意であるというふうに私たちは理解しておるわけであります。そういう意味で、われわれはオリンピックに参加することは非常に重要なことであると考えると同時に、強い選手を参加させることがわれわれの責任であろう、かように考えておるのであります。

川崎秀二自由民主党

○川崎(秀)委員 大島君の競技哲学を聞いているわけではないので……。

大島鎌吉日本体育協会東京オリンピック選手強化対策本部長

○大島参考人 いや、これはクーベルタンのことばであります。

川崎秀二自由民主党

○川崎(秀)委員 いや、それは非常にけっこうな話ですけれども、陸上競技の今日の状態では、オリンピック大会を迎えて、それだけが重要なことではないけれども、非常にさびしい状況ではないか、それは日本国民もだんだんそういうことを知ってきたし、参加してくる各国の九千名の選手は、やはり陸上競技の成績が大体頭に大きく印象されて帰っていくわけですから、したがって、わずかの残された期間、少ないけれども、しかし考えてみると、中距離とか、あるいはハンマー投げとかいうものは、昔は世界の水準からとてもかけ離れて、及ばないだろうといわれておったものが、今日ではとにかく入賞のチャンスもある——中距離はとても入賞のチャンスはないでしょうけれども、ハンマーはある、こういうところまできたのですから、何とかこのくふうを陸上競技の先輩たちにしてもらって——要するに簡単なことなんです。桜井君にしても下君にしても相当ジャンプ力があるのですから——彼はスプリンターでない、結局スピードに対する厳しい鍛練が足りないということが指摘をされているわけですから、何とかその点、根性のある選手を見つけ出しても、英才教育で達成していただきたい。こまかい技術的な問題はそれだけにいたしておきます。  本日は国立競技場の設備についていろいろ申し上げたいと思いますけれども、そのほうの関係者が見えておりませんが、あれは文部省のほうが関係ありますね。  国立競技場は、私は、オリンピックを迎えるためには国立競技場をまずつくらなければならぬというので、林譲治さんを会長にして、国会から私ども声をあげたことが、とにかく今日の結実となってあらわれていることは、非常によかったと思っておるのです。大蔵省の主計官なども、国立競技場だけはいいといって、いまでも自分の業績のごとく誇っておるわけです。しかし、この改装にあたって——私が協議委員をやめておった期間だけれども、十万人という収容能力が大体主競技場の最小限度のものというのであったが、今度の収容能力は七万一千四百、そうでしょう。これは少し縁起が悪くて「ナイヨ」と読めるんです。「オリンピックの競技場ではないよ」(笑声)実に困ったことでありまして、毎日三万人ずつ観客の収容能力が少ないのだし、開場式なんかは、今日の景気でも何千万という人が見たと思っているのが、このために相当に縮減をされる。もうこれはできたことですから、しかたはないのですけれども、国立競技場の整備ということが、やはりこれはオリンピック大会を見て帰る外客に与える印象のうちの何十%かに相当するわけでありまして、私この間の国際スポーツ大会を見にいった印象では、ほとんど難点はなかったけれども、やはり便所がどこにあるのかということが割合はっきりしてなくて、まごついた外客が多かったように聞いております。これは日本でも外国でもそうですか、よそへいってめしを食うと、その次に排せつということは一番大事なことなんで、便所を見つけるのに三時間もかかったとか——競技場ではないですよ。東京都内ですが、そういう話がオリンピック大会の際にありますと非常に困るので、そういう国際スポーツ大会の経験から、国立競技場の整備がどこが弱点であったか、目下どういうものを整備しておるか。それから東京都がいろいろな工事をしておりますね。私がいままで世界じゅうの競技場を見て、また大きな大会を見たときに比べて、やはり観客の足がきたない、くつがきたないという関係から、ずいぶん荒らされたと思う。そういうことをどういうふうにして防ごうとしておられるか。いま私が投げました数々の疑問などを中心にして、主競技場の収客能力は決定的に劣っているのですから、他の面でひとつ高揚して、外客にいい印象を得て帰ってもらうように整備をする。また選手にとっては、これはいい競技場だった——トラックは非常にいいそうですから、走路は非常にすばらしいということで、はだしで走って記録を破った者さえおるのですから、そういうものもひっくるめて、弱点かどういうふうに整備しつつあるか、この点をひとつ伺っておきたいと思います。

前田充明文部事務官(体育局長)

○前田(充)説明員 非常に御親切な御注意をいただいたのでございますが、おっしゃるとおり、国立競技場は主競技場でございますので、とにかく外国人が非常にりっぱだったと思って帰られるようにいたしたいということは、かねがね思っているわけでございます。今度の国際スポーツ大会によりまして、いろいろな弱点があったということもだいぶわかってまいりました。その点につきましては、私どもといたしましては、国際スポーツ大会直後に、すぐ文部省内部におきまして国立競技場の欠点等についても洗いました。なお、国立競技場の方々も同時に欠点を洗いまして、いろいろな問題が出ました。結論的に申しますと、相当たくさんございますが、実施の面でどうやらやれるものは、予算要求については従来どおりでございます。しかし、どうしても予算を余分にもらわなくてはとてもできない、こういうものにつきましては、来年度の要求につきまして、十一月の初めでございましたか、さっそく大蔵省に対して追加をいたしての要求のお話をしております。したがいまして、十二月の最後の交渉のときには、それを含めて話ができると思います。  なお、いろいろこまかい点についてのお話もございますが、便所の問題はいろいろな方からお話もございました。さっそくこれについてどうするかということも検討いたしまして、直すべきところは直そうということにいたしております。ただ、非常にきたなくなったというような問題につきましては、ちょっと弁明がましくなりますが、管を修理のために長い間ずっと使わないでおりまして、急に使いましたので、どうも幾ぶん詰まりかげんのところもありまして、修理をしなくても、ただ清掃すればよかったというような問題もございます。数が少ないという問題につきましては、仮設のものを大会時にはつくろうということで、組織委員会とただいま話をしている状況でございます。  それから、その他の点で最も世間から御批判をいただきました問題は、スピーカーの問題でございますが、スピーカーの問題は、実を言いますと、一番最初発注いたしましたときに、グラウンドの中にあまり響くのは、かえって競技をしている競技者自体に対しては迷惑千万だというようなことで、むしろグラウンドのまん中にはあまり通らないほうがいいというような考え方で進んでおったわけでございます。したがって、この間のスポーツ大会の開会式のときに、皆さんのお話が選手に伝わらないために、まん中にいた選手が横を向いたり、たいへん行儀が悪かったというような話もございます。もともとがそういう意味であったことと、もう一つには、オペレーターが、つくった人と全然関係ない人がやったものですから、機械の使い方に非常に間違いがあって、そのためになお一そうわからなかった、うまくいかなかったということになっております。その後のオリンピック前年祭のときに、やはり満員になりましたが、そのとき使った状況では、あまり直すことは、かえって逆に、あとで本番のときに悪いのではないかというような話もありまして、さらにその後毛技術者の間で検討はしつつございますが、もしどうしてもぐあいが悪いようであれば、私どもとしてはこれは直さなくちゃならないと思っております。  なお、環境整備と申しますか、たとえばスタンドの腰かけであるとか、あるいはランプの下であるとかいうような場所の問題等につきましては、来年度予算要求いたしております部分で直すことになっておりますので、十分なことはなかなかむずかしいかもしれませんが、恥ずかしいようなことだけはいたさないように努力いたしたい、かように考えております。

川崎秀二自由民主党

○川崎(秀)委員 あと二、三問、前置きを抜かしまして、そのものずばりお答えをいただきたいと思っております。  記録映画はいまどういう段階にありますか。いよいよやることになって、そして黒沢君のかわりにだれか監督がきまって、原案どおりやっておるのか。その点、事務総長なり事務次長から伺いたいと思います。

与謝野秀オリンピック東京大会組織委員会事務総長

○与謝野参考人 お答えいたします。  実は記録映画は、日映新社という映画社が、東宝を通じて黒澤監督を使い、これが担当するという方針がほぼきまっていたのでありますが、その後いろいろ問題がございまして、映画界全体でこれを担当しょう、したがって、ニュース映画社七社、またこれを配給する映連という五大映画会社、これが協力してつくるという方針で、いまいろいろ法人の設立その他の手続を進めているのであります。ただ、監督につきましては、今日四、五人の候補者があがっておるのでありますが、まだいよいよ確定というところまで残念ながらいっている段階ではございませんが技術的の準備その他は、大体先般の国際スポーツ大会以来進めている、これが現状でございます。

川崎秀二自由民主党

○川崎(秀)委員 その監督はいつごろまでにきめようとしていますか。相当準備期間も必要でしょう。

与謝野秀オリンピック東京大会組織委員会事務総長

○与謝野参考人 年内にきめたいと私は思っております。

川崎秀二自由民主党

○川崎(秀)委員 それから、これはNHKの責任者をここに呼ばなかったわけで、なんですが、初めは、宇宙テレビ計画というものは今度のオリンピックには間に合うまいというようなお話もあったのですけれども、不幸なことにケネディ大統領がなくなられて、あのことが第一報としてアメリカからのテレビ中継というものは成功したわけですので、おそらくNHKはそういう方針で進んでおられると思いますが、これは事務総長としてどの程度まで御承知であるか、伺いたいと思います。

与謝野秀オリンピック東京大会組織委員会事務総長

○与謝野参考人 実は、アメリカのテレビ放送会社とNHKとの間には、すでにテレビ放送権を譲渡する契約ができているのでありますが、この契約の中には、テルスターと申しますか、リレー衛星を使う場合のことは入っておりませんので、との問題がいよいよ実現するためには、その点をまたあらためて補足交渉するということになる。ただ、オリンピックのテレビ放送がリレー衛星を使ってやれるかどうかということは、アメリカがもう一つリレー衛星を打ち上げないとこれが使えないので、大体において来年春にはこれを打ち上げる計画になっておるということをNHK側では申しておりまして、あらためてこれの利用ということがそれと同時に起こってくる、こういう段階でございます。

川崎秀二自由民主党

○川崎(秀)委員 内閣の青少年関係の方がお見えなので、伺っておきたいと思うのです。  だんだんに世間の認識も高まっておりますが、世界青少年キャンプ——オリンピックと並行して、世界の健康にして優秀な青少年を招いて、これを見学させるとともに、国際親善友好をはかりたい、これがもし結実をすれば、従来散発的に行なわれておった青年キャンプとは違って、オリンピック大会に一異彩を添えるものと私は思うのであります。また、自民党、社会党を問わず、青少年指導者の各議員の間においては非常に認識が深まりまして、これが実現を要望する声は非常に高まっておるわけですけれども、候補地がきまっただけで、まだ各国には呼びかけておらない、広報宣伝はひとつも行き届いておらないという実情で、はたして何カ国参加するのか。民間の手によって今日行なっておるドイツ、フランスとの交換計画は、このキャンプの上に乗るようで、相当多数の青少年がドイツとフランスから来るようですが、その他の各国の状況はどうなんですか。そういうような問題につきまして、今後どういうふうに進めていかれるつもりなのか。もっとも、これは私も関係者の一人ですから、民間団体としても大いにやりますけれども、これを予算要求をされておるところの総理府では、今後よほどのスピードをもってやらなければ——もっとも、オリンピックそのものではございませんから、青年会議などにはその年に連絡をしても、二、三人や五人ぐらいの青年は相当に来ると思うのですが、どういう準備状況になっているのか、どの程度の決意をもってこれを有意義に開催するために手だてを進めておられるのか。概況をひとつ簿単に報告をお願いしたいと思います。

金田知成総理府事務官(内閣総理大臣官房参事官)

○金田説明員 私、内閣の審議室でございまして、この仕事は、総理府の付属機関でございます中央青少年問題協議会で現在検討いたしておりますが、そのほうの担当官がおりませんものですから、私が存じておる限り簡単にお答え申し上げます。  御案内のように、オリンピック時に、おおむね三週間ぐらいの期間を限りまして、外国の青少年一千名、これに日本国内の青少年二百名で、ほぼ千二百名の世界青少年キャンプというものを開設するという方向で、約一年半ばかり前から、青年団体の関係者や政府の関係各省相協力しまして検討を進めてまいったわけでございますが、本年度千五百万円の準備費を総理府のほうに計上いたしまして、三十九年度は一億二千万円ばかりを要求いたしておりますが、学芸大学の世田谷分校がほぼキャンプ地として内定をいたしております。ただし、これを実施する方法といたしまして、特別の実施団体をつくりまして、この実施団体にこれらの経費を委託しまして、東京都やあるいは民間の団体、政府、その他が協力して実施していくということになろうかと思います。その民間団体は近く結成する運びになる模様でございます。したがいまして、こまかい計画は、その民間団体ができましてから後においてつくられる方向でございます。ただ、そこに至りますまでの間は、中央青少年問題協議会の事務局が必要な協力をいたしております。ただいまのところ、まだどの国から何名という確実な調査ができておらないような状況でございます。したがいまして、この団体ができましてからこれらの具体的な問題は明らかにされる予定だろうと思います。

川崎秀二自由民主党

○川崎(秀)委員 安川会長にお聞きしておきたいのですが、世界青少年キャンプは、直接オリンピック組織委員会の仕事ではございません。けれども、将来オリンピック大会が真に世界青年の祭典として行なわれるというふうに発展拡大するためには、競技中心のオリンピックそのものと付帯して、健康にして優秀な青少年がオリンピックの実情を見、各国の視察をするということは、非常にいい機会であると私は思うのです。したがって最近数次のオリンピック大会を経過してきて、いよいよこの希望が各国青少年の間に高まっておるという実情でございます。もとより、中心はドイツ、フランス、日本等の、青少年運動に対する先進国が音頭をとっておるわけですけれども、この問題についてはオリンピック組織委員会としても十分に御協力を願うべきだと私は思うのですが、今日組織委員会としては、どういうお考えであるか、基本的なお考えでけっこうでございますから、お述べいただきたいと思うのであります。

安川第五郎オリンピック東京大会組織委員会会長

○安川参考人 私は、はなはだ口幅ったいことを申すようでありますけれども、元来、青少年の教育という問題にも非常な興味を持っておりまして、ただいまの単に学校教育だけでは、将来いわゆる人つくりという意味で非常に欠けるところがあるというようなことで、いろいろこれに関連する催しについて、及ばずながら微力を注いでおるような状態であります。このオリンピックの際に、これと関連して青少年に幾らかでもそういうインフルエンスを与えるような方法があれば、私は双方をあげて賛成し、また、組織委員会としてできるだけの御援助は惜しまないつもりでおります。なお、ただいまの御計画については、ほのかに伺ってはおりますが、まだすっかり具体化したということは伺っておりませんので、今後十分これには関心を持って、御計画が進むに従って、組織委員会としてのでき得る範囲において、あとう限りの御援助は惜しまぬつもりであります。  以上、私、これは会長個人としての考え方としてお聞き願えば、まことに幸いだと存じます。

川崎秀二自由民主党

○川崎(秀)委員 もう一問で私の質問を終わります。  最後のことは私はまだ時期は早いとは思いますけれども、オリンピック大会に対しは、政府は相当な補助をいたし、それの関連の道路をはじめ、各種国内施設について、巨大な予算を使ってこれを成功させようとしているわけであります。中心の選手強化などについても、これは厳密に言えば、はたしてアマチュアの限度を守り得たかどうかということについては、後世歴史家が見て相当の批判もあるかと思うほど合宿その他に対する援助もしているわけですけれども、オリンピック大会が終わると、自然スポーツの中心の政策は国内の普及ということに切りかえられて、次のたとえばメキシコ・シティにおける大会に多少の援助をしても、毎年毎年選手の強化に援助をするなどということは、思いもよらぬことに相なるだろうと私は大体推察をしております。したがって、この切りかえは非常に重要な問題であるのですから、体育協会の幹部は今日おられませんが、組織委員会が解散をした暁でも、やはり体育協会は、これに対して長期計画をもって選手の強化とか、あるいはオリンピック関係についての対策を立てなければならぬ。そこに、今度のオリンピックについての半ばの成功ですから、まだ百点満点を上げるわけにはいかないけれども、とにかく資金財団というものが国民の援助を受けて非常な活動をして、募金計画でもうまくいっておる。ことにアジア大会のときに体協の一部において不始末があった。ああいうことをぬぐうような、資金財団のスタッフがたいへん国民的な見地から選ばれて、石坂さん等を中心にした財界、あるいは官界、さらには政界等の有力者が加えられて、厳重な監査のもとに募金計画を遂行されて、ほぼ七、八十点近い成績は今日あげておると思う。このオリンピック資金財団というものを何らかの形において切りかえて残して、そして次のメキシコ・シティの大会にもその他の大会にも、民間で大体オリンピックの対策ができるということにしておかないと、そういつまでも政府が選手強化に補助金を出したり、あるいは今度の大会にやったような補助というものはできません。これはある学者のように、厳正な社会批評家というか、スポーツを経験しておっても、オリンピック大会そのものに好意は持っておっても、やはり広い視野からものを見ておられる方は、どうもこと二、三年、ちょうど満州の一旗組みみたいに、オリンピック一旗組みというものが入ってきて、困ったものだという批評さえある。これはオリンピックに便乗したいろいろな動きがあるのです。そういうことを思うと、今後の、東京オリンピック大会の次に来たる準備について、体協並びに組織委員会の首脳部はよほど戒慎をして事に当たっていただきたい。その意味で私は、資金財団が何らかの形において改組をして残る、そうしてそのオリンピックに関する資金を民間で主として調達することができる本来の精神に返るということが望ましいのではないかということを、いまから私は考えておるのであります。おそらく、国会議員の先輩諸君におかれてはそのことをすでに御心配であろうと思っております。でありますから、これはひとつ組織委員会会長あるいは事務総長にお尋ねしたいし、それから、資金財団の、きょうは事務関係者のようでございますけれども、そのほうにも、そういう必要があるかどうか、また検討する必要があるかどうかという程度だけでもこの機会にお話をいただいておけば、非常にしあわせだと思うわけであります。  これをもって私の質問を終わります。

与謝野秀オリンピック東京大会組織委員会事務総長

○与謝野参考人 お答えいたします。  今日は、体育協会の首脳部は、大島君を除きまして来ておられませんので、私からお答えするのはいささか筋違いでございますが、ただいまの川崎さんの御発言の趣旨はよく了解いたします。私の承知しています限り、各スポーツ団体の首脳者は、戦後処理ということばを使って、このオリンピック大会が終了した後のいろいろな対策をすでに考えておられるということを伺っているのであります。ただいま資金財団のお話がございましたが、資金財団がオリンピック大会後存続されたらというお話で、そういうことになりますればまことに好都合だと思いますが、体育協会のほうにはまた、財務委員会という、やはり民間の寄付金を調達する機関もあることでございますので、私は、オリンピック大会後は資金財団がまた選手強化その他に民間の資金を集める団体として残るか、あるいは他の団体をもってかえられるかということは、ちょっとここではお答えいたしかねる次第であります。  資金財団のほうから近藤理事が来ておられますから……。

近藤直人東京オリンピック資金財団事務局長

○近藤参考人 川崎先生のお話を承りまして、私ども財団といたしましては、今回のオリンピック大会の資金調達を目的といたしまして今日まで努力いたしてまいっておりますから、将来の問題になりますとなかなか慎重を要すると思いますので、なお戻りましてよく担当理事とも相談いたしましてお答え申し上げたいと思います。

大島鎌吉日本体育協会東京オリンピック選手強化対策本部長

○大島参考人 お答えいたします。  ただいま日本のスポーツのあすを御心配いただくような御質問がございましたが、体育協会では、最近のうちに——われわれのほうでは終戦処理と言っておりますが、終戦処理に関するところの特別の委員会を設けまして、オリンピック大会後の諸問題に一つの方向を与えようということで、目下検討中でございます。おそらく委員会はことしじゅうにできるのではなかろうか、かように考えております。  それからもう一つ、ただいまのおことばの中に、選手強化がアマチュアの線を侵しているような部分もあるのではなかろうかというようなお話があったわけでございます。選手強化対策本部は、スタートいたしまして今日に至るまで、またさらにオリンピックに至るまで、アマチュアのこの線は貫かなければならぬというたてまえで進んできておるわけでございます。たまたまブランデージ氏からの回書がこの二、三日前にありまして、三週間以上の合宿は困るというようなことをいってきたのでございます。これは日本のJOCにきただけではなくて、最近各国で選手強化に非常に熱を上げておりますので、アマチュアの精神を侵すようないろいろな事態が起こっておるということで、心配のあまり、日本ばかりでなく、各国のNOC並びに国際スポーツ連盟に出した模様でございます。私のほうは、先ほど申し上げましたように、最初からアマチュアの線をくずすべきではない、それによって選手の強化をはかっていくべきだということで、たとえば合宿の計画にいたしましても、十四日を間一つの単位といたしまして、年間最高七回、すなわち九十八日間は合宿ができるんだというたてまえをとっております。種目によりましては、もう七回も必要ではなく、六回でいい、五回でいいという団体も、それぞれの事情によってあるわけでございます。そういうようなわけで、この通計九十八日がはたしてアマチュアの精神を侵すものであろうかどうかということでございますが、私は、侵してはいない、かように考えております。アマチュアの精神を云々と申しますのは、これは本業を犠牲にしてスポーツだけをやるということが問題であるわけでございます。現在の段階では、本業を侵さずしてその余暇活動において訓練に励んでほしいということを申し上げておるわけでございます。こまかい数字をあげますならば、学生ならば、休暇並びに日曜を全部計算いたしますと、百日はございませんが、九十数日あるわけでございます。その休みを集めて合宿をやるということであるならば、本業を侵すことにはならない、かように考えておる次第でございます。しかし、これはたてまえでございますので、個々の事実は幾つかそういうような事実があるやもはかり知れないと思うのでございますが、これにつきましては、たまたまブランデージ氏からそういうような手紙もまいったことでありますから、個々については一応チェックいたしまして、問題といいますか、そういうことがないように努力を払いたい、かように考えております。

川崎秀二自由民主党

○川崎(秀)委員 質問はもう終わったのですが、私が最後に質問したのは、資金財団を将来生かすためのことに主点を置いた質問をしたので、アマチュアリズムを論じたわけではないけれども、たまたまそれに触れて大島さんの話が出ましたので、それでけっこうでございます。ブランデージのような上に立つ人はそういうことを心配しているわけなんで、そういう傾向は世界じゅうにあるので、ひとつ御戒慎のほどをお願いしたいと思います。

島村一郎自由民主党

○島村委員長 田原春次君。

田原春次日本社会党

○田原委員 私は、選手強化三週間合宿問題を聞こうと思ったわけでありまして、ある程度お答えが得られたわけでありますが、大島君のおことばの中にアマとプロの境の問題が出ておったわけでございますが、柔道でオランダのヘーシンクがアマであるかプロであるか、日本側でどう判断するか、それから本人がアマと称して出席した場合、これを拒否するかどうか、方針がきまっておるならばお知らせ願いたい。彼は御承知のとおり道場を持っておって、それで主たる生活をしておる。しかし、日本側の選手候補になっておる者でも、某々大学の助教授、教授といわれておるのが、天文地文をやるのではなくて、柔道を教えておるようなものがあります。これらを含めて、決定しておれば、この際明らかにしていただきたいと思います。

大島鎌吉日本体育協会東京オリンピック選手強化対策本部長

○大島参考人 お答えいたします。  オランダのヘーシンクの問題につきましては、私も柔道連盟の方々のお話を聞いておる程度でございますので、詳しいことは現在申し上げられませんが、結論から先に申し上げますならば、オランダのNOC、すなわちオランダのオリンピック委員会はヘーシンクをアマチュアとして参加させることができないのではないか、かように考えておるのでございます。といいますのは、柔道の道場を持っておるということも一つございますが、すでにこの前のローマのオリンピック大会におきまして、ヘーシンクはレスリングに出場しようとして、予選などにも出たようでございます。しかし、ヘーシンクのアマチュアの資格に疑義ありということで、オランダのNOCはこの参加を認めなかったのでございます。そのときすでにヘーシンクはアマチュアの選手としての資格がないということが明らかにされたのでございます。御承知のように、オリンピックの規則の中には、いかなる競技におきましても、一つの競技においてプロである者はアマチュアとはなり得ないのだという規定がございます。そういうような規定などから推測いたしますならば、ヘーシンクは、おそらく、本人は出たい意思はあるかもしれませんが、しかしオランダのオリンピック委員会がこれを出し得ないのではなかろうか、かように考えております。  それから柔道の講師がオリンピックの選手であるというようなことでございますが、これにつきましても、最近の国際オリンピック委員会の規定などをよく調べてみますと、軍隊にいたしましても、あるいは体育の専門の学校にいたしましても、その生徒はもちろんのこと、講師その他はアマチュアとして認めるというような線が出ているように記憶しております。そのことは、新聞記者も、もとは、スポーツでめしを食っておるのだからプロであるというふうな規定があったのでございますが、一昨年それが変わりまして、新聞記者、ラジオのコメンテーター、その他スポーツに関係してめしを食っておるものでも、これをアマチュアに認めるというような線が出ておるやに聞いております。なお詳しいことにつきましてはもっと検討しなければなりませんし、それからアマチュアの規定そのものにつきましてもいろいろな疑義がございますので、この疑義なども明らかにしなければならぬと思っておりますが、現在のところそのように考えております。

田原春次日本社会党

○田原委員 いろいろあっちこっち飛びますけれども、時間の関係で、思いついたことを申し上げます。  先ほど川崎君の質問の中に大会の映画の点が出ておりましたが、ニュース七社、それから五大配給社でやることはいいけれども、それではどうしても商業映画になりまして、興味中心にとるわけです。観客の中のきれいな娘をとるというようなことが入ってまいります。したがって、やはり歴史的な記録映画というものは非商業的に、純記録映画というものを用意する、それから予算と監督あるいはカメラ技術等、関連がありますけれども、これはぜひおやりになるべきものだと思いますが、どんなものでしょうか。先ほどの事務総長のお話だと、全部民間会社にまかしてしまう、それだけではやはり足りぬと思いますが……。

与謝野秀オリンピック東京大会組織委員会事務総長

○与謝野参考人 お答えいたします。  記録映画は、御承知のとおりオリンピック憲章できまっておりまして、各競技の記録をオリンピック委員会に納めることになっておるのでございまして、いずれにしても記録が主体なのでございます。したがって、記録映画を作製するのには、ニュース映画社というほうが商業の映画会社よりも適当であるということで、記録映画会社が全員協力いたしまして写真をとる。しかしながら、同時に、過去においてローマの大会、ベルリンの大会におきます記録映画というものは、単に記録をつなぎ合わしたものだけではなく、これ全体として一つのりっぱな作品としてつくり上げられている。日本におきましても、全国民がオリンピックを見るわけにはいかないのでありまして、国内においてもまた映画によってオリンピック大会が再生されるということは、非常に意義のあることだと思います。外国に対しても日本のオリンピック大会がりっぱに行なわれたということを——商業映画というのではないのでありますが、芸術的にも気品の高い作品として記録を主体としたものをつくりたい、こういうふうに考えておるわけであります。

田原春次日本社会党

○田原委員 それはわかっていますけれども、たとえばベルリン大会にしても、ヒットラーを中心にしてつくっている。それからジャカルタは、スカルノを中心につくりました。どうしてもやはりそこに政治性というか、宣伝的なものが入るわけであります。純記録的なものをつくるように希望しておきます。  次は、与謝野さんについでに伺いますが、通訳、ガイドの養成いかんということです。私はこの間ソ連に柔道選手を連れて行ったのでありますが、英語のわかる者はほとんど少なくて、中にフランス語のわかる者もおります。ドイツ語のわかる者もおります。こっちは英語の片言しかわからない。柔道ですから、それほどむずかしくなかったけれども。それから、向こうへいっておるいろんな東京オリンピックの準備状況の刷りものを見ましたら、英、独、仏語で、どうしてもこのほかにロシヤ語とスペイン語、ポルトガル語、できればアラビア語程度のガイドを養成しておく必要がある。一般的ガイドじゃなくて、スポーツ用語等を解する者を養成しておく必要がある。このことは、中南米から、推定いたしますと千五、六百名、日系の一世、二世、三世、それから向こうのスポーツマンも来ますが、これらは御承知のようにポルトガル語とスペイン語であります。日系は日本語がわかりますけれども、せっかくおやりになるのでありますから、単に英語に偏重することなくやっていただきい。最近は「あさかぜ」その他の特急が食堂のアナウンスを英語でやるけれども、さっぱりわからない。自分ではわかったつもりでやっておるかもしれないが、ちっともわかりません。これからまだまだ練習させまして、主要八カ国語程度はいまから養成しておいたほうが、どうせあとで使い道がありますから、この点気をつけてやってもらいたい。これらの通訳、ガイドの養成の進行状況いかん、それから翻訳の関係はどうであるか、伺いたい。

与謝野秀オリンピック東京大会組織委員会事務総長

○与謝野参考人 組織委員会が目下養成しております通訳は、主として各競技団体の競技のために役員の補助として通訳する人たちで、これは学生の中から選んでおるのでありまして、各大学に協力を呼びかけまして、二十数大学がそれぞれ引き受けてくだすったのであります。しかしながら、あらゆる競技のテクニカルな言葉を一々覚えていたらとても間に合わないというので、各大学がそれぞれ一つの種目を引き受けまして、たとえば早稲田大学はレスリング、青山学院大学は陸上競技というふうに引き受けて、各大学が担任の教授をきめられまして通訳の養成をしてくだすっているわけであります。また、ことしの夏は、上智大学の講堂を借りまして、これらの学生を一堂に集めて夏期講習会等を行なったのでございますが、ことしのスポーツ大会のときにはまだ間に合わない面がございまして、来年までにはしっかりやりたい、こう思っているのでございます。  ところで、各競技団体の用語、たとえば体操はフランス語、陸上は英語という、競技団体の用語がございますが、ただいま御指摘になりましたように、オリンピックの際には、いろいろなことばの人たちが、選手、役員その他もやってくるわけでありまして、選手村その他のいわゆる競技会用の通訳以外の通訳につきましては、御指摘のありましたように、スペイン語、ロシヤ語、ドイツ語その他のことばについても考えて、適当な者をいまから目をつけ、また来年の四月には新たに採用してこれを養成したい、こういうことになっております。  また、一般の観客その他の観光客用の通訳については、運輸省の観光局のほうで考えておられますので、組織委員会としては考えておらないのでありますが、私も今回バーゲン・バーゲンのオリンピック委員会の総会に出まして、いかに通訳というもの——これはドイツでやったわけでありますから、ドイツ語の通訳をドイツが入れて、会議の内容が一々三カ国語に訳されたりするわけでございます。このオリンピックのときには、各競技団体の総会、IOCの総会というものが東京で開かれるのでありまして、二十の総会をわれわれはオリンピック競技会以外にも準備をし、その会場の手当てから、同時通訳の手当てまで考えて準備をしているわけでございます。これらの通訳はさらに一そう高度の技術を要するので、いまから専門家その他にいろいろ当たって要員を整えておかなくてはならない、こういうことになっております。  また、先ほどの御指摘のスペイン語、ロシヤ語、ドイツ語等につきましては、通訳を養成し、十分に使いたいのでありますが、印刷物につきましては、一々の印刷物をこれらのことばに翻訳するところまで手が及ぶかどうかということをいま検討しているところでございます。  以上でございます。

田原春次日本社会党

○田原委員 モスクワの柔道の試合でも、判定がむずかしくて三十分ぐらい中断をしたことがあるのです。それで向こうのほうは日本語の通訳が来ます。こちらはロシヤ語の通訳が来る。しかし、それは通訳であって、柔道のテクニック、瞬間の判断のところはわからない。ですから、いまおっしゃるように、たとえばレスリングは早稲田の連中がやっているというようなところはいい。レスリングの選手でないとほんとうにわからなぬ、最後のもめごとのときに困ることがあるので、いまからでも時間はありますから、通訳に対しては、各種のスポーツごとに十分ルールの判断の仕方に対する用語等を教えておいていただきたい、これを希望しておきます。  次は、柔道のことが出ましたが、ちょっと先ばしりますけれども、一九六八年のメキシコの大会では柔道とバレーが除外されたといいますが、なぜ除外されたか、あの経過ですね。それから、それは決定的なものであるかどうか、今後主催地のメキシコ側と運動をして復活の余地があるかどうか。どうしても正式の種目に復活できぬ場合には、たとえば次のメキシコの大会の全期間において、メキシコにおいて世界柔道大会というものを同じ期日に並行してやるのかどうか、そういうことについての案もまだ何もないのでありますか。あなた御存じなら、これをひとつ聞かせていただきたい。これはバレーボールも同様です。

与謝野秀オリンピック東京大会組織委員会事務総長

○与謝野参考人 お答えいたします。  ただいまの後半の問題、次の大会において柔道連盟が何を考えておるかということは、私がお答えする立場にはないのでありますが、バーゲン・バーゲンで、柔道及びバレーボールが次のオリンピック大会の種目からはずされた経緯については、間接ではございますが、そばで見ておったわけでございまして、御説明いたします。  実は東京大会の種目は二十種目でありますが、次の大会の種目は十八に限るということが前もってきまっておったわけでございます。そこで、どれが削られて十八になるかということは、たとえば自転車競技、あるいはフットボール、サッカー、これはアマチュアがプロの養成機関のようになっている場合が多いから、これらをはずすという空気があるというような新聞報道がちょっと出たことがあったわけでございまして、いよいよバーゲン・バーゲンに参りますと、メキシコ・シティがきまりますまでに、すでに、十八種目に削りたいが、何を削ったらいいか投票するという投票も行なわれたのでありまして、これはオリンピック委員会の委員だけが参列できる総会でございますから、私どもは後で東、高石両委員から伺ったのでありますが、二十二種目のオリンピック種目、そのうち削ったらいいというものをみんなが線を引いていくという投票なんでありまして、一番最初に、最も得票が少なく、削られたのが柔道であります。その次がハンドボールとアーチェリ、洋弓であります。バレーボールはその次に、これも削ろうということになったのでありまして、ちょうど国際スポーツ大会にバレーボールの国際連盟の会長がこちらに来ておりまして、それがバーゲン・バーゲンに着く前の晩にこの決定が行なわれたので、非常におこりまして、バレーボールを復活させろという運動をして——これは現在二十種目と申しましても、ウォーターポロと水泳とは別々の種目になっている、これを一つにすればもう一つ種目が入るではないかということを提案して、バレーボールの復活を要求したのでありますが、これは手続問題であるから三分の二の表決が必要ということと、準備をする期間が短くて、翌日だったものでありますから、手続問題の投票の際に一票の差で敗れてしまったのであります。しかしながら、バレーボール協会としては、まだまだ復活の望みありという態度でいるようであります。  次に、柔道はもうこれで絶対的にだめかと申しますと、私どもの印象では、ともかくメキシコではこれはやらないことにきまった、しかし、メキシコの次の大会まで永遠にやらないという決定があったわけではないのでありまして、同じやるものならメキシコでやってほしいというのは、われわれの気持ちとして当然なのでありまして、これは明年の東京大会の柔道がりっぱに行なわれ、また、各IOC委員の認識がさらに深まったならば、また復活の望みもないではない、こういうふうに考えておりますが、いまのところ、何ぶんにも四つの種目のうち一番最低で落ちたというのが、やはり国際的に柔道が——国際的にと申しますか、IOC委員にまだ徹底してなかったという点に原因があったろうかと思うのであります。

田原春次日本社会党

○田原委員 大島君と同僚の川崎委員に別に因縁をつけるわけじゃありませんが、オリンピックで陸上と水上が大部屋で、ほかは小部屋みたいなことを言っているのですが、古い点から言うと、陸上と同じように重量あげというのは古いのであります。あなたのほうの金メダルをとる計画を見てみますと、陸上さんと同じように、陸上がマラソンで一つとれば、重量あげはフェザーでとることになっておる。それから二位も、陸上で三段飛びでとれば、重量あげはバンタムでとることになっておる。総体の数は七個とれるらしい。したがって、小部屋のほうを軽く見るようなことではならない。柔道や重量あげというのはそんなに先輩も多くありません。陸上競技のように、あまり先輩が多過ぎて、派閥で抗争しておるというようなことはないのですから、もっと力を入れて——せっかくあなたが強化本部長になっているのですから、三段飛びばかりに力を入れるのではなくて、小部屋のほうにも力を入れて、やはり合計三十五とるように努力すべきだ。初めから、半分しかとれぬ、そのうち陸上が一つしかとれぬというような消極的なことでないように、あなたのほうの決意を促したいと思います。大島君をして奮起せしめるにはいかなる方法ありやということを伺いたい。——お答えありませんか。なければ、これからしょっちゅうここに呼んでお話を聞こうと思っておりますから、ひとつお願いいたします。  次は、これは委員長ですか、あるいは大会の世話をする方かかどなたかに希望しておいて、善処を仰ぎたいと思いますが、開会式における各界の人の祝辞が長い。先ほどの大島君のお話の中にもあった、選手が横を向いておったというのは、あまりにも祝辞が長過ぎるからだ。おのおの秘書が作文をしまして、「本年菊花かおる候、明治神宮において」なんて、いつも文章はみな同じなんです。それを大臣がおもむろに出てきて、せき払いか何かして読むのに三十分かかったのでは、かないませんから、オリンピック大会の祝辞制限法みたいなものをつくるか、あるいはこの委員会に手続さして、各界代表者を集約して、全部並べてだれか一人読むか、あるいは通訳も各国語でたいへんでありますから、一人が二分間くらいにするか、あるいは事前に文章の検閲をして、共通した文句は全部削ってしまうか何かしないと、やはり海外に対して、日本の各省の割拠主義のあらわれで笑われますから、開会式当日における演説者に対していまからどういうふうにするかを、これこそわれわれオリンピック委員会でできそうでありますから、時間短縮、簡素、有効にやるような方向に検討する要があると思うが、これに対して委員長はどうお考えになりますか。

島村一郎自由民主党

○島村委員長 お尋ねですから私見を申し上げますが、仰せのとおりだと思います。あまり同じようなことを繰り返されることは大きに迷惑であり、せっかく選手が緊張して出てきても、ついだれるようなおそれがないではありません。したがって、これは組織委員会のほうともよく御相談の上、御趣旨に沿うようにやってみたいと思います。

田原春次日本社会党

○田原委員 まだだいぶ質問がありますが、時間もおそくなりましたので、次の機会に申し上げることにして、なお申しおくれましたが、川崎さんのほうから、自民党を代表して感謝を申し上げておりますから、私は社会党のスポーツ委員を代表いたしまして、官公庁並びに各団体の皆さん、ほんとうに御苦労さんでございます。十分御協力申し上げますから、ひとつりっぱな大会を来年やるように準備を進めていただきたい、ここに感謝と激励のことばを申し上げまして、私の質問を終わります。

与謝野秀オリンピック東京大会組織委員会事務総長

○与謝野参考人 田原さんの先ほどの御質問にお答えいたしたいと思います。  実は先般のスポーツ大会は三者の共催でありましたので、三者の会長がそれぞれ祝辞を述べましたが、非常に短くしたのでありまして外国の大公使は、スピーチの時間が短くてよかったよかったと、われわれにお祝いを言ってくれたのでありますが、やはり一つのものが三つあったということは確かであります。オリンピックの場合は、憲章で、スピーチすることがきまっております。ただ、ローマの場合には非常に長かったという不評判もありましたので、この点は留意してやりたいと思います。

大島鎌吉日本体育協会東京オリンピック選手強化対策本部長

○大島参考人 ただいまの小部屋の話でありますが、柔道は最初から大部屋でございまして、小部屋ではないわけでございます。小部屋と一応私たちが——私たちはおかしいのですが、言っておりますのは、たとえば水球だとかサッカー、ホッケー、これは一番最初、オリンピックにはとても役に立たぬだろうと言っておりましたのが、この間の国際スポーツ大会ではかなりの成績をあげているという意味でございます。柔道は決して小部屋ではありません、大部屋でございます。  それからもう一つ、これはお願いでございますが、資料としてお手元に差し上げております協会の強化白書でございますが、これは明日、選手強化対策本部の常任委員会にかけましたのち発表したい、かように考えておるわけでございます。たまたま本日この会議がございまして、出席をするということになりましたので、それ以前に、参考として——いろいろ長いこと申し上げてもなんだろうというわけで、これはお帰りになってからごゆっくりとお読みを願いたいと思います。したがいまして、発表は明日いたしたいと思いますので、お含みおき願いたいと思います。

島村一郎自由民主党

○島村委員長 本件に関する本日の調査はこの程度にとどめます。  参考人の各位には、長時間にわたり御苦労さまでございました。      ————◇—————

島村一郎自由民主党

○島村委員長 この際、おはかりいたします。  オリンピック東京大会準備促進に関する件につきまして、閉会中も継続して調査を進めるため、その旨議長に申し出たいと存じますが、これに御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

島村一郎自由民主党

○島村委員長 御異議なしと認め、さよう決定いたしました。  本日は、これにて散会いたします。    午後三時二十八分散会

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