運輸委員会 閉会後第4号
- 発言数
- 75 件
- 登壇者
- 9 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1963/12/03
会議録
○委員長(米田正文君) ただいまから委員会を開会いたします。 前回に引き続き、運輸事情等に関する調査を議題といたします。 まず、提出資料について国鉄当局から説明を聴取いたします。
○岡三郎君 前回、前々回と二回にわたって鶴見の事故について本委員会で質疑をかわしてまいったわけですが、前回の委員会において、大倉委員からも、今次の問題については人命尊重という閣議の趣旨に沿って綾部運輸大臣から国鉄当局に対してこれに対する厳重な勧告をする、こういう話が、申し渡しがあったと思うのです。そういう経緯にかんがみて、やはり国の最高責任者として、それほど重大なる関心を持った今次問題について、当然総理、また財政担当としての大蔵大臣が出席して、そして綾部運輸大臣とともに、厳粛にこの問題に対する今後の対策を本委員会としては樹立したい、こういう趣旨でわれわれとしては要求してきたわけです。これは、委員長の言うように、本日の理事会にかけてこれについての出席の要請をするのではおそいので、先週から私のほうとしては要求してまいったことは御承知のとおり、委員長もこの趣旨に沿ってそういう点をとられたことについては納得するわけですが、事実問題として、本日は総理大臣、大蔵大臣おいでになっておらぬ、出席をしていない。 もう一つは、最近伝えられるように、東京のタクシーの運賃値上げについても、これは非常に関心が持たれている問題で、当然これに伴うところの責任者である宮澤経済企画庁長官の出席を求めたけれども、これもまあいろいろ業務多忙において出て来ない。こういうことでは、具体的に重要問題を審議する本委員会として、まあ国事の問題いろいろあって多忙ではあるけれども、事重大な問題としては、当面この問題以上のものは私はないと思う。そういう観点で、党としても、われわれ自体としても、この要求を強く固執してきたわけです。本日要請した総理、大蔵大臣、宮澤経済企画庁長官が来ないということについては、まことにわれわれとしては遺憾の意を表せざるを得ないわけで、この点については、先ほど委員長が言ったように、本日はこれにこだわらずして質疑に入りますが、適当な機会に、最終的な締めくくりにおいては、必ず総理あるいは大蔵大臣、それからタクシー値上げについては経済企画庁長官の出席をわれわれとしてはあくまでも要請してやまないことをここで申し上げておいて、質疑に入りたいと思います。
○大倉精一君 いま岡君がそういう要請をしましたが、これはいずれの機会に総理大臣、大蔵大臣、長官出て来られるということをお約束できますか。
○委員長(米田正文君) 私も、この問題については、出席方の申し入れについては、ごもっともだと思いましたので、きょうの理事会に先立って、事前にも措置をいたしてきたのですけれども、きょうのところでは御要求の大臣が出席がやむを得ない事情のためにできないということでございましたので、理事会でもその旨をお話したところであります。今後については、私は極力努力をいたします。
○相澤重明君 きょう総理並びに大蔵、経済企画庁長官が出ないということは、閣議の際に綾部運輸大臣に全権を委任してある、こういうことで出席をしないということなのか、それとも他の所用のためにどうしても出られないという理由がはっきりしておるのかどうか、これはやはり大事なことでありますから、綾部運輸大臣は閣議に出席をしておったのですから、その経緯を明らかにしてもらわぬと、私ども運輸委員会としての審議の進め方について問題があると思うんですよ。そういう点は、運輸大臣から、閣議の際における総理並びに大蔵、経企長官の関係者のひとつ閣議における状態というものはどういうことになって運輸大臣だけ御出席になったのか、社会党の要求をどうしていれることができなかったのか、その経緯を明らかにしてもらいたいと思います。
○国務大臣(綾部健太郎君) 本日の閣議ではさような問題は一つも出ませんでした。したがって、ことで御説明申し上げることはございません。
○相澤重明君 そうすると、午前中の理事会でも、そういうことを、先ほどは委員長理事の打合会でも話をしておる。それがおくれてはいけないというので、前回私も実は質問をするつもりだったのですが、決算委員会が同時に開かれたので、前回は決算委員会のほうに出席してしまって、質問できなかったのですが、同僚の議員から、そういうことがあってはいけないということで、きょうの総理はじめ田中大蔵大臣や経企長官の出席を求めておった。委員長は一体それをどういうふうにしたのですか。きょうの少なくとも閣議があって、閣議があれば、総理大臣以下出席するわけですから、当然そのことは——いま綾部運輸大臣の言うには、閣議ではそういう話がなかった——少なくとも関係の運輸大臣がやはり、きょうの運輸委員会で人命尊重のためにどうするかという基本的な問題に対して申し入れを参議院の運輸委員長がしておれば、そのことぐらいは私は話が出ないというのはおかしいと思う。その点で、総理をはじめ大臣に対して、委員長はどういうふうに手続をとっておいたのですか。
○委員長(米田正文君) 委員長としては、先ほどもお答えいたしましたように、それぞれの要求大臣に直接出席方の要求をしたのです。そこで、まあ閣議の席上の話にはならなかったと思うのです、これは議題にないことですから。そこで、委員長としては、総理はじめ大蔵、企画庁の大臣に出席方を直接交渉した結果が、いまさっき申し上げたようなよんどころのない用事のために本日は出席ができないということでありました。それで、きょうはやむを得ないから出席のないまま開会をしようということが理事会の結論になったわけです。
○相澤重明君 私は非常に遺憾だと思うのは、少なくとも、特別国会が明日から開かれても、特別国会の中では、衆議院の院の構成が、あるいはまた首班指名という問題が、かなりの時間がかかると思うのです、これは一番大事なことなんですから。そうすると、参議院において、やはりこういう問題については、具体的に政府の立場というものを明らかにする必要があると思うのですよ。そのために、本院としては、閉会中にもかかわらず、本日をまじえて三回も運輸委員会が持たれたという理由だと思うのです。それはどういうことかといえば、国民が国鉄に対して安心ができないという、それを何とか信頼をして、安心をして利用してもらうという立場をとらなければ、どうして一体国民に対してそういう責任が持てるかということになるわけですよ。この際に人命尊重を追及して、そのための事故を今後なくそうという参議院側の考えに対して、特にその専門の常任委員会がその問題を取り上げて、出席方を委員長が要請したのに、池田総理大臣はじめ関係者が出ないということは、明らかに池田総理大臣は人命を軽視をしておる、尊重しないということを言われても、しかたがないですよ。衆議院はあしたから開いたところで、そういうことをいま国民に訴えるという時期ではまだないです。時間がかかる。参議院でこそいまそれを取り扱って、少なくとも、他院がそういう状態にあるのだから、参議院においてそれを明らかにして、安心をしてもらおうということなんですよ。そういう委員長の立場に立って出席方を要請されたと私は思うのですよ。こういうことになると、もう残念ながら、私はやはり、池田総理の考えは、人命を尊重しない。だから、参議院が何を言ったところで、とにかくあすからの特別国会が開かれたあとそういうことを出そうと、こういう考えに立っておるというふうに判断せざるを得ないわけです。これはまことに私は遺憾だと思うのです。だから、委員長からひとついまのような——岡理事は、私のほうの理事は、一応きょうは、総理大臣や大蔵大臣、経済企画庁長官が出席しないから、今度は出席してもらうようにという条件できょうは進めると言ったけれども、私は、少なくとも、池田総理大臣のそういう態度というものは、許すべき問題じゃない。これほど不安定な、国民から大きな信頼ができない国鉄の事情について、政府が率先して、国民の諸君に、政府も一生懸命やるから、こうするから、ひとつ御安心をいただこうというようなことが、なぜ本院に出て言えないのか。この点はひとつ委員長から、この会議を進めるにあたって、やはり池田内閣総理大臣にあなたから抗議をしてもいいと私は思うのですね。そのくらいの決意を持たなかったら、閉会中にもかかわらずわれわれがここで審議を進めておるということは、全く内閣の一方的な意思によって無視されますよ。それは、せっかく決議をしたって、その決議というものは何の役にも立たぬ、そういうことに私はなろうと思うのですよ。そういう点、委員長どうですか、あなたのお考えは。
○委員長(米田正文君) 委員長としては、今のお話はごもっともだと思います。それで、私も先ほどまで出席方の努力をしてまいりましたけれども、きょうはよんどころない事情で出席できませんから、この状態で開会をいたそうという結論になった次第ですから、ひとつきょうはこれで開会をいたしたいと思います。
○大倉精一君 総理の出席の要求の理由は、前二回いろいろ質問をしましたけれども、政府の責任においてやらなければならぬ重大な問題にぶつかっているわけですね。しかも、国鉄総裁を留任さして、そうしてその責任において今後の措置をとらせる、こういうことになっておるのですけれども、そうなれば、画期的な措置というものがとられなければならぬ。それは過去二回においていろいろ質問しておりました。ところが、財政のワク内において、予算の許す範囲内において——こんなことは前からいつも言っていたことなんです。それでは責任を持って措置をすることにならぬのです。だから、そうなってくると、政府の最高責任者に来てもらって、そうして所信を明らかにしてもらわなければならぬ。これが総理の出席を要請した根本の理由なんです。ですから、きょうは委員会を開いて——各委員会でいろいろの質問があったと思うのですけれども、いずれ近い機会に、あるいはまた、総理が今度の特別国会において指名されると思うのですけれども——総理にぜひ出てもらいたい。運輸委員会にまだ総理が出たためしがないですよ、要求しましたけれども。今度は委員長の責任において、総理に出てもらう、こういうことをひとつ確約してもらいたいと思うのですが、いかがですか。
○委員長(米田正文君) 先ほど申し上げましたが、極力努力をいたします。
○大倉精一君 努力をするということは、だれでも言うことですよ。努力をしないなんてだれも言わない。委員長、これは委員会の権威にかけても総理に出てもらうという、そういう決意をひとつ示してもらいたいですね。
○委員長(米田正文君) 極力私は努力をいたします。
○説明員(広瀬真一君) 前の委員会で御要求のありました資料につきまして御説明をいたします。 最近三カ年——三十五年度から三十七年度——間における鉄道側に起因しない運転事故の件数表というのがございます。 事故の原因につきましては、踏切障害、これは踏切道上におきまして列車または車両と人と車等とが衝撃をしたものでございます。 それから、その次の欄の列車妨害、これは、列車の運転に関連いたしまして、置き石とか、あるいは物を投てきする等によりまして、運転に支障を来たしたものでございます。 その次の列車支障、これは、列車の運転中に、自動車、人等の飛び出しによりまして、あるいはまた沿線の火災等で列車の運転ができなかったものでございまして、列車支障におきましては、旅客列車では十分以上の支障、貨物列車その他では三十分以上の支障というものを取り上げたものでございます。 それから車馬の接触、これは国鉄にはございませんが、私鉄のうちで併用軌道の上で人または物が接触したものでございます。 ここで件数だけをごらんいただきますと、三十五年度は、国鉄は、踏切障害が三千七十件で全体の事故に占めます比率は一七%、それから横に見ていただきまして、国鉄の列車妨害、これは千八百四十九件で一〇・二%、それから列車支障は、国鉄の分では五千五百六十七件で三〇・八%、合計で国鉄は一万四百八十六件で、全体の事故に占めます比率は五八%——外部の原因によりまして列車の運転事故になりましたものは、約六〇%ということでございます。同じく三十五年度、私鉄も大体同じような数字で約五七%。 それから縦に見ていただきまして、三十五年、六年、七年とございますが、踏切障害は国鉄、私鉄を合わせまして漸減をしております。三十五年が五千五百三十三件であったものが、三十七年度におきましては五千九十六件というふうに、やや減少をしております。それから列車妨害は、遺憾ながらこれは漸次増しております。三十五年の二千九百九十六件が、だんだん上がりまして、三十七年度では三千三百四十七件、それから列車支障も、これも同じように漸増しておりまして、三十五年の五千七百三十三件が、三十七年度におきましては八千二百六十七件、それから車馬接触、これはまあ似たような——あまり減りもふえもしておりませんが、八千件前後でございます。合計いたしまして外的な原因による運転事故というものは逐次ふえておるというのが実情でございます。 それから、その次の表でございますが、これは輸送機関別に貨物輸送の状況を示した表でございますが、上の欄がこれはトン数でございます。下のほうは距離を加味いたしましたトンキロで表わしておりますが、国鉄の貨物輸送は、トン数で見ますと、これは指数を見ていただきますが、三十五年度一〇〇であったものが、三十六年度が一〇五・七、三十七年度が一〇三・三、それからその次のトラックが、これもトン数でございますが、三十五年度一〇〇であったものが、これは著しくふえておりまして、三十六年度の一二四・三、三十七年度の一二八・六・その次の内航海運でございますが、同じく三十五年度を一〇〇といたしまして、三十六年度、三十七年度は一〇七・三、一一三・一というふうに、逐次ふえております。なおここで、この表には書いてございませんが、国鉄、トラック、内航海運のトン数のみの横の比率を見てみますと、三十七年度におきまして、国鉄は一〇・四、それからトラックが非常に圧倒的に多うございまして八三上、それから内航海運は〇・六一%というふうに——国鉄、トラック、内航海運の比率を申し上げました。その次のトンキロでございますが、同じく比率で見ていただきますと、三十五年を一〇〇といたしまして、三十六年度が一〇七・四、三十七年度が一〇五・〇というふうになっております。トラックは、同じくこれは非常にふえておりまして、三十五年度を一〇〇といたしまして、三十六年、三十七年は一二七・七、一五五・九というふうにそれぞれふえております。それから内航海運でございますが、これはトンキロの分では、三十五年度を一〇〇といたしまして、三十六年、三十七年はそれぞれ一〇九・三、一〇八・六というふうにふえておりまして、トンキロの横のシェアを見ますと、国鉄が三六・一、トラックが二〇・八、内航海運が四二・八というふうな横のシェアになっております。——ちょっと訂正させていただきますが、いまのシェアの部分で内航海運が〇・六一と——これはトン数だけでございますが、〇・六一と申しましたが、これは六・一の誤りでございます。 それから最後の表でございますが、東京付近の国鉄の旅客の通過人員でございますが、あげました区間は、東海道の川崎−蒲田、中央線の相模湖−高尾、東北線の川口−赤羽、常磐線の松戸−金町、総武線の市川−小岩。横のほうに三十五年度、三十六年度、三十七年度と掲げてございまして、東海道の川崎−蒲田について申し上げますと、これは指数をごらんいただきますとわかりやすいと思いますが、お客さんの旅客の総合計におきましては、三十五年度一〇〇でございましたものが、三十六年度は六%の増、三十七年度は一四%の増、そのお客のうちで、特に定期のお客だけを二段に抜き出してございますが、この増加の比率を見ますと、三十五年度が一〇〇、三十六年度が一〇七、それから三十七年度が一一五というふうになっております。以下同じように、全体の旅客数と、そのうちの定期の分というふうに、各線区別に増加の傾向を示した表でございます。 以上簡単でございますが御説明いたしました。
○委員長(米田正文君) ただいまの説明に関して御質疑のある力は順次御発言願います。
○相澤重明君 運輸大臣並びに国鉄総裁にお尋ねしたいのでありますが、あるいは前回同僚の議員からも御質問があったかもしれませんが、いまこの最近三カ年間の鉄道側に起因しない運転事故件数ということで御説明をいただいたわけでありますが、鉄道側のいわゆる事故でなくて、相手によるものということなんでありますが、鉄道側というものは一体どのくらいの事故が起きているのですか、鉄道が責任を持たなければならなかったという事故は何件ですか。
○説明員(広瀬真一君) 第一枚の表でございますが、一番右の上のほうを見ていただきますと、要するに外からの関係で起きました事故の合計が、三十五年度国鉄におきましては一万四百八十六件、それから私鉄は一万一千八百七件、合計で二万二千二百九十三件でございまして、そのすぐ右のほうにございます運転事故総件数——これは国鉄は一万八千三十件、私鉄は二万五百八十八件、したがいまして、国鉄について申し上げますと、一万八千三十件と一万四百八十六件、この差の約八千件というものが、外部からの原因ではなくて、国鉄側だけの事故でございます。ただし、これは総件数でございまして、この中には、国鉄側の責任事故というものと、しからざるものと、二種類あるわけでございます。
○相澤重明君 そういたしますというと、国鉄側の責任によるところの事故も八千件ないし一万件ある、国鉄側の責任でないいわゆる事故がいま御説明をいただいたとおり、こういうことですね。 そこで、運輸大臣にお尋ねしたいのですが、あなたは、二十八日の日ですか、私鉄等の代表者を招いて、人命尊重のための事故撲滅のひとつ対策を講ずるようにと、こういう要請を行なったようでありますが、このときに運輸大臣としては、私鉄等の代表をお呼びになって要請をしたときには、どういうことなんですか、新聞記事に出ているように、事故をとにかくなくしてもらいたいということだけを要請をされたのですか、その経緯を若干御説明いただきたいと思う。 それから、国鉄総裁には、過日二等寝台車の座席車の代用ということについて、関西支社が定員の倍をこえると車体が傾いて危険であるという発表をされているわけでありますが、こういう問題について、その現状についてどういうふうに分析をされているのか、またどうこれを直していこうとするのか、国鉄側のこれらの乗客は、指数にもあるとおりに、非常に多くの輸送量を持っているわけですね。ふえておる。そのふえておるのに対応して、現在の状態で東海道新幹線は進めておるかもしれないけれども、幹線なり支線のこれらの国民の需要に対する供給というものはどう考えておるのか——この点はきわめて私は大事であると思うので、この際、国鉄総裁から、関西支社の寝台車の問題に対する新聞発表等が行なわれておることに対して、一体どうあなたは考えておるのか、御説明をひとついただきたいと思う。最初に運輸大臣からお願いしたい。
○国務大臣(綾部健太郎君) 過日私鉄の大手十四社の代表者、その以前には国鉄に対して単独に、事故の起こった翌々日だったと記憶いたしますが、同様の警告を発して、今後こういう事故が絶滅するように努力してもらいたいという要請をいたしまして、かつ、具体的にどうするかということについては、鉄道監督局国鉄部長その他から具体的に指示いたしたはずでございます。
○相澤重明君 補足説明してください。
○説明員(広瀬真一君) ただいま大臣からお答えしましたように、各私鉄の最高首脳部に対しましては、大臣から総括的な強い要請をいたしまして、そのあとで私がさらに補足説明をいたしました。その内容は、今回の国鉄のような事故というものは、特に私鉄のうちでも大きな私鉄で、大都市付近におきまして、非常に列車回数の高い、また多くのお客を運んでおります私鉄につきましては、やはりそれと同じような事故の起きる、何といいますか、可能性があるということで、まず国鉄のこの前の鶴見事故につきまして、その概況をかなり詳しく説明いたしました。その後国鉄の部内におきまして技術調査委員会で大体どのような具体的な報告について調査を行なっておるかという中間的な説明をいたしまして、これを他山の石といたしまして、私鉄におきましても十分事前にそれぞれの会社におきましていろいろ具体的な検討をしていただいて、事前に事故の起きないように十分御配慮を願いたいということで、なお国鉄が現在考えておりますこの種の事故に対する具体的な対策というものを、中間的ではございますが、一応説明をいたしまして、かなり具体的に説明をしたという状況でございます。
○説明員(磯崎叡君) ただいま相澤先生の御質問の寝台車の問題は、詳しいことになりますので、私から御答弁さしていただきます。 過般の新聞に出ました、国鉄で使っております、前の三等寝台車、現在の二等寝台車でございますが、これは御承知のとおり、車両の構造が、廊下が片側になっておりまして、いわゆる片側の通路の車両でございます。いままでは往々にして、年末年始の混雑のときに、いわゆる寝台車として使うのをやめまして、一般の座席車と同じように使っておったわけであります。そういたしましても、いわゆる寝台部分には、一つのボックスに六人、合計五十四人が定員であります。それに対しまして、通路側にまあ五十人前後お客さんが入ってくるというのが前例でございましたので、寝台車としての使用をやめまして、約百人くらいのお客さんを年末年始に限って寝台車にお乗せしておったわけでございます。それがはたしてあと何人まで乗せたらいいかというような角度からいろいろ調査いたしましたが、結局、三〇〇%と申しますか、五十人の三倍、百五十人以上乗ると車が傾くということがはっきりしたのでございます。その点を、大阪の局で、いろいろ教習所の生徒を使いまして乗せてみまして実際の実験をしたのです。したがって、もし二等寝台車を一般の座席車として使う場合は、最高限百五十人以上乗せてはあぶないということが判明したのです。したがいまして、それを使うか使わないかということについていろいろ検討しておりましたが、いままで多少使った経験はございますが、今回からはそれは一切使うのをやめるということにいたしまして、比較的すいている区間については寝台車としてそのまま使う、そうでない区間は寝台車をはずしまして一般座席車の予備車なり何なりを充当することにいたしまして、年末年始の輸送力の不足に備える、こういうふうにいたしたのであります。大阪の関西支社でいろいろテストいたしましたことをそのまま生かしまして、結局、あくまでも寝台車としてお客さんを乗せて使うか、あるいはそれができない場合は、全部はずしてしまってほかの車をつける、こういう二つの方法でいくことに決定したのであります。 需要に対する不足につきましては、国鉄総裁から……。
○説明員(石田礼助君) 相澤さんの御質問ですが、御承知のとおり、国鉄は線路容量の許す限りにおいて車両をふやしていく、できるだけサービスに徹したわけでありますが、その結果は、結局ダイヤの改正即ダイヤの密度化という、ややもすると輸送の安全の限界に来たらんとする、そこにおいて大きな事故の発生の機会をつくるということでございまして、いまやその限界に来ておるのであります。だからして、国鉄といたしましては、要するに、輸送安全ということのためには、ある程度もうサービスというものに対するブレーキをかける必要がある、こういうことで、人命尊重の精神に徹するということにいまや進んでおるのであります。
○相澤重明君 運輸大臣にお答えいただきたいのですが、先ほどあなたの御説明と鉄監局長の御説明を聞いておると、私鉄等の代表者を招いて、人命尊重ということで、事故をなくしてもらいたいという要請をした。これは、私がいまこういう質問をしておるときにも事故が全国で起きているかもしれない、毎日事故は待っているかもしれない。それを一体どうしてなくすかということが、あなたに課せられた大きな責任だと私は思うのです。そこで、そういう精神訓話的なことだけで事故というものが一体なくなるのかどうか。つまり、設備の改善をする——人の注意力というものにも限度があるわけですから、その人の注意力というものを最高度に発揮をしても、もっと足りない面があるのを、直すという考えはないのか。つまり、全体的に言えば、予算というものに対して、先ほどの総理や大蔵大臣を呼ぶというのも、そこに問題があるわけですから、少なくとも担当の運輸大臣として、こういう大きな事故をなくするというには、単に精神訓話だけでは私は解決はしないと思う。そういう面で、あなたは裏づけというものをどういうふうにお話をされたのか、それともその際には単に事故をなくしてくれというだけのお話をしたのか、この点はきわめて大事なところでありますから、再度ひとつ運輸大臣にお答えをいただきたいと思うのです。
○国務大臣(綾部健太郎君) もちろん、私は資金を伴うことについては万全を期します。しかし、個々の運輸事情については、私としてはつまびらかにできません。そこで、国鉄におきましては、国鉄がこれで最善を尽くし得るという予算の獲得に努力をいたすということを、この前の本委員会でも御説明申し上げた次第でございます。しからばどの程度来年度に要求しておるかというと、大体踏切が一番事故が多いので、その踏切を改善するために七十五億円の予算を要求しておるからそれだけは絶対に確保してくれと、こういうような要求がありましたから、それには私は大蔵大臣と折衝いたしまして万全を期するつもりでありますが、それ以上予算をそれじゃあ百億やるからどうせいとかいうようなことは、私どもとしては実務に当たっていないですから、私としては判断できない。そこで、その七十五億について、当面これだけあれば一応——万全とまではいかぬにせよ、万全に近い、あるいはそれに向かって努力しておるという、その予算の要求については、私はどうしても国の財政でそれをやらすようにいたしたいと、かように考えております。
○相澤重明君 私鉄問題。
○国務大臣(綾部健太郎君) 私鉄も同様でございます。私鉄がそういうことにどういう予算を持っておるかということは、民鉄部長のところにおきまして査定をいたしまして、そして民鉄部長なり、さらに鉄監局長なり、事によりましては運輸大臣みずからその衝に当たるつもりでございます。
○相澤重明君 それでは、私鉄の要求というものがあるのかないのか、これについては局長のほうからひとつ答弁してください。
○説明員(広瀬真一君) 来年度の予算要求にあたりましては、考え方を申し上げますと、私鉄の関係につきましては、何と申しましても、やはり一番根本的である輸送力の足らないという点を何とかしてまいりたい。あるいは、踏切関係の補助というようなことで事故の防止というようなことを考えておりますが、先ほども申し上げましたように、大都市付近の踏切による事故というものが外的な原因としては一番重要なものでございますので、大都市で非常に立体化がむずかしいというような分につきまして、何とかして施設の高架化というようなものを考えてまいりたい。それから、大都市付近の輸送力増強で一番問題になりますのは、最近東京付近、あるいは大阪付近でも考えておりますように、郊外私鉄と地下鉄との直通乗り入れというようなことを考えている。地下鉄網の整備、これと一体となりまして、私鉄の直通乗り入れ、これによりましてターミナルにおける混雑の緩和——これは一番事故に直結しておりますし、また直通輸送をやることによりまして輸送力も画期的にふえるということで、郊外私鉄の都心乗り入れ、輸送力増強と、こういったものにつきまして、これは前年度から引き続いておりますが、財政融資を考えてまいりたい。それから、踏切道の立体化、踏切道改良促進のための財政融資、これも前年度から引き続きまして考えてまいりたい。それから、これはちょっと特殊でございますが、やはり事故につながるものといたしましては、昨年と申しますか、本年の一月の雪害によりまして、北陸方面等におきましてかなりの被害を出しておりますが、こういった防災対策、特に雪害に対する経費の一部の補助というようなものも考えております。まあ大体大きな項目を、私鉄につきましては、いま申し上げましたような輸送力増強の関係、あるいは直接の事故対策の関係というようなことを現在検討しておるわけでございます。
○相澤重明君 先ほど大臣が御答弁されたのは、踏切事故対策についての国鉄に対して七十五億ということですね。それで、いま鉄道局長の補足説明による私鉄については、項目をあげられたけれども、一体幾ら必要であるというふうに政府は考えておるのか。数字は出てない。項目だけいま答弁された。だから、私は、精神訓話だけではだめじゃないかと、一体どういうふうにその裏づけというものをやってやるのか、こういう点を聞いているわけですから、幾ら一体当面の事故対策として、直さなければいけないいまのあげられた数字について考えているのか、これを聞いているわけですから、これをひとつお答え願いたい。
○説明員(広瀬真一君) ただいま項目について申し上げましたのは、もちろんある程度の数字は固めておりますが、もうしばらく時間をかしていただきまして、精査いたしまして、これを正式に予算案として提出するつもりでございます。
○相澤重明君 運輸大臣にひとつお答えをいただきたいのですが、選挙が終わった直後ですから無理もないとは思うけれども、本来選挙が始まる前に予算査定というものはやっておったわけですね。そうですね。したがって、この通常国会には、三十九年度の予算というものは提案をするわけです。いま予算をこれから査定し直すというのは、むしろ私はこういう事故をなくするための増額でなくてはならぬと思うのですね。必要経費というのは、いままでだってこういう項目については幾ら持っておって、これじゃとてもできないから、これをいまのような、国民に心配をかけることではいけないから、この上いままでよりは幾ら事故対策のために出すのだ、こういう基本的な考えがなければ、私は、先ほど申し上げたように、あなたは精神訓話をしているにすぎない、こう言っているのです。具体的にあなたは来年度の予算というものを提案をする準備をしているわけでありますから、これだけの国民に多くの事故の問題で批判を受けている現状において、あなたが私鉄の代表をお呼びになったように、単に私鉄ばかりでなくて、海についても空についても事故をなくそうというので、大きな事故をあげてあなた方は言っているわけです。それを単に数字を全然考えないで話をされたところで、これはもう私鉄自身がなかなか困るだろう、あるいは航空会社もそれは困るだろう、あるいは海運会社も困るでしょう。そういう問題について、積極的な施策というものをお示しになれないのですか、現在は。どうなんですか、この点をひとつ。数字がいまのところ、鉄監局長は、まだ後刻でなければまとめて報告はできないというのだけれども、私はいまのこの事故対策というものほど緊急性を持つものはないと思う。運輸省は、これに対して、これではいけないから、何とか改善措置をしなければいけないといろ立場に立てば、当然私は、従来の予算を査定したものよりはふえて出さなければならぬと思うのですよ。そういう考えを持って予算というものをつくっておらないのですか、どうですか、運輸大臣にこれはお答え願います。
○国務大臣(綾部健太郎君) そういう考えで予算をさらに検討いたして、ただいま局長がお答え申し上げましたように、今度起こりました事故にかんがみまして、数字その他を調整して、あらためて要求をいたすつもりでございます。
○相澤重明君 それじゃ鉄監局長に。いままで査定された数字というものは、どのくらいになっておりますか。つまり、いままでこの事故対策というものがこれほど脚光を浴びない前の事故対策費は幾らですか、いまあなたがお話しになった項目だけでもけっこうです、数字をあげてください。何も言わなかったじゃないか。数字をあげてみなさい。
○説明員(広瀬真一君) ただいま大臣が申しましたように、最近の情勢等にもかんがみまして、私どもとしてはできるだけの要求をしたいというふうに考えているわけでございますが、まあ御参考までに前年度の数字を申し上げます。これよりもかなり上回まった数字を要求したいというふうに考えております。およろしければ三十八年度の予算額を申し上げますと、大都市高速鉄道網の整備促進の関係で、財政融資が百二十九億、それから起債のあっせんが二百億、それから郊外私鉄の輸送力の増強及び都心乗り入れ関係で財政融資が五十二億五千万円、それから私鉄の関係の踏切道の立体化その他改良促進、これの補助が約五千二百万円、財政融資が二億三千二百万円、それから先ほど申し上げました主として雪害対策の補助というものは、昨年度はこれは間に合いませんでした。それから、大都市付近の私鉄の高架化ということも、前年度は要求しておりません。 以上でございます。
○相澤重明君 私は、いま説明をされた三十八年度の予算の内訳なんですね、大臣もお聞きのとおり、たとえば——たとえばですよ、この私鉄の踏切道等改善策の補助として五千二百万円計上したということを言われておるわけですね。事実そうなんですね。そんなものでもって一体立体化を進めるといったところで、できますか。私はやはり、実際問題として、これだけ国民が、踏切道の問題について多くの事故件数があがっておって、私鉄としても決して少ないわけではない——一千件以上なんですからね。そういうことを考えていってみて、立体化をやってくれといったところで、これはもうその裏づけがなければ精神訓話にすぎないということは、先ほど申し上げたとおりなんですね。いくら地域住民が、あるいは地方自治体が、私鉄の踏切道立体化ということを言っても、うちでは金がないと。政府に言ったところで、それだけの金の融資も、あるいは起債の問題についても、積極的な施策がなければ、これは言うだけで、坊さんの頭にそれこそ髪を結わせるようなものだ。ないものはできないじゃないですか、ないものは。踏切道の立体化はできないですよ。そういうところに、私は、安全輸送ということを政府が第一に考えておるなんて言ったところで、事実はちっとも考えていない。ただ毎年しかたがない、款項目によってこれだけはつけておかなければしかたがないというのが現状じゃないですか。しかし、これは三十八年度の説明をしただけだから、私は、少なくとも運輸大臣が、これだけの大きな国鉄の事故、あるいは航空事故、海の事故というようなものを見て、そして私鉄についても、経営者を集め、代表者を集めて、そういう要請をした限りにおいては、三十九年度の予算というものはもっと画期的なものになるだろうということを私は期待をします。そうやるだろうと思うのです、あなたのことを信じて。けれども私は、残念ながら、そんな程度のものに若干の上積みをしたくらいでは話にならぬと思うのですが、その踏切道の改善策について、具体的にどういうふうに、全国でどのくらいの個所をあなたは直させようとしているのか、立体化させようとしているのか、せっかく私鉄の代表者等を呼んだんですから、その数字をあげてひとつ御説明をいただきたい。
○説明員(広瀬真一君) いまの踏切道の立体化その他改良の補助でございます。これは、考え方といたしましては、赤字または準赤字会社というものを対象に考えておるわけでございますが、三十九年度はさらにこれを、何といいますか、もう少しワクを広げて、比較的経営の苦しい会社に補助を与えていきたいというふうに考えております。 なお、踏切の関係でございますが、踏切道の保安設備の一応の計画でございますが、年次計画を持って、現在国鉄、私鉄を問わず推進しておりまして、逐次指定を進めておりますが、三十七年度分につきましては千三百三十六件、それから三十八年度につきましては約三千件、三十九年度につきましては約三千七百件というふうに、逐次年次計画を持って進めておるわけでございます。
○相澤重明君 全国で国鉄、私鉄として、当面運輸省がどうしても改善しなければならぬとお考えになっているのは何件ですか——国鉄と私鉄とあわせて御報告してください、国鉄は幾ら、私鉄は幾ら。
○説明員(広瀬真一君) いま申し上げました計画のトータルでございますが、国鉄につきましては二万二千百九件、私鉄につきましては一万三千四十二件、合計三万五千百五十一件というものを、年次計画を持ちまして、逐次指定をしてまいり、改善を加えてまいりたいというふうに考えております。
○相澤重明君 そうしますと、いまの政府の考えでいきますと、かれこれ十年かかるということですね。いまのような形でいくと。これでは、いわゆる私鉄なり国鉄なりの輸送にたよっておる国民というものは、やっぱり不安定な状態が続くということですよ。そう運輸大臣お考えになりませんか。これは私は数字上のことを言っているんです。数字上で、年三千件そこそこで、あるいは三千五百件そこそこで、いますぐやらなければいけないというものが三万五千件からあるとすれば、十年かかってしまうということですよ。十年の間おまえたちは死んでもしかたがない、それは運が悪いんだ、こういうことにならざるを得ないですね。だから、人命尊重なんといったところで、実際には人命尊重というのは、ただ声を張り上げているだけだ、こういうふうにとられても私はしかたがないと思うんですよ。 そこで、ひとつ国鉄総裁にお尋ねしますが、先ほど運輸大臣は、七十五億の資金を何とかつけてやりたい、こう言っておったんですが、その内容はどういうことなんですか、七十五億をどう使うんですか。
○説明員(磯崎叡君) ただいまの御質問の点につきましては、前回岡先生から御質問がございましたが、もう一ぺん御説明いたします。七十五億のほかにこまかいものがございます。それは前回は省略いたしましたが、私のほうが現在要求しておりますのは、そのほかにいろいろ合わせまして約八十九億くらいでございます。そのいま申しました七十五億のほかのこまかいものは別といたしまして、七十五億のおもなものは、二千七百件の無人踏切の廃止と申しますか、無人踏切に警報機をつけるというのが約二千七百件、それからそのほかに立体交差が私どもの計画では百七十五件、これだけでございます。
○委員長(米田正文君) ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(米田正文君) 速記をつけて。
○相澤重明君 私は、いまの七十五億の予算要求に対してやりたいという国鉄側の回答を見たわけでありますが、これは、結局はまあ無人踏切をなくするということはけっこうなことでありますが、立体交差そのものは件数としては決して多いわけではないわけですね。百七十五件と、こう言っている。そうすると、先ほどの国鉄が二万二千百九カ所もある中で、立体交差をしなければいけない、国鉄が立体交差をしなければいけないとお考えになっているのは何件ですか。来年度は百七十五件やりたいと、こう言うんだけれども、何件あるのですか。
○説明員(磯崎叡君) 実は立体交差につきましては、今後建設省の道路計画と非常に関係が深いわけでございます。いままである踏切の立体交差の問題と、今後できるバイパスその他の立体交差の問題と、二つあるわけでございます。私どもといたしましては、新しい道路の立体交差よりは、現在道路の立体交差というところに重点を置いておりますが、建設省側としては、新しい道路の立体交差というところにどちらかというと重点を置いているということで、その調整を運輸省でやっていただいておるわけでございます。その具体的な問題が踏切道整備法に基づく具体的な指定になってあらわれてくるわけです。全体といたしましての私のほうの希望なり何なりというものは、今後の道路計画との見合いになってまいるわけでありまして、一年一年運輸省が建設省と国鉄側の意見を聞かれた上で具体的な法律上に基づく指定行為となって出ているので、いますぐ全国踏切の何カ所を立体交差しなければいけないという計画は私どもは現在持っておりません。
○相澤重明君 そうしますと、当面してとにかく三十九年度に百七十五件を立体交差を進めたい、こういう考えで、その他については無人踏切をなくすという程度で、機械あるいは遮断機等の問題については若干進歩をしておるけれども、この踏切のいわゆる人を置くというようなことについては全然触れておりませんけれども、そういう問題については、やる考えはないのですか。立体交差はこれっきりできない。立体交差はこれしかできない。しかし、肝心な踏切は、チンチンはつけるかもしれぬ、あるいは遮断機も置くかもしれぬけれども、実際に必要だと思うところはなかなかそこまで進んでいかないというものに対しては野放し、こういうことになるような気がするのですが、人員配置の問題等については、全然現在のところ考えていないのですか。
○説明員(磯崎叡君) 踏切のいゆる人をはりつける踏切につきましては、いろいろいままでの踏切事故におきましても、その踏切警手の過失に基づく——たとえば早く上げ過ぎたとか、上げ方がおそかったとかという警手の過失に基づく事故が若干ございます。将来——非常に線路の多いところは別といたしまして、複線くらいでありますれば、現在この付近の私鉄がやっておりますような踏切の自動化をしてまいりたいというふうに考えております。やはり何と申しましても、いまは先生のおっしゃいましたとおり、踏切で一番心配になりますのは複線区間の無人踏切でございますので、これの征伐と言ってはいけませんが、この廃止を一刻も早くやりたいというのが私のほうの熱望でございますし、その点政府にお願いしておるわけでございます。
○相澤重明君 私は、その合理化を進めるのは、あなたの責任において進めることもわからないわけではないけれども、合理化必ずしも事故をなくすることには通じないのですよ。これは、運輸大臣に、やはりそういう点よく国鉄の正副総裁等にも相談をして私は対処してもらわなければならぬと思う。しかも、人間がないかというと、人間はないわけじゃないのですね。米軍の予算削減によるところの駐留軍の要員の人たちの失業の問題もあるでしょう。この間の炭坑のああいう事故による大きな災害も起き、あるいはまた炭鉱合理化という問題もあって、失業者の問題もずいぶん社会的には大きな問題になっておるでしょう。人間が足りないから機械化をするということならば、これはある程度うなづけるけれども、現在の日本ではそうではないと思う。機械化必ずしも万全ではないわけですよ。しかも、その踏切道の場所によっては、せっかくチンチンが鳴っておったところで、これは交通する人が悪いと言ってしまえばそれまでだけれども、そこにおいても問題が相当あるのじゃないかと思う。先ほどお話もありましたように、複線、複々線というようなところでは、どうしたところで、やはりこれは人間の配置をしなければ、私はほんとうの事故防止にはならぬと思うのですよ。そういうことを私はやっぱり進めていかなければいけないのじゃないかと思う。ともすると、設備の改善をするからという名によって人を削ってしまう。こういうだけでは、立体交差なら別ですが、さもなければ、私はほんとうにやはり踏切道の事故をなくするということには必ずしも万全を期すということにはなっていかないのじゃないか。こういう点について、人の問題についてどう考えておるのか。あなた方としては、そういう設備を改善すれば、それでもう事故はなくなるのだ、こういう考え方でおるのかどうか。この点はひとつ運輸大臣、総裁から、ともにお答えをいただきたいと思う。
○国務大臣(綾部健太郎君) 機械が幾ら精巧になっても、それを使うのは人間でございますから、その限度を考えまして、適正なる処置をとるように私たちは指導していきたいと思っております。
○説明員(石田礼助君) お答えします。 国鉄としては、踏切問題において非常な損害を受けておる。人命尊重の点はもとよりでございますが、国鉄の利害関係からいっても、何とかしてこの問題を解決をしていかなければならぬところがあまりにも多い。一体全体、踏切の問題は、設備の問題もあり、人の問題もある。同時に、通行人の問題もある。トラックマンの問題もある。要するに、関係者それぞれがやっぱりその頭でいかなかった日には、いかなる設備をしたって問題にならぬ。とめてみたって、それを突破するトラックマンもある。これは、相澤さんの御心配はごもっともなのだが、またこれは経済、財政に関する問題でございますので、国鉄としては、もうどうしてもこれはやらなかったら危険千万だというところに対しては万難を排してもやる。だからして、三河島事故以来、この安全問題については、ほかのほうはあとにしても最善を尽しておるというのが現状でありますから、これは将来においても同じような態度でやっぱり進めなければならぬというふうに私は考えております。
○岡三郎君 私は、運輸大臣と総裁にあらためて聞きたいのですが、こういう大事故が勃発する、それで、国鉄総裁は事故の責任をとるばかりが能ではない、これに対する万全の措置をして事故防止に当たらなければならぬ、その趣旨はわかるわけですが、一体明確なる事故の原因がなくてこういうふうに大事故が起こる、これは、今後ともそういう危険性は十分にある。こういうことを指摘されておる現状において一々事故の責任はとりきれぬ、こういう御心境ではないかと思うのですが、国鉄が事故防止に対して万全の措置をとるにしても、びほう策にしかすぎぬということが総裁の答弁の内容からもうかがえるわけです。ということになると、人命尊重、人命を預かる当局の責任者として、一体こういう問題についてどう考えておるか。具体的に、この点をとくとお聞きしたいと思う。これは運輸大臣においてもそうだと思う。やはり責任というものの所在は明確にしなければならないと私は思うわけです。ただいたずらに、事故が起きたらやめろということでなくて、こういう点については、われわれ以上に総裁なり運輸大臣は深刻に考えられておると思うので、それに伴う具体的な措置について一、二、いま答弁内容としても伺ってきたわけですが、それでは許されないと思う。国の施策の上に沿って輸送力増強について邁進してきている、しかし、それとうらはらの安全という対策についてもやってきておる、しかし事故は不可避なのかどうか、こういう問題について、一体輸送の責任者としてどういうふうな心境を持っておられるのか。ひとつ運輸大臣と総裁に。まず総裁から。
○説明員(石田礼助君) 国鉄の大きな事故の根本原因はどこにあるかといえば、輸送力の不足ということにあると思う。要するに、輸送の需要の増加に伴うて国鉄の輸送力は増強していない。戦時中においてぶちこわれた国鉄、戦後においてろくすっぽ修繕をしない国鉄、それがようやく昭和三十二年になって初めてここに新鮮味を出して、第一次五カ年計画というものを立てて、そしてまず第一にぶちこわれたところを修理して、同時に余力があれば輸送力を増強して輸送の需要に対応しよう、こういうことできたのだ。ところが、日本の経済の発展というものは予想外のものがあって、とてもそんなことでは追いつけない。ここにおいて、国鉄というものは、第一次の五カ年計画を途中において変更して、第二次五カ年計画を作成して今日にきた。その一つは、いま申し上げた新幹線の建設である。これは、ようやく来年の七月一日に完成することになりました。第二次五カ年計画のごときは、五年のうち三年たったにかかわらず、わずかに四割しかやっておらない。あと六割というものは二年のうちにやらなければならない。要するに、根本問題は、輸送の需要に対して輸送力が足りない、これが大きな原因である。たとえば、この間の鶴見の問題のごとき、あそこで九百八十本列車が走っておる。この前の三河島のごときは、複線でもって一本百二十本というスタンダードに対して二百二十本も走っておる。こういうような非常にむずかしいダイヤのもとに国鉄というものは輸送に当たっておる。かるがゆえに、この問題を解決しない以上は、私は必ずまた大きな問題が起こると思う。ここにおいて、国鉄総裁の責任において、いま政府に必要な予算を要請しておるところで、それによって根本にこれを直さなければならない。しかし、それをするについては二、三年前の精算においても一兆六千億円かかる。それは日本の経済において許されない。それだからして、少なくともわれわれは、国鉄としては、東海道新幹線を来年予定どおりに完成するということのほかに、第二次五カ年計画を予定どおり三十九年と四十年の間に完成するということにひとつ予算の措置をとってもらいたい、こういうことをいま考えているのであります。 では、その後どうするか、こういうことにつきましては、私の考えとしては、ただこれは国鉄自体の頭でもって計画を立てたってだめだ。いわゆる国の計画として立てなければならない。その意味において、国鉄だけの考えでもって案を立てないで、運輸省、建設省、それから経済企画庁、ことに大蔵省というような関係省を入れて、総合的にひとつ案を立てて、作文にならないようにする。こういうようにひとつ根本的にメスを入れる以外には、単なるびほう策ではこれはだめだ、こういうことを私は考えて進んでおるのであります。
○国務大臣(綾部健太郎君) 日本の経済が異常な発達をして、すべての点においてアンバランスのところが起こったのは、これはもう否定することのできない事実でございます。国鉄においてもそうであります。それで、ただいま国鉄総裁が言いましたように、少なくとも人知の及ぶ限り、財政の許す限りにおいて計画を立てて、それが新五カ年計画となってあらわれておるのでございますから、私は、当面の問題としては、運輸大臣の責任においてこの新五カ年計画を年度内に推進すべく努力いたす所存でございます。それ以外につきましては、それは口で言うことはやさしいのですが、なかなか日本全体の経済、あるいは大きく申すならば、世界全体の経済にかんがみまして、最善を尽くすとお答え申す以外にお答えのしようがないと思います。
○岡三郎君 外航船舶の問題については、日本の経済上国際収支の問題でかなり時期的にはおくれたけれども、ようやく抜本的な対策に類する具体計画にいま入ってきております。国鉄の問題にしても、輸送力増強の問題について、経済の伸長の度合い、いろいろの角度から検討して、いま言ったような五カ年計画をつくられてきたけれども、現状においてあと短い期間に六割を消化しなければならぬ。非常な決意を必要とすると思うのです。こういう点についていま総裁が言われたように、そういう抜本的な問題にメスを入れるということになれば、やっぱし国の基本的な考え方というものを輸送の責任者として政府に進言して、幾らむちゃを言われてもそういうことはできぬというだけの腹ができてこなければだめだと思う。もっと端的に言えば、それだけのものを運ぶならば、これだけの財政投融資なり国にめんどうを見てもらわなければ、とても安全ということを考えたらできぬというだけの腹を持って強く対処してもらわなければ、予算がどうだこうだということを口先だけで言っても、できなかったら、そのとき総裁は、こういうことではわれわれとしては安全対策という面を見、人命尊重、国民のそういうふうな大きな課題をしょっている国鉄としては責任が持てぬと、それだけの腹、ございますか、総裁。
○説明員(石田礼助君) 岡さんの御質問、私はごもっとも千万だと思う。だから私は、大蔵省に三十九年度の予算査定を願うことにつきましては、要するに、これだけのことをやってもらわなければわれわれとしては責任を持てない、しかしてこれは国の財政の問題もありましょうからして、必ずしもこれが通らぬかもしれぬが、切るなら切るで、その責任において切って下さい、それによってもし事故が起きた場合は私が責任を負う、しかし責任は私が負うが、危険というものは依然として存在しておるということを強く頭に置いておいてくれということを書いたものを大蔵省に差し出してあります。実は、きのうは官房長官にもそのことを強く申しております。私としては、ぜひとも三兆円程度を使って根本的な輸送力増強をやりたいが、このような巨額の投資をすることは、日本の経済の現状から見て、いますぐといっても無理な問題と思うので、少なくとも目先の第二次五カ年計画を予定どおり完成するということに全力を傾ける必要があると考えている。そこで、三十九年度、四十年度において、ぜひとも政府においてもしかるべき予算上の配慮をしてもらわなければならぬということを強く主張しております。
○岡三郎君 前回において、ちょうど総裁が退院せられて自宅療養せられており、副総裁が出られたときにも、国鉄並びに運輸当局として、現在において国鉄の輸送力との関連においていろいろな問題があっても、これだけはやってもらわなければならぬというものをこの委員会にも出してもらいたい、一体どういう具体策と、予算的にどういう内容になっているのか、これをお願いして出してもらうことになっているので、やっぱりそういう点については、われわれも当然これは責任があるわけなんです。これは十分ひとつ大蔵省に対して運輸大臣の力強い援護のもとにやってもらわなければいかぬし、どうも綾部さんは御趣旨ごもっともだということでなかなかよくわかってくれるけれども、どこまで突っ走るか、今度の場合において、国鉄の事故を起こさないためには、少し運輸大臣が閣内において事故を起こすくらいの決意を持ってやらぬと、なかなか当初の目的は達成できぬと思う。そういう点で、私はここで、いまあらためて大臣から、こうしますということばを一々お聞きはしませんが、特に国鉄総裁だけの責任ではないと思うので、運輸大臣としても抜本的に、時期がおくれればおくれるほど私は問題が山積してくるというふうに考えるので、この点はひとつ特段にお願いしたいと思う。 これと関連して、とにかくいまの人口都市集中政策、産業においても、すべてがそうなんです。こういうものに対して、学園都市を地方に分散しろとか、官庁を地方に分散しろとか、あるいはその他中小企業の集団化とか、いろいろなことを言っているけれども、ほとんど遅々としてなかなか進行しない、筑波山の上をヘリコプターで飛んでみても、具体的に一体どこまでやる気があるのかどうか。とにかく新産業都市が全国的に政治的に動いているけれども、要するに、具体的ないまの人口集中的なこの方向というものが解消されない限りは、幾らまた安全対策をやっても、人間が一つのワクの中に必要以上の大量のものが入ってくれば、東海道新幹線ができたって、これは焼け石に水じゃないですか。結局は、今の政策のもとにおいては。ですから、私はそういうことを考えていった場合に、運輸省自体としても、それから国鉄自体としても、根本的な国策といいますか、国政に沿ってそういう進言とか、そういうものをやらぬといかぬと思う。最近において、こまかい問題だが、民衆駅というのが、新宿とか、あっちこっち、蒲田にもつくられておるけれども、そのまわりにデパートや何か一ぱいですね。あれではますます都心に人間を呼び集めて、商売ならいいけれども、ますます混乱する一方じゃないですか、あれは。これは総裁としてどういう考え方を持っているかね。民衆駅というのは名前はいいけれども、あれはデパートの変形したものですよ。そういうものがやたらととにかく都心に集中して、人をみんな呼び集めるということにおいて、そういうほうのことについてはのほほんとして、その送り迎えのほうで、汗かいておる。汗かいておるだけじゃなくて、心配でたまらぬ。こういうふうなことをやられておる。 それから一方において、運輸大臣もお答え願いたいのだが、私鉄自体の会社の経営ですね。経営について、私鉄は人を輸送するけれども、いまやそれがおもな商売じゃないわけですね。沿線の開発とか、あるいはそれに伴うところの多角的な経営とか、一体私鉄が安全輸送のためにどれだけ本来の仕事に金をかけてやっておるのか。これは、いまや私鉄は総合会社でして、もう実際としては、輸送というものはその中の一局部にしかすぎない。こういうふうにとれる面が非常に多いと思う。デパート会社になり、あるいは土地会社になり、観光会社になり、こういうふうな点で、そういう面においてはよくもまあ金が回るなというふうに考えるわけだ。これは、根本的ないまの私鉄の安全対策についても、一体どういうふうに指導せられておるのか、私はわからぬと思う。ただ、政府がみずから金を出すばかりが能じゃないので、そういう会社全体の本来の使命というか、そういうものに立ち返って、抜本的にやはり事業内容というものを検討する指導というものがなされなければ私はいけないのではないか、こういうふうに思うのですが、これは運輸大臣どうですか。 それから国鉄のターミナル、民衆駅、そういった問題について、これは一部分の問題だが、ひとつお答え願いたいと思います。
○国務大臣(綾部健太郎君) 岡委員の仰せになるように、私鉄の経営が、やはり多数の人を安全に輸送するために、それだけでやっておったのでは安全輸送に対する設備の資金のルートがないから、したがって、そういうおそらくは経営をするんだろうと思います。がしかし、それは本末転倒の議論でございまして、やはり私鉄は、運輸安全、輸送安全という点に主力を置いて経営するべく私は指導していきたいと考えております。しかし、やはり自由経済の今日におきましては、それが両立するようなぐあいにやらなければいかぬと思うのですが、ややともすれば資金を生み出すための手段のほうへ力を入れ過ぎている観があることは、岡委員と同感であります。以後私も、運輸機関の重要なる使命にかんがみまして、そのほうへ主力を注ぐように指導もし、鞭撻もしていきたいと、かように考えております。
○説明員(石田礼助君) 岡さんの御質問に対してお答えいたします。 この駅のターミナルの問題、実は、新宿の駅のターミナルの問題につきましては、私が就任前にきまったことでありまして、私の責任においてやったわけではありませんですが、ただ問題は、東京のような狭いところでは、どうしたって、やはりもう立体的に発展していくより方法がないということで、せっかくあすこに建つなら、下を駅に利用することもできるし、じゃまにはならぬからひとつ土地を利用しようということで私はきたと思うのであります。実はこの問題については、たとえば赤羽駅のごときは、あの小さな駅のわきにとにかく二万の集団アパートができている、二年の間に。そういうことで、これは単に国鉄だけではない。国全体がこの問題をコントロールして下さらなかったらいかんともすることができない。たとえば神戸から先、あんた行ってごらんになったかしらぬが、ずっと集団ができている。これはたいへんなことなんです。これの一体輸送をどうするか。大きな問題だ。これにつきまして、ひとつ参議院なり衆議院なりにおいてこの根本問題をきめていただかぬ限りにおいては、国鉄としてはいかんともすることができない。 それからさっき国鉄の輸送の増強の問題についてお答えしたのですが、輸送の増強問題は即予算の問題にからんでくる。御承知のとおり、この国鉄の予算の作成につきましては、いままではどうもパッサブルの予算、政府の役人の顔を見て、通りそうな予算をつくるということが、今日国鉄輸送の増強がおくれた私はゆえんだろうと思う。こんなことは、いやしくも国鉄の責任じゃない。だからして、私は要求するものは遠慮することなく要求しろ、切るものは切る人の責任で切らしたらいいということで、三十九年度の予算におきましては、さっき申し上げたように、少なくとも輸送力の増強については、とにかく第二次五カ年計画というものを三十九年度、四十年度において完成するという意味において遠慮なく数字を要求しているのでありまして、ぜひひとつ、これは皆さんのお力によってパスするようにお願いしたいと思っているのであります。
○相澤重明君 いま国鉄総裁からは力強いお答えがあったわけですが、ここで私は、運輸大臣にやはり聞いておきたいのですが、運輸行政というものは非常に広範にわたっておるわけですね。戦前の鉄道省という時代とはたいへん違っておるわけですよ。私は、先ほどから運輸大臣なり、あるいは石田総裁がお答えになっておるような考えでいくなら、むしろそういう総合交通政策を、しかもその重点である国鉄というものを直さなければいかぬということになれば、いまのような形でいいかと言えば、私はやはり行政のあり方についても再検討する時期ではないか。率直に言うならば、いわゆる交通省とも言うべき専任省を設けても、積極的な施策を推進をする必要があるのではないだろうか、こう考えるのですけれども、これはまあもちろん国の全般の問題でありますから、いろいろな党の立場もあるでしょうし、行政上のお考えもあると思うのですが、今日のこの交通行政にメスを入れるということになれば、よほど決意を新たにして、そういう合うような行政を進めるようにしなければ私はできないと思うのです。これは八方美人的な、あっちもよくし、こっちもよくするというようなことを言っておったら、私は、いまの運輸省のあり方では、ほんとうの抜本的な問題解決にはならないのではないか、こういうふうに考えているのですが、これは担当の運輸大臣ですから、なかなか自分のポストのことをどうということも問題があるかもしれませんけれども、ひとつ運輸大臣のいままでやってきた考えから言って、また、あなたの御答弁からして、どうお考えになるか。国鉄総裁は、あなたは総裁で、結局は閣議にも出られないし、実際には運輸大臣を通じて予算の説明もする。国会に出たところで、あなたは結局は運輸大臣の補助役と、そういうことになれば、池田内閣が幾ら閣議でそういうふうに言ったところで、実際には抜本的な対策はつくれない。先ほども御答弁いただいたように、やりたいことはうんとあるけれども、実際は予算の範囲内になる。予算の範囲内とは何だ。各省にうまくやられていることだ。こういうことになってしまうのではないかと思う。こういう点で、専任省の、根本的な考え方を盛った交通政策というものを進めていくお考えはないかどうか。ひとつ大臣並びに総裁から聞いておきたい。
○国務大臣(綾部健太郎君) 交通省の実際の仕事を運輸省が現在やっている。それが、名を交通省と変えたからといって、それが変わるわけのものではないと私は思います。万全を尽くすという以外に申し上げる方法はございません。
○大倉精一君 きょうは資料だけを要求させてもらいます。総裁の答弁、私は非常に力強く承っておったのですけれども、そういう遠大な構想とともに、やはり当面やらなければならない重要な問題がたくさんあると思うのです。そういう問題については、また後にいろいろお尋ねをすることにして、きょうは資料だけ要求します。 第一番には、列車運転の運転密度ですね。配車密度の推移について、しろうとにもわかるように、いろいろな数字のあらわし方があるのだろうと思うのですけれども、たとえば主要幹線における密度、あるいは全体の密度、こういうものを、わかるような形で、ひとつ推移をお出し願いたい。それを客車と貨車と分けて。 それから次には、国鉄職員の人員の推移ですね。これは、この列車密度の推移の年次に見合った推移をお出し願いたい。特にその中で、乗務員とか、あるいは保安要員とみなされる部分の人員の推移。 それから修繕費ですね。修繕費の予算等の実績、その推移をひとつお聞かせ願いたい。大体そういうものの資料をひとつお出し願いたいと思うのです。できますか。
○説明員(石田礼助君) ダイヤの問題などということは、これは専門的なことにわたりますので、私からはちょっと説明困難かと存じますので、専門家をして説明させます。 それからまた、人員の推移ということについては、これはごもっともな質問だと私は思うのです。これもひとつ職員局長なり何なりから説明させます。 それからまた、修繕費の問題ですが、これもやはり専門家にお答えさせます。こういうことで御了承願います。
○岡三郎君 先ほどの答弁で、総裁が言われたように、要求するものは要求する、切られるのは向こうの責任であると、その点もちょっと引っかかる問題があると思います。出すものは出したけれども、削るのはほかの責任で削るといったら、これは無責任になりますから、最小限度これだけは取らなければ、枕木を枕にして死ぬばかりが能じゃないんですから。そんなことは私が言うまでもないことですけれども、削られれば、それは向こうの責任でというようなことを言っていないで、削られぬようにやってもらうこと。これは今後具体的にやりたいと思うから、これからここまでは死守するということでやってもらって、そうしてそれだけの具体的な国鉄輸送についての安全体制、実行計画が生まれるということで、具体的にあとでぜひ聞きたいのは、ただやたら向こうから削られて、向こうの責任だからしかたがない、じゃ、これは国民は済まされぬことと思う。そういうことですから、その点はっきりひとつ申し上げておきます。
○説明員(石田礼助君) まず第一に、われわれは、自分の責任を果たすために必要とする予算というものは遠慮なく要求する、これが第一。ところが、これに対しては、やはり政府のほうの財政計画もありましょうし、はたまたわれわれの予算が通らないことがあるかもしれぬ。通らない場合におきましては、削られた予算の範囲内において最善を尽くす。また、この予算を出した以上は、政府当局、ことにあなた方によく説明して、われわれの必要度をよく御理解願って御援助願う。こういうことで、出してそのままあとはもうどうでもいいということじゃ決してないので、パスするべく最善の力を尽くすべきことはもちろんのことでございます。これは、どうぞその点は御了承願いたい。
○相澤重明君 最後に。それは、国電鶴見事故による被災者に対する補償、ことに救援の問題なんです。これは、現在どういうふうに進んでいるんですか。私は、特にその中で総裁に聞いてもらいたいのは、一家の柱を失った人たち、奥さんたちですね。やはりこれではもうやっていかれないから、子供を育てるためにも就職をしたい、こういう人があるわけです。具体的に、国鉄としては、事故が起きた直後から非常に多くの人を派遣してそういう手続きをとっているんですが、しかし、単に時間が延びてしまえば、人のうわさも七十五日ということで、なくなってしまうということではないと私は思うんです。そういう問題で、補償の説明があったかもしれませんけれども、私は、特に御主人をなくした人たちが非常なショックに打たれておりますけれども、むしろ、自分はかわいい子供のためには積極的に働いても将来の生活設計をしたい、こういうようなことを言われているんです。私自身もそういうことを聞いているわけなんです。そうして、きのうも運輸委員長にも、また国鉄副総裁にも、横浜の地におけるこれらの被災者の、いわゆる被害を受けた人たちを含んだ会社の人たち、あるいは遺族の人たち、こういう人たちが対策委員会等をつくって、そうして、いまこれらの救援問題をはじめとして、そういう国鉄に対する諸要求というものが私はあると思うんです。そういう点について、総裁としては一体どういうふうにお考えになっているか。この際ひとつ明らかにしておいてもらいたい、そう思うんです。それでないというと、事故に対して単に金が幾らだという問題だけでは、私は、この問題は解決ができない問題だと、こう思うので、所信をひとつ発表してもらいたい。
○説明員(磯崎叡君) ただいまの御質問でございますが、現在負傷者並びになくなった方に対する弔慰金その他について、各御家庭を回りまして、いろいろな事柄を調べさしていただいておりますが、非常に皆さん方千差万別で、一律にまいりませんし、非常に大きな調査を現在やっている次第でございます。これは、それが片づき次第、前回岡先生から御質問がございましたとおり、各御遺族といろいろ個々にお話しいたしますが、ただいま御質問のように、ぜひ自分が働きたいとおっしゃる方のために、実は東京鉄道局の中に援護相談所を特につくりまして、そこで具体的に、弘済会の売店だとか、あるいはその他なるべく御自分のうちから通えるようなところで適当なお仕事をさがすようなふうにいたしておりまして、各御家庭に一人ずつ連絡員というものをつけてございまして、その連絡員から具体的にお話を伺った上で、できるだけ御就職のあっせん、奥さんなり、あるいはもううちの子供が大きくなったから国鉄でとってくれというようなお話の方には——もうすでに来年高校卒の話も出ている方もございますので、そういった、私どもの持っているありとあらゆる力で多角的な御援護を行なってまいりたい、こういうふうに考えております。
○相澤重明君 ぜひこの人事の問題については、少なくとも家庭が、生活設計が破壊されて再出発ですから、万全な対策をひとつつくってもらいたい、そういうことを私は要望しておきます。 それから、運輸大臣にひとつ聞いておきたいのは、国鉄総裁は、事故が起きた直後に、地元のこの事故の現場に非常に協力をされた人に感謝の意なり、あるいは寸志を出したと思うのです。それから神奈川県においても知事が、また横浜においても飛鳥田市長が、その関係の団体、個人にまで、この協力をしていただいたことに対して感謝状なり表彰をしておる。運輸大臣はこういう問題についてはどういうふうにしたのか。前回あるいはお話があったかどうかしりませんが、私は、少なくとも三池炭鉱の問題なり、あるいは国鉄鶴見の事故の問題は、あれほど世間をびっくりさした問題です。しかも、地元の人たちは寝ずに協力をしたわけですよ。そういう団体や個人に対して、最高の責任者である運輸大臣がどうやったのか。これはひとつ、あなたの事後の処置の最終的な問題としてお聞きをしておきたい。
○国務大臣(綾部健太郎君) それぞれの、事故の現場に私は参りまして、その付近の人々にはつぶさにお礼を申しました。それから一番早く行って非常に助けていただきました自衛隊に対しましては、防衛庁長官を通じて閣議の席で話をし、また、消防その他については、自治大臣を通じて感謝の意を表しておきました。各個につきましてはまだやっておりませんが、先例等によりまして、できるだけ行ないたいと思います。
○相澤重明君 私は、今のお話で、それぞれの責任省を通じてあなたは感謝の意を表したというのですが、前に東洋化工の爆発のときに、当時通産大臣の池田さんに、監督官が三人もないので、そういう十分な監督ができなかったということを反省をして、それでしかも、たとえば横浜の金沢の消防署員が身を挺して四十トン以上も残っている火薬爆発を阻止した。そのことに対して、自治大臣なりあるいは消防総監からいわゆる感謝状を贈呈をしているわけです。ですから、それは自治大臣を通じてということで、自治大臣がやればいいけれども、私は、あなたがただ口でもってひとつやっておいてくれと言うだけじゃいかぬと思うのです。自衛隊のほうは防衛長官にやらしたというお話でありますが、私は、少なくとも国鉄総裁なり、あるいは神奈川県知事なり、横浜市長なりが、それぞれがほんとにあのときの御苦労というものを感謝するという気持でやっているので、少なくとも運輸大臣もやはりそのくらいの気持があっていい。あなた自身が出したらどうなんですか、あるいは池田総理自身が出したらどうなんですか。それくらいの——地元に協力を願います、あとは口でどうも御苦労さまでしたというだけでは、私はやはりほんとの感謝の意にはならぬと思う。そういうことを私は申し上げておきますから、ひとつ運輸大臣のしかるべく善処方を要望して、きょうは終わります。
○国務大臣(綾部健太郎君) 了承いたしました。
○吉田忠三郎君 同僚議員からそれぞれの質問がございましたから、きょうは私は質問をやめますけれども、この際資料を求めておきたいと思うのです。 それは、第一の資料は、国鉄が公共企業体に性格が変わって以降の各年次別の予算要求に対する最終査定額というものを出してもらいたい。 それから二つ目は、国会で予算が通過した決定額、その決定額に対する保安対策費の比率を出してもらいたい。これが第二。 第三は、市町村、つまり、地方自治団体が受益者負担として踏切などなどによる保安に関係いたします経費をかなり負担しておりますから、でき得れば、これをトータルとして出していただきたい。 この三つ、以上お願いしておきます。
○説明員(広瀬真一君) ただいまの資料、なるべく早く調製して提出いたします。
○委員長(米田正文君) 本件につきましては、本日はこの程度といたします。速記中止。 〔速記中止〕
○委員長(米田正文君) 速記を起こして。 本日は、これにて散会いたします。 午後一時二十七分散会