P政策ポータルPOLICY PORTALウォッチ
44回国会参議院1963/11/30

運輸委員会 閉会後第3号

発言数
128
登壇者
12
会派数
3
開催日
1963/11/30

会議録

米田正文自由民主党

○委員長(米田正文君) ただいまから委員会を開会いたします。  初めに委員の異動について御報告いたします。十一月二十七日付をもって、委員大和与一君が辞任され、その補欠として小酒井義男君が委員に選任せられました。

米田正文自由民主党

○委員長(米田正文君) 前回に引き続き、運輸事情等に関する調査を議題といたします。  まず、磯崎副総裁から、鶴見事故その後の経過について、並びにその後起きた事故等についての経過を御報告願います。

吉田忠三郎日本社会党

○吉田忠三郎君 鶴見の事故についての緊急の委員会が十二日の日に招集されたことになっております。そこで、そのときは委員会が何名で成立したか、ちょっと委員長にこの際伺っておきたいと思います。十二日の委員会は何名で構成して緊急委員会が招集されたか。

米田正文自由民主党

○委員長(米田正文君) その当日の出席者は十二名でございます。

吉田忠三郎日本社会党

○吉田忠三郎君 事が非常に重要な問題だけに、私は委員長としては緊急委員会を招集したものだと思うのです。われわれも委員の一人として当然のことだと思いますけれども、私はこの際委員会招集の手続について委員長に伺っておきたいと思います。この際委員長の見解を明らかにしていただきたい、こう思うのでございます。われわれ委員にはどういう手続をもって招集の告知、通知をしたか、それが第一です。

米田正文自由民主党

○委員長(米田正文君) 御承知のように、あの事故が九日の晩に起きまして、それから翌日私ども知ったわけですが、この事故は非常に重大な不安感を国民に与えたことでもあり、非常に深刻な問題として、委員会を開いて事情を聞き、その対策について急ぎ促進するというような趣旨で、私は東京に帰りまして委員部と相談をいたしたのですが、そのときに社会党からも委員会を至急に開くようにという申し入れがありました。それで、それならば十二日に開こうということで、開く手続を事務局に命じまして、手続をした次第であります。

吉田忠三郎日本社会党

○吉田忠三郎君 社会党の、緊急に委員会を開くべきだ、こういう申し入れを、私は当然だと思うのです。ただ、当然であって、あなたがそこで委員長ということで緊急に委員会を開く、こういう方針がきまった時間は一体何時ごろですか。

米田正文自由民主党

○委員長(米田正文君) それは、十一日に私は東京に帰ってきましたから、十一日の午後四時か五時ごろです。

吉田忠三郎日本社会党

○吉田忠三郎君 四時か五時に決定しているのですね。

米田正文自由民主党

○委員長(米田正文君) ええそうです。

吉田忠三郎日本社会党

○吉田忠三郎君 そうしますと、この際あなたに聞いておきたいことは、私のところに来た電報は、十一日の発信が午後一時三十七分、札幌の電報局で受信したのが午後二時二十一分、で、翌日の、この電文は、十二日の日十時から国鉄の事故についての緊急の委員会を招集する、あなたの名前になっている。そこで、私の自宅で私が受け取ったのは午後の四時です。十一日の夜です。十二日の十時に一体私が出席できると思いますか。しかも、あなたは午後五時にそのことを決定したというが、そうするとこれはにせの電報ということになる。まずこういう点どうですか。

米田正文自由民主党

○委員長(米田正文君) 私はその電報のことはよく知らなかったのですが、要するに、当時は緊急の事態ですし、それからちょうど選挙の最中でもあって、おそらく全員が集まるということはむずかしいであろうという御意見も皆さんにございました。ございましたけれども、まあしかしできるだけ多くの人に集まっていただいて委員会を開催しようじゃないかという御意見が非常に強くありまして、それで、おそらく全員の集合はむずかしいであろうけれども、都合のできる人だけでも至急に集まろうというようなことでしたから、まあおそらく私は、あなたのように特殊の事情で北海道におられたりした方には、その連絡も十分徹底をし、必ず出席をし得るというような手配にまで十分いかなかったのかもしれません。私どもそういう心配をしておったのですが、そしてなかなか本人に直接連絡のつかないようなこともありましたから、そういう心配をしておった点ですが、これは非常に緊急の事態でしたからそういうことがございましたが、私としてはそういうことのひとつないように、どういう緊急事態でも全員集まれるようなことを私どもとしては考えておりますので、今後もぜひそういうようにいたしたいと思っております。

吉田忠三郎日本社会党

○吉田忠三郎君 どうもあなたの説明を聞いていると、何を言っているのかさっぱり私には理解いかぬ。なぜかというと、あなたは五時にそういうことを決定した。電報があなたの名前ですでに一時三十七分に打たれている。緊急であるということは、われわれも当然どこにいようともその必要性は認めるし、社会党の、重大な問題なんですから、緊急にやれという要求も当然ですから、そのことは認める。ただ、あなたは運輸委員会を掌握していく責任ある委員長ですから、もう少し私は事務的に、手続的に慎重であればあるほど、配慮してもらいたいと思う。まず、一体電報そのものはだれが出し――それはあなたは知らないことになるわけですよ、そういうことでしょう。まず一つは、一時三十七分に打っているのですから、あなたが五時に決定される前に打っているということが一つですね。それから今度は逆に、一時三十七分に当然そういうことが緊急であるということで決定することを私は認めたとしても、われわれが受け取ったのは四時なんだ。しかも緊急で重大な問題であるということになれば、私は別段運輸大臣の言葉にあやかるわけではないけれども、私も運輸委員会には精励恪勤の一人ですよ。出る意思があっても、これは一体出れますか、何で北海道からこんなことで。一日少なくとも委員会を延ばしても全員で、あなたの、いま緊急必要である、社会的に不安を与える重大問題であるというならば、そういう措置をなぜとらないか、まずそこを私は一つ聞いておきたい。

米田正文自由民主党

○委員長(米田正文君) その電報のことは、先ほども申し上げましたが、私はその電報については知りませんでした。しかし、おそらく想像するに、事務局としてそうなるであろうという前提であるいは事前にやられておったのではないかと思うのですが、私はそれは知りませんでしたけれども、しかし、最後決定したのは十一日の夕刻ですから、それからの手配ですから、十分に個人に対する通知が届き、そうしてどうしても当然こちらに出席できるというようなことができないような方があるいはあるのじゃないかという私は心配をしておったのです。それは、選挙中のことですから、各地を回られている方が非常に多いのですから、そういう事態になったと思うのです。これは、その緊急事態と選挙という事態とが二つ一緒になって、非常にまあ集合の悪い、条件の悪いときに当たった特別の場合ですから、ひとつ……。

吉田忠三郎日本社会党

○吉田忠三郎君 条件は悪くないですよ。委員長、選挙ということと事人命とどっちをあなたは重く考えているのですか。そういう条件が悪いというけれども、条件は悪くないのです。私も四時にちゃんとこれを受け取っているのですから、あなたが最初におっしゃるように、緊急重要な問題とするならば、それぞれの議員のところに、あるいはそれぞれの委員のところに、電話があるはずなんです。しかも、それほど重要なことを理事会できめる以前に電報を打っているということであれば、当然電話で連絡したほうが早いじゃないですか。電報で打って、本人の手元に渡るまでには約三時間かかっている。おそらく電話であるならば私は出席できたかもしれません、飛行機で飛べば。そういう措置をあなた選挙区には配慮されていないじゃないですか。しかも、本人は出る意思があるのです。この委員会には欠席ということになるんでしょう。あなたその責任は一体どうとるのですか。

米田正文自由民主党

○委員長(米田正文君) 私は、先ほど来から申し上げますように、極力手配したつもりですけれども、そういう点がありましたら、今後なお十分ひとつ配慮いたすことにいたします。

吉田忠三郎日本社会党

○吉田忠三郎君 配慮などというなまぬるいものではないですよ、これは。ですから、自今、こういう手続については、当然、あなたの知らざる電報だということなんですが、まず事務的にこういうことのないように、自今、こういう緊急だからといっても、出席のでき得ないような連絡不十分なかっこうでやらないということで、今回できたことについては、あなた陳謝しなさい。遺憾の意を表しなさい。しかも、条件が悪いといっても、私だけではない。他の委員にも、こういう関係のあるものがあります。私は電報の控えを持っておりますけれども、電報さえ受け取っていない人もある。こういう点について、あなたは遺憾の意を表しなさい、私は出る意思があったけれども、物理的に、時間的にこれは出れない。

米田正文自由民主党

○委員長(米田正文君) 特に吉田委員は、国鉄に関して十分な経験も持ち、非常な知識を持っておられる方だから、おそらくこれに御出席になって御意見を述べられる気持が非常に強かったろうと、私も十分わかります。今後については十分注意をしてまいりますから、ひとつ今回の分は御了承おき願います。

小酒井義男日本社会党

○小酒井義男君 実は私のところには電報は来ていないのです。朝新聞を見て、運輸委員会が正式に開かれるということを知ったので、さっそく電話したのですが、そのころには問に合わぬということですね。吉田君は特殊な事情で北海道におるのではなしに、北海道が選挙区なんですよ。選挙区に帰っておるのに、特殊な事情で来れぬ人だと、そういう考え方は、私はおかしいと思う。それから、委員長が知らぬうちに電報を打ったということになると、これは委員会として、委員会の権威に――大げさに言えば権威の問題ですよ。そういうことをだれがやったのですか、電報を打ったのは。これは明らかにしておいてもらいたい。

米田正文自由民主党

○委員長(米田正文君) 私、この問題については、あとで十分事務当局とも話をしまして、今後こういう事態の起きないように十分いたしたいと思っております。  それから、私が先ほど特殊事態と申しましたのは、吉田君のケースを申し上げているのではない、全体についてということで申し上げたので、その点ひとつ御了承願います。

磯崎叡日本国有鉄道副総裁

○説明員(磯崎叡君) 総裁が過日けがをいたしまして、退院はいたしましたが、まだ安静中でございますので、たいへん申しわけございませんが、私からかわりまして前回の運輸委員会以後のことについて御報告申し上げたいと思います。  まず第一に、事故の死傷者の皆さん方に対する措置でございます。前回の委員会におきまして、当委員会の御決議を拝聴いたしまして、その御決議に沿って措置すべく、今日まで万遺憾なきを期しております。簡単に経過だけを申し上げます。とりあえずの弔問等につきましては前回御報告申し上げましたので、それ以後のことにつきまして申し上げますと、十一月十五日がちょうど初七日に当たりましたので、御遺族を訪問いたしましてお供物を差し上げ、十一月二十二日に鶴見の総持寺におきまして合同慰霊の法要を行なわさせていただきたいという御了承を得たわけでございます。それによりまして、十一月二十二日に、御承知のとおり、鶴見の総持寺におきまして慰霊法要を行なったわけでございますが、その前に、十一月十九、二十日の二日間におきまして、合同慰霊祭の正式な御案内を兼ねまして、私以下本社の幹部が、百六十名の御遺族のお宅を御訪問申し上げまして、親しく御弔問させていただきました。また、数人の遭難者を出しましたおもな職場、日本鋼管、東芝、勧銀、日立、美須興業等につきましては、十一月十八日から総裁代理を執行しておわびを申し上げたのであります。また、負傷者に対します措置といたしましては、過般申し上げましたように、とりあえずのお見舞い金を差し上げました。その後十一月二十五日に、本社の幹部が総裁の代理として見舞い金を持って各病院のお見舞いに参上いたしました。また、その中に生活困窮のために慰謝金の内払いをしてほしいという負傷者もございましたので、月収一カ月程度の内払いをさせていただいております。なお、今後の、慰謝金と申しますか、弔慰金の支払いの件でございますが、現在では各管理局からその方面の専門家を集めまして、あまり早くこの問題を、遺族のお涙のかわかぬうちに伺うのも失礼でございますので、大体二七日を過ぎたあとから、すなわち合同慰霊祭の過ぎましたあとに各お宅に参上いたしまして、個人の収入の調べ、あるいは非常にいろいろ戸籍の関係が複雑になりまして、後々いろいろ問題が起こることなどもございますし、また御家庭の事情も非常に千差万別でございますので、御家庭の事情等を伺いまして、現在その調査をさせていただいておる最中でございます。前回の当委員会の御決議にもございましたとおり、なるべく早く調査を完了いたしまして、各御遺族と具体的なお話に入りたいというふうに思っておりますが、何分にも非常に被害者の数が多うございまして、収入の調査などは非常にむずかしい点もございますので、若干の日にちがかかるかというふうに考えております。  できるだけ早く一件でも二件でもお話し合いに入りたいというふうに考えておるわけでございます。また、負傷者に対する損害賠償につきましても、全治または治療が済み次第逐次話を進めてまいりまして、なお長期にわたる入院者につきましては、慰謝金の先ほど申しましたような内払いも行ないたいというふうに考えております。  次に、事故の原因の調査でございます。事故原因の調査につきましては、過般の当委員会で総裁から申し上げましたとおり、技師長を委員長とした技術調査委員会を設置いたしまして、今日までに四回の会合と二回の実地試験を行なっております。全般的な原因の究明が確定するまでにはなお若干の時日が必要だというふうにも思われますので、とりあえずの措置といたしまして、第三回の委員会におきまして――これは十一月二十日でございますが、次の数項目を決定いたしまして、これだけをとりあえず至急にやる、全般的な原因の究明と並行してやりたいというふうに思いまして、以下の六項目につきまして至急措置をしたわけでございます。これは護輪軌条と申しますか、非常にこまかいことになって恐縮でございますが、護輪軌条をふやすこと。それからカーブの区間に油を塗る機械がございますが、これをもっとふやすこと。それから踏切における防護スイッチをふやすこと。それから信号炎管が、現在車掌、機関士が手でもってつけるようになっておりますが、それを車の中に装備いたしまして、ちょうどピストルのようなかっこうで、車の中ですぐ炎管の装てんができるようにしたい。これはもう試作品ができまして、そういった車両にじかにつけます信号炎管を今後装備することになっております。それから貨車の重量が、特に二軸車におきましては、前軸と後軸、あるいは右の車輪と左の車輪、貨車の重量が片寄ることが往々にしてございます。それを測定する装置を、現在新鶴見に一カ所ございますが、これをもっと全国の主要な操車場につけるということ。それから最後は複線区間のいわゆる無人踏切でございます、複線区間の無人踏切を何とかやめたいということで、現在まだ複線区間に三千五百カ所ぐらいの無人踏切がございますが、その中で廃止あるいは人だけが通るようにするという、いわゆる交通規制と申しますか、交通規制すべきものはする、それから警報機をつけるべきものはつけるというふうにはっきりいたしまして、そして、これは私どもの考えでございますが、警察庁、自治省あるいは建設省等々と至急打ち合わせいたしまして、できれば政府の御方針としてやっていくというふうなところまで持っていっていただきたいということで、現在関係の各省と折衝中でございますが、いわゆる複線区間の無人踏切におきましては、外からの衝撃によりましてやはり同じような結果が起こり得る可能性がないとは申せませんので、せめて複線区間の無人踏切だけは最小限一年以内に全廃いたしたいということを頭に置きまして今後やってまいりたい。今年度の計画は、おかげさまで二千五百カ所ぐらい全国でつけましたが、さらにメーカーの能力あり次第またこれをふやすというふうにしたいというふうに考えております。これは今回の事故と必ずしも直接関係はございませんが、いずれにいたしましても多少でも関連のあり得るということをいろいろと拾いまして、たいへんこまかいことでございますが、とりあえず実施することといたしたのでございますが、さらに十一月二十六日には、大井工場の中におきまして、やはり主として貨車の性能を中心にいたしました現車の実験を行ないました。その前に、順序が逆になって恐縮でございますが、十一月十八日、十九日の二日間に、事故現場等におきまして、これはテレビ等にも出ましたが、現実の列車の走行試験をやったわけでございます。さらに今後、先ほどの大宮工場の中の線路は直線でございますので、必ずしも過般の事故の現場の状況と同じでございませんので、ごく最近の機会におきまして、東北線付近の塩釜線というのがございますが、そこに現場の貨物線と同じようなカーブの線がございますので、そこでもう一ぺんこういった二軸型の貨車の性能を中心とした試験をいたしたいというふうに考えておる次第でございます。これらの詳細につきまして、もし御要求がございますれば、担当の川上常務理事が参っておりますので、後ほど詳細に御説明することといたします。  以上が、鶴見事故発生後今日に至るまでの死傷者に対する措置と、事故原因究明と、この二点を中心として御報告申し上げた次第であります。  さらに、御要求のその後の事故でございますが、ちょうど前回の委員会の前日、山陽線におきまして、山陽線の本由良、厚東という二つの駅の間で列車の衝突がございました。これはちょうどやはり、鶴見事故の関係で、相当ダイヤが乱れておりまして、その乱れておりましたところに、「みずほ」という特急に対しまして、「あさかぜ」という特急が追突をいたしたのでございます。これは今の状況では、「あさかぜ」の機関士の制動時期の誤りではないかというふうに見ておりますが、まだ詳細に検討は済んでおりません。  それからもう一つは、去る十一月二十八日に、北陸線の早月という、これは駅ではございませんが、信号所でございます。ここにおきまして、六百五十列車と申します貨物列車が、これも速度節制を誤りまして、貨車が一両脱線いたしました。それに逆な方向から参りました貨物列車が接触いたしまして、機関車を小破したという事故でございます。これも、まだ具体的な事故原因等につきましては、究明が済んでおりませんので、いずれにいたしましても、鶴見事故の後、こういった種類の事故がなお発生しているということは、まことに遺憾残念千万でございます。  さらにもう一件、これは山陽本線におきまして、岩国付近におきまして耕うん機が特急に衝突をいたしまして、そうして特急が相当長時間とまったという例がございます。これは踏切事故でございます。  こういった各種の事故がなおあとを断たない点は、たいへん遺憾に存じておりますが、各現場におきましても、何とか事故を撲滅しなくちゃいかぬということで、目下懸命な努力をいたしておりますし、私どもといたしましても、できるだけの措置をいたしたいというふうに思っております。たいへん申しわけないことと存じます。  以上、簡単でございますが、御報告いたします。

小酒井義男日本社会党

○小酒井義男君 事故の私は内容についてお尋ねをしませんが、時期的に来年度の予算の編成期に入っているわけなんですが、輸送の安全性を国鉄が責任が持てるというぎりぎりの私は予算要求はやられる心がまえであろうと思うのですが、それは予算編成までにその作業が進められるかどうか、その点はどうなんですか。

磯崎叡日本国有鉄道副総裁

○説明員(磯崎叡君) ただいまの御質問の点が、実は今私ども一番、何とまいますか、心を配っている点でございますが、過般総裁も新聞紙上で公にいたしましたように、今まではとかく、もうどうせ予算取れないのだというような感じでもって、半分あきらめのような予算要求をしていた傾向がないとも言えません。これは、私どもも担当者の一人として、皆無であったとは申されませんが、今回こういった大きな不祥事を惹起いたしまして、やはりいろいろな角度から、もう少し国鉄に金をいただかなければ困るということも、各方面からも言われておりますし、また部内的にもいろいろ御要求しなければならない点がございます。大体におきまして、先ほど申しましたようなこまかいことは、予算としてはそれほどの予算ではございませんが、やはり根本的には、もう少し一つの線路を走る列車の数を減らすということ。結局、なるべく単線を複線化する、あるいは複線で密度の高いところを複々線化するというやはり根本的な措置をとっていただかない限り、なかなかむずかしい点がございまして、先ほど申し上げましたようなこまかいことは、これはたいしたことではございませんが、やはり根本的には線路をふやすということに、大きな要素があるというふうに考えられますので、その点につきましては、現実の問題といたしまして、現在進めておりまする第二次五カ年計画をできるだけ予定どおり完遂したいということを主眼にいたしまして、同時に、たとえば東海道新幹線でも、あれができますれば現在の東海道線から約数十本の列車が新幹線に移る、それだけ東海道のほうはすいてくるということにもなりますので、そういったあれが線路増設の一番大きな形でございますが、それと同じようなことを各地におきまして、現在やはり問題になっております東北線とか、北陸線とか、あるいは鹿児島本線、日豊線等につきまして、極力線路増設を早くいたしたい。と同時に、今までの、去年の三河島事故のあとの保安設備の増強につきましては、おかげさまで着着と進んでおりますが、これの実施をもう一歩テンポを早めてまいりたいということを主眼といたしまして、現在予算の要求をそういった角度から見直すべく、再検討と申しますか、もう一ぺん積み上げのし直しをしているところでございます。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 報告はまだあるんじゃないですか。第一番の事故の脱線転覆ばかりじゃなくて、その後において、レールの亀裂等々、こういった問題たくさんありますね。これもひとつ報告してもらいたい。それから北陸線の貨車の脱線転覆ですね。原因がわからないという話ですが、大体わかっておると思いますが、この原因についてもう少し報告してもらいたい。それから、大臣のほうで特別監査を命じられた、その結果はどうなっているか、これをひとつ。

磯崎叡日本国有鉄道副総裁

○説明員(磯崎叡君) その後の、ただいま大倉先生の御質問の軌条折損につきましては、ちょっとこまかい資料を持ってまいりませんでしたので、すぐ取り寄せまして御報告いたします。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 何回ぐらいありましたか。

磯崎叡日本国有鉄道副総裁

○説明員(磯崎叡君) 事前に発見いたしまして幸い事故にはなりませんでしたのが三件ぐらいだったと思っていますが、すぐ調べて御報告申し上げます。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 その原因ですね、亀裂を生じた原因、理由をあわせて……。

磯崎叡日本国有鉄道副総裁

○説明員(磯崎叡君) たとえば材質とか、そういうものでございますね。これから冬に向かいますときに、実は毎年気温が急に下がりましたときにわりあいに軌条折損が多いのでございますので、実はこれらを事前に予防する意味で、過般もそういった方面の責任者を集めまして、毎年大体十二月から一月がどうしても軌条折損が多い時期になりますので、十分注意するように注意しておりますが、今までの結果につきましては、いま調べて御報告いたします。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 車輪の棄損もございますね。特急あたりの車輪の棄損、それもありましたね。そういうものをひとつ御報告願いたい。原因と理由ですね。

磯崎叡日本国有鉄道副総裁

○説明員(磯崎叡君) 過般の早月信号所の事故は、まだ私も実は詳しく原因の取り調べをいたしておりませんが、現在まででは、第六五〇という列車が、いわゆる場内信号機は注意で、確認して入っております。これは機関士並びに機関助手も、双方そう申しております。その場内信号機の注意と申しますことは、この列車は早月信号所にとまる列車でございまして、場内信号が注意ならばとまる。出発信号赤ということになっておりますので、当然機関士といたしましては、場内信号機は黄色で見た以上、ダイヤの所定どおり同信号所にとまる停止手配をとったはずと思いますが、あるいはそれが多少時間がずれたか、あるいは何かふっと忘失したか、よくわかりませんが、そういった関係で車掌が急遽車掌弁を引いております。それが約二、三十メートル間に合いませんで、脱線したことになっております。たぶんこれは速度節制の誤りではないかと考えております。

広瀬真一運輸省鉄道監督局長

○説明員(広瀬真一君) 鶴見事故に関連いたしまして運輸省といたしましてとりました措置について御報告申し上げますが、運輸省といたしましては、十一日、国鉄の監査委員会の委員長あてに、本事故の原因を究明するように特別監査命令を発しました。この命令に基づきまして、監査委員会のほうでは、現在すでに三回ほどの調査を、国鉄の内部に設けられました鶴見事故技術調査委員会と並行して調査を開始いたしております。このたびの事故は技術的に非常に困難な問題を伴うかと存じますが、委員会としては、最終的な結論はかりに得られませんでも、少なくとも年内には中間の報告をできるようにということで、現在鋭意努力をしております。  さらに、運輸省といたしましては、二十二日、交通機関の事故防止に関します――これは鉄道関係ではございません、すべての交通機関でございますが、大臣告示を出しますとともに、国鉄総裁あてには事故防止についての警告書を通達しております。  それから、さらに、今回の事故の重大性にかんがみまして、また年末年始の非常に輸送量がふえて毎年心配をしております時期が近づいたのでございますから、特に二十八日には、これは鉄道関係だけではございませんが、海運関係では日本旅客船協会の会長、それから自動車関係では日本乗合自動車協会の会長、日本トラック協会会長、それから全国乗用自動車連合会の会長、それから日本運輸農業協同組合連合会会長、それから全国通運事業連盟の会長、全国自家用自動車協会の会長、それから航空の関係では全日本航空事業連合会の会長、それに私鉄のほうは、大手十四社という、京浜付近、あるいは京阪神、名古屋、北九州で一番大きな私鉄がございますが、その十四社の社長、副社長クラス、それから私鉄経営者協会の会長、それに帝都高速度交通営団の総裁、東京、名古屋、大阪の交通局、こういった最高首脳部を大臣室に招致いたしまして、大臣から、今回の鶴見事故に関連いたしまして、全国交通事業者関係に十分注意をしてもらいたいという警告をいたしました。さらに、ただいま申し上げました私鉄関係につきましては、そのあとで、私から具体的に、国鉄の事故の結果、それから現在までの事故原因の究明、私鉄については、こういった点について特に注意をしてもらいたいということを具体的に詳細に報告をいたしまして、注意を喚起したというのが、現在までの措置でございます。  なお、事故に関連いたしまして、部外者にもいろいろお世話になっておりますので、この点につきましては、閣議の席上、あるいは次官会議の席上で、大臣、次官から、関係の大臣、次官に十分にお礼を申し上げております。  現在までのとりました措置は以上でございます。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 特別監査は、事故の原因について監査をしてもらう、もう一つは今のダイヤは無理かどうかということの二点でしたね。原因についてはいろいろむずかしい専門的なことがあるだろうと思いますが、いまのダイヤは無理かどうかということは、そんなに長い時間かからなくてもわかると思うのです。これはまだわかっておりませんか、これが第一点の質問。  それからもう一つは、こういう事故について、いま発表があったように、各界の名士、えらい人ばかり集めて措置をなさっておるが、実際は、汽車を動かしておる人ですね、あるいはレールの上を地下たびをはいて保線に当たる第一線の人、そういう人は非常によく知っておる。そういう人の意見を聞く考えがないか、その二つを伺いたい。

綾部健太郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(綾部健太郎君) 先ほど鉄監局長が申し上げた措置をとると同時に、私といたしましては、いま大倉委員のおっしゃるような人々を直接招致はいたしませんが、そういう人とよく協議をして、今後かようなことのないように強く要望いたしております。  それから、特別監査のダイヤのことにつきましては、まだ結論的な報告は得ておりませんが、速急に調査をいたしたいと思います。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 私の言っていることは、誤解があるといけませんけれども、直接汽車を動かしている人、あるいはまた保線で地下たびをはいている人の要望じゃなくて、そういう人の意見を大臣が聞いたらどうかと思うのです。そうでないと、会社の社長さんもけっこうだと思うのですけれども、そういう人は実際のことは御存じないですね。  それから、背後にある非常に大きな政治的な問題であるとか、運営上の問題、それはそれでいいかもしれませんけれども、実際の運転をする技術的なものは、第一線の苦労している人、これが一番よく知っている。私もちょいちょい聞くのですが、よく知っている。そういう人の意見を聞いてもらいたいということを申し上げた。  それから、いまのダイヤの問題、これは無理かどうか、まだ結論を得ておりませんか。

綾部健太郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(綾部健太郎君) 重ねて申し上げますが、私自身がそういう人々を呼んで事情を聞くということも一つの方法かとも存じますが、とりあえず各責任者に大倉さんの主張されたことを申して善処方を要望いたしました。  ダイヤが無理であるかどうかということにつきましては、さっき申し上げましたように、監査委員長に専門的な見地から検討さして、特別監査を命じておりますから、その報告を待って善処いたしたいと思います。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 国鉄当局にお伺いするのですけれども、いろいろ調査をされた経過がございましたけれども、あの事故の起こった付近の横ゆれですね、これが特に激しいということが新聞に出ておったのですが、そういう点についてどうですか。もし激しいとするならば、原因はどうですか、これはおわかりになりますか。

磯崎叡日本国有鉄道副総裁

○説明員(磯崎叡君) 専門の川上常務理事から……。

川上寿一日本国有鉄道常務理事

○説明員(川上寿一君) 川上でございます。  現場付近の横ゆれにつきましては、過日の現場試験の結果、新鶴見から平塚までの貨物線だけを例にとってみますと、五百メートルおきに横ゆれのといいますか、レールと車輪が横の方向に一番強く当たるところの一番強い点をずっととってまいりまして、現場付近と比較したのでございますが、その一番強いところの平均よりも現場付近のほうが少し大きいということはわかりました。しかし、現場付近よりももっと強く当たっているところもあるわけです。したがって、あそこの軌条の状況は、決して最もいい状況ではございませんが、一番悪い状況でもない。  それからもう一つは、横ゆれが出ますのは、カーブのところに出る。で、現場は、Sカーブと申しまして、一たん左に曲がりまして、それから間もなく右に曲がるというところ、そういうところで一般に横ゆれが大きくなることも確かでございます。しかし、この前の試験の結果では、脱線までにはまだ十分の余裕があるというふうなことが確かめられました。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 その辺が私は前から疑問に思っておるんですが、前にも一ぺん私が言ったことがあるんですよ。東海道線の特急に例をとりますというと、大体刈谷付近ですね。特に最近あの付近の横ゆれですけれども大きくなったですね。それで、食堂でもってボーイさんに聞いてみるというと、最近横ゆれが大きくなりました、こういうことも言っておりました。ですから、そういう点をもっと全線にわたって調査される必要があるんじゃないか。たとえば、横ゆれが多いと、しろうと考えでいきますと、貨車が浮きます。貨車が浮けば、貨車がレールの上に乗りますよ。だから、横ゆれが大きいという原因は、レールも新しい、貨車も新しい、貨車が横ゆれしてレールの下がどうなっていたか、そういう点どうなんです。

川上寿一日本国有鉄道常務理事

○説明員(川上寿一君) そういう点につきましては、毎年数回軌条検測車というものを主要線区全線に走らしております。横ゆれと脱線との関係は調べております。ただ、いまも御指摘がありましたように、横ゆれだけで脱線するものではございませんで、横ゆれをしました際にその方向の軸重が軽くなりますと、これは上から押す力が少なくなるわけでございます。その場合に脱線をするわけでございまして、これは科学的、理論的にははっきりしておるのでございますが、現場付近の調査の結果によりますと、横ゆれがひどくなるといいますか、レールにがつんと当たる直前にそちらのほうの軸重が重くなります――横ゆれをいたしておりますから、そういうことで脱線をしないわけでございますので、前回の脱線の原因につきましては、もっと軸重が抜ける原因がほかにあったのではないか、そういうことで、先ほど副総裁が御報告申し上げましたように、塩釜線でなおそういう点を考えまして試験を続けたい。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 私の疑問と心配は、結局保線の問題ですね。これは、人手が足らぬので、レールの下の手当てが少し足らぬのじゃないか、こういう一つ心配をするわけですね。これは、専門家に聞いてみるというと、この前の委員会でも言いましたけれども、保線の要員を、Y方式という何か方式があるそうでございます、それによって定員を計算するんだそうでございますけれども、地方のほうから本社への要求は、これによって計算した定員の八〇%より要求ができない、本社はまたそれの八〇%に削ってしまう、結局Y方式によって計算をした定員の六五%より要員が回ってこないというんですね。こういう話を聞きましたが、そういうところにも隠れた原因があるんじゃないかと思うんですけれども、そういう心配ありませんか。

川上寿一日本国有鉄道常務理事

○説明員(川上寿一君) 現在のところは心配ないつもりでございますが、先ほど申し上げましたように、実際に貨車が脱線したわけでございますから、その辺の原因をもう少し究明いたしまして、実際に線路を直す規格、あるいは車輪の減りぐあいの規格が従来の考えでいいかどうかということをもう一回検討したいと思っております。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 そこで、当局の考えは、そういう人件費の節約をして、そのかわりに、施設や、機械や、そういうものの質的な向上ですか、それによってカバーしよう、こういうような方針らしいんですけれども、しかしこれは人間を機械に置きかえるには限度があると思うんですね。そういう点が私は実は心配なんです。事故の原因というものは、表面の原因はいろいろあるんでしょうが、予算の関係もいろいろあるでしょう。こういう点を根本的にやっぱり考えないと、事故は起こりますよ。特に、この前総裁は企業性を発揮して云々と言われましたが、金をもうかるほうへはどんどんつぎ込むんだ、急行列車はもうかるから、これは増発するんだ、こういうようなお話がありましたけれども、こういう企業性はけっこうですけれども、利潤追求本位に国鉄がなったら、非常にこわいと思うんです。ですから、ちょっと考えるというと、何年に一回か、十何年かに一回起こる事故のために金を使うということは、あるいは企業性に合わないかもしれない。ほうっておいて、事故が起これば、補償が足りなければ政府に金を出してもらう。こういう点が私は非常に今度の原因の奥に隠れた大きな問題だと思うのです。ですから、私はたとえば、さっきレールの亀裂の話をしましたけれども、幸いにこれは発見したからいいです。しなかったらどうなのか。あるいは車軸のひびなんかほかにもあると思うのです。しかも、ダイヤがどんどんどんどん稠密になってくる。しかもレジャーブームで団体旅行がどんどんふえていく。こうなってくると、いつどこで一体どんな事故が起きるかわかりません。北陸線にしましても、あれは貨物だったからいいのですが、客車だったら同じような大きな事故になるのです。これはあなたのあれじゃないんですが、大臣、どうでしょうね。そういう点も、監査する場合に十分監査してもらうということを考えたらどうでしょう。表面の原因だけでなくて、そういう点ですね。

綾部健太郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(綾部健太郎君) そういう点も監査委員長に監査するように命じましてございます。結果を待ちまして、よく検討いたしたいと思います。

小酒井義男日本社会党

○小酒井義男君 いまの大倉委員の質問に関連をしてお尋ねしておきたいのですが、新幹線の建設工事の関係が影響をして、そして保守が手薄になっておるというようなうらみはないかどうか。その点はどうなんですか。

磯崎叡日本国有鉄道副総裁

○説明員(磯崎叡君) 新幹線の工事と関連いたしまして、去る五月、六月の本委員会でいろいろ御説明いたしましたし、御質問も受けましたが、御承知のとおり、二百五十億だけ一般改良費から流用させていただいた。これは、いわゆる電化とか車両の増備とか申します保守費でないほうの金を回したわけでございまして、保守費自体には、いわゆる損益勘定の予算には全然影響なしで新幹線工事をやったわけでございます。しかしながら、それがもちろん車両増備なり、線路の増設なりに若干の影響があることは事実でございます。これは、今回の補正予算でお願いするつもりでいまやっておるわけであります。また、従事いたします人間も、新幹線のほうの人間は主として建設改良系の人間を使っております。それから保守のほうは、保線費と申しまして、損益勘定のほうの人間でやっておる。全然その間の任用も共通になっておりません。その点、人間の面から申しましても、予算の面から申しましても、そのために一般の保守が低下しておる点はないということは明言させていただきます。

吉田忠三郎日本社会党

○吉田忠三郎君 この間の緊急委員会には出席しておりませんから、その間の事情は承知しておりませんが、いま運輸大臣あるいは運輸省の関係からは特別監査を命じておるとか、あるいはその他警告を発しておるということを僕は聞いたのですが、私は、こういうことは過去においてもたびたびあったと思うわけです。この際、私は運輸大臣にひとつ尋ねておこうと思うのですが、そういうものの監査結果は出ておるのですね。あなたも承知しておるし、われわれ毛十分聞いておる。そこで、その結果ははっきりしておると私は思うのです。国鉄といえども、やはり企業ですから、企業というのは、あなたも財界人か何かよく存じ上げませんが、その原則というものははっきりしておると思うのです。一つには資金です。一つには機材、一つには人なんです。これによって企業というものは成り立つわけですが、私は、今日の国鉄の企業を見ると、この三つのバランスが保たれていない。とりわけ、国鉄の毎年度の監査報告を見て明らかなように、金の面、資金の面では完全にバランスがくずれておる。こういうことだけははっきりしておると思うのです。これは大臣も承知しておると思う。しかも、今度の事故に私はあえて結びつける気はさらさらございません。ございませんけれども、今日国鉄が、鶴見だけでなくして、全国的に私はこのような事故が起きる要素を多分に持っておると思うのです。同僚の大倉委員の質問にも、人の面ではそのような事故はないと思いますという、だれか常務理事の答弁がございましたけれども、私はナンセンスだと思う、この点は。今日、いま副総裁もお答えしたように、新幹線で八百七十四億の金が不足しておる。これがために、いまどういう措置を運輸大臣はとったのですか。何らとっていないじゃないか。しかも、これがために国鉄の経営者は非常に苦労されている。しかも、その従事いたしておる職員の人々は、非常に涙ながらに呻吟していま輸送を守るために努力しているじゃないですか。現実に三十八年度の予算から、いま申し上げましたように、二百五十億というものは一般修繕費、改良費、構内費というものを流用しておるのですよ。そのために、一般の工事経費あるいは構内の改良などというものはほとんどストップの状態になっていることはあなた知っているでしょう。こういう事柄が積もり積もり重なって事故の原因になっていることは私は間違いないと思う。こういう点、運輸大臣どう思いますか。しかも補正予算をお願いすると、こういうことです。この間も臨時国会で私どもはこの補正予算を何とか通してあげなければならぬということで、ひそかに考えておったところが、池田さんは理由のない抜き打ち解散をしてしまった。大臣、あなたも池田内閣の閣僚の一人として責任を負っているのですよ。それがああいう結果になって補正予算が通らない、今度の特別国会でも、きのうあたりの新聞を見ると、補正予算を審議するとかしないとか議論しておりますが、これは四日以降のことですから、ここで私は言及しませんけれども、あなたは運輸大臣として国の運輸行政を扱う責任者としてどう考えているのですか。

綾部健太郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(綾部健太郎君) 磯崎副総裁も申し上げましたように、二百五十億の保守費の予算というものは確かに新幹線に流用いたしております。そこで、それに対する内容の説明が副総裁からあったように、車両とかそういうものを主としてやったのでありまして、これに直接関係をして人員その他について遺憾のあるようなことはないと私は確信いたしております。

吉田忠三郎日本社会党

○吉田忠三郎君 運輸大臣は、そういうように遺憾がないと、こう言明したが、私は具体的にそれじゃ申し上げます、具体的に。全国至るところですけれども、私はとりわけ北海道について申し上げます。しかも、これが北海道のそれぞれ計画で、改良なり車両修繕費なり、こういうものに影響ないということですが、あなたはないという言明ですけれども、磯崎副総裁の答弁を求めます。

磯崎叡日本国有鉄道副総裁

○説明員(磯崎叡君) 先ほど申し上げましたように、二百五十億の流用につきましては、過般五月の当委員会におきましても種々議論があったところでございます。私どもといたしましては、二百五十億の流用のうち、百五十億は一般の車両費、つまり車両の増備――新しく車両をつくるとか、これは民有車両という形でもってカバーするということにいたしまして、残りの百億につきましては、ただいま先生のおっしゃったように、とりあえず三十八年度中に輸送力にならないものから順次落としていくということで、各こまかい工事から一億、二億を集めまして百億になったわけでありまして、これらにつきましては、確かに若干の、もし今度の補正予算が成立いたしましても、三、四カ月の遅延は免れないかと思いますが、全般的な保守に影響させていないということは先ほど小酒井先生の御質問にお答えしたとおりであります。

吉田忠三郎日本社会党

○吉田忠三郎君 補正予算がかりにここで成立したとしても一カ月ないし三カ月おくれる、これは今日常識的であります。そこで、まあ決して磯崎副総裁に反駁する気はさらさらありませんが、私どもは北海道支社長とも帰るたびにお会いしておりますし、局長とも会っております。現場のそれぞれの長とお会いしている。現実に私はきのう、おととい、やはりこれに類似いたす事故が、札幌の近郷の手稲というところでございますが、通称山口無人踏切、四種踏切です、ここで、やはりこれと全く同種、幸い人命には死傷はなかったが、事故が起きて、その車両が工場に事故修理ということで入る。工場長に会ってきております。しかし、やはり修繕費というのは、いま言ったように、新幹線の八百七十四億の不足を生じた改良費、直接二百五十億には――あなたのおっしゃった点は私は百も承知だ。しかし、目に見えない現場の修繕費の節減あるいは工事の抑制等々でしわ寄せされていることは間違いない。これは、ですから早く補正予算を通していただいて、しかも三月三十一日が年度末ですから、二月ごろ予算を通されてもたいへんだと言っているのは、現場の人々が言っていることだ。現場の一員じゃないですよ、現場の少なくとも工場を預かる工場長だとか、あなた方の下部の機関であります支社長でありますとか、局長が言っているわけですよ。これに対してあなた方は、ただ単に机上でながめておって、そういうしわ寄せはないなどというのは、まことに私は遺憾にたえないと思う。そういう無政策的なことを考えているから、運輸大臣、これは事故が起きるのですよ。今日まで政府が一体財政的にどう国鉄に対して財政措置をしておりましたか。していないでしょう。コーポレーションのときに三千億しただけです。本年度初めてちょっぴり財政投融資をしただけじゃないですか。そして何か事あるたびに、特別監査を命じました、何々警告をした――これは通り一ぺんの紙きれだと私は言いたい。真剣に政府が国民の生命を扱い、あなた方の主張されている高度経済成長政策なるものを進めようとすれば、もっともっと動脈たる国鉄というものについて財政的にものの見方を改めない限りは私は解決はつかないと思う。こういう点、あなた運輸大臣、もう少し認識を深めなさい。副総裁どうですか、この点について。

磯崎叡日本国有鉄道副総裁

○説明員(磯崎叡君) その点につきましては、従来も私どもの努力も非常に不足いたしたと存じます。今後十分そういった点につきまして、主張すべきものは主張し、申し上げるべきことは申し上げるという態度でまいりたいと思っております。

吉田忠三郎日本社会党

○吉田忠三郎君 大臣の決意の問題ですがね、四日以降に特別国会が開かれる。新聞を見ますと、二十日以降に通常国会の召集、こういうようなことになっておりますがね。この間の九月の臨時国会で補正が一応見込まれて見ておりますね。これは、特別国会で、あなた池田内閣の運輸交通政策を扱う責任者の大臣として、特別国会でこの予算をどうあれを扱っていくつもりか。そのあなたの考え方を聞いておきたいと思う。

綾部健太郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(綾部健太郎君) 私は、極力国鉄の補正予算だけはぜひこの特別国会に通してもらいたいということを大蔵大臣に閣議の席上強く要望いたしておきました。

加賀山之雄第二院クラブ

○加賀山之雄君 先ほどから小酒井委員はじめ各委員の質疑の中に述べられたことにもなるわけですが、国鉄が今度の事故に顧みて、五項目のあの特別措置をいち早く手をつけられたことはまことに適切だったと思うのでございまして、もちろん、これだけでああいった大事故が防止できるものじゃないと思いますが、私が一番心配しているのは、あの五項目にしろ、予算がやっぱり要るのだろう、国鉄の予算は、さっきからお話が出ているように、そんなにあめ細工のように、何か出てきたからすぐそれをほかへ流用するとかということはできないはずなんで、非常にきっちりしたものだと思うわけです。あの特別措置だけでもかなりの私は予算が要ると思うのですが、今度出ている補正予算はつまりその前のものであって、今度の特別措置に関するような予算は組まれてないように私は思うわけですが、それらについて、国鉄としてはどういうふうに考えられるか、まずこれを副総裁からお答えいただきたい。

磯崎叡日本国有鉄道副総裁

○説明員(磯崎叡君) 今度政府にお願いいたしております補正予算につきましては、いまお説のとおり、過般の流用いたしました分の穴埋めと、それから新幹線の不足分の財政投融資増加のこの二点にしぼっているわけです。そのほかに、ただいまの、先ほど申し上げましたこまかい五項目につきまして、さらに最後の項目の踏切の改善をどこまでやるかで非常に全体の金額が違ってまいります。それを、現在の現場において設計の能力、あるいは踏切警報機を作る一部メーカー側の能力等から勘案いたしまして、いま大体年度内に幾らふやせるかと検討いたしておりますが、その他の項目につききましてはそれほど大きな金を使わないで、とりあえずやれる程度のものでというふうに考えております。しかし、いずれにいたしましても、昨年の三河島事故以来の保安設備の強化ということにつきまして、緊急の五カ年計画の補正をいまお願いいたしたわけでございますが、この補正の内容が、三十九年度、四十年度の予算の要求には実はまるまる入れてあることでございまして、私どもといたしましては、今回の補正予算は、とりあえず過般の二百五十億の流用と新幹線の予算不足の問題にしぼりまして、その他はとりあえず現在のやり得ることだけをやりまして、あとは三十九年度の予算要求に全面的に期待をかけているというような状況でございます。

加賀山之雄第二院クラブ

○加賀山之雄君 そこで、私は運輸大臣にお伺いしたいのだが、先ほどから、これも小酒井君はじめ大臣に問うておられましたが、結局今度のような問題ができて、運輸大臣が重大な警告を発せられた。あるいは特別監査を命ぜられた。それは当然の大臣の責務であって、これは当然のことだと思うのです。しかし、大臣の一番の大事なお役は、この国鉄に対する予算を何としても確保するということにならなければならぬわけでございますから、いま磯崎副総裁からお話のあった本年度内の補正、あるいは来年度以降はたいへん重大な決意をもって運輸大臣が臨まなければなるまい、というのは、特別監査がどういう結論を出すか、どういうことを国鉄に要求するか、これはまだわかりません。わかりませんが、しかし今度の事故を見てみますると、一従事員の単なる過失とか、あるいは手落ちとかということで起きたことでないことだけは非常にはっきりしているわけです。そうすると、非常に問題の所在は根本にあるわけで、そうなれば、それを取り除いて国民を安心させるには、根本的に言えば、これはおそらく私は千億とか、非常に大きな額になると思いますが、そこまではできないとしても、四十年度以降の予算の獲得については、国鉄は重大決心をもってこれに当たらなければ、これは国鉄の衝に当たる者として、その責任々負えないということになるわけです。それをほんとうにできるようにされるのは運輸大臣の力に待つ以外にないわけです。ですから、私としては、この際運輸大臣にひとつ確たる御決意を聞いて、やはり今年度内には補正、それから四十年度以降の国鉄予算についてどういう決意をもってお臨みになるか、その御決意を私は承っておきたい。

綾部健太郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(綾部健太郎君) 非常にありがたい御忠言をいただきまして、微力でありますが、でき得る限り、すなわち国の財政の許す範囲において予算の点で国鉄のいろいろな事故を起こす原因を除去することができるならば、できるように努力いたしたいと存じます。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 いま運輸大臣が答えたのですが、私は、この事故の問題の直後に、閣議で池田総理はじめ人命尊重ということを国鉄に厳重に申し渡すことにしたというふうな報告を聞いたのですが、これはおかしいと思うのですね。いまさら閣議で池田さんが国鉄当局に対して人命を尊重せよなどということを、よくもまあそらぞらしく言えるもんだというふうに感じたわけです。というのは、遭難者の家族はじめ全国民が、いかに人命の軽んぜられておるかということを身にしみて感じておるわけです。いつ何どき事故が起こるかわからぬ、これが率直な大衆の声だと思うのです。それで運輸大臣としては、こういうことを国鉄に厳重に言い渡したというけれども、そんなことはくその役にも立たないので、実際問題として具体的にどういうふうにするのか。で、監査を命じられたというけれども、この前の新幹線の問題が起こったときにも監査を命ぜられた。しかし、今回の場合については、今加賀山さんから言われたのですが、一番重要なことは、特別こういう理由があってこういう事故が発生したのだという点でないのですね。そういうことでなくて、とにかくうんと込んでいるダイヤ、こういうものが大きな原因になっておるということ、事故の惨害というものはそういう問題にあるということもわかっておる。そこで、具体的にどういうふうに人命尊重に対して措置をとられるのか、一片の紙きれや口頭で言われていることでは、これは国民が納得しないと思うのです。政府みずから、総理みずから――ほんとうは総理に出てきてもらわなければいかぬと思うのですが、総理みずからそういうふうに言うということになるならば、国鉄の現状に対し、運輸大臣に対して、具体的に人命尊重に対して輸送力の増強という問題とかね合わせて、安全性、保安という問題について一体どうしなければいかぬのかということについて、総理のほうがやはりみずから積極的にこの具体的な措置をとるという方向でなければ問題は解決の方向に進まぬと私は思うのです。具体的にどういうふうに運輸大臣としてはお考えになっておるのか。いまの加賀山さんに対するお答えだけでは、必要経費を予算上何とかしてとりたいと言っておるけれども、抽象ばく然として、また他の予算項目の要求等に押されてしまって、全然これが達成できぬということになってしまうならば意味ないと思う。先ほど国鉄の副総裁が言ったように、無人踏切について具体的に政府の方針としてきめてもらうということは、それに伴う予算措置というものが相当にかかるということを前提にしてのことばじゃなかったかと思うわけです。こういう問題について、運輸大臣、具体的にどう考えておるのか。つまり、複線の車のふくそうしているところで無人踏切が危険ということはわかっておるわけです。国鉄当局も国民も全部。これが具体的になされないということは、他のほうに金を回して、そういうものを軽視しておるということ即人命軽視ということを政府みずからがやっているということになるのではないですか、客観的に。だから、財政的にいっていろいろ問題があることはわかるけれども、緊急不可欠の問題は、とにかくこれを具体的に解決していくということがないと、われわれとしては安心できぬと思う。それは全部ではないにしても、具体的な大きな保安対策の施策ということに私はなると思う。人命尊重の具体的な施策になると思う。こういう点について、先ほどの無人踏切の撤廃ですね、こういう問題について政府の方針をきめてもらいたいという磯崎君の話があったわけです。運輸大臣のそういう点についての決意を伺いたいと思います。

綾部健太郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(綾部健太郎君) さっき申しましたように、私は、こういうことによって、無人踏切その他の事故防止に必要な最小限度と申しますか、必要なる最大の限度と申しますか、それを予算に組んであるのですから、それを極力努力いたしまして御期待に沿うようにいたしたいと考えております。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 予算に組んであるって、幾らぐらい組んであるんですか、大臣、無人踏切の措置としての費用は。

磯崎叡日本国有鉄道副総裁

○説明員(磯崎叡君) 実は、踏切につきましては、昨年の八月の南武線の事故の直後、運輸省におかれまして踏切保安設備緊急整備計画要綱をつくられました。これに基づきまして、建設省といろいろ相談されまして、危険踏切の指定その他やっておられるわけでございます。それによりますと、私どものほう以外に私鉄がございますので、全体の数は多少食い違っておりますけれども、私どもといたしまして、昭和三十年までにまだ約八千カ所くらいの――これは単線区間も入っております。八千カ所程度無人踏切に警報機をつけたいという計画を持っております。  この中で、特にいま先生のおっしゃった併発事故の起こり得る複線区間は、この中のわずか三千くらいでございますが、その中でも幅の狭い、いわゆる四輪車の通らないところにつきましては、まあ人だけでございますから、人に注意していただくということでがまんしていただいて、少なくとも四輪車が通りまして大きな併発事故の起こるおそれのある踏切がまだ千三百カ所ぐらいございます。それについては、ぜひとも来年の上半期時分にはなくしたいということで、これには先ほど申しました小さい踏切の交通規制が非常に地元でいろいろ問題になりまして、非常に地元の強い反対も実はございますので、これらにつきましては、警察当局なり、あるいは自治省当局なりから、やはり全体の立場から指導していただいて、地方自治体も協力してもらうということもやっていただかなければいけませんし、なかなか国鉄だけではやりきれない、カバーしきれない面がございますので、こういった点を全般的に総合いたしまして、この問題だけを取り上げて政府でやっていただくつもりでおりますけれども、とりあえずの問題としましては、約千三百カ所ぐらいございますので、この分だけとしてはそれほどの大きな金ではございません。こういうものを全部含めまして、来年度の予算要求を現在しているわけでございます。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 もうちょっと具体的に、どれくらいの金がかかって、来年の上半期に具体的に政府がどれくらい金を出してくれなければやれないのか、もう少し、抽象的でなく、はっきり言ってもらいたい。

磯崎叡日本国有鉄道副総裁

○説明員(磯崎叡君) ただいま数字を失念いたしまして申しわけございませんでしたが、来年度、現在要求しております予算の中の七十五億が踏切関係の費用でございます。それにはこれは入っております。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 そうすると、七十五億で一応複線のいわゆる大きな事故が起きる心配のあるところは全部解消するというわけですか。来年の上半期に、それが通ればできるわけですか。今年度の予算はどうなんです。

磯崎叡日本国有鉄道副総裁

○説明員(磯崎叡君) 今年度予算ではすでに二千五百カ所の改良をいたしました。これは、いままで大体千カ所から七、八百カ所しかできなかったのに、今年度は非常に順調に進みまして、二千四百カ所ぐらいできております。もっともまだあと三月ございますが、年度内には必ず二千五百カ所までできることになっております。さらにあと百カ所くらい、何とか今年中にやってしまいたい。これは立体交差のほうが御承知のとおり非常に予定よりおくれております。これは、運輸省だけでなしに、建設省あるいは地方自治団体との関係がございまして、必ずしも立体交差が予定どおり進みませんので、それのほうの金をこちらのほうに回しまして、どちらかと申しますと、ことし非常に三種の踏切を整備いたしましたので、現場の設計能力あるいはこれをつくりますメーカーの生産能力ぎりぎりでございますので、これの許す限り、私どもといたしましては、あと百カ所くらい年度内にやってしまいたい。その金は、とりあえず、立体交差のほうがだいぶおくれておりますので、それを流用してやりたいというふうに考えております。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 立体交差がおくれているから、その金を持ってきてやるということは主客転倒だ。立体交差しなければ根本的に解決しないと思うのですが、それは別として、七十五億というのは、来年度予算として政府のほうからそれだけはいわゆる踏切の事故解消のための費用として出してもらいたいということなんですか。その点について運輸大臣どうなんです。必ずそれは出してくれますね。

綾部健太郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(綾部健太郎君) 必ず取るつもりです。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 つもりなんて言うんじゃ人命尊重になっておらぬじゃないですか。七十五億円なんていう問題では、私は完全に解決できるとは思いませんよ。少なくとも七十五億円程度で踏切全体の問題が解決するとは思わない。そんな態度だからいつまでたっても私は解消できないと思うのです。踏切の問題については、これはいま直接大事故と結びつけて言われているけれども、これは私は一番大きな問題点が今後に残ると思う。横のほうが非常に弱いのですね、国鉄は。それも、走ってくるやつにぶつかったら大事故が起こるということで、目に見えるような気がする。もう少し抜本的な対策を考えてもらわなければいかぬと思うのです。七十五億円でできるのですか。来年上半期で踏切問題は解決、解消できると。

磯崎叡日本国有鉄道副総裁

○説明員(磯崎叡君) 私のことばが足りませんで、たいへん申しわけございませんが、とりあえず複線区間の無人踏切をやめる。それから建設省の間に話をつけております立体交差を完了する。これだけで七十五億かかる、こういう意味でございます。そのほかに、先ほど申しました、まだ八千カ所、いまの千カ所を含めまして単線区間の踏切が八千カ所ございます。これは、とてもいますぐにやるわけにはいきませんが、私どもといたしましては、昨年予算説明で申しましたように、昭和四十年度までにやりたい、三十九、四十と二カ年計画でやりたい、と考えております。これは、八千カ所の単線区間のほうは、先ほど先生のおっしゃったように、どちらかと申しますと、併発事故が少ないということで、一応あと回しにして、緊急の複線区間をやるということで、ぎりぎりのメーカーの生産能力とも見合わせた上で七十五億を、予算の全体の約三千億の工事費の中に組んであるということで、ことばが足りませんで申しわけございません。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 それでもう一つ、いまの答弁じっと聞いていって、国鉄当局として、何かこう、物が挾まったような答弁なんですね。もうちょっと積極的に、こういうふうにしなければとても責任が持てぬと、こういうふうに出てもらわないと、またそういうふうにきて初めて、運輸大臣が大蔵省に対して、必要最小限度というのは一千億なら一千億なんだ、いますぐできぬとすればこれは何カ年計画なら何カ年計画でやってもらいたい、そういうふうにしても事故が起こるかもわからぬけれども、少なくとも人事を尽くしていくという方向が出なければ、私は、人命尊重などということを軽々しく言って、それで糊塗していたのでは済まぬという気がするわけです。だから、運輸省として具体的にこれをどうするのか、国鉄と相談して――いろいろといままで事故発生の諸原因があると思うのです。それについての具体的なケースに沿って国鉄自体がこれから予算を保安費としてとると思うのですが、抜本的にひとつ検討したものを委員会のほうにも出してもらいたいと思う。それに基づいて運輸大臣をゆすぶらなければ、とても運輸大臣一人でなかなか動けられそうもないと思う。だから、この点について七十五億という点が一応出てきたのですが、運輸省として早急に、それから国鉄当局として早急に保安対策に要する費用というものは概算このようになるということをひとつ委員会へ御提出願いたいと思う。いいですか。それは項目別と、それに伴う予算別と、それから何月何日ごろまでに――この問題は軽重があると思うのです、順序があると思うのですが、これだけやっていかなければ国鉄当局としてなかなか保安に責任が持ち切れないと……。  というのは、最近において、とにかく所得倍増計画以後、もう線路だけでなくて、陸上もラッシュです。海上もラッシュです。よく交番に、本日の死傷者幾らと出ておりますが、多いときには五十人をこえておりますね、一日に。そうすると、一体これはどうするのだという問題が出てくるのです。道路の幅員はきまっておるのに、むちゃくちゃに車はふやす。自動車会社の要請もあるかもしれぬ。それから開放経済に沿う問題もあるかもしれぬ。きまった胃袋に二倍も三倍も食わして、胃拡張から胃けいれんから胃かいようになって、いかんともならぬというところに来ているんじゃないですか。いまのところは、交通事情というようなことを考えると、運転手諸君も気短になって、やはり踏切等において暴走するということが、心理的にも肉体的にも考えられるわけですが、こういう点で、いま言ったように、国鉄当局も、運輸省当局も、とにかく人命尊重の線に沿って保安対策ができるということを、具体的に当委員会に御提出願いたいと思うのですが、大臣と国鉄当局の答弁をもらいたい。

磯崎叡日本国有鉄道副総裁

○説明員(磯崎叡君) 私のほうで要求しております予算の内容を、運転、保安、踏切を明らかにして御説明申し上げます。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 それはいつまでに出してもらえますか。もう予算を要求している時期なんだから、まごまごしていたらまたけっ飛ばしてしまうと思うのだ。それは委員会に提出してもらいたいと思うのですよ、抜本的対策として。

磯崎叡日本国有鉄道副総裁

○説明員(磯崎叡君) 先ほど申し上げましたように、私のほうの第二次五カ年計画の第四年度として予算要求をいたしておるわけでございます。それを、現在もう一ぺん、運転、保安、踏切、安全という角度から組み直しているという、先ほど御説明申し上げました大体その作業が終わっていると思いますが、その作業が終わり次第というふうに考えております。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 それは、だから大体いつごろになるのですか、目標。また予算の時期を失してから出してくれたって役に立ちはしない。いまあそこで磯崎君がやっているけれども、予算の編成期に来ているのでしょう。そうするというと、いま皆目見当がつかぬような答弁の内容では、われわれとしては了承できない。ですから、少なくとも予算をあなたのほうで提出して、これこれのものを折衝中である、これを運輸大臣のほうへ言って、それに基づいて運輸大臣はどういうふうにいまやっているのか、こういうことを具体的に委員会に報告して、人命尊重の線に沿うところの保安対策といいますか、安全対策というものを確立していってもらわなければ、委員会の使命は果たされぬと私は思う。のんべんだらりんとして、特別国会後、二十日ごろ召集されてから、というのじゃ、これは意味ない。

磯崎叡日本国有鉄道副総裁

○説明員(磯崎叡君) 先ほど申し上げましたように、来年度予算をもう一ぺん、運輸、保安の面から、実は過般の事故以後見直しておりますが、なるべく早く、来週中ぐらいに取りまとめまして御報告いたします。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 来週中。そうすると、その点については、具体的に印刷して、それで十分説明ができるようにして当委員会にお出し願いたいと思う。その線に沿ってわれわれとしても十分検討していきたいというふうに考えます。  で、運輸大臣に申しますが、再三再四申しますが、私は東海道新幹線をつくるということについて異議を申してはおりませんけれども、しかし足元のほうを固めることを抜きにして新しいものを追うということは、私は人命尊重の線に沿っていないと思う。いまの時代がそうですよ。人命尊重ということは、具体的にそれに伴う措置というものがなされなければ意味がないと思う。ところが、いまの状況というものは、どこでも、もうとにかく人間というものは機械に追われ、車に追われるというかっこうで、あっちこっちに頻発しているときに、東京を西部の町みたいに、オリンピックがあるからといって見のがすことができないようなラッシュです。無計画もきわまれりという状況にあると思う。私は、東海道新幹線の問題については、高速で大阪に到着するというが、この車ができ上がって、この汽車が走り出して輸送力の増強になるとしても、これが一たん事故を起こしたということになるならば、たいへんなことになるのじゃないかという気がするのです。実際問題として、これに伴うところの各方面の検討は十二分になされていかなければならぬと思っているし、またなされていると思うのですがね。しかし、その超スピードのものが、一たんどこかで狂ったということになれば、これは私はたいへんなことになると思うんですよ。もう東海道新幹線がひっくり返れば、下を通っているやつにも影響しますからね。いまの高架で通っている下のほうにはみんな線路があって、都心部においてはみんなその上を通っております。上のほうに事故があれば、下のほうにも当然それが波及してくるというふうに考えるわけですから、こういう点について、機会があったら、新東海道線というものはかくして万全であるという具体的な説明を聞かない以上、私はこれは非常に心配でたまらぬ。莫大なる経費を食ったばかりでなくして、四六時中そういう不安がつきまとっていたのでは、国民としては見のがすことができないと思う。そういう点で、新東海道線についての具体的な説明、こういう点について、経費を含めて、やはり時期を得たならば、来週中あたりでもひとつ具体的に説明してほしいと思う。そうせぬというと、何か新しいことで輸送力増強、増強というけれども、輸送力増強の陰に人命が踏みにじられていくという心配が私はあると思う。こういう点について、運輸大臣のほうも、ひとつ国鉄当局から事情を聴取して、そういう問題について、閣議においても、やはり安全対策というものを厳重に、予算上においてこれが伴うように取り上げてもらいたいというふうに考えます。次週にまでまた持ち越します。

江藤智自由民主党

○江藤智君 私、二、三運輸大臣あるいは国鉄総裁にお伺いしたいと思います。  今度の事故は、非常に多数の犠牲者を出しまして、これは二度とこういうことがあっちゃいかぬ。これは三河島のときにも、二度とこういう事故はやらないということになっておったのですが、またこういう事故で、非常に遺憾であります。しかも、その事故は、先ほどから同僚委員がお話しになったように、いろいろな原因が集積した偶発的な事故ですね。それだけに、二度とこういう事故はいたしませんというけれども、いまのままのやり方でいったのでは、こういう事故は絶対に起こしませんという保証もないし、非常にまずい言い方ですけれども、起こるかもわからない。やはり抜本的にこの際運輸当局はこの保安対策というものを全面的にひとつ最重点の方向に持っていく必要があるのじゃないか、こういう時期じゃないかと私は思う。ちょうど予算の編成時期にもなっておりますし、先ほどからそういうお話があったわけでございますが、これまでの予算の重点というのは、必ずしも、もちろんこういう交通機関でありますから、安全第一ということは、これは言うまでもないけれども、実際にみんなの認識の面においては最重点ではなかったのじゃないかという点があるのです。御承知のように、第一次五カ年計画は、戦災以後の荒廃復旧ということを非常に強く打ち出していて、それについての予算を組んだ。引き続いて現在の第二次五カ年計画というのは、激増する輸送量に対しまして、これにどう対応するかということで、近代化に加えて輸送力増強ということが一番強く事実打ち出されております。そこで、なるほど線路増設ということも、後ほどお話をしたいと思うのですが、これも確かに一つの安全の方策でありますが、とにかく輸送量が足らぬから線路を増設するということだけではなくて、考え方によっては、線路修繕も相待って、極端に減っておる、単線区間などではそういう線路保守からいっても線路を増設せなければいかぬ、こういう頭の切りかえをこの際やる必要がある。私は、予算の面、いわゆる工事経費の面で、安全第一ということを頭に置いて工事経費の編成をこの際やり直す、こういう必要があると思うのですが、運輸大臣どういうふうにお考えでございますか。

綾部健太郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(綾部健太郎君) 全く同感です。

江藤智自由民主党

○江藤智君 全く同感とおっしゃいますが、私は、国鉄当局にもひとつ御要望、あるいはそういうことをしていらっしゃるなら、そういうような御返答をいただきたいのですが、最近の非常に大きくなった量と非常に速くなった質に対しまして、設備というのは、大体明治から大正、昭和時代の設備というものでずっときているわけなんです。たとえば安全側線にいたしましても、なるほど単線のときにはあれでよかったでしょう、ああいう列車回数の少ないころはよかったが、いまのように線路がたくさん並んで高速で走っているところでは、昔のような安全側線でいかぬことは、これは明らかです。  これは一例ですが、建設規程というようなものも、最近の輸送状態というものを十分に考えて、まず改定をして、そうしてそれによってずっと改良工事をやるというようなことは、現に国鉄ではやっていらっしゃいますか。

磯崎叡日本国有鉄道副総裁

○説明員(磯崎叡君) いまの御質問の建設規程の改正につきましては、ただいま、技師長室を中心といたしまして、専門家の間で作業中でございまして、これによって実際現在線をはたしてどういうふうにいじるかということになりますと、いまの五カ年計画と全然別個の膨大な予算を要求せざるを得ないことになるかと思います。

江藤智自由民主党

○江藤智君 いまの建設規程は、これは一例ですが、まず現在の輸送に合うような設備にしてやらなければ、こういうような偶発的な事故というのはやはり起こる可能性が今後あるわけですから、この際、とにかくあれだけの犠牲者を出したのだから、その責任を感ずるならば、金の問題ということは一応度外視しても、こうあるべきだという検討をぜひひとつ国鉄当局あるいは運輸省においてやっていただきたい。  たとえば立体交差の問題につきましても、なるほど金がかかるということでこれまで足踏みをしておったことは事実です。またこれもそのときの事情としては無理もないけれども、これだけの踏切事故や何かが頻発し、しかも大多数の人命が危険になる踏切という問題は、これは国としてどんな犠牲があっても解決しなければいかぬと思います。この問題について、私は実は建設省とも十分話し合いをしたことがある。建設省のほうも、道路交差がふえているし、一級国道何号線ということで改良しておられるが、私の考えは、その路線の中において何よりも人命に関係のある踏切というものにまず建設省は金を入れてもらいたい、運輸省もそれに合わせて金を入れるというふうにして、国が踏切除去ということについてはもっと力を入れなければならない、かように考えますが、そういう点については運輸大臣にお願いいたしますが、建設省ともさらに立体交差の問題につきまして一緒に力を合わせて、できるだけ早く除去するようにやっていただきたいと思います。現在、建設省との間に、必ずしもこの問題については政府としてのいわゆる最重点という点がまだ出ていないと、かように思います。  それから、立体交差にいたしましても、ただいまの高架橋というのはほとんどが昭和の初めにできたのです。その後は、先ほど言ったように、戦争だ、それから戦後の荒廃復旧だということで、非常に立ちおくれている。ですから、都市の立体交差に伴っての高架橋というのは、私鉄、国鉄を問わず、ひとつ思い切ってこの際進めなければ、いくら大臣が事故防止の通達をお出しになっても、これは物理的に出てくる可能性が幾らでもあるから、思い切ったそういう措置をやっていただきたい。これはいずれも例ですが、とにかく、今度の予算編成にあたっては、第一次五カ年計画は荒廃復旧、第二次五カ年計画は輸送力の増強ということが一番重きを置いておりましたのですが、第三次五カ年計画は、この事故防止というようなことを頭に入れて、それを頭に入れれば複線増設なんかの線増もできてくる、そういうような頭の切りかえもひとつお願いしたいと思うんですが、大臣、いかがでございますか。

綾部健太郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(綾部健太郎君) 全く同感ですが、そういうところまではたして日本の現在の財政において可能なりやいなやということも、一国の政治の衝に当たる者として考えなければなりませんが、私は極力御趣旨に沿うように努力いたしまして、国鉄も同時に勉励いたして努力いたさせます。

江藤智自由民主党

○江藤智君 私は、とにかく国の財政を危殆に頻せしめるようなむちゃなことは考えていないのですよ。道路については、すでに五カ年で五兆円という要求が建設省から出ておるときですよ。そのときに、これまでの国鉄の五カ年計画というのは、五年で一兆円、それも車両も信号設備もすべて入れまして一兆円。ですから、これが一兆五千億になったり二兆円になったりするという程度ならば、道路との関連におきましても、これは二大陸上交通の動脈なんですから、そう金の面を頭に置いてこの根本的な考えをどうこうということを言われるようじゃ私は困ると思うんです。やはり必要なものはやらなければならぬ。そうでなかったら、人命は絶対なんですから、それならば輸送量を制限するより仕方がありませんよ。私はそう思う。とにかく人命が危ういようなことをやっちゃ絶対運輸省の責任は保たれないと私は思います。  それから、いま一つは修繕費の問題です。これは今度の場合、修繕費が直接の原因であるかどうかわかりませんけれども、しかし、車両脱線という面におきましては、やはり線路保守という問題に直接関係のある問題です。ここで私は線路保守に欠陥があったということは、調査の結果を待たなければ申し上げられませんけれども、全般的に申しまして、国鉄の修繕費というもの昭和三十一年以後半減しているのがは、事実なんです。半減しております。しかも、修繕費というものを減らしてみた、列車は通る、それじゃこれでいいじゃないか、その次にまた減らしてみる、列車が通る、これでいいじゃないかということで、どんどん減ってきているというのが実情なんです。私は、実は国鉄のほうには、心配ですから修繕費についてのその後の経過を調べていただきたい、こういうふうに申し入れた。ところが、現在修繕費については、国鉄の本社は握っておらない、支社にまかしておる。そうしますと、支社のほうではいわゆる営業係数とのかね合いというようなことで、営業係数をよくするためには修繕費を減らすことが一番やりやすい。しかし、長い目で見、あるいは安全という面から見れば、これは非常な問題なんですね。そういう点については、昔は本社が握っておりましたから、本社へ行って聞いてみればすぐわかったのですが、現在は、私が行ってどういう状況かということを聞いても、即答ができることは一つもない。支社の項目あるいは局の実績を集計して、あとから判断するような体制になっております。この面についても、これはよほど考えてもらわないと、事故防止あるいは国鉄の膨大な資産の保持という面においても非常に心配な面があるのではないか、かように考えますが、この点については、磯崎さん、どういうふうにお考えでございますか。

磯崎叡日本国有鉄道副総裁

○説明員(磯崎叡君) 修繕費の問題につきましては、江藤先生からもそういう御注意を承っておりますが、私どもといたしましては、現在の組織に直しまして、支社としてのいろいろな計画なり何なりの一環として保守も考えるという考え方に改めております。いわゆる中央集権を改めて地方分権にするというたてまえからああいう制度にしたわけでございます。もちろん修繕費の使い方については一つの原則を立ててやっております。しかし、前のように、中央集権的に各現場の手取り足取りということは本社でやっておるということになっておりませんが、しかし、各地方支社に対しまして、何と申しましても、現在の保守が第一だということで、修繕費を減らしてまで人件費に回すというようなことは、私はしておらないと思っておりますが、ただいま支社の使い方が、修繕費が中心でないというお話がございましたが、もう一ぺん詳しく数字を調べました上で御返事を申し上げます。

江藤智自由民主党

○江藤智君 この問題は、なるほど経営のやり方で中央集権を私は主張するわけじゃないけれども、少なくとも国鉄の資産を維持し、しかも、大切な人命に一番関係のある修繕費というものについて、国鉄がその必要な限度においては本社がやっぱり握って、それをとにかく間違った場合には適時適切に是正をさせるだけの事柄は、これはやっぱり必要だと思います。これは私の意見だけ申し上げておきますが、しかも、修繕費が半減しておることは事実なんです。しかも、その後に列車回数は非常に多くなって列車間合いも減ってきておる。そうすればよほどのそこに画期的方法をとればそれでやれるかもしれませんけれども、それほどのとにかく機械化をしておるわけでもないからして、よほどその点はひとつ調べていただきたいと思うのです。そうしないと、そういう点から欠陥が起こらぬとも限らないと心配しておりますから、ひとつこの機会によく調べていただきたい。  それからいま一つは、東京付近がおもでございますけれども、これは東京都があまり膨大過ぎていろいろ批判が出ておるようですが、いわゆる国鉄の機構の問題についての、これはやはり東京というようなところは特殊なところであって、現場の訓練も、昔のような組織と違って非常に段階が減ってきておりますから、いろいろ現場に中央の考えなり指導というようなものも徹底しにくい面があるのじゃないか。もっとはっきりいいますと、昔の管理部のようなものは、現場のそういう事故防止というものばかり専門に扱うそういうものは現在ないんですね。そういうような点もひとつ御検討をお願いいたしたい。  もう次にお待ちのようですから、私の感じた三点を申し上げまして、今後そういう点についてじっくりディスカッションさしていただきたいと、かように考えております。

河野謙三自由民主党

○河野謙三君 先ほど来いろいろ国鉄の事故についての御質疑がございましたが、私は国鉄の事故の原因が、国鉄側の不注意といいますか、施設の不完備、そういう問題で起こっていることももちろん多いんですが、国鉄側の責任に帰せられない、いわゆる国鉄側は被害者であるということを非常に言っておる。特に多いのは自動車だと思う。踏切の関係もいろいろあります。これも完備しなければいけませんが、いかに完備いたしましても、われわれが新聞で常に数多く見る無免許の運転であるとか、酔っぱらいの運転であるとか、こういう国鉄側から見れば不可抗力の事故が非常に多いんですね。これは国鉄側と申しましても運輸省に関係があるわけです。一体自動車の監督、自動車の行政ですね、これは私は手ぬるいのではないかと思うのです。私は地元のことを申し上げるわけじゃありませんが、神奈川県ですが、最近人をタクシーがひき殺した、調べてみたらそれは無免許の運転である、運転手である、しかも、相当長い期間この運転手が働いておる、こういうのがあるんですね。これに類似したことが非常に数多いのじゃないか。でありますから、今の国鉄側の問題がいろいろありますけれども、人命尊重、事故の防止、これにつきまして、件数からいけば、量の上からいけば、むしろ国鉄側が被害者であって、国鉄側の責任においてはどうにもならない、運輸省においては責任があるけれども、国鉄側においては責任がどうもならぬという問題が非常に多いと思うのですがね。運輸大臣、事故の件数を一ぺん私はデータをもらいたいのですが、国鉄側の責任に帰せざる、被害者としての国鉄、こういう事故件数が非常に多いと思うのですがね。これに対して私は何か対策を講じなきゃならぬと思いますが、その点いかがに思いますか。

綾部健太郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(綾部健太郎君) 私もお説のとおりな事故が多いと思うのです。そこで、自動車の行政に入るのでございますが、非常に厳重にやっているんですが、なかなか取り締まりがうまくいかないというのが、率直に申し上げまして現状であります。さらに一そう注意をいたしまして、さようなことのないように今後努力をいたします。これは金はかからぬほうですから、何といいますか、周密というか検査をたびたびやるとか、そういうようなことについて遺憾のないようにいたしたいと思います。

河野謙三自由民主党

○河野謙三君 最近、いま私が申し上げたような事例が非常にふえておるにもかかわらず、一面自動車の認可、許可、これをもっと緩和しろとか、これをなくせとかという議論がまた非常に多いのですが、これにも一つの理屈がありますけれども、現在の自動車の状況を見ますと、私はもう少し締めべきところは締めなきゃいかぬ、締めるのじゃなくて私はもう少し厳重にやらなきゃいかぬ、こういうように思うのですが、この次にひとつ委員会に、大臣、自動車関係の責任者を伴って御出席願って、私もそれまでには少しデータを集めて参りますが、そうでありませんと、これは単に何かたまたまこの間国鉄の大事故があったから国鉄だけの問題というのじゃなくて、私はむしろ国鉄は数の上からいけば、重ねて申しますけれども、被害者の件数が多いと思うのですよ。これを私はまずこの次の機会にお尋ねしようと思いますから、その節にひとつよろしく御答弁いただきたいと思います。  私は、この機会に資料を要求いたします。最近東京都を例にしますと、何かデータによりますと、過去十カ年間に毎年三十万人ずつ東京都の人口がふえておる。これは全部国鉄を利用しているわけじゃございませんが、これらの方がいずれも交通機関をひんぱんに使っておられる。その上に東京に職場を持った千葉なり、茨城なり、群馬なり、埼玉なり神奈川、最近は山梨からも来ます。こういう方々で、どのくらい一体乗車人員がふえておるか。このふえておることは間違いありません。私はおそらく加速度がかかっているんじゃないかと思うのです。でありますから、先ほど新幹線ができたら数十本の列車がそちらのほうに回るからと言われますけれどもね。それはまあ現状のままでふえなきゃいいですよ。新幹線が来年の九月に通るころには、その分くらいは利用者がふえちゃって、ちっとも緩和したことにならぬと思うのです。どうもこういういろんな議論を聞いていますと、どうも小便小僧みたいに、あとから気がつく寝小便というのがありますよね。どうもあと始末ばかりやっているようなもので、私は、新幹線ができたときに交通緩和するとは思っていませんよ。だから、一体過去五年なら五年、三年なら三年でいいでしょう、東京を中心として一体人間がどのくらい交通機関を利用するあれが多くなったか、同時に、貨物ですね、貨物も一体どのくらい多くなった、というやつをひとつ調べて出していただきたいと、こういうふうに思う。  それからもう一つは、陸上輸送の中で、トラック輸送と鉄道輸送、これが一体どういうふうに変わってきておるのか、トラック輸送がふえてきているのか、鉄道輸送がふえてきているのか、それともそれが両方とも持ち合いでずっときているのか、こういうもののデータをいただきたいと思いますが、なお、ラウンドの数、大きな傾向というものについては、副総裁は御存じだと思いますが、もしこの機会に御答弁いただければ、そういう傾向がどうなっているかひとつお示しいただきたい。

磯崎叡日本国有鉄道副総裁

○説明員(磯崎叡君) トラックと鉄道の全体の日本の輸送量における地位につきましては、大体過去十年ぐらいの傾向といたしまして、トン数とトン・キロで若干違って参ります。トン・キロで申しまして、すなわち、運んだ分量、運んだトン数と運んだ足の長さというふうな両方の輸送量全体の面で見ますと、大体鉄道が、過去十年間に六〇%から五〇%ぐらいに下がったが、トラックが――もちろんあと海運がございますので、トラックが二〇%から三〇%くらいにふえておる。海運は持ち合いでございます。しかし、トン数から申しますと、大体、国鉄の運んでおりますトン数は全体の一二、三%、トラックのふえ方が圧倒的に多くなっておりますが、ただ、トン数と申しますと、たとえば東京の小さいわずか一キロ運びますのに一トンに計算いたしますので、トン数だけの計算では必ずしも全体がはっきりいたしませんので、経済企画庁ではトン数とキロ数をかけ合わせましたトン・キロで見ております。トン・キロで見ましても、現在国鉄は五〇%をちょっと割っておるような数字でございます。

小酒井義男日本社会党

○小酒井義男君 大臣、またもとに戻ったようではなはだ恐縮なんですが、私は、今度の事故、鶴見の事故、これは事故原因の追及は非常に重要でありますが、同時に、今後の事故防止ということがこれが重要でありますから、当局の予算要求に対する準備はどうなっておるかということをお尋ねした。それで私は最後にやはり大臣に予算を獲得される御決意をお尋ねしたいと思っておったのですが、加賀山委員のほうからの質問でお答えになりました。私はそれを聞いておって実は非常に、どう言いますか、大臣は決意はされておるのでしょうけれども、表現があれでは、ほんとうに真剣に閣議で人命尊重というようなことを取り上げてやられたことの真意が那辺にあるかという実は疑問を持ったのです。予算の範囲内で努力をするということは、今まででも、毎年毎年どの委員会でもそれは大臣の言われることばなんです。ですから私は、そういうことじゃなしに、事故の犠牲者も一般国民も、やはり政府が今度は真剣に輸送の安全について考えておるという期待を持っていると思うのです。そういうたてまえからいいますと、大臣の答弁には、人命尊重、いわゆる交通の安全を確保するに必要な予算はこれは取ります、という答弁をしていただかないと、きわめておざなりな答弁の印象を私は受けたので、おそらく大臣の真意も、こういうときでありますから、安全性確保に必要な予算は取るという御決意でああいう表現をなさったんだとは思いますけれども、その点をやはりこの機会に明らかにしておいていただくことが必要じゃないかと思います。

綾部健太郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(綾部健太郎君) もちろん小酒井委員のおっしゃるとおりでございまして、安全についての万全の策を、国鉄において可能な範囲におきまして予算要求が出されておるのだろうと思いますから、その予算を獲得することが私の任務と心得、さらに、ことし足りない分は来年、来年足りない分は再来年、こういうようにいくより私は現在の政治組織では不可能じゃないかと考えております。

小酒井義男日本社会党

○小酒井義男君 それは一気に全部のことをやることはできぬと思いますが、とにかく当面これだけのことはやらなければ安全の保持はできないというものは、たとえば来年度なら来年度にそれをやり得るという範囲のものの予算は、これはやはり取るということじゃないと、何かああいう時期にああいう発言をされたことの真意が、閣議で問題になったその真意が疑われることになると思うのです。ですから、そういう点は、予算の編成過程で私あらためて国鉄総裁にも御出席を願った席で、総裁の決意あるいはそれと並行して大臣が予算としてどれだけ取っていただけたかというようなことについて、あらためてまた御質問なりをいたしたいと思っておりますが、ほんとうに今度は、従来のようなおざなりのことでは私は済まぬと思いますから、その点はその決意でやっていただきたい。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 どうもずっといろいろな論議を聞いておりますというと、肝心の責任の所在が一体どうなったのかということがはっきりしていない。それで総裁あるいは大臣も、やめるばかりが芸じゃない、これもいいでしょう。そうなると、どういう責任をとるのか。ここに踏みとどまって、今後こういうことのないようにするのだと一おっしゃった。これはいわゆる問題は、いまずっと論議されたように、保安の問題で画期的な予算を取り、措置もする。それができなければ責任をとってもらう。こうならなければいかぬと思います。要求しても予算が取れなかった、予算のワク内で……。そんなことで一体どうやって責任とるのです。責任の取りようがないじゃないですか。でありますから、責任をとると言っておきながら何にも責任とっていないということになる。ですから、これは私は、踏みとどまってやるのだとおっしゃったから、それを信頼しておるわけですけれども、もし画期的なものができなければ、では責任はどうなるのか、こういうことになってくると思うので、これも腹に置いておいてもらいたいと思います。でないと三河島事件以来やっておるのと同じことであって、別に変わったことがないので、この点、私はほんとうに責任の所在を国民の前にはっきりさせてもらいたいと思います。  それから、これはこの際、予算の編成時期でありますからお尋ねしておきたいのですけれども、保安の措置をするがためには莫大な予算が要る。各委員のおっしゃったとおりであります。その予算をまかなうについて、根本方針として国鉄の企業性を発揮して、それに必要な経費をまかなうのか、あるいは国家の財政措置によってまかなっていくのか。この方針をひとつ聞かしてもらいたい。でなければ、結局お金が要るのでありますから、国家がめんどうみぬということになれば、運賃値上げということになるでしょう。ところが、今運賃というのは、これは政策運賃であって、物価の問題なり、社会的、経済的ないろいろな配慮をした運賃であるから、これもなかなか限度のあることだと思うのです。そこで大臣として、政府として人命尊重に対する、いわゆる事故の措置に対する、保安措置に対する財政面については、企業性を発揮をしてまかなっていくのか、あるいは財政的な措置によって解決をしようとするのか。その根本方針を聞かしてもらいたい。

綾部健太郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(綾部健太郎君) 理想を言えば企業的な利潤でやっていくのが理想でしょう。しかし、理想と現実必ずしも一致いたしませんので、でき得る限り財政上の援助をして、ことに保安施設につきましては、財政措置によることを私は強く要望したいと思います。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 そうしますと、大体国鉄のそういう公共性の面については、財政措置を重点に置く、こういうことですか。

綾部健太郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(綾部健太郎君) そのとおりです。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 そうしますと、この前総裁のおっしゃった答弁と少しニュアンスが違うと思います。この前も、これは今後論争しましょうと言っておきましたが、きょうおいでになりませんから、論争しませんけれども、総裁の発言は相当違ったニュアンスがある。参考のためにちょっと復唱してみますというと、「昭和二十七年以来今日まで、国鉄職員四十五万がほとんど変わっていない、その間に輸送量は非常にふえておる、そこに人間を無理に使って、その結果輸送の安全というものに危害を及ぼしているのではないか、こういうようなことに私は解釈したのですが、その点は私は御心配ないと思う。」――ここまではいいとして、「ないと思う。とにかくできるだけの合理化をして、できるだけ人間の手をふやさないでいく。やむを得ない場合においては、国鉄の職員というものをふやさないで、臨時にやらせる。」、こういうことを言っておられる。しかも、その冒頭において、公共企業体の性格、運営については、公共事業というものの運営については、企業精神をもって能率的にやっていくということを言っておられる。ここら辺のニュアンスが違うのですね。公共事業の運営については、公共的な精神をもって、というならいいんだが、企業的な精神をもっていくということになれば、いわゆる急行はもうかるからこれはふやす、こういうことになる。人件費を減らすということになる。必要となれば臨時でやっていくということになる。でありますから、今の総裁の考え方は、あくまでも企業性を発揮をして企業利潤によってそれをまかなっていくという、こういう考え方ですよ、総裁は。いまあなたのおっしゃったことと違いますね。

綾部健太郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(綾部健太郎君) あえて論争するわけでございませんが、私も理想は、総裁の言うように、企業的にやっていくのが一番理想だということを申し上げておきます。で、人命尊重の点からいいまして、その点についてもしなにならば、財政措置をとるようにするより仕方がない、こういうように考えております。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 この問題は、できればあらためて総理に出席してもらって、根本的に一ぺんやりたいと思う。  それからもう一つ、この際大臣に申し上げたいことは、冒頭に、現場の人の意見を聞いてくれと言った、ところが、副総裁の答弁をいろいろ聞いてみますというと、全然心配のないようなことをおっしゃっておるようですけれども、現に名古屋支社の管内における保線担当者の話を聞いておりますというと、大体修繕費は二〇%減らされている、しかも、保線を担当しているわれわれがあぶなくて見ておれぬ、こういう意見があります。また、特急あたりは保守整備時間が一時間くらいしかない、それでどんどん突っ走っていくと、こういうこともあります。で、これは場合によっては、第一線の人に実際来てもらって実情を一ぺん参考に聞きたいと思う。その点、大臣頭に入れておいてもらいたい。  最後にお尋ねいたしますが、人命尊重については、いろいろ考えられておるけれども、この補償の点について、たくさん犠牲者が出たからよけい補償をやる、犠牲者が少ないから少しやる、こういうふうなことがあるかないか、これをひとつお聞きしておきたい。

磯崎叡日本国有鉄道副総裁

○説明員(磯崎叡君) 補償につきましては、過去数回の悲しむべき事件のつど、いろいろ問題が起きておりますが、いずれも非常に具体的に、たとえば本人の収入なり家庭の状況等も千差万別でございますので、たとえばいま先生のおっしゃったような、事故が大きかったからどうだとか、小さいからどうだということはございません。一件一件具体的に調査いたしましてお支払いするという原則には何ら変わりはありません。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 そうすると、確認しておきますけれども、犠牲者の人数によって補償の額なりあるいは割合なり条件なりというものは違いはない、全部同じである、こういうように解釈してよろしいですね。

磯崎叡日本国有鉄道副総裁

○説明員(磯崎叡君) もちろんその前提といたしまして、原因の所在が前提になりますから、国鉄側に責任のある場合と国鉄側に責任のない場合と、それから昨年の南武線の事故の例のように、直接責任がなくてもやはりいろいろな形でお見舞をしなければならないという場合もあります。いろいろ具体的なケースが違いますので、被害者の人数の多寡によってどうするということはございません。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 関連。事故直後のいろいろお見舞とか、そういうことは処置していると、具体的な面から調査されているということについては承ったけれども、やはり非常に時間がかかる要素を持っているようですが、いつごろまでにこれのめどをつけていく方針ですか。  もう一つは、三河島とか桜木町とかいろいろ事故がありましたね、そういう点については、具体的にお見舞とか、そういうふうな面の予算ですね、そういうものはどういうふうに今まで取り扱われてきたのか。今回の場合においては、そういう予算は、金の面についてはどういうふうにお考えになっているか、その点をちょっとお伺いしたいと思う。時期について……。

磯崎叡日本国有鉄道副総裁

○説明員(磯崎叡君) 時期につきましては、冒頭に申し上げましたように、現在詳しく調査をいたしておりますので、まだはっきりしたことは申し上げかねますが、少なくとも年内にはお話しに入りたいと思っております。具体的な御折衝と申しますか、年内にお話しに入りたいと思っております。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 年内に解決というのではない。

磯崎叡日本国有鉄道副総裁

○説明員(磯崎叡君) それは、たとえば三河島につきましては、三十回くらいお伺いして解決した例もございますので、もちろん一回で解決した例もございますれば、非常に長時間かかる例もございますので、年内に解決するということはちょっと申し上げかねると思いますが、年内にこちらからお話しに入りたいというふうに思います。解決に至るまでの過程は、非常に皆さま千差万別でございます。それで、これを今から予定するのはちょっと無理だというふうに考えております。  それから予算の出どころでございますが、現在、三河島その他の場合には、非常に金額が多くなりますと、予備費を使うこともございます。そうでない場合は、大体、収入増加その他を若干見合いといたしまして、一般の、通常の損益勘定の経費でもって支弁いたしております。本年度も、徐々に貨物収入等が上がってまいっておりますので、特別にこのために政府にめんどうを見ていただくということはなしに、私どもの既定予算並びにこれらの収入増加等に見合った上でやってまいりますし、もし、どうしても足りませんでしたならば、予備費流用をいたしたいというふうに考えております。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 三河島の場合はどの程度かかったですか。

磯崎叡日本国有鉄道副総裁

○説明員(磯崎叡君) 各被害者に対するお見舞金につきましては、遺族とのお話し合いで、一切、外に出さないことになっております。ですからその点、いろいろな関係があとから御遺族の中でも出てまいりますので、金額は一切外に出さないという厳格なお約束をいたしております。しかし、そういった被害者に対する弔慰金のほかに、葬祭料とか香典とかいうもの、並びに現場の復旧費、その他いろいろございます。また、一日ないし一日半、運転を休止いたしまするので、それによる減収もやはり考えなければいけません。それらを全体総合いたしますと、相当な金額になるというふうに思いますが、被害者にお支払いいたします金額は、御遠慮さしていただきたいと思います。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 直接担当されているのは、どなたなんです。

磯崎叡日本国有鉄道副総裁

○説明員(磯崎叡君) それは弔慰事務でございますか、それとも……。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 全体的な折衝とかなんとか、それを掌握して、話をまとめて解決する責任を負ってやっているのは、どなたですか。

磯崎叡日本国有鉄道副総裁

○説明員(磯崎叡君) それは、現在、東鉄局長がやっております。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 立花君が……。

磯崎叡日本国有鉄道副総裁

○説明員(磯崎叡君) さようでございます。しかし、今までの例で申しましても、なかなか東鉄局限りでは解決できない問題もございますので、そういった場合には、私どもも、いろいろお力添えするケースが今までございました。しかし、責任上は東鉄局長の所管事項となっております。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 そうすると、本省のほうではそれに対する直接責任を持ってやっている方はいないわけですか。立花君が全責任を持ってやっておるわけですか。

磯崎叡日本国有鉄道副総裁

○説明員(磯崎叡君) 私の下で、山田専務理事が担当いたしまして、その下に法務課という課がございます。法務課が弔慰金、賠償金等の担当課でございます。そこでもって現在実際には、ほとんど東鉄と一体となって仕事をいたしております。関東地方から、数十名のそういった係を集めまして、いま東京一カ所に呼んで仕事をいたしております。現在の人員じゃ、とても足りませんので、三河島の際もそうでございましたが、各地から応援を求めまして、現在は本社の法務課長が総指揮官になってやっておる、現地の実際の御折衝の第一線は、東鉄局長が責任者ということでございます。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 私の言わんとするところは、東鉄局長の立花君のところでやられることでいいんですが、現実の問題として、初めは非常に丁重にやられているけれども、だんだん値切る仕事が多くなって、話というものは非常に冷たくなる、そういうふうな観点で非常に時期的にも延びる問題もあるし、それに伴って被害者のほうから陳情なり、要請なり、そういった問題が非常に錯綜して、不評判が高くなるというようなことも聞くわけですがね、今回の場合に限らず、丁重にやられていることはよく聞いておりますが、時期的にやはり延ばすということになってしまうとうまくないと思うので、積極的に踏み込んでやっぱり解決を急いでもらいたいのです。決議の内容に沿ってやってもらいたいと思うのですがね。

磯崎叡日本国有鉄道副総裁

○説明員(磯崎叡君) 前回の委員会の御決議の趣旨を十分体しまして、できるだけの努力をいたしたいというふうに考えております。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 年内というといつごろから話に入るのですか。

磯崎叡日本国有鉄道副総裁

○説明員(磯崎叡君) 早い方は十二月の上旬には入れると思います。非常に調査の簡単な方と、たとえば家族が東京と地方におられるとか、非常にむずかしい家庭も中にはたくさんございますので、そういった家庭と、非常に簡単な家庭とでは、多少調査方法が違いますけれども、なるべく全部そろってからということでなくて、準備のできた方からお話を始めたいというふうに考えております。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 身元不明の方が二体あったですがね、その後どうなっているのですかね。

磯崎叡日本国有鉄道副総裁

○説明員(磯崎叡君) 実はたいへん申し上げにくいのでございますが、二体とも、お引き取りすでに願った方の遺体の一部であったということがはっきりいたしました。したがいまして、今のところ、被害者は百六十名、それに私どものほうの上り電車の運転士が一人ございまして百六十一名でございまして、その点、幸か不幸か一名だけ減ったわけでございます。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 繰り返しますが、そうしますと、不明というのはないわけですね、はっきりしたわけですね。わかりました。

磯崎叡日本国有鉄道副総裁

○説明員(磯崎叡君) 三河島のときは、最後まで不明なのが一体ございますが、今回は、全部判明いたしました。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 すみやかにひとつ解決するように努力願いたいと思います。

米田正文自由民主党

○委員長(米田正文君) 本日はこの程度といたします。次回は十二月三日とし、これにて散会いたします。    午後零時四十六分散会

国会会議録検索システムで原文を見る ↗