P政策ポータルPOLICY PORTALウォッチ
44回国会参議院1963/10/24

オリンピック準備促進特別委員会 閉会後第1号

発言数
36
登壇者
7
会派数
2
開催日
1963/10/24

会議録

加賀山之雄第二院クラブ

○委員長(加賀山之雄君) ただいまからオリンピック準備促進特別委員会を開会いたします。  委員の変更について御報告いたします。  去る十月十九日北條雋八君が辞任され、その補欠として柏原ヤス君が、十月二十一日永末英一君が辞任され、その補欠として向井長年君が選任されました。   —————————————

加賀山之雄第二院クラブ

○委員長(加賀山之雄君) この際、参考人の出席要求に関する件につき、おはかりいたします。  本委員会が調査を進める上において東京都、首都高速道路公団、日本放送協会、オリンピック東京大会組織委員会、日本オリンピック資金財団及び日本体育協会は、この委員会と密接な関係がありますので、必要の際は参考人として出席を求めることとし、人選及び手続等につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

加賀山之雄第二院クラブ

○委員長(加賀山之雄君) 御異議ないものと認め、さよう決定いたします。   —————————————

加賀山之雄第二院クラブ

○委員長(加賀山之雄君) オリンピック東京大会準備促進に関する調査を議題といたします。  本日は、東京国際スポーツ大会に関する件について調査を行ないます。本大会は去る十月十一日から十月十六日まで国立競技場を中心にして開会式、各種の競技が行なわれましたことはすでに御承知のとおりでございます。本大会の運営、競技の実施状況を通じまして、オリンピック東京大会の諸準備のために種々の参考になったことが多いと存じます。本日はそれらの問題点、またその対策等につきまして関係者から御説明を聴取いたしたいと存じます。  なお、委員長は、本件調査のため、オリンピック東京大会組織委員会事務次長佐藤朝生君、同村井順君、日本体育協会日本オリンピック委員会総務主事青木半治君、日本体育協会東京オリンピック選手強化対策本部本部長大島鎌吉君、以上の方々に参考人として御出席を願っております。  それでは日本体育協会日本オリンピック委員会総務主事青木半治君にお願いいたします。

青木半治日本体育協会日本オリンピック委員会総務主事

○参考人(青木半治君) 東京国際スポーツ大会が行なわれました概略につきまして御説明を申し上げます。  この国際大会は、四年前に東京にオリンピックの開催が決定をいたしまして、JOCにおきましては、強化対策本部を創設いたしまして、今日まで選手の強化に邁進をいたしてきたわけでございます。一方大会の準備運営につきましては、日本オリンピック委員会が組織委員会に再委任をいたしまして、組織委員会を中心にいたしまして、準備運営をやってまいりましたわけでございます。いよいよ明年度に本大会を控えまして、この機会に選手強化と、そうして準備運営のリハーサルの意味におきまして、本大会の開催をいたしたわけでございます。  参加の選手は、三十六カ国五百三十九名、日本の参加選手は二千二百七十名、計二千八百九名が参加をされたわけでございます。そのほか在日米軍などの選手の参加がございましたが、これは約百名内外だろうと思います。  この大会の総経費を大体概略申し上げますと、NHKからは一億四千三百五十万円、体育協会からは約二千万円、組織委員会からは五千万円、二十競技団体がそれぞれ運営に要しました費用は大体一億円でございます。合計約三億一千三百五十万円でございまして、目下精算をいたしております。  なお、この大会におきますところの成績でございますが、新記録を申し上げますと、陸上競技が五十四、水泳が十九、ウエート・リフティングが十六、射撃が六、自転車が六、日本タイ記録、日本国際タイ記録、日本国際新記録、日本新記録、世界新記録が合計百一個でございます。この成果につきましては、後刻大島本部長から詳細にわたりまして説明をいたしますので、略さしていただきます。  次に、準備運営でございますが、これを大きく分けますと、組織委員会が行ないますところの準備運営と各競技団体が行なうものと二つに分かれております。組織委員会が行ないますところの本大会の会場、あるいは練習場、あるいは村の問題につきまして言及をいたしますと、今度二十競技団体の競技が行なわれましたうちで、オリンピックの本大会の会場を実際に使いました競技団体は九団体ございます。まだ本大会の会場が完成をいたしておらない競技団体が十一団体あったわけでございます。外国の選手は日本に参りまして、この国際大会が本会場で行なわれるということで参加をしてきた選手も多数おられまして、この点につきましては、外国の参加選手につきまして非常に申しわけなく思っておる次第でございます。特に申し上げたいことは、練習場の問題でございますが、たとえて申し上げますと、陸上競技で申し上げますと、オリンピック時におきますところの練習場はまだ一つもできておりませんし、国立競技場に付随をいたしますところの練習場もできておらないような状態で、特に陸上競技におきましては、参加の選手が自分の競技に参加する前にどこで練習をしたらいいかということで非常に迷惑をかけたことは事実でございます。また、オリンピックの村もまだ開設できないような状態で第一ホテルを使用をいたしたのでございますが、第一ホテルが御承知のとおり非常に小さな形でございますので、インフォーメーションを中心といたしまして非常に混雑をいたしましたし、また参加の外国選手につきましても、通訳の問題を中心といたしまして、どこに練習に行ったらいいか、輸送をどうするかというふうな問題で、これは非常に迷惑をかけたのでございます。したがいまして、組織委員会が行ないますところの本大会における会場の問題、あるいは練習場の問題、あるいは村の態勢から申し上げますと、そういう点から考えますと、非常に今度の国際大会の経験をしたことはよかったというように考えております。  また、競技の運営は、各競技団体が責任を持っていたしましたので問題はなかったと思いますが、ただ自転車と体操と二つの競技におきまして、IFの規約の改正の解釈の不徹底でこの二競技団体に問題がございましたが、これはすべて解決を見ております。なお、競技団体において使用をいたしますところの器具の問題、たとえば砲丸とか、やりとか、ハンマーというような問題でまだ考えなければならない点があったと考えます。また、競技場の土質の問題につきましても、各参加選手は非常にやわらかいというような申し出がございまして、この問題も今後研究をいたしていかなければならない問題であろう。以上が組織委員会が行ないますところの準備運営と競技団体が行ないます運営の問題についての報告でございます。  その他の問題につきましては、開会式でございますが、聖火もございませんし、オリンピックの旗もございません。参加人員も大体本大会に予想されておりますところの約四〇%程度の参加でございまして、人数の少ない点、あるいは参加各国の国旗が、三十六カ国でございますから大体三分の一程度でございますので、非常に少なかったという点から考えて、まああの規模であればあれで大体よろしいのじゃないだろうか。ただ、先ほど御指摘がございました拡声器の問題とか、あるいはあいさつの問題とかいろいろございますが、この点も本大会では十分留意をして行なわなければならないと、かように考えております。  入場券の問題につきまして、人気種目でございました体操とバレーと水泳におきまして、入場券を買った人が入れないというふうな問題がございましたが、これは業務用の特別入場証の発行数が多少収容能力よりも上回ったという点でこういうような問題が起きたと思います。この点につきましても、今後は十分気をつけて行なわなければならないと思います。  以上が東京大会の概略の説明でございますが、残されました本大会を開くまでの一カ年間を、このたびの非常にとうとい経験を基礎といたしまして、私たち体育協会あるいは組織委員会ともども一致協力をいたしまして、りっぱな大会を開催いたしたいとかように考えております。それにつきましても、当特別委員会の一そうの御支援をお願いを申し上げたいと思います。以上でございます。

加賀山之雄第二院クラブ

○委員長(加賀山之雄君) 次に、大島鎌吉君から競技の成績、その他選手強化に関する問題を御説明願います。

大島鎌吉日本体育協会東京オリンピック選手強化対策本部本部長

○参考人(大島鎌吉君) 御報告申し上げます。  ただいま青木総務主事のほうから全般的な御説明がありましたとおり、選手強化対策本部ができまして、選手強化五カ年計画を立てました。そのときにすでに今回の大会を一つの事業として計画をしておったのでございますが、競技団体としては一応この大会に向かって努力を集中しようということで参ったのでございます。で、そのねらいは、選手強化四カ年の実績を世界的な尺度の中で強化をしてみようというのがねらいであったわけでございます。戦績につきましては、ただいま青木総務主事から御報告があったとおりに、陸上競技、水泳、ウエート・リフティング、射撃、自転車の五競技につきまして、全体で百一の新記録が出たということでございます。そのほかのそれぞれの競技につきましては、柔道が四階級全部優勝したということ、それから体操が特に男子総合では上位に二人入ればいいということでございましたが、ソ連を相手といたしまして遠藤、三栗、小野、鶴見、長沢、山下の六名の選手が一位から六位を占めるというような結果になりました。レスリングにつきましては、グレコローマンのほうは八階級のうち、四つのタイトルを取り、フリーにつきましては、やはり八種目のうち、六つのタイトルを取ったということであります。その他では、たとえばフェンシングで大川選手がフランスの世界選手権を持っておりますところのマニアンという選手を破って優勝を遂げた。射撃のフリーピストルでは吉川選手が主張いたしましたとおりに、また、ラピッドファイアでは蒲池選手が二位ではございますが、今まで予想もしなかったような成績を取ったのでございます。なお、その後行なわれましたオープン競技では五百九十三点という世界記録をつくったりいたしております。クレー競技では「インドの王様」など、世界選手権を取った方々が多数に参加をしたのでございますが、塩沢選手がこれらの世界の強豪を破りまして、二位になったのであります。また、自転車では一千メートルのタイム・トライアルを佐藤選手がこれまた強豪を破って一位になったのでありました。またヨットでは、ドラゴン級で棚町組が三位になり、フィン級では小島選手が一位、山田選手が二位というようなことで、かつて四回オリンピックに優勝いたしましたところのデンマークのエルブストロームを完全に破ったというような成績をあげたのでございます。  そのほか、われわれが四年前に、この競技などに力を入れてもとてもだめだろうといっておりましたような、特にボール・ゲームでございますが、これらも相当の成績をあげることができたのでございます。たとえば男子のバレーでございますが、招待いたしましたのがソ連のチームでございますが、これは世界第一位というふうな評価をされているのでございますが、とても勝てないだろうといっておりました試合におきまして、三対一で勝っているのでございます。次いでホッケーでございますが、ホッケーも、インド、パキスタンその他は別といたしまして、今回西ドイツのチームを呼んだのでございますが、過般のリヨンで行なわれましたところの国際トーナメントにおきまして第二位をとった西ドイツに対して、これは三回試合をやったのでございますが、第二戦ではこれを破るという成果をあげたのでございます。それからさらにサッカーでございますが、これも西ドイツを招待いたしまして、西ドイツとは引き分けをとるというような成績をおさめたのでございます。それから水球では、御承知のようにハンガリーが世界一位、オリンピックでもずっと優勝を続けているのでございますが、これに対しまして、三回試合をいたしまして一勝をあげたというような成績をあげたのでございます。いずれにいたしましても、とてもだめだろうと思っておりましたところのこれらの競技も、この四年間、現場のコーチ並びに選手の非常な努力によりまして、とにもかくにも戦える力をつけてきたということにつきまして、私たちは非常なる喜びを持っているわけでございます。  で、陸上競技あるいは水泳、その他の記録競技につきましては、皆さま御承知のとおりでありますが、その結果を総合いたしてみましたとき、われわれがかねて考えておりましたところの、また実現しようといたしておりましたところの一本の柱が確実に立ったという印象を強くするのでございます。この前の委員会でも御説明申し上げたと思うのでございますが、選手強化五カ年計画を立てますときに、一番最初に二本の柱を立てたのでございます。一つは、国民の感情を背中に受けて、われわれは旗を上げる選手をつくらなければならぬ。すなわち一位から三位までになる選手をつくらなければならぬ。もう一つは、東京のオリンピックでは外国から多数のスポーツのお客を迎えるのでございますが、そのお客に対して十分これをねぎらうだけの、そのお客を迎えて戦えるだけの選手をつくらなければならぬ。すなわち、ホストの国の義務として強い選手をつくらなければならぬ。その場合、予選に出て、もうごろごろ負けてしまって決勝にだれも残らぬということでは、ホストの役目を果たせぬのではないかということで、その二本の柱を軸として選手強化をやってまいったのでございますが、今回の大会の成績の結果からみますならば、二本目の柱、すなわちホストの国として外国の選手を迎えるに足るだけの力をつけてきた団体が、まあほとんど全部がその力をつけてきたというふうに言えるんではなかろうかと思うのであります。  成績につきましては、世間では非常によかったよかったというのでございます。しかし、この一般的によかったといわれるのが、直ちに第一の柱であるところのオリンピックで日本の旗を上げるというその柱に結びつくかどうかということは、おのずからこれは別なのでございまして、もちろん非常に高い次元になっておりますところの世界の強豪を相手にして旗を立てるということは、これまた容易ならざることであります。ただいま申し上げられることは、昨年選手強化対策本部が世間に対してお約束いたしましたところの十五本の旗は、何とかして今後努力すればとれるということが、まあある程度の確信となってきたということが申し上げられるのじゃないかと思うのでございます。  で、対策本部のほう並びに二十競技団体では、今回の成績を検討いたしまして、それぞれコーチ会議を開いて検討いたしまして、あと一年の仕上げ期に対するところの計画を目下立案中でございます。今回の結果によりまして、従来四カ年やって参りましたところの強化計画のいい部分はそのままに伸ばしていこう、悪い部分が発見されたならば、それを修正をいたしまして、最後の仕上げ期の計画を、まあ完全とは申し上げられませんが、よいものにして進んでいこうということで、現在の段階では二十競技団体それぞれコーチ会議をやっておるのでございます。十一月の終わりごろに二十競技団体全体のコーチ会議を開きまして、そこでわが国のスポーツ界におけるところの最終的な計画が練り上げられるというように計画を進めておるわけでございます。  そこで、ただいまこういうことが申し上げられるのではないかと思うのでございます。まあ成績がよかったよかったと一般にいわれておりますが、はたしてそれをそのままわれわれのほうで受け取っていいものだろうかどうかということでございます。今回の大会では、外国の選手には幾つかの不利の点があったということを認めなくてはならないのでございます。  その第一は、この競技会が十月の中ごろという特にヨーロッパではシーズンはずれの時期に行なわれたということ。したがいまして、もっともいいからだの調子——スポーツの能力を発揮いたしますもっともいい時期よりも多少ずれておくれた時期に行なわれた関係から、山の下り坂にあったのではないかということが第一でございます。  それから第二は、このからだの調子の問題でございますが、時差の関係がからだの調子——すなわち生活のリズムの上に非常な影響を持つのでございますが、これはやはり七時間、八時間の時差がありますと、それをもとに戻すには、人によって違うのでございますが、早い人で一週間、長い人で二週間ばかりかかりませんと、からだの調子のリズムというものがもとに戻ってこない。しかし、試合が十一日から行なわれましたが、われわれの招待の条件といたしましては、経費の関係もございましたので、十月の八日まで——すなわち試合の三日か四日前にこちらへ着いてくれというような招待のしかたをしたわけでございます。したがいまして、外国からまいりました選手の大部分は、生活のリズムをはずしたままあの大会に出たという事実はこれを認めなければならぬだろう。  それから第三は、生活環境の変化でございます。これは日本とヨーロッパ、あるいはアメリカ、その他各国との生活環境が違いますし、また、東京はまあ掘り返している最中でございますので、いろいろ生活環境の変化があって、それがストレスとして選手の競技の上に影響したという事実もこれは見のがすことができない。  それから第四は、練習がうまくいかなかった。先ほども青木総務主事からお話がございましたとおりに、ホテルの関係、輸送の関係、練習場の関係で、もっとも大事な時期にからだを調整するところの練習が十分にいかなかったということも、これも認めなければならぬだろう。  さらにもう一つは、招待をされました国、また招待をされなくても自費参加で日本の事情を調査したいといって参った国がたくさんあるのでございますが、それらの国々は、特に選手を出したものにつきましては、試合をやるよりも、試合の成績よりもむしろ日本の事情を調査をしよう、特に技術につきまして、たとえば体操など技術を要するものにつきましては、日本の技術をさぐろうと、言葉はいいかどうかわかりませんが、一応どういう技術でオリンピックの準備をしておるかなどというようなことを調査研究しようということで、特別の調査班を連れてやってきた団体もたくさんあるわけでございます。選手みずからは、選手のからだをもって日本の選手の技術を調査研究しようということでやってきた国々もあるわけでございます。そういうような意味からいえば、ほんとうに戦かったのかどうか、これは今後やはり成績をそれぞれの競技団体と検討をしなければならぬ問題でございますが、そういうようなこともあったのではなかろうかというふうに考えるのでございます。で、そういう点から見ますならば、今度招待されてまいりましたところの国々の選手が、はたしてほんとうの力を出し切ったかどうかということについては、幾つかの問題点が考えられるわけでございます。まあ一方、しかし日本側といたしましても、誤算がなかったわけではない。この四年間準備をしてまいりまして、この大会に山を持ってこようということでございました。しかし誤算がなかったわけではない。たとえば水泳でございますが、水泳ではこの冬豪州へ遠征いたしまして非常にいい成績があがった。したがって、あの調子で押していけば、今度の大会ではさらにいい成績があがるであろうという考え方であったのでございますが、しかし、なにせ相手はなま身でございます。そうは参らぬということで誤算があった。そのことは同時にウェート・リフティングにも言えるのではなかろうかと思うのでございます。それらのものをすべてまないたの上に乗せまして、十分に検討を加えた上で、最後の仕上げに一年間の計画を補正しようというのがわれわれの考え方であるわけでございます。  まあしかし、第二の柱であるところの、外国の選手を迎えるに足るところのりっぱな選手をつくり上げるということ、今度はまあ本番でございますので、今回招きましたところの六百人ばかりの選手の比ではございません。また旗を上げるということも、河野先生いらっしゃいますが、今回中距離で非常にいい成績をあげたのでございますが、今度相手になる選手はあの十倍くらいおるわけでございます。それらのものと戦いながら旗を上げなければならぬ。これまた簡単な仕事ではないと思うのでございます。しかし、一応スポーツ界に、あるいは日本の世論に対して責任のあるところの日本オリンピック委員会、並びに二十の競技団体では、われわれの責任を果たすためにひとつ邁進をしようではないかという決意を持っておるのでございます。われわれも今回の成績によって、一応やればやれるという考え方を固めたのでございますが、今後幾つかの問題ができ、また打開すべき幾つかの隘路があると思うのでございますが、皆さま方の一そうの御支援をお願いをしたいと、かように考えるのでございます。  簡単でございますが、これをもって大会の報告にかえたいと思います。

加賀山之雄第二院クラブ

○委員長(加賀山之雄君) 以上で説明を終わりました。御質疑のおありの方は順次御発言を願います。

河野謙三自由民主党

○河野謙三君 どうでしょう、ひとつ暫時速記をとめていただいて、ざっくばらんに懇談をさしていただきたいと思うのですが。

加賀山之雄第二院クラブ

○委員長(加賀山之雄君) よろしゅうございますか皆さん。——それではさように取り計らいます。  速記をとめて。   〔午前十一時五分速記中止〕   〔午前十一時三十五分速記開始〕

加賀山之雄第二院クラブ

○委員長(加賀山之雄君) 速記を始めて。

河野謙三自由民主党

○河野謙三君 私はこの機会に、来年の大会に備えて、いま入場券の何か往復はがきによる申し込みをとっておりますが、それについて各所で事情を聞かれますけれども、よくわからないんで、この機会に組織委員会のほうから御説明をいただきたい。本来私は、公平にスポーツを愛好する人に入場券を少ないながらも分けるというたてまえからいけば、往復はがきによるところの申し込みの募集ということは、結果的には非常に不公平になるので、これに対して私は異論を持っておったのでございますけれども、まあ組織委員会という機関で、しかも慎重審議されて往復はがきによる申し込みをとって、抽せんによってきめる、こういうことになったようでありますから、私はいまさらこれに対してどうこう申しませんけれども、ただ申し込みをとって抽せんをして当たった人、これがあれやこれやと、いわゆるダフヤの手に渡って、これが非常に金もうけの対象になるということは想像にかたくないわけです。これに対して何か一つの規制を持っておられるか、これを伺いたい。

佐藤朝生オリンピック東京大会組織委員会事務次長

○参考人(佐藤朝生君) 入場券部長であります村井次長が参りましてから、あとで御説明いたします。いまちょっと中座しておりますから。

村井順オリンピック東京大会組織委員会事務次長

○参考人(村井順君) ちょっと御質問中私座をはずしまして失礼いたしました。今伺いますと、開会式の入場券が抽せん制で販売される、販売されたものがダフヤのほうに入場券を回す場合があるんじゃないか、この対策はどうかという御質問だと思いますが、さように伺ってよろしゅうございますか。——それにつきましては、本来抽せん制と店頭販売の二つの制度につきまして検討いたしまして、その方針決定にあたりましての問題点は、一つは、ダフヤに対してどちらが回らないだろうかということをまず考えたわけでございます。そういう意味において、抽せん制のほうがダフヤの手に入る率は少ないのではないだろうか、これはいろいろと見解の相違があると思いますが、そういう考えでやったわけでございます。しかしながら、おそらくやはりダフヤの横行を防止することはできないのではないか。で、まあわれわれといたしましては、警察のほうにもお願いいたしまして、この機会にダフヤ対策を徹底的にやっていきたい。抽せん制の場合につきましても、店頭販売につきましても、警察としてこのダフヤの動いたようなものについては、できるだけわれわれも調査いたしますし、警察といたしましても忠告、警告、そういうようなことによって対策を立てたい。それ以外に抽せん制につきましてのダフヤ対策というものはなかなか見当たらないわけでございます。あるいはこれが路上においてダフヤが売ったり何かするような面が出ますれば、警察にまた御出動願うことになると思いますが、やみからやみに流れるダフヤというものにつきましては、ある程度防ぎ切れないものが残るのではないか、その点を心配しております。店頭販売につきましてのダフヤ対策につきましては、顔の売れているようなダフヤを徹底的にひとつ警視庁において取り締まってもらいたいということを強くわれわれも要望しております。

河野謙三自由民主党

○河野謙三君 まあいろいろ言われましたけれども、結局抽せんに当たって、私なら私に切符が手に入れば、これはだれに融通してやろうとそれは御自由ということですね。

村井順オリンピック東京大会組織委員会事務次長

○参考人(村井順君) そうです。

河野謙三自由民主党

○河野謙三君 それに対して何も規制は考えていないということですね。そういうことですか。

村井順オリンピック東京大会組織委員会事務次長

○参考人(村井順君) 入場券につきまして、個人と個人が販売されることにつきまして、いまのわれわれの知っている限り、法律はなかなかこれを規制することはむずかしいのではないかと思います。その点につきましても、警察のほうにいろいろと御研究いただいておりまするが、現在の法規上においては非常にむずかしいということ。ですから、前回の参議院の特別委員会だったと思いますが、ダフヤ対策についての特別立法の問題がどうこうというような御質問があったように聞いておりました。そういう問題については警察のほうに御研究をお願いしております。

加賀山之雄第二院クラブ

○委員長(加賀山之雄君) それでは、この際委員長から大島鎌吉君、青木半治君お二人は御所用がおありだそうで、各委員の御承認を得て、御退席をいただきたいと思います。  本日はどうもお忙しいところをありがとうございました。

河野謙三自由民主党

○河野謙三君 村井さん、あなたが見える前に、私は組織委員会できまったことであるから、抽せん方法についていまさら異論は言わないという前提でお話したのだが、私は一言申しますが、スポーツを真に愛好するという人はわかっておるのですよ。各府県のあなたたちの下部組織の体育団体に聞けば、それでも数百万になる。その中から抽せんに参加する資格のある者をきめて、そうしてそれに往復はがきでやれば、好きで申し込んだ人が多少はあるでしょうけれども、あまり大きな極端な横流しというものはないはずなんです。ところが、一見非常に公平のようでありますけれども、だれでもいいから、九千六百万の国民全部だれでも申し込む権利がある、こういうことでいまやっているわけでしょう。そうしてこれがすでに数十万になる、そのうち数百万になるでしょう。そうなってそれが抽せんの結果切符が手に入ったということになれば、私はおそらくこれは一万五千円、二万円、二万五千円という相場が出てくると思うのです。そういうことを前提にしてものをお考えにならなければいかぬと思う。それを警察の手によってどうのこうのというのは、これはだれだってそういう事態が起こることは予想できることでしょう。そういう場合に、事前にそういうふうな横流しをした者については、ひとつどういう規制をするか、極端なことを言えば、一つは切符と同時に自分の写真を持っていくとか何とかというようなことにしなければ——そういうことはできないでしょうけれども、何か考えなければ、あなたおそらくいよいよ抽せんが終わってみなさい、私は今から断言します、二万円も二万五千円もというあれになってきますよ。そうすれば、全く弊害が少ないと言われるけれども、抽せんに当たった人の大部分は、私は三分の二くらいは横流しの対象になる切符になると思う。だから私はいまさらそれをもとへ戻せといってももとへ戻せませんけれども、それに対して十分もう少し真剣に切符の横流しについて御検討なすって、その具体策をやっぱりお立てにならぬと、非常に国内だけじゃなく、世界のもの笑いになると私は思う。そういうことについて何かお考えになっていらっしゃいますか。

村井順オリンピック東京大会組織委員会事務次長

○参考人(村井順君) 抽せん制によりまして、必ずしも熱意のある者に入場券が渡らない、それがダフヤに流れるんじゃないかという御心配、私ももっともだと思っております。そういう意味におきまして、実は一般の入場券、特に人気種目につきまして、各方面からやはり全部これも抽せん制にしてもらいたい、少なくともその他の八種目の入場券を抽せん制にしてもらいたいという非常に強い要望がございまして、そういう検討もしたわけでございますが、私どもといたしましては、いま河野先生のおっしゃったと全く同じような意見を申し上げまして、抽せん制をやめてもらったわけでございます。結局開会式、閉会式だけが抽せん制として残ったわけでございまして、われわれも今の点実はほんとうに頭を悩ましております。こういう方法をとりました以上は、何かそういう点についてよいお知恵があったら、むしろお聞かせいただきたい。われわれとしても警察とできるだけ今後そういう点を検討して、原券が本人の手に渡りますのは来年の四月の末かと思いますけれども、それまでの間にある程度この問題を掘り下げまして検討したいと思いますから、お知恵がございましたら、拝借したいと思います。

河野謙三自由民主党

○河野謙三君 それはお知恵を拝借したいと言われれば積極的に申し上げますが、いずれにしても、警察なんということをいま考えておってはいかぬですよ。いまから切符に対して警察のお知恵を拝借し、警察に何か検討してもらうということではなくて、自主的に組織委員会で予想されるあらゆるケースをとらえて対策を立てる、警察なんということはいけませんよ。警察の手を借りることになることをおそれるから私は言っている。そうじゃなく、やっぱりやらなければいかぬと思う。  具体的に言えば、私はいろいろありますけれども、これはこの場で皆さんの御発言もあるから、私がここで私見を申し上げることは適当でないと思うから、いずれにしてもいろいろ来年のオリンピックに予想される問題がある。入場券の問題はへたをするとえらいことになりますから、これだけは特に慎重に対策をお願いいたします。

山本利壽自由民主党

○山本利壽君 いまの河野先生の御心配のことをわれわれも心配しておるわけですが、それで今度の往復はがきでは、全部東京の中央郵便局ですかへ全国のをお集めになるのですか、大体の枚数を割り当てて各府県でおやりになる仕組みですか。  それからもう一つ思うのは、同じ人間が自分の県でと、それから東京でと、あるいはほかのどこか県で出しますことがあり得ますわね。そういうような場合に、私は非常に困るのではないかと思う。当たったのをこれが同一人であるか、これは同姓同名なこともありましょうしね。そこらをずっとよっていくと。この往復はがきの方法というものは非常に混乱しないか、それから不平の種になるのではないかということを思うのですが、そこらの点でどういうことが考えられたかということをちょっと。

村井順オリンピック東京大会組織委員会事務次長

○参考人(村井順君) 郵便局は中央郵便局の私書箱のこれは五百番と一カ所にきめてございますので、各県では取り扱っておりません。これが一つ。  それから第二は、同一人が何枚もあちこちから出した場合どうかということでございますが、これは枚数が非常に多数になりますので、実を申しますと、同一人が二枚以上出したら無効だということになっておりますけれども、これがなかなか非常にむずかしいわけです。しかし当たりますと、すぐにわれわれのリストに載ってしまいますので、二枚以上当たると無効ということがすぐにわかります。当たらなくても、二枚以上出したということは何かの場合に、同じ筆跡があったということで、またふっと見るとわかりますので、そういうことで無効ということになります。  なお、先ほど河野先生の御質問もありましたので、ついでに申し上げますが、現在までに、十六日から昨日の夕方までに取り扱いましたのが、開会式と閉会式六万枚分に対しまして約九十五万枚来ております。もう百万枚をこえておる。しかし、あと八日間残っております。あと八日間でおそらく百万枚以上、二百万枚来るのではないかと、そういうことを一応予想しております。

河野謙三自由民主党

○河野謙三君 もう一つ。私は、こういうことを方々から聞かれる。どうして申し込んだらいいのでしょうということを聞かれる。どうも徹底していない。普通の往復はがきで住所と名前だけ書いてやればいいのか、何か書き込む形式がきまっているのかということをしきりに聞かれるのですよ。これはほかの先生方もそういうことがあると思うのだが、往復はがきをどういうふうにしてやったらいいのか教えて下さい。

村井順オリンピック東京大会組織委員会事務次長

○参考人(村井順君) その点につきましては、実を申しますと、十六日から受け付けるのに、十六日前にすでに二万枚以上申し込みがありまして、それがもう期日的に間違っておりまして、その内容を見ますと、その中の三〇%ぐらいが様式が間違っている。われわれといたしましては、期日前の問題でありまして、これはえらいことだというので、さらに新聞社その他と御相談しまして、実は数回にわたりまして、こういう全部往復はがきのサンプルを、書き方を書いたものを朝日、毎日その他すべての新聞に全国一斉に出していただきました。朝日、毎日にはこのくらいに出ております。ところが、それでもまだやはり間違いますし、それから新聞が残っておりませんと、記憶をたどって間違ったものを出しますので、急遽ポスターを作りまして、このくらいのポスターを急遽大日本印刷と共同印刷にお願いしまして、二、三日で印刷しまして、それに詳しいものをさらにくっつけまして、大きいものを見れば大体われる、なおわからぬ人はこれに付いているものを見ろというものを刷りまして、全国の郵便局にはすでに配ってございます。それから運輸省の鉄道のほうもお引け受けいただくことになって、大体回っていると思います。それから各県の体協その他にも全部行っております。さらに東京その他におきましては、警察のほうでは交番に全部張るから早く回せということで、これを配っております。しかし、新聞に出すのが一番徹底しますので、また何回か、今後一回か二回出してみたいと思っておりますが、とにかく一応こういうふうに書くのだというのを出しましても、間違ったのが非常にくる。たしか約二万枚分につきましてはわれわれが書き直して、せっかくきたのですから、これは規定どおり書かなければ無効だということになっておりますが、二万枚分はアルバイトを雇って全部書き直して、全部有効にしてやりたい、そういうふうに思います。

河野謙三自由民主党

○河野謙三君 そうしますと、まあ形式が多少間違っておっても、とにかく入場券の申し込みであることは間違いないので、それは全部あなたのほうで有効なものとして扱ってやっておる、こういうことですね。

村井順オリンピック東京大会組織委員会事務次長

○参考人(村井順君) はい。

河野謙三自由民主党

○河野謙三君 はい、わかりました。

山本利壽自由民主党

○山本利壽君 そうすると、先ほどの私の質問に続いてのことですが、全部中央で扱っておるとすれば、理論的には一枚も当たらない県も出てくるわけですね、抽せんですから。

村井順オリンピック東京大会組織委員会事務次長

○参考人(村井順君) その問題につきましては、実は理論的にはそういうこともあり得るわけでございますが、統計学的にはそういうことはあり得ないということを言われまして、経済学者その他に御研究いただきまして、やはり人口の多いところはたくさん出る、たくさん出たところはやはり統計的にプロバビリティの問題で大体それに合うだろう、出しただけの数にある程度比例するのではないか、そういうようなことを伺っておりますので、実はそれ以外の方法もいろいろ伺ったのでありますが、繁雑にわたりますので、どうにもできませんので、こういう方法をとったのであります。

加賀山之雄第二院クラブ

○委員長(加賀山之雄君) 速記をとめて。   〔速記中止〕

加賀山之雄第二院クラブ

○委員長(加賀山之雄君) 速記を始めて。

山本利壽自由民主党

○山本利壽君 そうすると、今の各府県の一生懸命に選手強化やいろいろなことに努力しておる人ですね、それには無料の入場券が配布してあるんですか。もしなければ私は非常に今後のその活動が鈍りゃせんかと思うんですが、その点どうですか。

村井順オリンピック東京大会組織委員会事務次長

○参考人(村井順君) 今の選手強化の指導者になっておる方々は、大体聞くところによりますと、各競技団体の役員ということになっております。役員は大体優先的に回っているように伺っております。いま開会式の三千八百五十枚、閉会式の五千数百枚と、それ以外に二十万枚——人気種目をまぜて二十万枚という入場券をスポーツ競技団体の関係に回すことになっております。大体その方面はまんべんなく回るんじゃないかと思っております。

加賀山之雄第二院クラブ

○委員長(加賀山之雄君) ほかに御質疑のおありの方はございませんか。——別に御発言もないようですから、この件についての質疑は本日はこの程度にいたします。  参考人の方にお礼を申し上げます。御多用のところを御出席いただきましてありがとうございました。  それでは、本日はこれにて散会いたします。    午前十一時五十九分散会

国会会議録検索システムで原文を見る ↗