公職選挙法改正に関する調査特別委員会 第2号
- 発言数
- 81 件
- 登壇者
- 8 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1963/10/18
会議録
○青木委員長代理 これより会議を開きます。 委員長のお見えになるまで、暫時私が委員長の職務を行ないます。 公職選挙法改正に関する件に関しまして調査を進めます。本日は参考人として日本放送協会川崎正三郎君、同じく平手正敬君の両君が御出席になっております。 それでは、これから本件に関しまして質疑を行ないます。質疑の通告がありますから、これを許します。堀昌雄君。
○堀委員 委員長にお伺いをいたしますが、きょうは参考人の方から、今回のあれに関する考え方を先に述べるのではございませんでしょうか。
○青木委員長代理 質問によりまして、参考人の方からお答えになるのであります。そのほか、自治省当局に対する御質問もお願いいたします。
○堀委員 NHKの方にお伺いをいたします。今回私どもはテレビ放送及びラジオ放送によりまして、公営を拡充するという意味におきまして、これらを利用するということを実行する段階にまいっておりますけれども、テレビジョンの放送というのは今回が初めてでありますから、そこで、テレビジョンで放送いたしまして、現在どうしても見られない地域というものが日本全体の中でどのぐらいのエリアにわたってあるのか、特にそのエリアが多い地域、たとえば東京の放送局のエリアの中ではどのぐらいのパーセンテージが困難であるというような、そういう表現のしかたで、いまのテレビが見られない地域をちょっとお述べ願いたい。
○川崎参考人 私技術部門でございませんので、あまりこまかいことは申し上げられませんけれども、まず全体的に申し上げますと、現在の総合テレビジョンのサービス・エリア、カバレージというものは、十月十日現在で全国的に八五%ということになっております。それで、あまりよく見えない地域という御質問でございましたけれども、あまりよく見えない地域というのは全国的に小さいところが幾つもあるという実情で、どこにそれがかたまっているということはないわけでございます。 また、御質問の二段目にございました点でございますけれども、東京の電波では、大体東京の電波を受けておりますところはすべてよく見えるということが言えると思います。
○堀委員 いま私が二回目に伺いましたのは、東京のようなところはおそらく全部見えるだろう、ところが八五%ということになりますと、一五%見えないところがあるわけですね。そうすると、その一五%というのは一体どこが一番ウエートが高くて、たとえば九州の放送局ですか、私よく知りませんが、そこでは一五%を一〇〇として見た場合に何%ぐらいだ。やはり選挙のようなものはできるだけ公平な処理をしなければなりませんので、それらのことをちょっと参考として伺っておきたいと思います。
○川崎参考人 ただいまの点でございますけれども、先ほど申しましたように特定の地域、たとえば九州のどの部分あるいは北海道のどの部分というようにかたまっているというよりは、全国的に見てあちこちにそういうところがあって、その合計が一五%になるということだと思います。
○堀委員 それはわかっているのですが、要するにその一五%の中身はどういう地域かということは、技術の方がおいでにならないのでわからない、こういうことでしょうか。
○川崎参考人 はい。
○堀委員 ちょっと、私ども一番知りたいことは、ややそういう技術的な面が多うございまして、その次の問題一つにしましても、たとえば四国の放送を中国の一部で受け取るとよく入る、あるいは今度は四国の側で中国の放送はよく入るけれども、四国の放送が入らない、こういうような地域がかなりあるように私聞いておるわけです。そうしますと、今度のやり方はブロック単位のようなやり方で、たとえば四国の中心の放送局、どこかわかりませんが、四国の中心放送局が四国四県のかたをやっておりますと、中国地方のほうでは四国のやつは見えるけれども、中国から出るのが見えにくいもので、結局テレビの見えるいまのエリア八五%ということは、そういう特定放送局との関連ということでなくなっているんじゃないかと思いまして、そういう今度やっていただくような経歴放送をやる場合には、特定放送局から見たエリアというものがあわせて検討されてみないと正確を期しにくいのじゃないかと思います。そこでいま、前段の見えない一五%の中身を伺って、その中身以外にいまのような基幹放送局から出てくる放送が見えない地域がプラス・アルファとしてこの上に重なってくるんじゃないか、こういうふうな感じがしたからお伺いしたのですが、そうすると、そのあとの部分の私の質問もちょっと技術的なので、無理でございましょうか。
○川崎参考人 その点でございますけれども、結局私どもはテレビの経歴放送を実施するということになりました場合には、少しでも見えない地方をなくすための努力、つまり出入り中継方式といったような方式をとりまして——その選挙区の地域とそこにある放送局の電波のエリアというものは、地形その他の関係もございまして必ずしも一致していないわけです。したがってそれを少しでも取り除くために、ほかの放送局、ほかのというのは、この地域でない別な地域のNHKの放送局の電波も使って、その地域にも放送させるというふうな意味での出入り中継法というふうなことを考えております。
○堀委員 そうしますと、いまのそういう新しい方法でやっていただくと、この八五%というのは、もっと九〇%くらいのものに広がるでしょうか。やはり八五%というのは大体固定をしたもので、ただ私が後段で申し上げたような基幹放送局との関係だけはいまの方法で取り除かれる、こういうことになるんでしょうか。
○川崎参考人 あとでおっしゃったようなことでございます。 —————————————
○青木委員長代理 質疑応答の途中でまことに恐縮でありますが、委員長がお見えになりましたので、私この席を委員長に譲りたいと存じます。暫時その間質疑を中断してまことに恐縮でございますが、お許しいただきます。 〔青木委員長代理退席、委員長着席〕
○小泉委員長 一言ごあいさつを申し上げます。 今般皆様方の御推挙によりまして不肖私が委員長の重責をになうことになりました。まことに光栄に存じます。本委員会の重大なる使命にかんがみまして、微力ではありますが、懸命の努力をいたしまして大任を全ういたしたいと存じます。 各位の御協力、御支援を切にお願い申し上げまして、簡単ではありまするが、ごあいさつといたします。(拍手) —————————————
○小泉委員長 それでは質疑を続けます。堀昌雄君。
○堀委員 そこで、いまのテレビジョンの放送でございますが、大体どういう時間にどのくらいの回数が選挙期間中に行ない得るものでございましょうか。
○川崎参考人 テレビジョンの経歴放送を実施いたします場合の番組の編成でございますけれども、すでに行なうことにきめられておりますラジオの経歴放送並びにラジオの政見放送の帯と重ならないように、その間を縫ってテレビジョンの経歴放送の時間帯を編成するというふうに考えております。その時間は、できるだけいい時間を振り当てるということで検討しております。
○堀委員 回数のほうは、一選挙期間中に、衆議院の場合には、テレビ放送は一回か二回くらいになりますか、そこらは大体の目安がついておりますでしょうか。
○川崎参考人 テレビジョンで行ないます場合は、現在は、候補者一人について三回くらいが限度だと思っております。
○堀委員 そういたしますと、一人一回の所要時間というのは、大体どのくらいになりますでしょうか。
○川崎参考人 二十秒ないし三十秒が適当だと思っております。
○堀委員 ラジオとテレビといまの政見放送と、三つ出てくるわけでありますけれもど、番組編成をなさる場合の順位は大体どういうふうな考え方で——時間の配分の問題でありますけれども、時間といいますのは、午前中とか午後とか夜とかという適当な時間は、いまのように三つが重ならないようにするということになりますと、選択に順序がついていませんと、無原則ではまずいのではないかと思いますが、その場合のおおむねの順序というのは、テレビ、政見放送、ラジオの経歴放送、この三つに分けますと、どんなようになる予定なのでしょうか。
○川崎参考人 順序でございますけれども、一応ラジオの政見放送が第一位、第二位がテレビジョンの経歴放送、第三位がラジオの経歴放送というような考え方で処理をしたいというふうに考えてはおりますけれども、そのほかにテレビジョンの場合でございますと、特設したローカル放送の時間によって実施することになりますと、それに伴います器材、人員その他のいろいろな関係がからんでまいりますけれども、順位については、いまのように考えて編成したいと思っております。
○堀委員 大体これまでいろいろな放送がございますときに、すべてのものがややうしろに片寄る傾向があるわけでございます。たとえば選挙公報などは技術的な面がありますから、投票の前日に来たり、その直前に来る場合が多いのでありますが、しかし今回は三つもこういうものが使えるようになってまいりましたので、これは意見でありますけれども、できるだけ平均をして早い時期からひとつそういうものが平均をして使用されるようになったほうが候補者を判断するのに役立つのではないかという感じもいたしますので、できましたらそういうふうに平均をして配置をしていただくということが望ましいのではないかと思います。 以上の意見だけを述べまして私の質疑は終わります。
○小泉委員長 山中日露史君。
○山中(日)委員 今度テレビ放送を利用することになったのですが、このテレビ放送は、大体候補者の写真を画面にあらわして、そうして経歴を放送する、こういうことになるだろうと思いますが、その写真の撮影の方法、たとえば非常に遠隔の地域、山間僻地から立候補したというような人、そうした人の写真というものは、その本人が写した写真を放送局に送ってもらって、もしくは届けてもらって、それをそのまま載せるというようなことになるのか、あるいは放送局で出向いていって、そうして写すというようなことになるのか、そういった写真の撮影の方法、それから一般候補者の写した写真の収集のしかた、それから写真に写される候補者はどういうスタイルで写すのか、たとえば、そういう人はないと思いますけれども、いろいろ商売の宣伝のために、あるいははんてんを着たり、あるいははち巻きをして宣伝をするというようなことで、あっては困るわけですから、そういったことに対しては、そういったスタイルの問題等については、放送局のほうではどういうふうにお考えになっておられますか。その点ひとつこの機会に説明を願いたいと思います。
○川崎参考人 写真の収集の方法でございますけれども、まず第一段には、NHK自体の手で候補者の方の写真を収集をする、ないし撮影をするということを本旨とするというふうに考えております。ただ実行段階では、写しにおいでいただけないというような場合もあるわけでございますので、その場合には、写真の上で一定のきめを、様式をこしらえまして、その様式にのっとったような形の写真をお出しいただくということによって、候補者間の公平を期したいというふうに考えております。ただ理論的に考えられますことは、それでもなおNHKの手で撮影もできない、あるいは候補者のほうからお出しもいただけないという場合もあろうかと思いますけれども、その場合には、やむを得ず一定の、たとえば選挙区名、党派名、立候補者の氏名といったものを字であらわすというふうに考えております。 —————————————
○小泉委員長 ちょっと質問を中断さしていただきます。 この際、早川自治大臣より発言を求められておりますので、これを許します。早川自治大臣。
○早川国務大臣 一言ごあいさつ申し上げます。 今回自治大臣に就任いたしまして、選挙関係の行政につきまして主管大臣として担当することになりました。はなはだ微力で、不行き届きではございますが、皆さま方の御叱正、御指導によりまして、十分その責に任じたいと思いますので、今後ともよろしく御指導のほどをお願い申し上げます。 一言ごあいさつ申し上げます。(拍手) —————————————
○小泉委員長 山中日露史君、質問をお続け下さい。
○山中(日)委員 それで、ただいまの写真ですが、その写真が送られてきたとか、届けられてきた写真が、テレビ放送の写真としては不適当だ、こういうふうに判断された場合においては、放送局においてはどういうような取り扱いをなさるお考えなのですか、その点を明らかにしておいていただきたいと思います。
○川崎参考人 不適当と申しますのは二通りあると思うのでございます。たとえば写真そのものの上では何ら不都合がなくても、テレビジョンに写した場合に、サイズの問題で、たとえば上のほうの頭が切れて、テレビ放送の画面に出ないというようなサイズにとられている写真というような場合も考えられるわけでございます。そういう場合でございましたならば、とり直しをしていただく、あるいは再提出をしていただくというように考えております。また先ほどもお話の中でお触れになっておりましたけれども、やはり候補者間の公平を保つという上では、相当こまかいきめと申しますか、様式をきめて、その様式に忠実な写真をNHKがとる場合もあるし、またお出しいただく場合もその様式にしたがっていただくということによって公平を期したいというふうに考えております。
○山中(日)委員 それから経歴放送ですが、その経歴放送は、むろんこれは画面に文字であらわすのじゃなくて、アナウンサーがアナウンスすると思うのですが、その経歴放送の字数は、それはどのくらいなものを考えておられますか。
○川崎参考人 テレビジョンの経歴放送の場合の演出の問題でございますけれども、いま私どもで研究し考えております一応の結論は、画面では候補者の方の上半身の写真を出す。その上で、画面の上に表記いたします字としては、選挙区の別と党派名、それからふりがなつきの名前というものを画面に出す。それで音として、アナウンスとして、ラジオの経歴放送にお出しいただいた五十字の原稿をそのままテレビジョンの放送ではアナウンスとして、ただいま申しました写真を写している間にアナウンスをするというような演出を考えております。
○山中(日)委員 ラジオ放送の場合の経歴と、テレビ放送の場合の経歴が違うわけはないと思うのですけれども、あるいは候補者によっては何か経歴の表現のしかたに違った表現をしたいというようなことを考えて、ラジオ放送の経歴の原稿とテレビ放送の原稿とが変わっても、それはいいのかどうか、その点をお聞きします。
○川崎参考人 テレビジョンによります経歴放送を実施することになりますと、何ぶんにも準備期間が短かいというふうな関係がありまして、またテレビジョンの準備から放送と申しますか、送出に至るまでの手続が技術的にいろいろややこしい問題があるという点からも考えまして、今回はテレビジョンの経歴放送の内容がラジオと別であってはNHKとしてはあまり望ましくはない、都合が悪い。ラジオの経歴放送の原稿をそのままテレビジョンでも使わしていただきたいというふうに考えております。
○小泉委員長 井堀繁男君。
○井堀委員 まず、いまの質問に関連して放送局のほうにちょっとお尋ねしてみたいと思います。 従来ラジオでの政見発表並びに経歴放送は、かなり選挙民にとっては有効な処置として歓迎されておりましたことは言うまでもありません。テレビジョンを使うことはさらに選挙民にとっても、また候補者にとっても適切な措置だとわれわれは大歓迎をいたすのでありますが、ただ選挙法の百五十一条の三及び四に規定してありまするように、公正を期さなければならぬことになりますし、またこういう機械を用いてやる仕事でありますから、いろいろな事情で故障その他のやむを得ない事情などがあって、その公正を期することに困難を生じたり、あるいは思わざる公正を欠くような事態が起こる場合があるのではないか。ラジオ放送については、百五十一条の二の2でそのことを規定してあるわけです。今度の場合は経歴放送だけでありますから、そういう点は比較的政見放送と違って少ないかと思うのであります。ただテレビの場合は全国的に十分な普及が行なわれていないうらみがありますので、そういう点に対する放送局としては何か御心配があるのではないかと思うわけであります。もしそういうようなことのために選挙法の罰則規定などが影響するようなことがあっては、この改正の趣旨に反すると思いますので、その点皆さんのほうで何かお気づきの点がありますれば、この際われわれは立法上注意をするなり、あるいは行政官庁の行政指導などに注意を促しておきたいと思いますので、こういう点についてお気づきの点がありますれば、遠慮なく御意見をお聞かせ願いたいと思います。
○川崎参考人 放送を通じての公営放送、選挙放送で公正を期さなければならないのは当然のことでございまして、私どももそれは責務と思っております。ただ経歴放送の場合でございますと、経歴放送は日本放送協会の定めるところにより行なうということになっておるだけでございます。つまり日本放送協会は一定の定めをするわけでございますけれども、しからばその定めに違った場合に、どうしてもこれで放送せよということを候補者がおっしゃった場合に、NHKとしては、公職選挙法においてきめられているNHKの定めに基づくものだから、この定めどおりにしていただきたいということを申し上げるわけでございますけれども、実行段階では、それに伴って御理解いただくのに、たとえば時間がかかるというふうなことが十分予想されるわけでございます。したがってテレビジョンで経歴放送を始めますにあたっては、たとえば一応写真の内容その他についてもし公平を保つために、はち巻きあるいはたすき等に字入りのものは御遠慮願いたいというふうなことですとか、あるいはテレビジョンの演出上、効果上のことなどもこまごましたきめを一応検討しておりますけれども、なおかつそれでもこれで放送せよと言って、たとえば名前入りのたすきの写真を持ってこられるというふうな場合に、ある程度のトラブルということが考えられるわけでございます。したがって、その意味では、日本放送協会の定めるところによりという一種の突っかい棒のようなものを、もう少し太くしていただくことができれば、NHKの立場からはそれがより望ましいと考えております。
○井堀委員 自治省にちょっとお尋ねしたいと思いますが、いまのNHKのほうからの御答弁の中にありますように、今度の場合は経歴放送だけですが、私ども、できれば政見放送まで発展させてほしいという強い希望を持っておるわけであります。しかし今回の場合は困難であると思いますが、その前提として、取り締まりなどの場合に、候補者あるいは運動員の間から、公平を欠くという理由で、たとえNHKの定めるところに従うといえども、問題が残ると思うのであります。そういう場合に、せっかくこういうよい手段を拡大していこうという場合に、一、二のそういう訴えや争いなどに対する予防措置というものを、こういう場合によほど周到に考えておくことが将来発展の上に大切であると考えますので、また三党共同提案になります特例法ではありますけれども、将来のことを考えて間違いを起こしたくないと思いますので、そういう問題に対する日ごろそういう事態を担当しております自治省の見解をこの際伺っておきたいと思います。
○長野政府委員 ただいまのお話、確かに放送を実施いたします際に、いろいろな問題が予想されるのではないか、それで放送局といたしましてこれが扱いに非常に苦慮されておる、そういうことが起きますと、こういうものを伸ばしていく上に非常に支障になりはしないかというお尋ねであります。まことにそういう点につきましては今後とも私どもも検討してまいらなければならないと思っておりますが、現在の法律のたてまえでいきますと、放送協会が定めるということによりまして、公職選挙法の百五十一条に基づいてお定めになっております現在の放送協会の実施規程につきましては、私どものほうでもすでに御協力を申し上げまして、御相談の上でつくっていただいておるわけであります。この規程の条件と申しますか、放送協会のほうで候補者の方々にお願いしておりますのは、もっぱら公平を期するために、あるいは技術上可能な範囲においてやっておるわけであります。これに多少でも違ったものを御要求になるということは、これはそのときに放送協会として責任を負わなければならない問題としては受け取れないわけでありまして、この規程にやはり候補者の方々は従っていただかなければならないと考えるわけでございます。この規程そのものは法律的に相当強いものであるというふうに私どもは考えておりますが、なお今後そういういろいろの問題がだんだん放送を広げてまいりますので出てくるようでありますれば、私どもやはりそれに従って目的が達成されるように努力してまいりたいと思いますが、法文の上におきましても、そういう意味で検討する必要がある場合には検討させていただきたいと考えます。
○井堀委員 念のためにもう一度同じことをお尋ねしておきますが、今度の百五十一条二項の改正ということになるわけでありますが、もちろん、これについては、法制局などの専門家の協力を得て立案したものではありますが、この規程で、放送局をいま言ったような紛争の中に巻き込んだり、あるいはそういうことが将来、こういう機関を拡大していく上に障害になるような気づかいはないであろうというわれわれの考え方で立案をしたものの、なお、専門的な立場にある自治省の見解を明らかにしていただきたいと思います。念のためにお尋ねしておきますが、この条文で差しつかえありませんか。
○長野政府委員 今回のこれは特例でございますし、ここで根本的にものを考えるという時間的な余裕もございませんので、これは衆議院の法制局でいろいろ御検討をいただいたわけでありますが、拝見いたしますと、今回の場合は、従来の経歴放送は大体十回ということになっておりますが、実際は十回以上やっておるところもございますので、やはりそういう意味でテレビジョン放送の回数をここに加えるということにいたしたわけでございます。そういうことになっておるようでございまして、これでぜひ今回はひとつやってまいりたいし、またそういう意味の御協力を今度は候補者の方々にもお願いいたしたいと思っております。
○青木委員 ちょっと関連して念のために承っておきたいのでありますが、第百五十一条の二の中に、天災その他のために放送ができない場合の規定等ございますが、ここにありまする政見放送とか経歴放送ということには、別にラジオとかテレビとか区分してありませんので、テレビ放送の場合におきましてもこの中に入る、こういう解釈でよろしいのかどうか。別にラジオ、テレビという区分がありませんで、単に「放送」としておりますので、公正確保の場合あるいは天災等の問題は、この条項がそのままテレビの場合にも適用される、こう解釈してよろしいかどうかという点であります。
○長野政府委員 百五十一条の二の二項は、お話しのとおり「放送」となっておりますので、ラジオのみならずテレビの場合も入るわけであります。
○井堀委員 次に執行経費のことについてちょっとお尋ねしておきたいと思います。 前回、三党と選挙管理委員会の関係者と再三懇談をいたしたことがございますが、今度の改正でポスターの掲示場を、一投票区に三カ所の公営の掲示場を設置させることになるわけであります。これについては人手不足もございましょうし、物価騰貴のおりからでかなり執行経費の問題で難色を示し、かつ現行法では不可能だという理由で難航した経緯もありまして、今回はその経費をひとつ十分政府として予算化する必要があるということで話し合いが進んだ経過は御存じだと思うのです。ところが今度の——これはわれわれの提案にはなりますけれども、もちろん政府の同意を得なければならない問題でありますし、額などについてももうちょっとはっきりさしておきたいと思いますが、今度公営掲示場が拡大されますとともに、もう一点、有権者のための便宜をはかるという意味で、投票時間を延長することになっております。しかも午後八時までということになりますから、まあ普通の勤務でいいますとオーバー・タイムになるというような事情があります。ところが、今度の原案はかなり内輪に見ておるのですが、われわれの考えでは、いままで一般の時間外勤務、オーバー・タイムに対する賃金というものはおおむね歩増しをしていくのが通例なんです。それから投票立会人、開票立会人などは、ある意味における奉仕かもしれませんが、これらの者に対しても、物価高その他から考えて、経費も相当なものを見なければいかぬと思います。これで総額で一体どのくらい自治省は見込んでおいでになりますか、またその経費の出し方について伺っておきたいと思います。
○長野政府委員 今回の御提案をいただいております関係の公営の拡充の場合と、それからいまお話のございました物価値上がりその他あるのに、従来ともに低過ぎるではないか、あるいは給与についても低過ぎるようになっておるじゃないかということでありますが、現在選挙の執行経費に関する法律で規定しておりますものは確かにお話のとおりでございます。 そこで、今度の例で申し上げますと、さっきお話のございました投票時間の延長に伴います職員の超過勤務手当等を考えますと、二時間延長になるわけでございます。これにつきましては総額で、大体いまの計算でございますが、六千八百万円ばかり増額をいたさなければなりません。それからポスターの掲示場につきましても増設に相なります。したがいまして、これにつきましても経費が不足でございますので、この分は四億三千万円ばかりの増額を必要といたします。あるいは、テレビの経歴放送等につきましても、製作費等につきましてはやはり考慮をしていただかなければならないものだと考えております。今回の法案の中には、おも立ちました公営拡充の関係の経費につきましては、一応具体的に現在の法律にも単価を示してございますので、単価の法律の改正をぜひお願いしたいと思っておりまして、それにつきましては、大体おも立ったものは規定をしていただいておるようでございます。それから、なお従来の単価が低過ぎるという問題につきましても、一括いたしまして、従来の基準に合わせて適正な基準で計算をしたものとの差額をそれぞれ政令で定める基準に従って加算するというような趣旨で御規定をいただいておるようでございまして、それによって是正をはかっていただけるのではないかという気がいたしております。たとえば超過勤務手当につきまして、大都市のある都道府県におきましては、現在の法律によりますと一時間当たりが百二十六円七十五銭ということになっておりますが、私どもの改正をお願いしたいというもので、政令で規定を定めることに相なるわけでございましょうが、それは百四十二円三十八銭、こういうふうに増額をさせていただきたいと考えております。人夫賃につきましても、現在の法律で規定しておりますものは、たとえば市でございますと三百三十円ということになっておりますが、これを四百九十円から、ものによりましては八百円程度にまで、いろいろ種類はございますが、上げるようなかっこうでひとつ是正させていただきたい。しかし、これは特例でございまして、今度の選挙そのものが特例でございますので、経費につきましては、やはり特例という形をとらざるを得ないということに相なるだろうと思います。総体といたしまして、多少の出入りがございますけれども、公営拡充の部分と単価の是正のほうで、いま精査をいたしておりますが、全体で大体十五億程度に相なるだろうと考えられます。
○井堀委員 この前の委員会でも、私は法律改正をぜひやるようにという希望を強く述べたことがありますが、いま一番安い賃金は、多少今度は変わりましたけれども、緊急失対法による日雇い労務者の賃金よりかなり低い費用でいろいろな関係者に協力を願っておるわけであります。日雇い労務と同じような仕事をする場合が非常に多いわけです。臨時雇いとかそういうようなことで、事実上管理委員会の仕事に非常に障害があったわけであります。それが改められないままに今日まできておるわけです。これは特例でありますから何でありますが、特例といえどもこれは次の法改正の際には重要な基礎になるわけですから、お尋ねをしておきたいと思います。 今度の特例によりますと、たとえば一番問題になりました選挙管理委員会の管理費は、ポスターの掲示場の経費の問題で、これでいきますと一投票区で区の場合は従来三千円、市の場合は二千五百円ですか、町村は二千円、それを五千円と四千五百円と三千五百円というように改めていこうとするのが原案なんですが、これは自治省と選挙管理委員会との間でお話し合いをしていただいたものと思うのでありますが、一体この金額で了解がついておるのかどうか。あるいはまた次の機会に改正を約束して、この際はこの程度というようなことになっているのか、その辺の事情もひとつ知っておきたいと思う。 それからもう一つついでに、一ぺんに答えていただきたいと思いますが、従来立ち会い人の日当といいますか、お手当といいますか、そういうものの引き上げ方ですが、たとえば今まで三百五十円ですか、それを今度千円にするのですね。これは全部一本にするのですか、この辺の関係について、ちょっと説明を聞いておきたいと思います。
○長野政府委員 最初のポスターの掲示場の経費でございますが、現在は仰せのとおり一番高いので三千円でございます。これはその当時経費不足ということで非常に激しい問題になりました。今回は、区の場合に五千円になります。これは選挙管理委員会のほうとも話をいたしまして、大体見込みのあるところでこういうようにいたしたわけでございます。これならできるだろうということで大体は了解を得ておるわけでございます。 それから投票管理者、開票管理者、選挙長、立ち会い人等でございますが、これは選挙に際しましては、御案内のとおりすべて一般の選挙権者の方々が、公職選挙の民衆管理といいますか、そういうことでおやりになっていただくたてまえでございます。現在、管理者につきまして投票管理者、開票管理者四百円でございます。これはいかにも少し時代離れがしておりまして、これはぜひとも一日千二百円程度に上げていただきたい。それから選挙長につきましては、これは一日だけで済みませんで、五日程度の仕事があるわけでございます。これにつきまして通しで千二百円ということになっておりましたが、これも一日千二百円に改めていただきたい。それから各立ち会い人につきまして現在三百五十円でございます。これも少しかけ離れ過ぎておりますので、これをぜひ千円に改めていただきたい。こういうお願いをかねていたしておったわけでありますが、今回の法案ではお取り上げいただけるようでございますので、ぜひともこの実現をお願いいたしたいと思います。
○井堀委員 なるほどいままで開票立ち会い人一日三百五十円、今度は二時間延長された分を入れて千円というふうなことですが、一体この千円というのは、自治省はどういうものを基準にしておきめになるのか。これはいつも言っておりますように、公職選挙というものは民主社会における基本的な事実をつくり上げていく大切な行為ですから、投票立ち会い人は必ずしも裕福な者ではございません。あまり経済的な負担をかけることによって、ぜひ投票立ち会い人になってもらい、あるいは開票立ち会い人になってもらいたいというような人たちに、なかなかいい人が得られないということが、実はどこの選挙管理委員会でも訴えられております。そうでなくても、先ほどもちょっと例を引きましたように、御存じのPWはなくなりましたけれども、日雇い労働者の平均賃金以下なのです。そんなばかなことがいつまでも続いていてはなりませんので、こういう時期に、やはり執行経費は、全体から言えばそう大したものじゃございません。私は特別に上げろという主張はいたしませんが、やはり世間並みのお手当を差し上げて、そうして十分その機能を発揮していただくというたてまえをとるのが当然なことじゃないでしょうか。それも戦後のように日本財政が困窮している場合ならともかく、今日、日本財政を見ますと、こんなところにけちけちしなければならぬほどの窮迫した事情ではないわけです。ことにこれは自治大臣に特に希望しておきたい点です。どうも選挙管理委員会のこういうものに対する自治省の態度はいかがかと思うのです。これは本質的な問題でもございますから、この際大臣からも一つ明確な将来に対する決意のほどを聞いておきたい。これはもう毎回言っておりまするが、常時啓蒙、啓発のための経費を、この委員会でも、実は各党話し合いの中でも、また前回の改正の際に、委員長並びに与党の理事あたりも私の説に同意をされまして、政府にともに要請を強くしたことがあり、また本会議でも、数字は明確にはいたしませんでしたけれども、総理からも、そういう経費については十分考慮を払って増額する旨の答弁をいただいたことは、速記録に明らかであります。たびたび自治大臣がかわるのでありますが、かわるたびに私はそういう希望を申し上げて、ごもっともでございますという回答は得ているのですが、一向改められておりません。せっかくのいい機会でありますから、そういう経費もそうでありますが、今回のような場合は特例ではあるけれども、やはりこういう日当などというものは世間並みのものに引き上げるということが当然じゃないかと思うのでございますが、これはどういう事情でこの程度にとどめたのか。もちろんわれわれのほうから提案すれば、そっちのほうでオーケーというのであれば、また話し合いで増額することもできるかと思いますが、時間的な事情もありますから、この際はひとつ将来のことを約束していただけまするならば、なお質問を続けることは迷惑と思いますので、あと質問せぬで済むように、自治大臣から満足のいくように御答弁をいただきたいと思います。
○早川国務大臣 ただいま井堀委員から御指摘の点は、全く同感でございます。特に選挙管理者の経費その他につきましては、これは来年度予算にも関係することでもあります。国の管理費のみならず地方自治体の管理費につきましても、地方自治体にアドバイスをいたしまして、できるだけ御趣旨に沿うように努力いたしたいと思います。
○山中(日)委員 放送局の方に先ほどお尋ねするのを一点落としましたので、はなはだ恐縮ですけれども、お尋ねしたいと思うのです。 やはり写真のことなのですが、テレビに映る写真は、必ずその候補者だけが映っている写真でなければならぬのは当然だと思うのです。しかし中には、こういうことは万々ないと思いますけれども、何か有名人と一緒に写した写真がありまして、そうして本人はまん中に写るけれども、そのうしろや横に有名人の顔が出る。たとえば横綱の大鵬と一緒に写るとか、あるいはまた映画俳優だとかスポーツの選手なんかと写した写真などがありまして、そういう者の顔が本人の顔と一緒に出るような写真を、宣伝効果をねらって出すような人はないとは思いますけれども、絶無とも言えないので、そういう場合の放送局の取り扱いはどうするのか、その点だけをひとつはっきりしておいていただきたいと思います。
○川崎参考人 ただいまの点でございまするけれども、NHKの定めるところによるというのに従いまして、NHK内で定めます経歴放送実施規程というものの中に写真のきめ方をいたしまして、その中で、候補者御本人一人の上半身であるというふうなきめ方をいたしたいと思っております。それからなお、全体的にはそのほかにもきめがあるわけでございまして、たとえば先ほども触れましたように、スローガン、はち巻き等はしないでいただきたいというふうな点もありますので、一括いたしまして、これらのきめでない写真の場合にはお断わりをする、そしてきめどおりの写真を再びお出しいただくというふうなきめをいたしたいと思います。
○小泉委員長 参考人に対する質疑はございませんか。——なければ、参考人に対する質疑はこれにて終了いたしました。 参考人にはどうも御苦労さまでした。ありがとうございました。 —————————————
○小泉委員長 政府当局に対する質疑を続けます。堀昌雄君。
○堀委員 ちょっとはっきりしておきたいと思うことを二、三お伺いいたしますが、私どものほうでは、今度街頭演説の場所ではポスター、立て札、ちょうちん及び看板の類は一切使用してはならないというきめ方をしておるわけです。ただここでちょっとわれわれも考えておかなければならないと思いますのは、写真だけの取り扱いという問題が実は最近新たに出てきております。そこで、名前も書いてなければ何も書いてない、ただの写真、要するに顔や何かだけの写っておる写真というものは、これは選挙運動のために使用するものとは理解できないし、たとえば候補者がいないときに車が街頭演説をやっている。そうすると、候補者の写真をそこへ持っていって、ほかの者が演説をやるというような場合もあり得るんじゃないかというふうに考える。それもありますが、全般的にいって、写真だけというものは一体どういう取り扱いになるのか、それを自治省の側としてはどういうふうに判断するのか、ちょっと聞いておきたいと思います。
○長野政府委員 写真だけという場合におきましても、選挙運動のために使用するということが明らかでありますれば、それは文書図画の中に入ると思います。だから写真の示し方の問題となりますが、その写真を示しておる態様によりまして、これが文書図画の制限に該当するものであるかないということに解せざるを得ないというふうに思います。
○堀委員 そうすると、いま街頭演説をやっている。候補者がいない。そこで候補者のかわりの人がやっているときに、候補者の写真がそこへ置いてある。これは今度われわれが禁止する中に入らないということになるとちょっと困ると思うのです。候補者のイメージを一つ置いておいて、候補者でない、かわりの人が演説をする。病気で出られないような候補者もあり得るわけで、それを他人がやっていると、それが候補者かと思う場合もあり得るから、そこで、これが候補者ですよという写真を出して、候補者でない人が、いま病気中ですから私がやっておりますとかなんとかいう場合に、いまこの規定でポスター、立て札、ちょうちん及び看板の類は一切使用できないとわれわれがきめてしまうと、いまの問題に入ってくるのではないか。いまの写真というものは選挙運動に使用するためのポスターだと理解するとなると、これは入るから、その点ひとつここで明らかにしてもらいたい。その他の問題は、いまあなたが言われたように、選挙中に町かどにでかでかと、今度はそういうことが起きそうだということで私は聞いておるのですが、非常に大きな立て看板のような写真だけを出しそうだということを聞いておるわけです。だれがやるか知りませんけれども、そういうことをやられたのではかなわないから、そこもちょっとここで明らかにしてもらいたい。そういうことはやめてもらいたいと思うのですが、街頭演説をやっているところでの取り扱いは別だ、こういうふうに私は理解したいから、ちょっと聞いているわけです。
○長野政府委員 街頭演説の場所におきましては、今度は文書図画の関係も一応一切使用できないということになるわけでございますし、かたがたその場所にそういう候補者の写真を持っていってほかの人が演説をされるということになりますと、これはやはり選挙運動のためにしておる写真、文書図画である。お話でございますが、これはどうもほかの場合と違うというふうには考えられない。したがってそれはやはり選挙運動のために使用している文書図画だというふうに考えざるを得ないのではないかと思っております。
○堀委員 そうすると趣旨は違うのですよ。この趣旨はそういうことまで含めて取り除こうという趣旨ではない。この立法をしているわれわれの側の趣旨はそうではない。しかし、表現をこう変えてしまうと、実はいまのようなことになりかねないということにちょっと気がついたわけです。そこでこの点は、これから提案をする法律なのだから、解釈を統一するか何かして、要するに候補者が不在のときに街頭演説をする場合には、候補者の写真をそこに掲示することは、これは例外的事項だけれども、われわれの趣旨はそこまで規制をしてしまわなければならぬということではないわけだから、そこをひとつ……。
○小泉委員長 ちょっと速記をとめてください。 〔速記中止〕
○小泉委員長 速記を始めてください。
○堀委員 ただいまの私の質問についての自治省側の見解を、それではひとつお答えいただきたいと思います。
○早川国務大臣 これは議員立法の法文どおりいきますといろいろ問題がありますし、われわれとしてはこの人が候補者であります、候補者はいま不在でありますといって写真を見せるというのを解釈上許したらどうかという解釈を持っておりますが、問題は、取り締まり当局がこの法律をどう解釈するか、法務省も来てもらわなければ、私のほうでこう言っても違反に問われるおそれがありますから、ちょっと協議さしてもらいたいと思います。
○堀委員 その次に五番目の公営ポスター掲示場の問題でありますが、「特別の事情がある場合には、あらかじめ都道府県の選挙管理委員会の承認を得て、その数を減ずることができるものとする」とこうあるわけですが、この特別の事情というものは何か規定を設けますか、どういうことをもって特別の事情とするかということは、そのときどきの判断によることに結果としてはなりますか。こういう表現ですと、ちょっとあとに問題が残るのではないかという感じもありますから、それに対する具体的な処理の仕方を伺っておきたい。
○長野政府委員 この特別の事情につきましては、たとえば特殊な病院等でそれが投票区になっておるというような場合に、そういう意味ではそこを減ずるということは、そのこと自身適当だと思うのでございますが、ただもう一つ、実は一カ所を三カ所以上五カ所にする、この三カ所以上五カ所にするというのも多少あれがあるわけでございますけれども、ただこれは何さまふやしますことについて初めてでございまして、市町村の選挙管理委員会、特に都市の選挙管理委員会でございますが、場所によっては必ずしも自信が持てないかもしれないということを非常に懸念をいたしております。したがいまして、そういう努力をいま現にやらしておりますけれども、どうしてもうまく見込みがつかないというような特殊な事情があれば、その場合はやはりそういうものが全然ないとも申し切れませんので、そういうときには特例をお認めいただかなければならぬ場合が出てくるかもしれないということでございますので、表現といたしましてはこの程度にしておいていただきたいと思います。もしそうでございませんと、これがまた選挙の争訟の原因になったりいたしまして、非常に混乱を来たすおそれがございますので、ひとつよろしくお願いいたします。
○堀委員 この特別の事情がひっかかるのは、三カ所以下の場合までひっかかるのですか、三カ所までは原則としてやる、三カ所から五カ所にいく場合の間が特別の事情で制限されるのか、この特別の事情が全部にひっかかって、場合によっては一カ所もできなくなくても特別の事情と理解しなければならないときが起きるのか。
○長野政府委員 これは厳密に言いますと、三カ所が欠ける場合もそのただし書きの特別の事情というものがあるというふうに御承知を願いたいのであります。しかし一カ所もないというふうなことは考えようとは思っておりません。できれば三カ所はぜひ確保したいと思っております。ただしその場合、全くそれでは保証ができるかといいますと、いま申し上げますように時間も事実上非常に切迫しておりますし、実はゆうべあたりから府県なり市町村から非常に問い合わせがございまして、いま狂奔をいたしておるようでございますけれども、そういう事情もございますので、その点をお含み願いましてひとつお願いしたいと思います。
○堀委員 それから「国が、都道府県の選挙管理委員会及び市町村の選挙管理委員会等において要した経費等を交付する場合の読替規定を適用しないものとする」ということになりまして、これはふえてくるわけでありますが、こういうふうな費用のふえ方、それからもう一つ、六番目に「これらの事務に使用する労務者等に支給する報酬その他これらの事務に要する基準額に政令の定める基準に従い」こういうふうにあるわけです。前段のほうはふえるからいいわけですが、後段の「政令の定める基準に従い」という政令はこれから定めるのか、すでに政令があるのか、ちょっとそこを伺っておきたい。
○長野政府委員 これから政令を定めることになります。いま政令はないのでございます。要するにいまの基準額というのは、非常に低く法律では書いてございます。給与改定その他の限度を考慮した適正な基準というものを定めまして、それとの差額を加算するということに相なります。
○堀委員 さっき井堀委員も言いましたけれども、確かに選挙関係に携わる人の費用というのは、これまで異常な低さにありましたから、この点については、これから政令を定めるのであればこういうことを考えていただきたいということです。毎度毎度政令が変更になるならけっこうですけれども、それがなかなか変更にならないというなら、どこかへスライドするような何か政令の定め方をしておいてもらったほうがいいのではないか。これは特例ですからこれで終わりになりますが、特例といえども一回こういう法律をつくった以上、今後はそれが土台になって政府側で新たな立法をされることになろうかと思いますから、この面についてはひとつそういう政令をつくられる配慮——そうしないと、一回政令をつくって、それが固定してしまって、また物価がどんどん上がってきても、それがしばらく動かないということでは困るわけですから、給与改定や物価変動があれば、自動的にその基準額も動くんだというような政令の定め方というようなものをひとつ考えていただきたい。それはできますか。
○長野政府委員 現在の執行経費に関する法律は、法律におきましてほとんど個所ごとに単価を明示しております。そこでいまのお話のように、物価変動とか給与改定があります場合に、いろいろ拘束が起こりましてスライドいたしかねるような一つの体系になっておるわけでございます。それでございますから、それがスライドできるようなことが私どもも非常に望ましいわけでございます。これは今後そういうふうに検討してまいりたいと思いますが、この場合におきましては、これは次の衆議院の総選挙の一回限りの特例でございますので、この政令では今後の物価変動ということでのスライド方式ということは、技術的、理論的にちょっととりにくいのじゃないかと思います。
○小泉委員長 ほかに御質疑はございませんか。——なければ、これにて質疑は終了いたしました。 ————◇—————
○小泉委員長 衆議院議員の総選挙に関する臨時特例法案起草に関する件について議事を進めます。 本件につきましては、先般来、自由民主党、日本社会党、民主社会党の三党間におきまして御協議が続けられておりましたが、お手元に配付してありますとおり、その案文がまとめられ、委員長の手元に提出されております。この際、草案の趣旨につきまして説明を求めたいと存じます。青木正君。
○青木委員 ただいま委員長からお話のありました衆議院議員の総選挙に関する臨時特例法案の趣旨について、自由民主党、日本社会党、民主社会党を代表いたしまして御説明申し上げます。 御承知のとおり、去る十五日選挙制度審議会の答申がなされたのでありますが、その答申は選挙の基本に触れる問題も含まれており、これを具体化するためには、なお、さらに具体的に検討を要する事項があると考えられます。したがいまして、これらの答申事項のすべてを直ちに立法化するには、相当の期間を要することになりますが、さしあたり次の総選挙について実施することが適当であると認められる事項を取りまとめ、次の総選挙の臨時特例として起草いたした次第であります。 以下そのおもな内容について概略御説明いたします。 第一に、投票日における選挙人の利便をはかるため投票時間は、従来、午後六時で締めるたてまえとされていましたが、これを午後八時までに延長することにいたしました。 第二は、選挙人に対して候補者の政見、抱負、政策の周知徹底をはかるため、新聞広告の回数を五回に増加し、個人演説会場の公営立て札を二個に増加したほか、新たにテレビジョンによる経歴放送を公営により実施する等、選挙公営の拡充をはかることといたしました。 第三は、最近の選挙の実情にかんがみ、選挙運動面における種々の弊害を防止し、また、選挙の管理執行の合理化をはかるため、ポスター掲示場を一投票区について原則として三カ所以上五カ所以内設置することとし、掲示場の増設をはかるとともに、選挙運動用ポスターについては掲示場以外には一切掲示できないこととしたのであります。なお、これに伴って確認団体等についても、特定の候補者の選挙運動にわたるようなポスターの掲示は認めないことといたしました。また、街頭演説の場所においては、ポスター、立て札等は使用できないことにする等の措置をとることにいたしました。 第四は、政党その他の政治団体の政治活動に関する規制の合理化をはかるため、確認団体の政治活動についても選挙の当日においては、選挙運動とまぎらわしいため、これをすることができないことといたしました。 第五は、選挙運動の方法について、運行中の選挙運動用自動車または船舶の上で午前九時から午後五時までの間に限り選挙運動のため連呼行為をすることができることといたしましたが、あわせて学校、病院等の周辺においては、静穏を保持するようつとめなければならないことといたしたのであります。 第六は、以上のような措置と関連して、次の総選挙の執行にあたって国が負担する経費の基準について、所要の特例を設けることといたしました。そのおもなものは、投票管理者、開票管理者、選挙長、投票立ち会い人、開票立ち会い人及び選挙立ち会い人の費用弁償額、公営ポスター掲示場の設置費、個人演説会における公営立て札の経費などについてその基準を実情に即するよう増額しようとするものであります。 以上が、本草案の要旨でありますが、何とぞすみやかに御賛同あらんことをお願い申し上げます。
○小泉委員長 ただいまの青木正君の説明に関し、御発言はありませんか。 〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○小泉委員長 別に御発言がないようでございますから、この際、内閣の意見を聴取いたします。早川自治大臣。
○早川国務大臣 本法案は三党において御協議の上御提示をされたものであり、その内容については異論がございません。なお、選挙執行にあたっては、特例法の趣旨の徹底をはかり、その運用に十分留意することといたしたいと存じます。
○小泉委員長 これより採決いたします。 お手元に配付してあります衆議院議員の総選挙に関する臨時特例法案の草案を本委員会の成案とし、これを本委会提出の法律案とするに賛成の諸君の御起立を願います。 〔賛成者起立〕
○小泉委員長 起立総員。よって、そのように決しました。 なお、本法律案提出の手続等に関しましては、委員長に御一任願いたいと存じまするが、御了承をお願いいたします。 本日は、これにて散会いたします。 午前十一時五十八分散会