本会議 第16号
- 発言数
- 67 件
- 登壇者
- 14 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1963/03/29
会議録
○議長(重宗雄三君) 諸般の報告は、朗読を省略いたします。 —————・—————
○議長(重宗雄三君) これより本日の会議を開きます。 この際、御紹介いたします。 英国外務大臣ヒューム伯爵の御一行が、多忙な日程をさかれて本院に来訪され、ただいま貴賓席に見えておられます。ここに諸君とともに心からなる歓迎の意を表します。 〔拍手〕 —————・—————
○議長(重宗雄三君) 日程第一、日本国とグレート・ブリテン及び北部アイルランド連合王国との間の通商、居住及び航海条約及び関連議定書の締結について承認を求めるの件(衆議院送付)を議題といたします。 まず、委員長の報告を求めます。外務委員長岡崎真一君。 〔岡崎真一君登壇、拍手〕
○岡崎真一君 ただいま議題となりました日英通商、居住、航海条約について、外務委員会における審議の経過並びに結果を御報告いたします。 この報告に際しまして、たまたま英国外相ヒューム伯爵が本議場に見えておられますることは、本委員長の最も欣快とするところでございます。 日英両国間には、戦前の通商航海条約が戦時中に失効し、平和条約発効後も通商条約がないままに、毎年更新されまする貿易取極めによって、両国間の貿易が規制されて参りました。昭和三十年わが国のガット加入後も、英国は、わが国に対しガット三十五条を援用してきたため、両国の貿易関係には最恵国待遇の適用がなく、正常関係を欠く状態にあったのであります。よって政府は、英国との間にガット関係を設定することを眼目にいたしまして、昭和三十一年以来、通商航海条約締結の交渉を続けて参ったのであります。英国側は、戦前における日本商品の廉価大量輸出の再現をおそれる事情もあり、交渉は難航していたのでございまするが、日本側の自主規制、意匠盗用取り締まり等が実効をあげて参りましたことや、また、わが国最近の経済成長の結果、輸出市場としての日本の再評価等の情勢の発展もありまして、昨年十一月十四日、池田総理大臣訪英の際、ロンドンにおいて、本条約及びこれと不可分の一体をなす署名議定書並びに二つの議定書が署名調印されるに至ったのであります。なお、その際、本条約の関係文書といたしまして、英国の三十五条援用撤回、日本側の輸出自主規制等を内容といたします四つの公文が両国間に取りかわされたのであります。 貿易事項に関しましては、本条約発効後も、特定の条件のもとにおいては相互に制限措置をとり得ることとなっておりまするが、この条約の締結により、日英両国の通商関係は緊密かつ安定した基礎の上に発展が期待されるのであります。 条約の骨子は、国民の出大国、国民及び会社の事業活動、産品の輸出入等につきましての最恵国待遇、身体、財産の保護、租税、海運等の事項につきましての内国民及び最恵国待遇を定めたものでありまして、戦後わが国が結んだ通商条約としては、日米条約と並んで最も詳細な内容を持つものであります。 委員会におきましては、英国がガット三十五条を撤回するに至りましたおもなる理由。三十五条撤回後依然としてセーフガード等の制限措置を留保している理由。これら規制措置を撤回せしめるための政府の対策、並びに見通し。IMF八条国移行に伴い、わが国としては自由化対策の必要に迫られておりまするときに、この条約でも見られまするごとく、事実上一方的譲歩を続けることによってわが国産業の存立上支障はないか。英国のEEC加入交渉中断の結果、日英両国の通商貿易上の競争が激化するおそれはないか。この条約の締結による日英貿易伸張の見通し等のほか、さらに一般的問題として、英国その他による対日三十五条撤廃後の新しい事態に対処する上での政府の対英外交についての考え方、英国最近の対共産圏貿易進出の傾向とわが国の対共産圏貿易政策、EECの共通政策に対する政府の対策、英国議会における本条約の審議状況等について、熱心なる質疑が行なわれましたが、詳細は会議録によってこれを御承知願いたいと存じます。 委員会は三月二十八日質疑を終局いたしまして、討論に入りましたところ、羽生委員は社会党を代表せられまして、「わが国は相手国のいかんを問わず、貿易拡大を必要としており、英国との通商条約を締結することには基本的には賛成である。ただこの種条約に自主規制のごとき措置が定められているのは異例であって、一方的譲歩の感じを与え、また、今後の先例ともなるおそれがあるから、政府はこの種制限を解消するよう努力すべきである」との趣旨の希望を付して賛成の意見を述べられ、次いで曾祢委員は民主社会党を代表し、「長年にわたり対日警戒心を持ち続けた英国をして対日三十五条の援用を撤回せしめ、日英通商関係の正常化を樹立し、その他の国々との差別撤廃交渉の足がかりを作ったこの条約は、大局的に見て賛成である。ただ、代償として、残存制限、自主規制のごとき国際約束が付随したことは遺憾である。今後政府は、制限事項のすみやかな撤廃、対日差別の口実を与えぬため、対内、対外体制の確立等に努力すべきである」との趣旨の希望を付して賛成の意見を述べられました。 かくて討論を終局し、採決の結果、本件は、多数をもって承認すべきものと決定いたしました。以上御報告申し上げます。(拍手)
○議長(重宗雄三君) 別に御発言もなければ、これより採決をいたします。 本件を問題に供します。本件を承認することに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○議長(重宗雄三君) 過半数と認めます。よって本件は承認することに決しました。(拍手) —————・—————
○議長(重宗雄三君) この際お諮りいたします。森元治郎君から、韓国の軍政延長と日韓会談に関する緊急質問が提出されております。 森君の緊急質問を行なうことに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(重宗雄三君) 御異議ないと認めます。発言を許します。森元治郎君。 〔森元治郎君登壇、拍手〕
○森元治郎君 私は日本社会党を代表して、韓国の軍政延長と日韓会談について、政府の所信をただしたいと存じます。 今の韓国の情勢は非常に目まぐるしく動いておりまして、一々これを取り上げることが困難でありまするが、この激動する韓国の情勢は一体何に原因しておると思われまするか。まず政府の認識を伺いたいと存じます。 政府はこれまで民政移管へのこれが陣痛であるとしておりまするが、昔、神功皇后だと思いまするが、あの方はたいへん、おなかの中に長く子供をかかえておったという神話はありまするけれども、四年の陣痛などということは聞いたことがありません。こういう皮相な見方というものが池田内閣の外交失敗のもとであります。韓国は独立以来、真に独立と自由、そして平和な生産と再建に打ち込むいとまもなく、引き続き反共軍事体制にすべてのエネルギーを消耗させられていることが、この韓国政情不安定の原因であると存じます。韓国の軍事体制について一言申し上げますれば、あの二千五百万の小さい韓国、そこに六十万の軍隊をかかえております。このことは、世界の第四位に位する大軍事国であり、財政においても歳出予算の四分の一、これが軍事費であります。とても民政安定などということは望めないのであります。そこには民主主義の育つような環境もありませんし、経済自立の基盤も確立されません。韓国民はちょうど兵営の中に暮らしていると言っても過言ではないのであります。この間には、アメリカが韓国を自己防衛のとりでと見るのに急でありまして、真に韓国のためにはかるということが二の次にされていることが指摘されねばなりません。換言すれば、韓国の現状は、アメリカの中共封じ込め、力の政策の最前線における犠牲であると思うが、いかがでありますか。 なるほど、アメリカは過去十七年間に五十四億ドルに上る対韓援助をやっております。経済自立には、さらに五年、十年、それ以上の援助が必要だと、アメリカ当局もこれを認めております。この援助というもの、その内容というものが、実は韓国民の自主自立の精神をゆがめ、幾多の腐敗と混乱を生じさせております。一方、これがため、国内体制の脆弱によって、これら援助が消化できないであろうと思います。朴議長の言葉をかりるまでもなく、韓国の悲劇的姿は胸を打つものがあります。このようなことが重なり合って韓国の大いなる政情不安をかもし出したもので、民政移管の手続上の問題ではないことを、政府はこの際はっきり認めるべきであります。ソウルからの新聞報道を見ますと、アメリカの動きに関するものが非常に多いのが注目されます。私は、第三国が干渉したり、介入することには断じて反対であります。このことが決してよい結果をもたらさないことは、南ベトナムに対する経験でアメリカも思い知ったはずであります。このような、いかなる人間も、国家も、民族も、自分の運命を自分の手に握ったときに、おそるべき知恵を働かして生きる道を発見するものだと信じておりまするが、いかがでありまするか。 ところで、アメリカ国務省は、去る二十五日に声明を出して、「軍政の延長は安定した有効な政府に対する脅威を作るものである」と言っております。一体、アメリカは、ほんとうに民政を望んでいるのか。当面の安定のためならば軍政もやむなしとしているのか。その真意を政府はどう考えておられるか。いずれにせよ、政府は、干渉めいたことはやめるべきであると信ずるならば、これをアメリカに申し入れる用意があるかどうか、あわせてお伺いをいたします。 ところで、政府の対韓国、対朝鮮政策のヴィジョンについて明らかにしてもらいたいと思います。政府は、外交交渉は時の合法政権を相手にやるもので、軍政と民政を問わないとの態度を示しております。一体、合法政権とはどんなものでありますか。合法とか非合法とかいっても、これは結局は認定の問題であると思います。犬をネコと言い張っても通るあやふやなしろものであります。総理は、隣の国と仲よくするのはあたりまえだと、よく言われます。しからば、民意に立脚した民政が最も好ましいはずであります。なぜ軍事政権でもいいとするのか。選挙と国会がないだけで、軍政も民政も変わりがないからよいというのでありますか。あるいは、民政移管するとの見通しの狂いを責められるのをおそれて、表面強気の反発とも見られるのでありますが、どうでありますか。それとも、政府は、早くから軍政に戻る可能性を予期してこのような態度をとっておられるのか。われわれは、総理が御心配になるような一喜一憂はいたしませんが、いやしくも交渉の当の相手国の政権には深い関心があるべきであります。少なくとも、かくあれかしとの念願があるはずであります。韓国政府が合法と名を名乗って出てくればそれを相手——では、あまりにも無責任であります。外交担当の能力なしと言わなければなりません。力の政治も時によしというのでは、われわれは安心ができません。政府の存念のほどを、しかと承りたいと存じます。 以上、当面現実の韓国政局についてお伺いいたしましたが、韓国政局の安定の方策についてはいかがに考えられるか。私は、韓国及び韓国国民の平和と安定と幸福は、全朝鮮的視野においてのみ解決されると思います。戦後独立したのは朝鮮であります。一つの朝鮮であります。二つの独立国ができたのではありません。ただ、米ソの対立のあおりを食って、不幸にも二つの政権が生まれたのであります。この二つが一つになったとき、朝鮮がほんとうの平和を謳歌し得ることになるのであります。しかし、これは、理想論であるとか現実論であるとかという御批判もありましょうが、核戦争で民族壊滅を覚悟しない限り、これ以外に方法はありません。時間がかかるようでありまするが、これが最も近道なのであります。これがためには、いやがおうでも、南北朝鮮の対立の解消融和、統一政府樹立への道を開いてやらなければなりません。その方向へ促進のために尽力をするのが日本の責任であると思いますが、いかがでありますか。政府の言動から見れば、朝鮮に二つの独立国もやむなしといったような印象があります。それを希望しておられるのかどうか。もし、独立したのは一つの朝鮮であるとするならば、いかなる方法をもって名実ともに唯一の政権の誕生を期待しようとするのか、お伺いをいたします。 南北統一の促進には、両鮮の接触が大事であります。幸い、国連では、ややおざなりの感がありまするが、このところ総会ごとに、朝鮮統一問題の審議に両鮮代表の招請が問題となっておりますが、まだ実現しておりません。はなはだ遺憾であります。北鮮に言わせれば、国連は朝鮮の国内問題に口を出す権限はないと言い、国連はまた、朝鮮は国連憲章を尊重せないとか、国連の権威ある意向を受諾しないとか主張しております。真に大局的見地から妥協点を見つけようとするならば、望みがないわけではありません。もし朝鮮半島に万一のことがあったならば、日本は直ちに影響をかぶるのであります。筋違いの交渉に血道をあげるよりも、日本は、国連でまず両鮮顔合わせの場を作るために努力するのが当然の責務であろうと思います。政府はこの貴重な平和への努力をすべきだと思うが、御答弁を願います。 日韓関係正常化の交渉について伺います。かつて、韓国首脳は、たとえ国民の中に反対があっても交渉はまとめると言ったのに対し、池田総理は、国民の納得のいかないものはやらないと繰り返しております。かりに、問題の韓国の対日財産請求権処理を一つとってみても、独立の祝い金五億ドルの供与は何の根拠がないばかりか、大平さんの方式——いわゆる有償無償の五億ドルの経済協力をやりますと、平和条約にある請求権は解消してしまう、もう何もなくなるのだといった、大平さんの方式では、韓国人個人々々の私的財産請求権はやっぱり消せないのであります。あとに残されるのであります。さすがの内閣法制局の知恵者たちも、大平さんはどうするつもりなんだろうと、目下、法的理由づけに頭を痛めているということであります。あくまで納得ずくで行くというなら、交渉中止のほかはないのであります。外交交渉というものは、それによって理解が増し、長く双方の親善に寄与するものでなければならないのが原則であります。しかるに、今の会談は、お互いに雲の上のひとり呑み込みの話し合いであるから、必ず将来の紛議の種になることは明らかであります。また、池田さんのように外交交渉にむきになることは失敗します。政府は、先方から合理的提案があればいつでも交渉に応ずるという一方では、韓国が今これをやれる段階にあるかどうかは問題のあるところというような答弁をしております。政府は、交渉相手への義理と、交渉中絶の責任追及と、面子を傷つけることをおそれて、ずるずる事態に引きずられているようでありまするが、外交は、一政党とか一つの池田内閣の面子の問題ではありません。皆さん御承知の、かつては複雑怪奇といって引き下がった内閣もあったことを、この際想起すべきであります。 しからば、われわれは何をなすべきかといえば、三十八度線の堀をこれ以上深くしないことであります。まず、南北両鮮の接触、そして、文化、経済などの交流が行なわれるよう——両鮮が相会すれば激論にもなりましょう。ある場合にはけんかにもなりましょう。しかし、議論あるいは協議をしていることが、実は平和に役立つのであります。お互いに口数が少なくなった、一見、平静になったと思うときが、非常に危険であることは、歴史の示すところであります。もし、南北朝鮮が何かの形で交流往来が行なわれるならば、イデオロギーを越えて、同一民族の連帯感はおのずから融和への糸口をつかむことは当然であろうと思います。 アメリカは韓国を民主主義のショー・ルームにしようとしましたが、失敗をしました。昨年八月末の日本に在留する朝鮮人の外人登録数を見ますと、総数五十六万九千、韓国人として登録している者は十九万四千、残る三十七万数十余人は韓国籍をとらない朝鮮人として登録をしております。自由の国韓国をよしとする者がわずかに三分の一という事実、これは池田内閣の深い反省を促しているものと思われます。また、韓国と最も因縁の深い北九州市長選挙におきまして、わが党の吉田法晴君が勝利をおさめましたのは、池田内閣の日韓交渉に対する強い不信の表われであると解釈する。総理も日韓交渉が国民の納得を得ていなかったことがよくおわかりになると思います。 これを要するに、日韓交渉はあらゆる角度から見て失敗であることを認めて、直ちにこれを中止すること、日韓の国交正常化は統一政府が実現した後に行なうことに決心されることであります。次に、韓国から軍事ムードを取り払い、第三国の干渉を排し、南北朝鮮の融和のチャンスを作って、統一政府の実現に協力をすることであります。日本の平和と安全は、日本みずからが決定することで、アメリカに追従するような力の政策には反対して、そして、日中国交の回復、最近著しい改善の跡を示して参りました日ソ間の平和条約の締結、さらには核実験停止協定、軍縮実現のために、総力をあげて努力することが急務であることを重ねて申し上げて、質問を終わります。(拍手) 〔国務大臣池田勇人君登壇、拍手〕
○国務大臣(池田勇人君) お答えいたします。 韓国が共産軍の侵略を防止するために非常な力を入れておりますことはお話のとおりでございますが、しかし、これは韓国民自身がきめる問題であって、われわれがとやこう言うべきことではないと思います。また、韓国が軍政であるか民政であるかという問題は、これまた韓国民の決するところであるのであります。われわれは、相手といたしまして、その国民に有効なる支配を及ぼし、しかも国際的に認められておる政府ならば、けっこうだと思います。ただ問題は、軍政と民政といすれが望ましいかということにつきましては、われわれも常に言っておりますとおり、民政に早く移管することを願っておるのであります。この点はアメリカも同様だと考えております。 なお、朝鮮の統一問題についてのお話でございまするが、われわれ国連に加盟しておるものは、今の韓国政府を合法唯一の政府として認めておるのであります。この点は、われわれは国際連合の一国としてこれを守っていきたいと思います。しこうして、統一ができない原因はいろいろありましょう。われわれは、国連の言うことをきかないのは北鮮であると考えておるのであります。なお、日韓交渉につきまして、いろいろ御批判がございましょうが、たびたび申し上げておりますごとく、日韓国交正常化は、これは韓国内でも反対する人がおりましょう。日本にもおるのであります。しかし、大多数の両国民はこれを非常に願っておるということを、はっきり申し上げておきます。(拍手) 〔国務大臣大平正芳君登壇、拍手〕
○国務大臣(大平正芳君) 総理大臣からあらまし御答弁がございましたが、当事者として若干補足をさしていただきます。 韓国の政局動揺の原因について、森先生から意見の御開陳がございまして、陣痛が長過ぎる、あるいは反共軍事体制の犠牲になっているのではないかというような御指摘がございましたが、私どもといたしましては、第二次世界大戦後の戦後経営というものは、人類が経験したことのない新しい経験でございまして、この戦後の平和をどうして確保し、そして繁栄をどうして庶幾するかということにつきまして、全人類が今苦悶の段階にあるわけでございまして、民政移管の陣痛が予想より長くかかるというようなことも、こういう世界情勢がもたらしておる深い原因があると存ずるのでございまして、相当長い目で、忍耐強く、理解と同情を傾けて差し上げるのが、当然なことではないかと考えております。 それから、アメリカの対韓援助についてのその消化力の問題でございますが、御承知のように、第一次産業は農作物の不作等から不振でございますが、一九六二年に始まりました五カ年計画の第二次産業の面を見てみますと、予想より伸びておるようでございまするし、教育程度も高いし、労働意欲、労働の質等から考えまして、私は韓国の将来というものは、この国民の力を組織することに成功いたしますれば、決して悲観すべきものではないと考えております。 それから、南北の統一の問題につきましての努力でございますが、御案内のように、国連での朝鮮の統一復興委員会におきましては、日本も国連を通じての南北の統一ということにつきましては、毎総会ごとに努力をいたしておるわけでございますが、ただいま総理から御指摘がございましたような事情で、まだ結実に至っていないことは、はなはだ残念でございます。外交交渉に当たっておる当事者といたしまして、今、森先生から御注意がございましたように、こういう交渉をやりまして妥結になった場合に、問題があとに残る、紛議が残るというようなことをしたのでは、申しわけないわけでございまして、そういうことには遺憾なきを期して参りたいと思います。要するに、私どもといたしましては、あらゆる国に対しまして善意と誠意を傾けておつき合いをしなければなりません。今日、日韓関係は、事実上、貿易もございまするし、人の交流もございまするし、また、総理から御指摘がございましたように、日韓両国民の間には正常化への願いというものがあるわけでございまして、そういう願いにこたえて最善の努力をするのが、私の責任だと考えております。(拍手) —————・—————
○議長(重宗雄三君) 日程第二、関税及び貿易に関する一般協定に附属する第三十八表(日本国の譲許表)に掲げる譲許を修正し、又は撤回するためのアメリカ合衆国等との交渉の結果に関する諸文書の締結について承認を求めるの件、 日程第三、千九百六十年の海上における人命の安全のための国際条約の締結について承認を求めるの件、 (いずれも衆議院送付) 以上両件を一括して議題とすることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(重宗雄三君) 御異議ないと認めます。まず、委員長の報告を求めます。外務委員長岡崎真一君。 〔岡崎真一君登壇、拍手〕
○岡崎真一君 ただいま議題となりました二件につきまして、外務委員会における審議の経過並びに結果を御報告いたします。 まず、ガット譲許の修正、撤回のための文書について申し上げます。 わが国の貿易自由化の進展に伴い、わが国のガット譲許の一部を撤回または修正して税率を引き上げる必要が生じましたので、昨年五月から、米国、ドミニカ、欧州経済共同体、ギリシャ、ペルー及びウルグァイとの間に、関税交渉を行なって参りましたところ、本年二月までに、各相手国との間に、それぞれ関係文書の調印をみるに至ったのであります。その内容は、わが国が十五品目について従来の譲許を撤回または税率を引き上げ、その代償として、二十四品目について従来の税率を引き下げ、または新たに譲許を与えたものであります。 委員会は慎重審議の後、三月二十八日採決の結果、多数をもってこれら文書の締結について承認すべきものと決定いたしました。 ————————————— 次に、海上における人命の安全のための国際条約について申し上げます。 この条約は、一九四八年の現行条約にかわるものとして作成せられたものでありまして、その内容は、最近における技術の進歩、原子力船の出現等に伴いまして、海上人命の安全を一そう増進するために、船舶の構造上の安全措置その他に関し、現行条約の規定に改善を加えようとするものであります。この条約に加入することによりまして、海運及び造船の分野において国際的に重要なる地位を占めておりまするわが国といたしましては、大きな便益を受けることが期待されるのであります。 本委員会は、慎重審議の後、三月二十八日採決の結果、全会一致をもって本条約を締結することについて承認すべきものと決定いたしました。 以上御報告いたします。(拍手)
○議長(重宗雄三君) 別に御発言もなければ、これより採決をいたします。 まず、関税及び貿易に関する一般協定に附属する第三十八表(日本国の譲許表)に掲げる譲許を修正し、又は撤回するためのアメリカ合衆国等との交渉の結果に関する諸文書の締結について承認を求めるの件を問題に供します。本件を承認することに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○議長(重宗雄三君) 過半数と認めます。よって、本件は承認することに決しました。 —————・—————
○議長(重宗雄三君) 次に、千九百六十年の海上における人命の安全のための国際条約の締結について承認を求めるの件を問題に供します。本件を承認することに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○議長(重宗雄三君) 総員起立と認めます。よって、本件は全会一致をもって承認することに決しました。 —————・—————
○議長(重宗雄三君) 日程第四、私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律の一部を改正する法律案、 日程第五、金属鉱物探鉱融資事業団法案、 (いずれも内閣提出、衆議院送付) 以上両案を一括して議題とすることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(重宗雄三君) 御異議ないと認めます。まず、委員長の報告を求めます。商工委員長赤間文三君。 〔赤間文三君登壇、拍手〕
○赤間文三君 ただいま議題となりました二法案につきまして、商工委員会における審査の経過並びに結果について御報告申し上げます。 まず、私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律の一部を改正する法律案について申し上げます。 この法律案は、公正取引委員会事務局の定員を現行より六名増加いたしまして、二百五十一名にしようとするものであります。 商工委員会におきましては、最近話題となっておりまする独禁法の全面改正問題について政府の考え方をただしまするとともに、六名程度の増員で、公正取引委員会に課せられた機能を十分果たすことができるかどうかということが議論の焦点となったのであります。このほか、六名増加の直接の契機となりました不当景品類及び不当表示防止法の運用状況や、物価対策を中心とする消費者行政の諸問題について、熱心なる質疑応答がかわされましたが、その詳細は会議録に譲りたいと存じます。 かくて質疑を終了し、討論に入りましたが、別に御発言もなく、直ちに採決をいたしました結果、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定をいたしました。 ————————————— 次に、金属鉱物探鉱融資事業団法案について申し上げます。 この法案は、金属鉱産物の輸入の自由化に対処するために、特殊法人金属鉱物探鉱融資事業団を設立し、これに探鉱に必要な長期低利の資金を融通させようとするものでございます。さしあたり昭和三十八年度に、政府出資二億円、資金運用部資金からの借り入れ十三億円、計十五億円で発足させようとするものであります。 商工委員会におきましては、事業団の業務を、探鉱資金の貸付のみでなく、自主探鉱や探鉱機械の割賦販売にまで拡大すべきでないか、あるいは探鉱融資ワクをもっと増額すべきでないか等の点について、政府との間に熱心なる論議がかわされたのであります。このほか、事業団の融資の対象、融資の方法、事業団の構成、さらには中小鉱山対策、鉱山離職者問題等についても、活発な質疑が行なわれたのでございまするが、詳細は会議録に譲りたいと存じます。 かくて質疑を終わり、討論に入りましたが、別に御発言もなく、直ちに採決いたしました結果、本法案も全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定した次第でございます。 以上二法案の報告を終わります。(拍手)
○議長(重宗雄三君) 別に御発言もなければ、これより採決をいたします。 まず、私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律の一部を改正する法律案全部を問題に供します。本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○議長(重宗雄三君) 総員起立と認めます。よって、本案は全会一致をもって可決せられました。 —————・—————
○議長(重宗雄三君) 次に、金属鉱物探鉱融資事業団法案全部を問題に供します。本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○議長(重宗雄三君) 過半数と認めます。よって、本案は可決せられました。 —————・—————
○議長(重宗雄三君) 日程第六、土地区画整理法の一部を改正する法律案、 日程第七、共同溝の整備等に関する特別措置法案、 日程第八、住宅金融公庫法及び日本住宅公団法の一部を改正する法律案、 (いずれも内閣提出、衆議院送付) 以上三案を一括して議題とすることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(重宗雄三君) 御異議ないと認めます。まず、委員長の報告を求めます。建設委員長木村穂八郎君。 〔木村禧八郎君登壇、拍手〕
○木村禧八郎君 ただいま議題となりました三案につきまして、建設委員会における審議の経過並びに結果について御報告いたします。 まず、土地区画整理法の一部を改正する法律案について申し上げます。 土地区画整理事業は、宅地の造成とともに、公園、道路等の公共施設を整備して、健全な市街地の建設をはかることを目的とする事業であります。この事業の施行には、地方公共団体、日本住宅公団等の公的機関によるものと、土地所有者が自主的に設立する土地区画整理組合によるものとがあり、この組合の事業においては、組合員の所有地を減歩して生み出した保留地の処分によって、事業資金に充てる方法をとっておりますが、保留地の処分には、数年の工事期間と多額の工事費を要し、その間の事業資金の調達が困難であり、これを打開しようとするのが本改正案の目的であります。すなわち、都道府県及び指定都市が一定の要件を備える土地区画整理組合に対し事業の資金を貸し付ける場合、その貸付金額の二分の一以内の金額を当該都道府県等に国が貸し付けることができることとし、国及び都道府県等の組合に対する貸付金は、いずれも無利子とし、償還期間はそれぞれ六年以内及び五年以内と定めております。 質疑のおもなる点は、土地区画整理事業の経過並びに計画、市街地の無秩序な発展に対する方策等についてでありますが、その詳細は会議録によって御承知願いたいと存じます。 ————————————— 次に、共同溝の整備等に関する特別措置法案について申し上げます。 最近、大都市において地下埋設工事その他道路の掘り返しに伴う占用工事のため、道路の保全上及び交通上はなはだしい混乱が生じておりますことは、御承知のとおりでありまして、この状況に対処しようとするのが、この法案の目的であります。すなわち、特定の道路について路面の掘さくを伴う地下の占用制限をするとともに、道路管理者が、道路の付属物として、電話線、電線、ガス管等の公益物件を収容するための共同溝を建設しようとするものでありまして、これの建設及び管理に関して特別の措置を定めております。 その内容のおもなる点について申し上げますと、第一は、建設大臣は、道路管理者の意見を聞いて共同溝を整備すべき道路を指定することができること。第二に、この共同溝整備道路においては、原則として車道の掘り返しを伴う占用許可を認めないこと。第三に、共同溝整備道路の指定があったときは、当該道路管理者は、関係公益事業者の希望を聞いて共同溝を建設し、これに電話線、電線、ガス管等の公益物件を敷設させること。第四に、共同溝の整備に要する費用は、同溝に敷設することとなった公益事業者が、その費用の一部を負担するものとし、道路管理者の負担分について、国はその二分の一を負担し、または補助すること、その他、共同溝整備計画の作成及び共同溝の占用等について定めております。 質疑のおもなる点は、共同溝建設の年次計画及び新市街地に対するこの種事業の先行的整備の方策等についてでありまして、その詳細は会議録によって御承知願いたいと存じます。 かくて質疑を終わり、両案を一括して討論に入りましたところ、別に発言もなく、それぞれ採決の結果、全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 ————————————— 次に、住宅金融公庫法及び日本住宅公団法の一部を改正する法律案について申し上げます。 改正の第一は、住宅金融公庫は、新たに住宅の改修を行なう者に対して、これに必要な資金を貸し付けることができることとし、この貸付金の利率は年六分、償還期間は十年以内としております。 改正の第二は、住宅金融公庫または日本住宅公団は、主務大臣の認可を受けて、それぞれ宅地債券を発行することができることとし、当該宅地債券を引き受けた者に対して、公庫から融資を受けて地方公共団体等が造成した分譲宅地、または日本住宅公団が造成した分譲宅地の譲受人を選定するにあたって、特別の取り扱いをすること等であります。 質疑のおもなる点は、宅地債券の発行を日本住宅公団及び住宅金融公庫の二本建にした点、宅地政策の諸問題等についてでありますが、詳細は会議録によって御承知願いたいと存じます。 質疑を終了、討論に入りましたところ、別に発言もなく、採決の結果、全会一致をもって可決すべきものと決定いたしました。 以上御報告申し上げます。(拍手)
○議長(重宗雄三君) 別に御発言もなければ、これより採決をいたします。 三案全部を問題に供します。三案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○議長(重宗雄三君) 過半数と認めます。よって三案は可決せられました。 —————・—————
○議長(重宗雄三君) 日程第九、労働省設置法の一部を改正する法律案、 日程第十、外務省設置法の一部を改正する法律案、 (いずれも内閣提出、衆議院送付) 以上両案を一括して議題とすることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(重宗雄三君) 御異議ないと認めます。まず、委員長の報告を求めます。内閣委員長村山道雄君。 〔村山道雄君登壇、拍手〕
○村山道雄君 ただいま議題となりました二法律案につきまして、内閣委員会における審議の経過並びに結果を報告いたします。 まず、労働省設置法の一部を改正する法律案について申し上げます。 本法律案は、労災保険事業及び失業保険事業、中高年令失業者等の再就職促進並びに産業災害の防止等の事務の円滑な遂行を期するために、労働本省の職員の定員を二百二十九人増加しようとするものであります。 本委員会におきましては、労働省の毎月勤労統計と人事院の民間給与調査の指数の相違する理由、今国会に別途提出されました炭鉱離職者臨時措置法の一部改正により認められております増員と本法律案による増員との関係等のほか、労働省の労働問題懇話会等について、国家行政組織法第八条に照らしてこれを法制化するかまたは廃止すべきものと考えるが、いかがであるかという質疑が行なわれました。最後の点に対しまして、大橋労働大臣より、「労働問題懇話会等については、当委員会における審議の経過にかんがみ、法律上疑義のないようにいたしたい。行政管理庁とも十分連絡の上、次の通常国会までに検討して結論を得たい」旨の答弁がありました。 質疑を終わり、別に討論もなく、採決の結果、全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 ————————————— 次に、外務省設置法の一部を改正する法律案について申し上げます。 この法律案の改正点は、第一に、外務省の調査事務の総合的管理等のほか、国際情勢の総合的な分析等の事務を所掌せしめるため、大臣官房に国際資料部を新設すること。第二に、在外公館の増強等に伴い、特別職二人、一般職六十四人、計六十六人を増員することであります。 当委員会におきましては、国際資料部設置の理由及び他の部局の調査事務との関係、在外公館における各省からの派遣職員の状況、東南アジア等に対する経済協力の状況等について質疑応答がなされましたが、その詳細は会議録に譲りたいと存じます。 質疑を終わり、別に討論もなく採決の結果、全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 以上報告申し上げます。(拍手)
○議長(重宗雄三君) 別に御発言もなければ、これより採決をいたします。 両案全部を問題に供します。両案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○議長(重宗雄三君) 過半数と認めます。よって両案は可決せられました。 —————・—————
○議長(重宗雄三君) 日程第十一、戦傷病者戦没者遺族等援護法等の一部を改正する法律案、 日程第十二、戦没者等の妻に対する特別給付金支給法案、 (いずれも内閣提出、衆議院送付) 日程第十三、薬事法の一部を改正する法律案(高野一夫君外十九名発議) 以上三案を一括して議題とすることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(重宗雄三君) 御異議ないと認めます。まず、委員長の報告を求めます。社会労働委員長加瀬完君。 〔加瀬完君登壇、拍手〕
○加瀬完君 ただいま議題となりました三法案について、社会労働委員会における審議の経過と結果を報告いたします。 まず、戦傷病者戦没者遺族等援護法等の一部を改正する法律案の要旨は、 第一に、戦傷病者戦没者遺族等援護法の改正でありまして、改正の第一点は、準軍属の遺族に対する遺族給与金等の支給要件を緩和するとともに、これを年金化すること。第二点は、満鉄職員で軍人同様の勤務中に死傷した者を、軍属として、障害年金、遺族年金を支給すること。第三点は、旧令共済組合等からの年金受給者のための特別措置法による年金を受けられない内地等勤務の有給軍属に対し、本法による障害年金、遺族給与金を支給すること。第四点は、勤務関連傷病により死亡した軍人軍属の遺族に対する特別弔慰金の支給要件を緩和すること等であります。 第二に、未帰還者留守家族等援護法を改正して、現在引き続き一年以上入院している患者で、増加恩給を受けられない者に対して、月額二千円の療養手当を支給すること。 第三に、未帰還者に関する特別措置法を改正して、今次戦争により外地で消息不明となった一般邦人に対するこの法律の適用範囲を広め、戦時死亡宣告の申し立てができるようにすること等であります。 ————————————— 次に、戦没者等の妻に対する特別給付金支給法案の要旨は、日華事変以後に公務に起因して死亡した旧軍人、軍属等の妻であって、本年四月一日において、恩給法、戦傷病者戦没者遺族等援護法等による公務扶助料、遺族年金等を受ける権利のある者に対し、二十万円の特別給付金を十年償還の国債をもって支給すること等であります。 委員会においては、この二法案について一括して質疑を行ないましたが、特に厚生大臣より、「戦没者等の妻に対する特別給付金は、生活保護法の適用上、収入と認定しない。また、本法律適用日以前に死亡または再婚した妻についても、本法との不均衡については、その是正を考慮する」との答弁がありました。その他の内容は会議録によって御承知を願います。 質疑を終了後、二法案を逐次討論採決の結果、いずれも全会一致をもって、原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、委員会は、藤田委員の提案により、全会一致をもって次の附帯決議を行ないました。 戦没者等の妻に対する特別給付金支給法案に対する附帯決議 一、戦争による犠牲は、戦地、内地問わず、国民のその苦痛は堪えざるものがある。政府はこれ等の実情にかんがみ援護措置を考慮すべきである。 ————————————— 次に、薬事法の一部を改正する法律案について申し上げます。 本法律案の要旨は、第一に、薬剤師による業務管理が十分に行なわれるよう、薬局の規模に応じて薬剤師の所要員数を定め、これを開設許可の要件とすること。第二に、薬局並びに卸売専業者以外の一般販売業及び薬種商について、配置の適正を期するため、基準を都道府県ごとに条例で定めて、開設許可の要件とし、その基準に該当するかどうかの判定には、地方薬事審議会の意見を聞くこととすること等であります。 委員会においては熱心な質疑を行ないましたが、その内容は会議録によって御承知を願います。 質疑を終了後、討論採決の結果、本案は、全会一致をもって、原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 以上報告いたします。(拍手)
○議長(重宗雄三君) 別に御発言もなければ、これより採決をいたします。 三案全部を問題に供します。三案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○議長(重宗雄三君) 過半数と認めます。よって三案は可決せられました。 —————・—————
○議長(重宗雄三君) 日程第十四、地方税法の一部を改正する法律案、 日程第十五、地方交付税法等の一部を改正する法律案、 日程第十六、オリンピック東京大会の準備等のために必要な特別措置に関する法律の一部を改正する法律案、 (いずれも内閣提出、衆議院送付) 以上三案を一括して議題とすることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(重宗雄三君) 御異議ないと認めます。まず、委員長の報告を求めます。地方行政委員長石谷憲男君。 〔石谷憲男君登壇、拍手〕
○石谷憲男君 ただいま議題となりました三法案につきまして、地方行政委員会における審査の経過並びに結果を御報告申し上げます。 まず、地方税法の一部を改正する法律案及び地方交付税法等の一部を改正する法律案について申し上げます。 地方税法の改正案の要旨は、地方税の負担の軽減合理化をはかるとともに、地方税の徴収制度の改善合理化をはかろうとするものでありまして、その改正のおもな内容は、 まず第一には、電気ガス税の税率を一%引き下げ、それに伴う減収補てんのため、市町村たばこ消費税の税率を一・四%引き上げること。国民健康保険税について・別途国の財政措置と相待って、低所得者に対し、均等割及び平等割の額を減額する等の措置をすること。狩猟制度の改正に伴い、現行の狩猟者税を廃止し、新たに狩猟免許税及び目的税として入猟税を設けること。固定資産税等につき非課税規定を整備し、なお、鉄軌道用地等にかかる固定資産税を軽減する等、規定の合理化をはかったものであります。 第二には、地方税の徴収制度について、延滞金及び延滞加算金を統合して延滞金とし、現行の日歩三銭または六銭を、日歩二銭または四銭に引き下げ、地方税の賦課権を行使する期限を、原則として法定納期限から三年間とすること、その他徴収制度について規定を整備し、改善合理化をはかったものであります。 ————————————— 次に、地方交付税法等の改正案の要旨は、明年度における地方交付税の総額の増加に伴い、地方団体の所要経費につき、単位費用を改定する等の措置により、基準財政需要額を増額して、地方行政水準を向上しようとするものでありまして、その改正のおもな内容は、 一、道府県及び市町村を通じて、生活保護基準の引き上げ、給与改定等に伴う経費の増加を基準財政需要額に算入するため、単位費用を引き上げること。 二、道府県分について、道路整備事業等、公共投資の充実、その他農業構造改善事業の促進、中小企業近代化等に要する経費を増額するため、単位費用を引き上げること、小中学校費の算定に用いる教職員数について、公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準の変更に伴い、数値のとり方等について所要の改定を行なうこと。 三、市町村分について、道路及び街路整備事業、環境衛生施設整備事業等、投資的経費の増加、小中学校における学校経費の充実等のため単位費用を引き上げること等の措置をとるほか、関係規定の整備をはかろうとするものであります。 なお、高等学校生徒急増対策費につきましては、前年度に引き続き昭和三十八年度においても基準財政需要額に算入する特例を設けることといたしております。 委員会におきましては、政府側より提案理由の説明を聞いた後、両法案につき一括質疑を行ないましたところ、ただし書き方式採用の市町村における住民税負担、国民健康保険制度の改善と保険税負担の軽減、基準財政需要額の算定基礎の問題等について、熱心かつ慎重に審査を行ないましたが、その詳細は会議録に譲ります。 三月二十八日質疑を終局して、一括討論に入りましたところ、林委員は日本社会党を代表して、鈴木委員は公明会を代表して、それぞれ反対の意見を述べられました。 かくて、地方税法の一部を改正する法律案について採決の結果、本法案は多数をもって原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。 次いで、地方交付税法等の一部を改正する法律案について採決の結果、本法案は多数をもって原案のとおり可決すべきものと決定した次第であります。 ————————————— 次に、オリンピック東京大会の準備等のために必要な特別措置に関する法律の一部を改正する法律案について申し上げます。 本法案の要旨は、オリンピック東京大会の円滑な準備及び運営に資するため、地方公務員が引き続きオリンピック東京大会組織委員会の職員となり、再び地方公務員に復帰する場合において、その者の在職期間を地方公務員共済組合法の長期給付の組合員期間とみなすこと等の措置を講じようとするものであります。 委員会におきましては、政府側より提案理由の説明を聞いたのち、慎重審査を行ないましたが、詳細は会議録に譲ります。 かくて、三月二十八日質疑を終局して、討論に入りましたところ、別に発言もなく、採決の結果、原案のとおり全会一致をもって可決すべきものと決定した次第であります。 以上御報告申し上げます。(拍手)
○議長(重宗雄三君) 別に御発言もなければ、これより採決をいたします。 まず、地方税法の一部を改正する法律案及び地方交付税法等の一部を改正する法律案全部を問題に供します。両案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○議長(重宗雄三君) 過半数と認めます。よって両案は可決せられました。 —————・—————
○議長(重宗雄三君) 次に、オリンピック東京大会の準備等のために必要な特別措置に関する法律の一部を改正する法律案全部を問題に供します。本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○議長(重宗雄三君) 過半数と認めます。よって本案は可決せられました。 —————・—————
○議長(重宗雄三君) 日程第十七、信電話債券に係る需給調整資金の設置に関する臨時措置法案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。 まず、委員長の報告を求めます。逓信委員長伊藤顕道君。 〔伊藤顕道君登壇、拍手〕
○伊藤顕道君 ただいま議題となりました電信電話債券に係る需給調整資金の設置に関する臨時措置法案について、逓信委員会における審議の経過並びに結果を御報告申し上げます。 本案の趣旨は、電信電話設備の拡充のための暫定措置に関する法律等の規定に基づいて、加入者等が引き受ける電信電話債券が市場において一定基準の価格を下回ったとき、本案によって、新たに日本電信電話公社の会計に設置する需給調整資金によって、債券の売買に運用し、もって本債券引受者の保護をはかろうというのでありまして、その内容は、公社は、必要とする金額を、予算で定めるところにより、需給調整資金に繰り入れまたは繰り戻すことができることとすること、一定の売買基準は郵政大臣が大蔵大臣に協議して認可するものとすること、売買の事務等の一部を証券業務を営む者に委託することができること等となっております。 逓信委員会におきましては、郵政、大蔵両省及び日本電信電話公社各当局につき、二十二億円の資金で債券引受者を保護し得るかどうか、売買発動の基準、第一次取得者の認定方法、減債基金の存廃、国庫預託金制度、要員対策等、詳細にわたり質疑を行ない、慎重審議をいたしたのであります。 質疑を終え、討論に入りましたところ、日本社会党を代表して鈴木強委員より、「本案による需給資金の発動を待つまでもなく、平常において安定策を講じておくべきであること。一定価格の基準が不明確であること。第一次取得者の認定が困難であること。本資金に余裕があったとしても、これより繰りかえ使用は不適当であること。証券業者に対する委託の範囲が明瞭でないこと。公社事務要員に対する措置が不十分であること」等の意見を述べて、本案に反対する旨の発言がありました。 討論を終え、採決の結果、多数をもって原案のとおり可決すべきものと決定した次第であります。 右御報告申し上げます。(拍手)
○議長(重宗雄三君) 別に御発言もなければ、これより採決をいたします。 本案全部を問題に供します。本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○議長(重宗雄三君) 過半数と認めます。よって本案は可決せられました。 —————・—————
○議長(重宗雄三君) 日程第十八、国立病院特別会計法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。 まず、委員長の報告を求めます。大蔵委員長佐野廣君。 〔佐野廣君登壇、拍手〕
○佐野廣君 ただいま議題となりました国立病院特別会計法の一部を改正する法律案について、その内容、委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。 国立病院は、現在全国に八十五カ所の病院施設を持っておりますが、その多くが旧陸海軍所属の病院を引き継いだもので、施設は老朽化し、かつ非能率的なものが多く、毎年度一般会計から繰入金をして整備をはかってきております。しかしながら、整備の状況は十分ではなく、今後さらに国立病院の施設費を拡充し、近代的能率的な施設の整備を促進する必要がありますので、本案は、この特別会計の負担において借入金をすることができることとし、その限度額については予算をもって国会の議決を経なければならないこととするとともに、歳入及び歳出の規定等について所要の改正を行なおうとするものであります。 委員会におきましては、基幹病院、準基幹病院と言われるものはいかなる性格のものか、基幹病院の研究部門の現状はどうか、職員の配置及び所遇はどうなっているか、特に医師の所遇は不当に低いのではないか、施設整備費を調達するための土地処分が病院環境に悪影響を与えていることはないか等について質疑がなされましたが、詳細は会議録によって御承知願いたいと存じます。 質疑を終了し、討論に入りましたところ、鈴木委員より、「医療国営の見地から、施設整備費は借入金によらず、一般会計からの繰入金によってまかなうべきである等の理由で本案に反対する」との意見が述べられ、採決の結果、多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 以上御報告申し上げます。(拍手)
○議長(重宗雄三君) 別に御発言もなければ、これより採決をいたします。 本案全部を問題に供します。本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○議長(重宗雄三君) 過半数と認めます。よって本案は可決せられました。 —————・—————
○議長(重宗雄三君) 日程第十九、日本学校給食会法の一部を改正する法律案、 日程第二十、私立学校振興会法の一部を改正する法律案、 (いずれも内閣提出、衆議院送付) 以上両案を一括して議題とすることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(重宗雄三君) 御異議ないと認めます。まず、委員長の報告を求めます。文教委員長北畠教真君。 〔北畠教真君登壇、拍手〕
○北畠教真君 ただいま議題となりました二法案について、文教委員会における審議の経過並びに結果を御報告いたします。 まず、日本学校給食会法の一部を改正する法律案について申し上げます。 現在、学校給食法に基づいて行なわれております給食の普及率は、小学校五六%、中学校一八%程度でありますが、三十八年度からはさらに一歩を進めて、すべての義務教育諸学校に低廉な価格をもってミルク給食を実施できるよう予算措置がなされております。本法律案は、かような措置に伴い、学校給食用粉乳を一括して取り扱っている日本学校給食会に対し、新たに国が脱脂粉乳の供給に要する経費を補助できることとし、その補助相当額だけ供給価格を低廉ならしめることにしているのであります。 委員会におきましては、本法律案について、きわめて熱心な質疑応答が行なわれましたが、その詳細は速記録によって御承知願いたいと存じます。 次いで討論に入り、各党各派から、それぞれ賛成討論が行なわれ、採決の結果、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 ————————————— 次に、私立学校振興会法の一部を改正する法律案について申し上げます。 本案は、最近における私立学校の資金需要の増大にかんがみ、私立学校振興会が私立学校に対して貸し付ける貸付資金の充実をはかるため、その原資として、政府出資金のほかに、新たに政府から資金運用部資金の融資を受けることができるように、その必要条件である債券発行能力を私学振興会に与えることを目的とするものであります。 法案の内容は、一、私立学校振興会は、文部大臣の認可を受けて私学振興債券を発行できることとすること、二、私立学校振興会は、毎事業年度債券及び長期借入金の償還計画を立てなければならないこと、三、その他所要の規定を整備すること、四、この法律は昭和三十八年四月一日から施行すること等を骨子とし、また政府は、私立学校振興会に対する昭和三十八年度の融資として、財政投融資資金二十億円を用意いたしております。 委員会におきましては、最近における私立学校からの借り入れ申込総額及びこれらに対する貸付総額、貸付金の回収状況、三十八年度の資金計画及び貸付計画、私学に対する振興会からの助成の実情等に関し、熱心な質疑が行なわれましたが、その詳細は会議録に譲ります。 質疑を終局し、討論に入りましたところ、別に発言もなく、直ちに採決の結果、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 右御報告いたします。(拍手)
○議長(重宗雄三君) 別に御発言もなければ、これより採決いたします。 両案全部を問題に供します。両案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○議長(重宗雄三君) 過半数と認めます。よって両案は可決せられました。 —————・—————
○議長(重宗雄三君) 日程第二十一、昭和三十六年度一般会計予備費使用総調書(その2)、 日程第二十二、昭和三十六年度特別会計予備費使用総調書(その2)、 日程第二十三、昭和三十六年度特別会計予算総則第十一条に基づく使用総調書(その2)、 日程第二十四、昭和三十六年度特別会計予算総則第十二条に基づく使用総調書(その2)、 日程第二十五、昭和三十六年度特別会計予算総則第十三条に基づく使用総調書、 (いずれも衆議院送付) 以上五件を一括して議題とすることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(重宗雄三君) 御異議ないと認めます。まず、委員長の報告を求めます。決算委員長鈴木壽君。 〔鈴木壽君登壇、拍手〕
○鈴木壽君 ただいま議題となりました昭和三十六年度一般会計予備費使用総調書(その2)外四件の事後承諾を求める件につきまして、決算委員会における審議の経過並びに結果を御報告いたします。 まず、本件の内容について概略を申し上げます。 第一に、昭和三十六年度一般会計予備費使用総調書(その2)につきましては、昭和三十六年度一般会計予備費の予算額は二百二十億円でありますが、そのうち昭和三十六年十二月十九日までに使用されました百三十八億余万円につきましては、第四十回国会で承諾を与えておりますので、今回は、昭和三十七年一月十二日から同年三月二十九日までの間に使用されました七十七億余万円について承諾を求めているものであります。 第二に、昭和三十六年度特別会計予備費使用総調書(その2)につきましては、昭和三十六年度各特別会計予備費の予算総額は千二百一億余万円でありますが、そのうち昭和三十六年十二月二十五日までに使用されました六十二億余万円につきましては、第四十回国会で承諾を与えておりますので、今回は、昭和三十七年一月十一日から同年三月二十七日までの間において使用されました百四十三億余万円について承諾を求めているものであります。 第三に、昭和三十六年度特別会計予算総則第十一条に基づく使用総調書(その2)でございますが、この規定に基づき、予備費使用の例に準じて、昭和三十六年十二月十四日に使用した二十五億余万円につきましては、第四十回国会で承諾を与えております。今回は、昭和三十七年三月三十日に使用した二十八億余万円について承諾を求めているものであります。 第四に、昭和三十六年度特別会計予算総則第十二条に基づく使用総調書(その2)でございますが、この規定に基づき、予備費使用の例に準じて、昭和三十六年十二月一日までに使用した四十億余万円につきましては、第四十回国会で承諾を与えております。今回は、昭和三十七年二月二十日から同年三月三十日までの間において使用した八十五億余万円について承諾を求めているものであります。 第五に、昭和三十六年度特別会計予算総則第十三条に基づく使用総調書について申し上げます。この規定に基づき、予備費使用の例に準じて、昭和三十七年三月十日に使用した八十五億余万について承諾を求めているものであります。 決算委員会におきましては、以上五件につきまして、当局の説明を受けました後、慎重審議いたしましたが、その詳細につきましては会議録によってごらん願いたいと存じます。 かくて質疑を終わり、討論、採決を行ないました結果、右五件は一括して承諾を与うべきものと、多数をもって議決いたした次第であります。 以上御報告申し上げます。(拍手)
○議長(重宗雄三君) 別に御発言もなければ、これより採決をいたします。 五件全部を問題に供します。五件を承諾することに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○議長(重宗雄三君) 過半数と認めます。 よって、五件は承諾することに決しました。 —————・—————
○議長(重宗雄三君) この際、お諮りいたします。 来たる四月十五日から同月二十一日まで、スイスのローザンヌにおいて開催される列国議会同盟本年度春季会議に、本院から鹿島俊雄君、田中一君を派遣いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(重宗雄三君) 御異議ないと認めます。 次会の議事日程は、決定次第、公報をもって御通知いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後零時二分散会