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43回国会参議院1963/06/11

法務委員会 第18号

発言数
95
登壇者
8
会派数
3
開催日
1963/06/11

会議録

鳥畠徳次郎自由民主党

○委員長(鳥畠徳次郎君) ただいまから法務委員会を開会いたします。  本日は、検察及び裁判の運営等に関する調査々議題といたします。  岩間君から発言を求められておりますので、これを許します。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 きのうの予算委員会における稲葉議員の質問に対する答弁の中で、宮地刑事局長の答弁があったわけですが、あの肥後メモの問題については、にせ証紙事件に関係のない書類だから、検討相談の上仮還付した、こういうことを言われておるのですが、そこで私お聞きしたいのですが、関係がないということはどうしてわかったのですか。

宮地直邦警察庁刑事局長

○政府委員(宮地直邦君) 三澤のところを捜索いたしましたのは四月十七日でございました。そのときの捜索令状は、公記号偽造の疑いの捜索令状であります。したがいまして、現場におきましては一応関係書類等をとって参ったのでありますが、その夕刻肥後から一部に自分のところのものがあるということの請求が出たのでございます。したがって、そのとき、警察といたしましては、証紙の偽造ということ以外の材料を持ちませんし、令状もそうなっておるのでございます。そのときの段階における判断として関係がないという判断で返したのでございます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 この形は、法律的に言ったらそれでつじつまは合っているかもしれないが、どうですか、民主団体とか党の場合、よく家宅捜索をしますね。したこともたくさんございますね。そういう場合に、どうですか、今のような形でやすやすと関係がないといって仮還付しますか。

宮地直邦警察庁刑事局長

○政府委員(宮地直邦君) 捜索の現場におきましては、これは一々詳細に点検することができません。そのときの現場の判断といたしまして必要ありとして差し押えたものでも、その後詳細に調べて本件に関係がないという場合におきましては、仮還付することを例といたしております。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 そうすると、この場合も、関係がないということは調べなければわからないわけですから、調べたのですね。今、詳細に調べたということでありますけれども、これも詳細に調べたでしょうね。そうすると、詳細に調べたときに、だれに何ぼもらって、そうしてだれに幾らやった、そういうことは書いてあるのですね。そういうことはわかったはずでしょう。しかし、捜査令状になかったからといってそれを仮還付してしまった、こういうことなんですか。とにかく、内容について調べたかどうかというこの事実は非常に重要ですが、どうですか。

宮地直邦警察庁刑事局長

○政府委員(宮地直邦君) 先ほど申しましたように、四月十七日の状態においては、われわれのほうは公記号偽造という観点から調べたわけでございます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 どうもあなたたち、そういうことを言っておるけれども、今のたとえば狭山の女高生殺しなんかでありますが、あの女高生殺しは別な容疑事実で逮捕されて、そうしていて実はあの真犯人の証拠固めをやっている、そういうやり方です。それで、勾留期日が過ぎれば釈放しなくちゃいけない。そうすると、また今度は別の罪名でもってこれをやるというようなことをやっておるでしょう。こういう問題と同じじゃないですかね。押収した物件の中には、まざまざとまぎれもないようなそういう書類が出てきた。そうしたら、捜査令状になかった、四月十七日段階では。これはもう公記号偽造ということでここだけを問題にしたので、その他のことは一切関係がない、こういうような格好で仮還付したといったって、これは話は聞こえないですね。内容を調べてびっくりして返したのじゃないですか。こういうことが明るみに出たら非常にたいへんだと、そうとる以外にないのじゃないですか。内容を調べなければ関係がないとかあるということはわかりっこない。内容を調べたんでしょう。内容を調べれば、あの書類は返せるものであるかないか、警察としてはなるほど形は法的にはつじつまのあったようなことをここで一生懸命に言っておりますけれども、こんなことは警察の捜査の常識としても通用しないのじゃないですか。それから今まで民主団体やわが党にとってきた態度というものはまるで逆じゃないですか。関係のないものまでどんどん押収していく、そしてその中から今度はどんどん横へ広げていくというでっち上げ事件さえ加わってきたということが今まであるじゃないですか。これとまるであべこべでしょう。あなたたちの一番の中心目標というのは公証号偽造だ、これ以外には一切馬車馬のように目をふさぐんだ、そして、ほかに相当有力な非常に重大なそういうものが出てきた、それを調べたんだけれども、これは関係がないから仮還付したと言っておりますが、これで警察は通れると思いますか。

宮地直邦警察庁刑事局長

○政府委員(宮地直邦君) その当時といたしましては、あとから出て参りましたような選挙用はがきの横流し、こういう事案その他の事件というものは出てきていなかった。したがって、その当時の警察の判断及び令状の差押物件の記載等から判断して仮還付をした。ただ、その後われわれが捜査を進展せしめまして新たに事実が出ましたので、これは証拠に基づいて捜査をいたしたのでございまして、さようなことはございません。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 あなたはそう言うけれども、これは世の中で通りませんよ。警察の態度について非常に大きな疑惑を持っている。検察当局も実際この失態については認めていることじゃないか。非常に捜査上困難を来たしておる、こういうことになっておる。しかも、肥後というのは札つきの男でしょう。  ちょっとお伺いしますが、肥後は、今まで、国会とかそれから県知事の段階でいいですが、こういうところへ何回立候補しておりますか。

松村清之自治省選挙局長

○政府委員(松村清之君) 今手元に数字がございませんが、肥後候補そのものは最近公民権を停止されておりますが、以前には選挙のあるたびにほとんどのように立候補しておりましたし、最近は肥後の一派の者が身がわりとして立候補しているような状況でございます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 ちょっと今お聞きしてもすぐに即答できないほど、無数と言ってもいいんですよ。百回近いと思います。もうほんとうに同時に二つぐらい立候補したこともあって、全く目に余っている泡沫候補中の泡沫候補です。泡沫候補というのは何人かいるはずだ。そういう札つきの人間です。その人間が金をどこからなんぼもらった、そしてどこへ幾らやった、こういうことを書いたいわゆる肥後メモというものが出てきた場合に、その内容を検討してこれは関係ないのだといってあなたたち返したら、これはまことに常識として通りません。世間もそういうことを信用しないですよ。実際はどうですか。肥後メモというのは自民党上層部の謀略資金ルートを明らかにする最も重要な証拠であるということは、もうもっぱらこれは世上でもうわさされておりますし、また、地検もこういう手がかりの最もきめ手としてこの問題を重視している問題でしょう。それをほんとうに追及するというと自民党の謀略資金の全貌が明らかになる。そうなれば、いきおい自民党の本部の財政経理にも立ち入らなければならないことになってくる。それをおもんぱかっての仮還付でしかない、こういうふうに考えられる。あなたはいろいろそういう点でつじつまを合わせて、捜査の建前から捜査の令状の目的以外のことだからそれで返したのだ、こう言っておりますけれども、これは今までの警察のやっていた捜査の常識とは合わない。こういうことで白々しく言い抜けをやっても、これは今日通用しないと思います。どうですか、これは。こうなるというと、まるで証拠隠滅ということに警察が協力した。結果においてはそういうことになるでしょう。そういうふうに見られても仕方がないと思うんですが、今日この問題について全然責任というものは警察当局は感じていないわけですか。そうして、この警察当局者の、そのとき相談してそれからこの問題を仮還付すべきだ、こういうふうにきめたその責任者はだれなんですか、その点をはっきりしておいて下さい。

宮地直邦警察庁刑事局長

○政府委員(宮地直邦君) 岩間委員の御意見でございますが、その当時の状況としての判断はさようなことでございまして、これは御承知かと思いますが、逮捕令状の記載の事実、令状の記載の様式にもよることでございますが、現在緊急差押の制度というものがございませんから、直ちにこれをもって築地警察の措置というものが証拠隠滅とは考えられないと思います。それは警視庁におきましての措置でございまして、一々今この点につきましては捜査中の、検察当局を含めての捜査中の点でございますので、詳細に申し上げることは事案の真相を明らかにするために、差し控えさしていただきたいと思います。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 その、事案の真相を明らかに云々という言葉は、これはずっとこの前の委員会から使われ、昨日も予算委員会でやはり一つの常用語になっているわけです。この前も私申しましたように、これが暗箱になってはいかん。何でも知らぬ存ぜぬ、今捜査中でございます、機密に属することでございますといって逃げていたのでは、これは国会の審議などというものは全くつんぼさじきになりますよ。これはこの前も注告したところです。こういう態度ではいかんと思うのです。今非常に疑惑を持たれて、そうして国民の目がここに集まっている。この問題を、われわれは、政治的な立場から、それから政治道義の立場から、さらに選挙の公明を期する立場から、この問題を質問しているのです。それらに対して、何でもかんでも機密だ機密だということで入っていったのでは話にならない。今のは、機密もなにも、事実なんです。そのときの責任者については言えないのですか。このときだれが一体こういうことをきめ、相談し、決定したか。これが重要だというのは、警察の捜査態度について、必ずしも今言ったようなことが現実に行なわれているわけじゃないのです。肥後のような札つきでさえも、しかもこういうような右翼暴力団と関係のあるようなそういうところとは全く警察がツーツーになっている面があるのじゃないか。こういうところは非常に大まかに見のがしておいて、そうして民主団体とかわが党の場合だとかはまことにその権限を逸脱したようなことをやっているから筋が通らぬと言っている。そういう点からいったら、今のように全く結果においては証拠隠滅に協力したと、こう言われてもこれは仕方がない、そういう態度になっているじゃないですか。このとき、この問題について警官としての当然の職責上のそういった頭を働かして、この問題について警戒するとか、その問題についてさらに真剣にもっと検討するとか、そういうことがあってよかったと思うのです。あっさり返してしまった、こういうことでは通らぬと思うのですよ。  私お聞きしたいのですが、この前、今度の捜査については絶対にくさいものにふたをするようなことはしない、そうして厳重にあくまでもこの真相を追及する、指揮権発動のようなことはこれはしない、こういうふうなことが、これは法務大臣それから国家公安委員長からも表明されているのです。その公安委員長がきょうはみえていないのでありますが、そういう問題と関係して一言お聞きしたいと思うのですが、捜査の態勢は強化されたということも昨日の予算委員会で私傍聴しておりまして、稲葉委員に対する御答弁で伺いました。そうすると、最近、きのうですか、江口警察庁長官が警察庁で訓示をやった。初訓示をやりました。その中で、吉展ちゃんの問題とか、そういうような問題については触れているわけです。しかし、どうですか、この選挙違反追及の問題、それから今起こっている東海道新幹線に対するほんとうに世界的にまれだといわれている汚職の問題、こういうような汚職追及の問題については、これはほとんど触れていないのですね。触れていない。一言半句も触れていない。こういうことでは、これはどういうことになるのですか、警察の態度というのは。両大臣がここでこの選挙違反の問題についての態度を表明された。国家公安委員長もはっきりそういうことを当委員会でも述べていられる。それから両院の本会議で声を大にして述べておられる。それにもかかわらず、警察庁長官の訓示というものを見ますというと、今のような格好になっておる。これはどうですか。法務大臣にお伺いしたいのですが、まあ管轄違いかもしれませんけれども、態勢を強化するといっても、検察陣並びにそれと協力して働く警察がこういう態度では、私は非常に不十分じゃないかと、こういうふうに考えますが、いかがでございますか。

中垣國男自由民主党法務大臣

○国務大臣(中垣國男君) 江口長官の訓示の内容につきましては、私は新聞を見た程度でありまして、これをとかく批判をするのは差し控えたいと思いますが、検察の強化ということにつきましては、特捜部を中心に選挙違反関係は捜査を進めておりますけれども、それだけでは検事並びに検察事務官の員数が足らないというような要望がありまして、もちろんこれには若干の経費も必要なわけでありますが、そういう面を人員の面からも経費の面からもその検察強化にこたえる措置をとりまして、その後、検事、検察事務官の人間をふやしまして、そして徹底的な捜査を進めておると、こういう段階でございまして、今までの私が知る限りにおきましては、非常に捜査は強化拡張されて、しかも捜査の範囲も拡張されて非常に順調に進んでおると、かように私は承っております。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 法務大臣の御答弁がありましたけれども、長官のこういう訓示では、新聞に出ておるわけですけれども、今焦点になっておる汚職の問題、ことににせ証紙、はがきの横流し事件のようなまことに世界的にも恥ずかしいこういう問題で、しかも両院でこれは何回も審議されている問題です。こういう問題に触れていない。私はやはりどうも心の置きどころというのか、姿勢といいますかな、こういうものについて非常に疑わざるを得ないのです。  次にお聞きしますが、松崎が起訴されたわけですけれども、松崎長作の起訴理由というのは、これはどういうことになっているんですか。

羽山忠弘法務省刑事局刑事課長

○説明員(羽山忠弘君) お答えいたします。  松崎長作氏の起訴事実につきましては、すでに資料を提出したと思うのでございますが、五月十三日付の起訴事実でございまして、簡単に申し上げまするが、証紙約一万六千枚を偽造いたしまして、公務所である東京都選挙管理委員会の記号を偽造したという起訴事実でございます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 公記号偽造、こういうのでいいですね、起訴事実は。そうすると、これはどうなんですか、松崎の自白の中に、今度の証紙代、こういうものは自民党本部の経理からもらった、こういうことがなされたと思うのですが、この事実についてはどうなんですか。

羽山忠弘法務省刑事局刑事課長

○説明員(羽山忠弘君) その点は、先般も申し上げましたが、目下捜査中でございまして、まだ確定的にお答えを申し上げる段階に達していないのでございます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 お聞きしますが、自民党の財政責任者というのはだれになっておるのですか。

松村清之自治省選挙局長

○政府委員(松村清之君) 選挙管理委員会並びに自治省のほうへの政治団体の届出によりますると、会計責任者は前尾繁三郎氏になっております。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 前尾幹事長になっておるわけですね。松崎の今度東京都知事選挙に使った金というのは一千万円に上るといわれております。こうした大金を出し入れする問題でありますから、当然これは幹事長、財政責任者、こういう人たちがあずかり知らないということでは世の中に通らない問題だと思うのでありますが、こういう問題についてこれは調査をされましたか、あるいはまた、今後調査をするという意向があるのかどうか、この点いかがですか。法務大臣、いかがです。

中垣國男自由民主党法務大臣

○国務大臣(中垣國男君) 松崎関係の捜査につきましては、考えられるすべての点について捜査を続行いたしておりまして、松崎がどのくらいの金を取り扱ったかということ等も含めまして、その金の出所、それから使用先、目的等につきましても捜査中でありますから、ただいまのところ詳細な報告を受けておりませんので、近いうちにこれらの真相も明らかにすることができると思います。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 自民党本部経理からもらったと、こういうことは自白の中に出ているのでありますから、この裏づけ捜査としては当然自民党の経理について調査を進めるということが必要になると思いますが、いかがでありますか。

中垣國男自由民主党法務大臣

○国務大臣(中垣國男君) そういうことも含めて調査を進めておりますので、いま少し明らかになってからお答えをいたしたいと思います。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 これはまあ捜査中ということでありますけれども、えてしてこういう問題は、国会開会中は非常に問題になります。国会も一カ月足らずして終わってしまう。そうすると、いつのまにか知らない間に火が消えてしまうというような経路をたどることが多いのです。しかし、これはこういうことでは済まされない問題だと思うのです。  この調査が進んでいくというような格好の中で、一体自民党と関係があるのですかないのですか。この点が私たち政治的には非常に大きな問題だと思っておるのですが、これはどうなんです。ただいま非常に抽象的な御答弁をいただいたのでありますが、自民党の本部の経理からもらったということをはっきり言っておるので、この点については国民は釈然としていないわけなんですが、これはどうなんでありますか。

中垣國男自由民主党法務大臣

○国務大臣(中垣國男君) 松崎は自由民主党の全国組織委員会の事務主任という肩書きを持ち、そういう仕事に党におきまして携わっていたものでありまして、そういう意味において、自由民主党との関係というものは、松崎君のいわゆる職業と申しますか、仕事の任務から見て、これが党員であることは間違いありません。そこで、それでは党の会計責任者あるいはその他の執行責任者といかなる関係にあるかというそういうことを含めまして調査中でございますので、詳しいことはまだまだ捜査中でありますから、差し控えさしていただきたいと思います。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 関係がないとはこれは大臣もここで言明されない問題だと思うのですが、どうもこういう問題はうやむやになってはまずいと思うのです。あくまで言明どおり公平な立場に立って追及してほしいと思うのですが、私はここで考えられるのは、これは松崎個人が勝手に使ったんだと、こういうところに落ちていく、そういう危険がないかということです。松崎だけの個人に罪がなすりつけられてしまう。そうなれば、現在起訴理由としては公記号偽造といっておりますが、当然業務横領という罪が成立すると思うのでありますが、そうなれば業務横領で起訴するというのが当然正しいと思うのですが、これはいかがですか。

中垣國男自由民主党法務大臣

○国務大臣(中垣國男君) 松崎君の選挙に関しましての犯罪が、それから派生的に業務横領になるかということも、これも調査の上でなければ明らかにすることができがたいのでありまして、本人を十分調査を進めておることでありますので、詳細は差し控えさしていただきたいと思います。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 これは調査をあくまでも徹底的にとことんまでやらないうちは、実際はこの起訴理由というものは単にばく然としたものですね。公記号偽造、これは一つのあれになるかもしれませんが、新たにその結果によっては業務横領ということもはっきり加わってくる、こういうことになる可能性が十分ある。自民党との関係でそこのところがどうも明確な証拠が出ないとか、それからどうも調べてみたけれどもそこのところがはっきりしないとかなんとかいう場合に、金が使われたというのはこれは事実だ、そういうことになってきますと、この金の出所については業務横領以外に考えられないということの場合には、業務横領でもって新たなる罪が構成する、こういうことになるわけですね。

中垣國男自由民主党法務大臣

○国務大臣(中垣國男君) 詳細な調査が終了する前に、法務大臣が、たとえば業務上の横領になるとかならないということを申し上げるのは、これは適当じゃないと思うのでありますが、松崎君が起訴されておるのはいいかげんなことで起訴されておるのではなくて、いわゆる選挙事犯者といたしましてその起訴理由を明らかにして起訴しておるのでありますから、あいまいな理由で起訴したというようなことではないと思っております。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 そうすると、これは公記号偽造ということで起訴しておいて、さらに調査を進める。その結果、今の調査の結果が出なければわからないわけですけれども、業務横領というような犯罪を構成する事態もあり得る。自民党の関係がどうしてもはっきり出てこないという場合にはそういうことになる。そうすると、業務横領のほうが公記号偽造よりもはるかに重い罪ですね。そうすると、どうなんですか、私はよくわからないですが、自民党の建前というものはわからないのですけれども、ずいぶんこれは選挙ではいわば手柄のあったなにじゃないですか、松崎というのは、自民党にとっては今まで……。そういうふうな、最後に調べてみたら関係がない、そういうようなことで、そうして結局は当人の罪だというので業務横領、こういうようなことでこの事態がごまかされてしまうという事態が起これば、私は絶対に国民が納得しない問題だと思いますが、こういう点についてはどういうふうにお考えになっておりますか。

中垣國男自由民主党法務大臣

○国務大臣(中垣國男君) 検察当局におきましては、不偏不党の立場におきまして非常に厳正公平な立場から徹底的にこの捜査を追及する、選挙違反は徹底的に追及する、そういう建前に立って捜査をいたしておるのでありまして、非常に関係者多数の者の身柄を拘束し、また、すでに多数の者を起訴し、なお、この問題は捜査が進行中でありますから、うやむやにするために法務大臣なりあるいはその他の政府機関がこれに対しまして圧力を加えるというようなこと等は、今までもしておりませんが、これからもさようなことをする気はありません。もちろん国民に対しましてこういう悪質な選挙違反について真相な明らかにするということは政府の責任であると、私どもはかように実は考えております。したがいまして、お説のとおりに、松崎君が党に手柄を立てたなどというそういう考えは、私も自民党の党員の一人でありますが、さようなことは全然考えておりません。自民党であろうと何であろうと、このようなことにつきましては真相を明らかにすると、そういうことのほうがずっと政府のためにも党のためにも大事であると、私はかような認識の上に立っておるものであります。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 ただいまの大臣の御答弁のようにこれは進めていただきたいと思うのです。千葉の県知事選挙、東京の都知事選挙、こういうものを通じまして全くこのような腐敗堕落の上に立った選挙、しかもそれで成績を上げでいる、手柄云々ということは、言う言わないは別としまして、実際はそういうことになっている。しかも当人が摘発されますというと、今度は個人の責任だということでこの問題がうやむやの形でつじつまを合わせるというようなことでは、これは国民は断じて承服しないだろうと思うのです。そういう点での問題点をどういうふうに処理するのか。これはほんとうに警察当局の今後の出方、これに対する自民党の処理の仕方、こういう問題に深い関係があると私は思うのです。  次にお聞きしたいのですが、ここに選挙費用の報告をいただきました。率直にお聞きしますが、この中で古山利雄という出納責任者の氏名が出ておりますが、これはどういう方なんですか。

松村清之自治省選挙局長

○政府委員(松村清之君) これは知事秘書となっております。やっておるときは元という肩書きになっておりますから、元知事の秘書をやっておったということであります。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 現在は何をやっているのですか。

松村清之自治省選挙局長

○政府委員(松村清之君) 現在のところはわかりません。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 それじゃ、率直にお聞きしますが、このにせ証紙横流し、はがきの買取代ですね、こういうものはこの報告の中に含まれていると考えておられるのか、それとも、含まれていないと考えておられるのか。

松村清之自治省選挙局長

○政府委員(松村清之君) これはそれぞれのところで取り調べの結果でないとわかりませんが、私の想像では、この中に入っていないものと推測いたします。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 当然そうだろうと思いますね。これはとにかく法定選挙費用は七百万ですか、それなのに、五百四十三万何がし、そういうことで、家屋費、人件費、通信費、交通費とあげていきますと、項目は四項しか出ておりません。詳細はこれは出ていないのですけれども、そういうものをあげていきますと、この中にはとてもこんな膨大なにせ証紙の買い取り、はがきの買取代、こういうものまでも入っているとは思えない。そうすると、今後この出所が明確になれば、どういうふうに処理されるか、これは非常に重要な問題です。これはこの報告書に入るのか入らないのか。

松村清之自治省選挙局長

○政府委員(松村清之君) 出納責任者と意思を通じて支出したものであるということになりますれば、この報告の中に入ってくると思います。

鳥畠徳次郎自由民主党

○委員長(鳥畠徳次郎君) 速記をとめて。   〔速記中止〕

鳥畠徳次郎自由民主党

○委員長(鳥畠徳次郎君) 速記をつけて。

稲葉誠一日本社会党

○稲葉誠一君 関連して。肥後は現在どうなっておるのですか。起訴されたのですか。

羽山忠弘法務省刑事局刑事課長

○説明員(羽山忠弘君) まだ起訴されておりません。ただいま東京拘置所に勾留中でございます。

稲葉誠一日本社会党

○稲葉誠一君 これは、前のはがき横流しでたしか二十日間勾留延長してやっておる。その後五月二十五日に買収容疑で再逮捕して、これは勾留を延長しておるわけですね。前の事実、あとの事実、いずれもまだ起訴はしていないというのですか。

羽山忠弘法務省刑事局刑事課長

○説明員(羽山忠弘君) そのとおりでございます。

稲葉誠一日本社会党

○稲葉誠一君 それから法務大臣に一点だけ聞くわけですけれども、松崎長作氏の関係でこの人のことについてはいろいろ捜査中だから言えないというか、わからないということを言っておられるのですけれども、そうすると、きのうあなたが言われたので、松崎長作は自発的に自分から進んで東選対に加入していったとあなたはきのう答弁されたわけですけれども、どうしてそういうことがわかるのですか。

中垣國男自由民主党法務大臣

○国務大臣(中垣國男君) 統一地方選挙につきましては、自由民主党本部としましては、総裁をはじめ、全事務職員を含めて、統一地方選挙のために協力をしておったというふうに私は判断をするのであります。私の聞いておるところでは、事務職員に対しては特別従来の地位に変動を与えるような辞令等を幹事長なり総裁が交付したことはないように聞いております。そうしますと、どうも全体が党の事務職員という名前で統一地方選挙に関係したというふうに考えられますし、個人が関係したとも考えられますので、そういう点を含めまして、自然に松崎も組織委員会の事務局主任といたしまして統一地方選挙に参加したと、こういうふうに私は判断して、松崎君が自発的に参加したものと思いますと、こういうふうに、思うということを申し上げたのでありまして、したかどうかということは、これは思う程度でありますが、捜査の結果、あるいは特定の人によって指図を受けたとかということが出てくるかもわかりませんが、ただいまのところ私が想像しておる範囲のお答えを申し上げるほか資料等がないわけであります。

稲葉誠一日本社会党

○稲葉誠一君 まあその問題は、松崎が今度の選挙の中でどういう地位を占めていたのか、どうもはっきりしない点があるわけです。それから東選対の選挙の構成が、選挙事務所、あるいは後援会、あるいは都知事の選対本部ですか、あるいは自民党本部というような形で、幾つにも分かれていて、その間の関係が十分に私どももまだのみ込んでいないところがありますから、今は私の質問時間じゃありませんから、これはこの程度にしておきますけれども、私のほうもよく調べてみたいと思います。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 大臣が予算委員会においでになるようでありますから、私は今のこの選挙費用の報告の問題をちょっと中断しまして、確かめておきたいことを先に大臣にお聞きしたいと思うのですが、この刑事責任の問題、これはあくまでも法に照らしての問題が問題になっておるわけですが、昨日も予算委員会で稲葉委員から追及されましたように、これは政治責任の問題ですね。道義上の責任問題です。これが非常に大きいんじゃないか。だから、あくまでこれは法の判決を待って、こういうことでは、何年かかるかわからない。今までのやり方を見ますと、もう五年も六年も、あるいは迷宮入りみたいに十年後に判決が出たなんというのではとても話になりません。オリンピックも終わっているであろうし、既成事実はどんどん進んでいるし、そういう点から考えますというと、私はやはり政治のもとを正す、こういうことからいいまして、昨日も池田総理は一応謝罪の意を表明された。言葉ではそう言われた。しかし、これは法の決定を待たなければこの責任がとれないなどという官僚的答弁については了承することはできない問題です。そうじゃない、いさぎよく真に政治のもとを正す、ことに公明選挙を推進してきたその張本人です、そういう立場から考えますというと、今度のこの事件というものは、これは話にならないほどのきたない事件であります。日本の腐敗堕落、あるいは日本の現在の世相というものを反映したものである。この背景について一体どういうふうにお考えになっているか、認識の程度が非常に重大だと思うのです。これは池田総理が出席されて答弁してもらうと一番いいのですけれども、国務大臣として法務大臣にもお伺いしておきたいのでありますが、一体この背景というものはどういうものであるか、この点についてどういうふうに政治的判断をされておりますか、お伺いしたい。

中垣國男自由民主党法務大臣

○国務大臣(中垣國男君) 各種の選挙が民主主義政治の基盤であるという建前に立ちまして、政府は昨年の八月以来選挙の公明化を期しまして、予備費等を出しまして公明選挙の推進をして参ったわけであります。にもかかわらず、このたびのような非常に悪質な選挙事犯がここに起きたということは、まことに率直にいいまして残念でなりません。ほんとうに遺憾であると思います。これに対する私の法務大臣としての責任から申し上げますと、こういう悪質選挙事犯は、国民に対しましてできるだけ早い機会に真相を明らかにする、これがさしずめ私に課せられた重大な責任であると存じます。  政治的な責任につきましては、私が内閣々代表して申し上げることは適当でないと思いますけれども、私の主たる任務は、これを司法的な立場におきましての責任の所在を明らかにすることであります。しかし、国務大臣といたしましてそれでは司法的な意味以外の道義的な責任はないのかというお尋ねでありますが、私はそういう意味におきましてもやはり重要な責任があるような気がいたします。しかしながら、そういう問題についての的確な処理というものは、なかなかこれはそう単純には御希望どおりにはやはり処置しにくいのではないかと思いますので、そういう道義的な責任を明らかにする上に、そういう意味におきましてもやはり司法の責任というものを明らかにすることのほうをまず何よりも急がなければならない。そういう意味におきまして刑事事件として今日もうすでに捜査が展開しておるのでありますから、私としましては、厳正公平に、しかもできるだけ早い機会にすべての真相が明らかになるような努力をして参りたい、かように考えておるのでございます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 今度の選挙は、今度だけではありませんが、最近は公明選挙の名で腐敗堕落の選挙が行なわれている。私は当委員会でも三回にわたって青森県尾上の町長選挙にまつわる公明選挙の問題をただしたのであります。あのときにも警告しておいたが、昨年六億ほどの予備費を使って公明選挙ということを展開したが、公明選挙そのものが腐敗堕落を招く温床になっているような節がある。ここに現段階の日本の特徴があります。だから、そういような形で、もとを正すということは非常に重要になってくるのです。池田総理の福岡における発言も非常に利益誘導とつながるのではないかというような点で問題になる。あるいはまた、選挙対策委員の任命をあの証書を池田総理大臣の名前で渡した、こういうことをやっていいのかどうかということも非常に大きな問題である。また、大野伴睦氏は、勝つためには手段を選ばないと言ったこの一言は、まことにこの選挙の背景というものを期せずして物語っているのじゃないか。背景についての分析が大臣から今なされない。なぜ一体こういう事態を生んだか。その背景は何なのか。これは非常に残念に思うのですが、こういうことではないのですか。  第一に、東京の都知事の都政というものは、約十六年にわたって行なわれております。安井誠一郎氏が昭和二十三年ですかに当選してから三期務めた。そうしてそのあとに東氏が一期務めた。十六年間にわたるこの東京都政です。そうして、そこには非常に腐敗汚職の問題がたくさん出ています。いまだにこれは司直の手によって追及されている。現に昨日のごときは、目黒の都会議員荒木由太郎というのが逮捕されている。こういう事態です。そうしてまた、最近オリンピック工事なんかにまつわっていろいろな風聞が伝えられているのであります。そうすると、かりにこれが革新側の知事になった場合には、全面的にこの正体が明らかになってくる。これは耐えがたいことである。たくさんの違反者が出てくる。勾留される者も出てくるだろう。汚職は徹底的に追及される。いわばほんとうに腐れ果てたところの都政に対しまして粛清の手が及ぶわけであります。これに対してどうしても勝つためには手段を選ばない、こういうことになってくるのじゃないか。これが当面の東京都政の中における一つの背景と私は考えたいと思う。そうしてまた、そういうことがいろいろなくされ縁でもって政界上層部と資金関係でもつながっているのじゃないか、こういうふうに考えている。これが一つ。  第二の問題は、もっと大きな問題があります。それは、御承知のように、今アメリカは新たな核戦略体制をとろうとしている。そうして日米安保条約を使って、これによって、御承知のように、核潜水艦、原子力潜水艦の基地を日本に置こうとしている。あるいは戦略爆撃機と言って差しつかえないところの三千二百キロメートルの航続距離を持つF105Dを強制的に板付に配置し、三沢に配置しております。私も実際に現地を見たのでありますけれども、こういうことをやっている。そのためには、どうしてもこの日本というものをアメリカの支配、そうしてそれに協力する現在の自民党政権のもとに置かなければならぬ。そうしてその最も中心である首都東京を押えるということは、こういう政治的な意味からいえば絶対必要である。そういう体制をほんとうに日本の国民に押しつけて、そうして核戦争の尖兵に仕立て上げて、垣根としての役割、前線的に戦略体制の中に日本を編入しようとしている。そうしてそれに合わせて、いわゆる安保体制というものは、池田総理によっても言われましたように、これは軍事体制、経済体制、産業経済体制、さらに教育、文化、イデオロギー体制、こういう面からこれは進められている。そういう中で、どうしてもやはり勝つためには手段を選ばない、こういうことになってくるのじゃないか。  私は、この背景をはっきり明らかにすることなしには、政治的にこの問題を真に究明することはできない、こういうふうに考えます。だから、これは、一松崎、一肥後亨何がしというのは、これはいわばみな踊らされている将棋の駒にすぎない。背後でこの将棋をあやつっているこういう政治情勢というものをはっきりこれから考えることなしに、日本の選挙の粛正、政治の粛正、そうして真に明るいそういう体制を作ることはできないと考えるのでありますけれども、これは実は池田総理に聞きたいところだが、これは委員長にも要求しますが、池田総理の出席を当委員会に求めてもらいたいのです。そうしてこの問題を明らかにしなければ、私は、国民におわびしますとかなんとかそんなことだけではこれは話にならぬです。そんな言葉で濁されて過ごせるものではありません。そうして、しかも、これは法の審判にまかせておいたら何年もかかる、今までの例からいいまして。もうほとぼりがさめて全く過去の遠い物語になったころに判決が出るという形であっては、一体何の粛正ができるか、私はこう考える。こういう点からいいますと、総理がほんとうに国民にわびるなら、わびる実をあげてもらいたい。政府として一体の責任でありますけれども、国務大臣としてこういう問題を明確にされる努力を、ことに司法の任に当たっておられる中垣法務大臣に私は要望したいと思うのであります。これは重大な問題です。これはほんとうに民族の将来の問題とつながる重大な問題で、これをうやむやに葬られてしまってこういう事態が終わったら、これは影響するところ実にたいへんなことです。青少年の犯罪とか青少年の道義とか、そんなことを口にしたって話になりません。大もとを政府がちゃんと模範を示しておかなければ、青少年にどんなに訓辞をしたって話にならないことです。私はそういうような道義的な問題から考えましても、民族の真の道義を打ち立てるということから考えましても、このにせ証紙の問題というものは軽々しく簡単に見のがされる問題ではない。この点について一言所見をお伺いいたしたいと思うのです。

中垣國男自由民主党法務大臣

○国務大臣(中垣國男君) お答えいたします。  東京都知事選挙にかかります選挙違反等の背景についての岩間さんの政治論的な御意見に対しまして私がとかく申し上げるのは適当でないと思いますので、差し控えさしていただきますが、私は、法務大臣といたしまして、いかなる選挙といえども選挙が公明に行なわれることこそ絶対の必要条件である、こういうふうに考えておりますので、そういう面から、国務大臣の一人といたしまして、もし選挙法、選挙制度等に欠陥がありましたならば、選挙制度審議会等から出て参ります結論を待ちまして、そういう欠陥の是正等に真剣な努力をしなければならない、かように考えております。  なお、また、今言われましたような政治に対する道義的な責任の考え方でありますが、これにつきましても、私個人の考え等をここで申し上げることはやはり適当でないのでありまして、もちろん司法の手によりましてこれが最後的には結論が当然出るでありましょうが、そういうことのいかんにかかわらず、政治の姿勢を正す意味におきましてやはり反省すべきものは十分に反省をする、そうしてその反省の上に立って措置すべきものは措置していくと、こういう謙虚な考え方こそ適当ではなかろうか、かように考えておるわけでございます。

鳥畠徳次郎自由民主党

○委員長(鳥畠徳次郎君) 委員長より岩間君に御報告いたします……

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 法務大臣が退席されるからちょっと……。これは総理にもよくお伝えになって、いずれこれは委員長に要求して、総理自身がこの委員会に出られましてそうして明白をただすという立場に立っていただきたいことを要望しておきます。  そこで、さきの質問に戻るのですが、そうすると、なんですか、出納責任者と相談してこのようなにせ証紙、それから横流れはがきを買った、そういうものであるとすれば、当然これはこの支出に追加していく、こういうことですか。

松村清之自治省選挙局長

○政府委員(松村清之君) 出納責任者と意思を通じて支出したものにつきましては加算されます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 そうすると、この問題と関連しまして、岡安元副知事の問題ですが、これは岡安元副知事は東後援会の事務長でしたかね、たしか。これはどういうなにになっていますか。

松村清之自治省選挙局長

○政府委員(松村清之君) 岡安氏については、どういう地位にあるか存じておりません。

鳥畠徳次郎自由民主党

○委員長(鳥畠徳次郎君) ただいま岩間君から委員長のほうへ申し出がありましたことについてお答えいたします。  本件に対しまして総理の出席要請がありましたが、いずれ後刻理事会に諮ってお答えをいたしたいと思います。

羽山忠弘法務省刑事局刑事課長

○説明員(羽山忠弘君) 実はこの前のこの委員会で多少岩間先生から宿題のような調査をいただいたのでございますが……。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 じゃ報告して下さい。

羽山忠弘法務省刑事局刑事課長

○説明員(羽山忠弘君) 実は昨日夜おそくまで地検に連絡をいたしておったのでございますが、検事がほとんど全部庁外に出て仕事をいたしておりまして、連絡がとれないのでございます。したがいまして、まことに恐縮でございますが、ほとんどまだ調査はついていないのでございます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 これは一週間前、ちょうど先週のきょうですからね、質問したのは。ですから、きのうお聞きになるというのは、あわててあしたまた岩間質問があるからということのあれじゃまずいですね。一週間前じゃ、もうこれは調べて報告の準備態勢をして来なければまずいですよ、今のような御答弁じゃ。

羽山忠弘法務省刑事局刑事課長

○説明員(羽山忠弘君) 実はきのうだけやったのではございませんで、毎日のように連絡をとっておるのでございますが、朝早く出て参りましてもうすでに東京拘置所へ行っておるというような状態でございまして、なかなか連絡がとりにくいのでございます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 これはまあ法務大臣名で書類で送ったってそれの返答を求めればいいのですよ。そんなに一週間検事が所在不明というようなことをここで国会で答弁されては困るのです。そういう国政の運営じゃ困るのです。私は総理大臣じゃありませんけれども、そうでしょう。そういうことで、事務渋滞で国会の審議がこういうふうにたぶらかされるような格好ではだめですね。結果から見ましてそういう結果になる。そういう意図があるなしにかかわらず。  新聞なんかでも後援会の責任者とこれは出ていますね。事実上どうなんです、総括責任者じゃないですか。

羽山忠弘法務省刑事局刑事課長

○説明員(羽山忠弘君) 総括主宰者であるかどうかにつきましては、捜査の結果を待って判明することでございます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 この岡安氏が買収資金を相当膨大にばらまいて買収をやっておるという事実が今明らかになってきたわけですね。これは出納責任者と相談しないで一体こういう金を使えますか。これはどうなんですか。意思を通じてということでありますが、まあ相談というより意思を通じないでこのような金を使うことはできないのがあたりまえだと思うのですが、これはいかがですか。

松村清之自治省選挙局長

○政府委員(松村清之君) まあ実際の選挙におきましては、出納責任者と全く別の人が、出納責任者と意思の連絡なしで金を支出して買収を行なうというそういう事例は十分考えられることでございます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 そうすると、これは公選法の二百五十一条の二ですか、これによると、出納責任者と意思を通じてこのような買収をやった、こういろ場合には、これは当然無効の問題が出てくるわけですが、この金額については、今度の報告書にこれは入っておりますか。どういうふうにこれは見ておられますか。

松村清之自治省選挙局長

○政府委員(松村清之君) これはあくまでも私の推測でございますが、この収支報告書には、そういうその買収した金は算入されていないと思います。  それから、問題の岡安氏の問題でございますが、もしその岡安氏が、これはまあ仮定でございますからなんでございますが、何か裁判の過程で総括主宰者と認定されて、そうして岡安氏がその買収の罪に問われた、こういうことになりますと、連座の規定によって当選人の当選が無効となる、こういうことに法律上はなるわけでございます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 その点の法解釈は確認しておきたいと思います。  それからもう一つは、これはこれに入っていないと、こういうふうに推定されるという御答弁でごさいましたが、そうすると、これが明らかになれば、当然これも、先ほどのにせ証紙や横流しはがきと同じように、この支出は加算される、追加されると、こういうことになるのですね。

松村清之自治省選挙局長

○政府委員(松村清之君) 先ほど申しましたように、出納責任者と意思を通じた支出がほかにございますれば、それが非合法な支出でありましても、この支出に加算され、その結果といたしまして、出納責任者が法定費用超過として公選法の罪に問われ、刑が確定すると、これも、その連座の規定で当選人の当選無効と、こういうことに法律上はなります。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 そうしますと、届出はこれは五百四十三万五千四百四十三円ということになっておるわけですね。そうすると、法定選挙費用は七百万ということになっていますから、あとわずかに百五十六万五千円ばかりです。にせ証紙、それからそのためのポスターも大量に刷っておるわけです。はがきの横流しだけでも肥後亨に百五十万円を渡したということが新聞に出ている。そうすると、今度はさらに岡安元副知事の買収問題ですが、これは競馬会社の会長さんからもらった金でも五百何万。おそらくこれはみんなばらまかれただろう、こういうことになっておるのですね。そうすると、もう法定選挙費用をはかるにこえるですね、今のものが加算されれば、おそらく。そうすると、この面からでも東知事の無効という問題は当然出てくるわけですね。法定選挙費用はこえてしまう。そういうことになれば、明らかにこれは違反ですから、この問題もこれは無効になる要因を持っていますね。いかがでしょう。

松村清之自治省選挙局長

○政府委員(松村清之君) これは仮定の問題でございますが、この支出報告の五百四十三万円のほかに、出納責任者と意思を通じた支出がほかにありまして、これが総計で七百万をこえるようになりますると、出納責任者の法定費用超過すなわち公職選挙法違反として刑が確定いたしますと、先ほど申しましたように、連座の規定によって当選人の当選無効ということに及ぶことになります。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 まあ今の解釈をまた確認しておきたいと思うのでありますけれども、出納責任者と意思を通じないでこういうことが行なわれるというようなことはこれはちょっと考えられない、常識では。したがって、岡安氏の問題といい、松崎氏の問題といい、これは今後の東知事の当選問題と非常に深い関係がある。このことを私は確認しておきたいと思います。  で、こういう形でまあ進められているわけなんですが、さらにこういう問題と関連しまして、行使面の問題を私はこの前質問いたしました。そうして、いろいろこれについての事実関係をきょう報告していただくことになっておった。  もう一度念のために申し上げますというと、飯田新太郎、この飯田新太郎の就職年月日、それから都人事委員会の試験を受けなかった、こういう事実があるかどうか。それから勤務状態。飯田の行動は、地方公務員法の職務専念の義務というのがございますが、これとはっきりこれは違反する。それから飯田と松崎との関係。  それからポスター貼付を依頼した人物としまして、一体この責任者はだれなのか。たとえば渋谷区竹下町旅館富貴荘の塀、同町玉川寿司の玄関横のにせ証紙を貼ったポスター、これの責任は一体どうなっておるか。それから武蔵野の三多摩の助産婦会研修会の席上で相当大量のにせポスターを貼付を依頼された。そうして、この助産婦会は、上部団体が東京助産婦会、さらに日本助産婦会、これとも関係が縦の関係になっておるということ。  それから都下の東村山町野口一四一一番地の村山豆腐店隣の八百屋に貼ってあったにせ証紙は、土方洋一都会議員の選挙事務所から八百屋さんがポスターをもらってきて貼ったということになっておるが、これはどうか。  さらにまた、目黒区の投票所前に当日にせポスターが貼られておる。それをわが党の党員が指摘した。ところが、警察が取り合わなかった。それで写真機を持って現場に行ってみたら、もうすでにそのポスターははがされておった。こういう事実について調査されたか。  それから、逮捕された福岡喜一と粕谷茂都会議員との関係、これは自民党の都連の青年副部長と青年部長の関係になっておりますから、この関係はないというようなことにはこれはいかぬだろうと思う。こういうものを合わして行使の系統、その責任者、責任の所在、こういうものを明確にされるということは非常に重大な問題だと思うのであります。こういうことについての調査。  それからついでに申し上げますと、松崎長作、この松崎長作の経歴ですね。それから三沢美照、飯田新太郎、この経歴はどうなっておるか。この中で特に松崎長作の場合は、松崎は旧帝国陸軍の情報機関、阪田機関でずっと働いておったということが伝えられておる。そういうこと、しかも現在は核禁会議の常任理事をやっておるというのだから、初めから問題であります。こういう事態についてこれはお調べになったのかどうか、これについての一応のあなたたちの調査されました調査についてお伺いしたいと思います。

宮地直邦警察庁刑事局長

○政府委員(宮地直邦君) 松崎長作の経歴でございますが、これは明治四十三年に新潟県に生まれまして、その後昭和九年に満州に行っております。北支開発会社の職員をし、二十一年に引き揚げ、その後政党職員に入っておる。で、三十五年以降現在の職におるとわれわれのほうは聴取いたしております。  三沢美照につきましては、昭和三年に東京に生まれまして、二十一年に復員、三十四年ごろから印刷業を営みまして、その後照文社の代表取締役をやっておるのであります。  飯田新太郎につきましては、明治三十九年に東京に生まれまして、上智大学を卒業し、昭和二十二年ごろ東京都教育局の嘱託になり、二十五年に制度の改正によりまして都教育委員会の職員となっておる、こういうことであります。  なおお尋ねの東京富貴荘の第一回に発見されました偽造証紙貼付の件、それから助産婦会云々と申されましたこと、これにつきましては、いずれも目下捜査中でございます。  それから村山豆腐店云々と申されましたことについては、これは現在事実を確認いたしております。  それから目黒区で共産党員から申し出があったポスターをその後警察が放置したという問題でございますが、これはすでに警察において押収済みでございます。押収をいたしましたからその場になかった、こういうことと存じております。  それから粕谷都議の資格の問題につきましては、東京都連の青年部副部長ということになっております。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 今の御答弁で、村山は、これは確認ですか、何と言われたのですか。

宮地直邦警察庁刑事局長

○政府委員(宮地直邦君) 現在、事実につきまして確認をいたしております。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 それから福岡喜一と粕谷茂の関係はどうなんですか。

宮地直邦警察庁刑事局長

○政府委員(宮地直邦君) 福岡喜一と粕谷の関係は、必ずしも明確になっておりません。しかし、粕谷都議の肩書きは青年部副部長ということであります。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 それから松崎長作と阪田機関との関係はどうですか。それから現在核禁会議の常任理事をやっておる、こういう問題についてもあなた方は調べられておるわけですか。

宮地直邦警察庁刑事局長

○政府委員(宮地直邦君) 警察の本人の履歴は、犯罪捜査に必要なる限度の問題でございますので、そういうことについては私のほうは承知いたしておりません。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 そうすると、これらの事件を総合して、行使の系統、これはだれが責任者なのか、この責任の所在というものはどこにあるのか、この点について系統的に調べられましたかどうですか。

宮地直邦警察庁刑事局長

○政府委員(宮地直邦君) 現在の段階におきまして、行使の責任者ということを的確に申し上げることはできないのでございますが、現在わかっております範囲におきましては、福岡並びに飯田ということになっております。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 これは、今追及されているということなんですか。製造も問題だが、行使の系統、どういうところを通ってどういうふうに使われたか、これも非常に私は重要な問題だと思います。それから、これに対する法務省側の、検察当局の調査の結果がどうなったかということは、今御報告なかったわけですが、これは当委員会に急速に報告をしていただきたい、こういうふうに考えるわけです。  それで、警察庁長官がおいでになったのですが、先ほどあなたがおいでにならないときに問題になりましたが、実は昨日のあなたの訓示なんです。この訓示では、吉展ちゃんとか、最近の少年犯罪なんかの問題がありますけれども、今度の選挙違反の問題については、これは触れていられない。あるいは東海道新線にまつわる大疑獄があるわけですが、こういう問題については一向触れておられない。どうもこれは新聞のスクープの仕方が悪いのか、あるいはあなた自身がそういう点について触れられなかったのか、これは当委員会並びに両院の本会議あるいは予算委員会におきましてずいぶん大きな問題になって、両大臣が、法務大臣と国家公安委員長が、この問題についてはあくまでもくさいものにふたをしない、厳正中立の立場で公平な立場で徹底的に追及する、指揮権発動のごときはしない、こういうことが言明されているわけであります。そういう中で、非常に大きな一つの国会でも問題になり国民も関心を深めている問題について、初訓示をされる訓示の中で触れられないということの中に現在の選挙の問題に対する構え方があるのじゃないか、これは相当大きな問題じゃないか、こういうふうに考えるのですが、いかがですか。

江口俊男警察庁長官

○政府委員(江口俊男君) おっしゃるとおり、昨日全国警察本部長会議を開きまして、私の初訓示をしたのでありますが、ごらんになっている書類はあるいはその抜き書きの新聞報道かと思いますが、全般的に私の初めてのあいさつというのは、具体の事件をどうこうというようなことには例年触れないのです。吉展ちゃんあるいは善枝さんという事件の名前があったとすれば、たまたまあるでしょう。それは、そのことをあげて、今や警察の信用が非常に落ちている、こういう際にわれわれは批判に耳を傾けると同時に、緊褌一番努力をしてそうしてこれを契機に成績をあげていかなければならんというような結論を出す意味合いにおいてその具体の事件の名前が出ているのでございます。その以外に、少年犯罪とか、麻薬とか、交通とか、いろいろ触れておりますけれども、それは、どこそこの少年の犯罪とか、あるいはどこそこのだれに関する麻薬とかというような具体のことには一切触れずに、これは各局長の受持時間において必要なことは一々指示をする、こういう仕組みになっておりますので、選挙違反の取締を私が重視していないとか、あるいは特にそのことだけほかと比べてきのうの本部長会議の初訓示の中に取り上げて強調——取り上げて強調すればあるいは御満足いったかと思いますけれども、その時期における私の考えでは、とにかく刑事警察全般について、もちろん選挙違反を含めて、的確な厳正な行使をするようにというような結論を出しているわけでございます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 国会でこれだけ問題になり、しかもこれは世界的にも非常に問題になっているのです。世界のいろいろな情報に私は接しますけれども、最近の東京都のにせ証紙を中心とする選挙違反というものは例がない。全く国際的な恥辱問題です。そうしてこれだけ重大な国民が関心を持っている問題、これは当然あなたが登庁するやいなや第一声として訓示され、その中では当然その方向に重点を置くべきものだと考えたのでありますけれども、こういう点についてあくまでも国民の疑惑を解くために、警察は、現在の日本の腐敗したこういういわば温床の上に咲いている毒の花みたいなこういう事態ではまずいのでありますから、仮借なくやっていただきたい、こういうふうに考えます。  それからもう一つ最後にお聞きしておきますが、岡安元副知事に関連しまして容疑者が逮捕されたようですが、今まで何人、そうして容疑事実はどういうことになっているか。まだ起訴者は出ていないわけですね。これをちょっとお聞きしたい。

羽山忠弘法務省刑事局刑事課長

○説明員(羽山忠弘君) 岡安元副知事の関係につきましては、さしあたり岡安元副知事だけが検挙になっております。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 ほかのたとえば競馬会社の社長ですか、ああいう人とか、実際行使面で協力したとか、そういうのがあったようですがね、新聞では。それはまだつかんでおられませんか。

羽山忠弘法務省刑事局刑事課長

○説明員(羽山忠弘君) 久保田栄という人外三名でございますか、逮捕になっていると思いますが、これが岡安元副知事の事件とどのような関係があるか、まだつまびらかに報告がないようでございます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 それじゃ、この資料も今度までに報告して下さい。さっきの報告も、これは書類でもけっこうですから。とにかくわれわれはまだまだこの問題について実は明らかにしなければならぬ問題をたくさん持っておりますが、総理大臣の出席をもぜひ要望していただきまして、その後また私たち機会をみてこの質問を継続させていただきたいと思います。

羽山忠弘法務省刑事局刑事課長

○説明員(羽山忠弘君) ただいま御要求のございました件は、できるだけ連絡いたしまして明らかにいたしたいと思うのでございますが、一つだけぜひ御了解をいただきたいと思いますのは、身柄を拘束いたしまして非常に短期間にいろいろな捜査方針を立てておりまして、朝早くから夜おそくまで一生懸命やっておるわけでございます。そこで、本省からいろいろなことを書面にいたしましても口頭にいたしましても申しますと、現場のほうで現在一生懸命やっておることと非常に違うことを照会いたしますると、それがまあこちらから見ましてそうたいした手数はかからないじゃないかというようなことでありましても、なかなか順調に回答が参らないことが多いのでございまして、そういうことでまたこちらがあまりにぎゅうぎゅうこう要求申しますと、この忙しいのにというようなことになって参りますので、この点もひとつ御了承いただきたいと思います。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 だから、やはり法務大臣名とかなんとかを使われて、そうして、新聞に出ているのを当国会で質問して答弁がないというのはちょっと困るのだ、実際問題としてわれわれの立場として。その立場で、またこれはあなたたちのなにもよくわかりますよ、板ばさみになっているのは。わからないと言っているのじゃないのだ。そこのところをひとつ検察陣の人たちにも協力して、もらって、できるだけ出すように努力してもらいたいと、こういうことです。

鳥畠徳次郎自由民主党

○委員長(鳥畠徳次郎君) 他に御発言もないようでありますから、この程度にとどめます。  本日はこれにて散会いたします。    午前十一時五十四分散会    —————・—————

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