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43回国会参議院1963/06/04

法務委員会 第16号

発言数
192
登壇者
8
会派数
3
開催日
1963/06/04

会議録

鳥畠徳次郎自由民主党

○委員長(鳥畠徳次郎君) ただいまから法務委員会を開会いたします。  本日は、まず理事の補欠互選につきましてお諮りをいたします。  去る五月三十日、理事後藤義隆君、及び五月三十一日、理事松野孝一君がそれぞれ委員を一時辞任されましたため、理事に欠員を生じておりますので、その補欠互選を行ないたいと存じます。互選の方法は委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

鳥畠徳次郎自由民主党

○委員長(鳥畠徳次郎君) 御異議ないと認めます。それでは、私より、理事に後藤義隆君及び松野孝一君をそれぞれ指名いたします。   —————————————

鳥畠徳次郎自由民主党

○委員長(鳥畠徳次郎君) 次に、検察及び裁判の運営等に関する調査を議題といたします。  岩間君から発言を求められておりますので、これを許します。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 にせ証紙、はがきの横流し等の問題について、今非常に大きな国民の関心が集められているのでありますが、両院における質問や、昨日の衆議院の予算委員会におきましての法務大臣あるいは自治大臣の御答弁を聞きますというと、あくまでも国民の疑惑を晴らすように徹底的に追及する、こういうことが答弁されておるわけであります。  で私は、最初にまずお聞きしたいのは、その後の捜査の結果判明したことですね、どこまでその捜査が進んでおりますか、その判明した部分についてお聞きしたいのであります。

羽山忠弘法務省刑事局刑事課長

○説明員(羽山忠弘君) にせ証紙のほうからお答えをします。  東京都の関係につきましてでございますが、五月十三日及び五月二十八日付で四人と四人、合計八名を起訴いたしております、その前の四人と申しますのは、政党事務職員である松崎長作氏、それから株式会社照文社の社長でございます三沢美照氏、それから同じ会社の役員でございます永里一朗氏、それから同じく入倉邦雄氏、この四人が、去る四月十七日施行の東京都知事選挙に際しまして、候補者東竜太郎氏の選挙運動者飯田新太郎氏らとともに、法定枚数をこえる選挙運動用ポスターを作成、掲示いたしますために、証紙約一万六千枚を作成偽造した点が公訴事実の要旨でございます。それから地方公務員である飯田新太郎氏、会社役員である福岡喜一氏、同じく石井荘司氏、同じく木下崇俊氏、この四人が同じような偽造とその行使ということで起訴されておるのでございます。  以上が東京都の関係におきましてのにせ証紙の処理を終わりました段階の状況でございます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 はがきの横流しについては。

羽山忠弘法務省刑事局刑事課長

○説明員(羽山忠弘君) はがきの横流しにつきましては、現在肥後亨氏を取り調べ中でございまして、その容疑事実といたしましては五万五千枚を横流ししたということに相なっておりますが、その他の詳細は捜査中でございまして、まだお答え申し上げる段階に至っていないのでございます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 もう一つお聞きしますが、これと関係しまして、最近まあ岡安元副知事が逮捕されまして、買収ですね、この問題が出ているわけですね。これについてはどうなっていますか。

羽山忠弘法務省刑事局刑事課長

○説明員(羽山忠弘君) それは、全く捜査中でございまして、本省にもまだ報告が参っておりません。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 これは警察庁はいかがですか。

宮地直邦警察庁刑事局長

○政府委員(宮地直邦君) 警察庁で申しますと、今法務省からお答えされましたように、この知事選挙のにせ証紙関係におきましては、警察で逮捕いたしました者十七名、そのうち起訴されました者八名と存じております。それからはがきに関しましては、警察で逮捕いたしました者三名ございまして、これはいずれも検察庁に事件送致済みでございます。  以上は東京都知事選挙に関するものでございまして、福岡にも同じ関係者からにせの証紙が出ておりまして、これらに関係しまして警視庁で逮捕しました者四名、福岡県警察におきまして逮捕しました者五名、福岡のうち二名が現在起訴になっておると承知いたしております。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 岡安元副知事の問題についてはどうなんですか。

宮地直邦警察庁刑事局長

○政府委員(宮地直邦君) 岡安元副知事の問題につきましては、私のほうでやっておりませんので、存じておりません。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 次にお伺いしますが、この捜査陣ですね、どういうふうに今作られていますか。大体の概要でいいですが、警察庁、それから東京地検ですね。東京地検の場合はどういう捜査陣が今構成されておりますか。

羽山忠弘法務省刑事局刑事課長

○説明員(羽山忠弘君) 事実のほうを聞くことばかりに気を奪われておりまして、捜査陣のことは聞いておらないのでございますが、平素連絡いたしておるところから推察いたしますと、副部長のもとに何人かの検事が当たっておるようでございます。主任検事の名前はわかっておりますが、それ以外の検事が何名おるか、ただいまちょっと調べませんとお答えいたしかねます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 主任検事の名前は。

羽山忠弘法務省刑事局刑事課長

○説明員(羽山忠弘君) 山梨という検事でございます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 警察庁はいかがですか。

宮地直邦警察庁刑事局長

○政府委員(宮地直邦君) 東京におきましては、刑事部長を選挙違反取締本部長といたしまして、関係部課の必要なる要員の有機的な運営をはかりますためにそういう組織を作っております。各県におきましても、およそ同様に本部長が選挙違反取締本部長となりまして、特別の組織を作って違反取り締まりに当たっておる次第であります。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 先ほども申し上げましたように、法務大臣からも、それから国家公安委員長からも、厳重に国民の疑惑を晴らすために徹底的に追及する、決してこの問題をごまかしたりしない、こういうようなはっきりした答弁が本会議においてなされておるわけです。したがって、今全貌が国民の前に明らかになっていないわけです。こういう中で、この捜査陣をもっと確立して、徹底的にこのような大臣の言明にもこたえ、また、国民の疑惑を晴らす、こういう態度をとらなくちゃならぬと思うのでありますが、この点に万遺憾なきを期しておると言うことができましょうか、いかがでしょうか。

中垣國男自由民主党法務大臣

○国務大臣(中垣國男君) お答えいたします。  衆議院の予算委員会等におきまして、また、衆参両院の本会議におきまして、選挙違反の捜査につきましては徹底を期する旨をたびたびお答え申して参ったのでありますが、依然といたしまして同じように徹底的に捜査をするという考え方に変わりはございません。私は、検事総長にすべてをゆだねておりまして、陣容等も相当整備いたしまして現在徹底的な捜査をいたしておるようでございますから、信頼することができる、かように考えております。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 繰り返すようですが、この点に遺憾なきを期してほんとうに国民の疑惑を晴らすように努力してほしいと思います。  それではお聞きしますが、この背後関係が非常に大きな問題になっております。ことに資金がどこから出たか、この点が今度の腐敗した謀略選挙といわれる世界にも恥ずべきこの選挙の正体を明らかにするために非常に重大な問題だと思うのです。  それと関連してお聞きしますが、東派の総括主宰は、これはだれということになっておりますか。

羽山忠弘法務省刑事局刑事課長

○説明員(羽山忠弘君) 総括主宰者と申しますのは、御承知のように、これから捜査をいたしまして判明することでございまして、目下取り調べ中でございます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 選挙局長にお聞きしますけれども、これは届出がないのですか。

松村清之自治省選挙局長

○政府委員(松村清之君) 総括主宰者は、ただいま法務省のほうからお答えいたしましたように、事実上認定をしなければならぬことでございまして、出納責任者は届け出ることになっております。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 出納責任者の氏名を聞かして下さい。

松村清之自治省選挙局長

○政府委員(松村清之君) これは東京都の選挙管理委員会には届出がされておりますけれども、今ここで名前を記憶しておりませんので、必要がありますれば、後日申し上げます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 きょうにせ証紙、はがき横流しの問題で質問するということは、すでに半カ月前に通告をしている。したがって、局長さんとしては、ここに出られる限りは、そのくらいのことを一応お調べになって答弁に事欠かないようにしていただかないと、これはやはり審議の建前上工合が悪い。すぐに電話で聞いてみればわかることだと思いますから、調べてほしいですね。  それから、次にお尋ねいたしますが、このポスターの責任者はだれですか。

松村清之自治省選挙局長

○政府委員(松村清之君) ポスターの掲示責任者、これも全部ポスターを当たらなければわかりませんが、ここにあります一枚には大野伴睦というのがございます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 これは捜査の結果はどうなんですか。この掲示責任——ポスターの行使面でこの責任をとった責任者というものは明らかになると思う。また、こういうことを調査しなくちゃならぬと思うのですが、今までの捜査の結果はいかがですか。

羽山忠弘法務省刑事局刑事課長

○説明員(羽山忠弘君) 先ほど申し上げましたように、ポスターを掲示したというほうでは起訴されました者が四名ございまして、飯田新太郎氏、福岡喜一氏、石井荘司氏、木下崇俊氏の四名でございます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 そのうちだれが総括的な責任を負ってそうしてそういう命令を出して下のほうに配付して掲示さしたか、そういう事態についての捜査は済んでいないのですか。そういう点が明らかにならなければ……。

羽山忠弘法務省刑事局刑事課長

○説明員(羽山忠弘君) 捜査はいたしておりますが、ただいままだ確定的に認定いたしましてだれというふうにここでお答え申し上げる段階に至っていないのでございます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 この問題について、掲示責任者、つまり名義をはっきり出しておるのですから、大野伴睦氏を調査したですか、どうですか。

羽山忠弘法務省刑事局刑事課長

○説明員(羽山忠弘君) 恐縮でございますが、その辺は、目下捜査中でございますので、しばらく御猶予いただきたいと思うのでございます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 公然と何枚も張られたポスターの中に堂々と自民党の大野副総裁の名前が出ておるのです。これに  ついては当然調べて——ここで国会で質問されることはわかっておることですし、両院でも質問されておるのですが、今までこれについてまだ調査をしてないのですか、したのですか。

羽山忠弘法務省刑事局刑事課長

○説明員(羽山忠弘君) ただいま申し上げましたように、捜査中のことでございますので、しばらく御猶予いただきたいと思うのでございます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 ちょっとわからないのですがね。捜査中のことでございますから御猶予をと言いますけれども、何よりも一番先に名前を書いてはっきり出した人を調査しないで御猶予をいただきたいというこの御猶予の意味がわからない。国民が納得しないのですが、これは法務大臣いかがですか、当然やるべき、第一に手をつけなければならぬことだと思う。

中垣國男自由民主党法務大臣

○国務大臣(中垣國男君) 先ほど説明員から説明いたしました起訴者につきましては、これは、御承知のとおりに、もう罪状が明らかになりまして検事が起訴した氏名を先ほど申し上げたのであります。起訴しない人につきまして調査していないかと申しますと、そうではないのでございまして、先ほど御指摘のような副知事の問題でも、まだつい三日前に逮捕して捜査に入ったというくらいでありますから、それらのことを含めまして捜査中でありますので、大野伴睦氏を調査したかしないかというようなことその他につきましても、起訴していない人の名前をこの委員会で調査したしないということを言明いたしますのは、若干時日をかしていただきましてしばらく御猶予をいただきたい、こういうことでございます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 非常に両院の審議の中でも問題になりましたのは、大野副総裁は、勝っためには何でもやると、どんなことをやってもいいと、こういうような意味のことを発言されておるのですが、その結果、にせ証紙あるいははがき横流しその他の数々の目に余る事態が起こっているのです。ですからこの関連というのは、非常に国民が疑惑を持っている一つのポイントだと思うのです。したがって、ほうとうに徹底的にやるという大臣の両院の本会議で声明されました趣旨を、私はほんとうに文字どおり受け取っているわけです。そうすれば、当然そういうことは捜査の中でも第一に手をつけななくちゃならぬ。少なくともその点は明らかにしなければならぬと思うのです。現在まだやっているのかやっていないのかわからない御答弁、そしてやらないともおっしゃらないのですが、これは当然やらなければならぬと私は考えるのでございますが、この点はいかがでございましょうか。

中垣國男自由民主党法務大臣

○国務大臣(中垣國男君) 岩間さんはやっていないようなことを今言われましたが、そうじゃないのでありまして、捜査中ということは、調査を含めて現にまだ進行中のことを申し上げておるのでございまして、捜査しないといったようなことを言った覚えはございませんし、また、御指摘のとおりに、明らかにそういう名前等が出た者に対して捜査しないということがあり得るわけがないのでございます。ただ、具体的にあまり申し上げることは、捜査進行の途中におきましてはむしろ障害を来たすようなこともございますので、若干私のほうからお願いでございますが、岩間さんにその点はお控えをいただきまして、いましばらく御猶予を願いたいと思います。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 むろん私はその捜査に妨害になるようなことを質問する気持はありませんけれども、しかし、まあ一番端的にわかりやすいことです、ポスターを見ればちゃんとそういう名前が出ているのですから。その人に対してどういうふうな措置をとったかということは、国民にとっては、ことに選挙に重大な関心を持っている東京都民にとっては、非常に関心が深いのでありますから、疑惑を持たれるような形でそういうものが残らないようにしてほしいと思うのです。これはやったのかやってないのかわからないのでありますけれども、ぜひこれはやるべきじゃないかと、こういうふうに考えます。  次に、東京都知事選に対して自民党側からの責任者があるようですね、本部からの連絡等をする。大野伴睦氏の名前が出ましたけれども、大野伴睦氏は、選挙委員会ですか、選挙体制の中では、どういう地位にあって、東京都知事選挙との関係はどういう関係があったのでありますか。

中垣國男自由民主党法務大臣

○国務大臣(中垣國男君) 大野伴睦氏が東京都知事の選挙にいかなる立場にあり、いかなる役割を果たしたかということにつきましても、これからの捜査の結果によりまして明らかになると思うのでありますが、ここで明らかに申し上げることは差し控えさせていただきたいと思います。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 新聞なんかで、自民党の選挙対策本部が持たれたということを当時地方選挙に臨むにあたって私たち読んだわけですが、自民党の選挙対策本部長じゃなかったのですか。そういう点は事実だから、これは別に捜査しなくても明らかだと思うのですが、いかがでございましょうか。

中垣國男自由民主党法務大臣

○国務大臣(中垣國男君) 統一地方選挙に対しまして、自由民主党といたしまして、党本部全体の選挙対策本部長であったということは、たしかそういうふうになっていたのではないかと思っております。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 次に、赤城自民党総務会長ですが、都知事選挙の連絡本部長という資格で、四月十六日ににせ証紙の問題で社会党が告発いたしましたことに対して「これは社会党の謀略じゃないか」それから「悪質な選挙妨害だ」というような談話を発表したのですね一これは何を根拠としてこういうことを言ったのか。当然このような言動というようなものは事実に反するものです。これは明らかだと思います。したがって、こういうような談話が明日投票だというその前の日に新聞に談話として発表されたということは、非常にこれは重大な問題だ。つまり、公明選挙とか何とか言っても、選挙をほんとうに正しく推進するためには、こういう事実無根の談話というようなものが新聞に麗々しく出されるということについては、選挙を正しく取り締まっていくという立場から、当然これに対して選管並びにまた今度のこの問題とも関連してあるいは検察当局でも調査したことかと思うのでありますが、これについてはいかがでございましょうか。

宮地直邦警察庁刑事局長

○政府委員(宮地直邦君) 警察のほうにおきましても、そういう新聞に出たことは承知いたしておりますが、昨日衆議院におきまして総理からお答えがございましたように、まず内部的に御検討になるということでございますので、それからしのほうはいろいろ考えるものありとすれば考えたいと思います。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 あのね、それは党のことでしょう。党の警察庁じゃないでしょう。国家の警察でしょう。そういう問題が新聞に報道され、公然として選挙に影響を与えたのです。与えただけじゃなくて、私たちはこの実態を知っているのですが、ことに田中榮一氏が警視総監にそのあとで会っております。そして、このような選挙妨害は取り締まれということで、逆に社会党あるいは共産党の選挙本部に対して弾圧する態勢さえ示したというのは事実じゃないですか。知らぬと言わせません。逆にそういうことまでしようとした事実があるんです。これらとの関連で、私は当時の選挙戦を戦っていた者として、まことに遺憾にたえなかった。したがって、こういう問題が発生したあとにおいては、当然この問題を私は取り調べるべきだと思うのです。  それから選管としてどうです。選管としてこの問題をほおかぶりで過ごせる問題ではないと思うのです。いやしくも一党の総務会長の名で、しかも東京都知事選の連絡本部長という資格においてそういうようなことを発表されたのでありますから、この問題は選挙の正しい運営の面から非常に重大な問題です。したがって、今のような宮地さんの御答弁じゃまずいじゃないですか。池田総理はそれを党の問題として党の内部でやるからというので、それを待ってやる、それじゃ警察庁そのものの姿というものがまるで自民党に引きずられているという結果になったとしてもまずいのじゃないですか。これは当然あなたの独自の立場、当然警察の権威においてこれは調べていく、警察庁が当然それをやるべきです。それから選管は選管として正しい選挙の推進の立場からこの問題を明確にするということは、ほんとうの正しい公明選挙を口にしているのですから、公明選挙の立場から当然だと思うのですが、いかがですか。

宮地直邦警察庁刑事局長

○政府委員(宮地直邦君) ただいまのお話の氏名をあげられましての警察に対してのいろいろ妨害があったというふうに言われた点につきましては、全然さようなことはございません。もちろん、われわれのほうにつきまして選挙法に違反することがありましたら、われわれのほうで当然措置をする、一般論でございますが、その点につきましては、何らわれわれのほうでぐらついているとか、そういうものについての疑惑を持たれないように措置するということは従前からやっていることでございます。

松村清之自治省選挙局長

○政府委員(松村清之君) これは、私、事実のことを聞いておりませんけれども、おそらく選管といたしましては、当時それがはたしてにせ証紙であるのかないのか、その辺の事実が明確になっておりませんでしたので、そのような発言がありました事柄自体につきましても何ら当時措置をとっていなかったんじゃないかと思います。もちろん、事実と違ったことを発言したと、こういうことが事実でありますれば、これは望ましいことではありませんので、何らか注意の喚起等をいたしたかと思いますけれども、聞くところによりますと、にせ証紙の事柄は四月の十七日いっぱいでもまだ明確になっておらなかったように聞いております。そのような事情で何ら措置せずにそのまままになっているのではないかと思います。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 どうも、ただいまの御答弁ではこれは納得しないですよ。選管はやはり公平無私な立場に立って、どっちに偏するとか、あるいは権力のもとに屈するとかというような事態があっては、これは正しい選挙の運営はできない。警察庁、検察庁またしかりだと、こういうふうに思うのですね。したがって、これが大体三十時間もかかってにせ証紙であるということがはっきりしたということも非常に問題になったところです。肉眼で見てさえ隠し文字がさかさであるということがわかった。  そのこと自体は一応おくにしても、現在すでに明らかになったこういう事態に対して、あの当時あのような全く党を誹謗するような談話を発表して、そのことは同時に選挙に響いております、現実に響いております。いかにも社会党、共産党がにせ証紙を摘発してしかもそういうものを今度社会党が謀略的に自分で作ったんじゃないかというような意味のことを発表した。そうしてそれがしかも選挙妨害だと言ったら、これは全く反対だと思うのですね。自分たちが進めておるようなことを逆に人に転嫁するというような言い方です。そういう事態は、これは過去のことでも、選管としては明らかにするのが私は当然だと思うのです。関係を明確にして、これに対して当然厳重なる警告を発するようないろいろな措置のとおり方がある。それでこそはじめて不偏不党の選管であると言うことができると思うのですが、今のような答弁を聞いていたんでは、だれのための選管かわからない。これでは公明選挙なんていったって、話にならんじゃないですか。ことに、私は、あのときに、どうも社会党本部、共産党本部が逆に弾圧されるかもしれないという情勢の中にいた。それは何かというと、逆にこっちが選挙妨害をやったから、にせ証紙の問題を指摘したということで、けしからぬから今度こっちのほうをやるというような空気さえあったことは事実なんです。ごまかすことはできない。そういう事態からいうと、選挙の運営なんというものがどんなに不公平に行なわれておるかということを身をもって感じたわけです。それを選管が黙っておる、警察庁がすでに明白になった今日でさえこれについて何らの措置もとり得ないという、こういう事態で進行するとしたら、これはどういうことになりますか。これは法務大臣に伺っておきますけれども、こういう問題を一体どうお考えですか。

中垣國男自由民主党法務大臣

○国務大臣(中垣國男君) 先ほど選挙局長からも御答弁がありましたとおりに、その当時に明らかに偽造証紙であるという法的な確定がもしありましたならば、あなたの御指摘どおりのことになったでありましょうし、また、そういう措置をとることのほうが正しかったろうと思います。しかし、私は赤城総務会長が何日の日にそういう声明を発せられましたかよく存じませんけれども、おそらくそのときにおきましては、にせ証紙というものが確認をされるといったような階段ではなかったのではなかろうかと思います。ところが、そのことについてはその当時はなるほど警察、選管ともに措置をしなかったのでありましょうけれども、その後におきましてにせ証紙が確認をされまして、今日あらゆる角度から捜査が開始され、そうして追及をされておるのでありまして、公職選挙法に違反したものはその罪状が明らかになると同時に次々に起訴されてきておる、しかもその他の問題につきましても厳正に追及中である、こういうことでありまして、当初選管が措置をすることができなかったということは、あの際は私はやむを得ないものであった、かように考えざるを得ないのであります。問題は、にせ証紙の確認という問題につきましての時間的な問題、日時の問題等もこれはあるわけでありますから、一がいにあのときの選管の態度が誤りであったとかあるいは善処を怠ったという非難に値するものではない、私はそういうふうに解釈いたしております。  それでは、それらの問題についてその後もう何ら検察当局は捜査していないのであるかと申しますと、それらのことを含めまして今次東京都知事選挙に関しましての選挙違反の該当ということになれば、今後とも起訴するでありましょうし、また、あらゆる角度から検討いたしましてすべての真相を明らかにしたい、かように私たびたびお答え申し上げておるとおりでありまして、まして、もう全部完了したのではない、現に今一生懸命に検察当局におきまして捜査中である、こういうことでございますので、御了承をいただきたいと思います。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 警察当局と選管の当局にお伺いしますが、にせ証紙であるということが明らかになった。したがって、赤城総務会長のこの談話というものは不当なものであるということは今日明白になった。これに対して、何らかの措置を当然とるべきじゃないか、ことに選管はその措置をとるべきだというふうに私は思うのですが、どうなんですか。これはそのままほうっておく、こういう意味なんでしょうか。過去のことであってもう時関が切れたのだと、そういうことになりますか。どういうことです。今後のこともあるので、念のために伺っておきたい。

松村清之自治省選挙局長

○政府委員(松村清之君) この発言が選挙法に違反するかどうか、こういう問題の御検討は、警察なり検察当局のことに属するかと思いますが、選管といたしましても、選挙の終わりますまででございましたならば、関係者にそういう発言の不当であるということについて注意を喚起する措置というものがとれたと思いますけれども、もうすでに十七日の選挙も終わってしまったあとでございますから、今の段階として特にどういう措置をとるべきか、こういうことにつきましては、具体的にはこれという措置をとることは困難ではないかと思っております。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 これは選管でそういう警告をするくらいのことを私はやったっていいと思う。選管は選挙が終わってしまえば何もできないといもうのではなくて、今後公正なる選挙を執行する、不偏不党の立場で厳正中立の立場であくまでも正しい選挙の執行をさせるのだ、こういう立場をとれば、これは見識ある選管であるならば、当然それくらいの——あまりにもあなた一党を許諾したり、それから逆に今度はこれを使って反対に弾圧さえ考えておった、そういう関係があるのです。こういう問題について、選管は、もう私たちの仕事は終われりということじゃこれはまずいんじゃないですか。これは当然そうすべきだと思いますが、松村さんでお答えになれなければ、あとで自治大臣に伺います。  次にお伺いしますが、この資金の出所です。にせ証紙、はがきの横流し、これがまあ今日最 の国民の関心事になっていると思うのです。それでお伺いしますが、選管に届け出ている東氏の今度の選挙費用というのは幾らになっておりますか。

松村清之自治省選挙局長

○政府委員(松村清之君) これは、実は、先般も岩間委員からお話がございましたので、私のほうも都選管に早く各候補者からの収支報告を集めるように言っておるのでございますが、きのう確かめましたところ、まだ二名ばかり、十三名の候補者のうち二名の分が来ておりませんので、これを至急催促し、もし間に合わなければ二名のものを除外して収支報告をまとめるつもり  である、こういうことでございまして、今日の段階といたしましては、まだ今度の候補者の収支報告が公にされていないのでございます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 東氏の選挙費用はまだ出ていないのですか。

松村清之自治省選挙局長

○政府委員(松村清之君) 東さんのはおそらく出ておるだろうと思いますけれども、これは手続としては収支報告というものを都の公報で公表することになっておりますので、そのとき以降でございませんと、特に特定の候補だけの分を公にするわけには参らないと存じます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 これは何日以内に届けなくちゃならない規定になっておりますか。

松村清之自治省選挙局長

○政府委員(松村清之君) 選挙の日から十五日になっておりますから、当然その届出をもうすでに完了していなければならないのでございますけれども、全部そろわないものでございますから、手元にとどめておるわけでございます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 これは罰則は別にないのでしょうけれども、しかしこれは不届きですね。こんなのはあなた一つの事務の遅滞じゃないのですか。何回も請求したのですか。これは、出ていないというのは、泡沫候補ですか。

松村清之自治省選挙局長

○政府委員(松村清之君) 出ていないというのは、泡沫候補と言うのが適当かどうか知りませんけれども、そのような候補でございます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 あなた、新聞をごらんにならなかったのですか。これは自治大臣だったと思いますが、五百二十六万円というふうに一応発表されたと思うのですがね、本会議に。私、確かに聞いたのです。選管ではまだまとめて公報に出さなければわからないなんてここで答弁しているのにもう一週間以上前の本会議ではちゃんと自治大臣が報告しています。私は本会議で聞きました。参議院の本会議で五百二十六万円と……。

松村清之自治省選挙局長

○政府委員(松村清之君) それは私聞いておりませんが、おそらくそれは選管に届け出られた数字からの分でなくて、何か捜査の過程においていろいろお調べになった結果の数字ではないかと推測されます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 これは本会議の記録を調べてみますとわかりますが、選管に届けた費用として五百二十六万円何がしということになっておるやにこれは篠田自治大臣がたしか報告したのですね。本会議で答弁したのですよ。だから、これはあまり秘密主義にしないで、もう少しやはりざっくばらんに、あと二人の泡沫候補が出ないからということで返答を濁しているのでは、官僚的な責任のない答弁になってまずいと思うので、ざっくばらんにやって下さい。  そういうものを検討されましたか。その中ににせ証紙とかはがきの横流しの費用があったかないかこれはどうなんですか。

松村清之自治省選挙局長

○政府委員(松村清之君) 今申しましたように、ざっくばらんに申し上げておるのでございますが、そういう事情で東候補の収支報告は私も一切存じませんので、したがって、その内容については全く存じておりません。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 これはだれかこの係の課長さんかだれか来ておりませんか、説明員は。

松村清之自治省選挙局長

○政府委員(松村清之君) これは私の役所のだれが来ましても同じことでございまして、実はこの間のお話もありましたので、わざわざ昨日都の選管へ連絡をとって確かめた上の話でございますから、私のほうの職員がだれが参りましても私と同じ内容のことしか言えないわけでございます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 どうもこれはそうなるとまずいね。これは本会議ではちゃんと自治大臣は話をしておる。そうすれば、その額について内訳も明らかに聞かなければならぬことになってくるわけです。ところが、あなたのほうでは、中央選管だ、そうして自治省の選管だといっても、内訳もまだ調べてない。少なくともきょうはにせ証紙、はがきの横流しの質問をするんだということは、先ほどから話したように、半カ月前に通告がしてある。これについて何も調べてない。そうしてほんとうに知らぬ存ぜぬ、まるでほおかぶりのような形でここの委員会に出られては、これは審議は進まないんですね。これは急速に調べて、さっきも電話でやっておるようですが、電話で調べればわかると思うのですが、どうなんです。一体これはあるかないか、どうなんです。

松村清之自治省選挙局長

○政府委員(松村清之君) 東候補の分は、おそらく東京都の選管に出ておると思いますけれども、これはやはり公表という形をとる前には公にすることは差し控えるべきだろうと思います。  なお、先ほどの出納責任者は、これは今電話で調べました。これはもう一向公表して差しつかえないものですが、古山利雄というのが、東候補の出納責任者として届け出られております。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 どういう資格の人ですか。

松村清之自治省選挙局長

○政府委員(松村清之君) これは、届出には、特別職の都知事秘書ということになっております。

稲葉誠一日本社会党

○稲葉誠一君 ちょっと関連して。今の東さんの収支報告、これは自治省選挙局長は見たことがあるんですか。

松村清之自治省選挙局長

○政府委員(松村清之君) これは私見たことはございません。いつも都道府県の選挙管理委員会がまとめまして都道府県の公報の形で公表したものを私どもの手元へ送られてから見ておるわけでございますから、今のところ見ておりません。

稲葉誠一日本社会党

○稲葉誠一君 あなたが見てないなら、自治大臣に対して東さんの収支報告が幾らだということをあなたが報告をしたことはないわけですね。

松村清之自治省選挙局長

○政府委員(松村清之君) 私が報告したことはございません。

稲葉誠一日本社会党

○稲葉誠一君 しかし、自治大臣は参議院の本会議でそのことを答弁していますよ。まだ速記録はできていないと思いますが、私も列席して聞いているわけですがね。そうすると、自治大臣はどこから聞いてきたんですか。自治省の大臣が選挙局長を抜きにしてほかからその問題をキャッチしてきたとするならば、選挙局長はまるで不信任されたようなものだ、あなたが。そういうことになるんじゃないですか。自治大臣はそのことについて確かめたことはないのですか。

松村清之自治省選挙局長

○政府委員(松村清之君) その話は私も今ここで初めて聞きますので、参議院の本会議でそういう数字をお話しになったかどうか、今初めて聞くわけでございまして、その数字を申し上げたとするならば、どこからその数字を得られたか、これはあとででもお聞きしてみなければわかりませんが、私から申したことは全くないわけなんです。

稲葉誠一日本社会党

○稲葉誠一君 では、東京都知事選挙の法定費用は幾らです。

松村清之自治省選挙局長

○政府委員(松村清之君) たしかこれは最高額で制限されておる七百万円だと思います。これは計算すればすぐ出るものでございます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 この問題は、自治大臣が見えられますから、あとで明らかにしたいと思うのですが、大体事務怠慢だね、これは。選挙があったのは四月の十七日です。今六月ですよ。そうすれば、これは五月の一日には届出をしなくちゃならないのです。そして、きょうはもう六月の何日です。そうすると、何のために法があるのです。法律を守らないのはあなたたちじゃないですか。怠慢にやっておいて、二人が出さぬからそれを待っているのだ、それが出ないからこれを公表できない、こういうようなことは、逆にこういう問題についての私どもの追及をくらますために利用されておると言われても仕方がないじゃないですか。法の執行の面で全くこう紋切り型で進めているところがある。こういう問題については非常にルーズだ。どうなんです、こういうやり方は。

松村清之自治省選挙局長

○政府委員(松村清之君) これはもちろん選挙管理委員会としてはしょっちゅう催促はしておるわけでございますが、候補者のほうから一向出してこないわけでございまして、東京都の選挙管理委員会もいま一度あとの二名に催促して、どうしても出さなければ一応それで打ち切って、十三名のうち十一名の分について公表することにしたい、こうきのう申しておりますから、そのうち公表されるときが間もなく来ると思います。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 まじめに出しているほうは、法に非常に忠実にやっているのです。それから一カ月ぐらい待っていて、そして仕事がルーズになってそして国政の審議にさえ差しつかえるこういう状態を作っている。これはどうなんです。そういうような法の運用ですか。非常に大切なところだけは自分で紋切り型で一文一厘も仮借することなくぎゅうぎゅうやっている。そして、自分たちのこういう事務処理の問題についてはルーズきわまりない。現にここで国会審議に差しつかえている。こういうやり方はどうです。

中垣國男自由民主党法務大臣

○国務大臣(中垣國男君) これは私の主管事項じゃございませんけれども、今出ていない二名は、逮捕されたために相当な期間にわたって勾留されておったというようなことが提出がおくれた理由ではなかろうかと思います。それから、提出されておるのは都の選管に提出済みでありまして、それが選挙局長のところに来るには、先ほど来の御説明のとおりだろうと思います。一般論的には、岩間さんがおっしゃるように、法律があるのであるから、当然その期日内に報告をすることがこれはもう出納責任者に課せられた責任でありまして、御指摘どおりだろうと思いますが、二名のおくれた理由というのは、選挙違反に関連いたしまして逮捕、勾留されておる、そういうことが原因になっておくれたのではないかと、さように思いますので、一応私の考え方をお答え申し上げます。

稲葉誠一日本社会党

○稲葉誠一君 選挙局長、これは自治大臣が来てからがいいと思うのですが、公職選挙法の規定で百九十二条に(報告書の公表、保存及び閲覧)という規定があるわけです。この第四項を見れば、「何人も、前項の期間内においては、」——期間内というのは三年間という意味でしょう、三項を受けて。「当該選挙に関する事務を管理する選挙管理委員会の定めるところにより、報告書の閲覧を請求することができる。」とあります。だれでも報告書の閲覧が請求できるわけですね、出ておれば。普通の人でさえできるのですから、当然東さんの収支報告書が都選管へ出ているものを国会へその法衣の姿でひとつ当委員会に提出していただきたい、こういうふうに私のほうで要求しておきます。

松村清之自治省選挙局長

○政府委員(松村清之君) この規定は選挙管理委員会の指定する場所で報告書を閲覧するという規定でございますが、まあそれとは別に、今のお話は東京都の選管のほうへ連絡いたしまして、いずれ十一名はどうしても切り離して公表するという方針になると思いますから、なるべくすみやかに東知事の収支報告書を当委員会に提出するように進めたいと思います。

稲葉誠一日本社会党

○稲葉誠一君 これは、私は参議院の予算委員会でこの問題を主として追及するわけで、きょうはやらなかったわけですが、それまでに必ず出して下さい。いいですか。

松村清之自治省選挙局長

○政府委員(松村清之君) 参議院の予算委員会がいつか存じませんが、できるだけ早い機会に出すようにいたします。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 この資料はきょうはないのですが、その中にはがきの横流しの費用とかにせ証紙の費用が入っているとは常識的に考えられないわけですけれども、そうなれば、当然ほかからこれは出たということが大きな問題になります。で、この前、松崎の自供によりますと、自民党本部の経理から出た、こういうことをはっきり自白しているわけでございますが、あれの捜査はどうなっておりますか。

宮地直邦警察庁刑事局長

○政府委員(宮地直邦君) これらにつきまして、捜査上必要があります限りにおきましては、私のほうで調べまして検察庁のほうに送っておるわけでございます。しかしながら、この数字につきましては、まだ、検察庁を含めて、今たびたび法務省側から御答弁がありますように、現在の段階において申し上げるまでには至っておりません。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 松崎が今度の東都知事選挙で謀略的に使った金は約一千万円と巷間言われている。これは自民党本部の経理からおそらく出ている。その一部分が出ておるというにせ証紙に関する部分だけが自白として新聞なんかにも出たのでありますが、一千万ということになると、これは簡単に出せる金ではないと思う。当然これは党の幹事長がこれに対して承認を与えて、さらに財政の責任者がこれに対して関知しなければ、これだけの膨大な金というものは出すことはできないものだとこう思います。この面について、検察、警察当局の捜査の手は当然ここに及ばなければならないと、こういうふうに考えているのでありますが、この点はいかがでございますか。これを今進めておられるのでありますか。

中垣國男自由民主党法務大臣

○国務大臣(中垣國男君) 御指摘のような数字等のことにつきましては、私がお答えするわけにも参りませんが、そういうことを含めまして捜査をしている段階でございますので、そのように御了承をいただきたいと思います。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 これは、法務大臣の本会議での声明のようにあくまでやはり自分の所属されている党という立場を離れて、ほんとうに公正厳密な追及をやっていただきたいと私は思うのでありますが、この問題はしばしば繰り返しますように、非常に国民の疑惑のまとになっております。したがって、くさいものにふたをするようなこういう態度では、これはますます国民の疑惑を深めるだけでありますから、私は少なくとも今言いましたように、幹事長の責任、あるいは財政部長の責任、こういう者が一体その了承を与えたかどうか、あるいは、そういうことなしに何らかの形で行使されたのかどうか、こういう点を明らかにすることは、今後の政党と、さらに選挙、民主政治、こういうものの関連において非常に大事だと思いますので、この点をあくまで明確にしていただきたいと私は思います。  肥後亨は、はがきの横流しだけでも百五十万円、今度の都知事選挙では受け取ったといわれている。この前の千葉県知事選挙のときには、松崎の手を通じないで直接政界の上層部から、というのはこれは自民党の上層部でありますけれども、数百万の金を受け取っているということを自供しているようですね。こういう問題についての捜査はどこまで進んでやりますか。

宮地直邦警察庁刑事局長

○政府委員(宮地直邦君) われわれのほうで、はがきに関しまして松崎及び肥後亨、これを買収の疑いをもって捜査いたしました結果、今百五十万円という数字を申されましたけれども、この数字につきましては私のほうで直ちにその数字だとは申し上げかねるのでございますが、疑いを持って、これもまた事件をすでに地検のほうに送致いたしておるところであります。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 最近のニュースの伝えるところによりますと、肥後メモというのが非常に大きな問題になっておると思うのですね。なぜこれを築地署が一たん押収しながら当人に返したのか。もしこのメモがあれば、彼が千葉県知事選挙並びに東京都知事選挙で自民党上層部から受け取った金、あるいは松崎から受け取った金、しかもそれをどのように使ったか、こういうものも明らかになる、こういうふうにいわれておって、東京地検ではこの問題を非常に大きな問題として追及しておるということが伝えられておるのでありますが、これはどういうことですか。

宮地直邦警察庁刑事局長

○政府委員(宮地直邦君) これは、三沢のところを捜索いたしましたときに、この捜索令状の内容は、偽造証紙を作りましたことにつきましての関係ある書類の押収許可状であった。その際に、一応現場において疑いがあるのじゃないかという現場的措置において持って帰りましたところ、後ほど請求がありまして、これはにせの証紙を作ったことに関係ない書類であるという請求があったために仮還付をいたした。その当時は、まだわれわれのほうにおきましては、はがきの横流し事件に関する証拠を持っていなかったのであります。その後、はがきが出ましたので、私のほうにおきましても再提出を要求、差押をいたしたいと存じておったところで、これは全くそのときの状況のその後の捜査の進展に応ずる措置であったということであります。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 大体、肥後事務所は三沢美照の同じ住宅の中にあったということ、これは警察当局は知らなかったのですか。これはずいぶんうかつだというふうに思うのですが。これがまず第一問。それからその押収品目ですね、これはちゃんとその中にメモが出てくるのですね。ちゃんと肥後メモというのは出てくる。それをあとで地検の検事が検討してみて、なんだ肥後メモというのがあるじゃないか、これは重大だということで追及したというふうに新聞は報道している。そうするとその当時は関係がなかったというようなことで返したというので、これは築地署の田中次長の話によると、持ち物の内容は調べていないから、メモのような重要なものが入っていたことは知らなかった、こういうふうに言っているのですが、一方で、肥後メモというものを押収品目の中にはっきり書いておって、そうしてその内容を知しらなかったと。これは実際おかしいじゃないか。肥後メモというのは、肥後は自分で肥後メモというふうに書いていやしない。中身を見たから、はじめて肥後メモという言葉が出た。これを押収した、これはわかっているのに、中身を知らなかったので返したこういうような矛盾した発表をやっているのですよ。そうしますというと、こういうような実に泡沫候補、選挙を最もきたなくしたこういう連中、こういう者と警察のあり方というのはどうも冷静じゃないんじゃないか。肥後なんかのやることについては、警察は甘く見て、そして見のがしているんじゃないかと、そういう疑いが十分に持たれるのですが、これはどうなんですか。

宮地直邦警察庁刑事局長

○政府委員(宮地直邦君) 押収目録には、確かに「メモ類等」ということであるわけなんです。これが直ちに捜査の段階におきまして証紙に直結していなかったということにおいて仮還付をしたということでございまして、さらに捜査が進みましてわれわれのほうの手の捜査が進みました関係ではがきというものが出てきたということにおいて、再びこれを検討したいということをわれわれも考え、また、検察庁においても考えられた状態なんで、単にうやむやの間に返したというのではなくて、正式に仮還付の手続をとった、こういうことでございます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 これは新聞の報道ですが、「調べによると肥後は、東京、千葉両知事選に、ニセ証紙事件、選挙はがき横流し事件などの裏面工作を松崎と共謀担当した人物で、政界上層部と“謀略”運動員をつなぐ資金ルートの中心とみられている。これまでの調べでわかっているだけでも肥後は両知事選にそれぞれ部下を対立候補妨害のために立候補させたり、割り当てられた選挙はがきを松崎を通じて横流しするなどして松崎から約百五十万円受け取っている。」云々ということが書かれておるわけですが、そうすると、これは現在検察で追及しているようなんでありますけれども、これはどういうことになっているんですか。結局、紛失してしまって跡形はないのですか。

羽山忠弘法務省刑事局刑事課長

○説明員(羽山忠弘君) その点も捜査中でございますので、たびたび大臣が申されますように、しばらく御猶予をいただきたいのでございます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 えてしてこういう問題はもう焼却されたとかなんとか証拠隠滅の方向に使われるのが従来の例のようなのでありますけれども、こういうことで実はこのたびの謀略選挙の背景というものが明らかにならないというようなことでは、非常に私はけしからぬことだと思うのです。これはあくまでこの点の追及を厳重にやってほしいと思います。

鳥畠徳次郎自由民主党

○委員長(鳥畠徳次郎君) ちょっと速記をとめて。   〔速記中止〕

鳥畠徳次郎自由民主党

○委員長(鳥畠徳次郎君) 速記を始めて。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 検察当局にこういう考がないですか。肥後メモというのは自民党上層部の謀略資金ルートを明らかにするために最もこれは重大な証拠だ。それを追及するというと、自民党の選挙謀略資金の全貌があばかれ、いきおい自民党本部の資金経理まで立ち入らなければならないということになる。そういうことをどうも隠蔽するようなことで警察がこれを返す。それから返された肥後メモは、今度は某氏のところで預かった。ところが、その某氏というのを家宅捜索をするというと、もうこの肥後メモのありかがわからない、こういうような格好でこれは消されてしまう。こういうことでは、今度の捜索というのは非常に疑惑に包まれるという形になるのですが、この肥後メモの問題というのはこれは重大な問題を持っております。どうですか。これは検察としてはどういう態度をもってこれを今後追及されようと考えておるか。これは捜査上のいろいろな機微に触れるとかなんとかの問題じゃなくて、基本的な態度についてお伺いしておるのですから、こういう問題はもうこの正体を明らかにするための追及を怠ってはならぬと思うのですが、いかがでしょう。

羽山忠弘法務省刑事局刑事課長

○説明員(羽山忠弘君) 大臣が申されたとおりでございまして、また、お尋ねのとおり、できるだけの努力をいたしまして公正な立場におきまして真相を追及するという方針のもとに努力をいたしていると思うのでございます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 今度の問題を見てみますというと、自民党の政党事務員をやっております松崎長作、それからそれと関係の深い三沢美照、さらに東京教育庁の福祉係長をやっている飯田新太郎、この三人が当面のにせ証紙問題を扱った重要な人物になっていると思うのです。しかし、これを背後から動かした資金関係の問題、これは非常に重大な問題であることは、今後徹底的に国民の名において追及しなければならない問題です。また、日本の民主政治の確立の名において徹底的に追及しなければならない。腐敗堕落のこのような選挙態勢をほんとうに改めるために追及しなければならない問題だと思うのですが、その中で、この当面の三人の経歴ですね、これはどういう連中が、このような謀略選挙、きたない選挙、世界に恥ずべき選挙をたくらんでいったか。この人たちの経歴というのは私は非常に重要な問題だと思うのですが、今まで調査された範囲内で、松崎、三沢、飯田、これらの経歴についてお伺いしたい。

宮地直邦警察庁刑事局長

○政府委員(宮地直邦君) ただいまその資料を持って来ておりませんので……。

羽山忠弘法務省刑事局刑事課長

○説明員(羽山忠弘君) 私のほうも、ただいま持って来ておりませんので、いずれあとでお答えさせていただきたいと思います。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 これはこの次の委員会でどうしても明らかにしたいと思いますから、この資料を出してもらうように、資料で出してもらってもいいですが、必ず準備してきてほしいと思うんですね。どうも、聞くと準備不足なんですね、私のほうではともかく二時間の質問を通告しておった。二時間といえば、相当内容がいろいろな問題にいくのですから、そういう問題を少し研究しておいて、答弁に差しつかえないようにしていただきたいと思うのです。  私はそれと関連して次にお伺いしたいのは、行使面の問題です。にせ証紙の行使面、つまり、製造面とか資金関係の問題は、これは重大な問題ですから、これが一つ追及されてきましたけれども、いずれも松崎、三沢、こういう連中は製造面にタッチしてきたんですね。しかし、ほんとうにこの行使の面でどうなっておるか、この行使面について捜査は進められておりますか、いかがですか。

宮地直邦警察庁刑事局長

○政府委員(宮地直邦君) 今申されますように、三沢、入倉、永里というような者は、それから松崎を含めまして、これらの者は、それぞれ主として公記号の偽造に関係しているものとわれわれのほうは考えております。われわれのほうが検察庁に送りました罪名で申しましても、福岡喜一及び飯田新太郎、この二名が公記号偽造のほか使用の名目においてこれを送っているのでございます。飯田につきましては、われわれのほうで逮捕し——われわれのというより、むしろ警視庁で逮捕し、これを検察庁に送りました。これをわれわれのほうは四十八時間以内において調査をして送りました。それ以後はすべて検察庁のほうで扱われておりますので、その後の関係は私のほうではわからないのでございます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 検察庁はいかがですか。

羽山忠弘法務省刑事局刑事課長

○説明員(羽山忠弘君) 飯田新太郎氏、福岡喜一氏、石井荘司氏、木下崇俊氏の四名につきまして五月二十八日に起訴いたしましたときに、起訴事実といたしまして、その起訴状の中に書きましたのは、約三百枚を行使したということになっております。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 この行使面の責任者はだれですか。

羽山忠弘法務省刑事局刑事課長

○説明員(羽山忠弘君) 責任者というお尋ねでございますが、もちろんこれは犯罪の責任者ということでございますると、だれが首謀と申しますか、主犯と申しますか、ということになるのであろうかと思うのでございますが、その点につきましては、目下捜査中であるわけでございます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 すでに逮捕起訴された者は、おもに製造面にタッチしたものばかりで、それはむろん資金関係とも関係が非常に深いわけですね。それと、実際にせ証紙を張ってこれを配付して掲示させた、そういう責任者がいるわけですね。これはまだつかめていないのですか。

羽山忠弘法務省刑事局刑事課長

○説明員(羽山忠弘君) それらを含めましてただいま捜査中であるわけでございます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 だいぶこの行使面で飯田新太郎がうわさに上っているわけですが、この飯田新太郎という人はどんな人物ですか。

羽山忠弘法務省刑事局刑事課長

○説明員(羽山忠弘君) 起訴状の職業というところの記載によりますと、地方公務員ということに相なっております。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 地方公務員法の立場から考えると、どうですか。

羽山忠弘法務省刑事局刑事課長

○説明員(羽山忠弘君) お尋ねの点は……。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 違反じゃないですか。

羽山忠弘法務省刑事局刑事課長

○説明員(羽山忠弘君) 選挙運動をいたすことが……。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 ええ、そうです。

羽山忠弘法務省刑事局刑事課長

○説明員(羽山忠弘君) この点は、地方公務員法上は選挙運動はできるようになっているのではないかと考えますが、正確なことは自治省の選挙局長にお尋ねいただくのがよろしいかと思います。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 選挙局長、いかがですか。

松村清之自治省選挙局長

○政府委員(松村清之君) 私も事実をよく存じませんけれども、当人が現職の地方公務員であって選挙運動をやった。こういうことでありまするならば、地方公務員法違反でございますけれども、しかし、地方公務員法違反につきましては、刑事罰がございません、行政罰しか。まあそういう関係になると思います。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 飯田が東京教育庁に就職したのはいつですか。

羽山忠弘法務省刑事局刑事課長

○説明員(羽山忠弘君) ちょっとその点はただいま資料を持ち合わせておりません。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 これは、昭和二十三年、故安井誠一郎氏が第一回公選都知事として当選した直後と聞いておりますが、間違いございませんか。

羽山忠弘法務省刑事局刑事課長

○説明員(羽山忠弘君) その点は、さしあたりつまびらかにいたしておりません。

鳥畠徳次郎自由民主党

○委員長(鳥畠徳次郎君) 速記をとめて。    〔速記中止〕

鳥畠徳次郎自由民主党

○委員長(鳥畠徳次郎君) 速記を始めて、

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 就職するときに、都人事委員会の試験を全然受けていない、これをすっ飛ばして採用されたという事実があるようですが、これは調べが済んでおりますか。

羽山忠弘法務省刑事局刑事課長

○説明員(羽山忠弘君) 飯田の経歴等につきましては、ただいま資料を持ち合わせておりませんので、いずれまたあらためてお答えいたしたいと思うのでございます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 これは聞きたいことがたくさんあるんですが、あなたのほうでは今取り寄せることはできないんですか。そのくらいのことがわからなければ、どうも質問が……。

羽山忠弘法務省刑事局刑事課長

○説明員(羽山忠弘君) これは想像でございますから、間違っておるかもしれませんが、おそらく検察庁といたしましては、今、本人たちのやりました犯罪事実の立証に全力をあげておると思うのでございまして、本人の経歴というようなことは、まだまだそこまで調査がいっていないのではないかと考えるのでございます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 これは、私たちの調べた範囲内でも、相当事実があがっていますよ。福祉係長というようなことでやっているけれども、実際は閑職だ。同じ職場の人たちのうわさを聞きますというと、ほとんど仕事らしい仕事はしていなかった。飯田自身は、「安井氏には書生をしていたころから恩義がある」「自分は選挙運動に携わっている」ということを常に自慢話にしていて、故安井誠一郎氏の都知事選挙と衆議院選挙、安井謙氏の参議院選挙、あるいは東知事の選挙など、あらゆる重要な選挙に関係している。飯田は、選挙になると、「高血圧」の診断書をつけて二カ月間らい勤務を休んでいる。今回もそうだった。こういう点については十分調べる必要がある。これは問題の内容と深い関係がある。飯田は、選挙前の準備期間中もろくろく仕事をしないで、自席で演説の草稿などを練っていた。飯田の上司である福祉課長が、飯田の行動が目に余るので注意したところが、あとで安井謙参議院議員に電話でしかられたと言われており、安井氏とのくされ縁は庁内でだれ知らぬ者もない、こういうことになっている。今回も東知事の秘書などから常に電話で密接な連絡をとっていた、こういうふうに言われております。こういう事実をつかむ必要がある。これは経歴というよりも、今度の問題と深い関係があるので、こういう事態をつかまなければ、私は問題の真相を明らかにすることはできないと思うのです。  で、お聞きしたいのですが、飯田と松崎との関係はどういうふうになっておりまますか。松崎と三沢の関係、こういうことについてどういうふうに今まで捜査の中でつかんでおられますか。

羽山忠弘法務省刑事局刑事課長

○説明員(羽山忠弘君) たびたび同じようなことを申し上げまして恐縮でございますが、その辺のこともまだ十分に調査が終わっていないと思うのでございます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 自治大臣にお聞きしますが、この飯田の行動というのは、今あげましたように、地方公務員法に明らかに違反するし、しかもこれは正規の試験も受けないで入っており、それから係長という名前ですけれども、ほとんど仕事はしていない。何をやっていたかというと、全く選挙の仕事で、そうして職場をさぼって選挙演説の草稿を書いたり、あるいは選挙が始まる二カ月前ぐらいに「高血圧」の診断書を出して休んでしまう。そうして松崎といろいろこういう仕事をやっていた。こういう事態がはっきりあがっているわけです。

篠田弘作自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(篠田弘作君) 飯田係長の問題につきまして、東京都に入るとき試験を受けないで入ったというお話でありますが、その間の事実もただいまあなたからお伺いするだけでありまして、それが事実であるかどうかということもわかりませんし、また、東京都に入るいいきさつも、人間も、何も知っておりません。仕事を休んで原稿を書いておったということでありますが、これも東京都の内部の要するに規律の問題でございまして、もちろん東京都の地方公務員がそういうことをて選挙に携わったとすれば、これは地方公務員法違反である、はっきりそれは言えると思いますが、今お話しのような事情は、私は一向存じておりません。調べて、そういう人がたくさんおるようではもちろん困るわけでありますから、そういうケースがほかにもあるようであれば、自治省として警告なり注意なりをするということはいたさなければならぬと思います。しかし、今申し上げましたように、内容は一つも存じておりませんので、まだ何とも申す段階ではございません。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 飯田が逮捕されたのはいつですか。

宮地直邦警察庁刑事局長

○政府委員(宮地直邦君) 五月七日でございます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 約一カ月になるわけですね。職場における仕事のやり口、ことに「高血圧」ななどという診断書を出して二カ月も休む、その間に松崎といろいろの連絡をとり、自民党の本部にも出入りをしているようです。こういうような事態について、これは捜査が進んでいないんですか。ですから今の自治大臣の御答弁のようなことになるわけですね。私は、こういうことを調べないでそうしてこの真相を明らかにするんだといったって、これは実際うわすべりのものになってしまうんじゃないかという感じがするんですけれども、こういう問題について少なくとも国会の質問に対して答弁ができるまでぐらいの調査は——そうして、捜査に非常に差しつかえるという言葉は、そういう一つのいわば何というかな、暗箱みたいなものを設けて何でもその中に投げ込んでいくということでは、国民の疑惑を明らかにすることはできないと思う。また、公正な選挙を遂行するための当委員会の論議を有効にすることができない。だから、何かあなたたちは暗箱の中に捜査中でございますと全部投げ込めばそれで答弁は終わりという態度をとるならば、これははなはだけしからぬと思うんです。自治大臣としてもちょっと注意をしてほしいと思うんですが、こういうことはいかぬと。どうです。

篠田弘作自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(篠田弘作君) 私自身は、別に捜査中であるからどうということを申し上げてもおりませんし、また、暗幕の中に閉じこめようというふうにも考えておりません。正しき者は正しきもの悪い者は悪いものとして、厳正に捜査当局の手によってこれを摘出いたしまして、そうしてもちろん適当なる結論を出す地方公務員法違反であるならばこれはやめさせる、そういうふうに考えておりますが、問題は東京都庁内における執務の状況でございますから、私は自治大臣ではございますが、四十六都道府県のそれぞれの役所の中における個人々々の執務の状況まで調査をしておるわけでも知っているわけでもありません。そうして、ただいまあなたのおっしゃることが事実であれば地方公務員法違反でありますが、あなたからお伺いしたのが初めてでございますから、真偽のほどを調べてみなければ、はたして「高血圧」の診断書を出して休んでおったかどうかということは私にはわからない。私はそういう隠しっこなしにして全部を法のもとにさばいてもらう、また、捜査当局にも徹底的にやってもらう、こういう趣旨でございますから、その点は誤解のないようにお願いしたい、こういうのであります。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 私は、その問題も一つありますけれども、その問題よりも、むしろ捜査中というので全部ここの答弁に当たる方々たちが暗箱に投げ込むようなことでは、審議が進まないし、有効でもない。それから、自治大臣も法務大臣もあくまで厳正に追及する、こう言われる趣旨にも合わない。こういう点で自治大臣としての心がまえをお聞きしたんです。ですから、今の御答弁の中にこれは含まれているように思いますから、ここに出ておられる政府委員の方たちが何でも暗箱に投げ込めばそれでほおかぶりできるんだという考えを持ったらたいへんですから、そういうことのないようにひとつしてほしい。  自治大臣、お急ぎのようですからお聞きしますけれども、先ほど、今度の選挙にあたっての東都知事の選挙費用について選挙局長にお伺いした。ところが、この額がわからないというのですね。報告は受けておるけれども、まだ選挙費用の報告をしないのが二人いる。十一人分しかまだ東京の選管には届出がない。それを今要求したけれども、来ないので、これを何とか処理してからそれで公表する、こういうことなんです。ところが、あなたはこの前の参議院の答弁では五百二十六万何がしという金をはっきり答弁されたと思うんです。そこで、あまり食い違いがある。自治大臣は知っている。局長は知らなかった。自治大臣はそうするというと別なルートからでもつかまれたのか。内訳はどうなのか。確かにこれはほかにも同僚諸君がおりますから、これははっきりしていますよ。(「はっきり聞いた」「本会議の速記録はまだできないか」「そうだ、まだ金が余っているじゃないかと言ったのを聞いた覚えがある」と呼ぶ者あり)

篠田弘作自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(篠田弘作君) 大ぜいの方がそういうふうにしゃべったとおっしゃるなら、まるまるうそではないかもしれませんが、私自身はしゃべった覚えはございませんので、速記録をひとつ調査をしていただきまして、もしそういうことを言っておるとすれば、何らかの私は錯覚であろうと思いますから、そのときは取り消しをいたします。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 この問題も速記録を調べて明らかにしたいと思うんですが、私たちは確かにこの生きた耳で聞いたのですがね。同僚諸君もはっきりそう言っておるし、私たちメモしたのを見てもちゃんと五百二十六万という金が出ておる。そういうことですが、しかし、問題になったのは、十五日以内に届け出なくちゃならない。そうすると、選挙は十七日に終わっているのですから、少なくとも五月一日には届け出なくちゃならないのに、まだ届け出ないのがすでに一カ月以上経た今日二人もいる。そのことが一つの理由になって公表されていない。そうして、当然ここの国会の審議で明らかになるべき問題が明らかにされない。これも一つの何か遅滞が感じられるのです。そういうことではまずいんじゃないか。

篠田弘作自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(篠田弘作君) 慣例によりますと、全部の候補者の届出が終わりましてから発表いたすのだそうでございますが、二人の人がまだ届出を終わっておりませんので、とりあえず二人の人に届出を督促いたしまして、それでもしないようであれば、この二人を除いて東京都選管において発表する、こういう段取りになっておるそうでございます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 その中でやっぱり問題になるのは、にせ証紙あるいははがきの横流し、そういう資金が含まれているかどうかということですが、これは、自治大臣、御存じないですか。

篠田弘作自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(篠田弘作君) 私は全然東都知事の選挙には関係をしておりません。選挙中全部北海道を受け持っておりましたので、全然わかりません。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 これもさっきの御答弁と関連するのですが、選挙費用について言った覚えはないというのですが、これも速記録の結果きまりますけれども、五百何万という金を出されれば、その内容については一応これは目を通されたと思うのです。そこで、おそらく常識ではこういう届出にはそういうものは書かれないだろうと思うんですよ。これはにせ証紙の分とか何とかいうことは当然書いてない。言葉ではにせ証紙と使わなくても、そういうものが正直に言って入っているかどうかはわかりませんが、そうすると、これはどこからか出たことになると思いますが、松崎だけは御承知のように自民党本部の経理から出たということをはっきり言っているのです。そこで、松崎が使った金は、にせ証紙、はがきの横流しで今度の都知事選に関する限り一千万をこえているだろう、こういうふうにいわれているのですが、そうすると、この問題は、当然自民党の幹事長並びに出納責任者、財務部長ですか、そういうような人の了承のもとにこれだけの金というものは動くのでなければ、これは明朗な姿だとは言えないと思うのです。そういう点で、そういう問題についてもあくまで仮借なくこれは明らかにすべきだ、こういうふうに私は考えますが、自治大臣として参議院、衆議院の両院におきまして、あくまでこの問題は厳重に追及する、手心を加えるというようなことをしないと公明正大な答弁をなされたのですから、その点については当然そうお考えになっていらっしゃると思うのですが、いかがですか。

篠田弘作自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長

○国務大臣(篠田弘作君) それはもう当然の話でありまして、そういうふうに念を押されることのほうがむしろ私のほうから申しますとおかしいと思うのです。私は自治大臣でありますが、何ら捜査当局に向かってかれこれ干渉がましいことや注文がましいことを申す権利も立場にもおらないわけです。自治大臣としてあくまでも公明選挙をやるし、それから国家公安委員長といたしまして、責任上はそういう指示をする責任にないそうでありますが、しかし、庁内においてしばしば会合をいたしているのでありますから、省議といいますか、庁議といいますか開いておりますから、その際には、厳重に、いやしくも国民から疑われないようにひとつやってもらいたい、そういう注文はいたしているわけです。決して私はそれがどういう立場にある人だからというようなことによって区別すべきではないと考えております。

鳥畠徳次郎自由民主党

○委員長(鳥畠徳次郎君) 速記をとめて。   〔速記中止〕

鳥畠徳次郎自由民主党

○委員長(鳥畠徳次郎君) 速記をつけて。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 ポスターの行使の問題に戻りますが、ポスターを張ってくれと依頼した人物について、これは十分に調べましたか。たとえば、最初ににせ証紙の発見されたのは、渋谷区竹下町の旅館富貴荘の塀、同町の玉川寿司の玄関横などの場合です。これは調べましたか。この事実を厳重に調査しましたか。

宮地直邦警察庁刑事局長

○政府委員(宮地直邦君) 第一回ににせといわれて警察に届け出られましたのは、今御指摘があったかもしれませんが、原宿の北口の付近の富貴荘に掲示してあるものであります。これにつきましては、六時四十分に社会党対策本部からの連絡を受けましたので、直ちに警察官を派遣しましてその際にはすでに東京都選管からも係官も見えておりました。これらにつきましては、その現場におきまして直ちにこれをにせ証紙と判断する資料がございませんでしたので、一種の証拠保全の処置を講じて帰った。それを端緒といたしましてわれわれのほうは捜査活動を開始いたしたのでございます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 そのとき張ってくれと頼んだ人についてはどうです。これが大切なんです。張ったほうは知らないで張っているのでしょう、張ってくれと頼まれたほうはですね。頼んだ人についてはこれは調べているかどうか、これはどうです。

宮地直邦警察庁刑事局長

○政府委員(宮地直邦君) おそらく捜査していると思いますが、私、手元にまだ報告が来ておりません。いずれまた調べたいと思います。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 ここににせ証紙がありますが、これは四月十三日、三多摩の助産婦会の研修会で配付されたものです。これは三多摩だけではなくて、都内の助産婦会に加盟している人たちの手で相当数張られている、こういう事実があるのですが、この点についてはどうですか。

宮地直邦警察庁刑事局長

○政府委員(宮地直邦君) おそらく警視庁においては調べていると思いますが、私の手元に今その具体的な報告は持っておりません。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 この質問の要旨を、あとで速記録を見ればわかることですが、速記録の出るのはおそいな。だれか記録しておりますか。警察庁で記録をしているでしょうから、この次の委員会までに間に合うようにちゃんと答えて下さい。このまま答弁なしに済む問題ではないのですから。  そのことを要望しておいて次に進めますが。このにせ証紙は三多摩助産婦会の研修会の席上で配れたらのですが、三多摩の助産婦会の役員の中には自民党の某市会議員の夫人もいます。また、この助産婦会の上部団体に東京助産婦会、日本助産婦会があるということは周知のとおりです。だれがこれらの行使面を担当したか、これは捜査が進んでおりますか。

宮地直邦警察庁刑事局長

○政府委員(宮地直邦君) 今の具体的な面についての御質問、これは、なお調査をいたしましてからお答えをいたしたいと思います。もちろん行使面につきましてもわれわれのほうは捜査を進んでいたしました事実がございましたことを御報告いたします。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 次は、都下東村山町野口千四百十一番地の村山豆腐店隣の八百屋に張ってあったのは、村山豆腐店のむすこさんがにせものと知らないで土方洋一都会議員の選挙事務所からもらってきたものである。また、目黒では、投票日の当日、投票所の前に張ってあったにせ証紙をわが党の党員が警官に違法である旨を告げて指摘した。ところが、その抗議は無視された。そこで、写真にとっておくために一時間後に現場に写真機を持って行ったらすでにポスターはなくなっていたなど、幾多の不審な事実があるのですが、こういう事実は当然警察に行っているわけです。こういう問題についてこれはやっぱり調べなければならぬと思うのですが、こういう事実はどうですか、

宮地直邦警察庁刑事局長

○政府委員(宮地直邦君) 今御指摘の個々の事実につきましては、私のほうにまだ入っておりませんが、警視庁におきまして貼付せられておる証紙の一部ににせがあるということを判断いたしました後におきまして警視庁が押収いたしましたものが五百十五枚あるのでございます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 それから、福岡喜一はすでに逮捕されたわけですが、これは東京都連の青年部副部長ですか。

宮地直邦警察庁刑事局長

○政府委員(宮地直邦君) さように思っております。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 それから、同じくにせ証紙で告発されている渋谷区選出の都会議員粕谷茂、これは東京都連の青年部長ですか。

宮地直邦警察庁刑事局長

○政府委員(宮地直邦君) 粕谷民の関係の事件につきましては、目下二名を逮捕し調べておりますが、その粕谷氏の経歴につきましては今私資料を持っておりません。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 粕谷選対の責任者を調べる中で、これはどうなんですか、粕谷氏と福岡の関係ですね。青年部長、それから青年副部長というようなことで、これがにせ証紙と関係があるわけですけれども、こういう問題、これは明らかに当然調べなくちゃならない問題だと思いますが、この問題はどの点まで行っていますか、粕谷氏のにせ証紙の問題ですね。

宮地直邦警察庁刑事局長

○政府委員(宮地直邦君) 粕谷氏のにせ証紙があるということにつきましては、われわれのほうも捜査を最初からいたしておったのでございます。ところが、今までわかっておりますにせ証紙、東京都と福岡との関係におきましては、大体同一系統ではないかということを考えておりましたけれども、印刷その他の技術におきまして、直ちに今までの事件と直結するというふうには資料が出ていない。したがって、捜査といたしましては別個の観点からこれを捜査いたしまして、現在二名を逮捕して、この最後の一名につきましてはごく最近でございます。したがって、捜査がまだ上まで伸びていないというのが事実でございます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 福岡との関係についてそこのところを明らかにすることが一つのきめ手になろうと思いますが、これはいかがですか、粕谷と福岡……。

宮地直邦警察庁刑事局長

○政府委員(宮地直邦君) これらにつきましては、われわれのほうは資料に基づきまして実態を明らかにしたい。そういうことがあるとするならば、われわれは何ら、捜査については証拠に基づいてやる捜査でございますから、ちゅうちょいたすものではございません。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 今二、三の例をあげたのですが、これは全くほんの一例にすぎないと思うのですね。にせ証紙がどういう経路で配布され、それからどういうルートを通じて行使されたか、その全貌を都民の前に明らかにする必要があると私は思うのです。ですから、製造面、それからさらにその背後関係、資金面、これは非常に中心的な重要な問題でありますが、同時に、行使面の経路もはっきりさせる、そしてその責任の所在を明らかにすることが今度のこの悪質選挙をなくする仕事として非常に大切だと思いますけれども、これはいかがでしょうか。

宮地直邦警察庁刑事局長

○政府委員(宮地直邦君) 警察におきましては、御指摘のとおり、まず、本件捜査におきましては、にせ証紙の製造及びその共謀及びその使用、その資金関係、この点から捜査をいたしておるのでございます。何らその間におきまして方針におきまして狂いはないと思っております。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 それでは、今の答弁を聞いてなお追及する問題がたくさんあるわけですが、最後に、最近岡安元副知事が逮捕された。その容疑事実は、これは買収ということになっておりますね。この容疑事実についてお伺いしたい。

羽山忠弘法務省刑事局刑事課長

○説明員(羽山忠弘君) 三日前に逮捕したということを聞いておるのでございますが、まだ正式に報告が参っておらないのでございます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 容疑事実はわかりませんか。

羽山忠弘法務省刑事局刑事課長

○説明員(羽山忠弘君) 容疑事実につきましても、簡単に「買収」と書いてございますだけでございまして、内容は書いてございませんので、承知しておらないのでございます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 国会が全くつんぼさじきということになってはまずいと思うのです。もうこのようにあらゆる新聞がこの問題を重要な問題としてトップ記事に出して、その内容というものは相当大きく記され、そして国会で論議が行なわれる。関係者は、当然そういうような問題についてある程度の調査をもって臨まなくちゃならないだろうと思うのです。われわれは、新聞に書かれているこれだけのことを知ったのでは真相を明らかにすることができない。これは掘り下げて明らかにするというのが国会の当然の任務です。ところが、今言ったように、三日前に逮捕されております、そして何らその報告を受けておりません、こんなことで答弁になると思いますか。

羽山忠弘法務省刑事局刑事課長

○説明員(羽山忠弘君) 一カ月以上前から捜査に着手いたしましてかなりの関心を巻き起こしておる事件につきまして、なかなか結論が出てこない。そこで、何をもたもたしておるのだというような感じをお持ちになるのはまことにごもっともと思うのでございますが、実情は、被疑者といたしまして勾留いたしておりますのがすでに約二十名、その間に証拠品その他の検討等のいろいろな問題がございまして、また、これらの被疑者以外に取り調べを要する関係者も相当おるわけでございます。それらの人間の供述がいろいろこまかく食い違うようなところもあるわけでございまして、したがいまして、捜査官が逮捕状を請求する等の段階におきましては一応の嫌疑を書きまして強制処分を裁判所に対して請求するわけでございますが、国会におきまして一応の嫌疑でお答えをいたすわけにはいかないのでございまして、ある程度自信をもって確定した事実を御報告申し上げたいと、かように考えておる次第でございまして、先ほど少し言葉が足りなかったのでございますが、これは単に一主任検事等の問題ではなくて、大臣が申されましたが、検事総長以下、特に東京地検におきましては検事正を中心といたしまして、特捜部をあげての仕事になっておると思うのでございまして、十分に真相をきわめたい、そういう方針のもとに、日夜、夜おそくまでも努力しておるわけでございますので、しばらく御猶予をいただきたいと、かように考えるのでござ一います。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 私は容疑事実を聞いているわけですから、だから、あなたの答弁で慎重を期するのはいいですけれども、容疑事実、つまり逮捕したでしょう、逮捕したその容疑事実というのがなければならん。それは客観的な事実でしょう。あなたたちがこういう理由で逮捕した、その理由を発表するということは、そんなむずかしいことじゃないと思う。ところが、それをあなた言わないで、そうしてまた、慎重を期したいのはわかるけれども、慎重にも限度があると思う。新聞がこんなに書き立てて人口にも膾炙されているその問題を国会では何にも知らなかった、そうしてそのときの当局者の答弁を聞いたところが今のような答弁をされているということでは、これは国会の権威を高めるものではありません。これはまずいと思うのでそういう点、あまりくさいものにふたをするというような感じを与えないようにしてもらいたい。  この中で、都知事選に当たって千代田会から一億三千万円の政治献金を受けておる。この問題は、私はこの前も松村さんにお聞きしたわけですけれども、そのときのあなたの答弁がどうもはっきりしない。これはどうなんですか。

松村清之自治省選挙局長

○政府委員(松村清之君) それは、どこからどこへ、千代田会がどこへ献金したという事実がございますか、いずれにしましても、この選挙に関する収支報告書も、東京都の選挙管理委員会に候補者の収支報告書とともに出ることになっております。これも候補者同様にまだきのう確かめたらまとまっていないようでございますすので、それらをまとめた上でそのような事実があるかどうかもはっきりするだろうと思います。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 東京都知事選挙における自民党の選挙体制というのを見ますと、本部と都連とそれから後援会と、この三本立てのように聞いているわけですね。自民党本部の問題では、松崎をくさびとして、それから上層部との関係が追及されておる。それから、後援会の問題では、岡安元副知事が逮捕されて、さらにきょうあたりもこれとの関係で、資金提供の、競馬会ですか、競馬会の会長ですか、これの逮捕が新聞には出ておるわけです。  都連の問題というのはどういうことになっているのですか。都連の会長、これは御存じだと思いますが、自民党の都連の会長はだれですか。調べはついたのですか。これもやはり明らかにしていただきたいのですがね、  それから本部との関係というのは、これはどういうふうになるのですか。安井氏とか田中氏はどういう役職になっているのですか。田中榮一氏。わからないですか。

宮地直邦警察庁刑事局長

○政府委員(宮地直邦君) 今の捜査段階におきまして、特定の方の名前をあげてお答えすることは必ずしも適当でないということがございますが、そのうちの一部の方は、私のほうですでにある秘書の方の名前が出ておることもあるのであります。しかしながら、法務省から申しましたように、決してお答えを避ける意味ではございませんが、われわれのほうはただいまは犯罪事実ということに重点が行っておりますので、その辺はまだお答えする段階でないということでございます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 私は選挙対策の構成についてお聞きしておるのですから、それはあなたのほうで気を回して御答弁にならなくてもいいのです。会長はだれで役員はだれだかということをお聞きしたわけですがね。あなたのほうでお答えがなくても、私のほうでお聞きすればわかることですから、それはいいです。  それで、私は最後に選挙局長にお伺いしたいのですが、いったい選管の今度の態度というのがどうもはっきりしないところがあるのですね。にせ証紙の問題、はがきの横流し、演説会の妨害の問題、泡沫候補の立候補、これらに対してどういう処置をとり、また、どういう対策を今講じているのか、そうして、選挙の公正を期するために、再びこういう禍根を繰り返さないためにどのような処置をとろうとしているのか、こういう点が非常に国民の聞きたいところであり、まだ明らかにされていないところがあるのですが、これはどういうふうに局長さんとしてお考えになっておりますか。

松村清之自治省選挙局長

○政府委員(松村清之君) まず、最初に、にせ証紙の問題でございますが、実は証紙の制度を採用するようになりましたのは、昨年の公職選挙法の改正によりまして、昨年の参議院選挙からこれを採用したわけでございます。従来のようなスタンプあるいは打ち抜きもよろしいけれども、証紙の制度もよろしいということで、昨年の参議院選挙では全国区と東京の地方区について、今度の選挙では東京と福岡で証紙制度を採用したわけでございますが、この証紙制度は、従来のスタンプによる検印、打ち抜きによる検印よりも偽造ということが非常にむずかしいし、また、偽造すれば発覚がより容易な制度である、こういうふうに選挙管理の立場からは考えておるわけでございますが、それにしましても、現実に偽造ということが出ましたことは非常に遺憾で、何かもっといい工夫でもあればと、こういうふうに考えておる最中でございます。  それから、はがきの問題につきましても、昨年の公選法の改正以来、はがきの不正譲渡が行なわれないように、従来の制度と違いまして、はがきを出すには候補者の名前をきちんと書いた差し出し票というものを使わなければならぬことになっております。はがき二百枚で一枚の差し出し票を使う、そういうふうにして不正譲渡が行なわれることを従来以上に防止する措置を講じたわけですが、それでも今度のように不正譲渡があったという事実、これは非常に遺憾で、この点ももっと不正譲渡防止の方法がないものか、今いろいろ考えておる最中でございます。  なお、立会演説会の問題につきましては、現行選挙法で立会演説会の秩序の保持につきましては選挙管理委員会として責務を持っているわけでございまして、今度の立会演説会におきましても、都あるいは区の選挙管理委員会としてはできるだけの措置は講じておったようでございますが、しかし、何しろ選管の力は非力でございまして、事実は立会演説会が相当混乱をしたことも多かったようでございます。立会演説会の秩序を選管の力で保持するということについても、何かもっといい案はなかろうかと、こういうふうに現在いろいろ検討しておるところでございますが、いずれも今のところこれという確実な案もまだ見出されていない段階でございます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 これは法務大臣の答弁の中にあったのですが、にせ札よりにせ証紙のほうがまだ罪が軽いのだというような意味のことを本会議で答弁されたのですけれども、これは選管としてはどう考えていますか。私はにせ札の問題はこれはむろんけしからぬことだと思いますけれども、政治道徳から考えますれば、これはもっとひどい、それから意味は非常に深いと、こう考えるのです。

松村清之自治省選挙局長

○政府委員(松村清之君) 法律上の刑罰の軽重という点から考えますれば、法務大臣のおっしゃいましたように、にせ札のほうがずっと刑が重いのでございまして、にせ証紙の刑はそれよりも軽いことは事実でございます。しかし、選挙の公正を確保するという点からいきまして、にせ証紙に限らず、あるいはスタンプ偽造にしろ、打ち抜き偽造にしろ、これはいずれも民主政治の基盤である選挙の公正を確保する以上からは好ましくない悪質な行為であると、そういうふうに考えております。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 もう一つお聞きしたいのですが、肥後が立候補資格を失ったときに都の選管に返したはがきは五千枚だと聞いておりますが、五万五千枚のうち五千枚しか返していない。そのとき選管は一体これを了承したのかどうか、どういう措置をとったのか、このあたりが選管の態度として私は非常に重大だと思うのです。

松村清之自治省選挙局長

○政府委員(松村清之君) この件につきましては、私が選挙管理委員会から聞いているところによりますと、肥後享候補に交付したはがきはそっくり返ってきているそうでございます、ただ、肥後享候補以外にもその派から二名ばかり候補が立っておりますので、その候補者同士の間から操作をして選管のほうへ返っておるのじゃないかと推測されますが、交付した枚数だけの分は選管に戻っておるそうでございます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 これは、巷間伝えられておるのは、肥後は、だいぶ刷って、無署名でこれを出しちゃった。それで、自分は資格がない、公民権を失っておるということが明らかになって、あわてて二人立てて、そのはがきをもらって、そのはがきを今度は返した。こういうふうに世の中で言っていますからね。だから、肥後が返したということではないんじゃないか。非常に罪の上塗りみたいなことをやっているわけです。  きょうは、両大臣が途中で退席されまして、ここに委員会におられる時間が非常に少なかったわけです。ですから、そこのところに重点をおいて質問したいと思ったんですけれども、これが十分に尽くされませんでしたので、まあ、個々の事実なんかにわたってお聞きしたいこともだいぶ多い。しかも、これについて後日の返答をいただいてそうしてさらに深めなければならぬ問題がたくさんあるように思いますので、このことをこの次の委員会で適当な時間にやるようにお計らいをいただきたいと思います。  さっき要求しました資料、それから稲葉委員から要求のありました資料、それから並びに私の質問要項についての答弁ですね、こういうものをさっそく刷っていただいて、この次の委員会あたりで、また適切にこの質問を深めるために御努力いただきたい。このことをお願いして、私の質問を終わります。

鳥畠徳次郎自由民主党

○委員長(鳥畠徳次郎君) 他に御発言もないようでありますから、本日はこの程度にとどめます。  本日はこれにて散会いたします。    午後零時四十四分散会    —————・—————

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