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43回国会参議院1963/01/29

法務委員会 第2号

発言数
13
登壇者
7
会派数
2
開催日
1963/01/29

会議録

鳥畠徳次郎自由民主党

○委員長(鳥畠徳次郎君) ただいまから法務委員会を開会いたします。  この際、委員の異動について御報告を申し上げます。  去る一月十六日付、沢田一精君、一月二十二日付、亀田得治君、大河原一次君及び千葉信君がそれぞれ辞任をされまして、大矢正君、大和与一君及び吉田法晴君がそれぞれ選任をされました。なお、一月二十六日付、手島栄君辞任、斎藤昇君選任、以上であります。     —————————————

鳥畠徳次郎自由民主党

○委員長(鳥畠徳次郎君) 本日は、まず、理事の補欠互選についてお諮りをいたします。  去る一月二十二日、理事亀田得治君が委員を辞任されましたので、理事に欠員を生じておりますので、その補欠互選を行ないたいと存じます。互選の方法は、慣例によりまして、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

鳥畠徳次郎自由民主党

○委員長(鳥畠徳次郎君) 御異議ないものと認めます。それでは、私より、理事に稲葉誠一君を指名いたします。     —————————————

鳥畠徳次郎自由民主党

○委員長(鳥畠徳次郎君) 次に、検察及び裁判の運営等に関する調査を議題とし、第四十三回国会法務省関係提出予定法律案及び昭和三十八年度法務省及び裁判所関係予算について、順次当局から説明を聴取いたしたいと存じます。  まず、法務省大臣官房津田司法法制調査部長。

津田實法務大臣官房司法法制調査部長

○政府委員(津田實君) 今国会に提出を予定いたしております法務省関係の法律案について御説明申し上げます。  なお、この法律案の内容につきましては、すでに確定的に申し上げられる部門と、若干内容等につきまして確定的に申し上げかねるものとございますので、その点をあらかじめお含みおきを願いたいと存じます。  お手元に「第四十三回国会提出予定法案」という表題の横書きのものを差し上げておりますので、これによりまして御承知を願いたいと思います。  まず、今回予定いたしておりまする法案は合計十件でございまして、そのうち、予算関係法案が四件ということになっております。以下順を追いまして御説明を申し上げます。  まず第一は、法務省設置法等の一部を改正する法律案でございまして、その内容は四点になっております。  第一は、和歌山県海草郡下津町外三カ所に入国管理事務所の出張所を置くことでございます。和歌山県海草郡にあります下津港及び松山市にあります松山港、倉敷市にあります水鳥港及び鹿児島県大島郡沖永良部島にあります和泊港におきましては、出入国者の数が近年非常に増大して参りましたので、現在出張等によりまして出入国事務の取り扱いをいたしておるのでありますが、それではいろいろ不便な点、不都合な点が生じましたので、今回この四カ所に入国管理事務所の出張所を置くということにいたしたいわけでありますので、その四カ所の出張所を新たに新設するということが第一でございます。  第二は、法務省の職員の定員を増加することでございます。今国会におきましては、法務省における定員規模の適正化をはかりまするために、昭和三十八年度予算におきまして増員の経費を計上いたしまして御審議願うことになっておるわけでございますが、その内容におきまして、この法務省設置法において具体的にその増員数を定めておるわけでございます。で、その内容を申し上げますと、まず、麻薬検察関係の充実のため、それから道路交通事件の増加に対処するため等によりまして、検察庁におきまして検事三人、副検事十五人、検察事務官五十一人を増員することとなるわけでございます。また、法務局及び地方法務局におきまするところの登記事務の増加に対処いたしまするため、登記専門職でありまするところの法務事務官二百人を増員いたすことといたしております。それから少年院及び少年鑑別所におきまするところの事務の適正化並びに充実強化のために、少年院の法務教官二十人、少年鑑別所の法務技官十人を増員することといたしたいということでございます。それからさらに、入国管理関係におきまして、羽田におきまするところの入国管理事務の増加に伴うこれが充実及び先ほど申し上げました入国管理事務所の出張所の新設に伴うもの、それから一般出入国の審査に関する事務の充実のために、入国管理事務所の入国審査官、入国警備官を合計いたしまして五十人増員することとなるわけでございますが、一面、北鮮帰還業務が減少いたしておりますので、その面の警備官四十五人を減員することが相当であるというふうに考えられますので、それを減員いたし、差引入国管理事務所関係におきまして五人の入国審査官の増員をする、こういうことになるわけでございます。それからその他一名でございますが、これは熊本の地方公安調査局の守衛一名を置くということでありまして、これは公安調査庁関係でございます。法務総合研究所の守衛など五名で、以上合計いたしまして三百十人の増員の経費を予算に計上いたしておりますと同時に、この法務省設置法にその定員の増加をはかる規定を設けておるわけでございます。  それからその次は、市町村の廃置分合等に伴いまして、法務省設置法の別表の一部に所要の整理を行なうことでございます。これは、御承知のとおり、近く北九州市が発足いたしますので、北九州市に関する部分、つまり、小倉市とかその他を規定いたしておる部分を北九州市に改めるという改正のほか、法務局の関係におきましては、北海道におきまして若干の町村の名前の変更等がございますので、それについての全く形式的な整理をいたすわけでございます。  それから最後の法務省設置法の一部を改正する法律すなわち昭和三十七年法律第五十四号中、法務省設置法別表十の改正規定の施行期日を改めることという点でございますが、これは先通常国会におきまして川崎の入国者収容所を横浜に移転するということをおきめいただきまして、その趣旨の法務省設置法の改正を行なったわけでございます。ところが、川崎の入国者収容所を移転する横浜の新設工事ができておりませんので、これをさらに一年間延長いたしまして、昭和三十九年の三月三十日までの間に開設をするということにこの改正施行期日に関する定めを改めたい、こういう点がこの最後の点でございます。  その次は、やはり同じく予算関係法律案といたしまして、裁判所職員定員法の一部を改正する法律案が提案される予定でございます。これは、ごく近日提案されるわけでございます。ただいま申し上げました法務省設置法につきましても同様でございます。裁判所職員定員法におきましては、第一審におきますところの訴訟の適正迅速な処理をはかる等のため、下級裁判所の裁判官の員数及び裁判官以外の裁判所職員の員数を増加することをその内容といたしておるものでありまして、すなわち、判事、判事補、簡易裁判所判事各十人、裁判所調査官二人、裁判所書記官五十五人、家庭裁判所調査官六十五人、裁判所事務官四十人、その他の職員五十人、計二百十二人、裁判官を加えまして計二百四十二人の増員が予定されておるわけでございます。この判事十人の増員につきましては、第一審における訴訟処理の迅速適正化をはかるためのものであり、判事補十人につきましては、同じ目的と、さらに少年の交通事件の処理の円滑化をはかるためのものであり、簡易裁判所判事十人につきましては、成人の交通事件の処理の円滑化をはかるためのものでございます。それから裁判所調査官の増員は、高等裁判所における工業所有権関係の訴訟処理であり、それから裁判所書記官の増員は、第一審における訴訟の処理の迅速適正化並びに交通事件の処理の円滑化であり、家庭裁判所調査官の分は、少年の交通事件の処理の円滑化、裁判所事務官の分は、同じく交通事件の処理の円滑化、それからその他の職員につきましては、新旧庁舎の要員、かようになっております。  その次は、裁判官の報酬等に関する法律の一部を改正する法律案、検察官の俸給等に関する法律の一部を改正する法律案でございまして、これはすでに提出されておるものでございます。これは、一般の政府職員の給与改定に伴い、裁判官及び検察官の給与を改定しようとするものでございまして、先国会におきまして当委員会において御審議をいただいたものと同様の内容のものでございます。したがいまして、この点につきましては説明を省略させていただきます。  以上が、大体において内容が確定いたしておるものであります。以下につきましては、まだ内容に若干の未確定の要素も含まれておるわけでございます。  その次は、いずれも一応予算に関係のないものになっておるわけでございますが、まず、下級裁判所の設立及び管轄区域に関する法律の一部を改正する法律案でございます。これは、北九州市等の新設に伴いますもの、その他一般市町村の廃置分合等に伴いまして、この法律の別表に必要な改正を加えようとするものであります。目下市町村の廃置分合等は進行中でございますので、まだ内容は未確定でございますが、いずれ最近の日を定めまして、その日現在において整理をいたす考えで検討をいたしておるわけでございます。  その次は、訴訟費用等臨時措置法の一部を改正する法律案でございます。これは、執行吏の手数料の額の適正を期するために、その手数料の額について適正な改正を加えようとするものであります。その内容につきましては、いまだ未確定の部分がございますが、この手数料を若干の割合において増額するということには一応の方針が定められておるわけでございます。これにつきましても、近くその内容を決定して提案される見込みでございます。  その次は、商法中改正法律施行法の一部を改正する法律案でございます。先ほども申し上げましたように、北九州市が発足いたしまして、さらにその後同市は地方自治法二百五十二条の十九第一項の指定市に指定されることが予想されるわけでございます。大体その期日は本年の四月一日ということのようでございますが、そういたしますると、この商法中改正法律施行法すなわち昭和十三年法律第七十三号中に一部の改正を要するわけでございます。すなわち、現在、六大都市等におきましては、同一商号の登記は同一市町村内においてはできないというような商法の規定等の適用上、同一市町村とは何を見るかということについて、その区を同一市町村というふうに考えるという規定がこの中にあるわけでございますが、その規定にこの北九州市を載せる必要がある、そういう意味の非常に形式的か改正をこの商法中改正法律施行法の中に置く必要がありますので、その改正をいたしたいということがこの法律案の内容でございます。内容はすこぶる簡単なものでございます。  その次は、商業登記法でございます。御承知のように、商業登記に関する規定は、現在は、非訟事件手続法の中に主として第五章として設けられているわけでございますが、今回これを整備いたしまして、商業登記制度を合理化いたしますと同時に、この商業登記に関する規定を非訟事件手続法から分離いたしまして独立の立法とする、こうことを企画いたしまして、その立案をいたしているわけでございます。おもな内容といたしましては、当事者に関する規定、あるいは登記申請手続の関係規定、商号登記の規定、それから未成年者の登記、後見人の登記、支配人の登記、それからもろもろの会社の登記、そういった登記の更正、抹消、更改というような規定、こういう規定を現在の非訟事件手続法の関係の分を十分整備合理化するという内容の趣旨でございまして、これはかなりの条文になるわけでございます。現在一応案として予定されておりますのは百二十カ条余りになるわけでございますが、内容そのものは、きわめて手続的な形式的なものでございます。  その次は刑事関係でございまして、まず、刑事訴訟法等の一部を改正する法律案でございますが、この件名そのものはまだちょっと確定をいたしかねているわけであります。と申しますのは、刑事訴訟法において規定するかどうかというような問題もございますので、件名の点は少し未確定と申し上げるのがよろしいかと存じます。御承知のように、昨年十一月二十八日、最高裁判所の大法廷において違憲の判決が言い渡されております。内容は、主として第三者没取に関する問題でございますが、その第三者没取に関しましてその手続規定を整備する必要があるというふうに考えられます。したがいまして、その判決の趣旨を考えまして、第三者没取に関して所要の手続規定の整備を行なうという必要があるわけでございますが、これを刑事訴訟法等にあるいは刑法等においてするかどうかという問題は、いまだ種々の意見がございまして検討中でございますので、確定いたしかねておりますが、何らかの整備は必要であるというふうに考えているので、この法案を考えている次第でございます。  最後には、暴力行為等処罰に関する法律の一部を改正する法律案でございます。最近におきますところの暴力犯罪、特にいわゆる暴力団その他の暴力的不良団体の構成員等によります暴力行為の実情にかんがみまして、常習的暴力行為、それから銃砲または刀剣類を用いていたしますところの危険な傷害行為につきまして、特別の規定をこの法律に設ける等の処置をとりまして、これらの暴力犯罪の防止をはかろうという趣旨のものでございます。この内容につきましては、すでに法制審議会等においても論議されて、結論が出ておりますが、目下鋭意法律案を作成中でございます。  以上、今国会提出予定法案のあらましについて御説明を申し上げた次第でございます。     —————————————

鳥畠徳次郎自由民主党

○委員長(鳥畠徳次郎君) それでは、次に、法務省大臣官房の新谷経理部長から、昭和三十八年度法務省関係予算について説明を求めます。

新谷正夫法務大臣官房経理部長

○政府委員(新谷正夫君) 法務省の経理部長でございます。   〔委員長退席、理事後藤義隆君着席〕  昭和三十八年度法務省所管予算の予定内容について概要を御説明申し上げます。  昭和三十八年度の予定経費要求額は、四百二十二億二千六百二十四万円でありまして、これを前年度の当初予算額三百六十九億六千九百八万七千円に比較しますと、五十二億五千七百十五万三千円の増額となっております。なお、前年度の補正後予算額は三百七十七億七千七百五十六万五千円でございますので、これと比較しますと、四十四億四千八百六十七万五千円の増額となるわけでございます。  増額分の内訳を大別いたしますと、第一は、人件費の三十五億八千五百二十六万四千円であり、第二は、営繕施設費の六億四千六百三万五千円であり、第三は、その他一般事務費の十億二千五百八十五万四千円であります。  まず、第一の、人件費三十五億八千五百万円の増加でありますが、これは今回の公務員給与べースの改定に伴う所要経費及び昇給原資としての職員俸給等の増額が、その大部分であります。なお、そのほか、検事、副検事、法務事務官等三百五十五名の増員、もっとも、これにつきましては、別に北鮮帰還業務で四十五名の減員があるので、差引三百十名の純増になり、その増員及び超過勤務手当の月当たり時間数の改定による増額等が含まれております。  増員につきましては、法務省としましては最も重点を貫いたところでありますので、この際、増員三百五十五名の内訳について申し上げますと、  第一に、麻薬事犯検察取締体制を強化するため、検事三名、検察事務官六名の増員となっております。戦後激増しております麻薬禍に対する対策について、昨年閣議決定を見ました麻薬対策要綱に基づく麻薬犯罪取り締まり強化の一環として、東京、横浜、神戸各地方検察庁の麻薬検察体制の強化をはかりますための増員であります。  第二に、交通事件処理機能の充実をはかりますため、副検事十五名、検察事務官四十五名計六十名の増員となっております。これは、最近における交通違反事件及び業務上過失致死傷事件の激増に伴い、検察関係の事務量が著しく増加しておりますので、この現況に対処し、事件処理の充実合理化をはかり、検察体制を強化する必要上、前年度認められた副検事二十名、検察事務官四十名の増員に引き続いて行なう増員であります。  第三に、法務局において事務官二百名の増員となっております。これは、法務局の主要事務である登記台帳事件は経済規模の拡大につれて増加しておりますが、これに加えて土地改良、都市計画等の公共事業の規模の拡大に伴う特殊な登記事務も増加し、職員の超過勤務、事務の簡素化、機械等による能率化をもってしても、事務負担量は限界を越える現状にありますので、登記事務の迅速、適正化をはかりますため、前年度の百名の増員に引き続いて行なう増員であります。  第四に、非行青少年対策のため、前年度の四十名の増員に引き続いて三十名の増員となっております。その内容は、少年院の教化活動の充実のための教官二十名、少年鑑別所における鑑別業務の充実のための技官十名でありまして、青少年犯罪の防止及び犯人の改善補導を強力に推進するためのものであります。  第五に、羽田入国管理事務所の事務量増加に伴いまして入国審査官十二名、入国警備官七名、計十九名の増員であります。羽田空港における出入国者数は、最近飛躍的に上昇しているので、これに対処して適確、迅速な出入国管理業務を遂行するため、前年度の増員九名に引き続く増員であります。  第六に、入国管理事務所出張所の新設に伴う入国審査官四名、入国警備官二名の増員であります。出張所未設置の出入国指定港中、下津、松山、水島、和泊におきましては、出入国者数の激増に伴う審査業務の増加等によりまして入国管理事務所の出張所を新設することになったのでございますが、これに伴いまして各出張所に審査官各一名のほか、松山、水島各出張所には入国警備官各一名を配置するための増員であります。  第七に、正規審査業務の強化をはかりますため、入国審査官二十五名の増員となっております。これは、本邦に出入し、または在留する外国人の増加に伴って在留資格等審査の業務量が増加し、職員の負担量も過重となっておりますので、増員により執務体制を強化するためのものであります。  第八に、アジア極東犯罪防止研修所庁舎の管理要員五名の増員があります。これは日本政府の責任におきまして庁舎の維持管理の充実をはかりますための労務職員、内容といたしましては、守衛一名、雑役夫二名、炊事夫二名であります。  第九に、熊本地方公安調査局庁舎の管理要員一名の増員があります。これは、昨年末庁舎が完成したことに伴いまして必要とされる労務職員、守衛であります。  次に、一般事務費十億二千五百万円の増加の内容について、御説明申し上げます。  まず、全般的に申し述べますと、法務行政の運営の充実をはかりますための経費のほか、職員の待遇是正、矯正被収容者処遇の改善、事務能率器具等の整備等に必要な経費の増額がなされております。  そのうち、おもなる事項について申し上げます。  第一は、法務行政事務の充実をはかるため増額された一般の経費について申し上げますと、第一点は、法務本省関係については、不動産購入費九千七百三十五万一千円、各所修繕費一億五千六万二千円、これは単価の是正に伴うものでございますが、これらが増額となっております。第二点は、国連犯罪防止アジア地域研修協力関係につきましては、研修の充実をはかりますため、前述の労務職員五名の増員のほか、教材用備品等二百二十六万円の増額となっております。第三点は、検察庁関係については、検察費すなわち検察庁において処理する一般刑事事件その他各種犯罪事件の直接検察活動に要する経費につきましては、検察旅費が二百三十二万七千円、庁費が五千八百九十四万円計六千百二十六万七千円の増額となっております。第四点は、法務局関係については、登記諸費すなわち、法務局、地方法務局において登記、台帳、供託、戸籍等の事務を処理するために要する経費につきましては、登記登録旅費が九百九十三万円、庁費が七千二百八十万八千円、供託金利子が六千万円、計一億四千二百七十三万八千円の増額となっております。これには土地改良等特殊事件処理経費も含まれております。なお、土地家屋検査の充実をはかりますため、測量技術講習経費千十七万四千円、土地家屋台帳付属地図の補修整備経費が千八百四十九万三千円の増額となっております。第五点は、訟務関係については、訟務費すなわち訟務局、法務局、地方法務局において、国を当事者とする民事事件、一般行政事件等の訴訟事務を処理するために要する経費につきましては、弁護士等依頼謝金百六十九万五千円、庁費百四十五万五千円、保証金五百万円等、計八百九十四万円の増額となっておりますが、印紙類購入費の実績減がございますので、差引七百五十二万八千円の増額となっております。第六点は、人権擁護関係については、人権擁護委員実費弁償金が千三百六十一万二千円の増額となっております。これは年間一人当たり千五百円を倍額の三千円に是正しようとするものでありまして、なお、人権相談事件調査等の旅費二百六十万円が増額されております。第七点は、入国管理関係については、出入国審査業務の充実のため前述の羽田事務所及び港掛帳所の審査官等五十名の増員と相待ちまして出入国在留資格等審査経費等千三百七十七万八千円が増額となっております。  第二は、刑務所作業費の九千四百九十三万三千円の増額であります。これは刑務所被収容者に対し作業を行なわせるに必要な経費でありますが、原材料費が相当額増額されたほか、作業形態左紙細工等の低格作業から木工・印刷・金属・加工等の有用作業に転換するため機械器具を更新し、自動車等を購入する等、備品を充実するための経費の増額であります。  第三は、職員の待遇是正ないし矯正関係被収容者の処遇の改善に伴う増額でありますが、そのおもな経費について申し上げますと、第一点は、法務局関係につきましては、四人庁以下の出張所千五百四十九庁につきまして渡し切り費の単価を一万三千円から一万八千円に是正されたことに伴いまして七百三十九万四千円が増額となっております。第二点は、矯正関係被収容者につきましては、刑務所作業賞与金の支給計算基準の四〇%引き上げに伴いまして六千二百七十四万二千円、少年院・婦人補導院の職業補導賞与金の支給計算基準の二〇%引き上げに伴いまして五十二万円の増額となっております。次に、被収容者に支給しまする被服、衛生薬品、炊事用燃料、理髪手数料等の収容経費が九千七十九万円増額されましたが、矯正施設収容一日平均人員を刑務所六万八千人、少年院九千二百人、少年鑑別所二千三百人、婦人補導院二百四十人と推定いたしまして前年度に比較しますと七千八百四十人減少の見込みでありますので、これに伴う減額分を差し引きますと、七千五百四十五万九千円の増額となっておるのでございます。次に、被収容者食糧費でありますが、昨年度に是正されました菜代単価をさらに最近の物価の趨勢にかんがみ是正することといたしまして、被収容者一人一日当たり一円四十銭ないし一円七十銭増額するに要する経費並びに米価改定等に必要な経費として合計一億三千三百三十四万八千円の増額となりました。もっとも、前述いたしました収容人員減少に伴いまして食糧費費は一億七千七百七十二万円の減額となりましたので、差引いたしますと四千四百三十七万二千円の減額となっております。また、都道府県警察実費弁償金の単価が九十五円から百十円と是正正されたことに伴いまして三千十八万三千円の増額となっております。第三点は、保護関係としましては、更生保護会の充実をはかり収容者の完全な更生を期しますために、更生保護会補助金の事務費につきまして現行一人一日当たり十五円を二十円二十五銭に改定いたしますとともに、更生保護会葬託費につきまして食事付宿泊費の現行一人一日当たり百二十三円七十八銭を百四十五円に、宿泊費の現行一人一日当たり三十七円七十八銭を四十五円に、また、事務費の脚行六十円を八十一円にそれぞれ単価の是正を行なっております。これに伴う増加分としまして更生保護会補則金二百七十九万九千円、更生保護今参事費二千百三十六万九千円が増額となっております。また、保護司実費弁償金につきましては、補導費の現行単価一件当たり二百六十円を三百二十円に是正することによりまして五千九百七十五万九千円、補導援護費につきまして保護司通信費三百二万九千円が増額となっております。  第四は、事務能率器具等の整備に必要な経費の増額でありますが、そのおもなものは、法務局におきまして登記台帳、戸籍事務処理の機械化能率化をはかりますための経費が二千百五十万七千円、矯正関係におきまする収容施設備品の整備に要する経費及び収容事務の能率化をはかりますための経費千六百四十万三千円の増額となっております。  以上が一般事務費の増額となったおもなるものでありますが、このほか、本年四月に実施を予定されております地方選挙の公正を期しますために、検察経費としまして新規に五千七百七十二万五千円が増額されております。  最後に、営繕施設費六億四千六百三万五千円の増額であります。これは、法務省所管として計上されました施設費のみの増額でありまして、建設省所管として計上されました法務省関係官庁営繕費が三億六千三百十三万九千円減額となっておりますので、法務省関係の施設費としましては、差引いたしまして二億八千二百八十九万六千円の増額となります。なお、前述いたしました各所修繕費、不動産購入費等を含めまして法務省関係の営繕費総計として差引計算しますと、全体としては五億三千二百九十七万四千円の増額となります。  なお、このほか、静岡刑務所の移転に伴う施設取得にかかる総額七億四千二百万円の国庫債務負担行為の承認を求めております。  以上、来年度予算の増額の内容について概略を申し上げた次第でございます。  次いで、法務省におきましては、昭和三十八年度予算におきまして、暴力犯罪対策等法秩序の確立、麻薬事犯対策、非行青少年対策、交通事件処理体制の整備強化及び登記事務処理の迅速適正化ということを主要事項としまして取りまとめましたので、これにつきまして簡単にその内容を申し上げたいと思います。  第一の、暴力犯罪対策等法秩序の確立につきましては、八億五千百三十一万円を計上いたしました。前年度に比較いたしますと、八千五百五十四万六千円の増額となっております。その増額分について申し上げますと、まず、検察庁関係につきましては、五千三百五十六万四千円を計上しておりますが、暴力事犯の状況を常時把握しその処理を適正にするための対策協議会開催経費百三十九万四千円、調査活動員九百五十万円の増額分が含まれております。これにより暴力事犯に対処して、社会不安の根絶を期したい考えでございます。次に、公安調査庁関係につきましては、七億九百十六万六千円を計上しておりますが、調査用器具等の整備。補充のための庁費六百十三万五千円及び調査旅費活動費三千七百万円の増額分が含まれております。これによりまして破壊活動、調査機能の充実を崩したい考えでございます。次に、入国管理局関係につきましては、五千八百七十四万五千円を計上しておりますが、不法入国者等を調査するための活動費として三百万円の増額分が含まれております。これにより不法出入国者の取り締まりの態勢の確立をはかりたいと考えております。  第二に、麻薬事犯対策につきましては、前述いたしました検事等九名の増員を含めまして二千九百八十三万五千円を計上し、前年度に比較いたしまして、二千八百五十一万七千円の増額となっておりますが、なおこのほかに営繕費千九百九十四万八千円を計上しております。その増額分について申し上げますと、まず、検察庁関係につきましては、麻薬犯罪捜査のための資料作成費、会議開催経費百七万円、情報収集のための調査活動費八百五十万円の増額があります。次に、地方入国管理官署関係につきましては、密出入国者につきまして麻薬犯罪情報調査のための活動費二百万円が計上されております。次に、法務総合研究所関係につきましては、麻薬犯罪の原因、矯正施設における処遇方法の研究等を新たに行なうための研究経費二百二十七万四千円が計上されております。次に、矯正関係につきましては、刑務所、拘置所に収容されました麻薬中毒者の診断、治療器具等の整備経費九百二十二万八千円の増額があります。次に、更生保護関係につきましては、麻薬中毒者の保護観察に資するための会議開催経費五十万円が新たに増額となっております。次に、麻薬対策としての営繕施設費関係でございますが、麻薬中毒者を収容する場合の施設を整備しますため城野医療刑務所外九十五施設に百八十房の保護房を整備する経費といたしまして、前述いたしました千九百九十四万八千円が計上されております。これらによりまして麻薬中毒者の収容を容易ならしめ、処遇の適正を期する所存であります。  第三に、非行青少年対策でありますが、前述いたしました少年院教官、鑑別所技官三十名の増員を含めまして十四億六千二百八十五万七千円を計上し、前年度に比し一億四千三百九十万円の増額となっております。その増額分について申し上げますと、まず、検察庁関係につきましては、青少年の非行歴を個別に把握することにより、事務の処理を適正化し、刑事政策的実効を上げるため青少年準少年調査票を整備しますとともに東京外主要地検十八庁に青少年被疑者の資質調査器具を整備する等のための庁費二百四十三万三千円の増額があります。なお、検察費につきましても、関係分といたしまして千二百十一万二千円の増額となっております。次に、少年院関係につきましては、収容人員一日平均八百人の減員に伴いまして収容経費は減額されておりますが、少年院教官二十名の増員のほかに、指導謝金、職業補導賞与金、教育用備品、医療薬品経費、職業補導経費、燃料費、菜代等の増加によりまして前年度に比較しまして三千七百五十五万四千円の増額とたっており、なおも施設費関係につきましても三千百九十八万五千円の増額となっております。次に、少年鑑別所関係につきましては、鑑別技官十名の増員の外に、性病検査手数料、菜代、鑑別器具等施設備品経費の増加によりまして、二千二百五十二万九千円の増額となっております。次に、保護関係につきましては、青少年対象者に対する保護措置を迅速適切に行ないますため、八王子外七カ所に保護観察官を駐在させるための備品等経費として六十九万一千円が新たに計上されておりますほか、前述の更生保護委託費及び保護司実費弁償金等についてそれぞれ単価の是正等による経費の増額があります。次に、法務総合研究所関係につきましては、青少年非行の未然防止の具体的対策樹立のための各種研究を推進し、また、研究所機構を整備するため、定員の振りかえ、これは刑務所から七人、地検から四人を振りかえるわけでございますが、これを行なうために要する経費として四百二十万九千円の増額となっております。  第四に、交通事件処理体制の整備強化につきましては、副検事等六十名の増員分を含めまして一億八千六百五十八万二千円を計上し、前年度に比較いたしまして一億千六百二十四万九千円の増額となっております。その増額分のおもなものは、罰金、過料等の徴収事務能率化機動力の強化のための備品等百四十一万四千円、検察費八千六百六十九万九千円でありまして、別に東京交通裁判所増設経費、これは検察庁関係分でございますが、千三百九十八万三千円が計上されております。  第五に、登記事務処理の適正迅速化につきましては、三億五千二百七万七千円を計上し、前年度に比較いたしまして七千七百二十五万四千円の増額となっております。これは、登記事務職員二百名の増員分のほか、能率器具を整備するための経費二千八百六万七千円がその内容となっております。  以上で法務省所管歳出予算について御説明申し上げました。  終わりに、当省主管歳入予算について、一言御説明申し上げます。  昭和三十八年度法務省主管歳入予算額は、百二十億二千四百七十六万三千円でございまして、前年度予算額七十九億二千二百五十九万九千円に比較いたしますと、四十一億二百十六万四千円の増額となっております。これは、過去の実績等を基礎といたしまして算出されたものでありまして、その増額のおもなものは、罰金及び没収金と刑務所作業収入であります。  以上をもちまして法務省所管昭和三十八年度予算についての説明を終わります。どうぞよろしくお願い申し上げます。

後藤義隆自由民主党

○理事(後藤義隆君) 次に、最高裁判所事務総局田宮経理局総務課長から、昭和三十八年度裁判所関係予算について説明をお願いいたします。

田宮重男最高裁判所事務総局経理局総務課長

○最高裁判所長官代理者(田宮重男君) 本日は、経理局長が御説明申し上げるはずでございましたが、一月二十六日付をもちまして経理局長が交代いたしまして、まだ長官代理者としての手続が済んでおりませんので、本日は、私がかわりまして御説明申し上げます。  昭和三十八年度裁判所所管予定経費要求額の総額は二百十一億九千六百三十七万二千円でありまして、これを前年度予算額百九十億八千三百四十七万五千円に比較いたしますと、差引二十一億一千二百八十九万七千円の増加になっております。  この増加額の内訳を大別して申し上げますと、人件費におきまして十五億四千五十八万五千円、営繕に必要な経費におきまして二億九千五百七十九万八千円、裁判に直接必要な経費におきまして一億五千百八十一万七千円、その他、一般司法行政事務を行なうために必要な旅費、庁費等において一億二千四百六十九万七千円であります。  次に、昭和三十八年度予定経費要求額のうちおもな事項について御説明申し上げます。  まず第一に、裁判の適正迅速な処理に必要な経費でございますが、近時、事件の増加と複雑化の著しい東京。大阪その他の大都市の裁判の適正と迅速化をはかるための裁判官等の増員と、裁判事務処理の能率向上のための機械化に要する経費といたしまして、裁判官十五人すなわち判事十人、判事補五人を増員するために必要な人件費二千百六十四万三千円、裁判所書記官二十五人を増員するに必要な人件費六百三十五万六千円、検証用自動車十台の購入費八百二十万円、事務能率器具の購入費六千七百六十六万五千円、合計一億三百八十六万四千円が計上されております。  第二に、補助機構の充実に必要な経費でございますが、裁判所書記官、家庭裁判所調査官の事務量の増加に伴いまして、現在裁判所書記官、家庭裁判所調査官の事務を恒常的に取り扱っております裁判所書記官補、家庭裁判所調査官補等の定員を裁判所書記官、家庭裁判所調査官の定員へそれぞれ組みかえ裁判官の補助機構を合理的に再編するために必要な経費といたしまして、裁判所書記官補、裁判所事務官の定員を裁判所書記官の定員へ組みかえ一千六十六人分五千五百六十七万八千円、家庭裁判所調査官補の定員を家庭裁判所調査官の定員へ組みかえ三十四人分百七十七万八千円が計上されております。  第三に、交通事件処理の円滑化に必要な経費でございますが、激増する交通事件を迅速に処理するため、特に、交通事件の頻発を予想せられる東京外十都市の簡易裁判所及び家庭裁判所におきまして交通切符制による即日処理を実施するために必要な経費といたしまして、簡易裁判所の交通事件処理につきまして、簡易裁判所判事十人、裁判所書記官十五人、裁判所事務官二十人の増員に要する人件費二千九十六万七千円、家庭裁判所の少年の交通事件処理につきまして、判事補五人、裁判所書記官十五人、家庭裁判所調査官六十五人、裁判所事務官二十人の増員に要する人件費三千二百五十九万二千円が計上されております。なお、このほか、東京に交通裁判所一カ所増設するに必要な経費が後に述べます営繕に必要な経費の中に計上されております。  第四は、裁判費でございますが、これは裁判に直接必要な経費でありまして、国選弁護人の報酬、証人、鑑定人、調停委員等の旅費、日当、その他裁判に直接必要な旅費、庁費等といたしまして十七億八千三百八十八万三千円が計上されております。  第五は、国選弁護人の報酬の増額でございますが、国選弁護人の報酬の現行基準額、例を地裁にとりますと、一件五千七百円となっておりますが、これを約一割増額するに必要な経費といたしまして、千六百三十五万七千円が計上されております。  第六は、営繕に必要な経費でございますが、裁判所庁舎の継続工事二十一庁、新規工事二十六庁の新営工事費といたしまして十七億八千二百九十九万二千円、その他法廷の増築、裁判所庁舎の補修等の施設整備費といたしまして二億五千八百万円、営繕事務費といたしまして四千六十三万六千円、合計二十億八千百六十二万八千円が計上されております。右のほか、営繕に必要な経費といたしまして、庁舎新営に伴う敷地買収のための不動産購入費、これは換地清算金を含んでおりますが、三千八十六万六千円が計上されております。  以上が昭和三十八年度裁判所所管予定経費要求額の大要でございます。よろしく御審議のほどをお願い申し上げます。

後藤義隆自由民主党

○理事(後藤義隆君) 以上で説明を終わりました。本件に関する質疑は、後日に譲ることにいたします。

稲葉誠一日本社会党

○稲葉誠一君 ちょっと資料の要求を……。  今度提出される法案の中に暴力行為等処罰に関する法律の一部を改正する法律案があるわけですが、これに関連をいたしまして、これは法制審議会でたびたび論議されまして提案されたように承っておりますので、審議の必要上、法制審議会の議事録と、これに提出されました資料をぜひそろえていただきたいということが一つ。  それからこの提案説明にも簡単にありますように、「特にいわゆる暴力団その他の暴力的不良団体」云々と、こうありますので、日本におきまする暴力団の実態等を調査した資料があると思いますので、その資料をぜひ提出してもらいたい。  一応これだけきょう要求しておきます。

野本品吉自由民主党法務政務次官

○政府委員(野本品吉君) ただいま御要求の資料につきましては、できる限りの範囲におきまして御希望に沿うようにいたします。

後藤義隆自由民主党

○理事(後藤義隆君) 本日はこれにて散会いたします。    午前十一時二十三分散会

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