文教委員会 第22号
- 発言数
- 107 件
- 登壇者
- 10 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1963/06/06
会議録
○委員長(北畠教真君) ただいまより文教委員会を開会いたします。 本日の委員長及び理事打合会について御報告いたします。委員会の運営について協議願った結果、本日の委員は、まず、学校教育法の一部を改正する法律案、公立の小学校及び中学の特殊学級における教育の振興に関する法律案を一括して議題とし、前回に引き続き質疑を行なった後、次いで、女子教育職員の出産に際しての補助教育職員の確保に関する法律の一部を改正する法律案の質疑を行なうことに決しました。以上、御報告いたします。 —————————————
○委員長(北畠教真君) 次に、理事の補欠互選についてお諮りいたします。 委員の異動に伴い、理事に欠員を生じましたので、この際、その補欠互選を行ないたいと存じますが、その方法は、成規の手続を省略して、便宜その指名を委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(北畠教真君) 御異議ないと認めます。それでは私より二木謙吾君を理事に指名いたします。
○委員長(北畠教真君) それでは、女子教育職員の出産に際しての補助教育職員の確保に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。 本法案につきましては、すでに提案理由の説明を聴取しておりますので、これより質疑に入ります。質疑の通告がございます。これを許します。久保君。
○久保勘一君 女子教職員の中で何%くらいが産休に該当する者があるのか。小、中、特殊学校、高校別にわかっておりましたらお示し願いたい。
○豊瀬禎一君 小中高別に私どももまた文部省のほうでも出産のパーセンテージについての資料がございませんが、全体で女子教職員の一%程度と推計しております。
○久保勘一君 ただいまの点について、文部省でわかっておりましたら、小、中、高校、特殊学校別にパーセントをお示し願いたい。
○説明員(岩間英太郎君) 私どものほうでも、小中高別に、ただいま資料を持ち合わせておりませんが、毎年五月一日現在で調査をいたした数字によりますと、大体、女子職員の一・四%程度と考えておりますので、これを年間に直しますと、大体一人が三カ月休むといたしますと、全体で五%から六%近くというふうな推計をいたしております。
○久保勘一君 小中と高校別にわからないというのは、およそどうかと思うのですが、文部省では、やはり義務教育費半額負担で、実際に負担しておられるわけですから、その定数の中には県々で操作いたしておりますからわからないとしても、少なくとも産休が小中合わせて何%くらいのことはわかっていなければならぬと思うのですが、どんなふうにお考えですか。
○説明員(岩間英太郎君) 小中学校のほうは、ただいま先生が御指摘のとおり、負担金の関係がございますので、女子職員の変遷等もございますから、大体前年度の五月一日の現在で押えまして、それを基礎にして、ただいま申し上げましたような数字を予算に載せておくということにいたしております。ただ、その後に変わりました分につきましては、御承知のように、負担金は精算負担という建前になっておりますので、年間の狂いました分につきましては、事後におきまして精算するというような形をとっております。
○久保勘一君 次に提案者にお尋ねいたしますが、大体一・四%程度の人が該当しておる。こういうお話でございまするが、そのうち実際に産休で手当をいたしておるパーセントがどのくらいであるか。具体的に申し上げますならば該当者が全部充足されておるかどうか、その点について御調査がありましたらお示しを願いたい。
○豊瀬禎一君 今御指摘の点が、私どもが、従前産休法がありましたにもかかわらず、産前産後それぞれ六週間、さらに通算十二週間という補助教員の配置の義務化を行なったのは、従前の法律によっては実際に補助教員が配当されないという現状に立って改正をし、自社共同提案として国会を通過したわけです。その後、大体一年有半を経過いたしておりますが、初年度の三十六年度におきましては、中途から発足いたしましたために確実に押えておりませんが、三十七年度の分につきましても、前回、委員会で御承知のように、文部省に対しまして、本法実施後、丸一年の具体的な各県の補助教員に対する予定定員と、実施状況に対する資料を求めましたけれども、まだ現段階までには文部省からのその資料が出ておりませんが、私どもの個々に推計いたしておりまする資料によりますると、たとえば石川県のごときは平均して産前一週間程度の日数しか実施いたしておりません。しかも産後は、それを通算して、前の五週間程度があとの六週間にプラスにならずして、後も六週間そこそこになりますと、校長がまくら元にやってきて、補助教員の先生ではあなたの学級はなかなか困っておるので早く出てきてもらいたい。こういうことが行なわれておりますし、長崎県におきましては、条例において、今度行って初めて知ったのですが、前後の通算を禁じておるようでございます。こういう状況の中で、各県には産休補助教員に対する必要な予算は大体において措置されておると思いますが、実施の実体になりますと、補助教員が見つからないという現状と相待って、私どもの推計では年間五千六百から六千程度の出産者に対してせいぜい二千程度の補助教員しか配置されていないのではなかろうか、このような推計をいたしております。
○久保勘一君 ただいまの点につきまして文部省に資料がありましたら御説明を願いたい。
○説明員(岩間英太郎君) ただいま豊瀬先生からも話がございましたが、三十七年度の年間の分につきましては、早急に調査をするということで、近く課長会議がございますので、その際に調査をするように調査表を作りまして、発送するに至っております。できましたら、できるだけ早く皆様に提出するようにいたしたいと考えております。なお、三十八年度の予算につきまして、各県の状況を見てみますと、三十七年の五月一日、昨年の五月一日の状態が大体二千名程度というふうなことになっておりますけれども、三十八年度の予算につきましては、これが三十七件でございますが、すでに二千名に達して、二千五百名程度の予算を組んでおります。そういう意味から申しますと、法律が改正されまして、かなり改善が行なわれつつあるのじゃないかということを推定いたしております。
○久保勘一君 ただいま提案者並びに文部省側からの御説明によりますと、大体は三分の一程度の充足状態である、こういうお話のようでございますが、充足されないおもな理由というのは、委員会が理解がないとか、あるいは御本人方の申し出がないとか、いろいろな事情があると思うのですが、どういう点が大きな支障になって、そういうふうに実施が必要であることは、これはもう言うまでもなくわかっておるのに、どうしてそういう低い充足率であるのか、その点について提案者としてどういうふうに御理解なさっておられるか、お聞きしたいと思います。
○豊瀬禎一君 国会からの国政調査の際、あるいは別個に各県の教育委員会に参りましていろいろその点について調査いたしたことがあるのですが、委員会当局が国政調査の際にもまたその他個人的に調査した際にも言っておりますのは、ほとんで同一の理由ですが、補助教員の給与は大体初任給ないしは初任給より若干上回った程度の給与が組んであるわけです。したがって給与が安いということのために人が得られないというのが一つの理由でございます。それから同時に、短期間腰かけ的に採用されるということのために、あとの身分保障といいますか、これに対する不安もありまして、実際のところ、各県教育委員会もかなり本法が施行されましてから善意をもって補助教員の確保に努力しておるようでございますが、今申し上げました二つの理由が主たる理由となって、補助教員そのものの確保に困難をきたしているように私どもとしては判断しています。
○久保勘一君 充足率が非常に低いということの理由に、採用が非常に困難である、それは給与が低いから、あるいは勤務の期間が短かい、こういう御指摘がございましたが、大体そういうことであろうと私どもも理解いたしますが、文部省としてただいま御指摘がありましたような、すなわち補助教員の給与が低い、それから勤務の期限が二カ月とか三カ月に限られる、そういう点で充足されずにおる、こういう点は文部省もわかっておると思うのですが、一体どういう指導を各県になすっておるのか、あるいは特殊な県で、年度当初、産休に充てるために定員として数十名を確保しておる、あるいは給与をすでに支給しておる、そういう事例でもあれば、そういうものも含めまして、指導の実際あるいは考え方を承りたいと思います。
○説明員(岩間英太郎君) 先ほど私どものほうで二千五百名と申し上げましたが、御承知のように、産前産後の期間と申しますのは三カ月でございまして、もし一人の先生を年間そのまま雇っておるといたしますと、その方は四人分として使えるわけでございます。そういう意味から申しまして、実際に産前産後の休暇をとる際に、支障のない程度の人員が確保されておるのじゃないかというふうに一応考えているわけでございます。その点は説明が足りませんので、補足して説明さしていただきました。 それから、ただいま待遇の面につきまして御指摘がございましたが、私どものほうで調べております結果によりましても、初任給で採用するというふうな事例が割合多いということは、これは各県の調査でもそういうふうになっております。それから臨時的任用の者につきましては、これは身分の保障がないというふうなことも指摘されていることは事実でございます。そういう意味から申しまして、私どものほうではできるだけ年間同じ人が、産前産後の休暇があった場合には、同じ人がそのかわりをやってもらうようにというふうな指導もいたしております。しかしながら、一つ困難な点がございますのは、女子の職員でございますので、勤務地等の関係もございまして、家庭を持っておりますので、そう動けないというふうな場合もございます。そこでやむを得ず臨時的任用という場合もあると思いますが、実態に即しつつ、そういう職員につきましては、できるだけ年間を通して本採用になるというふうな形のほうが望ましいということで、そういうふうに指導いたしております。なお、給与の低い点につきましては、さらに十分調査をいたしまして、そういう点の是正につきまして、検討をしたいと考えております。
○久保勘一君 次に、提案者にお尋ねいたしますが、御了承のとおり小中学校の産休補助教員はこれは半額負担で国が見ておる。高等学校の分につましては交付税で当然見ておるわけでございましょうが、地方財政計画の積算の基礎にどういうふうな具体的に措置をされておるのか、わかっておりましたらお示し願いたいと思います。
○豊瀬禎一君 地方財政計画における高校教員の実数を、大体三十六年で十万七千九百六十九人と推計しているようですが、三十八年度におきましては十一万六千四百五十九人、その内訳として産休並びに休職者の分を大体七百二十三人と見ております。
○久保勘一君 その場合の単価と申しますか、給与の単価は大体どういう計算で積算されておるのか、わかっておりましたら。
○豊瀬禎一君 高等学校の平均給与の三万何ぼでしたか、それで見ておると思います。
○久保勘一君 次に、今度の提案は女子の実習助手をお取り上げになるこういう御趣旨でございますので、実習助手について具体的にお尋ねをいたしますが、御説明によりますと、該当者が千七百五十名あるということでありますが、この該当者というのは実習助手職員のことであるのか、実際にお産をするであろうと考えられるという意味の該当者であるのか。
○豊瀬禎一君 千七百数十名というのは全国の実習助手の総数でございまして、それに大体一%ないし一・四%をかけますと、出産率は大体十八名から十九名程度と推計しております。
○久保勘一君 次に、女子実習助手で現在産休を実施いたしておりまする県あるいは学校がありましたらお示し願いたい。
○豊瀬禎一君 私どもは現行法のもとでは女子実習助手に対する産休法の適用は行なわれていないと思っております。
○久保勘一君 文部省側にもしそういうことがわかっておりましたら御説明願いたいと思います。
○説明員(岩間英太郎君) 産休の問題は、これは一つは受ける側の問題でございます。これは労働基準法で産前産後の休暇をとる権利というものは当然認められておるわけでございまして、今まで話は別に聞いておりませんけれども、労働基準法によって産前産後の休暇をとるということはあり得ることでございます。またそうなくてはならないことでございます。おそらくとっておるのじゃないかというふうに考えておりますが、ただ、それに対する補充の問題は、これはただいま御審議をいただいて、おります法律案の問題でございますけれども、それに対する代替の実習助手をつけておるかどうかという点につきましては、これはそういうふうなことはやっていないのじやないかというふうに考えております。
○久保勘一君 ただいまの御説明では、労働基準法で産休の権利を確保されておるから当然とっているだろう、しかし実際にそれらの手当は行なっていない、こういうお話ですが、実際にどうでしょう。とっているんですか、いないんですか。その辺は大事な問題だから、わかっておればはっきりひとつお示し願いたい。
○説明員(岩間英太郎君) 別段このために調査をいたしたことは今までございません。しかし労働基準法は、当然これは教育委員会も十分承知していることでございますので、産前産後の休暇をとっておらぬというふうなことは、これはないというふうに考えております。
○豊瀬禎一君 先ほどもちょっと申し上げたんですが、岩間課長が答弁しました二千名程度補助教員が採用されておるから全員に該当しておる——これは人数としてそういう計算になるという意味でございまして、先ほど具体的な例を申しましたように、前の場合には六週間をとっておる県のほうが少なくって、補助教員が見つからないために、やむなく出産の前日あるいは出産してから、あわてて校長がむりやりに探してくると、こういう事態で、採用された者が二千名程度ということでございまして、そのために産休法を改正いたしました現行法の趣旨が生かされていないというのが現状です。さらに、以前にありました産休法を改正して産前産後補助教員を配当するということを義務づけしました理由は、労働基準法ではそういう定めがありますけれども、本人が産休を請求しても、たとえば理科の場合に準備をするためには担当教諭だけではどうしても間に合わない。助手が要るわけです。その助手が要るから助手が置いてあるのであって、その人がお産をすると授業に差しつかえる。そのために校長さんないし当該の担当教官は、まあ別に病気でなかったらもうしばらくがまんしてくれないか、こういう事態が起こっておって、お産をすれば当然休むにきまっていますけれども、岩間課長が言ったのは、お産をしたときに休むという意味でありまして、労働基準法の精神が円滑に職場において実習助手に適用されておるかといいますと、これは現行法を制定する際に与野党ともに認めあってきたことは、労働基準法の現行法では不十分であると、このことを実習助手もそのまま現出しておりまして、提案趣旨にも書いておりますとおりに、事前に休まなかったために、異常出産等の例も該当者が二百人未満の数ですから、私どもの手元にはそう多くの資料はございませんけれども、前回もこの法案を作ります際に実習助手をぜひという主張をいたしましたけれども、できなかったわけですが、今回、法律改正後あまり月日をたたずして、新たに実習助手を追加しようとする意図を持ちましたのは、全国各地の実習助手から、今申し上げました当該教官、特に校長等から産前の休暇がとれない、そのために異常分娩等の事態が起こっておる、したがって、自分たちにもぜひ適用してもらいたい、こういう要望があったためで、現在では労働基準法の趣旨、精神が円滑に実習助手の場合にも適用をされていない、こういう判断に立っておるわけです。
○久保勘一君 ただいまの御説明の中にもございましたのですが、実習助手がこの法が制定されました際になぜ落ちておるのか、その辺の事情について私ども承知いたしておりませんので、もしおわかりでありましたら御説明願いたいと思います。
○豊瀬禎一君 私どもとしては、法律に定められております学校の教職員は、用務員に至るまで、当然、学校教育の一部を分担しておるものである、したがって、その人々が出産によって長期休職するという事態は、大小は別として、生徒、児童に対する教育にマイナスの現象を与えていると、こういう観点から、学校に配置されておる女子教職員については全員産休法の適用をはかることが教育の正常なる運営という、教職員にのみ産休法の制定されておる趣旨を百パーセントに実現するものであるという観点に立って法案の改正を試みたわけでございます。しかしながら、法案制定の過程におきまして、文部省あるいは与党の皆さんと、いろいろ、提案前でございましたので、プライベートに意見の交換をはかったのですが、事務職員は生徒、児童に面接的な教育作用を及ぼしていないという意見があってみたり、あるいは用務員にまで及ぶとなると、一般の官庁においても同様の事態が考えられるではないか、こういった意見が出まして、私どもとしては、現段階においては教壇に直接立っておる教諭が、現行法のままでは異常出産やあるいは産前の休暇をとることに対して非常に窮屈といいますか、休みにくい状況にあることをまず第一段階として解決するのが急務であろう、こういうふうに考えまして、法律を通過させるという点にかなりのウェートをおきまして、当然、教授作業の補助機関であるところの実習助手、事務職員等も入れるべきであったと考えたのですけれども、今申し上げました事情で、やむを得ず第一段階の措置として、産前産後の補助教員を義務づけするという点に重点をおいて現行法の改正をはかったわけです。したがって、その際にも、現段階ではこれでがまんしますが、しかるべき時期においては、実習助手、事務職員等まで広げていただきたい、こういう意見を開陳いたしたのですが、本来の建前からいたしまして、私どもとしては、学校教育法によって配置されている学校の教職員は全員これに該当さるべきものであると、こういう建前をとっておったのですが、先ほど申し上げましたようないきさつで、実習助手、事務職員その他を削除することによって、与野党の共同提案として国会を通過さしたわけです。
○久保勘一君 ただいま御説明にもございましたように、労働基準法にもすでに定められておる、しかも御提案の説明にもありますように、教育公務員の特例法の中にも、やはり、実習助手というものは明らかに他の公務員と同じように、やはり教職員としてはっきり格づけされておる。にかかわらず、本法律においてだけ実習助手が教職員の中から落ちておる、こういう形であろうと思うのですが、そこで、数から申しましても千七百五十名のうちの一%ということであれば二十名足らず、わずかな数であるし、予算的にも大した問題ないと思いますが、文部省当局として、この点についてどういうふうにお考えであるか、御意見を承わりたい。
○説明員(岩間英太郎君) ただいま御指摘ございましたように、数といたしましては、あるいは金額といたしましては大したことはないというふうなことは、私どもそういうふうに考えております。しかしながら、建前という点から申しまして、まだ私どもは十分踏み切れない点があるのじゃないかというふうに考えております。その理由といたしましては、この法律は議員立法でできたわけでございまして、私どもその理由につきまして深く存じておらないわけでございますけれども、まず第一に考えられますことは、先生が三カ月も休みまして、実際に三カ月間子供をほうっておくということは、これは不可能でございます。そういう意味から申しまして、まずその間の先生を確保する、そういう意味でこの法律はできておるというふうに考えておりますが、実習助手につきまして考えてみますと、まず実習助手につきましては資格の制限というのがございません。それからどういう職務を行なうかということになりますと、学校教育法の施行規則に明らかにございますように、実習または実験につきまして、教員の職務を助ける職務である。こういうふうに規定されております。つまり先生方がいなくては授業ができませんが、実習助手のほうは、これはまあもちろんいれば望ましいわけでございますけれども、やむを得ず、いなくてもこれはやむを得ないというふうな点もあるわけでございます。それからもう一つ、資格の制限がないという点に関連いたしまして、実習助手という名前で発令されておりますけれども、実際には、実験または実習を助けるという職務以外の職務を行なっておるものがかなりあるように推定しております。事務職員のかわりをやっておる、あるいは学校の司書の仕事をいしておるというふうなものが、私どもの計算では、大体実習助手の中で千名程度はあるのじゃないか。したがいまして、女子の実習助手の中にはかなりそういうものが含まれておるのじゃないかというふうに考えております。そういうふうにいたしますと、同じ実習助手ということで発令されておりまして、実際に実習助手の職務をしておるというものにつきましては、意外にそういうふうな他の職務を行なっておるというものが入っておりますので、この点を分けるということもなかなかむずかしいということを考えております。それからさらに、実習助手はただいま豊瀬先生からもお話がございましたように、数が少ないという点は、財政上は大した問題ではないと思いますけれども、実際に各県別に見ますとその数が非常に少ない。そういたしますと、お産をする方も非常に少ないわけでございますから、したがいまして、一人の代用教員を雇っていくというふうなことはできないわけでございます。したがって、どうしても任用が臨時的になるということになりますと、休む方はよろしいといたしましても、臨時に採用されるという方を得るのがたいへんむずかしいのじゃないか。あるいはそういう方にはたいへんお気の毒なことになるのじゃないかというふうなことも考えまして、まあ、全般的に見まして、ほかの職員、たとえば医者とか、看護婦とか、そういう職員もあるわけでございますが、そういうふうな職員との関連も顧慮しながら、この問題は考えていかなければならないのじゃないか、こういうふうに考えております。
○久保勘一君 たいへんどうもありがとうございました。これで打ち切ります。
○豊瀬禎一君 質問が終わりまして答えるのはちょっとあれですが、法律上全く誤解した答弁を課長がしましたので解明しておきたいと思います。現行法は、非常に力を入れましたのは、第三条において、「(国立又は公立の学校における教育職員の臨時的任用)」という名題のもとに、臨時的に任用するものとする。」、ここに重点をおいて改正をはかった。と申しますのは、従来が、小学校においては教頭等は授業を持ってないところがかなり多い。臨時的に任用しないで、そのまま転用してそれを補助教員として配置しておる。したがって、教頭さんは、私はくたびれたから早く出て来てくれんか、こういう措置が行なわれる。これを与野党間で論議して、臨時的任用というところに重点をおいて改正をはかり、当時の初中局長の内藤君も、それは必要だということで理解した。それを岩間君のように、年間一人を採用しておるところはよろしいんだけれども、臨時に任用すると本人は気の毒である、こういう、法律を全く無視した、法律の精神に相反する答弁のもとに、実習助手の補助教員が配置できないかのごとき答弁をするというのは、文部省の当局者としてはきわめてこれは不都合なことだと思います。むしろ第二項において、千葉県のみを、与野党ともに論議しまして、千葉県の際には年間プールして採用してある。臨時的任用が主たる目的であるけれども、それだけでは千葉県のほうが困るというので、ずいぶん皆さんで苦労した結果、第二項を新たに、私どもが提案しておる法律のほかに挿入してつけ加えた。このいきさつから見ますと、臨時的任用が主体でございまして、そのために本人に気の毒だから、実習助手のための補助教員を置きにくいという考え方は、法律を無視するものであると思います。なお、久保先生、十分御承知だと思いますけれども、これで実習助手をやった際には、費用は、大体国立学校で私どもが知っておりますのは二名に過ぎません。実習助手は小中にございませんから。したがって、文部省の半額の負担の義務もございませんので、年間の予算としてはごくわずかでございますし、もう一つは、これは立法の際に、私どもが全く実習助手の方に申しわけないと思いますのは、論議をいたしました際に、寮母の場合は、寮母は母という字が書いてありますから、ほとんどが全員女だと思うんです。これは女だからというので問題なくいれられたのですけれども、実習助手はほとんど男性であろうという認識があったわけです。ここに私ども提案しました社会党といたしましても、実態に対して非常に不十分と申しますか、不認識であったことを国会に対しても委員会に対しても申しわけないと思うのですが、こういういきさつを通って、実習助手はそれではということになったのでございまして、御指摘のとおり、寮母とともに教育公務員特例法の適用を受けておるんですから、私どもとしては当然これは適用されるべきものだと考えております。
○千葉千代世君 文部省に伺いますけれども、今、岩間課長の答えた中に、この法律は議員立法として出されたもので、深くよくわからない云々と言ったのですが、議員立法であろうと政府提案であろうとも、国家が法律としてきめた以上は、これを忠実に施行していくのが行政官の役目だろうと思うのです。そういう不見識な言葉はやめていただきたいと思うんです。そういう精神があるからこそ、議員立法を軽視するという、こういう官僚政治にいくわけなんです。この点は深く反省してもらいたいと思います。 それから実習助手ですけれども、資格が云々とか、仕事の内容が云々とかいうことを言われたんですけれども、これは免許法改正のときに、たしか前々国会と思いましたけれども、やはり長い間実習助手をしておって、経験も積み、非常に有能な方がたくさんいるのに、免許法の対象に漏れてしまうということは残念だ、こういうので、資格のない者、高等小学校を卒業して実習助手をしておった者、そういう者は九年間実際の経験を積んだ場合には、これは一番低い免状を与える対象として単位をやるというような、別に講習もあるわけですけれども、そういうことをきめたりいろいろやっておるわけなんです。まあ資格の、たとえば高等学校を卒業した者については、これは臨免の資格その他を与えてやるとか、たくさんな措置が講ぜられておるわけです。ですから実習助手は、ただ雇って、学校でいいかげんに使って、運営の中で事務職員をさしているとか、ほかの仕事をさしている云々というのは、これはごうも理由にならないと思います。私もこの前、高等学校の入学問題で学校を少し視察したことがございますんですけれども、たとえば家庭科の実習助手、料理の実習をしておった。そうすると、今生徒はなかなか先生より大きいんです。高等学校ですと五十人くらいが一つ教室の中でお料理の実習をしている。そうすると、体をぶつけ合って、隅から隅へ先生が行かれない。そうすると、実習助手がおりまして、非常にいいお仕事のお手伝いをしていくし、非常に励んでいるわけなんです。ですから運営の中で仕事が云々だからということは理由にならなくて、むしろそういう運営がされておったら、それを実習助手本来のお仕事に配置さしていくという指導が大事じゃないか、そういう観点からこの実習助手についてもう少し認識を改めていただきたいと思います。以上です。
○高山恒雄君 文部省のほうに聞きますが、男女の比率は今どのくらいですか。
○説明員(岩間英太郎君) 大体、小学校のほうが五分々々をちょっと女子が上回る程度になっています。それから中学校のほうは、女子のほうが四分くらいで男子は六分というくらいの比率になっております。
○高山恒雄君 それでもう一つ質問しますが、年次有給休暇をとるでしょう、年次有給休暇、それは一体何パーセントと見ておるんですか、文部省として。
○説明員(岩間英太郎君) 年次有給休暇につきまして、特別な臨時的な場合には見ておりません。御承知のように教員につきましては、夏休み、それから冬、春休みと、一般の公務員よりも割合に長い期間授業を行なわない日がございます。そういう日につきまして、その間にできるだけとってほしいということは申しておりますし、事実、夏休み等におきましては、実際に学校に勤務したり、あるいは研修に参りましたり、あるいは臨海学校等に参っておる期間は、大体一カ月のうちで十三日程度じゃないかというふうに、私どもの調査ではなっております。したがいまして、あとの十七、八日は、これは学校にもこないし、それから研修にも行っていない、あるいは臨海学校にも行っていないという日でございますので、そういう機会にできるだけ休暇をとっていただきたいということでございます。
○高山恒雄君 その場合ですね、まあ夏休み、冬休みを利用して年次有給休暇をとる。そうすると、かりに病気の場合、教師が病気の場合、これは何割見ておるのですか。そういう病気の場合に欠員があるという……。
○説明員(岩間英太郎君) 長期の療養等につきましては、これは休職者は別ワクで見るようにいたしております。しかしながら、先生の御指摘になりましたのは短期の病気じゃないかと思いますけれども、これにつきましては、別段代替教員は見ておりません。しかしながら、そういうことで学校に実際に支障が起きますことをたいへん私ども心配いたしまして、その意味から、今度の小中学校の標準法の改正も、ある程度の余裕教員がとれるような考え方で作りまして、これから御審議を願いたいと考えておるところでございます。
○高山恒雄君 もう一つ。婦人の方も相当多いようですが、体質によってですね、生理の非常に困難な人もおると思うのですが、そういう場合は何%見ておるのですか。それも見てないのですか。
○説明員(岩間英太郎君) ただいまそこまでは見ておりません。
○高山恒雄君 ないですね、全然。——けっこうです。
○委員長(北畠教真君) 本法案に対する本日の質疑はこの程度にとどめます。 —————————————
○委員長(北畠教真君) 次に、学校教育法の一部を改正する法律案、公立の小学校及び中学校の特殊学級における教育の振興に関する法律案を一括して議題といたします。 前回に引き続き、質疑を続行いたします。
○二木謙吾君 前回は主として養護学校のことについてお尋ねをしたのでありますが、今日は主として特殊学級のことについてお尋ねをしたいと、こういうように考えておるのであります。まず、特殊学級のあり方についてお尋ねをいたしますが、本法案は、特殊学級の振興に関する国及び地方公共団体の任務を規定しようとしておるのでありますが、発議者におかれては、特殊学級のあり方についてどのような構想を持っておられますか、ひとつお尋ねしたいと思います。
○米田勲君 質問の真意がちょっと直感的に理解できないのですがね。今のところはあれでしょう、学校教育法では「特殊学級を置くことができる。」といういわば消極的なきめ方ですね。したがって、現状のようにあまり十分に置かれていない。それをやはり義務的に、法律上置かねばならぬようにしていって、この教育の充実をはかりたいという考え方なんですね。これは特殊学級を設置してどういう運営をするかというようなことについては、今私、直接的には、こういう構想を持っておる、特殊学級の運営について。そういう点については今のところ申し上げるような材料はないのです。こういうふうに運営したいというようなことについては。
○二木謙吾君 あなたが考えておられる特殊学級ですな、それの構想は、まあどういう構想を持っておられるか。特殊学級といってもいろいろな生徒がおるわけですね。精神薄弱な者もおるし、肢体不自由児の問題もありましょうし、いろいろな問題のある生徒がおると思いますが、そういう点についての構想はどうでございましょうか。
○米田勲君 これは法律案の説明の中にもありますように、第一には精神薄弱児童ですね。これを特殊学級を設置することによってまあ充実していきたい。その次に、心身に故障のある子供たちというようなことも合わせて充実していくというふうに考えているわけですが。
○二木謙吾君 そうしますと、ひどいのは今の養護学校へ入れると………。
○米田勲君 ああそういう意味ですか。——これ同じ精神薄弱でもですね。実際の知能指数等で一番ひどいのは、これはまあ係数専門的に覚えているだろうと思うが、一番ひどいのは、就学免除しなけりやならぬのもいますね。どういう方法によっても救えないのもいる。それから、それより少しいいのは、これは厚生省のそういう方面の施設へ入れて、そうしてまあ出張して教育をするというようなやり方もある。それからその次のその中間の段階ですね。その中間の段階の者を養護学級、特殊学級ですね。そういうふうな考えで、やはり同じ精神薄弱児であっても状況によってそれぞれ処置の仕方を変えていかなけりやいかぬ。一律に精神薄弱児だからといって皆特殊学級にぶち込んで、それで教育をやるというやり方ではまたうまくなくなってくる。そういう子供をよく診断をして、それぞれの状況に合うように、特殊学級に持っていく者、養護学校に持っていく者、あるいは厚生省の施設へやる者、就学猶予か免除をしなけりゃならぬ者というように、いろいろな診断の結果振り分けていく必要がある。一律に何でもかんでも精神薄弱児は皆特殊学級に押し込んで、そこでやるのだということではこれはうまくないのではないか。これはまあ専門的に文部省のほうは詳しくそのことについては知っているでしょうが、私はそう思っているのです。
○二木謙吾君 私のほうもまあそういう考え方を持っておるわけですがね。今の点、同感です。これに対して文部省意見があればひとつ。
○説明員(林部一二君) 今、米田先生がおっしゃいましたような大体の考え方を持っておるわけでございますが、特殊学級におきまして、その種類は学校教育法第七十五条の第一項に掲げられてございまして、心身に障害を持つところの児童生徒を収容して特殊学級を設置するということでございますが、その内容別につきましては、精神薄弱児に対しましては、重度の精神薄弱児に対しましては、これは精薄の養護学校に収容して教育を行なう。それから中度、軽度の精神薄弱児に対しましては、これは小中学校の特殊学級に収容していくというような大体の考え方で、昨年、学校教育法施行令の一部を改正いたしまして、判別基準もその観点から定めたわけでございます。それから肢体不自由児に対しましては、これは現在、特殊学級も若干ございますけれども、特別に機能訓練等を充実して実施をしないと、肢体不自由児に対しましては教育の効果が上がりませんので、行く行くは肢体不自由児の特殊学級は、肢体不自由児養護学級の増設をはかりまして、このほうに収容していくように進めて参りたい、そういうふうにいくのが、この肢体不自由児の教育のあり方ではないか、こういうふうに考えております。身体虚弱児につきましては、これも現在その特殊学級がございますけれども、やはり病弱、身体虚弱の養護学校のほうを充実、増設をしまして、これに収容して参るということでございます。それから弱視者に対しましては、盲学校に入らない程度の弱視者が非常に近年ふえているわけでございますが、これに対しましては、将来その教育方法を研究をいたしまして、小中学校の特殊学級を増設いたしまして、これらの弱視者を収容して教育していきたい。難聴者に対しましても、聾学校に入り得ないような軽度の難聴者も非常にふえているわけでございまして、これに対しましても教育方法等を研究いたしまして、将来、特殊学級に収容するようにして参りたい。こういうふうに特殊学級のあり方を考えているわけでございます。
○二木謙吾君 提案理由の説明によりますと、現在、三十七年度でありますが、特殊学級を設けている学校数が三千百六十五、収容している生徒が三万四千二十三人、それから中学校においては特殊学級を設けている数が千三百五十五、それから生徒が一万五千六百八十一名、比率から言えば、小学校のほうが一四%、中学校のほうが一一%、こういうふうになっておりますが、本来、特殊学級の教育の対象となる児童生徒の出現率は大体どのくらいでございましょうか。
○米田勲君 これは私はこの冊子で知識を得るしかないのですが、ここで発表されているのは、特殊児童の出現率というのは、精神薄弱児では四・五三%というふうになっているようです。それから肢体不自由児は〇・六七、病弱者、身体虚弱者は一・三五、それから盲者〇・〇三、強度の弱視者〇・〇四、聾者は〇・〇五、強度の難聴者が〇・〇八、こういうような出現率のようになります。
○二木謙吾君 特殊学級を担当している教師の数ですね。現在大体どのくらい。
○米田勲君 その点は私ちょっと数を持っていないのですが、文部省のほうではっきりしていると思います。
○説明員(林部一二君) 特殊学級は、先ほど申しましたような精神薄弱から肢体不自由、病弱、身体虚弱、弱視、難聴、あるいはその他混合のものがございます。それを一括して申し上げますれば、三十七年度の指定統計によりますと、小学校においては三千二百八十四名、中学校におきましては千五百六名、計四千七百九十名でございます。
○二木謙吾君 特殊学級についての教師の数はわかりましたが、特殊学級を担当する教師の免許状は大体どういうふうになっていますか。
○米田勲君 これは私、そのほうのことを研究してないので、はっきりしたことは言えないのですが、特別な免許状というものを、今、文部省のほうで特殊学級の担当者に与えているとは記憶してないのですが、どうですか、その点は。
○説明員(林部一二君) 特殊学級を担当する教員に対しましては、特別な免許制度はございません。すなわち小学校及び中学校の教員の免許状を持っておれば、だれでも特殊学級を担当することができるという建前になっております。
○二木謙吾君 特殊学級を担当している教師は、普通の学級を担当している教師よりは心配が大きいわけだ。苦労が多いわけですね。それが過労に陥るというような話を聞いておりますが、ときどきそれでは交替をするとかというようなことはございますか、また、特別の手当等が支給されておるのでありましょうか、特殊学級を持っておるということで。
○米田勲君 これも文部省のほうから聞いていただけませんか。
○説明員(林部一二君) 特殊学級を担当する教諭がいろいろ苦労が多いために、あるいは病気休暇等をとるというような事例は、私どものほうで現在のところつまびらかにしておりません。特殊学級教育を担当するものに対しましては、いろいろな準備その他苦労もございますので、そのために給与の調整額を支給しております。給与の四%を調整額として特別に加給をしております。
○二木謙吾君 現在、特殊学級を置いている小学校なり中学校では、特殊学校を担当する教師は、定員としてその給与などは予算化されておりますか、それとも定員外からこれは給与をはみ出しておるのでございますか。これは何なら文部省のほうで。
○説明員(林部一二君) 義務教育費国庫負担金におきまして、その中に先ほど申しました調整額を積算をいたしまして、該当者の数に応じて積算をいたしまして予算を出してございます。
○二木謙吾君 昨晩テレビを見ておりますと、総理大臣に手紙を出した水上勉というんですか、作家ですが、自分の子供が何んか脊髄が悪いんでございましょう。それで、自分は所得は三千四百万円あるといいましたかな。そのうちで税金を千百万円くらい納めておる。ところが自分の子は何ら恩典に浴しておらぬ。今、特殊学級その他に行っておる子供は、一人当たり国から六千円の補助というか、経費しかかかっておらぬ。これではまことに矛盾じゃないかということで、あの手紙を出したと、こういうのであったのでございますが、今この法案にも出ておるように、やはりこういうものは国がもっと金を出してやらなければ、それは文部省の関係の教育もありましょうが、厚生省関係の施設もあるじゃろうと思うのですが、肢体不自由児や身体虚弱者で厚生省関係の養護施設に収容されておる者に対しては、教育は大体どういうふうになっておるか、この点について、もしあなた、何でございませんでしたら、文部省でよろしゅうございますから。
○米田勲君 これは先生が出張して、特別に教育をするというような仕組みにはなっておるようですが、非常に数はまれなようですね。やはりこういうことは義務づけられているわけではないですから、考え方としては、出かけていって、そういう子供たちに特別な教育をするというふうになっているようですが、現状のところはあまり数は少ないのじゃないか。実情については文部省から詳しく聞いて下さい。
○二木謙吾君 文部省、その点について。
○説明員(林部一二君) 厚生省関係の精神薄弱児収容施設、その他の施設に入っている子供さんに対する学校教育をいかにしておるかということでございますが、一つは、教員派遣という形で、ただいま米田先生からお話のございましたような、そういう仕組みで一つはやっております。その第二は、ある小中学校の分校をその施設の中に設置をするというような形で学校教育を行なうという形をとっておるところもございます。ただ、すべての施設に対しましてこういった学校教育を行なっておるかと申しますと、必ずしもそうじゃございませんで、その関係につきましては、私どものほうも厚生省とよく連絡をいたしまして、できるだけ多く学校教育を受けさせるようにいたして参りたいと思います。なお、施設におるところの子供たちが、近くに養護学校等がございます場合には、そちらのほうに通って学校教育を受けるというような形も行なわれております。また最近、精神薄弱児収容施設におきましては、学校教育をもう少し重視してやれというような父兄からの要望等も非常にございますし、施設自体もそういうことを考えて参っておりまして、養護学校を同時に作る、その近くに養護学校を同時に作る、あるいは併設で作るというような動きも若干見えて参っております。以上のような状況でございます。
○二木謙吾君 次に、特殊学級と養護学校との関連についてひとつお尋ねしたいと思いますが、特殊教育は、本来盲学校あるいは聾学校とか、あるいは養護学校とか、あるいは特殊学級、一体的にあるいは総合的な見地から進められなければならないと、私こういうふうに考えておるのですが、本法案は特に特殊学級のみを取り上げておるようですが、それはどういうお考えですか。
○米田勲君 これは私たち社会党のほうから手分けして出しておるので、私の担当の分はこれだけに限っていますが、先生のおっしゃるように、全般的にこういう平常な条件に恵まれていない子供の教育というものを、もっと日本の国としては充実する必要があるので、御説のように全般的に進めなければだめだと思うのです。これだけ進めばいいのだということではないのです。私はこれを担当したものですから、私のほうからはこれを出した。ほかの議員のほうからは別のものを出していますから、よろしく。
○二木謙吾君 今説明がありましたとおりに、やはりこの不幸な生徒児童を、それはあたたかい気持をもって教育をしてやるということは非常に大事なことであると思うのですが、それにはやはり教師の適当なものを得なければいけない、こういうふうに私は考えるのですが、特殊学級の担任の教員養成ということについては何かお考えがございますか。
○米田勲君 この法案自体についてはそういうことをうたっていないのですが、よその国の事情を調べてみますと、特殊教育のための専門の高等教育なり、大学教育をやっておるのですね。日本の国においてはそのための特別な大学があったり、高等学校があるということは聞いていないわけですね。だから本格的にこれを義務設置して充実をしていく、先進諸国並みに持っていくということになれば、これはやはりそういう特殊教育の専門的な教員養成が同時にやはり考えられていくべきでないか。免許状を小中学校の免許状を持っておればみなやれそうなものだが、やはりこれは特別な工夫が必要だし、そういう方面の専門的な教育を受けた者が当たることがより効果的であると思うのです。だから、この法案自体ではそういうことまで手を広げておりませんが、当然そこまで拡大して総合的に充実さしていく構想は必要だと思います。
○二木謙吾君 文部省はそれに対してどういう考えを持っておられるか。
○説明員(林部一二君) 養護学校及び特殊学級を担当する教員養成の問題でございますが、養護学校教員の養成につきましては、米田先生おっしゃるように、特別な大学を設けてそれの教員の養成に当たるということは現在行なわれておりませんが、全国の若干の大学におきまして、養護学校教員養成課程を設けて、そこで教師の養成を行なっておる現状でございます。特殊学級につきましては、まだそういった特別な養成をとっておりませんが、やはり特殊教育に対する素養を深めるという意味におきまして、その教育を養成課程において進める必要があろうかと思います。ただ、特別な免許状を持たせるかどうかにつきましては、現在、特殊学級を年次計画によりまして将来設置義務を市町村に課するという目途のもとに増設をはかる段階にございますので、特別な免許状を必要とするというような制度にいたしますれば、これを担当する教員の需給に不用を来たすのではないかというふうに考えます。したがって、特殊学級に対しましては、教員養成課程におきまして特殊教育関係の若干の単位を心修にさせて、すべての教師にそういった教養をつけさせましてそうして、特殊学級を担当してもらう、こういう方向をとってはどうか。このことはなお小中学校の運営あるいは経営の観点から考えましても。やはり一般学級担当の教典と特殊学級担当の教員が相互に連絡提携をしていただくということが教育効果をあげるゆえんでございますので、そういう観点からも特別な免許状を持たせるということに対しましては、現在のところそういう必要はない、むしろそうしないほうがいいというふうに考えておる次第でございます。
○二木謙吾君 それではその次にお尋ねいたしますことは、この法案によりますと、地方公共団体は特殊学級教員の定員、待遇については特別の考慮を払わなければならない、こういうことがうたってあるのでありますが、何かこれに対して具体的のお考えがあるのでございますか。
○米田勲君 先生、済みませんけれど、もう一度説明してくれませんか。
○二木謙吾君 地方公共団体は特殊学級の教員の定員、待遇について特別の考慮を払わなければならないというようなことが書いてあるようですが、それについて何か特別のお考えがございますかと、こういうことでございます。
○米田勲君 特別の考えはないのです。その番いてあるとおりです。やはり私は国でも、今のところ先ほどの説明のように、特殊学級の担当者に対して若干の調整額を与えているのですが、実際特殊教育をやっている実情を見ますと、非常な苦心が払われているのですね。だから、小中学校などへ行ってみますと、やりたがらない、よほど奇特な人であると、好んで進んで特殊学級研究のために献身的にやっておるという場合もあるが、しょっちゅう交代したがる。そうすると、未経験の者がまたやる、同じ者が過大な負担を一人で受けるということはうまくないから学校の中を始終交代するということがありますから、本格的に特殊学級なり特殊教育というものを充実していくためには、私は今のような教職員の待遇、それを担当する教員の待遇ではほんとうのいい教育というものは行なわれていないのじゃないか、その点をやはり自治体の人たちは十分配慮して、進んでそのことをやり、またそれによって自分自身も報いられるようなそういう配慮が払われていかなければ、かけ声だけではなかなか特殊教育というものはうまくいかないのじゃないかということを考えますので、これはいろいろな面から考えられると思います。
○二木謙吾君 私も同感です。昨日も申し上げましたとおりに、私の市が人口十七万、それでまあこういう提案があったわけですが、調べてみると、こういう特殊学級に入れるべき今該当者が人口十七万のうち九百人もおると、こういうのですね。そうすると、私の県から申しましても人口百七十万ですが、そうすると、九千人おるわけですね。これは何とかこういう不幸な児童を、やはりこういう特別な学級を設けてやるということは私は必要である。市の教育委員会にひとつ特殊学級を設けろということを言うたのでありますが、やはり特殊学級の振興のためには、施設とか設備とかいうものも、これはまたやはり考えなければならぬと私は思うのです。それについて、今までどの程度の補助金を交付しておるか、あるいは本年度の予算措置はどういうふうになっているか、これはあなたでなければ文部省のほうから聞かしてもらいたい。
○説明員(林部一二君) 特殊学級の設置奨励のための国の財政措置を昭和三十二年度から講じて参っておるわけであります。施設費、教室の建築費につきましては、三十二年度以降三十七年度まで計七千二百四十七坪分、一億三千五百万円ほど計上いたしました。二分の一補助でございます。三十八年度の予算におきましては、公立特殊教育施設整備費、つまり養護学校、盲聾学校等の施設整備も含めまして計上いたしまして二億二千八百万円でございます。次に、設備費におきましては、三十二年度以限三十七年度まで計三千九十一学級に対して設備の補助を行なっております。その金額は一億六千万円でございます。補助率は二分の一でございます。三十八年度予算におきましては、七百五十七学級分、約六千万円を計上いたしております。そういうふうに予算的な配賦を行なっております。
○二木謙吾君 この三条三号にうたってありますが、特殊学級教育に関する施設設備の整備についてことがうたってありますが、発議者におかれては、これについての基準か何かお考えがありますか。
○米田勲君 これは私まあ答弁をするような材料を持ち合わせておりません、はなはだ申しわけないのですが。
○二木謙吾君 それからこの法律施行に要する経費として約一億六千八百万円を見込んでおられるのですか。
○米田勲君 この法案自体は、半額国庫負担という建前で計算していくと、それは先生の言われるよりはよけいかかるのです。
○二木謙吾君 どうも金が少し少ないので……。
○米田勲君 もちろん給与費の見方だとか、教職員の定数の配置の仕方とか、そういう条件を変えてくると金は変わってきますが、私らの出したのは大体半額国庫負担で初年度約五億ですか、養護学校のほうはなるし、それから特殊学級のほうは十二億ですか、そういう計算になるのです。半額国庫負担でみて。
○二木謙吾君 これは養護学校、特殊学級というものを設けて、不幸な人をこれに収容して特殊の教育をやるということは心要だと思うのです。いろいろな経費の問題もありましょうし、あるいはまた厚生省等との関係もあると思いますが、特にわれわれも研究しなければならない課題だろうと思います。
○米田勲君 先生にもぜひ御努力を願いたいと思いますが、先ほど文部省のほうから、これに国が支出をしている経費をお聞きになりましたが、あれを聞いて直観的に思われるのはあまりに経費が出ていない。都道府県や市町村の理事者にすれば、この特殊教育の話をすれば理解をするのです。そういったことの必要性もわかりますと言うのですが、現在の地方財政の現状では、そのことの必要性を感じながらもなかなか設置に踏み切らないのであります。つらいものだから、法律に逃げ道のあるところを、われわれに言わせると逆用して、置かない。むしろやっても消極的なやり方しかやらないという状態でありますから、これはもう本格的に、この段階まで日本がきたのであるならば、やはり思い切った施策をとらないと、多少経費がかかるからといって逡巡していると、いつまでたってもこういう該当者の子供は人間並みの扱いを受けられないで一生を過ごしてしまうということになっていくということから、私はこのために一千億の金をぶち込んでも惜しくないと思います。ましてやわれわれの出している法案を、かりに皆さんに御賛成をいただいても、その金はたいしたものではない。国の全体の財政の中から見ても、教育費全体の中から見ても、その占める分野はたいしてふえてないのですから、だから思い切って与党の皆さんにも御尽力を願って、この際、文部省も長期にわたっては計画はある、計画はあるが、われわれから言わせると非常にテンポがおそい、それでは、それが完成するまでに多くの子供が犠牲になってしまう。だからこの辺でこれは思い切って踏み切るということで、文部省が多年長期計画で考えていることを繰り上げて、実現したいという気持でありますから、ぜひ与党内部も説得して、われわれの法案が実現するように——何だったらこれは下げて、共同提案にして、もう一ぺん出し直してもかまいませんから、ぜひこれを仕上げるように御尽力願いたいので、特にお願いいたします。
○二木謙吾君 本日の質問はこれでひとつ打ち切ります。私も趣旨としてはけっこうだと思います。
○斎藤昇君 文部省にお尋ねいたしますが、これは大臣にでもお伺いしたいと思うのですが、事務当局のほうで、今問題になっている心身の不正常な児童生徒に対する特殊教育ですね。これを将来どういうふうに拡充強化をしていくのかという一つの計画みたいなものをお持ちかどうか、どういうお考えに立たれているか、今の予算の措置の状況をできるだけ伸ばしていくだけで事足りると考えておられるか、あるいは年次別にでも、将来こういうように、この方面については力を入れていきたいという計画的なものがあれば、事務当局として持っておられればそれをお示しいただきたいし、また、持っておられないならば、こういうことに対する将来のお考え方を、どういうふうに持っていくかということを、今お答えになればけっこう、なれなければ、御検討の上、この委員会で明らかにしていただきたい、こう思います。
○説明員(林部一二君) 特殊教育全般におきましてこれを振興する現在及び将来の計画は一応持っておるわけでございますが、なお、各地方公共団体におきまして各種の特殊学級の設置の履行能力、あるいは都道府県における養護学級設置の能力等を勘案いたしまして、全体的な計画を作成すべく現在作業中でございます。その上で、また御要望に応じましては、御説明をさせていただきたいと存じます。
○斎藤昇君 その作業はいつごろ完了いたしますか。
○説明員(林部一二君) 私といたしましては、予算編成前までにその作業を完了いたしたいと思います。
○斎藤昇君 ここ一週間か、二週間の間に、これは数字的なあれというものはむずかしいと思いますが、考え方だけでも、こういうような考え方で進みたいという意向がまとめ得られますか、得られませんか。
○説明員(林部一二君) そのような大綱につきましては現在考えておりますので、要点だけを申し上げてみたいと思います。一つは、盲聾養護学校全体についての就学率の向上の問題であります。盲聾学校におきましては、就学義務が課されておりますけれども、盲学校が四二%の就学率、聾学校が六六%程度の就学率ということであります。したがって、この就学率は決して高いものじゃありませんし、これを伸ばすべく努力はしなければならない、それが一つでございます。それから、次に、養護学校につきましては、これは年次計画をもちまして養護学校の設置義務を都道府県に課したいと考えます。まず最初に、肢体不自由児養護学校を先行したいと考えますが、これは大体四十一年度を目途として各都道府県に一校以上の設置義務を課したい。次に、精神薄弱養護学校につきましては、四十四年度ころを目途といたしまして、同様に都道府県に設置義務を課したい。病弱養護学校につきましては、これは病院との関係等もございますので、なおその後若干の年月を必要としますが、これもできるだけ早い将来に設置義務を都道府県に課したい、こういうように考えます。特殊学級に対しましては、これも計画設置を三十六年度以降進めて参っておるわけでございますが、人口三万以上の町及び市制をしいております市に対しましては、大体昭和四十三年度ごろを目途として、それぞれ人口規模の段階に応じた学級数を市町村に対して義務を課して参りたい、三万以下の市町村に対しましては、これも人口段階に応じまして、その後できるだけ早い機会に設置義務を課して参りたい、こういうふうに考えておるわけでございます。そのほか、現在非常におくれておりますところの弱視、難聴、あるいは言語障害教育、こうしたものにつきましては、本年度若干の予算を計上いたしまして、その教育方法の研究を始めたわけでございます。実験学校をそれぞれ設置をいたしました。それらの研究の結果を検討いたしまして、これを全国の小中学校の特殊学級、あるいは盲聾学校における弱視、難聴教育というような形で推進して参りたい、重複障害児に対する教育についても同様の考え方を持っておるのでございます。大体そういった基本的な線で計画を固めて参りたいというふうに考えておる次第でございます。
○豊瀬禎一君 昨日から二木委員の質問に答えられて、特殊学校、養護学級等に対する資料、都道府県別の身体不自由児、精薄とか、あるいは当該教育教員数、施設とか、あるいは一学級編制の児童平均数とか、それに対する教員の配当率、指定統計だけでなくして、あなたの答弁を聞いていると、もう少し詳細なものが手元にあるような気がするのですが、今、斎藤委員の質問に答えられた基本構想というか、それと一緒に次回までに配付願えませんか。
○説明員(林部一二君) できるだけ資料を整えまして、御要望に沿うように作成をいたしたいと思いますが、なお、具体的にどういう内容を盛り込むかにつきましては、なお詳しく伺わないと、私どもの資料の作成はできかねます。
○米田勲君 あなたのほうで先ほどいわれた計画ね、斎藤さんの聞かれた………。それは省議できまっていますか。
○説明員(林部一二君) まだ省議ではきまっておりません。私の担当課長としての試案でございます。
○斎藤昇君 私もそういう事務当局で考えているものでもあればということで聞いておりますから、文部省の省議とか何とか、了解をしなくてもけっこうです。
○委員長(北畠教真君) 本法案に対する本日の質疑はこの程度にとどめます。 本日は、これにて散会いたします。 午後零時十九分散会