文教委員会 第3号
- 発言数
- 153 件
- 登壇者
- 10 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1963/02/14
会議録
○委員長(北畠教真君) ただいまより文教委員会を開会いたします。 当面の文教政策に関し調査を進めます。質疑の通告がございます。これを許します。豊瀬君。
○豊瀬禎一君 まず、名城大学の問題につきまして本委員会で審査を進めて参ったのですが、三月年度末も近づいておりますし、新たな年度の生徒募集も行なわれておりますので、前国会で審査を進めた以後の調停機関の進捗状況と調停の見通しに対して御報告をお願いしたいと思います。
○政府委員(杉江清君) 先回も申し上げましたとおり、この年度一ぱいで解決に導きたいと考えまして、鋭意努力いたしておるわけでございます。状況を申し上げますと、大橋派はやはり依然として調停法に基づく調停には応じない、こういう態度を維持しております。理由は、この法律が違憲であるということ、もう一つは、裁判所の選んだ管理人に対して、判決の趣旨に沿って、金員を引き渡すということを学校側が拒否しているという、そのような状況では調停に応じられない、こういう態度を維持しているわけでございます。学校側といたしましては、もちろん早期解決を希望いたしまして、その調停を早く進めてもらいたい、こういう要望を重ねていたしておるわけであります。調停委員会といたしましては、やはり調停の本来の趣旨からいいまして、話し合いによる円満な解決ということを第一義として努力すべきは当然のことでありますから、その点に最大の関心を持ちまして、いろいろ働きかけもいたしておるのでありますが、なかなか円満な話し合いの場が得られないまま今日に至っております。ただ、その間、大橋派からは、この調停法に基づく調停には応ぜられないが、裁判所のあっせんによる和解ないし調停には応じてもよろしい、こういう態度をとり、その意思表示を裁判所に対していたしております。それによりまして、裁判所のほうも何とか円満な解決に導きたい、そのために和解ないし調停の成功の見通しがあるならば、そのような方法によることもよかろう、こういう態度でいろいろ情勢を打診し、ある程度の働きかけもされているように承知いたしております。現在の当面の課題は、その裁判所の和解ないし調停がどのように進められるか、それに対して同派がどのような態度に出るか、それを今しばらく見守っていきたい。そこで解決のきっかけが得られるならば、それもまたけっこうなことであろう、かように考えて情勢を見守っている段階でございます。また、一方において、板橋さんから、この管理人に対して金員を引き渡せという判決に基づく措置が学校側からなされないのは、はなはだ遺憾である、こういう旨のかなり強い意思表示もされて、そういうことも一つの基因になったかと思いますが、名古屋の検察庁がその点に関連して種々の調査を進めております。また一方、学校側からは大橋氏に対して、今まで学校の財産を不当に処分した疑いがあるということで訴えを起こしております。これは東京地方検察庁に対して訴えを起こしているのでありますが、それによる調査も進められております。このような検察庁の動きが両派に対して、やはりこの際調停を急いで解決をすべきだという機運を醸成しているように考えております。このような諸般の事情から考えまして、解決の機運は熟している、このように私は大局的には考えられると思っておりますし、そのような判断のもとに各般の手段を実は講じているというのが現在の状況でございます。いろいろ立ち入ったことを申し上げて、御了解を得たいと思う点もあるのでございますが、ただ事柄が非常に微妙な段階にありますので、私の御報告はこの程度にとどめさしていただきたいと考えている次第でございます。以上であります。
○豊瀬禎一君 前回の委員会審査の際に、大体年度末までには解決の見通しである、こういう報告があっておったんですが、今の報告を聞くと、かなり暗い見通しであると思うんです。その際、私が憂慮しておった理事者側による学校財産の払い下げ、売却等の措置が新たに起こったことはないか、また今後起こる見通しがあるかどうか。
○政府委員(杉江清君) ごく最近のことではございませんが、学寮処分の問題が起こっております。これも先ほど申し上げましたように、大橋氏の学校財産の不当処分があったということで、学校側が訴えを提起しております。その調査が現在進められております。今後そういうことが起こるかという点につきましては、私は、まあいろんな点で調査も進められておりますし、また調停も進められておる、そのような状況下において今後起こる可能性はおそらくなかろう、こういうふうに考えております。
○豊瀬禎一君 来年度の生徒募集あるいは入学、今年度の卒業生に対する措置、これらの点について、現段階で非常に支障を来たすとか、あるいは何らかの措置が不可能になる、こういった事態は今のところ予知されませんか。
○政府委員(杉江清君) 私どもはその点に対して大きな支障が新たに生ずるということはないものと考えております。ただしかし、これは管理人の板橋さんが言っておられることでありますが、いわゆる管理人に金員を引き渡さない、そして入学検定料、授業料、また入学金等が三者審議会で依然として管理されるというような状況であるならば、これはやはり学生は定められた金員を学校に納付せずに卒業し、または入学するということになる、それは法的に不可能なことじゃないか、そのような状況でおいては入学も卒業も無効ではないかというような疑念も出されておるのであります。これについては、私は別の解釈も成り立つと考えておりますけれども、しかし、いずれにいたしましても、そういう疑念もあることでありますから、この解決は一刻を争う問題である、そのように考えてその解決に努力しておるわけでございます。
○豊瀬禎一君 今後、調停機関は三月末までの間にどの程度開かれる予定ですか。
○政府委員(杉江清君) それはまあ状況によります。と申しますのは、先ほど申し上げましたように、ただいま裁判所の和解ないし調停の方法で、諸般の、その方向での解決を目ざした努力は続けられておりますから、その状況を見て調停委員会の動きがきめられると思います。だから、今、いつ調停委員会を開き、何回ぐらい開いて最終的な段階に到達するかということは、にわかに申し上げにくい状況にあります。それから、なお三月一ぱいに解決したいとあらゆる努力を続けておりますけれども、その裁判所の和解ないし調停の進め方、それから両派のそれに対する応じ方等によりましては、この三月一ぱいに解決がむずかしいことになる場合も考えられるわけでございますが、それのないような努力を続けておる状況でございます。
○豊瀬禎一君 官房長にお尋ねしますが、きょうは政務次官はどこに出席しておりますか。
○政府委員(蒲生芳郎君) 政務次官は、今、国体の冬季大会で、宮城県でしたか、青森に参っております。
○豊瀬禎一君 官房長がかわりましたが、前国会の委員会において大臣の出席が不当におくれたために、委員会として大臣に注意をすることになっておるのは御承知のとおりです。前委員会におきましてもも福田局長、管理局長、調査局長の三名を出席するように指定し、今委員会においても、昨日、委員部を通じて初中局長の出席を要望しておったはずです。理事会が始まり、委員会が招集されるに至るまで、すなわち私が質問を開始して初中局長が出席しないという事態が初めて、質問通告をしてある私のほうに知らされたのはどういう理由ですか。
○政府委員(蒲生芳郎君) 率直に申し上げますが、教科書法案の審議で、大蔵省、それから法制局と、数日来ずっとやっておりまして、ただいまも政府委員室におきまして、電話連絡等で大蔵省、法制局と協議中でございますので、その電話が終わり次第こちらへ参るという状況でございます。
○豊瀬禎一君 福田局長に対しては出席後所見をただしますが、官房長としては、事前より局長の出席を要請しておるにもかかわらず、今報告にあった用件では委員会に出席するよりも重要な仕事である、こういう判断に官房長が立っておる。このように判断してよろしいか。
○政府委員(蒲生芳郎君) 国会が優先するということは十分承知しておりますが、その旨を局長にも伝えまして、すみやかに出席してもらうように督促いたしたいと思います。
○豊瀬禎一君 質問の順序を振りかえて、十五分待ってもなお出席しないということは、国会が優先であると考えておりますという官房長の政府委員出席に対する督促としては、きわめて、あなたの今答弁したことと措置は異なっておりはせぬですか。
○政府委員(蒲生芳郎君) この点、官房長として職責が果たし得ていないことをおわびいたします。
○委員長(北畠教真君) ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(北畠教真君) 速記を起こして。
○小林武君 この前、十二月の十三日に、当時の清水事務局長に京葉工業地帯の埋蔵文化財に対して、工業地帯の開発のためどんどんそれらが破壊されていくということを質問したわけですけれども、その際、清水康平君から、そういうようなものはない、周知の古墳があったということを聞いておりませんと言って、古墳のことだけ、周知の古墳があったということは聞いておりません。その他の埋蔵文化財というものはないという御答弁を聞いておったのですが、これは間違いありませんか。
○説明員(西田剛君) 京葉工業地帯に古墳その他の埋蔵文化財があるかないかということでありますが、詳細、私承知いたしておりませんが、若干ほぼ類似のものが出てくるので、本年度緊急調査をするということで予算をみて参りたいという状況になっております。
○小林武君 その若干あるというような調査を始めたとか言っておりますけれども、実はこれどうなんですか。十二月の十三日、当時の答弁と今の答弁とでは若干食い違いがあるんですね。そのとき私は、京葉工業地帯ですね、あれが御承知のように非常な早さで開発されて、その場合に、いわゆる日本の考古学者の間では、あそこはきわめて豊富な埋蔵文化財のあるところである、心配にたえないと、こう言われているのです。それについてないと、こういう答えになっているんですよ。調査をこれから始めるとあなたおっしゃるのですか、それから調査が終わっているのですか、どうなんですか。
○説明員(西田剛君) 一月の十六日に、私、次長になりましたので、十分勉強を尽くしておりませんが、ただいまの御質問に対しましては、京葉地帯には埋蔵文化財があり得るということで、目下、千葉県のほうに、当該地区における埋蔵文化財の台帳といいますか、そういうものを整備させまして、工事が起こりそうな場所につきましては、事前に施工者に計画を聞いて、そして埋蔵文化財が所在するおそれのある地域につきましては、事前に調査をやる。施工者の負担でやる場合もあるし、事情によりましては、こちらから補助金を出して調査をいたして参る、かような実情になっております。
○小林武君 少し埋蔵文化財に対して、あなたたち疎漏といったらいいのか、全然それに無関心といっていいか、今の答弁を開いているというと、われわれ非常に解釈に苦しむのですがね。この間はあなたのところで、全然そういうものはございませんと言っておる。しかし、この写真によりますと、しろうと目にも少なくとも前方後円墳が三つでありますか、写っている、こういうれっきとしたあれがあるので、一体どういうことですか、そういう調査というのはどういうことになっているのですか、調査の状況をひとつもう少し具体的に話して下さい。あなたたちの調査というのはどんな調査なんですか。
○説明員(西田剛君) 全国的に見ますと、埋蔵文化財は、あるいは包蔵地域は相当多数に及びますので、京葉地帯のような問題も起こりかねませんが、三年計画をもちまして、全国的にそうした地域の台帳を確認いたしまして、整備いたしまして、今後、事前にこういう問題の起こりそうな場所につきましては、適宜、適切に調査をして参りたいというような考えでございます。したがいまして、京葉地帯につきましても、地域が広うございますし、発掘調査というようなことになりますと、非常に時間もかかりますし、手間もかかりますので、具体的に荒らされる危険のあるような場所につきまして、大きな工事につきましては、道路その他はあらかじめ計画がわかりますので、出前に施工者と相談をし、当該地区を避けてもらうというようなことを交渉いたします。また、やむを得ず通るおそれのあるところは、一応緊急に調査をいたしまして、そうして必要な範囲におきまして記録をとどめ、変更を認めるというような措置をとっております。
○小林武君 それではあなたにもう一度お尋ねいたしますが、文化財に対して一体根本的にどういう態度をとられるわけですか。今あなたのおっしゃったとおり、京葉工業地帯だけではないわけです。これから質問もやりますけれども、やはりたくさんの埋蔵文化財というのがあるわけです、国土の開発につれてそういう問題は続々出る、そういう問題に対処して、計画的に一体どういう保存対策というものをなされているのですか、調査なり保存対策、今のお話ですとわからぬですね。
○説明員(西田剛君) 全国的に埋蔵文化財の包蔵地区は相当数に及びますのですが、事実問題として、台帳その他が十分に整備いたしておりません現状でございますので、三十五年から三年計画をもちまして、全国的にそうした台帳を作りまして、特に工業化の、あるいは土木工事等の活発に行なわれそうな地域につきましては、詳細な図面等を作りまして、あらかじめ施工者のほうに、こういうところはこういう埋蔵地区があるから、これを避けて計画を立ててもらうというふうに、事前に指導していく方法をとっております。また、具体的に大きな工事が行なわれる場合には、そうした意味であらかじめわかっているところは、先ほど申し上げましたように避けてもらうし、それから、あらかじめそういう懸念のあるところは一応調査をしてから記録をとる、そうして工事を許すという方法をとっております。また、全然予想しない地域に偶然発見されるような場合におきましては、工事をストップしてもらいまして、緊急調査を行ないまして、十分な調査資料等を整えまして、しかる後許すものは許すというような方法をとっております。
○小林武君 それでは、あなたのお話ですとあれですか、調査済みのものに関しては、文化財が破損されるとか破壊されるとかということはないとおっしゃるわけですか、そういろ事実は起こらないということですか。
○説明員(西田剛君) 具体的に古墳地を通るという調査をいたしまして、その古墳なり埋蔵地区の重要性にかんがみまして、記録にとどめるということで一応間に合うという地域につきましては許すということになります。また、調査上非常に長年月を要し、かつ、これはどうしても原状変更その他が認められないという性質のものについては、無理をしてもそこを避けてもらうというような方法をとっているわけでございます。
○小林武君 それでは、避けてもらうと言うから、それではそういう破壊されるというような事実はないということですね。あなたは、ないとおっしゃるのですか。
○説明員(西田剛君) まあ広義にいって、すべての広域にわたる埋蔵文化財の包蔵地区を全く手を触れさせずにおくというわけには参りませんので、緊要度の薄い範囲におきましては、十分なる記録、学術的な発掘を行なって、調査が完了しますれば、それは認めるべきものと思いますので、その範囲におきましては、これは破壊されるものではない。ただ、現在の法制上、一応土木工事等につきましては許可制になっておらずに、届出制になっておりますので、そういう点で十分に励行が行なわれない場合、埋蔵文化財の包蔵地区には、こちらが十分知らず、あるいは調査が十分にできない段階のままに破壊されることもあり得るということでございますが、私どもとしましては、それを防止するために、先ほど申しましたように、全体計画として、あらかじめそういう場所を周知徹底させるという方法をとる、あるいはそういう可能性のあるところは優先的に学術調査をして一応調べを尽くしておく。また、具体的に工事等で問題になってくるところは緊急調査をして、しかる後許すべきものを許して参る、こういうふうなことになっているわけでございます。
○小林武君 あなたのほうで調査をされて、調査をしたものについては、調査済みのところについては、埋蔵文化財その他の文化財が破壊されたり破損されたりすることはないと、こういう心配がないならば、これはだいぶ安心してよろしいんですが、事実はそうでないでしょう。調査が一つは非常に疎漏ですね。大体だれが見ても古墳であるというようなものが存在するのに、京葉工業地帯にはそういうようなものはございませんというようなことを責任ある立場の者が答弁しておったのは、じきこの間ですよ。それから調査済みのものの中でも破壊されているものが幾つか出てくるわけですね。そういう事実があれば、あなたたちのほうで、単にここで答弁のための答弁ということでは、私は文化財の保存ということはできないと思うんです。むしろ、あなたたちのほうで、文化財の保存のためには問題点がたくさんある、こういう問題を解決しなければとにかく保存ができないのだというような、一体、そういう心持にならぬというと、これはもうあなたのほうで仕事の役目を果たしていないということになるのですが、いささか不満なんですよ。あなたがたの答弁は、質問に対する答弁のための答弁である、こういうきらいがあるんですよ。どうなんでしょう。私はもう一つ質問いたしますが、諸外国で、一体、文化財に関してやっておる方法等で、こうやったら適当だと思うものがありませんか。あったら、ひとつ述べて下さい。これは日本だけの問題じゃないでしょう。
○説明員(西田剛君) 諸外国の事情をあまり承知いたしておりませんが、大観いたしまして、諸外国の場合には、どちらかといいますと、日本のように木造建築でないものですから、大体に形の上で立体的な形をとっておりますので、遺跡とか古城とかいうものはややわかりやすい傾向になっております。日本の場合には木造建築ですから、平城宮跡などは一つの大きな例でございますけれども、外から見ますれば、大きなたんぼになっておるというようなことで、どの地域がはたして遺跡であるか、そういうことの認定が非常にむずかしい状況でございますし、それだけに日本といたしましては、それなりの保護の方法を考えていかなければならないではないか、こういうふうに思っております。
○小林武君 木造建築の話ばかりしておるが、古墳は木造があるわけではないんです。そういうことを申し上げておるのじゃないんです。もう少しやはり文化財に対して、もっとあなたのほうで重大な関心を持たないと、何のためにそういうあれが存在いたしておるかわらぬということになりますね。そこで、ひとつお尋ねいたしますが、今、岡山県、これはたしか、文部省のどなたか調査に行かれたと思いますが、美作台地というのですか、総合開発で出雲街道に果樹園や牧場を造成して、今年の秋からブルドーザーが動くようになったそうでありますが、それについて調査をなさったことがございますか。
○説明員(須賀淳君) 美作の開発につきましては、今年の一月に県の教育委員会の係官が上京した機会に、その計画等を聞きまして、それは相当な、県と農林省でやる大工事だそうでございまして、発掘調査をするにしても、相当な金額がかかるようでございますので、従来、そういう大工事の場合には、その工事施工者にまあ費用を負担していただいて調査をしておるわけでございますので、できれば、その工事をやる事業主体である県あるいは農林省にお願いして、そういう発掘調査を事前にやっていただくようにということを相談しておるわけでございます。
○小林武君 ここには前方後円墳というのが三十からあるそうですね。それから古墳と称されるものが二千ないし三千あると考えられる。それから数百カ所に弥生式時代の遺跡がある、こういう調査を考古学者は言っておるのですがね。そういうものを大体文部省としては、県並びに施行に当たる農林省とか、それだけにまかせて、一体、保存が可能なんですか。
○説明員(須賀淳君) もちろん、先ほど次長もお答えになられましたように、非常に重要なる遺跡は、そういう計画が事前にわかる場合には避けていただくように折衝しておりまして、今回のこの件につきましては、ただ県の教育委員会の係官から口頭で報告を受けただけでございまして、具体的な内容を私どもまだ十分聞いておりませんので、そういう具体的な計画をよく聞きましてから、よく措置したいというふうに考えております。
○小林武君 そこの県の予算が幾らぐらいだか調査なさっていますか。
○説明員(須賀淳君) 開発工事の予算は私何も聞いておりませんが、まあ発掘調査をやるとすれば何百万かかかるという話は聞いております。
○小林武君 県の予備調査費というのは十万円だそうですね。十万円で一体——そういう予備調査費を十万円擁して、その後においてこれの一体保存というようなことはどういうことになるのかですね。これらは予算との関係もあるのですけれども、一体、日本の場合は文化財を保存するということについては全く無為無策だといわれても仕方のないような現状だと考えますが、あなたたちのほうは、これは十分だと思っていらっしゃいますか、どうですか。
○説明員(須賀淳君) 十万円という予算は県教委の予算かどうか私よく存じませんが、私の先ほど申し上げたことは、そういう工事をやる県当局あるいは農林省当局のそういう開発計画の中の予算の一環として、そういう埋蔵文化財の緊急調査費も計上してほしい、そういう意味でございます。
○小林武君 それから先ほどの千葉市の郊外の問題に入りますけれども、加曾利貝塚ですか、千葉市郊外の。それから内裏塚及び飯野古墳群、そういうようなものについては、研究者自体の中には保存要望が非常に出ているわけですけれども、この前私が質問したところによると全然ないというようなお話だった。そうすると、今度これらに対しては早急に何らかの手当てをされるあれはありますか、どうですか。
○説明員(須賀淳君) 先ほど次長からお答え申し上げたとおり、県の教育委員会のほうから、そういう土木工事に伴う発掘もあるので、ぜひ県のほうで調査をしたいという申し出が三つ四つの古墳についてきておりますので、文化財保護委員会としては、そういう場合には県のほうに補助金を交付して緊急調査をしていただくということを考えております。
○小林武君 それから難波京の問題ですね。あれはどういうことになっておりますか、その後。
○説明員(西田剛君) 近畿財務局と市当局との話し合いがほぼ順調に進んでおりまして、市の体育館の前面及び側面に空地がありますが、そこに代替地を擁することによりまして、難波宮跡のところに建築しようとしていた計画をそちらに移しますことで大体話がまとまりかけております。
○小林武君 大安殿のところは大体これで問題はないようですね。ところが大安殿のほうはどうなりますか。
○説明員(須賀淳君) 大安殿のところは、御承知かと思いますが、あすこは電電公社とそれから郵政省の両方の土地に半分ずりかかっておりまして、そこは大安殿の発掘をいたしまして、大体確認されたわけでございますが、郵政省当局、それから電電公社当局にもお願いして、そこはそのまま保存していただくようにお願いしてありますので、おおむね保存されるものと思われます。
○小林武君 平城京のあれですがね、予算を組まれたのですがね。あれは平城京全体の予算を意味するのですか、それとも今年度分というような意味ですか。
○説明員(西田剛君) 本年度買収予算として四億二千六百万円が一応計上されることになっておりますが、これは平城京といいますと非常に広くなりますので、京のうちの一部であります平城宮旧跡の一部を買収するという趣旨の経費でございます。そうして、それでは平城宮跡のうちの未指定地が約十四万坪ばかりございますが、それを中心に一応買収する予定になっております。したがいまして、全域を買うか買わぬかという問題は今計画としては話がついておるわけじゃございませんので、一応、当面特に緊急を要する地域を四億二千万円の範囲で買収いたしまして、それにはたとえば旧跡の未指定地の周囲を一応買収するとか、あるいは特に調査上必要な地域を先に買収し、あわせて発掘調査が進められておりますので、それとの関連におきまして、将来さらに買う必要が認められましたら、その段階においてまた予算を見てもらうという格好になっております。
○小林武君 それではあれですね。買収だけのあれで、一応、四億何がしというのはそのためのあれですね。その後、継続して予算を組んでいくという予定はないわけですね。
○説明員(西田剛君) 保存のため別途に相当長期計画をもちまして発掘調査を行なっております。その経費は約二千八百万でして、昨年度の一千万から比較しますと三倍程度の規模で調査を促進することになっておりまして、その調査の結果、ぜひこの推定は必要だという地域がわかりましたら、その段階でまた新しく買収費をお願いするということでございます。
○小林武君 許可制ならどうか、届出制ならどうかということもいろいろございますがね。これがどっちの場合をとりましても、今のように国土開発が進みますと、埋蔵文化財の保存ということは非常に重要な問題になるのです。それで、少なくともよその国では、そういう問題については日本よりかも真剣なような気がするんです。たとえば業者に、農林省のだれにまかすとか、あるいは工事を担当しておるものに、これをよけて通ってもらうとかいうようなことは、これは少なくとも文化財を保存しようという人たちの意見ではないと思う。考え方としてはきわめて私は無責任な言い方だと思う。少なくともよその国がやっているように、それには専門家を立ち会わして、その専門家の手によって工事者との協力によって保存していくというようなやり方をとらないと、これはもう日本の埋蔵文化財というようなものは片っ端から破壊されて、ほぞをかむようなときが必ずくると思うのです。そういう面ではやはり予算をとるにつきましても、なお今後のいろいろな保存に関しても、もっとやはり本腰を入れた方法が必要だということを私は要望いたしておきます。
○豊瀬禎一君 関連して。今、小林委員から御質問があったので一、二関連して聞きたいのですが、たとえば福岡城跡なんかも、福岡大学のほうが、届け出には、地下は掘りません、改修するだけですといって、たまたま私が疑問を生じたので、現地に行ってみると、ベルト・コンベアをかけて地下を掘り起こしておりました。それで私、学校の責任者にすぐ注意をして、文部省のほうにも連絡をとりまして、その工群を中止させて、別なところにいわゆる薬学部が建築になったのですね。こういう事態、それから国立基幹病院の問題もしかり。で、現在の文化財保護法のあり方をやはりあなた方としては抜本的に再検討して、文化保護のあり方というか、保護行政というものに対して再検討する時期に来ておると思うのです。このことについて十分研究していただき、今、小林委員から指摘された諸外国——イタリアにしても、あるいは西独にしても、その他古代文化を持っている諸外国の文化財保護の実情も十分調査をしていただいて、文化財保護政策に対する再検討をしてもらいたいと思うのです。特に記念物課長の言葉で気になるのは、届け出だからという言葉ですね、なるほど岡山の場合も事態としてはすでにわかっているのですから、県の文化財保護の係がたまたま報告したということでなくて、何らかの事態が察知されたなら積極的に状況調査をして、手落ちなくやってもらいたいと思うのです。以上です。
○説明員(西田剛君) お話の趣旨に沿いまして、新事態に即応し得るよう、前向きで研究をいたしたいと思います。 —————————————
○豊瀬禎一君 質問に移る前に、福田局長のほうから、遅参の理由については官房長が説明を述べましたので、再度説明してもらう必要はありませんが、たびたび重なる政府委員の遅刻あるいは出席の怠慢、これについての明確な謝罪と今後の決意を披瀝してもらいたいと思います。
○政府委員(福田繁君) ただいまの件でございますが、官房長から申し上げましたように、非常に緊急な用事ができまして遅参をいたしまして御迷惑をかけましたことは非常に申し訳ないと思っております。今後の出席につきましては精一ぱい努力して、私どもとしては御迷惑をかけないようにいたしたいと考えております。
○豊瀬禎一君 前国会で調査報告をいたしました件について質問をいたしたいと思います。 報告書は、本委員会で二木委員から報告されましたので、十分御承知と思いますが、特に教育委員会当局も、また当該県の教職員組合からも陳情があって、たまたま両者の事態に対する認識の一致している問題として重要な問題は、高知県においては長距離異動が大量ひんぱんに行なわれているという事実です。もう一つの特異な事例は、三百数十組の教員の夫婦共かせぎのうち、通勤距離がはなはだしく離れておるために別居生活を余儀なくされておる者が約二百七十組程度であったと思います。この二つについて質問を続けていきたいと思います。 まず最初に、基本的な考え方として、高知県のごとき、たとえば幡多郡は香川県と同程度の大きさがあるのですが、郡内の異動でなくして、ひんぱんに同一人が他都市へ転々と異動させられるような事例が多いということに対して、局長は人事異動の基本方針としてどういう所感をお持ちでしょうか。
○政府委員(福田繁君) 県の中におきまして人事異動するにあたりまして、いろいろ県自体の考え方はもちろんあると思います。したがって、その県の人事異動を従来からやっているわけでございます。文部省としては、これについて具体的にどうしたほうがいいとか、どうしなさいというようなことはもちろん申しませんが、一般的な県の考え方については、県の教育委員会でこれを決定してやっているわけでございます。ただ私は、高知県の問題について批判は差し控えたいと思いますけれども、今の全国的な教員の人事異動という問題をとらえて考えますと、最近の傾向としては、県の異動方針というものが、大体能力のある者を抜擢するというような点、それから特に最近は交通事情等もだんだんよくなって参りましたので、特に平場と僻地との交流をはかるというような、県自体としての人事を考えていくというような傾向になってきていると思います。したがって、そういうことにつきましては、個々の特殊事情がそれぞれの県にございますので、その特殊事情に従ってそれぞれの県が、差はございますが、やっておる限りにおきまして、私どもとしては特にこれについてかれこれ申し上げる立場でもないと思います。
○豊瀬禎一君 人事異動の基本方針として、同一人が短い期間に転々として、しかも東から西へ、南から北へと奨励させられる事例が非常に多いという、そのような人事異動方針も人材抜擢、平地僻地の交流という建前から当然のことであるという答弁と解してよろしいですか。
○政府委員(福田繁君) その点につきましては、県内の個々の人事につきましては、私はよく存じませんけれども、非常に人事異動の際に無理な異動があったというような話も聞くわけでございますが、一般的な考え方として、今申し上げましたように、それぞれ県の特殊事情に基づいて県内の事情に応じた人員の配置あるいは交流というものが行われてきていると思います。したがって、それは県の教育委員会が決定をし、これを行なうわけであります。そういう限りにおいて個々の人事異動についていろいろなケースがあると思いますけれども、一般的に申し上げまして、先ほど申し上げましたように、私としてはこれについてかれこれ申し上げる性質のものではない、こういうふうに申し上げたわけでございます。
○豊瀬禎一君 本人の意思も生活権も尊重されず、転々と異動させられるということも県の方針であればけっこうなことである、こういうふうな趣旨に理解するのですが、少なくとも人事異動の基本については、できる限り自宅から通勤でき、しかも極端に遠隔他郡市へ異動させられることのないような人事異動が私は好ましいことであると思うのですが、局長はそうお考えにならないのですか。
○政府委員(福田繁君) もちろん人事でございますので、できる限りおっしゃるような考え方に基づいて行われるのが望ましいと思います。ただ、個々のケースになりますと、それぞれやはり個人々々に事情がございますので、この事情全部百パーセント聞くというような場合も、これは実際の問題としては非常に困難じゃないか、そういった意味で、私の聞いております限りにおきましては、今申しましたように、特に高知県は僻地の学校が多うございます。そういう僻地の教育について刺激を与えるとか、そういう見地から相当大幅な交流をやったと。これは昨年でございますが、特に昨年はそういう方針をとったと聞いております。したがって、個々の問題は別でございますけれども、一般的に方針としては、私どもとしては県がそういう方針のもとにおやりになるということについてかれこれ申し上げる立場ではないというように申し上げたわけでございます。
○豊瀬禎一君 最初に断わりを言わしたから、あなたがかたくなっているのか、むくれているのかしりませんが、私の質問に素直に答えて下さい。一般的な奨励の方針として、個人の生活権なり希望なりというのは尊重されることが望ましいですかという一般方針について聞いているんですよ。
○政府委員(福田繁君) できる限りそういう要望を尊重することが望ましいと思います。
○豊瀬禎一君 十二時に大体終わるという約束ですので、いろいろ個々についてただしたいのですが、きょうはそれをおきまして、すでに本委員会に報告書を出していることでもありますので、二、三の具体的な事実についての調査を依頼して次回の際に審査したいと思います。たとえば山崎博好、これは昭和三十三年に、私の資料では土佐山中というところにおった。これは土佐郡です。三十五年に森中に移りました。これは距離として数十キロ程度ですが、その翌年には土佐から室戸中に移っています。これはヘリコプターがなければ通勤できない所です。その翌年には初瀬東中という、今度は高岡郡の山奥、すなわち愛媛県境に移っております。もう一つ例を申し上げますと、国友源平、これは吾川郡の下八川小から、翌年は三水小、これは数十キロということです。その翌年、三十五年には興津小に移っております。高知市から汽車で約二時間ばかり。三水小からは通勤は飛行機がない限り百パーセント不可能です。その翌年、三十六年には離島の長浜小、沖ノ島、この島まで行くには数時間かかります。そうして三十七年には本川小。今度は太平洋の孤島から香川県境の本川小、土佐郡に移っております。毎年、飛行機がなければ通勤できないような所に移っている。この例だけでなくして、三十三年、越智面小にいた伊藤由賀、それから三十三年、仁淀中に在校しておった池畠富恵、三十三年、十甫小に勤務しておった山内順秋、それから同じく仁淀中に勤務しておった中川コミネ、徳王子小にいた上居夫妻、これは夫婦一緒に毎年異動させられておりますが、今読み上げましたものと、私が申し上げた国友源平と山崎博好のそれぞれについて、三十三年から三十七年度に、私の読み上げた資料がが間違いないかどうかの委員会の調査、毎年の転勤の理由、次の学校への距離、交通機関、これらについて審査を進めていくために、私が二木先生と一緒に委員会の部屋でいただいた組合提出の資料が正しいかどうかを委員会において調査をお願いしたいと思います。この調査を待って私は審査を進めていきたいと思います。なお、先ほど冒頭に申し上げましたように三百数十組の夫婦共かせぎ、共かせぎというのは教員の共かせぎというのですが、三百数十組ほとんど暦年別居を余儀なくされているという事態は他県に例のない問題ではないかと思います。私の県においては、市町村教育委員会外に本人の希望ではなく異動させられた例は戦後において一件もありません。異動しようとした例はありますけれども、私どもとしては、本人が希望せず、住居がないところに異動させるということは人事の原則として好ましくないという考え方で、これを中止させて参っております。なるほど高知県は非常に交通困難な地域ですから、必ずしも自宅通勤が百パーセント可能だと私は考えません。しかし、今申し上げましたように、これはほんの五、六人の例ですが、高知県教育委員会が私の質問に答えたところでも、非常に大量の、しかも不本意、長距離転勤があるというととは原則として好ましくないという回答をいたしております。このことはきわめて個人の生活権、人権を尊重するという立場から重大なことでありますので、最小限度私が今指摘した事態について、先ほど読み上げました事項の調査をお願いいたしておきます。 次に、新聞の報ずるところによりますると、姫路における私立高校の入学金没収に関して、福田局長がそのようなことは好ましくないから良心的にやってもらいたいという趣旨の新聞発表をしておりますが、受験問題としては、個々の問題は別として、そういう趣旨の談話を発表されたことは事実かどうかのお答えを願います。
○政府委員(福田繁君) 姫路であったかどうか具体的な話は記憶いたしておりませんが、夜、たしか毎日新聞であったかと思いますが、受験をして実際に入らなかったにもかかわらず入学金その他を全部取られた、そういうのはどうなんだろうというようなことで聞いて参りました。私としては、これは私学の経営の問題であるけれども、必ずしも好ましいことではないというように申し上げたのでございます。それが姫路の問題だったかどうかははっきりいたしませんけれども、そういうことを申し上げたことはございます。
○豊瀬禎一君 今おっしゃるとおり、権限の問題は別として、あなたの談話の趣旨について私は同感を持っているのですが、現在の高校志願者の激増に当たって、今言われたように入学金没収の問題であるとか、あるいは入学の際に私どもが考えると若干妥当を欠くような金の徴収というか、これが行なわれておると思います。こういう今年度の高校希望者激増に対して起こっている、入学試験をめぐる好ましからざる諸現象についての調査が進んでおりますか。
○政府委員(福田繁君) これは管理局の所管でございますので、管理局で御調査になっておると思いますけれども、私ども一般的な傾向としては、いろいろ年々援業料が増額され、また、諸徴収金も上がってくるという傾向は承知いたしておりまして、協会などで発表します資料等によりまして、ことしは東京都内の私立の中学校、高等学校等についてはこうなるということは聞いております。その程度の調査でございます。
○豊瀬禎一君 たとえば授業料を入学合格決定と同時に徴収しておるのは、私学の人々に聞くと、それは当然の慣例である、こういう言い方をしておるんですが、まあ入学金とか、いろんなものが当然徴収されることについては異論を持ちませんけれども、たとえば授業料のごときものを合格と同時に納入しなければ合格通知を取り消しますという学校の態度というのは、私は好ましくないと思うのですが、慣例として放置してよろしいものでしょうか。それとも何らかの文部省としての指導が行なわれるべきものとお考えですか。
○政府委員(福田繁君) これは実際にはいろいろむずかしい問題でございまして、まあ今おっしゃったように、私学のほうでも慣例としてやっているというお話でございますが、確かに従前から、私学の経営の非常に苦しかった時代には、せっかく受けた生徒が後に試験の発表を見て公立のほうに移る、それでは私学の経営ができないのだ、こういうような立場から、いろいろな受験の際に契約をしまして、そういう契約のもとにやっておるのが従来の慣例でございます。それにもいろいろやり方があると思いますけれども、授業料まで含めるか、あるいは入学金、受験料等に限定するかということは、これは個々の学校によって違うことでございます。しかしながら、私どもとしては一般的に考えますと、おっしゃるように.授業料まで、実際に入らないのに一学期分の授業料を払うとか、半期分の授業料を払わせるということは、これは好ましくない。しかも、現在におきましては以前と違いまして志願者は非常に多うございます。こういう急増期におきましては、たとえ先に私立学校の試験をやるにいたしましても、それがその分から、合格者の中から公立のほうに走ったとしましても、なお全体としては私は志願者は以前よりも非常にふえておると思います。そういった際でございますので、私どもの考えとしては好ましいことではない、そういうことは私学の経営上の問題でございますけれども、当然ということでなくて、やはり私学自身もその点はひとつ考えていただきたいと思っておるのでございます。しかしながら、これを文部省が指導してかれこれものを申すというようなことでなく、これは私立学校の団体なり、私立学校の間でそういう問題を解決していただきたい、かように考えるわけでございます。
○豊瀬禎一君 そうすると、たとえば例をあげますと、施設充実費、それが数万取られておる。高校に入学して三カ年、どこがふえたか一向に施設が充実された場所がない。あるいは学校の起債ですか、何かそういう名目で卒業するときにお返ししますと、こういうことで三万円なら三万円徴収する。卒業の際には、父兄が集まった際にだれかが突然立ち上がって、三年間もお世話になったから、これは返すことになっていますけれども、学校に寄付しましょう、異議なし、パチパチと、ほかの人は何が何やらわからぬで蔭でぶつぶつ言っている。こういった事態もあっておるし、日大第二高等学校のごときは十五、六の項目にわたって入学の際に徴収をいたしております。こういう実態を、幾つかの例で都内だけでもけっこうですが、調査するお気持があるかどうか。その結果やはり法的には指導、規制ができなくても、また文部省の権限でなくても、私学協会等としかるべき懇談をして、こういう事態がないような措置を講じていただく意思があるかどうか。
○政府委員(福田繁君) どうも私からその問題を申し上げるのは適当でないと思いますが、御趣旨の点はよく管理局長にもお伝えして善処していただきたいと考えております。
○豊瀬禎一君 特に、今の問題もそうですが、最初にお聞きした資料ですね、これを取り上げて委員会としての資料要求にしていただきたいと思います。
○委員長(北畠教真君) よろしいですね。
○政府委員(福田繁君) 調査してみたいと思います。
○豊瀬禎一君 終わります。
○小林武君 大学局長にお尋ねしますが、二月九日の……。
○委員長(北畠教真君) ちょっと速記とめて。 〔速記中止〕
○委員長(北畠教真君) 速記起こして。
○小林武君 二月九日の北海道新聞によりますと、自民党が北海道学芸大学の札幌分校の問題を取り上げて、これは文教調査会で取り上げてですね、北海道学芸大学の札幌分校の吉田稔教授やその他の北海道出身の議員を含めて、人事問題、それから勤務態度の問題、それから組合活動の問題等をいろいろ取り上げられた。なお、その中には同北海道学芸大学を廃校するという強硬措置も述べられたと書いてありますが、その述べられたことはけっこうですけれども、そのあれが文部省に対して北海道学芸大学の学園秩序確立を申し入れることになっているというが、そういう申し入れがありましたかどうか。
○説明員(安養寺重夫君) そういう申し入れがあったという事実は聞いておりません。
○小林武君 文部省にはですか。
○説明員(安養寺重夫君) はい。
○小林武君 それでは、それは聞いておらないということは文部省に申し入れがなかったと、こういうふうに理解してよろしいですか。
○説明員(安養寺重夫君) そのようにお考えいただいてけっこうだと思います。
○小林武君 なお、この問題について文部省が——この問題というのは先ほど申し上げました人事の問題その他について、見解とか、あるいは何か文部省としての態度が特にありましたらひとつお伺いしたいと思います。
○説明員(安養寺重夫君) 北海道学芸大学全体の問題として、あの広い土地に五つの分校が散在しているような関係もございまして、大学自体の管理運営が他の大学に比して多少円滑を欠くという事実はございます。そういう点から、北海道学芸大学の全体の管理運営をもう少し円滑にいくように、大半当局に努力をしていただくようにかねてから要望いたしておるわけでございます。特に札幌分校におきましては、いろいろと教職員組合の動きなり、あるいはそれに対する学校当局の態度なり、いろいろわれわれの目から見まして遺憾な点もございますので、そういう点についで特に要望を札幌分校については強く申し上げておるような関係がございます。われわれといたしましては、将来ともそういった北海道学芸大学全体のあるべき姿がどのようなものであるかということを研究したい、こういうふうな現状にあるわけでございます。
○小林武君 人事、組合活動等について遺憾の点を文部省で持っているというのを、具体的にひとつ述べてもらいたい。
○説明員(安養寺重夫君) 具体的に幾つかの事例を申し上げますと、一昨年でございますか、当時の吉田分校主事がいろいろと会合を持ちました。その会合のことにつきまして紛争が起こりまして、その紛争の処理というようなことをめぐって吉田主事が辞任をせざるを得ないというようなことになりまして、いろいろ経緯はございましたけれども、任期中途において主事の更迭が行なわれたというようなことでございます。その経過は、決して大学としてみっともいい形で問題が起こったわけでもない。その推移に照らしましても、きわめて遺憾な結果ではないかとわれわれ考えておるわけでございます。その後さらに第一回目の中学校の学力テストをめぐりまして、付属の札幌中学校においては、全国七十九の付属中学校のうちたった一つの実施をできないというきわめて遺憾な事態が生じました。これにつきましても、いろいろと組合等の阻止というような問題がございまして、それをめぐって当時の辻村分校主事及び付属中学校長の石沢教授が責任を問うということで辞任をされるというような形が出まして、そのことについてもさらに紛争が起こり、しかも、なお現在主事がきまらないままで、選任できない状態でおるわけでございます。そういった関係から、当時の学長の武田さんが責任をとって学長の職を辞せられるというようなことまで起こりまして、現在の学長に至ってなお根本的には事後の処理ができていないというような一連の問題が起こっているわけでございまして、われわれといたしましては、分校における職責を十分果たしていただくためにも、新しい主事が、大学に定められた所定の手続を経てすみやかに選任されるということを要望しておりますと同時に、学内の管理秩序の確立ということを要望しておる、こういうふうなことでございます。
○小林武君 自民党の申し入れがあったということに対して、もう一つ今の答弁にも関連するわけですけれども、学芸大半の三井学長は人事問題については、解決についてはっきりしためどを持っている。無用な混乱を避けて、無理なく納得のいくような人事を行ないたいと思っている。その際、外部の干渉を避けて自主的に解決したい。だから時間をかしてもらいたいと言っている。それから職員の勤務態度、組合活動の問題なんかについては、誤解されている面もだいぶあるというような点を談話で述べていますけれども、外部の干渉を避けて、自主的に解決したいという学長の態度に対しては、文部省は遺憾の意を表するわけではないでしょうな。
○説明員(安養寺重夫君) 私、詳細よく存じませんが、文部省といたしましては、先ほど申し上げましたような要望を、学長という責任のあるお方にしているわけでございまして、外部から、とやかくいろいろの間違った干渉があるということは、文部省としてはあるべきではないと、かように存じているわけであります。
○小林武君 その外部の中には文部省も入っているのですから、文部省も干渉の意図はありませんな。
○説明員(安養寺重夫君) いわゆる干渉というようなことをするつもりはございません。
○米田勲君 先ほど課長の答弁の中に、北海道の学芸大学は五つの分校になっている関係上、その運営に非常に円滑を欠くという言葉があったのだがね。その理由は何ですか。遠隔の地にそれぞれあるからという意味なのか、それともその以外の理由があるのか。
○説明員(安養寺重夫君) 何と申しましても、物理的に管理運営が行き届かないということはございます。たとえて申しますと、通常の大学でございますと、学部には教授会というのが構成されます。大学自体として意思を決定します場合にも、各学部間の連絡等を考えまして、評議会というようなこともあり、いろいろそういう形で管理運営というものが行なわれるわけでございます。北海道学芸大学は、一つの学部ではございますけれども、いわばまあ五つの分校ということで、それぞれやはり機能を果たしているということもございますが、そういった教授会という構成がとれません。したがって、代議員会というような形のものを教授会にかわるべきものということで組織をいたしまして、各分校ごとにしかるべき人数の人が選ばれて、そのポストへつき、その代議員会ということで、いろいろ種々万般のことを処理をするということでございます。そういう面で、多少他の大学のようには円滑に管理ができかねる。いま一つは、特に他の分校においても多少はそういう点があるかもしれませんけれども、各分校が、やはりそれぞれ地域の特殊な事情というものを、どう処理するかという問題があるわけでございまして、そういうことについても、一つの大学として、的確な判断と処理が早急にはできかねるというふうな問題がございます。そういうことを私が申し上げたわけでございます。
○米田勲君 そうしますと、今答弁にあった以外の理由は考えているわけではないのですね。大体今述べられたような理由なんですね。運営の円滑を欠いているというのは。
○説明員(安養寺重夫君) 北海道学芸大学の全般共通の問題として申し上げたわけでございまして、具体的な現われ方で、どうなっているかということを、さらに御説明いたしますれば、札幌分校においては教職員組合の異常な活動というものがございまして……。
○米田勲君 異常——異常と言われたのですか。
○説明員(安養寺重夫君) いろいろ学内管理の正常化をはばんでおるというふうに、われわれは考えておるわけでございます。
○米田勲君 その今答えた言葉の中に、ちょっと問題があるが、それはあと回しにして、この教授会というものを、五つの分校に遠く離れているために、十分開くことができないと、したがって、そのかわりに代議員会を持っておると、こういう話ですが、これはその北海道学芸大学の五つの分校という現状にかんがみて、教授会などを、離れているとはいえ、年間に何回か開けるように、旅費などもきちっと見てやっていますか、特別の旅費を。どうですか。
○説明員(安養寺重夫君) 旅費は、北海道学芸大学の特殊性ということで、そのように措置をいたしております。で、教授会は、定例は年に一回と、ただし代議員会が教授会にかわるものとして頻繁に行なわれます。そういうことも含めまして、われわれとしましては在来から、そのような措置はいたしております。
○米田勲君 それから先ほどの答弁の中にさらにあったのは、札幌の学芸大学については特に強く要望をいたしましたという言葉がありましたが、内容は何ですか、この要望をした内容は。具体的にいうと。
○説明員(安養寺重夫君) ずいぶんと過去のことはともかくといたしまして、いろいろ事柄が処理できかねる状態で引き続いておりますので、われわれとしましては、機会のあるたびに要望いたしておるわけでございます。一言に申しますと、正常化をすみやかにはかってもらいたいということでございます。新学長が昨年の十月選任されまして、新学長赴任にあたりまして、われわれのほうから要望いたしましたことは、学内全体の管理の体制を正していただくと同時に、特に札幌分校においては、欠員中の分校主事の選任をぜひ急いでいただきたい。と同時に、札幌分校に付属いたしております札幌付属小学校、同じく中学校の校長がやはり欠員中でございますので、この選任を急いでいただきたい。こういうことを申しておるわけでございます。
○米田勲君 その要望は口頭で行ないましたか。文書で何か示達したのですか。どうですか。
○説明員(安養寺重夫君) 今、新学長に申し入れたということは、口頭で申したわけでございます。
○米田勲君 その新しい学長になってからは、口頭で今のような内容のことを話をしたという以外にはありませんか。
○説明員(安養寺重夫君) 今主題になっております事柄については、その事柄だけでございますけれども、顔をあわせるたびに、頻繁にこれを言っておるということでございます。
○米田勲君 次に、ただいまあなたの答弁の中に、札幌の分校については、特に組合の活動ですか、職員組合の活動が異常な活動というか、そういう言葉を使いましたけれども、もう一度そこのところを繰り返して下さいませんか。はっきり聞きとれませんでした。
○説明員(安養寺重夫君) 吉田教授が主事をされておりましたときから、吉田主事が辞職すると……
○米田勲君 ちょっと発言中で失礼だが、先ほど言った言葉が聞きとれなかったので、その個所だけでけっこうです。
○説明員(安養寺重夫君) というふうなことを含めまして、その原因の一部には、組合の異常なる活動が原因しておると、かように考えておるわけでございます。
○米田勲君 あなたの言っておる組合の異常なる活動という、異常という字はどういう字を使っているのですか、異常というのは。
○説明員(安養寺重夫君) 異なる状態の異常でございます。
○米田勲君 その異常なる活動というのは、具体的にいうと、どういうことですか、あなたの見解では。異常なる活動、職員組合の。
○説明員(安養寺重夫君) 一つ、二つ実例を申し上げて御判断をいただきたいと思います。 教職員組合の委員長、あるいはそれにかわるようなポストにつかれる人が、大学の代議員という人でございます。われわれといたしましては、職員団体としての組合が、大学の意思決定をする代議員の中から選ばれておるということはいかがなものであろうかと、こういうことでございます。また教職員組合の活動というものが、何かにつけ大学管理運営の面にまで申し入れというような形で行なわれまして、これに対する大半当局の応答の仕方ということについても、われわれとしては多少けじめがなさ過ぎるというようなことを考えております。それから教職員組合が、いろいろ事務系統の職員の人事の発令というようなことを事実上不可能にするというようなこともございまして、そういう点を申しておるわけでございます。
○米田勲君 ちょっとお聞きしますがね、職員組合は自分の組合員の中から、だれを役員にしようと、それは職員組合の自主的な判断できめられることではないかと思うが、あなたの見解は違うのですか。
○説明員(安養寺重夫君) 職員組合は、この場合国立学校の公務員のことでございますので、国家公務員法に基づいて、いろいろと行動するという工合に考えておるわけでございます。
○米田勲君 それでは国家公務員法に、あなたのいうような代議員のメンバーであるものが職員組合の役員に選ばれるということは、これは違法ですか。
○説明員(安養寺重夫君) われわれといたしましては、代議員というものは、きわめて限られた人数で構成されておりますし、大学の行動あるいはその意思の決定をいたす重要な責任の、いわば管理運営の衝に当たる人でございます。これに対しまして職員組合の活動の範囲、目的というものと照らしまして好ましくないと、かように考えておるわけでございます。
○米田勲君 私の聞いているのは、望ましいとか、望ましくないとかいうことではない。国家公務員法に抵触をする、違法行為と——代議員であるべきものが職員組合の役員に選ばれるということは違法かどうかということを開いている。そのことを誓えてほしい。
○説明員(安養寺重夫君) 法規の条章に照らして違法ということではないと思いますが、運用上きわめて適当でないと、かように考えておるわけでございます。
○米田勲君 あなたが望ましくないと考えても、法律上違法でないことを職員組合が自主的にやっているのを、望ましくないという理由をもって、異常な活動をしておるとか、その異常なる活動をしているのをけしからぬという一つの理由に、代議員であるものが役員になっておるのは、ということをあげているが、そういうことを君、あげられるのかね、違法行為でないことを職員組合がやっておるのに。
○説明員(安養寺重夫君) われわれといたしましては、大学の管理運営のあるべき姿に照らしまして、はなはだしく適当でないと、かように考えておるわけでございます。
○米田勲君 違法ではないんでしょう。しかし。あなた、そこの点を間違えないで下さい。文部省が何を考えるかは自由かもしらぬが、法律の建前に沿うてものを考えてもらいたい。勝手に望ましいとか、望ましくないとかいって、法律にも抵触していないことを、いかにも不当なことをしているように理由に並べ立てるというのは、言い過ぎでないですか。そう思わないか。答弁して下さい。
○説明員(安養寺重夫君) 先ほど申しましたように、適当でないと、かように考えておるわけでございます。
○米田勲君 単に適当でないという一つの意見を持っておるというだけだな。 それからその次、第二番目にお聞きしますが、職員組合の活動が、大学の管理運営にまで立ち入っているという事実がある、こういうお話なんだが、僕もよくわからぬけれども、大学の管理運営にまで立ち入っているということは、やはりあなた方は、具体的な事実を指摘して、こう言われていると思うのだが、これはどういうことですか、例をあげると。まああなた方が考えておる特筆すべき問題があったら、ちょっと説明して下さい。大学の管理運営にまで立ち入っている、職員組合の活動というのは……。
○説明員(安養寺重夫君) 私、詳細なデータを今持っておりませんので、どのような工合にというようなことはちょっと言いかねますが、先ほどから申し上げましたようなことが、事実あるという工合に考えておるわけでございます。
○米田勲君 資料がなければ言えぬなら言えぬでいいですよ。
○説明員(安養寺重夫君) たとえて申しますと、大学としての意思の決定がございまして、分校主事の選考の手続がきまっておる。大学自体が、そういった手続によるべきだという申し合わせを確認いたしましても、なお札幌分校においては、そのようなことが進まないというような事実がございまして、そのあたりのことも、われわれとしては、その例ではないかという工合に考えておるわけでございます。
○米田勲君 答弁されておる言葉の内容が明確でないのですがね。その人事の問題が、例にあげられておるが、それはきちっと法律上きまっておるわけですか。それを犯しているというようなことでもあるのですか。
○説明員(安養寺重夫君) 私のほうでは、起こりました現象について、事実そういう因果関係があったものと判断した上で、御説明しておるわけでありますが、今お話の事実につきましては、札幌分校における事務職員の異動を考えまして、何人かのそのような人事の発令を翌日やるという前の夕刻、分校の事務局長から本人たちに申したわけでございますが、それに対して、さっそくその夜のうちに、職員組合という名において、その人事を取りやめろというようなことがございまして、これは学長の任命権を委任した範囲のものでございますので、当時、事務局長なり学長のところへ参りまして、いろいろ組合から、その取り消しを求めた。結局その人事が、一部行なわれて、大半のところは行なえなかったという事実があるわけでございます。
○米田勲君 私が先ほど聞いたのは、大学の管理運営にまで職員組合の活動が立ち入っておる、その具体的な事実を特に説明をしてくれと言ったら、人事問題が出た。違法の行為を行なっておるのかと聞いているわけです。何だか今の話だと、違法の行為をやっているということにはならないんじゃないですか。学長が発令をする法律上権限を持っておる。そして、一つの人事異動を計画して、発令したか、発令しようとした。それに対して、職員組合のメンバーである者が、その人事の当事者であった関係上、職員組合が一つの意見をまとめて、その任命権者に意見を強く述べるということは、違法かどうか。ぶんなぐったり乱暴をしたり、家宅侵入をしたりする場合は別ですよ。人事異動の理由を尋ねたり、そういうことでは、本人が非常に困るからやめてもらえないかというようなことを述べたりすることは、違法なのかどうか。そういうことをしてはならぬのかどうか。どうですか。
○説明員(安養寺重夫君) 事務職員の人事について、組合という形で希望なり意向の表明があることを、われわれは拒否しているわけではございません。ただ、君はあすからこういう勤務になるのだということを学長の命により事務局長が、その職責において下命をいたしました事柄について、意見並びに強力な具体的な行動において、それを阻止されるということは、職員団体の行動としては違法の疑いがある、かように私は思っておるわけでございます。
○米田勲君 これはどうですか。あなたは、人事の任命権、そういう権限を発動するときには、私の立場からいわせると、その職員ですね、教職員、そういう人たちの考え方、立場、そうして学校の運営、いろいろな要素を考え合わせた上で、より前進できるという確信に立って、人事というものは行なわれるのが妥当である。その中に、かりにその教職員の立場を非常にはなはだしく不都合にするような状態になることがあった場合、職員組合が、この人事では困ります、何とか考え直してもらいたいということを主張し、そのことを申し入れるということは、違法にはならないのじゃないか。申し入れたところが、任命権者である学長は、それもそうだな——圧力とあなた方が見たら別ですよ、それもそうだなと言って、それを変更したということは、学長の責任で行なわれていることである。職員組合が、人事の問題に、いろいろまとまった意見を申し述べたり、主張したり、希望をしたりするということは、何も違法行為じゃないのじゃないですか。私はそう思うのですが、どうですか。
○説明員(安養寺重夫君) 先ほどから申し上げておりますように、職員組合として御希望の表明なり、あるいはその他のことがありますことは、私としては拒否いたしているわけじゃございません。ただ、この人事に対する意見の表明と同時に行なわれました具体的な事実をも総合いたしまして、職員団体として違法行為であるという疑いがある、かように申しておるわけでございます。
○米田勲君 あなたは、労働組合や職員組合のことに、あまり理解を持たれておらぬようですな。そういうトラブルは、何も一方的に、職員組合のほうが行き過ぎているとか不当だからとかというばかりじゃないのですよ。往々にして、どこの社会でも、人事問題が起こるときには、任命権者や管理者のほうが、いつも正しくて、使われておる側のほうが、いつでも不当なことを主張しておるのだという考え方は、根本的に間違っています。だから私にいわせると、学芸大学で、学長が一つの人事を発令しようとし、それに対して、職員組合が、自分たちの立場から、仲間の立場から、ある一つの意見を強く述べた、そういうことは、あっていいことだというふうな見解を持っているのです、私は。それが違法行為にまで発展していったというのならば話は別ですよ。そういうことを主張したり、述べられたりすることが職員組合の活動として逸脱しておる、不法だ、こういう主張は、あなたは職員組合の活動というものに対して非常に拘束して、狭苦しく押しつぶそうというようなものの考え方じゃないですか。私は、それは違法行為でないのだから、乱暴をしたり、物を破壊したり、学校の運営を破壊したりするような行動でない限り、そういうことを主張したり、希望したりすることを職員組合がしたって、それだから不安だとか、それだから異常な活動をしているとかということにはならぬのじゃないかという考え方です。どうですか。
○説明員(安養寺重夫君) 米田委員のおっしゃいますように、職員組合としていろいろ御希望を表明されるということがあっていけないと私は思っているのじゃございませんで、そのことをめぐる当時の具体的な事実を総合いたしまして、私の意見を申し上げておるわけでございます。
○米田勲君 君も文部大臣と困ってくると似たような論法を使うね、総合するとなんて。きわめてわからなくなってくる。私は、時間がないので、きょうはまあこれ以上は、予定があるようですからやめますけれども、もう少しあなた、僕がきょう言っていることを検討してきてくれませんか、この次までに。 そしてもう一つ問題にしたいのは、人事の発令を事実上不可能にしているなんということをあなたは言っているが、おかしな話でないですか。学長が権限を持っているのじゃないんですか、発令の。その学長が事実上発令を不可能にさせられたなんということがあるのですか。私は、そういうあなた方の見方が少し無理じゃないか。学長は自主的に、結局いろいろ理由はあったとしても、最後には自分の権限を持っているのだから。それが変更したり撤回したりしたわけじゃないですか。そういうことについても、あなた方の表現は、私が問題にしているのは、職員組合の活動が異常な活動をやっておるというから、何か不法行為でもやっているのかと思って聞いてみると、どうもそうでもないらしいから、この言葉は、最後には取り消してもらおうという考え方を持っているのですよ。きょうは時間がないですから、何点かあげたことを、さらに検討してこの次、答弁を求めます。きょうはこれで……。
○小林武君 一点だけひとつ。
○委員長(北畠教真君) 小林君、簡単にして下さい。
○小林武君 簡単……。あなたの先ほどの答弁の中に、吉田教授ですか——吉田主事ですね、当時主事が、任期中に辞任したということは、これは遺憾だと、こう言いましたね。遺憾だと、こう言われたでしょう。遺憾であるということの一つの具体的なあれとして出ましたね。これは間違いありませんか。
○説明員(安養寺重夫君) 吉田主事がおやめになったことが、遺憾な状態のうちに行なわれたと、かように申し上げたつもりでございます。
○小林武君 その遺憾な状態というのを、ちょっと簡単にそれでは説明して下さい。
○説明員(安養寺重夫君) 一昨年でございましたか、五月初旬に、分校の事務職員の一部の者を主事が集めまして会合を持ちました。その経費の出所をめぐりまして、分校主事を学生並びに教職員組合が攻撃をし、これがまた学内の教官会でも、いろいろと議論が行なわれ、当時異常な形でこの問題が論議されました。そういう状態の中で吉田主事が、これ以上その職にたえぬという理由によって辞意を表明いたし、学長がそのことを文部省に進達をされたということでございます。
○小林武君 それが遺憾だというんですか、問題が起きてやめたことが遺憾なんですか。
○説明員(安養寺重夫君) さようでございます。
○豊瀬禎一君 官房長にただしておきますが、三十六年の国会で私どもが審査した際の荒木文部大臣の答弁と安養寺課長の答弁は、私の判断では重要な点について食い違いがあるようですが、課長が政府委員でないので、後日、課長の答弁が間違っていましたなどとおっしゃらないで、今のは、文部省の正式見解として責任を持ちますか。
○政府委員(蒲生芳郎君) ただいま安養寺課長が述べました発言についてでございますが、私、三十六年に荒木文部大臣がどういう発言をされておったか存じませんので、今ここで、食い違いがあるかどうかは……。
○米田勲君 答弁を文部省として、責任を持つのか、持てるのか持てぬのかということだ。
○政府委員(蒲生芳郎君) それは、ただいま政府委員にかわりまして安養寺課長が答弁しておりますから、政府委員としての責任は持ちたいと思います。
○豊瀬禎一君 そこで、安養寺課長の答弁の中の、組合の異常な活動、この事例ですね、そして、その事例に基づいて文部省が判断したとしたならば、文部省の判断でよろしいですが、学長が教職員組合が異常であるという判断をして文部省に報告したならば、個々の事態について、この事件については学長か判断した、この事例については文部省が事例の報告を受けて異常と判断したとか、異常な組合の活動の具体的な事例と、その判断の当事者ですね、学長か、それともあなた方か、その点を次回に文書で提出をして下さい。以上です。
○政府委員(蒲生芳郎君) 承知いたしました。
○委員長(北畠教真君) 本日の審議は、この程度にとどめ、本日は、これにて散会いたします。 午後零時五十八分散会