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43回国会参議院1963/03/12

農林水産委員会 第18号

発言数
274
登壇者
11
会派数
2
開催日
1963/03/12

会議録

櫻井志郎自由民主党

○委員長(櫻井志郎君) ただいまから委員会を開きます。  森林組合合併助成法案及び林業信用基金法案を一括議題とし、前回に引き続き質疑を行なうことにいたします。  質疑のある方は、御発言願います。ちょっと速記をとめて。   〔速記中止〕

櫻井志郎自由民主党

○委員長(櫻井志郎君) 速記を起こして。

安田敏雄日本社会党

○安田敏雄君 先日の質問に引き続いて行ないますが、重複する点があるかもしれませんけれども、先日いただきました施設組合の組合員所有森林面積別組合数、この表です、資料の最初いただいた、この表でいいますと、先日の質疑の中では千七百十八組合参加のものを五百七十六組合にする方針である。こういうことで、全体の三千七百十三組合について約四割のものを合併させる、こういう方針のようですが、ところがこの表を見るますと、現在の森林組合の中では五千ヘクタール以下のものが八五%ある。それから役職員が四人以下のものが八〇%以上ある。それから出資金が百万円以下のものが八〇%ある。組合数にして八〇%ある。こういうことになりますと、大体八〇%前後を合併させようという方針ならば、一応の理解ができる。これらの今あげた、私の言うのは面積、役職員、出資額では八〇%統合しなければならないということに、今度の基準からいくとならざるを得ないわけなんですよ。それをわずか四〇%強でとめておいて、はたして言う政府のその合併法案の言う趣旨に数字的にそれが適合するかどうか、まことに理解に苦しむわけでございますけれども、その点はどういうようにお考えになっておるのですか。

吉村清英林野庁長官

○政府委員(吉村清英君) この弱小と申しますか、規模の小さい組合が非常に多いのに、その一部だけの予想を立てて合併を推進をして十分な目的が達せられるかどうかという御質問かと思うのでございますが、その点につきましては、従来私ども三年間にわたりまして三千ヘクタール以上、出資の総額五十万以上というような目標で各県が計画を立てまして、勧奨によって合併を進めて参りまして、せんだって御説明をいたしましたような経過をたどっておるところでございますが、そういう施策を講じました結果、現在におきましては、大体平均の面積が三千ヘクタール余り、出資総額が大体七十万以上というようなことに、平均いたしましてそういうようなことになったわけでございますが、これを向こう五年間にさらに従来の弱小組合の対策というよりは、積極的な意味で前向きの合併をいたしまして、大型の組合を作って、この森林組合の事業も振興をして参るという考え方で御提案を申し上げておりますのが、今回の法律でございますが、もちろん御指摘のような面もございますわけでございます。何分にもこの森林の分布の状況あるいは組合の活動状況、これは必ずしも一様でございません。また、非常に広い面積に小さいものが散在しているというようなところもあるわけでございまして、そういうことを考えあわせますと、まずこの向こう五年間にわたりまして、ただいま考えておりますような規模のものができて参るということが、私どもといたしましては一番願わしいことである。その方向に向かってこの大型化を進めて参るというのが趣旨でございます。この合併のみによって、そういった私どもの考えております目的が達成できるとは考えておりませんが、そういうことでこの五年間の間には、こういう組合の合併を進めて参るということにいたしたいと考えておるのでございます。

安田敏雄日本社会党

○安田敏雄君 そういう気持はよくわかるわけですよ。しかし、数字的にここに掲げてある表では、八〇%前後のものが今度の基準に適合していない、適合以下なわけなんです。ですからこれらのものは、当然今度の基準の方針で合併をするとするならば、約八〇%前後のものが合併の対象にしなければならぬ。ところが、こちらのほうの五カ年計画を見ますというと、これは千七百十八組合参加で五百七十組合に合併をしていくのだ。そうしますと、その数字は全体の組合の四〇%強化にしかならぬわけであります、全体の組合の。そうすると、こちらのほうの表では、見るというと、これは八〇%も統合しなければならぬ組合があるのに、にもかかわらず四〇%程度では、これではどうも合併法案を実際的に推進しようという点において数字的に少しくどうも了解に苦しむ、こういうことなんですよ。ですから、そういう点でいけば、前向き々々々と言いますけれども、少しも前向きではないやはり四〇%近くというものは、依然としてその政策のいわゆる対象にもなんにもならぬ、こういうことにならざるを得ないかと思うわけなんですよ。しかし、この提案の趣旨が林業経営の近代化であるとか、あるいはその就業者の所得の向上であるとか、あるいは経済事業の振興をはかるのだ、そういう目的でするときに、その四〇%以下のものはそのまま依然として低迷を続けるということでは、あの政策の趣旨に合致していかない。そういう観点から私はお聞きしているわけなんですから、ですからそういう残った対象にならない組合は、依然としてそのまま置いておくというのでは、これは少しも前向きという姿にはならない。ただ救われるものだけは、一応前向きの形の上にのっかるかもしれませんが、そうでないものは少しもその恩恵を受けていかないという、まあ心配が出てくるわけなんですよ。どうですか、その点は、具体的に。

吉村清英林野庁長官

○政府委員(吉村清英君) その点でございますが、この組合の合併は、かねてから申し上げますように、どこまでも組合の自主性を尊重をして参りたいということ、それから私どもといたしましては、これ以上さらにできるということは、これはけっこうなのでございますが、いろいろな情勢、先ほど申し上げました組合の分布の状況、またこの森林のそれぞれの状況その他等から考えあわせまして、私どもがただいま考えておりますのは、こういうような形になるということを考えているのでございまして、さらに合併が進みますことは、先ほど申し上げましたようにけっこうでございますが、なかなかこの合併も決してやさしいことではないのでございまして、さらにこれ以上見込みますということは、困難性もあるということでございます。そういう事態もございまして、私どもの予想といたしましては、かような数字をあげているわけでございます。

安田敏雄日本社会党

○安田敏雄君 そこで、従来の指導方針としては五十万円出資の三千ヘクタールというものを基準にして指導してきたわけなんです。その指導方針というものは、今度は全然しないことになるわけですか。やはりそれもするけれども、今度の五千ヘクタールのほうのですね、この二段切りに、二段切りといいますか、そっちも推進していくけれども、今度の新しいほうもしていくのだ、こういう方針なんですか。それとも過去の従来の方針というものは御破算にしてしまって、今度の新しい基準の方向で進めていくのか、その点はどうですか。

吉村清英林野庁長官

○政府委員(吉村清英君) 従来の三カ年の計画で実施をいたしまして、三十七年度をもって終了をいたします三千ヘクタール以上、出資五十万以上の組合の合併といいまするのは、大体まあ予定の七割程度の実績を得まして、終了をいたす見込みでございます。で、その結果おおむね平均的な規模が三千ヘクタール余りになって参ったところでございまして、一応私どもといたしましては、この際この新しい計画によりまして助成等も強化をいたしまして、この法律の実施によって、計画を進めて参りたいということでございます。

安田敏雄日本社会党

○安田敏雄君 従来の計画で七割推進してきて、おおむね完了して所期の目的を達成、こういうことでございますが、そうすると、その残った三割というものは、これは今度の新しい基準の合併の中へも、ワクへも入れない、そのままそれは放置しておく、指導もしないでおく、こういうことに通ずるわけでございますか。

吉村清英林野庁長官

○政府委員(吉村清英君) これは従来、三千ヘクタール程度の規模に合併をして参ったものも、それから今回三割程度、まあ、達成ができなかったと申し上げましたが、そういうようなものもすべて考えられるわけでございます。

安田敏雄日本社会党

○安田敏雄君 政府の五カ年計画というものは、よくときどき二、三年たつと、また情勢の変化か何かというような理由でもって、よく途中で挫折してしまうおそれがあって、また新しい五カ年計画というものをやるんですよね、すべてのものを見ておりますというと。で、まあそういうことが往々に起きがちですが、今度の五カ年計画は、この計画どおり推進していくという、そういう強固な指導方針でやっていくのですか。

吉村清英林野庁長官

○政府委員(吉村清英君) 先般の御責間にも、強制的にやっていくのではないかというような御指摘があったのでございますが、これは私どもといたしましては、どこまでも自主的に合併をする計画を立てまして、それに国が援助なり助成なりをして参るという考え方でございます。したがいまして、この計画なるものも一応の私どもの予想でございまして、この計画どおり、どことどこの組合をどうするというような強制的な色彩を持った考え方を持っておるのではないのでございます。現状を見ましてこういうものがまあできるというような構想を持っておるということでございます。

安田敏雄日本社会党

○安田敏雄君 これはこの辺で打ち切りますが、さらにこの合併については、新市町村を一円とする区域をおもなる主眼として合併指導をしていくのだということですか。その点をお聞きしたいと思います。

吉村清英林野庁長官

○政府委員(吉村清英君) 組合の活動と行政区画というものは、厳密にいいますと、それほど縛られることはないだろうと思うのでございますが、合併等を進めて参りますにつきましては、やはり行政区画との関連というものは慎重に考えて参らなければならないと思うのでございます。それはやはり一時合併をいたして参ります上の、前あるいは将来におきます公共団体等の指導、助成等に関連をいたしましても、そういうことが申せるかと思うのでございますが、そういった観点から、この大部分はこの新市町村の一円を区域とする組合が適当なのではないかというように考えておるのでございます。

安田敏雄日本社会党

○安田敏雄君 この森林組合というのは、あながち行政区画に制約されるものだけではないように私どもは考えておりますが、たとえば水系別の森林組合もあるし、それから谷がそれぞれ違うことによって、谷の経済から組合を作っているという場合もある、そういう特殊性が非常にあるわけですよ。したがってそういうような問題を考慮するときには、はたして合併の要件を満たし得るかどうかということが、非常に困難性がある場合があるわけですね。だから、そういうような場合を考慮したときに、この合併基準を相当幅を持たした弾力性のあるものにしなければならない。五千ヘクタールに固執することによって、なかなか指導してもできないという場合が生じてくる、そういうような場合の考慮をどういうように考えておられますか。

吉村清英林野庁長官

○政府委員(吉村清英君) 御指摘のように森林組合の活動というものは、必ずしもこの行政区画と一致をしていくのが、最も適当であるということばかりは言えないと思うのでございます。ただ、たとえば仰せのように流域を一円とするような森林組合ができるというような場合、これはむしろ一市町村をこえるようなものが多いのではないか、たとえば小さい流域になりますと、むしろ幾つか合わせてもそれほどの不便が感ぜらないのでございますが、そういった場合には、むしろ大きなもの、たとえば一部に当たるようなものもあるわけでございますが、そういうようなものができるようなことのほうが多いのではないかというように予想ができるのでございます。したがいまして、さような場合にはさらに大型な、市町村をこえた組合になると存じます。また御指摘のような、むしろ小さい流域の場合にはさようなこともあり得るかと思うのでございます。私どもも、この考えております基準につきましては、おおむね五千ヘクタールをこえるものというように考えておりますので、その点は私どもも弾力性を、ある程度の弾力性は考えておるのでございます。

安田敏雄日本社会党

○安田敏雄君 それでは、基本的には、新市町村を一円とする区域を対象として合併をすることが、基本的な方針ですか。

吉村清英林野庁長官

○政府委員(吉村清英君) その点は全国的に、具体的に検討をしてみました結果は、非常に多くと申しますか、大部分が新市町村の中に入るような形に私どもは予想をいたしておるのでございます。

安田敏雄日本社会党

○安田敏雄君 自主性を尊重するから予想するということになるんだが、方針としては旧市町村を対象としていくのか、新市町村を対象としていくのかという基本的な指導方針があろうかと思うんですよ。

吉村清英林野庁長官

○政府委員(吉村清英君) その点は新しい市町村でございます。

安田敏雄日本社会党

○安田敏雄君 先ほど合併のときの五カ年計画は、一つの構想だというような表現の答弁があったわけですが、この中には結局自主性を尊重するんだということを強調するために、そういうはっきりしない答弁になったかと思うわけですが、これは実際問題として指導するにあたっては、ある程度のやはり強力な指導方針といいますか、そういうような強力的な態度でやっぱり臨んでいますか。それとも、その地域のものに合併法ができたんだから、お前たちは合併したほうがいいんだ、よく考えてみなさいという程度の自主性で尊重していくのか、その辺のところはどうなるんですか。そして、今まで自主性、自主性というようなことで問題を投げかけてくるのですよ、行政的には。しかし、実際県を通じて末端にいきますと、県から地方事務所なんかを通じまして、実際は強制的に物事を運ぶことが多いのです。町村合併にはそのことがたくさん出まして、大きなトラブルを利害関係で起こしているのです。特にこの組合の問題は経済組合でございますから、黒字の組合と、赤字でどうにもならない不振の組合との間に非常に問題が出ている。しかし、政府がそういう方針を出すと、県段階においては、必ずその強制力を伴って行なうという場合がまま見受けられる。ですから、そういう自主性というものの尊重の度合い、そういうようなものについての大体の考え方をどのようにお打ちですか、お尋ねしたいと思います。

吉村清英林野庁長官

○政府委員(吉村清英君) 私どもといたしましては、指導と助言という範囲におきまして推進をいたして参りたいというように考えておるのでございます。従来の合併をいたして参りました経過また経験から考えてみましても、十分にこの合併ということの利点を、それぞれの組合なり組合口なりというものが、認識が十分でなかったというような点で、困難性も伴っておったものと思うのでございますが、そういう点の理解を深めまして、このそれぞれの組合が積極的にこの話し合いをいたし、また合併を推進いたして参るというような方向へ進んで参りたいというのが、私どもの考え方でございます。

安田敏雄日本社会党

○安田敏雄君 そこで、政令の規定見込みについてお尋ねしますが、第四条第一項の政令ですが、学識経験を有する者云々という項ですが、これには森林組合の理事その他森林組合に関して学識経験を有する者とありますが、これは都道府県知事がそういう人たちに聞くわけですね。意見を聞くわけですが、これは員数その他についてはどのくらいに考えておりますか。

厚味荘之助林野庁林政部長

○説明員(厚味荘之助君) 学識経験を有する者の範囲といたしまして、ただいま考えておりますのは、都道府県森林組合連合会の理事または森林組合の理事その他森林組合に関しまして、きわめて学識経験の深い人たちというような範囲を考えております。御質問の人員につきましては、これはいろいろ府県によって多少異なると思いますが、一応六、七人程度が至当ではないかと考えております。

安田敏雄日本社会党

○安田敏雄君 これは森林組合に関係している人だけが学識経験者、これはもっとも、最近のこういう組合には特に経済的な学識経験のある人たちが、一般的な経済経験のある人、そういう人が私は特に必要じゃないかと思うのです。というのは、経済需要の活発化が行なわれるということは、その森林組合の理事必ずしも学識経験があるとは限らない。だから、そういう点の範囲をもう少し広くしたほうがよろしいではないかという考え方も、一面には出てくるわけですよね。これだけだと、もう森林組合に関係するものでなければ全然意見が出てこないということになると、そういう合併が、たとえば新市町村の問題もあるし、あるいはまた流域の問題もあろうし、あるいはまたその他の経済活動をするわけですから、組合は。したがって、そういうような面における豊富な経験を持っているとかいうような人も、場合によっては有力な意見が出てくるわけです。そういう意味において、もう少しこれは拡大したほうがむしろいいではないかという考え方も出てくるわけですけれども、その点どうですかな。

厚味荘之助林野庁林政部長

○説明員(厚味荘之助君) 御指摘のとおりでございます。一応申しましたのは、森林組合に関しまして学識経験のある者ということでございまするが、何も狭い意味で森林組合だけのいわゆる専門家ということじゃなしに、広い視野に立って、目的が森林組合の合併についてのいろいろの御意見を伺うということでございまするので、そういう目的に合致するような方であるなら、別に、特にその経歴が森林組合で通しておる方だけと限る必要はなかろうと思います。要は、合併目的に対して適当な、適切な人材をいかにして選ぶかということであろうかと思います。

安田敏雄日本社会党

○安田敏雄君 戦後の農業協同組合、私はしろうとですからわかりませんが、農業協同組合が生産活動や経済活動に暗かったがために購買、販売事業に陥っちゃって、それから農機具なんてたくさん買い込んじゃって、それがスクラップ状態になってしまっている。一応資産はあるけれども、それを実際処理するというと鉄くずにしかならぬということで、ずいぶん農民から不信を買った経験があるわけですよ。そういうようなことにかんがみますというと、単に農業に明かるい、農業に経験があるだけということでは、やっぱり組合組織になると私はうまくないと思うんです、あまりそれだけでは。したがって、もっと広い経済視野に立ったところの人たちの有益な意見というものがやっぱり必要とせられる。ことにこれから経済活動を活発にしなければ、組合の存在価値というものがないわけですから、そういう意味合いにおいて、ただ林相を整えるとか、森林の造成をどうするかということだけでは、問題は解決できない。こういうように考えて申し上げたわけでございます。ですから、そういう農協等の経験にかんがみて、もう少し、意見を聞くならば、広い視野の中から意見を求めていくということが必要ではないかという意味においてお聞きしたわけでございます。

吉村清英林野庁長官

○政府委員(吉村清英君) まことにごごもっともでざいますので、さような方向に検討をいたしたいと思います。

安田敏雄日本社会党

○安田敏雄君 次は、政令の第二ですが、これが非常に問題になるわけなんですよ。これを見るというと、五千ヘクタール以上、百万円以上、それから役職員が合計五人以上、みんな「以上」がついているんですが、これになるというと、さっき言うように、合併に際して「以上」という言葉がついていると、以下のほうに対する弾力性が少しもないことになっちゃう。そういう点はどうですか。

吉村清英林野庁長官

○政府委員(吉村清英君) 全部に「以上」という言葉が書いてあるのでございますが、私どもといたしましては、この出資額あるいは常勤の役職員の数、これは全国の森林組合の現状を見渡してみましても、やはりこの程度以上でありませんと、活発な組合活動というものが十分に期待をできないように考えております。「おおむね五千ヘクタール以上」という点につきましては、この御審議をお始めいただいて以来、いろいろと御議論のあったところでございますが、私どももこの点は必ずしも五千ヘクタールを欠けては、こういった私どもの考えておる期待に沿えないというようなことも考えておらないのでございまして、この点は、「おおむね五千ヘクタール」ということで、さらにその許容できます範囲というものにつきましては、慎重な検討をいたした上で決定をいたしたいと考えておる次第でございます。

安田敏雄日本社会党

○安田敏雄君 私ばかりでなくて、他の委員の皆さんからこの点については重ね重ね質問があったんです。そのときのあなたの答弁は、五千ヘクタール以上に満たなくともきわめて弾力的な取り扱いをして、従来の三千町歩以上の範囲をはるかにこえていくものについては、四千ヘクタールぐらいまではかなり弾力性を認めていくんだという答弁がもうあったわけです。ところが、その答弁とこれと見ると、全然答弁はまっかなうそということになっちまう。だから、そういう点をがちっと「以上」ときめると全然弾力性がない。上は弾力性があっても下は全然弾力性がない。実際問題として、山間の平地なら五千ヘクタールでいいんですよ。山ですから、しかも小さい組合がたくさんあって、今までだって三割は、三千ヘクタールのときでさえ合併ができなかった。それがまた五千ヘクタールにすればなおこれはできない情勢は明らかだ。ですから、この政令はもう少し、五千ヘクタールを基準にしてかなり弾力性の幅を持たしていくつもりだというぐらいのところでもって、内規かなんかでもって四千くらいから六千くらいというような幅を持たしていくということが自主性を尊重する指導方針ですから、このようにきちっときめるということはうまくないと思うんですがね。やっぱり自主性を尊重するということが一つの基調です。それから指導ということが一つの基調になっているわけですから、そういうものを考えたときには、従来の小さいものを少しでも大きくしてやる、こういうのが適切な方針なんですよ。それは少しでも経済活動を活発にしてやろうとか、森林組合の諸般の活動をよくしてやろうとかいうような、もう少しゆとりのあることでなければいかぬと思うんです。こういうものをはっきりきめてしまうというと、どうしても強制力が伴うのじゃないかという心配が出てくるわけですよ。この政令はもう少し私は考えるべきだと、こういうように思うわけですがね。

吉村清英林野庁長官

○政府委員(吉村清英君) 森林の規模の問題でございますが、私どもといたしましては、むしろ平均よりも山間のほうに大きい規模のものができやすいように考えておるのでございますが、そういうことと、それからこの現状を見て、また将来の森林組合の活動、事業面の活動を考えてみましたときに、やはり現在のような、再々申し上げましたように、組合の振興には、人材が必要であるということかと思うのでございますが、そういった人材を得ますためにも、経済活動の規模というものをある程度大きくいたさなければならない、そういったものの私ども考えております水準というのが、大体この程度に現状でもなってくるわけでございます。したがいまして、確かに小さいものを少しでも大きくして参るという考え方ということは、私どもも変わりはないのでございますが、やはりこの活動を活発化をして、十分な体制にいたして参るという上には、どうもやはりこの基準というものは必要のように考えておるのでございます。

安田敏雄日本社会党

○安田敏雄君 それでは実際問題として、まあ自主的に指導に基づいて、県なりその他の出先機関の指導によって、まあ合併しようというところが出てきた。その際に現実の問題として四千五百ヘクタールぐらいしかない、出資金もどうも八十万円しか待たない、役職員もこの経営では四人ぐらいだと、こういう場合が実際に生じた場合には、これは一体合併の対象にならなくなってしまうのじゃないですか。そういうものも認めていくということになるわけですか。そういう実際の場合があったときに。

吉村清英林野庁長官

○政府委員(吉村清英君) これはまあ政令をきめまして、さらにそういった運用の方針をきめて参るわけでございます。したがいまして、ただいま現実にもしかりに四千五行ヘクタールで八十万のものが出たというような場合にはどうするかとおっしゃられても、今ここでこれはどうしますということも、なかなか申し上げにくいのでございますが、そういう点につきましては、十分決定をいたしますまでに、慎重に検討をいたしたいと存じます。

安田敏雄日本社会党

○安田敏雄君 そういう自主性のある合併の問題が実際に起きてきた場合には、やっぱりそういうことに適するような政令というものが、やっぱり弾力性がこの場合にはあっていいと思うのですよ、ほかの政令と違いますから。ですから、そういう意味合いにおいてその政令等についても、むしろ修正のもっと幅を持たした。意味を盛ったものに改めるほうがよいではないかと、こういうように私は判断いたします。  まあこの辺にして、それからその次の政令の第五条節一項の政令、これも藤野委員のほうからも問題がありましたが、私は最初これをひょっと見たときには、参加組合各組合について各十万円を助成するのだと、こういうように簡単に考えておった。ところが、よくよく見ますと、これは合併後の組合に十万円出すわけですね。ですから、かりに三つの組合が合併する場合に十万円ずつを参加組合に出して合計三十万円ということじゃなくて、最後の一つになったものについて十万円出すと、少しけちくさいじゃないかな、実際問題として。今十万円なんていう金は何にもならぬですよ。われわれのように金がない者だって、県会議員の選挙には十万円くらい陣中見舞をやらなければならない場合がある。それを十万円じゃどうにもならぬ。十万円の金をまあ使ってごらんなさい、一体どのくらいあるか。ちょっとした家庭じゃ朝食もパンだとか、それから晩もちょっと肉なんか食ううちだったら、朝食にパンでもやるようなうちだったら、これはハムをつけなければならぬし、卵もつけなければならぬというようなことで、一カ月十万円はかかっていますよ、親子三人か四人で。少なくとも近代的な林業の経営をこれから森林組合にさせようというのに、十万円というのは参加組合に全部助成するというなら話はわかりますが、努力して合併した、政府のその計画を見て、おれたちも乗っかっていこうという積極的な自主性を出した組合の統合の場面に対して十万円という助成じゃ、これじゃあまりに情けなさ過ぎる、今日の貨幣価値からいったってそうですよ。デノミでも行なわれたらこんなもの千円ですよ。もう少し幅を打たして、参加組合にそれくらい努力したら十万円、今の金でそれだって少ないくらいです。とてもこれこそ絶対に改めなければならぬと私は思うのだが、どうですその考えは。

吉村清英林野庁長官

○政府委員(吉村清英君) まことにごもっともでございます。まあこういうようになりました経過につきましては、先般御説明を申し上げたところでございますが、私どもといたしましては、些少ながらこういうことを考えまして、県、それから団体合わせまして三十万程度のことに考えているわけでございますが、この設備費の一部を補助いたしまして、何かの設備施設の整備費の一部に充てたいという考え方でございます。これにあわせまして、この税制上の措置もいたしまして、この推進をいたして参りたいというように考えている次第でございます。

安田敏雄日本社会党

○安田敏雄君 一面、今度の合併法案が農協の合併の手本を見てやった面があるとするなら、参加組合について十万円ずつ出せるような方法はできないものですかね。農林省では、あなたのほうでそういう要望をしたかどらか知らぬけれども、大蔵省のほうでこれは全然ノーコメントだというなら、あなたが交渉した大蔵省のその係官に来てもらって、ここで質問しようじゃありませんか。あなたのほうばかり交渉しないで、われわれ議会の委員会で大蔵省の意見を聞くことも、これはもう国会審議上きわめて必要だろうと思うんですよ。大蔵省の頭脳のいい官僚の少し頭を実際問題についてひらいてやらなければ、一団体に対して十万円なんというのは笑われますよ。飛躍的にこの金は大きくしなければならぬ。政務次官、どう思いますか、政務次官のひとつ考え方を、率直でいいですよ。

大谷贇雄自由民主党農林政務次官

○政府委員(大谷贇雄君) この間答弁をいたしたのでございますが、なるほど非常にごもっともだと思うんですが、事務当局としましては、二万五千のを四倍にしたということで、一生懸命努力をされたわけでありますけれども、これはほんの奨励の意味でやる助成でございます。

渡辺勘吉日本社会党

○渡辺勘吉君 この助成金に関連して、もう少し伺いたいんですけれども、農協合併のときだって、あのこと自体に当事者である農協は非常な大きな不満を持ったわけです。それだけ法律を出して行政庁が合併を促進するというのは、あまりに二階から目薬的な金額である。強い不満を一斉に持って意見も出したはずなんです。そういう、きわめて助成措置等も不備な点もあって、農協の合併も遅々として進まないのが実態ですね。この森林組合の実態をいろいろ伺いますと、私から見れば、農協よりもさらに十年以上もおくれた事態に置かれておるのが森林組合の実態ですね。農協に比べて、機能的にも財務的にも、あらゆる点において森林組合は、農協よりは十年以上のおくれを持っておる。これは、森林組合の今日に至った経過からいっても、やむを得ざる歩みであったわけです。そういう、非常に農協よりも、機能が、きわめて比較にならぬほど低い、それを望ましい姿に持っていくというならば、農協の合併に対する政府の助成措置さえきわめて不満であったものを、さらに上回るようなもので、この際、やはり助成金等もつけて、積極的に合併を促進する助成を持つ、そういうことでなければ、これは、容易に合併は、その点だけから見ても、促進が困難なものであるか、想像されるわけです。だから、そういう一つの点を見ても、基本的な施策が全面に出ないで、さしあたり、こういう実体法を中心として合併等を促進するという措置の一端を見ても、かまえ方が非常に不十分であり、不徹底である。従来の二万五千円を四倍にして十万円にしたというのは、これはナンセンスな話で、だから、本気でこの合併を促進するという姿勢で出されたものとは、これは、どんなにひいき目に見ても、この内容からは、その片りんすらうかがえないと思うのです。格好だけはつけておる。次に、またこの助成措置の農協との比較について、安田委員から質問があると思いますが、さしあたりの第一点については、これは、この前政務次官から、今後、できるだけ努力するという御答弁をいただきましたが、これは、今後努力するのじゃなくして、この際、やはり積極的な、そういう財政的な裏づけ等も伴って、この法律を実施するというスタートを切らなければ、これは、来年、再来年になっても、増額ということはとうていおぼつかないと思うし、また積極的にこの際、やはりスタートのときから、農協を上回る助成金等の措置を講じてもらわぬと、実際進まぬと思うのです。

厚味荘之助林野庁林政部長

○説明員(厚味荘之助君) まことに御指摘の点、ごもっともでございまするが、この案を作る過程につきましては、長官からお話し申し上げたとおりでございます。みずから顧みて、他を言うきらいはございまするけれども、漁協の合併助成につきましては、合併組合について、現状五万円ということになっておりますので、それこれ勘案いたしまして、従来の経過からも考えれば、十万円の案については、私ども、事務的に一応やむを得ないものということで御提案いたした次第でございます。

渡辺勘吉日本社会党

○渡辺勘吉君 関連して、もう一回。私はこのそれぞれの組合の合併の一部をとってみても、非常に農林省も、同じ屋根の下でも、セクショナリズムが抜け切れない牢固たるものを疑わざるを得ないと思うのですね。農業改良助長法でも指摘したように、漁協が五万円だからというようなこと、私は漁協はまだいいと思うのです、単独法を持っておりますから。森林組合なんてものは単独法さえ持たないでしょう。そういう非常にまま子扱いをされている森林組合を、今後の森林行政の中核体として位置づけていくために、その機能を発揮する規模が必要だということで出されるならば、やはり農協等にかまえたような共通の態度で、合併の促進というものをやっていく、漁協は漁協でやはり農協と比べて、農協よりも機能がおくれているし、問題がさらに大きいということで、そういう協同組合相互間のバランスをとった施策というものがとられないで、何か政治的に強いようなところがどんどん先行するというようなことでは、いつまでも、同じ農業と広範に表現されている産業の中でも、較差が拡大していくのは当然だと思うのです。これは局長や部長にお伺いすることじゃなしに、もっと基本的な、そういう全体を統一した方向で取り上げるという配慮も、少なくとも農林省全体として位置づけられないと困ると思うのです。これはいずれ大臣にとくと伺わなければならぬことだと思いますので、私の関連はこれでやめますけれども、こういう非常に不徹底な助成措置というようなものでは、森林組合は、合併の方向に意欲的には盛り上がりがきわめて困難である。したがって、こういう条件は、少なくとももっと積極的な内容に、助成の単価基準というものをやり直してもらわぬと、促進法の内容が泣くということだけを申し上げておきます。

安田敏雄日本社会党

○安田敏雄君 私は、第五条第一項の政令、これは十万円を参加組合全体に支給するように、それからもし支給しないとするならば、これは大幅にもっと倍以上に上げる、そういうようなところへもうすべきだ、努力なんてことじゃなくてすべきだということを、要望しておきます。場合によって、もしなんだったら、次の委員会で、むしろ大蔵当局の考え方を聞きたいと思うのですよ、交渉して出さないというならば。どうしてもそれは納得できない。十万円なんて今の貨幣価値から言って、まあ、子供だましみたいなものですよ。これだけの合併をしようという大きなことを考えているときには、どうしたって、これは常識に合わないのです。公社、公団の理事長の一カ月の給料の二分の一にも及ばんですよ、十万円というのは。そういうところへはどんどん金を出して、そうしてあなた、こちらのほうの肝心の、これからの山つきの農民が、ほんとうに林業を盛んにしていこう、治山治水の役にも立っていこうというときに、十万円なんて、今日の貨幣価値からいって問題にならぬです。社会通念の上からいったって問題にならない。今政務次官は二万五千円を上げたのだからというようなお話だったが、そんなものは基準にならないのですよ、実際。基準にならないものを土台にしておいて、それで上げたからといったって、答弁にならないですよ。十分この点は要望しておきます。  それから合併法については、大体最後になりますが、林業信用基金法のこの政令を見ますというと、その第二にですよ、取り扱い事業量が総額一千万円以上、まあここにも何か出資が百万円とか、役職員は五人以上の森林組合がこの信用基金のこの保証の対象になっているわけですね。ところが、従来の組合を出資額五十万円で指導してきて、それが現在は七十万円になってきておる。でしかも、その資料の中にはね、年間事業量が五百万円以上のものがこれが活動組合ということになっているわけですわな。活動組合になっているわけですよ。事業量五百万円以上が活動組合になっておる。その組合が千七十六あるわけです。まあこれは合併の対象になるのもあるけれども、ならない、もう活動しておるからならないというものもあるかもしれませんけれども、この五百万円以上の組合の中には一千万円もあるかもしらぬけれども、相当数、千七十六のうちには、これはね、まあ相当数という言葉の表現で申しますけれども、相当数の組合があるはずなんです。そうするとね、一千万円にならぬですよ。こちらの信用基金法の政令のほうでは一千万円にならぬ。活動組合でね一千万円にならなかったらね、対象にならないじゃないですか、保証の対象に。この点はどういうことになっていますか。

吉村清英林野庁長官

○政府委員(吉村清英君) これは保証の対象ではございませんで、この融資機関として。

安田敏雄日本社会党

○安田敏雄君 受ける資格か。

吉村清英林野庁長官

○政府委員(吉村清英君) 指定をする対象でございます。

安田敏雄日本社会党

○安田敏雄君 資格でしょう。

吉村清英林野庁長官

○政府委員(吉村清英君) はい。

安田敏雄日本社会党

○安田敏雄君 資格にしてもですね、組合の資格にしても、こっちのほうの恩恵を受けないですよ。信用基金、これは、こっちの事業量一千万円以上になっている。ところが五十万円の出資で七十万円に現在なっているわけですね。それが、五百万円以上の組合が優秀な活動組合となっているわけですよ。その活動組合でさえも、五百万円ではこちらの一千万円のワクの中に入らない、政令の中に。そういうことになりはしませんか。

厚味荘之助林野庁林政部長

○説明員(厚味荘之助君) 御質問の趣旨がちょっとおわかりいたしかねたのでございまするが、御指摘の、今の政令の見込み事項の、第二条第二項第三号の政令でございますね。これは、今度の林業信用基金制度におきまして、その債務保証を受ける対象者ということではございませんので、その金を借りる場合の、その金を貸すほうの融資機関の範囲をどうするかということについては、今の一千万、百万、五人以上の組合を融資の機関として指定をする予定でございますということでございます。

安田敏雄日本社会党

○安田敏雄君 いや、このまあこっちの法案に入りませんがね、あとで入りますけれども、まあここのところへ続けて言っているわけですが、申し上げるわけですがね、この信用基金法案のほうの林業者という規定の三項には、林業者というものはということで政令できめてあるわけでしょう。林業者が、この信用基金法のいわばその指定する林業者になるわけですよね。なるわけです。そうすると、五百万円以下のものはこの政令ではなれない。一千万円以上にならなければなれないわけですよね、森林組合は。そういうことじゃないですか。だってここにはっきりそう書いてあるじゃないですか。

吉村清英林野庁長官

○政府委員(吉村清英君) その点は……。

安田敏雄日本社会党

○安田敏雄君 一千万円以上ということはっきり出ている。

吉村清英林野庁長官

○政府委員(吉村清英君) 先生の仰せのは第二条の第一項の二号でございます。これは森林組合は全部入るのでございます。それで、ここにあげておりますのは、この融資機関として指定をいたします場合には、こういうものだということでございます。

安田敏雄日本社会党

○安田敏雄君 融資機関……第二条第二項第三号というのはね、何でしょう、森林組合を規定しているわけでしょう。その森林組合の規定の中に、取扱い事業量の総額が一千万円以上ということが政令の中に出ているわけです。この政令に出ているでしょう、一千万円以上ということが。

厚味荘之助林野庁林政部長

○説明員(厚味荘之助君) 今の政令のところに書いてあります第二条第二項第三号ですね。だから、法案を見ていただきますと、第二条の第二項といいまするのは、「この法律において「融資機関」とは、次に掲げる者をいう。ということで、これは金を貸すほうの融資機関をどういうものであるかということを第二項では規定しているわけですね。今先生のおっしゃられましたのは、むしろ第一項のほうが実際この基金制度によって受益するというか利用するのは一体どういう範囲であるかというのは第一項の規定、林業者というのは……。

安田敏雄日本社会党

○安田敏雄君 じゃ取り消します。これはそうすると……それにしても同じことなんだな。この政令できめられたのは、この政令で一千万円でなければ融資機関になれないというなら五百万円年間事業量やっておるものは千七十六あるわけですね、従来から。だけれどもその中には一千万円に満たないものが相当数あるわけなんですね。それはなれないのですね。活動組合でもなれない。

厚味荘之助林野庁林政部長

○説明員(厚味荘之助君) 先般御要求によりまして御提出いたしました活動組合、中間組合というのは、まあ便宜ああいう区分をいたしたわけでございますが、現況からいって、森林組合の活動を比較的活発に行なっている組合であるとか、しからざるものというふうに区分して、厳密な表現ではございませんけれども、ああいう三段階に一応区分して御提出したわけでございますが、ここの基金法にありまする「融資機関」といいまするのは、やっぱり金融機関として金を貸すということでございまするので、相当その金融機関としての実力を備えたものを指定するのが、ひいては融資を受ける林業者等の利益にもなるということで、今ここに掲げてございまするような基準で指定したらいかがであろうかという考えで記載してあるわけでございます。

安田敏雄日本社会党

○安田敏雄君 現在それでは一千万円以上事業量をしているというところは、どのくらいの数になるのですか。

厚味荘之助林野庁林政部長

○説明員(厚味荘之助君) 一応この第二項の第三号に該当する森林組合と目されるものにつきましては、三十七年三月末の資料で二百五十七、大体こんな見当になろうかと思います。合わせて申し上げますと、木材の協同組合のほうにおきましては二百四十六、こういう数字に予想をいたしております。

安田敏雄日本社会党

○安田敏雄君 そうするとここで合併を推進してですよ、で、その五年後には、このこれらの基本法で規定する政令で規定する組合として融資機関としての資格が生ずる、五年後に一千万以上の事業量の見込み数はどのくらいに見ておりますか、組合数。そういう計画はあるわけでしょう、そういう計画がなくて合併するのはおかしい。

厚味荘之助林野庁林政部長

○説明員(厚味荘之助君) 五千万円以上の取り扱い荷を有するようになるであろう組合の数はいかほどになるだろうかという御賛同でございますが……。

安田敏雄日本社会党

○安田敏雄君 一千万円以上が今二百五十七。ですからそれが合併推進した後において、大体その数はどのくらいになる見込み。

厚味荘之助林野庁林政部長

○説明員(厚味荘之助君) 御質問でございますけれども、さような合併の一応の見通しの数といたしましては、長官から先般御説明しましたような数字を一応の予測として立っておりますけれども、それらのことについて事業量が一千万になるかならないかということは、これまたさらに不的確なことでございますけれども、一応のあらましな見込みとしては、合併が行なわれました組合におきまして、五年後の事業規模を想定すれば、一千万円見当くらいになるであろう、一応は考えておりますが、これはほんとうの推定でございます。

安田敏雄日本社会党

○安田敏雄君 その点、合併法とこの基金法とは中を見ますときわめて密接な関係があるんですよ、あるわけですよ。それで、その中で、森林組合のこの基金のほうを見ますと、かなり森林組合の合併後における育成というような問題も考えられているわけです。そこで、現在活動組合が五百万円以上のものが千七十六あって、そしてそのうちの一千万円以上が二百五十七組合ある。ですから当無合併法によってその初期の目的を達成するなら、五年後に少なくとも千七百十八組合ですね、参加組合を、これを五百何がしかにする、幾つかにするということで、合併したならば、それらの組合は出資金もふえるわけですから、事業量がそのうちの何組合くらいはこのくらいになってくるのだということでなければ、これは両方の法案の意味がないでしょう。育成強化していくという意味ですから、そのくらいの見通しはあってしかるべきだろうと思うのですが。

厚味荘之助林野庁林政部長

○説明員(厚味荘之助君) さっき申し上げましたのは、合併後五年経過したならば、それぞれが一千万円くらいの取り扱い高にはおおむねなるでありましょうという一応の見通しでございますけれども、先生の御質問になったような意味での年次別の見込数、計画数というようなものにつきまして、今の取り扱い荷についてのさような見通しの計画数字は現在のところ持っておらないわけでございます。

安田敏雄日本社会党

○安田敏雄君 わかりました。  そうするとこの基金法のほうでいきますと、こちらにとても不振組合の千四百四十一や中間組合の千七十七というのは、これは合併の対象にならん、そういう事業量の面からいきますと、これは今まで活動組合の、たとえば五百万円の事業量をやっておったところを二つ寄せれば一千万円になるので、結局今まで活動している組合をより強化しようということで、ほとんど不振組合を寄せ集めてやったって、なかなかそれは一千万円の事業量にはなかなかならん、絶対にならん、そういうものをどんどん重点を置かないで、むしろ、活動組合の対象にも一千万円に事業量がなろうというものに合併をさせていこうとこういうふうにも考えられるわけですね。実はその不振組合の対策をして、山村を振興していくのかこの合併が。それとも活動をすでに五百万円くらいあるいはそれに近いところの事業量をやっておるところを合併の主眼に置いていくのか、その点。重点はどこにあるのかということを聞きたいと思います。

吉村清英林野庁長官

○政府委員(吉村清英君) この点でございますが、私どもの今回考えておりますのは、不振組合対策ということを主眼にはいたしておらないのでございます。これは従来やって参っておりました私どもの対策が不振組合をなくするというような方向へ向かったわけでございます。ではございますが、御指摘のようなこの活動組合というのも、先生の御要求によりまして、基準というかああいうようなことで分けたものでございまして、必ずしもその分け方がいいかどうかということはここで申し上げられないかと思いますが、そういった活動組合のみを対象にして合併を推進をしていくということではないのでございます。御案内のとおり森林組合の分布というものは、大小いろいろ混合して分布をしておりますものでございまして、あらゆる階層のものが対象になって合併は進められていくと思うのでございます。ただ御指摘のように、弱小の組合だけが守り集まっても意味がないんじゃないかというようなお話でございますが、これはやはりこの組合の規模が大きくなりますことによって事業も拡大をして参るということは申し上げられるかと思うのでございます。そのためにはやはり人を得るということも必要でございます。そういうような観点で進めておるのでございまして、その点ではこの大きいものだけを合わせようというようなことでないことは申し上げられると思います。

安田敏雄日本社会党

○安田敏雄君 そうしますと、中間及び不振組合対策ですね。対策はこれはやはり従前どおり続けていくことになりますか。

吉村清英林野庁長官

○政府委員(吉村清英君) 分け方がこの分け方にいたしましたために、さような御疑問が起きるかと思いますが、このそれぞれ全部を対象にいたしておるのでございまして、小さいものだけを合わせてこの対策を進めるとかいうようなことではないのでございます。

安田敏雄日本社会党

○安田敏雄君 この辺にしておきますが、そこで最後にお伺いしたいのは、森林組合には役職員や山林所有者ばかりではなくて、そこに専業活動をするには造林から伐木あるいはその他の経済事業、いろいろ従業員が要ろうかと思うのです。森林組合にも。これらの従業員の総数というものは全国でどのくらいの数字に達しておりますか。

黒河内修林組合課長

○説明員(黒河内修君) これは一番初めに御提出申し上げた森林組合の合併助成法案参考資料の一ページめにございまして、施設森林組合の組合数及び役職員の数、ここに専従職員が六千八百二十人、それから兼務職員が千七百八十八人、合計いたしまして八千六百八人、一組合当たり平均二・三人、こういうふうに出ております。

安田敏雄日本社会党

○安田敏雄君 森林組合の従業員はおおむね日雇いが多いのですね。月給の人もあるだろうと思いますが、この人たちの中には、それは正規の森林組合かどうなのか知りませんが、全体的に民有林に従事する従業員というものは、労災保険だとかあるいはいろいろな恩典を受けていないわけですよね。そういうのが現実に山林労働者には存在するんですよ、たくさん。それはどこに行きましても、おれたちはけがしても少しも恩典がないのだ、だからこれは何とかならぬかという、非常に山林労働者からはきついわれわれとしてはおしかりを受けるわけなんです。したがって、こういう森林組合とその従業員との間には、はっきりした雇用関係に基づくところの何かそういうたとえば労災保険の通用を受けるとか、健康保険の適用を受けるとか、そういうようないろいろな面における行政指導というものは実際徹底してやっていられるのですか、そういうような点の行政指導の面についてのお考えをお聞きしたいと思います。

吉村清英林野庁長官

○政府委員(吉村清英君) 社会保障制度関係の問題でありますが、この失業保険は、本年度から林業労働者に対しても実施ができるようになりまして進んでおるのでございますが、この点におきましては、基準等に確かに御指摘のようなところがあるかと思います。こういう点につきましても、私どもも労働省関係方面と折衝をして、さらに合理的に進められるようにして参らなければならないと考えております。労災保険につきましては伐採、造林、木炭、こういうようなものにつきまして適用されることになっておりまして、立木の伐採事業その他におきまして、事業場の数も六万七千からの通用を受けておるわけでございます。その他健康保険等の問題もございます。したがいまして、こういう点につきましては、林業がなぜこういう恩典になかなか浴しにくいかということを考えなければならぬのでございますが、非常に季節的な事業が多いということになるかと思います。ただ、こういう面の対策といたしまして、私どもは森林組合を中心といたしました協業化の促進事業をいたしておりますが、これによって組織的な労研班というようなものができまして、雇用の安定化、事業の合理化というものもできてくるということを期待をいたして進めておることでございますが、そういうことから、民有林の林業労務の管理と申しますか、適正な対策ということは進めて参らなければならぬというように考えております。

北村暢日本社会党

○北村暢君 私は、まず今合併の問題でいろいろ出ておるんですけれども、森林組合そのものの、この前もお話しましたように、性格の問題に非常に大きな問題があると思うんです。制度上の問題ですね、性格というよりか、制度上の問題に大きな問題があると思うんですが、まず第一にお伺いいたしたいのは、森林所有者の数は幾らか、それから林業の従事者は幾らか、事業所、それから数はどういうふうになっているか。それから組合員の数はどうなっているか、これひとつお伺いいたしたいと思います。

黒河内修林組合課長

○説明員(黒河内修君) これは林業信用基金法案参考資料として御提出申し上げております五ページにございますから、ちょっと見ていただきたいと思いますが、森林所有者につきましてはまず個人の森林所有者は、これは一九六〇年のセンサスでございます。そこに「債務保証対象者の概要」として書かれておりまして、まず第一は森林所有者が二百七十万、組合以外の法人及び団体が二十六万五千、そういうふうに出ております。それから次に、今度は六ページ目に組合と連合会につきましては、森林組合が幾つ、あるいはその構成員が何人であるかという大体のお尋ねの点はここで尽きておると思いますから、ごらん願いたいと思います。

北村暢日本社会党

○北村暢君 数を言って下さい、見るのめんどうくさいから。

黒河内修林組合課長

○説明員(黒河内修君) それじゃ申し上げますと、森林組合につきましては、これは三十七年三月末現在におきまして全体で四千百四十七、それからその構成員といたしましては百七十六万八千人、それからあと木協、種苗生産、種苗農協というのがここにございますが、それを省略いたしまして連合会が四十六ございます。それからその構成員がこういうことになっておるわけでございます。

北村暢日本社会党

○北村暢君 それから林業従事者というのは幾らになるんですか、それから林業労働者。

厚味荘之助林野庁林政部長

○説明員(厚味荘之助君) 林業の労働者につきまして申し上げますと、これは六〇年のセンサスでございます。一九六〇年のセンサスによりまして、これは林野比率二五%以上の旧市町村に居住している者、なお年間三十日以上林業労働に雇われている者という限定での調査でございます。これによりますると六十七万五千人ということになっております。  それから事業所の数でございますが、一応今的確な資料を持っておりませんですが、労災保険に該当いたしておりまする事業所数で見ますると、三十七年三月末におきましては、六万七千七百十七ということになっております。

北村暢日本社会党

○北村暢君 私はここで疑問に思いますのは、森林組合というのは、森林所有者をもって構成することになっているわけです。ところが、今お話しになりましたとおり、森林所有者は二百七十万人で、組合員の組合員数は百七十六万ですか、大体百万人ここに差があるわけです。したがって、森林所有者のうちの百万人は森林組合に入っておらぬ、こういうことが今の答弁でわかると思うのです。それから林業従事者と林業の労働者の数がちょっと統計的にはっきりいたしませんけれども、森林所打者は、大体林業に従事していると見ていい。もっとも不在地主というのがたくさんおるのですから、これよりも減ることは事実です。ところが、そのように森林組合というものの構成の中において、一体合併促進その他やるけれども、実際にそれでは森林所有者のための森林組合なのかどうかというと、二百七十万のうち百万入っていない森林組合というのは一体どういうことなんだろうか。これも疑問の一つであります。これは森林組合の何か所有者の中の今の数字を見るというと、百万入っていないというのですが、大体七割くらいは森林組合に入っているんだというように記憶しているのですけれども、三割くらいは入っておらぬということで記憶しておるのですが、今発表になりました数字からいくというと、まだこれは大きいようですね。そういうようなことで、問題は、私は森林組合の構成においてまず問題があるんじゃないか、このように思うのです。  それで、もう一つ問題のあるのは、森林組合の組合員なんでありますけれども、組合員は現在の森林法からいくというと、これは森林所有者が組合員である、こういうことになっているわけです。ところが、林業の場合は農業と違いまして、農業は自作農ですから、大体農家というものは農業労働に従事している。土地を所有し労働しておるというのが、大体の形態でありますけれども、林業の場合は林業従事者というもので、森林を所有してない者が林業に従事している。この労働者は相当多数あるわけです。ところが、林業の従事者は森林組合の組合員には現在なれないことになっておるわけです。入りましても、准組合員こういうことになっておるわけです。決議権もなければ、発言権くらいありますけれども、議決権というものは持っていない。こういうことで、ほんとうの林業経営のための森林組合になっているかどうかということについて非常に疑問があります。そこで、一体そういうようなことで森林組合というのがいいのかどうか、一体今までどういうふうな対策を講ぜられたのであろうか、このことにまず疑問があるわけです。提案説明の第一番目のところにも、「森林組合は、昭和二十六年の森林法改正により強制加入の組合から協同組合原理に立脚する森林所有者の協同組織としてその組織を変更して以来、」こういうふうにいっているのですが、協同組合原理に立脚する、こういう建前からいって、山村民の半数ぐらいの者が入っておらない森林組合というのは、どういうところにそういう原因があるのだろうか、強制加入であった場合は、全部入ったんでしょうければも、任意加入になってから入らない者が出てきた、こういう実態なんです。この点についてどうお考えか、農業協同組合等においては、農業乳はもちろんですが、農業の従事者も組合員として加入することができるようになっている。林業の場合は、森林組合の場合は、そうはなっておらないのでありますが、この点について、従来のいきさつと今後の見通しについてお伺いをいたしたい。

吉村清英林野庁長官

○政府委員(吉村清英君) 御指摘のように、森林組合の加入者の数は、森林所有者全体が入っているということではございません。お言葉のように、面積的には七割でございます。数から申しますと、先ほど御説明をいたしたようなことになっているわけでございます。これはやはり二十六年に脱退、加入自由になりましたこと、それから定款等によりまして、きわめて零細なと申しますか、たとえば一反歩未満のものがどうとかこうとかいうようなこともございまして、そういう所有者が入っておらないということもあるわけでございます。そういうことで全部入っておらないということになっているわけでございます。同時に、従事者と申しますか、たとえて申しますと、家族従事者のような者が森林組合に入っておらないというようなことでございますが、これも御指摘のとおりでございます。私どもこの点につきましては、ただいま検討を進めているところでございまして、その結論によりまして、この家族従事者等が組合に入れるほうが適当であるというような結論になりますと、私どももさような方向に進みたいというふうに考えております。

北村暢日本社会党

○北村暢君 そこで私は問題は、やはり林業経営ということももちろん大事ですが、最近やはり問題になってきているのは、山村農家の所得という問題が今盛んに問題になってきているわけです。そこで、山村の人口の移動状況というのは今どうなっているでしょう。

吉村清英林野庁長官

○政府委員(吉村清英君) 三十六年度の移動状況を申し上げますと、人口一万人につきまして、山村から流出しております人口は二百四十四ということになっております。

北村暢日本社会党

○北村暢君 人口一万人について二百四十四名移動している。これは移動の率からいけば、農村の人口移動とどういうふうな比率関係になっておりますか。

吉村清英林野庁長官

○政府委員(吉村清英君) 平場農村におきましては二百一でございます。農山村におきましては二百二十二、山村が二百四十四、こういう率になっております。

北村暢日本社会党

○北村暢君 そうすると、山村はやはり人口の移動率は農村より高いという結果になっておると思うのですね。それは一体どういうところに原因があるのでしょうか。私はやはり山村のほうが平場地帯より生活環境からいって低い、したがって生活環境が悪いから移動する者も多いのではないか、常識的に見ればそういうふうに思うのでありますが、それと関連して、この人口移動との関連で先ほど来問題になっておる原因のひとつには、やはりこの森林所有者で森林組合にも入らない、森林所有者の八割は農業協同組合である、農業協同組合に入っているほうがかえって多いのではないか、こういうこと、それからまた純然たる林業従事者としての労働者、これは六十七万くらいあるようでありますけれども、この山林労働者自体の移動の状況もわかっておったらひとつお知らせ願いたいと思いますが、これがやはり非常に問題があると思うのです。最近賃金は上がっておりますけれども、林業労働者の賃金というものは、ほかの産業と比較して低いことは、後ほど矢山君から御質問があると思うのですけれども、そういう点で結局この林業労働者がみずからを守るという方法、手段がない、ほかの製造工業等であれば、労働組合その他があって、そうして生活向上ということでやれるが、山林労働者については森林組合にも入れない、労働組合もない、全く弱い形で放置されておるというところに、私は山林労働者の今日都市へ移動しておる原因があるのではないか、このように思うのです。したがって、あらゆる点において、社会環境から労働条件から、給与から、所得に至るまで、あらゆる点においてやはり非常に恵まれない形で放置されているのではないか、このように思うのです。私の考えが間違っているかどうか、一体この山林労働者の人口移動の率の高いのは、一体どこに原因があるか、その辺をひとつ伺いたいと思います。

厚味荘之助林野庁林政部長

○説明員(厚味荘之助君) 今御質問の前段のほうにありました流出の実態と申しますか、中味でございますが、これまた適切な資料ではないかもしれませんけれども、農林省の農林漁家就業動向調査、これによりますと、山村から大都市に、または地方都市その他というところに、山村からそれぞれに流出した分の数字の実数でございますが、これを見ますと、おのおの出入りはございますが、その差し引きを見ますと、山村から大都市への年度の流出は、三十三年度におきましては十九万人、三十四年度は二十六万二千人、三十五年度はほぼ同数の二十六万三千人大体増加でございます。それから山村から地方都市への傾向を見ますると、同じく三十三年度につきましては十万九千、三十四年度が八万七千、三十五年度が九万七千、多少減るか横ばいの程度でございます。それから山村からその他の地区への流出は三十三年度におきましては十五万五千、三十四年が八万四千、三十五年が十万六千、傾向でいいますると多少減少傾向ということになります。

北村暢日本社会党

○北村暢君 それは三十五年といえばまだあれですね。三十六年が最高のブームですから、三十六年の数字を見ないとちょっとわからない、減る傾向にあるということは。減る傾向にあるという原因を聞いているわけですよ。

吉村清英林野庁長官

○政府委員(吉村清英君) この原因につきましては、先生の御指摘のとおりだと考えております。その中で特にこの山村地帯の賃金等の問題も非常に大きな原因になっておるかと考えておるのでございます。いずれにいたしましても、この対策といたしましては、やはり労働の組織と申しますか、正常な組織化をされて参るということにつきましても、私ども望ましいという考えを持っておりますし、また、こういった人口の流出の状況を見ました上におきましても、この林業の協業化とか、機械化等を導入いたしました協業化等を進めまして、雇用の安定をはかって参るというようなことが非常に大切ではないか。また同時に生産性を向上いたしまして、賃金等の上昇もはかり得るように整備をいたして参るという必要があるのではないかと考えております。

北村暢日本社会党

○北村暢君 今の人口移動の労働力移動の状況について国有林と民有林では一体どういう状況になっておりますか。

厚味荘之助林野庁林政部長

○説明員(厚味荘之助君) さっき申し上げました数字ははなはだ恐縮でございましたが、単位が一つ違っておりまして、たとえば十九万と申し上げましたのは二万九千でございます。すべて千人単位でなくて吾人単位でございます。その申し上げました流出の中をさらに細分いたしまして、それが民有林と国有林関係の状況はどうかという御質問でございまするが、今それにお答えする資料を持っておりませんので、わかりましたならば、後刻お答えいたしたいと思います。

北村暢日本社会党

○北村暢君 国有林のほうは皆さん直接やっているのですから、国有林だけはわかるのじゃないですか。

厚味荘之助林野庁林政部長

○説明員(厚味荘之助君) 流出ということ自体を目的にした数字じゃございませんけれども、国有林事業におきまするかような労務者の、作業員の推移というものを申し上げますると、三十四年におきましてはおのおの四月一日現在でございまするが、三十四年度当初は十六万一千人、三十五年度は十五万二千人、三十六年度は十三万四千人、それの内訳といたしましては、十分御承知の常用作業員、定期作業員、月雇い作業員、日雇い作業員、この四区分を合計したものでございます。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 今林業労働者の問題に話が入りましたので、先ほど来の質問にも出ましたように民間の林業労働者の所得水準を上げていくという意味からいいましても、国有林労働者に対する施策がどういうふうに行なわれているかということは、非常な重要な意味を持つと思うのです。したがってその点に触れてもう少しはっきり聞きたいと思うのですが、私どもいろいろ聞いておるのには、最近国有林野の労働者の中から非常に若い有能な労働者、あるいは技術を持った労働者がどんどん他に流出していっているんだと、こういうようなことを聞いておるわけですが、そういうことについては、今のお答えだとしっかりしたものをつかんでおらないようなお答えに聞えるんですが、少なくとも国有林野の経営をやっておられる立場として、そういうような労働の動きがどうなっているかということはおわりのはずなので、もしあればわかる範囲でもう少し詳しく聞かしていただきたいということと、それから他面若年労働力なり優秀な技術者が流出している原因がどこにあるのか、そういう点をあわせてお考え方をお聞きしたいと思うのです。

吉村清英林野庁長官

○政府委員(吉村清英君) 国有林の作業員の流出という問題については、直接そういうことを目的といたしまして調査をいたしたことがないので、なかなかわかりかねるのでございますが、確かに先生のただいま御指摘のような若い方、また技術を覚えた作業員の人たちがほかへ転じて参るというような傾向はあるかと考えております。で、その点は私ども国有林自体の経営から申しますと確かに損失になるかと思うのでございますが、林業全体の技術的な向上という面から、林野庁といたしまして考えましたときには、ある程度私どもはそういう面でも貢献できるのではないかというように一面は考えておる次第でございます。で、この他へ転ずる理由でございますが、これはどうもそれぞれの個人々々の考え方によるのでございまして、なかなか的確につかみ得ないものでございますが、この林業から、先ほど申し上げました林業の技術を持って他へ転ずる者と、それから他の産業へ転ずる者と、こういう種類が出てくるかと思うのでございますが、他の二次、三次の産業の方面へ転ずる人たちの考え方といたしましては、やはり現状における生活環境でありますとか、あるいは所得の問題でありますとか、まあいろいろあるかと考えておるのでございますが、その点的確にどの程度のものがどういう考え方でというようなことは、私どもつかみかねております。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 これは、今おっしゃっておりましたが、個人の考えによって流出する云々という問題は、これはやはり個人の生活に関連してくる問題なんで、労務政策が的確に行なわれておって、生活が保障されておる、所得が両度に保障されておるということになれば、これは問題は解決すると思うのです。だから個人の考え方いかんということでぼかされては困るわけなんです。  私がもう一つ聞きたいのは、じゃあその流出しておる状況の中で、大体どういうふうなところへ流出していっておるのかということをお調べになったことがありますか。

吉村清英林野庁長官

○政府委員(吉村清英君) この流出の方向としては、先ほど申し上げたような方向があると申し上げましたが、その流出光まで調査をいたしたものはございません。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 私が持っている資料によると、これはそういった流出の状況、流出先の実態まで調査した資料もあるわけです。林野庁がそういうふうな状況に、若年労働者、優秀な労働者が流出する状況にあるならば、そうした問題についてまで的確な調査をしておらぬということが、林野庁の労務政策がずさんだということが一部言えるのではないか、こういうふうに私どもは考えまするので、そういった経営を高めていこうという考え方があるなら、そういった労働者の移動についても、もう少し的確な原因というものをつかんで、それに対して対処していくのにはどうしたらいいかということを、やはり考えなければならぬと私どもは思うわけです。で、私どもはその一つの大きな原因は、やはり林野庁における労務政策のあり方にあるのではないかと思うのです。たとえば一例をあげますと、雇用されている場合の身分関係なんかを見ましても、何か私どもの聞いておりますのには、七つに区分されているという話です。たとえばその区分は、定員内の職員、常勤、それから常用職員ですか、定期雇用、それから月雇いの作業員、日雇い作業員、こういうふうにこまかい区分が行なわれておって、それぞれその区分に従っていろいろな手当、その他の処遇、労働条件に非常に激しい差があるということを聞いているのですが、こういうような労務管理のあり方が非常にずさんであるというところにも、一つの大きな原因があるんじゃないですか。

吉村清英林野庁長官

○政府委員(吉村清英君) ただいま私どもが進めております労務管理が完璧なものであるということは考えておりません。次々に改善をして参らなければならぬというように考えておるのでございますが、この国有林の事業におきます賃金を初め、労働条件につきましては、団体交渉によって決定をして参ることになっておるのでございまして、さような関係からいろいろな措置が出て参っておるわけでございますが、全般といたしまして、私どももさらにこの均衡のとれた処遇にして参れるように努力をいたして参らなければならないというように考えております。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 団体交渉の今話が出たのですが、最近の林野庁の団体交渉に対するあり方というものも、社会的問題が起こっているということを私ども聞いておりますので、せっかくそちらから問題を提起されたのですから、この問題についてはあとから触れていきたいと思うのです。先ほどの答弁をもとにしてもう少し話を進めたいと思うのですが、労務政策というものを今後改善していきたいという話があったのですが、具体的にはどういうふうに改善されるのか、この点をもう少し詳細にお考えを承りたいと思うのです。

吉村清英林野庁長官

○政府委員(吉村清英君) まことに先生にたいへん失礼でございますが、まあ平たく申し上げますと、当局とそれから作業に従事する労働者の関係というのは、労働力の売手と買手の関係になるかと思うのでございます。したがいまして、その間には両者の譲れない線、相対立する点というものがある。と同時にその取引をいたします団体におきましては、相互の信頼関係というものがなければ、円満な取引というものはでき得ないというように考えておるのでございます。したがいまして、私どもはこの労使の間における信頼関係を確立をして参るということを基本にいたしまして、すべての労務政策と申しますか、労務管理の政策を進めて参らなければならないと思います。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 今、団体交渉中心の話のほうにだんだん向きつつあるのですが、これは先ほど言いましたように、あとからこの問題に、いろいろ問題起こっておるので私のほうはお伺いしますから、だからその労務管理、労務対策を具体的に改善していくとおっしゃったので、その改善の方途をどういうふうに持っていかれるのか、その具体的なお考えを先に聞きたいのです。

吉村清英林野庁長官

○政府委員(吉村清英君) まことに具体的に列挙しろと仰せられますと、なかなか申し上げにくいのでございますが、どこまでもこの信頼関係の確立ができるような方向に向かって改善をして参る、これが具体的なものの基本になるかと思うのでございます。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 それは信頼関係の確立だけでは、雇用条件は具体的に解決されぬのです。現実にこの激しい、七つに分類した、何というのですか、階級制度というのか、そういうものがあって、それによって非常に激しい処遇上の差別が出てきておるわけですね。これはとんでもない。極端に言えば身分差別と言われるような激しい差別も出てきておるのです。それは具体的に私がその一々を時間がかかるから説明をせんでも、長官どういう差別があるということは自分でやっておられるからよく御承知のはずなんです。ですからそういった差別をやはり解消していく、それによって労働条件の引き上げをはかっていく、処遇の引き上げをはかるという具体的な対策がないとだめだと思うので、これに対する具体的な御意見を聞きたいわけなんです。

吉村清英林野庁長官

○政府委員(吉村清英君) 若干御質問の趣旨を取り違えていたようでございますが、この雇用区分の問題に関連をいたしまして、どういうような方向へ、私どもが考え方を進めていくべきかという問題につきましては、私どもかねてからこの林業の労働というものは、非常に季節性に支配をされておるということをかねがね申し上げておるわけでございます。そういうような関係から、雇用の安定がはかりにくいということが一つございます。それから林業の生産性が低いということ、こういった点もかなり大きな問題であろうかと存じております。で、そういうような点、たとえば季節性というようなものを克服をいたしまして雇用の安定をして参る、それから労働生産性等を向上をいたしまして、この処遇の改善をして参るというようなことになるかと思います。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 まず一つずつ聞いていきます。その雇用の安定をはかるために季節性を克服するとおっしゃるのですが、季節性を克服するために、どういうふうなことを考えておいでになるか、そのことを一つお伺いしたいのです。

吉村清英林野庁長官

○政府委員(吉村清英君) すでに考えもいたし、実施も進めつつあるわけでございますが、この作業量の、事業量の均衡化と申しますか、このまず伐採事業を申し上げますと、伐採事業におきましては主として東化、北海道の枝雪の地帯におきましては、冬山、夏山ということがはっきり区分がされておるのでございます。そういうものの配列の整備、それから他の地方におきましては、やはり年間を極力通じましての均衡のとれた作業を続けて参りたい。それから特に季節性に支配をされます造林事業におきましては、造林技術的に造林期間を延長をするという試みをやっておりまして、かような方向へ進めて参る。さらにはこの造林、それから伐採を通じましたこの作業ができるように進めていくべきではないかというように考えております。

北村暢日本社会党

○北村暢君 ただいま矢山君の質問に対していろいろ答えられておるのですけれどもね、非常に抽象的でわからぬのですが、雇用区分の複雑なことを矢山君がおっしゃったのですが、矢山君自身もどうも雇用区分が、林野庁の雇用区分というのがわからないのだと思うのですね。私もどうだかはっきりわからない。そのくらい国有林の雇用区分というのは複雑怪奇で、一般の委員の方々が聞いておってもわからないのじゃないかと思うのですよ。こんな雇用区分というものは、今の国家公務員の組織の中にないのですね。これは林野庁だけにこういうものがある。たとえていえば、一般常用、定期、月雇、日雇、三・七適用者、常勤。三・七適用者といったって一体何だかこれわからない。そういう複雑なもの、今数えただけでもたくさんある。それがまた非常に多くの職種に分かれている。職種は一体どのくらいあるか。こういうことが職種により、雇用区分により、給与上、身分上の格差があり、それが労働意欲というものをそいでいるという点は、私は非常に大きいのじゃないかと思うのです。こういう前近代的な雇用をやっているということが、そもそも国有林の労働者が年々歳々減っていく一つの原因になっている。そればかりじゃないのですよ。国有林は合理化をやっているのですから、後ほど合理化のためにやめていく人員というものを聞きたいのですが、とにかく雇用区分とこの複雑怪奇な職種を、一体どういうふうに近代化し、合理化して雇用の安定をはかっていくか。ただ単に雇用の安定をはかっていくと言ったって、それは回答にならないのですよ。それだから矢山君は具体的にこまかくあげて一つ一つ聞かざるを得ない。したがって基本的な考え方はどうやっていくのか、これをひとつはっきりお答え願います。

吉村清英林野庁長官

○政府委員(吉村清英君) この基本的な考え方につきましては、先ほど矢山先生にお答えをしたとおりでございまして、この雇用区分につきまして雇用の安定をする方向へと申しますのは、定期、あるいは常用の方向に向かって進めて参るということでございます。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 それじゃそこへ話がいったらお伺いしたいのですが、今の区分によると、私どもの持っておる資料では、大体全体の七〇%ぐらいはこれは臨時的な身分なんですね、現在。しかもその中の八〇%というのは、年間雇用が約束されていない不安定な状態にあると、こういうわけですね。そうするとその身分関係を安定させるようにしたいということは、一体どういうふうに具体的にいえばやろうとするのか、こういうことをひとつもっと具体的に聞かせて下さい。

吉村清英林野庁長官

○政府委員(吉村清英君) 先ほど来申し上げておりますように、林野の事業というものは、非常に季節性に左右をされるものでございます。したがいまして、この雇用というものは事業に基づいて行なわれてくることは申すまでもないわけでございまして、そういう関係でこの林野の雇用がいろいろな形になって現われてくるのでございます。しかも御指摘のように、臨時の作業員が大部分を占めた中で事業が行なわれておるのでございまして、この点につきましては、この国有林野の事業自体と申しますか、林業の宿命と申しますか、そういう点にもあるかと思うのでございます。ただ、私どもが努力をいたします方向といたしましては、やはり個々の事業を整備いたしまして、通年の事業をさらにふやしまして、雇用の安定化をはかっていくということになるかと思うのでございます。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 そうすると、そういうような雇用区分がたくさんあるということは、あくまでもその事業の性質上林業の宿命上そうなるんだ、その一つの理由に季節性の克服というようなこともあったわけなんで、そうすると、それをもうちょっと私は突っ込んでいきたいと思うのですが、季節性を克服するために冬山事業、夏山事業の配列を整備していくんだというようなお話があったわけです。ところが私どもが聞いておるのでは、冬山事業の状態がだんだん減らされていっておるんじゃないかという話を聞いておるんですが、その実態はどういうふうになっておるのか、聞きたい。

吉村清英林野庁長官

○政府委員(吉村清英君) この夏山、冬山の問題でございますが、従来は確かに御指摘のように冬山が多過ぎまして均衡がとれておらなかったのでございます。と申しますのは、積雪地帯におきましては、雪が降ることによって作業が非常にしやすくなるというようなことで、積雪地帯の作業というものは、冬山がかなり多くあったわけでございます。で、最近におきまして作業の機械化ということが進んで参りました関係から、むしろ夏山に向かってふえてきて参っておるということになるかと思います。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 そうすると、機械の問題、もう一つあとでお聞きしなきゃならぬのですが、今の御説明だと、冬山のほうがだんだん減っていっておる、夏山に集中しておるということになると、これは季節性による雇用の状態がますます不安定になってくるんじゃないですか。私はそういうように受け取れるわけですがね。

吉村清英林野庁長官

○政府委員(吉村清英君) これは冬山をなくしてしまうということではないのでございまして、冬山も機械化が、むしろ機械化の面では冬山がしずらかったのでございますが、最近は冬山におきましても、機械化が進んで参っております。そういう方向に進んでおりますから、漸次均衡のとれた方向へ進むというように考えております。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 その問題はそこまでにして……。

北村暢日本社会党

○北村暢君 それに入る前にちょっと。先ほどの雇用区分のことで、雇用の常用化をして雇用の安定をはかっていくということはわかったのですけれども、根本的に雇用区分があまり複雑なんですよね。したがってこれをやはり、今、常勤とか三・七とかいうことがもうだんだんほかの官庁はなくなっちまっているわけですね。したがって、今までそういうものが林野の中では残っておるはずなんです。したがってこの雇用区分というものについても再検討する段階に私はきておるんじゃないか、こう思うのです。  それから先ほど職種を質問したのですけれども、一体どのくらいあって、職種がまた非常にこまかく分かれていて、それが雇用の安定と結びつかぬ、こういうような感じを私は持っておるんです。したがって、もう少し職種を統合していけば雇用安定のほうへつながっていくんじゃないか、このように考えておるんですよ。したがって先ほどもその点を質問しているんですが、御答弁がないので、もう一回ひとつ確かめておきたい。

吉村清英林野庁長官

○政府委員(吉村清英君) この職種の数でございますが、ただいま手元に確実なものを持っておりませんので、恐縮でございますが、たしか、百余りの職種がございます。この職種の統合の問題でございますが、この統合につきましては、お説のとおりでございますが、私どもは、この作業の系列化、あるいはその機械化等の進みます段階におきまして、順次そういう調整をして参りたい、かように考えております。また雇用区分の問題でございますが、常勤作業員、それから三・七適用者、こういう種類の職員は、これは他の省庁に残された程度のものが残っているのでございまして、これはいずれはなくなるだろうと考えますが、それをおきましても、この全体として再検討をする時期ではないかというお言葉につきましては、私どももやはりこの点につきましては、かねがねそういうことも考えて、検討をいたしております。で、そういう点につきましては、十分私どももこの現実を見きわめながら進めて参りたいというように考えております。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 じゃあもう昼なんで、ひとかたつくところまで、もう二つ、三つやってからやめたいと思うのですが、しかし昼からあとに聞きますからね、また。  今御説明聞いたのですが、その問題でもう一つだけ詰めておきたいのですがね。おそらく私の考えは間違っていないと思うのですがね。林野事業の根幹用員というものは、やはり定期、常用の雇用者以上が一つの根幹用員になっているのじゃないかと思うのですが、ところが、その雇用の実態から見て、少なくとも常用以上はこれは定員化されるのが本来じゃないかと私は考えるのですがね、これに対してどういうふうにお考えになっておりますか。

吉村清英林野庁長官

○政府委員(吉村清英君) たいへんむずかしい問題でございますが、私どもただいまの雇用区分によります常用作業員、それから定期作業員という職員の人たちは、やはりその雇用の形において、処遇の改善をはかって参るということが適当ではないかというように考えております。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 もう一つだけ。先ほど冬山事業の問題で御説明を伺ったので、こういうふうに理解しておいていいですか。機械化が遊んでいく、したがってそれにつれて冬山における作業というものもやりやすくなるのだ。だからこれを拡大する、さらに夏山事業との関連において通年的に事業ができるようにしていって、雇用の安定をはかっていくのだ、こういう方針であるということに理解しておいていいですか。

吉村清英林野庁長官

○政府委員(吉村清英君) 若干違いますが、雪のほうは機械化が入れられるようになってきた、こういうことを申し上げたわけでございます。それから夏山のほうは、もともと機械化が進められるものであるということを申し上げましたので、従来機械化の進めなかった冬山も進めていけると同時に、夏山自体も十分機械化によって仕事が進めて参れるという、したがって、まあ均衡のとれた仕事がやっていけるように進めたい、こういう考え方だということです。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 その機械化の問題は、またあとで聞くのですが、冬山も機械化によって進めるようになったというのでしょう。そうすると冬山のほうの事業も、機械化の進むにしたがって今までできなかったところもできるようになってくるわけでしょう。そうすると、冬山事業は拡大していく方向に持っていく、こういうふうに解釈していいですか。

吉村清英林野庁長官

○政府委員(吉村清英君) どうもそこのところがちょっと御理解がいただけないかと思うのですが、冬山は従来非常に盛んに行なわれておったのでございますが、これは非常に何と申しますか、安定性がないのでございます。一例を申し上げますと、暖冬なんということがありますと、事業がばったりとまってしまう。そういうようなことが機械化によって防げるようになる。しかしながら、従来雪で作業をしますということは、経済的にも非常に楽であった。したがって、これが非常に多く固まってあったということでございます、そういうことの是正を今している段階だということでございます。

櫻井志郎自由民主党

○委員長(櫻井志郎君) ここでしばらく休憩し、午後二時に再開します。   午後零時四十一分休憩    ――――・――――   午後二時二十分開会

櫻井志郎自由民主党

○委員長(櫻井志郎君) ただいまから委員会を再開いたします。  休憩前に引き続き森林組合合併助成法案及び林業信用基金法案を一括議題とし質疑を行なうことといたします。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 午前に引き続きまして、雇用の安定の問題に入っておりましたので、さらに続けていきたいと思います。  私ども聞いておるのでは、国有林野事業というのは、直営生産事業が母体だ、こういうふうに承知しておりますが、ところが、その直営生産事業というのが、最近だんだん減らされていくのではないかと、こういうことも聞くのでありますが、一体当局の考え方は、林野事業の中心を直営生産事業に置いておるのかおらないのか、そのことと、さらに最近のその直営生産事業と、そうでないものとの比率、そういったものをひとつ御説明願いたいと思います。

吉村清英林野庁長官

○政府委員(吉村清英君) ただいま御指摘のように、国有林野事業の母体となるものは、直営生産の事業といいますか国有林野事業の製品事業のうちの直営生産ということになるかと思いますが、事業の母体になるということでございます。私どもかねてから、この直営生産事業につきましては、逐次安定をして、しかも充実をして参るように進めて参っておるところでございまして、御指摘のように減らされていくという傾向はないかと思います。一部に、この直営生産事業と申しますか、製品事業の中で、継続が困難になっているというようなものも、確かに局部的には出て参るわけでございますが、この直営生産、言いかえますと製品事業は循環団地というものをきめまして、これを循環をして、事業を進めて参ることにいたしておりますので、これを途中から変更をするというようなことは、およそ特別な理由によりまして、その山自体に公共的な関係から制限が過重になるというような特殊な場合を除いては、急に直営生産をやめるというようなことはないようにいたしております。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 その直営生産事業と、それからそれをやらないで、立木のままで処分しておる立木処分の状況との比率は、どういうことになっているか、ちょっと伺いたいんですが。

吉村清英林野庁長官

○政府委員(吉村清英君) 落としました。それでは三十六年度の比較を申し上げますと、収穫量について申し上げますが、総量が二千百三十万立方メーターに対しまして、製品事業に対します資材が七百四万二千立方メーターでございます。したがいまして、約三分の一が製品事業に回わされると、こういうことになるわけでございます。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 そうすると、従来の直営生産事業と、立木処分との推移ですね、どうなっておるのか、それをちょっと聞かしてもらいたいんですが。

吉村清英林野庁長官

○政府委員(吉村清英君) それでは、三十三年ごろからの推移を御参考までに申し上げたいと思いますが、三十三年の総量は千八百万立方メーターでございまして、直営の資材――製品の資材は六百二十七万立方メーターでございます。それから三十四年度は……。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 ついでに比率をちょっと言って下さい、立木処分の。

吉村清英林野庁長官

○政府委員(吉村清英君) 比率は三十三年度は三五%程度になるかと思います。  それから三十四年度は収穫総量が千八百七十万立方メーターに対しまして、直営のと申しますか、製品の資材は六百五十万一立方メーター、三五%でございます。それから三十五年度は収穫総品千九百二十六万立方メーターに対して製品資材が六百六十万立方メーターで、三四%でございます。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 一二十六年度はわかりませんね。

吉村清英林野庁長官

○政府委員(吉村清英君) 最初に申し上げたのが三十六年度でございまして、これは総量が二千百万立方メーターに対しまして、製品資材が七百四万立方メーターで、三三%程度でございます。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 そうすると私どもは、国有林時下業の母体が市営生産事業だとおっしゃる立場に立って考えて、しかも雇用の安定をはかるのだということが一つの今後の、長官の先ほどのお話のように大きな目的になっているんなら、これで見ると、直営生産事業分が減っていって、立木のまま処分するという形がふえているというのは、これはちょっとつじつまが合わぬような気がするのです。私の考え方からいけば、むしろ直営生産事業を拡大することによって、雇用の安定の一助になるのじゃないか、こういうふうに考えられるのですが、その辺の御見解はどうですか。

吉村清英林野庁長官

○政府委員(吉村清英君) 国有林野事業には、造林小業その他林道事業もございますし、苗畑事業もございますし、それからこの直営生産事業もございまして、そういう事業の中で、直営生産事業というのは母体であるということを申し上げておるわけでございます。それと同時に、従来の――ただいまの先生の御指摘でございますが、従来、収推量の三分の一程度が直営製品事業に回されているということは、これは何ら従来と変わっておらないのでございます。むしろふやしております。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 しかし、直営生産分が減って立木処分の分がふえているというのは、これは事実ですね、傾向としては。

吉村清英林野庁長官

○政府委員(吉村清英君) 直営生産と申しますか、製品事業の総量はふえております。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 製品事業の直営出産の分はふえているとしても、総体の中の比率から見ると減ってきているのじゃないかと、こう言うのです。立木処分の比率のほうがふえている。

吉村清英林野庁長官

○政府委員(吉村清英君) そのことでございますが、この直営生産事業というのは、山で切って出すということだけではないのでございまして、製品事業全体の要素を考えて参らなければならないのでございます。したがいましてこの陣容等につきましても、山の作業に従事をする職員だけのことで考えられないのでございます。したがいまして、ここでにわかに直営生産と申しますか、製品の伐採事業をふやすということは、これはまた大事な雇用の体制を乱すことになるわけでございまして、その点はなかなか簡単にはできないことだと思っております。

北村暢日本社会党

○北村暢君 先ほどの、立木処分と、それから直営生産の比率をお伺いしたのですが、普通立木処分と直営生産ということを聞く場合に、造林を直営生産でやっていくとか、そういうことは入らないのじゃないですか。今三十三年から三十六年までのパーセンテージを言われましたが、そうしますと、立木処分と直営生産の比率は、三十三年で三五%であったものが三十六年では三三%になっている、そうおっしゃったのですから、そうすれば、傾向としては、総体的に直営生産と立木処分とがふえておって、実数では、直営生産はふえているかしれないけれども、比率においては、今おっしゃったとおり立木処分と直営生産の比率は、立木処分のほうが多くなっている、そういうふうに単純に理解できると思うのですけれども、それは、そうじゃないのですか。

吉村清英林野庁長官

○政府委員(吉村清英君) 比率につきましては、仰せのとおりでございます。しかし直営生産を減らしているという御質問に対しては、減らしてはおりませんというお答えを申し上げたわけであります。

北村暢日本社会党

○北村暢君 減らしておらないものが三五%から三三%になった、これは、比率においては、やっぱり立木処分のほうへ重点がいって、直営生産が比率において減っているということは、これはどうして、そういうふうに抗弁されるのですか、はっきりこの比率において出ているでないですか。だから、重点が直営生産から立木処分のほうに移っているということだけは、はっきりしているのじゃないですか。

吉村清英林野庁長官

○政府委員(吉村清英君) 私どもは、さようには考えておらないのでございます。事業分量がふえておるのでございまして、先ほども申し上げましたように、これを比率によって考えて参るということは、なかなかむずかしいことだということを申し上げたのでございますが、これは直営製品事業というものは、戸外の山の作業だけでできるものでないのでございます。事業所仕事、それから営林署の仕事が入ってくるわけでございますが、たとえばその事業所のセットを考えてみましても、この職員というものに、事務の職員というようなものにも関連が出て参りますので、私どもの常識といたしましては、そういうような考え方でおるのでございまして、立木処分に重点を置いておるというような考え方はもっておりません。

北村暢日本社会党

○北村暢君 それじゃ三十三年から三十六年までの立木処分の石数、それからその伸び率をひとつ答弁して下さい。

吉村清英林野庁長官

○政府委員(吉村清英君) ちょっと今、計算をいたしますからお待ち下さい。

厚味荘之助林野庁林政部長

○説明員(厚味荘之助君) 今御質問のあった事項は、計算いたしまして、後ほどお答えいたしたいと思います。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 こちらで聞いておることが舌足らずのところがあるから、十分趣旨を了解していただいて御答弁がいただけないかもしれませんが、私どもの言っているのは、総体の例は、総数においてはなるほど、ふえているから直営生産の数量というものはふえたということが言えるかもしれませんが、しかし、問題は、この総数の中で、立木処分でやっているのと、そうでないものと比較して、傾向がどうなっておるかということをお聞きしたわけです。そうすると、直営生産の分は三五、三四、三三と下がってきておるから、そうすれば、逆に立木処分の分量がどうなっておるかということを承わったほうが、どんずばりで端的にわかると思うのです。だから、それをひとつ教えてもらうということと、もう一つ、先ほど直営生直の話を出しましたところが、ついでに、造林その他の事業の問題も出てきたわけです。そうすると、それは一切引っくるめて直営産業でする分と、そうでない仕事の分量と、わかる範囲で数年間の事業分量の数字がどうなっておるのか、これを聞きたいわけです。

厚味荘之助林野庁林政部長

○説明員(厚味荘之助君) 立木処分の伸びと直営生産の伸びについてお答えをいたしますと、三十二年と三十六年と比べまして、立木処分の伸び額の差額、これは千百八十八万九千立方、これの伸び率を計算いたしますと、一二〇%の増であります。それからそれに対比いたしまして、直営生産の分の伸び率を見ますると、一〇六%でございます。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 そうすると、これは明らかに立木処分のほうに重点がいっておるということを数字で示しておるのじゃないのですか。

吉村清英林野庁長官

○政府委員(吉村清英君) 立木処分のほうへ重点を持って考えているということではないのでございます。先ほどもちょっと触れて申し上げたのでございますが、製品事業をいたしますのは、山の現地の作業のみでなく、それぞれセットになった事業所の組織というものがあり得るわけでございまして、そういうようなものの関連から伸び率を一様に伸ばすということは、なかなかむずかしいことであるのでございます。この結果から考えまして、直営生産事業を、立木処分の事業よりも軽く考えているという考え方ではないのでございます。

北村暢日本社会党

○北村暢君 その点は、はっきり言えば、総体に事業量がふえて、伐採量がふえているわけですから、そのふえ方が緊急伐採とか何とかで事業所関係で、作業の形態からいって、直営生産を極端にふやすということになれば、あとでまた雇用問題その他でできないのだから、臨時の者等は、立木処分でやらなければならない、こういうために、立木処分がふえておるのであって、直営生産を特に減らすという考えはない、そういうふうに説明すればわかるのだけれども、どうも言っていることが、何だかはっきりわからないのですね、ですから、その理由が明らかに数字に出てくれば、おっしゃるように、立木処分のほうが一二〇ですと、直営生産のほうが一〇六ですと、こう言っているんです。直営生産のほうは減らしていないので、立木処分のほうは数字ではふえているけれども、これは違うのですと、言ったって、これは常識的に通らないですよ。だから、それは林野庁の国有林野事業を運営する上において都合はわかるんですよ、都合はわかるんだけれども、しかし、そういう事情でそうだと言うのならいいんだけれども、どうも説明がはっきりしない。私の言ったようなことなんです  か、どうなんですか、それは。

吉村清英林野庁長官

○政府委員(吉村清英君) さように御説明したつもりでございますが、どうもまことに遺憾でございます。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 先ほど言いましたように、造林だとか苗畑だとか、そのほかの問題でも、長官のほうから出されましたので、これに対して直営でやっている分と、それから非直営の分との事業量ですね、これがわかれば、ついでに教えていただきたい。

吉村清英林野庁長官

○政府委員(吉村清英君) ちょっと後ほどまでお待ち願います。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 これは立木処分でいく場合と、それから直営でいく場合と、林野庁にとっては、こういう表現が適当かどうか、どちらが有利なんですか。

吉村清英林野庁長官

○政府委員(吉村清英君) それは、なかなか簡単に、どちらが有利だということは申し上げかねます。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 ちょっと私も、こまかいことになってくるとしろうとでわからぬのですが、こういうこともあるんじゃないかと思うのです。わからぬところはひとつ、あなたのほう専門家なんで、推察して答弁していただきたい。  一立米当たり三十六年では立木処分でやったら二千七百二十六円ぐらいだった、直営生産だったら四千四百九十五円だった、三十七年では立木処分が二千六百八十五円、それから直営で四千九百八十円、そうなってくる。そうすると、われわれしろうとからいくと、これは立木処分でやるよりも、直営生産でやったほうが、林野庁当局のほうとしてはいいんじゃないかという気がするんですが。

吉村清英林野庁長官

○政府委員(吉村清英君) それでございますが、この木材の価格と申しますか、立木についてまず申し上げますと、立っているところの価格になるわけでございます。その価格をどういう方法で評定をするかと申しますと、市場の流通の価格から事業費を引いて参りまして、それで立木の価格を出すわけでございます。したがいまして、立木の場合には、そこの地点で二千円なら二千円というのが出て参りますから、そこから事業費を引いてくることになる。直営生産の場合の価格は、これは伐倒のままで売る場合、それから伐倒して集材をした地点で売る場合、それから中間の、たとえばトラック積みというようなところで売る場合と、それから市場へ持ち出しまして、最終の場へ持ち出して売る場合と、いろいろあるわけでございます。この四千円ということになったというのは、そういうものを、おそらく平均をした価格だと思いますが、その中には、事業費が含まれておるわけでございますから、その事業費との差額を見ますと、その比較が出てくるのではないかというように考えます。  ところが、これが一様の場所で売れておるものではございませんから、その数字だけをもって国有林にとって、どちらが有利かということはなかなか言いかねるということでございます。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 そういう説明をしてもらったところまでは、しろうとでも大体見当つくのです。ところが、大体平均してみて、一般論として、どちらがいいのか、こういうことなんですが。

吉村清英林野庁長官

○政府委員(吉村清英君) これもなかなか、平均してどちらがいいということも言えないのでございますが、ただ、いろいろな場合を予想をいたしまして、危険率のないというのは、立木で売れば、途中の危険率というものはないわけですから、これは一番安全だと、売るほうにとっては安全だということが言えるのではないかと思うのですが、ところがまた生産の仕組み、それから能率等のことを考えてみますと、これは製品にして市場へ持ち出したほうが有利だということも言えるわけでございます。そういうものが、いろいろなものが平均されて、そこに出てきているわけでございます。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 その辺はわかるのですが、経営の中から見て、総体として林野庁がやる場合にどうかと、こう言っているわけです。こっちはしろうとなんで、あまり付属の説明がたくさんついてくると、迷ってくるわけです。だから大ざっぱに、どちらがいいのかということをちょっと聞かせてもらえませんか。

吉村清英林野庁長官

○政府委員(吉村清英君) まあ、ずばりはちょっと言いにくいことでございます。

北村暢日本社会党

○北村暢君 その点は、私は今後の国有林の合理化の問題と関連して非常にむずかしい問題と思うのです。やはり立木処分を減らしますというと、伐出業者の民営を一圧迫することになるので、そう簡単に直営生産をどんどんふやしていくというわけにはいかない、それくらいのことはわかるわけですが、しかし、先ほど来長官がおっしゃっている、雇用の安定をして、国有林経営を近代化していく、そういう考え方に立ちますと、これはやはりおっしゃっているように、直営生産というものが主体なんですというふうに答弁をされておるのですから、それならば主体であるものが三四、五%で、あとの六四、五%が立木処分という状態になっているのですから、主体であるものが少なくて、立木処分が多いということになると、主体は立木処分ではないか、こういうことです。私から言わせれば、どっちが主体なんかしらぬけれども、どうも答弁が、そこら辺のところがはっきりしない、したがって、私はやはり今後の国有林経営を近代化し、合理化していくということになれば、しかも雇用安定ということを盛んに言われて、常用化して、そして機械も大型機械まで入れて何もやっていくということになれば、林業の性格からいって、私は国有林野の直営生産事業というものを、今後漸進的ではあるけれども拡大する方向にいくんだということが望ましいのではないか、このように思うのです。  ですから、どっちがどうだか言えません、ということになると、林野庁の方針は、一体何なんですかと聞きたくなるのです。何だかわけがわからないけれどもやっている、こういうことです。根本に触れる問題です。これは何回もこの委員会で論議になっているところで、私も考えているところです。それで歴代の長官は、直営生産事業というものが主体なんだ、減らすことは全然考えてないと言うのですが、減らすことを考えているのではなくて、一体、直営生産はふやそうとしているのかどうなんか、雇用を安定して通年雇用でいくということになれば、どうしてもやはり機械化し、人員は減っていくのですから、先ほど答弁がありましたように、国有林野事業の労働者は、どんどん減っていっているのです、毎年。しかも雇用を安定していくということになれば、人間は同じで合理化していけば、どうしても事業量がふえていかなければ理屈が合わないわけです。機械化し、何でもして、人員は減っていくということは、したがって合理化していくということは、人員を減らして直営生産というものが、事業量そのものはふえていくけれども、人員は減っていく。合理化していけば、機械化していけば、そういうふうになるだろう。そこらへんに問題が出てくるので、矢山君はこの点について、どっちが有利かということを聞いているので、基本の問題に触れるわけですから、したがって私は、やはり国有林野事業の合理化計画というものを出してもらって、そしてその合理化計画に基づいて雇用計画に至るまで、やはり慎重に検討をする必要がある、こう思っているのですけれども、どうも合理化計画も、私どもの手元には配付されないようですし、検討がされないわけですね。だから、こういう質問が出てくるのだろうと思います。  ですから、根本的にこの直営生産と、それから立木処分というものに対する考え方について、やはり国有林野事業運営上の基本問題なのですから、はっきりさして――とっちかともはっきり言えませんと、こういうことでは、いかなる方針で国有林野事業を運営していくかということに疑問を持たざるを得なくなって参りますので、はっきりした答弁をひとつしていただきたい。

吉村清英林野庁長官

○政府委員(吉村清英君) 先ほど来、直営生産事業の問題に触れて私ども答弁を申し上げておるわけでございますが、直営生産事業と立木処分事業とを、端的にどっちが有利かということはなかなか簡単に申し上げかねる。と言いますことは、これは国有林の事業個所等にも非常に影響があることでございまして、これで一般的に国有林事業としては、直営生産が有利であるとか、立木処分が有利であるとかということは申せないと思うのでございます。したがって、この両方が存在するということにもなっておるわけでございます。ただ、私どもの考え方といたしましては、直営生産事業を進めて参りますためには製品事業林というものを区画をいたしまして、これに循環団地を設けて、これが永久に循環をして、循環をした事業量をもって、均衡のとれた事業量をもって、事業が進めていかれるような仕組みにいたしておるのでございます。したがいまして、その循環団地のとれませんようなところは、立木処分に主として向けられるということになっておるのでございます。  まあ、そういうことと、もう一つは、先ほど来、北村先生の御指摘のように、私どもも直営生産事業を母体として、この製品事業の中では考えてやっておるのでございますが、これはこの作業の合理化と申しますか、高度化と申しますか、そういう事柄につれまして、それぞれの作業の工程というものも上がってくるわけでございます。で、この将来の見通しを立てながら、逐次総合的にふやして参るというような姿勢でやっておるのでございます。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 まあ私が立木処分がいいのか、直営生産事業でいくのがいいのかということをしつこく聞いているうちに、話がずっと前に進展したのですが、私どもが、それをなぜそれだけ聞いたかというと、そのことは、先ほど北村先生のほうから御指摘があったように、雇用安定という問題に大きく影響があるから、その問題を言うたわけです。今お話のように、総合的に直営生産事業を増大させていくのだというふうな趣旨の答弁と聞いたんですが、そういうふうに理解していいですか。

吉村清英林野庁長官

○政府委員(吉村清英君) さようでございます。製品事業のほうをふやして参りたい。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 そういうふうに解釈していいわけですね。それで、先ほど聞いておりました造林関係の問題、これは直営とそうでないのと、どういうふうな状況になっておりますか。これは先ほど言いましたように、数年間の推移をあわせて伺わねばいかぬですよ。

吉村清英林野庁長官

○政府委員(吉村清英君) ちょっと……、しばらくお待ちを願います。

北村暢日本社会党

○北村暢君 今の造林の請負と直営の問題ですが、これは何か規模において、一定規模以下のものは請負にする、一定規模以上のものは直営にする、こういうことは、どういう指導になっていますか。

吉村清英林野庁長官

○政府委員(吉村清英君) 規模によって分けた指導はしておりません。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 先ほどのは、なかなか時間がかかりますか。

吉村清英林野庁長官

○政府委員(吉村清英君) ちょっとかかると思います。

櫻井志郎自由民主党

○委員長(櫻井志郎君) かかるようですから、次の質問を続けて下さい。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 それでは、今の資料が出るまで、もう一つ、次の話に入りたいと思います。雇用安定の方策の一つとして、待機制度というようなものの適用をお考えになっておるかおらないかということをひとつお聞きしたいのです。

吉村清英林野庁長官

○政府委員(吉村清英君) 待機制度と申しますと……。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 たとえて言えば、九カ月雇用されたものについて、現存九十日の失業者手当を出していますね。それが年間十億円ぐらい支払いをしているそうですね。そうすると、それを使って、そして仕事を休んでいる間、仕事はないのだけれども雇用の形態を続けていく、そういうことによって雇用の安定をはかる。大ざっぱに言えば、こういう制度ではないかと思うのですが、そういうことをひとつ、雇用安定上の方策として考えられるのじゃないかと思うのですが、どうなんですか。

吉村清英林野庁長官

○政府委員(吉村清英君) この定期雇用の雇用者の、何と申しますか、山をおりておる時期に払っております失業手当でございますが、これを給与として支払って、どうせ同じことだから、支払って確保をしておいたらどうかという御質問だと思うのでございますが、まあ確かに国有林野の中から、さような失業手当というものが支出をされておるのでございますが、これはまあ社会保障制度の一環として行なわれておるところでございまして、給与の面からは、やはり働いた仕事に対する報酬として賃金が支払われるということになるわけでございますから、その点ではやはり私どもは、そこの線で区別をしていきたいというように考えております。

北村暢日本社会党

○北村暢君 今その問題に関連しまして、これは国家公務員の退職金制度との関連で失業保険金が払われているようでありますけれども、今、矢山委員が触れておられるように、この制度で、政府の持ち出しというのですか、これは私も、ちょっとはっきり内容がわからないのでお伺いするのですが、持ち出しておるのが一体どのくらいで、それがどのくらいの、六側支給ということになっておるのですから、六制全部が政府が持ち出しておるのかどうか、これは掛金もあるのだと思いますけれども、どのような形になっておるか、ひとつ御説明いただきたい。

吉村清英林野庁長官

○政府委員(吉村清英君) 三十七年度約七億余になりますが、これは全部国の持ち出しといいますか、国費でございます。

北村暢日本社会党

○北村暢君 そうしますと、これは七億全部国が持ち出しているということになるというと、特別会計から、これは出されているわけですか。

吉村清英林野庁長官

○政府委員(吉村清英君) そうでございます。

北村暢日本社会党

○北村暢君 そうしますというと、これは実際には、もったいない話なんです。国で雇用をして、そうして国で首を切って、休んでおる間、六割国で出している、こういうことになっておるわけですね。  そうしますと、仕事があれば、この人はやはり六割出しておるのですから、あと四割出せば、これは使えるわけですね、しろうと考えなんですけれども。そうすれば、なるべくやはり有効に、この労働力というものを活用するということになれば、雇用というものを延ばしたほうがいい。そこから私は常用化の問題も実は出てくるのじゃないか、こう思うのです。したがって、この点についての七億出しておるものについての取り扱いについて、矛盾を感じておられないのかどうなのか。将来の方針は、一体どうされようとするのかということです。  それからもう一つは、そう言ってみたところで、仕事がなくなっちゃって、雪が降ったら仕事ができない、雇用しろといってもできないのだと、こういう問題、もちろん林業、季節的なものでありますから出てくるのではないかと思うのです。したがってその期間を、どうやって短縮するかということが、この合理化の線からいえば、私は当然考えられるべきでないか、こういうふうに思うのです。したがって、その季節に左右せられるものを技術的にどれだけ克服できて、そうして将来としては、一々首を切ってやるという形をとらないでも、待機制度と今、矢山君おっしゃいましたが、その間は雇用はつないで、そうして休んでもらうとかいう形を、一歩踏み切ってとったらどうか。そうすれば事業計画においても、これこれの人間というものはおるということになる、これは一々背切ってないのです。首切れば、これはどこへ行ってしまうかわからない。次の年に来るか来ないかもわからない。原則的には、そういうふうになっているわけですから、労働者のほうからいっても雇用が安定して非常にいいし、また国有林野卒業として、合理的に、近代的に考えていく上においても、計画が立つのじゃないか、そういうふうに思うのですね。そういう点からして、一々首を切らないで、待機期間として、待っている期間として雇用をつないだらどうか、こういう意見が出てきているわけです。これはまた、労働者側の切実な要求でもある、こういうことなんですね。  でありますから、私は結論的に言えば、能率が若干下がっても、それだけの賃金払ってやるのですから、雇用というものを、できるだけ雇用期間というものを長くする、そうして休む期間を少なくして、やむを得ないものは、これは休んでもらって、雇用を安定して、事業計画等においても、計画性を持ってできるような方向にいく、こう思うのでありますけれども、これに対する見解、しかもこれは私はもう過去数年にわたって、これを林野庁当局に要望もし、労働大臣にも、これは要望してきている点なんです。したがって、相当深く検討はされている問題であろうと思うのでありますが、五、六年にたっているのですから、検討された結果が、一体どうなっているかお伺  いしたい。

吉村清英林野庁長官

○政府委員(吉村清英君) この雇用の安定をはかって参りますために、定期雇用のようなものを、なるべく長く延ばして常用化をして参るということに  ついては、お説のとおりでございます。私どもも、さように考えて、また進めているところでございます。ただ、やはり賞金と社会保障の制度という、この二つをどういうように割り切るかという点につきましては、ただいまのところ、いろいろ私どもも、御意見等にもよりまして、検討をいたして参っているのでございますが、この点は、やはり矢山先生の仰せのように待機制度と申しますか、そういうことによって賃金の形で支払いをして参るということには、私ども疑問も持っておりますし、その点は、さようにするようには結論を得ておらないのでございます。  重ねて申し上げますが、最初に申し上げました雇用を延長して、安定をして参るという方向へは、これは極力私ども進めて参りたいと、こう考えております。

北村暢日本社会党

○北村暢君 この点について、少し詳しくお伺いしたいのですが、今、公務員制度の中に、そういう帰休制度的な、民間で言ういわゆる帰休制度、これは民間会社はあるわけです。まあ綿紡績等において、景気がダウンして、そうして操短をやるといった場合に、女工さんに一時帰ってもらう、農家へ帰ってもらう、その期間は、やはり給与を払って、全額払うところもあるし、全額でないところもある、割り引きして七割か六割払っているところもある。そうして景気がよくなった場合に、また来てもらう、こういう制度は民間の場合、給与として払って、社会保障制度の失業という形では取り扱っていない。それは民間においてあるわけなんですね。ところが、公務員制度の問題なんですね、ひとつは。休んでいる期間に給与を払うという、給与というのは労働の対価にして払うわけですから、休んでいる間は払わない、こういう理念からいけば問題はあるわけなんです。したがって社会保障制度として、失業保険として、この社会保障としてやるのであって、給与としてやるのじゃないのだ、こういう理屈は一応あると思うのですよ。それで公務員制度が改正にならない限り、この問題、いかに林野庁、さか立ちしても実現しない問題だと思うのです。ところが人事院等にも私どももこれは検討してもらっているわけなんですけれども、実は全然ケースとしてないわけではないというのですね。というのは、何か調べてもらったところによるというと、外国へ出張した場合とか、外国へ派遣になったとかいう問題で、何かこれに類するケースが若干あるのだそうであります。したがって、そういう問題で、ひとつ取り上げられないかというようなことで、給与というのですかね、外国へ行った場合には、給与というものの考え方がちょっと違ってくるのですね、非常に高いわけですよ。それで一般の国内の給与という観念では律し切れないものがあって、給与以外のもので、やはり払うという形があるようです。したがって、そういう点からいえば、この給与というものについての考え方を拡大解釈するということ、そういうような点から何か考えられる節はあるのじゃないか。こういうようなことで、人事院でも、ひとつ検討しておくということで、私ども検討を願っておるわけです。  そういう問題でありますから、したがって、まあ公務員制度上の問題として、これは考えられなければならない。もし、かりに公務員制度上、そういうものが特異な関係であるけれども、あり得るとするならば、これは林野庁にとって、同じ七〇%払う上において、失業保険という社会保障でなしに、雇用をつないで休んでいる間の割引き給与ということでいけば、雇用はつながって、実は非常に労働者側からも安定するし、また、雇用主のほうからいっても、翌年の事業計画というものは非常に立つのです。しかもその期間中は、まあ災害、今年のように豪雪というようなときには、この人はちゃんと雇用しているのですから、しかも休んでいるのですから、豪雪等において、出てこいといえば出てくる性格のものです。こういうことにもなって、これはまあ非常に都合がいいのじゃないか、こういうふうにも思われるのです。でありますから、合理的な点からいけば、そういう考え方もできるのじゃないか、このように思うわけであります。  でありますから、そういう点で、これはもう長年の要望でもありますし、一体林野庁は、そういう公務員制度の点にまで関連をして、どの程度検討をされたのか、またこの労働省関係とも、どの程度この問題に対して検討が進められたか、全然やってなかったのかどうなのか、そこの辺の事情を少し詳しく御説明を願いたい。

吉村清英林野庁長官

○政府委員(吉村清英君) その点につきましては、私どもといたしましては、現行制度を変えてという点まで踏み出して検討をしておらないのでございます。現行の制度の範囲内で検討をいたしておるのでございます。まあその検討の過料におきましても、やはり年々同種の作業をしておる人が、片方は働いて十の黄金を得られる、片方は休んで七の賃金を得られる、また、今度これが、そういうような仕組みにいたした場合に、何カ月以上ならどうだというような、その線の引き方にも問題が出てくるのではないか、現在社会保障の形においてやっております範囲におきましては、そういう問題は、私ども若干、別のように考えられますので、現在の方式で進みたいというように考えておるのでございます。

北村暢日本社会党

○北村暢君 この問題は非常にむずかしい問題でありますから、今おっしゃられたように、十分検討をいただきたいということなんです。で、これはもう数年前に労働大臣と農林大臣と一緒におる場所で、私、問題を提起しておるので、全然これは検討されないということになると非常にまずいので、法律的にも、一体どういうふうになるかというようなことで、労働関係だけの問題でなしに、法律的に一体どうなのか、公務員制度として、どうなのかというようなことについて、ひとつ御検討を願いたいと思います。

安田敏雄日本社会党

○安田敏雄君 さっきから答弁を聞いていますと、大体七階級ぐらいに分けられておると、そこで定員内常勤の中に三十七常用というのがあるのです。それからその下には一般常用、定期、月雇と、こうあるわけです。その場合、これは季節的な関係によって待機制度があるというようなことですが、たとえば月雇の人たちは六月から十月ぐらいまで雇われていく、あと休みますな。ところがそれが、こうある程度の年功を積んだら、その人たちは今度は月雇から出発して、その後何年か年功を積めば、定期雇に昇格する、さらに定期雇の人は、一級以上の常用作業員に昇格するというような道は十分に広げられておるのですか。それとも月雇の人たちは、ある程度、三年なり四年なりの年数を積んでも、依然として月雇だというその形でいるのか、そうだとすれば、まことに不合理なわけなんですが、そういうような点についの制度はどうなっておるのですか。

吉村清英林野庁長官

○政府委員(吉村清英君) 先ほど来出ております雇用区分でございますが、これは階級ということではございませんので、雇用の期間によって分けておるのでございます。ですから、日々雇用をする臨時日雇、それから一定の月を単位にして雇用する臨時月雇、それから六カ月以上雇用を反復をする定期作業員、それから年間を通じて雇用を進めて参ります常用作業員、こういう分け方になっておりますので、三カ月の雇用が毎年三年続いても、雇用を常用に変えるということではないのでございます。これは先ほども申し上げましたように、季節的な仕事のために臨時の人を雇うということから出てくるものでございます。

安田敏雄日本社会党

○安田敏雄君 日雇の作業員でも、あるいはまた月雇でも、常用でも、林野庁が国有林を経営するにおいては、これはなくてはならない人たちなんですね、みんな。したがって、これができ得れば、その経理の関係が許すならば、全部これは月給制とか、あるいはそういうような、これをきわめて安定した雇用でなくてはならぬということになるわけです。本来ならば理想からいけばね。だから、それが理想だとするならば、相当の、年間に二百億ぐらいの林野庁は収入があるわけなんですから、それを従前は、一般人会計か何かに繰り入れておるかどうか知りませんが、そういうような収入があるわけなんです。合理化すれば、ますます合理化の方向にいけば、収入というものは漸増の方向にいかなければ合理化の意味をなさぬ、そういうことを考えましたら、当然林野庁で雇っているこの人たちの労働条件と給与関係というものは、できるだけ安定した方向にいくことが、これが同時に近代化の方向なんですよ、そうでしょう。そうしたら日雇の作業員も必要なんだが、あるいは月雇の作業員も必要だが、月雇の作業員が、二年なり三年なり経過年数をしたら、その人たちはもっと定期作業員のほうの道が開けるとか、それで欠けたところの月雇のほうは、日雇のほうから繰り上げていくとか、こういうことをしなければならぬわけです。その道が開けていないと、いつまでもこういった封建的な雇用関係というものは解消できないわけですよ。たとえば正月休みにいたしましても、格の下の人は一日か二日ぐらいしか休めない。上級の、上の監督者はみんな休んでいるのですよ。それで仕事をすることができないのですよ。その間出勤しても、給料払わないという場合が出てくるかもしれない、これは一番、月雇の人たちのからだや自己の都合によって生じたことじゃないのですよ、そうでしょう。上役のほうは勝手に――勝手にということはないけれども、一定の休暇をもらって休んで、それのつき合いをしていった人たちが、少しも日当にならぬというようなことでは、これを一つ見たって不合理なんですよ。だから、そういうことを考えたときには、できるだけ条件の悪い雇用関係にある人たちが、だんだんだんだん経過年度を経たら、これは安定した方向へいくと、こういう道を、これは絶対に開かなければいかぬですよ。民間の会社をみてごらんなさい、そうでしょう。臨時雇一カ年したらば、必ず本採用する、こういう方向が出ていますよ。それがないから、山林労働者が、みんな他産業がちょっとよければいっちゃうのですよ。林野庁の経営、できないじゃないですか。よその景気がよくなれば、どうしてやるのですか、そのときになって、あわてて高給で雇いますなんといっても、なかなか来ませんよ。だから、そういう壁にぶつからないうちに、やはり雇用関係というものはできるだけ――団交だなんとかという、そういうことをいっていないで、あなた方のほうで、みずから進んで雇用関係の近代化のほうへ、林業経営ばかり近代化したって、雇用関係が近代化されなければ、これは真の近代化とはいえないのです。合理化とは何だ、生産性を上げることだ、そこに働いている作業員の収入がふえていかなければ合理化にならぬでしょう、真の合理化というものは、そうでしょう、ちょっと根本的の考え方を聞きたいと思います。

吉村清英林野庁長官

○政府委員(吉村清英君) その点はお説のとおりでございます。ただ、私どもも三カ月――今例におあけになりました三カ月雇用の職員が、いつまでも三カ月雇用に置かれるということを考えているのではなくて、先生が御指摘になるように、逐次事業の態勢を整えながら、雇用の安定化をはかるわけでございますから、この臨時の月雇の人たちが、定期の作業員になり、それから常用になっていくように進めておるのでございます。その点は、御指摘のとおりでございます。

安田敏雄日本社会党

○安田敏雄君 もしそうだとするならば、そういうことの全体の林野庁の仕事に従事している、こういう職員初め作業員の年次計画表というのがあるのですか。幾年かたったら、どこの職場において、この臨時の人たちを月雇にする、月雇を常用にするとか、定期にするとかいうような、それで新規に、また入ってくるというのはこうだ、中卒はこうだ、高卒はこうだというような、ちゃんと計画的なものがあるのですか。

吉村清英林野庁長官

○政府委員(吉村清英君) 非常にたくさんの人員、延べにいたしますと二千万からの人員を擁して事業をやっておるわけでございまして、それが何と申しますか、雇用の区分別に、どういう方向へ進むかということを、大体の、まあ方向としては持って逐次進めておるのでございますが、現在、おります臨時の作業員が、何年後にどうなるというような具体的な問題としては、これは持っておりません。

安田敏雄日本社会党

○安田敏雄君 二千万人もいるのですか。

吉村清英林野庁長官

○政府委員(吉村清英君) 延べですね。

安田敏雄日本社会党

○安田敏雄君 もう延べ二千万人というものは、二千万という数字を聞くと、たとい幾らあろうがですよ、とにかく労務管理をする、片方に立場があるのだから、労務管理なくして、そりゃ林業経営なんてできないですよ。特に近代国家としては、少しでも封建的なものがあったら、それは捨てて、そうして、新しい方向へ向かうという、それが前向きなんだ。あなたたちのよく言う、前向き、前向きと言うけれども、ただ近代化――林業の近代化だとか、高度の経営だとかいう、名は美しいですよ。しかしそれだけじゃ、木材がかりによく出たって、型のいいものが出たって、そりゃ近代化にならぬ。そこにいる、働いている人たちが、そりゃ妻子にろくろくうまいものがくれられなかったり、ろくろくな休暇もとれぬようなことでは、これは近代化にはならぬですよ。何と言ったって。ですから、そういう計画を推し進めるという、ちゃんと年次計画というものを立てていかなければ、これは幾ら弁明したって、そんなことはだめなんです。そういう計画がおありなんですか。

厚味荘之助林野庁林政部長

○説明員(厚味荘之助君) 御指摘のような方向に、私たちもかねがね努力して参っておることは、今長官説明したとおりでございまするが、これを過去から現在の数字についてちょっと申し上げますると、たとえば常用につきましては、三十五年を一〇〇にいたしまして、これは人数でございます、一〇〇にいたしまして、三十七年は一〇三%、三十八年の、これは予定でございます、一一一%、それから定期につきましては、六カ月以上のものにつきましては、三十五年一〇〇に対して、三十五年一〇〇に対して、三十七年が七五、三十八が九〇、これに対して、これよりもさらに長期な八カ月以上というランクを見ますると、三十七年が、三十五年の一〇〇に対しまして、二二一、三十八年が二六〇ということで、相当大幅な増加長期のほうに雇用されるものが大幅に増加しているわけでございます。また月雇の部分について見ますると、四カ月以上の分につきましては、三十七年が八二、三十八年が七〇、これに対しまして同じく月雇の八カ月以上の雇用者の部分を見ますると、三十七年が一七五、三十八年一三二、大体これをトータルいたしまして三十五年を一〇〇にいたしまして、三十七年が一〇八、三十八年が一一二というような状況になっております。  このようにして、いろいろ月雇の点につきましても、旭川の分につきましても、長期間継続して雇用されるという区分への雇用者を逐次増すような方向に努力を重ねているわけでございます。

安田敏雄日本社会党

○安田敏雄君 最後ですが、そうしますと、これらの劣悪な条件に置かれておる作業員を漸次常用化といいますか、定員化といいますか、私よくわからないですけれども、そういうような方向に、軌道に乗せていくということですか。

吉村清英林野庁長官

○政府委員(吉村清英君) 雇用安定の方向と申しますか、常用化と申しますか、そういう方向に進めておる次第でございます。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 今まで雇用安定の問題を中心にしてやってきたわけですが、先ほどいっておきました造林事業の関係がわかりましたか。わからなければ、また話を次に進めなければならぬのですが……。

厚味荘之助林野庁林政部長

○説明員(厚味荘之助君) 造林の市営と請負の比率でございます。これを面積による比率にいたしまして請負に出した比率、これを申し上げます。なお、造林について、これを仕事の種類を地ごしらえ、植付、下刈り、この三種類に区分いたしまして申し上げます。  地ごしらえにつきましては、三十三年度は九%、三十四年度が一五%、三十五年度が二八、三十六年度が三七。植付は、同じ年度区分で申し上げますと、三、七、一五、二三。下刈りが、〇、七、一六、三〇。三十六年になりますと、相当増加いたしておりまするが、それは各年度についても同様でございまするけれども、面積が逐次増加してきている。いわば仕事の量の増、あわせて一般的な傾向といたしまして、労務の不足というようなこともございます。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 今、造林事業で伺った請負に出した比率を見ましても、面積比率、これが年度ごとに非常に急速なふえ方をしておるわけですね。  そうすると、これは今、労務不足だというようなこともいわれましたが、これだけ請負に急速に出した理由というのは、これはどうなんですか。私どもは、これだけのものを直営でやるということにすれば、雇用の安定に、少しでもプラスになるのじゃないかと思うのですがね。直営でやるということにすれば、雇用の安定に少しでもプラスになるのじゃないか。どうして、それだけ請負に激しく出さなければならないのか、その理由もあわせて伺いたいわけです。

北村暢日本社会党

○北村暢君 関連。この問題は、この前の国会のときに、実は造林の請負事業は、直営が原則でございます。したがって直営を請負に切りかえていくということはございません、こういうふうに、はっきり答弁されているのが、どうして、こういう結果のパーセントになって出てくるのですか。国会でしゃべっていること、答弁していることと、やっていることとは違うのじゃないですか。

吉村清英林野庁長官

○政府委員(吉村清英君) この造林事業の直営、請負の関係でございますが、この点につきましては、私どもも、この植付につきましては、できる限り直営でやって参りたいという考えを持っております。しかしながら、最近の労務事情、これは、まあ直営も請負も同じじゃないかというような御指摘も受けることになるかと思いますが、この雇用の点につきますと、若干、この状況が異になるかと思います。そういうようなことから、地ごしらえ、あるいは下刈り等につきましては、この労務の不足の状況等と、若干の数量の増ということも考えられますので、そういうことで請負も導入をいたしておる次第でございます。  これを直営にすれば、雇用の安定化に貢献ができるのじゃないかという、先ほどの御指摘でございますが、確かにこの一部も、さようなことがあると思うのでございますが、この造林事業を、まあ製品事業その他の事業と組み合わせまして雇用の安定化をはかるということは、私どもとしても、将来ぜひそういうところまで持って参りたいというような考え方を持っておるのでございますが、現在のところでは、なかなかそういうことに進み得ないというところでございます。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 それは、そんな答弁は私は答弁にならぬと思うのですよ。それはそういう仕事を、いろいろ林業関係の仕事を組み合わせれば、これは直営でやったほうが、請負に出さなくて済むということはわかり切ったことなんです。それを下刈りを請負に出さないで直営でやった場合に、どれだけ常用化できるのか、そういうことは、私どもにはわかりません。しかしながら、いろいろな仕事を組み合わせて直営に持ってきたら、これは雇用の安定のために役立つということは、あなたもおっしゃっているとおりわかり切っておるわけです。しかし、今お話を聞きますと、今まで国会で直営を請負に切りかえていくことはやらぬ、直営を原則としてやるという答弁をしておきながら、現実の姿がこうなっておるのでは、これは私どもは、長官の言葉を信用して今後のことを云々ということはできぬわけです。これは数字は正直ですよ。実際ここでおっしゃったことを、そのままやっていただかぬことには、国会でいうのと実際にやることとは、まるで食い違いをしていることが、こうして実績に出てきておって、はいそうですかといって、われわれが何もかものみ込んでしまって審議を進めるということは、これはできぬですよ。国会軽視もはなはだしい。

大森創造日本社会党

○大森創造君 今の、直営が主体であって、請負というものは例外的にやらせるのだということで委員会でも決議をして、それでいくというと、今、矢山さんのお話のように、請負が多くなっているというのは、実績が証明するというのだけれども、今僕は、だまってあなたの答弁を聞くと、僕は頭が悪いのか、汽車でふらふらしているのかわからないけれども、もっとわかりやすく言って下さい。どういうわけで直営に切りかえていかないのか、もっとわかりやすく、これはどういうことなんです。さっきの御答弁では、どうもわからない。下草刈りのところが、これが何だ、やりづらいとか、何だとかいうお話なんだけれども、ぴんとこない。

吉村清英林野庁長官

○政府委員(吉村清英君) 先ほど林政部長からも御説明を申し上げました雇用の安定化の方向というのは、この御説明を申し上げましたとおり、全事業を通じて、かように安定をして参っておるのでございまして、その過程におきまして、労務の不足の事情でありますとか、あるいは事業量の関係でありますとか、他の事業との季節的な競合、そういうようなこともありまして、事業量の拡大に伴って、かような現象が出て参っておるのでございまして、私ども、この国有林野事業全体にわたりまして雇用の安定化が進められているということは申し上げられると思っておるのでございます。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 しかし、そういう説明じゃ納得できないのです。たとえば直営でやっておるのは、原則として諸負に切りかえていくことはやりませんという国会で御答弁があったのですが、それが今示された数字で見ると、不刈りのごときは、全部これは直営でやっておったのでしょう、三十三年はゼロとなっているのだから。これが三十六年度に三〇%も請負に出した。これは明らかに国会で言っておることを、全然無視して林野庁が実行しているのじゃないですか。

北村暢日本社会党

○北村暢君 こういう数字を並べちゃったから、私はちょっと引っ込みがつかなくなっちゃったのです。三十七年度はどうなっておりますか、見込みは。もう三十七年度は、造林は終わっちゃっているのじゃないですか。労の上で造林はしないのだから。そんなものはわかっているはずだ。

吉村清英林野庁長官

○政府委員(吉村清英君) 今、数字がこちらに出ておりませんので、後刻調べます。

北村暢日本社会党

○北村暢君 これは私は、今矢山君がおっしゃるように、大体が造林というのは、今の雇用の安定の問題もありますけれども、それ以前の問題として、先ほどもお伺いしたように、規模において、規模の小さいもので、直営でやらなければ、どうしても工合が悪いというものは請負に出すというのか、相当規模のもので、直営でやるのには適当だというのでやっているのか。私どもの聞いた範囲においては、五十町歩以下の規模のものについては、これを請負に切りかえるという指導をしている。こういうふうに聞いているのです。したがって、先ほどその規模について、どうなのかと聞いたら、そういうことには関係ございませんと、こういった答弁ですね。だから、そういうことでなければ、造林は原則的に直営でやる――これは、雇用とかなんとかの問題でなくして、やはり問題がある。請負でやるのと直営でやるのと、それは造林の成績に問題があるのですよ。これは私はこの前の国会で、森林法の改正のときか、官行造林のときかに言ったように、請負でやるというと、単価を押える。苦しまぎれにろくな仕事をやらない。はなはだしきに至っては、何千本かの苗木を、まとめて植えるというような者が出てくる。あるいは山を越えて苗木をよそのところまで持っていって売り飛ばすなどというやつが出てくる。ヘクタール当たり三千本、四千本植えるというのが、そのように植わっていない。こういうことも出てきているということまで具体的に指摘をして、そして林野庁のほうは一体どうかと聞いたのです。そうしたら、これはもう、やむを得ないものに限って請負にするのであって、もう原則は直営でやるのです、こうお答えになっているのですよ。それが三十六年になって、こういうふうに、地ごしらえは三七%、植付は二三%、下刈りは三〇%、これで、三十三年当時はほとんどなかったものが、こういうふうに急速にふえてきておる。これはだれが説明したって、この数字をもって、すべて国会の答弁どおりにやってますとは言えないのじゃないですか。ただ、植付が二三%で、ほかの地ごしらえの三七%、下刈りの三〇%に比べれば、植付のほうは大事だから、直営でやっているほうが少し多いというだけの話、それだけのことじゃないですか。それで国会をどういうふうに心得ているのか知らぬが、国会は国会の答弁として、何となく一時間でも三十分でも切り抜ければいい、あとは、行政は勝手にやるのだ、こういうことが、何ですか、そういうこと以外に私は理解できないですよ。これは会議録を私は取り寄せて、そこのところを、はっきりさせたいと思うのです。この前の国会ではっきり答弁がなされておる。実績は、これじゃないですか、労働の問題とかなんとかじゃないです。これは国有林に労働者はなくて、同じ土地に植えるのに、請負でやれば労働者が出てくる、民間でやれば――民間は、機械で植えているんですか、国有林は手で植えて、民間では機械で植えるからできる、そういうことに、結果的には、理屈的には、そういうふうになりますよ。同じ場所に植えるのに、国有林では人がなくてできない。民間では機械でやる――機械で植えるものだったら、国有林のほうがはるかに機械は進んでいるはずです。したがって、労働力の問題じゃない。弁解の余地ないですよ。したがって、私は先ほど来言っているように、規模によって、五十町歩以下というのは民間でやる――そういう方針をとっているんじゃないですか。国会では答弁できないけれども、営林局には、そういうように指導しているんじゃないですか。どうですか。

吉村清英林野庁長官

○政府委員(吉村清英君) この面積の規模によって、直営なり請負なりという区分をさせておるということはございません。ただ、この数字から申し上げますと、確かに造林の事業の請負の比率というものは上がって参っておるのでございますが、この下刈り、地ごしらえ等は、きわめて短期間の季節的な仕事でございます。さような関係から、全体の雇用の安定化というような関連からは、先ほど御説明申しました方向で進んでおるのでございまして、先年の御指摘の造林の重要性、これを必ずしも無視してやっておるということではないのでございます。で、先般先生からの御指摘のありました当時も、監査によりまして、この請負によります造林の成績、市営によります造林の成績との比較校訂をいたさせたのでございますが、まあ具体的な場所等に、十分お伺いができなかった関係もあるかと存じますが、概して、この請負の事業というものも、決して悪くないという報告を受けておるのでございまして、その点では、私どものこの請負に出しましたことによって、造林成績が必ずしも低下をするというようなことにはならないかというふうに考えておるのでございます。

北村暢日本社会党

○北村暢君 請負に出したのは成積悪かったなんと、ここで答弁したら、たいへんなことになります。そんな答弁できないのはあたりまえです。しかしながら、私は、労務事情が悪くて国有林ではできなかった。ところが民間ではできたと。これについては、具体的に事例を示して言っているんですよ。それは民間ならできるということは、これは伐木と造林を兼ねてやって、人がたくさんある。そこで造林を請け負わなかったならば、木材を売り払うほうで、加減しますよとは言わないかもしれないけれども、処分をしてやっておるんだから、ひとつ造林のほうをやってくれ。これは押しつけなんです。押しつけで、立木処分と、これは関連をしているんですよ。そういうことで、業者からいえば、造林は赤字になるから、やりたくない、やりたくないんだけれども、造林をやらないというと、ほしくてたまらない木をくれないから、仕方なしに造林を請け負う、こういうことが、これは全部とは言いません、全部とは言いませんけれども、そういうケースのものが非常にたくさんあるのです。したがって私は国有林の造林を請負に回すということは、あなた方自身の責任において国有林事業を運営する上において、しかも国有林という国民の負託にこたえなければならないこの大事な仕事を放棄をして、そうして民間に請負でやらしちまう、いいかげんとは言いませんけれども、それに類するようなことになりかねないのであります。それで雇用の問題とか何とか言って、盛んに言っておりますけれども、雇用の問題と関係ないです、これは。造林の人は、大体が常備ではないのです。造林で常備だなんていうのは、それはあったとしても、ごくわずかです。大体が、何ぼ延びてみたって、九カ月以上という造林の作業員というのは、そんなにいない。だから、雇用安定の問題とは、私どもは造林と直営生産と、そして職種を混合させて、そして雇用を安定すべきことは主張しておりますよ。言っておりますけれども、まだそこまでいっていない。雇用の安定のために、こうやって請負に出さなきゃならないということとは、私は全く論理が合わないんじゃないか。雇用を安定していくと言うんだったら、直営生産をふやしたらどうです。造林の期間もなるべく長くして、なるべく造林にも働いてもらうようにして、雇用を伸ばしたらどうですか。これはあんた、理屈じゃないですか。請負にする仕事をどんどんふやしておいて、雇用を安定します――何を安定する。だから、論理的な非常な矛盾なんです、これは。こういう矛盾したことを平気で国会で答弁されておるのは、どうもわれわれには……、頭のいい人はどういうふうに理解をするのか知らないけれども、われわれみたいな頭の悪いのは、わからないです。ですから、こういう数字を発表されてから、この数字に間違いがあるかどうだか知りませんが、こういう数字を発表されてから、下請でも――下請といいますか、請負でも、成績は落ちておりません。調査の結果、落ちておりません。成績が落ちているか、落ちてないかは聞いているんじゃない。成績が落ちるのだったら、もちろんできないですから。ただ私の聞いているのは、造林というのは直営が原則なんですと、こういうりっぱな答弁がなされているので、それじゃその原則というものはくずされて、今後直営でなしに、成績も落ちないんだから、これは請負でやっていくんです、こういう方針に切  りかえられたんですか。

吉村清英林野庁長官

○政府委員(吉村清英君) 造林の直営を原則にしてやって参る、特に植えつけ等につきましては、直営の原則にしてやって参るということについては、私どもも決して変えるつもりはないのでございます。ただ、先ほど来申し上げましたような事情のもとに、かようにいたしておるのでございまして、でき得れば、私どももこの造林事業は、極力直営の量を大きくいたして参りたいというように考えておるのでございます。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 どういう事情なんですか、今論議がなされている方向というのは、雇用の安定という問題を抜きにして、原則として直営造林をやるんだと言った結果が、こういうふうな形になったんじゃないか。だから雇用の問題を離れて、国会の答弁と、実際にやっておることが間違っておる、 このことが一つ問題になっているわけです。ところがもう一つは、あなたが先ほどおっしゃったように、立木処分の問題にしても、あるいはこの造林の問題にしても、雇用の安定ということを考えて今後やっていくんだと、こういう答弁があるんなら、こういうふうに直営をやらないで、どんどん減らして、請負に回していく率をふやしていくということは、これは、雇用の安定を今後総合的にはかっていきますというあなたの答弁とは非常に食い違ってくるということなんです。だから、あなたがここで、もういろんな事情を考えて、請負に回したほうがいいから、雇用の安定を犠牲にしても、請負に回す率をふやしていくんですとおっしゃるなら、そこからまた議論が変わってくるわけです。ところがあなたのほうは、あくまでも総合的に、雇用の安定をはかるために、今後経営をやっていくんだという答弁をしながら、実際において、こういう形が出てきておるというところに問題があるわけです。その辺をやはりはっきりしてもらわなきゃいかぬ。

吉村清英林野庁長官

○政府委員(吉村清英君) 雇用の安定を総合的にはかって参ると申しますことは、私ども終始変わらない考え方でございまして、その全体としての実例を申し上げたわけでございますが、造林の季節的な事業に対しまして労務の不足という問題に突き当りまして、なかなか私ども、造林のすべてを直営でやって参るということになり得なかったという事態が出ているのでございまして、雇用の安定を犠牲にいたしましても、請負に出して参るというようなことを考えているのではないのでございます。先ほど来御説明をいたしましたように、総合的な問題としてやはり安定化をはかって参るということで御了承を願いたいと思うのでございます。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 安定化をはかられるということは、私は今日示されている数字の中では、これはなんぼ言われても、それは信用できぬというのです。それゆえに今後において安定をはかるというなら、原則として直営の方向に戻って、今後は請負を減らしていくのかどうか、その点をはっきりしてもらいたい。この方針で請負をどんどんふやしていく、そして、これと雇用の安定を結びつけて、物事を考えよといっても、そんなことはできませんよ。

吉村清英林野庁長官

○政府委員(吉村清英君) 私どもも、この造林事業を請負に出していこうというような積極的な考えは持っておらないのでございますが、先ほど来から申しますように、労務の問題等もございまして、これはなかなか私どもの期待する方向に十分に向かい得えないというような事態であるのでございますが、私ども、さらにこういった点につきましては、造林事業は、特に重要な事業であるということは、先ほど来、先生方の御指摘にもあったとおりでございます。私どももさように考えておりますので、さような方向に努力いたしたいというように考えております。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 労務問題等の事情もあってとおっしゃるのですが、これはすこぶる抽象的な話なのです。ところが、それなら、具体的に植付を何パーセント請負に回した。それと、それなら雇用の安定化の問題は、具体的にどういうふうに数字的に関連してくるのか、そうなってくると、そういうところまで突っ込んで聞きたくなるわけです。ところが、そんな論議をしても、ここですぐ結論が出るわけでない。  しかし実際を見ると、雇用の状態というものは、すこぶる不安定で、しかも十五万人も国営林野事業に従事している職員がいるわけです。そうしたら、事業の種類なり、あるいはいろいろ職種は分れておりますので、そういったものを総合的に組み合わせていけば、あなたのおっしゃるように、請負を減らして、直営を増加させることによって、雇用の安定化は当然はかっていけるはずだ、そういうことを考えないでおるから、こういう現象が起こってくるのですよ。だから、はっきりとここで、今までやっておった、   〔委員長退席、理事仲原善一君着席〕 こういうふうな造林のごとき仕事まで直営を離れて請負に回しておった方針は、誤っておった。したがって、今後雇用安定等もからみ合わせて、こういう経営の方針というものを改めるんだということになれば、われわれはそれで納得できる。  今後の方針として、一つのはっきりしたものを打ち出してもらいたい。そうしないと、先ほどの立木処分にしたところで、いろいろと言っておられますけれども、現実の数字というものは、立木処分でやっておった比率のほうが高くなっている、それにもかかわらず、直営生産が母体なんだ、こういうことを言っておられる。そうして今後は、雇用の安定等もあるので、立木処分でやっていくものを総合的にふやしていくと、こうおっしゃる。そうすると、実際にやられておる方法と答弁とが食い違っておりますので、そういうあやふやなことでは、国会におけるこの論議を、ただ、言いたければ言っておく、言うたことに対して、いいかげんに答えをしておけばいいんだ、こういうふうに済まされたのでは困るということなんです。

吉村清英林野庁長官

○政府委員(吉村清英君) その点でございますが、私どもも、この雇用の安定化の方向に進みますためには、御指摘のように仕事の組み合わせによって安定をしていったらいいじゃないかというような御議論も出てくるかと思うのでございますが、この造林の事業は非常に季節性の強い事業でございまして、そういった他の伐採事業等とのかね合いもにらみ合わせまして、総合的に進めて参らなければならないというように考えておるのでございまして、先ほど来申し上げましたように、この造林事業を直営事業から請負事業にかえていくという方向でなくて、極力やはり直営でやって参りたいという考え方の中で、先ほど来申し上げましたような事情から、かようなことになっておるのでございます。したがいまして、今後はそういうことに、さらに努力をいたして参りたいというように考えております。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 これはいくら議論しておっても、まるでのれんに腕押しで、さっぱりはかどらぬ。われわれのほうとしては、なお念を押しておきますが、今まで雇用問題を中心にして、論議の中で引き出されてきたのは、あなたのほうとしては、今後雇用の安定という問題には努力をします、そのことについて、立木処分の問題についても、これは考え直しましょう、総合的に直営生産を引き上げていく、こういう方針がひとつ出てきたわけです。さらに今の造林等の問題を含めての直営か諸負かという問題についてはあやふやな答弁で、われわれとしてはあくまでもこの問題であなたのおっしゃったことを、そうですかというわけにはいかんわけです。しかしながら、これを具体的に突き詰めていくためには、じゃあ植付事業を何パーセント減らした場合に、その労力関係がどうなって、そうして雇用の期間が、どれだけ延長されて、それが雇用の安定に、どれだけ役立ってくるのかということまでは、ここで突っ込む資料を持っていないわけです。あなた方も、おそらく今までの答弁から見たら、そこまでの検討はしておられんのだろうと考えても可だろうと思う、そういうような状態が出てきた。しかしながら結論としては、あなた方のほうでは直営の問題については、この造林事業等を含めて、その直営というものを原則にしていって、そうして請負を今後あまりふやさないで、雇用の安定をやろうと、こういうことであるならば、私はもうここで、この問題については質疑を打ち切りたいと思うのですが、重ねて、その点を伺っておきたいと思うのです。

吉村清英林野庁長官

○政府委員(吉村清英君) この請負等も、直営の事業を、表現がまずいかもしれませんが確実な見通しのもとにふやして参るという方向へ進みたいということを終始申し上げておるわけでございます。で、その過程におきまして、そのときその時期の労務事情その他の関係から、出入りが出てくることもあるかと思うのでございまして、そういう点につきましては、極力是正をいたしまして、正常に事業全体が進められるようにはかって参りたいと思います。

安田敏雄日本社会党

○安田敏雄君 関連。造林の請負業者というのは、今の答弁でいいますとだんだん減らして、直営をふやしていくのだという方針で来た、こうおっしゃるのですが、造林の請負業者というのは、一体どのくらいの員数になるのですか。それから、それは年々、もしそういう方針だとしたらば、どの程度減ってきているわけですか。

吉村清英林野庁長官

○政府委員(吉村清英君) その員数については、ただいま資料がございませんので、後ほど調べます。  造林の請負の点につきましては、先ほど北村先生からもお話がございましたように、立木の売り払いと、それから造林との混合契約という契約の方式によりまして、両方を請け負ってもらっているものが多いのでございます。また森林組合等その他の造林専門の請負もあるわけでございます。

安田敏雄日本社会党

○安田敏雄君 それはわかっていますよ。ただ答弁の中で、直営の方を多くしていくのだという、そういう過去の経過をたどってきたというなら、当然そういう森林組合であるとか、造林組合とか、混合業者というか、そういうものが数字が全然低下して、職員のほうがふえてこなければいかんでしょう、そういうことでしょう、請負をやめる方針できたというなら。ところが、さっきからの質問と答弁のなにを聞いていますと、逆に請負業者がふえてきているということでは、これは、どうしても答弁に食い違いがあるのですよ。ですから、私はその意味において、もし長官が言うような答弁でしたら、年々年々請負業者というものは、数字が減っているはずなんです。そうでしょう。それを聞いているわけなんですよ。業者の種類を聞いているんじゃない。

吉村清英林野庁長官

○政府委員(吉村清英君) 造林事業は従来は、先ほど御説明を申し上げましたように、直営がほとんどであったのでございます。で、ごく最近に至りまして、労務不足等の事情から請負の事業がふえて参っているのでございまして、これを、情勢にもよりますが、極力少なくして、確実な造林を進めて参りたいというように考えておるので、現在といたしましては、これが減っているというような状況ではないのでございます。

安田敏雄日本社会党

○安田敏雄君 もう一つ。労務不足という言葉が、さっきからよく言われたのでありますがね、一体、実際は労務不足じゃないわけでしょう。片方雇用を安定してくれと言っているのだから、だからその人たちに、不安定な雇用の関係にある人たちに仕事を与えれば、別に労務不足ではない。それを与えても、なお足りないというなら、これは労務不足ということは考えられる。ところが片方、雇用状態を不安定に置いておいて、人はいるけれども、雇いたい、林野庁は、人はいるけれども、そのほうは不安定な状態ではなく……。このほうに、新しい就業者を新しい形で求めて、労務不足だと、そういうことは、常識的に考えられますかな。

吉村清英林野庁長官

○政府委員(吉村清英君) 先ほど林政部長から御説明を申し上げましたように、これは事業的に片寄っている点があるかと思いますが、長期の雇用者がふえて参っておるのでございます。これもかなり大きな率でふえて参っておるのでございます。こういう事業と、造林のきわめて季節的な事業との競合が出て参っておるのでございまして、そういう点で、ここに掲げてあります月雇、日雇の労務者で、なお足りないというような事情が出て参っておるのでございます。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 それは長官、答弁にならないですよ。なぜかといったら、直営でやる場合には、労務不足でやれない、請負に出したら、結局労務者が集まって仕事に出ておるのでしょう。だから、労務不足、労務不足という一点ばりの答弁では、これは答弁にならないですよ。そこのところをはき違えてもらっちゃ困る。労務は、請負に出して、けっこう造林ができるのに、労務は、ちゃんと充足されて片付いているでしょう。それだったら造林のような、今まで国会で論議になったように、非常に植付作業等について問題のあるようなときには、これはむしろ労務者を雇って直営でやらなければだめじゃないですか。諸費に出して労務者が得られるのに、直営でやって労務者が得られないからやれませんというのは、そういう答弁は雇用の安定の問題と切り離して考えても成り立たぬですよ。

吉村清英林野庁長官

○政府委員(吉村清英君) まことに私が申し上げていることが不合理のようにお感じになられることも私どもにもわかるのでございますが、労務の実態というものが、やはりかようになっておるのでございまして、直営で雇用をいたしますと、なかなか集まらない。さらに、たとえば北海道等の造林専業の多いようなところにおきましては、東北のあたりからも、かなり雇用をいたしておるのでございますが、まあそういうことでも、なおかつ地元の労務も不足して集まらない。たまたまさような、先ほど申し上げましたような事業者の人たちが、労務を持って確保をしておるというようなことがあるのでございます。まあそういうようなことから、請負をいたしておるというのが実情でございます。   〔理事仲原善一君退席、委員長着席〕

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 それがやっぱり納得がいきませんね。なぜ直営でやった場合に労務者が集まらないで、請負に出した場合に労務者が集まるのですか。直営でやった場合の給与条件その他が国有林野専業の場合は、よほど悪いから労務者が集まらないで、請負に出せば、請負のほうは労務条件がいいから集まるのですか。どうもおかしいじゃないですか。

吉村清英林野庁長官

○政府委員(吉村清英君) その雇用と申しますか、賃金と申しますか、処遇上の問題もあるかと存じます。しかしながら、賃金の問題ばかりでなしに、事業の組み合わせ等が、非常に大きな規制を受けてくるということが林業の事業を進めて参ります上の、かなり大きな制約の事項になるというように私どもは考えておるのでございます。御指摘のような点も、確かにあるかと存じますが、そういう点は、私どもも改善をして参らなければならぬというように考えております。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 これは給与その他の勤務条件も悪いということをいささか認められたようですが、私が持っておる資料を見ましても、案外国有林野の労働者が、民間林業のほうへ流れていっておるようですね。そのことから見ても、確かに国有林労働者の給与その他の勤務条件が悪いということは、あなたもお認めになったとおり、私も、その労働力の移動状態から見て、そういう感じがいたします。これは勤務の給与その他の問題になりますので、ここでは取り上げませんが、それだけ自覚しておられるならば、これは当然、給与の改善ということはおっしゃるように、今後、全力を上げてもらわなければ困ると思うのです。  ところが、もう一つ、今の労務不足の問題に関連するのですが、これは労務が足らんから実際に集まらんということでなしに、先ほど北村委員からも指摘されておったように、造林を立木処分と抱き合わせて押しつけているというところがあるわけじゃないのですか。

吉村清英林野庁長官

○政府委員(吉村清英君) 私どもも押しつけるということはやっておらないのでございますが、十分にこの事業をやる信頼性も検討をいたしまして、可能性もあり、また、事業を請け負ってもよろしいという承諾もある人に請け負ってもらっておる次第でございます。決して押しつけてやるとか、先ほど御指摘のありましたような、おどかし半分にやるというようなことではございません。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 この問題は、私も具体的な実例というものを調査してつかんでいるものではありませんので、まだ、これは将来の問題として残しておきたいと思うのです。  ところが、先ほどおっしゃったように、労務者が足らんから、直営のほうをふやしていくのだということは、私ども再三申し上げておりますように、それは請負を非常にふやして直営を減らしていったことの一つの言い抜けにしか私はすぎないと思うのです。そこまで話が発展しているならば、たとえば一%請負のほうをふやして直営を減らした、そのことと雇用の問題とが、具体的にどう関連してくるのか。特に国有林野事業に従事している労働者の雇用期間を延長する、その他の雇用安定の問題と、具体的にどう関連してくるのかということについては、これはわれわれの資料を持っておらないからわからない。これは実際、そこまで突き詰めて考えた場合には、あなたのおっしゃっているような答弁では済まされない問題が起こってくると思う。したがって、私はこの問題について、これ以上、もうとやかく追及してみたところで、おそらくあなたのほうからも、これ以上の答弁は出んと思う。  ただしかし、一つだけ言っておきたいのは、今後、あなたのほうは、確実な見通しのもとに請負というものをなるべく減らして、直営の方向に造林事業はやるという意思を示されたわけです。しかも、今までの三十三年以来の請負の増加の傾向を見ておるというと、非常に激しい傾向を示しているわけです。これが、今後も、さらにこういう増加傾向が続いていくような、われわれとしては、その請負をふやしておることと、雇用安定の問題が、具体的にどういうふうに関連していくのかということを、個々にわたってまで調査していかなければならなくなるということを申し上げておきたいのです。決して、今までおっしゃったように雇用安定ということを、ただ単にうたい文句にして、その失態は請負をふやしていく、あるいは立木処分をふやしていく、こういうようなことを今後おとりにならんように、このことは強く私どもとしては申し上げておきたい。これは、そのことを申し上げておいて、十分知っておいていただけばいいので、格別の答弁は要りませんが、もし、何か言うことがあったら、それに対して言って下さい。  それでは、もう一つお伺いしたいと思うのです。けさ方からの議論の中で、長官のほうから御答弁をいただいて、また、あとで触れましょうということで残しておった問題が一、二ありましたので、ひとつその問題についても申し上げて、お考えを承わっておきたい、こう思いますので、それは、一つは機械化の問題と、それから団体交渉の問題が出ておったと思うのですが、これに関連して一、二お伺いをしておきたいと思います。  国有林野事業の中で機械化、合理化をどんどんお進めになっているというようなことですが、進めていく過程の中で雇用の関係、つまり労働条件その他の関係と、どういうふうにこれを結び合わせていっておられるのか、それが将来の具体的な計画があるなら、それを伺わしていただきたいと思うわけです。

吉村清英林野庁長官

○政府委員(吉村清英君) ちょっと御質問の趣旨がわかりかねるのですが、もう一度。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 機械化が進みますね、機械化が進められると、雇用計画とどういうふうにかみ合わせていかれるかということです。わかりませんか。

吉村清英林野庁長官

○政府委員(吉村清英君) ちょっとこの機械化と雇用計画との直接の関連ということでございますが、機械化の目的と申しますかは、もちろん生産性の向上とか、あるいは作業の合理化、高度化とか、それから労働条件の向上であるとか、こういうことがあるかと思うのでございますが、雇用の関係との結びつきと申しますと、ちょっと何をお答えをしたらいいか……。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 つまり機械化を進められるのでしょう、そうすると、よく言われることは、合理化はすぐ首切りにつながっていくわけですね。だから機械化をする、合理化をする過程の中で、その雇用の問題をどういうふうに考えて処理されるのか、こういうことです。

吉村清英林野庁長官

○政府委員(吉村清英君) お答え申し上げます。この私どもの考えで進めております国有林野事業の合理化は、きわめて他の産業に比較をいたしますと、おくれておると申しますか、従来の非常な重労働を軽減して参るというようなところが、ただいまの過程でございます。で、確かに御指摘のように、この能率の向上によりまして、人が減ってくるということはあると私どもは考えております。これは私どもといたしましては、企業全体の中で、現在の私どもの経営をやっております範囲の中におきましては、一般に言われておりますように、また一般に他の企業で行なわれておりますような首切りというようなことは考えておらないのでございまして、逐次配置がえ等の措置によりまして、合理化を進めて参りたいと存じておるのでございますが、これは総合的、全体的には、やはり雇用の安定化と同時に、人員の減というものは逐次出てくるというように私どもは考えておるのでございます。  で、また一面、先ほども御説明を申し上げましたように、山村地帯の労務員は逐次減少をして参っておりますので、そういった傾向もやはり見ますと、機械化による能率の向上ということも、今のうちにはかっておかなければならないということも一面考えておるのでございます。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 そういう機械化が進んでいく中で、雇用の安定にも資すると、それはもちろん当然ですが、同時に、そういう中で合理的な経営ができるに従って、労働者に対する給与その他いろんな勤務条件というものも、同時に向上がはかられなければならぬと思うのですが、そういう点について具体的な考え方というものはあるのですか。

吉村清英林野庁長官

○政府委員(吉村清英君) 私ども労働条件の向上、なかんずく賃金の向上という点につきましては、非常に重要な問題だと思って考えております。この問題につきましては、申すまでもなく団体交渉によりまして、この交渉を遂げて妥結をいたすなり、あるいは第三者機関の裁定を待ちまして逐次向上をして参るという方向を考え、また実施をいたしておるところでございます。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 この問題で合理化を進める、機械化を進めるということと、今おっしゃった雇用の問題について具体的な計画ですね、合理化計画と言っていいか、そういった計画というものが立っておるのですか、それとも今のところ、そういう計画はなしに、こうやっていきたいのだということだけなんですか、どんなですか。

吉村清英林野庁長官

○政府委員(吉村清英君) 三十八年から四十年まで、大体の私ども内輪の見通しは立ててやっております。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 それではあとで、三十八年度から四十年度に至る計画は持っておられるそうですから、これをひとつ資料として御提出を願いたいと思います。  次に入りますが、今やっておられる合理化の中に、ちょっと参考に、これは聞いておきたいのは、全幹集材という方式を作業に取り入れられておるようですが、この作業に取り入れたことによって、生産費等が、従来とどういうふうに変わってきておるのか、さらにそれをやることによって、雇用の面に、どういう影響を及ぼしておるのか、ちょっとお聞きしたい。

吉村清英林野庁長官

○政府委員(吉村清英君) これはごく一例でございますが、例をとって申し上げますと、私ども見ましたことで、大体労働生産性から申しますと、二割程度上がるということでございます。それから収益性から申し上げますと、一割七分程度上がるということになります。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 これを採用して雇用との関係はどうなりますか、雇用人員との関係は。

吉村清英林野庁長官

○政府委員(吉村清英君) 大体生産性が二割くらい上がるわけですから、若干落ちると、こういうことになると思います。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 ところが、こういう作業方式が取り入れられてくると、労働条件というものは当然これは変わってくると思うのですが、そういう労働条件が変更してくれば、雇用の面だとか、賃金の面でいろいろな具体的には、また変更が起こってくると思うのですが、こういう点では、どういうふうにやっておられるのですか。

吉村清英林野庁長官

○政府委員(吉村清英君) この労働条件の面では、むしろ危険性その他から見ますと、よくなるという面がかなり強いかと思うのでございます。ただ、作業の工程等に変化が出て参りますので、賃金等の問題は、確かに御指摘のように検討を要すると存じます。で、その点につきましては、これは必要であるという結論が出ますれば、組合のほうと協議の上、変更をして参るということはむろんでございます。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 これは、しかし、変更があるということであればということですが、条件は確かに変わってくるということなのです。すでに全幹集材ということは現在やっておられるのですから、そうすると、具体的に、これは当然、そういう問題は解決がついていていいと思うのですが、まだ解決ついていないのですか。

吉村清英林野庁長官

○政府委員(吉村清英君) この職種の統合その他というような問題は、中央でやらなければならない。それからまた、具体的な賃金の交渉は、営林署でやるというような段階の交渉の方法があるわけでございまして、そういうことを含めまして、現在交渉中でございます。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 交渉の今の状態というのは、どういう状態になっておりますか。

片山正英林野庁業務部業務課長

○説明員(片山正英君) それでは、今全幹集材の点について経過をちょっと御説明いたしたいと思いますが、全幹集材は三十一年ごろから実はやっておるわけでございます。それで内応としましては伐木、造林材、架材、運材という系統が伐木、集材、造材というふうに変わりました。そのねらいと申しますか、変更の大きな中心、これは造材作業――いわゆる丸太にする作業でございますが、これが従来は山の非常に足場の悪いところで造材するために、非常に危険が多かったということでございます。それを集材したあとで造材いたしますので、足場のいいところでやるということで、危険率が非常に少なくなるということでございます。また、もう一点は、材の利用率が非常に高まっていく。山元に置きますと、そこに材が捨てられまして、そのままになってしまう。それを集材して、かつ利用形態にまで持っていけるわけでございますので、材の利用率が非常に高まってくる。そういうことで全幹集材をいたし、また推進をしておるわけでございますけれども、これは先ほど申し上げましたように葉がらし伐採ということで、冬期、昔からやっております。また機械集材になりましても、三十一年からこれを実施して参る。その一応の実例を先ほど長官が申し上げましたように、長野営林局のデータでお話し申し上げたわけでございます。問題は、今九州でいろいろこの問題が昨年から出て参ったのでございますが、労働条件その他の基本的な問題は、ただいま申しましたように、さして変わっておる問題ではないというふうに考えるのでございます。ただ作業の中で伐木、造材というものが、中に一本切りはなされて、伐倒して集材して造材するということでございますので、その間の組み合わせ、いわゆる作業種の組み合わせ等につきまして、九州で現在調停も出ております。それをもとにしまして、私のほうで検討いたしておるようなわけでございます。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 そうすると、これは三十一年から実施に移されたのでしょう。ところが、今のような重大な労働条件等の問題について話し合いがついておらぬ前に、これをどんどんやっていくというのは、これはどんなことですか。私どもは、それだけ労働条件に、今の御説明にあったような大きな変更があるわけです。そうすると、当然これは組合との間で、そういうような問題についての話し合いがついてから、やはりこれをやっていかれるのがあたりまえの話なんじゃないかと思うのですがね。一体、組合とこういう問題について積極的に話し合いをやっておられるのですか。

吉村清英林野庁長官

○政府委員(吉村清英君) かねてから実施をしておったことでございまして、労働組合あるいはその関係の作業員の人たちも、その点について別に特段のことはなかったのでございます。むしろ危険性がかなり省かれるというような点では、これは何と申しますか、非常に労働条件の向上にもなるというように考えておったのでございます。この点につきましては、私ども最近考えて、特殊なことをやっているというような考え方でおらなかったのでございます。従来集材機にかけておりましたのは、一応伐倒をして造材をしてかけておった。それを伐倒をしたままで、工程を一段、平地に持っていって、その一つの工程を置くというようにしただけでございまして、特段のことを特に考えておらなかったのでございますが、最近、先ほど課長からの説明にもございましたように、九州でその問題が起きまして調停にあがって、ただいまその調停を受けて、検討をしておるというのが実情でございます。

櫻井志郎自由民主党

○委員長(櫻井志郎君) ちょっと速記をとめて。   〔速記中止〕

櫻井志郎自由民主党

○委員長(櫻井志郎君) 速記を起こして。

大森創造日本社会党

○大森創造君 森林組合合併助成法案の問題について、ちょっとお伺いしたい。労働問題についても私はございますけれども、合併の問題について、お伺いいたします。  今度の森林組合合併助成法案というものを出して、一応基準の面積を押さえたということなんですが、それは五千町歩ということなんですね。そこでお伺いしたいのは、県によって合併をはかるという作業を今までやってきたわけです。それはいわゆる市町村合併法に基づく、そういう広範囲になった合併後の町村についての合併をやってきたということなんです。私の県などでも、そういう作業をずっとやってきて、鋭意努力を重ねてきた。そうすると、それにしても五千町歩に満たないでしょう。これは三千町歩くらいにできませんか。今まで安田さんやその他の自民党の方からも、そういう御意見もあったかなかったかわかりませんが、それについて、どうなんですか。

吉村清英林野庁長官

○政府委員(吉村清英君) 先生の御意見のような御意見が、あるいはせんだって来出たわけでございます。で、御指摘のように新市町村の区域を区域といたしまして合併を努力をして参るというのが今回の合併でございまして、すでに三十五年以来三カ年計画で合併の促進をいたしまして、三十七年度、本年度をもちましてその事業が終わるわけでございます。で、この事業が今仰せの三千町歩を上回るというような基準でやって参ったのでございます。で、今回の五千町歩おおむね五千町歩以上という標準で、私どもはこの合併を進めて参りたいというように考えておるのでございまして、この基準につきましては、申すまでもなく政令事項でございますので、御意見のありますところを十分に尊重をいたしまして、私どももさらに検討をいたして決定をいたして参りたいというように考えておる次第でございます。

大森創造日本社会党

○大森創造君 そうすると、これはどうなんですか。北海道やあるいは青森や岩手というところと、ずっと南に行きまして茨城あたりについては、同じ森林経営というても、経済効果なども違うのであって、そこで今のお話の五千町歩というものは、一応の基準であって、政令によって定めるというお話でございますが、これは町村の中の旧村ごとに森林組合というものが従来あったのでございますが、そいつを三カ町村を合併すると、三つ集めた森林組合ということになるが、それにしても五千町歩にならないから、たとえば三千町歩ならば三千町歩というものを基準にするという方法はできませんか。

吉村清英林野庁長官

○政府委員(吉村清英君) 私ども、ただいま考えております合併の姿でございますが、現在、森林組合が三十七年度末になりますと、森林組合が三千三百八十八組合程度になると思っております。その中で千七百余りの組合が参加をいたしまして、三分の一程度の五百七十余りの組合ができるというように予想をいたしているのでございますが、この中で約八割程度というものは、新しい新市町村の区域内で合併が行なわれて、この助成の措置が適用できるというようになるのでございまして、ただ、その他の面につきましては、町村を出まして合併をするということも予想されますし、現にそういう動きも見られるわけでございまして、この点は、決して簡単なことではないとは思うのでございますが、やはりこの森林組合の事業をさらに振興をして参りますそのためには、やはりある程度の規模が必要なのではないかというように考えておりますが、再々申し上げますことでございますが、五千町歩を少し欠けても、これはだめだというような考え方を決して持っているわけではないのでございまして、この点は、さらに十分慎重に検討をいたしたい、こう考えているのでございます。

大森創造日本社会党

○大森創造君 肝心なところですから、ひとつ念を押しますが、そうすると今のお話は、大体三年計画ででき上がった、合併された――合併が完了した組合が三千三百八十八組合であって、それで千七百あまりが云々ということで、五百七十のその八割、こういうことなんで、大体今度の法律改正によって恩典に浴するような、そういう組合の数というのは幾らくらいになるのですか、予想、それから地帯ごとに言って下さい。東北、関東、九州、四国、北海道、中国、どこらに予想を置いたのですか。

吉村清英林野庁長官

○政府委員(吉村清英君) 先ほど私申し上げましたのが、あるいは十分こう、意を尽くしておらなかったかと存じますが、三千ヘクタールの合併をとげた組合ではないのでございまして、合併の事業を実施をいたしましたことによって、森林組合の数が三千三百八十八になっているのでございまして、この中には、非常に小さいものも、また大きいものも入っているのでございます。この中で合併が行なわれますのは、先ほど申し上げました成立の組合数で申し上げますと、大体私ども予想をいたしておりますところでは五百七十余組合というように考えているのでございまして、ただいま県別の予想をというお話でございましたが、この事業は、かねて申し上げておりますように、自主的な合併ということを主体に考えておりますので、私どもその県、それぞれの県に幾つという目標を立てまして、それで県へ、また組合に指示をして参るということは、とらないつもりでおります。どこまでもそれぞれの組合が話し合いによって、この合併を進めて参りたいというように考えているのでございます。

大森創造日本社会党

○大森創造君 それはお話のとおりだと思うのだけれど、たとえば三カ町村合併したという場合ですね、それで旧村に一つの森林組合があった。あと一つの町と村のほうは、森林組合ないということで、それで林野庁のほうの指導によって、現在の段階で合併をひとつはかろうということでやって参った。そうすると組合というのが旧町村に一つあったという場合には、今まで組合でないものを、今度は組合に合わせるという事務を行なうわけですね。そうしていくということになると、ちょっと私も理解しがたいんだが、五百七十という組合は、どういう組合なんですか、今お話になった五百七十という組合は……。

厚味荘之助林野庁林政部長

○説明員(厚味荘之助君) 長官から御説明いたしました五カ年計画通じまして、合併を一応予想いたしておりまする組合、五百七十余と言いまするのは、これは再三申し上げましたとおり、一応私たちこういう計画を立てまするにあたりまして、予想を立てた一応の目安でございます。またかような数字を立てた目安をどうして立てたか、という御質問であろうかと思いまするが、これは事務的に申し上げて恐縮でございまするが、一応現存の市町村内において合併が、今の基準に照らして合併がなし得るであろうという組合をおおむね五百組合、その中で、その五百の中で、いろいろな現実的な問題もございましょうから、その九割が現実に合併までできるであろうということを想定しまして、それと今度は市町村の区域を越えまして合併をしなければならない、これはいろいろな立地条件もございましょうし、流域の関係もございましょう。さような地域々々の実態に応じまして、町村界をこえて合併をはからなければならぬものもあろう。そういうものをおおむね三百見当見まして、さようなものの四割見当がこの合併に到達するという見当をつけまして五百七十六、したがって、この五官七十六の中で、一町村の中でおさまるであろうという組合は八割、今まで申し上げておりましたが、その五百の九割見当の四百五十というものは、おおむね五百七十六の八割に当たる、こういうことで申し上げてきたわけであります。

櫻井志郎自由民主党

○委員長(櫻井志郎君) ちょっと速記をとめて。   〔速記中止〕

櫻井志郎自由民主党

○委員長(櫻井志郎君) 速記を起して。

大森創造日本社会党

○大森創造君 ちょっとそれじゃお伺いしますが、そうしますと私も、欠席したのはまずいから、私もそのかわりダブらないように、これからやりますから。しかし、今後は注意しますから、少しまけて下さい。ひとつ自民党も社会党もダブらないようにいたしましょうや。ダブらない話をね。そこで、これね、五百幾つというのは、面積はどれぐらいなのですか。面積はどこらの予想なんですか。

厚味荘之助林野庁林政部長

○説明員(厚味荘之助君) これは、合併の基準に基づきまして行なわれた組合が五百七十見当であろうという目安を立てておりますが、現実にできるであろう組合の個々につきまして面積がどのぐらいであるか、また出資金の額がどのぐらいであるかということは、私たちまだ想定することもできないことでございますので、そういうものは持っておらないわけであります。

大森創造日本社会党

○大森創造君 御注意もありましたから、こういたしましょう。私はきょう三時半に来たから、安田さんと――安田さんでしょう、おそらくこの森林組合について質疑をされたのは。あとでよく打ち合わせをいたしまして、ダブらないように、この次からいたしますから、そうでないとまずいでしょう。皆さん方もまずいでしょう。私も打ち合わせないで、三時、四時になっちゃったから、この次打ち合わせして、そうして木曜日にいたしましょう。ダブらない新規の質問をいたしますから……。

櫻井志郎自由民主党

○委員長(櫻井志郎君) 本日は、これにて散会いたします。   午後四時五十三分散会    ――――・――――

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