農林水産委員会 第17号
- 発言数
- 132 件
- 登壇者
- 9 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1963/03/08
会議録
○委員長(櫻井志郎君) ただいまから委員会を開きます。 森林組合併助成法案及び林業信用基金法案を議題とし、質疑を続行することにいたします。 質疑のある方は、御発言を願います。
○大河原一次君 一言お聞きしたのですが、今出されている法案の内容の中身を見ますと、これは結局組合の合併を助成せしむることによって林業経営の安定、したがって生産体制の確立ということになると思うのですが、ただ問題は、この組合の合併を助成せしむることによって、個々の林業経営者がどれだけ、これによっていわゆる安定的な方向に向かうかということに対して、何か疑問を持つのですね。はたしてこういう問題が今日必要であるかどうか。先般、堀木委員、あるいは木島委員等から話があったのですが、そういう点に対して割り切れないものを持っておる。もっとその前に打たなければならない手があるのではないか。こういう点が考えられるのですが、そこで、私はこの内容から見まして、これは林野当局でも考えられておるところの構造改善計画との関係においてどういう関係に立っておるのか。あるいはまた、将来これを一つのステップとして構造改称計画を進めていくのかどうか。そういう点をむしろ考えられていいのではないかと、こう思うのですが、その点について伺いたい。
○政府委員(吉村清英君) 大きい問題でございますので、逐次お答えを申し上げて参りたいと思いますが、まず、この合併をすることによって、はたして個々の森林所有者に稗益するところが、どの程度あるかという問題から入りたいと思うのでございますが、従来私ども、この数日来御説明を申し上げておりますように、統計的に見ますと、わが国の森林の所有形態というものは、非常に零細なものが多いのでございます。一例を申し上げますと、五町歩未満の所有者が全森林所有者の九〇%にも及ぶというようなことでございまして、非常に零細な形で所有をされておるということでございます。こういう形の所有形態の中におきまして、森林の経営を振興して参りますためには、また構造の改善をして参りますためには、やはりその個々の経営自体で合理化をして参るとか、振興をして参る、高度化をして参るということはなかなかむずかしいのでございます。で、五町歩程度になりますと、まあ一、二年おき程度くらいには作業が山に入れられるというような程度でございます。それ以下の今申し上げましたような小さい所有形態になりますと、一たん切りますと、もうほとんどそこへ手を入れるということが長く絶たれるわけでございます。そういうことになりますと、経営というものの意欲も欠けてくるということにもなると思います。また機械化を進めて生産性を向上して参りたいというようなことを考えましても、個々の形では、この機械を十分に効率的に使って参るということもなかなかむずかしいのではないかというように考えられるわけでございます。したがいまして、従来私どもは森林組合を中心にいたしまして、この機械化を中心にこの経営の改善の助成をいたしておるのでございます。その機械を効率的に使って参りますためには、やはりある程度の規模というものが必要になるかと思うのでございます。で、その規模を持ちました形で、こういった労務の体制なり機械化の体制なりというものを整えて、個人々々の所得の向上ということも考えて参りますと、やはりこの規模を大きくする、合併をするということが必要なんではないかというように考えるのでございます。 で次の御質問の、私どもが基本対策を進めて参りますにあたりまして、この合併ということは、どういう理由が出てくるかということでございますが、先ほど来申し上げましたように、非常に零細な所有は、やはりこれを十分に企業として持っていくということは、なかなかむずかしいのでございますが、そこに企業の共同化でありますとか、あるいは協業化でありますとか、何と申しますか、林業の経営の両度化を進めて参ります基盤を作って参らなければならないかと、こう考えるのでございます。その基盤を作って参りますためには、やはりこの森林組合がある程度の規模を待ちまして、これによって、そういった経営の規模というものを拡大のできるような方向に持っていかなければならないということを、私どもは考えておるわけでございます。ただあまりにも零細な経営規模では、たとえこれがたくさん染まりましても、なかなか十分な目的を達成するということは困難かと存じますので、そういう経営の規模を拡大いたして参りますためには、分収林のあっせんの強化でありますとか、あるいは林地の収得に対する融資の措置でありますとかいろいろ講じまして、ある程度の規模を持ったものは協業をして参るというような方向へ進めたいというふうに考えておるのでございます。そういった一つの方向に対します一つの先達と申しますか、といたしまして、この森林組合がひとつ力を得て、有力な森林組合ができて、ひとつ林業の振興の一端をになってもらうということが必要になるのではないかというように考えておる次第でございます。
○大河原一次君 まあそういう体制も必要だろうし、もちろん今後も機械化の助長、そのための合併だという、そういうこともこれからの林業の経営を安定せしめる一つの体制としては必要だと思うのですがね。その場合むしろ私は、そうであるならば、合併よりかもむしろ、大中小というような種々雑多な林業の今日形態を、何か一つの、ただ組合を合併するということではなくて、いわゆる生産体制、あるいはその基盤をもっと整備するという延前に立って、むしろさっきあなたが言われたような、今後協業というものを重点とした、そういう方向にいくべきではないか。いわゆる構造改善計画というものは、私は特に一般構造改善計画に対してはいろんな問題もありますけれども、しかし今日の多種多様な林業の形態を整えるという意味からは、組合の合併よりかも、むしろその前段的な措置としては、やはりその協業等を中心としたいわゆる構造改善計画というものを、むしろ一般の農業面よりかも積極的に進めるべきではないか。むしろこれに先んじて、組合の合併よりかも林業の構造の改善をはかっていくという体制ができて、初めて今あなたが言われるところの今後の機械化の助長という点も考えられるのではないかと思うのですが、そこら辺は、もちろん僕らしろうと談義ですからわかりませんが、そのように考えられるわけです。
○政府委員(吉村清英君) ごもっともでございまして、昨日資料の御説明にあたりましても、若干前置きといたしまして御説明を申し上げたところでございますが、私どももこの合併だけで事足れりというようには考えておりませんし、また、先生の御指摘のような基盤の整備が非常に必要だということも痛感をいたしておるのでございます。したがいまして、私どもの今考えております林業政策の基本的な態度といたしましては、まず基盤の整備をはかりまして、それによりましてさらに林業の経営の高度化をはかるという方向に進んでおるわけでございます。で私どもといたしましてはこの基盤の整備の点では、同時にこの土地収得資金の融資でありますとか、あるいは公共事業で林道の事業等をさらに強化をして参りますとか、さらには非常に従来長年学問的にも検討がなされて、なかなか十分な結論等が出ておりません入会権の近代化の問題でありますとか、あるいは御指摘のような林地の集団化の問題でございますとか、そういう問題を同時に進めて参らなければならないというように考えておるのでございます。でその中で土地取得資金の融通の問題、これらは逐次現実に進めておるところでございますし、また林道、昨日も申し上げましたが、わが国の森林面積の三分の一はまだ未開発で林道がついておらないのでございます。そういった地域の開発を強化をいたしますとか、あるいは林道も従来の木材の搬出路という狭い考え方から脱却をいたしまして、造林のため、あるいはその地方の環境の整備と申しますか、までも考え合わせしまして、この林道の開設を計画的に進めて参るということも考えまして、さらに三十八年度には基幹林道というものを開設をいたしますことといたしまして、その予算も計上をいたした次第でございますが、そういう方法によりまして、また入会権の整理の問題につきましては、この整理の具体的な検討をいたしますために、その調査のための経費も計上をいたすというようなことで、この森林組合の合併を助成いたしますと同時に、そういった面の対策も同時に進めて参っておるところでございます。
○大河原一次君 私がお聞きしたい点は、もちろんそういう体制が必要であることは十分わかるんですが、この組合の合併ということは、今問題になっておる林業の構造改善計画を今後進めるにあたってのいわば一つの前段的な措置として考えられているのかどうか。あるいはまた、これを組合の合併というものとずっと今後並行して林業の構造改善計画と取っ組んでいくのかどうかという、その辺のかね合いの点なんですがね、それをお聞きしたいわけです。
○政府委員(吉村清英君) 構造改善と申しますか、林業に依存度の非常に高い地帯でございますね、かりに林業地帯と申し上げますと、そういう地帯の構造改善を考えておりまして、私どももその具体的な調査をことしやることにいたしておるのでございますが、その構造改善事業の調査の結果の結論に基づきまして、構造の改善事業を進めるつもりであるのでございますが、その一環といたしましても、私どもこの合併の事業ということは非常に大事な仕事ではないかというように考えておるのでございます。
○大河原一次君 先ほど今後の機械化の助長あるいはそのための合併であるというふうに考えられたが、あるいはその場合の協業化もやはりやっていかなければならぬだろう、こういうことを行われておるんですが、やはり私は特にこの林業の場合における協業というものは必要ではないかと思うんですが、ただこの協業の場合当局の考えられておるようないわゆる協業組織というのみではなくて、さらに協業経営という画もあわせてやらなければ、先ほど申し上げたような種々雑多ないわゆるこの林業をまとめてゆくということは容易ではないのではないか、かように考えられるので、それでお聞きしたわけなんですが、そこで、この場合特にこのいただきました、昨日いただいた林業施策に関する説明の中に、主として家族労働による林業経営の発展とこういわれておるのですが、この場合、全体おしなべてこの林業形態をながめますると、先ほど御説明のあったようないわゆる大規模の林業者もおれば、あるいは中規模、あるいはまた零細規模の種々雑多にあるわけですが、この場合、もちろんその大きいもの、二十町歩以上、あるいは五十町、千町歩というような方々は、とうてい家族労働によってはやっていけないことになる。いわゆる雇用労働によって経営を続けていく以外にはないと思うのですが、同時にまた、一面、目を転じて、中小零細の林業をながめましたときに、これはもちろん家族労働でしょう。家族労働ですけれども、しかし専業として家族労働を投入するまでにいっていない小さいのがあるわけですから、片手間でやるとか、あるいはいわゆる備蓄林業という形においてやっていく以外にないと思うのですが、これを考えた場合に、これを二面から考えていいのか。あるいは二十町以上、あるいは五十町というような大規模なものは、雇用労働によってやるから、この面は雇用としてのいわゆる協業をやるとか、あるいはまたそれ以外の中小零細なものは、おしなべて協業という形にやっていくかというこの二つの面で、われわれとしてはちょっと考えられるわけですけれども、同時にまた、そうではなくて、一地域を中心とする大規模な林業者もおる、あるいはまた中小零細の規模の林業者も含めていわゆるこの協業体制でいくのがいいのかという、そういう点でちょっとわからぬ点があるが、実際からいって、経営のあり方、今後のあり方からいって、どの道をとったほうがより効果的であり、個々の林業経営がやっていけるかどうか、そういう点ですが、お聞きしたいと思います。
○政府委員(吉村清英君) まことに私どももそこの点で非常に苦労いたしておるところなんでございますが、ただいま私どもはやはり進めて参ります政策といたしましては、主として家族労働力による経営、それから主として雇用労働力による経営と、こういうものに一応は分けて考えていかなければならないのじゃないかというように考えております。でそのほかに、国有林の経営という膨大なものがあるわけでございますが、そういった三つの柱と申しますか、あれが出てくるのではないかと思うのでございます。で家族労働力による経営、この場合には、先ほども申し上げましたように、非常に零細なものが圧倒的に多数を占めております。したがいまして、まずそういったものの基盤を整備をしていくための、先ほど申し上げましたような施策が行なわれなければならないというように考えておるのでございますが、主として雇用労働力によるというような、まあ出校的大規模な林業の経営におきましては、これは非常に大きいものは、それぞれが個別経営計画を立てて、その経営計画に沿って経営をし、近代化をはかり、そうして生産性の向上をいたしまして、賃金の向上もはかって参るということを考えて参らなければならないのじゃないかというように考えております。ところが、この大規模の経営も小規模の家族経営も、これまたまことに雑然と混在をしておるわけでございます。でその中に、開発をされたものも、また未開発のものもあるわけでありまして、そういう面の資源政策と申しますか、そういう面ではなかなかこれを分離をしていくということも、非常にむずかしいのではないかと思うのでございます。御参考までに申し上げますと、大体この家族労働力を主として経営して参ります規模というのは、境が大体三十町歩ぐらいになっております。で、三十町歩以上になりますと、雇用労働力のほうが大きくなっておるようだというようなところでございます。したがいまして、三十町歩程度ですと、これ個々に独立をして経営をしたのがいいのか、先生の御指摘のように協業によったのがいいのかというのは、なかなかこれむずかしいのでございますが、やはりある程度の規模のものは、協業も考えて参らなければならないかというように考えるのでございます。なかなか一定の線を引いて、これ以上は協業でなくて個別の経営でもいいということも、なかなか言いにくいのじゃないかというように考えます。
○大河原一次君 もちろんその場合、まあ協業が望ましい人もあるだろうし、あるいはまた協業が望ましくない経営者もおるだろうと思いますが、大体において私どもの考えでは、大規模の林業経営者等はむしろ協業を避けてだね、やはり雇用労働によってやったほうが、むしろ有利だというふうに考えられておるのではないかと思う。私なりにそう思うのですがね。ただ問題は、今後の全体としての林業の、この国の林業の経営の発展という面から考えますると、私はやはり利害得失は異にしておっても、やはりこれ名地域を中心とするそういう協業組織、あるいは協業経営という方向にいかなければ、一般農業より以上に私は林業の場合は必要ではないかと、かように思うわけなんです。それで、その場合ですね、たとえば二つに分けて、もちろんこれは大規模の林業者のみによるいわゆるこの協業ということはあまり考えられていないのではないかと思うのですが、むしろ中小の場合が協業というふうに考えられるのですが、その場合、問題は、この協業経営という面におきまする場合に、やはりその労働と経営のいわゆるこの分離という問題も中からは出てくるのではないかと、こういうことが思うのですが、あるいは特にそうではなくて、中小ばかりではなくて、大規模の林業経営者を含めて、一地域を中心とする協業というものが行なわれる場合には、おそらくこの経営と労働の分離という問題も出てくるのではないかと思うのですが、この辺に対する、私よくわからないのですが、お教えを願いたいと思います。
○政府委員(吉村清英君) その点でございますが、先ほどもちょっと触れて御説明を申し上げたのでございますが、私ども、三十七年度から林業の協業化推進対策という対策を講じ始めておるのでございますが、これはどういうことかと申しますと、森林組合を中心といたしまして、森林組合に機械を、たとえば自動のこでありますとか、あるいは搬送機でありますとか、集材機でございますね、または刈り払い機でありますとか、そういうものをセットで設置をする場合に助成をいたしまして、で、これを、機械でございますから、先ほど御指摘のように、だれでも使うというわけにはいきません。したがいまして、労務班というようなものを、熟練をしたものを作ってもらいまして、これによって作業の共同化をはかって参る、また、その労働の生脂性の向上をはかって参りたいということで進めておるところでございます。まあそういうことによって御指摘のようにこの労働というものが分離をされてくるということは、これはまあ将来当然出てくるだろうというように考えております。
○大河原一次君 まあいろいろこの協業、構造改善の問題と結びつけた線でいろいろお聞きしたい点があるのですが、北村さんや何かも来られましたから、専門家に譲って、ひとつさらにお聞きしたいのですが、これはこの資料の中にもちょっとあったと思うのですが、木炭ですね、製炭業者、これは全国的にながめますると、これはまさに私どもの石炭の関係と同じように、今日までも電気、ガスによって相当大きな脅威を受けておる。さらに加えるに、最近の重油の進歩によって深刻な状態に陥っておるし、相当減退しておるのではないかと思うのですが、全国的にはそうであっても、ただ私のほうは、自分のほうのことを申し上げて恐縮なんですが、東北地方においては、まだまだ苦しいながらも製炭業として炭焼業に従事していかなければならないという人が相当おるのですね。ところが、一面には原木の確保に苦労しておる。一面には木炭価格の値下がりということで四苦八苦の状態に追い込まれておるのですが、当局はこれに対してどういう措置をとったか。ほとんど投げやりになって、自然消滅のままに放置されておるのではないかと思うのです。しかし今申し上げたとおり、また何とかこれに食いつきながら、他に定職がないために、あるいはまた奥地ですから、深山ですから、そういう中ですから、しかも四十才こえた五十才という老齢化したいわゆる労働力によっては、他に雇用先を見つけることができなくて、非常にお困りになっておる方々、当局としてはこれに対する何らかの措置を、転業なりあるいはその他の労務者としての安定的な職業に他に転出させるようなそういう努力は払わなければならぬと思うのですが、そういう点がなされていないのではないかと思うのですが、その点についてひとつお聞きしたいと思います。
○政府委員(吉村清英君) お説のように、木炭の需要の減じ方は、非常に急激なものがございます。三十二年ころまでは二百万トンくらいの需要がありましたのが、現在で百三十万トンくらいであります。それで、これが十カ年後くらいになりますと、おそらく私どもの予想では七十万トンくらいになって、それが大体続くのではないかという予想をいたしておるのであります。この木炭は採暖用のほかに、化学工業用にも使われておりますので、そういった見通しをしておるわけでございます。そういうことから、この木炭の製炭者、炭焼の人たちは非常な苦しみをしておるのではないかということでございます。この木炭はさように需要が減って参っておりますが、御指摘のように、また木炭を焼かなければ、ほかに生業がないというところも確かにあるのでございます。で、そういうところにつきましては、私どもこの製炭の共同化ということを実施をいたしておるのでございます。これに対しましては木炭の共同製炭をいたします場合に、簡易な搬送機それから先ほど共業化のところで御説明をいたしました自動のこ、それから切炭機と申しまして、最近はもう山で、家庭で使えるように切り炭にして出すようになっております。そういう機械の設置について助成をいたしております。で、御指摘のように一部の地方では炭を焼いておりますと、非常に低所得で苦労をいたしておるのですが、この共同製炭をやって、共同事業をやっております地方では、その個々の製炭者の人たちが、千円ないし千五百円ぐらいの収入を得ているところもあるのでございます。私どもといたしましては、そういうぜひ必要な、また炭を焼かなければほかに生業がないというようなところにおきましては、これはそういった製炭の合理化という方向、共同化、合理化という方向へ進めて、かなり成果が上がって参っておりますので、これを続けて参りたい。それから木炭の出荷調整をいたす、これは季節的に非常に価格が変わっております。そのために生産者は非常に不利な立場になることがありますので、その出荷調整をいたします予算も計上いたしまして、その調整もいたしております。そういうことで木炭の生産地帯におきましては、そういうことを重点的に実施をいたしまして、この合理化をはかって参る。それから木炭の生産をやめて参る地方でございます。そういうところでは、これはまあ木炭の原木に使われますような樹種は、大体パルプ材に向く、パルプ材でありますとか、あるいは繊維板、あるいは削片板、こういったような新しい木材の再度利用の方面に使われるというようなことになって参るわけでございますが、極力そういう方面の伐採事業でございますか、生産事業のほうへ転じてもらうというような方向へ進めて参りたいというように考えているのでございますが、なかなかまあこの点は御指摘のようにむずかしい点でございまして、さらに私ども慎重に努力して参らなければならないと思います。
○大河原一次君 木炭の価格支持政策というものをとられているかどうかわかりませんが、長官のお話しの中に出荷調整と言われておりますが、出荷調整は、どういう機関で、どういうところで行なわれておりますか。
○政府委員(吉村清英君) これは県または農協等が認める生産者の団体にやらせております。
○大河原一次君 問題は、総体的な需要の減退というものからくる生産量の減退というところにつながっているのではないかと思うのですが、しかし問題は、先ほども言ったように、地域的に東北であるとか四国なんかもそうだと思うのです。四国、九州地方なども、そういう場合においては、依然としてやはりこれを続けているわけですが、しかしその前に僕たちがまま聞かされる問題は、原木の確保に困っているということが大きな叫びになっているのです。僕は事実山奥へ行って聞いたことがあるのです。当局としては、原木の確保にどのような配慮をされているかということです。
○政府委員(吉村清英君) こういう製炭の原木の問題でございますが、従来と申しますか、現在残されております製炭地帯の中には、かなり国有林地帯も多いわけでございます。国有林地帯におきましては、この製炭を生業としておりますような人たちには、従来から官行で稼ぎ用の薪炭材というものの供給をいたすようにいたしております。それからそういう地方でないところでございますね、国有林地帯でないようなところにおきましては、御指摘のような非常に入手の困難な地帯もあるわけでございます。こういうものにつきましては、共同製炭を、先ほど申し上げました共同製炭をやるようなところにおきましては、やはり農協等の協力も得てやらなければならぬと思うのでございますが、その場合には、ただいま御提案を申し上げております基金から、債務の保証も今後はできるというようなことになるわけでございます。
○大河原一次君 さらに、それと関連して原木供給のいわゆる供給源ですね、原木の供給源として国有林もあるだろうし、あるいはまた公有林もあるだろう、あるいはまた私有林もあると思う。もちろん製炭業当の中には、これまた神々雑多の要素が含まれていると思うんですが、そういうもの、それはわかりませんか、私有林の場合どの程度、何%原木供給の対象になっておるか、あるいは公有林がどれだけの対象になっているか、国有林がどれだけ原木のあれとして利用されておるか、その振り合いの率はわかりませんか。わからなかったらいいです。
○政府委員(吉村清英君) ちょっとわかりかねます。
○安田敏雄君 きのう林業施策に関する説明資料をいただいたわけですが、この説明書の中に七つの項目をあげております。その中で今回提出されている法案は、第四の森林組合等林業に関する団体の整備強化、それから第七の行財政投融資の拡充と金融制度及び税制の改善、それからこれに関する法案が合併法案と、それから信用基金法案、こういう具体的な形となって出てきておるわけなんですが、そこでこの二つの法案だけを中心施策の中から抜き出して提案して参ります。したがって残りの一から二、三というように林業経営の基盤の整備あるいは林業経営の高度化、こういうような重要施策が全然提出されておらぬ、法案として提出されておらない、こういうことについて、その理由はどういうところにあるわけですか。
○政府委員(吉村清英君) その点でございますが、この施策全体にわたりましては、それぞれの項目を申し上げますと、中には法案を必要としないものもあるわけでございます。私ども三十五年の十月二十六日に調査会からの答申、それから昨年の十月二十六日に審議会からの答申を受けまして、その内容について検討をいたして参っておるところでございますが、その検討の結果、結論の出ましたところを逐次実現をして参らなければならないというように、また考えておりますと同時に、この全体の対策についても検討を進めておるのでございますが、何分にも先ほど来大河原先生からの御質問にもございましたように、この林業の経営は、その経営規模そのものも、基盤そのものも非常に複雑でございます。また、農業との関連を見ましても、森林の所有者の九〇%以上が農家であるというような実態から、農業との関係というものも非常に重要になってくるわけでございます。で、そういった問題を逐次検討をして参りますと、なかなかここで自信を持った全般的の政策を御説明申し上げるということがなかなかむずかしいのでございます。いずれにいたしましても、私どもこういった態度をもちまして、逐次この政策を実視をして参りたい。で、その中で私どもがどういうことをただいま実施をしているかということを御説明を申し上げて参りますと、先ほども申し上げましたけれども、まず経営基盤の整備、経営の基盤を整備する、さらに林業の経営の両度化をして参らなければならない。そのためには、まず林道の開設、改良を計画的に推進をして参らなければならない。また、林地の保全、改良のために、また災害の復旧、予防をはかりますために、治山事業を進めて参らなければならない、また主として家族労働力による林業経営を近代化して参りますためには、この分収造林の推進でありますとか、林地の取得のための融資の拡充をはかりますとか、そういうようなこともはかって参らなければならない。また先ほど触れました入会権の整備もして参らなければならないというようなことを考えておるわけでございますが、これを林道の面ではさらに従来の考え方から脱却をいたしまして、この森林経営全体にわたる貢献を考えました開設をはかって参るということで、新たに基幹林道というものを設置を開設をして参ります。この林道の改良事業等におきましても、この搬出設備等の進歩等によりまして、構造の改称と申しますか、改良等もはかって参る、またこの山村振興林道というようなものもさらに強化をして参るというようなことを実施をいたしておるのでございます。 また、林地の分収造林の推進、林地の取得という問題のためには、さらに強化を拡充をして参りたい。それから入会権の整備の近代化の問題につきましては、来年度はその具体的な問題についてさらに検討をして方向をきめたいというようなことを実施をいたし、また計画をいたしておるのでございます。そういった基盤を作った上に、この林業の経営の高度化をはかって参る、人工林をふやして参る、あるいは機械の導入の指導をして参る、そういうようなあるいは協業をはかって参るというような施策を現実に進めておるのでございます。 さらに、木炭の生産の合理化につきましては、先ほど御説明を申し上げたところでございますが、林産物の流通の円滑化、合理化等につきましては、外材の輸入に対する措置でありますとか、国有林材の供給に対する措置でありますとか、そういうものを具体的に進めておるというようなわけでございます。あまりあれでございますが、そういうようなことで、この二つだけを進めておるというわけではございませんのでございまして、逐次そういうように総合的に進めておるわけでございます。
○安田敏雄君 私は、基本問題調査会が答申されてからかなりの月日がたっているわけなんです。したがって、その中でもってこの林業施策に関する七つの重要な柱をあげているわけだ。そういう中で今回この合併法案と基金法案だけ出しておるわけで、それだけでは林業施策というものの全体を完備するとは言えない、ごく一部分だろうと思うわけでございます。そういう意味からいって、これらの二つの法案に関係する問題よりも、さらに重要な林業の振興をはかってそしてあわせて林業従事者の所得を向上させるんだという、そういう目的に沿うならば、この二つの法案以外にもっと重要なものがあって、それをいろいろ難関が現在の法律ではあるから、さらに新しい法案を作ってその問題を解決していこうと、こういうような意欲がなければならないと思うわけなんです。ところが、七つの柱はあげておりながら、今回は二つだけしか今のところは出ておりませんけれども、その他の問題について法案の用意があるかどうか、なぜこの二つだけを出したんだということを聞いているわけですよ。
○政府委員(吉村清英君) 根本的な問題といたしまして森林法の改正も昨年、計画制度あるいは保安林制度の点で御審議を願いまして改正をいたしたのでございますが、今回この二つの法案の御提案を申し上げて御審議をわずらわしておるところでございますが、逐次私どもも重要な問題につきまして検討をいたしまして、その結論を得て法案を整備をいたして参りたいというように考えておる次第でございます。仰せのように、これだけでいいということは決して考えておらないのでございます。ただ、大体こういう私どもが作っておりますような方向につきましては、これはできる限り法案を待たぬでもできますことは進めて参りたいという意欲を持って進めておるところでございます。
○安田敏雄君 そこでお尋ねしたいのは、基本問題調査会の答申が出ているわけですよ。農業問題におきましても、基本問題と基本対策の調査会が出て間もなく農業基本法が出たわけなんです。で今日、林業の振興ということと、それから林業就業者の所得の向上をはかるということは、生産力の増強とともに非常に差し迫った重要な課題なんです。ですから、当然ここでその基本法ともなるべきところの森林振興法というか、そういうような法案が当然出さるべきであるとわれわれは期待しておったわけです。ところが今の言うようには、まずとりあえず二つ出して、あとは逐次必要なものは今度は追って結論がつき次第ぼつぼつこま切れ式に出すということでは、これでは今日非常に高度成長下における経済で、変動が非常にあるわけだ。そういうようなこま切れ式なことでもって、林業対策というものが林業就業者の所得の向上に結びついていくというようなことにズレが生じてくる、こういうことが心配されるわけです。したがって、ここいら辺でもう腹をきめて、基本法というようなものを提出する時期ではないかと、私はこういうように今考えているわけでございますけれども、長官のひとつ考え方を聞きたいと思います。
○政府委員(吉村清英君) お答え申し上げます。この林業の基本問題に対します調査会の答申が出ましてかなり長い期間がたっているわけで、その間私どももまことにまあ努力をいたしているわけでございますが、十分に完全な結論を得るということができませんで、この点は私どもさらに努力をいたさなければならないという反省をいたしているのでございます。先ほど来も申し上げましたように、林業の経営の中の経営の個体と申しますか、経営体の数が非常にまちまちで非常に多いということ、それから規模が非常に千差万別で非常に統制がとれておらないということ、また一面、こういった森林所有者のほとんど大部分が農家であるというようなこと、まあそういうような関連からも、この基本的な対策と申しますか、この基本法ないしは振興法というようなものをまとめて参りますためには、やはり農林一体となった経営をもう少し把握をして参らなければならないのではないか。したがいまして、これらのものが営みます畜産、あるいは園芸等の発展に伴いまして、これがどういうように変わっていくかということも、またこれ重要な問題になるかと思うのでございます。こういうような将来の姿を見通すということがなかなかむずかしい問題でありまして、そういう点でも非常に慎重な検討を必要とするのではないか。また、先ほど小規模の経営と大規模の経営とは、やはりいずれにしても分けた考え方をしなければならないのではないかということを申し上げたのでございますが、その大規模の経営については、やはり経営の計画化ということが非常に大切になるかと思いますが、その経営の計画化をして、まあ機械化等を進めて、これを企業化をしていく、企業的な経営を行なえるようにしていくというための、適切な有効なまあ施策と申しますか、そういうものにももうちょっと検討をする必要があるのではないかということ、まあそういうような観点からいたしましても、これをただいまにわかに全般的な結論を得るということができませんのでございまして、ここでこの基本法あるいは振興法というようなものの御提案がなかなかできかねているというところなのでございます。
○矢山有作君 それに関連して一つだけあと私の質問の都合があるので聞いておきたいのですが、きのうからきょうにかけての長官の説明の中で、今後の林業経営のにない手はどういうものであるかということで、一つは家族労働力によった林業経営である、いわゆる家族経営林業というのですか、一つは大規模な林業経営で、これは雇用労働力による経営だ、もう一つは国有林経営の近代化だ、これが将来の林業経営のにない手だという説明があったのですが、これはしかし、並列的に考えておられるのか、それとも今後の林業政策の方針として、方向としてどこに重点を置いておるのか、このことがちょっと聞きたい。私どもの考えておるのでは、基本問題と基本対策による答申、この答申によると、家族経営林業というものを中心にして今後の林業政策の方向というものを出しておるように思うのですが、その点林野庁のほうではどう考えておるのですか。
○政府委員(吉村清英君) これは非常にむずかしい問題でございますが、この家族経営の林業、家族労働力による経営の林業というものが、非常に重要なウエートを持ってきておるということは先般来御説明を申し上げておるわけでございます。ただ、それだけで十分かと申しますと、確かに経営体の数で申しますと、五町歩未満というような、零細なものが九割も占めておるのでございますが、一面この経営規模から申し上げますと、面積的に約四〇%ということになっておるわけでございます。そういうようなことでございまして、この資源の面から見ますと、また大経営というものも決してゆるがせにできないということでございます。私どもはやはりそういった三つのものが順調に振興ができることによって、林業の振興がはかれるということに考えております。
○矢山有作君 今の御説明なんですが、大経営とそれから家族労働力林業経営というものをやはり並列的に考える、こうおっしゃっておると思うのです。ところが、やはり林業経営というものの改善というものを考えた場合に、一番ガンになっておるのは、やはり土地制度にあるんじゃないかと思うのです、現在の所有制度に。そこらに改善を加えていかぬと、ほんとうの林業振興は出てこぬと思う。そういう場合に、大山林経営を中心に考えていくのか、あるいは家族経営を中心に考えていくのかということを、どちらともはっきりせぬというのは、そういった肝心なところに対する対策が出てこぬのじゃないかと思うのです。
○政府委員(吉村清英君) そういう御意見が出ることもごもっともだと思うのでございますが、私どもといたしましては、例の農地改革のような、そういうようなことは考えておらないのでございます。ただ、この林業もあまりに零細な規模では、いかにいたしましても生産性の向上等をはかるということも、これはむずかしいことは御指摘のとおりでございます。したがいましてある程度の規模、先ほどもちょっとお答えの中で申し上げました、大体連年に近い程度で一、二年おきくらいには作業が入ってくる、切るなり植えるなりというような作業が入ってくる程度の規模にするということが、まず大事なのではないかというように考えます。したがいまして、そういう面におきましては、林地取得のための融資等の措置によりまして規模も拡大ができる、また分収林制度によりまして分収林を進めてこの経営規模の拡大をはかって参るというようなことを、実施もいたし進めておるのでございます。
○安田敏雄君 長官にお尋ねしますが、基本問題調査会の答申がそれぞれ出ておるわけですが、農業については、農業基本法が制定せられておる。それでまた漁業については、沿岸漁業振興法というようなものが出てきておる。それから今度の国会へも前の国会から引き続いて 中小企業に小中企業基本法案というものができておるわけです。そういうような中で、それはなるほど林業は複雑多岐かもしれませんけれども、中小企業の場合だって農業の場合だって、その占める人口、就業人口からいっても、それは広範なものですよ。で、その業種の内容だってきわめて多岐で複雑なんです。しかし、それだって基本法というものを出してその基本法の線に沿って今後は具体的な施策を出さんとしておるわけです。ですから、もうこの林業関係においてもそういうような問題が当然早急に作業が進められてそうして提案の時期をだれも期待しておるわけです。ただ問題は、その性格がどうかとかあるいは大企業との間における調整がどうとかいう点がこれはいろいろあるだろうと思いますが、少なくともそういうようなものを早く意見統一をして出して、その後にこういう林業の実態に即して金融制度を強化するとか、あるいは森林組合の合併を推し進めていくのだという、このような考え方の上に立つと、やはり基調になるところの法案というものが特にこの際は必要ではないか。ですから私はそういう点についてせっかく七つの柱を立てておきながら、ほかのほうは法案が要らないものは要らない、要るものは逐次出すということでは、一貫した一つの政策にはならぬじゃないか、こういう観点からお伺いしておるわけでございます。
○政府委員(吉村清英君) まことにごもっともでございまして、基本的な法律を出しておいてその部分を実施をすべきであるということも、十分私どももわかるのでございますが、しかしながら先ほど申し上げましたように、この林業をめぐります諸問題、特に山林地帯におきます農業との関連の問題、そういうような問題につきましても、やはり自信を持った時点でございませんと、なかなかこの基本法と申しますか振興法と申しますか、そういうものをまとめることも困難なわけでございます。で、個々のものをばらばらにやったのでは意味がないではないかというような御指摘でもございますが、大体まあ法案とはいきませんが、こういたった方向の中におきまして、やはり実効の上がると申しますか、ある方策を逐次進めますとともに、そういった基本問題の全般の問題につきましてやはり進めて参らなければならないという考えでおるわけでございます。この基本法なり、振興法なりを作ってからということになりますと、やはりこの政策の面からもおくれて参るというようなことも考えなければならないのではないかというように考えておる次第でございまして、その点は御了察をお願い申し上げたいと存ずるのでございます。
○安田敏雄君 そうしますと、目下慎重を期して作業中だというように受け取れるわけですが、大体いつごろ、今国会中にそういうような法案の用意ができるのですか、長官。来国会になるのですか。
○政府委員(吉村清英君) 私どももできる限り早い機会において検討の結論を得たいということで努力をいたしているのでございますが、その時期については、私どもも今のところちょっと申し上げかねる次第でございます。
○安田敏雄君 農業基本法制定のときに、今制定せられているわけですが、第二十二条に「国は、農業構造の改善に係る施策を講ずるにあたっては、農業を営む者があわせて営む林業につき必要な考慮を払うようにするものとする。」こう規定してあるわけです。おそらくこの農業基本法制定のときには、林業との関係について、私はそう農業のほうでは、これだけのものを出す考慮を払ってなかったと思うのです。もし、考慮を払っていたとするならば、今、長官が答弁の中で農業との関係がまだ未調整だと、いろいろな問題があるのだというようなことが言われているわけでございますけれども、このとおりとすれば、林業のことなんて、農業基本法を制定するときには、そう考慮してなかったと思うのです。問題はこういう考慮を払うということで、基本的な考え方を出しただけである。もし、そのときに林業との調整がもっと具体的に進んでおったならば、今、基本法を出さないなんていう理由は考えられないわけですよ。おそらく長官が今答弁したことは、農業基本法制定のときには、林業関係のほうはこれは全然二十二条にはタッチしておらん、逆に言えば。そういうことになってくると、こう思うわけですが、これは農業基本法制定のときに、あなたのほうに林業との関係において、具体的ないろいろな御相談があったわけですか。
○政府委員(吉村清英君) この、農林省内部でございますから、いろいろ、私はその当時おりませんでしたので、しっかり申し上げかねますが、当然これは内部で議論があったものと存じております。
○渡辺勘吉君 関連。これは長官にこの席で伺うのもちょっと見当違いだと思うのですけれども、私は去年農業改善で大臣に伺ったときに、地方の立場から見ますと、農業構造改善の必要な地帯は、優先的に山村から、これは必要な事態に置かれている。いわゆる農山村ですね。そういう現実の農業改善が同じ農村と称する広範な現象の中で、山間地帯の農村ほど優先的にこれを取り上げないと、農業間の格差も拡大している、というものが解決されない。良心的に農業構造改称に取っ組むには、まず山間僻地から優先してやらなければ、政策的にもこれは均衡を得た措置にならないということを大臣に申し上げたら、大臣はもっともだというわけです。そのもっともだじゃさっぱりもっともにならないということは、現実にそういうところで農業構造改善を取り上げるとなれば、やはり今の耕地、今の酪農の生産基盤ということでは、構造改善の具体的な拡大の解決にはならない。そうすれば、当然放牧採草地等の開放とか、そういうものが国の施策の中で基本的に打ち出されて、そうして地方がその国の施策の中で、現実に山間地帯の農業構造改善に取っ組めるのだが、今のやり方は、そういうのはケース・バイ・ケースでその地方で必要な場合はそれを取り上げることを計画にうたって、認可するかしないかは、農林省できめるのだということでは、非常に本末転倒の形に置かれている。だから、こういう問題に対しても、もっもだと肯定する大臣は、たとえば酪農の問題を取り上げて私がただしても、飼料の国内自給度を七割解決するために国有林を開放するとおっしゃる。しかし、私はさらに問題だと思うのは、そういう全体の農業と密接不可離の林業についても農業と同じような位置づけで政策ががっちりと総合的に取り上げられないで、農業だけが基本法で、実体法も次々と出る。しかも林業については、実は自信のあるものをまだ検討中であるという跛行的なところに、今の農政の大きな問題点がある。これは長官に伺うよりはむしろ次官にその点のおくれを、ここで林業政策について基本的なやはり措置というものを取り上げないと、困るのは末端ですよ。ここじゃ答弁でうまい工合に善処するとかなんとかやれば、きょうは、五時ころまでそれでやればもう済むけれども、困っておるのは地方の住民なわけですよ。そういう実態に目をそむいたようなことで、そうして森林組合の合併法なんて出すものだから、かまえが最初からへっぴり腰だから、合併に対しても補助金を云々といっておるけれども、これはもうやはりもっと全体の中で森林組合いかにあるべきかということを、やはりその基本の線に沿うてかまえれば、私は予算措置も農協を上回るとも下回るような予算でその法案が出るべきものじゃない。すべてがとにもかくにもさしあたりのところをちょいちょいとやって、基本的なところはあと何しにしておるところに問題の根本があると思うのです。これは政務次官どうなんですか。
○政府委員(大谷贇雄君) 今、御指摘の農業林業とが非常に跛行的である。したがって、もっと総合的な対策を立てる必要があるんじゃないか。こういう御意見と拝承いたしましたが、そういう点につきましては、私も全く同感であります。具体的な問題につきましては、長官からお答え申し上げたいと思います。
○政府委員(吉村清英君) 補足をいたしまして御説明申し上げておきたいと思いますが、この先ほどの大臣のもっともだというお答えのあったという放牧採草地その他の問題でございますが、これは従来からやっておりますし、制度がございまして、法律がございまして、この制度によりまして実施をして参りたい。御指摘のように、何と申しますかケース・バイ・ケースでは不十分じゃないかという御指摘でございますが、これもごもっともでございまして、この基準等につきまして、ただいま内部的に早急にこれは結論を得ますように努力をいたしておるところでございます。近いうちにこのはっきりした基準をきめて、そういった方向へ協力をしていくということになれると思っております。そういう点個々ばらばらで弱いという点につきまして、私ども次官からの仰せのように、でございますので、さらに努力をいたさなければならんというふうに考えております。
○渡辺勘吉君 お二人で全体の御答弁となれば、はなはだどうも納得がいかないのですが、私が政務次官にお伺いしたいのは、総合的となお抽象的に申し上げるのは、たとえば農産物の国内の自給度を向上するという総合的な基本的な農業政策の中で、それがもしも前提として確認される基本的な政策ならば、国土の高度利用という立場から一体今まで農耕適地である。それが高度の利用の点からは、そういう方向に土地の利用区分というものが設計さるべきものが、基本的に全体の立場から確立していないのじゃないか。農耕適地は全国でいまだ六百万ヘクタールもあるといわれておる。その中で国土の高度利用の立場から、農汚物の国内自給度の向上とあわせて一体どういう施策が確立されて、その中で林業はどういうふうな位置づけになるかということが、まずあらゆる政策の前提として農業基本法が出、それと関連して林業基本政策も打ち出されなければならぬじゃないかということに片手落ちな点が見受けられるから、その点は一体次官としては、どういうふうに今後善処されるのかということをお伺いいたしたわけです。今では法律もあるし、その基準も近く示すというが、そういう林野庁のセクションで考えていくということではなく、もっと大きい立場からそういうものが打ち出されることが、政府として必要ではないかということについてのお考えのほどを伺いたいと思います。
○政府委員(大谷贇雄君) お話しのようにこの国土全体をながめた上でやらなければ、この林業は林業だけで進めるということではいかぬではないかということは、これは御意見のとおりだと思います。国土の区分ということは非常にむずかしい問題でございましょうけれども、それはやはり総合的な立場に立っていたすということが非常に大切であろう、かように存じます。
○北村暢君 委員長……。
○委員長(櫻井志郎君) 関連ですか。北村君。
○北村暢君 今、安田君から林業の基本法ともいうべき性格の法案がいつできるかということで論議になっておるようでありますが、私はきのう林野庁当局が説明いたしました「林業施策に関する説明資料」というので、これの説明の前段で非常に長々とお話ありましたが、これ一つ見ましても、非常にその説明に矛盾がある。今、矢山君の質問に対して家族経営林業というものをやはり考えていくのだということを言われておるわけです。それからまた、大規模な林業は林業としてまた考えていく、国有林は国有林として考えていく、こういう御意見のようですが、このいただいた説明資料を見ましても、それじゃ家族経営林業というものはどういうふうにやっていくのかということを見ますと、あまりはっきりこう出ておらないのですけれども、三番目のところに家族労働力による林業経営を近代化してその健全な発展に資するために分収造林の推進をやり、林地取得のための融資の拡充等による主として家族労働力による林業経営の規模の拡大をはかる、こういう規模の拡大をはかっていくということ。それからこの林業経営の両度化のほうでは、四番目に「主として家族労働力による林業経営の発展、林業の生産性の向上等に資するため、森林組合等が行なう共同利用施設の設置、作業の共同化等により、協業を助長する。」したがって、まあ経営の基盤のほうでは、分収造林の推進以下の施策をとり、それから経営の高度化のほうでは、森林組合を利用していくと、こういうことだけですよ。そして森林組合というのはそれでは一体どんなふうになるのか、あとのほうに出ておるわけですが、「林業の発展および林業従事者の地位の向上をはかるため、森林組合等林業に関する団体の整備をはかる。」こういうふうに出ておるのですね。一体本格的に、それではその家族経営林半というものを育成していくということをほんとうに考えているのかどうなのか。これは基本問題調査会の答申案にも家族経営林業というものが出ておる。それから今度出ました中央森林審議会の答申案にも構造改善のところに、そういう趣旨のことが出ておる。したがって、言わなければならないからこの文言上に載せたというだけにしか私はすぎないじゃないか。それの具体的な施策として、一体この林業の施策の中に、構造改善という文字は一つも入ってきていない。今そういう基本的な問題が出る以前に、林野庁はこうこうかくかくの林業の施策をやっているんです、それで逐次改称するところはやっていくんですというこういう施策のものの中に、基本法はなくとも、できないのですからこれは将来もできないかもしれない、できなければできないなりに、その部門々々の法律の改正でもってやっていこうとしているようでありますから、そうすればそれに合ったものが出てこなければならないはずです。それに対して今施策を見ますというと、構造改称という言葉はどこにも出ていないのです。あなたの出しました施策の中に出ていないのです、この中に。構造改善はやるのかやらないのか、構造改作というものはこれは家族経営林業の主体のものです。したがって、家族経営林業というものをあなたは三本の柱の一つとして推進するということになれば、当然これは構造改善というものをどういうふうにやるんだということが、これの中に出てこなければならないはずです。これは一つも出ていないじゃないですか。その方法たるや逃げ回っておるような感じがするのですが、家族経営林業をやるのに、分収造林を推進するというのは、これは一体どういうことですか。国有林の中に入ってきて、部分林的なことでもやるのか、何だかわかりませんが、分収造林をやる家族経営林業そのものの主体を、一体どういうことを考えておるかということが、この案では一つも出ていない。それからまた、家族労働力の云々というところで、森林組合等を使ってやるというようなことで、そして森林組合のほうを見れば、森林組合等の林業に関する団体の整備をはかるといっておる。団体の整備をやっただけで、森林組合はよくなると思っておられるのですか。これは所得倍増計画を見ましても、林業の基本問題調査会の答申案を見ましても、今度の第三次中間答申案という中央森林審議会の答申案を見ましても、また前の国会の衆議院の附帯決議においても、森林組合を整備するのではなくして、制度を抜本的に検討すべしといっておるのです。制度なんです、森林組合のあり方そのものを抜本的に考え直そうと、こういっておる。中間答申もその趣旨です。それに対して、あなたの今出した施策は、森林組合等を整備するというのです。今あるものを整備するというだけでしょう。これは制度上の欠陥が森林組合にあるのですよ。また制度を抜本的に改正しないで、今ある森林組合をいかに合併統合をやってみても、それは思うような組合にならないのです。したがって、安田君が今盛んに言っておる林業の基本問題について、一体この林業の振興法というものはどうするかということが出てこないで、枝葉のことでもって平を処理しようとするから、こういうお粗末な、林業施策に対する林野庁の方針としてこんなものが恥ずかしくて一体出せるか、国会で。こんなものは撤回してもらったほうがいいんじゃないですか。説明資料ということじゃなくて、林業の施策に関する林野庁の、農林省の基本方針としてはっきり出しなさいよ。林業の施策に関する説明資料なんて、こんなものでごまかそうなんていってもだめですよ。基本法を出さないなら出さないように、出さないなら出さなくてもいいから、末端の施策はどういうふうにやるのだということをはっきり出すべきじゃないですか。こんなごまかしの説明資料でもってこの国会を逃げようなんといっても、そんなことは許されませんよ。したがって、私はこの森林組合の合併法においても、それから今のこの基金法でも、金融の問題についても根本的に問題があるのです。林業金融そのものに問題があるので、基金法を作ったから林業の金融がうまくいくのじゃないのですよ。その以前の問題として、金融以前の問題として、林野庁が今まで全然行政の対象にしていなかったこの林業者という定義を、今ようやっと基金法の中で初めて使っておる。今まで何もやっていない証拠なんです。そういうことでしょう。したがってそういう抜本的な、基本的な問題が出ないのなら、こんなものをなんぼやってもだめですよ、それは。私どもが何も森林組合合併に直ちに反対するわけでもないですよ。それはしないよりしたほうがいいでしょう。基金もないより、あったほうがいいでしょう。しかしそれでは私は問題は解決しないと思うのです。したがって、まあ安田君が盛んに言っておるのですが、どうも今度の固く会でも見通しがなさそうだということですね。いつになったら出すのですか。それでは来国会は必ず出すのですか。それとも先ほどおっしゃるように、なかなかむずかしいから、検討して検討して、結局むずかしいから林業の基本法は出すことはやめたんですか。どっちなんですか。
○政府委員(吉村清英君) 最後のところからお答えを申し上げたいと思うのでございますが、この基本法ないしは振興法というような性格の法案を出すということを、私ども決してあきらめておるわけではないのでございます。極力努力をいたしまして成案を得たいと存じておる次第でございます。したがいまして、ここでこの法案は出さないというようなことを申し上げるのではないのでございます。まことにおそくなるわけでございますが、その間にはいろいろな事情もございまして、先ほど来御説明を申し上げました事情もございまして、最終的な結論を得ておらないということでございます。 で、次に、この家族経営林業の問題でございますが、構造改善という言葉を使っておらないのでございますが、この基盤を整備をいたしまして経営を高度化をするということが、構造の改称につながるというように考えておるのでございます。この家族労働力による林業を推進をするということでございますが、この家族労働力による林業の経営と私どもが申しておりますのは、主として家族の労力によって経営をしておる林業ということでございまして、この主として家族の労力によって、家族労働力によって林業を経営しております層は非常に数が多いのでございますが、また御案内のとおり、非常に零細なものが多いのでございます。で、この零細な経営規模、所有規模とは申し切れませんが、あまりにも零細なる経営規模では、また十分な高度化もはかれないというような考え方から、この一面林地を収得をして規模を拡大をするということと同時に、この分収造林によってこの経営の規模を拡大をしていくというようなことを考えてねらっておるのが、この(三)のところでございます。で、これをそういった規模に拡大をして、基盤ができますと、そこで協業化がはかられまして、この協業化を通じて高度化をはかって参りたいということでございます。
○安田敏雄君 先ほど私の質問に長官は、農業基本法を制定する当時、私はそのときには長官でなかったので、相談があったかどうか知らない、こういうような答弁があったわけですがね。これは非常に私はまずい答弁だと思うのですよ。長官がそのときいなくても、林野庁として当然農業基本法を制定のときに、二十二条の林業の問題が取り上げられるならば、もうそのときに深い関心を持たなければならぬと思うのです、当局として。私はその基本法制定のときに、少なくとも林野庁との間において基本的な考え方の一致を見て、そして将来具体的な方向はかくかくあるべきだというその意見の中から、おそらく二十二条というものが出てきたように解釈をしているわけです。またそうでなければならないと思うわけですよ。ですから、その当寺のそういうことを想定してみたときには、当然もう林業の基本法というものが、さっき、長官の説明では、一番難関と思われるのが農業との関係の調整だとこう言われておるわけです。しからばその調整がそのときに、農業基本法制定のときに、基本的な考え方の一致を見ておるならば、もっと作業が進んでいなければならぬと思うわけですがね、こういう点についての考え方どうですか。
○政府委員(吉村清英君) ちょっと私の申し上げ方が悪かったのかもしれませんが、私その当時おらなかったと申しましたが、当然そういうことはあったはずでございますということをお答えをしていたと思うのでございまして、その点はひとつ御了承を願います。 それからこの問題点として申し上げましたのは農業との関連の問題でございまして、調整の問題ということでないのでございます。私どもが林業を考えて参りますときに、先ほど申し上げましたような農業、畜産、園芸こういったまあ産業の関連の中で検討をして参らなければならない。それにはその新しく盛んに起こって参っておりますこの畜産の進め方、あるいは園芸その他の農業等の動向というものももうちょっとつかまないと、この家族経営と申しますか、数の多い零細な林業の経営の方向というものを、断定と申しますか、まあ描いてみることが困難であるということを申し上げましたわけでございまして、内部的に何と申しますか、農林省の内部的に折衝の過程で問題があるとういことではないのでございます。
○安田敏雄君 その農業基本法制定のときに、二十二条を設ける場合において、林野当局のほうへ農業関係のほうから御相談あったわけでしょう。
○政府委員(吉村清英君) その当時、基本法の二十二条がきめられます場合に問題になりましたことは、やはり農家林を振興をするというようなことでございますね、配慮を払う必要があるということ、でなければいかぬということでございました。
○安田敏雄君 非常に不満足ですがね。先日も私査問を聞いていますというと、森委員のほうから、林業経営者の八〇%は農業を兼業しておる、それから森林組合員の九〇%は農業協同組合に加入しておる、こういうように非常に山村民は農業に関連性を持っているわけですよね。ですから、その林業の振興という問題に取り組んだならば、この作業なんというのは、それは大企業の問題もあるだろうし、国有林の問題もあるだろうけれども、これらの問題に一番先に取り組んで、基本問題調査会の答申が出てもう二年近くたっておるのですから、これらの問題は、おおむね今の経済の激しい変動の中では、それは拙速でもいいけれども、何かしら一つの基本的な考え方が出てこないと、まことにわれわれとしては不満足なんです。だから、そういうものがないから、さっき北村委員の指摘したように、この構造改善の七項目の中には、少しも取り組みが載っておらないということが出てくるわけですよ。ですからこういうような問題について、私はこれ以上触れませんけれども、早急に作業をしないと、いつまでたったって、関連法案みたいなものがこま切れになって出てくるだけで、基本的な方向というものは少しも出てこない、こういうように思うのです。
○政府委員(吉村清英君) 御指摘まことにごもっともでございます。私どももせっかく努力中でございまして、さらに力を入れまして早く成案を得られるように努力をいたしたいと考えます。
○北村暢君 まあ、先ほどの問題に関連して二、三お伺いいたしますが、先ほども言ったように「林業施策に関する説明資料」というこのプリントは、まことにどうもこういうものを出されるのはどうかと思うのですけれどもね。これが林野庁の林業経営の基盤の整備云々と、こう書いたものの施策であるということになると、全くこれは私はばく然たる、林業が複雑だ複雑だといいながら、その複雑な林業に対する、その大規模林業に対してはどうやるのだか、零細な規模のものに対してはどうやるのだか、三本の柱でやるというけれども、どれが三本の柱の施策なんだか、なんだか一つもわからないです。林道をつけるとか、造林をするとか、治山をやりますとか、こんなものはずっと前からやっていることです。そんなものを並べただけでは、基本的な問題にならないのです。たとえば今第一番目のところの林道を見ましても、山村の林道そのものの性格が変わってきたとこう言っているが、今までの林道というのは木材を搬出するか撫育のための林道です。そうではなくて、今度はもう山村の環境整備のための林道だ、林業だけで使う林道というものは考えておらない。そういうふうに林道そのものの性格が変わろうとしておるのに、そういう根本的な問題があるのに、これに対しては触れないで、山村の環境整備に資するために林道網の開設改良を計画的にやるということを言われている。これは根本の造林だとか、林道だとかいうものの基本的な考え方がはっきり規定をしないから、施策の中でやることはやっておるのですと、こういうようなことで、それじゃ、こういう性格に変わったならば、性格が違うのですから、山村全体ということになれば、補助率も変わってくるでしょうし、そういうふうになってくるわけですよ。したがって、そういう点についてやはり物事ははっきりさせなければならない段階に、これを見てもわかるわけです。 それから林業の計画のところで、これにはちょっと載っていないようですが、所得倍増計画の林業の進め方について出ているのですが、「森林経営の計画性を強める施策を講じ、」とこういうことでこの前の森林法の改正があって、森林の、林業の計画制度というものが改正されたわけです。あれは全国計画と地域計画で、実は計画制度としてはですよ、改正をされたのだけれども、許可制度を届け制度にして自由に切れるということになったのだ、計画から言えばどちらかといえば、ゆるめられた計画なんです。したがってですね、林業経営の高度化をはかって、そうして林業所得の安定的確保をはかるために林業経営の計画化を推進するなんと言っておりますけれども、計画制度そのものが以前よりはかえってばく然としてしまったわけです、改正によって。ということは、前は基本計画があり、施業計画があり、実施計画があった。今度は全国計画と地域計画、こういうばく然たるものになってしまった、そうして個別計画というものはないわけですよ。したがって林業の経営を近代化し、合理化する、計画的に計画化を推進するなんといっても、どうやって計画化を推進するのですか、個別経営というものはやらないことになっているのですよ。したがって、計画化を推進するというけれども、今までの森林組合は経営案を作るのが本務になっていた。そういうものを森林組合が経営案を作ることをやめてしまって、そうして指導業務が主体になってしまった。森林組合もそういうふうになってしまった。したがって、林業というものは、大体計画化をしてやっていける方向というには、ほど遠くなってきているのですよ、だんだん。自由に何でもできるようになっておるのです。それを指導でもって造林をさせたり、林道をやったり、設備をしたり、機械化していくというのは、指導でやっていくことなんですね。決して計画化を推進するなんていう体制にはいっておらないのですよ。これは文書上で計画化を推進するというだけの話であって、一体どうやってそれじゃ計画化を、個別計画を推進するのですか。そういうものについて、法律的にも制度的にも非常に後退しているというのが、現実なんです。そういうことなんです。したがって、今度の農業関係の構造改善事業のように、農家の個別経営に至るまでの計画、そういうような計画なんというのは、今の法律の森林法の中においても全然やることになっておらないのですよ。一体どうしてここに書いてあるだけで指導するのですとか何とか言ってみたところで、何もないですよ。一体どういうふうにされるのですか。
○政府委員(吉村清英君) この経営の計画化の問題でございますが、経営を計画化していくことが、最も大切であるということは、これはもう御案内のとおりでございますが、しからば昨年の森林法の改正によりまして幼令林の伐採の規制をはずしましたり、この規制は一応伐採は届出制にするということで、あらかじめ伐採以前に届出をして伐採をするということになったわけでございます。また、計画制度の面では、御指摘のように全国計画と地域計画を立てられまして、この地域計画は市町村別に内訳ができることになっておりますし、また、施業上注意を要する面につきましては、それぞれ森林の経営者に通知がいたせるようになっているのでございます。私どもの考え方といたしましては、やはり上からあまりワクをはめるということよりも、どうしても何と申しますか、国土保全上、あるいはその他の関連から守ってもらわないところだけを要点に指導いたしまして、その経営はそれぞれ個々の経営は、やはり自主的に計画的にやっていただくということの方向を考えておるのでございます。この個別経営計画につきましては、昨年来モデル林家を選びまして、昨年とことしでモデル個別経営計画を立てる指呼をいたしまして、これをさらに敷衍をして参るように、普及活動によって実施をいたしておるのでございますが、一方大きくこの林業地帯の構造改善、構造改善の中には、もちろんこの林業の経営の計画化ということも必要でございます。そういう点に総合的に構造の改善をして参りますことを、三十八年度におきまして全国を数地区に分けまして、この構造改善を総合的に実施をいたして参ります具体的な調査をいたすことにいたしておる次第でございます。そういうことで一面この計画化ということには逆行しているようなお感じを受けられるかもしれませんが、やはり、森林の所有者ないしは経営打というものは、林業の計画的な経営ということが非常に重要であるという自覚のもとに、また現在の林業経営というものの方向というようなものを、それぞれやはり所有者が十分に理解をいたしまして、自主的に計画が立てられるような方向に進めて参りたいというように考えておるのでございます。この計画化を、特に大規模の森林所有者に対する経営の計画化を進めるのには、しからば、それでは具体的ないい施策があるかということになるかと思いますが、その点は先ほども私施策の問題を御説明を申しましたときに触れましたのでございますが、この点では今ただいま適切な、こうすれば計画化がもうそのまま進められるというような施策というものは、なかなか見出し得ないという状態でございます。
○北村暢君 今の説明を聞いているというと、行政推算でそういうことをやるのかどうだか知りませんけれども、個別計画というものは立てることになっておらないのですよ、法律の中でも。これはもうはっきりしているのです。個別計画を立てるか、森林計画の中に入れるか入れないかということで大論争があって、そうして結局入れないということになっているのですよ。これは森林法改正のときにもう論議になっているのです。したがって、これは自主的に農民が自由にやって下さいというだけの話で、やったらいいですよというだけで、それをやらなければいけないという規定もなければそんなもの何もないです。したがって、地域計画でもってこれは知事が立てることになっているけれども、保安林はどうしたらよかろうとか、林道がどういうふうになったらよかろうというばく然たる計画なんです、これは。個々の農家が、山林所有者がどうやれば経営がよくなっていくとか何とか、そういうようなところまで突っ込んだ計画なんかに全然なっておらぬのです。経営なんということなんか、全然考えの中に入った計画なんかになっておらないのです。そういうものなんです。それは全国計画なり何なりの実施するものを見ればわかる。そういう農家の個別の経営というものがどんなふうにいくかとかいうことは全然考えられておらない。そういうものです。それを自主的にあまり制限をしないで、上からやるのではなくして、山村民の自由な形でやることを期待するのだと、こういうことのようですが、それはここで言うだけの話で、それはほうりっぱなしと、こういうことに実はなる。そんなことが十分できていれば、農家よりも山村のほうが貧困だなんということはあり得ない。平場地帯よりも山へ行けば行くほどこれは貧困になっている。貧しいのですよ。したがって、今日の段階で林野庁がこの基本計画を立てられないというのも、実はそこに問題がある。あなた方は努力しているけれども、できないのは、農業は農業構造改善事業をやるけれども、林野率の高いところは農業の構造改善事業にも該当しない。それでは林野のほうで構造改善事業をやるかというと、林野のほうでもやれない。これははしにも棒にもかからないところが、あなたの行政の責任の範囲内にあるのです。そういうむずかしいものなんですね。したがって、そういうむずかしいからなおかつ私はこの基本的な政策をはっきりさせなければいけない、こういうことを言っているのですよ。それでなければ、いつまで経ったって山村が今日よりよくなるというものなんか出てこないですよ。今までそういうようなところに、頭なんか全然行っておらなかったのですよ。行政の施用として行っておらなかったのですよ。そういうものが今日の基本問題、林業にしても、農業にしても、基本問題として所得政策なり、生産政策なり、構造政策なりとして大事だということになってきている。それをやるのでなければ、何が林業政策ですか。ただ木を植えて、木を切って切り出すことが林業政策というような考え方では、今日なくなっていることだけは、もう間違いない。そういう林業の基本問題としての取り上げている所得政策なり、生産政策なり、構造政策というものが、これがどういうふうになってくるかということが、この大規模の林業経営も、林業の基盤整備というような大規模の林業経営も、それから零細な経営も、山村の零細な、貧困なこの山村農家も一緒くたにして、林道をつけたり、造林したり、治山をやるとか、最もむずかしい入会慣行のところに来ては、近代化について検討する、であって、どうするということもないです。これからまた、調査をするのでしょう、おそらくこれは。これが一番むずかしいところなんですね。一番むずかしいところは、みんなのけて通ってしまって、そして今までの古い観念の林業政策だけやろうとするから、農林官房なり何なりが林野庁の出そうとする林業振興法に対して承知しないのですよ。だから、長官はあきらめないで、これをこれからも検討していくのですというけれども、根本的に頭の入れどころが違うから、これはなんぼやったってだめですよ、それは。三年たったって、五年たったってできませんよ、そんなのは。来年の通常国会に、それじゃ必ず出すということを約束できるのですか。できないでしょう、おそらく。大体その、ものの考え方そのものができておらないです。固まっておらない。農林省の中で意思統一ができておらないのです、これは。だから、この立案をする段階に右往左往で、どっちへ行ったらいいか、こっちへ行ったらいいか、また迷ってしまって、おかしなものができてしまう。それで何回やっても、これは通らぬということになってしまうのですね。ですから私は、このむずかしい、むずかしいということをむずかしいなりに避けてしまわないで、やはりむずかしい問題に、真剣にやはり取り組んでもらう姿勢というものが必要だ、このように思うのです。 したがって、この問題を見れば見るほど、疑問な点ばかりです。したがって私は、これらについて、これからもあきらめたわけでない、検討するというのですけれども、ほんとうの意味において、この答申案なり何なりというものを、どれほど尊重する意思があるか、これは林野庁長官が、この計画を立てる長岡の責任者なんですから、そこら辺のところをはっきりしておかないというと、私は、この林業の基本政策というものは、確立していかないのじゃないか、このように思うのです。 したがって、いろいろ言いたいことがあるのですけれども、おこってばかりいても、なんぼおこってもしようがないのですからやめますけれども、審議に入ったら、こまかくそれを一つ一つ究明してやっていくつもりですけれども、概括的なところで、私はそのように思いますから、基本的な今後の検討するという、その基本的に検討する考え方について、これをはっきりお示しを願いたいと思います。
○政府委員(吉村清英君) お答え申し上げます。私ども現在におきましては、先生の御指摘の最もむずかしい問題を、ただいま鋭意検討をいたしておるところでございますが、まず一つの問題といたしましては、先ほど来御質問のございました農業との関連の問題、それからこの経営の計画化に対する、これは特に大規模所有者に関係が出て参りますが、主として大規模所有者が、経営を計画的に行なって参りますに必要な、有効な施策、適切な施策というものに検討の余地があると考えておるのでございます。 また入会権の整理と申しますか、近代化の問題も、なかんずく重要な問題でございますが、これは御案内のとおり全国に百六十万町歩からの入会関係の、あるいは慣行のあります林野があるのでございますが、これの経営を合理化して参る、そのためには、やはりこの入会権を近代化して参る。そのためには、法制的な措置をとるかどうかという問題もあるのでございますが、これはきわめて長い間にわたりまして論争がございまして、なかなか右、左がつかないのでございますが、私どもといたしましては、一応この方向は、そういった方向ではなしに、やはり指導によりまして、この解消をして参りたい。そのためには、この調査をひとつ三十八年度に、はたしてそれでつけるかどうかということの調査を具体的にいたす予定をいたしております。そういうような点が、最も大きな点でございます。
○安田敏雄君 私、この法案へ入りたいと思いますが、いろいろ北村委員からも質問があり、その他の委員からもあったのですけれども、私が最終的に御要望申し上げたいのは、この農業基本法が制定せられて、これは山奥の農民でも非常に期待しているのですよ。そこで、従来山つきの農民というものは、昔から伝わっておるところの封建的な古いいろいろの権力に押えられて、ほとんど農業では立ちいかない状態になっているわけです。したがって、その人たちが要求しているのは、具体的に何かというと、この農業基本法の二十二条に期待している。 そうして、おれたちは林業経営のほうに参加できるのだ、こういう考え方を持っている人たちもある、あるいはその従事者といたしましても、労務者といたしましても。そこで山奥を歩きますというと、一体、この基本法の示すところによって、将来は国有林、公有林、林と土地を含めて、おれたちがかなり解放されていくのだという期待を持っているわけです。あるいは山林地主から、従来不当な、不利益な条件の中で押えられてきておる。それからも、ある程度の解放はせられるのだ。あるいは従来三割くらいしか出ないところの林道の補助につきましても、これももっと大幅に助成が出て開さくできるのだ、こういうような、いろいろな面においての期待を持っているわけです。この農業越本法に書いてあるのだから、二十二条に。したがって、そういうような問題を解決するためには、やはり山付の農民が農業内でも非常におくれて、所得格差が低くなっているわけですから、ですから、その期待にこたえるためにも、早急に私は作業を整備しなければならぬと思うのです。特に今行なわれている農業の構造改善事業は、これは平地だけです。山付は対象になっておらない、おおむね。おそらく山付で対象になっておるところは、いや町村合併のいきさつだとか、市町村長選挙を前にして、農業改善事業の補助金でもやってやろうというような政治的なものしかないわけなんです。ですから、そういう意味合いにおいて、このままいったら山村地帯というものは、ますますおくれが激しいので、早急に林業問題について、八〇%も農業兼業があるわけですから、早急に対策を立っていくべきであるということを私は強く要望して、この問題については、いつまで討論してもやむを得ないから、基本法の整備を早くするようにということを要望いたしまして打ち切ります。 そこでこの合併法案でございますけれども、この提案理由の説明を見ますというと、「森林組合は、昭和二十六年」というところから始まって、それから次のページの「民有林の発展と山村の振興のための多面的な役割が期待されるのであります。」、これはその合併にはあまり関係ないようなものが古いてあるわけなんです。「しかしながら、」というところで、まあ合併の問題に入るわけですがね。どうもこれだけ見たのでは、合併の直接の動機とは考えられないのですよ。したがって、合併しなければならないというその直接な動機というものは、どこにあるのですかね。ひとつ御説明願いたいと思います。
○政府委員(吉村清英君) この合併の促進をいたします理由でございますが、先生、先ほど来御指摘のように、この森林所有者のおおむね九〇%というのは非常に零細な経営者でございます。これが共同組織の活動によりませんと、十分に林業に対する要請にこたえる、またこの林業の経営者の所得の向上でありますとか、地位の向上でありますとかいうようなことにもこたえることがなかなかむずかしいのではないか、森林組合は、こういうような森林所有者の協同組織であることは御案内のとおりでございます。で、こういう森林組合でございますが、森林組合の現状は、きのうも資料を御提出申し上げましたように、必ずしもその十分な使命が達成をできるような規模になっておらない。規模ということを申し上げましたが、やはりある程度の活動をして参りますためには、ある程度の規模というものが必要かと思うのでございますが、そういった規模も、十分に備わっておらない。従来この過去三十五、六、七生三カ年間におきまして合併の促進を推進をいたして参ったのでございますが、さらに、私ども現段階において置かれております林業の状態を反省をいたしてみまして、さらにこの合併を進めまして、規模も増大もし、さらには、この人的な内容も備える、事業も、一定の規模以上の事業を果たして参る。それが個々の森林所有者に対して稗益をするところにもなるというような方向に進まなければならないというような事柄から、私どもは、従来やっておりましたこの合併を強化をして参りたい、推進をして参りたいということに相なりましたわけでございます。
○安田敏雄君 どうも私にはね、それだけでなくて、そのことは、一般的によくわかりますがね。たとえば森林組合が、最近の経済事情の中で、木材の需給関係がきわめて活発化してきている、したがって、そこで経済事業をやはり活発化しなければならぬ、こういうようなことからして、従来の組合の中においても、たとえば事業の活動の分野が広くなりますから、いきおい払い込みの出資額が非常に伸びてくるとか、あるいは事業を遂行する上においてのスタッフが非常に今までは欠けているからして、これを整備しなければならないとか、あるいはまた、素材生産の事業をもっと拡大させていくのだとか、木材の共販体制を確立していくだとか、こういう積極的な要因が今度の合併法の、いわばほかの法案や、なすべきことよりも、取り急いでしなければならない要素ではないか、こういうふうにも考えられるんですがね。そういうようなことがほんとうの動機になるんじゃないですか。一般的な動機もあるでしょうけれども、そういう点は、どういうようにお考えになっておりますか。
○政府委員(吉村清英君) 御指摘にございます経済事業の拡充強化、木材関係の事業の取り扱いの推進に従って、こういった体制も、充実をして参らなければならないということも、先ほど私落として、申し上げませんでしたが、そのとおりでございまして、これはそのために、合併の促進をはからなければならないということではないのでございますが、実態としまして、そういう事業がいよいよ盛んになってくる、そのためには、優秀な人材を必要とする、優秀な人材を入れるためには、やはり規模も充実をして参らなければならないというように考えられるわけでございます。
○安田敏雄君 そうしますとね、たとえば森林生産力の増進だとかね、林業の経営の改善というような問題は、一般的な問題で、私はむしろ経済事業を活発化していくためには、従来の組合のあり方ではよろしくないから、もう少し規模も大きくし、役員をふやし、資本金を多くして、森林組合を合併して強化していくのだというふうに受け取っていいですか。
○政府委員(吉村清英君) 問題が、こう卵と鳥のような関連になるかと思うのでございますが、私ども、この森林組合の使命の中には、先生の御指摘のような、そういった事業活動もございますし、また、山の経営自体の指導というような面もあるわけでございまして、そういった画からいたしますると、必ずしもそれだけのために合併が必要であるというわけにはいかぬのでございまして、それぞれやはり、そういったものが因子になりまして、規模の拡大あるいは機構の充実ということが必要になってきておると申し上げられるかと思うのでございます。
○安田敏雄君 しかしね、実際問題として、まあ造林をするとか何とかというようなことは、これは今の森林組合に加入している人たちでは、処分して利益にならぬですよ、五十年以上先のことですからね、造林や何かは。ところが農民というものは、やはり親の代に植えたものをみんな売って、そして現実に金が入ると非常にもうかったような気持がしているわけですよね。ですから理想ばかり言ったって、森林組合が赤字であったり、現金が入ってこなかったりすれば、この森林組合長さんはだめだというふうな——規模が幾ら大きくても——レッテレをつけられちゃうんですよ、実際問題とすれば。だから、そこいら辺のところは考えて、やはり正直にそう言って、とにかく資本主義経済の中では、幾ら森林組合だって少しはあなた、組合員にももうけさせて、組合の財政も健全化していかなかったら、これはどうにもならぬですよね。ですから、理想もいいけれども、やはり現実の運営に効果のあるような、いわば森林組合の仕組みをしていくということも——まあそればかりじゃないけれども、私は一般論を否定しているわけじゃないんですが、大切だと、こういうことなんです。そのとおりでいいですか。
○政府委員(吉村清英君) どうも木材関係のところに重点をお持ちのようでございますが、まあ、やはり何と申しまししても、この森林組合の使命といたしましては、必ずしもそれだけではないのでございます。ただ経済事業というものが、やはりこの組合を経営していきます基礎になるということは、これはまあたしかなことでございます。したがいまして、この経済事業を拡充をして参るということは、きわめて大切なことでございますが、その拡大をいたしますことによって、優秀な人材を集められるような規模になり、そしてなおかつ、森林の経営——先ほど来、北村先生からも再々御指摘のありました個別経営計画、こういうものを立てまして、これによって計画的な経営を進めて参るというところに、究極の目的はあるのではないかというように考えておるのでございます。 したがいまして、先生の御指摘のこの林産に関連をいたします経済専業が非常に重要な部分であるということを、そうでないということを申し上げるわけではないのでございますが、ほかにも非常に重要な目的があるということを申し上げたいのでございます。
○安田敏雄君 まあ、私は木材のみでなくて、一つの例をあげたわけなんですがね、これは実際私どもが見ておりまして、信用組合、信用金庫でもですよ、あるいは農協でも、赤字のあるような組合へは、信頼して組合員が寄りつかないわけですよね。やはりそこの健全な運営という中から、組合員に利益を与えながら、やはりその建物も自主的にまあ銀行並みといわなくても、信用金庫の場合には、相当な建物に入って威容を作らなければ、信用度が薄れる、こういうような問題もあるわけなんですから、したがって、森林組合のあり方というものは、それは国や県の施策の中に同調していいことをやって下さるでしょうが、やはり組合の健全な組織確立がはかられないと、やっぱし傘下の組合員は寄りついてこない、信用しない、こういうことにならざるを得ないかと思うわけなんで、そういう意味において、合理的な経済活動というものは、これは無視できないという意味で、先ほど木材の問題を取り上げて言っただけですからね。そこはひとつ、誤解のないようにしてもらいたいと思いますし、そこで合併をするにあたって、従来は不振組合の対策をしてきたわけですな。ところが、今度のやつは前向きで、合併をしていくのだというけれども、これは自主性を尊重するということですが、全然、その今の自主性を尊重していきますというと、結局は、既定の方針の合併がはたしてできるかどうかというような問題も出てくると思うわけですが、この程度は自主性を尊重するといいながら、どこらへんまで、天下りといっちゃいかんけれども、強制力をもって推し進めていくのか、そこらへんのところの考え方を聞きたいと思う。
○政府委員(吉村清英君) 私ども協同組合であります森林組合の発展は、あくまでも組合の自主性に、その基礎をおくべきであるという考え方を持っておるのでございます。いずれにいたしましても、全国にわたりまして森林組合の現状を見まして、私どものみならず、かなり弱体なものが多いということは否定をできないかと思うのでございます。そういう段階でございますので、必ずしも私どもは強制をいたしますとか、あるいは確固たる計画を立てて、それを合併のどこへどうというような計画を立てて、それを押しつけるということではございませんが、私どもがながめまして、また、直接指導に当たっております県当局等が観察をいたしまして、合併をして参るほうが、さらに協同組合の発展に効果があるというようなものにつきましては、大いに助言、指導をいたしまして、その目的とするところは達成をいたしたいと存じております。
○安田敏雄君 私がこれは、町村合併とはおもむきが迷うのだが、町村合併促進法で、最初は、自主的にいわゆる町村の合併だということでございましたが、なるほど国の方策として、あるいは国会やなんかの論議は、そのとおりかもしれませんが、実際県段階へおりると、合併ということを県で計画を立てちゃって、そうしてそれを押しつけをしてくるのですよ。そうして、しないところには報奨金をやらぬとか、するところには報奨金を出すとかいう、いわゆる自主性を尊重するといいながらも、強制力を持ったやり方になっていくわけですね。ですから、そういうような場面に実際上突き当たるので、まあ、そういうことも心配されるからお聞きするのでございますが、これはあくまでも自主的に、いわば合併を尊重していくと、ゆこういう建前でよろしゅうございますか。
○政府委員(吉村清英君) 先ほど申し上げましたように、助言指導をいたして参りますが、どこまでも自主性を尊重して参りたいと考えております。で、その組合の合併に当たりましても、ここにあげて書いてございますような助成、援助をいたして参りたいという考えでございます。
○安田敏雄君 そこで資料について、最初配られた資料ですがね、施設組合の組合員所有森林面積別組合数、これの五千ヘクタール以上を合併の基準とするなら、この表の中に千ヘクタール未満が八百三十五、千から三千が千三百九十、こういうようにあるわけですね。それから三千から五千ヘクタールが七百四十、これを統計しますというと、合計で三千五百九十四のうちの八二%くらいになるわけですよ。 そうしますと、これを五千以上ということになりますと、大体どこいら辺のところを中心に、この数字でいくと合併の方向へいくのですか。たとえば三千から五千のものを全部計画の中へ推し進めていくのか。それとも千から三千くらいのところを中心に合併を推し進めていくのか。こういうことが、この表の中から考えられるのですが、ここいら辺のところをひとつ御説明して下さい。
○政府委員(吉村清英君) 御案内のように、森林組合の配置は非常に区々でございまして、千ヘクタールないし千三百ヘクタール、それぞれのものが都合よく配置をされておらないわけでございます。 したがいまして、この合併の中心というものも、私どもも必ずしも、これだということは申し上げかねるのでございますが、やはり比較的近いものが、かなり主体になって、それが小さいもの、あるいは中くらいのものを合わせて合併が行なわれる場合もありましょうし、また、小さいものだけが数組合集まって、合併が行なわれる場合もあるかと思うのでございまして、私ども予想をいたしましておる範囲におきましては、決してどの範囲のものが主体になるかということは実態として考えておらないのでございます。
○安田敏雄君 五千ヘクタール以上の六百二十九組合については、合併の必要はないということに了解していいですか。
○政府委員(吉村清英君) これは必ずしも五千ヘクタール以上だから必要がないということを自主的に考えられるかどうか、そこのところは、ちょっとわかりかねますが、五千ヘクタール以上になる場合も九千ヘクタール、あるいは一万ヘクタールというようなものもあるわけでございまして、必ずしも合併を私ども強制といいますか、するということでないのでございまして、その点は、自主性にまかしたいと思います。
○安田敏雄君 小さい千ヘクタール未満の組合を合併するには、千ヘクタールと仮定しても五組合要るわけですね。五千と標準を作れば。基準を作れば。そうしますというと三千から五千程度のものなら、一つ半ということはないのだから二つくらいで済むということになると、そのほうが合併の、算術的に計算しやすいのだな。そうすると、かりに自主的な問題を尊重していくわけでございますから、なかなか骨が折れる。予算が要求してあるけれども、林野庁は少しも予算どおりやらぬじゃないかというようなことになると、結局そこで強制力が伴う。強制力を伴うならば自主性を阻害するということになると、やはり何か二つを寄せ集めたらば、合併が非常にたやすくできるというところが一番やりいいじゃないか。こういうように考えられる。 そうするというと、当初の目的とする趣旨にまた反する問題も出てくるわけなんです。ですから、やっぱりこういうようなところは、一体どこいら辺のところに力点を置いて考えていくのかということをお聞きしたわけなんですよ。
○政府委員(吉村清英君) なかなかむずかしい問題でございまして、先ほども申し上げましたように、なかなかちょうどいいものが隣合っているかどうかも十分にわからぬわけでございますが、やはり中核になるところというのは、先生も御指摘のように、比較的やりやすいところが主体になっていくだろうということは、私どもも考えております。したがいまして、大きいもの同士とか、あるいは大きいものに小さいものが入るとかいうようなことになるかと思うのでございます。 そのほかに、やっぱり森林の経営というものは、農業あたりとは若干趣を異にいたしまして、流域その他の問題も出て参りますから、必ずしもこの数字でここが重点になるだろうということは、予想をはっきりはいたしかねるかと思います。
○安田敏雄君 それから、その次に移りますが、これは五千町歩と、それから出資額百万円と、役職員五人以上ということになっておりますからね、基準が。その次の表を見ますというと、これは五人以下の役職員というところが、こう見ますと、全部でもって、全組合の八六%に及んでおる、役職員四人以下が。そうすると、これは役職員の面だけで取り上げていきますと、全部合併を要しなければならぬとか、それでは役職員を合併しないところは、ふやさなければならぬという問題が出てくるわけですが、ここいら辺の考え方はどうですか。
○政府委員(吉村清英君) この、まず事業の問題でございますが、規模が大体予想をしておりますような規模になって参りますと、それにつれて事業が拡大をされて参ります。これは先ほど先生御指摘のとおりでございます。で、その事業が拡大をして参りますと、その事業を実行をいたし、また、この森林の所有者の事業の指導をいたす、そのために、やはり役員なり職員なりというものが、ある程度の人数が必要になってくるかと思うのでございます。そういうことで、そのためには、また戻りまして、一定の規模で収入が上がるようにならなければならないというようになると思うのでございますが、そういうことで事業をして参りますためには、活発に事業をして参りますためには、どうしても人が必要なのでございます。したがいまして、現在現状において、この人数をふやさなければならないというような規模のものにつきましては、やはりこの森林の経営規模が大きくなることによって、その人を受け入れると申しますか、人を入れます余裕も出てくる、それでまたこの事業も拡充をされてくる、こういうようになるかと考えるのでございます。
○安田敏雄君 そこで、お尋ねしたいのですが、従来の組合を指導してきた面において、従来の組合の形態では、常勤の役職員は、大体において見て多いのですか、少ないのですか、どういうように考えられてきたわけですか。
○政府委員(吉村清英君) ほかの団体と比べてみまして非常に少なくなっております。農協と比べますと、時限がちょっと違っておりますので、若干ずれがございますが、農協で三十五年度末と比較いたしますと、職員でございますが、農協は十三・五人、それから森林組合は三十六年度末になっておりますが、二・四人ということになっております。
○安田敏雄君 確かにその制度というものは、がちっときめられて、制度に忠実に運営するということが必要だが、問題は、その役職員が、あまりにも少な過ぎるということによって、森林組合の不振の原因が、そういうところにきざしてきておるという事例もあるだろうと思いますが、そういうようなことの影響は、どういうようにお考えになっておりますか。
○政府委員(吉村清英君) 確かに、そういうこともございます。やはり協同組合の振興と申しますか、強化充実をはかって参りますのは、根本となるのは人材だと思います。したがいまして、そういう点も、確かに大きな問題だと思います。
○安田敏雄君 その役職員が極度に少ないというような場合におきましては、その事業運営その他の組合運営が独裁に陥る場合があるわけなんです。利点もあるけれども、そういうような弊害も同時に伴うわけですが、したがって、役職員があまりにも少ないということが、森林組合の不振の一つの原因になっているのですか、どうですか、そこら辺のところは。
○政府委員(吉村清英君) 役職員が少ないということと同時に、やはり零細な不振組合でありますために、人の処遇も、なかなか十分に行なわれないというようなところにもあると思います。
○安田敏雄君 参考までに、最近、わかれば、年度別の森林組合における役職員の不正事件というようなものは事例はありますか。
○政府委員(吉村清英君) ちょっとわかりません。
○安田敏雄君 これは、調べればわからないこともない……。
○政府委員(吉村清英君) わからないかもしれませんけれども、念のために調べて御報告いたします。
○安田敏雄君 次に移りますが、一つの基準として、出資額が百万円ということになるわけですが、出資額から見ますというと、組合の総数の七六%が百万円に満たない今まで出資額でございますが、出資額の面から見ますというと、満たない七六%に相当する二千七百三十三組合、これを百万円、出資額の面から見ればこれだけを統合すれば、出資額の面から一応基準にかなうのですか、やはりここら辺のところを重点においてやるのですか。
○政府委員(吉村清英君) 現在の出資額の平均が約七十五万円でございます。先ほど来申し上げましたように、経済事情等をさらに充実をいたして参りますためには、どうしても出資額をふやしていくべきであるということになるわけでございますが、さて、それをどの程度、どの辺をふやしていくかということでございますが、これも今私ども考えて、この辺のところをふやしていくということも実は考えておらないわけでございますが、理屈といたしましては、まず規模等との関連において、これがきまってくるというようなことになるのではないかと思っております。
○渡辺勘吉君 ちょっと関連して。今の出資の基準ですが、データにはないようですが、今の森林組合の所有している固定設備、あるいは流動資産、こういう自己資本でまかなうべき額が、一体一組合平均、どのくらいになっておりますか。
○政府委員(吉村清英君) 一組合平均のものがございませんので、あとで調べまして御報告いたします。
○渡辺勘吉君 そうしますと、今の七十四万六千円という現実の一組合当たりの出費平均というものが、百万にするというのは、端数を切り上げるというようなことですか、もう少し何か基準というものが、信用事業を営んでおらぬにしても、そういう組合の自己資本の比率というものが、計数的に出されて基準とならなければ、神がかりじゃないですか。
○説明員(厚味荘之助君) さっきの御質問の補足になりますが、三十六年度末現在の単位組合につきましての貸借対照表から推定いたしまして、数字を出しまして、固定資産の中で有形の固定資産、これは一組合平均にいたしまして、五十一万八千円となっております。これをかりに農協と比べますると、年度が一年ずれまするが、農協については、三十五年度末の数字でございますが、五百五万四千円、漁協が四百三十六万四千円、こういう数字に相なっております。
○渡辺勘吉君 ついでですから、関連して教えてもらいたいと思いますが、有形固定資産のほかに、バランスの全体で見ると、組合平均損益は、一体どういう結果になっておりますか。
○説明員(厚味荘之助君) おのおの該当する期末の損失金といたしまして、森林組合におきましては十一万円、農協におきましては六十五万七千円、それから、これは全組合についての平均でございますから、今度は、やはり期末の利益剰余金といたしましては、森林組合におきまして三万三千円、農協におきましては三十六万八千円、こんな数字になっております。
○渡辺勘吉君 それからもう一つ、出資の対象となるべき動産とか、そういうものは、全体として一組合どのくらいになっておりますか、三十六年度の。農協や漁協はいいですよ、森林組合だけ。
○説明員(厚味荘之助君) これは私言い間違いました。流動資産といたしましては、同じく貸借対照表に計上されているものとしては、一組合平均三百二十八万七千円。
○渡辺勘吉君 それは大きいのは、どういうものなんですか。
○説明員(厚味荘之助君) ちょっと今、手元に資料ございませんが。
○渡辺勘吉君 これ、きょうここで一一伺うと時間がかかりますから、わかりやすいものを作って見せていただきたい。三十六年度末でけっこうです。農協、漁協は要りませんから。
○安田敏雄君 そこでお尋ねしたいわけですが、今、出資全国平均を、こちらで聞きましたね。従来の森林組合でもって事業を遂行するためには、大体どのくらいの出資額が適当であるかということをお聞かせ願いたいと思います。たとえば百万円がいいとか七十万円が適切だとか、そういうことはわからないのですか。
○政府委員(吉村清英君) 三十町歩が、従来合併の促進をして参りました規模でございますが、その場合には出資を五十万円以上、こういうように考えた次第でございます。
○安田敏雄君 事業量はどのくらい。
○政府委員(吉村清英君) これは事業量は、いろいろなものがございますのでなんでございますが。
○説明員(厚味荘之助君) 御質問のお答えには多少不向きかと存じまするが、現在の施設組合の平均で申し上げますと、それに見合う払込みの出資金は、先ほど申し上げたとおり七十四万四千円、ちょうどそれに見合う同時点の平均の取り扱い高といたしましては六百十三万四千円、経済事業関係の取り扱い高。
○安田敏雄君 きのういただいた資料で、活動組合は事業量は五百万円以上ということがございましたね。そうでありますと、適当な出資額が五十万円とすると、約出資額に対する十倍の事業というものが必要だ、そういうことになるわけですね、従来でいきますと。そうしますと、今度百万円にするというと一千万円の事業量をするということになるわけですね。今度の信用基金法によりましても、一千万円以上の事業量をするところでないと、政令の適用を受けないでしょう。第二条、第二項ですか。第四条ですか。よくこれを見ないと、信用基金法はまだ、よくひっくり返さなければわからぬけれども、回答して下さい。
○政府委員(吉村清英君) 今回考えております事業量は、大体二千万円程度を考えておるわけでございますが、御質問のように、融資機関としては一千万円以上ということを考えております。
○安田敏雄君 この点は、基金法のところでやりますけれどもね。 そこで、お聞きしたいのは、今回のこの合併法は全部で三千五百九十四、それで実質的には三千七百十三組合あるわけですか、調査表を提出したものが三千五百九十四ですか、そこで、これを向こう五カ年間で、大体どの程度合併を完了するということですか。
○政府委員(吉村清英君) それではお答え申し上げますが、三十八年度から四十二年度までの間に、合併の成立の組合といたしましては、五百七十六組合程度を考えております。で、最終的には二千二百四十六組合程度ができてくるというように考えております。
○安田敏雄君 そうしますと、五百七十六組合に対する合併参加組合は、どの程度の数字になるでしょうか。
○政府委員(吉村清英君) 千七百余りというように考えております。
○安田敏雄君 そこで、本年度は四十六組合を合併するんだということで六百幾万の予算がついていると、この五百七十六に到達すると、来年からは、飛躍的にその数字が増加しなきゃならぬと思うのですよ。五カ年間百以上になるわけですか、だって四カ年で百三、四十になりますか、一年にそうやると、予算も相当に出なきゃならぬと、用意しなきゃならぬということになりますけれども、その年次計画はおわかりでしょうか、五年間の大体予算見込みと、それかれ昭和三十九年度は、四十年はどのくらい、四十二年はどのくらいという年次計画……。
○政府委員(吉村清英君) それでは成立組合で申し上げますと、三十八年度は、今お言葉のように四十六、それから三十九年度は九十二でございますから、予算は大体倍になる。四十六と申しますと、大体平均しますと、都道府県一つというような考えではございませんが、割になるわけであります。それが九十二になりまして、四十年度は百三十八、四十一年度は百三十八、それから四十二年度が百六十二と、こういうような計画になっております。計算はしてございませんが、これに対して十万円ずつでございますから……。そういうことになります。
○渡辺勘吉君 これの非合併組合、参加組合……。
○政府委員(吉村清英君) それでは参加組合を申し上げます。三十八年度は百三十八、それから三十九年度は二百七十五、それから四十年度は四百十二、それから四十一年度も同じく四百十二、四十二年度は四百八十一でございます。これはまあ、私どもの一応の試算でございますから、これをもって、何と申しますか、この数字で合併をさせるというような考え方ではないのでございます。
○安田敏雄君 まあ、大体五カ年計画の数字はわかりましたが、その合併を推進していくというには、三千七百十三組合に対して参加組合が千七百十八、大体、これでは君側に満たないですよね、三割幾分ぐらいにしかならぬですな、四割になりますか。三千七百十三について、五割にならぬでしょう。
○政府委員(吉村清英君) 三十八年度の初めには三千三百八十八になるわけです。
○安田敏雄君 いえ、ちょっと長官、勘違いしている。今、実質三千七百十三組合あるわけですな。ところが、五カ年間のうちに千七百十八組合参加して、そして、あとは総数出るわけですよ。ですから、合併をせんとするに、四割ちょっと強の合併をしておるわけなんだ。 そうしますと、とにかく合併というものを打ち出した以上、これはあなた、合併がいいことなら、法案の説明趣旨にもあるように、先ほど私が闘いたとおりに、あなたも、一般的な問題と経済事業活動を活発にしていくんだ、それでなければ農山村の所得は向上できないんだという観点に立つなら、なぜその四割くらいしか合併の軌道に乗せないんですか、計画として。むしろこれは、健全な組合を除いて、あとは全部合併していくんだという強力な方針で、それに見合うところのやはり満足すべき助成をするという形でなかったら、おかしいじゃないですか。
○政府委員(吉村清英君) 先ほどの数字のところから御説明を申し上げますと、三千七百十三と申しますのは三十六年度末でございまして、三十七年度も合併を実施をいたしておりますので、それによって、ことしは百八十一程度の合併ができることになっております。五百六組合から百八十一程度の成立組合ができる程度になっておりますので、三千三百八十八の予定になります。それでございますから、三千三百八十八組合のうちで千七百十八組合が合併に参加をする、約五割余りということでございます。そこで、全部を合併を理想的にすべきではないかという御意見でございますが、その点につきましては、まず、実質的に進めて参る。それから合併の困難性、この困難性の面では、先日来御議論のございました、町村を越えて合併をしていかなければならないようなものも出てくるわけでございます。そういうような合併の困難性、あるいは自主性を尊重をして参る。自主性を尊重をして参るというようなことから考えますと、まず、この五カ年計画におきましては、この千七百十八組合の参加というところが、まあ目標になるのではないかというふうに考えております。
○安田敏雄君 そうしますと、行政区画を異にするものや、あるいはまた、従来の森林組合の制度の中で健全に事業運営をしている組合、そういうところは五千町歩に満たなくても除外するんですか。三千町歩でもいいということになるんですか、合併をしないで。
○政府委員(吉村清英君) 合併を私ども促進をいたしたいということなのでございまして、それに助成をいたして参りたいということでございます。したがいまして、三千町歩で、しかも一カ町村の中で、きわめてうまくいっているというところ、しかし、なおかつ周囲に合併をすべきような要素がないというようなところは、これは私どもとしては、この法律の対象とはいたしておらないのでございます。で、これが他と合併をいたしますというような場合には、もちろんこの制度を適用をいたしたいというように考えております。
○安田敏雄君 それから、今数字をお聞きしたですがね。これだけの数字が出ている以上は、各府県について、県別の計画があるわけですね。合併せんとする県別の計画、たとえば東京都はないだろうけれども——ああ、あるか。神奈川県は幾つ、岡山県は幾つと……。
○政府委員(吉村清英君) 県別の計画というように、私ども国で決定をすべきものではないと考えるのでございますが、一応、私どもこの全体をながめて、具体的なそれぞれの県の状態を見てみますと、この合併計画の約八割程度というものは、一カ町村と申しますか、一行政区画の中に入るというように考えております。
○安田敏雄君 行政指導するに際して、とにかく合して、とにかく合併するということは、林業従事者の所得を向上するというところと、それからいろいろありましたな、そういうところへ主体をひとつ、かりに置いていくとして、それを農林省で計画立てて、国で法案を作ってですよ、それを今度、行政執行上流すに、たとえばあなたの県では、自主的の合併だけれども、するかしないかと、そんなことじゃないでしょう。これは実際、地方へあなたのほうから、各県へ通達するときには、これこれの方法で合併するという法案が出たのだから、助成措置はこうだから、だから、至急にそれだけのものを取りまとめよう、こういうことをやるのでしょう。それでなければ、行政指導にならんですよ。
○政府委員(吉村清英君) その点でございますが、私どもといたしましては、全国的に、そういう状態であるということをながめておるのでございますが、もちろんこの法案の御審議の済みましたあとにおきましては、この合併の計画というものは、自主的にそれぞれの森林組合が話し合いによって進めるのでございますが、それに対して、県あるいは国が適切に助言指導をして参りたいということで、個別の割当というようなことは、私どもとしては考えておりません。 ただ、先ほども数字で御説明を申し上げましたように、一応の私どもの目安といたしまして、先ほど申し上げました参加組合、それと各県、それから市町村の中の森林組合の所有の規模等を調査をいたしておるわけでございます。
○安田敏雄君 これだけの法案を出すにはですよ、事、森林組合に関係する問題ですよ。全国には森林組合連合会もあるわけですね。四十六の都道府県の森林組合もあるわけです。各県にも林務部というものがあるはずです。大体、そういうところと、今度の国会へ森林組合の合併法案を提出するが、内容は、こういうものだけれども、どうだぐらいのことは、大体の話し合いはしてあるのでしょう、その点は。
○政府委員(吉村清英君) そのそれぞれの意見は聞いております。
○安田敏雄君 そういう中で、おれのところは、このくらい合併したいという基礎数字があって、こういう数字が出てきたものか。五カ年計画を、ただ腰だめ的に、本年度の大蔵省へ折衝した予算は、これしかもらえぬし、全体で林野庁の関係から出したけれども、やられるときには何とかなるじゃろうくらいの、一つの腰だめ的のそういう数字が出たものですかね。そこら辺のところは、どういうふうになっておるのですか。
○政府委員(吉村清英君) 御指摘のように、この資料といたしまして、各県、各町村等にわたりまして、森林組合の規模その他わかっておるわけでございまして、まあそういうことをもとにして、こういった数字を一応出して参っておるということでございます。
○安田敏雄君 そこで、まあ千七百十八組合ですか、参加組合があって、これを五百七十六組合、五カ年間でやるということでございますが、まあ大体、本年度にいって五割と見て、私が先ほどお聞きした中で、たとえば五千町歩未満、あるいは組合の役職員が五人以下、あるいはまた、出資額が百万円以下というようなものは、これはみんな八〇%をこえたり、まあ八〇%を中心にして組合が存在しておるわけですよ。これらは今度の基準からいきますと、みんなこれは合併しなければならぬ組合なんだ、全組合の八〇%は。そういうことになるわけでしょう、これから見ますと。それを五〇%にも満たない合併方針というものでは、一体、その目的を達成することに用立つかどうか。そこに少しズレがあるではないかというように判断できるわけですがね。ここら辺のひとつ御説明をお願いしたいと思うのです。
○政府委員(吉村清英君) お言葉のとおりでございまして、まあ全部が合併をして強化できるということが望ましいわけでございますが、それには先刻も申し上げました、合併がなかなか困難な事情というものも持ち合わせておる組合もあるわけでございます。これも五カ年間という時限的のものでもございますので、その点で、私どもはこの合併が、私どもの見込み得る範囲ではないかというように考えておるのでございます。
○安田敏雄君 そうしますと、合併できるものは助け舟を出してやる、あとの不振組合は、どんなに不振になってもいいというような、何か切り捨てごめん的な面もあるわけですな。
○政府委員(吉村清英君) 一般的に申し上げますと、こういうことになるわけでございますが、さりと申しまして、私ども、それに満たないものを切り捨ててしまうということではないのでございまして、さらにこの第二段階、三段階と、こういった合併ばかりに限らず、この組合の強化に対する施策というものは講じて参らなければならぬと考えております。
○安田敏雄君 まあ、合併の新市町村別の問題だとか、新市町村をこえる問題だとか、あるいはこれは森林組合は非常に谷間の経済ですから、だから合併の水系別だとか流域別の問題がありますけれども、きょうも時間がだいぶたって疲れたので、ここら辺で、長官も疲れたろうと思いますので、ひとつ後日にお願いしたいと思います。
○委員長(櫻井志郎君) 本日は、これをもって散会いたします。 午後四時三十五分散会