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43回国会参議院1963/02/28

農林水産委員会 第13号

発言数
220
登壇者
18
会派数
3
開催日
1963/02/28

会議録

櫻井志郎自由民主党

○委員長(櫻井志郎君) ただいまから委員会を開きます。  まず御報告いたします。  昨二十七日付をもって青田君は委員を辞任されましたが、本日付をもって農林水産委員に選任されました。  つきましては、理事が一名欠けることになりましたので、委員長は前例に従い、この際理事に青田源太郎君を指名いたします。   —————————————

櫻井志郎自由民主党

○委員長(櫻井志郎君) これより農業改良助長法の一部を改正する法律案を議題とし、前回に引き続き質疑を行なうことにいたします。質疑のおありの方は、御発言願います。

渡辺勘吉日本社会党

○渡辺勘吉君 質問は資料の出た順序で伺いますが、特に提出された資料で要らないものは説明抜きででも質問しますが、説明を伺う必要のあるものは、またその段階に入ってまず承りたいと思いますので、そういうことでひとつ御了承願いたいと思います。  前回の委員会の際に配付を願いました普及職員の待遇等に関する報告、これをいただきまして、今回の提案の前提となる現状というものが、この資料でかなりわかったわけであります。この資料の中で二、三まず農政局長にお伺いいたしますが、私のように特に岩手の農山漁村の実態からみますと、特に代表的な地域としては三陸沿岸地帯では半農半漁、あるいは半林業というような非常に複合的な農業形態を持っておる。そういう地域住民から見ますと、このそれぞれの専門的な普及員というものの働きかけを受けた場合に、もっと総合的にその機能を発揮してもらえないのかという感がいつもするわけであります。したがって普及職員の待遇の実態を調査するという場合は、この調査は内容にも示すように、農業改良普及員を中心とする実態調査でありますが、なぜそうしたような地域住民からとれば、同じ職種の他の林業の普及員なり、あるいは蚕糸なり、あるいは水産なりというものをふまえた総合的な実態調査をしなかったのか。この点をまずお伺いをしたいのです。

斎藤誠農林省農政局長

○政府委員(斎藤誠君) 先生御承知のとおり、普及員につきましては、農政局で所管いたしておりますのは、農業改良助長法に基づいて設置いたしておりまする農業改良普及員でございますので、林業、漁業についてはそれぞれ設置をいたしておりまする根拠法なりあるいは所管が分かれているという関係で、農業部門だけについての担当している改良普及員を選んで調査いたしたわけでございます。御指摘のように、関連する業務というものにつきましては、もちろん山村あるいは漁村についてあることであると思いますが、しかし、いずれもそれは農業なら農業を通じて農業改良普及員が行なう分野は明らかになっておるわけでありまして、ただ対象になる農家が林業も兼ね、あるいは漁業を兼ねるという場合もあるわけでございます。そういう所管の関係で、特に農業改良普及員だけの調査をしたのであります。

渡辺勘吉日本社会党

○渡辺勘吉君 農政局長には、なるほど主管以外にあたることをお尋ねすることは、ちょっと的はずれの質問のように思えますので、これについて官房長どうです。

林田悠紀夫農林大臣官房長

○政府委員(林田悠紀夫君) 渡辺先生のおっしゃいますように、確かにほかの改良普及員とか、あるいは指導員につきましても、同じようなことをすべきであるというふうに考えられる次第でございますが、何分にもいろいろな職種にわたっておりまして、また法規も農業改良助長法のようにはっきりとした法律に基づいておるものもございまするし、あるいは次官通達に基づいて置いておるようなものもございまして、いろいろにわたっておるわけでございます。それで、まず最初に農業改良普及員につきまして調査をいたしまして、待遇改善のことでございまするから、ほかのものにも当然考えなければならないわけでございまするが、今後順次そういう調査を行なって参りまして、十分その職種の内容、あるいは給与の実態も調べまして、今後善処していきたいというふうに考えておるわけでございます。

渡辺勘吉日本社会党

○渡辺勘吉君 私は今の官房長の説明はどうも納得できないのですが、というのは、根拠法がばらばらである、あるいは次官通達もありましょう、あるいは林業の場合は森林法、これはりっぱな法律によってこれは設置していますね、これは今回提案になったと同じ法的根拠がある。いずれにせよ、根拠の多少は別にしても、あなたが今答弁された内容は、実態は同じような実態にあることだけは是認されておる、実態ですよ。その普及職の実態、むしろこれから各局から待遇の実態の資料の説明を受けますと、さらに明らかになると思うのですが、私の考えでは、むしろ農業改良普及員よりも劣悪な立地的な条件の中に、経済的な条件の中に置かれておる同種の普及職がある、そういうことだけは官房長も是認しておられるのですから、根拠法が別な法律であったり、次官通達であったりしても、地域におけるその指導職員に対する期待というものも大きいし、また国の賦課する役割も大きいものがあるわけで、なぜそういう同じような事態にあるものを、農林省の中で総体的にやっぱり問題を解決するというような総合的な態度がとれなかったか、調査自体において。そういう点をはなはだ遺憾とするのですが、どうですか。

林田悠紀夫農林大臣官房長

○政府委員(林田悠紀夫君) 先生の仰せになられることは、まことにごもっともだと存じております。それで当然こういうふうな普及職員について待遇改善を行なうというような場合には同時にすべきだということも、確かにまあおっしゃるとおりだと存じます。しかしながら、まずその実態調査を行ないまするのを手初めとしまして、農業改良普及員関係について行なったということがございまして、まあざっくばらんに申しますと、その他の調査も同時に行なえばまあよかったわけでございますけれども、そこまで至らなかった。そしてやはり早く調査が終わりました農業改良普及員につきまして、やはり早く実態に即して改善を行なうべきだというようなことでこれを初めに行なったという次第でございまして、この点は確かに遺憾な点があるわけでございますが、今後できるだけすみやかに、そういう問題につきまして善処をしていきたいというように考えておる次第でございます。

渡辺勘吉日本社会党

○渡辺勘吉君 まあやってしまったことを、これ以上とやかく言うことは私は避けますけれども、遺憾であったという官房長の御答弁でありますから、その遺憾であったことを反省して、やはり総合的にこれが取り上げられるような方向を、ひとつ官房長自体においてもやはり善処してもらいたいと思うのです。調査時点からそういうちぐはぐなことは、やはり待遇に対する措置も、非常にちぐはぐになるということが問題なわけです。まあだんだん具体的な資料を中心として疑問点を明らかにすることによってもっと具体的に問題点を掘り下げて伺いたい、と思います。で、調査の点についてはその程度にいたしておきます。

北村暢日本社会党

○北村暢君 ちょっと関連して。今ちょうど林業その他の問題が、蚕糸関係、水産関係、開拓関係出ているようですから、そこでちょっと官房長にお伺いしておきますが、蚕糸関係の指導所の職員の次官通達ということになっておるというのですが、それの任用の資格試験というようなものは、これはどういうふうになっていますか。これは蚕糸関係、林業関係、水産関係、開拓関係、ちょっと実情を説明していただきたいと思います。

林田悠紀夫農林大臣官房長

○政府委員(林田悠紀夫君) 蚕糸関係の任用につきまして、すぐ蚕糸局長参りますから、あとから詳しく御説明申し上げまするが、蚕業技術指導所職員は県の職員でございまして、その資格につきましては、国のほうでいろいろ定めておるわけでございますが、蚕業普及員のほうにつきましては、これは農業協同組合の職員でございまして、それを県と国が補助をしておるというものでございます。それから、その他の林業あるいは水産業、開拓営農指導員、これは県の職員になっておりまして、したがいまして、県の採用基準によりまして採用をしておるというものでございます。なお詳しくはあとで各局から御説明をさしていただきます。

北村暢日本社会党

○北村暢君 私の知りたいことは、そういう雑駁なことでないんで、これはやはりあとの給与、それから普及員の資質の問題とも関連するので、今答弁のあったようなことでは、ちょっと実情がはっきりいたしませんので、これを今渡辺さんから聞きますというと、各局長が参ってから任用の方法等について詳しく聞くことになっておるそうですから、そのときにひとつ譲ることにいたしまして、きょうは、今の答弁だけではわかりかねるようですから、保留をいたします。

大森創造日本社会党

○大森創造君 官房長ですか、どなたかちょっと一つだけお伺いしますが、今の渡辺さんの質問で、今度農業改良普及員のほうを待遇改善をするということなんです。これはまことにけっこうだと思うんだけれども、今の御答弁の中に、林業関係だとか、蚕業関係だとか、水産関係のものもひとつ調査をして何とかせにゃならぬという御趣旨の御答弁がありました。これはどういう職種のものでございますか。農業改良普及員と同じようにせにゃならぬ職種というものは、どういうものでございますか。

林田悠紀夫農林大臣官房長

○政府委員(林田悠紀夫君) 私たちのほうで問題にしておりまするのは、蚕業技術の指導所職員、それから林業普及指導職員、水産業改良普及職員、そういうふうなものでございます。

大森創造日本社会党

○大森創造君 私も、水産の関係がだいぶ今度の国会で提案されるようでございますし、林業についても林業基本法みたいなものがやがて出てくるということになりますというと、やはり改良普及員ばかりではないと思うんです。そこでお尋ねしますが、改良普及員を特別に取り上げたということと、それから今お答えのような面について、だんだんと、やらにゃならぬということでございますが、これはどうなんですかな、理論的に考えて、差をつける根拠はございませんか。ただ、改良普及員のほうが構造改善やその他の問題がありますので、緊要性が感じられるからこの面を取り上げてやったということでございますか、どういうことなんですか。

林田悠紀夫農林大臣官房長

○政府委員(林田悠紀夫君) これは農政局長から御説明をさせていただいたほうがいいと存じまするが、やはりこの農業改良普及員の職務の内容というものは、当該の県の試験場におきまして研究をやっておるその研究者と大体同じようなものでなければならん。そういうものが研究所に参りまして、研究も行ない、また、そういうものを基礎にして普及の仕事に当たらなければいかんというようなこともございまして、やはりそういう人たちと同じような職務内容にあれば、同じような給与であるべきじゃないかというようなことが根本になっておりまして、したがって、そういう農業改良普及員以外の人たちにおきましても、そういう職務内容でありましたならば、同じように今後考えていくべきものじゃないかというように考えられる次第でございます。なお、水産業改良普及員につきまして特にお話がございましたが、これは今回沿岸漁業の振興法案を提出いたしておりまして、その中に根拠法規を置くようにしておるとともに、現在まだ毎年ふやして置いておるというような、まだ初めの段階でございまして、直ちにこの農業改良普及員のように、給与をどうするというようなところまで至らなかったという次第でございます。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 ひとつ資料をお願いしたいのですが、先ほど北村委員のほうからお話があったように、農業改良普及員に類似したいろいろな普及職員が、大体林業なり、水産なり、蚕業なり、そういったものの任用の資格その他の現状を明細にしたものと、それからさらに、それらの活動状況、これを明細にした資料がほしいと思うのです。これはそれぞれ、先ほどお話にあったように、非常に近似した仕事だというのに、かなり待遇の相違もあるようですから、そういった点を明確にしたいと思うので、今の資料をお願いします。できますか。それは政務次官から答えてもらったほうがいい。できるか。つまり、勤務の実態を知りたいわけですよ。

大谷贇雄自由民主党農林政務次官

○政府委員(大谷贇雄君) できるそうでありますから、お届けをいたします。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 早くやっていただきたいのです。審議の都合がありますからね。

大谷贇雄自由民主党農林政務次官

○政府委員(大谷贇雄君) ええ。

渡辺勘吉日本社会党

○渡辺勘吉君 私はおとといいただいたこの賃金管理研究所の実態の中にかなり問題点が出ておりますのでその中で明らかに理解したいために、 二、三、この資料を中心として、まず農政局長にお尋ねをいたしたいのでありますが、きょう配付をいただいたこの予算の単価、あるいは現給現員の表等をいただいたわけですが、そうして今度の手当の法律の改正内容が出ております。この資料の三ページに、結局具体的に実態調査をした結果、普及職員の七割を占める農業改良普及員の平均年令三十四才に、これを焦点を合わせて、研究職員の三十四才の俸給月額との格差一五・四%、これから俸給の調整額としての一六%を求めてこれを調整支給することが妥当であるという実態報告が出ておるわけです。で、これに対しては別紙2−2でそれぞれの職種のグラフ的なまとまりの参考資料もあるわけですが、これがなぜ調整給という支給の内容をとらなかったか、これがお尋ねする第一点。  それから一六%というものが出ておるのに、専門技術員八%、普及職一二%と、こういう、実態の上で出た調整額一六%というものを、その支給の内容も調整給ではなしに特別手当というような性格のものにこれを大幅に性格を変更し、実態の上から研究職類似のこの業務というものを導き出しておりながら、それとの格差一六%というものを八%、一二%に切り下げた。この切り下げたそれぞれの計算のバック・データをひとつ、これは資料をまた要求しては時間の関係上あれですから、口頭でけっこうですから、それぞれに調整給を特別手当と直し、一六%という実態の上から当然支給すべき研究職との比較の格差を実態の上から出しておるのに、専門八%普及一二%と直した、この研究所の実態よりもなお責任を持つそういう予算を計上した、計数的根拠をひとつ御説明願いたい。

斎藤誠農林省農政局長

○政府委員(斎藤誠君) お尋ねの第一は、調整額という要求に対して、なぜ手当という形式をとったのであるかということでございますが、これは実体的においては性格はほとんど私は変わらないと思っております。ただ調整額を出しまする場合におきましては、これはいわば給与になりまして、本俸以外に手当を含めたものに対する給与率でいけば、その何パーセントということでかかりますし、それから今回取り上げました普及員手当は、本俸に対する一二%ないし八%ということになっているのでございますが、性格におきましては、実体は私はほとんど内容は変わらないものである、こう了解いたしております。しからば、なぜ形式的に調整額をとらなかったかということであれば、これは関係省の間におきましてずいぶん議論しましたのですが、今調整額というのは原則として認められぬ方向で、むしろ整理する方向であるということでありますので、むしろ実体的に手当という形式で実体が確保できるならば、それでもかまわないんじゃないかということで、改良普及員手当という内容にいたしたものでございます。  それから第二の、一六%、賃管報告は一六%、それをなぜ一二なり八なりにしたのであるかという御質問でございますが、賃管報告の一五・四%を調整額として一六%にするということでございますが、これは報告にもありますように、普及職員の勤務実態と業務内容並びに資格要件を検討した結果、普及職員の位置は行政職と研究職の中間において認識され、あわせて教育的要素がこれに付加されている、したがって現在では全体として資格要件に近似している研究職と比較すると、一五・四%低い給与が支給されておる。これをもとにして一六%ということにいたしておるわけでございますが、実際には研究職とそれから現在の普及職との間におきましては、学歴差があるわけでございます。そこでこれは全部についての、たとえば三十四才なら三十四才についての比較をいたしておりますけれども、三十四才についても学歴差が当然具体的俸給については違ってくるわけでございますので、そこで学歴差を消去してやれば、どのくらいになるかという計算をいたしました結果、約一二%になる、こういうことで一二ということにいたしたわけでございます。

渡辺勘吉日本社会党

○渡辺勘吉君 そうすると、研究職とこの改良普及員との学歴差を整理して八%、一二%となったのですか。

斎藤誠農林省農政局長

○政府委員(斎藤誠君) 改良普及呉については、お話しのとおりでございます。  それから専門技術員につきましては、これは大体従来試験場の研究職の経験のあった者もあるし、それから資格要件なりも大体似ておりますので、これはたしか四十六才が一番多いということで四十六才について研究職と専門技術員との格差を見たところが約八%あるということで、八%としたわけでございます。

渡辺勘吉日本社会党

○渡辺勘吉君 そうしますと、三十八年度の予算を大蔵省に折衝する際に、原案として一六%を要求したのは、どういうことであったんですか。

斎藤誠農林省農政局長

○政府委員(斎藤誠君) 大蔵省には、改良普及員については、賃管の報告どおり一六%、それから専門技術員については八%という要求をいたしたわけでございますが、予算折衝の過程で、今の学歴差は当然俸給によって差があるべきではなかろうかという論議もありまして、そこで学歴差を消去した額、こういうことにいたしたわけでございます。

渡辺勘吉日本社会党

○渡辺勘吉君 そういたしますと、その学歴差によって、学歴の格差でそれぞれ支給のパーセント、手当のパーセントが減ったというデータはございますね、ではそれをひとつあとで見せて下さい。

斎藤誠農林省農政局長

○政府委員(斎藤誠君) あとで、それじゃ資料として差し上げます。

渡辺勘吉日本社会党

○渡辺勘吉君 それから蚕糸局長もお見えのようでありますが、ついでにもう一つ、一つだけ資料を中心に農政局長にお伺いいたしたいんですが、おとといいただいた資料とけさいただいた資料を見ますと、国庫補助の予算単価と実支給額の比率を出して見ますと、現給割合が四六%になっていますね、専門技術員に対して。このことは非常に副次的な影響を及ぼしているわけですが、たとえば、三分の二の補助ということをうたっておりながら、実際は二分の一にすらなっていない。法律では三分の二をうたい、予算の単価も三分の二をうたっていながら、実際の支給から見ると、その補助率というものは実際支給額の四六%にしか当たっていない。これは非常に大きな問題だと思うのですが、この点は、こういうことで従来もやってきておるからいいということなんですか。その点はどうなんでしょう。

斎藤誠農林省農政局長

○政府委員(斎藤誠君) 御指摘のとおり、農業改良助長法によりますれば、三分の二を限度として国が補助するということに相なっておるわけでございまして、現在の現給と補助単価を比較をいたしますると、三分の二になっていないことは御指摘のとおりでございます。この点につきましては、われわれといたしましても、年々改善についての努力をいたしておりまして、公務員のベース・アップ等に伴う単価の引き上げはそのつど行なっておるわけでございますが、何しろ、この種の職長につきましては、府県の補助職員であるという関係もございまして、必ずしも国の当初予定をしているような俸給表に基づく人事の採用というものが行なわれていないということもありますし、それからまた、州内におけるいろいろの人事の関係で、もうある意味においては、当然普及員を若い層に刷新してもらいたいというような気持もあるわけでございますけれども、しかし相当の老齢者が府県によっては普及員としてそのまま残っておる、そういうようなことがすべて反映されまして、現給については、当初予定しておりました予算単価よりもだいぶん開いておるという実情になっておるわけでございます。したがってその補助率の適用につきましても、県によって相当の開きがありますことは、お手元にお配りいたしました各県別の予算単価と実績をごらんになりましても、相当の開きがあるということが一見してわかるわけでございます。われわれといたしましては、この現給と補助単価との差額をそのような県の実情を全部受けとめて、それを三分の二にするようなという考え方は持っておりませんけれども、しかし、現在予定いたしておりまするそれぞれの専門技術員なり、あるいは改良普及員なりとしてあるべき一つの水準として考える俸給表について、これが実際の補助単価として三分の二を割るというようなことは、できるだけ改善していくように努力いたして参りたい、こう考えておるわけでございます。

渡辺勘吉日本社会党

○渡辺勘吉君 できるだけとおっしゃいますけれども、今も具体的に計数で申し上げたように、補助する予算上の単価が三分の二でありながら、実際は二分の一すら達していない。四六%にしかすぎない。そういうことは、結果的には地方財政を非常に圧迫しておる。また、圧迫を受けておる地方としては、それからのがれるために専門的にさらに研修を高め、技術を高め、地域住民に信頼される普及職の職能を発揮すべきものが兼職化の方向にこれが走りがちであったり、きわめて遺憾な傾向の中に置れておる。そういうことを局長は御承知でございますか、どうですか。

斎藤誠農林省農政局長

○政府委員(斎藤誠君) お話しのようなこともあることを承知いたしておるわけでございます。県の財政状況によっては、普及員の負担が相当の重荷になっておるということも承知いたしておるわけでございますが、まあ一面これについては地方交付税等によりましてある程度の補てんが行なわれるように、われわれとしても毎年要求をいたしておるわけでございますが、ただ、改善にできるだけ努力をするという意味は、今申し上げましたように、現在の現給におる人そのものがすべて三分の二で保障されねばならないかということになりますれば、それは県によりましてはもう当然、普及員としては相当の老齢者である、あるいは高給者である、むしろ当初予定しておったような水準の普及員の資格になってしまったほうが望ましいというような場合もありますので、そういう実態に即応するための改善には、今後とも努力しなければならぬと考えておりますけれども、現給即三分の二になるようにということについては、われわれのほうはそのようには考えておりません。

渡辺勘吉日本社会党

○渡辺勘吉君 そうしますと、相当老齢者がおるということですが、それは資料のどこに出ていますか、年齢構成は、全体の中で老齢者はどういう割合を占めておりますか。

斎藤誠農林省農政局長

○政府委員(斎藤誠君) お手元に「農業改良普及事業の現況」というのがございますが、それの九ページに、「普及員の年令構成比率」というのが出ておるわけでございますが、これで見ますると、専門技術員につきましては五十一才から六十才までが二九%、農業改良普及員につきましては、五十一才から六十才までが九%、六十才以上が一%というようなことに相なっておるわけでございます。

渡辺勘吉日本社会党

○渡辺勘吉君 この表の読み方でありますけれども、逆に言えば、農業改良普及員の一番多い年齢構成の比率を占めているのが三十一才から三十五才ですから必ずしも老齢者が多くて、給与が非常に高いとばかりも言えない。またこの専門技術員なり改良普及員なりというものは、非常に篤農技術を持っておる農家に対してすらも、十分技術的にも経営的にも指導する能力を持たなければならぬ、非常に高度の技術を兼ね備えなければならない職種でありますから、私は五十以上であろうと、それがそういう能力を持っておる人で占められておると考えられますので、あまりそういう老齢云々というのは必ずしも当たらないと思います。ただ、三分の二にはっきり今これを予算的にも釘づけをするということではないとしても、当然こうしたようなあまりに、あまりにですよ、三分の二に対して二分の一以下だという実態は、これはあまりに、やはり法律でうたっておる趣旨からは、運用上はその支給の基準ははずれておるということだけは、これは何としても認めなければならない実態だと思います。したがって、どうしても予算的に制約されるならば、その単価をこの際改定して、実態になるべく接近したような措置を政府としてとるのも至当なことではないかと思うのですが、本俸に対する率でこれを、手当を支給するということになりますから、ますますその他の諸手当等にもやはり及びませんために、この補助単価の実態の遊離ということは、非常に一そう地方財政を圧迫しておる事実はいなめないと思うのですね。このことは繰り返して言いますが、本来この職任に専心当たって昼夜を分かたず農家の指導に当たらなければならないそういう専門職員を、地方によってはいろいろ相違もございましょうが兼務化の方向にこれが県の措置によって方向づけられるような事態というものは、これはまたこの普及職員の職任というものを高く評価すればするだけ、問題点であると言わざるを得ないと思うのであります。したがって、やはり三分の二というものが実際は四六%という実態について、もっと責任を持ってこれは政府で善処をしていただかなければ納得ができないのですが、繰り返してこの点のお考えを伺いたいと思います。

斎藤誠農林省農政局長

○政府委員(斎藤誠君) お話しのとおり、普及員に対する国の助成が三分の二以内ということになっておりますけれども、それが四六%というふうなことでは、あまりにも開き過ぎておるということについては、御指摘のとおりであるわけでございます。したがいまして、先ほど来申し上げましたように、当初の発足当時におきまする予算単価につきまして国の補助をいたしました場合におきましては、大体三分の二ということで現給がまかなわれておったわけでございます。ところが、その後において公務員のベース・アップに応じて改定を毎年いたしておるわけでございますけれども、その改定に応ずるべース・アップと、それから府県における年齢の構成あるいは級別の構成といったような開きがだんだん出てきて、その結果現給と予算単価というものについて開きが大きくなってきたということが、大きく三分の二を下った原因であると思うわけでございます。そこで当初におきましては、大体三分の二以内になっておりたという実態から考えまして、できるだけその実態に即応するような単価の改定ということが、今後においては必要ではなかろうかというように考えておるわけでございますが、ただわれわれといたしまして、現実に支給される額について県の持ち出しの負担分もありますけれども、特に今回の改良普及員手当につきましては、本俸に対する一二%あるいは八%ということになりますけれども、それに見合う三分の一の支給額につきましては、できるだけ実額について地方交付税で配分するようにするというようなことで、国から農林省の補助金としていくか、あるいは地方交付税でいくかということの差はありますけれども、そういう努力もいたして、あわせて県の負担もこれに伴って重くならないようにいたしたいと考えております。

渡辺勘吉日本社会党

○渡辺勘吉君 その問題点の開きという実ものを、普通交付金等でカバーするというお話でございますけれども、基準財政需要額の中に盛ってそれをやはり普通交付税で交付をしましても、これをひもつきで使えるわけじゃないわけですから、これはまあ口を悪く言えば、気休めのようなことであって、もっと基本の予算自体に積極的に取っ組むという姿勢をとってもらわなければ、基本的な解決にはならないと思うのですが、そういう方向で今後、今度三十八年度はやむを得ないのですが、今後三十九年度はその現給の実態に応じて法律でいう三分の二に近似する予算を取るということで、これは農林省だけではなくて政府自体が臨むということを私は期待して質問するのですが、その点はいかがですか。

斎藤誠農林省農政局長

○政府委員(斎藤誠君) 先ほど言葉があるいは足らなかったかと思いますが、改良普及員の予算単位の是正ということにつきましては、他の一般普及員についてのあるいは県の補助職員の単価の引き上げと相関連いたしまして十分検討し、改善に努力いたしたいと考えております。

渡辺勘吉日本社会党

○渡辺勘吉君 今後の善処をひとつ期待しますが、こういうふうに調整額を特別の手当にして支給をするということを法律できめるというならば、地方財政法からいっても、これは単価を引き上げるべきである。私はその点を重ねてお尋ねをしたいのですが、その点からいっても、単価をやはりこれは引き上げるべきじゃないですか。その点はいかがです。

斎藤誠農林省農政局長

○政府委員(斎藤誠君) 地方財政法の関係からという意味はちょっとわかりかねますけれども、つまり地方の負担を、できるだけ法律どおり三分の一なら三分の一だけの負担にとどめるようにすべきであるという意味からすればもちろん現給に近い予算単価の是正ということが望ましいと思うわけであります。しかし繰り返し申し上げますように、地方の補助職員でありますから、これでごらんになりますように、県別にはずいぶん開きがあるわけなんです。したがって全体としまして、普及員の資格に応ずる予算単価の是正を考えていく必要があろうということにつきましては、御指摘のとおりでありますから、そういう方向でこちらとしても検討し、改善に努力いたしたいと、こう思っておるわけであります。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 先ほどの御答弁の中に、老齢ということで給与の水準も非常に高くなっているというような意味の言葉があったと思うのですが、言葉じりをとらえるわけではないのですが、しかし、老齢であっても、そういう人たちが雇用されておるというのは、やはり勤務の性格からいって非常に高度な知識や技能を要するということです。そういう年齢の人が雇用されておるのが当然だという姿があるから、雇用されておるのじゃないですか。

斎藤誠農林省農政局長

○政府委員(斎藤誠君) 私ども老齢であるということは、人的構成が、当初農林省で普及員としては大体どの程度の学歴、どの程度の経験年数のある者が大半を占めるべきであると、こう予想いたしておるものに比べまして、非常に年齢差が開きがあるというようなことも、俸給の予算単価と現給との開きの一つの理由ではないかということを申し上げたわけでございまして、何も老齢であるから全部開いたということを申し上げたわけではございません。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 ところが、そうなると、適正なる待遇をするという立場からいったら、この賃金管理研究所の報告ですか、これを見ると、むしろ前歴換算が不十分だと、特に各県によって非常に、確かにこの報告書を見るとまちまちですね。しかも前歴換算が十分になされておらない。こういうようなところから一般的に二、三号程度は低いところに据え置かれておると、こういうことがいわれておるわけです。そうすると、実際の勤務の実態に即して待遇を改善しようという提案説明のとおりにやるのなら、これはもう少し根本的な立場から改善していく必要があるのじゃないか、こういうことになるのですが、どうなんですか、その辺は。

斎藤誠農林省農政局長

○政府委員(斎藤誠君) 確かに現在の普及員につきまして、前歴差というものが府県の俸給を当てはめる場合におきましては考慮されておるようであります。しかし、今回の普及員手当については一応学歴差だけを消去するという考え方をとってやったわけでございまして、前歴差をどのように評価するかについては、しょっちゅうわれわれとしましても府県と相談し、あるいは自治省とも相談いたしまして、できるだけ有利にするように努力いたしておるわけであります。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 ところが、その問題とそれからもう一つは、しかしあなたのおっしゃったように、各県によって非常に給与の実態が違うわけですね。倍までは違わぬけれども、倍近く違うような激しい相違も出てきておるわけです。そうすると、これは府県の財政力の相違によって、待遇の差が非常に今後も出てくるのじゃないか。そうなってくると、ある面からいえば、こういうことも言えるのじゃないですか。先進県だといわれておるような県は、普及員に対する待遇は非常によくなる、ところが後進県というのは大体農業を主体にした県が多いわけですね、そういうところにおいてこそ、農業改良普及員の活動というものが非常に要請されるし、またそれだけの活動をしておるはずなんです。そういうところにおける待遇がかえって悪いと、こういう実態が出てくるのじゃないですかね。

斎藤誠農林省農政局長

○政府委員(斎藤誠君) お話しのとおり、確かに裕福県、神奈川であるとか、あるいは東京であるとかいうようなところは、一般的に地方公務員の給与自身も、普及員について見ましても、高くなっておる。他方、農業県につきましては、そういう面から普及員の待遇が一般的には押されぎみになりがちであるということも、御指摘のとおりかと思います。この表を見ましても、そのような傾向が見られるわけです。そこで私が申し上げたいのは、むしろ富裕県における現給がそのように高いから、したがって予算単価から見ますと、四割も割っておるということになった場合に、そういうところまで逆に三分の二まで見る必要があろうかと、こういうことを先ほど申し上げたわけでございまして、むしろ農業県におけるあるべき姿においての俸給表については、できるだけ是正をはかるべきではなかろうか、こう申し上げたわけであります。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 それは話がさか立ちしますよ。やはり今後の農業技術の高度化に対応して普及活動を充実させようと、しかも勤務の実態を調査してみたところが、研究職どころじゃない。むしろ提案説明にあるように教育職に近似するのだと、こういう説明をしておられるのでしょう。それだったら、この報告の立場を尊重するのであれば、むしろ富裕県を下げるというような、富裕県にやり過ぎるから、それを低くして調整をするのだというように悪く言えばとれるような、そういう答弁の仕方というのは、ちょっとおかしいと思うのです。むしろ富裕県のほうに近づけていくような待遇をやる、しかも全国的に統一のとれた待遇改善をやるというのでなければ、あなたの提案説明の趣旨に全く反すると思いますよ。

斎藤誠農林省農政局長

○政府委員(斎藤誠君) お話しのとおり、できるだけ普及員の実態に応じて待遇がよくなる方向にいくということについては、われわれはそれに対して何ら異義をはさむものではないわけです。そういう意味から普及員の今の勤務の実態から見まして、何らかの待遇上の配慮をする必要があろう。むしろ、今後の普及活動について一そう重荷がかかるわけでございますから、そういう考慮から今回手当というものを出したわけでございます。ただ、さればといって府県におきまするいろいろの特殊事情もございますから、その現給をそのまま認めて、みんなそういうことにいくべきであるということにつきましては、いろいろ県内の特別の事情もございますから、それを前提といたしまして、すべてそうすべきであるというふうには必ずしもならないのではなかろうか。大体普及員について任用の資格をきめ、あるいは専門技術員についてもそれぞれの任用資格をきめておりますが、大体どの程度のものが普及員としては考えるかということを頭に置きまして、そうして俸給表の単価をきめて参った。ところが現実においては、その人的構成、年令構成、あるいは学歴の構成あるいは級別構成、これが当初のときからだんだん離れて参った。予想されておった構成よりもだんだん離れて参った。そこで、国家公務員の給与のベース・アップだけで一律にながめておったのでは、十分現給をまかないきれないという実態になってきた。ここに大きな開きが出てきたと思うのであります。その点については、われわれもできるだけ是正をはかって参りたい、こう思っておるわけです。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 そうすると、先ほどおっしゃった富裕県とそうでない県とは、そんなに差があるのだから、富裕県については三分の二見ることになっておるけれども、そこまで見る必要もないのじゃないかと言ったことも取り消しですね、これは。そんな考え方じゃ困りますよ。

斎藤誠農林省農政局長

○政府委員(斎藤誠君) まあ取り消しということになりますか、あるいは不十分な説明ということになりますか、富裕県について普及員についていろいろ待遇上の措置を講じてもらうことについては、何らわれわれとしては異議のないところでございまして、その県のいろいろの事情から特別の配慮をしていただくことについては、今後とも御考慮願いたいとむしろ考えておるわけであります。たださればといって、それをそのまま認めて三分の二にするという考え方はないということを申し上げたわけであります。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 われわれの考え方としては、あなたのほうの提案説明の趣旨を尊重する立場からいけば、もう富裕県の方向に向かって是正していくというのが、本筋じゃないか。しかもそれすら勤務の実態からして、教育職なりあるいは研究職よりまだ劣っておるという実態ですから、そういう方向に向けていくべきだと思うのです。同時にもう一つ考えなければならぬのは、給料の月額がそれだけ差異があるのだから、都道府県によって。そうすると、手当だけで問題を処理していこうという考え方に立っておると、ますます給与の格差は拡大してくるわけですよ。給料月額に対して百分の八あるいは百分の十二でいくのですからね。そうすると、手当だけで調整していこうという考え方では、各都道府県によって格差は拡大していくのです。そうすると、これはやはり勤務の実態から考えた場合には、全国で統一的な給与というものに持っていくべきでないか。そうすれば、やはり今現実が非常にでこぼこがあるのですから、それを是正するという方向に給与のあり方というものを考えていくのが本筋であって、ときの手当で、いわゆる何というのですか、つじつまを合わせていこうというのか、ごまかしていこうというのか、そういう形ではほんとうのあり方でないと思うのです。将来の方向としては私どもはやはりこういう府県による格差を解消する統一的な賃金体系を作る、そういう方向にいってもらいたいと思うわけです。

斎藤誠農林省農政局長

○政府委員(斎藤誠君) 今の御質問の中には、二つの点を含んでおるわけでございまして、一つは俸給表の単価自身を是正していくべきではないかという問題と、それから手当を支給することによってそれをカバーするということはおかしいではないかという二つの点があったと思いますが、私どもは前者と後者の問題は全然別個の問題である。決して手当によって俸給表の単価是正をこれによってやろうというような考え方ではないわけであります。

渡辺勘吉日本社会党

○渡辺勘吉君 それでは各局からおいで願っておりますので、全体を通じて質疑をいたす都合上、まず蚕糸局長がお見えでありますから、蚕糸局長から所管の蚕業技術指導所の職員の設置の根拠なり、あるいはここには勤務場所だけでありますけれども、できたらこの組織的に一体どういう地方庁との中での位置づけに置かれておるか、そういうことも含めて勤務場所の説明と、なお具体的な現給に対する国の補助の実態等を、ひとつ学歴等もあわせて資料に基づいて御説明を願いたいと思います。

昌谷孝農林省蚕糸局長

○政府委員(昌谷孝君) 御質問の点についてお答えいたしますが、設置の根拠といたしましてはお配りいたしました資料には次官通達というふうに書いてあります。御承知のように蚕糸関係の普及指導組織といたしましては、農業改良助長法による制度が発足いたします以前に、戦後いち早く輸出確保といったような必要から、蚕糸独特の従来ありました制度を再編整備いたしまして、昭和二十二年であったかと承知をいたしておりますが、蚕業振興の組織を設けたわけであります。そこで現在適用いたしております次官通達は、その後二行目にございます嘱託普及員制度が確立をいたしました際、それを合わせまして昭和二十六年に次官逓送の形で本省から蚕糸関係の普及体制のあり方について通達が出ております。その通達に基づきまして、国は所要の助成をいたします。また受け取ります府県のほうといたしましては、県規則あるいは県条例を設置をいたしまして、それぞれ蚕業指導所を設置をいたしておるわけであります。全国で二百八十七ヵ所の蚕業指導所を持っております。昔流に申しますと、おおむね郡単位科度であったわけであります。  次に、その次官通達によりまして蚕業指導所のあり方及び任務等について規定をいたしますとともに、蚕業普及指導所の職員の任用の資格等についても、こちらから指示をいたしておるわけでありますが、任用資格につきましては、指導所長についてはかなり具体的な指示もいたします。  御質問に応じて補充してお答えいたしますことにいたしまして、次に移りますと、勤務場所の蚕業技術指導所というのは、ただいま申し上げましたようなことでございます。  次に、国庫補助でございますが、国庫補助額につきましては、人件費の二分の一を助成することに相成っております。蚕業指導所の職員の現員現給と、それに対します補助単価との関係は、お配りいたしました資料の二枚目に出ておりますので、それで御承知をいただきたいのでありますが、私どもの助成の基準になっております補助基準単価は、他の改良普及制度等との調整を考えまして、国家公務員べースで申しますと、七等級三号俸相当というところを基準として押えております。これは他の普及制度についても、おおむねその線で現在実行されておると承知をいたしております。それに対しまして、現員現給の関係で申しますと、かなり高い給与が支払われております。その理由その他につきましては、先ほど矢山先生のお話がありまして、質疑応答の過程で改良普及制度について出ておりましたことと同様の問題を含んでおろうかと思います。なお御承知のように、蚕糸関係の普及制度につきましては、先ほど次官通達で任用資格を一応定めておると申しましたが、かなり具体的に書いておりますのは所長についての資格であります。所員についてはむしろそういった何と申しますか、定型的な任用資格が非常に求めがたいわけであります。これは蚕糸の普及事業の特色といたしまして、やはりそういった学歴とかいうことよりも、主として経験年数を重く見るほうが実情に即しておるとか、そういった本人の実質的な能力ということに着眼をいたしますると、なかなか一律に任用資格をこちらで要求することもいかがかというふうに考えられますので、所長以外につきましては、もっぱら技術経験の有無ということで府県にまかしております。そのような関係が現員現給と補助基準単価との際の一つの要因にもなっておると思います。いずれにいたしましても、全国平均で申しますと、七等級三号俸相当という補助基準単価に対しましては、現員現給はかなり上にいっております。  次に、平均年齢でございますが、ここには蚕業普及指導所の職員千百六十六名、全体の平均といたしまして四十才、蚕業普及指導研職員のほうに三十才、嘱託普及員は三十七才というふうになっております。年齢別の構成等も、補助の助成の際に資料を取っておりますので承知をいたしておりますが、あまりこまかくなりますので、省略させていただきます。  次に学歴でございますが、学歴も所長、所員あわせて書いてございますが、この資料にございますような学歴構成でございます。で、これを次にお配りいたしました資料の三枚目に、現在の指導所職員の現員現給に合わせまして、級別の格づけがどのようになっておるかを、各府県ごとに調査をいたしました資料をつけてあります。三十七年四月一日現在の調査でございます。この等級は、ちょっと資料の作り方が不十分で註がございませんが、それぞれの府県の給与規則による級別でございます。したがいまして、一般的に申しますと、国家公務員の級別と府県の級別とは、おおむね二等級程度の差があるというのが通念でございます。私どもが七等級三号俸を基準にしておりますということは、この資料でごらんいただきますときには、五等級三百六十九人のモードのところが、大体、補助基準単価になっておるというふうにお読みいただきたいと思います。  以上が、お配りいたしました資料に即しましての説明でございます。  なお、一枚目の資料の二行目に書いてございます「蚕業普及員」と申しますのは、先ほど指導所中心に御説明申し上げましたので、不十分でございますので、補充をいたしますが、御承知と思いますが、これは、同じ次官通達で、嘱託普及員制度の創設をうたっておるわけでありますが、これは、身分といたしましては、養蚕関係の農業協同組合の技術普及員の中から、一定の資格要件と申しますか、それほど厳密ではございませんが、一応、技術についての実地試験等を絡ました候補者を選びまして、その中から、適当と認められます者につきまして、蚕業技術指導所職員の普及活動の補助者という趣旨で嘱託をいたしております。したがいまして、この嘱託普及員の助成につきましては、補助率二分の一と書いてございますが、基準単価のところに備考が書いてございますように、これも、補助基準単価のものの考え方は、七等級三号俸相当ということでございますが、そのうち、三分の二に当たりまする額を、府県が、嘱託手当として出す建前になっております。その府県が出します嘱託手当、補助基準単価の三分の二に相当いたします嘱託手当につきまして、国は、その二分の一を助成しておるというのが、この補助率二分の一ということでございます。したがいまして、このカッコ内に書きました給与基準単価に対して、直接に補助した補助の実額を比較いたしますれば、国が三分の一を助成しておるということでございます。嘱託手当の二分の一を助成をしておるという趣旨でございます。平均年齢、学歴等につきましては、資料にございますとおりでございますので、特に、御説明の必要はないかと思います。以上、資料に即した御説明をいたしまして、なお、御質問があったら、お答えいたしたいと思います。

渡辺勘吉日本社会党

○渡辺勘吉君 質問は、各局全部、説明を聞いてからにしたいと思います。  次に、林野庁の説明をお願いします。

櫻井志郎自由民主党

○委員長(櫻井志郎君) 厚味林政部長。

厚味荘之助林野庁林政部長

○説明員(厚味荘之助君) 林野庁の関係を御説明いたします。  まず、林業関係の普及職員の設置されておりまする根拠でございまするが、これは、森林法の百八十七条の規定に基づいて設置しております。この規定におきまして、専門技術員と改良指導員、いずれについても規定されております。規在の人員でございまするが、専門技術員につきましては、五百四十七人、改良指導員につきましては二千六百三十六名ということになっておりまして、この改良指導員のうちで、森林法の改正がございまして、それに伴いまして、従来改良指導員の任務といたしまして、施業計画の作成ということでございましたが、これを施業計画の指導ということにいたしまして、それに関係いたしまして駐在の場所につきましても、従来現地に個別で駐在いたしておりましたのを、集団的に指導する集団駐在に切りかえつつあるわけでございます。現在のその切りかえの状況を申しますと、改良指導員につきましての大半は、集団制に切りかえまして、現在はこれは県によっていろいろ事情は違いまするが、県の事務所なり、農林事務所なり、林業事務所等に駐在をいたし、なお、一部遠隔の地域等、まだ切りかえの終わっていない地区につきましては、現地の市町村なり森林組合等に駐在をいたすというような状況でございます。  なお、専門技術員につきましては、大部分は県庁に勤務いたしておりまするけれども、一部約一割程度は、県の林業試験場、そういう試験研究機関に駐在をいたしております。  それから給与の関係でございまするが、補助率につきましては、これまた森林法の規定によりまして、二分の一内ということになっておりまして、現実の補助につきましては、資料にもございまするが、専門の技術員につきましては、補助の基準単価といたしましては、大体五等級の一と二とのおおむね中間に相当するものを基準単価にいたしております。  改良指導員の集団駐在制のキャップに当たります地区主任の改良指導員につきましては、六等級の一と二のおおむね中間に相当する、それから、一般の改良指導員につきましては、七等級の一と二の中間にほぼ該当いたすというような状況になっております。  それから現員の年齢の関係でございまするが、専門技術員につきましては、平均の年令で申しますると、おおむね四十才、こまかく申しますると四一・二才になります、四十才でございます。それから改良指導員これは地区主任も含めましての平均を見ますると、三十九才になっております。このこまかい年齢別につきましては省かしていただきます。  それから学歴でございまするが、この普及職員の資格でございまするけれども、この資格は森林法の施行令に基づきまして、それぞれ所要の規定がございます。この資格の細部につきましては、先刻も御資料の御要求がございましたので、後刻提出いたしまするが、さような任用の資格に基づきまして、専門技術員につきましては農林大臣が試験を行ない、一般の改良指導員につきましては各都道府県においてその試験を、さっき申し上げた規定資格者の中から行なうということにいたしております。  現在の普及員の学歴の状況で申しますると、専門技術員につきましては、大学卒が、大体一四%見当であります。旧専、短大の卒業が四六%、それ以外が四〇%というふうな状況でございます。一般の改良指導員につきましては、大学卒が八%、旧高専なり短大卒が七%、この他が八五%というような状況でございます。  簡単でございますが。概況といたしましては、そのようようなことでございます。

花岡資水産庁調査研究部長

○説明員(花岡資君) 水産関係の改良普及員について御説明申し上げます。  水産関係につきましては、長官通達によりまして、昭和二十八年から専門技術員が設置されまして、三十四年から改良普及員が設置されております。現在では専門技術員としては百五名、それから改良普及員は三十四年から始まりまして現在三百四十六名になっております。で、この資格につきましては、専門技術員のほうは、大学卒業三年くらいの実務を有する者あるいは教育の経験のある者になっております。それから改良普及員のほうは、水産高校を卒業いたしまして五年の実務の経験を持っている者ということになっております。資格試験につきましては、各県でそれぞれ定めまして実施しております。  それから年齢につきましては、改良普及員のほうは平均年齢三十二才でございますが、専門技術員のほうは三十七才、多少年齢が高くなっております。  その学歴の構成につきましては、この表にございますような状況でございます。  それから給与につきましては、二分の一補助ということになっておりますが、専門技術員につきましては、国家公務員の六の三に相当するというわけでございます。それから普及員のほうは七の三に相当するということになっております。

天田勝正民主社会党

○天田勝正君 委員長、聞こえないんですがね。

櫻井志郎自由民主党

○委員長(櫻井志郎君) もう少し明瞭に説明して下さい。

天田勝正民主社会党

○天田勝正君 今のところをもう一ぺん言って下さい。

花岡資水産庁調査研究部長

○説明員(花岡資君) どうも失礼いたしました。  専門技術員につきましては六の三でございます。それから改良普及員につきましては七の三に相当いたしております。  それから専門技術員につきましては、増殖の専門技術員と機械関係の専門技術員と二つに分かれております。増殖の専門技術員につきましては七十五名、それから漁業機械の専門技術員につきましては三十名、合計百五名ということになっております。で、各県におきまして、平均俸給は実質に対して比べてみますと、補助のほうだけで申しますと、三五%くらいの補助というような形になっております。  以上で終わります。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 今の専門技術員なり改良普及員の任用試験ですね、これは各県でやるのですか。

花岡資水産庁調査研究部長

○説明員(花岡資君) そうでございます。各県でそれぞれやっております。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 その試験の基準等は、農林大臣がこれを定めておるのですか。

花岡資水産庁調査研究部長

○説明員(花岡資君) 次官通達でございます。

安藤繁夫農林省農地局総務課長

○説明員(安藤繁夫君) 開拓営農指導員関係の説明を申し上げます。  設置の根拠につきましては、次官通達で実施いたしておりますが、開拓営農指導員は、戦後開拓が始まりましてから、昭和二十二年度から設置いたしまして、今日に至っております。  職員の数は七百二十六名でございまして、北海道に百八十二人、内地に五百四十四人配置いたしております。開拓営農指導員は、専門技術員だとか一般普及員とかの区別なく、開拓営農指導員一本になっております。  年齢別構成を見ますと、二十五才から三十五才の層が全体の約半分を占めておりますが、平均年齢にいたしますと、三十六才に相なります。  それから勤務場所は、大体農林事務所、土地改良事務所、支庁等が約半数を占めておりまして、残りの二割が市町村の役場、残りの一割が都道府県庁の本庁に勤めておりまして、その残りの二割につきましては、農業試験場であるとか、開拓農業協同組合であるとか、そういうところに勤めております。  俸給につきましては、一般の農業改良普及員と同じように、七等級の四号俸というところでございまして、そのほかに、日額旅費等を補助いたしております。補助率の割合は約二分の一でございまして、これが実際の支給実績とどのような開きがあるかにつきましては、先ほど来のお話しのように、実績の単価に対しまして約七割程度でございます。  学歴別構成を申し上げますと、旧制の中学卒業が約半数を占めております。これは開拓営農指導員の任用資格といたしまして、新制の高等学校もしくは甲種農学校卒業以上の学歴を有する者を、原則といたしまして農業改良普及員の有資格者とするというようにきめてあるのでありますが、現在の開拓営農指導員のうち、約六割程度は、農業改良普及員の資格を取っております。開拓営農指導員の役割といたしましては、一般の改良普及員と違いまして、資金の導入の世話であるとか、あるいは開拓時における建設工事の企画、指導であるとか、そういう仕事のほかに、生産物の販売の世話ということもやっておりますし、また、開拓の営農の指導に関する統計の収集、調査の実施というようなことをやっておりまして、一般の改良普及員とは多少様相を異にした仕事をやっております。  以上、簡単でございますが。

櫻井志郎自由民主党

○委員長(櫻井志郎君) ここでしばらく休憩し、午後一時半再開いたします。    午後零時一分休憩    ————・————    午後一時三十七分開会

櫻井志郎自由民主党

○委員長(櫻井志郎君) ただいまから委員会を再開いたします。  午前に引き続き農業改良助長法の一部を改正する法律案について質疑を行なうことにいたします。質疑のある方は御発言を願います。

渡辺勘吉日本社会党

○渡辺勘吉君 午前に各蚕業普及員、林業普及指導職員、水産業改良普及職員、開拓営農指導員の設置の根拠なり、あるいは国庫の補助額なり補助率、学歴等の総括的な説明を伺ったのでありますけれども、それに共通しておることですけれども、特に開拓営農指導員の説明では、この指導員の六割が改良普及員の有資格者である。そういう説明でしたね。間違いありませんね。

櫻井志郎自由民主党

○委員長(櫻井志郎君) そうでした。委員長も聞いています。

渡辺勘吉日本社会党

○渡辺勘吉君 そうしますと、そういう観点からいたしましても、今回取り上げた改良普及職員に対する手当というものは、同じ職種であるところの開拓営農指導員なり、あるいは水産のほうの改良普及員なり、林業のほうの普及員なり、蚕業の普及指導員なり、これと何ら区別する理由がないと思うのです。したがって、午前の説明に関連して、まず開拓営農指導員を所管している農地局長に伺うのですが、やはりこれらの事態をふまえて、当然内容はまあ別として、それらの手当をやはり支給しないと非常に不均衡であるというふうに考えるのですが、その点について、農地局長のお考えをまず承りたいと思います。

斎藤誠農林省農政局長

○政府委員(斎藤誠君) 農地関係の担当者があとから参りますが……。

渡辺勘吉日本社会党

○渡辺勘吉君 あなたに聞くのは別にありますから、待っていましょう。

櫻井志郎自由民主党

○委員長(櫻井志郎君) 農林省に忠告しますが、必ず定刻には委員会に参集するように、今後遅刻しないように、よく気をつけて下さい。

渡辺勘吉日本社会党

○渡辺勘吉君 出席しないうちに質問した私がこれは悪いから、まず待っていましょう。

櫻井志郎自由民主党

○委員長(櫻井志郎君) 速記をとめて。   〔速記中止〕

櫻井志郎自由民主党

○委員長(櫻井志郎君) 速記を起こして。

木島義夫自由民主党

○木島義夫君 ちょっと関連するものですが、この普及員の府県における、各部の出張所といいますか、そこで所長がおって相当数の職員がおるのですが、実は各府県によって多少違うかもしれませんが、たとえば千葉県などの実情からいいますと、今日まで郡内四ヵ所くらいに出張所を置きまして、その下の出張所を置きまして、そしてそこに四人ないし五人くらいの技術員がおって、さらにその範囲内の関係市町村へ出かけて指導している。こういうことになっているのですが、最近、これは千葉県だけかどうか知りませんが、その出張所を二つにするとかいうようなことで、ここで、なかなか農民間にいろいろな議論が起こっておる。私は地方の実情などを農民の偽らざる声を聞いてみると、どうも普及員が郡内の数ヵ所にたむろしておっても、各市町村に責任をもって指導するというようなことが、どうも手ぬるい。だから、たとえば酪農地帯に対しては、酪農に通じた技術員、もしくは米作地帯のところには、それに適したというような工合に、各市町村ごとに分けて責任を持たせたらどうだ、ただし、一人で万能の人はないですから、そのブロックの他の適任者を、時に甲地から乙地、乙地から丙地へというような工合に出張されて、連絡をとってやっていくならば、非常に業績は上がるんじゃないか、こういうことをいわれておるのであります。これは政府の方針で、各部の出張所のその下の機関を四つでは、ちょっと多過ぎるから二つにするとかなんとかいうような指導を今回、事実しておるのかどうか、要するに、こういう工合にして手当とか待遇というようなものを上げていくことは、この普及事業が非常に重要であるから、適材を得、また成果を上げたいということから、待遇の改善等も考えておるとわれわれは思うのですが、一体このことは、アメリカのほうからの占領中の指導に基づいて、こういうことが起こったとも聞いておりますが、この普及員の効果を百パーセントに上げるためには、各町村におのおの適材適所に駐在せしめて実績を上げる。また一人が万能とは限らぬから、それはそのブロック、ブロックの中でお互いに連絡をとるということにして、県内の各部の支所といいますか、それはやはり一ヵ所にしておいたほうが効果が上がるじゃないかと、こういうふうに私は考えるのですが、千葉県などで、今度各部における出張所とでもいいますかな、これを四つのものを今度は二つにする。こういうことになると、ますます不便を感ずるじゃないかということで、農民は心配しておるんです。ですから、国がそういう指導方針を出しているのかどうか。まあ国が出さないにしても、われわれは、これを効果的に新しい基本法によりまして、農業の格差を縮めたり、生産性を上げていくのには、一面技術員の高度なものを選び、また研修すると同時に、農民にじかに、なるたけ毎日接して、そして指導ができるようにしたほうがよろしいじゃないか、こう思うですが、これらの点についていかがですか。

斎藤誠農林省農政局長

○政府委員(斎藤誠君) 普及員制度が発足いたしました際におきましては、今先生がお話になりましたように、普及員を各町村に配置するという方法をとって参ったわけでございます。ところが、これにも一利一害がございまして、確かに直接農民に接触して、普及員自身がホワイト・カラーにだんだんなってくるというふうなことにならないようにするということが必要であるという面では、確かにそのほうが効果があるようでございますけれども、当初各町村に配置して参りましたけれども、だんだん農業の技術自身が高度化して参ったり、あるいは農民の要求する技術自身についても、相当高いものを求めるようになり、農業経営自身もだんだん専門化し、分化して参るというようなことになりまして、この普及員自身についての、一そう指導力を強化する意味におきまして、まず第一に普及員自身の特技化ということを大いに進める必要があろうということで、今回も特に、三十八年度から特技研修の強化をはかっておりますが、そういう特技研修を従来からも行なって参っておるのであります。  しかし、そういうことになりますると、一そう集団的な指導といいますか、指導の総合化をはかって参る必要もございますので、そこで現在におきましては、大体、中地区制といっておりますが、六名から十名程度の普及員が普及事務所単位に配置されるような中地区制ということを、今、大体の指導方針としてやっておるわけでございます。中地区制になりました場合におきましては、また逆に農民との接触感が、それだけ薄くなるんではないかという点でございますけれども、中地区でありますと、大体三ないし四ヵ村でございますので、農民との接触も便利になるだろう。ただし、昨日も申し上げたと思いますが、普及事務所単位に中地区制を設けることにいたしましても、その普及員のおのおのにつきましては、それぞれ担当の町村をきめて指導すると、こういうことにいたして参りまして、いわば町村の割りつけ方式と、それからそれに伴う弊害を是正するための中地区制と、それから中地区制に伴う農民あるいはその町村との結びつきを維持する意味におきまして、担当地区を定めるというようなことによって、現在指導して参っておるわけでございます。  お手元の配付した資料にもございますが、現在このような普及所が千五百八十六ありまして、そのうち、いわゆる中地区制をとっているのが千百七十ございます。それから小地区と言っておりますが、大体町村と理解していただければいいかと思いますが、それが、小地区制をとっているのが三百五十三あるわけでございます。そのほかに、十六人以上あるいは二十人以上といったような大地区をとっているところもございますが、農林省の今の指導の方針としては、大体中地区制をとっていったほうが一番適当ではなかろうか、こういう考え方で指導いたしております。

木島義夫自由民主党

○木島義夫君 御承知のとおり、町村というものは、今度の合併によって一ヵ町村がたいてい三ないし四くらいの旧町村でなっているわけです。ですから、その町村に一人ぐらい置くということは最も親切な方法じゃないかと思います。もっとも、この普及員が神様ならば、これは別ですが、どうも雨が降ったり、風が吹いたり雪も降る、寒さも暑さもあるということで、どうも町村に責任を持たないと、だれが管理するかわからんような状態が今のことじゃないか、こういうふうに思うのです。  それから、町村に駐在しておれば、あらゆる統計や何かから、その町村の実績がすぐわかってくるのです。上がってきたとか、下がってきたということもわかる。また、その町村における農民や、役場等、もしくは農協等とも非常に親しみができるわけでありまして、聞きに行くのでも、来てもらうにも、非常にやすやすとできるわけですが、現在、われわれのほうは実は旧町村が一つは四つ、一つは三つ、そのうちの四つの一つのほうに駐在所がある。そうすると、そこだけをおもに指導して、ないほうへはなかなか来ない。それが実情です。ところが、それがまた、今度は現在の四つが、半分になって二つになる。ますます農民から離れる。いやしくも普及員というのは、農業を普及するというのですから、普及するには、みずから接しなきゃできない。だんだん遠くのほうへ行っちまっておるというようなことが——アメリカさんはどんなふうにやっているか知りませんけれども、この普及員を設けた趣旨から言っても、これはアンチ普及員ですな。これは要するに普及という文字から言うと、だんだん遠ざかっていく、アンチ普及員、こういうことも言えるわけなんでございまして、私は、もう一度御当局で検討してもらって、また、農林省でそれはいいとかりに信じても、地元においての農民が、従来でさえも、これはどうも困るのだから、各町村に配属するとか、もしくはこの四を二にしたものを、逆に今までどおり四にするとか、または場合によれば、何とかほかにも方法はあると思いますが、要するに農民と朝晩触れるところに普及の実績が上がると思うし、そして、そのデータというものが、そこへ出てくるわけです、各町村等の。だから、私は千葉県においては一般の声は、そういうことであると信じております。  したがって、助成等においても、その府県の意思等を尊重して、かりに千葉県なら千葉県が、そういうほうがいいという結果になりましたならば、上のほうからそういうことは地元に任せるとか、もしくは、いや、おれのほうでは待遇までよくしてやっているのに、どうも仕方がないから、そのほうは上げることを見合わせる、ということはまさかあるまいが、そういうことではなお困るのですから、どうぞそういうことで、もう一度、御検討願いたいと思います。また適当なときに、その結果を聞きたいと思う。知りたいと思っておる。それだけです。それでよろしゅうございます。

北村暢日本社会党

○北村暢君 私はまずお伺いしたいのは、普及職員の待遇等についての調査を研究所に依頼して調査した結果が出ておるようでございますが、これについて普及職員というのは、研究職並びに教育職というものと非常に似かよっておる、そういう点からして比較調査をしているようですが、関連職種との相違点というところで、これの報告の二十ページから一般行政職、研究職、教育職との相違点を出しておるのですが、これを見ますと、どうも俸給表自体の問題だけでなしに、いろいろほかの要素が入ってきているようでございます。その点について、まあ、あとから質問いたしますが、まずこの行政職との相違点というところで、先ほど蚕糸局長の話によると、七等級の三号俸を基準にして予算を組んでいるけれども、これは地方公務員との間には二等級の差があって、実際は五等級なんだと、こういうことの説明があったと思うのですが、これはいかなる根拠によって、そういうことが出てきたのかわかりませんけれども、行政職との相違点というのは、国家公務員との比較なんですか、それとも地方公務員との比較なんですか、どうなんでしょう。

斎藤誠農林省農政局長

○政府委員(斎藤誠君) これは、賃管の報告は、この報告の三ページにございますが、どのような対象で調査をしたかということで、三ページの3に、十七県についての普及職員あるいは研究職員あるいは教育職員等の調査を行なったわけでございます。これは地方公務員としての行政職の俸給表を適用される地方公務員としての職務と、それから地方公務員である普及職員との職務の相違をいったものであります。

北村暢日本社会党

○北村暢君 そうすると、地方公務員の行政職、研究職、教育職について比較をしたと、こういうことのようでございますから、そうしますと、そういう一般行政職、研究職、教育職と比較して、今の改良普及員の給与は基本給において相当低いというのは、これは一体どういうことなのか、たとえば一般公務員の場合、これは国家公務員の場合、研究職と教育職について比較する場合に、俸給表自身が違うのですから、それだけの差があるということが——差があるべくしてあるのだと、こういうふうに理解するのですよ。そうすると、この普及員の給与が低いということは、教育職なり研究職と似かよった職種であるから、それに近くならなければならないということなのか、差があることは不合理だというのか、一般の国家公務員の場合でも、教育職、研究職と一般公務員の場合と、給与の差があるわけですね、差のあるものを、これは差をなくすることがいいのだ、こういう主張なんですか、どうなのか。これをまだ私は、はっきり読む機会がなかったものですから、その結論は一体、どういうことになっておるのか、お伺いいたします。

斎藤誠農林省農政局長

○政府委員(斎藤誠君) ここに関連職種との相違点ということで、普及員についての職種と行政職との差異を明らかにいたしておるわけでございますが、ところが、今御指摘のように、普及員としては、現在行政職の俸給表の適用を受けている。そこに普及員としての職種でありながら——つまり行政職との相違がありながら、行政職の俸給表の適用を現在受けておる、ここに普及職としての待遇上のいろいろの問題があろうと、そこで賃管に調べてもらったところが、普及員の職種については、研究職に非常に近似しておって、なお教育職にも類似した性格のものがある。そこで考え方といたしましては、普及員については、特別の普及職というふうな職名を設けて、それに必要な俸給表を別に作ってやるというふうな考え方もあり得るわけでございます。われわれも当初、そのような検討もいたしたわけでございますが、どうも特別の普及職というふうなことに確定するだけの内容のものとしては、まだ必ずしも不十分ではなかろうか、そこで実際問題としては、待遇上の措置になりますので、そこで俸給表に近い性格のものとして、御承知のように調整額というものがあるわけです。調整額というのは、俸給表によりますと、一般職の職員の給与に関する法律によりますと、「職務の複雑、困難若しくは責任の度又は勤労の強度、勤務時間、勤労環境その他の勤労条件が同じ職務の等級に属する他の官職に比して著しく特殊な官職に対し適当でないと認めるときは、その特殊性に基き、俸給月額につき適正な調整額表を定めることができる。」と、こういうことによって特殊性を調整額によって調整するという方法もあるわけです、そういう案も経過的には検討したこともあるわけでございますが、先ほど渡辺委員からの質問のあった際にお答えいたしましたが、今このような調整額というものを、だんだん整理するといいますか、さらに積極的に認めるという方向にないというのが、関係省の意見なんであります。実際は、それと同じものが出ればいいわけでございますから、そこで手当というものが、他に例としてございます、たとえば産業教育手当というのも、このようなものがございますが、そこで手当という形で、今回新しく改良普及員手当を設けることにいたしたわけでございます。

北村暢日本社会党

○北村暢君 そうすると、研究職と教育職との比較なんですけれども、地方公務員の一般行政職ですね、行政職との間の差はないのか、これはどうなんですか、私はそれと関連して、またお伺いしたいのですが、この普及員の給与というものは、予算の単価で、予算として交付されているわけです。それであって、これは実績主義をとっているのか。予算の範囲内でやるということになっているのか。その点は、どうなっておりますか。——今、二つ聞きましたよ。地方公務員の行政職との比較において差があるのかどうか。それから、給与についてですね、実績主義をとっているのかどうなのか、このことですね。

斎藤誠農林省農政局長

○政府委員(斎藤誠君) 第一点につきましては、改良普及員も地方公務員でありますし、同じような行政職としての俸給表の適用を受けておるわけでありますから、これはもう当然、地方公務員として採用を受けて俸給を支払われる限りは、形式的に差はない、同様に取り扱われるということになるわけであります。まあ実際問題として、たとえば今後職階制というものが、そのまま実現されるということになれば、普及員としての性格上、そういう職階性というものがないわけですから、そういう面からくる事実上の問題はあるといたしましても、法律上は何ら差はないわけであります。  それから第二点は、実績についてどうかということでございますが、それは先ほど来、ほかの局からも御説明がありましたように、一応普及員の任用資格を想定いたしまして、その任用資格に適応するような等級の基準等級を考えておるわけであります。したがって、われわれとしては、その基準等級に該当する俸給に対して三分の二の国の助成をするということが適当であろうと、こう考えております。

北村暢日本社会党

○北村暢君 そうしますと、予算に、配賦された予算にかかわらず、地方公務員の給与法によって、実績に基づいて、ほかの一般行政の地方公務員と差はなく給与は支給されている。こういうことで差しつかえないわけですね。  そうしますと、先ほど蚕糸局長の言われました、この七等級の三号で、ほかの予算はそれを基準としてとっておると、こういう答弁で、それが地方公務員の場合は五等級に該当するのだと、国家公務員のほうが高いということのような表現がございましたが、これは実際地方公務員と国家公務員の間に、そういう差があるのですか。

昌谷孝農林省蚕糸局長

○政府委員(昌谷孝君) 先ほど私が申し上げましたのは、けさほどお配りいたしました資料の二枚目の資料で、蚕業普及指導所職員の級別の分布を御説明した資料がございます。その資料の表頭の級別が書いてございます。その級別は、地方公務員の現に格づけされておる級別をとって整理をしたものでございます。したがいまして、実額で、国家公務員のほうの格づけに基づく実給与額と申しますか給与額では、七等級の三号俸相当のところを補助基準単価にいたしておりますけれども、地方公務員のほうは、同じ給与額についての格づけ方法が違っておりますから、大体二等級ぐらい地方のほうが、何と申しますか若い等級で呼んでおるようでございますから、そのことを頭に置いて、この表頭の分類をお読みいただきたい。さような趣旨で申し上げたわけでございます。

北村暢日本社会党

○北村暢君 そうすると、国家公務員の俸給表と地方公務員の俸給表との間に、地方公務員の七等級というのは、これは一人もいないようですけれども、これは国家公務員であるというと九等級——九等級という俸給表はないわけなんですけれども——それに該当するというわけですな。

昌谷孝農林省蚕糸局長

○政府委員(昌谷孝君) まあ、そういう御理解でけっこうだと思います。

北村暢日本社会党

○北村暢君 これは、そうはなっておりませんよ。蚕糸局長さん、そうおっしゃるけれどもね。給与は、地方公務員の給与と国家公務員の給与では、御存じのように地方公務員というのは、給与は地方公務員法で給与の基準がきめられる。条例でもってきめられますから、各県によって若干違うのでありますけれども、今の状態、現状でいえば、国家公務員より地方公務員のほうが給与は高いというのは、これは一般の常識なんですよ。地方公務員のほうが高いのです。それはまあ、特に再建団体とか何かに指定されているような貧乏県では低いところもありますけれども、大体地方公務員のほうが高いのですよね、給与からいくというと。したがって、今おっしゃるようなことは、等級の関係でいけば、どうかしれませんけれども、今これの、蚕糸関係の技術指導所職員の等級の分布状況からみましても、この五等級が七等級に該当するのだということになればね、まあこれ以下のところは、国家公務員で七等級といえば、まだ係長にならないところですわね。それですから、そういう下級公務員のところが五等級で、三等、四等というところはですね、大体、四等ぐらいで国家公務員の係長クラス、それから三等給で、これはまあ国家公務員の出先の、たとえば統計の出張所あたりが、この二等級くらいに該当するのですか、そういうようなことになるのじゃないかと思うのです。  ところが、この年令構成なり何なり見ますと、そうばかりは、私はいかないのじゃないかと思うのです。今蚕糸局長さんのおっしゃるようなことにはなっておらないようなまあ感じがするわけですがね。したがって、この七等給の三号というのは、非常に、これは公務員としては、基準ではないですね。非常にこれは低いところですよ。まあ国家公務員の給与の平均というのが、何等級の何号になっているかちょっとわかりませんけれども、七等級の三号というのは、一体この国家公務員でいえば、平均給与からいけばどのくらい下がっているのかですね、おわかりになる方あったら、ひとつ御答弁いただきたいと思うのですが。

昌谷孝農林省蚕糸局長

○政府委員(昌谷孝君) 先生お尋ねの最後の点は、私もわかりかねます。  ただ前段のところで、私の御説明が、あるいは悪かったかと思いますが、七等級の三号俸を補助基準単価といたしておると言いました意味は、別段そこが、その平均とか基準とかという、そういう趣旨ではございません。ただ、普及職員一般が一応従来七等級三号俸が平均になるような年令なり学歴なり、そういうところで補助の対象単価を定めておりますので、蚕糸のほうも、それに右へならって同じ程度のところを補助基準単価としてとっておりますと、それは中央のその額を、国家公務員の七等級三号俸の額を補助基準単価の額として採用しておることでございまして、それを受け取った地方が実際に支給をいたします場合に、その支給対象たる指導所の職員が、地方公務員法上の何等級に凝せられておるかという点は、この資料にお示ししたとおりでございますと。しかも第一表にございますように、補助基準単価と現員現給の間には、かなりの開きがございますから、この格づけもその開きをそのまま受け取った開きになっておるわけでございます。ただ、国家公務員法のベースで補助基準単価を七の三というふうに御説明いたしましたので、この表をお読みとりいただくときにまぎれませんようにという趣旨で、私は補足的に申し上げただけのことでございます。

北村暢日本社会党

○北村暢君 蚕糸局長は、官房長もやっておったから、全体のことわかっているのだからあれですが、これだけ見たって、あなた常識的にわかるじゃないですか、五等級の——七等級を局長のおっしゃるように認めたとしても、この人員配置見てごらんなさい。二等級、三等級、四等級で、三等級が三百六名、四等級三百六十名、五等級三百六十九人、六等級六十六名でしょう。これの平均とれば、どこくらいにいくということはすぐわかる。七等級の三号でやって、予算とっていれば、これ足りなくなるにきまっているでしょう、これ俸給表見ただけで。しかもこれは、普及職員全部について、こういうことが言えるというのでしょう。ところが、蚕糸関係の普及員の人員の分布なり等級なり見ますというと、かえって農業改良普及員より、はるかに低いところにある。ところがこれが普及員全体について、七等級の三号でもって予算査定すれば、これは予算ではやっていけないことはもうわかり切っている。これは斎藤局長、予算では三分の二補助するということになっているが、一体この三分の二補助というのが、こういうわかり切っていることが、低い予算単価で査定されているということについて、これは疑問ないのですか。

斎藤誠農林省農政局長

○政府委員(斎藤誠君) その点は、午前中渡辺先実生の御質問に対してお答えいたしたわけでございますが、普及員について、今お話になりました点をもう少し付加して.御説明申し上げますと、今、農林省の一般普及員については、七等の四ということでやっております。これは大体、どういうふうな基準になりますかと言いますと、大学卒業しまして三年たった者が、大体七の四になる。こういうことになるわけです。ところが実際には、任用資格は大学卒業すれば、すぐ普及員になれるということになるわけです。それから高校卒の場合におきましては、大体七の四というと、九年たつわけです。ところが任用資格においては、高校卒後職歴三年あれば、普及員になり得る資格を持っているわけです。  そこでわれわれとしましては、この等級号俸について、予定している基準から見ますると、そう私は無理はないのじゃないか。ただ、七等の四になりましたけれども、その後においてベース・アップがあるたびに、この単価を改定してきたわけでございますが、しかし県における等級号俸の人的構成あるいは学歴別の構成、あるいは年令別の構成が、だんだん違って参ったために、一般的な給与ベースだけの是正だけによっては、十分カバーできなかったというところが一つの原因になっているのじゃないか。それ以上に都道府県自身が、待遇改善をいろいろやられるということによって開いたものもあるわけです。したがって、その分まで全部見るということについては、午前中申し上げたように、現給をそのまま認めて、三分の二補助するというのは適当ではなかろう、しかし当初予定しておった等級の、その後のベース・アップによってカバーできないものがある。つまり年令構成なり、あるいは学歴構成なり、あるいは等級号俸の人的構成なり、これの相違に基づく差異からくるものについては、これはやはりある程度の是正措置を講ずべきではなかろうか。こういうことで検討をいたしたいということを申し上げたのであります。

北村暢日本社会党

○北村暢君 そうすると、あなたのおっしゃるのは、七等級の四号で査定することがやや実態に近いものである。こういうお説のようですがね。私が蚕糸局の表を見ますと、これを見ていただければ、今あなたのおっしゃることが、そういうふうにはなっていないのじゃないか。

斎藤誠農林省農政局長

○政府委員(斎藤誠君) 改良普及員の資料で、ひとつ見ていただきたいのですが。

北村暢日本社会党

○北村暢君 そうすると、これは蚕糸関係と、農業改良のやつは違うのかな、人員配置は——。そうすると、今おっしゃた七等級の四号というのが、この表にあるのですか。   〔委員長退席、理事仲原善一君着席〕

斎藤誠農林省農政局長

○政府委員(斎藤誠君) お配りした資料の五ページにあります。五ページに、農業改良普及員の「等級別現在員数」というのがありますね。それから「等級別格付基準」というのがありますね。大体、七等というのがさっき蚕糸局長が申し上げたように、二等ぐらい違うとすると、五等にこれでは見ていただいたらいいと思うのですが、大体五等を中心にして四ないし六、こういうふうに分布があるわけです。

北村暢日本社会党

○北村暢君 ですから、私の先ほど来質問している地方公務員と国家公務員の等級別の差が、二等級もあるのかないのかということなんですね。これは、はっきりしているのですか。

斎藤誠農林省農政局長

○政府委員(斎藤誠君) 大体、そのようになっておるようでありますが、この格づけ基準というのは、まさに農林省が当初きめたときの七等の四に合わせて等級別格づけ基準を作っておりまして、そして、その基準に照らして、現在はどうなっておるかというのが、その実人員として、左のほうの欄にあるわけです。ですから、基準自身を作るときには、農林省の示した等級基準によって、まず格づけの基準を県が作った、こういうことなんです。

北村暢日本社会党

○北村暢君 農林省の指示した格づけ基準でもってやったのですか。

斎藤誠農林省農政局長

○政府委員(斎藤誠君) この基準案は、そういうことで、県ができております。

北村暢日本社会党

○北村暢君 そうすると、農林省で勝手にそんな基準を、格づけする基準なんか出せるのですか。

斎藤誠農林省農政局長

○政府委員(斎藤誠君) それが先ほど申し上げましたように、一応、初め普及職員の予算単価を作ります場合に、考え方といたしまして、一般普及員は七の四で予算を組みました。その組み方の考え方としては、大学卒であれば、すぐ普及員になれるけれども、大学卒であれば、三年経過した後の俸給表を頭におく。それから高校卒でありますと、任用資格は三年でありますが、九年たった段階のものを対象に考えました。こういうことを県に示しているわけなんです。

北村暢日本社会党

○北村暢君 いや、その任用の、そういうことはいいんですけれども、給与は地方公務員法によってやっているわけでしょう。だから任用のところに、どういうふうに持ってきた、こういうふうに持ってきた、任用はできるかもしりませんけれども、給与というものは地方公務員法並びに条例によって、先ほどおっしゃっておられる給与は、実績主義なんで、その俸給表に合わせて、しかも、地方公務員の一般行政職と差がございませんと、こういったのでしょう。したがって、これは任用については、そういうことはあり得ても、給与については、私は地方公務員である限り、この法律に基づいて実施される。したがって、任用を農林省で基準を示して、そして給与を高いところに、低いところにと、勝手に農林省でできるのですか。したがって、私は先ほど聞いているのは、実際は、私はその逆でないかと思っているんですよ。高いところに格づけせられるのじゃなくて、予算等に縛られて、そして一般の行政職よりも高いところへいくべきものが、逆に低く予算で縛られるために、低くなっているのじゃないか。こういう心配があったから、実績でいくのですか、どうかということを、予算がいかなくても、法律に基づいて給与は、一般の地方公務員と差別なしに、不公平なしに、実施されているのかどうなのか、こういうことを実は確かめているわけですよ。ですから、どうも予算をややこしく国家公務員の七等の四号でやっていますとか何とかいうことでなくて、地方公務員の給与のあれですからね、補助をやるのだから、地方公務員の五等なら五等で、行政職の五等なら五等で地方公務員の平均で、これを出すべきじゃないですか。わざわざ国家公務員の七等四号でやることになっておりますということ自体が、何のことかさっぱりわからない。しかも、七等級の四号というのは、今言われているように、大学出て三年、高等学校を出て九年、それより年令構成なり何なりからいって高いということになれば、これは当然高いものが標準にならなければならぬ。したがって、私は一般国家公務員の七等の四号というのが平均の給与になっているのかどうなのか。それを先ほどから聞いているわけです。予算を組む場合、大体そういう平均給与で組むわけでしょう。ベースというものの一般の公務員の給与というものについても、給与ベースの平均の給与で予算というものを組まれているはずです。  したがって、地方公務員においても、公務員の平均ということでいくならば、それが国家公務員の平均と一致しているかどうかはわからない。わからないけれども、農業改良普及員の実態調査をやられた平均が地方公務員の平均より低いのか高いのか、そこら辺はわからない。私にはわからないのだが、その七等の四号で査定しておるものが、地方公務員の何等の何号に該当するのか。そうしてそれが、地方公務員の平均なのか、行政職よりも低いのか高いのか、このことを聞いておるわけだ。それがさっぱり私に、はっきりわかるように答弁をいただけないわけだ。どうなんですか。

斎藤誠農林省農政局長

○政府委員(斎藤誠君) 先ほど、十分御説明したつもりでございますが、いま一度申し上げたいと存じます。  普及員も、地方公務員でございますから、行政職の俸給の適用を受けて、一般の地方公務員と同じような扱いになっていくことは、これはもう間違いないわけてす。私はその受けておる現給と、それから農林省の想定しておる俸給単価と食い違いがあるかどうかといえば、非常に食い違いがある。これも事実でございます。  そこで現給に対して三分の二の助成をすべきではないか。また現給の平均給与を見て、予算を三分の二組むべきではないか。こういう御質問でございますが、それに対しましては先ほど来申し上げておりますように、一般普及員については七の四ということで、大体基準的な人的構成を考えまして、これに対して国が助成をする。こういう考え方をとっておるわけでございます。したがって府県の平均給与といたしましても、非常に高いところもあり、非常に低いところもある。ばらばらでございますから、むしろ考え方としましては、一般普及員については七の四とか、あるいは特技普及員であれば六の三であるといったような基準的な構成を考えまして、これに対する助成をはかっていく。ただこの基準自身が、一般的にどうであるか、こうであるかということについては、これは検討すべきものがある。また、七の四というふうになっておりましても、はたして七の四に必要な補助金額が計上されておるかどうか。これはつまり各県における先ほど来申し上げますように、年令構成あるいは学歴構成によって、ここで想定しておるように大学卒であれば三年、あるいは高校卒であれば九年といったような平均的構成になっていない場合もあり得るわけでありますから、それに伴うギャップが出てくる。こういう点について、今後改善を検討すべきである。こういうことを申し上げておるわけです。

北村暢日本社会党

○北村暢君 そうすれば、これは予算の組み方については、ギャップがあるということを積極的に認められたから、これは本人には迷惑はないわけだ、しかしながら、自治体の財政には影響があるわけだ、これね、よけい負担しなければならないということになるわけですから。自治体の財政には明らかに補助というものが、三分の二実質的にはいってない。こういう結果になっている。これは来年度予算について、この七等の四号というものの基準を考慮する必要がある。これははっきり局長認めたところだ。来年は実体に合うように三分の二するといっておるんだから。三分の二いくようにして措置をとるべきだと思うのです。この点はいかがですか。

斎藤誠農林省農政局長

○政府委員(斎藤誠君) 私は、むしろ現状におきましては、その七の四で想定しておるような人的構成、先ほど来の言葉で言いますれば、大学卒業であれば三年、高校卒ならば九年、こういつた平均的な構成になっておればいいのですが、それが必ずしもなっていないところからくるギャップというものがありますならば、これは今後検討して参りたい。しかし、七の四自身がさらに高いか低いかということにつきましては、現在のところ、まだ十分研究しなければならぬ問題である、こう考えております。

北村暢日本社会党

○北村暢君 農業改良普及員のほうは、この資料をはっきり、今いただいたやつで見ましても、平均の資料が、どの辺かということはちょっと見当がつきませんけれども、蚕糸関係のこの表を見ますと、いただいた表を見るというと、これは明らかに平均ではないことは、もうはっきしていますね。これは蚕糸局長、この点認められますか。

昌谷孝農林省蚕糸局長

○政府委員(昌谷孝君) 午前中御説明いたしましたように、けさ御説明いたしました資料の総括表の次の二枚目の表でごらんをいただきますと、全国平均では現員現給では二万九千七百三十六円、それに対しまして私が七の三だということで御説明をいたしました現在の予算の補助基準になっております市価は、今度のベース改定以前の額で申しますと、このカッコに入っておりますような一万四千九百三十八円、現員現給と補助基準単価の間には約二対一のへだたりがあるわけでございますが、その問題は、今お話がありましたように、この基準単価を維持することが普及員の指導の使命達成上、その基準単価の中で人を千百六十六名確保することが本質的に困難なのか、それとも何かほかの事情で、それがはみ出しておるのか、その辺のところは、なお実態について究明の必要があろうと思いますけれども、いずれにしても現在の現員現給と補助基準単価との間に、これだけの差があることは事実でございます。

北村暢日本社会党

○北村暢君 そうすると、政務次官にお伺いしますが、今、こういうふうに予算単価からいって、はっきりこの予算では、実際におる実人員に対して、蚕糸の場合は二分の一補助しようというけれども、いかないことは初めからわかっておるのですね。わかっておるのですよ。それを二分の一ということで補助金を出すということについて——これは法律であれは、法律を無視しておるし、それから規定であれば規定を無視して、初めから予算そのものが無視した予算の組み方をしておる。しかもこのようにはっきりわかっておることを無視するということはあり得ないことだと思うのですけれども、これは来年の予算で、編成人員を直していただけますか、どうですか。

大谷贇雄自由民主党農林政務次官

○政府委員(大谷贇雄君) 十分検討いたしたいと思います。

北村暢日本社会党

○北村暢君 政務次官の答弁は非常に政治的で、お坊さんのせいか、ありがたい答弁だけれども、それでは了承できないので、はっきりわかっておるものは、私は予算をはっきり組むべきだと思うのですね。しかも、それが画一的に七等の三号か四号か知らないけれども、蚕糸関係も林野関係も農業改良普及員も、その構成そのものにかかわらず、そして実態に沿わない予算単価で組んでいる。しかもこれは、国家公務員ならいいですよ、予算単価を組んでいて、それで払わないわけじゃないのだから。ところが、こういう地方公務員になる者について、実際は二分の一補助で——三分の二補助ですというけれども、三分の二補助をしたつもりのやつが、実際は二分の一しかいっていない。こういうことになれば、一体何のために三分の二ということを法律で規定しておるか、これは不足したものについて自治体から要求があれば、これは払うのですか、そういうことはないでしょう。予算は配賦しっぱなしで、足りなかろうが多かろうが、その平均でやっておるわけでしょう。これは、実情に沿わないと考えませんか。

斎藤誠農林省農政局長

○政府委員(斎藤誠君) 先生の御議論は、現給をそのまま認めて三分の二にしろと、こういう御意味であるのか、もう少し単価そのものについて、あるいは必要額についての、もう少し増額をはかるべきではないかという、こういう御意見であるのか必ずしも明確ではありませんが、午前中から申し上げますように、法律としては三分の二以内ということになっておりますので、県が普及員についての特別の待遇措置を講ずるということについて、われわれは何ら異議がないわけであります。しかし、逆に県が待遇措置をやりましても、その現給をそのまま認めて三分の二にするという考え方はないということを繰り返し申し上げておるわけでございます。  ただ、先ほど来申し上げておりますような、現在の想定しておる基準単価自身について、十分基準的な職員の構成が各県違っておるというようなものもありましょうから、そこで基準的な職員構成によっても、なおかつ県が負担しなければならぬというものもあろうと思います。十分予算の額が、基準的な職員構成に見合うだけの十分の予算がついていないというようなものもあろうと思います。そういう点につきましては、十分われわれのほうも改善に努力をいたしたい、こう思っておるわけであります。

北村暢日本社会党

○北村暢君 そこで、そういうふうに改善に努力をしてもらわなければいけないと思うね、これは、はっきりしているのなら。  そこで、次にお伺いしたいのは、そうすると七等四号という、その基準の内容はどうなっておりますか。

斎藤誠農林省農政局長

○政府委員(斎藤誠君) それは、先ほど申し上げたわけでございます。一般普及員につきましては、先ほど申し上げました七等の四で大学卒普及員となって新任者三年期間を終了して、独自の判断で活動できるものという想定をいたしております。高校卒でありますと九年、短大卒でありますと、大体六年に該当するわけでございます。特技普及員につきましては大学卒五年、短大卒であると八年、高校卒で十一年くらいの期間をとったものを考えまして、六の三ということにいたしておりまして、考え方としましては、大学卒後、普及員となりまして三年を、新任者として三年を経過した後、さらに特技研修をいたすというようなことで、さらに経験二年を経たものを対象に考えておるわけでございます。それから普及所長につきましては、これは五等の三ということで想定いたしておりますが、これは大学卒であると九年、短大卒であると十二年、高校卒であると十五年たったものを対象として考えておりまして、先ほどの普及員となって三年たった後、さらに経験六年を経た者を対象に考えておる、こういうわけでございます。

北村暢日本社会党

○北村暢君 私の聞いたのは、そういうこともあれですが、給与の内容を聞いたのですよ。扶養手当、暫定手当、通勤手当ですね、いろいろあるわけです。そういう内容の中に、これはほんとうの給与法にきめられた諸手当だけであって、超過勤務手当等は、予算には組んで、また支給の対象になっておらないようですが、こういう予算は組まないのですか。

斎藤誠農林省農政局長

○政府委員(斎藤誠君) まあ補助の対象となるべき給付につきましては、大体公務員として通常の勤務時間でやってもらうという前提で予算が組まれておりますので、おそらく農林省の補助職員については、すべて超勤手当は予算に計上いたしていないと思います。また、技術的にも非常に府県によってまちまちでありますし、逆に超勤手当を出して超勤をさせるという考えもないわけでありますから、農林省の普及員については特に超勤手当を組んでおりません。   〔理事仲原善一君退席、委員長着席〕

北村暢日本社会党

○北村暢君 超勤は、実際にやっていますか、やっていませんか。

斎藤誠農林省農政局長

○政府委員(斎藤誠君) 実際にはやっております。

北村暢日本社会党

○北村暢君 実際にやっていることはわかっていて、予算はないのですね。

斎藤誠農林省農政局長

○政府委員(斎藤誠君) 先ほど来申し上げましたように、予算の対象としては、各県が非常に区々であるのみならず、一応正常の八時間勤務を前提として給与なり手当を支給する、それに対する助成をする、こういう考え方でございますので、組んでおりません。

北村暢日本社会党

○北村暢君 組まないことは不合理だとは思いませんか、実際にやっているということをお認めになったのですから。

斎藤誠農林省農政局長

○政府委員(斎藤誠君) 県が具体的に個々の事例に即して、超過勤務の事態がある場合におきましては、必然地方公務員の一般行政職と同じような取り扱いができることを期待いたしておるわけでございます。ただ、先ほど来申し上げたような理由で、国としてはそこまで計上するという考えは持っておまりせん。

北村暢日本社会党

○北村暢君 考えは持ってないというのは——不合理か不合理でないかと聞いているのです。実際にはやっているということを認めているのでしょう、やっているということを認めておりながら——そういう超過勤務といえども私は給与に該当すると思っているのです。したがって、給与の三分の二補助するということになれば、超過勤務についても出すべきでないか、このように思うんですがね。それは出さないほうが正しいというのならいいんですけれども、組まないことになってますというのじゃ、どうも正しいのだか正しくないのだかわからないのですよ。あなたの意思を聞いている。

斎藤誠農林省農政局長

○政府委員(斎藤誠君) 国としては、先ほど述べました理由によりまして、必ずしも出す必要はなかろう、かように考えております。

渡辺勘吉日本社会党

○渡辺勘吉君 関連。今の超過勤務手当に関連して一つ質問しますが、この賃管研究所の実態によっても、各都道府県の超過勤務手当支給については、別表4に詳細に実態が出ておるわけです。しかもその実態報告を読みますと、神奈川県と一部の県を除いては、実際の超過勤務時間の二割ないし二割五分の支給にとどまっておる。したがって、こうしたようなことと、その他の改良普及員の特殊な勤務についての手当の支給でも、統一的に実施さるべきである。旅費の支給についても、またその業務の性格上からも、別に規則を制定して、特に実働日数を消減して支給することのないようにすることが望ましい。また、全体のかなりの割合で、自まかないで普及員がオートバイを使って、夜となく昼となく管内を歩いておる。そういう実態が、百十万も国費を使って調べさしたその調査に出ておる。そういう現実を無視し軽視して、そういうものを出す必要がないと国が思うこと自体は、これは、こういうせっかくの調査というものを無視することであって、それじゃ調査をしないで、政策的に最初からやると同じことになるのじゃないですか。その点を少し伺っておきたいのです。

斎藤誠農林省農政局長

○政府委員(斎藤誠君) これはまあお考えによりまして、実際は出しておるのだから、全部それに見合うべきである、あるいは俸給についても、県がいろいろの独自の立場で待遇改善の措置を講じておる、これについても、その補助率を認むべきである、こういう議論も私はないことはないと思います。しかし、先ほど来申し上げましたように、本来の正常な勤務というものについて想定いたしまして、それ以外の超過勤務につきましては、県の事情によりまして、また普及員の活動の状況によりまして非常に千差万別であるわけでございます。そこで、そういうものにつきましては、ひとつ県のほうの実情に即して超勤を出すように、われわれのほうで期待いたしたいと、こういうことで現在のところ対処いたして参ったわけでございます。  ただ、まあ問題は別ではございますけれども、普及員自身の職務の内容といたしまして、オートバイに乗って走り回るような仕事である、また相手が非常に多様な農家でありますから、必ずしも五時になったから仕事を打ち切るというわけにもいかないというふうな、そういう職務の性格を持っておる。そこでそういう職務の実態に即しまして、改良普及員の手当というものを出しました一つの根拠にも考えておるわけであります。つまりそのような不定期の職務実態に応ずる待遇措置として、国として普及員手当を出す、これはまあ賃管報告にも、勤務条件、勤務内容等について調整額を出すということを指摘しておるわけでございますが、国として、その職務のそういう実態を考えまして、普及員手当を出す。もちろん手当と、それから超勤とは性格は別で、時間外に働いた者に対して超過勤務手当を出すということは、これはまた、別の問題でありますけれども、手当については、今申し上げたようなことも加味したわけでございます。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 関連。それじゃ伺いますけれども、この賃金管理研究所の実態調査というのは、これは現実に出てきたものとして、また現実の勤務の実態がこの報告のとおりであるということはお認めになるわけですね。お認めになりますね。

斎藤誠農林省農政局長

○政府委員(斎藤誠君) これは報告が、あった事実を書いたものですから、そのとおりでございます。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 しかも、その勤務の実態を、それじゃこれから改めて超過勤務をやらぬでもいいと、そういう姿に持っていくということは、将来としても、普及活動の本質からできないと思うのですがね。それもお認めになるのでしょうね。

斎藤誠農林省農政局長

○政府委員(斎藤誠君) これを超過勤務がないような実態にすべきであるということを申し上げております。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 しかし、普及活動の現実の姿を見て、超過勤務を全然やらないで普及活動がやれる状態になるということは、それは理想かもしれぬが、しかしそれが政治の現実として、あるいは問題としてほんとうに期待できますか。夢みたいな話じゃ困るのですよ、これは。

斎藤誠農林省農政局長

○政府委員(斎藤誠君) 先ほど来申し上げましたように、超過勤務の実態自身については、   〔委員長退席、理事青田源太郎君着席〕 これは現にあるわけでございますし、また、超過勤務自身を将来なくすべきであるというようにも考えておらないわけであります。申し上げたゆえんのものは、そのような勤務の実態、つまり超過勤務の実態については国として、そこを助成するかしないかという点につきましては、これは県のほうに期待をいたしておる、こう申し上げたわけであります。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 そうすると、答弁が変わってきたわけですよ。超過勤務の実態は将来なくすると、こうおっしゃったでしょう。

斎藤誠農林省農政局長

○政府委員(斎藤誠君) いえ……。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 いや、そうおっしゃったでしょう、超勤はなくすると。これはあとで速記録を調べましょう。ところが、今は超勤をなくするわけにはいかぬとおっしゃったわけですね。そうすると、私はあとの答えがほんとうだろうと思う。そうしたら、未来においても超勤の実態を根本的に是正することができるのなら、この普及活動を実際にやらせるという点からいっても、これは当然国がめんどうを見なければならない。そのめんどうを見ないでおることが、先ほどの給与についても実態が非常に低くなっておるということと相待って、これは地方の財政を苦しくするだけの話だし、またそのことは地方の財政力によって普及員に対する待遇がまちまちになってくるということにもなってくるわけですね。  しかも、午前中にも私が言ったように、いわゆる財力の豊かなところでは待遇がよくなるからということがあるかもしれぬが、実際に農業普及活動が徹底して行なわれなければならぬ後進県、大体農業県ですが、そういうところの待遇は悪くなる。そういうような矛盾を起こしているわけですよ。そうすれば、やはり給与という問題は普及活動を重視するなら、勤務の実態というものを尊重して、そうして是正していくというのが将来の方針でなければならなぬ。それでなしに今のような御答弁をなさるんじゃ、これは普及活動の重要性というものを考えての御答弁じゃないと私は思うのです。どうなんですか、それは。

斎藤誠農林省農政局長

○政府委員(斎藤誠君) 先ほど超過勤務をすべきではないということを申し上げたような響きがありましたら、これは訂正しておきます。私の申し上げたのは、要するに国として助成するべきものについては、一応勤務時間八時間ということを前提とした予算を組んでおりますということを申し上げておるわけでございます。勤務の実態に即してということになりますれば、この別表4でもおわかりになりますように、非常に県によって超過勤務自身については、まちまちであります。したがって、これらの活用につきましては、やはり府県の実態に即して県のほうで、それを考えていただくということのほうが実際的でもあろう。ただしこのような県が普及員に出しまするいろいろな経費につきましては、御承知のように、府県の基準財政需要額には算定される。それに伴ういろいろの交付税等によって調整されることも御案内のとおりでございます。

天田勝正民主社会党

○天田勝正君 関連。私のほんとうの質問はあとにしますが、今質問を聞いておりますと、大体号俸中心に議論が発展して参りまして、したがって何か答弁者のほうも、いいあんばいな答弁ができると、こういうことだと思います。私にそこで、農政局長、二十九ページ以降をちょっと見て下さい。これは私は全部よく見たんですが、そういたしますと、いろいろの県がありますけれども、平均して一番処遇のいいのは北海道でございます。さすがに農業県だと思う。そこで、これは平均ですから、ほかに高い県もありますけれども、平均すると、ここが一番よろしい。その一番よろしいところで普及員のほうで一番高額の人が四十九才とちょっと出た人で三万八千円、これが最高なんですよ。今度は、すぐその次のページを見れば岩手県、これは高知県等も出ておりますけれども、ここでいくと、五十になって、やがて定年近いという年令になっても二万九千円にならない。こういう実態をずっと見てみますと、ここで私は疑問が起こるのです。それは単純労務者でないので、あくまで技術職なんです。私の質問のときに、前の方針の問題点も申し述べますけれども、それはさておいて、これだけを考えてみた場合でも、単純労務者でないものであって、一応の学歴のあるもので、確かに高卒の者もおります。おりますけれども、長年、学校には行けないけれども、その道に研さんを積んで資格ありと認められておる。これはやはりそうでありますから、実力というものは高校出なり、短大出なり、そこまで近寄ったから、その資格を与えたのだと私は思うのです。そうだとしますると、一体、単純労務者でないのに、国家公務員といい、地方公務員といい、五十にもなって、もっとひどい県は定年をこえておるものもある。定年をこえておる時分になって三万以下というものが一体あるだろうか。これに似つかわしいもので、そう学歴のないものでも技能はある、たとえば国鉄の線路工夫があります。分区長にも何にもなれないから、人を指揮命令するだけの実力はない。就職した当時と同じように、つるはしを振っておるだけである。こういう人の場合を考えてみましても、定年になったときには大体二万二千円ぐらいの年金がきますね。その年金から今度は逆算した場合に、これははっきりそういう技能はあるけれども、単純労務に近い人でありましても、少なくとも三万七、八千円はもらっておる。こういうことは間違いないと思うのです。  そうしますと、この種の技術を持っておるものとすれば、これは全部教える人ですよ。少なくとも教える人です。そういう教えることをしない人でも、他の職種も、われわれの目につくところでありますればこれより高い、平均して。しかるに教える人でありながら、また一面、研究もしておる、調査もしておる、こういう人とすれば、どうも感じとしては低過ぎるという感じがするのですが、こういう俸給に該当するものがほかにありますか、国家公務員なり、地方公務員なり。いかがですか。

斎藤誠農林省農政局長

○政府委員(斎藤誠君) これは、地方公務員としての行政職の俸給表を適用した結果として、こうなっておるわけでございますから、俸給表自身について、かりに非常に低く出ておるのは学歴が中学校だけだというようなことによって地方の行政職の俸給表を適用になった場合に、どのようなことになるかということになろうかと思います。そこで、特に普及員が行政職の適用を受けることによっておるわけでありますから、それによって特別に不利になっておるということには考えないわけです。   ただ、御指摘になりましたように、この普及員については、一般の行政職と違う技能者でありますから、そういうものについてのむしろ待遇を考えるべきではないか、あるいは職務の内容について技術的な知識を教育的な方法によって農民に訴える特殊の技能者であるということに私ども着目いたしまして、今回改良普及員手当というものを新設することにいたしたわけでございます。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 先ほどの私の質問に対して、県に取り扱いを期待するのだ、期待するのだという一本調子の答弁なんですが、しかし普及活動は、今後強化しなければならぬ、特に農業の高度化につれて普及活動は強化しなければならぬのだということが強調されておるでしょう。そうすれば普及活動を強化していけば、今の普及活動の実態は、ますますこれは強化されて、あるいは超勤もふえてくるかもしれないし、実際の活動の内容も複雑になり、高度になってくる。これも認められますね。そうすれば、やはり待遇を改善して、そういう活動の一助にしよう、こういう意思ならば、当然勤務の実態に即した改善を、ここですぐできないにしてもやらなければならぬ。私は、そういう方向で物事を考えていくのか、いかれぬのかと、こう言っておる。そうじゃなしに、ただ単に、それに対して県に取り扱いを期待するのだということじゃなくて、これは地方自治体に対しては非常に負担になるし、やはり地方自治体の考え方、財政のあり方によっては非常に不均衡が起きてくる。これでは非常に困る。それで私は、今後の方針というものをはっきりあなたにお聞きいたしたいのです。    〔理事青田源太郎君退席、委員長着席〕

斎藤誠農林省農政局長

○政府委員(斎藤誠君) 超勤を出すか、出さないかは別にいたしまして、ただいま先生がお話になりましたように、普及員の活動力を強化するということにつきましては、全くわれわれもそのように考えておるわけでございまして、今後の複雑な技術、あるいは高度な技術、あるいは最近の農民の特に求めておりますような技術革新に応ずる高度な技術指導ができるようなことが、一歩普及活動の強化として望ましいと考えておるわけでありまして、そのためにこそ、普及員の研修を強化して、そして資質を引き上げる。あるいは研修能力を引き上げるということについては、来年度の予算におきまして特に意を払ったわけでございまして、研修の内容につきましては、一昨日申し上げましたように、研修員の一年間の大学入学を認めるとか、あるいは特技研修員の研修期間を延ばすとかいうことにいたしまして、つまり人数が多いということじゃなくて、能力が高い人を、農民の求めに応じて、技術指導にあたらせるということに、現在のところでは第一の重点が置かれるのじゃなかろうか。それにはそれに必要な職務実態に応じて、人材が集まるための効果をねらって、人材が集まるようなことも配慮すべきじゃなかろうかという意味で、今回普及員の手当を支給することにいたしたわけでございます。そこで活動の強化が、当然に超勤にいたすということよりも、むしろ質的な向上、研修能力、技術指導の強化ということに、特に意を払っておるわけでございます。超勤自身の問題につきましては、先ほど来申し上げたとおりでございます。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 それは、あなたの言われる答弁は、私の言うのとすれ違ってしまっておる。活動強化のために研修を強化していく、それは当然でしょう。そうして活動の強化を求める。研修の強化をやることによって普及員はますます何というのか、労働の密度か、仕事の密度か、それが非常に高まってくるわけです。しかも現在においてすら、勤務の実態にあったような給与がなされておらない。超勤の人ならず、給与全般として考えてもなされておらないのです。  そうすれば、今後において、そういうような研修の強化をやって、活動の強化を求めるというのであれば、その勤務の実態に即するような給与の改善をやるというのが当然とるべき態度ではないかと言っておるのです。答弁がすれ違いになるのです。今すぐここで出しなさいというのじゃなく、そういうような姿勢で考えなければいけないじゃないかというのです。

斎藤誠農林省農政局長

○政府委員(斎藤誠君) どうも超勤問題について御質問のようでありますもので、それを除いては全然先実生と同じ考え方を持っております。  ただ、超勤を国で当然出すべきじゃないかという点については、今後研究問題にさしていただきたい。われわれは現在のところやはり県の期待に待ったほうがいいのじゃないか、こう考えております。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 超勤の問題も含めて、そういった給与の改善というものを考えていかなければならぬ、そういうことを言っているわけです。だから超勤の問題についてやらぬとか、やるというよりも、実際はこうなんだから、だから今後において改善するという方向を打ち出してもらって検討してもらわないと、現状のまま、あるいは後退するという形で幾ら検討されてもしようがない、前向きで検討しなければならないと考える。

北村暢日本社会党

○北村暢君 それじゃお伺いいたしますが、各県の超過勤務手当の支給平均は、一体どのくらいになっておりますか、また超過勤務手当を支給していない県は何県ありますか。

加賀山国雄農林省農政局普及部普及教育課長

○説明員(加賀山国雄君) 超勤の実態につきまして御説明いたしますと、県の間にたいへん差がございまして、たいへん財政事情のいいところはたくさん超勤を出している、悪いところは、非常に少ないというのが実態でございまして、一番高いところが、私今はっきりした計数を確認いたしておりませんが、年間大体三万から四万のものが出ている県があるように聞いております。低いところでは年間三千円、四千円というのもございますが、大体各県とも、俸給月額の四%あるいは五%の超勤額を計上しているようでございます。

北村暢日本社会党

○北村暢君 それは各県とも支給しているというのですが、東京のように例外的に、超過勤務手当のないところもあるようです。しかし、ほとんど全部の県が四%、五%の超勤を支給しておりますね、これを見ていただけばわかるように、定額で支給しているところがございますが、大体四%か五%のものを支給している。四%、五%のものは、時間数にいたしますと、どのくらいになりますか、これは一ヵ月の時間数にすれば、どのくらいですか。

加賀山国雄農林省農政局普及部普及教育課長

○説明員(加賀山国雄君) 各県別に時間数が違っておりますが、大体九時間、十時間というところから二十時間の間を考えております。

北村暢日本社会党

○北村暢君 そういうふうに斎藤局長は県でやってもらえと言うのでしょうが、実際には、これを支給したものが調査の結果出ているので、実際に超勤をやったものを完全に支給されているか、支給されていないかということはこの調査では実際は出てきていない。したがって、これはまだ超過勤務をやっているのだけれども、実際に支給したものだけしか出てこない、それでもなおかつ、四%か五%で十時間——二十時間の超過勤務をやっている。大体、国家公務員にしても、地方公務員にしても超過勤務手当の基準というものは、大体きまっているのです。中央官庁ならば幾ら、出先ならば幾ら、出先の局段階ならば幾ら、末端ならば幾らというのは、国家公務員でも地方公務員でも、大体予算できまっているのです。それによって予算というのは組まれているのです。なぜ改良普及員だけ予算が組まれなくていいのか。これは県で支給したいところは勝手に支給しなさい、貧乏県と富裕県と適当にやりなさいと、これでは理屈に合わないと思います。ある一定の超勤量というものはわかるわけなんですよ。したがってこれは当然私は予算に組まれるべきだ、こういうふうに思うのです。それを考えさせていただきますとかなんとか、考える余地もへったくれもないのです。こんなものは組んでないのだ。大体あなた方は改良普及員の給与というものについて……まことに不思議ですよ、今度初めてこんなものがあなた出てきたみたいに、実態調査もやり、わいわい言われて、ようやっとわかっている。一体、何年この改良普及員が出てきているのか。やってから何年間かかっているのですか。  そういう中で、先ほど局長は、実績主義によって地方公務員との差別なしに、そして法律に基づいて正しく実施されていると、こう言ったから、私はそれを信用したいのです。信用したいけれども、実際は、そうなっておりませんよ。普及員は、一般の地方公務員よりは、待遇悪いのですよ。これははっきり悪いから、今日、これだけあなた方は、金をかけて調査しなければならないのですよ。普通の地方公務員と一緒だったら、それは、調査するのも教育職がいいのか、研究職がいいのか、そこだけ調査すれば、問題は解決するのですよ。そうじゃない、今日これだけの膨大な調査をするということは、改良普及員は、一般の地方公務員に比較して待遇が悪いのです。あらゆる点において、労働条件も悪いし、給与においても悪い。それは国会の答弁だから、その悪いということを是認するということは、あなた方非常に工合悪いから、法律で、実績主義でいっている、こういうふうに言っているのだろうと思う。私は、これはもう実態は確かに悪いのだと思うのです。ですから、これだけの超過勤務手当だって、この調査したものは、そういう結果になって、各県まちまちであるけれども、これは超過勤務を実施したものについて、満足に支払われていない。その県々で、きめた範囲内において実施されているだけである。これは私は、はっきり言い得るだろうと思うのです。したがって、この調査に基づいても、実は低いのであって、これは実態調査も、これだけやられているのですから、定額パーセントで出ているものもあり、その出ているものも、国家公務員、地方公務員と比較して、実績において、予算と、どのようになっておるか。地方公務員なり国家公務員と比較して高い超過勤務手当というものは、私は支給されていないと思っているのです。それは実態的にはどうなっているのですか。おわかりですか。

斎藤誠農林省農政局長

○政府委員(斎藤誠君) 先ほど来申し上げましたように、普及員は地方公務員でございますから、一般の行政職の俸給表の適用を受けているという範囲においては、私は、地方において同様に扱われていると考えておるわけであります。  ただ、実態問題として、どうかということになりますれば、これは県のいろいろな事情によって、上がったところもあるし、下がったところもある、こう申し上げざるを得ないと思います。  ただ、繰り返し御質問がございますので申し上げておきたいと思いますが、超過勤務手当について出すべきである、あるいは勤務の実態に即して考えるべきである、これは、そのこと自体について、そういう御見解もあろうかと思いますから農林省の今の補助職員——普及員に限らずいろいろの補助職員を置いておりますが、これについては建前として、すべて超過勤務手当については、補助の対象にいたしておらないわけであります。普及員だけが、超過勤務手当を出さない、というわけではないのであります。ただ、そういう仕組みをとりましたゆえんのものにつきまして、先ほど来申し上げておりますように、いわば補助職員の活動について、基本になるような俸給、あるいは扶養手当といったようなものについて、国が助成をする、こういう建前をとっておりまするので、御議論、御意見としてはいろいろあろうかと思いますが、御了解願いたいと存じます。

北村暢日本社会党

○北村暢君 それじゃお伺いしますが、特殊勤務手当については、相当の県において、これは支給をしているようです。この内容は、一体どんなものなんですか。

原政司農林省農政局普及部長

○説明員(原政司君) 特殊勤務手当につきまして、ただいま都道府県で支給しておられますものを申し上げますと、特に全般として多く見受けられますものは、有機燐剤等の使用をいたします際の、何と申しますか、一種の危険手当と申しましょうか、そういう性質のものが全般に一番多うございます。そのほかにつきましては、たとえば有毒ガスを扱うとか、これはおそらく燻蒸等をいたす場合でございましょうが、そういったものが若干ございます。特殊勤務の例といたしましては、ただいま申し上げましたようなことが一番多うございます。

北村暢日本社会党

○北村暢君 そうすると、これは予算に組んでおりますか。

原政司農林省農政局普及部長

○説明員(原政司君) 特殊勤務手当につきましては、ただいま申し上げましたような、いろいろ地方的なケースが違いますので、国といたしましては、補助の予算には組んでおりません。

北村暢日本社会党

○北村暢君 これは、やはり、特殊勤務手当の予算というものは、予算に組むべきではないですか。これははっきりした——給与の中で支給しても、しなくてもいいという問題じゃないです。県によって、その危険の可能性ありとして指定すれば、これは支給しなければならないわけです。だから、全国の平均で、やはりこれは予算に組むべきだと思うのですが、今までは組んでないようです。特殊勤務手当という項目が、このいただいた資料の中にないですね。これは、超過勤務手当とは違うのじゃないですか。どうです。

斎藤誠農林省農政局長

○政府委員(斎藤誠君) 農林省におきまして、今助成の対象として組んでおりますものは、本俸、扶養手当、暫定手当、通勤手当、期末、勤勉手当、寒冷地手当、それから今回設ける農業改良普及手当、これを予算の対象にいたしておりまして、特殊勤務手当あるいは超過勤務手当、県によって非常に事情の違うものについて、組んではおらないわけであります。

北村暢日本社会党

○北村暢君 これは、県によって違うのじゃなくして、特殊勤務手当というのは、給与法の中にもはっきり手当としてあるのですよ。だから、この支給してないところは、都合によって支給してないだけで、都合によって、これは農林省から認められないから支給しないだけであって、認められれば、これは支給するということは、十分考えられるものなんです。しかも、この特殊勤務手当というものは、給与の中に予算として組んで、大蔵省が、これはだめだというはずのものではないのです。これは不合理だと思いませんか。

斎藤誠農林省農政局長

○政府委員(斎藤誠君) これも、他の補助職員と同様に、農林省として一切組まない建前でございます。

北村暢日本社会党

○北村暢君 建前はね……。勝手に建前を作られちゃかなわないので、給与法なり法律に基づいて予算というものを組むのだから、そういう勝手な建前をちょいちょい作られると困るのでね。これだけりっぱな調査をされたのだから、来年はひとつ、これは組んで下さい。これを出して、大蔵省はだめだとは言いませんよ。これは絶対に言わないです。(「大蔵省を呼べ」と呼ぶ者あり)

渡辺勘吉日本社会党

○渡辺勘吉君 政務次官に答弁要求します。政務次官、どう考えますか、今の問題で……。

大谷贇雄自由民主党農林政務次官

○政府委員(大谷贇雄君) 私個人としては、先ほど来の各委員の御質疑、また御意見は、非常に傾聴し感服しておるわけなんです。  そこで、ただいまの問題につきましては、局長から答弁いたしましたように、いろいろな顧慮いたさなければならない問題が多々あるようでありますので、私といたしましては、普及員の、今度一二%ようやくできることになりましたのですが、その普及員の方々の非常な御苦労は、十分承知しておりますので、極力今後とも努力をいたして参りたい、待遇の改善に資して参りたい、かように存じておるのであります。

渡辺勘吉日本社会党

○渡辺勘吉君 今の政務次官の御答弁は、個人としてという前提がありますから、これは、とても答弁としては納得できませんので、いずれあすなり、次の委員会で大臣の出席の際に、大臣からお聞きします。

北村暢日本社会党

○北村暢君 あなたは政務次官なんだから、個人じゃないのだから、変な答弁しないで下さい。  それから、私は特殊勤務手出は、絶対にこれは要求して通るのですから、やっていただきたい。しかも、相当多数支給しているものがある。この実績からいっても予算要求すべきだと思います。これはなんだかんだ言われても、あした大臣でも来られれば、はっきりしますけれども、いい加減に放置されてあったということだけは間違いないと思う。要求されたことがおそらくないのですね。だから、大蔵省がだめだとも何ともいわないのに、農林省がだめだということにきめておったに違いない。そういう性格のものなんです。だから、これはひとつ、来年要求してとっていただきたい。  それから、次に、普及所の人員というのは、一体一普及所にどのくらいおられるのですか。

斎藤誠農林省農政局長

○政府委員(斎藤誠君) お手元の配付資料にあるかと思いますが、現在普及所が全国で千五百八十六ございまして、そのうち二人から五人までの普及所が三百五十三、配付資料に「農業改良普及事業の現況」という資料がございますが、それの三十三ページをごらん願います。

北村暢日本社会党

○北村暢君 大体わかりましたが、ここに、事務職員という人はおりますか。

斎藤誠農林省農政局長

○政府委員(斎藤誠君) 賃金支弁の職員といたしまして、八ヵ月間だけの賃金支弁の人を、事務職員を置くことができることになっております。

北村暢日本社会党

○北村暢君 八ヵ月だけの——そうしますと、その費用というのは、改良普及事業の補助金として国が全額見てやる、こういうことですか。

斎藤誠農林省農政局長

○政府委員(斎藤誠君) 普及所の運営費といたしまして、一普及所当たり八万二千四十八円計上いたしておるわけでございますが、その中に、人夫賃として六万円を計上いたしております。八万二千四十八円というのは補助額でございまして、一普及所当たりとしては、十二万三千円、その中に約六万円という人夫賃を計上いたしております。

北村暢日本社会党

○北村暢君 それで人夫賃を計上しているのだけれども、それは、事務員だけではないのでしょうからね。したがって、実態はどうですか、普及所に事務員は実際におるのですか、おらないのですか。

斎藤誠農林省農政局長

○政府委員(斎藤誠君) これも本来ならば、普及所というのは、普及員のただたまり場というふうなことで発足いたしておったわけでございますので、必ずしも事務職員がおるというふうには考えていなかったわけであります。しかし、普及指導に当たりまして、いろいろの資料の作成をするとかといったような事務的な仕事もあるという意味で、人夫賃を計上いたしたわけでございまして、おるところもあり、おらないところもあり、すべてにおるというふうには必ずしも限らないようでございます。

北村暢日本社会党

○北村暢君 その必要性は認められるのですか。

斎藤誠農林省農政局長

○政府委員(斎藤誠君) そのような必要に対処いたしまして、人夫賃を計上して、補助の対象にいたしておるわけでございます。

北村暢日本社会党

○北村暢君 その職員というのは、私はやはり相当の事務能力のある人を置くことが必要だと思う。で、六名、七名になって参りますと、普及員のたまり場という考え方では、大体、少しおかしいじゃないですか、七、八名おれば、そこに留守番もいるでしょうし、お客さんもくるでしょうし、普及員は全然仕事がないわけじゃない、事務的な仕事というのも相当あると思うのですね、報告その他の事務というものはあるはずですよ。そうすれば、普及員が、実際に普及活動に専念し……、もっとも一ヵ月のうちに何日かは事務に携わることになっているのだろうけれども、この普及員の事務職員というものの要求は、非常に強いものがある。しかも、八ヵ月ということで人夫賃で支給するということは——見ておるということは、今日の雇用の関係からいって、八ヵ月とすれば、これは常勤職員的な取り扱いになってくるのであります。今の建前からいえば、非常勤というのは六ヵ月以下ですよ。八ヵ月予算を見ておるということは、これは常勤にならなければならないです。そういうことは、まあ局長御存じで答弁されておると思うのですけれども、これはどうなんですか。その八ヵ月というのは、あと四ヵ月見て、一人前の事務職員を置いたらどうなんですか。

斎藤誠農林省農政局長

○政府委員(斎藤誠君) 先ほど木島先年からも御質問がございましたので、普及員というのは、本来市町村に置いたらどうか、農民に直接指導に当たるべきものではないか、まあ本来であれば、普及員というものは、そういう性質のものでありまして、これが普及所となり、何か一つのお役所がそこにできて、そこでやるというふうな、つまり行政機関的な動きをするということについては、実は必ずしも好ましいものではないと私は考えております。したがって、普及所長というものがございますけれども、これはいわば集団的な指導をいたします場合に、普及員を中地区制をとりました関係上、普及員が七、八名おる。そこでいわばチェアマンという役割をしているだけでありまして、普及所長といえども、一般普及員と同じように一般農民に接触して指導に当たられるのが普及員の任務であり、また今後もそうでなければならないと私は考えておるのであります。そこで、これが一人の人を置くとかいうようなことにして、だんだんお役所的になるということは、普及所のあり方としては私は必ずしも好ましくない。そこで、そうでありますが、いろいろ普及資料の作成であるとかいったようなこともありますので、そこで運営費の一部として人夫賃を計上いたしておりますが、必ずしも一人の人間が八ヵ月おるという考え方をもって指導しておるわけではございませんで、これが二ヵ月雇用であってもいいし、忙しいときには三人かかえてもよろしいと、こういうことでこの予算を計上しておるわけでございます。

北村暢日本社会党

○北村暢君 実態はどうなっておりますか。

斎藤誠農林省農政局長

○政府委員(斎藤誠君) 実態は、今申し上げたようなことで運用しているところもあるし、全然置かないところもあるし、あるいは十ヵ月ぐらいにわたって置いておるところもあるというように聞いております。

北村暢日本社会党

○北村暢君 大体、今言ったたまり場的なところは、まあそういうところももちろんあるんです。しかしながら、非常に無理をして事務職員を各普及所には置いているようですね、実態は。ということは、経費の出場所がなくて、今局長のお話によるというと、相当の普及所の事務所の運営費として人夫賃その他をみてあるんだから、その範囲内で忙しいときその他やればいいんだ、こういうことのようですけれども、実際はそうではないようです。結局は何かの方法で置いていることは置いているんですね。何か役場との兼務とか、あるいはPTAが多いんだ。とにかくPTAで、学校で雇っている人を借りてきて、そうして置いているというのが多いんですよ。したがって、これは必要でないのでなくて、必要なんだけれども、どうにもこうにもしようがないからPTAと、学校から借りてきているんです。これは学校の職員じゃなしに父兄が負担している、農民が出している人なんでしょう。そういうものでまかなわれているわけですよね。したがって、人夫賃をやっているから適当に人夫賃で必要なとき使っていればいいんだ、こう言うんですけれども、人夫賃払っていないんです。ただの人を使っているんです、実態は。そういうことを、実態は局長の言ったような状態ですなんと言って涼しいことで、国会答弁だからといって、それでなければ工合が悪いので、PTAから借りてきますと言えないでしょうから言わないのかもしれませんけれども、実態はあなたの言うようになっておらないんですよね。これは一体どういうことなんですか。PTAというのはたくさんあるのです。そういうものでいいのですか。私はこれは普及員の超過勤務手当の問題と関連してくる問題である。りっぱな事務員がおれば、普及員が超過勤務手当なんかやらなくても、あなたのおっしゃるようにやらなくてもいいかもしれない。こういう事務職員がおらないから、昼は普及事務をやり、夜は帰ってきて事務的な仕事をやらなければならない、やはり報告をまとめたり何だりしなければならない、こういうことになるのですよね。したがってやはり事務職員というのは、局長のおっしゃるように、普及員のたまり場で、そういうものは必要ないのだという、この考え方というものは、だいぶ情勢が変わっておるのじゃないですか。普及所というものを持つようになってからは、やはり必要になってきているのじゃないですか。各個に、普及員が一人二人でも、ばらばらになっているときは、それは必要なかったでしょう、奥さんがその代用をやっていたに相違ない。しかし、この普及所というものをこういうふうに五名なり六名なりにまかせてくるということになると、たまり場だけでよろしいということにはならないですよ、これは。普及所長もおって、それは役所にするということになれば、あなたは、これはたいへんなことで、また千何ぼの定員を要求されるというので、これは下手なことは言えないと思って、そういうふうに国会で答弁するのだろうけれども、これは大体必要なんですよ。ほんとうならおればおったほうがいいので、そういうものじゃないのじゃないですか。どうなんですか、あなたのおっしゃる、先ほど答弁した実態がそうだということなんですか、どうなんすか。

斎藤誠農林省農政局長

○政府委員(斎藤誠君) お話の中にはいろいろなことが入っておるわけでございますが、だんだん整理して申し上げますと、私は普及所というものが独立いたしまして、普及員というものがやはり一人一役で農業の技術指導に専念すると、それを職務として専念すると、こういう形がやはり普及員のあるべき姿であろうと思っております。それが普及所ができる、普及所長ができる、あるいはその下に係長ができるというふうな形でだんだんいこうとすることについては、私は避けるべきである。したがってまあ普及所というものができますると、おのずからそういうふうな要望というものが出てきやすいわけでございます。またそういう意味で現にいろいろの事務もふえて参っておるということも、私も率直に承知いたしておるわけでございますが、建前といたしましては、やはり普及所というものは役所であってはいけない、たまり場であるべきである。したがって、事務職員というようなものをそこに配置して、役所的な機構、整備をはかるべきではなかろう、少なくとも現在の建前はそういうことであるわけでございます。しからば、現実にはどうであるかという御質問でございますが、確かに先ほど申し上げましたように、年間雇っているようなところもありますし、それから私が申し上げましたように、置かないところもあるし、あるいは特に忙しいときにアルバイトを雇うというようなこともあります。それから普及所ができましても、町村に指導に行きます場合に、役場なりあるいは農協に駐在して指導するという場合もございます。そういう際に、農協の一般の事務職員あるいは役場の職員、その他の事務職員のいろいろ援助を受けていることも事実であります。また普及所の場合におきましても、協力会というような組織もございまして、そこから応援を受けている、いうような事例もあることを承知いたしております。しかし普及所自身につきましては、今申し上げたようなとおりでございますが、町村に駐在いたしました場合に、いろいろ町村あるいは農協から援助を受けるという事例につきましては、当該町村にいろいろ要望に基づきまして出向く場合もございますので、町村から何らかの援助を受けるという実態自身について、私は必ずしもこれが望ましいとは考えておりませんけれども、現状においては、ある程度そういう御協力を得ることについてはやむを得ないものがあると、こう考えているわけでございます。

北村暢日本社会党

○北村暢君 どうも、あなたの意見を聞いておるのですが、意見は置いてもいいし、置かなくてもいいし、どっちなのかと聞いておるというと、こっちが判断に苦しむのですが、実際は置きたいのだけれども費用がなくてだめなのか。必要性があるようでもあるし、ないようでもあるし、あいまいもこたる答弁、非常に上手な答弁をされるわけなんですが、実際はやはり必要だろうと私は思うのですね。各県で、全部が全部ではないけれども、完全に置いているという県はどのくらいあるのですか。相当あると思うのですがね。

加賀山国雄農林省農政局普及部普及教育課長

○説明員(加賀山国雄君) 事務職員も、県によりましてたいへんばらばらでございまして、全普及所に事務職員を置いているような県もございますし、県によりましては、普及員の非常に少ない普及所もございます。先ほどの資料にもございましたように、五人以下というような普及所もございます。そういうところには置いていないという場合もございます。でございますから、県によって全部置いておる県と置いていない県と、ばらばらでございます。

北村暢日本社会党

○北村暢君 ばらばらなのを聞いているのじゃなくて、置いている県が半分以上あるかないか、そういうようなことを聞いているのですよ。八割ぐらいまで置いているのか。その県によっては、たとえば静岡の普及所は二十一ある、そのうち七つは置いていないけれども、あとは全部完全に事務職員を置いているという県もあるわけですよ。したがって、置いているほうが多いのか、置いてないほうが少ないのか、そういうことを聞いておるのですよ。

斎藤誠農林省農政局長

○政府委員(斎藤誠君) この表で見ますと、大地区制をとっておるところは六十三ございますが、こういうところはあるいは置いておるかと思いますが、先ほど来申し上げたように、われわれとしては常勤的な事務職員を置くことを歓迎していないわけでございますので、そういう調査もしていないわけでございます。

北村暢日本社会党

○北村暢君 非常に冷淡な答弁ですけれども、そういう必要性を認めていないから調査もしていない、こんなことじゃ、そういうことを聞いているのじゃなくて、これは実際置いているのだから、その置いている実態を調べてもらいたいんですよ。私は、そういうことをやらないというのなら、今度やる方針に変えてもらいたい。それでなければわからないのですよ、要るのだか要らぬのだか。農林省の上のほうで非常に頭のいい局長が、置かないことを原則として考えるのだ、こう言ってみたところで、実際の実務についている人は、要らない人を置いておくはずがない。ですから置いてあるのですよ。それも経費があってやるのなら堂々と置けるでしょうけれども、経費もない、何もない中で無理をしながらあらゆる手段を講じて、なるべく金のかからないように、PTAの雇っている人を学校と兼務して置いてもらうとか、非常に無理をして置いておるわけですよ。だから私は局長のように要らないと、こういうふうには考えていない。やはり必要に応じて要るのだと、こう思っているのですよ。だからこの点については、ひとつ、置かないという方針で、だから調査はしないということでなしに、実態はどうなっているかということを、置かない方針のやつを置いているのはけしからぬということでおっぽらないで、とにかく実態を調査してもらわなければいけないと思うのですよ。これは要求として置いてくれという要求が圧倒的なんです。局長の意思と全く反対なんです。そういう要求がある。しかも全国で六十三くらいの大地区にだけは置いているかもしれないというけれども、そうではない、各県の実態を見るというと、相当置いているのです。相当というのは、まあ私の見方では、無理をして置いているのも、調査されれば隠すかもしれないけれども、実際にはおるというふうに私は見ておるのです。ですから、この点はひとつ、局長の今のような考え方でまことに官僚的で実態にそぐわない押しつけだと、こう思っているのですがね。これはひとつ実態に応じてもう一ぺん考え直していただきたい、こう思うのですが、政務次官いかがでしょうか。

大谷贇雄自由民主党農林政務次官

○政府委員(大谷贇雄君) 今御指摘の実態につきましては、調査をひとついたしてみたいと思います。

梶原茂嘉自由民主党

○梶原茂嘉君 簡単に二、三お伺いしたいと思うのですが、法改正の主眼であります農業改良普及手当ですね、あれは法案を見ますると、政令でそのよるべき基準をきめるようになっておるようですが、「都道府県は、条例で定めるところにより、専門技術員及び改良普及員に対して、これらの者の勤務の状態が政令で定める要件に該当する場合に、」、その「政令で定める要件に該当する」その要件というのは、大体どういう事柄でしょうか、それをひとつ。

斎藤誠農林省農政局長

○政府委員(斎藤誠君) はなはだ手違いがございましたが、政令事項を今お配りしてあると思ったのでございますが、至急お配りいたします。内容といたしましては、二つ要件を掲げておりまして、一つは、専門技術員及び改良普及員が常勤の職員であること。つまり兼務なり非常勤の職員ではないということ。それから第二は、専門技術員及び改良普及員が、農林大臣の定めるところによりまして、改良普及員なり専門技術員なりの事務を規定いたしておりまする十四条の二第2項、または第4項の事務にもっぱら従事する者である。したがって、他の職務に勤務しておる、あるいは本庁に在勤しておるとかというような改良普及員については適用しない、こういう考えでございます。

梶原茂嘉自由民主党

○梶原茂嘉君 これはもちろん生活改良普及員、あのほうにも当然及ぶと理解していいですね。

斎藤誠農林省農政局長

○政府委員(斎藤誠君) そのとおりでございます。

梶原茂嘉自由民主党

○梶原茂嘉君 それからいま一点、改正の要点が専門技術員の職務の範囲を明確にしたというのが項目のようですが、この専門技術員のほうで十四条の二第2項の一ですか、それと2の三と二つに今度は分かれるということになるのでしょうか。

斎藤誠農林省農政局長

○政府委員(斎藤誠君) 専門技術員としての職能に一号と二号があると、こういうことでございます。

梶原茂嘉自由民主党

○梶原茂嘉君 現行法では、専門技術員の職能というものは一本なんですね。今度それをこう二つに分けた立法の理由といいますか、これはどういう考え方で二つにお分けになったのでしょうか。

斎藤誠農林省農政局長

○政府委員(斎藤誠君) 現行の専門技術員につきましては、いわば第一号に該当する専門技術員が非常に多かったわけでございまして、この専門事項というのは、稲作であるとか、あるいは果樹であるとか、あるいは畜産であるとか、その専門事項についての調査研究をし、そうして改良普及員を指導するということにいたしておったわけでございますが、だんだん普及員の数もふえ、また、普及活動をいたして参ります際におきまして、従来専門技術員の中にも、普及方法を担当する専門技術員というのがおったわけでございますが、このような普及の方法、あるいは普及の技術、あるいは専門的な事項につきまして、農家に対しては総合的な指導をいたすという必要もあるわけでございまして、たとえば水田酪農といえば、飼料作物の専門的な知識も要れば、あるいは酪農面というような知識も要るわけでございますが、水田酪農全体をどういうふうに指導していくかというようなことも必要になって参ってきているわけでございます。さらにまた、末端において、改良普及員が仕事をいたします際におきまして、市町村なり、農業団体の営農指導活動とも密接な連絡をもってやって参る必要があるわけでございまして、現に改良普及員はそういう措置もやっているわけでございますが、これらの農村、市町村、農協、あるいは農業高等学校等の教育機関との密接な連絡を保つというようなことにつきまして、従来必ずしも明らかになっておらなかったわけでございます。そこでそういう機能をも付与いたしまして、従来主として専門事項の普及方法を担当しておった職員をさらにふやしまして、新しく二号の専門技術員というものを明確にいたしたわけでございます。あわせて第三号で、この一号の専門技術員につきましては、調査研究をするということになっておりますが、特に今後におきましては、試験場との密接な連携のもとに、そこでいろいろの試験研究の成果の上がった技術をもちまして、農業改良普及員に伝達し、指導していくということが必要と考えまして、第一号の専門技術員につきましては、特に都道府県の試験研究機関に駐在するとか、あるいは兼務するとかというようなことによりまして、その試験研究には参画もできるというような措置を講ずることにいたしたわけでございます。

梶原茂嘉自由民主党

○梶原茂嘉君 意見にわたりますので恐縮ですけれども、現在はすべての専門技術員が試験場にも連絡といいますか、緊密な連絡をとり、また、実際農民を指導する上において、関係の機関とも連絡をとるというような仕事をしているわけなんであります。それを形の上で二つに分けて、一つは、これを見るというと、試験研究機関とは関係を持たない、各種の団体とか、そういうものとは関係を持つけれども、試験研究機関とは縁か遠くなる、実際上人によって、その持っている技能によって、それぞれ適材適所でその機能を発揮していくということは、私はけっこうであります。すべてのものは同じとは思わない、しかし、専門技術員と改良普及員は、まあ何といいますか、一体をなして、この制度が動いている建前のもとであるものを、これを二つに分けていくというような考え方はいかがかと実は思うのであります。これは意見ですからいいです。  それから専門技術員のほうは、直接農民に接して指導するというような場合はないわけでしょうか。

斎藤誠農林省農政局長

○政府委員(斎藤誠君) 専門技術員の任務といたしましては、法律に書いてありますように、改良普及員を指導するというのが本来の任務でございます。あとは事実上、農民に直接触れて指導するということがあると思いますが、これは事実上のことでございまして、本務といたしましては、あくまでも改良普及員の指導に当たるということでございます。

梶原茂嘉自由民主党

○梶原茂嘉君 実際問題としましては、県によって相当の専門の技術員がいる。そういう人がやはり試験場だけにいるのじゃなくて、農村を回るわけだと思います。したがって、やはりそれは実際上そうやるのだというのじゃなくて、機能としては当然それをやり得るものという建前をとっていくのが適当じゃないかと思います。これはまあ意見でありますので、けっこうです。  お伺いしたい点は、専門技術員と、それから一般の普及員とのバランスですね、均衡といいますか、組み合わせといいますか、そういうものは現在、大体適正なのか、その内容において非常に不利があるのか、そういう点についての御意見を伺いたいと思います。たとえば、いただいた資料によりますと、専門技術員の中で農業土木関係のものは一人なんですね。これは全部の調査じゃないでしょうけれども、全国で一人、稲作のほうは四十人、五十人、いろいろ内容を見ると、非常にアンバランスな気がするのです。そういうのは一体、府県に配属していって配置の関係、いろいろの点で今の農業の実態、これからの推移に対応するような態勢になっておるのかどうか、その点をひとつお聞かせ願いたいと思います。

原政司農林省農政局普及部長

○説明員(原政司君) ただいま御指摘がございました専門技術員と普及員の、何と申しますか、数でのバランスと申しますか、その点につきましては、いろいろ今後も検討する余地があろうかと存じますが、法律案の改正でお願い申し上げておりますような、二号関係の専門技術員につきましては逐次充実して参りたい。御承知のように、市町村あるいは農業団体あるいは教育機関との仕事の上でも、いろいろ密接な連絡事項等もございまするし、農業経営の側から見ましても、いろいろと専門技術をさらに総合して参るという必要も急速度に高まっておりますので、さようないわば横の関係を担当いたします専門技術員につきましては、さらに、許されるならば充実をして参りたい、こう思っております。  なお、御質問の第二の点でございますが、農業土木が、御配付申し上げました資料のとおり、三十七年四月現在といたしましては、全国でただ一人でございますが、御承知のように、農業土木につきましては、県にそれぞれ土木の専門家等もございまするし、また、多くが国営あるいは県営事業等の関係もございまするので、そういう実態を考慮いたしましたのと、なお、稲作その他の技術等におきましても、小さな意味での、何と申しますか、土地改良に属した人につきましては、それぞれ何と申しますか、必要な技術を持っておりまするので、現実の問題といたしましては、農業土木だけを表看板にしておる専門技術員は一人でございますけれども、実態は、今申し上げましたようなことで指導に遺憾のないようになっております。

梶原茂嘉自由民主党

○梶原茂嘉君 実際、差しつかえなければけっこうですが、いずれにしても、専門技術員という名前を出しまして、できる限り、専門に入る人は専門に入っていくという建前をとっていくとすれば、やはりある程度バランスが必要じゃなかろうか。たとえば乳牛関係は全国で七人なんですね。一般畜産の技術員、これはもちろん、その知識があるといえばそれまででありますけれども、まあ専門員という体制で進めていくとすれば、今お話しの前段の総合していくと、横のこれはまた相当必要でしょうけれでも、一面、相当深く入っていかないと、なかなか、最近の農家を実際指導していく改良普及員を指導する立場なんですから、やはり相当専門の何でないというと、権威がなくなりはしないかという感じがするのであります。それから生活改良普及員の制度のことでありますが、どうもこれまでの農林省の御方針ですね、生活改善の面、普及員の制度に対する基本的な考え方といいますか、方針といいますか、これがどうもはっきりしていない場合があるようであります。せっかくああいう制度があってそうして相当の成果を上げつつあるわけなんです。もう少しこれを充実をして、活動を期待する方向に持っていくべきじゃなかろうか。今の制度について非常に中途半端で、一人が非常に大きな範囲の数の農家を対象にしなければいかぬ。これじゃ、とうてい一部に偏するといいますか、きわめて不十分な結果より期待できないわけであります。この生活改善の普及員制度についてのこれからの考え方ですね、これをひとつお聞かせを願いたいと思います。

原政司農林省農政局普及部長

○説明員(原政司君) ただいま梶原先生から御指摘をいただきました生活改善普及事業につきましていろいろ問題がございますことは、御指摘のとおりでございまして、農村の生活もいろいろの面で急速な変化をしておりまするので、さような点にできるだけ力をいたして参りたいとこう思っております。で、なお具体的な内容といたしましては、三十八年度の予算におきましては、特に生活改善関係の職員につきましては、専用技術員におきまして四十六名、それから改良普及員につきましては百七十名の増員を行ないまして、まあわずかといえばわずかでございますけれども、逐次充実をいたすことになっております。なお、これで決して生活改善の事業がすべて十分であるとは申しかねますけれども、かようにいたしまして逐次充実をしていきたいと思っております。

梶原茂嘉自由民主党

○梶原茂嘉君 その点はそれでよろしく御尽力をお願いしたいと思います。  それから、先ほどもちょっと問題になりました普及所の所長の権限の問題でありますが、これは別段、その所長という名前はあるけれども、権限といいますか、これはまあないと、そこで専門技術員は改良普及員をいろいろ指導するわけですけれども、これは改良普及員に対して、別段指示をするとか命令をするとか、そういう権能はないであろうと思うのですね。そうすると、改良普及員の活動自体もまあ指図をするといいますかな、監督するといいますか、そういうのはどういうところでどういうふうに行なわれるものであろうか。それは改良普及員の独自の考え方で自由に動いていいのであるのかどうか。全体の体制としてですね、改良普及員の制度がどう動くのか、その点をひとつ御説明願いたいと思います。

原政司農林省農政局普及部長

○説明員(原政司君) 改良普及員の活動につきましては、先ほど来農政局長から御説明を申し上げましたように、普及所長を含めまして一人々々がそれぞれ普及員として御活動いただくと、その間何と申しますか、課長、課長補佐というような事務上の体制とは違った運営をしていくことにつきましては申し上げたとおりでございます。しかしながら御指摘のように、事業が能率的に運行されるにつきましては、いろいろのその間工夫を要することは確かでございます。したがいまして、私らといたしましては、たとえば普及計画を作成いたしまして、それぞれの活動の目標等を定めるとかというような点等を通じまして、専門技術員並びに改良普及員の仕事の分担、あるいはそれぞれの普及員の間の仕事の分担、さような点を定めてやっておる次第でございます。  なお、全体の監督につきましては、農林部長なりあるいは経済部長というそれぞれの長がおられまして、その方々が全体の指揮監督に当たるということになっておる状況でございます。

梶原茂嘉自由民主党

○梶原茂嘉君 そうしますと、その全体の活動の一つの計画というのは県で立ち、それから各事務所の管轄といいますか、その区域ごとに一応できて、そうしてその計画に従って活動すると、こういうふうに理解していいわけですか。

原政司農林省農政局普及部長

○説明員(原政司君) 普及計画につきましては、それぞれの普及所ごとに立てるわけでございまして、それを立てます際に、専門技術員の方々と御一緒に検討をしていくということでございます。

北村暢日本社会党

○北村暢君 さっきのね、ちょっと普及員の事務補助員というのは、調査すると言ったけれども、これ見ますと、調査した結果がありますわ、ここに。五十七ページにね。こう見ますというと、これは相当な人がやっぱりおるのですね。先ほどこれちょっと気づいてくれれば、説明してくれりゃよかったんですけれども、調査した結果がこれだけ出ているのに、だれも調査したということを知らないでいるということはないと思うのですけれども、これは見ましたところがちゃんとあるのです。したがって、これはどういうふうな調査の方法か知りませんけれども、普及部の調査によって一応の調査したものがあるわけです。で、補佐職員というのが県費以外のものと県費による補佐員、こういうふうに相当多数な人が各県におる。全然いない県というのはまずないですね。東京がいないだけであとはもう全部おるようです。県費によるものか、県費以外のものかいずれにせよおるのですね。それによってみますとね。これはやはり私は想像したとおりで、この調査した報告書の中にもですね、「事務補助職員の配置状況は、別表6のとおりであるが、実地調査を行なった十県の専門技術員の大部分が、研修及び資料の準備は夜間自宅において行わざるを得ないと云い、謄写印刷あるいは製本に至るまで自宅において行なっている。改良普及員も、普及活動に伴う整理事務のほか、県の農林行政各課に対する諸報告事務等に忙殺されていると訴えている。」と、こういうふうにはっきり調査した結果が出ている。で、私は事務量が相当あるのではないかとこう思っておったのですが、やはり事務量はあるのです。そして、これは夜うちへ帰ってやらなければならない、こういう実情である。その上のほうを見ますと、超過勤務の時間に対する支給は二〇%から二五%だ。約四分の一しか超過勤務は支給されていない。それで超過勤務はこの実績調査よりも大体四倍ぐらいやっている。五%ぐらいという支給になっておるが、これはやはり四分の一くらいしか支給していない。五%から四%というものはそういう調査実績がここに載っておるしね、今見ますと。これ見てもはっきりしているじゃないですか。私はこういう点からいって、局長の事務職員は置く必要がないんだという、そういう考え方というものは、これは相当やはり改めてもらわなければならないんじゃないか、このように思いますがね。

原政司農林省農政局普及部長

○説明員(原政司君) 実は私から北村先生におわびを申し上げたいと思います。先ほど局長から調べがないと申し上げましたのは、実は私の補佐が不十分でございまして、御指摘のとおり三十五年三月の調べはごらんのとおりの状況でございます。ただ、最近の調べが実は私不勉強でございまして手持ちを持っておりませんでしたので、さように申し上げましたのが非常に失礼を申し上げた結果になりまして、その点深くおわびを申し上げます。  それから御指摘のような、何と申しますか、実際の超過勤務手当の二〇ないし二五%支給にとどまっているという件でございますが、この点はそこに書いてございますように「普及職員の言によれば」ということでございまして、実は私らもこの点の確たる状況がどうかという点につきましては、どうもはっきり先ほど普及課長から申し上げましたとおりの状態以上には承知をしておりませんので、さようにひとつ御了承をいただきたいと思う次第でございます。

北村暢日本社会党

○北村暢君 「言によれば」といっても、これは調査員がこの研究所で実地に本人に当たったんだから、しゃべったことがもう信用できないといえばそれはそうでしょうけれども、うそを言わない限りにおいてはこういう実態だと思う、わざわざ経費をかけて調査にいったんですから。したがって、これは実態だというふうに理解すべきでないかと思うんですね。それで、どうも信用を置けない、この調査が信用を置けないということになるならば、これはやはり超過勤務ですから命令しなければやらなくてもいいわけですね。だれが一体この普及員に対して超過勤務の命令をするのか。また経費がなければやらなくてもいいという、超過勤務をやらなくていいということになる。しかし、この普及員の実態からいって、局長の言われるように、相当これは個人というものを信頼していないというと、投げやりにやっているか、実際にやっているか、これは監督ができないような形、普及員個人を信頼する以外に手はないんですよ、これは。任命権者が直ちにそばにおって指揮監督しているというわけじゃない。県の部長なり課長なりが監督するといっても、それは直接は監督はできないわけです。したがって、これはやはり職務の実態に応じてある程度の超過勤務というようなものは、平均的なものはやはり実態調査に基づいて見なければならない。それからまた、この事務職員等についても、これだけの職員が実際におる。もちろん期間的にはまちまちです。まちまちですが、県費で補佐員として十二ヵ月置いておるものも相当あるようでございます。したがって、これは局長の認識と非常に違っているようです。しかも、最近においてこれは三十五年の調査ですが、今後この専門技術員並びにこの普及所を設けて充実されてくればされてくるほど、これは私は必要になってくる性格のものであろう。したがって、局長のおっしゃられるように、普及員はそれだけに専念をするので、事務はあまりやらないのだと、こういうことであったならば、農林省なり県なりが、これに事務をやることをまず命令しないことですね。報告はしろしろと言っておって、事務はやるなといったって、それは無理な話なんで、そういう指導が一貫してなされない限り、月例報告なら月例報告というものを要求しながら事務をやるなといったって、こんなむちゃな話はないですよ。したがって、これはやはり実態に即応する事務職員というものは私は必要だろうと思う。したがって、これは実態の調査ですから、局長の認識を改めて、この実態調査に基づいてひとつ十分検討をしていただきたい、このように思います。そのほか旅費問題、これも大きいですけれども、いろいろたくさんありますけれども、きょうはもう時間がきたようですから、このくらいできょうは質問を終わっておきたいと思います。なお、普及員の問題については、農林省内においてのバランスをとらなければならない問題なので、ここに蚕糸局長、林野庁、水産庁おられるのですけれども、農業改良普及員の普及員手当というものについて、必要性についてお認めになるかならないか、これだけひとつ簡単にお伺いしておきたい。各局長からひとつ聞いておきたい。

昌谷孝農林省蚕糸局長

○政府委員(昌谷孝君) 御質問の御趣旨が、農業改良普及員に対しての普及手当の必要の有無についての私どもの見解という御趣旨だと思います。

北村暢日本社会党

○北村暢君 そうじゃなくて、農業改良普及員に普及手当というものが今度つくようになるが、バランス上からいって、蚕糸局長は蚕糸関係の普及員にその必要性ありと考えられるのかどうか。水産、林野同様にひとつお伺いしたい。

昌谷孝農林省蚕糸局長

○政府委員(昌谷孝君) 農業改良普及員について普及手出を今回支給することに省として決定をいたしました際に、私どもも類似の制度を持っております関係上、御質問のような点についても検討を加えたわけでございます。午前中に申し上げましたように、蚕業普及指導組織につきましては、戦前からありました独自の制度を戦後再編成をいたしまして、二十二年以降、蚕業普及指導所というような組織で、独自の体系を持っております。それ相応の特殊の事情があるわけでございます。そこで任用資格の点でも申し上げましたように、普及指導所長については旧高専出身者については一年以上、その他については五年以上というような経験を要求しておりますが、概して申せば、そういった学歴とかいうような硬直的な資格で人を求めたほうがよろしいかどうかについては、実態上相当問題がございます。つまり、経験と申しますか、そういった実務の体験と申しますか、そういったものがかなり重要な要素として私どもの普及段階では必要が実際に感ぜられるわけであり復す。そういう意味から申しまして、先ほど来お話がありましたように、補助基準単価を現在のような水準に置いておいて、はたして適格者が求められるかどうか。要はその組織に必要とする適格者をいかにして確保し後継者を得るかということになろうかと思いますが、その場合に普及員手当というようなものあるいはそれに類似のものを付加することによって私どものほうの組織が、今申しました要請にこたえられるかどうか。それとも経験年数ということに主眼を置いて、現在の新陳代謝の実態に補助基準単価をもっと適切にするというような方法で措置をするのがより制度の実態に合っているのかどうか、その辺のところはもう少し吟味を必要とすると私どもは考えたわけでございます。そのような意味におきまして、制度そのものも別建てでありますし、また御承知のように、嘱託普及員といったような補助制度も他に類例のない制度として私どもは持っていることでもありますので、それらの面等を考えまして、もう少し実態に合った私どもの制度にほんとうにぴったりくる適格者確保措置というのは何であるかということについての結論も、本年の予算要求の過程においては得ることができませんでした。そこで、今後今の問題は引き続き検討を加え、よりよい普及制度になりますように、いずれにいたしましても、なるべく早急にそういう必要がございますれば、改善措置を講じたい、かように考えます。

桧垣徳太郎農林省農地局管理部長

○説明員(桧垣徳太郎君) 農地局につきましては、御承知のとおり、開拓営農指導員を府県ごとに配置させまして、これに助成を行なって参っているのでございます。開拓営農指導員は、御存じのとおり、開拓地におきます開拓営農の指導とともにその他の事務も合わせ担当いたしまして、開拓の営農振興に働いているのでございます。で、一面におきまして、開拓営農指導員は、農業改良普及員とはなはだ似通った任務を持っております。また、午前中に総務課長から説明をいたしたそうでございますが、開拓営農指導員の六割程度の職員は農業改良普及員の資格を持っているのでございます。ただ、これも午前中以来の御質疑の際に説明いたしたかと思いますが、開拓営農指導員の設置に関します法的根拠といいますか、制度的根拠に相違がございます点、及びただいま申し上げましたように、勤務の態様にも必らずしも全面的に同一であるというわけには参らない点があるわけでございます。また普及員の資格につきましても、私どもといたしましては、従前おおむね農業改良普及員の職務に準じた処遇をして参ったのでございますけれども、今後の勤務の態様または改良普及制度にその一面における問題の検討を加えまして、申すまでもなく、今後の開拓営農振興のために期するところが大きい開拓営農指導員の処遇の問題でございますので、極力その処遇の改善のためには努力をいたして参りたい。その際に、今回の改良普及員の制度についての処遇の改善というようなことも念頭に赴きつつ検討いたしたいというふうに考えております。

渡辺勘吉日本社会党

○渡辺勘吉君 私は、ただいまの各局のそれぞれの御答弁と関連越しまして戻って、農政局長に伺いたいのでありますが、おとといの委員会の答弁では、これらの他の普及員の問題については所管外であるし、よくのみ込んでいないという意味答弁をもらったのですが、確かに農政局とすれば、それはそれでも通るかと思いますけれども、今林野庁その他者所管の普及職の問題について御答弁をいただいたのですが、この賃金管理研究所から出ているこの関連職種との相違点、この資料の二十ページにありますが、行政職との相違点、研究職との相違点、教育職との相違点、この三つにわたっての相違点をあげておりますが、この相違点の内容は、私から読み取りますと、やはり林のほうの指導職員の実態、あるいは蚕糸の所管のこの普及職員の実態、あるいは特に開拓営農指導員の実態とその職級においては同一なこれは内容を持っておるものであるというふうに理解をするわけであります。したがって、そういう理解が間違っておるかどうか、この点をまず農政局長からお答えをいただきたいと思う。

斎藤誠農林省農政局長

○政府委員(斎藤誠君) 農政局以外のことにつきましては、つまびらかにしておりませんので、似ているようなところもあるように思いますけれども、またどのような相違があるのか、それぞれ担当の専門のほうから御答弁願わないと、私からそうだと断言するまでのことを存じておりません。

渡辺勘吉日本社会党

○渡辺勘吉君 それはいずれ農林大臣から具体的に答弁を求める問題でございますが、少なくともあなたは農政局長としてこの法案を提案するにあたって、よそのほうは、多少その設置されておる根拠の法律なり、あるいは行政措置なりあるいはその内容において三分の二と二分の一の相違なり、かなりのアンバランスはあるにしても、やはり同じ農林漁業をふまえたこういう高度の技術を体得する専門技術員なり普及員という職能を、よそのほうは知らぬから、とにもかくにも自分のほうではかなりの実態調査等を経てここに至っているのだから、これを法案として出したのだというふうにとれるような一昨日の答弁は、たいへん遺憾に私は受け取っておるのであります、一事が万事で、いわゆる官僚のセクショナリズムというのは、こういうところにも端的に出ておる。むしろ逆に申しますれば、こういう選択的拡大と称する専門分野を担当するあなたの所管の専門技術員なり、あるいは耕地を中心とする改良普及員なりと比較して、まさるとも劣らないようなきわめて基本的な、やはり大きな国の産業の中での林業なり、漁業なり、そういうものを担当しておるその指導員も、むしろこの際に同一時点において取り上げるというような働きかけがなかったことを非常に遺憾に思います。これはこれ以上局長にとやかく申し上げるつもりはございませんが、ただいまのまた御答弁にも、かなりニュアンスの違った御答弁があります。蚕糸局長は、いろいろ検討を加えて必要がありますれば、というきわめて所管する蚕業普及員にとっては底冷えのするような御答弁でありますけれども、私はもっと愛情を持って、あなたの所管するこれらの指導員がこの責任を十分発揮できるような、一つの勇気の出る措置というものを、要求がなくても率先して取り上げるだけの私は熱意を持っていただきたい、こういうふうにこれは強く希望します。その他林野庁長官としては、この問題については、昨年法律を改正して専任し得る体制も整備した。普及員の給与全般を検討して早急に実施する方向に善処したいという御答弁がありましたが、私はこの御答弁こそは期待する方向であり、このことがないために、実はきのうきょう私の出身地のほうから陳情が参りまして、こういうふうに一つの農業改良普及だけを手当をつけるということでは、受け入れる地方の態勢としては混乱が生じて、むしろ返上したほうが混乱を防ぐためには望ましいのではないかという意見がかなり地方では出ているという、その陳情に私は接しております。これは一般的な、大局的な動向でないにいたしましても、こういう問題こそは、やはり総合的な観点に立って、いやしくもこれは農林省以外にも同じようなサービス事業に対して国で補助をしておるものも多くある中に、せめて一つの農林省が所管する中だけでも、もっと全体の上でこれを取り上げるという措置が私は欠けているのを非常に残念に思います。したがってこの点については、農林大臣から明確なるこれは御答弁をいただけませんと、改良普及職員だけが先行してそれでいいというわけには参らぬということを強く申し上げますので、明日大臣が出席して答弁されるには、私の意見を十分伝達していただいた上で出席するように、各局長に善処を要請して私のきょうの質問を終わります。

木島義夫自由民主党

○木島義夫君 簡単に。さっきちょっと中途で話はとまっちゃったのですが、私がさっき質問した駐在員の制度の問題ですが、各府県における普及員の駐在制度は、先ほど昼休み同僚の方とお話ししましたら、府県によってそれは違っているじゃないかということも言われておりますが、われわれの地方としては、今まで駐在所は郡に四つあったものを二つにしてしまった。こういうことでいろいろ駐在員やなんかにショックを与えているようであります。しかし、私たちの農民に接した実際の事実からいえば、郡下に四つあっても、何か各町村に実際に行って指導する機会が乏しいということを嘆いているのです。それを今度二つにしたら、なおできなくなるのではないかということを私は心配する。しかるに、一方においてこの手当等もだんだん上げていくと、働かない者に手当を上げなくてもいいはずなんですから、手当を上げる以上は、もっと農民に接触してほんとうの普及員にする必要があると私は考えますが、一体この四ヵ所を二ヵ所にするとか、あるいは二ヵ所を一ヵ所にするとかいうようなこのやり方は、千葉県では千葉県の独自でやっていることか、もしくは農林省の指導によってやっているかということを、この際明らかにしてもらいたい。またそれはそうでない、指導によってやっているとするならば、府県でまちまちであるのもこれはおかしい、こういうふうに考える。なお先ほどから私が質問しておったそういう方向に、つまり四を二にするのではなくて、もっと各町村におのおの特質に応じ、その土地の事情に応じ、たとえば酪農地帯には酪農の見識を持った人、米作地帯には米作、また畑のほうのいろいろな事情が、あります。そういうふうにしてその地域へ町村もしくは地方の希望があれば、それぞれの適任者を選んで駐在させる意思があるか等のことについて御回答を願いたいと思っておるのであります。

原政司農林省農政局普及部長

○説明員(原政司君) 普及所のあり方につきましては、先ほど農政局長から御答弁を申し上げましたとおりでございますが、ただいまお話しの千葉県につきましては、私らのほうといたしましても、まだ事情を承知しておりませんので、県庁のほうのお話も聞いてみたい。なおこの事業は、御案内のように県と国とがよく御相談申し上げてやって参ることでございまして、各県ばらばらで勝手にやってよろしいというものでもございませんので、当然県のほうでもこのような重大な変更を御計画であれば、私らのほうへ御連絡をいただいて御協議願うという建前になっておりまするから、十分研究をいたしまして、御指摘のような点につきましては、善処をして参りたい、こう思います。

木島義夫自由民主党

○木島義夫君 駐在所を置くわけですね、郡内に四ヵ所あるわけですね。それを二ヵ所離して二ヵ所にするというのです。それは農林省の指導方針から出たものかどうか、千葉県が千葉県独自でやっているものかということを知りたいのです。

原政司農林省農政局普及部長

○説明員(原政司君) 農林省といたしましては、農政局長が申し上げましたとおりの方針でざいまして、四ヵ所をただいま御指摘のように大きな二ヵ所にまとめるというようなことにつきましては、何ら方針をさような指導はしておりません。なお、千葉県の事情につきましては承知しておりませんので、よく調べまして御協議を申し上げたいと思います。

木島義夫自由民主党

○木島義夫君 ですから、私の意見が何でもかんでもいいと私は考えませんが、この農協や農業委員会等においては、私のような意見を持っている人が非常に多いのですよ。ですから、この際そういうふうにこれを反映して実現するように御配属を願いたいというのが私の考えです。もしそれができないならば、四ヵ所のものを二ヵ所にするということは、むしろわれわれの考えている逆行でありますから、そういうことは、とめてもらいたいというふうに考えておるわけです。

櫻井志郎自由民主党

○委員長(櫻井志郎君) 本日はこれをもって散会いたします。    午後四時五十一分散会

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