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43回国会参議院1963/02/12

農林水産委員会 第6号

発言数
148
登壇者
10
会派数
2
開催日
1963/02/12

会議録

櫻井志郎自由民主党

○委員長(櫻井志郎君) ただいまから委員会を開きます。  漁業基本法案(衆第六号)、沿岸漁業振興法案(衆第七号)を議題とし順次提案理由の説明を聴取することにいたします。

角屋堅次郎日本社会党

○衆議院議員(角屋堅次郎君) 漁業基本法案の提案理由及び法案の概要について御説明申し上げます。  戦後、わが国の漁業は急速な発展を遂げましたが、その発展は一様でなく、遠洋、沖合漁業の急速な発展に比べて沿岸漁業の停滞が目立っております。しかも、漁業における格差の増大と競争の激化によって、総体的な漁業生産高の増加にもかかわらず、巨大資本漁業及び一部の上層漁業者を除き、一般に漁業の経営は、かえって不安定の度を加え、零細漁民や漁業労働者の所得及び生活水準は他産業に比して著しく劣悪となっております。  これは、上述のように漁業における階層間の格差が拡大し、生産及び流通の場において中小漁業者が巨大資本によって圧迫、支配または収奪されていることが重要な原因となっておりますが、同時に、歴代政府が行なって参りました大資本漁業偏重、零細漁業軽視の誤まった政策の結果であります。  このような漁業格差を解消し、政府の誤った政策を是正するためには、すべての漁業分野を通ずる基本政策の確立、それに基づく綜合的な施策を実施することが必要であります。  このような考えのもとに、日本社会党はかねてから各方面の意見を求めて検討を加え成案を得ましたので、今国会に提出した次第であります。  以下、この法律案の概要について御説明申し上げます。  まず、前文でありますが、ここでは日本漁業の問題点とそれを打開するための方向を述べ、本法案作成の基本的態度に触れております。  第二点といたしまして、総則においてこの法律の目的と国の責任について規定いたしました。すなわち、イ わが国の漁業構造の改革による生産力の向上と格差の是正、ロ 漁民の所得及び生活水準の向上、ハ 漁民の生活文化水準と都市のそれとの格差の解消をはかることを目的として明記するとともに、国は、以上の目的を実現する責任を有する旨規定しております。  第三点といたしまして、国は前項の目的を達成するために、長期の漁業基本計画及びそれに基づく年度計画を作成して、国会の承認を受けねばならないこと、及び毎年、前年度の漁業年度計画の実施の結果の報告書及びその年度の漁業年度計画の実施状況の報告書を国会に提出せねばならないことを規定いたしました。これは、水産行政における最大の欠陥の一つとされている計画性の欠除を是正、長期的展望に立った総合的な行政を確立するためであります。なお、基本計画に包合さるべき諸計画及びこれらの計画を樹立する場合の手続についても規定いたしております。  第四点といたしまして、漁業利用の基本原則について規定するとともに、沿岸漁業者や沖合い漁業者の漁場利用の確保に、国は特定の配慮を加えねばならない旨定めております。これは、沿岸漁場や沖合い漁場における漁業の実態から見て、操業秩序の確立と関係漁業者の保護をはかろうとする意図によるものであります。  また、漁業権にかかる漁業の免許は原則として漁業協同組合に対して行なうこと、大資本を要する母船式漁業の公社化及び国際漁業の利用のあり方についても基本的な方向を示しております。  第五点といたしまして、漁業生産基盤の整備等について規定するとともに、中小漁業者の資本装備の高度化、安い漁業用資材の確保についても、国は必要な措置を講ずべき旨定めております。  第六点といたしまして、漁業の共同化について、国は漁業経営の合理化をはかるため漁業協同組合、漁業生産組合その他漁業者の協同組織を育成強化せねばならないことといたしました。  第七点といたしまして、国は、水産物価格を安定させるための措置として、生産費及び所得補償の原則に基づく価格支持制度を確立せねばならないと規定するとともに、流通の合理化・需要の拡大・輸出振興及び輸入制限等についても必要な措置を講ずべき旨定めております。  第八点といたしまして、国は、中小漁業に対する長期低利資金の確保をはかるとともに、漁業者の蓄積資金の漁業への還元利用に必要な措置を講ぜねばならないことを規定いたしております。  第九点といたしまして、国は効率的な試験研究及び調査を行なうため、施設の拡充をはかるとともに総合的な施策を講ずること、並びに水産業または漁民生活の改善に資するため、改良普及及び指導に関する必要な措置を講ぜねばならないことといたしました。また、水産教育の振興についても規定しております。  第十点といたしまして、国は、漁業、漁港及び漁業用共同利用施設等の災害による被害を、その負担において復旧せねばならない旨規定するとともに、漁船保険、漁業共済制度を整備、確立して漁船漁具及び養殖にかかる水産動植物の災害による損害並びに不漁による漁業者の損失が十分補償されるようにすべきことを定めております。また、漁船の遭難防止のために国のとるべき措置についても規定いたしました。  第十一点といたしまして、漁業労働者の所得と生活水準を高めるため、国は、漁業労働者の就業機会の増大、賃金その他の労働条件の改善、漁船内の労働と生活環境の改善等の措置を講ぜねばならないことを規定するとともに、漁業労働者に社会保険を完全に適用できるようその制度を充実整備すべき旨定めております。  第十二点といたしまして、漁村の生活と文化水準を向上させて都市のそれとの格差を解消するための方策について規定するとともに、あわせて、国は、漁民の所毎を増大させるための一助として、その者があわせ営む副業の振興に必要な措置を講ぜねばならないことといたしております。  第十三点といたしまして、国は、この法律に基づいて講ぜらるべき諸施策の円滑な遂行を確保するため、漁業行政機構を整理するとともに、その運営の改善に努めねばならないことといたしました。また、いわゆる海外漁業の発展をはかるため、別に法律が定めるところにより、政府の監督のもとにこれらの漁業に関する調査、情報の提供、あっせん、連絡等の業務を行なう機関を設けることを定めております。  第十四点といたしまして、この法律の規定によりその権限に属せられた事項等をつかさどるための機関として、総理府に漁政審議会を設けることとし、組織その他必要な事項を規定いたしました。  以上がこの法案の提案理由及びその内容の概略であります。何とぞ、慎重御審議の上、すみやかに御可決下さいますようお願いいたします。  引き続きまして、ただいま議題となりました沿岸漁業振興法案につきましてその提案の理由を御説明申し上げます。  戦後のわが国漁業の著しい発展にもかかわらず、沿岸漁業の衰退と関係漁民の窮乏には目をおおわしめるものがあります。昭和三十三年の沿岸漁業臨時調査によれば、経営体総数の八六・一%を占める沿岸漁家の漁獲はわずか全体の一七・九%を占めるにすぎず、漁家一経営当たりの平均漁獲高は十九万二千円、しかもこれは、やや能率的な三トン未満の動力船によるものを含んでいるので、無動力船階層では一段と低くなっております。昭和三十三年における階層別の漁業生産所得調査によると、三トン未満動力船階層の一経営当たり漁業生産所得は十九万八千百六十八円、同じく就業者一人当たり生産所得十一万三千六百八十九円となっているのに、無動力階層では一経営当たり七万八千九百五十七円、就業者一人当たり五万九千五百九十円であります。このような、低い所得を余儀なくされております関係で、漁家の消費水準はきわめて低くく、農民一〇〇に対して九四%、都市一〇〇に対して六三%を占めるにすぎません。  沿岸漁業のこのような窮状は、“沿岸から沖合いへ、沖合いから遠洋へ”と、もっぱら外に伸びることのみに目を奪われ、沿岸漁業への施策を軽視してきた歴代政府の行政上の誤りによるものと断じても決して過言ではないと存じます。  荒廃し果ては漁場を改良し、沿岸漁業を振興し、関係漁民の所得及び生活水準を向上させるためには、あれこれの思いつきで当面を糊塗しようとする政府の無責任な態度を一擲せしめ、確固とした法律に基づき、思いきった振興政策を、しかも総合的に実施するのでなければなりません。すなわち、漁業条件の改善、水産資源の増殖、漁業の生産施設及び水産物の流通施設の整備等の事業につき、総合的な計画の実施をはかるとともに、これに必要な助成措置を講じ、もって、沿岸漁業の近代化、共同化を促進してその経営の安定と沿岸漁業者の所得及び生活水準の向上に資する必要があります。  われわれが、沿岸漁業振興法案を提案するに至ったのはこのためであります。  次に、この法案の概要について申し上げます。  まず、この法案でいう沿岸漁業の範囲についてでありますが、漁業権もしくは入漁権に基づく漁業(当該漁業以外の漁業で、総トン数十トン以上の漁船を使用して営むもの以外のものを含む)をいい、沿岸漁業者とは沿岸漁業を営む者及びその者のために沿岸漁業に従事する者をいうことといたしました。  第二点といたしましては、この法律でいう沿岸漁業振興事業とは、国、地方公共団体、漁業協同組合または漁業協同組合連合会が沿岸漁業を振興するために行なう事業であって、農林大臣が沿岸漁業振興審議会の意見を聞いて定める基準に適合するものをいうこととし、その主要なものを例示いたしました。重ねて申し上げますが、沿岸漁業の振興は、一、二の施策を思いつきで施すことによっては不可能であり、強力な施策を、しかも総合的に施すことが肝要であります。したがって、第二条第三項に例示いたしました項目は、どれ一つとして重要でないものはありませんが、中でも一号から七号までは、漁場の豊度を高めることによって漁業の生産性を向上するための事業であり、私どもの、最も重視しているものの一つであります。すなわち、第一号から第五号(とくに人工孵化放流事業)に至る事業を大がかりに推進することによって水産資源の増大をはかるとともに第五号から第七号までを推進することによって、いわゆるとる漁業から育てる漁業への発展を目ざそうというわけであります。なお、特に一言申し添えておきたい点は、養魚事業のうちきわめて大きな将来性を持つものと考えられる海面養魚事業の促進のため、漁協の自営を条件としてとくに手厚い助成措置をとった点であります。  また、漁業の生産施設及び水産物の流通施設等の整備を推進するほか、特に、集団操業の指導のための施設の設置に関する事業及び漁業生産組合の育成に関する事業を推進することによって、漁業の共同化を促進することもまた私どもの重視している事業であります。  第三点といたしましては、沿岸漁業振興事業は都道府県及び国の定める毎五ヵ年を各一期とする沿岸漁業振興基本計画及びそれに基づいて国及び都道府県が作成する沿岸漁業の振興年度計画に基づいて行なうこととし、それぞれ、計画の作成方法その他について詳しく規定いたしました。これは、従来の水産行政の最大の欠陥である場当たり行政を排し、長期的な展望と計画を持った行政を確立することによって、より効果的に沿岸漁業振興事業を推進しようとの念願によるものであります。  第四点といたしましては、国の沿岸漁業振興年度計画または都道府県の沿岸漁業振興年度計画に基づく沿岸漁業振興事業を実施する者は、漁業権に属する区域内においては、当該沿岸漁業振興事業を行なおうとする場合には、当該区域にかかる漁業権者、入漁権者及び漁業法第八条の規定による漁業を営む権利を有する者の同意を得なければならないと規定することによって、これらの者の権利を保護することといたしました。  第五点といたしましては、規模が著しく大であり、かつ、二以上の都道府県の沿岸漁業者によって利用される施設及び高度の技術を必要とするものについては、国がみずからこれを行なうこととし、国の積極的な施策を期待することといたしました。  第六点といたしましては、都道府県に対し、都道府県が農林大臣の承認を受けた沿岸漁業振興年度計画に基づいてみずから行ないまたは補助を行なう事業に対する国の補助率を法律で定め、かつ、現行の補助率を引き上げることによって、振興事業の促進を期することといたしました。由来、沿岸漁業振興の基本対策は財政政策との対決にあるとさえいわれております。次に述べる低利長期資金の貸付とともに、私どもの最も力を入れているものの一つであります。  第七点とたしましては、資金の貸付についてでありますが、農林漁業金融公庫は、第三の規定により農林大臣の承認を受けた沿岸漁業年度計画に基づいて沿岸漁業振興事業に行なう漁業協同組合または漁業協同組合連合会に対し、当該沿岸漁業振興事業の実施に必要な資金の貸付を行なうものといたしました。なお、貸付条件は、都道府県が補助を行なう聖業にかかる沿岸漁業振興事業の実施に必要な資金として貸し付ける場合には、利率は年五分以内において、その他の沿岸漁業振興事業の実施に必要な資金として貸し付ける場合には、利率は年三分五厘以内、償還期限(据置期間を含む。)は三十年以内、据置期間は五年以内において、公庫がこれを定めることといたしました。なお、沿岸漁業振興計画の実施に必要な資金を貸し付けるための原資として、昭和三十八年度に一般会計から新たに五〇億円を公庫に繰り入れることとしております。  第八点といたしましては、この法律によってその権限に属させられた事項をつかさどる外、農林大臣の諮問に応じて、沿岸漁業の振興に関する重要事項を調査審議し、及びこれに関し必要と認める事業を農林大臣に建議するため、水産庁に付属機関として沿岸漁業振興審議会を設けることといたしました。  以上が、この法案の提案理由及びその内容の概略であります。  何とぞ、慎重御審議の上、すみやかに御採択いただくようお願いいたす次第であります。   —————————————

櫻井志郎自由民主党

○委員長(櫻井志郎君) 次に、森林組合合併助成法案、狩猟法の一部を改正する法律案を一括議題とし、順次提案理由の説明を聴取することにいたします。

大谷贇雄自由民主党農林政務次官

○政府委員(大谷贇雄君) 森林組合合併助成法案につきまして、その提案理由及び主要な内容を御説明いたします。  森林組合は、昭和二十六年の森林法改正により強制加入の組合から協同組合原理に立脚する森林所有者の協同組織としてその組織を変更して以来、今日まで十有余年の歩みを通じまして、民有林における森林施業の合理化と森林生産力の増進にその一翼をになうとともに、森林所有者の経済的、社会的地位の向上に寄与して参りました。  しかして、最近における国民経済の進展と林業を取り巻く諸般の情勢の変化に即応して、林業経営の改善と林業就業者の所得の向上等を重視する新しい施策が、各方面から強く要請されるに至っておりますが、御承知のように、わが国の民有林は、その多くが零細経営でありまして、森林所有者の協同組織の活動によらなければ、経営の改善等をはかることがきわめて困難な状況にあり、また、経済的社会的に後進性の強い山村地域におきましては、林業の発展をはかることなくしては、地域格差の是正は期しがたいと考えられるのであります。したがいまして、このような観点から、森林所有者の唯一の協同組織たる森林組合には、従来にもまして、民有林の発展と山村の振興のための多面的な役割が期待されるのであります。  しかしながら、森林組合の現状を顧みますに、相当多くの組合は停滞を続け、系統組織全体としても必ずしも以上申し述べました期待に十分こたえることができない状況にあります。  従来、政府におきましては、森林組合に対しまして、弱小な組合の合併促進のための予算措置を講じ、不振組合対策としては相応の効果をおさめてきたのでありますが、以上の趣旨を体しまして、組合規模に再検討を加え、新たな構想による、いわば前向きの合併促進により、民有林の発展と山村振興の強力なにない手たり得る、より大型の森林組合を広範に育成し、もって森林組合組織の整備強化と体質改善をはかる必要性が痛感されるに至っているのであります。  そこで、政府といたしましても、以上のような趣旨の合併を促進するため、森林組合の合併についての援助、合併後の組合の事業経営の基礎を確立するのに必要な助成等の措置を講じ、新たな時代の要請に即応する森林所有者の協同組織の健全な発展に資すべく本法案を提出した次第であります。  次に、本法案の主要な内容につきまして御説明申し上げます。  第一に、本法案による助成等の対象は、施設組合の合併といたしており、その手続は、関係組合が、共同して、一定事項を記載した合併及び合併後の組合の事業経常に関する計画を立て、都道府県知事に適否の認定を求めることといたしております。  第二に、都道府県知事は、計画の適否の認定にあたりまして、森林組合に関し学識経験を有する者の意見を聞かなければならないことといたしておりますが、特に適正な事業経営の基礎要件と考えられる組合の規模、出資の総額及び事業執行体制につきましては、政令で一定の基準を設定することといたしております。  第三に、政府は、その計画が適当である旨の認定を受けた森林組合が合併いたしました場合には、予算の範囲内において、適正な事業経営のため必要な施設の整備に要する経費の一部及び都道府県が計画の樹立、実施のため行なう指導に要する経費の一部につき補助することといたしております。  第四に、本法案による助成等の措置は、五年間行なうものとし、昭和四十三年三月三十一日までに合併したものをその対象とすることといたしております。  なお、本法案と関連して別に提案を予定しております租税特別措置法の一部を改正する法律案及び地方税法の一部を改正する法律案によりまして、合併後の森林組合が被合併組合から引き継いだ欠損金につきまして、法人税及び事業税の課税標準たる所得の計算上、損金算入を認めることとするほか、被合併組合の資産の評価益から生じた清算所得、不動産の権利取得にかかる登記につきましても、それぞれ法人税法、地方税法、登録税法の特例措置を設け、従来から合併推進の障害となってきた問題につきまして、税制面での優遇措置を講ずることといたしております。  以上が本法案の提案理由及びその主要な内容であります。  何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決下さいますようお願い申し上げます。  続きまして、狩猟法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由を御説明申し上げます。  現行狩猟法は、その制定以来数次にわたる改正により、野生鳥獣の保護及び狩猟の適正化にかかる諸施策の基本となる法律としてその内容の充実強化がはかられてきたのであります。  特に、野生鳥獣の減少傾向に対処するため、昭和二十五年の法律改正におきましては、その保護繁殖をはかる制度として、新たに鳥獣保護区の規定を設け、以来今日に至るまで全国に十九ヵ所の鳥獣保護区を設定するとともに、本法制定当時からの制度であります禁猟区を現在まで全国におよそ七百ほど設置いたし、積極的に野生鳥獣の保護繁殖の施策を推し進めて参った次第であります。  しかしながら、最近における国民生活水準の向上に伴う狩猟の普及及び狩猟技術の発達並びに国土の開発及び高度利用による野生鳥獣の生息環境の悪化等の諸事情によりまして、野生鳥獣減少の傾向はますます強められているのであります。  このような野生鳥獣減少の傾向は、自然の保護、生活環境の美化、改善等の見地からして放置することのできない問題であるばかりでなく、農林水産業の振興にも悪影響を及ぼすおそれが大きいものがあり、この際、野生鳥獣の積極的な保護繁殖をはかるため強力な施策を講ずる必要があると考えられ、また、これと関連しまして、適正な狩猟の保続をはかるため、狩猟にかかる制度をあわせて改善しなければならないものと考えられるのであります。  以下、この法律案の主要な内容につきまして、御説明いたします。  第一は、狩猟法の名称を「鳥獣保護及狩猟二関スル法律」と改めるとともに、目的規定を新設し、法律の趣旨を明らかにいたしたことであります。  第二は、鳥獣保護にかかる制度の改正であります。  すなわち、新たに鳥獣保護事業計画制度を設け、これを中心として国及び都道府県は、鳥獣の保護繁殖のための施策を講ずることといたしたほか、禁猟区制度を廃止して鳥獣保護区制度に統合し、現行の鳥獣保護区に相当するものは鳥獣保証区の区域内に特別保護地区として指定するように改める等計画的、かつ、積極的に野生鳥獣保護にかかる施策を実施することといたしたのであります。  第三は、狩猟にかかる制度の改正であります。  その一は、全国にわたって効力を有する現行の狩猟免許の制度を改め、各都道府県知事がその管轄区域内における狩猟について免許を行ない、狩猟免許の効力をその都道府県の区域内に限ることといたしたことであります。  その二は、狩猟鳥獣の減少を防止するため、一定の地域について三年を期限として狩猟を禁止する休猟区の制度を設け、狩猟鳥獣の自然繁殖に資することができるようにいたしたことであります。  その三は、猟区につき、その維持管理を委託された者の積極的な活動の道を開くよう、委託にかかる規定を整備いたしたことであります。  第四は、鳥獣行政にかかる組織に関し、その行政の地域的特殊性にかんがみ、行政の適正を期することを目的といたしまして、新たに都道府県ごとに諮問機関として都道府県鳥獣審議会を設けるとともに、鳥獣保証事業の実施に関する事務を補助せしめるため、非常勤の職員である鳥獣保護員を置き、都道府県における組織の整備を行なったことであります。  なお、以上の改正に伴って必要なる経過措置を講じ、また、関係法律の規定を整備することといたしております。  狩猟法の一部を改正する法律案の提案理由及び主要な内容は、おおむね以上のとおりでございます。  何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決下さいますようお願い申し上げます。

櫻井志郎自由民主党

○委員長(櫻井志郎君) 以上をもって提案理由の説明は終わりました。   —————————————

櫻井志郎自由民主党

○委員長(櫻井志郎君) 次に、開拓者資金融通法の一部を改正する法律案を議題といたします。  質疑のある方は御発言を願います。

大森創造日本社会党

○大森創造君 この開拓営農振興審議会が、昭和三十五年の八月に審議を始めて、でき上がったのは昭和三十六年の十一月の十四日ということになっておりますが、その間一年四ヵ月足らずでございます。その答申に基づいて農林省のほうで種々調査されたのが、約一年間経過したということであります。そこで、第一次の振興対策が、いいこともあったが悪いこともあった。開拓者の自立の精神とその努力によって相当の効果を上げたところもあるが、非常に劣悪な条件のために、その効果の上げ得ないところもある。そこで、今度はその答申に基づいて、第二次ということになるのでございますが、まずお伺いしたいのは、第二次でもって大体開拓の仕上げをするおつもりでございますか。どういうことでございますか。

任田新治農林省農地局長

○政府委員(任田新治君) 第二次計画をもちまして、入植者の振興をはかりまして、付近の既農家の中庸の水準まで持っていきたい。これは先般お話しを申し上げましたが、第二類に属するわけでございます。第三類の方々につきましては、別途離農をはかりまして、生活の体系を変えるように、そのほうに意を注ぎたい、かように考えるわけであります。

大森創造日本社会党

○大森創造君 それは三十八年度の開拓関係の予算について見ても、相当努力の跡は見えますけれども、どうも終戦後の緊急開拓ということで、引揚者の人や戦災者の人を、当時の事情からして食糧増産をせねばならぬということでやった。だから自然的な条件はもともと悪いわけでございますから、そこで営農をやっていくということは、非常に困難があると思う。今までの政府の施策は、いいところもございますが、忌憚なく申し上げまするというと、行政措置をそのつど変えたり、法律を変えたり、あるいはその各種の融資条件を緩和したりしておりますけれども、どれも寸足らずであるということは、あなた方もお認めになるだろうと思います。農林大臣初め、きょう御在席の委員の方々も、開拓関係についてずいぶん努力をされたが、それをしも全的な解決にならないということはお認めになるだろうと思います。そこで、今度は答申が出たんだから、ひとつ第三次、第四次を考えるということでなしに、この答申に基づいて年次計画を立てて、きっちりひとつ仕上げをするんだという気持なんでしょうな。もう一回念のためにお伺いします。

任田新治農林省農地局長

○政府委員(任田新治君) 先般の委員会でもお話を申し上げましたが、とにかく答申は基本的な方針が出ておりまして、農林省といたしましてはこの基本方針に基づきまして、極力これを尊重いたしまして、実施の方向に入りたいというふうに考えておるわけであります。しかしながら、先般も申し上げましたように、十数万戸の農家についての考え方をまとめる上におきまして、どうにか昨年の十一月になりまして、基本的なデータが集積されまして、取りまとめをどうにか了したという程度でございます。したがって昭和三十八年はその第二次計画の初年度に当たるわけでありますが、先般も申し上げましたとおり、特にきちっと今固まっておるという段階ではございませんが、この二次振興計画の期間におきまして総仕上げをいたしたいというふうに考えておるわけであります。もっとも同じ開拓の中でも、新しく、いわゆる開拓パイロットとしまして既農家の経営の拡大であるとか、あるいはその一部に関連しまして、新規の入植が考えられるわけでありますが、これはもちろん別途の問題でございまして、大体昭和三十二年度以前の入植者を目標といたしまして、振興をはかっていきたい、かように考えております。

大森創造日本社会党

○大森創造君 私の考えを率直に申し上げますというと、この間の委員会で渡辺委員から農業構造改善の問題について質疑がありました。農林大臣との問答を聞いておりまするというと、農業基本法に基づく農業構造改善事業というものについては、いろいろの問題がある。条件の整ったところからやらせるということでございますが、受けたくないというところが相当全国的にあるようでございます。土地改良を仕上げて大体その地区に応じた基盤整備ができ上がったところへもってきて、今度は構造改善ということで新規に基盤整備をやるということは、私もその地区については事情に合わないという意見や、それから農林省で考えることと自分の部落や村の考えることとはだいぶ違うんだということで、農林省のほうがお金をくれてやるんだ、いい条件で三分五厘で金貸してやるんだといっても、ひとつこれは考えなければならぬという態度の町村や部落が出ておる。これは私は当然だろうと思うんですよ。しかし私は農業構造改善ということを三千百町村やるというんだけれども、そのうちで部分的な部落についてやって、あとの部落は同じ条件なのに、おれのほうは農林省、県の指定にならないということで、全部完成するためにはどれくらい時間がかかるかというと、これは五十年も百年もかかるようなふうに私は想像される。しかも農林省がやってくれてもいいというところがあるんだから、これはどうなんですかね。開拓という仕事はこれは政府が奨励をして、政府の責任で始めてきたんだから、農業構造改善なんという仕事を何年計画かやって、そうして完成させるためには五十年も百年もかかるという見通しなんだから、これは私は農業構造改善事業というやつは、あと三年くらいできっと終わらせちゃうんじゃないか。大臣がことしの暮れあたり交代になるでしょうから、それでまたその次の大臣が、河野さんがちょんちょんと建設大臣に横すべりしたみたいにまた重政農林大臣もおやめになって、それで政府の施策が変わるということになると、私は農業構造改善事業なんというやつも、条件のそろったときはことし、来年、あるいはその次の年に指定されますが、そのあとはどうも農林省の今までのいきさつから見ても、あまり情熱を持たないような気がするんです。そうなると農業構造改善狂業をやるならば、テストケースなどをやるならば、パイロット地区などをやるならば、政府の責任で始めた開拓というものをがっちり取っ組んで、こいつを完成させたほうがいいだろうと思うんですが、それおそらく同感でしょうね、これは反対でないでしょうね、ひとつお答え願います。

任田新治農林省農地局長

○政府委員(任田新治君) 時勢の推移によりまして、いろいろの対策が練られなければならぬと思いますが、先ほど申し上げました既入植者の振興という問題と、開拓のパイロットという問題とを比較した場合、現在の段階ではとにかく既入植者の振興というものに重点を置いていきたい、かように考えております。

大森創造日本社会党

○大森創造君 どうも私の質問について、今の農地局長の答弁は私、的はずれだと思います。百点満点にしたら三十点くらいだと思うんですけれども、なぜそういう御答弁をなさいますか、あなた頭いいのに。私の申し上げたのは、考え方として政府与党初め社会党、みんな構造改善事業というやつは条件の整ったところはいいだろうが、条件の整わないところをおしなべて、ずっと三千百町村やるということはむずかしかろう。三千百町村でもまだ残っているんですから、三千百の地内でもって完成させるのには、この間の本委員会の質疑によってわかるとおり、これは五年や八年ではできませんよ。膨大な資金がかかる。それをお断わりするところがある、お断わりするのは前段申し上げたとおり当然の事情もあるだろうと思います。これは自主的に村で、部落で立案をせねばならぬという事情もあると思います。これは私の県の玉川地区などについては、パイロット地区返上だ。融資も受けよう、それから補助も受けようが、計画についてはひとつ私のほうにまかせてくれ、こういう私は町村もあってしかるべきだと思うんですよ。そのくらいたのもしくないと、日本の農村は将来性ありませんよ。それでしゃくし定木にあてはめてくるということになれば、いろいろ摩擦が出てくる、同じ種類じゃありませんか。この開拓というものを政府が段ぴらを引っ下げて、農業構造改善事業を全国的にやるんだということになれば、これは政府が勧奨して、自主的に始めて行政的な責任が一〇〇%だ、政府とすればほとんどそうだろうと思う。その開拓の問題を、終戦後十八年になってから、中途半端にしておいて、そうして構造改善事業を全般的に推し進めるということについて私はどうかと思う。だから農林省の中の一部局として、あなたのほうの考え方を、何ものにもとらわれないで、やる場合には、開拓行政というものをがっちりやってほしい。これをなし遂げてから、有終の美をなしてから構造改善事業じゃありませんか。開拓というのは、選択的拡大というのはとっくにやっている。金がないだけですよ。条件の足りないところは、あとから申し上げますが、一類、二類、三類と火の車でやっているから、だからこれは政府の責任がやはり重大なんだけれども、そうすると、よその一般的な農業改善の指定町村などよりは、私は政府として、同じ政府がやる開拓というものについて、これができなければ、どうせ構造改善なんていうものはできやしませんよ。これをやってみろ、これをやるのがしかるべきだという考えに、あなたは、農林大臣はともかくとしてあなたは立たれるだろうと思うのだけれども、そういうお考えに立たれない農地局長は、私は開拓行政について熱意がないと思うのだけれどもどうですか、もう一ぺん念を押します。

任田新治農林省農地局長

○政府委員(任田新治君) 開拓者の関係は、全国でとにかく十四万数千の戸数でありまして、一方全国的に既農家の数は比較にならないほど大きいわけであります。これに対する、この既農家の膨大な戸数に対しまして、どのような対策を立てるかということは、今の農業経営の転換期にある場合に、これは非常にむずかしい問題であります。私の所管外のことではありますけれども、このあたりの程度の問題はあろうかと思います。一方開拓におきましても、終戦直後の御本人の希望もあり、また政府も何とかしなければならぬ、これは当然政府当局としては考えるべきことではありますけれども、御本人の希望も入れながらやったわけでありまして、またその中には現状におきまして、同じ地区でも成功しておられる方もあり、また不振になっておられる方もあるわけでありまして、これを両者端的に比較いたしまして、まず開拓だけをやれと、既農家はあと回しでいいというふうにも参らぬのじゃないかと思う次第でございます。しかしながら、私は私の立場におきまして、極力開拓のほうを専心して進めていきたいというふうに考えております。

大森創造日本社会党

○大森創造君 私はくどいようですが、基本的な考え方において、もう少しあなたのほうでどっしりかまえてもらわないと困ると思う。私は開拓の問題について、二、三日前からいろいろ読み始めたのだけれども、どうもやることが不徹底である。これはあなたの責任ばかりでありませんよ。大蔵省の責任もあるし、農林省の責任もあると思う。やることがさみだれ式で、今までの融資のことなどを考えてみまするというと、牛を一頭飼うのに、牛というのは四本の足があるのに、そのうちの一本に補助をしてやろう、あとの三本は年次計画だなどということばっかりやっていると、これはもともと条件の悪いところで入植したのですから、それだから生活も容易でない。既存農家が、大体構造改善ということで、こういうことで今から新規まき直しに一つやってみようというときに、開拓農家は、自然的な条件や、その他いろいろな点がもう非常に劣悪なんです。ないところへ、からだ一本で始まったんですそこに補助なんていうものが農林省のデスク・プランで、あなた方は月給取っているから食うのに心配はないからね。だんだん時間がたっというと局長になったり、部長になったりするし、これはいい。開拓のほうはそうはいかないからね。飯を食っていかなければならぬから、そこでそれに対する補助だとか、融資条件の緩和なんていうことをいっていても、それはまあ何というか、中途半端なんですよ、われわれから見ると。これはあなたのほうでも御理解だと思うのです。開拓は御本人の希望が云々ということを言うけれども、戦争したのは国の責任なんだから、そして、開拓に追い込まれたのは本人の責任じゃありませんよ。これは全的に政治と行政の責任だと思う。その心がまえががっちりないと、私は困ると思う。そこで、私が申し上げたいのは、年次計画をやって、第三次計画だ、第四次計画だ、第五次計画だなんていっても、これはとてもあてにならないから、今度の第二次計画でもって、これは先ほど申し上げたように、一年四ヵ月も審議会が審議をして、そうして今度は、それに基づいて農林省のほうが一年調査をしたのだから、今度の第二次計画でもって終わりですよ、開拓というのは。あと十年、十五年たってから、あれは開拓農家だということを言ったのでは、これはおかしな話ですから、今度でもって開招の関係は集大成する心がまえでなければいかぬと思う。それにつけても心細いのは、四十三億要求をして減らされたのはどういうわけか。大蔵省のだれがどういうことを言ったのか。大体あなたのほうでもっと馬力出してやらないとらちあかないですよ。いつまでも、年ごとに何とか審議会だとか、条件の緩和だとか、ごちゃごちゃ言っても始まらないから、第三次、第四次計画なんてめんどうくさいことを言わぬで、第二次できっちりやるように、私はこの委員会でもって開拓の問題について口をきいたからには、これからぎゃんぎゃん言うように、信頼する農林大臣であろうが、だれが農林大臣になろうが、自民党の政調会であろうと、押しかけていく。ひとつこれはどういうことなのか、これを聞かしてほしいのだが、四十三億の要求をして三十億かに減したというのはどういういきさつか。これは別に責めるわけじゃありません。開拓行政を促進するのだから、私はむだな演説をしたくありませんから、ひとつ。

任田新治農林省農地局長

○政府委員(任田新治君) 三十八年度は初年度に考えておりまして、もちろん当初の大蔵省に対する要求は四十三億でございましたが、両省協議をいたしまして、初年度でありまして、そこまでの計画が、各農家個別に振興計画を地元の市町村並びに農協の関係の方々と作りますところの協議会によって十分検討していくということになりますと、なかなかそこまで融資が積極的に活発にいくだろうかという考え方が先に立ちまして、三十億ということに考えたわけでございます。

大森創造日本社会党

○大森創造君 私はこういう計画は初年度が大事だと思う、一番。一年の計は元旦にありというのだから。これは腰だめでやったのじゃないかな、あなたのほうでも了解したのだろうけれども、融資の要求が少ないだろとかなんとかいうことは、これは根拠があるのかね、相当、根拠が。腰だめでいいかげんに妥協したのと違いますか。私はあとから申し上げますが、どうも開拓行政というものについて、私はこれはパイロットのパイロットだと思うのです、ほんとうは。構造改善ということをぶち出すのは、当座の人気取りだと思う。農地の補償と同じで。これはあなたを責めるわけじゃありませんけれども、わけのわからんような、一億九千五百五十万円でもって報償だとか、補償だとか、全くおへそが茶を沸かすようなことを言っている。これはほんとうの意気込みが大事だと思う。河野農林大臣はえらいところがありますよ、やるといったらどこまでやるぞという、歌の文句じゃないけれども、なかなか歯切れがいいことをやっているじゃないですか。がっちりと農地局長としてやるからにはやって下さいよ。そこで、四十三億なら四十三億を、今から復活することはできませんかね。  それから、もう一つ、今までのやり方を見ると、過去の行政的な惰性というか、面目にとらわれていて、開拓については、困るのもあるし、いいのもあるし、大体ここらにしておいたらいいだろうという行政的な惰性、それが、大蔵省との間にそういう雰囲気が今までわだかまっているのじゃないかと思う。新構想を立てて、第二次振興計画というものをぶち出すなら、初年度で予算を削られるというのはだらしない話ですよ。どうしますか。もう少し覚悟のほどを示して下さい。

任田新治農林省農地局長

○政府委員(任田新治君) ただいまお話がございまして、御指摘のとおりでございます。ただ遺憾ながら、十一月にどうにか全体の姿がまとまったわけでありまして、これに対処する考え方といたしまして、ただいま先生の御指摘のように、態度がはっきりしないじゃないかという点が、われわれの考え方の中にどういう基礎に立つかという上において若干弱いところがあったわけであります。しかしながら、これは初年度に入り込むと同時に、先般もお話し申し上げましたように、個々の農家について徹底的に入る、そこで修正する必要が出てくれば、また修正しまして第二年度に一歩踏み込んでいきたい、かように考えておるわけでございます。

大森創造日本社会党

○大森創造君 私は同じことを繰り返すわけではないのだけれども、心がまえが大事ですよね。開拓の問題はどうするかということは、審議会のほうで一年四ヵ月かけて答申を作ったのですから、私、これを読んでみますというと、大事なことが書いてありますよ。一類、二類、三類と、三類はどうする、二類はどうする、一類はどうすると。だから私は大上段に振りかぶって開拓営農のことを一概に申し上げるわけではないが、開拓の跡始末をする、終戦後十八年たって何しろ農地の補償までしようという政府なんだからね。農地の補償までしようというのだから、たいへんなことですよ。そのうちに引揚者だとか、戦災者だとか、疎開の人も補償するという勢いなんだから、そのときに開拓のことがどうもバランスがとれないと思うのですよ。これはりっぱに仕上げてやらなければいかぬと思うし、りっぱに仕上げるためには、むちゃ言うわけではない。答申が出たのだから、その答申に基づいてこれを見るというと、「開拓営農振興対策の構想」というのが出たのだから、これをがっちりふまえてやるということですね、次々に。そうだろうと思うのです。あなたのほうで開拓農家についてはいろいろな階層があるとか、融資がどうとかいうような、そういうことを思いめぐらないで、審議会の答申ががっちり出たのだから、学識経験者を網羅して。この線まで押えると、しかも第二次の振興対策でもって仕上げてしまうということ、こういう心がまえでいかなければいかぬと思うのです。そうでなければ、これはお役所仕事になりますよ。開拓の問題で終戦後三十年になったけれども、まだこいつがどうだとかこうだとかやっていたら、日本の農林省の農地局のお役所仕事で、これは笑われると思うのですよ。おへそが茶をわかすだろうと思う。だから、これはがっちりやってもらうということ、それで四十三億が三十億に減らされてもいいでしょう。しかし三年、五年なり計画を立てたならば、あと十年なんということを言わないでやるという心がまえを私は申し上げておきたい。これはひとつ覚えておいて下さい。そうでなければだめですよ。これは何回やっても同じような演説を来年の今ごろ、再来年の今ごろまたやるというのではだめですから、あなたのほうでまず心がまえをがっちりやっておいて、そしてこれから行政的な惰性にとらわれないでやるようにお願いしておきたい。  そこで答申を仔細に拝見しまするというと、一言でいえば、この答申の要点はどこにあると思いますか。これはメンタル・テスト……。

任田新治農林省農地局長

○政府委員(任田新治君) 一口に申しますと、われわれ当然そうあるべきだと思っておることでありますが、極力救い上げられるといいますか、振興可能の農家を早急に振興させて自立経営に入れるようにすると、それからどうにも処置ができない方々に対しては、別途の処置を考えなきゃならぬ、この一点に尽きるのじゃないかと思います。

大森創造日本社会党

○大森創造君 いや、私はそのとおりだと思うのですが、しかし、これは答申を私が見たところでは、どうもしろうとのほうがわかるところがあると思うのですよ、あなたがたより。私はしろうとだから、けさずっと読んでみたら、これが眼目だと思うのです。振興するのはよろしい。よろしいが、振興をするためには、過去の負債整理とか、それから土地条件の整備というか、今まで融資をしたり、あるいは補助をしたりしたけれども、その基礎的な条件ができてないと、建設工事、それから過剰入植地対策、土壌改良、開墾作業等の事業実施、これをやって、それから一類はともかく二類、三類については過去の負債をばっちり整理をすると、整理をして、今申し上げましたようなこういう受け入れ態勢の整備をする、これが私はその上に立って今度の新しい振興対策をやらないというと、第一次振興対策と同じように、あるいは過去の施策と同じようになってしまうと思う。そこでこの開拓営農振興対策の構想という昨年の十一月十四日に農地局で出した資料、これを拝見しますとこう書いてある。「建設工事、過剰入植地等対策、土壌改良、開墾作業等の事業実施の進度を勘案し、受け入れ体制の整備された地区から順次着手することとする。」これはこのとおりやるのだと思うのですが、しかし問題はそういうものをその「事業実施の進度を勘案し」とこういうのだけれども、進度、進み工合を勘案するというのだけれども、これは進めさせるのにあなたのほうでいろいろやってやらなきゃならぬでしょう。そのための成案というものはどういうものを準備しておりますか。

任田新治農林省農地局長

○政府委員(任田新治君) これは先ほど一口に申し上げて、その手段につきまして申し上げなかったのは申しわけないと思っておるわけですが、ただいま御指摘の問題につきましては、この手段の問題を具体的にどうするのだというお話だと思います。今後の開拓地の基本的な施設、たとえば灌漑排水の施設であるとか、あるいは飲用水の施設であるとか、あるいは電気導入の問題でありますとか、開拓地の土壌の改良であるとかいろいろございますが、これは極力早く進度を上げまして、そうしてかかっていかなければならないというふうに思っておるわけであります。入植者の入っておりますところの開拓地につきましては、これは逐次新規の問題というものはあまりないわけでありますので、逐年まあいわゆる残工事の事業費が減っていくわけであります。そういうことに対しましても、極力明年度の工事費は落とさないように考えまして進度をはかっていこうということでやっておるわけであります。入植者の地区の実態に即応しまして建設工事の進度を目下各地区について配分計画を立てておるわけであります。そういう現況になっております。

大森創造日本社会党

○大森創造君 私が申し上げるのは、工事の進度をはかるといったって、進度をはかる具体的な措置、たとえば融資の問題などがあるでしょう。そういうものについてもう少し具体的な構想がなければ、これは進度が進まない。進度が進まないといってはなんだけれども、この事業実施の進度を勘案する云々ということだけれども、進度をはかるための具体的な措置ということについてこれひとつ資料にして出していただけませんか。よろしゅうございますか。

任田新治農林省農地局長

○政府委員(任田新治君) はい。

大森創造日本社会党

○大森創造君 それはよろしいと、それでは工事の割当があっても実際問題としては地区によって補助なり融資を受けることが非常に困難でありますね。それから公庫からすでに借りた金で、いわゆる不振農家といいますか、第三類の農家がいる。そのほうで肥料代だとかえさ代でもって組合として延滞しておりますが、そういうところについてはこれは借り入れができません。こういうものの具体的な措置をどうするか、全国的に一般的にこうするというお話は今説明がありましたけれども、この際お聞きしますが、いわゆる第三類の農家と第一、第二類農家の連帯責任を分担しなければいかぬと思う。これは答申にも出ておりますが、これについての具体的な構想はどういうふうに持っておりますか。

任田新治農林省農地局長

○政府委員(任田新治君) 先般の法律改正といいますか、条件緩和法ができまして、それによりまして、一応個々の農家の借り入れは従来はそれを集約されまして開拓農協の単位で借り入れをやっておったわけですが、それを緩和法によりまして個々の農家の分に配分をいたしまして、その配分によりましてさらに条件を緩和し、過去におきますところのいろいろの利率の問題、あるいはその借入金の種類によりまして分断されておったものを整理統合いたしまして、いわゆる利率別に整理をいたしまして、それによって個々の農家は、大体個々の農家としての負債に書きかえられておるわけでございまして、こういうふうに整理されておりますので、それぞれ現在の負債の状況がわかっております。それについて今度は第二次計画におきましては、それを考慮しながら新たに振興計画をはかっていこう、こういうふうに考えているわけでございます。

大森創造日本社会党

○大森創造君 この点は私はどうも詳しくないので、お教え願いたいと思うが、今のように個々の農家に分けて債務の点を調査しているということなんだけれども、しかし私が聞いた範囲では、島根県の例ですが、割当工事を流した例が非常に多い、工事が進まずに対策にはお手あげである、開拓農家は開拓者資金融通法による政府資金だけではだめだといって他資金についても政府資金に準じた開拓資金の融資を簡易迅速に行なう措置を要望しておる。そうすると、答申に沿って振興対策をやるのだけれども、個々の問題はともかくとしていろいろなこういう基礎的な条件を整備するために融資の問題、政府融資と、系統融資などについて整理をする、それから三類農家と第一、第二類農家の連帯債務を分担して、それから第三類農家分に対する組合の善管義務を解消しないということにはだめだと思うが、そういう必要はないですか、あるでしょう。

任田新治農林省農地局長

○政府委員(任田新治君) 先ほど申し上げましたように、大体の開拓農家は、それぞれの負債の関係になっておりまして、それぞれ、返済に努力されておるわけですが、この点はもちろん個々の開拓農家になっておるわけでありますので、第三類で御納得がいき、また第二類として振興ということに方向づけられていくことについて御納得がいくということになれば、そこにおのずからそれで線ができ上がって参るものと思っております。  なお補足して申し上げたいと思うのですが、この委員会の途中、いつかの時間に、先ほど差し上げてございます資料について一応御説明もいたさしていただきたいと思います。

北村暢日本社会党

○北村暢君 私、ちょっと今私用で出なければなりませんので、資料要求をしておきたいと思いますけれどもね。この開拓営農振興審議会の答申案が出ておるわけなんですが、この答申案を作成するにあたっての検討資料が出ておると思うのですよ、審議会のですね。それの、全部というのはこれは大へんだろうかと思うのですが、これを審議するにあたっての主要な資料があったと思うので、それをできる限りひとつ出していただきたい。それからそれを出していただければ、大体現在の開拓農家の実態がわかるだろうと思うのですが、それに伴って第二次の振興計画というものを作っておるようですが、その第二次の振興計画というのはどういうふうにできておるのか、これをひとつ出していただきたい。そのほか第二次の振興計画の進んでいる状況でございますか、農林省で立てる振興計画と農家が実際に取り組む振興計画ですね。これが、聞くところによるというと、まだできておらないようですね。できておらない原因がいろいろあるようですが、とにかく振興計画の実施になる段階に来て、実際に実施ができないでいる、末端ではできないでいる、こういう問題があるようですが、どういうところにそのネックがあるのか。第二次計画の進め方について中央地方、農家の計画まで一体どういう形でやろうとしているのか。これは皆さんが末端に指示した資料があるのではないかと思うのです。そういう第二次計画がわかるような資料をひとつ提出願いたい。

任田新治農林省農地局長

○政府委員(任田新治君) ただいま北村先生のお話の中で答申ができ上がる前に審議会に提出したいろいろの資料というものが御要求になられたわけですが、そこに差し上げてあります資料は、逆に何と申しますか、審議会の答申に基づいてどういう作業をしなければならんかという基礎データも入っておるわけです。したがってこのただいま差し上げておりますものの資料を一応説明いたしまして、その上で先生のお立場で不足しているものについて御指摘をあとからいただきたいと思うのです。そういうふうに思います。  それから第二次振興計画の概要については、ちょっと後ほど提出さしていただきたいと思います。

櫻井志郎自由民主党

○委員長(櫻井志郎君) ちょっと速記をとめて。   〔速記中止〕

櫻井志郎自由民主党

○委員長(櫻井志郎君) 速記を起こして。

任田新治農林省農地局長

○政府委員(任田新治君) お手元に差し上げてあります「開拓地営農実態調査の結果」、まずあとのほうへ飛びまして、実態のほうから先に申し上げますが、五ページをお開き願います。そこの右下にありますように十一万八千七百三十八戸という数字がございます。それは昭和三十二年度以前の入植者を対象にいたしまして調査した実態でございます。したがって、今回の融資の問題につきましても昭和三十三年度以降の入植者につきましては非常に条件もよくなっておる、すなわち先般の三十四年度の開拓営農振興臨時措置法によりまして、その結果に基づきまして一戸当たりの融資の額を、従来十七万七千円であったものを四十五万円に改定をいたしております。しかも三十五年度、これは逐年ですけれども、三十四年度以降、五年度以降というような方々は、新しい入植地ではありますけれども、基本的な土地条件その他に対処する設備、また営農計画の内容というものも相当吟味した内容でもってスタートしており、しかも一戸当たりの融資を四十五万円というふうにやっておりますので、今回はその三十三年度以降の方々については、対象から一応はずしておきたいというふうに考えておるわけであります。戸数といたしましては、開拓戸数は先ほど来から申し上げておりますように、十四万数千ということでありますが、この対象にいたしておりますのは、三十二年度以前の入植者ということになっておるわけであります。十万から十五万というふうに所得階層を一応考えまして、全国的に各県別にそれぞれの農家としての平均所得を書いてあります。これはもちろん農外所得を含んでおりますけれども、特に世帯別とまではいかないかもしれませんが、とにかくその世帯主の夫婦並びにその子息の夫婦と、四人の方々の収入というもので考えておりまして、たとえば次男の方が外へ働きに出るというようなものは、この所得の中に入れておりません。夫婦とその長男夫婦、そういうことでやっております。その方々の農外所得も含んでおるわけであります。このような形でとったものでありますが、北海道におきましては規模も大きいわけでありますが、大体集中しておる農家の戸数は十五万から三十万の間にありますが、一方四十五万以上という方々が二千五百五十四戸もある、こういうことであります。仙台の農地事務局の管内に参りますと、これが若干下がって参りまして十五万から二十五万の間に大体集中しておるということになります。それから下って東京管内に入って参りますと、上がって参りまして大体二十万から三十万の範囲が非常に多いわけであります。しかし例外的に神奈川あたりでは四十五万以上の戸数というものが一番階層別には多い戸数を示しております。それから長野、静岡は若干下がりぎみということになっております。それから北陸地方の金沢管内におきましても十五万から二十五万が集中的に戸数が多い。名古屋へ参りますと、愛知県はほとんど均霑されたような姿になっておりますが、岐阜県、三重県というところは、やはり二十万から二十五万というところにかかるわけであります。京都へ参りまして若干上がりまして、二十五万から三十五万の付近が多いのであります。それから岡山の符内へ参りますと、これが若干下がって参りまして十五万から二十五万、さらに熊本へ参りますと十五万から二十万という層が多いように見受けられるわけです。全国の総計といたしましては十五万から二十万の層が二一・九%を占めている。この前後にそれぞれパーセンテージが高いというふうになっておるわけであります。  それから六ページへ参りまして、五番の農業所得細別戸数でございます。これは農業だけという意味合いでございまして、いわゆる農外所得を除いたものでございます。先ほど申しましたような農家所得よりは若干それぞれ各階層別の戸数が下がって集中しておりますということに気がつきます。もちろん全体の戸数は先ほどと同様十二万八千七百三十八戸でございます。  それから七ページに参ります。現有資本装備額別戸数ということでございますが、その注にございますようにある程度条件をつけておる。装備の調査の対象をしぼっておるわけであります。土地そのものを除く農用建物施設、それから農機具とありますが、一万円以下の農機具は除いてございます。それから家畜は馬、牛、乳牛、豚、これだけのものを対象にいたしております。しかし鶏は五十羽以下は除いております。五十羽以上について考えております。それから大植物と書いてありますが、果樹、お茶、あるいは桑というものは入れております。このようなことで、それぞれ昭和三十六年度の農林畜産用固定資産評価標準というものがございますので、それに基づきまして評価をいたしたものでございます。北海道におきましては、ごらんのとおり相当均霑されて分布されておるわけでありますが、三十万から百五十万までの間の戸数が非常に北海道においては戸数が多いということが申されると思います。それから仙台におきましては十万未満から一十万の間、この間に相当戸数が集中しておるように見えます。それから東京の管内では十万から五十万の間が多いわけです。それから金沢におきましては十万以下も含め十万から三十万という層が多いわけであります。それから名古屋はちょと上がりまして、十万から五十万、この戸数が割合に多いということができると思います。京都も同様でございます。岡山では十万以下もある程度の戸数がございまして、五十万までの間が相当の数があるということを申されると思います。熊本は十万から五十万ということでございまして、全国的な資本装備の部類分けをいたしますと十万から三十万が二六・七%、これが一番多いということになるわけであります。  それから次、八ページへ参ります。農家所得額別、農外所得額別戸数ということでございまして、いわゆる兼業の関係を表示しておるわけであります。農家所得はもちろん、農業所得も含めたもので、左の欄を縦に読んでいただければいいわけですが、十万から十五万、十五万から二十万という農外所得も含めました階層を考えまして、それから上の欄を右へ走って参りますが、これはいわゆる副業、あるいは兼業のほうの収入として上がっておるものを掲げておるわけであります。大体こういう姿になっております。  それから次は九ページに参ります。これは各農家の負債額別の戸数でございますが、この注にもございますように、政府資金、公庫の資金、それから目測資金、営農改善資金、災害経営資金、それから農協系統資金、その他約定償還期間が三年以上の資金につきまして残高を合計いたしております。個々の農家が、個々の機関、あるいは個人との貸借であるとか、あるいは短期のものにつきましては調査も非常に困難でありますし、また特に大きい額とは考えられませんので、その点は調査の困難の点を考えましてそれは対象にいたしてはおりません。この結果から見ますと、大体負債の階層といいますか、負債額の類別からいきますと十万未満というのが二九%、それから十万から三十万の間が三五%ということになりまして、大体三分の二足らずの方々は三十万以下の負債であるということが言えると思います。

渡辺勘吉日本社会党

○渡辺勘吉君 この注の系統資金というのもやはり三年以上の……

任田新治農林省農地局長

○政府委員(任田新治君) そうでございます。  次が十ページへ参りまして、農家所得額別負債額別戸数ということでございまして、左のほうには農家の所得、これは農業以外の所得も含めまして書いてございます。これはそこに欄の左上の端の名前が、これは農家所得というふうに御訂正を願います。ミス・プリントでございます。農業所得ではございません、農家所得でございます。それからその下の欄に十万円以上と書いてありますが、これもミス・プリントでございまして、十万円未満でございます。こういう姿になっております。  それから次は、果樹園の保有面積でございます。〇・一ヘクタール未満、〇・一ヘクタールから〇・三ヘクタールということでこしらえまして、これは大きく地方別に一応作ってみたわけでありますが、仙台のほうでは、〇・五から〇・七というのが九百九十三戸あります。それから東京の管内へ参りますと、集中しているところはずっと下がって参りまして、〇・一から〇・五の間が非常に多いということが言えます。それから、金沢の管内では、大体均霑した配置になっております。京都では、〇・三から〇・五が一番多い。このあたりに割り合いに集中されております。岡山へ参りますと、非常に零細になっておるということが言えると思います。それから、熊本の管内では、〇・一以下から〇・五までの間に割合に戸数が集中しております。全国平均では〇・三、三反歩程度以下が大体四割を占めているということが申されると思います。  次は、十二ページに参りまして……。

渡辺勘吉日本社会党

○渡辺勘吉君 北海道はないのですね。

任田新治農林省農地局長

○政府委員(任田新治君) 北海道は出ておりません。

渡辺勘吉日本社会党

○渡辺勘吉君 該当がないんじゃなくて……。

任田新治農林省農地局長

○政府委員(任田新治君) そうじゃございません。

渡辺勘吉日本社会党

○渡辺勘吉君 そうすると、十一万戸のうちのこれだけしか果樹園の農家がないというわけですね。

任田新治農林省農地局長

○政府委員(任田新治君) そういうわけでございます。

渡辺勘吉日本社会党

○渡辺勘吉君 北海道は何戸くらいですか。

任田新治農林省農地局長

○政府委員(任田新治君) 該当なしでございます。

渡辺勘吉日本社会党

○渡辺勘吉君 該当なし……。

任田新治農林省農地局長

○政府委員(任田新治君) それから、十二ページへ参ります。「乳牛保有頭数別戸数」ということでありますが、これは北海道は二頭、三頭の方々が千九百四十五、千九百七十九というふうに割り合いこのあたりに集中されておりますけれども、一方十頭以上の方が割合に多いということが言えると思います。それから、仙台は、一頭、二頭のほうに集中されております。東京も同様、金沢も同様であります。名古屋へ参りますと、二頭、三頭、四頭という数が割り合い多いということになっております。それから、京都管内は、一頭、二頭、岡山が一頭、二頭、三頭が割り合い多い。熊本は、一頭、二頭の程度で、一頭、二頭の方々が全体の五割程度を占めておるということが申されると思います。  大体まあ以上でもってその実態がわかって参ったわけですが、各県の累計でございますから、全体的なつかみ方ということにすぎません。  ここでさかのぼっていただきまして、第一ページへ参ります。  以上のような状況に対しまして、これを頭に描きながら各県に作業をしてもらっておるわけであります。で、ここにございますように、たとえば北海道は第一設計からずっと書いてございまして、ちょっと次のページをごらんになっていただきたいのですが、重ねてございまして、北海道は第一ページでは第六設計まで書いてありますが、引き続き第七、第八、第九とございます。そういう姿になっておりまして、北海道だけは二行に書いてございまして、第一ページでは二行に書いてございまして、十五書いてございますが、そのあとで続いて十六、十七、十八、形態が十八類型になっておる、こういう姿でございます。あと各県それぞれ形態ができ上がっておるわけでありますが、その各ワクの中に数字が書いてございます。この数字はたとえば北海道の場合第一設計に千九百二十一と書いてありますが、このような地域的に見まして、ある地域は大体同じ類型であるべきだと判断をしたその地域内におられるところの開拓者の皆さんの数が千九百二十一であって、その方々に対して将来あるべき営農形態はこういうものであろうというのが、第一設計というふうになっておるわけであります。第一設計そのものの中身は、単に名称程度のことにしか酪農一としか書いてございませんが、そういう形態があるというふうに御理解を願いたいと思います。もちろん一類から三類までをみな含んでおるわけでありまして、そういうことでいろいろのタイプを考えておるわけであります。

藤野繁雄自由民主党

○藤野繁雄君 北海道の例の酪農一の下に十と書いてあるのは何です。それから酪農二の下に十一と書いてあるのは……。

任田新治農林省農地局長

○政府委員(任田新治君) 「酪農豆薯」と書いてありますが、これは第十一の設計ということになっております。

藤野繁雄自由民主党

○藤野繁雄君 北海道の酪農一と書いてあってその下に酪農十と書いてある、これは何の意味ですか。

任田新治農林省農地局長

○政府委員(任田新治君) これは番号が二行に書いてあるわけでございます。第十設計であります。

藤野繁雄自由民主党

○藤野繁雄君 そうすると、そこには十から十一、十二、十三、十四、十五と書いてあって、一、二、三というのはどこにあるのですか。

任田新治農林省農地局長

○政府委員(任田新治君) ちょっとわかりにくいのですが、七、八、九は次のページにございまして、そしてまた第一ページに戻っております。第十設計ということになっております。北海道の管内では十八類型を考えております。あと仙台管内では第九設計になっておりますので、九までのものであります。このようなことでそれぞれ類型を立てまして、それに将来その類型に当てはまるであろうという戸数が、このカッコ内に書いてあるわけであります。  それから次に第三ページに移ります。「各標準設計案別資本装備額一覧表」ということになっておりまして、それぞれの設計別に必要な資本装備が書いてございます。全般的には気候温暖なところにおきましては、資本装備が少なくてもいいというようになっております。  それから、次は、第四ページへ参りまして、目標農業所得額の算出結果というものがございまして、農家経済調査の、これは既農家の農林省の統計部調査部が実施しておりますところの農家経済調査の農家戸数がここに出ておるわけでございまして、このうち四人ないし七人の構成の専業農家の戸数を拾い出しますと、このような数字に、北海道の場合百三十四戸になったわけであります。この百三十四戸の方々を対象といたしまして調査をしますと、一人当たりの家計費が六万二千円、そこにカッコに三角が書いてございますが、これはLを書いたつもりでございます。一方、そこまではとにかく既農家の状況でございますが、開拓者といたしまして新しく世帯員数というのがあります。各都道府県別に一応開拓者の員数を平均いたしてみたものが、この数字でございます。それに対しまして世帯員数のふえ、あるいは五人以下というような場合にそれぞれ家計費に修正が必要になりますので、修正指数というものを書いてございます。秋田が一・一であるとか、静岡が〇・九四になるとか、こういう修正指数を書いてございます。それから割り出しまして、開拓者の家計費を出しておるわけでございます。一戸当たりの家計費でございます。その次には、一戸当たりの償還額の県単位で、これは個々の農家としてはもちろん違っておるわけでございます。県単位でもって、一戸当たりの償還額を出しておるわけでありますがそれの数字が並んでおる。また、この償還額と、それから家計費というものを合わせまして、今合わせたものの五%を一応公租公課と見ております。これだけの償還額、それから公租公課、それに家計費を加えまして、目標所得額と一応考えておるわけであります。これは何回も申し上げましたように、各県単位に一応の目安をここに表示したものでございまして、われわれの、これからの個々の農家の指導をして参り御相談も願っていきたいと思っておるものは、こういう各県別の大体の標準を頭に描きながら、個々の開拓地、さらにその開拓地の中の個々の農家につきまして、はたして経営が成り立つかどうかということについて御相談をしていきたいというふうに考えているわけであります。  大体以上をもちまして、一応この調査の結果の説明を終わりたいと思います。

櫻井志郎自由民主党

○委員長(櫻井志郎君) 委員長から農林省当局に申し上げます。が、委員から要求のありました資料については、すみやかに御提出願います。  ここで、しばらく休憩して、午後一時半再開いたします。    午前十一時五十五分休憩    ————・————    午後一時四十四分開会

櫻井志郎自由民主党

○委員長(櫻井志郎君) ただいまから委員会を再開いたします。  午前中に引き続き、開拓者資金融通法の一部を改正する法律案に対し、質疑を続行いたします。大森君。

大森創造日本社会党

○大森創造君 午前中の私の質問に対しては、どうも局長の答弁は、私の質問のほうを答弁しないで、聞かないことを答弁しているので、聞くことを答弁されないような傾向がありますので、そういうことのないようにして下さい。  この答申の眼目というものは、申し上げましたように、まず負債の整理、それから基礎条件の整備をするということにあると思いますが、その問題について、相当時間もたっておりますから、相当程度固まった意見が、局長のほうから出るものというふうに私は期待しております。  そこで、第一類というこれに対してどういう扱いをされるのですか。第一類と第二類という、その第一類。

任田新治農林省農地局長

○政府委員(任田新治君) 第一類と第二類の間の線と申しますか、これは先ほど説明も若干いたしましたが、とにかく、それぞれの開拓地の近傍の一般農家の中庸程度のところまで持っていこうという考え方に立っておるわけでありますので、その程度まで伸びておられる方々は、まず第一類ということで、われわれといたしましては、卒業生というふうに考えておるわけであります。それより以下の方々がおられるわけでありますが、その場合、けさほどこの調査の結果の表で大まかにお話はいたしましたけれども、そのような一つの基準が、全国に数百の類型でもってでき上がっておりますので、それぞれに当てはめまして、あとこの程度の融資をすれば、将来おおむねわれわれとしては五年で目標の経営に達するというふうに考えているわけでありますが、その五年のうちに立ち直りができるということがわかり、また開拓農家の皆さんにおいても、これならば自分でやっていけるという納得ができた上でこの営農計画というものにいたしまして、その方々に対しては、それは二類ということで進んでいきたいということに考えておるわけであります。したがって、二類の中でも、あとこれだけの装備があればいいという方々と、それからあとこれだけの基本的な、道路なり、あるいは開墾面積なり、あるいは水路なりというものが完備すれば、もうそれでいいといういろいろの立場がありますし、また自分としては相当の意欲がありながら、なお相当の負債もある。しかしこの考え方でいけば、建設事業その他の条件が予定どおり進んでいくとすれば、十分立ち直りができるという方々で、しかも相当負債が多いという場合であっても、やはり対象は二類ということになる方もあると思うわけであります。  三類になりますと、ある程度収入がたとえ多くても、これは農家としてはとうていやっていくことができない。第二種兼業の姿になっており、しかも農業だけで、農業を伸ばしていって第一類に入るということに困難だという場合があると思いますが、このような方々、それから家族構成上何ともなしがたいというような方々、いろいろあると思いますが、そういう方々が三類になっていただいて、われわれとしても何とか他に活路を開いていただく御相談にあずかり、援助もいたしたいというふうに考えておるわけであります。

大森創造日本社会党

○大森創造君 まあ第一類、第二類、第三類という農家の区分は個別指導ですか、これは振興計画を樹立して地区計画をし、それから個別計画をするという過程の中からこういう分類が生まれると思うのですが、そうですね。そうしますというと、まだ抽象的であって、実際には分けていないということになると思うのですが、一類、二類、三類と分ける、そういう分ける過程の中から今後の施策について考えていくということになると思うのですが、そうすると質問の順序はちょっと狂いますけれども、各関係機関を網羅してそしてこの三つにクラシファイする、そういう時期はいつごろできるのですか、これは。

任田新治農林省農地局長

○政府委員(任田新治君) これはけさほど差し上げました資料は、概括的なものでございまして、それぞれ類型別にあのような一つのモデルと申しますかこういうものができ上がっておるわけであります。したがって、昭和三十八年度の予定といたしましては、その中のいろいろのケースがもちろんありますが、六百戸を対象にしましてそれぞれ各戸に御相談を申し上げて、そうして営農計画を個々に樹立をしていきたいというふうに考えておるわけであります。もちろんこの場合に……。

大森創造日本社会党

○大森創造君 六百戸ですか。六百戸では少ないじゃないじゃないですか。

任田新治農林省農地局長

○政府委員(任田新治君) 六百市町村単位で今回の調査は実施したわけでありますが、六百市町村を対象にいたしまして実施をいたしました。その結果これに対して計画が樹立しておられる方々からいこうということでありますが、一方においてその経営の状況によりましては、もうすでにごくわずかの金でもって、融資でもって樹立がもうすでに可能である、あともう一押しだという方々が相当おこられるわけでありますので、この方々に対しては特にそこまでいかないでも、ある程度の大まかな検討といいますか、ある程度の大まかな検討でもってすぐ融資に入るという場合もあろうかと思っておるわけです。

大森創造日本社会党

○大森創造君 そうすると、その六百町村ですか、六百地区ということになるというと、全国で二千四百くらいあることでしょうから、それで割ると四年間という目安なんですか。

任田新治農林省農地局長

○政府委員(任田新治君) 大体もう三年間でこの調査を完了いたしたいと思っておるわけであります。

大森創造日本社会党

○大森創造君 これは調査を完了するのですか、それは。

任田新治農林省農地局長

○政府委員(任田新治君) 調査と今申しましたが、個々の農家につきまして調査を行ないまして、その農家の御本人と相談してそして計画を樹立して参る、こういうことでございます。

大森創造日本社会党

○大森創造君 そうすると、一類、二類、三類という区分ができるのは、それはどういうことになるのですか。どういう時期にその区分ができることになるのですか。

任田新治農林省農地局長

○政府委員(任田新治君) その三年間が終了したときになると、こう、厳密に申せばそういうことになると思います。

大森創造日本社会党

○大森創造君 そのうちでまずお伺いしたいのは、一類というものにクラシファイされた農家に対する指導を振興対策は具体的にどういうふうにお考えですか。

任田新治農林省農地局長

○政府委員(任田新治君) 一類はすでに資本装備といいまた収入におきまして相当固まって参っておりますので、特別の扱いということにはならないのでありまして、今後何といいますか、卒業生という扱いでもっていくわけでありますが、その個人々々としては、もちろん自立の形にはなっておりますけれども、その開拓地そのものにつきまして、あと道路が不備であるとかあるいは改善の面積が少ない状況にあるとかいうようなものもその開拓地としてはあろうかと思いますが、そのようなところについては完備していきたいというふうに思うわけであります。

大森創造日本社会党

○大森創造君 それはそうでしょうけれども、開拓営農振興対策の構想によるというと、「第一類農家については一般農政の対象として農業近代化資金農業経営構造改善資金等の活用を図りうるよう措置するものとする。」と、こういうふうに書いてあるのですが、そうするとこれは、一般農政の対象とするという内容は、開拓農協から離れて一般農協のほうに入れると、そして農業経営構造改善資金、農業近代化資金などの扱いを一般農家並みの扱いとすると、そういうことですか。

任田新治農林省農地局長

○政府委員(任田新治君) 開拓農協から抜けまして一般農協に入る時期というようなものにつきましては、これは従来の関係からいきまして、それぞれの御希望もあるでしょうし、必ずしも今自立農家になっておるからといってすぐに移行するということにも参らぬかと思いますが、全般的には、われわれとしましては一般農家がこれから進んでいく、しかもある程度近代化されていく農業に向かっておるわけでありますので、その一類の方々についても同様な扱いでもって資金なりその他の援助を御利用願うという考え方であります。

大森創造日本社会党

○大森創造君 そうすると、この一類農家というものは開拓農協の中におるものもあるし、あるいは一般農家並みに一般総合農協のほうに入るものもあると、こういうことですか。

任田新治農林省農地局長

○政府委員(任田新治君) 全体の形としては、個々にある者は出る、ある者は残るというような姿では非常に地元の市町村としても取扱いが困難であろうかとも思いますので、これはやはり地元の市町村農協と開拓農協とが御相談を願って、そこで移行していくというふうになることが望ましいと思います。

大森創造日本社会党

○大森創造君 それはわかりましたが、それではその農業近代化資金と農業経営構造改善資金などの融資の問題については、一般農家並みにするということでありますけれども、三百億というワクがございますので、今度は構造改善資金の開拓農家ですからね、第一類の農家ということでも開拓には違いはないのですから、そこでその別ワクをしっかり確保しておくということが私は必要だと思うのです。その別ワクを三百億のうち何がしか、三十八年度は何ぼということをきっちり押えておく必要があると思うのですが、その点についていかがですか。

任田新治農林省農地局長

○政府委員(任田新治君) 今度の農政全般として扱っております新しい近代化のための構造改善促進のための金融政策、ああいう姿を考えた場合に、これはもちろん構造改善事業の指定地区がまず対象になり、また指定地区以外のものも全般的に対象にはなっておるわけでございますが、指定地区の問題と開拓地の問題とは地域的には必ずしも一致しないことは当然でございまして、その点では指定地域に対する融資というものに乗り込むということは、その指定地域が開拓地を含んでおれば別問題ですが、直接の関連がつけにくい点はございます。しかし、一般的に指定地域以外に対して貸し出すところの資金につきましては、これは開拓者といわず、一般既農家といわず同じ扱いになるわけでありまして、この場合、第一類の開拓の方々に対して特別な扱いということはなりがたいというふうに思うわけです。しかしながら、ややもすると僻遠の地にあったりしますので、知らなかったというようなこと、あるいは連絡が不十分であるとか、あるいは話の内容が十分聞けないというようなこともあろうかと思いますが、この点については、われわれとしても十分注意をいたしまして、関係の団体を通じ、あるいはわれわれ自体としてもその点は十分考慮しながら相互のアンバランスのないように配慮していかなきゃならぬというふうに思っております。

大森創造日本社会党

○大森創造君 今おっしゃられた点は、構造改善の指定地域になっている地区について一類農家が含まれている点についてはどうだということをお答えになったんですか。

任田新治農林省農地局長

○政府委員(任田新治君) 指定地域に対します融資の条件と一般地域に対する条件が若干違っておる個所もありますので、事項といいますか、そういう事項もございますので、指定地域の中に開拓者であるからということで割り込むということはなくて、指定地域の中にたまたま開拓地があれば問題はありませんということを申し上げておるわけであります。

大森創造日本社会党

○大森創造君 別ワクということを形式的にやらなくても、開拓農家であるから、ひとつ一般農家並みに扱うとはいっても、こういう近代化資金だとか農業経営構造改善資金などの問題については、遺漏のないように開拓農家保護育成の立場から扱うと、こういうことですね。

任田新治農林省農地局長

○政府委員(任田新治君) 既農家といわず、開拓者といわず一貫した取り扱いでもって融資をはかっていきたいというふうに思っておるわけでございます。ただ、ややもすると取り残されるといいますか、そういう考え方でわれわれがおりましても、地域的な条件その他によって、ややもすると取り残される心配が私どもにございますので、そういうことはないようにわれわれとして努力いたさにゃならぬというふうに思っておるわけでございます。

渡辺勘吉日本社会党

○渡辺勘吉君 関連。今の問題ですけれども、少なくとも第一分数に属した場合でも、既存農家よりはその実態は非常にやはり条件的に悪いことは明らかに言えると思うんで、そういう場合に農業経営構造改善資金のような三分五厘なり、あるいは期間がかなり長期に改善されたものこそが、開拓者の第一タイプの農家にも優先して制度融資の中心にならなきゃならぬと思うんですが、そういう扱いがやはり既存の開拓者に対しては素通りをして、そうして大体構造改善というものを中心とするところに重点が置かれる結果、その契機にならなければなおさらのこと、あってもやはりその点については十分制度融資のより有利な条件の適用が受けかねるということが、客観的に言えると思うのです。そういう点をもっと開拓行政の中にこの構造改善の制度融資等も盛り込むということがなされなければ、かりに第一タイプの農家に分類されても、これが第二の農家に転落するおそれが多分にあるので、そういう点に配慮が農林省の内部として十分ふまえて運用されるのかということをお伺いしたい。

任田新治農林省農地局長

○政府委員(任田新治君) この構造改善の資金の問題と、それから今回の営農振興の資金の問題、これを直接両者並べてみますと、このような感じになるわけでありますが、開拓の行政といたしましては、基本営農資金におきましては、当初三分六厘三毛ということでやっておりまして、それによって隆々と経営が安定していきましてこれでりっぱになっておる方々もありますし、その努力の結果といいますか、その努力というものと、一方これは諸条件の悪いものは、もちろんわれわれとしては十分御事情もわかっておりますけれども、一方において歩調が合わないという場合に、その当初の三分六厘、これは一例でございますが、三分六厘五毛で融資して、そこで成功された方々に比較してまた引き続いて出すんだ、同じような金利で融資をするというような考え方になりますと、そこにわれわれとしてもやはり相互のバランスというものも考えまして、一度このワクの融通がなされておるわけでありますので、この点からいきまして、第二次的には金利が高くてもやむを得んじゃないかという考え方に立っておるわけであります。このようなことで現在のものができ上がってきておりますが、一方近代化資金の中でもいろいろ、いわゆる振興の構造改善の指定地域の中に入っておるのは、それは開拓者であっても一般の方々であっても、これはもちろん同列に扱うわけでありますが、また反面、その指定地域以外の地域におきまして、それぞれ果樹の振興であるとか、あるいは営農経営であるとかいうことに対して資金を考えておりますが、このほうの資金はそれぞれその性格をもつて必ずしも高いものではありませんが、このような資金と、本来私どもが扱っておりますところの営農振興の資金の内容とそれぞれ対比してみました場合に、これは加重平均と申しますか、これはただ単に試算でもございますけれども、それぞれの融資のワクに対してそれぞれの利率を考えてみますと、大体五分四厘ぐらいのものに当たっておるわけであります。五分四厘というのを四厘下げて五分までということでやっておるわけであります。この場合、特に悪いんじゃないかというふうには今のところ考えておらないのでございます。

大森創造日本社会党

○大森創造君 この開拓者資金融通法によって既入植者に融資される資金の利率ですが、これは現行五分五厘、引き下げて五分にするということ。これはあなたのほうの原案はなんぼだったんですか。大蔵省なりと折衝する前の原案は。

任田新治農林省農地局長

○政府委員(任田新治君) これは本来どれくらいにしたいというふうな希望といいますか、その問題は実はぎりぎり大蔵省と話が済むまではなかったわけであります。と申しますのは、本来経営構造改善資金の率というものがどの程度に落ちつくのかということは、十二月の末までなかなかきまって参りません。はたして指定地域については三分五厘までいくのか、あるいはそれ以外の地域においても六分五厘までいくのかというようなことについては、これは全くわれわれとしては未知数であり、大臣自体はどうしても指定地域については三分五厘というような御構想で進んでおられましたが、われわれとしてはそういう見通しは必ずしも初めから持っておったわけではございません。したがって、この問題は実はその後というふうに考えておった問題でございます。

大森創造日本社会党

○大森創造君 大体今の答弁は、聞いてみますと受身ですな。その長期の低利の融資ということを年来農業関係については、政府与党も社会党も叫んでいるのであって、それを受けて重政農林大臣は農業基本法に基づく構造改善の資金については三分五厘ということを考えておられたのだと思うし、またそういうことを農林大臣が考えようと考えまいと、あなたのほうでは一番条件の悪い開拓農家に対する融資の金利なんというのは最初三分五厘以下ということを考えていいと思うんです。それを、今の御答弁によるというと、大臣がどう考えているかわからない、その考えている大臣が三分五厘にしたのですからね、それより下回らなければいかぬです、それを下回らなければ。十二月末でなければ大臣の意向がわからないなんて、大臣の意向に関係ない。ちゃんとあなたのほうでやるべきですよ、三分五厘とかあるいはそれ以下に。それを構造改善資金の融資の金利が何ぼかわからないから、それでどうなこうななんて、これは追随主義というのですよ。何も大臣の下に農地局長がいて、その下にだれがいるなんということじゃないですよ。開拓行政だ、それで構造改善の金利がどうなるかわからないから、それを幾ら引き下げるとか、あるいは幾ら上げるなんという考え方をあなたのほうで持っているということが、基本的にまず最初にこれはおかしいのです。これは冒頭に私が声を張りあげて申し上げたのは、これは行政的な惰性だと思うんですが、これはそう反省なさいませんか。そういう考え方おかしいのですが、どうですか。

任田新治農林省農地局長

○政府委員(任田新治君) 大臣は当初から三分五厘ということであり、原案でもそのようになっておったわけであります。私どもとしては五分五厘の幾らかでも引き下げていきたい、しかも先ほども申し上げましたように、第二次、第三次という工合に、いろいろ営農振興資金であるとかあるいは営農促進資金であるとか、あるいは谷間資金であるとか、いろいろそういうようなものでやっておりまして、基本的な三分六厘五毛の融資が第一段階として出ておりますので、それに対応した資金を追っかけて融資を差しあげるということに考えておったわけでございます。

大森創造日本社会党

○大森創造君 そういうお話の筋なら、よけい三分六厘五毛にしたらいいじゃないですか、三分六厘五毛に。なぜ五分五厘を五厘引き下げて五分にするという——のか、こういうことじゃちょっと私はまずいと思うんですがね。まず今までのあれからすると、三分六厘五毛でいいでしょう。こういうことに今からひとつ努力してもらって、この国会中に訂正していただけますかね。

任田新治農林省農地局長

○政府委員(任田新治君) 私といたしましては、そのような措置はできかねると思っております。

大森創造日本社会党

○大森創造君 これはひとつ自民党にも頼み社会党にも頼んで、今から巻き返したらいかがですか。  それであなたにお伺いしますけれども、三千一百町村やるというのだから、押しなべてずらっと選挙区全部、片方ではね。それがしかも三分六厘五毛ですよ。片方では開拓という特殊な地域について、劣悪な条件のもとでやるというときに五分五厘を五厘引き下げるということでは、私はどうもいただけないと思うのです。そこであなは開拓者の経済水準とか、それから今も議論している構造改善資金とか、それから一般農家金融の金利の実情から見て、三分五厘が適当か、五分五厘を五厘引き下げて五分が適当か、どっちが適当と思いますか。

任田新治農林省農地局長

○政府委員(任田新治君) これは金利は安いにこしたことはございませんが、しかしながら先ほど申し上げましたように、一方において三分六厘五毛の当初の十七万七千円のワクでもってスタートした方々もあり、それで十分成功と申しますか、そのような段階になった方もあるわけでありまして、これに対しまして、悪ければ悪いでそれと同率の三分六厘五毛でさらに補給してあげるのだという考え方がいいとは、私はどうしても思えないのでございます。

大森創造日本社会党

○大森創造君 これは私心配するのですが、政府資金の条件緩和、量的減免には多少なっても、開拓現地の金融詰まりと資金の悪循環を今度の場合も正常化できないだろうと思うのです。今までにもそういう実績が何回もあるのですから、やはり旧態依然として営農振興を阻害する要因になると思う。で、このことは国会でも再三指摘をされて、それで衆議院ですか、参議院ですか、附帯決議までされている。結果的に見るというと、当局は国会の決議を顧みない。これは超党的にきっと異論はねえはずなんだから、開拓農家はもちろん、あなたも異論がないし、自民党も異議がないし、異議があるのは大蔵省というわけでしょう。農林省の中でも異議がないのだから、それを五分五厘を五厘引き下げて五分というのは、私は納得できない。これはあらゆる観点から見てもう少し引き下げる必要があると、あなたができなくても、これは巻き返しをする必要があると思う。田中大蔵大臣は一ヵ月のうちに一千億からの水ぶくれをやったのだからごそごそやっているのですからね、国会に出て私らこういうことをお願いをして、それであなたのほうで五分五厘から五厘引き下げて五分になったのだから、あとにっちもさっちもいかないとかというのでは委員会でやる必要もないし、これはひとつ三分五厘なりそこらにしなければいかぬと思うのですよ。それでなければ、政府与党もホテル・オークラなりプリンス・ホテルへ行ったりなんかして、一千億出たりへっこましたりしているなら、三分五厘とかそういうけちくさいことができないなんという話はないので、あなた、国会のほうで一生懸命やって農林大臣の了解を得たら、これは事務的に五分五厘を五厘引き下げるのでなくて三分五厘にすることはいやがりませんな。あなた反対しませんな。

任田新治農林省農地局長

○政府委員(任田新治君) 先ほど私の考え方を申し上げたとおりでございます。

大森創造日本社会党

○大森創造君 まあ、それはそうかもれないけれども、ひとつこいつは、あとで別途これからの問題についてこちらで研究したほうがいい。大体参議院の農水の顔ぶれを見ると、委員長を初めこの問題については非常に理解のある人ばかりだから、それで今まで非常に努力もされたけれども、まだまだ片手落ちのことがあって集大成しておりませんから、この問題についてひとつ超党的に別途研究をしてこの減免をするということでやりたいと思うのです。これは異議ありませんね。異議あったら言って下さい。異議ない——異議がないから、じゃあとでひとつこいつは……。そいつはひとつ収穫ですから、ありがとうございました。(笑声)その次に、(「一人できめては困るな」「肯定も否定もしない」と呼ぶ者あり)その次にお伺いしますが、今の問題はこれは非常に喜んでおりますので、あした大臣のほうにも決算委員会の総括のときに申し上げますから、自民党のほうでも超党的にここらあたりはまあ気前を示してもらわなければいかぬでしょうな。ありがとうございました、どうも。(笑声)  その次に進みますが、この第二類ですね、第二類農家に対する救済の条件緩和の問題、ずいぶん議論されたと思うのですが、具体的にどういう構想でお進みでございますか、負債の問題。第二類農家に限定してひとつお答えをいただきたい。

任田新治農林省農地局長

○政府委員(任田新治君) けさほど申し上げましたとおり、あの資料に基づきまして説明を申し上げたのでありますが、とにかく標準のその近傍の農家の家計費その他につきまして、どの程度のものが必要かというものが出て参るわけでありますので、そこまでの生活水準は必要だという考え方に立ちまして、それに対してさらにそこの租税公課あるいは従来の負債というものを加えまして、総体でこれだけのものを償還していくためにはどうなるのか、また家計をこの標準の近傍類型農家程度まで維持していくためにはどうなるかということでまず支出を出しまして、必要な諸経費を一切出しまして、その上でもってそれだけのものの収入は確保するだけの労農類型があり、それだけのものの労農類型からいきますところの規模が、はたしてこの現地で実現することができるかという問題になるわけであります。それまでのものを基本的なことを頭に描きながら個々の開拓農協で打ち合わせをし、また個人についての家族構成、そういうものも考えながら、はたしてそこまで進め切るかということを検討いたしまして、そうしてあと不足するものを追加して、融資をしていくという考え方に立っておるわけでございます。

大森創造日本社会党

○大森創造君 具体的にどう措置するということがきまっている面があれば、ひとつ資料としてお出し願いたいと思うのです。どういうふうにやりたいという構想の面でもけっこうですから、これは資料としてひとつお出しいただきたいと思います。

任田新治農林省農地局長

○政府委員(任田新治君) 昨年の十一月に大体まあこのようなものができまして、それのバックデータとして個々の点についてももちろんできておりますが、今後これをどう扱うかという面については、まだまだ現在の段階では検討中のものが多いわけであります。しかしながら、三十八年度に発足するまでには、何とか固めていきたいと思います。ただ今先生のおっしゃいました問題については、現在の段階でのものを文書にいたしたものとして提出いたしたいと思います。

大森創造日本社会党

○大森創造君 そこで最初に申し上げているように、第二次振興計画というのは、この開拓労農振興審議会が慎重に審議をして答申を出した、その答申に基づく振興計画でございますが、その答申の中心眼目は、といえば、前段私が申し上げたように、この負債の整理というもの、それから基礎条件の整備ということが前提になっております。で、私がこの開拓営農振興対策の構想というもの、構想でございますが、構想というものを拝見いたしますと、どうも今までと同じようにこの入植者の労農振興の基本的態度として、救済の問題、その圧力、救済の重圧の問題、あるいは建設工事のおくれ、過剰入植の不振等の原因をよく考えて、そうしてそういう不振原因というものをまず取り除いて、まず取り除いてから、そうして効率的な追加投資をするということが、私は答申の眼目になっていると思うのです。ところがこれがやはり強制的な惰性と申しますか、そういう安易な気分でもってやるべきことをやらないで、片づけるべきものを片づけておかないで、そうして追加投資をまず考えるということで、不振原因に対する徹底的な反省が私はないと思うので、今までと同じような結果になりはせんかということを心配します。  そこでまだ最終的には固ってないようでございますが、ひとつこの負債整理の問題については、がっちりした計画を立て、そうして大蔵省ないのほうに、しっかりとひとつその財源の確保については御努力願いたいと思うのです。これが固まれば、私のほうやその他の委員のほうにも資料としてひとつ御配付願いたいと思いますが、よろしゅうございますか。

任田新治農林省農地局長

○政府委員(任田新治君) ただいまの段階では、負債整理の問題につきましては、一括この融資ということで対処しようというふうに考えているわけでありまして、今後三十八年度の六百市町村の計画樹立ということに入って参りまして、具体的に入っていった場合に、どの程度のことになって参るか、そういうものを十分つかんだ上で、あらためて負債整理の問題、そういうものもどの程度やらなければならぬか、それは現在の考え方でいいのか、さらにもう一つ大きな構想を持ってものを処理しなければならぬかどうかということは、その六百市町村の関係に取っ組んでからのことに私はしたいと思います。

大森創造日本社会党

○大森創造君 ものの順序は、今の御答弁のようなことになると思うのでありますが、問題は心がまえだと思う。基本的な態度だと思うのです。再三申し上げているように、第二次の振興対策の諸施策の概計や予算措置、それからそれに伴う法律改正、だんだんこれは大詰めになってくるだろうと思うので、そういうものについては、ひとつ農林大臣が三分五厘の低利、長期をやって構造改善をやる、三千百にわたる構造改善をやるということになっておりますから、私は開拓のほうは、優先してしかるべきだと思うので、こういうことはひとつ近い将来にしっかり固まると思うのですが、固まる前にあなたの腹を固めてがっちり取っ組まないと困るだろうと思うので、何がなんでもひとつ所期の目的を達成するようにお願いしたいと思うのです。また中途半端なものを出してきたら、これはまずいですから、そのときになったらほんとうにえらいことになりますから、がっちりと組んで大蔵省でもどこでもぐんぐん押すべきものは押したほうがいいですよ、権力行政だから。農地補償でもなんでもやるのですから、こういう問題は、あなたのほうで部下を督励して、つらっつきをおっかなくしてやって下さい。  その次にお伺いしますが、これは第三類というものについてどういうふうにお考えになりますか、今後の措置を。

任田新治農林省農地局長

○政府委員(任田新治君) 第三類につきましては、いろいろの条件からどうしても開拓農家として自立はむずかしいというふうに思われる方々を指すわけでありまして、それはある場所においては、過剰入植というような姿でもって経営面積が少ないとか、あるいは立地条件の割り合いに経営形態が悪いとかというふうなことであり、またある場合には、個人の家族形成が入植当時よりも著しく変化してしまって悪い条件になったというようなことが多かろうと思うわけでありまして、今回のわれわれの考え方でもってどうしても他に活路を見出していただかなければならぬという方々になってしまうと思うわけであります。とにかくそういう面で他に開拓農業のみならず、そういうことではなくして、いわゆる兼業的な、あるいは副業といってもいいのかもしれませんが、そのような形でもっておられる方もあり、その絶対の収入額が非常に少ないということもあるわけでありまして、極力市町村と連絡をとりながら、場合によっては生活保護法の適用を受けさしてもらう。また職業訓練をやるとか、あるいは他に職業を紹介をするとかいうようなことを考えておるわけでありまして、これも初年度にスタートする今の段階では、まだ十分固まっておるということは私としてはできません。しかしながら、とにかく何とか方法を立てなきゃなりませんので、今離農をされるということにつきましては、その方々に対しましては、国が何とか離農の手当と申しますか、補償と申しますか、そういう手当を出しまして、そうして県からも出していただいて、一戸当たり三十万円の何とか打開策を講じてもらうための資金を差し上げるというようなことは考えておるわけであります。本年度、三十八年度におきましては、大体の見込みと申しますか、千三百戸を予定いたしておるわけであります。この場合一類、二類、三類、特に二類につきまして、三類の対象となると思われる方々に対しまして、とにかく経営自立の方策がはたして立つかどうか、経併設計をやっていくわけでありますので、その際にでき上がりますところの市町村の協議会、この協議会の場を活用いたしまして、三類の方々に対しても積極的に市町村からの御協力を要請いたしたいというふうに思っておるわけであります。もちろん離農されましても、その個人々々の生活の環境から見まして、その地区に残らざるを得ないという方々がおられると思うんです。その方々に対しましては、これはやはりその地区そのものが、たとえば無電灯の地帯であるとか、あるいは道路が不備であるとか、あるいは飲用水の施設が不備であるということに対しましても、これはたとえ三類ということになりましても、あとあとそこまでのことはわれわれとしてはやっていかなきゃならぬというふうに思っておるわけであります。個々の負債の問題につきましては、これは債権管理法の二十四条によりまして、延期をするなり、あるいは打ち切るなりというような処置がとっていかれなきゃならぬ、かように考えておるわけであります。

大森創造日本社会党

○大森創造君 今度の振興対策を見ますというと、二類農家の営農を育てるということがおもなねらいになっていると思うんです。その場合に、二類農家の営農を本気に育てるということであるならば、三類の問題について、これはしっかりした対策を持たなきゃいかぬ。その一つとして午前中申し上げましたように、三類と二類と一類というものの農林中金その他系統資金のほうの延滞利子がかさんでいる。その連帯債務というものを分断する必要がありはせんか、そのことの必要はないかどうか。御答弁によりますと、個々の農家についての負債ということを一応調査しているので、そういうものを対象にしてやるのだから、必要がないようなお話がございましたが、実際問題としてはそういうことはないだろうと思う。これはどうしても二類農家の営農を本気になって育てるというつもりならば、連帯債務を分断するという措置がまず第一に必要だと思うのですがどうでしょう。

任田新治農林省農地局長

○政府委員(任田新治君) 午前中お答え申し上げましたが、私の舌足らずだったと思います。これはそれぞれ条件緩和の適用をいたしまして、各個々の農家に開拓農業の負債を借りかえているわけでありまして、すでにそのほうの作業が済んでおります。各農家々々の負債ということに、すでになっているわけであります。そういう作業は済んでいるわけでありまして、そのように御了承願いたいと思います。

大森創造日本社会党

○大森創造君 この振興対策によると一類というものは一般農家並みに扱う。二類というものについて重点を置いて、今後育てるということになる。三類については今お話しのようなことでございますが、これと、ひとつ離農を希望する者に対しては、職業訓練とか、それから職業あっせん、それから再出発に必要な補助金、あるいは更生資金の融資ということになると思うのですが、これは石炭の場合でも、その他の問題でも言えることでありますが、ひとつそういう条項について、単に作文だけでなくして、実際に離農できるような処置をやらなければいかぬと思います。選択的拡大をするから、果樹あるいは畜産をやるということになって、そうして農協法、農地法の一部の改正をして、そして小規模の農家は離脱をしていくという場合に、さて何も政府ではやってくれないということになれば、これは経営規模の拡大もできないということになる。それと同じように、もっとこれは深刻な問題だと思うので、実際上は首切りになってしまうということではまずいから、この点については、がっちりしたひとつ措置をお願いしたいと思う。そこで、この話題を変えて、開拓の農家の平均耕作反別は、一体何ぼですか。これはどのくらいになりますか。それから既存農家の営農の面積はどのくらいになりますか。

任田新治農林省農地局長

○政府委員(任田新治君) 逐次、面積は増加して参っておりますが、昭和二十三年では七反六畝であったわけですが、逐次それが上がって参りまして、現在では二町四反。一戸当たりにしますと、やはりそこまでの開墾面積がいってなかったということにもなるわけであります。現在は二町四反二畝ということになっております。既存農家は一町一畝といいますから大体一町ちょっと、これは三十五年の数字でございます。

櫻井志郎自由民主党

○委員長(櫻井志郎君) ちょっと速記をやめて。   〔速記中止〕

櫻井志郎自由民主党

○委員長(櫻井志郎君) 速記を始めて。

任田新治農林省農地局長

○政府委員(任田新治君) 今農家に割り当てておりますところの配分面積の資料を持っていないのですが。

大森創造日本社会党

○大森創造君 時間がないそうですから、最後にしめくくりを申し上げましてあとの機会に譲りたいと思います。ことに今までお聞きしますというと、この昭和三十八年度から振興計画が出発するというても、まだ個々の問題については固まっておりませんから、随時委員会のたびごとにひとつ念を押して参りますから、そういうことできょうは最後に一分だけ申し上げて打ち切りますが、二町四反二畝という開拓の経営規模であって、しかもこれはもう土地改良、区画整理なんということはできているのですから、資本投入も足りないところはやるということですが、これは足りないのは金なんですからね意欲もあるし、それから設備もある、ところが片方は、この既存農家のほうは構造改善やっても受けたくないというところがあって、そうしてわずかの面積が何十ヵ所にも分かれておる。区画整理などができておりませんから。私はまずその構造改善の先達的な要素があると思うのですよ、開拓地というのは。これは答申にも書いてありますように、悪い面ばかりではありませんよ。この同じ日本において草地を造成して、畜舎を作り、そして共同的な作業をしてそして選択的拡大という方向に目ざしていて、それについては農民の意欲と同時に政府のほうで乗り込んで一緒に立案してともに、責任をもってやってきたのです。そうしますというと、これは構造改善そのものですらあると思うのです。農林省のやることを見るというと、構造改善事業というものと、それからこういう開拓の問題についての連関性がないと思うのです、私は。これは連関性があってしかるべきだ、しかるべきどころか、私は構造改善なんていうふろしきを広げる前に、開拓の問題については、これは答申が出たこの機会ですから、しかもお話を聞いてみますというと、三年とか五年とかで一応目安が立つことですから、ここでひとつしっかり仕上げをして、それから構造改善のほうに移るというのが私は順序だと思うのです。同じように構造改善だと思うのです。私は最後に指摘したいのは、その構造改善事業について、同じ農林省部内においても、この開拓関係の先達的な知識というものが、今度の構造改善のほうにどういうふうに生かされているか、これは私は疑問に思うのです。構造改善やるよりは、まず構造改善の最たるもののこの開拓地の振興をやるべきだ、そこで第二次振興をやって、そうしてそれが終わったらそれから第三次、第四次とやっているうちに、昭和五十五年ごろになってまた開拓振興なんて、のろりのろりやっておったのでは話になりませんから、これは今まで申し上げましたように、この融資の利子の問題、それから旧債の跡始末の問題、それから基礎条件の問題、個々の問題についてがっちりした心がまえでひとつおやり願いたいと思うのです。あとはあとの機会に譲ります。

仲原善一自由民主党

○仲原善一君 長時間にわたって前質問者が、また広範にわたって御質問になったので、なるべく重複を避けるように努力しながら二、三点についてお伺いいたしたいと思います。  開拓政策は、農業政策の中でも一番これはむずかしい日の当たらぬ困難な仕事でございまして、政府当局においても、たびたびむずかしい問題に直面しながら今日まで育ててきておいでになりますが、特に今回の意味は、開拓振興の審議会ができまして、その結論が答申として出た、これを契機に一大飛躍をやっていこうという段階に実はきているわけでございます。先ほど来お話しのありました第一類、第二類、第三類と開拓者を仕分けして、それぞれの適切な振興政策を立てられるということでございますが、この際お伺いしておきたいのは、今度提案されました開拓者資金融通法、これは金利を引き下げるのと償還期間を延長する、この条件緩和の問題が中心になっておりますが、この問題について、純法律的な立場から考えて、これはやはり法律改正に持っていかなければならぬものであるかどうかということです。これは予算措置だけやって、あとは政令なり、省令でやるという、そういう考え方ができぬものかどうか。わずか二年や、三年期間を延ばすとか、あるいはわずかの利率を引き下げるたびに法律を改正するという、そういう前例でございますけれども、これは考え方によっては、長期低利の資金を融通することに本法をしておいて、あとの利率とか、期間だとか、そういう条件については政令にゆだねるというやり方ができぬものだろうかどうか、そういう点を最初にお伺いしておきたいと思います。これは前例を申しますと、前例になるかどうか知りませんが、果樹の振興法等を見ますと、公庫で七分以下の利率で貸せる、その利率については公庫で勝手にきめるという例文も、今調べてみるとあるようでございますので、あわせてそういう点どういうふうになりますか、お聞きしたい。

任田新治農林省農地局長

○政府委員(任田新治君) けさほど申し上げましたように、答申は答申で実は前々からいただいてはおるわけでありますが、その実態というものにつきましては、なかなか十分につかめていないわけでありまして、その点で約一年といいますか、三十七年度に予算措置もいたしまして、その年の、昨年の十一月にどうにか全体の姿をつかんだわけでございます。つかんだ結果は、先ほど資料にも差し上げてございますが、その資料から大体類推いたしますと、全体十一万八千戸の調査に対しまして、一類が二万七千戸程度、二類が六万戸程度、三類が三万二千戸というような程度ではないかというものがわかってきているわけであります。これを見ますと、なかなか開拓農家としては、まだまだ相当御努力を要するということは、われわれも十分わかっているわけではありますが、具体的にこういう内容をおぼろげながら見て参りますと、あまりにも二類の方々も多いし、また三類の方方も多いわけでありまして、このままの推移でもっていけるかどうかということは、十分われわれとしては検討をしていかなければならない問題でございます。したがって、ただいま仲原先生のお話しもございましたが、ただいまのところ、こういうことで十一月の末にこのような数字が手に入りまして、追っかけて若干の追加要求もいたしたというようなことではございましたが、根本的に新しく法律を営農振興あるいはその他で、たとえば営農振興法の改正をするというような考え方を今のところは持ってはおりません。しかしながら、この内容を検討し、またその第一回の足がかりとして、幾らかでも六百市町村の内部に入って参りました場合に、そのような法の改正、あるいは立法というようなことに対する処置が必要かどうか、この点をその段階でひとつ検討してみたいと思います。

仲原善一自由民主党

○仲原善一君 今の私の質問とはだいぶ違ったような御答弁でしたが、今出しておられる法律自身が法律改正をやらねばならぬことかどうか、法律的には政令なり、あるいは省令でできる仕組みのものではないかどうかということ、今出しておられる法律の見解を聞いておるわけです。

任田新治農林省農地局長

○政府委員(任田新治君) その改正という問題については、今のところ考えておらないわけであります。

仲原善一自由民主党

○仲原善一君 今の御答弁もちょっと何か……。私の質問は法律的な解釈の建前で、これは実はこういうことなんです。私は実は開拓者資金融通法を最初作るときに、ある意味で関係した一人でございます。そのときにこれは法律事項であるかどうか、法律を作らなくてもできるんじゃないかという意見も相当あったりいたしましたが、ただ国の資金を据え置き期間中は利子を免除する、そういう意味では国に不利益を与える条項があるために、どうしてもこれは法律事項として必要だという見解で、非常に無理なところで法律を進駐軍の占領下において作った経験があるわけです。そういうことから考えて、単なる利率をわずか引き下げるとか年限をわずか延ばす、償還期間を延ばすというようなこと自体については法律事項でなくて、これは省令で勝手にできるんじゃないか、あるいは政令でできるんじゃないか。そうすれば政府自身だってわずかの条件を緩和するたびとごに、法律改正という問題でいざこざしなくても、簡単に予算さえ通ればこれは実施できるということになりやしないか、そういう心組みから質問しているわけでありまして、その点ただいまの御答弁はどうもちょっと的はずれに思いますので重ねて……。

任田新治農林省農地局長

○政府委員(任田新治君) これは法律そのものに現在の率なり償還期限、そうしたものが書いてございますので、それ自体を変えるということになれば、法律の改正は必要だと思います。

仲原善一自由民主党

○仲原善一君 それでよくわかりました。  それからその次に、今度の答申の中で第二類というものが振興計画の中心になっていることは、先ほど来の答弁でよくわかっておりますが、その営農の、あるいはその営農振興の何と申しますか、目標になっている、どれくらいの農家を作っていこうかという一つの目標があるわけでございまして、それは先ほど皆さんのほうにお配りになったこのいただいた資料の中で見ますと、開拓地営農実態調査の結果、それの目次の3に目標農業所得額の算出結果というのが出ております。詳細にこれはその計算がしてありますが、それの一番最後の内地の平均のところを見ますと、目標所得額となって三十三万七千四百一円、こういう農家を平均的ではございますが、目標にして開拓農家を育てていこうということのようでございます。この目標額そのままが、はたしてこの答申が妥当であるかどうかということについての見解をお伺いいたしたいわけでございますが、御存じのとおりに、農業と他産業との格差是正が叫けばれてやかましい折から、農業自身についても、現在は農業所得と農外所得と合わせて、三十六年度の統計によりますと、これは最近のグリーン・レポートに出ている数字でございますが、約四十六万円というのが一般の農家の平均でございます。ところが開拓者のほうは、農外所得というのが非常に少ないということは、今いただいておる資料の中にもございます。これは一万円以下の農業所得、これはただいまいただいております資料の農家所得額別、農外所得額別戸数というので出ておりますが、一万円未満の農外所得を持っている開拓者の数が実に五七%、約六割にも及ぶということで、この実態から見ますと、開拓者はやはりその開拓専業で農外の収入もあまり期待できぬと、そういう状態で経営が進められなければならぬ。しかもその目標になるのが、わずか三十三万何がしというのが目標になって、しかもこれは五年先だということでございます。農家と農業外の格差の問題がいわれて久しいことでございますが、さらに同じ農家の中でも開拓者と、それから一般農家との開きがだんだんこれも開いていこうというやさきに、少なくとも五年なり計画達成後の目標が三十三万円だと、現在でも農家は四十六万程度の農家所得を持っている。これ自体の目標自身が、少し開拓者にはみみっちいじゃないかという気がするわけでございますが、そういう点について農林当局は、この三十三万円程度のものでこれでまあ満足しているのだと、これくらいに開拓者を育てていけば、大体それで満足だという御見解なのか、事情やむを得ずこの程度にしたということなのか。先ほど来の御説明では、付近の中庸の農家の所得を目標にして考えているということでございますけれども、具体的な数字をあげてよく調べてみるというと、こんなに差があるということでございますが、その辺の見解はいかがでございますか。

任田新治農林省農地局長

○政府委員(任田新治君) この開拓地の家計費、われわれが目標にいたしておりますところの家計費というものは、この生活水準というものは、もちろん付近の中庸の農家、専業農家であって、しかも大体家族構成で四人ないし七人という、こういう農家を考えておったわけでありますが、このようなものが一方において出た結果、それに準じたということから見ますと、ただいまそこにございますような数字になったわけであります。一方ただいまのお話しでは、全体としては四十六万円という数字が出ておるということでございますが、都市の勤労者の世帯というものをわれわれのほうで総理府の家計費の調査というものから拾い出してみた場合に、大体これは五分類になっておるわけでありまして、いろいろの階層に分けてそういう資料が提出されておるわけでありますが、大体平均いたしまして農家はどのあたりにおるかと申しますと、第二分類第三分類というところにちょうど当たるわけであります。第一分類は、世帯主の収入といたしまして一万三千円、二分類が二万三千円、三分類が三万円、四分類が三万八千円、五分類が六万四千円、こういうふうに階層づけられておるわけでありますが、われわれの開拓農家平均四・八人ということで参りますと、所得目標が二万八千円になりまして、ちょうど二分類、三分類の中間になりまして、その中間でも三分類に近いというものになるわけであります。そういうようなことでありまして、現在の段階では十分とはもちろん申せませんけれども、ある程度の都市の勤労者の生活水準とも大体平均あたりに参っていくのじゃないかというふうに考えておりますので、この程度はやむを得ないというふうに思っている次第でございます。

仲原善一自由民主党

○仲原善一君 ただいまの御説明で、都市勤労者と申しますか、そういうものの分類の立場から相当均衡がとれているのではなかろうかということで、それならばまたそういう見方もありましょうけれども、具体的には一般の農家との比較ということが適切ではなかろうかと思うわけです。その場合に一般農家の収入と申しますか、これは明らかに統計が出ておりまして、グリーン・レポートにもはっきり出ておりまするし、それは農業所得が二十四万円、農外が二十二万円、合わせて四十六万円というのが大体全国の平均になっているわけですから、第一から第五の分類、いわゆる厚生省等で分類しているあの階層別よりも、比較するならやはり農家と比較する、一般農家と比較するというのが、私は適切ではなかろうかと思います。しかし、それはまあ農林省のほうの考え方で、第一から第五の階層に分けて、大体二と三との中間に位する所得であるから、まあこれでも仕方がないということであれば、それで一応の説明はできると思います。私はどこまでも農家のほうの一般の比較といたしまして、格差のないような線で最初の出発点から開拓者というものの収入を考えておくほうが適切ではないかという、意見にわたりますが、そういう意見を持っております。  そこでいよいよ本論に入りますけれども、審議会の答申の重点でありすま第二類の対策、これはたびたび御説明をいただいておりますが、これをやります場合に、全国一律にどの地域でも同じような数型でやるおつもりではないと思います。そこにはいろいろな類型を分けて、適地通産と申しますか、最も適切な経営形態をそこに仮定をいたしまして、そういうやり方で指導されると思いますけれども、それについての方針、詳細は要りませんけれども、大体どういうやり方で、どういう区分でやるのだ、先ほど来の質問の中にも多少ありましたが、畜産を伸ばすとか、あるいは果樹を伸ばすとか、あるいはどういう地域にはどういうふうにするとか、営農類型のお話を少しお伺いいたしたいと思います。

任田新治農林省農地局長

○政府委員(任田新治君) 何かいろいろ各県にお話をし、われわれの考え方でもって類型をひとつやってもらっているわけでありますので、何かモデルがあると都合がいいと思いますが、基本的には県単位でものを考えました場合に、家計費その他につきまして、このようなものが出て参り、目標というものは、その県々の平均としてはこうだというものが出て参るわけでありますが、これを各開拓地に、それぞれ開拓地単位といいますか、開拓地の所属する市町村単位の考え方を一応頭に置きまして、そして所属する市町村に入り込みまして、そこでもって現在の開拓地の状況、これはその中から幾つかのものが、幾つかの農家はすでに三十七年度の調査の中に対象として入っていっておると思いますけれども、その開拓地を地域の状況に応じまして、大体この形態はどうかということをまず各県に設けられました類型、それぞれ幾つかの類型のどれかに当てはまるのじゃないかという検討をまずいたします。その検討の上でその地域とその各県のそれぞれにありますところの類型とを比較して、はたしてこの地域、たとえばある開拓農協の地域というものを見た場合に、はたしてそれでいいかどうかということを標準的に考えなければならないと思います。そこで、開拓農協、地元の市町村、あるいは農業委員会あるいは開拓営農指導員の構成でもってできますところの協議会によりまして、標準的なものを考え、はたして成り立つかを検討して、その結果一定の目標所得に対してこういう経営形態が成り立つかどうかという見きわめが一応つくわけであります。核当すれば、その該当したものを頭に置いて、今度は個々の農家について家族構成その他を考えて参りまして、そうしてふるい分けができていくことになっていくものと思うわけであります。そのようにわれわれとしては構想を持っておるわけであります。

仲原善一自由民主党

○仲原善一君 大体指導の方針はそれで了承いたしましたが、今度の振興計画で第二類を中心にいろいろ救済策を金融を通じておやりになる、その場合に総額の金は大体幾ら要るのか、第二類に相当する人を対象にして総額の金融額はまず第一にどれくらい要るのか、それをまず何ヵ年計画ぐらいで実施されていくのか、その計画を御説明いただきたいと思います。

任田新治農林省農地局長

○政府委員(任田新治君) 大体今の段階では、たとえば大ざっぱに先ほど申し上げましたように、一類が二万七千戸、二類が六万程度、三類が三万二千というようなことでいきまして、全体として大体五百億くらいのものが将来要るんじゃないかというふうに思っておるわけであります。三十八年度におきましては、ワク全体としては、まことにまだそこまではいっておりません。しかしながら、まずあと一押しすればというところまできていて、一押しができないために下がっていくということになってはまずいのでございますので、一押しというその程度ではございますが、そういう点で優先度を考えながら、資金の融資をしていこうというふうに思っておるわけであります。一農家につきましては、この資金の融資は三年というふうに考えております。一つの単位と申しますか、一市町村単位でその市町村に開拓農協が所在しておれば、その単位としては五年以内に何とかしなければならないというふうに考えております。

仲原善一自由民主党

○仲原善一君 総ワクは本年度のワクは幾らになっておりますか。

任田新治農林省農地局長

○政府委員(任田新治君) この関係の総ワクは三十億になっております。

仲原善一自由民主党

○仲原善一君 そこで、全体の要求額が五百億もある。三十八年度のワクが三十億円しかないということでございますが、これでは五年やそこらの計画では、なかなか追っつかないという気が実はいたしております。その点について、今後大いに開拓融資のワクをふやす計画であるのかどうか、その心がまえがあるのかどうか、その点についての御所信をお伺いしておきたいと思います。

任田新治農林省農地局長

○政府委員(任田新治君) 個々の農家につきまして考えた場合に、同じ融資をするにしましても、三年間というようなことが最大限度であろう、また、開拓農協単位に考えましても五年間が最大でありまして、いくらかでも短いほうがいい。しかも、開拓者の能力というか、労働力の関係もありますが、とにかくこの程度でやらないと、だらだらいってはしようがないという気がするわけであります。その点から参りまして、しかも、計画を逐次進めていこうということになりますと、当然この三十億程度のものでは毎年続けていくことができないわけでありまして、相当大幅な融資を必要とするということになるわけであります。また一方において償還金がそれぞれ入ってきますので、その償還金の予想も立てるということになって、結局は差し引きどれだけのワクということになって参るわけでありますが、その程度のものでは、とうてい続けることができないというふうに思います。

仲原善一自由民主党

○仲原善一君 少ないということはよく承知していらっしゃるようですから、これは将来大いに拡充してもらう、そういう心がまえで御努力を願いたいと思う。  それから、今度の法案の一番の眼目であります条件の問題です。第一が利率の問題、これは先ほど来前質問者の大森委員からも御発言があったのでございますが、現在の法案だと五分五厘を充分にする、五厘の引き下げだということでございますが、基本になる営農資金の金利が第二条でありますか、三分六厘五毛でございます。そういう三分六厘五毛の利率で借りて営農を現にやっている人があるわけです。今度の振興計画で一大飛躍を遂げようというこの開拓政策の一環になるわけですが、今回の分がわずか五厘程度の引き下げで、はたして開拓政策の本質からいって妥当であるかどうかという点に実は疑問を持っております。立地的条件なり、経済的条件なり非常に恵まれない地域に入って営々努力して、むずかしい開拓をやっている人には、われわれ常識的に考えても従来の基本になっている少なくとも三分六厘五毛の利率が適切ではなかろうかと、そういう気持が実はいたしております。特に、最近構造改善の資金等もできて、非常に低利の三分五厘の金融さえできる現実になっている現段階では、やはり均衡の点から見ても、一番日の当たらぬ弱者である開拓者に、もう少し何か手厚い、あたたかい思いやりがあってしかるべきではないかという気持も実はいたしまして、この五厘の引き下げということについては、もう少し私ども慎重に検討してみたいという気がいたしておりますが、これは先ほど来、農地局長の御答弁を通じてお心持ちの点はわかりましたので、これは研究さしていただきたいと思います。特に五分五厘を五厘だけ引き下げたという理屈もないじゃないか、ほかとの均衡という面もあろうかと思いますけれども、均衡は比較すべきものとの標準になるわけでございますので、必ずしも五厘引き下げが妥当だという結論にはならぬというふうにも考えております。これはやはり政治としてどういうふうにあるべきかという私どもの判断にも、また皆さんと御相談の結果によろうと思いますけれども、考えてみたいという一点でございます。この点はあえて御答弁は伺いません。  その次に、貸付の条件の中で、期間の問題がございますが、これは大体二十一年程度ということになるようでございますから、これも妥当なしかるべき点であろうかというふうに考えております。結論は申し上げませんが、私の気持だけを申し上げておきます。  その次に、実は第一次の振興計画の場合にも、資金の融通の対象にならずに残されている問題がございます。もちろん今回は救済の対象になっておりません。そういうのが、大体調べてみますと一万戸程度あるということでございますが、これについては、特に何か農林省としては対策を具体的にお考えになっているかどうか、その辺何かあれば、ひとつお漏らしを願いたいと思います。

任田新治農林省農地局長

○政府委員(任田新治君) 第一次振興対策の当時の、あのとき設けられました営農振興臨時措置法によりますと、あれが制定されましたのは三十四年でございまして、それからさかのぼってというようなことで、二十九年から三十一年までの分が、いわゆる谷間になっておりまして、これに対しては別途融資の措置がとられて今日まできたわけでございます。ところが、新規の入植者に対しまして融資をいたしますところの大きなワクになりましたのは、これは三十三年からでございまして、結局三十三年度からの方々は、従来の十七万七千円に比べて四十五万円のワクということで進んでいったわけであります。したがって、従来三十二年度に入植された方々に対しては措置がないといいますか、十七万七千円のワクであって、しかも措置がなかったということになるわけであります。今回は、これはもちろん三十二年度入植の方々も含めるということで進んでいきたいというふうに思っております。

仲原善一自由民主党

○仲原善一君 ついでにちょっとお伺いしておきたいのは、先ほどの利子に関係する問題ですが、かりに今の五分五厘の予算が通っているわけですが、三分六厘五毛とした場合に、三十億の融資をやると仮定して、どれくらいの利子を、一般会計から特別会計に繰り入れる金額はどのくらいになるのか、およその見当がわかれば知らせていただきたいと思います。

任田新治農林省農地局長

○政府委員(任田新治君) 五分五厘、五分にいたしまして二千七百万円であったものが、今度は三分六厘五毛にかりにいたすとすれば、それは三千七百万程度になりまして、一千万円の穴があく、こういうことになります。

仲原善一自由民主党

○仲原善一君 大体、見当はつきました。  それからそのほかお伺いしたい点は、たとえば先ほど出ておりましたので第一類の、いわゆる優等生の対策で、政府としては、これは優等生であるから一切御援助はしないのだという建前でなしに、これもやはり指導的な立場に立って開拓行政を推進していただく重要な方になるわけでございますので、一般の、たとえば先ほどお話のありました近代化資金の融通の利用が十分できるような指導をしてあげたり、あるいは公庫の開拓資金のワクをふやして、それをやはり融通できるような仕組みにしたり、第一類は優等生だから、これで卒業したのだから一切おかまいなし、対策はなしということでなしに、その点は十分の配慮をして精神的な面で誇りを持たして開拓者行政に協力させるということが必要だと思いますので、その点は希望意見を述べておきます。  三類についても、先ほど来御質問なりあるいは応答を通じてわかりましたので省略いたしますが、最後にもう一つ、一番重要な問題として今後残されるのは、やはり旧債の整理でございます。これは政府の融通した分については、すでに一回措置が完了しております。残っておるのはやはり中金、いわゆる系統資金なりあるいは公庫から出ている資金、これが旧債整理の対象になろうかと思いますが、この際、中金関係と公庫関係に種分けして、どれくらいの焦げつきと申しますか、その旧債整理の対象になる金額があるのかな  いのか、お漏らしを願いたい。

任田新治農林省農地局長

○政府委員(任田新治君) 政府資金の、いわゆる開拓者資金でございますが、これは現在借り入れ残高は二百四十九億、それから農林漁業資金でございますが、これは三十億七千、自作農維持創設資金の関係が五十三億でございます。それから中金、信連の関係の資金で営農改善資金がございますが、これが三十五億九千、それから同じく災害経営資金は五億三千、それから中金の開拓融資保証のこれは短期でございますが二十億、中金のプロパーの資金といたしまして九億二千万円、大体、こういう内容になっております。

仲原善一自由民主党

○仲原善一君 ただいまのは貸し残の問題で、これが全部焦げついて、どうにもならぬということじゃないと思いますが、この中でなかなか償還が困難だ、負債整理の対象にしなければならぬというのが相当あると思いますが、それはわかっておりませんか。

任田新治農林省農地局長

○政府委員(任田新治君) 今、一括した資料になっておりませんので、後ほど資料を提出いたします。

仲原善一自由民主党

○仲原善一君 これはおそらく相当膨大な金額が旧債整理に、いわゆる負債整理の対象になるものとして出てくると思いますが、これがやはり将来の営農計画の一番大きなガンになるわけでございますので、旧債の方針、まだしっかりした方針も立っていないかと存じますけれども、何か適切な考えを政府部内においても至急に講じられまして、また国会のほうに至急にこれも提案してもらうように、今回の国会では無理でありましょうけれども、少なくとも来国会くらいまでには、十分な成案を持ってひとつ審議ができるようにしてもらうように、これは重ねてお願い申し上げます。  その他申し上げたい、あるいはお聞きしたいことも若干ございますけれども、一応この程度で、以上で私の質問を終わります。

渡辺勘吉日本社会党

○渡辺勘吉君 資料要求で、資料をひとつお願いしたいのですが、午前に北村委員が要求したこの開拓営農振興審議会に検討のために提案した諸資料ということに対して、その後の開拓地営農実態調査の結果、この説明をして、なお不足のものは、あらためて要求しなければ出してもらえないように理解しましたので、やはりこの審議会の答申をなしたその基礎資料を、やはり重複を避けて、ここにある調査結果以外の資料を全部拠出をしていただきたいと思います。それから、この調査結果の資料も非常に核心を理解するのには、一方的な部分的な資料で、たとえば、農家所得なり農業所得というものはあっても、それらの支出をまかなって差し引きどれだけの赤字になっているか黒字になっているか、そういう相対的な把握は、この資料ではわかりませんので、その支出面まで含めた収支の実態の資料を、これもお願いいたしたいと思います。これは調査結果の資料の不足部分。それから今、仲原委員からなされたお話の中での最後の、現時点の融資残と、さらに金融機関別の資金別の焦げつきの具体的な内訳の資料としてこれをお願いいたしたいと思います。  それから、先ほどの金利の差が口頭で説明されましたが、それも資料として、もっと的確に理解する必要があると思いますので、資料としてお示しを願いたいと思います。私の資料要求はこれだけで、委員長からも、ぜひ提出するようにお・取り計らい願いたい。

櫻井志郎自由民主党

○委員長(櫻井志郎君) 農地局長、提出できますね、どうしても都合悪いのはやむを得ませんが。

渡辺勘吉日本社会党

○渡辺勘吉君 もう一つだけ、私不勉強で見ておりませんので、開拓営農振興対策の構想という資料が配付になっていませんね。これもひとつお願いしたい。

任田新治農林省農地局長

○政府委員(任田新治君) ただいまのお話で答申の基礎資料の問題でございますが、その基礎資料と午前中差し上げました調査の結果、これはおのおの目的が違うわけでございますので、この点は、両方相あわせて考えまして提出をいたしたいと思います。それから調査結果に対して、営農関係の支出の問題、その点がございますが、この点は現在どの程度、いわゆる本省に資料として集積されておるか、今ちょっとわかりませんので、その内容によりまして、追ってこの程度のものということを御連絡申し上げたいと思います。

渡辺勘吉日本社会党

○渡辺勘吉君 ちょっと今の点が正確に把握できないと、金利の条件が、それでもいいという根拠が出てこないのです。そこであるはずです。

任田新治農林省農地局長

○政府委員(任田新治君) 私申し上げておりますのは、あるいは勘違いかもしれませんが、この中身をもっとこまかいものというふうに実は考えたわけなんでございまして、こまかいものによりまして、事務局単位で集積されて、その上書きと申しますか、その程度のものは、こちらへ来ているものもあると思いまして、そのように申し上げたわけであります。内容について、どの程度のものが差し上げられるか、追って御連絡をいたしたいと思います。  それから焦げつきの問題、金利の問題については、できるだけこれも検討いたしまして、出せるものは十分出したいと思っております。

堀本宜実自由民主党

○堀本宜実君 今、渡辺議員から資料の要求がございましたので、私も同じような資料をお願いしようと思っていたのですが、この機会に、一言、どうもわかりにくい点がございますので、御質問申し上げたいと思いますが、開拓の問題は、既入植者の営農振興対策をどうするかということと、今後の開拓行政——つまり開拓制度というものをどうするかという二つに、大体、大分けすればいくと思うのです。で、他の議員から相当質問がございましたし、他に御質問者もあろうかと存じますので、詳しく御質問申し上げることは省略いたしたいと思いますが、ごく簡単に、二、三御質問申し上げてみたいと思います。  第一は、この一番わかりにくい点は、つまり営農類型というものが従来あったと思います——類型を作らなければならぬという類型があったと思うのです。また現在、表の中にありまするような、個人経営に関します計画というものがございます。つまり第一計画、第二計画、第三計画という計画と称する表現のデータが出ている。それからまたもう一つ、具体的な方策を講ずる必要があるということで、開拓農家の状況、形態に応じて、おおむね分類するという三つの、第一類、第二類、第三類というふうに分けているのもございます。これがつまり、類型というものと計画というものとは、関連性があるのかないのかということが一点。  それから第一類、第二類、第三類というものの分け方、それがきわめてこう漫然と分けてあるのですが、第一類は私の考えるところ、自立農家としての今後、経営ができていく可能性のあるものというのが第一類。第二類は、援助をすれば、自立可能になるものというふうに理解をいたします。第三類は、第一類、第二類を除いたものというのでありますから、どうも、その第三類というのは、自立不可能な救いがたいものというふうに受け取れるのであります。そういうふうなこの営農類型というものとは無関係に、第一計画、第二計画、第三計画というものを、それぞれの個々の農家に今度は出さした。つまり調査の結果が現われてきたのかと、その点の御説明をごく簡単でいいのですが、どうも第一類だとか計画だとか、あるいは類型別だとかいう言葉がだいぶ出てきますので、そういうことの御解釈を若干お聞きしておきたいと思います。

任田新治農林省農地局長

○政府委員(任田新治君) 全体的に数字を当たっていって、そうしてまず考えていくと、抽象的に作って参りますものとして、土地の条件なり、あるいは農家の労働力の問題、また現在までの資本の問題というものを、これを仮定いたしまして、土地の条件、労働、それから資本、この三つをある程度のものを仮定におきまして、この程度の型であればということで割り出しまして、経営形態が一応でき上がるということは、これはわれわれとしては、この土地、労働、資本というものを頭に描きながら所得目標ができていくわけであります。これはそういうもので組み立てられていったものが、一つの類型というものになるわけです。  この類型は、そこにおきまして、そうしてこれからは、現実に、その開拓地々々を取り上げまして、その開拓地の中で、その土地、労働、それから経営形態そのものを、今度、中を見ていきまして、その上で、個々の農家について、あるいは同じ一団地であれば、あるいは地形なり立地条件が同じであれば、それは一つのグループとして考えていいと思いますが、そういうことで標準設計を作るわけであります。で、この標準設計の裏打ちになるものは、先ほど申しました類型に該当している、該当と申しますか、十分それが理論的には裏づけをしてくれなければ困るわけでありますが、そういう標準設計を考えるわけであります。この標準設計でもって、その開拓地の個々の農家が、はたして成り立っていくかどうかというふうに、またさらに、個々の農家へ入り込むと、こういう考え方でいきたいと思っているわけであります。現状では、この標準設計にこれから入ろうということになるわけでございます。

堀本宜実自由民主党

○堀本宜実君 わかったようなわからぬようなことなんですが、つまり第一類の中の二万七千戸、第二類の六万戸、第三類の三万二千戸というものは、類別にいたしてあるのだが、それとつまり設計との関係、それからそれが類型別に考察したときに、その一類の中に、一体どういう類型がどのように入っているのかというようなこと、それへの総合的な弾力的な観点というものが、有機的につながるのか、これは全然別個で、一類型というものは、いろいろな体系上立てて、また資産の状況やその他に応じて三類型までこさえてみた。個人の設計は、それぞれの実態に応じて設計をさせてみた、また今後する、こういうことで、それらが何らの関係のないものか、あるいは関係がある考察のもとに指導をするのか、そういう点をお伺いすれば、それでいいわけです。

任田新治農林省農地局長

○政府委員(任田新治君) 類型は、けさほどの資料で御承知のように、各県それぞれ七つあるいは九つという工合に類型ができております。これは、一つの想定に基づきまして、その都道府県内のその地域々々の状況に応じまして、土地、労働、資本というものを仮定しながらひとつ考えてみるわけであります。で、こういうものが一応できておりますが、それは、一応そこにそういう基本的な考え方を持っておって、そうして今度、地元のほうでどういうことになるか、これは、極力その地域々々としての構想で、市町村単位に取りまとめていかなければならぬわけであります。そういうもので標準設計を立てる。それと、その標準設計と類型が相互矛盾のないようにやっていかなければなりません。この類型は全国的な考え方に立つものでございますし、それから、その全国的に立った類型を個々の開拓地に当てはまるかどうかという問題になってくるわけでありますが、その地域々々を考えておるわけでありますので、開拓地、土地条件その他が大体似通った一団地というものを見て、そこに標準設計を立てるわけであります。これと類型というむのは関連がないということはありません。大体、同じ県内でも、この地方ならば水田、酪農でいくと、こういうことに類型が出て参った場合、その地域の中に入る個々の開拓農家というものが、その類型でいけるのかどうかということをまず検討する必要があります。そこで多少の修正をしながら標準設計が、その開拓地にでき上がっていくということになると思います。  これが組み立てられまして市町村の協議会にかけまして、そうして検討の上、大体この開拓地としてはこれだけだと、これでいいんだという結論に立てば、そこで初めて個々の農家について検討し、さらにその農家の将来の家族構成の、何年たてばどうなるかということも考えながら、個々の農家御本人そのものが、またお考えになっていただかなければならぬわけですが、そういう考え方で、標準設計に照らして十分いくかどうかということを検討しながら、その個々の農家の設計ということに入っていかなければならぬというふうに思っておるわけでありまして、現状では、これから各開拓地の標準設計に入っていかなければならぬという段階になっておるわけであります。

堀本宜実自由民主党

○堀本宜実君 まあとにかく類型というものを立てて指導をしておられるのでありますから、その類型と個人の設計というものが、緊密な関連性があるようにしないと私は将来工合が悪いのではないか、こういうふうなことを考えまするし、また、営農振興計画というものが、ほんとうに実行のできる計画でなければ、単なる計画であって、実態と違うということであってはなりませんし、また経済というものは動いていますから、そういう点を十分に御注意されて、従来の机上計画というようなものに終わることのないように御注意を願いたい。これは要望にいたします。  それから次にお聞きしたいと思いますのは、そこで一番問題になるのは、私は、第三類といいますか、いわゆる第一類、第二類というものは——まあ二類はこの程度で、金利の問題もございますが、金利は安ければ安いほうがいいのでございまして、その点は今後相談して参りたいと思いますが、ともあれ一応そういうことでいい。どうも三類というのは救いがたいもののような印象を受けるのですが、それはよく世の中にありまするように、最近新産業都市建設なんというのがございます。また構造改善なんというのがございます。そういうものはえてして、りっぱなことであっても、白と黒とを分ける。よいものはよりよくなり、悪いものはより悪くなるという傾向を帯びてはならぬと私は思う。少なくとも悪いところはよくしていくという一つの思想がなければならぬと私は思う。  そこで、今度の償還期限の延長、据置期間の延長等が加えられておりますから、この開拓行政の今回御提出になりましたものについては、なるほどと思われるいい面もないではないのでありますが、そこでこの第三類の中で特に問題がありますのは、負債の整理でございます。われわれはもう三年も五年も前、本議場で、モラトリアムをしくわけには参らぬかという極端な議論をしたことがあるわけですが、国家財政というもので、もう支払わんでよろしいという貸し方はおそらくでき得ないであろうと存じますので、私は重ねて、そういうことを申し上げようとは存じませんけれども、負債の重圧の除去、緩和、これがなければ、よいものはよくなるが、悪いものはほんとうに悪くなってしまうという極端な行政になりかねないと私は思うのでございます。そこで第三類と役所でいわれる人たちも三万に余るわけでございますから、これらの、離農をしようと思っても、負債があるために離農ができないというような人たちに対しまして、条件緩和法という法律があって、条件緩和をするであろうと私は思います。ところが条件緩和法というものの改正をしなければ、今の条件緩和法では、こういうところにまで、十分かゆいところをかけるような条件緩和法であるかどうかということが問題になるのではないかと思うのですが、それはどうお考えになりますか。

任田新治農林省農地局長

○政府委員(任田新治君) この三類の方法というのは、先ほど申し上げました戸数三万二千戸程度ということを申し上げましたが、これはあくまで類推でございまして、必ずしも固まったものではございません。結局は、先ほど申し上げましたような標準設計を各開拓地に考えますと、その上で個々の農家ということになって参りますので、おのずからそこに、いかに経営規模をよくして、また経営状態をよくして自立ができるようにできるかという問題になって参りますと、そこで標準設計という鏡を持ちながら考えていくわけでありますので、そこまで入り込みまして、初めてこの方は三類であるか、二類であるかということがきまって参ると思います。この場合に三類にどうしてもやらざるを得ないという方々については、また特別の例外をいえば、営農ということではないんで、何らかの生活の道ははっきり立っているという方もありますが、この方々は、これは三類ということになって参るわけでございまして、そういう方々もありますし、個々の農家それぞれについて、どう進んでいかなければならぬかということに三類の方々がなっていくということでございます。  ここで当然出てくる問題としましては、現在そのまま開拓の二類には入らないけれども、現状のままで推移していって、将来何年間なりで立ち直っていくという方々もありましょうし、それからこの土地そのものには、もういることもできないという場合がございます。ただいま先生の御指摘になったのは、負債があって、そこを出ることもできないということもあるだろうということにもなりますが、しかしこれはこれで債権管理法の二十四条によりまして、個々に話をしながら措置がとれていくように考えなければならぬ。一方においては、先ほど大森先生からの御指摘もございましたが、職業のあっせんなり、あるいは職業訓練をするとかいう方法も考えなければなりませんが、一方において、どうにも方法がないと、しかもそこから出る場合には、そのあとに残って営農に精進される方々に対しての売買ということが起こるし、もちろん金がなければそこに、あとに残る方が融資を受けて、そうして出ていく方々に支払いをするということもありますし、その形態が、一部完了しないままで貸借の契約が結ばれる場合もあると思います。そこで清算をしていくというような形でありまして、そこにどうにも動きがつかないということになれば、最後的には債権管理法で何らかの条件緩和をしていかなければならないというふうに思うわけでございます。

堀本宜実自由民主党

○堀本宜実君 もう一つお願いしますが、私は、これはもう要望でございますが、心の貧乏をしておらない人ですね。働けども働けどもどうにもならないという人、つまり心の貧乏はしておらないが、いろいろな条件でどうにもならぬ。たとえばこの中にも書いてありまするように、立地条件の劣悪というような、これはもう幾ら金を貸してやっても、どうにもならないのですね。私はそういうところは条件緩和法といいますか、緩和、そういうことの改正あるいは発動等によりまして、少なくとも早く解決するような手段を講じてやらないと、その人たちはほんとうに困るんじゃないかと、そういうふうに私は思います。これを少なくとも三万二千の中にはいろいろなのが入っておるとおっしゃいますが、入っておるでしょう。入っておると思います。それはなかなか、私が申し上げるようなものに該当する人はごく少ないのかもしれません。けれども、これは北と南によって、土地によって相当違いがあろうと思いますが、われわれの見たところでは、かなり多い数字になっておるような気がいたしますので、こういう人たちに対しまする計画を立てていかないと、第二類を救うということはまことにけっこうですが、ところが三類というようなものと、だんだんと格差というものは開いてくる。それはやはりこの指導をする体系からいうと好ましからざる傾向にある。えてして他のものを持ってきて、そうしてむしろ自立できるものを補いにして持ってこられたのでは、からになってしまって自立ができないような場合も往々にしてあり得るものでございますので、そういうことのないように、たとえば構造改善でも、これはまあ局長の御配慮でいいことをお考えのようでございますが、交換分合等でも、交換分合には、もともと農地の制度があった、それを構造改善をやることにおいて、濃度というものはそっちへ移ってしまった。つまり構造改善をやるということにおいて非常に厚薄がついてくるということもあり得るのでありまして、こういうことを、この営農救済の面に立っても、そういうことのないような配慮が必要なのではなかろうか、こういうふうに特に考えますので申し上げておきたいと思います。

北村暢日本社会党

○北村暢君 私はこの開拓者資金融通法の一部改正する法律案は、これはまあ融資条件を緩和する問題なんで、これが私は開拓の一つの営農振興する手段ではあるけれども、今度のこれに関連して、私はやはり開拓営農振興臨時措置法に基づく第二次の振興計画、これが私はやはり一番論議の対象になるべきだと、こう思っておるのです。  それで、これはもう何回かの国会で、開拓営農についての基本問題を何とかしなければならないということで、農林省も精力的に実態調査をやられた、そして第二次の振興計画を今作ろうとしております。ところが、私はそれについて開拓営農振興臨時措置法を改正をして、この国会へ提案をして、その二次振興計画を審議してもらおうというつもりがあるのかないのか、それから開拓営農臨時措置法の内容を見ますというと、第二次振興計画は、やはり法律改正をすべきではないかというふうに私は判断をするのですが、またこの開拓営農臨時措置法が、臨時措置法ですから、これは期限があるんじゃないかと思うが、この法律の期限は、一体どのようになっておるのか、この法律の改正だけでできるのか、またこの法律は法律として、第二次の開拓営農振興計画というものは、この法律によらないで、行政措置でできるものであるかどうか。その方針ですね、これを伺っておきたい。  そうしてやはり私どもは、第二次の振興計画についての資料を、先ほど提出を願うようにいたしましたから、それをひとつ慎重にやりたいと思うのです。それでなければ、五分五厘のものを五分にしたとか、しないとか、それはまた大へんなことでありますけれども、それ以外に開拓に対する、既入植者に対する基本的な振興に対する答申案が出て、これは今までの振興臨時措置法の考え方とだいぶん変わってきている、根本的に。したがって、今度の第二次の振興計画というものは、従来の振興計画とは内容が変わるんじゃないか、こう思っている。でありますから、この根本の問題を論議しないというと、私は融資条件がどうとか、先ほど言った三類の農家の見込みの立たないもの、これを転業するとかなんとかいうことをおっしゃっておられるけれども、これを転業するということになれば、その転業したあとの農地の配分の問題が出てくる、それがきまらぬうちは、振興計画を振興協議会でもって、地域でもって協議をやりなさいと言っても、だれがどういうふうに出ていくのかわからないで、こういう農地はどういうふうに確保できるか、どういうふうに農地を収得するのに金がかかるか、そういうことが立たないのです、そういう計画が立たない。あなた方は、今度の三十八年度の計画を立てようとするけれども、その計画は、実際には末端では立てられない、上からの政令なりなんなりに基づく方針というものがはっきりして、こういうふうにやるのだ、そうして離農する者については、これだけの離農措置をして、これだけ出ていってもらう、ということがはっきりしないで、融資条件だけ一つぽつんと法律改正で出されても、この第二次の振興計画というものは実施ができないのです。  だから私は、離農するのだったら、離農の措置をしなければならない、総合的に、開拓政策についての全体の資料というものがここに出されないと、論議したってこれは意味がないのです。  だから私は、この法案を条件緩和だけの法律として簡単に通すわけにいかない。第二次計画というものの根本がはっきりしなければいかない、それをひとつこの国会で十分論議できるような親切な資料を出していただきたいと私は思う。それでなければまた構造改善事業をやるということにしておいて、その要領が、予算が通った後の七月、八月に出て、そうして実施しようとしても、これは実際に計画したものができないような二の舞を踏むようなことになる。今、この開拓の第二次の振興計画の中に、そういう要素を含んでいる。まことに不確実な計画のもとで、今これからやっていくというものは、もうすぐ三十八年度から実施する、こう言っておるのだから、だから計画ができないで、三十八年度はどうやって実施するかという問題が必ず出てくる。ですからこれはひとつ農地局は簡単に法案だけ上げることを考えないで、ひとつ慎重に、そういうものを準備して国会へ出してもらいたい。そういう特段の措置を親切な資料を提出してもらいたい。このことをひとつお願いいたしたいと思います。

任田新治農林省農地局長

○政府委員(任田新治君) ただいまのお話、いろいろ御指摘の点ございましたが、私としましては、二次振興計画というものが、現在の段階では端的に申し上げまして、まだ資料の整備が十一月にどうにかできたということにおきまして、不十分と考えております。この第二次計画を遂行するためには、たとえばそれが多少紆余曲折がありましても、一歩一歩とよりよいものにしていきたいと思うわけでございます。その点から言いまして、今後引き続き十分あらゆる面の振興面は固い考え方でなく、弾力的に、ひとつ十分検討しながら、逐次進んでいきたいと思う次第でございます。  ただ、明年度三十億のこの関係の融資という問題につきましては、これは全体としては六百市町村の関係がございまして、そのほうの方々の適用の方から、逐次融資を御希望ならばさし上げていこうということになっておるのでございまして、また一方、ある程度確立しておりまして、もう少し、もうちょっとの金額で、融資があればそれでもって十分自立ができるという方々もおられるわけでありまして、そのような方々に対しては、六百市町村の中の調査の中にもありますし、そのほかにも、そういう方が当然ありまして、特別な検討を必要としないということもあるわけであります。そういう方々に対して三十億の融資をはかっていきたいというふうに考えておるわけであります。

北村暢日本社会党

○北村暢君 第二次の振興計画は、臨時措置法で改正しないでやっていくのか、これに基づいてやっていくのかいかないのか、行政措置を計画を立ててやっていくのか、その点はどうなんですか。営農振興臨時措置法によりますというと、これは計画を法律で出す期日まできめて、第一次の振興計画——営農振興をやってきているわけですよ。第二次になった場合に、一体どういうふうな手続でやるのか。

任田新治農林省農地局長

○政府委員(任田新治君) 営農振興臨時措置法には、格別期限はございません。われわれとしては、現在考えております第二次振興と称しておりますものは、今後やっていった場合に、この臨時措置法の改正の必要があるかどうかという問題が、三十八年度へ入って実際に六百市町村に取っ組んでみますと問題が出てくると思います。そのときに、あらためてわれわれとしては十分検討したいと思っております。

櫻井志郎自由民主党

○委員長(櫻井志郎君) 本日は、この程度にとどめ、これをもって散会いたします。    午後四時四分散会    ————・————

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