内閣委員会 第27号
- 発言数
- 99 件
- 登壇者
- 13 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1963/06/25
会議録
○委員長(村山道雄君) これより内閣委員会を開会いたします。 初めに、委員の異動について御報告いたします。 去る二十日、野本品吉君が委員を辞任され、その補欠として宮澤喜一君が委員に選任されました。また、去る二十一日、白木義一郎君が委員を辞任され、その補欠として鬼木勝利君が委員に選任されました。 —————————————
○委員長(村山道雄君) 法務省設置法等の一部を改正する法律案を議題といたします。 本案については、すでに提案理由の説明を聴取いたしておりますが、衆議院において修正議決されておりますので、まず右修正点について、便宜政府側から説明を聴取いたします。津田政府委員。
○政府委員(津田実君) 衆議院におきまして、この法律案に対しまして修正がございました。まず、その修正の内容を申し上げますと、第一は、題名中、法務省設置法等とございますのを法務省設置法の一部を改正する法律と改められております。 その次に、第一条の条名及び第二条全部を削ることになっております。すなわち第一条の条名がなくなりまして、第二条全部を削られたわけでございます。 なお、附則におきまして次のような修正がございます。それは、「この法律は、公布の日から施行する。ただし、第十三条の十七の表の改正規定は、昭和三十八年四月一日から適用する。」、以上でございます。 理由といたしましては、まずこの原案にございました「第二条法務省設置法の一部を改正する法律(昭和三十七年法律第五十四号)の一部を次のように改正する。附則中「一年」を「二年」に改める。」という点を削った点でございますが、これは、この昭和三十七年法律第五十四号によりまして、川崎の入国者収容所を横浜に移す点を一年間延期するという趣旨の原案であったわけでございますが、これを延期しないで、本年の三月三十日から実施したという点におきまして、第二条の必要性がなくなりましたので、この点が削られたわけでございます。 なお、附則につきましては、時の進行に従いまして昭和三十八年四月一日から施行するという原案をそのまま維持することができないわけでございますので、「公布の日から施行する。」と改められ、また、法務省設置法第十三条十七の表の改正は人員の増加の点でございますので、これを諸般の事情から本年四月一日から適用することにされたものでございます。以上でございます。
○委員長(村山道雄君) 以上で衆議院の修正点の説明は終了いたしました。 これより本案の質疑に入ります。 政府側からただいま中垣法務大臣、津田司法法制調査部長、平賀民事局長、秋吉主計官が出席いたしております。 質疑のある方は、順次御発言を願います。
○鶴園哲夫君 まず初めにお伺いしておきたいと思うのですが、それは昨年の設置法を変えましたときにもお尋ねをしたことですけれども、法務省の課長、これは検察官でなくてもいいのではないかというお尋ねをしたことがありますが、課長は課長としての職務内容に即した給与というものがきまっておるわけです。その課長は検察官がなっておられますが、課長としての給与になっているのか、検察官としての給与になっているのか、それをお尋ねして、私が聞くところによりますと、課長の給与じゃなくて検察官の給与だということです。そうしますと、その理由はどういうふうな形になっているのか。課長としての給与じゃなくて検察官の給与、そこら辺の説明をどうなさっていらっしゃるのか、それをまずお伺いいたしておきます。
○政府委員(津田実君) ただいまの尋ねの点でございますが、法務省におきまする事務のうちにおきましては、法律家をもって事務の処理をなさしめなければならぬ官職があるわけでございます。その官職の総数につきましては、法務省設置法の第十七条に定められておりまして、法務省定員のうち百三十三人ということになっております。これは検事をもって充てることができるという規定になっているわけでございます。したがいまして、法務省の職員のうち、さような法律家をもって充てなければならないような官職につきましては、この人員の範囲内におきまして検事をもって充てておる場合があるわけでございます。その場合の給与につきましては、この検事はいずれかの検察庁に属しておるわけでございまして、検察官の受けるべき給与を受けております。もっとも検察官の検事の給与でございますから、たとえば本省の課長以上のポストに対しましても管理職手当はついておりません。いわゆる特別調整額はもらっていない、本来の検察官としての給与を受けておるわけでございます。
○鶴園哲夫君 そこで検事をもって充てることができるということですが、法律家といいますと、これは検察官でなくても一ぱいあるわけですし、上級職の公務員を通った法律なりあるいは行政なりはこれに該当すると思うのですが、ただ充てることができると設置法に出ておる、こういうことです。給与につきまして、課長というのはその職務内容によって課長の給与がきまっておるわけですし、そうしますと、課長であるけれども検察官の給与をもらっている、深長の給与じゃない、しかし、課長としての職務を取り扱っておるのか、検察官としての職務になっているのか、その辺の解釈はどういうふうにしておられるのかお尋ねしたい。
○政府委員(津田実君) 課長に充てられた検事につきましては、もちろん課長の仕事をいたしておりまして、本来の検察官の仕事はいたしておりません。ただいま申し上げました法律家をもって充てる必要があると申しますのは、判事あるいは弁護士、検事の資格を持つ者であるという意味でございまして、いわゆる行政職における法律職というものではないわけであります。と申しますのは、法務省におきましては、検察庁の管理をいたしますとか、あるいは民事刑事、司法制度に関する立法の立案をいたします場合におきまして、裁判官、検察官あるいは弁護士の経験のある者を必要とするわけでございます。そういうものを必要とするポストにつきましては、それらの者を充てるわけでございます。ただ、一般行政職としてこれに充てることはもちろんできるわけでございますけれども、給与の差によりまして一般行政職の給与によりましては、さような裁判官、検察官、弁護士の資格を有する者を得ることがほとんどできませんので、やむを得ず検察官の給与を与えてその職に充てるわけでございます。
○鶴園哲夫君 私、お尋ねをいたしております一つであります課長のポストであって、それは検察官としての職務は行なっていない、課長のポストというのはこれは課長としての給与があるのではないか。検察官とは違った課長の給与があるのではないか。そこの説明はどういうふうにしていらっしゃるのか、これを先ほどからお尋ねしているわけです。その説明ですね、どういうふうな御説明をしていらっしゃるのか。それから地方を回ってみまして、法務局等に私ども行く機会があるわけでございますが、そういう場合に出ますのは、やはりこの間もここで、この委員会で申し上げましたように、法務局に勤めてみても、あるいは法務省に勤めてみても、先が全くない、こういうわけなんですね。確かに法務省の場合におきましては、普通の法律家でいいようなポストは一ぱいあるのだが、ほとんど全部これは検察官がなっている。それから何とか付、何とか付という形のものもこれは全部検察官だ。したがって、法務局に勤めてみても先が全く何もない、こういうような意見が非常に強いのですね。したがいまして、私はできることならそういう面の意味の配慮を払う必要があるのではないか。検察官でなくてやれる課長のポストあるいは課長補佐のポスト、こういうものも相当あるのではないか。下で伺いますと、それは一ぱいあるのだというような話なんですよ。そこら辺のやっぱり考慮なり検討が要るのではないかということを先般申し上げたわけですが、法律に規定してあるというならば、あるいは場合によればその法律を改正してもよろしゅうございますし、検討される必要があるのではないか。 なお、先ほど初めにお尋ねしました理由ですね。どういうふうな理由をつけていらっしゃるのか、それをひとつ。
○政府委員(津田実君) たとえば法務省の職員のうちでこの検事をもって充てておりますポストがかりに課長だといたしますると、その給与は行政職(一)の俸給表によるのではなくて、検察官の俸給表によっているわけでございます。その理由といたしましては、先ほど申し上げましたし、あるいは前回当委員会においても御審議があったと思うのでございますが、つまり裁判官あるいは検察官あるいは弁護士をいたしました者からさようなポストを埋めなければ、いわゆる有資格の法律家をもって充てることができないわけでございます、なぜ有資格の法律家をもって充てることができるかと申しますと、これも申し上げましたところでございますが、検察事務の管理、それから民事に関する立法、司法制度に関する立法においては、これらの知識経験を有する者でなければできない仕事が多々あるわけでございます。そういう意味におきましてそういう者を充てることにいたしておるわけでございます。そういう者を充てて検察官の給与を与えておりまするところの理由は、やはり一般行政職と検察官との給与の格差によるものでございまして、もしも相当なポストに相当する人物を充てようといたしますれば、どうしてもそれは裁判官なり検察官、あるいは場合によっては弁護士から迎えなければならないのですが、一般行政職相当の給与を与えておりましては検察官あるいは裁判官からそれになる者がいないわけでございます。そういう意味におきまして、やむを得ずこの百三十三人に限りまして法務省の職員は検事をもって充てられる、したがって、検事をもって充てることの違いと申しまするのは、結局はその給与の点に帰着するということになるわけでございます。 なお、法務省におきましては、確かにお説のとおり、たくさんのポストがございますが、今申し上げました有資格の法律家をもって充てるような必要のないポストは幾らもあるわけでございます。さようなポストにつきましては、もちろん行政職の人を充てておるわけでございまして、主として有資格の法律家をもって充てなければならぬポストと申しまするのは、本省におきましては刑事局、民事局、あるいは司法法制調査部の重要なポスト、大体そういうポストでございまして、他の部局のポストはほとんど一般の行政職の人が占めているわけでございます。
○鶴園哲夫君 私、この問題についてもう少し掘り下げて質問する必要もあるように思いますけれども、ただここでは、今日の段階では、そういう意見がいろいろあるということをひとつ申し上げまして、特に大臣の答弁を求めませんからよろしくひとつ今後検討してもらいたい。 それから給与の問題については、どうも私は今の御答弁では納得しにくい。ただそういう答弁があったということできょうはひとつとどめておきたい、こういうふうに思います。したがいまして、この問題は今後の検討の問題といたしまして、再度何らかの機会に御質問いたしたい、こういうふうに思います。 次に、定員の関係につきまして、今回法務省のほうで御提案になりました種々の定員がふえるわけでございますが、少年院にいたしましても、鑑別所にいたしましてもあるいは地方法務局、入国管理事務所、あるいは交通関係、麻薬検察に努力されました点につきまして、私どもとしても賛意を表するものでございますが、ただ、まだ先般、昨年法務省設置法がかかりましたときに論議をいたしました趣旨からいいまして、まだまだ私どもとして希望が大きいわけであります。したがいまして、そういう点について、この定員関係について若干お尋ねをいたしたいと思います。 御承知のように、登記所−方法務局で二百名の人員が増加することになっておりますが、二百名という数字は法務局全体の数字からいいましても大きな数字でありますし、また、各省設置法の定員増加の度合いから見ましてもこの二百名というものは確かに大きな数字であります。でありますが、昨年論議いたしましたように、この登記事務というのが非常に近年といいますか、あるいはここ十年といいますか、非常な増加をしているわけでございまして、これは激増してというよりも、やはり社会的な変化といいますか、それに応じたたいへんな激増になっているわけでありますが、それに対しまして昨年は百名ふえまして、ことしまた二百名、こういうことになっているわけでありますけれども、しかし、実際の仕事量が、甲号事件、これで二倍以上にふえているし、それから乙号事件というのが四倍以上にふえているわけであります。そういう中で人員は五%ょっとしかふえていないという非常なアンバランスが目立っているわけでありまして、昨年ことしと努力をされているわけでありますけれども、非常なアンバランスが目立っている。昨年お尋ねをいたしましたときには百名の定員増になったのだけれども、法務省の行政管理庁、大蔵省に対する要求としては九百七十名要求したのだ。確かに九百七十名要求される根拠というものはりっぱにあると思いますが、ことしは二百名になったのでありますけれども、どの程度の人員を行政管理庁なり大蔵省と協議されたのか、これをひとつお伺いいたしたい。
○政府委員(平賀健太君) 登記所におきまする事件の増加の状況はただいま仰せのとおりでございまして、私どもといたしましては、本年度におきましては、登記所関係におきまして九百九十二名の増員をお願いいたしました。
○鶴園哲夫君 これはもう今局長の答弁のように昨年九百七十名要求され、本年は九百九十二名という協議をなさっていらっしゃるわけですが、したがいまして、それを私どもはどうということではないのでありますけれども、現状といたしましてあるいは近年の状況といたしまして非常に窮屈な、悩んでおられるところが多いわけでございますね。私の知っておりますところの登記所でも、建物及び土地の登記をするにあたって、現場検査をしなければならない。現場検査に行くということになりますと、若干の日額旅費が出るわけでありますが、そういう場合でも、日額旅費が受け取れない。自分が現場検査へ出ている間、ほかの人が兼ねて一生懸念やってもらう。とても職場の中でも、本人としてもそういう何がしかの——百円か百五十円程度のものになるわけでありますけれども、そういうものを受け取る気持になれない、したがって、そういうものはみんな種み立てておいて、そうして簡単な茶菓にしている。みんなの茶菓にしているこういう実情のようでありますが、これは非常に私どもとしましても遺憾な状態だと思っております。したがいまして、今後ともこの定員の問題につきましては、法務省の特段の努力を希望いたしたいところであります。 大蔵省のこの定員関係の問題でタッチをしておられた主計官がお見えになっていると思いますが、主計官に、まあこの際ひとつ、昨年とことしと、去年も同じでしたね、こういう状況にあるわけですが、二百名、確かに大きな数字でありますけれども、何せえらいと私ども思っているわけです。法務省としましても、九百九十二名という協議なんですけれども、どういうふうに見ておられるか、お尋ねをしておきたいと思います。
○説明員(秋吉良雄君) ただいま先生御指摘になりましたように、なかなか定員の増加ということにつきましては、抑制の方向でいろいろやっておりますものの、ただいま御指摘のように、法務局につきましては非常な事件増があるわけでございます。したがいまして、この点を勘案いたしまして、御指摘のように、法務省全体につきましては、三十八年度につきましては三百十名の増員ではございますが、そのうち二百名を法務局定員の増加をはかったわけでございます。先ほど来御指摘がございましたように、特に乙号事件の件数が非常に多いわけでございまして、こういった問題に対処するためには定員増加ももちろん必要ではございますものの、能率増進器具の整備といたしまして、本年といたしましては三千二百三十八万一千円、昨年よりも千四十二万五千円の増加を見ております。で、これは遠い将来のことかもしれませんが、御承知のように、昭和三十四年度以降登記台帳の一元化が進められておるわけでございますが、これが完成いたしますと、根本的に相当の簡素化ということも期待されるのではないかと思っております。もちろん定員の増加、事件増の問題につきましては、今後ともまた三十九年度の予算要求、ただいま先生の御指摘の点も含めまして、今後検討させていただきたい、かように思っております。
○鶴園哲夫君 法務局の登記所へ行きますと大体そういうものだそうですが、庁舎が非常に狭いんですね。そうして国民の人たちが押しかけている。そういう中で、帳簿がでっかいんですよ。帳簿というんですか、ものすごく厚いんですよ、登記簿が。したがいまして、一つ扱っているとほかの人は使えないんですね。それで、民間でやっております、何というんですかね、そこへ頼みますと、まずその帳簿の確保に音をあげるわけです。帳簿を確保しないと、ほかのやつが握ってしまうとあと仕事ができないというのですね。まず帳簿の確保に一生懸命、握ったら放さない。ほかの者が見ようと思っても見れない。あの大きな帳簿をなぜ小さくしない、薄くしたらどうだ。薄くしてしまえばそれだけ分散できて——部厚いものですから、だれか一人使えばほかの者使えない。だから薄くせい、薄くしてみたらどうだ。それはできないのだと言うのです。なぜというと書庫がないというのです。スペースがないというのです。いやどうも驚いた話で、何もこんな大きなものを——これ小さく、一冊を十冊ぐらいに割ってしまったらうんと能率上がるのですよ。ところが、小さくするとスペース取ってしまって、その書庫がないというのです。おかしな話ですね。だから庁舎の問題についても、こういう大切な国民の権利を保存しているそういう書庫、そういうものも非常に窮屈なようですね、これは。あれは無理やりにあんな大きなものにしているわけではないでしょう、厚いものにしているわけではないんでしょう。これは局長、どうですか。非常に厚いものにしていますがね。あれはまず登記簿を確保するのに一生懸命ですよ。ほかの人がその登記簿がないと写せませんからね、見ることもできないしね。これはどうして大きくしなければならないわけですか。それがまず一つですね。私の聞いたところではあれを小さくする、薄くすると、これを置いておくスペースがないのだと、こういうのですがね、いかがです。
○政府委員(平賀健太君) ただいま仰せられましたように、登記所におきまして外部の方が登記を閲覧するという場合に、登記簿の確保ということが非常に急務で、登記簿の確保ができませんために閲覧申請しましてもすぐに見せてもらえない。謄本や抄本を請求しましてもすぐに出してもらえないということで、非常に外部の方に御迷惑をかけているわけであります。その一番大きな原因はただいま仰せのように、登記簿の簿冊が非常に厚くなっており、一冊の中にたくさんの物件の登記用紙がはさんであるということなのでございます。これは私どものほうでもっとに気がつきまして、できるだけ登記簿を薄くしたい。で、薄手の登記簿というものを目下作っておるわけでございます。これまたただいま御指摘のように、大多数の登記所におきましては書庫が非常に狭いのでございます。分冊をいたしますと、それだけよけいに書庫のスペースをとりますために書庫に納まらない。それからまた、事務室が非常に狭隘を告げておるところがございまして、これもまた一つの原因なのでございます。しかし、できる限り登記簿を薄くしたい。そのための経費は大蔵省のほうでも十分これは見ていただいておるわけでございます。先決問題は庁舎というものをもっと合理化しなくてはいけないというところにあるわけでございます。ひとり登記簿の簿冊の問題のみならず、登記所の庁舎は、大ざっぱに言いまして、三分の二が古い庁舎、明治以来の古い庁舎が多いのでございます。非常に非能率的なのでございます。これは人員の不足とともに登記所の能率を低下させる一つの大きな原因になっておりまして、私どもとしましては、今後施設を合理化し近代化するということが、法務局の今後における業務の運営上非常に重要なことだと考えておる次第でございます。
○鶴園哲夫君 これはどうも普通の行政官庁におきまして、非常に部厚い書類を作るか、あるいは薄い書類を多くするかという問題で、小さくしたために書庫が足りない、あるいはスペースが足りないというやかましい論議をしなければならぬ行政官庁というものは私はないと思うのですね。ところが、登記所の場合は、これは約二千カ所にわたっておるわけです。登記所というものは、そういうところの大部分がだれが見てもあんな大きな厚い登記簿を作っておったんでは、これは用にならないですね。一人が握ったらほかの人は仕事ができないですよ。それは事務をする人ができないだけじゃなくて、外から……私なんか登記を頼むと、まず何をやるかというと、電話をかけて登記簿の確保ですよ、それを取らないと、きょうはできないというんですよ。そういうような状態に置いておくということは私は想像を絶しておるという気がするんですがね。これは大臣、いかがでございましょうか。
○国務大臣(中垣國男君) 登記所の事務能率を促進する必要があるということは、法務委員会におきましても、また、前回のこの委員会におきましても質疑が行なわれたわけでありますが、法務省といたしましては、三十八年度の予算を編成しますときにこの事務能率を向上させるために、まずどういうことを一番先にやることが必要であるかということをいろいろ検討いたしました結果、まず第一に、どうしても人間が足らない、職員をまずふやさなければならない。その次には事務の能率向上のためにはもう少し合理的に機械力を取り入れる必要がある。そういうことを重点にいたしまして、機械購入の予算であるとか、あるいは人員の増員であるとか、そういうものをお願いをいたしまして若干の向上を見たわけでございます。それからただいま御指摘のように、登記簿が非常に厚過ぎて外部から来た閲覧者あるいは内部の者にいたしましても原簿を確保しなければもう進めようがない、こういうことを聞いておりますので、これを最近小分けするように指導しておるように聞いております。なおまた、庁舎が古い、あるいは狭い、こういうことも事務能率を阻害しておりますので、こういう点につきましてもできるだけ計画的に分けまして、年度計画を立てまして、これを改造したり、あるいは移転等と同時に新設をする、そういうことも行なっております。また、一人庁等におきましての統廃合なども、そういうことを念頭に置きまして事務を行なっておる状態でございます。御指摘のことにつきましては全くそのとおりであると思いますので、なお一そうそういう登記願簿等の扱いにつきましては検討いたしまして、御要望にこたえたい、かように存じます。
○鶴園哲夫君 定員の関係につきまして、この一元化作業の臨時職員というのがおりますね、昨年の三月この一元化職員の問題につきましてお尋ねをいたしたわけですが、約四百名少しぐらいの臨時職員のようであります。でこれは、今四年目に入っているわけですが、十年計画だったと記憶いたしておりますので、そういたしますと、これは今過去四年、これから六年にわたりまして、十年にわたりまして大体四百名ぐらいの一元化臨時職員というものが要るということになる。ただ、一つの登記所で二年ぐらいで終わると、どっかほかの登記所に行かれるということのようであります。ですが、引き続いて一つの登記所におって、そこで一たんやめる、そうして次の登記所にまた採用になるという形のものも相当にあるようであります。それでこれはこういうふうに引き続いて十年にわたって四百人程度の行政事務量というものがありますと、これはどうしてもやはり行政組織法の十九条一項、二項、三項、この条項を見てみますと、これはやはり恒常的な職といたしまして臨時作業員という形ではなくて、定員で確保しなければならぬものではないか。もちろんこの中には、そういうほんとうに臨時的な意味のアルバイト的なものもあるいはあろうと思います。ですが、何といいましても、十カ年にわたって恒常的な仕事としてあるわけでありますし、さらにまた、今後地番整理なんということになりますと、これはまたたいへんな事務量にもなって参りましょうから、その意味で行政組織法の十九条によって定員としてやらなければならぬ面が相当あるのではないか、また、考えるべきではないかというふう思うわけなんですけれどもどういうふうに考えていらっしゃいますか。昨年お尋ねいたしましたときは、その中で欠員が出た場合に、欠員といいますのは定員の欠員ですね、そういう欠員が出た場合に選考して定員にできるというふうな答弁がたしかあったと思いますが、これは恒常的な職としてある程度のものはやはり確保をしておく必要があるんじゃないか。これは臨時職員で、臨時作業員でやる仕事ではないと私は思うのです、お尋ねします。
○政府委員(平賀健太君) ただいま仰せの登記簿と台帳の一元化の作業は、昭和三十五年から十年間の計画をもって始めておりまして、そのためこの作業の一部を担当させますために、現在四百五、六十名の賃金職員、臨時職員を採用しておるのでございます。私どものほうにおきましても、いわば十年間も続くことでございますので、これは定員として法務局の定員の中に組み入れるべきではないかということも考えたのでございますけれども、何分十年間という限られた期間の仕事でございます関係で、どうもそれは困難ではないかということで、結局賃金職員として採用することで現在までやってきておるのでございます。ただ、ただいまのお話もございましたように、この賃金として採用された者の中には、人事院の初級試験に合格した者もおりますし、それからまた、合格していませんでも、相当期間一元化の作業に従事いたしまして、登記所の仕事に理解を持ち、また、興味を持てて今後引き続いて登記所に勤務したいという職員もおるわけでございます。そういう職員につきましては、定員に欠員が生じました場合に、定員としてこれを採用し、試験に合格していない者につきましては、人事院の承認を得まして定員として採用するというようなことで現在やっておるわけでございます。
○鶴園哲夫君 これは十年間の仕事でありまして事務量としてもはっきりしておるわけです。したがって、行政組織法でいう恒常的なやはり職に該当する。もちろん一つの仕事が終って他のところに行くという場合もあります。仕事としては十九条にいう恒常的な職だと思うわけです。のみならず、登記所の仕事というのは非常にじみな仕事ですしまた一方においては非常に忙しい仕事ですしまた、ポストもなかなか上のほうがありませんで、その意味で今の若い者にとっては相当見込みのある仕事でもないように思うのでありますが、しかし、せっかくそういうようなことで、アルバイト的に来て、その中で将来ともここに勤めたいという人があるということになりますと、やはり定員として確保をして進められることが登記所の今後にも役立っていくのじゃないかと私は思うのです。また、せっかくなれたものを、また気心の知れた者がやめなければならぬということになるわけでして、十年間熟練をし、気心も知れて安心して勤めてもらうということがこれは大事だと思いますし、それがやめていかなければならぬ、すぐ首を切らなければならぬということになるわけですが、いつまでたっても積み上がらないわけですが、これは大蔵省のほうは、この点について行政組織法の問題ですから直接関係ないわけですけれども、これは行政管理庁に来ていただくとよかったですね。どうも十九条というのは一年間以上職にあるということを考えなければならないというふうに行政組織法が変わりますときに私ども論議した記憶がありますね。また、条文を見てみましても、一年以上というようなときにはやはり恒常的なものとして考えなければならないというふうに思いますけれども、もう少し法務省として——これは強くとかなんとかいう言葉は該当しないかもしれませんですが、よく定員を確保する場合あるいは予算をきめる場合等において強力にやるとかなんとかいう言葉がありますけれども、これはやはりその意味でもっと強力にこれは折衝をしてはっきりさせなければならない問題だと思いますけれども、大蔵省のほうでもし関係がございましたら、御答弁いただくとけっこうだと思います。
○説明員(秋吉良雄君) 御指摘の点は、当然これは賃金じゃなしに、恒常的な職であるから定員化をすべきではないかという御指摘でございますが、行政組織法十九条、これは実は御指摘のように、行政管理庁で審議した結果、やはり賃金職員ということに相なったのじゃないかと思います。その理由といたしましては——私実は主計官になりましてまだ一カ月でございまして、その点責任ある答弁はできないかもわかりませんが、先ほど政府委員から御説明がありましたように、やはり十年の臨時的といいますか、時限的な仕事であるということと、それから委員から御指摘のありましたように、登記所ごとについて見ますと、大体一年ないし二年で終わっておるということ、そういった実情から考えまして、やはり定員化するのはまだ十分ではないといという点で賃金職員に相なったと思います。大体以上でございます。
○鶴園哲夫君 これは一日三百五十円の臨時職員ですから、これは交通費もその中に含まっておるようですが、何か非常に少ないということを聞くのですがね。
○政府委員(平賀健太君) 一元化の賃金の単価は、予算に入っておりますのは三十八年度におきましては、約四百十円であります。
○鶴園哲夫君 単価は四百十円ですけれども、ことしから入っておる者は三百五十円だと私聞いたのですよ。本人に三百五十円だと、それでこれは交通費も入っておるしというわけですね。だから、予算が今御説明のように、たしか私が調べてみますと、調べたというか、お尋ねしましたら四百十円だそうです。ところが、ことし入っておる者は三百五十円、こう言います。交通費も入っておるしするものだからどうにもならぬ、こういうわけですよ。どうも三百五十円じゃ……。
○政府委員(平賀健太君) この予算の単価は四百十円でございますが、これを実際実行します場合には、地域によってどうしてもやはり差が出て参りまして、私のほうでとりました計画では、東京、大阪でございますと四百五十円、それから横浜、京都その他の大都市におきましては四百三十円、それ以外のところは三百七十円というような基準で実際はやっておるわけでございます。しかし、現在の非常に全般的な人不足という現状におきましては、なかなかこの賃金ではいい職員が採用できないという悩みが実はあるわけでございます。
○鶴園哲夫君 私伺ったのは、三十八年の四月前に入った者は三百七十円で、ことしから入った者は三百五十円、これは地方です、東京じゃありません、地方で聞きますと。それで一元化の作業というのは、あれは間違えるとたいへんなんですね。それから坪をメートルに直すのもありますね。だからこれはほんとうに臨時職員、ほんとうの臨時を三百五十円程度で雇ってやっつけ仕事でやられたんじゃ、貴重なこれは財産ですからね、国民の。どうもこれはやっぱり責任のある恒常的な職員でもってやってもらわないと、その場限りで、一カ月かそこらでやめさせるそういう職員でやるというのは、どうも私まずいように思いますですね。それはおそらく全部チェックして見られる余裕はないだろうと思います。登記所で一元化したものを全部チェックして見られる余裕がないと思う。だからどうも私は非常にまずいという気がしましておるのですがね。人夫賃でやる以上、四百十円だし、いろいろその中で東京都は少しよけい出さなければならぬとすれば、ちょっと都会地に行きますと、県庁所在地では四百五十円というのはやむを得ないと思います。どうもそういう点でこれは今後の御検討をひとつお願いをしておきたいと思います。 それから次に、定員と関連をしてくるのですけれども、税務署に対します登記所からの通知、これについてお尋ねしたいわけなんです。これは土地、建物の売買の登記が行なわれた場合に、それをすべて登記所から税務署に通知をする、こういうことですね。それで、これは一昨年から始まっておるようですが、その前はどうだったんですか。税務署の職員が直接登記所に来て、そして登記簿を見て、それを写していくという、そういうようなことになっておったわけでしょうか。
○政府委員(平賀健太君) 以前におきましては、税務署から税務署の職員が登記所に参りまして、登記の申請書を調べまして、所有権の移転の事実を調査したわけでございます。昭和三十六年、一昨年からただいま仰せのように国税庁の依頼によりまして協力をするという建前で、登記所のほうから、土地、建物の所有権の移転登記をいたしましたそれを一カ月分ごとにまとめまして、その登記所からその登記所所在地を管轄しております税務署に通知をするということにいたしております。
○鶴園哲夫君 それは件数としてはどの程度のものですか。何百万件、何千万件という件数ですか。
○政府委員(平賀健太君) それはちょっと今ここに詳細な数字持ちませんが、たとえば三十七年度のまあこれは甲号事件だけに関するものでございますが、三十七年度の甲号事件の総数が一千万件をこえておりますが、かりに一千万件といたしまして、その中に所有権の移転が一体何件あるか、これは表示の関係の登記もございますし、抵当権等の担保権の設定の登記もございますし、そういうのを除きまして、大体総件数はどのくらいになりますか、所有権移転だけをとりまして、非常に大ざっぱの計算でございますが、かりに半分といたしますと五百万件となるわけでございます。
○鶴園哲夫君 これは今の説明のように、本来税務署の仕事である、そして税務署から登記所に来て、そして写したり、そういうような手段でやっておる。それを今度は登記所がかわってやる。人間が足りない、非常に苦しいところが多いのに、そういう仕事を引き受けなければならない、こういうことですね、これはどうも筋が通らぬように思うのですけれども、どういう理由ですか。
○政府委員(平賀健太君) ただいまの仰せ、非常にごもっともでございますが、実は地方税法に基づきまして、登記所が不動産につきまして登記をしました場合には市町村に通知しなくてはならないということになっておるわけでございます。市町村に対する通知は税務署に対する通知よりも実は範囲が広いので、所有権移転登記だけでなくて、表示の登記でございますとか、あるいは長期の地上権の登記とか、そういうような税務署通知事項以外の事項も含まれておりますが、いずれにしましても地方税法の規定によりまして、登記所は市町村に対して通知をしなければならぬことになっているわけでございます。そういう関係でもって、市町村に対してしますところの通知書を余分にもう一通作ればいいということで、必ずしもそう大きな負担にならぬのではないか。 それからもう一つ、先ほどもお話がございましたが、登記所の書庫や事務室が非常に狭いところが多いわけでございます。そこに税務署から来られまして、狭い事務所の中で申請書を広げて調べるということをされましたのでは、狭い事務室がさらに狭隘を告げるという、事務室が非常にごたつくという点もこれはあるわけでございます。かたがたまた国家機関相互の関係といたしまして、法務局としても、やはり税務署に通知すべきではないか、することが適当ではないかということでもって、昭和三十六年に国税庁のほうから通知方の依頼がございましたので、こちらもそういう諸般の事情を考慮いたしまして、それに協力をしようということになったわけでございます。ただこれにつきましては、やはり経費を伴うことでございますので、この点は大蔵省にお願いをいたしまして、若干の経費を見てもらっておったわけであります。まあ、それは従来は紙代だけでございまして、用紙代につきまして予算をつけてもらっておったわけでございます。しかし、先ほどからもお話しございましたように、本来の登記所の事務を遂行する上におきまして、人員が相当の不足を告げておる現状のもとにおきまして、こういう協力をするということは、そのこと自体はそう大きな負担にならないにしても、全体としてはやはりかなりの事務量を占めることでございますので、さらに国税庁ともお話しいたしまして、本年度におきましては、実質的に見まして、経費は実質的には国税庁が負担する、たとえば、通知に必要な用紙は国税庁のほうで作ってこちらに渡す、それからこの通知に必要な人手、結局賃金職員ということになると思いますが、この賃金予算の支出委任を法務省に対してするというふうなことで、実直的には経費は国税庁が持つということで本年度はやろうということで、目下国税庁と私どものほうとの間で細目の打ち合わせをしておるような状況でございます。
○鶴園哲夫君 庁舎が狭いところに税務署から見えて書類を見て仕事をされる、これは困る、これはまあ私はそう大きな理由ではないと思います。市町村に対して登記所のほうで通知を出される。それは地方税法によって、法律によって登記所に課しておる義務であるわけですね。ですが、今ここで問題にいたしておりますのは、法律でそういう義務を課しておるわけではない、言うならば法律によって課せられた職務になっておるわけですね、登記所の市町村長に対するやつは。しかし、国税の場合においてはそれは義務にはなっていない。法律よにって課しておる登記所の職員に課しておる仕事ではない。なお、市町村長に出すものを一部よけいに作ればいいというお話ですけれども、それは小しばかり認識が違うのではないかと私は思っておる。範囲は広いわけですし、それから様式もはっきり違う様式になるのじゃないですか。それで三部というふうに聞いておりますが、カード式になるし、市町村長に出すものとは違う。だから、カーボン紙にとって、一枚とるものを三枚なら三枚よけいとればいいという式のものではない。どうもこれは結局法務省が、法務省というとなにですが、法務局ということになりますか、あるいは民事局ということになりますか、国税庁に対して協力をする、同じ政府機関であるから。しかもこの通知するという仕事そのものは税務署の仕事ではあるけれども、しかし、登記所の仕事と全く無関係のものではない、全く異質の仕事ではない。その意味で、能率的な意味からいうのですか、あるいは行政費の節約という意味からいうのでしょうか、国の機関同士協力をする、こういう意味ですか。
○政府委員(平賀健太君) ただいま仰せのとおり、税務署に対する通知の仕事、これは不動産登記法の中に直接規定してあることではございません。あくまでやはり国家機関相互の協力ということでやっておるわけでございます。で、法務局及び地方法務局におきましては、その所轄事項におきましては登記に関する事項というのが入っております。その登記に関する事項というのは、かなり広い意味に読めるわけでございます。不動産登記をすることそれ自体のみならず、それに関連のある仕事というふうに解釈していいだろうと思うのでございます。ただ仰せのように、直接不動産登記法の中に規定しておることではないわけでございます。あくまでこれは協力なのでございます。それから地方税法につきましては、これはやはり国と地方公共団体ということで、国家機関相互の関係というのとは違うわけでございますので、その関係で地方税法にはっきり法律で義務づけられるということになるのじゃないかと思うのでございます。国家機関相互の関係におきましては、そういう法律の規定がなくても、これは国家機関相互の間には一般的にその所管事務に関連いたしまして協力をするという義務があるというふうに見るべきではないかと私どもは考える次第でございます。
○鶴園哲夫君 私は、そういう全く異質な仕事でありませんし、国の機関同志でありますから協力するという、そのことについて二つ問題があると思うのです。一つは、臨時的なそのつど的な、あるいは一カ月とか、そういうふうに限られた仕事ならいいと思うんです。ところが、これは一昨年、昨年、本年と、恒常的な仕事なんですね。日々の仕事なんです。これは五百万件となりますと、校合というのが一番大きな仕事になるわけですけれども、その校合の中の半分くらいは一々登記する場合にチェックしなければならない。ですから、登記ごとにやっていかなければならない仕事になるわけです。しかもこれが臨時的なものではなくて、あるいは必要に応じてというのではなくて、恒常的に去年も今年もこれからもということになりますと、これは私協力という言葉ではこれは済まない問題ではないかというふうに思うのです。本来今お話のように、法律で義務づけられていない。公務員の仕事というのは本来法律によって職務内容というものはきめられている。具体的には省令なりなんなりということになると思う。従来、長いことこれは税務署の仕事としてやってきた。その税務署がやってきた仕事を登記所がかわってやるということになるのですね。そうしますと、これはどういうような文書によってされているのか、法務省と大蔵省との間の文書はどうなっているのか。それから今度は実際登記所と民事局長との間の文書はどうなっているのか、私は法律にない別な仕事を新しく付加するということでありますと、これは局長の通達とかそういうものではこれはどうも理解しにくい。臨時的とか随時とかいう問題ならいいですけれども、しかし、何せ一千二百万という予算を伴う仕事ですね。しかもこれは恒常的、日々やらなければならない仕事です。私はどうもその点が理解がいかない。
○政府委員(平賀健太君) 法律的な理屈としましては先ほど私申し上げたとおりでございますが、私どものほうでも、これは趣旨はあくまで国税庁に協力をするという建前でございます。そのために法務局の本来の事務遂行が妨げられるということになりましては、これは本末転倒と申しますか、法務局としてもこういうことを引き受けるべきではないと考える次第であります。三十六年、三十七年は若干の用紙代を予算的に見ていただくということでやってきたのでございますが、これではとうてい現在の法務局としては十分にこの協力をやっていくことができないということでもって、三十八年度はどうするかということになりまして、結局相当のこれは経費を国税庁のほうで見ていただかないことにはわれわれのほうではやれない。私どものほうで一応計算いたしまして、最小限度この程度は必要であるということを国税庁に申し出まして、国税庁のほうが大体私どもの要望を認めまして、先ほども申し上げましたように実質的に国税庁で経費を負担する、形式は支出委任という形になりますけれども、そういうことで三十八年度はやっていただきたい、こちらもそれはやりましょう、しかし、これは今後永久に続けていこうというふうには私ども考えておりません。三十八年度は一応これで実施をしても、その結果いかんによって、また三十九年度以降はひとつ考えてみようというのが私どもの考え方なのであります。三十八年、どうしてもこれでうまくいかなかったということになりますと、また、何らかの方法を考えなくちゃならぬ。あるいは場合によりましては、三十九年度以降は協力を断わるという考え方もあるわけであります。三十八年度はとにかくこういうことでやってみようということで、国税庁と細目の具体的な実施方法を検討しているわけであります。
○鶴園哲夫君 この間、法務委員会で亀田委員がこの問題について伺ったわけですが、その答弁の中で、三十六年度は用紙代として百七十万円、昨年三十七年度はこれじゃ不足するというので四百万円、三十八年度、今年はなおこれでも非常に不足するというので千二百万円、うち三百万円が用紙代、九百万円が臨時職員の人夫賃、しかし、これでも不足していると思っている、こういう御答弁なのです。この経過から明らかになりますことは、法務省と申しますか、法務局登記所としましては、これは非常な犠牲をこうむっておるということを示しております。そういうことが一体協力関係という中でどうも解せないのです。税務署の職員が従来のとおり、やってきたように登記所に来て、登記所の人がそれに対して書類を見てもらう、あるいは事務所の一室を貸してやるあるいは何か伺いたい、質問したいことがあればそれに対して答弁してやる、これが他官庁との間における協力関係だと思うのです。ところが、そうではなくて、三年にわたって日常の仕事として税務署がやってきた仕事を法務局の仕事とする、これは私は協力の範囲を越えている。もしそうなさるなら、これは何らかの措置が要る。これは大臣訓令でなるかどうか知りませんけれども、少なくとも法律によって命ぜられて、登記所の職員の職務内容、本来の税務署の職務内容というものが一つ加わるということになるわけです。これはどうも私はよくいわれる協力というのには少しばかり度が過ぎておりはしないかというふうに思うわけですが、なお、この問題につきまして双方の意見は、登記所の職員はどう言うかというと、いや忙しくてどうにもならぬ、単純な仕事でも忙しいものだから頭に来てしまう。そこへもってきて、今まで税務署の人たちが月に三日か、四日やってくれた仕事までわれわれがやらなければならぬ、それも登記のたびにチェックしてやっていかなければならぬ、しかも、毎日仕事のつど税務署の仕事をしなければならぬ、いやで、しようがないと言っている。本来公務員というのは、人の仕事でも奪ってしまうというなわ張り根性があるものだが、なわ張りを拡大するという気持がないのです。とにかくかなわぬという考え方ですね。税務署の職員に言わせると、徴税々々といつもいやな思いをしている、いやな思いというと恐縮かもしれませんが、本人はそうだと思うのです。月に三日か四日ぐらいほんとうに落ちついた気持でほかの役所に行って、いろいろ妙な徴税々々というような国民に対して何かいやな気持でなくて、何か解放されたような気持で、三日か四日登記所で、同じ役所の中で楽な気持で何にもどうこうという気持なしに登記所の書類を見るというのは気分転換に非常によかったというのですよ。それはわかると思うのです、その気持は。そうしますと、実際の問題として、登記所の人にしても税務署の人にしても、これは気分転換といいますか、能率の問題といいますか、そういう問題として、どうも法務省と大蔵省のほうで協議なさっている以外に、職員の問題としては大きな問題があるのではないかと私は思うのです。したがって、そういう問題を含めて、先ほど申し上げました諸点等を勘案して考えてみますと、この問題はもっと慎重の配慮が要るし、検討なさる必要があるのじゃなかろうかというふうに私は思うのです。なお、先ほど来のお話を承っておりますと、これは協力であるとおっしゃるのでありますが、その場合に問題は、これは税務署の必要不可欠な仕事なのかどうなのか、登記した場合に、それを課税の必要から資料収集としてやっておられると思いますが、それが必要不可欠な仕事か、税務署として。これは一つ問題があると思うのです。 それから協力でありますから、これはよくいわれる付加業務というものにはならないと思うのです。付加業務という形にならない協力、どうも協力というには範囲を越えている協力でありますから、本末転倒では困る、ない袖は振れない、忙しいときには中止をすると、地方の局長の判断によって中止をし、税務署から来てもらって仕事もする。しかし、そういうようなあいまいな形で、こういう徴税関係の、もしこれが大切な仕事であるとするならば、そういうやり方で処理されるということは、これはいけないと私は思うのです。どうもいろいろな角度から見てみまして、私は問題があるように思うのですけれども、この点について私はもっと配慮をしてもらいたいと思います、検討してもらいたいと思いますが、大臣、ひとつどういうふうにお考えになりますでしょうか、御答弁いただけますか。
○国務大臣(中垣國男君) 鶴園さんの御指摘のとおりに、これは私は税務署に対する不動産取得等の通知というものは非常に大事なものだろうと判断をいたします。ところが、ただいま御意見の中にもありましたように、ある法務局ではまあそれを好意的に全部仕事をば完了すると、また、ある法務局におきましては、人手が足りないから税務署から出張してもらってやってもらうと、こういうことにもしなるようなことがありましたならば、これはやはり単なる協力関係でそういうことになるだろうと思うのでありますが、この問題につきましては、私はどうも鶴園さんの御意見のほうがいいように思いまして、やはり国税庁のほうと法務省というものは、これにつきましては何らかのはっきりした取りきめをいたしまして、そうして人員の問題、あるいはこれに対する必要経費、予算の問題、そういうところの所管を明らかにいたしまして、そうして業務を続けられることのほうが望ましい、まあそのつどそのつど打ち合わせをして、毎年々々こういう好意的な協力をすることも一つの方法かもしれませんが、やはりそこに働いている職員のほうから考えてみますと、今はっきりやはりこれらの問題につきましては、そうした国税庁と法務省が合意点に達しましたならば、きちんとした制度にいたしましてやったほうがいいのではないかと、そのように考えております。
○鶴園哲夫君 国税庁から見えていらっしゃるようでありますが、これは国税庁の必要不可欠な仕事になるのでしょうか。
○説明員(吉田冨士雄君) 御承知のとおりに、土地等の譲渡所得が最近非常に多くなりまして、その関係で登記が必要になって参ったのであります。現在の税務署の実情といたしましては、これが非常に必要不可欠な資料といたしまして活用さしていただいております。
○鶴園哲夫君 私が申しておりますのは、必要不可欠というのは、法律によってきめられているのかどうかということです。
○説明員(吉田冨士雄君) 法律ではございませんでして、法律の譲渡所得を調べる際の資料といたしまして、調査上必要不可欠という意味でございます。
○鶴園哲夫君 その程度のものなら、私は必要不可欠なものではないと、私のいう必要不可欠なものではない。そういう必要不可欠でないものに対して、法務省はこんなに人が足りない、人が足りないというときに、このような形で日々……、しかも日々刻々協力をしなきゃならないということは少し度が過ぎているのではないかと私は思います。これはやはり徴税の一環として、徴税上大切なことなんですから、徴税の一環として若干の徴税費はかかると思います。ですけれども、最初百七十万だったものが四百万円になり、千二百万になり、さらに今後ふえるというお話ですから、そういうことを考えますと、私はそういう形で処理されることはよくないと思う。しかも、人夫賃で処理されるという考え方ですね。そういうことではどうも国民が聞いてもこれは納得しないと思う、人夫賃のままでやっつけてしまうということでは、ですからどうも私の感じとしては、これはほんとうの協力であって、しかもそれは法律で命ぜられている仕事、それを協力しているのでもない。そうしますと、どうも協力については弱い面がある。さらに実際従事している者からいってみましても、税務署の職員あるいは登記所の職員からいってみましても、これは能率向上的ないろいろな意味からいってどうもマイナスの作用のみが多い。これは臨時的にやる、あるいは一時、随時というなら別と思うのです。日々刻々恒常的にやられるということについては、これは簡単に処理される問題ではないのじゃないか、しかも事は徴税ということでありますから、ですから、ぜひこの点についてはひとつ検討していただいて善処を願いたいと思います。そんな形で徴税関係やられたのではこれはかなわぬと私は思います。また、法務省としてもこれはかなわないと思います。その点のひとつ検討をお願いいたしまして、午前中のやつはこれで終わりたいと思います。
○委員長(村山道雄君) ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(村山道雄君) 速記を始めて午後一時三十分まで休憩いたします。 午後零時十三分休憩 ————————————— 午後二時十一分開会
○委員長(村山道雄君) これより内閣委員会を再開いたします。 この際、国の防衛に関する調査を議題とし、志賀防衛庁長官に対し質疑を行なうことにいたします。
○下村定君 私は、去る六月十一日に、参議院の予算委員会で横川委員と防衛庁長官との間にかわされましたF104の継続生産に関することについて、長官にお尋ねしたいと思います。横川委員の質問は会議録によりますと、「伝えられるところでは、生産計画についてさらに百機追加をするという計画を持っているということを、伝えられておりますが、防衛庁としては、第二次防衛計画の第一線機の104の生産計画についてどういう考え方を今持っておられるのか。第三次防衛計画の第一線機について、すでにアメリカでは100、102にかえて105を国内の飛行場に配置をいたしておりますけれども、そういうような状況から勘案してみて、依然として第三次防衛計画の中で104を主力戦闘機として生産計画をしていくか。」というのが横川委員の質問でございます。これに対して志賀長官は、次のようにお答えになっております。「104の継続生産は現在考えておりません。またしたがって、第三次防が策定せられるを場合を予想いたしまして、どういう戦闘機が主力に適当であるかということもまだ考えておりません。現在防衛庁として研究をいたしておりますのは、今後の日本の防空のあり方というものを研究をするのが先決でございまして、したがって、104の継続生産も、また、第三次防に予想せられる主力戦闘機のことも現在考えておらなざいまいのでございます。これが御答弁でごす。」この御答弁を、この会議録で拝見しますというと、あまりどうも簡単でございまして、従来私どもが防衛力整備計画について承知していることと一致しない点があるように思うのです。そこで、きょうはあらためて長官から御意図を明確に御説明を願いたいと存じます。
○国務大臣(志賀健次郎君) さきの本院の予算委員会の横川委員の質問に対して答えに私の要旨は、ただいま下村先生から御指摘のとおりであります。あとで考えてみますると、どうも私の舌足らずが多かったように思うのであります。何と申しましても、戦闘機の生産の問題は、本日の防空のあり方が中心になるのでありまして、したがって、現在、今後のわが国の防空のあり方を中心といたしましてF104を継続生産すべきかいなか、あるいは、また、どういうふうにしなければならぬかということを目下検討中のところでございまして、現在のところ、いずれにも決定しておらないという真意でございます。したがって、考えていないというのは、継続生産しないとかあるいは次期戦闘機の問題を全然関知しないという意味じゃないのでございまして、あくまでも今後の防空のあり方を中心にF104の継続生産をするかどうかについて目下検討中なのでございまして、さように御了承賜わりたいと思うのでございます。
○下村定君 念のために、ただいまの御答弁の私の受け取り方を申し上げますが、今の御答弁によりますと、104の継続生産につきましては、従来の計画を引き続き御検討中であって、この機種の生産計画を放棄するとか、中絶するお考えは今お持ちになっていない、こういうことでございますか。
○国務大臣(志賀健次郎君) さようでございます。
○下村定君 終わります。
○委員長(村山道雄君) 他に御発言がなければ、本件の調査は、本日はこの程度にとどめます。 —————————————
○委員長(村山道雄君) 法務省設置法等の一部を改正する法律案を議題とし、休憩前に引き続き、これより質疑を行ないます。 ちょっと速記とめて。 〔速記中止〕
○委員長(村山道雄君) 速記起こして ただいま政府側より野本法務政務次官、津田司法法制調査部長、平賀民事局長、大澤矯正局長、田中保護局調査官が出席いたしております。 質疑のある方は、順次御発言を願います。
○伊藤顕道君 この改正法案の内容の順を追うて二つ、三つお尋ねしたいと思いますが、大臣にお伺いしたい点が多いわけですが、大臣がおくれておりますので、ひとつ政務次官からかわってお答えいただきたいと思います。 まず、川崎の入国者収容所の位置については、川崎から横浜に改められることに今度なる、そういうことですが、ただ川崎化成、これはどういう理由で交換の条件が成立しなかったのか、これもあわせてお伺いしたいのですが、まあそういうわけで交換が不調に終わったので、三十八年度の予算で一億五千万円の予算を計上して新たに新築する、まあこういうことになったようですが、問題は公布の日から——まあ公布の日というのは三十七年三月三十一日から起算して一年をこえない範囲内において政令できめる、こういうことになっておるのを二年に改める、これが提案の説明であるわけです。そうだとすると、これは三十八年の三月三十一日以前に改正しなければならないと思うわけです。政令をですね。今ごろになってこれをやっておるのはちょっと理解しがたい。これはどういうわけですか。まずこの点からお伺いしたいと思うのです。
○政府委員(津田実君) ただいま御質問の点でございますが、今日御提案申し上げております法務省設置法等の一部を改正する法律の原案の第二条におきましては、仰せのとおりの改正措置を講じようとしているわけでございまして、この法律案は本年の一月に提案されておるわけでございますが、衆議院の御審議の段階におきまして日時を経過いたしまして、本年の三月三十日、すなわち前回の改正によりまして、川崎入国者収容所の位置を横浜に改める最終の時期が本年の三月三十日とされておったわけであります。ところが、その時期をまさに経過せんとするような状態になりましたが、なお、国会の御審議は当日までにこの改正案が成立するような状態になっておりませんので、政府といたしましては、この法律の解釈といたしまして、つまり昭和三十八年三月三十日最終日には政令を公布いたしません、施行いたしませんでも当然川崎入国者収容所は横浜に移転すべきものだということにならざるを得ないという解釈になった。そこで、この日の経過いたします前にこの法律の趣旨に従いまして政令を公布いたしまして、この川崎入国者収容所を横浜に移転するということを本年の三月三十一日に行なうようにいたしたわけでございます。で、そういうふうにいたしまして、実態は、この前回御審議ありましたとおり、これは川崎入国者収容所の位置を横浜の本牧に新しく取得いたしました敷地に新設いたしまして、そしてそこへ移転するということが本来の趣旨であったわけでございますが、急遽これを実施いたしますにおきましてはとうていそこへ移転するわけに参りませんので、敷地のみしかありませんわけでありますから。そこで、横浜にありまするところの入国管理事務所に川崎入国収容所を移転いたしまして、そこで事務を同日から開始した。ただし、横浜入国者収容所は手狭でありますので、事務所はそこに設けてありますが、別途法務大臣の告示をもちまして、収容室は従前の川崎入国者収容所の施設に設けるということにいたしまして、現在に及んでおるわけでございます。そういうわけでございますのでこの川崎入国者収容所の位置を横浜に改めるという点はすでに実施されたわけでございますので、この法律案の第二条——原案の第二条は、そういう意味におきまして不必要となったので、衆議院におきまして削除せられたわけでございます。
○伊藤顕道君 いま一つの点をお答えいただきたいんですが、川崎化成と初め交換できればその必要はなかったわけですね。ところが、交渉が決裂して交換が不調に終わったということでそういう措置をとられたと思うんですが、これはまあ見込み違いであったと思うんですが、これは何か特殊な事情があったわけですか。交換が不調に終わったという理由です。
○政府委員(津田実君) 川崎入国者収容所は、前回も御審議いただきましたとおり、開設当初はその立地条件として適当であったんでございますけれども、川崎市の予想しない発展に伴いまして、付近に化学工場が多数できまして非常な排気ガス等によりまして不健康な状態になりまして早急に移転を要するということになったわけであります。そのためにこれらの敷地を取得すべくいろいろ奔走いたしました結果、横浜市の本牧に適当な一団地を見つけましてここに移転するのが適当だということになったわけであります。ところが、この敷地は横浜市内の非常にいい場所にあるために早急にこの敷地を獲得する必要がありましたので、当時この現在の川崎入国者収容所収容室のあります場所に隣接いたしておりますところの川崎化成がこの土地を入手したいという希望があることを知りまして、それとこの本牧の土地とを交換によって、本牧の土地を国が取得するということがさしあたって急にこれを確保する適当な方法であるといたしまして、旧川崎入国者収容所の敷地の一部とこの本牧の土地とを交換いたしたわけであります。本牧の土地川崎化成がこれを他から取得いたしまして、それと川崎化成に隣接いたしておりまするところの川崎入国者収容所の敷地の一部とを交換いたしたわけであります。でさらに引き続きましてその川崎入国者収容所の残部の土地、建物——現在収容施設のある建物、その建物と、それから今度は川崎化成が本牧の新しい土地の上に新しい施設を建設いたしまして、いわゆるそれを建て交換するということを第二次交換といたしまして話を進めて参ったわけでございます。ところが、その後の情勢にいろいろ問題があったわけでございますが、要しまするに、川崎化成におきましては一応その建て交換の内約束をいたしておったわけでありまするけれども、川崎化成の主として経済事情によりましてこれが交換が不可能であるということになったわけでございます。というのはその現在川崎入国者収容所のうち、川崎入国者収容所の施設のある現在の位置の土地の評価が非常に高騰いたして参りまして、とうてい川崎化成においては本牧に新たに施設を建設いたしました上、これを交換いたしますといたしましても、交換差金を相当額出きなければならないというような結果になりましたので、交換差金を負担することのできないというようなことから、この第二次交換を辞退したいということになって参ったわけでございます。そういう事情によりましてこれは川崎化成のほうの経済的な事情によるわけでございますが、そういう事情によりまして第二次交換は不能であるということになりましたので、この交換を実施する昨年度において、入国者収容所を横浜に新設するということが結局できなくなったわけです。そこで先ほどお示しのとおり、本年度予算におきましてこれを建設する予算を計上いたしまして、それで川崎化成との話はもうこれを廃棄すると申しますか、そういうことのやむなきに至ったわけでございますが、収容所そのものといたしましては、すでに本年度の予算によりまして建設に着手いたしておりますので、大体本年末には完成する見通しになっております。
○伊藤顕道君 そのお話はわかりましたが、先ほどの法務省設置法、昭和三十七年法律第五十四号、この法律によれば、当然一年をこえない以内に移転しなければならない。ところが、それでは不都合があるので、一年を二年にしたい、こういう趣旨で本案を出しておるわけですね。ところが、実質的に庁舎はできないから、そこでとりあえず三月三十日に看板は向こうへかけたということですね。実質的には看板をかけて一応移転したというふうに解釈するわけですか。ところが、今度はその後この法律が通れば、いつ通るか、この法案が通れば二年をこえない範囲内でということになるわけですね。その関係がちょっとうっかり考えていると納得できるようですが、非常に変な関係になってくるわけですね。この法案が通らないうちはいいが、通らないときには法律第五十四号は生きておるわけです。そうでしょう。昨年のこの法律第五十四号は生きておるから三月三十日ぎりぎりの線ですね。そこで移転しなければならない。移転はできない、庁舎ができていないから、看板だけ向こうへかけておる。この法案が通ってしまえば今度は看板をかけたということは違法になるわけです。そうでしょう。二年をこえない範囲内においてと改正の要旨があるわけです。ここのところはどういうのですか、どうも了解に苦しむわけです。
○政府委員(津田実君) 前回当委員会において御審議をされまして成立をしました、つまり昭和三十七年法律第五十四号によりまして、本年の三月三十日までに川崎の入国者収容所が横浜に移転するということになるわけですが、その移転の期日は政令で定めるということになっておるわけでございます。ところが、この法律案は、本年の一月に御提案申し上げておりましたわけで、その御提案申し上げた当時の状況におきましては、本収に新しい施設を設けて移転するということを目的にいたしておりますから、三月三十日までにはとうていそれが実現できないので、一年延期をしたいという意味のこの法律を原案として提案いたしたわけでございます。ところが、衆議院における御審議の経過によりまして、本年の三月三十日にはとうていこの法律案が成立する見込みはございませんので、そのままの状態において考えまするとき、前回の法律の趣旨に従えば本年の三月三十日までに川崎入国者収容所を横浜に移転せざるを得ないということになるわけです。そういたしますと、政府といたしましては、その解釈のもとに三月三十一日に移転するという政令を出したわけであります。これは本来言えばこの法律の動機と申しますか、その趣旨は、本牧に新しい建物を新設してそこに移転するという前提であったことは間違いないのでありますけれども、しかしながら、法律を尊重いたしまする意味におきましては、とにかく川崎の収容所を横浜に移転しなければならないという法律の趣旨であるというふうに解釈いたしまして、これをともかくも横浜に移転するということにすべきであるという結論のもとに今の政令を出したわけです。したがいまして、先ほどお尋ねの横浜に看板を掲げたということはどういうことかというお尋ねでございますが、川崎入国者収容所の事務所そのものは横浜に移転しております。現在横浜入国管理事務所の建物に同居しておるわけであります。そこには収容施設も一部ございますわけですが、大多数の収容者をそこへ収容することができませんので、旧川崎入国者収容所の施設を法務大臣の告示によりまして横浜入国者収容所の川崎収容室ということで従来のように使っておるわけでございますが、事務所そのものは明らかに横浜に移転しておるわけであります。そこでこの法律案は、そういう状態のもとにおいて観察いたしますると、当然の経過によって修正を要するということになったわけでございまして、その趣旨で衆議院におかれましてはこの第二条を削除するということをおきめになったわけでございまして、政府におきましても、まことに至当な修正というふうにこれをお受けいたしたわけでございます。その意味におきまして、第二条はないこととしてこの際はお考え願うのが相当ではないか。すなわち川崎入国者収容所は横浜に移転したが、将来もし新設の建物が本牧にできればそこに移転いたします。これは同じ横浜市内のことでございますので、これは法律の措置は要しない、こういうことになるわけでございます。
○伊藤顕道君 次に順序で少年院という項目がありますから、少年院についてお伺いしたいのですが、大体大事な点は大臣にお聞きしたいわけなんですが、大臣はきょう衆議院の法務委員会に出ておられる、これものつぴきならぬ事情はよくわかるのですね。そうしますとどうしますかな。また同じことを繰り返すのもまずいし、お聞きしておる間にいろいろ大臣にお聞きしたい点がはさまっておりますからね。それを省略してしまうととんちんかんの……まあ一応具点的に問題だけお聞きすることにします。 それではまず少年院のことについてお伺いいたしますが、今この説明を見ますと、十九カ所に法務教官二十名を増員して少年院の業務の強化をはかろうとしておる。こういう説明ですが、十九カ所に法務教官二十名というと、大点一カ所に一名ということになりますが、その程度で業務の強化がはかられるのですか、その点はどうなんですか。
○政府委員(大沢一郎君) 御承知のように、少年院は全国各地にございまして、各地の少年院とも職員の手不足に因っておるわけであります。最近の少年の非行の状態、また、少年院に課せられました使令等にかんがみまして、少年院におります少年に対します職業補導あるいは体育の振興等に相当の力を注いでおるわけでございますが、いかんせん少年院の人的機構というものがきわめて脆弱でございます。今回の増員でもってしても十分な措置とは言い得ない。この点内閣われわれ力及ばざるを嘆いているところでございます。 少年院の職員は、和昭三十四年以来毎年三十名ないし十五名の増員を続けてきておるわけでありますが、いまだに、これを充足いたしましても、なお六、七十名の教官の不足が見られるわけであります。われわれとしましてもきわめて十分なものではございません。非常に職員の手不足なところ、とりあえず四人以上不足しているというようなところに一名ずつ増員して、当座の強化をはかる。さらに少年院の充実のために、引き続きまして増員を要求していきたい、かように存ずる次第でございます。
○伊藤顕道君 この少年院は、私が申し上げるまでもなく、家庭裁判所から保護処分として送られた者を収容して、これにいわゆる矯正教育を授ける国立の施設だと、こういうことになりまするが、これに初等とか中等とかいういろいろ種別があるようですが、そしてその種別に応じて、心身の故障の程度とか年令によって分けておると思うのですが、その具体的な点を簡単に御説明いただきたいのですが。
○政府委員(大沢一郎君) 初等、中等、特別、医療と少年法では規定しておるのでございます。初等は十四才から十六才まで、中等はそれ以上の二十才までの者、特別は特に不良化の程度の進んだ者、特別な措置を要する者、医療少年院は、心身に障害がございまして特別の医療措置を必要とする者、かように分けておるわけでございます。
○伊藤顕道君 それで、最後の医療少年院というのは、心身に著しい故障のある者で十四才から二十六才までというのですか、年はどういうのですか。
○政府委員(大沢一郎君) 年令は十四才から二十才までを収容しております。
○伊藤顕道君 二十才までですか。 この種別ごとの施設ですね、古い統計はわかっておるのですが、現在どのくらいあるのですか。種別ごとの収容人員は新しいのがないので、現在どのようになっておるか。
○政府委員(大沢一郎君) 十六才未満の少年の数でございますが、十六才未満、いわゆる初等少年が全体の一八・九%でございまして、それ以上のものが約八一%、これがそれ以上のものであります。施設の数字で参りますと、各地方に参りますと、子供の分布が各都道府県に初等、中等、特別というふうに一カ所ずつ置くわけにも参りませんので、それぞれの併設の施設が相当あるわけであります。初等のみの施設は、全国本院分院合わせて九つ、その他ほとんどのものが中等、初等と併設しておるわけでございます。特別少年院の、特別のものは五つ、医療が五カ所、これが特殊化されたもので、あとはそれぞれ初等、中等、あるいは中等、特別、あるいは中等と医療というふうに、併設をしておるわけでございます。
○伊藤顕道君 これは分類収容する、こういうことが原則で、そういうことは一番これは理想とされているのですが、なかなかそうはいかぬでしょうが、結局一施設一種別ということは現在困難であるということから、今御説明のあったように、併設になっているところが多いと思うのですが、そこで、一施設一種別のものはどのくらいで、一施設に二種別、三種別と、各種別の概数の数字をちょっと教えていただきたい。
○政府委員(大沢一郎君) 資料の整備が十分でございませんので、お待たせ申し上げました。初等の独立のものが、本院と分院と合わせまして九院、中等の独立のものが十七、特別少年院の独立のものが五つ、医療の特別のものが六つ。二つ、中等と医療、あるいは中等と特別、初等と中等等二施設ずつ併設しておりますものが十三施設でございます。三つ、初等、中等、特別、あるいは初等、中等、医療というふうに、三つのものを併設しておりますのが十施設。以上であります。
○伊藤顕道君 大体この少年院の施設は、少年法という法律を作るのにあたって、これは施設がなければ法律を作っても意味がないというような事情もあって急ごしらえに作った関係上、非常にお粗末な施設が多かったように聞いているわけですが、そこでお伺いしたいのですが、それはその少年法の公布される当時のことであって、今は相当たっていますから、その当時と比べると、相当に改善されておるとは思うのですが、現在のその施設の点はどうなのでしょうか。現状の概略を、数字は要りませんから、大体……。
○政府委員(大沢一郎君) 少年法施行に伴いまして、少年院が全部国営に移されまして、従来の民間の保護施設、民間の保護団体として、民間の特殊事業として少年の収容保護を行なっておりましたのが、すべて国立の少年院に急激に変革せられまして、それらの民間施設がそれぞれ国立の少年院となったわけでございます。御指摘のようにきわめて小さな、また地域的に偏在し、また施設も貧弱なものが非常に多かったのでございますが、現在年間約、非常に概要でございますが、四億ないし五億ずつ投入いたしまして、偏在している少年院につきましては、ないところに新設し、また小さいところはそれを集約いたしまして、総合して改築する手はずを進めているわけでございますが、何分にもそれぞれ由緒のある少年院等がございまして、進展しておりません。われわれとしまして、早くその分類にも合い、また、少年の地域的な数にも合わせまして、整備して参りたいと思っておるんでございますが、何分北海道、東北等にややおくれておるところがございます。現在北海道、東北に一カ所ずつ新設中でございます。さらに、最近関東地区、特に東京、横浜方面にさような少年犯罪が非常に多くなりましたので、それらの地域におりまする少年の激増に対しまして本年度調査費が計上されまして、来年度より東京地区に一カ所を増設するということで、漸次整備していく所存でございます。
○伊藤顕道君 現在少年院に収容されている者の行為別の数、わかりますか。概要でいいですが、ちょっと。
○政府委員(大沢一郎君) きわめて概数でございますが、最も多いのはやはり窃盗でございまして、全体の三七%を占めております。それに続きまして詐欺——訂正いたします。男女できわめて比率が違っております。男子について申し上げますと、男子の窃盗の比率が五〇%でございます。その次に続きますのが恐喝で一三%、わいせつ、姦淫八・二%、強盗六・八%、以上が大体のおもなものでございまして、そのほか詐欺、横領、傷害、放火、住居侵入等になっておるわけでございます。 女子は、ほとんどが窃盗でございまして、続きまして特別法犯となりますのは、おそらく売春等も相当数含んでおる。かようなことになっております。
○伊藤顕道君 最近特に恐喝とか、傷害ですね、こういういわゆる粗暴犯といいますか、粗暴犯は相当急増しておるように新聞等で見ておるんですが、こういうことはそのまま少年院の運営に非常に支障を来たすのではなかろうかと、私はしろうとなりに考えるわけです。こういう点については何か特別に考えがあるわけですか。対策等はどういうふうにやっておるか。
○政府委員(大沢一郎君) 少年院の在務者の数は、大体年間九千から一万という線でほぼ横ばいでございますが、その中に入っております少年の在室の動きと申しますか、これらがやはり御指摘の恐喝あるいは強盗というものの占める割合がきわめて顕著にふえております。そのほか暴力行為でございますとか、こういうようなものがふえておりまして、少年院の在院者の性質と申しますか、性格と申しますか、こういうようなものも暴力的傾向を帯びたものが著しいのでございます。そうしまして、少年相聞互におきまする勢力争いによるところの在務者間の闘争、それによる傷害等も頻発いたします。また、教官等に集団で襲いかかりまして、かぎ等を奪取して集団逃走をはかるというような意図まで間々見られるのでございまして、われわれとしましては、かような少年の処遇について、特に来週、少年院長の会合がございます。最近の少年院収容者のかような状況にかんがみ、その対策いかんというのを協議の第一項目としまして研究を行なっていきたいと思うのでございます。要するに、かような少年のまず問題になりますのは、非常に精神的な偏向者と申しますか、変質者と申しますか、さような精神状況にやや通常と違う片寄った者がきわめて多いのでございます。これらの点につきまして、少年院収容前に鑑別所で鑑別いたしまして、それらの結果に基づいて、それらには特別にいわゆるカウンセリングと申しますか、特別指導を徹底する、こういうことを考えておるわけでございます。 また、職員の増員を要求しております一つの理由といたしまして、少年院は日常のお昼の学科が終わり、あるいは作業訓練が終わり、夜間になりました場合の夜間におきます寮内指導というものがきわめて重要でございます。職員をできるだけ就寝時まで各寮に一人ずつつけて、そうして兄になり親になって、相談相手となって指導していく。そうして個々の少年のほんとうの姿をつかんで指導しようというので、さような個人的な接触を深めて、そうしてこれらの少年の動きというものをつかんでいく。必要なものにつきましては特別少年院に移す、あるいは医療少年院に移すというような本人の性向に合いました処遇をはかっていきたいと思います。なお、最近の少年の中に暴力団等のつながりを持つ者があります。それらをその地域の少年院に置きますると、外部からの働きかけと申しますか、いろいろ面会に来る、あるいはまた、外から——少年はなるべく家庭等とは接触させますが、友人として現われるというようなことで、いつまでもつながりが切れない。せっかくここで本人が気を取り直しまして出て参りましても、また悪の世界に引き戻されるという点を考えまして、ある程度の親子関係の保護関係とは断ち切れるおそれがあるのでございますが、悪環境から来ますために、東京ですと、名古屋管内の少年院に移すなり、方途を講じまして、悪環境からの分離ということにも努めておる次第でございます。
○伊藤顕道君 かつての少年院の内部を見せていただいていろいろ承ったときに、そこに御勤務になっている職員のまず数は絶対値が足りないということ。それからまたよほど前の話ですから、今違っておりましょうが、なかなかまだなれていない、施設が悪い、こういうような悪条件下に職員の方々がずいぶん勤務に容易でなかったように実情をこの目で見てきたわけですが、それから相当たっておりますから、現在はそういうこともなかろうと思いますが、現在こういう点については別に問題はないわけですか。円滑にいっておりますか。
○政府委員(大沢一郎君) 人員の不足、施設の脆弱、不備、これは御指摘のとおりでございまして、順次改善はしておりますが、まだまだ改善を要すべき点は多々、ある、かように私自身考えまして、毎年努力しておる次第ですが、職員は精神的には愉快にやっていただいてますが、肉体的には相当の御苦労をおかけしておるように考えております。
○伊藤顕道君 私の県にも少年院がありますが、今はあまり聞きませんが、かって数年前までよく集団の暴行、破壊あるいは放火、こういうことをやって集団で逃走する、こういうことが間間あったわけですが、これは逃げ出すと近辺の人たちは非常に迷惑をするわけで、そういうような危険がしばしばあったようですが、幸い最近あまり聞かないんですが、そういう点は現状どうなんですか。
○政府委員(大沢一郎君) 少年院のいわゆる逃走事故でございますが、これは一昨年、昨年と漸次減って参りまして、昭和三十三年が三百二十八件。三十四年には三百一件。三十五年には二百五十二件、三十六年が二百三件。三十七年には百八十四件。幸いに件数も減って参っております。しかし、ただいま御指摘のございました、いわゆるそういう突発的な集団逃走というようなものも依然跡を断たないのでございます。つい最近も新聞紙上をにぎわしましたが、神奈川県の神奈川少年院から生徒が先生の頭をなぐって昏倒さしてかぎを奪って約十人ばかりで集団逃走したという事件があったわけであります。幸いにいたしまして、それらの者もそれぞれ家庭に帰って親にしかられて連れ戻され、あるいはまた、みずから先生のところに帰ってきたりしまして、二、三日のうちには大体復院はしておるわけでございます。その間、自転車を盗んで逃げていったり、そういうような小さな事件も起こっておるのでございますが、逃げた者が幸いにして大きな犯罪は今のところ犯さずに済んでおるわけでございます。しかし、さような事件が突発的に起こりますので、これはやはり今の少年の特性、現在の少年院の特性からいたしまして、そういう暴力団の形をまねまして、一つの措置者といいますか、そういう形をとって力の強い者がほかの者をそそのかしてというような事例が決して跡を断たない。かような彼らの仲間だけのグループというものの発生というものにつきましては特に留意して、教官も未然の防止に当たっておるわけでございます。
○伊藤顕道君 数字をあげていただいたので、年次的にだいぶ減少してきたという傾向はわかりますが、やや安定の方向にいっておる。しかし、やや安定の方向にいっておるということも、そこに勤めておられる職員の非常な努力、勤務の強化ということ、こういうことでようやく保たれておるということになると、まだまだ問題があろうと思うのです。かつて私が視察したときには、こういう実情を聞いたわけです。一晩じゅう勤務して、翌日なお午前中勤務したり、あるいは翌日平常どおり勤務すると、こういう過酷な勤務状況で初めて少年院の日程が組める、こういう実情であるということを聞いたことがあるわけですけれども、いまだにこんな過酷な勤務状況が見られるのですか。そういうことはもう一切ないのか、どういう方向へいっておりますか。
○政府委員(大沢一郎君) 残念ながらまだ御指摘のような、いわゆる非番居残りというものの全面的な解消がはかられないのでございます。昭和三十六年度に全国的に見まして毎日百二十名の職員の非番居残りがあったわけであります。三十七年、三十八年、順次増員を得まして、それぞれ九十人になり七十冬、全国平均で約七十人、一庁一人ちょっとという数の非番居残りがまだ解消できないわけでございまして、これも順次増員を要求します最も大きな理由としまして、この非番居残りの解消を目標にして要求しまして、漸次毎年改善はされつつございますが、まだまだ不十分でございまして、その点われわれまことに力及ばぬわけでございますが、例年人員の要求をいたしまして、はなはだテンポはおそいのでございますが、その解消に努めておるわけでございます。なおわれわれとしまして、これが解消しただけでは決して十分とは思いませんので、現在の少年の状況から見まして、職業補導でございますとか、あるいは学科指導でございますとか、いろいろ課せられた使命がございます。さようないわゆる教護と申しますか、その少年の違反だけでなく、積極的な教育面にさらに協力を求めていきたい、かように考えております。
○伊藤顕道君 そこで、関連があるので政務次官に一言だけお伺いいたしますが、今お開きのような状況で、少年院に御勤務の方々は終夜勤務、なおかつ翌日は引き続いて午前中とかないしは平常どおりの勤務をやっておる実情がいまだに見られるということですね。これは人道上から考えましても実に過酷な勤務であろうと思うのです。こういうところにこそ増員を講じて、そういう過酷な勤務状況を一掃しなければならぬと思うのです。こういうことについて、政務次官としてはどのようにお考えですか。
○政府委員(野本品吉君) この点につきましては前々からいろいろ考えておりますし、また、現地の実情につきましても相当各地において現認いたしておるのであります。私は週休のとれない、完全に週休のとれない職場が日本のどこにあるだろうかということを考えたときに、少年院にその姿があるので、これは一日も早く改善しなければいかぬということで、今年度の予算の要求にあたりましては、極力この点の充足のために努力したわけですが、思うように参っておりません。お説のとおりに、この点は一日も早く解消しなければいかぬ、かように考えております。
○伊藤顕道君 大臣おりませんから、少年院について以上でやめますが、次に関係のある少年鑑別所について二、三お伺いしたいと思いますが、この提案理由の説明を見ますると、少無鑑別所の業務を充実させるために、主要の鑑別所の法務技官を十名増員する、何名増員するかと思ったら御承知のとおり十名増員する、こんなことでは少年鑑別所の業務の充実強化がはかられるかというふうに私どもしろうととして疑わざるを得ないのですが、もう少し思い切った措置はとれないものでしょうか少年鑑別所も非常に少年院と並んで、まず少年の品行を確立するという非常に大事な、しかもじみな仕事であるわけです。しかもその必要は言うまでもないわけですが、これも少年院の職員同様ですが、私もすぐ近くに鑑別所があるのでときどき行って見ていますが、ずいぶん無理もある。で、お伺いしたいところは、せっかく法改正によってこういう増員をするというのであるから、もう少し抜本的に、ほんとうにこれならば大丈夫だという、そういう充足感のある定員増をはかるべきではないか。こういうところにこそ必要な増員をしてしかるべきだ、そういうふうに考えられるのですが、どうも先ほどの少年院を見ても、少年鑑別所を見ても、ほんのわずかの数字しか考えられていない。言うなれば、こそくな手段としか考えられない。ほんの言いわけ的な増員ということで、それでこういう問題の解決がはかられるか、そう反問せざるを得ない。この点について御説明をいただきたい。
○政府委員(大沢一郎君) 少年事件の適切な指導のために少年鑑別所の機能は必要なことは申すまでもないことでございまして、現在少年鑑別所の職員の不足というものが各地で叫ばれているわけであります。ただ、はなはだわれわれとしましてこれは言いわけになるわけでございますが、少年鑑別所が各都道府県に一カ所ずつ置かれたわけでありますが、あるところでは非常に事件が輻湊しまして、特に東京、大阪、名古屋というところは手が足りないくらい事件があるわけであります。最近の少年人口といいますか、移動等によりまして、いわゆるいなかのほうに参りますと非常に事件が少のうございます。あるところでは職員の数のほうが入っている少年の数より多いというような地域もあるわけでございまして、事件の平均から持っていきますと、割合に負担が軽いように大蔵省等と折衡いたします場合に、一人当たり何件という計算を持っていきますと、割合間に合うじゃないかというようなことになりまして、現在さようなわけで人員の要求というものが非常にとりにくいわけであります。しかし、東京、大阪等の大都市になりますと、非常に事件が輻湊いたしまして、その負担率がきわめて高うございます。現在東京、大阪等の大都市におきましては、事件に応じまして精密な鑑別と簡易鑑別という形をとりまして、病気の重い者にはこまかい調査をしてやる、ある程度わかっている者については一部の簡易な鑑別方法を、各鑑別所で研究の結果、一応の結果が出るという簡易鑑別方法等を考えまして、非常な多忙な地域におきまする鑑別の充実を、一応鑑別ができるという態勢をとりまして、そのところに増員したいというのが、今度の、非常にこそくではございますが、とりあえずの東京、大阪等の多忙な地域における鑑別をなし得る態勢を整えたいというのが、この小さな数字でございまして、これとても、われわれの要求しているのは、二十一名要求したわけでございますが、ようやく半数の査定しか得られなかったわけであります。この点われわれの力の及ばないところでございまして、この点につきましては、さらに事件数の少ないところ等の配置転換、あるいは専門技官の——最近交通も便利になりましたので、かけ持ちで兼任というような方法等の人員配置につきましても、さらに考慮いたしまして、来年度におきましてさらにその研究の上、なお必要な人員の要求を重ねていきたい、かように存じておる次第であります。
○伊藤顕君 この鑑別所は、家庭裁判所の発足と同時に、戦後新たにできたわけですか。戦前はなかったと思うのですが、そこで、家庭裁判所の所在地に必ず置いてあると、こういうふうに記憶しております。それでいいと思うのですが、ただお聞きしたいのは、収容期間ですね。ここで原則として、二週間以内という原則があって、最大限四週間というのは、これは一体、ちょっと矛盾していると思うのですがね。原則として二週間以内、こういうふうに限定しておって、それで最大限四週間というふうに、これはまあ特別の場合特に四週間まで認めると、大体は二週間で特別の場合は四週間まで、この表現はまあどうでもいいのですけれども、二週間以内として最大限四週間、まあこういうことで、実情はどうなんですか。
○政府委員(大沢一郎君) 一応二週間とし、最大限四週間、これはやはり人身拘束の関係もあって、この法律ができたものと思うのでありますが、現在鑑別所で通常の詳細な鑑別をいたしますのに、今までのところ大体三週間見当になっておった、かように統計からは出ております。
○伊藤顕道君 あと一、二点伺います。地方法務局の定員関係でちょっとお聞きしたいのですが、最近の登記事務は、私が言うまでもなく、非常に激増しているようですね。ここ十年間で三倍ないし四倍にもその事務量はふえておる。ところが、地方法務局の定員は、わずか五%の増にすぎない。当然に末端の法務局とか、あるいは出張所ですか、こういうところではてんてこ舞いで、関係市町村あるいは関係の役所等から応援を求めているというような実情、こういうふうに聞いているのですが、はたしてそういう実情であるかどうか。もしほんとうにそういう実情であるとすると、これは国民全般に対しても、非常に迷惑もはなはだしいと思うのです、このままでは。やはりその業務量に応じた定員であってしかるべきだと思うのですね。結局先ほども言ったように非常に三倍、四倍に激増しているけれども、定員のほうはわずか五%というような実情では、こういうことはいつまでも繰り返されると思うのです。そこで、こういうところにこそ、こういう法改正の絶好の機会ですから、こういうときにこそ、これに即応した定員増をやってしかるべきだと思うのです。こういう点は、どういうふうにお考えになっているわけですか。
○政府委員(平賀健太君) ただいま御指摘のとおり、法務局で担当いたしております事件の中で、全般的に増加をしておりますが、なかんずく増加の著しいのは登記事件でございます。たとえば昭和二十六年度を例にとりますと、これはいろいろの事件がございますが、それを合わせまして昭和二十六年の登記事件が千四百万件でございましたのが、三十七年、昨年度になりますとそれが七千七百万件、約五倍にふえておるというような実情なのでございます。人員のほうを申し上げますと、二十六年度におきましては八千九百二十七人、約九千人でございましたのが、三十七年度におきましては九千五百九十四人というような状況なのでございます。まあ事務量の増加に、人員の増が対応してない実情なのでございます。そういうわけで法務省におきましては、つとに人員の増加が必要であるということで予算要求の際には強調をして参ったのでございまして、最近におきましては、若干の増員が認められておるのでございます。昭和三十五年度に百四十二名、昭和三十六年度に十名、昨年、昭和三十七年度には百名、それから本年度におきましては二百名、かなり大幅の増員が見込まれておるわけでございます。ただ法務省といたしましては、現在、全国に約二千カ所のいわゆる登記所と称するものがあるわけでございます。登記所は、組織法の上で申しますと、法務局あるいは地方法務局、その支局、出張所となるわけでございますが、この人員のみならず、庁舎などにつきましても、大部分が明治時代からあるような庁舎でございまして、非常に老朽のところもございますし、非常に狭くなっておるところもございます。これがまた事務能率を非常に阻害しておる面があるわけでございます。そういう関係で法務省といたしましては、増員はもとよりでございますが、増員以外にも、この施設の改善でございますとか、あるいは事務を機械化いたしますために、最近ではいろいろ新しい事務機械が出ておりますので、それを取り入れていく、それからまた、制度そのものに手を加えていく、たとえば不動産登記の土地台帳、家屋台帳の制度を統合して、一本化してむだを省いていくというような、そういういろいろな面で合理化という措置をはかっておるわけでございます。なおそのほかに、現在二千カ所の登記所がございますが、大体明治時代に設けられました登記所でございまして、以前と現在では、交通の事情なんかも、比較にならないくらい発達いたしておりまして、二千カ所も、たくさんの人をかかえておく必要がない。所によりましては、隣接の登記所と一緒にして、二つあるものを一つにするというような措置も講じておるわけであります。あらゆる手を使いまして、登記事務処理自体を合理化していくという措置をやっておるわけでございます。そういう他の措置ともあわせまして、今後なお、増員の措置ということも努力をしていかなければならぬだろう、そういうふうに考えておる次第でございます。
○伊藤顕道君 この問題につきましては、行管もかつて監察したことがあると思うのですよ。そうしてやはり登記事務の迅速化ということを指摘しておると思います。おそらく勧告もしておると思うのですが、その勧告は、尊重せねばならぬわけですから、その後それに即応して、具体的に措置が講ぜられたと思うのですが、その点はどうなんですか。
○政府委員(平賀健太君) 行管のほうにおきましては、毎年一部の登記所につきまして行政監察をやっておられるわけでございまして、その監察の結果はわれわれのほうにも通知がございまして、その改善の措置を講ずるように、とった措置を報告してもらいたいということの連絡があるわけでございます。それに対しましては、私どものほうも、可能なもの、現在の予算、人員のもとで可能なものは直ちにそれは実行いたしております。その一例が、先ほど申し上げましたような登記所の統廃合でございますとか、あるいは登記事務の実際の事務の流れというものを検討いたしまして、こまかい細部の事務手続の面になりますけれども、たとえば、登記簿に記入いたします場合に印判を使うとか、その他いろいろな工夫をいたしまして、あらゆる手を使いまして、登記事務をもっと合理的に、スムーズに、迅速にいくようにということで努力いたしております。ただそれにいたしましてもやはり絶対的な人員の不足というものがどうしてもございます。それは、現在政府全体の方針として増員は極力押えるという、これはまあ非常にもっともな方針であると思うのでございますが、その関係もございまして、私どもの希望どおりの増員ということはなかなか困難でございまするけれども、他の措置と相まって、登記事務の処理をもっと迅速化しまして、外部の方々に御迷惑をかけないように、登記所本来の仕事が円滑に行なわれるように努力していきたいというふうに考えておるのでございます。
○伊藤顕道君 それでは、きょうは大臣もおりませんし、あとは主として大臣にお聞きしたいことが多いので、最後に一点だけお伺いして、あとの面は後日に譲りたいと思います。 そこで最後にお伺いしますが、登記事務の敏速化ということについては、御説明があったように、いろいろ考えておられると思うんですが、やはり何といっても事務の簡素化ということ、これはまあ基本的な、登記事務に限ったことではございませんで、行政事務万般に通ずることですが、そういう事務の簡素化とかあるいは機械化、なるべく近代的な機器を使えるものはどんどん使っていく。それから備品を整備するとか、環境を整備するとか、ことに末端——実際に従事せられる職員の定員を増加するとか、こういうことは代表的な対策になろうかと思うんです、われわれしろうとが考えて。そういうような点についてはどうお考えになり、また、今後見通しとしては、どういう点に重点をおいてこの問題を解決しようとなさるのか、そういう具体的な努力の方向を最後にお伺いして、私のきょうの質問を終わりたいと思います。
○政府委員(平賀健太君) 今後の根本方針といたしましては、ただいま御指摘もございましたが、法務局の一番大きな問題は、何と申しましても、やはり絶対的な人手不足で、増員につきましては今後私どももさらに努力をいたしたいと思っております。それから、これもただいま御指摘の事務の機械化、これもひとつ推し進めていきたい。これは従来におきましても、大蔵省のほうでも非常に理解をいただきまして、年々事務の合理化、機械化のための経費は増額をしていただいておる状況でございます。これも今後さらに努力をしていきたいと思っております。ところが、増員をするにしましても、また、事務を機械化するにいたしましても、その物的な基礎と申しますか——となりまするのは、やはり本局の施設の関係でございまして、施設の大部分が明治あるいは大正初年にできたというものが非常に多うございまして、現在機械を入れようにも、入れる場所もないというような狭い登記所もございます。そうでなくても、非常に老朽で、通風、採光も悪い、職員の健康上にも悪いというようなところもございます。そういう関係で、施設を改善していく、この施設の改善は、やはりことに登記事務というものを近代化し、合理化していくための基礎になりますので、施設の改善——もう一度繰り返して申しますと、人手の増加と、それから事務の機械化等による合理化、それから施設の改善、これに主力を注いでいきたいと考えております。
○石原幹市郎君 ただいま登記所のことについていろいろいろお話があったのでありまするが、これは私は、昨年、設置法がやはり改正されたときにも、当時植木法務大臣だったと思いまするが、非常に要望しておいたのですけれども、今言われたような線で、登記事務の迅速化といいまするか、一般の人に迷惑をかけないように努力をしてもらいたいということはもちろんでありまするが、やはりそういう計画の一環としてやられるのかどうかですね。出張所の整理というようなことですね。これがいまだにやはり地方でときどき問題になるのですよ。で、私どもは、これは整理されると、そこの関係の人が、非常に遠いところへ今度は出かけていっていろいろやらなければならない。ところが、最近は御承知のように、農村構造改善事業なんかによって耗地整理が行なわれたり、あるいは農地の交換、それから道路の改修などによって、土木事業によって非常に登記事務がふえて、そういう問題でやはり非常に心配しておる地方がちょこちょこまだ跡を断たないのです。去年、法務大臣にそのことを私はもう非常に強くお願いしておったのですが、やはり地方にまだそういう問題があるのであって、これは何か整備計画でも立てて、そういう計画に沿うて地方法務局を指導されて、出張所の整理統合を計画的にやはり中央のほうで推し進められているものかどうか、そういう点もひとつ聞いておきたい。
○政府委員(平賀健太君) 現在いわゆる登記所と称するものが、先ほども申し上げましたように約二千ございまして、その中で地方法務局の出張所というのが現在約千五百カ所ばかりあるわけでございます。その千五百カ所を見まするに、職員一人だけの庁が——私ども一人庁と申しております。職員がたった一人しかいない出張所というのが三百四十二カ所ございます。それから、二人だけの庁というのが八百十四カ所、合わせまして千百五十カ所。千五百カ所のうちの大部分が職員がたった一人か、二人という庁なのでございます。ところが、この不動産登記事務ということになりますと、役所のいすにすわってばかりいて仕事ができるわけじゃございませんので、登記の申請がありますと、事件によりましてはやはりちょっと現場も見なくちゃいけないのが相当あるわけでございます。こういう職員一人だけの庁になりますというと、一体そういう場合にどうするか。役所をあけるわけにはこれはいかぬわけでございます。大多数の庁になりますと、土曜日の午後とか、日曜日なんかに出かけまして、現場の検査をするというようなことをやっております。それからまた、これは職員の待遇なんかと関係することでございますが、職員一人の庁になりますと、時間というのが年がら年じゅう拘束されまして、休暇をとってよそに行く、あるいは郷里に帰る、墓参りに行くということもなかなか自由にできない。夜もなかなか寝られない。まあ年じゅう事務所に拘束をされておるという状況になります。それからまた、この一人庁というのが、あるいは二人庁もそうでございますが、現在ございますのが、大部分これは明治時代にできました庁舎なんでございます。そういう関係で施設が非常によろしくない、そのために機械を入れようにも入れられない、また、機械を入れるにしましても、職員一人でございますので、非常に事件数が少ない、機械を入れるだけの事件数がないというようなこともございまして、いろいろな面でこの職員一人とか二人の庁というのは、全般的に見ますと合理的でない面が少なくないのでございます。しかしながら、さればと申しまして明治時代からございまして、土地の方々に非常に親しまれ、また、大事にしてもらってきました登記所を直ちに廃止するということも、これはやはり避けるべきでございます。ことにその登記所がなくなったために、隣の登記所まで相当遠くへ行かなければならぬというようなことになりますと、これはまた不便であります。そういうような関係で、いろいろな点を考慮しまして、隣接の登記所までの距離がそう遠くない、交通の状況も悪くない、そういうところは地元と十分お話をして、地元の了解を得た上で統合をするようにということで、実は昭和三十五年ごろからここ三、四年来この統廃合という措置を実施してきておる次第でございます。現在まで百五十カ所ぐらいを統合いたしたのでございます。そういうわけで法務省といたしましてはそういう方針を立てまして、地方法務局あるいは法務局に対しまして、そういう見地で統合を行なう必要があるなら地元とよくお話をして統合するように、ただ決して無理をしない、地元と十分お話し合いをした上でやるようにということで指示しておるわけでございます。
○石原幹市郎君 ただいま局長が答弁されたようなことだと私どもしごく賛成であり、安心するのでありまするが、何かこう整備でもすれば、その地方の局長のこれは一つの仕事というか、手柄にでもなるような指導をされると非常に地方側でも困るので、先ほど申し上げましたように、不動産関係の事務は非常にふえておるし、町村合併で町村といってもなかなか大きくなっておりますから、その登記所所在地と次の登記所所在地の間がかりにそれほどの距離がなかったにしても、広範な背後地の広い町村の全体から考えると、奥のほうから出てきてまた汽車に乗って遠くへ行かなければならぬという形になるのでありますから、これは十分考えてもらいたい。それから昨年の委員会で論議した場合にも、社会党の鶴園君からも一人庁のことを言われましたが、こういうことは極力なくするように、それから庁舎の問題などについては、地元の町村長、関係町村とで相当協力するということになっていっておるわけですが、これは地方財政の上からそう簡単にいかぬ場合もありましょうし、相当協力するということを言うておるのですから、そういうことなんかも十分行政指導されて、また、予算獲得のときにはわれわれもこういう問題については極力応援したい、私どもは至年、附帯決議をつけるまでわれわれ協力しておるわけですから、地方にそういう問題を起こして、請願を出すとか要望書を出すとか、こういうことのないように適切なる指導をしていただきたい。
○政府委員(平賀健太君) ただいま御指摘ございました登記所の統廃合の件につきましては、私どもといたしましても、御趣旨の点も体しまして、慎重に処理いたしたいと存じております。
○委員長(村山道雄君) 他に御質疑はございませんか。——他に後発言がなければ、本案の質疑は、本日はこの程度にとどめます。 本日はこれにて散会いたします。 午後三時三十五分散会