内閣委員会 第16号
- 発言数
- 203 件
- 登壇者
- 18 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1963/03/30
会議録
○委員長(村山道雄君) これより内閣委員会を開会いたします。 文部省設置法の一部を改正する法律案を議題といたします。 前回に引き続き、これより質疑を行ないます。政府側より、ただいま、荒本文部大臣、田中文部政務次官、蒲生官房長、斎藤社会教育局長、小林学術局長が出席しております。質疑のある方は順次御発言を願います。
○山本伊三郎君 それでは、私から、これは文教委員会でいろいろやられますから、これは参考までに、特にこれに対して私いろいろ陳情等を受けておる面もあるので、大臣に聞いておきたいと思うのです。教科用図書のいわゆる無償措置に関する法律案ですが、趣旨はよくわかるのですが、この選定、採択については若干われわれは問題があると思うのですが、現行の教科図書の扱いと、これによってどういう程度変わるのか、この点、ひとつお尋ねしておきたい。
○国務大臣(荒木萬壽夫君) 概括的に申し上げますと、現在の慣行されております採択のあり方とほとんど相違がございません。
○山本伊三郎君 そうすると、都道府県教育委員会で各自主的に選定をして、そして市町村教育委員会でその中から採択する、こういう方法が今までとられておった、そうですね。
○国務大臣(荒木萬壽夫君) 市町村が採択権を持っておることは御承知のとおりでございますが、多くは郡市単位に事実上相談をいたしまして統一採択をしておるというのが相当多くの例がございます。
○山本伊三郎君 そうすると、やはり、この法律によって教科図書の採択についてはある程度制限されたということは見られるのですか。
○国務大臣(荒木萬壽夫君) 特に制限するという趣旨は現われないと思います。ただいま申し上げましたように、郡市単位で相談をして統一採択をしておるのがたくさんございます。中には、それがだんだん発展しまして県単位で県一色に採択を結果的にはしておるという事例もございます。
○説明員(木田宏君) ただいまの大臣の答弁にちょっと補足をさしていただきますが、現在の採択の実情は、大臣が答弁なされましたとおりでございますけれども、制度といたしまして、今回、都道府県の教育委員会で数種の教科書について選定する。法案では十一条の規定を新たに起こしておりますが、この点は制度論としては新たなものでございます。しかし、その実態等につきましては、大臣の御説明申したとおりと、このように心得ております。
○山本伊三君 まあそこに問題があるやに聞いておるのですが、きょうはその点をせんさくするつもりはないのですが、せっかくこの教科書の無償配布という一歩前進した制度をしかれたのでありますから、やはりそういう意味においても、あまりそこに制限をつけておるということになると、何だか政府は無償配布というものに便乗して昔のようないわゆる国定教科書を作るのではないかという疑惑を持つ向きがあるのです。この点について、政府としてはどう考えておられますか。
○国務大臣(荒木萬壽夫君) 国定教科書に持っていくのではないかという御質問は、今までも衆参両院のいろいろな委員会等でもお尋ねが出たことでございますが、常に申し上げてもおりますし、考えてもおりますことは、いわゆる国定教科書などに持っていくなどということは当初から毛頭ございません。先刻もちょっとお答え申し上げましたように、戦後十数年間の現実の必要に応じた慣行が、郡市単位の統一採択が非常にたくさん現にございます。それからさらに、先刻触れましたように、それが県一本になっておるところも現にございます。そういう実情を見まして、そういうことは一応妨げぬということにしたほうが現実的ではなかろうか。先生方が共同研究をされるにしましても便宜がございますと同時に、広域採択になりますほうが、たとえば公務員等に特に多いのでございましょうが、転任等の場合、一々教科書が変わるということは非常に不便さを訴えられてもおります。だから、そういうふうな今までの現実面を考慮に置きましてただいま総務課長から補足的に申し上げましたようなことをやることが便宜であろうということ以上の考えは一つもないわけでございます。
○山本伊三郎君 そうすると、この第十一条で数種、まあ固定した数字ではなしに数種という表現にしておるのですが、これは、あとは政令で何冊なら何冊、何種類なら何種類と、こういうことになるのですか。
○説明員(木田宏君) この十一条に数種と書いてございますのは、別に政令で限定するようにはなっておりません。都道府県の教育委員会の判断におきまして数種選ぶ、こういうことになっておるわけでございます。
○山本伊三郎君 数種という言葉は非常に便利な言葉ですが、そうすると、数種というと、二、三も数種なら、五、六も数種で、十種類も——まあこれは数種とはちょっと言えないけれども、あえて数種としても法律違反ではないと言えることになるのですが、この点はやはり政令でなければ省令あるいはその他である程度規定をするのではないですか。
○説明員(木田宏君) 数種につきましては、今御指摘ございましたように、数におきまして幅があるわけでございますけれども、その点は、この法律案の立て方の上から、政令、省令で規定をするという建前にはなっておりません。しかしながら、成立の暁におきましては、文部省として県の関係者とも相談し、まあ数種ということがあまり都道府県によって極端にわたらないようにというような点の指導は当然に行なわれるべきものと、このように考えている次第でございます。
○山本伊三郎君 先ほど大臣が言われたところにこういうところの微妙な配慮があると思うのですが、都道府県教育委員会の選定が数種というのは、そうすると、考えようによると、都道府県四十六、それがおのおの数種選ぶというと、県ごとに違うということも先ほど大臣がこういうことで便宜があるのだと言われたのだが、結果的には、都道府県の任意に選ぶことになれば、かりに三種類別々に選ぶとすると、四十六掛けると相当数の教科書が日本全国に流通するといいますか使用されるということになるのですが、この点、どうなんですか。これでいいのですか。
○国務大臣(荒木萬壽夫君) 制度論としましては、御指摘のようなことがあり得るわけでございます。ただ、実際問題としますと、教科書会社がたくさんございまして種類がたくさんできるわけでございますが、地域的な特色、特にその地域で魅力を持たれるものが選択されるという傾向がございまして、おのずからそこに実際問題としては限度があろうかと思いますが、制度論としては、御指摘のとおり、百数十種類があり得るということになろうと、そう思います。
○山本伊三郎君 それでは、もう一つ伺いますが、第十一条の第五項ですか、四項ですか、選定審議会、これを作られることになっておるのですが、この選定審議会はどういうメンバーで構成されるのですか。これは読んでないのでちょっと説明していただきたい。
○政府委員(福田繁君) 都道府県の教育委員会に置かれます教科書の選定審議会でございますが、これは二十人以内で条例で適当な人数をきめまして組織するわけでございますが、私どもの構想といたしましては、都道府県内の教科書についての研究をしておりまする現場の先生、あるいは教育委員会の指導主事、あるいは校長、教育委員、そういったような教育関係者が主体でございますが、そのほかに適当な学識経験者等がございますれば、そういう者をも含めて組織する予定でございます。
○山本伊三郎君 この選定審議会の権限とか定義があまり見当たらないのですが、その選定審議会の議を経なければ都道府県委員会といえどもこれは選定できないということになっておるのかどうか。この点、ひとつ伺いたい。
○政府委員(福田繁君) それは、十一条の三項にございますように、都道府県の教育委員会で管内の小中学校におきまして使用する教科書をどういうものが適当であるかということを選定するにつきましては、「選定審議会の意見をきかなければならない。」ということになっておりますので、この審議会を構成しまして、それに出た結論を尊重してきめる、こういうようなことになろうかと思います。
○山本伊三郎君 実は、内閣委員会には、各審議会とか、あるいは調査会がたくさん二百数十あるのですが、その審議会なり調査会の権限と申しますか、いろいろ表現があるのですよ。この場合は「意見をきかなければならない。」、ある場合は「議を経なければならない。」、ある場合は「議決を要する。」という、法律の用語としてはきわめてひねくれたような表現ですが、議決になればこれは相当重要な権限なんですが、議を経てというのと、意見を聞くというものとは、きわめてまた概念が違うと思うのです。ある例ですが、意見を聞いた、しかし意見のうちほとんどが反対であったけれども、意見を聞いたのでそれでいいんだ、こういう運用もされているのですね。実際問題として議を経たとなると、ある程度議決ではないけれども大多数の人が賛成だという概念が出てくると思う。議決になれば、これはもう過半数ということが必要でありますが、この場合に意見を聞くということは、私が冒頭に申しましたどういう意見であろうとも意見を聞けばそれであとは教育委員会で決定できる、常識上はそういうことがあるべきはずはございませんが、そういうことになるのですか。その点はどうですか。
○政府委員(福田繁君) 法律上の用例といたしましていろいろあると思いますが、この場合におきまして、「意見をきかなければならない。」と書いておりますので、当然に審議会の意見をあらかじめ聞くわけでございますが、その聞き方といたしましては、従来のいろんな審議会の意見を聞く場合でも同様でございますが、出たものを聞いても聞かなくてもいいということではなくて、やはりこれは出た結果を十分尊重してやるという建前をとるべきだと私どもは考えております。
○山本伊三郎君 これは文教委員会で相当掘り下げていられると思いますが、私は内閣委員会としての立場からいって、義務的に「意見をきかなければならない。」とされておりますが、これはきわめて私はのがれ道のある表現だと思うのです。したがって、この問題はきょう討議する考えはなかったのですが、できればやはりもう少しはっきりとした表現のほうが、教科書の選定の場合に非常に民主的な運営で選定できるのじゃないかと思うのですが、この点、どういうお考えでございますか。
○国務大臣(荒木萬壽夫君) ただいまのところ、今政府委員から申し上げましたように考えているわけでございます。御懸念の点も論理的になしとしないのはむろんでございますが、法律で「意見をきかなければならない。」とあって、聞かないことはむろん許されませんが、「きかなければならない。」と、それほど法律の規定で明記しておりますのに、御指摘のように、極端な場合を想像しての御発言と思いますが、大多数が反対なのに少数のものを前提したというふうなことはあるべからざるもの、これは教育委員会として住民に責任を負うべき政治的な不徳行為だと思います。そういうことでおのずから民主的な監視が行なわれる道理でございますから、一応こういうことでよくはなかろうか。議決ということにいたしますことによって教育委員会としての立場からそれに制約されてしまうということもまたどうであろうかということも一面において言えないこともないと思うわけでございまして、原案としましては、以上申し上げたような考え方に立っているわけでございます。
○山本伊三郎君 それじゃもう一つ、第十六条の指定都市に関する問題ですが、これは特に指定都市の皆さん方は文部省にも陳情に行っていると思うのですが、あらゆる法律を見ましても、指定都市については都道府県並みの権限と申しますか、扱い方をされているのですが、これは私はあまり研究しておらないのですが、この第十六条を読みますると、都道府県とは若干変わった形になっているのですが、これはどういうわけですか。
○政府委員(福田繁君) 特別に変わった形ということではなくて、この場合におきましては、まず採択地区を設定することにつきましては、現状から考えますと、五大市の関係はいろいろ五大市それぞれの事情によって異なるやり方をやっておりますが、たとえば市の全地区を一つの区域として考えているところもございます。あるいは、適当に二つないし三つに分けましてこの区域を設定しているところもございます。そういった意味で、五大市の場合におきましては、その都市の区の区域またはその区域を二つ以上合わせた区域をもって採択地区を設定することもできるというような、大体現状に合わせるような規定を第一項においていたしております。それと同時に、五大市がその採択地区について教科書を採択する場合におきましては、やはり都道府県単位で選定審議会で選定をされましたその中から五大市の採用分も採択をしてもらう、こういうようなやり方を示しているわけでございます。特に特別なことではなくして、現状におきまして、教科書の場合、教科書の従来の採択の方法におきましても、都道府県を通してやるというのが現状でございます。したがって、まあ最初に御指摘になりましたように五大市の希望もあるようでございますけれども、私どもとしましては、現状を非常に変更するということでなくて、運用条件を五大市のやり方におきましてもそれを踏襲しながらやれば一こう支障はないもの、こういうように考えている次第でございます。
○山本伊三郎君 今、局長ですか、言われたのですが、現状はそうでないと聞いているのですがね。今の指定都市のほうでは、自主的に選定をして、そして採択をしておる。今度の場合は、都道府県の教育委員会で数種類選定したやつの中から一種類、その地区一種類というものを採択するのだ、こういうことだと聞いておるんですが、それはうそですか。
○政府委員(福田繁君) 私が申し上げておりますのは、現在、教科書の採択権は、法令上市町村の教育委員会にあることになっております。したがいまして、その限りにおきましては、五大市以外の市町村でございましょうとも、五大市でございましょうとも、同じでございます。今回の場合におきましては、たまたま県の段階において数種類に選定をしてそれをきめるということが県の教育委員会の仕事として新しく加わったわけでございます。五大市の関係におきましては、従来の採択権はそのままにしておきまして、そして県で選定したものの中から採択をしてもらうという仕組がとられるだけでございまして、そういう意味において、私ども従来と採択権については変更がないということを申し上げたわけでございます。
○山本伊三郎君 それは選定と採択と二つにこう分かれております。これは私は指定都市だからいいという論拠で言っておるわけではない。しかし、冒頭に大臣が言われましたことからずっと考えて条文的に言っていくと、市町村においては、都道府県で選んだ数種の中から一種類の教科書を選ぶということになっているんじゃないですか。
○政府委員(福田繁君) 一般の市町村の場合は一種でございますが、指定都市の場合は「採択地区ごとに、」云々と書いてございまして、その当該採択地区内の指定都市の持っております小中学校で使用するのは一種類だ、こういうことに二項で規定がございますので、指定都市全体として考えればこれは一種類ではない、もう少し種類が多くなる場合があり得るということでございます。
○山本伊三郎君 あなたは、指定都市の実際運営の現状を知らないのです。区が大阪の場合でも二十二からある。市の教育委員会がこの区はこれだということはやらぬのですよ。そういうのは言いのがれであって、これは今回の法律改正というものは、都道府県段階ではなるほど数種という大臣の言うようにきわめて便利な方法をとっておられるようですが、今までとられておった現実の基礎的な地方公共団体であり、また、小中学校の教育に最も責任を持つ市町村においては、一種類しかそのうちから選定できない。こういうきわめてこの法律については問題点が明らかになってきたと思うのです。私は、時間もかかりますから、これは文教委員会で相当やられると思いますから、きょうは参考までに聞いたのですが、この点は十分審議の中で明らかにされると思いますが、文部大臣の言われるような趣旨がかりにこの法律の中にあるとするならば、ほんとうの義務教育の担当義務者である市町村の権限といいますか、選択権というものをきわめて制限をしたということについては、問題のある法律だと思うのですが、この点については私は答弁は要りません。十分この点はこの法律審議の中で明らかにされてくると思いますが、今局長ですか言われましたが、その点は私はどうも納得できないのですが、私の文部省に対する質問はこれで終わります。
○千葉信君 文部大臣に質問いたします。これから御質問申し上げる内容は、大臣の御出席のなかった当委員会でかなり詳細に取り上げて質疑を展開した問題と重複する個所がありますが、特にきのうは、政務次官に、今までの審議の経過については十分細大漏らさず大臣のほうに連絡をお置き願いたいということを御注文申し上げてあったところですけれども、きょうは、この法律案の審議をする最後の段階に差しかかってきている関係もあるので、やっぱりはっきりと大臣に確認願っておく必要がありますので、そういう点も含めてこの際質問を展開します。 私の質問したい文部大臣への質問は、大体三つの問題です。 一つは、国家行政組織法に違反すると思われる付属機関が文部省の中にあって、ことにまた来年度予算に計上されて新たに同種のものが設けられようとしている事実があるのですね。特にその論議をされなければならない中心点としては、池田総理出席のもとで昭和三十六年の四月に相当長時間かけてこの委員会で論議されました。行政管理庁から最後に各省に対して厳重注意を促す通牒が出た。その通牒も無視した行動を文部省が今日までとってこられた。さらに、今回のこの文部省設置法案でその問題を解決しようともなさらない。この問題が一つ。 それから、文部省の所管ではないけれども、今の政府は一枚看板のように掲げている人つくりに関する人つくり懇談会、これは直接には文部大臣の所管ではありません。所管ではありませんが、私どもの調査によりますと、われわれが明かにしたところによりますと、荒木文部大臣が担当者になっているわけです。したがって、そういうことになりますと、人つくりという問題の大筋は文部省の所管であるという関係もあり、この点についてはかなり問題を明かにしておく必要があるという点が第二点。 それから第三点は、今文教委員会のほうに付託されておる国立大学総長の任免、給与等の特例に関する法律案、これは、私はこの法律案の内容を検討した結果、現行国家公務員法及び一般職の職員に対する給与の法律に違反しておる事実がある。この問題については、この間文部省当局とこの委員会で質疑を行ないましたが、その話を問いおりますと、いやこの法律は何も国家て公務員法や給与法には抵触しておらない。抵触しておらないという理由としては、検察官に対する俸給の特例があるのじゃないか、さらに、その事実ばかりではない、現在の給与法第一条には、「別に法律で定めるものを除き、」という格好で特例のあることを認めるという前提に立って現在の給与法が出ておるから違法ではない、こういう二つの論拠でありました。しかし、まあこれもあとからじっくり論議をする機会がありますから、この際はごく大ざっぱに申し上げますと、検察官の俸給法ができたのは、いろいろな経緯があって、極端なことを言えば、それらの諸君の圧力らしい原因であの法律が制定されるに至った。しかし、あの法律ができたことによって、日本の国家公務員法なり一般職の給与法が著しく乱されてしまったのみならず、さらにかさにかかって、労働基準法さえも侵害するような勤務時間の特例さえも検察官の諸君の場合には求めてきておる。労働基準法に抵触する勤務時間、四十八時間ときめられておる勤務時間を、それ以上に延長することができるという特例さえもついに発生したという、こういう非常に日本の法律なり法律体系を乱すような格好になっているのを知ってか知らずか、文部省当局の係官は平然としてこの委員会でその答弁を行なっている。別に定めることができるという給与法の第一条の精神というのは、国家公務員法に基づく給与準則に関する法律のワク内でその臨時立法として設けられておる給与法の場合には、根拠法としての給与準則に関する条章を忠実に守ったものの場合をさすのであって、その根本の準拠する給与準則を著しく乱すような例外の規定も別段定める場合にはいいということに法律がなっているというようなことは、この間もそういう言葉を使いましたが、全くみそもくそも一緒にしたような三百代言的答弁だと言っても差しつかえないと思います。しかし、これはまた機会を得て論議をする機会もあると思われますので、きょうは大体この三点について御質問申し上げたいと思うのです。 第一番目の、文部省が昭和三十八年度に新しく法律に違反し行政管理庁の通牒を踏みにじった機関として設けようとしている教育課程作成会議、これはこれから設置されようとしている問題ですが、そのほかに、従来、大学管理運営改善協議会、それから技術教育協議会、第四は学外実習連絡協議会、第五は大学病院運営協議会、その次は学校給食研究協議会、その次は騒音対策協議会、学校施設基準規格調査会。そのうち、学校給食研究協議会というのは、これは地域別に設けられているので、その委員の名前も不特定であるということですから、これは私は論議の対象からこの際敬遠しておきます。ただ、御注意申し上げておきたいのは、地方機関として設けられる場合でも、国家行政組織法の第八条によると同じように法律によるか、さもなければやめなければならないという条文がありますから、この点は大臣も今後注意しておいてもらいたい。ただ、学校給食研究協議会の関係は、文部省のほうで委員の名前もわからないということですから、この際敬遠しておきます。こういう今年度の予算要求にもおよそ概算一千万円以上という機関が、行政組織法という国の行政機関の設置の根本の方針なりまた設置の方法なり形式も含めて行政機関を設置する場合の一切の根拠をきめた法律の第八条に抵触している。第八条によりますと、こういう条文でございます。「第三条の各行政機関には、」——第三条という前の条文を引用しておるわけですが、「各行政機関には、前条の内部部局の外、法律の定める所掌事務の範囲内で、特に必要がある場合においては、法律の定めるところにより、審議会又は協議会(諮問的又は調査的なもの等第三条に規定する委員会以外のものを云う。)」そうしてさらに、「及び試験所、研究所、文教施設、医療施設その他の機関を置くことができる。」と、こう条文はなっていまして、常識的にこの条文を見た場合、審議会とか協議会そのものにはっきり限定しているのではないということ。つまり、調査会等も、これはその例がありますが、調査会等ももちろん含まれる。懇談会も名前がどうあろうと含まれる。同時に、カッコして注釈を加えてあるのは「諮問的又は調査的なもの等」と「的」という言葉を使っております。しかも、加えるにさらに「等」というやはり言葉を使っております。ですから、この条文の志向するところからいいますと、あえて諮問に応ずるとか応じないとか、ないしは調査をしてその調査の結果を報告するとかしないなどにかかわらず、その他のものも含まれると解するのが当然でございます。この点は、おそらく大臣も法律の条文をごらんになっていれば一目瞭然とするところだと思うのですが、この条文がこの委員会で従来しばしば問題になりました。そうして、昭和三十六年のごときは、総理大臣の出席もいただいて、私はこの第八条に著しく抵触している行為が政府にあることをその反省を求めながら論難いたしました。その結果、この法律を主掌している行政管理庁のほうでは、それまでの方針や態度を改めて、四月十二日に行政管理庁から通牒を発しております。従来のようなやり方ではいかぬという通牒を発しておる。ところが、その行政管理庁の通牒自体が、委員会における論議の真意というものを理解しなかったのか、ないしはまた、理解したのだけれども面子があるものだからなるべくそう正直に受け取らなかったという格好になったのか、とにかくその年の四月十二日に行政管理庁から各省庁に対して、この条文に関する各機関の問題について通牒が発せられた。それは、荒木さんもたしか出ておられる、同時にまた責任のあるはずの閣議にこれはかかっております。閣議にかかって確認されてこの通牒が出された。同時に、この通牒に従ってそれぞれ内閣においては各省ともその通牒どおりの方法をとりました。大体各省ともそのとおりになりましたが、今度この問題を担当してみてびっくりしましたのは、三つの省がその通牒に違反するやり方をしている。一つは労働省、一つは建設省、一番悪質なのが文部省です。悪質というか、ずうずうしいというか、私は非難する言葉に困るくらいです。どうしてかというと、その通牒で明らかにこうやってはいかぬということを今日までほおかぶりしている。たとえば、その通牒の中には、参議院の内閣委員会でこういう点が問題になったから、こういう措置をとるのは気をつけろといって、協議会とか調査会とか等々という名前をつけるとまた問題になるおそれがあるから、こういう名前はつけてはいかぬ、こういう通牒がはっきり出ているのです。それを文部省は今日まで知らぬ顔をして、ずうずうしくもその予算の要求までやってきたばかりか、三十八年度にまた新たに同じものを別に設けようとしておる。実に私はこの点はけしからぬと思う。そこで、まあ予算の通過前にこの問題が究明されることになると、その予算のうそが出てきますから、その点についてはかなり私のほうでも慎重に事を運んできたわけです。しかし、そういう点の連鎖反応を起こす問題も今は大体ないという段階になったのであります。それで、私は安心して毒舌をふるおうとしておるわけです。 そこで、この問題について第一番に文部大臣にはっきり御答弁いただきたいことは、文部大臣、この国家行政組織法の第八条をそこでごらんになって、文部省の持っているさっきの機関等が抵触するとお考えになるかどうかですね、その点、第八条の解釈についてまず先にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(荒木萬壽夫君) 実は、この数日当委員会で御審議の経過等も事務当局及び政務次官等から聞かしてもらいまして、あらためて行政組織法第八条を見てみたわけでございます。御指摘のとおり、少なくとも先刻来おあげになりました四つか五つの課題は、違反のおそれがある、疑いありと指摘されましても、ちょっと即座にお答えが困難なくらいな関係にあると思います。ただ、幾分ついでながら弁解がましく申さしていただけば、文部省にほかにもたくさんあることはすでに御指摘のとおりでございまして、私自身もたくさんあるのに驚くくらいでございますが、以前にも聞いたことはございますが、小学校、中学校、大学に至りますまでの教育課程ないしは制度の運営に関連をする、あるいは社会教育、スポーツ、あるいは学校給食等、もろもろの課題が御案内のごとくございまして、各局各部、あるいは、はなはだしくは課単位にお知恵拝借に及んで当該部局、課が行政事務を執行しておるのが実情でございまして、そういう便宜から多年にわたって年々歳々今御指摘のようなまぎらわしいものが次々に積み重なって今日たくさんの数になっておることでございまして、さっきお叱りを受けましたようなずうずうしさとかなんとかいう事柄でなしに、執務の便宜上ついそういうものが積み重なってきておると思います。したがいまして、今御質問の点は、行政組織法第八条の関連において、現に文部省にあるあるいはまさに置かんとするものについてどう考えるかというお尋ねは、冒頭に申し上げましたように、多分にその疑いありというふうに感じます。
○千葉信君 今の御答弁について、私はかなり数カ所不満の点がありますが、これはまたゆっくり時間のとれる時期にあらためてやることにして、ごく簡単な二、三点明らかにしておきたい点は、この第八条の設けられた精神というのは、立法府に対する行政府の責任の限界を明確にしなければならぬ、もっと広い意味では、国民に対する行政の責任を明確にする必要がある、そういう意味から、政府の職員たる者、行政府の行政官、そういう行政府の、言論機関や立法機関、国民に対する責任の限界を明らかにする必要があるという意味で、この第八条は特に民間人を含んでの場合の付属機関の点をとらえておるわけです。ですから、私の先刻以来例示して御質問しているこの文部省内の何々協議会等というものは、全部民間人を含んでおるわけです。民間人を含んでおる場合には、これはうやむやのうちにそういう機関を作ることになると、行政府の連中の責任の限界が不明確になる。したがって、そういう意味でこの第八条は厳格に守ってもらわなければいかぬというのが私の考えだし、第八条の方針だと思う。したがって、今文部大臣が言われたように、文部省の中にまあ有象無象、わんさとあるというその協議会、調査会等々を私は問題にしていないのです。問題にしているのは、そのうちの法律によらないで設けている民間人を含んだ協議会、調査会、これは、はっきり、この法律の条文によっても、法律によって正式に設けるか、さもなければ今日直ちに廃止をしてもらわなければならない。そういう意味でそういう点を私は申し上げておるわけですから、その点は、大臣のほうでも、文部省内にある他の協議会等々で少なくとも法律で設けられているもの、ないしは、行政官だけで設けられているもの、これは問題じゃございませんから、その点は混同しないようにお願いしたいわけです。 そこで、一応この問題については、列席しておられる委員諸君の中には、耳にたこのできるほど聞いておられる方がおられて、まことに迷惑千万な話ですから、私は大体この問題についてはここらでピリオドを打ちたいと思うのですが、そこで最後の質問としては、今申し上げたように、民間人を含んでる機関で、文部省が法律によらないで設置している協議会等のうちには、国家行政組織法第八条に照らして法制化または廃止の措置をとれるものもあると思うが、これに対する措置をどうされるか、これを文部大臣から答弁していただきます。
○国務大臣(荒木萬壽夫君) 御指摘のさっきあげられましたようなものは、第八条との関連においては一見しましても、非常にその疑い濃厚なものをおあげになったと私は思います。そのほかの調査会その他にいたしましても、正直なところ、私一々存じないぐらいでございまして、その点は恐縮に思いますけれども、それらも含めて事務当局を督励いたしまして十分に検討いたします。同時に、行政管理庁の通牒、これが政府としては各省にまたがる共通的なものの考え方のはずでございますから、行政管理庁とも一々具体的に連絡をとりまして、合理的に合法的に調整いたしまして、立法化すべきものは、今度はごかんべんいただくほかございませんけれども、次の通常国会を目ざして十分にその間の事情調査の上善処いたしたいと思います。
○千葉信君 おおむね了解できる答弁でございますが、ただ一点だけ加えておきたいことは、ただいま行政管理庁の通牒云々という御答弁がございましたが、この委員会で、労働省設置法の審議に関連して、行政管理庁をこの委員会に呼んで、この通牒による行政管理庁の第八条の解釈は、この通牒自体が間違いがあるために各省でときどき過誤をおかしているようだから、この通牒が間違いであることを認めるべきだし、したがって、労働省設置法にからむ問題については、行政管理庁は今の論議に顧みてこの問題の解決を新しい角度から考えるべきだという追及に対して、川島行政管理庁長官のほうから、御説ごもっともと思われますので、労働大臣ともよく連絡して何分の御回答をいたしますということになり、その質疑応答の結果からいうと、行政管理庁のさきの三十六年四月十二日の通牒は変改されなければならない。全部ではありませんけれども、一部どうしても変改しなければならないという事情がはっきりこの委員会で確認されましたので、行政管理庁との連絡にあたっては十分その点配慮をされるように御注意申し上げておきます。
○国務大臣(荒木萬壽夫君) 今言われましたことを具体的に私が念頭にございませんでしたために申し上げたわけですが、むろんそれも含めまして、やはり政府側としましては行政管理庁が行政組織法の立場においては窓口機関であるべきと存じますので、文部省みずからも責任をもって検討すべきですが、行政管理庁とも十分連絡の上で善処したいと思います。
○千葉信君 ところで、その次には人づくり懇談会の問題について御質問いたしますが、御承知のように、今の内閣のもとに人づくり懇談会などが設けられて、第一回の会合を昨年の十二月二十日、それから同じく十二月二十二日と二回にわたって懇談会が開催されました。その出席者諸君の意見から集約されたらしい意見も私はここに持っております。おそらく、私は推測ですが、例の大学総長の認証官の問題等もここから出てきたんではないかという疑念を私は持っておるのです。しかし、まあその問題についてはあまりこの際は触れませんが、本来、この人づくり懇談会は、文部省設置法の直接の関係ではないし、文部省の中に設置されている懇談会でもないことを私は承知しております。ただ、ここで取り上げるに至った理由は、その人づくりそのもののほとんど九〇%以上は文部省の所管にかかわる問題だということと、それからもう一つは、内閣からの連絡によりますと、国づくり懇談会のほうは宮澤経企庁長官が担当者であり、人づくり懇談会のほうは荒木さんが担当者ということになっております。私は、そういう点がありますので、文部省に設置されておるのではないこの機関のことについて大臣に質問しなければならない立場になったわけですが、先刻来の文部省内にある問題の対象になった各種調査会、審議会等とこれはまさに同工異曲です。同工異曲という意味は、第八条に抵触するかしないかという点で全くこの懇談会は同種のものだ。したがって、まず荒木さんにお伺いしたいことは、これは大臣の直接の所管ではないから、おそらく御答弁は非常にお苦しいとは思うけれども、しかし、担当者である以上、先刻来の質疑応答にこの人づくり懇談会がそのまま抵触してくるということになれば、文部大臣はどう対処されるおつもりか、それを伺いたいと思います。
○国務大臣(荒木萬壽夫君) 抵触するとなれば、先刻私が文部省所管のこの種のものについて申し上げたと同じ処置がとられるべきものと思います。ただ、もうちょっと先刻のお話に関連して弁解させていただきます。人づくり懇談会は文部大臣が担当者であるというお話でございますが、それがどういう意味か私によくわからないくらいでございます。と申しますのは、なるほど、昨年の十二月でございました、第一回の懇談会が総理官邸で行なわれました。そのときまで私は人つくり懇談会なるものの構想のよって来たるところを存じませんでした。たまたま日取りが予定されたあとに、しかも第一回の懇談会の直前だったと記憶しますが、官房長官からの連絡だというので、懇談会があるから文部大臣も出席したがよかろう、参考になるだろうから、という意味で招集を受けまして、何かその日は文部省で予定したことが何かあったと記憶したのですが、総理官邸からの招集であれば行かざなるまいということで、かけつけたことを記憶いたしております。第二回も同じような意味でやはり列席をいたしました。その実情は、メンバーもはっきり記憶いたしませんけれども、東大の学長その他の顔見知りの方もむろんおられましたが、名はよく存じない方もおられたようであります。冒頭に総理が申しましたことは、今官房長官が参りましたから、本職のほうからお聞き取り願ったほうが正確ですけれども、人つくりという趣旨について簡単に総理からあったように思いますが、それすらもよく記憶いたしません。御自由にそういう意味でひとつ人つくりという立場において御意見を聞かして下さいということが言われまして、発言順位がきまっているわけでもございませず、初めは目引きそで引きの状態のところ、一番先に茅さんが発言されましたが、ということから始まって話がほぐれて、発言が数名あったというふうな状況でございます。もちろん結論が取りまとめられたということは全然私の記憶ではございません。まあそういうことでございます。官房長官にあとバトンを渡しますから……。
○千葉信君 黒金官房長官、あんたはまことにけしからぬ。人づくり懇談会の担当者は、私の調査では、荒木文部大臣だということになっておるんです。荒木さんに聞くと、担当者になったことを荒木さんははっきり認識を持っていないし、そういう具体的な連絡はあなたのほうからなかったとおっしゃる。どういうわけですか、それは。
○政府委員(黒金泰美君) どうも答弁が食い違うかもしれませんが、今参りましたので、私の意見を率直に申し上げますが、人つくりなり国づくりの委員会と申しますか会合——私ども会合と思っておりますが、会合について私の知っております限りでは、あれは八月の臨時国会の総理の所信表明で人つくりなり国づくりなりという言葉を出しております。そういう関係で、総理自身が、これは総理個人という言葉が当たるかどうかわかりませんが、あまり格式ばらずにという意味の、総理が個人的に自分が信頼できると思う方々に、したがって、何界の代表とかどこを代表するとかいう公の意味でなしに、自分で御意見を承ってみたいという人をひとつお願いをして国づくりなり人つくりについての御意向を伺ってみたい、こういう話から実は始まりまして、一番初めのころは、そういう方を五十人ぐらい一応予定して、きょうは国づくり関係を承るからそのうちの二十人をお呼びする、あるいは、その中でも特に建設関係を、いわば公共投資関係を伺うときにはこのうちの十人と、いろいろに分けてお呼びして御意見を伺ったらどうか、こんな考えで進んでおりましたが、やはりどうも人つくり、国づくりと分けたほうがお願いする場合にも向こうさんにも楽じゃないかということで、二つに分けまして、それでもって実は総理と私とが相談いたしまして、国づくりの会合それから人つくりの会合を持ったのでございます。したがいまして、私が了解している限りでは、これは主管者は文部大臣じゃございませんで、総理が自分の信頼できる御意見々承りたい方を私が補佐いたしましてお選び申して、ときどきにお集まりを願う、こういうような気持でございましたので、人つくりのほうでは御関係が深いものでありますから、そのときになりまして、実はこういう方をお招きして総理がお話を伺うから、文部大臣に御列席願えないか、あるいは、青少年関係の問題もございますので、総務長官にも御列席願えないか、こういうふうに御願いはいたしましたが、いわば庶務を扱っているのは私でございまして、文部大臣にその責任というか、御答弁を願うなどとは恐縮に存じている次第でございます。
○千葉信君 どう本黒金官房長官の部下は、無能なのか、それとも、いいかげんのことを言うのか、あなたのほうの部下から、はっきりと国会の調査に対して担当者は荒木文部大臣で、それから事務執行者は秘書官、秘書官室の者である、そう言って正式に私のほうにその回答が来ている。今官房長官に聞くと、それはそうじゃない、文部大臣は担当者ではないと言うから、私はその問題については、これ以上聞きません。 なお、今の官房長官の答弁を聞いておりますと、官房長官は僕の追及しようとしていることを知っているから、初めから逃げよう逃げようというつもりで答弁している。第一に逃げようとしている点は、公式なものだという態度をとると、それはたちまちあのやろうにかみつかれるからというので、これは全く個人的なもので、個人として意見を聞いたり話をしたりするためのものである、こういう答弁でとうかいしようとしております。一体、内閣総理大臣池田勇人という者に個人とは何ですか。首相個人が人づくりに関する意見を民間人から聞いて、それを池田内閣の人づくり行政の方針に活用するための懇談会でしょう。その場合に、これは個人だ個人だと言ってみたところで、その池田首相個人ということは、全く池田さんと奥さんとの話合いとかと違って、国家行政組織法から言うと、そういう批判を聞いて行政に反映させるそういう集まりなりそういう機関なりを持つことは——実はあなたにはさっきからここで質疑したことは連絡してありませんが、そういう行政機関でなくとも、行政のための付属機関です。その場合に、たとえば、答申があろうとなかろうと、調査してその結果を報告しようとしまいと、第八条に抵触する。第八条ではそういう場合でもはっきり法律できめろというのが行政組織法の精神なのです。したがって、そういう点からいくと、個人的の会合だとして、個人の持物という格好でお家庭の場合のような取り扱いは、こういう懇談会の場合には私は通念として許されぬと思う。重ねて官房長官にこの点を伺います。
○政府委員(黒金泰美君) 先ほど申し上げたように、総理個人ということは、これはあまり意味がないかもしれません。お断わり申したように、あまり格式ばらずにかみしもを脱いで話を申したいという意味で個人と申し上げたのであります。個人ということがあり得るかどうか、これは今千葉さんのおっしゃるとおりと思います。ただ、私のほうの気持といたしましては、多少理屈ばって恐縮でしたが、もし誤っておれば、お教え願いたいと思います。決して再検討をするにやぶさかでない。お教え願いたいと思います。私が考えておりましたのは、今度の会合はいわば会合でございまして、われわれもいろいろな方と会合いたしましていろいろな方の御意見を伺ってこれをすべて政治に反映さしておるつもりでございますが、したがって、今度の会合につきましては、一応メンバーはございます、お願いはしておりますけれども、問題によっては、人づくりの関係二十二、三人おられますけれども、全員お呼びしようという気もございません。その中の一番これに適当な力と思う方をお呼びしたい。それからまた、場合によりましては、それ以外にふやすことも考えております。したがいまして、この二十数人という方が一つの有機体として一つの結合体として御意見を承っておるのじゃなくて、個々に御意見を伺うのを、二十何回もとてもお目にかかるわけに参らぬものですから、一括してお目にかかっておる。まあ率直に申し上げて、議事規則もございませんし、第一目的とか、第二運営とか、役員とか、幹事すら置いていないというような状態で、国づくり、人づくりを二回ほど開きました。国会が明けましたらまたいろいろ御意見を伺ってみたい、時間がございましたらしたいと思っておりますけれども、そういうようなつもりでおりましたもので、第八条で言っておられるのは一つの固定した委員、一つの有機体である。その有機体が決議をなさったり勧告をなさったり、その会自体としての御意見をまとめていただくという意味でなく、個々の方に承るのを、したがって、非常にいろいろな御意見があり得るわけでございます。並立し得るわけでございますが、それを時を一緒にしてお話を伺っておる。まあ新聞に大きく取り扱われたりいろいろいたしますもので、われわれが二、三の方とお話し合いをしてその御意見によって判断をする、違うじゃないかとおっしゃるかもしれませんが、気持としてはそういう気持で実は考えておったような次第でございます。しかし、今申し上げたのが間違っておりますれば、これは検討するにやぶさかでございません。
○千葉信君 いろいろ官房長官言われましたけれども、その官房長官の答弁のとおりであっても第八条に抵触するんです。構成メンバー必ずしも固定していない、ある程度のものは変わるとか、ないしは議事規則もないじゃないか、それから答申はしないんだとか、決議機関のような行動はとらぬのだとか、そういうことを理由として言っておられますが、それでも今官房長官の答弁にあった人づくり懇談会は第八条に抵触します。確かに大臣は、前に第二回目の会合のあとでしたか一回目の会合のあとでしたか忘れましたけれども、人づくり懇談会の目的から見て医系の委員を入れたほうがいいという新聞談話を発表されたことがありました。私はあのときからぴんときたのです。できればあなたのところに行って注意したいくらいだった。今日まで機会がないものだから待っていたのですが、いずれ総理府設置法等が審議されるときには、官房長官だけではなく、総理大臣においでを願って徹底的にやるつもりですが、そういう機会も一応あることが考えられますので、私はあまり深くきょうこの問題に触れるつもりはありませんが、ただ、官房長官が言っておられる今の答弁の趣旨は、行政管理庁の通牒を頭に置いて答弁をされておられるのです。行政管理庁の通牒から言うと、官房長官の今言われた人づくり懇談会であると、その通牒によると抵触しないことになります。だから、おそらく官房長官はその通牒をもとにしておられる。ところが、その通牒は、三十六年の通常国会で、この委員会で、本会議でもやりましたが、かなり徹底して論議されて、その結果、それまでの行政管理庁の態度なり方針は誤りだということが確認されて、その結果、四月十二日に通牒が出たのです。この通牒については、閣議にもかけられたはずだし、次官会議にもかけられた。当時の小澤長官はそういう措置をとると約束されましたが、その結果出た通牒だし、その後の政府の見解である。大体通牒の線に沿っておるようだし、官房長官の今の答弁もそれに準拠しておるのですが、その行政管理庁の通牒は、当時の国会の論議を正確にとらえたものでなかった。すこぶる不正確なものである。もしくは十分に論議を聞いていて理解しなかったか体面上ごまかしたかのいずれです。それは今度のこの国会の内閣委員会の席上で労働省設置法に関連して行政管理庁はどう正確に改めたかはまだ私は追及しておりませんが、改めたことは事実なんです。それまで抵触しないという立場に立っていた。労働省の三つの懇話会なり機関は、次の通常国会までに結論を出す、法律に抵触をするという疑いがあるので、結論を出すという態度でありました。もっと詳しく申し上げることができるのですが、これはいろいろ労働省の諸君とも話し合った経過がありますから、これ以上は触れませんが、したがってまた、行政管理庁の従来の通牒は変改されて新しい角度から通牒が発せられなければならないという事態のくることは時間の問題です、今では時間の問題です。したがって、そういう通牒も早く出せるように私どものほうでは督励したいし、かたがたこの人づくり懇談会は明らかに第八条に抵触することが今の長官の答弁で明確になりましたが、私はしかしそういう機会にさらにもう一度官房長官に来ていただくつもりですから、ゆっくり時間をかけてやりたいと思いますが、ただ、この質疑応答の結果として、官房長官は、人づくり懇談会に対して今日以後どういう方針で臨まれるおつもりなのか。つまり、法律上の疑点があるとすれば、その点を十分に検討するつもりか、もしくは、検討されてその結果違反という事実が明白になれば、これは廃止をするかあるいは法制化しなければならんという条件が起こってくるはずです。これに対するお答えだけをこの際承っておきます。
○政府委員(黒金泰美君) 私どもの見解は、先ほど申し上げたごとく、お許し願えるものと実は思っておったのでありますが、今お話がありましたし、ことに、今承りますると、行政管理庁からの新しい通達が出たらよく拝見いたしまして、十分に検討して、もし非でありますれば、これは正すにやぶさかではございません。
○千葉信君 それでは、あと一つ残っている問題というのは、例の認証官の問題です。これは官房長官じゃありません、荒木文部大臣です。官房長官にはもうありません。 文部大臣にお尋ねしますが、先ほどもちょっと触れましたが、これは私はこの問題にそう深く触れるつもりはありません。いずれ連合審査会の席上で私は大臣にお尋ねする機会があろうと思いますので、この際は諸般の事情を考慮して簡単に大臣に御質問申し上げたいと思います。 私の見解では、例の認証官の大学総長の任免、給与に関する法律案の考え方というものは、現行の公務員法なり給与法に抵触している。その抵触しているという条文を一々ここに取り上げて読むのはやめますが、概括的に言いますれば、今の大学総長がもらっておる給与というものは、飛び抜けて大学学長もしくは総長の給与として決定したものではない。それは、大学自体における部下の職員の系統立った縦の関係から言うと、それぞれの職種、職級に応じてその給与の体系は編成されている。同時に、横の関係においても、大学総長と事務次官との権衡はどういうものか、公平になっているかどうか、もしくは他のそれに類似する職種の者の給料はどうかという精密な考慮の結果決定している。したがって、そういう給与の決定の仕方等については、国家公務員法の給与準則でどういう決定の仕方をすべきかということは職階制の問題も含めて厳重に規定されております。同時に、そういう規定された方針に反して賃金を支払ったりした者に対しては、懲役を食らわせることなのです。一年以下の懲役、三年以下の罰金、非常に厳格なのです。そして、その細目については給与準則で厳重に規定さるべき筋合いのものが、まだその給与準則が国会で制定されないために、臨時立法として現在一般職の職員の給与法ができている。一般職の職員の給与法のあるべき姿というものも、その給与準則に根本基準に全部合致した法律になっております。ところが、先ほどもちょっと触れましたが、大蔵省の係官の答弁によると、そういう法律がかりに公務員法なり給与法があっても、給与法の第一条の別に法律の定めがある場合はこれは例外じゃないか、したがって、給与法にも公務員法にも違反しておらぬ、法律できめればいいことじゃないか。それからさっきも触れたように、検察官の俸給に対する前例があることを取り上げている。検察官の給与が特例法をもって制定されたことについては、今日まで綿々として問題が続いている。しかし、それはあまり詳しく触れることはこの際はやめますけれども、その第一条の別段の法律の定めという条件が根本の基準であるところの公務員法の給与準則に関する規定なりあるいは職階制に関する規定のワク内で考慮されて、その基準に抵触しない大学総長の給与の決定に私は文句を言わないのです。ところが、根本の給与準則の方針、基準等に著しく反した今度の大学総長の給与の決定を行なおうとしておる。この一条の別段の定めというのは、どんなことをきめてもいいという趣旨じゃないのです。第一条の趣旨というのは、給与に関する国家公務員法なりあるいは公務員法の給与準則の志向する基準なり方針に合致して設けられる以外には方法はない。しかも、大学の総長は一般職の職員でございます。これは公務員法によって人事院の所管でございます。この今度の認証官の問題等については荒木大臣はどういうふうに考えておられるかしらぬけれども、人事院との連絡が不十分だった形跡があります。明らかに文部大臣の今度のやり方に対しては不満を漏らしている。漏らすのは当然なんです。人事院の所管するその法律、しかも、そういう法律については人事院は特に厳重にその責任に任ぜよという規定がある。これは今回大臣の出された法律案によって著しくまた第二回目の、第一回は検察官、第二回目は大学総長、私は他に方法があったのじゃないかと思うのですが、こういう現行の他の法律なり他の規定に優先するという条文さえある公務員法に抵触するような方法をとらなければならなかった理由は、一体何ですか。
○国務大臣(荒木萬壽夫君) 厳密な法理論は、ちょっと今のお説にかれこれ申し上げる準備がございませんので、省略することをお許しいただきます。 政治的にと申しますか、行政的にと申しますか、考えました理由は、先刻人つくり懇談会で生まれたのじゃないかというお話がちょっとございましたが、そうではございません。私、就任早々から考えましたことは、むろん文部省に行きまして事務当局から話を聞かされたことでもございますが、大学の学長、教授を初めとしまして、小中学校の先生に至るまで、給与が低い、これは理屈抜きにそうだと思うのでございます。
○千葉信君 公務員は全部低いですよ。
○国務大臣(荒木萬壽夫君) たとえば、他の公務員むろん低うございますが、戦前の例は、そのものずばり適切ではないことは心得ながら申し上げますが、私の承知しますところでは、戦前、高等師範学校を出て昔の中学の先生になりますと、月給は百円でございました。当時、昔の高等文官試験を受けて役人の卵になって役所に入る、そうすると、七十五円ないし八十五円でございました。教師に戦前はそれだけの国家的社会的な給与上の価値判断の相違が、格差が認められておった。最高峰と思われますのが東大の総長でございますが、東大の総長は、私の記憶にして誤りなくんば、国務大臣と実質給与は同じであったと記憶いたします。俸給の号俸でいきますと一つ下であったのだが、職務俸を加えれば国務大臣と同格ということを堅持できておったと承知しております。その当時、検察官、裁判官、当時の大審院院長あるいは検事総長等と比べましても、東大の総長はもっと上だった。そこで、文部省といたしましては、終戦直後以来給与表が実施されまして以来、やはり教師という職分は、公務員の立場において考えます限りにおいてはひとしく公務員でございましょうとも、価値判断は戦前の価値判断がほんとうじゃなかろうか。何も特に計数的なその他の根拠があって申し上げるわけではございません。直感的な感じとして申し上げるわけであります。そういうことで、終戦以来、文部省では、せめて裁判官並みにということが合言葉であったように聞きました。私も一個人としてそう思いますから、そこで、何とかそういうことを実現したいものだといろいろと苦慮いたしましたけれども、先ほど御指摘のとおり、一般職に関しまする限りは人事院が責任を持って実施される。このことは私も概括的な課題としては承知いたしております。しかし、先ほど御指摘になりましたとおり、官庁の常として前例が一応頭に浮かびます。一般職で何か前例にないだろうかということを考えてみますと、検察官にまさしくその前例があり、そうして任用の方式を認証官にすることによって例外的に一番のトップの給与が法律で定め得るものならば、その定めを国会でしていただいて、あとは行政府でどうこうできるわけのものではむろんございませんけれども、しかし、ひとしく一般職であるならば、学長を認証官とすることによって御案内のような給与がかりに実現するとするならば、それに応じたことを人事院でも考えていただけるのじゃなかろうか。このことはもう理屈を離れた実際の感じでございます。そうすることによって、それを機縁として大学教授以下の給与の一般的な是正ができるのならば望ましいことである。このことは、当然今の教育公務員の給与法の体系から見ましても、高等学校ないしは小中学校の先生に及ぶべき筋合いのものだと思うわけでございます。そういうことで、せめて裁判官並みにという合言葉が実現する機縁をつかみたいものだ、そのことがひいては全般的な給与の是正に役立つならば、これまた悪いことではない。露骨な言葉で申し上げて恐縮ですけれども、まあ率直に私の頭の中を去来しましたことをそのまま申し上げれば、以上のような考え方のもとに構想を立てまして、法律的にも一応検討したつもりで成案を得まして御提案申し上げたということでございます。
○千葉信君 大臣の答弁を聞いていてますます感ずることは、文部省の連中というのは頭の悪いやつばかりそろっていて考えることだから、そういうことになってしまったんだと思う。この際文部大臣に注意しておきたいのは、他の問題は別にして、せめて裁判官並みということは、これは憲法まで知らぬ言葉じゃないですか。これは容易ならぬことですよ。憲法には裁判官優位の原則は特に明記してあります、裁判官の場合は。その憲法も何も知らないで裁判官並みということをその問題を主管している内閣委員会でしゃべるなんということは、問題ですよ。まあしかし、大臣、どうもこの問題に関する限り法律論も不得手のようですし、また、勉強もされておられないようだから、私はさっき申し上げたように、諸般の事情からきょうはこれくらいにしておきますが、将来、全く近い将来大学総長の認証官の問題に関する法律案の審議については連合審査会を通じて相当程度大臣に質問をするつもりでおりますから、そのときには大臣の常識的な判断ではなくて、法律論に対しては法律論によって答弁されるように用意をしておいてもらいたい。大臣に要求しておきます。
○山本伊三郎君 文部当局に言っておきたいのですが、今度の文部省の設置法は、三千人余りの人員増を載せておる。しかも、提案理由の説明、データというものは、全く各省から見たらなっておらぬですよ。この点は、もう今後内閣委員会に出さないというなら別として、相当考えていただきたいと思う。それがために審議がおくれるということになるので、これは大臣、よく聞いてもらいたい。以上ちょっと意見だけ言っておきます。
○委員長(村山道雄君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(村山道雄君) 速記をつけて。 他に御質疑はございませんか。——他に御発言がなければ、本案の質疑は終局したものと認め、これより討論に入ります。御意見のある方は、賛否を明らかにして御述べを願います。——別に御発言がなければ、討論は終局したものと認め、これより採決に入ります。 本案全部を問題に供します。本案に賛成の方は挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(村山道雄君) 総員挙手と認めます。よって本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、本院規則第七十二条により議長に提出する報告書の作成等につきましては、先例により委員長に御一任願います。 ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(村山道雄君) 速記をつけて下さい。 —————————————
○委員長(村山道雄君) 運輸省設置法の一部を改正する法律案を議題といたします。 前回に引き続き、これより質疑を行ないます。政府側より、ただいま、綾部運輸大臣、広瀬官房長、岡本鉄道監督局長、木村自動車局長、藤野船舶局長、若狭船員局長、辻海運局長、和田海上保安庁長官、人事院滝本給与局長が出席しております。質疑のある方は順次御発言を願います。
○鶴園哲夫君 運輸省設置法は非常に広範なんですが、そこの中で三点ほどお伺いをいたしたいと思います。一つは、航空局の人員増加の問題、それからもう一つは自動車局に、それと、時間がありますれば気象庁に。 まず、航空局の問題について伺いますが、この中で問題になっております航空管制官ですね、これにひとつ中心を置いて、あと通信の問題等いろいろございますけれども、航空管制官について伺いたいのですが、この一月十二日の、これは朝日新聞だと思うんですが、非常に航空管制官が安月給で激しい勤務でたいへんだということが出ておりました。しかも、安いために民間にどんどん抜けていく、いよいよ人員が足りないというような趣旨のものが出ておりました。それからその前に、八月の十五日、昨年の話になりますが、これは読売新聞、これによりますというと、航空管制本部だと思うんですが、三分の一程度のものが民間に行こうとして、日本航空のほうへ行こうということに希望している、そこで運輸省あるいは航空局のほうからいろいろ説得や圧力があってそれを取りやめたというような記事も出ていましたが、ですから、航空管制官が非常に激しい勤務であり、それに責任も重い。そこへ持ってきてどうも月給が安いというようなことで、非常に問題になっているようであります。したがって、これについて運輸当局におかれましても種々今回の予算の編成にあたっては努力をされたように承っているわけであります。しかし、遺憾ながらそれが今回はどうも実らなかったということのようであります。しかし、さればといって今回この問題についてこのまま放置するわけにはいかないというふうに思いますので、この問題について人事院にもそれから大蔵省にも伺いたいと思うわけです。 初めにお伺いをいたしますのは、今申し上げましたように、続々と言っていいと思いますが、退職が続出している。そして民間航空会社に行く人がいる。こういうことならば、行った人が、従来公務員としてもらっておった給料と、出ていって民間に勤めているのと、どのくらいの差があるのですか。どんどん抜ける抜けるというのですが、どの程度の差があるのですか。
○説明員(栃内一彦君) ただいいま御質問がございましたが、航空管制官が従来民間の方面に退職して参ったという事例は、確かにかなりございます。そこで、どの程度民間の給与との差等があるかという点につきまして、これはいろいろな例がございますので、全体の状況がわかるような一つの例で申し上げますと、日本航空その他の民間航空会社に就職いたしました人々の平均的な例でございますが、採用後四年の者が民間に転出いたしました場合に、本俸で大体二万二千円ということになっております。そこで、そのときの役所におりました給与は一万四千二百円ということになっております。そのほか、手当を含めますと、役所では一万七千九百円、約一万八千円というものを取っておる。こういう人が民間に行きました場合、平均的に大体二万七千円ということになっておりますので、総収入の比較におきまして月額で約九千円差がある、こういうふうな数字が出ております。
○鶴園哲夫君 今お話しのように、本俸においても相当差があるようでありますし、特に手当の関係で大きな差があるのじゃないかと思いますが、いつか内閣委員会で、一昨年でありますか、航空管制本部を見せていただいたことがあるのです。その際に、勤務条件等についてどうも今の執務の状態ではもう少し特殊勤務手当、こういうものを増額する必要があるというような論議がこの委員会でも行なわれたわけでありますが、若干の是正がその後少しばかりでありますけれども行なわれておる。しかし、そういうものではどうにもならない状態になっておるのじゃなかろうかと思いますが、この新聞の報道によりますというと、調整手当を管制官につけたりということで運輸省当局のほうでも努力をされておるようでありますが、これが非常に期待を持たれておったにかかわらず実を結ばなかった、こういうことになっておるようであります。この特殊な勤務につきまして、調整手当をつけるべきだと私は思うのです。ところが、これは全然ことしもだめになってしまったという状況のようでありますが、人事院としては、この点についてどういうような検討をなさっておられるのか、この点を滝本さんに伺っておきたい。
○政府委員(滝本忠男君) 航空管制官の作業が非常に困難であるということと、それからこれが非常に新しく生まれてきた職務でございまするので、まだ全体的にそういう仕事に対する適格性を持つ者がない。いろいろな事情があるわけであります。で、航空管制官の業務が非常に緊張を要する業務であり、非常に過労な業務であるというような観点から、人事院といたしましては、三十四年にこの種の業務に対して手当を新設いたしたのでございます。そのとき、運輸省のほうから調整額適用をやってくれというお話があったのでございますけれども、航空管制官全部が同じような均一な業務をされておるのでないのでございまして、その中のやはり業務のきついものとやはりそうでないものと幾つかの段階がある、しかも勤務されておるときが非常にきついというようなことから、これはむしろ給与の観点からいたしまするならば、特殊勤務手当ということで考えるほうがよろしいというふうに人事院は判断をいたしまして、三十四年の七月に初めてジョンソン基地の航空管制官に対しまして手当をつけたのでございます。その後、三十五年に、ジョンソン基地のみならず、その他の飛行場にもこれを拡大いたして参ったのでございまするが、三十六年にこの手当を従来のままではこれはとてもだめだというので、五割増しにいたしたのでございます。そういう経緯をたどりまして人事院といたしましても努力をして参ったのでございますけれども、なおかつ、ただいま運輸省からお話がございましたように、民間からの引き抜きが非常に多い。また、民間における、これは全部とは思わぬのでありますけれども、相当高い給与で引き抜かれるというような事情がある。諸般の事情を考えまして、やはりこの勤務に対しましては、もう少し何らかの方法で考える必要があるのではなかろうか。昨年中いろいろ研究いたしたのでございまするけれども、まあこういうただいま申し上げましたような措置はいたしてきておることでございまするし、作業そのものがこれはやはり特殊勤務手当ということで処遇するほうがより給与上の措置としては妥当であろう、このように考えまして、それでは特殊勤務手当の中でこれを増額するということになりますると、これはまあほかのいろいろな作業が公務にはございまして、それとのバランスということを一がいに無視することもできないというようなことでいろいろ考えておるうちにまあ時間が経過してしまったというような経緯がございます。しかし、われわれといたしましては、この問題につきましては、現在いろいろ理屈を並べてみましても、結局は相当程度処遇上で処置しなければ問題の解決が得られないということも十分承知いたしておりまするし、できるだけ早い機会に何らかの措置をとりまして給与上の処遇をいたしたいということで、せっかく現在研究を進めておるわけでございます。
○鶴園哲夫君 今、滝本給与局長は、新しい職種だというようにおっしゃったのですが、確かに全体の公務員の職種からみますれば新しい職種だということも言えると思います。しかし、今日もうすでに十年以上も経過した職種になっておるわけでして、昭和二十七年から具体的にはできておるわけであります。さらに今後非常な勢いで人員も増加しなければいけないし、発展していかなければならぬ職種だと思うんです。それだけに、給与の問題について、給与を担当している人事院としまして、十分これは検討しなければならないと思うんですね。今お話しの特殊手当によってというようなお話ですが、何ゆえに特勤手当でなければならぬのか。私は、そうではなくて、調整額というようなものによって処理すべきじゃないかと思っているんです。今滝本さんのお話ですと、何か羽田やあるいは大阪あるいは福岡ですか、そういうところの航空管制官というものとそれ以外のものとの間に差のあるようなお話ですが、これはしかし全部同じだとは言えない。それぞれの飛行場によって差はありましょうけれども、資格はいずれにいたしましても同じでありますし、さらに地方の飛行場におきましても、機種もどんどん増加いたしておりますし、利用度も非常なスピードを上げて増加しているわけですね。そういう場合には、特勤手当という形ではなくて、調整額によって処理すべきじゃないかというふうに思っております。人事院としては、特勤手当という形ですか。
○政府委員(滝本忠男君) 一番しまいに申しましたことは、特勤手当ということで人事院が従来考えてこれを増額して参るという措置をやったのでございまするけれども、それはやはり航空管制官の業務以外にも公務にいろいろな特殊勤務がございますが、そういうものに対しまする手当とのバランスという問題が一方にあるものでございますから、だから、そういう観点からのみこの問題の解決をはかろうとしてもなかなかむずかしいのじゃなかろうか。したがって、ただいま調整額というお話がございましたけれどもやはりそれも問題に含めましてこれは研究しなければならぬというように考えているのでございます。われわれがなぜ特勤がこれにふさわしい手当であるかということを考えているかと申しますると、ただいま申しましたように、ジョンソン基地、羽田あるいは板付というようなところで作業が違うということを申したのではないのでございまして、航空管制官がやります業務の中の航空路管制業務というような業務、あるいは進入管制業務、あるいは誘導管制業務、飛行場管理業務、いろいろあるわけでございます。その中で一番重要視しなければならぬというようなものは、航空路管制業務、あるいは進入管制業務、こういうようなことであるのであります。ほかの業務に従事しておられる方々も大ぜいおられるわけであります。また飛行場によりまして、その作業の密度もまた違っておるというようないろいろな要素がありまして、従来われわれは、やはりこの種の業務の緊密性と申しますか、あるいは困難度が非常に高いと申しますか、そういう問題に対処するためには、特殊勤務手当という方法が適当であると従来も考えておったわけでございますけれども、しかし、現在の航空管制官の処遇という問題を考えます場合に、そういうことにこだわっておったのではどうも解決できそうにない。何らか他の方法も考え合わせまして、できるだけ航空管制官の処遇改善という措置をとりたい。これもぼんやりそういうことをやりたいというだけではないのでございまして、できるだけ早い機会に、具体的にこの問題の結論を得たいというふうに考えておる次第でございます。
○鶴園哲夫君 今のお話ですと、特殊勤務手当ではなかなか問題が解決しそうにないということも考えられる、したがって、調整手当も含めて問題の解決に具体的に当たりたい、すみやかにしたい、こういうことでありますが、確かに特殊勤務手当において解決しようとなさりますと、これはとうていそういうものにおいては解決つかないだけの大きな差が出ておるわけです。特殊勤務手当については、御承知のように、それぞれの特殊勤務手当とのまた均衡の問題もありましょう。その意味で言いますと、やはりこれは調整手当によって解決すべきではないか、こういうように私は思うのですが、その点すっきりできないのですか。何かまだあいまいですね。そういうことじゃなかなかきまりませんよ。ですから、調整手当でこれは解決するというふうな答弁はできませんか。あいまいですね。
○政府委員(滝本忠男君) われわれとして、結論を得ておりますれば、そういうふうにお答え申し上げることができるかと思うのでありますけれども、現在検討中の段階でございますし、調整額でやれとおっしゃっても、航空管制官が逃げる、あるいはなかなか採用に応ずる者がないというような問題を考えまする場合に、給与だけが問題であるかどうかということが一方にはあろうかと思うのであります。たとえば、航空管制官になって、そうして航空管制業務、非常に緊密な精神集中を必要とする業務にたえ得る期間というものは、これはそういつまでもないと思います。その後はどうなるのか、こういう問題も合わせてやはりそういう問題が考えられなければ、当面の給与の処遇だけですべて問題が解決するというふうにも考えられないのでございます。そういうこともございますので、私は、含めてということを申したのでありますが、現在結論を得ておりません段階でございますので、そういうことで本日のところは御了承を願いたいというふうに思うわけであります。調整額ということも、お説のように一つの方法かと存じますし、また、別途の方法ということも全然考えられないわけではございませんけれども、その辺につきまして最終結論を得ているという階段でございませんので、本日のところは、それも十分考慮して研究を進めているということで御了承を願いたいと思います。
○鶴園哲夫君 今局長のお話の中にありました点について、少しばかり運輸省のほうに聞きたいのですが、今、滝本局長のお話しのように、いつまでもやれるというわけにゃなかなかいくまい、あの精神の集中度から、あの作業を見ておりますと、これはやはり三十五、六前後、そこらあたりまでの仕事じゃないか、そういうような気がするわけです、しろうと目で見ますと。そうしますと、やはり将来この職種というものはどういうような処遇をされるのかということ、しかも、やはり管制官が続々転職しちまう、やめる、それからなり手が今度はいない。かつての五、六年前から見ますと、さびしい応募の状態になっている。この問題は昨年の運輸省設置法を審議いたしましたときにも問題にいたした点でありまして、今、昭和二十七、八年に入った人たちが三十五、六前後になっているわけですね。ところが、航空管制官というのは四等しか上がれない、四等以上にはなれないというようなことにもなっておりますし、そういう点はどういうような考え方を持っておられますか。まずひとつ運輸省当局に伺いたい。
○説明員(栃内一彦君) ただいまお話がございましたように、管制官の仕事が非常に緊張を要し、即時の判断を要するということで、一定の年令になるとなかなか困難であるという点も確かにあると存じますが、その点につきまして、私が実地に調査したわけではございませんが、アメリカ合衆国等におきましては、相当の年令の熟達した管制官もいるというふうに聞いております。したがって、すべての人がそこまでの年令まで勤務するということは困難かとも思いまするが、人に、よりましては相当の年令までこの仕事ができるのじゃないか。ただ、この点につきましては、日本ではまだ歴史の新しい——十年といいましても、ほかの職種に比べましては比較的新しい職種でございますので、どのくらいの年令までこの仕事にたえ得るかという点につきましては、まだはっきりわかっていないわけでございます。もっとも、公務員として一定の年令になっていく場合におきまして、同じような仕事をそのままやっているということも一つの道でございますが、やはり適当な年令、経験に応じまして管理的な仕事をやるというような方向もあるのじゃないかと思います。したがって、今後これらの方々が管制業務が次第に忙がしくなり、かつ充実するということに伴ないまして、やはり適当な管制官の機能を生かしたところの管理的なポストというものも次第にできてくるというふうに考えられます。また、現に私どものほうの地方の空港にあります保安事務所の所長というような、いわば空港の責任者というような人の具体的な過去の経歴を見ますと、必ずしもすべてが初めから管理業務をやっておったというわけじゃございませんので、おのおの自分の特別の技術によって一定のところまでその技術で進まれて、しかるに、空港の責任者として一般的な管理業務を現在やっているというような例も非常に多いわけでございまして、今後管制業務というものが次第に充実して参りますと、この方面のポスト、あるいは今申し上げました一般的な管理ポストというようなところに道は相当に開けてくるんじゃないか、こういうふうに考えております。
○鶴園哲夫君 もう一ぺん滝本さんに返りまして、今運輸省のそういう答弁ですが、そういうものをひとつ前提にして人事院としてすみやかにこの問題について結論を出してもらいたいと思うんですが、これはいつごろ出されるんですか。
○政府委員(滝本忠男君) まあこの問題は運輸省とも、航空局とも相談しなければなりませんし、また実際に予算を要する問題でございますので、財政当局ともやはり相談を要する問題でございまするので、いつということははっきりは申し上げかねるのでありますけれども、われわれはこれをおくらすつもりはございません。できるだけ早い機会にやりたいと、このように考えております。まあ口先で逃げるつもりで言っておるのではないのでございまして、われわれとしては、衆議院でもお話があったのでありまするが、三十八年度の冒頭からこれが実施できるようにできるかというような御質問もあったのでございますが、まあそういうふうに具体的に期限を切られるとなかなかお答えしにくいけれども、誠意を持ってこの問題はできるだけ近い機会に実施できるようにわれわれとしては努力もし、その実現を期したいと、このように考えております。
○鶴園哲夫君 財政当局の問題もありましょうが、いずれにいたしましても、今度の三十八年度の予算に間に合わなかった。それは結局人事院としての検討が不足したということではないかと私は見受けているわけです。確かに新しい職種だし、検討も足りなかった。あるいは非常な勢いで発展をしつつある職種でありますし、その意味で御検討が足りなかったという点があったのですか。どうもそのように見受けるのですけれどもね。だから、三十八年度予算に間に合わなかったという事態に陥った。どういうわけで陥ったという点も聞きたいわけなんですよ。ところが、まあそうもいきますまいから、どうも準備不足の点があったのじゃないですか、人事院として。そうではないですか。
○政府委員(滝本忠男君) 三十八年度予算に間に合わないということにつきましては、これは人事院にも十分努力が足りなかったという点があることはお示しのとおりだと思うのです。したがいまして、われわれも、三十八年度予算に間に合わないということには、はなはだ遺憾であると思っておるのでありまするけれども、航空管制官の問題というのは、もうすべて給与の問題であるというふうに御判断願っても非常に困るのでありまして、といいながら、それでは努力しないかというとそうではないので、やるのでありますけれども、従来人事院も努力してきたのであります。三十四年に新設されたものを、五年に適用範囲を拡大し、三十六年にはさらに五割増しの額にするという努力をやっておるのであります。たまたま去年の状況におきましては、この問題について十分な進展を見るだけのわれわれの努力が足りなかったという言い方になろうかと思うのでありますけれども、今後におきまして最大の努力をいたしたい、このように考えます。
○鶴園哲夫君 それじゃ、滝本局長に要望しておきますが、すみやかにこれはひとつやっていただきたい。一刻も早くというふうに要望いたしておきます。 それから、夜間勤務についてちょっと伺いたいのですがね。航空管制官ですね、これはどうも夜間勤務というのは、夜の十時から朝の五時ということになっているけれども、しかし、夕方の五時過ぎごろから非常にピークになる。さらに朝の午前十時ごろがまた一つのピークになるというような点等から、夜の十時ごろというけれども、実際はやはり五時ごろから来て、それで朝勤務が終わったら五時に帰るかというと、そうではない。やはり十時までは勤めていなければならないという実情のようです。そういたしますと、この間の勤務というのは拘束されておるわけですね。それはどういうふうに処理されるのですか。
○説明員(栃内一彦君) 私ども、管制官の待遇問題につきましては、単に給与の問題だけでなくて、全般的な対策を考えて参ったわけでございます。もちろん給与につきましては、その中でも非常に重要な問題であると、かように考えております。そこで、いろいろな勤務条件の改善の措置があるわけでございますが、一番時間の問題で私ども取り上げましたのは、従来三直四交代でございました勤務体制を、四直五交代制に切りかえようということで毎年予算要求いたしまして、おかげさまで三十七年度には、東京の空港、また管制本部その他の主要空港につきましては、四直五交代の定員が確保できたわけでございます。しかし、管制官につきましては、相当長期間訓練をいたしませんと配置につけることができないということで、年度当初からは実施ができなかった状況でございまして、しかし、おかげで東京のタワーにつきましては、三十八年の二月から四面五交代という制度ができ、また、管制本部につきましては、今月の十七日、大阪につきましては、今月の十日から実施を見ております。なお、名古屋等その他の空港につきましては、現在訓練中でございますので、年度があけましてから、なるべく早い機会にこれも四面五交代ということにもっていきたい、かように考えております。こういうふうになりますと、勤務時間も非常に緩和されますし、したがって、管制官の働きやすい環境ができるのではないか、かように考えておるわけでございます。
○鶴園哲夫君 その四直五交代に三十七年度から一部のものはなり、三十八年度からまた拡大される、これはわかるのです。ですが、実際の勤務は、夜間勤務の場合はそういうふうになってないのじゃありませんか。夜の十時からあくる日の五時までということになっているが、しかし、五時になったからといってそのまま家へ帰れない。やはりピーク時まで、十時ごろまで引き続いていなければならない。
○説明員(栃内一彦君) 四直五交代となりましても、四直五交代の実際に当直についておる時間以外にも、もちろんほかの仕事を若干するということもあると思います。それから、朝たとえば勤務があけましても、電車の都合その他で残る、こういう点もあるかと思います。
○鶴園哲夫君 いや、そういうことではないようですけれども、実際は十時までいるようですよ。十時までというのは、交通機関はありますよ。朝五時に終わるのですから、やはり十時までいる、いなければならない、いるというのです。
○説明員(栃内一彦君) 勤務時間としましては一週間四十四時間ということでやっておりますので、まれに何かの、直の組み方あるいはその他でもって、そういう場合に長い時間勤務するということが、場所によってあるいはあったこともあるかとも存じますが、建前としては、そういうふうなことにはなってないように了解しております。
○鶴園哲夫君 建前はわかっておるわけですよ、夜十時から朝の五時までと夜勤はなっているから。しかし、実際問題としてはそうではない。夕方の五時ごろからあくる朝の十時までだ。こういうことだから、そういう事態であるというなら、その間はこれは超過勤務か何かで何かしなければならないのではないかと私は思うわけです。夜勤手当はだめだ、夜勤手当は夜十時からあくる朝五時まで出しておるわけですから。
○説明員(栃内一彦君) 夜間手当は夜の十時から翌日の五時までの間につくようになっておりまして、そのほかの時間は勤務時間、こういうことになるわけでございます。
○鶴園哲夫君 そうじゃなくて、夜勤というのは夜の十時から朝の五時まででしょう。それを夜勤につく人が前から来ておらなければならないということなんですよ。夕方の五時ごろから来ていなければならない。それから夜明けの五時にあけるのだけれども、五時には帰れないのだ。やはり十時まで、ピーク時までいなければならない。これはおかしいじゃないかと私は言っておる。夜勤の問題は知っているんですよ。そういう建前になっているけれども、実際はそういうふうになっていないかということをお尋ねしている。もしそうならば、それは何らかの処置をしなければならぬのじゃないか。超過勤務で処置するか。何らかの処置をしなければならぬのではないか。
○説明員(栃内一彦君) 管制官の勤務につきまして、先ほど申しましたように、四直五交代ということにつきまして御説明した際に申しましたように、空港によっては相変わらず三直四交代という空港もあるわけでありますが、これは地方の空港でそうでございます。したがって、管制官の一般的に何時間というよりも、むしろ特定の空港なりあるいは管制本部について何時間ということで御説明したほうがいいと思いますしたがって、四直五交代をやっておりますところでは、夕方の五時から来る、十時からの夜間勤務に入る、こういうものはないわけでございます。ただ地方の場合に、直の組み方によって、夜を長くしてそのかわり昼を短かくするというような直の組み方をしまして、一週間全体としては全体の勤務条件が同じようになるというような直を組んでおるというところもあるかと存じます。
○鶴園哲夫君 いや、私は建前は承知しているわけですよ。建前は承知をしているけれども、しかし、実際はそういうような運営になっておらぬのじゃないか。とするならば、その運営についてはどういう処理をされるのかと聞いているのです。ですから、部長も、あるいはそういうものもあるかもしれないというお話ですけれども、現実問題としてこういう形になっているのじゃないですか。夜勤は、先ほどから言うように、夜の十時から朝の五時までとなっている。しかし、実際はそうなっていないのじゃないか。もしなっていないとするならば、その間の問題については何らかの超過勤務になるのか、何らかの処置をしなければならぬのじゃないかというふうに言っているわけですよ。
○説明員(栃内一彦君) これは、一週間の当直の割り方があるいは空港によって違うという点があるかと思います。したがって一週間全体として見た場合に、ある特定の日は勤務が非常に苦しい、あるいはそのほかの日には楽であるというような当直を組んでおるというような事例はもちろんあり得ると思います。そこで、今、先生の御指摘の、夜間勤務手当をもらう時間以外の勤務を継続してやっておるではないかという点につきましては、その勤務というものが一週間全体の勤務とどういう関係に立つか、またその人の労務がどうなるか、あるいは給与上の規定がどういうふうになっておるかというような点を十分検討いたしまして、まことに恐縮でございますが、私が現在全国の各空港の直の組み方について十分承知しておらないという点もございますので、実態をよく調査いたしまして、不合理な点があるということになりましたら、その不合理な点を法規の許す範囲におきまして、できるだけ管制官の処遇が向上するような方向で解決いたしたい、かように考えております。
○鶴園哲夫君 それじゃ、今の点はそういう事態がありますれば、ひとつ今お話しのように善処をしていただきたいというように思います。 それから次に、これはちょっと滝本さんに伺いたいのですけれども、短大を出てそして航空管制宮の試験を受けて、そして運輸省に入る、そして約八カ月学科、訓練をする、それから今度は実地について九カ月ほど訓練をする、その上に立って試験を受けさせる。大体早い者は一年五カ月で試験に通る。平均して二年で試験を通る。こういうわけですね。ところが、その者がいつまでも八等級に格づけをされているということですね。これはすみやかに七等級に格づけすべきじゃないかと思うのですがね。幾らか優遇はしてあるようですけれども、その点はいかがですか。
○政府委員(滝本忠男君) 航空管制官の業務が日本側でやられるようになりまして、当初倉皇の間にということもあったのかもしれませんけれども、これは七等級の上級職の人をとったわけでございます。その後におきまして中級職試験の合格者を採用したことになっておるのであります。そこで考えてみますると、今おっしゃったように、訓練期間というものがありまして、それをどう評価するかという問題が別にございますけれども、一応七等級でとるという上級職試験のほうですね、これは航空管制官の仕事は七等級の仕事である、こういう認識のもとに七等級に採用する、上級職試験で採用する、こういうことになります。ところが、中級職試験に合格した者をもって航空管制官に充てるのだ、こういうことになりますると、航空管制官の業務は中級職試験に合格しました者が当てはめられる等級で、その等級の職務と責任がその業務にマッチするのだ、まあこういう考え方になろうかと思うのであります。これはたとえば最近新しく電子計算機等が導入されまして、プログラマーというものが非常に新しい仕事として起こっておるのでありまするが、こういう仕事を日本では今まであまり経験したことがない。当初の間は、非常に高く評価されるということは、これはやむを得ない。ところが、電子計算機というものが普及して参りまして、プログラマーというものが普遍的な業務になれば、やはりその評価が多少下がっていくというようなこともあり得るのではなかろうかと思うのであります。現に、自衛隊のほうでは、新制高等学校を卒業しました者が自衛官になりまして、そして訓練を経てこの業務に現在でもついておるというようなことでございます。で、鶴園委員の御指摘のように、等級というものは標準職務が定めてあって、そこで職務内容がきまっておるのであるから、だから、この標準職務からその等級の職務と責任の程度を見たらおかしいじゃないかという御指摘は、これは確かに一つの理屈としてはあり得ると思うのでありますけれども、現在の運営は、やはり職務と責任を無視はしませんけれども、これは基本にはなるのでありまするけれども、やはり学歴なり試験合格というようなことをかみ合わせまして、実際給与上の運営が行なわれておるという事態であります。したがいまして、先ほどおっしゃいましたように、試験後八カ月ないし一年五カ月の学科ないし実地訓練をやって、そうしてその上で試験を通って、そして初めて管制官の業務につくということでございます。まあそのとおりであります。われわれとしては、その訓練期間ないし試験等に通ったということを、やはりこれはひとつ評価する必要があるのじゃなかろうか、かように考えておるわけであります。現在各省庁でいろいろ研修制度がございまして、そしてかっきりした研修制度並びにその研修を終了した際の資格というようなものがある場合があるのでありまするが、そういうものが研修制度として非常にはっきりしたものになっておる。そういう場合に特別の考慮を払うということを現在やっておるのであります。ところが、航空管制官の訓練につきましては、形式だけの問題かもしれませんけれども、その制度が、まだ現在制度上確立しておるともいいがたい、そういう状況下においては、これをどう判断するかという問題が一つございます。われわれはその点についてどういうふうにこれを評価して、そういう試験に合格して管制官の業務にたえ得るようになったときに、その訓練期間並びに試験に合格したということをどう評価して給与条件に結びつけるか、これは一つの問題でございますので、十分研究いたしたい、このように考えております。
○鶴園哲夫君 これは不安定な職種でもありませんし、十年以上の経験を経ている職種でもありますし、今後の見通しもはっきりした職種ですね。しかも、だんだん、その待遇が悪いために、抜けていく、応募者も少なくなっていく、こういう職種になっておる。したがって、その待遇を相当いろいろな条件について改善をしなければならないという事態もある。その場合に、こういった問題もやはり非常にひっかかってくるのですね。ですから、私はこの一年五カ月で試験を受ける、通る、あるいは平均して二カ年で試験を通るという場合には、八等級に格づけするのは、これは妥当でない。定例的な仕事でもありませんですから、すみやかにこれはそういう処置をとるべきじゃないでしょうか。ですから、人事院に対しまして、そういう処置をとるように検討してもらいたいと思いますが、どうですか。
○政府委員(滝本忠男君) 先ほども申し上げましたように、現在の給与制度におきましては、昇格いたします場合に、大体どの等級に何年おったらば上に上がるという、各省における平均値というものがあるわけでございます。大体そういうことでおやりになっておる。そうすると、この問題は、職務と責任という観点から多少ずれた意味において実施されておるのが現況でございまするが、運輸省に採用されまする中級職試験合格者、こういう観点から見てきまするというと、航空管制官が業務につかれておる間は、非常に緊密な精神的集中を要する、またてきぱきとした反応を示さなければならぬ、そういう意味で困難である、そういう面からこれを評価するということは非常にいいのでありまするが、昇格問題におきましてこれを特殊扱いいたしますると、運輸省に採用されておりまする中級職試験合格者の中に特別扱いの組が出てくる。で、航空管制官をしておられる間はそれはいいといたしまして、そういう業務から離れて、さらに昇進されるような場合に、これはやはりアンバランスの問題が起こってくる。まあわれわれといたしましては、そういう点につきましても配慮せざるを得ないのであります。したがいまして、今おっしゃるような点につきまして、もちろん従来も検討して参ったのでございますが、今後もそれは検討はいたします。けれども、そういう方法による解決というものは、これは当分は、やはりその問題だけ切り離して解決できれば、おっしゃるように問題はないかもしれませんけれども、まあこれは非常にむずかしいのではなかろうかと考えておりまして、先ほど申しましたように、場合によったら、研修ということが事実上行なわれており、そうして高度の技術を得たという証明を得るわけでございますから、そういうことに着目してこれを評価するということができるだろう、むしろそういう方向としてこの問題は検討したいと思うのです。
○鶴園哲夫君 次に、自動車局の問題について伺いたい。 これから伺いますのは、陸運事務所の問題なんですが、これは去年も設置法がかかりましたときに、種々伺ってきたかと思うのですが、今回五十名ほど新期定員増になっておるということですけれども、これではどうにもならないという点で伺いたいのです。これは私が申し上げるまでもなく、自動車の増加というのはたいへんなものでして、ところが、その定員がどうも思うようにふえない、たいへんな事態に陥っている。で、この資料によりますと、昭和二十六年から三十八年にかけて、自動車の数というのは十倍以上にふくれ上がっていますね、五百八十五万両と。ところが定員は、昭和二十六年当時よりまだ少ないのですね。で、逐年増加しておりまして、昨年も七十二名増加しておりますし、その前の三十六年も九十二名増加いたしておりますが、しかし、いずれにいたしましても、非常なスピードで車両がふえている。さらに、車両がふえるだけじゃなくて、旅客自動車運送事業、こういうようなものもずっとふえておりまして、あるいは貨物自動車運送事業、これなどは十二倍ぐらいにふえていますね。そういう中で、定員がふえない。今回もいろいろと努力されたようですけれども、これではまだどうにもならぬのじゃないかと私は思うのです。で、昨年御承知のように、衆議院の運輸委員会で、車検の要員確保の附帯決議がついておりますが、どうも人員が非常に不足しておるものですから、そういう点についてちょっと承りたいのです。
○政府委員(木村睦男君) 自動車行政におきまして、車両検査等、あるいは今の運送業務につきまして、車両の数の増加に増員が伴わない、これは事実でございます。非常に今お話しのような開きがございます。で、これは単純に業務量の増加ということで定員をふやさないという在来の大体政府の方針でございましたので、その線に沿って、業務量の増加に対応した増員がせられていないということでございます。われわれといたしましては、できる限りの努力をして参ったのでございますが、毎年の増員は先生のお話しのとおりでございます。そこで、それに対する対策といたしましては、できる限り業務の簡素化をはかり、また、車両検査にいたしましても、本年から民間の優秀な整備工場等を活用いたしまして、検査の前段階であります点検等を行なわして、仕事の負担をなるべく軽減するというような、あるいは車両検査におきますいろいろな機械化の設備の充実、そういうことで補ってはおりますが、実情は、おっしゃるように、自動車の数のふえ方が非常に多いので、職員の仕事量の負担は相当ふえておるのが実情であります。
○鶴園哲夫君 車両が非常にふえまして、それに対して人員がなかなかふえていかない。ですから、この資料で見ますと、五十三万両であった当時、二千四百七十七人自動車行政に従事する人がいたのですね。今五百八十五万両、ですから十倍以上にふえている。先ほどいろいろ申し上げたとおり、しかるに、人員はその当時にまだ達しない。いろいろなことをされているようでありますけれども、非常に人員が足りない、こういう実情だと思います。そこで、先般東京陸運事務所と神奈川の陸運事務所を見せてもらった。登録状況、車検の状況、それから運営の状況、こういうものを見せてもらいますと、それは私どもの想像以上の非常にきつい職場になっております。そこで、東京陸運事務所で申し上げますと、品川にあって、そしてあと足立と練馬それに多摩と、そこに、支所ではないですが、やはり十万台くらい車両を扱うところができております。そして全体として人員が百九十八名ほどおる。ところが、ここの品川にあります事務所を見ますと、敷地が六千坪くらい、それに一ぱい自動車が詰まって並んでいる。そして、車検をする大きな道具が置いてある。それに付属した建物がある。さらに事務所もある。そういう事態にあるにかかわらず、庁務職員が全然いない。これは一体どういうことなんですか。こういう大きなところに庁務職員が全然いない。しかも、これは全国すべて庁務職員は置いていないということなんです。 〔委員長退席、理事下村定君着席〕 そして見てみますというと、登録のところ、これはたいへんな人が集まっています。広いところですが、集まっている。十五分の休みのときにはいなくなる。掃除しなければどうにもならない。たばこは散らかすし、何は散らかす。十五分の休みが終わると、またみんな一ぱい詰めかける。昼休みの時間にまた掃除しなければならない。午後また掃除しなければならない。広い車検場、自動車の駐車場、そういうところの掃除までしなければならない。そういうことをすべてその職員がしなければならない。人が足らないところへ持ってきて、そういうことまでやらなければならない。しかも、夜は二人ずつ宿直になっている。どえらい五千坪、六千坪あるようなところで、二人で、宿直している。そうして、夕方の五時と九時と十一時ですか、三回にわたって庁内の見張りもやる、こういうことなんです。そこへ持ってきて警察電話が入ってくる。神奈川の場合は、宿直室に入っておりますね。それから東京の場合もそうですね、宿直室に入っている。そうして、夜宿直していると、大体平均して十五件程度警察から、ひき逃げがあるとかなんとかいうことで電話がかかってくる。多いときは三十数回かかってくる。数字が出ております。私は神奈川で宿直簿を見せてもらった。何時と何時に警察から電話がかかってきたか。一回どの程度時間がかかったかという程度を見てみますと、これは寝てはおれないのです。二人宿直をしているが、宿直室に警察電話が入っている。警察からナンバーの問い合わせがある。そこで電話を聞いておいて、電話を置いて、登録簿のある部屋に入って登録簿をひっくりかえして調べる。どんぴしゃりとなかなか当たらない。五つも六つも登録簿を調べなければならない。そういう作業が一晩のうちに平均して十五件もある。多いときは三十件をこす、こういう実情なんです。これでは寝ておれない。ところが、翌る日は通常の勤務をしなければならない、こういう実情です。これはやはり私は何か庁務職員というものを置く必要がある。いろいろな問題を含んでおりますけれども、そういう点についてどういうお考えを持っておられるか、伺いたいのです。
○政府委員(木村睦男君) 実は御指摘のように、庁務職員なるものを陸運事務所では持っておりません。それは実は本業であります行政事務のみでも非常に多くて、それを担当する要員が得られませんために、庁務要員等に回す余裕すらないという毎年の定員増の状況でございますので、やむなくいろいろな雑用は職員が手のすいたときにやるというふうなことでいっておりますことは、非常に残念でございます。特に、夜間当直いたしております者に、事故等の警察からの照会電話がかかります。少々の電話であれば、普通の登録の用務として受けるわけでございますが、非常に件数が多いので、これにつきましても、これにかわる要員の要求もいたしたのでございますが、最後まで要員の折衝はいたしたのでございますが、遺憾ながらこれは認められなかったのが現状でございます。それで何とか暫定的にでもこれにかわる方法といたしまして、当直いたして十分睡眠のとれないままに翌日の日常勤務に服することのないような緩和の方法を講じたい、かように考えて、実行の上において努力をしていきたいと、かように目下検討をしているような次第でございます。
○鶴園哲夫君 大臣に伺いたいのですが、今私が申し上げたような実情になっているわけです。それで、夜二人宿直をするわけですが、神奈川でいいますと、五十五、六名です。その中で宿直要員でない者がおります。所長初め課長、補佐、それはやりません。そういたしますと、大体一人の人が、二人ずつ組を作って毎晩宿直をするわけです。そうして庁内の見張りもしますけれども、何せどえらい大きなところです。神奈川でいいますと、約三千坪、車体検査の大きな道具がある。それに付属した建物がある。事務所がある。それに火災予防、盗難予防で見張るだけでもたいへんです。そこへ持ってきまして、今申し上げましたように、宿直室に警察電話が入っている。これが夜間ひき逃げとか事故とかいう車の照会が出てくる。これは先ほど申し上げましたように、大体平均して一日十四、五件、多いときには三十件をはるかにこす。警察電話ですから寝ちゃおれない。そういうことで、夜中じゅう仕事をしなければならない。そうしてあくる日には普通のとおり出勤する、こういう実情です。ですから、人員が足りないために非常に激しい労働になっているのだが、夜は夜でそういう実情で、これはどうにもならないから、したがって、何とかこれはひとつ人夫賃でもいいから人を雇って労働をカバーしてもらいたいという意見が非常に強いのです。その点について、私は思い切ってこの際人夫賃でもいいから処理すべきではないかというふうに思っているのです。その点についてひとつ大臣の答弁をいただきたいと思います。 〔理事下村定君退席、委員長着席〕
○国務大臣(綾部健太郎君) まことに遺憾なことで、私も予算折衝で極力主張したのですが、なかなか大蔵省に認めていただけないというのが現状でございます。そういう人夫賃その他で支出の方法があるならば、私はその解決の一助にでもやってみたいと思いますが、よく調査いたしまして、そういう法的に出し得る金があるやいなや、よく存じませんので、ちょっとここで即答いたしかねますが、御趣旨の点はまことに、私も大体の報告はときどき聞いておりますが、今あなたのような詳しい報告は初めて聞いて、実際それはそういう状態であれば、何とかしなければいかぬという考えは十分認識いたしました。
○鶴園哲夫君 この点は事務的にひとつ自動車局長に伺いたいのですけれども、そういう処理ができるわけでしょう。
○政府委員(木村睦男君) 事務的には、予算の費目の流用、その他、他官庁あるいは省内折衝の必要もございますが、私は実情をよく存じておりますので、前向きの形で積極的に方法を考えたいと思っております。
○鶴園哲夫君 この問題、すみやかに私はやはり相当思い切って処理しないとどうにもならない。これはもう毎年言われているわけですから、自動車数はどんどんふえるわけで、年間に三〇%くらいずつふえていくわけですね。それに対して、警察電話心今度ずっとみんな設けられてしまっている。設けなければいかぬわけでしょうけれども、夜は夜でたいへんだという実情ですから、私は少なくとも百名程度のものはこれは人夫賃の名義で雇って、そうして夜間にそういう者も勤めてもらって、職員は宿直したあくる日は何か休めるような制度はとれないものですか。これは宿直に該当しないですよ。あれは宿直でなくて、むしろ夜勤に該当しますよ。十数回電話あったらこれは夜勤じゃないですか。その点はいかがですか。あくる日に何かそういう夜勤をした者を休ませるという、そういう措置はとれませんか。
○政府委員(木村睦男君) 制度的にとれるかどうかは検討いたしたいと思いますが、事実夜間ほとんど寝られないために、翌日非常に疲労をして勤務もできない、また勤務さすことも気の毒でございますので、事実上は休ます方法を考えたいと思うのでございますが、それにいたしましても、次の日の業務に人が抜けるわけでございます。そのほうも私のほうとしては痛いわけであります。したがいまして、今私が申し上げましたように、事実上休まし得るといたしましても、その補充という意味で、先生のお話しのような点につきまして、積極的に考えていきたい、かように考えております。
○鶴園哲夫君 大体今私が自動車の問題について述べて、大体いいですがね。
○田畑金光君 私、前回の質問の内容を聞いておりませんので若干ダブルかもしれませんが、ただ一つだけお尋ねしたいことは、今度の改正の中には、臨時鉄道法制調査会というのが新設されるということになっておるようですが、これはどういう内容、どういう仕事を目的として作られるのか、ひとつ大臣からお答え願いたいと思います。
○国務大臣(綾部健太郎君) お答えします。 事務的のことでございますから、官房長をしてお答えさせます。
○政府委員(広瀬真一君) 臨時鉄道法制調査会を設置する理由といたしましては、現在の鉄道営業法というものは明治三十三年に制定されまして、非常に古い法律でございまして、現在の法律の格好からいいまして、旅客、荷主あるいは鉄道事業者、こういった者に対する権利、義務といった事項が広範に命令に委任されているというようなことで、現在の法体系に合わないという問題が多々ございますので、たとえば、こういった鉄道営業法というものを改正いたしますについて、実は役所だけでやりますと、非常にこれは法律技術的な問題が多いわけでございます。商法あるいは民法の特則的な事項が多いものでございますから、広く専門の知識を有する方のお知恵を借りまして改正したいということで、一応二年というふうに時限を切りまして、この調査会を設置しようというわけでございます。
○田畑金光君 検討の対象になる現存の法律は、今お話しの鉄道営業法、それからその他の法律はどういう法律があるわけですか。
○政府委員(広瀬真一君) 鉄道営業法、それから地方鉄道法、こういった鉄道の基本的な法制を考えております。
○田畑金光君 鉄道営業法と地方鉄道法、その二つを中心に再検討する、こういうことですね。
○政府委員(広瀬真一君) さようでございます。
○田畑金光君 その調査会の構成ですが、先ほど民法、商法その他学識経験者等というお話でございますが、もっとこれは広範な角度から当然取り上げられて検討さるべき問題点ではなかろうかと、こう見ておりますが、この調査会の構成等について腹案があるのかどうか。あるいは腹案というものは、まだそこまで至っていないかもしれませんが、構想があるのかどうかですね。
○政府委員(岡本悟君) ただいまのところでは、先ほど官房長から御説明申し上げましたように、きわめて法律技術的に専門的な点につきまして検討をお願いしたいということで、その道の専門家、学識経験者のうちでも、学校の教授であるとか、あるいは法曹会の代表者であるとか、あるいは法制局あるいは法務省、こういった方面の専門家の方にお願いしたい、かように考えております。
○田畑金光君 鉄道の部内等からは、やはりこの委員を起用される予定なのですか、どうですか。
○政府委員(岡本悟君) 申し忘れましたが、当然そういう方面も人選のうちに入れて考えなければいかぬ、かように思います。
○田畑金光君 そういう場合には、当然国鉄等の管理者の立場の者、あるいは労働組合の代表等、やはり労使の代表等が当然このような場合には委員として委嘱されてしかるべきだと、こう考えますが、その点はどうですか。
○政府委員(岡本悟君) そこまで具体的な人選の案につきましては、まだ考えておりませんが、仰せの趣旨をよく拝聴いたしましたので、その線に沿って考えてみたいと存じます。
○田畑金光君 さらに私は、鉄道営業法の問題というのがいろいろな分野に関係しておりますので、当然これは、先ほどお話しの民法、商法その他の法律学者等の中には、労働法学者等も入れて、当然これは委員は委嘱されるものだと、こう考えますが、その点はどうでしょうか。
○政府委員(岡本悟君) その点もよく検討さしていただきたいと思いますけれども、御承知のように、鉄道営業法は、いわゆる鉄道事業者と利用者との間のいろいろな権利、義務の関係を律する法律でございますので、主として運送約款を中心とする営業活動に限定されるわけでございます。御指摘の点は、たとえば罰則の関係については当然そういう問題も出てくるのではないかというようなことであろうかと存じますが、大部分は営業活動を中心としての権利、義務の関係を律するものだというふうにわれわれは理解いたしておりますので、仰せの点はなおもう一度検討さしていただきますけれども、原則はそういうふうに御理解いただきたいと存じております。
○田畑金光君 調査会の活動の期限を約二年間に予定しておるようですが、先ほどおあげになりました二つの法律案を中心に検討されるわけですけれども、その調査の審議検討の結果を待って、鉄道営業法、地方鉄道法の全面的な改正を意図されておるものだと考えておりますが、そのようなことなのかどうか、これはひとつ大臣に承りたい。
○国務大臣(綾部健太郎君) そのとおりでございます。
○田畑金光君 それで私、当然そうなって参りますと、ここで問題として疑問に思うのは、例のILO八十七号条約の推准に伴って、鉄道営業法の一部改正というのが出ておりますが、当然これはこの臨時鉄道法制調査会の審議検討を待って処理されるというのが建前だと思いますが、この点で、ILO八十七号条約に伴う鉄道営業法の改正法案をもうすでに出しておるということは、首尾一貫せぬ当局の態度だと、こう考えますが、これは、今度この法律が通れば、この調査会が全面的な検討をする、したがって、鉄道営業法の一部改正は撤回する、こういう方針のわけなのかどうか、大臣からひとつ伺いたいと思います。大臣。
○政府委員(岡本悟君) 今回提案申し上げております鉄道営業法の一部を改正する法律案はごく一部の改正でございまして、設置法改正でお願いいたしております臨時鉄道法制調査会は、営業法全般にわたりまして再検討をいたすものでございますので、両者をお願いしておることは別に矛盾であるとは感じておりません。
○田畑金光君 矛盾を感じていないと言うが、矛盾もはなはだしいことじゃありませんか。一部と言われても、鉄道営業法の一部であり、鉄道営業法を全般的な再調査検討なさるために、この調査会を設けるとあなたは先ほど答弁されておるわけで、鉄道営業法、地方鉄道法、その他の全面的な再改訂の検討をなさるというのですから、部分と全体を切り離して考えるわけには参らぬと思うのです。臨時鉄道法制調査会というのを新たに設けて、明治、大正年代に作られたこの二つの法律を中心に、全面的に今の社会、経済情勢に即応するように法の内部を改めて参りたいということであるならば、今出されている営業法の一部改正であっても、全面的な再検討の中でこそ消化されるべき問題であって、矛盾もはなはだしいじゃありませんか。全面的に再検討なさるというのに、検討も終わらぬうちから一部の法律案の改正を出してくるということは、矛盾もはなはだしい、こう言わなければならない。当然この調査会の活動を待って検討されるべき問題だと、こう思う。
○国務大臣(綾部健太郎君) もちろんそういう解釈もとれますが、とりあえず、これは御承知のように、二年かかって検討するんでございますから、二年までその結果を待って、もしそれが今出せる改正が悪いならば、その結果に従って訂正し得ることはあり得ると思いますが、その二年間を待てませんので、とりあえず常業法の一部を改正すると、こういうことでございます。どうぞよろしく御了承願います。 なお、もしその点が、基本的なこの調査会でやった法律に合わぬ場合には、またあらためて改正の法律案を出すつもりであります。
○田畑金光君 そういう非理論的なことは、大臣の答弁として聞き捨てならぬです。大体二年間をかけて全面的な検討をして、その上に立って全面的な法律改正をなさろうということでこの作業を始められるわけでしょう。
○国務大臣(綾部健太郎君) そうです。
○田畑金光君 今度一部の営業法の改正を出したが、それがもし答申の結果に矛盾するような場合があれば、また改めることにやぶさかでないなんということは、それは一時的なこの場限りの答弁にすぎないのであって、少なくとも私のお尋ねしたいことは、一部改正法案をすでに出したことのよしあしは別にしまして、少なくとも当局としては、臨時鉄道法制調査会を設けて鉄道営業法その他の全面的な再検討をされるという形のものであるならば、この法律の建前を貫かれるのであれば、やはり一部営業法の改正というのは、その方針と相反するのじゃないか、矛盾するのじゃないかと私は思うので、理論的に言うと、私の言うのが正しいのじゃないかと思いますが、それでもなおかつ営業法の一部改正を出さねばならぬという、そのよって来たる事情はどこにあるのか、納得ができるようなひとつ御説明を願いたいと思うのです。理論的には私の言うことが正しいと思うのですが、どうでしょう。それをまず認めて下さるならば、そのあとの議論はあとの議論として私も考えてみたいと思いますが、どうですか、大臣。
○政府委員(岡本悟君) 碓かに大臣が申し上げましたように、そういう考え方もあるかと存じますけれども、一応われわれといたしましては、鉄道営業法の一部を改正する法律案を御提案申し上げたことと、それから今回臨時鉄道法制調査会を設ける、そうして全面的に営業法改正について検討いただくということの間には、面接の関連をおいて考えておるわけではございません。つまり鉄道営業法の一部を改正する法律案を御提案申し上げたのは、御承知のように、ILO第八十七号条約の批准に関連して、関係国内法の整備の一環として政府としては御提案を申し上げておるのでございまして、それとは別に、何しろ営業法は、御承知のように、非常に古い法律でございますので、明治三十三年に制定されたという法律でございますので、もう以前からILO八十七号条約とは無関係に、以前から全面的にこれを改正しなければならぬという機運があったのでございます。私の記憶では、ここ五、六年前からそういう機運がございまして、しばしば法制局の審査を受けたのでございますけれども、何しろ商法あるいは民法の特則の事項が多うございまして、やはり専門家を集めて十分その点を検討してみる必要があるという法制局筋のサゼッションもございまして、こういう全面検討の機関を作ることをお願い申し上げておるのでございます。
○田畑金光君 それは私は理屈にならぬと言うのですよ。全体と部分というものは切り離して考えることはできますか。全体と部分とはあくまでも一体でなければならぬでしょう。そうでしょう。そういうことをまず前提として考えるならば、全面的な再検討をなされようといって調査会をここに設けられるわけだから、全面的な検討の中には、今ILO八十七号条約批准に関連して出されているその内部の内容も、当然その全体の中に入っておるわけで、この建前をあなた方があくまでも貫いていこうとおっしゃるのであれば、何を急いで条約批准に伴って、その部分だけ切り離して法律改正をなさるのかと言うのです。やはりせっかく調査会をお作りになるならば、その中で十分検討をなされてもおそくないじゃないか。そのためにこそ、このように二年間もかけて、りっぱな学識経験者の皆さん方を委嘱されて、そうして古いこの法律を今の情勢に応ずるように改めていこうというお考えであるならば、その中で全体の問題を各個条にわたって審議検討せられて、その上に立って全般的な改正ということをなさるなら話はわかるのです。そういうことをなぜ待てないのか、待てないという理由をひとつ聞かせて下さい。
○政府委員(岡本悟君) 繰り返してお答え申し上げて恐縮でございますが、鉄道営業法の一部を改正する法律案を御提案申し上げておりますのは、ILO八十七号条約の批准に関連をいたしまして、関係国内法の整備をいたすということの政府の基本的方針に従って御提案申し上げておるのでございます。で、これとは別に、われわれといたしましては、鉄道営業法全般についてかねてから全面的な改正をしなければならぬという必要を痛感しておりましたので、今回思い切ってこういう専門家のお集まりの機関を作りまして、二年間みっちり再検討しよう、こういうことでございます。もちろん全体と部分とは切り離し得ないじゃないかというふうなお説はもっともでございますけれども、これも先ほど申し上げましたように、専門家の意見をお聞きしたいというのは、主として民法なり商法の特則に関連する事項でございまして、現在御提案申し上げております鉄道営業法の一部を改正する法律案の中にございますものは、大体まず問題はない性質の規定であると判断されます。もちろん、先ほど大臣がお答え申し上げましたように、もし、その法制調査会におきましては、それは非常におかしいというふうな御意見が出ますれば、あるいはまた再び改正するということになるかとも存じますけれども、まずまずそういうことは起こらない性質のものであろうと、かように判断してお願い申し上げている次第でございます。
○田畑金光君 私がお尋ねしているのは、なぜ鉄道営業法の一部改正を急がなければならないのか、その一部改正がなされないならば、あなた方は鉄道の監督官庁という立場において責任が果たせないという判断があるのかどうか、なぜ一部改正を急がなければならぬのか、その一部改正をやらなければ、あなた方が監督上この責任が果たせないという理由があるならば、ひとつその理由を納得がいくように聞かしていただきたい。
○政府委員(岡本悟君) これは先生も十分御承知のように、政府といたしましては、ILO八十七号条約の批准を一刻も早くお願いしたいと、こういうことで条約の批准なり、あるいは関連法規の改正についてお願い申し上げておるのでございますが、その一環として、鉄道営業法につきましても、主としてこれも御承知のように罰則の整備でございます。これは労働問題懇談会の答申にもございますように、同条約の批准に伴う公労法等の改正にあたっては、関係諸法規等についての必要な措置が当然考慮されることになるであろうが、要は労使関係を安定し、業務の正常な運営を確保することにある、こういうふうに述べられております。で、この御答申を政府といたしまして尊重いたしまして、関係国内法の整備をはかる必要がある。そこで、その一環として鉄道営業法の一部を改正することにいたしたのでございます。たとえば、すでに郵便法につきましては罰則がございますが、それと鉄道営業法を比較いたしてみますと、著しく均衡を失するということで、それと歩調を合わせるという意味があるのでございます。
○田畑金光君 今あなたがおあげになりました昭和三十二年一月の労働問題懇談会の答申ですか、それは、条約批准に必要な国内法の改正は、公労法の四条三項、地公労法の五条三項、これだけで十分だという懇談会の学者の意見であって、あなたが今おあげになったやつは、非常にそれを拡大解釈して、政府の政策決定がこうなっているからだと、こういうお話ですが、そこで私は、そんな議論をすると時間がありませんし、また、きょうここでその議論をしようという気持じゃないんです。ただ、あなた方にお尋ねしたいのは、なぜ一部改正を今出さなければ、急がなければならないのか、改正を急がなければ、あなた方が鉄道の監督上十分な監督はできないという、そのあなた方の立場からする確信的な理由をひとつ明らかにしてもらいたい、こういうことを言っているわけです。現に国鉄の労使関係の紛争においては、すでに、そういう行為があった場合には、解雇あるいはまたこれに準ずるいろいろな行政処罰、あるいは罰則等を適用して、監督上別段問題が起きているとも私は見ていないわけですが、それでもなおかつこの一部法律改正だけを急がなければあなた方の監督官庁としての仕事ができないんだと、私はその事情だけをひとつ納得がいくように聞かしてもらえばよろしいんですよ。大臣、どうですか。
○国務大臣(綾部健太郎君) それは政府の方針に従ってILOを早く承認するという、そのためにどうしてもやらにゃいかんと考えております。そこで、その結果、根本的には鉄道営業法その他を全部やらんならんから、それでもし悪いことがあれば、あとで私は改正してもいいが、とにかく政府の方針に従ってILO批准の促進の意味でそれだけを出しているということでございまして、私はひとつも矛盾しないと思っております。
○委員長(村山道雄君) ちょっと速記とめて。 〔速記中止〕
○委員長(村山道雄君) 速記つけて。
○田畑金光君 私は、あなたの答弁を聞いておりますと、まことにたよりなくて、私の聞きたいことに何一つ答えていないのですよ。だから、これは本格的に議論していると、とにかく幾ら時間おっても足りないくらいですが、そこで、ひとつ私が特に要望したいことは、私の言っていることはよくおわかりになると思う。
○国務大臣(綾部健太郎君) ああ、よくわかります。
○田畑金光君 わかりますか。それで、おわかりになれば、わかったというというお話ですから、鉄道営業法の一部正なんということは今後また問題として出てき得ますから、それはまあひとつこの際おやめになって、この臨時鉄道法制調査会の中で全般的な検討の結果を待って、鉄道営業法でも、地方鉄道法でも、改正の方針を打ち出していただきたい。同時に、また私が希望することは、やはりこの調査会の構成というものは非常に私は大事な問題点を持つと、私はこう見ますので、やはり先ほどあげられた法律家も必要であろうし、実務家も必要であろうし、あるいは政府の代表者も必要であろうが、やはり国鉄の当局と、労使の代表も加えるとか、あるいはまた特に私は、鉄道営業法の一部改正のような、労働法関係との関連で今現実に一部改正法が出てくるという姿を見たとき、やはりこの臨時鉄道法制調査会の中には、労働法学者等も広く参加させて、公平な意見を聞くように御努力を願いたい、こう考えているわけです。本格的な議論をしますと時間がかかりますから、きょうはこの程度で終わりますが、ひとつよく考えてもらいたいと思うのです。
○国務大臣(綾部健太郎君) 了承いたしました。
○山本伊三郎君 今の問題ですがね、この調査会の設置にあたって衆議院でいろいろ問題があったと思います。これは具体的に言いませんが、その点は了解している問題ですね。調査会メンバーについての問題があったと思いますが、その点については大臣は一応了解されておりますか。わかりますか。
○国務大臣(綾部健太郎君) 衆議院でいたしました論議につきましては考慮いたして、労働組合その他の、さっき田畑委員も申されたような方向について考えていきたいと思います。
○山本伊三郎君 それでは具体的に伺いますが、調査会構成については、党のいろいろな、こちらも希望なり要望をしておると思うのです。それについて了解されておりますが、この点なのです。
○国務大臣(綾部健太郎君) 了解しております。
○委員長(村山道雄君) 他に御質疑はありませんか。——他に御発言がなければ、本案の質疑は終局したものと認め、これより討論に入ります。御意見のある方は、賛否を明らかにしてお述べを願います。——別に御発言もなければ、討論は終局したものと認め、これより採決に入ります。 本案全部を問題に供します。本案に賛成の方は挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(村山道雄君) 総員挙手と認めます。よって本案は、全会一致をもって、原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、本院規則第七十二条により、議長に提出する報告書の作成等につきましては、前例により、委員長に御一任を願います。 ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(村山道雄君) 速記をつけて下さい。 —————————————
○委員長(村山道雄君) 厚生省設置法及び国立光明寮設置法の一部を改正する法律案を議題といたします。本案につきましては、すでに提案理由の説明を聴取しておりますので、これより質疑を行ないます。政府側よりただいま西村厚生大臣、渡海厚生政務次官、熊崎官房長、尾崎医務局長、大山社会局長、鈴村医務局次長、五十嵐環境衛生局長、今村会計課長が出席しております。質疑のある方は、順次御発言を願います。
○山本伊三郎君 まず厚生大臣に質問なりきわめて強い要望をするのですがね、実はこの法律案が昨日午後衆議院から回ってきた。それできょうの本会議にかけなくちゃならぬ。相当問題点が厚生省設置法の中にもあると思う。こういうことは本院としても、当委員会としても先例がない。したがって、もし大臣の答弁が納得できなければ、あきらめてもらわなくちゃならぬことになると思う。その点をひとつ前提としてお含みおき願いたい。 それじゃまず第一に聞きますが、非常にこの法律案の成立を急いでおられる問題点を、これは大臣でなくてもいいですが、その点をまず。
○国務大臣(西村英一君) たいへん御迷惑をかけましてまことに申しわけありませんが、実はこの中の機能回復訓練とか、あるいは職能訓練の養成所を作ることになっておりまして、ちょうどやはり四月一日をもちまして開設をいたしたい、こういうことを期しておるわけであります。その他の点につきましても、ちょうどやはり四月一日というようにいたしておりましたので、いろいろなことでそごを来たすので、でき得るならばということで皆さんにいろいろお願いをいたしておる次第でございます。衆議院の段階では、この法案は一晩先に通過、非常に早くこれは提出いたしたのでございますが、いろいろな段階でおくれた。衆議院の提出の段階は相当早かったのでありますが、そういうようなことによって、できるならばひとつ予定のとおり開設をするようにお願いいたしたい、かような次第であります。
○山本伊三郎君 機能回復訓練、これはどういう施設なり、どういうことをやられるのですか、答弁は簡潔でいいですから。
○政府委員(尾崎嘉篤君) 機能回復訓練と申しますと、けがをいたしまして身体の不自由になった方、また小児麻痺だとか脳性麻痺というような病気で手足の不自由な方、さらに精神病関係の方、肺結核の方、脳卒中のあとの方、こういうふうないろいろな体の不自由な方に対しまして、医学的の管理のもとに、医者の監督のもとに、体操だとか、電気浴だとか、鉱泉温浴、マッサージというようないろいろ物理的手段を利用いたしましてその機能を回復させまして、社会の御厄介にならないで自分でできるだけ自分の生活ができていくように、さらに進みまして、社会の生産面にも貢献できるようにするという仕事でございまして、従来の治療医学のほかに予防医学がございますが、第三の医学と申しますか、といたしまして、この面が諸外国ではずっと遊んでいるわけでありまして、その点日本では従来おくれておりましたこの面を、日本でも推進せねばならない。それにいたしましても、専門の人間が必要だというので、この機能回復訓練、職能訓練の関係の要員を養成したい。こういうような考え方でございまして、その手始めに東京の清瀬にございます国立東京病院に付設をいたしまして、四十名の要員を養成したい、こういうような考え方でございます。
○山本伊三郎君 現在、この機能回復訓練の施設としてはどういうものがありますか。
○政府委員(尾崎嘉篤君) 現在は、機能回復訓練の施設と申しますか、そういうような仕事に関係しております施設といたしまして、病院関係において多少やっておられますところ、特に労災病院、年金病院等がさような点を強くやっておられますが、そのほか、国立の温泉関係の病院とか、また、結核患者の機能訓練に対しまして、手術後に機能訓練をいたしますと肺活量がぐっとふえるのでございますが、そういうような関係を一部の結核療養所、特に結核予防会の施設とか、国立の清瀬等の一、二の施設が強くやっております。また、肢体不自由者の関係の施設といたしまして、たとえば整肢療護園その他の施設がございます。また身体障害者の更生関係の施設、こういうようなところもやっているような状態でございます。
○山本伊三郎君 そうすると、この設置法の趣旨は、それらに配置する、従事する人を養成しようとこういうことですね。
○政府委員(尾崎嘉篤君) さようでございます。現在従事しておられます方が、必ずしも世界的なレベルから見まして、あまり正式の訓練を受けた方でない。こういうようなことから、早く相当高度の教育を受けた人が要るというので、そういうような特殊な技能者、短大卒業程度の、できれば大学卒業まで行きたいわけですが、そういうような技能者を養成したい、こういうようなことです。
○山本伊三郎君 そうすると、もちろん早く上げることは、法律提案者としては希望されているが、そのようにあまり——これがきょうじゅうに上げなくちゃ、そういう機能回復訓練を要する人々に大きな影響があるとは考えられないのですがね、その点どうですか。
○政府委員(尾崎嘉篤君) この希望者に対しまして、候補者の募集をいたしまして選考いたしておりまするし、施設のほうも準備を整えておりまして、四月から開校して、張り切っております人たちに勉強をすぐさせてやりたい。そして、一年間にいたします授業時間に国際的なやはり基準がございまして、その基準を達するのに、四月から始めないと、たとえば夏休みとか冬休みを全部返上して授業をするというようなことをしないと、国際基準にも教育の内容が達しないというふうなところから、できますれば四月早々にこの学校を開始させていただきたい、こういうように希望しているわけでございます。
○山本伊三郎君 もちろん、この施設なり、この趣旨はこれはもういいですよ。今まで日本の実際各地方の機能陣雲者の実態を見ると、そういう点にはきわめて政府の施策というものがおくれておるということをわれわれも痛感しておるんですから、それはいいんですが、養成所を設置するということで出されてきたんですが、これは養成生はどういう資格の人が入るんですか。
○政府委員(尾崎嘉篤君) 候補者は高等学校卒業程度の学力を有する人でございます。
○山本伊三郎君 それは養成所を出ると、今言われた各種施設に就職といいますか、配置される。しかも、それは義務的なものになるのですか。その点どうなんですか。
○政府委員(尾崎嘉篤君) 義務的というふうには考えておらないのであります。
○山本伊三郎君 私、県立のそのような施設に二、三養護学院ですか、そういうところを見ましたが、なるほどそういうところに働いておる人については、これはもうほとんど犠牲的といいますか、献身的なことをやるんですが、こういう養成所でそういう養成をすることは非常にいいんですが、おそらく養成所を出てまた自分の商売をするということはないと思うのですが、こういう配慮は厚生省として全般的にどう考えておりますか、単にこれだけではなくして。
○国務大臣(西村英一君) たいへんこの何と申しますか、心身障害者に対しましても、社会に復帰したいということにおきまして、これから十分厚生省としては力を入れたいわけです。その一ときに、こういうような医学に連なるものの知識が非常におくれておる。極端に正直に申しますと、先生からすでにおくれておるわけです。手さぐりでやっていくというような状況で初めはなっておるのでございまするけれども、しかしながら、これはどうしても手がけねばならない仕事でございますので、早くからやりたい。まあ将来それらの人の身分、あるいはやった結果に基づくまた改正というようなことも今後あろうかと思われまするが、初めての試みでございまして、しかし、もうどうしてもこういうようなことを十分修めた人を各所に、各施設に配置したいと、かような考えで今度初めての試みといたしまして、社会復帰の面の重大な試みといたしましてやるわけで、今後改正すべき点があったらどんどん改正をお願いしたいと、かように考えておる次第でございます。
○山本伊三郎君 それはもっともな話です。われわれもそれはいいという前提で尋ねておるのですが、私もこの問題については相当関心を持っておるので、深く掘り下げていろいろとそういうところをただしたいと思っているのですが、非常に遺憾とする。官房長にも言っておいたのですが、こういうことは三十分かそれくらいでわれわれは好意的にやろうと思っておるのですが、できれば、こういう問題があれば、他の省ではやはり事前にいろいろ、全部には説明できないけれども、問題点を言ってこられるところが多いのですが、厚生省は本院内閣委員会をきわめて冷視していると思うのです。 そこで、時間がないので、それを言うと時間がかかるのですが、そういう点も大臣、将来考えて下さい。
○国務大臣(西村英一君) 非常に手落ちがあったようでございまするが、今後は十分気をつけたいと思います。 それからもう一つの問題は、やはり現在の保健所あたりのこれはお医者ということになっておりますが、将来臨床医者でなしに、そのお医者とまあ医学、医術の中間をいくような制度を、そういうようなものを、今医者を保健所で見つけますとこれはたいへんですが、そういうような衛生士と申しますか、そういうような制度も必要じゃなかろうかと、かようになって、厚生行政としては今いろいろな制度につきまして相当考えることがあるわけでございます。今後は十分御連絡を申し上げまして、いろいろ御意見を承りまして発足いたしたいと、かように考えておる次第でございますから、どうぞよろしくお願い申し上げます。
○山本伊三郎君 それでこの養成所に高等学校を出て入るというのですが、先ほど尋ね忘れましたが、これは何年ですか、一年ですか、二年ですか。
○政府委員(尾崎嘉篤君) 三カ年でございます。
○山本伊三郎君 この三カ年間で、これは初めての試みですから、この国家試験、そういうものがないのですが、資格というものをどういうふうに与えるのですか。
○政府委員(尾崎嘉篤君) この機能訓練、職能訓練関係の方法に対しまして、やはり医療の一部を分担させるようになりますために、身分法を作り、また資格も与えることが必要になってくると思いますので、この点は養成所と並行いたしまして、本年度調査費をいただいておりまして、それで身分法も作っていきたいと、こういうふうに思っておるわけでございます。
○山本伊三郎君 そうすると、今のところはいわば初めて設置するのだから、三カ年で養成するが、その間に何らかの資格というものがいわゆる社会的に与えられるような方法を持っておられるのですか。今言われたのは、具体的にどうなんですか。
○政府委員(尾崎嘉篤君) 三カ年間で卒業いたしますれば、大体短大卒業程度の待遇が考えられると思っております。そのほかにただいま申しました三十八年度予算におきまして、身分法制定のための調査費、準備費がございますので、それでその間におきまして来年度のこの国会に身分法を提出いたしたいと、こういうふうに考えておる次第でございます。なお、この三カ年のコースは、世界の大体全体に、こういうような連盟がございまして、そこでのいろいろな指導がございまして、どういうふうな科目を教えるかというような、世界に大体のルールがございまして、それに従ってやっていきたい、こういうふうに思っておるわけでございます。
○山本伊三郎君 おそらく日本は、非常に西欧諸国からおくれておると私は思うのですが、今こういう点で相当前進しておる国は、どういうところがあるのですか。
○政府委員(尾崎嘉篤君) 北欧、アメリカ、イギリス、ヨーロッパ諸国、こういうふうなところは、この仕事が進んでおるというふうに承知しております。
○山本伊三郎君 その施設が進んでおるということもあるのですが、私の言っているのは、そういう三カ年の課程というものを経て出てきた人に対する身分保障と申しますか、そういう資格、そういうものをどういう工合に与えておるかということです。
○政府委員(尾崎嘉篤君) これにもいろいろ訓練の段階があるようでございますが、大体医者と普通看護婦の上の者との中間ぐらい、こういうふうに聞いております。
○山本伊三郎君 もう一つ尋ねますが、これは女子が対象なんですか、男女ともにこれは対象にしておられるのですか。
○政府委員(尾崎嘉篤君) 男女ともでございます。
○山本伊三郎君 初めての設置ですが、厚生省としては、男子と女子と、おのおのその才能といいますか、その役目が違うと思うのですが、どちらのほうが適当ですか。
○政府委員(尾崎嘉篤君) お互いにその持ち味がやはりあると思いますので、なかなかこの仕事が、やはり訓練をいたしますのに根の要る仕事でございますし、また、患者さんがいろいろくじけたりするのに対して励まし、慰めてやらせなければいかぬというふうな問題、こういうような点からいえば、女子の適性だということもございますが、こういう仕事をどんどん発展さしていき、患者をプールからつるし上げるとかいうような力仕事も必要なことがございますので、両者が相待ってやっていきますことがよろしいのじゃないか、こういうふうに考えております。
○山本伊三郎君 大体わかりましたが、こういう教護院とか、身体障害者を世話する学園とか、これは各県立なり国立にもあると思うのですが、ここに働いておる人の実態というのは、これは厚生省なり、また府県にもなるかと思いますが、視察いたしまして非常に私は冷淡なんじゃないかという気がするのです。その仕事たるや、きわめて精神的にも肉体的にも疲労する、疲労というか、心を使う仕事だと思うのです。しかもその待遇を見ますと、公立の場合は、一般公務員の給与に準じた、むしろそれよりも悪いというところも、実は見受けられるのですがね。こういう点について、厚生大臣、何かの配慮を考えておられるのかどうか。
○国務大臣(西村英一君) 施設の職員につきましては、相当に今までも、給与の改善に対しましてはやって参ったのですが、本年も、まあ十分ではありませんが、平均、ならして八%、一般の公務員給与ベースは別といたしまして、それはそれで上げて、なお全部で八%程度上げたわけでございます。しかし、まあそれといたしましても、相当に地方公務員との開きもあろうかと思っておりますので、今後十分気をつけて、それからやはり、非常にこれらの施設に働く人は、やはり言ってみますと、まことに、給与だけじゃなしに、別な気持を持って働いている人も相当にあると思いますので、相当にこれは考えてやらなければならぬ。給与の改善については、十分今後も力をいたしたい、かように考えておる次第でございます。
○山本伊三郎君 厚生大臣は、一般の公務員の給与の改定以外に八%という話が出たのですが、私はそれを初めて聞いたのですが、それはどういう形で、手当というのですか、やられておるのですか。
○政府委員(大山正君) 社会福祉施設あるいは児童福祉施設に働いております職員の給与の問題でございますが、これはこれらの施設につきましての事務費を国が八割、それから県、主として県でございますが、二割持つという形になっておりまして、その際に国で予算の上で大体職員の給与の単価というものをきめまして、それによって予算を配賦する、こういう形をとっているわけでございます。それで、国の予算を組みますときに、その給与の一応の単価が積算の基礎になるのでございますので、この積算の基礎になります単価を年々上げていくということによって待遇改善をはかっているわけでございますが、公立の施設に働いております公務員の場合には、地方公務員ということでございますから、地方公務員の給与によって出ている。したがって、国が算定基礎として用いました単価よりは実際は高いものが出る。ところが、民間の施設にありましては、結局国が算定しました算定基礎に用いました金額が民間の施設にはいく。それ以外に、民間としては独自の財源がほとんどないというわけで、民間の施設が低いという現象が起こっているわけでございますが、国の予算の単価をきめます場合に、これを引き上げて参りますれば、したがって、民間の施設の給与が次第によくなってくる、こういうような関係になっていると思います。
○山本伊三郎君 民間の場合は、これは私別として、地方公務員の場合、そういう国が配慮をした予算配分、給与の積算基礎にいわゆる一般公務員よりも八%上げているといわれますが、実際地方公務員の給与の実態を見ますと、そういう配慮をされているかどうか疑問なんですが、私は、きょう初めて聞いたものですから、調べますけれども、現実にその施設以外の公務員と比較して、それだけの給与の実態になっているということ自体、厚生省は調べられたかどうか、その例があれば、一つの例だけでよろしいから知らせていただきたい。
○政府委員(大山正君) 公立の施設につきましては、地方公務員でございますので、その県の職員の給与表に従いまして出ております。これは間違いないところでございます。民間の施設につきましては、なかなかそういかない。先ほどお話ししました措置費でいっているということでございます。
○山本伊三郎君 僕が言っているのは、こういう施設に働いている人にだけ条例によって別表というものが出ておらないと思うのです。だから、何職に入っているか、資格が違うから医療職に入っているとは私は考えていない。一般職の給料表、一表であればそういう差別をつけるということはできない実情であるのだが、こういう施設にいる人は特殊なそういう方法が私はとれないと思うのです。手当を出せば別です。そういうものをどう運用しているかということを厚生省は御存じないですか。
○政府委員(大山正君) 施設長でありますとか、あるいは事務の職員というのは、やはり行政職の俸給表へ入っている。そこに働いております医師、看護婦等は医療職、雇用人等は行政(二)というような形で大体公務員の身分に従って適用している、かように承知しております。
○山本伊三郎君 あなたのほうは専門ではないから強く言いませんが、僕の言ったのは、そういう施設にいる人については、国が別に八%程度予算を見ているというのでしょう。医療職でも一般職でもその給料は、それ以外に勤めているところの人と一緒なんです。そうすると、あなたの言われるように、施設に勤めている人について特別の待遇をしているというのだけれども、給料表を適用していると、実際あり得ない。それをやっているというのは、どういう区別をつけているか。
○政府委員(大山正君) 十分御説明が足りませんでしたが、昨年十月に人事院の勧告で国家公務員が約七%上がりました場合に、これは地方公務員につきましては、私どもの所管の関係の職員では九・一%上がったわけでございまして、この九・一%上がりました場合には、その国の算定基礎が九・一考公私立を問わずこれは一律にいくわけでございます。したがって、地方公務員のほうももちろんこの九・一%上がった、そのほかに今度は来年度予算といたしましてその国の予算の算定基礎を八%上げておるわけでございますが、地方公務興の場合には、お話のように、俸給表によっていますから、その八%は地方公務員である公立の職員については別に上がらない。たまたま県が今までその国の予算単価が低かったために持ち出してやっておった、その分を八%だけ県のほうが持ち出さなくて済む形になるということで、実際には公務員のほうは普通の公務員のベース・アップによって上がっていく。ところが、民間のほうはそういうことではございませんで、現実に八%上がる、こういうことでございます。
○山本伊三郎君 実際、そういう地方公務員は富山県なら岳山県に一つありますが、そういう点調べられましたですか。そういう国が予算を盛ったからといって特殊な扱いは別の形でせぬ限りはこの施設におる人だけ別の給与表を作るということはできないのですよ。だから、私はそう言っておるのです。別なそういう体系で給与するのはどういう方法でやっておるのか。私今までそういうことを聞いておらない。特別の特勤手当なんかでやっておるならわかるのですよ。給料表でこういう施設だけ別表をもってやっておるということを知らないので、もしそういうものがあればひとつ出してもらいたい。
○政府委員(大山正君) 私御質問の御趣旨をちょっと取り違えておりまして、お話のとおりでございまして、地方公務員は地方公務員の一般の俸給表によっておる。それに対して国が補助します場合の単価が今まで低かった、それを逐次上げておる、こういうことになります。
○山本伊三郎君 だから悪く言えば、その費用がよそへ回されるとは言いませんけれども、ほんとうにそれがこの施設におる人にいっておるかどうか私は疑問だと思うんですよ、実際問題として。給料表が同じなんですから。大体これはどうですか、大体国家公務員よりも若干上回った地方公務員の場合、給料で措置されることが今まで続いておるんですから、したがって、私はこれは調べますけれども、どこそこの給料表は、この施設についてはこういうふうな差別——優遇されておるんだという例があれば、それだけ教えてもらったらいいというんです、私は知らぬから。そういうものを特別に持っておる所はないから……。
○政府委員(大山正君) その点は、施設の職員についての特別の俸給表を使わずに、一般の俸給表でやっておるというように考えます。
○山本伊三郎君 厚生大臣、お聞きになったと思いますが、国はそれだけの財源、予算措置を考えてやられても、現実に施設の非常に苦労されておる人についてそれだけのものがいっておるかどうかということについては私は疑問を持っておるんですが、 この点私も、そこまで私は聞こうと思っておらなかったんですが、たまたまそういうことが出たんですね、八%一般の公務員よりも、特にこの施設におる人は八%別の財源をやっておるんだ、その事実を私は知りませんので、また今後の問題としますが、十分調べていただきたい。もしそういう措置がとられておるならば、一般の給料表ではなかなか——条例もきめておらない。おそらく特勤手当か、そういうものでやらなければ、給料表で差をつけると言ったってそれはつけられないと私は思う。この点ひとつあわせて答弁できればしていただきたいんですが、あなたでなく専門の人でもいいんですが、何か参考になることがありますか。それ以上言えないですか。
○政府委員(大山正君) 現実の問題といたしましては、公立の施設ではやはり県のほうがむしろまだ持ち出しておる。国が予算単価としてきめたものよりはもっと高い給料でございますので、国のほうから補助でいった金がほかへ回っておるということは現実にはないような、まだ現在予算単価が非常に低い状態でございますので、したがって、八%上げました場合、公立についてはむしろ県の持ち出し分がそれだけ減ったという形で現実に職員の給与が公立については特別に上がっておらない。私立については非常に効果のある措置になる、こういうことであります。
○山本伊三郎君 それで焦点がはっきりしてきますが、特にこういう施設の人は私も方々行って見ておりますが、一般の公務員と違って非常に御苦労しておることはわかる。こう言っちゃ何ですが、不具者、身体障害者ばかりなんです。そういう人についてたまたまこういう養成所を作ってやるのだが、現在従事している人に対しても厚生省はそういう指示権なり権限がないにしても、そういう指導をして、ある程度優遇すべきであるという私の意見だから、そういう点を十分配慮願いたい。 もう一点だけひとつ聞いておきます。 実は、厚生大臣、これは私本会議でも質問したのですが、五カ年計画、三つの五カ年計画ですね、環境整備緊急措置法の問題ですが、どうも私は厚生省は力がないと思った。で、この問題は、それはもっと早くから問題になっておるのですが、ああいう五カ年計画の出される前に、ある程度こういうものはぜひやらなければ、生活環境が整備できないのだという考えでやらなくちゃいけなかったのですが、どれだけかかるかわからぬというような御答弁でありましたが、厚生省としては一体どういうおつもりですか、熱意がどこまであるのですか、これだけ一つ聞いておきたい。
○国務大臣(西村英一君) 初めの十カ年計画を作って初めに屎尿処理をやり出したのですね、所得倍増計画に見合ったところで。ところが、最近の状態はそれどころじゃなしに、ずいぶん、あちらこちら希望が山積しておるわけです。とてもそれじゃいかぬというので、五カ年計画に切りかえましてやらなければいかぬということで、私どもでは計画をいたしたわけです。それで、五カ年でやりますと平年度化されても相当に大きな金になる。しかし、実際幾ら金が要るかということについて、これは大蔵省と私らのところと多少の意見の違いがあるのです、積算の方法で。それで、まあそれを平年化しても相当の金になりますが、なかなかこの五カ年計画というものが、まだ閣議決定されたものじゃありませんし、私のほうは私のほうだけで考えておるものですから、どうもこれじゃいかぬ。それじゃ五カ年計画を作って、その仕事量というものをぴしっときめていく仕事量を動かぬようにしていきたいというのが私の考えです。しかして、それじゃ三十八年度は予算はどうかというと、それはやはり平年化されたものにはいきませんけれども、予算としては昨年の予算より相当多く見込みたい。それもあなたに言わせると、あんなものはちっぽけでしょうがない、事実これは非常に少ないわけです。今の機構を見ますとどんどんあとからあとから出てくるのでありまして、まさにこれは非常に、とうてい追っつかぬ予算なんです。しかし、まあ五カ年計画の仕事量はぴしっときめて、それが厚生省のいう五カ年計画じゃないオーソライズされたものにすれば、これは予算の獲得上十分いけるだろうということで、私のほうは相当決心をいたしておりますし、また、世論の支持が相当にあると思いまするから、どちらかといいますると、今までは大蔵省と私のほうで意見が、これは内輪の話でございまするけれども、意見が合わなくて、がたがたいたしておりましたが、仕事量をぴしゃっと押えてやれば相当にいけるのじゃないかというので、私のほうは強力に今後やるつもりを持っておるわけでございまするから、どうぞ御協力のほどをお願い申し上げたいのでございます。
○山本伊三郎君 協力にはやぶさかでないのですが、協力しても協力されるところが足りないとできないのですが、この間池田総理にも言いましたけれども、十カ年計画を、あれは三十六年に大体実施しようということで出したのですが、それはどこかへ消えてしまった。非常にこれは今になって五カ年計画にするのだ、半分に縮めたのだ、それはけっこうなんですよ。しかし、三十八年度には何もやれないという実情でしょう、初年度から。だからああいう緊急措置法を出したけれども、一体政府がほんとうにやる気であるのかどうかというと、きざしもできておらない。法律はできるでしょう。そういうことでは厚生大臣、私は三代、四代の厚生大臣にこれは言っておるのですよ。議事録を見てもらえばわかりますが、そのたびに、山本委員の言われることはごもっともです。御協力願いたい。奮発しますと言われるのですが、あなたが四代目だと思いますが、同じことを言っておりますね。私、今まで、こうなったのだと言う大臣がいつ出てくるかと、私は大臣に熱望しているのだが、まだ出てこない。しかし、法律が出たのだから、おそらく政府はうそ言わないと思う。したがって、私は少なくとも八月ごろまでに臨時国会があるかどうか知りませんが、こういう関係でこういう予算をとる、三十八年度は無理にしても三十九年度からこういう予算をとるのだということを、ひとつ厚生大臣の決意があるか、見通しがあるか、これだけ聞いて私は終わりたいと思います。
○国務大臣(西村英一君) 盛んに現在も交渉中でございまして、十分私もこの点につきましては留意いたしまして、御趣旨の点にこたえたいと、かように固い決心を持っておる次第でございます。
○山本伊三郎君 厚生大臣は割合にまじめな人ですし、うそは言わないと思うのですが、非常に私はあなたには信頼をしておるのですよ。答弁もあまり上手ではございませんが、非常に誠意 のあるような答弁で、ただ、私心配するのは、そうこうしているうちに内閣がかわって、あなたがやめてしまうのじゃないか、そういうことがあるので、できるだけあなたのときに、ぜひひとつ、大蔵省はどう言うかとかなんとか言わずに、厚生省としてはこれを通さなければ責任は持ちませんぞというくらいの強い決意をもって、ぜひ早い機会にその実体を見せていただきたいと思う。これは答弁は要りません。ただ、あなたがほんとうに決意があるならば、それだけ私希望いたしまして、私の質問は、残念ながら時間の関係で、これで終わります。
○千葉信君 一つだけ。これは大臣に対する質問ではなくて、大臣をしかりつけておく必要があるから発言するのですが、何かこの厚生省設置法を衆議院の審議の段階で、党対党の正規の代表でもない者たちが、衆議院があがることは間違いないし、参議院のほうも年度内にあがるから心配するなと、こういう約束ができたといって、あなたのほうの部下にその話をしたそうです。大臣はそんな話を聞いてもまさか信用するとは思いませんが、あなたの部下のそこに並んでいるある職員は、きょうは参議院のこの廊下をそういう考え方でうろうろしておる。実際に私にもそういうことを言った者がおります。もし、そういうことが実際あったとすれば不届きだし、同時に、そんな話を信用して、もし今まで厚生省が今日の段階までいたとすれば、これは不見識もはなはだしいし、特に参議院の審議権を無視した話でもあるし、全くわれわれを侮辱しておるというふうにわれわれは判断せざるを得ない。この話が、この法律案の審議の過程でかなり影響を及ぼしておる事実もありますから、今後そういうことのないように、そういうばかな話を信用したりして行動することのないように、大臣に十分部下を教育していただきたい。これはもし決意、答弁あれば答弁をいただいてもけっこうです。
○国務大臣(西村英一君) 十分注意をいたします。いろいろのことを言われていても、それは私語であろうと思います。私は、そういうことを信用しなくて、十分皆さんの意見を尊重してやるつもりでございます。今後十分注意をいたしたい、かように考えます。
○鶴園哲夫君 医務局長、見えていますか……。国立病院で今回四百九十八人ふえるわけですが、実は国立病院、厚生省所管の医療職の(三)、これについて一ぺん設置法がかかりましたときに根本的にいろんな諸点について論議したい、こう思っておったわけです。で、文部省所管の国立大学の附属病院、これも医療職の(三)で、いろいろ違いがあるようであります。したがって、この問題は、文部省の設置法のときにも文部省には申し上げたんですが、五月に文部省のほうは資料が整うようです。調査が大体まとまりつつあるようです。したがいまして、五月にその問題について医務局長と文部省とおいでいただいてやりたい、こう思っておるわけです。したがって、きょうは省略をいたします。 それからもう一つ、国立がんセンター、これは今回百十三名増員になるようですね。で、先般、私の知り合いがガンだというふうに診察されまして、さて一番権威のあるところはどこだろうというわけで、それは国立のがんセンターだと、で、国立がんセンターに行ったところが、診察を受けるのに一週間前に申し込まなきゃならない。それでまた足を運ぶ。二週間目。それから入院するということになるというと、二週間前に大体申し込まないといけない、こういうわけですね。これは人員が足りないためなんでしょうか。今回この百十三名人員を確保するということになれば、そういうものが幾らか解消するということになるんでしょうか。せっかくいい施設ですし、非常な信頼があるようですよ、聞いてみましても。そういうことではどうもしょうがないんじゃないかという気がするんですが、いかがですか。
○政府委員(尾崎嘉篤君) がんセンターの診察を受けますのに外来で予約に時間がかかるというお話でございますが、ことにこのがんセンター設立当初に患者さんが殺到してきまして、こちらの人員等が十分に、整備といいますか、訓練等ができていなかったために、だいぶ御迷惑をかけた点もあったかと思いますが、現在はだいぶ平常化して参りまして、お待ち願うことも何か少なくなっておるのじゃないかと、私どももときどき行って見ておりますが、そういうふうに判断しておりますが、三週間も二週間もお待たせしたということははなはだ申しわけないと思います。大体がんセンターの原則といたしましては、お医者さんからの御紹介なり、また、先に予約をいたしまして、何日というふうにできるだけするようにしておったのでございますが、診察の関係がそういうふうにおくれておりました点がございますれば、私のほうで後刻取り調べたいと思います。 ただ、一つここで外来関係でちょっと今問題になっておりますのは、おいでになります方に胃のガンが多いわけでございますが、そうした場合に、胃に対しまして、透視をするとか、胃カメラを使ってやるとかというふうな、できるだけ間違いのないように、現代の医術を駆使してやっております。ところが、それに対しまして、まあやる数と、そこにおります職員の数の関係で、専門家の数の関係、またさらに、医者に対しましても、医者自身が放射線をかぶりますので、ある程度の制限がございますので、そういうような点で胃のレントゲンの診断が少しおくれておるという点は私どもも認めておりまして、何とかこの点を切り開いていくように、レントゲンの診察の台数をふやすというような点を今考えておるところでございます。 それから入院関係につきましては、御指摘のとおりでございまして、ベッド数の一部を実は使わないような三十七年度の定員だったのでございますが、これを三十八年度に増員いたしまして、四百五十床ですか、全部大体使うように体制を整えていきたい、こういうふうな考え方でございます。
○鶴園哲夫君 私の伺ったのは十日ぐらい前の話で、非常に今回こういうふうにふえたからあるいはそういうことがなくなるのじゃなかろうかと思うのですが、せっかくの信頼のあるところを一週間前から予約しなければ診察を受けられないというような話ではこれはどうも不親切だという気がしたものですからね。 それからこの養成所ができますね。この養成所の中で清瀬にできます養成所、これは人員が全くふえないのですが、これでやれるのですか。
○政府委員(尾崎嘉篤君) 清瀬の職員を一応増員、併任いたしまして運営すると同時に、外部の講師をお願いいたしまして、部内講師と一緒に外部講師に相当たよる、さような考え方をいたしております。それで第一年は、一般の基礎的な医学の訓練をやっていき、同時に現在も交渉しておりますが、外国の方の、WHO等を通じまして専門家を招聘するとか、国内にも外国の、アメリカ等の、資格を持っておる方が東京の近くでも五、六人はおられると思いますので、そういう方々にもお願いするというふうにして、今いろいろ交渉を始めておるところでございます。
○委員長(村山道雄君) 他の御質疑はありませんか。——他に御発言がなければ、本案の質疑は終局したと認め、これより討論に入ります。 御意のある方は、賛否を明らかにしてお述べを願います。——別に御発言もなければ、討論は終局したものと認め、これより採決に入ります。 本案全部を問題に供します。 本案に賛成の方は挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(村山道雄君) 総員挙手と認めます。よって本案は、全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、本院規則第七十二条により、議長に提出する報告書の作成等につきましては、先例により委員長に御一任を願います。 本日はこれにて散会いたします。 午後六時三十八分散会 —————・—————