内閣委員会 第10号
- 発言数
- 80 件
- 登壇者
- 9 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1963/03/14
会議録
○委員長(村山道雄君) これより内閣委員会を開会いたします。 自治省設置法の一部を改正する法律案を議題といたします。前回に引き続き、これより質疑を行ないます。政府側より藤田自治政務次官、大村官房長、松島参事官が出席しております。 質疑のある方は、順次御発言を願います。
○山本伊三郎君 では、この前に引き続いて若干、本案に関連をしましてこの前も少し聞いたんですが、地方公務員の給与の問題ですが、この国会で実は衆議院で修正されまして、若干基準が動いたんですが、地方公務員に対しての財政措置はどうされますか、これをちょっと。
○説明員(松島五郎君) 国会で給与法の修正がございました結果、影響の出て参りますのは、高等学校の二等級の二十二号俸以上の者の三カ月短縮の問題が第一点でございます。この問題は昭和三十七年度分といたしましては、私どもの計算によりますと、約七千四百万円程度の支出増になるのではないかというふうに算定をいたしております。 第二点は初任給等を中心といたします修正に伴いますものでございまして、これを昭和三十七年度で見ますと大体三億程度の影響があるのではないかというふうに見ております。 いずれにいたしましても、御承知のとおり、地方交付税の特例に関する法律は、国家公務員に準じて給与改定が行なわれるという前提のもとに、政府原案を基礎にいたしまして算定いたしまして、単位費用等の改定を行ないまして前国会に御審議をお願いし、議決をいただいておるわけでございます。したがいまして、今次の修正によってふえました分を今すぐに措置するということは、実際時間的にちょっと困難でございます。ただ、影響から申しますと両方合わせまして三億七千万円程度でございまして、このうち交付団体分だけをとりますと、高等学校で五千八百万円、一般の初任給等を中心とします引き上げにおいて二億一千三百万、両者合わせて二億五千万円程度でございます。県市町村合わせまして二億五千万円程度でございますので、一県当たりといたしますと、大体県市町村合わせて五百万円程度ということになりますので、この程度の額でございましたらば、交付税の再算定を今回行ないました際に、八月の決定の際に、四十億円程度の交付税の調整減額を行なっているのを復活をいたして全額交付することにいたしました等の事情もございますので、大体地方団体としても支障なくやっていけるのではなかろうかと、かように考えている次第でございます。
○山本伊三郎君 全体的に見ますと、まあそういう今言われたようなことの措置でできますが、これが非常に財政状態悪いところの都道府県、市町村になると、まあ平均して五百万円だが、ある程度支障を来たすのじゃないかと思うんですが、もしそういうものが出た場合に、自治省として特別に何か配慮する措置はできるのですか。
○説明員(松島五郎君) 今申しましたように、県、市町村突っ込みで一県当たり平均五百万円程度でございますので、さらにこれを市町村なり、県なりに分けて、個々の団体に適用して参りましたならば、それが非常に大きな影響があるというふうにも私どもとしては必ずしも考えておりません。特に御承知のとおり、本年度も財政計画に比較いたしまして、税収入等も鈍化しているとはいえ、かなり伸びてきている状況でございますので、まあ大体支障なくやっていけるのではなかろうかというふうに考えているわけでございます。ただ、具体的な問題として、どうしても困るという団体があったらどうするかという問題でございますが、私どもは、そういう団体はおそらくないのではないかと予測いたしておりますけれども、そういう団体が具体的に出て参りましたならば、具体的問題の処理として取り扱っていきたい、かように考えております。
○山本伊三郎君 それで、この財政的な措置は一応僕もその程度であれば何とかできると思いますが、地方交付税の単位費用の計算の場合ですね。この場合にもやはり若干動くのじゃないかと思うんですが、そういう措置はどう考えておられますか。
○説明員(松島五郎君) 単位費用が動くということにもまあ理論的に申しますとお説のとおりでございますが、単位費用を積算いたします場合には、それぞれ等級別に交付税の積算内容に入っておりますものを基礎にして積算をいたしているわけでございます。したがいまして、まあこの程度でございますと、単位費用の上に非常に大きな影響が出てくるというようなことはないのではなかろうかと考えております。
○山本伊三郎君 それじゃ三十八年度の地方公務員の、これはまあ平均にならざるを得ないと思いますが、平均の給与の単位費用は幾らになっておりますか。都道府県、市町村別にひとつちょっと知らせて下さい。
○説明員(松島五郎君) 平均というお話でございますが、実は先生も御承知のとおり、単位費用を積算をいたします場合には、それぞれの経費を項目ごとに、たとえば道路費でございますと、課長一名、課長補佐何等級何名、何等級何名という積算をいたして、それを給与改定が行なわれます場合に新しい俸給表に当てはめて改定をして参っておりますので、財政計画上の平均は出ておりますけれども、交付税上総平均して幾らだという統計は実はとっておりませんので、せっかくのお尋ねでございますけれども、ただいまお答えをすることができません。
○山本伊三郎君 地方財政計画におけるもの、それでけっこうです。
○説明員(松島五郎君) 非常にこまかくなっておりますが、職種別に昭和三十八年度の単価を申し上げますと、小学校の交付団体分で三万四千四百六十四円、これは本俸、扶養手当、暫定手当を含めました基本給でございます。不交付団体で三万六千八百二円、中学校が交付団体で三万三千三十一円、不交付団体で三万五千百五十一円、都道府県では、警察官につきましては階級別に実は出してございますので、便宜巡査の欄で申し上げますと、二万八千九百一円でございます。それから都道府県の一般職員が二万九千五百八十一円、不交付団体が三万一千六百十七円、高等学校で申しますと、交付団体で四万五千百三十八円、不交付団体で五万一千百四十四円、こうなっております。
○山本伊三郎君 市町村は。
○説明員(松島五郎君) 市町村の一般職員で申しますと二万六千四百九十七円、消防職員が三万一千五百二十七円でございます。あと高等学校等は県と同じでございます。
○山本伊三郎君 地方財政計画で積算の基礎にされるこのとり方はどういう計算をされるのですか。全部そのグループだけを足して、それでその数で割ったものがこの平均として出ておるのですか。
○説明員(松島五郎君) 各グループごとの平均でございます。
○山本伊三郎君 これは国家公務員の給与に準じて理論的な計算をされてやっておるのですね。実際じゃないですね。
○説明員(松島五郎君) これは先生も御承知のとおり、昭和三十三年でございましたか、全国的な地方公務員の給与実態調査をいたしまして、その際に職種別にそれぞれ勤続年数、学歴別等に分類いたしまして、それが国家公務員であったならば幾ら給与が支給されるのであるかということを基準にいたしまして、それぞれ出して、それを基礎にいたしまして、その後給与改定率をそのときにおける給与改定の方法に準じて積算をしてきているものでございます。
○山本伊三郎君 そうすると、実際の給与とは若干この数字が違うと思うのですが、あなたのほうでそういう作業をされたときにはそういう感じを受けられませんでしたか。
○説明員(松島五郎君) 実際の給与をこういう形でなかなか出すことは相当の手数をかけませんと、単に平均いたしましても、今申し上げました数字の計算の仕方と違いますので的確に把握することが困難でございますが、大体私どもの一般的な見方では、小学校、中学校につきましては、義務教育費国庫負担の基礎になっておりますものを基礎にして算定をいたしておりますので、これは御承知のとおり、実績主義で国庫負担が行なわれます関係上大差がないものと考えております。問題は、都道府県の一般職員がどうかという問題でございますが、都道府県の一般職員は給与実態調査をいたしました際にもあまり大きな国家公務員との差がなかったので、不交付団体を除きましてはなかったのでございますので、これもそう大きな開きはないのではないか。また、高校職員につきましては、今申し上げましたように、交付団体で平均四万五千円という額でございますので、かなり高い水準を保っておりますので、私どもは実際聞いておるのではむしる実態のほうがより高いような県もあるようでございます。市町村につきましては、実態のほうが市のほうは高く、町村のほうは低いというのが従来の実績であったと思いますが、最近は町村のほうもだんだん国家公務員の水準にさや寄せされてきておりますので、市のほうが若干これより高いのではないか、こういうふうに考えております。
○山本伊三郎君 それでは次にお伺いしたいのは、公務員の共済組合ができまして、毎年追加費用として市町村に地方交付税で見るということで、この前の臨時国会でそういう言明があったのですが、三十八年度ではそういう費用はどれだけ見積もっておりますか。
○説明員(松島五郎君) 追加費用は三十六億円見ております。
○山本伊三郎君 その三十六億円をはじき出した基礎はどういうのですか。
○説明員(松島五郎君) 国家公務員の追加費用の比率等を参照いたしまして、それによってやっているというのが現状でございます。
○山本伊三郎君 国家公務員のやつが問題であるのですが、御存じのように、国家公務員の場合と地方公務員の場合とはその出し方が違うのですから、一つ一つおのおのの市町村なり組合にいくのですが、その場合にどういうふうに、組合員一人当たりの頭でいっているのか、どういう形でこれを基礎として出されているのですか。
○説明員(松島五郎君) 交付税を積算いたします場合に、一般職員でございますと、長期給付分が千分の五十五というふうに通常の負担金がなるわけでございますが、それに千分の七を加算いたしまして負担費用を定めて交付すると、こういう交付するといいますか、算定をするというやり方をやっております。
○山本伊三郎君 この問題は、なかなかあなたから責任のある御答弁は聞けないと思うのですが、三十六億で、実際もう三十八年度すでにこれは発生していると思いますが、三十八年度の退職者に対する地方公共団体が負担すべき追加費用、それだけ言うたらおわかりだと思いますが、それだけでおそらくまかなえないと思うのですが、この点どうですか、自信がありますか。
○説明員(松島五郎君) 府県の実際運用は私しろうとでございますので、詳しく存じませんが、毎年積立金がかなり少なくとも、現段階といいますか、ここしばらくの間は実際に支払いますよりふえていって、累積をしていく形になっているわけでございますので、今さしあたっての問題といたしましては支払いができないというような組合が生ずるというようなことはないものというふうに考えております。
○山本伊三郎君 もちろん、そうですよ。それは現在掛け金がたまるのと支払いというのと考えますと、追加費用分を考えなければそれだけ累積していくのですから、それはもう問題ない。それは本人の掛けた掛け金で、私らが常に言う、あの法律ができなければ地方公共団体が負担すべき費用を立てかえて払っているんですわ。したがって、三十六億というものから見ると、おそらく地方公共団体が当然負担すべき金がこれでまかなえないことは事実なんです。したがって、そのまかなえないものを掛け金で補っているのですがね。この点について自治省では、まだ法律ができて第二年度目に入るのですが、どういう基本的な考え方を持っておられるか。これはまだ大臣おられぬから、政務次官からひとつ。
○政府委員(藤田義光君) 御質問でございますが、昨年の十二月一日発足したばかりでございまして、もうしばらく運用の状況を見ないと、はっきりしたお答えできないのじゃないかと思っております。
○山本伊三郎君 財政局長に押しておきたいのですが、もちろんそうですよ。だけれども、あの法律ができたときにすでに私は問題にしたのですよ。それをもうしばらく運用見てと言ったって、金に不足はしないでしょう、おそらく年々累積していくのですから、一年に五百億というものがたまるのですから。だけれども、三十六億ぐらい納めたら、それで義務を済ましておるんだという考え方でおられるとたいへんだから、その点をひとつ聞きたいのです。御存じのように、追加費用を一度に支払うと八千億ほどの金が要るのですから。八千億の利子だけ見たって三十六億で足らないのですから、この点はもちろん地方公務員共済組合法だけではありません、国家公務員共済組合でも問題になっているのですが、政府に一応その点をただしたいのですが、こういう程度で出しておって、これでいいんだという考えでやられると、結局長い将来積み立てていく資金が、資金の運用に私は影響する。共済組合は御存じのように、利子収入というものが大きなウエートを持っているのですから、したがって、そういうものを食われてしまうと、だんだんと経営がうまくいかない。そういう点を根本的にやはり考えてもらいたいというのが、僕の意向なんです。政務次官には無理かと思いますが、大臣は来ますか。
○政府委員(藤田義光君) 御指摘の御心配の点も私よくわかるのですが、ことしの十一月で満一年になりますので、その一年間の運営状況をよく検討しまして、昭和三十九年度の予算編成にあたりましては、国家公務員の運営の欠点を、地方公務員の場合は是正するような、ひとつ手を打ちたい、こういうことは幹部の間で打ち合わせております。とりあえず試験的に三十六億で発足したわけでございます。
○山本伊三郎君 これはまた別の機会に譲りまして、本件に関しては以上で、大体僕もこの前、だいぶやりましたから終わりなんですが、ただ一つ、僕は予算委員会で聞いたのですが、財政局長は、一ぺん調べてみるということで、言質を得ているのですが、最近も姫路市のほうからいろいろ問題を持ってきたのですが、非常に財政運用上僕の見方では紊乱していると思っているのですが、財政課あたりでそういうことについて何も聞きませんか。
○説明員(松島五郎君) この前先生からも御指摘がございましたので、今調査課をして調査をさしておりますので、結果がわかりましたならば、また機会を見まして、御報告いたしたいと思います。
○委員長(村山道雄君) 速記とめて。 〔速記中止〕
○委員長(村山道雄君) ちょっと速記つけて。 議事の途中でありますが、委員の異動がありましたので報告をいたします。本日、鬼木勝利君及び宮澤喜一君が辞任され、補欠として、白木義一郎君及び江藤智君が委員に選任されました。 速記とめて。 〔速記中止〕
○委員長(村山道雄君) 速記をつけて下さい。 他に御質疑はありませんか。——他に御発言がなければ、本案の質疑は終局したものと認め、これより討論に入ります。御意見のある方は、賛否を明らかにしてお述べを願います。——別に御発言がなければ討論は終局したものと認め、これより採決に入ります。本案全部を問題に供します。本案に賛成の方は挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(村山道雄君) 総員挙手と認めます。よって本案は、全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、本院規則第七十二条により、議長に提出する報告書の作成等につきましては、前例により委員長に御一任を願います。 —————————————
○委員長(村山道雄君) 労働省設置法の一部を改正する法律案を議題といたします。前回に引き続き、これより質疑を行ないます。 政府より大橋労働大臣、松永官房長、大宮労働統計調査部長が出席しております。質疑のある方は、順次御発言を願います。
○山本伊三郎君 本案に関係してちょっと統計部長にお伺いしたいと思います。 この毎勤統計の出し方ですがね。実は本院で国家公務員の給与法を審議した際に、人事院が出した民間の給与が九・三%ということで出してきたんですが、労働省の三十六年ですかを見ますると、一三・三%ですか、というのが出ておるのですが、これだけの大きな差があるのは、人事院としての説明を聞いておるのですが、労働省としてはどういう考えでおられますか。ちょっとそれを聞いておきたい。
○説明員(大宮五郎君) 先生が言われました一三・三%という数字は、三十六年の四月の調査産業総数の定期給与と同じものについて、三十七年の四月と比べた場合の上昇率でございます。これは、毎月勤労統計は全体としまして一万四千の事業所を選びまして、それについて毎月調べた結果を、全体を調べたのと同じように推計拡大いたしまして、全体の推移を表わすものとして出したものでございます。
○山本伊三郎君 そういう調査方法はこの前も聞いたんですが、なぜこう人事院の調査と違うかという点に疑問を持っておるのですが、四%も違うというのはどういうわけですか。単なる誤差じゃないと思う。
○説明員(大宮五郎君) 人事院のほうの調査につきましては、私必ずしも詳細承知しておるわけではございませんが、報告書等に載っておりますところによりますと、民間の五十人以上の規模についての調査でございます。それから毎月勤労統計の先ほどの数字は、規模三十人以上の調査の結果でございます。最近は、先生御承知のように七規模の小さいところのほうが上昇率が大きいわけでございまして、したがいまして、毎勤のほうが規模の小さな事業所の状況がより多く反映しておる。これも一つの原因になると思います。 それから人事院のほうは、その調べるときどきにおきまして、新たにそのときの事業所の中からサンプルを選んでおるわけであります。私どものほうは三年ごとに行なわれます事業所統計調査、これは総理府統計局がやっておりますが、その結果によりましてサンプルがえをいたしまして、その途中におきましてはできるだけ廃止されたのはもちろん除き、新設されたもの、あるいは規模が上昇してきたものは把握して追加するようにいたしてはおりますが、もちろん完全に追加し切れておるとは言えない点があるわけでございます。そういたしますと、全く違った事業所についてやるものと、それからほぼ大部分のものが同じ事業所についてやった場合とでは、最近のように事業所がどんどんふえて参りますときには、同じ規模の範囲内で選びましてもやや新しく選ぶほうが規模の小さなところが多く選ばれてくる可能性があるわけでございます。そうしますと、賃金に規模別の格差がございますから、ややそのほうが低くなる。それから、まあこれは言うまでもないことでございますが、人事院のほうでは四月と四月、三十六年の四月と三十七年の四月の民間事業所における賃金の上昇率と合わせまして、三十七年四月現在における官民の賃金の差というものを出しておりますが、四月、四月の上昇率同士で比較いたしますと、だいぶその差は小さいのではないかと思っております。
○山本伊三郎君 まあこれは人事院がおらないので、あなたのほうだけに聞いているのですが、この四月現在で比較しているのですが、実際の賃金の形態から見ると、上昇率はなるほど言われましたように、三十六年度は小規模の工場の上昇率の高いことは、これはわれわれ経験の上からもわかるのです。しかし、絶対額から言うと、やはり五十人以上の規模の企業に勤めている労働者のほうが高いのです。したがって、そのときの四月現在で民間の給与を五十人以上のものと比較した場合には差はやはりもっと出なくちゃならぬと思うのですが、やはり労働省の毎勤から見ると四%も低いのです。われわれとしては非常にこれについては、自分ではまだ調査できる機関を持っておりませんから、はっきり追求できないのですが、労働省の言われている賃金の水準というものを正しく見るのか、かりに三十人、五十人、一応そういうものを別にしても、人事院のやつを正しく信ずるのか、ちょっとわれわれとしても自信がない。したがって、民間給与を確実に把握するような方法で、労働省で、そういう調査をする方法を変えられるかどうか。今のままでいいのかどうか。この点どう考えておられますか。
○説明員(大宮五郎君) 私どもがやっております毎月勤労統計は、先ほども申し上げましたように、サンプルを選んでやる調査でございます。サンプル調査には標本誤差というのが常につきまとって参ります。毎月勤労統計はほかの統計に比べますと、かなりサンプルの密度を濃く選んでおりますので、その誤差は一%以内の小さなものというふうにわれわれは見ております。したがいまして、その出てきました結果は、サンプル誤差の範囲内においては正しいものとわれわれは考えております。いろいろ設計を最も効果的にするためには、従来からも研究を進め、今の段階に立ち至っておるわけでございますが、もちろん将来の問題としてまだ検討の余地がある点はこれはもう免れないと思いますが、現在われわれがいろいろ研究しておる段階では、このままでいいのではないかと思っております。
○国務大臣(大橋武夫君) 部長との問答を承っておったのでございますが、私も昨年、人事院勧告の給与の比較の問題につきましては担当大臣として検討いたしたのでございます。その当時瀧本局長から、この九・三%と一三・三%の違いが非常に多いというのを一応私も不審に思いまして確かめたのですが、そのときの瀧本君の説明によりますると、一三・三%とそれから九・三%というのは、これは全然関係のない数字である、こういうことでございます。それはどういうことかと申しますと、一三・三%というのは一年間の上昇率を一三・三%、これは労働省の毎勤統計の数字でございます。ところが九・三%というのは、これは人事院の資料に基づくところの三十七年四月現在の官民較差であります。給与の較差であります。したがって、これは全然違った数字であるわけなんです。しかし、それじゃどうしてこの違いがそういうふうに出てくるかと申しますると、結局公務員の給与には定期昇給というものが必ずあり、そしてこれが確実に行なわれるわけでございます。そしてこの公務員の内容を作っておりまする人的構成も年々規則正しく若い層が補充されていく、そして勤続年限も比較的長いこと、したがって、定期昇給がきちんきちんと行なわれる率がある。これに対しまして民間給与においては、定期昇給がはっきり制度としてきまっていないものも相当にあるし、また、定期昇給がきまっておる場合においても、年々の若い人たちの新規採用ということによって平均給が定期昇給にもかかわらず下に引き下げられる要素が非常に多い。その定期昇給の問題がいかに給与の前年と今年との間の違いに現われるか、これが官民の間に非常な違いがある。そのために一三・三%と九・三%というふうな非常な違いが出てきておるのである、こういう説明を聞いて、なるほどそういうものかと思ったことがございます。御参考までに申し添えておきます。
○山本伊三郎君 これは人事院とだいぶ論争したのですが、労働大臣の言われることについては、これはちょっと別に問題が起こってきておるのですが、それはまあきょうは言いませんが、四月現在における官民の比較はそのとおりです。しかし、四月現在であるけれども、ずっと考えてみると、毎年民間の給与が上がるのは積算して年ごとに同じ時期に比較するのですから、全然別だという考えは人事院も持っておらないし、われわれもそう思っておらないのです。民間の労働者のやつが毎月勤労統計で積算して一年上がったものが一三・三%、人事院の調べておるのも規模別は違うけれども、やはり昨年の五月から四月までのものを一年間持ってきて、民間労働者のものを持ってきて幾ら上がったかということを計算をしておるのですから、これは全然別だということになると、人事院の勧告にこういうものを出してくる、データを出してくる手はないのです。労働大臣どういうお考えで言っておられるか知りませんが、全然性格が違うというわけじゃないし、そのときの官民の差というものは、一年間に累積されたものがたまって差になってきておるのですから、したがって、率の動きということは先ほど統計部長言われたように、規模別に若干低いところも入っておるから差があるということはわかるが、定期昇給が毎月あるからどうこうということについては、僕の言っておるのは、公務員の上がったやつは、これはわれわれの考えておるのは、民間の一年間に上がった率が、あなたの出されておるのが一三・三%であり、人事院の勧告のときには九・三%しか上がっておらない、説明はこういうことです。官民の比較ではないのですか。
○国務大臣(大橋武夫君) 官民の比較でございます。
○山本伊三郎君 勧告を見れば、民間の給与の上がった率が九・三%だと、こういうことなんです。人事院の勧告は九・三%上がってきた、こういっておるのです。
○説明員(大宮五郎君) 人事院の調査につきまして、先ほど申し上げましたように、私は十分は存じておりませんが、報告にうたっております限りにおいて承知しておりますのは、人事院の四月・四月の比較の数字は同時に出しております。それは先ほども申しましたように、全くそのときときで新たに選び直した事業所同士の平均賃金の一年の上昇は一〇・一%というふうに載っております。それから毎勤と全く同じではございませんが、同じように事業所が変わらなかったものとして一年間の上昇率を出した場合には一二・〇%になるという数字が報告には載っております。御参考までに、毎月勤労統計につきまして三十六年の四月と三十七年の四月の規模別の賃金の上昇率を見てみますと、五百人以上は一〇・四%の上昇、それから百人から四百九十九人が二二・三%の上昇、それから三十人から九十九人が一五・八%の上昇率、人事院の調査の範囲と区切り方が違いますので、比較は困難ではございますが、まあ百人以上のところをとりますと二二・三と一〇・四でございますから、人事院の申します一二・〇%とほぼ同じような上昇になるのではないかと思います。九・三%というのは、先ほど大臣が申されましたように、三十七年四月分同士のそのとき現在における官民についての同じような職種についての平均的な較差と承知しております。
○山本伊三郎君 労働大臣の言われることがそうだとすると、過去の場合は逆な数字が出ておる。したがって、公務員の場合はいつも定期昇給なんかで、そういうことで上がっていくんだ、したがって、較差が結局少ない。少ないということでなく低く出るのだということであれば、過去の場合は毎勤のほうが常に上の数字がずっと出ておるのですね。この点の説明はどうなんですか。もしそういうことで公務員が定期昇給やなんかで上がっておるということであれば……。
○説明員(大宮五郎君) 毎月勤労統計は、労働者一人々々の賃金の上昇率の状況がそのまま反映いたしませんで、労働者構成の変化というものも上昇率の中に影響を与えてくるわけでございます。雇用がたくさん伸びますときには若い労働者が比較的多くの割合を占めて参りますので、一人々々の労働者の賃金上昇よりも全体としての平均の上昇はやや低目である、そのかわりに雇用があまりに伸びないで平均年令や平均勤続が伸びるようなときには、一人々々の労働者の賃金上昇よりも総平均のほうがやや高目である、そういう時点によって、変化に違う内容を持ってくる場合がございます。
○山本伊三郎君 今言われたのはちょっと僕にも理解できないのですがね。雇用がふえていくと若い人が入ってくる、したがって、景気のいいときには結局たくさん雇用があるから、そうすると、何か賃金が一人々々のやつが低くなるというのですか。何か総体が低くなる、今のやつ……。
○説明員(大宮五郎君) たとえば新卒の賃金が一〇%上がる。しかし、新卒の労働者がかりに非常にたくさんふえまして、そして古くからいる者の数が相対的に減るということになりますと、新卒の賃金の上昇率は、それだけを取り出せば高いのでございますが、賃金の絶対額は年令の高い者より低いものでございますから、そういう低い者がたくさん入った平均値というものはやや低目になるわけでございます。そういう意味でございます。
○山本伊三郎君 そうすると、その数字が合わないのですがね。非常に好景気といわれた三十五年、三十六年の場合は、いわゆる民間の官民較差よりも上昇率がずっと高くなっているんですね。あなたのほうの数字が、毎勤統計のほうの数字、あなた言われるやっと逆に低くなるということになるのじゃないですか。逆ですか。その点どうですか。
○説明員(大宮五郎君) 賃金のほうの問題は、私十分によく承知いたしておりませんが、毎勤だけについて申しますと、もう一つの問題は、労働者が規模別にどういうふうに分布しているか。すなわち日本では御承知のように、大企業のほうが賃金水準が商いわけでございます。大企業の雇用がよりたくさんふえますと、今度は全体の平均がやや高目に出て参ります。したがいまして、三十五、六年ごろは、大企業の雇用が非常に伸びまして、規模の小さなところの雇用はあまり伸びませんでしたもんですから、そういう点から申しますと、規模全体としての総平均は、今度はやや高目に出るほうに作用しておるわけでございます。で、上昇自体については、毎勤についてはそういう性格を持っておりますが、また、そのときどきの較差の問題になりますと、これは別な問題があるかとも思います。
○山本伊三郎君 時間も……本案に対してあまり関係がないので、これぐらいにしておきますが、まだちょっと僕も納得できないところがあるんですが、いずれまた労働省に行って資料でも見せていただいてもう少し研究したいと思います。きょうは僕はこれで終わります。
○千葉信君 最初議事進行に関して委員長に注文をつけておきたいと思います。どうもごらんのとおりこの委員会の状況を見ますと、案件を審議するのにはなはだしく適当を欠いておる状態になっておる。きょうのところは大臣もせっかくおいでになっておりますし、質問も始めますが、今後の委員会の運営については、ひとつ委員長において善処されんことを強く要望しておきます。
○委員長(村山道雄君) 承知いたしました。
○千葉信君 労働大臣に質問いたしますが、実はきょうの労働省設置法の一部改正案に関する質問については、前回の委員会で質問を行ないました結果、労働省単独の答弁では問題は解決しないという傾向がはっきりしましたので、そこできょうの委員会では行政管理庁長官、人事院総裁の御同席を願って質問を展開しなければいけない。特に行政管理庁の所管に関連をして、行政管理庁のほうから事実を調査して、この委員会に答弁をすることになっていまして、その前提のもとでなければ質問に入っていく順序は少し狂うことになりますので、私は非常に支障を感じているのですけれども、せっかく大臣がお出になっているのですから、問題に関する法律的な事項について、きょうは主として質問をしたいと存じます。 労働大臣は、前に法務総裁として令名かくかくたる人でもありました。特に現在は公務員制度も担当しておられるわけですから、労働省設置法のみでなく、公務員法関係の問題についても、大臣の御所見を伺いたいと思います。 まず第一にお尋ねしたい点は、労働省の中に現在設置されている労働問題懇話会の関係なんですけれども、前回官房長を相手にして、質疑応答しました結果、官房長の考えは、すなおな法律の条文に基づく解釈から出発しているというよりも、三十六年に発せられました行政管理庁の通牒が、頭にこびりついていて、結局通牒の範囲内でお答えになっておられることが明らかになりましたので、これは私はあとでこの法案の適正な審議のためには、どうせ行政管理庁等に対しても、前に、三十六年、この内閣委員会で処理し残した部分が出て参りましたので、あらためて行政管理庁のほうへも、質問しながら問題を解明していかなければならない格好になっています。そこできょうは、さっき申し上げたように、順序が少し狂いましたので、大臣に率直に承りたいことは、労働問題懇話会の一つのきっかけとなっております問題として、国家行政組織法の第八条の解釈について、まず冒頭からお伺いしたいと思います。この条文の解釈についての官房長の答弁は、条文の解釈というよりは、行政管理庁の通牒を頭に入れていて、答弁されておられるようで、必ずしも条文の解釈は適正ではない部分がございます。そこで私は、そういういろいろ派生している点については切り離して、国家行政組織法第八条、大臣もそこにお持ちですか——。読んでみますが、第八条には、「第三条の各行政機関には、前条の内部部局の外、法律の定める所掌事務の範囲内で、特に必要がある場合においては、法律の定めるところにより、審議会又は協議会(諮問的又は調査的なもの等第三条に規定する委員会以外のものを云う。)及び試験所、研究所、文教施設、医療施設その他の機関を置くことができる。」この条文についての解釈にあたっては、前回の委員会で、官房長のほうから承りました答弁というのは、さっき申し上げたように、行管の通牒が先に頭に入っているものですから、したがって、ここにいう機関というのは、諮問をし、答申をする委員会もしくは調査をして、その調査の結果を答申する等の、その機関自体として、その附属機関ですね、附属機関自体として意思を決定して答申をするところの委員会に、もしくは審議会、協議会に限られるのだ、それ以外のものはここでは含まないという、こういう御答弁なんです。ところが、これ大橋さんもこの条文を読んで見ればわかるように、ここには審議会または協議会として、カッコには「(諮問的又は調査的なもの等)」、この「諮問的又は調査的なもの等」というのは、これは一つの例示にすぎない。したがって、その例示されたもの以外は全然これに含まないという解釈。それに類似するもの、それにまぎらわしいもの、それに近いもの等の関係については一切この第八条では考慮されていない。これはさっき申し上げたように、先入観が私はあったからそういう答弁になったと思うのですが、私はそうではないという考えを持っております。これは単なる例示であって、この諮問を受け答申をする。調査をし、その結果を報告する等の機関のほかに、それに準ずるもの、これは単なる例証であって、そういうものも機関として、たとえば機関としては条件がありますけれども、常設的なものであるとか、ないしは担当委員等が大体常設的に決定している機関。そうすると、それにはたとえば予算等も計上されていて、それは全くの、大臣が個人的に個々に話し合いをするものではない常設的な機関等の場合、そういうものは当然この第八条に含まれるべきではないか、こう私は実際問題としては考えているのですけれども、きょう大臣に第八条の解釈について、前に官房長がされた答弁は官房長の立場としては私はわかりますけれども、大臣に第八条の解釈についてこの際承っておきたいと思う。
○国務大臣(大橋武夫君) この国家行政組織法第八条の解釈につきましては、昭和三十六年三月にやはり参議院内閣委員会におきまして問題になったことがあるのでございまして、その際には池田総理及び林法制局長官からもお答えをいたしたことがあるのでございます。したがいまして、この条文につきましての政府の解釈というものは、単に行政管理庁の通牒というだけでなく、法制局を含む内閣全体として一定した解釈がございまして、その解釈は先般官房長から申し上げたとおりでございます。すなわち、この審議会または協議会というのは、その場を通じまして一つの独立した国家の意思決定がなされるという場でなければならない。それでなければ機関という言葉に即応しないではないか、こういうのでございまして、審議会、協議会というものがそういう名前がつけば、必ずどんな場合にもそれがこの行政機関だというふうなわけではなく、やはり行政機関として国家の意思がその機関によって決定されるそのもののうち、審議会、協議会あるいはその他の名称の場合においても、たとえば委員会というようなものがあるであろう。いずれにしても、その点が行政機関のポイントである、こういうふうな解釈が政府部内では前から一定いたしておるわけでございます。
○千葉信君 前の質疑応答の結果、行政管理庁のほうから発せられました通牒については、その当時の内閣委員会で、ただいま大臣が言われましたこの委員会でその問題をこの前取り上げたのは私ですから詳しく知っていますが、私はその当時はその問題が一応落着しましたので、そのまんまで今日まで過ごしてきて、そうしてまた今回同様の問題がここに起こったので、あらためて当時の行政管理庁の通牒を検討して、私は少しがっかりしている。その政府の立場もあったかもしれないけれども、はなはだその通牒は公正妥当さを欠いた通牒になっていて、いわば自分たちの体面にかかずらわって、できるだけその委員会の審議の経過なり結論に正しく目を向けない態度でその通牒はできているのです。ですから、その通牒の問題については、私はあらためて行政管理庁のほうも呼んでもう一回どうしてもやり直しをしなければならないと思うし、また、その通牒によって今日問題が起こっているわけですから、その点は労働大臣に関係なく一応こっちのほうではっきり問題のけじめをつけてから、あらためて大臣に御質問をしたいと思います。 ただ、今私のお尋ねしているのは、そういうこれからやらなければならないこととは別に、そういう通牒を離れて、大臣一体さっきも申し上げたように、法務総裁もやった人だし現在公務員制度も担当しておられる方ですから、そういう立場ですなおにこの第八条の条文をごらんになって、今大臣は自分の今の答弁がこの条文に合致しているということは私はなかなか簡単には言えぬだろうと思うのです。そういう一つの期待を持って私は大臣に答弁を促したわけですが、この第八条のカッコの中などをごらんになって、答申をするものでなければならぬ、あるいは調査の結果を報告するものでなければならぬ、そういう限界のはっきりした第八条だとお考えになるか、若干そこに問題がありそうだとお考えになるか、その点はどっちですか。
○国務大臣(大橋武夫君) まあこの審議会、協議会あるいは委員会こういったものにつきまして考えられます点は、いずれもそれは一つの国の行政活動を分担しておるということだと思います。ないしは行政活動の中に一役を買っておるということだと思います。そこで、その行政活動に一役買っておりまするその委員あるいはメンバーというものを総合しました全体を他の部局から独立した一つの組織体と見ることができるかどうか。これによってそれは行政機関になる場合もありましょうし、あるいは単なる行政活動の場を提供するにすぎない場合もあろうかと思うのでございまして、それはひとえにそのものがいかに運用されておるかということによってけじめをつけるほかはないのではなかろうか。そこで私はその運用の実態をよく見て、この運用の実情から見て、これは単なる人が集合してある行政活動に一役買っておるというのにすぎないか、あるいはそれから一段進めて、その集合した人全体を一つの組織として観念すべき段階に行っておるか、この点によってやっぱりそれが行政機関になるかならないかということをきめるべきではなかろうか、こう思うのでございます。従来、その点につきまして政府が単なる人の集まりという以上に、その集まった人たちが一つの行政機関としての独立した組織を持っておるということを認定する基準といたしまして、審議会、協議会等においてはそこで個々の委員の発言あるいは個々の委員の発言を通じて現われた個々の委員の意思というもの以外に、その協議体において全体を代表する一つの独立した意思決定が行なわれるような運用であるかどうか、これによってその区分をつけておるのが現在の政府の統一解釈である、かように存ずるのであります。
○千葉信君 私は、統一解釈を聞いているのではないですよ。政府の統一解釈には疑義があるから、その条文に関連をするような機関ですね。大臣は行政機関、行政機関と言うが、これは行政機関の一部であるけれども、行政機関の附属機関です。行政機関そのものではなく、その附属機関が答申するとか、調査をするとか、全体としての意思決定は行なっていないとか、そういうことにかかわりなしに、大臣が後段で言われた労働行政なら労働行政のためにプラスになると認めて予算を計上しておる、その予算を行使してその会合がどういう中身かは別として、そういう会合をもって何らかの懇談なり相談なりすることが労働行政上プラスになるという判断でその予算が使われてその会合が持たれておる。そういうものはこの第八条の機関からボイコットしていいのだ、こういう考えは私はおかしいと思う。つまり、労働行政にプラスになるという判断で予算も組まれ、機関としても置かれ、常設されて、その会議の運営の形態は別ですよ。これはたとえば労働問題懇話会の場合等ではこれは答申ということもないでしょうし、大臣のほうから諮問するということもこれはないかもしれない。しかし、そこでこの間もその点についてはっきり官房長のほうから答弁があったのですが、たとえば労働問題に混乱が起きる場合あるいは紛争が予想される場合、そういう場合に備えてこういう会合を持つことがプラスになるという判断で持っておる、よろしいですか、つまりそういうはっきりした具体的な行政機関ではない、行政機関の附属機関としてそういう組織を常置しておくことが労働行政上プラスになるという判断で持たれておる。そういうものが例示的に諮問とか調査という言葉を使っておりますけれども、それは単に例示であって、それ以外のそういうものも当然これは第八条に包含されるべきではないか、第三条の行政機関そのものではなく附属機関、たとえば行政上プラスになるという判断で医療施設を持つとか研究施設を持つとか、そういうものと一緒にその行政上プラスになると思われて持たれる懇談会あるいは懇話会あるいは委員会、こういうものが当然この第八条に入るという解釈に立たれるのでなければ、第八条のすなおな解釈にならぬじゃないか。さっき申し上げたように、三十六年四月十二日の行政管理庁の通牒はこの委員会で私に問い詰められた結果、最後に行政管理庁の長官が約束をしてあの通牒を出した。ところが出した通牒そのものはもう一回どうしてもここではっきりとけじめをつけなければならぬことになってしまった。その端緒をつけたのはお宅の労働問題懇話会であることはまことに不幸な話です。そういう経緯があって私はこの第八条の解釈を労働大臣にただしているわけです。労働大臣が労働大臣としての行政府内の一員としての立場からは行政管理庁の通牒をたてに取ろうとする気持はわかりますが、私はしかし、法律の条文が行政管理庁の通牒そのものと食い違っていることが明らかなときには、大臣ともあろう人があくまでもその通牒をたてにとって理屈を言い合っておるその場は苦しくてどうもつじつまを合わせなければならぬ答弁をしなければならないことはないと思う。当然そういうものがある場合は労働問題懇話会ということで私は大臣に聞かないで、ここでは諮問的、調査的という言葉は全くの例示であって、それ以外のものも含むのだという解釈がこの第八条では来るはずではないか。それをかえって大臣が、いや、これは調査をするとか諮問するとか以外のものは含まないのだという答弁をすると、大臣は、速記録を、人に笑われますよ。どうせこれはこの国会中に行政管理庁の長官を呼んでけじめをつけなければならない問題ですから、ついでにつけ加えておきますけれども、私は労働問題懇話会が設置されておることはいかぬと言って問題を追求しているのではなく、私は労働問題懇話会の効用は認めています。しかし、認めてはいるが、脱法行為は許さぬ。特に法律に抵触されているようなときには、はっきり行政組織法にきめた法律どおりに立法措置を講ずるならば、その不可能な条件がもしかりにあるならば、そのときは別個に考えればよろしい。私は、そういう立場で今この問題をお尋ねしておる。そのつもりで答えていただきたい。
○国務大臣(大橋武夫君) この第八条の第一項では「審議会又は協議会(諮問的又は調査的なもの等第三条に規定する委員会以外のものを言う。)」したがって、「諮問的又は調査的なもの」のほか「等」という字がございまするから、そのほかいろいろなものが考えられることはお説のとおりでございます。しかし、それからまた続いて読みますると、「及び試験所、研究所、文教施設、医療施設その他の機関」と書いてありまするし、また、第八条の表題というのでございますが、ここにも「附属機関その他の機関」と書いてあります。したがって、行政上必要な機関を赴く場合にはこれは法律でもってやらなければならぬという趣旨の規定であることはこれは疑いのないところでありまして、それが審議会あるいは協議会のようなものであるならば諮問的あるいは調査的のほかにやはり機関である以上、これは法律で規定しなければいかぬ、こういう趣旨であることは疑いないところであります。そこで問題は、たとえば労働問題懇話会のようなものが行政上の機関であるかどうか。機関であるならば法律の必要がある。しかし、それは行政上の機関と認むべきものではないということでございましたならば、これは法律によらないで設置した場合においても、少なくとも第八条に抵触するものではないという説明ができると思うのでございます。したがって、問題はその協議会なりあるいは委員会類似の施設が行政上の機関たるものであるかどうかということによってこれは分かれると思うのでございまして、その機関というものにつきましては先ほど来申し上げましたるごとく、政府の解釈といたしましては、これは個々の委員の単なる集合体、単なる会合、機関ではない。その集合体においてそれが行政上の機関となるためには個々の委員の意見発表のほかに、その集合体全体としての一つの独立した意思決定をするというような運営が行なわれる場合でなければ機関ではないんだ、こういう解釈に相なっておるわけなのでございまして、私も、行政上いろいろな活動がございますが、第八条で行政機関について法律が必要だという制限をいたしておるのでございますから、その場合の機関は従来の政府の統一解釈に従って解釈してよかろう、こういう考えを持っておるのでございます。
○千葉信君 まあ、やっと大臣の答弁が、この第八条の解釈について百尺竿頭半歩だけお進みいただいたが、依然としてごまかそう、ごまかそうということで、機関々々という。大橋さん、ここでいう機関は行政機関そのものじゃないですよ。行政機関に附属するその行政機関の補助的な役目をする機関なんです。ですから、その機関としての審議会とか調査会等、もちろんこれは行政そのものを担当するわけではない。調査の答申をする、諮問の答申をする。しかし、それは機関そのものではないし、したがって、その答申を受けた側からすればその諮問をどういうふうに処理して、どういうふうに摂取するかしないかについては、受けた行政機関そのものの立場で決定すればよろしい、そういう立場をとっているわけです。したがって、私の言っているのはそういう答申とか諮問以外の機関でも、たとえば具体的な例としては労働問題懇話会等のような、懇談をする、懇話をする機関であっても、それが労働行政上プラスになると認めてその意見を聞き、話し合いをする、こうなってくると、それはこの機関に非常に類似をしてくるんじゃないか。まぎらわしいのじゃないか。しかもおまけにそれは単に労働大臣が簡単な気持で委員諸公を集めて話し合っているのではなくして、りっぱに委員の数も三十二人ということになっているし、それから予算も今年度は七十万円の計上を見ている。そういうふうな事実は私はこれは明らかに第八条に該当するという解釈……。行政管理庁の出した通牒そのものもこの条文と照らし合わして論議をすれば、私はわからないわけじゃないと思うのです。まあ、しかし、今ここでいきなり労働大臣に労働問題懇話会が実はこの八条に抵触するから何とかしろとか、いや抵触するおそれがあるから廃止しますということはここでは言えぬだろうから、私はこれはさっき申し上げたように、手続を踏んで、行政管理庁、人事院総裁にこの委員会に来てもらって、からめ手のほうからこの問題を処理していく方法をとって、あらためて、労働省設置法の一部改正法案の関連事項ですから、その機会に私はこの点を処理したいと思います。 で、直接の第八条の問題については、労働大臣の解釈はほんの少しだけれどもつま先だけでも進んだわけですから、私はこの問題はきょうはこれくらいにして、この問題に関連する国家公務員法の関係についてお尋ねをしたいと思います。 それは、各種審議会等もそうだし、調査会もそうだし、したがって、そういうふうにまぎらわしい労働問題懇話会の諸君も、官房長はこれを、職員ではございませんから、したがって、給料ではございません、出した金は。千二百円ずつ出した金は、これは謝金でございますと言ってのがれようとしております。しかし、国家公務員法の条文から言いますと、こういうえたいの知れない存在は許されない。これはあなたが所管大臣だから私よりもそんなことは詳しい。たとえば公務員法の第二条の第四項によりますと、人事院ではその官職が特別職に属するか一般職に属するかということを決定する権限を持っています、人事院は。これが第二条の第四項。それから同じく第二条の第六項では、その一般職及び特別職以外の職員を置いて勤務をさせてはならないという制限がはっきりつけられています。で、この場合に、各種調査会、審議会等の委員、これは給与法の第二十二条によって非常勤の臨時職員としてこれは何がしかの給料を支給することができることにこの点ははっきりしている。第六項には、この公務員法なり、公務員法に基づく公務員の給与法による賃金以外には一切賃金を支払ってはならぬ。賃金の支払いについて厳格に二条の六項は規定しております。それからもう一つは、第六十三条には公務員に対する賃金ですね、単に金だけではなくて、それにかわる有価物を支給することも認めぬとはっきり規定しております。つまりそういう行政内部で勤務する者に対する賃金の支払い等は、これは大臣の所管なんだけれども、厳格に規定している。そうしてその規定に違反した者に対してはたしか一年以下の懲役もしくは、三万円以下の罰金と、そういうふうに罰則もはっきりきまっているのですよ。ところが、労働問題懇話会の委員の場合にはそれに抵触する疑いのある千二百円ずつ、これは座長は千五百円です。その金を出している。これは官房長の答弁によれば謝金だと。ところが、公務員法によると、そういう職員を置いてはならないということになっている。ただしこれが八条にいう「附属機関」として正規のものならば当然これは一般職の非常勤職員としてその給与を受けることができる。これに抵触する問題も出てくるわけです。そうなると、労働問題懇話会の委員というのは簡単な格好では私は見のがしてはいかぬと思うのです。あなたの所管している労働大臣としての立場から別に、今度は公務員制度担当の大臣として、国家公務員法上からもこの問題は十分にまじめに考えなきゃいかぬ。まじめに十分に考えなきゃいかぬということは、さっき申し上げた行政管理庁の体面にかかずらって、ほんとうの国会の審議の中身を具体的に結論として出しているのではない、通牒にかかずらってこの問題を曲げては今の公務員法上の問題も立ちどころに起こってくる、もし大臣はそういう疑念があれば当然所管大臣として十分にこの公務員法上の問題も研究しなければならぬと思うのですが、今ここで御答弁いただけるのでしたらひとつ御答弁をいただきたいと思います。
○国務大臣(大橋武夫君) 労働省における従来の取り扱いは、先般来官房長から申し上げましたるごとく、これらの懇話会に出席される方々は、単なる民間人のそれぞれの資格で出席していただくのでありまして、そのために公務員になっていただくという考えではございません。したがいまして、公務員に対する給与ということでなく、出席のつどその御苦労をねぎらうという意味で、謝金名義の支出をいたしておるのだと思います。したがいまして、公務員ではないし、いわゆる職員ではない。まあ一種の座談会に出席していただく、そこに労働大臣も同席するというような気持で運営をいたしておるわけでございます。
○千葉信君 労働問題懇話会のこの委員諸君は公務員になってもらうつもりでやっておるのではないとわれますけれども、労働大臣も御承知だと思うのだけれども、政府に今二百七十幾つかの審議会、調査会がありますね。財界人なんかももちろんおります。学者ももちろんおります。こういう民間人の場合には、公務員法上は一般職の職員ですよ。一般職の職員で、したがって、給与の関係は給与法の第二十二条の適用を受けて日当を払っているでしょう。まああの人たちを公務員と解釈するかしないかは、公務員にするつもりで頼んだかどうかは、労働大臣の言葉のように、そのつもりで頼んだかどうかは別として、その人たちは審議会の委員等になった場合には、自動的にこれは国家公務員法上は一般職の非常勤職員ということになるのですよ。そういう法律がある以上、それにまぎらわしい、第八条にまぎらわしい機関を持っていて、その委員連中にはこれは公務員でないから賃金じゃないのだ、これはだから謝金だというのは、これは大橋さんらしくもないごまかしですよ。そんなまぎらわしい脱法的な行為をするからこういう問題が起こるのですよ。あなたは成規のやり方をしないから公務員じゃないだけの話であって、あなた方のほうで第八条どおりの成規の扱いをすればこれは一般職の職員ですよ。給与法第二十二条に明確です、これは。たとえば二十二条には顧問であるとか、参与であるとか、あるいは委員であるとか、「又は人事院の指定するこれらに準ずる職にある者」、必ずしも委員という名前がつかなくても、顧問という名前がつかなくても、参与という名前がつかなくても、この人事院の指定するこれらに類する連中本同様だ、こうはっきり規定している。これらに類するというものの中に懇話会の委員も入れそうじゃありませんか。入らないという根拠はどこにもない。それはあなた方は懇話会そのものの扱いを脱法的なやり方をしているから問題が起こる。なかなか、これは法律上はこまかい重箱のすみを突っついたような問題だから、いかに頭のいい労働大臣でも即座に簡単には答えられない点もあるかもしれないのだけれども、私はきょうは大体これぐらいにして、大臣のこれに対する御答弁がなくても、さっき申し上げたように、次回の委員会等で行政管理庁なり、あるいは人事院総裁に来てもらって、法律の解釈について明らかにしてから、またあらためて質問いたします。今の問題についての御答弁はどちらでも大臣にまかせます。
○国務大臣(大橋武夫君) 国家公務員法あるいは給与法等、他の国務大臣あるいは人事院等の所管の法律の解釈の問題がからんで参りますので、今日はこれ以上の答弁は控えさせていただきます。
○山本伊三郎君 一つだけちょっと聞いておきたいのですが、この前、この国会で千葉委員が言われましたように、非常に問題になりまして、管理庁がああいう通牒を出したのですが、労働省はこの労働問題懇話会を第八条によって法律に規定できない理由があるかどうか。私この前から千葉委員とのいろいろ官房長の話を聞いておったので、非常に固執されるのですが、そういう法定されたものにすると、この懇話会の運用上非常にやりにくいことがあるのかどうか。この点ひとつ聞かせていただきたい。そうでなければ別にこの法定したところでそう支障ないと思うのですが、もしそういうものを法定すると、運用上、どうも労働問題懇話会という性質上、むずかしいかどうか。この点ひとつ。
○国務大臣(大橋武夫君) 申すまでもなく、労働省といたしましては、わが国の労使関係の正しい成長ということを考えておるわけでございまして、そのためには労使間のなごやかなアット・ホームな雰囲気というものをできるだけ盛り上げていくということが今後の労働行政のために必要なのではないかという考えを持っておるわけでございます。したがいまして、この懇話会、懇談会におきましては、出席の方々は労使とも、また、役所の者もみなかみしもを脱いだ気持で四角ばらずにまた役所の委員会だとか、あるいは法律、規則できめられた国家機関だとかいうようなワクに縛られた気持でなく、全くぷらっとそこへ関係者が軌を一にして集まった。で、そのときどきの問題についてそれぞれ思いつくままにざっくばらんに話し合っていこう、こうした会合によって、一つの、労働行政上の参考となるべき意見を述べてもらおうということでなく、話し合いそのものを通じて、労使間の一つのムードを作っていく、そういうことだけでございます。したがって、会合において意見とか調査をしてもらうのではなくて、会合自体が労働行政上意義のあるものだ、こういう意味で懇話会がスタートしたように聞いているわけでございます。そういう意味で、これを法律上の委員会、審議会というようなものにすることは、この懇話会の本来の趣旨と違ってくるのではなかろうかというような気持が労働省にはあるわけでございます。
○山本伊三郎君 その趣旨はこの前官房長からいろいろ言われた、それはよくわかっている。われわれも千葉委員も言われるように、その趣旨でやることはかまわない。しかし、八条で法定することは何といいますか、固く拒まれるような態度ですが、これは私は間違ったら別でございますが、聞くところによると、そういう委員ということとかあるいはそういうことをやられると、メンバーになれないのだ、ならないのだというような人があるから、そういうものをしなかったということも、これは聞いたことがあるのですが、そういうことはないのですね。そういう決定された委員になった場合はわしは入らない、こういうことを聞いたのですが、そういうことはないですね。
○国務大臣(大橋武夫君) 具体的にこれこれのお方は、まさにそういう立場におられるようだというような、具体的な心あたりはございません。ただそういうことも、発足当時に今のようなあり方をよしとする根拠として考えられた一つの理由ではあったかもしれません。
○栗原祐幸君 ちょっとお尋ねしたいんですが、懇談会の場合には委員に手当が出ているわけですね。その場合の手当は休まれても手当は出ておるんですか。 それから懇話会の場合には、欠席された場合には謝金は出ておらないのですか。その点だけお聞きしたい。
○政府委員(松永正男君) 懇話会の場合には、出席した場合だけ謝礼金を差し上げております。
○栗原祐幸君 したがって、懇談会の場合には欠席されても手当は出ておる……。
○政府委員(松永正男君) 懇談会と懇話会とおっしゃいましたが、予算上の費目といたしまして委員手当という費目がございます。これは特別職、非常勤の委員というものに該当する方々に委員手当を差し上げておる。ただ委員手当につきましても実績に応じて委員手当の支給をするという建前になっております。
○栗原祐幸君 そうすると 懇談会の場合にしても出席しなければ手当は出ないわけですか。
○政府委員(松永正男君) そのとおりでございます。
○千葉信君 次回の委員会では、労働省設置法の一部改正に関連して行政管理庁の長官の出席を要求しておきます。同時にまた、そこで問題の進展の状態に応じて人事院総裁の出席をお手配願っておきます。
○委員長(村山道雄君) 他に御質疑はありませんか。他に御発言がなければ、本案の質疑は、本日はこの程度にとどめます。本日はこれにて散会いたします。 午後零時四十五分散会 ————・————