内閣委員会 第2号
- 発言数
- 44 件
- 登壇者
- 7 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1963/02/07
会議録
○委員長(村山道雄君) これより内閣委員会を開会いたします。 委員の異動について報告いたします。 去る一月二十二日阿具根登君及び横川正市君が委員を辞任され、その補欠として千葉信君及び中村順造君が委員に選任されました。また本日、鬼木勝利君が辞任され、その補欠として浅井亨君が委員に選任されました。 —————————————
○委員長(村山道雄君) それでは国の防衛に関する調査を議題といたします。 まず、今次の北陸地方を中心とする雪害に対する自衛隊の災害派遣の現状について、防衛庁当局から説明を聴取いたします。
○政府委員(生田宏一君) 今次の雪害によります現地の状況なりその経過につきまして、概要を御報告いたします。 今度の雪害につきましては自衛隊の出動があったわけでございますが、それは一月二十一日には富山県知事から、同二十三日には石川県知事から、同二十四日には新潟県知事から、同二十五日には福井県知事から、それぞれ災害派遣の要請を受けました。直ちに防衛庁におきましては検討をいたしました結果、現地の雪害がきわめて重大な状態にあると認定をいたしましたので、直ちに自衛隊の災害派遣を決意いたしました。ただいまのところ、二月六日正午現在でございますが、陸上自衛隊の中部及び東部方面隊から、福井県に対しましては、人員で約三千百名、施設車両三十八両派遣をいたして作業に従事をさしております。また、石川県に対しましては、人員が約千七百五十人、施設車両三十二両を派遣いたしております。また、富山県に対しましては、人員が二千三百人、施設車両が三十四両でございます。新潟県に対しましては、人員が五千二百人、施設車両六十両をそれぞれ派遣をいたしておるのでございますが、また、福井、石川、富山県の三県に対しましては、雪上車が十両、ヘリコプターが八機、配置をいたしております。新潟県に対しましては、雪上車が十六両でヘリコプターが七機、配置をいたしておる次第でございます。 なお、その上に、海と空のほうにおきましては、海上自衛隊は舞鶴の護衛艦三隻と駆潜艇が二隻、掃海艇が一隻、また、八戸所在の航空機が十機、これを待機させて直ちに出動ができるようにいたしております。航空自衛隊につきましては、木更津及び美保基地にございます輸送機二十五機を待機させておりまして、そのうち十五機は即時発進が可能にいたしてございます。 部隊派遣の状況はそのとおりでございますが、現地におきまする除雪作業の状況を御報告いたしますと、まず第一に、国鉄幹線の除雪作業を主目的といたしまして、二月六日夕方現在におきまして、北陸本線のうち富山及び石川県内はおおむね所期の目標の九〇%以上を達成いたしました。列車の運行が可能になっております。福井県内は一番難作業でございまして、また積雪も多うございましたので、兵員の投入も多いのでございますけれども、いまだ所期の目標の六〇%を達成した程度でございます。しかしながら、列車の運行は可能になっております。上信越線のほう、これは新潟県のほうでございますが、このほうの列車の運行は所期の目標の九〇%を達成いたしておる次第でございます。大体この状態になりましたので、国鉄幹線の除雪と並行いたしまして、自衛隊の一部を道路のほう、特に幹線道路あるいはまた市街地等の除雪に充てるようにいたしております。国鉄幹線の除雪が終わりましたならば、その兵力を幹線道路でございますとか、市街地等のほか、必要に応じては国鉄の支線とか私鉄関係のほうへも振り向けたい、そういうように思っておるわけでございます。 なお、鉄道幹線の除雪は、スコップを使用します人力作業でございましたので、非常に作業がはかどりませんでした難作業でございましたが、道路の除雪にはブルドーザーとかダンプ・トラックとか、そういう車両の使用ができまするので、作業ははかどったと思っておるわけでございます。 次に、民間との関係でございますが、自衛隊はこの本来の目的で災害出動をいたしたわけでございますから、できるだけ現地の民間の皆さんには御迷惑をかけないことを本義といたしておりますので、宿舎などは学校とか公民館、また列車の中で寝起きをいたしましたり、なるべく一般民家はこれを利用しないというようにいたしておるわけでございます。作業でございますが、作業のほうも、自衛隊の作業能力と民間の方々の作業とでは、能力におきましても、また、その規律におきましても、いささか相違がございまするので、自衛隊は自衛隊として独自の指揮によります作業をいたしておりますので、特に民間の皆さんと同一場所で共同作業をするというようなことはいたさずにおるわけでございます。 概況でございますが、御報告いたします。
○委員長(村山道雄君) ただいまの説明に対し質疑のある方は、順次御発言を願います。
○下村定君 今回の自衛隊の御活動につきましては、関係地方におきましても非常に感謝をされておるようであります。私どもといたしましても、たいへん心強く感じ、同時に、隊員の方々の御労苦を深くお察しをいたしております。 ただいま大体の状況をお伺いしたのでありますが、それに関連して、若干具体的なお尋ねを申し上げたいと思います。 第一は、地方官憲から出動の要請がありましたわけでありますが、それと実際の出動命令実行との関係はどういうふうになりましたか。円滑にいったと思っておりますが、それらの点についてお伺いしたいと思います。
○政府委員(生田宏一君) その問題でございますが、これはわれわれ防衛庁の者から考えてみますると、今度の災害の地域は新潟、富山、石川、福井でございますが、特に降雪の多うございましたのは福井県でございました。その福井県は、例年の状態によりますと、この四県のうち比較的雪の浅い地方でございます。雪に対する心がまえと申しますか、これが新潟県などに比していささか、何と申しますか、不十分であったというようなきらいがありますので、福井県などは一番あとから出動の要請をされて参りました。また、雪が降りまして、出動を要請して参りますまでには、かなりの日数もたっておりますもので、ともかく雪が降りました初期における判断が少しく緩慢でございまして、自衛隊が出動いたしましたときには、もはや手のつけられないほどの降雪を見ておったような状況でございました。その点、作業が困難になりました面もございます。大体そのようなことでございます。
○下村定君 今若干お話を伺いましたが、さらに、自衛隊のほうからごらんになりまして、地方の公共団体、鉄道当局、警察、消防、これらの関係機関等の活動状況、それと、これと共同するための御所見、それらについて御説明をいただきたいと思います。
○政府委員(生田宏一君) 自衛隊が現地に出動いたしまして作業を開始いたしまして以来は、むろん国鉄側におきましても、多大な感謝と、また、国鉄としてのできる限りの御便宜をはかっていただいたというような状態でございます。また、自衛隊の諸君がみずから災害出動という自衛隊本来の任務に当たっておるわけでございまするから、単なる国鉄の、あるいは民間の皆さんのお手伝いをするというのではなくて、自衛隊本来の任務に当たっておるという心がまえでございましたので、士気も旺盛でもございますし、また、作業能力も一段とすぐれておりましたし、その点は、現地の皆さんから非常に感謝を受けたような次第でございます。また、自衛隊の諸君も満足してこの難作業に従事いたしておるわけでございまして、その点は非常に円滑にいっておると考えておる次第でございます。
○下村定君 部隊の宿営につきましては、ただいま民家をわずらわさず、公民館とか公共施設を御利用になっておるということでございますが、これはしごくけっこうだと思いますが、隊員の食糧の補給とか、そういう方面はどういうふうになっておりますか。
○政府委員(生田宏一君) 食糧につきましては、本来部隊が携行いたしておりますもの、部隊が隊員の食糧を携行して参るわけでございますが、出動の加給食としましては、平生の百二十七円に加えます五十円が加給食でございます。しかしながら、朝八時から夜の九時、十時まで、非常に体力を要するシャベルの人力作業でございますから、とうてい隊員の栄養を補うのには不十分でございました。でございますから、なおその上に五十円の臨時の増加をいたしまして、大体二百二十七円で現地の食糧をまかなっているわけでございますが、しかし、主食でございます米などにつきましては、時として不足がちでもございましたし、あるいは、もみのようなものを受けてそれを精白しまして、やっと食事に間に合わすような、そういうような救急の事態もありました次第でございます。一番、隊員の訴えておりますのは、食事の分量が少ないので力が出ないと言ってだいぶ訴えておったようでございます。この点は、今の給与に対する検討をある程度はしなければならないのではないかと、こういう考えを持っております。これは、今度の経験によってそういう考えが起こっておるわけでございます。
○下村定君 今度の出動は非常な激務と察せられますし、また、相当長期にわたると思いますが、これについて、何か隊員の、ことに下級隊員のために、特別手当というような御考慮はございますか、ありませんか。
○政府委員(生田宏一君) 現地の状況を見てみますと、二月一ぱいぐらいは自衛隊を現地に張りつけなければならないといろ、そういう覚悟はいたしておるわけでございます。で、給与の問題でございますが、これは自衛隊自体の問題でございまして、国の予算に関係のあることでございますので、それで、直ちにこれを簡単に変更処置はできませんわけでございますが、しかし、非常に悪い状態などが出て参りましたときには、応急の措置はむろんいたさねばならぬ、そういうように考えておるわけでございます。
○下村定君 その問題は、これはふだんの自衛隊の演習、そのほか短期の行動ともからみますから、ぜひ何かの考慮があってしかるべきだと思います。 次に、ただいま出動しております人員、部隊の配置等は承りましたが、今後の増加出動を顧慮されまして、どういう準備態勢がおありでありますか伺います。
○政府委員(生田宏一君) お答えいたしますが、対策本部のほうから、本部長の河野建設大臣から、自衛隊の増員を五千名要求されて参りました。それで一昨日からでございますが、二千名はその要請に応じてすでに出動をいたしたわけでございます。それからあとの問題でございますが、あとは現地の状態をよく見まして、そして逐次必要のものは増員をする考えでございます。しかしながら、中部方面隊と東部方面隊の出動可能の人員というものは、おおむね限度がございます。そうして、この上に一万も二万も出せということはむずかしかろうと思います。北海道とか九州とかの部隊はございますけれども、そこまでやるべきものかどうかということも一応考慮いたしてみますと、やはり中部方面隊あるいは東部方面隊でこれをまかなうのが至当でないかと考えております。東北の部隊だけは、まだ出動の余地がございます。それで、五千名ぐらいでございましたならば、これは直ちにでも出動することができる用意がございます。 それから、石川県と富山県のほうが大体よくなりましたので、重点は福井県でございますから、福井県のほうへ千六百人ほど昨日すでに移動が終わったようでございまして、これは重点配備に置きかえたわけでございます。 それからなお、京都とか、兵庫とか、山陰地方とか、山形でございますとか、そういう方面に、部分的には、やはり北陸とあるいは新潟地区と同じような状態になったところがございます。これはやはり自衛隊を出動して作業しなければならないのではないかというので、準備をいたしておる次第でございます。
○下村定君 海上自衛隊、航空自衛隊につきましては、先ほどちょっとお話がございましたが、できましたら、もう少し具体的にそこのところを御説明いただきたいと思います。
○政府委員(生田宏一君) 海上自衛隊につきましては、まだ具体的に御報告をすべき状態ではございません。 それから、航空自衛隊につきましては、私よりも防衛第一課長がよく知っておりますので、防衛一課長から御報告させることにいたします。
○説明員(久保卓也君) 海上の艦艇につきましては、先ほど申し上げましたように、舞鶴に護衛艦三隻、駆潜艇二隻、掃海艇一隻が待機しております。これの輸送能力が大体百トンでございます。ただ、待機させておりますことは、ずっと以前から各方面に御連絡してありますが、船によるところの物資補給という要請がまだ参っておりません。したがいまして、私どもは待機さしておるだけで、これは三時間の用意をもって出発が可能のようになっております。 それから、航空機でございますが、先ほど政務次官から申し上げましたように、輸送機二十五機——十五機はすぐ発進が可能であるという態勢に置いておるわけでございますが、現実に輸送機を使いましたのは、先々週でありましたか、一機、これは医薬品等を運びましたのがございます。そのほかはございません。ただ、輸送機につきましては、もちろん現地の天候状況その他で問題がございますが、小松の飛行場は、天候を別にすれば、使用は可能でありまするし、それから新潟飛行場は、新聞によりますと、きょうから使用は可能になっておるようでありますので、もし必要があれば、飛行場に行くことは可能であります。 なお、孤立部落への輸送物資の投下ということでありますが、輸送機によります物資投下につきましては、これは当然落下傘を使うわけでありますが、落下傘は一つで約百キロぐらいを運べるということでございます。ところで、無制限に落下傘を使うわけにいきませんので、手持ちのものが陸上自衛隊と航空自衛隊と合せまして約千くらいであります。これの限度におきましては、もちろんパラシュートを回収すれば別でありますが、パラシュートの回収ができませんければ、約千個の範囲ということです。約百トンぐらいであります。輸送機はC46というものでございます。二トン半ぐらい積むことが可能であります。それからヘリコプター、先ほど政務次官が申し上げましたように、十六機現地で使っております。これによって個々の部落に医薬品とか物資、食糧等の輸送を行なっておりまして、現在までの総計は十一トンばかりになっております。
○下村定君 これは新聞で見たにすぎませんが、出動にあたって、部隊及び器材の鉄道輸送費を防衛庁のほうからお払いになっておるということを聞いたんです。これは、ちょっと常識からいいまして、こういう場合にはどうかと思いますが、どういうふうになっておるか、実情をお伺いします。
○政府委員(生田宏一君) 部隊、器材の輸送費につきましては、本来は支払うべき筋合いになっておりますので、事後払いということで手続は一応いたしました次第でございますが、しかし、国鉄当局と防衛庁の間で、今回の場合はぜひ無料にすべきじゃないかということの交渉をいたしておりまして、多分そのように了解がつくような状態でございます。
○下村定君 これで大体私のお伺いしたいことは終わったのでございますが、実は私関東大震災のときに、部隊を使うほうの役をやっておりました。あのときも当時の軍隊が出動しまして、たとえば永代橋、吾妻橋の電車橋、それから東海道相模川の陸橋、ああいうものをやりまして、いろいろな面から非常に感謝をされたんでございますが、引き揚げのときが相当めんどうでございました。地方側から見れば、一日も長くやってもらいたい。まあ部隊としましても、人情上できるだけのことはやってあげたいということになるんですが、けれども一方、本来の訓練ということもございまして、その辺の折衝が非常にむずかしくて困ったことをいまだに記憶しております。こういうことを申し上げるのは、はなはだ僭越でございますけれども、この引き揚げの時期、方法ということは、よほどこれはデリケートな問題だと思います。この点は老婆心ながら申し上げておきます。どうぞ、ひとつよろしくお願いいたします。
○政府委員(生田宏一君) その点につきましては、すでにわれわれ防衛庁側といたしましては、現地の状況などを判断いたしまして、部隊引き揚げの適切なる時期、措置を誤らないようにいたしたいというので、深甚の注意を払っておる次第でございます。 この際、現地のことで、私がまだ申し落としていたことを二、三申し上げますと、雪解けの時期が参りましたようでございますが、そうしますと、福井県などは全地域にわたって雪なだれの発生するおそれがあるようでございます。これはヘリコプターなり飛行機なりで偵察をいたしておりますが、福井県は全地域雪なだれのおそれがございます。それから、石川県は四十六カ所ほどそのおそれがあるようでございます。それから、富山県は山のすそ野付近にわたって全地域、やはり雪なだれのおそれがあるようでございます。それから、新潟県は二百七十七カ所という、そういう大きな数字が出ておるようでございまして、あるいは除雪作業が終わりましても、融雪期が参りますというと、どのような事態が次々と起こってくるかは予測しがたい状態でございますので、そういう状態も考えてみまして、自衛隊の引き揚げがいつになるか、いつごろにいたすべきか、あるいはどの程度の作業が終わったならば、そういう問題は民間あるいは府県等にまかして引き揚げてくるべきものであるか、それらの判断をあやまたないようにいたして参りたいと思っておるわけでございます。 この際でございますが、防衛庁として非常に心配をいたしておりましたことは、現地における部隊の隊員の装備でございますが、これは北海道、東北などと違って、防寒の装備がいささか不十分でございまして、それで作業をやっておるのでございますから、凍傷あるいはかぜを引く、下痢を起すということが起きはしないかと心配をいたしております。表面に現われた数字はほんのわずかでございますけれども、しかし、実際は軽度の凍傷を起こしましたり、あるいはかぜを引いて微熱がありましても、それを隠して出動をして作業をするというような状態でございますので、実際に医者にかけて調べてみましたならば、相当の傷病者も出ておるのではないか、こう推定されておるわけでございますが、本人はそれを隠して作業に出ていきたいというような状態でございますから、あるいは雪解けがありまして伝染病が発生しましたり、そういう悪い状態が起き、かつまた作業が大体終わりますと、精神も弛緩をして参る、緊張が解けて参りますと、意外に患者が出るのじゃないかということを心配しておるわけでございまして、将来の北陸方面に対する自衛隊の寒さあるいは雪に対する災害出動を考慮に入れて、今後はいろいろの点で検討を加えて改善をしなければならぬ、こういうことがございます。それを一つ、これはわれわれの心配をしておるということで、この機会に御報告さしていただきます。
○小柳牧衞君 私最近新潟県の雪害の状況を視察した一人といたしまして、まず、自衛隊の活動に対して心からの敬意を表する次第であります。非常な活動で、地元住民も心から感謝しておったのであります。この際、一言お願いしておきたいことは、先ほどお話しのありましたとおり、自衛隊はその任務としてその部署についておって活動しておるのでありまして、非常にけっこうなことであります。しかし、私が新潟県において十二師団長のお話を承りますというと、自衛隊は普通の人夫その他に比べて四倍ないし五倍の能率を持っておる。現に非常な能率を上げておるようであります。しかし、他との関連で考えてみまするというと、自衛隊はその職務としてそれを遂行しておりまするので、他と共同作業はしておりますまいが、しかし、関連的にやらないというと、自然その能率も十分に効果を発揮しないのじゃないかと思われるのであります。これは主として地方の団体に望むことなんですけれども、自衛隊におきましても、それほどの能率を持っておるのでありまするから、将来恒久対策を立つる資料として、自衛隊の能率を十分に雪害の関係のことに報告されるなり、また、その状況をつぶさに報告するなりいたしまして、そうして、地元住民が、あるいは地元の団体が、それに即応して自衛隊の能率をますます発揮するようにすることがきわめて必要だと思うんです。自衛隊が非常に活動しておりましても、その後方の連絡等が十分でなければ、その能率が非常に減殺されるおそれがあると思うのであります。でありまするから、ただいまも将来のことに対して十分に研究されるとのこと、非常にけっこうですが、その際に、今のような能率の状況を十分に災害本部あるいは災害の研究の所にお知らせいただきたいと思うんです。 それから今、自衛隊の装備その他についてもお話しあったんですが、そのことも承って参ったのでありまして、それも研究する必要ありましょうが、また編成等においても、これはいろいろ関係がありますから、そう簡単には参りますまいが、雪の降る地方の出身の、非常に雪に経験を持っておる人が行くということは非常に大切じゃないか。幸いに新潟県におきましては、ほとんど大部分が雪の地方の人であったというような状況でありますから、そういうようなことも考慮して、編成等においてもまた能率を上げるように、単にその装備なりあるいはその他の関係ばかりでなく、お考えを願うようにしていただきたい。現地の状況を見た立場から、敬意を表すると同時に、今の能率を十分に発揮するために、他の部隊との関係を十分御考慮していただいて、他の部隊もこれに即応して能率を上げるようにお取り計らいをいただきたいという希望を述べておく次第であります。
○政府委員(生田宏一君) 全く小柳先生のおっしゃるとおりでございまして、部隊といたしましては、単独で作業はいたしておりますが、その作業を、いずれのところの雪を除雪いたしますとか、いずれの鉄道の雪を取れとか、こういう基本的な問題につきましては、対策本部とか、あるいは鉄道の要請によりますとか、緊密な連絡をとってやっておると思います。ことに十二師団は新潟の鉄道管理局に司令所を置いておりますし、十三師団は、これは金沢の鉄道管理局の中に司令所を置いておるようなわけでございますから、そういう点につきましては緊密に連絡をして作業の分担をいたしております。ただ、その作業の個所おきましては、独立した作業を行なっておる、こういうような考え方であります。また、部隊編成におきまして、出身地が雪に親しんできた人たちをなるべく北陸方面、雪害が起きそうな個所に多く集めて編成するのがよかろう、こういう点につきましても十分に考慮いたしましていきたいと思っております。
○浅井亨君 この間、この雪害の問題に対しまして急遽現地の新潟へ行って参りましたが、その点におきまして自衛隊の方々が非常な努力をいたされて、そして国鉄関係、また道路の関係において活躍されているということを現地に見て参りまして、心から感謝いたしておる次第でございます。しかし、今小柳さんが申されたとおり、いわゆる各方面との連絡関係において非常なそごがある。もちろん日にちも早かったせいもありますし、その点もあるかと私も思っておりましたけれども、そういう点は特に考えておられることと思います。なお、これにつきまして、小さなことといえば小さなことでございますが、あれほど自衛隊の方々が真剣に働きながら、ちょっとしたことによりまして非常な損をする場合があるやに思うのでございます。それはどういうことかと申しますと、ちょうどあの雪が降ります最中に、第十二師団のほうから長岡のほうに演習に行っていたそうでございます。それがちょうど間に合ったと言うとおかしいのですが、そういうようなわけで、早速手を打たれて、そうして協力されたということは非常にりっぱなんでございますが、旅客があそこに停滞いたしまして、そうしていつ出発するやらしないやら、こういうようにまあ待機していたそうでございます。ところが、国鉄のほうから直ちに出発するから乗車の用意をしろ、こういうわけで招集されたそうでございます。早速駅のほうへはせつけまして汽車に乗ったのでございますが、思わしくなく、脱線事故がありまして出ていかないようになったそうです。ために、乗客はまたもとの旅館へ、古巣へ帰ったそうなんです。ところが、不幸にいたしまして、その旅館には自衛隊がいた、こういうことになりまして、非常にそこに、ちょっとしたことですが、非常な悪感情を抱いたということがありましたのですが、先ほどお聞きいたしておりますと、今たくさんの方々がおいでになっておりますが、こういう方の宿舎はどういうふうになっておるのでしょうか。
○政府委員(生田宏一君) ただいま自衛隊が出動いたしておりまする宿泊所は、学校とか列車の中でございまして、公会堂でございますとか、そういう公共の建物の中、もしくは列車内、こういうことでございます。
○浅井亨君 先ほどもそういうふうにお聞きしたのですが、一般家庭は使用されない、また宿屋のほうもそうだと思うのですが、もちろん最初のことでもありますし、いろいろな、小さな問題だといえばそれまででございますけれども、先ほど申しましたようなことがありまして、実はその宿屋には老人と子供がいる、また体の弱い人を収容しておったそうでございます。ところが、隣室に約二十名ほどの自衛隊の方がおいでになって、午後の七時ごろと思いますが、ふろに入られて、どてらがけで一ぱいお飲みになっていた。こちらのほうでは非常に寒々しい思いで、いつ帰れるだろうか、こういうように思っていたので、その旅客たちは非常な悪感情を持った、こういう事件がありまして、それは一番最初のことでもありますし、またそういうこともあったのかもしらぬけれども、お互いにそこは話し合って、そうしてスムースにいくべきものですよ。そういうようには言っておきましたけれども、現在自衛隊の方々の活躍は目をみはるものがありますが、こういうりっぱな働きをしながら、こういう一面がありますと、とんだことだと私は思うんです。こういうことに対しまして、常日ごろからひとつよろしく御指導を賜わりたいと、こういうふうに私は、ただ一言ではありますけれども、今後のために申し上げたい、こういうふうに思っております。 以上でございます。
○山本伊三郎君 ちょっと二、三、予算関係ですけれども、お聞きしたいんですが、災害出動のために特別予算を編成をされていないんですね。そういう災害時における予算の関係はどういうふうになっていますか。
○政府委員(生田宏一君) 装備とか、それから作業に要する道具とか、そういうものは自衛隊が持っているわけでございますが、しかし、災害出動いたしました場合に、加給食として五十円これに加えて、なおかつそれで不足な場合もございますので、今回の場合はその上また五十円、百円ほど食糧関係で増額をいたしている次第でございます。
○山本伊三郎君 そういう年々の災害、単に雪害だけでなくして、風水害もありましょうが、そういうことは、これは予定できないことであると思う。したがって、今度のやつは、だいぶ大じかけなやつだと思うんですが、相当私は自衛隊も経費がかさんでくるんじゃないか。なぜこういうことを尋ねるかと申しますと、先ほど下村委員からも言われましたが、実は何年前ですか、諫早の水害があった。私現地に行きましたが、非常によくやってくれると、地元でも非常に感謝しておりましたけれども、これが引き揚げなくちゃならぬ。知事のほうから交渉したけれども、予算がないからそう十分やれないということで、引き揚げるときに、自衛隊がもう少しやってくれればいいんだという、非常に感謝とその逆な反感が出てきたことを二、三聞きました。あれはほんの小さい、と言うと怒られますけれども、範囲からいって小さい範囲ですが、今度は四県にまたがる大きな雪害ですから、相当自衛隊としてもこれにはある程度予算関係、財源関係というものを考えなくちゃならぬ。その点どう考えられますか。
○政府委員(生田宏一君) 自衛隊には、演習いたしましたり、そういうような関係の予算もございます。そういうものを当然引き当てるわけでございますが、不足分を生じましたときには、別途予備費から支出をお願いするというのが従来の建前になっております。
○山本伊三郎君 それはわかっているんですがね。演習に要する費用、それは持っているわけでありますが、先ほど申しましたように、やはりそれは演習用に組んであるやつですから、それらをそこへ使ってしまえば、あと演習はできないということになってしまうので、特に雪害に要する費用というものは見なくてもいいかどうか、こういうことを私は尋ねているんです。
○政府委員(生田宏一君) 当然災害出動というのは毎年やるわけでございます。それで手持ちの予算の中で流用して、それで十分な場合もございますし、また、不足の場合には別途予備費を請求いたしまして支出をしていただく、こういうことになっているわけでございます。
○山本伊三郎君 ちょっとピントが合わぬのですが、それはそれでいいんですが、今度の場合相当大きな雪害である、長期にわたるだろう。今までこういう長期にわたるという予想のやつがないんですね。今回の場合どうするかということを聞いているんです。
○政府委員(生田宏一君) 当然予備費をお願いをしなければならぬというように考えております。
○山本伊三郎君 これは計画に入っているか知りませんが、雪解け時の雪なだれの事故というものも相当災害が起こるだろうという予想をしております。これも政府自体対策本部でやっておるのですが、新しい検査といいますか、調べる方法も国鉄で研究しておるようです、雪なだれについて。しかし、国鉄のやっておる実地試験と申しますか、あれもほんの初歩的なものだと思うのです。そこで航空機その他を利用して、そういう状況視察と申しますか、検査と申しますか、そういうものについて、気象庁とか、あるいはそういう所と協力をして自衛隊がそういうものをやるという考え方があるかどうか、これをちょっと聞きたい。
○政府委員(生田宏一君) 自衛隊といたしましては、出動ごとにその事態を認識をしまして、そして自衛隊に対する出動要請が来るわけでございます。出動要請が参りましたならば、出動すべきものであるという判断を下しましたならば、直ちに出動いたすことになるわけでございます。しかし、現在のような状態で、まだ除雪作業が終わりませんときに、次々と雪なだれのようなものが引き続いて起こってくるという場合もあります。そういう場合になりますというと、これは出動として除雪と雪なだれは区別しがたいような状況になるかもしれません。そういうこともあらかじめ心配しておるわけであります。しかし一たん除雪が終わって部隊が引き揚げまして、その次にまた雪なだれがで来たというような場合でございましたならば、出動の要請を受けて出て参る、こういうことになるわけでございます。
○山本伊三郎君 防衛庁に今こういうことを尋ねることは、また別の機会で総合的に聞きたいと思うのですが、もうすでに雪なだれの被害が相当各地に出ておるのでございます。したがって、気象庁あたりもいろいろ心配されておるようですし、また国鉄自体もそういうことでいろいろやっておるようですが、やはりそういう雪なだれの現象が起こる、検査といいますか、状況視察というものが科学的にまだ十分でない。自衛隊の持っておるヘリコプターなり航空機を利用して、そういうものを事前に発見できるような方法もあるいはあるのではないかと私は思うのですが、そういうときに協力の態勢がとれるかどうかということを実は聞きたい、この点はどうですか。
○政府委員(生田宏一君) 雪なだれが起きるであろうか、どうであろうかということは、これは自衛隊としましては、ヘリコプターとかあるいは飛行機などによって空中から偵察をして、そうして亀裂が生じておるとか、生じていないとか、こういうような判断はできるわけでございます。しかし、気象庁が分担いたしております学問的な雪なだれとか、そういうものにつきましては、これは全然自衛隊としてはそういう訓練とかあるいは研究とかいうことはいたしておりませんわけでございます。やはり協力にも限界があろうことと考えております。
○山本伊三郎君 それじゃ、そういうケースがあるとか、空中偵察、そういうことはすでにやって関係方面には情報を提供されておるのですね。
○政府委員(生田宏一君) ある程度そのようになっておると存じます。
○山本伊三郎君 それで、私はできれば、これはそういうことが効果があるかどうかは私は知らないのですが、気象庁長官とか、あるいはその関係筋に聞いてみたいと思っておるのですが、きょうは見えておらないようですが、もし適切な空中偵察ですね、そういうものが発見できるということがあれば、これは自衛隊機ですから、どういう使用をされておるか私はわかりませんが、そういう専門家に利用さすということも、この際ですから必要でなかろうかと思うのですが、その際には、やはり自衛隊としてはそういうととを許せるかどうか。
○政府委員(生田宏一君) それは国鉄、気象庁なりがそのような偵察、調査をしたいから自衛隊機を貸してくれないかという要請がありましたならば、自衛隊の事情の許す限りこれに協力することはやぶさかでない、このように考えております。
○委員長(村山道雄君) ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(村山道雄君) 速記をつけて。 他に御質疑ありませんか。他に御発言なければ、本件の調査は、本日はこの程度にとどめます。 本日は、これにて散会いたします。 午前十一時四十六分散会 ————・————