逓信委員会 第31号
- 発言数
- 220 件
- 登壇者
- 14 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1963/07/06
会議録
○委員長(光村甚助君) ただいまから遁信委員会を開会いたします。 まず、委員長及び理事打合会申し合わせ事項について申し上げます。 本日は、請願審査を行なった後、継続調査要求書及び委員派遣要求書の提出についてお諮りし、次いで郵便貯金法改正案の審査を行ないます。 これより議事に入ります。 本委員会に付託されました請願全部を一括して議題といたします。 以上の請願につきましては、理事会において検討いたしましたところ、次のとおり処理してはいかがかと申し合わせた次第であります。便宜、調査室長より、お手元に配付いたしました一覧表に基づいて申し上げます。
○専門員(倉沢岩雄君) 採択すべきものといたしました請願は、第六一号、北海道滝川泉町簡易郵便局の特定郵便局昇格に関する請願、第三〇九号、郵便切手類売さばき所及び印紙売さばき所に関する法律第七条第二項改正に関する請願、第七一三号、岡山県三石郵便局局舎新築に関する請願、第二八二号、北海道苫小牧郵便局の移築等に関する請願、第二八三号、北海道苫小牧電報電話局局舎拡張及び施設増強に関する請願、第一二五四号、第二一六四号、北海道苫小牧電報電話局局舎新築に関する請願、第一一八四号、北海道恵庭町に電報電話局設置に関する請願、第一五八五号、NHK宮崎放送局に教育テレビ局開設に関する請願、第二四一五号、第二四三〇号、簡易生命保険及び郵便年金資金の運用範囲拡大等に関する請願、第二六六一号、茨城県常陸太田市下大門町に無集配特定郵便局設置に関する請願、第二七〇三号、電話「一一〇番」を警察通報用電話に全国統一するの請願、第二九三九号、第二九四〇号、第二九四一号、第二九四二号、第二九四三号、埼玉県浦和市日本住宅公団南浦和団地内に特定郵便局設置等に関する請願、第三〇三六号、山形県寒河江市寒江地内に無集配郵便局新設に関する請願、以上でございまして、以上十九件の請願は、いずれも願意おおむね妥当と認め、議院の会議に付するを要するものにして、内閣に送付するを要するものとして処理し、その他の請願は保留すべきものとして処理することを申し合わせた次第であります。
○委員長(光村甚助君) 以上のとおりでありますが、付託請願の処理について御意見のある方は御発言を願います。
○赤松常子君 ちょっと、三三四一号が採託されない理由をおっしゃっていただきたいと思います。
○委員長(光村甚助君) ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(光村甚助君) 速記を起こして。
○政府委員(佐方信博君) 官製はがきの料額印面を、汚損した、あるいは使わなかった場合に、切り取って郵便切手に転用してはどうかというお話かと存じますが、確かにそういう事例も、要求があろうかと思いますけれども、実は、御承知のとおり、最近、郵便はがきは全部機械にかけて処理するというやり方をいたしておりますので、厚い料額印面を切手に代用されますると、今後の機械化の面に非常に問題があるのではないか、もう一点は、御承知のとおり、年末になりまして、十二、三億枚に及ぶところの年賀郵便はがきが出されるわけであります。年賀を除く一般はがきは、一年間で二十一、二億枚でございます。年末になりまして一挙に十二、三億も出されますために、最近におきましては、はがきの日付印は押さないというやり方でやりませんと、年末はどうしても配達ができないし、処理ができないという事情でございます。したがいまして、官製はがきの料額印面に日付印を押していないものが相当これから出るわけでございます。 そういうふうに、はがきの大体三分の一程度のものがそういう形になっておりますのを、転用されるということにつきましては、事務処理の面から非常に問題がございますので、切手転用ということに関しましては、いろいろ検討しなければならぬ面がたくさんあろうかと存じております。一方要望の強いこともかねて存じておりますので、取り扱い面、それから公衆のいろんな声ということも検討いたしまして、慎重に解決策を見出すように、もう少し時間をかけて研究いたしたい、こういうことでございます。
○赤松常子君 ちょっとお尋ねいたします。そういう技術的な面だけでございますか。実はもう、一応請願の趣旨は郵政大臣にもこの間申し上げておきましたのですが、消費者を守るという、そういう面に対しては、どういろお考えでございましょうか。せっかく五円出して買ったものが、ほかの封緘はがきは、それは切ってよろしいということになっておるのですね。この官製はがきだけが、請願にもございますように、年間一千万枚ぐらいむだになっている。これも消費者が負担している。その問題は、郵政当局としてどういうふうに考えていらっしゃいますか。これを保護するとか、もっと別にあなたかい処置をしていくというお考えがございませんでしょうか。
○政府委員(佐方信博君) 例としてお話しになりました封緘簡易手紙の問題でございますが、簡易手紙は、今のところ俗称でございまして、法律的には、切手付の手紙だということでございますので、値段としましても、切手の十円以外に二円を取って、十二円ということになっておりますので、あれは明らかに切手だということになり、はがきの場合には、もちろんこれは証票だというような区別をいたしております。 しかし、先生おっしゃいましたように、それは明らかに消費者のほうの過失ではありますけれども、そういう声もずいぶんございますので、何らかの解決策を慎重に検討したい。その場合、解決の方法としましては、その書き損じたはがきの料印だけを切り取って張るということは、今申し上げましたように、はがきの三分の一以上というものは消印をいたしておりませんので、三分の一以上が全部抜け穴になるということは、ちょっと法的にも問題があるのではないか。 しからば、どういう方法があるかというと、今諸外国の例等も調べておりますが、一般的には、買い戻しをしたらどうかとか、あるいは交換をしたらどうかとかいう意見もいろいろ聞いておりますので、いろいろな例をよく検討いたしまして、同時にまた、技術的にも、できるだけ利用者の方に便利になるようにということで、もう少し研究してみたいと、こういうつもりでございます。
○赤松常子君 これでおしまいにいたしますが、十分御研究していただきますように、消費者の立場からの強い声を私も聞いておりますのですから、ただほうりっぱなしでなく、ぜひあたたかい気持でこの解決に当たっていただきたいということを強くお願いいたしておきます。
○委員長(光村甚助君) 他に御発言もなければ、本委員会付託の請願の処理については、先刻御報告いたしました理事会申し合わせのとおり処理することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(光村甚助君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
○委員長(光村甚助君) この際お諮りします。 ――――――――――――― 郵政事業及び電気通信事業の運営並びに電波に関する調査につきまして、本院規則第五十三条により、継続調査要求書を議長に提出いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(光村甚助君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 なお、要求書の内容及びその手続等は、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(光村甚助君) 御異議ないと認め、さよう決定いたしました。 ―――――――――――――
○委員長(光村甚助君) 次に、委員派遣承認要求に関する件についてお諮りします。 閉会中、その必要が生じました場合郵政事業及び電気通信事業の運営並びに電波に関する調査のための委員派遣要求書の議長への提出について、あらかじめ委員長に御一任願っておきたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ―――――――――――――
○委員長(光村甚助君) 御異議ないと認め、きよう決定いたしました。 ―――――――――――――
○委員長(光村甚助君) 郵便貯金法の一部を改正する法律案を議題といたします。 これより質疑に入ります。 質疑のある方は、順次御発言願います。
○鈴木恭一君 もう時間もございませんから、きわめて簡単に、一、二の点について御質問をいたします。 特に、なぜ政令に譲ったかということに対して、郵政大臣のお気持をひとつお聞きしたいのですが、この提案理由にもありますとおり、金利政策の弾力的な運用に支障を来たきないようにするとともに、適時適切に一般金融情勢に相応することができるようにする、これだけなら、よくそれでわかるのでございますが、私、お聞きすろところによると、この改定の動機と由しましょうか、昨年の五月に経済閣僚懇談会がありまして、その際に、景気の調整策に関する統一見解の中で、「この金融措置の一環として、金利の調節機能を高める地ならしとして、郵便貯金の金利の改定を政令で行ない得るよう所要の法律改正措置を講ずること」ということに相なっていることが、改正の私は動機になったのじゃないかと思います。 もちろん、日本の経済を安定して、その発展のために、適時適切な調節をする、そのためには、金融政策というものはきわめて重要な地位を占めておるということはよくわかるのですが、郵政大臣としては、その点と、この零細な預金者、口数も御承知のように二億にもなっているわけですね。一兆五千億というふうな預金をかかえておる。非常な国民大衆に密接な関係があり、しかも、そのお金は非常に零細であるというようなことで、やはりその預金者の利益保護ということが重大なことは、郵政大臣としての使命と申しますか、責任ではないかと思います。そういうふうなものを根源にして初めてこの問題が解かれるわけでございまして、そうした動機もわかるのですが、これをどういうふうに受け取って、今日ここで改正をされようとするのか。そのお気持をひとつお聞かせ願いたい。
○国務大臣(小沢久太郎君) この利率の決定を政令にまかせようということは、たびたび申し上げましたように、金利体系の一環をなすものでございますが、今後の金利政策の弾力的な運営に支障を来たきないようにやりたい。 それから適時適切に金利政策にマッチできるようにするというためにやったわけでございますけれども、しかし郵政大臣といたしましては、これは国民の零細な貯金でございますから、これを守るということには十分に意を用いなければならない次第でございます。そこで、まあ法律の中にそういう国民の利益を守るという条項を入れまして、それを基本的条件として今後運営していきたいというわけでございまして、その運営のためには、あるいは郵政審議会を強化するというようなことをいたしまして、国民の利益は十分守るようにしていきたいということは、当然われわれとしては考えなければならないことではないかと思います。
○鈴木恭一君 まさにそうでなければならないと思うので、またそういうふうな経過をたどって、しかも一番冒頭にもう金融政策というようなものが表へ出て参るものですから、先般光村君が本会議で質問されたように、こういうことが、結局、産業資本とか、金融資本の前に郵便貯金が犠牲になるのだというような話も出て参るので、これはちょっと利は飛躍していると思うのでありまするけれどもそういうことは重大なやはり影響を持つと思うので、郵政大臣としては、ただいまのような気持もよくPRされまして、これが単に金融政策の一環としてやっているのでない、十分保護するのだということを特にお願いいたしておきたいのです。 そこで、どうして、いま今日やらなければならないかという問題です。今私は、別に金利を引き下げなければならないとか、あるいは上げなければならないとかいうような問題があるとは思っておりません。しかし、こういうことがすぐに金利の引き下げに結びついて考えられやすいのでありますが、先般大蔵大臣が、あれは鈴木強君の質問でしたか、そういう意図はないのだというようなお話もございましたが、郵政大臣としては、どういうお考えでございましょうか。
○国務大臣(小沢久太郎君) この政令に委任するということが、直ちに利率の引き下げをするということを意味しておらないことは、大蔵大臣も説明しておるとおりでございます。それは、われわれもここで申し上げ得ると思う次第でございます。
○鈴木恭一君 そこで、大臣は今、法律の中にも十分預金者の利益が反映するようにしなければならないこれは従来法律にも書いてなかったので、きわめてけっこうな条項であると私は思っております。しかし、これを見ますと、「国民大衆の零細な貯蓄手段であり、預金者の利益の保護に遺憾のないようにするために、利率の決定または変更の場合は」云々、こういうことが書いてあるわけです。ところが、私は、こういう場合だけが考えられる問題じゃなくて、常に郵政大臣は預金者の保護ということを念頭に置いて事業を運行していかなければならない。そうなりませんと、これは単なる倫理規定になってしまって、そういうようなものは変更するときだけにひとつ考えてみようかということでなしに、ひとつやってもらいたい。と申しますのは、現在定期なんかは、民間の銀行の定期より下になっているのですね。そういうふうなものを今改正するというふうな御意図はございませんか。
○国務大臣(小沢久太郎君) 定期につきましては、これまでは郵便貯金のほうが、つまり税制の関係上よかったのでございますが、一般金融機関の預金利子に関する課税上の優遇措置も講ぜられるようになりまして、わずかでございますけれども、郵便貯金のほうが悪くなっておるのでございまして、こういう点につきましては、われわれといたしましては、今後こういう不均衡を是正するように努力していきたい、そういうふうに考えております。 それからもう一つ、鈴木先生がおっしゃったように、この運営の点につきましては、国民の利益を守るということは、常に念頭に置いて運営していくというように考えている次第でございます。
○鈴木恭一君 ぜひそういうような運用をひとつやっていただかなければならぬのですが、そこで、この利率の決定を政令に譲る、これは、従来戦前は実は勅令であったのですね。郵便事業創始以来、法律でこれを決定しておったことは、昭和二十二年に、預金者の権利を保護するという意味におきまして法律になった。これには、いろいろな支障も実はあったでございましょう。また、下がるときには、法律でやれば不利益になるようですね。上がるときには、またこれと逆な現象が出てくるというようなこともある。したがって、絶えず一般の金融情勢に即応してこれが動いていくということはいいことだと思うのですが、一体、銀行利子ですね、普通の民間の銀行利子はどういうこうに決定されておるのですか。
○政府委員(金沢平蔵君) お答えいたします。 銀行のやつは、戦前は、自主的と申しましょうか、銀行の人たちの申し合わせによってきめておった。終戦後、金利調整法ができまして、そこでそれが変わりまして、日銀政策委員会が金利調整審議会というものを開きまして、そこで皆様方の御意見を聞かれて、そして日銀政策委員会がきめる。そして、発議は大蔵大臣がなさる、こういうことになっております。
○鈴木恭一君 そうすると大蔵大臣の命令が出て、そして日本銀行の政策委員会が、金利調整審議会、それにかけて、諮問して、日本銀行の政策委員が決定するのですか。
○政府委員(金沢平蔵君) さようでございます。
○鈴木恭一君 その構成は、どういうふうになっていますか。
○政府委員(金沢平蔵君) 金利調整審議会でございますが、それは、日銀の副総裁、それから金融関係、それから産業資本関係と申しましょうか、それがみんなそろいまして、十五名になっております。
○鈴木恭一君 そうすると、銀行関係はどの程度に入っておるのですか。
○政府委員(金沢平蔵君) ちょっとお待ち下さいませ。今、資料を……。金融関係は七名でございます。それから、ついでに申し上げますが、産業界を代表する者が三名、学識経験者が二名、こういうふうになっております。それから、そのほかに、大蔵省、経済企画庁、日銀の副総裁、こういうふうになっております。それで合わせて十五名でございます。
○鈴木恭一君 そうすると十五名のうち、銀行業者というか、金融を反映しているのが七名。
○政府委員(金沢平蔵君) きようでございます。
○鈴木恭一君 ところで、金利調整審議会と、これから郵政省が持たれるであろう諮問機関とは、私は性格がまろで違っておると思うのです。片方は、自分の利益のために、金融業者というものの地位が考えられる。しかし、これと全く反対に、郵政省で考える郵便貯金の諮問機関というものは、どこまでもやはり貯金者の利益を代表するという者の地位が、私は重要になってくると思うのです。そこでそれを郵政審議会に諮問されるということになっておる。しかも、これは諮問ですね。議決をするものじゃないので、郵政大臣がこれを採用するか採用しないかは、これは自由です。しかも、現在の郵政審議会に諮問されるということは、現在の郵政審議会というものは、そんな機能を持っておるのでしょうか。
○政府委員(金沢平蔵君) 現在の郵政審議会は、今度法律で義務的になりました利率の諮問を受けるということは今までございませんでしたから、それで、今までの郵政審議会では十分とはいえないと思っております。そこで、今までのところを申しますと、現行では、第一部会、第二部会、第三部会がございまして、第一部会の中に郵便並びに為替貯金関係、こうなっております。こういうのが最も大事なことでございますので、第一部会を分けまして、郵便貯金の専門の部会を設けまして、そうしてただいまのところは、第二部会としていきたい、こう思っております。そこで、委員の構成も、全体的に申しまして、私が、今までのものでは十分とはいえないと申しましたことは、今まで委員の構成は、現在四十名ございますが、やはり十分に考えまして、一番預金者の切実な気持を反映しなければいかぬということで、現在の四十名に五名をふやしまして、そうしてそれは主として預金者の代表として、それにあとは金融評論家とか、あるいは体験者とか、そういうような金融関係の専門家を入れますが、主として預金者の代表を選んで入れたい、こういうように考えております。
○鈴木恭一君 現在でも、法を立案されるような際には、この郵政審議会に諮問されておったのじゃないですか。
○政府委員(金沢平蔵君) これは、今までこの問題につきまして、郵政審議会に正式にはお聞きいたしておりません。しかしながら、この問題につきまして、郵政審議会の主立った先生方の御意見は、この法定事項を政令に譲るということにつきましては承っておるのでございます。
○鈴木恭一君 それはおかしいので、郵政審議会というのは、郵政事業のうち重要な事項は、この郵政審議会に諮問することになっておるのではございませんか。
○政府委員(武田功君) お答えいたします。 ただいまの郵政省設置法におきまして、郵政審議会は郵政省の付属機関となっておりまして、それには、郵政省設置法の「第三条に掲げる事業の健全且つ能率的な連営及び事務の公平且つ能率的な運営を図るため、その事業及び事務に関する事項を調査審議する」、これが現在の郵政審議会の任務になっております。したがいまして、特に法律を出しますときの諮問とか、そういうことになっておりませんが、このたび御提出いたしております貯金法の改正におきましては、その部分につきましては、今度は諮問機関として性格を明確にするわけでございます。
○鈴木恭一君 それでよくわかりました。ここで私は、今まで言ったとおり、この郵政審議会の何とか部会か知りませんけれども、その構成には特に注意をして考えていただきたい、その点をお願いしておきます。 それから、最後に一つ。かりに金利が下がったような場合に、現在の預金者に対する保護は、どういうふうに考えられておるのか。たとえば、積立とか定額とか定期等は、これはその条件を納得して預入したものであるので、不利な取り扱いは私できないと思うのですが、その点の配慮は十分されておると思います。法律の改正等の際にも、附則でそういうことはうたっておるはずですが、今度政令に譲りましても、その点は十分考えられてしかるべきと思うのですが、その点はいかがですか。
○政府委員(金沢平蔵君) これは、将来利下げが行なわれる場合に、そのときに現存する定額貯金等につきましては、これはそれぞれの法律の附則にうたっておるわけでございます。ところが、今度は、具体的な利率を政令で定めるという関係もございますので、利下げの政令を定める際に、その附則で適用関係を規定することになるわけでございます。そうして、その根拠をちょっと申し上げたほうがいいと思いますが、その根拠は、現在の郵便貯金法、これは――貯金法の五十七条でありますけれども、そこで定めているこの制度の内容から考えて、預入当時の利率を預入期間中は保証すると考えるのが妥当だろうと思っております。
○鈴木恭一君 そうすると、定額は十年間保証するわけですね。
○政府委員(金沢平蔵君) さようでございます。
○鈴木恭一君 私の質問は、これで終わります。
○委員長(光村甚助君) ちょっと速記をとめて下さい。 〔速記中止〕
○委員長(光村甚助君) では速記を起こして。 暫時休憩します。 午前十一時五十一分休憩 ―――――・――――― 午後一時二十五分開会
○委員長(光村甚助君) これより再開します。 郵便貯金法の一部を改正する法律案を議題といたします。 午前中に引き続き質疑を行ないます。質疑のある方は順次御発言願います。
○野上元君 具体的な修正案の内容に入る前に、根本的な問題について、二、三質問したいと思いますが、まず第一の質問は、これはもう皆さん御承知のように、郵便貯金のスタートのときは、国民貯蓄の増強というようなことで貯蓄精神を謳歌するという意味で郵便貯金というのが始められた。そして戦時中においては、もっぱら戦費調達の手段としてやられてきた、これはもう疑いもない事実です。さらにまた、戦後においては、経済再建の方策として財政投融資の財源として、郵政省の計画というよりもむしろ大蔵省を代表する政府の計画として貯蓄目標額がきめられたりしたという事実があったわけです。そういう段階においては、郵便貯金の本来の使命というのはスポイルされたというような状態にあった。しかし、こういうことがいつまでも続くということは、私は必ずしも好ましいことではないと思う。したがって、経済も安定し、人心も安定した今日において、郵便貯金事業の経営方針という根本問題について、大臣の御意見を聞きたいと思います。
○国務大臣(小沢久太郎君) 郵便貯金は広く国民一般の貯蓄の源となるものでありまして、一にもって貯蓄をいたしまして将来に備えるという貯金の性質が根本だと思いますが、これがまた一方は財投の原資となりまして、いろいろ公共事業とか、あるいは社会の福祉事業だとか、そういうふうな国家資金の一部といたしまして利用されているわけでございます。そしてそれが国民経済の向上というふうなものに資しているわけでございまして、しかし、それはまあ一面国家資金としての面でございますけれども、また一面、貯金としてこれが国民に愛されるようにしなければなりません。それがためには、国民の郵便貯金を保護するという面も考えなければならないというふうな点で、われわれは今後努力を進めていきたい、というふうに考えておる次第でございます。
○野上元君 抽象的にはわかるんですがね、そこで、そういう考え方がだんだん最近においては強くなって、従来、御承知のように、大蔵省資金運用部資金として預託して、その預託利率はたしか非常に低かった。したがって、郵政省の貯金局での資金コストをはるかに下回るというような預託利率しかもらえなかった。当然、そこには経営上の赤字が生じた。その赤字は、これを大蔵省の資金運用部資金の剰余金をもって借り入れるという形で今日まで貯金事業というものが運用されるというきわめて変則的な事業経営がなされたわけです。しかし、それも一昨年でしたか、預託利率を六分五厘に引き上げて、そうして経営的にやっていころということが一応確立されたわけです。したがって、この表を見てみても、それ以後漸次経営内容はよくなりつつある、こう考えるわけですね。そのことはやはり、貯金も事業経営の根本方針にのってやっていかなければならぬ。特に独立採算制でやるという場合には、十分やれるだけの根本的な経営方針を固めてかからなければいかぬ、こう私は思うんです。したがって、大蔵省の預託利率が六分五厘ときめられること自体私はあまり好ましいことじゃないというように思う。というのは、大蔵省の資金運用部資金にのみ預託するというような行き方は、事業経営としては私はまずいと思うんだが、そういう点についてはどういうふうにお考えになっていますかね。
○政府委員(金沢平蔵君) 一般の経営原則から申しますと、まさに先生のおっしゃったとおりでございますが、郵便貯金事業は、大臣の御説明もございましたように、やはり国民一般から資金を吸収いたしまして、それを、国民の生活環境の整備とか、社会公共の福祉増進という関係で国民に還元しているわけでございます。で、貯金事業が、一般の金融機関と違いまして、国家企業であるという点、そういう点から考えまして、国民から集めたものは国民に還元するということで、国民へのサービスの向上ということを目的といたしておりますが、なるほどおっしゃいますように、昭和三十五年まで資金コストを割っておったために、大蔵省の預託利率が貯金のコストを割っておったために、昭和二十六年から十年間に、四百九十三億という、先生御指摘のような、まあ赤字と申しますか、出たのでございますが、昭和三十六年から、六分の預託利率に特利の五厘というものをつけまして、ただいまのところ、昭和三十六年では大体とんとんにいくという見通しもついたのでございますが、べース・アップもございましたけれども、借入金十五億をいたしましたけれども、昭和三十七年、昨年でございますが、非常に御承知のように貯金の伸びが、千五百五十億の目標に対しまして二千二百六十二億というふうに、非常に伸びがよかったので、大体昨年の積み立てに回るべき剰余金と申しますか、これが四十億あるわけでございます。で、ことしも――三十八年でございますが、ことしの目標は千九百億といたしておりますが、これが目標達成をいたしますれば、大体十八億ぐらいの積立金として保有できるものが残るのじゃないかというふうに考えております。そういうことを考え、問題は、三十六年のそういうように改正いたしましてねらいました独立採算といいますか、そういう目的も、ほぼ現在のところは順調にいたしておりますので、これは今後の貯金会計の基盤の強化というふうに持っていきたい、こう考えております。
○野上元君 それで、そういう考え方に立って今回のまあ法案の改正がなされている、そのポイントは、いわゆる政府の金利政策に郵政の貯金も統一的に歩調を合わすということが大体眼目であろうと思う。この修正の眼目だろうと思うんです。こういうことになりますと、運用の面においては、これも政府でワクをはめられている。そうしてもっぱら大蔵省の資金運用部資金として預託しなければならない。しかし、逆に別の面においては、自由競争のような状態になっているというようなことは、事業経営から見ると私は邪道だと思うんであります。 そこで私は問いたいのは、財政投融資の財源を集める対象は、こういう預金コストのかかるようなものじゃなくて、郵便貯金とかあるいは簡易保険だとか、年金の積立金だとか、こういう資金コストの高いものじゃなくて、もっぱら国が保証する債券によって財政投融資というものはまかなわれるのが本筋じゃないかと思うんですね。そうしないと、国の計画によって貯金の利子のほうが動いてしまうというようなことが必ず出てくるわけですね。そういう点が私はまずいと思うんですが、実際問題として、郵政大臣は国務大臣ですから、あらゆる問題についてこれは答弁してもらわなければならぬと思うんですが、本来ならば、大蔵大臣を呼んで、そういう点についての将来のあり方というような問題についても十分に聞いておきたい、こういうふうに考えておったのですが、郵政当局としては、どういうふうに考えておられますかね。
○政府委員(金沢平蔵君) 今の先生の問題は、非常に大きな問題と困難な問題でございまして、今その結論を申し上げるには、もっと慎重に考慮を重ねなければお答えできないと思います。ただ、申し上げたいことは、なるほど、先生の御指摘のように、今、郵便局でございますが、一般の金融機関あるいはまた農協、そういった面で、競争、競合的な地位にあるということは事実でございます。 そこで、私たちは、そういうような点から、ただむやみに、そういう一般の金融機関とか、あるいは農協と一緒になって競争をやるということは、やはり国家企業でございますので、そういう点は避けながらも、しかしながら私たちの内容において、サービスの面、あるいは制度の面、そういう面におきまして、これに劣るものがあれば、できるだけそれに近づけていきたい、こういうふうに考えてやっております。そういうふうに考えております。
○野上元君 今度利率の改正を政令にゆだねようとした意図はわからないことはない。わからないことはないけれども、今日、御承知のように、池田内閣は、金利の国際的なさや寄せをやるということが大方針としてきまっていて、それに向かってやるということですから、大体日本は国際的に見ると金利高ということは定評になっているわけですから、おそらく低金利政策というものが今後とられていくと思いますね。そうすると、一般の市中銀行の金利が下がるという傾向にどうしてもなってくるということになれば、当然貯金も下げなければならぬということになると、今回のねらいは、下げやすくするために政令にゆだねたというふうに考えられる節があるのですね。そういう点では、非常に私はタイムリーではないかと思うんですね。その点は、郵政当局としては大蔵省とどういう話をされているんですか。
○政府委員(金沢平蔵君) 先生も御質問の中にお述べになりましたように、今回の改正は、郵便貯金の利率も金利体系の中の一還をなしておりまして、国の全般的な金利政策というものと歩調を合わせるという意味合いにおいて歩調を合わせまして、適時適切に一般の金融情勢と相相応していくという必要がございますので、こういう措置をとったわけでございまして、私たちは、毎々述べておりますように、この際そういう場合に気をつけなければならぬことは、そのために預金者が不利になるということは一番心配しなければならぬ点でございますが、この点については、先ほど大臣もお触れになったと思いますが、法律の精神条項の中で、そういう点についてわれわれのもっぱらそれに処する、いろいろ何と申しますか、金科玉条と申しますか、そういう点を第十二条に明記いたしまして、かつまた、預金者あるいは各方面の声を反映いたしますところのこれを増員いたしまして、新たに貯金部会を作りまして、そこでひとつ慎重に検討いたしまして、預金者の声を大いに反映して、そこで一つの支柱を作るという意味において、あくまでも郵便貯金の本質と申しますか、大衆の零細貯金という点を、特質を、あくまでも深く認識いたしまして、市中銀行の金利、あるいはまたその他と歩調を合わせると申しますか、一般の金利が下がる場合には下げる場合も出てくると思いますが、しかし、それだけではなくて、さらにさらに今申しましたような点について、慎重に具体的に考慮してきめていくというふうに考えておりまして、それが私たち郵政の考えでございます。
○野上元君 郵便貯金は、まあ国家事業であるので、国家的な保護がなされているというような一般概念が成り立つわけです。しかし、実際問題として見た場合に、それじゃどこに保護政策があるのか、こういうことになると、たいして保護政策はないのですね。預け入れるところが大蔵省というところであって、きわめて確実なんだという程度の保護しかないのですね。しかも、それは必ずしも金利は高いとは言えない。むしろ、私たちが考える場合には、ほかのものと比べていい、そういうことになりますと、国家事業だから保護はされているのだというふうに一般は考えるけれども、実際には保護されておらない。むしろ私は、融資の面については、運用の面については統制されながら、利子の面だけが一般金利にならうということでは、かえってやりにくいようになりはせぬかというような気がするのですが、むしろ、私の考え方とすれば、融資のほうを統制するならば、金利は一般の市中金利よりも高くて、そうして事業を保護し、かつ預金者に利益を与えるというような措置をとられることのほうがむしろ正しいんじゃないかというような気もするのですが、そういう点について、この法案を出す前に、大蔵省のほうとあなたのほうと、集めた資金の運用について、郵政省の自主的な運用にまかせるというような話し合いがあったかどうか。全部でなくても、一部でも、そういう交渉がなされたかどうか、その点をお聞きしたい。
○政府委員(金沢平蔵君) 先生のお話、御質問でございますが、私たちは、昨年衆議院で附帯決議がなされまして、個人貸付についてひとつ検討したらどうだというお話でございましたので、これは、貯金局といたしましては、長年の一つの夢でございましたし、そこでたまたま附帯決議が出ておりますので、いろいろと私たちは真剣に検討いたしたのでございます。それからその問題につきまして、大蔵省とも数次にわたる会議を持ったのでございますが、この個人貸付という問題は、私だちが当初に考えておりましたよりも、さらにこれは大蔵省の反対――というのじゃございませんで、問題そのものが非常にむずかしいということで、いろいろ今後も検討する問題もございますので、そこで、大蔵省との話し合いを今後も続けていこうという考えのもとに、この問題については大蔵省の反対があるとかどうとかというような点についてもさらに深い検討を要する必要があるのじゃないかというふうに考えまして、今後も検討していこうじゃないかということで、今回は法案として提案するのを見合わしたわけでございます。そういうふうに考えております。
○野上元君 私、執拗に質問するようですが、とにかく、集めた金の運用においては制限されている。そうして貯金の最高額も制限されておる。それから一人で何枚か持つという問題についても制限があるわけです。そういうふうに、そのほうは幾らでも制限されておる。にもかかわらず、利子のほうはとにかく市中銀行が下げたから一切下げろ、そうして競争して市中銀行と同じようにやれというような行き方は、少し酷に過ぎるんじゃないかというふうに考えるわけです。だから、私はむしろ郵政当局に言っておるのじゃなくて、大蔵省がそういうことを言うのはおかしいじゃないか。むしろ、財投の資金として、財源として必要ならば、有利なような集め方にしてどんどん集めるということをやるならまだ話はわかる。制限ばかりして、そうして競争だけは自由にやれ、そうして目標はこれだけだというような行き方は、非常に私は勝手な行き方だというように考えるのですが、それをまた郵政省が、やむを得ぬというように判断をされて、この法案を出されたという点について、私どもは納得しないのですがね。この点は、将来はどういうふうな方向で進み、それについて大蔵省とどういうような話し合いがされておるのか、その点お聞かせ願えませんか。
○政府委員(金沢平蔵君) 先生の御指摘のように、何と申しますか、見方を変えれば、そういう一つの見方をすれば、確かに非常に制限されておるということも言えると思いますが、私は、これは国家企業という国家の郵便貯金でございますから、これを、何と申しますか、銀行と同じような、野放しにして競争させるということは、私は国家というものが行なう意味において、ある程度の制限はあるんじゃないか、こう考えております。 先生の御指摘の、将来の貯金の奨励、これをどうしていくかという問題につきましても、私は、先ほど申し上げました個人貸付を、ひとつ何とか、どういう形にいたしましても実現いたしまして、将来の一つの小さいながらもそういうような不時のサービスといたしまして、あるいはまた貯金の奨励の場といたしまして、不時の必要な資金というものを郵便貯金の中から、自分の金なんだから、何とかめんどうを見てくれる、というようなことも考えまして、先日いたしたのでありますが、これも、私が先ほど申し上げましたように、いろいろむずかしい問題もございますので、この点についても決してあきらめておるわけではございません。あくまでも検討して、前向きでもって進んでいきたい、こういうふうに考えております。 それから利子の問題でございますけれども、これは、今郵便貯金の利子が、先ほど鈴木先生の御質問にもございましたように、銀行の利子と比べまして、特にこれは長い間の歴史がございますので、歴史的な背景とか、あるいはその他の条件で何十年の歴史を持っておるわけでございます。ただ、今私がはっきり申し上げられることは、一年制定期と郵便貯金の同じような種類のものは、片方の銀行は五分五厘、私のほうは五分、これは、少額貯蓄優遇制度ですか、これができた今日においては、これは、明らかに、確かに現実において不利な立場にございます。これについては、先ほども大臣から鈴木先生の御質問にお答えになりましたけれども、今後ひとつ大いにこの問題について努力していきたい、ころいうふうな決意を持っておるわけでございます。
○野上元君 財投の沿革的なものを研究しなければならないと思いますが、現実の姿は、とにかく貯金の財投の中に占める割合が比較的大きいわけですね。しかし、これも漸次最近は低下しつつあるわけです。だから、そういうことを考えると、国家目的のためにというふうなことでやられてしまう傾向にあるわけです。しかし、もともと私は、貯金などというものをこういうものに使うのはおかしいのじゃないか、むしろそれを使うなら、完全に市中銀行とは違った行き方をすべき問題ですね。競争のほうだけは同じようにやらして、そうして運用のほうだけを、これは国家目的のためにということで、一般の預金者には還元しないで、もつぱら国家の目的のために使うという行き方は、どうしても私は邪道だと思うのです。したがって、財政投融資の財源というものは、そんな預金コストの変動のあるものから集めないで、国の保証する債券でどんどん金を集めて、そうしてそれを財投の財源に使うということが私は本筋だと思うのです。貯金や簡保のようなものを集めて、それを財投の財源に使うこと自体がおかしいと思うのですが、これについては、きょうはあまり時間がありませんから、私は深く突っ込んでやろうとは思いません。思いませんが、その点については、どうしても郵政当局としては踏み切ってもらわないと――簡保はあのように踏み切ったのですから、あれでもまだ不満があるのですが、完全な自主運用といいますか、その程度は、貯金だってやはりそこまでだんだんいかなければならぬのじゃないかといろふうに考えておるのですが、将来そろいうふうな努力を続けてもらえますか。
○政府委員(金沢平蔵君) 最初に申し上げたいことは、現在考えております個人貸付というものは、まず預金者へのサービスのためにしようというふうに考えております。これはやはり、先ほど御指摘の中のお話のほんのちょっとの面かもわかりませんが、私は、郵便貯金の本来の使命としては、まず第一に、預金者の利益をはかるということでございますので、預金者が何か困った場合には、ひとつそれを何とかめんどうを見るというところにあるのじゃないか。保険の場合を見ましても、保険の個人貸付というものはございますが、あれは解約防止だと思いますが、私保険のほうは詳しくございませんが、まず第一段階といたしまして、そういうことを考えなければならないと思います。それから先のことは、私は今ここで、この問題は非常に大きな問題でございますので、ちょつと私も軽々しく結論を申し上げかねるのでございますが、われわれは、先生のおっしゃった意味の中の、何と申しますか、最も郵便貯金事業を考えて下さるお気持はよくわかるわけでございますので、ひとつそういうものを十分と体しまして、今後も慎重に検討を続けていきたいと、こう思っております。
○野上元君 具体的にお尋ねしてみたいんですが、三十六年度に対して三十七年度の伸び率は、郵便貯金は何%で、市中銀行のほうは何%か、それがわかりますか。
○政府委員(金沢平蔵君) 資料を持って来ておりますから、ちょっとお待ち下さい。 三十五年度は、銀行は、前年比が一三四%でございます。それから三十六年度は、前年比が六三%でございます。それから三十七年度は、前年比が二九二%と大きく伸びております。相互銀行は、三十五年度は、前年比が一四一%でございまして、三十六年度は二二五%でございます。それから三十七年度にいきまして、また前年比が一四〇%となっております。それから信用金庫は、三十五年度が、対前年比が二二六%でございまして、三十六年度ば一四一%、三十七年度は一四五%になっております。私たちの郵便貯金におきましては、三十五年度が、前年比が一〇一%、三十六年度に至りまして一四三%、それから三十六年度に至りまして一一九%、こうなっております。 これで教えるものは、銀行は、非常に伸びるときは伸びているけれども、一般経済情勢によりましては、三十五年度から三十六年度、三十六年度が六三%というように、非常に大きく落ちております。で、相互銀行、信用金庫を見ますと、対前年比が四一%、あるいは三五%、四〇%、あるいは三六、四一、四五と、非常に大きく伸びております。確実に大きく伸びております。これは、おそらく中小金融機関と申しますか、中小企業者、そういうところとの大きな関連からこういうような大きな伸びを示しているのじゃないかと思います。郵便貯金は、三十五年度は前年比一〇一%。非常にこれは伸びが小そうございました。しかし、その次は一四三、一一九というふうにいたしまして、何と申しますか、はなやかではございませんが、非常に確実な伸びを示しておる、こういうふうに言えるのじゃないかと考えております。
○野上元君 それから、最近物価の問題が非常に問題になっておるのですね。この物価の問題と貯蓄性向というものとは、非常に私は関係があると思うのです。その点についてお尋ねしたいのですが、三十六年、七年は、六%以上の物価の上昇を見ておるのです。三十八年もおそらく六%をこえるだろう、こういうことなんですね。そうすると、郵便貯金の一番高い利率よりも物価の伸びのほうが高くなっていくというようなときに、低金利政策などという方針がとり得るかどうかですね。その点はどうですかね。
○政府委員(金沢平蔵君) 今のその点は、かりに利下げをしたときに貯金が集まるかということだろうと思いますが、それでよろしゅごうざいますか。――確かに最近物価が上昇しているということは、これは郵便貯金だけの問題ではなくて、預貯金全般の問題だと思います。そういうことでございますが、私たちの調べによりますと、金融水準と申しますか、賃金水準と申しますか、そういうものもやはりふえております。その点で、現実に見ますと、最近こういうふうに六%ずつ上がっておりますが、これは私の今申し上げたのに関連するのございますが、郵便貯金も、昨年は、三十七年の三月二十一日におきまして二千二百六十二億、その前については千九百五億というふうに伸びております。そういうことから考えますと、必ずしも――もちろん物価の安定ということは大事でございますので、これは私の口から申し上げるのはどうかと思うのでありますが、政府としても大いに物価の安定には力を注いでいるように考えております。
○野上元君 その問題は、今、大臣も御承知のように、閣議でも非常に問題になっておるようですね。最近の経済政策、というよりも、物価の異常な高騰をめぐって、最近の経済政策の分析、将来の見通しというようなものについて、閣議の中でも非常に問題になっておるようですね。田中大蔵大臣は、まあ池田さんの命を受けて低金利政策に踏み切ったと、そして二度にわたって公定歩合の引き下げをやり、高率適用の廃止もやったというふうに、いろんな金融緩和の方針をとっておるわけです。ところが、一方、佐藤榮作さんなどが、そういう低金利政策をやるからますます物価が上がるのだと、こういう論争が行なわれているのですが、閣議では、低金利政策というものについて、どういうふうにお考えになっているのですか。経済閣僚懇談会でないとわからないのですか、あれは。
○国務大臣(小沢久太郎君) その低金利政策の問題につきましては、実は閣議でそこまで出ませんで、経済閣僚懇談会で主としてやっておるわけでございますけれども、物価を抑制する、消費者物価を抑制するという点につきましては、たびたび話が出まして、あるいは農林省に対し、あるいは経済企画庁に対して、どういうふうにしたらいいかということのために、あるいは市場、マーケットの構造という点などを考えたり、いろんな点について顧慮かめぐらしておるということでございまして、物価の高騰を極力避けるような施策をしておるということでございます。
○野上元君 物価を下げることは、これはもう当然必要なことなんで、これをやらなければ、内閣の命取りになりかねないような重大な問題になっている。そのための手段として低金利政策を打ち出すことはまずいのじゃないか。かえって資金が動いて、物価が上がってくるのじゃないかというような反論が、あなた方の党内の相当有力な方から発言があって問題になっていると聞いているのですが、先般、同僚議員が大蔵大臣に質問したときには、当分預金の利率を引き下げることはないのだと、こういうことを言っておりましたが、大臣の見通しとしては、本年あるいは明年中に郵便貯金の利率を引き下げるというような見通しをお持ちなんですか。
○国務大臣(小沢久太郎君) われわれの感触といたしましては、直ちに下げるというようなことはまあないと思う次第でございます。それから大蔵大臣といたしましても、この前のこの委員会におきましてもそうでございますし、衆議院の委員会におきましても、急に下げるという意思はないと発言をしておる次第でございます。
○野上元君 そうすると、本年じゅうあたりは、預金金利を下げるような状態はないと判断をしてよろしいですか。
○国務大臣(小沢久太郎君) まあ、今年度中にといいますか、そういう期限を切りまして私がここでどうという責任をもって言いかねますけれども、大蔵大臣のこの前の話では、直ちに下げる意思はないというようなことを発言をしておりますので、私から今年度中あるとかないとかということを言う資格もございませんけれども、大蔵大臣の話によりますと、直ちに下げるということはないというふうに言われております。われわれは、それをまた信じております。
○野上元君 私の見通しとしても、またあなたの見通しとしても、大蔵大臣の言い分を聞いても、今早急に預金の金利を下げるというような状態は来ないんじゃないかというような気がするのです。あなたもそういうふうに見ておる。そうすると、この貯金法を、そうあわててやることはないんじゃないですか。もう少し条件をいいものをとってからゆっくりやったほうが得じゃないですか。
○国務大臣(小沢久太郎君) しかし、先ほども申しましたように、金利政策の一端として、結局弾力性のある金利政策の運用に資したいということでございますので、何といいましても、政令にゆだねまして、適時適切に変えられるようにしたいというのがこの法律の目的であるわけでございます。
○野上元君 だから私は、政府が低金利政策に踏み切って、いよいよ一大キャンペーンを起こすんだというようなときなら、やっぱり、こういう問題も早く片づけて、そして右へならえをできるような状態にしておいたほうがいいんだと思うけれども、今のところ、そういう状態に私はないと思うのですよ。だから、そうあわてないで、むしろ郵政当局がこれをやりたい、政令に移すかわりに、このものをぜひとり汁いというものをとってから、ゆっくりやられたほうがいいんじゃないですか。だから、この際継続審議でもいいんじゃないですか。
○国務大臣(小沢久太郎君) われわれのほうは、今野上先生のおっしゃったことは、たとえば貸付制度、そういうようなことがあると思いますけれども、それは、これまでも実はやっておりました。それからわれわれのほうとしましては、解約防止とか、あるいは預金者の利益保護というような目的で貸付をやりたいというようなことも考えておりますけれども、大蔵省は大蔵省で、原資が確保できないとか、あるいはまた郵便貯金の本質にもとるとか、いろんなことを言いまして、意見が対立しておる次第でございまして、われわれのほうといたしましては、先ほど申し上げましたような理由で、ぜひともしたいということでございますが、まだ意見の対立の解決ができませんので、今後とも検討を続けていくというふうになっておる次第でございます。しかしながら、何といいましても、経済情勢の変化というものは、先ほど申しましたように予測できませんので、いつでもこの金利政策の弾力的運用ができるような体制を整えておくというために、今回この政令に利子の決定をまかしたということでございます。
○野上元君 財投の資金の総額はおそらく一兆をこえると思うのですね。一兆をこえますね。その中の百億といったら一%ですよね。一%の自主運営も認めないという大蔵省の言い分が、どうしても私にはわからないんだな。また、それをやむを得ぬといって引き下がってくる郵政省の弱腰もどうも残念なんです。あなたのほうで、どうしてもこれをやる必要がある、将来自由競争の中にほうり出された場合に、何か預金者にえさがなければ実際に金を集めるのには非常にむずかしいんだという今日の状態の中で、それくらいのものは、私はとれないはずはないし、また大蔵省も、そんなことを固執するのはおかしいと思うのです。先ほど来言っているように、財投の資金を集めようと思ったら、財源は幾らでもあるんです。何も貯金なんかに目をつけなくてもいいんです。その点で、もう少し私はあなた方にがんばってもらいたいと思うんだが、どうしてそれができないんですか。
○政府委員(金沢平蔵君) 先ほど私が抽象的に申し上げましたけれども、貸付制度自身の中に、去年の二月でございますか、附帯決議をいただきまして、それからいろいろ検討いたしたのでございますが、やはり今野上先生もおっしゃいましたけれども、財投一兆一千でございますか、その中の百億ぐらい何だというお話でございますが、これは、大蔵省のほうといたしましては、財投に関して、金融が非常に切迫しているのにどんどん貸出がふえているじゃないかという意見もあるわけです。それは何をもって補償するかという問題もあるわけです。 それから私たちのほうも、その問題につきましてお答えを申し上げる前に、私たちといたしましては、これは附帯決議によりまして、最初、私が先ほどもたびたび申し上げましたように、貯蓄奨励の大きな武器にしたいという気持で発足いたしたわけでございますが、それは、私たち自身、いろいろ研究すべき問題があるのじゃないかというふうに感じております。ですから、やる以上は、私たちのほうの案を完全なものにいたしまして、そうしてそれが実行に移された場合に、それが将来大きく伸びるというような展望を持ちましてやりたい。ですから、最初私たちの案にいささかでも欠けるところがあれば、それが将来育っていくという面において非常に大きな障害になるというような、非常に慎重な気持になったわけでございます。 そこで、先生の言われますふうな、大蔵省を説得するのにどうのこうのという一前に、私たちの今度の一つの考え方を非常に確実な将来性のあるりっぱなものにしたいという気持が強く動きまして、私たち大いに反省いたしたわけでございます。そこでひとつりっぱなものを作りまして、今後、皆様方盛んに私たちを激励して下さいますが、そういう方面に向かってやっていきたい、こういうふうに考えております。
○野上元君 私は、そういうことがよくわからないのですよ。そういう雄大な計画があるならば、その計画ができたときに、こういう法案を出すべきだ。これでやってしまって、あとで計画を出してみても、その計画を大蔵省がなかなか承知するはずがないと思うんですね。こういうことをやってしまったあとでは、だから、こういうときに、やっぱりあなたのほうは確固たる計画を持って、それはもう、一つの取引になりましょう。取引であっても、それをやるという材料がなければやれないんじゃないですか。そういう面に、私はどうも釈然としない。なぜこういうふうに今回急いで出さなければならぬかということなんです。その点どうですか。
○国務大臣(小沢久太郎君) これは、先ほども申しましたように、貸付制度といたしましても、われわれは努力しております。しかし、経済事情の変化に応じまして金利政策の上から弾力的に運用をする、そういうことのできるようにという体制を整える必要があるということがわれわれのねらいでありまして、そのために、こういう法律で法律事項を政令にお願いしたいというようなことでございます。
○永岡光治君 関連。 私は、前に聞いたかもしれないけれども、今の問題と関連をして、本質的な問題がやっぱりここに出ていると思いますので、お尋ねするわけですが、法律で利子を保証するということには、零細な資金であり、大衆の資金であり、国家資金の確保と申しますか、そういう意味で法律にそれを定めるということは、非常に私は意義があると思う。それを政令にゆだねなければならないという理由は一体何だろうか、こう思うわけですね。政令でなくちゃならぬという本質的な理由がどうも私には明確にわからないわけです。しかも、それを緊急にこの国会で上げなけばならぬという緊急性はどういうところにあるか。たとえば、国会は今国会に見るごとく、約七カ月も開かれている。臨時国会も聞かれる。毎年国会は開かれるわけでありますから、その国会へ提案をして、国民の代表として国会があるわけですから、その国会に諮るのが私は至当だと思う。特にこれは、国営事業である限り必要だと思うのですが、政令でなければならぬという理由が私にはどうしてもわからない。
○政府委員(金沢平蔵君) 長々しい説明はいたしませんが、郵便貯金の利率も、一般金融機関から見れば決して無視できない。お互いに相互的に非常に緊密な連関を持っているわけでございます。そこで、先生のおっしゃいますように、確かに国会は最近は非常に長く開かれております。筋からいえば、まさに国会でやっていただくのが一番よいのでございますけれども、しかしながら、今申しますように、金利というものは、弾力性と申しますか、生きものでございますので、いついかなるときにこれを急にやらなければならぬということもございますので、そういう道を開いていただきたいというわけでございます。
○永岡光治君 それでは、利率の変遷をお伺いしたいのですが、明治におそらくこの貯金が始まったと思うのですが、最近十年間で利率がどのように変遷いたしましたか、それはど緊急性があるというのであれば。毎年国会が開かれているのですが、この郵便貯金の利率を変えなくちゃならなくなったその歴史ですね。どういうふうに、何年にこのように下げてこういうふうに上がったという、こういう変遷が私はあると思うのです。おそらくこれはそう変わっていないと思う。ということは、それはどあまり必要がなかった。また国民は、政府が法律で利率を保証してくれればこそ、私は郵便局に金を預けておると思うのです。そうでなければ、民間に金を預けると思うのです。まあそれでは、利率の変遷があるというのであれば、その変遷を教えていただきたい。
○政府委員(金沢平蔵君) 読み上げますと非常に長くなるのでありますが、経済状況が明治の初年と大正では、だいぶ違いますもので……。
○永岡光治君 最近十年間でいいのです。
○政府委員(金沢平蔵君) 最近十年間といたしますと、これをお持ちの方がおありならば、ごらんになるとおわかりと思いますが、郵便貯金の通常貯金でございますが、昭和二十二年からいたしまして二十七年の四月一日に、通常が二分七厘六毛から三分九厘六毛になっております。それから二十七年から三十六年、これは先生方よくやっていただいたのでございますが、三分九厘六毛から三分六厘というふうになっております。 それから積立も、これに伴いまして、二十二年の通常と同じ時期に三分一厘二毛でございますが、それが二十七年の四分二厘、それから三十六年の四分八毛というふうになっております。
○永岡光治君 今説明されたものを見てもわかるように、貯金の率はそう勝手に変えられぬというところに、郵便貯金の国民が期待する本質があるわけですよ。政令にゆだねられて、いつどうなるかわからないということでは、非常に不安だと思うのです。私は、そういうことはとるべきじゃないと思うのです。たとえば、郵便料金は法定されていると思うのですよ、基本料金は。それを法定しておるという理由は、それだけあると思うのです。国営の事業で国民大衆を保護するという立場で法定化されておって、むやみやたらに勝手に動かされては困りますよという、そういう国民の意思を代表して国会で審議されているということで、私は、今日の法律はできると思うのです。だとするならば、私は、郵便貯金のほうこそ、政令にゆだねず、変遷に従って定めるべきだと主張したいぐらいなんですよ。それを、貯金はそうたいして変わっていない。これを見ても、約十年間近く動いていないわけでしょう。にもかかわらず、そっちは政令にゆだねるけれども、郵便料金は法定だという、そういう政府の考え方がやっぱり統一できていないと思うのですよ。特に、野上委員からの質問によりますと、運用を郵政省に取ってくるということによって、あるいは貸付制度をとってくるということによって、貯蓄奨励の一つの武器にしたいと、こうあなたは答弁されておる。だとするならば、政令にゆだねるということは奨励にならぬと思うのです。非常に危険だと思います。むしろ、国がいついかなるときにおいても、その零細な大衆のみなさんの貯金は必ず法律でこれを保証してあげるのだという、ここに私は奨励の大きな根拠が出てくると思うのですけれども、そういう意味から見ましても、どうも私は、政令にゆだねなければならぬという緊急性なり必要性というものがないと思うわけですね。むしろ、政令にゆだねるということは、金利を下げるほうにこそ意味があるのであって、これを引き上げるほうにはどうも今の情勢では意義がないように思うのですね。それが一つ。 もう一つ私が言っているのは、国会は毎年開かれているのです。なぜその国会に法律改正をあなた方出きないのか。法律でできるじゃないですか。そう、三ヵ月、六ヵ月期間がずれたからといって、どういう支障があるのかと言うのです。この二つの点を明確にしてもらいたい。 もう一回言いますと、三カ月、六カ月、法律で制定することによって、法律の改正によって、ずれがあるけれども、そのようなことでは非常に困るのだという緊急性のある理由は一体何か一ということが一つと、それから、毎年国会が開かれているのだから、国会でそれを制定してもいいではないか、どうしても法律ではまずいという、法律でこれをきめるということのほうがいけないのだという、その本質ですね、郵便貯金の本質として、法律できめることがいけないのだ、困るのだというその理由を私は揚げてもらいたいと思います。
○国務大臣(小沢久太郎君) 今回、この法律にきめでありまする利率を政令にゆだねようといたしますのは、金利体系の一環としてあるわけでございまして、先ほどもしばしば申し上げますように、この金利政策の弾力的な運営に支障を来たきないようにするというためでございまして、適時適切に一般金融の情勢に相応することができるというふうなわけ合いでございます。 それから先ほど、これがなぜこうしなければいけないかということでございますが、昭和三十二年の七月に銀行等の定期預金の利上げが行なわれました際におきましても、定額郵便貯金の利上げは、これよりも五ヵ月、六ヵ月おくれたという事情もございますので、そういうこともございますので、適時適切にこれが応じるようにしたいということが目標でございます。 それから、郵便貯金と郵便料金の問題でございますけれども、郵便料金につきましては、これは国の独占事業でございまして、財政法第三条の規定にございますので、郵便料金の問題と利率の問題とは、本質的に違っている次第でございまして、こまかくは政府委員から答弁させます。
○永岡光治君 その言葉じりを私はとらえたくないのですけれども、独占事業だから法定だ、独占事業でなければ法定でなくてもいいという理由は私はないと思うのです。大衆の負担というものを、どんな事情であれ、特に国営事業ならばなおさらのこと、勝手に変えては困るというふうに、大衆の保護の立場で出る法律だと思うのです。国民の意思によってそれがきめられていく、そういう政策を私はおそらくとったのだろうと思うのです。そういうことは郵便貯金についても言えるのです。今あなたおっしやるけれども、三十二年の場合でも、五カ月、六カ月おくれたと、こう言う。しかし、今、銀行ですか、民間の金利が下がっていても、公定歩合が下がっていても影響を及ぼさないというところに、逆にずれることによって、国民は、預金者は利益を保証されるわけです。勝手に変えてはいけない。毎年開かれるその国会でやるのがなぜ悪いのかと言うのです。そう三ヵ月、六ヵ月急がなくてもいいじゃないか。毎年開かれている。臨時国会もあるし、最近の国会を見てごらんなさい。おそらく半年以上は国会は開会中だと思うのです。勝手に変えられるその不安による国民の預金に対する動揺のほうが私は大きいと思うのですよ。法律で金利を保証されておればこそ、安心して郵便貯金に私は預けるものだと思う。しかも、これは零細な預金者ですからね。それを保護するという立場に立つときには、政令よりも私は法律のほうがいいと思っているのですが、政令のほうがいいのだという理由が私にはわからないのですね。
○国務大臣(小沢久太郎君) これは、先ほども申し上げましたように、郵便貯金といえども、一般の金融の一環でございまして、金利は政策の上から、まあ適時適切にその事情に応じられるようにしたということでございまして、国民の零細な預金でございますから、これを保護するという点におきましては、われわれのほうといたしましては、万全の策を講じておる次第でございます。
○永岡光治君 これは、保護するなら法律のほうがいいんじゃないですか。
○国務大臣(小沢久太郎君) 先ほども申し上げましたように、結局、金利政策の一環として適切適時にきめようというのが目的でございまして、これを保護するということにつきましては、われわれのほうの郵政審議会の制度を強化いたしまして、それで国民の保護に万全を期している次第でございます。
○永岡光治君 郵政審議会を設けるくらいですから、この金利についての。ですから、私はもっと国民の利益を代表するといいましようか、意思を代表する国会のほうが、より権威が高いと思いますね。だから、国会でいいんじゃないか。法律で不便であったということは、私はないと思うのです。三十二年のときに出せばよかったのに、あなた方は国会に出さなかった。今あなたの御発言によると、三十二年は民間の金利は上がったけれども、郵便貯金は低い利率で迷惑をかけたから政令にゆだねたほうがいいのだ、こういうように答弁されておる。そのときに法律の改正をすればいいのですね。それほどの価値があると思うのですよ、私は。
○国務大臣(小沢久太郎君) 先ほど五ヵ月おくれましたというのは、国会が開かれておりませんので、それでそういう事情になったわけでありまして、先ほども申し上げましたように、一般金融情勢に相応してきめられるようにということで政令にゆだねたわけでございます。これは、何といいましても、郵便貯金は零細な貯金で、国民大衆の大事な金でございますから、これを保護するという点におきましては、万遺憾なきを期している次第でございます。
○永岡光治君 くどいようですが、私はあまりこれに触れようとはしませんが、触れたくもありませんが、どうも私は法律で不便はないと、こう思う。不便はちっともありません。むしろ、不安のほうが、預金者に与える影響は大きいですよ。そして、今あなたは金利を高くするのが少しおくれたというけれども、むしろ今後は、金利を安くするほうに唯々諾々として移行されることのほうがこわいわけですよ。そういうことは、金利の場合、今の郵便貯金を民間の預金の利率に応じてこれを下げるということは考えていないではないでしょう、そういうことがあるのでしょう。
○国務大臣(小沢久太郎君) これは、そのときによって、下げることもございますし、上げることもございますけれども、これは一般の金融情勢に従ってきまることでございまして、それに適応するようにしたいということでございます。しかし、先ほど申し上げましたように、国民の零細な貯金でございますから、これを保護するということはわれわれといたしましては十分配意をしておる次第であります。
○野上元君 大臣も、まあ郵政は短いから、あまり内容は御存じないかもしれませんが、これは大問題だから承らなければならぬと思う。大臣は、郵便貯金が独占だというようなお考えを持っておるかもしれません。決して独占ではないのです。、今日の段階においては。それは、一般の銀行業者と郵便貯金のほうとどこが違うかというと、さっき言ったように、違うのは、もう運用を制限されているということと、額を制限されていることと、個人が持つ貯金通帳を制限されておるということだけなんですよ、そっちのほうの独占なんです。これは、経営的に見れば、あべこべなんですよ。非常に不利の中でやらされておる。どこにその独占といえるところがあるかというんです。たとえば、最高制限一口五十万円以下の貯金は、これは全部郵政省の貯金にしなければならぬというような法律があるならば、その面で私は独占だと思いますが、そうじゃないのですから、銀行だって今何でもできるんですから、郵便局と同じような、集金もやっておるし、制度も行なっておるというような状態の中で、あなたがそういうふうなお考え方で、少しぐらい武器をはずしてもいいのだ、十分に競争できるのだというお考え方で将来貯金をやられるということは、非常に私はあぶないと思う。
○国務大臣(小沢久太郎君) 私は、郵便貯金が独占ということを申し上げたのではないのであります。先ほど永岡さんから、郵使貯金と郵便料金との問題がございました。郵便料金は独占であって、財政法第三条に規定してある。そして郵便貯金と郵便料金とは性質が違うんだということを申し上げたので、郵便貯金が独占だということを申し上げたのではございません。
○野上元君 その郵便料金独占の問題は、ここで論ずる必要はないけれども、あなたのお考えも画一的過ぎるんですよ。郵便料金にはいろいろあるんですよ。信書の速達のみが独占なんですよ。小荷物なんか独占じゃないですよ。郵便局で扱っている郵便小包なんかは、ああいうようなものは運送業者もどんどんやっておるんですよ。信書の送達のみについて今日独占のような状態になっておりますけれども、その点をやっぱりちょっと認識を改めてもらわないと、将来また問題になりますからね。
○国務大臣(小沢久太郎君) 私が郵便料金の独占ということを申し上げましたら、ただいま野上委員から小包は別だというお話がありましたが、小包は別だと思います。
○永岡光治君 それと、もう一つだけ聞かしてもらいたいんですが、法律案の改正要綱で「郵便貯金の本質と目的にかんがみ」と、こうあるわけですが、郵便貯金の本質と目的は何ですか。それに、法律と政令の関係はどうなんですか。それをひとつ明確にしてもらいたい。
○政府委員(金沢平蔵君) 郵便貯金法の第一条にこの法律の目的といたしまして、「この法律は、郵便貯金を簡易で確実な貯蓄の手段としてあまねく公平に利用させることによって、国民の経済生活の安定を図り、その福祉を増進することを目的とする。」――私たち考えますに、これが郵便貯金の目的でございまして、この線に沿いまして、今までの郵便貯金というものが運用されているわけでございます。
○永岡光治君 そういう目的と本質がある、その郵便貯金の金利を、法律できめた場合と政令にゆだねた場合との比較で、私は、法律のほうがその目的に達するための一つの手段になると思うんだけれども、政令のほうがその手段になるという理由ですね、それを聞きたいわけです。
○政府委員(金沢平蔵君) この目的でございますが、これは現実には、郵便貯金というものは国民大衆の零細貯金という形になって現われております。そして郵便貯金は、全貯蓄保有者の六七%を占めております。ですから、最も多く――この目的に書いてございますように、あまねく公平に利用させるということになっておるわけでございます。 そこで、今永岡先生の問題のポイントは、法律なら法律と政令では、この目的からどうだというお話でございますが、先ほど大臣が御説明なさいましたように、郵便貯金は――全部の金融機関の金額を総合計いたしますと二十兆余でございますが、郵便貯金は一兆五千というくらいでございまして、大体一割に満たないというわずかのものでございますが、しかしながら、郵便貯金の利率というものは一割のウエートを持つのではなくて、一般の金融機関から見ますと、絶対に無視できないということは、非常にお互いに密接な相互関係を持っておるというわけでございます。 そこで、金利の流動性と申しますか、非常な経済的な必要、金融上の必要からこれを動かす場合に、一般金融機関の率だけを動かすということでは今もう非常に無理だ、やはり郵便貯金の利率というものは、現在では無視できないという格好になっておるわけでございます。そこで、そういうふうな関係にございまして、一方、金利というものは利率というものは生きものでございます。経済情勢の、何と申しますか、条件の変化によりまして金利が変わっていく。これは、ちょうど、いわば生きものでございますので、やはり一般の金融機関の金利情勢として、これを改定するという必要ができました場合に、やはりその中に郵便貯金の利率というものは考えなければならないところは国会で審議していく、これはまさに御指摘のとおりでございまして、筋といたしましては、とにかく国会の審議をいただいていくということでございますが、今申しましたような関係からいたしまして、金利を変える場合には非常に迅速性ということも必要じゃないかと思います。そういうような場合に、先生のおっしゃるように、国会はほとんど連日開かれておりますが、しかしながら、そういう道を開きまして、そういう金利の必要性ということからいたしまして、何と申しますか。改定の時期の妥当な時期を失しないということのために、今回こういうことをお願いしたわけでございます。
○永岡光治君 今の本質論から言いますと、六七%の国民大衆が預けているということが一つ、それから零細であるということもあなたも認めておいでになる。そういう対象の預金を確実にという、これも一つになっておりますね。確実ということになると、やはりそれは運用の一この貯金の確実というのは、もちろん返してくれなければ困るということはありましょうが、それよりは、金利をむろん確実にしてもらいたいという点以外にないわけでしょう。そうすると、私は政令で勝手に動かされるよりは、法律のほうが妥当ではないか。しかも額は大した額じゃない。総体二十兆の一兆五千ということであれば、一般の金利が変わったからといって、何の財界に影響があるでありましょうか。そうすぐ、民間の金融機関もこの変かったから、同時に郵便貯金も変わらなければならぬ、そういう緊要性はちっともない。だから、どうも私は法律のほうがいいのじゃないか、政令にゆだねなければならぬという理由が私はわからぬ。これは見解の相違といえば相違でありますから、これ以上言いませんけれども、私はやはり法律できめるべきだというのが私の主張です。
○委員長(光村甚助君) ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(光村甚助君) 速記を始めて。 暫時休憩いたします。 午後二時三十五分休憩 ―――――・――――― 午後三時二十分開会
○委員長(光村甚助君) これより再開します。 郵便貯金法の一部を改正する法律案を議題といたします。 休憩前に引き続き、質疑を行ないます。質疑のある方は順次御発言願います。
○野上元君 先ほど来永岡委員から、法律で保護しておいたほうが預金者が安心しておるんじゃないか、それを政令にする理由はないじゃないかということで問われたわけなんですが、それについて、どうも答弁を聞いておると、永岡委員の思うような答弁はなかったように思うんです。で、私は、今度はひとつ、もう少し角度を変えて質問してみたいと思うんですが、簡保の積立金が、自主運営までいかなくても、分離運営になっておる。しかし、貯金のほうは、先ほどのお話では、大蔵省がまだこれは許さぬというお話ですが、これは、理由はどうなんですか。簡保を許して、貯金は許さぬという理由はあるんですか、理論的理由。
○政府委員(金沢平蔵君) 保険の関係は、私実はつまびらかにいたしておりませんが、私たちの今回の個人貸付というところのねらいは、保険にやはり個人貸付というのがございまして、解約防止という見地から個人貸付を保険ではやっておるわけでございます。私のほうも、今考えておりますところは解約防止という点で、問題は定額というもの――もちろん定期積立というものも考えておりますが、最もねらっておるところは定額でございまして、定額は、御承知のように、十年置いておくと、そのまま利子が加わっていくという格好でございまして、現在の貯金の平均残高を見ましても、一兆五千の五二%ほどは定額貯金でございます。それで、実際のことを考えますと、この貯金の定額をとるにも、相当な前からの、何と申しましょうか、十年ということを考えますと、何年か前のはどんどんとその年に落ちてくるわけでございます。そういうことで、相当なものを新しく定額として募集していかなければならない。しかも、その落ちるやつは、おそらくそのうちの一部の金が必要なために、一枚の証書でございますから、全額払い戻すというような格好になりますので、これをひとつ、解約防止という点から必要な金を貸していこうというところが今回のねらいでございます。そういう点から考えまして、保険の個人貸付と、こまかに言えば性質は違うかもしれませんが、同じようなものではないだろうか、こうねらいまして、まず手初めに、解約防止で保険の個人貸付のようなものを考えたわけでございます。
○野上元君 そういう技術的な問題は別として、財政投融資の財源の中に今日あるのは、郵便貯金、簡保、年金、それから国民年金、厚生年金、これらのものが財投の原資になるわけですね。その中に、従来簡保も貯金も入っておった。今日も貯金はある。簡保といえども、完全な自主運営ではないんだから、依然として分離的には運用されるけれども、これも一つの大蔵省の統制下にあるということは言えると思います。しかし、貯金の場合とは若干違う。簡保のほうは、とにかく事業の自主的な運用をまず認めた。貯金はそれじゃなぜ認めないかということなんですがね。その点は、郵政大臣は、経済閣僚懇談会ないしは大蔵大臣等とその話はされたことはないんですか。
○国務大臣(小沢久太郎君) この問題につきましては、これまで両方とも歴史的な背景がありまして、その歴史的な流れのもとにこういう体制になっているわけでございまして、私はまだ経済閣僚懇談会に、出ておりませんので、どういう話になったかわかりませんけれども、そういう歴史的のこれまでのものによってきまっているということであります。
○野上元君 まあ、それでは私は困まると思うのですね。ただ、その沿革的なものは私も知っておりますよ。そして、今日これは一挙に運用権を郵政省側に移すというようなことが、それは現実問題として可能かどうかという点についてはわかりますよ。今日、その財政投融資の財源として貯金があるということは、私は必ずしも正しい姿であるとは思わないのですね。貯蓄性の資金を財源にするというような行き方は、必ずしも私は健全な行き方ではないと思うのです。だからこそ、簡保などは切り離すことになった。まあ切り離すけれども、その目的はやはり簡保の事業運営のためによくなれということがねらいであったはずなんです。で、たまたま貯金局長は、解約を防止する必要があるのだ、そのためには貸し付けなきゃならぬのだ、あるいはまた維持向上していかなきゃならぬ、そのためにはやはり環元していかなきゃならぬのだということは、これはもう事業経営上当然なことなんですね。だからこそ、簡保の事業経営権は認めて、これは一般の民間保険と同じような体制で経営していくということがまずまず認められた。しかし、貯金も同じじゃないかと言うのです。私は。貯金は、今日、先ほど来申し上げておりますように、一般の金融機関と完全な競合の中で集めておるわけですからね。任意に国民が貯金するのですからね。どの金融機関に預けるのかは、国民みずからの選択権に基づいているのです。それをいかに有利に郵便貯金に持ってくるかということなんです。そしてふやして経営をよくしていくかということが、この事業の本旨なんです。そのためには、やはり定期貯金の払い戻しだ、解約だというようなことはないほうがいい。一般の普通貯金でも、預けたやつはいつまでも預けてもらうということのほうがいい。それはもう当然のことなんですね。それは、簡保と何ら変わらぬじゃないかと言うのです。僕は。それにもかかわらず、簡保には許したけれども、郵便貯金にはなぜ許さないのかと言うのです。理論的に、どういうところにあるのかと言うのです。私は。
○政府委員(金沢平蔵君) 私はどうも不勉強でございまして、簡保のそういうようなことはよくわかりませんが、これはおそらく、先ほど大臣がお答えになりましたように、歴史的な背景と申しますか、そういうものが大きくものを言っておるのじゃないだろうかというふうに考えます。そこで、われわれのほうは、最初は――最初と申しますか、私の意図したところは、先ほど申しましたように、個人貸付――簡保にもございますが、それに類似したものをまずやって、解約防止という点に重点を置いていこう、それがまた、うまくその目的が達すれば、それから先のことは、またそれから先としてひとつ考えていくという格好になるのじゃないか、こういうふうに考えております。時のたつに従って、客観条件というものは変わって参りますから、そこでまたそこに新しい発展というものが創造されるのじゃないだろうか、こういうふうに考えております。
○野上元君 簡保の積立金が財投の原資総額の中に占める率と貯金の比率と比べると、どれくらいになっておったのですか。
○政府委員(金沢平蔵君) 資金運用部資金の中で、郵便貯金は千九百億、パーセンテージは一七・一%でございます。簡保資金は千六百億円、一四・四%と、こうなっております。
○野上元君 そうすると、財投の中に占める比率ということは、その額になるわけですね。額が、簡保のほうは少ないから、比較的、これをはずしても、政府の財投計画に大きな支障がないということではずしたのですか。その点は、大臣はどういうようにお考えになっておりますか。
○国務大臣(小沢久太郎君) ちよっと、御質問の意味があれでございますけれども、簡保のほうがパーセンテージが少ないからという意味じゃないわけでございますけれども……。
○野上元君 それじゃ、もう一ぺん聞き直しますが、簡保を統一運用から分離運用にはずした理由は、簡保の資金ば、郵便貯金に比較して、財投の原資総額の中のワクに占める高が少ないから、これははずしても、たいした影響がないから分離したのだというのか、それとも、簡保の事業の性格から見て、はずすべきであるという判断ではずしたのか、どちらの理由で、簡保の場合ははずしたのかと聞いている。
○国務大臣(小沢久太郎君) これは、パーセンテージが少ないからというわけじゃございませんで、戦前からのいろいろな沿革がございまして、簡保の運営の歴史的な沿革がございます。そういう沿革によってはずしているということでございます。
○野上元君 私は、そういう簡単なものじゃないというような気がするのですね。ただ沿革がそうであるから、簡保はよろしい、貯金はいかぬという性格のものじゃないのじゃないかということをさっきから言っているわけです。沿革からいうとそういうふうになるのだと言われるのだけれども、簡保は、御承知のように、やはり自主運用をしなければ今日の民保との激しい競争には立っていけないという、非常に苦労が多いのだと、だから、この辺を、みずから、自主運営に踏み切って、利回りのいい投資をしていかなければならぬのだと、そしてそのことによって、被保険者に便宜を還元するのだということが必要だからこそやったと、それもたまたま貯金よりは額が少ないというので、はずしたのじゃないかというように私は考えるのです。そうだとするならば、貯金事業と、今日、どこが違うかというのですね。郵便貯金とどこが性格が違うか。郵便貯金も、今日は独占じゃないですね。先ほど来、論ぜられているように、明らかに、一般金融機関と競争しながら、みずからの経営をやらなければならぬ、きわめて苦しい、この数年来の経営状態を見てくると。それにもかかわらず、なお不利なような今度の法令の改正をする必要がないじゃないかというのが、われわれの先ほど来言っていることなんです。その点をどういうようにお考えになっておるか。簡保と貯金事業とが、どこが経営上違うのか、同じじゃないかというのです。
○政府委員(金沢平蔵君) 簡易生命保険法の「この法律の目的」というところを見ますと、「この法律は、国民に、簡易に利用できる生命保険を、確実な経営により、なるべく安い保険料で提供し、もって国民の経済生活の安定を図り、その福祉を増進することを目的とする。」ということで、簡保のほうは、何と申しますか、一つのいわば企業体の中で、その被保険者というものは、ここにぶら下がっているわけでございますから、ここに書いてございますように、できるだけ安い保険料で提供するということになりますと、そういう性格を持っておりますので、いつまでもそういうような、できるだけひとつ、国営というあれがございますけれども、保険料を安くするには、大いにかせいで、そこでそれを還元していくという性格を持っているのであります。郵便貯金のほうは、現在のところ、財投の資金といたしまして、そうして預託利率六分五厘をもらっているという格好になっているわけでございます。
○野上元君 だから郵便貯金は、簡保と違って、預託金利で事業が生き延びていけばいいのだという考え方なんですか。
○政府委員(金沢平蔵君) 私は、この問題は、非常に過去及び現在の置かれた財投と郵便貯金との関係というものは、きわめて密接に結びついておりますので、預託利率云々じゃなくて、簡保のような形に持っていくのがいいかどうかということは、この場でもって、ちょっと私も、もう少し慎重に考慮を重ねないと、即答できかねると思います。
○野上元君 そのことは、私は、先ほど来あなたが答弁されたように、大蔵省とこの法案を出すときに折衝されているわけでしょう、自主運営についで。たまたま大蔵省が今回認めなかったから、やむを得ないというだけの話であって、ほんとうはやはりやりたいでしょう。自主運営をやりたいということは、結局、事業運営をうまくやりたいということでしょう。それは簡保とちっとも変わらないじゃないかということなんだ、あなた方の考え方は。それなのに、なぜ、大蔵省は許さないし、あなたのほうは、それを御無理ごもっともと引き下がってこなければならないのかということだ。あなたのほうが金を集めるのだ。それを、大蔵省のほうが大きな顔をしている。実際は逆立ちしていると思うんです。
○政府委員(金沢平蔵君) どうも私の言葉が下手でございまして、明快に意思を申し上げられないのでございますが、私が現在考えておりますのは、この間の附帯決議によりまして、まず個人貸付というものを考えて、これは郵便預金者の利益を守るという一つのサービスとして考えて、そこでまず解約防止ということを、これは非常に利息の点において、預金者の方に御迷惑をかける。だからひとつ、あくまでもサービスとして、役所はもうけもする、損もするという格好で、皆様方の御便宜をはかるということでスタートをいたさんとしていろいろと考えたわけでございます。
○野上元君 貯金局長、非常に苦しい答弁をされていますが、それは私もわかりますよ。しかし、サービスするということは、結局、サービスすることによって、郵便貯金がどんどんふえるようなことにならなければならぬのでしょう。サービスしたけれども、郵便貯金はどんどん減ってもいいのだと、そういうことじゃないわけですね。それは、みな金融機関、各銀行もサービスをどんどんやっているわけだ。それはただやっているわけじゃない。集めようとしているのだ。郵便貯金も事業経営であれば、当然そういうことでなければならぬと思う。あらゆる創意工夫をこらして、他の金融機関に負けないように集める方法を考えていかなけばならないけれども、今回の法案の内容を見ると、それが非常にむずかしくなるのじゃないかというのが、先ほど来永岡委員の心配しておるところなんですよ。私も、実は心配しておるのですが、それをひとつ具体的な数字をもって質問したいのです。 あなたのほうから出された資料なんです。読んでみますと、「最近五年間における一般預金残高中の金融機関別割合」というのがあるのです。いわゆる国民総貯蓄の中における郵便貯金の占める割合は幾らか、こういうことを書いてあるわけですね。それを読みますと、二十三年度から漸次低くなっているようですね、郵便貯金は。これはやはり一つの憂うべき傾向じゃないかというふうな気がするんですよ。ところが、一方、銀行のほうを見ますると、銀行あるいはその他の金融機関を見ますると、その分だけふえなければならない。郵貯が減るだけ比率がふえていっている。そういうふうな状態になっていっておりますが、こういうことが続いていきますと、結局、郵貯というものは非常に小さくなっていくのじゃないか、相対的にですよ。そういう心配があるのですが、その点はどういうふうにお考えになっておりますか。
○政府委員(金沢平蔵君) これは先ほど私が、銀行、信用組合、それから郵便貯金との対前年比につきましての比較の数字を申し上げまして、そのときに、ちょっと触れたのでございますが、郵便貯金も、ここで三十五年には一兆一千、三十六年には一兆三千、三十七年には一兆五千というように非常に伸びているわけです。ただ問題は、全体の金額と申しますか、その中で特に信託あたりは四千、五千、六千、八千、一兆一千、それからまた農協の伸びも、これと同じように三十五年度が七千、三十六年度が九千、一兆二千、それからまた相互銀行のごときには、三十五年度が一兆、それから三十六年度が一兆三千、三十七年度が一兆八千と、私たちよりも伸びております。そういうところは、これはおそらく非常に必要がございまして、あるいはいろいろ積極的な政策が、この中小企業の金融機関といたしまして、その必要性と申しますか、そういうものとうまくマッチいたしまして、非常に伸びているわけでございます。そういう点で、このほうが多く伸びるものでございますから、郵便局は確実に伸びておりますけれども、ついていけないというわけでございます。先生の御心配もよく私たちはわかるわけでございます。そこでまあ、いろいろと奨励の場というものをひとつ大いに何とかしていきたいというように考えまして、その一つの手段として、先ほど来議論になっておりますところの個人貸付というものを考えたわけでございます。
○野上元君 郵便貯金の場合は、他の銀行あるいは金融機関に比較して数倍する窓口機関を持っているわけですね。そして外務員も非常に多いわけです。その郵便貯金が、他の金融機関の伸びに追いついていけないというのには、やはり何かあるのですね。明らかにあるのです。それは、他のほうが有利だというような気分を国民が持つから向こうへ行くわけですね。そのことを考えると、今回の法案の改正が一般の大衆に与える影響は、これで郵便貯金は下がるのだというふうな影響を必ず受けると思うのですね。そうしなければ、法律で守ってくれればいいじゃないかということになるわけですから、必ずそういうふうな影響を与えると思います。そうすると、ますます他の銀行が伸びて郵貯が減っていくということになりはせぬかという心配があるが、その点は、あなたのほうは自信を持って経営していかれますか。
○政府委員(金沢平蔵君) 郵便局の窓口は、仰せのとおり、全国で一万七千、これは簡易局も入っておりますが、一万七千ございます。たしか普通銀行のほうは五千六百だと思います。問題は、私たちのほうは国家事業ということから、どんな山村に至るまでそういうものを置いているわけでございます。そういう公益的な面があるわけでございます。それは、今ちょっと数字を忘れましたけれども、銀行の一行当たりと、私たちの一郵便局当たりの残高と申しますか、そういう面についても、私たちのは採算を無視しているという面もあるわけでございます。向こうは、もうからない所には置かぬという面もあるわけでございます。 それから、そのほか何かあるのだろう仰せのとおり、いろいろあるようでございます。これは、はっきりと私そういう事実をつかんでもおりませんし、いろいろ聞いておりますが、こういうところで申し上げるのはどうかと思いますが、私たちは不利な立場に立っております。そういうことでございます。なるほど、全体の金融機関の中で占める割合は、仰せのとおり、毎年下がっておりますが、郵便貯金額としては、先ほど申し上げましたように、三十五年に一兆一千、三十六年に一兆三千、一兆五千とことしも順調に伸びております。これをもって満足しているわけじゃございませんで、無理なことをしないでも、これは国民一般の方に広く利用していただき、また預金者の利益をあくまで保護していくということについては、私たちは、今度の改正の中で定められました預金者の利率については、あくまでも預金者の利益を守っていくのだという精神規定がございますが、それを根本に胸に入れましてやっていくというふうに考えております。
○野上元君 何べん聞いても同じだと思いますが、郵政大臣も貯金局長も、預金者の保護ということを言われますが、これは当然の話ですね。これはやらなければならぬと思うのです。と同時に、あなたのほうは、あなたたちで集められるわけじゃないのですよ。これは多くの従業員の人が汗水たらして集めるわけですね、一般金融機関と競争しながら。したがって、あなたたちはそのことを考えるなら、一般預金者の利益も保護し、かつ従業員の待遇の改善をやり、一般金融機関に劣らないような待遇改善をやることによって初めて業績の向上が切に望めると思うのです。そういう点を考えると、若干消極的過ぎるのじゃないかと思うのですね。私どもは、どうしても、もう少し積極的な政策を打ち出すことによって預金者の保護をし、かつ従業員の待遇の改善をやっていかなければならぬ、こういうふうに思うのです。そのためには、今のあなた方のやり方は非常に手ぬるいような気がする。あなた方だけではないですね。先ほど言ったように、たまたま財政投資の財源の大きな部分を占めているために、郵政省だけではどうにもならぬ国家目的というふうなことで大蔵省が支配権を握ってしまっておるというような情勢なんですから。しかしながら、本質は私が言うようなところにあるわけなんですから、あなたのほうとしても、十分にその気持をくんでもらって、がんばってもらわなければいかぬと思うのです。将来あなた方は自主運営についてどういう計画を持っておるものか、その点についてひとつ大臣に御答弁願いたいのですがね。
○国務大臣(小沢久太郎君) ただいまの野上委員がおっしゃいました郵便貯金のあり方の問題につきましては、郵便貯金は創設が古いわけでございまして、これまでずっと国民の金融機関として、そしてまた財投の原資の確保という面から見まして、その財投の原資が、あるいは公共事業に、あるいはまた地方のいろいろな仕事に役に立ちまして、われわれの生活を上げるということに役立ってきたわけでございますけれども、また一面、この郵便貯金の制度を改善いたしまして、国民に喜ばれるようなシステムにしたいということで、実は先ほどからもいろいろ御説明申し上げましたように、貸付制度につきましても、われわれのほうは、長年の持論といたしまして、これをぜひ実現いたしたいと思っているわけでございますけれども、まだまだ機が熟しませんので、今後の大蔵それから郵政の間に検討するということで、われわれといたしましてはぜひとも実現きしたいと思っております。 それからそのほか、国民に愛される郵便貯金にするために、いろいろの施策もございます。先ほど来消極的過ぎるじゃないかという話がございましたが、われわれといたしましては、そういう面につきまして、積極的に、ほんとうに国民に愛される郵便貯金にしたいというふうな念願で進んでいく次第でございます。
○野上元君 そのためには、幾つかの具体的な施策をやらなければならぬと思うのですがね。私はやはり障害になっておるのは、最高制限額というやつがありますね、一人通帳何冊以上は持っていかぬというような制限がある、こういうものをあなたのほうでは排除するというような意向はないですか。
○政府委員(金沢平蔵君) 最高制限額の引き上げにつきましては、これは昨年皆さんのおかげで、三十万から五十万になったわけでございますが、最近の国民所得の増加とか、あるいは貯蓄率の増加とか、そういうものを考えますと、こういうような要求に応じかねておる面もあるのじゃないかと考えますので、今後慎重に検討して、前向きの姿勢で慎重に検討していきたいと思っております。それからもう一つの御質問は、冊数が、通常貯金につきましては原則として一冊しか持てませんが、これはやめろというお話でございますか――最高制限額の引き上げは、今申しましたように、前向きで検討していきたい、こう考えております。
○野上元君 あなたのほうでそういうふうにお考えになるのは当然だと思います。そしてまた、将来もおそらくやっていかれると思うのです。しかし、その場合に、いつも私たちは残念に思うのは、大蔵省との間に話がつかぬ。理由を聞いてみると、それをやると、民間金融機関を圧迫する、こう言うのですね。ところが、それがよくわからないのですね、僕は。民間金融機関を圧迫するなら、また別の経営の仕方もあると思うのですね。根本的にまた変えればいいのですね。ところが、競争させながら、ね、片一方はいかぬ、いろいろな制限を付してくる、民間金融機関を圧迫するのだ。そういうことでは、何と申しますか、趣旨が一貫していないような気がするのですね。先ほど言ったように、あなたのほうには、とにかく何万という従業員があるのですから、これをほったらかすわけにはいかぬのですからね。民間金融機関と比べて待遇が常に比較されるわけですからね。これはもう公労委にいっても、必ずそれが問題になるはずなんですね。そのためには、あなたのほうでは、やりよいようにやらなければいかぬのですね。ところが実際にはそうはいかぬというような、非常に矛盾した、一貫しない方針がとられる。その点について、将来十分に警戒をしてもらって、この貯金の運用といいますか、分離運用については、格段の努力してもらいたいと思うのです。 それともう一つ、私は、時期が来つつあるというのは、御承知のように、財投財源の中に占める割合が非常に大きかったのです。今までの貯金は。ところが、国民年金という強制的な制度ができた。あれは吸い上げておるわけですね。これがまあ今後十年もすると、相当、何兆円という金になるわけなんですね。そうすると、財投の金の中に占める郵便貯金なんというものは、だんだんだんだん落ちていくのです。大して問題でなくなってくる。そのときになったら、お前ら勝手にやりなさいというようなことを言われたんでは、それはかなわぬと思うのです。だから、今のうちにそういう情勢は見えておるのです。私の持っておる資料では、もうすでに国民年金のほうが上にいっている。郵便貯金のほうが下になっている。財投の中においても大きな変革があるのです。今日。そういう情勢を十分に分析して、あなたのほうの近い将来、比較的長期の計画を立てて、そうしてそれを強力に推進するように郵政省あげてやってもらいたいと思うのですね。そのことはひとつ強い要望をしておきたいと思うのですがね。どうでしょう、大臣。
○国務大臣(小沢久太郎君) 先ほども申し上げましたように、郵便貯金の創設は昔から古いわけでございまして、これを新しい時代にマッチさせるということは、これは必要でございまして、そういう積極的ないろいろな点も考えて参りたい、そういうふうに考える次第でございます。
○野上元君 それから、先ほど永岡さんの質問に関連するのですがね、今までは法律によって利子が守られておった。非常に国民は安心しておったわけであります。一般の金融機関が下がっても、貯金は下がらないのだ、これは国会を通らなきゃならない、国会が保護しておるのだ、こういうことになっておった。ところが、今度はそれを政令で変える。政令で変えたって、あなた方は相当十分に事業人の立場として検討されると思います。しかし、やはり国会で保護しておるよりは弱くなると思うのです。明らかに。郵政審議会を補強しておやりになるのは、貯金の独自でおやりになるのか、郵政審議会の中の一部門としておやりになるのか、今後の政令を変える場合に。
○政府委員(武田功君) 郵政審議会に諮問いたすわけでございますから、郵政審議会としてこれに答申をしていただくという形になります。ただ、事柄が非常に重要でございますので、現在三部門に分かれておりますが、これをさらに一部門ふやしまして、そうしてなお委員の増員を五名予定しておりますので、さしむきこの五名の方は、主として貯金の利用者を代表できるような立場のお方、こういう方を選考いたしまして、そうしてそういう専門部会で慎重に練った上で審議会として御答申いただくと、こういうふうに相なります。
○野上元君 そうしますと、郵政審議会を若干補強して、そうして第三部会を作って、そこで貯金の問題についての審議を始めると、こういうことですか。
○政府委員(武田功君) 増員いたしまして、また今後も、現在でも各界の代表のお方を委員にしておりますが、今後またその委員の交代時期にあたりましても、こういう重要部門ができて参りましたので、そういう点に重点を置くようにいたしまして選考いたします。 なお、先ほども申しましたように、専門部会といたしましてさらに一部会を設けたいという考えでございます。
○野上元君 審議会に何名ぐらいふやす予定なんですか。
○政府委員(武田功君) 現在四十名のところを五名増員いたします。
○野上元君 その五名で貯金の問題を専門的に審議すると、こういうことになるのですか。
○政府委員(武田功君) この五名の方は、主として、先ほど申しましたように、貯金の利用者の代表的なお方と、こういうふうに考えておりますが、部門は全体的に構成いたしますので、大体十数名になると思っております。
○野上元君 特に、私は、この審議会を構成する場合にですね、従来はややもすると知名人を集めてやるというようなことが多かったんですが、貯金の利子を引き下げるというようなことは重要な問題ですから、それに少なくとも国会の権威にかわり得るようなものをもって充てて、そうして国民に十分に説得力の持てるような、そういう機構にしてやってもらいたいことを特に注文をしておきます。 次に、もう一つ二つ質問したいのですが、あなたのほうで、三十六年度でしたか、長期構想による募集目標を決定している。それについて、要員計画なり、諸般の計画も伴って発表されたことがありますね。三十六年の五月何日でしたかね。その長期計画表をお持ちですか。
○政府委員(金沢平蔵君) 今ちょっとその計画表を持っていないのでございますけれども、何ならすぐ取り寄せます、もしあれでございましたら。
○野上元君 それでは、詳細なこまかい数字は要りません。私は大体資料を持っておりますから申し上げますと、あなたのほうで三十六年五月二日ですか、発表された貯蓄に関する長期構想というのがあるのですが、これによりますと、三十六年度の目標が一千四百五十億、三十七年度は千五百十億の目標、三十八年度は千六百三十億、それから三十九年度は千七百八十億、四十年度には千九百二十億円、こういうまあ長期五カ年計画のもとに立って要員の配置をされた、要員の配置を伴って計画を発表された。ところが、実際には、先ほどあなたが答弁されたよう一に、三十八年度においてすでに四十年の目標を突破するというような状態になっておるわけです。そうしますと、この長期計画に基づきますと、それだけの目標になるときには要員はこれだけになりますよと、こういうことを発表されておるわけです。ところが、要員のほうだけはうんと低くなっているわけです。そういう点はどういうふうにお考えになっていますか。
○政府委員(金沢平蔵君) その当初、何と申しましょうか、そういうような目標の見込み額と申しますものは、大体において、過去の実積その年の経済状況、それから事業上の必要、そういうものをいろいろ総合的に勘案して目標はきめられてございます。で、その長期構想というものは、その経済状況というものに対しまして、特に貯金と競合いたしますものは、過去の経験から申しますと、資本市場の育成といいますか、状況といいますか、はっきり申し上げれば、株だとか、そういうものが非常に影響するわけでございます。その当時といたしましては、そういうような問題の見通しにつきまして一つの見通しを持っておったのでございましょうが、そのとおり思うようにいっていないというようなことからいたしまして、実際は、お説のとおり、その後の目標並びに実績につきましては、その長期の目標をはるかに上回っているという格好になっているのじゃないかと思います。 それからまた人問につきましては、これは大蔵省といろいろと折衝するわけでございますが、その年の翌年の見通し、それから実際の伸びた件数あるいは額、そういうもの、それから実際にその局では――一局々々当たりまして、その局につきましては、とてもオーバー・ロードになって、三人局ではとても間に合わぬ、これは一挙に五人にしてくれと、これは局々によりまして、実際の局を調べてみますと、非常に、場所とかいろいろな関係から、大きく伸びている局と、それほど地況の発展しない局もあるわけでございます。そこで、一局々々シラミつぶしに各郵便局を通じまして調べてもらって、その数字をもって大蔵省と交渉しているわけでございます。昨年のことを申しますと、たしか、そういうような今年度の予算は四百九十七人の増でございます。その内訳を申しますと、まずそういうような業務の増強をしたやつが、二百七人、事務量の増加が二百七人でございます。これは全部内務でございますが、このうちの八十九名がたしか特定局でございまして、その余が普通局でございます。それから三十九人というものは、これは御承知のように、私この席上で申し上げたことがあると思うのですが、非常に貯金では犯罪が多い。ことに潜在犯罪が多いというようなことからいたしまして、それからもう一つは、これも私たちの将来においては大きな国民に対するサービスといたしたいのでございますが、銀行に比べておくれておりますのは、利子の書き入れというものが、私たちのほうは要求がなければやらぬという建前でございますが、私たちは、これは全体で一億以上の帳面全部にそういうことはできませんが、まず要員等の事情を勘案いたしまして、大体一年に七百万口座といいますか、そういうような出し入れのある口座につきまして、こちらのほうから貯金局において作業をし、その七百万口座の皆さんに元本と利子を送る、元本につきましては、預入の取り扱いに不正がありますと、預金原簿に上がってくる数字と、それから帳面に書いてある数字とは違って参りますから、早く犯罪が発見できる。かねて、あるいは利子もわかるというようなことで、これを今後二年間に全部渡るようにしてやりたい。その数字がことしにおいて三十九人。このほか、非常勤も非常に取れております。それから若干の超勤もつきまして、ことしからやるわけでありまして、これはできるだけ早い機会に、全部の生きている口座と申しますか、出し入れのございましたものは、サービスということに重点を置きまして、今後やり続けていきたいと考えております。それから、三百局ことしは郵便局ができますが、貯金に充てる人間としては二百五十一人というものを考えております。締めまして四百九十七人でございます。この郵便局の定員は、前には共通関係に入っておったのを、今度は貯金のほうはみんな振り分けまして、貯金は貯金ということに分けて、それで四百九十七人、こういうわけでございます。
○野上元君 長期計画をたてにとって棒をのんだようなことを申し上げるわけじゃないのですが、しかし、一応長期計画で、各年度別の目標と、それに見合う定員を発表されておるわけです。それが、もう二年も先に達成してしまっておるわけです。そうすると、要員のほうも、本来ならば二年先の要員が配置されておって合理的だということはあなたのほうも一応認められるわけなんです。ところが、実際にはそうなっていない、要員のほうは、貯蓄の伸びに比較して非常にスロー・テンポなんですね。その点については、結局、理屈を言えば明らかに従業員の上に大きなしわ寄せが来ておる、過剰労働になっておるのだということに、もう数字的に見ればはっきりしているわけです。当然、そのことは私は従業員との間に問題になると思うのですが、そのことは問題になっておりませんか。
○政府委員(金沢平蔵君) 定員の問題は、見通しではそうでございましたけれども、私たちは、個別に局をよく調査いたしまして、そこでほんとうに、初め予期いたしました結果が、そう思うとおりに、地況の関係で伸びていない局もあるわけでございます。それから予想外に非常に忙しくなっておる局というようなものもあるわけでございまして、そういうようなものを一局一局調べまして、それで大成省と話をしまして、そして実際の問題としまして、大蔵省と相談をいたしましてもなかなか全部はとれません。しかしながら、できるだけそういうことによってとるべく努力いたしておるわけでございます。
○野上元君 その点は、確かにあなたのほうは、現実に各局を調べて、その伸びあるいは縮みを検討した上の要員配置をされておると思います。したがって、私が申し上げておるのは、ただ総数としてのことを申し上げておるわけですから、ここでこれ以上やってみても、あまり実効はあがらないと思いますから、やめますが、問題にならなければならぬと思うのです。私は。だから、その点については、十分にひとつ話し合いをされることによって、今後ひとつ貯金事業が伸びていくように努力を願いたいと思います。 それから、技術的な問題になるのですが、先ほどちょっと質問したのですが、通帳の冊数の制限というのがありますね。これは貯金法第十六条関係でしたか、この制限はあるのだが、現実には、これがなかなかむずかしいのじゃないかというふうに考えるのですね。一人が何通持ってもいいじゃないかということも考えられるのですが、その点はどうなんですか。
○政府委員(金沢平蔵君) これは、御指摘のように、非常に、二冊以上持っていないかということですが、局を違えればわかりにくいのでありまして、貯金局では通帳の発行順に原簿を作っておりますので、なかなか預金者の名寄せと申しますか、そういうことをするのは困難でございます。しかしながら、法律できめられておるものはあくまでも守らなければならぬということははっきりいたしておりますので、監察宮が臨局した場合、あるいはまた地方貯金局におきましていろいろな関係で発見した場合においては、それは必ず二冊を一冊に合併するとか、そういう措置をとっております。
○野上元君 それはやはり、法の精神に基づいて冊数の制限はやらなければ事業経営上困る、こういう考え方ですか。それとも、冊数制限は法律にきまっておるから、やむを得ず監察のときに指摘するけれども、そういう制限がなければなくてもよいという考え方なんですか、どちらですか。
○政府委員(金沢平蔵君) これは非常にむずかしい問題でございまして、しかしながら、おそらく立法の精神というものは、制限額の問題に関連してくると思います。そういうことで、冊数が多ければ多いほどなかなかむずかしい。制限額を守ろうという立場でものを考えれば、冊数はあくまでも一冊、通常については一冊なんだというふうにしないと、ますます困難になるというようなこともございまして、これは一冊というふうにきめたと思います。私たちの望むところは、何と申しますか、そのときの経済状況と申しますか、預金者の状況に応じまして、この制限額が低ければ、おのずからそういうことになって参りましょうし、あるいはまた、そういうふうに一応法律できめたものについてはあくまでもそれは守っていくという立場からも考えております。
○野上元君 将来これが撤廃されるというような意思はありませんか。
○政府委員(金沢平蔵君) その撤廃を考えるよりも、私たちは前向きの姿勢で、現在の経済状況、国民所得の伸び、あるいは先ほど申し上げましたような貯蓄率の伸び、そういうものを考えまして、そちらのほうのまず手を打つべきだと考えております。
○野上元君 さらに、まあこまかいことなんですが、これもついでに聞いておきたいのです。割増金というのがありますね。その中に「割増金品」という文字を使っていますね。品物というのは何をやるのですか、割増品というのは。
○政府委員(金沢平蔵君) これは、現在やっておらないわけでございます。やったのは、たしか二十三年から六年間くらいじゃなかったかと思うのですが、当時を考えますと、非常にインフレ時代で、なかなか物が手に入らぬというようなことで、預金者の方が物を喜んだということがございますが、現在やっておりません。
○野上元君 将来政令にゆだねた後に利子が下がる、一般の低金利政策に足並みをそろえて、下がるという場合があり得るわけですね。その場合、実際の問題になってくるわけですね。技術的に、旧金利で、利率で預金している者がたくさん出てくるわけですが、そういうやつは、どういうふうな措置をとるわけですか。
○政府委員(金沢平蔵君) その場合には、先ほども御質問ございましたが、その預金者は、現在の定額貯金なら定額貯金の五十七条で、十年たったら通常貯金になる、あるいはまた、貯金規則で、ただいまとっておりますところの半年ごとに利息は元金に加えるということを見て入っているわけでございますから、そういう建前がその契約の約款でございますから、これはあくまでも、預金、定額貯金で申せば、十年ということは、現行の定款が変わらない限り、これはそのとおりにいたすのが妥当だと考えております。
○野上元君 その場合、「定款」というのは、最終の払い戻し金額ですか、割増金額をつけた最後の金――最後の金といいますか、よく術語はわからないのですが、それがわからないのですが、それがいわゆる「定款」になるわけですか。
○政府委員(金沢平蔵君) 私の言い方がちょっと不正確でございましたが、定款と申しますのは半年どのくらいの利子で払ってくれるかということが定款でございます。――いや、定款でございません。約款でございます。言葉がどうも……。
○野上元君 それでは、大体私の質問も、こまかい点はもう省きまして、やめたいと思いますが、最後にお願いしたいのは、先ほど来私が言っているのは私一人の意見じゃないんですよ、実はね。これはもう、わが党の議員ばかりでなく、与党の方々をも代弁して実は私はしゃべっているつもりなんです。 それで、われわれがいつも考えることは、郵政省は何か損な仕事ばかりやらされているような気がするのですね。何か新しい金を集めることがあれば、郵便局の窓口でやらせる。そういう甘い汁はよその省が吸うというようなことが非常に私は多いような気がするわけです。たとえば、共同募金の問題にしても、これはもう郵政省は集めるだけでいいんだと、金の使い方は厚生省でやるのだと、こういうことを厚生省の諸君は公然と言っているわけです。これについては、あなた方も相当レジスタンスをされて、相当運用については発言権を持たれるようになったようですが、この貯金の問題にしても、保険の問題にしても、やっぱりそうなんです。大蔵省は、郵政省はとにかく法律に基づいて金を集めればいいんだ、集めた金はおれたちが国家的目的で、さらに高い次元でものを考えるのだから、郵政省なんかそんなことを考える必要がないんだ、こういう考え方があるのですよ。だからこそ、いつも問題になるのだ。だから、そういう点をわれわれは非常に残念に思っている。 だから、今後は、先ほど来申し上げたように、貯金事業にしても、保険事業にしても、これは完全な独占ではなくて、一般の金融機関と競合して経営を争っていかなければならぬという建前であるならば、あなた方みずから自主的に、国民のサービスになり、かつ従業員の待遇改善にもなるような施策を積極的に打ち出すような方途を考えて、今後精力的にやってもらいたいということを最後に希望して、私の質問を終わります。
○横川正市君 この審議会の内容と申しますか、これが改正されたことを知らないで、大蔵大臣が、副会長は大蔵大臣と郵政大臣だというような答弁をしたようでありますけれども、そのことと関連して、この審議会が改正をされたおもなる理由は、これは大体何ですか。
○政府委員(金沢平蔵君) 今の審議会と申しますのは、運用審議会でございますか。
○横川正市君 運用審議会。
○政府委員(金沢平蔵君) 確かに運用審議会の中には、先生の御指摘のように、総理大臣が会長で、郵政、大蔵が副会長という格好で――そのほか次官が入っております。各省の次官が。それから知識経験者と申しますか、そういうような方が入っておりましたけれども私は、おそらくその改正の目的は、むしろ学識経験者だけにまかして、そこで自由に、何と申しますか、検討して、その結果を総理大臣に答申するというような格好で、あまり船頭多くして船山に上るというような――非常に私はそれは卑俗な言葉を申し上げましたけれども、そういうようなところが一つのねらいではなかったかと思っております。
○横川正市君 郵政大臣が多くの職員の集めてきた金を運用するという立場での発言権を持って運用審議会に出席をしておることはどうして不都合だったかですね、その理由がわからないわけですよ。もっとひっくり返して言うと、郵政大臣の運用審議会の中における発言のウェイトといいますかね、そういったものが過去においてはどうだったのかですね。そしてその発言のウェイトがどうだったから第三者機関にまかしたのか、その点もはっきりしないのですよ。私どもは、審議会の中に郵政大臣の出席があるということが最も一番いい方法じゃないのか。なぜならば、郵政省を、これを庁にするとか何とかといったときには、これはこぞって大臣がいなければいかぬといって、やはり庁とか何とかというよりか、省にして大臣を置くことのほうが非常に力があると、いわゆる閣議の中におけるところのウェイトもありますし、それからその他各省間との折衝の問題にも相当な効果があるというところから、大臣を置くということになっていると思うのです。そうでないならば、大臣があってもなくてもいいんだったら置く必要はないのですよ。その大臣が、単に郵政相が陪席するのではなしに、二兆円にもなんなんとするような大きな金を集めている郵政当局のいわゆる責任大臣として出席をしている、そういう立場の者が、なぜ運用審議会をかわらなければならなかったのか、その点を明確にしてもらいたいと思う。
○政府委員(金沢平蔵君) それはどうも、私のほうの郵政省の、何と申しますか、貯金関係も大いに関係があるわけでございますけれども、主管事務局というものはたしか大蔵省がやっているのじゃないかと思うのでございます。それで、私たちの察知するところによりますと、先ほどもちょっと申し上げましたけれども、委員が非常に行政機関の職員が多数を占めておるということよりも、むしろ学識経験者の委員を七人以内にしたほうがいいんじゃないかという議論のもとにこの改正はなされたのではないかと思っております。
○横川正市君 郵政大臣はどうお考えですか。
○国務大臣(小沢久太郎君) これは、三十六年度の話でありまして、その当時の状況は私はつまびらかにしておりませんけれども、ただいま貯金局長から申し上げたとおりと私は思っております。
○横川正市君 私は、先ほど野上委員からもいろいろ言われておると思うのでありますけれども、この預貯金の担当省である郵政省がもっとしゃんとしておかないと、預貯金をする人の利益を代表する省としては不適格だと思うのですよ。その代表する郵政省が、運用その他に対しても最も発言力のあるべきはずの運用審議会から削られてしまった、そして第三者機関にその審議をまかしたということは、きれいごとではあるけれども、言ってみると、非常に郵政省の弱さというものを露呈した結果にならないか、こういうふうに考えるわけなんでありますけれども、大臣としてはどうお考えでしょうか。
○国務大臣(小沢久太郎君) 先ほども貯金局長から申し上げましたように、いろいろの学識経験者を多く充てまして、官庁関係は幹事としてやるということで当時きめられたわけでございまして、私も大体そういう意図であったということを信じておる次第でございます。
○横川正市君 私は、郵政大臣、もう少しこの預貯金を集めている立場の省という、いわゆるこの性格的なものをしっかりとつかんでおいていただかなければいかぬと思うのですよ。
○永岡光治君 もう一回蒸し返して、おれのところを入れろという話はないのですか。
○国務大臣(小沢久太郎君) われわれは、国民大衆の預金でございますから、これを守るためには十分の措置と、それから覚悟を持ってやるつもりでございます。閣議におきましても、あらゆる面におきましても、そういう点につきましては十分の考慮を払って積極的に行動していく次第でございます。
○横川正市君 大臣に、関連してお尋ねしますが、この「貯蓄の動機等に関する調査」というのが貯金増強中央委員会から出されておるわけなんでありますけれども、その中に、「郵便局を信用する」といって預金をする人の数が二八・八%、「銀行を信用する」といって預金をする人が三四・五%、私は、郵便局という国営事業の信用の度合いというものがどこでこういうふうにパーセントが変わったのか、非常に不思議だと思うのです。もっとも、これには「取引関係」が、郵政関係ではゼロ、銀行には一九・八%、それから「金を借りるのに都合がよい」が、郵便局はゼロで、銀行は九%、こういうふうに、この預貯金者の利益を別な意味で供与している銀行と郵便局との比較というものがあるのじゃないかと、こう思うのでありますけれども、大臣は、信用の度合いというのは、郵便局と銀行とではこういうふうに大衆から評価されたということについて、どうお考えでしょうか。
○国務大臣(小沢久太郎君) 私は、郵便貯金の国民からの信頼度というものは相当高いのではないかというふうに信じておるわけでございますが、数といたしましてこういう数字が出たといたしますれば、われわれがもっともっと反省いたしまして、国民のためのりっぱな郵便貯金にしなければならないというふうに考えておる次第でございます。
○横川正市君 これは、反省をするといっても、何を反省をして信用を高めるのかがはっきりしないのですね。どういうふうにしたら信用が高まるというふうにお考えでしょうか。
○国務大臣(小沢久太郎君) これは、国が経営をしておるわけ合いでございますから、たとえば金の支払いができなくなるとか、破産をするとか、銀行がつぶれるとかいうふうなことはありませんので、いろいろ国民の利便をはかる点、そういう点につきましても、今後積極的にやっていきたいと、そういうふうに考える次第でございます。
○横川正市君 同じ資料によると、「近所にあって便利だ」というのが、郵便局の場合に四八・三%、それに対して、農協とか漁協の場合には五四・六%と、はるかに郵便局の利用度というものを上回っておるわけです。これはどういう結果だとお考えになりますか。
○国務大臣(小沢久太郎君) その資料を私不敏にして今見ておりませんので、どういうデータからそういう結果が出たかわかりませんけれども、われわれのほうといたしましては、一万五千の郵便局があるわけでございまして、まあ便利な点においては、ほかにひけをとらないつもりでございます。
○横川正市君 これは、先ほど言ったように、取引とか、金を借りるのに都合がよいというのが、漁業協同組合、農協の場合には二七・六%、それに対して郵便局はゼロ、こういうところに私は原因があるんじゃなかろうかと思う。ですから、いつでも、便利であるとか、あるいは信用があるとか、そういったものの裏には、金を取り扱っている、いわゆる取引の関係とか、金が借りられるかというようなことが、これがうらはらの問題としてあるんじゃないかと思うのですけれども、どうお考えですか。
○国務大臣(小沢久太郎君) そういう点につきましては、われわれのほうといたしましても、先ほど来いろいろ申し上げましたように、貸付制度というものを創設いたしまして、便利なふうにやりたいというふうに考えるわけでございますけれども、大蔵省との間にいまだに結論が出ませんので、サスペンドしておるわけでございますけれども、将来、この問題につきましては、両省よく検討していくという結論になっておりますので、われわれのほうといたしましては、やはりそういう点も考慮すべきではないかというふうに考えておる次第でございます。
○横川正市君 私は、第一のこの運用審議会の機構が改正されて、大蔵大臣も参加しないけれども郵政大臣も参加をしなくなつた、こういうようなことやら、これから今回の一部資料でありますが、全部を言っておるとは思いませんけれども、資料をとってみても、いわゆる金融機関という格好よりか、金を預けている窓口だけの、郵政省の貯金業務の評価が、一般の金融機関と比べてみるとどんどんウエートが落ちてきているという実態等から考えて、これは貯蓄経営の立場からは、もっと真剣に取り組んでいかなければならぬ問題じゃないかと思うのです。 そこで、これは非常に何といいますか、便法の中の便法というようなことになろうかと思いますけれども、たとえば、理財局あるいは地方の財務局あたりの取り扱い事務のうち、地方公共団体その他に貸し出しをするときの窓口は郵便局の窓口を通じて貸し出しをするという、こういう法律改正を行なうこととしたらどうだろうかという意見を持っておるのでありますけれども、この点は郵政大臣どうでしょう。
○国務大臣(小沢久太郎君) その点につきましては、今後ともひとつ研究していきたいと思っております。われわれのほうといたしましては、要は国民のために便利にするということもあるのでありますが、しかしまた手続等があまり煩瑣にならないように、いろいろな点も考えまして、今後とも研究していきたいと思っております。
○横川正市君 その点は、研究するだけでなしに、途中でどこからどういう金を貨すかというような、あるいはどれだけ金を貨すかという、そういう検討は、これは国の一つの方針でやっておるのだからということで仕方ないとあきらめても、財務局の窓口を通して貸し出しをされるということが、なぜ金を集めた側の郵便局の窓口を使わないかという、そういう素朴な考え方というものはあるわけですから、集めた側のいろいろな立場というものもあるわけでして、この点については、ぜひひとつ大蔵当局とも話し合って早期に実現のできるようにしていただきたい、こう思うのでありますが、検討するだけではない、もっと真剣に取り組んでもらいたいという私の考え方に対して、お考えを聞きたい。
○国務大臣(小沢久太郎君) 先ほどからの、いろいろと、郵便局のあり方、郵便貯金のあり方につきましては、やはり何といいましても、だんだんと時代が変わるに従いまして、それに即したようにしなければならぬのでありまして、そういう点から考えまして、十分にひとつ検討していきたいと思います。
○横川正市君 この貯蓄をする人の考え方の中に、先ほど野上委員が触れておりましたけれども、素直に言って、長期の掛金をする人たちの気持の中に、物価の値上がりと、それから金利との関係で、非常に疑問を持ち始めてきているわけなんです。もちろん、貯蓄をする人たちの考え方を大別いたしますと、余裕があればぜひやりたいというような人と、それから、やりくりしても貯金をふやしたい、必要だから無理をしても貯金をふやしたい、こういう三つの考え方が大体全部を制しているようです。それからもう一つは、使い方の問題なんですけれども、これは幾つかの項目にまるをつけさす調べ方をいたしましたら、その中で病気とそれから子供の学資と生活安定、こういうふうに、答えたのが、これが全体のうちの約七割五分を示しているわけです。いわゆる国民の側からいたしますと、これは必要に迫られて金を預けるわけです。預けたから幾らの利子をつけてくれ、こういうことよりか、いわば少額貯蓄の意思というのは、やむを得ず貯蓄をしなければならないという、そういう社会情勢の中で懸命に貯蓄をするわけですね。だから、それに対して、物価の値上がりと、それからこういう貯蓄をしたこういう気持との間に、きわめて遺憾なギャップを来たしているということは、私はこれは政治の面では非常に大きな責任ではないかと思います。これは、貯蓄を担当される、貯金の窓口を担当される郵政大臣として、これに対してどうお考えでしょうか。
○国務大臣(小沢久太郎君) これは郵政貯金だけの問題でありませんで、一般銀行預金もみな同じでございまして、やはりわれわれといたしましては、何といいましても、物価の上がらないようにするということが第一の問題だと考えまして、そういう方向にやっぱり努力するのが当然だと思う次第であります。
○横川正市君 私は、これは郵政大臣の国務大臣として閣内で、あるいは池田内閣全体として、どうするかという非常に大切な問題なんだけれども、その中でも郵政大臣としては、いわゆる物価の値上がりを阻止するという問題やら、あるいは貯蓄者の利益を守るという問題については、もっと具体的な案があっていいんじゃないかと思うのですけれどもね。
○国務大臣(小沢久太郎君) われわれといたしましては、貯金者の利益を守るということは、これは当然なことでございます。それから物価の安定、これは内閣としても当然なことでございまして、その施策につきましては、郵政省直接はやりませんといたしましても、この物価の安定をはかるということは、内閣全体の問題といたしましても非常に重要な問題で、大いに努力したいと思います。
○横川正市君 これは、二兆円というような膨大な金を集めている郵政省のその立場というのは、これは相当国民に対する責任のある立場であるんじゃないかと思うのですね。物価の値上がりよりか利率が悪くて、いわゆる利子が損だから信託に回しましょうかという、利殖をするための金の回し方をしているわけじゃないわけです。先ほど言ったように。これは、あくまでも必要だから食を詰めてでも貯金をしよう、こういう入や、やりくりしてでも貯金をしようという人が全体の七〇%を占めているわけです。それからその使う道は、病気とか、子供の学資だとか、老後の生活の安定とかいうことに、全体の七割五分も目的を持って金を預けている。その金が積もり積って二兆円ということになっているわけですね。そういう金を集めている郵政省が、こういう人たちに、まあいわば何といいますか、抵抗も批判も、それからいろいろな意見も言えないような格好で、せっせと貯蓄している人たちの金を集めている郵政省それ自体として、今のような不利益を国民に与えているような施策が続けられるということには、もう少し真剣な意見というものを持っていただかないとこれはならぬと思うのであります。同時に、これは何万人か貯金業務に従事している従業員がいるわけでありますけれども、この人たちの日々の行動が、そういう接触面で苦情を聞いている格好になっているわけですから、そういうすみからすみまでに行き渡るような経営というものや、あるいは国の施策に対して、もっと真剣な郵政当局の発言とかいうものがあってしかるべきだと私は思うのです。これはひとつ、これからの問題もありますから、大臣から答弁をいただきまして、私の質問を終わりたいと思います。
○国務大臣(小沢久太郎君) ただいま横川委員の言われました郵政省の役員といいますか、それは、零細な貯金をした方を守るということ、それは一番大事なことでありまして、それがためには、たとえば物価の抑制をはかるとか、あるいは預金者の保護をはかるとか、そういうことをわれわれといたしましては鋭意目標としてしなければならぬと考えておりまして、今後ともますますそういう意図をもって努力したいと思います。
○委員長(光村甚助君) 他に御発言ありませんか。他に御発言もなければ、本案に対する質疑は尽きたものと認めて御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(光村甚助君) 御異議ないと認めます。よって本案に対する質疑は終局いたしました。 これより討論に入ります。御意見のおありの方は、賛否を明らかにしてお述べを願います。
○野上元君 私は、日本社会党を代表いたしまして、ただいま議題となりました郵便貯金法の一部を改正する法律案に対しまして、反対の討論を行ないたいと思います。 今さら私が申し上げるまでもなく、郵便貯金は国民の零細な貯蓄の集積でありまして、これが安全を確保することの必要性はきわめて大きいのでございます。今日、郵便貯金はきわめて不利な立場にありながら、一般金融機関との競合の中においてもりっぱな成績をおさめられてきましたのは、郵政当局幹部の御努力はもちろんでありますが、従業員各位のなみなみならぬ努力のたまものでございまして、この点については深くこれを多としたいと存じます。 今日社会保障制度の貧弱なわが国においては、個人貯蓄の持つ意義はきわめて大きいものがあろうかと考えるのでございます。すなわち、零細な貯金を集積することによりまして、不測の事態に備え、かつ老後の安定の一助にするために、営々として貯金を行なっておるのでございまして、とりわけ郵便貯金のごときは、生活に余った金を貯金するというようなものではなくて、むしろ、少ない金の中から天引きをして貯金をされるというような傾向にあるのでございまして、われわれとしては、また郵政当局としては、この零細な貯金の有利なる利息については特段の配慮をする必要があるのではないか、かように考えるのでございます。 ところが、今回出されました法案の内容は、質疑応答の中で明らかにされましたように、国家の金融政策に足並みをそろえるという一つの理由に基づいて、利率の決定を政令にまかそうというのでございまして、この点については、一般の国民もおそらく心配をいたしておるのではないかと考えるのでございます。今さら私が申し上げるまでもないのでありますが、もしかりに、政府が、郵便貯金は国家が経営しておる事業で安全なのだから、少しぐらい利子が安くても貯金はふえるのだというような考え方で経営されるとするならば、これはきわめて憂うべき状態になろうかと考えるのであります。 今日の世相は必ずしもそう簡単ではございません。それは、現在行なわれておりまする金融界の投資信託あるいは貸付信託、その他の方法によりまして、多くの資金が吸い上げられておるという事実を見ても明らかなのであります。先ほど明らかにいたしましたように、郵便貯金の貯金総額に占める比率は年々低下しておるという事実が、そういうことを物語っておると考えるのでございます。したがいまして、今後、事業経営の万全を期し、預金者の利益を増大し、かつ従業員の待遇改善を試みんとするならば、さらに積極的な施策が必要ではないかと考えるのでありまして、このような機会に金利を引き下げるような懸念を持つような法案を提出することは、私どもはどうしてもこれに賛成の意を表することができないのでございます。 したがいまして、最後に私は郵政当局の皆さん方に要望いたしたいのでありますが、今日郵便貯金事業は、今や独占事業ではございません。明らかに一般金融界との競合のもとに生きていかなければならぬ事業体でございます。にもかかわらず、今日多くの制約を受けながら、この競争場裏の中で運動を続けていかなければならぬということを考えるときに、これら郵便貯金の進展に障害になるような制限はすみやかに撤廃し、そして将来においては、郵政省みずからがこの集めた金を運用することによって預金者に還元をするという方法をとることによって、事業の完全な経営に資していただきたいということを最後に要望いたしまして、反対の討論といたします。
○鈴木恭一君 ただいま議題となっております郵便貯金法の一部を改正する法律案について、私は、自由民主党を代表いたしまして、賛成の意を表するものであります。 まず、現在法律に定められてある郵便貯金の利率の決定を政令に譲ろうとする点についてであります。郵便貯金は、現在一兆五千億となり、その口数も二億をこえ、わが国財政投融資資金として重要な地位を占めておるのみならず、広く国民貯蓄であります。したがって、この利子の決定等は、直ちにわが国金融政策にも至大な関係を有しますとともに、預金者大衆の利益に重大な影響を与えるものであります。今回、政府は、金利政策の弾力的な運用に支障を来たさないようとするとともに、適時適切に一般金融情勢に相応することができるように、現在法律で定められている利率を政令で定めることに改め、この政令委任にあたっては、郵便貯金の預金者の利益の保護に遺憾のないようにするため、その原則を法律に明記し、その立案に際しては、郵政審議会に諮問しなければならないことにしておりますことは適宜の措置であると考えます。 第二点は、団体取り扱いをする郵便貯金は、現在法律で通常貯金に限られておりますが、このような団体の増加した現状から、この種類等も政令に譲り、利用者の利便をはかろうとするものであります。第三点は、貯金総額の制限規定の適用を受けない法人その他の団体が法律に列挙されておりますが、適用法人が多数であるため、列挙を廃して包括的に規定するよう改めることでいずれも妥当なものと認めます。 最後に、私は法案審議の経過並びに内容等よりして、次のような附帯決議を付したいと存じます。各位の御賛同を得たいと存じます。 附帯決議案を朗読いたします。 郵便貯金法の一部を改正する法 律案に対する附帯決議(案) この法律の施行に当り、政府は次の各項の達成に努むべきである。 一、郵便貯金は国民大衆の零細なる貯蓄の集積であることにかんがみ、預金者の保護について万全の措置を講ずること。 二、郵便貯金預金者が不時の金融を必要とする場合に処するための制度を速やかに検討し、預金者の利便を図ること。 三、郵便貯金総額の制限を大巾に引上げること。 右決議する。 以上でございます。 以上をもちまして、私の賛成討論を終わります。
○白木義一郎君 私は、公明会を代表して、本改正案に反対をいたすものであります。 次に、反対の理由といたしましては、まず第一に、郵便貯金利率規定の政令委譲の点であります。市中金利の変動に応じ、郵便貯金の利子を改定する場合に、国民の代表が国会において十分審議を尽くすことにより、たとえ利下げになろうとも国民は納得するでありましょう。政府は、利子改定に際し、郵政審議会に諮問することになっておりますが、これは国会での十分な審議を期待する大衆の期待を裏切るものであり、低金利政策を云々されている時期に、かつ消費者物価の値上がりが社会問題化しておる現在、このような国民大衆の利用に供される制度が、今まで国会で審議されていだことを郵政審議会が代弁するような改定は、いたずらに国民大衆の政治の不信を買うものであると考えられるからであります。 第二に、政府は、この改定にあたって、金利政策の弾力的な運用に支障を来たきないためにとの理由と、零細な大衆の貯蓄制度である点に留意して、大衆の利益を増進し、貯蓄の増強に資するよう十分配慮すると言いながらも、零細な預金者の利益の増進に何ら具体的な施策を明らかにしていないのであります。現在一兆五千六百億円の郵便貯金が、その運用を利用者たる大衆の利益の増進に充てるよう数回の要請があるにもかかわらず、何ら具体化しておらないのであります。郵便貯金の性格は、御承知のとおり、大衆の血の出るような零細な資金であるがゆえに直覚的であり、感覚的である大衆に与える不安感を除く深い配慮、つまりあなたかい政府の意思がみられない点であります。 以上の理由をもって、本法案に反対をいたすものであります。
○須藤五郎君 私は、日本共産党を代表いたしまして、ただいま提案されております郵便貯金法の一部を改正する法律案に対しまして、反対の意思を表明したいと存じます。簡単に、以下三点について意見を申し述べたいと存じます。 第一は、貯金の利率を政令でやれるようにすることは、政府の財政金融政策の便宜のためにはなっても、国民利益のためにはやるべきことではないという点で反対をいたします。 第二点は、団体貯金の種類を広げ、または制限規定をゆるめたいと、こう言っておりますが、これは利用者の利益よりは、むしろ政府が国民の金を吸い上げる手段になるだけであるという点であります。 第三点は、低金利政策として預金者の利子を下げようとしておるという点です。それにかかわらず、一方、消費物価は一割も高騰しておる。これでは、国民の利益はますます侵害されるばかりではないかという点です。このような政府の金融政策は、独占を利し、国民に犠牲をしいいるものである、こういう点から私は反対をいたすものであります。 なお、ただいま自民党の代表から附帯決議が出されましたが、この附帯決議を出された気持はわかるのでありますが、元来附帯決議というものは、実に私は意味のないものだと思っておるのです。何ら政府を拘束することにはなりません。いつでも政府は、ただ聞きおく程度で終わってしまっておるのが先例だと思います。この程度の附帯決議では、私は気持はわかっても、意味がないと思いますので、この附帯決議にも私は反対をするものです。附帯決議をつけなければならないような法案というものは、これは皆さん御反対になってしかるべき性質のものではないか、こういうふうに私は思います。 以上
○委員長(光村甚助君) 他に御発言もなければ、討論は尽きたものと認めて異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(光村甚助君) 御異議ないと認めます。 これより採決に入ります。 郵便貯金法の一部を改正する法律案を問題に供します。本案を原案どおり可決することに賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(光村甚助君) 多数でございます。よって本案は、多数をもって、原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、本院規則第七十二条により議長に提出すべき報告書の作成等につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(光村甚助君) 御異議ないと認め、さよう決定いたしました。 次に、討論中述べられました鈴木恭一君提出の附帯決議案を議題といたします。 鈴木君提出の附帯決議案を本委員会の決議とすることに賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(光村甚助君) 多数でございます。よって鈴木君提出の附帯決議案は、多数をもって、本委員会の決議とすることに決定いたしました。 この際、小沢郵政大臣より発言を求められておりますので、これを許します。小沢郵政大臣。
○国務大臣(小沢久太郎君) ただいま郵便貯金法の一部を改正する法律案につきまして、本委員会におきまして、慎重御審議の結果、御可決を賜わりまして、ありがたくお礼を申し上げます。今後、この法律の施行にあたりましては、御審議の際における御意見を十分体し、なお附帯決議の御趣旨に沿うような運営をしていく所存でございます。 ―――――――――――――
○委員長(光村甚助君) 次に、郵政事業及び電気通信事業の運営並びに電波に関する調査を議題とし、質疑を行ないます。 御質疑のある方は御発言願います。
○永岡光治君 郵政当局にお尋ねいたしますが、この委員会にも資料が配られて参りました案件の問題についてでありますが、秋田県の土崎の将軍野郵便局長の暴力事件についてであります。この報告によりましても明らかなように、局長が局員に対しまして暴行を行なっている、暴力をふるっているという事件でありますが、実は、この内容について、きょうここで細部にわたっての質疑をするつもりはございません。また、この問題についての、なぜこういう事件が起こったかという、よって来たる原因についての追及も、実は私の追及したい目的でありますが、それもしかし、時間の関係上、きょうはできないのでありまして、機会をあらためまして、これをただして参りたいと思うのでありますが、ただ、言、えることは、将軍野郵便局長の経歴を資料によって見ましても、前局長の長男だそうでありまして、しかも、経歴を見ますと、郵便局を出たり入ったりというような状況でありまして、どうもこの局長に任命する場合における調査そのものが、必ずしも適正なものではなかったというように私は考えられるわけでありますが、ひとりこのことだけではありません。栃木県で起きた事件と承っておりますが、吉展ちゃんの犯人をわしは知っているという局長さんが、酒席のことであったでありましょうが、そういう非常識な行動に出てみたり、あるいはまた、山口県、香川県、聞くところによれば、全国にも非常に局長らしくない態度をとっている幾つかの事件を私ども承知をいたしているのであります。 そこで、一体なぜこういうようなことになるのかという、そのよって来たる原因をただしたいのでありますが、これは私は、多くのこういう事件を起こしている、あるいはまた部内の犯罪を起こしている局長の場合を調査してみますると、局長の世襲というような、そういうことから起きている場合が非常に多いようであります。これは、とりもなおさず、公器である郵便局を私有財産のごとく認識を誤って、その心のゆるみと申しますか、そういうことが横暴になったり、あるいは非常識な行動をとる、それが国民の皆さんに対して、事業の威信を傷つけたり、信頼をなくしていく、こういう結果になっていろようでありますので、私は、そういう意味から、特に郵政大臣に十分ひとつ検討していただき、反省を求めなければならぬと思うのでありますが、これは、特定局長任用制度にやはり根本的な欠陥があろうかと思うのであります。 最近、近い中に、特定郵便局長の定年退職もあるようでありますが、その後任は、局員でない局長の息子を再び、部内者を差しおいて、部外から入れる、そういう傾向が非常に強くなっているケースを私はしばしば耳にするのであります。あなたの部下の職員は、必ずやあなたを信頼しておるし、あなたもまた、その職員を信頼していると思うのでありますが、局長にもなれないような職員はないはずであると私はかたく信じているのであります。しかも、特定局という特別の職場にありますと、その昇進の道と申しますか、ごく限られておりまして、多年郵政事業に貢献をいたしまして、唯一の希望に局長の道を求めておるその人を差しおいて、局長の息子であり、親戚であるということで、部外者から持ってくる、こういうケースは、まことにこれは好ましくないものだと私は思うのであります。部内に適材がないというなら別でありますが、ある限りにおいては、やはりこれは、その局員の局長への就任というものを認めるべきである。このことがなされないから、郵政事業に対する希望も失い、往々にして事業の能率も上がらないという結果に相なろうかと私は憂えているのでありますが、たまたま、今この事件が起きているのでありまして、これをひとつ十分反省の材料にしていただきまして、ただいま申し上げました特定局制度そのものの、任用制度そのものの根本にこれは触れる問題と思うのでありますから、今までの問題の反省なり、将来の特定局長任用の問題について、万全の措置を講じて、慎重な態度で臨んでもらいたい。このことが、私の大臣に対する答弁を求める第一の問題であります。 それから第二は、先ほど申し上げましたように、この委員会では深く掘り下げる余裕もありませんので、あらためてその機を得たいと思うのでありますが、このような数多くの事件が全国にあるはずであります。その事件についての資料を、当委員会にひとつ御提出をいただきまして、それに基づきまして、私ども次の機会に審査をいたしたい、審議をいたしたい、このように考えておりますので、この二点についての大臣の所見を承りたいと思うのであります。
○国務大臣(小沢久太郎君) 永岡委員から御指摘のありましたような事件が起きましたことは、私は非常に遺憾に存じておる次第でございます。ただ、特定郵便局長の任用制度についてでございますけれども、特定郵便局におきます業務を円滑に運営する必要上、その地域に密着した有能な人材を、部内あるいは部外を問わず、広く簡抜する制度でございまして、私はこの制度はこれでいいのじゃないかと思う次第でございます。ただ問題は、その選考でございまして、今後はその選考につきましては、十分に注意をして、こういうことの起きないようにいたしたい、こういうふうに考えておる次第でございます。 それから第二の問題といたしましては、資料は提出させていただくようにいたしたいと思います。
○永岡光治君 大臣がそのように、制度の問題はこれでよろしいということになれば、またここで論議が発展して参るわけでありまして、この資料に基づいてただしていかなければ、大臣の納得もおそらくいきかねるような問題が、今のような答弁からは出てくるのではないかと私は思うのでありますが、調査もさることながら、おそらく将軍野の事件にいたしましても、こういう経歴を持っておれば相当これは慎重に考えなければならぬはずであります。学校でも事件が起きていることを私は承知しているのでありますが、言うならば、前にあやまちを犯しているものを局長にする、なぜするかといえば、そういう特定局長任用制度がある。そのために、地方の圧力に屈して、たまたま地方に密着するとか、地方の有力者とかいう名のもとに行なわれる。そういうことがありますので、私は特にこれを追及しなければならぬのでありますが、これと関連して、今、目前に迫っておる特定局の大幅な任用があるわけですね、退職によって。私は、このこともひとつ大臣に十分考えておいていただきたいと思うのでありますが、今あなたの部下では、本省の局長、あるいは地方局の局長、あるいは部局長等がそれぞれ行く道は、あなたに考えていただけると私は思うのでありますが、下から長い間苦労して積み上げて、郵政事業に貢献をして定年で退職をされる、そういう人の行く道には、もうあすからは路頭に迷うという局長代理の方がたくさんあるのであります。そのめんどうは、なかなか見切れないのであります。それはなかなか数多いのでありますから、無理もないと思うのでありますが、そういうことで、どこか特定局長に昇進の道を求めたいという、そういう部内の長い経歴を持って勤めておる主事さん、それの昇進の道は差しおいて、そうして部外者である、とんでもない遠い所におる人を、局長の息子であるとか、あるいは親戚であるということによって、それをわざわざ連れてきて局長にするという例がたくさんあるわけです。これはおそらく、郵政当局の大臣は御存じないかもしれませんけれども、たくさんあるはずでありますが、そういう無理をするところに、やはりこういう事件が起きる遠因がある、こういうように私は思うのでありまして、そういう、長い間部内に尽くしておる職員の行くべき道をどうぞ十分に考えてもらいたいというのが、私のきょう特に大臣にお願いをしなければならぬことでありまして、そのことを十分考えてもらいたいと思うのです。今、大臣が言われましたが、特定局任用制度の問題については、これは私どもいろんな資料を集めまして、はたしてこれでいいのかどうなのかということを明確に追及して参りたい、こういう考えでおりますから、その点を十分ひとつ大臣は考えてもらいたい。それについてのひとつ御答弁をいただきたいと思います。
○国務大臣(小沢久太郎君) 退職する方につきましては、できる限りのあたたかい気持で、われわれのほうもできる限り、力の限り尽くしたい、そういうふうに考えておる次第であります。
○永岡光治君 いや、私の言うのは、特定局の局長代理と申しますか、もはや特定局長になる資格を持っておる人、その局長が、今度定年退職でやめる、当然その局長代理は昇進して局長になれるものと期待をしておる。ところが、その者を差しおいて、その郵便局長の親戚であるとか、子供であるとか、娘の婿であるとかということによって、そういう理由のもとに、たいへん遠い所に勤めておる、現在その職にあるにもかかわらず、それをやめさして局長に持ってくるとか、そういう事件がたくさんある。今現にそういう問題がたくさん起きておるはずなんです。そういうことをすることが、決して、郵政事業を盛り上げると申しますか、そういうことにならぬじゃないか。長い間苦労してきておる、そういう局長代理というものをなぜ局長になさらないのか。その人が不適格だというならば、これはやめさせるべきである。そういうりっぱな人がおるにもかかわらず、わざわざ外から持ってくるということはない。あなたは信頼できないという部下を局長代理にしておるのですか、こういうことを問いたくなるわけです。そういうりっぱな人がおるのに、なぜそれを局長にしないのですか。だから定年退職の際における特定局長の後任の問題については、私が今申し上げておるこのことを十分ひとつ考慮してもらいたい。こういうことを私は言っておるわけです。これについての大臣の所見をひとつ承りたい。
○国務大臣(小沢久太郎君) 選考にあたりましては、十分ひとつやっていきたい、そういうふうに考えます。
○永岡光治君 私の意見に賛成なんですか、反対なんですか。賛成ですか、反対ですか、私の考え方について。
○国務大臣(小沢久太郎君) ただいまの御意見を十分参考といたしまして、われわれのほうは、この選考にあたって、十分な注意を払っていきたい、そういうふうに考える次第であります。
○横川正市君 任用の条件として、地方における有力者、あるいは事業に対して貢献の度合いの高い人というふうに抽象的に言われましたけれども、具体的には、それはどういうことをさすのか。たとえば、青森県ではすし屋のおやじさんが特定局長になったり、農協の参事が特定局長に転出をしてきたり、あるいは小学校の学校長さんが停年になったから局長になったり、いわゆるこの特定局制度の発祥当時の知名の士というものと、いわゆる第三者というものとが当然変わってきているように思うので、郵政当局としては、一体事業に貢献したその地方におけるところの有力者というのはどういう者をさすのか、これは資料でひとつ提出していただきたいと思う。
○委員長(光村甚助君) 資料を、よろしいですね、人事局長。
○政府委員(増森孝君) ちょっと意味が解せないのでありますがもう一度……。
○横川正市君 速記録を見てあとで返事して下さい。
○委員長(光村甚助君) 本件についての質疑は、本日はこの程度にとどめておきます。 暫時休憩いたします。 午後五時十五分休憩 〔休憩後開会に至らなかった〕