大蔵委員会 第7号
- 発言数
- 22 件
- 登壇者
- 6 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1963/02/14
会議録
○委員長(佐野廣君) ただいまから大蔵委員会を開会いたします。 去る二月八日付託されました衆議院送付の昭和三十七年産米穀についての所得税の臨時特例に関する法律案を議題といたします。 本案につきましては、同日提案理由の説明及び補足説明を聴取いたしております。 それでは、これより本案の質疑に入ります。御質疑のおありの方は順次御発言を願います。
○柴谷要君 本法律案に対して二、三の質問をいたしたいと思います。 まず最初に、この法律案が必要とする理由というものは、事前売り渡し申し込み制度の円滑な実施をはかるために本法律案が必要であるという提案になっておる。この法律が制定された当時の状況から判断をいたしますと、適切な法律であったかとわれわれは考えているのでありますが、今日のような事情の好転した中における状況の中で、このような法律案がはたして必要度の高いものであるかどうか、まず冒頭にこれをお尋ねいたしたいと思います。
○政府委員(池田清志君) お話のように、この法案は限時的立法で、毎年々々お願いを申し上げておるわけです。したがって、三十七年度産米穀につきましても、前例等を勘案いたしまして、ここに御提案を申し上げております。 この法律が立法せられました後、減税、非課税になりまするものは、国税において約十億、地方税におきまして約二十億というものが見積もられるわけでございます。その額そのものは多くはないのでありまするけれども、事農村に対しまする特例でありまする関係上、政府といたしましてはこの法律の必要を痛感いたしまして、ここに御審議をお願いしておるわけです。
○柴谷要君 この法律案の内容は非常に複雑な内容を持っていると思うのです。売り渡し時期の区分であるとか、非常に複雑な手数を要するものと考えられます。あまり法律としては感心しないと思うのでありますが、将来こういう法律をあくまでも年度々々ごとに提出するという考え方に立っておられるか、その見通しについての見解をお尋ねいたしたいと思います。
○政府委員(池田清志君) 御指摘の点ごもっともなことに考えるのでありますけれども、政府といたしましては、農村の方々の上に非課税にされるというところに重点を置きまして、今直ちにこれをどうこうするというような検討をいたしておらないことを申し上げます。
○柴谷要君 どうも、この法律案を検討してみますと、思い切って反対もできない、賛成もできないという、まことにちゅうぶらりんの法律だと思うのです。これは御同席の皆さんがおのおのそういうお気持をお持ち合わせになっている法律だと思う。こういう法律を廃止して、もっとすっきりした、確かに農民の皆さんの利益を守るということであるならば、もう少し研究をされ、米価決定の際などにこれらの問題を考慮していかれたならば、このような法律案を提案しなくても済むのではないかと本員は考えますけれども、この点、政府当局はいかようなお考えでございましょうか。このような方向に努力するというような御意思はないものでございましょうか。
○政府委員(村山達雄君) ただいまの御指摘のとおり、この特例法によります農家に及ぼすメリットが、だんだん相次ぐ所得税の減税の結果減って参りまして、三十年あたりでは相当数のこの恩恵を受ける数がございまして、課税農家も約九十万近くあったわけでございますが、現在では二十三万程度。しかも、この特例を受ける農家の数も、これにより所得税の納税義務がなくなる者大体六万、納税義務はなくならないが減税となる者約十八万余ということになっております。税額も非常に減ってきた。そういうことから、おっしゃるような批判があるわけでございます。かつて、たしか三十四年だと思いますが、こういう情勢に対応いたしまして、これを全部廃止して基本米価の中に織り込んだらいかがなものであろうかというので、当時三十四年度の予算では、七十五円すべて基本米価の中に織り込むという案で予算はできたわけでございますが、同年におきまして米価決定の際に、やはりこれは予約売り渡しをする農家に対する特例である、七十五円ではとてもカバーできない。地方、と申しますと特に単作地帯でございます、しかも早場米、あるいは超早場米を出しているところでは、なおそれでも若干の増加になるというような論議がありまして、この七十五円案が廃止になったわけでございます。過去におきましていろいろこれにかわるべき案が考えられたわけでございますが、何分にもこの措置が超過供出をやっておった当時からのずっといきさつがございまして、まあ今日の姿になっているわけでございます。 まあ政府といたしましては、率直に申しますと、今日、国税におきましてはそれほどの大きなメリットはないというふうに考えておりますが、地方税の住民税の課税標準は、同じようにこれを総益金から除外したところから住民税の課税標準をはじいているわけであります。そうしますと、影響する農家としては二百万戸、住民税ではある。これが一番大きな問題でありまして、国税のほうでは、だんだんメリットは少なくなっておりますが、その辺考えまして、にわかに廃止しがたい、こういう事情にあります。おっしゃる点もございますので、将来とも検討を続けて参りたい、かように考えております。
○柴谷要君 最後のお尋ねになりますが、この法律を公布の日から実施するということで、国会の議決を早くなされれば、これは実施が早いということでございます。これが時期的にずれることはたいへん作業の上に困難が出ると、こう思えるのですが、一体本委員会を通過をして本会議で議了されることになればすぐ実施ということでございますが、これはやっぱり早いにこしたことはないと思いますけれども、大体いつごろから実施をしたいというめどでこの法律案を御提出になりましたのですか、それをお聞きしたいと思います。
○政府委員(村山達雄君) これはおっしゃるように、もうできるだけ早いことが望ましいわけでございまして、これは三十七年の所得税の課税標準に関係する分でございます。したがいまして、納税者からいいますと、三月十五日が納付期限になっております。少なくともその以前にできるだけ早い機会に農家の方々に周知徹底いたしませんと、申告もできがたい、こういう事情にございます。農家のほうではすべて一日も早く通ることを待っておりまして、所定の準備を進めている段階でございます。われわれといたしましては、この案が本委員会で幸いにして可決になりましたならば、直ちに所定の手続をとりまして、できるだけ早い機会に末端に周知徹底せしめたいと、かように考えております。
○柴谷要君 実はそのようなただいまの御説明を聞くまでもなく、われわれもできるだけ早くこの法律案を通したいということで、時間を厳守して実は待機しておりました。このような法律はかかって所得税の問題ですから、大蔵省関係の方々の御出席がいただければ審議できるのでありますけれども、私はやはり法律の性格からいいますと、関係の深いのはやはり食糧庁であり農林省である。そのような重要な法律案がまさに参議院の場を通ろうとしておるときに、食糧庁の関係者が見えていなかったために、たいへん時間をおくらした。たまたま官房長がお見えのようでございますが、このような重要な法律案が参議院の場に来ておるということをあなたのほうじゃ御認識がなかったのかどうか。 それから、連絡したけれども、かなり時間がかかって出席をされたようだけれども、だいぶ時間がかかっているのだけれども、経緯をひとつ聞かしてもらいたい。これは大蔵省のほうは、減税なんで、金の入るのが少なくなる法律で、これが通過をして実施されれば、食糧庁の皆さん、農林省の皆さんのほうに利益のある法律なんですから、関心を持ってこういう委員会に早く出席をするようにしてもらいたい、こう考えるのだけれども、官房長の見解をひとつ聞いておきたいと思います。
○政府委員(林田悠紀夫君) 出席がおそくなりまして、まことに申しわけない次第でございます。この席をかりまして、おわびを申し上げさしていただきます。 実は、本日は参議院の予算委員会がございまして、大臣以下みなそのほうに手を取られております。食糧庁のほうといたしましては、FAO関係の米の会議が東京で開かれることになりまして、そのほうに行っておるということで、たいへんおそくなりましたような次第でございます。 実は、この法律案は農家が非常に要望しておるところでございまして、そういうふうな、きわめて私たちの不手ぎわで出席がおそくなりましたのでございますが、何とぞできるだけ早く通過をしていただきますように、よろしくお願い申し上げます。 —————————————
○委員長(佐野廣君) この際、委員の異動について御報告いたします。 堀末治君が辞任、その補欠として吉武恵市君が選任されました。 —————————————
○委員長(佐野廣君) 他に御発言もないようでございますから、質疑は尽きたものと認めて御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(佐野廣君) 御異議ないと認めます。 それでは、これより討論に入ります。御意見のおありの方は賛否を明らかにしてお述べを願います。——別に御意見もないようでございますから、討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(佐野廣君) 御異議ないと認めます。 それでは、これより採決に入ります。昭和三十七年産米穀についての所得税の臨時特例に関する法律案を問題に供します。本案を原案どおり可決することに御賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(佐野廣君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、諸般の手続等につきましては、先例により、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(佐野廣君) 御異議ないと認めます。よって、さよう決定いたしました。
○委員長(佐野廣君) 次に、去る十一日予備審査のために付託されました日本開発銀行法の一部を改正する法律案及び中小企業高度化資金融通特別会計法案、以上二案を一括議題とし、両案の提案理由の説明を聴取いたします。池田大蔵政務次官。
○政府委員(池田清志君) ただいま議題となりました日本開発銀行法の一部を改正する法律案及び中小企業高度化資金融通特別会計法案につきまして、その提案の理由を御説明申し上げます。 まず、日本開発銀行法の一部を改正する法律案につきまして、御説明申し上げます。 日本開発銀行は、昭和二十六年四月に設立されて以来、長期設備資金の融通により、わが国経済の再建及び産業の開発の促進に努めて参っておりますことは御承知のとおりでありまして、今後とも同行の業務活動に期待するところはきわめて大きいものがあると考えます。 現在、日本開発銀行が行ないます倍り入れ及び外貨債券発行の合計額につきましては、法律上自己資本の二倍以内ということに制限されております。しかるに、最近における同行の業務の状況等を考慮いたしますと、今後の円滑な業務運営に資するため、この際同行の借入金等の限度額を自己資本の三倍といたすことが適当と考えられ、日本開発銀行法に所要の改正を行なう必要があると思うのであります。 ————————————— 次に、中小企業高度化資金融通特別会計法案につきまして、御説明申し上げます。 政府におきましては、昭和三十一年に中小企業振興資金助成法を制定いたしまして、都道府県が中小企業等協同組合等の共同施設の設置、中小企業者の設備の近代化及び工場の集団化等に必要な資金の貸付事業を行なうときは、国は、その事業に必要な資金の一部について毎年度補助金を交付し、これによって中小企業の振興をはかって参ったのであります。 今回、政府におきましては、中小企業の近代化をさらに促進するため、都道府県の貸付資金として中小企業者の合併及び店舗の集団化等に伴う施設の設置に必要な資金を追加し、これを従来の組合の共同施設及び工場の集団化に必要な資金とあわせて中小企業高度化資金と称することとし、都道府県が中小企業高度化資金の貸付を行なう場合における国の助成の方法を、従来の補助金の交付から無利子貸付金の貸付に改め、法律の名称も中小企業近代化資金助成法と改めることとするため、別途今国会に中小企業振興資金等助成法の一部を改正する法律案を提案して御審議をお願いいたしております。 この中小企業近代化資金助成法に基づく都道府県に対する国の貸付に関しましては、その収支を明確にするため一般会計と区分して経理することが必要でありますので、ここに中小企業高度化資金融通特別会計法案を提業することといたした次第であります。 次に、この法律案の概要について御説明申し上げます。 第一に、この特別会計は、中小企業高度化資金の貸付事業を行なう都道府県に対する貸付に関する経理を行なうことを目的とするもので、通商産業大臣が管理することとしております。 第二に、この会計の歳入は、貸付金の償還金、一般会計からの繰入金及び付属雑収入とし、歳出は、貸付金及び付属諸費としております。また、この会計の予算及び決算その他必要な事項を定めるとともに、この特別会計の設置に伴って必要な関係法規の整備を行なうことといたしております。 以上が日本開発銀行法の一部を改正する法律案及び中小企業高度化資金融通特別会計法案につきましての提案の理由及びその概要であります。何とぞ御審議の上、すみやかに御賛成下さいますようお願い申し上げます。
○委員長(佐野廣君) 以上で両案の提案理由の説明は終わりました。
○野々山一三君 資料要求をします。一つは、中小企業振興資金等助成法による今までの補助金として出した実績、府県別に全部わかれば、明細に年次別、府県別に。それから、もう一つは、同じ法律で、今まで国が貸付をした府県別、年次別の実績。それから、各都道府県において集団化貸付をやってきた実績、つまり要求に対して貸付をどういうふうにやったか。資金の需要関係はどうなっておるかという点、おわかりなら出していただきたい。以上三つです。
○委員長(佐野廣君) 本日はこれをもって散会いたします。 午前十一時九分散会