商工委員会 第15号
- 発言数
- 173 件
- 登壇者
- 9 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1963/03/19
会議録
○委員長(赤間文三君) ただいまから、商工委員会を開会いたします。 まず、委員長及び理事打合会の協議事項について御報告をいたします。本日は、高圧ガス取締法の一部を改正する法律案について、まず補足説明を聞いた後、質疑を行ない、時間があれば、金属鉱物探鉱融資事業団法案の質疑を行なうことになりましたので、御了承を願います。 —————————————
○委員長(赤間文三君) 次に、委員の異動について御報告をいたします。 去る十五日、阿部竹松君、平島敏夫君が辞任され、その補欠として藤原道子君、小林英三君が選任せられ、本日、藤原道子君が辞任され、その補欠として阿部竹松君が選任せられました。 —————————————
○委員長(赤間文三君) それでは、これより議事に入ります。 高圧ガス取締法の一部を改正する法律案を議題といたします。 まず、政府委員から補足説明を聴取いたします。倉八軽工業局長。
○政府委員(倉八正君) 御説明いたします。お手元に改正法案あるいは「高圧ガスについて」、新旧対照表というものがいろいろ出ておりますが、私は、今、先生方のお手元に差し上げてあります高圧ガス取締法の一部を改正する法律案要綱につきまして、簡単に補足説明をさせていただきたいと思います。 この高圧ガスというのがどういうものであるかというようなことにつきましては、この資料の高圧ガスについてというものの四ページから六ページまでにわたって書いておりまして、われわれの目に触れる、いわゆる酸素ボンベとか、あるいはプロパンガスというものを初めとしまして、非常な巨大なる設備をやっておりまする最近はやりの高圧ポリエチレンというものが、どういう形状をして、どういう用途に使われるかというようなことが、ここに書いてございますから、これは適当なときにごらん下さればけっこうだと思いますが、こういうわれわれの生活に密着し、あるいは工業化されました高圧ガスの保安を確保するために、今度御提出申し上げました案の内容が、大体三つございます。 第一が、高圧ガス保安協会の設立をはかりまして、「高圧ガスの保安に関する自主的な活動の促進」、これが第一に書いてございますが、これをはかることが一番大きい目的であります。この「自主的な活動の促進」ということを申し上げますと、最近高圧ガスにつきましては、その技術面におきましても、生産規模におきましても、また種類におきましても、非常にふえて参り、また技術の進歩が日進月歩であります。こういうときにおきまして、官だけの構成でやるということは、いろいろの面においてタイムリーな点が欠ける、また十全ではなかろう。こういう意味におきまして、民間の盛り上がる力を背景にしまして、自主的な活動の促進ということをわれわれはここで立案したわけであります。 それで、この高圧ガス保安協会というものは、どういうものであるかということが、そこにずっと書いてありますが、その1が目的でございまして、これは五十九条の二に書いておりますが、技術的な事項につきまして、調査、研究、指導、あるいは検査をやるというのが、その内容でございまして、これの内容については、あとの8のところにおいて述べさせていただきたいと思います。 それで、この高圧ガス保安協会というものは、法人格を持たせるというのが2でございまして、いわゆるこの法人というのは、技能法人というべき特殊法人でございます。 3が、この会員の事項でありますが、この高圧ガスの保安協会の会員としましては、ここに書きましたように、製造の事業を行なう者と、販売あるいは液化酸素消費者、容器メーカーあるいは高圧ガスの製造のための設備の製造者、いわゆるプラントの製造者、それからその団体とあるいは学識経験者ということをあげておりまして、こういうものが一体になりまして、自主的保安の確立をはかっていきたいという、その中心になる会員の資格者であります。で、われわれが予定しておりますのは、大体四百社、六十五団体、その他約百名ということで、大体六百名といいますか、六百軒程度、こういうふうに考えております。 以下会費、役員ということでこの運営なり構成を書いておりますが、5の役員、これは法案の第五十九条の十二でありますが、協会の役員としまして、「会長一人、副会長一人、理事五人以内及び監事一人を置く。」ということでございまして、この会長副会長、監事というのは、通産大臣の任命、それから、理事は、会長が選びまして通産大臣の認可を受けるということで、こういうことをしましたのは、この保安というものが、自主的保安ではありながら非常に公共性が高いということでございまして、そこの中心人物であるべき人は、人格、識見ともにすぐれておらなくてはいけないという意味で、この役員をそういう選定の仕方にしたわけであります。 6は、この構成の一つの大きい柱である評議員会でありますが、この評議員というのは、協会の会員の中から選挙によりましてこの評議員というものを選びまして、大体二十人ないし三十人以内ということでございます。「評議員会の権限」というのは、7に書いてありますように、議決機関であるし、また審議機関であるということであります。 8が、「協会の業務の範囲」でありまして、さっきもちょっと触れましたように、技術的事項についての調査、研究及び企業に対する指導、あるいは通産大臣に対する保安技術についての意見の具申、あるいは検査ということが、この中心の業務になっております。 9は、「協会の保安検査等の義務及び検査員」ということでございますが、これは公共性を持つ団体でありまして、またその職務というものが、きわめて公共性が高いということから、協会は検査義務を強いられるということと、二番目は、検査員というものは、それに応じた知識経験を有する者であって、それが不適格な場合には、通産大臣の降任権を持つということで、ここにそういう規定を掲げたわけであります。 10は、業務方法書、これは協会活動の基本的な規範でありまして、これは通産大臣の認可というふうにしております。 それから「二」の「協会の設立に関連する改正その他自主的な体制の整備」ということでございまして、これについては御説明を強いて要しないと思いますが、容器が最近ふえたり、また定期の自主検査ということをここに掲げまして業界の自主保安の体制をさらに推進していくということでこの規定を置いております。 それからその次の第二の「液化石油ガスによる災害の防止のための規制の強化」でありまして、これは液化ガスというのがこの十カ年間に大体二十四倍ふえております。それで今使っている世帯というのが約六百万世帯、四十一年くらいにはさらにそれが七百万世帯をこすということになりまして、最近の事故というのがこれから起きているのが一番多うございまして、それは「高圧ガスについて」というこのパンフレットの中で、十ページの資料に掲げておりまして、いかに最近プロパンガスの、特に消費先における事故の数が多いかということをこの表に表わしております。このやり方としましては、消費者を直接強制するということはなかなかできにくいのでありまして、したがいまして、消費者に面接接します販売業者というのを規制いたしまして、その販売業者の規制を通じて安全なる液化石油ガス、まあ代表的なものはプロパンでございますが、これを供給しようというのがこの趣旨でございまして、それの強化策といたしまして三つここに書いております。一つは、販売事業の許可基準を整備するということでありまして、これはいろいろのその販売業者の方々が引火性のあるもの、引火性のものから離れておらなければならぬとか、あるいはバルブがちゃんと検査を受けたものでなければならぬとかという、この販売事業の許可基準を整備したのであります。第二の「家庭用設備の設置等」ということは、いわゆるボンベを持ってきまして配管をして、あるいは燃焼器具につける、その設備のことを言っているわけでありますが、その設備をする場合には通産省令で定めた技術上の基準に従ってやれ、たとえば四十度の温度をこえたときには置かないとか、あるいは通風のいいところに置く、こういうことをまあこの基準によって推進していこうということであります。三番目が、こういう販売者がわれわれの生活に密着しているものでありますから、そのプロパンを取り扱う主任者というのを置きまして、これの取扱主任者がしっかりした経験を持ち、あるいはいろいろの技術的な知識を持っておらなければいけないということで、これは試験制度にしたというのが次の(1)、(2)の問題であります。 それから最後の「その他諸規定の整備」とございますが、これが二十六年にこの法が施行されまして、その後非常に進歩して参ったわけでありまして、ここで特に御説明申し上げるのはまあ「2」、「3」、「4」ぐらいでありますが、この「2」の「一日の冷凍能力が三トン未満の設備を使用して」云々ということは、最近のようにカー・クーラーとか業務用ルーム・クーラーというものが非常に流行しまして、われわれの生活に非常にファミリアルになってきたわけでありますが、こういう場合に能力が三トン未満の設備を使用するという場合には、ことさら規制をする必要もあるまい、技術上の基準を維持するための規制で十分ではないかということで、従来二十トン以下は全部届出ということにしておったのを、はずしたわけであります。三番は、主として導管による輸送でありますが、導管輸送というのも最近非常にポピュラーになって参りまして、この導管についても規制をしまして、完成検査を要して疎漏なきような措置をとりたいというのが「3」であります。「4」が「完成検査についての事前検査」、これも便宜的な基準をはかりましたのは、高圧ガスの製造ということは非常に大きい施設でありまして、これを備えつけてからあらためて完成検査をするというのは、経済的にもあるいは事実上も非常に不便であるし、また特に高圧力を見る場合には、水を通しまして、それの乾燥に時間がかかるといういろいろな理由もございまして、そういう場合には事前検査をしておくほうがよりベターであるということで「完成検査についての事前検査」という規定をとったわけであります。 以上簡単でございますが御説明申し上げました。
○委員長(赤間文三君) 以上で補足説明は終了をいたしました。 それではこれより質疑に入ります。御質疑のおありの方は順次御発言を願います。
○久保等君 私も高圧ガス取締法の一部改正法案について質疑をいろいろいたしたいと思うのですが、まあ、きょう若干の点だけについて御質問をしたいと思うのですが、まず、高圧ガス保安協会というものが新しく作られまして、それに従来の検査業務の一部を代行させるという任務を持たせるようでありますが、もちろん検査業務の一部を代行するということであって、当然通産大臣なりあるいは都道府県知事等の検査というものと相並行して行なわれることになると思うのですが、その間の検査業務の範囲について、どういう考え方としては分野を分けられるお考えなのか。検査業務の重複といいますか、そういった面をどういう方法で防がれるのか、そういう点についてまず最初お伺いしたいと思うのですが。
○政府委員(倉八正君) 今先生の仰せのとおりでございまして、重複ということはその能率をそれだけ阻害するということでございますが、今検査の大要というのが、通産大臣がやり、あるいは都道府県知事が大部分をやっておるわけでありますが、その重複を避けるという意味で、かかる措置をとったわけでありますが、その保安検査につきましては、冷凍につきましては協会がやる、それから容器につきましては継ぎなし——シームレス・ボンベといっておりますが、継ぎなしボンベと申しますか、これにつきまして高圧ガス保安協会がやる。その他につきましては従来の知事の権限を少しも変えておりません。
○久保等君 大体どの程度の人員を必要とされるとお考えになっておるんですか。この保安協会で今御説明のあったような業務をやって参るとすると、どの程度の業務量があるとお考えになっておるんですか。
○政府委員(倉八正君) 保安協会の検査員をどのくらいの規模にしたらばいいかという御質問だろうと思いますが、最初そういう検査をやる場合には二十名ないし三十名くらいの程度の検査員を置けばよかろうかと思います。
○久保等君 まあ、保安協会の一つの組織の問題にも触れると思うのですが、全国に若干の出張所といいますか、そういったようなものを設けることもできるようになっているようですが、その組織はどんなふうな組織をお考えになっているか御説明願いたいと思います。
○政府委員(倉八正君) これは東京の本部には、これもさしあたりでございますが、総務、技術、研究とか調査、まあ大体四部程度ぐらいを置きまして、大阪に出張所を、これもまあ十名程度の出張所でよかろうと思いますが、それぐらいを置きまして、だんだんこの業務が完備するに従いまして、冷凍関係の検査につきましては、あるいはブロックごとぐらいに置かなければならないかと思います。しかし、それはちょっと将来先ではなかろうかと考えております。
○久保等君 従来からある社団法人の高圧ガス協会ですか、あるいはまた全国にあるプロパンガス協会ですか、こういったようなものとの職務権限というか、任務の分担関係というものはどういう工合になるのですか。
○政府委員(倉八正君) 今あります高圧ガス協会というのが、大体昭和十一年にできまして、保安のみならず業界のその他のいろいろの研究なりあるいは業界の指導をもやっております。したがいまして、この法律に基づきます高圧ガス保安協会ができましたらば、その保安という面は、少なくとも保安という面は全部引き継がれる、この法律に基づく保安協会に引き継がれる。それから残りの業務につきましては、ある場合は業界の団体として残ろうかと思います。それから、各地に、各府県にありますプロパンの保安協会とプロパンの商工組合というのは、これはちょっと目的が違いまして、いわゆるプロパンの取引の安定あるいは取引の適正というのがその目的でありますから、これはそのまま続きますが、その一部の保安につきましては今後この高圧ガス保安協会に引き継がれる、こういうふうに考えております。
○久保等君 ただいまのお話で、さしあたっては保安協会発足にあたって二、三十名ぐらいの検査員を擁し、当然役員等も、法に定めるところに従って任命せられるのだろうと思うのですが、今後の状況によって、即応できるような態勢を逐次充実していこうという基本的なお考えだと思うのです。ところで、役員の方々については、まあ非常にきびしい、何というか、兼職禁止であるとか、機密を漏洩してはならぬとか、いろいろむずかしい義務も課せられておるようなんですが、役員の方々に対しては相当報酬といったようなものも考えておられるのですか。その点はどんなふうにお考えになっていますか。
○政府委員(倉八正君) 報酬、まあやった業務に対する対価の問題でありますが、報酬につきましては、われわれとしましては、まだそこまで考えておりませんで、法律に基づきます設立委員を任命しまして、今後運営とか機能を論ずるときに、どのくらいの報酬が適当であろうかということは、そこで論じられるのではないかと考えております。
○久保等君 役員の任命は通産大臣が任命をせられる建前になっておるのですが、大臣の任命ということになってくると、ある程度通産省のほうで適当な候補者等も念頭に描いておられるのじゃないかと思うのですが、その任命をされるにあたって、具体的にもちろんまだ内定はもちろんのこと、ほぼ固まるという段階じゃないだろうと思うのですが、どういう方法でお選びになる、その基準といいますか、方針というか、そういうものは何かお持ちになっておるのですか。
○政府委員(倉八正君) 今先生のお言葉に、御質問でございますが、まだその基準というのは、こういう非常に社会的な公共性の強いものでございまして、しかもそれは保安とうらはらであるということである関係上、まあ一口にいえば、高邁なる識見を有し、性格きわめて公平、厳正と、こういう人を選ばざるを得ないというふうに考えております。
○久保等君 まあ、もちろん理事につきましては何名かおられるわけですから、その構成等について各界、方面からただいま言われたようなお考えで人選を、人選というか、人がきまって参るのだろうと思うのですが、特に会長だとか副会長というあたりの人事は、必ずしもその仕事に明るい方、まあいわば平たくいえばその業界の方面からお選びになるという方針なのか、そういう特別ワクに入れた考え方じゃなくて、その方面に必ずしも深い知識なり経験をお持ちになっておらなくても、より高い立場で会長なり副会長という立場で、この保安協会の仕事を十分に統轄掌理をしていける人であればいいという考え方なのか、要するに相当その方面の業務に明るい方でなければならないというお考え方なのかどうなのか。
○政府委員(倉八正君) まあ先生のお話にありました、よくものを知っておって、さっき私が申し上げましたような人格者だったら、これはもうベストでありまして、まあ理想的な方だろうと思いますが、われわれとしましては、今どの方面から選ぶということも全然持ち合わせ、そういう具体的な考えを持ち合わせておりませんから、選ぶときはそういう広い考えで選ぶのが適当ではなかろうか、こういうふうに考えております。
○久保等君 まあ今のところ、そういった程度のお答えしかできないのかと思うのですが、しかし、これからぼつぼつ法案も審議をして参るわけですが、当然法案が国会で通過をして成立をするという段階に近くなれば、もう少し私は明確なお考えに当然なって参ると思うのですが、ただいまのところ、若干まだそういう準備不足で、ある程度こう明確なお答えができないということなんですか。それとも法律が通ってから初めてひとつ具体的に考えていこうというお考えなのか、どういうことですか。
○政府委員(倉八正君) それは今先生の御発言の後者のほうでありまして、別にここでわれわれがきめているのを申し上げられないという意味じゃないのでございまして、今仰せのように、こういうのを作りまして、ここの先生方の御審議をいただきまして法律を通すことが先決問題でございまして、通りましたらば、さっき申し上げたような基準で広く公正な人を選んでいきたい、そういう段階でございます。
○久保等君 まあ会長はもちろん一人、副会長も一人、理事も五人以内、そうして監事一人ということで、役員の方の陣容としては非常に小じんまりしているという感じを受けるのですが、理事五人以内というのも当面は五人なのかあるいは二、三名なのか、そこらのこともまだ具体的には人数等の問題も固まってはいないのですか。
○政府委員(倉八正君) その点につきましても、まだ今現在においては固まっておりません。ただ御承知のように、非常にこの高圧ガスというものが範囲が広うございまして、しかもそれのプラント・メーカーあるいはその材料メーカーというのもいろいろありまして、選定すべき範囲というのが非常に広うございますから、でき得るならばわれわれとしましては最初から五名なら五名ということを、満員にしたほうがよかろうというふうに考えております。
○小林英三君 ちょっと関連質問ですがね。今ね、久保さんの質問に対しまして、まずこの法律を通過さすことが先決であって、その他の問題についてはあとでひとつゆっくり考えるような意味の御回答がありましたが、いやしくもこういう法律をお作りになるについては、あらゆることを想定されて、これを作った場合にはどういうふうになるか、それからまたこれは各地で作るのでしょうと思いますが、日本国中で一カ所ではないと思う。各地区ごとに作っていくようになると思うのですが、そういう際に待遇はどうするのか。これをちょっと拝見しますと、こういうような業者の中から会員にすると書いてありますから、しかし業者が会員になって、こういうものを検査するということについては、これはわれわれも常にそういうことに遭遇するのですけれども、やはり適当な給料というか、自分たちが業者であったって、いろんな学識経験者であったって、技術者であったって、こういうことを専門に検査するということは私は容易なことではないと思います。ですから安心してある程度の給料といいますか、何か手当といいますか、そういうこともお考えになっていいのじゃないか。それからまた今久保さんがお尋ねになったように、これをまず通過さしてから考えるのでなしに、こういうふうなものをお作りになる以上は、こういうふうになるだろうということを、あらゆることを想定されてこれをお作りになったと私は思うのですが、どうですか、その点は。
○政府委員(倉八正君) 私の久保先生に対するお答えが非常に意を尽くしていなかったことをおわび申し上げます。今小林先生のおっしゃいましたように、われわれとしましては会長一人、副会長一人、理事五人というのが今のこの保安協会の目的、あるいは業界の態勢からいって、それが最適であるという確信を持って作ったんでありまして、その点については小林先生のおっしゃるとおりであります。ただ俸給とかその他につきまして、あるいは会長をどういう人を意中の人にしておるかということにつきましては、何分業界も多うございまして、今現在いろいろのところの会長をやっておられる方、あるいはそれに匹敵するような方というような候補者も非常に多うございまして、あるいは学識経験者の方も相当数になっておりまして、そういう具体的な問題につきましては、今のところ考えがないということでございまして、今先生が言われたとおりでございまして、われわれとしましてはちゃんと数なりあるいはこの機構というのはそういうことを前提にして作っております。 なお、今お言葉がありました各地で作るというのではございませんでして、これは全国一本でございますからその点だけ申し上げておきます。
○小林英三君 今の日本国中一本ということでありましたが、こういうふうな高圧ガスに関するメーカーというものは全国にあるわけでありますから、これらがどうも大阪へ行った、九州へ行った、福岡へ行ったということでは相当いろんな経費もかかるだろうと思います。ですからこれは各地区にやはり支部的な、出張所的なものをお作りになる意向があるかということだけをお伺いしておきます。
○政府委員(倉八正君) これは高圧ガス保安協会の今後の問題としましては、逐年充実して参りますから、その節は少なくともブロックごとに、全国八つのブロックごとに支所なりあるいは出張所なり、それから重要なところには派出所というものを置かなくてはならないと思っておりますし、そういう構想も持っております。
○久保等君 私も先ほどもちょっとお尋したが、特に役員の報酬の問題は、これはやはりある程度の腹案は私は早急に、まだ持っておられないとすれば、お持ちになる必要があると思うのです。人をどなたにするかもやはりこれは率直に言って、報酬問題と重大な関係があると思うのです。しかも責任は非常に重い。ことに法定せられているようでして、機密保持の義務とか、兼職をしてはならんとか、あるいは刑事上の責任がどうだとか、いろいろ非常に厳重な、いわば国家公務員とほとんど似かよったような責任を持たしているということでございますと、これはよほど報酬の面から考えて参らなければ、単に坐ってポストだけ埋めているというのでは、もちろん責任も果たせないだろうし、ここに定められている任務も果たすことができないと思うのです。そうすると、ある程度の常識的な報酬というものを支給してやらなければならないと思うのです。したがって、そういったことについて、よほど先にいって考えてもいいという問題じゃなくて、非常にこれは私は重要な一つの問題だと思う。法律の中には、そういうことについてはもちろん何ら触れておらないのですが、実際問題としては、準備を進められるにあたって、そのことについて非常に妥当なしかもあまり低くない報酬というものをきめる必要があると思うのです。特にこの法の内容を見て、責任が重いという立場にある役員であるだけにそのことを痛感するのですが、したがって、まだ準備不足とか何とかいうのでは済まされない。これだけの法改正を行なわれて、新しく高圧ガスの保安協会というものを作ろうという気持で改正案を提案されたからには、やはり相手に対して期待すると同時に、片方においてできるだけの手当をするということは、これは当然の常識だと思うのです。それに対するもう少し何か明確なお答えを、本日ただいまのところ御準備がなければ、後日また適当な機会にお答えを願うようにしないと、どうも法案審議について若干私ども手落ちじゃないかという気がいたすのです。 最近、いろいろ公団、公社の役員の問題について、報酬がアンバランスだというようなことで、今、国会でも問題になっているけれども、中には審議会あたりのメンバーで、これはもちろんここに定められたような法律的な責任も特別ないのですけれども、それについても相当思い切った報酬を出している面もある。非常にその点、でこぼこで、現在問題になっているのですが、この保安協会の場合には、法律に定められた非常にきつい制限もあるし、責任も持たせられるという性格のものであってみれば、私は何かほんとうならば条文の中に報酬を支給するのだというようなことを、むしろ明確に記載するほうが、法体系の上からいっても妥当だし、役員に対する扱い方としても妥当じゃないかというふうに思うのですが、そのことについて、今までこの法案提出に至る経緯の中で議論の対象にならなかったのかどうか、その点ひとつお伺いしたいと思う。
○政府委員(倉八正君) それは、先生の今仰せられたような考え方に私全く同感でございますが、この法律案を作りましたときに、協会に対して政府の出資というのが御承知のようにゼロでございまして、何も特に政府がこれに資本的な参加——資本的参加というと語弊があるかもしれませんが、出資しない。そういうことで、その会長、副会長の俸給をそこで云々するのもいかがかと思いまして、そこでは落としたわけであります。それからもう一つの理由といたしましては、会長、副会長にしましても、各会社の、たとえば社長であってみたりあるいは重役であってみたりする人を会長、副会長に、通産大臣の認可を受ければできることになっておりますから、専任の場合の会長であれば、また特別に俸給は違いましょうし、それからある会社の社長が保安協会の会長になった場合は、またそれも満額出していいかというような、いろいろな問題もございまして、今現在におきましてはきめておりませんが、今先生の仰せられるとおりに、われわれとしましては至急その問題についても取り組みたい、こう考えております。
○久保等君 それでは若干保安協会の運営に当たっての資金的な問題についてお尋ねしたいと思いますが、もちろん会員は任意加入で、必ず会員にならなければならぬということではないようですが、先ほど御説明があった程度の会員数を予定しておられるのじゃないかと思うのですけれども、どの程度の財政でやっていけるとお考えになっておるのですか。もちろんこれも、政府のほうから金を出すのじゃないのだから、幾ら幾ら金を集めてどうせというようなことはもちろん政府として考えておるわけじゃないでしょうけれども、しかし、おおよそこの保安協会の運営は、資金的にはどの程度の資金があれば運営できるというふうにめどをつけておられるのか、その点お伺いしたいと思います。
○政府委員(倉八正君) 大体一億円の年収ということを考えております。内訳をついでながら申し上げますと、検査手数料が四千万円程度、上がるのではないか、それから会員の会費が一人当たり五、六万円ということにしますと、大体三千万円程度、それからその他講習会なんかをいろいろ保安教育のために開くことになっておりますが、その講習会等の収入が約三千万円、合わせて一億円程度、こう考えております。
○久保等君 会費は一人五、六万円程度を予定しておられるというのですが、これは任意加入ですから、入っても入らなくてもいいし、また入ること、脱退することについて特別何らの拘束もない、まあ自由意思で加入脱退ができると思うのですが、会員になるならぬによって、この会費一つをとってみれば、だいぶ違ってくるわけなんですが、会員であるないによって、何らかの利害関係というものは違ってくるようになりますか。そのあたりのところ、特にできるだけ会員になることが好ましいという考え方であることには間違いないと思うのですが、その好ましいのには、また一方利点があるから入りなさいということにもなると思うのですが、そこの勧奨をせられる場合があるとすれば、どういったことについて勧奨をせられるのですか、その点ちょっとお尋ねしたいと思います。
○政府委員(倉八正君) これも、保安協会というのが一つの公共性を持つ関係上、たとえば検査の事務を、さっきも説明申し上げましたように行なうことができる場合、検査手数料を、会員だから安くする、あるいは会員外だから高くする、それの差によっておのずから会員になるというような方法も理論的にはとれるかと思いますが、この問題につきましては、公共性ということから見れば、一種の国の検査の代行をやっている以上、そういう差別はおかしいという議論もまた成り立つかと思いまして、この検査料につきましては、大体差別をすべきではないと私は考えております。 それから今先生のお尋ねの、どういうふうにやって勧奨するかということでございますが、ただここの保安協会に入っておりますと、絶えず新しい技術、新しい保安の調査というのができるわけで、したがいまして、その調査というのは、もちろんこれは公表されると思いますが、問題は公表されてからそういう技術的な基準を見ても、あまり意味がない、その研究途中のプロセスを見るということに非常なる技術上の利点があろうかと思います。そういう点から見れば、会員というのは絶えずそういう会議にも出ますし、そういう立案にも参画するということで、そういう無形と申しますか有形と申しますか、利益は十分会員としてはあろうかと思います。
○久保等君 まあ大体年間一億円程度の財政で運営されていくというような御説明ですが、先ほどお伺いした検査員は二、三十名ということもさしあたってお考えになっておるようですが、その他職員等俸給なり給与、そういったようなものの支払いも、相当な人件費として考えられると思うのですが、人員は全体でどの程度お考えになっておるのですか。
○政府委員(倉八正君) 今のところのさしあたりとしましては、五十名ないし六十名で発足しまして、それから逐年充実していきたいというふうに考えております。
○久保等君 一応、そうすると、収支関係もおおよその見当をつけておられるのだと思いますが、先ほどは一応収入の面の大まかなお話があったのですが、支出はこまかいことはもちろんまだおきめになってもおらないだろうし、正式にはおきめになる性格のものでもないでしょうが、おおよそのめどはどの程度お考えになっているのですか。
○説明員(田辺文一郎君) 支出の内訳でございますが、大きく分けまして、本部の一般管理費的なもの、それからいろいろな技術的な研究をするための委員会等を持つための費用というものと、それから先ほどの検査関係、これが保安検査と容器検査に分かれます。それからあとは教育の関係の経費でございます。それで先ほど局長から申しましたように、大体検査の関係の手数料は、検査に要する検査員の費用とか、あるいはそのための機械器具とか旅費とか、そういうもので大体見合うというふうに考えております。若干余るかもしれませんけれども、大体見合う。それから教育のほうも、いろいろテキストを作るとか、講師の謝金を払うとか、各会場を借りるとか、いろいろありますので、やはり教育手数料というものの収入と大体見合うのじゃないか、したがいまして、大体三千万円の会費というもので、本部のたとえば十五名なり二十名なりの職員あるいは役員の給与だとか、あるいは事務所の維持の費用とか、さらに技術研究のための委員会の経費、そういうものでとんとんになるのじゃないかと考えております。
○久保等君 この法律が成立をした暁には、会員になられる方の見通しは、ほとんど全員会員になられるお見通しなのか、それともある程度時間をかけて逐次全員の方が加入せられるというお見通しなのか、そこら若干見通しについて、どういうお考えに立っておられるのですか。
○政府委員(倉八正君) 最近の自主保安の意識というものの高揚から見ておりますと、これはほとんど全員が入るだろうと私たちはそう信じております。
○小林英三君 関連。先ほど、今も御質問があったようですが、会員は強制加入ではないと、ところが今の全員が入るめどがついているという話を承ったのですがね、この算用数字の8の「協会の業務の範囲」というところに書いてあります。これは検査ばかりでなく、いろいろの業務をすることになっております。その次の9の(1)「協会は、保安検査等を行なうべきことを求められたときは、」と、これは多分会員から求められるという意味だろうと思います。政府から求められるのじゃないだろうと思いますが、そういうときには、「正当な事由がある場合を除き、遅滞なく、保安検査等を行なわなければならない」と書いてあります。そこで先ほど久保さんから御質問があった、会員だけを検査するのじゃなくて、こういう業者はだれが検査してくれと求めても保安検査しなくてはならない、こういう法律になっているのですね。そうすると、全部入ればいいのですが、強制加入じゃないのだからして、人が金を払ってそういうものができているものを、中には金を出さなくて検査をしてもらえる、金は年に六万円も払わなくても求めれば検査してもらえる、こういうことになりますがね。先ほど久保さんから御質問があったのに関連して、この点はどうでしょう。
○政府委員(倉八正君) 今小林先生のおっしゃったとおりでございまして、この保安検査を行なう9の一項にさっきお読みになりましたように書いてあります。求められたときというのは、会員であろうと会員でなかろうと、求められたときはしなくてはいけないという義務を指しているわけであります。この協会が行なう保安検査というのは、さっき久保先生の御質問のときにもお答えしましたように、知事の権限との関係上、冷凍設備を行なうのが協会の行なう保安検査であります。その場合には、今の現状から申し上げますと、冷凍協会というのがありまして、それがいろいろ支部を持っておりますが、個々の協会はあげてそこに大きいところは個別加入する、それからその他は団体加入をしようということに決議をしているようですから、事実上はアウト・サイダー、イン・サイダーという問題はさして問題にはならないかと思うのです。
○久保等君 なお、この保安協会に評議員会というものがあって、定款の変更だとか、会費の額だとか、それの徴収方法だとか、いろいろ定めることになっているのですが、評議員も二十名ないし三十名程度というようにお考えになっておるようですが、評議員の選び方自体はどういう形でやることになるのですか。
○政府委員(倉八正君) これは会員の選挙によるものであります。まあ選挙の内容につきましては、これは定款で定められる問題でございますが、まあ将来われわれどういうふうになるだろうかということを考えますと、業種別の代表的な方と、それからあるいは学識経験者、あるいは材料関係の方と、こういうふうな構成になるんではなかろうかと考えております。
○久保等君 そうすると、業界以外の中からも選ばれることになるわけですか。
○政府委員(倉八正君) たとえば、今非常なる世界的な権威の方が大学の先生でおられるわけでございます。あるいは研究所におられるわけでございます。そういう方は当然ここにお入り願いまして、いろいろの専門的知識を一般に普及してもらうほうが有利だと思いまして、そういう方にも入っていただきたいと思いますし、また今、保安協会におきましても、そういう方が評議員として非常に活躍されております。
○久保等君 評議員会というのは常置されているわけじゃもちろんないんでしょうが、何といいますか、常置されますが、常置されるとしても評議員そのものがそう回数多く月に評議員会に出席される必要はそうないんじゃないかと思うのですが、これは何か月に一ぺんとか二へんとかといったような定例的な評議員会の開催等も予定せられるのですか。どういう運営になりますか。
○政府委員(倉八正君) 評議員会の議事次第とか、あるいは回数ということは、これは定款事項でございますが、実際問題としては、最初の間は非常に回数が多かろうと思います。いろいろの手続をして、ことしはどういう研究題目を取り上げるか、どういう運営をしたらいいだろうかということで、最初の間は非常にひんぱんとして開かれるだろうと思いますが、その後軌道に乗りますと、この評議員会というのも毎月々々開く必要もなかろうと思いまして、その場合には三カ月に一回とか一年に二回とか、こういうふうなことになっていくのではないかと考えております。
○久保等君 それから話が若干前後するが、その役員の中の会長、副会長、理事、監事というのは全部常勤を予定されておるのですか。
○政府委員(倉八正君) 常勤ではございません。したがいまして、常勤との調整をどうするかということにつきましては、理事の中から、たとえば常務とか専務、こういうふうなのが選ばれまして、それが日常の事務をとる、理事会というのは重要事項について必要あるたびに開く、こういう運営になろうかと思います。
○久保等君 そうすると、理事が五人以内ということで一番数が多いのですが、理事だけについてそういう何人かが常勤にせられることが予想せられますが、その他についてはさほどのことは考えておらない、監事の場合もしたがってやはり常勤ではないというお考えですか。
○政府委員(倉八正君) 仰せのとおりでございます。
○久保等君 この保安協会は、法案が通過すればどのくらいの期間を置いて発足できるお見通しですか。
○政府委員(倉八正君) 今御提出申し上げています法律の態様が、法律が通過しましてから六カ月以内に施行せよいう建前になっております、附則になりまして。ところが協会のほうはすぐにこれを発足させますから、少なくとも国会を通過さしていただいてから、われわれとしましてはまあ二、三カ月以内には協会を発足させたい、こういうふうに考えております。
○久保等君 先ほどもちょっとお尋ねをした、特に保安に関する責任の帰属の問題ですが、やはりいろいろ事故でも起きたような場合に責任の所在が不明確だったというようなことで、問題になり得ることがあるんじゃないかと思われるのですが、要するに、検査等の問題について、先ほど一応のその業種によって区別をせられておるようですが、しかし、やはり保安協会に責任がある場合には、監督官庁には全然ないというわけにはこれは参らないと思いますが、そういったようなことで、悪く言えば、責任のなすり合いというか、そういったようなことも起こり得る可能性が検査の一部が保安協会としてやり得るということになってきたことによって、そういう事態が起こり得ると思うのですよ。そのあたりについて特別な何か配慮なりお考えはありませんか。
○政府委員(倉八正君) こういう保安行政の終局的責任は国家にあると思います。たださっきもちょっと触れましたように、最近の高圧ガスの進歩が非常に急速でありまして、容器にしましても、たとえばこの十年間に百二十倍にもふえたことになりまして、とても政府だけでも、平たくいえば十分な検査ができないということで、しかも民間の自主保安体制という盛り上がりを活用しまして、こういうような協会を作ったわけでございます。しかしながら、今先生御指摘の、そういう場合にはどういうふうにやって、いわゆる国家責務の完遂に役立たせるかという御質問に対しましては、この保安検査という検査をやる人なり、組織ということを厳重にすることだと思います。いいかげんに検査をやったり、検査のわからない人が検査員になるのは、これは非常なる誤謬がございます。したがいまして、協会の検査員につきましては通産省令で定めまして、こういう知識を持っておる者でなくちゃいかぬ、かかる経験を有する者に限るということにしまして、そういうことで検査員を任命し、しかも検査員がその後におきまして法令違反をやったりあるいは不適当であるというふうになった場合には解任命令まで設けまして、この検査の完遂を期したい、こういうふうな構想で進めておる次第でございます。
○久保等君 私、きょうはこの程度で……。
○向井長年君 今、久保委員から詳細に質問がありましたので、若干重複するかと思うのですが、特に今回の高圧ガス取締法の一部改正案の一番大きな問題は、保安協会を作って、いわゆる自主的にこの調査研究あるいは指導、検査、こういうところに眼目があると思うのです。もう一つはこれは特にプロパンガスの災害の防止、規制の強化というか、この二つが中心になっておるのじゃないか、その他は大体いろいろ規制いわゆる整備ですね、そういうように感ずるのですが、もちろんこれは最近ひんぱんとして事故が起きておりますが、これに対するところの人命の安全なりあるいは保障、こういう目的はわかるのですが、特にこの中でいわゆる保安協会を作られるという問題は、今いろいろと質問がございましたが、この保安協会のいわゆる人的構成なり運営という問題がやはり大きな問題になってくると思います。そこで特にこれは業界といいますか、そういう中で重複するかもわかりませんが、製造業者は幾つですか、数は。それから販売業者は幾つか。
○説明員(田辺文一郎君) 製造業者は三十六年末で二千百六十でございます。販売業者は二万四千百近くございます。
○向井長年君 それから消費者が大体六万といいましたね。
○説明員(田辺文一郎君) 六百万でございます。
○向井長年君 六百万。そういうような大規模な製造業者なりあるいは販売業者を持っておられますが、こういうような業者を持っている中で、協会が作られることになるのですが、その協会の中で役員あるいは評議員あるいは会員、こういう形できめられるわけです。 そこでまず第一に、役員の問題、先ほどから質問ございましたけれども、特にこの役員の選出についてはいろいろこれまた規制があるわけですね。五十九条の十八号に規制しているわけです。特に十八号の規定は「役員は、営利を目的とする団体の役員となり、又は自ら営利事業に従事してはならない。ただし、通商産業大臣が役員としての職務の執行に支障がないものと認めて承認したときは、この限りでない。」、こういうことを打ち出されておるわけです。そうするとこの役員の、通産大臣が支障がないものと認めた、そのどういうところ——どういう限界をもって、これを認められるのか、この点まずお聞きしたいと思います。
○説明員(田辺文一郎君) この役員といたしまして会長を助けしまして協会の業務を執行するわけでございますので、たとえもし他の職務に従事しておりましても、一週間に何回かは必ず協会にきて実質的に熱心に業務を掌理する、そういうことができる保証がないといけないと思います。
○向井長年君 それは、職務遂行というのは、時間的な問題というか、そういう業務の問題ですが、この前提としては営利を目的とするとかあるいは営利事業に従事するとか、「ただし」ということでこういう形を書かれているわけですよ。したがって、そういう前文に対するただし書きの意味があるのじゃないですか。その点はどうなんですか。
○説明員(田辺文一郎君) この最初のただし書きの適用されますのは、やはり原則としては営利を目的とする団体の役員でないことが望ましいのでありますけれども、この業務が非常に多くの業界をまとめるとか、あるいは重要な技術上の基準について調査研究を推進するとか、先ほど局長もお話しになりましたように、余人をもってかえがたい、なかなかりっぱな人が得にくいということがございますので、どうしてもりっぱな方にしてもらいたいという場合に、その方がおざなりではなくて、週に何回とか必ず来てめんどう見て下さるという場合には、そういうりっぱな方に仕事をしていただく意味において、ただし書きでお仕事をお願いするということになろうかと思います。
○向井長年君 ちょっと今の答弁、何日か来てとか時間に来てとか、そういうものじゃなくて、重点は、少なくとも前文は、そういうような一つの営利事業に従事するとか、そういうことであってはいけないのだ、そういう人はいけないのだ、ところが人選の中で人格あるいはまた識見、手腕、公平、こういう人がこういう営利を目的とする、あるいはまた事業に従事しておっても、その人はなり得ると、こういうことなんですか、このただし書きは。この点明確にしてもらいたい。
○説明員(田辺文一郎君) さようでございます。なり得るわけでございます。
○向井長年君 だから原則としてはいけないのだけれども、一応そういう人がおるならば通産大臣はそれを認めてやる、こういうことですな、この点は。
○説明員(田辺文一郎君) ただいまのお説のとおりでございます。
○向井長年君 次に、評議員の問題ですが、これは二十名から三十名以内ということになっておるのですが、これは大体いわゆる業界の方ですね。だから業界の方といえば、先ほどいったように、大体お話があったのは二千百六十あるいは二万四千百ですか、こういう業界があるわけですから、こういう中から二十名——三十名を選ぶということですか。
○政府委員(倉八正君) 今先生のお尋ねで、私のほうの課長が申し上げましたのは、それは事業所の数でございまして、その中には団体加入というのが非常に多うございますから、実際この協会に加入するというものにつきましては六十五団体であるし、それから会社が単独加入するのは約四百社ということでございます。したがいまして、全体としては六百名程度ということになろうかと思いますが、その中から二十ないし三十名を選挙によって評議員に選ぶ、こういう仕組みでございます。
○向井長年君 そうすると、今言われた約四百名——六百名程度の中から選挙で選ぶ、そういうことなすですが、そうすると、これはもちろん選挙ですから民主的ということはいえますけれども、片寄る弊害があるのじゃないですか。業種の問題とか、あるいは地域の問題とか、こういうことは考えないのか、その点はいかがですか。
○政府委員(倉八正君) これは何と申しますか、制限、大きくいえど制限選挙であろうと思いまして、一番大きい、たとえば第一種製造業者でありますとか、その業種別にきめまして、この業界からは大体五名選んでくれ、ここからは八名、こういうふうに業種別に選びまして、そうしてそのほかに何名かの学識経験者という、こういう一種のワクを作って選ぶという仕組みになろうかと思います。
○向井長年君 それは協会ができれば、自主的にそういう形はやれというような指導を通産省はするわけですか、それとも自由にさせるわけですか。
○政府委員(倉八正君) これは定款事項でございまして、その定款は通産大臣がもちろん認可、出てきた場合は認可するわけでありますが、形式的に、形式的にと申しますか、事項によりましては定款に定める事項でございます。
○向井長年君 検査員ですか、この検査員の身分は、これも久保委員からも言れましたように、これは準公務員ということになるわけですね。準公務員、この準公務員という形の資格をもって当たるわけですが、これは自主的に、そうすると、その協会が採用するということですか。検査員ですが、検査員は先ほどの質問にあるように、一応準公務員のような形になると思うのですよ。そうすると、それに対しての、いわゆる任命資格といいますか、採用、これは協会が自主的にやるわけですか、そういう資格を持った人が。
○政府委員(倉八正君) これは五十九条のたしか三十だったと思いますが、これは通産省令で検査員たる資格の条件というのを省令で定めまして、その政令基準に適合する人が初めて検査員になるわけでありまして、勝手にこの協会が適当な人を連れてきて、そこで検査員にするということではないんでありまして、その基準に合致した人が初めて検査員になれるわけであります。
○向井長年君 基準に合致した人はおっても、これに対する採用といいますか、任命というか、これは協会がやるのでしょう。
○政府委員(倉八正君) そのとおりでございます。
○向井長年君 そうですね、これの協会に対する、協会が採用した場合に、その職員に対する、検査員に対するやはり義務を負わすことになりますね、検査そのものに対する。そうすると、その義務を負わせるということになれば、その人の身分というものは協会のどういう身分なんですか。ただ普通の職員ですか。で、それに対する、先ほどいろいろお話がありました待遇問題とか、そういう問題については身分は公務員に準じておる、したがって、それに対する待遇も公務員に準ずるのか、準じないのか、その点。
○政府委員(倉八正君) 身分関係はあくまで協会と、それから検査員になりたいという人の契約上の問題であります。したがいまして、今仰せの、それに応じた対価としての報酬をもらうわけでありますが、ただ検査という公共性にかんがみまして、検査員がいろいろ秘密を漏らしたり、あるいはその他の準公務員としての義務に違反した場合は、別の規定が適用されますし、またその関係法令が適用されますし、それから検査員がこの高圧ガスの取り締まりの関係の法令に違反した場合は、通産大臣も解任ができるということで、いわゆる司法上の問題と公共性というのをそこで調整したという格好になるんじゃなかろうかと思います。
○向井長年君 そういうことで、この協会が一応発足することになりますと、役員あるいは評議員会員と、こういう形できまってくるのですが、この運営について、まあ先ほどもお話しありましたような約六百団体ですか、六百団体の中で、そういうくらいの程度の評議員会で民主的に運営できるかどうかという問題ですがね。この二十人、三十人というような、以内ということできめたのは何か根拠があるのですか。
○政府委員(倉八正君) 今の最初の、ここで運営ができると思うかという仰せでございますが、六百名の中から三十名くらいということだったらば、まあこの協会の運営あるいは審議機関としての運営あるいは議決機関としての運営は十分ではなかろうかと、こういうふうに考えております。
○向井長年君 だから、それについても何ら具体的な根拠があるというわけじゃないのですね。どうですか、具体的に二十人、三十人以内というのは何か根拠を持って、こういうようにきめられたのか、この根拠はあるのかないのか。
○説明員(田辺文一郎君) 現在高圧ガスの関連業界といたしましては、プロパンガス協会とか硫安協会、酸素、それからまた容器メーター、それに鉄鋼の業界団体、いういうおも立ったものが二十近くございます。先ほど局長の言われましたのは、小さな協会も含めますと数多くなりますけれども、大体そういう、たとえば硫安協会とかプロパンガス協会の例をとりますと、その中ですでにある程度保安の、自主保安の機運が出ておりますので、民主的に代表を自分たちのことをどういうふうにきめようかという慣行もあるわけでございます。そういうことで、そういう業界は団体単位で考えて、それからまあ学者の先生もやはり数名なり入っていただきたい。そういうことで、大ざっぱでございますけれども、三十名くらいで適当なのではなかろうかと考えております。
○向井長年君 次に、プロパン販売業者の問題ですが、これは現在でも一つの免許制になっておるわけですね。今度は主任、何というのですか、主任免許状を持たなければできないということになれば、相当これは、試験制度になるわけですね。そうすると、現在免許を持って販売をしておる人も、やはり試験を受けなければ、あるいはそういう免許を取らなければこの営業ができない、こういうことになるのですか、その点いかがですか。
○政府委員(倉八正君) この点は、いわゆる今やっております販売主任者というのは、これは正式な試験ではないのでございまして、各府県知事が行なう考査でありますが、今度作ります販売主任者というのは、この正式な試験を受けさせるということ。後段のお尋ねというのは、これは非常に重要な問題だろうと思いまして、今現在数万人のそういういわゆる既得権者と申しますか、がおりまして、こういう新しい制度ができたら翌日からどうなるかという問題があろうかと思いまして、ここの法律の書き方としましては、法律を施行しましてから二年半、だから大体法律ができましてから二年間はその事業をやれますよ、こういうことにしたわけであります。ただし、三年たったらば自分たちの既得権もなくなるだろうということが出てくるかと思いまして、試験を今度はやります。今までの試験は一年に二回であったのでありますが、そういう方の御便宜のために年に四回程度やりまして、それとその経験とかあるいはかつての講習会に何回出席したかということに応じまして、大体試験は、法律、学力試験、あるいは技術試験等三つに分かれておりますが、その試験もある程度科目を免除いたしまして、その間の既得権者との調整を十二分にはかろうということで、大体大よそ三年間の余裕を持っているとお考えいただけばけっこうだろうと思います。
○向井長年君 そうすると、三年間の間に一応検定試験を受けなさい。もし試験がだめであるならば、三年間たってこの営業は許可しない、こういう結果になるわけですね、そういうことですか。
○政府委員(倉八正君) そのとおりでございます。それで、これについては非常な議論がありましたのは、プロパンガスというのがいわゆる社会生活に入り込んで、一種の公益事業じゃないか。公益事業ならば消費者に安定させるために、安定して、安心して使えるように今から少しでも試験を受けた者に限るというふうにすべきじゃないかという議論も非常に多かったのでありまして、それは純粋な保安の面から見れば確かに正しい議論かと思いますけれども、ただ社会的問題に関連して考えますと、既得権者の関係をすぐ奪うということはまあいかがかと、こう考えまして、その二年半程度の期間を置きまして、その間にできるだけ試験をたくさんしまして、それから科目も免じてでき得る限りの救済はしたい、こういうふうに調整をはかった次第でございます。
○向井長年君 現在の現状は、もう御承知のごとくプロパン等の販売をやっておるのは、これは一般の薪炭を売っておる人たち、こういう人たちがそれを最近では併合して石油とか石油コンロとかプロパンをやり出したと思うのです。だから、したがって、そういう人たちは、そういう試験を受けてやれ得る人もあれば、また年配者でとてもそういう試験は受けられぬ、こういう人たちも中にはいると思います。そうすると、今後この業務を続けるためには試験をとった人を雇うというような形が生まれてくると思う。自分はとらないけれども、その試験をとった人たちを雇ってその営業をやろう、こういう形が出てくると思う。そういう場合に従事する人は家の、販売業者の家族がやる。そこで試験をとっておる人が一人さえおれば、この業務をやれるんだ、こういう形が必ず出てくると思うのですが、この点についてはどう考えておられますか。
○政府委員(倉八正君) 今御指摘のような業態が出ておることも、これは事実でございます。ところが、一方考えますと、非常に危険なものを取り扱う、今後ますます容器も大きくなりますし、それからプロパンのいろいろ種類もふえてくるといった場合に、従来のそういうだけの知識でやるということは一その方のみならず、与える影響が第三者ないしプロパンを使う人に影響するということで、最小限の何かいわゆる技術あるいは技術程度の試験は必要ではなかろうか、というのは、これは保安上から考えれば当然のことだろうと思います。しかしながら、あまりこれをいきなり厳重にやりますと、さっき申したような危険ができるものでございますから、今度はここに作業者主任免状を丙種化学主任者免状ということにしまして、プロパンだけを扱う一つの免状を作ったわけでございます。——ちょっと失礼しました。今の作業主任者というのを、ここで国家的なものにしたわけでございますが、そのやり方としましては、できるだけ試験という前提としまして講習会を行なう。で、講習会の成績を見まして、この方には三科目の中のこれとこれは要らぬということにしましたら、もうその方は試験を受験しなくてもいいというところは、最小限、保安上の見地から必要ではなかろうと思いまして、まあこういう制度を作ろうと考えておる次第でありまして、今お話の炭屋さんがやるということにつきましても、炭屋さんもプロパンというものはどういうもので、どのくらいの配管とかあるいは継ぎ手をしなければあぶないというくらいの程度の試験と申しますか、それは受けておいてほしいとわれわれは考えております。
○向井長年君 そこで、その丙種というやつは、そうすると講習会を何回かくらいやれば、大体無試験でその検定をとれ得る、こういうことになり得るわけですね。そういうことですか。
○政府委員(倉八正君) 私が丙種と言いましたのは、私の思い違いでして、今の販売主任者は販売主任者でございます。ただ今先生の御質問の、試験を免除するというのは、そういうことで、今までの経験だとか、あるいはその人のたとえば学歴であるとか、あるいは講習会を受けたいろいろな、回数とか、そういうことによりまして試験の制度を免除する、あたかも、たとえばわれわれが運転の免許をとりますときに、ある所定のところの講習を受けておれば法規試験は要らないとか、あるいは実用試験と申しますか、操縦試は要らない、そういうふうな類に平たく言えばなろうかと思います。
○向井長年君 とにかくそういう試験制度を今度はとられるわけなんですが、これに対して自主的な協会でそういう検定をやるわけですけれども、最終的に三年間たってもとれなかった場合には、その営業は停止さす、そういう形になると、これは営業の既得権の侵害という問題が出てくるわけです。そういう点については、そういうことのないように努力したいということはわかりますけれども、そういう論法も立ってくると思いますがね。この点はどう考えますか。
○政府委員(倉八正君) まあ、これは法律上の権利ではなかろうと思いますが、今仰せのように、大きい意味の確かに既得権でございます。それで二年半なり三年たった場合に、何回試験を受けましても合格しなかったという者に対して、どうするかということでございますが、そういうことがないようにできるだけ回数をふやしたり、その人の経験によって科目を免除したりということをはかっていきたいと思います。まあ、理論的に言えば、そういうとき落ちたらどうするかという議論が出るかと思いますが、われわれとしましては、なるべくいわゆる不合格者を出さない、少なくとも既得権を持っておられる人には出さないという心づもりは十分ありますが、それを法律的に不合格者でも採用する、かつての、こういうことはちょっときけないものでございまして、それとあわせて高圧ガスというのが最近のように種類も多く、また同じプロパンにしましても、いろいろほかのガスとの混入が出てきますから、最小限の分に合格するということは保安上絶対的なことではなかろうかという点は残さなければならないかと思います。
○向井長年君 もう一つ。この委員会でも前に審議したのですが、電気用品の取締法ですね、これがあるわけなんです。それと、今度高圧ガス取締法との比較なんですが、特に電気用品の場合においては製造メーカーの中で大きな規制をし、検定をし、それに対する商標を張って、販売業者に対しては何ら規制を加えてないわけです、電気用品の場合は。今度ガスの場合においてはそうではなくて、販売業者にそういう問題を加えておるわけなんですが、これに対する見解はいかがですか。
○政府委員(倉八正君) 私はまあ電気用品のことは詳しく存じておりませんが、電気用品というのは、ちゃんと検査を受けて、そこで検定を受けたのが初めて使われるということでございまして、それに合格したものを使えば、特別にほかの点から、漏電とか混線というようなことをしてない限り、さほど害はなかろうと思いますが、このプロパンにつきまてしは、そのものが非常に爆発性のあるものでありまして、引火性のものである関係上、それともう一つは、電気ほどわれわれの生活にまだなじみがないということのために、これよりもさらに強い規制というものをすべきではなかろうか、こういうふうに考えた次第であります。
○向井長年君 そこで一番心配なことは、これは趣旨としては、安全という立場から、そういう協会でやるということについてはよくわかりますが、一番われわれが懸念する問題は、この運営からくる、いわゆる先ほど久保委員からも言われました、経費という問題、これは検定料、手数料が大体四千万、あるいは講習会なり会費、こういうことで一応まかなうのだ、こう言っておりますけれども、これはやはり人件費も増してくるし、いろいろその他の経費も必要だと思いますが、したがいまして、この会費あるいは検定料、そういう問題については、今後いろいろの業者は、何といっても現在プロパンにしてもガスにしても自由価格ですから、したがって、これに対する、消費者に対する転嫁というような問題が起きてくるかと思います。こういう問題については、この協会を作って、そういう安全な方向をとろうとするために、消費者にいわゆる負担をかける状態が現われてくるかと思いますが、これはどう考えられますか。
○政府委員(倉八正君) このプロパンの団体が、協会ができたために金を、会費を納める。その分だけが高くなって、いわゆる値上がりの材料になるのじゃないかということでございますが、まあ理論的にはそのとおりだと思いますが、ただ、このわれわれのところのプロパンの値上がりというのは、それによる負担というよりも、プロパンのかつての歴史を見ますと、今から七、八年前は、たしか一キロが百二十五円だったと思いますが、今は、東京ではたしか七十円か七十二、三円だと思います。だんだん下がってきまして、その下がってきましたのは、生産量がふえて、それからいろいろ販売系統が非常にまとまったということでございまして、この手数料、こういう協会に対する負担とかについて、観念的には、何十銭か上がろうと思いますが、それよりもさらにわれわれが安心いたしまして、安んじて使える。そして理想的に言えば、事故が絶滅するということがより大切だろうと、こういうふうに考えております。
○向井長年君 協会を通じて、いわゆるそういう消費者に転稼するような形はとってはいけないので、そういう協会を通じて、価格の問題については何らか協会の中で示唆する、そういう形は考えておられないのですか。
○政府委員(倉八正君) 国民経済から見れば、ここで、この協会でやってもいいじゃないかということでございますが、価格体系上の行政方法と申しますか、行政機構としましては、この保安協会というものは一種の保安面でございまして、流通形態をどうするとか、あるいは価格の暴騰をどう押えるかというのは、むしろプロパンの生産あるいは配給の面を担当するところでやるべきではなかろうかと、こう考えます。もちろん、しかし保安と密接に関係ございますから、販売業者におきましても、不当な、この改正によって、それに籍口して値上げをするということは、これは私たちのほうで厳重に取り締まるつもりであります。
○奥むめお君 プロパンの品質の違いがございますね、また天気によっても違うのです。こういうことに対して、扱う上でもやはり注意しなければならぬことがあると思いますが、協会はどというふうにそれをしようとしていらっしゃるのですか。
○説明員(田辺文一郎君) プロパンと一口に申しますが、実はプロパンとブタンと混合でございまして、プロパン七ブタン三、これが標準だといわれておりますけれども、六・四とか五・五とか、そういう比率もございます。夏場におきましては、気候が暖いものでブタンの蒸発が盛んに行なわれるという関係で、ブタンとプロパンの比率がかなりブタンが多くてもあまり問題がないわけでありますけれども、冬場等におきまして、特に北海道のように零下近くなりますと、ブタンが多いとガスの出る圧力が減ってくるということで、実は燃焼器具でガス切れが起こるとか、そういう危険につながるものですから、やはり、特に夏場等はよろしいけれども、冬場等につきましては、プロパン含量の多いようにしていくべきじゃないかというふうに考えておるのでございます。
○奥むめお君 それは検査、協会でこれら研究してきめるのですか。
○説明員(田辺文一郎君) この問題につきましては、大体石油精製会社のガスのいわゆる得率といいますか、出方とか採算等も関係しておりますが、やはり消費者の便利ということを考えて、業界内部でもあるいは商工組合とか、あるいは全国プロパン協会などで、この比率の標準化というものを最近何とかしなければいけないという機運は出ております。われわれとしましては、この法律そのものでは法規的にどうということはございませんが、やはりその混合率が保安に響く面がございますので、われわれとしては、技術的な点も十分さらに検討した上で、十分指導していきたいというふうに考えております。
○奥むめお君 お話を聞いていますと、非常に消費者に関係が深い問題になってくると思いますが、いつ、それをなさるつもりですか。これは早急にすべき問題だと思うのですが。
○説明員(田辺文一郎君) 早急にいたしたいと考えております。
○奥むめお君 いつごろ……。
○説明員(田辺文一郎君) 一月以内くらいでも、まず全商連とそれから全国プロパン協会、それから高圧ガス協会、そういうところと、技術的な問題も関連いたしますから十分研究いたしまして、消費者の方の御意見も聞いて、さっそく取り上げたいと考えております。
○奥むめお君 あなた方特に御存じだろうと思いますけれども、去年、東京都がプロパンの検査をいたしました。それによりますと、非常に不正率が多いのですね。十キロに対して二・三五キロ足りないものもある。そうして不正率が七四・五%、プロパンの不正率が。不正率というのはこれは分量ですわね、目方で計りますから。不正率が七四・五%、これは御存じでございますか。これは東京都が三十六年の九月の八日から十月三日まで検査した報告でございますね。プロパンというものはそれくらい不正が行なわれている。私ども主婦の苦情を全国的に集めておりますが、プロパンについての量目の不正確の苦情がたいへん多かった。いかがですか、これについてのお考えは。
○政府委員(倉八正君) 今お尋ねの件は、私は先生ほど正確な数字は聞いておりませんが、量目の不正が件数が多かったということは伺っております。それで、その問題につきましてどういう対策をとろうとしておるかということでございますが、これは先般御審議いただきました計量法の問題でございまして、現在、四月を目途として検討しているのが、正確に計量する義務と、これは計量法の第七十二条でございますが、それから正味量の表記と、これの四月実現ということを目途として今検討中であります。
○奥むめお君 それはこの間、計量法の法案を上げましたし、私も質問いたしましたから、ここでは保安の問題だけで参ることにいたします。 高圧ガスの問題はまあ保安の確保ということにしぼられるかと思うんですね。そういたしますと、においをつけるということをおっしゃいましたね。そのにおいは義務づけられてますか。
○政府委員(倉八正君) これは省令によりまして着臭せよということを強制しております。
○奥むめお君 今ちょっと聞きかねましたが。
○政府委員(倉八正君) これは、においをつけておるかという御質問でございます。これは、法律に基づく省令によりまして強制しております。
○奥むめお君 義務づけていらっしゃいますね。
○政府委員(倉八正君) はい。
○奥むめお君 それでは、においのない物はないと見てよろしいですか。
○政府委員(倉八正君) そのとおりでありますが、ただ、工業用についてはそれの適用がございませんが、一般家庭用につきましては、これを義務づけておりますから、においのない物はないと断言できると思います。
○奥むめお君 工業用の物が時に家庭に回ることがあるんですね。それは誤ってというよりも、事情を知らずしてそれを買ってきたり、あるいはそれを流用したりすることがございまして、この間もちょっとその問題が起こりまして、家庭、その近辺が非常に困ったことがある。——この義務づけというのは何か罰則を伴う義務づけですか。
○説明員(田辺文一郎君) ただいま局長からもお話しいたしましたように、工業用は着臭しないでよろしいという省令になっておるんですが、その工業用も非常にしぼりまして、いわゆる燃料用に使うものは全部着臭せよということになっております。それで、エアゾールと、それからガスライター用のガスは直接においをかぐ機会があるのですから、これは着臭しなくてよろしいということになっておりまして、取引の段階で売り先が、これは私のところはエアゾール用である、ガスライター用であるということをメーカーに申告しまして、確認した場合だけ着臭しないで出すと、で、その着臭しないで出した場合には、ボンベに工業用、無臭という表示をいたすことになっているわけなんです。そういう次第であります。
○奥むめお君 それではプロパンの付属器具ですね。これは何か基準がきめてございますか。守るべき基準とか、あるいは規格の問題とかいうものきめてさせていらっしゃいますか。
○説明員(田辺文一郎君) 家庭用プロパン・ボンベの付属器具でございますが、その中に安全弁、調整器、配管等ございます。この中で、安全弁につきましては、容器につけるべき基準ということで、現在の省令ができております。ところが現状では調整器とそれから配管につきましては省令はございません。そういった器具については基準がございません。それで現状は全国プロパンガス協会あるいは日本調整器工業会、それに役所と東京都などが協力いたしまして一種の要綱的なものでいいものを出そうというふうに努力いたしております。そういう関係でございますが、今度の法律ができますと、二十四条でもって家庭用設備に対する設置につきまして省令を出すことにいたしておりますので、ただいま要綱程度でやっておりますことを、調整器の規格はこういうふうにしなければあぶないとか、パイプはどうとか、そういうものは省令で出せるようになると存じております。
○小林英三君 関連。今のボンベ等につけてある家庭用の器具の話がありましたが、先ほど奥委員のお尋ねになりましたプロパンガスの量目不足ということは、保安の問題とはまあ関係がないようでありますけれども、これは計量法七十二条にあるというようなお話であったようですけれども、一体量目不足のやつを、家庭でわかりますか。それが問題なんです。それですから、おそらくこれが七五%しかなかったとか、あるいは八〇%、一〇〇%あるということは、おそらく私どもの常識で判断して、家庭じゃわかるまいと思います。したがって、今器具の問題が御質問になったようですが、こういうものを運んだときに、これはすぐ一〇〇%量目があるかということがわかるような方法はないのですか。そうしないというと、幾ら計量法の七十二条があったって、おそらくわれわれ家庭の主婦が足るか足らないか判断は、私はおそらくできまいと思いますよ。判断するために計ろうとしたら、大やけどをしたり、大けがをしたりするだろうと思います。この問題どうですか。 それから七十二条の計量法というやつは官庁としてどこが所管をしているんですか。
○政府委員(倉八正君) 今小林先生のお尋ねに対しては二つの方法があろうかと存じます。私どものほうで今重工業局が計量法を担当しているわけでありますが、一つはそのものを入れる場合に、その者が正確に計量するんだという計量法の意味で、それを表示するんだというのを守ることが第一番であろうと思います。それを、それならばどうやってフォローしていくかということになりますと、今度はわれわれが家庭で使います際に、あるいは計量器を使いまして、いわゆるメーターでございますが、これを使って、それがはたして正しい、今幾ら使ったからあと幾ら残っているはずだ、ところが残っていなかったということになれば、それは不正の表示でございますが、そういう詰めるときに正確に詰める。それからそれを使う場合のメーターの設置、この二つが両々相待って完全なものになろうかと思います。
○小林英三君 これはね。今の局長のお話聞くと、私どもが考えるのにおかしいと思うんです。児戯にひとしいと思います。ということは、カン詰なんかこれは家庭であればすぐわかるのですけれども、ボンベに入っているプロパンガスなんかは、それは一〇〇%入れてくるのは当然でしょうけれども、今奥委員のおっしゃったように、東京都で検査するというと、七五%しか入っていないのがたくさんあるという……。(奥むめお君「七五%違反です」 と述ぶ)七五%違反があったというのは重大問題です。これは重工業局の管轄かもしれませんけれども、これは普通のカン詰やらほかの量目をはかることと違って、家庭ではわからぬのですね。こういう問題を規制するのにはどうしたらいいかという問題があるのです。これは、たとえばボンベに何かつけていくとかなんとかいうようなことがなければ、おそらく家庭で使ってみて、もうこのぐらい前月と違うから少ないと判断するのはおそらく百人のうち一人もいないと思います。こういうものがなければわからない。これは大きな問題になると思います、今奥さんの話を聞いてみると。
○奥むめお君 それでよろしゅうございますか。 はかりの問題でございますが、生産者から今度は特約店に行って、それから詰めかえ店に行って、それから消費者に回るとか、小売店から回るとか、いろいろ段階を経ていくのです。ですから私どもから言えばたいへん不安なんです。そうして目方が足りないというのは、どの主婦でもこれを信頼していない。あの重いものの上に書いてありますとおっしゃっても、書いてあるということは正しいことの証明じゃないのですから、だからこういうことは保安ということと、正量取引ということに私は関係が——保安協会はそれをなさらないとおっしゃると思うけれども、いかがですか、それもしていただけますか。
○政府委員(倉八正君) 奥先生からお答えを半分いただいたのでございまして、実際は高圧ガスの問題、保安の問題からやるべき問題ではなかろうと思います。事実問題としては保安と、それから配給というのが一体になりますから、われわれとしましても、こういう保安協会あるいはプロパンガス商工組合等を通じまして、そういうことを指導していきたいと思います。それで、この問題が最近いろいろ論じられるようになりまして、近くわれわれのほうとしましても、関係者を集めてそれをはっきりしたい。まあそれを解消するということと、それからメーターの問題につきましても今いろいろ検討しております。
○奥むめお君 目方ではかるのと量ではかるのとどっちがプロパンにはいいとお考えでしょうか。
○説明員(田辺文一郎君) むずかしい問題もございますが、現状では非常に目方を正確にはかれる場合には目方のほうが非常に簡単で取引の単純化ということになりますし、いいと思います。しかしながら、先ほど申しましたように、実はプロパンとブタンとの混合比の問題がございまして、その辺を合理化して参りますと、そのあかつきには要するに容積ではかれるような客観情勢が出てくるというふうに考えまして、そうなった場合には、消費者が直接現在どこまで使っているかということがメーターでわかりますので、そのほうがいいんじゃないかというふうに考えております。
○奥むめお君 それでは今小林委員もおっしゃいましたけれども、今はどこまで使ったかということをはかることは無理だとお考えですか。私どもはこれが使っている途中で切れてしまうのです。御飯の途中で切れたり、まだあると思っていたらなくなっていたり、また買ったときにどこまであるか見えなかったりするのですが、現在何かそれについてメーターでもくっつけるとか何とかということを考えられませんか。
○政府委員(倉八正君) 現状においては今奥先生のお話の点は実際は不可能でございます。と言うのは、今幾らぐらい使った、どのくらいまだ残っているであろうという、かつての経験とか、そういうことで判断しておるというのが現状だと思います。それからメーターの問題につきましては、これは技術的に非常にいろいろの問題がございまして、現在検定器については、三社程度のメーカーがございますが、それにつきましても技術的ないろいろの良否がありまして、どれが権威あるもの、これに限るというまだ結論が出ておりませんから、今のところでは研究段階と言わざるを得ないと思います。
○奥むめお君 それは業者の立場から考えると、延びても損にはならないけれども、消費者の立場から考えたら、これは非常に大きい問題ですね。不便でもあるし、不安でもあるし、だから、これも保安協会の責任じゃないと考えていらっしゃるかもしれないけれども、こういう問題を早急に取り上げて考えていただかないと困ると思いますね。先ほど御意見も出ましたけれども、私どもこういう協会ができて検査の費用だとかあるいは手数料とかいうふうなものばかり上げられるのじゃないか、たいへん不安を持っております。そういうこともないようにしてもらわなければいかぬ。これが大事な問題だと思っております。 それから山中湖畔の大惨事の新聞記事によりますと、あれは調整器が工業用の調整器だった、こういうお話でございますね。それでよろしゅうございますか。それで、それについて協会ができたらああいうことが防がれるのですか。
○政府委員(倉八正君) 仰せのとおりでありまして、あれは工業用の圧力調整器を使ってガスが出過ぎまして一酸化炭素の充満ということになっております。それで、こういう協会ないしこの保安体制が強化されたならば、その絶滅を期することができるかというお話しでありますが、われわれは今後これを大いに推進しまして絶滅を期したい、こういうふうに考えております。
○奥むめお君 それでは、今度は家庭が間違ってそういう調整器を使ったと言われるわけですね。そのころはなかったのですか、家庭用の調整器は。あそこのうちへつけるようなものは……。
○説明員(田辺文一郎君) その当時から十キロ・ボンベあるいは二十キロ・ボンベの家庭用の調整器がございました。家庭用の調整器の特徴と申しますのは、ボンベから出る圧力が温度とかガスの切れ工合によって変わっても、調整器から出てくるときには常に一定のものに保たれる固定式のものでありますが、その固定式の場合に往々品質の悪いものがありまして、ガス切れになってしまうというようなことがあったもので、若干圧力の強い、しかし手でもって調整できるような工業用を使う方もあったわけです。あそこの山荘の場合には手で調整されるという前提で工業用を使った。その調整が違いまして結局一酸化炭素の中毒を起こしたということで、われわれとしましては家庭用に普及する標準型の圧力固定式の調整器を技術的に十分改良するように指導していきたいというように考えておるわけです。
○奥むめお君 そういうふうに知らないで違った器械を据られぬとも限らない。それからいろいろ使い方によりまして漏れないとも限らない。いろいろ災害は思わぬところから出てくると思うのですね。こうなりますと、消費者の教育、使い方の講習ということは非常に大事で、保安協会の保安業務の私は大部分をそれに占めなさらなければいけないと思いますが、どういう御用意がございましょうか。
○政府委員(倉八正君) 今仰せのとおりでございまして、使う消費者の方もプロパンガスの使用方法なり危険度というものを十二分に知ってもらうのが安全使用の基本だろうと思います。したがいまして、協会におきましても、大きい意味の保安教育といたしまして、いろいろ講習会を開いたり、あるいは。パンフレットを配ったり、そういうことでプロパンの取り扱いに対する適正な使用法、こういうことをやっていくつもりでございます。
○奥むめお君 大体終わっておきます。
○委員長(赤間文三君) 他に御発言もなければ、本件に対する質疑は本日はこの程度にとどめます。 —————————————
○委員長(赤間文三君) 次に、金属鉱物探鉱融資事業団法案を議題にいたします。 本案につきましては、すでに提案理由の説明を聴取しておりますので、これから質疑に入ります。御質疑のおありの方は、御発言願います。
○岸田幸雄君 この法案は、現下の金属鉱物事業なるものが、ある意味から申しますと、石炭産業と同じように重大事に直面しているわけであります。さればこそ、この問題に関して調査団等も検討をしておられたようでございますが、この法案は要するにこの調査団、審査団の結論に基づいてお作りになったのですか、それとは関連がないのですか。
○政府委員(川出千速君) 昨年の通常国会におきまして探鉱事業団の設立について検討せよという衆議院商工委員会の決議にもございまして、また昨年の秋に鉱業審議会の答申が通産大臣に対してなされましたが、それに、その答申の中で、探鉱の促進が金属鉱山の体質改善のために一番大切なことである、その促進をするために一つの方途として探鉱事業団の設立を考慮すべきであるという答申がなされたわけであります。その答申に基づきまして政府としてこういう考えを提案している次第でございます。
○岸田幸雄君 今の金属鉱業の体質改善ということは、ある意味から申せば、探鉱というものが大きな重要な問題になっておると思うのでありまして、そういう点については当局ではいち早くお気づきになっておられたのかどうか。ようやく近年になって中小企業の探鉱に対してきわめて少額の助成金をお出しになったにすぎぬと思うのでありますが、大企業の金属鉱業は、技術的探鉱を当然やっているものと考えられたわけですか。
○政府委員(川出千速君) 従来政府のとっております探鉱促進に関する制度は、ただいま御指摘がございましたように、中小鉱山に対しましては、これは数年前から補助金を出しておるわけでございます。額は必ずしも十分とは思えませんが、今年の予算ではさらにそれを拡充する措置をとっておる次第でございます。なお、税制の面におきまして、探鉱促進のための措置も、これも必ずしも満足すべきものと思われませんが、特別償却等の措置もとっておるわけでございます。しかしながら、自由化に対処しますためには、従来の政府の促進策だけでは、何といたしましても不十分でございまして、探鉱の必要なことは中小といわず大手といわず同じでございます。今回探鉱のための長期低利の融資をする融資事業団を提案しておる次第でございます。
○岸田幸雄君 この金属鉱業に対する融資というのは、今回初めて行なわれるわけであって、これまではこういう例はなかったのですか。
○政府委員(川出千速君) 探鉱は、非常に危険の度合いが高いと目されまして、金融機関は融資の対象にしていないわけでございます。これは、民間の金融機関はもちろんのこと、政府の金融機関も探鉱に対する融資というのはしていないわけでございます。やはりこれは専門の機関によります以外に方法はないと考えた次第でございます。
○岸田幸雄君 そうしますると、従来の金属鉱業というものは、自分でかぜいで、採掘した鉱石代なり鉱物の利益金で探鉱しておったということが事の真相ですか。
○政府委員(川出千速君) さようでございます。
○岸田幸雄君 ところが、今御説明になったように、今回貿易の自由化によって日本の金属鉱業、ことに銅とか亜鉛など相当低廉な価格で日本に輸入されるというと、既存の中小鉱山は申すに及ばず、大鉱山といえども、非常な危機に瀕することになると思うのですが、それに対して今度こういう融資団ができることは非常にけっこうでございまするが、この規模を聞きますと、きわめて小規模のもののようでございますが、これではたして日本の金属鉱業が太刀打ちできるかどうか、その点の見通しはいかがでございましょうか。
○政府委員(川出千速君) 三十六年度の探鉱の実績を申し上げますと、これは全鉱山で約七十億程度と推定しておるわけでございます。ただし、この探鉱の中には、採掘の段取りと申しますか、ほんとうの意味の探鉱でないものも入っておりまして、新鉱床を探すというのは大体その四割見当と推察、推測されておるわけでございます。したがって、二十数億ということになるわけでございます。しかしながら、自由化に対処して鉱山の体質を改善するためには、従来以上に探鉱を促進をしていく必要もございます。そういうような観点からいたしまして、当初私どもが要望いたしましたのは、二十数億の金額を想定したわけでございますが、その点から申しますと、本探鉱融資事業団は二億の出資と十三億の借り入れ、合計十五億の融資規模でございますので、まあ十分というわけにはいかないかと思います。
○岸田幸雄君 そうすると、この融資事業団の融資の対象先は主として中小企業というか、中小鉱山を目標としておるものでありまして、大鉱山は対象にしてないというわけですか。
○政府委員(川出千速君) 鉱業審議会の答申にもございますが、中小鉱山に対する探鉱の促進は、融資よりも補助金、現行制度の補助金制度でいくべきである、補助金はもちろん無利子でございます。融資よりははるかに手厚い促進策でございますので、補助金制度でいくべきであり、かつその拡充をはかるべきであるという答申がなされておりまして、その面からの対策を推進しておる次第でございます。大手企業につきましては、従来国の施策として特別の措置がなかったわけでございます。今回、長期低利の探鉱融資ということで事業団を考えておるわけでございます。事業団の融資の対象は大手を考えておるわけでございます。
○岸田幸雄君 そうすると、中小鉱山のほうは、三億とかそこらの資金で助成は受けられるが、今回の融資団よりの融資は受けられないというわけですか。
○政府委員(川出千速君) ただいま申し上げましたように、探鉱補助金のほうが手厚い保護促進策でございますので、これは中小鉱山に限定をして考えております。 なお、融資の対象について、大手以外に中小企業に融資をしないのかという御質問でございますが、この点は法律上はそういう限定をいたしていないわけでございまして、ただ探鉱融資事業団が設立されましてから業務方法書を作成することになっておりまして、その業務方法書の中で、その辺をきめることになっておりますが、法律上は中小鉱山を排除することになっていないわけでございます。三十八年度は金額も十分とは申し上げがたいような状況にもございますので、中小鉱山に融資をするという点につきましては、今後なお検討をしてみたいと現在では考えておる次第でございます。
○岸田幸雄君 そうすると、今度の融資団の対象は、主として大鉱山というふうにお考えになっておるようでありまするが、今日本のこの金属鉱山でも大鉱山といわれる数は何ぼくらいありますか。
○政府委員(川出千速君) 大手、中小と申しますのは事業単位に考えておりますものですから、大手、いわゆる中小企業に属しない大手企業は二十前後ではないかと思います。ただし、大手に所属しておる鉱山でも、中小規模のものは相当にあるわけでございます。
○岸田幸雄君 そうすると、大鉱山でまあ一事業者がかりに探鉱費に三億融資を受けたいというと三十億円であるから十社に満たない、そういうことになるのですか。
○政府委員(川出千速君) 探鉱融資事業団の三十八年度の融資規模は全額で十五億でございます。
○岸田幸雄君 そうすると、今言った例からいうと、その全部が当たらぬということですが、それで日本の現在自由化に脅かされておる金属鉱業がはたして成り立ち得るかどうか、またこの機会に大いに画策して伸びるものか、この辺のお気持はいかがですか。
○政府委員(川出千速君) 従来探鉱に関する金融的な援助措置というものは皆無であったわけでございますので、その観点からいたしますと、金額は十五億、必ずしも十分とは申しませんけれども、それは非常に効果は私はあると思います。なお、これはこれで一年で終わるわけではないのでございまして、今後も継続して長期低利の融資をしていくわけでございます。それが累積されて効果をあげていくわけでございます。効果が少ないということは私はないと考えております。
○岸田幸雄君 そういう状況である現段階においては、当局としては融資団の融資もさることながら、まあ開発銀行とかあるいはその他の民間銀行でも、この際、日本の金属鉱業に対して活を入れるという意味で相当優秀な鉱区に対しては探鉱の資金をも助成してしかるべきじゃないかというような行政指導をなさるお考えはないのですか。
○政府委員(川出千速君) 探鉱に関する融資は、政府金融機関からは融資しないことになっておりまして、開発銀行その他の設備に関する資金の貸付はいたしますけれども、探鉱ということは設備とはいえないわけでございます。ものを探すということでございますので、それに対する金融はやはり専門の融資事業団でないと今後も期待できないかと思います。 なお、鉱山につきましては、採鉱設備あるいは選鉱設備その他製錬設備等設備の近代化をはからなければならない部面もたくさんございます。従来もこれらの設備の近代化に対しましては、政府金融機関から若干の融資が出ておりましたが、三十八年度は従来よりも大幅に融資される見通しでございます。したがって、探鉱に関する融資ではなくて、鉱山設備の近代化に関する融資は開発銀行その他の政府金融機関から期待されるわけでございます。
○岸田幸雄君 そうすると、相当探鉱のほうの融資が出るということになると、大鉱山の設備の改善は自前でやり得る道が、ある程度従来よりはできるということは言えるわけですね。
○政府委員(川出千速君) 全体の資金の融通については、探鉱に関する融資もございますし、設備の近代化に関する融資も従来よりも額がふえる見込みでございます。その点は従来よりも改善されると思います。ただし、従来自己資金で探鉱等をやっておりましたのは、自由化をいたさないで、国内の価格を海外価格と遮断をいたしまして、割に高く安定をしておりましたために収益が若干あった、それによって自己資金で探鉱等をやっておりましたが、その点は自由化になりますと、従来のような潤沢な自己資金ということにはならないかと思います。
○小林英三君 ちょっと関連ですが、今の質問の中にありました設備の近代化は開発銀行から出る、それから探鉱用の、いわゆる鉱石を探る探鉱に必要な資金源は十五億円。そうすると、この十五億円というものは何ですか、この法律の二十五条ですか、にあります探鉱債券というところから入るのですか、この十五億円の融資というものは。
○政府委員(川出千速君) この法案の第四条に資本金という項目がございますが、「事業団の資本金は、二億円とし、政府がその金額を出資する。」ということが書いてございます。三十八年度は全額出資二億そのほかに資金運用部からの借り入れが十三億、これは法律には書いてございませんが、予算のほうでそういうふうになっておりますので、二億と十三億の合計の十五億が三十八年度に関する探鉱融資の規模でございます。
○小林英三君 そうすると第四条の資本金であります二億円と、それから資金運用部からくるであろう十三億で、合計十五億円がいわゆる融資の財源となる。それから中小企業の探鉱のほうの融資ですが、中小企業は融資をしないで補助金だけを出す、こういうことですね。
○政府委員(川出千速君) 大体さように三十八年度は考えておる次第でございます。
○小林英三君 それから第四章になりますが、役員の理事長一名、理事二名、監事一名、これはどのくらいな俸給が出るのですか。
○政府委員(川出千速君) 俸給につきましてはまだ結論が出ていないわけでございますが、事業団には大体前例もあるそうでございますので、それをしんしゃくしてきめたいと考えております。なお、この事業団はきわめて簡素な形をとるつもりでございまして、事業団の役員もこの種の事業団としては最小の人数でございます。理事長一名、理事二名、監事一名ということでございます。それから全体の職員も役員を含めまして十五名以内程度を考えておる次第でございます。
○小林英三君 理事等の俸給は前例もあるというお話がありましたが、大体どのような程度の金額を前例とされるおつもりですか。
○政府委員(川出千速君) その政府機関である事業団の役員の報酬につきましては、実は通産省は所管でないものですから、これはちょっとここで即答しかねるわけでございますが、調査の上で御報告したいと思います。
○委員長(赤間文三君) それでは本日はこの程度で散会することにいたします。 午後四時四十九分散会 ————・————