商工委員会 第14号
- 発言数
- 164 件
- 登壇者
- 10 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1963/03/14
会議録
○委員長(赤間文三君) ただいまから商工委員会を開会いたします。 まず、委員長及び理事打合会の協議事項について御報告をいたします。 本日は、高圧ガス取締法の一部を改正する法律案の提案理由の説明を聴取し、後刻質疑を行ない、計量法施行法の一部を改正する法律案の質疑を行ない、場合によっては採決も行ないたい。こういうふうなことになります。御了承を願います。 —————————————
○委員長(赤間文三君) 次に、委員の異動について御報告をいたします。 昨日、二木謙吾君、丸茂重貞君が辞任され、その補欠として、小林英三君、前田久吉君が選任されました。 —————————————
○委員長(赤間文三君) それでは、これより議事に入ります。 昨日、本委員会に付託をせられました高圧ガス取締法の一部を改正する法律案を議題に供します。政府から提案理由の説明を聴取いたします。福田通商産業大臣。
○国務大臣(福田一君) 高圧ガス取締法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由を御説明申し上げます。 現行の高圧ガス取締法は、昭和二十六年に制定され、その後若干の改正は行なわれましたが、おおむね制定当時のまま今日に至っております。しかるに、最近の高圧ガス製造事業等における激しい技術革新の展開及び液化石油ガスの家庭消費の普及等による高圧ガスの保安に関する事情の変化は著しいものがあり、これらの状況に照らしますと、現行法の保安体制では高圧ガスによる災害の万全な防止をはかるためには不十分であることが認識されて参ったのであります。よって政府といたしましてもその改正について鋭意検討を加えて参りましたが、ここに成案を得て、本改正案を提出いたす次第であります。 この改正案の主要点を要約いたしますと次の三点であります。 第一は、特殊法人高圧ガス保安協会の設立であります。現行法の基本といたしますところは、高圧ガスの製造業者、貯蔵者、容器の製造業者等一定の者に対しまして、その守るべき技術上の基準を示し、それを官の検査によって裏づけているところにありますが、最近における高圧ガス製造事業等の目ざましい発展、拡大及び激しい技術革新の動きは、従来の保安体制を格段に整備、充実すべき必要を招来しております。すなわち、一方におきまして、石油化学工業を中心といたします各種有機合成化学の急速度な発展、それに伴うコンビナート方式の出現さらには溶接加工技術の進歩、装置の大型化等の新しい事態が見られ、法の基本である技術上の基準を緊急に充実、整備すべき段階に至っております。また、他方、液化石油ガスの普及による容器の生産数量の急増及び一般的な経済成長に伴う事業所数の増加は、現在の検査体制では、十分な検査ができない事態を引き起こしております。政府といたしましても、このような事態に対処して現行取締体制の充実につき積極的な努力を重ねて参りましたが、より長期的な視野に立った根本的な解決をはかる必要があると考えますので、ここに特殊法人高圧ガス保安協会を設立いたしまして、これに技術上の基準についての調査研究等を行なわせますとともに検査の一部の代行を認めまして、保安体制の万全を期することといたしました。 第二は、液化石油ガスによる事故の防止対策の確立であります。ここ数年における液化石油ガスの家庭用燃料としての需要の伸びは著しいものがありますが、これに伴って一般消費家庭における災害の件数も相当増加しております。 これは現行法制定当時におきまして、このような実態が存在しなかったために事態に十分に対処できる法的措置を講じていないことに基因すると考えますので、ここに主として販売業者に重点を置いた規制の整備を行ないまして、液化石油ガスによる事故の防止をはかろうとするものであります。販売業者の許可基準の整備、家庭用設備の設置の技術基準の明確化とその順守の義務づけ、販売主任者の資格等に関して改正を行ないましたのはこの趣旨によるものであります。 第三は、現行法制定以来十年以上を経過した間において生じてきた新しい事態に対処するために関係規定の整備を行なうものであります。その一例をあげますれば、高圧ガスの導管輸送が近年相当増加しており、保安上も重要な地位を占めるに至りましたので、これに対する必要な規制を行なうことといたしたことであります。 以上が改正の主要な点でありまして、政府といたしましては、この改正を契機として、官民ともに高圧ガスの保安の重要性に対する一そうの認識を深め、その確保に万全を期することにより、公共の安全を維持するとともに関係産業の健全な発展に寄与したいと念願している次第であります。 何とぞ慎重御審議の上御賛同下さいますようお願い申し上げます。
○委員長(赤間文三君) 以上で提案理由の説明は終了をいたしました。 —————————————
○委員長(赤間文三君) 次に、計量法施行法の一部を改正する法律案を議題と供します。 前回に引き続いて質疑を行ないます。御質疑のおありの方は順次御発言をお願いいたします。
○奥むめお君 計量の今日は問題が輸出入に関係のあるもののように提案理由で説明されておりますけれども、計量行政というものは今非常に私は時代の推移に伴っていないから、各家庭が大変な損失を受けている。それにつきまして一例をあげますと、電気、ガス、水道のメーターでございますね、各家庭にある。このメーターが、七年ごとに取りかえるということになっていますけれども、現状どうなっておりますか。お伺いいたします。——計量器の問題でしょうあれは。問題ですわね、電気、ガス、水道のメーター。
○説明員(長宗正次君) お答えいたします。おっしゃられるとおり、おっしゃられましたメーター類につきまして、有効期間を設けまして、七年ということにしております。
○奥むめお君 それの検査は、だれが、どこがしていますか、その各家庭に置かれている計量器。
○説明員(長宗正次君) 検査は都道府県がやっておることになっております。特別の人員がございまして、特定市として指定しておるものにつきましては特定市がやっております。
○奥むめお君 その計量器で、メーターで誤差が出ますとね、六分までは払い戻しをすると。六分までは払い戻して四分は払い戻さないと。たとえば機械が故障があったときには、機械に故障があったということがわかったときに、払い過ぎを全額を払うのじゃなくて六分まで払う、こういうことになっていますね。それから、取り立ててしまってからね、その機械が動かなかったという場合もあるわけですね。そうしますとね、機械が動かなかったから、まあ取り立て方が少なかったわけですわね。それがわかりますと、今度は、少しも戻しがなくて、歩戻しがなくて、全額さかのぼって取り立てる。そうするとね、機械の故障のために取り過ぎた場合には六分しか戻さない。それから払わなかった場合には全額取り立てると。これは不公平じゃないでしょうか。今、家庭でそういうメーターの問題を非常に関心を持ってきていますのでね。——じゃそれは調べてきてから私が伺うことに、私に報告してもらう。 で、私が一番関心を持ちますことは、計量法に関係があって、このごろの生活はもうほとんど目方売りですね。または包装したものを売っている。あるいはスーパー・マーケットでそのままにすぐ買われるようになった。これが正確であるかどうかということはたいへん家庭経済に影響が多いですね。で、今計量法によりまして行政措置をもってなさるものは何でございますか、日常生活の必要品の中で。
○説明員(長宗正次君) 計量法で、いわゆる消費者保護の直接の規制と申しますのは七十二条と七十五条とございまして、七十二条の関係あるいは七十五条の関係で、それぞれ商品を指定するような形になっております。指定される商品は政令に掲げてございます。品目を申し上げますと、七十二条関係では「食肉及びその冷凍品」「ハム、ベーコン及びソーセージ」といったような食料品関係が大部分でございまして、七十二条関係では二十一項目にわたっております。一方正味量の表記のほうの……。
○奥むめお君 何でございますって、ちょっと委員長失礼ですが。
○説明員(長宗正次君) 正味量表記ですね、いわゆる。
○奥むめお君 正味量。
○説明員(長宗正次君) はい、そうです。その七十五条関係で指定されておる商品は、「落花生油、綿実油、ごま油、菜種油、米ぬか油及大豆油」以下十七項目でございます。これも食料品でございます。
○奥むめお君 そういたしますと、これは正確にはかれという計量の問題と表示を正確にしろという表示の問題ですね、中身の量目の表示の問題と二つに分けて考えたらよろしいですね。で、その仕事はうまくいっているとお考えでございますか。
○説明員(長宗正次君) 今のところ立ち入り検査の権限は、都道府県が持っておりまして、都道府県が立ち入り検査をいたしまして量目の検査をいたしております。で、現在のところ大部分の指定した商品につきましては、約七、八〇%の合格率と申しますか、正確さで表記されております。
○奥むめお君 七、八〇%。
○説明員(長宗正次君) はい。
○奥むめお君 それでは量目の公差制度、ここまでは許せるというのは、それはどういうふうになっておりますか。
○説明員(長宗正次君) 量目の公差につきましては、先ほど申しました七十二条の政令及び七十五条の政令で規定しておりまして、七十二条関係につきましては量目の公差が二つに分かれておりまして、その使用するはかりの一目盛の価いの二分の一を量目公差としておるものと、その使用するはかりの一目盛の価いを量目公差としておるものと二通りあります。
○奥むめお君 一目盛の差と……。
○説明員(長宗正次君) 一目盛の差と一目盛の二分の一をはかる目盛ですね。それから七十五条の量目公差は全部の商品につきまして一目盛の価いの二分の一を量目公差としております。
○奥むめお君 それは半目盛りですね。それでは、たとえばどういう場合がそうですか。
○説明員(長宗正次君) たとえば七十五条の場合につきまして申しますと、指定商品は、先ほど申し上げましたとおり、油類及びバターなどがございますが、その表記の値が、正確にはかりまして、その一目盛り、たとえば十グラムが一目盛りというはかりを使っております場合には一五グラムのところまであることが要求されるわけでございます。
○奥むめお君 それはマイナス、足りない場合ですね。
○説明員(長宗正次君) プラス、マイナス両方でございます。
○奥むめお君 そうですか。それで、こういう目減りでございますね、目方不足の問題を、去年の暮れにも東京都で調べまして、大体一割あった、およそ。一万八千カ所ほど調べたら、千八百ほど足りないものがあった。今おっしゃったのと大体似ておりますね。こういうときに日本のこれからの消費者行政として、あなた方はどうしていこうという対策を持っていらっしゃいますか。正量売りが行なわれていない……。
○政府委員(島田喜仁君) 本日、法の改正の御審議を願っておるわけでございますが、できるだけ、前提としては計量単位を単純化し、統一化するという、そういう考え方が一つの考え方でございますが、同時に、本法の主眼目は今奥先生からお話がございましたように、その単位を正確にはかって消費者に売るという、ここにまた非常に大きな問題があると思います。したがいまして、その後者の問題につきましては、私ども厳格にこれを実施をして参りたい。したがいまして、これは非常に国民生活に直結する問題でございますので、通産省が面接これを検査をしたり、監督するわけに参りませんので、これは都道府県あるいは特定の市に委任をいたしまして、そしてやっているわけでございます。そういう意味で、私どもの考え方としては、できるだけそういう量目に誤差がある、あるいはごまかすというようなことのないように、都道府県あるいは特定市に厳重にやらして参りたい、こういうふうに考えております。
○奥むめお君 計量行政の審議会がおありになるようですね。あれはどれくらい働いているものでございますか。
○説明員(長宗正次君) 計量行政審議会の本委員会は、年二回開催するということになっております。その下に専門調査会を置くことができるということがございまして、専門調査会はかなりひんぱんに開いております。予定といたしましては、今年度中にもう一度開きたいというふうに思っております。
○奥むめお君 今年度中に。まだことしになって間もなくです。今は三月ですけれどもね。その計量審議会で、もう少し民意を反映するようにしたいという、あなた方の通産当局からのお話があったということを聞いておりますが、それはどういうことですか。ございませんでしたか。
○説明員(長宗正次君) 実は先ほども申しました、計量行政審議会、あるいはその下にございます専門調査会の委員の方々に消費者代表の方々に入っていただいて、審議を進めていきたい、こういうふうにいたしまして、目下人選を進めております。
○奥むめお君 今どういう委員がなっていらっしゃるのですか。あなた方が改めたいとおっしゃるというのは、どういう委員がなっていらっしゃるのか、審議会のメンバー。
○政府委員(島田喜仁君) 委員のメンバーは、今手元にございません。で、担当課長から概略申し上げますが、その趣旨は、実は今担当課長から申し上げましたように、計量行政につきまして、できるだけ消費者の声も聞くようにして、そうして問題をひとつ実態的に検討をし、そうして弊害をできるだけ除去していきたい、こういう意味で、消費者の立場を要するに代表する委員を多くしたい、こういう実は希望を私自身持っているわけでございます。そういう意味で、いろいろ委員にお願いする方々の御意見を聞いたり、候補者を今考えまして、そういう方向で進めつつある。それからなお、消費者の立場だけでなしに、もう少し学識経験者も入れたいと、こういう考え方で進んでおります。今、現在の委員は実は手元にございませんが、大体どういう人が入っているかということだけ、概略担当課長から申し上げたいと思います。
○説明員(長宗正次君) 計量行政審議会の会長は通産次官でございますが、役所関係の委員が、今のところ五名ばかりおります。それから消費者関係の委員といたしまして、約三名ばかりございます。それから計量器業界の代表といたしまして、五名前後ございます。あとは学識経験者ということでございまして、定員が三十名でございます。
○奥むめお君 この計量の正確さ、計量知識の普及というようなことになりますと、非常に消費者が関心を持っていますのですね。私ども苦情処理を全国から集めておりますが、これにも、一番多いのはごみ、屎尿でしたが、二番目が量目不足、それから量目がわからない。あなた方のほうは、正確に表示せよという建前でいらっしゃるらしいけれども、表示してある品物のほうが非常に少ない、こういう苦情が二番目に多いのです、一番多いのが屎尿といたしますと。これはどこの家庭でも悩んでいることでございまして、そういう問題に目をつけて下さっていることは非常に感謝いたしておりますが、ぜひともこれをしっかり進めてもらいたい。 で、おととしになりますか、行政管理庁から、計量問題できびしい勧告が出ておりますね。これはどういう問題でございますか。
○説明員(長宗正次君) 先ほどの奥委員のお話のとおり、星目の正確を期するということと、品目の指定をふやすということが大要でございます。
○奥むめお君 行政管理庁の勧告もそうだったとおっしゃるのですか。それで、それに対して、あなた方は何か新たな手をお打ちになりましたか。
○説明員(長宗正次君) 実は三十八年度から新たに手編み毛糸、精綿、プロパン・ガス等を指定することに予定しております。
○奥むめお君 今指定しているのは、食べものだけでございますね。しかもその食べものが、ほんの一部でございますね。それにプロパンと、手編み毛糸と綿でございますね、どうしてそれくらいで遠慮していらっしゃるのですか。雑多なものが家庭生活に関係していますね。それが指定がなかったら、不正があっても罰則に触れないわけですね。そうでしょう。それを十分御承知ですね。どうしてもっとふやさないのですか。
○説明員(長宗正次君) 実は、あと目下検討中のものといたしまして約六、七項目ございます。その検討が終わり次第追加指定をしたいというふうに考えております。
○奥むめお君 石炭はどうなっていますか。
○説明員(長宗正次君) 石炭も検討の品目には入ってございますが、まだ結論が出ておりません。
○奥むめお君 十月から石炭の小さい売り方をして規制するという話を聞いていましたが、あれはどうなりましたか。
○説明員(長宗正次君) 先ほど申しましたように、計量器の使用の問題と、それから公差の問題がまだ結論が出ておりませんので、十月を目途として検討はしておりますが、まだ結論は出ておりません。
○奥むめお君 石炭は何か業界から、斜陽産業であるから延ばしてほしい、きびしいことを言われちゃ困るという話が出ているやに聞いておりますが、そのために延びたのですか。石炭を正しくはかって売るということは、これは当然の商業道徳じゃありませんか。どうですか。
○政府委員(島田喜仁君) ただいまのことは聞いておりません。私から御報告いたしますが、食料以外の品目指定の問題は、ただいま担当課長からも御説明を申し上げましたが、実は指定をいたしました場合に、やはりこれが取り締まれるということでなければ、実は意味をなさないわけでございます。そうなりますと、都道府県あるいは特定市の要するに検査員の問題にも関連をいたして参ります。それから、今申し上げた、公差の問題それからどういう品目を追加していくかというような問題がございますので、ただいま申し上げました審議会のメンバーを早急に、先ほど申し上げましたような観点からひとつ御委嘱を願いまして、そうして今の問題は、私といたしまして早急にできるだけ御趣旨に沿うような方向で都道府県あるいは特定市、それから委員の方々、関係方面とも話し合いをいたしまして進めたい、こういうふうに思います。
○奥むめお君 石炭の問題は、これは全くナンセンスなんですよね、困っていますね、各家庭が。石炭を使っているところがまだまだ多うございますからね。今度は五十キロ入りから正量取引をするというお話を前に聞きましたですが、それは、じゃ、十月から始まるかどうかわからないのですか、いかがですか。
○政府委員(島田喜仁君) ひとつ、それはできるだけ早期に結論を出すようにいたしたい、こういうふうに思います。
○奥むめお君 えらい、あいまいなことだけれども、たとえば町の飲み屋の前を石炭の車が通りますときに、暗黙のうちに石炭を落としていく。そうすると、その石炭でお湯も沸くし、酒のかんもできるし、これが酒代にかわっておるということは、町の人はだれでも知っていますよね。石炭が山から降りてくるずっと経過を調べますと、非常に石炭のはかり方というものはずさんなものでございます。その、ずさんなものを何が何だかわからぬけれどももらっておく、代金を払う、これはほんとうに不正なことだと思います。ですから石炭なんかは、ことに東京なんかは石炭を使うことは少のうございます。しかし、でもまだまだ使っておりますね。北海道が一番この問題で悩んでおりますのですが、北海道の家庭では石炭に音を上げておりますので、早くこれを正量取引にしてほしいということです。今の御答弁ははなはだあいまいですけれども、もっと消費者の家庭生活の立場から促進してもらいたい。十月でもむずかしいとおっしゃるのですね。
○政府委員(島田喜仁君) 今の点は、実は率直に申し上げまして、いつごろまでに、どういうふうな形で、今、先生のおっしゃるようなことになるかどうかという点は、まだ私個人としまして詳細承知いたしておりませんので、ここでいつまでにきめるということは、ちょっと御返事いたしかねますが、今のは至急に検討いたしたい、こう思います。
○奥むめお君 それから、たとえば繊維の長さ、糸の長さ。正量取引の中でも重さ、長さというものがあるわけですね。これはどうなりますか。やはりいつごろから……。
○政府委員(島田喜仁君) 今の品目指定の問題は、実は目方の問題でございまして、実は長さの問題につきまして、今のところ考えておりません。
○奥むめお君 それは正量取引としては非常に重要な問題じゃありませんか。
○政府委員(島田喜仁君) 先ほど申し上げましたように、品目を非常に多くいたしますというと、その取り締まり等の関係がございますので、やはり一般的には商取引の道義上の問題の徹底とあわせまして、やはり特に国民生活に直結する重大な関係のあるものから取り上げて参ろう、そういう意味では、長さの問題は、ただいまのところ指定をする考えではございません。
○奥むめお君 たいへんはっきりおっしゃって下さって、こちらのほうも困ってしまいますが、繊維なんか、あるいは糸なんか、これは非常に間違いがあるのですよね。それじゃ体積ではどうですか、かさは……。
○説明員(長宗正次君) 現在の法律の立て方といたしましては、質量のほかに、長さとかあるいは体積とかいうことを指定することは可能ではございますが、具体的な問題といたしまして、先ほど局長も申し上げましたように、まず重要度のあるものからということで、現在は質量の場合だけを取り上げまして商品を指定してございます。
○奥むめお君 それじゃ私から御注意をしておきますけれども、正量取引というものは、決して重さだけでなく、もちろん品質は、これはいいということを条件にするわけで、正しいということが条件ですけれども、長さの問題、かさの問題、それから重さの問題、量、重量制ですね、量の問題ですね、いろいろどちらが先に大事かといえないほど私は大事な問題だと思いますけれども、通産行政がそういう順序でいらっしゃるとするならば、これを促進していかなければならないと思います。で、計量法という予算を持つ法律がある限りは、家庭生活が計量の不確かによって脅かされることがないようにするのが私は一番の目的だと思うのですね。それが今も計量の問題で悩み抜いております。実情は非常にまちまちでございまして、しかも目の前ではかっても間違いが多い。包装してあるものははかるわけにもいかない。それに表示がしてないということになったら、とてもたいへんなことでございますね。表示のほうも、あなた方は同時に指導していらっしゃるのですか、同時に指導していらっしゃるか正確に伺います。
○説明員(長宗正次君) 表示のことも指導しております。
○奥むめお君 計量取引で、ただそこで、店ではかるはかり、あるいは詰めるときにはかるはかり、このはかりの検査はどうなっていますか。
○説明員(長宗正次君) 計量器の検査につきましては、まず計量器の製造業者から流通段階に入る段階でまず検定をいたします。で、流通段階に入りました計量器につきましては、定期検査並びに立ち入り検査という方法がございまして、都道府県あるいは中央の通産省で検査をいたしております。
○奥むめお君 定期検査は何回しておりますか、一年に。立ち入り検査はどれくらい。
○説明員(長宗正次君) 現在手元にございます三十六年度の数字で申し上げますと、定期検査につきましては都道府県で行ないましたものが、検査になりました家数でございますね、戸数につきましては八十万戸。それから計量器につきましては二百四十八万個。特定市につきましては、検査をいたしました戸数が十七万戸。それから計量器の数が九十六万個ということになっております。立ち入り検査につきましては、戸数が都道府県で十四万戸。特定市で十万戸。計量器の数にいたしまして、都道府県で四十七万個。特定市で三十三万個ということになっております。
○奥むめお君 年に何回でしょうかということを聞きたかったのです。
○説明員(長宗正次君) 定期検査につきましては、市の区域では年一回でございます。郡部につきましては三年に一度という規定になっております。
○奥むめお君 それで正確を期せられると思いますか。なかなかむずかしいですね。よほど、予算がないですか、そのほうの。これは市町村でするのでしょうが、三年に一回、年に一回……。
○説明員(長宗正次君) 先ほども申しました定期検査の戸数に対しまして、不正確または不合格の件数を読み上げますと……。
○政府委員(島田喜仁君) 先ほどから重ねて申し上げることになるわけでございますが、予算は、実は検査をする人員並びに費用は、都道府県もしくは実は特定市になっておりますので、私どもの通産省の予算では実はございません。
○奥むめお君 私は計量行政に非常に関心を持っているものですから、いつでもその動きを見ております。これは私だけじゃなくて、一般家庭はお金につながる問題、家計費につながる問題として非常に関心を寄せておりますね。それにもかかわらず、あなた方の計量行政というものは非常に至らない。こちらが願うところに手が触れてこない。これは予算が足りないのだろう、人員が足りないのであろう。ふやしたらいいじゃないか。行政管理庁が言うておりますね。行政管理庁がおととしに言うているのだけれども、あなた方から伺うと大して対策を進めていらっしゃらないらしい。よく十分御存じだろうと思うけれども、行政管理庁の消費生活物資の量目と品質について勧告すると書いてありますね。それに計量法関係では計量の安全確保については万全ではないときめつけていますね。この法律規定の運用について指定商品は食料品だけれども、もっと長さや体積ではかるものにも、これを加えていかなければいけない。それから、重さについて商品を指定する。もっと指定商品を多くするということが書いてある。それから重さの表示もすべし、それから強制表示も正味量をしっかりつけなければいけない。これはあなた方、十分その道の専門家ですから、私が言うまでもないのですけれども、しかし、せっかく消費者のためにこういう勧告が行なわれているからには、何をして下さるかしら、どう進んでいるかしら、これは非常に私どもの関心です。しかし、新しい商品がどんどんふえる、計量行政は一向に進まないということは、たいへんこれは残念でもあるし、家庭の損失でもあると思うのでございますが、これについていささか御意見を伺いまして私の質疑を……。
○政府委員(島田喜仁君) 先ほど申し上げましたが、まあ確かに今、先生の言われるような、消費者の立場からする計量行政につきましては、不十分であることを私も率直に認めざるを得ないと思います。ただ、先ほどの長さあるいはかさの問題もございますが、やはり経済状態が、要するに、そういう品物について供給不足の時代から非常に供給が過多になりまして、場合によりますと過当競争のような状況に実はなってくる。言いかえれば、買手市場になって参りますに従いまして、私は長さ、特に衣料品その他の繊維品、その他の長さ、かさ等の問題につきましては、比較的そういう目減り、長さを短かくして売るとか、あるいはかさを少なくして売るということはだんだんに私は減って参ると思います。ただ、食料のように非常に供給不足のものにつきましては、なおそういう問題が多くある。したがいまして、やはり指定につきましても、実行可能な範囲内、言いかえれば、その違反を取り締まれる、強制できるということにもある程度重点を私は置かざるを得ないと思います。ただ、今お話のありました、さらに品目を追加すべきである、あるいは長さあるいはかさ等についてもやるべきではないかという御意見、私もやはりもっともだと思いますから。ただ現実の問題としては、予算をふやしたらいいじゃないかというお話もございますが、これは通産省だけでも実はできかねる問題でもございまするので、都道府県あるいは市町村ともひとつ話し合いをし、先ほど申し上げました行政審議会も、実はそれらの点についても私率直に申しまして、前向きの方向で考えるべきであるという趣旨から、委員の問題も考えておるわけでございますが、その審議会を中心にいたしまして、どういう品目を追加するか、そうして長さあるいはかさ等の問題についてどう考えるかという御意見をひとつ十分に検討いたしまして、そうして問題の所在を明らかにすると同時に、その方向をきめて参りたい、こういうふうに思っております。
○松澤兼人君 今回の計量法施行法の一部改正法律案というのは、簡単に言って、今まで政令で規定していたものを法律のほうに移すということのように考えられるのですけれども、どういう必要でこれまでは自由裁量の余地のある政令に委任していたものを、法律という形に移さなければならないのか、根本的にこの点からお伺いをいたしたいと思います。
○説明員(長宗正次君) ただいまの御質問は、政令に委任したのはなぜかというような趣旨にとってよろしゅうございますか。
○松澤兼人君 政令の部分を法律で規定するようになるのじゃないですか。今まで政令事項といいますか、そのうちの四つですか、これを取り上げて、法律の中で規定するようになったのじゃないですか。
○説明員(長宗正次君) 法律の形といたしまして、法律の文面で政令に委任しておりまして、具体的な問題あるいは技術的な問題が相当多くにわたりますので、法技術的には政令に委任することが適当であるということと、従来も実は政令に委任されておった事項でございますので、政令に委任することが可能であるというふうに考えております。 実は、今まで法律に規定しておりましたのは例示をいたしまして、そのかわりに期限を切っておりますが、今回の改正は、期限を当分の間といたしましたので、法律上間口を狭めると申しますか、そういう形で法律に頭を出しまして、限定列挙と申しますか、法律に限定列挙をいたしまして、その具体的な内容を政令に委任するという形をとったわけであります。
○松澤兼人君 ですから、私言いましたように、本来ならば今までの現行法どおりであれば、今度法律に取り上げられたものも三十九年からはメートル法に移行しなければならない。しかし法律施行法で今度改正になる一号、二号、三号、四号ですか、こういうものについては、当分の間、三十九年から先でもヤード・ポンド法そういうものでやっていってもいい、こういう趣旨でひとつは改正になったんじゃないのですか。
○説明員(長宗正次君) そのとおりでございます。
○松澤兼人君 そういたしますと、ここで列挙されております四項目ですか、この四項目というものだけで将来何かこうかわった事態が発生した場合に、政令というような範囲で、あるいは法律から政令事項として委任を受ける法律と政令、あるいは行政との関係、そういうものが円滑にいくであろうかどうか。この四項目以外に何か新しい事態でも生じて、ヤード・ポンドでいかなければならないという事態が生ずる心配はないか。一応しぼったということはいいことだと思いますが、同時にまた具体的に言うならば、新しく起こるかもしれないと思われる事態に対して、それは法律で規定されてないから、そういものはヤード・ポンドを認めるわけにいかないということになりはしないか、その点はいかがですか。
○政府委員(島田喜仁君) 先生の御質問の趣旨を了解できない点がちょっとございますので、あるいは間違っておりましたら、もう一度御質問をいただくことにいたしまして、お答えをいたしたいと思います。 概略かいつまんで申し上げますと、今先生のおっしゃられたとおり、まず、法律で除いてあるのは、輸出入関係、それからあと政令であれしてありますのは土地建物の関係と内燃機関の関係とそれから航空関係、これだけが例外になっております。それ以外に、今度は政令事項にいたしまして例外を認めようというものは、一表で、簡単な一枚紙に書いてありますように、外国人の関係と、それから輸出関係は法律で除いてある輸出ではございませんので、メーカーから輸出業者に輸出品としてきまるまでの間の輸出関係、それからあとは主として輸出に使います計量器の関係、これだけを要するに例外として認めておりますので、それ以外のものがさらに例外として逆にふえてくるということは実は予想もしておらないわけでございます。
○松澤兼人君 ここで先ほど私が申しましたように、三十九年から当分の間メートル法に切りかえすることは困難であると思われるものとして第一号、第二号、第三号、第四号、こうなっているのじゃないですか。この改正法律案とそれから政令事項ですね、その関係がはっきりわからないのですが。
○説明員(長宗正次君) もう一度申し上げますと、現在の場合は施行法の六条二項で航空機の関係が政令に委任されまして、当分の間認められております。それから一項の関係で武器の製造その他というのがございまして、それが三十八年十二月末までというカッコ書きで一応残っております。それを受けまして現在政令がございまして、それに十二項目が三十八年十二月末までということで特例が認められております。今回の改正はこの特例の認められておりますもののうち、先ほど先生が申されました四項目を残すわけでございますが、形といたしましては現在ある政令を若干しぼりまして、それを法律に限定列挙したということでございます。
○松澤兼人君 そうしますと、計量法施行法第三条、第六条、第九条第三項の計量等を定める政令というものがありますね。これがまあ具体的に政令事項として猶予を与えている事項だと思うのです。これはこのままにしておいて、そしてこの中に散見されるような四項目というものを、今度は施行法の中に移すということですか。そうでもないのですか。この政令と、それから今度の施行法の改正法律案との関係をもう一ぺん明確にしていただきたい。
○政府委員(島田喜仁君) 今先生の御質問にお答えするつもりで申し上げますと、従来は施行法の中で特例をする、ちょうど今度の改正の項目に関係のあるやつでございますが、そのものにつきましては施行法の法律の中で例示をまずいたしまして、その他云々という形で実は施行法の中に入っているわけです。その十二の全部の項目については政令で規定をしておるわけでござをます。ところが今度の場合はその十二の中から四つに実はしぼって参ります関係から、今度は四つは実は施行法にはっきり明示をするわけでございます。一つあげて。「その他」と書いてあるのを今度は四つに限定をいたしまして、そしてその施行法に載せたわけでございます。それはなぜかといいますと、しぼる面と、今までは期限が限られておったのを「当分の間」といたしますので、今度は施行法にはっきり四項目を実はうたって、その細目について政令に規定をする、こういう意味でございます。
○松澤兼人君 この政令は、施行法の三条、六条、九条第三項を受けているわけですね、政令は。ここに書いてあるじゃないですか。計量法施行法第三条、第六条、第九条第三項の計量等を定める政令というのがあるでしょう。これは政令としてこれに載ってるんですよ。ありましょう。ですからこの政令は施行法の第三条、第六条、第九条の三項を受けているわけでしょう。それ以外には受けてないわけですね。そうですね。 そこで問題はこういうふうに四つだけにしぼってしまって、新しい事態が将来生じた場合に法律を改正しなければならない、そういう心配はないんでしょうかというのです。しぼるということはよくわかるのです。できるだけしぼっておかなければならぬことはよくわかるのですけれども、将来新しい事態が起こったときにどうするか、法律改正をおやりになるのですか。
○政府委員(島田喜仁君) 御承知のように、本法の趣旨はできるだけメートル法を法定計量単位として普及さしたいという方針で逐次実施をして参り、品目もしぼって参りました関係上、今申し上げたように法律で四項目あげておりますので、もしそれ以外に事態が起こった場合、言いかえればメートル法以外の計量単位を使わなければならないような事態が起こった場合、そういうことは予想しておりませんが、もし起こった場合にはあらためて法律改正をお願いしなければならぬということになると思います。しかし、私どもの考え方としてはここに掲げたような日本国内自体の問題でなしに、外国等との関係から、やはりそちらがメートル法を実施していくような状況になってきませんと、わが国だけでできませんので、そういう面だけに実は限定をして、それ以外のものはメートル法を実施して参りたい、こういうふうに考えております。したがいまして、重ねて申しますが、どうしてもそういう事態が、言いかえればメートル法の実施ができないような事態が起こりましたような場合には、あらためて今度は法律改正をお願いして項目を掲げる、こういうことに理論的にはなると思います。
○松澤兼人君 現在の改正しようとする法律案、この中では、不測の事態が起こった場合には政令で定めて行政的に対処するということは読めないわけですね。
○政府委員(島田喜仁君) その四項目の範囲内でなければできないわけでございます。
○松澤兼人君 四項目というのは法律で規定している項目……。
○政府委員(島田喜仁君) さようでございます。
○松澤兼人君 そうすると普通法律ですと、第五項に「その他政令で定める事項」とか何とかいって、第五項を設けて、普通は「その他」ということを使うわけですが、そういうことは全然考えていらっしゃらない。
○政府委員(島田喜仁君) 先生のおっしゃるとおり普通の法律の場合には「その他政令で定める事項」とかいうことがございますが、本法の今度の改正の場合にはそういう点は考えておりません。
○松澤兼人君 考えておらないということは、もうそういう特別の例外みたいなものは一切認めていかない。もしそういうことがどうしても起こったら法律改正でやっていくということなんですか。
○政府委員(島田喜仁君) お説のとおりでございます。
○松澤兼人君 じゃ、大体この改正の趣旨を見ていきますと、英米などでメートル法に進んでいかれないような事態、そういうことを考えで一応は三十九年から先でも当分の間はこの四項目というものはメートル法によらないでもいいということなんですが、やはりイギリスでもアメリカでも国際的なそういうメートル法の促進とか、あるいは計量とかいうものの機関に参加しているわけでしょう。にもかかわらず、やはりそのおくれているという事情はどういうことなんでしょう。
○政府委員(島田喜仁君) これは一つの考え方の問題に相なろうと思いますが、私個人といたしましては、御承知のように、メートル法というのはフランスが始めまして、フランスという国は非常に進歩的な頭を持っておりますので、やはりそういう方面はいち早くメートル法を実施する。それからフランスに負けたドイツも、その負けたフランスのメートル法を強制することになりまして、欧州はほとんどメートル法になっておるわけでありますが、ヤード・ポンド法は、御承知のように、世界的に見ましてメートル法が国際的に普及しない一番大きな問題点は、実は英米がヤード・ポンド法を使っておるということであります。ところがおそらく私は、イギリスから始まりましたヤード・ポンド法の改正が行なわれないのは、やはりイギリスの一つは国民性にもゆえんしているのではなかろうか。で、今、先生のおっしゃるように、イギリスにおいてもアメリカにおいても、実はヤード・ポンド法がいかに不便であるかという点を識者の間でも盛んにここ三、四年いわれ出して参りまして、その改正の方向への動きはあるわけでございますが、おそらくやはりヤード・ポンド法の始まった国であるイギリス並びにアメリカが依然としてヤード・ポンド法を実施しているという格好になっているのじゃなかろうか、こういうふうに思っております。
○松澤兼人君 日本では相当メートル法が普及していることは、このいただきました書類でもはっきりわかっておりますけれども、せっかく日本がそういうメートル法に踏み切って、そのために計量法というものもできているわけですが、除外をできるだけしぼっていくという趣旨には非常に、反対ではない、賛成するわけですけれども、ただ、新しい、たとえば原子力関係だとか何とかいうようなことが起こってきた場合にどうするかということが心配になるのです。その点は絶対にそういうこともないだろうと思うし、ある場合には法律改正によってやるということであれば一応わかるわけです。そういう新しい産業ですね、たとえばアイソトープだとかいったような、そういうようなところでやはりヤード・ポンドの計量の仕方をするということであれば、これからいろいろそういう新しい産業が発達していく場合に、新しい事態として法律改正をするということもわずらわしいから、何かその他というような項目を設けて、そういう新しい産業なり新しい科学の発達に適応する道だけ開いておいたほうがいいように思うのですが、当分そういうことは心配ございませんか。
○政府委員(島田喜仁君) 先生の先ほどから例外をそのほかに考えていないのかとおっしゃる意味が、実は今わかったわけでございますが、問題は、まず私はやはり英米の関係が日本と今科学技術等の関係でどの程度つながりを持たなければならなくなってくるかということに問題があると思います。ただ、今のところは実はそういうことを予想をしておりませんので、その他の事項を入れずにいったほうが、実はメートル法をできるだけ実施するという面からいいますと、そのほうが私どもはメートル法の普及の面からいいんではなかろうか、こういう考え方に立っているわけでございます。
○近藤信一君 今度の改正案ではヤード・ポンド法の使用の特例について、現行規定どおりだとことしの十二月三十一日までで期限切れとなるわけですが、当分の間延長するものと、それからこれを整理して分けているようでございますが、ただ法文と提案理由の説明だけでは具体的にちょっとわからない点があるので、二、三質問いたしますが、現行施行法第六条の第一項カッコ書きの中に、武器の製造又は修理に関する計量その他政令で定める計量、こうございますが、現行法の政令では、三十三年の第三百二十九号として現行法の政令が出たわけなんですが、この政令を見てみますと、一号から十四号まであるわけでございますが、いろいろな意味でヤード・ポンド法の使用の特例の必要性というものも持っていると思うのですが、一応この政令をめんどうでございますけれども、一号から十四号までですか、これをちょっと御説明をお願いします。
○説明員(長宗正次君) 今御指摘がございましたように、この政令は十四号ございますが、その一々の内容につきまして御説明を簡単に申し上げますと、一号は「武器の製造、修理その他武器に関する計量」ということでございまして、それはその当時では米軍からの武器の供給とか供与、武器の修理、補修といった面が相当多くございまして、その面でやはりヤード・ポンド法を使わなければやむを得なかったということで「武器の製造、修理その他武器に関する計量」というのが考えられたわけでございます。 その次の二号は「前条第二号に掲げる計量」ということでございます。それは「輸出すべき貨物に関する計量」ということでございまして、次の三号の「輸出すべき貨物の部品に関する計量」ということと含めて御説明申し上げますと、先ほどから申しております輸出貨物の見込み生産というものにあたるわけでございます。 第四号の「外国為替及び外国貿易管理法第六条第一項第五号に規定する居住者とその他の者との間及びその他の者相互間における計量」と申しますのは、いわゆる居住者と非居住者との間における計量でございまして、これは主として考えておりますものといたしましては、外人行商相互間における商取引とか、あるいは外国船の修理その他対外的な役務の提供のようなものを考えておりました。 第五号といたしましては「外国為替及び外国貿易管理法第六条第一項第五号の規定により居住者とみなされるもの相互間及びこれらの者とその他の者との間における船舶による運送、船舶の積載可能質量及び船級の付与に関する計量」ということでございますが、これはたとえば外国の法人の事跡所などと船による運送契約を結ぶ場合とか、あるいは船級の付与をいたすような場合に用いられるわけでございます。 第六号の「日本船舶以外の船舶の積量の測度に関する計量」と申しますのは、日本船舶以外、たとえば外国の船舶が日本におきまして積量を測度するという場合に、外国船でございますので、ヤード・ポンド法の使用もやむを得なかったということで規定したわけでございます。 第七号は「日本国外にある日本船舶又は日本航空機内における計量」ということでございますが、これはたとえば日本船舶または日本の航空機の中におきまして日本国内で物品を販売する場合に用いられる計量ということで掲げたわけでございます。 第八号は、「日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第六条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定の実施に伴う外国為替管理令等の臨時特例に関する政令第三条に規定する者及び日本国における国際連合の軍隊の地位に関する協定の実施に伴う外国為替管理令等の臨時特例に関する政令第三条に規定する国際連合の軍隊等相互間及びこれらの者とその他の者との間における計量」ということでございますが、これは、たとえば連合国内におけるPXの販売とか、あるいは日本人と軍隊の間に行なわれる特需の関係といったものを予想したわけでございます。 第九号の「植物防疫法に基く輸出植物の検査及び輸出検査法に基く綿糸の輸出検査に関する計量」というのは、輸出検査にあたりまして、ヤード・ポンド法で検査しなければいけないという場合がございますので、それを予想したわけであります。 第十号の「輸出すべき綿織物の製造に用いる綿糸に関する計量」というのは、輸出綿織物用の綿糸にも、やはりヤード・ポンド法を使用する場合がございますので、それを予想して規定したわけでございます。 第十一号の「綿花及び生ゴムに関する計量」でございますが、これは綿花及びなまゴムが輸入される場合には、十条のただし書で、物の輸入に関する計量ということで読んでいるわけでございますが、その国内に入りました場合の国内取引におきましても、まだやはりヤード・ポンド法が使用されておる場合が多うございますので、それを予想して掲示したわけでございます。 第十二号及び十三号は、これはすでに昭和三十四年六月三十日でもって期限が切れておりますものと、十三号の商品取引所法の関係におきましては昭和三十四年四月三十日で期限が切れてございます。 第十四号は、「計量をするための器具、機械又は装置であって、通商産業省令で定めるものに関する計量」ということでございまして、これは主として輸出用のもの、あるいは立ち会い検査人等が使用する計量器につきましてヤード・ポンド法が必要でございますので、それを予想いたしまして規定したわけでございます。
○近藤信一君 政令の第一に、「武器の製造、修理その他武器に関する計量」という項がありますね。具体的に、じゃ、武器の製造はどれくらいあって、修理はどれくらいあるか、その点いかがですか。
○説明員(長宗正次君) 現在の国産武器の現状につきまして数字を申し上げますと、銃が九百六十六丁、砲が八十二門、戦闘車両が二十五台、銃弾が二千百万、砲弾が千七百万というような生産になっております。
○近藤信一君 これは自衛隊用と駐留軍用とあると思うのですが、そのあれはわかりませんか。
○説明員(長宗正次君) もちろん国産だけでございますが、その需要先の内訳は分明ではございません。
○近藤信一君 この特需関係というやつですが、これはどうですか、今。
○説明員(長宗正次君) 特需の現状につきましては、昭和三十七年度の数字がございますので申し上げます。昭和三十七年中の特需契約高は、物資にいたしまして六千七百七十四万三千ドル、役務にいたしまして四千八百四十一万五千ドル、合計一億一千六百十五万八千ドルでございまして、前年の合掛額が一億四千七百九万一千ドルでございますので、それに比較いたしまして二一%の減少となっております。
○近藤信一君 それから航空機の関係ですが、これは、ここにもございますように、航空機はまだヤード・ポンドに切りかえられないわけですね、当分の間と、こういうことになるわけなんですが、実際航空機は現在ヤード・ポンド法で全部計量しているのかどうか。僕はこの点、飛行機に乗ると、何か、高度何メートルというような、メートルでずっと紙を回してくれたような気がするのですが、この点どうですか。
○説明員(長宗正次君) 現在のところ、航空関係では、運航関係、あるいは運送関係、それから航空機の製造、整備、修理といったような関係が考えられますが、いずれもヤード・ポンド法の使用が大部分でございます。
○近藤信一君 大部分であるということは、じゃ、メートル法でやっているところもあるということですか。
○説明員(長宗正次君) 間違いました。ヤード・ポンド法でございます。
○近藤信一君 全部ですね。ただいまの現行法のうち、本年の十二月三十一日で期限切れにならず、改正によって当分の間生かすものというのは、一体どれくらい具体的にあるか。これは、特に本年末をもって特例法を廃止しようというのは、ヤード・ポンド法使用の必要がなくなったと見られるが、その事由というものはどの辺にありますか。
○説明員(長宗正次君) 先ほど読み上げました政令の項目に分けて申し上げますと、一般的に申しまして、大部分のものがヤード・ポンド法の使用からメートル法の使用になったというふうに考えられます。具体的に一例を申し上げますと、たとえば綿花につきましては、商品取引所の建値もキログラム建でございますし、大部分の取引がメートル法に今年末をもって移行するような準備を整えてございます。
○近藤信一君 そこで、航空機の関係でございますけれども、現行法第六条の二項の規定をそっくり移しかえておるようでございますが、この改正規定の政令できめることになっておるのは、現行規定にきめてある政令の内容と全く同じものかどうか。
○政府委員(島田喜仁君) 全く同じでございます。 ちょっと航空機関係のあれを申し上げますと、要するに、戦後日本の一番問題になりますけれども、航空交通管制というのが、ヤード・ポンド法を実施してアメリカから実は引き継いだ関係がございますので、その関係と、それから何といっても飛行機関係はアメリカが中心になっておりますので、それの関係からもヤード・ポンド法になっておりまして、高さが何メートルというのは、普通の交通管制その他とは違いまして、やはり高さを、メートル法施行の関係もございまして、乗客に対して、今高さは何メートルでありますということで説明をしているものと、こう思います。
○近藤信一君 単に外国でヤード・ポンド法を使っておるからということで、当分の間これはヤード・ポンド法を使用しなければならない、こういう理屈はおかしいと思うのですが、国産のYS11型も、これはすべてヤード・ポンド法で計量していますか。
○政府委員(島田喜仁君) 設計、製造は、実はYSのような民間航空につきましては、メートル法でやっておりますが、計量器等の関係は、ただいま申し上げました航空交通管制の関係でヤード・ポンド法を使っております。
○近藤信一君 「当分の間」という、この解釈上、「当分の間」といえば一番便利な字句ですけれども、大よその見通しというのは、どのように立てられておられますか。
○政府委員(島田喜仁君) 先ほど来申し上げましたように、できるだけ国内的には、業種についても、メートル法に移行するように、業種をしぼりましたが、残されました航空関係、あるいは輸出関係、外国人等の関係等につきましては、やはり期限を三年とか四年とか付すること自体が実は無理であろう——と申しますのは、ただいま近藤先生は、外国が使っておるから日本でそれに右へならえするのはおかしいじゃないかという御意見なんでございますけれども、やはり輸出の関係につきましても、あるいは外国人との関係でも、日本のメートル法をそのまま押しつけるわけには実は参らない関係がございますし、国際的にも、先ほど申し上げましたメートル法は、欧州、中南米はほとんどメートル法になっておりますし、ソ連、共産圏もほとんど大部分なっておりますが、やはり全体を大ざっぱにいえば、四割程度はヤード・ポンド法その他の計量が使われておりますので、やはり国際関係になりますというと、それらの国々がメートル法に移行する状況と大体歩調を合わせませんとできない、こういう関係から、実は「当分の間」ということにしておるわけでございます。それで、なお、「当分の間」と申しますのを、やはり今申し上げたような意味で考えるのがむしろすなおではないか、こういう判断でございますので、項目によりましては「当分の間」というのをできるだけ短くいたしたいと思っておりますが、一応期限をどの程度かということは、ここで私どもといたしましてはっきり見通しを立てるわけに実は参らない点がございます。
○向井長年君 関連。今答弁されましたけれども、大体七十二カ国が強制されている、そうして十七カ国が任意をとっているということですが、十七カ国のほうでは、いわゆるメートル法に切りかえの促進をしておりますか。
○説明員(長宗正次君) 十七カ国の任意使用国の中にも、もちろんメートル条約に加盟している国も相当数ございますので、メートル法に統一しようという努力はやっているものだというふうに考えられます。
○向井長年君 そうすると、結局、今近藤委員が言われたように、外国のそういう努力促進が実を結ばなければ、この法律は当分々々ということで延びていく、結論はこういうことですね。
○政府委員(島田喜仁君) 先ほど申し上げましたように、特にそれぞれ世界全体としてはいろいろな計量を使っておりますが、一番大きな問題は、アメリカ、イギリスの動向だと思います。アメリカ、イギリスがヤード・ポンド法を使っている限りにおきましては、この関係から、今申し上げました日本から外向けの関係、あるいは世界とつながるたとえば航空関係等につきましては、なかなか、これをいつまでにメートル法を実施する、ヤード・ポンド法をやめるというわけに参らぬ点が、実は一番大きなポイントだと思います。
○近藤信一君 計量法第十条のただし書きに、「輸出する貨物の計量及び貨物の輸入についての計量については、この限りでない。」と、こうございますから、したがって、メートル法を使用しなくてもよいことになるわけです。「輸出する貨物」と「輸出すべき貨物」との相違は一体どこにあるのか。
○政府委員(島田喜仁君) 御承知のように、いよいよ輸出品としてきまりまして、たとえばエクスポーターが向こうのインポーターと契約した、いよいよ輸出をするということになれば、これは輸出品でございますが、すべてたとえばエクスポーターがメーカーに対しまして注文生産によって輸出品を作るとは限っておりませんので、やはりメーカーが見込み生産で、実は輸出しようと思って作る場合がございますが、その場合は、いよいよエクスポーターとの間の話し合いで、外国とエクスポーターが見込み生産品について契約がきまりませんと、実は輸出品とはならないわけでございます。そこで、メーカーから輸出業者に向かっていく場合には、一応輸出すべき貨物である。もし輸出ができなかった場合には、今度はそれは国内に売られるわけでございますから、その場合には、メートル法を使うことに切りかえられるわけでございます。
○近藤信一君 そういたしますと、注文生産の場合は、計量法の十条のただし書きによって、輸出する貨物がどんな単位を使ってもよい、こういうことと解釈してもよろしいのですか。
○説明員(長宗正次君) 契約が確定いたしまして、それから生産に入る場合には、輸出貨物というふうに解釈しております。
○近藤信一君 それから、第四号でございますが、第四号の例示といたしまして、輸出入関係等で使用する特定のヤード・ポンド法の計量器ということを説明しておりますが、その計量器はどんなものがありますか。政令で詳細に規定していきますか。この政令は、現行法六条一項の政令第二条第十四号の通産省令と同じ内容のものかどうか、この点はどうですか。
○説明員(長宗正次君) 考え方といたしましては、大体同じでございますが、若干今の政令から落ちているもので使っているものがございますので、そういうものは落とす予定でございます。
○近藤信一君 それから、先ほどちょっとどなたかの質問のときにございましたが、この資料をもらいました(ハ)のところに、「土地建物関係等八項目」となっておりまして、ずっとこうあるわけですね。木材だとか——木材は今なお、ここには尺貫法ですか、一石、二石という計数のあれがあるのですね。印刷屋の凸版もまだそういうことが言われておるのですが、こういう関係はどうですか。尺貫法の計量は建築物だけのように出ておるのですが、他に尺貫法をまだ使用しているというようなあれはございませんか。
○説明員(長宗正次君) 取引の面におきましては、尺貫法でやる場合がほとんどなくなっておるというふうに考えております。全部メートル法だと思っております。
○近藤信一君 この下に持てきて、真珠と絹以外にはないものと考えられると、こうあるのですが、絹はどうしてまだ尺貫法が使用されているのですか。同じ織物でも、他の綿布なんかはメートル法ですが。
○説明員(長宗正次君) ここに書きました真珠及び絹というのは、輸出の場合の取引単位が匁であるということでございます。
○近藤信一君 それから、輸出すべき貨物の中の綿織物の中で、両方使っていると書いてあるのですね。幅はインチで、長さをヤールと、こういうふうに呼んでおると、こういうふうにあるのですが、これはどういう理由でこういうことになったのですか。
○説明員(長宗正次君) いずれもヤード・ポンド法でございます。
○近藤信一君 これは輸出の織物だけですか、これが現在残されるものは。
○説明員(長宗正次君) 先ほど申しました輸出の場合と、輸出すべき貨物と申しまして、見込み生産の場合、この場合が考えられます。
○近藤信一君 それでは、見込み生産と、輸出の織物と、それから国内の織物とは計量法は違ってくるのですか。相手国の輸出の関係ということでございますけれども、そうすると、国内販売になると混乱するというようなおそれはないですか。国内と輸出向けと両建になっておるのですね。国内ではメートルを使い、輸出品にはヤード・ポンドを使う、こういうことになる。
○説明員(長宗正次君) 輸出向けで生産しておりましたものが、国内向けに転用される場合の問題だと思いますが、その場合には、一応ヤールあるいはインチのものをメートル法に換算いたしまして、表示などを直して内需に流しております。
○近藤信一君 輸出見込みの生産をやった、ところがそれが輸出できなかったということになると、それをまた今度はメートルに換算して国内販売をやると、こういうふうな手数がかかるわけなんですね。
○政府委員(島田喜仁君) もうお説のとおりでございまして、国内と輸出が同じ計量を使うことが一番すっきりしているわけでございますが、ところが、やはりできるだけ国内では、十進法のきわめて簡単なメートル法に移行させるために、やむを得ずそういう格好をとっておりますが、私も、率直に申し上げまして、おそらく当初は相当不便があったと思いますが、最近はそういう点では、割合にこの換算がもうできておりまして、比較的、今申し上げましたすっきりはいたしませんけれども、国内に切りかえが割合に簡単にできるようになって参ったと思います。
○近藤信一君 私はその点が非常にいろいろと各家庭でもあると思うのです。年取った人と、それから若いのと子供と、尺貫法を使い、メートル法を使い、年寄りのおるところは尺貫法のものさしでなければどうも工合が悪い、若いのはメートル法で、センチメートルで使うけれども、複雑多岐にわたって、これはもうだいぶんになるけれども、まだその慣習というものは残っているから、今後早く整備する必要があるんじゃないかと思うのですが、どうですか、これはいつごろ。
○政府委員(島田喜仁君) どうも非常に答弁しにくい御質問でございまして、恐縮でございますが、ここにおられる先生方も御年配の方々でございまして、非常に申し上げにくいのでございますが、やはり世の中の進歩というものは、私は、おしかりを受けるかもしれませんが、若い世代が担っていくべきものと思います。そういう意味で、今の若い年令層においては、御承知のように、メートル法を学校の教育時代からやっておるのでありまして、むしろ私なども、どちらかといえば尺貫法で教育されたほうでございますが、過渡的にはどうしても、そういう混乱と申しますか、整備されていない状況があらゆる面においてあると思います。したがって、この整備は、だんだん時代がたつに従いまして、若い世代になるときには、そういうことになりますが、過渡的には、できるだけそういう混乱を防ぐ、言いかえれば、これを極端に強制することが実はなかなか長い間の慣習、教育でもってできませんので、この法律も、実は取引上の場合と、それからもう一つは計量単位を証明する場合に、実は法律でこれを規制するということになっておるわけでございます。したがいまして、家庭内で尺貫法を使っているとか、あるいはたとえば自衛隊内部でヤード・ポンド法を使っているというような場合には、本法の実は対象外でございまして、その面まで法律で規制をするということにはなっておりませんが、根本は、ただいま先生のおっしゃるように、そういう家庭の面、あるいは生産の面においても、そこからメートル法を使っていかなければ、実はすっきりしたメートル法の実施ということは困難でございます。率直に申しまして、実はこの前この委員会で豊田先生から板ガラスの問題について御意見がございましたが、それも実はこのメートル法の施行のむずかしさに基因するわけでございまして、今メートル法がある程度普及をいたしまして、メートル法以外の計量を使ってはいかぬ部門を実はしぼっておりますが、率直に申しますと、これはかりに、メーカーと販売業者との関係を申し上げますと、やはりメーカー自体が実はこのメートル法に移行しておるわけではございませんので、このメートル法をメーカーがあれしましても、取引をする場合にメートル法に切りかえて換算をしているというのが実は今の実態ではないか。しかし、それをやりませんと、やはりメートル法は全然実施ができませんので、逐次、期間をかけまして、生産の関係あるいは需要部門の関係を含めまして、メートル法に移行する。それは、先ほど申し上げましたように、ある程度時間がかかり、それを使う世代の人たちが日本の大部分の人口になるということを考えませんと完全にはなかなか実施ができない。ここに私はメートル法の実施のむずかしさがあると、こういうふうに思います。 この前豊田先生からの御意見がございました点につきまして、ちょっと回答さしていただきたいと思います。ちょうど私の今お答えをした点に関連をいたしますので。 実は、板ガラスの計量について、小売業者とメーカーとの関係で、小売業者はメートル法をやらされておる。ところが、板ガラスのメーカーはメートル法をやっていないじゃないか、施行していないじゃないか。小売業者から、これはおかしいではないかという意見が出たわけでございます。その意味で、簡単にお答えをいたしたいのですが、板ガラスの計量は従来フィートを基礎として行なわれておったわけでございますが、昭和三十四年からメートル法に切りかえるために、板ガラス協会が中心になって準備を進めて参りまして、関係方面の協力を得て、一応メートル法に切りかえを行なったわけでございます。この場合、規格自体を変更することは、国際的にも、また国内の建築規格というような多方面の関係がございまして、困難でありましたために、インチ数値のメートルへの換算によって行なわれておるわけでございます。その結果、現在では、板ガラスの厚さは整数値のミリメートル、大きさはインチからの換算によるミリメートルではかられておりまして、また取引のほうは、卸売の場合には箱単位——一箱幾らという箱単位でございます。小売の場合には枚数単位でございまして、これがセンチメートル平方の基準になっております。で、計量単位のメートル法統一の精神からすると、さらにこれを進めまして、大きさはメートルかけるメートル、一箱は平方メートル、小売の単位も平方メートルとすることが一番いいわけでございますけれども、これは板ガラスは、御承知のように、需要先が非常に大きくございまして、建築関係でございますので、これを、先ほど申し上げましたように、直ちに、メートルにするということが実は困難でございまして、これらにつきましては研究中でございますが、その方向には努力をいたしますが、板ガラスだけではなくて、先ほど申し上げますように、メーカーが直ちにメートルにするということには実はなっておりません。ただ、売る場合には、できるだけそれをすぐ換算をいたしまして、そうして売っていくということになっておりまして、これはその業種業種によりまして多少またその弊害が残っているところもございますが、そのうちで一つ問題になりましたのは板ガラスでございます。そのほかのものにつきましては、大体においてその不便さというものがなくなりまして、もしそういう不便がある場合には、この例外として、先ほど申し上げました特例にするのでございますが、大体取引の関係においては、要するに割合に円滑にいくように実はなってきておるのが率直に言って実態でございます。そこで、特に問題になります板ガラスは、今申し上げました、需要範囲が非常に大きいものですから、そこから根本的に直して参りませんと問題が解決しないので、取引は一応そういう形で切りかえる。換算をすることになっておりますけれども、今申し上げましたような実態でございますので、私どもできるだけそういう方向で努力をいたしたいと思っておりますので、この点は御了承をお願いしたいと思います。
○豊田雅孝君 今の見解だと、需要者である建築関係などのほうをメートル本位に実質的にやってからでないというとできないという意味かと思いますが、逆にメーカーのほうから直していく、それに伴って、もちろん需要の見通しのもとにですけれども、その最後の消費者の段階にも実質的にメートルでいくというふうにするのか、あるいはもう消費者のほうの需要の規格を変えてから逆にこうメーカーのほうに及んでいくのか、これは鶏と卵の関係みたいなもので、どちらが先になるかというわけなんでしょうが、お考えはその点どうなんでしょう。どっちからいったがいいというふうに考えられますか。今のは、需要者側のほうが変わっていかないといかぬと、こういうのですね。
○説明員(長宗正次君) お説のとおり、メーカー・サイドの問題も大きな問題でございます。現在のところ、非常に強力に推進しておりますのは、需要先の規格の統一ということでやっておりますので、そういう方面からまずやりたいという趣旨でございます。
○豊田雅孝君 その方向で極力実現することに努力をすると、こういう意味ですか。まあそれならそれで一応了承せざるを得るかもしれませんが、とにかくメーカー、需要者、両方から規格のメートル化ができれば、これは一番いいけれども、お話のごとく需要者側からいくことで解決のつくものはつくものはつくものでいいでしょうが、いずれにしても、中間の小売商あたり、まあ弱いところにしわが寄るというようなことのないようにできるだけすみやかに実現をすることについて熱意を持ってやってもらいたいと思いますが、御意見はどうでしょうか。
○政府委員(島田喜仁君) 先生の御意見、もっともだと思います。メートル法施行のむずかしさがまあ背景にあるわけでございますが、先生の御趣旨に沿いまして、できるだけその方向で努力をいたしたい、こういうふうに考えます。
○二宮文造君 この計量法施行法の一部改正の問題で、先ほども松澤先生から、四つにしぼるのはけっこうだけれども、将来特例という問題が出てこぬかというふうに問題で質問があったようでございますけれども、私もそのような意見があるわけです。たとえば、この農業白書ですね——この間出ました農業白書、これが一体その計量法施行法第三条、第六条及び第九条第三項の計量等を定める政令、これの第三番目に該当するものですか、第三項。
○政府委員(島田喜仁君) もう一度ちょっと御質問をお願いいたします。
○二宮文造君 農業白書がこの政令の第一条の第三項に該当するものですかと聞いているのですよ。第三項には、「国が行う農家経済調査、養蚕収繭量調査、漁業経済調査」と、こうあげられておりますが……。ちょっと趣旨がわからぬようですが、要するに、この農業白書の中には、やはりその土地の単位が町で表示されているわけです。またあるいは、農林省から出てくる土地の表示にヘクタールを使われている場合もあるわけです。行政指導すべき国のほうが、政府のほうが、まあ第一項に四十一年の三月三十一日まで土地、建物の計量は延期するというような特例があるので、差しつかえないようではありますけれども、先ほどからいろいろ御意見があるように、非常に習慣というものが残っていて、新しいメートル法に移行することがなかなか困難であるという意見がたびたび出てきているわけですが、特に政府のほうから出てくるこういう書類の中では、指導啓蒙ということを頭に置けば、もうこの辺で単位の表示はヘクタールにかえてもいいんじゃないか。そうしないでおいて、慣習を指導するとか何とかということは、先ほども奥先生から話があったのですが、正量取引という問題にも関連して、行政指導がまずいんじゃないかという総合的な結論になってくるわけですが、この辺は農林省とどういうお話をされておりますか。
○政府委員(島田喜仁君) 今お話しの、「国が行う農家経済調査、養蚕」云云というのは、実は昭和三十七年で期限が切れておりますので、この点はもう落ちておると思いますが。
○二宮文造君 落ちておると言われても、その農業白書に出てくる単位の表示が、相変わらず反とか町とかで出てきて、ヘクタールでは出てないわけです。ですから、これは別に取引の関係はございません、調査ですから。調査の単位には、当然、切れておれば、ヘクタールを使うべきではないか。
○政府委員(島田喜仁君) 今の調査の中で、土地の面積等が出ているわけですね。土地の問題のあれは、御承知のように、四十一年の三月三十一日まで、実は土地の坪数、あるいは建物の坪数、面積は認められておりますので、その間は使っていいことになっているわけです。ただし、早急に土地台帳あるいは登録簿等を直す関係と、それから今申し上げましたような関係で、できるだけ農林省とその問題は調整をいたして参りたい、こういう考えで進んでおります。
○二宮文造君 今の局長のせっかくの答弁ですけれども、農林省との調整はできてないと思うのです。ですから、農林省から出てくる書類が、ある場合にはヘクタールが使われ、ある場合はこのように町が使われ、移行がむずかしいわけです、早く切りかえないと。ここにも資料としていただいた書類の中には、移行がむずかしいので切りかえは今後の重要課題であるという資料をいただいているわけです。そうすると、国のほうから、政府自体から切りかえに努力をしていただかないと、国民のほうはますます困ってくるわけですが、そういう意味のことを申し上げているわけです。ですから、先ほどまでの話では、早く切りかえてもらわなければ困る、とにかくある程度慣習はあっても切りかえるのが当然だというふうな局長のお話だった。ところが、今の私の質問に対しては、四十一年まで出してもかまわないのだから、それで出しておるのだというふうな言い方ですと、指導すべき部門のほうで頭の切りかえを私はしていただきたい、こうお願いするわけです。したがって、結論からいいますと、このメートル法への切りかえは非常に困難ではございますが、先ほど言った松澤先生の御意見、同意見なんですが、四つにしぼって、将来また特例を設けなければならないような不安定な一部改正ではなくて、「その他」という字句を一字入れておけば、政令に譲っていけるのではないかという意見なんですがね。その点についてはいかがですか。
○政府委員(島田喜仁君) 実は私どもは逆に考えておりまして、できるだけ早目にメートル法に移行するという観点から申しますと、やはり法律で特例のものはきめておいて、そうして政令で項目をふやしていくことのできないようにするほうが、むしろ私は、メートル法の施行を前進する面からいえば、このほうが筋道ではなかろうか。やむを得ずどうしてもメートル法に逆行しなければならないようなものにつきましては、むしろ、もしそういう場合がありとすれば、法律を改正するということに理論的にはなるかと、こういうふうに思います。ですから、重ねて申しますが、メートル法の施行の問題は、御承知のように、できるだけそういう方向で実施をいたして参りたいわけでございますが、この強制の方法につきましては、この前の商工委員会で御質問がございましたが、罰則規定がございますが、メートル法の施行では実は告発等のことはいたしておりません。これはやはりメートル法施行のむずかしさの関係であろうと、こういうふうに私は考えております。
○二宮文造君 ですから、私が申し上げるのは、農林省あたり、あるいは政府部門で、あちこちに出て参ると思います。こういうふうな混乱した表示の仕方でなくて、ヘクタールならヘクタール、四十一年まで反を使うなら使うというふうに、統一をしていただきたい。そうしませんと、国民のほうの切りかえがつかないということを重ねてお願いをするわけです。ひとつ今度の白書のほうから、そういうふうに、所管が違いますけれども、担当部門として要望をしていただきたい、このようにお願いをしておきます。 —————————————
○委員長(赤間文三君) この際、委員の異動について御報告を申し上げます。 ただいま小林英三君が辞任され、その補欠として平島敏夫君が選任をせられました。 —————————————
○委員長(赤間文三君) 他に御発言もなければ、質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(赤間文三君) 御異議ないと認めます。 それでは、これより討論に入ります。御意見のおありの方は、賛否を明らかにしてお述べを願います。——別に御発言もないようでございますが、討論は終結したものと認めて御異議はございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(赤間文三君) 御異議ないと認めます。 それでは、これより採決に入ります。 計量法施行法の一部を改正する法律案を問題に供します。 本案を原案どおり可決することに御賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(赤間文三君) 全会一致でございます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定をいたしました。 なお、本院規則第七十二条により議長に提出すべき報告書の作成につきましては、慣例によりまして、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なしと」呼ぶ者あり〕
○委員長(赤間文三君) 御異議ないと認め、さよう決定をいたしました。
○国務大臣(福田一君) どうもありがとうございました。
○委員長(赤間文三君) ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(赤間文三君) それでは速記を始めて下さい。 本日はこれでもって散会をいたします。 午後零時三十九分散会 ————・————