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43回国会参議院1963/03/07

商工委員会 第12号

発言数
62
登壇者
4
会派数
2
開催日
1963/03/07

会議録

赤間文三自由民主党

○委員長(赤間文三君) ただいまから商工委員会を開会いたします。  まず、委員長及び理事打合会の協議事項について報告いたします。  本日は、中小企業信用保険公庫法の一部を改正する法律案の質疑を行ない、午後は高圧ガス取り締まり関係の視察を行なうことになりましたので御了承いただきたいと思います。   —————————————

赤間文三自由民主党

○委員長(赤間文三君) 次に、委員の異動について御報告を申し上げます。  昨日光村甚助君、武藤常介君が辞任をせられまして、その欠員として久保等君、吉武恵市君が選任をせられました。   —————————————

赤間文三自由民主党

○委員長(赤間文三君) 次に、委員の異動に伴い理事が一名欠員になっておりまするので、その補欠選挙を行ないます。  互選は、慣例により便宜その指名を委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

赤間文三自由民主党

○委員長(赤間文三君) 御異議ないと認めます。  それでは私より、上原正吉君を理事に指名いたします。   —————————————

赤間文三自由民主党

○委員長(赤間文三君) 次に中小企業信用保険公庫法の一部を改正する法律案(予備審査)を議題といたします。  本案はすでに提案理由の説明を聴取いたしておりますので、これから質疑に入ります。御質疑のおありの方は順次御発言を願います。

松澤兼人日本社会党

○松澤兼人君 まだ本案は本審査になっておりませんので、内容を具体的に質問するという段階でもないと思います。前提となるような二、三の問題について御質問いたしまして、さらに詳細な点は法案が参議院に回って参りまして本審査の段階にいたすことにいたしまして、二、三質問をいたしたいと思います。  第一にお伺いいたしたいことは、各府県にあります信用保証協会の業務の内容についてでありますが、申すまでもなく各地の信用保証協会なりあるいは中小企業信用保険公庫の性質なりから考えまして、一応は自分の信用で金融機関から金が借りられない人たちに対しまして、信用保証協会がその保証をするということによって金融機関からの借り出しを容易にするということが趣旨のように考えられるのであります。問題は、やはり貸し倒れ等いろいろ事故の危険をおもんぱかりまして、比較的確実な借り手でなければ保証協会から保証がもらえないということになっているように思われるのであります。確実な人は、自分で信用なりあるいは担保なりを提供いたしまして借りる。そういうもののない人が信用保証協会に保証を頼むという場合、やはりそこに問題がありまして、ある程度の信用がなければ金が借りられない。そうして担保もないという人が困りに困って保証協会の保証をもらって金融機関から金を借りる。その非常にデリケートのところで、信用も十分でない、担保力もないという人が借りたいのに、そういう人は困るというような関係になっているんじゃないかというふうに思うのですが、各地の信用保証協会が金を借りたいという人に対して保証する基準といいますか、あるいは標準、それが問題だと思うのであります。現実に各地の信用保証協会が保証する基準というものがどういうところにあるのか、あるいは現在の保証の基準をさらに緩和するなり、あるいはまた、適当に改善するなりして、現実に信用も担保力もないという人に対して、その道を開いてやることが望ましいんじゃないかというふうに思うのです。この各地の信用保証協会が現実にやっております判定の基準、あるいは保証の基準というものが、どういうふうになっているか、まず、この点からお伺いいたしたいと思います。

樋詰誠明中小企業庁長官

○政府委員(樋詰誠明君) 信用保証協会の制度は、ただいま先生の御指摘のような、自力ではなかなか金融機関等から金を調達しにくいという方々に、できるだけ広く融資の道を開くということが本旨でございますので、それはわれわれといたしましては、それらの本旨に従いまして、物的な担保力もないといったような方々にも、十二分に必要資金が手に入るということを念願といたしまして、融資基金を配分をいたし、また、県等を通じて、名協会に指導もいたしてきているわけでございます。ただ、ただいま御指摘の、どういう人にどうやって貸すのかといったような保証基準を示せというお話でございますが、これは、こういう場合には必ず保証しなければならない、こういう場合には保証してはならないといったようなことを画一的にきめますことは、むしろ非常に保証協会といったような本来の制度をある程度動脈砲化的に固定化するおそれもあるんじゃないかというふうに思われますので、現実問題といたしましては、ケース・バイ・ケースでやっているわけでございますが、その場合にも、決して信用保証協会の役員の一方的な感じというものだけではございませんで、学識経験者等による審査委員会といったようなものも設けまして、そしてこういう方々には保証すべきかどうかといったようなことを、必要に応じて個々に御意見を伺ってきめるというようなこともしているわけでございます。ただ、協会によりましては、本来の趣旨からややはずれまして、自分の貸し付けた債権の確実なる弁済ということを念願するあまり、あるいは担保条件をからくしたり、あるいは少し返済について若干疑問があるという方々に対する保証を渋ったりといったようなことがある面も、これはなきにしもあらずというふうに伺っておりますので、この点につきましては、今後さらによく府県等を監督いたしまして、督励いたしまして、そういうことのないように、と申しましても、もちろんこれは全然経済ベースを離れるというわけにも参りませんので、ある程度の返済のめどといったようなものについては立てる必要があるかと思いますが、しかし、そこは元来がここいう制度がなければ金を借りにくいという方々のために作っている制度でございますので、できるだけそういう目的に沿ったような運用をするようにということで、今後指導していきたいと思っております。

松澤兼人日本社会党

○松澤兼人君 政府の御意図はよくわかるわけなんですけれども、各地の信用保証協会は、信用保証協会法というものによって独自にそれぞれ設立されているわけでありまして、政府がそういう行政指導をするとか、あるいは監督をするとかいったようなことの権限あるいは範囲というものはどの程度か、これは直接にはほとんどそういう政府の意図というものが明確に反映できるような組織になっておらないと思うのですが、どういう権限で監督あるいは指導をなさるおつもりですか。

樋詰誠明中小企業庁長官

○政府委員(樋詰誠明君) 信用保証協会法によりまして、定款または業務方法書の変更等につきましては、主務大臣が認可するということを法律上の建前といたしております。したがいまして、われわれは、まず、協会を設立しようという際に、業務方法書を出させまして、その内容を検討した上で、その設立を認可いたしておりますし、また、設立後は、変更のつど、事前にその内容を審査いたしまして、一般的な方法についての間違いのないということを期しているわけでございますが、ただ、日常の個々のケース・バイ・ケースにどういう方に貸すかというようなことにつきましては、実は、そこまで政府は直接的には手が回りかねると申しますか、大体この制度の本来の考え方が、地元の府県市町村、あるいはその地元にある金融機関等の方々の協力の上に、政府もひとつ一枚加わって零細な方々の金融をより円滑にしようといって御援助申し上げようというようなことから出発いたしておりますので、直接の監督等につきましては、府県のほうにお願いしてやっていただいているというのが実情でございます。

松澤兼人日本社会党

○松澤兼人君 日常の業務が結局問題でありまして、よく中小企業者の方から、県の信用保証協会で保証してもらおうと思っても、非常にやかましいことをいって保証してもらえない。それでは普通の銀行その他の金融機関から借りることは困難であって、保証してもらえれば金を出してもらえるのだけれども、非常にその保証してもらうことがむずかしいからという不平をよく聞くわけでありまして、日常の保証業務というものは、それ自身が独自の立場から行なっているわけでありまして、政府が手の及ばないとおっしゃる、及ばないのが当然でありまして、そこまで非常に詳しく行政指導をされるということは、むしろ逆の立場から言えば、これは厳に慎しむべきことではないかと思うのです。「中小企業信用補完制度の現状」というのを拝見いたしまして、一番初めに系統図みたいなのがあるわけです。政府は中小企業信用保険公庫というものに出資をする。したがって監督をする。それからその中小企業信用保険公庫が信用保証協会と保険契約を結ぶ。そして信用保険公庫から信用保証協会に対して貸付を行なうということになっておりますが、ここでもやはり公庫と保証協会との間には、業務に対する監督とかあるいは指導とかというようなものがないように考えられるのですけれども、実際に公庫と信用保証協会との関係で、業務の改善等について何か話し合いでも行なわれる可能性といいますか、あるいは法律的な根拠といいますか、そういうものがあるのかどうか。

樋詰誠明中小企業庁長官

○政府委員(樋詰誠明君) 法律的に、直接信用保険公庫が保証協会を監督するという権限は、これは御指摘のとおりないわけでございます。ただ、公庫は、保証協会に対しまして、保険関係が成立している保証関係に対していろいろ報告を求めたり、あるいはその保証に対して書類帳簿等を調査したりするというような、ことは一応できることになっております。これは法律といいますより包括保証保険契約ということで、公庫と保証協会との間に保険契約を結びます際に、約款の中に一応今申し上げましたような保証に関して報告を求め、あるいは当該保証に関する帳簿書類を調査することができるということをお互いに契約として認め合っておるわけでございます。また、実際の運用といたしましては、これは各保証協会が保険公庫から借りた金というものをどのように活用して、どのような保証をしているかといったような実績等を十分見まして、そして公庫の金を確かにこれは効率的に活用していると思われるような協会には、その次に金をお貸しするという際によけい融資をする。どうもあまり成績の上がらない、本来の趣旨というものに沿わないものは必要以上に厳格な貸し出しの態度をとる。そのために十二分に公庫から貸し出されたその金というものを活用されておらないといったようなところには、公庫からの貸付は厳格を期するといったような、いろいろ弾力的に実際の金を貸すに際しての取扱いというようなものを通じまして、できるだけ法律本来の趣旨に沿うようにという間接的な指導と申しますか、勧奨をやっておるわけでございます。

松澤兼人日本社会党

○松澤兼人君 信用保証協会の業務改善の方向としては、そのほかに地方公共団体があるわけですが、地方公共団体はあるいは補助金を出したりあるいは出捐金を出したりしている。そういう関係もあって、信用保証協会が保証業務というものを円滑にまた公正にやるために責任を持たなければならないわけでして、地方公共団体がそういう立場から監督をするということは当然ですけれども、しかし、それといっても、やはり日常業務が適当に行なわれているかどうかということを十分に監督するということは困難ではないかと思うのですが、地方公共団体の監督というのは、どういう程度に行なわれるわけですか。

樋詰誠明中小企業庁長官

○政府委員(樋詰誠明君) 地方公共団体の長が、信用保証協会法によりまして直接保証協会を監督するという権限は法律上はないわけでございますが、主務大臣が、先ほど申し上げました一般的な監督権、特に定款または業務方法書というものを認可し、あるいはその変更について認可をするといったような場合の権限というものは、これは地方公共団体の長に委任されておりますので、地方公共団体の長は、法律上はこの主務大臣に委任された権限によって、その定款の内容を調べ、あるいは業務方法書の内容について不適当なものがあれば、これを訂正させるという権限を持っておりますことと、もう一つ、これは法律上の権限ではございませんが、出捐者としての当然の発言権といたしまして、県民の税金を特定のこういう団体にお貸しするわけでございますので、それが本来の税金の目的にかなったように使われているかどうかということにつきまして、これはいわば株主総会における株主といったような立場で、その協会が本来の趣旨に沿って順調な経済活動をしていくように、道を踏みはずさないようにということの指導監督的な発言をすることによって、実際上協会を指導しているというのが実情でございます。

松澤兼人日本社会党

○松澤兼人君 私も大体そういうことじゃないかと思っているのです。先ほど申しました「中小企業信用補完制度の現状」というのを拝見いたしますと、八ページのところに融資実績というのがございまして、長期貸付残高、それから短期貸付残高というのがありまして、合計残高が出ている。非常に保証残高がふえているような数字が出ております。問題は、そういう保証残高がふえているということがありましても、結局先ほど申しましたように、救うべき人を十分に救わないで、非常にきびしい基準によって特定の人だけに保証をしているということであれば、信用保証協会法という法律の趣旨にも合致しないわけでございますが、この貸付残高とそれから先ほどの保証協会の業務運営、そうい関係について、政府としてはどのようにお考えでございますか、伺いたいのです。

樋詰誠明中小企業庁長官

○政府委員(樋詰誠明君) われわれといたしましても、国民の税金を公庫を通じて協会にお貸しする。そしてそのお貸しした金は、できるだけ本来の、ほかの方法ではなかなか金融機関に行っても貸していただけないという方方に容易に金融機関が金を貸してくれるようにということで、この百十三億ばかりの金を現在出しているわけでございます。そしてこのほか県の出捐あるいは貸付金その他いろいろな財産がございまして、大体三百八十億くらいの資産を現在保証協会は運用をしていると思っておりますが、最近年々保証の残高と金融機関から中小企業者が貸し出しを受けている残高との割合というものは上昇する傾向にございまして、昨年の十二月の末あたりは、中小企業者の金融機関から借りている総額約七兆一千億に対して三%をこえまして初めて二千三百二十億の保証というものを信用保証協会が百十三億の公庫からの借入金を中心にいたして行なっているわけでございます。で、われわれといたしましては、今後ますますこのような国または地方の税金を中心として貸し出された保証協会の資産というものが非常によく活用されまして、そのできるだけ大きい倍数の金が金融機関から楽に借り出されるということができるように、今後一そう努力していきたいと考えております。

松澤兼人日本社会党

○松澤兼人君 今現実に各地の保証協会の役員人事というものを考えてみますと、一つは銀行、金融機関から役員がきている。そういう人事構成が見られます。一つは県庁職員などの退職した人が役員として保証協会に行っている。まあ二つの傾向が見られると思うのですが、非常にその両方とも銀行からきている人も、あるいはまたは県庁職員の退職者がきている場合にいたしましても、ほんとうに何と申しますか、かゆいところに手が届くような貸付業務というものが行なわれないのではないかということを心配するわけであります。そこでまあ銀行からきている人のことを考えてみると、どうしても保証協会の運営が銀行のペースでもって運営されていく。一つの例を言いますと、保証協会はかなり保証基金というものを市中の銀行に預託しているということで、本来ならばそうあってはならないのに、全く銀行の言いなりになっている。金は相当多額に銀行に預託されている。で、保証することは非常に厳格になっているということだと、日常の保証業務ということが一般の庶民の人たちに思うように恩恵を与えないということになりはしないかと思うのですが、特にその協会の保証基金というものはどういうふうになっているのか、保証金額と、それから基金として預託されている金額との関係はどんなふうになっておりますか、御説明いただきたいと思います。

樋詰誠明中小企業庁長官

○政府委員(樋詰誠明君) まず前半に御質問のございました金融機関から役員が、理事等が入っているという点、これは大体金融機関、それから県の系統の方、それと中小企業の代表の方というものが、それぞれ三分の一ずつ入るということを基本原則といたしまして、あまり一方的な意見に偏さないようにということは人的構成上も意を払っているつもりでございます。それからまた金融機関系統の方が入っておられるということも、これは保証して、それからこの金融機関から金を現実に貸していただく、あるいはその後さらに非常にその借り主が業績等も上がって金融機関との間に、さらにその後の取引関係もできるといったことを考えますと、金融機関の方々が入っておられるということも、これはプラスの面もかなりあるんじゃなかろうかというふうに考えております。ただ、御指摘のような非常にいわゆる金融機間ペースで確実にとれること、確実にとれることというようなことでやられたのではこれは保証協会の本来の目的に沿わないということにもなりますので、その点につきましては、中小企業代表者等にも十二分に発言していただいて、本来の方針から踏み出さないようにやりたい、そういうふうに思っておりますし、今後ともその方向で指導していきたいと思っております。  後段のお尋ねでございました金融機関に対する預託の額と、それから保証残高との関係ということでございますが、それは先ほど申し上げましたように、国のと申しますか、保険公庫から百十三億の金が現在出ておりますほか、地方庁からの出捐並びに貸付金というようなものを合わせまして全部で、これは少し古いのでございますが三十七年の、昨年の六月末現存で三百三十八億の金が金融機関に預託されております。それに対しまして保証協会として保証いたしました額が昨年の六月で千七百三十一億ということでございます。平均いたしまして、大体預託額の四・八倍という金を——銀行に預託すると、その四・八倍だけ金融機関から貸し出しをしているというのが、これの現状になっておりますが、われわれといたしましては、これではまだ必ずしも十分とは言えませんので、もう少しその倍率を上げるという方向に持っていきたいと思いまして督励しているところでございます。  なお今の数字は六月の数字でございますが、昨年の後半くらいから非常に保証を伴う貸し出しというものがふえておりまして、先ほども申し上げましたように、年末には二千三百二十億、二千三百億をこえるということにもなりましたので、逐次この倍率等も上がっていくのではないかと思っております。

松澤兼人日本社会党

○松澤兼人君 今、二千三百二十億という保証額を言われたわけですが、そのときの預託額はどのくらいなんですか。それは三百三十八億ですか。

樋詰誠明中小企業庁長官

○政府委員(樋詰誠明君) この保証の債務のほらの二千三百二十億、これはわかっているのでございますが、県からその後どれだけの貸付を受けているかどうかということについて資料がちょっと間に合わなかったために、六月の数字を申し上げさしていただいたわけでございますが、若干はこの……、三百三十八億と申し上げたのは間違いました、三百五十八億でございます。三百五十八億がその後県からの貸付その他で若干ふえていると思いますが、しかしそのふえ方以上に一応銀行からの貸し出しのほうがふえているのではなかろうかというふうに考えております。

松澤兼人日本社会党

○松澤兼人君 そうしますと、三百五十八億が十二月になれば多少ふえていく、それで結局二千三百二十億という保証額、倍率が四・八であったものが多少よくなっているとしましても、どのくらいよくなったかということわからないですね。

樋詰誠明中小企業庁長官

○政府委員(樋詰誠明君) 大体今、倍率で計算してみますと、十二月末で三百五十八億が四百二十億になっているそうでございます。——資料が出て参りました。十二月末現在で大体四百三十八億ということになっておりまして、四・八倍から五・三倍にふえたということでございます。

松澤兼人日本社会党

○松澤兼人君 私たちいろいろ保証協会に対する不満を聞く場合に、今申しましたように、保証協会は銀行に対して相当巨額の預託をしているのに、実際には金が借りられないという不平を聞くわけです。場合によってはひとつ先生に保証協会へ言ってもらえないかというようなことを聞くわけでして、そういう人たちの感じは、せっかく国の金も県の金も入って、保証協会から銀行に預託しているのに、その恩恵を受けることができない。これは保証協会から銀行に金を預けても、その金は結局何か大きな産業なり、あるいはまたは銀行の系列会社へ多額に流れているんじゃないかというような不平を聞くわけなんです。今お示しになりました四百三十八億という預託をすれば五・三倍の保証ができるということを聞いてみれば、そういうことがないことがよくわかるわけなんです。しかし、借りられない人はいろいろ憶測したりひがんだりして、大きな会社へ結局流れて行ってしまうんじゃないかということの不平を言うわけなんです。そういうような心配はないんですか。

樋詰誠明中小企業庁長官

○政府委員(樋詰誠明君) 十預けて八しか貸し出してもらってないというようなことになりますれば、これは今の残りの二はだれに回ったかということにもなりますが、いわばわれわれは一種の政策金融的な考えから、国、県等がパン種的なものを出しまして、その金を銀行に預託するということによって、その四倍なりあるいは五倍なりの金を中小企業のために貸し出してくれということでこの制度を始めた。ただ、今申し上げましたように、四・八倍から五・三倍といっただけの金が現実に貸し出されているわけでございますので、中小企業の方々にとって、もう少しほんとは借りたいんだがというお気持があることはわかります。われわれも、できますれば、現状のままよりも、さらにそれを六倍なりあるいは六倍半なりというところまで、金融機関のほうで大いに勉強していただきたいということについては、絶えず県等を通じて協会のほうにも御要望いたしておりますので、先生の今お話しになりましたような御心配は現実にはないと、こう思っておりますが、ただ、これでそれでは十二分かということになりますと、中小企業金融全体との関連がございますので、われわれは結局こういうパン種があるなら、それを将来よく活用したいと思っております。

松澤兼人日本社会党

○松澤兼人君 そこで、四百三十八億は、金融機関別で計算いたしますと、どういうことになりますか。銀行とか相互銀行。

樋詰誠明中小企業庁長官

○政府委員(樋詰誠明君) どうもこまかな資料があれなので——四百三十億というあれじゃなしに、昨年の六月現在の数字とそう大きな傾向の狂いはないと思いますので、それでちょっと申し上げさせていただきまして、あとからできるだけ早い機会に最近の数字を申し上げます。たとえば、一番成績の悪いといいますのは、これは信用組合でございます。これは二・四倍。それから一番、一応成績がいいと申しますか、一番貸し出しておりますのは相互銀行でございます。これが六・二倍でございます。このほか銀行が、都市銀行、地方銀行ともに四・八倍。それからただこのうち、それぞれ地元の銀行がございますが、地元の銀行だけとってみますと五・三倍ということで、やはり地元の銀行は相当協力をいたしております。それから信用金庫と商工組合中央金庫が四・九倍ということで、全体平均いたしますと、昨年の六月は四・八倍ということになっております。大体四・八、九倍というところが各金融機関ほとんど平均しているような格好です。信用組合が昨年六月非常に成績が悪かったという点、これはもう少し貸し出しするようにということを、さらに今後厳重に注意もし、指導もしていきたいと思っております。

松澤兼人日本社会党

○松澤兼人君 今おっしゃったことは、四・八倍の金融機関別の倍率というわけですね。

樋詰誠明中小企業庁長官

○政府委員(樋詰誠明君) そうでございます。

松澤兼人日本社会党

○松澤兼人君 そこで、私先ほど御質問したことは、金融機関別預託額といいますか、まあ金額はわからなくてもいいんですけれども、割合でもいいんですが、どういうところに預託されているかということ、預託先です。

樋詰誠明中小企業庁長官

○政府委員(樋詰誠明君) あるいは私の聞き違いかと存じますが、今申し上げましたのは、たとえば一例を申し上げますと、昨年の六月に三百五十八億の預託をしていると申し上げましたが、それはまず都市銀行について申しますと、都市銀行が保証協会から百四十五億の預託を受けて七百一億の貸し出しを行なっているわけでございます。これは四・八倍。それから地方銀行は、九十六億保証協会から預託を受けて四百六十四億貸し出している。これも四・八倍。ただ、この地方銀行の中でもいわゆる地元銀行がございますが、この地元銀行は地元の保証協会から七十九億の預託を受けて四百十七億の貸し出しをしておりますので五・三倍ということでございます。以下、相互銀行の預託額が二十五億、貸出額が百五十六億。信用金庫が四十一億預託を受けまして二百億貸して四・九倍。信用組合、これは一番成績が悪いのでございますが、二十四億の預託を受けながら五十八億しか貸していない。それから商工中金等が二十七億の預託を受けまして百五十二億で五・六倍。全体で三百五十八億の預託がございまして、千七百三十一億を貸し出しているということでございます。

松澤兼人日本社会党

○松澤兼人君 そこで先ほどちょっと申し上げたのですが、県庁などの退職者が保証協会に行って業務に関係しているということが、非常に官僚的なといいますか、非常に高圧的で、ただ、業務の収支計算だけを一生懸命やりまして人情味がない、あるいはあったか味がないという非難がよくわれわれ耳に入るわけなんですけれども、そういう点は、県庁の退職者が一がいに悪いというわけではない、まあだんだんと新陳代謝をしなければならないわけですから、そういう人たちがまだ働けるのにどこも働くところがないということでも因ります。どうもやはりそういう古い役人が保証協会に入って動脈硬化を起こす心配があるように思うのですけれども、そういう点はいかがですか。

樋詰誠明中小企業庁長官

○政府委員(樋詰誠明君) 現に入っております県庁の古手の方というような方々の中には、あるいは今先生の御指摘のような方が若干いるとは存じますが、むしろわれわれ一般に耳にいたしておりますのは、中小企業者にとって冷たいと申しますか、あまりにも事務的に割り切ったような考えで、本来の保証協会の趣旨のような、あったかみというものに欠けておるような非難と申しますかを受けているのは、むしろ金融機関筋の方のほうが、あまりにも金融ペースというようなことでごらんになるということが多いということも耳にするわけでございまして、もちろんこれは人、人によって非常に違うわけでございますので、役人の古手の中にももちろんそういう方がいると思いますが、むしろ一般的には、県の中小企業育成の政策というものについて、今までいろいろ県の中でやってきたというような方々が、自分で直接業界の方々に対してお世話するという地位に立って、その中小企業のより健全な発展を望みながら仕事をやっていくという際には、どちらかというと、多分に合目的的にと申しますか、政策によく沿ったような方法で運用するという方方もかなりおられるのじゃないか、こういうふうに思っております。先ほども申し上げたと思いますが、現実に金を貸し出す金融機関の関係の方々、それから地元において非常に大きな出捐者であり、また県内の中小企業の発展を心から祈っている県民の代表者である県庁の関係の方のほかに、中小企業の代表者の方も、それぞれ前二者と同じ割合で役員の数を占めているわけであります。中には御指摘のように、個人的に非常に官僚的だという方もおられるかと思いますが、全体といたしましては、長短相補ないながら、中小企業の全体的な発展の方向に一応かなりの貢献をしているのじゃないか。もちろんこれでわれわれ今のあれが上出来だというふうには考えておりませんので、足らないところは保証協会、あるいは県の方々と一緒に、中央のわれわれといたしましてもともに戒め合いながら、さらに一そうの努力を進めていきたいと考えております。

松澤兼人日本社会党

○松澤兼人君 これは結局要望になるわけですけれども、銀行の人に対するいろいろな問題もありますし、また退職してそういうところに入っておられる方もあるし、いずれにいたしましても、要はほんとうに担保力もない、信用もない人が現実に金を借りたい、こう思っているときに、手続も非常にむずかしいし、一つの机から他の机へたらい回しのようにされて、そのあげくは結局金が借りられないという点に、非常に大きな不満があるようです。これは借りるほうの立場と、貸すほうの立場とは明確に違っているわけですから、借りるほうの立場だけを考えていろいろ申し上げるということも適当でないと思いますけれども、要はやはり、もうほんとうにすれすれのところにいる人たちが、その金が借りられれば起死回生といいますか、一本立ちになるのだというその金が借りられないというところに問題があると思います。そこで直接間接、信用保証協会というものがほんとうに庶民のための保証業務をあずかっているつもりでやっていただけば、これはもう申すことはございません。そういうように御指導願いたいと思います。  法案の内容について一つだけお伺いいたしたいことは、新たにこの近代化を促進するために、特定の業務に属する中小企業者に対しては近代化等に必要な資金の借り入れに伴う保証に対して、保険公庫と保証協会の間に保険契約が締結できるようにするということになっておりますが、もう少し具体的にその方針というものについてお伺いいたしたいと思います。

樋詰誠明中小企業庁長官

○政府委員(樋詰誠明君) 御承知のように、現在の保険公庫が保証協会の保証したものに対して現にやっている額は七百万円までというのが原則でございます。ところが最近のような非常な技術革新の中において、自由化というものをどうしても日本経済全体の立場からも進めざるを得ない、生活様式もいろいろ変わってくるということから非常に需給構造に大きな変化がございまして、中小企業といえども、今までのような労働集約的な形でいろいろ生産をやっていくということでは、内外の競争にどうしても追いついていけないといったような、危惧される産業もあるわけであります。そこで私たちといたしましては、この保証協会あるいは保険公庫といったようなものの使命は、先ほど来から先生のいろいろ御指摘になっているように、できるだけ零細な方々に幅広くお貸しするような資金、これは大企業から見ればほんとうにわずかな資金でありましても、中小企業からすれば、ほんとうにのどから手が出るくらいのほしい金でありまして、そういう金をできるだけ皆さんに広くお貸しできるような制度ということで始めているのでありますが、同時に、今申し上げました社会的、経済的な大きな変革というのもございまして、産業によりましては、相当政府のほうで手をとり足をとって設備の近代化を急いでいかないと業界自体も——その業界だけの問題ではなしに、日本の産業全体にいろいろな支障を来たすということも考えられるわけでございます。そこで、たとえば現在も機械工業振興臨時措置法あるいは電子工業振興臨時措置法というふうなことで、日本の今後の産業構造を高度化していくというために、特に必要でありながら、立ちおくれているというものに対しましては、特別の立法によりまして、その近代化を促進する、税法上も合併等については免税措置をとるといったような措置も講ぜられているわけですが、それと同様に、その機械あるいは電子工業に限らず、それ以外の中小企業等に対しても、同じように早急に近代化の必要に迫られている業種もございますので、それらのものは現在この国会に提案いたしまして御審議をお願いいたしております中小企業近代化促進法で、特に経済的な見地から別途特定の産業を指定するというふうにしていきたい。こう思っておりますが、これらのそれぞれの特別な法律によって、早急に近代化を促進しなければならないと思われる業界に属する方々が、国全体の大きな経済計画の線に沿って設備の近代化をはかられようとする際には、とても今までのような七百万円というようなワクがあったのでは、なかなか金融機関から金を借りられないんじゃないかということで、そういう特定の業種に限りまして、普通の場合には、一人の方の場合には三千万円、組合でやられる場合には五千万円まで、とにかくこの当該業種の設備の近代化のために、銀行から金を借りようということで保証協会に保証を申し込まれたときに、保証協会がそれを保証されたならば、国のほうの保険公庫でこの保証協会の保証に対して七割まで保険をとって、万一の場合に危険を担当いたしましょうというのが、この保険公庫法と一緒にこの国会に別途出しております信用保険法の改正の内容でございますが、われわれといたしましては、今申し上げましたような近代化促進法とか、あるいは機械工業振興臨時措置法、あるいは電子工業振興臨時措置法といったような、それぞれの法律で特に指定されて、早急に近代化が望まれているというふうに考えられます業種に限りまして、新しく近代化保険という制度を作って、立ちおくれのないようにやっていきたいというふうに考えるわけでございます。

松澤兼人日本社会党

○松澤兼人君 そうしますと、工場の集団化ということも入っているように要綱の中に書いてございますけれども、集団化ということもやはりその対象になるわけですか。

樋詰誠明中小企業庁長官

○政府委員(樋詰誠明君) 私の今の御説明が若干抜けたわけでございますが、先生の御指摘のように、特定の産業と並びまして、いわゆる最近の団地でございますが、団地として政府のほうからも特定の援助を受けて、そしてそれぞれの業界が相集まって、今まで以上の能率の上がる生産体制を整えたいという場合にも、この近代化保険を活用できるという方向にいたしたいと考えております。

松澤兼人日本社会党

○松澤兼人君 新たにそのために三十億を増資するということに聞いておりますけれども、そういうことになるんですか。

樋詰誠明中小企業庁長官

○政府委員(樋詰誠明君) この三十億の増資と申しますのは、これは今話にのぼっております近代化保険のためだけというのではございませんで、近代化保険もひっくるめまして、全体の保険のワクが非常に多くなるわけでございます。で、三十八年度、一応四千六百億ばかりの保険を、ここまでは引き受けたいということで、いろいろ計算しているわけでございまして、この四千六百億の保険契約というもの、それを十分にこなすためには、現在ございます百十三億の融資基金、それだけでは不足いたしますので、それに政府として三十億さらに増資する。それからなおそのほか、県から貸付金、出捐金と合わせまして九十億ばかり期待いたしております。なお、内部留保として十二億というものを考えておりますので、合計いたしまして、国と、県と、あるいは保証協会内部の内部留保といったものと合わせまして、保証協会として使い得る金が大体百三十億ぐらいふえるということになるわけでございますが、そういうことを片一方に頭におきまして、そして、その百三十億のうち三十億はひとつ公庫で受け持つということにし、同時に、公庫に従来なかった新しいこの種の保険をしてやろうということでございまして、この四千六百億の中では、大体、近代化保険というものの額はそう大きいわけでございませんで、百五十億程度のものを考えているわけでございます。

松澤兼人日本社会党

○松澤兼人君 そうすると、三十億というのはまるまる近代化なりあるいは集団化なりを対象にしているのではなくして、そういうものを含んだ全体として三十億の原資を新たにつけて、その他の、たとえば保険の補助金あるいは貸付金あるいは出捐金というものと、それから協会自体の十二億とを含めて百三十億ということですか。そして四千六百億の保険契約をしたい。その中に百五十億の近代化、集団化というものの保険を考えている、こういうことでございますか。

樋詰誠明中小企業庁長官

○政府委員(樋詰誠明君) そのとおりでございます。

松澤兼人日本社会党

○松澤兼人君 そうしますと、ここに書いてあります中小企業者の特定機械工業、電子工業、それから新たな近代化促進法の指定業種、そういうような業種に属する事業で近代化または集団化ということを対象にしているというふうに了解してよろしゅうございますか。

樋詰誠明中小企業庁長官

○政府委員(樋詰誠明君) 特定機械工業あるいは近代化促進法の指定産業というものは、これは必ずしも一緒ではございません。特定産業あるいは特定機械工業でなくても、集団化して、大いにその業種全体の近代化をはかり、生産性を高めたい。また、それが産業、公害の防止等にも大いに役立つのだということで、国、県等が援助して団地づくりをさせようというところには、相当大きなまとまった金も要りますので、ほかの重要な、と申しますか、特定産業と並んで所要資金のうちの若干を政府のほうで御めんどう見ようということでございますので、業種としては必ずしもこの当該業種に限るというものではございません。

松澤兼人日本社会党

○松澤兼人君 そのあとですが、その要綱の最後、その額が五十万円というのは、五千万円ですか——をこえるものであり、かつその借り入れ期間が一年以上のものということになると、これはほんとうはどういうふうになるわけですか。

樋詰誠明中小企業庁長官

○政府委員(樋詰誠明君) 今度の近代化保険五十万円以上のものと考えておりますのは、その五十万円以下のものはこれは保険料が小口でございます。安くなっているわけでございます。そこで、その保険料の安いところ、その方はむしろ近代化保険だ何だというものをお使いになるよりも、従来ある包括一種という一番安いほうの扱いを受けたほうがいいのじゃないかということで、特にそれは除いたということでございます。

松澤兼人日本社会党

○松澤兼人君 それから、こういう大きなものになりますと、一定の工場の規模を持っているでしょうし、まあ信用もあるでしょうし、そういう人がほんとうに現実に資金を保証してもらうとか、あるいはまあ保証したものに対して公庫が保険を拡大するとかというような場合には、やはり担保が必要なんですか。担保なしで、この保証だけでいいのですか。

樋詰誠明中小企業庁長官

○政府委員(樋詰誠明君) 一応担保はいただくことになっております。

松澤兼人日本社会党

○松澤兼人君 すると、担保はあるけれども、担保だけでは所要の金額が調達されないというような場合に、さらにその上に保証して、まあ担保以上のものを貸し出すということになるのですか、どういうことに。担保があればそれで借りられそうなものですけれども。

樋詰誠明中小企業庁長官

○政府委員(樋詰誠明君) それはわざわざ保証協会のあるいは保険公庫といったようなルートをわずらわさぬでも、直接自分で担保をお持ちのために借りられるという方、この方々はむしろ直接金融機関からお借りになったほらが、それだけ保険料あるいは保証料というものが安くなるので、そういうことのできる方は当然そうなさる、こう思いますが、普通のやり方で金融機関に持っていったのでは、なかなか金融機関のほうでそう簡単にうんと言って貸してくれないという方々に対して、これは釈迦に説法でよけいなことかと存じますが、保証協会が間に立って保証をいたしますと、金融機関は、金を貸してもし取れなくなった場合、一〇〇%保証協会から金を返してもらうわけでございますので、そういう意味から申しましても、こういう保証協会が中に入っているということで、金融機関のほうは非常に安心して金が貸せるわけでございますし、それからまた保証協会自体も、万一の場合の危険のうち七〇%は国の保険公庫がその補てんをしてくれるということになっておりますので、これは普通の金融機関等が直接貸すという場合に比べますと、これは非常に担保条件その他というものも原則としてゆるやかになっているはずでございます。直接行ったらなかなか貸してもらえないけれども、間に保険公庫を入れ、あるいは保証協会を入れるということによって、所要の資金を借りられるというために設けた制度でございますので、そういう意味から、銀行に行ったら少し首を振れるかもしらぬけれども、保証協会の場合には、大体そのくらいは私が保証してあげましょうと言っていただけるということをわれわれは期待もし、またそういう方向にぜひ事を進めるべきじゃなかろうというふうに考えております。

松澤兼人日本社会党

○松澤兼人君 そのかわり保証料とか利子的なものがふえるわけですね。

樋詰誠明中小企業庁長官

○政府委員(樋詰誠明君) 保証料がふえる、その分だけ利子がふえるというのは、これは確かに算術的にはそのとおりになるわけでございますが、ただわれわれといたしましては、金融機関の側から見ても何にも危険がない。金融機関は少なくとも保証協会から一〇〇%返してもらえるのだ、もう何にも心配ないのだからということで、県によりましては保証協会の保証をした分については、せめて保証料に相当する分くらいは利子を下げてくれということを銀行に交渉して、また現実に下げてもらっている例もございます。われわれも筋としてはそういうような方向にできるだけ広く持っていきたい、何も回収に危険のない、一〇〇%確実であるということになるなら、そういう、その危険料まで入れたような意味の利子は不要だと思いますので、少なくとも保証料相当分というものについては、金融機関は貸出金利を下げてしかるべきじゃないかということを、各県等を通じてそれぞれの金融機関に、今後とも大蔵省と連絡しながら、申し入れるということによりまして、できるだけ中小企業の方々の実質金利が安くなるように努力していきたいと考えております。

松澤兼人日本社会党

○松澤兼人君 現実にその今保証料に見合う分だけは利子を安くするということをやっているところはどこですか。

樋詰誠明中小企業庁長官

○政府委員(樋詰誠明君) 私、保証料に見合う分だけと、こう申し上げましたが、保証料に見合う分を正確に下げているという例はございませんで、まあ保証もして危険もなくなっているのだから、とにかく普通の貸し出しと同じような金利を取る必要はないのじゃないか、少し金利を勉強しなさいということを金融機関に県から申し入れをいたしまして、ある程度下げてもらっているという県が若干あるという意味でございます。今ちょっとその県の名前はあれですから、この次の委員会までに県名を申し上げるのをお待ちいただきたいと思います。

岸田幸雄自由民主党

○岸田幸雄君 先刻松澤委員からの御質問に対して、信用保証協会の運営が、ややもすれば県の役人出身や、あるいは市町村預託銀行の関係者がいるわけでございますが、いわゆる市町村の関係者だけで、官僚的になるということに対して、先刻御説明によると、中小企業の代表者も役員に入っているということですが、事実そんな例ございますか。

樋詰誠明中小企業庁長官

○政府委員(樋詰誠明君) 中小企業者直接というのでございませんで、中小企業者の利益を代表すると申しますか、代弁するといったような意味で、商工会の役員の方あるいは商工会議所の中小企業の関係の方というような方方に入っていただいているということでございます。

岸田幸雄自由民主党

○岸田幸雄君 そういうことにしましても、大体はやはり運営の中心勢力というか、実権は県や市から入った代表者、あるいは預託銀行の代表者が多いのですね、ともすると、官僚的になるという批判がかなりあると思うのですが、その点いかがですか。

樋詰誠明中小企業庁長官

○政府委員(樋詰誠明君) これは先ほど申し上げましたように、そういう御指摘のような点が見受けられるのが、かなり顕著だといったようなところも、場合によってはあるのじゃないか、こう存じます。しかしこれは保証協会といえども、やはり保証協会自体の資産の減耗をできるだけ避けて、より広い方々に対して保証を行なうことができるようにという見地に立ちますと、これは非常に、そこのかね合いがむずかしいことになるわけでございますが、ややもすれば、やはり冷たいというようなことにならぬとも限らないと、こう思われますので、今まで申し上げましたような、この協会の本来の趣旨に外れたようなことは、お互いに厳に戒めるようにということを、県当局等を通じて、さらにわれわれ機会を見まして、保証協会直接、あるいは連合会等を通じて、この席上で御注意いただきましたようなことのないように、さらにやっていきたいと思っておりますが、現実には御指摘のような点は、これはわれわれも耳にしないことではございませんので、あんまり健全財政、健全財政というようなことで、行き過ぎのないように、ひとつそこにはできるだけ暖かい血の通った施策をやって参りたいということを、常日ごろ言っているわけでございます。

岸田幸雄自由民主党

○岸田幸雄君 今の保証料の問題ですが、この保証協会制度が始まってからもう十数年になりますので、特に保証協会の歴史も基礎も相当固まってきたと思います今日におきまして、相当引き下げるというお考えはないのですか。

樋詰誠明中小企業庁長官

○政府委員(樋詰誠明君) われわれはできるだけ保証料を下げるということにつきましては、従来からも努力をしてきたつもりでございまして、たとえば三十三年の保証料率というものが二・一一七%でございましたものが、三十四年には二%になり、三十五年には一・八九%になり、さらに三十六年には一・八五%というふうに、逐年低下をいたしております。さらにわれわれは、今後もこの傾向を助長するように努力していきたいと考えております。

岸田幸雄自由民主党

○岸田幸雄君 これもついでに伺うのですが、保証協会制度というものは、私の承知している範囲では、敗戦後の日本の経済の混乱期に、庶民金融に対する措置として実施されたと思うのでございますが、一体こういう制度が今日ヨーロッパやアメリカでも相当盛んに行なわれているのですか、お調べになっておりますか。

樋詰誠明中小企業庁長官

○政府委員(樋詰誠明君) ヨーロッパではこれと同じような制度が若干行なわれておりまして、特に西独とフランスとにおいては、かなり普及しているということでございます。

岸田幸雄自由民主党

○岸田幸雄君 アメリカはどうですか。

樋詰誠明中小企業庁長官

○政府委員(樋詰誠明君) 特にアメリカの信用保証協会的なものの制度ということについて、これを専門に調べたことはないのでございますが、今までアメリカにこれと同じような制度があるということは、われわれ寡聞にして耳にしておりませんが、特にわれわれが先例として学ぶといったようなことはやっておらないというふうに聞いております。

赤間文三自由民主党

○委員長(赤間文三君) ほかに御質問ごさいましたらどうぞ。——ほかに御質問もなければ、本日の質疑はこの程度にとどめまして、本日はこれで散会いたします。    午前十一時五十二分散会

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