建設委員会 第26号
- 発言数
- 187 件
- 登壇者
- 11 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1963/07/06
会議録
○委員長(北村暢君) ただいまより建設委員会を開会いたします。 先ほどの委員長及び理事打合会の結果を御報告申し上げます。 本日の議事の進め方についてでありますが、最初に、新住宅市街地開発法案の質疑の後、討論、採決を行ない、次に、関越自動車道建設法案に対する提案の理由の説明の聴取後、質疑、討論、採決を行ないます。次に、請願の審査をお願いいたし、継続審査及び調査をお諮りいたし、最後に、委員派遣承認をお願いするという順序で進めて参りたいと存じます。 —————————————
○委員長(北村暢君) では、本日の議事に入ります。 新住宅市街地開発法案を議題といたします。 前回に引き続き質疑を行ないます。質疑のおありの方は順次発言を願います。
○田中一君 一応この法律案の重要な点は、十五条の先買い権の問題ですけれども、この先買い権は同じような土地収用の手続を踏んで——究極においては踏むことになるわけですけれども、公共用地の取得に関する特別措置法の指定はされてないように見受けられるのですが、その点は、これで完全に了解し得るというような考えに立っておるわけですか。
○政府委員(前田光嘉君) 先買い権の規定と土地収用の規定と、この開発事業につきましては両方の制度を設けておりますが、特定公共事業は、この事業にはすることにしてございません。でございますから、それとは別でございます。
○田中一君 いや、別になっておりますから、これで目的が達せられる、このままの形で目的が達せられるという決意があるわけですか。
○政府委員(前田光嘉君) 特定公共事業でなく、一般の事業といたしまして、土地収用法の適用をしておりますのでございます。
○田中一君 大体協議がととなわない場合には、何年ぐらいかかりますか。
○政府委員(前田光嘉君) 事業の規模によって違いますが、大規模な場合におきましても、五年ぐらいの期間内には完成をさしたいと考えております。
○田中一君 そうすると、この開発法では、五年は究極一事業場でもってかかるのだということですね。
○政府委員(前田光嘉君) 先ほど申しましたように、事業の規模によって違いますが、あまり長くかけることは、宅地の逼迫上から考えましても適当でありませんので、できれば五年以内に事業を完成したいと思っておるところでございます。
○田中一君 それならばなぜ公共用地の取得に関する特別措置法の適用をするということにしてないのですか。ましてや、これらの土地が過密都市周辺の未開発地域になっているのならば、そこまでの適用をしてもいいじゃありませんか。
○政府委員(前田光嘉君) 特定公共事業の場合は、一般の土地収用法の適用の対象事業の中で、特に緊急性が高く、事前に土地を取得することの必要度の高いものに限定されております。しかし、土地の収用制度は、それ以外にも相当な対象がまだ残されております。この事業につきましても、土地の取得を早くしたいと思いますけれども、特に現行法に認められている程度の特定公共事業と同じように扱うほどの必要性につきましては、現在のところ認められておりませんので、この先買い制度及び一般の土地収用法によりまして十分目的が達成されると、こう考えたわけでございます。
○田中一君 先買い制度そのものが、今日の民法の上からいっても異例な措置なわけなんです。これは、私ども一つの目的のために先買い制度をとるのは賛成です。しかし、異例な措置なわけです、民法上せめて買い取り問題を規定しているのは、五百七十九条の「不動旅ノ売主ハ売質契約ト同時二」云々ということだけであって、先買いの制度という新しい制度を設けるというごとは異例な措置なわけであります。それだけにその重大性と、国民にこれを分譲する場合にも、地価の高騰を抑制しようというところにねらいがあるならば、やはり五年かかるよりも三年あるいは一年半でできたほうが地価の高騰は抑制されるのです。それならばなぜ公共用地取得に関する特別措置法を適用しなかったのか。御承知のように、この公共用地の取得に関する特別措置法の中には、駅前広場、道路等もあるわけであります。いわゆる過密都市の改造というもは対象になっているわけですよ。それならば、その過密都市の解消を目的とするところの事業が一方に行われ、その都市の周辺にあるところの未開発都市を開発しようとするならば、同じようなケースであるはずなんです。同じような思想であるはずなんです。一種の受け入れ態勢ですね。それならばなぜこの法律の適用をしようとしなかったのか。また、しようとしなかった理由、また、しようとしたかどうか。今までの立案の経過についてまじめに報告をしていただきたいと思います。中途半端なことじゃ困ります。もう少し真剣に取っ組むべきだろうと思うのです。
○政府委員(前田光嘉君) 御承知のとおり、公共用地の取得に関する特別措置法におきまして、特定公共事業として認められておりますものは、全部の公共事業のうちで特に緊急性の高いものでございまして、ここに例示ございますように、高速自動車国道もしくは一級国道、二級国道を特に政令で指定し、あるいは国有鉄道が建設する幹線のうち政令で指定する主要なもの、第一種空港、その他大都市の人口五十万以上のその区域における交通の混雑を緩和するため整備することを要する道路、駅前広場、その他と、こういう非常に公共性の高い、緊急度の高い公共事業でございますので、この今回の新住宅市街地開発法における市街地の造成とは性格を異にしていると考えまして、一般の土地収用法の規定で十分である、こういう見地から、この特定公共事業には含めなかったのでございます。
○田中一君 四号の人口五十万以上の都市の整備という問題は、結局過密都市の新しい町づくり、改造ということになるのです。道路を広げて駅前広場を広げる等のことが、やはり住宅地なり何なりを撤去するわけなんですから、同じような思想ならば、受け入れ態勢——道路にしても何でもすべてそうです。それならばその都市の、大体において五十万以上の都市の周辺にあるところの未開発地域を開発しようというところにねらいがあるのでしょうから、それならば同じような適用をしたらいいと思うのです。それでなければ目的を達せられないと思うのです。受け入れ態勢のために優先的にそれらのものを受け入れようという考え方が出るはずなんです。そこまで——今言っているそこまでの考えが及ばなかったのか、検討したけれどもそういうような重要性がないのだという前提で立つのか、その点明らかにしてくれと言っているのです、 今言うとおり、土地収用法だけをたよりにしたのでは、五年も六年もかかるわけなんですよ。何といっても先買い制度というものがなければまだいいのですが、先買い制度というものが行なわれることになりますと、やはりそこまでの異例な新しい方法をとろうとするのだから、それについては一向差しつかえないではないかと思うのです。そうしなければ、結局過密都市の解決にはならぬじゃないかと言うのです。それが考えられたのか考えなかったのか、その点を明らかにしてくれと言うのです、立法の場合、法律を作る場合に。
○政府委員(前田光嘉君) 事業を施行する側から考えますと、強い収用権能があるほうが便利かと存じましていろいろ検討いたしましたが、この特定公共事業とされておりますものは、大都市五十万の都市につきましては、特に道路、駅前広場、鉄道、軌道、こういう主要な最も公共性の高い交通施設で、しかも、政令で指定したものというふうに限定いたしております。これに対しまして、同じく大都市に関する事業でございますけれども、今回の新住宅市街地開発法は、非常に広い面積をその地帯全体につきまして収用を認めるということでございまして、これにつきまして、この現在の公共用地の取得に関する特別措置法による第四号に規定されております公共性の高い道路、駅前広場等の収用に関する措置とは、やはりおのずから差異があるということから、こういう観点から先買い制度という新しい制度を設けましたけれども、最終的な強制的に土地を取得するという手段におきましては、特別公共事業とはおのずから懸隔があるだろうということから、いろいろ検討してみましたけれども、現行法の計画しておりますような一般の土地収用法に持っていくのが妥当である、こういう結論に達しまして、特定公共事業には入れなかったわけであります。
○田中一君 これは、ほんとうに今言うとおり、あなたが説明しているとおりだ。実現するということはちょっと考えられないところなんです。というのは、五年も六年もかかるのではないかという心配なんです。やはりもし公共用地の取得に関する特別措置法を改正したならばこれは適用されるわけなんです。常に一升のますには一升の容積しかないわけなんですよ。広場や道路を拡幅して、それらの人を追い出そうというところに抵抗が強いのですよ。せめて新市街地を作るというならば、そこにそれらのものの安住の地を与える構想であるならば、それを喜んで行くということになるのです。抵抗が薄れるということになるのです。国民全体を対象とするものだから、いつも行くところもない者を出て行けと言って追い出す形が多い。今度新しいそういう受け入れ態勢を作ろうというならば、そこに同じようなテンポでもって立ちのきができることが望ましいのじゃないかと思うのです。しかし、そういう点も検討したというならばそれでかまいませんが、ただ単に、これはおれの領分は宅地さえ作ればいいという考え方、道路のほうでは、おれはここに住んでいる居住者を追い出して道路を広くすればいいという考え方、こういう考え方が常にあなた方のセクトとして各局間にあるから困るのです。私、だから建設大臣に来て少し聞いてみようと思っているのですが、これは政務次官、常に一つの対象に対して二つ、三つと重なった法律を作る場合、事業を行なう場合には、常にそういうセクトがあるのです。全体を考えて片一方は追い出す役目を持っている、片一方は受け入れる役目を持っているならば、受け入れ側と追い出し側とが関連した一つの政策持たなきゃならぬと思うのですよ。ばらばらじゃ困ると思うのです。これは五十万以上の都市というと、大体少なくとも新市街地を作ろうという都市であろうと思うのです。片一方は一日も早く追い立てようということであって、片一方は、片一方というのは宅地のほうは、四年かかっても五年かかっても早いほうがいい。しかし、四年も五年もかかるという制度ではテンポが合わないというのです。その点ひとつ政務次官、どうお考えになりますか。
○政府委員(松澤雄藏君) ただいまの御質問ごもっともだと思います。実は本件に関しては、省内においてもいろいろ検討を加え、最終的には法制局等に対しても見解をお聞きいたしまして、そうして公共用地取得に関する特例法に妥当なものとして、これが該当するものであるかどうかというような方面までいろいろ検討いたしましたが、御承知のように、ただいま法案をごらん願っておるように、公共用地の場合は、特に緊要なるものであって、一応具体例としてあげられておるのであります。したがって、それはいわば一件ごとのような形式になっておりまして、したがって、今皆さん方に御討議願っておるのは、一つの団地を目標にして立てておる関係もあって、それには全般的に当てはまるということは考えられない、こういうような現状に基づいて一般土地収用法を適用する以外に道がないのじゃなかろうか、こういうわけで局長は答弁いたしました。しかしながら、その中において部分的にやはり別件名として取り扱って、公共用地の取り扱いの法に従ってやっていくものも私は出てくる可能性はあると思います。しかしながら、局長の申し上げているのは、弾力的な一般的な全部を包含した意味での御答弁を申し上げているわけで、もしもこれを一応やってみて、その結果どうしてもこれは緊要的な点で必要である、ぜひ公共用地の取得に関するものとして考えていかなくちゃとうていやっていけないということが、ここ一年くらいで仕事をやってみました結果において、そしてその上に立って得た結果がそのようなことでありまするならば、次期においては、公共用地の取得に関する法例的な面の改正をもこれはお願いしなくちゃならぬじゃないかと、かように考えております。 また、第二の部面の御質問として、各局内において、セクショナリズム的なものの考え方で、どうも横の連絡が密でないというような御指摘がございましたが、これらに関しましては、われわれも同様な考え方を従来ともにとって参りましたために、少なくとも私たちの大臣である河野建設大臣が就任以来、その点は絶対にないものと思います。かようにして現在ではもうきわめて横の連絡を密にして、そして今のお話のようなことの欠陥が生まれないように、行政指導的な面、あるいはまた大臣としての指導的な面等でこれをないように現在としてはいたしているものと、また、幾分なりとも足らない点等があるのかもしれませんけれども、そういう観点から過般も各局長を呼び集め、同時に、計画局長等を中心にして、いわば計画局というものの本来の使命というものが、本省における計画、企画の中心をなすべきだというふうな点から、そこにある程度の執行部的な面においても計画的な面をまとめていくべきだ、こういうふうな指示すらも今与えているような現況でございますので、その点は十分に今後とも留意はしていきますが、現段階においては、従来われわれが思われてきたようなセクショナリズム的なことは現在の建設省にはないものと、こういうふうに考えております。しかしながら、今後とも十分に注意をしていきたい、かように思います。
○田中一君 先買権という権利、これは今民法上には、それに従わなければならぬということにはなっておりません。やはり通常売買になる。このような形の一つの権利の行使の停止ということは、どこか他の法律にそういう問題が現行法の中に現われているものがありますか。たとえば国有地を払い下げた場合の条件として、そういうものが出てくる、何年間以内には売っちゃいかぬということになるのもあるだろうと思うし、これにもそれがあると思う。先買い権という一つの権利をここに設定するということになると、それは国民のいわゆる権利というものに対する制約というものはどういう工合に解釈をしようとするのか、法制局等ではその点はどのくらいにウエートを見ているのか。
○政府委員(前田光嘉君) 現行法で今回認めました先買い権に関する規定と類似した規定は、文化財保護法にございます。これは重要文化財を有償で譲り渡そうとする者は、その相手方、あるいは予定の対価というものを、これを文化財保護委員会に届け出る、まず、委員会に売り渡し申し出をするということをいたしまして、それによって文化財が他の好ましからざるところに譲渡されることを制限しておりますが、大体同じような構想でございます。今回の先買い制度もその制度の趣旨を参酌いたしましてやったのでございます。
○田中一君 まあわれわれに縁のないような文化財という骨董品は、われわれは生活に直接関係がないのです。しかし、今度の場合は直接自分の死命を制するような場合も出てくると思うのですよ。それを文化財と同じような形でだけの例示では満足しないので、他に何かあるでしょう。そこまでの踏み切りをしているのだから、何かほかにそういう例示ありませんか。もし気がつかなければちょっと法制局でも来て、よく説明を聞いてみたいのですよ。
○政府委員(前田光嘉君) 多少よく似た例といたしましては、民法に共同相続の場合、あるいは有限会社の持ち分の譲渡の場合、有限会社法は十九条だと思いましたが、民法は相続に関する規定の九百五条にこれに類似の規定がございます。
○田中一君 それは権利というものが存在していて、停止規定になっているわけでしょう。権利というものがはっきりと存在しているわけです。今度の場合には新しい権利を作っているのです。財産の分配、譲渡のような場合には、権利というものが存在していて、その権利によるところの停止ということになるわけでしょう。新しい権利をここで設定するわけでしょう、この場合には新しい権利を。少なくとも私権を制限する権利を新しく作るわけなんです。まあ都市計画法等にはあるいは建築基準法の地区指定などは、権利を一応はとめておりますけれども、たとえば、今あなたが言っているように、現存する権利のための停止ということはあり得るけれども、今度の場合には新しい権利を、私権を制限する権利を作ろうとしているのですね。そういう例示がひとつほしいと思うのですがね。
○政府委員(前田光嘉君) 今、先生のお話のようなものは、実は文化財保護法に例がございまして、それ以外ではあるいはこれが初めてかと思っております。
○田中一君 文化財保護法の骨董品は国民大衆にあまり縁がないのですよ。それはそのくらいいいだろうということになってきまったんじゃないかと思うのだ。そのほうに熱心な人たちもいるから、金持ちはみんなそういうのを大事にするからいいと思うけれども、一般大衆、ことに農民等がこれによって自分の私権を押えられるということになると、何かほかに立法例というものがあって初めてこういうことに踏み切ったということだと私感ずるのですが、何かないですか。
○政府委員(前田光嘉君) わが国では例はございませんが、西ドイツの連邦建築法には、大体これと同趣旨の規定がございます。
○田中一君 どうも最近土地の問題では常に外国の例、外国の例と言う。それはなるほど外国の例はいいです。いいものもあります。しかし、それには何百年何千年の伝統のもとに生まれてくるのがこの法、いわゆる習慣なんです。慣習です。常識ですよ。これが法律なんです。しかし、われわれの国民の伝統なり慣習なりというものが、常に外国の例だと言ってそれが押しつけられたのじゃかないませんよ。何か日本の法律にそういう例示がないか。ないならないで、私は気がつきませんなら気がつきませんでいいですよ。私は、そういうところに非常に不十分なものを感ずるわけなんですよ。もともとこれは社会党の都市政策の中にもはっきりと先買い権をうたっております。三十五年でしたか、はっきり出しておりますけれども、しかし、あなたのほうではそれを西ドイツでやっているからと言うて持ってきたんじゃないと思う。やはり日本の国民、社会のもとに非常に慎重に検討の末に、法律的にもあるいは国民の利益、不利益の点も検討してなったものと思うので、西ドイツのものをまねしてやったんだという答弁じゃ答弁にならないのです。もう少し親切にひとつ説明してくれませんか。
○政府委員(前田光嘉君) 西ドイツの例は、立法例がないかというお話でございましたので、立法例の一例として申し上げましたので、わが国におきましては、現在明らかに法律になっておりますのは、文化財保護法の現定がございます。この点につきましては、日本の国のこういう場合の制度に関しましては、宅地制度審議会におかれましても、慎重に御検討いただきまして、わが国における立法例としては文化財保護法にあるだけであるけれども、この際、新住宅市街地開発のためにこの制度でよかろう、こういう御答申がありましたので、この線に従いまして法案化したものであります。
○田中一君 非常に慣重にしなければならないのは、常に法治国ですから法律によってものが左右されますけれども、どうも制限された解釈が広くなったり、都合のいいように解釈したりして、国の新しい法律でもって権利を設定して、それで国民の利益というものを制限するということは、これはちょっと考えなければならぬと思うのですよ。しかし、考えざるを得ないという環境ならば制定も差しつかえなかろうと思う。それにはそれの理由がなくちゃならぬと思うのですよ。新しい法律によって制限された私権というものに対する買い取り、今後は買い取られる場合ですね、これに対する価値をどう判断しようとするのか。いいですか、私は今ここに、建設省の直轄の公共事業の施行に伴う損失補償基準。——これは建設省の場合です。——を持って来ておりますけれども、これは地方公共団体等にやらせる場合、住宅公団、住宅金融公庫等にやらせる場合、やっぱり公共用地です、とりあえずは。それはたとえ完成後に民間に払い下げるにしても、公共用地のはずです。そこでその場合の先買われ権、先買われ補償というものは新しく設定するつもりですか。
○政府委員(前田光嘉君) この十五条の先買いの規定によりますと、他に譲り渡ししようということがきまった場合に、その予定の対価を届けまして、その予定に対価に基づきまして事業者が買いますので、その場合の対価の決定は、むしろ事業者の側で了承はしますけれども、当初は土地の所有者が他人に売ると考えた場合にきめた価額になるのでございます。
○田中一君 これには時価になっております。「時価を基準として金銭に見積もった」ということになっておるのですね。そうなっておりますね、法律では。そうすると、少なくとも自分の持っておる権利が先に、前提が、安いという前提ですよ、高ければ買ってくれないでしょう。何とかして安くしぼり上げよう、お前事業主体に売らなければほかに売れないじゃないかと言って、安くたたくのが今までの公共用地取得の用地官あるいは地方公共団体の用地係の人たちはそれが専門なんです。これはよそにお前売れないんだ、幾ら売ろうたって売れないんだからこっちに売れ、その場合には安く売れということなんですよ。そこで具体的に、他に売るよりもそこに損失が、損失というかもうけが、もうけというか価値が低められるということになるのですね。まあ一面、住宅村街地を作るたために、公共のために作るのですから、高いより安いほうがいいということになるけれども、取られるほうの側の立場にもならなければならぬと思う。そういう場合には、先買い権というものが土地に設定された場合、その場合には、その先買われ権というものに対する価値の判断というものはどういう工合に持ってこようとするのですか。これは言ったほうがいいですよ。これは政務次官に聞きます。それはあなたが率直に言えばその分だけ高くなるんですがね。これはまあ政務次官は根っからの行政官じゃなしに、役人じゃないんだから、あなたのほうの選挙区にもあるかもわからぬし、一つの例ですよ。だからそういう点、先買われ権というものの補償というものも応どこかに見なければならぬと思うのですよ。特別に区域を指定されたために転売もできない、何もできないということになれば、当然そういうことが考えられなければならぬと思う。考えるという答弁をすると、どしどしと指定されるやつが出るのですけれども、考えられないというと、これまた抵抗があると、五年、六年かかって、せっかく法律を作っても実際に完成するのはおくれるということです。その点、政務次官どうです。
○政府委員(松澤雄藏君) ただいまの御質問は、先買い権ということよりも第十六条による買い取り請求権といったような条項に似ている面が感ぜられるのですが、第十六条によりますと、ごらんのように、「当該土地を時価で買い取るべきことを請求することができる。」、こういうふうに出ております。ただし、請求したからそのとおり買うかというようなことにつきましては、これはもう売るほうは、今のお話のように高ければ高いほどいいのですし、また、政府側に立ってかりにこれを買っていくとなれば、国民からのお預りの財源の範囲において買わなければならぬということにも相なりまするし、だからといって今のお話のように、売るほうの側に立った、いわば国民個人々々の立場に立っていくならば、その点も考えていくべきじゃなかろうかというような御意見はごもっともだと思うのであります。したがって、そういうふうなこと等をも十分に考慮して、できるならば妥当性のあるものとして出てきた場合に、当然これは考慮していかなくちゃなりませんし、過般来皆様方から非常に御審議を慎重に願った土地の価格を評価するところの鑑定士法というようなものも、昨日ようやく衆議院を通過いたしまして、法として成立するという段階に入って参りましたので、ああいうふうな方面等におきましても十分に活用いたしまして、最も妥当性のあるところで売っていただきたいし、また、買い取っていくべきじゃなかろうか、かように考えて慎重にきめていきたいと考えております。
○田中一君 今政務次官が言っている十六条は、指定しただけで買ってくれない場合に、買ってくれと要求するのであって、財政上困るからといって、この指定はしたけれども、ちっとも買ってくれない、それでは困るから買ってくれという規定です。これは。そこで私、この間イギリスへ行ってロンドンでニュー・タウンを見て参りましたけれども、どっちみちこういうものをやるならば、片方において住宅金融公庫なり、住宅公団に関連性があるのですから、土地だけ売るのでなくて、建物を作って分譲させたらいいじゃないですか。それであとまた私権の制限をしてはいかぬが、ここは住宅地だからあれを商売してはいかぬ、これを売ってはいかぬ、クリーニング屋は一軒ぐらいだと、あるいはまたとうふ屋でも動力を使っちゃいかぬというようなことになると困るのですが、もう少し積極的に、どっちみち作るならば、土地がかりに十万坪できたら、十万坪に新しい市街地を作って提供するということです。これは今言うとおり、住宅局がその構想のもとに、住宅公団あるいは住宅金融公庫から融資を受けているところの各住宅会社等がありますが、そういうふうな計画をするという前提の住宅市街地ならば、これはもう賛成すべきだろうと思うのですが、それがそこに、これはいかぬぞ、あれはいかぬぞという制限をしては……、たとえば多摩平の公団住宅団地などは、分譲住宅地域には木造をどんどん許しているのです。それで、なるほど住宅公団が行なうところの団地には、これは全部不燃建築、分譲する部分についてはみんな木造ですよ。そういう中途半端な政策をとらないで、建つ以上、これに五十億かかろうと百億かかろうと、新しい住宅街を作って提供すればいいじゃないか、これが地方公共団体が行なうにしても、どこが行なうにしても、一向そのために困ることはございません。だから宅地を作って分譲するだけではいかぬ、場合によっては、家ぐるみでもって分譲するようにすればいいじゃないか、もし国民経済上の余裕がある人たちに対して売るならば、それがばらばらな、建築基準法にあるところの建築協定なども行なわれずして、野放しになったのではだめだというのです。この場合には、この団地に対しては、でき上がった建物に対しては全部条件として建築協定をさせますと、そうして何階のどういう構造というふうにちゃんときめてやるならばいいけれども、そうでなくてはらばらにやったのでは、同じように自分の所有した土地に自分の何を作ろうと自由ですから、一方においては制限をする、一方では自分の資力に応じてばらばらな建築をするということになったのではこれは何にもならない。当然やるならば、これは全体の計画に対して国の資金で建ててそれを提供する、これは分譲でもかまいません。賃貸でもかまいません。また、建築協定を行なって、これは建築基準法にありますから、建築協定を採用して、この地区にはかくかくの構造の家を作るのだということを条件として分譲するということにならなければ、やはりスラム化する、そういう点はどういう含みを持っておりますか。
○政府委員(松澤雄藏君) 協定とか、あるいは基準法にのっとったとか、そういうような詳細の点は、事務当局から答弁させますが、この新住宅市街地開発法というその基本的なねらいは、今御趣旨にあったように、単に従来土地だけを求めて、そこにかりそめにも団地的な部面だけで市街地を作っていくのだというふうなものの考え方ではなくて、現在の過密した人口を包含している大都市ではゆとりのある生活というものは非常に困難だと、そういうような点から、少しくその周辺というとこになりますが、時間的な面を考慮しつつも、ある程度の大きい団地ができるならば、大きければ大きいほどいいといったようなことを、私どもは願っているわけですが、できるならば最低限を五十万坪、今日においても御承知のように、熱海は、あれはほとんど四十七、八万坪にならない、四十五万坪と一口に言われておりますが、少なくともあの程度の新市街地というものを作って、そうして過密的な人口のほうを抑制しつつ新しいベッド・タウン的なものを作っていきたいというのにこれらを当てはめて持っていこうという気持でこの法案を出したわけでございます。全部を全部今お話のように、すべて建築までして、そうして国民に全部これを分与する、あるいは貸与するというようなことはできない、財政上の問題から非常に困難性があるかもしれませんが、ときによってはそういうような点も考慮して新しい市街地というものを作っていきたいというようなねらいであるということだけは事実です。そういうような意味で、今後ともやっていくように努力いたしたい、詳細な点は局長から答弁させます。
○政府委員(前田光嘉君) 建築協定の話が出ましたが、法律によりまして分譲する、処分の場合に、建築につきましても、それがこの地区にふさわしい規模及び用途の建築ができるような規定を設けまして、その計画に従って建築をやっております。この場合には、今お話のように、あるいは建蔽率なり、構造なり、形態なり、意匠なりを制限いたしまして、そうして団地にふさわしい建築ができるようにしたいと思います。
○田中一君 その分譲する場合の条件としてそれをつけるということに法律にそういう点が明記されておるというのですか、あるいは政令等できめるというのですか。
○政府委員(松澤雄藏君) 法律の二十五条に書いてございまして、これは分譲する場合には、この条件によります。
○田中一君 これは精神規定みたいなものじゃないですか。もっと具体的に、基準法上にも建築協定という条文があるわけですから、ですからそれによってやるのだということを書いたらどうですか。これは精神規定みたいなものじゃないですか。
○政府委員(松澤雄藏君) 建築協定は建築主が任意に協定をすることになっておりますので、むしろこの場合は、処分計画できめまして、そのものを認可いたします。その処分計画に従って処分をしなければならないという条件にしたほうが適当な規制が十分行き届く、こういう観点からこういうことになっておるわけであります。
○田中一君 それじゃ、その建築協定的な指導をするということですね。分譲の条件としてそれをやるということですね。
○政府委員(前田光嘉君) さようでございます。
○藤田進君 今のに関連してですが、区域内として指定された場所に既成の住宅が——それは当該居住者の所有の場合もあるだろうし、連檐している場合というよりも、むしろ点在しているような場合もある。それはそのまま存続をするということになりますか。
○政府委員(前田光嘉君) 土地を処分する場合の条件でございますので、点在して家ができます場合におきましても、その条件には従っていくことになると思います。
○藤田進君 従来まあ先祖以来いた人もいるだろうし、二、三日前に入った人もいるかもしれませんが、この適用を執行される場合に、たまたまそこに居住していた人まで立ちのいて、そうして分譲したら、旅の人がわが家の宅地に入ってくる、そういうことが現実に予想されますね。
○政府委員(前田光嘉君) この場合は、地域内の土地を全面的に買収いたします。そうして従来の土地の所有者等で、特に宅地をほしい人には優先的に譲渡いたしますので、そういう人も土地を新しく買いました場合には、建築する場合には、やはりこの処分計画に従った新しい基準に基づく家を建てるという考え方でございます。
○藤田進君 言うのは簡単だけれども、それはたまたま古くて建てかえたいという人もあるだろうし、改修あるいは新築した人がたまたま区域内にあると、それが一たん買い取られて、優先分譲でそこをもらってという煩瑣なことをしなくても、そういう点在する、そうして全体の宅地開発の計画から見て支障のない場合は、その人がいたっていいじゃないですか。これは少しどうも民生安定上から見ても不穏当のように思う。古くからいるその土地を収用法なり何なりで最終的には取り上げる、そうしてお前ら立ちのけと、そして家をこわして、これは家は別に建てるのでしょうから、土地分譲を受けた人がね。まあまちまちのスタイルの家ができるでしょう。そこで、自分の土地にはほかの人が入って、自分の家はこわして、優先分譲を受けたどっかよそに建てかえる、そんなむちゃなことをしなくてもいいじゃないか。
○政府委員(松澤雄藏君) 事業の執行の詳細な点は事務局に譲るとして、前提としてお考え願いたいのは、この新住宅市街地開発法は、御承知のように、都市計画の線にのっとってやろうとするわけですから、都市計画でやりますと区画整理でありまして、いわば一つの町を最も住みやすいものとして作っていこうというのが目的でもともとできておるわけです。したがって、これも今申し上げた都市計画法なり区画整理法なり、これらにのっとってやっていくことでありますから、したがって、それが前提条件になりますと、少しく区画整理は今申し上げたように制限を受ける部面等が出て参る、都市計画にしても、区画整理にいたしましても、一応は個人々々の財産ではあるが、そこの区画面に入ったものに対しては、それはやるときに了解を求めてもともと計画を立てていくわけですから、したがって、原則的に前提条件としては、計画法にのっとってやっていくのだ、こういうことになりますので、一応買い上げをすることを原則にし、同時に、買い上げしてやった方に対しては、また反面優先権的な面を認めて、そして取り扱っていくというふうな答弁を局長がいたしておるわけであります。詳細な点はひとつ局長から説明させます。
○藤田進君 都市計画あるいは区画整理という形で、たまたま道路に住宅宅地が支障を来たすというようなこと、これはもう当然なことですよ。それから、そういう場合に、全体を買い上げるのじゃなくて、区画整理、都市計画というものはある程度の減歩は伴うけれども、こういう収用法によって買い上げるということではないのですから、私の言うのは、都市計画、区画整理を前提とされて新市街地開発をされる場合に、道路にもかからない、あるいはその他の社会施設、計画施設にもかからないという宅地については、これは高層な住宅、何万坪もあるというような豪壮なものの場合にはどうか知りませんが、まあまあ百坪か二百坪までの宅地を所有していて、先祖以来住んでいる。それを強制的に収用法ででも取り上げて、そして一般に個人にそれを払い下げて、お前は優先的に分譲してやるからあの辺に行け——くじびきになるかどうか知らぬけれども、どうもむだがあるし、これは穏当でないと思うのですね。事実上そういうものがありますよ。あなた方言われている五十万坪を最低として買うということになりますと、点在するか、あるいに局部的に密集するか、そういう事例はもう所々に起きてくるだろうと思う。それをはっきりしておいてもらいたい。
○政府委員(松澤雄藏君) 私が申し上げたのは、さっき申し上げたように、都市計画等によっての前提条件という点をお考えおき願いたいと、こう申し上げたわけですが、したがって、道路にもかからず、何にもかからなくて、その計画内には入っているわけだが、そしてかりに建物がここにあるのだ、何もこれはかからずに、ちょうど裏側のまん中ごろにかかっているのだというふうな場合には、強制発動をするように土地収用でもって全部買い上げて、そして家まで全部つぶしてしまって、新しく建て直すということは、実はそこまではここでは考えていないわけです。
○藤田進君 それでは、当該実情に照らして、しかるべきものについては買い上げをしない、買い上げてもまた個人に分譲するのでしょうからね。買い上げをしない。これはいいわけですね。 それから続いてもう一点ですが、既成宅地造成事業をやっている。まあ五万坪もあるだろうし、三万坪もあるだろうし、相当都市の近効に多いと思う。そういうものについては、これは買い上げると、こういうことになりますか。
○政府委員(松澤雄藏君) 先ほど私が申し上げたのは、たとえばかりに道路とか何とかにかからなくてもこういうふうに建物をこういうふうに計画的に建てていくのだ、あるいはここのところに公園を作るのだ、それでもやはりそういう点は計画の中ですから、こういう場合は、やはりお立ちのきを願わなければならぬ、御協力願わなければならぬということを含んでおりますことを御了承願いたいと思います。ただそういうような計画が実際に当てはまらないで、そういう必要性のないところにおいては、やはりあえてこの場合強制的なところまで持っていこうとする意思はないのだということをお答え申し上げたわけですが、何万坪というようなことになりますと、やはり今申し上げたように、単にありきたりの土地を多くただ五十万坪買い上げて、建てたい者は自由に建てて、そしてでき上がったものに対して、こっちが適当に道路をつけてやる、こういう意味ではないのですから、一つの将来性のある新しい町づくりをしようというのが目的でございますから、何万坪を持っている方々は当然にそういうふうな計画の中に包含されてくる、こういうふうに考えざるを得ないと思います。したがって、当然にそういう方々には一そう御協力を願わなければならぬであろう、かように考えます。
○藤田進君 建設委員長あてに全国宅地造成連合会会長名で、柴田眞一郎さんから陳情が来ている中に、この点を非常に問題にされているのです。それは、一般個人所有者——事業者じゃなくて個人の所有者と同様の取り扱いをするということになるのか。それからもう一点は、今の区画整理あるいは都市計画に基づいて建物を建てるという計画地、あるいは公園その他のものについては、従来そこに居住している人であっても、一たん買い上げて、そして優先分譲という以外にないとおっしゃいますが、建物については、それは建蔽率その他基準はありましょうが、北向きであろうが南向きであろうが西に向いていようが、それはそれぞれ土地の分譲を受けた人たちが、その人たちの好みに沿って、構造的にも基準に合う以上は建て得るんだと思う。とすれば、その区域内に住宅を建てるのだということはあっても、これは全部、公園その他の施設がない限り、全部住宅地になるわけで、従来住宅にいる人たちが、適当な面積である以上、それを買い上げて、また移転して分譲というのじゃなくて、それだけは例外的に残したってよさそうに思うが、それはどうして無理があるのですか。
○政府委員(松澤雄藏君) 一応常識的には考えられると思いますが、それが緑地帯であるとか、それの指定とか、あるいは風致地区の指定とか、こういうふうな部面でありますれば、今御質問者が質問されておる趣旨にのっとって、住宅をそのまま残しておいて持っていくというふうな方法も、もちろん現在都内でも相当ございます。だがしかしながら、そこのところに一定の範囲をきめてその市街地の公園にしていくんだと、こうなりますると、その中に二戸でも三戸でも残っておるというふうなことになりまして、その公園に何らの支障がないということになりますれば、ときによっては、それは都市計画の委員会等においていろいろと審査を願う結果になると思いますが、普通の場合ですと、やはり公園になりますと、ある程度の整備も必要でございまするし、また、そこに住んでおる方々も、従来ここを通ってきたのだからこの中をこのまま通っていきたいのだ、ところが、公園を作る場合には、こっちを通っては困る、こういうふうに通っていってほしい、いろんなことが日常生活に私は出てくると思います。そういうふうな点から考えていくと、やはり風致地区や緑地帯とおのずから違って、公園地区になっていきますと、しかも、その公園を五十万坪あるいはまた百万坪、百五十万坪といったような、いわば現在においてわれわれが考えておるといいますか、というふうな部面からしますと、決して私は大きいものではないと思います。したがって、その大きいものでない範囲の中においての公園というふうになってきますと、どうしてもある一定のあれはきめられていくと思います。そうなってきますると、その中に自然公園のような工合に、自然のままに置くのだという公園でございますれば、ある程度まで従来のままといったようなことも考えられますが、やはり一つの公園として、普通われわれが考えておる公園といったような方向に持っていく場合ですと、今申し上げたような部面等も考慮されるというようなことからいきますると、自然に一応買い上げて、そしてそろえた公園にするということにならざるを得ないのじゃないか、かように考えますが、法的な問題とか詳細の点は、ひとつ事務局から答弁させます。
○藤田進君 私が言っておるのは、公園とか計画になっている道路とか、あるいは学校も建てなければならぬだろう、そういうものに差しさわりのないところが五十万坪もあるのだから、公園にしろ道路にしろ、それは一部、局地なんです。五十万坪一ぺんに全部買い上げるというようにこの前言うものだから、疑点が起きるわけです。そうすると、従来いた人で、何ら——ちょうど計画道路のふちにもなるし、公園にも相当離れているし、住宅地として分譲される地域にその人がいるのです。それを買い上げて優先でまた分譲——そのままそこを分譲というならば、買い上げと分譲、そういう手続も必要ないし、また、そこを移転して他の、五十万坪の中のどこかへ行くなんていうことは、これは不合理な話で、それをどうするか。
○政府委員(松澤雄藏君) それは、先ほど申し上げましたように、都市計画なり、その計画の中に入ってなくて、裏側にあったとか、そのそばにあったけれども幸いに——たとえばここに新しい道路を作る、新しい公園を作る、ここに新しい商店街を作るのだとか、ここに住宅街を作っていくとか、そういう計画外に幸いにあったものに対しては、決して御無理を申し上げる意思は、本法案の中ではない。
○藤田進君 買い上げなくていいということですね。もう一点残っている。今の事業者です。宅地開発を現状やっているところがかなり多いというのだ、その過密周辺は。それはどうするか。
○政府委員(松澤雄藏君) これも同様であります。個人の私権をある程度まで、先ほど田中委員のお話のように土地収用的な面まで考えていかざるを得ないというような建前になっているだけに、これが商事会社とか、あるいは不動産会社というような方向で取り扱っているものでも、その中に包含されるものに対しましては、同様な取り扱いをしていくということになると思います。
○委員長(北村暢君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(北村暢君) 速記を起こして。
○田中一君 二つだけ聞いておきます。一つは要望、一つは、この計画によって著しく自己の居住条件が不利益になった場合の隣地、いわゆる区域外の隣接地の買い取り請求ができる制度をなぜ設けなかったのかということです。というのは、こういうことです。一応計画が立った。計画が立ったけれども、この計画がおそらくその区域の隣接地で非常に不利益な居住条件になってしまった場合が、想定される。その場合に、これも買ってくれ、これも指定に入れてくれという要求をすることができるかどうかという問題です。
○政府委員(前田光嘉君) この事業によりまして、その周辺の地域が不利益をこうむる場合におきまして、買い取り請求できるかということでございますが、この法律ではそういう規定は設けておりませんけれども、一般の土地収用によりますところの残地補償に該当する場合につきましては、残地につきましての補償があるものと存じます。
○田中一君 だから、土地収用法の残地補償という点で請求した場合には、請求権を与えないでも交渉に応ずることになるのかどうかということを聞いておるのです。これは相当考慮しなければならぬと思う。一方的に、たとえば南側のほうにとんでもない四階建のアパートでもかりに作られてしまえば、困るんだ。その場合、自分の土地を買って下さいよという場合には買う考慮はやっぱり必要であろうと思うのです。
○政府委員(前田光嘉君) 一般の公共事業の例に従いまして、残地なりあるいは隣接地につきまして補償が必要の場合には、当然補償ということになると思います。
○田中一君 最後に希望——要望も入るのですが、得てして住宅公団その他が行なっている宅地造成というものは、ただ平面化すればいいのだ、ただがけを作って、道路を作って、その上に段地というか、階段の上の土地を作ればいいのだという考えに終始しているのが今日の宅地造成なんですよ。私は好ましい住居地域というものは、池があり、森があり、しいて言えば原野も含めてもいいと思う。やはり完成後の姿というものが自然の面影が残るような措置が必要であると思うのですよ。まあ民間でやっている宅地造成なんという事業会社は、どの会社を見ても、あった池はもうどんどん残土でつぶしてしまって、平地にしてしまうという考え方は、私はとるべきものではないかと思うのですよ。やはり住宅環境というものは、小鳥も来るような森があってよろしい、林があってよろしいのだ、メダカやフナが生まれるような小池があったっていいわけなんですよ。どの団地を見ても、全部平面化する、あるいは高台に対しては階段を作ってまた平面化するという行き方をとっているけれども、これはほんとうの意味の住宅政策ではないですよ。日本には日本の自然の姿があるわけですよ。やはりこれを尊重しながら持っていくということに計画を進めてほしいと思うのです。地方等は得てしてそういうふうに持っていったほうが地方財源が豊かになるとか、あるいは言葉をかえて言うと、そういうものを残したのでは、地価が高くなりますよなんということを言って、やたらにそういうものをつぶしていくのですよ。さっき政務次官が言っているように、公園も作ろうじゃないか、池も作ろうじゃないかと言うのですよ。その場合は自然の姿を残すというようにしてほしいと思うのですよ。これは自分の要望も入っておりますので、答弁は……。
○政府委員(松澤雄藏君) ただいまの御意見ごもっともだと思います。現在建設大臣も同じ趣旨のもとにおいて行政の指導をいたしております。小さいことでございますが、一例を申し上げますと、大阪から奈良県に入る所に、たしか瓢箪池と一口に言っている所がありますが、そこのところに建築設計の方々が団体を組みまして、そこに家屋を建てて分譲いたしております。面積等は、少し時間がたちましたので忘れましたが、相当な面積になっておりますが、これらの建物を見ましても、ほとんど原形をそのまま残しまして、建物を建てるところすらもできるだけあまり平地化するというようなことのないようにして作ってみようと、こういうわけで作った結果、私、大臣の代理として出席してそこをつぶさに見せていただいて参りましたが、ほんとうにわれわれは、日本人特有といいますか、ことに日本人にその慣習が強いわけですが、いわば天然自然のままのところに家屋を建てて、しかも、それが一つの町の形態を整えるのだというふうなことを見せられてきました。ああいうふうな点から考えてみますと、確かに今のお尋ねの点は十分にわれわれの意とするところでありますが、今後もそのような方法で指導するようにしていきたい、こういうふうに思います。確かに御意見は、われわれが現在思っている、すべて何でもブルドーザーでもってかき上げて平地にしてそうして建てなければならぬというものじゃないと思うのです。よく御意見をわれわれも含みまして、そのような方向に努力していきたいと思います。
○田中一君 最後に、これで私はやめますが、都市計画法で行なうところの事業ですから、この植樹だけは完全にするということですね。どの団地に行ったって、多摩平辺は、昔の雑木林が残っているからいいと思うのですけれども、そうでないところは必ず植樹をするということですよ。それも造成費の中に入れていいのではないかと思うのです。そのくらいの配慮が十分にしてほしいと思うのです。これで私質問をやめます。
○田上松衞君 若干のお聞きしたい点が残っているわけですが、委員長のさっきのお言葉のとおり、時間の制約がございます。私個人にもまたあと二分ぐらいしかございません。したがって、きわめて簡単に一点だけ、第五十条に規定する「大都市の特例」、これを適用する市は具体的にどこどこですか。
○政府委員(前田光嘉君) 指定都市は、現在横浜、名古屋、大阪、神戸、北九州、京都地区でございます。
○田上松衞君 地方自治法にきめるところの指定都市とは、人口五十万以上の市であって、政令で指定するというふうに解しておるわけです。そこで、人口五十万以上の市というものはまだ別にあるはずだと考えておりますが、これらはどういう根拠で除外されるのか。
○政府委員(前田光嘉君) ただいま人口五十万以上の都市で私が申し上げました都市以外につきましては、資料もございませんので、どの都市が該当するか申し上げられませんが、建築及び都市計画に関する事務を市の事務当局にまかせまして仕事をしていくというこの事務能力等を考えまして、今申し上げました市が該当するということで指定をしておるわけでございます。
○田上松衞君 その点を明確にしていただきたいから、あえてお聞きしているわけなんです。たとえば川崎市等のごときは、もう七十万をこしているという状態です。他にもあるはずです。さらには、今現在は五十万ではないけれども、市町村の合併等によって、いろいろな形で五十万に達する市というものは続々と出てくるだろうと思う。その場合、都道府県知事が持っておった責任なり事務なりというものを、いつの時点においてこれらに引き継がれるものであるか、そういう点が少し心配になるからお聞きしているわけなんで、もう少し明らかにしてもらいたい、そういう場合にどう処理するかということをあわせて。
○政府委員(前田光嘉君) 地方自治法に基づく政令によって指定した日において自動的に動くものと思います。
○田上松衞君 もう少し明確にそこをできませんかね。今までは都道府県知事がやっておった、そうするとそれが瞬間に一カ月、二カ月の後には五十万以上に達して、それこそ自動的に指定都市になってくるでしょう。そういう場合に実際の仕事の上で——これは現実の問題ですからお聞きしているのですよ。
○政府委員(前田光嘉君) 政令で都市を指定いたしますので、その政令が公布施行された日から動くものと考えております。
○田上松衞君 御答弁まことに不満足なんですけれども、さっき申し上げたように、時間がございませんから、希望として申し上げておきます。 私は、こういう場合に、当然御答弁としてはそういう格好になるのでしょうが、これらに対してどうするかということをひとつ何かの形でそごを来たさぬように十分配慮していただきたいということを希望申し上げまして、終わっておきます。
○委員長(北村暢君) 他に御質疑はございませんか。——他に御質疑もなければ、質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(北村暢君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 それではこれより討論に入ります。 御意見のおありの方は、賛否を明らかにしてお述べを願います。——別に御意見もないようでございますが、討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(北村暢君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 それではこれより採決に入ります。 新住宅市街地開発法案を問題に供します。本案を原案のとおり可決することに賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(北村暢君) 全会一致でございます。よって本案は全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、本案の報告書の作成等につきましては、委員長に御一任を願いたとと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(北村暢君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 —————————————
○委員長(北村暢君) 次に、関越自動車道建設法案を議題といたします。 本案は、六月二十九日予備付託され、去る四日衆議院から提出され、同日本委員会に付託されました。 まず、提案理由の説明を求めます。衆議院議員森下國雄君。
○衆議院議員(森下國雄君) ただいま議題となりました関越自動車道建設法案につきまして、自由民主党、日本社会党及び民主社会党を代表して、提案の理由を御説明申し上げます。 この法律は、東京都及び埼玉、群馬両県を通じ、さらにこれと近接する新潟県に達する高速道路を建設せんとするものでありまして、現に首都周辺において飽和状態になりつつある隣接県との交通隘路を打開するとともに、沿道諸地域における資源の開発、産業の振興をはかり、さらに他面、従来、裏日本的宿命に閉じ込められていた日本海沿岸地域を首都東京と直結することにより、新しい時勢の恵沢に均霑せしめようとするものであります。 これが本法案提出の理由でありますが、次に、本法案の要旨について若干の御説明を申し上げます。 第一は、本法案の目的についてでありますが、さきに申しましたように、首都圏とこれに隣接せる日本海沿岸地域との産業経済等の関係を一そう緊密にし、かつ、関係地域の開発を強力に推進するために、高速交通の用に供する幹線自動車道をすみやかに建設することといたしまして、これにより産業基盤の強化に資するとともに、広く国民経済の発展に寄与せんとするものでありす。 第二は、本自動車道の予定路線についてでありますが、本路線は、起点を東京都、終点を新潟市とし、主たる経過地を川越市付近、前橋市付近とするものでありまして、この基準に基づき、政府は別に法律案を作成し、すみやかに国会に提出しなければならないことにいたしております。 なお、本路線の指定については、国土開発縦貫道の方式に準じてこれを行なうことといたしまして、内閣総理大臣は、国土開発縦貫自動車道建設審議会の議を経て、予定路線を決定することに相なっております。 第三は、本路線の建設に関する基本計画についてでありますが、これが決定にあたっても、内閣総理大臣は、前述の予定路線と同様の手続を経てこれを行なうことといたしまして、さらに、この基本計画立案等のための基礎調査についても、所要の規定を設けております。 第四は、現行高速自動車国道法の一部改正を行ないまして、同法に準拠する本自動車道の整備計画を作成する等所要の規定を設けることにいたしております。 以上が本法案の提案理由並びにその要旨でありますが、何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決賜らんことを切にお願いする次第であります。
○委員長(北村暢君) 質疑は午後に譲りまして、暫時休憩をいたします。 午後零時三十五分休憩 ————・———— 午後三時三十八分開会
○委員長(北村暢君) ただいまから建設委員会を再開いたします。 関越自動車道建設法案を議題といたします。 御質疑のある方は、順次御発言を願 います。
○藤田進君 まず、提案者にお伺いをいたしたいと思います。立法府に席を持つ議員としまして、当然法も許し、また、従来も議員提出がしばしば行なわれてきたので、この点は問題にしているわけではないのです。しかし、おおむね野党側の場合は特にそういうケースはあり得るのです、時の行政権を持っておりませんから。今見ますと、提案者の中に与党の前建設大臣もおいでになりますし、その他名を連らねておられるわけですね。この種国土総合開発の一環として、その緩急よろしきを得て、どこをどうするということはきめられてしかるべきものだし、そうだとすれば、当然政府が率先して提案をするというのが私は筋だろうと思う。しかるにもかかわらず、出にされるということは、政府といろいろ折衝せられたけれども、間尺に合わぬ、認識の相違がある、あるいはその他の事情があったに違いないと思う。この点について、まずお伺いします。
○衆議院議員(森下國雄君) 私ども、この非常な時代の要請とでも申しましょうか、首都を中心とする高度な経済発達がいろいろな形において信越線というものがあそこにありますけれども、どうしても裏日本、日本海との迅速な連絡が必要である。ことに今申しました埼玉、群馬、それから新潟というものは当然高速的なそういう道路ができていいものだと思っている。こういうことを別に政府と部分的にはわれわれは相談したということではないが、われわれ議員としては、議員が当然そうした権能もあるし、だから、とにかく各派が共同で急いでこれをやったほうがいいという形でやっただけでございます。
○藤田進君 その御趣旨を要約いたしますと、この種問題は、むしろ政府というよりも議員提出、しかも、提案は各派共同でやるべきであるという考え方 に立たれているわけでしょうか。
○衆議院議員(森下國雄君) むろんそうでございます。
○藤田進君 経済企画庁長官にお伺いいたしますが、私は、前段申し上げたように、国土総合開発、あるいは自後各種法案が出て成立をし、そういったものを円滑に総合的に運営して、交通量の現実の緊急対策なり、あるいは将来の交通量の推定等をも勘案して、国全体の発展のために、これ自体がそうであるなしに言っているのではないのです。基本的にこういうようなものは各省間の連繋もとられ、総合調整せられて、道路交通機関等は、特に政府が率先してこれが推進をはかられるというのが建前ではないだろうかと、こう思っていたのですが、提案者に伺いますと、この種問題は、むしろ議員提出のほうがしかるべきだという御意見のようでございます。そうだとすれば、他地域にもいろいろ関連をしてくると思う。東京から北、東については、東北地域については、別途国土縦貫自動車道路について、すでに署名をとろうかという、あるいはとりつつあるという状態、片や神戸を起点として中国縦貫自動車道路については、政令の指定は、これは政府でお願いするという形でやっているというふうに、地域的に考え方が違っているために、必ずしも地域住民の期待するようになっているところと、なっていないところができてきている。そういう事情も勘案されて、こういう問題については道路行政、道路の施設といったようなことについては、やはり提案者の森下さんの言われたように、議員提出を建前とするお考えなのかどうか、お伺いしたい。
○国務大臣(宮澤喜一君) 全国国土総合開発計画におきましては、既成の大資本の大集積地帯の諸都市と、大規模地方開発都市との間を結ぶこのような自動車道路を作るという考え方は当然にあるわけでございます。本案は、終点を新潟、起点を東京と考えているわけですから、新潟を大規模地方開発の拠点と認識をし、東京を大資本の集積地、こう考えて立案をされておると思います。したがって、この立案の御趣旨そのものは、国土総合開発計画に考えているところとおそらくは一致をしておるものだというふうに、この法案を拝見するわけであります。 なお、具体的な予定路線については、政府において法律案を国会に提出しろということでございますから、その実施は、国土総合開発計画に基づいて、政府において具体的に考えろ、こういう法律案の趣旨であろうと考えます。おろらくは政府におけるこのような計画の具体化が、なかなか提出者並びに賛成者各位の御期待なさるほどはかばかしくいきませんために、促進するようなおつもりで法律案を御提案になったことだと思いますので、法案が成立をいたしましたら、その御趣旨に従って、できるだけ政府としても行政措置を急がなければならないと考えます。
○藤田進君 私の質問しているのは、内容じゃなくて、法案をこうして出すという建前について、政府見解をただしているわけです。
○国務大臣(宮澤喜一君) ただいま私が案ずるにと申し上げた部分からあとが政府の見解でございます。
○藤田進君 そうすると、提案者と同一の意見ですか。
○国務大臣(宮澤喜一君) おそらくは、政府の計画立案、あるいはその前段となる調査等々が、なかなかはかばかしくないので、ひとつ急いでやれと、こういう趣旨であろうというふうに私ども思いますから、法律として成立いたしましたらば、その趣旨に従って、できるだけ仕事を急がなければならない、こう考えておるわけであります。
○藤田進君 いやいや、これが議了され成立すれば、その責任は行政府が持つわけで、これはお聞きしていないわけで、当然なんですが、そうじゃなくて、森下さんの提案者を代表しての御答弁は、こういう問題は、私が森下さんに聞いているのは、道路行政全般、森下さんね、聞いているのは、こういうものはやはり総合開発の一環として道路のみならず、港湾もありましょう。産業基盤を強化するという意味合いにおいても、政府が率先してやるべきではなかろうか、どうであろうかといったところが、いや、これは議員提出を建前としたほうがいいという御見解なんです。これはそういう見解ですから、それはそれとして、政府もそういう見解なのかどうかというのです、私の質問は。
○国務大臣(宮澤喜一君) この法律案の趣旨とせられるところは、国土総合開発計画に考えておるところと異なっておりませんし、また、その資本の大集積地と地方開発大都市とをつなぐという考えがありますから、政府が考えております基本的な構想の一部になるものであるというふうに認識をいたしているわけであります。
○藤田進君 どうも答弁がずれてしまっておりませんか。それでは言葉をかえて聞きますが、政府としては、このことは当然時限的に見て実施する予定であったが、一足違いに議員提出で出た、こう見ていいですか、これは。
○国務大臣(宮澤喜一君) 政府としても、全国を扱いますので、いろいろその順序なり、手順なり当然あることであります。したがって、直ちにこの法律案が提出されませんでした場合に、直ちにこのような調査に着手いたしたかどうかは、これはまあいろいろ国全体の計画の順序なり、重点がございますから、これは必ずしもそうであると申し上げるわけには参りませんけれども、しかしながら、前後は別といたしまして、総合的な政府の考えている計画と相反したものではない、その一部になり得るものでありますから、かりにこの法律案が法律として成立しました場合には、その国会の御趣旨に基づいて、第二条に定める調査等々は、これは急いでいたさなければならないことになる、こういうふうに申し上げているわけであります。
○藤田進君 そう言われていることは聞こえるのだけれども、聞いていることと、あなたほど頭のいい人が聞き違いということはないので、再三重複して聞いたわけです。私はそう思っているのです。こういうものは当然政府に計画がある、その財政上の事情からもどういう序列にすべきだ、道路公団にやらせ、あるいはそれがどうペイするかということも、反面、特殊なこういうものとしてはあるでしょう。しかし、そういうものは政府の指導ということがなければ、一体何のためにそういったことを所管している経済企画庁があるのだろうか。こういうものを議員が出さなきゃならないという、そういう事態に追い込んでいる、非常におくれているということもこれは問題だし、これはほかにもありますよ。こういうことで政府が建前とし、これによって議員提出による議決だからという形で行政をおやりになるとすれば、これが基本的な態度であるならば、全国各地域で同様な手段をとらなければ、これはもうとてもおさまりつかない。総合的に開発されるということで、各地域とも政府をある程度信頼している向きもあって、政府にはどうしてもらいたいという陳情こそあれ、できるだけ議員立法という形でなしにいっている。これはやむにやまれずに、新潟——東京間というものは政府がいかんともしないので出たと見なきゃならぬと私は思う。いろいろ順序があると言われるので、事務当局おられれば、長官も一こまかいことは知らないでしょうから、一体これはどういう順序で、現時点におけるこの種道路についてどういう順序になっているか、トップにあった、出そうと思っていたというものなのかどうか承っておきたい。この法文を見ましても、政府は、すみやかに付随する立法措置を第二条で規定しているんです、第二条以降でも。これはけっこうなことなんです。しかし、これが全国的に見て、これは宮澤長官御承知のように、中国縦貫自動車道路についても、もうたいへんな熱意なんですね、必要でもある。これじゃ間に合わないからということで特に瀬戸内海をめぐるバイパス道路という、河野さんも、いつか縦貫道路よりいいと言われているくらい問題があるのです。しかし、それは議員提出という形じゃなくして政府がやはり総合的に考えてやられるほうが至当であるということでいたわけですが、有力議員がいる地域は団結して立法にする、これは提案者の、このそれぞれの名に当たってみたのです。あまり詳しく知らないですがね。第一国務大臣かつ建設大臣もこれをやるべきことなんで、どうも政府として建設大臣が中心になり、企画庁長官が中心になっておやりにならないのだろうか疑問に思うのです。さすがに現閣僚は、私の見た限りでは名前が載ってないようだが、名前を載せたらいいでしょう、閣僚だから。何番目ぐらいにありますか、関越道路というのは。あなたの手元に緩急の順序を考えてやりたいというのが。
○政府委員(松澤雄藏君) 国土総合開発の見地に立っての御質問でございますから、企画庁長官から御答弁を申し上げておったようでありますが、今度は道路行政に入って参ったようでございますから、私から御答弁を申し上げたいと、かように思います。 建設省として実は考えていろいろと議員立法の際に議員各位から招聘を受けまして意見を述べろというお話でございましたので、私どものほうの立場といたしましては、担任者である道路局長にこの答弁に当たらせ、考え方を述べさせて参ったのでございます。というのは、国土縦貫自動車道を私たちが作る場合、今後これがある程度の見通しがつく場合においては、この国土総合開発それ自体というものは、御承知のように、狭い日本の国というものを高度なものに活用していきたいというところから国土総合開発的な面に立って縦貫道路等を考えていったわけですが、今申し上げたように、ある一定の時点に対して、ある程度まで見通しがつくという段階になった場合においては、単なる縦貫道だけでは間に合わない、よってその横断線的なものを考慮すべきだ、こういうことで私どもは従来までやって参りましたし、その案に対しましては、建設省としても同意を申し上げて参ったのであります。しかしながら、御承知のように二兆一千億のワク決定の場合においての現段階において、現実において現在通っております一級国道ですらも九十何%といったようなことまでしかいっていない国の財政の規模の範囲でございますので、そこまでなかなか手が届かない、そういうふうな建前のもとにおいて、来年度においては、できまするならば、新しい道路五カ年計画を設置していきたい、かようにまで実は考えている段階でございましたので、現在の二兆一千億のワクなり、新しい段階においての計画的な面におきましても、まず第一に考えなければならないことは、現在すでに一級国道として、そうして現実において活用しておる部面、これすらも完全になし得ないということではいけないので、これらをまずとりあえず開通するのみならず、現在の日本の経済の情勢に合う道路に是正をしていかなければならぬ、こういうふうな建前に立ち、第二番目といたしまして、私たちはやはりその地域を中心とした開発的な部面もありますので、よくいわれるところの二級国道、すなわち横断道路であります。各一級国道とつながるところの横断国道を第二のものとして考えていきたい、こういうふうな見地に立ってやって参りましたので、この関越自動車道路というふうな部面までは、現段階においては直ちに政府の財政的な面から考えても、なかなか思うようにいかぬであろうというふうなことで、実は順位的な面で何番目というふうなところまで至っていなかったわけであります。 しかしながら、現在の自動車道も、御承知のように、中央道はすでに東京から富士吉田までに延びる段階になり、また一方においては、名神高速道といわれるところの中央との将来のつながり点も延びておりますので、そういうような部面からも、一日もすみやかに裏日本と結ぶところの、すなわち東京——新潟間というものを一日もすみやかに自動車道としての計画調査をしてほしい、こういうふうな面で、いわば促進法的な面として今回の法案が出たものだ、かように考えまして、法の成立の暁には、十分その法の趣旨にのっとって実行に移すような方向に努力していきたいということで、先ほど政府を代表して長官が申し上げておったわけでありますが、建設省においても、同様な気持のもとにおいてやっていこうと思っておりますが、建設省の考え方といたしましては、今申し上げたように、現在の国道それ自体をすみやかにしなければならないといったようなこと等もございまして、現時点において一歩先んじて議員立法として提出したというふうな話かという御質問でございますが、私らといたしましては、まだ新潟方面までは、率直に申し上げまして、何番目のものだというところまでに具体化しておらなかったことは事実であります。
○藤田進君 これは提出に際して政府、特に与党賛成者、提出者としては党のそれぞれの機関もあることだし、したがって、政府を持っている与党のことだから、政府とも連携をもって調整をはかった上でお出しになっているのじゃないだろうかと思うのですが、政府とは全然そういった、俗にいえば楽屋裏の調整も何もなしに、突如として出てきたものでないのかあるのか。
○政府委員(松澤雄藏君) 先ほど申し上げましたように、与党の議員といたしましては、私が招聘を受けまして、政府を代表する立場において道路局長が参りまして、意のあるところは申し上げました。その結果に基づいてこの法が出てきたものと、かように存じております。
○藤田進君 そうすると、一方において首都移転あるいは建設大臣が言明されているように、とりあえず容易である官庁その他は疎開していきたい、現地も見に行ったという政策が一本ある。東京の過密人口の調整は一つはそれでやりたい、首都圏という形で総合的にまたやっていこうというようなことがあり、そうしてこの路線を見ると、大体今予定されている東京・練馬から川越間を見ても、このすぐ隣に川越街道がある。それからバイパス道路、今四号線がすぐ隣を走っておりますが、その次にいわゆる旧国道がある、熊谷に抜けて十何キロの間に四本できるわけです。新潟から工事を始めるとなると、これはまた別だけれども、おそらく工程の順序は逆だろう、そういったものとの総合的な判断というものはなされているのかどうか。
○政府委員(松澤雄藏君) 今質問者がおっしゃっておられるように、事実そういうふうな部面等が従来ともにいろいろと出ておったことは御承知のとおりで、われわれも、そのこと自体につきましては全くそのとおりだと、かように申し上げざるを得ないわけで、実際問題といたしまして、御承知のように、日本の経済であろうが、あらゆる部面の心蔵部といわれる東京並びに名古屋、大阪、神戸というところのごときにおいては、名前だけが四本も五本も出ておりまして、実際は旧国道の一本が通過しておるにすぎないのであります。したがって、政府という立場からいたしまして、しかも、その旧国道の一号線自体が、はなはだしきにおいては六メートル八十、あるいは七メートル五十といったようなきわめて狭隘な道路を持っているというふうなことでは、日本の将来の発展というものが非常に危惧される。したがって、建設省という立場においては、一日もすみやかにこれを日本の一級国道の一号線にふさわしいものにいたしたい。同時にまた、現在東名国道あるいはまた、その他の中央道といわれ、名前がついているのが途中までいろいろと進んでおりますが、これらもすみやかに名のとおりに開通するように持っていきたいということで、同様に、態谷方面に対する線に対しましても、そういうふうな気持で一日もすみやかにみな完成するものは完成いたしたい。しかし、道路は、御承知のように、幾らあっても、日本の経済の発展のためにはなくてはならないものでございますから、私たちといたしましては、極力早期に完成するような方向に努力いたしたいというふうなことの考えのために、すべて計画的にのっとってそうしてやっていきたい、という立場で今日までやって参ったわけでございます。 この関越自動車道路のほうは、先ほど申し上げたように、政府のいわゆるやり方に対する一つの促進法的なものであろうと、かように考えまして、でき上がった限りにおいては、長官が述べたように、われわれといたしましては、最大の努力をしてその趣旨にのっとるような方向に努力していきたい。これ以上のことを答弁はちょっと…、これ以上は私たちといたしましては申し上げる材料はないと思います。
○藤田進君 企画庁のほうはどうなんですか、いろいろ順位なり開発については。国の財政はそれぞれ限度のあることで、道路は幾らあってもいい。道路はあってどうだということはないけれども、そうもいかぬので、当面緊急に交通の頻繁なるところもあるし、そういったところは企画庁は総合的に考えられる役所ではなかったのですか。
○国務大臣(宮澤喜一君) 企画庁の受持っておりますような部分は、国土総合開発計画及び各地方の開発計画という中で、道路をどう考えていくかということでございますから、それは非常に大まかな青写真をかぐという考え方であると思います。むろんそういう原案を作成いたしますときにも、関係各省と御相談、ことに建設省と御相談いたしますが、御相談がなされました上で、さらにそれを具体的にどういう手順でどういう方法でいくということは、これは当然建設省がお考えになることであります。ちなみに、そういうことでございますから、今建設政務次官の言われましたように、この種の道路について、いつの年次にこれを全国あるいは地方の総合開発計画の観点からいたすべきかというふうな、そういう年次割りについてまでは、私どものほうは実は考えておりません。そこまで全国の道路建設というものが進んでおる段階ではないということであろうと思います。しかし、なかなかそう申しても地方の要望も強いということで、もう少し物事をスピード・アップしろ、促進せよ、こういう立案の御趣旨であろうと考えます。ただいままでの現状で議員提案がなければ、政府がこういうものをすぐにでも提案したであろうかというお尋ねに対しては、政府としては、なかなかそこまで現在の道路建設並びに建設計画は進んでおりせん。こういう実情であります。
○藤田進君 これは全国的にそうですか。この関越のみならず、南から北、全国にわたって具体的準備がない、そこでこういう形で促進してもらわなければ、建設省並びに企画庁としては今推進の方法がないというふうに受け取れる。
○政府委員(松澤雄藏君) 建設省といたしましては、先ほどの長官の御答弁のように、国土開発というその大きい建前に立っての線に対しましては、これは政府の責任において経済の発展の度合いに結んで考えていただくことは当然でございます。今の御質問の中において、全国的にこれと同じようなことであるのかというような御質問でございましたが、この法案は、御承知のように自動車高速道を意味しておるわけでありまして、自動車高速道に対しましては、目下のところ、今その横断線に至るまでちょっと手が出ないというような格好で、現在まで具体的な計画の段階には入っておりません。しかし、私たち考えておるのは、さっき、申し上げたところの全国的にわたっての一級国道、この一級国道は現実にこれを使用し、これを土台としてわれわれ国民が生活しております。したがいまして、この一級国道と結ぶ段階においての地方開発という部面を含めましての二級国道、これはどうしても次の五カ年間において最小限度五本くらいは横断線をとって、やはり裏日本と申しますか、太平洋と日本海を結ぶ横断道路は是が非でも実行しなければいけないのじゃないか、こういうことで、今これについては具体的に計画の段階に入っております。
○藤田進君 今、後段でお伺いする予定だったんだが、国土縦貫道路を促進されるということは、地元としても当然なことだし、その動きも活発に東京から東北地域については今お進めになっておる。本来その国土縦貫道路を道路維持あるいは効率を上げる意味で南側にそれをつけて、そうして南北というか、これに対する肋骨道路ということで横断をしていきたいというのが、これは基本的な考え方だったと、それを裏づけるように今、政務次官から言われておるわけです。と同時に、今言った道路まで手が伸びていないということもわかった。そうすると、この種道路計画の実施については、議員提出で運ばなければ企画庁並びに建設省としても推進しがたいというふうに受け取れる。それを期待されておるのかどうか。
○政府委員(松澤雄藏君) 建設省といたしましては期待をしておるかというふうに御質問を受けましても、今申し上げたように、まだ計画の段階に至っておりませんでしたので、期待と言われましても答弁のしようがないのでありますが、しかし、国民を代表する国会議員の諸君が、どうしてもこれは自分たちのものの考え方からして、先ほど企画庁長官が答弁なさったような御見解に立って、そうして立法府の立場に立っての立法措置をとられる限りにおいては、政府としてはその法の趣旨に基づいてその促進に努力するということに相なる。こういう答弁を申し上げるより仕方ないと思います。
○藤田進君 いや、それは筋ですよ。だから、少なくとも道路行政全体を持っておる建設省並びに企画庁は、全国的視野に立ってどこをどうすべきか、年次別に国の財政とにらみ合わせつつ、だからこそ、道路計画で二兆一千億の五カ年計画ができ、これを改定して四兆幾らでしたか、といったものが出されてくる、その根拠となるべき路線というものがなければならぬ。そういうこととの関連において関越自動車道路というものをどう把握しておられるかということを聞きたい。
○政府委員(松澤雄藏君) 率直に申し上げまして、今のこの法案で出ております高速自動車道的なことは、その計画では考えておりませんでした。
○藤田進君 提案者に聞きますが、これは一応起点終点をきめられて、そして肝要の立法をここに法案として出されておるわけですが、希望されている順序、年次別なり、この二条の二項によりますと、政府は、すみやかに路線に関する法律案を出せということになる、政府はこれを受けてお出しになる。「すみやかに」にもいろいろありましょう。しかし、提案者とされては、どういう今後の日程を要望されているのか、趣旨をお伺いしたい。
○衆議院議員(三宅正一君) これは、藤田委員もよく御存じだと思いますが、国土縦貫自動車道を作りましたときに、国土縦貫自動車道というのは、日本の産業、人口、文化、格差解消、国内開発いろいろの根幹になるわけでありますが、北海道の稚内から鹿児島まで非常に細長い日本の、しかも雪等のことを考えて、脊梁山脈のこちら側にずっとつないでおりますので、南北の格差をほんとうに解消いたしますためには、特に幅の狭い日本といたしまして、肋骨道路を具体的にほんとうに出さなければ意味がないと考えておりましたが、そこまで議員立法でこまかいものが出なかった事情でありまして、ことしの雪害で河野建設大臣なども、建設大臣という資格でなしに、災害対策の本部長の資格において行きましたときに、何といったって今まで豪雪に対する無雪道路の企画というようなものは非常に立ちおくれになっておる、そして裏日本がほんとうに格差を解消するためには、ともかく汽車が二十日間とまるときに、一級国道が二カ月とまるというようなことで産業がいくわけがない、だからして雪害対策の一番大きな道というのは、無雪高速道路というものを、この幅の狭い、それこそ北海道の稚内から鹿児島に行く縦貫道路から比べれば、何百分の一の距離であって、しかも、表と裏をつなぐ、それが産業の動脈になるんだからこれもどうしても必要だという線を主張といたしまして、しばしば建設省の意見としても出しておるわけであります。松澤君は今、率直に言って、などと言っておられますけれども、この間スクープされて朝日新聞に出ました今度の高速道路の道路新五カ年計画におきましても、まだ法律になっておりません関越自動車道等のことについても考えなければいけない、これは早くやらなければいけないという趣旨を言うておるのでありまして、私ども地元の者といたしましては、一体全体今日の技術段階において、一級国道が二カ月も通らないなんという状態を放置されておいてはかなわないし、一級国道は幾らやりましても混合道路でありますから、そしてもともと雪害対策を考えずに作った道路でありますので、この機会にひとつこれをやってもらいたい。私は、衆議院におきましても提案の説明で申し上げましたけれども、したがって、新道路の五カ年計画においては、一級国道、二級国道等の混合道路の整備も必要であるけれども、肋骨道路を含んだ高速自動車道の一体建設の順位等について、一応政府としても腹案を持たなければならぬし、われわれのほうも腹案を持たなければいけないということを主張いたしまして、われわれは、地方の利益のために特別にここだけ早くしてくれということを望んでおるわけではないので、そういう意味で資金の按分等は、したがってこの法案にもありますように、高速自動車道の審議会にかけてもらって、その順位において公平な線で配置をしてもらう。今度の四兆何千億にいたしましたって、道路局長の説明を聞きますと、とても金が足りないということでありますから、この点についても、もっとどうやって資金量をふやすかということを考えなければいけませんが、それらの勘案の上に立って、最高限度早くひとつしてもらいたい。同時に、たとえば冨山と名古屋を通ずるものだとか、あるいは大阪と鳥取に行く南北の肋骨道路とか、広島と島根の松江に行く肋骨道路だとか、そういうものにつきましても、これは一級国道の企画でいいのか、あるいは高速自動車道路の企画にするのかというような点は、専門家等も加え、日本の資金状況等も加えてやっていただいてけっこうだけれども、ともかくこれは非常に必要であるという観点に立ちまして、お願いをしておるわけであります。同時に、藤田君が言われましたとおり、埼玉県に何本も高速道路が通っていて、それでは無駄じゃないか。私は将来においては必要だと思います。東京に来るのに、あそこは通り道になってえらい迷惑しておる。ほこりなどの出ない高速道路ができることは必要だと思いますが、たとえば高速自動車道が一本通っている。そういたしますれば、その肋骨道路として東京から前橋に来るその間はあとにして、その東北自動車道の肋骨として群馬県から新潟県に行くコースを先にするというような資金の重点配分ということは、十分に考えてもらってけっこうと思います。思いますが、非常に必要度の高い道路であるので、できるだけ早くやっていただきたい、こういう気持でもって提案した次第であります。
○藤田進君 地元とされてはよくわかるのです。で、そういう方式で今後いくとすれば、各議員ともまた地元選挙区があるわけで、そういう形で国の予算が、ある意味で三宅さんや、この東北のような有力者のおられるところに予算が傾斜的にいくということも考えてみなければならぬ。特に二条の2にいう「すみやかに」という意味は、審議会にかけて、他の議員提出その他の立法は促進法的だという受け取り方だが、これはなくても、そのほうが先に立ってもこれはやむを得ないので、地元としてはできるだけ早くという程度のもののように承るわけですが、しかし、まあいついつということは書けないにしても、「すみやかに、」という以上は、昭和三十九年度あるいは四十年度とか、ある程度のここに強い要求、現時点における交通量並びに将来の交通量を推定したときに、いつごろにはぜひ着手してもらいたい、完成はいつごろにしてもらいたいという希望は、そこまではあるのですか、ないのですか。
○衆議院議員(三宅正一君) それで、藤田君もよく御存じですが、私どもが両院の全員の賛成でもって通しました国土縦貫自動車道にいたしましても、現実には、今度やります小牧——尼崎間も、まだ半分ができただけである。そうして中央道につきましては、富士吉田までの間の調査と、土地買収が始まっただけである。中国自動車道についても、あるいは九州自動車道についても、あるいは東北自動車道についても、あるいは東海道の新しい高速国道及び北陸の線は、われわれの企画したときとはちょっと事情が変わってきておりますけれども、それらに一応金が回っただけであって、まだ北海道にも回っておらない。しかし、少なくとも去年からして調査費だけは回って、その交通量だとか、それから将来の予測だとか、そういう必要度とか、そういうことだけは、国の責任において、調査が始まったわけでありますから、私どもといたしましては、ことし通していただいて、少なくとも次の予算で相当な調査費を出していただいて、われわれ地元としては、県でも調査費を出しまして一応の調査はしておりますが、本格的な調査だけは、よそと同じにやっていただいて、そうして私は内閣の審議会がその順位等は、やはり国の出し得る資金量がありますから、やっていただくということよりしょうがないじゃないか。したがいまして、できるだけ早い——というのは、それらを考えて、何年に着手して何年というような、そこまでの話はできておらない、こういう実情でございます。
○藤田進君 それから三条にいう「建設を開始すべき路線の建設」は、これは基本計画で、審議会の議を経るということになっているわけですが、これは提案者のお気持としてはどういうことが最も望ましいのですか。開始すべき順位。
○衆議院議員(三宅正一君) 質問の意味がよくわかりませんが、私どもとしては、したがいまして日本における高速道路網の一環でございますので、高速自動車国道法による内閣にある審議会で、やはり順位等についても地元の意見は大いに尊重してもらわなければならぬけれども、全体的なその順位の選択とか決定とかというようなことは、国会も発言はするが、審議会の意見も非常に必要であり、内閣の行政府としての考えも必要でありますので、その辺を調整してやってもらうという意味におきまして、私ども最初は縦貫自動車道法の附則として出す予定でございましたけれども、主として自民党の道路調査会の中の意見で、単独法で出したほうがよかろうという線でございましたので、単独法にいたしました。いたしましたが、しかし、順位だとか建設の資金の配分だとかということについては、ともかく総合的に国土縦貫自動車道法の審議会があるから、それを濾過さしたほうがよかろうというつもりをもちましてやっておるわけでございます。
○藤田進君 これは国会議員も入っている審議会ですから、この法案を出された方たとしては、おのずから、建設を開始すべく、実際に同年次に新潟——東京間をということは無理だというおもんぱかりもあって、三条が現われてきていると思うのです。そうすれば、利用効率等から見ても、新潟から開始するのか、途中からやるのか、東京からやるのか、おのずからわかりそうなものです。そこらのお気持、希望というものがあるだろうと思うのです。これはどういう順序をお考えになっているのですか。
○衆議院議員(三宅正一君) これは技術の問題もありますけれども、藤田君もよくおわかりのとおり、先ほど申しましたことにつきましても、たとえば埼玉県については異論があるかもしれません。ともかく高速道路を埼玉県を同時に三本通すことが順序としてなんならば、一本東北自動車道がいっておる。しかしながら、裏日本と表日本を通ずるのが必要であって、そこを通ってくれば東京に来れるのだからして、着手の順序は群馬県から入って、二重投資を避ける。順序はそういうふうにするというようなことについては、あるいは地元は地元としていろいろな要望があろうけれども、四県に関係がありますから、この道路は。ありましょうけれども、その辺はやっぱり国の投入し得る資金量等との関係においてひとつ考えていただいたほうがよろしい。私個人の意見からいきますならば、やはり十キロの清水峠を越します日本一の大トンネルが赤石山系を通る中央道、あのコースをやれば別でありますが、あれさえ通れば、実に距離は近いものですから、そういうものを一番先にひとつ着手してもらうということについて、同僚の諸君の御協力を得て予算を出させるようにしたら一番いいのではないかと、こう考えております。
○藤田進君 これは今の建設費として、全路線について総予算はどれほどですか。
○衆議院議員(三宅正一君) きょう資料を持ってきませんで、はなはだ不用意でありましたが、最初期成同盟ができまして四県の土木部がはじき出しました予算がおよそ二千四百億、最初素朴に二千四百億と出しましたが、その後四県の道路関係者がさらに精査いたしました上で、三百三十キロ、一千九百億という予算でございます。
○藤田進君 今ごろは、国鉄新幹線などでも御承知のとおり、始めるときは安いようでも高くなるかもしれませんがね。
○衆議院議員(三宅正一君) これは逆だ、初めより安くなった。ちょうど国鉄の逆でございまして、五百億ほど安くしましたから。
○藤田進君 二千四百億見積もられたものが千九百億になったと。キロ当たり幾らぐらいですか。
○衆議院議員(三宅正一君) それを割って下さい、三百三十キロですから。まあ新潟県からも来ておりますから、お許しがあれば。まあ私あまり詳しいことは……。
○藤田進君 提案者と政府委員以外は困りますね。提案者がそのぐらい持ってこなければ。
○政府委員(平井學君) 建設省といたしましても、まだ基本的な調査をいたしたわけではありませんので、正確な数字を自信を持って申し上げられませんけれども、大体キロ当たり六億ぐらいというふうに大よその見当をつけております。近く一部開通する名神高速道路が全線開通する場合のキロ当たり単価がちょうど六億少々でございます。それに対して地形その他考えまして、現在価格で考えまして、約三百キロの関越自動車道の予定路線、これについても大体六億ぐらいだろうと考えて大きな間違いはないと考えます。
○藤田進君 今の六億は名神ですか、どこですか。
○政府委員(平井學君) 明年中に全線開通する名神でございます。これが六億でできることに大体決定いたしました。
○藤田進君 これは名神と比較すれば、用地費等かなり軽減できるのじゃないですか。だとすれば、かなり山間部も多いし、地価の比較から見ても相当私は幅があると思う。ただ将来、除雪もしない、何か名案があって雪が降り次第解けるような装置でもするか、そういったことも含まれてそうなるのですか、同じキロ当たり六億について。
○政府委員(平井學君) 申し上げますが、用地費は、皆さん方が、お考えになるほど大きな部分を占めておりません。名神の場合でも、用地費だけは全工事費の一八%ないし二〇%でございます。むろんその中でも大都市近辺では五〇%、あるいはそれ以上になりますが、全線なべて平均いたしますと、名神の場合は、用地費は一八%ないし二〇%、その程度のものであります。ところが、一面関越の場合は、現在わかっている基礎資料から申しましても、清水越えの、先ほど三宅議員がおっしゃった九キロ前後の自動車道としては日本最大となるべき数字の大きなトンネルがあります。またあの山岳地帯を通るためには、用地費をはるかにこえるような高価な構造物を長い区間にわたって使わねばならぬ、そういうふうな特殊工事を施す必要がございますので、結論としては、名神と同じような単価になるのだと思います。
○藤田進君 その点は理解できますね、トンネルがあるから。さて、これは政府が受けてあれですか、今「すみやかに」という意味は、できれば来年度、三十九年度あたりで具体化するようにという切なる希望があるようですが、これはまあ促進法だ、やれというふうな号令だぐらいに受けているように思うのですが、どうですか。相当提案者とズレがあるように思うのです。
○政府委員(松澤雄藏君) 法の成立の暁においては、直ちに調査費だけでも財政当局にお願いをして調査にかかりたい、三十九年度において直ちに調査にかかりたいと、かように考えております。
○藤田進君 その調査は何年ぐらいかかりますか。
○政府委員(松澤雄藏君) 今までの中央道の状況から見ましても、やはり最小限度三年もしくは四年はかかるのではなかろうか。特にこれが具体化するといったようなことになりますと、今の私のほうの局長の説明のように、非常に難工事等が含まれてございますので、その設計とか、その他の面等まで考えてみますと、ある程度の年月を必要とするのではなかろうかと、かように考えておりますが、まあ単に、現在御承知のように、航空写真とか、いろいろな図面がありますから、従来のように長くかからずとも、まあ三年ぐらいのところで大よその見当がつくのではないか、かように考えます。
○藤田進君 調査の結果、方向としては、もっとも立法もされていることだし、実施計画を並行してやり、財政的裏づけをもって建設に対処するという趣旨ですか。
○政府委員(松澤雄藏君) 自分たちの考え方のみになる可能性があるのですが、まだ法案が成立したわけでもございませんので、成立した暁においては、直ちに政府という立場に立って、財政当局とも十分に検討し、また、企画庁の総合開発的な部面ともあわせまして、その趣旨にのっとるような方式を樹立して促進するという以外になかろうと、かように思います。
○藤田進君 これは、提案者にお伺いしますが、有料道路になりますか。
○衆議院議員(三宅正一君) そのつもりでございます。
○藤田進君 それで、従来日本道路公団等でやっているように、減価償却というか、これはどういう見込みになりますか、何年ぐらいで。
○衆議院議員(三宅正一君) その辺のこまかいきょう数字を持っておりませんので、はなはだ恐縮でありますが、ただ、ともかく、鉄道でいいましても上越線というものは、東海道に次ぎまする非常なやっぱり有利な線でありまして、距離が短くて奥が非常に長い線でありますから、私ども、この道ができますれば、道路公団がやりました有料道路の中においては非常に有利な道路ではないかと考えております。その交通童の調査とかなんとかいうのもできておりますから、あるいは事務当局で持っているかもしれません。きょうは私持って参りませんので……。
○藤田進君 これは、既設ないし計画実施中の名神あるいは東京周辺等々事例も、日本道路公団でもやっているわけです。それらを基準にしてみて、この関越自動車道路——まあ三−四年調査に要し、その後建設を開始して利用に供するという点からずっと考えてみて、ざっとでいいですけれども、何年ぐらいで償却できるのですか。
○政府委員(松澤雄藏君) 現在の名神は、先ほど申し上げたようなおよその見通しの金額でもって総仕上げをしたい、こういうような目標でやっているわけです。およそ目標どおりにいくのじゃなかろうかと、かように存じますが、その点から考えまして、名神の場合ですと、一応三十年を目途にして償却していきたい。ただし、現況から想定いたしてみますると、二十四、五年ぐらいで早目に償却できるのじゃなかろうか、かようにまあ考えられている現況であります。したがって、それらと関越のほうがどの程度にマッチしていきますか、これは推定以外にないのでございますから、まあおおよそ過去の例を考えますと、名神とほぼ同様ぐらいで活用ができるものでありますれば、今申し上げたように、まあ三十年ぐらいというようなことになるのであろうと、かように思います。
○藤田進君 事務当局でいいですがね、名神と関越ということでは、相当交通量が違うと私思う。政務次官の答弁でも、従来の国道はすみやかに改修をしていきたい、それから今埼玉県でやっておる四車線バイパス道路も、これは東京までは早晩完成するだろう。川越街道があり、これが今度その横に並行していく。その他ありますけれども、大きな路線、したがって、交通量の帯としては、やはり東京を中心にしておのずから希薄、濃厚があるだろうし、それからまた、新潟を中心に向こうから回るでしょう。かようなことと、名神という神戸なりあるいは名古屋なり大阪、京都という場合とは、現状において、将来において、相当の開きがあるように思うのです。
○政府委員(松澤雄藏君) これは工事のやり方にもよりますが、私たちが今まで建設省としてとって参った方針は、一挙に長い道路を直ちに完成するというわけにいかないことは御承知のとおりであります。したがって、できるだけ今の償却的な部面等を考えましていきますと、まず経済効率の上がるという部面から取りかかっていくのを原則にしております。早目にできたところは早目に開通をするのだ、そうしてそこの道路を生かしつつ次の雑工事にかかっていくのだ、あるいは雑工事にかかりつつ一方のほうは開通してしまうのだ、こういうふうなことになっていきますが、今申し上げた名神の場合も、平均的な面で申し上げたわけでありますが、やはり名神よりは幾分か落ちると推定されるというふうなことは、これは常識的であろうと、かように思いますが、しかし、今後すでに工事を調査するだけでも最低限度、まあ私たちの今までの経験からすれば、三年ぐらいは最小限度かかるのだ、しかも、これを今度具体的に着工という段階になりましても、そう二年や三年で開通しないのだ、そうなって参りますと、相当長い年月を必要とするというふうなことになってきます。そのときの経済状況というものから考えた場合において、そう極端に名神に劣るというふうなこともまた考えられぬのじゃなかろうか、かように考えます。
○藤田進君 これは基礎的な数字はないのですか、事務当局。
○政府委員(松澤雄藏君) まだ現段階では基礎的な数字まであげる段階になっていないのが現状であります。
○藤田進君 名神のはあるだろう。それから、この問題が起きないまでも、国道の改修なり、あるいは総合計画なりの点でわかっていないはずはない、資料を持ってきていなければ、そういうこともあり得るだろう。全然調査していないのですか、この関越方面における流れというものは。おかしいじゃないですか。
○政府委員(松澤雄藏君) 現在の国道の部面においてはございますが、ちょっと今資料を持ってきていないので、数字的な答弁は御遠慮さしていただきたいと、かように思います。
○藤田進君 これは賛成しようと思っている法律ですから、わかったところは聞きませんがね。これと関連してた企画庁長官、私ども建設委員会で昨年稲浦委員と一緒に、主として関西の道路等の調査に参りました。これはそれぞれ具体的に本院に報告しておるところですが、同時に前後して東北地域もわれわれ調査に参りました。全体から見て地元の提案者の気持もわかるし、まことに道路行政なるものが、これが遺憾であるということもよく、私ども現地で見て来ました。たとえば八戸から仙台方面に流れてくるあの三陸方面の国道なんといったって、まあまあ昔の町村道、自動車の通れない所があるのですからね。国道、これは今度一級になったのじゃないですか。これはひどいものですよ。と同時に、まあ交通量がしからしめているかもしれません。おくれているのは、いろいろな事由があるでしょう。同時に、関西方面では、もう、あそこの姫路辺から岡山、広島を通って山口、この国道はもう交通量が非常なもので麻痺状態にある。したがって、地元関係府県においては、縦貫道路も必要てあるが、同時に、緊急な対策として、国道のバイパス道路を作ってくれ、これはもう各地で陳情を受けました。書類ももらった。交通量も調査しておられます。こういうものは議員提出か何かしないとどうにもなりませんか。
○政府委員(松澤雄藏君) 企画庁長官に御質問のようでございますが、やはり直接の道路行政ですから、私から御答弁させていただきます。 現在の二兆一千億のワクの中にも、第二次改築と称しまして、相当の金額のものを出しておるわけでございますが、来年度を初年度とする新しい道路五カ年計画に対しましては、これはもう思い切った予算のワクを要求する、こういう建前に立って、現在四兆七千億といってわれわれが発表しておりますが、その中には、第二次改築を思い切ったものとして出しておりますので、あえてこれが特別に議員立法ということにならずとも、十分やっていけると、かように確信をいたします。
○藤田進君 大いに期待いたします。 そういたしますると、今指摘したバイパス道路は、昭和三十九年以降予算化して建設に着手ができる、こう私ども受け取って間違いございませんか。
○政府委員(松澤雄藏君) 現在、私たちは最小限度、一級国道というのはできるだけ都市に入らない所、都市にはほんとうに必要最小限度の車のみが入るのだというふうな建前のもとに立って、都市に入らずに今のおっしゃるところのバイパス道路、第二次改築というものに重点を置いて持っていきたい、こういう方針でございますから、どの地域をおさしになっているかわかりませんけれども、道路五カ年計画で全部できるということは申し上げかねるといたしましても、相当量のものができるものと、かように考えておりますし、建設省自体が、先ほど申し上げましたように、現在われわれの生活に直接関係を結んでいる一級、二級というものをすみやかに完成する、それに並行いたしまして、先ほどからの御質問になっておる国土縦貫自動車道路というようなものも、日本の国土の総合開発という建前立って、また、国土の高度の利用に立ってやっていきたい、こういう考えですから、したがって、第二次改築は相当量やっていける、かように確信いたします。
○藤田進君 抽象的に受け取られているのですが、私は地点を指摘したのです、われわれは調査してきたのですから。これは国道二号線、特に岡山、水島周辺、これがもう麻痺状態であり、バイパス道路の計画線も示されて推進してくれということ。それからさらに、広島県に入れば福山から岩国、山口県はまた岩国、徳山、さらに宇部、下関に至る、これは今の国道二号線が麻痺状態にあるということで、バイパスはぜひやってくれ、河野建設大臣は、バイパスがむしろ先に緊急措置として必要じゃないかと言われるくらい問題になっている所です。これについてどうでしょうかということです。
○政府委員(松澤雄藏君) 岡山あるいはまたその他の瀬戸内の大きい都市のバイパスの御質問でございますが、原則として、新しい五カ年計画には入れる予定であります。そしてできるだけすみやかにそれを完成するような方向に持っていきたい、かように考えておりますが、五カ年で全部完了するということは、今現在ここに資料がございませんので、お答えいたしかねますが、来年度から着工するような方向に、計画の中には入れていくという考えのもとに現在策定をいたしております。
○藤田進君 次に、縦貫自動車道路ですが、これは今、本案提案者のほうからも指摘されたように、国のある地域、まあ東京中心にそれから東北、青森、といったような現在その指定について競合しているように思う。しかし、両方同時に発足すれば一番いいことでしょうけれども、国土縦貫自動車道路、これに対して指定を必要としますね、建設を開始するためにも。これはどういうふうにお考えですか。
○政府委員(松澤雄藏君) 先ほどから御質問がたびたび出ておりますが、国土縦貫自動車道路といたしましては、さっき申し上げたように、やはり道路はできるだけ通過するといったような可能性のある所を当初重点的に持っていきたい、まあこういうふうな建前に立って、中央道というものが考えられて、これから着手するような方向をとって参ったことは御承知のとおりであります。したがって、今後の問題点におきましても、できるだけ全部御希望に沿うような方向に持っていきたいと、かようにまあ考えております。 次の五カ年計画に対しましては、どの程度どこを入れるかというようなところは、現段階では目下検討中というところでございまして、今のところ、はっきりどこは何ぼくらい入れるのだということは、遺憾ながら今申し上げるような段階でないと思います。
○藤田進君 あの四兆何がしといううちには、あれは全然別の問題ですか。
○政府委員(松澤雄藏君) 四兆何がしという中には、一応総合的な部面としては考えたつもりでございます。
○藤田進君 それは東北も、関西、下関も両方が入っておりますか。
○政府委員(松澤雄藏君) 東北というような言葉になりまするとなんですが、まあとにかく関東以北のほうにも取りかかっていかなければならぬのじゃないか。一応私たちの考え方からいたしますと、新しい意味における道路五カ年計画というもので出発はいたしますが、現在まで二兆一千億の五カ年計画は三年経過いたしまして、総合的に国全体の立場に立って企画庁長官のほうでお考え願っておる。現在の総合的な見通しからいきますと、いわば所得倍増論的な立場で十カ年と見ておりますが、私たちとしては、十カ年でも、はたして道路計画の部面から考えた場合、どうであろうかというふうな点等を考えまして、三カ年経過いたしましたが、三カ年を入れた二十カ年を基本的にものを考えまして、そうして二十カ年の間には、少なくとも日本国内における縦貫道はもちろんでありますが、地方の主要府県道以上のものは、ほとんど舗装、最小限度改良というふうなものは完成いたしたい、そういうふうな大きい立場に立って、そうして一分野として第一次五カ年計画というふうな面で実は考えて、先ほどの御質問の中にありました四兆七千億というふうな面を打ち出して参っておるわけであります。したがって、その中に東北自動車道といいますか、これは東北自動車道といいましても、東北だけを切り離して考えられる筋合いのものじゃなくて、やはり関東から東北につながるというふうな部面等になって参りますので、そういうような部面は、どの辺から考えるかということは、別問題といたしましても、やはりある程度考える段階にきているのではなかろうか、かように考えまして、四兆七千億の中の一分野として進めていくような方面で検討していかなければならぬのではなかろうか。 それから中国方面でございますが、中国方面に対しましても同様な気持で考えていきたい、かように考えておりますが、中国方面で考えておりますのは、先ほど御質問にあったように、国全体から考えた場合においての国土自動車縦貫道路というものと同時に、ときによってそれ以上の緊迫情勢にある現在の交通難というものを打開する意味においてバイパス、すなわち第二次改築が強く要求されております。したがって、ときによってはこのバイパスをつなぎ合わせるというふうな部面も考えられるのではないか、こういうようなことで実は省内で盛んに議論をし、討論をしている段階でありますということを申し上げておきたいと思います。
○藤田進君 国務大臣であり企画庁長官である宮澤さんに聞きますが、四兆七千億というこれは早晩計画を確定されなければならぬ実施官庁としての要望はよくわかりました。内閣全体としていろいろ検討中ではあろうけれども、建設省が打ち出した以上、いろいろ閣内においても議論もあり、建設省が出したものについて最終的なものが確定しないまでも、見通しとされて昭和三十九年度以降、今の四兆七千億の計画が、一体建設省のいう計画推進というものがそのまま可能なのかどうだろうか、国の財政需要等から見て、どういうふうにお考えですか。
○国務大臣(宮澤喜一君) 過去数年間の公共事業投資の伸びを見ておりますと、これは藤田委員も御承知のとおり、道路の伸びが非常に圧倒的に大きいわけであります。その他の公共事業の伸びに比べましてこれは比較にならないほど大きいわけで、所得倍増の十カ年計画で想定いたしております、率よりもかなり大きいわけであります。また、それだけの国費の投下を可能ならしめるような経済成長があったというふうに考えるわけであります。したがって、これからあとのことを考えましても、何といっても道路というものがいろいろな意味での中心になるわけでありますから、これが公共投資の中で一番大きな伸びを持つだろうということは、容易に想像できますし、また、そうあるべきだというふうに考えます。具体的に四兆七千億という数字について、今その可能な限界というものを明確に申し上げかねますけれども、私はそういうことは十分に考えられることである、わが国の経済はこれに十分に耐え得るであろうというふうに大局的には判断いたします。
○藤田進君 この総合計画あるいは所得格差の是正とか、広範な政策は、また時間を別にいただいて質疑を続けたいと思いますが、今問題になっている、本日閉会を前にして、新産業都市建設の立法に伴う地点の指定等ですね、これは聞くところによると、新聞等では閉会後間もなく十二日ごろか指定をしたいということで、各新聞とも過般具体的に出しているところですね。これといわゆる道路網といったようなこと、したがって、根本をなす指定地というものが早晩きまるといたしましても、あるときはこの十カ所に漏れたところは準指定という形でと、こういうことが新聞等に報道され、後、準指定の方法はとらないと、別の方法をとるといったようなことも伝えられているわけです。本日本国会の終末でもありますので、新産業都市に付随する経過並びに——今お答えができる範囲でやむを得ないと思いますが、どういう結果になろうとするのかといったようなことをお聞かせいただきたい。
○国務大臣(宮澤喜一君) 経緯が相当長いものでございますが、あまり長時間をとることはよろしくないと思いますので、最近の動きを申し上げておきたいと思います。 できるだけ早く新産業都市——これは実は正式の申請が現在あるわけではございません。したがって、政府が正式に指定をするというのではございませんが、事実上意思表示があり、また、それに対して政府が事実上の意思を決定するということでございますけれども、そういう決定を近いうちにできるだけ早くいたしたいと思っておるわけであります。で、昨年の暮れに各省間で決定をいたしました基準にのっとりまして、大体の考え方としては、四大工業地帯の資本の集積の影響下にあるような地域、まあ一般的には整備地域と申し上げてよろしいと思いますが、そういうものはできるだけ排除をして、法律に定められておりますように、地域格差の是正ということを主眼にして、将来の地方開発への拠点を求めて参りたい、その個所はまず十カ所程度にいたしたい、臨海工業地帯が主となると思いますけれども、内陸地帯を排除するものでもない、大体こういう基準、昨年末に決定いたしましたものに従って今日まで具体的に希望のある四十数カ所について校訂をいたして参ったわけであります。しかして、大体その基準に基づいて政府の意思を決定することが近いうちに可能なのではなかろうか。要請大臣が七人出ておりますので、その意思の統一、調整をただいまはかっておるところであります。で、これと全然別個に、この考え方の、新産業都市のねらいは、地域格差の是正と地方開発拠点を新たに求めるということでございますから、別途にいわゆる整備地帯、あるいは太平洋沿岸、瀬戸内海ベルト地帯という地方には、もっと早く投資効果が期待し得る地点があるわけでございます。そういう地点については、鉱工業地帯整備計画の対象として同じように公共投資をやっていきたい、こう考えておるわけであります。 そこで、ただいま議題になっております種類の法案との関連におきましては、新産業都市にいたしましても、あるいは鉱工業地帯整備計画の対象となります地点にいたしましても、いずれも公共事業の重点配分を受けるわけであります。そのほかに、おのおのについて、公共事業相互間の計画を調整いたしますために調整費の配分を受けるわけでありまして、そのいずれもが、道路を含めまして各種の公共事業の重点的な配分を受ける、このようになると考えておるわけであります。
○藤田進君 この調整中だというのに、かなり具体的に報道されていますね、けさの朝日等を見ましても。あれは、大体ああいう内容で今調整されつつあるというふうに見てやはり間違いがないというところですか。
○国務大臣(宮澤喜一君) ジャーナリズムの取材の具体的な方法は、私も詳しくは存じませんけれども、七人の要請大臣について、おのおのの意見を各個に聞いて参りますると、おのずから重複しておる部分が出て参ります。そういう部分はこれこれである、そういうところに決定が下される公算が大きい、そういう観測をいたしておるのではないかと思うのであります。
○委員長(北村暢君) 速記とめて。 〔速記中止〕
○委員長(北村暢君) 速記起こして。 他に御質疑はございませんか。——他に御質疑もなければ、質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(北村暢君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 これより討論に入ります。 御意見のおありの方は、賛否を明らかにしてお述べを願います。——別に御意見もなければ、討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(北村暢君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 それではこれより採決に入ります。 関越自動車道建設法案を問題に供します。本案を原案のとおり可決することに賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(北村暢君) 多数でございます。よって本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、本案の報告書の作成等につきましては、委員長に御一任を願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(北村暢君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 —————————————
○委員長(北村暢君) 次に、請願の審査を行ないます。 便宜お手元に配付の当委員会付託請願一覧表によりまして審査を進めます。 審議番号1より10まで一括して問題に供します。 専門員に説明いたさせます。
○専門員(武井篤君) 文書番号の一五四番、これは治水事業の長期計画の一応の五カ年計画、十年計画後期の五カ年であります。それを中心にした請願でございますが、後期五カ年計画を繰り上げて実施するとともに、工事単価を上げてくれと、新規事業の計画繰り入れなど計画を大幅に改定すること、これが第一点、第二点は、中小河川改修事業費を大幅に増額し、特に小河川の改修を促進すること、第三点は、河川の維持補修は、地方団体の費用だけでは完璧を期しがたいから、国庫補助工事として実施すること、これが整理番号の第一であります。 次に、二一六三号でありますが、これは、冨山県に早月川というのがございますが、そこに滑川市の上大浦地先に砂防堰堤を作ってくれという請願であります。 それから3から8までは河川法に関するものでありまして、おのおのニュアンスが少しずつ違いますので、申し上げますが、整理番号の二四〇三番、これは、今度の河川法の改正にあたりまして、建設大臣が水利使用を許可しようとするときは、関係都道府県の同意を得ること、それから第二点は、一級河川水系の維持管理については、すべて全額国庫負担をもって措置してもらいたい、こういうことをいっております。 それから文書番号の二四六七号、これは、河川法の改正につきまして、流域が二府県以上にまたがらず、一府県のみを流れる河川については、従来どおり都道府県知事がその管理を行なうこととされたい、それから第二点は、今後は大都市、大工場地帯優先の水行政が行なわれ、後進地域の死活問題である地域格差是正に必要な水をも奪われてしまうのではないかとの不安も感ぜられる、この点についての十分な配慮の規定を明文化されたい、第三点は、法改正により国の経費の増大及び国の職員の大幅増強が考えられるが、都道府県にそのしわ寄せをしないよう十分な配慮をされたいということであります。 それから文書番号の二四八一番、これは、河川法のやはり改正でございますが、この河川法を整備改正することに異論はないけれども、目下臨時行政調査会、地方制度調査会等において、行政事務の合理的配分について検討している際であるから、国の一方的見地から長い歴史と伝統のもとに、地方住民の生産及び生活環境に直結し、複雑多岐にわたる地域行政として総合運営する知事の権限を無視し、これを国に移管することは、中央集権化のはなはだしいものである、地方自治を尊重し、河川行政を円滑ならしめるものでないから、この点に反対するのだ、こういうことであります。 それから文書番号の二四九四号でございますが、現行河川法では、もともと湖沼を含めてなく、今日まで河川法準用令を適用して便宜これを準用河川として知事が管理してきたものである、この際、合理的な河川法体系を確立するためには、流水の河川法とは別に法制化すべきであって、湖沼の地域的性格上、管理権は所在地の知事に属すべきものと考える、こういうことをいっております。 それから文書番号の二五一六番でありますが、これは、河川の管理権は現行どおり知事の権限とされたい、第二点は、河川工事の登用負担について、現行の北海道に対する国庫負担の特例措置制度を存続されたい、こういうことをいっております。 それから文書番号の二六三〇でございますが、これは、改正法案の立法過程において、十分に地方公共団体の意見を尊重し、知事の権限を縮小することのないように特に要請する、こういうことであります。 以上で河川法の改正に関するものは終わります。
○委員長(北村暢君) 速記をとめて下さい。 〔速記中止〕
○委員長(北村暢君) 速記を起こして下さい。
○専門員(武井篤君) 文書番号三二三八号でございますが、茨城県の久慈川を今度の河川法改正に際しまして一級河川にしてくれという請願でございます。 それから次は三二三九号でございますが、これは、久慈川の河川改修につきましての、おもに大宮町地内の問題でございますが、大宮町地内の用地買収を今明年中に完了されたい、那珂町地内の河床工事を早急に実施されたい、でき得れば上岩瀬地内の旧堤を補強されたい、それから久慈改修と並行して支流の玉川改修を急速に実施されたい、直轄工事を大子地内の上流沿岸まで拡張されたい、それから久慈川河口を改修してくれ、茂宮川の合流部の関係を急速に調査の上、久慈川河口とともに対策を立案されたい、なお、堤内の排水の施設を増設されたい、久慈川本川の床固及び里川の幡橋付近の床固も急速に施工してくれ、それから薬谷ぜきの周辺の土地改良区水路、護岸工事の構造について特に考慮を払われたいという十点でございます。 それだけでございます。
○委員長(北村暢君) 速記をとめて下さい。 〔午後五時七分速記中止〕 〔午後五時二十七分速記開始〕
○委員長(北村暢君) 速記を起こして。 それでは、整理番号1及び10より22まで、並びに26は採択し、2及び3より9まで、23より25までと27を保留することに決定いたしました。 —————————————
○委員長(北村暢君) 次に、継続審査要求についてお諮りいたします。 河川法案につきましては、継続審査の要求をいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(北村暢君) 御異議ないものと認め、さよう決定いたします。 なお、要求書の作成等は、委員長に御一任願います。 —————————————
○委員長(北村暢君) 次に、縦続調査要求についてお諮りいたします。 建設事業並びに建設諸計画に関する調査につきましては、閉会中もなお継続して調査して参りたいと存じまするので、本院規則第五十三条により、継続調査要求書を議長に提出したいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(北村暢君) 御異議ないものと認めます。 なお、要求書の作成等は、委員長に御一任願います。 —————————————
○委員長(北村暢君) 次に、委員派遣承認要求に関する件についてお諮りいたします。 閉会中における委員派遣につきましては、その取り扱いを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(北村暢君) 御異議ないものと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後五時三十一分散会 ————・————