P政策ポータルPOLICY PORTALウォッチ
43回国会参議院1963/03/26

建設委員会 第13号

発言数
87
登壇者
6
会派数
2
開催日
1963/03/26

会議録

木村禧八郎日本社会党

○委員長(木村禧八郎君) ただいまより建設委員会を開会いたします。  土地区画整理法の一部を改正する法律案、共同溝の整備等に関する特別措置法案を議題といたします。  前回に引き続き質疑を行ないます。御質疑のある方は順次御発言願います。

田中一日本社会党

○田中一君 前回の委員会で要求しておった資料のうち、土地区画整理組合施行状況の調べが出ておりますから、これを説明して下さい。

谷藤正三建設省都市局長

○政府委員(谷藤正三君) 「土地区画整理組合施行状況調」という一枚目の紙がございます。これは、この前御質問のございました点につきまして、一応整理いたしましたのがこれでございますが、第一欄の戦前と書いてありますのは、昭和二十年以前の分でございまして、地区数が千地区、それから面積が一億五百四十五万坪、その中で、新法施行以前に換地の処分が終わりました分が八百八十二地区、九千百三十一万三千坪でございます。それから新法の切りかえ前に——切りかえは三十五年でございますが、三十五年までに換地処分の完了いたしました分が百十四地区、千二百七十九万坪でございます。それから、三十五年以降に換地処分の完了いたしました分はございません。したがいまして、新法切りかえ前に換地処分の完了いたしました合計が九百九十六地区の一億四百十万三千坪でございます。で、たでいま実施中の、そのあと引き続いて実施中のものが、四地区の百三十四万七千坪という状態になっております。  戦後の新法施行以前の分につきましては、地区数が三十六地区、三百九十二万六千坪、それから途中で、新法切りかえ前に換地処分が完了いたしました分は、その次の欄で、三十一地区、二百二十四万坪でございます。したがいまして、計も同じ数字になりまして、そのあと事業実施中——まだ継続しておりますのが、五地区の百六十八万五千坪でございます。  それから戦後の新法施行以後におきましてやりました分が、合計しまして百七十五地区、千六百十六万二千坪でございます。三十五年以降に換地処分の完了しました分が、そのうちの二十六地区、五十六万二千坪でございまして、合計もそれと同じでございまして、ただいま実施中のものが百四十九地区、千五百六十万坪でございます。  最後に総計してございますが、備考欄のところで、三十四年、三十五年の両年にわたりまして、旧法の十二条、組合施行分につきましての三地区、三十六万六千坪、それから旧法の十三条、公共団体の施行分の三十五地区、五百六十四万八千坪、合計しまして、三十八地区の六百一万四千坪分につきましては、完成させるために重要施設整備事業といたしまして、二分の一の補助で国費三億円の事業費で、六億円の予算措置をいたしまして進めております。この組合分に対しましては、これは管理者負担金という形になっておりますので、ちょっと下のほうの十三条とは若干意味が違いますが、こういう形で進めておる状態でございます。以上でございます。

田中一日本社会党

○田中一君 二ページ目のものがそれの内訳ですか。それも説明して下さい。

谷藤正三建設省都市局長

○政府委員(谷藤正三君) 二ページ目の分につきましては、これは田上先生からこの前話がありました、つまり組合施行でない部分の国庫補助によります区画整理事業の実施状況で、田中先生のお話のときに関連いたしまして、戦災復興とか、接収解除地区とか、災害復旧関係とか、そういうものがどういうふうになっているかというふうな話がございましたので、それをまとめまして、どういうふうな状況で進んでいるかということを一覧表に示したものでございます。

田中一日本社会党

○田中一君 説明して下さい。

谷藤正三建設省都市局長

○政府委員(谷藤正三君) 戦災復興事業でございますが、二十一年の十月九日の特別都市計画法に基づきまして戦災復興の都市の指定を受けました百十五都市、そのうちの三都市は中止いたしまして、八都市が町村合併によりまして、百四都市になっておりますが、二十四年六月二十四日に再検討して、五ヵ年計画を閣議決定をいたしましたが、その当時に完了しました二十四都市の面積百二十四万二千坪を除いた残りの八十の都市につきまして、八千五百六万八千坪を五カ年計画として実施したのでございますが、再検討のあとの事業の推移が、その次の(2)以下に書いてございます。換地処分の終わりましたのが、三十九都市の千六百二十万八千坪、この中には一部処分の終わらないものが十五都市含まれております。それから換地処分の未了というものが五十六都市の六千八百八十六万坪でございます。この中には一部処分済みの十五都市を含んでおります。三十四年度限りで戦災復興事業に対する国庫補助が打ち切られましたので、その間別途事業といたしまして、次のとおりに国庫補助の道を開きまして引き続いて施行していくものが、下の欄に書いてございますところの事業でございます。戦災関連都市改造事業といたしまして、三十一年から三十七年度に採択になりました分が、四十一地区、千十八万七千坪、それから港湾地帯の整備事業といたしまして、大阪が一地区四百万一千坪、それから接収解除地区の整備事業といたしまして、神戸につきまして一地区の二十二万三千坪、合計しまして、三十都市の四十三地区、千四百四十一万一千坪でございます。その他のものは、全部公共団体の単独事業として実施している状態でございます。  それから新規に都市改造事業として取り上げられましたのが、九十六地区の千八百万坪、それから接収解除地区の整備事業といたしまして、一地区、——横浜でございますが、四十二万三千坪、それから災害復興事業といたしまして、七地区、これは終わりのほうにカッコして地区名を書いてございますが、これが七十八万一千坪、合計しまして、国庫補助の事業といたしまして、百四十七地区、三千三百六十一万五千坪と、こういうふうな状態に進んできております。以上でございます。

田中一日本社会党

○田中一君 前回の委員会で、一応政府の宅地計画全般についての質問をしておきましたが、これは、きょうの午後に予算委員会の第三分科会で建設大臣から答弁を聞くことにしまして、一応政令が出るはずになっておりますが、政令の案は、これはせんだって説明を聞かなかったのですが、これをひとつ説明して下さい。

谷藤正三建設省都市局長

○政府委員(谷藤正三君) この前資料としてお配りいたしました政令案でございますが、今そのほかの、法制局等ともいろいろな協議の問題がございますので、若干まだテニヲハの筋が変わると思いますが、大体のおもな筋は、大蔵省とも詰めておりますので、そう大きな変化はないと思います。  第一の条項でございますが、第一は、貸付の限度でございます。これは土地区画整理法に基づきまして、事業費として算定されてくるところの基準に合ったもの、その事業費に対しまして、費用の三分の一以内、これを貸付の限度とするということを第一に書いたものでございます。  第二の項でございますが、第二の項は、地区の選定の条件をどういうふうにするかということでございまして、その中の第一号は、施行地区の面積を二十ヘクタール——約六万坪でございますが、それ以上である。それからその二号は、道路につきましては、幅員十二メートル以上のものが入っているということでございまして、それから第三は、減歩の率をどのくらいにするかということでございますが、減歩の率は、この前御説明いたしましたように、もとの原面積につきますというと、普通二五%から三〇%になりますが、土地の測量の目のふぞろいがございますので、それを清算いたしますと、大体二二から二五ぐらい、こういうふうになっておりますので、ここの政令では二二%以上であるということにいたしまして、公園、道路その他のものが一応十分にとられるという限界で押えてございます。四のところに書いてございますのは、市街地としての事業面積に対する割合がどのくらいの大ききを必要とするか、これには大部分を占める計画であるというふうにきめてございますが、大部分と称しますのは、大体七割程度を目標にいたしております。  それから、その次の第三でございますが……。

田中一日本社会党

○田中一君 ちょっと待って下さい。

木村禧八郎日本社会党

○委員長(木村禧八郎君) ちょっと速記をとめて。   〔速記中止〕

木村禧八郎日本社会党

○委員長(木村禧八郎君) 速記を始めて。  都市局長、引き続き政令案の要綱について御説明下さい。

谷藤正三建設省都市局長

○政府委員(谷藤正三君) 引き続きまして第三でございますが、第三は、法の百二十一条の二の第三項に定めてございますところの目的以外の目的に使用された場合とか、あるいは貸付条件に違反した場合の利子に相当する一定金額の徴収をするときの加算金の利子の計算方法を定めたものでございまして、第一のほうは、利子につきましては、百円につき一日二銭という考え方、第二は、徴収金額に対しまして、国の貸付と県の貸付と両方ございますので、それに対しては、貸付金は国の貸付金の額の割合を乗じまして、その乗じました分につきましてそれを国に納めてもらう、こういうことを定めた項でございます。  第四につきましては、償還方法でありますが、償還方法は、法によりまして一定の据置期間を置きまして、その後は均等の半年償還という方法で定めてございます。  第五は、繰り上げ償還の場合のことを定めたものでございまして、これを目的以外の目的に使用した場合とか、貸付条件に違反した場合には、繰り上げ償還を命ずるということを定めたものであります。第二のところは、償還期限を延長する場合のことでございますが、これは災害が起きたり、あるいはまた経済事情が急に著しく変動した場合には、九十六条の第一項によりまして、その施行に充てるための保留地の処分が困難になってくるということも起きますので、その場合のことを考えまして償還期限を延ばすことができることとしたわけでございます。  第六は、償還金の繰り上げ、償還金の延滞金でございますが、これは償還金もしくは繰り上げ償還をさせた場合の、そのときの償還をしないで延滞した場合のことでございますが、その場合には、一日二銭の割合で計算した延滞金を徴収することができるというふろに定めたものでございます。  第七は、債権保全の条件でございまして、これは担保を提供させるか、もしくは保証人を立てる、そういうふうにしなければならないことを定めてございます。保証人は、貸付金の貸付を受けた組合と連帯で債務負担するものとするというふうに定めまして、保全の条件を第七で定めたものでございます。以上でございます。

田中一日本社会党

○田中一君 この支払いの過怠金といいますか、こういうものの金利を三銭にしたのは、これは、いろいろありますけれども、たとえば税金等の延滞利子と額は同じですか。

谷藤正三建設省都市局長

○政府委員(谷藤正三君) 補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律の十九条に基づきまして、同じように定めたものでございます。

田中一日本社会党

○田中一君 それが三銭なんですね。

谷藤正三建設省都市局長

○政府委員(谷藤正三君) そのとおりでございます。

田中一日本社会党

○田中一君 この第二の基準の二十ヘクタールということは、大体において、住宅公団あるいは住宅金融公庫等が行なっておる宅地開発と同じ規模ですか。それとも、私は少し小さいような気がするのですが、都市計画の指定ということになると、最小が二十ヘクタールとなっておりますが、この点はどうですか。

谷藤正三建設省都市局長

○政府委員(谷藤正三君) 今の組合の施行の割合を見ますと、大体において、一万坪とか二万坪とかいう小さなものもございますが、普通の場合には、五万坪以上三十七万坪ぐらいまでの間がございます。平均いたしまして、大体、十五万坪というくらいのところが普通でございますが、ただその場合に、途中で、名古屋とか東京とか大阪とか、そういうような大都市の周辺で、まわりが区画整理をやっておりまして、しかも、中央環状とか、いろいろな都市計画上の大きな街路が必要になってくるというふうな場所がございまして、まわりからせめられますというと、五万坪ぐらいしかできないというふうな場合もございますので、二二%という条件で押えることにいたしまして、少なくとも、期待価格によって、非常に高い用地費を出さなくても、組合を善導することによりまして、公共用地が生み出せるということをねらいましたために、若干下げてございまして、六万坪という数字にしてございます。

田中一日本社会党

○田中一君 貸付金の額は、数字的に物理的に、何ヘクタールなり、何万坪に幾らというように、機械的にそれが算定されるものですか。それとも、その市街地の価値、いわゆる保留地の売却による収益、こういうものと見合ったものをやるというのか。これはやはり基準として行政指導なり何なりしないと、やはり全国的にバランスがくずれてくるわけです。問題は、金を返してもらいたい、これは返してもらうのですから、返せる財源というものが、計画の上で浮かび上がってこないと、融資をしなくなるのじゃないかと思うのです。その点はその地区々々で、その規模に応じて、融資額というものが異なってくると、これはやはり当然その保留地の売却による金を返すと、返還金の額に見合うというものに考えているのか、それとも、どんぶり勘定でもって適当にやるということになっているのか、その点の指導はどういうことですか。

谷藤正三建設省都市局長

○政府委員(谷藤正三君) 一応前提といたしましては、保留地は三年目に生まれてくるというふうに考えておりますし、総事業費の大体三分の一を限度とするというふうにきめましたのも、最初の二年間というものは、ほとんど全部自分の借入金によって支出しなければならない。ですから、毎年度、法によりまして、事業計画は全部できて参りますので、その事業計画に応じた範囲内において、最初のうちは毎年度の事業費に該当するものを出す、それから三年目から保留地が生まれますならば、保留地の分は差し引いて、年度内の事業費以下のものしか出さないというふうに考えております。したがいまして、全体の面積その他の料金によりまして、事業費がわかっておりますから、その事業費と自分のところに入ってくる収入と見合いました分の、それ以下ということで限界を押えております。

田中一日本社会党

○田中一君 そうすると、融資の基準は、事業費の額の何%かというように、融資の基準をきめるのか、どういうことになっているのですか。

谷藤正三建設省都市局長

○政府委員(谷藤正三君) 全体を出しまして、三分の一以下につきまして、事業費のワクの中できめていくということに相なっております。

田中一日本社会党

○田中一君 大体この当該地区というものは、既成市街地に接続する地点を主にして選ぶのか、あるいは新都市を作るために、山林なり原野というものを包含した、直接には接続しないという地点を選ばれようとしているのか、その点の考え方はどうなんですか。

谷藤正三建設省都市局長

○政府委員(谷藤正三君) 区画整理組合の施行を奨励するという前提から参りまして、ある程度、この前、工事費の全部の採算をとりますというと、少なくとも四割三分以上、つまり原価に対しまして値上がりがなければ、事業として成り立たないということを申し上げましたが、組合として施行させるためには、ある程度やはり市街地がすぐ宅地化していくという場所でないとできませんし、同時にまた、二〇%以上の公共用地を生み出させるというようなことを前提にいたしますというと、新市街地開発法みたいに、新しいところで新しい宅地を構成するという場合に、ちょっと無理があると思います。したがいまして、大体名古屋とか、東京とか、そういうふうな主として既成市街地に接続いたしまして、なおかつ国として、あるいはまた公共団体といたしましても、都市計画上どうしても道路、街路その他のものものを作らなければならぬような場所、そういうものに限定されてくると考えております。

田中一日本社会党

○田中一君 保証人は、たとえば組合の中の個人というか、組合員であってもかまわぬわけですか、組合員の個人を考えているのですか、それとも、全然組合員外の個人を考えているのですか。

谷藤正三建設省都市局長

○政府委員(谷藤正三君) 組合の施行の確実を期するためにも、組合員の役員を一応考えております。

田中一日本社会党

○田中一君 じゃ、組合員の個人でいいということですね。

谷藤正三建設省都市局長

○政府委員(谷藤正三君) 組合員の中の……。

田中一日本社会党

○田中一君 個人ですか。

谷藤正三建設省都市局長

○政府委員(谷藤正三君) 組合を設立するまでは個人でございます。それから宅地の問題になりますというと、その組合員の持っている宅地が、第一条件として入ってくると思います。

田中一日本社会党

○田中一君 この問題については、大体いいです。その点、あとで建設大臣が見えるそうですから、建設大臣に、総括的なものを一、二点質問することにして、とりあえずこの質疑はあとに残します。

木村禧八郎日本社会党

○委員長(木村禧八郎君) ほかに土地区画整理法の一部を改正する法律案についての御質疑がございますか。(「なし」と呼ぶ者あり)     —————————————

木村禧八郎日本社会党

○委員長(木村禧八郎君) それでは、共同溝の整備等に関する特別措置法案に対する御質疑がございましたら御質疑を願います。

田中一日本社会党

○田中一君 前回の委員会でもいろいろ質疑を尽くしてきておりますけれども、今回の予算措置の範囲内というと、どうも宣伝ばかりが多くて、実質が伴わないという印象を受けるのですけれども、これも何か建設省が大好きな五カ年計画とか十カ年計画とかというものを策定することのほうが国民としてはぴんとくるわけなんです。当面困るから、この部分だけはどうしても他の関連事業もあるからやろうではないかということだけでは、これは今までやっていることなんです。何も法律によってこれを行なわないでもできるのです。そこで、何か将来の考え方として、五カ年計画なり、十カ年計画なんというものを立てようと、策定しようというような考え方はないのですか。また、そういうことが論議されたことはありませんか。

平井學建設省道路局長

○政府委員(平井學君) お答えします。実は昨年末予算案を作る際にいろいろ研究しました結果、いわゆる緊急三カ年事業というもの、これはついに表には出なかったのでございますが、予算案編成の途中におきまして、緊急三カ年事業というものを想定しまして、その中の重要項目の一つとして、大都市に共同溝を三カ年で約三十キロ、延べで三十二、三キロ作る、こういう計画を作っておったのでございます。御案内のように、予算編成の過程におきまして、この緊急三カ年計画は、他の項目と一緒に一応三カ年計画という名前はつけてもらうことができなかったのでございますが、それはそれとして、実質的には、その一環として今回御審議をお願いしておる延べキロにしてわずか約三十キロでございますけれども、これは単独のものでございませんで、この生まれ出ましたいきさつは、途中で考えられました緊急三カ年計画の一環としてわれわれは考えております。したがって、昭和三十九年度以降におきまして、道路整備計画が拡大した形において改定される場合には、私どもは当然、その中に五カ年計画といたしましてこれを盛り込ましていただきたいというふうに考えております。その基盤になるものは、昨年考えさしていただいた緊急三カ年計画の三十二キロ、これを出発点といたしまして、五カ年計画の改定の際に計画的に盛り込んでいきたい。範囲は、中心はやはり東京になりますけれども、大阪名古屋その他の人口過密で非常に問題の起こっている大都市について五カ年計画でやりたい、かように考えておる次第でございます。

田中一日本社会党

○田中一君 その三十二キロの計画案、それを資料としてこの次の委員会に出して下さい。

平井學建設省道路局長

○政府委員(平井學君) お尋ねでありますが、緊急三カ年計画で考えた三十二、三キロでございますか。

田中一日本社会党

○田中一君 ええ。そこで、これは緯線に埋設することになるわけでありますけれども、せんだっても聞いたと思うけれども、新しい都市づくりの場合には、必ずそうした計画は一応考えていくのだというような答弁があったと思うのですけれども、たとえば日野の多摩平の団地というもの、あそこに何戸ありますか、相当今後とも規模の大きな住宅団地ができることと思うのですが、そこにはむろん相当大きな道路が開設されると思うのです。そういう計画は、もしかりに経済的な面から考えても、この法律があるなしにかかわらず、下水なり、ガスなり埋設する、いろいろな種類の公共事業的な性格のものですね、これらを全部包含してやったほうが得だということはあり得ると思うのですよ。その場合には、この法律で規定が無理ならば、任意でそういう形の共同溝的な施設を持たせるということは考えておりませんか。

平井學建設省道路局長

○政府委員(平井學君) お答えします。前回の委員会でもたしか御説明したと思いますが、私どもは、東京都心部のように既存の過密地域についてのみならず、むしろ先行的に新しい都市づくりの場合においては、都市局、計画局ないし通産省方面とも十分連絡をとって模範的な計画的な都市づくりということをむしろ第一の念願といたしております。したがいまして、御指摘のような場合に、新しく都市地域が生まれ出る場合、どの程度規模以上の場合にこれを積極的に勧奨するかということも、現在検討いたしております。また、ただいま御指摘のように、その法律によらずとも関係者が自発的に、また、負担区分等もこの法律に必ずしもとらわれず自発的に、それぞれのふところ勘定において計画をお立てになる場合には、むろんこの法律は促進こそすれ、決して制約するものじゃありませんので、さような自発的な案に対しては、大いにこれをお勧めしていきたいと思っております。  なお、この法律で生まれ出る前に、すでに模範的な例としては、第二阪神国道の開設の際に、あの地域の関係事業者が道路管理者側の勧奨に基づいて、何ら法律によらずして相当な負担を、この法律に定める最低の負担をはかるにオーバーする負担をみずから買って出て、約一キロに近い大きな共同溝を作った例もございます。御説のとおり、そういうふうに勧めていきたいと考えております。

田中一日本社会党

○田中一君 この共同溝から直接使用者に、各種の用途によって、分岐点とそれから分溝といいますか、支溝というか、そういうものが生まれてくると思うのです。この辺はどこまでが共同溝で、それから、もし主要幹線だけにこれを持つならば、支線——支溝というか、どういう表現であなた方はしておるかわからぬけれども、それは町々でかりに碁盤の目のようになっておる町ならばその線に持たせる、それが各使用者側のほうに電気でも水道でもガスでもいい、それの規模の小さいものを持たせることが一番望ましいのですが、それは勝手にどんどん引いていくのですか。

平井學建設省道路局長

○政府委員(平井學君) お答えします。共同溝は、私もにわか勉強で、いろいろ実地に見たり、自分で研究しましたが、ただいま提案いたしておりますのは、これはいわゆる本管幹線のパイプでございます。今おっしゃったのは、これはいわゆるサービス管——太いやつが通っていますと、それから横に出ておる枝葉のパイプは、これはわれわれサービス管と言っておりますが、各戸の家庭にガスなり、電気を一つ一つ供給する、これはサービス管、今度の法律では、サービス管のことについては触れておりません。外国の例等では、非常に資金の豊かなところでは、サービス管までも一括して掘り返さなくてもいいような施設をしているところもございますけれども、過去の例では、サービス管は必ずしもこの共同溝と同時には作られておりません。と申しますのは、サービス管は、結局各世帯の数だけございます。それでたいへんであると、また、それからサービス管は、太いパイプの至るところから出ておるわけではありませんで、やはり二百メーター置きとか、あるいは八百メーター置きとかいうふうに、一括して支線を出して、日本の場合は、歩道の下を通って各戸に配給する、こういう形になっております。現在考えておりますのは、東京の都心部の、しかも将来ビルが高層化されて需要が非常にふえそうなおもなルートに、現在の町つくりから考えて、将来非常に需要がふえそうなところに、将来何本ふやしてもいいように作っておくというのであって、その共同溝の至るところから枝が出るというわけでありませんで、サービス管を出すところは、おのずからそれぞれ一定の場所がございまして、それは歩道の下を通っていくというふうなしかけになっております。

田中一日本社会党

○田中一君 共同溝は、かりに四十メーター道路があると、道路の中央を通るのですか、どっち側を通るのですか。

平井學建設省道路局長

○政府委員(平井學君) これは道路側、あるいはサービス側、需要者側との話し合いで、現在基準では、車道のほぼ中央部を通るように現在では指導しております。

田中一日本社会党

○田中一君 そうすると、サービス管が一定の距離に一緒に埋設されなければ、同じような掘り返しが続くのじゃないですか。

平井學建設省道路局長

○政府委員(平井學君) お答えします。したがって、これはサービス管が本管から分離する地点は、あらかじめ穴があけてありまして、本管からサービス管が出るように、関係業者が共同溝整備計画を作る場合に、あらかじめ関係業者が寄って、道路管理者側の指導に基づいて分離する点をちゃんと定めてあるというふうになっております。

田中一日本社会党

○田中一君 そうすると、サービス管も共同溝の一部であると、歩道の下まで持っていくサービス管は共同溝の一部であると、こういう見方なんですか。

平井學建設省道路局長

○政府委員(平井學君) お答えします。サービス管が分離して、要するに本管に窓をあけて、そこからサービス管が共同で出る部分までを共同溝にしまして、たとえば本管から十メートルなら十メートル共同のサービス管が出ますと、そこから先は、それぞれの用途に従って独立に走っていきますので、その共同に用いる部分までを共同溝にしたいと、かように考えております。

田中一日本社会党

○田中一君 ですから、掘り返しを防ぐには、やはり歩道の下までサービス管を、どっちみち今回予定されている計画のものは、そうした要求があって共同施設ということになるものをさしておるのでしょうから、当然歩道の下までのサービス管というものは同時に埋設されるというように考えていいんですかと聞いているのです。

平井學建設省道路局長

○政府委員(平井學君) さようでございます。

田中一日本社会党

○田中一君 そうしなければ同じ掘り返しが続くわけですよ。そこで、ここにただ単に掘り返し云々というこの理由によると、道路の掘り返しを伴う占用工事云々ということでもって説明しておるけれども、もっと建設的な考え方は共同溝にもあると思うのですよ。この共同溝には、決して規模の大小は説明してないわけです。むろん他に政令でもって道路構造令はありますけれども、共同溝の構造令的な、たとえば上からの圧力に対する計算とか、いろいろなものがおそらく出されると思うのですよ、中央を通りますと。そういう場合に、掘り返しを再び起こさないということが前提なんですからね、何かもう少し建設的なねらい方というものはないものですか。その場限り——その場限りというか、当面の計画というふうに印象づけられると思うのです。都市づくりには、あるいは都市改造には、将来は必ず共同溝というものは設けるのだと、大上段から宣言してもいいのじゃないかと思うのですが、法律案の提案理由の説明では、そういうことを当面の問題のように印象づけるのです。もう少しずばりと大上段からものが言えるような表現の仕方はないものですか。

平井學建設省道路局長

○政府委員(平井學君) この法案の第一条に目的を書いてございますが、確かに御指摘のように、都市づくりをする際には、いわゆる近代都市施設として、都市計画の重要な項目としてというふうに私ども考えておりますけれども、直接道路管理者として考えた場合には、必要最小限度の目標をここにうたわしていただいておるのでございまして、これは反面、道路構造の保全と円滑な道路交通の確保ということが表面に出ておりますけれども、その反面、公益事業者側から言わせれば、こういった公益物件の維持管理上も非常な利益になりますし、また、都市自体の整然たる秩序の維持という点からいっても、反射的にと申しますか、同時に、そういう効果が伴うことは、われわれも大いに期待しておるのでございますけれども、直接の目的をここに簡潔にうたったのでございまして、むろんそういう都市計画を排除するものでもございませんし、重要な都市施設の一つとして私どもは考えておることは、お説のとおりであります。

田中一日本社会党

○田中一君 たとえば二条以下のこれらのものは入るのだ、結局、共同施設の中に収容されるのだといっておりますが、二条の公益事業者が収容するのだとなっておるのでしょう。この中で、水道のない都市にまさか作ろうとしないだろうと思うのです。それからガスのないところに作ろうとしないと思うのです。しかし、将来ガスをつけなければならないということになると、やはり強制法にしたって私はいいと思うのです。公共事業というか、公益事業というものは、私は何も全部国営にしろといろ意図で言っておるのではありませんけれども、強制法にしたっていいじゃないかと思うのですがね、目的を達するにはですよ。公益事業というものは、結局国民全体から吸い上げた——吸い上げたというと語弊があるかもしれないけれども、その中の収益から実施されるものなんです。ですから、そういうものを強制したっていいじゃないかと思うのです。これこれこれこれの事業は、必ず共同溝によるのだ、共同溝があった場合、それはこれによってやるのだということをうたったっていいだろうと思うのです。そのくらいの強い性質のものだと思うのです。一面、これに入らぬでですよ、これに入らない、これには反対して、自分だけは抜けますといった場合、むろん道路の掘り返しは許可せざるを得ないのです。いやでもおうでも許可せざるを得ないのですよ、掘り返しを。現在ある既成市街地のこれらの施設の何にもないところに、これを全部やるといったって、何兆円かかるかわかりません。かりに順次やっていくにしたって、何百兆円かかるかわからぬのです。そういうことは絵にかいたもちですけれども、ただ、二以上のものはこれに云々と書いてありますけれども、これらのものは、必ず共同溝があった場合、参加するのだということくらいは強くうたっていいと思うのですが、その点はどうですか。

平井學建設省道路局長

○政府委員(平井學君) 私ども、こういう仕事を企画立案さしていただく立場から申しますと、ただいま御指摘のような考え方も、実はまっ先に立案してみたのでございます。いろいろな考え方を並べて検討いたしました結果が、ただいま御審議を願っておるような案でございますが、ただ私どもが、日本において初めからこれを強制法にするということについて、とまどいましたのは、現在の各公益事業会社の経理内容を、私ども、必ずしも完全に把握しておるわけじゃございませんけれども、何十年来やってきたこの会社に、いきなり相当費用のかかる事業を強制的にやらせるということについては、いろいろ公益事業のよって立つ基盤にどの程度響くであろうか、あるいはまた、その融資を大蔵方面にどういうふうに措置してもらうか、また、この使用者のほうに、それがどういうふうにはね返っていくであろうかというような、いろいろな点を研究をいたしたのでございます。さような点について、十分な、大丈夫という自信が実は十分得られる段階に至っておりません。また、現在のわが国の経済活動の建前からいいましても、いきなりこういったものを強制的に、そういった巨大な投資をしいるということにつきましても、十分その根拠等について確信がまだ得られておりません。さようなわけで、こういうふうに半ば間接強制的な要素も含み、また一面、いろいろ指導ないし勧奨する、これによって公益事業の積極的な協力を期待すると、いろいろ勘案いたしまして、こういったような案に落ちついたのでございまして、十分そういうことも考えないわけじゃなかったのであります。

田中一日本社会党

○田中一君 電電公社は、架線というものを漸次埋設しております。電力会社も架線は、大体において埋設する方向でもって、御存じのように、東京でもどしどし工事を進めております。それからあなたは今、公益事業会社の経理内容にまで立ち入ってものを言っているけれども、公益事業会社が一番政治献金をするのです。それから、この程度の事業を計画しても、強制とはならないですよ。現に東電も、動力線は全部地下に埋設しております。これは知っているはずだと思う。電電公社の架線というものを地下に入れております。現にやっておるです。だからひとつ次の委員会までに、電電公社、それから九電力会社、これらが、高圧線を、方向としてどういう方向に持っていくかということを、資料として取り寄せて下さい。もしそれができなければ、電電公社並びに東電が東京にいますから、東電を次の委員会に参考人として呼んでいただきたいと思うのです。そういう方向に進んでいることは御存じだと思うのです。そうしてまた、新しく道路が完全に舗装されたのを、そのまままた共同溝のために掘り返すということじゃなくして、今までの説明を伺ってみると、大体において道路を改造するとか、あるいは拡張するとかいうときに、それと関連して事業を進めていこうということになっているのだから、私は、そういうものをうたい文句として、はっきりと強制したって、一向各会社の経理内容に対する大きなマイナスになるとは考えておらないのです。ただ国民に仕事もしないのに期待をかけさせるという印象を与えることはよくないと思いますけれども、それは今の政府は、やたらにそればかりやっておりますよ。実の伴わない法律をたくさん作って、そうして期待をさせるということがたくさんある。しかし、これはもう都市生活者が常に常識として考えられているものなんです。特別な革命的なものでもなければ、これは長い間の常識です。これはだから、そのくらいのうたい文句を、ふっと出したって、一向差しつかえないと思う。そうしてまた、別にそのために特別な負担をするならば、起債なり何なりしたらいいじゃないですか。少なくともわれわれの生活が脅かされる危険だけは避けるのが一番正しいと思うのです。ましてや、公益事業です。私企業じゃないのです。それくらいの意思表示がなくちゃ、こういう法律を作っても、それこそ緊急三カ年計画で三十六キロやるといったところが、そんなものは消されちゃうのです。たかだか今年度の予算措置としては六億ですか、六億五千万程度のものをやって、それで国民を惑わさないでもいいではないですか。こうすべきだとうたったところが、負担なんか、公益事業者は、常に株価もいいし、いい利益をあげておりますよ。そうしてまた、空中線のほうが危険もあり災害もありかつ維持に金がかかるといって、東電なり電電公社は、地下におきめようとする傾向が強いわけです。現にやっています。まあ、参考人を呼ぶんじゃとても法律もおくれるからかなわないと思うならば、ひとつ東電並びに電電公社からその資料——計画があると思うのですが、それ今お持ちならば、それを発表して下さい。お持ちなければ取り寄せて下さい。

平井學建設省道路局長

○政府委員(平井學君) 御指摘の東電その他の資料につきましては、次回までに、これはいろいろ調べますが、間に合うように努力いたして提出いたします。

田中一日本社会党

○田中一君 そうして下さい。  これは現在の自由経済の中においても、国民全部が望んでいることなんです。少しぐらい経理内容の負担がかかっても、将来を考えた場合に、公益事業というものは中断するものじゃないのです。人類の生存とともにあるのが公益事業なんです。だから、それくらいの心がまえでやってほしいと思うのです。

平井學建設省道路局長

○政府委員(平井學君) お説まことに同感でございますが、三十八年度は、これを長年の要望の第一出発点にして、これを基礎にして三十九年度以降は、御指摘のような御趣旨に沿うべく大幅にひとつ拡大してやらしていただきたい、こういうように考えております。

田中一日本社会党

○田中一君 今、河野建設大臣が見えたから、建設大臣に伺います。たくさん聞きませんから。  今この共同溝の整備等に関する特別措置法案を審議しているわけですけれども、この第一条、第二条に示されているこの目的が、どうも遠慮し過ぎるという点を指摘している。現在ここに一から六まで示されているこれらの公益事業というものは、共同溝におさめるんだ、こういっているわけです。しかし、これも二つ以上の事業が一緒になった場台に、これを「共同溝」だと、こういう言い方をしてるんですが、私はこれは強制をしてもいいと思うのです。これらの事業は、必ず当該地区にその公益事業の営業が伸びているならば、必ずそれに一緒になるんだというくらいのうたい方をしてもいいと思うのです。今電電公社、それから東電の電力線ですね、東電のあれらのものは、東京至るところに地下埋設に切りかえているわけです。道路局長に聞くと、どうもそこまで、公益事業に対する経理内容を調べてみたところが、そこまで強制してやらすことのほうが無理があるんじゃなかろうかという気持で、とりあえずこれにしておくんだということを言ってますけれども、公益事業会社というものはもうけてますよ。政治献金を盛んにやってますから、これは間違いないことなんです。そうしてまた一面、電電公社にしても、電電公社からは政治献金はありませんけれども、東電なんか相当あるはずです、これは。河野さんも御存じだと思うのですが、知らないですか、全部地下に入れてるんですよ。現に強制法にして、そして強制法で経理内容に影響するというならば、これがたとえば年間に三百億やるとか百億やるとかいうならば、それに一緒になって負担者になるから命がかかるけれども、たかだか国が負担するものが六億程度のものをやっている。それで長期計画ないかと言ったらば、予算要求のときに、緊急三カ年計画というものがあったんだという。それをこの次の委員会に持っていらっしゃいと要求しているのです。同時にまた、東電並びに電電公社等が、地下埋設に切りかえていくという、事業計画があるのですから、これをひとつ資料をお出し願いたいと、こういう要求をしているのですが、どうも河野さんらしくなく、ずいぶん遠慮したものですね。その点はどうなんです。もちろん、ほんとうにこれが特別措置法であるけれども、基本法であるならば、私は基本的性格を持っていると思う。これは都市づくりの基本となるべき計画です。どうも遠慮しているような気持を持っているのですが、その点はどういう考えでそんなに公益事業団体に対して遠慮したのか。金がなければ起債を許したっていいじゃありませんか。再びそこに、たとえばその公益事業団体が、会社がどうしてもここに新しいものを施設するんだといった場合に、道路の掘り返しを禁止するわけにいきません。どうしても掘らなきゃならないのです。これは国民の要求でありますから掘らなきゃならないということです。生存の要求です、これらの公益事業というものはすべて。どうしてこんなに弱気な法律案にしたんですか。それを伺っておきたいと思います。

河野一郎自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(河野一郎君) 御説承っておりまして、私も非常にごもっともに思います。思いますが、また一面考えますと、共同溝を実施していこうということは、初めての試みでございます。したがって私としましては、経過的にある程度どんないいことでもやってみて、みんながなるほどいいと言ったときには、少々無理ができますけれども、初めてのときに最初からあまり大きくいくのはどうかという気がいたしまして、この程度でまずスタートしようということでいたしたのでございます。したがいまして、おそらく私は早晩、田中委員のお話のとおり三年、五年、第二次計画、第三次計画におきましては、相当飛躍的になるだろうと思いますけれども、当面この程度で各地にひとつ試験的にやらしてみよう、そうしてその効果について大方の御認識を得て、思い切った措置にいこう。そうでございませんと、やっぱり公共事業の負担額が加重して参りますと、そういうことに籍口して料金を上げたがる傾向が多うございますから、しかも、電力のごときは、御承知のように、戦前のものがだんだんに戦後高い、電力発電初め料金が上がってきておりますので、とかく電力料金の値上げの傾向にいこうとしておりますところに、新たな投資がかさんできますと、どうしても電力料の基本に大きく響くだろうというふうにも考えられますが、しかし一面、だれが考えましても、都市として当然やらなければならないことだということになれば、それらの理解もつくだろうと思いますので、しばらくの間この程度にしていきたいと考えて提案したわけであります。

田中一日本社会党

○田中一君 これは今度初めてやるんじゃないでしょう、前からやっているんです。経験済みなんです。歓迎しているんです、国民は。それで料金に云々と言うけれども、まあ公益事業はやたらに収益ばかりあげて配当したのでは困りますけれども、何といっても安定しております。不安定ならば必ず政府がてこ入れをすべきであります。国民の負担が重くならないような措置は、これは政治の力で解決すべきであって、共同溝を施設したからといって、直ちに国民生活が脅かされるような値上げブームなんというものは起きるはずがございません。起きるのは政治が悪いから起きるのです。まあ、私の今質問している要旨は、こういうなまぬるいことじゃなくて、もっと力強く主張したらどうか、こういうことを言っているのであって、これはあなたは歓迎すべきであります。ところが、緊急三カ年計画、それが抹殺される、これは大蔵省が要求を削減されたんでしょうけれども、事業を行ならという建設大臣が、そんな弱気じゃいけませんよ。そんなものが議事録に残れば、だれがこの次の三十九年度予算に十分な予算を盛り込もうとするものですか。不十分でございますが、しかし、今日はこうであって将来はこうしたいのだ、こういう答弁をしなければそれはいけませんよ、あなたは大蔵大臣になったんじゃないのだから。どうも、もう一ぺん建設大臣から、三十九年からの予算要求なり事業計画なりというものについて、ひとつ将来の御意見を伺っておきたい。

河野一郎自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(河野一郎君) 法案審議の経過におきまして、全委員の諸君から強い御要望のありますことを十分胸に体しまして、明年度予算編成にあたりましては、最善の努力を尽くしますことをここに申し上げます。

田中一日本社会党

○田中一君 それじゃひとつ、先ほど大臣が来るまで質疑を留保した土地区画整理法の一部を改正する法律案について、建設大臣に一、二質問いたします。  今回の法律の改正によって、特定なる組合施行の事業に無利子の融資をされるということになると、これは少なくともその地主たちは非常に大きな利益を受けるわけです。その利益を、事業を促進するという言葉のもとに、特定なる利益を受けるという利益に対する行使というものが、この法律の改正だけじゃ発見できないわけです。なぜかと申しますと、異常なる値上がりということが想定されることが多いということです。今まで質疑を続けておる中に明らかに、既成市街地に接続する地域が、大体においてこの事業の融資の対象となる地区であろうということを、都市局長は答弁されております。金利をのむということは言いません。けちなことは言いません。しかしながら、そのためにたいへんな利益を受けるということがあったならば、これは政治の上から申しましても、行政の面からいっても、こういうことは特定なるものに与える利益ということは、今日の憲法下ではなるべく避けるということが必要なんでありますけれども、今日の自由経済の社会では、もうけられる機会に幾らもうけても一向差しつかえないということになっておりますけれども、何らか措置されなければならないものがあるんではないかというような気持を持つんですけれども、大体今考えられておるところの組合施行を行なら地区の地価というものが、どのくらいの額を想定し、かつまた、これに対する何らかの方法をとろうとするのかどうかという点だけを伺います。  そうして前回の委員会で建設大臣に全部まとめて答弁をしてくれと言った宅地政策の全体のものにつきましては、午後に持たれますところの予算委員会の第三分科会で私からじかに建設大臣に伺いますから、今の特定なる国民に対して事業の進捗をはかるという言葉ではありますけれども——不当とは申しません。特別な考慮を払うということは、政治的にどうであろうかという点についての答弁を願います。

河野一郎自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(河野一郎君) 午後の委員会で宅地対策の基本についてのお尋ねがあるそうでございますけれども、御承知のとおり、今ここに提案いたしておりまする土地区画整理法の一部を改正して、お話のような政府は施策をしようと考えます。その基本は、申し上げるまでもなく、道路の改修ももちろんでございますが、これを整備することによりまして宅地の造成をすみやかにしようということにあるわけであります。で、一連のものを全部総括して実行することによりまして、今、さなきだに宅地の暴騰をすることによって、土地の暴騰することによって、中小市民諸君の住宅建設に非常に障害を与えていることは御承知のとおりであります。それを防圧していこうということが最終のねらいでございます。でございますから、これらのものを実行することによって、暴騰しようとする宅地の騰貴を抑圧していこうということに基本の考えは置いておるわけでございまして、お話のように、こういうことをやれば土地が上がるじゃないか——そんなことをしなくても土地が上がる、それに無利子の金まで出すのはおかしいのじゃないかというようなことにならないように、われわれとしては最善を尽くしまして、所期の目的を達成するようにひとつ努力して参りたいと考えております。

田中一日本社会党

○田中一君 私は、こうした措置については反対するものじゃないのです。一つの方法です。しかし、そのために大きな問題が残されちゃ困るというのです。  そこで、もう一つ伺っておきますが、建設大臣は、農林大臣を長くやり農林行政のエキスパートである、日本の第一人者であるというように聞いておりますけれども、都市計画法と農地法、これはどちらが優先するものかということは、どう理解されておりますか。どちらが優先するか、都市計画法と農地法。

河野一郎自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(河野一郎君) 両大臣協議をして行なうことになっておりますから、どちらが優先するとか、どちらに主体性があるということはないと心得ております。

田中一日本社会党

○田中一君 私はこう理解しているのです。農地法で農地の地目変更なんという問題は、都市計画法の指定によって自動的にそうなるというように私は理解するのです。むろん事務的には、法律上両大臣が協議をしなければならぬことになっておりますけれども、私としては、都市計画法の指定がされた場合には、自動的に農地法はそれに従うというような法律の建前になっているように理解しているのですが、これは、まあ都市局長、どう考えますか、これは大臣にそのことを聞いちゃ悪いから。

河野一郎自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(河野一郎君) 私は、今のお話でございますが、私も同様に考えます。そうすべきものと思います。と言いますのは、いずれ近日提案いたします新住宅市街地開発法、この法律をまとめます際にも、農林大臣とよく協議をいたしまして、「農林大臣に協議」という言葉で法律をまとめております。私は農地を非常に重要視して、そうして主要食糧の増産が国家で第一義的に要請されておったときにはそうはいかない。しかし、今日一番大事なのは宅地である、宅地の造成であるということになりましたならば、宅地の造成に重点を置いて、農林大臣の同意を得る範囲内において、宅地に御協力願うということは当然だろう、こう考えまして、「同意」という言葉にあらずして「協議」という言葉にかえていただきまして、そういう方向で行政はやっていくべきものと考えております。

田中一日本社会党

○田中一君 私も同感であって、ことにこの事業が既開発地域に接続する地点を求めようというところにあるならば、当然なんです。もう四、五年前から、これは私自分で宅地法の要綱を作りまして、政府にもこれを提示し、差し上げてございますけれども、大消費都市の周辺の農地というものは、もはや農地としての機能を失っているわけです。空気の汚染、汚水の流入、したがって、これらは積極的に宅地にすべきだと、また、農民そのものにしても、宅地化することによる収益のほうが高いということになるとそれを望んでおるのですよ。おそらくこれから提案されるという新住宅市街地ですか、その法律も、そのことになっていると思いますが、それはもう大賛成です。したがって、そういう方向にいくとするならば、もろこのような融資を受けないでも、積極的に組合施行の土地区画整理が行なわれるということはお考えになりませんか。

河野一郎自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(河野一郎君) まあなくてもいいじゃないか、今までなかったのですから……。しかし、やることによってさらに積極的に協力願えるというところをねらっております。あらゆるものを動員して目的の達成に寄与していただくという意味でいたしたのであります。

田中一日本社会党

○田中一君 これは、私自身としても反対して言っているのじゃなくて、何か足りないものがあるのじゃないかということです、これは一連の政策として。ですから、私は最初から当委員会の委員長にも言っているように、住宅市街地と住宅公団、住宅金融公庫の宅地債券と、この土地区画整理法の一部を改正する法律案のこの三つは、一括審議をしなければ意を尽くせないから、どうか一括審議するように取り計らってくれということを、委員会にも要求してあるのでございますけれども、まあ予算の関係の法律案ということになっておりますから、私ども十分なる審議が尽くせないということはまことに残念です。したがって、午後の分科会でもう一ぺんあなたにまみえて、ゆっくりと時間をかけてやります。そこで私としては、この法律案の問題についての質疑は、この辺でやめておきます。

木村禧八郎日本社会党

○委員長(木村禧八郎君) 他に御発言ございませんか。御発言がなければ、谷藤都市局長にちょっと伺いたいと思いますが、先ほどの、土地区画整理法の一部を改正する法律案の中で、延滞金の利子の問題ですね、日歩三銭という御説明がありましたが、それは補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律に基づいて三銭にしたというお話ですね。そうですね。ところがこれは、この土地区画整理法の改正案による資金は、補助金ではないのですね。貸付金となると、その延滞利子は、私は、国税通則法による延滞税と同じものであるのが至当ではないかと思うのです。先ほど田中委員の質問に対して、税の滞納の場合と同じと言われましたが、国税通則法では、税の滞納については、督促状を発してから十日間の間は日歩二銭、十日間を過ぎますと日歩四銭です。三銭ではないのです。これは補助金ではないのですから、補助金の場合には、これはもちろん補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律に基づいて三銭です。ところが、貸付金でありまして、したがって、この法律に基づいて三銭にすることには、どうも私は法律的根拠として納得できない。国税通則法によって税の延滞と同じように扱うならば、これは二銭ないし四銭ということになっているのですから、違わなければならないと思うのです。これは一体、補助金なのか、補助金としてみなしておるのかどうか。補助金じゃないのです、貸付金ですから、償還を伴うわけですから、その点明確でありませんでしたので、明確にしていただきたいと思います。

谷藤正三建設省都市局長

○政府委員(谷藤正三君) 国税通則法の内容につきましては、初めてお聞きしましたような次第でありますので、政令を今後定めます際には、他の類似制度とともに検討させていただきたいと思います。

木村禧八郎日本社会党

○委員長(木村禧八郎君) 要するに、これに補助金なのか、貸付金なのかということがはっきりすれば、おのずからわかるのです。補助金でない、貸付金であるのに、補助金等の適正化に関する法律の十九条、これによって三銭となっているというから、はっきりしないので、補助金ではないのです、今お話を承ると。補助金は返還を伴わない、貸付金です。そうしたら、この補助金の適正化に関する法律によるということは、私は、妥当ではない。そうなると、法律的にいって、どの法律に基づいて三銭というものをきめたか、はっきりしないわけです。

谷藤正三建設省都市局長

○政府委員(谷藤正三君) 本件は、貸付金でありますので、その延滞金につきましては、委員長から御指摘のありましたように、補助金の適正化に関する法律の規定は適用ないということになります。そこで、本件貸付金の性格に他の類似制度を参考にして本政令案要綱を作成しましたつもりでございますが、どうも勉強不足のようでありますので、委員長の御意見をも参考にいたしまして、今後十分研究させていただきたいと思います。

木村禧八郎日本社会党

○委員長(木村禧八郎君) しかし、それだからといって、三銭でなければならない、これが適正かどうかということが問題になりますね。そこには三銭というように規定していないでしょう。

谷藤正三建設省都市局長

○政府委員(谷藤正三君) 三銭とはきめてありませんで、「大蔵大臣が一般金融市場における金利を勘案して定める率によるものとする。」となっております。

木村禧八郎日本社会党

○委員長(木村禧八郎君) そうすると、税の延滞利息というものも、今おっしゃったような立場できめられているのですよ。これも大体常識からいいましたら、それとのつり合いがあるわけでして、この点は私は疑義があると思います。しかし、もう少し検討してみていただきたいと思うのですが。

田中一日本社会党

○田中一君 それは谷藤君、君を責めてもしようがない。井上君、どうなんだ、法規やっている事務官はだれですか。

井上孝建設省都市局区画整理課長

○説明員(井上孝君) 区画整理課長からお答えいたしますが、この点につきましては、先ほど政令案の要綱としてお手元に差し上げましたように、現在、最終の大蔵省との協議の結末がついておりませんので、現在その点につきましては大蔵省と協議中でございます。

田中一日本社会党

○田中一君 それじゃ、その問題は残しておきます。ただ議事録に局長からの答弁が載っておりますから……。今委員長から指摘されて、君助かったのだよ。そういう不十分な、もっとも政令案であって固まったものでないということを言っておったから、それは一応了解するけれども、その点は、妥当な納得する形ではいきませんよ。だから、その点は関係のそういうものと同じものにするということです、同じものにしなければならないということです。甘くてもいけない、辛くてもいけないということです。いいですか、局長。

谷藤正三建設省都市局長

○政府委員(谷藤正三君) わかりました。

木村禧八郎日本社会党

○委員長(木村禧八郎君) それでは、大蔵省と協議中であるという話でありますので、これに対する質問は、まあこの程度にしておきます。  別に御発言もなければ、両案に対する質疑は尽きたものと認めて御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

木村禧八郎日本社会党

○委員長(木村禧八郎君) 御異議ないと認めます。よって両案に対する質疑は終局いたしました。     —————————————

木村禧八郎日本社会党

○委員長(木村禧八郎君) 次に、参考人の出席要求についてお諮りいたします。  次回二十八日、住宅金融公庫法及び日本住宅公団法の一部を改正する法律案の審査のため、師岡住宅金融公庫総裁、町田、中平住宅金融公庫両理事、挾間日本住宅公団総裁、潮、滝野日本住宅公団両理事の出席を要求することに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

木村禧八郎日本社会党

○委員長(木村禧八郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  なお、手続等につきましては、委員長に御一任願います。  ちょっと速記をとめていただきます。   〔速記中止〕

木村禧八郎日本社会党

○委員長(木村禧八郎君) 速記をつけて下さい。  本日はこれをもって散会いたします。    午後零時十三分散会      —————・—————

国会会議録検索システムで原文を見る ↗