決算委員会 第6号
- 発言数
- 168 件
- 登壇者
- 23 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1963/06/07
会議録
○委員長(鈴木壽君) ただいまから決算委員会を開会いたします。 この際、委員派遣承認要求に関する件についてお諮りいたします。東海道新幹線の実情調査のため、現地に委員派遣を行ないたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(鈴木壽君) 御異議ないと認めます。つきましては、本院規則第百八十条の二により、委員派遣承認要求書を議長に提出しなければなりませんが、その手続等につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(鈴木壽君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 なお、期間等の点につきましては、一昨五日の理事懇談会及び本日の理事会におきまして協議いたしました結果、会期中でもございますので、期間は、第一班は十四、十五の二日間、第二班は十四、十五、十六の三日間。派遣委員は、委員長のほか、自民、社会各二、そのほかの会派は各一名とし、派遣地は、第一班は静岡県及び神奈川県、第二班は京都府及び大阪府、滋賀県ということに決定を見ております。 なお、両班の構成等につきましては、委員の希望を参酌いたしまして適宜決定いたしたいと存じますので、御了承願います。 —————————————
○委員長(鈴木壽君) それでは、昭和三十七年度一般会計予備費使用総調書(その一)外二件を議題とし、審査を行ないます。 まず、提案理由の説明を求めます。
○政府委員(池田清志君) ただいま議題となりました昭和三十七年度一般会計予備費使用総調書(その一)外二件の事後承諾を求める件につきまして御説明申し上げます。 昭和三十七年度一般会計予備費の予算額は二百億円でありまして、このらち、財政法第三十五条の規定により、昭和三十七年五月二十二日から同年十二月二十五日までの間において使用を決定いたしました金額は百三十億三千四百万円余であります。そのおもな事項は、板付飛行場拡張用地提供に伴う周辺整備に必要な経費、文教施設災害復旧に必要な経費、農業施設災害復旧事業に必要な経費、港湾施設災害復旧事業に必要な経費、河川等災害復旧事業等に必要な経費、選挙の公明化運動推進に必要な経費等であります。 次に、昭和三十七年度各特別会計の予備費の予算総額は一千七百九十一億九千九百万円余でありまして、このらち、昭和三十七年六月七日から同年十二月七日までの間において使用を決定いたしました金額は三百二十八億一千九百万円余であります。そのおもな事項は、食糧管理特別会計国内米管理勘定における昭和三十七年産米の買い入れ増加に伴い必要な経費、国内麦管理勘定における昭和三十七年産麦の買い入れ増加に伴い必要な経費、輸入食糧管理勘定における輸入食糧の買い入れ増加に伴い必要な経費、労働者災害補償保険特別会計における保険料の精算返還に必要な経費、治水特別会計治水勘定における河川事業の調整に必要な経費等であります。 次に、昭和三十七年度特別会計予算総則第十二条の規定に基づき、予備費使用の例に準じて予算を超過して支出いたしました特別会計は、食糧管理特別会計でありまして、その内訳は、国内麦管理勘定において支出しました返還金等の調整勘定へ繰り入れに必要な経費四十四億三千五百万円余、農産物等安定勘定において支出しました返還金等の調整勘定へ繰り入れに必要な経費三億九千万円余であります。 以上が昭和三十七年度一般会計予備費使用総調書(その一)外二件の事後承諾を求める件の概要であります。 何とぞ御審議の上御承諾下さいますようお願い申し上げます。
○委員長(鈴木壽君) これより質疑に入ります。質疑のおありの方は、順次御発言願います。
○相澤重明君 私は、ただいま御説明をいただきました予備費使用の件でありますが、まず政府の考えをただしておきたいと思いますのは、なるほど予備費があるわけでありますから、予備費を使うのは政府の権限であるのでしょう。しかし、補正予算と予備費の使用ということとの関連について、一体政府はどういうふうに考えておるのか。これは基本的な問題だと思うのです。予算は、御承知のように、政策議論をいたしまして、それぞれ政府の考え方のもとに編成をされるわけでありますから、その執行については、決算として現われてくるわけである。ところが、予算の中でどうしても新たに補正をしなければならぬというものについては、補正予算が組まれるのでありますが、今日までの、この今提案をされていることをも含めまして見ますというと、予備費があるから、予備費だけはどういうふうにでも使ってよろしい、こういう考え方に立っておるように私どもは受け取れるわけです。こういう点について、政府の基本的態度というものを、池田さんは衆議院の議運委員長で長い間御苦労願ったのですから、この際、政府に入ってみて、どういうふうにしたらいいかという点をひとつ御説明いただきたいと思うのです。
○政府委員(池田清志君) 予算の問題は、普通の予算でありましょうとも、暫定予算でありましょうとも、その科目、使途、内容及び金額等を事前に政府できめまして、これを国会に提案をいたしまして、御審議を得て、お許しをいただいております。予備費は、御承知のように、憲法の定むるところによりまして、予見しがたい出費につきまして、政府の責任において支出をさしていただき、その事後国会の御承諾をいただく、こういう仕組みに相なっておるわけでございまして、予算を編成して、正式に予算といたしまして提出することのできないような緊急の事柄等について、えてして予備費の支出をいたしておる次第でございます。
○相澤重明君 今池田君も言うように、緊急事態でやむを得ざる場合、あるいは天候災害等による場合、これは私はなるほどそういうことは必要だと思うのでありますけれども、今回の提案を見て参りますというと、確かに国会の中でもいろいろ意見が尽くされておることは事実でありますが、たとえば警察官の増員等の問題は、これは私は、政府が施策としてお考えになっておる中では十分補正等にも間に合うし、あるいはまた予算としてでもこれは編成のできるものではないか。もちろん、地方行政委員会や関係の委員会における附帯決議や、あるいはそれらの意向については、私は参しゃくすることはやぶさかではないと思う。これは一議員としても十分わかる。ただ、あまりにも予備費使用というものが安易に流れ過ぎはしないか。こういう点については、私はやはり、政府の考え方というものが、予算というものは少なくとも全般的なそういう問題について審議をするのでありますから、そういうところに実は目を向けないで、予備費使用という項があるから、それだけの問題について国会の承諾を得てしまえば、実はこま切れ予算としてこれは承認されていってしまう、こういうところに問題が出てくるのではないかということを一番心配をするわけです。ですから、ともすると国民の血税というものが安易に流れ過ぎはしないかという点をまず第一に考えるわけでありますが、今の次官の御答弁は、まあ一般論としては私は言えると思うが、もっと突っ込んだ考え方に立って、国民の立場に立って、私どもはそういう点の何か改善の策がないだろうか、少なくとも予備費使用については、たとえば補正予算を提出する時期ならば補正予算の中に織り込むようなことはできないだろうか、こういう点についてはあなたはどういうふうにお考えになりますか、お伺いしておきたいと思います。
○政府委員(池田清志君) 今お示しの御趣旨は、全く御同感申し上げておるのでありますが、政府といたしましても、補正予算として提出することができるような状態のものにつきましては、その道をたどって御議決をいただいておるのです。先ほど来申し上げましたように、緊急やむを得ない事柄について予備費の支出をお許しいただいておるのですが、先ほど事例がございました警察官の増員等につきましても、御案内のとおり、交通その他の関係で警察官の増員をする必要が急激にふえたということでもありまするし、なおかつ、警察官は採用してその日から直ちに一人立ちの警察官になるのではございませんし、募集にも月日がかかりますし、教養にも年月がかかるわけでございまして、そういうわけでございますから、将来におきまする実態に即応するためにも、事前に緊急なものと認定をいたしまして、予備費から支出をさしていただいたわけでございます。
○相澤重明君 会計検査院長にお尋ねをしたいと思うのでありますが、現在は私どもは三十六年度の決算を審議しておるところであります。ところが、今提出をされたのは、三十七年に使用したものがいわゆる提案をせられておるわけであります。そこで、予算決算会計令等の問題もありますけれども、私はそういう技術的なことだけで答弁をしてもらうのじゃなく、本質的にいわゆる決算という取り扱い方について一体どういうふうに会計検査院としてはお考えになっておるか。つまり、今のような形で、予備費使用というものが、政府がそのときそのときにおいていわゆる国会の承諾を求めてしまえば、それは大綱をきめた予算というものも、予備費という名のもとにこれもうすでに国会の承諾を得てしまう、実際には決算というものはそれを除いたものになる、こういう形が今日までの取り扱われてきたことだと思うのです。これらについては、戦前における会計検査院のあり方と戦後における会計検査院のあり方というものを私ども議論をいたしまして、いわゆる決算審議のあり方というものを本院では作ったわけです。こういうことから考えてみますと、一体このような取り扱い方というものが決算のあり方として正しいであろうか、こういう点について、私は、会計検査院として検査を進めていく中で十分御意見があるはずだと思う。したがって、会計検査院が政府に対する改善の意見あるいは所見というものが当然なくてはならぬと私は思うのでありますが、会計検査院長としてどうお考えになっておりますか、この点についてのひとつ御意見を聞かしていただきたい。
○会計検査院長(芥川治君) ただいまの御質問でありますが、法律的なことはすでに御承知のとおりだと思います。検査院といたしましては、国会の承諾を得ない分を今度三十六年度の検査報告に掲記いたしまして、お手元に提出してあるわけであります。これらは会計検査院法の二十九条に基づいて提出することになっておりますが、検査院の検査は、御承知のように、これは事前検査ではありませんので、事後になるわけであります。したがいまして、予備費の決算、これにつきましては、三十七年度の検査をただいま実施しておる段階でございますので、今直ちに決算のあり方あるいは検査報告の書き方等につきましてお答えをすることは一応差し控えます。御趣旨を十分のみこんで、三十七年度のこれは予備費だけではなくて、決算の検査全体につきまして、検査院としてできるだけ前向きに検討して参りたい、こういうことを一応考えております。
○相澤重明君 もちろん、今会計検査院長から御答弁いただいたように、予備費使用については会計検査院が検査をしておるわけではないと私は思うのです。結局、政府が予備費を使用したものを、いわゆる政府が予算を執行したものを国会に御提案になっておると思うのでありますが、しかし、本来、検査院と、それから予算を執行する立場の者と、またそれを協賛をする場合と——決算の結果というものを見る本院ですね、いわゆる国会という立場における問題と、一連の関連性を持っておるわけでありますから、これは予備費使用だからもう会計検査院の対象にならないということにならぬという考えを持っている。それはただ、今大体、会計検査院長が言うように、年度というか、区切りがありますから、そこで報告事項としての問題が違ってくるわけです。けれども、これでは、先ほど冒頭に申し上げましたように、予算を編成する際の問題として相当私は考えさせられることがあるのではないか。別に私は、野党だから追及するとか、与党だからかまわないということじゃないのです。これは国全体としてそういう問題に真剣に取り組まなければならぬ時期ではないか、こういうことを実は申し上げておるわけです。その点で、今の会計検査院長の御答弁は、いわゆる検査院の今の与えられた範囲の問題を御答弁されたと思うのでありますが、私は、もっと国の会計検査というものについてのひとつ御検討を、あなたにぜひ、会計検査院の皆さんに御相談をされて、改善すべきものがあったら出してもらう、これがやはり国家全般のためになるのじゃないか、こう思うのです。そのために、私どもは、先ほども申し上げましたように、決算審査のあり方というものについて、まだ十分とは申し上げられませんけれども、一応の方向づけを実は本院としては決定をしておるわけなんです。そういうことから思うと、どうも、この予備費使用というこのことだけで考えれば別にそうたいした問題はないのだけれども、全体の動きから考えると、私どもとしては、いま少し前向きの姿勢をとらなければいかぬのじゃないか、こういう点を痛感するわけなんです。こういう点については、ぜひ会計検査院でそういうことも議論をしていただきたいと思うのでありますが、いま一度御答弁をいただきたいと思います。
○会計検査院長(芥川治君) ただいま相澤委員のお話しのとおり、検査院といたしましても、ひとつ、ただいまの御意見を尊重いたしまして、部内において十分検討して参りたいと考えております。
○相澤重明君 次に、篠田自治大臣にお尋ねしたいと思うのでありますが、特に今回のこの予備費使用の中で大きいのは、交通警察官の増員に必要な経費だと思うのであります。これがたいへん大きく浮かび上がっておるわけでありますが、先ほど申し上げましたように、地方行政委員会なりあるいは関係の懇談会等において十分御討議をされたことではありますが、まず私はこの経費の内容についてひとつ自治大臣から御説明をいただきたいと思うのです。
○国務大臣(篠田弘作君) 経費の内容等は、事務的な問題でございますから、官房長から答弁させます。
○政府委員(後藤田正晴君) 経費の内容の御説明を申し上げます。 予備費の使用金額は五千二百八十一万四千円でございまして、そのうち項警察庁が四千三百八十三万五千円、そのうち一つが諸謝金、これは採用の際の身体検査の医師謝金及び、教育が二カ月はかりございますが、それの講師謝金等で三十一万六千円、次が職員の旅費の関係が三十三万三千円、それから庁費が四百六十一万八千円、これは教科書及びくみ取り料、燃料費等でございます。次が警察の装備費三千八百五十六万八千円、これは拳銃二千丁及び実砲並びに手入れ用具の購入費でございます。次が項都道府県警察費補助、これが八百九十七万九千円でございまして、それが内訳は、謝金の関係が四十万円、職員旅費が五十二万五千円、入校生の旅費、これが百四十万六千円、庁費が三百六万八千円、これは試験関係のポスターであるとか、試験用の紙とか、通知用紙等でございます。次が警察装備費三百五十八万円、これはいわゆる三品関係——捕縄であるとか、警笛であるとか、そういうものでございます。以上締めまして五千二百八十一万四千円でございます。
○相澤重明君 今経費の内容を御説明をいただいたわけでありますが、増員の対象になっておるところは、どこが主で、どういうふうに配置をされたのか、その御説明をいただきたい。
○政府委員(後藤田正晴君) この増員の関係は、交通の第一線に立つ警察官でございますので、配置をいたしましたおもなところは、やはり六大都府県ということに相なります。特に、この予備費の関係の分といたしましては五千名でございますが、そのうち二千名は東京及び大阪の関係に相なっております。残りの三千名が全道府県に配置をいたしておりますが、ただいま申しましたように、やはり神奈川県であるとか、あるいは愛知県、京都府、兵庫県、福岡県、あるいはそれ以外では、いわゆる十大都市といいますか、そういうところを包括しておる県が主力になって人員の配置をいたしたのでございます。
○相澤重明君 今の御説明では、五千名のうち東京、大阪に二千名、残余の三千名についてはその他の府県、こういう御説明でしたね。そこで、篠田自治大臣、国家公安委員長でもありますが、一体地方警察官の増員については、法律的にどういう根拠によってこれをおきめになるのですか、その根拠をひとつ示していただきたいと思います。
○国務大臣(篠田弘作君) 警察官の増員の問題は、政令で定めてありまして、法律ではありません。
○相澤重明君 それでは、政令で定めるというのはどういうことなんですか、政令で定めて、具体的にどういうふうにやるのですか。
○国務大臣(篠田弘作君) 政令で基準を定めまして、その基準に従いまして県の条例でこれを定めることになっております。
○相澤重明君 政令で定めて、どういうことですって——結局都道府県の条例によることなんでしょう。そうすると、先ほど御説明をいただいた、東京、大阪にそれぞれ千名というのか、とにかく東京、大阪で二千名、その他の府県で三千名、こういういわゆる条例できまって、それが上がってきたんですか、それで全体をそういうふうにきめたと、こういうことになるのですか。
○国務大臣(篠田弘作君) それは逆に、この場合は逆であります。御承知のとおり、三十六年度におきまして非常に交通事故による死者がふえまして、毎月千二百名をこえる死者が出たわけであります。そうして、交通警官が非常に不足であるし、交通の状態が非常に不良である、それを解決するためには交通警官をふやしてもらいたいという要望が、東京、大阪を中心として、今申し上げました各府県から強い要望があったわけです。しかしながら、三十七年度予算には、その警察官増員の予算は計上しておりません。そういったようないろんな、府県の注文並びに世論、その他事務当局等からのいろいろな意見等を参酌いたしまして、私が閣議におきまして発言をし、どうしても交通警官を一万名増員してもらいたいということを述べまして、そしてその賛成を得まして、今度のどこにどれだけの増員をするということをきめまして、それによって府県が条例を作る、今度の場合はそういうふうになっております。
○相澤重明君 結局、篠田さんのお話を聞いておると、とにかくいろいろ各都道府県からの要請もあったし、閣議としてもその問題を取り上げて、そしてこういうふうに必要な人員を出したいと、そう相談をきめて、その結果また逆に各府県にそれだけのものを当てはめた、こういうものの言い方になっておるわけです。そうすると、いわゆるこの法律的な根拠でなく、政令で基準をきめる、そうですね、あなたの御答弁は。基準は政令できめる。そうすると、これは政府にまかされておる。基準というものは政府にまかされておる。いわゆる具体的な人数を幾らほしいということは都道府県の条例できめるのだが、基準は政府にまかされている。政府の基準にまかされておる、そのことによって今の定員増というものはお考えになるわけです。そうすると、これは基準というものは、そこに、政府にまかされておるのだとすれば、政府は当然国会に提案をしていく必要があるのではないか。つまり、この地方警察官、職員等についての全体的計画というものを持たないで、これは予算というものは作れないわけでありますから、当然そういうことは、国会の議決を、事前審議というものをまず第一の建前とすべきである。ただし、今回の場合は、いわゆる麻薬関係がどうであるとか、あるいは交通関係がどうであるとか、まあ主体は交通関係になっているけれども、一応緊急措置としていわゆる予備費使用ということに言われておるわけですね。そうすると、私はむしろ、予備費使用というよりは、補正予算を組む段階があるのですから、少なくとも最低限の時点としては補正予算のときに提案をすべきではないか。むしろ、それが補正予算でなくて、本予算のときに出せるなら、なおよい。全体の計画としては、本予算のときに出すのが当然だと思うのです。しかし、それを一歩譲っても、私は補正予算で提案をすべきではなかろうか、国会において事前審議をすべきではないか、そういうことですね。私は、この今回の交通警察官の増員問題等についても、考えられるなら、大臣としてはそういう点についてはお考えがあったのか。それとも、各都道府県からそういう要請があったから、とにかくこの際応急処置をしなければならないということで、こういうことだけで、いわゆる首脳部と相談をされて、今回のような措置をとられたのか。この点は大事なところであります。今衆議院の本会議から来てくれと言われているようでありますが、これは大事なことでありますから、大臣のお考えをお聞かせいただきたい。
○国務大臣(篠田弘作君) もちろん、時間があれば、相澤さんのおっしゃるとおりするのが当然であります。一番いいことは、三十七年度の予算にそれを盛っておくのが一番いいことだと思います。それで、時間があれば、三十七年度の予算でなくても、補正予算で盛るということが一番である。しかし、三十七年度予算には、装備のほうは盛ったのでありましたけれども、人員の増加は盛ってなかった。それで間に合うものとして考えておったわけであります。ところが、今申しましたように、三十六年度の十月ごろから急に死者が激増してきたということが、三十七年度、特に私が国家公安委員長になりましてから、そういう意見が非常に強くなってきたということで、補正予算を組んでおるひまがないわけであります。そういうことから、こういう非常手段と申しますか、法律的には違反ではありませんけれども、本来の姿でないような形でこれが行なわれた、こういうことであります。 衆議院の本会議で私に対する質疑がありますから、ちょっと行って参ります。
○委員長(鈴木壽君) ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(鈴木壽君) 速記を起こして。
○相澤重明君 大臣が衆議院の本会議のために退席しましたので、今の問題点は次に譲ることにして、せっかく次官も御出席でありますから、そのほうにひとつ話を進めていきたいと思います。 特に、今回政府が提出されておる中に、農業施設災害復旧事業、あるいは港湾施設の災害復旧事業、河川等の災害復旧事業、選挙の公明化運動推進に必要な経費、こういうようなことが文教関係あるいは板付飛行場の拡張問題等と一緒に提案されておるのでありますが、特に農林省のほうで農業施設の災害復旧は具体的にどういうものがこの予備費使用になったのか、御説明をいただきたい。
○政府委員(大谷贇雄君) 相澤委員の御質問につきましては、参事官から御説明を申し上げたいと存じます。
○説明員(永田正董君) 十項目ばかりに予算項目が分かれておりますが、それを拾って申し上げます。 災害検査旅費というのに百四十五万一千円、災害復旧事業費といたしまして農業用施設災害復旧費、工事費の中には測量試験費、船舶器材器具費、災害復旧事業委託費、こういうことになっておりまして、これは直轄事業分、それから代行事業分を含んでおります。府県部分につきましては、地方事務費補助というものも含んでおります。総額にいたしまして二十七億九千一百九十一万八千円あるのでありますが、先ほど申し上げました検査旅費百四十五万一千円を除きますと、二十七億九千四十六万七千円というものが農地及び農業用施設災害復旧事業費となっております。
○相澤重明君 次に、建設省の河川等の災害復旧事業の経費の内訳。
○政府委員(松澤雄藏君) 事務関係でありますから、会計課長から答弁させます。
○政府委員(三橋信一君) ただいまのお尋ねの点を申し上げます。 建設省の予備費につきましては、一般会計と、それから治水特別会計、道路特別会計、この三つの会計にわたっております。 一般会計について申し上げますと、一般会計の予備費の総額は、今回御承認をいただきたいと思っておりますものは七十一億二千九百六十万でございます。これの内訳を、あまりこまかくなりますと恐縮でございますので、大ざっぱに申し上げます。 まず、公共土木施設災害復旧事業の関係でございます。これが直轄と補助、それから工事事務費の特別会計の財源繰り入れの関係、それから道路事業関係の工事事務費、との四つの部分が公共土木施設の災害復旧費になります。まず直轄の事業費について申し上げますと、この金額は十八億四千六百四十万円でございまして、これの中身は、河川、砂防海岸、道路、この四つの事業の災害復旧事業になっております。それから、補助事業の災害復旧事業費の関係といたしましては、五十一億八百五十万七千円ということに相なっております。それから、工事事務費の財源の繰り入れといたしましては千五百六十三万二千円、それから道路工事事務費といたしましては五十七万円ということに相なります。それから、そのほかに、治水特別会計の繰り入れといたしまして、これは公共土木施設災害復旧事業とは別でございますが、治水特別会計繰り入れといたしまして千八百十二万四千円でございます。それから、その次に、都市災害復旧の事業費、これは補助金でございます。これが四千五百四十三万一千円ございます。それから、これらに関連いたします建設事業の付帯事務費といたしまして三百二十九万八千円、以上公共事業関係を合計いたしまして七十億三千七百九十六万二千円ということに相なります。 それから、そのほか一般会計といたしましては、官庁施設の災害復旧費、つまり火災で燃えましたりいたしました官庁建物の復旧費でございます。これが九千百六十三万八千円、以上合計いたしまして、先ほど申し上げました七十一億二千九百六十万円ということに相なっております。以上が一般会計の関係でございます。 次に、特別会計の関係を申し上げます。特別会計につきましては、まず治水特別会計でございますが、これは治水事業工事事務費千六百十八万二千円、それから砂防事業費二千五百万円、国土総合開発事業費、これが三億四千八百三十四万七千円、合計いたしまして三億八千九百五十二万九千円、以上が治水特別会計でございます。それから、次に道路整備特別会計につきましては、国土総合開発事業調整費、これが二億六千七百万円、それから街路事業費、これが長崎県の福江の火災復興の関係でございますが、これに一千万円、合計いたしまして二億七千七百万円、以上が道路整備特別会計の予備費の内訳でございます。 以上でございます。
○相澤重明君 今の御説明によりますと、農林省関係が三十四億八千幾ら——約三十五億近所、それから建設省がこれは七十五億くらいですね——七十一億幾らに三億八千九百、それに二億幾らですか、七十六億幾らですね。こういう膨大な金が、災害復旧事業等、あるいは公共補助事業に支出をされるということになるわけですね。そこで、こういう災害時におけるところの復旧事業というものは、非常にたいへんなことだと私は思うのです。そこで、実地査定というもの、工事の現場監督というものは、具体的に、農林省にしても、建設省にしても、どうやっているのか。これは私はなかなかたいへんなことじゃないかと思うのです。しかし、一方において早くやらなければいけないということになるので、農林省なり建設省ではどうやっているか、その対策をちょっと聞かしてほしいわけです。
○政府委員(松澤雄藏君) 概要を簡単に申し述べますと、皆さん方すでに御承知かと思いますが、災害が突発いたしますれば、できるだけ早目に査定官を派遣いたしまして、そうして査定をしていくわけであります。同時に、従来は非常に災害が大きい場合等もございまして、またそれに反比例して手不足だとか、こういうふうなことから、人数等も非常に少なうございますので、つい机上査定という安易になりがちでございましたが、その欠陥からして、いろいろと事故等もあったり、あるいはまた国会方面からの御指摘等もございましたために、昭和三十年を期して査定官制度というふうなものを一応作りまして、査定官一名に対して補助員何名と、こういうふうなことで、査定官制度を作って、今日までやってきておりますのですが、なおかつそれでは足らない点が多々ございます。たとえて申し上げるならば、事前検査といいますか、いわば歩掛りの問題とか、あるいはまた設計上においての手違いとか、あるいは重複とか、いろんな問題がございますので、特に事前検査といったような意味で、中間で今のような点を指摘して、そうして間違いのないように、こういうふうなことで今日までおよそやって参っているわけであります。特に、過般大森委員からの特別なる質問あるいはまた要請等もあり、かつまた昨今において少しく事故の面が多過ぎるというふうな検査院等の御指摘等もございましたために、去る昨年の——三十七年の十月何日かに、あらためてまた事故防止の対策を本省として検討いたしまして、これを知事、あるいはまた、河川局長の名前のもとに、指定の市町村長あてに指示を与え、そうして厳重に事故発生を防止するように、まあこういうふうな対策をも立てて現在やっているというのが現状でございます。一そう今後ともそういうような部面に対しては注意していきたい、かように考えております。
○政府委員(大谷贇雄君) 災害等が発生をいたしました場合には、その査定を直ちにいたさなければなりませんが、御承知のとおり、本省に査定官が三名おりますし、また今度新しくできました、新出発しました全国七カ所の農政局に二名ずつ査定官がおりまして、部下を督励をいたしまして、直ちに査定をいたす、こういうことに相なっておる次第でございます。
○相澤重明君 今の建設省にしても、農林省にしても、査定官制度を十分活用をしておるという御答弁だと思う。査定官が机上で査定するか、現地に派遣をして実地査定をするかということは、まああなた方のほうの事務の能力の問題もからんでくると私は思う。今、大谷政務次官の農林省のほうについては、本省のほうにおいては査定官は三名おる、そうして地方の農政局に二名ずつの配置をしておる、だから大体査定はできるということだと思う。先ほどの松澤政務次官のほうの建設省は、査定官を置くと同時に、できるだけ事前に検査ができるようにしておきたい、こういうことで、さらに査定官ばかりでなくて補助員も置きたいということを言われた。これは農林省と少し違うものか。それとも、そういうように政府としてのやはり今までの決算上に常に指摘されたところの一番この災害復旧等についての不正不当事項が多かった、こういうことにかんがみて、いわゆる各部内のそういう事故防止対策というものについて検討をされ、て、今のような形が作られたのか。今の政務次官の説明によると、まだ少し食い違い——食い違いというのじゃなくて、それぞれの省のことですから、そういう点について政府としてはどういうふうにやっておるのか、いま少し御説明してもらわぬと、これはわからぬ。できれば大蔵次官に——今特に、先ほど申し上げたような災害復旧事業というものは、非常に多くの問題点がいつも指摘をされているわけです。決算の中で進めて参りますというと、必ず不正不当事項というものは多いわけです。これは私は、一面においては、やはり人員の足らないということじゃないか。予算というものはつけた、そうして補助というものはやった、金はやったけれども、実際にそれを見て回るとか、あるいは事前にそういうものに対する十分な知識をわれわれが持っておらぬ、こういうところに欠陥が出てくるのではないかということが、この会計検査院の指摘事項なり、あるいは私ども決算の審査の中で、そういうことが指摘をされておるのではないか、こう思うのであります。そういう点について、大蔵省は、これら災害復旧事業の対策について、従来指摘をされたことについて、政府全体に、そういう事故防止の対策のために、どういう用意、対策というものを作っておったのか、できれば、特に今指摘をされた農林省とか、あるいは建設省とか、文部省とか、運輸省とか、今予備費使用の提案をされているところがあるわけです。そういう点について、基本的な考えを私は示してもらいたい。これは大蔵省にお願いしたい。あとは、今の松澤さんと大谷さんの説明されたことに、若干のやはり省によって違うようなカラーが出ておるようですが、それはそういうことなのか、それとも統一した考え方で各省がやっておるのか、この点についてはどうなっておるか、説明をお願いしたい。
○政府委員(池田清志君) 災害にあたりまして、これを迅速に復旧するということは、政府が最も腐心しておるところでございます。その第一着といたしましては、災害の真相を早く把握するということでございます。これがためには、両政務次官からお答えをいたしましたように、災害が発生いたしまするというと、直ちに査定官を派遣いたしまして、実地を見聞して、実相を調べて、そうしてそこにおいて被害の状況を把握する、こういうわけです。その際におきまして、財務当局——大蔵の関係におきましては、財務官をそれに参加せしめまして、現地に参加せしめまして、やはり早く被害の数字的な関係が明らかになるということに努力をいたしております。なお、政府一体といたしましての災害本部とか災害官とかいうようなものは、いまだできておらないのでありますが、各省におきまして、たとえば建設省なり、農林省なり、文部、厚生、運輸、おのおのの省におきまして、災害を早く把握したいということについていろいろと腐心しておられるのであります。それには人員の所要等の問題等もありまして、各省別ではありまするけれども、災害対策について善処していきたいということで進んでおることを申し上げます。
○政府委員(松澤雄藏君) 建設省と農林省が少し違うのじゃないかというふうなお話でございます。これはやはり、各省においてその処置に当たるに最も妥当であるという方法を考慮してやっておるのでございますから、幾分か違いが生まれてくるであろう、かようには考えます。建設省の部面で申し上げますと、御承知のように、査定官制度を置いてから、本省には十数名のものを査定官として置いております。同時にまた、これに補佐官的な立場をとって数十名の者を常に随行せしめて、査定官が中心になって査定の取りまとめをやる、そうして実態を把握をして、かつ直ちにその仕事に取りかかれることができるような準備をして、と同時に反面できるだけ予想の金額を握りたい、こういうふうな部面等を入れまして、これに事務官をつけ、かつまた、大蔵省との連絡を密にする意味において、大蔵省から特に財務官的な立場の方に一緒に査定の席上に立ち会ってもらう、こういうふうな方式をとって現在まできております。 人数が今申し上げたように十数名というように、査定官が少ないようでございますが、非常に手も足らないのでございますが、現在までの実情を簡単に申し上げますと、年別に申し上げまして、従来机上査定をやっておったというふうなことが非常に多かったので、これを昭和三十年以降査定官制度をとりましてからは、昭和三十一年においての実際現地でその現場を見てやる率は、九八・三%まで実地査定をいたしております。三十二年は九八%、三十三年は九六・八%、三十四年は九八・二%、三十五年は九七・二%、三十六年は九四%、三十七年は九六・五%、こういうわけで、ほとんど一〇〇%に近いもので現地査定をいたして、そうしてやっておるような現状でございます。ただ、このときによくありがちなのは、各省との重複的な面等もなきにしもあらざる点を考慮いたしまして、農林あるいは運輸方面とも横の連絡をとりつつ、その上に立って、かつ事前に検査というふうな部面をやって、そうして竣工を待たずして重複的な点がございましたならば是正をするのだ、あるいはまた物価高とかあるいはいろいろな問題等がございますので、そういうふうな方面の単価是正といったような問題、あるいはまた土量等の問題等においても数量を検討するとかというふうな、あるいは歩掛り——さっき申し上げましたような違算がないかどうか、こういうふうな点も、事前に、工事中といえども検査に入って、万遺憾なきを期していきたい、こういうわけで従来ともやっております。私ども一そうこれを注意してやっていきたいという気持のあることを先ほど申し上げたような次第でございます。
○政府委員(大谷贇雄君) 先ほど農地局関係のことだけを申し上げましたが、林野庁におきましても、三年前から査定官制度を採用いたしまして、ただいま十名の査定官がおりますし、また水産庁にも三名おるわけであります。それぞれ部下を持っておりますので、災害が起こりました際には、手不足ではありまするけれども、急速にその査定を、財務局のお立ち会いを願い、査定をいたしておる現状でございます。なお、人手が足らぬような点につきましては、今後とも人員の確保に努めて参りたいと、かように私ども考えております。
○相澤重明君 そこでお尋ねをしたいのは、そういう査定官制度というものを採用し、さらに人員もある程度増加をして、できるだけ災害復旧事業に早くよくなるようにしていくという対策はわかりました。そこで、これらのいわゆる事務分担というか、あるいはそうした事故対策に対するところの指導方針というものは、当然何らかの形で私はきめられておると思うのですね。農林省は農林省、建設省は建設省であるのではないかと思うのですが、それはどういう名前で、あるいはどういう権限を持たしておるのか、こういうようなことをひとつ御説明をいただきたいのですが、もし時間の関係で、こまかくもしできるならば書類で提出をしてもらいたい——こういう内部検査のいわゆる方針というものを持つとか、権限はどの程度まで持たしておるとか、人員の問題についてはどうしておるとかということを、概略で説明を願ってもけっこうですから、できれば書類で出していただきたいと思うのですが、御答弁いただきたいと思います。
○政府委員(松澤雄藏君) 建設省においては、この災害復旧の問題等の、いわば不当不正といいましょうか、そういうふうな問題等がありますと、直ちにこれを取り上げまして、そうして省議において検討すると同時に、省内に幹部会を設置しておりまして、そこで非常な強い議論をし合い、そうしてまた、この指導方針をいかにすべきか、こういうふうな検討に入っております。同時に、直ちに事務次官命をもって、あるいはまたその局長命をもって、関係の知事もしくは市町村長あてに協力方を要請する反面、また建設省においては、そういうふうな部面だけでなくて、大臣直轄と言っちゃなんですが、大臣から直ちに指令が出まして、監察官制度をとっております。監察官が、業務一般に属するものとともに、この災害復旧等の査定の結果をも監察する、またその立場に立っておる方々のやっておる仕事等につきましても監察をして、大臣にこれを報告し、大臣のほうではそれを見て、また事務当局にかくあるべきだというふうな指示等をしてやっております。すでに、先ほど申し上げましたように、私のほうでは、過般の本委員会においての指摘等もございましたし、また検査院等の方面の御注意等もございましたので、ここで御答弁を私が申し上げましてから、二度にわたりまして、事務次官命及び局長命をもって、知事もしくは市町村長あてに、詳細の点は後ほど書面をもってお答えはいたしますが、すでに通達を出しまして、御協力を願うというふうなことにいたしております。簡単に申し上げますと、単に査定的な面だけの不当性というふうなものじゃなくて、往々にして、災害は、御承知のように、急激に起きて、また急激に直さなきゃならないというふうな場面から、各府県等におきましても、非常なあわただしい仕事をなさねばならないというふうなことから、業者の選定等においても、時によっては必ずしも妥当でない業者が選ばれるというふうなこと等があって、よくその工事内容において必ずしも芳しくないというふうなことが、会計検査院等に指摘される場合が多々ございます。よって、その業者等の選定方法についても十分に慎重を期して間違いのないようにしなきゃならぬ、こういうふうな問題等やら、あるいは技術的部面についてこういうふうにやってほしいというふうなこと等に対しても、事こまやかに指示をいたしております。反面、各県におりまする各技術者諸君に対しましても、建設省には特に研修所がございまして、現在建設省設置法の御提案を申し上げ、御検討願わなくちゃならぬ、かように思っておりますが、なお一そうこのような方々に対して、そういうようなところに来ていただいて、そうして研修をした上に立って、そうして現地に当たるのだというふうな方途まで実は今日講じておるような現況でございます。したがって、一そう気をつけていきたい、かように思いますが、ただいまの御質問に対しましては、書面でというふうな御要望がございますので、直ちに書面にして、通牒等の部面等に対しまして、また対策等に対してもお答えいたしたい、かように存じます。
○政府委員(大谷贇雄君) 相澤委員の御要望の点につきましては、書面をもって提出をいたしたいと存じます。 なお、農林省といたしましても、農地局におきましては、今年になりましてからすでに二回各府県知事に通牒を出しまして、公共事業の補助工事についての点を十分に注意を喚起をいたしまする通牒を出しております。また、災害復旧工事事業実施体制を強化する点につきましても、各府県知事に強く要望をいたしておるようなことでございます。他の林野、水産等につきましては、書面をもって提出をいたします。
○相澤重明君 池田次官に聞いておきたいのですが、災害というものは、もちろん、天災もあるし、人災といわれるようなものもあるだろうと思う。そこで、しかし、この国内の状況を見ると、比較的災害は同じようなコースをとってくることもかなり多い。一定地域に数が多いことが予想されるわけです。こういう場合に、内閣には、災害防止対策本部というか、そういうようなものが現実に恒久的なものはないと私は思う。しかし、たとえば九州地帯を見ても、あるいはまた北海道、東北を見ても、いつでも、農業災害なり、あるいは豪雨なり、台風なり、そういう同じような地域が比較的多い。これはやはり、抜本的に国内全般の問題として私は対策を樹立する必要があるのじゃないか。また、そのことは当然政府の予算に関係をしてくるわけだ。そういう点で、大蔵省としては——そういう今の各省の話はわかりました。しかし、これはあくまでも応急措置でありますね。したがって、こういう応急措置だけでなくて、恒久的なそういう災害対策というようなものについてあるいは予算を含んでお考えになるというようなことは考えておらないのかどうか。これはひとつ、特に財布を預かっている大蔵省ですから、大蔵省の意見というものは私はやはり大事だと思う。こういう点についてひとつ聞いておきたいと思うのですが。
○政府委員(池田清志君) 災害が地域的に格差があるというお話は、そのとおりでございます。私は鹿児島県でございますが、鹿児島県は台風の銀座通りと言われておるくらいに災害の多いところでございます。そういう格差のありまする地域に対しまして、いわゆる公共施設の面において、何と申しましょうか、差をつけると申しましょうか、そう言っちゃあ語弊があるかも存じませんが、災害の多いところにはあらかじめ公共施設費等を余計突っ込んで災害がないようにすべきであると、こういうお尋ねでございましたが、その御趣旨全くごもっともでございます。ところが、予算の面におきましては、各省々々からの概算の要求を受けまして、概算要求に従いまして大蔵省で取りまとめをいたしておるわけでございますから、もともとは各省の概算要求の中においてそういうことが現われて参りませんと、大蔵省におきまして取りまとめようがない、こういうわけでございます。
○相澤重明君 まあ次官の答弁は、通り一ぺんの答弁としてはいいと思うのですが、私はやはり、たとえば火災の場合にも、火事が起きてから消防車をいくら持っていっても、もとに返るものは少ないわけです。予防こそ大事なんですね。まず燃さないことが大事なんです。いわゆる天災といえども、ある程度やはりそういう恒久策を基本的にお互いに検討されて作っておけば、災害もおのずからよけられるものもかなり出てくる、人命財産も救われるのじゃないか、これは何といっても私は国の政治の基本だと思うのです。そういう点について、もちろん各省の意向を無視するなんていうことは私は考えておりません。また、国民のそういう意見というものを集約したものが国会だと思うのですから、十分そういう議論をされるのは当然だと思う。しかし、少なくとも、政府としては政治の中心にあるわけですから、そこでこういう問題について、従来からいま少しいわゆるここに投資をするといいますか、災害防止的ないわゆる事業を行なっておけば、非常に大きな欠陥はできなかったということが、幾つか枚挙にいとまがないと私は思う。いわばそれが、予算の関係や、あるいは政府の若干の思い切りの悪さが大きな事故を惹起したということもあるわけです。それがひいては、つまらぬ考えを持った人たちのために、せっかく予算をつけて事業をやったのに、それをわざわざこわして、二重にも三重にも国の金をよけいに使ってしまう。こういうようなことは、当決算委員会でも何回も指摘されたことなんです。ですから、そういうことが起きないように、少なくともそういうことを一つでも少なくしていくという努力を政府はとるべきではなかろうか。そういうことに対しては、財布を握っておる大蔵省が一番渋い。渋いというのはいい言葉かどうかわかりませんが、とにかく国民の血税を正しく使うということは私は一番必要だと思う。それがより効果的に、効率的に使わなければならぬ、こういうことを考えれば、なおさら、ただ予備費があるから応急処置で使えばいいのだというだけでは、やはり魂を入れることにはならぬ。こういうことで、災害対策についても抜本的な恒久策というものを今や考える時期に来ていないか。いくら所得倍増論を言っても、現実に足元がくずれていったのじゃ何にもならない。そういう意味で、災害は心がまえなりあるいはその施策なりによってだいぶ違ってきやせんか、こういうことも考えられるので、今のことを私は申し上げたのでありますが、もちろんこれは、次官の皆さんが閣僚の皆さんにいろいろ相談をされ、内閣自体としても考えられることと思う。しかし、結果論としては、ここに出てくるものは、予備費をこういうふうに使いました、こういう何百億、何千億の形になって現われてくるわけですね、全体としては。こういう問題について、同じ金を使うならば、より効率的に、より効果があるように使ってほしい。こういう面で、ぜひ政府にそういう対策樹立を要望するわけなんです。 そこで、ひとつ会計検査院長にお尋ねをしておきたいと思うのでありますが、三十五年と三十六年度の決算の中から見て、災害によるところのいわゆる費用というものもたいへん出ておるわけでありますけれども、今三十七年度の予備費使用でありますが、この中で、私どもが常に指摘を受けておる、比較的災害復旧事業に対しては不当事項が多かった。なぜこういうことが多いのか、こういう点について、会計検査院としてのお考えをこの際ひとつお聞かせをいただきたいと思う。
○会計検査院長(芥川治君) ただいまのお話のとおり、三十五年度に比べますと、三十六年度、お手元に出ております決算検査報告によりますと、われわれのほうでは早期検査と申しておりますが、早期検査によって、二重査定とか、あるいは目的違反とか、いろいろわれわれのほうでは現地で実地検査をしました結果をまとめましたのが約十億増加しております。それは三十六年度の決算におきまして相当災害が多かったということがもちろん原因であります。多いために、したがって、その査定をやられる場合に、十分実際に合う査定をしておられないということが根本な原因でありまして、本来、農林省、建設省等で十分現地に即した査定をしておられまするならば、検査院が非常な人と予算とをもってやらなくてもいい性質のものではないかと考えるのでありますが、三十七年度の問題につきましてはまだ御報告する段階には至っておりませんが、今までの大体の傾向を見ますと、三十六年度の査定検査、われわれのほうでは早期検査でありますが、早期検査による結果も今逐次まとめておりますが、これも、災害が集中的にありましたために、災害全体としては三十六年度に比べて金額は少なくないわけであります。不当としてあげなければならない金額は、それに比べて決して少なくなっておらぬという感じがいたしておるわけであります。これは、政府当局におきまして十分この対策を講ぜられるように、検査院としても希望したいところであります。
○相澤重明君 今の会計検査院長の御答弁のように、現実には、歴年度ずっと私ども検査をして参りました件数そのものは、確かにある程度災害件数で比較して少なくなる場合もあるけれども、金額においてはますますふえていく可能性がある。こういう点は、いかにやはり災害復旧事業というものが急がれるという面、急速に早く対処をしなければならぬということはわかるけれども、その反面に、やはりこの国民の税金、いわゆる国の資金というものが不当に使用されてしまうかという心配をするわけですね。その面があるのです。この点については、やはり政府が執行者としての立場で厳正に考えていただかなければならぬことだと私は思う。私は、今までの検査の中で、決算を進めてきた者の一人として、そういう点を特に強く打たれる。そして、今の予備費の使用については、御説明をいただいたわけでありますが、これらについては早急に政府としては私は善処をしてもらいたいと思う。もちろん、各省について、三十七年度の問題についてはこれからで、三十六年度の今決算をやっておるわけですが、そういう中でさえそう思うのでありまして、三十七年度は、おそらくはことしの十二月に出るわけでありますけれども、そういう中で、私はやはり、政府がよほど真剣に取り組まないと、口では一生懸命やりますと言ったところで、あとから出てくる結果が悪ければ、それはやはり国民から見ると決して真剣にやっておらぬということになるわけです。どうかそういう意味で政府の善処を要望したいのでありますが、これはやはり大蔵次官がよろしいと思うのです。大蔵次官にひとつお答えをいただきたい。
○政府委員(池田清志君) 予算の執行につきましては、政府が責任を持って、国会で御議決をいただきましたとおりに進めて参るのが政府の責任でございます。なお、そのとおりにいっておるかどうかということを、政府外の会計検査院におかれまして、中立、厳正な立場で御審査をいただきました、その結果を国会に御提出になっておるわけです。それによりましての今までの御指摘でございますが、不正支出等がありますることは、私ども政府といたしましても、非常に困る次第でございます。ことにお金の関係でありまする大蔵省におきましては、全く困り抜いておるところです。しかし、政府といたしましても、自己反省を大いにやっておりまして、各省は各省でも自己監査をやり、現地につきましては、なおまた監督等もやかましくいたしまして、予算のとおりに執行するように努力に努力を重ねておるんですが、時として不正のありますことは、まことに申しわけありません。先ほど来のお示し、全く御同感でありまして、私どもといたしましては、御趣旨に沿うように一生懸命に努力をさせていただきます。
○政府委員(松澤雄藏君) ただいまの大蔵政務次官のお話は、基本的にはごもっともであります。同時に、私どももなさねばならぬことは、言うまでもありません。ただ、一言だけ申し上げておきたいことは、今の会計検査院の院長のお話の中に、こういう点も私はあるということだけは御理解を願っておかなければならぬじゃなかろうかと思いますことは、会計検査院当局としては、なるほどこれは不当だと思える面もあるであろうけれども、実際これをやっておるほうの部面から見ますと、たとえて申し上げまするならば、ほとんどこれは大きい部面では補助工事が多いのでございます。過年度災として、すでに災害をこうむっておる。ところが、そのものが増破をしないのに、いわば二度の災害をこうむってそうして大きくならぬものを、いかにも大きくしたがごとき査定があったというふうなことも含んでおるのではなかろうかと、私は検査院における報告を見まして、そういうふうに思う点もございます。それから、距離の部面、あるいはまた工事量の部面において、会計検査院は会計検査院の立場において、これはこの程度でいいと思います。ところが、私どものほうの検査官は、この程度でなければならぬと思う——こういうふうな部面が私はあると思います。そういうふうな、いわば両者の食い違いというものを、会計検査院としては、自分たちの判定のもとにおいて出してくるという部面も私は自然に生まれてくるだろう、かように思います。したがって、このような点はある程度まで含んでおる。そういうふうなことに対しては、できるだけ会計検査院とも了解をとるように今後は努めなければならぬ、かようには存じますけれども、そういうふうな部面等が相当あるのではなかろうか、私はかように推定いたしますので、あえて御答弁を申し上げる機会をお願いしたのでございます。 もう一つは、こういう点も御考慮を願いたいと思います。今の御質問の中にもありましたが、いわば効率的に金は使うべきじゃないかというふうな点から、よく地方で誤解される部面がございます。というのは、従来、御承知のように、災害復旧は原形復旧を基本にしておりますが、昨今は関連災害あるいは関連改良といったようなことの工事を施行しております。よって、もう少しここを延ばしておけば災害がよくなるのじゃないか、災害にかからずに済むのじゃないか、こういうようなことを、市町村工事などではちょいちょい私は話に聞く場合がございます。しかしながら、法の許さざることは絶対まかりならぬ、こういうふうにわれわれは指示はいたしておりますが、つい地元のほうからいいますと、あとわずか三十万足しますとこうなるのだ、五十万足しますとこうなるのだ、こういう効率的な面だけに頭がいってやっておる部面がよくあります。こういうような部面を少しく含んでおる点がございますが、われわれのほうは、極力現在は、現在の法なり、政令なり、その他の条例等に従って指導はいたしたい、かように存じておりますが、そういうような部面のあること等は御了承をお願いしたいと存じます。
○会計検査院長(芥川治君) ただいま会計検査院のお話がありましたので、私からも一言申し上げます。会計検査院といたしましては、ただいま三十七年度の検査を続行中でありまして、概略の数字はすでに私の手元まで査定検査について上ってきておりますが、これは今慎重に検討しております。それぞれ主管の省に御照会をいたしまして、ただいまのような御意見は十分参酌をいたしまして、検査官会議に正式に上ってきますのは十一月の末から十二月になるわけであります。そういう点は、ただいま次官からお話がありましたが、こちらこそ誤解のないようにしていただきたいと思います。
○鈴木強君 建設政務次官が何か時間をお急ぎのようですから、今の相澤委員の御質問に関連をして私は少しく御質問申し上げたいと思います。 今度の補正の中に災害復旧関係の予算がありますが、それに関連をして、私、建設省からお出しになっております災害復旧事業に関する不当事項を減少させるために従来行なってきた処置並びに今後の対策、こういう書類を拝見いたしました。農林省からも同様な不当事項発生防止対策という書類をいただきまして、詳細に内容を拝見させていただきましたが、もちろん今次官のおっしゃったような御見解があるかとも思います。しかしながら、私は、会計検査院は第三者中立的な立場に立って国の会計を検査する任務を持っておるのでございますから、この中にも示されておりますように、会計検査院の御指摘になっておるそれぞれの問題について十分御検討の上で、それぞれの下部機関に対して、皆さんのほうから、こういうふうな指示があったが、これに対してはこうしたらいいだろう、こういうような処置を含めた通達を、知事、あるいは五大市長、あるいはその他の町村長等にあてて出しております。ですから、それは私たちは国会の場で会計検査院と政府の間の言い分を聞こうとするのではなくて、要は国の予算がどうしたらむだなく使われるかということを私たちは期さなければなりませんし、そういう趣旨に立って決算委員会が持たれるものだと思うのです。私は参考のために、新憲法発布以来今日まで、一体どの程度の国の予算が不正に使われ、あるいはむだ使いをされているかということを調べてみましたが、遺憾ながら二十二年、二十三年はちょっと時間的に間に合いませんでしたが、私の調査によりますと、職員の不正行為によって国に損害を与えた額は約十五億であります。そのうち回収されておりますものが八億、なおいまだ回収されておらないものが七億程度ございます。一方、会計検査院が指摘をいたしました批難金額は千三百億に上っております。幸いにして建設省のほうは、職員の不正によって国に損害をかけたものは若干ございますが、それぞれ回収されておるようでありますが、なおかつさっき申し上げましたような七億も未回収がございます。農林省に至りましては、約一千六百二十二万四千三百五十五円の不正がありまして、そのうち回収されましたものが四千六百三万円、未回収が六千十八万円でございます。それから農林省を見ますと、会計検査院の指摘をした批難金額は、昭和二十六年から三十六年の十一年間だけを見ますと、五千五百十件——二百九十七億一千万円、建設省が九百六十八件——五十一億六千九百万円、こういう会計検査院から指摘をされました批難金額の累積が現われておりまして、しかもこの内容を見ますと、わずか八%程度の実地検査しかできないわけでありまして、にもかかわらず、遺憾ながらこのような結果が出ておりますことを、私は国民の一人としてまことに遺憾に思うわけであります。したがって、皆さんが真剣にきめられた予算を有効適切に、効果的に使うということはもちろんでありますが、遺憾ながら出ておりますこれらの事態については、再びこのことの起こらないように、組織的にも、事業的にも、制度的にも御研究をいただいて、国民の血の出るような税金をできるだけ非難のないような使い方をしてもらいたいと私は思うのであります。そういう意味で、私はいずれまたこの問題はもっと詳細に具体的な例をあげて各省別の決算審査のときにお伺いしますが、きょうは時間がありませんから、特に相澤委員の問題に関連をしまして、このような事態を解決するために、皆さんが先ほど申し上げたような対策をそれぞれお立てになっておりますが、特に災害復旧時における実地査定についてはよくわかりました。たいへん御苦労をいただいて御努力をしていただき、陣容その他についても整備をされておりますが、工事の現場における施工監督、こういうようなものはどうなっておるか、あるいは中間出来高検査等、竣工時の検査についてどういうふうな検査を徹底するための措置をとられておるか。私は、陣容の面におきましても、あるいは組織の面におきましても、こういう通達を出し、督励を出しっぱなしでなしに、こういう通達を出して、その結果どうなったという結論を聞いたいのであります。昭和三十年から三十八年まで、との中には何回かの通達が同じような内容で出ておるのですけれども、一体通達は出しっぱなしでしょうか。これによってどういう効果が現われてきておるか、そしてこの集約によって、各地方庁は地方庁で、こうしてもらいたいという意見が上ってきて、それを一体建設省や農林省は具体的にどういうふうにやっておるかということを私はこの際承っておきたいのであります。
○政府委員(松澤雄藏君) 防災部長も参っておりますから、詳細の点は防災課長から御説明を申し上げますが、概要を申し上げますと、先ほども申し上げましたように、査定が済んで、そうして予算の配賦の内定をいたしますると、県のほうにこれを示達いたします。県のほうといたしましては、その県、その県によって幾分か名称は違いますが、いわゆる土木出張所方面において、現地においてその工事の請負制度が決定いたしますれば、現場監督を派遣いたしまして、日常これに対して厳重な監督をせしめておりますが、反面、今度は中間の検査とか、あるいはまた出来高検査というふうな検査をやる場合は、全然別の立場に立っておる県の本部における検査官を派遣して、そして検査をする、こういうふうにいたしております。詳細の点は、防災課長が来ておりますから、防災課長から答弁さしていただきたいと思います。
○説明員(安芸元清君) 災害復旧の検査の件でございますが、災害査定はもちろん本省から出かけていってやるわけでありますけれども、中間的な検査というものにつきましては、なかなかむずかしい、個所数が多い関係で確実に励行するということが非常に困難な状態でございますけれども、できるだけ機会をとらえまして、再調査とか、あるいは竣工検査のときも中間的なものを一緒にやるというふうな方法で現在実施をいたしております。その結果、批難事項につきましては、だんだん減ってきておったわけでございますけれども、また昨年非常に指摘事項がふえました関係で、県の方々等の意見も徴しまして、どういうふうにすれば批難事項がなくなるだろうかということをいろいろと協議申し上げまして、局長通達というふうな形で各県に流し、またそれを管下市町村に徹底していただくように措置いたしておる次第でございます。
○政府委員(大谷贇雄君) 農林省といたしましても、この予算の執行の適正化につきましては、いろいろ努力を重ねて参っておるのでございますが、災害関係の不当事項の発生が毎年出ておりますることは非常に残念でございます。今後の対策といたしまして、都道府県及び事業主体に対しまして、技術指導担当者の研修等を強力に行ないまするとともに、施行中の工事におきましては、厳重な中間検査を強化いたしまして、事前に不当の点はこれを指摘をし、是正をせしめて、極力こういうような不当事項の根絶に努力をいたす覚悟でございます。 なお、農林省から不当事項発生防止対策が出ておるが、それに対する結果は現われたか、こういうことでございますが、それはこの四月に通牒等も出しました関係上、今すぐに即効的に効能があったということにつきましては不明でございますので、その点は調査に努めて参りたいと、かように考えます。
○鈴木強君 またゆっくり私はこの問題についてはお伺いをしたいと思いますから、これ以上はきょうは申し上げませんが、確かに、災害のときは、私ども現地に参りましても、非常に御苦労をしておることは、心から感謝しているのです。しかも、さっきからも皆さんがおっしゃっているように、緊急であり、しかも適切にという、そういう至上命令の中でやらなければならないのですから、非常に御苦労があって、たとえば県段階でも、査定の場合急がなければいけないのだけれども、人が足りない。どこかの被害を受けない県から人を臨時に雇ってきてやってる姿なんか見るのですけれども、これらの問題についての恒久的な、そういう移動の人たちを置くなら置くで、もう少し抜本的な陣容を整備してやるような方法をおとりになったらどうだろうかという気がするわけです。ですから、相澤委員もさっき抜本的な防災対策についての希望意見を述べておりましたけれども、私はやはり治山治水、災害に対する相当思い切った対策を立てる必要があるのではないかと思うわけであります。それらの点を勘案して今後善処していただきたい、こう思います。 それから、先ほど交通警察関係の増員の問題で、この予備費の支出についてやはり相澤委員から質問がございましたが、池田政務次官の御答弁では、私はちょっと納得できない。なるほどあなたの言われている基本的な考え方は私は賛成ですけれども、しかし、この問題に関する限りは、少しくあなたの言われている点と関連をして私納得できないものですから、少しお聞きしたいのです。と申しますのは、交通関係閣僚懇談会が一万名増員の取り扱い方針をきめたのが昭和三十七年七月三十日ですね。これは間違いない。それから閣議が一万人の増員をきめたのが昭和三十七年十月の三日でございます。それから、ここに書いてありますように、この予備費の使用を閣議で決定したのが十一月三十日。ところが、たまたま臨時国会が十二月八日に召集をされております。その際、ベースアップの分の補正予算が出ておったはずです。十二月八日ですね。ですから、私は、あくまでも国費の支出ということは国会の議決を得る、これがもう大前提ですから、ただし憲法八十七条の例外規定というのは、予測しがたいやむを得ない事態が起きた場合に、あらかじめ予算を国会できめておるものの中から政府に執行権をまかせてある。こう私は思うわけです。ですから、この警察官増員の問題は、少なくとも国内治安対策の重要問題であろうと私は思うのです。ですから、これはまた篠田公安委員長がお見えになってからいろいろお尋ねしたいと思いますけれども、ただ、財政的な面における予備費の支出については、臨時国会がもしないという場合でありますればわかると思いますけれども、もう少し待っておれば、十一月の三十日でございますから、十二月の八日にはこの国会へ手続をとられたようであります——三十七年度補正第一号ですね。ですから、なぜわずか何日間の間待てなかったのか。そんなに私は、どうしても予備費でもって使わなければならぬという性格のものではないと思いますね。むしろ他にまだ、そういうような事情があるならば、やりくりをすればできたんじゃないかというようなことも考えますので、これは純法律論的に私はあなたに御質問するのですけれども、そういうわけで、どうも基本的にあなたがおっしゃっている中に入らぬじゃないですか、その点いかがでございましょうか。
○政府委員(池田清志君) 予備費の支出は、御案内のように、予定しがたいこと、いわゆる緊急であることを前提といたしまして、今御指摘の問題も、政府といたしましては緊急なりと認定をいたしまして予備費の支出をいたしたわけです。緊急なりと認定いたしまするにつきましては、時間的な関係が相当要素になるわけでありますが、警察官の問題について、これを増員しなくちゃならないという客観的な実情につきましては、お認めをいただけると思うのです。それに対応いたしまする増員等の問題は、時を争って早くやる必要があるわけです。ですから、警察官には、さっきも申しましたように、教養の期間等もありまして、相当の訓練もしなくちゃなりません。したがいまして、増員をいたしましたものを募集するということについても時間がかかりますし、なおかつ、これを教養するについては、施設に収容いたしまして教養をいたしておりますが、その施設の開始をあくる年の四月一日まで延ばすことが緊急なる事態に対処するゆえんでないと、もっと早くそれをやらなくちゃならないと、こういう考えのもとに予備費から支出をいたしたわけでございます。なお、これらの時間的な関係等につきましては、専門の政府委員からお答えをさせます。
○政府委員(後藤田正晴君) 補正予算に組まないで予備費を出すことは本旨ではない、こういう御意見でございますが、本件につきましては、ただいま大蔵政務次官からお答えございましたが、実は十月五日の閣議の決定で、早急に交通警察官を増員をするように、こういう御決定があったのでございますが、当時私どもといたしましては、この増員を受け入れる教育の準備、あるいはまた募集の期間の関係、こういう点を考えまして、どの程度の時間的余裕があれば最近の交通事情に即応し得るようにできるだけ早い時期に入校させ得るか、こういう見通しを立てたわけでございますが、さようにいたしますというと、大体一月の初めに入校が可能である、こういう結論になったわけでございます。そこで、一月の初めに東京、大阪について入校させるということになりますというと、一つはただいまおっしゃった補正予算に組むという考え方、いま一つはそれではちょっと時間的に間に合わない、予備費によらざるを得ない、この二つの考え方があるわけでございますが、実は第一線の警察官は御案内のとおりに地方の職員である。で、警察法に基づく政令基準を改正をいたしましても、都道府県の議会が条例を改正してやっていただかなきゃどうにもならぬ、こういう問題があるわけでございます。そこで、一月に入校させるといたしますと、十二月に都道府県議会が開催をせられるわけでございます。この都道府県議会に間に合わないというと、事実問題として一月の入校が困難である、こういう地方公務員特有の問題がございまして、そこで十二月の地方議会に間に合わせるのには、十二月の臨時国会に補正予算をお願いをしたのではとうてい間に合わない、こういう実態があったわけでございます。この事情をぜひ御理解を賜わりたいと存ずるのでございます。
○鈴木強君 どうもおっしゃることがよく私にはまじめに聞けないのですけれどもね。私は理屈がわかれば納得します。これは決して警察官の現状から私は増員が不適当だとも考えておりませんし、ただ財政的な立場から予備費の支出というものは厳に私は範囲が限定されているという立場をとっておりますから、少ししつこくお伺いしたいのですが、交通関係が非常に最近特に輻湊して、第一線に立つ警察官の皆さんの御苦労もよくわかりますし、何とかしてやらなきゃいかぬということも、これは何も昨年の十月になってわかったことではなくして、一昨年も、また昨年の当初においても、そういうことはよくわかっておったはずです。大体自動車の数がどの程度にふえるとか、それに伴って道路がどの程度に拡幅されていくのか、そういう点を十分勘案して、陸運局は陸運局として自動車の許可をしていると私は思うのです。ですから、そういう国内治安の問題と、しかもその交通の問題とは、緊急にわいて出てきたことではなくして、やはり従来からそういう点を十分に研究なさって、万全の策を立てておくことが私は必要ではなかったかと思うのです。しかも、七月の三十日に閣僚懇談会を開き、十月の五日ですか、閣議の決定をなさったようでありますが、そしてそんなに急ぐならば、なぜ十一月三十日まで一カ月問ももったりもったりしておったんでございましょうか。もっと早く私は、そういう趣旨であるならば、予備費の使用について閣議の決定をいただいてやったらよかったんじゃないかと思う。たまたま十一月三十日で閣議決定をしておりますから、十二月の八日に補正が出ておるので、わずか八日間ぐらいしかその間ないわけです。しかもこの補正は十二月二十三日には成立をしておるわけでありますから、開校を急ぐということはわかりますけれども、そのことが先になってしまって、大事な財政的なそういう制約というものをやや逸脱をしておやりになったということは、あなた方そういう良心がないのですか。一つも財政法上おれたちのやったことは間違いない、こういうふうにおっしゃってはいないと思うのだけれども、そういう謙虚な気持がございますか。これは田中大臣は、衆議院の決算委員会で五月三十日に御発言になっているのを見ると、四月一日の開校を、十二月初めから開校しなければならぬというふうに言っている。あなたの場合、一月じゃおそい、こうおっしゃっている。ここにもまた食い違いがある。一体どっちがほんとうでございますか。それは二の次として、どうも経過からいっても、私はこの予備費の支出ということは、ほんとうは適当でなかったと思う。こんなことをこれからちょこちょこやられては、これはたいへんなことになると思う。もっとほかのことならわかるが、国内治安対策のこれは基本方針である。しかも、何のかんのといいましても、警察法によって政令基準をきめ、その政令基準によって各条例が変わっていくということですから、やはりそういう点も十分勘案しておやりになるべきです。どうも私が聞くと、これはこうなっているからやむを得ずやったと、理屈をつけてやられたような私は気がしてならない。もっと謙虚に御答弁いただけないものですか。これは、大蔵政務次官、事務当局ではちょっと無理ですよ。私はもう少し予備費の支出ということについては厳正にやるべきであって、私はあなた方も必ずしもこれは絶対間違いないと自信を持っているとは思えないけれども、そういう気持はどうでございましょうか。
○政府委員(池田清志君) 予備費の支出につきましては、お示しのとおり、政府といたしまして、なるべくこれを避けていくよう、そして予算の関係において御審議願うということで進んでおりますことは、お示しのとおりでございます。今の警察官の問題につきましては、時間的関係から緊急と政府が認めたということを申し上げているのでありますが、そのとおりでありまして、私どもの気持といたしましては偽りないのでございます。これ以上お答えする理由と申しますか、特別のことを隠しているわけでございません。
○鈴木強君 これは私は、ただ単に参議院段階における論議だけでなしに、あなたは衆議院の決算委員会にも出ておられて御存じだと思いますが、自由民主党の津雲委員長が、最後に国会の意思として、委員会の理事会の同意を得て、大蔵大臣に所見を求めている。私はその速記録を持っておりますが、その中にも、国会側としては政府のおやりになったことについてかなり同情的にものを考えて言われているのだが、最後の項に、「本件のごとき問題については、その取り扱いは原則として事前に国会の議を経るべきものであります。今後政府においてこの種の問題を処理するにあたっては、かような措置を前例とすることなく、予備費の使用決定については一そう慎重に配慮すべきものと考えるのであります。」と、津雲委員長は国会の決算委員長として国民にかわってこういう意思表示をしている。それに対して田中大蔵大臣は、「自後の予備費の支出につきましては、憲法八十七条の条章を十分守り、ただいまの委員長の発言も体しながら、遺憾なきを期してまいる所存でございます。」と言っている。あなたは大臣でないからこのことは言えないとおっしゃるのですが、私はきょうは大臣の出席を求めておったのですが、出てこないのはあなたのほうの御都合なんだ。もう少し政務次官として、お互いに政治家の一端をになって国政に参画している以上は、私は責任ある政治家として、いいはいい、悪いは悪い、人間あやまちはあるだろうし——しかし、国民が納得できないような支出であるという印象を受けることのないようにするのは当然ではないでしょうか。こういう意味において、われわれは、野党とか与党とかにこだわらず、国民の血税でありますから、国民の納得するような方法によって支出はきめられておるはずでありますから、そういう意味で私は、少しくどいようですが、池田さん、衆議院段階の私は審議を見ているだけに、これは衆参一致した意見としてあなたに質問していると言ってもいいと思うのだ。私はそういう意味でひとつ答弁をしていただきたいと思う。あなたができなければ、大蔵大臣に来てもらいたい。
○政府委員(池田清志君) 衆議院の決算委員会におきまする今御指摘の場面につきましては、私は所在しておりませんでしたし、私は政務次官といたしましては、まず参議院のほうを担当しろということでございまして、主として皆さんのところにお伺いをいたしておるわけです。今御指摘の衆議院の決算委員会におきまする委員長と大臣との問答は、そのとおりであると思います。委員長が指摘されましたように、こういう支出は事前に国会の議決を経べきであるという御指摘は、これは予算の形でもってこいと、こういうことを一面主張しておられると思います。これにつきまして、大蔵大臣が、憲法の関係からいたしまして、今後におきましては慎重に取り扱うようにいたしますと、こういうことをお答えしておるわけでございまして、政務次官たる私、そのとおりに先ほど来お答えをしておるつもりでございますが、言葉があるいは足りなかったかもしれませんが、よろしく御了承願います。
○鈴木強君 なかなか私には、頭が少し回転が悪いほうだから、池田さんのような明快な日本語は私に通じないことを非常に残念に思ったのですが、今度はよくわかりました。そういう趣旨で、今後再びこういうことのないように私は念を押しておきたいと思います。 そこで、ひとつ警察官の増員の問題について、非常にあなた方は緊急だ緊急だとおっしゃるのだが、なるほど緊急なことは私はわかりますけれども——これは篠田さんが来てからがいいかな、篠田公安委員長にしましょう。ちょっと池田政務次官に対して適当じゃないと思いますから、これはあとに回します。 それからもう一つ、警察庁の長官はいらっしゃっていただいておりますか……。この補正の中に、あなたのほうの退官退職手当の不足を補うための必要経費九千九百七十七万六千円が計上されておりますが、その御説明を伺いますと、警官の退職者が増加したということが書いてあるのでございますけれども、これは一体どうして、当初予定いたしておりました年間の自然退職というのはたいていどこでも何パーセントというのが出てくると思いますが、それではまかない切れずに退職者が出て参ったのでございましょうか。その、原因はどういうふうにおつかみでございますか。
○政府委員(江口俊男君) 昭和三十七年度の予算を組みまする際には、過去の実績等を見まして、一応二億近くの金額を組んでおいたのでございまするが、特にわれわれの期待というか、私たちの想像をひどく上回って退職をしたというわけではございませんけれども、ある程度高給者あるいは年月の長い人が特別にやめたというような事柄がございまして、ただいまお申し述べになりました数字の不足額を生じましたので、予備費の支出をお願いしたわけでございます。
○鈴木強君 高給者ないしは永年勤続者の退職が予想以上にふえたというのですが、これは何か特別に警察庁として退職の慫慂的なものをなさったのでございましょうか。どうですか、その点。
○政府委員(江口俊男君) お答えいたします。特別に私のほうで年限の長い者あるいは俸給の高い者を慫慂してやめさせた事実はございません。
○鈴木強君 警察官の諸君には団結する権限も与えられておらないし、たいへん弱い立場にあるように私は思うのですが、私が心配したのは、今の御答弁で大体わかりましたが、最近の一連の事件等を見まするに、やはり警察官の待遇改善というようなことが世論として出ているようでありますが、これはよしあしについて私は今ここで意見を申し上げるわけじゃないのですけれども、何か警察庁のほうでは特別に警察官の待遇改善等についてお考えになっている点がございますか。特に今回の狭山や吉展ちゃんの事件等にかんがみて、刑事を担当する警察官ですか、そういう方々の特別の待遇改善、身分の昇進等についてお考えになっている点がありましたら、この際発表してもらいたいと思うのです。
○政府委員(江口俊男君) ただいまの御同情的御発言でございますが、新聞報道でも報ぜられておりますとおり、私たちの段階及び警察部内の最高の段階でございまする国家公安委員会では、ただいまおっしゃったように、刑事等を含めまして警察官全体の士気高揚というもののために待遇をもっと改善せにゃならぬという気持は持っておるのであります。ただ、警察官が他に比して特別に待遇が悪いかどうかというようなことは、その比べ方にもよると思いますけれども、その特色が、大部分が、幹部でなくて、一生巡査なら巡査で終わるというようなことが事実でございまして、その階級に応じて昇給のテンポというか、頭打ちその他、階級が上がれば自然に上がるものが、階級が同一であるために、少しずつ上がるけれども、一生かかっても十分なところまでいかないというのは、警察の特色でございます。そのうちでも、御指摘のとおり、刑事警察官については、試験等に受かる率が少ないとか、あるいは生活が不規則、勉強の時間がないというような意味で、警察全体として、ピラミッド型の組織になっている上に、さらにその中でも刑事が特に昇進の道が狭いというようなことから、今回は刑事強化対策というようなものを特に抜き出して昇進等の便法を設けたいというのが、あの案の待遇改善の骨子でございます。しかし、これは大蔵省、自治省等、予算関係を伴うことでございまするし、また警察組織全体とのかね合いの問題もございまするから、現在ああいうふうに決定いたしているという段階でないことを申し添えます。
○鈴木強君 それから、内閣官房の池田総理大臣の欧州訪問に必要な経費二千八百五十九万一千円についてお尋ねします。十一ページのこの経費については、説明が非常に簡単でわかりませんので、ひとつ内容を明らかにしていただきたいと思いますが、この報償費六百二十五万七千円、それから庁費というのが二千三十九万七千円ございます。旅費が百九十三万七千円。これは私には、報償費というのがいつも予算を審議してくると出てきまして、いろいろ調査を私はしておりますが、よくつかめないのです。庁費というのは一体どうなんでございますか。これは芥川さんも、この問題直接関係ないのですけれども、内閣全体としての、あるいは国全体としての交際費的なものと、報償費的なものとは、かなりございます。数字は私は持っておりますけれども、こういうものは一体会計検査院では内容までタッチして見ておられると思うのですけれども、どういうものか、両方からお答えいただきたいと思います。
○政府委員(多治見高雄君) 第一点の、昨年の暮れに池田総理がヨーロッパを訪問されました際の予備費の内容について御説明申し上げます。 予備費使用調書にございますように、二千八百五十九万一千円を予備費として負担していただいたわけでございますが、そのうち報償費が六百二十五万七千円、外国旅費が百九十三万七千円、庁費が二千三十九万七千円というふうになっておりますが、そのうち報償費は、大半が相手国の関係者に対する贈りものの経費及び総理が向こうに行かれました際の接宴に必要な経費でございます。外国旅費は、総理外七名の方の日当、宿泊その他の旅費でございます。それから、庁費は二千三十九万七千でございますが、これは航空機の借り上げ料と現地における自動車の借り上げ料等が大部分でございます。
○会計検査院長(芥川治君) ただいま鈴木委員から、報償費、交際費等の検査について御質問がありましたが、概略御説明いたしたいと思います。と申しますのは、それぞれ各行政関係におきまして、報償費、交際費等持っておるわけであります。そのある部分については、これは検査院法に基づいて、検査院の規則によりまして、簡易証明と申しておりますが、受け取りまで全部検査院に出さなくてもいいという特別な計らいをしている部分があるわけであります。それは大体において行政上の機密に当たる性質のもの、旧憲法時分には機密費としてこれは検査院の検査の対象からはずしてあったおけであります。そういうふうな性質のものにつきましては、行政の運用を阻害してはいけませんので、政府部局から申請が出て参りまして、毎年これについて簡易証明の手続をいたしております。しかし、これは補助金などにつきましても、書類が上がってきておらぬ部分につきましては、現地に行ってさらに実地検査いたしておるわけであります。同様な性格でありますので、主管庁に検査に参りました際に、主任の調査官が責任を持ちまして、そこの責任者から詳しく説明を承って、その内容を確認いたしておる、これが法規に基づいて検査いたしておる、検査院としては詳細承りまして確認しておる、さようなことでございます。
○鈴木強君 外国にお役人様が出張する場合、外国旅費規程というものが私はあると思うのですね。外国に渡航する場合の各官庁の行政官の皆様の出張というのは、一定の基準によりまして、それに準拠してやっているのじゃないでしょうか。
○政府委員(多治見高雄君) 役人が出張いたします場合は、旅費法に基づいてきまった金額を支給しております。
○鈴木強君 総理大臣は行政官ですね。それから随行した七名の方を含めて、おそらく総理を入れて七名だと思いますが、そうしますと、外国旅費という目の額はわずかに二十七万円ちょっとしかならないですね、七人ということになると。ですから、航空機を雇い上げた、それから先方に行って自動車で回った、これはいいでしょう。それの外国の旅費規程というものは、総理大臣には一体どういう適用をするのですか。特別の措置として閣議が決定しておやりになったものだと思いますけれども、この外国旅費という中に、たとえば飛行機に乗った飛行機賃は本来がここにつくわけですね。ところが、日航機を借り上げたものだから、庁費として、ここに航行機の費用と自動車の費用を書いてある。本来これは外国出張に対する旅費じゃないですか。借り上げる借り上げないかは別として、どうして旅費として処置しないか。こんな庁費なんてわからない——これは国民は、国会ででも質問しなければわかりませんよ、庁費といっても。報償費というのは何かわかるような気もするけれども、何とかもっとわかるようにできないでしょうか。
○政府委員(多治見高雄君) 御説明申し上げます。先ほど総理外七名と申しましたが、総理を含めますと八名でございます。 総理の外国旅費でございますが、これは旅費法にはっきり規定がございまして、その規定によって日当、宿泊料を計算してやっております。ただ、旅費等の中から航空機の分だけを差し引いて、日当、宿泊料だけを支給しておるというようなことになっております。
○鈴木強君 庁費といって、何で航空機と自動車借り上げ賃をここに計上したか、これは当然旅費じゃないですか。旅費のところに計上したらいいじゃないですか。
○政府委員(多治見高雄君) 航空機を借り上げる場合には、通常の場合でもすべて庁費の中に借り上げに要する経費として計上いたしてございます。
○鈴木強君 何といっても旅費でしょう。これは結局、行ったり帰ったりするために必要な費用なんですから、庁費といってもこれは中身は旅費なんです。何で庁費という名前を使わなければならないかということを私は聞いている。適当な答えがないのです。総理大臣がいらっしゃるのですから、航空機を雇い上げて行くことも、これは国民のためであればいいことですから、私たちは決して反対していないのですよ。ただ、こういう予備費支出の場合、私はちょっと不可解に思ったのは、たとえばきょうも、池田政務次官の決算の御説明を聞いても、大事な警察官の増員の問題については一言も触れてない、ほかの種目のことを並べて。これは他意があってやったのじゃ、ないと思いますが、私たちそこを質問しようと思う者から言うと、そこのところを意識的に抜かしたような気もする。そうじゃないと思うけれども、そういうような文章の表現をしているわけだ。ここにくると、庁費というふうに書いて、何かわからないような名前になっている。もっと使う金は使っていいから、旅費なら旅費としてどうしてそれを書けないのかということを私は聞いているのです。これは予算全体の款項目節の設定の場合と関係があると思うから、今ここで結論を出そうと思わないが、これこれこういう意味でこういうふうになったということを説明してもらいたい。
○政府委員(多治見高雄君) 通常、自動車を借り上げたり、事務所を借り上げる、あるいは飛行機を借り上げるという場合には、すべて庁費の中の借損料で払うという予算の組み力の建前になっております。それで、飛行機を借り上げるということをきめられた場合には、われわれとしては庁費に組むより組みようはないと思うのであります。
○鈴木強君 自動車、こういうものもそうですか。自動車の借り上げのような場合に、これは外国に行って借りるような場合は、一つの例外ですから、私よくわかりませんが、国内の場合、各官庁で、国際とか、日交とか、車を借り上げているでしょう、ああいうものを全部庁費として支弁されているのでございましょうか。
○政府委員(多治見高雄君) そのとおりでございます。
○鈴木強君 そうしますと、庁費という、そういうような名目にするには、飛行機を雇ってアメリカまで行きますと、日航のスチュワーデスだとか、それから機長さんだとか、乗っている方がおるでしょう。そういう人たちのまさか食費も出さぬというわけにいかぬでしょう。たとえば泊まるところだって、日航持ちですか、どうですか、そういうことはわかりませんが、知りませんけれども、いずれにしてもそういうむずかしいものがいろいろ入っているから単純な旅費として計算できないと、こういうことでしょうか。私は、飛行機をチャーターして、ヨーロッパはこれだけの日程を回って何ぼということで契約すると思うのです。そうすると、おそらく、スチュワーデスさんとか、機長さんとか、そういう方々にはその中から支弁していくのではないかと思いますが、そういうのはややこしいからこういう名前を使うようになるのでしょうか。
○政府委員(多治見高雄君) 今まで数回総理の外遊された例がございますが、総理が一般の定期旅客機に乗られまして外遊されます場合は、旅費を計算されまして、飛行賃は全部旅費として計上いたします。飛行機をチャーターします場合には、そのチャーターいたします飛行機の相手の会社と折衝してきめて、その分を庁費から支払う、こういうことになっております。
○鈴木強君 それはわかりました。あとは意見が、私は自分の考え方がございますけれども、まあ質問のときですから申し上げませんけれども。 そこで、外国に行く場合、日本の総理が行く場合に、どうかすると単独で行く場合があるのですね。外国の例を見ると、大体夫人同伴とか令嬢同伴とかいう形をとっているのですが、こういうものはみんなあれですか、総理大臣の支弁になるのですか。この前もかなり行かれたでしょう。ああいうものは、正規の随行者と認めて、日本の税金で行くということはできないのですか。僕はできるできないがどうということじゃなくて、そういう外国の例から見て、たとえば夫人なら夫人だけは公式の随行者として国が旅費を出すということは、これはできないものですか。
○政府委員(多治見高雄君) お答えいたします。今回の総理の外遊に際しましては、総理の御夫人と令嬢が同行されたのでございますが、総理夫人につきましては、政府から正式に出張の御依頼を申し上げまして、旅費を支給いたしました。令嬢につきましては、いろいろ議論はございましたけれども、やはりこれは主として総理及び御夫人の身の回りをお世話するということでございますので、正規の旅費を支給せず、自費で行っていただくということにいたしたわけでございます。
○鈴木強君 次に、国税庁関係でお尋ねいたしますが、公売処分の取り消しによる賠償金に必要な経費七千七百五十万円というのが計上されておりまして、この中を見ますと、「租税の滞納にかかる公売処分の取消訴訟の敗訴により損害賠償金を支払うため、賠償償還及払戻金の予算の不足を補う必要があった」と、こう書いてあるのですが、一体これは税金の滞納に対して訴訟をして、それが負けて、結局賠償金を払わなければならなかったということだと思いますけれども、ちょっとその内容を簡潔に説明していただきたいと思います。
○説明員(小熊清君) お答え申し上げます。 鈴木先生の仰せのとおり、国が行ないました公売処分が違法であるということで訴訟で争われました結果、最高裁判所で違法であるという判決がおりましたので、国としては公売処分を取り消したわけでございます。その結果、違法な公売処分によって財産を売られてしまった納税者から損害賠償の訴訟が提起されたわけでございます。そして訴訟が係属しておったわけでございますが、その係属中に、裁判所のほうから八千万円という金額で和解をしないかという勧告が原告、被告双方にあったわけでございます。その損害賠償の中身と申しましては、結局違法な公売で売られました財産、それは土地、それから工場の建物、機械といったようなものでございますが、それがそのままそっくりもう一ぺん返るという、原状回復できるという額、それをめどにいたしまして裁判所で八千万円という額を出したわけでございます。そこで、国といたしましても、この八千万円がいいかどうかという点を慎重に検討いたしたわけでございますが、その原状の回復に要する評価という点について、裁判所が依頼した鑑定人の評価がございます。さような点を十分参酌いたしまして、これが妥当である、これに従うということに相なりまして、八千万円を支払うことにいたしたわけでございます。そのうち二百五十万円は損害賠償金の既定経費から支払いをさしていただきまして、残りの七千七百五十万円、これについては予備費の使用をお許しを願って支出さしていただいたわけでございます。
○鈴木強君 こういうふうな例が多いことはまことに遺憾だと思いますが、当初予算であれでしょうか、大体何年を基準にするかは別にしまして、実績というものを測定をして、それによってあらかじめ予算に計上しておったと思うのですが、大体どのくらい年間こういう事件によって賠償支払いをする額がございますか。
○説明員(小熊清君) 公売処分が違法であるということで取り消されまして、それによって損害賠償を支払ったという事例はきわめてまれでございまして、正確な数字を持ち合わせておりませんが、国税庁が発足いたしましてから五、六件程度ではなかったかと思います。損害賠償金の予算のほうは、公売処分以外に軽微な損害賠償を支払うケースが発生いたしますので、そういうような実績等を勘案いたしまして組んであるわけでございますが、何分本件については相当金額も張りましたので、既定経費では不足をしたということでございます。
○鈴木強君 そうすると、これはこういうケースのものが五、六回しかなかった——あってはたまらぬですが、ないほうがいいですが、しかし、私の質問したのは、賠償償還及び払い戻し金の予算が三十七年度に幾ら組んであったかということをお尋ねしておったのですが、それはわかりますでしょうか。
○説明員(小熊清君) 三十七年度の予算は四百万円でございます。
○鈴木強君 この額が非常に、七千七百五十万円で、ちょっと多いように思うのですけれども、まあ国税庁のほうではたいへん御苦労されて確信を持って公売処分に付したと思うのですけれども、一体事件はどういうところに、最高裁の判決は——敗訴の原因を追求しておったのですか、それはわかりますか、簡単でいいです。
○説明員(小熊清君) 最高裁で国が敗訴になりました、その判決の結論の部分だけを申し上げます。 そのおもな点は、公売執行の手続上に瑕疵があったということでございます。すなわち、公売は、まず滞納がありますと、滞納者の財産を差し押えをいたすわけでございます。差し押えをして、しかる後にいろんな手続を経て公売をするわけでございますが、その公売の前提になる差し押えが、本件の場合には効力を生じていなかった、こういう判決があったわけでございます。で、差し押えの効力は、そういたしますと、どういう場合に生ずるかといいますと、これは差押調書の謄本を、滞納者、すなわち差し押えされた財産の所有者に税務署から送るわけでございます。その差押調書の謄本が滞納者に送達されたときに差し押えの効力が生ずる、かような規定になっておるわけでございます。それで、税務署といたしましては、差押調書の謄本を送付いたしたわけでございますが、残念ながら送達したという立証ができませんでしたので、結局最高裁では送達したとはみなされないというふうに判決されたわけでございます。なお、本件にかんがみまして、その後国税庁といたしましては、かようなことが繰り返し起こらないように、重要な送達書類につきましては、なるべく書留で送る、あるいは配達証明で送るというようなことで、送達したしないで納税者の方とトラブルが起きないように、極力税務署のほうを指導して参っております。
○鈴木強君 結局、約八千万円の賠償をしたことになりますが、一体この事件の滞納税金額というのは幾らでありましたか。それで、この滞納した租税の納入義務は依然として残っているわけですから、その滞納した額はとれたのですか。この件については、その点もひとつ明らかにしてもらいたい。
○説明員(小熊清君) 滞納税金は、これはだいぶ古い事件でございまして、昭和二十五年の公売処分でございます。二十四年、二十三年、二十五年あたりの物品税その他でございまして、当時七十一万五千円ばかりでございます。そして、公売をいたしまして、公売代金をもってこの税金の一部に充当いたしまして、なおその残余の税金については国に納入されております。
○鈴木強君 そうすると、滞納税金は七十一万五千円でございますか。
○説明員(小熊清君) さようでございます。
○鈴木強君 これは、八千万円賠償金をとられて、七十一万五千円の滞納税金を納めたのだから、えらい損害を受けたわけですね。これはしかし、昭和二十五年当時の事件で、今の金で比べても十何年前ですから相当になると思うけれども、それにしてもちょっとひどいケースですね。確かにこの公売執行の手続上におけるミスだ——ミスというか、行き違いが最後まで立証できなかったということですけれども、どうも国がその滞納者を相手どって起こした訴訟ですから、もう少し、何と言いますか、手ぎわよくやるべきではなかったでしょうか。これは率直に言ったら、まあその公売した物件がどの程度か私は知りませんけれども、まああなたのほうで算定した約八千万円ということでお話しになったと思うのだが、これは執行をした税務署の職員の人たちがもう少し適切な措置をしておれば、こんな損害を国に与えなくても済んだわけなのだが、これは明らかにあなたのほうのミスではなかったでしょうか。この点について、私はここで該当者を処分しろとかということは言いません。もっと深く掘り下げて検討してみなければわかりませんから、そんなことは言いませんけれども、少なくとも私はこういう事件が起きたことはまことに遺憾であって、結論的に言いますと、納税した人は、国にえらい迷惑をかけられて、ほれみろおれの言うことが正しかったとふんぞり返らして、逆に八千万円近いものを国は払わなければならない、こんなばかげたことはないと思うのです。こういうケースは私はこれから断じてあってはならないことだと思うのです。もう少し滞納税金の差し押え等については、エキスパートというか、もっとなれた人がいないのですか。私は会計検査院の批難事項なんかを拝見するのですけれども、かなり国税庁関係もあるのですよ。確かに事件が多いから、御苦労のほどはわかりますが、しかし何とかそういうことが少なくなるようにと私は祈っているのですけれども、どうもこれは明らかに国税庁側のミスですね。これは相済まぬぐらいのことは思っているのですか。
○説明員(小熊清君) 仰せのとおりでございます。税務署の手続上の誤りのために納税者に御迷惑をかけて、また多額の国費を支出する結果になったことは、まことに申しわけないと思っております。まあ国税庁といたしましては、公売、滞納処分の執行、特に公売の執行につきましては慎重に行なうように、管下の国税局、税務署に通達または会議等できびしく申し渡しておるところでございます。ただ、事件の起こりました昭和二十五年のころは、ただいまの状況とは非常に状況が違っておりまして、滞納の税額も現在よりもはるかに多かった。また、職員の質も、新規に採用いたしました職員が相当ございまして、このような申しわけない事故を引き起こしたわけでございまするが、その後職員については、部内の研修等を行なうほか、極力資質の向上をはかりまして、かような事故が再び起こらないようにいたして参りたいと、かように思っております。
○委員長(鈴木壽君) 田中大蔵大臣がただいま出席されましたが、大臣は四時三十分に渉外関係の要務のために約束があるということでございまして、事情やむを得ないものと認めます。四時二十五分まで大臣にお出席を願って質疑をいたしたいと思いますから、御了承の上御質疑を願います。
○相澤重明君 関連質問。ただいま鈴木委員の質問によっても明らかになったのは、まあ十三、四年のうちに七十万のものが一億近い金になった、その国損は大蔵省の責任である、最高裁判所のいわゆる和解に従って八千万円を払うということでしょう、そうですね。そうすると、一面においては、鈴木委員の言うように、納税者は、当時十三年なり十四年前の納税者の立場に立てば、なぜもっと親切に納税者の立場に立って相談をしてくれなかったか。いわゆる強制公売するまでに手続をとるというのは、やはり感情論さえ交わっているのではないかという気がする。内容証明を送達しても、強制処分の通知をしても、実際にそういうミスがあったということは、これはむしろそういう点で、より納税者の立場に立つ温情というものがなかったということが私は言えると思う。そういうことが結果論としてここに出てきたわけでありますけれども、当時の直接の担当の署長はだれでしたか。
○説明員(小熊清君) お答え申し上げます。ただいま手元に資料を持ち合わせてございませんので、当時の署長がだれだったかわかりません。あとで取り調べて御提出いたします。
○相澤重明君 大蔵大臣は今おいでになったから聞いておらぬと思うのですが、今鈴木委員から指摘されたのは、国がいわゆる納税者を相手どって公売をしたことに対する損害賠償を八千万近い金を払うということが、予備費について審査をする中でこれが明らかになってきたわけです。これは、いくら国が正しいからと主張されても、第三者機関、いわゆる最高裁判所で判決が出れば、これは当然これに従うのでありますから、その手続をとったということになるのだが、手続は手続としても、私はやはり、七十万や七十一万の税金を取り立てるのに、結果論として八千万近い損害を与えるということは、いかにこの答弁をしようも、私は大蔵省の態度はよくないと思う。こういうことに変わりはないと思う。そこで、経緯については、最高裁判所に至るまでのいわゆる裁判の経過並びに国税庁がとった態度というものを私は書面で報告してもらいたい。これは、ただここで口頭で答弁するだけでは、われわれは認めるわけには参りません。したがって、書面でその経緯というものを明らかに報告をしてもらいたいのですが、大蔵大臣、この事実に関する中で、そういう報告を受けておると思うのですよ。これは大臣になる前の話でありますから、今大臣の責任をどうこうということじゃないけれども、しかしこれは少なくとも、やはり大蔵省の基本的態度というものに対する私は問題点になってくると思う。大臣はどういうふうに考えておるのですか、この際あなたのお考えをここで率直に述べていただきたい。
○国務大臣(田中角榮君) 高石準一の問題につきましては、ただいま御指摘のとおり、いろいろな手違いがありこのようになったわけでありまして、遺憾であります。当委員会等においてこのような御質疑をいただくことによりまして、より的確に将来の方針も立ちますし、また徴税機構に従事をする職員もそのようなことに対しては特に慎重な配慮をいたすわけでありますし、われわれ管理者といたしましても、こういうことが再びないように十分注意を払うということになりますので、将来のためには非常に有意義なものであると、このように考えております。ただ、理屈を申し上げるわけではありませんが、昭和二十五年でありまして、まだ占領軍治下にあったわけでありますし、こういう問題がもとで納税者と政府との間に争いが起きたということだけでもいいことではないと思います。しかし、二十五年の事件が三十七年までかかってようやく和解に達した、しかも最後は、判決というよりも、裁判所の勧告によって和解で片づいたということは、不幸中の幸いであったと考えておるわけであります。七十一万円が八千万円ということは、国損を来たしたというお言葉でございまして、これは私もよく聞いて参ったのですが、三億余の要求があって八千万円という双方妥結に達するまでの過程が非常にむずかしいものであったという事情も一応御了解いただきたいと思うわけであります。私が昨年就任をしましたのは七月十八日でありまして、これを見ますと、七月の二十日に八千万円を支払うことにより和解が成立し、八月四日支払ったと、こういうことで、私がまだあいさつ回りをしておるうちにこういう和解が成り立ったという事情もありますので、責任を回避するものでもなく、将来に対しましてもかかる事件が起きませんように十分な配慮をいたすつもりでありますので、御理解を賜わりたいと思います。
○鈴木強君 会計検査院のほうにちょっとお尋ねをしておきたいのですが、この事件のケースはわずかなケースですから、あまり気がつかなかったかどうか知りませんけれども、二十五年からの係争事件ですから、内容については会計検査院は知っておったと思うのですが、それが一つ。 それから、これは一体だれが損をすることになるのですか。私は、手続上にミスがなければ——裁判で負ける勝つはこれはあるのですからいいと思うのですよ。しかし、明らかに公売執行過程における手続上のミスは認めておるわけですな。そういう点を指摘されて、着いたとか着かないという内容証明が、これは郵便局を通じて、何月何日にどういう郵便局へ出して、どういう経路を通じていつどこに行ったかということは、これは書留であるならわかるはずだ。行き先不明ということはないわけです。だから、追及していけばわかるわけで、そういうあなた方のほうの手続上のミスになるわけで、これを国損にしていいかどうかは私は疑義がある、論議があると思う。だから、あなた方のほうのミスで国に損害をかけて涼しい顔をしているような、そんなやり方はないと思う。少なくともその当事者というものは相当責任を負って、道義的にも私は何がしかの負担をするくらいの積極的気持があってしかるべきだと思う。私は決算を審議して一番しゃくにさわるのは、今も大臣言っているように、そのときに私は大臣じゃありませんでして、またそのとき私は署長でありませんでしてと言って、決算委員会に来て頭下げられても、過去に使ったものはどうにもならないんだな。さっきもあなたは私は予算委員会で質問したように、不正行為によって十五億円も昭和二十四年以来国民に損害を与えたというのがあったでしょう。それであなたが答弁したのがあるんです。そのうち七億円返ってこない、八億円だけが回収されて、要するに国に損害をかけている。これは個人が横領してやった金でも、返ってこないのがある。これは横領じゃないけれども、そういうミスがあるのだから、道義的な責任くらいは私は負うような措置をとるべきじゃないかと思うのだがな。これは法的にどうこうということよりも、むしろそういう措置をとって国民に対して謹慎陳謝の意を表して申しわけなかったという気持を表わすくらいのことは当然なことじゃないかと思う。そのくらいの誠意があって初めて国民も、よしこれは不可抗力的だと言って、泣く泣く八千万円の金を認めてやろうということになるんだけれども、どうも大手を振って、そのときはそのときだというだけで答弁されたのじゃ、納得できない。田中さんとはいろいろ私もつき合いが深いけれども、ちょっとこの問題はおかしいわ。 それから、芥川さん、ちょっとこの損害、要するにこの損害は国損として一体成立するのか、法的にはそうなるのだろうと思うけれども、ちょっと私は道義的にも納得できないんだな。明らかにこれはミスなんだ、やった人の。これはどうなるかね。
○会計検査院長(芥川治君) 私もまだ詳しく承知いたしておりませんが、三十七年度の支出になるのではないかと——三十七年度はこれから調査、検査をいたしますから、その結果を待ちませんとお答え申し上げることができないのでございます。御了承いただきます。
○鈴木強君 だから困るんだ。きょうはこれを私は認めようと思ったけれども、同僚相澤議員も、ちょっとこれは認められぬぞという意見も言っているので、どうもちょっと弱るのだが、あなた方のほうでこれを臨時に監査するということはできないのですか。さっきあなたは事前検査ができないということをおっしゃったのだが、会計検査院法の第二十条に「会計検査院は、常時会計検査を行い、会計経理を監督し、その適正を期し、且つ、是正を図る。」という条項が一つある。これは一体あなた方のほうではどう適用、運用しているか知りませんが、おそらく、千百八十六名くらいの会計検査院の陣容では、なかなかできないでしょう。わずか全体の八%くらいの検査しかできない。大体書面検査でやっている。だから、そういうことで、実際陣容が足りなくてできないのであって、ほんとうは、アメリカの決算のように——一々検査官が立ち会ってこれが適正かどうかということを調べてやっている、アメリカの会計検査院制度を見ると。そういうことを日本の会計検査院規則でもやればできるはずで、事前にできないということをあなたはおっしゃいましたが、法律解釈の問題について、私はちょっとこの問題と関連して伺っておきたいのです。
○会計検査院長(芥川治君) 決算委員会の皆さん、すでにわが国の会計検査院のあり方については御検討もいただき、現在どうあるかということはすでに御承知と思いますので、しいて私が申し上げるまでもなく、鈴木先生もよく御承知で御質問いただいていることと思います。アメリカと日本とは、これは全然違っております。先ほど私が事前検査ができない、にもかかわらず二十条二で「常時」とあるのはどういうわけか——これは簡単に説明いたしますと、これは「常時」と申しますのは、定期継続的に検査ができる。と申しますのは、書面は毎月各省から上がってくるわけでございます。したがいまして、書面は絶えず全能力をあけて書面検査をいたしております。実地検査に入りますのは、一通り予算の関係もございますので、大体四月から八月一ぱいがまあ一番馬力をかけているときであります。これは全能力をあけてやっております。「常時」とありますから事前検査ができるというのではなくて、わが会計検査院法はあくまでも決算の検査をするということでありまして、事後に検査をするというのが院法の建前になっております。そういう意味におきまして、この「常時」というのは、とかく、事前にできるのではないかというふうな御質問を受けるわけでありますが、これは定期継続的にやっておる——と申しますのは、政府から決算のいよいよまとめたものが検査院に参りますときには、もうすでに十一月ごろになりますので、私どもは毎月上がってくる書面によって、すでに検査を常時やっておる、こういう意味でございます。あくまで院法の建前は事後検査。今、各国の例も、国際会議等から、いろいろ資料を集めつつありますが、国によりましては、事前検査をやっておるところもあるわけであります。昨日——これは余分な話になりますが、フィリピンの検査院長が訪ねて参りまして、フィリピンでは一応事前検査ということをやっておるそうでありますが、ところが、日本は支払いはどうか、私のほうは事後検査でありまするので、検査院が支払いを遅延させるような事態はない。ところが、フィリピンのほうは事前検査をやる建前になっておるので、支払いが検査院の行動によっておくれる場合があるので、それでは困るから、行政の運営を阻害しないように実際は運用している事前検査の問題は、過去においても国会でもいろいろと御検討を願ったので、現段階では、院法の建前はあくまで事後検査、こういうことになっておることを御了承願いたいと思います。
○国務大臣(田中角榮君) 私もちょっと事情を申し上げますから……。 先ほど申し上げましたように、はなはだ遺憾でありまして、将来かかることのないように、万全の処置をとります、こういうことを申し上げておるのでありまして、私が大臣を引き継ぎまして、二日ばかりあとであったからといって、責任を回避するわけではありません。前任者代々の責任さえも負うというつもりでおりますから、それはひとつ理解を賜りたいと思います。 ただ、この事件が、まだ御説明してないかもわかりませんが、当時の状況からいうと、これは重大な不注意、過失によって国損を与えたというようなものでなく、非常に法制上むずかしい判断の中にあったわけでございます。それは、通達をしておればもう当然よろしいということで、判例はそうなっておったのでありまして、昭和二十七年の十二月十日には、国側が高松地方裁判所で勝訴になっておるのであります。ところが、昭和二十八年の三月の九日に高等裁判所に控訴をしまして、この種の事件でありますから、時間が相当かかっておりますが、昭和三十一年の三月十日に国側が初めて敗訴になったのであります。それで、昭和三十一年の五月二十四日に上告棄却になりまして、国側が敗訴をした理由も、公売財産中、工場建物九棟についての差し押え調書の謄本が高石準一に送達されたという事実が認められない、それから公売財産中、宅地四筆についての公売公告期間は十日の期間を置いていなかったのではないか、こういうような事実認識の問題がありまして、公売公告の機械、設備等についても、その記載が簡略だったというような、いわゆる新判例が出たというような状態でございます。でありますから、こういう判決によりまして、二十八年から損害賠償請求が東京地裁に出されておりまして、判決があった直後からお互い話し合いをしましたが、向こうは三億と言っておりますし、こっちは七十一万円で話を出したものと思います。それで、ようやく八千万円で話がついたということでありまして、その後は、審議会、調査会等の答申もございまして、この種の問題が起こらないように、またそのようなものに対しては、償還期日等を二週間ぴったり置かなくちゃいかぬ、送達のため発信をした日も十四日の中に入るのだとかいうような争いがありましたが、とにかく実質十四日というように十五日というものを見なければいかぬというような、そういう非常にこまかい実際問題を規定をいたしまして、かかる失敗がないようにいたすために、国税通則法第十二条等によりまして、これらの問題をこまかく規定をいたしたわけでありますから、やはり判例違反というようなものを起こさないということに万全の措置をとったわけでございます。新判例を得る過程において、また法律改正に至る段階においての非常に技術的に双方に争いのある、議論のあるものであった、こういうものに対しては、特に本庁の指揮等を仰いで十分慎重を期すべきものであったことはもちろんでございますが、そういろ特殊の事情もあり、しかるものに対してはすべてその後法律上の整備を行い、またこれらに携った諸君に対しては再教育等を行ない、全国の国税局や税務署に対しても、かかる事犯が起きないように厳重に教育をいたしておりますので、これらの事情もひとつ御了解を賜りたいと存じます。
○鈴木強君 経過が多少わかりましたが、そういうことを全然政府委員の人が言わぬからよく私にはわからぬのだ。それで、国税通則法なんかを改正をして、再びあの種のあやまちが起こらないようにベストを尽くしてやっていくということを聞くと、私もやや気持もおさまるわけだ。ただこれは、会計検査院のほうも、三十七年度の支出になるので、以上の大臣が今言われたので概括的にはわかりましたが、なお詳細に検査をされて、その結果一つの会計検査院の判定を下せると思うのです。ですから、私は、今まだそういう段階ですから、きょうはこれ以上は、この問題については論及はしておきません。ただ非常に残念だったということ、そうして再びこういうことのないように厳にこれは戒めるということを強く申し上げておきます。 それから大臣は、きょうは責任大臣ですから、ほんとうに本会議だったらかんべんしてやったのだが、本会議でないのに、ちょっとおかしいところがある。急ぐようですから、さっき池田政務次官がおいでになって、あなたにかわって御答弁なさっておるからいいと思うのですが、私は池田さんもりっぱな政務次官であると思うけれども、なおあなたに念を押しておきたいのです。 それは、予算の中に警察官の動員について五千名をふやすために五千二百八十一万四千円の必要経費を予備費から支出しておるのですけれども、これの経過は私は繰り返しません、大臣よく知っておりますから。 そこで、問題は、昨年の十一月三十日に閣議が支出を決定しておりますが、十二月の八日には臨時国会が召集され、しかも補正予算が提出されたということがあるので、その補正予算が十二月二十三日には通っておるわけですから、どうしてわずか一カ月ぐらい待てなかったのか。しかも、国内治安対策の基本方針があって、少なくとも国会の議決を経ず、予備費の中からこういう支出をしたということは適当でなかったという考え方を私は強く持っておるわけですよ。そこで、あなたが衆議院段階の決算委員会で、最後に津雲委員長が理事会の決定として意見を述べたことは速記録を拝見しております。これの最後に載っておりますように、これらの重要問題については、やはり原則的には国会の議決を経るということができるという建前に立って、今後再び前例とせず、こういうような問題についてはそれぞれの国会の議決を経てやるようにしてもらいたいという、こういう意見が出て、あなたも、憲法八十七条の建前と委員長の御指摘によって善処します、こういう発言をしているのだが、その点については、この委員会でも私は明確に答弁をしておいていただきたいと思う、担当大臣として。
○国務大臣(田中角榮君) 予備費の使用につきましては、憲法八十七条の規定を順守いたしまして、特にこの条章が設けられましたものは、国会の予算審議権に対する例外措置としてでありますので、その使用につきましては格段の慎重を要するものとして対処して参りたいと存じます。
○鈴木強君 大臣、もう少し私は明確にしていただきたいのですが……。
○国務大臣(田中角榮君) 内容ですか。
○鈴木強君 いやいや、内容でなしに、少なくともこのような件については、私は再びやってもらいたくないと思うのですよ。だから前例とならぬように、私はその点だけは大臣はっきりしておいてもらいたい。
○国務大臣(田中角榮君) 基本的な態度に対しては、ただいま申し上げたとおりでございますが、衆議院の決算委員会においても御注意がございましたし、ただいままたこうして御注意をいただいておるのでございます。将来の予備費の支出に対しましては、予備費の条項を定めた憲法及び財政法等の規定を順守をして、いやしくも国会においていろいろ議論の焦点になるような支出はいたさないという方向で進みたいと存じます。 昨年の交通警察官の増員の問題につきましては、種々政務次官から御答弁があったと思いますが、ちょうど十一月の半ばごろ閣議決定に持ち込まれたのであり、私たちは、今年の四月一日に開校をするほろがいいのではないかというような過程において議論もいたしたわけでございますが、何分にも、当時世論は、非常に交通困難という問題に対して相当強い批判をいたしておったときでありますし、十二月の一日開校ということに踏み切ることによって、一日も早くこれら世論にこたえたいという情勢にございました。また、公安委員会からもそのような要請もあったわけでございますので、特別な処置としてこれら予備費の支出を認めたわけでございます。しかも、その当時、地方公共団体、特に大阪が非常にたいへんな状態でございまして、大阪府、市側からも、何とかして一日も早くこれらの問題に対処するために、十二月一日開校をしてほしいという要請もありましたので、やむを得ざる処置として予備費の支出を行なったわけでございまして、ただいま御発言のありましたようなことは十分体しまして、将来国会において非難を受けるというような予備費の支出はいたさない覚悟であります。
○相澤重明君 私は、今の鈴木委員と同じように、大蔵大臣が昨年就任をした直後に、先ほどの公売の損害補償の問題なり、賠償の問題が取り上げられて、あなたが判をついたことになっている。そうでしょう、大蔵大臣になったのだから判を押す、そういうことになると、結局やはりあなたの責任であることは間違いない。特に私は、まあ昭和三十二年以来、国有財産の調査等について強く主張をしてきたものとして、過去において、本院でも、虎ノ門公園の問題について、できるだけ国損を少なくするように処理をしなければいけない、こういって決定をし、また衆議院の決算委員会にも、当参議院の決算委員会の態度というものもお申し入れをいたしました。私、当時決算委員長だったものですから、そういうことで、実はこの事件についても、できるだけ国損を少なくしよう、これはもうみんな、政治家のお互いにとるべき態度だと思う。ところが、残念ながら、今回の問題は、明らかにこれは憲法上の解釈論、技術論も含んでおりますから、新判例というお話も出ましたけれども、やはり、少なくとも長い間に裁判所において和解勧告が行なわれておったことは事実ですね。そういうような事実からいって、やはり率直に政府としてもこれらの問題に真剣に取り組む態度というものは必要だと思う。それは若干欠けておることが今日の七十万円が八千万円という、幾らだれでも、判を一ぺんつくときには、あらっとびっくりするのはあたりまえだと思うのです。そういう意味で、大臣は先ほども今後そういうことのないように真剣な誠意を持たれた御披瀝があったので、私も了解をしたいと思うのですが、私はやはり、国民は何といっても、そういう問題が出ると大きな関心を持ちますから、あまり疑われたり行政事務が渋滞をしたりというようなことの言われないようにやってもらう、こういうことが大事だと思う。 それからきょうの決算委員会の特徴というのは、一つは、今やはり指摘をされた警察庁の警察官の増員の問題でございますが、これも篠田自治大臣に、公安委員長でもありますから、衆議院の本会議に行く前に……。やはり原則として国の政策に基づくものは予算委員会で十分審議をして、その予算の中できめるべきだと、しかしその予算の中できめられない場合に予備費のものも出てくるだろうし、あるいはまた補正を組まなきゃならぬということも出てくるであろう。暫定予算というものもあるだろう。あるだろうが、こういうような問題については、これはもう時期的な判断というものがどう出るかということは確かに議論のあるところだ。議論のあるところだけれども、少なくともきめられて、そうして予備費を使用されて出されてみると、結果論として、なぜ、いわゆる補正予算を出るのに、そんな時期にわざわざやったかというような考えは持つですよ。国会議員は、われわれは審議をする権利を持っているわけだから、そういう点からいって、若干やはり問題が出るので、今後はそういう点がないようにしてもらう、こういうことはあまり前例にしない、こういうあなたの答弁は、私は大事なところだと思うのです。そういう点について、二つとも大臣から誠意ある答弁をいただいたので、私は了解をしたいと思うのだが、これはやはり篠田君にも答弁を聞いておかぬと、このままでいいというわけにいかぬ。やはり当の責任者でありますから、篠田自治大臣、公安委員長にひとつ御決意のほどを伺っておきたいと思う。
○国務大臣(篠田弘作君) ただいま大蔵大臣が申しましたように、大蔵大臣は、閣議におきましても、終始一貫、昭和三十八年度の予算において計上することが本筋であるという主張をされたのであります。しかし、私は十五年代議士をやっておりますけれども、そういう方面にはあまり研究もしておりませんし、まああまり明るくないのでありまして、これは大蔵大臣が金を出したくないものだからそういうことを言っているのだなと、こう考えた。幾ら大蔵省がしぶいからといって、今日の交通事情、状態に対して、たかが半年ぐらいのことをしぶって、そして日清戦争二カ年分の死傷者を出しながら、てん然としてそれを見過ごすというような大蔵省の態度はけしからぬ、私はそういうふうに考えました。そこで私は、閣内におきまして非常に議論をしまして、くろうとの議論よりもしろうとの議論のほうが勝ちまして、多くの閣僚は、それは、大蔵大臣の言うことは、大蔵省的な見地から立てばもっともであるけれども、この緊急なるいわゆる社会現象に対してそういうことを考えておることは、ただいま鈴木さんの言われた行政事務の渋滞を来たすじゃないか、そういう考え方はやめなきゃいけないということで、実は私に賛成する閣僚が非常に多くなりまして、こういう結果になりました。私としましては、金はどこから出ても、今申しましたようにしろうとでございますから、早くこの世論並びに地方の要求に応じて、交通警察官一万人をふやしたいという、そういう考え方から誠心誠意議論をいたしましたのでありまして、結論的に決算委員会の非常なる、何と申しますか、御批判にあいまして、なるほどそういうことであったと、今後は気をつけなくちゃならぬと、こう考えておる次第であります。
○鈴木強君 科学技術庁の方、長いこと待たしてありますから、ちょっと科学技術庁と、これは水産庁、厚生省に関係するのですが、今度の予備費の中に、放射能被害対策に関する経費がそれぞれ計上されております。これは、私は放射能に対する日本政府の取っ組み方というものは非常になまぬるいと思うのです。ですから、まず最初に、放射能対策に対して科学技術庁はふだんどういう研究をされておるのですか、ひとつその基本方針を伺いたい。
○政府委員(内田常雄君) 放射能に関する研究につきましては、従来から、科学技術庁設置以来一貫してやって参りましたけれども、放射能に対応する対策につきましては、科学技術庁のような研究調整機関がやり得るところではない、こういう見地がございまして、たとえば船をもって処理をする事項につきましては、農林省なり、運輸省なり、あるいは天水を飲んでおる住民に対する対策につきましては厚生省がその対策を立てる。また、その予算も、それぞれ農林省なり、厚生省なり、そういう方面の予算に組む。こういう実は仕組みをとって参りました。しかし、先年、さような対策につきましてもばらばらであることは適当でないということで、内閣に放射能対策本部というものを設けまして、内閣の官房副長官が副本部長、それから便宜科学技術庁の長官が内閣の一員として本部長というものになりまして、そして放射能対策に対する各省各庁の処理の打ち合わせをする、こういう機関が、昭和三十六年、ちょうどソ連の核爆発実験が起こりました前後に、そういう対策本部というものを内閣に設けました。自来、放射能対策などに対する予算の編成とか、あるいはきょうここで問題になっております予備費の要求などにつきましては、放射能対策本部で打ち合わせをいたしまして、そしてそれぞれ対策予算というものは、これは科学技術庁に直接の関係はなしに、たとえば先般「照洋丸」というようなものを南方海上に出します際には、その予算は大蔵省から直接農林省に、また天水瀘過器の離島あるいは山村等に対する設置の補助費などにつきましては、大蔵省から直接厚生省にその経費を計上する、こういうような仕組みをとっております。ただし、放射能そのものに関する調査、研究というものは、これは科学技術庁の機関なり、たとえば放射線医学総合研究所というような科学技術庁所属の調査研究機関がございますので、そこで放射能そのものの調査研究というものはやっておるわけでございます。 なおまた、以上のような状況でありまして、放射能対策本部はできましたけれども、科学技術庁が、ただ放射能についての学問的研究だけということも適当でないだろうということで、原子力委員会の設置法でしたか、あるいは科学技術庁設置法でしたかの中に、放射能対策についての基本に関する事項、あるいは調整に関する事項というような設置法上の字句を昨年の春くらいの改正で入れまして、科学技術庁も、あるいは関係の各省と、内閣も一体としてこの問題を取り上げていこう、こういうふうなことにいたしてございます。
○鈴木強君 私は、この予備費の支出の内容を拝見しまして、たとえば厚生省の四千五十万円の内容を見ましても、「最近の核爆発実験による情勢に対処し、飲料用天水中に含まれる放射性降下物を除去するため地方公共団体が貸与する簡易ろ過装置の整備費の一部を補助する経費を支出する必要があったので、」、もう一つ、水産庁関係を見ますと、「クリスマス島及びジョンストン島における米国の核爆発実験による放射能汚染の調査及び核種分析を行なうため、実験区域の周辺に調査船を派遣」するためだ、こういうふうに述べておられまして、どうも放射能の研究即放射能から被害を守る災害対策、そういうものは、私はもっともっと、どこの所管か別としても、一本化して、このように水産庁とか厚生省とか、科学技術庁だとか、ばらばらにならないで、今内田政務次官のお話にありましたように、対策本部というものが設けられたゆえんは、各省庁のそういったものを、やはり総合的に運営していこうということだと思うのですね。ですから、そういうふうに、組織機構をもう少し改編して、思い切った放射能対策をしてもらいたいと思うのですよ。私も大して勉強もできませんでしたけれども、最近の書物等を読んでみますと、ジェット気流等に乗って放射能が十年間も滞留しているような話を聞くのです。ですから、気候とか温度とか、時期的にそれがいつどういうふうに地上に落ちてくるかということは、しょっちゅうまんべんなく放射能を調査していないとわからぬと思うのですね。わずか四千万円か六千万円の金がなくて、予備費から支出しなければならぬということは、そういうことは情けないじゃないでしょうか。もう少し私は、根本的には核爆発をなくするように、政治的にもっと大胆に全世界に訴えなければならぬと思うけれども、現実に核爆発がやられておる段階においては、もっと真剣に総合的な対策を、放射能に対するどういう被害があるかということの研究はもちろんでしょうけれども、それと同時に、それに対する予防対策というものを強化する必要があると思うのです。この点、内田政務次官はどういうふうに考えておられるかどうか。
○政府委員(内田常雄君) 御激励をいただきまして、たいへんありがたいのでございますが、この昨年の予備費に表われましたものは、今お話がございましたように、水産庁なり、あるいは厚生省なりが、どろなわ式に調査船を出しますとか、あるいは天水濾過器の補助金をつけて配付するとかいうことなんでございますが、しかし、放射能そのものに対する調査研究、あるいは測定というようなことは、これは科学技術庁固有の予算を持ってやっておるわけでございます。先ほど触れました放射線医学総合研究所、これは、放射線は何かといいますと、アルファ線とかベータ一線とか、ガンマー線とか、あるいは中性子、こういうものでありまして、これが一体、それぞれの原子から出す放射線によりまして半減期なども違います。どういうものがどういう悪影響を及ぼすか、どういうものがどのくらい大気中、あるいは人間の体、魚に入りましたときに何年くらい残るか、これは五十年も八十年も残るものもありますし、わずか三十分か一時間で消えてしまいますものもあります。そういうことは、そういう研究機関でやっておりますことはもちろんでありますけれども、それに対する医学的な研究までもかなり高度の技術をもって進めております。また、全国の関係府県にモニタリングといいますか、常時大気中、あるいは雨水、その他の中における放射能の量の変動などを調査しますために委託をいたしまして、かなり多くの府県に金を出しまして、そういう資料も常に集めて整理をいたしておるわけであります。 でありますから、科学技術庁自身が、初めから予算で組んでおります、放射線のどろなわ式の対策でない、放射能に対する恒常的な研究費、あるいは測定費、こういうものは年々ふえておりまして、おそらく三十八年度予算におきましては、科学技術庁の分だけでも一億円近い放射能についての経常的な、恒常的な対策費みたいなものが組んである、そういう次第になっております。さらにまた、私は一そうやるべきだと思います。
○相澤重明君 これは緊急だけれども、その答弁はいかぬ。政務次官、今の答弁を聞いておると、鈴木委員の質問に対して、厚生省なり、農林省、水産庁なりのこの放射能対策というものを、あなたはどろなわ式だと言われておるのだが、厚生省、農林省、水産庁はなぜそんなどろなわ式のものをやったのか。これは、私ども決算委員会としては、それを認めるわけにはいかない、次官の答弁というものは。次官の気持はわかるけれども、少なくとも政府が提出しておるものに対して、われわれが今審査を進めておるのに、そういう話では、これは許すわけには参らない。大蔵次官もおるけれども、そんなどろなわ式のものをなぜ国会に提出してくるか、こういうことで、内田次官の言う今の答弁はなっておらぬ。われわれはそんなものは認めるわけにはいかない。委員長、審議をするわけには参らぬ。
○委員長(鈴木壽君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(鈴木壽君) 速記をつけて。
○政府委員(内田常雄君) 相澤先生のお言葉をいただきまして、まことにおそれ入ります。私の用語が不適当でありました点は自認いたしまして、その用語を訂正させていただきます。本件でただいま鈴木先生からお尋ねのありましたのは、放射能対策については、平時もっと本格的に取り組んでおるべきだ、三十七年度にわずか五千万円そこそこの放射能対策費をにわかに組んで、それで政府は間に合っておるか、こういうお尋ねがあったと存じます。これは予備費の支出でございますから、私どものほうは、経常的に放射能対策として初めから組んでおるものではなしに、ある事態が起こりまして、それに対しまして応急的に、経常的なその対策費で間に合わない部分をにわかに予備費として大蔵省に対して支出を要求した、こういうにわかに一時的に現われた予算、予備費だけが五千万円であって、正常におきましては、先ほどるる御説明申し上げましたとおり、根本的な対策費としてほんとうの予算の中に含まれておって、科学技術庁としては十分なものである、かように存じます。用語が不適正な点は訂正させていただきます。
○鈴木強君 まあ、科学技術庁のほうも、そういう趣旨で、ひとつぜひ今後政府全体としてやはり放射能対策についてもっと真剣に考えてもらいたいということを私は強く感ずるのです。ある国では、放射能から全国民を守るための積極的な国の施策をやって、そういう施策を身につけておる人は、何か十字架をかけておるように、わかりやすいところにメダルみたいなものをつるして、この人は放射能から完全に守られておるのだ、そういうようなところまで非常に真剣に放射能予防対策をやっている国もある。ですから、日本も、どうも東西の間にはさまれていて、われわれの悲願を無視した核爆発実験がやられてたいへん迷惑をしておるわけですが、ひとつさらに一そう、政府当局として、総合的なそういう対策を立てていただきたいということを強く——たまたま内田さんに答弁していただきましたから、あなたを通じて政府のほうにもよく伝えてもらいたいと思います。それで内田さんのほうはよろしゅうございます。 それから放射能対策、水産庁とそれから厚生省のほうの分ですけれども、こういう予算を使ってそれぞれ御調査をなすっていただいたのでありますが、その結果、どういう効果を生んでおるのでございましょうか、それぞれのほうから御答弁いただきたいと思います。
○説明員(黒田竹弥君) この予備費の使用につきましては、水産庁の調査船であります照洋丸を七月二十七日から九月にかけてジョンストン島及びクリスマス島に出しまして、調査したわけでございます。調査の内容につきましては、科学技術庁のほうへ連絡してありますが、調査の内容は、雨水、ちり、それから海水、それから魚類、それから海中のプランクトンを採集いたしまして、それの放射能の検査をしたわけでございます。大体日本近海のその当時の放射能とほぼ同程度、あるいはそれより低いという結果でありまして、魚類につきましては、外部からの放射能の検査では全然反応がない。それで魚体の内容につきましては、現在科学技術庁の関係のほうで分析中でございますので、はっきりした結果は出てないようでございますが、これも大したことはないという結果を聞いております。
○政府委員(五十嵐義明君) 厚生省関係の補助金の問題でございますが、これは、資料にもございますように、一万八千世帯——約八万四千人の者が雨水を飲んでおるわけでございまして、その雨水の中に放射能が入ってくる、これを除去するために、この施設、装置を貸与するという措置をとったわけでございますが、昨年これを実施いたしまして以来、先ほど科学技術庁からも御説明がございましたが、各地で天水その他の測定をいたしておりまして、この放射能につきましてもいろいろと消長があるわけでございますが、幸いにしまして、この装置によりまして、人体に影響を与えるような結果は出ておりません。したがいまして、私どもとしましては、この装置で測定をしたということでなくて、この装置によりまして、雨水を使って飲料水にしておりますものの放射線障害を除去しておる、こういうことでございますので、御了承をいただきたいと思います。
○鈴木強君 これは千八百世帯じゃないですか、一万……。
○政府委員(五十嵐義明君) 一万八千世帯、約八万四千人でございます。
○鈴木強君 それはあれですか、どこのほうをなさったのでしょうか。一体、日本に天水——要するに、雨水を飲料水にしている世帯というものはどのくらいあって、人口はどの程度ですか。そのうちの一万八千世帯をおやりになったと思うのですけれども、これは核爆発によってお宅のほうでどこを調査したらいいかという判定をなすったと思うのですけれどもね。それはやっぱり日本のような北と南に長い島国ですから、私たちの判断では、どこでもそういう危険があるように思うのですけれども、どうしてその一万八千世帯だけの調査をおやりになったのですか。
○政府委員(五十嵐義明君) この数字は、全国を調べまして、その全数について適用したと、こういうふうに御説明できるかと存じます。したがいまして、北は北海道から南は鹿児島まで、その非常に多いところと少ないところとございますが、各県にわたっておりまして、市町村数で二百九十四というような数字が出ております。
○鈴木強君 これは、今にわかに全部ここでお答えをいただくことは時間的にも無理ですから、篠田自治大臣もお急ぎのようですから、後ほど、恐縮ですけれども、この調査結果を資料として私どもにいただけますでしょうか。そうすれば、それで私はよく見せていただきたいと思うのですが。
○政府委員(五十嵐義明君) 私どもの手元には、都道府県別に、天水飲用戸数、それから天水飲用者数というもの、それから配付をいたしました市町村の数、こういう数字がございますので、さっそく作りましてお届けをいたしたいと思います。
○鈴木強君 それから科学技術庁、さっきの水産庁のクリスマス島とジョンストン島における魚類に対する放射能の検査で、魚体のほうは科学技術庁のほうで調べておるという御答弁でしたけれども、結果はわかっておりますか。わかっておったら、その結果はどうでございましょうか。
○政府委員(内田常雄君) 魚の魚体の分析によります中間報告を、今専門家がここに持ってきておりますので、お許しを得て専門家から……。
○説明員(松友信寿君) 魚の中に含まれております各種の分析は、現在分析を続行中でございまして、その中間報告を申し上げますと、ストロンチウムにつきましては、肉の中で一・一ないし二・二ストロンチウム・ユニット、たとえば魚肉のなまの一キログラム当たりについて〇・一から〇・二マイクロ・マイクロ・キュリーという値が出ております。それから骨については、同様に、〇・〇八から〇・二七ストロンチウム・ユニットという値が出ております。この値は、陸上の食品に比べましてたいへん少ない数字になっております。
○鈴木強君 せっかく御調査をなすったのですから、生物、海洋気象状況とか、今御調査の中間報告も、ひとつできましたら、ぜひ先ほどの厚生省と同じように、文書でお出しいただきたいと思うのですけれども、よろしゅうございますか、その点は。
○説明員(松友信寿君) そういう資料は印刷してございますから、さっそくお届けいたします。
○鈴木強君 それではもう一つ私は伺いたいのですが、これは自治大臣に伺いますが、先般も、地方選挙、昨年の参議院選挙に際して、自治省が選挙の公明化運動推進に必要な経費として、合計たしか三億九千五百六十万円の予備費支出をしておりますが、このうち、私のお尋ねしたいのは、参議院選挙の場合もそうですが、定例的に行なわれます参議院の選挙に際して、どうしてこの三十七年度の当初予算においてそのような経費が組めなかったのでございましょうか。参議院選挙、通常選挙に対して、途中でこういう予備費の支出を三億円やらなければならなかったという理由が、ちょっとここに書いてありますが、よくわかりません、私は。それからもう一つは、地方選挙の場合ですが、これにつきましても九千五百六十万円使っておられますが、御承知のとおり、公明選挙の推進運動をだいぶ一生懸命やったようですけれども、結果的に見ると、かつてない悪質な買収や供応や、暴力をもって選挙妨害するような、こういう遺憾な結果が出ておるわけでありまして、私から言うならば、どうも三億九千万円というのは、むしろ公明選挙どころか、不公明選挙の推進の金になってしまったような気がするのです。そんなもったいない金の使い方はないと思うのだけれども、自治省はその結果にかんがみて反省をしておりますか、こういう金を使って。
○国務大臣(篠田弘作君) 参議院の選挙の啓蒙費としまして、三十七年度の予算に一応一億円が計上されておったわけであります。ところが、その後、昨年五月に至りまして、公職選挙法が大幅に改正されたおけであります。そこで、その公職選挙法の改正にあたりまして、国会審議における論議並びに世論の動向にかんがみまして、他方、改正後最初に行なわれる参議院議員の選挙に際し同法の趣旨を徹底せしめるとともに、これを機会に国民の民主政治に対する自覚を一そう高めるため、衆議院の附帯決議において、必要とあれば予備費から支出しても公明選挙の費用は出すべきであるという附帯決議が衆議院においてつけられたのでございます。そういう関係上、一億の予算では足りないということで一億の予算を計上し、また今年の統一地方選挙におきまして九千五百万円を計上したということになるわけでございます。したがいまして、私が反省をするかしないかという問題とはだいぶ意味が違うと、こう考えております。
○鈴木強君 篠田さん、そういうことは——とにかく私の言っている趣旨というのはこうなんですよ。参議院の通常選挙については、今お話のように私もわかりました。選挙法改正もあって、その趣旨を徹底するということですから、それはけっこうです。だから、私の聞きたいのは、そういう法律の改正の趣旨を徹底するために組んだこの三億の金というものが、結果的に見て、あなた方がお考えになったような成果をあげておられますかどうかということを私は伺っておるわけです。 それからもう一つ、地方選挙のほうにつきましては、これもまあ定例的な四年に一ぺんの選挙でございますから、あらかじめ公明選挙を推進することに対して予算も計上されておったわけですし、なおかつ、こういう九千五百六十万という金を地方選挙の公明化のためにお使いになったんだが、かつてない、この選挙の結果を見ますと、ああいうわれわれ国民が驚いているような結果が出ておる。ですから、あなたのほうで一生懸命おやりになったんでしょうけれども、結果的に見ると、どうも役立ってないように思えるのじゃないか。これについてあなたはどう考えているかということを聞いているのですから、もう少しまじめに、親切に答えてもらいたい。
○国務大臣(篠田弘作君) 先ほど申しましたような趣旨にのっとりまして、この際こそ国民に公明選挙をPRする時期でもあるし、同時にまた、候補者並びに運動員諸君にとっても、また地方の自治団体にとりましても、ほんとうに選挙法の改正によって新しい選挙に対する自覚というものが生まれなければならないという考え方から、今申しましたような、正常でない手段であったかもしれませんが、そういう処置がとられたわけでございます。この結果といたしまして、選挙公明化運動そのものは、あるいは選挙公明都市の宣言であるとか、その他いろいろな形におきまして非常に盛り上がったわけでございますが、公明運動だけが盛り上がりまして、その後における選挙の実態は、従来にも増してひどい選挙が行なわれたわけでございまして、この点は、いろいろな原因につきまして、われわれとしましては反省をし、また研究もし、対策も講じなければならないわけでございます。しかしながら、一回の選挙が、予備費の支出、その他啓蒙費の多額なる支出によっても効果をあげなかったから、今後そういう運動あるいはまた経費の支出というものは全然無効であるかどうかということとは、これはまた違うのでございまして、第一回は失敗をいたしましたけれども、第二回、第三回とわれわれは努力し、研究し、反省をして、その国民の血税による啓蒙運動というものが効果をあげるように、またこういったようなよごれた選挙というものを一つの契機といたしまして、災いを転じて福となすりっぱな公明選挙が今後行なわれるように努力していきたいと、こう考えておる次第であります。
○鈴木強君 大臣のお考え方、よくわかりました。そこで、選挙局長さん来ていますか。少し事務的になるから、あなたのほうにお尋ねしたいのですが、今大臣も率直に認められておるように、これだけ金を使ってきたんだけれども、確かに結果的にはかつてない批判を受ける選挙になってしまった、非常に残念だということを率直に申されたのですが、私もそのとおりだと思うのです。 そこで、考え方によると、この金を使ったからまだこの程度で済んだんで、もし使わなかったら、とんでもないことになったということになるかもしれませんね、逆に言うと。そこで私は、公明選挙推進の運動というものが、一体、やってみてどういうところに国民に受け入れられない点があったのか、そういう点を今後どういうふうに克服して、大臣のおっしゃるように、二回でも三回でもいいことですよ、大いにやるのが務めですから、やってもらいたいのだが、要は、せっかくの国民の税金が生きるようにやることが主ですから、そういう意味において推進運動のあり方にやはり私は欠陥があるとすれば、どう克服されるかという点を十分に研究をしておく必要があると思うのですね。まあ、選挙が終わった直後ですから、まだ基本的な構想がまとまっておらないかもしれませんけれども、もしあなたが率直に担当局長としてお考えになっている点があったら、ひとつ聞かしていただきたいし、今後の構想があったらひとつ披瀝をしてもらいたい、こう思うのです。
○政府委員(松村清之君) 私どもも、今度の地方選挙等の結果にかんがみまして、十分反省、検討、研究中でございますが、公明選挙運動はここ数年以上の間ずっと続けて行なわれておりますが、私は、率直に申し上げまして、今度の地方選挙に際しましては、今大臣が言われましたように、国民の間に公明選挙への気持というものが非常に盛り上がっておったということは、これは具体的に計数で証明するわけにはいきませんけれども、そういうふうに、はだで感じておるのでございます。公明選挙都市宣言というようなものも百九十九地方団体で行なわれましたが、これらほとんどは住民側からの働きかけで議会で議決をする、そのほかにも、宣言まで至らなくても、公明選挙の決議が議会で行なわれたところも多数に上っております。これは、国民の間にそういった気持が非常に盛り上がっておることを示しておる一つの事実ではないかと思います。 ただ、結果として、残念なことには、非常に選挙違反が多かったのでございますが、この点につきまして、私個人的に考えますに、国民の間には非常に公明選挙への気持というものが盛り上がっておったけれども、候補者側の運動員——直接選挙に携わる方々が、選挙というのはどうしても勝たなければなりませんから、いろいろ無理な事柄がやむを得ず行なわれた、その辺に一つの原因があるのではなかろうか、こういうことを考えますと、公明選挙運動自体、今までは国民のほうに向かいいろいろ働きかけをしておりましたけれども、今後は違った部面にも働きかける、これは非常にむずかしいことかもしれませんが、そういうことが必要になるのではないかと、こういうふうに考えているのでございます。
○和泉覚君 それに関連いたしまして、ちょっとお尋ねします。 聞こうと思いましたことは大体終わったのですが、現在の選挙違反が非常に大きな問題を起こしているということが、本会議、委員会等で非常に論議になっていると思います。また、参議院選は選挙法の改正があったからやむを得ず予備費から出したというようなお話ですが、そうだとするならば、今のあとの地方選挙というものは前々からわかっておったわけですから、この理由は成り立たないと思うのです。それで、内容のほうの委託推進費ですか、その説明をしていただきたいと思います。
○政府委員(松村清之君) 地方選挙の場合ですか。
○和泉覚君 参議院のほうです。
○政府委員(松村清之君) それは、総額におきまして三億四十万円でございますが、そのうち三千万円、端数は切り捨てまして、これは自治省のほうにおきまして、ポスターとかステッカー、宙づり広告、そういったものに予算は組まれております。それから大半の二億七千万円、このうちの一億七千万円は地方公共団体委託費といたしまして、地方公共団体でいろいろ創意工夫して仕事をやってもらっております。それから一億はテレビ、ラジオの放送用に使っております。
○和泉覚君 テレビ、ラジオ、いろいろのものがあったと思います。実際問題として、結果においては、いろいろ結果から判断することになりますけれども、マッチを配ったり、風船を配ったりしている。私なんかも、実際問題として、遊説に行くと、おじさん風船くれと言われる。こっちは持っていないと、おじさんのけちんぼうと言われて、風船をくれないから、こちらが悪いように言われたこともあるのです。衆議院の解散による選挙ということなら、これは話は別ですけれども、いずれにしても、通常選挙ということは、前から選挙のあることはわかっているのですから、したがって、こういうような予備費の支出という考え方でもって公明化を進めようとするところに、心がまえに軽い毛のがあるのじゃないかと考えられる。通常選挙の問題も統一地方選挙の問題も、もちろん期日的にはばらばらであったかもしれませんが、これはやはり四年前からわかっておったのですから、日ごろから心がけておくことが大事じゃないかと思う。結果から見て、今いろいろ話もありましたが、これだけやったからこれで済んだとおっしゃるかもしれませんが、それでは世の中は通らないと思う。これだけの莫大の金を使いながら、公明選挙に与えたところの影響、結果というものを考え直さなければならぬじゃないかと思うのですが、これに対して、将来どのようにしたらよろしいか、どのようにすべきかということがございましたらお願いしたいと思います。
○国務大臣(篠田弘作君) 御承知のとおり、三十七年度予算におきまして、公明選挙常時啓発費としまして三億五千万円、三十八年度におきましては五億円を計上しているわけでございます。ところが、非常に公明選挙運動が盛り上がりといいますか、地方的にも、また参衆両院におきましても、非常にこれが盛り上がって参りまして、速記録をごらん下さればよくわかることでございますが、主として野党の方面から、従来のような常時啓発費あるいはまた地方費をもって地方選挙をやるという考えは間違いじゃないか、少なくとも参議院と同様に、地方選挙といえども、国がその経費を負担して啓蒙運動に積極的に乗り出すべきではないかということで、実は非常に世論が高まりまして、それで、いろいろ議論がありましたが、中には数十億の啓蒙費を出さなければとてもそれは啓蒙などはできるものではないという野党議員の主張もありました。で、私はいろいろ考えたのでございますけれども、参議院選挙全体を通じまして六億円でございましたから、大体その六億円に下回らない啓蒙運動費をとりたいという考えを持ちまして、それにはやはり、六億円を出したのでは、とうていこれは六億円とれないということを考えまして、十二億円を実は要求をいたしました。いろいろやりました結果、私は六億円というものは、地方費ではなくて、あるいは地方交付税といったようなものではなくて、純粋な国費を六億円とりたい、そういうふうに考えましたけれども、参議院の選挙でも国費は三億しか出しておらない。従来例のなかった地方選挙に急に六億の国費を出せと言われても、これはなかなか技術的にもまた財源的にもむずかしいことであるから、最終的に九千五百万円の予備費を支出するから、あとはひとつ何とか地方財源の面において、自治省として総額参議院選挙に劣らない啓蒙費を出すようにしてもらえないかという、そういう話がございまして、最終的には予備費を九千五百万円出した、こういうことでありまして、この九千五百万円というものも、言いかえますというと、非常に院内外における世論の盛り上がりから、政府がそういう処置をとったということでございます。
○和泉覚君 先ほど来ずっと話を聞いておりましたのですが、私の申し上げたいことは、これに対する予備費というものを使って公明化をするというような考え方でなしに、いわゆる選挙の公明ということは、もちろん政界の浄化に大事なことでございますから、いわゆる予備費にたよらないで、先ほど大蔵大臣に対するお話もありましたが、あの調子でもってがんばって、あくまでも選挙の公明化を期していただきたいと思います。
○国務大臣(篠田弘作君) 御趣旨ごもっともでございますから、今後そういうふうにやっていきたい、こういうふうに思います。
○委員長(鈴木壽君) ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(鈴木壽君) 速記をつけて。
○鈴木強君 篠田国家公安委員長にちょっとお伺いしたいのですけれども、交通警察の警察官の増員につきましては、先ほど来の論議でよくわかりましたけれども、ひとつ、大臣というより、委員長として伺いたいのは、なるほど現在の交通量の増加の緩和策については緊急に対策を立てる必要を認めます。ただ、根本的に考えてみなければならないのは、私は交通道徳に対する国民全体としてのとらえ方を考えてみる必要があると思うのです。警察官をふやして交通の安全と事故の防止をすることは、これは一つの当然の方法だと思いますけれども、ただそれだけに依存しておりましても、私は絶対今の交通事故や交通の輻湊というものは緩和できないと思うのです。 そこで、ひとつ私は、国民全体として交通法規を守るという、そういう安全週間なんかもやっていただいているので、これはけっこうですけれども、なかなかこれも趣旨が十分徹底しない。そこで、思い切って、横断するときには必ず横断歩道を横断する、今度は道交法が変わって、そこへ足をかけたら自動車はとまらなければならないということになっているが、そんなことをする車はない。中には、私ども見ておりまして感心する人もありますけれども、大体は突っ走ってしまう。ですから、きめられた法規を国民全体が守るということを考えてみたらどうでしょうか。 私は、いつかスイスに行きましたときに、交通安全週間にちょうどぶつかったのですけれども、町に立て看板はかけてありますけれども、おまわりさんは一人もいない。不思議に思って聞いてみましたら、スイスの交通安全週間というのは、警察官が全部引っ込んで、国民全体が、通行人が信号を守り、自動車は安全運転をするという自体訓練を指示してやっているということを聞きまして、中立国家として長い間平和のうちに育ってきた民主主義のすぐれた国ですから、私はなるほどと思って見てきたのですけれども、日本でもそういう自体訓練といいますか、そういう国民全体が法規を守るという一大運動を展開してみたらどうか。そのために必要な予算があったら出してもいいと思う。そういうことを同時にやることが、われわれが驚くべき交通の輻湊に対する、また驚くべき交通事故に対してこれを解消する道ではないかと思うのです。そういうこともお考えになっていると思うのですけれども、何か、あなたが国家公安委員長として、具体的にそういう積極的な運動を展開するような御用意があるものでございましょうか、ちょっとお伺いしておきたいと思います。
○国務大臣(篠田弘作君) ただいま鈴木さんからおっしゃいましたように、われわれも、交通警察官の増員ということはとりあえずの応急措置でございまして、これによって交通事故がなくなるとか、非常に激減するというふうには考えられないのであります。問題は、ただいまおっしゃいましたように、運転する者もあるいは歩行者も、十分に交通規則をわきまえ、またこれを守るという、そういう精神がなければ、交通事故というものは絶滅できないと思います。それと同時に、六十万台以上の自動車と申しますか、もちろんオートバイ等を入れまして、東京を走っているわけでございますから、一升ますに二升入れましてこぼさないようにということも無理でございますから、道路その他交通の施設というものについても、政府は十分な施設をやっていくということは必要でございます。 しかし、ただいま鈴木さんがスイスの例をあげられましたが、私、アメリカその他ヨーロッパも見まして、特にアメリカにおきましては、かりに青信号が出まして自動車がスタートしようとしても、その際、犬であっても人間であっても、生きているものが歩道に出た場合には、何百台という自動車は一ぺんにとまります。日本の運転者は、そこへいきますと、青信号が出ると急にスピードを出しまして、青信号が出たのだからおれが出るのは当然だ、そこへ出てきた人間のほうが悪いのだから、場合によればひかれてもけがしても仕方がないじゃないかというような気分が運転者の間に、私自身感ずるわけであります。それは、規則そのものも大切でございますけれども、規則を守るその人々が、規則だけではなしに、実際問題として、規則上は青信号が出たら自分が出るのだけれども、そこに子供なり老人なりが出てきた場合には、そういう人をひいちゃいけない、けがをさしちゃ、いけないという人類愛的な、人間愛的なものを持たなければならないということを考えます。それと同時に、それ以前の問題といたしまして、いわゆる交通規則、道路規則というものを全国民に徹底させるようにしていかなければなりません。 今日、選挙の問題等につきましては、小中学校における社会科の教育を通じまして、いろいろ民主主義といったようなものから学校でも教えているのでありますが、少なくとも簡単な交通規則、青が出たら進んで、赤が出たらやめるとか、あるいは黄色が出たらとまるとか、あるいはまた、そういうものがかりに出てないとしても、交通というものに対するいろんな注意、そういうものを守らせるように、私はやっぱり小中学校、あるいは高等学校等の学校教育を通じまして、少なくも中学校あるいは小学校を卒業するころには、運転者の免許証を受ける程度の交通規則をひとつ頭の中にしみ込ませるような教育の仕方も社会科においてやるべきではないか、その他政府におきまして、あるいは社会的な、その他家庭的ないろんな責任につきましては、十分これを今後研究し、実行していったらいいのではないか、こういうふうに私は考えております。
○委員長(鈴木壽君) 他に質疑のおありの方はございませんか。——他に御質疑もないようですので、質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(鈴木壽君) 御異議ないと認めます。よって、質疑は終局いたしました。 これより討論に入ります。御意見のおありの方は、賛否を明らかにしてお述べを願います。
○鈴木強君 私は、ただいま議題となりました昭和三十七年度一般会計予備費支出外二件に対して、以下申し上げる二つの条件を付して賛成をするものであります。 今回の予備費は、一般会計におきまして百三十億、特別会計において三百二十八億、特別会計予算総則第十二条に基づくものが四十八億、合計五百六億七千八百三十七万七千円でございますが、委員会の審議を通じて私どもが強く感じますことは、まず、憲法八十七条に示された予備費の支出というこの基本原則が、それぞれの支出項目を見ます場合に、必ずしも適当でない点がございまして、この点は、私は、国会に予算支出の審議権がございますし、国会の議決を経て国の予算を使うというこの大原則から照らしまして、いま少しく政府においてお考えになっていただく点があろうかと存じます。あくまでも八十七条は例外規定でございまして、国会の議決を経てすべての予算を支出できる、こういうのが建前でございますから、この点は、今後におきましても十分政府において御留意をいただきたいと思うのであります。 なお、具体的には、論議になりました交通警察官五千名増員に必要な経費五千二百八十一万四千円につきましては、少なくとも十二月当初開会をされました臨時国会において補正予算として国会の議を経ることが適切であったと私どもは信ずるのであります。ただ、審議を通じて、政府側におきましても、われわれの意図を十分尊重されて、少なくともこれについては前例としないかたい決意のもとに、国内治安対策等この重要な問題について憲法あるいは財政法に基づくこの精神に準拠して行なうという御答弁がありましたから、私どもは一応ここに、この交通警察官の増員問題につきましては了承せんとするものであります。 なおまた、国税庁関係の公売処分の取り消しによる賠償金に必要な経費七千七百五十万円につきましては、その内容を聞きまして、私どもといたしましては、まことにあぜんといたしました。しかし、経過をお伺いしてみますと、昭和二十五年当時の戦争後の日の浅いときのことでございましたし、法規則上にも多少の不備もございまして、そういう点、多少われわれとしても同情に値する点もございますから、多額の国損になるようなこの事態の起きましたことは残念でございますが、いずれ会計検査院におきましても、その件につきましては、三十七年度の決算の際に慎重に審査をされ、政府に国会に勧告をすべきものにつきましては勧告をなさるという芥川会計検査院長の御発言もありましたので、これを待つことにいたしまして、一応私どもはこの支出については認めたいと思います。どうか、重ねて申し上げますが、国民の血税によってまかなわれる国の予算、しかも、その支出につきましては国会の議を経て必ずこれを行なうという大原則に基づいて、できるだけ予備費の支出につきましては、憲法の明定にいささかもわれわれが異議を持たずにすなおに国会において承認ができるような予備費の支出について、政府当局の特段の御留意をいただきたいことを私は申し添えまして、賛成をいたす次第でございます。
○山崎斉君 昭和三十七年度一般会計予備費使用総調書(その1)外二件につきましては、予見しがたい予算の不足に充てるため、財政法第三十五条の規定によって、この予備費の使用を決定したのでございまして、おおむね妥当と認められますので、私は、自由民主党を代表して、これを承諾することに賛成をいたします。 ただ、この際、政府に対して特に注意を喚起しておきたいことは、予備費の使用は、他の経費と異なり、政府の責任でこれを行ない、事後に国会の承諾を求めるものでありますから、その使用にあたっては、きわめて慎重な態度を堅持し、いやしくも疑義を生じたりするようなことのないように、重要な経費については、予備費の使用によることなく、補正予算を組んで事前に国会の議決を得るなど、今後は一そう慎重に配慮されるよう、特に要望いたすものであります。 以上をもちまして賛成の討論といたします。
○和泉覚君 私は、公明会を代表いたしまして、昭和三十七年度の一般会計予備費使用総調書(その1)外二件の事後承諾を求める件について、若干の意見を付して賛成するものであります。 予備費の性質上、この観点から見たときに、緊急必要性においてやや妥当性を欠くように思われる点が多くあると思います。たとえば、板付の飛行場拡張用地提供に伴う周辺整備に必要な経費、あるいは選挙公明化運動推進に必要な経費、交通警察官増員に必要な経費等も一考を要すべきであると思います。いろいろの説明もありましたが、急を要するとき、または予測しがたい事柄とは、実際に突発の事柄であることをいうものでありまして、予知できるものでありながら研究不足等で計上しなかったことが原因であって、あわてて支出したようなものは、純粋な予測しがたい事柄とは認めがたいと思われる点もあると思います。これをここでは急を要する事柄としての名目だけを使っておるようにも感ぜられないわけでもありません。今後この点を十分に留意されんことを強く望んで今回は賛成することにいたします。以上。
○委員長(鈴木壽君) 他に御意見もないようでございますから、討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(鈴木壽君) 御異議ないと認めます。 それではこれより採決に入ります。 昭和三十七年度一般会計予備費使用総調書(その1)、昭和三十七年度特別会計予備費使用総調書(その1)、昭和三十七年度特別会計予算総則第十二条に基づく使用総調書(その1)以上三件を一括して問題に供します。 以上三件は、承諾を与うべきものと議決することに賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(鈴木壽君) 全会一致でございます。よって、昭和三十七年度一般会計予備費使用総調書(その1)外二件は、いずれも、全会一致をもって、承諾すべきものと議決されました。 なお、本院規則第七十二条により議長に提出すべき報告書の作成等につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(鈴木壽君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日は、これにて散会いたします。 午後五時三十三分散会 —————・—————