決算委員会 第5号
- 発言数
- 79 件
- 登壇者
- 14 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1963/05/31
会議録
○委員長(鈴木壽君) ただいまから決算委員会を開会いたします。 本日は、前回に引き続きまして、総括質疑を行なうことといたします。 なお、本日の委員会に総理の出席を強く求めておりましたが、とうとう出席を見るに至りませんでしたが、さらに総理の出席につきましては、これから出席を求めて参りたい、このように考えておりますから、御了承をいただきたいと思います。 これより昭和三十六年度決算外三件を議題とし、審査を進めます。 この際、志賀防衛庁長官より発言を求められておりますから、これを許します。
○国務大臣(志賀健次郎君) たいへん遅刻をいたしまして、恐縮しごくに存じておる次第であります。実は、本日の閣議が十時ちょっと過ぎに終了いたしまして、昨日来社会党の緒方、楢崎両代議士に約束をいたしておりました福岡市議会代表者との会見をいたしたわけであります。ところが、超党派の市会議員がお見えになっておりまして、ばらばらに集合しておったとみえまして、大臣室にお集まりが非常におくれまして、むしろ私のほうでしばらく各派の市議会議員の先生方をお待ちしたような次第であります。それから御懇談を申し上げて、思わざる遅刻をいたしまして、さらにまた新聞記者との定例会見もいたしまして、このように遅刻をいたしまして、まことに申しわけない次第でございます。事情右のとおりでございますので、御了察を賜わりたいと存じます。 引き続きまして、去る四月十日北海道千歳において航空自衛隊F−104ジェット、また五月十六日埼玉県において米第五空軍所属B57Bの事故の発生を見ましたことは、まことに遺憾にたえないところでありまして、ここにこれらの事故についてその概要を御説明いたしたいと思うのであります。 まず、FI−104ジェットの事故について申し上げますると、航空自衛隊第二航空団所属、西三等空佐操縦のF−104Jジェット戦闘機は、四月十日十二時五分千歳飛行場を離陸し、二機編隊で要撃戦闘訓練を実施したのでありますが、十二時四十八分ごろ、千歳飛行場南西約二十キロ、高度約一万メートルの地点で、スロットルレバー、これは後に御説明申し上げまするが、この装置が最大回転位置で動かなくなったため訓練を中止する旨を僚機に通報した後、僚機及び管制塔と連絡を保ちつつ飛行場上空に達したのであります。しかし、飛行場進入にあたっては、当初予定いたした直線進入方式を緊急着陸方式に切りかえ着陸を試みたのでございますが、所定の位置における高度が基準であります八千フィートないし六千フィートよりやや低く、かつ、約六十度の急角度に旋回して失速状態となり、十二時五十七分に滑走路の南端から約三百メートルの地点に尾部から接地し、約百メートル滑走して停止し、機体の中部と後部を折損し、操縦者は座席にあったまま衝撃による頭蓋底骨折で即死、殉職したのであります。 事故発生の際、私はたまたま旭川所在部隊を巡視中だったので、直ちに事故現場に急行し、航空幕僚副長を委員長とする特別航空事故調査委員会を設け、スロットルの動かなくなった原因及び操縦士の操作についてあらゆる場合を想定し、状況を再現して種々実験を行なう等、事故の原因について徹底的究明を行なうよう指示したのでありまするが、その結果、現在までに判明したところは、次のとおりである。 一、スロットル系統固定の原因は、レバーとエンジンを結ぶ操作系統においてケーブルがはずれて滑車にかみ込んだか、または排油ホースのたるみが主燃料管制装置の一部にひっかかったためか、あるいはその両者が発生したためと思われるのでありますが、なおそのほか、外国の実例に徴しますると、滑車に異物がかみ込んだ等の場合も考えられるのであります。 第二には、操縦士の操作についてでございます。当初の直線進入方式から緊急着陸方式に切りかえたのは、直線進入方式で着陸するには速力が速過ぎると判断し、着陸前にエンジンを停止させた上着陸する緊急着陸方式によることがより安全であると判断し、途中で決心を変更したためと思われるのであります。 緊急着陸方式にのっとって計画どおり着陸できなかった原因としては、操縦士が速度と高度を下げるために出していたスピード・ブレーキを収容する前にエンジンを停止させたため、その収容が不能となり、そのため、操縦士の見込みよりも機体の沈下が大きく、所定の高度と経路を維持できなくなって、低空急旋回を行ない、失速状態に陥る結果となったとも推定されるのであります。 なお、この間において、操縦士は緊急脱出の機会が十分あったにもかかわらず、機体の安全をはかり、人畜への被害を防ぐため、航空機の安全誘導に最後まで全力を傾けたものと考えられるのであります。 そこで、対策でございまするが、 一つは、F−104全機——現在104Jが二十四機とDJが十一機ございますが、これらに対し、スロットルのケーブル伝導部分と、機体・エンジンの結合部分の総点検を実施し、いやしくもスロットル系統に故障を来たすと考えられる個所について念のため調整を行なったのであります。 第二には、右個所についての点検法を改善することにいたしたのであります。 第三は、F−104のエンジンを飛行中に停止させる場合には、スピード・ブレーキを収納した後にエンジンを停止させるという手順について認識を一そう徹底させることにいたしたのであります。 なお、F−104の現有機数及び配置状況は、三十八年四月十日現在J二十四機、DJ十一機であり、第二航空団にJ二十一機、DJ九機、第一術科学校にJ三機、DJ一機を配置いたしているのであります。なお、DJ一機はいまだに配置を決定いたしておりません。 また、F−104J一号機領収後、昭和三十八年四月十日までの総飛行時間は、F−104J五百五十八時間五分、F−104DJ四百五十一時間四十五分であります。 次に、埼玉県入間郡において発生した米軍航空機の事故についてその概要を申し上げると、去る五月十六日十五時三十分ころ、埼玉県入間郡毛呂山町大字本郷三八社会福祉法人毛呂病院に、米軍横田基地所属のB−57Bジェット爆撃機が墜落する事故が発生いたしたのであります。 この事故によって、不幸にして、同病院の入院患者太幡吉之助氏四十九才が即死されたほか、三十一名が負傷されたのであります。物的損害としては、病院の看護婦寄宿舎二棟が全焼、一棟が半焼、その他建物二十四棟がおのおの一部破損したほか、病院周辺の民家十四棟の屋根、窓ガラス等に被害を与えた。 以上のように、今回の米軍航空機事故は、特に人命を喪失するという不幸な事態を発生し、まことに遺憾にたえない次第でございます。 防衛庁としては、事故発生直後、東京防衛施設局長等が直ちに事故現場に急行し、被害者並びに関係地方公共団体に対し、とりあえず見舞を行なうとともに、事故現場の被害状況の調査を開始したのであります。 次いで、翌五月十七日防衛施設庁長官が在日米軍司令部を訪問し、今回の航空機事故につき厳重抗議を行なうとともに、事故の再発防止の対策、事故原因の究明、被害者に対する米軍の万全の措置等につき申し入れを行なったのであります。 一方、五月二十日日米合同委員会事故分科委員会の本件に関する第一回会合を開催し、日本政府代表より事故原因の徹底的な究明と今後の事故防止対策について申し入れを行なったのであります。 米軍当局としては、在日米軍司令官、横田基地司令官等が現地におもむき直接被害者を見舞うとともに、日米合同委員会の米側議長も、日本側議長に文書を寄せ、被害者並びに日本政府に対する遺憾と陳謝の意を表明して参ったのであります。 事故原因については、目下米軍において調査中でありますが、全搭乗員に対して、航空機の事前整備の万全、順守事項の励行等、事故防止の徹底を期するよう措置しており、事故補償金等の支払いについては、目下防衛施設庁において被害の調査を実施中であり、近日中に補償金を被害者に支払うよう努力をいたしておるのであります。なお、とりあえずの処置として、去る五月二十八日米軍は緊急支払いにより、死亡者、軍傷者並びに動産を喪失した看護婦等に対し、補償金の一部の内払いを実施いたしておるのであります。 以上、ジェット一〇四の事故並びに米軍機の墜落事故について御説明申し上げた次第でございます。
○政府委員(小幡久男君) まことに恐縮でございますが、お手元にお配りしました資料の二枚目の四の「おもな対策としては」の次の(一)のところに「F−104全機(104J二十四機)」とございますのは、一機落ちまして二十三機でございますので、一機だけ減少させていただきたいと思います。
○委員長(鈴木壽君) 質疑のおありの方は順次御発言を願います。
○相澤重明君 志賀長官の今の報告を先にいただいたことは、たいへんけっこうだと思うのです。やはり、従来事故があってもなかなか質問がないというと報告しないという形式を、今回はみずから率先をして報告されたことは、たいへんいいことだと思います。ぜひ今後そういうふうにお互いに隠さずにやってもらいたいと思います。 そこで、私が一つ質問申し上げたいのは、今訂正がありましたが、先日も続いて事故が起きたわけですね。こういう事故が続発というか、行なわれたということは、せっかく志賀長官が現地においでになって非常な御努力をされたにもかかわらず、やはり何かの欠陥があるのではないかという点が、国民の側からいえば疑いを持たれるわけです。そこで、防衛庁長官としては、この事故にかんがみて部内でどういう対策を練ったのか。こういう点、これは事故の対策そのものについては、スロットルがどうであるとか、レバーとエンジンがどうであるとかいうお話が書いてあるけれども、全体について一体どういうふうに事故対策というものを講じたのかということをひとつお尋ねしたいわけです。 第二の点は、現在までの一〇四の製造機数が結局三十五機、こういうふうになっているようでありますが、いわゆるロッキード二百機のうち二十機の練習機を除くと、百八十機のいわゆる戦闘機が作られるわけでありますが、この戦闘機のあとの残の製作される予定を、私はこの際やはり承っておきたい。 それから、できるならば、私どもとしては、今104Jがこういう事故が起きる個所については、これは専門的に御調査になって、そういうことのないように、新たにできる航空機に対する私は万全を期しているのではないかと思うのですが、そういう点についてはどういうふうになっているのか。 それから、きょうは会計検査院はいなかったかな……。 それでは、以上三点について、今御質問申し上げたように、長官並びに関係者からひとつ御説明いただきたい。
○国務大臣(志賀健次郎君) 私からは、相次いで発生をいたしました航空機の事故防止について、今日防衛庁でとっております事柄を申し上げたいと思うのであります。これは、私はしろうとでございますから、専門的な調査の結果に、さらに私のしろうと的な一つの判断も加えて対策にいたしているのでありますが、どうも、事故の内容を大ざっぱに分けてみますというと、訓練について十分でないということが一つ。それからもう一つは、資材の欠陥なりあるいは整備が不十分であった、こういう二つに大ざっぱに分けると分けられるのであります。千歳飛行場におきまして初の事故のありましたのは四月の十日でございますが、その後も引き続き二、三件ございました。その原因を調べてみまするというと、どうも訓練が十分じゃない。教範には、着陸をしてある程度まで行けばすぐに前輪も地面につけなければならぬというふうに書いてあるそうです。ところが、この二つの事故の場合を見ますというと、パイロットがそれを実行しておらない。しかも、当日は二十ノットの横風が吹いておったそうでありますが、前の車輪をすみやかに滑走路につけなければ、横風にあおられて、そうしてハンドルがぐらぐらになる、そして草むらに突っ込むという、簡単に申せばそういう事故が二件も続いております。これはまさに、パイロットが教範を励行しない結果、そういうふうな事故が起きているわけでありまして、そういう励行しない原因はどこにあるかというと、やはりパイロット訓練について決して十分じゃなかった。そこで、若いパイロット——若年パイロットの訓練には、徹底的に十分に完璧に近い訓練を行なうべしというのが私の対策の一つでございます。それからもう一つは、機材の点検、整備のこれまた完全。いやしくもパイロットを乗せる場合には、絶対に心配ないほどこれは手を尽くして整備をして、また機材を点検しているのだから、安心してお前たちは乗れというふうに、責任を持って機材というものを精密に検査をして、もしも遺憾な点があれば、手直しをした上で、そしてこれを乗せるべきものであるという私の信念に基づいて、かようにやっておるのでございますが、なかなかそのように参りません。その結果、いろいろな事故を起こしまして、私はまことに国民に対して申しわけなく存じておるのであります。 やはり、かえりみまするというと、F86が新たに採用された当初も、かなり事故が多かった。やはりパイロットがほんとうに自分の手の中にその飛行機自体が入るようにならなければ、事故が起こるのが例でありまして、また104を採用した各国の例でも、当初はかなり事故が多かったようでありますが、しかしながら、よその例は別として、日本は日本で独自な立場においてやっておるのでありまするから、今後訓練の徹底を期して、少なくとも今日は若年パイロットでございまするから、若年パイロットの資質の向上に全力を傾倒する所存でございます。 さらにまた、尊い人命を失うことでございますから、その機材の点検整備には全力を尽くしてやって参りたいのが私の対策でございまして、今後も引き続き御心配をかけないように最善の努力をして参りたいと思うのでございまして、その他のことは専門の政府委員からお答えをいたさせます。
○政府委員(伊藤三郎君) 104Jの生産の状況でございますが、三十七年度までに領収いたしましたのは二十四機でございます。今後の計画は、三十八年度に八十六機、三十九年度に七十機、合計百八十機の計画を持っております。現在、当初の計画に比べまして、二、三カ月生産がおくれております。特に四月の後半、五月の悪天候に災いされまして、そういう生産がおくれておる状況でございます。 それから次に、104Jに続く新しい飛行機はどうかという御質問であったかと思いますが、104Jの継続生産をどうするかというような問題、あるいはその他ブイエストールをどうするかというような問題につきましては、防衛作戦全般の見地から、どういう機種を採用すべきか、その時期をどういうふうにすべきかということは、ただいま検討中でございます。
○相澤重明君 それから、これは決算委員会ですから、お答えを正直にいただきたいと思うのですが、今まで、三十七年までに二十四機量産され、さらに三十八年に八十六機の量産をされるというのでありますが、この生産をされたものについては、仮払いを行なっておるのか、それとも生産費というものを厳密に計算をして支払いを行なっておるのか、この点については経理担当者から御説明をいただきたい。
○政府委員(上田克郎君) 御承知のように、104の生産契約は、五カ年間の契約が一本になっておるわけでございますが、現在までのところ支払いは、たとえば三菱の例をとって申し上げますと、三十六年の五月に四十三億七百四十五万一千円、三十七年の四月の終わりかたに百三億四千六十万二千円、それから今年になりまして、四月二十五日でございますが、百三十七億九百六十八万七千円、合計いたしまして二百八十三億五千七百七十四万円、そういう金額を三菱に支払っております。これは三十九年度で総支払いを終わる予定でございますが、この支払いの考え方は、原則として契約金額の七五%までは支払いが——前払いができるという法律上の建前になっておりますけれども、実際の支出額、それから生産のテンポ、そういうものを勘案いたしまして、実は年割額を当初に算定いたしまして、その年割額に従って支払いをやっている、そういうのが現状でございます。したがいまして、今お話し申し上げました数字は、全体につきまして——私ここへ残りの金額をちょっと持っておりませんけれども、四〇%程度の前払いになっておったかと思います。 前払いいたしますと、普通の場合には、たとえば当初の四十三億というようなものは、生産機数に関係するというよりも、生産に対する準備というものに主たるお金が投入されておりますので、生産機に関係なく払われておるわけであります。 それから、去年度並びにことしの支払いは、生産に見合う前払い金ということになっております。石川島に対しましても、同様なことが言えるわけでございます。 ただいま数字が参りましたので、訂正さしていただきます。ただいま約四〇%と申し上げましたが、訂正いたします。前払いの合計は契約額の五八・九八%——約五九%になっております。なお、石川島につきましては、それぞれ、三十六年度十四億六千四百九十三万円、三十七年度四十六億二千百六十二万円、三十八年度三十四億円、そういうような支払いをいたしておりまして、パーセンテージで申しますと、契約金額の五六・七八%——約五七%を払っている、そういうのが現況でございます。
○相澤重明君 そこで、私が、概念でけっこうですから、お尋ねしたいのは、このロッキード二百機——練習機二十機、戦闘機百八十機ですが、この単価は幾らに見積もっておるのですか、練習機と戦闘機を分けてひとつ御説明いただきたい。
○政府委員(伊藤三郎君) 単座機が、これは組み立て機と製造機と、それから国産いたします機械と分かれておりますが、組み立て機が三機、製造機が十七機、あとの百六十機が国産機ということになるわけでございます。最初の三機の単価でございますが、百五十万四千二百六十ドルでございます。それから製造機の十七機の平均の単価でありますが、これが百三十五万八千六百四十八ドル、あとの百六十機の平均単価が百十万四千五百六十一ドルでございます。それからDJ複座機の平均単価は九十八万九千八百三十九ドルでございます。
○相澤重明君 これはつまり五カ年契約で契約をするときの単価であると、こう了解していいんですか。つまり、三十九年度に七十機を最終的に生産が終了したときに、この単価で全部引き渡すと、こういうふうに了解をしてよろしいのですか。
○政府委員(伊藤三郎君) 防衛庁と新三菱重工との契約におきましては、概算の契約でございます。したがいまして、ただいま申しました金額は、この概算の限度額でございます。したがいまして、精算の段階があるわけでございます。限度額でございますが、契約によりますと、経済情勢の著しい変動というような場合には、協議の上、予算の範囲内で変更することができるという条項がございます。一応そういう前提のもとの限度契約ということでございます。
○相澤重明君 そうしますと、結局は、今防衛庁が御説明いただいたように、このロッキードの支払いについては、いわゆる生産準備のための支払いを三十六年度に行ない、三十七年度以降においては、その量数に応じた、いわゆる前払いといいますか、そういうものが現在までの支払いの過程である。したがって、今後生産をされて引き渡しを受けたものについては、そういう形で支払いをして、最終的に三十九年度に全部終わったときには、そのときのやはり計算をしてみなければ最終的なものはわからないと、こういう解釈にとれると思うのですが、そういうことですか。
○政府委員(伊藤三郎君) 二百機の最終の各代金が幾らであるかということは、精算をした上で初めてぴたっとした額が出るということでございます。
○相澤重明君 そうしますというと、決算上においては、いわゆるか払いという形になるわけですね。防衛庁のいわゆる債務負担行為として支払ったものについては、一応最終的な結果がなければ、これは幾らということは出てこないわけですから、その年度々々に生産されたものに対する支払いを行なっている、こういうふうに私どもには受け取れるわけです。だから、そういう形でいわゆる防衛庁の決算としては出てくるというふうに受け取ってよろしいのですか、いま一度その間のいきさつをわかりいいように説明してもらいたい。
○政府委員(上田克郎君) ただいま相澤先生の申されました「か払い」という意味は、仮払いという意味でございましょうか。そうでございますと、前払いと申しますか、一応払っておきまして、あとになって精算するという意味では、そのとおりでございます。
○相澤重明君 そうしますというと、ここで問題が出るのは、前渡金という一つの言葉もあるわけですが、前渡し金——でき上がったものについての精算でないから、仮払い、こういうことにもなるわけです。 そこで、今まで生産をされて引き渡しを受けた量数が、先ほどの、三十七年度が二十四機、三十八年度は八十六機の予定、こういうことですね。そうすると、現在の手持ちは、これでいくと、二十三機の、練習機十一機ですから、三十四機になるのですか。そうすると、今までに何機悪くなったのですか。今まで引き渡しを受けた後で何機悪くなったのですか。なくなったとか、この間の事故で墜落したとか、あるいは使えないとか。先ほど防衛庁長官の、練習機の場合、一機が未配置であって、あとは全部配属されているのですね。そういうことからいって、今実際に配属されて使っておる、今まで量産されたものと比較して、どういう数字になるのですか。その点がまだ、ただ三十八年度八十六機ということで、三十八年度全部やっているわけじゃないのだから、そういう点についていま少し御説明いただきたい。
○政府委員(伊藤三郎君) ただいままでに領収いたしましたのが、単座機のJが二十四機でございますが、そのうち一機が大破いたしましたので、二十三機あるわけでございます。そのうち三機は、小事故がございまして、軽微な故障でありますが、そういう事故があった。したがって、保有機数には変わりはございません。DJは、十一機領収いたしまして、全部保有いたしております。
○相澤重明君 その次にお尋ねしておきたいのは、先ほど御報告をいただきました米軍機の墜落事故の問題でありますが、これはまことに残念なことだと思うのです。このことについて、すでに防衛庁は米軍と交渉を持たれておるという経過の発表をいただいたのでありますが、これは防衛施設庁長官の関係でもあると思うのでありますが、一体今まで米軍がそういう事故を起こした場合に、日米安保条約に基づいての支払いが行なわれておると思うのでありますが、死亡した場合には幾ら米軍から補償されておったか、あるいは事故の程度にもよるでありましょうけれども、見舞金というものはどういう程度の額が支給されておったのか、まずその点を御説明いただきたいと思う。
○政府委員(林一夫君) 米軍機の事故による被害に対する補償額でございますが、この基準は、閣議の決定によりまして支給基準がきまっておる。その基準は、労災保険法による支給額の基準を準用しておる。その基準によって支払いをいたしております。死亡者につきましては、その収入の日額の千日分ということになっております。その他物的被害に対する補償額でございまするが、これは現実によく調査をいたしまして、その調査の結果によりまして被害額を決定し、それに基づいて補償額を支給いたしております。
○相澤重明君 そこで、現在の労災保険法を準用して死亡者に対する補償をしておるということでありますが、この額をふやすような交渉を行なってはいないのですか。あるいは、そういう必要はないと、こういうふうにお考えになって、折衝はしておらない、こういうことなのか、いま少し御説明いただきたいと思う。
○政府委員(林一夫君) この死亡者の遺族に対する補償でございますが、この点については、その補償額をどういうふうにするかというようなことにつきまして、現在関係各省において協議をいたしております。なるべく改善をしたい、こういうふうに考えております。
○相澤重明君 私は国鉄の三河島事故の死傷者に対する弔慰金あるいは見舞金あるいは補償金等の話も聞いておるのでありますが、どうも防衛庁が米軍のこれら被害に対するところの国民に対する支給の問題については少し誠意が足りないように私は思う。やはり国民感情からすれば、何も、米軍の飛行機が飛んで来て、自分の頭のしでいきなり落ちて、家を焼かれたり、お父さん、お母さんを殺される理由はないわけです。そういうものはいないほうがいい、米軍基地は撤廃をしてもらいたい、こういうのが国民感情だと私は思う。ですから、そういう点、国民感情を少しでも直していくというには、それだけのやはり努力が必要じゃないかと私は思うわけです。そういう点について、今の林長官のお話では、関係各省と折衝しているということでありますが、これは私は今に始まったことじゃないと思うのですね。この点について志賀防衛庁長官も御存じだと思うのですが、おととし私どもは決算委員会でもお話をいたしましたが、ここに私ども社会党の大森委員もおりますが、前に茨城でそういう事故があったときに、スマート司令官が、日本人の交通事故の数から思えば米軍の墜落した事故なんというものはものの数ではないというような当時司令官の発言があったわけです。これはまことにけしからぬと思う。まあそういうことはスマートらしからぬレターだという話をしたことがあるのですが、私はやはり、折衝に当たる政府のあなた方自身がこういう点を十分把握しておらないと、問題はなかなかよくなっていかないと思うのです。特に、今回のこの事故の状況を見て参りますというと、病院なんですね。いわゆる民間の病院に飛行機が墜落したのであって、このときは幸いにしてなくなった方が即死は一人でありましたけれども、看護婦さんの異常な努力がなかったならばもっと大きな事故になったのではないか、こういうことを言われているわけです。ですから、あのときの看護婦さんたちの非常なお骨折りというものは、皆に感謝をされているわけです。そういう面からいっても、私は、もしこれが手当がおくれたり、緊急の措置がとれなかったならば、たいへんなことだろう、もっと国民感情は悪くなっているだろう、こう私は思うのです。そういうことに対して政府はせっかく申し入れを行なうなら、そういう点にすみやかに改善策を私はとるべきではないか。 それから、ついででありますが、そういう一生懸命にこの事故に対して協力をした看護婦さんたち、あるいは事務員等に対しては、どういう処置をとりましたか。防衛庁長官は表彰でもしてやりましたか——見舞金持って、どうですか。
○国務大臣(志賀健次郎君) 相澤先生の仰せのとおりでございまして、私は、この事故が発生したことを報告を受けると同時に、林長官に強く指示をいたしたのでございまして、これはいずれの場合でも同じでございますが、お話のとおり、米軍の飛行機が墜落しましてその被害を受けました場所は病院でございます。たくさんの患者が収容されて、また看護婦が働いている場所でございます。したがって、見舞なりあるいは補償については万全を尽くしてやれ、そうしてまた補償の問題については改善すべき点はどしどし改善するようにアメリカと十分に話し合え、これはもう遠慮する必要はない、最後には僕が出てやるから、ひとつ談判をしろ。また、飛行機が墜落した場合の事故の補償は、米軍機も、自衛隊の飛行機も、同じでございます。したがって、これは自衛隊の飛行機が墜落して病院に被害を与えた場合をまず想定するというと、米軍と同じ格好になるのでございますから、これは一連の関係において、自衛隊の事故の場合、あるいは米軍の場合も、あわせてこれは改善策を講じなければならぬのでございまして、目下私のほうは大蔵省と具体的に話し合いを進めております。なおまた、今後米軍ともこの話し合いを進めまして、十分とはいかなくとも改善をしまして、誠意の限りを尽くしてみたいと私は考えておるのでございます。 以上のとおりでございまするから、御了承賜わりたいと思います。
○加藤シヅエ君 ちょっと関連。 決算に直接関係がないかもしれませんけれども、幸い長官がおいでになるので、念のために承っておきたいのでございますが、この日本のジェット機が落ちました場合には、その操縦士が最後までハンドルを持って、そして殉職をしたと、こういう報告になっておりますが、この米軍のほうは、当時搭乗員は何名であったか、そしてその搭乗員はどういうふうな処置をとって死んだのか、あるいはどうなったのか、その辺をちょっと御報告していただきたい。
○政府委員(林一夫君) この事故原因並びに事故発生後のパイロットの処置につきましては、日米合同委員会の下部機構でございまする事故委員会において今真相を調査いたしておるのでございますが、ただいままで私ども聞いておるところによりますと、事故発生とともに米軍にありまするところの教範に従って処置をしたということを聞いておるのであります。事故が発生した場合にはむやみに脱出することはできないということは、これは教範ではっきりしておるのであります。脱出する場合にはどういう処置をとるかということも、との教範によって訓練を受けておるのであります。この教範により、また教範に基づく訓練によって平素行なわれておるところによって処置をしたということを聞いております。
○加藤シヅエ君 何名乗っておりましたのですか。
○政府委員(林一夫君) 二名乗っておりました。
○加藤シヅエ君 その二名は、結果において脱出したのでございますか、そして負傷したのでございますか、何にも負傷しないでのがれたのでございますか。
○政府委員(林一夫君) 二名乗っておりまして、二名とも脱出したのでございまするが、そのうちあとに脱出した者は軽傷を受けております。
○加藤シヅエ君 その点は、なお十分に日本側としてもお調べになっていただきたいと思いますけれども、この日本のジェット機の場合には、この報告書によりますと、いろいろ人畜に損害を与えないために殉職をするというようなところまできたと。そして、防衛庁の教範というのでございますか、それは必ずしも事故が起こったら最後まで殉職するような形をとらなければならないというようなことを教えているのじゃなくて、適当な処置をとって自分の生命をもやはり守るというふうに訓練していらっしゃるのだろうと思います。しかるに、この二つの報告を見ますと、米軍のほうのパイロットたちは自分の命は全うして、しかもこの飛行機の与えたところの損傷というものは、病院の上に落ちて、そして人が死んでいる。たくさんの者がけがをしたり、建物が焼けた。しかも、看護婦さんたちが非常によく処置をしたからこれだけの被害で済んだというようなことは、これは非常に考えなきゃならないことだと思います。 こういうような問題について、防衛庁の長官としても、その死亡者に対する弔慰金というようなものが、労災保険の基準によってこれこれだというようなことで、それだけ払いさえすれば問題は解決するというようなことであってはならないと思います。日本人の命は非常に安いんだから、さっさと脱出して、そして片っ方のほうは金で解決ができるというふうにもし米軍が、だれかが考えるというようなことがあったら、これはもう実にとんでもないことだと思いますので、長官としては、そういうようなことも十分にお考えになって、具体的にそういうことを強くこの交渉の場合におっしゃる御用意があるかどうか、その辺を聞かしていただきたいと思います。
○国務大臣(志賀健次郎君) 先ほどからお話し申し上げておるとおりでありまして、米軍の墜落の事故と補償の問題は、これは不可分のものと私は考えておるのでございまして、そこで林長官を直ちにスマート司令官に会見せしめまして、その事故の原因を徹底的に究明して連絡をしてもらいたい——いずれは事故調査委員会ではかるのでございまするが、やってもらいたいということを申し入れたゆえんも、そこにあるのであります。 なお、この際御参考まででございまするが、わが航空自衛隊の教範によりまするというと、もしそれ空中において飛行機に事故が起きた場合においては、自分の操縦する飛行機を海上あるいは山林の上までこれを操縦誘導した上で脱出すべしという教範に相なっておるのであります。したがって、いやしくも人畜に被害を与えるような処置をとっては絶対相ならぬということを教範で強く示し、また訓練をしておるのでございます。おそらくアメリカの教範は、私しろうとで承知いたしませんが、わがほうの教範と同じくであろうと思うのでありまするが、病院のような大事な施設の上に墜落しましたことはまことに残念なことでありまするが、いずれにいたしましても、その原因を追及することを非常に私ども重要視をいたしておるのでありまして、その点は十分にお話の線に沿って努力して参りたいと思います。
○相澤重明君 次に、この米軍基地内では、戦争中の日本と同じように、いろいろ訓練もやっておるやに聞いておるのですが、そういうことは何か事前協議で話を日本側聞いておりますか。たとえば、防空サイレンのように、サイレンが鳴り響くことがあるわけですね。これはたとえば、私は神奈川県ですから、神奈川県の厚木基地では、十分から十五分ぐらいのサイレンがウーッとうなるわけですよ。突然やられると、みんたびっくりしてしまう——これは一体何だ。こういうことについては、事前協議か何かであなたのほうに話があるのですか。市民感情としていえば、そういうようなたとえば訓練にしても、米軍がいくら基地内だから自由であるとはいいながらも、周囲の日本国民に与える影響というものは大きいのだから、できるならば関係市町村長にはそういうことを連絡をとってほしい。そのくらいの、事前協議というものは意味がないのかという意見が強いのですがね。こういう点については何かお話がありませんか。
○政府委員(林一夫君) 基地内においてどういう訓練をやるかということにつきましては、今まで事前連絡というものはなかったようであります。御指摘の点につきまして、現地の米軍に照会いたしたのでございまするが、その回答によりますると、台風襲来というような非常事態の発生を予想して行なわれる訓練をやっておったのでございます。そのような訓練のためにサイレンを鳴らしたということでございます。今後このような訓練をする場合においては、事前に関係市町村のほうに連絡して住民に誤解を生じないように処置するというようなことを、米側からの回答を得ております。今後は事前の連絡があることになっております。
○大森創造君 防衛庁長官は四十五分に御退席だそうでございますから、その前に私はさっきのF104Jの事故の問題についてもう少しお尋ねしておきたいと思います。 私は、この前予算委員会でF104Jの事故の問題を御質問いたしましたが、そのときにも、事故調査委員会を作るということで、調査の結果が判明するまでは演習を中止させるということをお答えになった。その後事故が頻発していて、一番大きい事故が四月の十日にあった。十五日にもまた事故が起きてるわけですね。そこで、この西三佐の事故が一番大きい事故でございますが、その事故についての、その事故に限っての調査の結果の報告でございますか、さっきの長官の説明は。
○国務大臣(志賀健次郎君) 冒頭に御説明申し上げたのは、F104ジェット戦闘機の初事故の説明でございます。初めての、しかも大事故でございましたので、これは国会に報告する義務ありと私は考えまして、本日御説明申し上げた次第でございます。さらに引き続いて二件事故が起きておりまするが、これは比較的小さい事故でございまして、いろいろ審議の過程において、その状況なり経過をお話し申し上げようと思っておる次第でございます。
○大森創造君 そこで、お伺いしますが、この報告は、「事故発生の際私はたまたま旭川所在部隊を巡視中だった」云々という報告がございますが、このことはいいんですが、私は、スロットルがどうのこうのという事故原因と思われるところが一番肝心だと思うんですが、こういう報告を長官のところへ出した調査委員会の構成は何人で、どういう構成になってて、いつ調査を始めて、いつ調査が完了して、いつ報告されましたか。
○政府委員(小幡久男君) 調査委員会は事故のあった日から結成されました。委員長は、幕僚副長の小島空将であります。構成員は十数名と考えておりますが、構成員の内容は、幕僚監部の技術部長とか、防衛部長とか所管の部長が人っておりますほか、パイロットも入れております。なお、調査委員会の協力のために、新三菱の技術陣の協力も入っております。報告は中間報告が数回ございまして、約二週間ほど前かと思いますが、最終的に近い中間報告が出ましたものですから、それに基づいて、長官のこの報告を起草したわけでございます。
○大森創造君 私が一番問題だと思うのは、国会に長官がこういう報告を出されることはけっこうだと思うのですが、どこに原因があったかというととが、はたして科学的なものになっているかどうか。これが私は一番問題だと思うんですよ。そこで、これはわれわれしろうとですから、この長官の説明を聞くというと、そういうものかと思いまするけれども、これは、調査委員会の報告、それを右左採用して、国会に報告されましたか、そのとおりで。
○政府委員(小幡久男君) そのとおりであります。
○大森創造君 私が調べたところによると、この墜落原因がほんとにわからないというままに、仕方ないから、これはひとつ防衛庁のほうに報告しようというふうに私の得た情報ではなっている。問題のスロットルの故障の件についても、相当推定、仮説的なものが二つ、三つに分かれている。だから、これはロッキード社の構造的な欠陥があるであろうという説が相当なされている。そこで、防衛庁のほうでは、この事故についてのこういう報告を国会にし、世間に発表して、そして今お述べになりましたような対策を講じた以外に、ロッキード会社なり、あるいは新三菱重工のほうに、今度の事故についてはこういう点がはっきりどうも原因と推定されるから、こういう点はそれぞれ構造上こうしてほしい、機材の欠陥はこうだという指示をされたことはございませんか。
○政府委員(小幡久男君) そのような結論を得まして、またこの結論を得ます前に、先ほど申し上げましたように、新三菱の技術陣も参加いたしまして、いろいろ空幕とも協力して推定原因を実験いたしまして、このような推定原因を作っておりますので、当然新三菱にはその間、こういう原因であることが推定されるということは厳重に注意しております。今後のなににつきましても、この点は特に注意をしてもらうよう徹底して参りたいと思います。
○大森創造君 こういう報告が出されて、それに対する対策が述べられておりますが、これだけでは足りませんね。実際機材上、構造上の問題について、こういう疑問があるから、これはしっかり調査をしてほしいとか、今後は構造的にこうだというようなことも新三菱重工業なり、あるいはロッキード社のほうに照会するなりも督促をするなり、調査を命ずるというようなことを具体的におとりになったんですか。専門的に属するかわかりませんが、その点についてお尋ねいたします。
○政府委員(小幡久男君) このスロットル全開停止の推定原因のうちで、特に新三菱といいますか、ノックダウン系統に注意すべき推定原因は、そのうちの一つでございましたワイヤー・ロープの一番末端のところがエンジンの排油のホースにひっかかるかどうか、このところが一番ノックダウン関係の会社で注意すべき要点であると思います。これはむしろ、新三菱のほうがいろいろ検討いたしまして、ここでこれがひっかかる、必ずスロットルが一〇〇のところでとまるということをむしろ新三菱では相当強く主張しております。この点につきましては、その対応策としまして、ナットを入れかえるというようなことをいたしまして、努めて排油のホースとワイヤーの末端が接触しないような具体的な措置を現にとっております。
○大森創造君 くどいようですが、私がお尋ねしているのは、長官が、決算委員会、国会あるいは世間に、こういう原因であったということを発表されるということはいいんですが、実際に西光三佐が練達の士でありながら事故を起こして命を落としたという真の原因は何かということは、この報告に書いてあるとも言えるし、ないとも言えるでしょうね。
○政府委員(小幡久男君) 操縦士サイドの問題といたしましては、先ほどおっしゃいましたように、この報告に現われておりますとおり、エア・ブレーキをエンジン停止前に引き上げなかったということは、やはり教範と違っておったということは認めざるを得ないと思います。
○大森創造君 これは専門的なことでなんですが、「スピード・ブレーキを収容する前にエンジンを停止させたため」ということですが、これは確実にあとの物的証拠、科学的な証拠があったんですか。
○政府委員(小幡久男君) これは、御承知のように、機体が粉みじんとなっておりませんで、三つぐらいに分かれて、割合大まかに残骸が発見されました。その残骸から技術的な検討をいたしました結果、ボタンを押してスピード・ブレーキを出してはおるが、それを引っ込めたという形跡がないということが判明されております。
○大森創造君 そこで、これをひとつ専門家であるあなたのほうにお尋ねいたしますが、これはこういうことを書いておるものなんです。「はっきりした器材の欠陥」「墜落原因迷宮入り」、そうして「こんどの調査の収穫は、事故の第一原因がスロットルの周辺にあったこと、つまり飛行機の器材の欠陥によるものということがはっきりしたことだ。104にはいろいろの面で新しいアイデアがとり入れられている。エア・タービンもその一つ。飛行機のエンジンがとまった場合、他の飛行機は実働中のエンジンからとった電力を充電し、その電力を通信、操縦などの電源に使っている。ところがこの104はバッテリーのかわりに機体の外に風車をだし、その風車によって発電した電力を利用するようになっている。バッテリーでは容量に限度があるのでその欠点を補ったものだ。こんどの墜落事故の場合、エンジンが止まった後にこのタービンを使いエア・ブレーキをかけた形跡がある。ところがこのタービンが結果的には〃思わぬ障害〃となってしまった。というのはタービンを使ってかけたブレーキは二度と引っこまない。だから事故機は滑走路寸前で急激に減速し墜落した。防衛庁ではただちにメーカーの新三菱重工に、他の104に対し一度だしたブレーキでもふたたび引っこめることができるように設計を変えさせることにした。」——これは事実ですか。そしてこのタービン云々ということが——ほかの原因を防衛庁長官がいろいろお述べになった、しかしこれは一般的な原因であって、推定的な原因であって、あるいはこの西という練達な飛行士が命を落とした真の原因はこういうところにあったというふろに大きく推定されるのと違いますか。そういうことは考えられませんか。
○政府委員(小幡久男君) 今お話しの風車、これは専門語ではラム・エア・タービンと申しております。これは、エンジンがとまりましたあと、全然電力が消えますので、その電力を着陸に最小限度のかじききができる程度に電力を起こすというために、惰力で走っております飛行機の力を利用しまして風車を回しまして、それによって電力を起こしまして、着陸の最小限度のかじきき電源にする、こういう装備でございます。この装備は、その最小限度の電力でありますので、スピード・ブレーキは上げる力はございません。したがいまして、教範にもはっきりと、エンジンをとめる前にスピード・ブレーキを上げなくてはもうとめる手段はないぞということが書いてあります。この書き方が、丁寧にあちこちに書いてはございません、一カ所に書いてございます。この点が、西三佐としましても、あちこちに書いてあるのと違いまして、特に記憶が鮮明であったということではなかったんじゃないかというふうに同情はしておりますが、書いてあることは一カ所にはっきり書いてあります。
○委員長(鈴木壽君) ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(鈴木壽君) 速記を起こして。
○鈴木強君 官房長官おいでいただきましたが、私は、直接この決算の内容についてのお尋ねではなくして、この前の委員会にあなたの御出席をいただき、相澤委員から総理大臣の出席を強く要求したことに関連して、私は政府の態度を聞きたいのでありますが、すでに二月の二十二日から私どもは委員会として三十六年度の決算に対する総括の審議を始めようということで準備を進め、総理の御出席を強く要求して参ったのでありますが、今日まで総理大臣の出席がないわけであります。まことに遺憾に存じます。これは、日本の決算制度そのものに対する根本的な政府の態度に非常に私は疑義を持ちます。疑義を持つという内容は、要するに、決算を軽視しているんじゃないか、こういう気が強くしてなりません。五月二十八日にも、最終的にどうしても総理の御出席を願うように、これは与党を含めて理事会でも決定をしてお願いをしたわけでありますが、その出席がないことを非常に残念に思います。あなたは、わが党の国会対策委員長からも総理大臣の出席の要求を受けていると思います。たしか、そのことについては善処しようという御回答をしたやに私は承っておるのでございますが、なぜ総理大臣はこの決算委員会に出席ができないのか、私どもは、総理も御多端でありますから、総理大臣としての職務の執行のためにお出にならぬということであるならば、総理の御出席のできる日に合わしてもいいということも十分考えておりますし、また一日じゅう総理をここにくぎづけすることも、実際問題としてはたいへんでしょうから、時間を区切ってもよろしいというところまで私どもは折れて、決算に対する、しかも総理にどうしてもお聞きしたい、そういう問題にしぼって実は総理の出席を要求しておるのですが、これが出席ができないということは一体どういうわけか。あなたは官房長官としてわが党からの折衝にもお当たりになっておると思いますから、この際明らかにしていただきたい、こう思います。
○政府委員(黒金泰美君) 今お話しのとおりでございまして、決算委員会におかれましても、総理に対する出席の御要望がございましたし、またいつでありましたか、十日ほど前でありましたか、社会党の島上国会対策委員長からも、特に決算委員会を指摘されまして、参議院の決算委員会の出席の御要望が強いので、ぜひ善処するようにとのお申し出を受けたことも事実でございます。非常に率直に申しますが、私どもでき得る限り出てもらいたいのでございます。これは偽わらざるところ、できるだけ出てもらいたいのでございます。ただ、今鈴木さんもお話しございましたように、総理、そばで見ておりますと多忙でございます。ことに最近国際関係の方が非常に多いものでございまして、たとえば、ただいままでもマラヤのラーマン首相が見えておりましたし、そういったような問題が非常に起こります。それからいま一面は、私ども決算委員会——との委員会も重視をいたしておりまして、参議院の決算のみならず、非常に多くの委員会から出席の御要望がございます。まあ非常に率直に申して、恐縮でございますが、そういう両院の、しかも各委員会の出席が競合いたすこともかなり多うございますし、それから一カ所参上いたしまして、あの委員会に行ったのに、なぜおれのほうに来ないのだというおしかりも直ちに受けるものでございますから、これは内輪話をざっくばらんに申して恐縮でございますが、与党、野党の国会対策委員のほうで実はいろいろとおさばきを願って、この委員会にはぜひ出るように、これは軽視するわけではないのですけれども、まあ何とか御かんべんを願うようにしたらどうだ、こういういろいろな、楽屋裏を申して恐縮でありますが、御相談申しながらやっているわけでございます。決して私ども参議院の決算委員会を軽視しているわけでも何でもございませんし、でき得る限り出したいと思っておりますので、まあ、そういう意味でございますから、その意のあるととろはどうか御賢察を賜わりたいと思います。
○鈴木強君 官房長官の立場はわかりますよ。だけれども、私はもっと、決算というものは一体どうだという本質をお考えいただくことだと思います。たとえば、予算の場合ですと、総括質問というのをあらかじめ四日なら四日区切って最初と最後にやっていただいているわけですね。この際には、一切の総理の政務について、できるだけ次にやりくりしていただいているわけです。ですから、私は少なくとも国民の税金をどう使うかという予算委員会と、それから使ったあとにおける決算ですね、報告ということについては、やはりもっと真剣に、これは血税なんですから——総理に私どもは、予算と同じように、総括質問に何日も出てこいと言っていないのです。この前なんかは、たいへんあれですけれども、数時間でもいい、総理の御都合では、そこまで私は総理のお立場も考えて実は出席要求をしているわけですね。私は決算のほうは初めて入ってみたのですけれども、実は驚いたことに、昭和二十二年憲法発布以来三十六年までの決算に現われた批難事項なり不正金額というものはどうあったか、調べて見ました。残念ながら二十二年、二十三年は事務手続上できませんでしたけれども、あなたも御承知のとおり、千三百億の批難事項として会計検査院から指摘された額がございます。そのほか、職員の不正行為によって約十五億円の金が着服されている。そのうち七億近いものが返っていない。しかも、昭和二十四年ごろに不正によって横領したものがまだ返っていない。しかも、その金はどういうふうに各官庁が請求をして、これは死んだとか、これは取れないとか、そういうふうな具体的な督促等も十分やってない節があるのですよ。私は非常に驚いている。 ですから、やっぱり決算というものは予算とうらはらですから、政府においても、できるだけわれわれの要求に応じて御出席願って、国民の前にこれらのいきさつを明らかにすることが私は非常に大事なことだと思うのです。そういう意味において、御都合もあると思いますけれども、私は万難を排して決算だけは出てくるべきであるという実は強い気持を持っているものですから、特にあなたに申し上げるのですよ。これはあなたも官房長官として、総理の行動をよく知っておられますから、私どもも、そう無理は番うつもりはないのです。だから、善処しようというお話もあったそうですから、私どもはそれならば二十八日ごろにはということで二十八日を設定して、最悪の場合には一時間でも二時間でもいいからという話もしたのですよ。ところが、出てくれなくて、とうとう持ち越されてしまったという経緯があるわけでして、私は非常にこの点は遺憾千万に思うわけです。ですから、どうか決算というものに対するお考え方を、ひとつもう少し重要視していただけませんでしょうか。そうしてできる限り総理に出席していただくように私はお願いしたいと思いますが、どうでございますか。
○政府委員(黒金泰美君) 今お話しの二十八日は、たしか、ちょうどこれもタイの皇帝陛下、両陛下がお見えになったりしまして、そんな関係で忙しかったためだと思います。御了承願いたいと思いますが、私ども決して決算委員会をないがしろにしておるわけじゃございませんし、今御指摘のとおりに、いろいろ予算の執行上に誤った点がある、まあこれに対する御批判その他によりまして、私どもが予算の組み方あるいは予算の執行の方法、こういう点につきまして大いに反省をしなければならない点が多いと思いますが、そこで私どもの考えと申しますか、今までとりましたことは、財政制度審議会などにも諮りまして、一体決算を今のような形でいいのかどうか、これはまあ私どものほうの提案の仕方も一つの問題でありまするし、今度は国会側の審議の仕方といいましょうか、どういうふうにお扱いになっておるか、まあこれは国会法の問題と財政法と両方にわたると思いますが、どうやったら一番適切な効果を得るかという点は、実は検討を今いたしております。御承知のとおりに、この決算の扱い方につきましては、憲法論あるいは財政論、いろんな意見がございます。まあ率直に申しますと、今の扱い方が古いんじゃないかしらという気もいたしますが、しかし慎重を期する意味をもちまして、財政制度審議会その他で今検討をいたしてもらっておる次第でございまして、今お話しございましたように、決して私どもは決算委員会をないがしろにしておるわけでなく、予算委員会とうらはらになるべきものだろうと、かように考えております。 したがいまして、私どものほうもできるだけ総理が出席をして、皆様の御質問にお答えすべきものであると、かように考えておりますが、ここからあとは私の希望でございまして、あるいはおしかりを受けるかもしれませんが、できますことでしたならば、ちょっと先ほどお話が出ましたように、予算委員会では、総括質問、最後の総括質問、これに総理以下各大臣が出席するという慣行ができております。これも一つの慣行だろうと思うのでありますが、こういうふうに、ほかの委員会とは決算は違うのである、ちょうど予算とうらはらになるのだから、少なくともあれほどの時間がないにいたしましても、一日か二日は必ず総括質問に各大臣とも出るべきものだというような慣行を——これは議運になりましょうか、あるいは与野党の国会対策委員になりましょうか、おきめ願えれば、私ども非常に取り扱いが楽になりまして、各委員会と競合しましても、ちょうど決算の始まる日と終わりは、これは特別なそういう慣行があるのだからということで、非常にほかとの割りふりをしやすくなる、こういうようなことに私もなろうかと思うのでございます。まあ、そう申しては恐縮でありますが。先ほど申しましたように決算は重要でございますが、出ますと、ほかのほうで、法務も出ろ、労働も出ろ、とみんななりまして、非常にその割りふりに実は困りましておるような次第でございますので、そういう点もひとつ鈴木さんお考え願いまして、まあ私ども決してここで言いのがれをしておるわけじゃございません。お互いにひとつ改善策を考えていただきたい、かようにお願いする次第でございます。
○鈴木強君 ちょっと、私はくどいかもしれませんよ、官房長官ねえ。しかし、私は腹がたっているんですよ、少し。ちっとおさまらない気持があるのですね。だからしつこく言うのですけれども、私もまあ一応議事の運営についても、できるだけの、野党にありましても協力できる点はしてきているはずなんです、どこの委員会におきましても。しかし、この決算に対する今のあなたのお考えを見ましても、何か国会の議事運営の方法に問題があるがごときようにすりかえようとしているのだが、確かにそれも一つの問題でしょう。ですから、私もそれは否定しませんけれども、しかし、もう少し積極的に、政府に出ていただきたいという要請があったら出るような心がまえがほしいですね、私は。そういう誠意が示されないのだ。 きょうも大蔵大臣を呼んで私は基本的な問題を質問しようとすれば、大蔵大臣は宮中に何かあるという。それならば政務次官に出てくれ、政務次官もそこに一緒に行くのだ、こんなべらぼうな政府のやり方はないですよ。大蔵大臣が行ったら政務次官は行かなくてもいいと思う。それから行政管理庁長官を呼べば、これもまた出られないという。これはまあ病気のためでしょうが、ドックに入るという話だから、私は、病気のことですから、これはまあ許してやるけれども、これは内閣としての執行体制の中で欠けている点もあるのですよ。ですから、もう少しあなた、名女房役といわれるのだが、やはりまだ若い。やはり総理と同じような気持になって、そうして総理にどんどん言わなければだめですよ。あなたが言えば、総理だってそういう気持になる。大番頭がしっかりせねばいかぬので、そういう意味であなたも言われるように決算というものは予算とうらはらなものだ。たとえ一時間でも二時間でもいい。決算委員会は無理を言っているのじゃないのだから、一日中ここに来いなんというようなことではないのだから、最悪の場合は一時間でもいいのですよ。基本的な問題、しかもわれわれのほうでも質疑の方法についても検討して、総理大臣が来ているのにほかの人に質問するのはやめよう、総理大臣に限って基本的な問題だけを質問するのだからということで、一時間だけ時間を区切ってお願いしたわけです。それにもかかわらず、われわれの誠意がいれられないということになると、これは私は黙っておられない。 しかも、社会党の鈴木、相澤理事の意見でなしに、決算委員会としてのやはりそういうまとまった意見として総理の出席を強く要求している。多少衆議院と参議院とは内容が違うかもしれません、委員会の審議のやり方が。そういうふうに、参議院は参議院らしい、国民の血税をどう使ったか、会計検査院でもまだ全体のわずか八%ぐらいしか実際に検査ができないのですよ。どこでスクリーンするのですか、一体どこに使ったかということを。私は、もっともっと国会というものがその使命を果たして、十分に税金というものがその成果を上げていくようにしたいという私は気持があるから、しつこく言うのですけれども、まあひとつ、あなたも若いですが、総理大臣になったような気持で女房役をやって下さい。そうすれば出られるのだ。ひとつ、六月七日には予備費の審査があるから、そのときはひとつぜひ出して下さい。僕の気持にあんた反駁できますか。同感だったらひとつ今度七日の日に出して下さい。
○政府委員(黒金泰美君) 今鈴木さんの御意向、重々よくわかります。ただ、その六月七日というのは、これは金曜日というのは割合忙しい日なんで……。
○鈴木強君 一体いつがいいんです。いい日に合わせる。
○政府委員(黒金泰美君) 閣議のある日というのは割合に忙しい日でございまして、そのよく状況を見ました上で御返事申し上げることにいたしたいと思います。
○相澤重明君 官房長官、これは、池田総理自身が、ここの決算委員会で佐藤委員の質問に答えて、参議院の決算審査方針に対する態度というものにお答えになっているわけです。ですから、私ども、まあ参議院の決算委員会に長い者として、お互いに衆参の持ち味を生かしつつ運営というものははかっているわけです。そういう中で、総理も実は積極的に出ようという意思を持っているのですよ。ところが、それが出られないというのは、むしろ内閣の番頭であるあなたの連絡が不十分だろう、こういうふうに、ひがみか何か知らぬが、受け取れるのですが、そこで私は、今鈴木理事が言うように、もし忙しいなら忙しい、この日ならば何とか都合できるという日をやっぱり予定すべきですよ。予定しないで四の五の理屈言っても、そんなことは理屈であって、理由にならぬ。あれだけ評判の悪かったと言われる岸さんさえ、この決算の総括質疑には出ているんですよ。僕のときに出ているんだよ、あんた。池田さんが大蔵大臣のときにも、ずいぶん今の国有財産の問題で僕らは三十二年からやり始めた。そのときでも、池田さんも、そういう点には真剣に取っ組んできているんだよ。だから、そういう歴史的な段階も含みつつ、われわれは決算審査の方針というものを確立をしたわけです。 その方向に基づいて——さっきのあんたの個人的な願望もあったようだけれども、それについても、われわれはやっぱり、ただ自分たちだけでなく、学者も呼んでいろいろ検討した結果、審査方針というものを出して、しかもその審査方針については、本委員会で池田総理も、自分たちとしてもこれは非常にいいことだ、だからできるだけ政府も検討して、あんたの最後の御返事のように、検討をして善処したいということを言っている。ですから、そういう委員会の審議に際してはできるだけ私は出ますよと言っている。それを、今言ったような、国会対策委員会だ、あるいは行事だと言われれば、人間生きている以上、仕事のない者はないし、ましてや、一国の総理大臣が仕事がなくてどうしますか。時の花形じゃないですか。ですけれども、花形と国会運営とは違うのだよ。そういう意味で、私はやはりこの当委員会できめられた方針というものをぜひ政府も忠実に履行できるように、私は尊重してもらわなければいかぬと思う。そういう点で、先ほど鈴木理事から来月七日の話をされたところが、これまただいぶ忙しいと言っているのですが、七日がいけなければ、いつがいいか、そういうことを、来週の決算委員会までに総理が出席する日をきめて、これは委員長のほうに連絡とって下さい。きょうはそれ以上文句言いません。 私の言うのは、決算審査方針というものを長い間かかって当委員会がきめたのですから、そのことは政府も知っているはずだ。それは、またあなた方のほうに出しておるのだから。総理自身も本委員会にお答えになった。それからこの運営については、少なくとも予算は衆議院が優先をいたします。決算は参議院において私どもは力を入れる。そういうことは、国のこういう両院を持っておるという建前において、しかもまた、政府が執行をしたというものに対してチェックするのは、これは決算委員会以外にないわけです。国民の立場に立つ私どもの立場というものを十分政府も理解をしてもらう、そういうことでひとつ今度はあんたのほうから積極的に連絡をとっていただくことを要望しておきます。それで私はきょうの質問は終わりたいと思うのです。
○高山恒雄君 私も要望意見を申し上げておきたいのですが、私は、決算委員会の今までの運営上に問題があるということよりも、決算委員会そのものの理事会のきめ方ですね、これに私は多少疑問を持っておったのです。なぜそういう疑問を持つかと申しますと、国会中に決算委員会は一体何日開くのか、前回の決算委員会は国会以外のときに開いております。しかも四日開いたと思いますね、委員長。そういう努力をしているわけです。そうして国会中は開かない。これは実際を無視した僕はやり方だと思うのですよ。そのことは、私は理事会にも責任がある、委員長にも責任があると信じておったのです。したがって、何とか委員長ならないのですかということを再三私も委員長にも希望申し上げております。ところが、これは先ほど官房長官が言われた——制度が悪いのでも何でもないのですよ。制度については、第一回は総理大臣初め各大臣そろえる、また終結する場合もそろえる、こういう慣行があるならば、この慣行に従ってもいいのですが、一ぺんも今度見えていないのですよ。その上に、私は慣行の問題が履行されないというまでもなく、議会中に一ぺんも見えないというこの実態は、これは何といっても決算そのものを私は軽視されていると思います。この点は、政府として改めるべきだと私は思うのですよ。どうか、みんなの委員が言われるように、ひとつ逆にあなたのほうから積極的にどうだと、こういうふうにしていただくことが私は賢明じゃないかと思うのですよ。もう理論じゃないと思うのですよ、この問題は。国会中に開かれないというような状態は、国会以外のときに決算委員だけが特別出て決算をやらなくちゃいかぬ、大臣も呼ばなくちゃいかぬ、こういうことは、議会制を否定したやり方だと私は逆に思うのです。どうか、希望、お願いいたします。
○委員長(鈴木壽君) ただいま高山委員の質疑の中に、委員会の運営について御意見があったのでございますが、委員長としましても、理事会といたしましても、委員会の運営の方法、国会開会中に行なうということを原則として貫いて参ったつもりでございます。ただ、現在まで、前回開いてから開けなかったのは、ひとえに、総理の出席を求めて、私こういう問題で再三再四にわたって折衝をし、要求をし、やって参りましたけれども、それができなかったわけです。したがって、いわゆる総括の段階でございますから、総括の段階においてぜひひとつ総理を出席させて質疑を行ないたいと、こういう意味から、今言ったような経過をたどって現在まで開会に至らないで参ったのでございます。この点はひとつ高山委員御了承いただきたいと思います。
○高山恒雄君 私もそのつもりで今発言したのですが、ただ、官房長官の意見が、その過去の慣行を何か無視したようなやり方で、むしろ慣行どおりにやるべきじゃないか。したがって、運営の方法も変えるべきじゃないかという意見がありましたから、私は今までの過程というものが、むしろ理事会の請求がそこまであったのかどうかということを十分理解していなかったものですから、きょう聞いてみれば、むしろ理事会のほうからその要望があったということを逆に申し上げたいのです。決して理事会が悪かったとか、委員長がまずかったとか、そういうことを指摘しているわけではございません。この点御了承願いたいと思います。何か発言の過程が悪ければ訂正いたします。私はその気持でございます。
○大森創造君 施設庁長官にお伺いいたします。水戸の射爆場の問題、その後どうなっておりますか。
○政府委員(林一夫君) 水戸の射爆場の問題につきましては、射爆場の代替地の候補地につきまして数カ所調査をいたしております。その一部につきましては、近く調査も完了いたしますし、まあ全般についてもなるべく早く完了したいと努力をいたしておるのであります。その調査が出ますれば、それに基づいて米側と意見の調整をいたしたい、こういうふうに考えております。
○大森創造君 時間がないようですから、ひとつ簡単にお答え願いますが、どこを調査するのですか。どういう調査をして、米軍とは何か折衝いたしましたか。
○政府委員(林一夫君) 調査の場所でございますが、いわば候補地の場所でございますが、これは、県内のみならず、その他の場所を含めて数カ所について調査をいたしておるのであります。具体的にどの場所について調査しておるということにつきましては申し上げかねるのでありますが、その点はひとつ御了承いただきたいと思うのでありますが、これらの候補地につきまして、米軍が要求しておる各種の条件について、そういうものに該当するかどうか、いろいろの条件について調査を進めておるのであります。このような調査の内容についても、今後米側と意見の調整を進めていかなければならないと、こういうふうに考えております。
○大森創造君 これで終わりますが、とにかく、茨城県のみならず、全国的に問題だと思うのですね。東海村の原子力研究所が建設されて、それをセンターとしてだんだんそういった方向に施設が拡充強化されて参ります、そのお隣にハンドルを切りそこなったならばそこに射爆場がある、こういうのは非常に私は国家的な見地から見て危険だと思うのでありますので、茨城県はすでに超党派的にそういう要望をしておるし、それから衆議院、参議院とも、それぞれ科学技術委員会あたりでも返還決議をしているし、聞くところによれば、近日中に衆議院のほうでも本会議でもって返還決議をするということを聞いておりますので、これは、十分ひとつ施設庁のほうでも、今年中にぜひともめどをつけるぐらいの腹で米軍側と折衝して、そして返還の約束を願いたいと思います。
○政府委員(林一夫君) なるべく早く見通しをつけたいということで現在努力いたしておりますが、今後さらにこの点につきましては努力をいたしたいと思います。
○相澤重明君 林長官は時間がないようですからお帰りいただいてけっこうです。ただ部長がおりますので、あとでちょっと報告を聞いて対策を練っていただきたい、こう思います。それは、本日、基地対策等の協議会が持たれるようでありますが、基地周辺の民生安定についてどうするかということは、これは非常に大きな問題ですから——少なくとも施設庁長官が関係する部分が私は大きいと思う。そういう面で、実は時間がありさえすればあなたにも聞いてもらいたかったのだけれども、時間がないようですから、おくれておりますからどうぞお帰り下さい。 それから建設省の局長と防衛施設庁の施設部長、私はきょうの午後の二時から開かれる基地対策等について、まず第一に、一つの例で建設省のほうからお答えをいただきたいのですが、都市計画について、基地周辺については指定ができるのかできないのか。これは大和市の場合は、現在三キロ以内にわたって、いまだに——三年も前に申請を出しておるらしいけれども、いまだにできておらぬ、こういうことはどういうことなのかという点について、まず建設省のほうからお答えをいただきたい。
○政府委員(谷藤正三君) お答えいたします。ただいま先生から大和の都市計画につきまして、三年前に申請が出ておるというお話がございましたが、私のほうにはまだ申請は出ておりません。これは県の都市計画審議会を通りましてから申請書が建設省に参ることになっておりますが、事情を調べましたら、いろいろ問題がありまして、あそこで御承知のように畑地の海潮事業を農林省の工事で実施しておりますので、そういうふうな関係がありまして、用途地域の指定につきましては、いろいろ事業の過程において問題もあります。それでそういう問題がからんでおりまして、正式の申請書はまだ建設省に提出されておりません。しかしながらお話では、県と市の間で大体農林省のほうとも話し合いがつきましたので、近いうちに申請いたしたいというふうに伺っております。そういう事情でございます。
○相澤重明君 防衛庁のほうはどういうことになっていますか。横浜の上瀬谷の通信隊の障害問題については、昨年来非常に努力をして、一応第一ゾーン、第二ゾーンというような形で区域を指定することができたと思うのですね。ところが、今基地を持っておるその周辺の都市については、そういう点について、具体的に商業地域であるとか、工業地域であるとか、住宅地域という指定ができなければ、非常に基地を持っておるところは悩むわけです。こういう点について、米軍側と何か防衛庁の間で折衝をしたことがあるのか、一体今までの経過というものはどういうふうになっておるのか、ひとつ防衛庁の立場で説明を願いたい。
○政府委員(鈴木昇君) 基地周辺の都市計画等につきまして具体的な案が示された場合に、米軍の基地運営等と直接に関係のある道路の配置等につきましては、米軍と折衝した経緯がある個所もございますが、大和市の問題につきまして、そのようなことについて実際にやった都市計画そのものについては、特段に米軍と交渉したことはございません。
○相澤重明君 それではひとつ、今度関係の担当者のほうから聞いておきたいんだが、基地の飛行ですね、基地を飛び立つ場合のその周囲というものは、何キロまで一体一つの制限区域とお考えになっているのか、航行区域というものはどの程度までとお考えになっておるのか。
○政府委員(鈴木昇君) 米軍の飛行場につきましては、日本の航空法の特例法がございまして、飛行場に関しての高度制限等の公法上の制約はないことに相なっているわけでございますけれども、事実問題といたしましては、やはり米軍の航空機の飛行場の航空障害等につきましては、日本の国内法とほぼ同様の制限を必要としているわけでございまして、そのような形で運営されている次第でございます。
○相澤重明君 実際に日本の政府が基地周辺の住民の苦しみというものを知らぬからこそ、今言ったようなのらりくらりとした答弁をしているわけです。あのジェット機の爆音下に行ってごらんなさい、百十フォンも百十八フォンも百二十フォンもあるところで、キューンという音を寸秒を置かないでやられてごらんなさい、普通の丈夫な人だって頭がおかしくなりますよ。昨年私どもが本委員会で調達庁なり、あるいは郵政省なりNHKなり、関係者の人たちと一緒に、爆音調査をやってもらったわけですが、その結果を考えても、無差別にどこでも飛んでいいはずがないじゃありませんか。また、そんなことを言っておるからこそ、アメリカの言うとおりに、何でも日本の政府の役人はイエスマンだ、こう言われてしまうわけです。私は、こういう点をやはり日米合同委員会において、あるいはまた、その下の分科会において、それぞれ相談をしてきちっとするようにしなければ、いつまでたっても国民の不信というものは解けませんよ。そういうことをまた早く是正をして、そうしてできるだけ地域住民の意見というものを生かすのが、この基地周辺等の民生の問題でしょう。あなた方の各部課長が出て対策協議会を持ち、そうしてまた、徳安長官のもとでそれを統率をしてまとめて、それを今度は閣僚懇談会に出すのが、あなた方の責任じゃないですか。何のために防衛庁はあるんですか。そういうことを少しもやっておらぬから、いつまでたっても、いわゆる基地周辺の住民に非常な怨嗟の声を受けるわけです。私は、きょうあとでもって、どうせ午後二時から連絡協議会を持つだろうから、そこでひとつ具体的に相談をして、次の機会に報告をしてもらいたい、資料を出してもらいたい。 それはまず第一に、基地周辺等の民生安定についてどうするかということについて、前回私は各国の法律の例を持ち、私自身国会図書館の村法学博士とともに研究した問題の提案をしている。それについては、池田総理大臣も検討するに値すると言っておる、それは国会の答弁であります。そういうことになって池田内閣としても、これは真剣に考えるということだから、その具体的なことを今度はひとつ相談をして、前向きの姿勢で報告をしてもらいたい、これが一つ。 それから二つ目の問題としては、たとえば茨城県の東海村の原子力の問題については、原子力損害賠償法があるが、これは国家的に基金も、あるいはその使用額もきまっておるけれども、今基地周辺の人たちに対するそういう問題については、いわゆるアメリカの補償にたよるのみであるが、これではいけない。もっと国民的な視野に立って政府がこれを考えるべきではないか、こういうことを私は提案をしておるのだ。その点についての財政的な問題をどうするかということを二つ目に出してもらいたい。 それから三つ目に、羽田の飛行場でいわゆる民間の飛行機といえども騒音が高いというので、民間の一部の工場の工場主がこれを地方裁判所に訴えた。それで、工場騒音によるところの損害を補償しなさいという判決が出ておる。これは、こういうことに対して私が前回申し上げたのは、アメリカのエアポートにおいてもそういう問題がやはり解決をされておる。そこで、そういう騒音、ごう音等について、一体地域住民に対してどうするかということを、政府は前向きの姿勢で検討しなけりゃならぬと私は思う。そのためには、航行をいわゆる半径何キロにするとか、直径何キロにするとかということが当然あってしかるべきだと思う。それがなければ、エアポート——との米軍の基地の中のいわゆるフロントの延長等の問題がいつも議論されるのは、そこになってくるわけなのです。このいわゆる基地の周辺をどのくらいに押えていくかということが、これは非常に大事なことである。つまり消音の研究をせよということと、そしてまた同時に、それに対するところの爆音下の基地周辺の住民の生活というものは、どうして守ってやるか、争ういう制限というものをとるべきである。そのことについても、第三点として報告してもらいたい。 第四には、具体的な例として、集団移転を希望しておるが、すでに施設庁においても、集団移転を過去に行なった。したがって、集団として何人移転をしたか、幾らの補償金を出したか。これから何人移転をするつもりで予算を組んでおるのか。今年度はどうやるのか。これについて報告を第四点としてやってもらいたい。 第五としては、今まで公立の小学校、中学校には防音装置を行なった。現在公立の病院等について防音装置が行なわれておらないところがある。また、公立の病院に防音装置が行なわれていない。これはもう政府は明らかに怠慢である。そういうことは特に一番先に行なうということになっておったけれども、公立の山手市民病院はいまだに防音装置が行なわれておらない。こういう点について政府としてすみやかにこれを措置をすべきであるが、そういう公立の病院、保育所等についていつやるのか。予算は幾らつけたのか。それからこの爆音下におけるところの教育上の立場で民間の幼稚園、保育所といえども、私はこういう問題については公立と同じように取り扱うべきである、こういう意見を四年ほど前に申し上げて、政府に予算を組んでもらったはずです。そこで、そういう教育上一体どういうふうにこれからやろうとするのか、計画あるいはもし予算が具体的に示されるならば予算を示してもらいたい。 それから第六の問題としては、米軍が米軍の官舎だけに住んでおるわけではない。そうですね。たとえば山手の場合は、五百戸も米軍の軍人、軍属を住ませるために民間の家を貸しておる。その米軍のこれらの人たちが自動車で通るために、日本の道路が壊される。なるほど日米安保条約に基づく道路でないかもわからぬけれども、少なくとも米軍のために多くの日本人の道路が壊されることは、これは地方自治のためには非常にマイナスである。地方自治体では、それだけの金を出せない。こういうことは、当然政府がそういうめんどうをみるべきである、また、米軍からもらうべきである、こういうふうに思うが、そういういわゆる道路の破損等については舗装あるいはそれをよくするための問題についてどうするのか、こういうことをひとつ相談をしてもらいたい。 それからいま一つは、前回、ことし早々に横濱の本牧の米軍のハウスの移転ということを施設庁は言明をしている。具体的にどこにどういうふうに移転するのか、予算はどういうふうにつけるのか、こういう点について第七として報告をしてもらいたい。 それから、先ほどちょっと申し上げたけれども、消音について——爆音ですね、爆音について前の調達庁長官の林君が欧州に行ったときに研究をしてくるということになっておった。それで当委員会では、あれはいつだったか、林君がここへ来て、三十五年、六年だったか、いずれにしてもこの消音について研究をしてきて、できるだけ爆音を少なくする、こういうことを政府は答弁しておったのでありますから、そういうことについての研究の経過、そうしてそれを具体的にどういうふうにやるか、こういうふうなことを、私は少なくとも基地周辺の民生安定について今日この対策協議会を持つのであるから、具体的なそういうことについての突っ込んだ意見を交換しなければいかぬ。また、そういうことを示して、そうして都道府県知事あるいは該当の市町村長と相談するようにならなければ、いつまでたっても、ただ小田原談議をやっても何もならない。これをただ単に米軍に言われるだけで、はい、さようならと言って帰ってくるということでは、自主性がない。こういうことで今の数点を私はきょうのいわゆる協議会にぜひ出席するにあたって、建設省も防衛庁も関係者とよく相談をしてもらいたい。 そこで、今特に都市計画を行なうについて、これらの基地周辺については、非常に苦情が多いわけです。こういう問題を積極的に私は取り上げてもらうように、ひとつ要望をしておきたいと思う。もう大臣も長官もお帰りになってしまったので、これから事務的にいろいろ話をしても仕方がないと思うから、きょうはこの程度で私は終わりますが、ぜひそういう点を前向きの姿勢であなた方がやっぱり積極的に取り組んでいけば、閣僚懇談会でも私はそういう方向が出てくると思う。この点特に要望して、きょうの私の質問を終わります。
○委員長(鈴木壽君) 本日はこれにて散会いたします。 午後零時三十七分散会