決算委員会 第4号
- 発言数
- 29 件
- 登壇者
- 9 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1963/03/27
会議録
○委員長(鈴木壽君) ただいまから決算委員会を開会いたします。 まず、理事の補欠互選の件につきお諮りいたします。委員の異動に伴いまして現在本委員会に理事二名が欠員となっておりますので、この際その補欠互選を行ないます。互選の方法は、慣例によりまして、成規の手続を省略し、便宜その指名を委員長に御一任を願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(鈴木壽君) 御異議ないと認めます。それでは、委員長より、横山フク君及び鈴木強君をそれぞれ理事に指名いたします。 —————————————
○委員長(鈴木壽君) 次に、昭和三十六年度一般会計予備費使用総調書(その二)外四件を一括議題とし、審査を進めます。 まず、提案理由の説明を求めます。
○政府委員(池田清志君) ただいま議題となりました昭和三十六年度一般会計予備費使用総調書(その二)外四件の事後承諾を求める件につきまして御説明申し上げます。 昭和三十六年度一般会計予備費の予算額は二百二十億円でありまして、このうち、財政法第三十五条の規定により、昭和三十六年五月二日から同年十二月十九日までの間において使用を決定いたしました百三十八億八千万円余につきましては、第四十回国会にその事後承諾を求める件として提出いたしまして、すでに御承諾を得ましたが、その後、昭和三十七年一月十二日から同年三月二十九日までの間におきまして七十七億八千六百万円余の使用につきまして決定いたしました。 そのおもな事項は、国会の会期延長等に伴う国会の運営に必要な経費、国庫預託金利子支払いに必要な経費、風水害対策に必要な経費、干害対策に必要な経費、失業対策事業に必要な経費等であります。 次に、昭和三十六年度各特別会計の予備費の予算総額は一千二百一億八千万円余でありまして、このうち、昭和三十六年五月二日から同年十二月二十五日までの間において使用を決定いたしました六十二億二千万円余につきましては、第四十回国会にその事後承諾を求める件として提出いたしまして、すでに御承諾を得ましたが、その後、昭和三十七年一月十一日から同年三月二十七日までの間におきまして百四十三億一千百万円余の使用を決定いたしました。 そのおもな事項は、厚生保険特別会計健康勘定における健康保険給付費の不足を補うために必要な経費、漁船再保険特別会計普通保険勘定における再保険金等の支払いに必要な経費、国有林野事業特別会計国有林野事業勘定における仲裁裁定実施に伴う作業員の賃金に必要な経費、郵政事業特別会計における事業運営経費の不足を補うために必要な経費、労働者災害補償保険特別会計における保険給付等に必要な経費、失業保険特別会計における失業保険給付に必要な経費等であります。 次に、昭和三十六年度特別会計予算総則第十一条、第十二条及び第十三条の規定に基づき、予備費使用の例に準じて予算を超過して支出いたしましたのは、第四十回国会においてすでに御承諾を得ましたものを除き、印刷局、資金運用部、交付税及び譲与税配付金、厚生保険、国立病院、郵政事業、郵便貯金、簡易生命保険及び郵便年金の八特別会計でありまして、その内訳は、印刷局特別会計において支出しました日本銀行券の製造数量増加に必要な経費六千三百万円余、資金運用部特別会計において支出しました預託金利子支払いに必要な経費六億五千六百万円余、交付税及び譲与税配付金特別会計において支出しました地方譲与税譲与金に必要な経費三十六億一千六百万円余、厚生保険特別会計において支出しました健康保険給付費の不足を補うために必要な経費十八億八千八百万円余、国立病院特別会計において支出しました患者医療費の増加に必要な経費七億四千二百万円余、郵政事業特別会計において支出しました業績賞与支給に必要な経費二十八億百万円及び業務量の増加等に必要な経費八十五億三千万円、郵便貯金特別会計において支出しました業績賞与支給等に伴い必要な経費六億一千九百万円、簡易生命保険及び郵便年金特別会計において支出しました業績賞与支給等に伴い必要な経費九億四千二百万円であります。 以上が昭和三十六年度一般会計予備費使用総調書(その二)外四件の事後承諾を求める件の概要であります。 何とぞ、御審議の上、御承諾下さいますようにお願い申し上げます。
○委員長(鈴木壽君) これより質疑に入ります。御質疑のおありの方は順次御発言を願います。
○大森創造君 大蔵省に伺いますが、予備費の使用の問題については、どうも少し大ざっぱに扱われるような感じがいたします。会計検査の報告によりましても、御承知のように、相当指摘件数が多いし、これはあとからお尋ねいたしますが、災害復旧関係の補助金などについて非常に問題が多い。予備費というものは、御承知のように、形式的には予算の一部を構成しておるものではございますけれども、他の一般経費が使途を明らかにして使用部局を定めて国会の議決によってその使途の支出権を規定されておるのとは違っておりまして、ただ包括的に使用限度に制限があったというにとどまっております。当然国会の追認を得なければならないということであります。しかし、予備費なるがゆえにむぞうさに扱われるという傾向がありはしないか。 そこでお尋ねしますが、これは少し抽象的になりますが、財政法の第三十五条によって、予備費使用の要請を各担当大臣から提出をして、大蔵大臣が調査をする、そうして閣議決定を経るということでございますが、その多数の案件中より緊要度の比較検討や内容の調査などがどのように行なわれておるか。それから、あなたのほうでそういう事務をやる過程において改善を要すべき点があるかないか、きっとあるだろうと思う。まじめにお仕事をやっておれば、きっとここはこうしたほうがよろしいという御意見があると思う。それを一つお聞かせ願いたい。
○政府委員(池田清志君) 予備費の性格等につきましては、今御指摘のとおりでございます。本来国の経費は予算によりまして支出をしていくのが本筋でございますが、予備費の性格にもありまするように、予見しがたい出費の場合に設けられておるのでございます。したがいまして、予備費支出につきましては、事後におきまして国会の御承諾をいただく、こういう仕組みになっておるのでございます。さて、大蔵大臣が各省大臣の要求によりまして予備費支出のことに踏み切りますことにつきましては、いろいろなる案件が各省から要求されるわけです。その中におきまして、緊急やむを得ないというもの等、すなわち普通の予算におきましては待ち切れないといったようなものについては、予備金の中から支出をさしていただきまする仕組みでございます。これを決定いたしまする前提といたしまして、緊急の支出を要するという事案があるわけです。その事案の査定と申しますか、そういうことにつきましては、真実にしかも迅速に把握するということが必要であります。すなわち、災害等について申し上げますというと、臨時応急の復旧の問題や、あるいはまた本工事並びに改良工事等を急ぐという問題がありまするから、その前提といたしまして、その査定を迅速かつ正確に真実を調べる、こういうことが必要でございます。このことにつきましては、各省がおのおの査定官を持っておりまして、その査定官をして査定せしめるのでありますが、一方財政の関係であります大蔵省におきましては、財務官をそれに参加をせしめまして、その査定が正確であるように、しかも迅速であるようにということについて努力をさしていただいておるところです。 さて、改善すべき点いかんということでございましたが、これは事務的関係におきましていろいろな面があろうかと思いまするから、ほかの政府委員からお答えさしていただきます。
○政府委員(岩尾一君) 予備費の使用につきまして、大蔵省の決定その他についての改善の方向でございますが、これは特にどういう点というふうになかなか指摘できにくいのでございますが、今政務次官からもるる御説明になりましたように、各省から問題の提出されることが、非常に急ぐ場合でございますとか、あるいはなかなか急に処理できないというような状況のときに、予備費の要求があるわけでございます。けれども、その際には、各係あるいは主計局幹部全部が予備費の一件一件につきまして慎重に検討をして、実際上の必要以上に出ないように、あるいは必要がないのに出ることがないようにということは、十分注意をしておるわけでございます。ただ、災害等の場合につきましては、これも政務次官からお話いただきましたように、実際上の現地の状況の把握、それから現場の災害の状況等についての判断、あるいは各省の分担というような問題について、いろいろと問題がございますので、急ぎますけれども、正確というふうになかなかいかない場合があるわけでございます。十分係官において注意をいたしまして適正な支出をするようにいたしたい、こう考えております。
○大森創造君 これはむずかしい事情があることは、私も了解できます。緊急に処置しなければならぬということでございますから。でありますけれども、私ども決算委員会の立場からするというと、歴年非常に多いわけです。少し大ざっぱに、むぞうさに扱われるというような感じがいたします。それほど緊急性のないものも、予備費になれば簡単にとれるというので、それに便乗するような態度が各省庁ありはしないか。そこで、やはりその問題については、大蔵省が、今の御説明でわかりますけれども、よほど慎重にがっちりした態度で臨まなければいかぬと思うのです。その他の一般の予算の内容については、国会でいやというほど審議をいたしますが、予備費でもってやられてしまうと、どうにもならないところがありますから、これは事務当局のあなた方のほうでしっかり押えてもらうということが、これは抽象的な問答に終わりますけれども、大事なところですから、ひとつお願いしたいと思います。 それで、どうなんですか、災害復旧などについて会計検査院の指摘事項が多いということは、これもわからないことはないけれども、地元が過大な要求をしてくるような事情もあるだろうし、これはたとえば、農林政務次官おいでになりますが、どうですか、災害の問題について、建設省もございますが、もし御意見があったら、何かいいアイデアはございませんか。
○政府委員(岩尾一君) 災害の場合の予備費の問題でございますが、災害復旧事業費につきましては、特に査定の適正と処置の迅速ということを中心に考えているわけでございまして、各省と大蔵省協議の上で一種の査定要領というものを作りまして、それに従って各省が現地で査定する場合には、大蔵省の出先であります財務局の職員がこれに立会する、その立会した報告をもとに厳正な査定をする、こういうことでやっております。 実際上は、二重査定等の問題が出てくるわけでございますけれども、これもはなはだ遺憾でございますが、こういう場合にも、各都道府県が——これは先生今御指摘ございましたように、建設省、農林省が非常に多いわけでございます。特に河川の問題について問題が多いわけでございまして、どっちがどっちの領分になるかということで、その場合には、調査個所について標識を立てて、分担が変なふうにならないように措置しているのでございますが、その場合にも、現地でその標識を取ってしまうというようなこともありまして、なかなかうまくいかない面もありますが、やはり今申しましたような出先の機関で現場を実際に見てよく査定してもらうというような線をなお一そう強化いたしまして適正を期していきたい、こういうふうに考えます。
○大森創造君 今度の会計検査院の検査報告を見てみますというと、これは予備費ばかりではございませんが、圧倒的に災害復旧関係費に多いということですね。国庫補助金を減額すべきものであるという、そういう金額が八億一千五百万円、それから不当事項というのが約十億円に達している。ですから、不当事項の王座を占めているわけです。輝かしき王座でもないのだけれども、不当事項の王座をなしている。そこで、これは農林省でも建設省でもそうですが、今のお答えは大蔵省のほうですね。これは、大蔵省で厳正な査定をする、慎重を期するということも必要だが、やはりそのことに直接当たる建設省や農林省の担当官がしっかりかからなければいかぬと思うのです。災害があったのだから、その復旧事業だからといって、地元のほうでも、これは取れば取っただけ得だという考えでいくし、そういうものが、その事務に当たる人も、こいつはもう精神的に非常にゆるんだ考えでやると思うのです。そういう傾向が私はなきにしもあらずと思うのです。そこで、いろんな派手な議論をしますが、こういうところをしっかりやってもらうということが私はこれからの事務処理上絶対に必要だと思うので、政務次官と、それから建設省のほう、そういう問題について厳重にひとつ御注意をお願いしたいと思います。というのは、今申し上げたように、不当事項の王座を占めております税金のむだ使いというのはここのところにあります。日本の国政上、仕事も必要でございますが、むだ使いが確かにあるのですから、これは結果が証明しているのです。この間予算委員会で私が芥川院長にお話をしましたように、それを聞かれた人があるかもしれませんが、会計検査院のやり方だってまだ徹底しておりませんので、下調べをして、八百長をして会計検査の仕方をしている面が相当あるのでございますから、それにしても、私に言わせれば、そういうぬるい、甘っちょろい会計検査の指摘事項が十億以上ある、こういうことなんだから、これはむずかしくてやむを得ないところもあるかもしれないが、これはもう担当係官の私は緊張いかんだろうと思うのです。そのことを監督する立場にあるあなた方、ひとつ厳重にこれは警戒をしていただきたいと思うのです。 そこで、そういう問題について、これは予備費の決算で、急にお答え願えませんが、どうぞお帰りになったら、大臣やその他の連中と相談をして、ひとつ農林省とそれから建設省のほうで、私のこういう意見をもとにして、何か具体的な今後の改善すべき方途を、手続的なことでもけっこうですから、そういうことをひとつ本委員会のほうにお出しを願えませんか。今までやっていることでもけっこうですが、しかし、さらに事務的な問題についてこういうことをいたしたいと思う——これはひとつ、何か検討すれば作文できますから、その作文を実行するようにしていただきたいと思うのです。たとえば、この実地査定の徹底をするとか、再査定による修正はどうあるべきか、あるいは積算内容の検討などについてどういう問題があるだろうか、こういうところをやっぱり改善をしていかないというと前進をいたしませんから、これは急に私が抽象的なことをお尋ねをして、そしてあなた方が抽象的なお答えをするということではだめですから、ひとつ事務のほうと検討をして、何かこう印刷物でもそれぞれ作っていただけませんか。そこらの義務は建設省と農林省はあるだろうと思うのです、これだけ金額が残っておるのですから。これはお約束いただけますか。一週間とか十日、あるいは統一地方選挙が終わってからでもけっこうですが、河野建設大臣その他の大臣と相談して、きっといい方法が生まれますよ。これは農林省と建設省、お約束願えますか。五月になってからでもけっこうですが、ひとつ作っていただけませんか。
○政府委員(松澤雄藏君) ただいまの資料の提出は、できるだけ早目に、従来やっておるもの並びに今後やりたいというようなものは、検討いたしまして、提出をいたしたいと思います。御趣旨まことにごもっともでございまして、ただ、ついでに申し上げるのはどうかと思いますが、確かに、予備費使用に際して、特に私たちの担当しておるのは災害関係が非常に多うございます。したがって、先ほどの大蔵政務次官のお話の中に、きわめて緊急に措置をしなければならぬというふうな点からも、ある程度の疎漏がないとは私言い得ないと思います。しかしながら、これらに対しましては、従来とも徹底的な指導、指示をやっておりますが、今申し上げましたように、一そうやらなければならぬということにおいては間違いないのであります。だからといいまして、今のお話の中にございましたように、決算委員会でございますから、当然に御主張なさるのは理の当然でございますし、われわれもそれを甘んじて、そしてよき方法に持っていかなければならぬことは理の当然でありますが、会計検査院等において、現実においてわれわれが現地において受ける立場において見た場合において、はたしてそれが甘つちょろいものであったかどうかということについては、非常に見解の相違の部面が私はあり得ると今まで見てきております。私も今日まで長い間建設関係を担当して参った立場からいたしますと、現実においてその衝に当たったことのない、経験のない、技術のない者が、せっかく作ったものをこわして、そしてこれはよくなかったと言うだけでは済まない問題すらあります。幸いにしてそこのところが不良工事であればけっこうでございますが、しかし不良工事でないようなところを試験といってやった場合、それをきっかけとして将来の災害を起こさないとも限らない。そういうような点は、十分に技術的な面を会計検査院等において研究し、そしてこれはこうあるべきだという方途に立って、単に常識的ないわば事務的な考えのもとに、長年の勘だといって常識的な点だけでは私は割り切れない場合があるのじゃないか。そうすれば、技術屋対事務当局との間が円満にいかない場合すらあり得る、かように考えます。なお、建設省と農林省の重複的な面、これはなかなか、御承知のように、われわれみずからも、また皆さん方からもよく指摘される部面で、セクショナリズム的な立場からその境界線が明らかでないために重複するようなことも過去に数件の例があることは、私も承知しております。ただ現実の問題として、これを一本化することは非常に困難がありますが、これらは今後とも大いによく各省との間において話し合って持っていかなければならぬ。これは単に農林省だけではございません。私どものほうと、港湾関係における運輸省関係においても、みな同様であります。こういうふうな立場のもとにおいて、私たちは今の趣旨は十分に体して、そしてやっていきたい。 なお、もう一つ申し上げたいことは、予備費なるがゆえに、後日のことになりますから、厳重に大蔵省において監視、監督せよ、こういう御趣旨もよくわかります。しかし、緊急の場合は、緊急の措置を講じなければならぬ場合もあります。たとえば六月の雨期に入って参りますと、どうしてもそこのところは緊急工事として実施しなければ、その周辺というものは再び一日かあるいは半日おいた後において処置を講じてもおそいという場合すらあります。そうしますると、どうしても仮の築堤なりあるいは防護工事をしなければならぬ場合もあります。そういうふうなこと等において、必ずしも完備しないといったようなことも認めざるを得ないことすらございます。したがって、大蔵省のほうにおいて十分な、査定のときにおける立ち会い的な面においては、技術官に、会計的な立場において、大蔵省的な立場においてお立ち会いを願って、ある程度まで御判定を促進していただくということは、われわれは大いに歓迎しておるところであります。しかし、だからといって、自分も大蔵省出身であるからといったことで、これを厳重な意味で技術的な部門まで立ち会ったようなことがもしも今の御質問の中に含まれておったようなことに誤解されるというようなことであっては、これは今後の災害対策に対しまして非常に大きな問題を惹起するおそれもございますので、そういうようなことは今の御質問の中に入っておるのじゃなくして、いわゆる純粋な会計的な面における監視なり、あるいはまた理論的な面でともどもに協調してやっていけ、こういうふうなお話だろうと、こういうように了解しておる次第でございます。
○政府委員(大谷贇雄君) 大森委員の御指摘になりました予備費の使用につきましての点は、ごもっともなことでございまして、十分に注意をいたさなければならぬと存じております。したがいまして、それについての対策というか、従来やってきたこと、さらに考えておる点について文君にして出せと、こういう御要求でありますが、御趣旨に沿うように提出をいたしたい、かように存じます。
○大森創造君 松澤次官の御答弁を、私はとくと了承いたしました。そのとおりだと思います。私の申し上げておるのも——大蔵省のほうにひとつお聞き願いたいと思います、今の建設次官のような趣旨で申し上げたのであります。会計検査院の方はきょうはお見えでないのでございましょうが、私が申し上げておるのは、確かに、技術的な問題についてしろうとが今までの習慣的に惰性的にただいじり回すということは、実際の仕事を阻害する部面があって、私もその経験を二、三持っております。私のほうで、決算委員会の立場として、経理をがっちりやれという趣旨は、決して、必要な緊急度の高い仕事を阻害することになっては、大蔵省も会計検査院も相ならぬと思う。これはひとつ、そこのところは誤解のないようにお願いしたいと思うのです。ただ、私が会計検査院長と問答したのは、実際建設省の関係についても、私は全国の一部を見ましたけれども、これは会計検査のほうの行き過ぎみたいなものがある、勇み足みたいなものがあると思うのです。国全体の施策の実行という点からするというとかえって非能率的であって、しかもいい仕事がはかばかしくいかないという点があると思うのであります。ですから、会計検査院はがっちりやってもらっておることもわかるのだが、私はそういう面ばかりではないということをこの前院長に申し上げたのであって、中にはまあまあ適当にやっているところ、ここのところこそもっと会計検査の機能をフルに発揮してやってほしいところで手抜かりのところがあるという意味でございます。 そこで、今度大蔵省にもう一つお伺いしますが、これは昨年の予備費の審査のときに、三月三十一日に私は申し上げたので、谷村さんがお答えになっている。それは予備費の総調書を提出する時期が非常におそいという問題です。そこで、おそいから、財政法の第三十六条の、「内閣は、予備費を以て支弁した総調書及び各省各庁の調書を次の常会において国会に提出して、」云々という規定があるが、事実上形式的になっている、この役をなさないのであります。そこで、谷村大蔵省主計局次長が私のほうに答弁をされていることは、検討してすみやかに提出するように十分考慮したいという答弁をされているのでございますが、今度の予備費使用総調書(その2)の出し方が非常におそい。三十六年決算が国会に提出されたのが三十七年の十二月二十六日でございますが、従来は、予備費使用総調書(その2)に相当するものは、当該年度の決算が国会に提出されたあとに、おおむね二月ごろ国会に提出されるのが慣例でございました。ところが、非常におそいので、この財政法を改正するなり、あるいは財政法三十六条というものを、運用の面でこの法律を生かすような方法がないものかどうか、この点をひとつお答え願いたいと思います。
○政府委員(岩尾一君) 予備費の使用調書の提出の問題でございますが、昨年谷村次長から十分検討いたしたいというふうに御答弁されたと思いますが、従来は、予備費の調書を一と二に分けまして、年度区分をいたしまして、しかし提出をする場合には、次の通常国会の大体二月中旬か下旬ごろに提出をいたしておったかと思います。そこで、先生のおっしゃいますような方向に進むべきがやはり適当であろうと考えまして、本年度分からは年度区分をいたしました。三十六年度の一月から三月分は通常国会の冒頭に出す、それから三十七年の四月から十二月というものは二月に——これは十二月までの決定でございますから、その後早急に調整をして二月に出すというふうに改善をしたわけでございます。先生のおっしゃいますような財政法の問題がございますが、財政法の趣旨は、早くやはり出すべきである。財政法だけでなしに、現実の問題としてもそれは必要かと思いますし、そうでなくてはならぬと思いますが、なおやはり審議の状況におきましても、十分な審議をしていただきたい、こういうこともございますので、やはり通常国会の冒頭に出していくということが一番審議期間の点からいってもいいんではないか、そういう点で、特に三十六条を改正いたしまして、たとえば一年間分を、去年の四月から三月までの分をあるいは五月とか、そういう工合に出してはどうかというような御意見もあるかと思いますが、そういう場合には非常に審議期間も短縮されるということにもなると思いますので、現実におきましては、今私が申し上げたような、当面行なっております三十六年度の一月から三月分は、三十七年度の通常国会に検査院のほうの三十六年の決算書が出ますので、それと同時、あるいはそれより早く出す、それから三十七年度の四月から十二月分につきましては、三十七年度の二月にできるだけ早く調整して出す、こういうことで努力をいたしたい、こういうふうに考えております。
○大森創造君 これは、予備費の使用について慎重を要するということと、それからなるべく早く提出するということでございますが、当該年度の決算を提出する以前に国会に提出して承諾を求めることが妥当だと思いますけれども、これは事務的な問題でもあるし、その趣旨はそのとおりに御了解願えると思いますが、これは事務的にあなたのほうの都合もいろいろあると思いますので、ひとつ、今おっしゃられたようなことが、大蔵省当局として責任を持ってやれるのかどうか。責任を持ってやれるからあなたが大蔵省を代表して今のような御答弁を願ったことであると了解いたしますが、これは市大なることでございますから、単にここでやりとりするだけでなくて、これを文書にして本委員会のほうにひとつ今おっしゃったようなことで御提出をいただきたいと思います。しかし、今の答弁と違うことになるというなら、それでもけっこうですが、すみやかに提出するという措置を責任を持っておとり願いたい、これも文書をもってひとつ委員会のほうに出していただきたいと思います、いかがですか。
○政府委員(岩尾一君) ただいま私の申し上げたことは、今国会において大蔵省としてとりました措置でもございますし、今後においてもこういう措置をとりたいと考えておりますので、御要望でございましたら、文書をもって提出いたします。
○委員長(鈴木壽君) 他に御質疑もなければ、質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(鈴木壽君) 御異議ないと認めます。よって質疑は終局いたしました。 これより討論に入ります。御意見のおありの方は、賛否を明らかにしてお述べを願います。
○大森創造君 昭和三十六年度一般会計予備費使用総調書(その2)外四件につきまして、日本社会党といたしましては、次のことに関し政府においてすみやかに御検討の上実施をされるということを特に強く要望いたしまして、賛成をいたします。 すなわち、予備費の使用について国会の承諾を得るための予備費使用総調書の国会提出は、当該年度の決算提出以前に、かつなるべく早い機会になされることが、予備費の使用について国会の承諾を得なければならないとする憲法の精神に一そう適合するところと考えられますので、国会の審議権尊重の建前に立って、今後は予備費使用総調書はすべてこれを当該年度の決算を国会に提出する以前に、次の国会を待たずとも国会に提出するよう取り計らわれたいということを申し上げまして、そのことを条件といたしまして賛成をいたします。
○横山フク君 昭和三十六年度一般会計予備費使用総調書(その2)外四件は、予見しがたい予算の不足に充てるため、財政法第三十五条の規定により予備費の使用を決定したもので、おおむね妥当と認められますので、私は、自由民主党を代表して、これを承諾することに賛成をいたします。 ただ、この際御注意までに申し上げたいことは、予備費積算の基礎をなすもののうちで、災害復旧の査定等にあたっては、十分合理的に効率的に行なわれるよう、一そう努力をせられることを要望いたすものであります。 以上をもちまして、簡単ながら賛成の討論といたします。
○和泉覚君 私は、公明会を代表いたしまして、昭和三十六年度一般会計予備費使用総調書(その2)外四件の事後承諾の件につきまして、若干の所見を述べまして承認をするものであります。 予備費を設けられた趣旨が緊急事態等に対処する必要上のものであることは当然のことでありますが、指導監督に当たる者がさらに一段の熱意を持って臨まれるならば、さらにこの趣旨が徹底できるものと思いますが、今質疑にありましたように、災害復旧事業関係費に対するところの国庫補助金の経理について、議決予算をも含めて、会計検査院の報告によれば、査定額が過大であったり、あるいは不正、不当事項として指摘されておるというようなものが、国庫補助金を含めて十億円にも達しておる、今お話にありましたように、王座をなしておるというふうにお伺いいたしておることは、公金の重要性にかんがみてまことに遺憾なことであると思います。政府は最も心して指導対策等は真剣に考えていただきたい。なお、緊急性を欠くものにも予備費の使用を決定したもの等もありますが、今回はいろいろ今後の分科の決算もありますので、そのときにあらためて検討し、申し上げることといたしまして、この点を厳重に留意され、適正に処理されるように条件を付しまして、今回は承認することにいたします。 以上。
○委員長(鈴木壽君) ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(鈴木壽君) 速記を起こして。
○奥むめお君 私ども第二院クラブといたしまして、三十六年度の決算の批難事項がたいへん多うございますので、これをしさいに検討いたしまして、どうしたらこれを減らすことができるか、この問題では苦慮いたしております。みんな話し合っております。で、政府におかれましても、こういう問題を、もっと官紀粛正といいますか、自粛して、国民の血税が正しく使われるように、強くこれを要望し、またこれを指導していただかないと、税金を払う国民の気持というものが、裏切られたような気がする。このごろことに、所得倍増計画で国全体が浮き足立っていると思う。こういうことがまた批難事項をふやしている一つの原因でないかしらと思う。人づくりということを言われておりますけれども、この人づくり政策というものは、やはり国としては、また国のお金を使う係の人としましては、国費を重要なることに大事に使う、いい仕事にたくさん使っても悪用しないという空気が人づくりの基本にならなければならないと、このように考えますので、ただ、今日の昭和三十六年度一般会計予備費使用総調書(その2)外四件に対しましては、右、承認いたします。
○委員長(鈴木壽君) 他にございませんか。——他に御意見もないようでございますから、討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(鈴木壽君) 御異議ないと認めます。 それでは、これより採決に入ります。 昭和三十六年度一般会計予備費使用総調書(その2)、昭和三十六年度特別会計予備費使用総調書(その2)、昭和三十六年度特別会計予算総則第十一条に基づく使用総調書(その2)、昭和三十六年度特別会計予算総則第十二条に基づく使用総調書(その2)及び昭和三十六年度特別会計予算総則第十三条に基づく使用総調書の、以上五件を一括して問題に供します。 本五件を承諾を与うべきものと議決することに賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(鈴木壽君) 多数でございます。よって、昭和三十六年度一般会計予備費使用総論再(その2)外四件は、いずれも多数をもって承諾をすべきものと議決されました。 なお、本院規則節七十二条により議長に提出すべき報告書の作成等につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(鈴木壽君) 御異議ないと認め、さよう決定をいたします。 これにて本日の委員会を散会いたします。 午後二時十九分散会 —————・—————