運輸委員会 第12号
- 発言数
- 49 件
- 登壇者
- 8 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1963/03/19
会議録
○委員長(金丸冨夫君) これより運輸委員会を開会いたします。 初めに、委員の異動について報告いたします。 三月十四日付をもって委員白木義一郎君が辞任され、その補欠として鬼木勝利君が選任され、三月十五日付をもって鬼木勝利君が辞任され、その補欠として浅井亨君が選任されました。 —————————————
○委員長(金丸冨夫君) 次に、港域法の一部を改正する法律案を議題といたします。 御質疑のあります方は、順次御発言を願います。
○天埜良吉君 港域法における港域をきめていくには、どういうふうにきめられていますか、管理者から申請が出てやるのですか、それとも運輸省のほうでそういうようなところをきめたいということでいかれるのですか、その点はどうですか。
○説明員(亀山信郎君) お答えいたします。港域の修正を行ないます場合には、実は毎年港の情勢が刻々に変化しておりますので、私どもとしては、地方海運局に、その当該海運局の管轄区域内における港において港域を修正する必要があるかどうかを問合わせいたしております。で、地方海運局といたしましては、第一に港湾管理者の意向を徴しまして、なお港湾管理者以外に関係の向きとも相談いたしまして、その区域における意向を取りまとめて本省へ上申して参る。したがいまして、実際問題といたしましては、港湾管理者の意見だけで変えられるというわけではございませんけれども、港湾管理者の意見が最も有力な御意見になって、港域の修正の推進力になる、こういうふうなのが実情でございます。
○天埜良吉君 港域法によってきめられた港域内では、主としてどういうような便利といいますか、どのようなことがあるのでしょうか。
○説明員(亀山信郎君) 港の区域を現在港域法で定めておりますが、港に関係のある法律は相当たくさん数がございまして、たとえば、一番端的には、港則法では、港内の交通秩序の維持、整頓をはかるための法律でございまして、港湾内における船舶の停泊、あるいは航行、あるいは水域で何か工事をするというようなことは、たとえば港長の許可を得るとか、港長の指示に従う、港以外のところでないようないろいろな制限がございますので、その港長の動かす権限の働く区域はやはり定めておく必要がある。そのほかに、たとえば船舶安全法、港の中では安全上の基準が低くしてございます。当然安全法上の平水区域は港域であるということで、安全上の基準がきびしくきめられておるが、幾らか港の外よりは軽くなっておる。またも船員法の適用、あるいは港湾運送事業法の適用におきましても、港の区域の中と外では、それぞれ適用範囲、適用の態様が異なっております。たとえば船員法におきましては唐もっぱら港の中だけを航海する船については、船員法の適用でなくして、労働基準法——陸上における労働と同様に、労働基準法の適用によって労働保護を受ける、港域外に出るような船に乗り組んでいるような船員については船員法の適用があるということで、港の区域の中と外ではいろいろな法律の適用がそれぞれ異なっております。便宜な場合もございますし、それによって規制を受けるという場合もございます。そういうわけで、港の区域を一応各いろいろの法律で、港に関係している法律が、港の中ではとか、港ではということをきめてある以上、区域を全部に共通するように、一応原則的な港域を法律で定めておるわけであります。
○天埜良吉君 日本には非常にたくさんの港がありまして、今回もかなりの数の港域の変更というようなことがあるわけですが、今後もやはりこういうように相当の数に上ってくることを考えなければならぬ。
○説明員(亀山信郎君) ただいまお話がございましたように、最近港湾の整備拡張は毎年相当な勢いで進められております。つまり、経済の発展に即応いたしまして港の整備を進めます関係上、港域はだんだん広くなって参る傾向にあることは、お説のとおりであります。したがいまして、私どもとしましては、現在法律で定めることになっております以上、年々港域法の新たに適用を受ける港がふえて参りますと同時に、すでに定めてある港域もこれを修正する、こういうようなことを、おそらく一年に一回は、つまり国会のあるたびにはいたさなければなるまいというふうに考えております。
○天埜良吉君 港域法による規制が、それほど端的に国民の権利義務というようなものを規定していないと考えられる点があるのですが、そういうような場合に、現在は法律になっているけれども、これを政令にでも落として、もっとすみやかに実情に合わしていくような方向のほうがいいんじゃないかというふうな気がしますが、どういうふうにお考えですか。
○説明員(亀山信郎君) 毎年相当たくさんの数の改正がしょっちゅう行なわれているような法律でございますし、またその修正が仰せのごとく直接国民の権利義務にすぐさまそのままひっかぶってくる関係があるという法律ではございません。現在も、港に関係のある法律——関税法、あるいは検疫法、あるいは港湾運送事業法、先ほど申し上げました船員法等々において、やはり港の区域はそれぞれ必要なわけでございます。先ほど申し上げましたように、全部に共通する原則的な区域を港域法で定めて、特段の定めがない場合には、関税法においても、あるいは港湾運送事業法においても、船員法においても、港域法の港域に従って法の適用を受けるわけでございますけれども、実はそれのみによりがたいそれぞれの法律の特殊事情でございました場合には、関税法におきましても、政令で港域法とは異なる区域を定めることがあります。また、船員法におきましても、運輸大臣の告示、政令に基づく告示で港域法の港域と異なる港域を定めるというふうなのが実情でございますので、必らず港域を定めるのは法律によらなければならないかどうかということについて、仰せのごとく今後検討を要する問題があろうかと思いますので、私どもも早急に検討をいたす所存でございます。
○小酒井義男君 昭和二十三年ですね、この法律ができましたのは。それ以後港域の変更をしたというようなことはたびたびありましたか。
○説明員(亀山信郎君) 私の記憶によりますれば、大体最近は、港域法の適用のある港の追加、あるいはきまっている港域を修正変更するというようなのは、毎国会この改正案を提出しております。
○小酒井義男君 港域というものの単位は、やはり行政関係からいうと、二つの行政区域にまたがって港域がきめられるという例もあり得るのですか。
○説明員(亀山信郎君) 行政区域、たとえば府県の区域を越えて港域が定められる例があるかというお尋ねでございますが、これはございます。京浜港は、神奈川県と東京都にまたがっております。また関門港は、明らかに山口県と福岡県の、陸域としてはその部分の地先水面を包含しております。
○小酒井義男君 今天埜委員からも言われておるように、やはり、たいして問題のないものでしたら、毎国会法律として出される必要があるかどうかということにはいろいろ問題があると思うのです。 そういう点は、やはり御検討をいただく必要があるんじゃないかと思います。
○政府委員(大石武一君) ただいまの小酒井委員のお説のとおり、これは毎国会提出しておるような次第でございますが、非常に議論の少ない——そう言っちゃ失礼でございますが、議論の少ないこれは法律案だと思います。でありますから、毎国会出すようなら、むしろ政令か何かできめたほうが一番簡単でやりやすいと思います。でありますから、法律的にそういう措置をとっても差しつかえないならば、そのようにいたしたい、こう考えまして、検討いたしております。
○井野碩哉君 関連質問。漁港法との関係はどうなっておりますか。
○説明員(亀山信郎君) 漁港法におきましては、漁港の区域は、農林大臣が都道府県知事の意見を徴して漁港の名称、種類及び区域を定めて漁港の指定を行なうということになっておりますので、漁港は漁港法で参るということになっております。
○井野碩哉君 さっきの政令にまかせるという問題なんですが、政令で勝手にこうやられて、漁港法の区域に深入りするというような心配はないのですか。
○政府委員(大石武一君) 先ほど申し上げましたように、その政令にゆだねても差しつかえないようなことであるならば、今言ったような御意見の問題に関係なければいたしたいということで、十分検討いたしまして、その関係においてやりたいと思っております。
○委員長(金丸冨夫君) ちょっと速記とめて。 〔速記中止〕
○委員長(金丸冨夫君) 速記つけて。
○相澤重明君 今回の港域法の一部を改正する法律案の提案の趣旨は、まあ説明でわかったわけですが、この法律案の理由というのが、港湾事情の変化に伴いということですが、われわれはやはり、単に事情変化というばかりではなくて、根本的な問題は、港というものをいかにすべての条件に適合するように作っていくかということがまず第一に一番重要な問題だと思うのです。これはもう今回の天売港外五港についての提案の説明をされておるわけですが、そこで私はこの説明を一つ一ついただきたいと思うのは、第一に天売港の現在の状況について少し説明をいただきたいわけです。それというのは、第一は、この天売港で年間にどのくらいの貿易というものが行なわれておるのか、その中で重要な品目というものはどういうものであるのかという点をひとつ第一にお尋ねをしたい。
○説明員(亀山信郎君) 天売港につきましては、天売港は避難港といたしまして港湾の整備を進めておりまして、貿易港としての外国船、内国船の荷物の揚げおろしよりも、避難港としての港湾の計画整備を進めておるところでございます。
○相澤重明君 避難港ということはわかる。そこで、船は毎日どのくらい、月間どのくらい、年間どのくらいのいわゆる避難をするもの、出入があるものということを説明して下さい。
○説明員(亀山信郎君) 手売港の入出港隻数について、ただいま資料を持ち合わしておりませんので、さっそく取り寄せて、後ほどお答えいたします。
○相澤重明君 大体、専門委員会が法案を審議するときには、そのくらいのことは準備をして、答弁のできるようにしなければだめじゃないか、それでなければ審議できないじゃないか。大体、きょう上げるというようなことを委員長、理事の打ち合わせでやったかどうか知らぬが、質問して回答ができないようなものが上げられるか、休憩だ、若干。
○委員長(金丸冨夫君) 十分に御質問願います。
○相澤重明君 十分御質問願うったって、回答ができないんじゃ、委員長だめじゃないか——それはそれとして、それじゃその次にお尋ねいたしますのは、この避難港に出入りする船のトン数はどのくらいのものを見込んでおりますか——トン数のどのくらいの船が出入するのですか。
○説明員(亀山信郎君) 船舶の大きさは、五十トン前後の船が大部分であると聞いております。
○相澤重明君 この手売港に対するところの予算は、年額どのくらいつけておりますか——予算というものは一銭もない。 政務次官にお尋ねしますが、一体運輸省は、この避難港というものを作るのに、ただ区域を指定をするだけでいいと考えておるのか、それとも避難に値する港を作るという考えでおるのか、その点はどちらなんですか。
○政府委員(大石武一君) これは、避難港として必要な港を避難港として指定し、これをりっぱに作り上げるという方針でございます。
○相澤重明君 政務次官の言うとおりだと思う。いざというときに避難ができるように港の施設をしなければ、避難港の価値はない。そうすると、避難港とするように施設をするということになれば、それだけの当然政府としていわゆる資金の投入をして施設を作らなければならない。だから、どういうふうに避難港ができておるかという説明がなければ、避難港であるか、あるいは貿易港であるか、漁港であるか、説明がわからぬ。その避難港の施設というものはどういうふうに作ってあるのか、その説明をしてもらいたい。
○政府委員(大石武一君) ちょっとお答えいたします。これ実は、避難港の設備とか、構造とか、予算につきましては、これは港湾局が所管でございますが、きょうは実は港湾局来ておりません。というのは、実は港域の問題は、港の設備とか何とかということと関係なく、ただその付近を港域として、たとえば船の航行規則を守るというようなことだけを中心としたその海の水面の範囲だけをきめる、訂正するだけのきょうは会議でございますので、ついうっかりして港湾局呼んでございませんので、申しわけない次第でございますが、もし御質疑があれば、港湾局を早く呼びたいと思っております。
○相澤重明君 せっかくの政務次官の答弁だけれども、そういうことでは政府の法案を提案をしております説明にはならぬわけです。なるほど、日本語の解釈からいけば、港域法だということだから、港の区域をこのようにしたいと思いますという提案をすればいいかもしれない。しかし、国会において少なくとも港域を指定をするということは、その港の実情がどうであるかということが理解をされないで、単にものさしを引いて、ここからここまでの区域がこの港の港域ですというような説明だけでは、われわれ納得できないわけなんです。したがって、その港の実情というものがどのようにされ、政府が提案をしておっても、実際にその港がそういう趣旨に沿ったように使えるということでなければ、この法律を提案しておる意味がないわけです。そんな日本語の解釈をわれわれは聞いておるんじゃない。そういう意味からいうと、少なくとも、運輸大臣が提案をするからには、提案をするその港についての一つ一つについて実情を把握しておらなければその意味がないわけです。われわれも、ただ知らずに、何も内容知らずに、ただこの趣旨を、ぐるっと三角定木を回しまして、この範囲が港域でありますということでは、これは国会議員としての審議をしたことにはならぬわけです。そういう意味で、せっかく政務次官が言うことであるけれども、ただいまのような説明では、この法案を審議する価値がない。したがって、委員長、そういうようなことでは、この法律を通すわけには私は参らぬ。これは、専門的な参議院の運輸委員会の権威にかけて、私はそういうことはできぬ、こういうことになるが、いかがでございますか。
○委員長(金丸冨夫君) 十分にひとつ御質疑を願います。
○相澤重明君 御質疑願いますと言っても、できないんじゃしようがない。
○委員長(金丸冨夫君) 速記をとめて下さい。 〔午前十一時八分速記中止〕 〔午前十一時三十七分速記開始〕
○委員長(金丸冨夫君) 速記をつけて下さい。
○説明員(亀山信郎君) まず、天売港につきましては、これは昭和二十八年港湾法による避難港の指定を受けまして整備をして参りましたけれども、船だまり等の主要施設が現在港域の中心になっておる太郎兵衛埼から北のほうに移りまして、そちらに施設ができましたので、その新しくできたところを中心にいたしまして千五百メートルの円を描いたところを港域に移す必要があるというので、港域をそちらにずらしたのでございます。 次に、第二ページの江名港と中之作港は福島県の港でございますが、これを江名、中之作ということで、両方合わわせて江名港ということにしておりましたけれども、港湾の実態が、それぞれ江名及び中之作、古い歴史のある部落でございまして、独立して働いておりますので、この区域を一応二分いたしまして、それぞれ江名港、中之作港というふうに二つに区分をいたしました。 次に、茨城県の日立港、久慈港、磯浜港でございますが、これは図面がございませんけれども、これは町村合併と、それから同一の名称が、久慈港につきましては、岩手県にやはり久慈港というのがございます。茨城県と間違いやすいのでということもございますし、それから実際は久慈港が日立の中心になって施設が進んで参りましたので、久慈港を日立港と名前を改め、日立港は会瀬というところにございますので、これを会瀬港、磯浜というところは、実は大洗にございまして、これが大洗町に合併されましたので、大洗町の名称をとるのが適当だと思うので、大洗に名称を変更いたしました。茨城県の三港は、名称の変更でございます。 次に、大阪港につきましては、図面にございますように、ずっと奥のほうの木津川と尻無川の合流する近所に運河がございます。この運河の部分が、前回の港域の指定では、岩崎橋、その橋を基準にいたしておりますために、何々橋の下流というのを港湾に接続する川などではきめております。岩崎運河がちょうど両方の連結点のところで、これは港域の指定が漏れております。これも船が相当出入りをいたしますので、港域に加えるほうが港内の交通整理上便利であるということで、これを追加をいたすということでございます。 次に、岡山県の水島港でございますが、水島港は、最近埋め立てがどんどん進んで参りまして、港の様相が非常に変わりまして、従来港域と考えておった水のある部面がどんどん陸地になりまして、ここに大きな工場ができました。したがって、港の港界を——境目をずっと沖のほうに張り出すということをいたしませんと、現在すでに船が着き得るような状態のところが港域外になっております。これらをすべて港域内に含めるように、港域を拡張するものでございます。 山口県の宇部港は、浅い港でございまして、これもだんだん入出港の船が多くなって参りまして、水路を掘って大型船が入るようにいたしておりますけれども、現在のところ、港界よりも水路は外に向かって、港界の外まで水路を作りませんと、一万トンの船が入れないという状況でございまして、航路を作りました関係上、港域を現在の港城から汁へ約三千メートル伸ばす、そして港域を広くするということにいたした次第でございます。 愛媛県の新居浜港は、現在の新居浜市の東の部分の旧塩田が、今度新たに塩田を転換をいたしまして、工場あるいは貯水場をここに作るということで、今まで塩田の場合には船の出入がございませんでしたけれども、塩田がそういうふうに転換して参りますと、船の入出港が出て参るということで、当然港域に含ませることが必要であるということで、東のほうに港域を延ばしたということでございます。 それから最後に、熊本県の天草の本渡でございますが、これは、図面にございますように、この島と島との間の水道がまん中にございます。現在の港域は主としてこの水道の北の部分でございますが、水道の南のほうの、現在の港界よりもさらに南のほうに船が着くようになっております。船着きの施設もございますので、現在の南の港界、港の境からさらに沖へ港界をふやして、そして船の着くようなところを港の区域内に含ましめる、こういうことにいたしたいと思って改正案を出したのでございます。 以上で説明を終わります。
○相澤重明君 天売港の御説明をいただいた中で、先ほど申し上げましたように、避難港としてのいわゆる性格なりあるいはそれだけの機能を発揮できるかどうかという問題で、先ほどから、いわゆる船の出入数、あるいはトン数、そういうふうなものをお尋ねしたわけでありますが、それはあとで予算額も含めて資料で御提出いただければけっこうです。 それから、その次に私は、今政府委員のほうから説明されました改正案のおもな点でありますが、港域を変更するということは、それ自体がやはり運輸省の所管事項として重大な問題を持っておるわけであります。もちろん、そういうことで、私どもとしては、関係の港域法を変更する場合には、海上保安庁なり、あるいは河川法に——政府も今国会に河川法の改正を提案をするということをやっておるわけでございますが、これは港が近ごろはいわゆる埋め立てをされて、そして工場用地等の造成が行なわれる、この場合に港域法は重大な関連を持つわけです。したがって、河川法についても、政府の意図というものをわれわれはあとでお尋ねをするわけでありますけれども、それも関係をしておるわけです。それはもちろん、港域を指定した場合において、私がいつも運輸委員会なりあるいは決算委員会で指摘をしておるところの公衆衛生の問題について、特に日本は海に汚物を捨てる習慣があるわけです。これはまことに遺憾なことであって、できるだけ浄化をして、汚水が起きないようにしていくということは当然なことであるから、厚生省でこの清掃法改正というものを提案をしろと、こういうことを私どもが指摘をしておる、これも実は関係をしてくるのです。これは、特にオリンピックを目前にした現状においては、たとえば大阪港、あるいは山口というような港については、私はそういう面からやはり重大な関心を持たざるを得ないところなんです。その中心として私が前回申し上げたのは、東京湾についてどうするか、その代表的なことを実はお話したわけです。今回政府においても、また厚生省当局としても、清掃法改正については提案をしようという意図があるようです。ですから、私は、そういう点で、港域法の問題と同時に、港の管理者という立場で、都道府県の人たちの立場からも考えていかなければならぬ。それから、たとえば、今説明をいただいたような、福島県の江名港と中之作港の二つに分離をした、こういう場合に、出てくるものはどういうことが出てくるかというと、いわゆる農林省関係の検査問題が出てくるわけでございます。今までは、私どもはいつも港に対しては、できるだけ政府の関係行政というものを統一をして民間の人たちにサービスのできるようにしろと、あっちへ行っても、これは農林省関係だ、これは厚生省関係だ、これは運輸省だ、建設省だといって、民間の人が行政のために仕事ができない、こういうことであっては困るから、できるだけ行政の一元化ということを港においては進めるべきだということをわれわれは常に主張しておった。ところが、一つならば——一つの港ならば、たとえば行政の場合でも。一つの出張所なり出先機関というものができるわけです。二つになれば、それを一カ所にすれば、どちらのほうに重点を置くかということになる。二カ所にすれば、それだけの今度は行政の事務の再配分についても問題が出てくるということになる。だから、これは単に運輸省の港域法の一部改正という名前によってだけでは——これは形式的に日本語で言えば、こんなものは簡単なんですよ、これだけの区域だから変えればいい、あるいは名前を変えればいい、しかし、その中に持つ行政というものを考えてくれば、いかに多くの問題をはらんでいるかということを考えなければならぬ。ですから、行政の一元化ということをわれわれ社会党は常に主張して、国民にサービスを行なえるようにすべきだということを言うのだけれども、これがたまたま福島県の江名港と中之作港ということになって、それでは政府の出先機関というものはどこにどういう行政というものを行なうのか、むしろかえていくのではないか。ふえていって、逆にそれだけの能率が上がらなくなるのではないか。それとも、行政はもっと能率的に進むのか。こういう点は、たとえば農林省の問題の、いわゆる食糧を扱う場合にしても、あるいは木材を扱う場合にしても、あるいは飼料を扱う場合にしても、出てくるわけだ。単にこれは運輸省だけの問題じゃない。そういう港の指定をすることによっても行政事務というものがいかに配分をされていくかということになるわけです。ですから、私は今日の運輸省の提案しようとする趣旨はもわろんよくわかっている、よくおかっているが、要は、単に運輸省の法律を改正するという趣旨だけでなくて、国民のためにいかにあるべきかということがわれわれ国会で審議をする対象になるわけだ。そういう面から、私どもとしては、先ほど申し上げたように、沿岸を工場用地に造成するなり、あるいは港域法の関係を審議をする際には農林省、水産庁という関係が出てくるのだ。先ほど申し上げたような、あるいは厚生省関係の清掃法という問題が、たとえば大阪港のような場合出てくるのだ。こういうことを一応頭に置いて、それで、なるほど政府がいう港域法を改正してこれだけのいわゆる国民にサービスができる、あるいはいざという場合に避難をする設備というものができるのだ、こういうことがなければ、この法律を提案する趣旨の意味がないのです。で、私は、まあそういうことで、専門的にこの中のいろいろ指摘をすれば出てくるのです、出てくるのだけれども、これはまあ港域法の一部改正という提案だけですから、私としてもその点は了としますが、法案を政府において提案をするときには、少なくともそういう関係者との関連、特に行政上そういうもので国民にいかにサービスできるかということをはっきりした説明ができないと、国会における審議というものは実は無意味になってしまう。ですから、そういう根本的なことを、予算とし、あるいは政策として、われわれは国会で審議をするのでありますから、それまでの必要がないものについては、むしろ私は運輸省の運輸審議会等において十分こういう問題を検討する価値があるのじゃないか。その場合には、この法律として提案をするのがいいのか、あるいは政令なり省令なりで、一部の改正点については、これは行政の簡素化ということで取り扱いができぬものなのか、こういうことは政府が研究をして提案をすべきだと思う。ただ漫然と、三角定木で区域を広げました、縮めました、それだけの港域法の一部改正の提案でありますというのでは、私は国会の審議にならぬと思うのです。また、それだけの私は意義はないと思う。そういう意味で以上申し上げました。ぜひこの点は、政務次官も御出席ですから、私はむしろ、単に字句の問題や読みかえる問題であるならば、この法律の提案をしなくても、法律の改正案として提案しなくてもできるようなことに、行政管理庁も今行政簡素化を進めておる、その中で十分検討してもらいたい、これが一つです。 それから二つ目には、先ほど各種のことを申し上げましたが、要は行政の簡素化、そして国民にサービスができるように、国民が喜ぶべき方向にいくように、これらの地域の変更なりあるいは分離がある場合に、私は考えてやるべきだ、こういうことを意見を付しておきます。これでないと、単に運輸大臣が本院において提案をしただけで、それで変わっておりませんからというような程度では、私は審議ができない。 以上、意見をつけ加えておきまして、私の質問を終わります。
○岡三郎君 天埜さんから先ほど質問があって、御答弁があったのですがね。それと重複するかどうか別として、この一部改正法律案というものを見ると、やはりこれは政令にゆだねてもいい性質のものではないか、こういうふうに考えられるわけです。しかし、法律が作成された経緯もあることですから、その点は十分検討されて、ひんぱんに一部改正というふうな問題が登場するということになるならば、その点を抜本的にひとつ検討して、やはり簡素化するというか、そういう点で、ひとつ差しつかえなかったならば検討してもらいたいと思う。
○政府委員(大石武一君) 相澤委員、岡委員から御質問がありましたように、これは省令なり政令でできるのではなかろうかと思います。それで、十分他の法律と抵触するかどうか検討いたしまして、できるならば簡素化するように努力いたすつもりであります。
○委員長(金丸冨夫君) 他に御発言ございませんか。——他に御発言がなければ、これにて質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(金丸冨夫君) 御異議ないものと認めます。 これから討論に入りますが、御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べを願いたいと思います。 別に御意見もなければ、これにて討論は終局したものと認め、採決に入りたいと思います。 港域法の一部を改正する法律案を問題に供します。 本案を原案どおり可決することに賛成の方の挙手をお願いします。 〔賛成者挙手〕
○委員長(金丸冨夫君) 全会一致でございます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、諸般の手続等につきましては、先例により、これを委員長に御一任願いたいと存じます。 この際、政務次官から発言を求められました。これを許可いたします。
○政府委員(大石武一君) ただいま、港域法の一部改正法律案につきましては、御熱心なる御討議を賜わりまして、満場一致可決されましたことを、心から感謝いたします。その間いろいろ御意見ございましたが、ごもっともな御意見でございますので、十分尊重をいたしまして、その方向に邁進する所存でございます。
○委員長(金丸冨夫君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(金丸冨夫君) 速記をつけて下さい。 次回は、三月二十六日の予定であります。本日は、これをもって散会いたします。 午前十二時散会 —————・—————