運輸委員会 第9号
- 発言数
- 111 件
- 登壇者
- 8 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1963/03/05
会議録
○委員長(金丸冨夫君) ただいまから、運輸委員会を開会いたします。 運輸事情等に関する調査を議題といたします。 まず、国鉄当局より、国鉄事故に関する報告を聴取いたします。
○説明員(吾孫子豊君) それでは、お許しを得まして、去る二月の二十八日、信越本線の越後岩塚駅において発生いたしました列車脱線事故について、その概要を御報告申し上げたいと思います。 お手元に簡単な刷りものが差し上げてあるかと存じますが、ここにございますように、昭和三十八年二月二十八日の午前一時五十三分、越後岩塚駅でもって列車脱線事故を起こしたわけでございまするが、その起こしました列車は、4のところに書いてございますように、貨物列車の第四六九列車、現車四十二両、換算九〇・四両、機関車D五〇型の一〇七号、こういう列車が脱線事故を起こしたわけでございます。 起こしました場所の配線略図がその次に書いてございまするが、その状況は、6に書いてございまするように、この四六九という貨物列車が——このつづりのあとのほうに横長の表がございますから、それをちょっとごらん願いたいと思います。直江津のほうに越後広田という駅がございますが、この駅で、第四六六という貨物列車と行き違いのために、臨時に停車をいたしました。八分ほど延着をいたしましたが、そこを発車したのが十分おくれて出ております。その次の長鳥駅というところをダイヤ面より十二分おくれて通過をいたしまして、この図面にございます塚山第二号というトンネルを通ったわけでございますが、このトンネルの中で、機関士と機関助士とがいずれも意識不明の状態になったと推定されるのでございます。で、次の塚山の駅を時速約六十キロ——まあ推定でございますが、約六十キロで二十分おくれてここを通過いたしました。越後岩塚駅へ二十分延着する見込みでありましたところ、停車しないで、時速五十ないし六十キロで一枚目の図面にありますような安全側線へ進入いたしました機関車が脱線転覆し、続く貨車三十五両が脱線をし、そのうち十七両が転覆いたしまして、上下本線を支障するというようなことになったわけでございます。 この事故のために、機関士も、機関助士も、それぞれけがをいたしまして、目下病院に収容されているわけでございまするが、この原因は、七番目に書いてございますように、この塚山第二号トンネルの中で機関士と機関助士とが窒息状態に陥りましたために、越後岩塚駅にかかりました際に、信号を確認することもできなかった、また何らの処置もとり得なかったために、安全側線に突入をして、脱線転覆事故を起こした、こういうふうに推定されるわけでございます。 それで、実はこの塚山第二号トンネルは、非常に古いトンネルでございまして、その横長のほうの右の端に書いてございますように、明治三十五年に建設されました延長千百五十五・七メートルのトンネルでございまするが、このトンネルに差しかかります手前に、その断面図にありますように、千分の十ほどの上り勾配があるわけでございまするが、トンネルの中は、約三分の一は千分の五ミリの上り勾配、あとの二分の一はレベルになっておりますので、いまだかつてこういう窒息事故というようなことが起こったことは一度もないトンネルでございます。そういう関係もございまして、実は窒息を起こしやすいようなトンネルの場合には、機関車の乗務員に対してガス・マスクを使用させるように指図もいたしておりまするし、また必要なガス・マスク等は備えつけておるわけでございまするけれども、従来この隧道でそういうような事故が起こったことも一度もございませんでしたし、当日の機関士も機関助士もガス。マスクは携行はいたしておりませんでした。通常ならば予測し得ないような事故が起こったわけでございまするが、これも、病院でお医者様の診断によりますというと、煙に巻かれて窒息状態に陥ったということは大体疑いない事実のようでございますけれども、いわゆる一酸化炭素中毒ではなかったらしいというような話も聞いております。まあ詳しい点はなおもう少しよく調査いたしたいと思っておりますが、いずれにいたしましても、機関士、機関助士は意識不明の状態に陥っておりましたために、こういうような事故が発生いたしました。その結果、かなり長い時間にわたりまして信越本線に輸送障害を生ぜしめ、いろいろ御心配もおかけいたしましたし、また御迷惑をおかけいたしましたことを、申しわけなく存じておる次第でございます。 で、その後の復旧は、九番に書いてございますように、新津及び新鶴見から操重車、長岡及び直江津から救援列車を出動させまして復旧作業に当たらせました結果、三月二日午前六時五十二分に上り線が開通し、三日の十六時二分に下り線が開通をいたしたような次第でございます。 この間の輸送手配につきましては、その次の十番目のところに、それぞれの列車について処置いたしました事項が書いてございまするが、いずれにいたしましても、かなり長時間にわたって輸送障害を生ぜしめまして、たいへん御迷惑をおかけいたしましたことは、申しわけなく存じておる次第でございます。 大体そのような概況でございますので、以上をもちまして報告にかえさしていただきたいと思います。
○小酒井義男君 まだ乗務員は入院中でございますか。
○説明員(吾孫子豊君) まだ両名とも入院中でございます。
○小酒井義男君 貨物列車であったから、人命に対する被害というものはまあなかったわけですが、もしその窒息をするというようなことになると、旅客列車の場合でもこういうことがあり得る危険性というものはないのかどうかですね。貨物列車と旅客列車では、何かその条件が違う点があるか、そういう点はどうなんでございましょうか。
○説明員(吾孫子豊君) もしこれと同じ状況が起これば、これが旅客列車でございましたらたいへんな事故になっておったと思うのでございますが、ただ貨物列車と旅客列車の速度の関係、また重量の関係等もございますから、大体このトンネルは貨物列車の場合でも通常二分ぐらいで通ってしまうトンネルなのでございますが、この列車の場合には、特殊事情がいろいろ手伝っておったと推定されますけれども、七分ほどかかっておりますから、旅客列車でもしございましたら、そんなに長くトンネルの中で時間がかかるということはまずあるまい。したがって、もし旅客列車でございましたといたしますれば、まあ二分ぐらいで通過する場合には、よほどのまあそのガスの状態でも悪くない限りはこういうような事故は起こらなかったのじゃないだろうか、そういうふうに思われます。
○小酒井義男君 今まではこういうことは全然なかったのですね。
○説明員(吾孫子豊君) 今まで隧道の中で窒息事故を起こしたことは何回かございますが、この隧道につきましては一度もなかったわけでございます。したがいまして、実はこの機関士——この列車を運転しておりました乗務員は直江津の機関区の乗務員であるわけでございますが、直江津の機関区には相当数のガス・マスク等も配備してございますけれども、このトンネルを通過する列車の乗務員は大体持って行かないというのが通例の状態になっておったようでございまして、この乗務員ももちろん持っておらなかったようでございます。
○小酒井義男君 従来そういうことのなかったところで、今回のような事故が起こったというのには、何か特別の条件といいますか、たとえば機関士の過労とか、その他生理的な影響、関係というものはなかったのかということも考えられるのですが、しかし、機関助士も二人ともだということになると、個人の肉体の上における影響ということじゃない結果だと思うのです。そういうことになると、将来もそういうことの起こり得る危険性というものをやはり心配されるわけでありますが、そういう点について、まだ根本的な原因の究明はされておらぬのだろうと思いますけれども、やはりそういう点を検討をして、将来の安全を保障されるようなことがやはり必要じゃないかと思うのです。そういうことをおやりになる考えはありますか。
○説明員(吾孫子豊君) まあこの乗務員の生理的な条件と申しますか、そういうような点は、差し上げてございますこの刷りものの二ページ目の下のところに、機関車乗務員の勤務状態の表がございますが、これから見ましても、特別に疲労しておったとか、そういうような状態とは思われません。それで、今私どもいろいろ検討をいたしておりますが、一つには、この列車で使っておりました燃料が、実は煉炭が六割、あとの四割が切込炭というような燃料を使っておったわけでございますが、御承知のように、あの地方は非常な今積雪下に置かれておりまして、雪でもって燃料が相当しめっておったと、そういうようなことのために、やはり石炭の焚火の状態が悪かったのじゃないだろうか。それでまあついガスもよけい発生をし、けむも多く出て、不完全燃焼のために煙に巻かれるというようなことが起こったのではなかろうかというふうにまあ思われるのでございますが、こういう事故を防止いたしますためには、先ほども申し上げましたように、現在乗務員のためにガス・マスクというようなものを配給はいたしておりますけれども、今後の方針といたしましては、機関車自体にもう少し換気装置というようなものを——今ある程度整備したものもございますけれども、そういうようなものをさらに改善をするように検討をいたしたいと思っております。それからなお、事故の防止のために、実はこの区間に対しましても、現在御承知の、車内警報機のC型というのがつけてあるわけでございます。で、このC型警報機と申しますのは、信号が赤あるいは注意になっておりました際に、機関車の中でブザーが鳴りまして注意を喚起するようになっておるわけでございますけれども、通常の場合ならばそれで制動の手配等もとり得るわけでございますが、この機関車の場合にも別にその車内警報機は故障なく働いたのでございますけれども、とにかく乗務員たちが二人とも気絶しておったというようなことでは、この警報機でも役に立ちませんので、これを実は自動停止装置を伴いましたS型警報機というのにかえる計画で、実は今全国的にその整備に取りかかっておるわけでございます。これが現在のC型からS型にかえられますれば、今度の事故は防止できたのではないかと思われますし、なおそれで起こったといたしましても、こんなひどい激突状態にはならずに済んだというふうに思われるのでございます。大体計画といたしましては、三十八年度中にこの区間の車内警報機の地上設備のほうの工事は完了する予定になっております。機関車の大部分も三十八年度中に整備を終わり、一部今の計画では三十九年度にかかるような計画になっておりますけれども、この計画の推進につきましては、あの経験にかんがみまして、なお一そう力を入れるようにいたしたいと思っております。しかし、根本的には、蒸気機関車を早くやめまして、電化をするなり、ディーゼル化をするなりするということが、この種の事故を防止する最大の近道でございまして、そういう意味で、現在新しい大型のディーゼル機関車の開発を鋭意実施中でございますが、このような区間につきましては、暫定的に順次まずディーゼル化を行なう。将来は、この区間も、信越本線でございますので、五カ年計画を終えましたあとで、引き続いてまた電化に着手するということになるかと考えております。まあ大体そういうようなことで今後この種事故の防止ということは期し得られるのではないかというふうに考えておりまして、鋭意その努力を続けておるような次第でございます。
○委員長(金丸冨夫君) 他に御発言はございませんか。
○岡三郎君 この車掌はどうだったんですか。車掌は負傷していないのですね。
○説明員(吾孫子豊君) 車掌は負傷はしておりません。
○岡三郎君 今言われたことですけれども、これは客車の場合だったらたいへんなことだったというふうになると思うのですがね。今の具体的に五カ年計画云々とあったのですが、塚山駅では停車をすることなく、時速五十キロないし六十キロで安全側線のほうに進入して行ったというのですが、塚山と越後岩塚の間はどのくらいかかるのですか。
○説明員(吾孫子豊君) ダイヤ面の所定の所要時分は七分でございます。しかし、この列車の場合の実際の運転時分は五分で行っております。下りで制動もできなかったからだろうと思います。
○岡三郎君 ガスが異常に発生してこうなったといっても、こういうふうな場合における危険予防といいますか、窒息状態を回避するために、ガス・マスクではなくしても、ほかの方法で処置をとる方法はないのですか。ただ二人が乗っておって煙に巻かれてのびてしまって行ってしまったというようなばかげたことでは、これは言いわけにならぬと思うのだが、どうなんですか。
○説明員(吾孫子豊君) マスクを持たすということをやっておりますが、そのほかにそれじゃどんなことをやっておるかと申しますと、過去におきまして、煤煙条件が非常に悪いということがはっきりしておりますトンネルに対しましては、トンネル自体にシャッターを作りましたり、あるいは排煙のためのブローアー——大きな扇風機ですね、そういうようなものを取りつけております。そういうものもありますが、それはトンネル自体にしかけをする場合もあるわけでございますけれども、この塚山トンネルというのは、さっきも申しましたように、明治三十五年以来この種の事故はなかったわけでございます。その前にガスの検査なんかもやっておりますが、そうたいしたこともないということで、そういう装置はもちろんしていなかったわけでございますが、全国的に見ますと、トンネルにそういう装置をしておるところがある。それから、機関車自体に換気装置をつけておるものも、全国で三百両以上ございます。それからなお、それらの機関車の中に換気装置をつけておるつけ方にもいろいろなものがございまして、機関車の前うしろとか、あるいは運転室の床下、あるいは水タンクの中をパイプを通すというような方法で正常な空気を運転室内に導入をいたしまして、それに必要な場合には乗務員が口を当てる、こういうような装置をしたものもございます。あるいはまた一部には、空気ブレーキ用の空気だめから圧縮空気を導き入れまして、水と一緒に運転室の床の上に噴出をし、呼吸援助とともに室内の冷却効果をねらったというものもございます。また、機関車の煙突の上に集煙装置をつけまして、煙突から出た煤煙がトンネルの天井に沿うて流れるように装置をしたものも三百二十二両ほどございます。また、急勾配や重量列車区間では、重油をまぜて、重油を併燃することによって乗務員の労働緩和と煤煙の半減に効果を上げておる例もございます。今後の対策といたしましては、空気ブレーキ用の空気だめから圧縮空気を導く方法と、それから今申し上げました重油を併燃するということを至急さらに検討を加えたいというようなふうに考えております。根本的には、先ほど申し上げましたように、電化をし、ディーゼル化をし、早く無気機関車というものを国鉄からなくしてしまうということが根本的な解決ではございますけれども、そんなふうに考えておる次第でございます。
○岡三郎君 今まで煙に巻かれて窒息状態になったという事故はございますか、現在までに。どのくらいあるのですか。
○説明員(吾孫子豊君) 過去においてもちろんございました。そうして、特に終戦直後の時期ですね、このころは石炭の炭質が非常に悪かった時期でございますが、そのころは非常に多うございました。今私手元に持っておりますこういう窒息事故の件数調べでは、昭和十六年——戦争の最中でございますが、昭和十六年から三十七年までの間の事故件数があげられたものを持っておりますが、それによりますと、昭和十六年から昭和三十七年までの約二十年の間に、四十七件起こっております。しかし、かたまって起こりましたのは、大体昭和十九年、二十年、二十一年——二十一年が一番多うございまして、十件ほど起こっておりますが、最近——昭和三十年から以後で見ますといろと、三十一年に二件、三十三年に二件、三十四年に一件、三十五、三十六はなくて、三十七年に一件と、大体その程度起こっております。
○岡三郎君 それで、その事故の場合、客車の場合もございますか。事故の起こった場合、みんな貨車かな。
○説明員(吾孫子豊君) ほとんど貨物列車でございます。と申しますのは、先ほど申し上げましたように、旅客列車の場合は大体速度も速うございますし、貨物のようなことがないわけでございます。
○岡三郎君 貨物のほうが少し雑に扱われているということになるのかな。つまり、燃料でも何でも貨物のほうは安くするために少し雑なやつをやって、お客のほうはそうなったらたいへんだからということでもないのか、どうなんだね。四十何件あって、ほとんど全部貨物だということになるというと、貨物のほうに危険手当つけなきゃだめじゃないか。
○説明員(吾孫子豊君) 別に貨物だから雑に扱うということはございませんし、現在貨物列車の牽引の機関車に使っております石炭も、それから旅客列車を引っぱる機関車に使っております燃料も、同じものでございます。別に違ったものを使っているわけではございません。ただ、貨物の場合は、先ほどもちょっと申し上げましたように、重量の関係がありまして、機関車が、旅客列車用の機関車の場合は大体速度を主に考えておりますし、それから貨物列車用の機関車の場合には重いものを引っぱる、重量本位に考えておりますので、速度がおそいのが原則でございます。そういったような関係で、貨物列車について何回かこういうような事故が起こったことがあるようなわけでございます。しかし、根本的には、だんだん石炭というものがなくなりつつありますので、そういう面から、将来はこういうことがなくなるでありましょうし、当面の施策といたしましては、先ほど来申し上げたような方法でこの種事故の純減を期して参りたいと考えている次第でございます。
○岡三郎君 旅客列車で一ぺんこういうことがあったらたいへんだから、抜本的に何とかしなきゃならぬというふうになるんだろうと思うんですがね。貨物だから、内部のことだから、まあ適当に事後の措置をやってきておるということが繰り返されてきておるんではないかというふうにもとれるんじゃないかという気がするわけです。ということは、二人とも気を失ってしまったということで、まあ脱線をしたということになって、復旧にえらい手間を取ったということになって、それで今後はマスクをつけろとかなんとかいうけれども、また日がたてば、暑い盛りなんかにマスクなんかいやだということになるから、今度の場合はそういう場合と違うけれども、少し工合が悪くなったときに、酸素ボンベでも置いといて空気の入れかえをするとか、何かすぐ手っ取り早い方法があるんじゃないかという気がするんです。 それから、もう一つは、たいている煙が外に出る場合、外に行った場合、窓を締め切っておれば五分や七分くらいは持つんではないか。中からそういうふうなガスが発生するということになれば、中の用意として、今言ったように、酸素ボンベとかそういったようなもので防止するというようなことはできないんですかね。考えてみれば、窒息状態になることが過去に何べんもあったということであれば、ガス・マスクなんというのはおよそ遠い話で、科学時代の話で私はないと思う。もう少し何か方法があるような気がするんですが、副総裁、どうなんですか。
○説明員(吾孫子豊君) いや、それで、先ほど申し上げましたように、過去において窒息を起こしたような長大なトンネルの場合には、トンネル自身にガスを吹き飛ばすブローアーをつけたり、あるいは入口のシャッターをおろしたりなんかするか、煙が機関車に行かないように処置しておるわけです。同時に機関車のほうにも、さっき申し上げましたように、そういうところで使う機関車には、機関車自身に換気装置みたいなものをつけておるわけです。このトンネルの場合は、先ほど申し上げましたように、普通ならば二分で通っちゃうわけですね。二分でいつも通っているから何も起こらなかったわけですが、このときいろいろな悪条件が競合してこういうことが起こったんだと思いますけれども、それで、先ほども申し上げましたように、現在ある程度すでにそういうものを取りつけた機関車もございますけれども、今後さらに、今申し上げましたように、空気ブレーキ用の空気だめから圧縮空気を導き入れて窒息を防ぐというような方法と、それから燃料そのものに重油をまぜてたくということを、さらに検討して、そういうものを取り上げていきたい、そんなふうに考えているわけです。しかし、いずれはこの区間も電化するでございましょうし、将来、そこまでいかない、電化ができない間は、まずディーゼル機関車を入れるというふうなことも考えておりますから、そういうようなことで、この種の事故を今後防ぐことはできるというふうに思っておるわけです。
○岡三郎君 いくら説明を聞いてもや乗っている人が気持が悪くなってのびちゃう、その二分か五分か知りませんよ、七分か。少なくとも十分や二十分の間意識を失うということになったら、これは列車に乗っている者自体危険きわまりないと思うんです。万が一、圧縮空気とか、いろいろなことがあったけれども、気持が悪くなったときの、手っ取り早い方法ということを考えておかなければいけないんじゃないか。実際問題として、気が遠くなるまでには、かなり気持が悪くなると思うんです。だが、気持が悪くなったときに、その機関室自体に、運転士がすぐみずから処置ができるという方法、そういう方法がないんでは、私はしようがないと思うんで、安全装置を二重にも三重にもやっておくということが必要で、たいした金もかからぬと思うんですが、二分のところを荷物が重たかったから七分かかってこうなったというんでは、ちょっと科学的ではないと思うんです。十分かかろうが、十五分かかろうが、そのときにとにかく脱出できるだけの機関車に何かの手を打っておく必要があるんじゃないですか、実際問題として。運転している者が気持が悪くなれば、助士の方も気持が悪くなる。運転している人が助士に言って、この際はあれだから、ひとつ酸素ボンベならボンベでもあけろという形で、何か応変の措置ができるということになっていなければ、圧縮空気も何もいいけれども、二重、三重くらいに安全装置をしておく必要があるんじゃないかという気がするんですがね。
○説明員(吾孫子豊君) そういうことで、現在機関車自身に乗務員が操作できる換気装置をつけた機関車があるということを申し上げたわけです。それは十分な数ではございませんので、そういう面もこの際あわせて処置をするように、整備するようにいたしたいと、そういうことをやっていくつもりでございます。
○委員長(金丸冨夫君) 他に御発言ございませんか。——別に御発言もないようでしたら、本件については一応この程度にいたしまして、次に移ります。 ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(金丸冨夫君) 速記をつけて。 —————————————
○委員長(金丸冨夫君) 次に、港湾整備促進法の一部を改正する法律案について質疑を行ないます。
○岡三郎君 その前にひとつ資料の説明をお願いします。
○委員長(金丸冨夫君) 資料の説明を聴取します。
○政府委員(比田正君) お手元に配付いたしました資料につきまして御説明申し上げます。 たくさんの資料提出の御要求がありましたので、取り急ぎ作成して参りましたので、あるいは御質問の趣意にまだ満ててないところもあるかもしれませんが、それは説明をもって補いたいと存じております。 最初に、資料の第一でございますが、木材の輸入の実績並びに今後の輸入推定量につきまして一表にまとめたものでございます。それによりますと、今回整備の対象になっております二十七港分の名前が、そこに函館以下書いてございます。左側のほうの三十六年の輸入実績は、南洋材、米材、北洋材、その合計というふうに掲示をしてございます。また右側のほうには、昭和四十年度の推定でございますが、これは農林省と打ち合わせた結果の数字でございまして、総数につきましては、三十六年につきましても、四十年につきましても、前回御説明申し上げましたように、二ページの一番終わりの合計欄に出ておりますように、三十六年の輸入の実績は、申し上げました二十七港と、その他の港がまだございますが、それと合計いたしまして九百九十七万立方メーター——単位は立方メーターでございます。昭和四十年度の輸入の推定量につきましては、先般御説明申し上げました一千四百九十万立方メーターということになっておりまして、この表はその内訳を示したものでございます。 次にも資料の第二に参りまして、原木の港湾背後地への輸送状況の説明とその表でございます。表に従って説明を申し上げます。 この表は、たくさん港がございますが、その代表的なものをとりまして詳細に調べた結果でございます。たとえば、まん中のところを見ていただきますと、大阪というところを例示してございますのを御説明申し上げますと、外材の輸入量が立方メートルでそこに書いてございます。下の二行目に内材が立方メートルで掲示してございまして、その合計が三段目でございます。その右側のほうに比率が書いてございますように、大阪に入りました木材が、八五・一%は外国材でございまして、内材がその他に一四・九%入っているわけでございます。これが消費地別にどういうふうに搬出をされているかということになりますと、九三・八%は市内または地区内の臨港地区——港のすぐそばのところで消費されております。市外または港湾地区外のほうに出ましたものは六・二%でございまして、鉄道によりましたのが六・一%、自動車で搬出されましたのが〇・一%でございます。 なお、その下の段には、さらにそれより遠い地区に出ましたものが書いてございますが、それは兵庫、愛知等がおもなものでございます。パーセンテージはそこに書いてございませんが、兵庫は全体の一%くらいが参っております。愛知につきましては〇・七%くらいのものが出て参っているわけでございます。 一番下の欄は、自動車によりまして同じように主要の仕向け地に送られたものの地名が書いてございます。これも非常にわずかなものでございます。 名古屋、これも同じような趣旨で表を作成いたしました。 資料の第三でございますが、港湾整備促進法に基づきますところの貯木場の施設の計画の案でございます。これは先般申し上げました事務当局の案でございます。港名につきましては、函館港以下二十一港そこに書いてございまして、昭和四十年までには、その計の欄にございますように、二十億円の資金が必要となって参ります。そのうちで、三十八年に予定いたしましたのが——空欄になっているところは、まだ三十九年以降に仕事をするところでございまして、さしあたり三十八年に予定いたしましたのが、そこの三十八年度予定と書きましたところで、百万円単位でございまして、合計いたしまして五億を予定いたしておりまして、これは十港でございます。 なお、全体の内容につきましては、右の欄に書きましたように、施設を整備いたすつもりでございます。 次は、資料の第四でございます。港湾整備五カ年計画、それは公共事業によるものでございますが、それに基づく木材輸入港湾の整備計画を表示いたしましたのがこの表でございます。そこにありますように、函館、小樽以下釧路とずっと書いてございますが、次のページにまでわたってございまして、六ページの最後のところで百五億というのが公共事業によりますところの三十六年から四十年までの木材関係の港湾整備費でございます。そこに内訳がございますが、その港が二十七港でございます。三十六年度に実際にとり行ないましたのが、そこにありますように、小樽以下入港でございまして、その事業費は、六ページの一番最後の欄に書いてございますように、三億六千三百万円をもって仕事をいたしております。三十七年の実績につきましては、函館以下十六港でございまして、その金額は、同じく六ページの最終行に書いてございますように、十四億三千五百万円でございます。三十八年度につきましては、ただいま配賦を地方の事情等も彼此勘案して編成中でございますが、予定額は約二十三億六千万円で、二十二港につきまして公共事業費を配賦する予定でございます。 次は、資料の第五でございます。輸入木材の港湾諸経費につきましての説明でございますが、輸入木材の港におきます取り扱いは、製材川あるいはパルプ用の木材を除きまして、原木で入りますものにつきましては、本船から投下いたしまして、それを仕訳いたしまして、検疫あるいは木材整理、貯木、水切り、回漕というような段階において作業が行なわれるものでございますが、全国おおむね同様でございますので、ここには東京の例と神戸の例を例示いたしました次第でございます。木材によりまして、ラワン材、米材、ソ連材等、重さとか大きさとかサイズが違いますので、それぞれ違った取り扱い料金が出ておりますけれども、合計いたしますと、七ページの最後の計の欄にございますような数字でございまして、たとえば東京港のラワン材におきましては五百七十円八十銭というのが港湾におきますところの諸経費でございます。 八ページには、その続きでございますが、これらの木材が到着いたしますまでの価格というものを算定した表でございまして、ラワン材と米材の例をあげておりますが、ラワン材によりますと、ブツアン材というのは、これはフィリピンのミンダナオ島でございますが、東京の卸売価格はそこにありますように一万三千百四十円——立方メートル当たりでございますが、東京港の諸掛りは、先ほどの表にございましたように、切り上げまして五百七十一円ということになっておりまして、これは総体の四%を占めております。それから原産地の価格は、そこにありますように、幅がございますが、大体六九から七一ぐらい——約七〇%前後ということになっております。それから回漕の運賃は二千四百三十円で、一九%を占めております。その他の経費としまして、六ないし八%というものが見込まれております。同じように、米材につきましても、ほぼ同じような数字で、多少価格が違っておりますが、二行目に掲げた次第でございます。 次は資料の六でございますが、おもなる工業川地造成の資金の内訳を御説明いたしたわけでございます。ここでカッコで書きましたのは、この表の下の注とございますところにありますように、カッコ書きは縁故債でございまして、その下に書いてある数字の内数でございます。おもなものを書きましたので、その合計はそこにあります港の分で三百二十九億というのが三十六年度の実施額でございます。これにつきまして、このときの全国の実施額は約四百億でございまして、ここに計上いたしましたものが大規模でございまして、その八割を占めているという状況でございますので、おもなるところを表示いたしたわけでございます。この表をごらんになるとわかりますように、実施いたします金額は起債の額と自己資金とによっております。自己資金につきましては、先般も御説明申し上げましたように、すでに土地ができますと、それを売り上げた金額、それから約束ができました場合に、予納制度がございますので、できたらほしいという人から予納金を受け取る場合もございますし、また、財源が豊かなところでは、地方公共団体の自己の財源をもちましてこれに加えていくというようなもので、起債額が必ずしも実施の事業費全部ではございません。その大半を起債によるという状況になっております。なお、縁故債と申しましたのは、仕事を始めますときに、買手がきまりました場合には、その会社に資金の一部を持たすということでございまして、これも先般御説明申し上げたとおりでございますが、たとえば千葉というようなところをとってみますと、丸善石油とか、日本板硝子、宇部興産とか、三井物産その他がすでに工場を進出する計画ができておりますので、そういうところから年度々々縁故債を割り当ててございます。運輸省といたしましては、この起債の総ワクを一応あっせんいたしまして、運輸省の案を大蔵省あるいは自治省でおきめ願うのでございますが、その資金構成の内容につきましては、主として自治省あるいは大蔵省がこれをおやりになっているという状況でございます。済みましたものにつきましては、なお起債は少しずつ年度がずれておりますので、その年の十二月までに仕事をすればよいということになっておりますので、三十六年の起債というのが三十七年の十二月までに仕事を終わることになっておりますので、三十六年度分の実績につきましては、先ほど資料をもう少し詳しいものというお言葉でございましたので、これは至急実情を取り調べまして、あらためて御報告いたしたいと、かように考えております。三十七年度は同じような方針で、この表にありますのが、四百六十二億という事業をいたします中で、起債は百六十六億、その起債の百六十六億のうちで百四十一億が縁故債ということでございます。なお、三十七年度の全国の実施予定額は、一月末の調べによりますと、約五百三十億円でございます。それに対して、ここに計上いたしましたおもなるものは四百六十二億ということになっております。 次に、資料の七につきまして御説明申し上げます。外債の発行条件につきましては、これは大蔵省の主管事項でございまして、私どもといたしましては、その結果を聞かされているような状況でございます。西独債につきましては、大阪府が発行いたしましたのが三十六年度九十億円でございますが、ドイツ・マルクにいたしますと一億ドイツ・マルクでございまして、利率その他は、そこにありますように、利率は六・五彩で、償還期限十五年というようなことになっております。なお、大阪と堺につきましては、府と市と両方になっておりまして、このために特に法律等もできまして、政府保証をするような道も別途設けられてございます。九十億円ずつ三同外資を入れたいということでございまして、三十六年度分はすでに決定いたしておりまして、三十七年度はただいま交渉中で、ほどなく決定するという段階でございます。 米債につきましては、東京都の予定額は三十八年度計画で七十二億でございますけれども、これにつきましては、利率その他現在交渉中でございます。先般御説明申し上げましたときに、七分五厘というようなことを申し上げましたが、これは交渉経過でそういうふうになるのだろうという予定でございまして、決定いたしたものではございませんので、ここで訂正さしていただきます。 次は、資料の第八でございまして、旧軍港関係をどういうふうに取り扱っておるかということを表にいたしたものでございまして、旧軍港で商港に転換いたしましたものは、横須賀、舞鶴、呉、佐世保でございまして、それにつきましては、おのおの五カ年計画どうりに事業をきめまして、公共事業費をもって、一般港湾と変わりない比率でもって、ここに書きましたような、おもな事業内容をあげましたように、港湾整備を進めております。三十六年につきましては、横短資以下表にございます。それから三十七年につきましても、それよりさらに上回った予算をつけております。三十八年度につきましては、その他の一般の港湾同様、ただいま、現地とも打ち合わせまして、予算の内訳をきめようとして作業中でございます。大体前年度よりも上回った数字で促進したい、かように考えておる次第でございます。これをごらんになりましても、軍港であるからといって特にどうということはございませんで、一般商港の要請で、全国的の方針に基づきまして整備を取り急いでおります。 なお、あとから配付いたしました参考の資料といたしまして、縦書きで港湾整備促進法の一部を改正する法律案の新旧対照表がございますが、上のほうに新しい法律、下のほうに古い法律が書いてございますが、旧法は七条からなっておりまして、一条と三条、四条、五条、六条、七条は全然変わりございません。二条の中で三項目ほど指定していることがございますので、一つだけ上欄で縦線を引きまして、「貯木場の建設、改良又は復旧」、これだけを起債の対象になるように追加いたすのが趣旨でございますので、念のため御説明申し上げます。
○委員長(金丸冨夫君) 運輸大臣から東京港湾に関連して発言を求められましたから、これを許します。
○国務大臣(綾部健太郎君) この前の委員会で相津委員から御質疑がありました東京港の埋め立てにつきまして、首都建設本部長である河野建設大臣と話し合いました結果を御報告申します。 首都圏整備委員長の話によりますというと、東京港の埋め立てについては諸種の計画があるが、まだ一つもきまったものはない、しこうして、どれが国家的に有効なるやを自分のほうで検討して、国家的に有用なもので、施業主の計画等を見きわめた上、これに認可する方針である、ただし、河川法とともに、公有水面堆立法は古い法律であるからして、これを今議会で全面的に改正する意図を持っておるからして、その改正の結果によってその方法をきめるつもりであるということでございました。御要求がございましたからも首都圏整備委員長河野建設大臣と話したてんまつを御報告いたします。
○委員長(金丸冨夫君) 質疑を続行します。
○小酒井義男君 この法律の関係で二点たけお尋ねしておきたいのですが、貯木場設置整備計画に基づく起債は五億が増減をするようなことはありませんか。
○政府委員(比田正君) 五億は——今後の分は二十億でございまして、そのうち五億だけは三十八年度いたしたいのでございますから、五億で大体ことしはやっていきたいと思っております。もし必要があれば、来年度にまたございますので、そのほうで調整をできるだけしていきたい、こういうふうに考えております。
○小酒井義男君 私かお尋ねしているのは、ワクが変動がないかということ。お尋ねしているのは、この計画に基づくところは十カ所でございますね、もしこれ以外のところがまたやりたいということを言った場合に、それをふやすとすれば、五億のワク内でやれば、ほかが減るわけですから、ふやすことは絶対にないかどうか、ふやす場合は新しいところだけ起債のワクをふやす、こういうことになるかどうかということをお尋ねしているのです。
○政府委員(比田正君) 私の答弁の趣旨が少し違うものでございますから……、五億は一応予定いたしまして、先ほど御説明いたしましたように、われわれの予定でございますが、この起債の全体のワクが非常に多いワクがございますので、この中で他の部門を圧縮することによって捻出するということはできるわけでございます。他のほうと申しますのは、荷役機械とか上屋でございまして、ただいま、今までできた港湾の進行状況も、そういうふうに上屋を建てたりする段階にきてチェックいたしておりますから、そういう結果で、年間を通じましては多少のゆとりというのが毎年出てくることもございます。それらを全部合わせまして、どうしても貯木場のほうをやらなければならないということがございますれば、他のほうとかね合いまして、操作の余地はございます。
○小酒井義男君 それで大体わかったんですが、この表に出ている数字ですね、十ケ所に対して五億の起債という数字が出ておりますね。これが減るようなことはないでしょうね、これを削るようなことは。
○政府委員(比田正君) 貯木場につきましては、非常に緊急を要するので、あえて法案の御改正を願いまして、ただいま極力努めておるところでございますので、これを減らすようなことは考えておらない。ただ、地元のほうの都合によりまして、非常に現地限りの事情によって延ばしてくれ、あるいは来年にまとめてくれというものがございますれば、別でございますが、全体のワクとしてはできるだけこれでやっていきたいと思っております。
○小酒井義男君 私は、こういう表が出ると、そういう要求が出てくる心配はないかということを考えたから、この前の質問でも、何カ所ぐらいやるかということをお尋ねしたのです、場所まではお尋ねしないが。そういう心配があるから私は言っているのでありますので、あまりこまかく分散すると、この前他の委員の発言もあったように、これの完成時期がおくれる——工事の進行というものが減退する心配がありますから、そういう点を考えて質問をしたわけですから、そういう点は、この委員会の前回の質疑の趣旨を十分尊重して、これを促進していただく必要があると思うのです。以上です。
○政府委員(比田正君) その御趣旨はよくわかりますから、そのようにいたしたいと思っております。
○相澤重明君 先ほど大臣の報告を聞いたんですが、首都圏整備委員長とのお話の結果では、今国会に河川法や公有水面理立法等の改正を提案しておるので、それらの法律がきまったあとに具体的にその作業を進めていきたい、こういうことで了解していいのですか。
○国務大臣(綾部健太郎君) そのとおりでございます。まだ提案はしておりませんが、今国会中に早急に提案するということを閣議で了解いたしました。河川法は最も問題が多いところでございますから、はたして今国会に提出されるやいなやはわかりかねますが、首都圏整備委員長の話はさような話でございました。
○相澤重明君 今の大臣の御説明ですと、閣議では一応両法案については御検討されて、もう決定しておるのですね。
○国務大臣(綾部健太郎君) 出すということに了解をして、出すということを決定したんであって、法案の内容はまだひとつも閣議に報告されておりません。これから、建設省が中心省といたしまして、各方面ともせっかく検討しておる段階でございます。
○相澤重明君 それでは、私は大臣にひとつ御要望を申し上げておきたいんですが、それはできるだけ早く、法案ができましたならば、当委員会にもひとつ内示をしていただきたいということは、私は実は、東京オリンピックの開催を目前にいたしまして、東京湾というものはきわめて重要な役割を果たすと思うんですが、その中でも港湾を監督しておる運輸省としては、この港湾問題についてどういうふうにしたらいいのかというのが非常に重要な問題だと思うんです。二つの例を申し上げますと、厚生省関係の、いわゆる清掃問題についても、屎尿処理の問題についても、これは私どもがなおざりにすることはできない重要な問題だと思う。それからいま一つは、農林漁業関係としては、港湾あるいは沿岸に対する魚介数等のいわゆる養殖等の問題があると思うんです。そういうことはありながらも、とにかく東京港をこのままにしていいかというと、なかなかそうはいかぬだろう。そこで、前回の質疑の中で私申し上げたように、東京、千葉、神奈川の三都県においては、何とかこの東京湾開発というものを、これらのただ三都県の考え方でなくて、国家的な専業として考えていくべきではないか、こういうことを関係者が集まって実は二回ほど審議をしておるわけなんです。したがって、政府においてもおそらくそういう関係者の意見というものを相当聴取されておると思うんですが、私どもとしては、この東京港湾における処理の問題というものはきわめて重要な問題であるから、できるだけ早くそういう問題に取り組んで、やはり成案を出していただくということがきわめて大事だ、特にこれは、単に都府県の問題だけでなくて、政府全体の問題である、国家的な事業であるから、そういうふうに取り組んでほしい、こういう御要望を申し上げたんですが、ぜひ、そういう関係の省庁のやはり問題も含んでおりますから、そういう点をひとつお考えいただきまして、大臣から閣議の中にひとつ積極的な意見を入れて、法案ができましたならば、当委員会にもひとつお示しをいただきたい。あまり何されるとむずかしい点があるんじゃないかという心配をするわけです。そういう点で、できれば御内示をされることを希望して——これは希望です。 それから、今法律関係を調べさしておるんですが、港湾局長は、先ほどの最後のページの——十一ページの、旧軍港より商港に転換したものの港湾整備計画、これを御説明をいただいたのでありますが、御承知のように、旧軍港市転換法というのは、昭和二十五年六月二十八日に法律二百二十号でこれは公布されておるものであります。この旧軍港市転換法というのは、私どもが戦争を否定をした、戦争放棄の憲法に従って、軍港は要らないから商港にしていく、いわゆる「平和産業港湾都市に転換することにより、平和日本実現の理想達成に寄与することを目的とする。」、こういう法律なのであります。そこで、この法律に基づいて、四軍港については特に政府が資金を投入をしなければならぬ法律条項になっておるのでありますが、先ほどは他の商港と変わりがないという答弁をされておったと思うんですが、その点はいかがですか、いま一度お聞かせいただきたい。
○政府委員(比田正君) たいへんどうも私の言い方が悪かったのでございまして、この前御答弁申し上げたときとちょっと違っておりまして、この前は、他の港とかけ隔てなくやっているが、むしろ何とかして繁栄に導くように努力するということをつけ加えましたが、ただいま急ぎまして、最後のところまで言いませんでした。舌足らずでございましたが、この結果につきましては、先ほどの説明に、でき得べくんば商港として繁栄するように極力指導援助いたしたいということをつけ加えさしていただきます。 なお、この計画ができましたときには、地元からの要求がございまして、港湾管理者の要求がございましたが、それと非常に密接な連絡をいたしまして、よそではこれはこのくらいにしようという査定がございますが、旧軍港についてはかなりよそよりも優遇した五カ年計画というものがきまっていると記憶しております。で、港湾を整備いたしますと、やはり地元のほうもそれに伴った金が要りますので、地元の経済も考えまして最大の努力をいたしましたのがこの五カ年計画であると、こういうふうにお考えいただきたいと思います。
○相澤重明君 港湾局長の答弁は、一応わかるような気がするのだけれども、理論的にあるいは具体的にそれが証明をされないと、私はわかるというわけにはいかないと思うのです。そこで、それではこの旧軍港に対するところの事業費、それの国債、あるいは起債、こういうようなものがあると思うのですが、これは御提示をいただいた一部でありますが、一般の商港に対する国の助成の基準、これはどの程度まで出しているかということは、大蔵省と運輸省との折衝の過程にも明らかになっていると思うのでありますが、その基準を幾らにしているかということを出してもらわないと、特別に交付したとか助成したということにはならないと思う。基準を上回っているとか、下回っているとか、基準は幾ら、こういうことが私はこの法律を尊重しているかしていないかということに私はなると思う。したがって、旧軍港市転換法に基づくこの四軍港に対する政府が特に力を入れておるというのは、一般の港から考えて基準を上回っておる、このくらい上回っておるという御説明ができればいただきたいのですが、いかがでしょうか。
○政府委員(比田正君) 五カ年計画につきましても、また年度ごとの予算につきましても、運輸省といたしまして、大蔵省と折衝いたしますまでには、五カ年計画につきましては、五カ年計画の貨物のふえ方、旅客のありますところは旅客のふえ方ということになりますが——をまず検討いたしまして、このくらい港の荷物がふえるからこのくらい設備をしなければいかぬ、したがってこのくらいの金がかかる。毎年度につきましても、大体同じような方針で年度予算をきめております。 ところで、このお申し越しの軍港につきましては、これは判断でございますけれども、たとえば、よそでは十伸びる貨物に対して八予算がついたら、こちらは九やろうかというような、非常に観念的でございますが、何とかして先行投資になってもいいから促進してやろうという気持は、事務当局としては持っておりますが、港湾の荷物に対しましては、先ほどからも、また各方面からも、ばらまき主義ということで強く批判されておりますので、できるだけ荷物の伸びの多いところに持っていきたいということになりますと、残念ながらあまり軍港では荷物が伸びておりません。荷物の伸びる程度よりは予算的措置は上回っているものと私は思っております。
○相澤重明君 ですから、今の港湾局長の説明を聞いていると、荷物が伸びるところに重点的に配賦して、こま切れ予算をやりたくない、そういうことは私どもよく理解をするわけです。ところが、このいわゆる旧軍港市転換法というものは、先ほども申し上げましたように、日本国憲法九十五条に基づいてこれは法律を提案しているところであります。したがって、いかなる理由があろうとも、この憲法九十五条に基づいてこの法律は提案をしている。特に戦後のこの四軍港については、平和市として宣言をして、平和産業の港湾都市として転換をさせるという国の使命を与えておることなんだ。したがって、単に荷物が多いから、少ないからということではこれはないのであります。そういう意味で、私は近ごろ——当初この法律が成立をした当時には、まことに政府としても理解のあることだったと思うのであります。それは第一に、旧軍の持っておったところの財産等については、これをできるかけそういう平和産業に吸収せしめる。そのために、旧軍港市にこれを与える、こういうととで、第一にそれを整備をいたしました。第二は、それでもなおかつ足りない、こういうことで、国の費用を投入して参ったのであります。 御承知のように、昭和二十六年以降の実情をずっと振り返って参りますというと、昭和三十五年程度までは、実はこの四軍港においては人口の増があまり見られなかった。ひどいところは、終戦直後の人口よりもむしろ相当減ってきた。ということは、いかにこの旧軍港市がそれだけ経済的にいわゆる産業の発達がはかられなかったかということを証明しておった。そこで、大蔵委員会なり、あるいは関係の常任委員会でも、これでは法律を作った意味がなくなるのじゃないか、こういうことで、この四軍港については港の経費というものは特別に見てきたのです。ところが、昨年から特別港という指定を除いて、重要港という形にしてきたわけだ。特別港というものをなくしたわけだ。ここが私はやはり、この旧四軍港に対するところの政府の考え方、特に港湾の監督をしておる運輸省としてはいま少し熱意を持たなければいけないのじゃないか、こういうふうに私は思うのです。そういう面で、先ほどせっかく港湾局長の御答弁をいただいたのでありますが、まだ少し私には納得いかないので、資料要求いたします。 それは、今御説明をいただきましたこの旧軍港の資料による事業費等はわかりました。そこで、今回政府が指定をしようとする約十カ所の重要港に対するところのいわゆる政府のそういう基準、助成するところの基準というものは何%見込んでおるのか、政府はこの事業に対して幾らを出しておるのか、こういうことをひとつ資料として御提示をいただきたい。そうすると、比較をいたしますと、これは直ちにこの旧四軍港に対する憲法九十五条に基づいて提案されておる法律に基づく政府の態度というものがはっきりしてくるわけです。これははっきり法律に出ておるわけですからね。法律に出ておるものを政府がやらぬということになれば、法律違反だ。政府が法律違反をする、こういうことであっては相ならぬので、私は少なくとも、そういう点について港湾局長も努力をされたと思うけれどももそういう点いま少し私どもにもわかるように、ひとつあとで資料を御提示をいただきたい。これは要望しておきます。資料要求ですから、よろしいですね。
○政府委員(比田正君) よく御趣旨はわかりましたが、ちょっとわからないところがあるのですが、十港と申されましたが、四港のほうはよくわかります。十港との比較という点がよくわかりませんですが、旧軍港につきましては資料があるのですが、十港のほうというのはどういうことでしょうか。
○相澤重明君 いや、この前局長から御説明をいただきました五十五港を、一応外国輸入等の問題も含めて政府としては中心的に進めていくということを聞いたわけですね。そのうち、公共関係の入港というのは言いましたね。そこで、それらの八港と、それといま一つは今の四港、そういうものを比較してみたいわけです。ですから、今期三十八年度に重点的にやる港と旧軍港の四港とを比較してみたい。これは全体としては私も大蔵省から説明を聞いたわけです。説明を聞くと、どうも旧四軍港に対する政府の態度というものが、だんだんずれてきてしまって、差はないのだ。ただし、実際に地元が一生懸命やるならば、それはある程度考えましょうというようなふうに私どもは聞こえたわけです。そうすると、この法律を制定しておりながら、これに対するところの政府の助成というものはやっていないのじゃないかというふうに受け取れるわけです。そういう面で、特に監督官庁としての運輸省の努力を要望したいので、その資料を求めたい、こういう意味なんです。よろしゅうございますか。
○政府委員(比田正君) わかりました。
○相澤重明君 その次に一つお尋ねしたいのは、少し変わっておりますけれども、第一ページの函館港以下ずっと木材輸入実績並びに輸入推定量というのが載っております。そこで、これは函館になるか、稚内になるか、私もよくその点わからないのでありますが、実は、日本国でパルプ資源が不足しているということで、アラスカにパルプ工場を設置したわけであります。このパルプ工場の設置については、当時各界から、経済界からもいろいろの意見もあり、私も実は決算委員会の中で御意見申し上げたこともあるのですが、そのアラスカのパルプ工場に供給するところの資材、いわゆるパルプ材というのは、どこに保管をしておくのか。つまり、直接アラスカに米国の本土から持っていくというのか、それとも日本の北海道にもそういうものを一部貯木してあるのか。こういう点については、実は今までは不明確であった。とにかく資材はアメリカから供給するということには一応なっておったわけでありますけれども、その点は具体的に運輸省はどう把握しているのか。日本の国内のパルプ資源、特に紙については、アラスカ・パルプというのは非常な重要な役割を果たすということになって、会社を設立したわけでありますから、こういう面について、これは通産省との関係もありますけれども、運輸省が今、木材を確保する、そういう重要な意味においての今回の法律一部改正で提案をしているわけでありますから、そういう意味で、アラスカ・パルプの材料というものは一体どこに保管しているのか、こういうことが把握できておりますならば、ひとつお示しいただきたい。
○政府委員(比田正君) だいぶ私どもの所管と、関係ございますけれども、少し遠いのですが、私の聞き及んでいる範囲でお答え申し上げますと、アラスカにおきますところのパルプ工場の原料は、アラスカ並びに米国大陸内で産するものを原料といたしまして、あちらでパルプを作って日本に持ち込むというように私どもは記憶いたしております。したがいまして、こちらから材木を持っていくということは聞いておりませんので、この計画にも載せておりません。また、パルプの姿になりまして輸入されます場合には、原木と荷物の姿が違いますから、これは一般雑貨といたしまして、それぞれ港の所要の雑貨分として、増加量の計上は将来の計画には見通しておりますけれども、この貯木場の関係とは別の問題といたしまして処理いたしているわけでございます。
○相澤重明君 一応御答弁はわかります。けれども、日本が木材が足らないので、政府もこの資料で御説明になっているように、各国から実は輸入しているわけです。これが木材の輸入の仕方いかんによりますと、三年ほど前に非常に木材が不足で、南洋材の輸入が実は非常に問題視されたときがあったわけです。そういうことから考えて、今のソ連材、あるいは米材、あるいは南洋材というものの中に、パルプになる木材というものも決して少ないわけではないのです。非常に実は多いのです。そこで、ソ連材を輸入した場合に、そういうふうなところには全然向けないかどうかということでありますが、このアラスカ・パルプを設立する当初は、材料はとにかくアメリカから供給をしてもらう。そして、向こうの人と日本人とが若干入って会社を作ったわけでありますから、そういう点で、少なくとも国費を投入をして、私は当時決算委員会でアラスカへひとつ現地調査に行こうかということまで言ったことがある。それほどまた、日本の紙の当初の計画では八〇先くらいはアラスカ・パルプでもって作るということだった。こういうことでありますから、私どもとしては、決してなおざりにずるわけにはいかないわけです。しかも、ソ連材というものが決して価格の上では高いとは私は言えないと思うのですね。そういうような地域的条件等を考えてみると、北海道が一番重要な港に私はなるような気がするのだけれども、そういう点、今の港湾局長の御説明のように、運輸省の所管からすれば、これは通産省の所管と若干問題がありますから、確かにそういう点はわかります。けれども、これは大事なことですから、ひとつできましたならば、アラスカ・パルプにおいてどのくらいの今木材を使用しておるか、生産量はどのくらい上がっておるか、こういうことを通産省と打ち合わして、資料として御提示をいただきたいと思うのですが、いかがでしょう。
○政府委員(比田正君) 通産省と相談いたしまして、でき得る限りの資料は調達いたします。
○相澤重明君 大体、そういう今のお話のことをしていただけば、私は、現在の御提示いただいた中で、原木入荷量というものもわかるし、またこれからどのくらい日本が必要であるかということがわかってくると思うのです。そういう面で、ぜひ資料を出していただきたいわけでありますが、この資料の5、七ページの「輸入木材の港湾荷役諸掛り」という中で、ラワン材、米材、ソ連材、こういうことで、東京港と神戸港の例が示されておるわけであります。そこで、現在までのこの取り扱いについて、これは前回も御説明がありましたように、船で輸入をするときと、今度はいわゆる陸揚げをされてから生産をする工場地までの輸送というものに対するチャージの問題が議論をされておったのでありますが、そのことについて、現在のこの港湾の関係個所におけるところの製材あるいはパルプ等実際に材料を使用する最も特徴的なものが私はあろうと思うのですね。あるいはまた、何といいますか、木材関係としては、全国のそういう組合が結成をされておるわけですね。そういうような方々と——東京でいわれるところの木挽町ですね、そういうようなところの人たちと政府がいろいろ話をされておると思うのでありますが、こういうところで、前回の加賀山委員の御指摘にあったように、河野委員等のお話がありましたように、政府がせっかく安い材料を輸入しても、それを使うとままでにあまりにも諸掛りが多くなってしまえば、コストは下がらないという結果論になるわけです。したがって、この土地造成に伴って、この材木等を置く場合に、どうしてもそういう関連工場を整備する必要があるのではないか、こういう点についての質疑があったと私は思うのです。これは今言った諸掛りの点でありますが、その関連の工場までの経費というものを関係の組合の人たちはどのくらい見ておったかということを政府の関係者としては聴取したことがあるのかどうか。あるいは、そういう業界の人たちの意見というものはどうなのか。実は私ども当運輸委員会で、一昨年でしたか、自動車の白ナンバーの問題について、どうも営業川の車は使わないで、白ナンバーによるところの輸送をするために、料金のダンピングが行なわれておる、こういうことで、木材集積場の現地調査に行ったことがある。こういうときに、現状といわゆる政府が考えておるのとだいぶん食い違っておるんじゃないかというようなことを当時大倉委員が提案し、私ども運輸委員の者が現地調査に行ったことがある。そういう関係で、やはり関係業界としての意見というものも十分私は聞いてみる必要があるんじゃないか。そういう点について、前回の河野委員や加賀山委員の御質疑があった。そのことに対して、運輸省としてはその後関係者の人たちの意見を聞いたかどうか。この点については、重要なことでありますから、政府のその後の御報告をしていただきたい、こう思うのです。
○政府委員(比田正君) ただいまの問題につきまして、順番に申し上げます。 最初は、貯木場というものが製材場のような材木を直接使う場所と距離がありますので、そこで相当金がかかるんじゃないかという、こういう御質問だと記憶をいたしますが、これにつきましては、七ページの表にございますように、表の中の一番終わりの14「回漕料(貯木場より水切場)」というのが大体この金額に当たるわけでございますが、そこで神戸港内の場合でございますと、ここにありますように、六十五円くらいのものになるわけでございますが、もしも神戸から遠くのほうへ持っていくと、御承知のとおり、その金は非常に高くなります。たとえば北洋材の例をとりますと、神戸から尼崎まで行くのに、今の六十五円のほかに三百六十五円かかる。それをさらに大阪の南のほう、南港方面に持っていくと四百円くらい別に回漕料がかかるという状態でございますので、私どもが計画いたしますときには、そういうように将来大阪方面に行くことがわかっておるものなら、大阪に整備をすべきであるということで、いろいろ大阪の方面については直接整備を考えております。大阪の管内に岸和田というところがありますが、そこにも行くということになりますと、岸和田にやるか大阪にやるかということは、地元等の意見をよく聞きまして決定していきたいというふうに考えております。御承知のとおり、できるだけ使う場所と貯木場の場所は近いほうがいい、それを目標にいたしまして先般来申し上げておる設備計画を練っておるわけでございます。また、製材場につきましては、でき得る限り直接その水面の背後に製材場を置きたいということにいたしまして、今後整備いたします。製材用地というものは、製材屋さんをたくさん集めて一角で製材工場地帯を作るような計画を今後進めていきたい。従来までやりましたものは、あまり数は多くはございませんが、大阪港内におきましては、地盤沈下等がありまして、従来の貯木場が非常に低くなったのと狭くなりましたので、平林というところに新しく製材場を作りまして、そちらのほうに全部近代的の施設をしたわけであります。ただ、従来ありますところから他に移すというのには、若干現地の問題がございます。せっかくある施設をこれは移転をしなければならないということがございますので、できうべくんば、増加します分は、新しく一括して製材場地帯を設けて、その前に貯木場を作るということがいいやり方ではないかというふうに考えておる次第でございます。
○相澤重明君 そうしますと、前回御説明いただきました、五十五港中三カ年計画で二十七港を当面やりたい、こういうことについて、基本計画を毎会計年度ごとに港湾審議会の議を経て策定をして実行をするということになるわけでありますから、今の業界の方々と具体的に話を進めるということなんですか。
○政府委員(比田正君) その点につきまして御説明申し上げます。これは、この五カ年計画を作りますときに、業界とは十分な御相談をいたしまして、年次ごとのときにも、業界の御希望も聴取いたしましてやっていきたいと思います。ただ、今度できます貯木場は、冒頭にも御説明いたしましたように、公共団体が主体となって計画するものでございますから、場合によりましては、公共団体を通じて木材関係業者の声を聞いておりますし、貯木場促進をするための協議会のようなものができております。これは東京にございますので、その方たちとは再々今まで議論をして参って今日に至っておるわけでございます。
○相澤重明君 それからいま一つ。先ほど資料で御説明をいただきました、資料7の十ページの外国債発行条件、これが、たとえば西独債については、大阪府、市が発行いたしましたものが九十億円で、三回入れるということでありますが、利率は年六分五厘ですね。これについて、もちろん関係利子の問題は、大蔵委員会でも常に議論され、あるいは決算委員会でも議論された問題でありますが、なるべく利子は統一するほうがよろしいという意見だったわけです。そこで、世銀の利子の問題も出まして、第二世銀が成立したときに、なるべくならば利子を外債の場合本世銀の利子に近づけるということが好ましいという意見だったおけです。そうするというと、世銀の利子から考えるというと、もちろん外債の場合でありますから、ある程度の投資意欲を満たさなければ、つまり外国人の人たちもなかなか日本の発行するものに応じないということは、これはもうはっきりしております。ですから、そこで私の言いたいのは、外債の利子はたとえばこれであっても、わが国のいわゆるこれらの業界に対する助成というものは、そういう面での補いはできないものか。つまり利子補給ですね。利子補給というものがそういう面で行なわれないものかどうか。つまり、この形でいけば、これは額面どおりでありますから、利子はそのとおりであります。これは払わなければなりません、こういうことになるわけです。ところが、同じ外国の金を借りるということの建前からいけば、なるべく政府がやはり——一方においては、世銀の金を借りる場合においては、日本政府がいわゆる保証するわけであります。これは外国債でありますから、外人の人が応募すれば、もちろんその人の個人のものということで、利率が高くなっておる。こういう面で、利率は六分五厘にしても、外債とこの外資借款の場合の利子との差、こういうものについてある程度の利子補給的な助成というものを政府は考えたことがあるのかないのか、これについてひとつお伺いしておきたいと思うんです。
○政府委員(比田正君) 利子が低利になればいいということは、お説のとおりでありますけれども、いろいろ金を借りるほうの、これは相手次第のものでございまして、国によりましても、また事情によりまして、いろいろ差がございます。ただいま御質問の、利子補給をいたしてまでも外債を入れようというところまで状況が立ち至っておりませんし、また現在の段階ではさようなことは考えておりません。なお、詳細につきましては、運輸省といたしましては御答弁いたしかねる筋がございますので、この資料もこれは大蔵省の資料でございます。どうぞ御質疑がありましたら、大蔵省のほうにお聞きを願いたいと思います。
○相澤重明君 それから、先ほどの東京部の問題については、今交渉中ということでありますが、もちろん政府の首脳部が各国を回って外債発行についていろいろ当たってきたわけですね。これは実は昨年九月に、私が田中大蔵大臣に、外債を発行するのかしないのか、こういう点を質問をしたときには、外債は発行する意思はございませんと当時は言っておった。ところが、欧州を回ってきたときに、もうやはりローマでもって、日本の信用の度合いから考えるというとローマで外債を発行するのがいいのじゃないか、こういうように外電が伝えてきたわけですね。そこで、外債発行論についても、与党の中でもいろいろ議論があったと私は思うのです。そこで、それはともかくといたしまして今日の段階では、同じ外債を発行するについて、まあ日本の国内で関係の都市がこれを受ける場合、東京の場合は米債だからといって、たとえば、仮定でありますが、七分五厘、こういうことになると、先ほど申し上げた六分五厘の西独の条件というものが非常にいいということになるわけでありますけれども、やはり一分といっても、これは金額にするとたいへんなんですね、利子から考えると。こういう面で、粗なるべくは、やはり外債の利子というものは、どういうふうに基準を持っていくかというようなこともある程度考えてやっていいのじゃないか。これは若干、発行場所によって、そのお国柄の人気にもよります。日本の人気をどう受け取っておるか、経済をどう受け取っておるかということにも、外債の発行数にもよってくるわけですから、若干のことは考えられるわけでありますが、一分というのはちょっと開きが大き過ぎる、こう私は思うのです。まあ私も実は若干金融関係を持っているわけですが、一厘という問題でも非常に大きいわけなんです。ですから、今公定歩合の一厘下げといっても、なかなか金融界にとっては実は大事なことなんです。それが一分の差があるということになると、これは受けるほうは、もうこれでなければ金が作れない、こういうことであるから、やむを得ないということになりますし、これはたいへんなことなんです。そういうことで、ひとつ政府に、こういう点についても、相なるべくならば、意見を調整をして、まあ同じように、日本の国内のそういう二十七港の人たち、特に東京港の問題についてやる場合には、ひとつ考えをまとめてほしい、こういうことは、これは私は要望ですが、これはひとつ大臣にお伺いをしておきたいと思うのです。
○国務大臣(綾部健太郎君) 私も民間におります場合に外債をやったのでございますが、なかなか手続もめんどうだし、ことに利息の点の交渉なんということはたいていなことではなかなかできかねます。お説のとおり、大きな金でございますから、一厘でもたいへん、毛を争う金利でございますから、外債発行の手続と拒否の権限を持っている大蔵当局に、よくわれわれ、すなわち運輸委員会の考え方を伝えまして、善処するようにいたしますが、実際問題としてはおそらく私は七分五厘なんという外債はやらないと思います。それはもうもちろんマルク債より安いものであると私は思っておりますが、どういう事情か、私はその交渉の過程をつまびらかにいたしませんものですから、常識論にすぎないのでございますが、金利が安ければ安いほど、期限が長ければ長いほど、私は債務負担者にとっていいことであるということは論を待たないことでございますから、何かの機会に大蔵大臣によく申し伝えることにいたします。
○岡三郎君 その前に、ちょっと速記とめて。
○委員長(金丸冨夫君) ちょっと速記とめて。 〔速記中止〕
○委員長(金丸冨夫君) 速記をつけて。
○加賀山之雄君 この貯木場施設整備計画案の全体計画案が出ておりますが、この全体計画案なるもの、二十億なるものは、これは五カ年計画の全部の所要資金が上がっているわけじゃございませんか。
○政府委員(比田正君) 二十億円は、五カ年計画の中におきますところの貯木場の、この法律案によりますと、起債あっせんの額でございまして、それにつきましては全部でございますが、実は五カ年計画というものは若干の予備的なものがございまして、年々どうしてもやむを得ない場合は多少補助金から出せるような形になっておりますので、あと凝りました三十九年、四十年というものにつきましては、若干の調整はできるようになっております。
○加賀山之雄君 前日の委員会において、五十五港を考えなくちゃならないということでございましたが、ここに上がっている二十億だと、ここに二十一港ですか——にすぎないのですが、残る港は一体どういうふうになるのですか。
○政府委員(比田正君) その次のページの五ページをお開き願いますと、資料4というところに、函館以下、「港湾整備五カ年計画に基づく」と、こう書いてございますが、これが公共事業の分でございまして、この港数は六ページにわたります二十七港でございます。五十五港のうち二十七港を取り上げたというのはこの港でございまして、実はこの表と前の三ページの御指摘の表とが横につながるとたいへん見いいのでございますが、紙が分けてございます。二十七港というのは、計画を持っているのが二十七港で、そのうちこの法律改定によりますものは、ここにあります二十一港分が含まれておる、こういう形になります。
○加賀山之雄君 そうすると、その法律案の改正によって貯木場の改修をやる場合、この二十一港以外にほかの港は入らない、こういうことですか。
○政府委員(比田正君) ただいま考えておりますのは、この港だけでございます。
○加賀山之雄君 この場合に、初年度五億の内容を見ますと、全体計画としては名古屋が半分を占めているということは非常に大きいわけですが、これは必要の、何といいますか、緊急の度合いによって初年度の計画を立てられたのかどうか。私どもから、一応しろうと考えかもしれないが考えると、たとえば非常にわずかな、全体計画案として非常に数字が少ないものは早く片づけてしまう。そうするとすぐ効果が上がる、こういうようなことになって、非常にたくさんの資金を要するものをだらだらやったら、その間はすぐ効果を生ずるということにならないのじゃないか、かような気持がするわけですが、ここで見ますと、非常に少ない資金が上げてあるものが抜けておる——一千万円程度の。これはどういうことに基づいて計画を策定されたのか。
○政府委員(比田正君) 三十八年度の予定に載っておりませんところで、次の表に載っているのがございますが、あと三年間ございますので、三年後にはこれでは足りないから、これから増設をやれというものは、できれば三年目、その年の一年でやりたいというふうに考えましてやりましたが、ただ地方の財政等の規模もございますので、三年先に要るのだけれども二年に分けてくれとか、一年に分けてくれという要望もなきにしもあらずでございます。したがいまして、当面間に合っているものも、まだあと二年先、三年先に困るものも二十七港には含まれておりますので、こういう工合になっております。 また、起債のほうの表でいたしますものは大体あとになりまして、次の表の公共事業でやります、五ページの表にあります港の外側のほうを先にやりましてからこれをやるほうがいいと思いますので、この表に載ってないところは来年度にしたわけでございます。
○加賀山之雄君 この関係は起債だけでございますか、それともこの法律にある他の資金の融通も考えておるのですか、起債だけでございますか。
○政府委員(比田正君) この分につきましては起債でございまして、二十億及び来年度五億は起債分でございまして、これは先ほど来お話がありましたような縁故債というようなものはほとんどないと思います。純然たる起債で、できれば政府資金でやっていきたいという形になっております。
○加賀山之雄君 私は、その縁故債というよりは、いわゆる資金運用部資金、つまり財政投融資では考えていないのかということなのです。
○政府委員(比田正君) 財政投融資の面では考えてございません。この法律に基づく他の起債事業の一環として貯木場を整備していく、こういうことでございます。
○加賀山之雄君 そうしますと、全体計画並びに初年度計画については、地方財政事情とにらみ合わせて、港湾全体の整備の問題ともにらみ合わせてこれを策定した、かように考えてよろしいのですか。
○政府委員(比田正君) さようでございます。
○加賀山之雄君 けっこうです。
○岡三郎君 大体今加賀山さんの言われたことをちょっと聞こうと思ったのですが、全体計画案に基づく三十八年度の予定の金五億ですね、いろいろと他の港湾整備の問題とのかかわり合いからおくれたりまたは分割したりというお話があったのですが、この提案理由の中にあるように、「港湾区域内に無秩序に木材が放置され、港湾機能の維持の面からも、また、災害防止の観点からも無視し得ない現象が発生いたしております。」もこういうふうな直接的に必要性を痛感してやるにしては、どうも二十億の計画に基づく五億の当初予算が、これがちょっと私は納得できない。もう少しやはり、莫大に要する金ならば別ですがね。二十億の計画で、当初予算五億で法律の趣旨に基づく仕事をしようというには、心がまえの仕方からして、ちょっとこれは五億というのは少ないのではないか、こういうふうな感じを持つのですが、その点どうなんですか。
○政府委員(比田正君) 先ほどちょっと申し述べましたけれども、一年かっきりでできる仕事ばかりではありませんので、二年、三年目には大体先ほど御説明がありました危険防止とか秩序を守るため等の整備をしたいということでございますが、現状におきましてすでに無秩序になっておるところにつきましては、できるだけ早く予算措置をしていきたい、起債措置をしていきたい。それから、これからふえる分がございますが、ふえるとはんらんしてしまうぞというところは後年度に送ったと、こういうように仕分けをいたしまして、最小限度五億ということを最初の年にお願いするということにいたしたわけでございます。
○岡三郎君 それで、輸入木材の将来の推定増ですわ、この点についての数字もここにあるわけですが、三十八年度に整備を予定している十の港ですか、この港の輸入木材の伸びと他の港の伸びというものも、伸びによって十港をやっていくということにも見受けられないしも十港を指定したという理由ですね、これをもうちょっと詳細に説明してもらえないのかね。いろいろと港かずっとあって、他に名前も載っていない港もあるが、今までの説明でも、いろいろ理由があるようですけれども、特にこの十港を指定した理由というものをもうちょっとはっきりしてもらいたいという気がするんですがね。
○政府委員(比田正君) これは、案を作りました際には、その理由がおのおのあるわけでありまして、あまりに一港一港詳細にわたりましたので、資料も提出いたしませんでしたが、なぜこうしたかというのは、一港々々につきまして全部ございます。地図でも広げて御説明申し上げるとたいへんわかりやすいと思いますが、ただ、われわれがとりました予算は、必ずしもこれは理想的なものではございません。財政上その他を勘案いたしまして許されるもので最大限度のものをとりましたので、十港にしぼられたわけでございます。
○岡三郎君 そうすると、第一年度で五億でやって、この法律の趣旨に、提案説明にあるように、無秩序に木材が放置されているもの、港湾機能の維持の面からも、また災害防止の観点からも、当初五億円で大体心配がない、順次やっていけばいいと、そういう考え方ですか。
○政府委員(比田正君) ただいま調べました将来の木材の増ということを基準にいたしますと、このとおりやっていけば大体目的を達する、かようになっております。
○岡三郎君 大体目的を達する……。
○政府委員(比田正君) おおむね目的を達する。
○岡三郎君 台風やなんか、いろんな災害が来た場合においても、大体普通ではこれで手を打てる、こういうことですね。
○政府委員(比田正君) 大体そのとおりでございます。ただ、台風と申しましても、たいへんな未曽有の台風と毎年来る台風とがございますが、毎年普通に訪れる台風に対しては、一応これでカバーしていきたいというふうに考えております。
○岡三郎君 そのことは、先ほどしばしば言われているように、効率的に資金を使うという面からいって、割合に重点的にやられているようにも見えるけれども、名古屋港が十億で一億五千万とか、和歌山も——これは下津というのですか、一億一千万で五千万円とか、いろいろと数字的に見ても、もうちょっと具体的に、この法律が通ることによって、日本の港における貯木場施設というものはこういうふうになって、大体将来の見通しからいって、次にはこういうふうに施設をしていって、全体的にうまくいくんだ、こういう親切な御説明がないというと、このあとは運輸省にまかしておけということでは相ならぬというふうに考えて、今ごく基本的な、初歩的なことをお尋ねしているわけですが、今の局長の答弁によって、初年度五億、そうすると、明年、明後年は大体資金計画はどんなような予定になっておりますか。あと十五億をどう考えておりますか。
○政府委員(比田正君) まだ先のことは、年度計画に割ってございませんけれども、これと公共事業でやります外側の設備とがマッチしていかなければならぬものでありますから、そのほうの伸びとかね合わせまして考えていきたい。人体二十億に対して、五億あれは最小限度初年度はだいじょうふだろうというふうに考えております。
○岡三郎君 先ほど小酒井さんが言ったように、これで港が大体一応きまっていくということになって、まあほかのほうも、おれのほうも早くやってもらいたいという、こういうふうな希望があった場合においても、この計画に基づいてやっていかれるという答弁があったわけですが、実際問題として、その点についての弾力的な操作というか、そういうものについてのお考えも先ほど少しあったわけですが、そういう点についての考慮というか、余地というのか、そういう点もお考えになっておられるようですが、先ほど小酒井さんが言ったのは、とにかくこの原資は削らないで、ほかのほうで必要が生じたらやる、こういうことの念の押し方があったと思うのですが、その点については、いろいろと木材の輸入の増加の見込みというものも、これはどういうふうに推定されたかわからぬけれども、先ほど言ったように、港々によっては、北の木材を南に持っていったり、ずいぶんいろいろとさまざまな、われわれしろうとにはわからぬ点が多いのですが、ひとつ、三カ年計画に基づいてこの貯木場施設を完備するというのですから、これ以上私は申し上げませんが、この法律をここに改正する趣旨というものがこれによってほんとうに生かされて、所期の目的を達するようにやってもらわぬと、あんたのやはり計画がずさんであったということになると思う。その点だけひとつ、今の局長の答弁を了としてこれで質疑を終わりますから、実行計画にあたっては、ひとつ遺漏のないようにやってもらって、特別な台風があっても少々のことにおいては混乱せぬというぐらいにやってもらわぬというと、あとは天災だと言って逃げられては困りますから、その点はひとつ十分お願いしたいと思います。
○加賀山之雄君 もう一点。今、岡君も触れられましたけれども、先ほど局長の御答弁のうちに、ほかの港湾整備、つまり外側とにらみ合わせてやるというお話がございましたが、逆に、この貯木場とか、木材のあれを整理してしまう。これがまた一般の港湾整備に関係があって、先にそういうものを片づけてしまう。それで、全般の港湾整備、こういうものもあると思うんで、これはひとつ、私も同じように注文して、できるだけ早く効果を上げるように、要は港湾整備ということなんですが、ここで大臣に一言お伺いしておきたいのは、先年輸入ラッシュのとき、港湾の設備のふん詰まりで、非常に船がたくさん港に泊まりまして、これが非常に日本の経済に悪影響を及ぼしたという、これは実績があるわけです——もうごく近い過去において。そこで、港湾整備に非常に運輸省におかれましても力こぶを入れられているわけでございますが、まあ今、そのときよりは、輸入、輸出——特に輸入の面においては多少下火になっている面もあると思いますけれども、しかし今後、いわゆる池田内閣の経済成長に伴って、輸出入はどんどん伸びていく。ことに輸入ももっと伸びていくということが出てくるわけです。その場合に、港湾整備計画が過去においてなめた苦渋を、もう一ぺん繰り返すというような心配はないのかあるのか、この点大臣からひとつ確たる御自信を伺っておきたい。
○国務大臣(綾部健太郎君) 先ほど港湾局長から岡委員の質問に答えられましたように、当分異常な台風その他のことがない限り、輸入の数量、港湾の外側の整備その他を勘案いたしまして、この計画で私は貯木に関する限りは万全だと考えております。
○加賀山之雄君 私は、貯木場——この法律の改正には直接は関係ないことを実は伺ったつもりなんで、それはつまり、日本の輸出入港の港湾設備、これは荷揚場から、上屋から、はしけの問題から、いろいろあるんですが、そういうものの需要によって過去に非常な苦い経験をなめた。船が港外にたまって、何日も待たなければならぬ。これは大臣御承知のとおりです。それが、この港湾整備計画によって、今後そういった輸出入が増加してくる、これは必須のことですが、もう一ぺんああいう苦渋を繰り返す心配はないのかどうか、これを伺ったわけです。
○国務大臣(綾部健太郎君) 私はないものと確信いたします。
○相澤重明君 それだと関連するな、大事なことだ。今の大臣の加賀山委員の質問に御答弁の言葉が、形式論からいけば毛大臣はそのようにお答えにならなくてはいかぬと思うんですが、おととし船込み問題で私ども運輸委員会で頭を痛めたのは、そういうことではないんで、これはやはり、日本経済の発展に伴い、入り船、出船の多いということは、これは非常に喜ぶべきことなんですが、他面荷役が十分できないというのはどこに欠陥があったのか、こういう点を当時ずいぶんこれは議論をされたところです。しかし、これは根本的に言うと、荷役をする労働者の低賃金の問題、これはアメリカの港湾労働者の賃金を考えると日本は十分の一なんですよ、これははっきり出ている。そういうことからいって、いわゆる船内荷役の公示料金の問題と、それから労働者の賃金問題と、同時に、この港湾整備促進法に基づく、この上屋であるとか、あるいは荷さばき施設であるとか、倉庫であるとか、こういうものを並行して進めなければ、やはりああいう船込み事件というものは起きる、こういうことで当時これらの問題については指摘をされたところなんですよ。ですから、加賀山委員の御質問はたいへんいい質問であって、ぜひ大臣もそのことを心に入れて、今後はひとつ、日本経済の発展途上に際しては、そういう問題が起きないように努力をしていただきたい。それで、この港湾の労働者関係のいわゆる相談をされる審議会といいますか、これについても、審議会というものがなくなって協議会になるというようなことで、これでは大臣の意見が伝わらぬじゃないかというような意見までかわされたときがあったわけです。これは会議録を大臣がお開きになっていただけば出てくるわけなんです。しかし、私は今そういうことは申し上げませんが、どうか、せっかく政府が努力されていくことでありますから、できるだけ、ものを扱うにはやはり何といっても人が大事であります。その人の生活条件、労働条件をやはりよくしていくことに頭を置いていただきたい。このことだけは、今後の問題として、せっかくいい御意見が出たわけですので、私からも要望しておきたい。そうでないというと、貯木場の問題で今提案をされておりますが、貯木場の問題だけに限らず、この港を中心としたところの問題については非常なたくさんの問題が提起されておるわけです。ですから、横浜港なんかでは、実は明治以来の革新を行なったということをおととし言われた。それは何かというと、陸から沖に泊まっておる船まで運ぶ荷役労働者ですね、この労務者の労働時間というものが今までは算定の基礎に入っていなかった。それを入れることになって、港に明治以来の黎明を与えたということまで言われたくらいなんです。そのくらいまでにして、かえってそれが荷役作業に非常にプラスになった。こういうこともあるのですから、ひとつどうか——今の加賀山委員の御質問は、私は特賞を得たものだと思う。したがって、大臣におかれても、今後そういう面でもひとつ配慮をしていただきたい。いずれ専門的な面で私も一度大臣に御質問する時期があろうと思うんですが、きょうは関連質問ですから、大臣に要望だけいたしておきたいと思います。
○国務大臣(綾部健太郎君) 私が確信を持って申し上げたことについては、前提があることはもちろんでございます。さようなる前提を考え、また、所得倍増計画等において貨物が予想より非常に多くなった場合には、これまた五カ年計画というものを改定し得るような状態が来ないとは保証できませんが、現状の見通しとしては、これであらゆる前提条件が変わらなければ、はなはだしく変わらなければ、これでやっていけるという確信のほどを申し上げたので、御意見のことはよく拝聴いたしました。
○委員長(金丸冨夫君) 他に御発言ございませんか。——御発言もなければ、これにて質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(金丸冨夫君) 御異議ないものと認めます。 これより討論に入ります。御意見のあります方は賛否を明らかにしてお述べを願います。——別に御意見もなければ、これにて討論は終局したものと認めまして、採決に入りたいと思います。 港湾整備促進法の一部を改正する法律案を問題に供します。 本案を原案どおり可決することに賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(金丸冨夫君) 全会一致でございます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、諸般の手続等につきましては、先例により、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(金丸冨夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 綾部運輸大臣より発言を求められましたので、これを許可いたします。
○国務大臣(綾部健太郎君) 本法案審議にあたりましては、有益なる皆様方の御意見並びに真摯なる御審査を得まして、本日ここに通過いたしましたることは、私責任者として、厚く御礼を申し上げ、かつ深く責任を感ずる次第でございまして、今後は、各委員の御趣旨に沿い、また港湾行政の一段の促進に微力を尽くしたいと考えております。この際、あらためて御礼を申し上げます。どうもありがとうございました。
○委員長(金丸冨夫君) 次回は、三月七日午前十時開会を予定いたしております。 本日はこれをもって散会いたします。 午後零時五十八分散会