オリンピック準備促進特別委員会 第2号
- 発言数
- 61 件
- 登壇者
- 17 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1963/02/08
会議録
○委員長(加賀山之雄君) ただいまより、オリンピック準備促進特別委員会を開会いたします。 委員の変更について御報告いたします。 去る一月二十二日小酒井義男君、鈴木強君が辞任されまして、その補欠として田中一君、藤田進君が選任されました。 —————————————
○委員長(加賀山之雄君) この際、参考人の出席要求についてお諮りいたします。 本委員会が調査を進める上において、東京都、首都高速道路公団、オリンピック東京大会組織委員会、東京オリンピック資金財団、日本体育協会は、本委員会と密接な関係がありますので、必要の際は右関係者に参考人として御出席を求めることにいたし、人選及び手続等につきましては、これを委員長に御一任願いたいと思いますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(加賀山之雄君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 —————————————
○委員長(加賀山之雄君) この際、石井日本体育協会会長並びに安川オリンピック東京大会組織委員会会長のお二人から発言の申し出がございますので、これを許します。石井日本体育協会会長。
○参考人(石井光次郎君) 私は、きょうは、日本体育協会会長としてごあいさつを申し上げたいと思います。 昨年の秋十一月末ごろに、はからずも日本体育協会会長に推されまして、それを受けまして今日に及んでいるわけでございます。早く皆さん方にごあいさつを申し上げたいと存じておりましたわけでございまするが、そういう機会を得ませんでございました。きょうここであらためてごあいさつを申し上げるようなことになりました。 体育協会といたしまして、オリンピックに対しての仕事は、いろいろな面で協力しなければならぬのは当然でございまするが、一番大きな問題は、来年の東京オリンピックに対しまして、りっぱな選手を送る、いわゆる選手強化の問題、これが日本体育協会の一番大きな問題として取り上げておるわけでございます。これにつきましては、予算その他の面におきまして、皆さん方の一方ならぬ御協力をお願いし、これからもお願いしなければできないものがたくさんあると思うのでありまするが、私どもは、できるだけのことをして、一本でも多く日章旗を掲げる、一つでも多く金メダルをということを合言葉のようにして、今選手強化に努力いたしておるわけであります。 日本にオリンピックが指定されまして、もう三年、あと一年わずかばかりになりました。この間も懸命にやって参りましたが、ことしから来年の初めごろにかけては一番大事な時期でございます。何分とも皆さん方のお力添えをお願い申し上げます。微力を尽くすつもりでございますから、よろしくお願いいたします。
○委員長(加賀山之雄君) 次に、安川オリンピック東京大会組織委員会会長からごあいさつをお願いいたします。
○参考人(安川第五郎君) ただいま御指名にあずかりました安川第五郎でございます。このたびはからずも、この重責を負うことになりました。実は昨日正式に就任をいたしたような次第でありまして、皆さん方一々ごあいさつ申し上げる時間がありません。本日のこの機会に一応皆さん方に就任のごあいさつを申し上げたいと思う次第であります。 まだ私、昨日正式に任命されたばかりでありまして、何を申し上げていいか、まだしっかりまとまっておりません。ただ申し上げたいのは、もう東京大会が目前に迫っております。よほど努力を払わないと間に合わぬのじゃないかというように従来国民の一人として考えておったのが、はからずも自分の身に責任がかかってきたというのが私の今の心境であります。いずれにいたしましても、これは大事業であると同時に、国をあげて、りっぱになし遂げなければならぬことであります。自然政府の非常な力強い御援助がなくては、とうてい達成はできないことは申すまでもないわけであります。したがって、今日御列席の皆さん方には、一方ならぬお世話をお願いするべきであるということを痛感いたしております。先ほど申し上げますように、まだ私就任早々であります。具体的にお願いを申し上げるような何ら材料を持ち合わしておりません。ただ、今日は全体的に、総括的に、有力な皆さん方の御援助を絶対必要とするということを痛感しておる次第で、こういうはなはだ大ざっぱなことを今日ごあいさつとともにお願いを申し上げまして、私の就任のごあいさにかえさしていただきたいと思います。
○委員長(加賀山之雄君) 次に、津島東京オリンピック組織委員会前会長からごあいさつを願います。
○津島壽一君 委員長からの御指名がございましたので、この機会を拝借いたしまして、一言御礼の言葉を申し述べさしていただきます。 不肖私、三年半ばかり日本体育協会の会長、そして同時に東京オリンピック大会の組織委員会会長を勤めたのでございます。その間におきまして、当委員会の委員長、また委員各位から格別の御指導御鞭撻を賜わりましたのでございます。不敏でありましたが、幸いにしてその間準備も本格的に進行いたしたということにつきましては、この機会に厚くお礼を申し上げます。 なお、ただいまごあいさつがございましたが、石井体協会長、また安川組織委員会会長、非常にりっぱな方でございますので、私もその驥尾に付して、今後組織委員会の委員の一員として、この事業の完成に努力いたしたい所存でございます。つきましては、当委員会の委員の一員として、今後一そう皆さんの御指導を仰ぐことと存じますが、その点について相変わらずひとつ御指導をお願いする次第でございます。簡単でございまするが、お礼並びに今後のお願いのごあいさつを申し上げる次第でございます。
○委員長(加賀山之雄君) オリンピック東京大会準備促進に関する調査を議題にいたします。 本日は、昭和三十八年度オリンピック関係予算に関する件、オリンピック選手強化対策に関する件、宿泊観光対策に関する件について調査を進めます。なお、本日御出席の政府委員、参考人につきましては、お手元に印刷してお知らせしてあるとおりの方々でございます。 それでは、最初に昭和三十八年度オリンピック関係予算に関する件について政府より説明をお願いいたします。
○政府委員(徳安實藏君) オリンピック東京大会に対処いたします政府の施策の概要につきまして、予算もまぜて御報告いたしたいと思います。 お手元に「オリンピック東京大会に対処する政府施策の概要について」という刷りものを差し上げてございますから、大体これを基準にして申し上げたいと思います。 御承知のように、オリンピック東京大会準備対策協議会というものを三十五年十月十八日に閣議決定いたしまして、さらに三十七年六月一日には、閣議で総理から担当大臣として川島国務大臣を指名いたしました。次いで三十七年六月一日に関係閣僚懇談会を設置し、三十七年十月二日に東京大会関係政務次官の会議を設けまして、自来この問題に政府としても真剣に取り組んでおるわけでございます。その他オリンピックの主管省でございます文部省にオリンピック主管課を設置すべく検討中であり、あるいは警察庁、防衛庁等でも事業体制の強化をはかるための連絡協議の委員会等を設置いたしまして、協力に万全を期しておる次第でございます。また組織委員会に対しまして、政府側からオリンピック担当大臣、文部大臣及び総務長官が組織委員として就任いたしまして協力いたしておりますが、そのほかにも事務局職員として政府職員が数名参加いたしまして協力をいたしております。さらに事務的協力につきましては、昭和三十八年度におきましては一そう強化する方向でただいま検討中でございます。 競技施設、競技運営関係施設の整備について申し上げます。競技設備のうち、国で責任を持って整備にあたっておりますものは、国立競技場、国立屋内総合競技場、戸田漕艇場、朝霞射撃場その他でありますが、これらは所定の計画どおり工事が進捗中でございます。 次に、国で直接整備責任を持つものではございませんが、東京都の駒沢スポーツセンターほか、神奈川県相模湖漕艇場、ヨット競技場ほか、また埼玉県の所沢射撃場ほか、組織委員会でしておりまする練習場、各競技場の仮設設備等、その他の整備をするものにつきましても、国といたしましてもできるだけの協力をして参ります方針でございます。 次に、選手村のことでございますが、これはワシントン・ハイツの土地、建物等を充てる方針でございまして、目下米軍家族の移転の措置を計画どおり進めております。本年十一月ごろには米軍の提供解除を受ける予定であります。なお、この地区の一部をNHK放送センター用地に提供することにつきましては、政府は目下米軍、東京都及び組織委員会のそれぞれの意向を打診中でございます。 競技運営関係施設として、まずプレスマンハウスは、公団住宅を一時転用する計画で、目下明治神宮外苑日本青年館裏の地域に日本住宅公団が建築することとして、すでに準備中であり、またプレスセンターは、日本青年館を借用する計画で、国で日本青年館の整備を助成することといたしております。なお、オリンピック記念会館の建設につきましても、政府で必要な協力をはかる方針であります。 次に、組織委員会の援助、競技技術向上助成、資金確保等について申し上げます。組織委員会は、大会の準備運営の責任団体でありますが、これが事業費につきましては、これまで次のとおり政府で補助金を交付しております。年度と総事業費でございますが、昭和三十四年度には二千八十六万三千円、三十五年度には一億二千三百五十六万九千円、三十六年は一億八千九百八万五千円、三十七年は四億二千八百九十六万三千円、三十八年は十一億二千八百九十万九千円、これが総事業費でございますが、これに対しまして国庫補助金としましては、昭和三十四年度に七百万円、三十五年度に四千万円、三十六年度に六千三百万円、三十七年度に一億一千九百万円、三十八年度に一億七千三百万円でございまして、この三十八年度分はただいま予算審議中でございます。なお、組織委員会の総事業費のうち、国庫補助金以外は、東京都補助金、オリンピック資金財団寄付金その他が充てられる計画であります。 (注)でございますが、「三十八O・C」と書いてございますが、三十八年と「年」が入るわけでございます。「三十八年O・C資金計画」は国庫補助金が一億七千三百万円、東京都補助金が一億七千三百万円、資金財団の寄付が二億八千七百万円、事業収入等が四億九千六百万円、合計で十一億二千九百万円でございます。 次に、競技技術の向上、選手の強化でございますが、これに関しましては、日本体育協会がその事業を推進いたしておりますことは御承知のとおりであります。国ではこれに対しまして次のとおりに補助金を交付いたしております。年度は三十四年から申し上げますが、三十四年に総事業費が一千八百六十万三千円——先に総事業費を申し上げます。三十五年が七千七百十二万六千円、三十六年が二億七千八百二十三万八千円、三十七年が五億三千二百五十八万六千円、三十八年が六億七千七百五十一万四千円、これが総事業費でございますが、これに対しまして国庫補助金としまして、昭和三十四年度に五百万円、三十五年度に四千万円、三十六年度に一億一千万円、三十七年度に一億六千万円、三十八年度に二億五百万円、以上を補助金として交付することにいたしておりますが、この三十八年度分はただいま審議中でございます。 大会運営資金の所要額の見通しにつきましては、いろいろの困難も伴っておるようでございますが、組織委員会関係に属します大会の準備、実施費、あるいはまた体育協会関係に属します競技技術向上費の二事項につきましては、それぞれ所要額の再検討をいたしております。なお、これが財源につきましては、国、都補助金、組織委員会事業収入、資金財団寄付金等が予定されておりますが、このうち資金財団寄付金の額及びこれが確保方法につきましては、さらに細部の検討を行ないつつある現状であります。 関連公共施設の整備等について申し上げます。オリンピック関連道路三万一千八百メートルに対しまする所要金額は百八十七億一千百万円、同街路五万四千百三十八メートルに対しまして八百十八億二千四百万円、首都高速道路三万一千三百メートルに対しまして七百二十億七千五百万円の整備につきましては、おおむね順調に工事が進捗中であります。公園、上水道、下水道、清掃施設等の整備につきましても、極力万全の処置を講ずる方針で協力をいたしております。輸送施設につきましては、東海道新幹線の完成をはかり、地下鉄、私鉄整備、東京国際空港整備にそれぞれ努力しております。 宿泊対策としましては、大会時に東京周辺に一日最高三万人と予想せられる外客を収容することを一応のめどといたしまして、そのおもなるものを政府登録ホテル及び政府登録旅館に収容する計画のもとに、目下具体的措置を急いで検討いたしております。また補助的施設といたしまして、日本旅館の改造、ユース・ホステルの整備、船中泊の確保、公共アパート転用等の具体的措置につきましても、関係各省で事務的に検討し、近く総合的結論を出したい方針であります。 次に、観光対策といたしましては、観光案内所、休憩施設等の設置、ガイドの充実、出入国管理の適正、円滑等必要な措置を講じたい方針であります。 次に、主競技場周辺の駐車計画その他の交通規制につきましては、目下具体的計画を検討中でありますが、同時に各種競技場、マラソンコース(甲州街道)等の交通整備方法についても検討し、万遺憾なきを期したい方針であります。 青少年キャンプ実施につきましては、中央青少年問題協議会であっせんをしますので、目下関係団体等の間で具体的事項を検討いたしております。放送通信施設整備、国民啓発運動の促進、国土美化対策の推進等にも、関係方面とそれぞれ十分なる連絡をとりまして努力をいたしております。 最後に、昭和三十八年度の予算案につきましては、先ほどもそれぞれ触れて参りましたが、別の表によりまして、参考のために差し上げてございますから、これによってごらんをいただきたいと思います。目下衆議院におきまして審議中でございますことをつけ加えて御報告をいたしておきます。
○委員長(加賀山之雄君) 次に、オリンピック東京大会組織委員会、日本体育協会、東京オリンピック資金財団からそれぞれ御説明を順次お願いいたします。 まず、組織委員会からどうぞお願いいたします。
○参考人(村井順君) では、組織委員会から三十八年度予算につきまして御説明申し上げます。 前回の十二月の本委員会におきまして、予算要求につきまして詳細御説明いたしましたので重複を避けまして、その後の経過と問題点を簡単に御説明いたしたいと思います。 お手元に配付いたしました書類をごらんいただきたいと思います。一ページにございますように、十九億七千六百万円の要求をしましたのに対しまして、十一億二千八百万円という最終査定を受けたわけでございます。これにつきまして問題点を御説明申し上げます。 二枚目のページをごらんいただきたいと思います。まず収入の部でございますが、従来組織委員会の財源は、三十四年から三十七年まで、国と都の補助金と、資金財団の寄付金と、この三つの柱によってまかなわれておったのでございますが、三十八年度から初めて事業収入、自己資金というものが加わったわけでございます。しかも、その事業収入というものが一番大きな部分を占める中心になってきたということをごらんいただきたいと思います。それで、その残額を補助金と寄付金でまかなっていくと、これがオリンピックの運営の本来の姿ではないか。ようやく三十八年から本来の姿に入ったと、さように考えております。 それから第二に申し上げたい点は、事業収入でございますが、約五億近い事業収入の大部分は入場料金でございます。本年の六月か、あるいは七月ごろになると思いますが、予約販売を開始いたしまして、その大体の売り上げがこの数字になるのでございますが、入場料金につきましての大きな見通しを申し上げますと、一応発行枚数は二百六十六万枚、十七億八千万円というものを考えております。その大体七〇%が消化できるのではないか。そのさらに内訳を申し上げますと、外国向けが二十万枚、国内向けが百六十六万枚というような数で約百八十六万枚売れる。その収入が十二億四千八百万円、こういうように大体見積もりをいたしております。そのうちの三十八年度分をここに計上したのでございますが、三十八年度の分は外国向けの大体六〇%、一億八千万円くらいが上がるのではないか。それから国内向けは大体四〇%近い約三億というものが入るのではないか。合計して四億八千六百万円というものを計上した次第でございます。 それからなおもう一つつけ加えますと、全年度の予算といたしまして、従来約九十億というものを御説明しておりますが、そのうち大体事業収入が三十億、この入場料金のほかに権利金その他を加えますと、約三十億というものを考えております。その他資金財団のほうから二十一億、国、都の補助金で大体二十億程度と、この資金財団と国と都の補助金は、大体事業収入を除きました、残額の三分の一と、こういうような大体見通しを持って数字をあげております。 以上が収入の部の御説明でございます。 次は、支出の部について問題点を申し上げますが、まず第一にお気がつかれた点は、十九億七千六百万円も要求しておって、わずか十一億二千八百万、約八億以上減らされて、これでやっていけるのかどうか、こういうような御疑問があると思います。その点について申し上げますが、実はこの要求を出しました以後いろいろと計画をさらに練り直し、変更いたしまして、計画変更のために約三億円というものが減額されたわけでございます。たとえば給与費につきましても、増員の計画を今まで一斉に増員するという計画を漸増方式——漸次ふやしていくという方式をとりましたために、それだけで約一億三千万円減額いたしました。それから施設につきましても、たとえば軽井沢で行なわれます耐久馬術の整備費につきましても、最初は一億三千万円くらいの予定で計上されましたものが八千八百万円ほど減らすことができました。これら計画の変更で約三億というものが浮いたわけでございます。それから次に、三十八年度の予定でありましたものを三十九年度に回しましたために、これも減額になりましたものが約二億七千万円ございます。たとえば各国旗の約三千八百万円、これは三十八年度に注文しまして三十九年度にでき上がればいいということで、これも三十九年度に回す。その他施設につきましても、食堂二棟分を一棟分は三十九年度に回すとか、そういうものでもって約二億七千万円というものを三十九年度に繰り延べることができることになりまして、計約五億七、八千万円というものが減額してよろしいことになったわけであります。要するに技術的に申し上げますれば、事実上十四億から十一億二千八百万円に査定された、節約されましたものが要するに十四億から十一億二千八百万円になった、約八〇%程度の査定を受けた、こういうふうにわれわれは見ております。それほど大きな減額の査定とは考えておりません。 第二に申し上げたい点は、そういう査定を受けましたが、われわれが事業計画を立てまして要求いたしました全種目につきまして、金額は多少は減りましても、全部認めてもらったということでございまして、これによりまして三十八年度に全部の事業計画の芽が出せる。そうして三十九年になりますると、それぞれの種目の事業を本格的に進めるという体制ができた、かように思っておりますので、こういうような査定を受けましても、準備事務に支障はないとわれわれは考えております。 それから、たいへんこまかくなりますが、その内容を若干二、三取り上げて申し上げますと、先ほど申し上げました陣容を強化する問題でございますが、現在約百六十八人ぐらいおります。これが三月末までには二百人にいたしまして、三十八年度の予算によりまして、三十八年度末までには約三百五十人ぐらいに漸増方式で増員できる、さように考えておりますので、大会のピーク時にはやはり五百名というような計画を進めることができると思います。 それから次に、交通警備で、非常に金額は少なくなっておりますけれども、従来のマラソンその他の交通警備は大体警察官の人海戦術で大体処理しております。それを今度の大会から近代的な資器材を用意して、できるだけ資器材をもって交通警備をやっていこう、こういう新しい試みで、まず国際スポーツ大会にこういう試みをやり、東京大会に本格的にそういう体制をとるという意味で予算を出しましたところ、大体単価減はございましたが、この程度認められました。 それから次に、問題になっております記録映画でございますが、これも要求を出しましたけれども、二億五千万という査定を受けました。二億五千万の予算がございますれば、まあ最高のレベルの映画ができるのではないか、さように考えております。 それから次に、競技費の関係でございますが、競技団体の運営費といたしまして大体六千万円ぐらい認められております。これはわれわれ組織委員会と一緒になって大会を運営していただく各競技団体にこの金を回すわけでございまして、これによって二人三脚のりっぱな運営ができていくのではないか、さように考えております。 それから最後に施設の問題でございますが、施設につきましては一番最後のページをごらんいただきたいと思います。一番最後のページにございますように、大きく分けまして競技場関係と選手村関係とがございます。競技場関係につきましては、本来政府なり都が大体恒久的な大きなものは作っていただくわけでございますが、それ以外に仮設で作る競技場というものは組織委員会が引き受けるわけでございます。特にこの中の(ロ)の自転車競技トラック、それから(ニ)の馬術耐久競技場、それから(ヘ)のクレー射撃場、これは組織委員会がみずから仮設でもって整備していかなければならぬものでございますが、この三つとも金が一応つきましたので、これで一応国と都の手の回らぬ小さなものはこちらでもってやっていける、こういう大体体制になったわけでございます。それから選手村につきましては、ここに書いてございますように、大体必要なものが全部一応これで認められたことになりまして、架設費が零なのでございますが、これは三十九年度回しでよいということになっておりまして、一応全体の選手村の施設はできることになりました。一応われわれが考えております、オリンピック始まって以来の選手村がこれで大体できるのではないか、さように考えております。 以上、大体三十八年にこれだけの芽を出しまして、三十九年には約六十億という本格的な予算を大体考えておりますので、よろしくお願いいたしたいと思います。
○委員長(加賀山之雄君) 次に、日本体育協会から御説明を願います。
○参考人(大島鎌吉君) 体育協会関係で、選手強化について御説明を申し上げたいと思います。資料の二枚目に三十八年度予算案という、「東京オリンピック選手強化特別会計」というものがございますが、これに従いまして御説明申し上げたいと思います。 皆様方の非常なる御援助によりまして、本年度三十八年度は合計で六億七千九百五十一万四千円という予算の中で今後強化活動を続けていこうということでございます。その内訳は、国庫補助が二億五百万円、それから資金財団からの受入金が四億四百五十一万四千円、その他体育協会にありますところの財務委員会のほうから七千万円を繰り入れまして、強化活動をやるということになっております。
○委員長(加賀山之雄君) 恐縮ですが、もう少し大きな声でお願いいたします。
○参考人(大島鎌吉君) 予算の面から今までの事業を見て参りますならば、三十五年度は七千七百万円、三十六年度は二億七千八百万円、それから三十七年度は五億三千二百万円という予算できたのでありますが、それが今回は一億四千万円ばかりふえた形の中で強化活動をやるということになるわけでございます。 歳出のほうをごらんいただきたいと思うのでございますが、1、の強化本部費、2、の競技技術研修会費、3、のコーチ力強化費、4、のスポーツ科学研究費、5、のスポーツ国際交流費、この五つの柱は、これは従来までやって参りましたところの、予算をつけていただきましたところの強化の事業であったのでありますが、今回6、と7、すなわち施設の関係費と用具の関係費、この二つの柱が立ちまして、強化活動が本格的に動き出すということに相なるわけでございます。ここに本年度の予算の特徴があるわけでございますが、選手強化は何といいましても教育活動である、かようにわれわれは考えておりまして、まず教師が必要である、それから教室が必要である、教材が必要である、あるいは試験が必要であるというようなことであったのでございまして、コーチを強化する、教師を作るということ、それからそれを科学的に研究いたしますところのスポーツ科学を推進するということ、それから模擬試験などをやりまして、すなわち国際交流などをやりまして選手の力をつけていくというようなことをやっておったのでありますが、今回初めて教室と教材について予算がつくことになったのでございます。こういうような関係から本年度から、先ほどもお話がございましたとおり、山場を迎えまして、強化活動は一そう推進をしていくであろうと考えておるわけでございます。 今日までの成績でございますが、一昨年、すなわち三十六年度の終わりにそれぞれの競技団体に目標を求めましたところ、すなわちメダルが幾つ取れるかという目標を求めましたところ、総計で二十五の金メダルが取れる、取れるというよりも、それを目標として進もうということになっておったのでございます。で、その目標に対しては一般世間は非常に冷たい、冷笑をもってこれを迎えたのでございますが、しかし三十七年度末、すなわち昨年度末、再びアンケートによりまして目標を求めましたところ、金メダルが三十であるということになったのでございます。五つふえましたのは、その前の年は水泳がまだ目標を立てるに至らないというわけで水泳が除かれておったような関係もございましたが、それぞれの団体が既定方針を進めていくならば、二十五のメダルを取れる、さらに水泳が加わりまして三十のメダルが取れる、それを目標として進めていこうということになったわけでございます。ところが、今回一年を経過いたしまして、世の中と申しますか、皆さんのこれに対する見方はずいぶん変わってきておると私たちはながめておるわけでございます。すなわち、やればやれるのではないかというような空気が一般的に出て参っておるということでございます。で、競技団体の目標は、なるほど三十でございますが、しかし強化対策本部として、すなわち体育協会としてこれをうのみにするわけにはいかぬ。責任団体としてはこれを慎重に検討して全体の、すなわち日本スポーツの総合力においてどれだけを目標にすべきであるかということを検討いたしました結果、十五以上の金メダルを取ることを目標として進もうではないかということになったのでございます。で、この目標でございますが、これはある程度の確実なるデータに基づきましてこれを算出をいたしたのでございます。で、私たちは東京のオリンピックにあたっては十五以上の金メダルを取るということで、今後の準備を重点的に進めていきたい、かように考えておるようなわけでございます。戦後ずっとでございますが、競技の技術的な面から申し上げますならば、日本の選手にはまず体力がない、技術が不足である、あるいは精神力が欠けておるというようなことをいろいろ言われておったのでございます。しかしながら、準備を展開いたしていきます間において、それぞれの要素をそれぞれ分析いたしますならば、その結果では、日本人の体力がみんなの努力で最終的に開発されておったのかどうか、すなわちその青年が持っておりますところの潜在力をとことんまで開発したかどうかについて疑問があったのでございます。で、昨年度はまず体力をつけるということで、それぞれの競技団体が一様に強化活動を展開をいたしたのでございます。 それから精神力でございますが、精神力につきましては、オリンピックムードが次第に起こって参りますと同時に、選手強化の現場、すなわち練習場におけるところの選手の態度も徐々に変わってきております。さらに昨年度のバレーボールの世界選手権におきますところの日紡貝塚の女子の優勝というようなこと、その他体操の世界選手権におきましては、男子が総合で第一位をとり、女子がとてもだめだと思っておりましたところ、これが総合で団体で第三位をとる。バレーは女子の優勝はもちろんのこと、男子でも六位に入賞すればこれは上出来であるといっておりましたところ、これが五位に入賞した。さらにレスリングでも、フリースタイルにおきまして、フェザー級が入賞し、だめだといわれておりましたところのグレコローマンにおきましてもバンタムが入賞する。また重量挙におきましても、バンタム級でこれまた世界記録をもって優勝し、マラソンにおきましては、これは皆さん御承知のとおり、朝日マラソンにおきましては、寺沢、中尾、君原、この三人が外国の選手を迎えまして、カントレクなんという非常に世界的に有名な選手を迎えまして、一位から三位までを独占すると同時に、この記録が昨年度の世界第二位に位する。しかも、この記録は二時間十六分十八秒というような世界的な大記録でありますが、二時間二十分を割ることを目標としておりましたところの日本のマラソンが、その三人がすべて二十分を割って、十分台の記録に突入をしたというようなこともあり、さらに射撃におきましては、自由ピストルで第二位をとるというような成果を上げたのでございます。こういうことによりまして、一般にやればやれるぞという気持ができ、しかも、現場におけるところの選手並びにコーチの気持の中に、東京大会に向かうところの意識というものがきわめて明確に出て参ったのでございます。 昨年の成績はこういうような成績でございますが、先ほども申しましたように、日本人の持っておりますところの体力を開発するというところに重点を置きました結果、これが技術との結びつきに多少欠けるところがあったということは事実でございます。したがいまして、昨年度二十競技団体、百四十四名のコーチがすべて一堂に集まりまして反省をいたしました結果、三十八年度の本格的な準備にあたりましては、体力に技術を結びつけるところのトレーニングの方法を打ち立てて、それによって本年度もっと強い選手を作る。すなわち、いい記録の出るような選手を作ると同時に、オリンピックの最終年度に備えようという決意を固めたのでございます。 一方われわれは、外国では、どうしておるかということなどにつきましてもそれぞれ調査を進めております。現在の時点では、日本もかなりおくれて出発をしたのでございますが、しかし、非常に進んでおるという外国にいたしましても、たとえばソ連にいたしましても、アメリカにいたしましても、ドイツにいたしましても、それから今ドゴールが盛んに力を入れておるフランスにいたしましても、一つの明確なる方針の中ですべてがうまくいっておるわけではない。現在の時点ではまだまだ隘路を持っておる。まだまだ問題を持っておる。それらの問題がどこにあるかなどにつきましても一応の調査が終わっておるのでございます。で、相手のほうもそういうような形であり、われわれも隘路は持っておりますが、しかし、われわれはみんなの情熱、スポーツを愛好するところの誠意を持ってこれを打開するならば、東京のオリンピックはこれだけの成果が上がるのが当然であるという考え方の中で目下準備を進めておるわけでございます。 なお、模擬試験でございますが、模擬試験につきましては国際交流という項目の中で、選手並びにコーチを海外に派遣し、あるいは海外から日本に招待いたしまして、それぞれぶつけながらいろいろな試練にたえさせるような訓練をさせておるのでございますが、来たる十月の十一日から十六日まで六日間予定されておりますところの東京国際スポーツ大会におきます二十競技団体、約四百五十名の外国の選手を日本に招待いたしまして、ここで総合的な模擬試験をやろうという考え方を持っておるのでございます。私はこの大会の成果がオリンピックの前哨戦として、ここである意味ではしっかりした見通しが立つのじゃなかろうか、かように考えておるのでございますが、二十競技団体、現在千二百名の候補選手が目下東京国際スポーツ大会に備えて準備を重ねておるというのが現状でございます。 非常に簡単でございますが、御説明申し上げました。
○委員長(加賀山之雄君) 次に、東京都オリンピック準備局のほうから御説明を願います。
○参考人(関晴香君) 東京都といたしましては、お手元に一応資料を配付いたしておりますが、先ほど政府からお話がございましたとおり、組織委員会に対しましては、年々同額の補助をいたしているのでありますが、三十八年度も同額の一億七千三百万円という案が出ているのであります。そのほか大きなことといたしましては、駒沢と明治公園のスポーツ施設の整備がございまして、これが総額合わせまして三十億三千余万円でございますが、これは明治公園は御承知のように国が国立競技場拡充工事というものをやっておりまして、その周辺の整備、さらには東京都の持っておりますサブトラックと陸上競技場との間の連絡の橋梁、あるいは駐車場周辺の整備等の大きな仕事が明治公園にはございますが、さらに駒沢で行なわれます四競技のために、現在三十八年度一ぱいを目途に施設を整備しようということで、その両方を合計いたしまして、ただいまのような数字で来年度は仕事をするという予定でございます。 また、観光客の受け入れということも非常に重要なことで、ここで宿泊施設の不足ということは、もう絶対に致命的なことになっておりますが、できるだけこれをカバーする意味におきまして、三十八年度は一応二億円の予算をもちまして、日本旅館の改造等に充てたいという案が出ております。またオリンピックのPRにつきましては、年に二千数百万円をかけておりますが、三十八年度におきましても二千六百万円をもちまして、広く海外並びに国内等を対象にいたしまして、あらゆる宣伝媒体を使いまして、このPRをしていきたいという所存であります。これも予算に案としてでき上がっているのであります。またこの予算案のほかに組織委員会からの要望がございまして、都の職員八十人を今後組織委員会に派遣する、こういう方針もきまりまして、協力体制を一そう強化することにいたしております。 その他道路、下水、清掃関係、すべて政府の補助金並びに自治体の協力によりまして、どうにか一応目標の仕事が完成するような案がおかげさまで立ちまして、こまかくはそこに出ておりますが、問題は今後起債のワクを十分にいただけるかどうかによって、若干成績に関係すると思いますが、私どもはあくまでもお願いを申し上げまして、これだけの目標を完遂したいというふうに考えております。これは非常にこまかくなりますので御説明申し上げませんが、のちほど資料をごらん願いたいと思います。 はなはだ簡単でございますが、一応現状を御説明申し上げました。
○委員長(加賀山之雄君) 次に、靱理事長から資金財団の予算について御説明を願います。
○参考人(靱勉君) お手元に資金財団としまして資料をごらんに入れておりますが、これに入ります前に、三十八年度の予算につきましては、ただいま政府並びに関係のほうから御説明がございましたとおり、組織委員会に対しまして、三十八年度としましては二億八千六百万円、日本体育協会に対しまして四億四百万円というものを配分しなければならないということになっております。合計六億九千万円、これにつきましては財団といたしましては、三十八年度の予算はこの三月に作りますので、まだまだごらんに入れるような状況になっておりませんが、三十七年度すでに当委員会にも御説明申し上げておりますが、三十七年度の実績を考えてみますと、予定しました約十億の資金調達は可能でございます。しかも三十七年度におきましては、組織委員会並びに体協に対しまして合計五億三千五百万円をお配りしなければならぬということに相なっておりますが、これは十分に配分できまして、約五億程度のものをもちまして三十八年度に入れる、こういう形になっておりますので、三十八年度の配分が六億九千万円でございますから、現にやっておりまする調達事業を三十八年度実施することによりまして、もちろんこれは十分配分可能という次第でございます。しかしながら、すでに御案内のように、明年の十月には大会開催でございますから、どうしても私どもの調達事業はその前に完全に終わってなければならぬ次第でございまして、そこでごらんに入れておりまする資料に書いてありますように、一体どのくらい今後におきまして配分していかなければならぬか、すなわちオール年度の資金の需要及びそれに対する調達計画を考えてみますと、この(1)に書いてありますように、三十一億三千五百万円、すなわち組織委員会へ二十一億八千四百万円、日本体育協会へ九億五千百万円というものを、これは確定的なものではございませんが、まずこの線を下ることはないであろう、またこれから非常に突拍子もなく上がることはないであろうということで、私どもとしましては、資金の調達は計画的に当然やっていかなければなりませんので、どうしてもオール年度の資金需要というものを考えなければならぬ。すなわち三十一億三千五百万円というものを三十九年度の上期までに調達しなければならぬ、配分しなければならぬという形になっておりますので、これがためには次の(2)に書いてございますように、三十六億六千五百万円というものを実際には資金を調達しなければならぬ。それでは現在やっておりまする諸事業の全年度の見込みから見まして、これは今までの事業だけでできるかできないかという問題に相なるわけでございますが、(5)のワクの中に載っておりまする各調達見込みにつきましても、なかなか情勢によりまして変更があるわけでございます。私どもこれにつきましては絶対に不足がないようにやらなければなりませんので、まず絶対確実と思われるものを二十八億三千五百万円と見ますと、八億円あまりというものが不足である。非常にこの点につきましては、やはり確実に入れるような方法を講じなければならぬということで、これは実はもう昨年来、私ども当委員会にも御報告申し上げましたように、どうしても新たに調達をする必要があるということを申し上げておったのでありますが、すでに三十八年度の予算案もできましたので、昨年来、ぜひ一つは新種たばこの発売によりまして三億程度の資金をちょうだいいたしたい。これは一昨年の四月に特別法ができまして、郵政省の記念切手、電電公社の電話番号簿広告、国鉄の屋外広告、それから専売公社のたばこの広告というようなことで、大体資金調達計画を立てておったのでございますが、これは前々から御報告申し上げましたように、三十六年度の実績におきまして、たばこの方法は、まずこれはとうてい三億程度の資金調達は不可能であると考えまして、昨年の初めから関係方面にお願いいたしておりましたが、これにつきましてはいろいろ詳細に御検討の結果、すでに大蔵当局のほうから国会に法案が出ているように承知いたしておる次第でございます。これはぜひこの程度のものを確保いたしたい、協賛をお願いいたしたいということで、私どもの計画では前々から三億程度というものは予定いたしておるのでございます。それでもなおかつ八億円程度というものを確実に調達したいということで、昨年におきまして公営競技の関係法が改正になりまして、体育事業に第二号交付金と申しますか、それが交付できるというようになりましたので、昨年来各方面にお願いいたしまして大体御了承は得ておりますが、もちろんどの程度の額という最終的な決定はいたしておりません。したがいまして、ぜひこの機会にこの新種たばこの発売の問題、それから公営競技に関する協賛の問題につきましては、委員会の皆さんにおきましても御支援をいただきたいことをお願い申し上げる次第でございます。 こういうふうに相なりまして、先ほど申しましたように三十八年度の資金調達といたしましては、配分の点から見ますれば、六億九千万円のものは絶対にこれはもうある意味においては楽にできる次第でございますが、前年度の計画から申しますと、三十九年度におきまして財団としましてネット配分いたさなければならぬものが一挙に上がりまして、十七億円余りということに相なるのでございます。ただいままで財団が組織委員会及び体協にお配りいたしておりますのは、三十六年度に約二億、三十七年度に五億三千五百万円、それで三十八年度がただいまの六億九千万円、在来のものをずっと上回りまして十七億円あまりをネット配分いたさなければなりません。しかも、これは短期において実施いたさなければなりませんので、どうしても、三十八年度と申しても来年の三月一ぱいまでかかるわけでございますが、そのときにほとんど大部分の資金の調達を終わらなければならぬ次第でございまして、この三十八年度というものがもうほとんどこれで大部分の資金調達を終わるような体制にもっていかなければなりませんので、ただいま申し上げた二つの新たな調達方法をどうしても早急に確定願いまして実施に移したい、こういう考えでおります。そのような措置がとられますならば、財団に課せられましたる資金の調達は完全に何ら不安なく実行できる、こういうような次第に相なっております。 以上御報告いたします。
○委員長(加賀山之雄君) 以上で予算関係並びに選手強化対策について説明を終わりました。 これより質疑に入ります。質疑のおありの方は順次御発言を願います。
○岡田宗司君 まずお伺いしたいのですが、年々の予算はわかる、それから三十八年度の予算はきまったわけでございますけれども、まだ全年を通じての計画というものについてのはっきりした見通しが出ておらぬ、いよいよ来年の十月でありますが、その点についてどういうふうなことになっておるか、まずお伺いしたい。
○政府委員(前田充明君) ちょっと恐縮でございますが、組織委員会について申し上げます。組織委員会につきましては、従来九十二億円ということで前から申し上げておったわけでございます。そこで、三十八年度の予算決定が、一応大蔵省との間においてはきまったわけでございますが、そこで、それならばどれだけに一体なるかということについては、ただいま検討いたしております。先ほど組織委員会の村井次長からも申し上げましたように、翌年度回しにいたしたものもあります。なお、単価についても、幾分来年度にも影響して参る関係がございますので、最終的な全年度予算については、ただいま整理をいたしておる最中でございます。
○岡田宗司君 それが早くできないというと、来年度の予算の折衝の上にも非常に差しつかえる問題が起こってくるのじゃないか。またそれができて、今度大蔵省と交渉して、だめだといわれるようなことになると、これはまた規模を最後になって縮小しなければならぬというようなことになって、差しつかえる面が相当出てくると思うのです。それらの点について私どもは非常に心配しているのですが、そういう全年度の計画というものが、いつごろまでにできるのか、それを実現のためにどういう方針で臨まれるのか、そこらの見通しをお伺いしたい。
○政府委員(前田充明君) 三十八年度の予算は、一応ただいま申し上げましたようなことで、翌年度へ回ったもの、そういうものの整理等でございますので、これについてはそれほどの時間はかからないのじゃないかと思っておりまして、私どもの一応考えておりますのは、三十八年度までと九年度の整理と申しますか、新しく九年度で持ち上がるものは一応別といたしまして、継続で八年度から九年度へ持ち上がってくるようなものの整理、そういう点については、おおむね三十七年度内、すなわち三月の末ぐらいまでに整理をいたしまして、そして三十八年度の初めにおきまして、三十九年度予算についての、もう最終でございますので、十分それから討議をすれば、三十九年度予算要求には間に合うのではないか、かように考えております。しかし、いろいろ、今まで九十二億ということを申し上げておりましたのも、決していいかげんにやったわけではもちろんございませんので、大体基本線は、従来九十二億と申し上げておった基本線で考えて参りたいと思っております。したがいまして、金額において、まあこれは予想でございますが、非常な変革というようなものは、一応考えられないのじゃないかと思っております。ただ問題は、現在急に起きてくるような問題がもしあれば、その辺のことは、幾分そのときというような点もないでもないというふうに予想をいたしておる次第でございます。
○岡田宗司君 今までの間に物価騰貴、それから給与の増加というようなことが相当問題になったし、今後もまたその問題が起こるだろうと思うのですが、それらのことは十分考慮に入れた上で組まれる予定ですか。単に今までの延長——大体九十二億というワク内でおさめるという考え方でいかれて、そういうような変動する要素をさらに加えて計画を立てられるのか。その点どういうふうになりますか。
○参考人(村井順君) その点につきましては、確かに予想しなければならぬと思いまして、予備費につきまして、特に組織委員会にも十分考えていただく、大体七%から八%の予備費をお願いいたしておりますので、今のお話の程度の問題ならば、それでまかなえると思います。しかし、先ほど文部省からもお話がありましたように、一応現在わかる数字はどのくらいかといえば、九十二億なら九十二億という数字が出るわけでございますが、絶えずわれわれといたしましては、この新しい大きな事業につきまして、工夫に工夫を重ねて改善して参りますので、計画もそのたびに変更していくものが相当多いと思います。現在では九十二億でございますが、これをさらにまた現在の段階で、至急できるだけ適正なものに詰めていきたいと現在も作業をいたしておりますし、それから概算要求を出す場合には、さらにもう一度念を入れたい。概算要求を出すまでに、これから二回ぐらい再修正をしていきたいと思います。大体そういうようなことで今考えております。
○岡田宗司君 昨年の末に、行政管理庁のほうでも、どうもオリンピック準備のための道路の構築が予定よりおくれているのじゃないか、非常に危ぶんだような見解が出され、そうして私はそれに対して行政管理庁に資料も要求いたしました。ところが、つい最近それが配付されたのです。これは三十七年九月末現在の進捗率、予算の消化率というふうになっておりますが、それからすでに四カ月余を経ておりますので、多少違ってきておるとは思いますけれども、まあ非常によくないのですね。たとえば補助二十四号を見ますと、用地買収については、予算消化率が五七%、物件の補償については二一%、それの小計が四二%、構築その他については五〇%、計四二%というような状況でありますし、補助百二十七号については零という数字が示されております。また補助百五十五号も零となっておりますし、全体を合計してみましたものでも、用地買収が六九%、物件補償が四五%、小計五八%、構築その他が五四%、計五八%となっております。こういうような状況のために、行政管理庁はそういう見解を出されたと思うのですが、今お話を伺っておりますと、おおむね進捗しておって、できるできると言っておるが、私どもはどうも道路の面については、一番進捗がおくれておるのではないか、そうして、間に合わないのではないかというふうな気がしてかなわない。たとえば、高速道路について見ましても、羽田の地点から芝浦に至るまでの間が、一年半ではたしてできるかどうか、これも危ぶまれるわけでありますし、また放射四号線についてもそうでございますが、そのほかについても非常に危ぶまれるものが多いのでありますが、ほんとうにどの程度進捗しておるのか、そうしてほんとうに間に合うのか、行政管理庁の指摘と、それから指摘についてどういうふうにそれぞれの担当部局のほうは考えておられるのか、その点を私どもにお知らせ願いたいと思うのです。
○説明員(池上正紀君) この調査は、三十七年の九月現在で東京都の資料につきまして調査したもので、私ども内部の、長官までの報告でございまして、政府その他に通知その他の措置はとっておりませんが、ただいま岡田先生おっしゃったように、全体計画としましては、都の単独事業だけでございまして、国の補助事業につきましては特に問題としては報告いたしませんでしたが、都単独事業につきましては、全体計画が五十二億千七百万円、予算化実績、これは三十六年度と三十七年度更正追加を含みまして、両年度合わせまして、十七億九千八百万円、それの割合を見ますと、ただいま岡田先生おっしゃったように三四%、それから三十六年度の計画分、三十七年度九月までの計画、これを合わせまして十億三千五百万円、この割合は、これも岡田先生おっしゃったように五八%ということで、予算化の割合がおくれておるということを報告したわけでございます。
○参考人(中島揚進君) ただいま御指摘にありました都の単独事業でやっておりますオリンピックの関連道路につきまして、ただいまのところの見通しについてお答えいたしますが、五十二億でもって六号線をやるように計画してありましたが、実は東京都のお金がないということで十五億しかいただけなかったということが一つと、それからその道路の関係者に私どもの説明を聞いていただけなくて、測量さえもできなかったというようなことがございまして、そんな関係でおくれましたのですが、昨年の十一月二十七日にほとんど全員の方が測量をOKということになりました。測量、調査をやってよろしいということは、すなわち話し合いに応ずるということでございまして、三十八年度の予算の内示がございまして、一月の末でございましたが、それに、まだ本決定でございませんが、内示では約二十三億という予算がちょうだいできることになりました。したがいまして、三十八年度には約七〇%完了の予定でございまして、それと今まで反対であるというような、そういう話し合いもほとんどつきましたので、事務を行なえばよろしいという段階に参りしたので、これは必ずオリンピックまでに、少なくとも三十九年の八月ごろまでには完成させる予定でございます。 それから個々の路線で、百二十七号線がゼロ、百五十五号線がゼロということでございますが、百二十七号線につきましては、舗装だけの個所でございますので、これはわざと三十八年、九年に回したのでございます。それから百五十五号と五十三号は非常に率が悪いのですが、これはワシントン・ハイツの周辺の道路でございまして、あれはほとんど国有地でございます。ワシントン・ハイツの進駐軍が移転しなければ着手できなかったので、これもゼロという数字でございますが、これも昨年の暮れ並びにことしの一月ごろに話がつきまして、徐々ではありますが、返していただきましたので、これも三十八年度早々には着手できる段階でございます。したがいまして、全般的にこれはそう御心配になることはなく、明るい見通しであるというふうに私どもは思っております。
○参考人(村田義男君) 岡田先生から高速道路の一号線の例を引きまして、非常に工事の完成が危ぶまれるというふうな御質問のようでございましたが、行政管理庁の調査がちょうどありましたのが昨年の九月ごろでありまして、そのころは率直に申しまして一番の問題をなしております漁業補償の問題の雲行きというものが、まだはっきりいたしませんで、いわゆる準備工事だけはやってよろしいが、本体工事はちょっと待ってくれというふうなことで、いろいろい関係方面との折衝を通じて差し控えておったのでありまするけれども、その後、東京都方面の格段の尽力によりまして、漁業補償問題は完全解決いたしまして、したがってその後すぐ本体工事に着手いたしました関係上、一号線の例を申しましても意外にその後仕事が進みまして、用地につきましては約五割七分、来年の三十八年度末におきましては九割二分という程度までは確実に進捗が見込めるというふうなことで、一号線につきましても、まずオリンピックまでには、完成については明るい見通しを私らは持っておる次第でございます。 その他の路線につきましても、いろいろな問題もほとんど片づきまして、目下いろいろ工事自体の段階に入っておりまするので、先ほど徳安総務長官から報告ございました三一・三キロ、全体区間におきましても本年度末におきまして約四七・八%、それから三十八年度末で八割三分というところまではまず確実にいくという見通しを持っております。したがいまして三十九年度以降はほとんど舗装であるとか照明工事であるとか、そういうふうな付帯工事であります。そういう点から申しまして、まず私らの所管しております高速道路につきましては、オリンピックまでに完成する見通しがつき得たという点を合わせて御報告いたしておきます。
○岡田宗司君 東京都の方にもう一度お伺いするのですが、今の御説明によると、非常に明るい見通しだということですが、私ども、たとえば測量調査が始まっても、今度さあ立ちのきということになると、なかなかうまくいかない、それから一軒、二軒残っても全体の上に非常に大きな支障を来たすというような問題が多いのじゃないかと思いますが、まあそういう例が今までにも各所に見られておるわけです。そういうような点も十分にあなた方のほうで考慮に入れて大丈夫だと、こういうことなんでしょうか。
○参考人(中島揚進君) ただいまの御質問でございますが、初めから強制執行というような手段を使わずに、できるだけ話し合いでやっている関係上、ぽつぽつ家が残っておりますが、これはいよいよ最後の工事をやるに何日間かかるかということの逆算で、その時限までには強制執行でもやって必ずどけますという決心でやっております。したがって当初四号線などをごらんいただきましても、ぽつぽつ残っておるようでございますが、三軒茶屋の交差点から先のほう、現在調印しない方が事実まだ二、三十軒ございますが、それ以外は——まだまだたくさん家があるようでございますが——ほとんどは調印が済んでいるようなわけでございまして、裏のほうへ家を建築中のが大部分でございます。したがって、その建築しつつある方々に対しても、すぐこわせということはなかなか申しづらいので、工期までにはこわさせるようにこれから骨を折るつもりでございます。それから今、赤坂見附あたりからぽつぽつ残っているのは、実は地下鉄の出入口、そういうものがぽつぽつ残っておって、むしろ民家のほうが早く協力いただいておりますが、あれも三月三十一日になればほとんど取り払いになる予定でございます。したがって、少なくとも、その放射四号だけを一例に申し上げますが、赤坂見附あたりから三軒茶屋あたりまではほとんどが調印が済んでおって実は家があるということでございまして、それもそう長い期間でなくて立ちのく予定になっております。以上でございまして、このほかの路線につきましても同様にやはり工期を考えた上で立ちのきをさせるようにしております。そういう一つの方法としましては、建設省とも連絡の上、昨年の十二月に予算外の義務負担総額約十八億を認めていただきまして、立ちのきをまだ完了しない所も工事を発注いたしまして、工事をやりながら、もうここまで進んだからどいて下さい、協力願いますという方向で、名実ともに進む方向でやっております。
○岡田宗司君 ただいまのお話ですと、たいへんうまくできそうなんですけれども、三軒茶屋のあたりがなかなかむずかしいのじゃないか。 それからもう一つ、ぽつぽつ残っているのが立ちのき必ずしもむずかしくないというお話ですけれども、たとえば渋谷の宮益坂の上の所に、青山学院のへいのそばに沿うて、ある右翼団体の人の居住している建物がある。もうまわりがすっかりできたのに依然として残っておって動かない、ああいうような例があるのですね。そういうようなのがまだほかにもあるというようなことになってくると、これは容易なことじゃないと思うのですが、ああいうような問題についてはどういうふうに処置をされますか。
○参考人(中島揚進君) ただいまそうしてぽつぽつ残ったような方に対しては、ほとんど催告公告をやりまして強制執行をやる手続をとっております。したがって、そういう一人や二人が残って、大ぜいに迷惑をかけるような方に対しては、やむを得ず強制執行の方法でやらなければならぬと思っております。
○岡田宗司君 そうすると、なんですか、三軒茶屋辺にまだたくさん家がありますね、あれもみんな強制執行の対象になるのですか。
○参考人(中島揚進君) 三軒茶屋の残っているのも実は三月三十一日までにはあそこにある八〇%は調印いただける予定でございます。というのは、実はあれも暮れまではほとんど中に入って調査させることさえもさせなかったのですが、現在は調査しております。私どもは、調査のできる段階に入れば非常に見通しが明るいという自信を持っているわけであります。したがって、あの中に一、二の方が、まだ調査を絶対させない方がおりますけれども、ほとんど私どもの調査に応じておりまして、調査に応ずるということは、話し合いでございますので、これは話がつくという自信を持っております。
○岡田宗司君 今度私お伺いしたいのは、マラソン・コースのことなのですが、なかなかきまらないで、甲州街道ではだめだ、よそへ移せというような意見も出て、それでまたそれを検討して、その結果、さらに甲州街道に移した、こういうことですが、甲州街道がりっぱに整備されておればよろしいのですけれども、しかし芦花公園から烏山辺ですね、あの辺を見ますというと、まだとうてい道路がちゃんとできそうにもない。一体、はたしてマラソン・コースとして適当なのかどうか、もしそうでないとしたら、どういう方法でマラソン・コースとしてちゃんと行なえるのか、それらの点について詳しく御説明を願います。
○参考人(村井順君) マラソン・コースにつきましては、昨年たしか春ごろの組織委員会で、甲州街道ということにきまっておりました。その後、御承知のように閣僚懇談会におきまして、某大臣から、甲州街道は非常に交通量が多いところであって、むしろ放射四号か、どこか別な所を考えたらどうか、こういう御意見もございまして、そういう線でさらにその放射四号線と甲州街道を検討しながら調査いたしまして、その結果、閣僚懇談会におきまして、放射四号線じゃなくて甲州街道、きめたとおりでよろしいということになっているわけでございますが、その甲州街道につきましても、ただいまお尋ねがありましたような烏山−仙川間の約三キロメートルにつきましてもバイパスを作ること、それからこちらの新宿に近いほうに補助六十一号か補助六十二号のどちらかを作ったらいい、この二つが絶対条件として、交通関係を担当しております警視庁のほうでは要望が強いわけでございます。大体仙川−烏山間につきましては、建設省のほうで大体バイパスを完成するという確約がございました。それから一方、補助六十一号線につきましては、東京都として、現在から着手しては工期が間に合わないのではないかというので、行き悩んでいるような次第でございますが、その後、東京都では、補助六十一号線のそれと並行した近い所に補助六十二号線がございます、それのほうは非常に仕事がやりやすいから、そちらのほうに工事をすることによって、大体バイパスの役割を果たすことができるのではないか、そういう見通しがつきましたので、大体甲州街道がマラソン・コースとしてきまりましても支障ないのではないかという考えを持っております。
○岡田宗司君 烏山−仙川のほうへ移って行くバイパスですね、あれは建設省のほうでやって、いつごろできることになるんですか。
○説明員(大塚全一君) 岡田先生の御質問にお答え申し上げます。この烏山−仙川間のバイパスにつきましては、地元の方たちとの話し合いというものは、大体完了いたしております。三十七年度におきましては、これらの予算面でございますけれども、執行額が大体全体の一五%程度になる予定でございます。三十八年度におきましては、用地と建物移転を終わることは当然でございますが、工事の約七三%を三十八年度に執行するように予算を組み、現場でもその覚悟でやっております。したがいまして、三十九年にはあと三割弱の工事が残ることになっておりますが、オリンピックまでには十分完了することを目途にして、目下努力いたしております。
○岡田宗司君 その補助六十二号のほうは、ほんとうに間に合うんですか。
○参考人(中島揚進君) ただいまの御質問の補助六十二号線についてちょっと御説明申しますが、補助六十二号線も実はまだ一キロ余未完了部分が残っておりますが、その一キロ余のうち五百メートルほど仕上げまして、あとの残りの部分は、旧荒玉水道の上を完全舗装して使うというようなことで警視庁に説明を申し上げましたところが、それともう一つ永福町通りという六メーターほどの道路がございます。そういう二本の道路がございますので、それをうまく利用すればどうにか交通をさばけるのではないかという結論が出ましたので、私のほうは五百数十メーター仕上げまして旧荒玉水道まで完了するという方針でございます。したがって、全線はちょっと無理かと思います。
○岡田宗司君 あのマラソン・コースですが、これは少し早目にでき上がっていないと工合が悪いのじゃないですか。一応ほんとうのレースが行なわれる前にこのコースで走るのじゃないですか。
○参考人(中島揚進君) ただいまの六十二号線につきましては、ただいまの方針でやりますと、三十七年度にほとんどその五百メートルくらいのところは用地、物件の話し合いが済んで、現在立ちのき中でございます。したがって、三十八年早々に工事をやりますれば、そう長い期間ではなく仕上がる予定でございます。したがって三十九年ではなく、三十八年度中に道路が完了いたす予定でございます。
○参考人(村井順君) マラソンの本大会の前に、数回この練習なり別の競技大会に使わなければならぬと思います。本年におきましても五月に毎日マラソンで甲州街道を使いたい。それから秋には先ほど申し上げましたが、国際スポーツ大会でやはり同じ甲州街道を使いたい。来年になりますと予選で使いたい、あるいは練習に使いたいとか、何回も使うわけでございますが、しかし、本大会のときは、大体八十万なり百万の見物人が出ますので、そういうバイパスについては十分いろいろな問題を考えなければならないと思いますが、今申し上げましたような競技大会なり練習の場合には、大体現在のまま使ってもそれほど支障がないのではないか、警視庁ともそういうような話し合いで考えております。
○岡田宗司君 まあ警備の問題について、いろいろとオリンピック組織委員会と警視庁のほうとの打ち合わせなりは何回か行なわれておるだろうと思うのですが、これについて一度計画をこの委員会で御説明願えぬかと思うのですが……。
○参考人(村井順君) 警視庁とそういう研究会なり調査をいたしております。現地につきましても調査をやっておりますが、われわれが一番大きな問題と考えておりますのは、開閉会式に一時に多数が集まるという問題と、それからマラソンなり強歩のような長い距離に長い時間大勢の人が集まる、このマラソンなり強歩のロード・レースと開閉会式の問題を一番重視しております。そういう場合の交通その他の誘導をどういうふうにするか、駐車場はどういうふうにするかということについて、綿密な調査なり研究をやっておりまして、いずれ時期を見まして御説明いたしたいと思います。
○岡田宗司君 それからこの選手強化の問題で、先ほど大へん自信のあるお話があったわけですが、とにかく金メダルの目標が三十、しかしそれは少し多過ぎるだろうというので、大体十五以上というようなお話で、その内訳等もここに出されております資料にあるわけでございますが、どうも私どもこれを見まして、まあそれだけ取れれば大したものだと思うのでありますが、しかし、この前のローマ大会を見ましても、日本は四つであります。ソ連が一番多くて、その次がアメリカで、イタリーとかドイツとかも取っておりますけれども、それらから見て、はたして日本がそこまでの目標を置いてやれるかどうか、もちろん努力目標ですから、高く置いてもいいわけでありますけれども、かえって国民が信頼をしないような、何だあまり大き過ぎるじゃないか、高望みに過ぎはしないかというような感じを与えますと、かえって先ほど指摘されましたような、まあ、冷ややかに見るということも起こっていくわけであります。やはり国民にどの程度の実力があって、どれぐらいのところかというこを納得できるような説明をしないと、本気になって支持をしないということも起こって参りますし、また、目標だけは大きく置いたけれども、それに近い数が取れないということになりますというと、あとでもってこれは何だという失望感も与えるし、また、せっかく努力をされた方々に対しまして、やはり国民としておもしろくない感情を持つということにもなってくると思う。どうも私どももこの目標が新聞に出ましたときに、あまり詳しい理由は付されておらなかったけれども、受けました感じは、どうも少し大き過ぎるのじゃないか、外国の進歩発展を十分に見てないのじゃないかという気がしたのであります。外国の記録の進歩発展は相当目ざましいものがあるようでありまして、それらを勘案すると、やはりこの目標というものについて、もう少し慎重な考え方を必要とするのじゃないかと思うのでございます。選手を大いに鞭撻するという意味ではよろしいかもしれないけれども、その目標を発表する以上は、ただそれだけではない、その点について私ども疑義の念なきにしもあらずなんですが、どうか選手の強化ということ、この目標について十分にもっと慎重な態度をとってもらえないか、こう思うのですが、この点についてのもう一度御見解を伺いたい。
○参考人(大島鎌吉君) たいへんあたたかいお言葉で感激をしているわけでございますが、過去の、ローマまでのオリンピック大会に参加いたしますのに、日本として総合的な準備をしたことはございません。それぞれの競技団体がそれぞれの自己資金によって、またそれぞれの知識によって選手を強化したということでございます。その意味においては、ローマ以後の体育協会が選手強化本部を作って発足いたしましたその実情とは、ずいぶん違う形の中で選手の養成が行なわれているということでございます。それからもう一つは、外国が非常に進歩しております。進歩しておりますが、それはそれぞれすべての国の立地条件がございまして、わが国と違うところの立地条件の中で選手が作られているわけでございますが、選手強化対策本部ができましてからも、微力ながら立地条件を整えるのに努力をして参ったのでございます。今度の予算でも先ほどちょっと御説明申し上げましたが、とにかく教師とそれから選手という生徒がございまして、また模擬試験などもやるのでございますが、肝心の教室と教材がないということで非常に今まで悩んできたのでございますが、今回の予算で教室と教材ができる、少しはおくれているのでございますが、とにもかくにも格好ができたという形の中で、選手強化はよほど進んでいくのじゃないか、かように考えております。外国が進歩をしているということでございますが、これはスポーツの科学などが、スポーツの現場と結びついた形の中で、善意の思想、あるいは善意の方法というのが進歩しておったのでございます。現在の日本ではもうすでにそれに追いついております。これは現場のコーチの諸君、選手諸君の非常な努力と勉強によるのでありますが、その点においてはすでに追いついております。もっとも、その点かなり混乱がございまして、いわゆる新旧思想のあつれきと申しますか、こんなのがございましたが、すでに現在の段階では、どの競技で、どの種目で有望であるかということなどの目安もついております。また、ことしは、重点的にそれらの選手について強化をやるという方針を立てているわけでございます。すなわち、従来の日本において、それを別な言葉で言いますならば、従来の日本人にないところの新しいスポーツ的な日本人を作ろう、一つには、選手強化対策本部を作りまして一番最初に出発いたしました考え方は、従来の日本人ではとても戦えない別の日本人を作ろう、すなわち、人間作りという言葉を使って参ったのでありますが、その方針でずっとやっております。一方、外国の進歩などというようなものも、メダルの勘定をいたしますときに考慮に入れております。それはどれだけ正しいか、外国の進歩が、それによって判定できるかどうかということは別問題といたしまして、種目によっては一%から五%の進歩はあるということを勘定に入れて計算をしているわけでございます。御承知のとおり金メダルの数というのは百六十二ございます。百六十二のうちの十五ぐらい取らなければ、われわれは日本の若い青年に対して、日本民族に対して、はたして期待できるのかというようなことでやっております。これは勝負ごとでございますから、結果はわかりませんが、現在の段階では、これだけのものは取れるはずである、取れなければおかしいということで準備をしているわけでございます。
○岡田宗司君 ただいまお伺いしておりましたうちに、その選手強化の方針について、総合的にやられている、従来と非常に違った段階である、これはたいへんけっこうなことだと思うのであります。その際に、新旧の考え方の衝突もあったということでございますが、この新旧の考え方の衝突の根本的なものはどこにあったか、そうしてそれをどういうふうに克服されたか、ほんとうに克服ができて、一致してやっていっているのか、それがなお残っておって妨げになっておるようなことはないのか、これは一つの問題であろうと思う。それからもう一つは、少々おそまきだったように思うのですが、新しい形の人間作りということでやっておられることは、たいへんけっこうだと思います。しかし、やはり早急に、一年や二年でもってできるものじゃないと思うのですが、その点むしろ欠けるところがあった、そうしてこれから前の努力を入れましても、せいぜい二年半か三年であります。その間において、私どもが予期できるような、そういう成績があげられるものかどうか、相当長い時間かかって初めてできるものを、急ピッチでやってそれだけの成績があげられるかどうかという点について、私は危ぶんでおるのですが、その点はどうお考えですか。
○参考人(大島鎌吉君) 今非常に本質をおつきになったような御質問でございますが、まず第一の点についてお答え申し上げたいと思います。新旧思想の相剋でございますが、これはいかなる社会においても、進歩の過程においては必ずあるものでございます。当然な一つの過程を踏んできたということでございますが、御承知のようにわが国のスポーツは、体育もそうでございますが、特に専門のスポーツの指導者がいなかったわけでございます。で、世話をやいておりますのが、かつて昔、選手をやった人というのが大体世話をやいておったわけであります。しかし、なかなか昔の選手でも、学校を卒業いたしますと、それぞれ別の社会に入りまして、そこで生活をしているというような状態の中で、ずっとスポーツの現場から離れていく。ところが、それがいよいよオリンピックである、だれかに世話をやいてもらわなければならぬというときになりますと、それがひとつ教育をしてやってくれというので、まあ、いわゆる昔の名選手の方々に御協力を願うわけでございますが、しかしながら、これをほかの国に比べますと、ほかの国では、大学ではスポーツのコーチを作るところのコースがございます。そのコースで勉強してきた者が、実際の経験、二年とか三年とか経験を入れまして、国がコーチを公認する、試験をして公認をするという制度をとっております。したがいまして、日本のコーチ、これは経験は非常にいい経験を持っておるのでございますが、その経験を生かすだけの学問的な、特に生理学的な裏づけがない、あるいは心理学的な裏づけがないという形におけるところのコーチ。外国のコーチはそれらの裏づけのあるコーチ。外国の思想をずっと入れましたときに、ここで相剋が起こるのは当然であろうと思うのであります。私たちは、最初からそれは起こるものであるという考え方でやって参ったのでございます。で、御指摘のとおり、今日それが完全に意見が一致しておるということは申し上げられません。いろいろでございます。しかしながら、現場で働いておりますところの百四十四名の、私たちが公認いたしておりますコーチ、これは、ずっとお互いに研さんをし、勉強いたし、また、外国へ派遣をいたしまして勉強させると同時に、外国からすぐれたコーチを呼びまして、非常なディスカッションの中で知識と経験を積み上げていっております。私たちが期待いたしておりますのは、これは非常に言いにくいことでございますが、現場で現に働いております選手と一緒に働いておりますところのそのコーチに期待をしておるのでございます。要するに、十五本の旗を上げるということであるならば、最後のとどの詰まりは、十五人の非常にすぐれたコーチのもとに、十五人のすぐれた素質のある選手を作ればいいじゃないかというぐらいに考えております。それにはかなりの決意と申しますか、あるいは、時には突っ走ってやらなければならぬということもございますが、いずれにしても、そういうような形でわれわれに課せられておるところの使命を果たそうという考えを持っておるのでございます。 それから第二点でございますが、選手を作るのは一年や二年でできるものじゃないというお考えでございます。これは全くそのとおりでございます。私たちは、選手作りは一つの教育活動である、あるいは芸術作品を作るところの活動であるというように考えておりますので、一年や二年で選手ができるとは思っておりません。したがいまして、発足当時は約千六百名の候補者、比較的スポーツをやっておりまして、大体表に出ておりますところの千六百名の選手たちを候補者といたしましてスタートしたのでございますが、それを徐々にしぼって参りまして、昨年は千二百名、三十八年度は約一千名ということにしぼって、力をそこに集中していこう、その間、だから四年前に千六百名を拾い上げましたときには、すでに過去において、ある程度のスポーツをやっておった、ある程度と申しますか、一流の選手であったということで、ある程度の力がついておるわけでございます。その力のつき方がオリンピックに向かうところのつき方であったかどうかということについては、非常に疑問がございます。そこに修正を加えながら今日彼らを一千名にしぼったという形になっております。先ほども申しましたが、これはスポーツの、世界の一流の選手になるということ、また作り上げるということ、これはコーチや選手に対しても非常な要求をわれわれは持っておるわけでございます。最後的にはやはり選手が持っておりますところの気持、スポーツに対するところのひたむきな根性と申しますか、それが決定をする、かように考えておるわけでございますが、今現在のところ、現場の強化活動は選手も今までと違う形の中で一生懸命にやっておることが、現場を御視察になるとおわかりになると思いますが、昔と違った形での運動場の姿をわれわれが見まして、運動場で動くところの姿がここ一、二年前とずいぶん変わった姿であるということでございます。で、選手の諸君も一、二年前までと違って、やればやれるという気持になっております。コーチももちろんそうでございます。そういうような全体のムードと申しますか、そういうものの中で問題が処理され、目的が完遂されるのではなろうかと思うのでございます。ただ、御指摘がありましたように、競技団体の総合的な目標は三十でございます。しかしながら、私たちはそれをずっと整理いたしましたときに、やはり十五は取れる、取れるはずだということで目下進んでおるわけでございます。あるいはそれ以下になるかもわかりませんが、少なくとも現在の段階で、このままうまく計画を進めていけば十五以上は取れるという工合に考えておるわけでございます。で、取れないのじゃないかというのは、これは私はいずれかといえば日本全体を支配しておるところのコンプレックスがあるのじゃないか。われわれはこの機会に日本民族が持っておりますところの何とはないコンプレックス、これを何とかオリンピックで打ち破る必要があるのじゃないか、かように考えておるわけでございます。
○西田信一君 選手強化のためにいろいろお話を伺ったわけです。まあ大島さんの御自信のあるお話を伺って大へん意を強うしたわけでございまするけれども、先ほど選手強化の三つの柱と申しますか、基本方針として、体力の養成、それから技術の問題、精神力の問題と、三つおあげになったと思うのです。それで、いずれもこれは大事なことであるし、強化しなければならぬと思うのですけれども、私は専門家であるあなた方に向かってちょっと失礼な言い分になると思うのですけれども、従来私も若干スポーツに関係を持っておったり、オリンピックに選手を連れていったりしました体験から申しましても、私自身も相当苦い体験をなめておる一人でございます。これは大へん言いにくいことであり、私の考えは間違っておるかもしれませんけれども、それはこの前のローマ・オリンピックの場合にも、オリンピックの一番の中心である陸上競技で十分な成績が上がらなかったということは、われわれ国民としても非常に残念に思った事柄なんです。それで、私はちょうど陸上競技の壮行会を岸体育館でやりまして、私もスポーツ関係の一人としてそれに出たのですけれども、そのときに受けました感じも、私はこれでどうかなという実はひそかにそういう懸念を持った一人であります。と申しますことは、文部大臣とごく少数の方々がきわめて短時間壮行会に臨みまして、あとは一切そういうものはお断わりであるということであったようであります。それは大へんけっこうで、選手に精神的な、あるいは肉体的な過労をさせるということはよくないと思いますけれども、私は些事でありますけれども、とにかく世界の舞台に出ていって、世界の者を相手にして堂々と戦う選手でありますから、そういう思いやり、そういうことも必要でありますけれども、やはり一つの、何といいますか、強い魂を持たしてやるということがこれは絶対必要である。体力の養成も、技術の向上も、根本はやはり土性骨である。精神力である。それが体力をつけ、あるいはまた技術の向上の基礎になると私は思うのです。そういう意味から申しまして、先ほどいろいろ御説明で、技術の問題についてもお話がありましたし、技術向上の問題についてもいろいろ具体的なお話がありましたが、精神力、土性骨をつけるということについて、そういうお考えを伺いましたけれども、どういうふうなお考えでそういうことに対するなにを進めておられるかということを実は伺いたいと思っているわけです。コーチの問題も今伺いまして大へんけっこうだと思いますが、私は、大島さんのお話にもありましたようにかつての名選手必ずしも名コーチとは言えないと思うのです。選手を養成するというのは、あるいは技術そのものは選手のようなりっぱな者でなくても、精神力を含めましてやはり適当な方があってこそ強い選手ができるのだというふうに考えておるのですが、問題は、たくさんのメダルを取るかどうかということも私は大いにかかってそこに土性骨を作り上げる、強い精神力を持たせろという声に非常に大きなウエートがかかってくるように思いますものですから、そういう点について具体的にどういうようなお考え、御方針でそういう面に努力されておるかということをひとつ伺っておきたいと思います。
○参考人(大島鎌吉君) 土性骨を作るという訓練の問題は、これは非常にむずかしい問題でございます。それで、ローマのオリンピックが済みました時に、直ちに私たちはこれをスポーツ科学研究委員会のほうに問題を出したわけでございます。土性骨とは何であるか。土性骨を作る方法があればそれを研究してほしいといって出したわけでございます。これはずいぶん長い時間をかけ、現場で選手を調査をいたしたり、アンケートをとったり、いろいろな手を尽くしたのでございますが、これは何といたしましても心理学を中心とするところの研究でございまして、われわれが求めているところの回答が出てこなかったのでございます。そこで私は、非常に乱暴な言い方でございますが、心理学で根性の問題が結論が出ないならば、結論が出ないという結論を出してほしい。そうすればわれわれのほうでやり方があるのだということで、今日これを選手強化の対策本部そのものへ引き取ったような形になっております。これは結局、経験みたいなことになるのでございますが、結局、経験を土台といたしまして根性を養成する方法というようなものを考えなければならぬというので、一応考えまして実施に移っておるわけでございます。 それで、まず最初に、根性というものは先天的なものであるか、あるいは後天的に養成でき得るものであるかということで、これは学者の皆さんの御意見を聴取いたしましたところ、現在の航空自衛隊のお考えとは違って根性というものは養成でき得るものであるというこうことでございます。養成でき得るものであるならば、養成する方法を考えなければならないかということでございますが、過去のすぐれた選手の諸君、あの当時の日本の中で旗を揚げられたような古い選手にみなお集まり願いまして、いろいろな点から話を聞いた結果、結論は自信であるということでございます。すなわち高い壁を何回も何回も突き破っていく。突き破っていって、おれはあいつより強いのだという自信が根性に結びつく。すなわち、それを突き破るにあたりましては、肉体的な非常な負担をかけなければならない。すなわち、ときにはその人間が耐えられないような境地に人間を追い込めまして、そこで耐えたときに初めておれはこれに耐えられたのだという自信がつく。それが記録に結びついていくというような形になっていくということで、結局ハード・トレーニングという、言葉そのものにはいろいろな問題がございますが、いずれにいたしましてもその人間が持っておりますところの余力の限度まで、ある時には追い込んでいって、自分はこれに耐え得るのだという自信を持たすことが必要である。それは現場の仕事でございます。それから一方において、選手の諸君には一つの精神的な態度を要求しておるのでございます。それは東京のオリンピックまであと二年か三年じゃないか。そこで、お茶も飲みたい、デートもしたい、映画も見たいというようなことはよしてほしい。わずか二年の間耐えられないような選手は、とてもわれわれの代表としてオリンピックへ出せないんじゃないか、それらのことを一切省いて、生活は学業あるいは労働と、本業とスポーツ、これに邁進をしてほしいということを一つの精神的な態度として、これを植えつけるように努力をしております。したがいまして、精神的な態度においては選手にそういう点を要望し、選手、がそういう気持になりつつあるときに、競技の現場においては自分の壁を破っていく、非常な努力の中で破っていく。肉体的な苦痛もそれが精神的なものに結びついていくという形で破っていく、自信をつけさせる。そういう方法でいかなきゃならぬだろうということで、現にそういう方法を各競技団体はとっております。 で、ほかの国の例をいろいろ参考にいたしまして、各国ともみなそれぞれ問題を持っておりますし、心理学の関係のほう、あるいは生理学の関係のほうとも連絡を持ちながら、最近の世界のすぐれた国、まあスポーツの先進国と申しますか、それはやはり現在根性の問題でいろんなディスカッションをやっております。各界ともディスカッションをやっております。それがわれわれのところへいろんな手を通じて入ってくるわけでございますが、外国もやはり同じように根性の問題をどうしようかというディスカッションをやっております。 で、もう一つ、私たちは地の利は何であるかということを検討を進めておりますが、まあほかの話になりますが、私は地の利というものは、一般にあるといわれておりますが、しかし、それは地の利は何であるかということが分析されないままであるわけでございます。過去のオリンピックの歴史を並べてみましても、オリンピックの開催国の選手が非常にいい成績をあげております。ただ、戦後のイギリスとフィンランドがうまくいきませんでした。うまくいかなかった理由なども調査いたしましたけれども、いずれにしてもその開催国が必ず成績がいい。ときによっては非常に成績がいい場合があるわけでございます。そこで、われわれの地の利について、地の利とは何であるかということを検討を進めております。地の利が何であるかということが、われわれ納得する形の中ではっきりいたしますならば、それを現場へ流しまして、現場では地の利があるんだからやれるはずだという自信にそれを重ねていってみたいと、こういうふうに考えております。まあ現在われわれのやっていることがすべていいというわけではございませんが、しかし、一つ一つの、あります問題をつかみ上げながら問題を処理し、かつ、それが現場へはね返るように努力をしていきたい。根性の問題は、オリンピックだけで幾つかの回答が出るというふうには考えておりません。しかしながら、地の利、根性などを含めまして、火事場のばか力というもの、ああいうものは現にあるんだから、火事場のばか力という一般には理解できないものが現にある、その現にあるものについて、これがそのときに出るように期待しながらやっていこうじゃないかというふうに思っております。
○西田信一君 私はまあ選手自身にそういう根性を持たせる、精神力をつけていくということは、もちろんこれは究極において一番大事なことだと考えますけれども、その前に、そういう点については十分御如才のないことであると存じますけれども、まず私は、やっぱりその指導する人、コーチする人、こういう方が、そういう適材を得るということがきわめて大事であるという意味で、十分お考え願えればけっこうだと、こういう気持でお尋ねしたのでございまして、よろしくひとつお願いいたしておきたいと思います。別に私はこれ以上お答えをいただかなくてもけっこうなんです。
○岡田宗司君 ただいまスイスのローザンヌにおきましてIOCの委員会が開かれておりまして、ここで、スポーツへの政治介入の問題が論議されておる。今朝の毎日新聞、一番新しい版にローザンヌからの電報といたしまして、ローザンヌのIOC本部でブランデージ会長を議長としてそういう会合が開かれた。そして昨年中止になった世界アルペンスキー選手権、世界バスケットボール選手権及びジャカルタのアジア大会の問題についての報告があり、その結果、いろいろ討議の結果といたしまして、IOCは七日にインドネシアの六十四年の東京オリンピック大会参加を停止させることにした、こういうことになったようであります。これはやはり非常に私は遺憾なことだと思うのであります。もちろんインドネシアがとりました諸般の態度がかような結果になったものだと思うのであります。しかしそれにいたしましても、私どもアジアの一国であり、新興国としてこれから大いに伸びていこうという国のスポーツ界が、この東京オリンピック大会から締め出されるということは、私どもとしては非常に残念なことだと思うのであります。この委員会に日本側からどなたか御出席になっておったはずだと思うし、また、日本側としてこのインドネシア締め出し問題に対してあらかじめ協議をして態度をきめて臨まれたのであるかどうかも私存じませんが、それらの経緯を明らかにしていただきたいと思いますし、また、こういうような決定がなされ、これが明年の十月までずっと続いて、はたしてインドネシアの不参加ということがそのままずっと続くのか、それともその前に何か救済措置があって、そうして参加できるような道が開かれるのかどうか、そこいらの点について私どもは存じませんので、その点はひとつこれは竹田さんのほうからでも、それらの点について御説明が願えれば非常にいいと思います。
○参考人(竹田恒徳君) ただいまの御質問に対しましてお答えを申し上げます。昨日、本日、ローザンヌで開かれておりますIOCの会議は、理事会と各国際競技団体の代表との会議でございまして、各国の代表は招致されておりません。したがって日本オリンピック委員会といたしましては代表を送っておりません。ただ理事の中には、これは国の代表でなくて、IOCの理事として、東龍太郎氏が理事でございますが、現在業務の関係で出張ができませんので行っておりませんし、また、これは日本の代表でなくIOCの理事でございますので、日本からそのかわりを出すわけには参りません。正式には一人も参加しておりません。しかし、今度の議題は御指摘のように政治のスポーツに対する介入の問題でございまして、来たる来年の東京オリンピックにきわめて深い関係を持っております議題でございますので、組織委員会といたしまして与謝野事務総長を派遣をいたしまして、オブザーバーの形でございますが、ローザンヌにただいま参っております。しかし与謝野事務総長が会議にどういう形で出ておりますかはまだ判明いたしておりません。しかし与謝野事務総長が参りますにつきましては、東IOC理事からこういうわけで与謝野事務総長を派遣するからひとつできるだけ便宜をはかってもらいたいということを、ブランデージ会長、オットマイヤー事務総長に手紙を出してございますので、おそらく会議場に出席しておると存じますが、まだ報告を受け取っておりません。 なお、ただいま伺いました新聞の情報は、新聞で私どもも承知をいたしておりますが、正式の通告はまだ受けておりません。公式にはお答えができませんが、その新聞情報によりますと、インドネシアはオリンピック、ことに来年の東京オリンピックに出場できないという判決のようでございます。来年東京でオリンピックが開かれますことは、申すまでもなく、アジアで初めてのオリンピックということでございます。われわれといたしましては、アジアの国こぞって、残らず全部参加してもらいたいというのが当初からの希望でございます。御承知のように、中共はすでにIOCからみずから脱退をいたしております。これにつきましても、実は何とか東京オリンピックには参加してくれないかという考えでいろいろ進めておりましたが、それもなかなかそうは参りません状態でございますが、さらに新興国のインドネシアがここに加われないということはまことに遺憾なことだと存じます。しかし、この決定がはたして最終的であるかどうかにつきましては、ブランデージ会長の言として、ここでもうはっきり決定するのだ、総会を待つまでもないというニュースが入っておるように新聞社のほうから聞きましたけれども、しかしこの十月にナイロビでいわゆる総会が開かれますので、この際にまた取り上げられる公算は十分にあると思います。その際に日本がどういう立場に立ちますかにつきましては、今後十分検討をして——その会議には日本の代表が参りますので——臨むことにいたしたいと思っております。以上でございます。
○岡田宗司君 新聞によりましても、ナイロビで十月に総会が持たれる。それでこの総会でインドネシア締め出し問題も正式決定を見ることになろうと書いてあります。したがいまして、今の理事会のほうの決定は、まだ最終決定ではないと私ども認められるわけでありますが、日本といたしましては、同じアジアの一国でありますインドネシアが、この問題で締め出されるということは、これは私ども非常に遺憾に思うのであります。また、将来の世界のスポーツ界に対しましても決していい例を開くものとは思われません。もちろんインドネシア自身にもいろいろ問題があったわけでございますけれども、何らかの方法を講じてインドネシアを参加させることは、私は日本としてとるべき道じゃないかと思うのであります。開催国の日本が、この次の総会におきましてこの問題について発言するということは、私は適当である、また相当な影響力を持つと思うのであります。もちろんそれにはインドネシア側との話し合いもしなければならぬでしょうし、また他の国々との間の了解もつけなければならぬだろうと思う。いわゆる予備工作が相当行なわれなければならぬと思うのでありますが、日本は消極的な態度でなく、積極的な態度をもって、このインドネシアに対して、こういう決定がありましても、総会で何らかの形で救済措置がとられるように努力されることを望みたいと思います。
○参考人(竹田恒徳君) お話のように同じアジアの一国であるインドネシアがオリンピックに参加できないということは、まことに遺憾なことでございます。その点、全く御同感でございます。が、いま一つの点におきましては、このたびのIOCの会議は、政治のスポーツに対する介入の問題を取り上げまして、はっきりさせたいというところにあると存じます。この点がはっきりいたしますことは、東京大会のためにはたいへんけっこうなことで、しかもこれはオリンピックの本質に関する問題でございますので、その取りきめと、このインドネシア除名の問題は、十分検討する必要がある問題だと存じます。正式に報告を受けましたならば、直ちに慎重に検討いたしまして、日本としての態度、また今後とります処置につきまして研究をいたしたいと存じます。 なおナイロビの会議からは、すでに日本オリンピック委員会に招待状が参っておりまして、二名ないし三名派遣をする返事を出しております。その会議における日本の態度につきましては、十分に今後検討をいたします。
○委員長(加賀山之雄君) ほかに御質疑のおありの方はございませんか。——別に御発言もないようでございますから、本件についての質疑は、本日はこの程度にいたします。 私から一言お願いを申し上げたいと思うのでございますが、先ほどからの御説明を伺っておりましての印象といたしまして、すでにもう六百日そこそこになった今日、予算を初めとして施設、選手強化あるいは資金財団の資金の集められておる模様、いずれも非常に先へ先へ繰り延ばされていかれるような感じを受けるのでございまして、ことしは暦年度としてもあるいは会計年度としても勝負の年になると思うのでございまして、先へ先へ延ばされるというようなお考えは、もちろんないと思いますけれども、われわれは三十九年度にできるだけ持ち越さない、三十八年度で勝負だ、さっき選手強化で大島さんからお話がございましたが、そういうおつもりで各位に力強くお願い申し上げたいと思う次第でございます。 参考人として御出席いただきました各位にお礼を申し上げます。本日は御多用中のところ御出席をいただきまして、まことにありがとうございました。本委員会を代表いたしまして厚くお礼を申し上げます。今後とも本委員会の審議のために一段の御協力をお願い申し上げる次第でございます。 次回の委員会につきましては、公報をもってお知らせをいたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後零時三十七分散会