予算委員会第二分科会 第7号
- 発言数
- 90 件
- 登壇者
- 8 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1963/02/23
会議録
○今松主査 これより会議を開きます。 昭和三十八年度一般会計予算及び昭和三十八年度特別会計予算中、労働省所管を議題といたします。 これより質疑に入ります。島本虎三君。
○島本分科員 きょう私の方では労働大臣に、安全衛生の関係でいろいろと質問をして参りたい、こういうように思っているわけですが、その焦点としては、最近問題になっている屎尿とごみ、この関係の従業員の安全衛生の関係にしぼってお尋ねしたいと思います。そのために、まず第一番に厚生省関係並びに自治省関係のこの対策を先に聞いた上で、その労務対策をいろいろと論ずるのでなければ、切り離してはやれないので、政府委員の出席方を要望しておったのでございますが、今聞いてみますと、まだそろっておらないようです。今ここに労働の面だけをもっていっても、ちぐはぐな面が若干できるのです。けれども、それも承知の上であるならば、これから進めたいと思いますが、主査の方でその点お認め願えませんか。
○今松主査 島本君に申し上げますが、他省の政府委員を要求する場合には、申し合わせによりまして、三日ほど前に申し出てもらうことになっておりますが、きょう御要求があったので、ちょっと直ちにそろいかねると思いますから、労働省に対する御質疑を進めていただきます。
○島本分科員 そうすると、結局そろえないということですか。向こうでは若干時間をかしてくれれば来るというなら、それを急がしておいてもらった上で、ここへ来てもらってすぐそっちへ入りたいわけですが、来ないと言うなら、これは質問にはなりませんが……。
○今松主査 それでは今呼んでおりますから、見えるまで待ってみます。ただほかにその省の何か委員会があれば、そろいかねるのではないかと思いますから、その点は御了承願います。
○島本分科員 では、関係省がそろうまで五、六分かかるようでございますので、その間、大臣に御質問申し上げたいと思います。 昨年の七月十二日に、総理の方の諮問機関である産業災害防止対策審議会が、産業災害防止対策についてまとめて、池田総理に答申をした。それに基づいて労働大臣の方では、それより一カ月か二カ月ずれて、各省にそれぞれ答申に基づいたところの指令、指示を発して、労働衛生の万全を期した、こういうようにわれわれは承知しておったわけでございます。この重点はどういうようなところにあったのでございましょうか。まずその点をお知らせ願いたいと思います。
○大島政府委員 ただいま先生から御指摘のございましたように、昨年の夏、産業災害防止対策審議会におきまして、今後の日本の産業災害防止についてとるべき方策について、政府に対して御答申があったわけでありますが、その骨子は、政府もあるいは民間においても、この際産業災害防止のために画期的な努力を行なう、さらに政府に対しましては五カ年計画程度の年次計画を立てて、目標を定めて、今後の産業安全衛生活動を行なうべきであるという意味の御答申がありました。これに基づきまして、政府は関係省と相談いたしまして、今後五カ年間に産業災害の災害率をほぼ半減する五カ年計画を樹立いたしたのであります。これを産業災害防止対策審議会において御検討願いました上、政府の方針といたしまして、これが確定に達したのであります。今後この計画に基づいて、災害防止計画を進めて参りたいと思っておりますが、さらにこのために所要の立法措置も必要であろうかと思いまして、現在法案をつくりまして、いずれ国会の御審議も仰ぎたい、かように考えておる次第であります。
○島本分科員 安全管理体制の強化という一項があるわけでございますが、この安全管理体制の強化は、あらゆる職場でこれはふだんから唱えられておるところなんですから、この面だけは幾ら唱えられても、まだまだ事故が発生しているような現状なんです。ことに最近のように作業能率がぐっと高度化して、機械を使っている産業がふえてきた、そういうような状態からしてかもし出されるところのいろいろな事故というものが、ことにふえてきておる。直接それに携わる者、またその管理者、こういう者に対しては、御承知のように高度の教育も必要になってくるのじゃないかと思うわけです。こういう管理体制の強化というような点を、どういうように御指導しておりますか、その点お聞かせ願いたい。
○大島政府委員 ただいま御指摘の通り安全管理体制の整備ということが、産業災害防止上きわめて大切なことは申すまでもございません。もちろん安全施設の整備、労働者に対する安全教育の徹底、これらが重要であるとともに、経営場と申しますか、事業場全体を通じての安全管理体制、これが災害防止対策上きわめて重要な事項でございます。従いまして安全管理体制の整備につきましては、私どもといたしましては安全管理者と申しますか、安全についてその職場における責任者をまず確定いたしますこと、それから事業場内において各作業場がばらばらに散在しております関係、あるいは指揮命令の系統がそれぞれ違っております関係、たとえば労務系統では割合に安全の関係が徹底いたすのでありますが、製造、技術系統等においては必ずしも十分でないというような点もございますので、そういう各作業場あるいは各部課、そういった各系統を通じました事業場全体についての安全管理体制、たとえば何々工場安全協議会というような体制を整備いたして、たとえば一定の作業場で事故が起こりましたら、いかに軽微な事故でありましても、直ちに工場長に伝達されるような組織の整備、あるいは同一作業場で元請と下請の関係がなかなか統一的な安全管理体制ができない、こういったものはできるだけ現場で元請と下請、さらにまた下請がございますが、そういったものの統一安全管理体制の整備、こういったただいま御指摘のような管理体制の整備については、私どもも懸命の努力をいたしております。
○島本分科員 自治省が参ったようですから、本題に入らしていただきます。まず自治省の行政局長に特にお伺いいたしたいのは、最近いろいろな点で問題になっているごみと屎尿処理の問題であります。われわれがいろいろな面から耳にするところによると、どのような都内の片すみにでも住んでいる以上、税金は取りにくるけれども、ごみはさっぱりとりにこないというような不平不満を聞くわけでございます。こういうような点等は、現在日の当たらない部分についても十分注意して、政治の面からも救済してやらなければならない重大な問題じゃないかと思っているのです。そういうような観点からも清掃問題に対しては、緊急対策を立てなければならないということを聞いておりますが、清掃対策について現在万全を期しておるのかどうか、そうであるならばその対策をここではっきりさせてもらいたいと思います。
○佐久間政府委員 清掃が現在、地方公共団体の事務といたしまして緊要なものであることにつきましては、私どももその通りに存じております。それの緊急整備の計画につきましては、これは厚生省の所管でございますので、私どもは厚生省の立案に対しまして御協力をするという立場で、詳しいことは存じておりません。
○島本分科員 厚生省がまだ参っておりますんので、まことに残念ですが、この対策は厚生省が来てから承ることにしますが、厚生省が対策を練ると、直接これは厚生省の機関で行なうことにはならない。これはもう必ず地方自治体の方が委託するかまたは直接これを実施する、こういうような形態になっておるわけでございます。この清掃作業の経営形態は現在どういうようになっておりますか。
○佐久間政府委員 清掃事業の経営形態でございますが、正確な数字は厚生省からお聞き取りいただきたいと思いますが、大ざっぱに申しますと、ごみ処理につきましては直営が八〇%をこえております。あとの一五%か二〇%足らずが請負になっております。それから屎尿処理につきましては、八〇%が請負になって、約二〇%が直営になっております。
○島本分科員 いろいろな問題が発生する原因は、この辺にあるのじゃないかと思うのです。厚生省の対策はまず完全に立てなければならない。それに完全な予算措置をしなければならない。それを実施する面になると、今度は地方自治体の方でこれを行なわれなければならない。自治体は自治省の権限内にある。そうするとこの清掃作業経営形態そのものを見ても、ごみの点では八〇%が直営であり、二〇%以内が請負である。それと同時に屎尿の方になると、逆に請負が八〇%であって、二〇%が直営である、こういうような経営形態だ。そうするとごみと屎尿と同じような管理形態になっておりますけれども、これは地方自治体として直営が望ましいのか、委託が望ましいのか、これについてはっきりした見解の統一ができておりましたら、この際発表願いたい。
○佐久間政府委員 これは一厚生省も同意見と思いますが、市町村の住民に対する責任を明らかにする意味からいたしましても、方向としては直営が望ましい。ただ現在、先ほどから申しましたような屎尿につきましては、八〇%以上請負というような状況でございますので、一挙に切りかえることはできませんけれども、方向といたしましてはそういう方向に進んでいくべきものであると考えております。
○島本分科員 方向としてはということは、これは大臣も表明しております。これは私もよく存じております。方向を大臣が示し、こういうようにしてやるという計画を立てたならば、これはいつまでの間にそうするということがなければならないと思います。方向はそのままでも、現実は逆行していく、その面が全部労務者の方にかかってくるわけです。これは大事な問題なんです。労務者だけの問題でなく、国民に対するサービスの問題になってきて、不平不満はそこから発生するのです。これは大事な問題ですが、大臣はこれに直営の形態を打ち出した。いつまでの間にこれは直営を完了する予定になっておりますか。
○佐久間政府委員 いつまでにどういう計画で整備をするかにつきましては、ただいま厚生省の方で立案中のように伺っておるのであります。私どもといたしましては、この厚生省の案ができましたならば、それに御協力をする、こういう立場で進みたいと思っております。
○島本分科員 そうすると現在は屎尿の面で請負が八〇%、直営が二〇%、ごみの面では直営が八〇%で請負が二〇%、将来はこれを全部直営にするようにしたい。それは厚生省と打ち合わしてやるというのはいいのですが、現実にやっているこの請負の八〇%ないしは二〇%という面についての管理が万全を期しておりますか。また直営にしている面でも、清掃作業員の面では万全を期しておりますか、実地面についてお伺いしたいと思います。
○佐久間政府委員 管理面の詳しいことにつきましても、厚生省が所管でございますので、私ども詳細な実態は承知いたしておりません。
○島本分科員 それだから困るのです。きのうは自治省へこの質問をし、午後には厚生省の方へ言って、本日は労働省所管なのです。自治省の方へ言ったら、これは厚生省だと言うのです。厚生省に言ったら、身分は、これは全部自治省の管轄なのです、地方自治の中にありますから、これは自治省の方です、われわれは計画をつくり、予算を立ててこれを流すだけです、この管理は全部地方自治体で行なっていますと言うのです。今度労働災害がやってくると、これは、聞いたところが労働省だと言うのです。従って私はここにやってきて労働省を呼んで、労働省の中で、今皆さんの言うことを聞いた上で、はっきりした対策をつくってもらいたいからこそ呼んでもらったのです。どこで聞いても責任回避をしておるのです。ほんとうはどっちなんですか。労働省の方では、どっちでもいいから、こういうようなことを起こさないように、安全衛生の面で指導すると言うのです。そうすると現在のところでは、この請負作業員は職員ですか。または委託されているものは、直接市が委託してやっているのですか。これは当然地方自治体関係の仕事であり、地方自治体関係の責任の範囲内じゃないかと思うのです。これもやはり厚生省の関係に全部入るのですか。その辺はっきりしないと、どうもこの問題だけはウイーク・ポイントがあり過ぎて困るのです。はっきりして下さい。
○佐久間政府委員 清掃につきましては、清掃法によりまして、市町村が責任を持ってやることになっております。従いまして、その市町村が地方公共団体の業務としてやりますことにつきましては、行政、財政につきまして、ほかの市町村の業務と同様な意味におきまして、自治省も責任の一端を持っております。
○今松主査 島本君に申し上げますが、五十嵐環境衛生局長は、きょうは、あらかじめ連絡がなかったため、学校に講義に行っておりまして、約二十分、三十分近くかかるかもしれません。
○島本分科員 課長でもけっこうですから呼んで下さい。
○今松主査 課長は、これはまた大蔵省、自治省と、下水道のことで今協議をしていて、いないそうでございます。
○島本分科員 もしそうだったら、だれでもいいから責任を持って答弁できる人を呼んで下さい。
○今松主査 それからもう一つは、第四分科の自治省所管の問題で田中織之進君が、行政局長がぜひ必要であるそうでありますから、行政局長に対する御質問はなるべく急いでやっていただきたいと思います。
○島本分科員 するとやはり地方自治体関係での責任だということがわかりました。そうすると、この清掃作業員の勤務時間、勤務内容、それに対する手当、こういうようなものはどういうふうになっておりますか。
○佐久間政府委員 清掃作業員に対します勤務条件につきましても、各市町村におきましてそれぞれ条例できめておるわけでございます。私どもといたしましては全般的に指導はいたしておりますが、個々の市町村におきましてどのような給与体系でやっておりますか、これはまちまちでございまして、その点につきましては、全体としてなお検討の必要があろうと考えております。
○島本分科員 勤務時間、作業の内容、それから手当は、全体的に検討の必要がある、こういうふうな答弁でございますから、これは十分検討していただきたいと思います。現にこの問題については、昨年夢の島で、ごみがくずれて圧死した事件があったはずでございます。それから青森でも、今度下水道の清掃作業員が、作業の最中にごみに流されて死んでしまったという事件があったはずです。そしてそのほかに、また今度兵庫県でもいろいろと、これに類するようなことがあるわけですが、全国的に見ましても、このごみを扱い、屎尿を扱っておる人たちの命に、相当程度危害が発生している事実があるのです。こういうような者に対しては、どういうような弔慰の方法がとられているかというと、たった一万円ぐらいで全部御破算になっている。身分もはっきりしていないし、死んでも一万円ぐらいの弔慰金で、青森なんかでは済まされている。こういうような状態では、ほんとうに困ったものじゃないかと思うのです。こういうような点では、死んだ者に対しては十分礼を尽くして、あとの心配のないほど手当をしていますか。今まで、清掃作業員の死んだ人に限って、どういうふうな処置をしたのか、これを発表していただきます。
○佐久間政府委員 大へん恐縮なんでございますが、おあげになりましたような事項が一、二ありましたことは、私どもも仄聞いたしておるのでございますが、それぞれのものにつきまして、どのような具体的な弔慰の方法がとられましたかにつきましては、自治省といたしまして格別調査いたしたこともございませんので、先生の御質問に対しましてお答え申し上げかねる状況でございますので、お許しいただきたいと思います。
○島本分科員 そういうような状態では困るのです。おそらくそれだからこそ、厚生省の関係だといってお逃げになるのではないかと思うのです。しかし厚生省でもいい、労働省でもいい、自治省でもいいのです。どっちでもいいから、こういうふうな仕事に対して命まで捧げて犠牲者になられた人に対しては、もっともっとあたたかい待遇をしてやらぬとだめだと思います。これは身分がはっきりしていないということが、ウィーク・ポイントだと思うのです。おそらくこの点では、請負作業員であるか、あるいはほんとうの身分が臨時的なものであるか、こういうようなところが、結局はこういうような状態にされておる一つの状態だろうと思いますが、このような人たちに対しての対策ははっきりしておりますか。
○佐久間政府委員 先ほども申し上げましたように、清掃作業員の給与その他の勤務条件につきましては、市町村によりまして区々でございますし、全体といたしまして、御指摘になりましたような問題点もございますので、私どもといたしましても、全般につきまして改善について検討をして参りたい、かように考えておるわけでございます。
○島本分科員 全体に対する改善と、ばく然と言ってもだめです。それなら危険手当を付与しますか。不愉快手当を付与しますか。何かについて具体的にどうするというような改善案があるはずです。これをちょっとお示し願いたいと思います。
○佐久間政府委員 実は清掃作業員だけでございませんで、地方公務員の給与全体につきまして、数年前相当詳細な実態調査をいたしたことがございますが、その後はいたしておりません。明年度は予算も取りまして、さらに地方公務員全体の給与の実態調査を実施する予定でございます。実態をつかみました上で、地方公務員全体に通じます制度的なものといたしまして、検討をして参りたい。その際、先生の御指摘になりましたような特殊勤務手当——これは団体によりまして出しておるところもございますが、それらの問題も当然検討の項目として参りたいと考えております。
○島本分科員 職員の場合にはいいと思います。この職員になっていない、臨時的な雇用関係にある者の、こういうようなものを十分見ておかないとだめだし、そういうような者は、全部正規の職責にするという基本的な態度でやっていただきたいわけです。そうでない限りにおいては、そういうような人たちがまた除外されることになりましょう。それではやはり困るのです。こういうような者は、職員であろうと、その仕事に携わっている人には全面的に適用してやるようにしてやらぬと、サービス全体に影響するだろうと思います。こういうような点はどういうお考えですか。
○佐久間政府委員 請負でやっております者につきましては、これは公務員でございませんので、私ども検討をいたすわけには参りませんが、公務員としての身分を持っております者につきましては、職員になっておりましても、あるいは身分の不安定のものになっておりましても、これは両方含めまして検討して参りたいと思います。
○島本分科員 先ほども労働省の方に対して私言ったのですが、あなたの場合にはどうもあまり親切な答弁と言えないようなのです。私の場合は、聞き方によってはあなたの立場を激励するための質問なのですから、遠慮しないで言ってもらって、足りない点は労働省にも応援してもらって、厚生省に予算措置をさせて、強力にこれを自治体の方に実施させればいいのじゃないかと思っているのです。ほんとうにそうだとすると、困った事態が一つあるわけです。職員の場合にはいい。それから職員に準ずる場合もいい。しかし受請の場合は全然度外視される。それが監督外とすると、その人たちの身分が不安定であるだけでなく、待遇も生活も不安定だから、結局チップをねだるようになる。チップをねだらなければやらないということになれば、そういうようなところからいろいろな不平不満が発生してくることになるのじゃないかと思うのです。そういうような点もあわせてあなたの方で管理していかなければならないために、篠田自治大臣は全部直営にすると言っているのですよ。直営にするならば、早く年次計画を立てて、その暫定的な間でも受請にあるものは十分管理して、そういうような心配がないようにしますというのが、あなたの立場ではないかと思うのです。今言ったようにしてもらいたいのです。これはいかがですか。
○佐久間政府委員 方法といたしましては、漸次直営に切りかえていくべきでございまするし、そうした方向で指導はして参りたいと思いますが、そこに切りかえられます過程におきまして、受請の関係になっております者につきましては、いろいろ先生のお話ではございますが、私どもといたしましてこの受請で働いております作業員の勤務条件について、とかく申し上げることは権限もございませんし、いたしかねると思っております。
○島本分科員 どうも言っていることと行なわれていることが違うようなのでして、現に伊丹市は直営であったのを民営に今度切りかえようとし、現在これを行なっているそうです。洲本と直江津も行なっているそうです。そうすると、自治大臣が、直営にしていろいろな点で全きを期したいと言われていることと、実際にやられていることは、反対に動いておりますから、こういうようなことのないように、これはすぐにでも調整して指導してやってもらいたいと思います。そういう点に対しては、ほかの方でもっともっとやりたいところなのですが、この程度にして、あとは労働省の方に入りますが、今言ったような点は十分考えて、私は要請しておきたいのですが、身分の不安定な人でも、現に職員の人でも、それから臨時的な人でも、不愉快な作業をしている者に対しては、特別にそういうふうな手当や、または危険作業に対してはそういうようなことを十分見てやらないといけないと思います。そういうような点もやって、国民に対するサービスを完全にやるように、行政の面で指導していただきたい。こういうようなことを強く要望しておきたいと思いますが、よろしゅうございますか。
○佐久間政府委員 いろいろ御指摘をいただきました点につきましては、十分参考にいたしまして努力をしたいと思っております。
○島本分科員 それでは労働大臣にお伺いいたします。今のようにして自治大臣の方では、こういうような清掃作業に対しては、経営体として直営の方へ全部切りかえていきたい、屎尿の方では現在八〇%がまだ民営になっている。それが逆にごみの方では二〇%である。合わせて全部直営形態にしたいということです。ここに働いている人たちは、いろいろな点で作業上不合理な状態に置かれている事実がたくさん発生しております。私がさきに申しましたように、労働省の方ではこの産業の災害防止の答申に基づいて、大臣がそれぞれ五カ年計画を指示して、この方面の労働災害の防止におそらく完全を期しているでしょう。しかしながら自治省が監督している清掃作業員の面では、東京の目の先の夢の鳥では、そういうような人が圧死した事故が発生しておる。それから青森でも、臨時職員ですが、臨時職員であるがためにごみの作業をやらされて、やっている最中にごみが一時に倒れてきて、これも圧死してしまった。市から出た弔慰金が一万円にすぎなくて、家族は路頭にほう準出されてしまったという状態で、身分の点は今おわかりの通りです。地方自治法の第二条三項によって、これは市町村の固有の事務になっている。安全だといいながらも、その清掃関係の方では、こういう安全衛生関係が完全に行き届いておるのかどうか。この方面に対してはどのような指導をなさっておられるのかどうか、大臣の御所見を承りたいと思う。
○大橋国務大臣 清掃事業につきましては、元来衛生上また安全上、注意を要する業種であると考えております。あるいはブリキくずであるとか、あるいはガラス、こういうものからけががよくできるばかりでなく、ごみの堆積が崩壊いたしました場合に、いろいろ重傷を負ったり、あるいはただいま御指摘のような死亡したりする例もございます。従いまして労働省といたしましては、特に安全上注意を要する業種であると考えますので、今後におきましては、それが公共団体の直営であろうと民営であろうと、とにかく基準監督の面から十分に注意をし、また指導いたして参りたいと思います。
○島本分科員 地方には基準局のもとに基準監督署がそれぞれあって、法によっていろいろ監督指導しておられるようです。大臣のただいまの答弁でよろしゆうございます。直ちにこれを実施してもらいたいと思うのですけれども、形態がどうであっても、同じ市町村という一つの自治体に対して、国の監督機関が直接入ってやることを遠慮なさっておるのではないかと思うわけです。ある場合には勧告、ある場合には電話一本で指導という程度で、現場の方に対して直接出向いていって、これは違反の事項であると指摘して、強力な指導をするという面では、遠慮なさっておるのではないかと思う。他の民間のいろいろな作業と同様に、これは一つのサービス業といいながらも、国民に対しては重大な関係がある。地方自治体の固有の事務といわれる清掃事業の問題は、屎尿、ごみの問題を含めて、これは作業の内部まで入って働いている人たちのいろいろな作業の実情等に照らし合わせても、よく指導してやるのでなければ、直接それが危険な状態に置かれてあるばかりでなく、はね返って国民に対するサービスの問題になって、まことにこの状態を批判されるような結果になろうかと思うのです。こういったことをなくするためには、遠慮しないで——基準監督署あたりでも、きたなくていやなんです、実際は。行なってみるのも鼻をつまんで、実際苦労かもしれません。しかしこれは大事な問題ですから、その日の当たらないような場所に対しても十分監督、指導して、作業員の作業の全きを期しておいてもらいたい。同じ官庁であっても、あまり遠慮しては困る、こう思うわけです。実際私も地方自治体の経験がございますが、それは今言った通りです。この点、格段の御奮発を順いたいと思いますが、大臣、いかがでございますか。
○大橋国務大臣 十分御趣旨に沿うようにいたします。
○島本分科員 それと、労働災害の半減を目ざして、労働大臣は五カ年計画を指示しておられます。しかしながら失対労務者が従事されておるこういう清掃作業の面、そのほかいろいろな面では、ことに事故というものがあっても、これはほんとうに簡単な労災関係の方で、雇用者の間でも簡単にこれを始末するような傾向があるわけであります。この点ははなはだ遺憾だと思いますので、こういう点をことさらに御注意願いたい。これを私から強く要望しておきたい、こういうふうに思うわけでございます。それと同時に、今言ったような計画と予算の面は、厚生省の方がやるようになっている。実施するのは自治体の方でやるようになっております。安全作業や労働条件の関係になると、これは労働省の方でやるようになっております。それが今までのところによると、それぞれ責任範囲がはっきりしているにかかわらず、それぞれ遠慮なすっておるわけです。こういうような問題になると、ことに遠慮なすっておる結果が、世評いわれるように、税金はどこへ住んでいても必ず取りに来ます。今度の住民税は三倍にもなりました。どこにおっても令状を持って取りに来ます。しかし、ごみだけは山ほど積んでも、だれもとりに来ません。屎尿なんかは、これはチップをやらないととりにに来ません。こんなことさえ言われるのです。一にかかって、こういうような点は相互の関連性はあるのですけれども、その中に働いている人たちの待遇そのものにもよることが多うございますから、労働省も、安全衛生の見地から、またこういうような人たちの災害を防止する見地からも、今後は十分御指導を願いたい、そして国民に対するサービスの全きを期してもらいたい、こういうように要望して、私はこれで質問をやめたいと思います。最後に、これに対する労働大臣の決意を伺いたいと思います。
○大橋国務大臣 最近、清掃事業の労務者につきまして、いろいろ身分の問題、待遇の問題またただいま仰せられました災害の問題など、やかましく議論されるようになっておるのでございます。労働省といたしましても、今までどちらかというと、こういう方面まで十分手が伸びておらなかった点はありはしないかと、反省もいたしておるような次第であります。今後この方面に十分留意をいたすようにいたします。
○島本分科員 終わります。
○今松主査 田口誠治君。
○田口(誠)分科員 大橋労働大臣は法律家としても専門的な知識を持っておられまするので、私は労働組合法でいつも納得のいかない、またおかしいと思う点がございまするので、その点をお伺いいたしたいと思うわけです。 御承知の通り憲法の第十四条には「すべて国民は、法の下に平等であって、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。」という、すなわち差別を絶対にしないという条項が、憲法の中に示されておるわけなんです。これは御存じの通りでございます。 そこで、終戦後いろいろと日本の政治機構も変わって参りまして、労働組合法ができ、労働組合を組成いたしておるわけでございまするが、そこで特に疑問に思いますることは、労働組合というこの組織は、一番民主的で平等でなければならないという原則に立たなければならないと思うのです。従って、労働組合へ入る自由、それから労働組合から脱退する自由、何事も自由がなければならないと思うのでございまするが、そういう関係から、労働組合を結成して、法内組合としての資格をとる場合には、幾つかの規範的部分が法の中に示されておるわけなんです。そこで、その規範的部分の中の一つで、法第五条の二項四号でございまするが、この四号を見ていただけばわかりまするが、「何人も、いかなる場合においても、人種、宗教、性別、門地又は身分によって組合員たる資格を奪われないこと」、こういうように保障されております。ただ、ここでおもしろいことは、政治信条の問題だけ——憲法では自由が認められておりまするけれども、労働組合法のこの規範的部分に、政治信条ということが保障されておらないということは、私はこの新憲法下におけるところの最も民主的であるところの労働組合の組合法に、大きな欠陥があるのではないか、かように考えておるわけなんですが、一つ卒直に御意見をいただきたいと思うのです。
○堀政府委員 ただいまの御指摘につきましては、御指摘のように憲法十四条には、何人も信条によって差別されないということが規定してございます。信条とは、要するにその人の特定の宗教的信念、あるいは政治的信念というようなものをさすと解釈されるであろうと思います。それに対しまして、労働組合法第五条第二項第四号には、これも御指摘のごとく宗教と書いてございますので、しからば政治的な信条が除外されるではないかという御指摘になるわけでございますが、これは立法の当時の経緯を聞いてみますと、やはりその労働組合自体においてその自由な立場において、この組合においてはこのような政治的な考え方を持つような人は組合員としないというようなことが、組合の真に自由な意思からいたしましてそのようにきめられておる場合において、それが適当であるかどうかということは別問題といたしまして、そこまで国が干渉すべきではないのではないだろうかというような考え方で、この制度が設けられたというふうに聞いておるわけでございます。 そういたしますと、憲法十四条とこの労働組合法の第五条二項と矛盾撞着があるのではないかということの御質問だと思うのでございますが、憲法十四条は、これは御承知のごとく国と国民との間の関係における規定でございまして、国が制度上、そのような法制を採用してはいけない、このようなことになるわけでございます。従いまして、労働組合がその自由な意思におて、ただいまのような特定の政治的考え方を持つ人について、真に自由な意思において、かりに差別をするというような場合、これが適当であるか、好ましいかどうかということは全然別問題でございまするが、それまでもこの第五条第二項の第四号の中に入れるということはしないというのが、立法の趣旨ではなかったかと思うのでございます。 第五条の関係は、今のように労働組合の内部における問題でございます。憲法の十四条は、国の制度、国と国民との間における関係を規定したものであります。これは立法論といたしまして、御指摘のように今後いろいろな問題があると思うのでございます。これらの問題については、実は労働組合法、労働関係調整法、その他の労働諸法制につきまして、終戦後今日まですでに十数年を経過しておるわけでございましてその後いろいろ各方面の御意見等が出ておるわけでございます。そこで、労働省におきまして、学識経験者をもって、労使法令研究会というものを実は設置いたしました。これには各界の権威、学者の方々を網羅してございまして、いろいろな組合法、労働関係調整法等の問題についてアンケートをとりまして、今一つ一つ御検討を願っておるわけでございますが、そのような問題点としては私ども考えておりますが、現行の労働組合法の立法当時の趣旨はその辺にあったのではないか、このように考える次第でございます。
○田口(誠)分科員 すべて法治国家は法によって、それぞれのことが進められていくわけなんですが、中でも憲法は一番の中心として、それによって法というものはでき上がっているわけなんです。私は、労働組合というものを最も民主的に組合員の自由な立場に置こうとするならば、憲法十四条に保障されておるところの差別をしないという条項が、労働組合法の中にも入れられて、これを労働組合の規約に載せなければならないという規範的部分にしておかなければならないと思うのです。立法されるときにはどういうことではずされたのか、その点は明確にお答えもございませんし、疑問にも思うということでございますが、端的に、この条項を悪く利用いたそうといたしますれば、労働組合をつくった場合に、大きく分けて自民と革新と分けた場合に、保守の政党に入っておるような者は、労働組合の組合員になるのはおかしいじゃないか、こういうことでお前は入れないというように、自由を奪う場合もあり得る。そうかといって、またその労働組合が御用組合的な労働組合であるとするならば、極左の政党に入っておる政党員は入れないのだといって拒否しても、拒否できるというのが、この労働組合法の第五条二項四号になっておるのですから、私はこういうようなことがあっては大へんだと思うのです。これに似たり寄ったりのような問題の起きておるところは、今までに幾つかあるわけなんです。終戦後は、極左の政党に入っておる人たちを除外しようといたしておったり、そうしてまた労働組合が成長してきて今日のような状態になって、労働組合に入っておる者が保守の政党に入っておるのはおかしいじゃないかといって、どうこうせんとしておることも、全くないとは言えないわけなんです。従って私はそういうことから考えますと、この労働組合法の五条二項四号は規範的部分として示されておるものとするならば、当然ここに政治信条の項も入れて、差別をしない規範的部分をお示しいただかなければならないと思うのです。立法のときは立法のときといたしまして、今日の場合、ただいま申しましたような経過と事実もあるわけでございますので、一つこの時点におけるお答えを願いたいと思います。
○大橋国務大臣 ただいま田口委員の仰せられましたことは、これは組合の性格を決定づけ、また組合の民主的の運営ということの上から申しまして、まことに重大なる問題であると考えます。しかし現行法は、先ほど政府委員から申し上げた通りでございますが、これらにつきましては制定当時の事情もあることと存じますし、その後の実情等を十分に調査いたし、またこの方面の経験者あるいは学識者等にも十分に意見をお聞きいたした上で、決定すべきものと存じます。ただいまの段階で、今後どうするということを直ちに申し上げるには、あまりに問題は重大であると存じます。労働省といたしましてはこの問題につきまして、今後十分検討いたして参りたいと存じます。
○田口(誠)分科員 ただいまの大臣のお答えで了解をいたしますが、きわめて重要な要素を持っておりますし、研究課題としては重要な研究課題として取り上げて、御検討をしていただきたい、この点を強く要望申し上げておきます。 次には、労働基準法の十八条の強制貯金の関係でございます。御承知の通り戦時中、戦争目的のために、資金を調達するために、町内貯金から職場貯金と、貯金が奨励されて、いろいろな形で貯蓄をされたわけなんです。それが終戦後にも残りまして、各職場には職場貯金、社内貯金というのが残されておったわけなんです。ところが終戦後、経済の急激な変転をするに伴いまして、中小企業等では、従業員からは金を預かっておっても、要るときに金を出してくれないとか、またその会社が破綻をいたしまして、預かった預金を従業員に返すことができないというような迷惑をかけるという事態も起きてきましたために、労働基準法にこの強制貯金の一つの規制が設けられておるわけなんです。もちろん強制的に貯金をさせられた戦時中とは違いまして、強制ということはございませんけれども、会社が資金運営をいたそうといたしますれば、半強制のような形で預金を勧められてきたことは、当局も御存じであろうと思います。そこで今法に基づきますと、使用者と労働組合が、貯蓄組合法よりあるいは労働基準法の十八条に示されておる条項に基づいての手続をとれば、社内貯金が行なえるということに相なっており、現在もやっておるわけなんです。その金額というのは相当大きいわけなんです。そこでこれから問題になろうと思いますことは、貯蓄組合法が今度改正をされまして、そうして貯蓄組合法に基づく貯蓄組合をつくって預金をしておるものについては、免税の便がありましたけれども、今度はそうでなしに、貯蓄組合法はなくして、どういう金融機関に預金をしておっても、五十万以下のものには免税というような法律が出るようでございます。そうなりますと、せんだって新聞の中にも、社内貯金の場合にもやはりその適用をするのだ、こういうようなことが書いてあったわけなんですが、この点についてはどういうようなお考え方でおいでになるか、お答えを願いたいと思います。
○大島政府委員 社内預金については、従来国民貯蓄組合法によりまして免税措置になっておりましたのが、今度その法律の廃止によってその免税措置がどうなるかという点でございますが、現在、所得税法の一部を改正する法律が目下提案されておりますが、それによりましてやはり少額貯金の免税制度は残ることに相なっております。その中で社内預金はどうなるかという点については、おそらく政令で定められることになると思いますが、現在のところ大蔵省と私どもの方で話をしておりますのでは、ほぼ従来通りの扱いに相なることと存じております。
○田口(誠)分科員 これは大蔵省関係にあまり突っ込んで聞くことも、無理な面が出てくるとも思いまするけれども、社内貯金というのは、これは一つの金融機関という工合に解釈すべきものか、その点、どういうようにお考えになっておりますか。
○大島政府委員 社内預金を預かりますのは通常の会社でございますので、従ってこれは金融機関とはちょっと言い得ない。ただ先ほど来先生が御指摘のように、戦前からずっとございましたし、戦前につきましてはただいま御指摘のようないろいろな弊害がございまして、そういう弊害については戦後、基準法によって、たとえば強制貯蓄をするということは禁止する、それについては労働組合ないし労働者の過半数との協定を結ぶとか、各種の制約を付した一つの社会的な事実、これを社内預金と申しております。ただそれが金融機関であるかというお尋ねについては、これは金融機関ではないと申し上げざるを得ない。
○田口(誠)分科員 そこでちょっとついでにお聞きしたいと思いまするが、今社内預金を行なっておりまして、そこの従業員が社内貯金を一斉にやめようとする。すなわち労働組合と会社が協定をして、基準局へ届出をして手続をとって社内貯金をやっておるのだが、労働組合が、もう会社に対しての社内貯金はやめたいという考え方を持っておるところがあるわけです。しかし会社の方では、資金を運用する面においては、これをやめてもらっては困るのだといって拒んでおる、こういうところがあります。従ってこういうときには労働組合としては当然、約束はしましたけれども、これこれこういうような理由で、何月何日からもうやめたいと思いますというので、破棄通告をいたしたときには、この効力の発生というものはいつできるのか。完全にその効力が発生をして、法に基づいていかに事業主が貯金をさせようといたしましても、これはできないものであるかどうか、この点を明確にしていただきたいと思います。今問題が起こっておるのでございますから……。
○大島政府委員 労働基準法十八条の第五項におきまして「使用者は、労働者の貯蓄金をその委託を受けて管理する場合において、労働者がその返還を請求したときは、遅滞なく、これを返還しなければならない。」とあります。それから第三項には、貯蓄金をその委託を受けて管理する場合においては、貯蓄金の管理に関する規程を定めなくてはならないという規定があります。従って、ただいまのような場合におきましては、労働者がもう返してもらいたい、やめたいという場合には、原則的に遅滞なく返還すべきものであります。ただ、それにつきまして、預け入れをいたしますときに、社内預金の管理規程というものがつくられておりまして、その管理規程において定められたような手続によって、その返還なりあるいは中止というものが行なわれるのが通常であろうと思います。ただ、ただいま御指摘のように一時に全部が急にやめるといったような事態の場合、経営側としてもいろいろ金繰りの都合があろうと思いますが、そういう紛争が生じました場合におきましては、基準監督署として、当然その間、経営者に対して基本的にやはり遅滞なく返還するという原則を通す形において、経営者との間においてごあっせんにやぶさかではないわけであります。もしそういう事態がございましたら、私どもの方でできるだけ労働者の事情を聞き、経営者といろいろお話し合いを進めてみたいと思っております。原則的にはこの十八条の各規定によって、遅滞なく返還されるもの、かように考えております。
○田口(誠)分科員 私はこの法文をずっと読んでみまして、やめるという破棄通告をしてきても、完全にこの法律でそれに応じなければならないというきめ手というところがないように思いますが、ちょっとその法の解釈もあろうと思いますので、もう一度そういう点を明確にしてもらいたいと思います。
○大島政府委員 ただいま申し上げましたように、十八条の第五項において「労働者がその返還を請求したときは、遅滞なく、これを返還しなければならない。」この条文に根拠があるわけでございます。
○田口(誠)分科員 労働基準法ではそういうようになっておりまするが、労働組合と事業主と協定をいたしましたときには、労働協約のような効力が発生するわけなのです。従ってこういう条文はございましても、労働協約と同様の効力を発生いたしておるのだから、それはなかなかむずかしいと思うわけなのです。それで労働組合法に、労働協約の破棄通告をしてから九十日で効力を発生するという条項がございまするが、ここまでいかなければできぬものかどうか。私は、この労働協約の破棄通告をいたしたときに、その期間がくれば効力が発生するというこのことは、きめ手になると思いますけれども、ただいま御回答のありましたような内容からは、きめ手にならないと思いまするので、それで労働基準法にこういうような条項があることにおいて、ごたごたしておるのだから、基準法でもこうしてあるが、労働組合法でも労働協約の一方的破棄通告ということはあり得るのだから、このときの効力発生は九十日だと思いますが、そうなれば確実に事業主はいかなる理由があろうとも、労働組合の破棄通告を受けなければならないのだ、こういう点を政府の方で明確にしておいていただかなければ、今後この貯蓄組合法が改正になって、こういう機会に社内貯金を云々という時期でございまするから、私は問題のある前ですから、くどくその点を確認するわけなんですが、政府当局としての明確な回答を一つ受けておきたいと思います。
○大島政府委員 この十八条の規定は強行法規でございますので、この規定によって措置さるべきものだと思います。なお、この貯蓄金の管理の契約は、個々の労働者と会社が契約をいたしますわけでございまして、労働組合が関与いたしますのは、そういうことをするについて、労働組合がある場合は労働組合、ない場合は過半数の労働者の同意を要する、こういうことでございますから、貯蓄の契約そのものは個々の労働者と会社が行なう、こういう建前になっております。
○田口(誠)分科員 これできめ手になるということなら、それでよろしいです。 それから社内貯金というのは、事業主が預かるのだから、金融機関でないということになりますると、今度貯蓄組合法が改正になって、その後はこの基準法の十八条の手続によってのみ、社内貯金を行なわなければならないということになるわけですか。そうなんですね。
○大島政府委員 社内預金そのものは、従来からの社会事実として存在するわけでございます。基準法というのは、そういう社会事実としての社内預金、ここから出て参りますいろいろな弊害、これを除去するための規定でございます。なお、所得税法の一部を改正する法律、今回提案になっておりますその法律案の中では、「金融機関その他の預金の受入れをなす者」云々というような表現があり、その他のものに入るわけでございます。
○田口(誠)分科員 そこでますます疑問が出てくるのですが、ただいまの御答弁でいきますると、現在ある社内貯金は、現行の貯蓄組合法に基づく貯蓄組合をつくって、そうして社内貯金という名目でやっておるというように受け取っておられるようであります。それもありますが、貯蓄組合法に基づく貯蓄組合をつくってでなしに、労働基準法の手続、すなわち労働組合があれば労働組合、ない場合はその従業員の過半数以上の従業員と協定をして、それを基準局へ出して、そうして基準局のオーケーをもらって、それから預金をする、こういう形のものが、どちらかといえばよけい多いわけなんです。従って今度、貯蓄組合法に基づく貯蓄組合をつくってやっておる人たちは、一度貯蓄組合法がなくなるとすれば、もう貯蓄組合法に基づく貯蓄組合をつくって社内貯金をやるということは、御破算になるわけです。御破算になりますると、今度は、先ほど申しましたように、労働組合なり、労働組合のないときには全従業員の過半数の同意を得て、そうして事業主と協定をしてやらなければならない、こういうことになるわけです。そこで問題になりますることは、貯蓄組合法があるときには、まだ貯蓄組合法に基づいて貯蓄組合をつくって、預金をすることができたといたしましても、金融機関でないという先ほどの御答弁であった限り、貯蓄組合法がなくなった場合には、基準法のこの手続だけで預金をするということは、これは私は一つの金融関係の法律の違法行為になるというように解釈をしておるわけなんです。それでちょっと法文をごらんいただきたいと思いまするが、昭和二十九年六月二十三日、出資の受入、預り金及び金利等の取締等に関する法律の内容を見ますると、いかなるものといえども、その他の法律に定めのないものは、金を預かったり預けてはならないのだという規定がなされておる。そうしますると、もう貯蓄組合法がなくなるということになりますと、基準法で単なる社内貯金の手続の方法——方法といっても、これは労働者の保護立法でございますが、こういう保護立法がございましても、これは金融機関でない限りは、もうやれないということになる。ただいま申しました出資の受入、預り金の法律、すなわちやみ金融の取締法ですが、これとの関連は今後どうなるのか、これを一つ明確にしていただきたいと思います。
○大島政府委員 ただいま御指摘の法律につきましては、社内預金はこの適用外ということになっております。
○田口(誠)分科員 社内貯金は適用外ということは、何に基づいて適用外になるのか。
○大島政府委員 すなわち労働基準法十八条に基づく貯蓄金であるからという理由であります。
○田口(誠)分科員 ちょっとお互いに頭を整理してみたいと思いまするが、労働基準法の十八条の規定は、終戦後に、戦前から社内貯金があって、その慣行から強制的な社内貯金がなされて、そうして金を出そうと思っても金が出せない、場合によっては、会社が破産をして、預けた労働者に迷惑をかけるから、手放しにしておいてはいけないのだというので、この労働基準法で労働者を保護するために、これはつくられた法律であるわけなんです。ところが、こういう法律で今やっておるのでございますけれども、昭和二十八年でしたか、保全経済会が問題を起こしましたあとに、やみ金融の取締法をでかすということで、ただいま申しましたところの出資の受入、預り金及び金利等の取締等に関する法律が結局できたわけです。それでこの法律でははっきりと、その他の法律に定めてないものは、いかなるものとしてもやってはいけないのだということ、そうしてその他の法律とは、これは質屋が質屋営業法に基づいてやっておるとか、こういう金融立法に基づけばよろしいけれども、その他のものは、いかなるものといえども絶対にいけないのだということ、そうしてこの預金の定義というものは、反復継続式なものはやはりこれに該当するものだ、今月も来月も再来月も同じ金を預ける、こういうような反復継続式の預金は、やはりこの法律に該当するのだということが明確になっておりますので、社内貯金はまさにその通りでございますから、そうなりますと、このやみ金融の取締法は、労働基準法が保護立法としてでかした法律のあとに、保全経済会がああした問題を起こしまして、そうしてやみ金融の取締法として、いかなる者といえども法に定めのないものはやってはいけないのだ、一つの例を引きました質屋が質屋法に基づいてやるようなことはいいけれども、その他の者は絶対だめなんだということなんですから、保護立法で預金ができるなどということは絶対にあり得ないわけです。それでおそらく、今度貯蓄組合法がなくなるということになりますれば、その段階でこれは問題になろうと思いますので、きょう明確にしておきたいと思います。
○大島政府委員 ただいまの昭和二十九年の出資の受け入れその他に関する法律は、不特定多数を対象とする業を申しておるわけなのであります。社内預金につきましては特定多数、要するに社員でございますから、そういった関係でこの法律の適用外に相なっております。その点につきましては大蔵省とも見解の一致を見ておるところでございます。
○田口(誠)分科員 不特定多数という表現はございますが、この条文をずっと読んでいただけば、「「預り金」とは、不特定且つ多数の者からの金銭の受入で、預金、貯金又は定期積金の受入及び、借入金その他何らの名義をもってするを問わず、これらと同様の経済的性質を有するものをいう。」こういうように書いてありまして、そうして今の定義というものは反復継続式ということになりますから、不特定ということで、この社内貯金がよろしいのだということには相ならぬと私は思うのです。これはこれから議論になろうと思いますが、大蔵省との意見の調整をとっておられる不特定と書いてあるからこれはいいのだ、それからまた不特定と書いてあっても、その他は何人といえども預かり金をしてはならないのだというこの項は、やはり業としての預かり金をしてはならないということだと思うのです。業とはどういうものかといえば、これは反復継続式のものである、こういうことになるのだから、そうすれば反復継続式の預金は業であるという法の定義になっておるのだから、従って基準法の十八条に基づいて行なうということは、もうできないようになるのではないか、こう私は考えるわけなんですが、どういうものでしょうか。
○大島政府委員 ただいま御指摘の法律は、先ほど先生がおっしゃいましたような経過ででき上がった。要するに不特定多数の者を相手にして金融類似の仕事をやると、そこにいろいろな弊害が出て参ろうと思います。社内預金の場合は、今申しましたように一定の社員という特定多数の者を相手にし、かつ基準法の十八条によって、弊害を防止する所要の措置を法律的に講じております関係上、その法律によって規制する必要はない、対象外である、こういう解釈に相なっておるわけであります。
○田口(誠)分科員 不特定の方は預かっておいて、基準法十八条は、精神は保護立法なんです。預金をさせるという立法ではないのですよ。戦前からの慣習で、強制貯金がいろいろなされておるから、労働者が犠牲になるようなことが多々あったから、労働者を保護するために、こういう手続の法律が労働基準法として、保護立法としてできておるのであって、預金をさせるのだというものではこれはないわけです。そうでしょう。 そうなりますと、そのあとにできたやみ金融の取締法では、これは何人といえどもその他の法律にきめられておらないものは——この労働基準法の十八条はその他には入りませんよ。その他の法律とは、質屋の質法というものですから、この労働基準法の十八条は入らぬのだから、それで結局不特定多数云々はありましても、何人といえどもその他の法律に定めのないものについては、預けたり預かったりしてはならないのだ、特に業としてはやってはならないということなんだから、それでは社内貯金は業であるか業でないかということを、どこで見分けるかということになりますれば、業とは反復継続式のものである、こういうことになりますから、反復継続方式であれば、社内貯金は業であるということになりますので、そうすれば法律で業としては何人もやってはならないということになっているから、自然にやれないという、こういう理屈が生まれてくるわけです。これは労働者を保護する立法である。金融の諸立法と混同してものを考えてもらっては困るので、これはあとで問題になろうと思う。その辺のところを整理をして、私の頭を十分に整理できるように御回答をいただきたいと思う。
○大橋国務大臣 田口先生の御質問につきまして、私もただいままで拝聴いたしておりましたが、なるほど労働基準法の十八条の趣旨は、労働者の預金を保護する意味で、すなわち労働者に対する保護立法であることは、仰せの通りでございます。しかしその労働者を保護する方法として、法律上どういう仕組みをとっているかと申しますと、社内預金は一般的には禁止をする、そうして特にある条件の場合においてのみ許されたものとして、取り扱っているわけでございます。従いまして、保護立法ではありますが、同時にこの十八条というものは、ある条件のもとに労働者の預金を会社が受け入れることを許した法律である、こういう形に規定がなっているわけでございます。そこで先ほど御指摘の、他の法律に定めのある場合を除いて一般的には禁止される、こういうことでございますから、他の法律で許しのある場合にはよろしいという意味が、当然その法律にはあるわけでございます。従いまして、先ほど来局長の申し上げましたごとく、基準法十八条によって、労働者の預金を取り扱うことについて、特別の許しの規定の定めがございますから、その定めによりまして、預金の受け入れをいたしているものは除外される、こういう意味でこの社内預金は、ただいま御指摘の法律にもかかわらず、有効に行ない得るものである、これが法律上の解釈と相なろうかと存じます。
○田口(誠)分科員 労働大臣の解釈であると思いますが、基準法は、原則としてはそういう預金なんかをやってはならないのだが、やるような場合にはこういう手続をとれという手続立法であって、この手続立法の内容は、労働者を保護するという立法である。これは明確なわけです。それでこのやみ金融取締法の法律に書かれているところの、その他の法律というのは、これはその他の金融関係の法律なんです。金融立法のことをいっておるのですね。その点、ちょっと労働大臣、混同されておりはしないですか。
○大橋国務大臣 金融というのは、つまり金の貸し借りのことを申すのだと思います。そこで労働者の預金を会社が借りるという、これも一つの金融関係でございますから、先生のお言葉をかりれば、労働者と会社との間の金融関係について特別の許しを定めましたこの十八条というのは、ただいま申し上げました他の法律の特別の定めに該当する、かように解釈して誤りなかろうと存じます。
○田口(誠)分科員 そこで、先ほど聞いたように、社内貯金は金融機関というような解釈ではなかったわけですね。そうなりますと、ただいまの御答弁はおかしいじゃございませんか。
○大橋国務大臣 金融機関ではなく、その他のものということであります。金融機関というのは、特別の法令に基づきまして金融機関として定められたものであると、そこに書いてある。一般の会社などは、これは定款に定めました特定の目的を行なうものでございまして、金融機関でないことは明瞭でございます。従いまして、この基準法の十八条というものは、金融機関以外のものの行なう労働者の社内預金という金融をきめておるわけであります。金融機関でなければ金融ができないというわけではないので、この十八条のごときはまさに一つの金融であると思います。
○田口(誠)分科員 金融機関でないような金融機関が戦前からなされておって、そのことが労働者に不利益を与えたということですね。だから労働基準法の十八条で、労働者を保護する立法ができたのであって、これは金融とは直接関連はないのです。それをやろうとするには、一つの規制がなかったら労働者が不利になるから、労働者を保護するというので十八条はできた。これは保護するためにできた法律であるから、全くの保護立法なんです。保護立法というように解釈をしていただいておいて、そうしてそのあとへ持ってきて、途中から突然保全経済会のようなああいう問題が起こりましたので、この際いろいろ金融は、金を順かったり預けたりするところがあるから、一斉に取り締まろうじゃないかといって考え出されて法律化されたのが、この昭和二十九年六月二十三日の出資の受入、預り金及び金利等の取締等に関する法律であるわけなんです。その法律に、いかなる者といえども、ほかの法律に定めてある者はいいけれども、そうでない者は絶対にだめなんだ、特に業としてはならないと書いてある。しからば業とは何かといえば、反復継続式のものだ、こういうことになりますれば、これはどう考えてみても、まさしく社内貯金も業であるというように解釈するよりしようがないわけです。
○大島政府委員 ただいま先生御指摘の法律の条章は、第二条であろうと思いますが、業として預かり金をするについては、他の法律に特別の定めなき者はできない。その第二項に、「前項の「預り金」とは、不特定且つ多数の者からの金銭の受入である」、 こういっております。従って社内預金につきましては不特定多数ではございませんので、そういう解釈になります。
○田口(誠)分科員 いや、ゆっくりでいいから、よく考えて、もう少しはっきりと答弁をいただけませんか、どうもそれでははっきりしませんから。大臣は法律家ですから、もう少し明快に御答弁いただけませんか。
○大橋国務大臣 先ほど来申し上げました通り、労働省といたしましては、他の法律、すなわち労働基準法に規定がありますから、これは差しつかえない、こういう解釈を採用いたしております。
○田口(誠)分科員 これは私は納得できない。もうきょうの場合は幾らやりとりしておっても、このやりとりを繰り返すだけだと思います。これは労働省の方としても、先ほどよろしいという答弁があったので、一生懸命によろしい方へ解釈するようにやってみえると思いますが、そうでなしに、全く白紙の立場で考えていただきたい。今度貯蓄組合法がなくなれば、当然基準法のこの手続だけで社内貯金をやらなければならぬということになりますので、そうなりますと、この保護立法というのは、あとからできたやみ金融の取り締まり法を、ただ二条だけでなしに、最後までずっとよく見ていただけばわかりますが、これはやはり社内貯金はできないということに相なると思うので、一つこの点につきましては固定した考え方でなしに、きよう質疑応答いたしました経過から、もう一度考えていただきたいと思います。私ももう少し研究をしまして、またの機会にこの点は御質問を申し上げたいと思います。そしてまた幾ら法違反にならない、どうこうというような答弁があった、ないにかかわらず、不明確な面は明確にやはり法律は変えていかなければなりませんので、この点につきまして一つ十分に研究をしておいていただきたいし、その余地のある内容であろうと思います。当面貯蓄組合法がなくなるということになりますと、これが問題になりますので、その点できょう相当に突っ込んだ質問を申し上げたわけでございますから、一つ御検討をお順いいたしたいと思います。
○今松主査 田口君に申し上げますが、申し合わせの時間の二倍を経過いたしましたから、結論をお急ぎ願いたいと思います。
○田口(誠)分科員 あと質問者がないということだったので、ちょっと安心してやりましたが、ただここで大臣に一つだけ確認をしておきたいと思いますのは、御承知の失対打ち切りの問題です。すなわち、今度失対の人たちをA、B、Cに分けて、それぞれ作業を振り当てるという、この問題につきましては、省の方から通牒が行きまして、そして法律ができない前から作業にかかっておるわけです。ただその間、社会党、共産党の方からいろいろ抗議を申し込んで、それを取り消したとか取り消すとか、いろいろなことはちょっと聞いてはおりますけれども、実際的には現場ではそうした作業がなされておるわけなんです。まあ一回出した通牒を取り消しても、これは現場の方では、四月に法が通ったらすぐ実施するのだから、この作業を行なえという通達であるから、それで実際的にはやっておるわけなんですが、現在この問題はどういうような格好になっておりますか。通達を出された経緯と今日の状態、それから現場の実態、これを分けて一つ御答弁願いたいと思います。
○大橋国務大臣 たしか十日ほど前になりますか、全日自労の中西委員長が役所に見えまして、現在失対事業に従事しておる人たちをA、B、C三種類に分けて、それぞれに応じた仕事につけるように来年度からしたい、ついては来年度の計画はそういう考え方のもとに出してくるようにという通牒が、労働省から全国に出ておる、その通牒に基づいて、第一線においては労働者の仕分けをしておるのだがという話を聞きまして、私もそういうふうな考え方、新しい法律の実施にあたりまして、それぞれの労働者に適応した作業を選んであてがうというふうな運用をしたいと考えておりましたが、しかしそれは、新しい法律が成立をいたし、それを実施する際にあたって、そうすべきものだと考えております。従いまして、私どもといたしましては、第一線に対してというよりも、むしろ失対事業を管理いたしております県知事あるいは市長という管理者に対しまして、そういうふうにいろいろな作業を行なうという、この作業の範囲を広げるとすれば、自分の関係地域では新しい種類の作業としてどういう作業が考え得るか、これを十分に今から検討しておいてもらいたいということはぜひ申したいと思っておったのですが、来年度の四月早々から行なう事業を、今のように仕分けをしてやろうというようなことは、むろん考えておらなかったのです。そこでいろいろ調べましたところ、なるほど中西君の指摘したような通牒が出ておりました。いろいろ事務当局の状況を確かめましたところ、これは打ち合わせの不十分な誤解に基づく通牒であるということが明らかになりましたので、そこで通牒は直ちに撤回いたしたわけでございます。 私といたしましては、この法律実施にあたりましては、いろいろ全日自労、その他失対適格者が今組合を組織しておられ、組合を通じていろいろ意見を申し出ておられますが、何分にも失対事業の改正は、関係者の生活にも影響します重大な問題でございますから、いろいろ労働者側としての希望もあり、また意見もあろうと思います。従いまして実施に際しても、組合の方方と十分に相談、協議、打ち合わせをし、またその理解を得た上で実施に移すということが必要であると存じます。役所側で一方的に組合を出し抜いて方針をきめるというようなことでは、これは私どもの本来の考え方と違う面がありますので、今後そうした手続についても、十分組合と協議をしていきたい、組合としても、今後の新しいやり方について、今からいろいろ研究をしておいてもらいたい、また意見、希望等があったならば十分に申し出て、当局と打ち合わせをするようにしてもらいたい、こう申しまして、今後ともこの問題については機会あるごとに組合と意思の疎通をはかって、改正案の実施に遺憾なきを期したい、こういう話をいたして別れておる段階でございます。従いまして私どもといたしましては、A、B、Cというばかりでなく、もっともっと関係者の方方の非常なたくさんの方々を網羅しておりますから、できるだけそれらの方方にふさわしい事業を選んで、いろいろ事業の種類分けをしていきたい、その際にもいろいろ組合とも十分に相談をしてやろうじゃないか、こういうことを申しておるのでございます。
○田口(誠)分科員 内容には私は触れませんが、取り消しの通達を出していただいたのだが、原文でなくてもよろしいが、どういうような大体の内容を出していただきましたか、ちょっと伺っておきたいと思います。
○和田説明員 当初出しましたのは、三十八年度の事業計画案の策定に関する都道府県知事に対する通達でございまして、三十八年度の事業計画案に関するものでございます。その点は、ただいま大臣から御答弁申し上げましたような事情がございましたので、変更通達を出しまして、前回の通達の例によらず、三十七年度の例によって事業計画案を作成してほしい、こういう趣旨のものでございます。
○田口(誠)分科員 いずれにいたしましても、あの通達によって、現場の方では作業に取りかかったりしてごたごたいたしましたので、上から出る通達というのは、やはり時と場合によっていろいろ支障を来たすものでありますから、これからの問題もございますから、十分に御注意をいただきたいと思います。 これで質問を終わらせていただきます。
○今松主査 本日はこの程度とし、次会は明後日二十五日午前十時より開会し、労働省所管に対する質疑を続行いたします。 これにて散会いたします。 午前十一時五十七分散会