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43回国会衆議院1963/02/18

予算委員会第四分科会 第2号

発言数
293
登壇者
22
会派数
3
開催日
1963/02/18

会議録

羽田武嗣郎自由民主党

○羽田主査 これより予算委員会第四分科会を開会いたします。  昭和三十八年度一般会計予算、昭和三十八年度特別会計予算及び昭和三十八年度政府関係機関予算中、郵政省所管及び日本電信電話公社関係を議題といたします。  まず、郵政省及び日本電信電話公社関係につきまして説明を求めます。小沢郵政大臣。

小沢久太郎自由民主党郵政大臣

○小沢国務大臣 当省所管各会計の昭和三十八年度予算について、その概要を御説明申し上げます。  まず、郵政事業特別会計の予算でありますが、この会計の予算総額は歳入歳出ともに、二千六百六十九億五百万円でありまして、前年度の予算額に比べて、百二十六億九千二百万円、五パーセントの増加となっております。  しかし、この予算総額の中には収入印紙・失業保険印紙等の、いわゆる通り抜けとなる業務外の収入、支出が五百七十七億九千五百万円含まれておりますので、これを差し引いた郵政事業の実体的予算は二千九十一億一千万円で、前年度の予算額に比べて、百七十八億六千七百万円、九・三パーセントの増加となっております。この増加のおもなものについて申し上げますと、業務運営費におきまして百六十二億百万円、郵便局舎等建設費において十八億九千六百万円等であります。  次に三十八年度予算に盛り込まれております重要施策事項について申し上げます。  業務量及び施設増加に必要といたします要員につきましては、六千八百七十八人の定員増員を行ない、局舎改善と労働環境の改善については、八十三億八千三百万円の予算をもって郵便局舎等の新設を行なうほか、四億六千四百万円の経費をもって環境整備等を行ない、また、郵便物の集配運送施設の改善につきましても、より一そうの機械化を推進して労働力の軽減と郵便物の迅速なる送達に努めるとともに、監察、監査を強化し、郵政犯罪の防遏に努め、もって業務の正常運行を確保することといたしております。  郵便窓口機関の設置につきましては、無集配特定郵便局三百局、簡易郵便局五百局を増置いたすこととしております。  貯蓄の増強につきましては、新年度における郵便貯金の増強目標を純増千九百億円、簡易保険の新規募集目標二十四億円、年金八億円とし、その達成に努めることといたしております。  次に歳入予算について申し上げます。  歳入予算の総額は、歳出予算と同様二千六百六十九億五百万円でありますが、この中から収入印紙収入等の業務外収入を差し引いた郵政事業の実体的予算額は二千九十一億一千万円で、前年度予算額に比べて九・三パーセントの増加となっております。  このうち、郵便業務収入の総額は九百五十六億七千三百万円、為替貯金業務収入は五十三億七百万円でありまして、前年度予算に比べ郵便業務収入では七十四億九千百万円、為替貯金業務収入では八億五千百万円とそれぞれ増加しております。  なお、これらの収入のほか、他の会計から繰り入れを受ける受託業務収入は九百九十億二千九百万円、郵便局舎等の建設財源に充てるための借入金等の資本収入は五十五億二千百万円、その他の雑収入は三十五億八千万円となっております。  次に郵便貯金特別会計の予算について申し上げます。  この会計の歳入予定額は一千十一億七千二百万円で、前年度予算額八百七十三億四千五百万円に比べ、百三十八億二千七百万円の増加であります。歳入の増加は、郵便貯金の増強に伴います郵便貯金資金の資金運用部への預託利子収入の増加によるものであります。歳出予定額は九百九十三億七千八百万円で、前年度予算額八百七十三億四千五百万円に比べ、百二十億三千三百万円の増加となっております。この歳出の増加のおもなものは、郵便貯金預入者への支払い利子及び業務委託費としての郵政事業特別会計への繰入金の増加等となっております。  簡易生命保険及び郵便年金特別会計におきましては、歳入予定額二千四百十一億九千四百万円で、前年度に比べて二百六十四億五千四百万円の増加であり、歳出予定額は一千六百六十九億三千八百万円で、前年度に比べ六百六十七億七千七百万円の増加となっておりますが、歳入、歳出の差額七百四十二億五千六百万円は、法律の定めるところに従いまして積立金として処理し、資金運用部に預託することといたしております。  なお、三十八年度の財政投融資原資中、簡保年金資金は一千六百億円を予定いたしております。  次に一般会計予算について申し上げますと、当省所管の一般会計の歳出予算額は三十一億四千四百万円で、前年度に比べ二億八千万円の増加となっております。この予算には、宇宙通信の開発研究と施設の整備に要する経費一億九千七百万円、国際放送の拡充強化に要する経費一億一千三百万円、有線放送の改善普及に必要な補助費四千三百万円等の経費が含まれております。  次に日本電信電話公社の予算案について申し上げます。  この予算の損益勘定におきましては、収入三千六百六十億円、支出は三千十一億円で、収支差額の六百四十九億円は建設財源、債務償還等に充てられることになっております。  建設勘定におきましては、総額二千四百二十八億円で、この財源は自己資金一千三百九十九億円、外部資金一千二十九億円を予定しております。  この支出の内訳を申し上げますと、一般拡張工程に二千三百七十四億円、農山漁村特別対策に五十四億円となっております。  以上をもちまして、ひとまず私の説明を終わりますが、なお、詳細な点につきましては、御質問をいただきましてお答え申し上げたいと存じます。  何とぞよろしく御審議下さるようお願い申し上げます。

羽田武嗣郎自由民主党

○羽田主査 以上をもちまして郵政大臣の説明は終わりました。     ―――――――――――――

羽田武嗣郎自由民主党

○羽田主査 これより質疑に入りますが、質疑通告者が相当多数になる見込みでありますので、質疑のお一人の持ち時間は先般山口丈太郎分科員と協議いたしまして三十分以内といたしましたので、特に御協力をお願い申し上げます。  なお、政府当局に対して申し上げますが、質疑時間が限られておりますので、答弁は要領よくしかも簡潔に行なわれるよう御注意を申し上げておきます。  それでは川俣清音君。

川俣清音日本社会党

○川俣分科員 簡潔に一つお尋ねいたしますが、私は主として郵政省関係の行政財産並びに普通財産、企業財産等についてお尋ねをいたしたいと思います。その前に特定郵便局の庁舎並びに敷地についてはいつ評価をされたままになっておりますか、この点をお尋ねいたしたいと思います。

小坂秀雄郵政技官(大臣官房建築部長)

○小坂説明員 特定局舎の借り入れでございますが、借料につきましては大体地代、それから家賃とに分けておりまして、地代につきましては、ただいまのところ固定資産の台帳価格の年間百分の十六を地代、それから建物につきましては、その建物をつくりましたときの新築の価格に対して家賃料率というものがございまして、木造でございますと百分の一・〇九、それにあと火災保険料その他を加えまして、両方合計しましたものを借料、こういうふうに考えておる次第でございます。

川俣清音日本社会党

○川俣分科員 お尋ねしたのはいつの評価になっておるか。国有財産は三十六年に評価がえをしておりますが、借り入れにつきましては地代、家賃等についていつ評価されたままになっておりますか。

小坂秀雄郵政技官(大臣官房建築部長)

○小坂説明員 地代につきましては、三十六年の固定資産税の台帳価格でございます。建築につきましては、そのつど建ちましたときの建築費を算定いたしまして、それに対しましての家賃料率をかけておるわけであります。

川俣清音日本社会党

○川俣分科員 それだから問題が起きる。一般は三十五年に固定資産の評価がえをしておるのです。特別会計または一般会計の固定資産の評価は三十六年で、一年おくれておるわけです。そういうことだからいろいろ問題が起きてくるのです。いつ一体やったのか。それが適当なのかどうか、検討されておらないのです。特定郵便局は借り上げという形になっておる。土地並びに局舎を借り上げておるわけです。これについてはかなり問題が出ておるはずです。これは大臣まだ就任浅いでしょうけれども、すでに数年前問題になっておる。そのこと御存じないですか。問題になっていること、適当か不適当か別にして……。

小沢久太郎自由民主党郵政大臣

○小沢国務大臣 実はまだ聞いておりませんで、まことにどうも……。

長田裕二郵政事務官(経理局長)

○長田政府委員 ただいまの建築部長の答弁を少し補足させていただきたいと思います。  郵政省の所有資産につきましては、三十五年度一般会計と同様に再評価をしております。特定局舎その他借り入れのものにつきましては、建築部長がお答え申し上げましたように、新しいものにつきましては、そのつど地代あるいは建物の価格等を考えまして借料をきめておるわけでございますが、以前からずっと継続して借り入れているものにつきましては、三十二年度に借料を訂正いたしまして、ただいまのところまだずっとそのままの状態でございます。

川俣清音日本社会党

○川俣分科員 そこでお聞きしたいのです。三十二年に評価がえをいたしまして、評価がえというか、あるいは更新をしておられるわけであります。この比率と、今部長が答弁されたように、新しく庁舎ができたような場合、それとの比率はどうです。おそらく新しいのは百分の二もないでしょう。従来から借り上げたのが多いはずです。今新しいものについては、百分の二くらいのものはあえて今ここで問題にしているわけじゃないのです。従来三十二年で更新されたのが、三十八年度予算の時期ですからもう五年以上経過しておるわけです。なぜそれを更新されないかということが主なる問題点なんです。土地にいたしましても、局舎にいたしましても、もう五年たっておるとかなり経済の成長の伸びがあるので、地代あるいは家賃等の適正な更新が行なわれておるわけです。それが特定郵便局だということでそのままにされておる理由はないはずじゃないか。何か根拠があってそのままにされておるのか、大臣どう思いますか。一般の常識とちょっと離れておるんじゃないですか。大臣の感覚はどうですか。三十二年に借り上げをいたしまして、大体五年くらいで更新されていなければならないのです。三十二年にきめた価格でそのまま継続しておるけれども、それは妥当だと思われないのじゃないですかと聞いている。これは総体的にですよ。

小沢久太郎自由民主党郵政大臣

○小沢国務大臣 経済が現在のように動きますときには、やはり適当に変えていくのがいいんじゃないか。あまり停滞させておくのはいけないんじゃないかと私は考えております。

川俣清音日本社会党

○川俣分科員 そういたしますると、これはこういう問題ですから、特別な縁故関係のあるものですから、従って毎年変えるというようなことはなかなか困難でありましょうし、また適当ではないともいえるでしょうが、五年に一回くらいやはり契約を更新していく、妥当なものにしていく、あるいは下がれば下がったようにする。毎年上がり下がりしておったのでは、これは経営上も困難でありましょう。やはり国有財産につきましても、五年に一回評価がえをすることになっておる。その例をなぜとれないのか、とれない理由がどこにあるのか、こうお尋ねしておるのです。

小坂秀雄郵政技官(大臣官房建築部長)

○小坂説明員 先ほど申し上げました通り、来年度は三十六年度の固定資産の台帳価格を基準にしてやるわけでございますが、従来は、現在までのところは、先ほど経理局長が申し上げましたように、三十二年度の固定資産の台帳価格が基準になっております。ただいま御質問ありましたように、大体五年置きくらいに改定したらどうかというお話でございますが、過去におきまして大体五年程度に改定しておりまして、第一次の改定が昭和二十三年十月にやっております。第二次が二十五年八月、第三次が二十八年四月、第四次が三十三年四月。三十三年四月にやりましてからおおむね五年になりますので、今度三一八年度にはぜひとも改定したいというふうに考えております。

川俣清音日本社会党

○川俣分科員 そうだろうと思います。三十八年度予算にそれを見込んで予算編成しておられますか。

長田裕二郵政事務官(経理局長)

○長田政府委員 三十八年度予算には特定局関係の借料の若干の増加が見込んでございます。  なお、私先ほど三十二年度に改定したと申し上げましたが、三十二年度中に大体話がまとまりまして、三十三年度の初頭から改定したわけでございます。訂正いたします。

川俣清音日本社会党

○川俣分科員 三十二年に評価がえをしまして契約を更新されたのが三十三年――別にそのことを、年数はあまり言ってないので、結局三十二年から三十七年――三十七年に評価がえ、三十八年から更新されるわけだろうと思います。それならばこれは予算の上に出ていなければならぬだろうと思いましてずいぶん探して見たけれども、出ていないのですね。出ていると思われないのです。どのくらいじゃ評価がえしているのですか。これはおそらく私の見るところによると、新しく取得されたところなどの変更でこう変更になっているのではないか、こう思われるだけでありまして、全体にわたって長い契約のものが更新されているような予算面にはなっていないのです。もしなっているというならば何%くらい上がったか。

長田裕二郵政事務官(経理局長)

○長田政府委員 ただいまの先生のお説のように、借料につきましては新しくできる郵便局の増加の分もございます。それから以前からありますのが、建てかえまして面積も広くなり建築単価も高くなる、それによる増加の分もございます。従来通りのものにつきましての値上げの分は、特定局関係で大体一〇%強くらいの値上げ率でございます。

川俣清音日本社会党

○川俣分科員 そういたしますと、地代でどのくらい、建物でどのくらい  建物、地代も合わせて一〇%くらいですか。

小坂秀雄郵政技官(大臣官房建築部長)

○小坂説明員 建物の方は毎年新しく建築していぎますので、建築の単価が上がりますから、それに乗率をかけていきますと自然に上がります。土地の方は今まで非常に安かったのでございますので、来年度におきましては一応予算的には約九三%程度の値上げという線で私ども考えております。

川俣清音日本社会党

○川俣分科員 そういたしますと、固定資産の評価上昇率よりも少ない見積もりだということになるんじゃないですか。

長田裕二郵政事務官(経理局長)

○長田政府委員 建築部長がお答え申し上げましたように、土地につきまして大体九三%くらいの増加率を見込みまして、建物を込めました借料全体では一〇%強でございます。

川俣清音日本社会党

○川俣分科員 九三%じゃないでしょう。九・三%……。

長田裕二郵政事務官(経理局長)

○長田政府委員 土地の価格の方が総体としまして地方の分もございますので、割合低くなっておりますので、土地の平均値上がり率九三%を入れましても、建物と総合いたします場合に、大体一〇%強の値上げということになっております。

川俣清音日本社会党

○川俣分科員 土地が九三%で、総体で一〇%の上がりだというのはどういう計算なんですか。

長田裕二郵政事務官(経理局長)

○長田政府委員 特定局の借料は総体に土地、建物を含めまして、十一億から十二億の間かと思われます。

川俣清音日本社会党

○川俣分科員 九三%でしょう。

長田裕二郵政事務官(経理局長)

○長田政府委員 九三%の値上がりになったわけでございます。従来非常に低く評価しておりました関係などもあったかと思いますが、土地だけについて全国平均を見ますと、ほぼ九三%の値上げ、総体としましては、一〇%強ということになるわけであります。

川俣清音日本社会党

○川俣分科員 どうも説明がよくわかりません。土地が九三%上がって、建物と合わせると一〇%だ、こういうのでしょう、値上がり率が。片一方は九三%上がって、マイナスがなければ、そういう計算が出てこないんじゃないですか、数学的には。

小坂秀雄郵政技官(大臣官房建築部長)

○小坂説明員 借料の全体の中で占める地代の分が少ないですから、その上で九三%とふえまして毛、全体としましては、約一〇%くらいということであります。  それから、先ほど先生の御質問にございました固定資産の台帳価格の訂正ということがございまして、その訂正したやつにさらに九三%かかるわけでありますから、固定資産の台帳価格の上がりに追っつかぬじゃないかということはないわけであります。三十五年度に固定資産の台帳価格が変わりまして、その変わったものに対して、それに対しての率をかけますから、必ずしも台帳価格が上がったまでにはいかないんじゃないかという御質問でございましたけれども、そういうことはございません。

長田裕二郵政事務官(経理局長)

○長田政府委員 今地代の分と建物の分との総額を当たってみたのですが、まだちょっと出て参りませんが、建物につきましては、ほとんど値上げが見られません。ほとんど土地が全部でございます。土地の方の評価額が総体としては建物と比べて小さいものでございますから、ただいま申し上げましたような高率の値上げをいたしましても、総平均にしますと、やはり一〇%強くらいの値上げになるわけであります。今土地と建物の内訳をちょっと調べております。

川俣清音日本社会党

○川俣分科員 これは時間をかけるわけにいきませんが、特に来年から固定資産の評価方式が変わりまして、収益主義で固定資産を評価するようになるようでございます。そのことを別にいたしましても、いろいろ競争が激しいために、特定郵便局というものは、かなりの犠牲を個人的には払っておるつもりでおるようでございます。そこでこういう特定郵便局というようなものが一つ批判されなければならないといいますか、もう一度検討し直さなければならない問題がこれに伴って起こってくるのじゃないか。一体特定郵便局全部が借り上げという形式がよろしいのか、あるいはこれを郵政省の財産としてむしろ貸与していくという経理形式がよろしいのか、これは当然問題になってくるのじゃないかと思うのです。こういう点について検討されたことがございますか。

佐方信博郵政事務官(郵務局長)

○佐方政府委員 特定局の局舎を国有にした方がいいか、借り入れのままでいくかということでございますが、ただいまのところでは、全国に非常にたくさんございますので、原則としては借り入れでやっていきたい。しかし特定局の中で非常に大きな局でございますとか、大都市、観光地等でなかなか個人の負担ではやっていけないというところにつきましては国費でやっていこうということで、昭和三十八年度におきましても九十局ほどは国費でやっていきたい、大体十カ年間で千局程度を国費でやっていきたい、こういう計画を持っております。

川俣清音日本社会党

○川俣分科員 この程度にいたしたいのですが、これは従来やっておられるような特定局のうちの特別な特定局については、国営でやっておられることは私ども十分知っております。しかし全体的にこれを借り上げ方式でやる方がよろしいのか、国営でやる方がよろしいのか、これはやはりもっと検討してみる必要があるのじゃないか。しかる上で、何ゆえに一体借り上げ方式をとらざるを得ないのかという、やはり基礎的な方針を立てられる必要があるのじゃないか。国営でやると、非常に経費の上からいってかかり過ぎになるから、あるいは予算的な措置が困難だから、従って、借り上げ方式をとるのだ、借り上げするにはそういうものとにらみ合わしてどういう程度の借り上げ方がよろしいのかという検討をしなければならぬ時期にもう来ていると思うのです。戦後十八年も経ておるのですから、従来のようなやり方でいいのかどうか。あなたたちはずいぶん近代化というようなことをよく言うじゃないですか。こういう旧式なことをそのままやっておいて、ほかで近代化と言ったっておかしいじゃないですか。非常に経済の動きが激しいときに、従来のままでいいのかどうかということを検討されていいのじゃないか、そのくらいの責任は大臣あると思うのです。従来のままでいいのかどうか。人にはずいぶん近代化とか、あるいは事業能率の近代化というようなことを言うけれども、自分の借り上げ方式が近代化されているかいないかということの本質的な検討をされていいのじゃないですか。大臣、どうです。

小沢久太郎自由民主党郵政大臣

○小沢国務大臣 これまで特定局舎は相当数が多いものでございますから、国費で全部まかなうことになりますと、なかなか予算もかかるというわけで、借り上げをやってきたというようなことで、その特殊なものにつきましては、国の費用でやってきたというような建前でやっておりましたけれども、なお川俣先生のおっしゃるように、非常に経済の変動が激しいときでございますから、われわれはそれに対して研究する必要がある、そういうふうに考えております。

川俣清音日本社会党

○川俣分科員 大臣、研究さるべきだということでけっこうです。  そこでさらにお聞きいたしますが、一般会計所属の郵政省の公用財産の内訳を一つお示し願いたい。

長田裕二郵政事務官(経理局長)

○長田政府委員 ただいまちょっと調べましてからお答え申し上げることにさしていただきたいと思います。

川俣清音日本社会党

○川俣分科員 これによると土地が二十三万九千坪ですか、それから樹木が二万七千三百四十三本、建物が二万三千百五十七坪、延べ坪にして二万七千百七十二坪になっておりますが、これを所管各局別と申しますか、一つ郵政省の中の所属別に御説明願いたい。  さらに特別会計の郵政省関係で行政財産のうちで公用財産と企業用財産に分かれておりますが、公用財産及び企業用財産について内訳をお示し願いたい。概略でけっこうです。

長田裕二郵政事務官(経理局長)

○長田政府委員 ちょっと調べまして、後ほどお答えさしていただきます。

川俣清音日本社会党

○川俣分科員 概要でいいじゃないですか。

小坂秀雄郵政技官(大臣官房建築部長)

○小坂説明員 詳しい資料はありませんが、ただいま持ち合わせのものでは、事業別に分けますと、郵政事業特別会計でございますが、所属しますものは……。

川俣清音日本社会党

○川俣分科員 総額はわかっておる、内訳をほしいのです。あなたの所管の中に特別会計が分かれているでしょう。

小坂秀雄郵政技官(大臣官房建築部長)

○小坂説明員 郵政事業特別会計で千二百三十億一千三百六十九万四千九百九十五円でございます。

川俣清音日本社会党

○川俣分科員 公用財産ですか、企業用財産ですか。もうちょっとわかりやすく言うと、何を企業用財産とし、何を公用財産とし、何を普通財産に分けておるかということです。

小坂秀雄郵政技官(大臣官房建築部長)

○小坂説明員 全部企業用財産でございます。

川俣清音日本社会党

○川俣分科員 そんなことありませんよ。特別会計の中に公用財産と企業用財産と普通財産に分かれて計上されておるのですから。

小坂秀雄郵政技官(大臣官房建築部長)

○小坂説明員 まことに恐縮ですが、あとからお答えさしていただきます。

川俣清音日本社会党

○川俣分科員 大臣、お聞きになった通りなんです。自分の管理している財産がどんな状態で運用されているかわからないで総体の計画が立ちますか。大臣どう思いますか。こまかいことは別ですよ。分科会の使命だからはなはだ悪いけれどもお聞きしているのです。

小沢久太郎自由民主党郵政大臣

○小沢国務大臣 これはこまかい数字はわからぬとしても、大体のところは知っていなければならぬと思います。今調べさしております。

川俣清音日本社会党

○川俣分科員 別にこまかいことを聞きたいのじゃないのです。分科会でも限度がありますから、そんなこまかいことは聞かない。企業用財産としてはどういうものを充てておるか、あるいは普通財産としてはどういうものを充てておるか、企業用財産でありますと、企業会計の中に入るのですから、この運用ということを考えなければならない。普通財産はそれほど運用を考えないでよろしいでしょう。しかしこの仕訳くらいわかっていなければ運用ができないのじゃないですか。その点を言っておるのです。別に金額を聞いておるのじゃないのです。

小坂秀雄郵政技官(大臣官房建築部長)

○小坂説明員 全部企業用財産ということになっております。

川俣清音日本社会党

○川俣分科員 大蔵省が国会に提出された三十六年度国有財産増減及び現在額総計算書というのは会計法に基づいて出されております。それには特別会計所属の中に、行政財産公用財産として郵政関係が六十四ページに載っております。企業用財産として七十ぺ-ジに郵政関係が載っております。普通財産として七十八ぺ-ジに財産目録が載っております。これは同じ郵政省の中でもどこの所属のものが一番大きいかということを知りたいと思っただけですよ。しかし総体的に言って国会での予算審議のときに、国の財産を総括しておる大蔵省が、各省の予算についてずいぶんこまかいことを言うが、総体的の国の財産についての管理の仕方が十分ではないんですよ。これは大蔵の分科会に行ってやらなければたらないが、その前に私はあなた方のことを聞いておきたいと思ってお尋ねしたのです。  これは資料をお出し願うことにいたしまして、この際大臣に聞いておきますが、このような状態で、別に会計検査院でもないし、あるいは決算委員会でもないから、そんなこまかいことを聞こうとは思っておりませんが、どういうふうに運用されておるのか、その国の財産が企業的にはどう、普通財産としてはどういう運用をされておるかぐらいのことは明らかにされておらなければ、予算審議はできませんのでお尋ねしたのですから、あなたもっとよく監督して、そういうものができるようにしておいてほしいと思います。

小沢久太郎自由民主党郵政大臣

○小沢国務大臣 川俣先生の御質問に対しまして、どうもまことにお答えが不十分でございまして、十分注意いたしまして概括をちゃんとつかむようにいたしますから……。

長田裕二郵政事務官(経理局長)

○長田政府委員 ただいまの御質問につきまして、すぐにお答えできなくて大へんあれでございましたが、ただ郵政省の所管といたしましては、所管財産全般につきまして、本省建築部におきまして管理しております。その点は一元的になっておるわけであります、なお、圧倒的な大部分は、特別会計については企業用財産でありまして、用途廃止のものとか、その他ごく一部の例外的のものがそれ以外の財産になっておるというような次第であります。なお、先生のただいまのあれのように、資料をもちましてお答え申し上げることにいたします。

川俣清音日本社会党

○川俣分科員 もう一問で終わりますが、やはり郵政省監督のもとにある電電公社の資産につきましても、電電公社は最近分離しました関係もございますので、十分検討はされていると思いますが、これらについても、かつて国有財産があったものが特別会計の企業用財産に移され、あるいは公社関係に移されていった財産につきまして、その評価並びにその利用状況というものを明らかにしていかなければならないと思うのです。これはあなたの監督のもとにあるのです。従って、これらの電電公社の資産等につきましては、大蔵大臣にかわって郵政大臣が管理しなければならないものでありますから、十分に御注意あってしかるべきだと思うのです。そうでなければ、なかなか予算を承認しがたいという事態が起こるということをつけ加えまして、私の質問を終わります。

小沢久太郎自由民主党郵政大臣

○小沢国務大臣 その点は十分注意いたしまして、あとから資料をもって御提出いたします。

羽田武嗣郎自由民主党

○羽田主査 島本虎三君。

島本虎三日本社会党

○島本分科員 時間が限られておりますから簡単に質問いたします。  まずNHKの問題について大臣の意見を聞きたい。  これは迫水郵政大臣のころに、昨年の六月一日に、一斉にテレビと電波の切りかえがありました。その場合には四つの方針を立てまして、教育、それから教養、これを重点的に行なわせるように許可をいたしました。その許可方針が現在もその通り継承されておりますか、大臣の御意見を伺います。

小沢久太郎自由民主党郵政大臣

○小沢国務大臣 その通り踏襲してやっておるつもりでございます。

島本虎三日本社会党

○島本分科員 FM放送についての波の割当は全部完了しましたか。

小沢久太郎自由民主党郵政大臣

○小沢国務大臣 FM放送につきましては、前々からいろいろ問題がございまして、まだ結論は得ませんので、割当はしてございません。

島本虎三日本社会党

○島本分科員 結局VHFの波だけでは足りないということになるんじゃないかと思うのですが、現在難聴区域と いれわる個所が何ヵ所くらいありますか。

西崎太郎郵政事務官(電波監理局長)

○西崎政府委員 NHKにつきましては、御承知のように第一放送は九九・五%ないし六%のカバレージ、それから第二放送につきましては九八・五%くらいだと思いますが、ただ、先生が今御指摘になっておられるのは、夜間における混信、外国混信といったようなことも意味しておられるんだろうと思いますが、今申し上げましたカバレージは昼間のものでございまして、夜間はそれよりも悪くなっておるわけであります。

島本虎三日本社会党

○島本分科員 そういたしますと、現在のところはいわゆる難聴解消の方法として、またFM放送についての波の割当、こういうようなものと合わして、昨年から、三十七年度の予算を審議するときから、UHFの研究は十分今年度一年かけて、また今後も行なった上で、VHFと一緒に許可したいというふうに言っておった。大臣の意向は大体その方針であるようですが、それは間違いないですか。それまで許可しないのですか。

西崎太郎郵政事務官(電波監理局長)

○西崎政府委員 今の先生のお尋ねは、ラジオとテレビと分けまして、テレビの方でございますか。

島本虎三日本社会党

○島本分科員 テレビです。

西崎太郎郵政事務官(電波監理局長)

○西崎政府委員 どうも失礼いたしました。テレビにつきましては、今先生がおっしゃいましたように、VHFだけではカバーできないところがございます。従いまして、その難視聴地域の解消に限ってuのテレビも導入していきたい、こういうことで現在準備を進めておるわけでございます。

島本虎三日本社会党

○島本分科員 答えがあまりに簡明過ぎるが、もう少し親切に答弁してもいいと思う。  UHFの研究の進み工合、それからこれが大体の見通しはどうなっていますか。

西崎太郎郵政事務官(電波監理局長)

○西崎政府委員 御承知のように、現在UHFテレビの中継局につきましては、日立であるとか、あるいは大津であるとか、こういったところでNHKが実験をやっておるわけでございます。その結果は非常に良好でございます。従いまして、われわれとしましては、VHFの波でカバーできないような難視聴地域につきましては、そういった経験を活用しまして、UHFテレビの中継局を置けるようにチャンネルプランを現在つくっておるわけであります。それができますれば――何年がかりで全国見れるようになるかという点につきましては、今ここで即答はできませんけれども、要するに、チャンネルの面では問題はなくなるわけであります。

島本虎三日本社会党

○島本分科員 それまでの間の難視聴区域に対する対策というものは、やはり現在の重要な問題でなければならないと思います。この難視聴区域である阪神間の背後地区、山間部、宝塚、川西、西宮、神戸市、こういうようなところでさえも依然として各テレビの視聴率が半減のままになっている。こういうようなことについていろいろやって、これから研究中だといっても、やはり料金の問題ではこの辺は依然として取られておるようであります。これは大臣の監督が少し足りないのではないか。NHKでも、はっきり見れなければ、料金を取ってはならないわけであります。この方面の対策は万遺憾ないですか。

小沢久太郎自由民主党郵政大臣

○小沢国務大臣 そういうわけ合いでございまして、ただいま第二チャンネルプランの変更を考えまして、難視聴のないようにさっそくやろうというふうにして原案を作成中でございます。

島本虎三日本社会党

○島本分科員 現に私が今言った地区は、半分くらいは難視のままなんです。これらはこのまま料金を取ってずっとやっていかれますか。  それと、もう一つは、特に伊丹飛行場が近くにあって、日本海側と朝鮮方面への航空路にあたって電波の障害がはなはだしいのであります。従って、学童の視聴力に著しい影響もあるということで地方住民は困窮している。こういうような問題も一緒に解決するのでなければ、難視聴の解決とはいえないのではないかと思います。それとあわせて、大臣のNHKを監督するための基本的な考え方をまず伺っておきたいと思います。

小沢久太郎自由民主党郵政大臣

○小沢国務大臣 山の陰になりましたり、そういう電波上の問題の難視聴地域と、飛行機のジェットといいますか、そういうようなものは別に考えまして、山などによりまして波がそこに到着しない、そういうものの難視聴に関しましては、ただいま原案を作成中でございますから、それができれば行くというふうに私どもは考えている次第であります。

島本虎三日本社会党

○島本分科員 いつごろできる見込みでありますか。

小沢久太郎自由民主党郵政大臣

○小沢国務大臣 これは今、原案作成中でございまして、なるべく急いでやりたいと思っております。

島本虎三日本社会党

○島本分科員 ことしの夏ごろまでに大丈夫ですか。

西崎太郎郵政事務官(電波監理局長)

○西崎政府委員 チャンネルプランは、もちろんそれ以前に発表できる予定でございます。

島本虎三日本社会党

○島本分科員 今のように伊丹飛行場の近くにあって、学童に与える影響や難視聴、こういうような区域が依然として残っている問題の解決、それから宝塚、川西、西宮、神戸、この辺のテレビの各チャンネルともに視聴率が半減のままになっております。こういうような対策は早急にやらなければならぬし、今研究中だということでありますが、このめどは夏ごろまでに大丈夫かということです。

西崎太郎郵政事務官(電波監理局長)

○西崎政府委員 これに対する対策としてのチャンネルプラン自体は、先生が今おっしゃったように、早急に原案を発表したいというふうに思っておりますが、ただ、いっその対策が完了するかという点につきましては、いろいろ予算上その他の問題がございますから、今ここでいつというお約束はできませんが、できるだけ早く一つやりたい、こういうことでございます。

島本虎三日本社会党

○島本分科員 その間は、そういうものを十分調査して、難視聴区域にある住民からは料金を取らないということが正しいのではないかと思うのでありますが、現在のままにして、調査を完了してから実施するということは、当局少し怠慢じゃないかと思うのですが、これは大臣どうですか。

小沢久太郎自由民主党郵政大臣

○小沢国務大臣 現行法によりましては、テレビを備えつけるということになりますと、結局NHKと契約を結んだことになりまして料金を徴収するということになっておりますので、難視聴区域をなるべく早く解消するということを私どもはやりたいと思っております。

島本虎三日本社会党

○島本分科員 これは計画があったならばすぐ発表すべきです。なお、この計画の発表は、これで終わったことにしないで、後日あらためて計画を聞いてからとして、この問題については保留いたします。  なお、大臣に要望しておきます。こういうような場合には、料金は取らないのが妥当だ。現に取っていて難視聴区域を依然として存在させておくということは、少し行き過ぎですから、十分監督を厳にしてそういうようなことがないように、また、あった場合には、早く解消するように全精力を注入してやってもらいたいと思います。  次に移ります。電電公社の方の関係ですが、最近の資金調達計画の中で縁故債というものが新たに出てきておりますが、縁故債というものは今までに見られない科目ですが、これはどういうもので、何のためにできたのですか。

井田勝造日本電信電話公社経理局長

○井田説明員 三十八年度から電電公社では初めて縁故債というものが予算に上がって参りました縁故債と申しますのは、公募の手続によりまして起債するもの、及び財政資金によりまして起債するもの、それ以外のものを通常縁故債、こういうふうに称しておるように聞いております。従いまして、加入者引き受けの電信電話債券も広義の縁故債ということになるわけでございますが、三十八年の予算に上がっております四十七億の縁故債は、特定の団体に公社の電電債を引き受けてもらおうというものでございまして、その内訳は、二十七億につきましては電電公社の共済組合に引き受けてもらうという予定になっておりまして、あとの二十億については未定でございますが、これは大蔵省の方が責任を持って引き受け先をあっせんしよう、こういうふうに言ってくれておるわけでございます。

島本虎三日本社会党

○島本分科員 そうすると、二十七億は電電公社の共済組合に引き受けをお願いしてあるのですから、これは十分手続は済んでいるわけですか、どうですか。

井田勝造日本電信電話公社経理局長

○井田説明員 明年度の共済組合の資金計画については、まだ確定はしていないのでございますが、これは共済組合法で、主務大臣であります郵政大臣の認可によりまして計画をする、こういうことになっております。目下大体の明年度の共済組合の予算を作成中でございますけれども、大体二十七億ということは無理なく消化できる、こういうふうに見込みを立てておる次第であります。

島本虎三日本社会党

○島本分科員 財源は確定されたものでないと不安定でだめなので、こんなことを言う必要はないと思いますが、これに対して関係方面は十分了承されておるのか、または、まだ全然やらない、見込みだけであるのか、これは確定させるためにも聞いておいた方がいいと思うのですが、これはどういうふうになっておりますか。

井田勝造日本電信電話公社経理局長

○井田説明員 関係先と申しますと、郵政省が法律上一番問題でございますが、これは文句なしに予算の作成途上において御承認いただいておる次第でございます。あとは共済組合の資金計画等を見まして、そこの資産運用委員会にかけまして承認を得るわけでございますが、それはまだ得ておりません。

島本虎三日本社会党

○島本分科員 資産運用委員会の承認を得ないままでこうやって、これは不確定財源としてあとから問題になるようなことはございませんかどうか、大臣いかがですか。

小沢久太郎自由民主党郵政大臣

○小沢国務大臣 十分了解が得られるだろうというふうにわれわれ信じております。

島本虎三日本社会党

○島本分科員 十分……、どういうことですか。

小沢久太郎自由民主党郵政大臣

○小沢国務大臣 十分了解が得られるだろうというふうに私どもは信じております。

島本虎三日本社会党

○島本分科員 それでは人丈夫だというのですか大臣、どういうことかちょっと聞きとれなかったのです。

井田勝造日本電信電話公社経理局長

○井田説明員 法律上はこのようになっております。公共企業体職員等共済組合法の第七十三条第二項の規定によりまして、責任準備金相当額の一部の運用は主務大臣が大蔵大臣と協議して決定する権能を有する、こういうふうになっております。

島本虎三日本社会党

○島本分科員 だからこれはもう法的にはそういうふうな方法がある。実際運営上は資産運用委員会にかけてこれはきめる。しかしそれは全然やっていないと言うから、それでは将来の見通しは大丈夫か、不確定じゃないかと聞いておるのです。その点不分明なのです。何と言ったかちょっとわからぬのですが、大臣、どうなんですか、はっきり言っていただきたい。

小沢久太郎自由民主党郵政大臣

○小沢国務大臣 先ほど申し上げましたように、了承が得られることと私は信じております。

島本虎三日本社会党

○島本分科員 得られるというだけだったら、得られないこともあるわけですね。予算として出すのは、確定したものとして出してもらわないと、あとからそのために実施上困難を来たすということがあったら大へんなことだ。今の答弁は、私としては納得することができませんので、この問題に対してはあとからもう少し質問します。  次は、専業収支計画の内容について、ちょっと電電公社側に伺いたいのです。これで一千二十二億、昨年より八十七億増の予算を組まれておって、昇給原資が三十億、期末手当が十三億、人件費の増が二十九億くらい見込んであるようです。こういうふうになってきますと、この中には全然ベースアップの財源が入っておらないようですが、この問題について……。ベースアップの財源は見ているのですか。

井田勝造日本電信電話公社経理局長

○井田説明員 いわゆるベースアップというものに該当する経費は含んでおりません。

島本虎三日本社会党

○島本分科員 そういたしますと、これは組む必要はないということですか。必要があった場合は、補正予算を組むか何かやり繰りするという意味ですか。この観点をお聞かせ願いたいと思います。

井田勝造日本電信電話公社経理局長

○井田説明員 予算を要求いたしましても、予算案を固めるまでの経過の時点におきてましては、ベースアップをいたすという諸条件は、まだ何とも見込みがつぎませんでしたので、見込まなかった、こういうことであります。

島本虎三日本社会党

○島本分科員 現在組合と話し中で、これがもし仲裁裁定が出たら財源はどうするつもりですか。仲裁裁定が出てもやらないつもりですか。

米沢滋日本電信電話公社副総裁

○米沢説明員 まだ仲裁裁定が出るという段階になっておりませんが、その問題につきましては、政府の御方針もありますし、公社といたしましてそのときになって十分考えたいと思っております。

島本虎三日本社会党

○島本分科員 きのうの午後六時から七時の間国会討論会がNHKから放送されたんです。その放送の中で、労働大臣並びに政府自民党を代表して副幹事長をしている鈴木善幸さんが出てきて、交渉はどんどんしてくれ、したならここで必ず解決するんだ、しないのが悪いんだ、こういうふうに言っているんです。しかし、今見てみますと、このベースアップについての予算は全然組んでない。片や自民党では、これは交渉して早くきめなさいと言っている。どっちがほんとうなんです。これだったら完全に組合をぺてんにかけているやり方じゃないですか。大臣、これはどっちがほんとうですか。あなたも自民党の一員としての大臣です。

小沢久太郎自由民主党郵政大臣

○小沢国務大臣 今団交をしている段階でございまして、私から何とも、言えない段階でございます。

島本虎三日本社会党

○島本分科員 それじゃ答弁になりませんよ。これは大臣はきのうお聞きにならなかったかもしれません。これは鈴木善幸氏が完全に国民に対してこう発表しているわけです。これは聞いておられる人も多いのです。私も聞きました。その中で、交渉によって解決をはかりなさい、交渉してもいいと労働大臣も言っているんです。交渉によって煮詰めて解決をはかれるんだと言っている。しかし、今やってみますと、ぺ-スァップに対する予算が全然ない。必要もないというような答弁じゃございませんか。これだったら、どっちかがぺてんです。どっちの方がぺてんかと聞いているんです。これだったら組合を瞞着するやり方かもしれません。国民にきのうの午後六時から六時五十五分までの間うそを言っていることになるかもしれません、これは大臣にはっきり言ってもらいたい。

小沢久太郎自由民主党郵政大臣

○小沢国務大臣 そのことにつきましては、私まだ聞いておりませんので、われわれの方といたしましては団交しておるという段階でございます。

島本虎三日本社会党

○島本分科員 御承知のようにさっぱり要を得ないのです。これじゃやはり私の質問に対しての答弁にはなっておらない。私はこの答弁ではまことに遺憾です。そうすると、結局は、私はこれに対して、まだ過程ですからわかりませんが、今までの前例によってはっきりしていることは、こういうようないろいろだ交渉があり、これが妥結しない場合には、公的な機関として仲裁裁定が出るということも予想できるわけです。そういうような場合には、それを無視するのか、または別に補正予算を組むのか、現在なければ、それに対してはっきりした態度がない以上、これはもう事業計画として完全なものといえないじゃないですか。きのうのラジオの討論の模様を聞いてみましても、私としては、この問題だけではどうも了解できないのです。補正予算を組むのですか、それとも建設関係費を切ってまで出すというのですか。これはもうはっきり意向を聞かしてもらいたい。

小沢久太郎自由民主党郵政大臣

○小沢国務大臣 まだ仲裁裁定までいっておりませんので、仲裁裁定がおりましたら、その点を尊重いたしまして、どうするかということを検討すべきだというふうに考えております。

島本虎三日本社会党

○島本分科員 財源はある、なければ結局は建設関係費を切ってでもそれにこたえる、あるんだったら、当然補正予算を組む、こういうように私は理解して次に進みたいと思いますが、今のような理解でよろしゅうございますか。

小沢久太郎自由民主党郵政大臣

○小沢国務大臣 その財源の点、あるいはどうするという点につきましては、仲裁裁定は尊重すべきだと思いますけれども、財源の点につきましては、その時点におきまして私は検討すべきだというふうに考えております。

島本虎三日本社会党

○島本分科員 時間がだんだんたっていってさっぱり進まないのが遺憾ですが、まだあと十分くらいあるようですから、要員問題について若干進みます。この公社から出されている第三次五ヵ年計画中、郵政委託局の職員を含めて配転困難な者が現在何人ほど勘定  できますか。

本多元吉日本電信電話公社職員局長

○本多説明員 私ども、三十八年度の大体の予想といたしましては、公社関係におきましては約千名程度が――配転につきましては、私どもいろいろ協約がございますので、それに基づいてやりまするし、職転もやりますが、大ざっぱな見当でございますが、千名程度は第三次計画を遂行する初年度におきましてなかなかむずかしい点ができるのじゃないかと思います。その点につきまして、私どもは、配置転換の調整要員という、言葉は非常に適切でない言葉でございますが、そういうような方法をとることによりまして、何とかこの配転要員問題の解決を円滑にやりたい、かように考えておるわけであります。

島本虎三日本社会党

○島本分科員 これは五ヵ年計画ですから、五ヵ年間の総計何名ほどになりますか。

宮崎政義日本電信電話公社計画局長

○宮崎説明員 私からお答え申し上げます。三万三千名に対して五ヵ年総体で約四〇%が配転措置困難だと考えております。

島本虎三日本社会党

○島本分科員 そうすると、四〇%が配転困難だという数字が出ておると、三万三千に対しては一万三千名ほどになるわけですね。

宮崎政義日本電信電話公社計画局長

○宮崎説明員 一万四千名ほどになります。

島本虎三日本社会党

○島本分科員 そうすると、現在のところでも、もうすでに一千名ほど何ともならない、しかしながら、保充要員というか、こういうようなものは、今回の予算では何名組んでございますか。

井田勝造日本電信電話公社経理局長

○井田説明員 長欠後補充要員という形で三十八年度には六百名予算を組んでございます。

島本虎三日本社会党

○島本分科員 そうすると、六百名組んであるのに対して、一千名は何ともならない数がもう出ておるとすると、これは予算そのものが実施不可能だということになるのじゃないかと思います。そういうような予算では、やはり実施する面において、当然組合側との摩擦は起きることが前提条件の予算だ、こういうような、予算としてはまことに適確な予算であるということはどうも言えない。これに対して、補充要員というか、そういうものとして組んでいる人員は六百名しかない。しかし、もう現に一千名ははっきり出る。そうしたら、あと四百名はどうするか。今後、予算にかかわらず、弾力的に運営するのでなければ、これはとうていやっていけないと思いますが、大臣、こういうような配慮はありますか。

井田勝造日本電信電話公社経理局長

○井田説明員 三十八年度の六百名の補充要員と申しますのは、一年間延べでそういうことでございます。従いまして、年度当初千名ございましても、それが年度途中にだんだんと減りまして、年間平均六百名ということでございましたならば、予算はそれで間に合う、こういうことになるわけでございますが、もしそのようにいきませずに、不足が生ずるということでございましたならば、予算総体では二十数億の賃金というものも確保されておりますので、総体のワクの中で操作ができるのではないか、こういうふうに考えております。

島本虎三日本社会党

○島本分科員 弾力的に運用していくというふうに解釈してこの点は了解いたします。しかしながら、これはまだまだ住宅、訓練、こういうようなものを十分やっておかなければ配転は不可能になります。しかしながら、現在の予算の中でこれは十分であるというふうにわれわれは考えられない。実施は依然として困難な状態のもとに要員問題の解決をはかろうとしております。これは相当摩擦が起きるのではないかと私は心配です。この点は、今後これが進んでいってから委員会においてでももう少し話し合いを深めたいと思います。  あまり時間もございませんので、最後の一点に入ります。それは第三次計画の重点になります――これはいろいろありますけれども、電話の問題で、この点は大臣も十分電電公社と何していますから知っておられると思いますが、積滞の問題が今一番頭が痛いと思います。電話の積滞数は現在までのところ幾らになっているのですか。これは公社当局からはっきりしたデータをお示し願います。

井田勝造日本電信電話公社経理局長

○井田説明員 三十七年度末で百六万の積滞、こういう予定でございます。

島本虎三日本社会党

○島本分科員 そうすると、三十八年度の予算ではこれは幾らを増して予算を組んでございますか。

井田勝造日本電信電話公社経理局長

○井田説明員 ちょっと御質問の御趣旨がはっきりいたしませんですが、三十八年度予算は三十七年度予算に比べますと十万加入だけよけいに組んでおりまして、七十万加入ということになっております。

島本虎三日本社会党

○島本分科員 そうすると、依然として約百万ほどの積滞は残るような計算になる。しかしながら、これは私の方で調べてありますから申し上げますが、市外回線の場合二二%もう増になっておる。しかし、それによっても積滞は解消しない。解消しないままに自即化をどんどん進めていっているというのが、公社の現在の建設計画じゃないかと思うのです。これだったら加入電話に重点をかけるのが至当じゃないか、こういうふうに思っているわけですが、依然として積滞的百万ほど残したままで自即化を強化して、全国一律に全部通ずるような方法を進めるということは、これは公社法及び公衆電気通信法それぞれの第一条にはっきり違反するおそれがあるじゃないかと思うのです。こういうような点に対してはどう考えますか。

宮崎政義日本電信電話公社計画局長

○宮崎説明員 ただいまお話がありましたように、積滞は年度末に約百万をこしておりますが、電話サービスにおいては、加入をふやしていきますと市外通話の量も自然ふえて参ります。ちょうど電話の数に比例して市外通話の数というものが伸びてくるわけであります。第三次五ヵ年計画におきましては、市外通話サービスのキロ程は、すでに発表しております計画によりましても、サービス維持に必要なキロ程が多いわけであります。決して積滞数をもっとつけることに努力しないということではありませんのですが、両方相待ってやらなければ、サービスとしては完成しないということで、両方力を入れておるわけでございます。

島本虎三日本社会党

○島本分科員 両方力を入れると、ことしは兎の年ではございますが、二兎を追う者一兎をも得ずというふうなことになってしまったらこれは大へんなことになります。しかし、電話の積滞の解消というものは、これは目下急務なはずです。こういうような点について私全国的にいろいろ調べているのがございます。これは理論闘争をやってもけっこうですが、現に一つの状態としてここに山口丈太郎さんが予算委員でおりますが、この地区においても、積滞の解消のために一代議士が頭が痛くて夜眠れないというような状態で、陳情書が山のようにきている。この山のようにきている中のこれ一通でさえも、これは西宮ですが、なみなみならぬ内容を書いてあります。これは市をあげてこの解消のために協力する態勢だと言っている。全市をあげて自治体として協力するというふうにやってきているのに、依然として市外の方の自即ばかりやっていて、積滞解消の点は、いつの日にかわからないというような、住民の意思に沿わないような公社法の運用というものは、これは少しどうかと思う。二兎を追う者は一兎も得ません。ことに西宮というのは、もうすでに一万近くも積冊数がある。正式には七千か八千ある。こういうような状態だとすると、もっともっとこの問題を重点的にやっていくのでなければ、一兎も得られないばかりか、あとになってから、とんでもない事態が発生しなければよろしいがということを私は考えるのであります。ことに積滞数の中でどういう順位が一番多いか。第一順位、第二、第三、第四、第五、第六順位までずっとあるわけです。このうち国会議員のわれわれの場合は、第一順位で恵まれているのです。われわれ自身のことはもうそういっているからなんですけれども、四、五、六、この方へ参りますと、合計すると積滞数の五〇%以上です。それはどういう人かというと、中小企業や農民です。ことに零細企業の人なんかはほとんどつけられなくて困っている。そういうようなのをそのままにしておいて、一部の企業家のために全国自即化を早める、これが高度経済成長政策や所得倍増計画の一環かもしれないが、これでは国民の生活はどうなりますか。国民の産業はこれで守ることができるかどうか、これは重大な計画だと思います。大臣はこういう計画が正しいと思いますかどうか、一つ意見を聞かしてもらいます。

小沢久太郎自由民主党郵政大臣

○小沢国務大臣 積滞を解消するというようなことは、これはもちろん大事なことでございまして、重点的にやらなければなりません。しかし、やはり自即化といいますか、それも大事な問題でございまして、電話の量を増すということと同時に、質をよくするということもやはり私は大事な問題だと思います。(島本分科員「二兎を追うもの一兎を得ず」と呼ぶ)しかし、そう言いましても、やはり両方とも重大な問題でございますから、片方だけやりまして片方はやらないというわけにいきませんので、両方やるのが当然じゃないか、そういうふうに考える次節でございます。

島本虎三日本社会党

○島本分科員 大臣、それだけじゃないのです。しかし、これは三十分と限定された時間の中ではやれませんから、いずれまたあとであらためてこの問題で意見を伺いますが、この計画そのものも、私どもの方で入手した情報によりますと、おそらくははっきりしたデータそのものよりも、一部の人の作為によって昭和二十八年のころのあの料金値上げのやつがつくられた、こう思われるようなニュースが入ってきているのです。これはもう少し検討してもらわないといけないと思います。今やってもいいということならやりますけれども、まあこれは次に譲ります。  ただ一つ、ここで重大なのは、東京都内の基本料金が今度事務用が千百円、住宅用が七百七十円と、事務用で百円、住宅用で七十円、百万をこえたとたんに黙って基本料がふえるような仕組みになっているのです。知らないうちにふえているのです。これによって黙っていてももう一億くらいはちゃんと浮いてくる仕組みになっている。これは大臣どうですか。その通りやったにしても、法そのものに何か矛盾いたしませんか。ふえればふえるだけ技術革新によってそれだけの利潤を得るし、その分だけ公社側も楽になるんじゃございませんか。楽になるにかかわらず、基本料が百円ずつ、またこれ以上になるとまた千二百円、もう二百円ずつよけいになるような仕組みになっている法自身の運用に矛盾を感じませんか。こういうようなことを、昨年の公衆電気通信法の一部改正法案を通す場合には、十分注意して、こういうような問題に対しては善処を要望したはずです。しかし、依然としてそのままになって、今度は百万こえたら通話料金のほかに基本料が事務用で百円、住宅用で七十円高くなる、これでは苛斂誅求じゃございませんか。大臣どうですか。

小沢久太郎自由民主党郵政大臣

○小沢国務大臣 これは三十六年度に制定されまして、三十七年度から実施されました法律によりまして、昔は四十万以上はずっと同じでございましたけれども、それを百万、二百万、三百万と切ったわけでございまして、われわれ仄聞するところによりますと、結局いなかの方も都市も、度数料といいますか、料金は同じである。そうして都市の方は非常に電話が便利になりますので、そういういろいろな点を考えまして法の制定があったのじゃないかと思うわけでございまして、百万になりまして今度は自動的に上がったというようなことになるわけでございます。

島本虎三日本社会党

○島本分科員 この問題はやはり重大な問題だと思うのです。たとえば今郵政省だからそういう見解を大臣が出された。通産省、農林省へ行ってみますと、今度は農村電話または農村で必要なその方面には電話の伸びがない。また電灯さえも、僻地の方には全然ついていない無灯火地帯がまだ多いのです。そういうようなところは、ここは僻地で経費がよけいかかるからつけられないというのが理由なのです。従って、都会の方では、隣に電灯一つつけるのは一万六百円。二万六百円くらいならただでつけてあげます、そのかわりふだんから料金も上げていきます、そういうような方式を通産省なり農林省はとっているのです。ところが公社の方は、都会の方に電話をよけい持ってきて、百万こえたならば基本料も上げて、今度は住宅の方でさえも七十円上げて――技術革新によって、みな物でも何でもよけい買えば安くなる、そういうのがあたりまえなのに、よけいつければ高くなるというのは、少し時代に逆行しているのじゃないでしょうか。この考え方は、大臣、正しいのでしょうか。

小沢久太郎自由民主党郵政大臣

○小沢国務大臣 この点は、いろいろ御議論もございますけれども、電話がたくさんふえるということは、質もよくなったということでございまして、都市と農村の料金は一定になっております。そういうわけ合いでございまして、電話が便利になればなるに従いまして、基本料金でカバーするというような、電話料金の全体の一環としてやはり考えられているのじゃないか、そういうふうに私は考える次第でございます。

島本虎三日本社会党

○島本分科員 それだけ、よけいついたらコストは安くなるはずなんです。ほかの方の企業体ではみなそうなんです。電電公社だけよけいになれば高くなるのですか。

米沢滋日本電信電話公社副総裁

○米沢説明員 ただいまコストのお話が出ましたので、お答えいたしますと、たとえば東京の場合と地方の小都市、中都市の場合を考えてみますと、ダイヤルの数が、東京の場合には現在七つ回さなければいけない。それから地方へ参りますと、四つ、あるいは、五つとか六つとか、いろいろございます。七つの、ダイヤルを回すようになりますと、七段スイッチが、要るようになりまして、やはり設備投資がかかるというふうなことになっております。

島本虎三日本社会党

○島本分科員 考えようによっては、当然交換手がやってくれるのを自分で交換しているのですよ。七つも八つも時間をかけて――夜電灯が消えてしまったらわからない。しかし、交換手なら黙っていれば出てきてちゃんとつないでくれる。しかし、これはちゃんと前向きになって自分で交換しているのです。だから、安くなるのはあたりまえでしょう。全部自分でやっているのでな。交換手の手を借りないで自分でやるのだから、全部自分でやって高くとられる、このコストが高くなっているという理屈は、どうもわからないのです。

米沢滋日本電信電話公社副総裁

○米沢説明員 先ほど申し上げましたけれども、たとえば地方に参りまして六数字、七数字というのは、結局自動の局の必要はないのでありまして、自動の局で六数字になりますと、スイッチが六段要ります。五数字になりますとスイッチが五段要ります。それからまた、たとえば複局地になって参りますと、複局地で中継線の数が、たとえば局がふえて参りまして相互の接続をしなければならない、すなわち中継線の設備の条件がふえる、こういうことになります。

羽田武嗣郎自由民主党

○羽田主査 もう五十分かかりました。

島本虎三日本社会党

○島本分科員 では最後に、これは難聴じゃなくて電話の積滞解消の問題、これは重大な問題だと思います。現に西宮あたりからも、これは町をあげて協するからやってくれというような重大な陳情書が山口分科員の方へ来ているのです。こうまでやっているのに、積滞はそのままにして他の方をやっておる。地方住民の産業に少しでも貢献するのだったら、もうちょっとこの点は重点的に考えてもよいと思うのです。こういうのが来たならば、国家の機関として、産業を育成するためにいろいろサービスしてやるのが当然だと思うのです。自治体から上がってくるのは、これはもう陳情だからしようがない、うちの計画の通りにやるんだ、なんじ臣民がまんせよ、こういうような行き方では、あまりにもかけ離れた考え方で、これは近代化、民主化に逆行する考え方じゃないかと思うのです。こういういろいろな陳情書は、今後決議案または正式に議員を立てた請願書になって国会にくると思います。そういうようなものに対して、今までと同じように、公社の計画はこうだから一切知らないのだ、住民の福利は別にあなたたち考えなさい、こういうような考え方ではなかろうと思うのです。今後、こういうような陳情や請願、決議案として地方住民の意思が来た場合、これの対処は大臣は今までの通りにやりますか、新たに考えますか、いかがですか。

小沢久太郎自由民主党郵政大臣

○小沢国務大臣 電話の積滞の問題にいたしましても、何の問題にいたしましても、住民の福利をわれわれは増進するということを目標にしてやっておるわけでございまして、いろいろ陳情書とかそういうようなものがございますが、その趣旨にのっとって一つわれわれの方はやりたいと考えます。

島本虎三日本社会党

○島本分科員 まだそのほかいろいろの問題がありますが、私も議員として、きめられたルールは、まだまだ不満ですが守ります。いずれまた機会をあらためて、保留してある分、また残りの分についてはゆっくりお伺いを申し上げたいと思います。  きょうはこれでやめます。

羽田武嗣郎自由民主党

○羽田主査 田邊誠君。

田邊誠日本社会党

○田邊(誠)分科員 郵政事業の中でいろいろな業務がありますけれども、特に郵便はその根幹でありますが、郵便の物数がふえて大へん御苦労をしているわけですけれども、昨年に比べて三十八年度の予想の郵便総引受数は一体どのくらいに推定をされており、昨年度に比べて何%の増加を見込んでおられますか。

佐方信博郵政事務官(郵務局長)

○佐方政府委員 三十八年度予算につきましては、大体八%程度の物数の増を見込んでおります。

田邊誠日本社会党

○田邊(誠)分科員 大臣は就任後わずかでありますけれども、大体郵便なりあるいは貯金、保険なりの増強というのは、いわゆる国民の総生産あるいは国民所得、それと重大な関係があるわけでありまして、大体戦前戦後を通じて、国民総生産の増加率にやや匹敵をする、それよりもやや劣る程度で郵政事業というものは伸びてきております。特に郵便物の増加等を見込まれて大体そういうような増強を示してきておるのでありますが、昨年に比べて国民総生産では約一五・六%の増加を見込んでおりますけれども、おそらく郵便事業もそれに見合って伸展してきていると考えております。ところが、振り返ってみますと、実は戦前に比べて、いわゆる郵政省の国民大衆に対するサービスの立場からいいますと、私どもは、もちろん戦争という時点はありましたけれども、非常にレベル・ダウンをしておるというような状況でございます。たとえば郵便の取り集めなり配達なりあるいはその郵便の配達の速度なり、それを取り巻くところの郵便局の局舎の増強なり、ポストの数なり、こういったもの、もちろんそれに見合うところの定員の増という問題、こういった問題を比べてみた場合には、戦前に比較をして決してサービスがよくなっているというふうには見受けられないのであります。大臣は、就任をされまして、この現状をごらんになって、少なくとも文化の向上、経済の伸展に見合って郵政事業が発展をするということをお考えであるならば、一体将来に向かってどういうようにサービスを改善していこうという計画をお持ちであるか、一つ所信を承りたいと思います。

小沢久太郎自由民主党郵政大臣

○小沢国務大臣 郵便を迅速にするというようなことは、これは経済の発展に従いましてぜひ必要なことでございますから、そういう点であるいは機械化するとかそういうようなこと、あるいは遅配をなくす、そういうようなことにいたしまして国民の利益をはかりたい、そういうふうに感じておる次第であります。

田邊誠日本社会党

○田邊(誠)分科員 抽象的にはそういう話はありましても、戦前に比べて郵便物はおそらく倍以上になっております。あるいは戦後の昭和二十六年ごろに比べてみても、すでに指数から言いますならば二〇〇以上に達しておる状態であろうと思うのであります。にもかかわらず、郵便局の数というのは、戦前の昭和九年から十一年の約一万二千に比較をして、わずかに二千余ふえたにすぎない。あるいはポストの数にしても、戦前の八万個内外という数字に比較をして、約一万か二万近くのものがふえたにすぎない。こういう状態でございます。定員にいたしましても昭和二十六年の郵便を取り扱っておった七万五千に比較をして、わずか六千人程度の増強を示しておるにすぎない。こういう状態でございますから、必然的に、たとえば今慢性化しておりますからあまり国民大衆が戦前と比較をいたしませんけれども、通常の市内でありまするならば、配達が四回されておったのが現在は二回しかされておりません。小包にいたしましても二回のものが一回しか配達されておりません。農村地帯に至っては戦前は二回配達しておったのが通例でありましたけれども、現在は一回がもう通例になってきておる。こういう状態でございまするから、そういった大衆サービスの面から言いまするならば、戦前に追いついてないという状態でございます。私はばく然と郵政省が、大臣がおっしゃったように、公衆に対して一つ一生懸命努力をして福祉の増進をはかりたいというお考えだけではいけないのでありまして、やはり明確な計画を持ち、一つの展望を持ち、青写真を焼きながら、それに向かってその努力を着実にしていく、こういうことが必要であろうと思うのでありますけれども、一体そういうような計画を大臣の手元でもってお持ちであるかどうか、お持ちでないとするならば、一体そういう計画をおつくりになるところの予定がおありであるかどうか、お伺いしておきたいと思います。

佐方信博郵政事務官(郵務局長)

○佐方政府委員 郵便のサービス全体につきましては、お話のございましたように収集の段階、配達の段階で戦前のサービスに及んでおりません。従いまして、この前五ヵ年間の計画をつくりましたときも、主として非常な遅配がございましたので、要員と物数の均衡をとること、あるいはまた局舎の施設を十分に整備して物数増にたえていくという点、現状の悪い点を是正することを主としまして五ヵ年計画を策定して参ったわけでございます。その結果、御承知の通り、非常に御迷惑をかけました遅配は、一応趨勢として、また大勢としては片づきましたけれども、まだ一番大事な送達速度が安定するというようなことにつきましては、なお勉強すべき点がたくさんあるわけでございますので、、私たちとしましては別途今後の新しい計画を今いろいろと考慮中でございますが、大臣のお手元に出し、またここで御説明するまでにまだ至っておりません。そこで現状といたしましては、交通機関の発達その他によりまして、遠距離のところに達する郵便の速度を早める逓送関係での改革をしていくということについては、国鉄の集約輸送関係もありまして、はっきりしたことが出てくると思いますけれども、お説のございました収集をふやしあるいは配達度数をふやすことにつきましては、ただいまのところ現状のサービスを確実にやっていくという努力に精一ぱいのところでございますので、これを安定いたしまして、利用する皆様から送達速度が非常に信頼できるということが完全にできますまでは、戦前までに復帰するということを今ここでわれわれとしても発表できるような段階ではないような気がいたしているような次第でございます。

田邊誠日本社会党

○田邊(誠)分科員 現在のところは現状を保持するのに精一ぱいだという状態でございますから、それはそれなりにして、やはり将来に向かって、たとえば郵便の機械化なりあるいはそれに関連する大衆へのサービスなりというものが向上する、こういう見取図というものがなければ私はいかぬと思うのであります。今私が申し上げたような部面だけに限ってみましても、一体どれくらいたったならば、今の郵政の力量から見て戦前の状態まで復帰する、こういう状態になるというふうにお考えで、またそれに向かって努力をされようとするのか、その点は実は国民が知りたいところだと思う。

佐方信博郵政事務官(郵務局長)

○佐方政府委員 どれくらいということになりますと、この前申し上げましたように、五ヵ年計画では現状を確実に守るということでやっておりますけれども、これからどんどん物数がふえて参りますし、そういうことに対処いたしまして、たとえば大都会等では個々の局がすべてのものを扱うのじゃなくて、去年くらいから力を入れておりますけれども、大都市の小包は一ヵ所にまとめまして、たとえば下谷方面ですと石浜へ全部まとめてしまう。これもたびたび国会でお話しておりましたけれども、ようやく東海道の小包関係を全部まとめて発着する場所も決定いたしましたので、そういうことにいたしまして、個々の局の負担をできるだけ軽くいたします。また第三種郵便物につきましても晴海に敷地等もございますので、そういうことをいたしまして、大都会の個々の局ごとに収集、配達で非常に苦労しておりますのを一ヵ所にまとめまして、そうして相当大量に引き受けても大丈夫だという制度に一つ持っていきたい、こう考えております。それから収集等につきましては、そういうことが片づきましてある程度余裕が出て参りましたならば、四、五年以内にはできるだけ収集の度数をふやしていきたいと思っております。配達関係につきましては、大都市のこのごろの実情、これは郵政だけでありませんで、新聞とか、そういった配達業務に対する要員の確保難というものがございますので、今何年かしたら配達度数をふやすということは、よほど特殊の地域、場所等を除きましては、ちょっと考えられないのじゃないか、こう考えております。

田邊誠日本社会党

○田邊(誠)分科員 一体郵政省は、時代の進展に伴って、郵政事業のいわゆる質的な向上をはからなければならぬという段階に来つつあると思うのであります。たとえば、その一面であるところの事業の機械化という面についてもどれほどの熱意を示しておるか、実はわれわれとしてはそこが知りたいところなんです。何か聞くところによりますと、モデル局を京都の中央郵便局につくりまして、それでもって今いろいろと状態を見ている、こういうことでございますが、一体京都の中央郵便局なるものの機械化というものがどの程度正常に運行されておるのか、そしてまた、来年度以降において、特に来年度予算を通じてみて、一体機械化のためにどのくらいの予算をさかれて、具体的な計画を進めようとしておるのか、機械化の傾向についてお伺いしたいと思います。

佐方信博郵政事務官(郵務局長)

○佐方政府委員 機械化全体につきましては、戦前は、御承知の通り、東京と大阪の両中央郵便局だけが搬送設備を持っておったわけであります。戦後におきましては、名古屋中央郵便局で一番新しく、一階から上まで上げていきまして、上からだんだんおろしていくという方法をとりました。その後小包、書状の自動区分の機械を備えつけようということでありまして、京都中央郵便局に三十六年開局を見たわけでございます。その結果、小包の自動区分につきましては、非常に経過はようございまして、今までの能力に対しまして数倍する力を示しておりますので、どんどんふえていきます物数を処理して効果があると思います。  一方、通常郵便物の自動区分につきましては、初めての試みでございましたけれども、世界的な趨勢もございますので、将来は五台ほど備えつけたい計画で、とりあえず一台を備えつけたわけでございます。そうしまして、ただいまの段階では、いろいろな寸法が違い、形が違うものがどういうふうに区分できるかということで、約一日二千通ずつ試験的なことをやっておりましたが、それについてはある程度のデータが出て参っております。しかし、現に作業をいたしますときに、たくさんの区分を一ぺんにやろとしておりますために、それが搬送ルートを通らなければならぬ、そこでいろいろな騒音が出る、そこにいろいろ問題がございましたが、これも三月一ぱいに解決をつけて、騒音の防止は解決できると思います。しかし、通常の自動区分その他につきましては、まだいろいろ問題点がございますので、もう少し研究いたしまして、そうしてあと五台ほど備えつけますまでには、理想的なものにしていきたい、こういうふうに考えております。  それから、一般的な機械化のことにつきましては、これは御承知の通り、京都中郵でもいろいろ勉強いたしましたので、今度石浜、それから汐留、晴海等の郵便局につきましては、これらの経験を生かし、外国の資料も入れまして、本格的なもの、りっぱなものをつくっていきたいということで、それぞれ今設計を進め、また準備をいたしております。それは全体的に建設勘定で処理いたしますので、大きな搬送関係につきましては、局舎と一緒に建設勘定で見ることになっております。それで、そういうことについて準備いたしておりますが、別途、先生のお話のございました問題で、たとえば二、三年前から非常に効果を上げておりますのは、小包関係で、局内の可搬式の搬送ベルトをつくること、それから小包等を自動的に把束する――郵便物もそうでありますが、把束するというような機械、それから枚数の計算機でありますとか、それから今までは、はがきだけを自動押印機にかけておりましたが、これからは封書もかけていきたいということで、大体来年度も約二億円近くの、そういう身近なところの機械というものに金を使っていきたいということで予算計上をいたしております。

田邊誠日本社会党

○田邊(誠)分科員 つい最近の新聞等を見ましても、たとえば西ドイツの機械化の速度と、これに取り組むところの西ドイツの郵政省という役所の意気込みというものと、日本の今の郵政省の計画の内容というものが非常に違いまして、機械そのものもだいぶ精密度が違うようでございますけれども、私は大幅に機械化の問題を取り上げるという意気込みにまだなっておらぬのではないかというふうに、実は今お聞きして残念に思うのであります。   〔主査退席、田澤主査代理着席〕 三十八年度の予算の中でも、おそらく機械化に要するところの費用というものは、今のお話のようにきわめて部分的であり、きわめてモデル的なものにすぎない、こういう状態でございますから、竿頭一歩どころではない、それに対するところの熱意がよほど示されなければ、機械化の速度というものは進まないだろう、こういうふうに実は考えて、さらに一つの研さんをお願いしておきたいと思うのであります。  機械化が今のような状況でありますならば、これに勢い今までも人にたよってきた郵政事業でありますけれども、これから先も人にたよっていかざるを得ない。これは機械化が進んでおる諸外国でも、全体としては郵政事業というのは人にたよる部面が多いのでありまして、人件費が大体アメリカのような七五%水準というのが世界の趨勢でございますから、日本もこれの除外を受けることはない現状であろうと思うのであります。そういった点から見ますならば、今遅配がようやく正常化しつつあるという状況でありますけれども、今の郵政事業特別会計の中で、一体今までの状態の中ではまだ現状を打破するわけにはいかない、こういうことになりますならば、より以上に人員の配置の面でも十分な配慮が必要ではないかと考えるのであります。来年度若干の定員増を見ておるようでございますけれども、私はこれでもって十分であるというふうには、今のお話からも受け取れないのであります。大臣も、この人の配置の問題については十分なお心がけがあるのではないかと考えるのでありまして、今の答弁からさらに一段とこの定員の配置の問題について御努力をいただけると思いますが、現状では十分でない、こういう御認識で大百がおありであり、その上に立ってさらに努力される、こういうふうにわれわれは考えていいのではないかと思いますが、いかがですか。

小沢久太郎自由民主党郵政大臣

○小沢国務大臣 定員の増は六千八百名でございまして、予算が成立いたしましたら考えまして、今田邊さんのおっしゃったように適当に処置したいと思っております。  それから機械化の問題でございますけれども、これは西独あたりは非常に機械化が進んでおるということであります。何といいましても、郵政は人にたよる点が多うございますけれども、やはり迅速化する、あるいはサービスを十分にするということで機械化が必要でございます。今京都でモデル的にやっておりますけれども、なお意欲的にわれわれの方もやりたい、そういうふうに考えておる次第であります。

田邊誠日本社会党

○田邊(誠)分科員 そういたしますと、定員もまだ足らぬ、そういう状態で事業の全体的な向上のためには一段の努力を要するわけでありますが、問題は力量で、一体その郵政事業にどれだけの力量があるかということになるわけです。郵政事業の特別会計なりを一見いたしましても、今郵便物の引受数の増加等の傾向がこと数年来大体変わっていない、こういう状態もございますから、三十六年六月に郵便料金の改定をいたしまして、三十六年度は確かに予算よりも決算の方が、いわゆる業務収入の中における郵便収入の増加はかなりあったわけでありますけれども、おそらくこれは一つの年度の一時的なものでありまして、三十七年度、三十八年度は大体趨勢としては増加の傾向は変わらないのじゃないかというふうに私は踏んでおるのであります。そこで、郵便収入というものが大体三十七年度に比べて三十八年度はどの程度の増加の見込みをお持ちですか、そして郵便収入というものが業務収入の中に占める割合は、ここ数年来変わっておらないのでありますけれども、一体三十八年度の見込みは、全体の収入の中でどのくらいの地位を占める予定であるか、お聞きしたい。

長田裕二郵政事務官(経理局長)

○長田政府委員 昭和三十八年度の郵便収入を見込みました額は九百五十六億でございます。総体の事業収入の総計は二千三十五億でございます。その約半ばに近いという状況でございます。一〇田邊(誠)分科員 昨年度に比べてどうですか、その全体の中に占める割合は大体変わっていないというようにわれわれは見込むのですが、その通りですか。

長田裕二郵政事務官(経理局長)

○長田政府委員 昨年度の郵便業務収入と比べまして約八・五%の増加でございます。総体の中での比重は若干の移動はございますが、大きなあれから見ますとそう変わっておりません。

田邊誠日本社会党

○田邊(誠)分科員 今大臣お聞きのように、大体特別会計の中に占める一番大きな部面である業務収入、その中の柱でありますところの郵便収入というものの趨勢は変わってないのであります。従って、収益の面では大体少しよくなっておると見てよろしゅうございますけれども、趨勢は変わっていない。そういたしますならば、一体一昨年に郵便料金の改定をいたしました。われわれは特別会計のあり方からいって、とのまま郵便料金の改定を何年に一ぺんかすることが正しいかどうか、そして事業の全体的な伸展を考えてみた場合に、その程度のことではたしてやりおおせるものかどうか、実はいろいろな面で懸念をして参ったのでありますけれども、その後の状態が、今お話のあったように全体的に、時代の進展もございますし、事業量の増加もございますから、ワクはふえておりますけれども、質的な面におけるところの飛躍的な向上ということにはなっておらないのであります。そういたしますならば、私が話をし質問をして、大臣がお答えをいただきましたこれから先、事業のいろいろな改善の多いこの郵政の分野において、はたしてこのままでいった場合に、この特別会計というものは、やはりある程度年限が来た場合には、じり貧的に赤字に転落する、こういう状態が来ることは必然的でございますけれども、一体今の状態でもって、どの程度まで健全な事業会計というものが維持できるものかどうか、その点に対するところの大まかな見通しを一つ大臣からお聞きしたいと思います。

小沢久太郎自由民主党郵政大臣

○小沢国務大臣 郵政事業におきまして一番占めている額の多いのは人件費でございまして、大体人件費のワクが今のままでございますならば、将来もいけるのじゃないか、そういうふうに考えておる次第でございます。

田邊誠日本社会党

○田邊(誠)分科員 さっきの質問を大臣お聞きになったように、これは現状でもって満足すべきものではないはずなんであります。昨年の一万数千人、それから来年度に予定されておるところの六千人余の定員増くらいでは、現在の郵便事業というものを実は維持するに精一ぱいであります。それでもなおかつ年度末等の極度の部面は別といたしましても、まだまだ実は遅配が完全に解消するという状態まで至っていないのは御承知の通りであります。従って当然これは現状でよろしいというふうには大臣もお見込みではないのでありますから、いろいろな五ヵ年計画等もお持ちでありますけれども、さらにそれを一歩進めて、事業の質的な内容を改善していくという、こういう前提に立ちますならば、これは今の状態でもって維持できるということにならぬはずでございますから、それらと見合いながら、あなたも大臣になられていろいろな意欲をお持ちでございましょうから、その意欲の上に立って、一体金の入ってくる度合いというのはどの程度でもってよろしいとお考えになりますか。このままではたしてよろしいというふうにお考えであるかどうか。その辺のお見込みを一つお聞きしたいと思います。

長田裕二郵政事務官(経理局長)

○長田政府委員 先ほど大臣の申しました点を少し補足させていただきたいと思います。  収入の面におきましては、御承知のように、郵政会計におきましては、約半分くらいを固有業務収入と申しますか、郵便とか振替とか為替とかの収入でまかないまして、残りの約半分を郵便貯金、簡易保険、あるいは電信電話の委託業務の収入に依存しているわけでございます。他の会計から受け入れますものは、必要度に応じてほぼもらうという建前をとっておりますし、ほぼそれに近いような線を維持しておりますので、残るところは郵便を中心といたします収入が、ただいまのお話のように時代の趨勢に即応できるかどうかということかと存じます。その面につきましては、郵便の収入は過去数年間の実績をとってみますと、三十六年度の値上げを別にいたしまして、大体八%強から一一%強ぐらいの間を往来している状況でございます。  他方、大臣もお答え申し上げましたように、郵政会計では、三十八年度では七九%ぐらいが人件費でございまして、人件費の占める率が非常に高いわけでございます。これにつきまして、通常の定期昇給の増加は四%足らずくらい、それに年々若干の増員等見込みますと、非常に大幅なベースアップとか、特例法の適用職員、三十六年度で一0%、三十七年度で六%の増加がございましたが、そういうようなものがずっと今後加わって参りますと、収支がだんだん逆ざやになって参るわけでございますが、大幅な人件費の増加があまりない場合には、若干のゆとりを持って事業の改善もできるというような状態ではないかというふうに考える次第でございます。三十八年度におきましても、郵便局舎を中心といたします建設勘定は、約二十億近く三十七年度より増加することができましたし、また機械化、あるいは集配施設の改善等につきましても、先生がおっしゃいましたように、十分とは申せませんけれども、年々その前の年と比べますと相当な幅で伸びておることは事実でございまして、これで安んずるわけには参らぬわけでございますが、総体といたしまして、大幅なベース・アップを考えなければ、大体まだやっていけるのではなかろうかという感じがいたす次第でございます。

田邊誠日本社会党

○田邊(誠)分科員 国民所得の中における郵便料金の割合は、日本においては〇・二八%くらいに当たるようでございますけれども、諸外国に比べてみてややまだ少ないのであります。従ってわれわれとしては、郵便料金のあり方に対していろいろな角度から考えられる点が多いと思います。しかし、いずれにいたしましても、独立採算を貫いていくとするならば、事業の改善がなかなか困難であります。今の現状を維持するのが精一ぱいである、これが大体の状態じゃないかと思うのでありまして、事業の具体的な改善策を講ずるとすれば、これは現在の特別会計を黒字でもって維持することはなかなか困難である。それならば一体その場合におけるところの郵便料金をどういうふうに手直しをしていかなければならぬか、こういう実は矛盾に逢着をするわけでございます。その点は、就任早々の大臣でありますから、ここで突き詰めて御質問することは避けて、当該委員会でさらにいろいろと御意見を承りたいと考えますけれども、私は、今のままではやはり郵政事業特別会計はじり貧的な傾向である、大幅なベースアップやあるいは人員増、こういったことも予定いたしますならば、これは縮小になるという今の局長の御答弁のように、どうしても一考を要さなければならないことじゃないかと思うのであります。その点に対して一つ大臣も十分お考えをいただきたいと思いますので、一言お伺いしておきたいと思います。

小沢久太郎自由民主党郵政大臣

○小沢国務大臣 ただいま田邊さんのおっしゃった点につきましては、十分一つ検討したいと思います。

田邊誠日本社会党

○田邊(誠)分科員 いろいろの改善策はありますけれども、その中で郵便局の局舎をもっとふやさなければならぬというのは当然の話でございまして、それに見合うところの計画をいろいろお持ちのようでございますけれども、ここ一、二年の趨勢を見てみた場合に、郵便局の局舎というのは、今いろいろな交通機関の発達や、いわゆる都市化の傾向等から見ましても、必ずしも数をふやすことに力点を置くという、こういう状態ばかりではないと思うのであります。今の狭隘な局舎をいかに改善をしてその取り扱いをよくするか、どういうこともまた非常に考えていかなければならない点だろうと思います。しかし、もちろんそうは言っても、農村におけるところの取り扱いの不便さや、あるいは大都市の中においても中心の局に行くにはなかなか不便だという、こういった点からある程度の局舎の増強ということも必要であります。この点に対するところの計画というものは一体どういった点に力点を置いてされておるのか、まずお伺いしておきたいと思います。具体的な内容についてもさらにお伺いしていきたいと思いますが、大ざっぱでけっこうでございますが、一体郵政省はこの郵便局の局の設置のあり方に対してどういうお考えであるか、お伺いしたいと思います。

佐方信博郵政事務官(郵務局長)

○佐方政府委員 ちょっと先生の御質問は局舎の改善のことでしょうか、それとも特定局の窓口機関の設置のことでございますか。

田邊誠日本社会党

○田邊(誠)分科員 両方からんで……

佐方信博郵政事務官(郵務局長)

○佐方政府委員 それでは、一般的にどういうふうに郵便局を置いていくかということでありますけれども、窓口機関を多くつくれという要望が非常に強うございますので、先ほど申し上げました五ヵ年計画では、五ヵ年間に千五百くらいの特定局をつくっていきたいということでやって参りました。一方特定局を増置いたしますと、最低配置要員という問題もありますので、そこまでの事務量には達しませんけれども、どうしても局を置いてくれという要望がございます。片一方では簡易郵便局というものを置くということに今までやって参ったわけでございます。そういたしまして、特定郵便局につきましては三十三年度から三十七年度まで毎年予算上二百局の特定郵便局の増置が認められて参りました。これはそのまま割当まして実施に移しております。年によりまして開局は次年度にズレるようなこともございますけれども、本省といたしましては全部割当をしております。なお三十八年度におきましては、三百局の置局が予算に計上されております。  簡易郵便局につきましては、これも三十三年度から三十六年度まで五百局ずつ、昨年はさらに八百局が予算上成立いたして参りました。このものにつきましては年々増置をいたしますけれども、既存のものの中から特定局に昇格する局等がございまして、実際としてはあまりふえてこなかったという実情でございます。  それから局舎全体の問題といたしましても、どこもここも新増築についていろいろな問題がございますけれども、この一両年の遅欠配の問題とからみまして、どうしても大都市の設備投資が一番おくれておりますので、去年、ことしはほとんど東京、大阪、名古屋等を中心としました大都市に重点を置きまして局舎改善をやっていきたいということにいたしましたので、おもなる経費がそういうところに注がれております。一方特定局につきましては、先ほどお話がございましたように、普通局と変わらぬほどの物数を取り扱う局でありますとか、あるいは大都市内あるいは特別に地価の高いところであって、借り入れによっては局舎を獲得できないところにつきましては、三十八年度におきましては九十局の特定局を新築したい、こういうふうに考えて予算を組んでおる次第でございます。

田邊誠日本社会党

○田邊(誠)分科員 今お話がありましたけれども、私が申し上げたように、現状の局の中でほんとうに十分な運営のできる局というのは、たとえば現業局でもって一人当たり五坪以上の局というのはおそらく一0%以下であろうと私は思うのであります。そういった点から見まして、やはりまだまだ狭隘の局をさらに拡張しなければならぬ、こういった段階であろうと思うのであります。さっきは現状を何とか維持したいという話でありますが、私はもちろん局舎の数をふやすことも必要だろうと思いますけれども、現実のようになかなかあなた方の計画のようになっていないのであります。これは私は昨年お聞きしたのですけれども、たとえば簡易郵便局はどうですか。五百の予定をとっているけれども、三十六年度の決算を見ますると、実質的にふえたのは、もちろん閉鎖局や特定局になった分もありましょうけれども、これは五百局の計画の中で簡易郵便局は二十八しか増加していないにもかかわらず、三十七年度はこの実績を見込みながらもさらに八百局の予定をいたしております。おそらく私はほぼ同数の状態ではないかと思うのであります。いろいろな手数料の改善等がはかられておりましょうとも、実はこの計画というのは、実際の実施の状態とにらみ合わせた場合には、非常に差が多過ぎる。こういう状態であるにもかかわらず、なおかつ三十八年度において特定局は三百局はよろしゅうございましょうけれども、簡易郵便局をまた五百局を予定をいたしておるのでありまするけれども、はたしてもう二年続いて同じ状態、五百の予定がわずかに二十八局、二十七年度も八百局の予定がおそらく三、四十ではないかと思うのでありますけれども、もう二、三年の苦い経験があるにもかかわらず、なおかつ 三十八年度において五百局の簡易郵便局を予定するというのは、一体これはどういうわけか、あまりにも計画と実際の間に大きな差があり過ぎるのではないか。これが半分くらいとかあるいは六割できたというのならまだ話がわかります。それも一年限りでもって違いがあったというのならこれは話はわかります。もうここ数年そういう状態で、若干のいろいろな手数料の引き上げくらいではどうにもならぬというような状態であろうと思うのでありますけれども、この状況に照らして見て、なおかつ三十八年度において簡易郵便局を五百局予定されておるというのは、一体どのくらいできる予定ですか、どのくらいできる見込みですか。

佐方信博郵政事務官(郵務局長)

○佐方政府委員 簡易郵便局につきましては、先ほど申しましたように、ここ数年来毎年三、四十しか実際できていない。その中から先生がおっしゃいましたように、昇給等がありますので、実数としてふえておりません。そこで、これにつきましては、この経営の主体を少し変えたらどうかという意見と、もう一つは、ここ数年来値上げいたしておりませんので、もう少し手数料を上げたらどうか、こういう二つの改正意見が強く出たわけであります。そこで三十七年度におきましては、久しく手数料の引き上げをいたしておりませんので、約二倍ほどの手数料引き上げがございましたので、思い切ってこれは積極的に勧奨をしてみようじゃないかということで、三十七年度に努力いたしました結果、この十二月末現在で約二百八十局が新しく増加いたしました。それからなお契約の内容がいいから締結しようという局が九十局ほどあります。それから申し込みがあって今調査中のものが百七十六局ほどありますので、五百局はこの年度内に何とか消化できるのではなかろうか、こういうふうに今見通しを持っております。  そこで、三十七年度はそこまで努力いたしましたので、三十八年度は一体何局にするかということにつきましては、八百局はちょっと大へんであろうということでございましたので、三十八年度におきましても三十七年度が五百局程度いけそうでありますので、三十八年度も五百局を要求するということにいたした次第でございます。

田邊誠日本社会党

○田邊(誠)分科員 時間がございませんから、私は簡易郵便局のあり方に対して、今のような現状から照らして見て、これはどういうふうな方向に変えていくかは別といたしまして、あり方に対していろいろと研究しなければならない、再検討を要する時期に来ているのじゃないかと思うのでありまして、私は私なりの意見を持っておるわけでありますけれど、それは述べないことにいたしまして、あまりにも計画と違うようなこういった状態というものを大臣も御認識をいただいて、やはり計画というものが実際に合うようなところまで引き上げてもらうように、一つ一そうの検討をしてもらいたいと思うのであります。  次に、貯金の方に一点お聞きいたしますが、実は現業の貯金の取り扱いは、今郵便局は銀行等と違って、非常に零細な数の多い取り扱いをいたしておりまして、非常にいろいろな面で苦労が多いだろうと思うのです。現在取り扱い時間は平日が午後四時まで、そうして午後五時までにあとの整理をいたすのでありますが、ところが、土曜日は十二時まで取り扱いをいたしまして、十二時半までに全部あとの整理をいたす。ところが、大臣も私と同じようにしろうとですが、おわかりいただけると思いますが、大体一日の取り扱いが百あるとして、それをあとの一時間で整理ができる。こういたしましても、土曜日はその半分の五十――実際には五十以上なんですが、その五十というものをあとの整理時間の三十分、平日の半分の時間で済むかというと、そういうものではございません。平日と同じような一通りの事務、日報も書かなければならないし、いろいろ事務の跡始末もしなければならない。こういう状態でございまして、これはおそらく郵政省の事務当局も全国的な趨勢を把握されておると思われるのでありますけれども、どの局でも実際に三十分で済むというわけにはいかぬのであります。もし済んでおるとすれば、土曜日の始まったときから整理のことを頭に考えて、事務を一生懸命やりながら整理の方もないしょでもって始めておるというような、こういう状態でございます。私は現業の管理者、事務当局者を問わず、実は土曜日に三十分でもってあと整理することは事実上至難なことである、こういうふうに実は口をそろえて言っておるのではないかと思うのです。この点に対する現状把握は一体どうなっておるか。そうしてまたこれに対するところの、これは現業からそういった声が出ておることは間違いない事実でございますから、それに対して、公衆サービスは必要でございますけれども、私は必ずしも時間の長いことをもってよしとしないのでありまして、やはり事務が正常にいくような取り扱いの時間を設定しなければならないのではないか、こういうふうに考えておるわけです。その点に対するところの一つのお考え方をお聞きしたい。

金澤平藏郵政事務官(貯金局長)

○金澤政府委員 お答えいたします。その問題は、先生の御指摘のように、現業のみならず、管理者にとっても問題でございます。そこでどうするか、今超勤等で補っておりますが、しかし超勤のないときもございますので、非常なめんどうなことになっておるわけでございます。これは私たちの単なる構想といたしましては、場合によっては、九時を九時半にするとか、こういうような方法もできるならばどうだろうか。そのほかそういうような方法を検討いたしております。

田邊誠日本社会党

○田邊(誠)分科員 九時を九時半というのは……、

金澤平藏郵政事務官(貯金局長)

○金澤政府委員 九時を九時半に三十分ずり下げるわけでございます。それがいいかどうかということについて今検討中であります。

田邊誠日本社会党

○田邊(誠)分科員 事務整理はできるんですか。

金澤平藏郵政事務官(貯金局長)

○金澤政府委員 いろいろの問題がございまして、かりに九時を九時半にいたしましても、仕事の量は同じだという御意見もあると思いますが、三十分繰り下げまして、詰める瞬間が三十分だけ減るわけでございます。しかしそれは土曜日非常に公衆の方に多大の不便をかけるという問題もございますので、それについては、まあ、そのほかいろいろな方法がありゃせぬかということで、検討している最中でございます。

田邊誠日本社会党

○田邊(誠)分科員 九時を九時半にするというのも一つの行き方でしょうけれども、これはやはり跡始末の時間を三十分でいいかどうかという問題でございまして、事実上今あなたが言ったように守られておらないのでできないのです。従って、もし時間を詰めるとするならば、これは十二時を十一時半なり十一時四十分なりに詰める方が合理的な方法であります。始業時間を九時から九時半に繰り延べるという方法も、これは間接的には取り扱い時間を狭める結果になりますから、これは取り扱いの合理化という面からいったらば、半歩前進ではありましょうけれども、私はやはりそれよりもあとの時間を繰り上げることが適切ではないか、こういうふうに考えておるわけです。その点もあわせてお考えをいただいて、検討されることも必要ではないか。これは今、週四十時間といっているんですけれども、実際には十二時半という終わりの時間が守られておらないのは、あなた御承知の通りであります。それを超勤で補うという、こういう苦しい手を使っておるけれども、それは決して正しい断り方ではない、こういうふうに思うので、私はもっと公衆に対するサービスにいろいろ違った面におけるところの改善をはかることが必要であろう、こういうふうに思うのであります。取り扱いの時間に対しては今一つの案が提示されておりますけれども、私の言ったことの方がさらに合理的ではないかと考えるのであります。その点あわせて御検討いただけるかどうか、お伺いいたしたい。

金澤平藏郵政事務官(貯金局長)

○金澤政府委員 ただいま申し上げました三十分ずらすことは、今の勤務時間を三十分ずらすということでございます。その点、時間短縮という意味ではなくて、三十分ずらすということでございまして、私、言葉が足らなかったと思いますので、その点申し添えたいと思います。そういった点も十分な検討をさせたいと思っております。

田邊誠日本社会党

○田邊(誠)分科員 時間がこざいませんから、もう一問だけで終わりたいと思います。簡易保険の取り扱いに対してちょっとお聞きをしておきたいと思うのですが、簡易保険はいろいろな面で便利のある保険事業でありますけれども、やはり民間に比べていろいろと保険料率やその他の面でもって決して有利でないという点もあるわけでございまして、われわれとしては今非常に競争の激しい募集をやっておる第一線の諸君のことを考えてみた場合に、今までの状態でいきますならば、なかなか予定をされておるところの計画というものが円滑に実施をされるという状態になっておらないのであります。たとえば、これは簡易保険独特の制度であり、また本来は保険制度からいってあるべき姿でありますけれども、終身保険というようなものも、実は民間では、たとえば死亡保険と養老保険との取りまぜの中でもって採用している。こういうことで今家族制度が変転をし、死んだあとに金をもらうということに対する魅力というものがないのでありまして、何とか生きている間に、八十でも八十五でも、金を幾らかでももらいたい、こういうことが実際の要望でございまするから、保険料が高いということもあるし、あるいは簡易保険のいろいろな種別の面でも一考を要する時代に来たのではないか、こう思うのであります。保険事業の今後の内容の改善の問題についていろいろと御検討があるかどうか、お伺いしておきたい。

田中鎭雄郵政事務官(簡易保険局長)

○田中(鎭)政府委員 簡易保険料は、民間保険の保険料に比較いたしまして、お説の通り、表定保険料では私どもの簡易保険の方が若干低いのでございますが、民間保険は、これは不確定でございますが、毎年多額の配当を実施しております。それを勘案いたしまして、いわゆる正味保険料ということになりますと、確かに簡易保険の方が高いというのが現状でございます。これをいかに改善するかということは、私ども事業に携わる者にとりましては最も重大な問題でございまして、一番の原因は、運用利回りが民間に比して低いということでございます。この運用利回りの向上ということにつきましては、かねがね考慮いたしているところでございまして、目下関係方面とも折衝をいたしまして、少しでも運用利回りの向上をはかるように努力を続けているところでございます。  それから、終身保険、この終身という名称がどうも不適当だということは、外野方面から終身という名前を変えてくれという要望は相当熾烈なものがございます。おっしゃる通り、生命保険の本質から申しますれば、終身ということは、これを今直ちに廃止するとかどうかということは問題が残ると思いますが、   〔田澤主査代理退席、主査着席〕 名前を変えるだけでしたら、何ら差しつかえないことでございまして、この点につきましても目下検討を続けているところでございます。

田邊誠日本社会党

○田邊(誠)分科員 終わります。

羽田武嗣郎自由民主党

○羽田主査 午前の会議はこの程度にとどめます。午後一時半より再開して質疑を続行いたします。  なおこの際郵政当局に申し上げますが、先ほどの川俣分科員要求の資料は、明日の分科会までに提出を願っておきます。  これにて休憩いたします。    午後零時三十九分休憩      ――――◇―――――    午後一時三十七分開議

羽田武嗣郎自由民主党

○羽田主査 休憩前に引き続き、会議を開きます。  郵政省所管及び日本電電公社関係に対する質疑を続行いたします。片島港君。

片島港日本社会党

○片島分科員 午前中の委員会で、電電公社の第三次五ヵ年計画が終わった場合に、配置転換を要する総人員が三万三千人、そうしてその配転が不能であろうと思われるのがそのうちの四〇%であるという御答弁があったのでありますが、これは電電公社の直轄下にある職員の配転の数字と承ったのですが、そうでしょうか。

宮崎政義日本電信電話公社計画局長

○宮崎説明員 お答え申し上げます。  三万三千のうち約四〇%が配転措置困難な数でありますと、こういう工合に申し上げましたのですが、これは公社直営局と郵政委託局の分を含めて申し上げております。

片島港日本社会党

○片島分科員 三十八年度の電電公社から郵政の方に委託費として繰り入れてあるのは、三百十八億四千四百余万円でありますが、このうちの人件費と物件費は、どういう金額になっておるか。人件費の算定基礎となった特定委託局における電信電話を担当する要員の数、予算上のこの人件費を算出いたしました数字は、どういうことになっておりますか。

井田勝造日本電信電話公社経理局長

○井田説明員 ただいま公社の予算から郵政に繰り入れております繰り入れ費につきましては、設備数並びに取り扱い数につきまして繰り入れておりますので、その人件費、物件費の内訳ということは、電電公社の方ではわかっておりません。

片島港日本社会党

○片島分科員 それでは、算定の根拠はどういうことになるのですか。取り扱うためには、人間と物がなければ仕事ができないわけでありますが、取り扱う人手はどのくらい要るか、あるいは局舎を一部分使わしてもらうから、その借料が幾らだとか、設備を共用さしてもらうから、設備が幾らだとかいう、何も算定の根拠がなくて、分割当時からの大体のつかみ金ということでやっておられるわけですか。算定の根拠を一つ。

井田勝造日本電信電話公社経理局長

○井田説明員 算定の根拠につきましては、郵政省と電電公社との方で協議をいたしまして、これによりましてその取り扱い料をきめることになっております。

片島港日本社会党

○片島分科員 それはわかっております。これを勝手にこれだけでやれとか、これだけくれといって、一方の言い分だけでなくて、協議されるのはあたりまえであります。しかし、その算定をした根拠になる要素、ファクターになっておるようなものはどういうものから算定されておりますか。

佐方信博郵政事務官(郵務局長)

○佐方政府委員 電電公社と郵政省との間におきましては、取り扱い局数あるいは取り扱い定員等を基礎といたしまして、いわゆる基本的な経費としまして五分くらい、それからいろいろな物数の取り扱いとしまして五分、合わせまして半々ぐらいの計算をいたしまして委託経費を受け入れてきたわけでありますけれども、ごく最近に至りまして、両方とも納得する数字ということで検討いたしました結果、大体基礎的な設備としまして、いわゆる七割ぐらいの固定経費をもらおう、それから三割ぐらいは取り扱い物数によりますところの手数料という形にいたしまして、三十八年度は三百八億の経費を受け入れたわけでございますが、郵政省としましては、そのうちの約二百十億円というものを人件費に使おう、それから物件費としましては、二十二億円というものを基本的な経費としては見ていこう。それからそのほかに、こまかい、新規の、たとえば配達関係の経費を見るとか、そういうようなことを少ししていこうということにいたしまして、歳入三百八億に対しまして、支出面としましては二百四十億ぐらい見まして、その差額はいわゆる諸掛費といいますか、そういう経費に向けるということになっております。もちろん、諸掛費の中にも人件費と物件費があるわけでございますが、そういうことになっております。

片島港日本社会党

○片島分科員 二百十億円に相当する人員は、どの程度になりますか。

佐方信博郵政事務官(郵務局長)

○佐方政府委員 電気通信の定員といたしましては、直接電気通信業務に従事する人が、三十八年度は五万四千七百九人というふうになっております。

片島港日本社会党

○片島分科員 委託局において直接電信電話を担当する人員が五万四千七百九人ということでありますが、先ほどの電電公社の御回答では、三万三千は直轄局と委託局を含むということでありましたが、人のところのことはわからなくてもけっこうでありますが、郵政省においては、委託局におけるこの五万四千七百九名のうち、第三次五ヵ年計画が完了したならば、どのくらいの人員がこのうちから不要となるのでありますか。

増森孝郵政事務官(人事局長)

○増森政府委員 お答え申し上げます。  大体私どもの見当といたしましては、差引整理困難と思われますのは五千九百名と計算しております。

片島港日本社会党

○片島分科員 五万四千七百九人のうちで、電信電話を取り扱わないようになるために不要となる人員は幾らですか。

増森孝郵政事務官(人事局長)

○増森政府委員 大へん失礼いたしました。発生過員と申しますか、要らなくなるのは一万三千三百人でございます。

片島港日本社会党

○片島分科員 電電公社の合理化計画が完了いたします昭和四十八年度においては、五万四千七百九名という全部が不要になる、こう解釈してよろしゅうございますか。

佐方信博郵政事務官(郵務局長)

○佐方政府委員 三十八年度におきましては、先ほど申し述べましたように、五万四千何がしの数字でございますけれども、電電公社のいわゆる合理化が進んでいきますと、一万三千人くらいの人がこの五ヵ年間において当該局で不要となる。しかし、そのほかに既設の電話局で増員が出て参りますので、現実に定員としましては、一万三千人が全部減ることはあるまいかと思っております。しかし、ふえるところは別なところでございますし、自動化によって直接配転の対象にさらされる人間は、この中で一万三千人になるのだ、こういうふうに御了解いただきたいと思います。

片島港日本社会党

○片島分科員 大体現業に従事しておる郵政職員が二十五万といたしまして、五万四千というと五分の一以上に相当する人員でありますが、それを向こう十ヵ年間で措置していく。ところが、御承知でありましょうが、特定局においては、相当年輩の婦人の方が、昔は早くやめておりましたけれども、最近はだいぶ勤務年数も長くなって、古い人がおります。配置転換をやるといいましても、実はその土地に根がはえておりまして、最近入った者なら近くに配転ということもできますが、根のはえた者はなかなか行けないわけです。二割という五万四千七百、約五万五千という数字は、容易な数字じゃありません。新規の直轄局の方へとっていただく方はそれでいいが、このうちの何%くらいしか配転がうまくいかぬのじゃないか、なぜかなら、電電公社の直轄局においてすら、第二次五ヵ年計画で四〇%配転が非常に困難であろうというような御答弁があったわけであります。自分のところの直轄局でさえ配転がうまくいかないのに、人のところと言っちゃ悪いですが、管轄が違う職員を、また非常に条件の違うものを、五万五千を十ヵ年間にやっていくということになれば、一ヵ年間に五千何百人ずつやっていくということになりますが、配転に応じない、配転が実際上できないといったような場合は、物件費として郵政が受けられておる局舎料なり設備料などというものは、これは切り刻んで電電公社に売るわけには参りませんでしょうから、あなたの方でいろいろな方面でカバーされるでありましょうが、現実にこの生きておる人間についてのこういう大量な電電公社への職場転換というのが、可能であるかどうか。可能でないとするならば、どの程度が完成年度において不可能になるか。もう電電公社の方では、非常にスピードを上げて計画が進められておるわけであります。それに即応して、郵政当局としても、この五万五千人の従業員をそれに合わせた形で処分といいますか――処分というのは何も首切りということだけでなくて、配転ということもありましょうし、やめてくれ、はい、やめましょうというのもありましょうし、しかし、そうしてもやめぬというのもありましょうが、そういう計画はつくっておられるでありましょうか。年々の計画を立て、それが最終的な完成年度においては、どの程度処理が困難なことになろうか、そういう見通しはお持ちになりませんか。

増森孝郵政事務官(人事局長)

○増森政府委員 仰せのように、三十八年から四十二年までで一万三千三百人ほど出るのでありますが、そのうち、公社に転職というのが大体五千四百人とにらんでおります。それから欠員、退職というような者も見込みまして、そしてわれわれとしましては、十分配置転換あるいは職種転換というようなものを考えていきたいと思っております。しかしながら、実際問題といたしますと、三十九年度以降というものにつきましては、われわれの方といたしましては具体的につかめませんので、三十八年度につきましては、具体的に大体きめまして、差し引き困難と思われますものが、四百人であります。

片島港日本社会党

○片島分科員 抽象的にはいろいろ言われますけれども、欠員のあるのを埋めると申しましても、電話の交換だけやっておって相当年期のきた人たちに、また郵便をやらせ、保険をやらせることは、特定局の事情をよく御存じであろうと思うのですが、なかなか困難だと思うのです。そこで私は、この五万数千というものを、あなたの方で職場転換できるというような人、職種転換できる人もありましょうが、そういういろいろな措置の仕方によって、何に幾ら、何に幾らという計画ができているかどうかということを聞いているのです。そうでないと、一方の方はどんどん合理化が進んでくる。そうすると、郵政の方は取り残された、取りこぼされた人の問題についていろいろ問題が出て参りますから、そういうものについては、電電公社の計画に合わせて郵政としても要員の措置について考えていく必要があると思うので、その計画があるかどうか、お聞きしているのです。

増森孝郵政事務官(人事局長)

○増森政府委員 仰せのように、三十九年度以降につきましては、あまり具体的なことを聞いておりません。しかし、三十八年度につきましては、できるだけ具体的に電電公社から示していただきまして、そしてわれわれの方で具体的に人をはめ込んでいくというようにしています。ただし、くどようでございますけれども、三十九年度以降等につきましては、具体的に電電公社の方からその計画をいただかぬと、計画が立ちにくいということは言えるかと思います。

片島港日本社会党

○片島分科員 では電電公社にお伺いしますが、あなたの方では、もうすでに第三次計画からずっと引き続いた計画がまだ先のはできぬとは思いますが、少なくとも第三次五ヵ年計画は、前から私どもも説明を聞いておるのですが、その場合に委託局の関係でどういうふうなことになるかということは、郵政省にはまだお示しにならないで、ないしょにされておるわけですか。

宮崎政義日本電信電話公社計画局長

○宮崎説明員 お答えいたします。  われわれの算出しておるのは、過去の実績によりまして、郵政委託局としては、自動化を行なったり、あるいは集中合併をしたり、あるいは市外集中というようなことが起こるために、いろいろな配転の問題が出てきているのでございますが、第三次五ヵ年計画全体の計画工程を大体年度別に配分いたしまして、過去の実績より算出しまして、それによって郵政の方にもお話しいたしておるわけです。ただし、これは全体の数を割っただけでございますから、個々の局というのは申し上げておりません。

片島港日本社会党

○片島分科員 それは委託局、ここで一万数干の局をあなたの方からお示しするということは困難です。なぜかなら、その要員は、郵政当局が各委託局に定員を配分したのであって、あなたの方は、先に御説明のように、総ワクで取り扱い量を基礎としてやって、配分は郵政省でやられた。それをあなたの方でこことここは何人要らぬというようなことを言ったら、郵政当局は非常に迷惑する。あなたの方では、総ワクでいいのです。しかし、総ワクがわかれば、その総ワクの範囲内において、現在配置しておる状況は郵政当局では知っておるわけでありますから、それによって郵政当局は計画が立つはずでありますけれども、しかし、三十九年度以降についてはまだ知らない、示されていないということでありますが、食い違いはございませんか。三十九年度以降どのくらいずつ委託局から電信電話要員が不要になってくるか。また、それについてあなたの方ではどういうふうに措置をしていくか。

増森孝郵政事務官(人事局長)

○増森政府委員 今電電公社の申しましたように、三次五カヵ年計画の第一年度は何局かというような局数で言って参りまして、どこのどの局といったような具体的な話は、三十九年度以降については聞いておらない、こういう趣旨であります。

片島港日本社会党

○片島分科員 私も、個々の局のことを聞いておるのじゃないのです。個々の局の配分は、あなたの方で定員を公社の方へ配置されたのですから、各年度に総ワクとして、このくらいずつ市外集中もやっていく、合併もやっていくという計画ができたら、それによって委託局における人員の不要になってくるのが、自動的にあなたの方では想定ができるのじゃないでしょうか。

増森孝郵政事務官(人事局長)

○増森政府委員 局数を申されましても、局数でもって概数はつかめますけれども、具体的に何局ということがわかりませんと、正確な数字はつかめないのであります。

片島港日本社会党

○片島分科員 正確な数字でなくてもけっこうです。私が心配いたしますのは、特定局の実情からいいました場合に、特に電話交換要員といったような場合におきましては、配置転換ということが非常に困難であるし、また、今日の事情においては、もうお前は仕事がなくなったからやめてくれと言って簡単に首にすることができる情勢でないから、その数が少なければ別として、この十ヵ年間に五万数千人というのは、おそらく一つの大きな公社のできるくらいの人員です。こんな大きな五万何千人という従業員を抱えておる事業というのは、日本の国内でも珍しいくらいの人員です。これを十ヵ年間でおさらばをさせなければならぬということになれば、いろいろな困難な問題がこれから出てきて――現在も出てきておるわけでありますから、相当大きな問題であります。この要員の措置については、郵政省をあげて緻密な計画を立てて、そのとき、そのときのトラブルが起きないようにやっていただいた方がいいじゃないか。実は、あなた方よりもっと下の事務当局にもいろいろと私は聞いてみたのでありますが、どうもはっきりしない。やはり首脳部の方でつくっておらないものでありますから、また、計画を命じておらなければ、下の方でもなかなかつかみにくいというように感じましたので、この点を早急に、電電公社とも連絡をとりながら、一年々々の計画を、しかも総体的な長期の計画に合わして、トラブルの起こらないように準備を進めていただきたい、こう思うわけです。私は、むしろ老婆心をもって皆さんに質問したわけであります。  時間がありませんから、郵便関係についてお尋ねをいたしますが、郵便というのは非常にじみな仕事でありますが、今度「世界」という総合雑誌に、どこかの大学教授が非常に詳しい資料をあげて論文を書いておられたようですが、大臣お読みになりましたでしょうか。

小沢久太郎自由民主党郵政大臣

○小沢国務大臣 まだ読んでおりません。

片島港日本社会党

○片島分科員 私はあの論文を読んで、一般の人はあのまま受け取ったと思うが、私は、多少くろうとでありますから、そのままは受け取らないのでありますけれども、郵便物量が年々第一種からずっと郵便の種類別に非常に増加を来たしておるわけであります。そういう場合に、新規増員がとれた場合の配分といいますか、また新規増員を予算上要求する場合に、どういう点から――ただ物数がこれだけふえたから、物数のふえた何分の一とか、何か要求をする場合の、また要求ばかりでなく、実際実行する場合の基準というものがあろうと思いますが、そういうのは、どういう点を基礎として算定しておられるか。

佐方信博郵政事務官(郵務局長)

○佐方政府委員 御承知の通り、郵政省としましては、郵便が書留、通常、小包、いろいろな種類にわたっておりますので、それを長年研究いたしまして、みんな同質のものと見るようないわゆる点数制というものをつくりまして、現実に予算の要求をいたし、また現実の配分をしておるわけでありますが、ほんとうの姿として申し上げますと、たとえば三十八年度においては、三十七年度までの物数がどれくらいあった、特に三十六年度の実績にかんがみまして、過去五ヵ年くらいの物数の伸びをずっと伸ばしてみまして、三十八年度の予算物数をきめると同時に、また、私たちの方のいわゆる服務上の基準となっておりますもので、一人当たりどれくらい処理できるかという一つの基準がございますので、それで三十八年度の物数を割りまして、大体の件数を出す。それに対しまして、現在成立している予算定員を差し引くということでやって参りました。これにつきましては、二、三年前までは、最後の査定の段階でなかなか郵政省と大蔵省との間に意見の一致を見ない点もありましたけれども、三十六年度に過去の非常勤を定員化しまして、また三十七年度にはほとんど郵政省算出の通りに大蔵省も見てくれましたので、いろいろ欲を言えばきりがございませんけれども、一番問題になっておりますところの一般の郵便物数を処理する人間ということにつきましては、三十七年度並びに三十八年度の予算をもちまして、郵政省と大蔵省との間では算出の上にそう大した食い違いがないというふうになっております。現実にこの人間をどう配置するかということにつきましては、たとえば三十六年度の実績等からかんがみまして、三十七年度はどうしてもこれだけの人間をほしいんだということが、各郵政局から上がってくるわけです。そこで私たちは、そういうことも一つ参考としまして予算要求をいたしておりますので、各郵政局の実情を見まして、今申し上げましたように、大体私たちの考えた物数増加に応ずる要員はとれておりますから、郵政局の要求に応じまして、それを適切なところに配分していこうというやり方をとっておるわけでございます。

片島港日本社会党

○片島分科員 私の知っておる特定局におきまして、十年あるいは二十年と定員は少しも変わりありませんが、ある局は非常に平坦地でありますために、その当時は、自転車でもいけなくてやはり歩くところがありましたが、割合平坦地であるために、全部自転車なりあるいはオートバイでいけるようになった。あるところは、谷の底にありまして、両側だけを受け持っておるから、今でも自転車は配置してありますけれども、やはり歩いていく。その当時のその受け持ち局区内の人口は、少しふえておりますけれども、どちらも同じくらいふえておって、あまり変わらぬ。交通が非常に便利なところと交通が非常に不便なところでは、大へんな違いがあるわけです。結局そういうところはサービスの低下となって現われまして、郵便局の隣まで――隣は市内でありますが、従来二度配達しておったのを一度配達しておる。物量はどんどんふえる。物量がふえますと、自転車で行けないから、かついでいくということになると、なかなか容易なことじゃない。郵政局を呼んで、どうしても定員が足らぬというので、郵政局も、これはほんとうに足らぬ、本省に要求しても、くれないとというので、十五度地をやたらにふやす。しかも、三人とか四人とか足らぬということを郵政局も認めて、市内は一度便にし、市外の遠いところは十五度地をたくさんふやしてやっておったところが、住民の方から、公衆の方から、初めて苦情が出まして、それが問題になっておるところがある。そういうふうに物量がふえても、交通事情が非常に好転したために、さほど住民も迷惑もしないし、労働強化にも、幾らかなりましょうが、それほどならぬ。ところが、非常に労働強化になって、郵政当局そのものがサービスをもっと今までよりも格段に落とす、こういうような事例があるわけです。そういう場合には、定員の算定根拠にこういうものがなるんじゃないか。  それでもう一つ、私はお伺いをしておきたいのでありますが、今の特定局というのは、明治時代から大正、あるいは昭和にかけて、最近できたのもありますが、置局をされておりますが、農村なり山村に行きますと、局の廃止もなければ新設もありません。そういたしますと、ここに、私はこういう図面を書いて持ってきたわけでありますが、A局とB局がある。この部落にはこの郵便局から、今言ったように、山を越えて持っていくんですが、ここは十五度地なんです。電報が来ましたときに、別紙電報がオートバイに乗って、この局の前を通ってここに行きます。なぜかならば、ここからバスが出ている。昔はなかったんです。昔はここも山の中だったんです。ところが交通事情が変わりまして、ここに役場があるために、同じ町村ではあるが、集配区域は、こう切ってあるために、ここは十五度地なんです。ここから毎日バスが出ている。急ぐものはここからオートバイで運びますが、集配はこちらへ行きます。こちらに部落がありますから、山を越えてここに行く。こういうものについても、ここの人はあまり文句を言いません。ここは非常に交通の便のいいところです。ここの人間は、こちらにも山があって、山の中を背負って歩いて、毎日バスがここを行ったり来たりしているのに、郵便は隔日くらいにしか行かないというようなことがある。  これも明治、大正にできた局ですが、ここからこの郵便局に逓送して、ここに持っていく。この集配区域は、この部落へは山を越えて持っていくわけです。ここから逓送しますと、新聞でも、郵便でも、早くても一日おくれますが、ここに発電所ができたときに道路ができて、バスが一日四、五回行く。郵便がおくれては困るとここの部落の人たちが言いまして、私は郵政局の方にいろいろなにをしてみましたが、何とかここの定員を一人減らしてこちらに配って、郵便を早く配達しようと思って調査しましたが、この途中に八十二条適用地、要するに郵便を配達しないでいい地、それから十五度地、一日おきに配達すればいい地域、ここにバスが通っていて、停留所の中間にあるわけです。ここにある八十二条適用地の一番奥までバスが行っていて、その途中に停留所がある。郵便はここから配達している。しかし、ここから配達してもらえば、一日早く新聞が読めるのでありますが、途中の八十二条適用地や十五度地をまん中にはさんで、奥の方ばかり便利をよくしてやるわけにいかないので、そのままほうってある。そういうことでいろいろ問題がある。  まだあります。これはある市でありますが、ここの郵便局から、前に交通が不便なときには、ここの部落から山越えをしてここに行っておったわけです。ところが、隣の町村からこの部落に道路がひけたために、こちらから配達している。自転車に乗っていくには、こちらが便利である。こちらの局は、この道のこの局よりの方を配達して、朝、お早ようございます、今ですか。今です。帰るときには、また局の方から来るのが、私たちはすれ違いと言っておりますが、今かい、おそくなったねと言って、こちら側は向こうが配達して、向こう側はこちらの局が配達している。これは町村ごとに配達をしているからであります。  そこで、私は郵政省にお尋ねをしておきたいのは、明治、大正時代と今とでは、交通事情や経済交流の関係、こういったものが非常に変化しておりますけれども、いかなるときの予算を見ましても、この局とこの局の設置場所についてうまく合理化するということをきめたことは、一回もないわけです。ずっと昔からあった局がそのままあって、その不合理がそのまま続いている。できるだけサービスをよくしようというなれば、これは金が要るわけですが、金が要らないでもできることがあります。それを都会に追われておって、お前のところの山の中のことは考えておられぬということならそれは別ですが、これはだれが考えても、道路がなかった場合と、私がさっきも言いましたように、発電所の八十二条適用地と十五度地に電報配達する。こちらから配達するのがほんとうですけれども、山を越えて行くのはいやです。今配達人でもオートバイに乗っておりますから、電報配達が来たときは、ぶうっと飛ばしてこの十五度地、八十二条適用地域を通って、この別紙配達をここから持っていく。しかし、電報の発信人は、これの方が近いから、別紙料はこれしか取っておらないが、山を越えて行くのより簡単だから、人の局のところまで出ていくのです。郵便局となりますと、幾ら速達で急ぐといっても、ここに行ったときにすでに一日おくれているのです。もしここからだったら一日早く行く、こういうふうな不合理が昔ながらに取り残されていては、私は、多少自転車をふやすとかあるいは計算機を買うてやるといったような合理化よりも前に、郵便局の制度――全逓はすでにこの制度の改革案というものをつくっておりますが、私は、郵政当局が制度改革について具体的な案を示されたものをまだ実は知りません。やっていないと思うのです。こういうような事情から見た場合に、経済圏も、交流圏も、また流通圏も、違ってしまう。また、交通網がこういうふうになったために非常な矛盾ではないか、不合理な状態になっておる、こういうものについて、何とか設置の問題、今ある局をどういうふうに配分をするか、あるいはこの集配区域について、現在の交通の便から考えた場合に、どうやったならば一般利用者に対して便益を与えるか――また私は、こういう矛盾があるので、実は相当申告なり苦情がきておるかと思ったら、苦情を言うような人は、山の奥にはおらぬのです。おれたちが言うたからといってとても取り上げてもくれないし、それから、昔からそうサービスが悪くなったわけでもないわけです。しかし、経営者として見た場合には非常な不合理があり――ただ私がこういうなにをすると、これは私がまことにあれですが、個々の局について言いますと、実は全逓の組合としてもあまりそういうことは言わないから、どこの局がどうだということは言いません。組合としても一応やはり問題になることがありましょうし、いわんや従業員も局長も言うてこなければ、あなた方の方にはわからぬ。一般公衆――今言ったような山奥の人たちは昔より幾らか便利になったし、ラジオも聞いておるし、まあいいじゃないか、また局長も局員の方もだれも言ってこぬというようなことになると、そういうような非常に不合理な経営をそのままやっておられる。それがひいては農村地帯における一般大衆に対して、非常に文化の恩恵を受けないというようなところに取り残される一つの大いなる原因にもなると思うのです。こういう問題について一つ当局としては何か考えられたことがあるか、まあ大臣は一ときやってはやめておられるから、そこまで深く取り組んでおられるひまはないかもしれませんし、しかも大臣はこれは初めて聞かれたかもしれませんが、こういう問題について検討すべきだと思うのですが、いかがですか。

佐方信博郵政事務官(郵務局長)

○佐方政府委員 ただいま御指摘のございましたような事例が残って御迷惑をかけておるとしますと、まことに申しわけないと存じます。ただ実際問題としますれば、私たちも真剣にこの問題は取り上げていきたい、また解決していきたいという熱意を持っております。三十六年度までは御承知の通り遅欠配の対策に追われておりまして、なかなか手が回りませんでしたけれども、三十七年度予算でまず特定局の増が認められております。これは主として大都市並びにその周辺を中心といたしましたところですが、三十八年度予算におきましては、算出上増員を要求する必要があるところにつきましては、特定局の増も認められましたので、私たちは積極的にこれに取り組んでいきたいと思っております。  なお、その問題は主として町村合併の影響と、もう一つおっしゃいましたように新しい交通機関の設置、新設ということがからんでおりますので、両方の面をあわせまして見ていきたいと思うわけありますが、町村合併に伴う集配区の統合は、現在の要員で相当やり繰りつくところは終わりましたけれども、その後もいろいろな方面から御要望がございます。郵政局に聞きますとやはり定員の組みかえを必要とするということが一つ、地元が無集配であることがいやだからといって反対なさるところが一つ、そういういろいろな要素がございますけれども、少なくとも郵便業務が非常に早くなるのに、非常に少ない定員のことだけで迷惑を及ぼしておっては申しわけございませんので、三十八年度はそういう点につきましてもすでに相当計画的に解決していきたいと思っております。また先生のおっしゃいましたように、定員の問題と関係なく、交通機関が発達してきたのに、そのまま放置しておくということになりますと、私たちとしてまことに申しわけないことでございます。この点につきましては積極的に新しい交通機関を利用しまして解決づけていきたい。実際問題としまして、さきの会議でも私どもはこの問題を取り上げて申し上げましたが、さらに後ほど先生お持ちの資料をいただきまして、そういうことにつきましては具体的に積極的な解決策をつくっていきたい、こういう気持でございます。

片島港日本社会党

○片島分科員 こういうふうな矛盾のあるところは、やはり従業員の労働強化によってカバーしておる面が非常に多いわけです。特定局の問題については、私は当局よりもむしろ労働組合あたりでも頭を悩ましておるような問題が起きると思います。先ほど申しましたように、電通の合理化が進みまして、電信電話の方が全部引き揚げられるといった場合には、そこにおける電信電話の取り扱いの業務全体に占める比例などからしまして、特定局の制度そのものについてまで検討を加えていかなければならない。それはもう五ヵ年先であり、十ヵ年先に控えておるわけです。今まででさえ非常な矛盾なり不合理がありました上に、電通合理化と並行してまたさらにいろいろな困難な問題も出てくると思いますので、特定局制度の問題については、一つ今まで以上に皆さん方が真剣に取り組んでいただきますようにお願い申し上げて、私の質問を終わります。

羽田武嗣郎自由民主党

○羽田主査 井堀繁男君。

井堀繁男民主社会党

○井堀分科員 時間の都合上、簡潔にお尋ねをいたして参ります。  まず第一に郵便貯金の特別会計についてお尋ねしたいと思いますけれども、郵便貯金は、言うまでもなく、零細な一般国民の預金を取り扱うのでございまして、しかもその範囲はかなり広く、影響するところも甚大であると思います。本年の特別会計を見ますと、利子収入が一千六億をこえておるのであります。それに引き比べて支払い利子はわずかに六百九十八億円程度であります。こういう関係だけを見ましても、改善をすべき時期に当面しておると思うのでありまして、こういう点からお尋ねをして参りたいと思います。  まず、貸付の収入のおもなるもの、すなわち利子収入でありますが、年間の平均利率、それからその内容について、できるだけ詳細にお伺いをしたいと思います。

金澤平藏郵政事務官(貯金局長)

○金澤政府委員 お尋ねの趣旨は民間の金利と郵便貯金の金利の比較ではないかと思いますが、概して申しますと、私の方の通常貯金は年三分六厘、それから銀行の普通預金につきましては日歩六厘、これは年利に換算いたしますと二分一厘九毛であります。結論を申しますと、郵便局の通常貯金の方がいいというわけでございます。積立貯金につきましては、私の方は年四分八毛、それから私の方で定額貯金と呼んでおりますものは、六ヵ月をこえますと四分二厘、一年をこえますと、四分七厘、一年六ヵ月をこえますと五分、二年をこえますと五分五厘、こういう格好になっております。それから銀行の方は定期預金といっておりますが、これは三ヵ月ものにつきまして年四分、六ヵ月ものにつきましては年五分、一年ものにつきましては五分五厘、私の方もこの銀行の定期預金と同じような定期貯金というものがございますが、これは年五分でございます。概して申しますと、通常につきましては、私の方が有利でございますが、定期につきましては、銀行に比して利息が安い、こういう結果になっております。

井堀繁男民主社会党

○井堀分科員 民間と郵便局の金利の引き合わせについては、大体説明がありましたが、私はそういう点を実はあまり重視いたしておらないのであります。もっと今日の金融の実情を詳細に知りますならば、今比較されただけでも、郵便貯金というのは、元来定期的な性格を持っているものです。今まで見ておりますと、こういう質の上から見ましても、かなり低いのでありますが、今日の金融の常識からいいますと、非常に大きな差があるわけであります。同時に私は預金者の立場から考えるだけではなくて、特別会計の立場から見ましても、この金を、たとえばここで郵政省の特別会計によります使い方を見ましても、資金運用部資金を通じて運用しております。その内容については、これはあとで大蔵省にお尋ねする予定でございますが、この会計の運用のいかんについても、まだ改善を要すべきでありまするが、その以前に、現在の時点でここに収入を予定しておりまする一千億の内容でありますが、との点について一つ先に伺ってから質問します。

長田裕二郵政事務官(経理局長)

○長田政府委員 郵貯会計におきまする千六億円の収入は、資金運用部に預託いたします郵便貯金資金につきまして、大体七年以上預入されるという前提のもとに、年六分五厘で計算されまして出た利子、それが郵貯会計の利子収入に該当するわけであります。

井堀繁男民主社会党

○井堀分科員 このように郵便貯金というのは、元来全体的に見ますと、長期性を持つので、従って七年の長期の六分五厘になっておるわけであります。こういう点からも、これは説明を要しないのであります。しかるに民間の金融機関の表に出ております金利から見ましても、非常な格差がある。元来こういう性質のものについては、積極的な改善をいたさなければならぬと思うのです。私はこの問題と関連をいたしまして、簡易生命保険、郵便年金保険の特別会計についてちょっとお尋ねをして、一緒に結論を得たいと思います。簡易保険の保険収入を見ましても、千七百五十億に対して保険費は千二百六十五億、四百八十五億余円も差額が出ておるのであります。こんなぼろい保険事業はありはしません。それから郵便年金の勘定を見ましても、掛金収入が十七億九千万に対して運用収入が十億八千万、こういうように二つの保険並びに年金を見てみましても、かなり事業としてはこんな有利な事業はないわけであります。民間にもこういう事業はとても予定できません。こういうことは、結果からいいますと、保険の精神に沿うためには、反対給付をもう少し引き上げるという措置が当然とられていいはずであります。一向にそういう措置がとられない。これは政策上の関係でありますから、一応今お尋ねいたしましたごく大あらましなことで、時間がありませんから多く申し上げませんが、郵政大臣はよくおわかりだと思います。この点に対して積極的な改善をいたすべき時期に来ておると思いますが、用意があれば伺っておきたいと思います。  ついでに、時間がありませんからもう一つ伺っておきたいと思いまするのは、今うやむやになって、国民のうちから忘れ去られようとしておりますけれども、かつては徴兵保険というものがありまして、掛金が実は組み立てられておるのであります。年金も同様でありまするが、かつて貨幣価値の非常に高いときに積み立てられたものが、今日ではインフレの形でお役に立たぬ年金しかもらえぬという事情がある。徴兵保険のごときは一体どういう工合になっておるのかわからぬ。これについてお答え願いたい。  もう一つついでに一緒にお答え願いたいと思いまするが、沖繩の関係のように、今回、年金関係が全く凍結されている姿、こういう問題が実は山積しておるわけであります。こういうものを一つ一括して御方針を伺っておきたいと思う。なお私の質問があまり大ざっぱでありますからおわかりにくいかと思いまするが、事務当局から、今私のお尋ねいたしました問題について、それぞれお答えを願ってから大臣の御答弁を願うとはっきりすると思いますから、事務当局に一つ私の質問に対するお答えを具体的にお願いいたしたい。

田中鎭雄郵政事務官(簡易保険局長)

○田中(鎭)政府委員 お尋ねの第一点でございますが、保険料収入に比較いたしまして、支払い保険費の額が非常に少ない。その差額は、御承知の通り、将来保険金支払いのための責任準備金として積み立てられるわけでございまして、それらの差し引いた残りが剰余金、こういうことになるわけでございます。保険事業というものは非常に性格が社会的に大きな影響を及ぼすものでございますので、経営の方針といたしましては、極力安全度を見込むという建前に立っております。そのために予定利率といったようなものも低目に立てまして、それから事業の経営をはかる。従いましてそれによって得られました剰余金は、これを加入者に分配するという方式をとっておるわけでございます。現在予定利率は四分のところを一分五厘配当に回しておる次第でございます。民間の生保と比較いたしまして、私どもの方はこれは運用利回りの点が大きな原因でございますが、配当剰余金の率におきましては民間にやや劣るというのが現状でございまして、この面の改善をはかるということが目下の急務だというふうに考えまして、あれこれ検討、また関係方面と折衝を続けておるところでございます。  それから郵便年金につきまして、これは、終戦直後のインフレの影響によりまして、現在におきましては戦前の契約はほとんど貨幣価値の下落によりまして、保険的の保護ということも言えないじゃないかというような最悪の状態に陥ってしまったわけでございますが、これはやはり独立採算の建前をとっておりますので、年金特別会計自体によってこれを解決するということはなかなか困難でございます。目下新種年金を考えるとか、あるいは加入者のために、特に戦前の加入者のために福祉施設といったような面で若干でも契約者に還元をするというような考え方で福祉施設の拡充に努めておる次第であります。  それから沖繩の契約でございますが、これは数次の折衝を重ねたのでございますが、最終的には貨幣価値といいますか、貨幣の換算率の点において両方の意見の調整ができないというので、現在最終的の解決には至っておらない現状でございます。

金澤平藏郵政事務官(貯金局長)

○金澤政府委員 沖繩の貯金の関係につきまして申し上げます。ただいま保険局長からお答えがございましたように、昭和三十二年の五月に日米間の合意に達しまして、支払い方法でございますが、沖繩の方は一円を一ドルに換算をしてもらいたいということ、それからその取扱費といたしまして、琉球政府に対して事務費を払ってくれというようなことがございまして、私の方といたしましても種々検討いたしました結果、奄美群島が日本に復帰して以降年五分、これは貯金の利子を含めてでございますが、見舞金として支払う。それから琉球政府に対しましては、その取り扱いの謝礼として諸謝金を支払うというような案を立てまして、総理府に依頼しまして、総理府から那覇の日本政府の南方連絡事務所というところに訓令いたしまして、向こうにそういうことを申し入れたのでございますが、残念ながら現在に至りますまで向こうの回答を得ておりません。

井堀繁男民主社会党

○井堀分科員 大臣、お聞きのように、郵便貯金にいたしましても、簡易生命保険にいたしましても、あるいは郵便年金制度にいたしましても、幾多の矛盾が山積してきております。一々内容について論議をする時間がございませんのを残念に思うのですが、今御答弁のありましたものだけを引き合いに出してきても、すぐおわかりだと思う。そういう年金の場合は積立金の管理が重要な役割をするわけであります。もちろん確実な融資でなければなりませんけれども、それでは民間の保険会社の資金が不健全な融資をしているかということにはならないが、この問題は公衆の美名に隠れて、実際は大衆収奪の最たるものだと思う。でありますから、実際上の問題からいたしまするならば、事務経費は国なりまたこの会計の中で経理されるわけでありますけれども、本来なら、要するに、国の経費をもって事務費を補償するというようなやり方も考えられるわけであります。それよりも、その以前に、今の金融行政の政府の方針の中で判断してもすぐにおわかりだと思う。今日の民間の金融企業も必ずしも手放しではありません。全く自由ではなくて、きびしい政府の管理、干渉の中で運営されてきておるのであります。実質的には郵便貯金あるいは年金や保険の関係と変わらない。にもかかわらず、一方は高利で――高利という言葉は適当でないかもしれませんが、運用利回りがかなり高率なもので収益を上げておる。今日の生命保険や火災保険なども相互保険の関係においてよりは、むしろ金融業者としての地位の方が実質的に高まっているくらいに、積立金、掛金の運営というものについては、実に大胆な社会活動をしておるという事実であります。これをこの場合だけ従来の古い形の中に凍結をしている非常な矛盾がある。ことにさっき御答弁がありましたが、なるほど年金は長期的な保険でありますから、相当計画も長期にわたって組まれることは言うまでもないのであります。そのことは、逆にいいますと、一般の零細な所得、すなわち、低所得者が血の出るような金を実は積み立てている。それが政府の政策や一般情勢の変化とはいいながら、まるで新聞紙同様の価値しか今日認められぬようになってしまっているということは、年金保険の制度としては、長期保険の建前からいけば大なる矛盾だ。こういう問題に改善を、まず政府企業の中から始めていくということが非常に大切ではないか。自民党はこの節は旧地主の報償制度を考えるほど親切だ。こういう国民の中でも低所得者、しかも勤倹貯蓄の政府の指導に従順にこたえて協力をしてきた多くの人々が非常な被害を受けて。いる。こういう問題の解決こそが、近代社会における政治のあり方として第一に気をつけなければならぬ問題だろうと思う。郵政大臣はその責任の衝にあるわけでありますが、こういうものに対する改善を当然なさるべきと思うのであります。まだ法律も出てきておりませんし、予算の上で見るべきものがありません。これは政策上の問題でありますから、何かこの点に対するあなたの所見を一つ伺っておきまして、なお質問を続けたいと思います。

小沢久太郎自由民主党郵政大臣

○小沢国務大臣 貯金とか保険の事業の経営の問題につきましては、十分に改善するように一つ研究していきたいと思います。ことに保険の問題でございますけれども、これは利回りの点が相当大事になるわけでありまして、利回りをよくするように一つ何とか制度上も研究していきたい、こういうふうに考えております。

井堀繁男民主社会党

○井堀分科員 改善するとだれも言うでありましょうけれども、私が今お聞きしているのは、具体的なあなたの政策への意欲を承っておるわけであります。矛盾は今の事務局からの御答弁でも明らかであります。ことに私が不都合だと思うのは、こういう金が一括されて大蔵省の資金運用部に委託されるということに問題があると思う。先ほどのお話の中で、こういう預金者及び被保険者のための福祉に還元するという意味のことを言われた。これは言うまでもなく、そういう関係者の意見が実は反映されてくる仕組みが前提にならなければ、福祉施設なんというものは、金があるからつくってあげるという態度ではいかぬ。そういう仕組みも実はないのです。積立金を管理するのに対して、こういう関係者は一言半句も意思の表示をすることができないような実情である。こういう制度を用意していなければ、改善をいたしますなどと言ってみても、それは言葉だけなんです。私が今あなたにお尋ねをいたしておりますのは、言葉のやりとりではなくて、こういう重大な問題についてはもっと具体的な政策として発想されてこなければならぬ時期ではないかということを実は聞いておるのです。これは郵政省は、金をお預かりになって、一番先に大衆に接する面が多くなるのであります。用意がないとするならば、正直に何も考えてないというならば、私どもの方でもまた問題の提起の仕方がある。何か用意があるというなら、具体的にどういうことをお考えになっておられるか。私が今例をあげましたように、構想でもあるべきだ。構想も実は明らかにされてない。何も考えてないのと同じ意味だと思うのでありますが、あなたの名誉のためにもう一度御答弁を願っておきまして、重ねて質問を続けたいと思います。

田中鎭雄郵政事務官(簡易保険局長)

○田中(鎭)政府委員 加入者の福祉施設の関係につきましては、昨年の四月に簡保年金福祉事業団というものが設立されまして、もっぱら保険年金加入者の福祉の増進をはかるということで、これらの運営につきましては、監督は郵政大臣でございますが、その運営につきましては、学識経験者あるいは加入者の会の代表者というような方々が入りまして、いろいろ相談にあずかっておるところでございます。この事業団の活躍ということによりまして、従来よりも著しい福祉施設の増進ということが期待されておるところでございます。  それから年金の契約の内容子のものにつきましては、これは会計が特別会計で独立採算の建前上、なかなか現在の事業の現状におきましては、たとえば年金の給付を数倍にふやすといったようなことはできがたい現状でございます。ただ将来におきまして、それも私どもの方で学識経験者に今研究を依頼しておるところでございますが、将来新しい種類の年金を検討中でございます。結局事業がさらに伸びるということによりまして、既往の契約者に多少なりとも納付の内容を付加することができ、また積立金の運用の面におきまして――これは保険年金の積立金は現在大蔵省から分離いたしまして郵政大臣が管理運営をしておるところでございますが、年金、特に郵便年金の積立金の運用面は保険と切り離しまして、二度とこの前のようなああいうインフレというようなことはないとは存じますが、やはり不動産投資その他の新しい面に範囲を拡大し、さらに有利な運営をはかるというようなことも私どもの方でまだ検討を続けておるところでございます。

井堀繁男民主社会党

○井堀分科員 現行法の中でどうこうせいということであっては、言うまでもなく限界があって、できないでしょう。だから今政策面で大臣にお尋ねしておるわけです。法律の改正が必然的に前提になるわけです。  問題はいろいろあるのでございますが、一番大きな矛盾は、一例をあげますと、あなた方はどういう御関係かは知りませんけれども、私どもがたびたび受けている陳情の中には、かなり気の毒のがある。さっきちょっとお尋ねしましたけれども、御答弁がなかったのでありますが、徴兵保険ですか、名前ははっきりしませんが、徴兵保険と称するものが、今から二十年ほど前、もう三十年くらい前になりますか、昭和十七、八年のころのことですが、ありました。その時分四十円かそこそこの月給しかない人が当時七千円の掛金を一時金でした。そしてその息子さんが満二十才になると一万なんぼかもらえる計算になっております。ところが全部うやむやになつらやった。もちろん七千円の掛金に対して一万何千円かもらったところで、そのときの計算からすればはるかに有利であったでしょうが、受け取る状態になりましたときはインフレーションで、今一万円もらっても、とても二十才になった青年のその当時の入営のための諸費用をまかなうということは思いもよらない。私はこれは国としてはきわめて道義的な責任があると思う。先ほどから言っておりますように、むごいことをかなりしているのです。そのために貯金の凍結などもあったのでありますけれども、そういう関係者というものが今日こういう保険や郵便貯金につながっておるということを忘れてはならないのです。でありますから、今こそこういう制度の改善を要するのですが、これはもちろん立法措置が前提になってくると思います。そういう考え方があるとすれば、この国会あたりには当然政府としては改正案が出てきてしかるべきである、こう実は期待しておったのでありますが、全く期待はずれです。  そこで実は今言うようにかなり遠回しな話でありますが、予算面の中から事務当局に具体的な御答弁を一、二願って、あなたの答弁がしょいようにと思ってちょっと時間をかけたわけでありますが、一々そういうめんどうなことをいたすまでもありません。今郵便貯金あるいは年金それから簡易保険、これは何よりも先に庶民の、しかも今まで収奪をやってきているそれに対する経済的な力は、国にもできていると思う。一体そういう御用意がないのかをあなたに聞いている。質問の要旨はおわかりでしょう。

小沢久太郎自由民主党郵政大臣

○小沢国務大臣 先ほども申し上げましたように、貯金あるいは保険につきましては、われわれといたしましてはいろいろ研究しておりますが、ただいまここでどうと申し上げるところまでまだいっておりません。それから保険の問題にいたしましても、先ほど来いろいろ申し上げましたいわゆる利回りをよくするということがまず第一に大事な問題でございますから、それもいろいろ検討中でございますけれども、今ここでまだどうと申し上げる段階までいっておりません。

井堀繁男民主社会党

○井堀分科員 こんなことではまことにたよりないと思います。何もあなたを非難するのではありませんが、もっと真剣に一つお考えいただきたいと思います。貯金だけは考えてもおわかりでしょう。運用部資金のようなものについては私は意見があるのでありますけれども、それは差し控えるといたしましても、七年もので六分から六分五厘ちょうだいしているのでしょう。そうして片方には払うものを頭をはねるようなことをしてはいけませんよ。だからこういう関係だけでももうすぐ解決しなければならぬ問題です。あなたが準備がないというものを無理に攻めたててもやむを得ませんが、私は強く要望しておきたいと思います。せっかく御検討なさって、具体的な措置を講ぜられることを私は希望しておきたいと思います。これは何も政党の立場や政策を異にするという問題ではありません。政治を志す者の当然の責任だと存ずるから私は強く申し上げているのであります。  時間がありますならば、もっと具体的な点をお尋ねしていきますと矛盾が次々に出てくる。一つぜひ近い機会に法案の改正なりあるいは制度に対する抜本的な改善を要すべき問題を提起して、われわれもいろいろなものを用意いたしまして御協力申し上げたいと思っております。希望いたしておきます。

金澤平藏郵政事務官(貯金局長)

○金澤政府委員 私の聞き違えでなければ、六分五厘でたくさんもらっておって、いかにも安いじゃないかという印象を受けたのでありますが、これは三十六年に改正になりまして、てれまでは六分をちょうだいしておったわけであります。そこで、それまで累年赤字になりまして、私たちの方も大蔵省側に、いつまでもこういう経営の仕方ではとてもだめだということで、長年の交渉の結果初めて六分五厘になりまして、そこで昨年初めて多少の余裕金が出まして、来年度においては若干の予備費をとれるという状態でございます。ですから私の申し上げたいことは、それだけ預金者の方にお払いをして、あとは預金事業の運営ということで、これは郵政事業特別会計に預金事業から繰り入れをいたしておりますので、決してそういうわけではございません。やっと三十六年からそういうことになったということを申し上げておきます。

井堀繁男民主社会党

○井堀分科員 まああなたと議論をする意思は一つもありませんが、ただ見当違いをなさってはいけませんから、ちょっと言っておきたい。  私の言っているのは、特別会計の中で操作をするだけでは解決できないということが前提です。その中には矛盾があるということを指摘しただけです。それから六分五厘が高いか安いかというのは議論があるんです。かなり大蔵省にねじられていると思うんです。一体こういうような問題にまで大蔵省が干渉していいのかどうか、問題だと思う。これは議論が発展しますからよしますけれども、大体こういう金を大蔵省の運用部資金の中に入れていることに対して、私は運用部資金の使い方をいつも議論をしてきている。ここでは直接関係はありませんけれども、見てごらんなさい。そういう血のにじむような、具体的にずっと例をあげていきますと、地方の農民やあるいは低賃金でまるで爪の先に火をともすような苦しい思いをして積み立てている金なんですよ。その金が運用部資金でどう使われているか。向こうに行けばもう大蔵省のなわ張りですから、ただ利率の問題をどうこうして、赤字のときだけお情でもらってくるというそんなばかげた話はあったもんじゃない。一般の民間を見てごらんなさい。保険会社、銀行を見てごらんなさい。自由に使っているじゃないですか。ましてや低所得者層のための政策をしこうなんてえらそうなことを言っている自民党、政府が、こんな矛盾したものをほったらかしておいていいもんでしょうか。私はそういう意味で義憤を感ずる。そういう点では事務当局も、そんな赤字が出たときに大蔵省とかけ合って手柄話をするということではなくて、もっと抜本的な提案を大臣にさせるような準備をなさるべきです。そういう点に大きな問題のあることを指摘して、私は実はお尋ねをしておるわけであります。こういう問題の解決ができないような政治は、国民のための政治じゃありませんよ。できるんですよ。政府部内の操作をすればいいんだ。法律改正も他に迷惑を与えるような問題ではないんです。多少影響があると思うのは、金融行政の上に大蔵省があぐらをかいているということが許されなくなるかもしれません。しかしそれはあたりまえのことじゃないですか。そういう金を一ヵ所に集めて、金融資本の上に君臨をしていくような情けない行政なんというものはやめた方がいい。金融行政ならもっとその筋の上に立ってやるべきだ。権力と人のふんどしで相撲をとるような金融行政なんというものは、根本的に間違っている。ここでは大蔵省の関係で、運用部資金の問題、こういうところに問題があるわけです。そういうところにしぼられてどうにもなりません、特別会計だからやむを得ませんと、その中で議論をするようなやぼなことはやめてもらいたい。あなた方が直接接しているのは預金者です。被保険者です。その被保険者のために、預金者の立場に立って行政というものはやるべきです。あちらの方に向かって言わなければならぬものを、こっちに向かって申しわけをする、そういう方向が間違ったことを改めてほしいというのが、私の質問の内容なんです。こういう点は国民の生活にとって非常に重大な問題でありますだけに、強く希望しておくわけであります。質問が飛び飛びでおわかりにくかったかもしれませんが、関係者にはすぐわかることです。もっと真摯な態度で国民のために考えてほしい。その衝にあたる者の態度としては、あまりマンネリズムです。その日暮らしじゃなくて、前に進んでもらいたい。そういう行政を助けて、具体的な提案ができるように私の方からも事務当局に希望しておきます。  時間の都合がありまして、他に質疑がありますから飛ばしますが、もう一つ、ついでに沖繩との関係であります。これもこの機会に時間があればと思いましたけれども、ちょっとむずかしいと思いますが、もう一つ突っ込んでお尋ねしておきたいと思います。  これは潜在主権のある日本にとっては、非常に重大な問題である。言いかえれば、日本人なんですから、ぶったくるだけぶったくって、預かるだけ預かって、あとは話し合いが進まぬからというような問題ではないと思う。こういう問題こそ、閣僚としてのあなたは、外交上の問題にも関連がありましょうから、閣議などで堂々と主張されるべきではないか。アメリカの軍の作戦その他の事情によってあのような状態にあるのでありますけれども、今まで長年の長期保険とさっきから言っておるじゃないですか。長期保険の権利者に対して義務を負えないというようなことで、潜在主権なんてちゃんちゃらおかしい。そういう点の主張をなさってこそ外交が軌道に乗っていくのじゃないか。何も外交は外務省ばかりにまかせるのじゃなくして、郵政省にもちゃんと年金や生命保険の関係を通じて継続されている事実がある。相手方が外国なら別であります。日本人ですよ。日本人で、しかもそれが今日ああいう不合理な状態に置かれておるのでありますから、この辺の考え方を一つ大臣から伺っておきたい。まず事務的な計算上のどうこうというようなことは、それは個々の場合でも起こるのじゃないですか。今言っておるように、インフレが起こってきたから、向こうはインフレは私どもの責任じゃない、お前さんの責任だといって政府に責任を追及するかもしれません。忠実な農民や勤労者はただこつこつと働いているだけだ。それが要するに貯金をすれば、掛金をかければ、将来こうしてあげますよという約束は、生命保険にいたしましてもあるいは郵便年金にいたしましても、なるほど計算上は金額で計算をするのですが、本質は生活の擁護、要するに老後その他事故のあったときの生活の保障をするのが法の精神なんです。その精神を没却して、形の上で議論するなんというのは、本質を誤っている。今の沖繩の問題を追及していけば、その点がはっきり出てくると思う。沖繩との折衝で、さっきのお話によりますと、話がもつれているというのを、一、二申されましたが、もう一ぺん詳しく、相手のどこと、どういう形で話し合いをされているか、問題となっているのは何と何か。あまり時間がかかるようでしたら、私の与えられた時間は少ないので資料で提出してもらってもけっこうでありますが、荒筋だけ聞いて、こまかいところはあとで資料で提出していただきたい。

田中鎭雄郵政事務官(簡易保険局長)

○田中(鎭)政府委員 保険年金について申し上げます。  琉球政府と日本政府との最終の折衝段階に入っておるわけでございますが、向こう側は一円を一ドルに換算して支払えという要求でございまして、こちら側はやはりこれも事業は特別会計、資産の運用はやはりその当時の貨幣価値で運用されておったわけでございますから、そういう一ドルで支払うわけにはいかないというのが争点でございます。件数その他こまかいことは後ほど資料を提出いたします。

井堀繁男民主社会党

○井堀分科員 こまかい資料をちょうだいしまして、別の機会に御質問いたしますので、できるだけ詳細な資料を提出していただきたいと思います。  次に、問題をかえてお尋ねをいたしたいと思いますが、それは国民の共有する一つの貴重な財産であります電波についてであります。電波全体の監理の問題については本日は言及いたしませんけれども、一例をあげると、最近アメリカの海軍が日本に返還をいたすことになって、それを民間に提供するようになったと聞いております、俗に言う第十二チャンネルです。それで最近当局は認可を与えたように聞いておりますが、またそれに対する幾社かの競争会社から異議の申し立てが出ているように聞いております。その辺の関係についてちょっとお答えを願って、それからあとに移りたいと思います。

西崎太郎郵政事務官(電波監理局長)

○西崎政府委員 今、先生のおっしゃいましたように、米軍が使っておりました十二チャンネルというものが、返還の見通しがはっきりいたしましたので、昨年の七月に京浜地区におきまするテレビのチャンネル・プランを変更いたしました。御承知のように、現在東京にはNHKを含めまして六つのテレビ局がございます。そういう状況を考えますと、もう一つ追加する分につきましては、科学技術教育を主とする、そういう教育専門局に割り当てた方がいいのじゃないか、こういう考え方でチャンネル・プランの変更を郵政省としてきめまして、電波監理審議会に諮問いたしました。電波監理審議会といたしましても有識者の意見を聞きまして、その原案が確定した、こういうわけでございます。これが昨年の七月の二十八日でございます。それに基づきまして、実は当時五つの申請があったわけでございます。一つは日本科学技術振興財団、そのほかラジオ関東、日本電波塔、千代田テレビ、中央教育放送、こういう五社の出願があったわけでございます。すなわちこの五社競願という状態になったわけでありますので、これにつきまして審査をいたしました結果、このうちの日本科学技術振興財団というものに免許を与えるのが適当であろうということで、これまた電波監理審議会に諮問いたしまして、その答申を得まして、昨年の十一月十三日付で免許処分いたしたわけであります。それに伴いまして他の四社は拒否処分ということになったわけでございます。ただ、御承知のように先国会で行政不服審査法というのが成立いたしました。この関係もありまして、この行政不服審査法に基づきまして、ラジオ関東、千代田テレビ、中央教育放送、この三社が異議の申し立てをして参ったわけであります。郵政省としましては、一応その形式的な要件が満たされておるかどうかということを調べまして、この一月の十七日付でこれを受理いたしまして、従いましてあとは電波法の規定に基づきまして電波監理審議会に付議ということになりまして、現在電波監理審議会におきまして聴聞の準備をいたしておるわけであります。この三月の十一、十二、十三の三日間、この関係の聴聞の準備会が開かれる予定になっておりまして、郵政省といたしましては、その電波監理審議会の議決に基づきまして、この異議申し立てに対する決定を行なう、こういうことになるわけでございます。

井堀繁男民主社会党

○井堀分科員 少々立ち入った質問になると思いますが、今の御答弁の中にありました電波監理審議会のメンバーをちょうだいしたのでありますが、このメンバーと、今度新しく認可の対象になりました財団の役員の名簿と比較したのでありますが、かつては財団の理事であった者が、あるいは審議委員がたまたま理事であったかどっちかでありましょうが、三名ほど名前が出ております。元来こういう審議会のようなきわめて高い権威を与えられた、公正な立場に立つ者が、この認可の対象になる団体の役員であるというようなことは、痛くもない腹をさぐられる結果になって、まことに遺憾だと思うのでありますが、そういう点について当局は何か事前に、間違いの起こらぬように、疑いを国民からかけられないような措置をされたことがございますか。あるいはまた、一応役員をやめてさらにまた役員に復帰をするというようなことは、御当人の自由でありましょうが、実際問題としては非常に重大なことだ。他のこういう種類の委員会に影響してくると思いますので、参考のために伺っておきたいと思います。

西崎太郎郵政事務官(電波監理局長)

○西崎政府委員 御承知のように日本科学技術振興財団というのは、日本の科学技術を振興するという目的を持ちまして、財団法人としまして昭和三十五年の四月に発足したわけでございます。従いましてこの財団はテレビ事業を運営するためにできた財団ではないわけでございます。その付帯事業の一つとして、今回免許によりまして行なう、こういうことになるわけでございます。実はここの理事というのは現在会長も含めまして八十七名、財団関係、産業界の関係あるいは科学技術界の方、こういう人から成っておりまして、そういう意味で、今先生がおっしゃいました電波監理審議会の委員をやっておられる二人の方がたまたまその理事を発足当時にやっておられたわけであります。しかしながらお二人の委員は昨年の二月にその理事を辞任しておられます。それから、今後そのお二人の委員がまた理事として復活するような動きがあるかどうかということでございますが、われわれとしましてはそういうことは予想しておらないわけでありまして、またかりにそういうことになりますと、今度は財団自体が放送事業者という性格を持つわけでありますから、欠格条項に該当してくる、こういうことでどちらかよしていただかなければならない、こういうことになるわけでございます。

井堀繁男民主社会党

○井堀分科員 立ち入ったことを聞いて恐縮でありますが、こういう特に今度の電波が先ほど言うような事情で日本に返されたそうでありますけれども、それと今の放送事業についてはいろいろ世論もきびしい批判が起こっております。私自身も持っておりますが、きょうはそれが目的ではありません。もう少し工夫していただきませんと、非常に大きな影響力を持っておる仕事でありますから、それがマスコミを中心におもしろおかしく扱われて、それがどう結果するかについては責任を持たぬでもいいということになりますと、これは大へんなことになる仕事であります。そういう仕事でありまするので、一般からもかなり識者の間でもいろんな批判が起こっておる。当局としては内容にまで立ち入って監督ができぬというかもしれませんが、しかし認可のような場合における力というものは非常に大きなものであります。その扱い方いかんが、そういうものに及ぼす影響も甚大だと思います。特に私は貿易の自由化、そうして技術革新の時代に当面する日本の置かれている地位から、そういう電波が科学技術の進歩のために使われるということについては、無条件に私は賛意を表するものであります。しかし、それだけにその認可をする場合においては単なるそういう名目だけに迷ってはならぬのじゃないか。私のしろうと考えですが、思い当たるのはどうも今のように審議委員であって財団の役員になっておる。これが深いつながりを持つようなことがあるとするならば、こういう際にはよほど注意をされなければならない。  それから民間の経営については、ここにある私の資料によりますと、材料はいろいろありますけれども、時間の都合で申し上げませんが、財団法人の仕組み、組織が、そういう仕事をやる上に、十二チャンネルを引き受けて事業をやる上に適当であるかどうかという問題などもあると思うのです。こういう関係をいろいろと勘案をいたしますと、なかなか問題があると思われるのです。またそれと競争された他の異議の申し立ての内容などについても詳細には私は知りませんが、その一つは私の手元に届いております。なかなか筋の通った反論を展開しておるように思われます。まだあと聴聞会をお開きになるようでありますから、その節に問題になると思いますから、これでどんぴしゃりと問題がきまったというようなことではないようでありますので、事前にちょっと立ち入って申し上げたわけであります。  そこでもう一つ伺っておきたいのは、先ほど来の経過からいいますと、こういうように競争者が出たときには、当然監理法に基づいて公聴会にかけるという順序のようですが、この公聴会を事前におやりになっておらないということが異議申立ての中に一項出ておりますが、この申し立てが間違っておるのかどうか、そういうことはおやりにならなかったのでしょうか、この点、ちょっと重要でありますからお聞きしておきたいと思います。

西崎太郎郵政事務官(電波監理局長)

○西崎政府委員 この異議申し立ての理由には、そういう点にも実は触れておるわけでございますが、従来競願の場合に、聴聞会を開いたという例は、たしか電波監理委員会当時一回あったきりだ、こういうふうに了解しております。これは必要的な制度にはなっておらない、審議会がそういうふうな必要を認めたときにやられることはけっこうでございますが、別に審議会としてそういう義務を負っておるわけではございません。  それからなお先ほど申し上げましたように、チャンネル・プランの変更  の際に有識者の意見を聞いております。

井堀繁男民主社会党

○井堀分科員 こういう問題でありますから、一つ慎重におやりいただきたいことをくれぐれも要望いたしておきたいと思います。  それからついでにといっては何ですが、実はNHKのあり方についてお尋ねしようと思っておったのですが、時間が来てしまいましたから、要点だけ簡単にお尋ねしておきたいと思います。  民間放送がこのように非常に発展してきておる際におけるNHKの役割というものは、ある意味においては非常に重要になってきたと思うのです、ところが事実は、聴視料はNHKの方が取っておるけれども、実際にNHKのチャンネルを全部がかけて聴視しておるとは限らない。あべこべではないか。しかし聴視料の取り方についてはどうこう言うのではありませんけれども、本質は聴視料でありましょうけれども、実質は公課と同様な働きを一般の聴視者に与えておる。公共性のゆえであろうと思うのです。しかしここに私は問題があると思うのです。これに対する当局の御見解を一つ伺い、同時に、大蔵省の考え方もこれに関連してお尋ねをしようと思うのですが、まず一つ郵政当局のNHKに対する――これは他の民間とは違いまして、政府としては責任の片棒をかついでおるわけでありますが、この点に対しどういうふうにお考えになっておるか、一つ方針をこの際伺っておきたいと思います。

西崎太郎郵政事務官(電波監理局長)

○西崎政府委員 今御指摘のNHKの受信料の性格という点につきましては、実はかねがね御批判もありますし、問題も提起されておるわけでございます。ただ御承知のように、NHKは公共放送ということを看板にいたしておりまして、全国あまねくラジオ、テレビが受信できるようにする義務を負わされておると同時に、番組におきましても、豊かでよい番組の編集ということをモットーにいたしておるわけであります。従いまして、こういったものの財政的な基礎をどう考えるかという問題に帰するわけでございますが、これはいろいろ諸外国にも例がございますし、そういった点につきましては実は現在郵政大臣の諮問機関といたしまして、臨時放送関係法制調査会というものが発足いたしておりまして、二年間の期間をもちまして現行の放送法制を根本的に再検討しようということになっておりまして、その中の一つの大きな問題になっておるわけであります。われわれといたしましては、その結果を待ちたい、こう思っております。ただ、現行法におきましては、先生が御指摘になったように、受信料というものは、NHKの放送受信ができる設備を設置したものはNHKと受信の契約をしなければならない、こういう規定に基づきまして受信料を徴収いたしておるわけであります。この受信料の性格が税金的なものであるか、あるいは反対給付的なものであるか、あるいはまた公共負担的なものであるかという点につきましては、いろいろ議論があるわけでありますが、われわれとしましては、そういった三つのものがコンバインされた、そういったような性格のものでないか、そういうふうに考えております。

井堀繁男民主社会党

○井堀分科員 受信料は、今契約とは言っているけれども、ああいう契約は名目であって、事実上もう一方的に徴収義務を負わされてしまうわけですから、契約とは名ばかり。それから反対給付の場合で言いますならば、今、言うように、非常に聴取の量や質などが対象になってこなければならぬのでありますけれども、そのようなものは事実上問題にならない。しかし公的な役割は、全体の民放などに対する指導的役割を持つということにあると思うのです。その指導的役割が十分であるかどうかが価値判断の基準になってくる。  それから一方から言わせますと、そのためにはすべての国民にいつでも自由にラジオの聴取ができるように、あるいはテレビを見ることができるように公の義務を負わされておるわけでありますから、まあそれは原資の関係だといえば――しかし私は原資の関係で聴取料の問題がそこで初めて浮かび上がってくると思う。こういう問題については実質的に公租公課の役割をするとするならば、義務づけるならば、同時に原資の面についてももっと、要するに政府とNHKとの間に有機的な関係を深めてやるべきではないか。聴取料については、初めのように限られた比較的富裕な人々が利用しているという時代でありますならばともかく、大衆の生活の中に浸透してきた今日においては、こういう点の転換をやるべき思うのです。一つあなたの、郵政省の見解を聞き、また大蔵省にもこの点について聞きたいと思うのです。実質的公租公課のような強い役割を持つものに対しては、一種の目的税のようなものにしてやるというやり方をしているとこもある。それがいいか悪いか、これはにわかにきめかねる、私もいいとは思いませんが、何かそういったような関係をやはり考えるべき時期ではないか、こう思いますので、郵政当局と大蔵省当局の見解、両方の見解を伺って、時間も参ったようでありますから、この程度にとどめておきたいと思います。

西崎太郎郵政事務官(電波監理局長)

○西崎政府委員 先ほど申し上げましたように、われわれとしましても実はその問題は常に頭にあるわけでございますが、なかなか名案がありません。おそらく現状においては今のような必ずしも、先先も一言われましたようにすっきりしませんけれども、最も適当ではないか、こういうふうに考えておりますが、先ほども申し上げましたように、今臨時放送関係法制調査会の方においてそういった点も重点を置きまして検討をいたしておりますので、その結果を待ちたい、こういうふうに考えております。

吉国二郎大蔵事務官(主税局総務課長)

○吉国説明員 ただいまお尋ねがございましたNHKの聴取料を目的税にしたらどうかというお話がございましたが、ただいま御応答がございましたように、この聴取料は契約強制という形はとっておりますが、やはり一種の契約から生じたものであるという擬制をとっております。また実際NHKの放送を受信し得る装置を持っておる者に限って聴取料を取るということでありまして、現実に租税ということは困難であろうかと思います。そういう意味で、今までこれを目的税にしようという検討をいたしたことはございませんし、私の見解を申し上げれば、無理じゃなかろうかというふうに考えております。

井堀繁男民主社会党

○井堀分科員 聴取料の問題は、原資の問題との関係がございますので、実は大蔵省に聞きたかったのは、もっと公共の資金を背景として積極的な指導に乗り出していくべきではないか、それに民意を反映させるような手続を含ませてやるべきではないか、税の問題は少し飛躍をするのでありますが、考え方の一つとしてもっと公的な性格を強く反映させることによって、NHKの使命を高めていく、そうすることによって今のテレビの一般に及ぼす影響に対するよい方法を求めていくよすがになる、そこら辺に問題の展開の必要があるのではないかと思って大蔵省に聞きたかったのであります。  時間が参りましたので、以上をもちまして私の質問は終わりたいと思います。

羽田武嗣郎自由民主党

○羽田主査 広瀬秀吉君。

広瀬秀吉日本社会党

○広瀬(秀)分科員 郵政大臣にお伺いをいたしますが、本年に入りましてから、郵便貯金法の改正の問題が新聞にも出て参りました。今大蔵省と郵政省との間にこの問題についての折衝が行なわれておるようでありますが、その後の折衝の模様についてまずお聞かせをいただきたい。

金澤平藏郵政事務官(貯金局長)

○金澤政府委員 この問題につきましては、昨年の二月だと思いましたが、国会で与野党一致の附帯決議がありました。その趣旨は、私たちが法案に盛り込んでおります個人貸付が預金者のためにも非常に便利なものであるから、大いにその利害得失を検討しろということでありました。そこで、私たちは、その線に従いまして、利害得失を大いに検討いたしました。この趣旨は、貯金で働いている連中が――私たちは外務員と言っておりますが、他の金融機関においては、同じような貸付制度を持っているが、そういうものを持っておりませんから、非常に不利な立場に置かれておるのであります。それでこれをぜひやりたいというので、一つの原案をつくりまして、九月から大蔵省と事務折衝をしたわけであります。その結果、大蔵省に私の方から参りまして、いろいろと資料を提供し、またいろいろと議論もいたしたのでございますが、議論が並行線をたどりまして、今年に至りましても、大蔵省の関係の方に私も参りましていろいろ議論いたしたのでございますが、現在は大蔵省側は絶対反対、私たちは働いている者の立場からいえば絶対におりられないということになっております。

広瀬秀吉日本社会党

○広瀬(秀)分科員 議論は並行線をたどっておるということでありますが、そうしますと、大蔵大臣から正式に郵政大臣に対して要請があり、この問題・に対して大臣間の折衝があったというような段階にはまだ全く至っていない、まだ事務当局間における折衝段階だ、こういうように了解してよろしいのでございますか。

小沢久太郎自由民主党郵政大臣

○小沢国務大臣 大蔵大臣からまだこの問題について話があったことはございません。

広瀬秀吉日本社会党

○広瀬(秀)分科員 大蔵大臣は、二月八日の大蔵委員会におきまして、私の質問に対して、この問題については、政府の見解としては一致した見解を持っているのだから、すみやかに大臣折衝にこぎつけて、今国会にぜひとも提案をしたい、こういう答弁をなさっているわけであります。大蔵大臣は、もちろん金融問題から、特に郵便貯金法の第十二条でございますか、この郵便貯金の金利が法定事項になっているということに対して、これを政令事項にする、このことは当面する日本の貿易自由化、為替の自由化、こういうようなものを前にして、国際競争力もつけなくちゃならない、そういうような場合における低金利政策の一環として、これを金利操作を自由にあやつれるように政府が弾力的にやるのだ、こういうような一応の名分を立てて、郵政省に向かって法定事項から政令事項に移そう、こういう相当強い決意を持っているようでありますが、郵政大臣の現在におけるこの問題に対する考え方、この点を一つ聞かしておいていただきたい。これは、郵便貯金が非常に大衆の零細な貯金を集積したものであり、しかもこの集積は相当今日巨額になっているわけでありまして、国民の利益に及ぼす影響も非常に甚大なものがある、こういうような立場に立って郵政大臣いかがお考えになっておられるのか、郵政大臣の考え方をこの際明らかにしていただきたいと思います。

金澤平藏郵政事務官(貯金局長)

○金澤政府委員 実は、私冒頭に発言いたしましたことは、郵便貯金改正法の中に、個人貸付の問題と、それから問題になっております先生の御指摘の政令の問題がございまして、私が先ほど申し上げましたことは、個人貸付のことについて申し上げたのでございます。

小沢久太郎自由民主党郵政大臣

○小沢国務大臣 われわれといたしましては、とにかく個人貸付をして、金の要るときは貯金を下げずに自分の持っているものを貸してもらって参るということが、郵貯の総額を上げるゆえんではないか、そういうような点から、大蔵省に対しまして、ぜひ貸付を一つ制度を設けろというふうな交渉をしておりまして、先生の言われました点につきましては、まだ研究中でございます。

広瀬秀吉日本社会党

○広瀬(秀)分科員 今、貯金局長が答弁をされましたその貸付の問題、郵便貯金、まあ郵便局において貸付を行なう、こういうことでありますが、この郵政省の大よその――そういうことを大蔵省がかりに認めたとするならば、大体どういう形で貸付をなさろうという構想をお持ちなのか、この点をちょっと伺っておきたい。

金澤平藏郵政事務官(貯金局長)

○金澤政府委員 これは全国の郵便局の窓口を中心といたしまして貸付をやるわけでございますが、大体定額貯金、これは半年据え置きでございます。それから積立、定期、申し上げれば、通常を除いた長期預金、これの大体九割以内を、貯金を担保にいたしまして、期限は一年以内、それから利率は、預金部の方から入って参り私どもが受けております――私ども利子と申しておりますが、そういったものが六分五厘でございますから、私どもは別にもうけるわけでもございませんし、といって、また大きな穴を郵貯会計にあけても困りますので、十二ヵ月で割り切れる数字ということで六分四厘八毛という率でお貸しするというわけでございます。

広瀬秀吉日本社会党

○広瀬(秀)分科員 それで、その貸付制度がもし認められるならば、郵貯法第十二条の郵便貯金の利子を法律できめているこのことは政令事項に譲ってもいいという、そういう取引の関係にその貸付制度の要求というものは立っているわけでありますか。

金澤平藏郵政事務官(貯金局長)

○金澤政府委員 その問題は全然別個でございます。

広瀬秀吉日本社会党

○広瀬(秀)分科員 とにかくその点ははっきりいたしました。そういう取引関係に立つものではない、これはやはりあくまで大衆の根強い要求、大衆の利益にこたえる、こういう気持である。このことは、私どもこれは賛成なんです。そういう方向にむしろ進むべきだということを、私ども年来主張しているわけであります。しかしながら、そういう要求を出すことによって、大蔵省からの圧力に屈服して、政令事項に十二条を持っていく、こういうことは断じておやりにならない決意があるかどうか。そういう妥協はしないという気持があるかどうか。この点は大臣にもう一ぺん一つ決意を聞かしておいていただきたいと思う。今非常に郵便貯金をやっておられる方々も心配をしておられるわけです。おそらくこれは、大蔵省が出してきた背景の中には、先ほども抽象的に申し上げましたように、日銀の公定歩合二厘引き下げ、こういう段階が必ずくるんじゃないか、こういうようなときに、預貯金の金利を下げなければならない。そういうときに、まつ先に郵便貯金を、この前やったように、もう国会にかけることなしに、政令で、政府の一存で、特に大蔵省の一存でやれるような準備をしておきたいというところにねらいがあるものと思っているわけであります。そうしますと、今の通常預金で三分何厘あるいは三分六厘、その他先ほど井堀委員の質問に対して答えられたようなものを政府が勝手に下げる、それをてこにしながら預貯金の全般的な引き下げ、金利全体の引き下げ、こういう方向に持っていこうということでありますから、政令事項に移すということは、即郵貯利子をまっ先にやることによって、政府がそういう形で範を示すかどうか知りませんが、とにかく乃公みずからやって、あと右へならえさせるのだということに利用される、そういう危惧を私どもどうしてもぬぐい去ることはできないわけでありますが、これに対して郵政大臣はどのように考えて対処される決意があるか、この点を一つ、国民の非常に重大な利益に関係することでありますから、この際決意を聞かしておいていただきたいと思います。

小沢久太郎自由民主党郵政大臣

○小沢国務大臣 私は預金の加入者の利益を守るように一つ処置したい、そういうように考えております。

広瀬秀吉日本社会党

○広瀬(秀)分科員 大蔵省の銀行局のとなたかおりますか。――大蔵省としてはこの問題に非常に熱意を持っているようでありますが、この間大臣が今国会にどうしても提案したいという強い希望を述べられておるわけでありますが、事務当局の考えもまさにその通りで、今国会に必ず提出するという気持なんですか。

佐竹浩大蔵事務官(大臣官房財務調査官)

○佐竹説明員 先ほど先生の御質問の中にもございましたように、先日の大蔵委員会において大蔵大臣が答弁を申し上げた通りでございます。

広瀬秀吉日本社会党

○広瀬(秀)分科員 大蔵大臣がそういう答弁をした。これは読んでみますと、「郵便貯金法の改正は今一生懸命やっておりまして、この貯金法の改正は何とか一つこの国会に出したいという気持は政府部内一致した見解でありますので、あなたが今言われたようなことも十分加味しながら両省の円満な意見の妥結をはかろうと考えておるわけであります。」こういう答弁なんですね。これに対して今大蔵の事務局に確かめたところでも、その通りだ、こういう答えであります。郵政大臣は、今、預金者の利益をあくまでも守る、こういう立場を貫きたい、こういうことでありますが、もし大臣折衝の段階におきまして、十二条改正ということだけが出てくる可能性は非常に大きいわけであります。先ほど貯金局長が、非常に熱意を込めて、私どもとしてはこういうことも考えているのだということを言われたわけでありますが、その方は全く大蔵当局から相手にされない。そして郵貯利子の法定事項から政令事項に移すということだけが、おそらく郵政大臣に押しつけられてくるのではないか。その段階において、そういう形の法改正ならば、郵政当局としては断固として反対をする、今の答えはそういうような意味に受け取ってよろしいものと私ども考えるのですが、その通りですか。

小沢久太郎自由民主党郵政大臣

○小沢国務大臣 私はまだ大蔵大臣から何とも話を聞いておりません。それで、先ほど来申し上げましたように、国民の預金でございますから、それをぜひ守るようにわれわれは何とかしたいそういう考えでおる次第でございます。

広瀬秀吉日本社会党

○広瀬(秀)分科員 政府の閣僚の一員でありますから、慎重な答弁をなさっておると思いますが、今非常に国民の心配していることなんです。そうしてまた、この郵便貯金は、非常に大衆が零細な金を、しかも余裕があってやっているのじゃない。大体預金の調査を――貯蓄増強中央委員会ですか、こういうところで貯蓄の動機などを、理由などを調べてみますと、将来病気になったら大へんだから、あるいは子供の学校教育のためにだとか、こういうようなことで無理してやっているのだということが、如実にその統計にも出ておるわけであります。しかも、そういう階層の貯金というものはおおむねが郵便貯金に集中して、郵便貯金もこの不況段階と言われるような中でも着実に伸びてきている、こういうような状態にあることは大臣も御承知の通りだと思うのです。そういう人たちの犠牲においてといいますか、そうして低金利政策を貫き、しかも零細な金を積んだ者は借りることもできない。そうして財政投融資というパイプを通じて、おおむね全く大衆の手の届かないような ――ほんの一部は返ってきますけれども、住宅公団などの出資というような形で返ったり、中小企業の金融の問題で返ったり、いろんな点はありますけれども、これは非常に微々たるものだ。そういうようなことは一切認めないでおりながら、長い伝統を持つこの制度を法律事項から政令事項に変えようという、そういうものが出てきた場合には、やはり郵政大臣が大蔵大臣に対して抵抗線を張る以外には私はまずないだろうと思うのです。それについては、やはり断固としてそういう方向に対しては反対だというような、そこまで一つ決意をこの際披瀝していただきたいと思うのです。いかがですか。

小沢久太郎自由民主党郵政大臣

○小沢国務大臣 先ほどたびたび申しておりますように、まだわれわれは何とも交渉を受けておりません。そこで、国民の貯金を守るということを主眼としてわれわれはやっているということを申し上げておきたいと思います。

広瀬秀吉日本社会党

○広瀬(秀)分科員 守る道は、私はやはり郵貯法の改正を、あなた方が、貯金局長が先ほど言ったように、貸付制度の創設といったような問題、あるいはまた一つの問題点としては郵便貯金法とは別個の問題でありますけれども、郵政当局としては簡保資金等の運用というものに弾力性を持たしてもらいたいというような問題等もあるようであります。たとえば電電債などを買い入れることができるというような、そういうことをやろうというようなこともあるようでありますが、そういうようなことさえうまくいくならば、これをおりるというような考えも大臣に一部あるんじゃないかということを私ども危惧するのです。そういうものはそういうものでやって、それが通った、それと抱き合わせでそっちも通った、今の大臣の抽象的なお答えでは、そういう危惧はぬぐい去れない。その危惧をわれわれに持たせないだけの答弁はできないものですか。

小沢久太郎自由民主党郵政大臣

○小沢国務大臣 先ほど言いました貸付の問題、それから簡保にいたしましても、あるいは運用の問題等々も交渉しておりまして、別個の問題としてわれわれは交渉しておるわけでございます。

広瀬秀吉日本社会党

○広瀬(秀)分科員 その程度の答弁しかできないかもしれませんが、それでは別の角度から伺います。金利を弾力的に運用するなどということは、何も今始まったことじゃないと思うのです。そういうような中で郵便貯金が法定事項として郵貯法の第十二条で明確にきめられてきた。これは一体どういうところに根拠があったのでしょうか。

金澤平藏郵政事務官(貯金局長)

○金澤政府委員 郵便貯金の利率は、昭和二十二年十一月までは、郵便貯金法の中に、「郵便貯金ノ利子二関スル規定ハ命令ヲ以テ之ヲ定ム。」と定められておりまして、この規定をもって勅令で規定されておったわけであります。ところが、昭和二十一年に新憲法が制定されるにつれまして、郵便貯金法も、新憲法の精神にのっとりまして、二十二年十二月に全面的に改正されました。この改正の精神にのっとりまして、郵便貯金の利率が預金者にとって非常に関心の深いものである、これは一つ重要なことだから法律の中に具体的にうたおうということで、こういうふうになったわけであります。ですから、先生のおっしゃいますように、非常に大事なものである、預金者の非常に関心の深いものであるから、そこで法律に具体的にうたったという格好をとったと思っております。

広瀬秀吉日本社会党

○広瀬(秀)分科員 ただいまの貯金局長の答弁、その通りだろうと思うのです。昭和二十二年、これは戦後であります。日本が敗戦によって新しく、今までの政府の行政権というようなものが、勅令形式でどんどん出す、緊急勅令というようなものまであった時代、こういうようなものを清算して、財政、経済、金融、こういう面の中に民主主義の要請というものを織り込んだ。国民大衆を法律で守っていくのだ、行政権の勝手な判断によって政府に勝手に変えさせないのだ、こういうようなことによって、今貯金局長の言われた非常に大事な大衆の利益だ、あるいは明確に法律的に権利といえるかどうかは別といたしましても、それに近い利益性を持った、権利に近い性格のものだ、こういう立場で法定事項にしたわけでもりますね。新しい日本の憲法の中で、そういう経済民主主義の要請の中でこの法律は生まれておると思うのです。それを今度は、今自由化を控えてとか、国際競争力を増すのだとか、あるいは金融を正常化するのだとかいうような名目をつけることによって、この経済民主主義の要請というものをこわしていく。特にこれは国会の審議権に対する重大な制約だと私は思うのです。そうして行政権を拡大していく、戦前の勅令と同じように政令でやっていこうというわけであります。そういうものがいかに民主主義の要請に逆行するものであるかということも、これは政治家としての郵政大臣の御見解を伺っておきたいと思うのです。

小沢久太郎自由民主党郵政大臣

○小沢国務大臣 いろいろの考え方はあると思います。しかし、私は、先ほど申し上げました通り、国民の貯金を守るということを主眼にしてこれからもやっていきたい、そういうふうに思っている次第であります。

広瀬秀吉日本社会党

○広瀬(秀)分科員 そのことはもう何回も答弁をいただいておりますからわかっておるのですが、とにかく大蔵大臣は今国会にも提出したいという希望を強く述べておるし、その通りだということを大蔵省は言っているのです。現実の問題として、あなたのところにそういうことがあと幾日かたってくるかわかりませんよ。今国会に出すということになれば、今月中かあるいは来月中あたりには、必ずこれは具体的な法案となってあなたに押しつけられてくるはずであります。その段階で、こういう方向というものはやはり行政権の拡大であり、国会の審議権に対する制肘どころではない。審議権をその面からは完全にはずしてしまう、そして政府が勝手にやれる、こういうことにする。このことが国会軽視になるかならないか、この点のあなたの政治判断を私お伺いしているわけです。

小沢久太郎自由民主党郵政大臣

○小沢国務大臣 先ほども申し上げましたように、いろいろの考え方がございます。それに対しまして、私どもといたしましては、まだ大蔵大臣から何も言ってきておるわけではございませんので、先ほども申し上げました通り、国民の貯金を守るということで今後とも進みたい、そういうふうに考えております。

広瀬秀吉日本社会党

○広瀬(秀)分科員 まだ何も聞いてない段階だと言うけれども、客観的な情勢は、先ほど、あなたの部下である貯金局長も、今の事務折衝の段階について述べているわけです。大蔵省はやはりやるんだということを表明している。こういう中でやはりあなたがそういう態度をとられているということについては、非常に私ども不満なんです。国民は、今郵便貯金者は、あなたに期待をかけているのです。大臣がどれだけ抵抗してこういう郵貯法の改悪というものを阻止してくれるだろうかという期待をかけている。その期待にあなたはこたえなければならない最高の責任者だと思う。そういう立場から、利益を守る立場で考えていきたいというだけではなしに、私が問うておることは、そういう大蔵省が考えているようなやり方というのは、とにかく国会審議権を十二条について奪ってしまうということだけは確かでありましょう。この点はどうですか。

小沢久太郎自由民主党郵政大臣

○小沢国務大臣 大蔵省が今どういう案を持って私の方に言ってくるかわかりませんが、結局そういう問題はまた国会で御審議願う問題であると私は思います。でございますから、国会の御審議を待ってきめる問題であると私は思います。

広瀬秀吉日本社会党

○広瀬(秀)分科員 当然そういう段取りになるわけでありますが、私どもが今問題にしているのは、そして国民大衆が心配しているのは――法律案が出たら、大体において国会はあなたも御承知のように数がものを言うわけであります。与党の諸君が、政府からの要請に従って、その法案を、国民大衆の利益よりも政府の――あなた方が政府をつくっているわけでありますから、もう通ったも同然だという結果になりかねないわけです。そういう状態というものは見えすいているというようなことから考えれば、法案が出る前のそういう長いことの折衝の段階で、やはりまずいことならばこれはやめさせていくという努力を大臣がするのだ、こういう立場を明らかにしていただかないと――その段階では、もちろん私ども、十二分に法案に即して慎重審議して、これに反対をいたしますけれども、しかしながら、反対しても、与党の諸君が多いからついにこれが通ったということになれば、あなたの時代に郵便貯金に入っている貯金者大衆の利益を奪ったという結果になるわけです。ですから、そういう立場で、私ども今事前に、そういうものが現に折衝段階にあるというその段階で、やはりまずいものは引っ込めてもらう努力をあなたにしてもらわなければならない。大臣としては、いつまでも事務折衝にまかせておかないで、あなた自身が最高責任者なのですから、そうして大衆の利益を守るのだということをはっきり言っておられるわけでありますから、そういう法案が今私が申し上げたような形で出ることだけは阻止したい、こういう気持があるはずであります。そのことを一つ率直に聞かせていただけばけっこうなんです。

小沢久太郎自由民主党郵政大臣

○小沢国務大臣 先ほどからもしばしば申し上げました通り、まだ田中大蔵大臣から何も私折衝を受けておりません。従いまして、大衆の利益を守るような方向で私は進んでいきたい。そういうふうに考えております。

広瀬秀吉日本社会党

○広瀬(秀)分科員 局長に伺いますが、事務当局としてのお考えはどうですか、この問題について。

金澤平藏郵政事務官(貯金局長)

○金澤政府委員 これは、昨年五月の二十一日に経済閣僚懇談会がございまして、その中で、「金利の調整機能を高めるための地ならしとして、郵便貯金の金利の改定を政令で行ないうる、よう所要の法律改正の措置を講ずること。という決定がございまして、その翌日の二十二日の閣議で、これが了承といいますが、報告と申しますか、そういう決定がされたのであります。そこで、私たちも、組織というものの中におりますので、その点について十分検討いたしまして、先ほど大臣がお答えになりましたように、何と申しますか、預金者の利益を守るというようなことで考えております。

広瀬秀吉日本社会党

○広瀬(秀)分科員 それ以上の答えをいただけないようでありますが、大臣、一つこれはあくまで貯金者の、大衆の利益を守る立場に立って問題を善処したいということは、政令事項に移して、行政権の勝手なと言っては言い過ぎかもしれませんが、おそらく政府の都合一つで、政府の考え方、判断一つでどうにでも変えられる、しかも、その方向というのは、今日の状況において、郵便貯金の利息が引き下げられるということは、もう火を見るよりも明らかなことであります。こういうことを国民大衆の前に明らかにして、その上で利益を守るというのでありますから、利益を守るということは、これは具体的に法案に対して、そういう形で出るならば、政令事項にゆだねるのだというならば、これはやはり反対をされるものなのだ、こういうように期待をいたしておきます。また要望をいたしておきたいと思います。  これはそのくらいにしまして、貸付の問題について大蔵省から聞きたいのですが、大蔵省の反対理由というのはどういうところにありますか。

堀込聡夫大蔵事務官(理財局資金課長)

○堀込説明員 いろいろわれわれとして問題にしている点は、たくさんあるわけでございますけれども、根本に持っております考え方といたしましては、やはり郵便貯金は貯金をお預かりする機関である。そうしてそれを国民大衆に還元するものとしては、それぞれの政府の金一利の体系におきまして、中小企業公庫でありますとか国民公庫とか、そういったようないろいろな機関がございますので、そういう方面を通して必要不可欠な部面に資金を供給していこうというのが、いわゆる貯蓄と金融の体系につきましては基本的な体系ではなかろうかというふうに、根本に考え方を持っておるわけであります。もちろん、郵便貯金をされる方々に、できるだけ有利な金融に応ずる措置が必要であるということは、われわれも当然考えるわけでありますが、これらにつきましては、いろいろ現在の貯金の金利でありますとか、あるいはたとえば普通貯金等におきましては、かなり有利な金利の制度になっておりまして、そういうふうなことを通じまして、一般の大衆に対する便利な貯金制度というものができておるんじゃないかというふうに考えております。

広瀬秀吉日本社会党

○広瀬(秀)分科員 郵便貯金の中から、昭和三十八年度の予算でどれだけ資金運用部に繰り入れることになっていますか。  それからもう一点。その中から、中小企業金融公庫あるいは国民金融公庫にその何%が繰り入れられているか。繰り入れといいますか、出資とかあるいは融資、そのパーセンテージをを明らかにしていただきたいと思います。

堀込聡夫大蔵事務官(理財局資金課長)

○堀込説明員 来年の財政投融資資金計画によりますと、郵便貯金の方から資金運用部に預託する見込みは千九百億という予定になっております。それが資金運用部に入りまして、そのほかの厚生年金その他のいろいろの預託金がございますが、そういうものと合わせまして、また先ほどから出ております簡易保険の資金、そのほか産投会計の出資、いろいろございまして、全部で一兆一千九十七億という財政投融資計画が形成されておるわけであります。これは先ほどからも御質問がございましたが、私どもの考え方としましては、この財政投融資計画の一兆一千九十七億という数字は、このまま完全に国民全体の生活の向上なりに結びついておる財政投融資の運用であるというふうに考えておるわけでございまして、具体的な数字で申し上げますと、一兆一千九十七億のうち、住宅でございますとか、生活環境整備でございますとか、中小企業、農林金融、そういったようないわゆる国民生活にじきに結びつくものというふうに呼んでおりますが、そういったものに対する運用が約半分になっております。それから道路、運輸、通信、そのほか国民生活がそれなくし、ては発展できないような基礎になりますような部門、その部門に対する運用が約三〇%というふうな数字になっております。そのほかがいわゆる基幹産業、輸出振興というふうなグループに分類しておりますが、これらの部門につきましては、たとえば基幹産業と申しましても、電力資金でございますとか、海運資金でございますとか、あるいは今問題になっております石炭関係の融資、そういったような、いわば産業として問題になるものであります。大体そういうふうな分数になっております。

広瀬秀吉日本社会党

○広瀬(秀)分科員 私が聞いているのは千九百億郵便貯金から入れておる。そのうち中小企業金融公職とか国民金融公庫とかいう非常に零細な金融をまかなっている政府関係金融機関、ここに千九百億の中からどれだけ出しているか、そのパ-センテージは何ぼかということを言っているのであって、財政投融資全体の規模の中で民生関係費が幾らというようなことを聞いておるわけではないのです。その点を一つ数字的に明らかにしてもらいたいと思います。

堀込聡夫大蔵事務官(理財局資金課長)

○堀込説明員 財政投融資の使途別分類表という表ができておりますが、それによりますと、資金運用部資金を一応年金資金等と郵便貯金等というふうに二つの大きなグループに分類をしております。その郵貯資金等の分に属する資金が中小企業に対して運用されている金額は六百九十一億ということになっております。

広瀬秀吉日本社会党

○広瀬(秀)分科員 国民大衆に還元される部分は約三分の一ということであります。しかもこれが直接郵便貯金を持っている人たち全一体でどうかということになると、もっと比率は利用度からすれば下がると思うのです。このことは証明を待たずして明らかだと思います。こういう工合にしてやっている。中小業君、零細な所得者、低所得者、こういうような人たちが郵便貯金の大部分を持っている。そして、かりに最大限にみんなその人たちが中小公庫や国民金融公庫から借りたとしても、大体自分たちが出している額の三分の一も借りられないんだということが現実である。そういうようなものの中で、今やはり政府の郵便局というのは、あくまで貯金を集めるだけで、それ以外のものじゃないんだ、あとはその集めた金は財政投融資の中で政府の自由な運用にまかされるべきが至当なんだ、これはいかにも官僚的な考え方であって、現実に郵便貯金を積んでいる人たちも、これはいざ困ったというような場合に、そういうものを担保にして、定期性の預金を担保にして借りられたら非常に便利だな、そういう制度を設けてほしいなということは、やはり貯金をする人たちの大きな期待として、最近そういう要求が非常に強くなってきておる。こういう要求を聞いて、何も中小企業金融公庫とか、国民金融公庫とか、あるいは商工中金なんかに低所得層の金融というものを限る必要はないのじゃないか。もっともっと、金融の面については、それこそ弾力性を持った国民大衆のほんとうにささやかな期待に対して報いてやるということがあっても、私は当然いいのじゃないか、そのためには、新しい金融機関としての性格を持たして、そういう大衆の期待にこたえるということがあっても、私は何ら差しつかえないと思うのだが、そういう点はどうなんですか。

佐竹浩大蔵事務官(大臣官房財務調査官)

○佐竹説明員 お答え申し上げます。  金融全体の問題のようでございますので、銀行局の方からお答えいたしますが、ただいま先生御指摘ございましたように、中小金融と申しますか、零細金融というのは非常に大事なものでございまして、これについては特別な配慮を従来とも政府といたしましても努力いたして参ったわけでございますが、そこで中小金融の問題を考えます場合に、ただいまお話が出ましたような国民金融公庫でございますとか、あるいは中小企業金融公庫もしくは商工中金というものももちろんございますけれども、それ以外に、御承知のようにいわゆる民間金融機関と申しますか、相互銀行、信用金庫、それから地方銀行、こういうふうなものが実はあるわけでございます。現在御承知のようにそれらを全部合わせまして、中小企業向けといたしまして約七兆円の資金が出ておるわけでございます。これは全金融機関の貸し出し総額のうちのほぼ四割を占める、四二・二%程度になっておりますけれども、四二%の非常に大きな割合を実は占めておるわけでございます。従いまして、私どもとしては、極力この中小金融に対する資金というものが十二分に確保されるように、それにはいわゆる政府関係金融機関の分、先ほどの三機関だけではとうていこれは満足なことはできません。ただいま申し上げました七兆円のうちで、いわゆる政府三機関の占めております割合は、実は六千五百億円程度でございまして、その割合は一0%をちょっと割っております。九・二%というような状態、従いまして、この政府三機関だけでもってこの中小金融関係を考えようと思って毛、これは資金最という面からなかなかむずかしい。そこでやはりどうしても民間金融機関というものが主体になる。その民間金融機関における中小向けの金融もしくは零細、小口の金融というものが、これが非常に力をいたさなければならぬ。先生も十分その道の御権威でいらっしゃいますけれども、今回近く国会に提案を――もうすでに提案されましたが、中小企業基本法等におきましても、その点の趣旨を十分体しまして、民間の中小向けの融資の比率というものが十分維持されていく、もしくは将来とも伸びていくようにという配慮を実はいたしております。従いまして、そういうような大きな問題の一環として、ただいまの問題もお考えをいただきますならば、十分御理解をいただけると思うのでございますけれども、いずれにいたしましても、政府三機関というものだけではなかなか思うにまかせません。先般横山利秋先生から1大蔵委員会でいろいろその点でお教えをいただいたわけでございますけれども、私どもとしてもできるだけこの政府三機関の資金壁の増加については毎年予算のときに努めておりますけれども、いかんせんこれは財源が限られております。そこでやはり圧倒的大きな部分を占める民間の金融機関を十分活用していきたい、かように実は考えておるわけであります。

広瀬秀吉日本社会党

○広瀬(秀)分科員 私が今聞いているのは、中小企業の問題もさることながら、中小企業だけの問題ではないわけです。労働者も郵便貯金をたくさんしておりますし、総じて低所得者階層が貯金をしておるわけであります。中小金融問題も、当然これは前向きでやらなければならないし、その中での郵政省構想というようなものも幾分の役割は果たすだろうが、それ以上に、私どもは、やはり性格として、ある程度は消費者金融的なものも大衆の要請するところになつているわけです。今までの投資指導型経済から消費指導型経済への転換期にあるのだということが、今あらゆる面でいわれておるわけでありますが、そういうような立場からも、今日国民金融公庫といえども、名目的に、少なくとも名目の上では消費者金融はやってないはずだ。労働金庫が今辛うじて消費者金融の中心みたいになっておりますが、しかしながら、労働金庫にばかり労働者は預金をしておるわけではない。やはり郵便貯金を相当、おそらく九割近くの人たちが郵便貯金を持っておる。こういうようなことも統計で出ておるわけです。そういうような人たちが、たとえば娘を嫁にやるというような場合に、あるいは急に葬式ができたというような場合に、それがすぐ簡易に郵便局の窓口で借りられるというようなことなどは、これから非常に重要なことにもなるし、また一つの消費金融というような国の経済そのものが、そういうように発展の形を変えていくという段階においては、新しいそういう金融というものをつくっていく、新しく設けていくというようなことも、一貫した経済政策としては当然の要請になってくるのじゃないかというようなことも考えるわけでありまして、そういう立場から考えて、大蔵省はそういう面についてはどんな施策を持っておるのか、この点を聞いておきたいと思います。

佐竹浩大蔵事務官(大臣官房財務調査官)

○佐竹説明員 お答えいたします。  ただいま御指摘の消費者金融についてどのような方策を考えておるかというお尋ねでございます。御承知のように、現在国民金融公庫におきましても、貸付の範囲は実は生業資金ということに限られております。従いまして、おっしゃるような純粋の消費金融というものではございません。ただここに若干の例外がございますのは、申すまでもないように恩給担保貸付でございますとか、引揚者その他更生貸付というようなものがございますけれども、これはごく微々たるものでございます。そこで、今後だんだんと消費水準が向上をして参りますと、消費者金融というものの重要性はだんだん増してくるわけであります。諸外国、ことにアメリカ等におきましても、いわゆる消費者金融というものはかなり大きなウエートを占めております。従いまして、わが国におきましても、漸次そういう新しい消費者金融制度というものを考えていかなければならぬ段階にだんだん参っておるように思います。その意味におきましては、これは単に政府三機関ということだけでなくて、いわゆる地方銀行、相互銀行、信用金庫もしくは信用組合というような形の金融機関におきましても、それぞれ一体将来の消費者金融についてどういうやり方がいいかという意味で、いろいろ実は研究をいたしております。現に一、二具体化して動き出しておるものもございますけれども、現在の段階では、確かに御指摘のようにまだそうさしたるものは出ておりません。しかし、今後の方向といたしましては、やはりこれはだんだん発達してくるんじゃないかというふうに考えております。  ただいまの郵便貯金のお話に戻るわけでございますけれども、先生の御指摘のように、郵便局から直接消費金融をやったらば一番早いじゃないか、こういうことかと思いますけれども、先生も御承知のように、消費金融と申しましても内容が千差万別でございます。従いまして、金を貸します場合には、申すまでもないことでございますが、やはりちゃんと返していただかないといけないわけでございまして、もし貴重な郵便貯金が返ってこないということになりますと、とれまた先ほど来理財局からるる申し上げておりますように、財政投融資という大事な事業にまた支障を来たすということにもなります。そこで、一がいに消費者金融と申しても、なかなか簡単に参らぬ面も多いわけでございまして、その点、私どもも、金融制度の問題として、消費者金融の問題を今後とも十分研究して参らなければならぬ、かように考えておりますけれども、どうも当面問題になっております郵便貯金の問題は、これはやはりそういう御指摘のような面からももちろん考えなければならないかもしれませんが、むしろ問題の核心と申しますか、中心は、結局現在のように郵便貯金を資金運用部に預託をいたした際、資金運用部としてどう運用するか、郵便貯金としてどう運用するかということが問題ではなかろうか。つまり国全体といたしまして郵便貯金の膨大な一兆何千億という資金をどういうふうな運用をするのが、一番国民経済あるいは国利民福、民生安定に資する道か、そういう角度でこの問題を考えなくちゃならぬのじゃないか、かように実は考えておる次第でございます。

広瀬秀吉日本社会党

○広瀬(秀)分科員 あなたの御高説は拝聴したけれども、財政投融資の場合でも、これは国の予算の参考ということで国会に出されるわけだ。一たん政府の手に渡って――われわれは政府を完全に不信だという立場ではないけれども、やはり今日の経済機構といいますか、資本主義の仕組みの中で、これがどこに使われるか、だれのために使われるかというようなことをしさいに検討したならば、財政投融資の資金源がなくなるというようなことは、これは財政における民主主義の要請の方向としては、その方がむしろ正しいのだ。しかも産投会計法の改正というようなことを通じても、政府は予算でさえきめてしまえばもう法律を改正する必要はないように、今回産投法の改正も出しておる。また、郵貯法を改正して、十二条をはずして政令で政府が勝手にやれるようにしてしまう。何でもかんでも行政権で勝手にやれる。しかもその政府を形づくっておるものが、資本主義の世の中においては、大資本に奉仕するという形にならざるを得ない。そういう中で、こういうような郵便貯金を見返りにして、担保にして金を貸そうというそういう民主主義的な方法に対しても、そういうような画一的な形式的な立場からそういう問題を考えておるというこの考え方自身に、私は非常に大きい問題がひそんでおると思います。そういうようなことを考えておるわけであって、貯金局長に伺いますが、このあなた方の構想の中での使途ですね。貸付の使い道については非常に厳密なことを考えておられますか。担保があるわけでありますから、消費金融でもよいのだという考えで立案されておりますか。そういうものも含むという弾力ある態度ですか。

金澤平藏郵政事務官(貯金局長)

○金澤政府委員 使途につきましては、やかましいことは申さないつもりであります。

広瀬秀吉日本社会党

○広瀬(秀)分科員 私どもそういう立場で、この問題については当然そういう方向は、郵政省が考えられておるような貸付制度を設けても一向差しつかえないし、国民の期待にかなうものである、民主主義的な要請にこたえるものだ、金融の民主化についての要請にこたえるという立場で、その構想を支持するものでありますが、大蔵省がそれに対して頑強に抵抗して、単に政府が自由に動かせる金だけを、しかもそれが大資本偏重の運用をされるということがわかり切っておる、もうあらゆる面から数字的に――きょうはそれが主題でないから申しませんけれども、それは立証されるものだ、もちろん社会資本の充実というようなことも大事でありまするけれども、そのことによって、そのもたらす影響というか、効果というものが、ほとんど大資本に帰属する、こういうような使い道というものが社会資本の充実という名に隠れて行なわれるところに――地域的にも非常に限定をされる、後進地域なんかは見向きもされないという、そういう問題点を数多く含んでいるわけです。そういう中でささやかな郵政省の貯金者大衆に対して奉仕をし、そうしてそういう要望にこたえようというものに徹底的に反対をして、これをつぶそうとし、しかも自分勝手の郵貯法の改正をたくらむというようなことについては、私ども承服できかねるわけであります。これはまたいずれ大蔵委員会において専門的に取り上げて、大いに論戦をいたしたいと思っておりますが、大蔵省も一つあなた方のような若いクラスから事務当局のしっかりした見解を確立して、こういう問題について間違わない方向というものを出していただくように、不当な圧力を郵政省などにかけて、国民的要求、国民的利益を踏みにじらないように、強く私は要請をいたしたいと思います。  最後に、郵政大臣に、先ほども要望しましたけれども、重ねて要望をいたしますが、貯金者大衆の利益を守るという立場に立って、大蔵大臣からの協議等があった場合に、国民の大衆の名において積極的に反対をして、こういう法の改悪というものを阻止されるように強く要望をしておきたいと思います。私どもは、大蔵委員会等においても、今後この問題については、あなた方がそういう立場に立つ限りにおいては、幾らでも応援をしていきたいと思っておりますので、その点一つぜひお願い申し上げておきたいと思います。  これで質問を終わります。

佐竹浩大蔵事務官(大臣官房財務調査官)

○佐竹説明員 ただいま先生から御教示いただきましたので、一言だけ申し上げさせていただきたいと思いますが、法律事項を政令事項に直すという点が預金者を非常に不当に圧迫する、もしくは預金者に非常に不当に不利益を与えるのではないかというお話であります。その点は、大蔵大臣もしばしば申し上げておりますように、金利というものはそう人為的に無理に下げるというものではもちろんございません。また、逆のことを申せば、金利が政令で上がることになれば自動的になるということもございますし、金利をどう動かすか、どういう金利政策をとるかというところに非常に問題がございますので、その点十分御検討をいただきました上で御批判をいただきたい、かように思います。

羽田武嗣郎自由民主党

○羽田主査 本日の質疑はこの程度にとどめます。  次会は明十九日午前十時より開会し、郵政省所管及び日本電信電話公社関係について質疑を続行いたします。  これにて散会いたします。    午後四時二十五分散会

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