予算委員会第一分科会 第3号
- 発言数
- 222 件
- 登壇者
- 17 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1963/02/19
会議録
○櫻内主査 ただいまより予算委員会第一分科会を開会いたします。 本日は、昭和三十八年度一般会計予算中、科学技術庁及び防衛庁関係について質疑を行ないます。 質疑の通告がありますので、順次これ々許します。楢崎弥之助君。
○楢崎分科員 本年二月七日の予算委員会におきまして、ナイキの第一大隊はすでに東京に置かれて、第二大隊についてはどこに置かれる予定かというわが党の横路委員の質問に対して、志賀長官は、「四十年度を目途に北九州北区に設置するように目下検討中でございます。」という御答弁があったわけでございますが、北九州の北区というのは、具体的に場所としてはどの辺を予定されて検討されておりますか、お伺いいたします。
○海原政府委員 先般長官から、四十年度に設置予定のナイキの配置場所につきましては、北九州地区ということでお答えになった次第でございまして、これは事務的には、ただいま申し上げましたように四十年度、二年先のことでございますので、北九州にございます自衛隊の施設のうち適当なところに配置するよう、事務的な検討をただいま進めている段階でございまして、まだ具体的にどこに置くというようなことはきまっておりません。
○楢崎分科員 自衛隊の関係ということになると、北九州というと、大体限定されてくるわけです。具体的にどこどこを大体検討の対象にしているということは言えるはずだと思うのですけれども、具体的にお願いいたしたい。
○海原政府委員 第一隊大の配置に際しましても、東京付近、関東周辺ということで具体的に各自衛隊の施設につきまして検討を進めた結果、先般御説明しましたようなことで配置が決定しております。北九州と申しますと、一応十数カ所現在自衛隊の施設はございます。たとえば小倉であるとか、曾根であるとか、あるいは福岡であるとか、この周辺におきまして具体的に部隊を配置します場合には、四カ所最も適当な地点を選定いたします。そのほかにさらにもう一カ所、通信関係の部隊、あるいは整備関係の部隊ということを考えるわけでございますが、具体的には、四つの中隊というものの関係位置を最も適当に配置するということが選定の条件になって参りますので、今申しました広範囲の地域につきましてこれから検討を進める、こういうことでございます。
○楢崎分科員 大体中心の地帯はどの辺になるでしょうか。今のお答えからいいますと大体出てくると思うのですが……。
○海原政府委員 先ほどからお答えしますように、まだこれから検討する段階でございますので、中心地区がどこになるかということは決定いたしておりません。
○楢崎分科員 ナイキ・アジャックスの方は、ハーキュリーズと違って一応固定的なものといわれているわけです。従って、大体その固定的なものを置かれるその中心というものは考えられるわけです。もう少し具体的に言えるはずだと思うのですけれども……。
○海原政府委員 現在私どもが導入を予定しておりますナイキ・アジャックスの部隊は、今先生のおっしゃいましたような固定的ということではございませんで、これは二十四時間以内に別のところに移せるという、いわゆる移動可能の装備のものでございます。従いまして、中心というお話がございましたが、四つの発射中隊と申しますか、これの関係位置をどういうふうにとったら最も合理的かということにつきましては、いろいろな場合を想定した技術的な検討が必要になってくる。従いまして、同じ御説明を繰り返して恐縮でございますが、中心というものは考えてございません。その四つの中隊及びこれを連絡しますところの本部というものの関係位置をどういうふうにバランスをとればいいかということについて、純粋に技術的な点からの検討が必要でございます。これにつきましては、先ほど申しましたように、何分にも四十年度のことでございますので、まだそういう精細な現地調査等もいたしておりません。ただ、配置の場所といたしましては北九州地区ということで検討を進める、こういう実情でございますので、一つ御了承願いたいと思います。
○楢崎分科員 北九州地区というと、常識からいいますと、二月一日から合併をいたしました北九州市をわれわれとしては一応いうわけですね。今のお答えでいいますと、福岡も検討の中に入っておるわけですね。
○海原政府委員 さようでございます。
○楢崎分科員 過去の予算委員会なりで明白になっておりますように、これの発射機は、一応ナイキ・アジャックスも使用されるということになっておるわけですね。どうでしょうか。
○海原政府委員 自衛隊が装備いたしますのはナイキ・アジャックスのためのものでございますが、この発射機そのものは、いわゆるユニバーサル型と申しまして、ある若干の装置を付加することによりましていわゆるハーキュリーズ型の発射も可能、こういうことに承知をいたしております。
○楢崎分科員 そうすると、ナイキ・ハーキュリーズの発射も可能であるということがはっきりしているわけですが、ナイキ・ハーキュリーズの方は、昨年の分科会でも問題になりましたように、これは一応核装備をしておるものということが常識的でございます。今のところはナイキ・アジャックスということでいかれておりますけれども、将来ナイキ・ハーキュリーズが持ち込まれるという可能性についてはいかがなのでしょう。
○海原政府委員 そういう計画は現在持ち合わせておりません。
○楢崎分科員 その可能性はあるということでございますね。
○海原政府委員 現在私どもは、ハーキュリーズを導入することは考えておりませんし、そういう計画もございません。
○楢崎分科員 では、一応確認をしたいと思うのですが、ナイキ・アジャックスの性能についてお答えいただきたいと思います。
○海原政府委員 ナイキ・アジャックスの性能につきまして、私どもの手元の資料について申し上げますと、一応射程は四十六キロメートル、射高、高さでございますが、上昇限度は十八キロメートル、これが大体速度は二・五マッハ程度で飛ぶもの、この速度につきましては、従来一・九とか二・二とか、いろいろな数字がございますが、一応私どもはただいま申しましたものと承知いたしております。
○楢崎分科員 今の北九州地区にナイキ・アジャックスの大隊を置くという問題は、四十年度をめどにされておりますから、いずれ今後も明白にしていく機会があろうと思いますから、次に移りたいと思います。 板付基地の関係について、一月の下旬に拡張地内を通っておる一本の県道の問題についてトラブルが起こったわけですが、そのトラブルの内容を一応説明していただきたいと思います。
○林(一)政府委員 板付飛行場の北側の安全地帯の中を県道が横断しておるのでございますが、この県道の改修を米軍がやったのでございます。これに対して地元の労組の者が異議を申し立てて、まあ混乱とまではいかないが、相当反対の集団行為をしたということを聞いております。
○楢崎分科員 その改修は県知事の許可が要ると思うわけですが、その点はどうなっておりましたでしょうか。
○林(一)政府委員 県道の改修でございますので、県道の管理者である知事の了解を得る必要がございます。
○楢崎分科員 いっその改修の許可を得られたかどうかを聞いておるのです。
○林(一)政府委員 この県道の横断しておりますところの周辺の安全地帯の設置の工事をやっておるのでありますが、この安全地帯の工事に伴いまして県道に損傷を来たした、そこで県当局から、一月十七日であったかと思いまするが、この県道の補修をするようにという申し入れがあったわけです。その申し入れによりまして、地元の防衛施設局長が米側に連絡し、米側が補修工事をいたした次第でございます。
○楢崎分科員 その補修工事は、限度を越えてなされたんじゃありませんか。すなわち、滑走路の延長拡張された地内の中間を横切っておる県道について、これは本来ならば国としてはこれを接収をしたいところでございましょうが、それがなかなか実現見通しが少ないので、一応オーバーランと滑走路の間にある県道の滑走路の長さに当たる部分を改修をして、滑走路と同じ構造のものにその部分だけはしたいという希望をかねてより持っておるわけです。しかし、それがなかなかうまくいかないので、今懸案事項になっておる。たまたま、その県道を荒らしたから、もと通りにしてくれという県側の要望に対して、いい機会といわぬばかりに、必要以上の、限度を越した——見かけは改修ですけれども、行為が行なわれたのではないですか。その点はどうでしょうか。
○林(一)政府委員 ただいま申し上げましたように、県当局から地元の防衛施設局長に対して、県道を早く補修してもらいたいという申し入れがありましたので、防衛施設局長から、米軍に、県道の補修をするようにということで補修工事を実施いたさせたのでございます。その補修工事を実施する場合に、米軍当局が防衛施設局長を通じて県当局に工事内容についての了解を得ておるのであります。県当局の了解を得た工事内容によりまして県道の補修工事をいたしたのであります。その工事内容を具体的に申しますと、御承知のように、県道とその他の地域との間の高低がございますので、その高低をなくするということ、並びにその県道の基礎工事をどういう基礎工事によって補修するかというようなことにつきまして、県当局の了解を得まして実施したということでございます。
○楢崎分科員 長官、ごまかしてはいかぬですよ。県当局の指示の通りにあの工事がなされたとあなたはここで言明しますか。もし違っておったらどうしますか。県当局が指示した通りにあの工事が行なわれたとあなたはここで言明しますか。もう一度その点をお伺いしたいと思います。
○林(一)政府委員 私が申しましたのは、工事の実施に当たりまして、工事内容等について県当局の了解を得て実施したということでございます。
○楢崎分科員 私がお伺いしておるのは、道路がこわれたから、もと通りの県道にしてくれというのが県の申し出であったと私は思うのです。しかし、現実には、先ほど私が申しましたような背景があるから、県がそういうことを申し出たのをいい口実にして、本来国が考えておった、滑走路の長さだけの県道については滑走路と同じ構造を持ったものにしようという意図がかねてよりあった、それについては県は許しておらない、たまたま改修の問題が出たから、それに引っかけて、この際とばかりに、かねてより国が思っておった滑走路と同じ構造の県道にしてしまうという意図のもとにやられた形跡が私はあると思う。県が申し出ておった改修の構造の通りにあなたはやったとおっしゃいますが、その点は私は事実と違うと思いますけれども、もう一度お願いをしたいと思います。
○林(一)政府委員 ただいま申し上げましたように、工事内容については県当局の了解を得て実施したのでございます。その内容は、もちろん、県道と他の地域との間に高低があるから、それを平面にするというようなこと、また、基礎工事については、米軍が考えておることについて県当局の了解を得て実施したということであります。その県の命令がどういうことであったかということについては、命令の中にはしさいに工事内容というものがなかったのでありますが、ただ、工事を実施する場合において、工事内容について呉の了解を得て実施したということは間違いないことだと思います。
○楢崎分科員 その内容が違いはしませんかということを言っておるのです。どういう改修の内容の工事をやられたか、説明をしていただきたい。
○林(一)政府委員 私の聞いておるところでは、県道の基礎工事のことでございまするが、一番下層の部分に砂利、その上に砕石粉を敷く、その上にさらに舗装の工事をするということで了解を受けたように聞いております。ただ、その後になりまして、県から、その砕石粉の部分について切り込み砂利に変更するようにという連絡があったようであります。そういうようなことで、そのような考えのもとに工事を実施したということを聞いております。
○楢崎分科員 もと通りにしてくれということは、舗装も兼ねてしてくれという申し出であったでしょうか。今、舗装もするということであったですけれども、そうですか。
○林(一)政府委員 私が申しましたのは、もと通りにするということは、工事を実施するときには別になかった、工事を実施するときには、県当局が示した工事内容によって工事を実施するということで実施したのでございます。工事を実施する場合には、別にもと通りにするというようなことはございません。
○楢崎分科員 それでは別の観点からお尋ねをしますが、今施設庁の方から、県道の滑走路の部分に当たる長さについて、特別の改修の許可申請を県の方にやられておるのではないですか。
○林(一)政府委員 この県道の補修につきましては、先ほども申しましたように、この周辺の工事によりまして県道に損傷を来たしたのでございます。そのために県当局から、早くこの県道の補修をしてもらいたい、するようにという申し出がありましたので、この県道の補修について至急実施するようにということで米側に連絡しまして、米側が実施したわけでございます。その実施する場合に、先ほど申しましたように、その工事内容について県の了解を得たということでございます。
○楢崎分科員 非常にごまかしがあると思います。県の方にその県道問題について何がしかの変更を加える申請を過去に出されておるでしょう。それをお伺いしておるのです。今度の改修問題と関連なく出されておるでしょう、公式的か非公式的かは別として。
○林(一)政府委員 この県道の改修と申しましょうか、補修につきましては、昨年から県当局と協議をいたしておりまして、ぜひこの県道の補修をさしてもらいたいということについて県と協議をいたし、お願いしておるわけであります。その点は再三いたしております。
○楢崎分科員 では、その補修の点についての国側の申請について、県当局は、県知事はそれに許可を与えておりますか、今どうなっておりますか。
○林(一)政府委員 ただいま申しましたように、この補修工事について県と協議を進めて参ってきたのでございます。その結果、一月十七日、先ほど申しましたように、県道が相当いたんでおるから、この補修を早く実施するようにという県からの申し入れがあったわけであります。その申し入れに基づいて早速補修工事を実施いたしたわけでございます。
○楢崎分科員 今のあなたの答弁は重大ですよ。大問題になりますよ。昨年から滑走路に当たる部分の県道の補修を要請されておって、それについてのオーケーが出たというお答えですか。そうですか。
○林(一)政府委員 ただいまも申しましたように、県道の補修について県当局と協議をいたして参っておったのであります。その結果、一月十七日、県から、道路が損傷しておるから、この道路の補修を早くやるようにという申し入れがありましたので、それに基づきましてその工事を実施いたしたわけでございます。
○楢崎分科員 それでは、調達庁の方からかねてから申し入れをされておった、あなた方の考えていらっしゃる構造を持った補修の申請に対する答えが、一月十七日の県の答えだ、そのように了解されているのですか。
○林(一)政府委員 防衛施設庁が県と道路補修のことについて協議いたして参ったのは、別にこういうような設計によって補修をしたいからお認め願いたいということではなくて、県道の補修をいたしたいが、ぜひ一つお願いしますということで県と協議を進めて参ったのでございます。その結果、一月十七日に県当局の方から、道路が損傷しておるから早くこの補修工事をするようにということで申し入れがあったので、さっそく補修工事に取りかかるようにいたしたのでございます。その補修工事を実施するときに、米側が施設局長を通じて県に対して、こういうような工事内容によって補修工事をするからということで、県の了解を得て実施したということでございます。
○櫻内主査 ちょっと申し上げます。今井航空局長は外務委員会に呼ばれておりますが、どうされますか、今先におやりになりますか。
○楢崎分科員 それでは先にしましよう。今の点は非常に重大な点ですから、それで地元では大へん問題化しておる。航空局長が時間があるそうですから、ちょっと今のところは分断をしまして、航空局長と関係のある点に問題を移したいと思います。 三十七年度に板付空港の調査費が予算で出ておりました。その調査費に基づく調査の状態、あるいは結果について結論が出ておりましたら、御説明をいただきたいと思います。
○今井(榮)政府委員 お答えいたします。 板付空港の民航地域の整備につきましての調査費は、現在まだ使用いたしておりません。使用いたしておりません理由といたしましては、先生御承知のように、現在の板付空港のエプロンを滑走路の反対側、つまり、新しい博多駅に近い方の側に、五万坪ないし三万坪程度の地域を求めて民航地域をつくるという計画で、特に地元の市長さんその他非常に御熱心に地元で話し合いをしておられるようでございますが、まだ地域が確定いたしておりませんので、従って具体的にその地域についての調査が現在までできない状態でございます。
○楢崎分科員 民航自体としても非常に今の施設の状態ではいろいろと問題がある。せんだっても現在の日航ターミナルのほんの手前に米軍のジェット機が落ちて、幸い民間の飛行機がそこにいなかったから事なきを得たわけですけれども、そういう点では今の施設では大へん狭小であるということがいわれておるわけです。その民航の整備と関連をいたしまして、板付空港を国際空港化したいという地元の強い要望なりその運動が行なわれておるのですが、御承知でございましょうか。
○今井(榮)政府委員 よく承知いたしております。
○楢崎分科員 昨年やはり分科会でこの問題を質問しましたときに、いろいろ関係各省で検討しているということをお答えになったわけです。過去一年間の地元の動きを見ましても、民航の整備とからみまして、非常に具体的にそれが出てきております。そして今お話があったように、別にエプロンの地域として五万坪なり三万坪の用地を確保したいというような問題も起こっております。そういう具体的な動きともからめまして、関係各省でこの板付国際空港化について協議なりお話をなさったことがあるかどうか、伺いたい。
○今井(榮)政府委員 各省との間に特別の会議を持ったことはございませんが、その後、地元の国際空港化に関する具体的なお考えというものも十分伺っておりまして、その内容といたしましては、将来板付を、アジア地域を中心とするいわば近距離国際線の基地といたしたい、つまり近距離国際線についての国際空港化したいという非常な御熱意がありました。私どもといたしましても、かねがねこの点については——特に最近韓国との間に日韓航空問題というふうなものも具体的に取り上げ得るような機運に現在なっておるような状況でございまして、この点につきましては、先般の国会で御答弁いたしましたよりやや正確に私どもの考えを申し上げられると思います。それは、日韓航空路が将来開設されるとすれば、当然板付は有力な一つの基地になるのではないか、その意味におきまして、地元の近距離国際線の基地にするという御要望に対しては、そういった面においてでき得る限り近い将来において韓国との間に航空交渉が成立をし、両国の航空企業が相互に乗り入れを行なうという場合におきましては、ソウル・板付あるいは釜山・板付というふうな路線がやはり開設されるのではないかという考え方を私どもも持つに至っております。
○楢崎分科員 そうしますと、国としても現在そういう具体的な青写真を持つに至ったわけであります。それで現在、その場合の隘路になっておるものがもしありとするならば、それは何でしょうか。
○今井(榮)政府委員 隘路と申しますか、懸案事項と申しますか、二つあると思います。一つは、日韓間の航空交渉が妥結するということがまず前提でございまして、この点につきましては、最近韓国側の意向もございまして、現在日本航空と韓国のナショナル・キャリアーである大韓航空公社との間に、民間ベースで具体的な話し合いを始めようといたしておる状況でございます。従いまして、そういった話し合いがつきまして、韓国との間に航空交渉が正式に持たれるということになりますれば、あるいは行政取りきめの形でいきますか、あるいは正式な航空協定という形でいきますか、いずれにしましても、政府間の話し合いがつくということが一つの条件であります。それからもう一つは、御承知のように、現在民航地域が非常に狭隘でございますので、やはりこういった路線開設にふさわしい民航地域を整備するということが、第二の技術的な懸案になっておるのではないか、かように考える次第でございます。
○櫻内主査 梅崎君にちょっと御了承願いますが、今防衛庁長官は参議院の内閣委員会に提案説明で十分ほど退席しますが……
○楢崎分科員 それではお待ちしております。 今の点は、御承知の通り、板付空港は行政協定によって米軍に使用させてもらっているわけです。それでこれは米軍とも関係があると思うのですが、そういう国側の考えについて在日空軍としてはどういうお考えを持たれておるでしょうか。
○今井(榮)政府委員 私どもは政府側としまして直接この問題について具体的に米軍とまだ話し合いはいたしておりませんが、福岡市長と米軍の関係者とのお話し合いをいろいろお伺いいたしますと、非常に好意的に考えていただいておるというふうに私どもとしては承っております。なお、こういった問題は、先ほど申し上げましたような懸案事項がある程度見通しがつきますれば、私どもとしても正式にお話し合いをするということになるのではないかと思います。
○楢崎分科員 そうしますと、対韓国との問題はよくわかりましたが、一応、国際空港にするにしてもしないにしても、現在の施設では非常にいろいろ不便なところがある。そこでエプロン地域の確保の問題が出てきておるわけですが、その用地の確保ができれば、今の国際空港化への動きはさらに具体的に進展すると思うわけですが、その点はどうでしょう。
○今井(榮)政府委員 先ほど申し上げましたように、二つの懸案事項があるわけでございますが、先生のおっしゃるように、現在のエプロン地域が整備され、ターミナル・ビルディングができるということも、その問題を推進するのに非常に大きな効果があると思います。
○楢崎分科員 今も局長言われましたように、米軍の方の関係者としては、たとえば福岡市長の国際空港化への要望に対して、在日米軍の施設委員会の議長ということになっておるのですが、参謀次長のスパングラー海軍大佐が、正式の書簡で回答を福岡市長に寄せておるわけですね。その中にはこういうことが書いてあるわけです。「あなたの記述された計画は好意をもって考慮されると思います。決定的返答をするためには、貴政府があなたの諸計の詳細を伝えて検討要望することが必要だと思います。私は貴方が、日米合同委の施設分科委員会に公式に要望提案される段取りをすすめられるよう示唆いたします。私はこの提案が、慎重かつ周到な考慮を払われるであろうことを保証いたします。」これは非常に好意的な、問題が表面化して合同委員会に出てくれば、おそらく米軍としても了承するのではなかろうかという意味あふれる阿部福岡市長への示唆であるわけですね。米軍の方はこんなに思っておるのです。だから、これは日米合同委員会にかけられる段階になれば、非常に見通しがあるわけです。従って、問題はすべて国内の問題ということになるわけですが、その辺の私の今の見通しはどうでしょうか。
○今井(榮)政府委員 おっしゃるようなことだと思いますが、現在私どもとして一番希望いたしますのは、できるだけすみやかに地元の民航地域整備のための用地の確保につきましてのお話し合いが進められることであります。
○楢崎分科員 地元の民航の整備のための用地の確保ということがさしあたっての問題であるというふうに聞き取れたわけです。そうしますと、政府側としても非常に積極的なように聞き取れるわけですが、この問題は三十八年度の予算関係にはどういうふうになっておりましょうか。
○今井(榮)政府委員 すでに昨年の春以来福岡市長ともたびたびお会いいたしまして、この問題についてお話いたしておるわけでございますが、私どもとしては、でき得れば昨年の九月、あるいはどうしても間に合わなければ、ぎりぎり予算折衝の直前までに話し合いがつきまして地域が確定すれば、従って地元負担はどれだけ、国費でもって用地買収費をどれだけというふうな予算を組む予定でおったわけでございます。残念ながらその話し合いが最終的に決定をいたしませんので、どうしても予算編成ができなかったというのが実情でございます。
○楢崎分科員 非常に具体的なお答えで、了承するわけですが、今、国の負担の問題が出たわけですが、第一種空港の場合と第二種空港の場合の国の負担率についてちょっと御説明をいただきたい。
○今井(榮)政府委員 第一種空港と第二種空港は、空港整備法によりますれば、第一種空港は国が一〇〇%、第二種空港につきましては、たしか国が七割五分で、地元負担が二割五分というふうに記憶いたしております。
○楢崎分科員 そうしますと、今の政府側の考え方としては、板付を第一種空港として考えられる場合には全額国庫負担、しかし、将来国際空港化ということを一応考えておるけれども、さしあたっての民間空港整備の問題としては第二種の考え方でいかれるわけでしょうか、どうでしょう。
○今井(榮)政府委員 御承知のように、板付の空港は現在米軍の管理空港でございまして、従って空港整備法そのものは直接には適用がないわけでございます。従いまして、私ども、買収費につきましては国の予算をでき得る限りとる予定ではおりますが、具体的にどの程度の負担にしようかということは、今後の事実問題としては地元とのお話し合いで進めていきたい、かように考えております。
○楢崎分科員 そうしますと、実際の取り扱いとしては、二種空港の場合以上を考えていらっしゃるわけでしょうか。
○今井(榮)政府委員 この点につきましては、現在まだはっきりした方針がきまっておりません。
○楢崎分科員 少なくとも二種空港取り扱い以下になることはないでしょう。
○今井(榮)政府委員 私どもの立場としては、大蔵省との折衝、地元との話し合い、こういうことによって結論を出したいと思っております。
○楢崎分科員 お話しのようにこれは米軍の管轄下にあるわけですから、直接整備法は適用されぬかもしれません。しかし、取り扱いとしては、今のような政府の将来の見通しであれば、国際空港化としての取り扱いを実際にはしていただくことになろうと思いますけれども、重ねてその点をお伺いしておきたいと思います。
○今井(榮)政府委員 御趣旨のようにできるだけ努力いたしたいと思います。
○楢崎分科員 その場合に、今用地買収の点も言われましたが、用地買収の点になると、一種の場合はそうでしょうが、二種空港の整備の場合には用地の買収は入らぬのじゃないでしょうか。その点はどうでしょうか。
○今井(榮)政府委員 従来の地方空港につきましては、大体用地は地元で確保していただくというのが建前でございます。従って、先ほど申し上げました国の費用によって行ないます部分は、土工費が主でございます。しかしながら、福岡につきましては、私どもは用地買収についてもでき得る限り国で御援助いたしたい、かように考えておる次第でございます。
○楢崎分科員 そうしますと、三十八年度の予算についてはだめであるけれども、しかし今後一年間の経過措置としてはどういうことを具体的に考えておられるでしょうか。たとえば、先ほどお答えにあったように、三十七年度の調査費は全然手をつけられておらないというお答えでしたけれども、それらもあわせてこの一年間の経過措置としては国としてどういうことを考えておられますか。
○今井(榮)政府委員 今後の一年間の問題につきましては、先ほど申し上げましたように、できるだけすみやかに用地確定につきましての地元の話し合いができ上がることを期待しておるわけですが、それができ上がりましたら早速調査にかかりまして、あるいはまた大蔵省との関係では三十九年度に持ち越されるかもわかりませんが、私どもとしては、できるだけ早い機会にそういったものの具体化に努めていきたい、かように考える次第でございます。
○楢崎分科員 国際空港の点については、昭和二十六年に民航が開設されて、羽田、伊丹、板付、このラインができたわけですけれども、すでに羽田、伊丹に国際空港になっておるし、残っておる西の拠点としては板付だけでございますから、この板付の国際空港化の点については今後とも御尽力をいただきたい、このように思うわけです。 この空港問題の最後に、この問題を取り扱う窓口は運輸省の航空局でございましょう。しかし、これは関係各省が協議をして、結論が出れば合同委員会に持ち出されるのでしょうか。それとも、一応閣議決定というそこに段階を置いて合同委員会に持ち出されるのでしょうか。
○今井(榮)政府委員 私どもの大体の考えでは、本件を合同委員会に持ち出すまでの手続といたしましては、関係省との協議、これはまず防衛庁、それから、もちろん自主的には米軍との交渉も当然に行なうわけでございますが、国内的には外務省、あるいは防衛庁、あるいは大蔵省というところと十分相談をいたしまして、おそらく、滑走路の共同使用であるとか、あるいはまた民航地域の拡大というふうな問題がテーマになると思いますが、これにつきましてはおそらく合同委員会の施設分科会というところへ防衛庁の方から出していただく、かように考えております。
○楢崎分科員 防衛庁の方から出されるということでございますが、今運輸省の航空局のお考えはおわかりだと思うんですが、この際施設庁長官のこの問題に対するお考えを聞いておきたいと思います。
○林(一)政府委員 ただいま航空局長から御説明があったように、この問題については、地元と航空局との間で協議を進めておるのでございます。その協議の結果具体的な計画ができまして、米軍と折衝して、いいということになれば、合同委員会を通じて手続を進めるということになると思います。先ほど先生が述べられたように、本問題については米軍としては好意的に考慮するということも述べております。私どもも十分航空局と協議をしまして、手続を早く進めるように努力いたしたい、こういうように考えております。
○楢崎分科員 それでは、国際空港化の問題はこれで終わりたいと思います。 先ほどの問題に移りたいと思いますが、時間がございませんから、あまり要点をはずした御答弁がないように一つお願いしたいと思います。 国側が要望しておる滑走路部分の県道の補修については、県知事の方としては了解を与えておらないと私は思うわけです。国側が滑走路の幅に相当する部分の道路の補修を考えておるのは、かつて南側に拡張が行なわれて、その拡張地内と滑走路の間にあった南側の県道を補修された、つまり、その部分だけは滑走路と同じ構造を持ったものにする、これが私は国側の考えだと思うのです。そういう考えと、県の方が、一月十七日、もと通りに改修してくれということは、道路がいたんでおるから、それは拡張地内の工事のためにいろいろ車が行ったり来たりして、トラクターが行ったり来たりしていたんでおるから、もと通りにしてくれという県側の考えだったろうと私は思うのです。その違いは厳然としてあると思うのです。どうでしょう。
○林(一)政府委員 先ほどから申し上げております通り、県から一月十七日に県道の補修を早くやるようにという申し入れがありまして、県道の補修に取りかかったのでございますが、その工事を実施する前に、その工事の内容というようなことについて県当局の了解を得て実施したことは間違いないのでございます。もちろん、細部の点についてはあるいは行き違い等があったかとも思いますが、そういう了解を得てやったということには間違いはございません。
○楢崎分科員 しかし、ああいう改修になろうということは県は考えていなかったから、ああいう改修を県が知って大へんびっくりして、こういう改修の許可は与えておらぬから、もと通りにしろといって施設庁に抗議を申し入れた、この事実を御存じですか。
○林(一)政府委員 その工事を開始しましてから地元の労組関係の方々が騒いだということで、県当局も、ちょっと工事をやめてくれということを言って参ったのであります。その工事をやめてもらいたいというのは、その県道をつける場所について、もとの県道の位置と少し違っておったということで、正確にもとの県道の位置に道路をつけかえてもらいたいということと、基礎工事の一部についてこういう点はこういうふうにしてもらいたいという申し入れがあったのであります。そういう申し入れがあったことは間違いございません。
○楢崎分科員 あなた、ばか言うたらいかぬですよ。そういうごまかしをあなた言ってはいかぬです。あなた方は、自分たちが思っておる工事の許可申請については県の了解を与えないから、たまたま、県道をちゃっちゃくちゃらにしてくれたから、もと通りにしてくれという県の要請に対して、それをいい機会として、かねてより思っておった滑走路と同じ構造にこの際してしまおうという意図があったのは明らかではありませんか。百五十メートルにわたって深さ二メートル近く掘り返して、そうして改修をやろうとしたではありませんか。事実が物話っております。だから、それは話が違うではないか。一握りの土地といえども、国民の許可なしにアメリカへやることはできぬ。防衛庁長官、よく聞いておって下さい。特に、この板付基地というのは福岡市のまん中にあるのです。日本全国探したってこういう基地はないのです。今まで数々の事故があり、犠牲者が出ておる。だからこれはよそに移してくれというのが、この十年来の福岡市民の願いです。だからこの際、拡張についてはもってのほかだというのが、福岡市民の大部分の願いです。従って、市民の了解なしに一握りの土地も渡せないというのが、福岡市民の考えです。その要望を受けて福岡県知事も、最後に残っておる県道というものはそう容易に拡張の部分に入れてはいけない、あれは重大な道路だから確保したいという考えがあって、一応その補修の許可申請に対してオーケーを与えていない、このようにわれわれは思っておるわけです。県民あるいは市民の意向を体して、そういう保留の態度でおると思うのです。それを、たまたま県が、道路がいたんだので、もと通りにしてくれという要請に対して、これをいい機会に、かねてより思っておったように県道を滑走路の構造と同じようにしてしまえば、オーバーランと滑走路とつながってしまうわけです。これは私は重大な国側の卑劣なやり方だと思うわけです。この責任はどこにあるか。われわれは、二月六日、市の代表と一緒にあなたに抗議をした。そのときにも、よくわからないから調べるということであった。われわれは、そういう勝手な工事をやった責任がどこにあるかということを追及した。しかし、あのときはわからなかった。一体これはどう思われるのですか。
○林(一)政府委員 繰り返して申し上げるようでございますが、この補修工事は、これを実施するに先だって、工事内容について県の了解を得て実施したのであります。もちろん、細部の点についてはあるいは手違いがあったかとも存じますが、工事内容の大綱については県当局の了解を得て実施したことは間違いないのであります。その工事内容は、もちろん米軍が考えたことであり、その米軍の考えを地元の防衛施設局長が県に説明しまして県の了解を得たということでございます。そういう点は間違いないところでございます。
○楢崎分科員 その内容が問題ですよ。ああいう百五十メートルにわたって、しかも二メートル近くの深さの掘りくりをやって、下へバラスを入れて積み上げて、そうしてそういう綿密な改修をやれ、そういう内容について県が了解したとあなたはおっしゃいますが、そうですか。これはすぐはっきりする問題ですよ。もし間違っておったら、あなたの責任は重大です。もしあなたのおっしゃっていることが真実ならば、県知事は重大な責任を追及される。あの工事の仕方は間違いであるからと県が抗議をし、施設局からまた工事者に文句を言って、それであわてて土をかぶせたから、今までと違う方向に県道ができているじゃないですか。どうですか。今の点、もう一回明確に言ってもらわぬと、地元でこれは重大な問題になります。今後あなた方が板付問題を取り扱う場合に重大になります。私どもは、法的な手続を経てやられるならば何もそう文句を言わないのです。やむを得ない場合もあるでしょう。しかし、そういう筋の違ったことをやられては困るということを再三言っているわけです。そういうことで勝手にやられて、既成事実をつくって知らぬ顔をするという態度であるならば、今後ともあくまで問題にしていきます。これは明確にしてもらわなければ困るのです。
○林(一)政府委員 この県道の補修工事の実施にあたりまして、その工事内容については県知事の了解を得ているのであります。その工事内容の考え方は米軍が考えたので、その米軍の工事内容について地元の局長が県に説明して了解を得たということでございます。もちろん、細部のことについてはかれこれ行き違いがあったようでございますが、大綱については県によく説明して了解を得たということでございます。そういうことでございますので、現在県当局とこの問題について協議、折衝を進めておるわけであります。今後もそういう点について遺憾のないようにいたしたい、こう考えております。
○楢崎分科員 時間がないですから、いずれ内閣委員会で明確にしたいと思いますけれども、細部の点について行き違いがあった——あなたは細部と言いますが、その細部が問題なんです。これは地元としては大部なんです。大きな問題なんですよ。何が細部ですか。過去一年あなた方と県と交渉してきた、やり合いをしてきた問題の中心はそこにあったのです。滑走路と同じ構造にするかどうか、それがあなた方の願いであったはずでしょう。われわれはそれに反対してきた。それを細部なんてごまかしてはいかぬのです。あなたが細部なんと言うのは実に重大で、これは今後基地の拡張問題とからんで問題を残すから……。
○野原(覺)分科員 議事進行の発言をお許し願います。 ただいまの楢崎君の質問に対する林長官の答弁、これは福岡県当局と防衛庁関係の地元の当局を参考人として喚問し、事態を明確にしなければならぬと思うのであります。内閣委員会もございますけれども、本予算委員会内に起こった問題でございますから、本予算委員会の終了するまでに参考人としての喚問を主査においてお取り計らい下さるように要望申し上げます。
○櫻内主査 お答えいたします。 要望事項につきましては、委員長と相談いたしまして、また理事会の意見も徴して善処いたしたいと思います。
○楢崎分科員 本問題は、地元の福岡施設局と米軍と請負工事者との間に意思の疎隔があった、それで手落ちがあったのだと素直に言われば、また問題の取り扱いが別になりますけれども、今のように、県に対してあなた方が正式の手続であれをやったのだというようなお考えであれば、これは重大な食い違いがあるから、今野原さんが要望されました地元からの喚問をぜひお願いしたいと思います。
○櫻内主査 東海林稔君。
○東海林分科員 私は、群馬県太田大泉飛行場の返還問題についてお尋ねをいたしたいわけです。 御承知のように、太田大泉飛行場は、もと中島飛行機製作工場の付属飛行場でございましたが、終戦後これが飛行機工場とともに米軍に接収せられて、今日まで米軍が基地として利用しておるわけです。飛行場の返還は実現しておりませんが、工場の敷地並びに建物はすでに返還されまして、現に東京三洋が電気機具の製造工場としてこれを利用しておるわけです。 ところで、太田、大泉並びに接続しております尾島町、宝泉、この四市町村は首都圏整備法による市街地開発地域の指定を受けておるわけでありますが、この飛行場が近い将来に返還されるだろうという目当てのもとに、計画の中ではこの太田、大泉地区の新工業都市計画の中心地帯になっております。それが当初の見込みと違いまして、今日まで返還されないというために、その都市計画の遂行上にも重大な支障を来たしておりますし、また地域住民として非常に不利、不便を受けておるわけです。 そこで、この返還問題につきましては、すでに数年来衆議院の内閣委員会、あるいは参議院の内閣委員会におきまして、わが党の委員からしばしば、早急に返還を要望するという趣旨を含めての質疑が重ねられたわけでございます。赤城防衛庁長官、さらに江崎防衛庁長官の当時におきましては、ここ数カ月以内に返還の見通しだ、あるいは来年の何月ごろまでには大体返せるだろうというような、抽象的ではありますが、期間をある程度区切って、返還の可能性があるという趣旨の答弁もあったわけでありますが、その後それらの答弁に沿っての返還の実現は見ないばかりか、政府のこの問題に対する熱意がだんだんと薄らいでいるようにわれわれには感ぜられてならないのであります。昨年も私は本分科会に参りまして、当時の防衛庁長官であった藤枝さんにお尋ねしたのであります。そのときの藤枝長官の御答弁は、米軍との間に代替地についての了解もついたので、すみやかに返還するように努力をいたしたい、ただし、代替地のことはさらに地元とも折衝を要することであり、現在きわめて微妙な段階にあるから、どこに代替地をきめたかということだけは明言することを遠慮したい、こういう趣旨の御答弁がありましたので、私も代替地がどこかということは、その際ことさらお尋ねすることは遠慮したような次第であります。 ところが、その後間もなく与党側から情報として、この代替地が渡良瀬川の赤麻遊水池の一部であるということが明らかにされたのであります。その結果、地元の栃木県藤岡市を中心とする数カ町村、群馬県の板倉町等の町村当局を初め、地域住民があげてこれに対して激しい反対の運動を展開したわけであります。そして、その後栃木県議会においても絶対反対の決議がされ、また自民党知事である横川栃木県知事も絶対反対であるという意思を表明されて、その結果、この代替地によって太田大泉飛行場を返還するという問題は非常に重大な難関に当面したようにわれわれは聞いておるわけであります。当局は現在このような事態をどのように把握されて、そして今後この問題をいかに打開しようというお考えであるのか、まずその点からお伺いいたしたいと思います。
○林(一)政府委員 太田小泉の落下傘の訓練所の問題でございます。この訓練所の返還につきましては、地元からも強い要望があり、またお説のように、首都圏整備法による衛星工場地域指定というようなこともあり、米側にかねてからその返還を要望して参ったのでございますが、米側としましては、この種訓練所はどうしても必要なる訓練所であるというので、その代替地、かわりの施設の提供がなければ返還に応ぜられないという強い態度をとっておるのであります。そのようなことで、その候補地について調査して参ったのでございますが、渡良瀬川の遊水池付近が各種の条件から見て適当なところであるということで、関係各省と協議を進めて参ってきておるのであります。ただ、この点につきましては、お説のように、栃木県の県会初め地元の町村長会においても反対の決議をやっておるのでありまして、地元との協議がまだ進行してないのであります。適当な時期に地元と十分協議して、地元の御理解、御協力を得て話を進めて参りたい、こういうふうに考えております。
○東海林分科員 そういたしますと、太田大泉飛行場の返還のためには、赤麻遊水池の一部を代替地として米軍に提供する。この考えは現在でも変わりがない、こういうふうに理解していいわけですか。
○林(一)政府委員 お説の通り、赤麻遊水池がこのかわりの施設の候補地としては適当であると私どもは考えておるのであります。そのような考えのもとに今後話を進めていきたい、こういうふうに考えております。
○東海林分科員 赤麻遊水池を基地として提供することについて考えは変わっていない、そういうことであるとするならば、防衛庁としては、地元の了解を得てそういうことが実現できるという見通しをお持ちである、こういうことでございますか。
○林(一)政府委員 ここを代替地として選定するには、どうしても地元の方々の御理解、御協力を得なくてはならないので、十分に地元の方々と協議をして御理解を得て、しかる上に代替地として選定いたしたい、こういうふうに考えて、今後適当な時期にそのような努力を始めたい、こういうふうに考えております。
○東海林分科員 ですから、私がお尋ねしたいのは、努力をすれば地元に了解を得られるという見通しを持っておられるのかどうか、こういうわけです。
○林(一)政府委員 私どもは、そういう見通しのもとに今後努力をいたしたい、こういうふうに考えております。
○東海林分科員 私は率直に言って、代替地というようなことは簡単には解決しない、こういう見解を持っておるわけです。そこは長官と見解が違うわけです。 そこで私は、昨年の分科会でも申したのでありますが、現在の太田大泉飛行場の米軍の利用状況を見ると、これはきわめて軽いじゃないか。確かに米軍が、あの基地を代替地なしに日本に返還するという場合に若干の不便はあるだろう。しかし、現にあの飛行場を米軍が使っておることによって日本側の受けておる不利、不便と比べるならば、これはきわめて小さいものだ。ほんとうに日本政府なり米国当局が日米親善ということを考えるならば、代替地というようなことを言わずに、この際そういう日米親善というような見地に立ってこれを返す、こういう考えに立つべきじゃないだろうか。少なくとも日本政府としては、そういう考えに立って努力をすべきではないだろうか。終戦後十数年経た今日、新たに米軍に基地を提供するというようなことは、これはおそらく日本じゅうどこへ行っても実際そんなに簡単に解決する問題ではないじゃないか。政府当局が誠意をもってこの問題を解決するというならば私のような観点に立つべきじゃないだろうかということを申し上げて、藤枝さんも、その趣旨はわかるというようなことでありましたが、あまり明確な答弁でなかったわけであります。現在でも代替地を出さなければこの太田大泉飛行場はいつまでも返らない、こういうことになるわけですか。そこらをはっきりしてもらいたい。
○林(一)政府委員 太田小泉訓練所の返還につきましては、再三強く米側に申し入れをいたしておるのでございまするが、米側としましてはこの種訓練所がどうしても必要である、この種訓練所のかわりの施設を提供しなければこの返還には応じられないという態度を依然としてとっております。
○東海林分科員 それじゃ、一体防衛庁では米軍の現在の利用状況がどの程度であると把握されているのか、その点をはっきりしてもらいたい。
○林(一)政府委員 米軍の利用状況は、月によって違いまするが、非常に少ない場合は五、六日、多いときで十二、三日ということで、他の施設に比べまして利用状況は少ないのであります。その点はよく承知しておるのでありまして、そういうことを理由にあげて米軍とは強く折衝いたしておるのであります。
○東海林分科員 私は実はあの飛行場のすぐわきに住んでいるのでよく知っているのですが、ほとんど利用していませんよ。前は確かに物資の投下訓練をやっていました。しかし、これは誤投事件等がしばしばありまして、日本側から皆さん方で抗議を申し込んだというような関係もありまして、現在やっていない。ごくたまにパラシュート訓練をやっている程度です。第一、現場に行ってごらんなさい。米軍でおるのは、下士官ぐらいのが二人おる程度です。そういう状況から見ても、大体利用度というものは判定できると思うんですよ。そういう程度の米軍の利用度であるならば、これは日本に代替地なんと言わずに返しても、決して米軍にとって重大な不都合というようなことはないと思うのです。ああいうようなことによって地域住民の、われわれから言わせれば反米的な思想を広げることがより多く米軍にとって損じゃないか、私はこうまで考えたいわけなんです。 そういう点で、代替地というようなことは赤城長官以来もう何年もやっておるんですが、同じことを言って、ちっとも解決しないのです。しかも、今もさらに解決するという見通しを持って地元の了解を得るように努力する、と同じことを言ってちっとも解決しない。にもかかわらず、その考え方を依然として続ける。こういうようなことは、われわれから見ればごまかし以上、言いわけ以上の何でもない、こういうふうに考えるわけです。もう少しそういう点をはっきり踏み切って、代替地というような考え方を除いて、早期に返還する方が日米親善のために大局的な見地からしていいんだという観点に立って、積極的な折衝をするという考え方がないのかどうか。これはあとで防衛庁長官にも伺いたいところですが、林長官にもその点を一つはっきりしてもらいたいと思うのです。
○林(一)政府委員 この対米折衝でございますが、お説のように、米軍の利用度というものは他の施設に比べて少ない。また地元の要望も強い。いろいろの点から、米軍に早く返還をするようにということで、強く折衝しておるのであります。もちろん折衝する場合においては代替地云々というようなことは条件につけておるわけではない。当方としては、どうしても太田小泉飛行場は早く返還してもらいたいということで折衝いたしておるのであります。そのことにつきましては、今後とも強く折衝の努力を続けたいと考えております。
○東海林分科員 それでは、具体的に日米合同委員会の施設分科会でいつ折衝されたか、最近における折衝の期日を明らかにしていただきたいと思います。
○林(一)政府委員 日米合同委員会の下部機構として施設分科委員会というのがございます。この施設委員会は隔週一回ずつ開かれておるのであります。いわば隔週ごとに開かれておるのでありまするが、この席においていつもこの問題については論議をいたしておるのであります。今後ともそのようなことについては絶えず米側に対して強く折衝を続けて参りたい、こういうように考えております。
○東海林分科員 施設分科会で絶えずやっておるというお話ですが、私が伺っておるのは、最近にはいつやったかということです。
○林(一)政府委員 施設委員会は先週の……
○東海林分科員 いや、太田の問題をやったのはいつかということを聞いているんですよ。
○林(一)政府委員 ただいまはっきりした記憶がございませんが、この施設委員会というものは、各種の懸案事項について論議をするのでございます。そういう意味からいいましても、この太田小泉の投下訓練所の返還の問題は懸案事項の大きな問題でございますので、絶えず論議はいたしておるのであります。そういう意味で最近いつしたかということはちょっと記憶に残っておりませんが、こういう問題について論議はいたしておるのであります。
○櫻内主査 この際、山田長司君より関連質疑の申し出がありますので、これを許します。
○山田(長)分科員 ただいまの東海林分科員の質問に関連して、実は赤麻遊水池の問題が出ましたので、伺いたいと思うのであります。 昨年、赤麻遊水池を米軍の落下傘あるいはその他の訓練の基地として使われるということが流布されまして、栃木県側としては太田の代替地に充てられるのではないかということで、地元住民は実は戦々きょうきょうとしているわけです。そうして、たびたびそのことについての陳情等をしておりますけれども、さっぱり要領を得ていないのです。たまたま防衛庁長官が宇都宮に来た際などもこれが陳情をしておりますけれども、その後どうしたのか、この赤麻遊水池のまん中に大きなコンクリートの滑走路に似たものができつつあるんです。これは防衛庁で関係あるのかないのかわかりませんけれども、わかっておるならばこの機会に明らかにしてもらいたい。 それから、ただいまの長官の答弁を伺っておりますと、協力をすれば了解を得られるんだというふうなもののお考えのようでありますが、実は栃木県会でもこれに反対するし、周囲の地元住民、各町村会等でも、あの場所が一朝集中豪雨となる場合には全部水のたまり場になるにかかわらず、水のない時期を見ているからいかにもぼうばくたる原のように見えるので、あの三千六百町歩というものは幾ら川下に田中遊水池ができても、やはり大水のときにはあそこに全部水がたまる場所なんです。この場所を、大水のとき等を見ていないので理解されないから、これが訓練所に適しているという考え方で進める気がまえにあるようですが、この点は地元住民にとっては、もしあそこにほかの施設がつくられることになれば生活の脅威であるということで、ほんとうに心から反対しているわけなのです。この点どうお考えになっておられるのか、一応伺っておきたいと思います。
○林(一)政府委員 第一の点、あの地域に何かコンクリートの施設らしいものが設置されつつあるというようなお尋ねがございましたが、この点は全然当庁とは関係がないことです。御承知のように、太田小泉訓練所のかわりの土地の候補地として各種の土地を調査した結果、赤麻遊水池が比較的適当であるということで今まで調査して参ったのでございます。赤麻遊水池の中のどの地点に代替地を選定するかということもまだきまっておるわけではございません。そういうようなことで、まだそのような具体的なところまで進んでおるわけではないのであります。その点は十分御了承願いたいと思うのであります。もちろん今後あそこを代替地と選定するについては、関係各省と協議を進めけなればならないのであります。これを具体的に申し上げますと、建設省は治水計画も持っております。この治水関係との調整というようなことも考え、またその他お説のように、あの区域には相当の生業を持った方々がおるわけであります。そのような点も今後十分考慮して話を進めたい、こういうふうに考えておるわけであります。
○山田(長)分科員 理解のできない点は、群馬の代替地として栃木の方に持ってくるということです。一体群馬の場所すらも、実は投下訓練所としては月のうちでも使うか使わないかという事情にあるという話である、こういうこともわれわれは聞いておるわけなんです。そんな月に一度や二度使うものならば、日米合同委員会の了解を得て既存のものと併呑して、新設するというようなことを考えなくてもよいのじゃないかと私は思うのですけれども、どういう点が既存のものと合併することができないのかどうか。これが不明確なんですけれども、どういうわけですか。
○林(一)政府委員 太田小泉の返還のことにつきましては、米軍と十分協議を進めて参ってきておるのであります。その場合いろいろの候補地を問題に提供したのでございます。あるいは既設の訓練所と申しましょうか、そこの併用というようなことも問題に提供して協議をして参ってきたのでありますが、どうしても話がまとまらず、結局かわりの施設の提供がなければ返還に応じないという態度をとっておるのでございます。
○山田(長)分科員 日米合同委員会というものは話し合いの上で、しかもそう既存のもの等で間に合わないという筋合いのものじゃないと思うので、これはやはり話をつけるべきものだと思うのです。今、東海林委員の質問でも、この委員会なるものをいつ開いたのかさっぱり要領を得ない。おそらく開いていないのだと思う。こういう点が日本側としても、そう住民と摩擦した形において進むべき筋合いのものじゃなくて、やはり納得させて、既存のもので間に合わせるものは間に合わせる方向へ持っていかなければ、アメリカに対する感情というものはますます悪くなるのじゃないかと私は思うのです。そういう点で、日米合同委員会などでこの合同の問題についてはどういう発言をするのか、あるいはしたのか、不明確なんです。これは全然したことはないのですか。
○林(一)政府委員 この太田小泉訓練所の返還の問題は、施設の問題としては大きな問題でございますので、これをどういうふうにしていくかということについては、過去繰り返し、繰り返し米側と協議をしておるわけであります。その場合には、もちろんかわりの候補地について、ここはどうか、あるいはこういう既設の訓練所と併用したらどうかというような問題を出しまして論議をしておるのでありますが、どうしてもかわりの施設を提供しなければ返還しないという態度を現在米側はとっておるのでございます。
○山田(長)分科員 もう一点だけ伺っておきます。十分了解を得て、それで赤麻遊水池に訓練所を設けるというお考えのようでありますが、地元で猛烈に反対していても了解が得られるという見通しがあるのですか。私はこの点どうも長官の見通しが甘いのじゃないかと思う。もしその見通しがあるというならば、どういう点で見通しがあるのか。この際一つ伺っておきたいと思います。
○林(一)政府委員 赤麻遊水池の地元の方々が強く反対されておるということはよく存じております。ことに栃木県の県議会においても反対決議をされておるし、地元の市町村長あるいは関係者が強く反対陳情をされておることも十分承知いたしております。ただ、私たちが考えますに、実はこの赤麻遊水池を候補地ときめて、今後地元の方々と十分話し合いを進めていく前にそういうような反対がございまして、まだ十分に私どもの気持がおわかりになっていない。もしあそこに訓練所を持ってきた場合においては、地元の方々に対して被害を与える面についてはどういう対策を講ずるとか、どういう補償をするとかいう点についても十分に説明をする機会を得たい、こういうふうに考えておるのであります。そういうふうな意味におきまして、反対がありましても、今後そういうような点について十分説明を申し上げて御理解、御協力を得るように努力をいたしたい、こういうふうに考えておるわけでございます。
○山田(長)分科員 これは長官ばかりでなしに、防衛庁の責任者である大臣にも一つ伺っておきたいのです。あなたはたびたび栃木県においでになられて、赤麻遊水池の場合なども視察に来られた。それで、住民の人たちが腹を立てているのは、長官は現地の住民の意思も十分に聞くのかと思ったら、あなたはヘリコプターで視察に来た。まことにこれは機先を制する形で、ヘリコプターでおいでになった点はよいかもしらぬけれども、あの場所は大水の出るときがあって、幸い去年はなかったけれども、これはとても不適任なときがあるのです。 それで、あなたは合同委員会に出席できる立場なんですが、長官の考え方として、防衛庁の立場で、どうしてこういうことを統一した形で減少する方向へ持っていかないのですか。これは私、アメリカに対する日本の感情が、ますます悪くなるだろうと考えるのですが、こういう点、どうして一カ月に一度か二度しか使わない場所を新たに設定しようとしているのですか。それとも、これはうんと使う事態でもあるという見通しでもあるのか、どうなんです。
○志賀国務大臣 私は、山田先生と同じように栃木県の人間でございます。栃木県に本籍を持っております。また、自宅もありますから、私の郷里の問題としても非常に関心を持っております。渡良瀬の遊水池の実情も私はよく承知いたしております。 先刻来、林長官からるる申し上げた通り、私としましても、でき得るだけ基地を少なくするように、また仰せのように、既存の施設を併用できるものは使っていただくように、最善の努力をいたしておるのでございます。これは今後も大いに努力をいたす所存でございます。しかしながら、林長官がお答え申し上げました通り、今日におきましては非常に困難である。そこで、渡良瀬の遊水池というものが一応の候補地に上っておるのであります。しかし、候補地に上っておるだけでございまして、あの広大な遊水池の一体どの地点を選ぶかについては、まだ具体的に一歩も前進いたしておりません。従って、そうした具体的な地点を選びますについては、これまた先ほどお答えいたした通り、建設省の渡良瀬の治水計画と非常な関連があるのでございますから、それらとも具体的に協議をした上でなければ地点が出て参りません。その地点が出て参りますれば、初めて地元の諸君との話し合いをする基礎が出てくるわけであります。私の方針としましては、河川の管理者であります栃木県の知事を窓口にして——この前、日米共同調査に参った場合に、地元、すなわち管理者である知事の了解もなしに調べたということも問題になったようでありますが、今後は、話し合いをする場合においても、あくまでも知事を窓口にしまして地元の皆様方にいろいろ説明をし、そして納得をいただくように最善の努力をする。これはこの前、栃木県庁で山田先生とお目にかかった際にも申し上げたと思いますが、民主時代でございますから、地元の諸君が納得しないものを強行する方法はございません。ただ、私どもは、あくまでも最善の努力をいたしまして地元の方々の御理解を仰ぎたいと考えておるのであります。繰り返すようでございますが、赤麻遊水池というものは一応候補地に上っておるのでございますが、あの広い遊水池のうちどの地点を選ぶかということは、今日におきましては全然具体化いたしておりません。それが具体化しました上において、一歩前進をして、知事さんを窓口にいろいろ話し合いを進めて参りたいと考えておる次第でございます。
○山田(長)分科員 大臣ならば存じておると思いますから伺いますが、実は渡良瀬川の遊水池入り口のそばから三国橋のそばまで、二百メートル近い幅で約三千メートルの長さの、コンクリート道路に匹敵するようなものが今できつつあるのです。これは飛行場のさきがけとして何かやっておるのじゃないかというので、地元住民は不安にかられておるわけです。こういう話が出ておるときですから、何にするつもりであれをやっているのか、建設省とあなた方は一応話し合いか何かあるのじゃないかと思うのです。大臣の場合は、この点何か話があるのじゃないかと思われますが、話があるならば、この際、不安にかられておる地元の住民のために一つお話しになっていただきたいと思います。
○志賀国務大臣 先ほど林長官がお答えしました通り、全然関知いたしません。従って、どこかの省や、あるいはまた県あたりで何かやっていることでございまして、当方においては全く関知しないところでございますから、さように御了承願います。
○山田(長)分科員 あなた方にそう言われても、あれだけ大がかりな工事が治水計画の工事だけとは、実は地元の人たちは見ていないのです。それで、一体国会議員は何しているのだ、国会の質問等ではちっとも進まぬということになっているにかかわらず、どんどん工事が進んでいるではないか、こういう小言をちょうだいしているわけです。あなた方が全然知らぬと申しましても、知らないでは済まないという気がするのです。一体これはどんなふうになっておるのか。施設庁でその話を一応県にしている以上、あなた方が基地としてここを使用しようとするならば、それ前にコンクリートで大がかりな工事がされているということは、やはり何か話があるはずだと思うのです。その点どうですか。実はゆうべ地元では大会を開いているのです。それで今朝長距離電話をかけてきまして、どんどん飛行基地の工事が進んでいるではないか、国会では知らないなんて言うだろうけれども、これは知らないで済まされる筋合いのものではない、こういうお小言をちょうだいしているわけです。どうですか。
○志賀国務大臣 おそらく建設省あたりで何かやっているのでございましょうから、建設省の方に一つ御照会を願うように私からお勧め申し上げます。
○東海林分科員 私は、防衛庁長官に一つだけ伺いたいのです。 先ほど防衛庁長官から、代替地を確保することについて地元の了解を得るために最大の努力をするというようなお話があったわけです。先ほども申しますように、代替地というものは、いかに努力しても簡単には解決しない。そこでこの際、太田大泉の飛行場の利用状況から見て、どうしてもアメリカさんがこれを確保しなければならぬというようには常識的に考えられないのです。そこで、地元の説得ではなしに、米軍に対して最大の努力をやってもらいたい、こう思うのですが、その点の長官の御所存はいかがですか。
○志賀国務大臣 先ほどお答え申し上げました通り、従来も努力をいたしておりますし、今後も最善を尽くします。
○東海林分科員 まだ防衛庁に聞くべきことはあるのですが、あとにしまして、一つ首都圏整備委員会の方にお伺いいたしたいのです。 お聞き及びのように、太田大泉の飛行場の返還は、なかなか早急には期待できないように感ぜられるわけです。そこで、首都圏整備委員会では、あの地区の都市計画の進行について、こういう事態を考えた場合に今後どういうふうに指導していくつもりか、その点を伺いたいと思います。
○關盛政府委員 ただいまお尋ねにございました太田大泉の開発地域の整備の問題でございますが、計画されております工業団地の半ばを今お話が出ております飛行場が占めておるのでございまして、整備計画のタイミングといたしましては、三十六年から四十一年までというのが一つの整備の時期になっております。現在は太田を中心といたしまして事業を促進いたしておりますが、何分にもただいま申し上げましたような一市三町村にまたがっております広域的な開発区域でございますので、今お話の出ております地区の利用は、それらの地域の土地利用に非常に重大な関係があるわけでございます。首都圏計画といたしましては、この土地の返還がすみやかに行なわれますことを実は絶えず関心を持ちまして、関係方面にもお願いをいたしておるわけでございまして、飛行場の工業専用地区としての活用を前提といたしまして今後の市街地開発区域の整備に当たっていきたい、こういう考え方でございます。
○東海林分科員 ただいまお話しのように、あの飛行場が工業地区の中心になっておる。それを中心として環状道路とかいろいろな計画が進められておるわけです。ところが、そういうふうな道路計画その他は進められておるが、実際には一番大事なところがなお米軍に占拠されておるということで、地区としては、せっかく金を投じてもその効果が出てこない。今後一体どうなるのかというようなことで、迷っておるわけです。それで、一部には何か首都圏整備委員会の方から示唆があったというようなうわさも聞いたわけです。さらに第二の工業団地の中心をこの際新たに計画を拡張したらどうかというような考え方もあるようですが、そうなりますと、全体の都市計画というものは非常に狂ってくるので、これはきわめて重大な問題だ、こう思うわけです。 そこでお尋ねしたいことは、首都圏整備委員会の指導としては、やはり近くこれが返還されるということを期待して、従来通りの計画を大きく変更する意思はないということなのか、あるいはただいま申しますように、地元で一部うわさされているように、新たに工業団地を他に求めるというような考え方で指導されようとしているのか、その点を明確にしていただきたいと思います。
○關盛政府委員 お答え申し上げます。太田大泉地区の土地利用の根本は、先ほど申しましたような三地区の団地を中心に計画され、またそれが実施に移されることが最も適当であろうというように考えております。なるべく工業団地の造成、取得につきましても、土地の有効利用、特に農業地帯と市街地地域との土地利用の実態を勘案いたしまして遂行するというのが適当であろう。当初、この返還の問題も、そう長くはなく、早晩行なわれるものだという期待のもとに行なわれたわけでございますので、首都圏の事務局といたしまして、委員会の決定されました方針に従いまして、極力すみやかな既定計画が実施できるという方向で関係各省とも相談し、また建設省の都市計画もそのような形できまっておりますので、現在、お尋ねのような考え方は持っていないというのが現状でございます。
○東海林分科員 それでは、さらに防衛庁の方にお尋ねします。 あの飛行場の約五十万坪のうち相当面積が現在ゴルフ場に使われておるようでございますが、その現状を御承知か。それから、御承知であるとすれば、これは一体いつからゴルフ場として利用されているか、また、現在の管理経営はどうなっておるか、その点をお尋ねします。
○鈴木政府委員 お答え申し上げます。太田小泉のゴルフ場は米軍がつくりまして、それを現在まで存置しておるわけでございますが、米軍家族等が太田小泉から撤退いたしました際に、その後を地元のゴルフクラブ、後に変更になりまして、現在は群馬県の観光公社というところでゴルフ場の運営をいたしておるわけでございます。ゴルフ場自体の建設は、はっきりした年月は記憶いたしておりませんけれども、講和発効以前に米側においてこれを設置したものでございます。
○東海林分科員 観光公社がこれを管理することになったのはいつからかということと、ゴルフ場の面積は幾らですか。
○鈴木政府委員 はっきりしたことをただいま数字を持ち合わせておりませんが……。
○東海林分科員 大体でけっこうです。
○鈴木政府委員 ゴルフ場の面積は、大体二十万坪ぐらいかと存じております。
○東海林分科員 観光公社になったのはいつからですか。
○鈴木政府委員 観光公社になりましたのは二十九年か三十年かと思います。
○東海林分科員 現在あのゴルフ場は、米軍なりあるいは米国の関係者があれを利用していますか、どうですか。
○鈴木政府委員 米軍のゴルフ場の利用はきわめて少数と聞いております。
○東海林分科員 私はあそこをしばしば通るのですが、最近アメリカさんであのゴルフ場を使っておるのを一度も見たことがございません。そこでお尋ねしたいのですが、五十万坪の飛行場のうち約二十万坪がゴルフ場だということでございます。アメリカさんが全然使っておらないものを、日本が一体何の根拠によって、また何のために米軍に基地として提供しておるのか。これは防衛庁長官にお伺いします。
○志賀国務大臣 私、どうもあまりはっきり承知しておりませんので、林長官から答弁させます。
○林(一)政府委員 これは投下訓練所の一部でございます。投下訓練所のいわば安全地域として使用しておるわけでございます。そこをゴルフ場として米軍が使っておる、こういうふうになっております。
○東海林分科員 確かに当初はあそこに米軍が駐留しておりましたし、家族もおりましたから、あるいはその健康保持というような観点からその一部をゴルフ場として使ったのかもしれません。しかし現在は、先ほどのように、飛行場自体の利用価値もきわめて薄いと同時に、あのゴルフ場は米軍は全然使っていないのです。今お話しのように、群馬県の観光公社が管理経営しておる、こういうことですね。そうすると、それは結局日本側が米軍に基地として提供した一部を、今度は日本側の観光公社がまた借りをしておる、こういうふうになると思うのですが、そうでございますか、どうですか。
○鈴木政府委員 米軍の落下傘降下訓練所の一部にゴルフ場があることは先ほど申し上げた通りでございますが、その場所を、米軍のゴルフ場としての使用が減少して参りましたので、群馬県の方でそれを日本側にも利用さしてもらいたいということでございまして、これを群馬県といたしましては、観光公社というものをつくりましてそれらの維持運営にあたるということになっておる、こういうことでございます。
○東海林分科員 今のお話では、米軍が大部分使っておって、日本人も仲間に入れてくれ、こういうような意味のことのように聞こえるのですが、先ほどの御答弁では、米軍の利用はきわめて薄いと答えておる。私が見たところでは一人も使っていない。こういう実情です。一体、日米安保条約によって日本が米軍の基地を提供するということは、極東の安全と平和を守るために米軍が日本側にぜひとも持たなければならない必要最小限度の基地を提供するというふうにわれわれは理解しておるのですが、アメリカさんが全然使っておらぬ、日本人が毎日ゴルフをやっておるところまで基地に提供している。こういうことについて、防衛庁長官はどのようにお考えですか。また、何の根拠でもってそういうことが許されておるか、見解をはっきり伺いたい。
○志賀国務大臣 ただいま申し上げました通り、あまりよく実情を承知いたしておりませんので、あらためて調査をいたして善処したいと思っております。
○東海林分科員 その実情がわからぬということは無理ない点があるかと思いますが、しかし、今までの答弁なり、私の質問の経過から見て、はっきりしておるじゃないですか。それについて長官としては一体どういう所信であるかということは、はっきり言えると思うのです。
○志賀国務大臣 ただいま申し上げた通りでございます。
○野原(覺)分科員 議事進行であります。 明日もこの分科会は防衛問題を続行するわけでございますから、ただいま防衛庁長官の御答弁によりますと、実情を詳細に調査して善処するということでございますから、明日、ただいまの東海林君の質疑に対する御答弁として、実情をこの委員会に報告されるように議事進行として申し上げます。
○東海林分科員 それでは今の点、議事進行の御発言を委員長もお認めのようでございますので、私はこの点については一応明日に保留いたしまして、明日その点をはっきり、実情調査の上での御見解を承ることにいたしたいと思います。 本日はこれで一応終わります。
○櫻内主査 山口鶴男君。
○山口(鶴)分科員 主として科学技術庁関係の予算についてお尋ねをいたしたいと思うのですが、その前に志賀防衛庁長官がおられますので、科学技術関係に関連をいたしまして、志賀防衛庁長官の御見解をまずもってお伺いしたいと思うのです。 それは、一月の十九日であったかと思いますが、志賀防衛庁長官が次のような談話を発表されておるわけであります。それは、中国はすでに原爆二個を完成し、今年中にはおそらく第一回の実験を行なうであろう、こう述べております。さらにこれに関連をいたしまして、日本の科学は中国よりはるかにすぐれている、中国の核実験により日本国民が心理的に圧迫されるような事態にならないためにも、日本政府が本年度予算で原子力船の建設に踏み切ったことは非常に好ましいことである、こう述べたと伝えられているのであります。この言明は事実でございますか。
○志賀国務大臣 ちょうど御指摘の新聞記事が出ました前の日は、御案内の通り、日米安保協議委員会の開かれた日でございまして、その直後に防衛記者クラブで私が申し上げた一端が、そのような表現で報道せられたのでございます。そこで、私の語った中に、二個保有しておるという点を明確に言ったかどうかわかりませんが、従来米ソの核実験の実績を見ますると、たった一回実験をやった国はないのでございまして、やるとすれば二個——二回に相通ずるわけでありますが、二回以上はやるであろう、これは早ければ一、二年——一年ということは今年もさすわけでありますから、今年ないし明年に第一回の実験が早ければ行なわれるかもしれないと私どもは観測をいたしておるのであります。この観測の基礎は、あらゆる情報を基礎にいたして、私どもはかように判断をいたしておるのでありまして、さような判断の上に立って私が申し上げた通りであります。
○山口(鶴)分科員 そのような判断をなされた根拠は一体何でございますか。どのような資料に基づいて、どのような出どころから、そのような御判断をせられたのか、その点をお伺いいたします。
○志賀国務大臣 この点はただいま申し上げた通り、世界の軍事専門家なり、あるいはまた中共自身の政府の首脳部がそれぞれ談話として語ったことが報道せられたことなどを基礎に、私どもは考えておるのであります。特に、北京には原子炉が一基あることは、中共自身が公にいたしておるのでございまして、それ以外に三カ所あるいは四カ所ともいわれておるのであります。そうした原子炉のあるということも中共の政府筋の方々が外国を旅行した際に、テレビなりあるいは新聞などで報道せられておるのでありまして、そのようなことを基礎に考えておるのであります。おそらく早ければここ一、二年のうちに最初の核実験が行なわれるのではなかろうかという観測は、これは一つの世界的な定説に相なっておるのでありまして、私どももそのような同じ立場の上に立って観測、判断をいたしておるわけでございます。
○山口(鶴)分科員 原子炉が中国に一カ所なり三カ所設置されているということは、これは明らかな事実だと思うのです。しかし、原子炉があるからといって、これは原子爆弾にすぐ結びつくか、私はそうではないと思うのです。原子炉が動いてプルトニウムができる。しかし、そのプルトニウムをいわゆる核爆発のために開発利用するという方向に、いわば踏み切っていかなければ、これは原子爆弾にはならないわけです。科学技術庁長官もここにおられますが、日本にも原子炉が現に動いております。しかし、これが直ちに原子爆弾になるか。そういう方向の開発をするかしないか、これによってきまると思うのです。ですから、原子炉が現に動いているからこれは原子爆弾だ、こういうふうに規定することは誤りだと思うのです。 それですから、私のお尋ねしたいのは、原子炉は現にある、それは動いておる。プルトニウムもできているでありましょう。しかし、それを原子爆弾の製造について踏み切るか、そういう形で一ないし二年の間に核実験をされるであろう、こう御判断された、その根拠を私は聞いておるのでございます。
○志賀国務大臣 この点は、後ほど私の方の専門家の防衛局長から詳細に答弁させますが、これは中共の劉少奇でありますか、陳毅でありますか、その点はちょっとあとから答弁させますが、これまた外国において語ったところが報道として伝わり、われわれもこれを見ておるのでありますが、それによりますと、中共は目下原子力、つまり平和利用のための原子力と、それから核用の原子力の二つの面を開発しておるということを言明いたしておるのでありまして、われわれは中共政府の首脳部がかようなことを言明しておることを根拠に——もちろん御指摘のように、平和利用の面におきまして原子力の開発ということもやっておるでございましょうが、一方において核兵器を将来つくるもととなる原子力をも開発しておるということを言明しておるのでございますから、それらを根拠にわれわれが判断をいたしておるのでございます。
○山口(鶴)分科員 平和利用以外に軍事利用の原子炉の開発をするという言明がどなたによって、いつなされたのか。そしてまた、さらにその上に、長官は、一年ないし二年のうちに二個程度の原子爆弾の製造がなされて、近く実験が行なわれるだろう、こうはっきり言われたわけでありますから、かりに何年か前に軍事利用に踏み切ったといたしましても、一年ないし二年の間に核実験が行なわれるという断定をするのには、やはりその軍事利用の開発に踏み切ったというだけでは、私はそういうことは言い切れないと思うのです。それなら、それに相当する何らかの具体的な根拠というものが私はあるべきだと思うのです。この点は一体どうなんですか。
○志賀国務大臣 ただいま断定ということを仰せになりますが、私はあくまでも一つの観測の上に立って、早ければ一年ないし二年のうちに行なわれるのではなかろうかとわれわれが見ておる、かように申しておるのでありまして、一年か二年のうちに必ず中共が核実験をやるのだということを私どもは申し上げておるのではないのであります。これはおそらく、中共のそれに関係する者でなければ言えないことでございまして、世界の軍事科学者なり、そういう者は、やはり一つの観測としてこれを行なっておるのであります。先ほど申し上げた通り、世界の軍事専門家はいろいろな根拠に基づいて観測いたしておりましょうが、早ければ一、二年の間に行なうかもしれぬという観測は、おそらく一つの通説に相なっておるのではないかと私は思うのでありまして、その通説以外の、それから飛び越えたような観測を私は申し上げておるのではないのであります。
○山口(鶴)分科員 軍事利用に踏み切ったという方向であるから、早ければ一年のうちに核実験が開始されるかもしれない、そういった単なる軽い推察を申したのだというようなお話であります。しかし、新聞に報道せられたのは、志賀防衛庁長官の談話として、中国がすでに原爆二個を完成し、本年じゅうにはおそらく第一回の実験を行なうだろう、こういうふうに報道されたわけであります。これは私は、一国の防衛の責任者である長官がそういう言明をされたということになれば、日本国民に与える影響というのは非常に大きいと思うのです。これは単に推察を軽い気持で申したというようなことでは、私は絶対に相済まぬと思うのです。従って、そういう推察の根拠をお尋ねしたい点と、それから一国の防衛の責任者としてなぜこういう軽々しい言明をされたのか、これは国民にどういう影響を与えたか、この点どうお考えですか。
○志賀国務大臣 おそらく国民の大多数の方々は、中共が平和利用であるか、軍事上の目的を持っての原子炉の開発かどうか知りませんが、少なくとも原子力の開発をやっておるということだけは国民全体が知っておることでありまして、私が卒然として、中共が一、二年の間に早ければ最初の核実験を行なうかもしれぬという私の観測を、防衛庁長官としての観測を述べたことで、これは軽率だとは私は思わない。しかも、私が申す前に、世界の著名なる軍事専門家が私と同様な観測を申しておるのでありまして、私が独自な突拍子もない一つの観測を卒然として申し上げたのではないのでございまして、何ら意図がないのでございます。 これは昨年の八月二十何日だったと思いますが、参議院の内閣委員会におきまして、社会党の横川委員から、やはり中共の核保有の問題、あるいは核実験の問題を中心にいろいろお尋ねがございました。昨年の八月でございますが、ちょうど私と同じ趣旨のことを私の方の海原防衛局長からすでに答弁をいたしておるのでございます。そのことを私があらためてクラブの諸君に申し上げたのでありますが、たまたま申し上げた直前において日米安保協議委員会が開かれたのでございますから、それらと関連して非常に重視せられたのではなかろうかと、これまた私が推測いたしておるのでありまして、今日突然、卒然として私が申しておるのではないのであります一防衛庁としての見解、観測は、昨年の八月二十二日だったと記憶いたしますが、参議院の内閣委員会において申し上げておるところでございます。
○山口(鶴)分科員 著名の政治家もそう言っておるというふうなことを防衛庁長官は言われました。しかも、この談話を発表せられたのは、日米安保協議会のあとであります。著名の政治家というのは、日米安保協議会に出席をされたアメリカ側の政治家のことでございますか。根拠というのは、結局そこからお話を聞いて、そしてそういう談話を発表された、こういうふうに理解してよろしゅうございますか。
○志賀国務大臣 日米安保協議委員会におきましては、中共の核問題については言及されません。全然この問題については言及されません。 そこで、私は著名なる政治家と申したかどうかちょっとあれですが、いろいろな有名な軍事科学者が、やはり早ければここ一、二年の間に行なわれるのではなかろうかということは、しばしば新聞あるいはいろいろな軍事専門雑誌なんかに出ているのでございまして、そのことを私は申し上げたのであります。
○山口(鶴)分科員 とにかくこの談話が発表されまして国民も驚きました。同時に、新聞に伝えられるところによりますと、防衛庁の当局者の方も非常に驚いて、そして新聞記者諸君の方々に対して、いや、こういう真意だとかなんとか言って了解を求めたというようなことも新聞に報道されておるのであります。ですから、この問題は決して長官のお考えになっているように私は簡単な問題ではないと思います。従って、これはお願いでありますが、当委員会に対して、著名なる政治家あるいは著名な学者、具体的にだれがどういう報道をされており、そして防衛庁当局としては今長官が申し上げたような推察をなぜやったのかという具体的な根拠を一つ文書で御提示をいただきたいと思います。 それでは次のお尋ねをいたしたいと思いますが、私がさらに問題だと考えましたのは、長官の談話の後段であります。日本の科学は中国よりはるかにすぐれている、中国の核実験により日本国民が心理的に圧迫されるような事態にならないためにも、日本政府が今年度予算で原子力船の建設に踏み切ったことは非常に好ましいと述べている点であります。私はこの談話を見まして考えたのでありますが、日本の科学は中国よりすぐれている、そういう一つの考えの上に立って、とにかく中国は核実験に踏み切るだろう、そうなれば日本の国民に大きな心理的な影響を与える、だから、日本の科学がすぐれているということを立証するためにもこの原子力船の建設ということが非常に好ましいのだ、こういうふうに私は長官がお考えになっておると考えるのであります。といたしますと、この原子力船の建設というものについて、これは閣議でも一応決定されたのであろうと思いますけれども、その際、防衛庁長官は、中国の核実験に対抗し、日本に心理的な圧迫を加えないための手だてとしてこの原子力船の建造というものをお考えになっておる、こういうことですか。
○志賀国務大臣 ただいま御指摘のお話は、私の見解を申し上げたのでございまして、また原子力商船が建造されることについて、この問題だけを取り上げて、閣議でいろいろ話題になったことは一回もございません。これは全体の予算の一部として、原子力商船の建造の調査費でございますが、計上せられておるのでございまして、取り上げて閣議でいろいろ話題になったことは、私の承知する限りないのでございます。また、中共の核実験あるいは核装備に関連して、日本が原子力商船をこれから開発に着手するのだというようなことは、全然ないのでございまして、ただ、非常に好ましいという私の見解を申し上げたにすぎないのでございます。
○山口(鶴)分科員 単に原子力船の建設が好ましいと言われたのなら、私はいいと思うのです。しかしそうではなくて、まくら言葉がついているでしょう。結局、中国の核実験が行なわれるだろう、それが日本の国民に心理的な圧迫を加えることになるだろう、このような形で、日本の国民に心理的な圧迫が加えられることは好ましくないから、そこで原子力船の建造に日本政府が踏み切ったことは好ましい、こう言っているのですから、これは大臣の見解としては非常に遺憾だと私は思うのです。これでは原子力船の建設というものが、単に平和利用としての原子力船の建設ということではなしに、何か中国の核実験に対抗する手だてとして、いわば軍事的な目的でもって、この原子力船の製造が行なわれる、こういうことになるのではないですか。大臣は、一体原子力基本法というのを御存じですか。平和三原則というのがちゃんと書いてあるはずです。
○志賀国務大臣 ただいま申し上げたように、非常に好ましいという私の見解を申し上げたのでありまして、あくまで原子力商船の開発の問題は、科学技術庁の問題でございまして、科学技術庁が原子力基本法の大精神に基づいて、その開発に着手しておることは、私も了承しております。繰り返し申し上げるようでありますが、私の好ましいという見解を申し上げたのでございまして、原子力商船の開発は、純粋な原子力の平和利用の立場に立って、科学技術庁がこれを進めておるものと私は承知いたしておるのであります。
○山口(鶴)分科員 そうしますと、新聞の報道は誤りであったとか、真意でなかったとか、そういうことになりますか。
○志賀国務大臣 私の申し上げたことが、そのまま新聞記事になっておるのでありますから、これをどういうふうに受け取るかは、これは国民の自由であると私は思うのであります。
○山口(鶴)分科員 今度は科学技術庁長官にお尋ねしたいと思うのですが、原子力船を建設せられる、これは今防衛庁長官が述べられたような、そういう意図で建設に着手される、こういうことですか。
○近藤国務大臣 昭和三十八年度に原子力船に着手するという予算を請求いたしましたのは、もうすでに二、三年前ぐらいから、科学技術庁といたしましては、平和利用の一環として、日本のすぐれた造船技術と結び合わせてみたいという希望がございまして、それをたまたま三十八年度の予算で具体化したというにすぎないわけでございまして、防衛庁とは何ら関係がないわけでございます。今日科学技術ということを非常に盛んに叫ばれるようになりまして、たとえて申しますと、防災科学技術センターをつくる予算を計上いたしましたら、たまたまこの豪雪に出っくわしましたために、いかにもそれがすでにあるかのごとく、しばしばその言葉が出てくると同じように、そういう方面でいろいろな機会に、私どもの本意でない方面に使われている場合も間々あるように記憶いたしておるわけでございます。
○山口(鶴)分科員 かつて、経済同友会の代表幹事をやっております、三井物産の社長である水上達三氏がアメリカへ参りまして、帰って参りまして新聞記者の方々にお会いをして談話を発表したのを、あるいは近藤長官も記憶しておられるかと思うのですが、結局日本もプルトニウム爆弾の開発に踏み切ったらいいのじゃないか、こういう談話を発表せられたのであります。その後になりまして水上氏は、あの談話は間違いであった、こういう取り消しをされたようでありますけれども、志賀防衛庁長官の新聞に対するこの談話の発表といい、あるいは三井物産社長の談話といい、何か原子力基本法にのっとって、厳粛に平和利用に限定されておるべき日本の原子力開発が、またその上にのっとった原子力船なりあるいは原子力の研究が、軍事利用にねじ曲げられようとする傾向というものが、絶えず私は出ておると思います。原子力船を平和利用の目的としてつくるというふうに科学技術庁は言っても、同じ政府の閣僚の方が、中国の核実験にこれを結びつけて、好ましいという談話を発表する、こういうようなことは、私は非常に遺憾だと思います。この問題について科学技術庁長官は、閣議においてはっきり、日本の原子力行政というものは平和利用であるべきなんだということを明確にして、そして、いわゆる内閣というものの見解を完全に一致させて、国民の疑惑を解く、こういう努力をなさるおつもりでございますか、お伺いしておきたいと思います。
○近藤国務大臣 御承知の通り池田総理大臣は、日本は核武装はしないのだということを、しばしば言明しておられまして、閣議でこのようなことが問題になる気配もございませんし、私の承知いたしております限りにおいて、そのような懸念を絶対に持っておらないのでございますが、かりにそういう機会がございまして、あらためて問題になるという場合がございましたら、十分努力いたしてみますけれども、おそらく私は総理の言明からして、そのような、特にあらためて取り上げなければならないという事態はないと確信をいたしているわけでございます。
○山口(鶴)分科員 そのような事態はないというふうに、きわめて楽観的にお考えのようでありますが、現に起こっている事態をお考えになってみれば、私はそう簡単にはいかぬと思います。核武装はしないと言いながら、ノーテラスの原子力潜水艦は、日本に寄港することを要請するというような事態も起こる。それはポラリスとは違うといえば、ノーテラスとポラリスとの違うことは事実でありましょうが、しかし、少なくとも原子力が軍事利用に使われた潜水艦であるという点においては、これは私は絶対に間違いないと思います。従って、将来はポラリスというようなことにもなるかもしれません。それからまた、現に政府が決定した原子力船の建造という一つの政策についても、閣僚の間においてその受け取り方が、片や平和のための開発である、片や中国の原子力実験に対抗するための政策である、こういうことをばらばら言っておったんでは、これは、池田内閣給理大臣がどうような言明をされようと、内閣の原子力に対する平和利用の考えは、ばらばらだということになるじゃないですか。この点はどうですか。
○近藤国務大臣 志賀長官も、ただいま仰せになりましたように、何かの機会にそういうことがあったといたしましても、最後の責任者はやはり総理大臣でございますから、たとい閣僚の中で、多少の意見と申しましょうか、考え方あるいは表現というものが違ったといたしましても、結果においては総理が責任をお持ちになるわけでございますから、私は池田内閣総理大臣のおられます限りにおいて、そのようなものはないということをはっきり申し上げたいと思います。
○山口(鶴)分科員 池田総理がおられようとどうしようと、とにかく閣僚の中で、長官もすでに認めたように、ばらばらの見解があるという事態では困るじゃないですか。しかもそれが国民にいろいろな意味での不安を与えるということは、私は重大だと思うのです。特に、この問題における原子力開発の責任者は科学技術庁長官でありますから、一つこの点は十分お考えをいただいて、国民に不安を与えることのないようにお願いをいたしておきたいと思います。
○近藤国務大臣 ただいま閣議の中でばらばらの意見と申されましたけれども、これはちょっと形容詞が過ぎたのではないかと思います。ということは、この件について志賀防衛庁長官から、ただいまここの質疑応答で御発言があったことでございまして、ほかの閣僚から原子力船についてとかくの御意見は全然承っておりませんので、ばらばらということは訂正させていただきたいと思います。
○山口(鶴)分科員 ばらばらだか、ばらだか知らないが、とにかく違いがあったことは事実ですから、そういうことのないようにお願いします。 それでは、他の問題についてお尋ねしたいと思うのですが、今東海村で第一原電炉の建設が進められております。最近、日本原子力発電会社では二十億の増資を決定し、しかも本年じゅうにはさらに二十億の増資を行なって、資本金百億に拡大をいたしまして、いよいよ本格的に第二原電炉の開発に向かおうといたしていることは私も承知をいたしているわけでありますが、この第二原電炉の敷地として敦賀の立石地区でございますか、すでに原電においても決定したという報道も聞いておるわけであります。この第二原電炉をめぐりまして、片や三菱グループ、片や三井グループが、PかBかということでいろいろとせり合っておるというようなこともお話を聞いておるわけでありますが、問題は、この原子力発電のコストが一体どうなるのか、このことは私は大きな問題だろうと思います。そうしてまた、単に民間の原子力グループが原電に対して、PかBかというようなせり合いを一生懸命やっているというような状態を放置するということも、私はきわめて大きな問題ではないかと思うのです。 まず最初にお尋ねしたいと思うのでありますが、第一原電炉、今建設されつつあるコールダーホールの原子力発電の発電コストは、キロワット・アワー当たり幾らになる予定ですか。それからまた第二原電炉につきましては、原子力局あるいは資源局あるいは通産省の公益事業局と、三者においていろいろと試算をされたということも聞いておるわけです。科学技術庁として、この第二原電炉のコストは一体どのくらいになるというふうに試算をされておりますか、この点もあわせてお聞かせをいただきたいと思います。
○近藤国務大臣 第一原電炉については、私は詳しい算定のあれはよく存じませんけれども、大体五円ぐらいになるのではないかというふうな報告を受けております。それから二の方はまだ検討の最中だと思うのですけれども、その数字は、私がここで申し上げられるものが出ているかどうかわかりません。たしか二円だったでしょうか——二円九十銭ぐらいだそうです。
○山口(鶴)分科員 二円と二円九十銭ではだいぶ違うだろうと思います。コールダーホールの五円、この場合、プルトニウムはイギリスが引き取ることとなっておりますね。これは完全に心配はないんですか。この輸送は問題ないのか、あるいは相手側でプルトニウムを引き取るということは確実なのか。今世界におきましては、プルトニウムは相当余っているという事態になっていることは長官も御存じだと思います。もしこれが不明確になるならば、コストに非常に大きな影響を与えることは事実だと思うのですが、引き取ること、その輸送、こういう問題については一切問題はございませんか。
○近藤国務大臣 原子力局次長からお答えをさせます。
○江上説明員 お答えいたします。原子力発電会社の第一号炉につきまして、先ほど長官が五円余りと申し上げましたコストの中には、当初契約通りイギリス側がプルトニウムは引き取るという前提に立っております。しかしながら、ただいま山口先生御指摘のように、プルトニウムの問題、アメリカにおいてもだんだん値段が下がってきておる、あるいは過剰と申しますか、相当たくさんあるという段階からいたしまして、その点も全く問題ないとは申せない現状でございます。 それで、先ほど長官から二円九十銭という数字が出ました第二号炉の場合でありますが、この数字は、実はアメリカの原子力発電コストについてのデータというものが非常に不足しておりまして、それぞれ最終的な一キロワットアワー当たり幾らであるか、そういう結論だけについてはある程度資料があるのでありますが、その中間のそれぞれの、たとえば建設費が幾らかかるか、原子炉部分が幾らするか、装荷燃料がどのくらいであるかというようなこまかいデータが非常に不足しておりますので、われわれが試算いたしましたのは、現在データの比較的はっきりしておる二つばかりの炉につきまして、それをIAEAの方式によってコスト計算をいたしたわけでありますけれども、日本の特殊事情を考えまして、たとえば地震のために建設費がよけいかかるというような地震対策、安全を見なければいけないというようないろいろの要素を考慮しまして、たとえば原子炉部分については四割くらい高くなるだろうというようないろいろな試算をいたしまして、一応現在のアメリカの計画中の最新鋭型の原子力発電所を日本に建設した場合には二円九十銭くらいになるだろう、こういう試算をしたわけでありますけれども、先生も言われましたようないろいろの不確定要素がございますので、この数字をもって非常に権威あるものとは考えておりません。今作業の一段階である、かように考えておる次第でありますので、お含み願いたいと思います。なお、第二号炉のコストにつきまして、当の建設に当たる原子力発電会社でも、今いろいろと調査並びに試算をしておる段階でありまして、はっきりこれくらいになるだろうという数字は出ておりません。 それから今のプルトニウムの問題でございますけれども、発電コスト試算にあたりまして、一応再処理を日本でするという場合と、それからアメリカに委託してした場合、両方について試算いたしましたが、結果的に見れば、再処理をアメリカに委託した場合には輸送費がかかるというハンディキャップがございますから、それらを差引計算いたしまして、大体そう変わりはない、こういう結論になっておるのであります。
○山口(鶴)分科員 第一原電炉が稼働いたしまして一年たつと、プルトニウムは一体どれくらいたまりますか。
○江上説明員 一応の計算では、大体九十キログラムくらい見込まれております。
○山口(鶴)分科員 今、原子爆弾の工法というものが非常に進歩をいたしまして、従来十キログラムかあれば足りると言われておったのが相当下がっておるというお話でありますが、大体何キログラムくらいで核爆発を起こすに足る量ということになりますか。
○江上説明員 これは御存じの通り軍事秘密でございまして、はっきりしたことはもちろん申し上げられないわけでございますが、推測では五キログラムくらいでできるのじゃないかと言われております。
○山口(鶴)分科員 一年稼働いたしますと九十キロのプルトニウム、五キロということになれば十八発くらいになる計算かと思いますが、こういうことになればなるだけ日本の科学技術庁、特に原子力基本法を守っていくべき原子力委員会の任務というものはきわめて重大だと思うのです。その意味において、あくまでも原子力基本法の三原則を貫く、こういう御決意が長官にございますか、念のために、国民の名において一つお聞きをいたしておきたいと思います。
○近藤国務大臣 日本の原子力の開発に限っては、基本法の精神を貫いて参りたいと思っております。
○山口(鶴)分科員 次に第二原電炉でありますが、聞くところによりますと、三菱原子力グループが提携をいたしておりますウエスティングハウスのPWRと、三井物産が提携をいたしておりますGEのBWR、この二つがどちらになるかということでせり合っているというお話を聞くのでありますが、どのような炉をどこに設置するかという最終的な責任は、私は原子力委員会だろうと思います。原子力委員会として、単に民間の二つのグループがせり合っておる——かつてロッキードかグラマンかというような格好でせり合いがあったということがありますけれども、そういうことでなしに、やはり日本の原子力の最高権威である科学技術庁、そして原子力委員会が、日本の状況それからコストの試算あるいはその安全性、その他全般を専門的立場から検討して、単に二つのグループがせり合っているというような状態を放置するのでなしに、権威ある決定を下すというお気持はございますか。
○近藤国務大臣 原子力委員会として、ただいま山口委員の仰せになりましたような精神を持っておることは当然でございますが、しかしこの炉の決定は原子力委員会ではなくて、最終決定はやはり会社側の方でするように私は承知いたしておるのでございます。
○山口(鶴)分科員 それは会社がつくるのですから、会社が一応きめる。しかし原子炉の設置については、原子力委員会の認可が要るわけでしょう。ということになれば、原子力委員会としては、安全性その他の面からいって、相当強い指導性というものが発揮できるのじゃないかと思いますが、そういう立場から、一体どちらの方が日本の状況にふさわしいのか、どちらの方がいいのかという、一つの方向というものは私は指示できると思うのです。そういう点につきましての原子力委員会のお考えはどうなんですか。
○近藤国務大臣 ただいま前段で申し上げました通り、委員会といたしましては、山口委員が仰せになりましたような精神で参りたいと思っておるわけでございます。
○山口(鶴)分科員 電力コストあるいは安全性その他から、近いうちに原子力委員会としての御検討はされますか。原電の方で決定して、どうですかと言ってきているからああだこうだということでなしに、原電が決定する以前に原子力委員会として指導性を発揮されるか、この点を一つお伺いをしたいと思うのです。
○近藤国務大臣 実際問題といたしましては、原子力委員会の事務局をいたしております原子力局がよく相談にあずかって慎重に進めておるようでございますので、江上説明員の方からお答えいたします。
○江上説明員 山口先生御指摘のように、原子炉を設置する場合には内閣総理大臣が認可をする、それは原子力委員会の答申に基づいて認可をするとなっておりますので、設置する段階になりますれば、会社側から申請が出てきて、当然安全審査をいたします。そのために、会社がきめてからその勉強をするのではもちろん間に合いませんので、会社側でも鋭意研究調査をいたしておりますが、われわれの方も並行して調査研究をしておるわけでございます。しかしながら決定自体はあくまで、先ほど先生も申されましたように、会社側がする、われわれはそれを審査をして、安全性において適切であるということであるならばこれを認可して参る、こういうことになると思います。
○山口(鶴)分科員 次に三号炉の問題ですけれども、閣議の決定事項では、二号炉までを原電において開発をする、言いかえれば三号炉以下は民間の手によって開発をする、こういう方向が出されておるということを聞いておるのでありますが、しかし現在のところ九電力におきましても、具体的な動きというものを示していない。私どもはたびたび委員会におきまして、このような原子力発電という問題については軽々に民間の手で開発するということは好ましくないのではないか、まだ安全性その他いろいろな問題において疑点のある仕事でありますし、新しい事業でありますから、これこそ国の責任においてやることが望ましいのだ、こういう主張をいたして参りました。政府としては原子力発電株式会社を設置いたしまして、そこで当面原子力発電をやっていく、こういう方向をきめたわけでありますけれども、しかしまるまる民間に委託をするということよりはまだよかったのではないかと思います。そういたしますと、三号炉についても、まだこのような段階において民間の手に委託するということは好ましいことではないのではないか、やはり原電の手によって三号炉の開発も将来やるとなればやっていく、こういう方向で従来の閣議決定を変更するということが好ましいのではないかと思いますが、この点はどうですか。
○近藤国務大臣 仰せの通り原子力の安全ということはいかなる場合にも、また幾年たちましても、なおざりにしてはならない問題だと思うのですが、今までの行きがかりから考えてみますと、一、二をすでに相当政府も力を入れてやって参りましたので、第三を民間が重点的に力を入れていくということも、やはり一つの長所もあるかという感じもいたしますので、今までの考え方を特別に改めてといち気持はございません。
○山口(鶴)分科員 しかし、これは研究して下さい。時間もだいぶたっておりますから、他の問題に入りたいと思いますが、今長官も言われましたような形で、原電一号炉も近く動き出しましょう。二号炉、三号炉の建設も進められる。しかも、一号炉につきましては、最初四円九十九銭だったわけですね。それがいつの間にか五円になり、五円を相当に上回るという格好になって参ったわけであります。しかも、コストの問題で大きな影響のあるプルトニウムを一体どうするかという問題についても、次長も答弁されたように、いろいろと不確定の要素があるわけです。そうなって参りますと、結局コストが相当上がってくるという傾向があることはいなむことができないと思います。そうなった場合に、ややもすれば、民間がこれを開発をするということになりますならば、コストを切り下げるために、何か安全体制に手を抜くとか、あるいはこれに従事する労働者の諸君は、放射能の危険というものが相当あるわけであります。労働者の諸君から、放射能に対する対策を講ずべきである、具体的には手当をよこせ、あるいは安全体制を強化しろというようないろいろな要求があるだろうと思うのでありますが、そういうものが、いわばコストを下げるという一つの名目のために規制されているという傾向もいなめない事実だろうと思います。そういう意味で、現在原子力研究所における労使の問題というのは、私は将来の日本の原子力産業の上からいきまして、非常に大きなテスト・ケースになろうと思うのであります。 そこでお尋ねをいたしたいと思うのでありますが、原子力研究所では、たびたび賃金問題をめぐって労使の紛争がございます。ストライキもございます。私どもはこの点についていろいろ原因を聞いておるのでありますが、問題は、あそこは特殊法人でありますから、いわゆる労働法に基づく労働権がございます。団体交渉権もあれば、争議権もある。また中労委に対して裁定を要求する権限もあります。ところが昨年あたりの例を考えてみますと、中労委に対してあっせん申請をやった。ところが、中労委でもって裁定が出たところが、それが実施されない。受諾したにかかわらず実施されない。その原因は何かというと、結局資金の大部分を政府資金にたよっているために、大蔵省あるいは原子力局において、公務員の給与改定を上回るような改定はいかぬというような形で、たとえば仲裁裁定が出ても、これを完全に実施することについて干渉をしておる、こういうことが今申し上げたような労使の紛争を起こす原因になっていると思うのであります。そこで、私はお伺いをいたしたいと思うのでありますが、とにかく日本の原子力産業のいわゆる労働条件のテスト・ケースとも言うべきこの原研、しかも特殊法人であります。これが単に大蔵省やあるいは原子力局の一方的な予算の制約でもって、当然労働者が持っておる労働権のもとにおいて仲裁を申請し、裁定があったのに、これが実施できぬというような労働法を無視するような事態というものは、私は絶対にしてはならないと思うわけでありますが、この点、ことしは仲裁裁定があった場合は、これを完全に実施する、予算の制約等で労働権の侵害をすることはない、こういうことをはっきり言明をしていただきたいと思うのですが、この点はどうでしょうか。
○近藤国務大臣 ただいま御指摘をいただきました件につきましては、よく私どもも相談をいたすわけでございますが、ただいま山口委員が仰せになりましたような御意思は十分尊重して参りたいと思いますけれども、現在の仕組みの上において特段の処置をするというようなことは、なかなか困難な条件もございますので、なお今後とも私どもの一つの大きな課題として対処して参りたいと思います。
○山口(鶴)分科員 原研をつくったときに、国の研究所にしたのでは国の公務員の給与体系に縛られて、優秀な科学技術者を集めることは困難である、従って、国の機関ということではなしに、特に特殊法人という形をおとりになったと聞いておるわけであります。とすれば、本来の原研を設立いたしました目的がそういうところにあった。ところが現実に動いてみると、当初の目的とは全く離れて、国家公務員の給与体系なりあるいは給与改定の幅というものに制約をされてこれが運営されておる。従って、原研でも優秀な科学技術者を採用するのに非常に困難をしているのではないですか。こういうような事態を放置して、なおかつこれが解決できぬということならば、特殊法人を設立した意味がないのです。従って、尊重いたしますけれども、いろいろ問題があるというような言い方でなしに、しかもちゃんと労働三法の適用を受けておるわけでございますから、仲裁裁定があったら、これに従う、当然ではないですか。それをあいまいでなしに、明確に一つしておいていただきたいと思うのです。
○近藤国務大臣 原子力研究所にいい研究者が集まらないではないかというお話でございましたが、必ずしも研究者は原子力研究所だけにいい人が集まらないというのでなくて、研究所に対しての政府の施策というものは万全でございませんので、どこの研究所にも一つの欠点、集まりにくいという欠陥を持っていると思います。 仲裁裁定の問題でございますが、これは仰せの通り特殊法人でございますから、他の公務員並みにならないでもいいという一つの根拠がございますけれども、ただそれだけの問題を解決しては、いろいろな点に波及することもあったりいたしますので、十分御趣旨は尊重いたしますということが、私のただいまの場合の答えとしては精一ぱいでございます。
○山口(鶴)分科員 精一ぱいを、もう一つがんばっていただくようにお願いをいたしておきましょう。あらためてこの問題は議論をする機会があるかと思いますから、やめておきます。 最後にお尋ねしたいのですが、私の地元であります高崎の放中研、当初あそこには化学原子炉の問題につきましては、置くことは考えてないという御答弁でありました。この方針は変わっておりませんか。
○近藤国務大臣 私、当時の事情をよく存じませんので、説明員の方からお答えいたします。
○村田説明員 かわってお答え申し上げます。当時の方針はその後変えてございません。
○山口(鶴)分科員 この点は地元の人たちもそういうふうに理解をしておるわけです。ところが、その後どのような方面から話が出たのか知りませんが、方針が変わって、化学原子炉を置くようになるのではないかというようなうわさが流れておりまして、住民の間に非常に不安がございます。従いまして、ただいま言明を聞きまして安心をいたしたわけでありますが、あくまでも化学原子炉については置くことは考えていないという当初の方針を貫いていただくことを、これははっきりお願いをいたしておきたいと思います。
○櫻内主査 北山愛郎君。
○北山分科員 私は、原子力というような非常に高度な科学技術ではなくて、むしろ各家庭やら町の工場に関係のあるような技術の問題、これについてお伺いしたいのであります。 そこで、いわゆる発明振興の行政、町の発明家を保護し育成をしたり、あるいは発明思想を普及したり、一般の大衆の創造的な発明思想の開発をするというような行政は、一体科学技術庁の所管であるのか、あるいは特許庁の所管であるのか、その点をまず伺っておきたい。
○近藤国務大臣 ただいま仰せになりましたようなことは、科学技術庁の方で担当いたしております。
○北山分科員 これは予算面を見ますと、両方に予算があるわけなんです。いわゆる特許発明の実施化の促進というもの、あるいは地方の発明センター、これが科学技術庁にあって、それから発明協会の補助金であるとか、あるいは特許をとるための補助金、発明実施化の補助金も特許庁の方にある。両方に分かれて、しかも少しばかりずつあるわけなんです。そこで疑問を持ったのですが、今の長官のお話ですと、これは科学技術庁の所管、こういうふうに言われますが、そういうふうに了解いたします。 そこで、科学技術庁の所管であるところの大衆の発明思想の普及であるとか、そういう問題については、一体長官はどのような方針とお考えを持って政策を進めておられるか、この所信をお伺いしたいのであります。というのは、今までの科学技術庁のやっておる仕事を見ますと、原子力の開発であるとかあるいは新技術の開発であるとか、高度な、もちろん非常に重要な仕事を主にしてやっておられる。しかし、技術というものは、やはりそういうふうな高度なものがそのままに育つのではなくて、その基盤にあるところの国民の大衆の発明的な創造的な活動、あるいはそういう知識、思想というものが基礎になっておって初めて高度な発明技術というものが発展をしているのだ、こういうふうに私どもは考えますし、また、そういうふうな科学技術が、実際の利用状況を見ますと、大企業は非常に高度な発明技術を利用しておる。中小企業はその次。また町の工場などはほとんどそういうふうな新しい技術を利用できないで、勘にたよって仕事をしておる。こういうふうに技術の利用の状況というものが階級化しておるわけなんです。政府が、大企業が利用し得るような高度な技術研究開発というものにだけ力を注いで参りますと、いよいよもって階層化が開いて参りまして、町の技術の方がおくれてしまうということになるわけなんですが、私の申し上げる家庭や町の工場に直接関連のある一般の国民大衆の創造的な発明活動、そういうものについての科学技術庁としての方針は一体どうなのか、対策はどうなのか、この点をお伺いしておきたいのであります。
○近藤国務大臣 先ほど科学技術庁だけが責任を持つようなお答えをいたしましたが、実は特許庁も非常に性格がよく似ておりまして、特許庁と共管になっておるような仕事の場面もあり、いろいろございますので、私、科学技術庁として、実はただいま御指摘になりましたように、原子力だとか宇宙だとかいうような高度なことばかりではなく、常に身辺にある科学技術の振興というような立場から、発明とか発見といったような事柄に相当力を入れて参っております点だけを一言お答え申し上げまして、なお補足的には当庁の振興局長の方から御説明申し上げたいと思います。 何分、十分な予算措置ではございませんけれども、常に科学技術庁といたしましては、発明実施化の試験補助金の制度を持っておりまして、また地方の発明センター設置の助成など、発明の助成とか、あるいは科学技術功労者の表彰とか、注目発明、実用化発明の選定といったような、発明創作といったようなものに対しましても十分力を入れて参りまして、それらのものが、仰せになりましたように中小企業、なかんずく特に小企業というような面に利用のできるような背後の力となる努力をし、予算的な措置をいたして参っておるわけでございます。なおその他のことは振興局長の方からお答えをいたします。
○杠政府委員 大臣の御説明の補足をさせていただきます。 北山委員から御指摘になりましたように、確かに中小企業に対するところの発明の補助金額というものは少額にとどまっております。現在のところ二千六百万程度のものでございますが、これによりまして、ほぼ四十件程度の発明を取り上げて大体半額の助成をいたしております。これを年々増額したいという要求を出しておりまして、ただいま御審議を願っておりますこの三十八年度の予算におきまして、二百万だけ前年度よりも増額いたしました。しかしそれくらいの程度ではやはりいけないということを考えておりまして、いま少しく増額してもらうべく絶えず努力を重ねております。それと同時に、また一方大金業で取り上げませんところの発明につきましては、これの企業化を新技術開発事業団というものをもちまして、これは全額政府の出資でございます。現在十億あまりの金が出ておりますが、その事業団において取り上げまして、ここは現在のところ、最高一件七千万円くらいのものから下の方では三千五百万あるいは三千万程度の金額の発明を取り上げて、これの企業化をはかっております。また、地方発明センターというものを設けまして、これを全国六カ所に設けておりますが、来年度の予算、すなわち御審議を願っております三十八年度予算におきましても、二カ所追加いたしたい。二千七百万くらいの予算を持っております。そこにおきまして発明の相談に乗りますのはもちろんのこと、共通的な施設を置きまして、町のいわゆる発明家に実費徴収の形において利用してもらっております。また、ただいま長官からもお話がございましたが、特許庁との共管になっておりますところの発明協会の支部が各府県にございますが、そこにおきましても、特許公報を備えまして、いろいろ発明者の便宜をはかっておるというようなことをいたしております。確かに御指摘の通り、非常に努力はいたしておりますが、金額が少額にとどまっておりますので、いま少しく奮発したいということで絶えず努力しておるという現状でございます。
○北山分科員 私はその努力がまことに、問題にならないほど小さいのじゃないかと思うのです。発明なり技術なりというものは、文明の母といいますか、ここにあるすべてのものは発明のかたまりみたいなものです。どの一つをとりましても、われわれの先輩あるいは先祖が発明をした、考案をした、そういうもののかたまりのわけです。それほど重要な人類の創造的な活動に対して、特許庁の予算は五千万円ちょっと、それから今のお話の発明協会に対する補助金は、三百万かそこらなものです。全国の発明の宣伝なり、いろいろな相談に応じておる発明協会に対して、政府が三百万やそこらの補助金しか出さないというような発明振興行政は、私はおそらく問題にならないと思うのです。実はこの前の臨時国会で、請願書の中に、憲法を改正して、憲法の中に発明振興の項目を入れてもらいたいという請願書が出て参っております。私は何も憲法を改正しなくてもそんなことはできると思うのですが、それほど発明のことを重要に考えておる国民がいるわけです。私はその点を非常に興味深く思ったのですが、そういう気持になって政府がやらないといけないのじゃないか。憲法に書かなくても、とにかく発明を振興する単行法くらいは出さなければならぬ。科学技術の振興のためには、もちろん基本法が必要でありましょう。それと同時に、特許行政を、今のような貧弱な特許行政で、出願の審査が終わるまでに一年も二年もかかるというような格好にしておく、これも根本的に改めなければなりません。それと同時に、町の発明家を保護する、あるいは大衆の発明的な思想活動というものを援助して、これを呼び起こすというような大きな責任といいますか、そういうものが私は科学技術庁の大きな仕事だと思うのです。そういうことを考えるならば、今御説明の点は、おそらく長官も自身でお気づきになっておると思うのですけれども、まことに貧弱なんです。そういう考えを基本的に改めていただきたい。そうして発明振興というものはいかに重大かということを、技術庁が先頭に立ってやってもらいたい。できるならば、将来は特許庁の行政は技術庁にこれを統合して、科学技術省というような大きな役所にならなければいけないと私どもは考えております。今のお話の地方発明センターにしても、一年にわずかに二カ所くらい千数百万円ずつの補助金を出してやるというようなことではなくて、まずもってやはり、中央に百億くらいの金を出して、発明館というものを建てて、地方の学校の生徒が東京に修学旅行に来る場合には、国会見物なんかいいですから、その発明館を見学させるくらいのことをやって、各府県にはそれぞれ発明センターをつくるくらいの予算を堂々と出していただきたい。こういうふうに私はこの発明振興の仕事は重大だと考えるのですが、その点について今後長官はどういう考え方でお進みになるか、一つその決意のほどをお伺いしたいのです。
○近藤国務大臣 ただいま北山委員が仰せになりましたことは、私も実は心から賛成をいたします。やはり科学技術庁の包括いたしております仕事の半分はそういうものにあるということは、絶えず私どもも意識して参ったわけでございます。いろいろな面から、三十八年度の予算におきましては、宇宙とか、あるいは原子力とか、あるいは防災といったような非常に大きい問題と取り組んで参りましたが、このこともしかしなおざりにできないことでございますが、三十八年度の予算で一応芽を出しておきましたならば、その後に続いてやっていかなければならないのは、ただいま御指摘になりましたような問題だということは、私ども深く感じているわけでございます。特許庁の仕事を考えてみますと、非常に重複したり、似通った面がございまして、これも一緒になるべき性質のものではないかということは、私も痛感しているようなわけでございます。将来科学技術庁の仕事がそういったような身辺の技術の振興、発明というようなものに力を注いでいかなければならないということにつきましては、全く御同感でございまして、私もできるだけその方向に向いての努力を続けて参りたいと思っております。
○北山分科員 時間もだいぶ過ぎておりますので簡単に申し上げますが、大臣は御婦人だから、特に私の考えを申し上げておきます。 それは、今の日本人の一般の人の思考活動が、例のクイズだとか、推理小説だとか、なぞを解くというような思考活動、これが非常にはやっているわけです。これはただなぞを解くというような、いわば娯楽的な頭の活動にしかすぎない。ものを改善していく、工夫していくという実践的な思考活動ではないわけです。消費的な思考活動だ。それでは現在のすべての生活なり経済なり文化なり、それを推し進めていく力にはならないで、ただ、あるところの文化財なり何なりをエンジョイするというだけの思考活動に堕してしまう。やはりこういう発明振興というものは、国民全体の創造的な思考活動、実践的な思考活動というものを振興する大きな力になると思うのです。ですから家庭の主婦でも、すぐ鉛筆をなめてクイズを書くということではなくて、台所の設備をどうしたらいいか、これは不便だ、こう改善しょうという工夫、考案的な考え方になるように、できればそういう工夫や考案、発明等に対しては、何も特許をとるということでなくても、コンクールをやって、いいものに対しては十万円やる。クイズで十万円やるよりも、そういうものに十万円やるというような、思い切った国民の思考活動の方向づけをするという意味において、一つの発明振興ということを十分に考えていただきたい。ことしは非常に貧弱な予算しかついておりませんが、これは毎年同じです。前の予算を見ると、少しもふえていないのです。改善がないのです。ですから特にこれを申し上げるのですが、社会党としては今、発明開発振興法というものを用意して、法制局に回しております。いずれこの国会には提案の運びになると思いますが、野党の考えですけれども、政府としては一つこの点お考えいただいて、そうして今後思い切った発明振興の政策を進めていかれるように。そうでないと、科学技術庁というものは、原子力の方が頭でっかちになって、下の方の基盤は何もないということになると思うのです。アメリカの科学技術が非常に進歩しているというのも、決して原因がないわけではなくて、やはり初代の大統領あるいはジェファーソンとか、そういう人が発明振興に熱心だったということが基盤になって、アメリカの科学技術が盛んになったのじゃないかと私は思っておるのです。ですから、現在の科学技術庁の任務はこの方面において非常に重大だということをお考えをいただいて、そして現在ばらばらになっておる特許庁のそういうふうな仕事を技術庁でやるからということで、思い切って進めていただきたい。これは何も来年度まで待たなくても、直ちにそういう方向へ進めていただきたいということを要望するのですが、お考えを最後にお伺いをして、私の質問を終わります。
○近藤国務大臣 北山委員の御示唆の深い御意見に対しましては、私も心から感銘をいたすわけでございまして、かねがね私もそういう気持では参ったわけでございますが、微力にいたしまして十二分の予算が計上できなかったことをまことに申しわけないと思っておりますが、科学技術庁が持つ任務の大半はそこにあるということは、私も先ほどの答弁の中でも申し上げた通りでありますので、御趣旨を体しまして、法律はあらためてつくらなくても、今の法律の中でも十分な予算措置ができれば効果は十二分に上げられていくものであるということを存じておりますので、手のつけられる問題から、手近な問題からその方面に対して御期待にこたえるようにいたして参りたいと思います。
○櫻内主査 本会議散会後に再開することとし、この際暫時休憩いたします。 午後一時三十二分休憩 ————◇————— 〔休憩後は会議を開くに至らなかった〕