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43回国会衆議院1963/05/15

文教委員会 第15号

発言数
41
登壇者
6
会派数
2
開催日
1963/05/15

会議録

床次徳二自由民主党

○床次委員長 これより会議を開きます。  義務教育諸学校の教科用図書の無償措置に関する法律案を議題といたします。  質疑の通告がありますので、これを許します。三木喜夫君。

三木喜夫日本社会党

○三木(喜)委員 この前時間がなかったものですから、教科書汚職の問題について概略を聞いた程度で、結末についての細部にわたっての点は省略いたしました。したがいまして、本日は細部にわたりまして不審な点をお伺いし、そして採択問題について、後、文部省にお伺いいたしたいと思います。  最初は公正取引委員会に対しましてお伺いいたしたいのです。きょうは審判官がお見えになっておりませんが、審査部長が責任を持ってひとつお答えをいただきたい、このように思います。  公正取引委員会は、三十七年の五月二十四日、私的独占禁止法違反ということで、審判開始を決定され、そして審判開始決定書の謄本を被審人に送達し、三十七年六月二十日、被審人から答弁書が提出されている。そして六月十五日に、私的独占禁止法五十一条の二、公正取引委員会規則の二十六条に基づいて、審判官の阿久津氏、秋場氏、上村氏を担当に決定され、同年六月の二十日以降、十回ないしそれに近い回数で審判を行なって、三十八年の四月十三日、三社について審決を終えておられます。しかし他の三社については、まだ審決を見ていないということは、この前の委員会でも明らかになりました。そこで審判官に私はお聞きしたいのですが、この事件は三十六年の九月起きた教科書汚職で、刑事裁判においては、六社をA、B、C、D、E、F、こういうぐあいにきめますと、A社については三十六年の十一月十四日に起訴されております。また同じA社は十二月四日、あるいは十一月二十四日に起訴されて、すでに早いのは十二月の八日、十二月の十二日に裁判が決定しております。B社については、十一月の十四日に裁判の決定を見、C社については、これは日がわかりませんが、D、E、Fそれぞれ早いのは十一月の十六日に裁判が決定しております。だからおととしです。事件が起こっておととしに決定を見ておるのですが、公正取引委員会の審判は三十七年を過ぎ、三十八年も半ばの六月の近くになっても審決を終えない。なぜこのようにおくれておるのか。事件発生以来二年近くになろうとしておるわけなんです。まずそのことを最初にお聞きいたしたいと思うのです。

牧義一総理府事務官(公正取引委員会審査部長)

○牧説明員 審判が始まりましてから二年になるじゃないかというお話でございますが、この間どういう理由でこういうふうに延びておるかという点につきましては、まことに恐縮でございますが、それは担当の審判官でないと、審査部長の責任においてはお答えいたしかねるのでございます。

三木喜夫日本社会党

○三木(喜)委員 だから、さきがた連絡員の方が見えましたので、審判官の説明を責任をもって審査部長でできるかということをお聞きしたのですが、できるという話だったので聞いているのです。

牧義一総理府事務官(公正取引委員会審査部長)

○牧説明員 私は政府委員でもございませんし、審査部長でありますので、事件の摘発、審査、そしてそれをまとめまして委員会に報告するというまでが自分の責任でございますので、審判に係属したものにつきましては、あるいは連絡員が審査部長でお答えできると申し上げたかもしれませんが、この点につきましては、私はどういう理由かということも存じておりませんし、また私の責任で申し上げることはできませんので、まことに恐縮でございますが、ごかんべん願いたいと思います。

三木喜夫日本社会党

○三木(喜)委員 審判官三名おられるわけなんですが、三名ともお差しつかえがあろうとは思えないわけなんで、すぐにひとつ呼んでください。——そしたら、審査部長に関係のある部面からお聞きいたしたいと思います。  私は、この審判が決定して審決を終えたわけなんですが、審決を終えまして、その後この審決に違反をしたときに、法的なこれに対するところ罰則はないかどうかということをこの前にお聞きいたしたと思うのです。そのときには、審査部長の方から罰則がないように思うというようなお話でしたが、その後の話では、多少これは間違いではないかというお話もありましたので、その点について詳しくお聞きしたいと思います。  それからもう一点は、この事件が審判にかかるまでの審査部長としての御努力、どれだけの日数を要して審判にこれを持っていけたか、そういう点についてひとつお聞きしておきたいと思います。

牧義一総理府事務官(公正取引委員会審査部長)

○牧説明員 お答えいたします。  まず最初に罰則の点でございますが、本件につきましては、独禁法で申し上げますと不公正な取引方法でございます。したがいまして、不公正の取引方法に関する罰則関係を申し上げますと、まずそれに違反したものにつきましては、罰則の規定はございません。ただ審決で排除措置を命じますが、その審決に従わないものは、これは二つに分けまして、審決確定前と確定後に分かれますが、確定前におきましては、この前申し上げましたように、罰則が、これは九十七条に「五万円以下の過料」、こういうのがございますが、確定審決に違反いたしますと、九十条にありますが、これは「二年以下の懲役又は三十万円以下の罰金に処する。」と、こういうようになっておりますが、法人の場合におきましては、その行為をいたしました者、すなわち法人の役員あるいは従業員、こういうような者が違反行為をやりました場合には、それに対しましては、ただいま申しました罰則の適用、それからその場合に、その法人に対しましても罰金刑が科せられる、こういうように罰則がございます。これが法人でない場合におきましては、その個人の代理人あるいはその従業員等が違反を行ないました場合には、それが本条の二年以下の懲役または三十万円以下の罰金、それからその本人に対しましても罰金刑が科し得る、こういうようになっております。罰則係は大体以上のとおりでございます。  次に、第二点の審査の日程と申しますか、どういうように経過かというお話でございますが、この点につきましては、三十六年の十一月に立件いたしまして、そうして三十七年の五月二十四日に審判開始決定になっておるのでございます。したがいまして、審査には大体六カ月間かかっているのでございます。以上でございます。

三木喜夫日本社会党

○三木(喜)委員 先ほどの罰則につきましての問題ですが、法人の場合は三十万円以下の罰金に処する、個人の場合は二年以下の懲役と、こういうことになっておりますが、今度の審決は、これは法人に対しての審決のように思うのです。そうしますと、一応その代表者が個人の資格で罰せられるのですか、罰金の形だけに終わるわけなんですか、その点はどうですか。

牧義一総理府事務官(公正取引委員会審査部長)

○牧説明員 お答えいたします。これは審決違反の場合でございますが、審決違反が公取といたしまして認められた場合におきましては、その九十条の違反、すなわち確定審決違反に対しましては、公正取引委員会の専属告発になっておりますので、委員会が検事総長に告発するということになります。  その場合には、法人につきましては、その法人に罰金刑が必要か、あるいはその従業員に対して罰則適用が必要なのか、あるいは両方が適当かという点は、その事案に従いまして判断いたしまして告発をきめる、こういうふうな順序になるのであります。

三木喜夫日本社会党

○三木(喜)委員 いま三社が審決を見ております。なお残り三社が審決を見ていない。この理由は、一体どういうことなんですか。この前は、同意書がきていないからというような説明があったわけなんですが、そうしますと、同意書がこなければいつまでも審決を見ないのかという問題が起こってくると思います。この前の委員会では、大体一週間たてば、他の三社についての審決を見るだろうというお話でしたが、現在それが審決を見ていないように思うのですが、その点についてお聞きしたいと思います。

牧義一総理府事務官(公正取引委員会審査部長)

○牧説明員 お答えいたします。三社につきましては、そのうちの一社は、すでに同意審決の申し立てがあったということは、この前も申し上げましたが、それにつきましては、現在委員会におきまして、審決の内容について審理をしておられますので、これは、もうほどなくきまると思いますが、他の三社につきましては、この前の委員会で、私二、三日のうちには同意審決の申し立てがあるはずだと、こういうように申したと思いますが、そのときには、確かに代理人のほうから、二、三日のうちに申し出る、こういうことが審判官に対してあったそうでありますが、いまだもって同意審決の申し立てがないというように、昨日までに確かめております。一つ申し上げておきますのは、これはおっつけまいる審判官にお聞き願うほうが適当かと思いますが、公取の事件の処理につきましては、審判に係属いたしているものにつきましては、同意審決の申し立てによる審決と、それから最後まで審理いたしまして、そしてそれをまとめまして審決されるものと、こういうように手続がございますが、同意審決の申し立てがなければ審決できないというものじゃございません。それは、その申し立てが適当であるかどうかという点を判断いたしまして、その申し立てが適当でない、あるいは申し立てはありましても、これは最後まで証拠調べをしたほうがいいというような場合には、たとえ申し立てがありましても最後まで審理いたしまして、そして結論を出す、審決される、こういうようになるのでございまして、教科書の事件、残りの三件につきましては、先ほど申し上げましたように、同意審決の申し立てがある。それ本排除措置につきまして、大体今まで審決になったものと同じようじゃないか。この事案が、大体同じように考えます。それで三社が同意審決になっております。一社は同意審決の申し立てがきており、その内容も、あるいは適当じゃないかというように、これは私個人ですけれども、考えております。そういうわけで、おそらく同意審決をして進まれるのじゃないか、これは審査部長の推測でございます。その点につきましては、また審判官にひとつ御質問願いたいと思います。

三木喜夫日本社会党

○三木(喜)委員 私が申し上げたいことは、審判官がおいでになっておれば一挙にぱっといくんだと思うが、非常に回りくどい御答弁のような感じがするのです。とにかく公正取引委員会に審判が移された場合、もう少し早くできないかという問題です。これでは世の不信を招くことと、なお、公正取引委員会の審判というものは、役に立たないじゃないか、刑事裁判で決定してしまって、もう冷たくなってしまってからこういうことを発表し、なおその同意審決がとれない、こういうことでまだ手間どっておるということになれば、なおさらその制度に問題があると思うのです。こういう制度だったら、有名無実だということになる。そこで私はお聞きしておるのですが、三社とも大体三十八年三月二十六日くらいに被審人が文書をもって五十三条の三により同意審決を受けたいと申し出ておるわけです。三月二十六日からきょうまでこれまた二カ月ほどたっておるわけです。六社ともほとんど同時に事件は発生し、同時に司直の手が下っておるわけです。にもかかわらず、ここにまた二カ月のギャップができた。これは公正取引委員会が同意審決を求めることに不服なのか、あるいは間違った方向をたどっておるので、他の二社はこれについて同意をしないのか、その辺をひとつ聞きたいのです。そういうことになればこの制度そのものに私は問題があると思う。

牧義一総理府事務官(公正取引委員会審査部長)

○牧説明員 いまの御質問は、やはり審査部長といたしましては個人的な意見を申し上げるわけにもいきませんし、追って参ります審判官のほうにお願いしたいと思います。  ただ公取の事件は非常に処理がおそいじゃないかというお話でございました。この点もっともでございまして、審査の担当といたしましては、これはちょっとわき道になるかもしれませんが、審査の段階をできるだけ短くするということに努力いたしまして、この一年間には従来の何分の一かの期間で処理するというように努力しておりますので、その審判につきましてはこれまた委員会も努力されると思いますが、私は審査関係だけを申し上げておきます。

三木喜夫日本社会党

○三木(喜)委員 そうしますと、部長にこの問題について一言だけお聞きしておきたいのですが、審決を受けるために同意書を出す期間は大体きまっておるのですか、どうですか。

牧義一総理府事務官(公正取引委員会審査部長)

○牧説明員 同意審決の申し立ては審判開始決定がありますと、それを受けた直後から審決がなされるその間いつでも出せるのでございます。したがいまして第一回の審判前でもできますし、もう一つ早く答弁書において同意審決を受けたいという申し出もできますし、証拠調べが全部終わりましてからでも、審決のあるまではいつでも出せるということになっております。

三木喜夫日本社会党

○三木(喜)委員 そうしますとその期間は制限がないのですか。何日かかってもいいわけなんですね。

牧義一総理府事務官(公正取引委員会審査部長)

○牧説明員 法律上の制限はございません。ただ先ほど、教科書事件につきまして同意審決の申し立てがあってから二カ月もかかったではないかというお話がありましたが、同意審決の申し立ての場合に、必要な事項を盛られておるというものもございますが、法律で要求しておる点からはみ出たり、あるいはそれで十分でないというような申し立ても、いままでの例によりますと相当ありますので、同意審決の申し立ての意向は聞きましても、その表現等のために同意審決としてはできないというようなこともございますので、そういう場合に被審人側に注意いたしまして、同意審決の申し立ての内容を変えるか、あるいはこのままで変えないか、いろいろ折衝のあれもございますし、被審人は大体代理人を立てるのでございますが、代理人には他の事件の関係とかでなかなか公取に出てきてもらうということもできない場合もございます。こういう関係で二カ月かかったのだというふうに私は推測しております。

三木喜夫日本社会党

○三木(喜)委員 そうしますと、審判官がおいでになるまでそういうお聞きしなければならない点は抜かしまして、大体公取委員会側におけるところの審査及び審判というものは一応終末に近い。したがってここであなたに総括的にお聞きすることはできるかと思いますが、そういう立場に立ってひとつお答え願いたいと思います。  私は先がた六社をAからFまでに名前をつけて申し上げましたが、ABCDEF社について、第一は汚職に使った金銭の合計は各社一体どのくらいになるか、それから贈賄側の調査された社員数、それから三番目に対象になった教師や教育委員会の職員、収賄側の人数、四番目に汚職発生の地区名、何々市あるいは何県の何々郡というようにお答えいただきたいと思います。

牧義一総理府事務官(公正取引委員会審査部長)

○牧説明員 お答えいたします。  ただいまの御質問の中の一についてでございますが、各社の汚職に使ったといいますか、金額の合計でございますが、これはA社が四十四万七千七百円、B社が五十九万三千百円、C社が十二万五千四百円、D社が十八万七千六百円、E社が一万八千四百八十円、F社が十一万八千八百円、こういうようになっております。  それから二番目の教科書会社の供与に当たった人数でございますが、A社が十五名、B社が十二名、C社が六名、D社が二名、E社が三名、F社が三名となっております。  それから三番目の供与を受けた側の人数でございますが、A社が五十四名、B社が八十八名、C社が二十六名、D社が百六十七名、E社が十八名、F社が十八名となっております。  四番目の地区の名前ですが、A社は神戸市、姫路市、相生市、伊丹市、竜野市、兵庫県揖保郡、豊中市、池田市、富田林市、羽曳野市、河内長野市、大阪府の南河内郡、徳島市、徳島県麻植郡、名古屋市、西尾市、豊川市、豊橋市、安城市、刈谷市、碧南市、愛知県の碧海郡でございます。それからB社は堺市、豊中市、大阪市、布施市、和泉市、泉大津市、貝塚市、富田林市、羽曳野市、河内長野市、柏原市、岸和田市、大阪府泉北郡、大阪府南河内郡、同じく泉南郡、それから明石市、神戸市、尼崎市、姫路市、伊丹市、豊岡市、相生市、赤穂市、龍野市、兵庫県の城崎郡、神崎郡それから担保郡、和歌山市、御坊市、奈良県の磯城郡、京都市、福知山市、草津市及び滋賀県の栗田郡、こういうようになっております。それからC社につきましては、豊中市、高槻市、大東市、河内市、枚岡市、松原市、柏原市、堺市、布施市、羽曳野市、富田林市、河内長野市、大阪府南河内郡及び大和高田市、こういうようになっております。次のD社につきましては、大阪市、それから豊中市、池田市、吹田市、茨木市、高槻市、字口市、寝屋川市、枚方市、大東市、布施市、河内市、枚岡市、八尾市、堺市、泉大津市、和泉市、岸和田市、柏原市、羽曳野市、富田林市、河内長野市、大阪府三島郡、同北河内郡、同南河内郡、こういうようになっております。E社は、奈良県の北葛城郡と大阪市、それだけでございます。F社は観音寺市、丸亀市、坂出市、香川県仲多度郡、同綾歌郡、同小豆郡、同木田郡、枚方市、尼崎市、滋賀県の甲賀郡、そういうようになっております。

三木喜夫日本社会党

○三木(喜)委員 それでよくわかりましたが、大体公取の取り調べでは、その地域としては関西が主体である。四国、中部地方が一部入っておるが、大体主体が関西だ、こういうように概括していいですね。  引き続きまして文部省のほうにお聞きしたいのですが、文部省のほうも、これはもう刑事事犯としての終結を見ておりますので、大体いま公取のほうから出た地域あるいは人数それから金額、これで合っておりますか。

福田繁文部事務官(初等中等教育局長)

○福田政府委員 ただいま公取の方から御説明がありました通りだと思います。

三木喜夫日本社会党

○三木(喜)委員 それでは審査部長に続いて聞いていきたいと思います。  この前、昨年度文教委員会で問題になりまして、当時小沼事務局長が答弁されておるわけでありますが、その点について結末を見ておりませんので、審査部長として、この点はどのように運ばれたか。私はどうも不問に付されておるような感じがして解せないのです。それは詳しく申し上げれば、三十七年の三月十九日の文教委員会でのわが党の村山委員からの質問事項であります。その第一は、昭和三十六年の十二月一日、読売新聞の記事でございますが、「教科書汚職で訴え」というもので、元東京書籍の関西支店員である池田博正、この人から公取の大阪の事務所に成瀬所長を訪れて、いろいろ会社側の方から指令が出た、その資料を提供して、それに基づいて会社側が一億円以上の買収費をもって教科書採択に対してとったところの指置が訴えられたわけであります。池田さんの訴の内容は、証拠の資料を持ってきて、そうしてよく検討した上、東京と連絡をとって十分に調査したい。委員会としてはこの際徹底的なメスを入れるつもりである、こういうように新聞に伝えられたんです。その村山委員の質問の中に、メスを入れたところの内容をこの際御提示願いたいということを聞いておりますが、それに対して、時間をかしてもらいたい。まだ違反容疑の段階であるから、いま直ちに発表する段階ではないということを言っておられるわけですが、この問題は一体どういうぐあいになったのでしょうか。

牧義一総理府事務官(公正取引委員会審査部長)

○牧説明員 ただいま御質問の点につきましては、池田何がしからの提訴と申しますか、そういう関係がございましたので、取り調べ、そうして手続を進めたのが御説明申し上げ、また問題とされております事件のうちの東京書籍株式会社、これでございます。

三木喜夫日本社会党

○三木(喜)委員 そんなことないですよ。訴えはこんな関西だけの範囲じゃないですよ。もう少し広い範囲にわたっておるはずですが、それがどうなったかということを聞いておるのです。

牧義一総理府事務官(公正取引委員会審査部長)

○牧説明員 公取で調べましたところ、ここにあがっておる以外には違法として認められるものはなかったと思います。

三木喜夫日本社会党

○三木(喜)委員 三十八年の採択計画について会社からの指令が出た、この写しをあなた方に渡しておるわけなんですが、それについての検討はされましたか。

牧義一総理府事務官(公正取引委員会審査部長)

○牧説明員 まことに申しわけないのですが、私その関係のものは見ておりません。

三木喜夫日本社会党

○三木(喜)委員 当時の村山委員の質問の中に、池田さんが公取のほうに持って参りました理由は、警察の取り調べによっても捜査の結果は三名を摘発したのみであった。警察の手ぬるいところの捜査ではこの事件の徹底的な解明はできない。それは出先のものだけしかひっかからない。会社がそういうような不公正な取引をするように業務命令を下しても、その会社の責任者は調べられていない。そういうことで池田さんは公正取引委員会に証拠書類をたくさん持ち込んでおるはずなんです。それによりますと、私が見ただけでもこの範囲内だけではありません。相当広範囲な資料が出されておるはずです。それをどうされたかということをいまお聞きしておるわけです。

牧義一総理府事務官(公正取引委員会審査部長)

○牧説明員 公取にお出しになった書類のうち、公取といたしましては公取の立場でこの書面を審査し、またそれに該当する審査をいたしまして、そして公取として独禁法の問題として考えられるというように認められたものがこの審決書に載っているのでございまして、その他につきましては、われわれの判断といたしましては違反と認定するという踏み切りができなかった、こういうことでございます。

三木喜夫日本社会党

○三木(喜)委員 小沼事務局長に聞かなければこの点はわからないですか。小沼さんが昨年度は「池田さんあたりの出頭もありましたので、そういう点をさらに供述を得て審査するという段階でございますので、なおしばらく時間をかしていただかなくちゃ結論は出ないじゃないかと思います。」これは池田さんの供述をまだ求めていないように思うのです。私は当委員会で池田氏を招致してもらいたいということを要請したりしたのですが、公正取引委員会の方でも池田氏を招致して、その供述をやられたような気配がないわけなんですが、この点どうです。

牧義一総理府事務官(公正取引委員会審査部長)

○牧説明員 池田氏は、公取で公取の審査官が呼びまして供述をとっております。

三木喜夫日本社会党

○三木(喜)委員 審査官どうですか、その点は。

野上正人総理府事務官(公正取引委員会審査部第一審査長)

○野上説明員 私たぶんその当時池田氏から供述をとるのに立ち会いました。それで調べた結果が、先ほど部長から報告のあったとおり、審判開始決定書、審決書に盛られた事実についてのみ違反の疑いありとわれわれは認めたわけでございます。

三木喜夫日本社会党

○三木(喜)委員 きょうは、問題はそこをどうするこうするという問題でないので、採択の問題をやりたいと思いますので、後日私たちが不審な点は公取に行ってお話ししたいと思います。その上で私も納得すればそれでいいですし、納得がいかなければ、党としてもこの問題についても一応はかって、後どうするかということを決定したいと思います。一応この問題は、処理がされていない部面がたくさん残っておる。これは公取の方針として一罰百戒といいますか、少なく出して大ぜいのものがこれについて戒心すればよい、こういう方針から出たものか、あるいはそのことが事案にはひっかからなかったということですね。そういう解釈も私たちはとるわけなんですが、その点はどうですか。

牧義一総理府事務官(公正取引委員会審査部長)

○牧説明員 私どもといたしましては、できるだけ小範囲に限るというような気持は毛頭ございません。ただ本件のような場合におきましては、あるいは違反は書籍会社といたしましてはもう少しよけいあるかもしれない。しかし何ぶんにも人手と金の問題でございますが、そういう点もございまして、手広く審査を進めるというわけにもいかなかったのでございます。もう少し各地に出張させまして調べれば、あるいはもう少し出たかもしれませんが、この点は何とも申し上げかねますが、しかしながら独禁法の問題といたしましては、会社が審判開始にあげておるような方法を用いて採択関係者にその自己の書籍の採択を依頼した、そういうやり方をしているということが違法だという点が問題でございますので、その点がつかめれば、あるいは詳しく審査すれば、もう少しは出たかもしれませんが、これだけあればいまの問題としては十分だという隠れもない点だけをはっきりあげた、こういうことでございます。

三木喜夫日本社会党

○三木(喜)委員 大体意図はわかりました。残余の問題については私たちの方でも検討し、あなた方とお話しをしてきめたいと思います。  それでは審判官がお見えになりましたので、審判官にお聞きいたしたいと思います。  先がた部長にお聞きはしたのですが、審判官がおいでにならなければ責任を持った答えができないということなのでお聞きしたいのですが、公取の審判いわゆる審決が今日に至ってもまだ終結していない。刑事事件として取り上げられた分についてはすでにほとんどが、三十六年の十二月までに結着をつけておるわけです。にもかかわらず公取としては、三十七年は過ぎ、三十八年も六月に近くなろうとしておる今日においてなお審決を見ないというのは、一つには世評の疑惑を招き、一つには公取のこういうシステムというものは無用のものではないかという意見さえ出てくるわけです。したがって、なぜこのようにおくれたのかということ、これをお聞きしたい。  それから第二点として、これについてはなお三社が五十三条の三によって同意審決を受けたいと申し出をしていない。なぜこういうような審決を受ける申し出をしないのか。それは審決そのものに不服なのか。そういう点なぜ出さないかということについてお聞きしたい。  その二つを最初にお聞きしたいと思います。

阿久津実総理府事務官(公正取引委員会審判官)

○阿久津説明員 第一点でございますが、一応公取の審判事件は刑事事件とは別個の扱いでございまして、御承知のとおり審判開始決定は、一社を除きまして、いずれも昨年の五月二十四日、残りの一社は十二月十九日ということになっておりまして、審判開始決定がございましてから、被審人の方で争うか争わないかその点がはっきりいたしました段階におきまして、われわれ審判官は担当の指定を受けるわけでございます。その指定を受ける段階といいますのは、一応被審人として答弁書を提出する段階でございまして、その答弁書が出たあとで第一回の審判が行なわれるわけでございます。その第一回の審判は、五社につきましては六月二十五日から二十九日にわたりまして行なわれたわけでございます。もう一社につきましては十二月十九日が審判開始決定日でございまして、第一回の審判は本年の一月二十四日ということになっております。したがいましてその後におきまして実際の審判手続が行なわれるわけでございますが、本年の二月十三日に同意審決を出しました会社につきましては、第一回の審判がありました直後におきまして同意審決の申し立てがあったわけですが、これはもちろん代理人を通じまして、代理人の口から口頭で非公式に申し出が出たわけでございます。しかし、昨年じゅうは、御承知のように、一方において刑事事件の結末がつかないままに公正取引委員会のほうの審判が開始されたわけでございますので、被審人の立場あるいは代理人の立場と申しますか、相手方の立場といたしましては、一応刑事事件とは別個のものと私どもの方は承知しておりますが、刑事事件との振り合い上、その公取に関する手続につきましては、一応その辺の事情をにらみ合わせて同意審決の申し立てをするかしないかというようなことを相談しておった模様でございます。したがいまして、弁護士、代理人側と会社側の間でその間いろいろな角度から話し合いが当然あったと思いますし、その話し合いに相当期間を要しまして、実際に同意審決の申し立ては口頭ではあったけれども、なかなか正式の同意審決の申し立て書という書面による申し立てがなされないままに延び延びになっていたわけでございます。その間われわれといたしましては、それではそのまま事件の延びることについて考慮をしなかったかと申し上げますと、その点につきましては代理人側に対しましてしばしば正式の書面の提出を求めてきたわけでございます。その結果、二月十三日に審決のありましたものにつきましては、ようやく年を越しまして書面の提出を受けたわけでございます。何ぶん相手のあることでございまして、弁護士側と会社側の話し合いにかなりの時間を要しましたし、非公式に口頭で同意審決の申し立てが出てから正式の申し立て書が出てこないとわれわれとしても事件の処理をするわけにはいきませんで、正式の書面が出てからはでき得る限り早い期間に同意審決の申し立て書に基づいた審決書の案というものをわれわれの手でつくりまして、これを委員会にかけるということになるわけでございます。そういった手続がございまして、実際には一番早く同意審決の出された会社について審決を下したのが二月十三日ということになります。  その次に、四月十三日に二件審決が出ておりますが、この事件につきましては、当初は全面的に争うという趣旨のもとに審判を重ねまして、大体その間の事件関係者と見られる会社の役員あるいは使用人、それから教育長、また学校関係の方も関西地区からこちらに出向いていただきまして、十回ないし七回程度の審判を開いたわけでございます。したがいましてわれわれとしては、ただいま申し上げております二社につきましては、審判期日の指定を相手方と相談いたしまして、いつ次の期日を指定するかということは常に代理人のほうと連絡をとりまして、なるべく短期間に事件の処理を考えて進めてまいったつもりでございますが、結局今年の三月末ごろにおきまして、この二社についてもまた同意審決を得たいという申し出がございまして、その結果四月十三日に、先ほど申し上げました会社と同様な手続を経た上で委員会から審決が出たわけでございます。  それからもう一社につきまして、昨年の十二月十九日に審判開始決定をいたしました分につきましては、昨日委員会を開いております。しかし委員会を開きましてから、実際に審決書を作成いたしまして相手方に送達されるということになりますと、書類の作成その他それに付随した関係の事務もございますので、大体一週間ぐらいの時日は当然必要かと思われます。したがいまして、この分につきましてはおそくとも来週中には審決が出るということになると思います。  また残りの二社につきましては、実は前回の五月八日のこちらの文教委員会がございました翌日になりますが、五月九日の日に代理人が参りまして、この事件につきましては代理人が二名ついておりますが、実はこの関係の事件につきましては双方とも六回の審判をやっております。その後審判の途中におきまして、やはり同意審決を受けたいという非公式の申し出がございまして、私どもといたしましては、実は四月末日までに、少なくとも連休以前に同意審決の正式の書画が提出されることを希望しておいたのでございますが、なかなかその間の連絡がとれませんで、連休明けになりましてさっそく、六日の日でございますが、われわれの審判官室のほうを通じまして代理人の都合を聞いた結果、五月九日に両代理人がそろって見えられたわけでございます。その上でまた会社のほうの意向とか、代理人としての立場からの法律上の意見とか、そういう点につきましていろいろ意見を述べて、その上でやはり同意審決という線でこの事件は解決したいという話を、口頭の話し合いとしては最終的なものと考えておりますが、そういうことで私のほうでも至急出してくれ、ほかの事件ともまあ関連するとわれわれは考えるから、ほかの事件が片づいているのに、この二社だけがおくれおくれになるのはきわめて不適当だと思う、要するに早く書類を出してくれということを厳重に申し伝えておきました。それで一応その席におきましては、五月九日の日には両代理人にすでに審決の出ております三社の審決の写しまで差し上げまして、ほかの会社のことについてはこのようになっているからということで、代理人の側もその書類をもう一度検討して、その上で同意審決の申し立て書を正式に出す、こういう返事でございました。したがいまして、われわれといたしましては、残る二社につきましても、同様におそくとも来週一ぱいくらいには同意審決の正式の申し立て書が出るものと期待しております。したがいまして、同審決の正式の書面の申し立てがございました上におきましては、われわれとしては委員会に同意審決申し立て書とともに審決書の案文を作成いたしまして、これを提出いたしまして、委員会の審議を仰ぐということになるわけでございます。  第二点の御質問の点でございますが、この点は第一点のただいまの御説明と関連して述べた事情によって十分御推察いただけると思いますが、なぜ同意審決の申し立てがおくれたかという点については、実はこれはもっぱら相手会社の内情の問題でございまして、われわれとしては、申し立てが正式に書面で出てくることを、たびたび督促したということで、相手方がそれに応じてなかなか出してくれない場合は、事務の処理の方策というものが考えられないわけですから、私のほうとしては、やはり会社の内部の事情として、いろいろ複雑な問題があるのではないかということを考えまして、その点につきまして一応会社側の事情も尊重しなければならないものと考えておりますので、代理人を通じてもっぱら交渉をするわけでございますから、その間の時日は客観的に見ますと、かなり時間を要しているように思われますが、できるだけの処理はしておるつもりでございます。

三木喜夫日本社会党

○三木(喜)委員 大体事情はわかりましたが、三十七年の五月の二十四日から審判を開始し、おそいもので十二月から、そうして六月二十日以降十回ないし七回審判を行なわれていますが、その間六社にわたりますから、今おっしゃいます中で人手が足らない、あるいは金がない、こういう原因がわかりました。それから非常に御苦労になっておるということもこれでわかりましたが、次にシステムにも問題があると私は思うのです。同意審決というものがその会社の内部の事情があるからというので、いまの御答弁ではいつまでも同意審決のないままに延び延びになった、こういうお話ですけれども、これはシステムの問題だと思うのです。いま客観的に見ると相当延びたことに対して批判があるのだろうということですが、これは客観的でなくて、私は効果的な問題だと思うのです。そういうのんびりしたこと言わぬと、もう少し効果をあらしめる、こういうシステムがあるのですから、その御努力を私たちは払ってもらいたかったという意味合いで申し上げたわけです。  それからいまのお話の中で問題になることは、違反の要点だけつかめれば、これだけの材料があれば十分だということで、材料はあってもそこまで手が伸ばされていないというような印象を持つわけです。だから公取の性格としては、そういうものを見つけても、もう会社のいわゆる独占法違反のこの事実さえつかめればそれでよい、こういう考え方ですね。これがわかったような気がするのですが、それでいいわけなんですか。  それから金と人手がないということなんですね。先ほどの御答弁の中にもありましたが、金と人手がないので、そういうものの根を残しておくということは、これは後ほど読売新聞の論説で申し上げたいと思うのですが、そういう根を残しておくということは、すでにそれを結合しておるのです。この三十七年の間に残した根と……。私は残念なことでありますけれども、教師がこれによって被害を受けるので、非常に残念なのです。また公取が教師名をなるべく出さずしてこの審決書を出しておりますが、こういうことについての御配慮はよくわかるのですけれども、しかしながらそういう根を残しておくということが、なお潜行したあるいはまた隠密化し得る一つの拠点にやはりなっておると思うのです。そこにまだ問題が一つ残っておるのですけれども、そういうようにいまのお話の中に問題点を私たちは見つけたわけですが、そういう解釈でいいですか。これは部長にお聞きしたい。

牧義一総理府事務官(公正取引委員会審査部長)

○牧説明員 それぞれの会社の役員あるいは従業員と申しますか、それ全部にわたりまして全国的な幅におきまして調べる、そうしてシラミつぶしに違反事実を摘発する、これは理想でございますが、そこまでいたしませんでも、まず私どもは、会社が採択関係者に対し供応するとかお金をやるとか、そういう方法で採択関係者に働きかけるということがわかれば、それで十分だと思います。したがいまして確定審決違反というような場合におきましては、その従業員が、今回の審決に直接関連ある従業員だけでなく、その会社の従業員だれでもやったという場合には、会社としては、確定審決違反ということが出ますので、その面においては調べが足らなくても、いわゆる確定審決違反としての処理という場合には全部に及ぶということになりますので、その点が一つ。  それから先ほど人手が足りないとか金が少ないとかどうのこうのえらいけちなことを申し上げましたが、やはり審査を続行いたしますにも、重点的に問題点をとにかく掘り下げるという点にいま重点を置いてやっております。  それから審判開始決定にあげるという事実につきましては、やはり審査といたしましては疑わしいものは何でもあげておけというわけにもまいりません。やはり証拠で固めた確信のある事実をあげ、これが審判によってあるいは事情があってくつがえされることがあるかもしれませんが、とにかく一応審査官が調べました証拠を基礎にいたしまして、この程度なら違反として問題とし得るとして確信のあるものをあげます。したがいまして、たとえ調べたものは審判開始決定にあげているもの以外にありましても、その確信のないものは除いておく。  それから繰り返しにもなりますが、審判開始の場合には、このたびの事件につきましては、特に会社がこういう方法でやっているという表現、そして次に事実はごうごうというような例示といいますか、そういうような意味で、そのやり方が問題だ、やり方はどういう方法でやっているということをあげておりますので、私どもといたしましては、この教科書事件につきましては、審判開始決定ないし審決書にあがっている事実で問題は十分じゃないかと考えております。

三木喜夫日本社会党

○三木(喜)委員 犯罪摘発の機関ではない、全国的なケースというようなものは、金と人によって公正取引委員会のてこに合わない、大体そういうように結論づけられたように思います。会社のそういう私的独占違反の行為を裏づけられれば足りる、こういうように解釈さしてもらいたいと思います。  そこで審判官にお聞きしたいことがまだだいぶんあるのですが、お昼までということにしておりましたので、残余は午後お聞きしたいと思います。

床次徳二自由民主党

○床次委員長 午前の会議はこの程度にとどめ、午後一時より再開することとし、これにて休憩いたします。    午後零時十三分休憩      ————◇—————   〔休憩後は会議を開くに至らなかった〕

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