農林水産委員会 第40号
- 発言数
- 23 件
- 登壇者
- 5 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1963/06/12
会議録
○長谷川委員長 これより会議を開きます。 内閣提出にかかる沿岸漁業等振興法案並びに角屋堅次郎君外三十名提出にかかる漁業基本法案、沿岸漁業振興法案、右三案を一括して議題といたします。 この際、沿岸漁業等振興法案外二件審査小委員長から小委員会における審査の経過並びに結果について報告の申し出がありますので、これを許します。小委員長田口長治郎君。
○田口(長)委員 小委員長から小委員会の結果を御報告申し上げます。 沿岸漁業等振興法案外二件審査小委員会における審査の経過並びに結果について御報告申し上げます。 これら法律案の審査は、本委員会において質疑を重ね、また参考人の意見を聞く等、すでに相当程度審査が進んでおり、したがって法律案に対する問題点は一応指摘されていた関係から、小委員会としてはこれらの問題点について去る六月七日、十日及び十一日の三日間にわたり協議懇談を重ね、それぞれの問題についてさらに掘り下げて調査を行ない、問題点の調整整理をいたしたのであります。その結果、日本社会党議員提出にかかる漁業基本法案及び沿岸漁業振興法案の趣旨等をしんしゃくいたしまして、内閣提出にかかる沿岸漁業等振興法案を次のとおり補完修正することが妥当であるとして、次のとおり小委員全員の意見の一致を見た次第であります。 以下その概要について御説明申し上げます。 まず第一点は、第三条に規定する国の施策に関して、沿岸漁業等の近代化あるいは合理化に関する施策として、水産資源の維持をはかるための漁場の効用の低下及び喪失の防止、水産物の輸出の振興及び輸入の調整をはかること、漁業資材の価格安定をはかること等を具体的に規定することにしようとすることであります。 第二点は、国会に漁業の動向に関する年次報告書を提出することであります。 第三点は、沿岸漁業構造改善事業に対する国の責任を明確にするとともに、中小漁業の振興をはかるための改善を要する基本的事項として、労働関係、賃金その他の労働条件等を具体的に規定することにしようとすることであります。 第四点は、諮問機関として内閣に委員十五名以内で組織する沿岸漁業等振興審議会を設けることにしようとすることであります。ただしこのことは、予算の関係等から審議会は昭和三十九年四月一日から発足することにしているのであります。それがため本法施行後それまでの間は原案どおり中央漁業調整審議会へ諮問することにいたしております。 以上が小委員会における審査の経過及び結果の概要であります。簡単でありますが、御報告を終わります。
○長谷川委員長 小委員長の報告に対する質疑はないようであります。 —————————————
○長谷川委員長 この際、角屋堅次郎君外三十名提出にかかる沿岸漁業振興法案について撤回の申し出があります。右案はすでに委員会の議題となっておりますので、衆議院規則第三十六条の規定により委員会の許可を必要といたします。 この際、右案の撤回を許可するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○長谷川委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。 —————————————
○長谷川委員長 内閣提出にかかる沿岸漁業等振興法案に対する質疑は前回の委員会並びに小委員会において十分尽くされたことと思いますので、本案に対する質疑はこれにて終局いたします。 —————————————
○長谷川委員長 この際、田口長治郎君外八名より内閣提出にかかる沿岸漁業等振興法案に対し修正案が提出されております。
○長谷川委員長 趣旨説明を求めます。田口長治郎君。
○田口(長)委員 ただいま議題となりました沿岸漁業等振興法案に対する修正案について、自由民主党、日本社会党及び民主社会党を代表して、これが提案の趣旨を御説明申し上げます。 本修正案を提出するまでの過程は、さきに小委員会における審査の経過及び結果について御報告申し上げましたとおり、実質的には同小委員会において委員各位の熱心なる審査の結果、各派の意見の一致を見て取りまとめたものであります。 申すまでもなく、近時における国民経済の成長発展等により諸種の問題が提起されており、漁業においても例外ではなく、とりわけ多数漁民を擁する零細な沿岸漁業または中小漁業については、これが解決を要請される諸問題がますます顕著となり、緊急に強力な、しかも総合的な施策を必要とされておるのであります。 このときにあたり、政府から沿岸漁業及び中小漁業の近代化と合理化に関し必要な施策を講じ、これら漁業の円満な発展を促進し、あわせてその従事者等が他産業従事者と均衡する生活を営むことを期待してその地位の向上をはかるため、沿岸漁業並びに中小漁業基本法とも称すべき法律を制定せんとする積極的な意図に対しましては敬意を表する次第でありますが、さらに本案の内容を具体的に規定し、あるいは本法の施行に関する重要事項を調査審議する独自の機関を設ける等、補完修正することは本案の目的に一そう沿い得るものと信じ、この修正案を提出いたした次第であります。 修正案文につきましては、各位のお手元に配付いたしてあるとおりでありますし、またその内容につきましても小委員会より詳細にわたって御報告がなされましたので、重複を避け、省略さしていただきたいと存じます。 以上簡単でありますが、修正案に対する趣旨弁明といたします。何とぞ各位の御賛同をお願いいたします。
○長谷川委員長 修正案に対する質疑の申し出もないようであります。 本修正案は国会法第五十七条の三の規定に該当するものでありますので、この際内閣に対し意見を述べる機会を与えます。重政農林大臣。
○重政国務大臣 沿岸漁業等振興法案につきましては原案どおり成立することを希望いたしますが、ことに総理府にその付属機関として沿岸漁業等振興審議会を置く旨の修正には、政府としてはにわかに賛成しがたいところでありますが、この修正案が成立をいたしました場合には院議を尊重することといたしたいと思います。 —————————————
○長谷川委員長 これより沿岸漁業等振興法案及び田口長治郎君外八名提出の本案に対する修正案を一括して討論に付します。 討論の通告がありますので、これを許します。角屋堅次郎君。
○角屋委員 私は日本社会党を代表し、ただいま田口委員より御提案のありました修正案を含む政府原案に対し、賛成の討論を簡単にいたしたいと存じます。 そもそも政府の沿岸漁業等振興法案は、昭和三十五年十月、農林漁業基本問題調査会より答申された漁業の基本問題と基本対策に基づき立案されたものであって、昭和三十七年三月第四十回国会に提出されて以来第四十一、第四十二回国会とも実質的な審議が行なわれるに至らず、第四十三回国会たる今次国会において、わが党の漁業基本法案、沿岸漁業振興法案と対置して審議が行なわれたのであります。審議日数は必ずしも十分とはいえませんでしたが、政府案に対しても、わが党案に対してもきわめて熱心な質疑が展開され、また参考人招致により、学識経験者、水産関係団体代表の意見を聴取しました結果、期せずして、政府案、社会党案にお互い固執することなく、政府案をもととして大幅修正を行ない、沿岸漁業等の振興のために万全を期すべきであるとの機運が生まれたのであります。 そこで農林水産委員会内に小委員会が設置され、田口小委員長を中心に与野党間で修正点に関する協議が続けられ、その間わが党より政府案に対する相当大幅な修正案を提示し、与党も謙虚に修正案の大部分を受け入れる等の経過を経て、最終的な修正案がまとめられたのでありまして、私はこの機会にわれわれの熱意と努力ももちろんでありますが、与党の関係委員諸君の修正案決定までの積極的な態度と深い理解を十分評価したいと存じます。 いまさら申し上げるまでもなく、現在の経済の高度成長政策の中で従来ややもすれば片すみに置かれてきた感のある沿岸漁業の振興のためには、本法案の成立を契機に抜本的な施策の推進が強く要請されております。また本法案に含まれる中小漁業についても、問題の所在を科学的に検討し、必要な施策を積極的に講じ、本法案成立の意義を内外に示すべきであります。 私は、この際、修正案を含む政府原案に対して、わが党の立場からさらに多くの希望と注文をつけることを差し控えます。それは共同修正に謙虚に応じられた与党の関係委員諸君の誠意を認めるからであります。(拍手)しかしながら、本法案成立の暁において、沿岸漁業等の抜本的な振興に期待するわれわれや関係漁業者の要請に十分こたえるかどうかについては、新しい角度から注視していくことを申し添えて、私の賛成討論を終わります。(拍手)
○長谷川委員長 これより採決に入ります。 まず田口長治郎君外八名提出の修正案について採決いたします。 本修正案に賛成の諸君の御起立を願います。 〔賛成者起立〕
○長谷川委員長 起立総員。よって、本修正案は可決いたしました。(拍手) 次に、ただいま可決いたしました修正案の修正部分を除いて、沿岸漁業等振興法案について採決いたします。 これに賛成の諸君の御起立を願います。 〔賛成者起立〕
○長谷川委員長 起立総員。よって、本案は修正議決すべきものと決しました。 —————————————
○長谷川委員長 この際、玉置一徳君外八名から本案に附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。 趣旨弁明を許します。玉置一徳君。
○玉置委員 この際、私は、自由民主党、日本社会党並びに民主社会党を代表いたしまして、ただいま議決になりました沿岸漁業等振興法案に対しまして、次の附帯決議を付するの動議を提出いたしたいと思います。 案文を朗読いたします。 沿岸漁業等振興法案に対する附帯決議(案) 政府は、この法律の施行にあたつては、次の各項のすみやかな実現に遺憾なきを期すべきである。 記 1 漁況予測方法の確立、水産統計の整備充実を図り水産物の生産及び需要の長期見通しを策定しうるよう努力すること。 2 水産物の価格の安定を図るため、現行制度について改善検討を加え、これが総合的な施策を確立すること。 右決議する。 以上であります。 趣旨については、委員会、小委員会等におきまして十分審議されたところでありまして、よく御承知のことと思いますので、この際省略いたします。 何とぞ全会一致御賛同あらんことをお願いいたします。
○長谷川委員長 おはかりをいたします。 玉置一徳君外八名提出の動議のとおり本案に附帯決議を付するに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○長谷川委員長 御異議なしと認めます。よって、さように決しました。 この際政府の所見を求めます。重政農林大臣。
○重政国務大臣 附帯決議の御趣旨に沿うて将来努力してその実現をはかるつもりであります。(拍手) —————————————
○長谷川委員長 なお、本案に関する委員会報告書の作成等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○長谷川委員長 御異議なしと認めます。よって、さように決しました。 次会は明十三日午前十時から開会することとし、本日はこれにて散会をいたします。 午前十一時四十五分散会 ————◇—————