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43回国会衆議院1963/05/29

農林水産委員会 第34号

発言数
138
登壇者
18
会派数
2
開催日
1963/05/29

会議録

長谷川四郎自由民主党

○長谷川委員長 これより会議を開きます。  この際、角屋堅次郎君から発言を求められております。これを許します。角屋堅次郎君。

角屋堅次郎日本社会党

○角屋委員 昨日の理事会の申し合わせによりまして、明日から水産関係の法案の審議に入ることになったことは御承知のとおりでございますが、水産関係の法案の審議といたしましては、御承知のとおり政府から沿岸漁業等振興法案が出されておりますし、私ども社会党からは、漁業基本法案、沿岸漁業振興法案、さらに水産物の価格の安定等に関する法律案と、水産業改良助長法案が出ておるわけでございまして、これらを対比しながら、今後水産問題全般について審議をすることに相なっておるわけであります。ただ、国会の後半の会期の関係もありまして、当初、水産を担当しておる私どもの気持ちからいえば、十分時間をかけて水産全般の問題を議論する、さらに、農業基本法審議の際のように、重点的な地域における地方の公聴会、あるいは中央の公聴会等を開いて、関係者の意見も十分聞きながら法案の最終的な処理をする、こういう形等もとりたいというふうに考えておりましたが、今日、審議の日程的な関係で、そういうようなわけにも必ずしもまいらないのは、まことに残念でございます。しかし、水産関係の法案についての最終的な処理というものを与野党で話し合って決着をつけなければならぬかと思いますが、今日の現状から見て、いずれにしても今次国会で最終的に処理するという私どもの気持ちを持ちながら、この審議に臨みたい、かように考えておるわけでございます。したがいまして、政府といたしましても、あるいは農林省といたしましても、審議を短期間の間にスムーズに行なうためにも、以下私から当面資料の数点について要請をいたしますが、積極的に資料を提示されまして、十分短期間のうちに水産関係全体の問題について議論ができるような配慮をぜひ願いたい、かように考えるわけでございます。  そこで資料の要求の問題でありますが、沿岸漁業等振興法案は私どもの党の提出の漁業基本法案に対比されるもので、沿岸漁業及び中小漁業に関する国の基本的施策の方向を示すものでありまして、農業における農業基本法と同様の性格を持つ重要なものでございます。しかも、同法案にいう沿岸漁業及び中小漁業の範囲は、従来の制度、たとえば漁業法あるいは中小漁業融資保証法における区分のしかたとも異なっておりますので、その実態を正確に把握することはなかなか困難な状況でございます。したがいまして、次の資料をすみやかに提出されるよう要求をいたします。まず、  一 大資本漁業、中小漁業、漁家漁業並びに遠洋・沖合い及び沿岸漁業ごとに区分した左記の事項に関する資料(最近五カ年間の推移の状況を明らかにしたもの)  (1) おもな漁業種類及びその規模(漁船の隻数及びトン数)  (2) おもな漁業種類別の年間漁獲(数量及び金額)の推移の状況  (3) おもな漁業種類別の漁業者数及び漁業従事者数の推移の状況、  (4) おもな漁業種類別の年間における就業者一人当たりの漁業生産高及び生産所得の推移の状況  (5) おもな魚類の価格と推移の状況  二 国が中小漁業及び沿岸漁業振興のため最近五年間において講じたおもな施策及びこれに要した経費等  三 大資本漁業者の沿岸漁業及び沖合い漁業への進出の現状(おもな漁業の種類別)  四 沿岸漁業について、専業者数、兼業者数、男女別及び年齢構成の現状と推移の状況(最近五カ年間のもの)  五 沿岸漁業について、トン数階層別、業種別に見た一経営体当たりの生産所得とその推移の状況(最近五カ年間のもの)  六 おもな漁業種類別、国別の輸入及び輸出高(数量及び金額)の推移の状況(最近五カ年間のもの)  七 最近五カ年間における地域別の沿岸漁場造成、開発等の状況及びこれに要した費用(国、地方公共団体、漁業音別)並びに養殖の可能面積  八 最近五カ年間における地域別の沿岸漁場の喪失等の状況  (1) 用途別埋め立て件数、面積、関係漁民数及び補償金額  (2) 水質汚濁による被害件数、被害数量、金額並びにこれに対する措置  九 沿岸漁業と中小漁業(沖合い漁業)の競合関係(従来の経緯と今後の見通し)  十 水産物の需給計画(五年後、十年後)  十一 水産質源の保護培養のために行なってきた諸施策とその効果を説明する資料  十二 水産五社をはじめ大資本漁業による許可の占有状態  (1) 新漁業法制定以前  (2) 新漁業法制定以後  十三 階層別に見た水産金融の実情  十四 沿岸漁業及び沖合い・遠洋漁業従事者の賃金に関する資料(形態、金額、支給方法、時期等)  十五 漁民及び漁業労働者の社会保障の現状  十六 冷水海問題の資料これは御承知のとおり最近の海況の変化等によって、日本の海域方面に相当な変化が出てきておりまして、水産庁としても最近の状況については八水研で実態調査等もしておられると思うわけでありますが、これは今後の沿岸漁業構造改善という形で政府が進めようとしておる問題とも非常に関連した重要な問題でありますので、水産庁で今日取りまとめておられる冷水海問題の状況についての資料を提示願いたいと思います。  さらに十七 浅海養殖漁業関係について、それぞれの県、地元等で共済事業等やっておられる状況があるならば、この状況等について水産庁の手持ちの資料を提示願いたい。  以上、とりあえず今後の水産関係の法案の審議にあたって必要な資料の要請をいたしましたが、明日から始まりますので、できるだけ取りまとめられるものについては明日の審議に間に合わせられるようにひとつ整備願いたい。このことを要請いたします。      ――――◇―――――

長谷川四郎自由民主党

○長谷川委員長 次に、内閣提出、土地改良法の一部を改正する法律案を議題とし、審査に入ります。

長谷川四郎自由民主党

○長谷川委員長 まず提案理由の説明を求めます。農林大臣。

重政誠之自由民主党農林大臣

○重政国務大臣 土地改良法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由を御説明申し上げます。  土地改良法は、土地改良事業の実施のだめの基本的な法律として昭和二十四年に制定されまして以来、数次の改正を経て今日に至っておりますが、この間、本法に基づきまして各種の土地改良事業が施行され、農業出産力の増進とわが国経済の発展に寄与してまいったのであります。  ところで、最近における農業とこれをめぐる社会経済的諸条件の変化にかんがみまして、このような事態に対応して農業の発展と農業従事者の所得の向上をはかってまいりますためには、農業基本法に掲げられております諸施策を総合的かつ効率的に進めてまいらなければならないと考えられますが、そのためには、これらの施策のうち、農業生産の基盤の整備及び開発に関する事業につきましても、その一そうの適切かつ合理的な実施をはかり得るよう改善の措置を講ずることが必要であると思われます。したがいまして、この際、事業実施の状況に照らし、また、農業基本法の指向する新たな観点に立って、土地改良制度の全般についてその改善合理化のための法制的措置を講ずる必要があると考えるのであります。  以下、この法律案の主要な内容につきまして、御説明いたします。  第一は、目的の規定を改正し、土地改良法の目的は、農業基本法に掲げられております政策目標の達成に資することにある旨を明定したことであります。  第二は、土地改良事業の拡充及び整備をはかったことであります。まず、新たに草地の改良、開発、保全及び集団化に関する事業を土地改良事業に加えて、土地改良事業を農地及び草地を含んだ農用地を対象とする事業に拡大するとともに、従来の開田、開畑事業を農用地造成事業とし、この農用地造成事業の円滑な施行に資するため、未墾地の権利関係の調整のための関係権利者の協議及び都道府県知事のあっせんまたは調停に関する規定を整備したのであります。  次に、圃場条件の整備のために必要な事業を一体的に実施できるようにするため区画整理事業の範囲を拡充するとともに、これとあわせて農用地の集団化を促進するため換地計画の樹立方式及び換地処分の実施方法等につきましても改善をはかることといたしております。  第三は、土地改良長川計画の制度を設けたことであります。土地改良事業は、その事業の性格から長期的見通しに基づいて行なわれることが必要であると考えられるのでありますが、特に農業構造の改善の方向と農業生産の選択的拡大の見通しに即して土地改良事業を計画的に実施するため、新たに土地改良長期計画の作成、改定及び実施に関し必要な規定を設けたのであります。  第四は、土地改良事業の施行方法及び費用の賦課徴収の方法に関する規定の整備であります。まず土地改良事業の総合的かつ効率的な実施をはかるため二以上の土地改良事業をあわせて施行する場合における手続を整備いたしますとともに、国または都道府県が農民からの申請によらずみずから計画を定めて行なう土地改良事業の範囲を拡大し、国または都道府県の行なう土地改良事業計画の樹立の際における関係都道府県知事または関係市町村長との協議制度を採用する等事業の円滑な実施に資するよう所要の規定の整備を行なうことといたしております。次に事業費の賦課徴収の方法につきましては、国営、都道府県営土地改良事業にかかる負担金は、都道府県が受益者またはこれにかえて土地改良区から徴収する従来の方式のほか、関係市町村から徴収し得る道を開いたのであります。  第五は、土地改良施設の維持管理に関する規定の整備であります。土地改良区等がかんがい排水施設等重要な土地改良施設の管理を行なう場合には、管理規程を定めることとするとともに、国営、都道府県営土地改良事業につきまして事業計画の樹立の際あらかじめ土地改良施設の管理者及び管理方法に関する基本的事項を定め、事業完了後の土地改良施設の管理の適正化を期することといたしております。  第六は、土地改良区の管理及び組織に関する規定の整備であります。現在土地改良区は約一万三千の多きを数えておりますが、そのうちには、その存立の基礎が必ずしも十分でないいわゆる弱小土地改良区と称せられるものも散見されるのであります。そこで今後においては、一つの土地改良区で関連性の深い二以上の土地改良事業をあわせて施行することができることとするほか、土地改良区の設立の規制、役員の責任の強化、合併に関する規定の整備等所要の改正を行なおうとするものであります。  以上のほか、国営、都道府県営土地改良事業にかかる換地処分に関する規定の新設、特定土地改良工事特別会計により国が行なう事業の拡充、国営干拓事業によって土生じた干拓地等の転用の場合における特別徴収金の徴収に関する規定の新設、土地改良財産の譲与に関する規定の整備、市町村及び農業協同組合等の行なう土地改良事業に関する規定の整備等所要の改正を行なうことといたしております。  以上がこの法律を提案する理由及びそのおもなる内容であります。何とぞ慎重審議の上すみやかに御可決下さいますよう御願い申し上げます。

長谷川四郎自由民主党

○長谷川委員長 引き続き補足説明を聴取いたします。農地局長丹羽君。

丹羽雅次郎農林事務官(農地局長)

○丹羽政府委員 土地改良法の一部を改正する法律案につきまして、補足説明を申し上げます。  提案理由説明で述べられましたように、今回の改正案の内容は、おおむね七つの主要事項に区分することができると考えられますので、この区分に従いまして御説明をいたしてまいりたいと存じます。  第一は、法律の目的の改正でありますが、これは、提案理由で御説明がありましたように、土地改良法の目的が、農業基本法に掲げられている政策目標の達成に資することにある旨を明定することによりまして、今後の土地改良事業の進むべき方向を明らかにいたしたものであります(第一条第一項)。なお、第一条第二項を改正いたしまして、土地改良事業の施行にあたっては、その事業は、政令で定める計画基準に準拠するものでなければならない旨の規定を削除いたしまして、これとおおむね同趣旨の規定を、土地改良区の設立についての適否決定の基準、国営事業及び都道府県営事業の計画の決定の要件等として規定することにいたしておりますが、これは、個々の事業の施行の前提として、具体的にこの計画基準を適用することによりまして、事業施行の適正化を期したものであります。  第二は、土地改良事業の拡充及び整備をはかったことであります。  まず、土地改良事業を、農地、すなわち、耕作の目的に供される土地のほかに、いわゆる草地、すなわち、主として家畜の放牧の目的または養畜の業務のための採草の目的に供される土地も含めました農用地の改良、開発、保全及び集団化に関する事業といたしまして(第二条第一項)、土地改良事業の範囲を拡大することといたしまして、これに伴い、従来の「開田又は開畑」を「農用地の造成」に改め(第二条第二項第三号)、農地についてのみならず、草地の改良、開発の事業につきましても、本法に基づいてこれを実施することができることといたしたものでございます。  また、農用地の造成事業につきましては、その施行の要件といたしまして、その事業施行地域内の農用地以外の未墾地につきまして事業参加資格を有する者の全員の同意を要することといたしたのであります(第五条第三項)。これは、未墾地からの農用地の造成が土地の形質及び利用目的を根本的に変更するものでありますことから、事業参加資格者の三分の二以上の同意がありましても、未墾地にかかる事業参加資格者で同意しないものがあります場合には、強制的に当該事業を施行し得る方式をとることが穏当を欠くと考えられたためであります。  ただ、全員の同意を得ることが困難な場合が予想されますので、このような場合に対処いたしまして農用地造成事業の円滑な施行に資するために、関係資格者のうちに同意しない者があります場合には、発起人等が関係者と協議いたしまして、所有権の移転または利用権の設定等の方法によりまして事業地域につき全員の同意を得るために必要な措置を講ずることといたしまして、それでもなお同意が得られない場合には、都道府県知事が関係者の意見を聞いて、あっせんまたは調停を行なうことができることといたしたのでございます(第六条)。  次に、農業の生産性の向上をはかりますため機械化を促進する等の観点から見まして、圃場条件を整備することが急務であると考えられますので、このいわゆる圃場整備事業を円滑に実施するために、区画整理事業の範囲の拡充と換地計画に関する規定の整備を行なうことといたしております。  まず、区画整理事業につきましては、これを本来の区画形質の変更の事業と、これと付帯して施行することを相当とする農用地の造成の工事または費用地の改良もしくは保全のため必要な工事の施行とを一体とした事業といたしまして(第二条第二項第二号)、これによりまして圃場に直結する各種の土地改良事業を一つの施行手続をもちまして実施できることといたしまして、手続の簡素化による事業の促進を期することといたしておるのであります。  次に、換地計画及び換地処分に関する規定の整備についてでありますが、現行制度におきましては換地計画の樹立を工事の完了後に行なう仕組みにいたしております等の関係から、集団化のために十分に機能を発揮し得ないうらみがありますことにかんがみ、今回の改正におきましては、換地処分が農用地の集団化その他農業構造の改善に積極的な役割を果たすものであるという観点に立ちまして所要の規定の整備を行なっております。すなわち、換地計画は、土地改良事業の工事の完了前に樹立することを建前とする(第五十二条、第五十四条)とともに、換地計画の決定及び認可の基準を明らかにする(第五十二条から第五十二条の四まで)ほか、換地計画において定めるべき事項(第五十二条の五)、換地を定める場合の要件(第五十三条)、換地を定めない場合の特例(第五十三条の二)、新たに土地改良施設の用に供する土地についての措置(第五十三条の三)、換地計画の変更手続(第五十三条の四)等につきまして規定の新設ないし改正を行なっております。また、一時利用地の指定につきましても、農用地の集団化に資するよう必要な規定の整備をいたしますとともに(第五十三条の五)、換地処分の方法及びその効果等につきましても、この際、所要の規定の新設ないし改正をいたしております(第五十四条、第五十四条の二等)。  次に、交換分合に関してでございますが、上述のように草地を土地改良事業に加えましたことの一環といたしまして、農地相互間のみならず、農地と草地の間または草地相互間におきましても、交換分合を行なうことができることとするとともに(第九十七条から第百条まで第百一条から第百十一条まで)、従来の農業委員会、土地改良区及び農業協同組合のほかに、市町村も、土地改良事業を施行する場合において交換分合を行なうことがその土地改良事業の効率的な施行と農用地の集団化その他農業構造の改善に資することが明らかであります場合には交換分合の事業主体となり得ることといたしております(第百条の二)。  第三は、土地改良長期計画の制度を設けたことであります(第四条の二から第四条の四まで)が、この制度を新しく設けました基本的な理由は、農業基本法におきまして農業生産の選択的拡大、農業構造の改善等新たな観点に立って諸施策を講ずべきことが要請されております今日におきましては、土地改良事業につきましても、長期の見通しの上に立って農業基本法の趣旨に即応し得るよう計画的な事業の施行をはかるべきであるということにあります。  この長期計画は、農林大臣が農政審議会並びに関係行政機関の長及び都道府県知事の意見を聞いてその案を作成いたし、閣議の決定を経て定められることになっており、計画が定められましたときは、その概要を公表いたしますとともに、国はこの計画の達成をはかるため、その実施につき必要な措置を講ずることとされております。  第四は、土地改良事業の施行方式及び費用の賦課徴収の方法に関する改正でございます。  土地改良事業の実施の現況と土地改良事業の態様の変化等にかんがみまして、土地改良事業の適正かつ効率的な実施を確保することができるよう制度を整備する観点から、事業の施行方式につきまして、以下申し述べますような改正を行なうことといたしております。  すなわち、その一は、事業の総合的な実施をはかるための改正でありまして、相互関連性の深い二以上の土地改良事業をあわせて施行するための事業計画の決定または変更等の手続につきまして規定の整備を行なうこととしております。(第五条、第四十八条、第八十五条、第八十七条の二、第八十七条の三等)  その二は、国営事業及び都道府県営事業の計画樹立に関する改正でございまして、まず、従来の申請に基づく事業のほかに、申請によらないで計画を樹立し得る事業の範囲を拡大して、その事業による受益の範囲が広くて、その工専に高度の技術を必要とする等、その専業の性質または規模に照らして適当と認められるかんがい排水事業につきましては、国または都道府県がみずから計画を定めまして、関係農民の三分の二以上の同意を得、かつ、異議申し立ての機会を与えた上で計画の確定と事業の施行を行なうことができることといたしまして(第八十七条の二)、国及び都道府県による農業基盤整備事業の積極的な推進を可能ならしめることといたしております。  また、国営事業及び都道府県営事業の計画の樹立または計画の変更につきましては、これらの事業が関係都道府県または関係市町村の利害に密接に関連するものでありますことから、これらの関係都道府県または関係市町村の長とあらかじめ協議を行なうことを事業開始の要件といたしまして(第八十六条、第八十七条の二、第八十七条の三)、これによりまして国、都道府県及び市町村を通ずる協力体制のもとに事業の円滑な施行を期することといたしております。  次に、費用の賦課徴収の方法に関する改正について申し上げます。  まず、国営事業または都道府県営事業の負担金につきましては、従来、国がその費用の一部を負担または補助し、その残額の全部または一部を都道府県が受益者から徴収するか、またはその徴収にかえまして、その受益者によって構成されます土地改良区から徴収することとされているのでありますが、今回の改正におきましては、この従来の方式のほかに、関係市町村がその議会の議決を経て同意した場合には、都道府県はその市町村に負担をさせまして、その市町村がその負担した金額を受益者から徴収するという方法をとることができることとしまして、この場合におきまして防災事業等受益農業者以外をも利するような事業につきましては、政令の定めるところによりまして市町村がその費用の一部を自己負担して、残額を受益者から徴収することができる道を開いたのでございます。(第九十条、第九十一条)  次に、農用地以外の土地についても利益を与えることの明らかな事業につきまして、国、都道府県のほか、市町村も農用地以外の受益者から負担金を徴収し得ることといたしたのであります。(第九十条、第九十一条、第九十六条の四)  第五は、土地改良施設の維持管理に関する規定の整備であります。  まず、土地改良区、市町村等がかんがい排水施設その他の重要な土地改良施設の管理を行ないます場合には、その事業の実施の細目について管理規程を定め、都道府県知事の認可を受けなければならない旨を規定し(第五十七条の二、第九十六条、第九十六条の四)、土地改良施設の管理の適正化に資することといたしております。  次に、国営事業または都道府県営事業につきましては、従来ややもすると、建設工事と工事完了後におきます施設の管理との間に結びつきを欠まして、そのために、施設の管理、なかんずく委託管理の適正な運用をはかることが困難でありましたことにかんがみまして、このような大規模事業によって造成される施設につきましては、事業計画の樹立の際にあらかじめその施設の管理者及び管理方法に関します基本的事項を定めることといたしまして(第十五条、第八十七条の二、第八十七条の三)、これに基づき土地改良区等に管理の委託を行なうことといたしまして(第九十四条の六、第九十四条の十)、国営造成施設及び都道府県営造成施設の管理の適正化に資することといたしております。  第六は、土地改良区の管理及び組織に関する規定の整備でございます。  土地改良区は、土地改良事業の施行のための農業者の団体として、全国にわたって設立され、その数は一万三千の多きを数えておりますが、中には、運営が不健全であるか、またはその存立の基礎が必ずしも十分でないものも存するのでございます。  そこで、今回の改正におきましては、従来のごとき一事業ごとに土地改良区を設立するという制度のたてまえを改めまして、一つの土地改良区で関連性の深い二以上の土地改良事業を行ない得ることといたしましてその手続を整備いたしました(第五条、第四十八条)ほかに、土地改良区の乱立を規制するため、土地改良区の設立申請があった場合において経理的基礎または技術的能力の有無等を適否決定の要件といたします(第八条)とともに、土地改良区の合併につきましても、その手続を整備いたしております。(第七十二条から第七十四条まで)  なお、土地改良区の管理運営の健全化または適正化に資するために、役員の土地改良区に対します義務を明確にいたしますとともに、その損害賠償責任に関する規定を整備することといたしております。(第十九条の二)  以上が、今回の改正の主要事項でございますが、そのほかなお、土地改良有業の適正かつ円滑な実施をはかるため必要と認められる事項につきまして、所要の改正を行なうことといたしておりますので、これらの事項につきましてその要点を申し上げたいと存じます。  従来土地改良区の事業計画の変更の手続とこれに関連して必要がある場合におきます定款変更の手続とがそれぞれ別個に行なわれる仕組みになっておりまして、事業施行の円滑化の面からいろいろ問題がありましたので、今回これを是正して同一の手続で行ない得るようにいたしました。(第四十八条、第六十六条)  次に、国営事業及び都道府県営事業につきましても、農用地造成事業、区画整理事業の施行に伴い、換地処分を行なうことが必要になってまいりましたので、国または都道府県が換地計画を定めて換地処分を行なうことができるよう所要の規定を設けることといたしました。(第八十九条の二)  また、従来特定土地改良工事特別会計による事業は、かんがい排水事業及び干拓事業等に限られておりましたが、かんがい用と防災用との共用のダムの建設工業を行なう必要が出てまいりましたので、かんがい排水事業とあわせて行なう防災事業を特別会計事業として行ない得るよう規定の改正をいたすことといたしております。(第八十八条の二)  次に、国営の干拓または埋め立ての事業によりまして造成された干拓地または埋め立て地がその本来の目的に供されることなく、他の用途に転用され、その者が不当に利益を得ているという事例が生じておりまするので、この事態に対処するため、干拓地または埋め立て地の配分を受けました者が土地取得後八年以内にその土地を他に転用した場合には、本来の負担金のほかに、その土地の造成に要しました費用から本来の負担金を差し引いた額を限度といたしまして、特別徴収金を徴収することができることといたしました。(第九十条の二)  次に、国営事業によって造成されました施設のうち、土地改良区等に譲与し得るものの範囲を実情に即して拡大することといたしております。すなわち、国営事業によりまして造成された土地改良財産の譲与につきましては、従来道路法の認定外道路等に限定されておったものを拡充いたしまして、主として小規模な道路、用排水路その他の施設を直接の管理者たる土地改良区等に譲与することによりまして、その管理運営の簡素化をはかることとする等の改正を行なうことといたしております。  (第九十四条の三、第九十四条の四)  さらにまた、市町村または農業協同組合の行なう土地改良事業につきましても、土地改良区の行なう土地改良事業に関する規定の整備に対応いたしまして改正を行なうこととしておりますが(第九十五条から第九十六条の四まで)、特に市町村の行なう事業につきましては、農用地造成事業に関する規定、農用地以外の土地にかかる受益者からの負担金の徴収に関する規定、土地改良区等からの土地改良施設の管理委託に関する規定等新たな規定を設けることといたしております。  最後に、附則につきまして、一言申し上げておきたいと存じます。  附則におきましては、この改正法律の施行の期日を定めまして、この改正に伴い必要な経過規定のほかに、草地の交換分合についての不動産取得税の免税のための地方税法の改正、特定土地改良工事特別会計による事業の範囲の拡大及び干拓地等の転用の場合における特別徴収金の徴収に伴う特定土地改良工事特別会計法の改正並びに農地法及び土地区画整理法に関する技術的な改正を行なうことといたしております。  以上、この法律案の概要につきまして補足説明を申し上げた次第でございます。      ――――◇―――――

長谷川四郎自由民主党

○長谷川委員長 次に、農林水産業の振興に関する件について調査を進めます。  降ひょう及び突風等による農作物等の被害について質疑を行ないます。  通告があります。順次これを許します。高田富之君。

高田富之日本社会党

○高田(富之)委員 去る五月二十二日に埼玉県の北部から突如として非常な旋風が起こりまして、これに雷雨、非常な豪雨と降ひょうが伴いまして、きわめて特殊的な災害が起こったわけであります。そのために埼玉県から群馬県さらに栃木県、三県に及びますこの突風の通過いたしました一連の地帯におきましては、文字どおり空前絶後の非常に悲惨な状況を呈しまして、そのための被害はきわめて甚大であったわけでございます。農林省へいままで地方庁から上がってまいりました農作物に関する被害の御報告を昨日いただきましたが、政府のお調べではございませんので必ずしも正確でないと思います。これを見ましても、三県を合計いたしますと、農作物被害が三十億という額に上っておりますが、おそらく実際はもっと多いのじゃないかと思われます。実は私自身の住んでおります埼玉県の深谷市だけでも、農作物被害が概算八億に及んでおるわけでございまして、今後政府の調査によりましては、事態の深刻さが一そう大きく浮かび上がってくるのではないか、かように考えておるわけであります。なお死者も出ております。重軽傷者も多数になり、倒壊家屋等も相当多数に上っておりまして、この重大な被害を受けました地域におきましては、すでにこれらの地域の農民諸君は、このままでは再起が不可能じゃないかというような非常な悲嘆のどん底におちいっておるわけであります。御承知のとおり、いままでもなかなか農業経営は容易でありませんで、逐年農業従事者が減っておるというような窮状にあえいでおりますが、特に埼玉県について申し上げますと、今回被害を受けました地帯は主要な蔬菜地帯であり、養蚕地帯でありまして、特に政府の奨励に従いまして最近は養蚕も次第に蔬菜や果樹に移っております。そのために新しく非常な労力を費やし資材等の経費もかけまして、非常な元をかけて、ようやく本年あたりから収穫があげられるというちょうどやさきにこの被害を受けましたものですから、従来借金をしてまでも投じてまいりました資金というものが、全部これが空に帰してしまった。さらに今後数カ月間というものは全く収入の見通しがない、こういう惨状でございます。したがって市町村当局におきまして、何としてこれを復興させたらいいかということについてはなかなかめどが立たない、ひたすら国の助力、指導、国の財政的な援助というものにすがる以外にない、こういう状態におちいっておるわけでございますので、本日はとりあえずその窮状についての御認識をいただきますと同時に、本格的なしかも急速な対策を思い切って打ち出していただく御決意を表明していただきまして、ほんとうに絶望的な状態におちいっておる罹災者に対しまして、安心して復興の道にいそしむことのできるようなしっかりとした政府のお考えを承ることがきょうの質問の最大の目的でございますので、まず最初に農林大臣から、この種の被害、特に今回のような特殊な、範囲としましてはそれは全国的見地から見て狭いかもしれませんけれども、非常に深刻な被害を受けましたこの事実を直視されましての政府の災害対策についての基本的な考え方について、一言お答えをいただきたいと思います。

重政誠之自由民主党農林大臣

○重政国務大臣 今回の北関東の降ひょう等による災害につきましては、被害農家の諸君に深甚の御同情を申し上げる次第でございます。災害救済につきましてはただいまお述べになりましたように、三県で約三十億というのは県からの報告を取りまとめたものであります。農林省といたしましては統計調査部に督励をいたしまして、目下被害の調査に当たっておるわけであります。それらの調査の結果を待ちまして、できる限りの救済の施設を迅速に行ないたい、こう考えておる次第であります。

高田富之日本社会党

○高田(富之)委員 できるだけのことを急速におやりいただけるということでございますので、まず最初に具体的にお伺いいたしますが、今回のこの被害は、ただいまも申しましたように収穫直前に収穫が皆無になった。全耕作地において、麦、それから桑、あるいはネギ、その他のいろいろなものをつくっております全部が収穫皆無、こういう状況でございます。したがって、さしあたりまして補助等、できるものはすみやかに補助金を出す。また、融資のできるものは、すみやかに融資をするということにしていただきませんと、何も手につかない状況でございます。そこで、いま一致して地元市町村等におきまして強く要望しておりますのは、この際天災融資法を直ちに適用していただきまして、そうして低利の融資がすぐにできる道々開いてもらいたいということが非常に強い要望になっておりますので、この辺はぜひともすみやかにお願いしたいと思いますが、いかがでございましょうか。

重政誠之自由民主党農林大臣

○重政国務大臣 天災融資法の発動につきましては、御承知のとおり一定の条件がございます。条件がございますが、今回の災害は、総体といたしましては、先ほども御指摘になりましたように、三県知事の報告によりますと三十億程度でありますけれども、局部的には激甚なものであると考えられるのであります。でありますから、一般の条件、適用条件は適用条件といたしまして、そういう特殊な災害でございますから、それにつきましては、あるいは前例もあるやに伺っておりますが、できるだけひとつ御趣意のとおりに天災融資法の適用ができますように何とか努力いたしたい、こう考えておる次第でございます。

高田富之日本社会党

○高田(富之)委員 それでたいへん恐縮でございますが、それならば一体その結論は――いま、いまかいまかとたいへん待っておるわけなんでありまして、いつ決定を願えますでしょうか。

重政誠之自由民主党農林大臣

○重政国務大臣 いま統計調査部で調査を急いでやっておりますから、その結果を待ちまして、大蔵当局とも十分な折衝をして、すみやかに決定をいたしたい、こう考えております。

高田富之日本社会党

○高田(富之)委員 それでは、それはひとつ早急にお願いしたいと思うのです。その際、特にただいま大臣のおことばにありましたが、従来の例とかいろいろな適用条件という話でありますけれども、私は今度の災害は全く特殊な災害だと思います。大臣もごらんいただけばすぐわかるのでありますが、おそらくいまだかつてこの種の災害というのはあったことがないのでありまして、わずか二、三十分の間に、ほとんど天候も普通であったところへ突如として起こりまして、雷雨、豪雨、しかも鶏卵大の降ひょう、それに旋風というような、まことに類例を見ない災害でございます。その範囲は、それが通った幅は約四キロ程度の帯のようなものでありますので、もちろん全県のパーセントとか全国的パーセントとかいうことになりますれば小さいといたしましても、その性質からいたしまして非常に激甚をきわめておりますので、ぜひこの点は、いままでの例とか、適用条件ということがかりに不都合でありましても、特殊なものとして、特例的にでも、これは必ず適用していただくという方針で臨んでいただきたいと思うのですが、たいへん念を押すようで恐縮でございますけれども、そのようにやっていただけるものと承知してよろしゅうございますか。

重政誠之自由民主党農林大臣

○重政国務大臣 何とかいたしましてぜひそういうふうにやりたい、私はこういう考えを持っておるわけであります。関係の省もありますので、いまはっきりとここで直ちにお約束をいたすわけには参りませんが、これは誠意を持ってぜひそういうふうになりますように努力をいたします。

高田富之日本社会党

○高田(富之)委員 それから一般の場合の災害農家の基準というのは法で定められました基準もありますが、特に激甚災害の農家、こういう規定もございますようですが、今度の場合は、強烈な旋風の通過しました地域におきましては、激甚被害というものに該当する農家がほとんど大部分である、こういうふうに私は見てまいりました。ですから家はつぶれ、農作業場も壊滅し、同時に全収穫が完全に皆無になっておるというような状況でありますから、いわゆる激甚地に対する特別の補助、助成を行なう法律もあるわけでありますが、激甚地における激甚災害を受けた農家としての現在の制度における最高の助成措置をやっていただけるようにお取り計らい願いたいと思いますが、この点もひとつもう一度重ねて御所信を承りたいと思います。

重政誠之自由民主党農林大臣

○重政国務大臣 その激甚災害として最も有利な条件で融資を受けることができるように努力をいたしたい、こう考えておるのです。

高田富之日本社会党

○高田(富之)委員 それからさらに資金の問題でなんですが、いままでの例を見ますと、なかなか思うようにいっておらない。結局とどのつまり自作農維持資金にたよっている例が非常に多いわけであります。この自作農維持資金にたよる場合はいままで非常に期間がかかり過ぎまして、また出すのにもいろいろめんどうな手続もありますが、何カ月も先にならないと、場合によっては半年近くも先にならないと金が入らぬというようなことが今日まで一般でございます。これではとても利用しようにも利用しようがございませんので、ぜひ今回は自作農維持資金を利用する道をもっと簡易にできるように何とか措置を講じてもらいたい。それからワクもおそらく各県庁に利用できるワクがいっていると思いますが、第一点としまして、あとから群馬の方から特に質問もあろうと思いますが、現在埼玉県あたりで自創資金のワクがどのくらいあるものか、とてもふだんのワクでは足りっこはないのですが、急速にこれを何倍かにふやしていただくような措置をやっていただきませんと、せっかくの制度が利用できないと思うのですが、この点については、いかがでしょうか。

重政誠之自由民主党農林大臣

○重政国務大臣 手続の点につきましては当該知事を督励いたしまして、できるだけすみやかに融資をいたすようにいたしたいと思います。なお自創資金のワクの問題につきましては、正面切ってそのワクをふやすとかいうようなことはちょっと申し上げかねますが、事態に即応してやっていけるようにひとつ配慮をいたしたい、こう考えております。

高田富之日本社会党

○高田(富之)委員 その事態に即応してですが、事態がこうなっておりますので、これはこの間も各関係市町村長がこちらに見えまして、何とかこのワクを大幅に広げてもらわぬことにはどうにもならぬという非常に強い御要望だった。私ははっきり記憶はしておりませんが、そのとき私が聞きましたところによりますと、埼玉県で五千万円とかの、これは全体のワクでありまして、今度の地域における災害に分ける分というのはおそらくわずかではないかと思うのです。それではとても追っつきませんから、やはりこれは何億という台でなければ話にならないと思うのですよ。その程度のことはひとつ中央で心配していただきまして、早急にワクの拡大をはかっていただくと同時に、手続の簡素化、至急これが貸せるような方法を指示していただく、県庁まかせでなくひとつ強力な御指導を願いたいと思っておるのですが、いかがですか。

重政誠之自由民主党農林大臣

○重政国務大臣 天災融資法を適用するということになりますと、そのワクの拡大も相当程度可能になると思うのでありますが、ひとつ統計調査部の被害調査の結果を待って適切な措置をとりたい、こう考えております。

高田富之日本社会党

○高田(富之)委員 その統計調査部の調査なるものを、ひとつ督励して至急にやっていただきたいのです。これはもう一日一日を待ち望んでおりまして、ほんとうにただいまこんな状況なんです。大臣、申し上げますと、もう前途に希望を失ってしまいまして、非常に心配しているのです。二日前に、一番ひどいところで座談会があったので私行きましたら、もうすでに土地の売買が始まっております。もうとても百姓ではやっていけない。いままで借金をして、相当の投資をしてビニール・ハウスをつくりまして、蔬菜、野菜なんかやって、一か八かの大勝負になっているのです。借金は借り尽くしてあるわけです。その金は全部出し尽くしております。それでぴしゃっといってしまったから、これはとてももうこの上やっていけない。しかも一日たっても、二日たっても、はっきりとした対策のめどが上から示されてこないで、市町村当局もあわててしまっておりますから、国を国をと、国をたよりにしておりますね。もうとても現地では望みなしといいまして、土地ブローカーなんか飛んで歩きまして、すでに契約の済んだところの話をおととい聞かされたのです。土地を売って食いつなぎ資金にしよう、食えない、こういうようなことになってしまっておりますので、ぜひひとつその結論を急いでもらいたいのです。統計調査部のほうの見通しはどうなんでしょうか。

重政誠之自由民主党農林大臣

○重政国務大臣 いま官房長から聞きますと、六月の初旬ないし十日ごろまでにはその結果が出るそうであります。

高田富之日本社会党

○高田(富之)委員 物理的ないろいろな理由もありましょうから、無理にそれよりももっとといってもどうかと思いますけれども、それでは実はおそいのです。何とかひとつもう一週間ぐらい早める緊急な努力を願いたい、こういうことを特にお願いしたいと思います。  それからついでに申しますが、結局、いまの食いつなぎの資金に困っている人が非常に多いわけでございます。そこで農業災害補償等は麦とか繭にはございますが、ほとんど大部分が蔬菜地帯でありまして、全然ございません。何にもないので、金の入る目当てというものは一つもございませんから、何かここらで特別の方法を考えていただきませんと、どうしようもないと思うのです。ですから、そういう点については、どういうものでしょうか、たとえば農協あたりから特別にとりあえず資金を出させるとか、使途のめんどうなことを言っていたら適用される法律がこざいませんから――とにかく食えなくなっちゃっておるのです。金の出ところがないような――蔬菜なんかそうですからその場合には、とりあえず、文句を言わずに農協から金を貸してやれというようなかっこうにでもしませんと、ほんとうに絶望してしまいますから、そういうふうなことを何か、農協からの貸し出しの方法なとについても――実はそのことをおそれまして農協が心配しております。これはつぶれやしないかと思って非常に心配しております。ですから、そういうこともありますので、至急に農協から、使途とかめんどうなことを言わないで、とにかく金を出してやる。その農協のことについては、結局は政府で心配するから、中金からでも持ってこい。信連、中金から持ってくる。そうして最終的には政府が心配するというふうなことにしまして、早急に地元の各関係農協その他に指示を出さないと、農協は戸を締めてしまうかもしれない。そういう状況でございますから、とにかくすみやかに、何でもいい、金が手に入る方法を指示してもらいたい、こういうことなんですが、いかがでしょう。

重政誠之自由民主党農林大臣

○重政国務大臣 お話のとおりに、つなぎ融資と申しますか、これは農協から融資を進めるのが一番早いと思いますので、県等とよく相談をいたしまして、農協からつなぎ融資を出すような方法を講じたい、こう考えております。

高田富之日本社会党

○高田(富之)委員 その点はぜひひとつ早急にお願いいたしたいと思います。  それから共済にかかっている麦とかその他のものにつきましては、早急に概算払いをやっていただく。これも正式に計算をしていくということになるとずっと先になりますので、概算ですみやかに出すような強力な指示を出していただきたい、こう思いますが、この点についてひとつ。

重政誠之自由民主党農林大臣

○重政国務大臣 これはそういうふうに思います。大体の被害の調査ができませんと、具体的に仮払いということをやるわけにもまいらないと思いますので、先ほどのお話のように、さらにさらに災害の調査を急がせまして、その結果を得まして、この共済金の概算払いあるいは再保険の保険金の概算払いというようなこともやらしたい、こう考えております。

高田富之日本社会党

○高田(富之)委員 それから、いままでに自創資金も借りている、それから近代化資金も借りている、あるいはその他の借り入れもしておる、目一ぱいしておる人が相当多いわけでございますが、そういう人たちがまた重ねて借金をするということになかなか難点があるわけでございます。そこで、いままでそういうふうな各種の借り入れ金のある者については、これをたな上げと申しますか、元利支払いの延期といいますか、そういうふうな措置を講じて、借金のあるなしにかかわらず、同じ立場に立って皆さんが再出発していけるような措置を講じないといかぬと思うのですが、そういう措置についてはどうお考えになりますか。

重政誠之自由民主党農林大臣

○重政国務大臣 これは具体的な問題になりますといろいろの事情があろうと思いますが、農協とも連絡をとり、また地方の金融機関等と連絡をいたしまして、ある一定の条件を設けるとかなんとかいうようなことをいたしまして、御趣旨にできるだけ沿うようにやっていきたい、こう考えております。

高田富之日本社会党

○高田(富之)委員 こまかいことを申し上げますとまだたくさんあるわけでございますが、なお群馬県、栃木県のほうからもそれぞれ御質問もあろうと思いますので、さしあたっての緊急のお願いだけをいま申し上げたわけであります。もちろん所得税とか地方税の減免措置でありますとか、種だとかその他のものに対する助成措置でありますとか、いろいろやっていただかなければならない措置がたくさんあるわけであります。しかし、何といいましても根本的には早くなければ困るわけでありまして、じんぜん日を過しておりますうちに――先ほど申し上げましたような事態であります。もう一つ考えていただきたいと思いますことは、これから半年ぐらいは収入がない、こういうわけでありますので、その間の生活資金という問題が一つあります。それから、たとえば救農土木事業のようなものでもやるとか、あるいは付近の市町村等も協力させて適当な仕事をあっせんするとか、何かそういった現金収入を当座与えるような措置、これがどうしても必要だと思うのであります。従来、他にもそういう例もたくさんあるんじゃないかと思いますが、政府としてはどうお考えになっておられますか。

重政誠之自由民主党農林大臣

○重政国務大臣 現在のところでは、特別にその地方に救農土木事業を起こすというような考えは持っておりませんが、従来施行をいたしております改良土木事業等につきましては、いまの御趣旨等も十分勘案をいたしまして、そういう地方にできるだけすみやかに事業をやるように考えたい、こう考えております。

長谷川四郎自由民主党

○長谷川委員長 高田君。建設省、厚生省、自治省からお三方がお見えになっておりますから……。

高田富之日本社会党

○高田(富之)委員 それでは厚生省の課長にお伺いいたします。いまの話なのですが、結局食うに困るという事態でありますので、生産保護法の適用を――これも普通の場合ですとなかなかめんどうくさい条件がございます。特に農家の場合には土地があるからだめだとか、なかなかむずかしいわけでございますが、特別これも特例を開いていただくか何かいたしまして、そうしてつなぎの生活資金がここ半年得られないというような場合には、特にこの種の地帯におきまする被害農家に対して生活保護法の適用のワクを広げていく、条件をゆるめていくということをひとつ考えて、この制度を利用していけるようにしていただけたらどうかと思うのでありますが、どうでしょうか。

小池欣一厚生事務官(社会局保護課長)

○小池説明員 生活保護法の運用につきましての御質問でございますが、御承知のように生活保護法の適用につきましては全国的に一定の基準をつくりまして、これに基づきまして保護をいたしておる現状でございます。したがいまして、生活保護のたてまえといいしましては、特別の状態に対する特別の措置ということは実はなかなか困難でございまして、むしろ、ただいまいろいろ御指摘のございました措置につきましては、世帯厚生資金の運用なりあるいは母子委福祉資金の活用なり、こういう点に重点を置きまして、なおかつ生活ができない方々につきましては生活保護の適用が遺憾のないように活用してまいりたい、かように考えておる次第でございます。

高田富之日本社会党

○高田(富之)委員 それから、この建物の倒壊してしまった、あるいは倒壊しなくても事実上使いものにならなくて、これを破壊しましてつくり直さなければならぬというようなのが非常に数が多いわわけでありまして、こういうようなものにつきましては、農協の建物共済等もまだそれほど普及しておりませんし、たいした額で入っておるわけでありませんので、ほとんど役に立たないわけでありますが、ここで住宅金融公庫あたりがこういうときにフルに活躍してもらえるとある程度助かるのじゃないか、こう思うのでありますが、建設省の課長さんにお伺いしたいのですが、住宅公庫を利用しましてこれらの農家の住宅の再建をやっていくという道があるものでしょうか、どうでしょうか、どういうふうなことになっておりますか。

石川邦夫建設事務官(住宅局住宅計画課長)

○石川説明員 住宅災害についてのお尋ねでございますのでお答え申し上げますが、住宅につきましては、現在全壊、半壊含めまして三百七十戸程度の被害がございます。これに対する対策といたしましては、全壊の住宅につきましては住宅金融公庫の災害の特別貸し付けをいたしまして、希望の方々に個人融資をいたす用意をいたしております。半壊等の住宅につきまして緊急に修繕を要するという住宅につきましては、本年度から新設されました住宅改修融資制度、主として農村向けの住宅の改修のための融資制度でございますが、この制度を活用いたしまして緊急に修繕を要する住宅の融資に充てたいというふうに考えておるわけであります。

高田富之日本社会党

○高田(富之)委員 次に、地方自治体としましては、申すまでもありませんがほとんど余裕財源というものは持っておらないわけであります。そこで、今日でもすでに応急的な諸施策からさらに復興に立ち上がろうとする農民に対しましていろいろと施策をやってまいらざるを得ないわけであります。ところが国のほうの地方債のほうでありますが、特別交付税のことにつきましてはなおめどがついておらぬ。しかし、だからといって何も仕事をしないわけにもまいりませんので、どんどん仕事を進めていかなければならぬ。そこで自治省のほうにお伺いしたいのですが、特別交付税をもって、各災害地の市町村当局が災害復興のために行なう事業に対しまして大幅な特別交付税を早急に交付することが可能であるかどうか、ひとつ自治省のほうから伺いたいと思います。

茨木広自治事務官(財政局財政課長)

○茨木説明員 お答え申し上げます。  県及び市町村が行ないます対策については、ただいますぐ特別交付税でという制度はございません。これは明年の二月ごろになりますが、特別交付税の交付時期に、その一年間におきますところの普通交付税のほうに考えられなかった特殊事情等について特別交付税を出すわけでございますが、その際にただいま問題になりました災害等について地方公共団体として一般的に施策としてしなきゃならぬものについて考慮するようになっております。したがって、そういう制度に従いましてこれにつきましても対策を立てたい、こういうふうに考えております。  なお、とりあえずの団体のほうの資金繰りの問題として、六月三日ごろに普通交付税の第二期の概算交付額が支出されますので、したがって応急の資金繰りの問題については支障がないというように考えております。  なお、そのほかの公共団体としての災害復旧事業等のようなものが出てまいります分については、それぞれ別途国庫補助に該当しますものについては出ると思います。起債の対象になりますものについては、やはり災害起債のほうで考えてまいる、こういうことに相なるわけであのます。ただ、今回の場合については、そういうものがあまり多くないのじゃなかろうかと思っております。そうなりますと、やはり一般の明年二月の特別交付税交付時期におきまして考慮する中に計算をしてまいらなければいかぬのじゃなかろうか、こういうふうに考えております。

高田富之日本社会党

○高田(富之)委員 こまかい点は、明日の災害の委員会もありますことですから、なお群馬、栃木その他の実情等もお聞きいただいたほうがいいと思いますので何ですけれども、ただ私が申し上げたいことは、いままでのいろいろな制度をフルに活用してもらうことはもちろんですが、それにしましても、貸し付けの場合は利息があるわけですし、おおむね貸し付け期間は短い。天災融資法にしても五年そこら、せいぜい特殊なもので七年ということでありますし、利息もそれぞれある。こういうことでは、これから農業計画を立てて、見通しを立ててやっていこうという意欲が――これを一番心配するのですが、農民の意欲がなくなってしまうんじゃないか。相当思い切った長期の何十年というような金にしませんと、いままで借金してやってきたけれどもだめだった。これまた立ち上がるのがまた借金、これで、はたしてうまくいくだろうかということになれば、とても勇気を持って、希望を持ってもう一ぺんやるということにはなかなかならぬだろうと思う。さっき申しましたように土地でも売ってというようなことになったのではたいへんです。やはりこの際できるだけ長期の融資を考えていただく。これは特例法でもつくるとか、特別措置でも何かやるとかしまして、長期でしかも低利、できれば市村町でもって利子補給をしてただにしてしまう。そういうようなものについては将来自治省のほうでめんどうを見てやるというようなことにでもしまして、低利資金で、しかも市村町が特別に利子補給をして利息はとらぬでやる、しかも相当長期でやる、だからおまえたちはもう一ぺん元気を出して農業復興をやってくれ、こういうことでないと、食うに困るような状況に追い込められた現在では、既存の制度をフルに動かしただけではなかなかむずかしい、私はこう見ておるわけです。ですからこの際は、各市村町においてはできるだけ利子補給なり損失補償なりを条例でばたばたやっていく、できるだけのことをやってしまう、そして政府のほうでもいままでの法律がどうのこうのということを言わないで、何とか農業を復興させるための便法というもの、特例というものの道を勇敢に開いていくということで対処していただかないとうまくいかない、私はこう思っております。その点については、特に農林大臣の関係は全部農民でございますので、ひとつ農林大臣からそのような特例の道を開いてもいいというぐらいの、既存の制度やワクにとらわれないでやっていくという力強いことばをこの際いただきたいと思います。

重政誠之自由民主党農林大臣

○重政国務大臣 そういうふうに申し上げたいのでありますけれども、なかなかこれは従来のそれぞれの制度もあることでありますし、なお関係の各省もあることでありますから、十分に協議をいたしまして、できるだけひとつ手厚い救済ができるように努力をいたしたいと考えます。

高田富之日本社会党

○高田(富之)委員 それでは他の同僚委員に席を譲りますけれども、何といいましても農林大臣が中心で、農民のめんどうを見ていただく立場から強い発言をしてもらわなければどうにもならぬと思うのですよ。大蔵省あたりはなかなか言うことを聞きっこない。これはいままでの災害対策の例を見れば明らかでありますので、私がここで申し上げるまでもないことですが、あの豪雪対策だっていまだに特別交付税なんか出やしないで、市町村がなけなしの財布をはたいて借金してやってしまったら、それっぱなしでいるというのが現実の姿です。まして個々の農民につきましては、最終的にはほとんどたいしたことはできないで、いよいよ農業が衰退していくという現実にあるわけなんですね。ですから今回は、いままでの例にかんがみましても、いままでのことを踏襲していたのでは私はだめだと思うのですよ。どうしてもここで農林大臣が火の玉になって大蔵大臣にでも何にでも文句を言わせぬというようなことでやってもらいたいのです。私は利息のつく金は貸すべからず、そうして十年以上長いものでなければいまのこの窮状にあえいでいる農民に対する融資としては値打ちは全くない、できれば三十年、四十年ぐらいの融資でなければ復興はできぬ、こう思うのですよ。ですからどうかそういう点をお考えいただきたいということと、特にきのうで審議を終わった農業災害補償法の共済制度なんかを見ましても、まだまだ不備で、とてもこれではこういう災害にあったときにたいした役には立ちません。とにかく天候次第の商売なんですから、安心して農作業に従事できるように、もっともっと根本的に改正をしてもらわなければならぬ。同時に、いま適用になっておらぬ蔬菜類、果樹、こういうものについては、至急に改正をしてこれも中に入れてもらうということでなければだめです。いま現に適用になっておらないものについて、おらないからしょうがないやでは済まないのです。いま適用になっておらないものが大部分なんです。七割からが適用になっておらない蔬菜類です。だからそういうものはこれにかわるべき措置をとって、制度がないからかまわぬと言わないで、何とか特例を開いて、一反歩の被害に対しては幾らの金を出すんだということを今度は実行してもらいたいのです。そうしてあとで法改正をやる。いま法改正といっても間に合わないでしょう。きのう通過したばかりですぐ改正といっても間に合わないのですから、これは改正していただくことは当然なんですが、とりあえず、今度の災害では適用にならない農作物につきましては、適用になったと同様の臨時措置をひとつとってもらう、こういうようにお願いしたい。反当何十万という損害なんですからね。これがゼロでは何としてもかわいそうなんです。立ち上がる気になりませんよ、ですから、こういうものについては共済が適用になったと同様の金を出すぞ、そういうふうに道を開くぞ、こういうふうにひとつやってもらいたいと思うのです。それを最後に申し上げて大臣の御決意を伺って質問を終わります。

重政誠之自由民主党農林大臣

○重政国務大臣 共済制度に入っておらぬものと入っておるものと同じにやれと言われても、これは無理な話だと私は思うのであります。でありますから、先ほど来お話のありますように、天災融資法の適用であるとか、あるいは自作農資金をそのほうに振り向けるとかいうような方向で、ぜひひとつこれは救済をできるだけ手厚くやっていく、こういう方向でいくよりしかたがないのじゃないか、こう考えております。

高田富之日本社会党

○高田(富之)委員 それじゃなおまた機会をあらためてさらに具体的な御質疑を申し上げることにいたしまして、きょうのところはこの程度にいたしておきたいと思います。

長谷川四郎自由民主党

○長谷川委員長 荒舩清十郎君。

荒舩清十郎自由民主党

○荒舩委員 先ほど来高田委員から質問がありました。私も被害地でございますが、つけ加えて私の質問をしたいと思います。  まず第一に、二十二日分被害というものは、旋風、雷雨、豪ひょうといいましょうか、全く歴史始まって以来というような、ごく短時間ではございましたが、埼玉、群馬、あるいは栃木の一部等を加えまして、広い面積とは言いませんが、きわめて被害が大きかったのでございます。死傷者も数人出る、あるいは重軽傷者は三百人になんなんとする、なおまた全壊、半壊を加えますと六百の戸数が倒れたというようなことでございまして、先ほども質疑がございましたが、農民の意欲というものは全く地に落ちた。これをどうして救うかというようなことにつきましては、よほど強い施策を講じなければこれは救い得ない。土地の売買が始まっているというようなことも事実でございます。したがいまして、先ほど質問がございましたが、私は激甚災害法を直ちに適用すべきだというような議論を持っております。   〔委員長退席、丹羽(兵)委員長代   理着席〕 しかしながら激甚災害法を適用するのにはいろいろ手続もございましょう。またその手続中のいろいろな時間をかけることによってはこれは救い得ない、こういうようなことも考えておりますので、まず第一番に農林大臣はこれに対して天災融資法を適法するかどうか。先ほど来高田君の質問に対しまして、やる気がありそうだがまだやりそうもないような、私から申せばあいまいか点があるようにお見受けしたのですが、はっきり天災融資法を適用するかどうかということをひとつ言明願いたいと思う次第です。

重政誠之自由民主党農林大臣

○重政国務大臣 農林大臣といたしましては、天災融資法を適用したい、こういう決意でおるわけでありますが、しかしこれは大蔵当局との協議を要することでもあります。でありますから、政府といたしましてまだ災害の調査も完了いたしておりませんこの際に、いま直ちにはっきりと天災融資法の適用があるということはちょっと申し上げかねるのでありますが、私といたしましてはこれを適用いたしたい、こう考えております。

荒舩清十郎自由民主党

○荒舩委員 重ねてしつこいような質問で失礼かと思いますが、そこで大臣のいまの御答弁当然だと思いますが、農林大臣も国務大臣でございますから、どうか大蔵あるいは関係閣僚に対しまして、十分私の質問の意を伝えて、これを実行させるというお考えだと思いますが、いかがでございましょうか。

重政誠之自由民主党農林大臣

○重政国務大臣 お述べになりましたとおりに、御趣旨を十分に関係閣僚に伝えまして、私の考えておりますとおりに実現をさすように努力いたします。

荒舩清十郎自由民主党

○荒舩委員 まことにありがとうございました。その気持ち大いに感謝いたします。  続いて、先ほど自作農維持資金の問題等もありましたが、群馬県のほうはわかりませんが、埼玉だけでも五千万円のワクだ、こういうので天災融資法が採用されるということになりますれば、このワクもふえるのだ、こういう御答弁でございましたが、これは五千万や一億ではどうにもならない。この天災融資法を行なう以上は、相当というのですか、きわめて多い増額が、どうしても必要だと思うのでございます。そうでないと、農民意欲がもうなくなってしまう、こういうことになりますので、この答弁は、ぜひ相当大幅なものをやるのだ、調査もいろいろ統計調査部でやっていると言いますが、農林省当局においても群馬、埼玉両県の県庁からは資料がもう届いておるはずでございます。したがいまして、このワクはいま何億円ということは言明困難でございましょうが、きわめて大幅なワクをふやす、こういうことだけの言明はいただけますか、いかがでありましょうか。

重政誠之自由民主党農林大臣

○重政国務大臣 先ほども高田委員の御質問にお答えをいたしましたとおり、災害の調査の結果を待ちまして、できるだけ実情に合うようなふうに自作農資金も考えていく、こういうことを申し上げたわけでありまして、要するにワクを大幅にふやすかふやさぬかと言われますと、これもいまにわかにどのくらいふえるということはここで申し上げかねるのでありますが、とにかく何らかの方法をもって、できるだけその実情に合うように、資金がよけいいくように、努力をいたします、こういうことは申し上げることができると思うのであります。

荒舩清十郎自由民主党

○荒舩委員 まことにありがとうございました。  続いて、先ほどもこれは質問があり御答弁がございましたが、群馬のほうも埼玉のほうも実は蔬菜地帯でございまして、東京に近いところとしては有数な蔬菜地帯であることは事実でございます。今度の農作物の被害のうち八割近いところは、蔬菜の被害だろうと私は判断をするのでございます。これは農林大臣がごらんになればよくおわかりですが、壊滅というのですか、野菜のあと影も見ないような、たとえばネギにいたしましてもキャベツにいたしましても、あるいはまたトマト、キュウリにいたしましても、もうこれは何と申し上げてよろしいかことばに窮するような、全然あとかたがない、影がないほどこっぱみじんに砕かれてしまったというのでございます。そこで国家において、一体これに対する融資、あるいはこの蔬菜の被害を救う道はいかなる方法があり得るか、これはもう何とかしなければ壊滅してしまったのですからどうにもならない。なお専門家の農林大臣にこういうことを言っては失礼かもしれませんが、いまの蔬菜地帯といたしますと、夏であるとか秋であるとかいう季節に入りますと、値段があってないようなわけで、たくさんできれば相場は下落する、こういうようなために、非常に早くつくって出そうという傾向が非常に多くなりました。いまは野菜の出荷する寸前でございます。したがってこの壊滅をした事態を考えますと、これは農民の意欲ばかりでなく、何といいますか、全く自暴自棄に入ったといってもいいようなことなんですが、そこでこれを何とか救い得る道が具体的にあり得るかごうか。融資の方法でもあるいは補助ということですか、何か実際にこの方法なら出せるんだという方法がございましょうか、ひとつ承りたいと思います。

重政誠之自由民主党農林大臣

○重政国務大臣 先ほど来御質問をいただいております天災融資法の運用による融資でありますとか、あるいは自作農創設資金とかいうようなもので、その方面にも融資をすることができる、こういうふうに考えております。なおまことにお気の毒で何とも同情にたえないのでありますが、収穫直前に壊滅の被害をこうむられたということでありますが、そのあとに野菜地帯には何らか次の野菜を栽培をしてもらう、これらにつきましては十分技術の指導をいたしてまいりたい、こういうふうに考えております。

荒舩清十郎自由民主党

○荒舩委員 技術の指導もちろん必要ですが、要は何とか金がなければあとの方法がない。しかしこれは法律に基づくことでもございますので、それ以上だだをこねるような言い分はでき得ませんが、何らかあらゆる方法を見出していただきまして、融資の道を講じていただきたい。  なお一つ申し上げますが、これと関連しておりますが、農業協同組合の問題です。実はさっき申し上げたように、早まきのために肥料を貸し付けてしまった。これは蔬菜ばかりではありません。桑の問題もそのとおりでございますし、麦もそのとおりでございますが、肥料を貸し付けて収穫と同時に元金、利子も返す、こういうことになっておりますが、大部分、その町村の半数以上が被害をこうむった、たいへんな被害をこうむっております。こういうことで農協は肥料その他貸し付け金を収穫と同時に取り上げるが、それがストップになってしまうのでまたその上に大きな被害を受ける。その周辺の部落はみんな大なり小なり被害をこうむっていますから、農協に多小預金をしてある者はみんな引き出してしまう、こういう結果で、実際農協の財政というものはやりくりがもうつかぬ、こういう状態であります。したがって農協を救う道、何とかしなければこれはたいへんな、銀行であれば取りつけと同じことになりますが、そういうような事態でありますので、これを具体的に、農協を直ちに救う道をお考えいただきたいと思いますが、これに対して大臣のうまいお考えがあったらお知らせを願いたいと思います。

重政誠之自由民主党農林大臣

○重政国務大臣 農協の資金あるいは売り掛け代金というようないろいろなの事情があろうと思いますが、これは何といたしましても、第一は県の信連なりあるいは経済連というようなもの、さらには農林中金というような、そういう系統機関によって、ひとつ農協の救済と申しますか、農協の困難な事態に対処するようなやり方をやってもらわなければならぬ、こう考えておる次第であります。

荒舩清十郎自由民主党

○荒舩委員 御答弁まことによくわかりますが、実は従来、災害というものは考えつかないときに災害が起こり、また、その救済資金というものはまたとんでもない、半年も先に回ってくるというのが現在までの実情でございます。そういうようなことをしておりますと、従来のような形でいたしますと、これは救い得る道がない。農協はだめになる、農民はもう意欲がなくなった、町村の理事者もこれはやりようがないということになりますと、たいへんなことになっていくと思うのでございまして、まずひとつ個々の農家を救うと同時に、農協に対する従来のようなスローモーションでなく、直ちに助け得る緊急資金の必要を認めておりますので、どうか農林大臣がごあっせんをいただきまして、これを直ちに救ってもらうような方法を願いたいと思います。  なお続いて、関連しておりますが、実は蔬菜地帯でありまた麦の地帯でもございますが、麦はやられてしまった、なお蔬菜もやられてしまったということで、農家の各家庭が食糧に窮してしまったわけでございます。どうにもならない、自分の、農家自体が食べるものがない。したがって、私ども地元からの陳情といたしましては、農林省で持っております等外小麦の、これはむろん有料でございますが、特配をお願いしたいと思いますが、こういうことが実際にでき得るかどうか。埼玉県庁あるいは群馬県庁からも、そういうことを農林省に申し込んでおるようでございますが、これはもう、いま直ちにどうにもならない状態でございますので、どうかひとつ、これを緊急に何かやってもらいたい、この方法についてひとつ御答弁願いたいと思います。

重政誠之自由民主党農林大臣

○重政国務大臣 その点は十分ひとつ検討をいたします。

田中勉農林技官(食糧庁業務第一部長)

○田中説明員 お答え申し上げます。  いまのは等外の小麦の払い下げでございますか。

荒舩清十郎自由民主党

○荒舩委員 なるべく安いものがいい。

田中勉農林技官(食糧庁業務第一部長)

○田中説明員 私のほうの小麦の売却は、いまの段階におきまして農家に直接に原麦で払い下げておることはやっておりません。現在はやっておりません。そこで農家のほうといたしまして安い小麦粉がほしい、こういうようなことになりますると、等外の小麦の原麦の払い下げという御要望が出ていることも事実でございますが、いまのところ、そういうことをやったことは実はございませんので、これは検討さしていただかなければならぬ、こう思っております。

荒舩清十郎自由民主党

○荒舩委員 御答弁の意味はわかりますが、いま直ちに食べるものがないのです。そこで検討検討と言っているうちにひぼしになってしまう。たとえば農家個々の家庭に配給ということができなければ、その市町村あてに配給するというようなこと、あるいはもっと、なんなら県に配給して、県庁からこれを個々の家庭にでも配給するというような処置があり得るのではないかと私は思うのですが、いまの御答弁だと、いま食べるものがないのですから、食べるものがないのを検討するとか、そういうことはいままでやったことがないということになりますと、ひぼしになってしまうという結論になりますので、いかがでしょう、町とか村とか県とか何かありそうなものだと思うのですが、ひとつ御答弁願いたいと思います。

田中勉農林技官(食糧庁業務第一部長)

○田中説明員 ちょっと誤解があったようでございますけれども、小麦粉そのものは、一応いまのところは自由流通ということになっておりまして、小麦粉の自由販売がなされておるわけであります。そこで 農家自体がいま小麦粉がないとおっしゃいますと、私のほうのいまのたてまえから言いますと、小麦粉というものは一般に流通しておるわけでございます。販売もされておるわけであります。それでまかなっていただくというのがいままでのたてまえで進んできておるわけでございます。そこで、農家自身が、ともかくも生産が皆無になったから、それを市販から小麦粉で購入するか、あるいは政府の持っている原麦を農家に直接に払い下げてほしいというのがいまの御要望だと思いますが、それにつきましてはいままでそういうことをやった例がございませんので、ただそれを正直に申し上げたわけでございます。そこで、それを農家に売り渡す場合に価格の問題、こういう問題が出てくると思うのです。これは私のほうも主食糧として農家に原麦を払い下げるということをやったことがございませんので、これを検討さしていただきたい、こういうことを申し上げたわけでございます。

荒舩清十郎自由民主党

○荒舩委員 意味はわかりますが、等外品でいいということは、被害で農作物は全部だめになってしまった、金もない、したがって農林省の持っておる等外品、格外品ですね、安いものをひとつ払い下げをしてもらいたいということなんです。小麦は決して農林省だけのあれでなく、自由に買えるのですが、等外のもので農林省が持つ、たとえば菓子に使うとかいろいろなものに使っている安い格外品をひとつ払い下げて助けてやってもらいたい、こういうことなんですが、これは個々にはできないとすれば町村単位で、一戸当たり何俵とかいうのを町でまとめる、村でまとめるというようなことにしてけっこうなんですが、そういう方法はでき得ませんかどうかということなんです。

田中勉農林技官(食糧庁業務第一部長)

○田中説明員 いまここで私限りで決定したことをお答え申し上げるのはあれでございますが、申し上げましたことは、やっておりませんわけですが、これは払い下げるといたしますると、価格をどうするかというようなこともございますし、そしてまたこの間埼玉県からも実はお話があったわけでございますが、検討の段階でございまして、きょうここで確答することは差し控えさせていただきたい、こういうことであります。いずれ検討の結果を御報告申し上げる、こういうことでございます。

荒舩清十郎自由民主党

○荒舩委員 そこで、そんなにむずかしく検討だの何だのと言って――やはりどこにでも売っているから、農林省は配給しているのですから、何とか、等外品の安いものでいいから、個々でだめなら団体でいいから払い下げてくれろというものを、検討する検討するということでは、これは意味はわかりました、あなたの御誠意もわかりますから、あしたの何時何分までにその答えが出るか、ひとつお聞かせ願いたい。いま食うものに困っている際に、検討だ何だと言って印刷機械のような返事では困る。はっきりしてください。

田中勉農林技官(食糧庁業務第一部長)

○田中説明員 時間の問題でございますが、あすじゅうにそれではお答え申し上げます。

荒舩清十郎自由民主党

○荒舩委員 わかりました。御誠意のところはわかりましたが、食糧庁というものはきわめてのんきなところで、国民をひぼしにしてもいいと考えている役所だというふうに考えられることは非常な損だと思いますので、ひとつなるべく早くまとめて各県のほうへ御返事を願います。  だいぶ時間がたちましたから簡単に申し上げますが、なお養蚕に関しまして桑の問題です。桑がなくなってしまって、私どもこの間被害地を調査いたしまして、ちょうど四眠のところの蚕をどんどん川に流して、うちじゅう出てきてお蚕を拝んで涙を流しておる状況を見て、実にこれはたいへんな、気の毒な状況だと思いました。この問題について、これは今度の養蚕にはどうにも間に合いませんが、夏秋蚕の種代金に対し補助の措置が講じ得られるかどうか、これを一つ質問申し上げるわけですが、いかがでございましょうか。

重政誠之自由民主党農林大臣

○重政国務大臣 御承知のとおりに、従来そういうものに補助をいたしたことがございますが、最近はそういうものの補助はやめまして、融資でそういうものの救済をはかろうという方針に現在なっておるわけであります。でありますから、いまここで私がこの場合に限って補助制度を復活をいたしますということはちょっと申し上げかねるわけでありますが、いずれにいたしましても、そういうものについての救済の方法は実施をいたしていきたい、こう考えております。

荒舩清十郎自由民主党

○荒舩委員 どうもありがとうございました。けっこうな答弁でございますが、どうかひとつこれをぜひ採用していただきたいと思います。  続いて、農林省に対しましてはまだいろいろお願いしたい、また質問をしたい点もございますが、別の機会といたしまして、建設省へ質問を申し上げますが、住宅資金といたしまして、先ほどのお話ですと、十四坪に対して四十万円の融資をする、しかも五分五厘で十八年の均等償還ということだというふうに聞きましたが、これをもう少し範囲を広げて――農家でございますと十四坪というのでは実は適正の坪数でないので、バラックでも広いほうがいいという考えをみんな持っているようですが、これは坪数をふやして貸し付けをしてもらうということができ得るかどうか、ひとつお伺いいたします。

石川邦夫建設事務官(住宅局住宅計画課長)

○石川説明員 お答えいたします。  住宅の貸し付けの規模につきましては、現在個人住宅につきましてほお尋ねのとおり十四坪ということになっておりまして、この今回の特別融資もこの個人貸し付けのワクの中からいたします関係上、一応十四坪ということになるわけでございます。ただ一般の個人貸し付け以外に農山漁村向け特別貸し付けといたしまして、これより若干広い貸し付けもございますので、この点については運用上さらに御希望等も考えまして検討したいと思います。

荒舩清十郎自由民主党

○荒舩委員 検討したいというが、それより坪数をふやすことができ得るかどうか伺いたい。

石川邦夫建設事務官(住宅局住宅計画課長)

○石川説明員 災害のワクの中では現在のところできません。

荒舩清十郎自由民主党

○荒舩委員 そこで何か他に方法がありますか。

石川邦夫建設事務官(住宅局住宅計画課長)

○石川説明員 一般の農山漁村向け特別融資というのが別にございまして、これは十六坪まで現在貸しております。このほうで今回被害を受けましたところで希望がある場合におきましては、このほうの十六坪まで貸すことができるかと思います。

荒舩清十郎自由民主党

○荒舩委員 どういうことでもいいですが、もう少し坪数をふやすようにどうかひとつお考えをいただきたいと思います。その点はきょうは答弁はそれでけっこうです。  次いで自治省に御質問申し上げます。いずれにいたしましても、この被害を早急に復興するためには何としても金が要る。しかもその金は罹災者といたしましてはなるべく低利がいい、でき得るならば特別交付税によって、個々の家庭にということはだめでございましょうが、市町村に何とかひとつ特別交付税の処置をとってもらいたい、こういうことでございます。先ほども質問がございましたが、どうも答弁がはっきりしておりません。この点につきまして明快な御答弁を願いたいと思います。

茨木広自治事務官(財政局財政課長)

○茨木説明員 特別交付税で今回の災害の個々の農民の救済をと、こういうような御質問でございますが、そのお気持ちはわからぬことはございませんけれども、御案内のように特別交付税は、結局国税の主税の一定ワクに総ワクを押えられております中から六%だけ一応保留いたしましたものを二月に配分する、こういう制約になっておるわけでございます。したがってその年の全体の災害、その他いろいろな普通交付税に計上できなかった諸要素がそう大きくございませんと、結局全部それを公共団体に配分いたすわけでございますから、手厚くやれることもできるわけでございますが、またその年の災害が非常に大きくなってまいりますと、その関係だけでもずっと数字が出てまいりまして、結局全般的にやはり薄くなってしまうというような、どうしてもこういうような本質的な性格を持っておるわけでございます。したがって国の立場においていま申し上げましたような点から、災害がありましたものについて、個々の農民のほうにさらに府県、市町村等を通して実施するということになりますと、やはりそこに特別交付税では十分手の伸びない点があるわけでございます。現在の災害に対します特別交付税の制度といたしましては、過去に公共団体で任意に実施いたしましたものの実績等を勘案いたしましたものを基礎に一応単価、更正等をやって配分をいたす、こういう方式をとっているわけでございます。その中には見舞い金その他の形で個々の農家等にいきますものも従来の各団体の例によるとございますので、したがって農作物の被害面積でございますとか、あるいは罹災世帯数、あるいは家屋の数というようなもの、あるいは人間のいろいろな損害数、こういうものを基礎にはとっておりますけれども、ただ御発言のありましたような意味におきまして特別交付税において十分これに対処し得るということは、どうしてもやはり無理ではなかろうかと思っております。ただ特別交付税制度の許す範囲内におきましては、できるだけのことはいたしたいという気持ちを持っております。

荒舩清十郎自由民主党

○荒舩委員 いまの御答弁はまことにどうもはっきりしないのですが、特別交付税を何とか出す方法を講じようというのですか、講じないというのですか、だめだというのか、どっちだ。

茨木広自治事務官(財政局財政課長)

○茨木説明員 特別交付税は出しますけれども、そこに御期待のような十分な対策はできぬだろうという気持ちをいたしておるわけでございます。やはりいろいろ御議論になっております点をずっと伺っておりまして、私どもとしまして、自治省としていろいろ考えておりますのは、どうしても農業共済制度を改正していただかなければいかぬのじゃなかろうか。米麦中心の制度を改正していかなければいかぬのじゃないか、こういう気持ちでおるわけでございます。

荒舩清十郎自由民主党

○荒舩委員 そこで特別交付税を出す考えだというふうに受け取りましたが、しかし多額のものは出せないんだというようにも考えられます。そして普通交付税の年四回出すというのですか、繰り上げ支給ということはやり得るということですか、やり得ませんか、どっちです。

茨木広自治事務官(財政局財政課長)

○茨木説明員 先ほど触れましたが、六月三日に第二期の概算交付が県ごとにいたしまして二十億前後の金がそれぞれ参ります。したがってさしあたりのところは、それで十分対処できるというように考えておるわけでございます。

荒舩清十郎自由民主党

○荒舩委員 十分対処するなんという不認識な、そんな金でどうにもならないのですが、しかしここで議論をしてもしようがありませんが、特別交付税を何とかお考えいただきたいということと、普通交付税を繰り上げ支給をし御尽力をいただきたい、以上申し上げて、質問はたくさんございますが、あとに群馬、栃木と、先にやらしていただきましてありがとうございました。

丹羽兵助自由民主党

○丹羽(兵)委員長代理 東海林稔君。

東海林稔日本社会党

○東海林委員 私は去る二十三日の当委員会で農災法の審議の際に、突如としてその前日に起こりました今回の突風並びにひょう害の状況につきまして質問いたしましたところ、被害発生後翌日のことでございまして資料がない、こういうことでそれはあとで報告していただくということで、昨日資料をいただいたわけでございますが、しかし今回の資料は、各府県の報告ということでございまして、農林省の責任ある調査ではないようであります。先ほど大臣は、至急この調査を完了して対策の基礎資料にする、こういうことでございました。そこでまずその資料ができましたならば、当委員会に対しましても、私の二十三日の要求に対するお答えどおりやはり報告していただきたい、このことをまずお願いいたします。  先ほど来すでに同僚の委員からそれぞれ御質問がありましたので、私もなるべく簡潔にいたしたいと思います。  私は去る二十五日に長谷川委員長と同道いたしまして、農林省の係官ともども激甚被害地の一部を見てまいったわけでありますが、その惨状はまことに甚大でございまして、家が吹っ飛ばされた上に、さらに農作物は全滅というような状況もございました。なおまたただいまもお話がありましたが、農民の方が非常に熱意を持って育ててきた蚕を橋の上から涙を流して捨てておる。こういうような状況を見まして、まことにお気の毒に存ずるとともに、われわれとしましても最大の努力を払ってこれが救済のための方途を講じなければならぬ、こういうことを感じてまいった次第であります。   〔丹羽(兵)委員長代理退席、委員   長着席〕  そこで質問に入りますが、まず第一点、天災融資法の適用の問題につきましては、農林大臣としては強い決意を持ってこれが実現を期する考えだ、こういうことでございました。そこで私はお伺いしたいのでありますが、実はこの五月中にはこの埼玉、群馬、栃木三県にわたる突風、それからひょう害以外に、さらに群馬県でも去る二十六日に山手地方に非常な降霜がございまして、その被害も相当大きいのでございます。さらにまた四国あるいは北九州等におきましては長雨による農作物に対する被害も相当大きいように聞いておるわけです。そこで私はこの天災融資法につきましては、今回の突風、ひょう害だけではなしに、五月中に起こりましたこの異常天候による農作物被害というものを一括して考えることが、あるいは法律上の適用の可能性を増大することにもなると思いますし、またこれが農民に対する適当なやり方じゃないか、こういうふうに思うわけでありますが、その点に対する大臣のお考えを伺いたいと思います。

重政誠之自由民主党農林大臣

○重政国務大臣 ただいまお述べになりましたような長雨その他の災害も含めて考えますと、天災融資法の適用にひっかかる率が私は多いと思うのです。でありますから、私はいろいろ答弁いたしましたが、腹の中にはいま御指摘のようなことを考えつつ御答弁申し上げたわけであります。ただ問題はひょう害、降ひょうの被害というものを別にしたほうがいいか、あるいはそういうものを一緒にしたほうがいいかということは、これはちょっと時期的の問題がありまして、降ひょうのほうは非常に急いでおられるというような点もございますから、ちょっと検討をいたす必要があるのではないか、こういうふうに現在のところ考えております。

東海林稔日本社会党

○東海林委員 ただいま大臣もそういう点も十分考えておった、こういうことでございまして、まことにその点はわが意を得たことでありますが、いずれにいたしましても、やり方につきましては大臣におまかせいたしますから、必ず天災融資法が発動できる、こういう結果を招来するようにお願いいたしたいと思います。  それから第二点の問題でございますが、これは局長にひとつ伺いたいと思いますが、自作農維持創設資金の問題であります。私は群馬県庁に行って調べましたところ、今年度の割り当ては、一般の維持資金の分は割り当ててあるようでございますが、災害に対する維持資金はまだ割り当てていない、これはその性格上災害が起きてからその規模に応じてワクを割り当てる、こういう趣旨であろうと理解してきたのでありますが、その点がそういう理解でいいかどうかということが一点。それから昭和三十八年度の自作農維持資金は全体でたしか二百二十億で、そのうち七十億が維持資金で、七十億のうち、災害に対する維持資金部分がたしか二十七億というふうに記憶しておるわけですが、この数字もそのとおりであるかどうかということと、これまで各県でいろいろな災害が出ておりますが、そこで今年度の災害のための維持資金がどの程度現在まで出ておって、現在国全体としてどの程度のワクが残っておるかということをお尋ねするのが第二点。  それからもし現在残っておる災害用の維持資金のワクで不十分な場合に、これをふやすことができるかどうかということ、なおまたさらにふやす方法の一つとして、一般の維持資金の中からこれを振りかえる、あるいは相続分に対して予定しておったワクから振りかえる、そういうことが可能かどうか。要は必要な今回の災害に対する維持資金の要望を満たすような方途についてどのように考えておるか、そういう点をひとつ数字的にお答えを願いたいと思います。

桧垣徳太郎農林事務官(大臣官房長)

○桧垣政府委員 お答え申し上げます。  農地局長は所用で参っておりませんので、私から便宜お答えを申し上げることにいたします。  手元に正確な資料を持ち合わせませんので、多少数字に誤差があるかと思いますが、御承知のように、従前自作農維持創設資金という形では、維持資金ワクとそれから土地取得資金ワクとが自作農創設資金というワクの中にあったわけでありますが、今回三十八年度からは土地の取得資金は、御承知のように公庫資金の中へ移りまして、その資金ワクが百五十億、それから自作農維持創設資金制度は、法律の改正を見まして、やはり自作農維持資金制度に相なりまして、全く別個の金融ワクになったわけであります。新しい自作農維持資金ワクは御指摘のように七十億でございまして、現在まで一般維持資金として割り当て済みの額がたしか三十六億でございます。災害資金として十五億を割り当てております。したがいましてすでに五十一億の資金ワクの割り当てをいたしておるわけでございますが、今回のひょう害等につきましての自創資金の手当ては、御指摘のように天災融資法の発動を見ました場合、天災融資法による資金の貸し付けの補充的な方途といたしまして、災害の実情に応じたある算定方式があるわけでございますが、算定方式によって追加ワクを設けるということにいたすわけでございます。なお、さっきの話でございますが、現在残っております自創資金のワクが今後の災害のために必要とされる自作農維持資金の所要ワクをカバーできないというような事情が生じました場合には、公庫資金の全体のワク、これは予備費も含めまして、それらのワクの調整ということを財政当局とも連絡いたしました上、所要の資金措置をとってまいりたいというふうに考えております。

東海林稔日本社会党

○東海林委員 そうすると大体この維持資金については、それの適用に該当するものについては、大体これを融資できるという見通しだというふうに考えていいかという点が一点と、それから先ほど来住宅資金についていろいろ問題があったのですが、建設当局からお話があった住宅改修制度の活用につきましても、十六坪程度で、農村にも新たに文化生活をやれというような意味の改正の趣旨だと思うのです。したがって、あの地帯のように養蚕をやって相当大きい規模の家屋というようなところの改修にはとてもこれは活用といっても活用にならないと思うのです。そういう意味でこの自創資金を住宅復旧、これは農家の、やはりこわれた家屋を直すためには土地を売らなければならぬということが出てくるわけですから、これもやはり住宅復旧についてもこれを考えていいんじゃないかというふうに考えます。その点はそういうふうに考えられるかどうかということも、もちろんこれだけというわけじゃございませんけれども、先ほどの建設省当局の制度の活用ということも、それだけでは不十分であると思いますので、特にその点を伺いたいと思います。

桧垣徳太郎農林事務官(大臣官房長)

○桧垣政府委員 自創資金の災害の場合における対象は、将来、本年度中だいじょうぶだというふうに理解してよいかという御質問でございますが、私どもとしましては、災害が発生しました場合に所要の自創資金については手当てをするという方針で運営をしてまいりたいというふうに思っております。それから住宅の建設資金に自創資金を使うことについてどうかというお話でございましたが、自作農資金につきましては別段使途についての制約は、厳密な意味で、あるわけではございませんけれども、事の性質から申しますと住宅その他の施設のための資金という色彩は少ないのでございます。そこで住宅という中に入りますかどうか問題でありますが、農家の純然たる居住の目的ではなくて、農舎あるいは畜舎等が災害を受けて復旧を要するという場合には、農林漁業金融公庫の主務大臣指定災害復旧ということで公庫資金の融資が用意をされておりまするし、また新たに農舎、畜舎等の農業用施設を新設をするというような場合の資金としては近代化資金の制度があるわけでございまして、これらの運用によって建設省から話のありました問題の解消といいますか、解決のために利用していただくというようなことは十分に考えられると思います。

東海林稔日本社会党

○東海林委員 念を押すようですけれども、現在の農家の住宅というものは、御承知のように純然たる住宅というものはきわめてまれでありまして、作業場を兼ねておる。特にあの被害を受けた今度の地帯では、養蚕地帯で、蚕室も兼ねておるというような場合が多いのでございますから、ぜひそういうような適用をやっていただくように、これはお願いいたします。  次の点でありますが、蔬菜の問題についていろいろお話がございましたので、ぼくは別な観点から簡単にお尋ねしたいのですが、実は御承知のように三十二年度の農災法の改正の際に、私どものほうからも意見が出て、附帯決議で、一般畑作についても農災制度をひとつ考うべきじゃないか、こういうことになって、先般も御説明がありましたように三十八年度まで調査をしておる。主として大豆その他が中心になっておるようでありまして、蔬菜についての調査はいままで不十分でありますが、しかし今度この農業構造改善と一緒にやっております選択的拡大の方向からいきますと、果樹、畜産と同時に蔬菜というのが地帯によっては成長部門として重視して、農林省も指導しておるわけです。ところがたまたまそういう共済制度というものが検討されておるがまだできておらぬという時期的なずれがあるために、今回の問題については対処するに非常に困難がある、こういうふうに考えていいと思うのです。したがって、養蚕でありますとか小麦と大麦については、今回も蔬菜と同じく大きい被害があるわけですが、それにつきましては一応共済制度があるが、蔬菜がないということについて、しかもそれが前から問題になっておりながらまだできておらない、こういう点について、私は特にこれは注意しながら対策を考えなければならぬ問題じゃないかと思うわけです。先ほど大臣からは、以前この養蚕の種あるいはその他について補助を出したこともあるが、最近は融資制度にこれを変えて、補助ということはやらぬたてまえになっている、こういうことでございまして、一応その趣旨はわからぬこともないのですが、ただいま申しますようた蔬菜についてはちょうど過渡期でありますために、農災制度もないし、しかも今回の被害が非常に甚大である、こういう点で、私は蔬菜についてだけはやはり補助ということを特別にこの際は臨時的な問題としてでも考えていいのではないかという気がするわけです。御承知のように従来の蔬菜でありますと、わりかた資金の回転率が早い。大根や菜っぱが一度被害を受けてもすぐまきかえて次の作物がつくれるじゃないかという観点も、蔬菜にはありました。しかし今回被害を受けましたあの激甚地の中心の蔬菜地帯は、いわゆる高級蔬菜地帯でございます。非常に集約的に、しかも多額の資金を投じてやっておる。こういう点で、従来のただ大根、菜っぱをつくってすぐまたまきかえができるというようなふうには今回の蔬菜の被害については考えられない、こういうように性質上私は見てまいりました。そういう意味で、少なくとも、ほかの問題についても補助金ということを考えることができればけっこうなんですが、先ほど大臣のお話のように困難であるとしましても、蔬菜については私は今も申すような観点から、補助金制度というものをこの際考うべきじゃないかという観点を持つわけでありますが、この点について、もう一度あらためてお答えを願いたいと思います。大臣にお願いいたします。

重政誠之自由民主党農林大臣

○重政国務大臣 先ほど、近年の方針は、そういうものについて補助金主義によらずして融資主義によってやっておるということを申し上げたわけでありますが、蔬菜については特別にその必要があるというような強い御要望でありますので、財政当局ともその点は十分に打ち合わせをいたしたいと考えます。

東海林稔日本社会党

○東海林委員 ぜひ、いまの点、ひとつ真剣に検討していただきたい、こう思います。  それから最後に、技術指導の関係について質問を兼ねてお願いしたいのでありますが、たとえば今度の大麦、小麦等の被害は、激甚地に行ってみますと、みんな二十センチくらいのところから全部切れてしまって、倒伏でなしに完全に穂の部分が飛んでしまっているわけです。私は群馬県ではときどきひょう害があって経験しているわけですが、このあと片づけが、実は収穫よりもずっと手間がかかるわけです。現在は農村でも御承知のように非常に労力が不足しておるのに、一文にもならないことに非常に労力がかかる。ところが、それをそのまま放置しておきますと、まだ青いままでありますから、これが酸化をするとか、腐敗したために病害虫のもとになるとか、非常に悪い影響があるので、これのあと始末については特に早急にやらなければならぬというような点があるわけです。そういうような点で、この間も現地で、できれば自衛隊にあと片づけに来てもらいたいというような要望もありましたが、自衛隊の問題はここで別にいたしまして、そういう点を含めて、この技術指導という点がまたきわめて大事だと思うのです。農民がぼう然としておるような際でございますので、よほど強い指導を必要とするわけでございまするが、この善後措置としての技術指導について、もちろんこれは県当局を鞭撻することもわかりますが、農林省自体としてはどういうようなところをいまのところ考えておられるか、その点についてお伺いしたいと思います。

石川邦夫建設事務官(住宅局住宅計画課長)

○石川説明員 お答えいたします。  御指摘のような御事情がある時期にはあろうかと思います。あとの営農との関係もあると存じますので、何らかの方策を県と一緒にひとつ早急に検討いたしまして、あとの営農に支障のないように、できるだけ御指導を申し上げたいと思います。

東海林稔日本社会党

○東海林委員 私が質問したのでこれから県と相談するというようなことは、実は私は非常に心外なんですが、大臣、こういう災害の場合に、これは農林省としては早急にやってもらわなければならぬ問題だと思いますので、今後の問題としては、そういうのんきなことでなしに、しっかりやってもらいたい。今回の問題については早急にそういうことをやってもらいたい。以上要望いたしまして、私の質問を終わります。

長谷川四郎自由民主党

○長谷川委員長 山田長司君。

山田長司日本社会党

○山田(長)委員 埼玉、群馬の被害に続きまして栃木県の被害の状況を申し上げて、大臣の御所信を伺いたいと思うのであります。  栃木県には、同じ五月二十二日の夕刻に、帯状に、埼玉、群馬を通りまして、やはり突風が豪雨とともに起こりまして、大麻、麦類に大きな被害を及ぼしたわけであります。特にビール麦の場合は被害が非常に大きいわけであります。総額が六億一千万に達するという県の報告であります。先ほど大臣の答弁を伺っておりますと、天災融資法の適用をいたしたいという希望のようでありますが、やはり埼玉、群馬――新聞では栃木があまり大きくないように扱っておるのでありますが、実際は実に大きいわけであります。こういうわけでありまするので、やはり埼玉及び群馬並みに、これが適用いたしたいという御希望については、ひとつ変わりなくやっていただきたいという希望を持っておるわけです。御所信を伺っておきたいと思います。

重政誠之自由民主党農林大臣

○重政国務大臣 これはもちろん栃木だけを別に扱うというつもりはございません。埼玉、群馬、栃木、一括して天災融資法の適用をいたしたい、こういう強い希望を持っておるわけであります。

山田長司日本社会党

○山田(長)委員 次に、これは大臣のやはり御所見に入ると思うのでありますが、ビール麦の被害が非常にあるわけです。ちょうど帯状の災害のためにビール麦の被害の難をのがれておる地帯もあるわけです。しかし、ちょうど花どきでありますので、やはり同じような形で、強い風は起きないにしましても、ビール麦の災害というものはあるわけで、この検査規格の問題です。検査規格の問題につきまして、やはり旧来の形と違って、聞くところによると、細みの形で実を結ぶのではないかといわれておりますが、これは旧来の規格からいいますとだいぶ違っておるけれども、この規格について相当な御配慮を願わなければならぬと思いますが、これはどうでありますか。

桧垣徳太郎農林事務官(大臣官房長)

○桧垣政府委員 食糧庁から見えておりましたが所用で帰りましたので十分なお答えにならぬかと思いますが、御承知のように、ビール麦はビール原料としての特殊の商品でありますために、ビール原料としての適格性といいますか、そういう範囲での検査規格は守らざるを得ないのではないかというふうに考えられるのでございますけれども、一般にビール麦といえども食糧管理制度の内ワクにある農産物でございますので、災害の結果によりましてその総体の生産の模様がどういう事情であるかというようなことを勘案して、検査規格の問題も農林省内として検討を要する問題であろうというふうに思っております。

山田長司日本社会党

○山田(長)委員 先ほど大臣の御答弁によりますと、いろいろ災害の実情については統計調査部でこれをやっておるというような話でありますが、時日がたってしまうと、たとえば大麻の場所にいたしましても、これはもうそのままにしておいても意味がないものでありますから、全部抜き取って片づけてしまうということが急速にやられておるわけです。この統計調査というものがすみやかになされなければ意味がないことになっておりますけれども、これが完了は各県ともいつごろになる予定ですか。

重政誠之自由民主党農林大臣

○重政国務大臣 先ほども申し上げましたとおり、大体六月の十日ごろまでにはその結論が出るようでありますが、さらに督励等いたしまして一日でも早くその結論を得るようにいたしたいと考えております。

山田長司日本社会党

○山田(長)委員 人員等の都合もあると思うのでありますが、私は日時があまりかかり過ぎると思うのです。二十二日にあった災害でありますから、少なくとも今月末くらいに終わるような手順が立なければ、実際に大きな変化が――ちょうど芽の出る時期てありますから、桑の状態にいたしましても、いまの大麻の問題にいたしましても、あるいは栃木県ではたばこの被害などもあるわけです。たばこは苗床に残っておるのを植えかえするというような事態もあるわけです。こういう点が、農民はただ傍観しておる筋合いのものではないのでありますから、これが必要な形をさらに一段と督促をしていただきたいと思いますが、この点はいかがですか。

重政誠之自由民主党農林大臣

○重政国務大臣 できるだけ督促をいたしまして早く結論を得るようにいたします。

山田長司日本社会党

○山田(長)委員 被災害農家に対する所得税の減免措置についてどういう御措置がとられるか。この点、自治省になるかもしれません、あるいは大蔵省の関係になるかもしれませんが、一応お伺いしたい。

茨木広自治事務官(財政局財政課長)

○茨木説明員 所得税の問題は、国税の問題でございますので、大蔵省のほうでおやりになると思いますが、地域税のほうの問題については、地域税法の規定に基づきまして各公共団体で条例の定めるところによって減免することができるようになっております。

山田長司日本社会党

○山田(長)委員 どうも不親切な答弁で、所得税の問題等については、やはり農民にとっては重大な問題なんですから、きょうは大蔵当局が来ていませんので、またあらためていずれ聞かなければならぬことになると思います。  それから、自作農の維持資金の増額措置についてはどんなふうにするか、これも一応伺っておきたいと思います。

桧垣徳太郎農林事務官(大臣官房長)

○桧垣政府委員 自創資金の追加ワクの設定につきましては、先ほどお答えを申し上げたのでございますが、被害の額が確定いたしますと、天災融資法によります融資ワクの補てん的な金融措置としまして、被害の額の実態に応じまして一定の計数による算出方法がございますので、それによって一応融資ワクの総体を算出をいたします。その上で各県に対しまして、それぞれ被害の状況に応じたワク配分をいたすということに進めてまいるわけでございます。

山田長司日本社会党

○山田(長)委員 大麻の場合は、大体一メートル五十ぐらいまで伸びたそうです。ところが、これが場所によっては、ほとんど壊滅してしまったわけであります。中には代作のきくものもあるようです。代作がきくとはいうもの、これは土地を遊ばしておくのはもったいないからやるという程度のことであって、代作はしても、麻の収穫の何十分の一というふうなことでありますから、農家の人たちにとってみては、当然非常な悲嘆にくれる筋合いのものでありますけれども、これが指導の面にあたって、県当局もおられるし、農民自身も生きるために努力をされていることはわかっているわけですけれども、こういう場合には、やはり余分な経費が非常にかかるわけですが、県当局と話し合いの上どんな御処置が講ぜられるのか、一応伺っておきたいと思うのです。

酒折武弘農林事務官(園芸局長)

○酒折政府委員 大麻の被害につきましては、仰せのとおり非常に局部的ではありますけれども、深いつめあとを残しておるようでございます。そこで、その対策でございますけれども、先ほど来大臣から答弁しておりますように、天災融資法のできるだけの手厚い発動によって処置していきたい、そう考えております。なお、それ以外の技術指導につきましては、現在係を派遣いたしまして、実情を調査しておるという次第でございます。

山田長司日本社会党

○山田(長)委員 数年前に諫早の災害地の調査に衆議院を代表して私はやらされたことがあったわけです。これはかなり大きな被害であったのでありますけれども、私たちが汽車で着き、さらに各地を歩いているとき、ちょうど岸総理がヘリコプターで来まして、被害地の人たちの陣中見舞いをしていかれた。私はなかなか奇抜なことを総理はやるなと実は思ったのでありましたけれども、やはり非常に悲嘆にくれている人たちには、大臣みずから乗り込んでいって、困っている農民のじかの訴えを聞いて、生きた政治をやるということが私はこの場合に必要じゃないかと思うのです。これは埼玉、群馬、あるいは栃木に限ったことではなくて、まだことしのうちにもこういう状態が起こり得るかもしれないが、そのつどやはり乗り込んでいって、じかに農民の意欲というものをつくってやる必要があると思うのですが、大臣はこれについてどうお考えですか。

重政誠之自由民主党農林大臣

○重政国務大臣 ごもっともでございます。農林省では、いま御指摘のような考えも含めまして、局長を災害地に出して、見舞いをやらせておるような次第であります。

山田長司日本社会党

○山田(長)委員 大体総括質問が高田委員からありまして、高田委員は大臣からかなり広範な問題を伺っておられるわけでありますから、どうかすみやかにこれら農民のために生きた政治が実施できるように善処していただきたいことを要望いたしまして、私の質問を終わります。

長谷川四郎自由民主党

○長谷川委員長 湯山勇君。

湯山勇日本社会党

○湯山委員 ただいままでにいろいろ御質問がございましたので、重複を避けてお尋ねしたいと思います。  特に西日本地域では、今回の長雨によって相当農作物に被害があることは、先ほど大臣も御答弁の中でお触れになったとおりでございます。被害の内容は、主として麦でございますけれども、そのほかになたねあるいは野菜全般にわたっております。それからミカンなど花の時期に当っておりますから、この雨の状態が長く続けば果樹の収量にも影響を持つ、そういう状態にあります。  そこでまず大臣にお尋ねしたいのは、先ほど東海林委員の質問のときに、それらの災害も含めて今回の災害を天災融資法の対象にしようというような御意見もありましたし、その中からひょう害だけは別ワクにするというような御発言もありましたが、天災融資ということだけなら、別に分けないで一括してやっていただくということが今の気象状況から起こった災害としては、実際は農民にとっても有利ではないかということを考えますので、この点大臣のお考えをもう一度伺いたいと思います。

重政誠之自由民主党農林大臣

○重政国務大臣 先ほど東海林さんの御質問にお答えしたのが私の現在の心持ちでありますが、ただいまのお話のとおりに長雨の被害もこれを一括して天災融資法の発動をする方がよくはないか、こういう御意見でありまして、私もそれがいいのではないかと思うのであります。しかし私は長雨の被害調査が長引きやしないか、こう思ったものですから、そうすると今委員各位からるるお述べになりましたように、降ひょうによる災害というのは急を要するというふうにも考えられますので、そこのところを少々長くかかっても一緒にやったほうがいいかあるいは別にやった方がいいかということで迷っておりますので、先ほどのような御答弁をいたしたわけです。

湯山勇日本社会党

○湯山委員 大臣のその御善意はよく理解されましたので、ひとつできるだけ、被害を受けた者たちに有利なように御検討いただきたいと思います。  そこで天災融資の問題でございますけれども、全般的な、たとえばいまの麦あるいはタマネギ、あるいはそのほかの野菜、あるいはなたね、そういったものについてなるべく早期に適用をお願いいたしたいと思うのです。これはもう当然問題のないところだと思いますけれども、重ねてお尋ねいたしたいと思います。

重政誠之自由民主党農林大臣

○重政国務大臣 これはもう私もできるだけ早くそういうことにいたして救済の手段を講じたい、こういうふうに考えております。

湯山勇日本社会党

○湯山委員 次は農業共済金の問題でございますが、従来共済金を早期概算払い、その資金については政府のほうで配慮するというような措置がとられておりました。今回の麦、なたねについてはそういう措置をおとりいただけるのかどうかお伺いいたしたいと思います。

重政誠之自由民主党農林大臣

○重政国務大臣 仮り払いのような措置をとりたい。再保険に付しておりますものにつきましては政府が概算払いのような措置をとって、できるだけ早く農家の手元へ金が届くようにいたしたい、こう考えておるわけであります。もちろんこれは被害の調査の結果に待たなければわかりませんが、それにいたしましても若干のやはり期間がかかるのでありますから、先ほど来申し上げましたように、農協等からのつなぎ融資というようなことも何らかの方法によって考えなければならぬのではないか。それらの点については県ともよく協議をいたしましてそういう手段をとりたい、こう考えております。なお念のために申し上げますが、なたねは御承知のとおり共済の目的になっておりませんから。

湯山勇日本社会党

○湯山委員 どうも失礼いたしました。  それから麦についてでございます。今度は非常に赤カビの発生が大きい。昭和三十三年に同じような赤カビの発生がございましたが、愛媛県等におきましては、ひょっとすると赤カビは裸麦の八〇%くらい、三割以上の被害が七〇%にも及ぶのではないかということを申しております。そこで、この赤カビの問題は別にお尋ねするといたしまして、当然災害の場合には昨年の米価審議会等でも御発言があったそうですけれども、等外上の買い上げ、これは当然政府においてなされるものと思いますが、間違いないでしょうか、それで等外下の中で飼料になるものについては、これも以前に農林省のほうで団体等と交渉していただいてそれの買い上げについてのあっせんをしていただいて、結局えさになるあるいは食糧になる麦が農家の手持ちで持ちぐされになるようなことのないような措置を、昨年の場合は講じられたわけですが、今回もそのような措置がとられるのかどうか、お伺いいたしたいと思います。

重政誠之自由民主党農林大臣

○重政国務大臣 詳細は食糧庁の第一部長からお答えをいたしたいと思います。

田中勉農林技官(食糧庁業務第一部長)

○田中説明員 お尋ねの件でございますが、等外上の買い上げのことにつきましては過去におきましてその年の災害によりましていずれも臨時特例で臨時的に買い上げの措置を講じてまいったわけでございます。実はその臨時措置をいたしましても毎年そういう麦を買っておりましたので、昨年米価審議会の御意見等もございまして、これを常設等級化することにいたしまして、四月の二十二日に農産物規格規程の改正を行たいまして、等外上という規格を常設いたしました。したがいまして今後の問題といたしましては、食糧庁としてこの等外上に合致するところの規格の麦を買い上げることになるわけでございますが、これもことしは特に収穫後の出回りの前になるべく早期にひとつ買い上げの価格なり、暫定価格をきめて、そうして現地の買い上げに支障のないようにいたしてまいりたいというぐあいに考えております。  それから、後段のお尋ねの等外下の問題でございます。等外下は――下と申しますのは、等外上の下からピンからキリまでの麦になるわけでございますが、この中におきましても飼料用として流通してしかるべきだという麦もだいぶあると思いますので、この点につきましてはわれわれ第一線の食糧事務所の検査官等を昨年のように指導いたしまして、ある程度下見的な仕分け区分というようなことも指導いたしまして、極力ひとつこれが流通し得るようなことで御援助申し上げてまいりたい、こういうぐあいに考えております。

湯山勇日本社会党

○湯山委員 同じく麦の赤カビ病になっている麦についてでございますが、これは小麦あるいは大麦、裸麦通じて一%の赤カビの混入は買い上げ対象とするということでございます。しかし今度の場合は三割以上のが八〇%もあるというようなこともいわれておるわけでございまして、これはやはり全国的な傾向じゃないかと思います。そうすると赤カビの率の多いものはえさにもならないというものもあるだろうと思います。それらはいずれもみな農業共済の対象になるか、全量対象になるかどうか。これは三十三年のときにもそういう議論がございました。そこで、いまのようにえさにもならないし、もちろん買い上げにならないという赤カビ被害の多い麦については全部農業共済の対象になる、こう判断していいのじゃないかと思うのですが、この点はいかがなものでしょうか。

重政誠之自由民主党農林大臣

○重政国務大臣 保険課長から御答弁いたします。

岡安誠農林事務官(農林経済局農業保険課長)

○岡安説明員 通例の場合には食管の買い上げの対象になるもの、これだけが飼料になりますから、赤カビ等を発出いたしましたものにつきましては買い上げの対象にならないで、しかも上麦として収量とみなされるものに発生する場合がございます。そのような場合にはそのつど処置をいたしまして収量から除外をするというようなことを考えておる、かように考えております。

湯山勇日本社会党

○湯山委員 つまりいまの御答弁は、食糧にはもちろんならない、それからえさになる限度というのは何%でございますか、それにもかからない、そういうものについてはその全量が共済対象になるということでございますか。

岡安誠農林事務官(農林経済局農業保険課長)

○岡安説明員 赤カビの場合にはなかなかえさにもなりがたい場合が多いように聞いております。したがって相当程度赤カビがはえておる場合には共済の収量にはしないということで、それをつまみ出しまして減収の方に算入をするというように指導をいたしたいと考えております。

湯山勇日本社会党

○湯山委員 えさになるパーセントは……。

岡安誠農林事務官(農林経済局農業保険課長)

○岡安説明員 パーセントでは明らかにいたしておりませんが、大体肉眼で見まして相当程度赤カビがはえているものはえさにも利用できない、やはり経済的利用価値がないと認定いたしまして、これを減収にするというふうにいたしております。

足鹿覺日本社会党

○足鹿委員 関連して。先ほど桧垣官房長はビール麦の問題について山田委員の質問に御答弁になりましたが、御承知のように、ビール麦は見本検査を会社が農協その他の取り扱い団体との間に行なっておるわけです。したがって政府は直接その格づけには関与しておらないたてまえになっております。麦は麦でもそういう取り扱いになっておる。したがって政府がいまおっしゃったような考え方はいいといたしましても、それだけでは問題は解決しない。このビール麦対策は、本格的にあなた方も農林省として取り組んでおるわけでありますから、その格づけ等について、ビールの需要は激増し、国内産のビール麦で間に合わない、麦芽すらも膨大な麦芽の輸入を常に申請しておるときでありますから、でき得る限り規格を緩和して、災害による農民の被害を最小限度にとどめてあげる、そういう措置をビール会社当局とよくお取り計らいをなさる必要があろうかと思うのでありますが、その御用意がありますか。ただこれは政府だけでは解決がつかぬ問題でありますので、その点を明らかにしておいていただきたいと思います。

田中勉農林技官(食糧庁業務第一部長)

○田中説明員 お答え申し上げます。  先ほどお尋ねの中に、ビール麦の規格は両者の間に取りかわされたというようなことになっておりますけれども、ビール麦の規格は、農産物規格規程の中にはっきりと等級のことをきめてございます。この規格規程に基づきまして、ビール会社は、たとえば一等から三等のものにつきましてこのビール麦の契約栽培の対象にする、こういうことで進んでおるわけでございます。したがいまして、過去におきまして、災害その他によって全般にその等級が非常に落ちる、どういうことがあるわけでございます。そうなった場合におきましては、昨年の例でございますが、昨年も全国的に非常に災害が多うございましたが、かりに四等に格づけされたというような場合におきましても、ビール会社のほうに対しては、やはり醸造用のビール麦の対象としてこれを買い上げするというような指導を行なってまいっておるのが従来の実態でございます。したがいまして、先ほど官房長からもちょっとお話がありましたけれども、この規格規程をいま緩和するということは、私のほうとしては考えておりません。

足鹿覺日本社会党

○足鹿委員 私が申し上げるのは、実情は規格で定まっておるわけでありますが、実際の取引の場合には見本取引という場合も従来あるわけであります。一つの実例を申し上げますと、九州のA県ではビール麦で通る、B県に行くとこれが普通の大麦になる、こういう事例もある。これはビール会社がやっておるのですよ。あなた方御存じかどうか知りませんが、そういう実態であって、あなた方の農産物の等級格づけ規程に基づいてやっておるのがたてまえでありますが、実情はあなたがおっしゃったようになっておらないのです。そういう事例がたくさんあるのです。ある県ではビール麦で通り、ある県では平の大麦の取り扱いを現に受けておるのです。でありますから、その点については、もっと食糧庁は眼光紙背に徹する気持ちでおやりにならないと、いまの部長の御答弁だけではこの問題は解決がつかない。一例を申し上げますとそういう事例があるのです。ですからもっと腰を入れて、しっかりとしてビール会社をよく指導し、折衝されて、この災害麦の取り扱いのみならず、ビール麦の規格決定については、あなた方はもっと突っ込んで現地の実情というものを把握して対処されないと、いまのような御答弁では実情に沿わない結果が生ずるということを申し上げておくわけであります。

田中勉農林技官(食糧庁業務第一部長)

○田中説明員 私先ほど申し上げました規格の問題につきましては、たとえば容積重がどうだ、整粒歩合がどうだというようなことが検査当局の規格にきめてあるわけでございますが、実際に第一線の検査官をして検査をさせます場合には標準品を配付いたします。標準品を見ながら検査に誤りなきを期するように指導しておるわけでございますが、その標準品については、やはりその年の作柄、麦の生まれですね。そういうことが標準品の中に出てまいるわけであります。そういう意味において、私は県ごとに多少先ほどのお話のような点が出てきておったと思うのでございますが、私のほうもなるべくこの規格の数字だけでなくて、ビール麦が収穫された実態に沿うような形で標準品を作成して、そうして検査に誤りなきを期してまいりたいという配慮で指導してまいりたいというぐあいに考えております。

足鹿覺日本社会党

○足鹿委員 私が申し上げているのは、標準品で査定をされる、これはあたりまえのことなんで、その標準品のきめ方なり、実際に見本を現物に適用していく場合の取り扱いについて、災害の原因はいろいろ違いますが、災害を受けた。しかも全国で広範にことしはたくさん出てくると思うのです。つゆが二カ月も続くといわれているわけでありますから、まだまだこれから出てくる可能性が強い。そういう点で、よほどあなた方が本腰を入れてやられませんと、政府みずからがお買い上げになるわけではなく、ビール会社が買うわけでありますから、取引関係でおのずからそこに微妙なものが出てくるわけであります。この点はとくと御留意になりまして、万遺憾ないような災害対策としての心持ちから問題を取り扱っていく、そういう態度が必要ではないか、このことを申し上げているのでありまして、しゃくし定木の御答弁を聞くのなら別にお尋ねをする必要はないのであります。  そういう趣旨でもって特にビールの需要が激増しております。去年も六万トンの麦芽輸入の申請があった。この問題は大もめにもめまして、前農林大臣の河野さんの際に、私どもは幾たび毛、内麦の圧迫になる、ビール会社がいわゆる系統共販を拒否して多年にわたる紛争を起こした。そうしてのどから手が出るほど麦がほしいにかかわらず系統共販に乗ったものについては取引が非常に混乱をし、長い折衝の結果ようやくごく最近軌道に乗り始めた、こういう実情もあるぐらい、ことほどさようにむずかしい相手なんです。その際を機といたしまして、政府も採種圃の設置であるとか、あるいはその他ビール麦の本格的な栽培指導等にも乗り出す決意を表明され、わずかながら前進の過程をたどっているわけであります。そういう点から考えてみまして、すぐにもまた外麦輸入の問題が持ち上がってくる。それらとあわせ考えて実情に合致したような査定をするように、あなた方がゆるやかな気持ちでもって、災害農民に対する厚い同情の気持ちからそういう取り扱いをすべきである。それはただ単に政府のみならすビールの会社当局ともこういう趣旨をよく話し合われて、実情に合うような適切な指導が私は必要だと考えている。それをやるかやらぬかということを聞いているのでありまして、規格の説明を求めているのではありません。

重政誠之自由民主党農林大臣

○重政国務大臣 ごもっともなことでありまして、規格格づけはともかくといたしまして、ビールの原料となる麦はビール会社に買わすように指導をいたすのが、こういう災害の年においては当然のことであろうと思いますので、そういう方向でビール会社と交渉をさせることにいたします。

湯山勇日本社会党

○湯山委員 最後に要望をかねてお尋ねいたしたいと思います。昨年の長雨による麦の対策で等外麦の買い上げにつきましては色沢が云々というようなこともございまして、ずいぶん議論になりました。しかし結論的には農林省もあるいは関係団体も一致して昨年の買い土研は非常にうまくいったと思います。ところがその中で等外上というのでお買い入れになった中に相当量の食糧にならないものが入っておって、このことについては大蔵省等から相当強い批判もあったと承っております。そこで心配なことは、昨年そういうことがあったそのより戻しで、今回の麦の買い入れにあたって特に等外上の麦を厳重過ぎるいまの検査をするというようなことがあってはならないと思います。そこで実際にはどこが大体そういうあやまちをやったということをおわかりなので、これを一片の通牒や全国的な一律指導によって、こういうことがあったから注意せよというようなことをなさいますと、全体的に買い上げが引き締められる、こういう心配がございます。そこでそういうことのないように、具体的にそういう事実のあったところに対してだけ御指導なさって、適正にいったところについては昨年のようにやるというようなことで御指導願う。これは杞憂かもしれませんけれども、お役所の御指導はともすれば一律にそういうことになりがちで、そうなるとかえって全体が引き締められて農民が困るようなこともありますので、その点については十分御配慮をお願い申し上げたいと思いますが、どういう御指導をなさろうとしておられるか、それについてお伺いしたいと思います。

田中勉農林技官(食糧庁業務第一部長)

○田中説明員 お答えします。  ことしも各地の麦作の中におきまして気象上の影響がだいぶいろいろ違ってきておりますので、私のほうといたしまして特に西日本等につきましては十分に注意をして、そうして実際の麦の生まれが、やはりこういう気象条件等のために、たとえばその色沢その他についてもくすんでいるというような問題がございますので、そういうものを画一的に見誤らないように、よく昨年の実態等も考えまして、十分ひとつ注意をして指導してまいりたいと思っております。具体的な点を申し上げますと、色沢等の点は昨年の場合にはいろいろ問題がございましたけれども、これは私のほうもその地の実情に即した標準品というようなことをやりまして、そうしてそれらを十分検査の面に吸収する、こういうような形で指導してまいりますので、ことしも大体そういうことでやってまいりたい。昨年、一部の等外上の麦につきまして政府が買ったものの中で値引き売却をしたものもございますけれども、これほこれなりに私のほうも現地の検査官なりそういう者と、こういう麦はこういうぐあいに案外見かけによらない悪いものだとか、こういうことも研究しておりますので、ひとつ十分実情に即した指導をしてまいりたいというように考えております。

湯山勇日本社会党

○湯山委員 終わりました。

長谷川四郎自由民主党

○長谷川委員長 次会は明三十日午前十時から開会することとし、本日はこれにて散会いたします。    午後五時十四分散会

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