農林水産委員会 第19号
- 発言数
- 75 件
- 登壇者
- 8 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1963/03/14
会議録
○長谷川委員長 これより会議を開きます。 狩猟法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行ないます。湯山勇君。
○湯山委員 前回の質問で留保されておった部分だけお尋ねいたしたいと思います。 その前に、昨日参考人が見えまして、現に、かすみ網はとめているけれども、かすみ網の類似品が売られているし、それから現実にツグミの料理等が販売されているというような指摘がありましたが、これは、せっかく法律でああいうふうに禁止しても現実にそういうことが行なわれているということは、新しい法律の施行にあたっても同じようなことがあるのではないかという懸念があるわけです。そこで一体どうしてそういうことになっているのか、どういうふうにお考えになっておられるか、伺いたいと思います。
○若江説明員 かすみ網の猟法につきましては禁止条項になっておりまして、使用してはならないという猟具になっておるわけでございますが、一部の地域で一部の人がかすみ網を使用いたしまして猟をするという事例が散見するのでございます。毎年猟期におきましては各都道府県にお願い申し上げまして、こういうふうな猟法で猟をすることのないように十分厳達し、指導監督をいたしておるのでございますが、一部不心得者があるのは非常に残念でございまして、今後とも十分取り締まり当局等の御協力を得まして、このような違法の猟具が使用されないように十分注意して参りたいというふうに考えておるわけでございます。
○湯山委員 注意するということは、法律ができたときに当然注意しなければならないし、法運営の適正を期さなくてはならない。それがまだ陰でこっそりというなら別ですけれども、類似品が販売されておるし、現実に公然とその料理が売られている。これは今のように注意しますだけでは済まない問題ではないかと思うのです。どうするか、具体的にそういうことについてはこうだと的確な御答弁がいただければいただきたいと思います。
○若江説明員 かすみ網を使用して猟をするという違反者につきましては事前にこれを阻止し、あるいはこれを行なうような地点につきましては見張り等を置きまして、こういうふうな違反行為が行なわれないように十分留意することは申し上げた通りであります。旧法第二十条におきましては、「本法又ハ本法ニ基キテ発スル省令若ハ都道府県規則ニ違反シテ捕獲シタル鳥獣」、この中に入るわけでございますが、「又ハ採取シタル鳥類ノ卵ハ之ヲ譲渡シ又ハ譲受クルコトヲ得ス」というふうな条項になっておったのでございますが、これの加工、保管等につきましては、この旧法では若干手ぬるいと申しますか、抜けているような点もございますので、今次改正におきましては、そういうふうな違反して捕獲した鳥獣を「譲渡シ、譲受ケ、又ハ販売、加工若ハ保管ノ為引渡シ、若ハ其ノ引渡ヲ受クルコトヲ得ス」というように、その間一連の行為全般を取り締まれるというふうにいたしましたので、この面では取り締まり面でもかなり充実したというふうに考えておりますし、本法の運用によりまして御懸念のような点をなるべくすみやかに払拭するように努めたいというふうに考えておるわけであります。
○湯山委員 今の改正によって今度逆な心配がありますことは、たとえばなおそれでも違反を犯す者があったとして、「引渡ヲ受クルコトヲ得ス」ということですから、たとえば焼き鳥屋でツグミの焼き鳥を食べた。これも処罰される、取り締まりの対象になる。こういうことになりますね。
○若江説明員 本人がツグミの料理を食べるために行きまして、これを食することは当然違反でございますが、善意の三者が知らずして食った場合までその引き渡しを受けたということにはならないのではないかというふうに考えます。
○湯山委員 焼き鳥屋に行ってツグミがあるが食べるかということで、出てきたのを食べたとか、出てきたのを見て、これは何だ、ツグミだ、ということでそれを食べる。これは明らかに違反になりますね。
○若江説明員 御設問のようにツグミであるということを確認して食べることは違反になることは当然でございます。
○湯山委員 そこで私はそのことを申し上げようというのではないのです。違反狩猟が行なわれれば、どうしてもそういうことになってくる。そうすると、全くそういう意図のない者まで罪に陥れられる、こういうことですから、当然かすみ網は禁止されておりますし、今度の改正によってさらにそれが強化されるとおっしゃったように、その取り締まりも厳重にする。従ってこういう約束ができるかどうか、来年からはツグミがそういうところへ一切出ないように、かすみ網でツグミをとる——かすみ網だけではありますまいけれども、とにかくそういうことを一切しないようにする。つまりこの法律が通れば、もうツグミが焼き鳥屋に出るようなことは一切なくなる、なくするという確約が得られるかどうか、どうですか。
○若江説明員 従前からそういうふうに条文でも規定されておったわけでございまして、従前から努力を続けておったわけでございますが、さらに本法の制定の趣旨にかんがみまして、明年度以降はさらに積極的にそういうふうな取り締まりを厳重にいたしまして、未然にそういうふうな違法な行為がないように十分な努力をいたしたいというふうに考えるわけであります。
○湯山委員 これは、今のような法改正に伴って別な問題がそれに付随して起こって参ります。狩猟は鳥獣愛護という考え方からいってもそうだし、今のような社会問題というか、そういう問題からいっても非常に重要な問題ですから、とにかくツグミが店で売られるというようなことは一切なくする。これは一つ強い熱意でもってぜひやっていただきたいと思います。もし来年出るようなことがあったら、一つ一緒に連れて行って、その原因から何からを確かめて対策を立ててもらいたいというぐらい、これは私は非常に心配している問題ですから、お願いしたいと思います。 それから次に、鳥獣保護員の取り締まりというか、その権限の問題についてお尋ねしておりまして、確かに刑事訴訟法ですか、それによって現行犯の場合は何人といえどもこれを逮捕できるということはお説の通りでこざいました。これは私の方が勉強していませんでしたので、大へん失礼をしたと思います。ただそれについてもなお問題がありますことは、この法律の条文から見て、この法律の中にはそういう取り締まりあるいは警察権の行使、そういうことについてはかなり厳重な規定が行なわれております。それはお調べいただけばおわかりのように、たとえば二十条ノ四を見ますと、これは修正になっていないところですけれども、精神から申しますと、二十条ノ四には「狩猟二関スル取締ノ事務ヲ担当スル都道府県ノ吏員ニシテ都道府県知事が其ノ吏員ノ主タル勤務地ヲ管轄スル地方裁判所二対応スル検察庁ノ検事正ト協議シテ指名シタルモノハ」云々として「刑事訴訟法ノ規定二依ル司法警察員トシテ職務ヲ行フ」、これには非常に丁寧な規定がございます。それからまた同じように十九条ノ二には後段の部分で「前項ノ規定二依ル立入検査ノ権限ハ犯罪捜査ノ為認メラレタルモノト解スベカラズ」、さらにこれによって「立入検査ヲ行フ職員ハ其ノ身分ヲ示ス証票ヲ携帯シ関係者ノ請求アリタルトキハ之ヲ呈示スベシ」、これも、そういう警察権に類する行為については非常に丁寧な規制がなされております。ところが今度の鳥獣保護員については何らそういう規定がないわけでございまして、一体その鳥獣保護員というのがおっしゃったような行為や取り締まりをどういう権限、どういう法的な根拠に立って行なうのか、非常に不明確でございます。それは一体どの条文のどの点でそういうことを規定しているのか。この点が明確にならないと、実際に保護員の活動にも差しつかえると思いますので、これを一つ明確にしていただきたいと思います。
○若江説明員 鳥獣保護員の任務でございますが、これは改正の第二十条ノ十にありますように、「鳥獣保護事業ノ実施二関スル事務ヲ補助セシムル為都道府県二鳥獣保護員ヲ置クコトヲ得鳥獣保護員ハ之ヲ非常勤トス」とございまして、鳥獣保護員の一般的な任務が事務を補助するということになっておるのでございます。先ほど御提示になりました司法警察職員の、条文の第二十条ノ四は、地方検察庁の検事正と協議いたしまして任命されるものでございまして、現在は九百四十六名がこの司法警察員としての資格を有しているのでございます。これに対しまして鳥獣保護員は、一昨日御説明申し上げましたように、一県につきまして大体七十五名程度がその任に当たる補助員でございまして、これらの任務につきましては第十九条と第十九条ノ二にあります免許証または許可証の携帯任務があるわけでございますが、この携帯任務のある者に対しましてその呈示を求めるという点が第一点でございます。第二点は、第十九条ノ二にありますところの「都道府県知事ハ其ノ職員ヲシテ」で、「其ノ職員」の中に保護員も入るわけでありますが、「保護区、禁猟区、猟区、店舗等ノ場所二立入ラシメ狩猟者其ノ他ノ者ノ所持スル鳥獣若ハ其ノ加工品又ハ鳥類ノ卵ヲ検査」することができるというふうな点にその任務内容が出ておるわけでありますが、そのほかに先般も御説明申し上げましたように、一般的な鳥獣の保護行政につきましての補助員といたしましての任務等もあるということは、先般申し上げた通りでございます。
○湯山委員 鳥獣保護員については、二十条ノ四は適用されないのでございますか。これは条文でいえば、当然やはり都道府県の吏員という範疇に入るんだと思うのですが……。
○若江説明員 第二十条ノ四にいいます「都道府県ノ吏員ニシテ」という吏員の解釈でございますが、これは法務省当局と協議いたしたのでございますが、この場合の吏員は、いわゆる定員内の常勤職員をさしているのでございまして、従いましてここでいう鳥獣保護員は司法警察員としての職務を行ない得ないということになるわけでございます。
○湯山委員 その吏員の定義というのは、それは司法当局との間の申し合わせによってそういうふうにしてあるのか。一般的には可能じゃございませんか、この法律の条文通りいけば。
○若江説明員 地方自治法にいう吏員というのは常勤職員をさすということも、自治省当局とも打ち合わせ済みでございます。
○湯山委員 第十九条の後段の場合、「国若ハ地方公共団体ノ当該官吏若ハ吏員、」この官吏、吏員という概念の中に、警察官は入らないわけですか。
○若江説明員 その項には入らずに、警察官はその下のポツの下に「警察官」ということで明記いたしておるわけでございます。
○湯山委員 明記してあることが問題で、お尋ねしておるわけです。官吏、吏員という概念の中に警察官は入らないわけですか。
○若江説明員 この場合の「地方公共団体ノ当該官吏若ハ吏員、」というのは、一般には事務関係で鳥獣行政等を取り扱っている定員内の官吏または吏員ということで、警察官を別記したのでございます。なお鳥獣保護員等は「又ハ関係者」の中の関係者の中で呼んでおるわけでございます。
○湯山委員 今の御答弁は、それは常識的な解釈の御答弁で、この法律では、この当該官吏、吏員というのにも、ちゃんと必要な場合には注釈がついておるのです。たとえばそれはどういうところかといいますと、二十条ノニです。最後のとろからですが、「採取シタルモノニ非ザル旨ヲ証スル農林省ノ当該職員ノ発行スル証明書、」非常に明確に指示がしてあります。そうでなくて、そういう指示がなければ今おっしゃったように農林省、林野庁の職員というようなことじゃなくて、一般的にそういう取り締まり、それに当たる官吏、吏員、こうなればそれは警察官も入るということも考えられると思うのです。この辺は非常にこれは法律があいまいで、古い法律だからやむを得ぬと思いますけれども、従来なかった保護員が、関係者というのは従来からあった言葉です、ここの中へばく然と入っていく。関係者というのはどんなのがあるのでしょうか、今おっしゃった官吏、吏員、警察官以外に関係者というのは。
○若江説明員 第十九条にいう「関係者」とは、土地の所有者あるいは欄、棚、囲障等がある場合の占有者あるいは共同狩猟地における免許を受けた者等を関係者と呼んでおるわけであります。
○湯山委員 そういうことは規則か何かで明確にされておりますか。
○若江説明員 別段の法令的な定めはございませんが、従前から狩猟法を運用する場合の行政解釈といたしまして関係者をそのように考えておるわけでございます。
○湯山委員 これは明確にしないと、今後今のように保護員が相当たくさん各県で活動していく、そのときに今のようにばく然と関係者というのでは、だれでも関係者だということがあっても困ると思います。ぜひこれもこの法の実施される段階には明確にしていただきたいと思います。同じように関係者というので不明確なのは、これも同じような十九条ノ二の終わりの方に、検査をする人は、身分を示す証票を持って、関係者の請求がありたるときはこれを呈示すべし、とありますが、この関係者というのはどういう意味でしょうか、どういう人をさすか。
○若江説明員 この場合の十九条ノ二のいう関係者とは、鳥獣保護区、休猟区、猟区、店舗等の所有者または経営者等を含めて関係者と解釈いたしておるわけでございます。
○湯山委員 今おっしゃったように、同じ関係者でも、この場合においてもどっちかわからないのですね。今お話しのように、保護員のような人がこうやって立ち入り検査をする、しかもそれは犯罪捜査のためのものじゃないのだ、そういうことを言っておる。それがはたして本物かにせものかわからないということは、検査を受ける側だけじゃなくて、する方の側の者にもあると思います。そこで、どうしても身分権限、こういうことは明確に法律の中じゃなくても規則か何かでやっておかないと、きっとこれも問題を起こす点だと思いますので、特に取り締まり等を強化していくということを内容としておる本法においては、それらの点をぜひ明確にする必要があると思いますから、ぜひその点御考慮を願いたいと思います。 それから最後に、今議論になっておった点ですけれども、免許と入猟許可ですね。これが今度の場合二本建になっております。つまり、それは本人負担の面においてですね。そこで免許というのは、本人にそういう資格があるかどうかということを重点に置いて免許する。これはどの県で受けても各県共通に使える。そして今度はいよいよ具体的に鳥獣を捕獲するということについては入猟の許可をとる。つまり具体的にものをとる許可をとる。そういうことですから、それならば、むしろこの前にも申し上げたように、中心になる県で一番たくさんとって、そうでないよそへ出っぱって行くという例はそう数多くないわけですから、その鳥獣の捕獲に比例して負担させるというようなことから考えても、その二つを区分して、免許とそれから入猟許可という二つにして、一方はどこの県で受けても全国共通に使える。それで目的税の方はその狩猟する県々でまた別に払うというような方法は考えられないか、どうでしょうか。
○若江説明員 この場合の本法で申しております免許というものと入猟許可とは別にいたしておるわけではないのでありまして、ただ免許を受けるための資格を得るために一定のコースの講習を受けて、試験を経て資格があるとした場合に全国共通の修了証をもらえる。それを持って行けばどの県でも免許をもらえる。しかし、各県ことに手数料並びに必要な税金は納めてもらうという建前になっているわけでありまして、決して免許と入猟許可とは切り離しておらないわけであります。
○湯山委員 これは言い方で、切り離してないと言えば切り離してないのです、今の政府の方のお考えは。しかし今度は免許料と入猟税とは切り離してある。だから課税の対象が別ですから、そうすれば、たとえば行為は一つになっても区別してある、それをたまたま一緒にしているんだというふうにも言えるわけで、そういう点で言えば別だと言ってもいいし、一つだと言ってもいいし、どっちでもいいわけです。どっちでもいいのなら、そういうふうに区別して、そうして免許の方は共通に使えるようにする、そうして一方目的税の方はその県その県で受けるような方法は考えられないことはないと思います。これは、今その議論をして、じゃそうしましょうということは言えないだろうと思いますけれども、その検討をしてもらう。なるべく手続の簡素化という希望も多いようですから、そうして私参考人にそういうことを聞いたら、ぜひそうしてもらったらいいということも参考人がきのう申しておりました。そういうこともありますから、ぜひ御研究願いたいと思うのですが、どうですか。
○若江説明員 その点につきましては、地方税法上の税制の面と狩猟免許との関係を抱き合わすといいますか、一本にしながらあわせて検討いたしたいというふうに前からも考えております。今後とも十分御趣旨の意を受けまして検討いたしたいと思います。
○長谷川委員長 これにて本案に対する質疑は終了いたしました。
○長谷川委員長 引き続き農薬取締法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行ないます。湯山勇君。
○湯山委員 なるべく簡単にお尋ねいたしたいと思います。と申しますのは、この農薬取締法が出るまでの経緯について考えてみますと、今のPCP等による被害、あるいは植物ホルモンの問題、あるいはビールスの問題、いろいろ従来委員会で問題になっておったところでございます。で、要望を申し上げておった点、問題になっておった点、そういう点に対して、この場合は非常に端的に、しかもすみやかに取り上げて立法措置を講じられたその御努力に敬意を表しておるわけでございます。内容的には、若干運用の面においてむずかしい点もあるし、実際には農民と漁民の調整の問題、これも大へん御苦労なさったようですけれども、なお具体的な問題についてはいろいろ問題もあるかと思いますが、いずれにしても、こういうふうに問題になっている懸案事項に対してすみやかに対処されたその御努力に対して敬意を表したいと思います。そういう観点からさらに希望がございますので、そういう希望を含めてお尋ねをしたいと思います。 それは、こういう研究に類することは、できるだけ早く、先を見通してやっていただくことが重要だと思います。ところが、法律の題名が取締法というようになっておる関係もあってか、どうしても消極的になりやすい懸念があると思います。たとえて申しますと、今度新たに対象に取り加えられた「生理機能の増進又は抑制に用いられる成長促進剤、発芽抑制剤その他の薬剤」というような表現です。これは、簡単にいえば、従来ホルモンというような名前で呼ばれていたものがこういう表現になったのだと思いますが、そういうものを端的に、こういうむずかしい表現を使わないで、普通使われておる言葉でそのままやっていくようにした方が、実際には法律に対する理解も深まっていくし、お扱いになる皆さんもその方が楽じゃないかと思うのですが、そういう点についてのお考えはどういうものでしょうか。
○齋藤(誠)政府委員 ちょっとお話の御趣旨がのみ込めなかったのでございますが、今御指摘になりました、新しくつけ加えましたところの対象、つまり通称ホルモン剤といっておるものでございますけれども、ホルモン剤というのは一般的にいわれていることでございますが、薬剤の性質から見れば、成長を促進するとかあるいは抑止するとかいうふうな機能を持っておる、その機能に着目して今回取り上げよう、こういうことにいたしたわけでございますので、そういう表現を使った次第でございます。
○湯山委員 それはその通りだと思うのですが、そこをもう一つ脱皮する——もし今のようなお考えからいえば、ウイルスなんというのもそうなんで、これもほんとうをいえばウイルスというのじゃわからない、俗にビールスというのは、本来の言葉は、俗語ですから、今ここでいわれておるものとはだいぶ性格が違うと思うのです。もし今局長の言われたような表現をすれば、ビールスといわないで濾過性病原体なら濾過性病原体と、ひらがなで書いても、とにかくそういうふうにすれば首尾一貫すると思います。一方それだけ危険なビールスというものを大胆に、しかも局でいろいろ御議論になっても、この法案に書いてあるようにウイルスとはいわないと思うのです。こういう言葉は使わないだろうと思うのです。もっとビールス、ビールスとおっしゃっていると思います。それをあえてウイルスというようなむずかしい表現をされる、こういう大胆さ、これはいいと思うのです。もっといえば、私はビールスでいいと思います。ウイルスなんて書かないでビールスでいいと思うのですが、それならこっちも生理機能を抑制するとか増進するとか、そういう言葉じゃなくて、ホルモン剤でもいいし、それから生理機能の増進とか抑制とかいうことならば、たとえば鉄分もそうなるだろうし、根についてはカルシウムもそうなる、そんなものまで一切含んだものという誤解も招きやすいと思います。新聞の広告なんかも決してこういう表現じゃなくて、ちゃんとホルモン剤というので出ておるわけですから、もう少しそこらは大胆に、そして農民大衆が親しめるような表現にしていく、それでいて決して正確さはそこなわれないと思うのです。そういう思い切った措置が積極的になされてしかるべきではないか。同じようなことをもっと申し上げますと、今度農林省設置法の中で植物ウイルスの研究所というのが設置されるそうですけれども、これなんかも、植物ウイルスの研究をされるにしても、ビールス研究所でいいじゃないか。というのは、従来は普通植物ビールス動物ビールスと言っておりましたけれども、農林省で御研究になった中に、先般発表になっておったので、北大の福士四方という方と、農業技術研究所の木村郁夫という方、こういう人たちが、ツマグロヨコバエのビールスでも稲の萎縮病のビールスでもこれは同じもので、両方に存在しているということでこれは世界の学界の注目を浴びております。ですから、これは今農政局長に申し上げるべきことではないかもしれませんが、一般的に言って植物ビールスというようなことに限定しないで、ビールス研究所として、その中にもっと、たとえば魚のビールスなんというものはほとんど研究されていないと思います。それから、同じビールスでも、牛のほうそうのビールス——人間の研究はあるにしても、牛のほうそうと人間のとではビールスが違っている。昆虫の問題にしても、リッケッチャーのようなビールス、それから、バクテリアの中で繁殖するバクテリオファージのようなビールス、そういうものはたとえば魚のビールスなんかについても、おそらくどこも研究できない。そういうものを積極的に含めて——せっかくこうやってビールスに対するものもこの中に含めていく、それはけっこうなんですけれども、研究機関においてはそういうことをもっと大胆に、将来を見越してやっていくという態勢をもう積極的にとっていただくという段階ではないかと思います。これは局長の御答弁もお伺いしたいし、そういう観点から言えば農政局だけの問題でもございますまいから、政務次官からも御答弁をいただいたらと思うわけです。
○石倉説明員 湯山先生の御質問に、局長にかわりまして御返答申し上げます。 まず最初に、植物ホルモンという言葉を端的に入れたらどうかという御指摘でございますが、植物ホルモンには、先生も御承知のように、成長ホルモン、癒傷ホルモン、そのほかいろいろあるわけであります。最近、植物の生理機能の促進または抑制を通して農業生産に農薬を使うという、カテゴリーから言いますと、成長ホルモンにも癒傷ホルモンにも入らないものが幾つかあるのでございます。それで、大部分のものは植物ホルモンでございますから、実は植物ホルモンと言ってもよろしいかと思うのでありますけれども、たとえば倒伏防止剤とかあるいは乾燥剤というようなものになりますと、従来の植物ホルモンの分類にどうも入らない。それで、最近はいわゆるケミカル・コントロールという言葉が外国にもできておりまして、すでに御承知かと思いますが、日本でも文献に出ております。このケミカル・コントロールの対象になるものをこのような表現で表わしたいと思ったのでございます。 それから第二の、ウイルスの呼び方でございますけれども、これは先生も御承知のように、実はウイルスという言葉を使っておりますのは日本だけでございまして、むしろバイラスとかビールスとかいう英語読みあるいはドイツ語読みの方が世界的に広いのでございます。ところが、日本の学者の間でこれは数年にわたる論争がございまして、学界をつくります際に、今後はウイルスという呼び名に統一しようということになりまして、学会名そのほか公用語としてはウイルスを使うということでやっております。従いまして、先般できましたウイルス研究所におきましてもウイルス研究所という名前にした次第でございます。 それからこのウイルス研究所をつくります際に、単に植物ばかりでなく動物、特に昆虫ウイルス等も一緒に研究されたらどうかという御指摘でございます。このウイルスの研究の種類は、ただいまの日本の状態では、御承知のように人体医学関係とそのほかの生物関係という二つになっております。それで一時この植物関係のウイルス研究を京都大学にあります人体医学のウイルス研究所でやっていただいたらどうかという意見もあったのでございますが、これは学術会議の方からむしろこれは植物ウイルス研究所を別途につくった方が研究能率が上がるのではないかという御指摘が、ございまして、別途にできたように私は伺っております。 それからまた先ほどツマグロヨコバエのウイルス、稲の萎縮病のウイルスが同じであるという御報告を読まれましたそうでございます。実はこのウイルスは、確かに稲に対しましてもツマグロヨコバエに対しましても病原性を持っておるのでございます。それで植物ウイルスでございましても、虫媒のウイルスにつきましては、この植物ウイルス研究所の中で研究をやることになっております。
○湯山委員 政務次官そのままちょっとお待ちいただきまして——御説明はその通りだと思います。ただケミカル・コントロールの物質、そういうものにしても、それはそれで表わせると思いますし、それから今の乾燥防止剤ですか、そういうものはまたそれで別にそういうもののはみ出したものというような見方もできるわけで、私が申し上げるのは、いずれにしても正確じゃないわけですから、はみ出るものができるのだから、それならなるべく大衆性のあるものにこういう法律はしていくという御努力を願いたいということと、それからビールスについては、それはそういう表現をした方がいい、その方がいいということで、これは私は賛成をして申し上げたのです。ただ、ウイルスという言葉はとにかくなじめない言葉なんで、これは皆さんもお困りだろうと思いますから、もう少し考えたらどうか、ということを気がついたまま申し上げました。 それから植物ビールスの研究所というのは、今おやりになる内容についてとやかく申し上げたわけじゃありません。初めから植物という看板をかけないで、ビールス研究所にして、その中で今は植物のビールスの研究をするのだ、そうすると、これを拡張して魚のビールスに発展しても、その他の家畜のビールスにいっても、それはそのままで一々設置法を改正したりしなくても内容充実でできるのです。そういう展望に立ったことをやっていくとすれば、説明は当分は植物ビールスの研究をするのだということですが、将来伸ばすときに植物ビールス研究所としておかない方がいいと思います。ですから、そういうところを一つ御留意なさって、みずから狭めるようなことをしないで植物に関係のあるビールスを研究するというので、昆虫も入ると思います。そうでなくて、農林省のビールス研究所は、今のように家畜なり魚類なりまだまだいろいろ未開の分野がたくさんある。そこをだれがやるかといったら、やはり政府機関のようなところでやらなければ、京都大学のウイルス研究所では手が回らない。そうすると、農林省が中心でやっていく。それには将来のある構想に立って、農林省ビールス研究所として、そこでは将来何を含んでもいいというような形でやることが望ましい、こういうことを申し上げたわけです。それについて政務次官の御所見を伺いたいと思います。
○津島政府委員 学問的な名称のことでございますが、これは農林省の場合は、その対象は百姓さんの方々でございます。こういう対象を考えまして、あまり混乱をしないように、名称にあまり無理があってはいけませんけれども、そうでない限りにおきましては、使いなれた言葉がよろしいのではないかというふうに私は考えるのであります。 それからただいま研究所の名前に植物というのをつけない方がよかったのではないかというお話でございますが、まことに傾聴に値する御議論でございます。私もやはり今後ビールスの関係は研究する範囲が非常に広いということは幾らか承知をいたしておりますが、そうしますと、植物という名があるいはじゃまになってくるのではないか、かように考えます。従いまして、この点もまたよく検討することにいたします。
○湯山委員 今の農薬とそれによる被害、特に農民と漁民との利害関係、こういうものは議論していけば限りなく問題が続くと思います。そこでこれは、そういう御努力はしておられるのですから、それについては触れないで、御善処願うということにしまして、ただ問題は、登録された農薬によって被害が起こった場合、それから指定農薬、特にいろいろ御指導になってなおかつ被害が起こった場合、そういう場合は一体だれが責任を持ってどうされるか、これは法律では明確にされておりませんので、これが適用されて起こってくる点で一番中心になるのはそういう問題だと思います。そこで一体どういうふうにされていこうとお考えになっておられるか、この点だけお伺いいたしたいと思います。
○齋藤(誠)政府委員 御質問の中に二つの内容が含まれておるわけでございますが、第一の登録した指定農薬について現実に被害ができたような場合にどのような措置をとるかということでございますけれども、その前に、起こった損失自身に対する措置のほかに、登録された農薬自身が、登録された当時の見本と実際に売られたものとに相違があるというふうなことによって損害が生ずる場合もあろうかと思います。また登録当時におきましては有効成分を備えておったものが、その後になりまして不良化するといったような場合、それに伴って被害を生ずるという場合もあろうかと存じます。これらの点につきましては、登録のときにおきまして十分審査をいたすわけでございますが、法律上ももしこの取締法に違反して販売されておるような事実があるというようなことがありますれば、登録の取り消しの手続はできることになっておるわけであります。また当初の登録時における品質と違いましてその後において不良化したというような事態に対しましては、随時検査をいたすこともできることになっておりますので、検査の結果、当初の有効成分を欠いておるといったふうなことがわかれば、これまた登録の取り消しをする、こういうふうな措置は法律上は一応あり得るわけでございます。御質問の要点は、そのようなことがあろうとなかろうと、ともかくも現実に生じた損害についてはどのようにするのかということだと思うのでございますが、この法律の建前から申しますとあくまでも、そのような農薬、つまり十分効果の上がらないようなものあるいは逆に薬害のあるようなもの、こういったようなものについて、農村にそれが販売され、農家が安んじて優良品を信頼し使うことができるようにするというのが本来の建前でありまして、いわば品質保全についての保証をこの制度によってやっていこう。それに加えまして、この使用にあたりまして生ずべき被害の防止をしようというのがこの取締法の本来の建前になっておるわけでございます。従って、もともとこの法律の建前としては、損害の発生を前提として法律の制定をしたものでないことは先生御了解の通りだろうと思います。そこで、あとは結局事実問題として、そのような事態が起こった場合にどのようなことをやるべきであるか。これには、はっきり先ほど申し上げましたような取り消しの事由になるようなものでありますならば、これは損害を受けた者が、その農薬製造業者、販売業者に対して、民事上の損失補償というようなことは当然考えられる措置であります。また、それ以外の一般的な、今の水産者、漁民あるいは農業者との関係において、きわめて因果関係が明確であるというような場合、たとえば自分の田でいついつに使った農薬が隣の池に流入されて、明らかに不当な使用であるというようなことがはっきりしております場合においては、これは民事的な問題として解決されるものもあろうかと思います。今回一番問題になります点、つまり先ほど御質問になりました指定農薬のような場合において起こったような措置をどのように考えていくかということだと思いますが、これも法律案といたしましてはあくまでも被害防止の建前で措置を規定いたしたわけでございますから、もちろんそれを前提としてどのようなことをすべきかということを法案の中に入れることは、この法案の建前としては無理である、しかし起こった問題に対処する必要はもちろんございますので、法案の中におきましても、できるだけ、指定農薬の使用者と、それから使用に伴って被害を受けるおそれのある漁業者あるいはその他の人との間におきまして、これは地域的なある意味においては利害調整の問題でもございますので、いきなり法的規制をしてきめつけるということの前に、そのような措置をはからせることも必要であろう。そこで、自主的な規制措置を考えるというふうな場合におきまして、その前に府県知事が使用規制についてのどのような方策をとったらよろしいかということを関係の団体に意見を聴取することになっております。そういう際におきまして、両団体におきまするそういうふうな措置を含めて話し合いが進められるということであれば、これは法案としてもそのような内容のものを取り入れることについて排除しておるものではないわけでありまして、現実問題としてそのような解決方法がとられるものを含んだ自主的規制措置であるというのであれば、これは自主的規制措置として十分尊重されるべきものであろう、こう考えておるわけでございます。それ以外にいろいろ合法的に使用規制もやり何もやって、なおかつ不幸にしてそのような事態が起こったということでございますれば、今後における運用の面においてさらに改善に努力すべきはもちろんでございますけれども、現実の生じた事態に対していわゆる災害復旧的な考え方をどのようにそこで考えていくか。これはあくまでも起こった事態に対する現実的な問題について考えていく。こういうことになるのではないかと思っております。
○湯山委員 いろいろな場合をおあげになって御説明をいただいたわけで、初めの方の部分は問題ないと思います。どちらかに欠陥がある、手落ちがあるとすると、そちら側に責任の所在があるわけですから、その場合は、これは問題はないと思います。今回のこの登録農薬登録取り消し等によって、被害の防止をまずはかった。だから、登録農薬を使って、しかもきめられた通り使う。指定農薬も、今のような指導によって適正に使えば被害は起こらない。これが今度の法律の建前ですね。しかしながら、その通りやってなおかつ——こういう法律を出す前の状態もそういうことを予想して今までやってこられたわけではないですから、こういう登録農薬、指定農薬等の新たな措置を講ぜられても、なおかつ被害の起こり得るということは予見しておかなければならないと思います。そこで、今のようになさった登録農薬を厳重にその通り使って効果の薄い場合のことは、これは別だと思います。それもありますけれどもそれは別として、それによって被害が起こった。それからまた指定農薬、しかもこれはいろいろ手続を経て、きめられた中での最も慎重な手続を経て指定農薬を使ったが、それでもなおかつ被害が発生した。魚介類が死んだとか、他の農作物に影響があったとかいう場合には、これは非常に端的な言い方をすれば、そういう農薬を登録した政府の側にも責任がある。それからこういう制度をつくって、指定農薬というものを指定して、それを使ってなおかつ、だれにも間違いがなく、あやまちがなくて被害が起こったというようなことについては、これはまた政府の側にも責任があると思います。あるいは府県にも責任があるといえると思いますけれども、農民にそのしわ寄せをそのままかぶせる、漁民にそのままかぶせるということであってはならないと思うので、そういう点についてはどのようにお考えになっておられるかということが一番お聞きしたい点でございます。
○齋藤(誠)政府委員 なかなかむずかしい問題でございますが、まず前の方のお話では、登録農薬についてそれを使用してみたところが薬害が生じた、つまり使用者自身が被害を受けたというような場合をお話しになったと思いますが、これは登録にあたりまして、特に今回の新しい農薬の登録について留意いたすことにもいたしておるわけでございます。低毒性の新農薬を登録することにいたしたわけでございますが、試験研究の結果そこに想定されておりますような使用の方法をいたしますれば薬害はないし、また除草の効果も十分上げ得るということになっておるわけでございますし、そこからくる被害というものは、登録した農薬については想定することは私は必要ないのじゃないかと思うのです。問題は、新指定農薬につきまして、使用規制をいたした結果、なおかつ予見せざる事態によって被害が生じたらどうなるか。こういうお話ではなかったかと思いますけれども、具体的に今回予定しておりまする指定農薬の対象は、たとえばPCPというのを考えておるわけでありますが、PCP自身を登録した結果それに現実に被害が出てきた、従ってその登録自身について問題があったという責任を免れないではなかろうか、こういう御質問だと思いますが、法案の建前といたしまして、一応PCPのようなものにつきまして、通常相当の普及状態を持って、通常の使用方法をとった場合におきましても、魚毒性なりあるいは毒性の持続性といったような見地から、一般的には被害のおそれはそうないというような場合におきましては、これは登録として認めていくわけであります。しかし、認めたといたしましても、特定の条件が重なってくる、特に気象災害、洪水とかあるいは集中豪雨といったようなことと相結んで、特定の自然的条件あるいは地理的条件のもとに農薬使用に伴う魚害が発生するおそれがある、こういう場合を想定して使用規制の道を開こう、つまり、もっと端的に言いますれば、登録全体としては、角をためて牛を殺さないというところまでは農薬全体の利用という面から見て登録をしよう。しかし、角をためて牛を殺すようなおそれがあるものは登録はしない。しかし、同時に角をためて牛を殺さないような程度における農薬といえども、地域的には今申し上げたようないろいろな条件が重なることによって魚害が生ずる場合があり得るわけでございますから、そういう際におきましては、その地方におきまする状況に照らして使用の規制措置を講じて参りたいというのが、この建前になっておるわけであります。そこで、そのような事態に対しましては、客観的な一つの基準をもって使用規制するといっても、なかなかむずかしい問題もあるわけであります。そこで実際問題として、その適用あるいは運用の面において不十分であったということからくる被害の発生というようなこともあり得る場合もあろうと思います。そこで、できるだけこういうような問題につきましては、両者間におけるいわば利害の調整問題として解決をはかるようにそういうことをいたしていきたいというのが、今回の考え方の一つの基調をなしておるわけであります。しかし、それでもなおとてもできないという場合においては、法的な使用規制を知事にとらせるということにいたしたわけでございますから、その限度におきましては、これは誠意を持ち、責任を持っていたした結果として被害が生じたからといって、これはどうも法律上の責任というわけには私は参らないと思います。ただ現実に被害が生じた場合に、これに対する救済措置をどのようにするかというのは、これまた別個の問題でございまして、当然生じた被害に対する復旧の問題については、その問題として都道府県知事なりあるいは農林省においてもどのような対応策を考えるべきか、こういうことで善処すべきものであろう、こう考えるわけであります。
○湯山委員 ちょっとわからない方が今の御答弁では多いのです。お尋ねしておるのは、局長の言われたような点じゃなくて、今牛の例をお引きになりましたけれども、牛で申しますと、かつて農林省の方から種牛として、委員会でも取り上げましたけれども、シンメンタールという種類を高知の種畜場の方へ貸して、種牛として香川県で種つけをやった。ところが、これは赤毛で白斑が出ないということになっていたのが、ずいぶんたくさん白い斑点が出て、そのために農民の方は大へんな被害を受けました。それについて県の方も補償の措置を講じるし、農林省の方も、補償じゃない、過失があってそれを補償したというわけではなくて、どれだけか適切なそれに対する対策をお立てになりました。この場合も登録農薬については、使えばこれで被害はないのだということの証明が登録ということなんですね。その登録されたものを規定通りに使って、なおかつ被害が出る。それから指定農薬についてて、たとえばヘリコプターでやる場合に、都道府県知事なり何なりが指導して、農林省も指導して、それでやって、指定農薬で被害が出た。悪い人はだれもないのです。使った農民も悪くないし、指定した農林省も悪いわけじゃない。それから指定農薬をそういったヘリコプターでやれと指導した県にも手落ちがないのです。具体的に、これが欠点だ、ここにミスがあったというものではなくて、それで被害が起こる場合が予想されるのです。これは今、牛の例を申されましたけれども、農薬の被害の中にもわけがわからない被害がやはり出ておるでしょう。それは、だんだん変わっていきますし、気象条件が非常に複雑だし、それだけじゃなくて、たとえば魚類なんかに影響する場合には、他の要素がからんでくると思います。塩が濃い場合、薄い場合とか、いろいろな要素がからむから、思いがけない、だれにも過失がなくて被害が起こる場合がある。その場合には、それをだれかが見てやらないと、それは運が悪かったから、お百姓さん、がまんしなさい、あるいは漁業をやっておる人たち、がまんしなさい、こういうわけにはいかぬと思う。そうすると、一方は、自分たちはこうやったから責任がない。現実にこういう被害が起こったじゃないか。今おっしゃったように、訴訟でやれといったって、訴訟費がよけい要るばかりで、だれでも判定を下せない。今の農薬の性質、使用の状態から見れば、むしろ今後そういう事態は出る可能性の方が多いと思う。研究も完成しているわけじゃないし、条件もいろいろ変わってきておる。そこでそういう場合には、農林省が引き受けた、何とかする、こうでないと、せっかく取り締まりを強化されても、かえってそのために問題はもっとむずかしくなってくるというようなことがありはしないか。そこで、それではそのときには何割をどうしますとか、そうじゃなくても、そのときは責任をとる。訴訟へ持っていけというのは一番無責任です。そうではなくて、判断つくわけですから、そのときには政府として責任をとるというようなことが言えないかどうか。責任をとるんだと言えば、それでこの問題については質問を終わります。まだあと価格の問題もありますから、それは別にして、今の問題についての質問は終わりたいと思うのですが、どうですか。思い切って、それは当然だ、そういうことになった場合には何らかの責任はとる、一種の災害だから、特別な災害として農林省の方で責任はとる、あるいは府県にとらして、別途、シンメンタールのときのように、初光のときのように、地元に責任をとらして補償してもらって、あと農林省の方で何とかする、こういうことを当然されなければならないと思うのですが、その点について、一つ責任のある御答弁をいただきたいと思います。
○齋藤(誠)政府委員 お話の点はよくわかるわけでありまして、先ほどもその点について申し上げたわけでございますが、あるいは言葉が足りず、不十分だったかと思いますが、私が申し上げましたのは、今、先生がお話になりましたように、登録をし、それを使用する過程において、何らそこに過失もなければ、何らあれもなくて、規定通りに無過失にやったんだ、にもかかわらず、予見せざるいろいろの事情によって損害が発生した場合には、それに対する措置をどのようにとるか、こういうことだと思います。従って先ほど申し上げましたように、それに対する法律上の責任に基づいて何らかの措置をとる、こういうことはこの法律の建前としてはむずかしいのではないか、またそういうことも予想いたしていないのではないかということを申し上げたわけでございます。しかし現実にいろいろの事情によって被害が発生いたした。たとえば今回予想しておりますような指定農薬が使用されることに伴って魚害が生じたというような場合に、一般的にはなかなか因果関係というものが追求しにくい。特に、どのたんぼのだれが使用した農薬が、どういう過程を経て、魚害を生じたかということはなかなか把握しにくいというような場合が非常に多いわけでございます。また発生した被害自身についても、昨年度の魚害について見ますると、これがはたしてどの部分が農薬による被害であり、どの部分が集中豪雨に伴う湛水によっての被害のものであるか。これはとにかくあがった被害額というものはわかりましても、そのうちどれがどれだということはなかなかわからないという性質もあるわけでございます。いずれにしましても、そのような事態がかりに不幸にして生じたという場合においては、その不幸の事態に対してどのような対処策をやるかということは、具体的に起こった事例々々に応じて当然農林省なり府県なりは善処すべきである、しかしそれは法律上の責任というふうなことにはならないのではないかということを申し上げたわけでございます。
○湯山委員 それじゃ言い方を変えてお尋ねいたしたいと思います。今のようにだれも責任はない、欠陥はない、しかしながらそれによって現実に被害が起こった。そういう場合には、その被害の関係農民なり関係水産業者ですか、そういう人たちには直接その被害の負担はさせないんだ、あきらめろというようなことはしないで、その人たちにそのしわ寄せをするようなことはしない、こういうことは言えませんか。これは初光のときに同じように申し上げまして、それは確かにそうだ、今後もあることだしするから、何らかの制度的な補償をしたらどうかということも申し上げ、それは研究するということで、現実にはそういう措置をされました。それと同じような、あるいはそれ以上にわかりにくいこともあると思います。いずれにしてもこういう登録農薬あるいは指定農薬によって、しかもだれも間違いなく使用したにもかかわらず、使用した人が被害を受けるとか、あるいは他に及ぼすというような場合、その被害のしわ寄せがその人たちにこないように、これは県なり国なりが善処すべきだ、こういうことだけ明確にしていただければいいと思いますが、いかがでしょうか。
○齋藤(誠)政府委員 お話の通りであると思います。制度的に両当事者で当然損害の法的責任を負うべきであるというようなことにはならないと思います。実際におきまして、そのような話し合いが自主的に行なわれることについては一向妨げるものではございませんけれども、制度的にそのようなことによって処理すべきものであるというようには考えておりません。従って昨年度におきまする例におきましても、現実に被害が生じたものに対しまして、水産庁として所要の復旧資金を予算として計上して対策に処したわけでございます。そういうことでございます。
○湯山委員 あとの説明がなければあれでよかったのですけれども、あとの説明があると、ちょっと気になるのです。むしろ私は、制度的に責任はないと言うけれども、こういう制度は政府の方でつくるわけです。法律改正によってつくるわけで、それはもちろん農民、漁民を保護するためということはよくわかります。しかしこうやって責任を持って推薦したといいますか、ことに指定農薬につきましては、使用に至るまでとにかく干渉する。それで被害が起こった場合には、それは刑事的な責任があるとまで言いませんけれども、ある意味で道義的な責任はあると思います。ですから、とにかくそういう法的な責任があるなしというような言葉は抜きにして、そういう被害が直接農民なり漁民なり、そういった人たちにしわ寄せされないようにはするのだということだけでいいと思うのですが、どうでしょうか。
○齋藤(誠)政府委員 ただいま申し上げましたように、制度的に漁業団体あるいは農業団体に責任がしわ寄せされるというふうな、つまり今の損害の解決の方法として制度的に責任がそこにしわ寄せされるというふうにはもちろん考えておりません。ただ先生の御趣旨が必ずしもよくわかりませんが、国がやるべきことをやらないで、そちらに全部おっかぶせるのではないか、こういうことでございますれば、そういう考えもまた持っておりません。
○湯山委員 どうも形容がつくのでわからなくなるのですが、結局そういう、たとえば今のように、ヘリコプターを使って農薬をまいた。そのときに、風でどこかのコイならコイを養殖しているところへそれが入って、それでコイが全滅したといった場合には、ヘリコプターでまいた人も、指定農薬で県が指導してそうやったわけですから、県もそれを持つ筋合いはない。散布を依頼した農民の方もそういう責任はないわけです。それが入った池の方は被害を受けたわけで、そういう場合は、具体的にいえば一体どうなるのですか。それは死んだのが運が悪かったのだ。そうかといって、じゃ、農薬を散布してもらった農民の方に持てといったって、これは持てるわけのものじゃありません。県に持てと言うか、国が持つかではないですか。
○齋藤(誠)政府委員 どうもはなはだ明快なお答えができないのは残念でございますが、いろいろな事例々々によっていろいろ複雑な関係がございますので、今お話しになりましたような、ヘリコプターで農薬を空中散布した、その農薬が四散して、それに伴って被害を生じたといいたような場合に、防除自身が非常にまずかったというようなことでありますならば、これは当然因果関係から見ましても民事的な責任を免れることはできないということは明らかだと思います。しかし責任は十分尽くしたけれども、たまたま突風でもあって、その風の間に間に四散してしまった、それがえらい被害を生じたというようなことになりますると、具体的なケースについて、またどのようなことによって被害が生じたかというようなことによって、その事態に対応するいろいろな救済措置を考える。その場合に防除団体で事実上の問題として解決する場合もありましょうし、あるいはそれが広範な被害があって、とうてい一防除業者だけでは救済できないというふうな事態があれば、当然行政的にも何らかの措置を講ずる必要があろうというような場合もこざいましょう。そこでこの問題につきましては、そういう、つまり農薬を使用する場合における他の分野とのいろいろの紛争問題というものにつきましては、おっしやる通り今後研究すべきものがあろうと私は思うのです。これはひとり農薬に限らず、汚水の問題であろうとか、ばい煙の問題であろうとか、他の分野とのいろいろ調整の問題があることは明らかだと思いますけれども、農薬取締法の関係でそこまでいろいろの面を想定してどうするかということにつきましては、やはり行政的な事実問題に対してどのように今後やっていくか、具体的な事例によって判断していく以外にはなかろう。ただ将来の方向といたしましてそのような問題に対して何らかの解決方法を考えていく必要はあるわけでございますが、多少そういう意味も含めまして今回の農薬取締法の中におきましては、まずできるだけ利害関係者の意見を聞いて自主的な解決方法を期待する、それがどうも十分期待できないような場合において法的な規制措置を講じて参ろう、こういうことをいたしたわけでございます。そういうような方法によりまして今お話しになりましたような点も含めての解決方法がその中に織り込まれていくというようなことができればこれは一つの解決になるのじゃないかというようにも考えまして、なかなかむずかしい問題で、ございますが、事態に対処する方法を今後全体としてどう扱うかについては研究さしていただきますと同時に、具体的に起こった事例につきましては、これは今申し上げたようなことで善処していくべきであろうと考えております。
○湯山委員 ほんとうを言えばまだわからないのですが、今ので了解するとして、そういういろんな解決の仕方があると思います。いずれの場合にしてもその責任が農漁民にしわ寄せになるようなことはないように努力する、これくらいはお約束できると思うのですが、どうですか。
○齋藤(誠)政府委員 今回の改正の意味がそのような趣旨でございますので、御趣旨に沿ったような運営をしていきたいと思います。
○湯山委員 今の問題はぜひ一つそういう方向で御善処願いたいと思います。それから同時に時期を失しないように、すみやかに今の方法をおとりになるように願いたいと思います。 次は価格の問題ですが、特に今度ホルモン剤その他微量でもって機能を果たすものが入って参っております。そうするとここで問題になるのは値段の問題です。ホルモン剤にしてもそうですし、その他農薬自体がそうなんですが、どんどん新しいものが出て参ります。そこで少しのものをつくればこれは研究費を含めてコストがずいぶん高くなるのは当然だと思うのです。そういうことを考えてみますと、早く出そうというのでうんとコストの高いときに出てくる、あるいはまだその効能が十分確認されない段階で出てくる。しかも御存じのように、関係新聞を見ましてもそういう関係の広告はずいぶん出ております。そういう広告費にずいぶん金がかかるというようなことになると、結局犠牲になるのは農民であるということになるわけで、相当高価な、しかも微量で用を足す、こういうものをいよいよ登録するということになれば、そういう点についてなるべく安くて有効なものを使うということについて格段の御配慮が要るのではないかということを考えるわけですが、それについて何かこの際対策があれば一つお示し願いたいと思います。
○齋藤(誠)政府委員 農薬につきましては御承知のように、比較的製造業者が小さいし、またある程度競争も激しいという関係もありまして、ここ最近におきましては、全体としては農薬の価格はむしろ下がりぎみであるように承知いたしております。これの指導にあたりましては、最近のごときはむしろ農薬の乱売の方がいろいろの弊害を生じておるようなきらいがありますけれども、そうでない新しい農薬で、かつ相当面積使用されるようなものに対しましては、当初におきましてはたとえば線虫駆除剤等に対しては農林省が助成をいたしておりますが、このような補助をいたすような農薬につきまして、年々普及面積の増大に伴って当然コストの低下をはかるべきである、こういう見地で、補助単価につきましてはだんだんと引き下げるという措置をとっておるわけでございます。
○湯山委員 今申し上げたのは——過当な競争があると思います、今おっしゃった中にもたまたまそういうお話があったわけですけれども。そこでそれは今のような。タンピングのような形で出ることもあるし、逆に宣伝合戦ということでどんどんつり上げていく、そのかわりそういうダンピングのようなことをやったものは、今度は新しいホルモンならホルモン剤を初期にうんと宣伝して、それを埋めていこうというようなこともまた考えられる。そうするといずれにしても不当な価格というものがそこに生まれてくる可能性、これは杞憂じゃないと思います。現に医薬の場合にそういうことは明瞭に出ておるし、農薬もまた全然別個のものではないということは最近の傾向から出ておると思います。そこで農薬に類するものの種類はこういうふうにだんだんふえていく、そうするとそういう競争もまた同じように拡大されていって、農民がその犠牲になるということを心配しているわけです。ことに今輸入のものが多いということであれば、よけいそういう心配もあるわけで、そういうことに対してただ助成するというような簡単なことだけではなくて、もっと抜本的な対策を講じなければならないのではないかということをお尋ねしておるわけです。
○齋藤(誠)政府委員 お尋ねのように、とかく医薬品やこれに類似した薬剤につきましていろいろの宣伝費がかかる、また場合によっては誇大宣伝であるということに伴ってその面から経費がかかるということも想像できるわけでございます。今の農薬取締法におきましても不当な誇大宣伝については取り締まりの規定もございますが、誇大宣伝でなくても現実にいろいろの宣伝費が増高しないようにということは考えるべきでありまして、コストの計算等におきましても、農薬は一般医薬品よりもその面の経費が比較的少ないようでありますけれども、十分注意してやらなければならないことだと考えております。今お話にもありましたように、全体としてはできるだけ今の農薬を早く国産化に切りかえる、特に輸入品についてはいろいろの特許やなんかがありますから、そういう面の経費もありますので、できるだけ国産化をはかっていく。その際におきまして、今お話しになりましたような宣伝費等に不当に経費がかかるということのないように注意いたして参りたいと思います。
○湯山委員 これで終わりたいと思いますが、実は今の価格については私も別な資料を持っておるのです。その資料によって具体的にお聞きすれば、もっと的確な御答弁がいただけるかと思いますけれども、これは時間の関係もございますし、そういう関係は局長もよく御存じですから、もうこまかく申しません。ただ、とにかく今のような特に新しいホルモン剤等については、そのコストというものは実際にはつかまえにくいのです。最初つくるときにはずいぶんたくさんの費用がかかります。しかし量産になれば、また考え方によればうんと安いコストでできるのです。どこをとるかということは非常に問題なので、そういうことを考えてやっていただかないと、出てきたものはうそじゃないのです。これだけかかりました、何百万円かかったと言っても、決してそれはうそじゃないけれども、そうだからといって将来販売価格がそれでなければならぬかというと、またそれもそうでない、こういう例が非常に多いのです。そこで、そういったことも含めて、せめて農薬だけはああいうむだな費用を使わないで、ほんとうに役に立つように農民が使えるというようなことをぜひやっていただきたい。このことを特にお願い申し上げまして質問を終わります。
○長谷川委員長 この際、午後一時まで休憩をいたします。 当委員室は、文教委員会との連合審査会が開会されますので、午後の当委員会は採決を行なう関係で第三委員室に変更いたします。御了承を願います。 午後零時二分休憩 ————◇————— 午後五時開議
○長谷川委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 農薬取締法の一部を改正する法律案を議題といたします。 本案については、午前中質疑を行なったのでありますが、その後質疑の申し出がありませんので、本案に対する質疑は終局いたしました。
○長谷川委員長 別に討論の申し出もありませんので、これより採決に入ります。 農薬取締法の一部を改正する法律案について採決をいたします。本案に賛成の諸君の起立を願います。 〔賛成者起立〕
○長谷川委員長 起立総員。よって、本案は原案の通り可決いたしました。 なお、本案の委員会報告書の作成等については、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○長谷川委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 ————◇—————
○長谷川委員長 次に狩猟法の一部を改正する法律案を議題といたします。 本案につきましては、午前中に質疑を終了いたしております。 —————————————
○長谷川委員長 これより討論に入るのでありますが、別に討論の申し出もありませんので、直ちに採決に入ります。 狩猟法の一部を改正する法律案について採決をいたします。本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○長谷川委員長 起立総員。よって、本案は原案の通り可決いたしました。
○長谷川委員長 この際、足鹿覺君外二名より本案につき附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。 趣旨説明を求めます。足鹿覺君。
○足鹿委員 私は、自由民主党、日本社会党、民主社会党を代表いたしまして、ただいま可決されました狩猟法の一部を改正する法律案に対する附帯決議を付するの動議を提出いたします。 まず、案文を朗読いたします。 狩猟法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 今次の「狩猟法の一部を改正する法律案」は「地方税法の一部を改正する法律案」と相俟って、鳥獣保護及び狩猟に関する行政の基本的態勢を前進させる効果は少くないと認められるが、政府は、さらに、教育文化、自然保護、国土保全等の総合的見地から本法の運営の万全を期するとともに、狩猟地域の特定等を含め、鳥獣保護および狩猟制度の抜本的改正についても検討をすすめるべきである。 なお、当面左記の諸点についていかんなく措置すべきである。 記 一、都道府県の機構の整備、都道府県間の連繋の強化および関係団体組織の活用等により免許手続の簡素化をはかること。 二、狩猟免許申請者の適性審査を行なう必要のある場合および、その審査基準を明確にすること。 三、鳥獣保護員について、適正な手当の支給、身分の保証、権限、服務規程の整備等を検討すること。 四、有害鳥獣の積極的駆除対策を確立するため所要の措置を講ずること。 五、鳥獣行政機構の整備拡充をはかること。 右決議する。 以上でありますが、提案の趣旨説明につきましては、委員会の審議の過程を通じて尽くされておると思いますので、時間の関係上これを省略いたします。
○長谷川委員長 ただいまの動議に関連して、この際、委員長の私から政府当局の見解をただしておきたいと思います。 審議の過程で、空気銃の使用が問題になりましたが、猟具としての適不適はともかくとして、その製造が現に認められており、関連業界の利害に影響する点も少なくないのでありますが、一方においては、空気銃による狩猟法違反、傷害事故も多発し、また青少年の情操教育上好ましくないという世論も無視しがたいのであります。 そこで政府としては、単に農林省だけの問題としてでなく、各関係当局とも十分協議の上、たとえば射撃場の増設、青少年の教育の徹底、適切な取り締まりの強化等により、空気銃の適正使用について指導の徹底をはかるべきであると思いますが、農林大臣の所見をお伺いいたします。
○重政国務大臣 ただいまの委員長の御質問には全く同感でありまして、空気銃問題についてはかねてから憂慮しているところであります。しかしながら空気銃製造業界の事情等もございますので、その適切な使用等の問題につきましては万全の措置を講ずる所存でございます。
○長谷川委員長 お諮りをいたします。 足鹿君の動議の通り決するに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○長谷川委員長 御異議なしと認めます。よって足鹿君の動議の通り本案に附帯決議を付することに決しました。 ただいまの附帯決議に対する政府の所信の表明を求めます。
○重政国務大臣 ただいま御決定になりました附帯決議につきましては、その趣旨を尊重いたしまして善処いたしたいと考えます。
○長谷川委員長 なお、本案の委員会報告書の作成等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○長谷川委員長 御異議なしと認めます。よって、さように決しました。 次回は来たる十九日午前十時から開会することとし、これにて散会をいたします。 午後五時十三分散会