農林水産委員会 第13号
- 発言数
- 122 件
- 登壇者
- 9 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1963/02/28
会議録
○長谷川委員長 これより会議を開きます。 漁港法の一部を改正する法律案及び漁港法第十七条第三項の規定に基まき、漁港整備計画の変更について承認を求めるの件、右両件を一括して議題となし、質疑を行います。 質疑の通告がありますので、順次これを許します。楢崎弥之助君。
○楢崎委員 漁港は申すまでもなく漁業の生産基盤でありまして、また水産業の基点になるものでございますから、当然水産業一般の総合計画なり、あるいはそれと関連しておる各省のいろいろな計画、そういうものと十分見合わせながら、この整備をはかっていかなくてはならぬと思うわけですが、一応本委員会には、第三次の漁港整備計画も出されております。 そこで第三次の漁港整備計画と関連をいたしまして漁港そのものを考える場合に、一応将来の水産物の需要の見通し、それからまた漁獲高がどういうふうになるか、そうしてまた将来の漁船の勢力の見通しと申しますか、そういうのと重大な関連を持ってくると思うのですけれども、一応第三次計画では八年間を区切って昭和四十五年をその最終の年次とされておりますが、昭和四十五年は所得倍増計画の最終年度でもございますし、大体昭和四十五年ごろの今申しました水産物の需要なりあるいは漁獲高の見通し、漁船勢力の見通し、こういうものについてまずお伺いしたいと思います。
○庄野政府委員 漁港整備をいたします段階におきまして、今御指摘になりました点、御趣旨ごもっともかと存じます。御承知のように現行の整備計画、これは通称第二次整備計画と申しておりますが、昭和三十年から三十七年まで八年間、こういうことで五百五十一億の事業費を定めまして御承認を得たわけでございますが、今回の変更を求めます。漁港整備計画は第三次、こう申しております。昭和三十八年から四十五年まで八年間の漁港の整備計画を樹立して御承認を求めておる次第でございます。第三次の漁港整備計画の御承認を求めております漁港数は大体三百八十港、これに要しまする事業費は八年間で千億、こういうふうに考えております。その他漁港法に基ずきまする漁港の指定は、現段階におきまして全国で二千七百五十一港ございますが、そのうち緊急に整備を要するもので非常に重要なものを三百八十港、八年間で千億の事業費で整備したい、こういうことに相なるわけでございます。この計画を樹立いたすにつきまして根幹になりますものはもちろん水揚高の増加、それから最近におきまする漁業の事情が非常に変わってきている。これはすでに御指摘がありましたように、沿岸から沖合いへ、沖合いから遠洋漁業へと重点が移ってきております。水揚高も沿岸は停滞ぎみでございますが、最近におきまする、三十六年度統計で申しましても六百七十一万トン、こういう水揚げをしております。三十七年度は今まだ推計中でございますが、おそらく七百万トン前後あるいは七百万トンをこすかもわからない。そういった大きな漁獲の伸び率を示しております。その伸びの著しい増大面は遠洋漁業に依存しておるわけでございます。遠洋漁業の伸びが最近における水揚高の大きな伸びを示している、こういうことに相なります。また一面におきまして、最近におきまする漁船勢力というものが御承知のように無動力が動力化して、動力化した漁船が大型化していく。そうして一隻当たりのトン数がふえますとともに総体のトン数もふえる。それから隻数から申しますと、むしろ隻数は停滞いたしまして、単船の大型漁船がふえていく、こういったような情勢にございます。そういった趨勢を考え、また漁船の施設なりあるいは荷揚げ施設というようなものあるいは水揚げされました漁獲物の市場の関係、そういう点で漁港の事情も変わる、こういう過去における変更と将来におけるそういう点の見通し、そういうものを勘案いたしまして第三次漁港整備計画を樹立いたした次第でございます。 水産物の需給の見通しでございますが、これは需要の見通しを一応推計いたしまして、それに対しまする供給の見通し、水揚げの生産高の見通しを一応推計はいたしてございます。それから漁船につきましては、過去の事例、今後の漁高の状況というものから推計したものを考えた次第であります。それで、水産物の需給でありますが、特に需要面におきましては、これは国内消費と輸出、国内消費も食料品としての需要と加工品といたしまして肥料、飼料に回るもの、輸出といたしましては冷凍で出るもの、カン詰で出るものを考えまして、四十五年度におきましてこれを考えたわけでございます。それで三十一年-三十三年の総生産が大体五百二十二万千八トン、それに対しまする総需要が大体五百二十四万二千トン需要に対しまして、多少生産が不足しておりますが、そういう面は輸入等で考えるということでございます。三十一年-三十三年の総生産が五百二十二万八千トン、これから推計いたしまして四十五年におきまする総生産は七百四十万トン前後、こういうふうにわれわれ推計しております。大体平均といたしまして年率二・七%、約三%程度の伸びを示しておる、こういうように推計した次第でございます。現実の実績は三十六年においてすでに六百七十一万トン、三十七年においては七百万トンをこすのではないか、こういうふうに推計されておりますが、すでにその推計以上に実績の方が伸びつつある、そういうような情勢であります。需要の方は過去の三十一年-三十三年を基準といたしまして、過去の趨勢値並びに経済成長に伴う国民所得の伸びというような点を考えまして、需要が大体八百五十五万四千トン、こういうふうになると考えております。この年率の伸びは三・八%前後、こういうふうに考えられるわけであります。それで総生産と総需要で、総生産の方が少し供給不足になるのではないかという点もこの推計から出てくるわけでありますが、最近におきまする漁業の生産の実績の伸びというものがわれわれの計画より上回っておるというようなことで、四十五年においては、今の実績の伸びを示していく場合に、需要と生産は大体見合うもの、こういうふうに考えておるわけであります。なお、漁船等につきましては、過去の事例、それから最近におきまする大型化の動向、漁場が遠洋に延びていくというような事情からいたしまして、非常に大型化していくということを考えて、この第三次整備計画を樹立した次第でございます。
○楢崎委員 漁港の基本施設と申しますか、碇繋用水の面積、それから接岸施設の長さ、そういうものが重大な要素になるわけですが、現在の漁港の状態は、かくあるべき姿の何%ぐらいに当たっておるのでしょうか。
○庄野政府委員 これを全国的な一つのマクロとして見るということについていろいろな見方があろうかと存じます。われわれといたしましてマクロ的な見方もございますが、現在の第三次整備計画を立てますにつきましては、特に第二次整備計画で六百四港というものを対象にして工事を進めて、大体七一%程度の進捗率を示しておるわけでございますが、そういったものを基礎とし、個々の漁港についての漁業事情の変化というものも考え、その漁港の、たとえば漁船が大型化したために、通路の吃水が浅いとかあるいは泊地が狭くなったとか、それから防波堤を最近の情勢に応じてもっと強化しなくちゃならぬ、あるいは延長して泊地を広くしなければならぬという防波堤の充足、あるいは漁船が大型化し、遠洋基地としてその漁港が利用の変更を示してきた場合に、係留岸壁、荷揚げ岸壁等が充足しておるかどうか、そういった点は個々には相当吟味した次第でございます。これをマクロ的に考えて現状で大体のことを申しますと、そういった荷揚げなりあるいは漁船基地として、あるいは漁船が大型化していくために混雑を来たす、そういった点等、いろいろはかり方があろうかと思いますが、むずかしい問題でありますが、おおむね申しまして、現在三〇%程度の充足率を示しているのじゃないか。第三次計画においてはこれを五〇%くらいの充足率まで持っていきたい、こういうふうに考えております。これには自然的条件あるいは財政的な条件等、相当そういう点の制約もございますので、そういった点を一挙に一〇〇%までというわけにはなかなかいかないが、だんだんに強化していきたい、こういう方法をとりたいと思います。
○楢崎委員 先ほども申し上げましたように、漁港そのものを分離をして考えるわけにいかないものですね。それで当然沖合いあるいは遠洋漁業等も関係いたしましょうが、特に沿岸漁業との関係は慎重に考えなければならない、このように私は思います、その他、港湾法の関係あるいは河川法との関係等もございましょうけれども、それはほかの同僚委員から質疑があると思います。特に私はせんだっての公庫法の一部改正で沿岸漁業構造改善事業の審議の際にもいろいろ質問をしたわけですが、今回考えておられる第三次漁港整備計画と、衆議院をせんだって通過しました公庫法の一部改正のうちに出されておる沿岸漁業構造改善事業との関連をどういうふうにとられて、この整備計画を立てられておるか、その辺の関連についてお尋ねしておきたい。
○庄野政府委員 漁港の種類につきましては、御承知の通り漁港法で第一種漁港、第二種漁港、それから第三種漁港、それから特定の第三種、それから第四種漁港の五種類に相なるわけでございます。それで第一種漁港と申しますのは、その利用の範囲が大体地元の漁業が中心になっておる。これは非常に局地的な利用の範囲のものであり、必ずしも重要度がどうということじゃなしに、局地的な利用に供するのが第一種漁港。第二種漁港というのは、利用範囲が第一種漁港より広く、それから第三種漁港より狭いといったようなものでございます。第三種漁港というのは、その利用範囲が全国的な規模で利用されるものであります。特定第三種というのは、遠洋漁業の基地になる、あるいは水揚高が非常に大きい、こういうところで、全国で八カ所程度ございますが、そういうのが特定第三種。第四種は、漁業の前進基地になる、あるいは新しく漁場を開発する場合の拠点になる、あるいは操業いたしております漁船が暴風その他緊急の場合に避難する避難港、こういう性格を持っておるわけでありますが、今御質問になりました沿岸漁業の構造改善、沿岸の漁業の振興をはかるバック・ボーンとして構造改善をやる、この構造改善と関連のありますものは、これは第一種から第四種、特定を入れまして五つございますが、はっきりこの利用がそういうふうに分かれておるわけではございません。第三種でも、地元のものも利用しておる第一種的な性格をみな持っておりますし、第二種でも、第一種的な性格を持っておるわけでありますが、これはその利用の主たる範囲がどういう範囲に当たるかということでございます。それで構造改善によって沿岸漁業を振興する場合には、最もこれに関連してくるのはどれかと申しますと、やはり第一種漁港が相当部分であります。なお、第二種の方もそういった点で関係してくる面でございます。 それで沿岸漁業の振興対策は、御承知のように三十六年から調査と計画の立案は二カ年ということで調査を始め、三十七年から実施しており、その海域は全国四十二海区、大体一県一海区、北海道が四海区、長崎が二海区ということになっておりますが、その計画を立てまする場合において、漁場転換を要するとかあるいは漁船の集団操業の指導をやるとか、そういったいろいろな施設、施策を講ずるわけでございますし、また一面においては漁場改良、大型魚礁の設備、そういった点も構造改善事業の中核をなしておるわけでございます。そういった事業を進めます場合におきまして、やはり漁船を無動力から動力化する、それから動力漁船につきましても、できるだけこれは近代化をはかるということに相なりますと、大型化していく、あるいは共同的に漁船を使うということになれば、漁港を大きくしていく、こういった点が出てくるわけであります。そういった拠点には、従来の第一種なり第二種漁港を使うわけでございますが、それでは不足する、こういう設備が不十分な場合が出てくる、そういった面において、この漁港の整備ということも構造改善とは切り離せない性格のものでございまして、この構造改善対策事業の計画樹立に際しましては、やはりどれもこれも漁港を整備するということについては、地元の負担の関係もございましょうし、また漁船が大型化していく関係もございましょう、また予算の制約等もございますので、中核となるようなところに重点を置いて拠点的な漁港を定め、そこを集中的に整備する、こういうような考えでございます。それで第一種、第二種といったものの中から、沿岸漁業の中核となるような漁港を選びまして、それを緊急に集中的に整備するという観点から、今度の漁港整備というものは第一種、第二種の漁業のものが取り入れられておるわけでございます。そういう意味におきまして、沿岸漁業の中核的な漁港整備を行なう、こういうふうに考えております。
○楢崎委員 今のお答えでは、重点的に中核的な役割を果たす漁港というものを選ばれて、そしてそれを沿岸漁業構造改善事業と関連をさせながら整備をはかっていくということでございますが、沿岸漁業改善事業の中からは、漁港なりあるいは公共事業的なものは抜けられておるわけです。大型魚礁も構造改善事業の中から抜けられておるわけです。その辺がどうも分離をされておるので、たとえば補助率にしても、沿岸漁業構造改善の場合は漁場の改良造成、これは五〇%ですね。漁港の方は、今特に沿岸漁業構造改善事業と関係のあるものとしては、第一種と第二種、第三種も関連ないことはございませんけれども、これは四〇%ですね。どうもその辺がばらばらのような感じもするし、一貫性がないと思うわけですが、その辺についてお考えをお伺いしたいと思います。
○庄野政府委員 沿岸漁業構造改善対策事業を進めますにつきましては、先ほど申しましたように一年間が調査、あとの一年間が計画の樹立、それで農林大臣がこれを承認して事業を行なう、その中の直接事業の対象になるものは近代化をはかる、こういった形でございまして、それにつきましても補助と融資、こういうふうに分かれております。補助の分は、御指摘のように三割ないし四割といったような補助率で、漁場改良の方は、これは沿岸漁業構造改善対策の先行的な一つの事業、当然これは沿岸構造と結びつけて、全国的な段階において実施するということで、予算の組み方は、沿岸漁業対策事業の方は調査が済んでから、それから漁場改良の方は全国的な段階で行なう、ただし沿岸漁業構造改善対策事業の計画を樹立しますときには、当然漁場改良計画、あるいは先ほど申しております沿岸構造改善の事業と密接な関連のある中核的な漁港というものを政府において統合し、連絡し、十分そういう点の関連をつけまして計画を立てておるわけでありまして、その点についてはそごはない、こういうふうに考えます。予算の組み方において、別々になっておりますが、海区ごとに構造改善対策を立てますときには、もちろん漁場改良も先行投資的にやることが前提となります。また構造改善対策を進める上において、その拠点となる漁港というものも、構造改善事業と当然不可分の関係にあるので、その点の計画もそごのないようにいたしております。 それから事業の面におきまして、補助率の違うのは御指摘の通りでございます。漁港は漁港法に規定されておりますように、一種、二種それぞれ補助率が違ってきております。それから漁場改良につきましても五割五分、大型魚礁についても公共事業としてやるということで、予算の組み方においては違っております。事業を実施する段階においては、それぞれ密接な関連がございますので、総合的に効果が上がるように、われわれとしては万全の注意を払ってやっていく、こういうことになります。補助率が違うのは御指摘のように、われわれとしてもその点は当然考えなければいかぬと考えておりますけれども、いろいろな事業が、沿革的にはそれぞれ別々にできておるものもございましょう。それからその事業それ自体においての補助の分というものもございますので、一がいにすぐ沿岸構造と一律にするというわけには参らないと思います。これらの補助率のアップということにつきましては、今後ともわれわれは、努力して参りたい、こういうように考えております。
○楢崎委員 沿岸漁業の構造改善の中でも特に漁港は中心であるわけです。その核であるわけです。そしてまた一種あるいは二種というのは、水産業の経済性から見ても非常に低いわけです。だから逆に補助率を高くしてやらないといけないのですが、この一種、二種を四〇%で押えて、漁場の改良造成の方は五〇%、漁港の方は四〇%というこのつり合いは、何としても均衡がとれていない。これは早急に引き上げて、一貫性を持たすべきではなかろうか。漁港中心ですから。その辺のところもう一度……。長官の今のお答えでは弱いような感じがするのですけれども、どのようにお考えかお聞きしたい。
○庄野政府委員 漁港整備の国の負担、あるいは補助でございますが、御承知のように漁港法の第二十条で、「第三種漁港 北海道にあっては百分の六十、その他の地域にあっては百分の五十」それから「第四種漁港 北海道にあっては百分の八十、その他の地域にあっては、外かく施設及び水域施設については百分の七十五、」こういうふうに規定しております。それから一種、二種につきましては、これは補助ということで内地百分の四十、第二種も百分の四十、北海道は百分の六十、離島も離島振興法によって特別の高い補助率になっております。御指摘のように、構造改善対策事業とあわせて考えたらどうかということでございますが、われわれといたしましても、この漁港を整備する上におきまして、地元負担ということはいつもやはり問題になるわけでありまして、今回の漁港法の改正で御審議願っておる特定第三種も、これは全国的規模において、特に遠洋漁業の拠点として非常に重要だということで、従来の百分の五十を百分の六十と一割アップして参ったわけでありますが、今後一種、二種といったような点につきましても補助率の改定といいますか、事業促進上必要な点については、われわれも考えておるわけでございます。今後もそういう方の努力はいたしたいと思っております。
○楢崎委員 これは早急に均衡のある補助率にしてもらいたい、このように考えるわけでございます。そこで現行の漁港法では、今お話しのように一種、二種、三種、四種、それから特三とあるわけですが、一種、二種は補助率は同じ四〇%、そして三種と特定三種も今までは五〇%、同じ率であったわけですね。四種については離島の関係ですから補助率も高いわけです。そこであなた方が今まで運用されてきた面で、一種と二種と区別されておりますが、実際の取り扱い上どういう効用があるのでしょうか。わかりやすく言うと、一種と二種と分けられておって何か役に立ちますか。
○庄野政府委員 第一種と第二種漁港、これは利用面の差があるわけでございます。先ほど申しましたように、第一種は、地元といいますか部落単位程度を考える。第二種は、第三種のように全国規模じゃないが、県単位とかあるいは数府県の利用のあるようなものが第二種、こういうふうに考えているわけでございます。そういう点で、利用の差からくる性格的な差はあろうかと存じます。この実施する面におきまして、第一種、第二種の事業がどういうふうに違うか、国の補助は同じでございますけれども、地元の負担部分におきまして、県が持つとか市町村だけで持つとか、そういった点の区分があるわけでございます。県営でやるような場合等は県と市町村が半々に持つ、それからごく小範囲の利用の第一種といったような面は地元の市町村が持つ、こういった面が運用上は違ってくるわけでございます。御指摘の点、ごもっともな点もございますが、財政的な問題等もございまして、直ちに一種、二種を統合するというわけには参らないかと存じております。
○楢崎委員 無理に一種、二種を分けられた効用を言われておるようですが、私は、国の施策から見ると大したことはないと思うのですね。むしろ複雑な、こういう分け方を整理するようなお考えはないでしょうか。全然同じじゃないですか。地元では取り扱いが違っても、国としての施策の面からいうと全然変わったことないでしょう。第一種だからこれだけ、第二種だからこれだけというのは全然ないじゃないですか。ありますか。
○庄野政府委員 先ほど申しましたように、地元の負担等におきまして運用上差が出ております。そういう点、国の方が一方的にこれを整理していくということも、今申しましたような事情で非常に困難な面があろうかと存ずる次第でございますが、そういう点は今後とも十分研究して参りたい、こう思っております。
○楢崎委員 今回出されております第三次の整備計画でございますが、水産庁からいただいております資料によって、その変更しなければならない理由あるいは計画方針というものはここに書かれておるのですが、これとからんで今度新しく修築事業と今までの局部改良との間に中間的なものとして改修事業というものが今度予算措置もできておるわけです。それで特に改修の事業について、なぜこういうものを出されてきたか、その理由をお伺いしたい。
○庄野政府委員 今回御承認を求めております第三次の整備計画は三百八十港、事業費一千億、こう申しております。従来は、第二次整備計画が六百四港でございますが、お手元に配付しました資料によって、そのうちの一種、二種、三種、四種という内訳は御了解願えるかと思いますが、そのほかに、局部改良事業、これもやはり昭和三十年から予算措置によっていたしておる次第でございます。そういう整備計画による修築事業と、それから予算措置によります局部改良事業ということで漁港の整備をいたして参った次第でございますが、今回は御指摘のように変更整備計画というのが三百八十港、そのほかに予算措置といたしまして、局部改良事業と整備計画による修築事業との間に改修事業というものを設定したわけでございます。これは大体四百五十港から五百港程度といったものをおおむね八年間で整備していこうという考え方でおりまして、事業費で二百五十億を概定いたしております。局部改良事業といたしましては、やはりおおむね八年間ということで、百五十億程度を概定して、全体で漁港整備は、第三次の整備計画によるものが一千億、それから改修事業によるものが二百五十億、局部改良によるものが百五十億で、大体千四百億という事業費を考えまして、漁港の整備をはかっていきたい、こういうふうに考えておる次第でございます。 なお、従来漁港整備計画として御承認を得まして事業をやっておりますものについて、今回の整備計画は、計画方針でも申し上げましたように、非常に重要な緊急度の高い、そうして漁港施設として不足度の高い、投資効率が高い、そういったところを重点的にやっていきたいということと、そうして第一種、第二種で申しますと、沿岸漁業構造改善対策事業の中核的な漁港といったような比較的大規模な漁港号から整備していく、こういうような考えで吟味した次第でございまして、おおむね整備計画に乗っかっておる事業費は一港当たり大体八千万円以上の事業規模程度を考えていく、こういうように考えております。そういうようにいたしまして、重点的に整備いたしていくわけでございますが、御承知のように、漁業の事情というものは日進月歩で非常な変化をいたしておるわけでございまして、やはり整備計画を立てまして、実施する段階におきまして事情が変わってくるわけでございます。また八千万円以下のようなところでも、地元としては非常に重要な漁港等もあるわけでございます。それで弾力的な運営ができますようにということで、大体局部改良事業の規模以上、大体二千万円以上で八千万円未満といったようなところで改修事業というものを予算措置で考えまして、いろいろ漁港の急速な整備あるいは漁業の事情に対応するような漁港の整備を進めていきたいということで、改修事業というものを今度予算として考えた、その規模は大体八年間に四百五十ないし五百港程度を二百五十億の事業費でやっていく、こういうことにいたした次第であります。
○楢崎委員 改修事業の場合の指定の手続はどういうふうになるのですか。
○庄野政府委員 これにつきましては、県の申請その他を十分検討いたしまして、農林大臣が指定して事業採択をやる、こういうことにいたしておるわけでございます。
○楢崎委員 改修事業の中身ですが、一応の計画はどういうふうに立てられておりましょうか。今大体の輪郭は御説明いただいたわけですけれども、整備計画の方は国会の承認を得るからきちっと出されておりますが、改修事業の方はその必要がないから出されておらないと思うのです。具体的な計画が立っておりましたら、もう少し御説明を詳細にお願いしたい。
○庄野政府委員 指定漁港は全国で二千七百五十一ございますが、そのうちから計画方針に基づきまして御承認を得まする整備計画を組んで、三百八十というものを優先順位でとりまして、その他の漁港につきましては、局部改良等の局所的な改修なり、あるいは補修等で問に合うものでありまして、事業費として二千万円未満のもの、これは従来やってきておりますので、大体単年度事業でやれるようにいたしたいということで概定ができると思いますが、その中間で、八千万円未満で二千万円以上の局部改良以上の仕事をやるといったところを、大体今港ごとに逐次当たっておりますが、その緊急度あるいは必要度というものを勘案しながら、整備計画のような緊急度以下のもので、やはり地元として必要なものという点で、個々に当たって今計画を立てつつございます。大体個々に当たりましたところで四百五十ないし五百港というものを概定いたしておりますが、まだ整備計画ほどには全般的な計画は立っておりません。
○楢崎委員 沿岸漁業構造改善の場合にも、近代化の方の事業と改良造成の方の事業、どちらも五段階に刻まれて、やはり事業量で小刻みになさっていらっしゃるわけです。今度の改修事業もいろいろウエートを考えながらやられるのだと思うのですが、その沿岸漁業構造改善の場合の五段階の分け方も一緒にして、何かいろいろきめられる要素があると思うのです。沿岸漁業の場合三つほど出されておりましたけれども、点数制か何かで出されるのですか。
○庄野政府委員 点数制とまでは申し上げにくいかと思いますけれども、選択要件とか、その中における優先要件とか、そういったものの中で漁船の増加数とか、あるいは漁船の増加に対する施設の不足工合、それから水揚高が最近とみにふえてきた、そういったファクターを取り入れながら、A、B、Cといったようなランクをつけて、この採択には採択基準といったようなものを概定して参りたい、このように考えております。
○楢崎委員 この改修事業の着想自身は、長官のお答えのように、整備計画が固定的であるから、弾力的な、融通のつけやすい措置としてとられている点はわかるわけです。そこで今度は裏返すと、それほど漁港法というものがもう固定化して実情に合わないということを意味するわけですねだからこういう弾力的な措置として予算措置を考えられておるわけですが、むしろ弾力性を持たせるのだったら、逆に漁港法そのものをこの際考え直す必要があるのではなかろうか。改修事業をしなければならないという必要は、漁港法からきておるのだと思うのです。だから、これは昭和二十五年の議員立法ということになっておるそうですが、漁港法そのものをむしろこの際根本的に改正する必要があるのではなかろうか、こういうふうに思うのですが、その辺はどのようにお考えですか。
○庄野政府委員 漁港法に基づきます整備計画は長期計画でございまして、われわれといたしましては、やはり過去の経緯もございまして、八年計画というものを考えて立案して参った次第でございまして、第二次整備計画が三十年から三十七年まで、今度の第三次の整備計画は三十八年から四十五年まで、こういうものを考えたわけでございます。われわれといたしましては、漁業事情の変化、漁船の大型化の方向、水揚高の増加、バックグランドにあります消費経済的な面あるいは原料加工の面におきます経済事情といったようなものについて、できるだけ八年間の見通しをつけながら整備計画を立てたわけでございまして、必ずしも役に立たないということじゃなしに、そういった確たる見通しのつくもので重要なものが八年間の整備計画ということに相なったわけでございますが、先ほどから申しますようにいろいろな事情がありまして、その間において漁業が日進月歩の段階において変わってくる、その事情に即応するには、整備計画で予想しなかったような、あるいは当然考えられなかったようなものが整備計画に入れられなかった漁港等についても起こってくるわけでございまして、そういう点の整備をはかるというのが改修事業の主目的でございます。漁港法は漁港の整備を促進するという意味において非常な役割を果たしておりますが、そういう点の弾力性を持たして、一体をなして漁港の整備促進をはかるという意味において改修事業を考えたわけでございます。漁港法を再検討する必要はないか、こういうような御指摘でございますが、やはり漁業の事情等も最近非常に変わってきておる。国際漁業等もこれに関連して参るわけでございまして、そういう点については今後とも十分検討して参りたい、こう思っておりますが、今差し迫ってこれを改正したらどうかというところまでは、われわれの検討は進んでおらないのであります。
○楢崎委員 これはやはり漁港法そのものを根本的に再検討する必要があろうかと私は思うのです。そこで、この改修事業というものは国会の承認を得ないものですが、これは何か制度的に、今後八年間の保証がありましょうか。修築事業と同じ補助率でやっていかれるわけですが、八年間続くという制度的な保証がありますか。
○庄野政府委員 これにつきましては、漁港整備計画につきましても、八年間、これは港名と主要工事といったものを概定しまして、御承認を得て、その総事業費は一千億、こういうふうに考えております。御承認をいただくのは港名とその中の基本施設の主要工事といったものでございまして、年々の予算の予算措置によりまして毎年これを確保していく、できるだけ、これは第二次計画のような七一%の進捗率でなく、われわれとしては一〇〇%以上の進捗率を示すようにしていくということを考えております。改修事業は予算措置でございますので、漁港法に基づく整備計画のような制度的な裏づけはないわけでございますが、国の方針といたしまして大蔵省と三十八年度予算案をきめます場合に向こう八年間の事業費二百五十億というものを相談いたしまして、修築事業の千億と、あわせて改修事業は二百五十億、それから局部改良費は百五十億、こういうふうに概定した次第でありまして、国の方針としてそういうふうに進めて参りたいと考えております。
○楢崎委員 どうも最近、農林水産関係だけでも、農業の構造改善事業もしかり、沿岸漁業構造改善事業もしかり、この改修事業もそうですが、どうも法的な、制度的な裏づけのない事業が出てきたわけですね。これは一面非常におもしろい仕組みかもしれませんが、しかし裏返すと、これは安定性の面から見ると非常に不安なものがあるわけです。だから今、二百五十億で八年間ということを大体大蔵省と了解をつけて、本年度は十二億ですか予算計上されておるのですけれども、これは将来変わるということがあり得るわけですね、補助率にしても、どうでしょうか。大体大蔵省と話をつけてやっておるという程度なんでしょう。だから将来もしかしたら条件次第では補助率が変わってみたり、あるいはもうこれはやめたということにならぬとも限らぬ、その辺どうですか。
○庄野政府委員 われわれの考えといたしましては改善の方向では変わり得る、こういうふうに考えておりますが、後退することは考えておりません。
○楢崎委員 水産庁はそう言わざるを得ぬでしょう。しかしその保証はないでしょう、どうですか、そう思われておるだけであって……
○庄野政府委員 思っておるだけではございません。これは大蔵省とそういう交渉をいたしまして、これは予算の性格からいって八年間という予算を組むわけには参りませんが、おおむね八年間二百五十億というものを三十八年度予算をきめます場合に概定したわけでございますので、この点われわれとしては最低二百五十億というふうに考えております。年々の予算についてはまた皆さん方の御協力を得て、積算してみたら二百五十億以上三百億になるというふうに持っていきたい、こう考えております。
○楢崎委員 お話ですけれども、将来の安定性というのは制度的には全然裏づけがないということですね、一応の大蔵省との了解だけだ、簡単に言えばそういうことでしょうか、複雑に言っても同じでしようが。
○庄野政府委員 簡単とか複雑じゃなしに、これは農林省と大蔵省の決定事項でございますので、さよう御承知を願いたいと思います。
○楢崎委員 その裏づけはあるのですか、どうもこの改修事業というのは思いつきで、ちょっと大蔵省と話をつけてというような感じがして仕方がないわけですね。何かもう少し確たる裏づけはないのでしょうか。
○庄野政府委員 予算を決定します場合の大蔵省との約束でございます。過去におきましても、局部改良をやりますについてもそういう約束をしまして、毎年予算規模の伸びというものを考えながら、あるいは漁港の局部改良事業の必要というものを考えながら、局部改良事業につきましても、予算措置は年々非常に大きな伸びを示して増加しておるわけでございまして、そういう点の御心配はなかろうかと存じます。
○楢崎委員 今の点は長官のお言葉をそのまま聞く以外にはないわけですが、そこで、改修事業ができたために、今まで第二次整備計画の中に入っておった漁港がはずされておりはしませんですか、どうでしょう。
○庄野政府委員 現行の整備計画の計画数は六百四港でございまして、これの予算曲から見ます進行率はおおむね七一ないし二%、こう申し上げたわけでございますが、工事の面から見ますと、計画を完成いたしたものが二百四十三、工事継続中のものが三百十六港、それから着工に至らざる、未着工のものが四十五港、こういうふうに三十七年度の末において考えられております。このうち第三次の整備計画に引き継がれて漁港整備の継続をいたすものが二百六十四港ございます。第二次整備計画との関連を申し上げますと、先ほど計画を完成したものが二百四十三と申しましたが、このうちなお八十四港は、漁業事情の変化等に対応いたしまして、なお継続する必要があるということで八十四港を第三次の整備計画に取り入れてさらに引き続き整備する、こういうことに相なります。それから工事継続中の三百十六港と未着工四十五港、これは未完成と申しますが、そのうち三次で継続して工事を進めますものが百八十港ございます。それから第三次に第二次整備計画から引き継がれる分が二百六十四港でございますが、なお残りの二百六港について、これは改修事業でその整備をする、それは残った仕事あるいは未着工の分につきましても計画を検討いたしましたところ、そこの一港当たりの工事費が大体八千万未満、こういった性格になっておりますので、第二次から改修事業の方に引き継いで二百六港を整備して参りたいと考えます。なお、残事業の点等から二千万円未満で局部改良でやって十分漁港の機能を果たし得るというのが五十六港ほどございます。五十六港は局部改良事業で処理するように、こういうふうに考えております。それで改修事業に引き継ぐものが二百六港、局部改良事業に引き継いでやっていくものが五十六港、こういうふうに考えておる次第でございます。
○楢崎委員 先ほど聞き漏らしたかと思うのですが、改修事業の方は本年度は十二億何がしの予算が決定されておりますけれども、それは何港見込まれておりますか。
○庄野政府委員 予算面では御指摘のような結果になっております。この予算で本年度から改修事業として着工して参りますものは、百九十五港程度と考えております。
○楢崎委員 規模によっていろいろ違うと思うのですが、大体整備計画に採用されている漁港の場合、今まで、着工して大体何年で完成しております。
○庄野政府委員 特定第三種といったような、港湾を保持するような大規模港は、これは相当長くかかっておると思います。大規模の事業で大体五年程度というふうに考えております。
○楢崎委員 そうすると改修の方は、本年度三十八年度は百九十五港というお話ですが、これは五百港くらいに達するまで、毎年ずっと必要に応じて指定されていくわけでしょうか。
○庄野政府委員 大体候補の港を五百港程度と考えておりますので、その中から事業の緊急度、それから漁港施設といたしまして不足度の高いところ、それからその年その年の予算のつき工合――これはわれわれできるだけ努力してつけていきたいという考えでございますが、そういった予算のつき工合、それに即応しまして計画の立て方の進み工合、それから地元負担の能力の問題、そういう点を考えて改修事業の採択をやるわけでございます。年々これは大体四百五十港程度が考えられております。ことしは五百港程度でございますが、四百五十港程度で継続してやるというように考えております。ことしは百九十五でございますが、この分には、継続するものもございますが、来年はまた新規に計画するものも出てくる、こういうことに相なります。
○楢崎委員 私さっきちょっと聞き漏らしたと思うのですが、第二次の整備計画で採用されておって、第三次に落とされておる分については、全部改修事業で継続して事業を行なっていくというわけですか。
○庄野政府委員 現行の整備計画に入るものが二百六十四ございます。それから改修事業で処理するものが二百六港、こう申しております。それから事業の性質から局部改良事業で処理して参るのが五十六港。で、全然計画も達成し、漁場等の変更から引き続き工事をする必要がないのが七十八港ほどございます。七十八港は三十八年度で工事終了ということになりますと、継続して参りますものが第三次の整備計画に入るものだ。繰り返して申しますと、第三次に引き継ぐものが二百六十四、改修事業で工事を進めて参りますものが二百六港、局部改良でやりますものが五十六、工事終了としてこれで完成したというのが七十八港、こういうことでございます。
○楢崎委員 私は数字に弱くて理解が薄いのかもしれませんが、そうすると、第二次の整備計画に入っておった漁港で、今回改修の方に回る分は、補助率は同じだからあれですけれども、局部改良の方に回るものもあるのですか。そうすると、それは補助率は悪くなるでしょう、三分の一ですか、局部改良は。
○庄野政府委員 局部改良に参りますものは、おおむね工事が完了いたしまして、ごく一部の補修といったような性格でございます。それで、その点は補助率が局部改良の補助率になりますから、従来のものに比べますと下がるというような結果になろうかと存じます。
○楢崎委員 それはちょっと問題じゃないでしょうかね、第二次で採用しておった漁港で局部改良の方に回るものの資料、出せますか。
○庄野政府委員 重ねて申し上げますが、局部改良に回るものは、第二次整備計画で完成した漁港が大部分でございます。それで、そういったごく局部的な補修を必要とするものは局部改良をやる。これは必ずしも第三次に切りかえるからこういうことになるということじゃなしに、従来の第二次計画と局部改良事業を並行してやっております場合においてもそういう事態はあったわけでございまして、その点は御了承願いたいと思います。
○楢崎委員 あったかどうか知りませんが、しかしそれはおかしいじゃありませんか、補助率が急に悪くなるということは。どうでしょう。
○庄野政府委員 おかしくはないと思います。第三次整備計画で計画の事業が完成いたしておりますから、それで打ち切るというのでございますが、なおごく一部の補修事業が出た場合に、それを局部改良でやるということになるわけでございます。ちっともおかしくない、こう考えます。
○楢崎委員 そうすると整備計画で計画しておったものが完成しておって、そしてほかの局部的なもの、これは本来整備計画の中に入ってなかったからで回すというわけですか。そういうことですか。
○庄野政府委員 重ねて申しますと、第二次の現行整備計画で大体工事が終わったものを、補修の必要のあるところは補修を局部改良でやる、あるいは未着工でも、その工事の内容が局部改良でいいようなものもあるわけでございます。局部改良でそういうものは取り上げていく、こういうことに相なると思います。
○楢崎委員 先ほどお尋ねをしました改修事業の三十八年度分の百九十五港というものは、大体もう具体的にはわかっておるわけですか。
○庄野政府委員 これは県から計画を出しまして、今ヒアリングをやっておる段階でございます。それで大体計画のヒアリングを終わりまして、先ほど申しましたような採択基準なり優先基準といったようなものでこれを仕分けいたしまして、その中で百九十五港を選ぶ。これは農地局の土地改良の採択と同じような関係になるわけでございますが、まだ予算も成立いたしておりませんので、準備中でございます。確定はいたしておりません。
○楢崎委員 大体いつごろをめどにしてその作業をやっていらっしゃるのですか。
○庄野政府委員 三十八年度の予算が年度内に成立ということになれば四月一日から実施ということに相なりますので、予算配分等を決定いたしますのは、四月一日をもって確定して内示なり通知をいたしたい、こういうめどのもとに進んでおります。
○楢崎委員 整備計画の方は審議会にかけられて国会に出てくるわけでしょうが、改修事業の場合は、審議会との関係はどういうふうになるのですか。
○庄野政府委員 整備計画は法律にその手続が書いてございますので、港名をあげ、主要工事をあげまして打ち出しております。それから改修事業につきましては、新規でもございますし、こういう事業を先ほど申し上げましたような理由で整備計画とあわせて実施して、漁港の整備をはかるという意味におきまして、諮問ということじゃなしに、こういう計画だということを審議会において諮りまして、意見等も聴取するものは聞き、一応の説明はいたしております。
○楢崎委員 必須の条件ではないが、運営上審議会に一応諮っていくというふうに理解していいわけですね。 最後に、先ほども申しております通り、まず漁港法そのものに再検討を加える時期がきているということが一つ。補助率の点も、特に第一種、第二種の場合は沿岸漁業構造改善事業と見合わして、均衡のとれる補助率に引き上げていくべきではなかろうか。それからまた先ほど長官のお話がありましたように、第三次整備計画、それから改修事業も入れて昭和四十五年の姿というものは、それを完成してもなお必要所要量の五〇%くらいしかならぬというような実情でございますから、補助率の引き上げ、それから法的な整備もあわせて今後とも十分考えていってもらわぬと――特に局部改良については市町村負担が大きいものですから、検討を加えていただきたい。これを要望して私の質問を終わります。
○長谷川委員長 午後一時から再開することにいたし、この際休憩をいたします。 午前十一時四十四分休憩 ――――◇――――― 午後一時五分開議
○長谷川委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。松井誠君。
○松井(誠)委員 私は、漁港法の改正並びに漁港の整備計画の問題につきまして、二、三お伺いをいたしたいと思います。最近特に沿岸漁業における漁船漁業というものが非常に不振になりまして、いわばそれの影響を受けて漁港の整備がともすればなおざりになるのではないかという懸念を持っておりますので、主としてそういう点から二、三お伺いをいたしたいと思うのです。 そこで、この整備計画の性格といいますか、そういうものにつきまして、提案理由の説明では一応抽象的に書かれておりますけれども、必ずしもはっきりいたしませんし、この前の整備計画がどういう形でなされたか、私は詳しいことは存じませんので、この前の整備計画の選択の基準といいますか、あるいは整備計画の基本的な方針といいますか、そういうものを最初にお伺いをして、今度の整備計画は、一体方向が引き続き継続されておるにすぎないのか、つまり時勢の進展に応じて整備のやり直しをやるという、言ってみれば事務的な方針なのか、あるいは最初私が懸念を申し上げたように、最近の漁船漁業の衰微というものに見合った形で整備の方針が立てられておるのかということを知りたいと思うのです。そこで、最初の整備計画のときにおける選択の基準なり、あるいは整備の基本方針を最初にお伺いいたしたいと思います。
○庄野政府委員 現行の整備計画は、昭和三十年に御承認を得て、三十年から三十七年まで、こういうことで六百四港の港名とその主要工事名を御承認いただいたわけでございます。その当時の指定漁港は二千六百五十四港、こういうことに相なっております。そのうちから六百四港を整備計画を立てて整備する、こういうことで御承認をいただきました。午前中に申し上げましたように、現行の整備計画は、五年間に五百五十一億という事業費を概定して参ったわけでありますが、今次の御承認をお願いいたしております整備計画は、三十八年度から四十五年度までの八年間というもので、現状におきます指定漁港の数は二千七百五十一港、こういうことになっております。それで指定漁港の数も変わって増加いたして参った次第でございます。また第二次計画を計画いたしました当時の漁業の事情、これは午前中も申しましたが、沿岸から沖合いへ、沖合いから遠洋へ、こういう方向がすでに三十年ころも相当出て参ったわけでございますし、当時におきましても、戦後の二十七年に水産業が大体戦前レベルに復しまして、二十七年から急速に戦前を追い越して、水揚高が急速に高まってきた。ただいまは三十六年度統計でも六百七十一万トンの水揚高があり、世界第一位を誇っているわけでございますが、そういった水揚高がその間において急速に伸びてきたという事情、そういうことに即応するように、三十年に三十八年の事情を相当予見し得るファクターを使いまして立てた次第でございます。その後やはり漁業の発展というのは予想以上に目ざましく発展いたしておりますし、またその中におきます漁船の勢力というものも無動力のものから動力化の方向に、動力漁船につきましても大型化の方向に、それから外洋に耐え得るような外洋性の漁船に、非常に大きくなってきた。それから母船式漁業というものも急速に北洋なりあるいは捕鯨なり、大西洋まで伸びていく、こういったような漁船事情が非常に変わってきた。そういうような事情で第二次計画を、今後の新しい漁業上の要請に即応するように整備する、その整備の仕方も緊要性の高いものから、そして現在の漁業事情から将来を見越しまして、漁港施設として不足度の高いものからやっていく、こういうような考え方で第三次の整備計画を立てたわけでございます。 中身をなしておりますものは、やはり何と申しましても漁業の実態に即応するようにということでございますので、考え方においては同じような考え方で第二次も第三次も立てております。第二次の当時の情勢よりは、さらに現行におきまする情勢が非常に急速に発展してきておる。さっき申しましたような水揚げが非常にふえてきた。そのヒンターランドになりまする経済圏も非常に変わってきた。また漁船の大型化、それから装備も近代化してきた。漁船数におきましても、トン数の増加ということをあわせて大型化の、非常に大きな例が顕著に出てきた。と申しますのは、漁船で申しますと昭和三十年度におきます漁船の総勢力は、海面漁業を中心に置いて考えましても隻数で三十八万五千七百二十二隻、これが総トン数で約百三十一万四千七百二十一トン、こういう状態でございましたが、三十六年度におきましては海面では漁船数が三十七万九千百八十七隻、こういうことで隻数は多少減りぎみでございますが、トン数は三十六年で約二百万トンというふうにふえております。この傾向は階層別に申しましても、三十年は百トン以上のものが七百七十ぱいの三十二万トン前後でございましたが、三十六年度はこの百トン以上のものが千百六十八隻、九十万四千トン、こういうふうに漁船自体も非常に大型化しておるわけでございまして、こういったような事情と、それからさっき申しました水揚高がふえてきた。それが今後相当な趨勢値をもって伸びていくという状況でございまして、第二次整備計画につきまして漁業事情が非常に変わってきたという点を勘案いたしまして、第三次を計画した次第でございます。
○松井(誠)委員 私はその第一次の整備計画のときの基本的な方針あるいは具体的な選択の基準というものを、なまの文書ででも実はお伺いいたしたかったわけなんですが、お問いをいたしたいその中心は、今の御答弁ですといわば漁業事情が非常に変わってきたというので、変わってきた漁業事情に追っかけてそれに適応するという趣旨を主としてお述べになっておられましたけれども、御承知のように、昭和三十年から最近までの間に、例の基本問題調査会が漁業についてのいろいろな答申をされておる。その中で構造改善という具体的な政策というものも打ち出されてきておる。従ってただ漁業情勢に対応して、そのあとを追っかけて漁港の整備のやり直しをするということだけではなしに、今度の選択の基準の中にはそういう政治的な方針というものが盛り込まれているのかいないのかということを実はお伺いをいたしたかったわけです。今長官は、沿岸から沖合いへ、沖合いから遠洋へという、そのような基本方針がこの前あって、それに見合った整備計画だということを言われましたけれども、その方針自身が外延的に今広がっていくということ自身が一つの壁にぶつかっておるということもございますので、単に現在の漁業情勢に適応するということだけではなしに、まさに将来を見通して、さらには政策的ないろんな展望の上に立って漁港の整備計画をもう一ぺんやり直すというほどのいわば政治的な意図を含めての整備であるのか、それでなくてただ具体的な情勢のあとを追っかけていくだけにすぎないのかという点を実はお伺いをいたしたかったわけであります。
○庄野政府委員 もちろん三十年から三十七年までの漁業事情の非常な飛躍的な伸展というものを基礎にいたしまして四十五年の展望をいたした次第でございます。なお、御指摘のようにその漁業の政策をどういうふうに加味したか、こういうふうな御質問だろうと思いますが、これにつきましては、沿岸漁業の振興ということが最近におきまする漁業政策で一つの大きな方向でございまして、その対策といたしまして沿岸漁業の構造改善対策を三十六年度から調査を始めて三十七年から事業実施の段階に入って、今後これを十年間で全国四十二海域について事業を実施して沿岸漁業振興の基本にする、こういった政策を今打ち出して事業化してやっておる次第でございまして、そういう面におきまする沿岸漁業の振興という面からくる漁港の整備ということも、基本問題調査会からも答申がありましたように、沿岸漁業の中核的となります漁港を重点的に整備して、沿岸漁業の発展の方向も、もちろん無動力の漁船を動力化するとか、動力化したものをさらに近代化していく、あるいは装備を近代化する、こういった面に即応するような考え方で第三次の方にもそういう点を加味いたしております。なお、遠洋漁業の発展の方向ということにつきましても、先ほど申しましたように母船漁業、これは北洋につきましてはサケ、マス、カニ、それから南方なりインド洋なりあるいは大西洋についてはカツオ、マグロの発展の方向、その他底びき母船といったものが各海区に進出しておる、そういったような事情も今後展望いたしまして、そういう遠洋漁業の基地となり、また遠洋漁業の水揚げの基地となる漁港を政策的に伸ばしていく、そういう面において漁港の整備をはかる、そういった点も考えながら第三次計画を立てた次第であります。
○松井(誠)委員 今度の整備計画の選択基準の一つに経済的効果ということを述べられておりますけれども、この経済的な効果を考慮するというのが選択基準の中でどれほどの比重を持っておるのか、これは構造改善に関連をして中核的な漁港という考え方とも関連をいたしますけれども、中核的な漁港の中でも純粋に経済的な効果だけを考えれば、そのベースに乗りにくいという港もあるに違いございませんし、いわんや中核的な漁港ではなくて、その周辺の漁港ということになりますと、なおさらに経済的な効果という面からは非常に遠い漁港がたくさん出てくる。そこで具体的にこの経済的効果というものは、その選択基準の中でどれほどの作用をしたのかということを抽象的にお尋ねいたしましても、あるいははっきりいたしませんと思いますので、できましたならばこの整備計画と、それからはずれた、そのために改修あるいは局部改良というものに回わたもの、それが先ほどの長官の御答弁ですと、主として工事量八千万以下のもの、あるいは二千万以下のものというような、いわば工事量、金額の差別で局改と改修というふうにおのおの振り分けたように言われておりますけれども、その中で先ほどの楢崎委員に対する御答弁を伺っておりましたけれども、局改にも入らず改修にも入らないものが七十何がしかある。それは長官の御答弁ですと全部工事が終わったかのように言われておりましたけれども、いただきました資料によりますと、全部終わったのは四十幾つかで、あとまだ工事が全然未着工のもの、あるいは着工したけれども完成をしないもの、しかもそれが局部改良や改修工事からも取り残されてしまう、そういうものがあるようにいただいた資料には出ておりますけれども、具体的には、この資料がもしほんとうだとすれば、一体どういう事情でそういうことになったのか、そういう点から経済的効果というものがこの整備計画の中でどれだけの比重を占めておるかということに関連をして、最初にお伺いをいたしたいと思います。
○庄野政府委員 漁港の経済効果というものの測定につきましては、いろいろファクターがございまして、非常にむずかしい問題でございます。われわれといたしまして、経済効果を算定いたします一つのよりどころといたしました点は、漁港を整備することによりまして、そこに入って参りまする漁船の隻数なりトン数なり、そういったものがふえてくる、また大型の漁船も水路あるいは泊地の関係で入り得るようになる、そういった点を主に置きまして、そのために漁獲量がどれだけ増してくるか、いわゆる漁港整備による漁港の大型化が可能になり、安全性が増してくる、そういった点からくる漁獲高の増を考えまして、それを基準にいたしまして一応の経済効果といったものをはじいたわけでございます。そういう点を加味いたしまして、経済効果というものと、先ほどから申しましたような漁港の施設の整備の緊急度、あるいは不足度といったものを考えたわけでございますが、大体漁港施設の不足度、緊急度というものと経済効果、半々のウエートを置いて、きっちり半々というわけではございませんが、大体半々といったような考え方で計画採択をして参った次第でございます。なお、先ほど御指摘になりましたように、第二次の現行の整備計画六百四港、これにつきまして整備を必要としない漁港数というというものは七十八港あるように午前中申し上げた次第でございますが、それは第二次整備計画の計画工事を完了いたしたものが四十九港、継続中のものが八港、それから未着工のものが二十一港ございまして、全部で七十八港が今後整備が必要じゃないか、こういうことでございます。完成したものは当然漁場の変更、漁業の変更等でさらに継続するものもございましょうし、一応これで完了として工事を終わるというものもあるわけでございます。それが四十九港ということでございます。継続中の八港につきましては、その後漁場の状況で三十七年度をもって工事を打ちとめて、それで大体所期の効果が上がるといった点を考慮して、八港が今後継続の必要なしということにしたわけであります。未着工の分は、八年間に四十五港ございますが、その内容を整理いたしまして、地元負担の分その他漁場の変更等から、工事をもう採択しないで中止するというのが二十一港ある、こう申し上げた次第でございます。
○松井(誠)委員 この整備計画のほかに改修なり局部改良なり、全体を総合した形というものが与えられないと、具体的に整備計画というものが漁港の工事、改築あるいは修築の工事の中でどの程度の比重を占めるかということが実ははっきりわからないのですけれども、午前中の御答弁ですと約五百港くらい、これは局部改良と改修と両方合わせた港の数でございましたね。
○庄野政府委員 現行の整備計画は、先ほど申しましたように、当時の指定漁港の中から六百四港を選んで計画にあげたわけです。この整備計画に基づく以外は、ごく局部的な改良なり補修といったような形のものを、局部改良という形で、おおむね二千万円未満の工事でございますが、三十年以来継続してやって来た次第でございます。今回の第三次整備計画は三百八十港、こういうことに相なります。指定漁港は二千七百五十一港ございますので、そのうち三百八十港が整備計画、それから三十八年度から予算措置として整備をいたしますものが、大体候補として五百港ほどございますが、八年間おおむね二百五十億という事業費をもって行なうのが四百五十港前後に相なろうか、これは八年間の推移と見まして、一港当たりの事業費というものが二千万円以上八千万円未満ということになりまして、大体平均いたしまして五、六千万円程度のものになりますが、大型のものが出てくる、あるいは小型のものが多くなるということで、漁数もその辺で多少の変動を示すか、こう存ずるわけで、おおむね平均的に見て四百五十港以上はやれる、こういうふうに考えます。そのほかに局部改良ということで、これはごく部分的な改良なり補修といったような点を考えるわけでございますが、これは八年間でおおむね百五十億という事業費を予定いたして、事業費は大体一港当たり二千万円以内、かような仕分けをいたしております。そういうことで漁港の整備を八年間総合的な観点から進めていきたい、こういうように考えておる次第でございます。
○松井(誠)委員 この改修の四百五十港というのは、これもやはり八カ年計画ということですから、およそのめどはついておられると思いますけれども、その具体的な固有名詞の選定なり何なりというものについて、もうすでに大体の作業は終わっておられるのか。あるいはそういうものは、漁港審議会ですか、そういうものにやはり諮って、一応八カ年の長期的なめどの上に立った計画というものを整備計画との関連でお立てになるのかどうか、その辺をお伺いいたします。
○庄野政府委員 現行の整備計画から改修事業の方に移ります分が二百六港ございます。これはもう具体的に港名なり内容なりはある程度はっきりいたしております。それから局部改良で処理して参りたいというのが五十六港ございますが、これも内容を検討いたしまして、局部改良で処理可能だという観点に立って、大体これも見当がついております。その他約二百五十程度のものを新しく指定漁港の中から改修として取り上げてくるわけでございますが、それにつきましてはただいま県にその計画をただしておる段階でございます。これは大体今後の八年間に、先ほど申しましたものを手本にして新しく今度改修で取り上げられるものを県とよく打ち合わしてやりたい、こういう考えでございます。それで午前中申し上げましたように、改修計画は百九十五港を三十八年度で着工していく段階でございますので、そういったおおむね八年間の改修事業の構想というものを県からとり、その中で、緊急度、あるいは経済効果が非常にいいもの、第二次から改修に回るものも含めまして、そういう百九十五港について新しく改修事業として取り上げていきたい。そういうヒアリングをただいま各県と実行中でございまして、三月一ぱいにはその方向を明確にいたしたい、こういうように考えております。
○松井(誠)委員 今県とのヒアリングをやっておるというのは、三十八年度に具体的にどうするかというだけではなくて、八年間の改修工事全体についての計画を立てる、そのためのヒアリングもやっておられるということなのですか。
○庄野政府委員 三十八年度着工というものについては、設計なり実施の可能性なりというものを中心に置いて詳しくヒアリングするわけでございますが、三十八年度に着工に持っていきます段階におきまして、各県といたしまして、今後おおむね八年間にどういうような漁港の整備をしていくかということで、改修事業の考え方、そういう点もあわせて全体計画として打ち合わしておる次第でございます。
○松井(誠)委員 午前中楢崎委員が、今まで整備計画に入っておったものが改修という形で整備計画からはずされた、そうするとそれがほんとうに計画通り推進されるという制度的な保証がないではないかという懸念を表明しておりましたけれども、私も同じ立場から今の質問を実はしておるわけです。つまり八年間に二百五十億なら二百五十億の工事量というものはきまっておるけれども、しかし今度整備計画からはずれたもののほかには、具体的な固有名詞まで入れて八年間のめどというものをつけられるのか。あるいはそうじゃなしに、毎年々々新しくそういう作業をやって、およそ八年間でこれだけを消化しようという程度のめどなのか。あるいはこの八年間の改修工事というものも一応審議会なら審議会にかけて、大体のめどをつけて長期計画を立てられるのか。何かそういうことがないと、大蔵省との話し合いだけで、これで大体間違いありませんと言っても、実は閣議にかけた計画そのものをまた再検討するというようなことは幾らでもございます。ですから、もう少し制度的にはっきりした形でこの長期計画というもののめどをつけておく必要があるのではないか。今のお話ですと、重点として三十八年度どこを着工するかということはやっておる、それに付随して八年間のおよそのめどを聞いておるということですけれども、全部そういうめどを聞いた上で国としてはその八カ年の改修工事というものの大体の見取図というようなものをつくれるのか。あるいはそうじゃなくて、毎年々々折衝してそれで消化していこうという程度のものなのか、その辺はどうなんですか。
○庄野政府委員 制度的に申しますと、漁港整備計画は、漁港法によりまして国会の御承認を得るものと、それから八年間を目標に改修事業で取り上げるもの、それからやはり八年間に局部改良をしてどの程度のものを百五十億の範囲でやるか、こういった三つの仕組みに相なります。それでわれわれといたしましては、三十八年度の予算を組み、そして第三次の整備計画の案を立てます段階におきまして、大蔵省と折衝をいたしまして、第三次整備計画は八年間に全部、それから改修事業として取り上げるものは八年間目標で二百五十億、港数はおおむね四百五十港から五百港、こういうように概定いたしております。局部改良につきましては港数は概定いたしておりません。これは工事の進展等に応じまして、局部的な改良、補修等が随時発生するわけでございますので、一応予算の概定ワクとして百五十億というものを目標に考えた次第でございます。ただいまヒアリングをいたしております分につきましては、われわれといたしましては、八年間を目標にした整備改修計画のおおむねの港名というものを県と打ち合わせて明確にしておきたいと思いますが、ただしこれは漁業事情等がいろいろ変化いたしますので、固定的なものじゃなしに、漁業事情に応じ得るように弾力性を持たせて考えていきたい、こういうように考えております。そういう計画を立てまして、概定して大蔵省ともよく話し合っておきたいと思っております。 なお 漁港審議会との関係でございますが、法的には諮問いたす分は漁港法による整備計画でございますが、漁港審議会は、漁港に関しまする権威者が集まっており、また地域的な代表の方も漁業専門家もおられるわけでございまして、漁業審議会の御意見は十分拝聴したい、こういうふうに考えておりますので、この改修事業を三十八年度に計画いたします段階においても、また二百五十億という予算概定の段階におきましても、よく懇談会形式等を利用して漁港審議会の御意見を拝聴し十分審議を尽くしていただいた次第で、今後もそういう方法で審議会の意見は十分取り入れていきたい、こういうふうに考えております。
○松井(誠)委員 改修工事や局部改良工事の選択の基準は、やはり整備計画の漁港の選択の基準と同じような立場でお考えになるのかどうか、いかがですか。
○庄野政府委員 もちろんその採択の資格なり条件なり、あるいはどれから着工していくかという優先順位なり、そういったものは整備計画の条件に準じてやりたい、こういうように考えておりますが、先ほどから申しますように、改修計画は工事費において整備計画より多少少ないもの、それから局部改良は二千万円未満のもの、そういったランク分けをしながら、施設の緊急度なり不足度なり、経済効果なり、土地開発の効果なり、そういうものを考えながら採択して参りたい、こういうふうに考えております。
○松井(誠)委員 基準金額の面で、比重はもちろん違うのですけれども、しかし私が最初に懸念を申し上げましたように、整備計画の中で経済的な効果というものが、長官の御答弁ですと大体五割くらいの比重で考えているというお話でしたけれども、それと同じような形で改修や局部改良をお考えになるというと、経済効果という点でべースに乗らない港というものは、ますますはずれていく危険性がある。特に一種、二種などという港は整備計画からはずれて、そして改修や局部改良からも、経済的な効果がないのだということで、またはずれるということになりますと、いろいろ問題が起きてくる。むしろ改修や局部改良の工事では、経済的な効果をねらう比重をもっと下げるべきではないか。御承知でしょうけれども、基本問題調査会の事務局でありましたか、出しております「日本水産業の推移と水産業政策の問題」という資料がございますけれども、そこでまず一種、二種漁港については経済的な効果だけを考えておったのでは漁港の整備というものはできない、こういう場合には、経済的な効果という面をはずさなければならぬということも考慮すべきではないかという意見が述べられておりますし、まさに私もその通りだと思う。最近これは特定三種というものに非常に力を入れる――力を入れること自体私は別に反対ではございませんけれども、その反射、つまりそういう考え方の当然の影響として、一種、二種の経済効果の薄いものは手を抜くのだという形では、非常に問題があるのじゃないか。先ほど長官は漁獲量が世界一だということを誇っておりましたけれども、漁獲量こそは世界一になったけれども、漁民の生活はちっとも上がっていない。むしろ沿岸漁民の生活というものはだんだん下がっていっている。だから基本問題調査会の考え方も、今のような漁獲量を上げればいいのだ、それが漁業の発展だという考え方から展開して、漁民の生活をもっと上げなければならぬ、漁民の所得をもっと上げなければならぬというところに目を向けている。これは確かにいいことだと思う。しかしそれをやるためには、経済ベースというものははずして、特にそういう問題が多いのは一種、二種ですけれども、そういう場合にそろばんをはずして整備をしてやる、そういうことをやらないと、漁業は発展したけれども漁民は苦しくなったという猛烈な階層分化をますます促進するだけにしかすぎないじゃないかということを一番懸念するわけなんです。ですから整備計画は一応これはこれなりで意義があると思いますけれども、それを補うものとしての改修なり局部改良という考え方も、同じベースでいったのでは、何とかこれから経済ベースに乗りたいと考えておる沿岸漁民を乗せるチャンスがほんとうになくなってしまうのじゃないかと思いますので、その点もう一度御答弁願いたいと思います。
○庄野政府委員 まことにごもっともな御意見と存じます。基本問題調査会におきましても、基幹となる漁港、これは大体三種漁港だと存じますが、そういったものと小規模の漁港、これは御指摘のような第一種、第二種が中心となる漁港でございますが、小規模なものについての整備の方向等について、具体的な意見が出ておるわけでございまして、そういう点は十分尊重して参らなくちゃならぬかと存じます。小規模な第一種、第二種の漁港につきましては、今、先生から御指摘がありましたように、やはり沿岸の零細漁民の振興をはかるという立場を重点に考えなくちゃならぬかと思います。御承知のように沿岸漁業の振興対策を昨年から事業化してやっておりますが、そういったものの目標は、沿岸零細漁民の所得の増大をはかるということが最終目標になっております。所得の増大をはかり、生活の向上をはかっていくということが最終目標でございまして、そういう意味におきまする漁村の経済圏の中核となるような漁港を重点的に整備すべきではないか。そういう意味におきまして規模の大きいものについては整備計画に入れ、八千万円未満等のランクにあるものについては、そういう点を重視して改修計画で取り上げていきたい、こういうふうに考えるわけでございまして、御指摘のように十分注意して今後の計画の調査なり採択の場合には勘案して参りたいと存じます。
○松井(誠)委員 そういう配慮でぜひ一つお願いをいたしたいと思いますけれども、今ちょうど話が出ましたので、構造改善の中核漁港という問題についてちょっとお伺いをいたしたいと思う。 構造改善そのものについてはまたあらためてお伺いをする機会があると思いますが、これは午前中楢崎委員が触れておりましたけれども、構造改善が考えておる中核的漁港という考え方とこの整備計画とは具体的にどういうつながりを持つのかということをお尋ねいたしたいと思うのです。この整備計画で中核的漁港というものがきまってしまう、そうしますと構造改善事業というものは整備計画に縛られてしまうのじゃないか。県なら県が構造改善というものの計画を立てる、しかし整備計画でいえば中核的な漁港はこことここだということがきまってしまうと、構造改善の事業自体が漁船、漁港の場合、この整備計画にきちんと縛られてしまうことになる。この中核的漁港というものの選定そのものも実は構造改善と非常に密接な関係があるわけですから、いわば構造改善というものは、その計画が先にできて、それから中核的漁港という考え方がそのあとから出てくるというのがほんとうだと思う。しかし御承知のように、海を持っておる県が今全部構造改善に取り組んでおるわけではございませんし、これから調査をしようという県も多い。しかもその調査は二年間かかってやるという非常に慎重な大がかりな調査なわけです。従ってその結果どこを中核漁港にするかという結論が出る。そこでそれを整備計画に入れるというならば、順序としては当然ですけれども、順序がどうも逆になっておりますし、その辺はなはだちぐはぐだと思うのです。楢崎委員は補助率の問題も言われましたけれども、それはそれとして、この計画がさか立ちをしておる。これはどういう形で調整をされようとしておるのか、お伺いをしたいと思います。
○庄野政府委員 この構造改善対策事業と漁港の整備計画との関連でございますが、御指摘のようにこれは不可分の関係にある次第でございます。ただ漁業の基盤でございまする漁港というものにつきましては、やはり構造改善対策事業を進める場合において両々相待たなくてはならぬかと存じますが、やはり基盤的な整備でございまして、公共事業でよく申されます先行投資的な性格を持つものじゃないかとわれわれは考える次第でございます。そういう点もございまして、構造改善事業については一昨年から調査、計画といった段階を終えて事業実施に移る、こういうことで、すでに三十六年、七年合わせますと十五回、来年は七回指定して、逐次指定を終わり、事業は四十五年で終わるような計画を立てております。その計画を立てる段階において、すでに第三次の漁港整備計画で中核的漁港がきまるのじゃないか、こういったような御指摘だろうと思います。もちろん先行投資的な考え方でございますので、そういった点も将来われわれはできるだけのファクターを集めて見通しておりますが、またこの整備計画を立て、また改修計画を立てる段階におきましては、十分府県の意見も聞き、漁港の自然的条件及び経済的なバックグランドの条件、そういう点も吟味した次第でございまして、大体中核的漁港となる重要なものを整備計画に取り上げる。なお今後の改修計画におきましても、構造改善事業に対する計画樹立の段階において、あるいはそれを取り上げていきたい、こういうふうに考えておる次第でありまして、御指摘のようなそごの来たさないように万全の注意は払って参りたい、こういように考えております。
○松井(誠)委員 たとえば県で将来構造改善の計画を立てるときに、中核の漁港としては三カ所なら三カ所というものを予定をする。ところが整備計画では中核的な漁港というものは二カ所しか初めから予定してない、そういうときにはもう整備計画がそうなっておるのだから、構造改善の計画は練り直せという形で、構造改善の方にしわ寄せがいくのか、そうではなしに、構造改善というものにむしろ重点を置いて、それならば一つ整備計画の方も変えようじゃないかという形で調整をとるのか。調整をとる必要があることは言うを待ちませんけれども、一体基本をどこに置くかということをお伺いしたい。
○庄野政府委員 将来調整が起こる可能性は、御指摘の通りあろうかと存じます。ただいま構造改善対策の計画の方が多少おくれておる、時期的なズレもあるわけでございまして、すでに三十六年から調査しておるもの、これから立てるものといったような点については、十分その整備計画を構造改善対策に合わせていく、こういったようなことになると思います。 それから第三次の整備計画に一種、二種として重要なものは取り上げられておりますが、これは中核漁港ということで、明確にそういうふうにうたってございません。中核漁港として重要なものであろうというような想定のもとになされておるわけでございまして、その間におきまする構造改善対策事業の計画の進め方によっては、どの漁港に重点を置くか、そういう点は今後調整ができると考えております。
○松井(誠)委員 この構造改善という問題で、特に漁船漁業というものにたよらざるを得ないところ、そこは漁港の整備というものが、いわば漁業の成否をかけた問題になってくるわけです。従って、その地域の選定そのものにも実は非常に問題があるわけですので、この整備計画を立てる過程の中で、地元のそういう構造改善の見通しとの関連で、一体どの程度の配慮をされたのかということをお伺いいたしたかったわけなんですが、これはこの整備計画の補助の問題とも関連をいたしますけれども、中核漁港というものを、港だけをつくっても、実はそれに付随をするいろんなものの整備ができないというと、いわば宙に浮いてしまう。特に一種、二種漁港などというものは、いろんな設備というものが整備をされていない。そこで、その中で整備を始めるわけですから、いろいろな施設が非常に不十分なわけです。これも多分基本問題調査会の答申にあったと思いますけれども、単に漁港の基本的な設備だけではなくて、それに関連をする、漁港が現実に動いていけるようないろいろな関連施設というものの整備も並行して考えられなければならぬ。従ってそういうものに対する補助というものも、単に漁港の基本施設の整備だけではなくて、機能施設といいますか、関連施設というのですか、そういうものの整備も並行してやらなければならぬ。そういうものができていなければ、いきなりいなかのまん中に中核漁港をつくっても、それは漁港としての機能を発揮しないだろう。 補助率の問題は、あとでお聞きをしたいと思いますけれども、今度の整備計画を立てるときに、今言ったような考え方で、そういう漁港の基本施設だけでなくて、それに関連をする施設についての補助というものにも補助を広げるというお考えはなかったのかどうか。さらにそういうものについて、もっと努力をされようという御意向がおありなのかどうか、その点をお伺いいたしたい。
○庄野政府委員 御指摘のように、漁港施設には、基本施設とその他の機能施設、これは漁港法に明定されておるわけでございます。基本施設には、外郭施設とかあるいは水域の泊地の施設とか、岸壁、そういうものがございまして、また機能施設には、陸上の輸送施設、これは鉄道とか道路とか、あるいは荷揚げの施設、通信施設、こういうものも含まれるわけでございます。こういうものが両々相待って、初めて漁港としての効果が上がってくわるけでございます。この点は、われわれといたしまして、基本施設、機能施設は、あわせまして補助の対象あるいは負担の対象ということで、全体の事業費として、先ほど申しました整備計画の一千億の中には基本施設並びに機能施設も含まれる、こういうふうにいたしておる次第であります。
○松井(誠)委員 整備計画は主として外郭施設に係留施設、水域施設というようなものがほとんどであって、ところどころに輸送施設というのがありますけれども、単に輸送施設だけではなくて、漁港の機能を発揮させるためには、たとえば冷蔵庫なら冷蔵庫という施設も重要な関連施設であると思うのです。そういうものは、構造改善の場合にはいろいろ補助もあるようですけれども、そうでない場合には、これはどうなんですか。構造改善というものにはまらない限りは、たとえば漁協なら漁協にある冷蔵、冷凍施設などというものについては、現行の制度としてはどういうふうになっておりままか。
○庄野政府委員 漁港施設といたしましては、御指摘のように、漁港法に基本施設、それから機能施設といたしまして、いろいろ掲げてございます。で、御指摘のような冷蔵施設等は機能施設には、漁港法ではなっておりません。これは今後の行き方といたしましては、そういった施設については構造改善の中ではそういう冷蔵庫等の補助も近代化の設備として、補助をつけ得る形になって、従来の生産地の大きなやつは、特別に全漁連等に補助する冷蔵庫等もございますが、小さなやつは構造改善の中で今後やっていく、こういうことに相なろうかと思います。それから構造改善等でもはまらないというようなその他の施設というものについて、必要なものは農林漁業金融公庫の共同施設なり、あるいは大臣指定施設なり、あるいは港湾施設の中のものということで、低利長期の融資でめんどうを見ていく、そういう方向で漁港の機能の万全が整いますようにいたしたい、こう考えております。
○松井(誠)委員 最後に一点お願いをいたしておきたいと思うのですけれども、午前中楢崎委員が言ったように、構造改善の場合の漁場の造成などの補助率と、このほんとうに基本的な施設である漁港の補助率というものがちぐはぐになるということ、そうして今度特定第三種の漁港の補助率が上がるわけで、これはそれなりにけっこうなことに違いございませんけれども、しかし一種、二種の漁港をたくさん持っておるところは、そういう地方公共団体はむしろ負担の能力が初めからあまりないところが多いと思うのです。特定第三種という漁港は工事の金額が多い、従って地方公共団体の負担が多いということで今度補助率を上げるわけですけれども、それとはまた違う意味で、一種、二種の漁港をたくさんかかえているところではそれなりに負担が重い。ですからこの際、単なる構造改善の補助率に合わせるという意味ではなしに、ほんとうに漁船漁業というものの将来を考えるならば、何としてもその基本的な設備である漁港の整備というものが生命でございますから、従ってそれに対する補助率というものを、先ほどの長官の御答弁では何かあまり歯切れがよくございませんでしたけれども、しかしこれをもっとほんとうに引き上げるということか――そういうことが残念ながら今の漁船漁業の場合には非常に大きな意味を持っておるわけでありまして、何としても自己資本というものが非常に少ない、どころか負債が多い。そういう中で、やはりこの漁港の整備というためには、もっと国が積極的にめんどうを見るという姿勢が必要だと思うのです。ですから、今一気に特定三種並みに引き上げるということは無理かもしれませんけれども、少なくとも、当面まず構造改善の五割の補助というところまでぐらいは上げられるような、一つかたい決意というものをこの際長官から表明をしていただきたい。
○庄野政府委員 御指摘の点ごもっともだと存じます。今後ともそういう方向で努力して参りたいと考えております。
○松井(誠)委員 最後に、一つ次官にその点、御承知のように沿岸における漁船漁業というものは非常に不振をきわめておる。日本の漁業全体が非常に栄えたように見えますけれども、その陰でたくさんの漁民が実は泣いておる。そしてそういう漁民は――養殖その他に行き得るところはいいですけれども、そういうことが地形的にできなくて、漁船漁業にたよらなければならないという沿岸漁民というものも非常に多い。そういうものにとっては漁港の整備が命の綱なのです。しかし、このような補助率では、そのしわ寄せが結局地元負担という形で、地元の漁民に何かの形でのしかかってきておるわけですから、漁港の整備というものについて、もっと政府が力を入れて、今度御承知のように特定第三種というのは補助率が上がって六割補助ということになりました。しかしそれはそれで理由があるに違いございませんけれども、一種、二種、特に沿岸漁民のほんとうの生命のよりどころになっておるそういう港の整備について同じような形で補助率をぜひ一つ考えていただきたい、そのために努力をしていただきたいと実は思うのです。そういう点についての次官の決意をお聞きをしたい。
○津島政府委員 一種、二種の漁港、国の補助が不足で、地元の負担が非常に多い漁港、ここに表もございますが、これを見ますと、県によりまして非常な違いでございます。長崎、宮城などは非常に多いのであります。こういうところの負担はさだめし容易でないというふうに考えざるを得ないのでございます。私は、全般的にこの補助を上げればいいのであるか、一種、二種の多いところを特にめんどうを見ればいいのであるか、これはまだわからぬのでありますが、とにかくいずれにしましても一種、二種の多いところは負担が容易ならないものであり、かつまたこの漁港は、小さいといえども、先ほどからお話しの通り漁民の生命とは非常に直結をいたしておるのであります。そういう点を考えますと、国の負担率を上げるということにつきましては、やはり一段と考えて参らなければならないものではないか、かように考えておる次第でございます。
○長谷川委員長 芳賀貢君。
○芳賀委員 この際、特に漁港整備計画の問題について農林省並びに北海道開発庁に尋ねたいと思います。 第一にお尋ねしたい点は、今回政府が提案された漁港整備計画の変更についてですが、これはもちろん漁港法に基づいての計画の変更ということになるわけですが、特にこの際明らかにしたい点は、今回の整備計画と北海道における第二期八カ年計画が昭和三十八年度から開始されるわけですが、当然北海道開発の第二期計画の中にも国の公共事業として、北海道の地域内における漁港の積極的な整備計画を推進するということについては、相当重点施策としてこれは策定されておるわけです。従いまして、第三次漁港整備計画の策定に際して、北海道の第二期長期計画の中における漁港整備の事業等に対する点は、どのように事前に調整されたか、その点について水産庁長官並びに開発庁から内容を明らかにしてもらいたい。
○庄野政府委員 北海道開発計画は三十八年度から八年間をもって新しく樹立されて参っておる次第でございます。その計画段階におきまして、われわれの第三次の整備計画を立てる際に、十分北海道開発庁とも連絡をとりまして、そごのないようにいたしてございます。
○青山説明員 北海道におきます第二期総合開発計画を樹立する過程におきまして、すでに漁港整備計画が改定になる機運が見えたものであるから、私どもの方の二期計画を策定しますにあたっては水産庁と十分連絡協議して樹立したものでございます。従いまして、水産庁の方で今回策定なさいました第三次漁港整備計画と私どもの方の二期計画との調整につきましては、十分取り進めて参っておりまして、調整の過程において大きな食い違いというふうなものは起こさずに、整備計画を立てていただくということができたわけでございます。
○芳賀委員 じゃ内容的にお尋ねしますが、今回の第三次整備計画は第二次整備計画と違って、整備計画指定の漁港に対する基準が前回と変わっておる関係もあって、第二次指定漁港の事業の完成していない、いわゆる未完成漁港が相当大幅に今回の第三次整備計画から脱落しておるわけです。これは基準の変更によってそういう結果が出たと思いますが、その場合北海道における具体的な例をあげれば、第二次整備計画の指定を受けておって、全然着工されておらなかった第一種漁港等が、昨年あるいは一昨年ようやくわずかの予算がついて着工に至ったような事例がある。これはほとんど未着工のままに終ったと実質は同様であります。それらの漁港が今回の政府案によりまして、今度は対象から除外されておるということになれば、せっかく第二次整備計画あるいは第一期整備計画において指定を受けた漁港が全然未着工のような状態のままで、今回の整備計画からは脱落しておるということになると、これは整備計画から見れば永久に日の目を見ないということで終わる場合もあるわけです。ですから、こういう点は、やはり北海道開発法に基ずく漁港の整備事業を第二期計画で強力に進めるということになれば、当然これは漁港法に基ずくといえども、国の整備計画の場合においてもそういう問題について事前に重要視してこの計画を策定すべきであったと思いますが、この点が非常に手落ちになっておるわけです。十分配慮したということにならぬと思うのですが、この点はこの際もう少し内容を明確にしてもらいたい。
○庄野政府委員 午前中から御説明申し上げますように、現行の整備計画は六百四港ございますが、そのうち第三次の整備計画によるものが二百六十四港ということになっております。それから第二次整備計画で継続あるいは未着工等でまだ事業が進みつつある、あるいは今後しなくてはならぬ、こういったもので、第三次の整備計画に基準の関係等から入り得なくて、北海道の総合開発にあるもの、これは永久に日の目を見ない、こう先生はおっしゃっておれますが、そういうものにつきましては、三十八年度から改修事業を、新しく予算上の措置としておおむね八年間で四百五十ないし五百港というものを事業費目標二百五十億ということで進める、こういうことにいたしております。また従来からやっております局部改良事業もおおむね八年間で百五十億ということで局部的な改善あるいは補修をやっていくというふうな計画で、整備計画による修築事業、改修事業による事業、局部改良事業による事業、こういう三つの事業によりまして漁港の整備を急速に進めて参りたいというふうに考えておるわけであります。北海道総合開発計画等にあって第三次に入っていないもの、それから従来の第二次整備計画にあって今度の第三次整備計画に入っていないものにつきましては、その事業規模、緊急度等に応じまして、改修事業あるいは局部改良事業で優先的にこれを取り上げてやっていきたい、こういうふうに考えております。
○芳賀委員 具体的な質問に入る前に、整備計画に載った漁港と落とされた漁港の区分、私の聞くところによると、大体事業費八千万円にラインを引いて、それ以上の事業費を必要とする分については第三次整備計画に載せる、それ以下の事業費の漁港については、今長官の言われた改修事業の方に回して、整備計画から落とすというような大まかな区分が行なわれたと聞いておるのですが、その点はいかがですか。
○庄野政府委員 第三次整備計画を立てるについての計画、方針につきましては、御配付申し上げました資料に書いてございますように、今後漁場の状況の変更の四十五年における姿、あるいはそういう段階における漁船の大型化あるいは近代化の姿、あるいはバックグラウンドとしての経済圏の発展のあり方、そういうものを考えながら、漁港施設の不足度あるいは緊急度、そういっったもの、また先ほど申し上げましたような経済的な効果の面がどうなっているかという点を勘案しながら、特に漁港法による整備計画は重点的に大型の、緊急度の高いものをやる、こういう方針で、大体一港八千万以上、八年間三百八十港を一千億でやるということになると、一港平均二億五千万程度になろうかと思いますが、大体八千万以上のものを重点的にやるということに考えております。改修計画につきましても、先ほど御質問がありましたように、地域開発的な点等も十分加味しながら緊急度等も考えまして、二千万以上八千万といったものを改修計画でおおむね五百港程度を対象にし、八年間に四百五十港程度の工事を完了するように二百五十億を概定したわけでありまして、二千万以下のごく局部的なものは局部改良事業でやる。こういうことで取り進めて参るつもりでございます。
○芳賀委員 第二次整備計画にあったもので今回落とされたものについては、北海道分については修築事業が終わって、これは完成漁港ということになるわけですが、第一種漁港が九港、第二種漁港が三港、第三種漁港が一港、結局十三港が完了ということになったので、これは仕上がつたものは当然対象から除外されてもやむを得ぬということになると思いますが、ただ未完成の中で第一種漁港については十九港、第二期計画に比べると脱落している。港の名前を全部並べるとひまがかかりますが、たとえば遠別港、山臼港、力昼港、南浜港、須古屯港、雄忠志内港、これらの第一種漁港というのが合わせて十九港除外されておるわけです。第二種漁港については、木古内漁港を初め六港が北海道分で落とされておるわけです。ですから、こういう漁港の重要性というもりは、これは内地でもそうですが、北海道等においては、特に今後北海道における沿岸漁業の振興ということになれば、もちろん大型化を進めるという場合においてもこれらの港を除外する根拠というものはない。しかもほとんどまだ完成にほど遠い漁港を、将来は改修事業でやるといっても、それは整備計画で認定された場合とは扱いがずっと違ってくると思うのですよ。ですから、そういう場合、単純に八千万円で整理するということは問題があると思うのですが、いかがですか。これは開発庁からも十分説明をしてもらいたい。
○庄野政府委員 第三次整備計画を立てます場合には、やはり漁港を重点的に早急に整備するということが必要かと存じます。きょうも予算委員会等で、非常に総花的で完成がおくれるではないかと社会党から御指摘もあったような次第でございますか、われわれといたしましては、整備計画を立てます場合におきまして、やはり八年間を概定いたしまして、その間に重要なところはこれを完成に持っていく、重点的にやるということが必要かと存じます。そういう点でやはり将来の発展を考えまして、重点を置いてやるところは勢い工事費等も、大型の漁港になりますのでかさんでくるわけでありまして、そういう点で八千万円という線を引いたわけでございます。現在におきます第二次整備計画六百四港につきましても、下り方の約四割程度の漁港についての平均単価をとりますと、大体八千万円程度のものになるわけでございまして、そういう点から八千万円程度と考えたわけでございますが、先ほど申しましたように、一港当たりの平均をとりますと二億五千万円、そういう点では今後三百八十港については重点的に整備ができるかと存じます。そういうような基準で第三次計画を御承認いただくようにお願いしておるわけでありますが、そういう点から漏れてきた場合のことを御指摘になっておると思います。そういう点について、特に北海道について今御指摘になったような点は、第三次に十九港ほどあるように今お伺いした次第でございますが、これは全部改修計画で取り上げて漁港の整備をはかって参る。こういう方針でございます。
○青山説明員 開発庁といたしましては、漁港整備計画から漏れました改修事業につきまして、これらのものの中でわが方の二期開発計画に考えられておりますものにつきましては、十分な予算措置を考えて、重点的な港については、整備計画に載っておる港と遜色ない程度にまで進めて参りたいというふうに考えております。
○芳賀委員 そこでわれわれとして了解できない点は、これは三十八年度の予算要求の調書ですが、北海道の開発事業費等については、農林省関係の分については農林省で十分合議の上に要求書を出しておるわけですね。その場合、漁港についても、昨今の工事単価が非常に値上がりしている関係もあって、昭和三十七年、八年度の事業費の改定を行なっておるわけですから、この要求は三十八年に行なう事業については事業単価等はあらかじめ改定して、各省においても統一した改定事業費で継続事業については要求が出ておると思うわけでございます。それで具体的な事例を二、三あげますと、今度の第三次整備計画で除外しておる力昼港につきましては、三十五年度にようやく予算がついたわけで、幾らも事業は進展しておりませんが、この要求書によると、結局三十七年度末の残事業費の総額が約一億二千二百万円ということになっておるわけです。そうしますと、この事業費から見た場合、一億二千二百万まだ事業費を要するというこの漁港が今回の場合には削除になったわけです。従って八千万円のラインで整理したということになれば、これは当然この整備計画に載ってこなければならぬのが、削除されておる。今言ったのは第一種漁港ですが、あるいはまた遠別漁港等についても、この改定した事業費からいうと三十七年度末で残事業費が一億五千九百五十万円ということになっておるわけです。これらは八千万円ということになるとその倍もまだ事業が残っておるというにもかかわらず、削除ということになっておる。あるいは山臼漁港とか、雄忠志内漁港、あるいは南浜漁港、須古屯港、これらは残事業費が大体八千万円の線なわけです。そうすると私の今指摘したそれぞれの第一種漁港等については、八千万円の線で認定をするということになれば、当然第三次計画に載せなければならぬものが、何らの理由がなくて削除になっておる。ですから、開発庁、農林省が合議して昨年の末に大蔵省に要求した、その要求調書の内容がこういうことになっている以上、八千万円以上ということでいくのであれば、当然今回の計画の中に載せなければならぬものを理由なくして載せていないというような点は、北海道の今後の第二期長期計画を進める場合においても非常に障害になると思うのです。単にその場限りの答弁で、いや八千万円以下は削ったとかなんとかいっても、われわれそういうばく然とした子供だましみたいな答弁で、そうでございますかと引き下がるわけにはいかぬわけです。こういう点は、きょうは開発庁長官は来ておりませんが、農林省に一方的にいいかげんに押し切られて引き下がるというようなことは、担当の青山さんとしてもちょっと態度がゆる過ぎるのじゃないですか。これは重大問題と思いますから、この点について責任のある説明をしてもらいたい。
○灘尾説明員 ただいま芳賀先生からお話がございました北海道の漁港の一部につきましては、八千万円以上の残事業費を持っておる漁港があるわけでございますが、この計画は御承知のように昭和三十年に立てまして、その計画に基ずきまして現在までに至っておりますので、今回新しい整備計画を立てるに際しまして、一応過去の計画につきましてもいろいろと検討を加えたわけでございます。従いまして今お話しになりました漁港につきましても、北海道及び開発局関係の方々といろいろ相談をいたしまして、一部計画を効率的に変更するために、規模等を少し縮めたらいいのじゃないかというようなものもございまして、いろいろと検討した結果、一部には従来の計画を変更したものもございます。それからまたこの整備計画に採択いたしましたのは、事業費八千万円ということだけで採択をいたしておるわけではございませんので、漁業の現状と将来、それに対する、先ほどからもお話で出ておりましたようにいろいろな要素から一応整備計画の漁港を採択しておるわけでございまして、そういう採択基準とそれから規模というようなものの二点からいろいろ検討してきめておるような次第でございまして、北海道の漁港につきましてはいろいろとそういうことで計画そのものも検討いたしまして、今回整備計画には載せないが、優先的に改修事業で整備をやっていくということにいたしたものでございます。それから先ほど、大蔵省への事業要求のときに残事業がこう載っておるというお話でございましたが、大蔵省への要求の時期は、大体時点におきまして七月ごろに私どもはそういう資料をつくるわけでございますが、それは従来の計画の残事業を掲げまして一応そういう要求を行なっておるわけでございますが、今度の整備計画の改定にあたりましては、五月から六月にかけましておおむね作成方針等についてのいろいろな打ち合わせをやりまして、さらに九月、十月ということでいろいろ計画を慎重審議をやって進めて参った結果、現在の計画の残事業とは異なっているわけでございます。かような次第で、改修事業も先ほどいろいろお話が出ておりましたが、二千万円からおおむね八千万円ということでございまして、八千万円以上のものは絶対にやらない、こういうようなことではございませんので、たとえば先ほど申し上げました今回の整備計画の変更は重点的に効率的な整備をはかるということになっております関係上、あるいは八千万円を多少こえるものも出てくるのじゃないかというふうにも考えておりますので、整備計画の採択の基準といたしましてはそういう二点で事業費だけということではございませんので、一応の線を八千万円に引いたわけでございますから、あるいはそれよりも多少出るものが二、三あるかもしれませんが、それはそれとして改修事業で整備を進めていきたい、かように考えておるわけでございます。
○芳賀委員 私は二、三の事例をあげたんですよ。北海道の漁港全部読み上げてもいいが、そういう必要はないでしょう。二、二じゃないですよ。全部一つ一つ数え上げれば、八千万円でこれはきめましたという論拠はなくなってしまいますよ。特に私が問題にするのは、昨年の参議院選挙前に、あなたの前任者の、参議院に立候補した水産庁の漁港部長の林真治君が、去年の春あたりから、水産庁漁港部長林真治というはがき大の名刺をつくって、それを北海道の――全国そうであると思うが、北海道においてもそういう漁港のあるところは全部重点的に回って、この港は私の力で第三次計画には指定しますとか、この港は第二極を第三種に格上げしますとか、そういう約束をして全国を歩いているわけだ。それから今まで指定でなかったのを、私が指定してあげますとか――善良な現地の関係者は、はがきのような大きな名刺を持ってこられて、しかもいかめしく漁港部長何の何がしと書いたものが来て約束すれば、なるほどそうしてもらえるかと信用するんですよ。あとになってみれば、単に悪質な選挙運動だということがわかるが、そういうことまでやって第三次整備計画にひっかけて、しかも政府の役人としてのその地位を利用して選挙運動までやって、この発表になったものを見ると、ほとんどその約束は選挙目当ての悪質な宣伝であって、守られていない。こういう点については、農林省としても重大な責任があると思うのです。たとえば仙台の農地事務局長の場合でもそういうことをやって、ちょうど選挙前一年間に二百十数日出張しておるということは、決算委員会の資料で明らかになっておる。そういうことをやりながら、今になって、二、三の例は八千万円をこえておるかもしれぬが、これこれでございますなんということをここであつかましく言っても通らないのですよ。ですから役人は当然長官や大臣の出張許可を得て現地調査に回っておるからして、そういうところで立場を明らかにして、約束した点については、当然この第三次計画の中においても約束は果たすべきであると思いますが、津島さん、どう思いますか。あなたは良心居士だから、はっきりした答弁ができるでしょう。これは問題ですよ。大臣がいませんから政務次官から責任のある答弁を伺いたい。
○津島政府委員 ただいまのお話、事実はどの程度であるか私わからぬのでございますが、そういうことはないというふうにも言い切れない点もあると思うのでありますが、いずれにせよ現職にある、しかも相当力のある官吏が自分の権力をもって選挙運動をするということは好ましくないことでございまして、やはりこれは法律のいろいろな規制もございましょうが、それよりも各人の良識と良心の問題でございまして、今後農林省の首脳部といたしましては、十分に考えなければならない、また大いにそれを戒めなければならないことである、かように考える次第であります。
○芳賀委員 次に、これは開発庁に明らかにしてもらいたいわけですが、三十八年度、これは予算要求ではなくて。政府予算として今、国会で審議中でございますが、北海道開発予算の政府原案の中において、特に漁港関係については今回の政府案で第三次計画に載っておる漁港で、この開発庁予算の中では事業実施の対象になっていない漁港が相当数あるわけですが、これはどういうわけでございますか。整備計画の姿勢だけをきめて、三十八年は事業実施しない考えであるかどうか、こういう点も問題だと思うのですが、事前に十分打ち合わしたとすれば、政府案が決定になったのは、十二月ぎりぎりですから、今、国会でこれを審議中の北海道開発予算の中における第一種から第四種にわたる漁港の事業費の内訳等について、政府案の漁港整備計画には載っておるが、開発庁の事業費の内容の中には載っていない、これはおかしいじゃないですか。たくさん落とされたあとで、また残った分だけについても全面的にやるのではなくて、重点的にやるのだというのはおかしいと思うのですよ。たとえば、第四種漁港については、今回の整備計画の指定予定が十六港でございますが、開発予算から見ると、この実施計画は継続十一港ということになっておるわけです。それから第三種漁港については、整備計画では十四港ということになっておるが、開発予算ではこれは継続十港に新規一港です。これは新規というのは、苫前が第二種から第三種に昇格したのだと思います。それから第二種漁港については、整備計画の指定港は政府案は十六港になっておるが、開発予算では継続十二港ということになっておるわけです。それから第一種漁港については、整備計画では二十六港指定が予定されておるが、開発予算では継続十六港、新規が目梨泊等二、三港ということになっておるわけです。そうなると、整備計画では落とされた、また三十八年度の実施計画では整備計画の指定を受けても、その事業費というものは政府の事業費の予算からは落ちておるということになると、これは非常に問題があると思うのです。一体こういう大きな欠陥というものはどこから生じたか、この点を明確に一つ…。
○庄野政府委員 御指摘の点につきましては、第三次の整備計画は三百八十港、これは三十八年度から四十五年度までに整備を要する漁港でございます。それでこの整備計画のうち、三十八年度から着工して参るものが全国ベースにおきまして二百九十一港、これを三十八年度工事として着工していく予定にいたしております。逐次これは三百八十港に及ぼして、八年間に三百八十港の工事を終わる、こういう計画でございますので、三十八年度着工は二百九十一港ということで、三百八十港全部一斉に着工するということにはいたしていないのであります。計画の進行工合あるいは地元の負担工合あるいは漁業等の変更による計画のまだ熟してないもの、そういう点はよく吟味して後年度において着工して、四十五年には終わる、こういう考え方でおるわけでございます。そういう点から、整備計画には載っているが、三十八年度の開発予算には載ってない、そういう点が出てくるかと存じます。
○熊本説明員 ただいま長官からお答えがありましたように、私どもの持っておりまする御承知の計画というものと第三次の漁港整備計画との関連の問題になるわけでございますが、これはただいま御質問の中にもございましたように私どもの持っておりまする開発計画というものとそれから整備計画とは、水産庁の方の北海道に対する非常な御認識等もありまして、私どもの考えておりますことがそのまま実は第三次計画として水産庁の方ではお考えいただいておる。つまり第四種について申しますならば、私どもの開発計画では十六港を考えておりますが、整備計画におきましても同じように十六港が考えられておる。また第三種につきましても、私どもは十四港考えておりましたが、整備計画においても十四港考えておる。なお二種及び一種につきましてもそれぞれ、二種十六のわれわれの考えに対して、整備計画は十六である。それから一種につきましても、二十六港のうち全部二十六を整備計画の対象としていただいておるというふうな状況でございます。 それで御質問の中にもございましたように、そうはなっているんだが、三十八年度の予算においてはそれぞれ若干下回っているじゃないかというふうなことでございます。これはただいま長官からお話がありましたように、この未着手の分につきましては逐次やっていこうというふうなことでございます。そして昭和四十五年度につきましては、私どもの計画もそれで終了いたしますし、また第三次の漁港整備計画も四十五年度で終了する。その場合に今お話がございました点につきましては、全部着工し、しかも完成して参りたい、さように考えておる次第でございます。
○芳賀委員 今の熊本事務次官の説明によって、この整備計画から北海道が大幅に除外されたのは、開発庁で整理して水産庁へ持っていって、水産庁がそのまま認めたというようなことで、これは全くけしからぬと思うのですよ。あなたの方でがんばって水産庁に削除されたというのなら、まあ力関係で仕方ないということもあるかもしれませんが、自分の方で大幅に削除してしまって、そのまま通りましたなんというのはこれは全く無能無策を自分で暴露しているようなことになるのではないですか。しかも残った整備計画の対象漁港についても、第一種から第四種まで、それぞれ三十八年度の北海道開発予算の中で計上しておらない、そういうところに問題があるのではないですか。従来継続してやったものをここで三十八年度に第二次長期計画が始まる年に、わざわざそれを中断するような事業費予算の編成方針というのは非常に問題があるわけです。こういう点は一体どうするわけですか。 それからあなたはおそく来たが、八千万円以上、以下の問題にしても、たとえば留萠管内の力昼第一種漁港の場合は、昭和三十五年度に百万円程度の調査費がついて、三十六、七年度に若干の事業費がついたが、それは港としての形態のないところに新規に漁港をつくるわけでありまして、これらを整備計画から除外するということは、これは全く漁港として価値のないものとして、放棄したと同じ結果になるのですよ。そういう漁港として幾らか使用価値があるものを、改築あるいは修築するというのであればまだいいとしても、全然港の形のなかったところへ新たに漁港をつくるという、そういうケースは今度の場合に削除されてしまうということになれば、これは改修事業の対象にもならぬと思うのです。もともと港がなかったのだから、原形のなかったところへ新規に必要上つくるわけです。しかもその残事業費はまだ一億二千二百万円ある。あるいは遠別漁港についても残事業費が一億六千万円ということになっておる。それを開発庁自身が削ってしまって、思う通りになりましたなんというのは、これは全くおかしいですよ。一体今後どうするのですか。こういうことであなた方に仕事をまかした場合、北海道の漁港関係の開発なんというものは全くできないですね。これは開発庁なんかやめちゃった方が、極論だがいいんじゃないですか。いかがですか。
○熊本説明員 私どもの計画が何か調整の場におきまして水産庁の方に屈服したというふうなお話がございましたのですが、これは私どもの方の考え方、それから水産庁の考え方も、それぞれの立場でいろいろの見方、考え方があるわけでございますが、結局先ほど申しましたように、私どもの長期開発計画としては、この程度で妥当であるというふうな考え方をいたしまして、また水産庁の方におきましても、全国的なベースに立って北海道の漁港改修計画を見た場合には、この程度でよかろうというふうに意見が一致を見たわけでございます。それでは少な過ぎるではないかというふうな御意見だろうと思いますが、これにつきましてやはり見方がいろいろあるわけであります。なお、工事の執行の今後の問題につきましては、これは今お話等もございましたが、私どもといたしましては、十分な成果を早期に上げていくようにますます努力をいたして参りたいと思う次第でございます。
○芳賀委員 今私が事例をあげた力昼漁港、これは今後一体どうするのですか。ちょっと二年ぐらい仕事を始めて放棄したのでは、これは事業費を圧縮しても改修事業にもならないですよ。港がないところは新規につくろうとしたのが整備計画などで落とされた場合、全然使用ができない。そういうのは、これは事業費を整理して八千万以下にしたのだから、改修事業でやれということに一体なるのですか。あるいはまた遠別漁港等についても一億六千万も残事業があるのに、これもまた削除してしまう。そうすると、遠別の漁港というものは経済的な価値も何もないからそれは放棄してしまう。この二点だけについても、理由を明らかにしてもらいたい。
○青山説明員 力昼漁港、遠別漁港につきましては、整備計画には載せておらないのでございますが、改修計画をもちまして、従来やって参りました仕事を継続して、強力に進めて参りたいというふうに考えております。
○芳賀委員 あなたの方の予算書にないじゃないですか、遠別漁港も力昼も。どこからか財源を求めてやるというのですか。これは全部漁港の個所が書いてあるじゃないですか、開発予算の中に。それからも落としてあるから、私は先ほど来――整備計画の指定になる予定港からも除外されているのがある。除外されたのはなおさら載ってないわけですが、それでもなおかつやるということになりますれば、一体予定としては、この遠別とか力昼漁港については、三十八年度にどのくらいの事業費をとって仕事を進めるわけなんですか。具体的に言って下さい。
○青山説明員 芳賀先生のお話がございましたが、私どもの方では、力昼にしましても遠別にいたしましても、たしか三十八年度予算を要求しておると記憶しております。なお調査いたしまして、即刻御回答申し上げます。
○芳賀委員 あなたの持っておるのに載っておるでしょう、その予算書に。
○青山説明員 こまかいのが……。
○芳賀委員 冗談じゃない。何港とみんな載っているじゃないですか。あなたの持っているのは、私も一冊、持っておるのですよ。そんなことじゃいかぬですよ。これは大事な問題ですよ。第三次整備計画を受ければ、八カ年それで進むわけですからね。従来指定を受けた漁港が、何らの理由なくして刺除された場合、明確な理由づけというものがなければ、これは現地においても納得できないと思うのです。先ほど言った通り、前の漁港部長の林君が全部約束した個所なんですよ。本人が落選したり、役人をやめたりしているから追及はしませんが、やはり残った長官なり漁港部長でも、これは責任があるでしょう、あなた方だって黙認してやらしたわけですから。庄野さんはそのときはまだ農地局長だったかもしれぬが……。
○庄野政府委員 御指摘の力昼、遠別でありますが、これはわれわれの方の予算書で見ますと――これは事前に開発庁の方と十分連絡をとって予算書を決定したわけでございますが、力昼、遠別、山口とか、全部そういう点改修計画で取り上げるようになっておりますので、御安心願いたいと思います。
○芳賀委員 これは次の機会に譲ります。
○長谷川委員長 次会は三月五日午前十時から理事会、午前十時半から委員会を開くこととし、これにて散会をいたします。 午後二時五十五分散会