P政策ポータルPOLICY PORTALウォッチ
43回国会衆議院1963/05/30

内閣委員会 第22号

発言数
121
登壇者
10
会派数
3
開催日
1963/05/30

会議録

永山忠則自由民主党

○永山委員長 これより会議を開きます。  特別職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案を議題として、質疑に入ります。  質疑の申し出がありますので、これを許します。…口誠治君。

田口誠治日本社会党

○田口(誠)委員 いま議題になっております特別職の給与の引き上げに関する法律案の改正の内容を見ますと、国務大臣と会計検査院長、人事院総裁、それから公正取引委員会の委員長の待遇を改善するという内容なんです。それで、あとから文部省からもおいでになればお聞きをいたしたいと思いますが、いま国会に提案をされておりまする大学総長の給与の関係と、それから公正取引委員会の委員長の今度の増額と比較してみますると、やはり納得のできない面がありますので、そういう点について、若干最初に御説明を願いたい。   〔委員長退席、内藤委員長代理着席〕  大学総長の場合には、東京、京都の場合には十八万円、それからその他のいわゆる旧国立大学の総長の場合には十六万円ということになっております。したがって、公正取引委員会の委員長の給与はいままで十四万円でございましたが、それが今度十八万円になりますると、大学総長との関係が、二万円ここにギャップが出てくるわけですが、そういう点について何か別段今後考慮されるというようなお考えがあって、この十八万円が出されておるのか、単なる金をよけい出さなければ公正取引委員会の委員長になってもらえぬから十八万円にしたというだけのことか、その点をもう少し詳細に御説明をいただきたいと思います。

平井廸郎大蔵事務官(主計局給与課長)

○平井(廸)政府委員 ただいま御質問のありました点、つまり、公正取引委員会の委員長の給与を今回十八万円に引き上げたのは、単にいい人を得るために給与の引き上げが必要であるということのみでそうしたのか、あるいはほかに合理的な理由があるかという御質問だと思いますが、この点につきましては、私ども、最近における公正取引委員長の職務と責任というものは、貿易、経済ないし貿易自由化に伴ってますますその重要性を増してきたわけでありまして、その限りにおきまして、現在の給与の高さというのも、いまの委員長の職務と責任にふさわしくないというような考え方をとったわけでございます。その場合におきまして、しからばどの程度がよいのかという御議論も、いろいろ考え方があるわけでございますが、大ざっぱな感じといたしまして、国務大臣ほどには至らないにしても、会計検査院長なりあるいは人事院総裁なりの職務と比べましてさほど遜色はないのではないか、もちろん、そのポストの性格その他が必ずしもこれらの方々と同じというわけではございませんが、さほど遜色はないであろうというような観点から見まして、これらの方々が、やはり国務大臣が十九万円でございますので、それぞれ一万円低い十八万円にいたしたわけでございます。

田口誠治日本社会党

○田口(誠)委員 仕事の分野から、非常に手広く仕事もしなければならないし、人材もりっぱな人を求めなければならないということで、十八万円という金額に増額をいたしたということでございますが、これは単なる国務大臣との関係で金額を見るのでなしに、そういうようなお考え方であれば、いまの諸公団の総裁とか副総裁、理事というような人たちとの給与の関係も比較をしてみる必要が、公正取引委員会の場合には若干私はあると思うのですが、こういう方面との比較はなされたか。

平井廸郎大蔵事務官(主計局給与課長)

○平井(廸)政府委員 実質的に見まして、先生のような御意見もごもっともな点があると思いますが、私どもといたしましては、政府関係機関の役員給与の考え方と、それから公務員としての特別職給与の考え方の間にどのような調整をするかということは、今後の検討にまちたいということで考えております。したがいまして、今回の検討にあたりましては、さしあたり特別職の公務員間におけるバランスという観点で検討いたしたわけでございます。

田口誠治日本社会党

○田口(誠)委員 国務大臣の場合は、国会議員が十八万円になったから、国会議員よりはどれだけかいままでも待遇がよかったから、それで十九万円にしたのだろうと思います。この点は簡単だろうと思うのですが、そうなりますと、先日認証することになりました総務長官の場合なんかは、たしか十六万円だったと思いますね。ところが、国会議員が総務長官をやっておるから、国会議員の給与で十八万という給与がもらえますけれども、やはり国会議員の歳費の上がる前の状態に戻って考えてみますると、総務長官の場合には三万ほど上であったわけなんです。ところが、今度は国会議員より二万円下回っておるということなんですが、こういうようなバランスはお考えにならなんだのか。そうしてこういう法案を出される場合には、とにかく一つの部署だけお考えになるのか、総体的に考えてこういう歳費をきめられるのか、この点をまず明確にしてもらいたいと思うのです。

平井廸郎大蔵事務官(主計局給与課長)

○平井(廸)政府委員 ただいま先生御指摘のとおり、こういった問題を考える場合には、全体の体系をどうするか、その中においてこの特別の官職をどう考えるかという考え方をとるのが、原則的なたてまえであろうと思います。ただ、私どもといたしましては、この特別職全般の検討につきましては、現在のところ、先ほど御指摘のありました政府関係機関役員とのバランスとか、あるいはその他民間給与とのバランスとか、いろいろな点を考えながら、今後の問題として全般的に検討するほかないというふうに考えております。ただ、先ほど御指摘もありましたように、公正取引委員会委員長の場合におきましては、たまたま更迭というような事態も起こりまして、この機会においてしかるべき人材を得なければならないというような観点もござ一いまして、とりあえず公正取引委員会委員長に対しまして、現在の給与体系の中で再評価を行なったという形でございます。

田口誠治日本社会党

○田口(誠)委員 国務大臣と人事院総裁、会計検査院長局額ということは、これは何か理由があるのですか、基準があるのですか、勘ですか。

平井廸郎大蔵事務官(主計局給与課長)

○平井(廸)政府委員 ただいまの御質問は、現在の特別職の給与体系において国務大臣と人戸院総裁、会計検査院長が同じ金額にあるのは、何か合理的な理由があるかという御質問でございますが、私どものいままでの考え方からいたしますならば、人事院総裁は、なるほど総理大臣の監督に服する面もございますけれども、一般的に申しますならば、独立の機関として勧告なりあるいは公平審査なりに当たっておられるわけでありまして、その限りにおいて国務大臣と比べて特に差を設ける必要はない、同様に会計検査院長につきましても、会計検査の仕事につきましては、政府の独立機関として各大臣とは別個の立場において職務を遂行しておられるわけでありまして、その限りにおいて同様に遇するのが適当であろうという考え方をとったわけであります。もちろん、このような特別職の給与体系の中で、すべての官職の評価が固定されるというわけではございませんので、そのときそのときの客観情勢の推移に応じて、それぞれの職務と責任が動いていくということもございましょうから、そういった場合におきましては再評価をするという例も、ほかにもかつての例でもいろいろあるわけでございます。たとえば官房長官等の給与の体系、給与の高さも、特別職の給与体系の中では、二十七、八年ごろから比べると、現在の体系ではやや高いところへきておるとか、いろいろな点はございますが、いずれにいたしましても、考え方としては、一応それぞれの職務と責任をできるだけ客観的に評価して、バランスをとっていきたいということでございます。

田口誠治日本社会党

○田口(誠)委員 職務態様の内容から歳費をきめるということは非常にむずかしいと思いますが、これはやはり他の国との出校も考えてみなくてはならないと思うのですが、こういう点についてはどの程度把握されておるか、それを参考にしておられるのか。

平井廸郎大蔵事務官(主計局給与課長)

○平井(廸)政府委員 他の国の事例と申しましても、わが国の場合、参考にすべき例は、たとえば英米であるとか、あるいは仏独であるというように考えるわけでありますが、一応いまのような、たとえば人事院総裁というような形は、アメリカの場合でございますと人事委員会の委員長ということになるわけでございますけれども、これらの占めまする地位と、日本における人事院総裁の占めまする地位その他については、必ずしもこまかいところで一致しているわけでもございませんし、またイギリス等の場合においては、公務員裁判所というような制度になっておりまして、若干違っておる点もございますし、直ちに日本の場合に持ってきて比較検討できるものは必ずしもございません。ただ、たとえば裁判官等についても現在のところ議論されておりますが、臨時司法制度調査会等の論議を通じましても、各国の事例等もいろいろまちまちなようでございます。したがいまして、そういった面からも、各国を通ずる一般原則というものを見出してこれを適用していくというのは、非常にむずかしいのではないか。むしろ、やはりわが国の事情というものを十分考えて、その実態的なバランスをはかっていきたいという基本的な考え方を持っております。

田口誠治日本社会党

○田口(誠)委員 これは非常にむずかしいと思いますが、先日審議したばかりですから、考えておいていただかなくてはならないと思うのです。総務長官の場合を例にとりますと、十六万である。そのときには国会議員は十三万五千。そういう開きがあったのに、今度会議議員が十八万になって、総務長官が二万円下回っておる。それで、これを国会議員より上げようとすれば、国務大臣と同じにするか、それより上げなければならないということなんです。そうすると、国務大臣、人事院総裁、会計検査院長、公正取引委員会の委員長、この上げ方が足りないということになりますね。そういう頭打ちの法案が出されておるが、これは全体的な、面を考えて出されたのかどうか。全くそのときばったりの考え方でこの改正案を出されたということになりますれば、まことに権威のないものである。私は、そういう点から考えてみまして、今後のそうした該当者の給与を取り扱うのに、今度の決定は非常に支障を来たすのではないか、こういうように考えるわけです。支障を来たすという例は、簡単な例で申しますれば、総務長官は十六万円で、国会議員より二万五千円上回っておったものが、今度は二万円下回っておるの、だから、国会議員より二万円上回ったということにするには、二十万ということにしなければならぬ。そうすると、国務大臣より上に置かなければならぬ。こういう矛盾が出てくるわけです。大体十九かとか十八万というこの法案の出し方が、私は慎重審議の上の出し方ではないと考えるのですが、その点どうですか。

平井廸郎大蔵事務官(主計局給与課長)

○平井(廸)政府委員 確かに先生御指摘のような見方もできようかと思います。ただ、私ども考えておりますのは、いま御指摘のありましたように、たとえば議員歳費と総務長官の俸給との間に逆転を生じておる。したがって、それを是正しようと思えば、全部がトップ・クラスに集まって頭打ちの形を生ずるという問題も存しております。ただ、こういった問題については、確かにその意味で全般的に再検討する必要がある。つまり、特別職給与の体系を全般的に再検討しなければならないということは、私ども感じておるわけでございますが、公務員の最高クラスに屈する人々の給与問題でもございますし、特別職職員の相互間、ことに形式上特別職から離れるものにつきましても、立法、司法、行政を通じましての最高の国権に関与しておられる方々のバランス、こういったところを慎重に考えなければなりませんので、私どもとしましては、全般的な検討については早急に結論を得ることは困難であったわけでございます。したがいまして、確かに御指摘のように、現在の体系でこのままでいいのかどうかというような問題はございますけれども、さしあたり必要な公正取引委員長について改定を行なうことにいたしたわけでございます。もちろん、総務長官等につきましても、たまたま国会議員が兼ねておられるということの結果として、実質上のアンバランスというのは避けられているわけでございまして、さしあたりそういったこともありますので、制度の改正そのものはできるだけ検討を急ぐことにいたしたいとは思っておりますけれども、実費的なマイナスも起こっておらないというようなことも一応考えたわけでございます。

田口誠治日本社会党

○田口(誠)委員 いろいろお考えになっているが、前進した考え方は何もない。国家公務員の場合は、人事院が曲がりなりにも理論づけをして勧告をし、政府は予算の面を考慮しつつ国会に提案をして、承認を求めるのですけれども、その他のこうした特別職とか、特に大臣とか、こういう人たちの場合には、私は、やはり権限と責任の分野から考えれば、他の国と比較をしてみる必要があると思う。そうなりますと、金額はぐっと上がると思うのです。したがって、私は、いずれにいたしましても、いま考えなくちゃいかぬ、ごもっともだ、非常にむずかしいというだけでは問題の解決はしないと思う。この特別職の該当の人たちの給与の額については、もう少し慎重に検討をして提案をされるべきが妥当でなかったか。この内容を見ますと、上げること自体については特別反対はいたしませんけれども、上げた理由を聞きますと、まことに理論的なものもありませんし、ただ感情的な面、客観的な面から、上げたということだけなんです。国務大臣の場合でも、国会議員が十八万になったから、国会議員と同じではいかぬから、どれだけかギャップをつけなければいかぬという考え方で考えられたと思うし、公正取引委員会委員長の場合にはいま一つの理由をつけておられますけれども、これもやはりその理由から考えてみれば、公社、公団等の総裁、副総裁、理事の給与との比較をしてみれば、私はこれで妥当だとは言えないと思う。別にいま引き上げられたこのものに反対をする意思はございませんけれども、妥当なものではないというように私は考える。それで、将来、こういう問題について、もう少し私どもがうなずけるような理由をつけて提案をしてもらわなくちゃいけないと思う。それには、いまのままの態勢で案を決定されるということになると、同じようなことが繰り返されると思うのですが、何かそういうことから考えて、いまあなたが思いつかれたことでもよろしいのですが、将来の問題として、今後どういうような場所でどういう検討をして将来のものをきめていきたいというようにお考えか、頭に汗かんでおれば、ここでひとつ御答弁の中で御説明いただきたい。

平井廸郎大蔵事務官(主計局給与課長)

○平井(廸)政府委員 ちょっと釈明を申し上げておきますが、国会議員の歳費が十八万ということを念頭に置いて、国務大臣の俸給表を十九万円と考えているというような御指摘がございましたが、むしろ、時期的に申しますと、特別職給与法の一部改正という形で、一般職と並行して国務大臣の給与を、九千円上げたわけでございますが、その決定はどちらかといいますと、議員歳費の引き上げを考えましたときよりもずっと前でございまして、むしろ、議員歳費の引き上げのほうがあとからきまったというふうに私ども記憶いたしております。その限りにおきまして、むしろ、議員歳費の引き上げがあった現段階において、それを全面的に考え直すべきだという御議論もわかるわけでございますが、その点につきましては、私どももつとに研究を始めてはおります。ただ、その場合に、一体どのような場でどういうふうにして研究を進めるかという問題でございますが、もちろん、これらは一つにはきわめて政治的な内容でございますし、あるいは特別職と申しましても、先ほど申し上げたように、特別職給与法自体の適用外であるとしても、立法、司法の両面にわたるバランスということも考えられておりまして、それらの引き上げの同順も伴ってくるわけでございます。こういった価につき議しては、もちろん、私どものほうで所管法律として、特別職については考え方をまとめる立場ではございますけれども、もっと最高の政治的な、あるいは行政的な判断をしていただくということになろうかと考えております。

田口誠治日本社会党

○田口(誠)委員 この件については、いろいろ申し上げましても、それ以上出た答弁はできないと思います。いまあなたがお考えになっても、別段理論づけたものもございませんし、それから特に国務大臣の場合は、外国の国務大臣の歳費、との比較というようなこともございませんし、私は単に十九万円に上げたということより受け取れないわけです。こういうことでは――少くなくとも国会で審議をするということになりますと、これは私どもとしても非常に責任のあることでございますから、もう少し理論づけのあるもの、それから他の国との比較のできる職務は比較もして、そうして経済の面との関連からも考え合わせて、こうした金額を決定されることが最も望ましいと思いますので、そういう線で今後検討をしていただきたい。この点を強く要望を申し上げておきたいと思います。  次には、人事院の給与局、長さんがお見えになりますので、お聞きをいたしたいと思いますが、昨年の人事院の勧告によりまして、宿直料が四百二十円に引き上げられたわけでございます。しかし、現場のほうへ行きますと、従来日直と宿直と分けてやっておりましたところが、この四百二十円に引き上げられたということから、これはやはり一本にすべきであるというような考え方の上に立って、そうして日直、宿直を分けていたものを、同一人で日直、宿直をやらせるというような新しい条例をつくって実施をしようとしておるわけなんです。したがって、現場の、ほうでは若干の誤解があると思うので、ただしておきたいと思いますが、人事院の勧告によるところの四百二十円に引き上げられたということは、従来の宿直、日直料というものがあまりにも低過ぎるということが指摘されておったということも考え合わせて、そしてまた、一つの調査資料にも基づいて待遇を改善されたということであって、それ以外に内容を仕訳せよとか、あるいはするなというようなことの意図は別段お持ちにならずに、待遇改善という考え方の上に立ってこの勧告を出されたのかどうか、この点をひとつ明確にしておきたいと思います。これは現場の方でいろいろとこれを悪用したり、動揺しておりまするので、人事院の勧告されたときの思想をそのままひとつ御答弁いただきたいと思います。

瀧本忠男人事院事務官(給与局長)

○瀧本政府委員 ただいま田口委員からの御査問でございまするが、あるいは私の受け取り方に多少錯誤があるかとも思いますけれども、ただいまの御質問は、国家公務員の場合と地方公務員の場合が混同された形で御質問になったのではなかろうかというふうに考えるわけです。人事院といたしましては、一般職の国家公務員の給与に関しまして勧告する権限はございます。その結果、政府並びに国会におきまして妥当であるとお考えになりますときは、それらを法律の形で御決定願うわけでございます。ところが、地方公務員の場合におきましては、人事院は何ら関与する権限も持っておりません。ただ、地方公務員法第二十四条に、国家公務員の給与を考慮して地方公務員の給与を定めるという規定がございまするので、これは、地方のそれぞれのその権限のある方々が、その立場から、国家公務員でどうやっておるかということをごらんになって、それを考慮に入れておきめになることである。したがいまして、そのことが、地方公務員の場合に国家公務員と同じことをやっていないからいけないということを人事院は言う権限はないのであります。地方と国とが同じでなくてはならないというふうには、地方公務員法第二十四条の規定にはございません。考慮して定めるということで、やはり判断の余地が残されておるわけであります。したがいまして、地方でおやりになっておりますことが多少国と違っておる場合があったとしても、それはそれぞれお考えがあっておやりのことでございましょうから、それは人事院としては何も言うことができない。したがいまして、私どもがただいまから申し上げることは、国家公務員について人事院が考えておることを申し上げるわけでございます。  この宿日直という制度が設けられました趣旨は、これは本来の職員の職務というものとは違った業務に服するのである。したがって、従前そういう制度を便宜的に超過勤務手当というような形で処理しておったのでございますけれども、そういうやり方は不適当であるということで、この数年前に宿日直手当が新設された次第でございます。  その当時、宿日直手当というものは、宿日直勤務に対して支払われるわけでございますが、この宿日直勤務というものは、これはやはり庁舎の保守とかあるいは外部との連絡、しかも、それは勤務時間外であるというようなときに行なわれる、そんな業務であります。したがいまして、この職務の密度と申しまするか、そういうものは、職員が現に従事いたしまする職務に比べますると、よほど希薄である。したがって、これを、時間でこまかく押えていくというようなことは必ずしも適当でない。従前わが国において行なわれておりまする宿日直勤務に対しまする取り扱い一般というものが、あまり時間にこだわらずに、一回の勤務が幾らである。普通退庁時から翌朝の始業時まで、これが宿直である休日あるいは日曜日等に昼間服しまするのが当世である。こういうことに一般的慣例がなっておったのでございます。また、土曜日のようにお昼に退庁時がございまする場合におきましても、なおかつ、これはその退庁時から多少時間は長くなるのでありますけれども、翌朝すなわち日曜日の始業相当時まで、これが一回の宿直勤務である、このような慣行が行なわれておったのでございます。そういうことを踏んまえまして、法律上の条文、あるいは規則、あるいは細則というものができておるのでございます。ただ、国の宿日直の場合におきましても、万やむを得ざる場合に、やはり土曜日を二回に分けざるを得ないというような事態も全然皆無とは申すことができません。したがいまして、そのような場合には、土曜日の宿直勤務を二回に分けまして、いわゆる半日直と宿直にすることができるという余地は残しました。しかしながら、通常の場合におきましては、土曜日といえども、お昼の終業時から翌朝の始業相当時までを一人の人が勤務する場合には一回と考えるんだ、そういうことで、従前、この宿日直手当というものは、一回の勤務が三百六十円、こういうきめ方をしておったのでございます。しかし、ただいま御指摘のように、やはりこの制度ができましてから数年たっておりますので、その間の状況の変化ということもあるのではなかろうか、場合によっては、こういうものが、当時きめております現行の給与額と民間の一般情勢が違っておるのではなかろうかというようなこともございまして、昨年の民間給与調査におきまして、民間の実情を調べてみたのでございます。その結果は、やはり土曜日の宿直勤務というものは、通常の日の宿直勤務に比べまして、手当額が高くなっておるという状況が明らかになりましたので、この土曜日の宿直勤務、すなわち終業時から翌朝の始業相当時までの間の宿直勤務に対しまして金額を増額する、こういう措置をとったのでございます。そのほかの点につきましては、従前われわれがきめております金額、と大差がないということが、調査の結果判明いたしましたので、その点は変えなかったのでございますけれども、土曜日の宿直勤務に限って、民間の方は相当上がっておるという状況がございますので、これは上げたのでございます。そういう勧告をして、これは国会で御承認願って、現在給与法で規定されておるところでございます。そういう状況でございますので、これはやはり改善である、こう申し上げて当然であろうというようにわれわれは考えております。  ただ、国家公務員の場合におきまして、万やむを得ざる場合に二人の人に分けて土曜日の宿直勤務をさすことができる、いわゆる半日直と通常の意味の宿直とをさすことができるという規定が残してあったのでございますが、その運営が多少広がっておるきらいがある。これはやはりはっきりする必要があるということで、今回の給与改正につきましては、その点ははっきりいたしたということに御承認を願ったわけでございます。したがいまして、国家公務員に関します限りにおきましては、この問題は、従前、やっておりましたことを明確にし――従前におきましても、すでに人事院の行政事例等におきまして、この制度というものが、土曜日の場合に、万やむを得ざる場合というふうに任命権者が認めます場合を除きましては、これを二人に分けて勤務さすということはできない。同一人が勤務した場合におきまして、名目的に二回としても、給与上は一回であるという解釈がはっきりしておったのでありますが、それをはっきりしたということでございます。しかし、地方公務員の場合は、必ずしも国と同様の取りきめを従来されていなかった向きもあるのでございまして、それはやはりそれぞれお考えがあってされておったことであろうと思います。われわれは権限もございませんし、一般の情勢をできるだけ注意はしておりまするけれども、十分その点を存じておるというわけではございません。したがいまして、地方庁で、国家公務員以外のところでどういう状況で行なわれておるかということにつきましては、十分承知もいたしておりませんし、その辺のことをお答え申し上げることはできない状況にありますので、御容赦願いたいと思います。

田口誠治日本社会党

○田口(誠)委員 いまの回答でわかりました。もちろん、国家公務員に対する人事院の勧告等から、その範囲を越して聞こうという考え方は毛頭持っておりませんし、それから宿日直料を四百二十円に上げたということは、待遇改善という考え方が含まっておることも明確になりましたので、その点はわかりました。  そこで、国家公務員の給与が決定されるときは、地方公務員法なり、教職員の場合には教育公務員の特例法で、結局国家公務員に準じて待遇を改善していこうという内容のものが、文句のうたい方はいろいろ違っておりまするけれども、そういう趣旨のことが書いてありまするので、したがって、国会で審議する場合でも、毎年やっておることは、地方公務員の場合には、国家公務員の今度の改善に対してやはりそれに準じてやるのか、やらぬのか、やらせるのかどうかという点を国のほうへ質問をいたしますれば、それに準じてやるのだというお答えがあるわけなんです。それに準じてやるということは、完全にそのまま実施するということとは若干違ってはおりまするけれども、いずれにいたしましても、準じてやるということが答弁になされておりまするので、そういう感覚で地方ではいろいろ給与改定の条例改正は行なっておるわけです。   〔内藤委員長代理退席、委員長着席〕  そこで、いま私が地方で問題になっておるからというので、特にこの点を確認をいたしましたことは、教職員の関係でございまするが、教職員の関係になりますると、約半数女の先生がおいでになるところが多いわけなんです。そういうところから、土曜日の場合には、女の先年が日直をやって、そうして夜は女子は宿直とか深夜業というものが禁止されておりまするから、これは人事院規則なりあるいは基準法によってそういう点が明確になっておりまするから、女の先年に宿直をさせるというようなことはございませんけれども、やはり男と女との分布状態が相半ばをしておるというようなことから、土曜日の場合には女の先生に日宿をしてもらい、そして夜は男の先生に宿直をしてもらう、こういうことが従来なされてきておるわけなんです。ところが、今度の改正によって、先ほど答弁がありましたように、土曜日の場合の日直と宿直との関係が何だか一本にされたような感じに受け取れるものだから、現場のほうでは、それを一本にして予算も浮かしていくというような考え方をとろうとしておるわけなんです。これは当面岐阜県とか岩手県というところが手をつけておりますが、そういうことから、私は、あくまでも、日直なり宿直の金額にいたしましても、待遇改善という考え方の上に立ってとられた処置である以上、内容において改善されるというようなことは、国家公務員の場合でも、地方公務員の場合でも、教職員の場合でも、あってはならないと思うので、そういう点からただいま確認をいたしたようなわけでございます。教育公務員特例法の第二十五条の五、一項、「公立学校の教育公務員の給与の種類及びその額は、当分の間、国立学校の教育公務員の給与の種類及びその額を基準として定める」という特例に基づいて、国家公務員の待遇に準じてやるんだという点が、学校の先生の場合とられております。それから地方公務員の場合には、地方公務員法によって、うたい文句は違いますけれども、同じような処置がなされております。したがって、そういうことから考えますると、いま四百二十円に上げられた動機をとらまえて、従来土曜日の場合には、昼は女の先生に日宿をしてもらい、夜は男の先生が宿直をするというのを、同一人で原則としてやらせるんだというやり方は、それぞれの地方自治体の事情もあろうけれども、やはり既得権を侵害したような形で、金額の面におきましても下回るわけでございますから、待遇改善ということにはなっておらないと思うのですが、こういう点について文部省は把握されておるかおらないか、まずこの点から承っておきたいと思います。

岩間英太郎文部事務官(初等中等教育局財務課長)

○岩間説明員 ただいま先生がおっしゃいましたように、公立学校の教員の給与については、教育公務員特例法第二十五条の五によりまして、国立学校の教員の給与を基準として条例で定めるわけでございますが、これは従来からそうなっておるわけでございます。そこで、宿直の勤務につきましては、ただいま給与局長からお話がございましたように、土曜日の宿直につきましては、従来からも、それからただいまも、原則として一人でやるというたてまえは変わっていないわけであります。ただ、その給与の額が従来は三百六十円ということで、一般の民間給与との関係から見まして低かったということで、このたび四百二十円にしたわけでございますから、宿直の取り扱いについては、従来と私ども全く変わっていないというふうに考えておるわけでございます。先ほど御指摘のございましたように、ただいま岐阜県とか岩手県とかで問題になっているという話は承っております。ただ、この場合も、やはり国家公務員のような考え方そのものは、国立学校の教員の給与を基準として定めるという趣旨から申しまして、変えるわけにまいらないのじゃないかということを考えます。しかしながら、先生も御指摘になりましたように、教員の構成と申しますか、男女の比率につきましては、若干特殊性がございます。そういう点から考えまして、実際に支障がないように運用していきたいということは当然のことでございますが、それ以外に考え方を変えるというふうなところまではまいっておらないのじゃないかと考えております。

田口誠治日本社会党

○田口(誠)委員 教職員の給与の問題については、国の二分の一の補助という面もございまするし、考え方によっては、現場のほうではなるべく金の要らぬような方法をとってほしいという気持は、その衝に当たっておられる方としては動いておると思うけれども、今度岩手なり岐阜で従来の慣行を破ってやろうとする、このことについては、あえて文部省のほうから通達で、この国家公務員の宿直料を四百二十円に引き上げられたときを動機に切りかえよというような行政措辞というものは、これはなされておらないと私は思うが、その点もお聞きをしておきたいと思うのです。

岩間英太郎文部事務官(初等中等教育局財務課長)

○岩間説明員 特にそういう点は指導はいたしておりません。

田口誠治日本社会党

○田口(誠)委員 実際問題としてどうですか。ぼくら、学校の場合は、先生が宿直をするということはむしろどうかと考えておるわけです。というのは、広島でございましたか、何か夜ピストルをもって相当おどしをかけられましたね。こういうこともございまするし、そうして先生の場合には、一日頭を使われて、心身ともに疲れておられて、そのほかに日直をやり、あるいは宿直をやって、火災の関係、盗難の関係その他の関係も責任を持ってやり、そうして万が一不幸にして火災なんかの起きたような場合には、その先生が責任のやり玉に上げられるというようなことがあるわけなんです。これは国家公務員でも、衛視の見えるところは衛視の方がかわって宿直をされるわけなんですから、やはり学校の場合にもそういう方法をとることが、完全にその職務を実行してもらうには一番いいのではないか、こういうように考えるわけなんですが、こういう点について何かこれに似たようなお考えをされたことはございませんですか。

岩間英太郎文部事務官(初等中等教育局財務課長)

○岩間説明員 確かに先生の御指摘のような点もございますが、ただいま給与局長からもお話し申し上げましたように、宿直の勤務と申しますのは、一つには、ただいま御指摘にありましたような、火災とか盗難とかに対する保守という面がございます。もう一つは、給与局長から申し上げましたように、外部との連絡ということがあるわけでございます。御承知のように、学校はたくさんの子供を預かっておるわけでございまして、また、先生は社会的にも非常に借用のある方でございますので、万一子供にいろいろ事故がございました場合には、父兄としては、学校に先生がおられるということ、これは何よりも心強いことであります。また、子供のことでございますので、急ないろいろな問題が起こりました場合に、単に警備員がおるということでなく、先生がおられるということが、教育的にも非常に重要なことではないかというように考えております。そういう意味で、たいへん御苦労ではございますけれども、先生に現在のところは宿直あるいは日直の勤務をしていただくということをお願いしているようなわけでございます。

田口誠治日本社会党

○田口(誠)委員 そうなりますと、文部省のお考えとしては、別に宿直、日直のため衛視のような人を雇って専門的に置くというような考え方はないし、それよりも、むしろ先生にやってもらうことがよけいいいのだ、こういうことなんですね。

岩間英太郎文部事務官(初等中等教育局財務課長)

○岩間説明員 もとより、建物の保守あるいは中身の保守ということは非常に大事なことでございます。また、そういう点から考えまして、警備員を置いておるというような県がないことではありませんが、しかしながら、私ども常々宿直あるいは日直についていろいろ考えてみますけれども、先生にやっていただいたほうがよりよろしいという考え方は変わりないわけでございます。

田口誠治日本社会党

○田口(誠)委員 これは、人事院は人事院として将来考えていただくことでございまするし、それから現場の多くの教職員の待遇なり、また子供の教育に携わっておる文部省は、文部省として考えていただく必要があると思うのですが、この宿直料とか日直料、これは人事院としては、五十人以上の事業場どれだけ、五百人以上の事業場どれだけというぐあいに調査をされて、そうして大体この辺でいいだろうという数字をはじき出しておられるわりです。一つの裏づけというものはつくっておられます。ところが、実際にいまの事業場へ行きますると、五十人、百人という事業場が、やはりこの調査された数の中には大半を示しておるわけなんです。ところが、実態を見ますると、これは給与そのものも低いが、やはりこうした諸手当というものは非常に少ないわけなんです。大企業と比較しますと、非常に少ないわけなんですたとえて言うなら、私はそうあまり多くを調べてはおりませんが、私の籍を置いておる日本通運の場合には、日直は八百円、宿直は六百円、こういうことなんですね。両方やる場合には両方もらえます。千四百円もらえます。ところが、今度岐阜県の教育委員会の考えておるのは、昼から夜を通して四百三十円という考え方です。従来は昼と夜とを分けて、三百円と三百八十円、それから五時間に満たないものは百五十円というように出しておるのを、今度は一本で出すから、予算の面では相当浮くという内容のものを考えておるわけであります。そうしますと、人事院が昨年せっかく引き上げの勧告をしていただいて、この点については私どもは非常に喜んでおりまするけれども、調査の対象がやはり五十人以上という調査から、五十人、百人という事業場が非常に多い。その事業場の実態を見ると、賃金の面についても、それからこういう日直料、宿直料というような面についても、ぽんとつかみ金を出すというような考え方を抱いておられるのであって、非常に少ないわけなんです。したがって、四百二十円ということになりまして、日直から宿直をいたしますと、外食を三回やらなくてはならないわけです。それで、東京なんかの場合には、官庁へおつとめの人たちは、これはお弁当を持ってこられる方はまずまれでございまして、外食をされておりますし、また、外食の設備もそういう人たちには安くとってもらえるような設備もあるわけでございますけれども、現場のほうへ行きますと――現場といっても、こういう都市でない、全く地方のほうへ行きますと、そういう設備がございませんので、外食をいたしますと、日直と宿直をすると、どうしても三回は外食しなくちゃいかぬ。こういうことになりますと、四百二十円なり三十円いただいても、これは外食料に行ってしまうということなんです。こういうことから考えますと、私は、昨年勧告をしていただいた四百二十円というものは、これは一つの調査に基づいての裏づけのあるものであるから、まずこの点については、根拠のないものだといって非難はしませんけれども、実態から見ますと、非常に少ないものでございまするから、今後の問題として人事院も考えていただかなくてはなりませんし、特に学校の先年の場合には、他の職場の人と違いまして、そんなに遠いところへ安いところを探して食事しに行くということはできませんので、周囲にあるそういう外食のできるところから食事を取って外食をされるわけなんで、実際においては、四百二十円、三十円というものは三食ではほとんど一ぱい一ぱいになって、日直なり宿直をやった労務の報酬としてのものは少しもないということになりますので、こういう点についてはやはり今後よほど考えていただかなくてはならないと思うのです。それで、こういう点について、先生方のほうから文部省のほうへは、何か文句というか、お願いというか、先生方からの意思表示というものは来ておりませんでしょうか。

岩間英太郎文部事務官(初等中等教育局財務課長)

○岩間説明員 従来国家公務員の場合の宿直料は、宿日直は三百六十円ということをきめておりましたが、実際には教員の場合はそれよりも低いというような事態でございました。たとえば、岐阜県のお話が出ましたので申し上げますと、三十七年度におきましては、岐阜県では宿直が二百八十円、それから半日直が百五十円というふうなことでございまして、従来は三百六十円までいかない県が非常に多かったわけでございます。そこで、その引き上げにつきまして私どもも努力いたしまして、ようやく三十八年度からはほとんどの県が三百六十円というところまで持ち上げてきたわけでございます。今後この改正につきましては、先生の御趣旨もございますので、さらにそういう方向で検討もし、それから関係各省にお願いもしたいと考えております。

田口誠治日本社会党

○田口(誠)委員 文部省のほうでそうした面について努力をしていただいており、また今後努力していただくということでございますから、その点については大きく期待をいたしますが、既得権の侵害ですね。表現はいろいろございますけれでも、既得権の侵害、これはやはりさせないように文部省のほうで十分に指導助言をしていただかなくてはならないと思います。それで、当面、私は岐阜県のことが一番わかりますから、岐阜県のことを申し上げますが、従来土曜日の場合には、女の先生に日直をしてもらい、男の先生に宿直をしてもらうというので、二本立てのしかたをしておりまして、ただいまあなたのほうから発表のありましたようなお金を出しておるわけです。ところが、今度一本になりますと、四百三十円という線を出しておりますので、結局地方自治体としてはもうかるわけなんです。そういうようなことから、人事院の勧告があったときを動機にこういう改悪の方向に持っていっておりますから、改善のほうへ努力をしておられる文部省としては、おそらくこの改悪の方向に持っていくことに対しては、これは適当な助言指導をしていただけると思いますが、そのようにお願いをいたしたいと思うのですが、どんなものでございますか

岩間英太郎文部事務官(初等中等教育局財務課長)

○岩間説明員 具体的な問題を申し上げまして、たいへん恐縮でございますが、岐阜県の場合には、確かに土曜日の宿直につきましては、これは国家公務員の場合に四百二十円の線が出ましたので、その線に合わせております。しかしながら、従来低かった日直あるいは宿直手当につきましては、かなり大幅な引き上げを行なっております。いわば、従来国家公務員の場合に比較しましても低かったものを、この際、国家公務員と同じように引き上げたというふうな形に全般的にはなっておりますので、既得権の侵害というふうなことは起こらないのじゃないかという気がするわけであります。私どもも全般的な観点から、なるべく国家公務員の例に準じまして制度としてはそろえていただく、しかし、金額につきましては、国家公務員の場合と同じように引き上げを行なっていただくというふうなけじめをつけながら、全体に引き上げていくという方向で指導してまいりたいと考えております。

田口誠治日本社会党

○田口(誠)委員 特別の仕事のある場合は別といたしまして、国家公務員のおつとめになっておる職場は、土曜日の場合にはどうかといえば、無理もないと思いまするけれども、十二時を回って、そしてお帰りになるわけです。宿直の人は、全く外部からの電話の連絡とか、それから盗難の何とか、こういうようないろいろな仕事をしておるわけです。学校の先生の場合は、土曜日でもなかなか子供さんは帰っていかないわけなんです。それで、土曜日の日直というのは、これはやはり普通勤務の継続のような形に先生の場合はなっておるということです。先生の場合と国家公務員の方が職場でつとめられるのと同じに考えていただくと、ちょっと間違いがあるのじゃないか。土曜日の日でも子供さんは夕方までなかなか帰っていきません、それで、やはり先生、先生と言ってくるから、その子供さんを相手にいろいろ遊んでもやり、またものも教えてもやり、指導もしてやり、そのかたわら電話の連絡なり盗難予防の衝に当たって、これは先生の場合は、普通の勤務の延長というより、労働強化になっておるということです。それで、先ほど人事院の給与局長さんのほうからの話でいけば、宿直というのは脅迫勤務の延長にはならない、こういうことなんです。これはやはり内容を見ますると、延長にはならないということなんですけれども、先生の場合には、その延長が、型は変わっておりますけれども、延長以上に労働強化になっておるということです。こういう実態はやはりお知りになっていまのようなお答えがあったのかどうか。私はちょっといまのお答えを聞いて、その点が不満でもあるし、疑問に考えられるわけなんです。どうですか。

岩間英太郎文部事務官(初等中等教育局財務課長)

○岩間説明員 実態は、先生の御指摘のような点が非常に多いと思います。そこで、問題は二つあるわけでございますが、一つは、先ほど局長から申し上げましたが、国家公務員の場合には、土曜日に二人で半日直をやり宿直をやるということは、これはごく例外なまれな場合でありますというふうな御説明がございましたけれども、教員の場合には、そういう点で実際上これはできないという場合には、その救済措置は幅を広くしてもよろしいのじゃないかというようなことで、実態に即するように指導していくということが一点だろうと思います。  それからもう一つは、ただいま先生が非常に忙しいというふうなお話がございましたが、確かにそういう点はございます。そこで、学級編制と教職員定数の標準に関する法律がございますが、このたびそれを改めまして、従来からの先生の数よりも、五年後には約一割以上も先生の数を増していきたいということで、法案を国会に提出いたしまして、これから御審議を願うことになります。教員の問題も、それに関係するところが大きいと思いますので、そういう点の充実につきましても、御指摘のとおり、今後さらに努力を続けていきたい、かように考えます。

田口誠治日本社会党

○田口(誠)委員 学級編制の関係は、現在がすし詰めなんだから、当然これはやらなければならなかったけれども、そのやらなかったのを、今度生徒が減少していくということからお考えになったことであって、これは当然やらなければならないことをようやくやれるようになったのだから、そう鼻高く発表のできるような内容のものではないと思います。これは当然のことです。したがって、私は、学校の先生の場合、日直は普通勤務の延長よりも労働強化になる、こういう実態であることを文部省は知っておられるかどうかということがどうも疑問であったので、質問いたしたのですが、この点は認められるのですね。

岩間英太郎文部事務官(初等中等教育局財務課長)

○岩間説明員 先生は現在四十四時間勤務ではございますが、大体半分あるいはそれ以上授業をやるというようなこともございます。そういう点も考えまして、新しい教育課程の改定に伴いまして、教員数の増加をはかるということもやっておりますけれども、教育にいま非常に熱心な先生が多いのでございますから、あるいは普通の日、あるいは土曜日の午後等におきましても勤務されておる、あるいは研究をされておるというふうな実態があることは承知いたします。

田口誠治日本社会党

○田口(誠)委員 したがって、国家公務員が土曜日の場合に日直と宿直と同一人がやるのだから、学校の先生の場合もそういう形が好ましいということは、これは逆論であって、好ましい姿というのは、私の県でいきますると、従来のように昼は女の先生に日直をやってもらって、夜は男の先生に宿直してもらって、日直と宿直と同一人がやらないという従来のやり方が、最も好ましい姿であるというように私は思っておるわけなのです。好ましい好ましくないということになりますれば、私の申し上げましたことは肯定されるでしょう。

岩間英太郎文部事務官(初等中等教育局財務課長)

○岩間説明員 それは、実情に即しまして同一の方が土曜一の午後から宿直をしていただくということも、実情としましては十分あり得ることでございますし、また納得できることだと思います。二人でやらなくても済めば、そのほうがよろしいのではないかというように思います。

田口誠治日本社会党

○田口(誠)委員 文部省の方は、現場にいろいろな問題があり、また、勤務態様もそれぞれの果で違っておるから、国会で答弁するときにはいろいろ慎重を期されますけれども、やはり国家公務員と、それから学校の先生の場合には、土曜日の日直、宿直の労働強化とか、あるいは勤務の延長というようなことは、これは完全に相違があるということなのです。これは先ほどあなたも認められたように、先生は土曜日に日直しておっても、国家公務員の人が土曜日に日直されるのと、内容において違っておるということはお認めになったのだから、それで少なくとも好ましい方向に持っていくことが、これは文化国家として当然のことである。だから、好ましいというほうへは一歩一歩と進めていかなくちゃならぬと思う。それで、今度の学級編制の問題も、これは一歩一歩と進んだよい方向に持っていかれることであって、私は、非常にその点は喜んでおりまするが、それと同時に、いまの日直、宿直の問題についても、同じような考え方で好ましい方向にやはり指導され、助言されるようにひとつお願いをいたしたいと思いますそれから特に現場で先生がごたごたするようなことは、なるべくこれは避けさせるように、文部省としては指呼する必要があると思うのですそれには、いま申しましたように、いままでやっておった慣行を破って労働強化になるような方向に持っていくところは、そのようによろしく指導してもらわなければ困ると思いますが、そういう思想の上に立って指導するという点については、何らあなたも御異存はございませんでしょうね。

岩間英太郎文部事務官(初等中等教育局財務課長)

○岩間説明員 実態を無視しまして私どもは指導するわけにまいりませんので、実態を十分考慮できるような指導を行ないたいと思います。

田口誠治日本社会党

○田口(誠)委員 いまの答弁は、私の聞いたことのどちらなんですか。

岩間英太郎文部事務官(初等中等教育局財務課長)

○岩間説明員 制度としては、一応国家公務員の制度に準じまして、地方公務員の制度、教員の制度というものができております。その範囲内で、たびたび先生から御指摘いただきましたように、教員の勤務態様の特殊性あるいは教員の構成の比率の特殊性というものがあるわけであります。原則がございましても、やはり実態に即して物事を考えませんといろいろ支障があることは、先生御指摘のとおりでございまして、実際にそういう問題で支障が起こらないように十分指導してまいりたいと思います。

田口誠治日本社会党

○田口(誠)委員 私が聞こうとすることについては、わかったような、わからぬような答弁です。私の聞こうとすることは、国家公務員の場合の職場は、土曜日の日直は、全く外部からの電話連絡と、盗難にかからぬようにそういう方面の注意をするということ、こういうようなことが主でございまするけれども、学校の先生の場合には、普通勤務の延長以上に、また電話の連絡なり盗難予防、火災予防というものが加算されているということなんです。だから、日直の場合には、国家公務員と同じように考えてもらうとこれは困ると思う。したがって、そういうことから、岐阜県においては、従来土曜の場合には、昼は女の先生にやってもらい、宿直は男の先生にやってもらうということがとられてきたのだけれども、昨年の人事院勧告の四百二十円に引き上げられたときの一文句によって、現場のほうでは、あたかも国家公務員と同じように日直と宿直とを同一人でやらなければならないんだというような錯覚におちいって、あえてそういうような方法をとろうとしておる。このことは間違っておるのだから、文部省のほうではよろしく指導してもらいたいし、これをほっておくことは、先生方が現場でごたごたする原因であるから、なるべく私どもはそれを避けるような方法をとっていきたいと思うので、御質問を申し上げておるのであって、国家公務員と土曜日の場合は相違があるということは、これはやはり文部省としてはその点だけは知っておいてもらいたいと思うのです。その上に立ってどうしたらいいかということを考えてもらわなくてはならぬと思うのですが、その点はどうですか。

岩間英太郎文部事務官(初等中等教育局財務課長)

○岩間説明員 一応法律上、国家公務員の場合を基準といたしまして、給与の問題は条例できめるというようなたてまえになっておりますので、私どもそういうたてまえをくずして、県の条例を制定したり規則を制定したりします場合に、それ以外に出まして指導するということは、なかなかむずかしいことではないかと考えております。しかしながら、実際の運用上いろいろ問題が起こりました場合には、それにつきましては適切な指導を加えていくということは十分あるわけでございます。そういう点を先ほどから申し上げておるつもりでございますが、ことばが不十分で、たいへん失札いたしました。

田口誠治日本社会党

○田口(誠)委員 国家公務員の場合でも、地方公務員の場合でも、教職員の場合でも、日直、宿直を同一人でやらなければならないというようなことは、どこの法律にも規則にもこれはありません。私の調べた範囲内にはありません。それで結局、現場の実情と、それから職務の内容によってそれぞれきめられることであって、これを国家公務員が同一人でやるから、地方でも同一人で、やらなければならないという原則に乗らなければならぬということはないのです。何も国家公務員が一人でやらなければならないという原則はないのです。あったら、どの法律にあるかということ、これは人事院からでもどこからでもいいけれども、お答えいただけばいいと思いますが、その点はないわけです。したがって、それは実情に即してやるのだから、無理のいかないような方法をとるべきである、こう考えているわけです。それには、やはり学校の先生の場合には、土曜日には日直と宿直は同一人ということは、これは従来やっておるところを改善させるというところまではむずかしいかも知らぬけれども、従来日直と宿直を別々の先生がやっておるところは、やはり、その既得権というか、慣行はいいことだから、守らしていくような指導を文部省としてもしてもらわないと困るのではないかと思うのですが、どうですか。

岩間英太郎文部事務官(初等中等教育局財務課長)

○岩間説明員 このたび土曜日の宿直につきまして、四百二十円という数字が出ましたことは、これは同一人がやるというふうなことをたてまえにいたしまして考えられたことであろうということは、先ほど給与局長からもお話があったとおりでございまして、私ども府県に対しまして、同一人でやったほうがいい、あるいは二人でやったほうがいいというような指導は別にいたしておらないことも、先ほど申し上げたとおりでございますが、実際上支障が起きます場合には、これはその特殊性に基づきまして適宜な方法がとられるということは当然でありまして、その点実際的な運用に際しまして、うまくいくように私どものほうから指導するという点につきましては、先ほど来申し上げたとおりであります。

田口誠治日本社会党

○田口(誠)委員 四百二十円というのは、これは日直と宿直を同一人でやっておる現在の国家公務員の場合に照らして、人事院というのは金額の引き上げの勧告をしたわけでありますから、いままで土曜日の場合に日直と宿直を別人でやっておるものは、同一人でやらなければならないのだという拘束は、人事院の勧告にはない、この点ははっきりしておりますね。まあ、そういうことですから、何だかいま答弁を聞いておりますと、先ほど人事院のほうからも説明がありましたが、日直、宿直に対して四百二十円云々という中には、何か四百二十円出すんだから、別人でやっておるのは同一人でやらせるような一つの拘束力があるようにあなたが言われたように私は受け取ったのですけれども、そういうことはありませんね。それでよろしいのですか、誤解はないのですね。

岩間英太郎文部事務官(初等中等教育局財務課長)

○岩間説明員 たびたび人事院の給与局長のことばを引用いたしまして失礼でありますが、岐阜県の人事委員会の運営方針でございますが、そこにもやはり先ほど給与局長から申されましたのと大体同じ趣旨の規定がございまして、人事委員会のほうでは、やはり土曜日の宿直は一人でやるのが原則だというふうなことがうかがわれる文章になっております。ただし、特別の場合にはこれを二人に分けてやるというふうな方針であろうと思います。そういうふうに県のほうの方針がきまっておりますので、人事院の給与局長のお言葉ではなくて、そちらのほうを引用すべきであったかもしれませんが、その点はおわびを申し上げます。

田口誠治日本社会党

○田口(誠)委員 県議会の条例は改正しましたが、これを私は見ましたけれども、これは人事院の勧告に基づいての改正であって、私はあの改正は妥当なものだと思います。ところが、今度は教育委員会のほうへきますると、その内容を考え違いをしておるのか、それとも、少ない金だけれども、ちびって予算を少なく上げようとしておるのか、一人の先年でやらせるという原則を打ち立てておる。打ち立てておるその前ことばとしては、国家公務員の待遇に準ずるのだといううたい方をしておる。国家公務員の待遇に準ずるのだということなら、国家公務員の場合には、日直のときは三百六十円になっておりますけれども、岐阜県の場合には三百三十円、それから五時間に満たない人は、国家公務員の場合には百八十円ということになっておるけれども、岐阜県の場合には百六十五円ということになって、何にも待遇は準じておらないわけです。ただ、二人でやっておったのを、安く上げさせるために一人でやらせるのだ、こういういわばむちゃくちゃなものなんです。準じてやるのだとか、公務員にならってやるというのだけれども、金の面ではならってやってない。だから、国家公務員の場合と先生の土曜日の日直の仕事の内容は違っておりますということなんです。どうかといえば、普通勤務の延長よりなお神経を使わなくてはならない内容になっておるのだ。したがって、こういう内応だから、私は、文部省の指呼方針としては、最も好ましい方向へ指導してもらいたいし、人事院がせっかく待遇改善という考え方で四百二十円に引き上げたのを、これを悪用してか、また利用してか、待遇を改悪するようなことをしておるところに対しては、適切な指導をして、もらいたい、この点をお願いをしておきます。そうでないと、いつまでたっても同じようなやりとりになりますから、思想的にはわかったと思いますので、ひとつよろしく指導していただきたいと思います。  それから、大学の総長の給与の関係ですが、十六万円と十八万円、こういうように差をつけてあるのですが、十六万円というのは、大学の総長の給与は、前には公正取引委員会の委員長と同じくらいの金額であったと思う。ところが、今度の改正では、公取の委員長が十八万円になったわけでございまするから、こういうような同じ金額を払われた職務の人が上昇したような場合には、やはり大学総長の場合でも増額されるのかどうかということと、それからもう一つは、特別職と違いまして、公務員の場合に特別にこういうような法案を出されて待遇の改善を決定されることは、おかしいじゃないかと思うので、私はそういう点をあわせてひとつ伺っておきたいと思います。

安達健二文部事務官(大臣官房人事課長)

○安達説明員 このたび七つの大学の総長を認証官とし、その給与の改善を行なうという法案を今国会に御提案申し上げておるわけでございます。その身分といたしましては、この七つの大学の総長も、他の大学の学長と同様に一般職でございます。ただし、この職務の責任の複雑困難ということに着目いたしまして、この七つの大学の総長を認証官とするということになりますと、認証官の給与体系は、従来から特別職の給与体系になっておる者に準ずるものになっておるつまり、俸給と期末手当、こういう構成でございますしたがいまして、これに準じまして、いま申し上げましたような方法で、この十八万円と十六万円という給与の考え方を出しております。なお、一般職で認証官である者でございますと、検察官のうちで、検事総長、次長検事、高検の検事長が認証官で、俸給が特別職の給与体系によっておりますが、その例にならったわけでございます。

田口誠治日本社会党

○田口(誠)委員 一般職の場合に、そういう人事院の勧告以外に、国会の承認を得るといえども、あなたのほうから法案を出されること自体がおかしいと思うが、その点はどうなんですか。

安達健二文部事務官(大臣官房人事課長)

○安達説明員 その点につきましては、内閣の官房長官から人事院総裁にお伺いをいたしまして、人事院のほうから、これについてはやむを得ない、こういう御回答を受けておるわけであります。それによりまして、政府としてこういう決定がなされたわけでございます。

田口誠治日本社会党

○田口(誠)委員 やむを得ないという理由はどういう理由でありますか。

瀧本忠男人事院事務官(給与局長)

○瀧本政府委員 人事院といたしましては、従来これは一般職でございますので、もちろん、一般職の給与表の範囲内でこの問題は考えておるわけであります。ただ、御承知のように、一般職の一番高い部分は、事実上特別職とのバランスということを考えざるを得ないような職であります。また、人事院が勧告をいた、します際に、民間で調査をいたします対象の職というのは、大体二等級相当の民間の職種というか、これを調べるわけでございますしたがいまして、一等級のところは、むしろ特別職との関連において従来人事院の案を決定しておるような状況になっておるのであります。しかし、そうは申しましても、昨年は、人事院は八月に勧告をいたしまして、一等級六号俸あるいは八号俸、これは合同文部省がお考えになって、法案として出ております認証官問題のところでありますが、いわゆる七大学の学長の給与は、現在は教育職の一等級六号俸、八号俸という金額でございます。昨年の勧告におきまして、当然人事院は、この二等級以下の改善にあわせまして、一等級のただいま申しましたような号俸の金額を改善する勧告をしておるので、あります。したがいまして、人事院としては、少なくもこの人事院が勧告いたしましたのが正しい、こういうことを言わざるを得ないような立場に昨年はあったということがございます。ただ、先ほどからいろいろお話が出ておりますように、非常に上位の官職になってまいりますと、政府あるいは国会、そういうところで、最高の立場にある方々が御判断になって、そうしておきめ願うような官職でございますので、現にその大学の学長の給与というものが一般職の範囲――もちろんこれは範囲でありますが、人事院が勧告いたしましたこの俸給表の金額そのものが絶対に正しい、これ以外にはないというようなものでもないわけでございます。したがいまして、これを国会で最終的に御判断になる場合に、この金額を上げてしかるべきだという御判断があれば、これはやはりこういう特殊な官職につきましては、金額を上げることについて積極的な、反対をする理由は人事院としては乏しいという意味において、この官房長官のお問い合わせに対して、人事院は意見を述べておる次第でございます。

田口誠治日本社会党

○田口(誠)委員 人事院の考えを昨年勧告で出した、その思想は曲げられぬので、申し出のあったとおり、承認したということなんですか。私、ちょっとそこを忘れておるんですが、いま頭に浮かびませんが、どういう内容でございましたか。

瀧本忠男人事院事務官(給与局長)

○瀧本政府委員 人事院は、人事院の給与勧告におきまして、俸給表の各金額を勧告いたすわけでございます。これは民間とのつり合いがどうなっておるかというようなことを勘案してやるわけでございます。しかし、民間と比較いたします場合におきましても、二等級以下、それに相当の民間のポジションを調査いたしまして、この金額を人事院で判断するということになっております。一等級の辺になってまいりますと、これは行政職の範囲内の官職ではございますけれども、いろいろな評価におきまして、現在の特別職と非常に近い官職というようなことにならざるを得ない。したがいまして、給与の決定にあたりましても、これは、特別職の給与表で規定してありますところと、絶えずその均衡関係を考えていかなければならぬものであるというような状況になっておるのでございます。したがいまして、昨年はそういう観点から、一等級の六号俸なりあるいは八号俸なりの金額は、人事院としては勧告いたしております。しかし、こういう特殊な官職につきまして、政府あるいは国会におきまして、この最高の権威でありますところにおきまして、こういう特殊な官職はこういうふうに考えるんだというような御判断があるならば、それをしも人事院がいけないとは言えないじゃないか、それれほどそういうところについて絶対的な数字の根拠というものを持っておるのではなくて、ただいま私が申し上げましたような経緯で、人事院はそういう金額をきめて勧告いたしておるのでございますから、それを国会において、これは非常に特殊な官職であるし、特に教育の振興という観点から、上げる必要があるんだというように御判断になるならば、そういう点につきまして人事院がしいて積極的に異議を差しはさむべき筋合いのものでもなかろうという意味におきまして、御回答を申し上げておる次第でございます。

田口誠治日本社会党

○田口(誠)委員 全くの特殊な官職というようなぐあいに判断されたのですか。

瀧本忠男人事院事務官(給与局長)

○瀧本政府委員 これは人事院が判断するということではないのでございます。政府なり国会なり、そういうところにおいて御判断になる場合のことを人事院が与えたわけでございます。

田口誠治日本社会党

○田口(誠)委員 そうしますと、人事院のほうへ意向を聞いてやったと言われますけれども、人事院のほうは何も根拠はありゃしない。それではあなたのほうでは、特別な官職ということ、一般職の職員ということをどう判断されるのですか。

安達健二文部事務官(大臣官房人事課長)

○安達説明員 国立大学は全部で七十二ございますが、そのうちで、この七つの大学につきましては、人文、社会、自然の各科学の分野にあたる学部を全部持っておるわけでありまして、そしてその学部の上に五年制の博士課程の大学院を時っておるわけでございますしそのほか、付属の研究施設等も非常に規模が大きく、したがいまして、それらの大学の学長としての職務と責任は、非常に他に比べて重大であるということが、言い得るかと思うわけでございます。そういうような面、それからまた、この教育の推進、人づくり政策の促進、そういうような見地からいたしましても、教育界の最トップであられるところのこれらの七人の学長に対し、認証官として国家的、社会的評価を高めるいうこともたいへん必要なことである、こういうような判断からいたしまして、認証官とし、その給与を十八万、一六万円といたす、こういう案を出した次第でございます。

田口誠治日本社会党

○田口(誠)委員 課程が違ったり、それから部が多かったりすればこれは、これからでもその他残されておる国立大学が部をふやしたり、博士号を授与するところの課程をつくったり、大学院をつくったり、そうすれば、やはり同じ取り扱いにするという思想なんですか。

安達健二文部事務官(大臣官房人事課長)

○安達説明員 そういうあらゆる人文、社会、自然の各科学にわたる分野の学部を持ち、その上に五年制の大学院を全部置くということは、現有の状況からは非常に困難でございますけれども、しかしながら、そういうものが将来においてでき上がるならば、それはまた当然法律改正をして御承認を受けて、そういうふうにすべき筋合いのものだと考えております。

田口誠治日本社会党

○田口(誠)委員 それで、あなたのほうの方針としては、いま生徒は、とにかく学校の門は狭いわけですね。志望するだけ収容できないというわけですね。したがって、部もふやさなければならないし設備もふやさなければならないし、当然大学院というようなものもふやせるならふやす必要があると思うのだが、こういうような申請がそれぞれなされたような場合には、やはり文部省としてはその好ましい方向を受けて立たれる用意があるかどうか。

安達健二文部事務官(大臣官房人事課長)

○安達説明員 学部の増設という問題と博士課程の大学院の設置という問題とは、やや状況が違うわけでございます博士課程というのはいうならば科学の高度の技術省、高度の学問研究人を育成するところでございまして、その数は必ずしも多くを要しない、むしろ、内応を充実してりっぱな高度の研究を維持することのほうに重点が置かるべきものと考えるのでございます。しかしながら、これは時代の進運と社会の進展につれて変化をするわけでございますからして、一がいにそういうものが将来要らないという、ことではなかろうと思いますけれども、いまそのほかの大学に急な速度でそういう博士課程の大学院を置くという必要があるとは、さしあたりは考えておらないわけでございます。

田口誠治日本社会党

○田口(誠)委員 博士課程の大学は、現在のところでは現在の程度で十分ということなんですか。それは博士課程とは違いますけれども、大学院なんかは私立大学なんかでもたくさんあります。まだまだ、国立大学にこういうものを設けて、そこで勉強をしたい人は幾らでもあるわけですね。だから、そういう要望にこたえて文部省は受けて立つということになると、なお増設しなければならないと思うわけなんだ。その点のところがちょっとわかりませんが……。

安達健二文部事務官(大臣官房人事課長)

○安達説明員 現存博士課程の志願者は、定員に対して必ずしも充足いたしていないわけでございます。これはやはり高度のと申しますか、大学で将来教授になろうという人の数というものは、ポスト自体がそうたくさんございません。したがいまして、将来大いに勉強したいというような者につきましては、むしろ修士課程と申しますか、そういうような二年の課程というようなものが問題になろうかと思いますけれども、博士課程で四年間勉強して、それから社会に出ようという人は非常に少のうございます。したがいまして、博士課程自体として考えてまいりますと、にわかにこれをふやさなければならないという要請は、さしあたりはないのではなかろうか、むしろ現在は、博士課程の内容を大いに高めて、日本の学問水準を向上させることが急務であろうと考えておるわけでございます。

田口誠治日本社会党

○田口(誠)委員 そこに若干ぼくは想見があるのです。志望者が少ないという理由は、どういうように把握されておるのですか。

安達健二文部事務官(大臣官房人事課長)

○安達説明員 それはいろいろな条件がございましょうが、民間のこれに対する要望といいますか、それよりももっと早く技術者がほしいという要求が多かったり、あるいは将来大学教授としてのポストがそう多くはない、だから、そこに入って四年間勉強してもどうにもならないというようなこともあるでございましょう。したがいまして、これは複合的な原因でございまして、単純にこれであるということを申し上げることはできません。

田口誠治日本社会党

○田口(誠)委員 博士になりたい人はよけいありますし、その課程に入りたい人はたくさんあるのですよ。あるけれども、せっかくなっても、その手腕を発揮するところの受け入れ態勢がないということなんです。だから定員が満たないということなんです。だから、そういうことからとにかく解決をしていかなくちゃならないと思う。  だいぶん質問の内容が外へ広がっていきましたので、これ以上はやりませんが、ただ、いまの旧国立大学の学長だけ待遇の改善で別扱いにし、その中でも、京都と東京の大学だけ給与の面でも別扱いにするというようなことは、これは人事院なり総理府と相談して了解を得て提案をしたと言われるけれども、これには理由の納得できないものが私はあります。これはもう理由は全くありません。あなたの言われるような理由は通るものじゃないのです。それから人事院のほうも、それはいいだろうと言ったそのことは、その内容を十分に把握して、全くごもっともであるからそれはいいでしょうといって、いいという返事をしたのでもないように、いま返事を聞いたわけなんです。この問題はまた別の委員会で十分にやられるので、私はここでこれ以上は突っ込みませんが、少なくとも今度出された給与の引き上げは、公取の委員長の場合と大学の教授の場合と同一であったのが、今度は公取だけ引き上げになったのだから、それでそういう比較をして引き上げるということになれば、また大学の十六万円というのも、十八万円にしなくちゃならぬというように勢いなるのじゃないかということも考えたので、その点を確かめたのであって、そういう点は全然いまのところは考えておらないというように受け取っておいてよろしいですか。

安達健二文部事務官(大臣官房人事課長)

○安達説明員 ただいまのお話で、一つだけ御説明申し上げたいと思いますのは、東京大学、京都大学の二学長と他の五つの大学の学長との間に、十八万、十六万と二万円の差を設けたのはなぜかということについてだけ、御説明申し上げたいと思います。  現在教育職一等級の俸給につきましては、一般職の給与法によりまして人事院がきめられることになっておるわけでございますが、その人事院の指定号俸の内規におきまして、現在五つの大学につきましては一等級の六号、東京と京都につきましては八号から初号が始まる、こういうことになっておるわけでございまして、二の二つの大学と五つの大学との差は戦後一貫して慰められておるわけでございまして、また現実に受けている給与におきましても、平均いたしまして一万三千円ほどの差がございます。したがいまして、この分けましたのは、その従来の均衡ということを考慮したものでございます。

田口誠治日本社会党

○田口(誠)委員 いずれにいたしましても、一般公務員の場合と別に、今度の大学の教授の給与の取り扱いのようなことを国会に出された、このことについては私どもは非常に疑義があるわけでございますので、この点はほかの委員会でやると思いますし、人事院も、こういう点は、もう少し私どもが納得のいくような、理屈のついた指導なり助言をやはりされるべきが妥当であろうと思うのです。そういう点で少しく苦言を申し上げて、私の質問を終わります。

永山忠則自由民主党

○永山委員長 受田新吉君。

受田新吉民主社会党

○受田委員 一時から重要な会談があるということでありますので、もう四、五分しかありませんが、答弁を除いて私の質問時間だけ十分ということで、簡潔にやります。  私、きょう特別職の給与法をお通しになるということであるから、御質問しておかなければならぬのですが、原田政務次官がおいでになるので、あなたから大臣にかわる御答弁をお願いすることにして、まず、今度の改正の一番大きな問題点である、公正取引委員会の委員長さんに十八万円の給与を差し上げることにされた、この十八万円というのは、何を根拠にこうされたかを御答弁願いたい。法律に直接つながる御質問でございます。

平井廸郎大蔵事務官(主計局給与課長)

○平井(廸)政府委員 ちょっと経緯がございますので、私からお答え申し上げます。  小川ほど他口委員からも同じ趣旨の御質問がございましたが、公正取引委員会の委員長の職務と責任が、前々から非常に大きなものであるということはいわれておったわけでございますが、ことに最近におきまして、貿易の自由化あるいは為替の自由化という問題もからみまして、ますますその重要の度を加えてまいったわけでございます。かたがた、最近におきまして公正取引委員会委員長の更迭を見るというような機会にあたりまして、これにふさわしい人を得るという観点からも、給与の引き上げが必要であるというような御議論もございまして、今回の給与の引き上げを行なったわけでございますが、その中におきまして、十八万円というのは何かということでいまの御質問があったわけでございますが、一応、私どもの考え方といたしましては、公正取引委員会委員長の職務と責任の重要の度合いというものは、少なくとも会計検査院長なりあるいは人事院総裁等と比べてもさほど遜色はなかろうというような判断がございましたので、これを十八万円といたしたわけでございますし

受田新吉民主社会党

○受田委員 国務大臣、会計検査院長、人事院総裁は十九万円ですね。さほど相違がないということになれば、同じにされてはいかがですか。

平井廸郎大蔵事務官(主計局給与課長)

○平井(廸)政府委員 確かに十九万円にするという考え方も一つございましょう。ただ、現在の段階におきまして、直ちにこれを国務大臣と合わせるということになりますと、その他の特別職給与体系において、バランス上非常にいろいろな議論が出てまいろうかと思います。したがいまして、さしあたりはこれを十八万円にする。もちろん、このように十八万円にいたしました場合に、全般的な特別職給与体系のいろいろの問題が起こっておることは事実でございますので、そういった点については、今後も慎重に検討を進めてまいりたいと考えておる次第でございます。

受田新吉民主社会党

○受田委員 人事課長さん、総長の二人だけを十八万円にされた。十八万円というのは、何を根拠にされたのですか。

安達健二文部事務官(大臣官房人事課長)

○安達説明員 ただいま大蔵省の給与課長からお話ございましたように、二つの東京、京都大学の総長につきましては、これを国務大臣、人事院総裁、検事総長というものに準ずべきものと考えたわけでございます。しかしながら、いまお話のあったような点も考慮いたしまして、十八万円ということにお願いいたしたわけでございます。

受田新吉民主社会党

○受田委員 そういうことで、いいかげんな給与を、新しい金額をここへぽかっと出したのです。十八万というのはいままでないのですから、全然ないものを特別職の俸給の中にぽかっと出してきているのです。いいかげんな値段のつけ方であるというそしりを免れない。はっきりと、八会計検査院長、大帝院総裁と同等ということであれば、いきがかりにとらわれないで、十九万円とすぱっとやられていいじゃないですか。十八万円という項はないのですから、この項は新設ですよ。そういうところに、どうも給与決定の事情に、いいかげんなあいまいさがあるという懸念を私は持たざるを得ないのです。それから、そういうことになると、認証官になれば引き上げられるということになるならば、そして官房長官と総理府の総務長官とは認証官ということになるならば、政府が考えられる筋としていくならば、これは皆さんにも十八万というのを当然出すべきだ。ところが、総務長官や官房長官は十六万にそのまま押えられて、任命手続だけがちょっと重々しくなっている。こういうことになっているのですね。これは全くいいかげんなものです。もしこれを認証官として認めるということになるならば、当然十八万なら十八万に列を合わして御提案されるというなら筋が通るのですが、政府側の筋が通らぬじゃないですか。これはいかがですか。これをなぜお上げにならなかったのですか。

平井廸郎大蔵事務官(主計局給与課長)

○平井(廸)政府委員 確かに先生御指摘のような問題があることは事実でございます。ただ、大学の学長等の場合におきましては、同じ行政官と申しましても、ただいま御指摘のような国務大臣、会計検査院長、あるいは人事院総裁、官房長官、企画庁長官その他と並べて直ちに比較すべきものでもございません。そういった点におきまして、必ずしも同時的に行なわねばならないかどうかという問題もございます。また、内閣官房長官なりあるいは総理府総務長官の引き上げは行なうべきであるといたしましても、その場合において、現在の国務大臣の俸給がそのままでいいのかどうか。あるいはさらに総理大臣の俸給はこのままでいいのかどうか、さらにひいては、三権のそれぞれの最高機関である最高裁判所長官なりあるいは国会の両院議長なりというものの俸給等もやはり考えていかなければならない。少なくとも総務長官なりあるいは官房長官の給与改定を行なうということになれば、その辺のところに対する配慮も行なわれなければならぬだろう、こういうふうに考えておる次第でございます。その限りにおきまして、先生のおっしゃるように、確かに不徹底であり、ただその一端が出ただけであるということは事実でございますが、こういった問題については今後慎重に検討を進めまして、できるだけ早い機会に結論を得たい、そういうふうに思っております。

受田新吉民主社会党

○受田委員 こういう問題は、いいかげんなつかみ算用でどんどん法案をばらばらにお出しになるというところに問題があるわけです。特別職の給与の全体をちゃんとはっきりとした根拠によって確定する方向に法案をお出しになるべきだ。一つそれをぽかっと出す、またそちらの方からぽかっと出る。官房長官と総務長官は国務大臣級をもって充てる職種です。したがって、国務大臣が十九万なら、国務大臣をもって充てることができる職種であるので、認証官にするなら、十八万なら十八万に合わせていいじゃないですか。これだけが残されて、認証官だけにするという、これは片手落ちではないですか。これはいいかげんなものですね。

平井廸郎大蔵事務官(主計局給与課長)

○平井(廸)政府委員 先ほども申し上げましたように、現在の国務大臣の給与はこのままでいいのかどうかという問題も、基本的にあるわけでございます。したがいまして、現在の段階で、総務長官あるいは官房長官をさしあたり十九万円にしておくという考え方も、一つの考え方ではございますけれども、そういったところまで考えるならば、やはり全般的な検討を行なう必要がある。したがって、さしあたりの段階としては、これらの方々にまで手をつけるということはいたさないで、全般的な検討を持ってその問題は処理いたしたいと考えておる次第でございます。

受田新吉民主社会党

○受田委員 その説明は私は納得できないのです。公取の委員長だけは――これもせっぱ詰まった事態があるはずでもないわけです。大学の総長の二人だけ十八万にしなければならないせっぱ詰まった――あの総長たちは、われわれだけ上げてくれるというので、ほかの学長たちに非常に気の毒だということで、内心非常に悲しんでいるのです。上げるなら上げるで、みんな一緒にすればいい。自分たちだけぽかっと十八万円に上がるということは、内心じくじたるものがあると思う。公取委員長も、高級を出さなければ公取委員長に来ないという人であるならば、薄給に甘んじて来る熱心な人を選ばなければならぬ。高給をあげなければ公取委員長にならぬなんというわがまま者は、国家のために任命する必要はない。給与でその職種につくことを願うような人物は、断じて任命してはならぬと思う。いかがですか。

原田憲自由民主党大蔵政務次官

○原田政府委員 それは、向こうさんが、給与が安いからおれはいやだと言うような方はおられない、そういうりっぱな人は。しかし、りっぱな人を求めるなら、やはりこちらで給料を上げておかなければならぬ、私はそう思います。

受田新吉民主社会党

○受田委員 その点が基本であれば、大学の総長にしても、いま現におる人を上げるのですから、あわてる必要はないのです。特別職、一般職の特別な立場にある人も一緒に、総合的にやられればいい。いまあわててこれをお出しになる必要はないわけです。そこに一貫した大蔵省――特に大蔵省の所管である特別職の俸給の問題はいいかげんなものである、根拠がきわめてあいまいである、さみだれ戦術によって体系を適当に調整する傾向があると言われても、しかたがないと思うのです。来年だっておそくはないのですから、一緒に納得のいくような線をお出しになるべきじゃないですか。

平井廸郎大蔵事務官(主計局給与課長)

○平井(廸)政府委員 確かに根本的な検討を待って、その上で公取の委員長なり、あるいは先ほどお話しになった大学の学長の問題なりを考えるということも、一つの理想的なあり方ではあろうと思います。ただ、根本的な検討は、それでは来年必ず完了できるかどうかということになりますと、これは必ずしもそう簡単な問題ばかりでもないようでございます。したがいまして、私どもは当面の問題として、さしあたりこれだけの問題を処理していきたい、こういうことにいたしたわけでございます。

受田新吉民主社会党

○受田委員 特別職の給与法に指摘しておる職種は限られている。簡単な問題ですよ これはそんなに苦労してきめるほどの職種があるわけではないのですからね。それは根本的にやるのが理想だくらいな考えをせられてはたいへんですよ、この秋でも出せますよ。今度でも一緒に出せるのです。

平井廸郎大蔵事務官(主計局給与課長)

○平井(廸)政府委員 現在の特別職給与法の体系、その対象になっております官職は、確かに先生御指摘のように比較的限られております。ただ、御承知のとおり、この特別職給与法とバランスをとってきめられております官職、たとえば最高裁判所の長官並びにそれに続きます司法官全体の処遇の問題、ことに判事等の処遇問題が、最近臨時司法制度調査会等でも議論されておるわけであります。かたがた、国会議員の歳費等につきましても、本年度から十八万円に引き上げられる、こういった事情もございます。そういった場合におきまして、特別職の給与体系だけをさらにそれと関係なく引き上げることができるかどうか、あるいはその場合において、さらに問題を限定いたしましても、両院の議長並びに副議長の処遇をどうされるか、いろいろな問題が関連してまいるわけでございまして、これらについて、そういった一方における臨時司法制度調査会なりあるいは全体的な国会等の御検討なり、そういったものを前提にしてわれわれは検討を進めなければならぬわけでございまして、その限りにおきまして、私どもの短時間の検討だけで結論を出せるかどうか、必ずしも自信を持ってお答えはできないわけでございます。

受田新吉民主社会党

○受田委員 あなたの御所管は特別職に限っているわけなんです。ほかのほうへ干渉される必要はないわけです。大蔵省は干渉され過ぎるから、給与体系が混乱しているわけです。特に公庫、公団、事業団などの総裁とか理事長とかいう人々の俸給は、大蔵大臣の考え方できまるじゃないですか。これはとんでもないことです。大蔵大臣が最終決定をする権限を持っているのです。だから、理事長あるいは総裁が三十三万円、副総裁が二十七万円、二十二万円以上が理事の俸給ということになってくるんです。総理大臣よりも高い総裁をつくったりする。給与体系を根本的に破壊した元凶は大蔵省じゃないですか。大蔵省がそういうことをきめて、総理大臣の給与よりもばかに高い俸給をつける公庫や公団をつくって、その責任者の俸給を決定するようなことをなさったということは、たいへんなあやまちをおかしているのです。この間石橋委員が指摘されたように、はっきりと行政系列の上においては同じ線上にあるべき人々、大蔵省のお役人その他関係官庁のお役人がおやめになると、まず恩給が入ります。若年停止はほとんど切れるころにやめるのですから、恩給がまるまる入る。まるまる入った上に、さらに三十三万円とか二十七万円とかいう高禄をはむに至っては、国民の血税を浪費するもはなはだしいものといわなければならぬと思うのです。そういうような国民の血税でまかなう公社、公団、公庫、事業団等の役員の給与だけばかに多くして、一般の零細な大衆職員というものはそのままに残しておる。この行き方には問題があるのです。これは、公社、公団、公庫、事業団等の根拠法の中に、給与の決定権が、大蔵大臣と協議してと、大蔵大臣がこうだと言わなければきまらぬようなやっかいな規定が一つあるのですね。給与課長さん、課長として政府委員たるあなたは光栄をにのうておられるわけです。あなたの手によって、この大蔵省の独裁的な給与の決定のしかたをここで根本的に改めるという考え方にお立ちにならなければ、まじめに働く大衆公務員はばかを見るということになるし、また、いま国会議員の給与を例にお引きになりましたが、われわれの俸給が上がった、こういうことでございますけれども、われわれの俸給を含めた公正な給与体系をつくるということも、いままでのようなお考えでは実際できませんよ。次官、あなた大蔵省へ行かれて、つくづくそういうことを考えられると思うのですがね。公園、公団、事業団等の責任者の俸給が、総理大臣よりも七万も高い、こういうばかげた給与体系ができておる。しかも、おやめになるときには、若年停止期間がちょっとあるが、やがてみんな恩給はまるまる取り、おまけにそういう高い俸給がもらえる。これでは国民全体が安心して政治をおまかせできないということになる危険があるんですね。御答弁願います。

原田憲自由民主党大蔵政務次官

○原田政府委員 私は、公団、公庫の総裁の給与が高いということよりも、役人がやめてそこへどんどん入っていくということのほうが問題じゃないかと思うのです。それはなぜ高くしたかということは、大蔵省なんて金をちびる省ですから、喜んで高くするわけがないのです。それは民間からいい人に来てもらおうということを考えて、その人たちの給与というものが非常に高いものだから、それとのつり合いで公団、公庫、の総裁なんかの給与がきめられておると私は思うのです。ところが、そういう人がこのごろなかなか得られなくなって、そこへ役所をやめたらどんどん入っていくというようなことから、いま御議論のような問題点が出てくると思う。その点について、政府として十分考えなければならぬと私は思います。

受田新吉民主社会党

○受田委員 あなたは、俸給を考えてそこへ来るような人間は正しい人間じゃないのだと、さっきは言われた。今度は、民間からとろうとすれば、高い俸給をつけておかなければ来ないと言う。しかし、政府関係機関にしても、公共企業体の法律の適用を受ける公社にしても、公庫、公団、事業団にしても、これはみんな特別な法律によって生まれているのです。政府の間接の事業です。民間の企業とは違いますよ。政府関係機関あるいは特殊法人、この立場のものの給与を民間とバランスをとらなければいかぬという考え方は間違いです。これは民間企業ではないのです。国民の血税でまかなわれる事業ですから、性格が全然違うのです。だから、民間と、バランスをとるような給与をつける必要はない。総理大臣より高い給与をつける必要はない。この論理について、給与課長、いかがお考えですか。

平井廸郎大蔵事務官(主計局給与課長)

○平井(廸)政府委員 確かに、給与を目当てにして政府関係機関の役員におなりになるというような問題でありますならば、お説のことはごもっともであろうと思います。しかし、政府関係機閥の役員におなりになる方に対して、われわれとしては、そういう給与を目当てでないことは当然であると思いますが、おいでになる方に対して、それにふさわしい処遇をするということも当然でありまして、従来民間で受けておられた給与とあまりに差のあるということはいかがかという感じは持たざるを得ないわけでございます。かたがた、現在の国務大臣なりあるいは総理大臣の給与がそのままでよいかどうかという御議論は、また別にあろうかと思います。その限りにおいて、私どもは、こういった問題について別途検討をいたさなければならぬというふうには考えております。

受田新吉民主社会党

○受田委員 これは従来大蔵省の考え方が根本的に間違っていたから、こういうとんでもないことになったわけです。立法府の最高責任者である議長、司法府の最高責任者である最高裁判所長官、及び行政府の責任者である総理大臣、これよりも高い政府関係機関の役員の給与あるいは特殊法人の役員の給与というものはあるべきではないのです。この立法、司法、行政の三権の最高責任者の給与よりも、国のつくった機関の総裁や理年長の給与を高く決定しているのはおかしいじゃないですか。筋が通らぬじゃないですか。

平井廸郎大蔵事務官(主計局給与課長)

○平井(廸)政府委員 狭い意味の国の機関と広い意味の国の機関を考えました場合、確かに国の機能の一部を分担し、さらには発展した形において政府関係機関が設けられていることは噴火でございます。ただ、狭い意味の三権の範囲内に入らないものについて、直ちに総理大臣なり両院議長なり最高裁長官なりより高い給与を出していけないということは、一がいに言い切れないではないかと考えております。

受田新吉民主社会党

○受田委員 そこに日本の公共性を持つ事業関係の給与体系が混乱する原因があり、そのあなた方の考えが、今日国民に非常な疑惑を抱かせる原因になっているわけです。総理大臣やら両院議長やら最高裁の長官よりもっと、重大な任務を持っている――俸給というものは、その人の持つところの特別な職務上の責任と生活を補給するという意味と二つあるわけですしどっちから見ても、総理大臣や両院議長や最高裁の長官より重大な職責を持っている特殊法人の役員がありますか、給与を、高く出さなければならぬような特殊法人の役員がありますか。御答弁願います。

平井廸郎大蔵事務官(主計局給与課長)

○平井(廸)政府委員 確かに、三権の最高機関である方々と比べて、職務の責任において差があるか、あるいはそれを上回るかという御意見に対しては、私どもも必ずしもそうは考えておりません。ただ、こういった政府関係機関をつくりました経緯からいいましても、民間の有識者を迎える、しかもその場合に、それにふさわしい給与を差し上げる、そういう考え方で、政府関係機関の給与というものはスタートしたのでございまして、その興りにおいて現在のような差を生じている。ただ、現在の体系がそのままでいいかどうかという点については、私どもも問題はあると考えております。その意味におきまして、私どもは、政府関係機関の役員給与の検討もさることながら、むしろ、いまの三権の最高機関であるこれらの特別職なりあるいはこれに準ずる方々の給与について、全般的な再検討を行なう必要がある、こういうふうに考えておるわけでございます。国の金を出す機関は、特殊法人にしても民間会社とは性格が根本的に違うじゃないですか。特別な法律で国が出資しておるじゃないですか。そういう機関の責任者に、民間から人を求めるには高い俸給をつけておかなければならぬというのは、筋が通りません。やはりこういう機関も国民全体の奉仕者であるという観念を持って入ってきてもらわなければならぬ。国民の血税でまかなわれている機関ですから、高い俸給を出さなければ来ぬような心得違いの人が機関の長になってもらったら、たいへんなことになる。そんな心得違いの人を招く必要はない。高い俸給を出さなければ民間から有識者を得られないというようなあやまった考え方が、今日の日本のこうした公共事業の責任君たちにとんでもない俸給をひっつけた原因になっておるのです。心得違いもはなはだしいじゃないですか。国民全体の奉仕者である公務員に準ずる心がまえでこれらの有識者も来なければならないというお気持ちはないのですか。特殊法人、政府機関は民間事業の性格を持っているとお考えになるのですか。性格は根本的に違うと思うのです。私が質問したことに対する筋の通った御答弁を願いたい。

平井廸郎大蔵事務官(主計局給与課長)

○平井(廸)政府委員 確かに、政府関係機関の仕事の内容は、民間と同じであるというように私どもも考えておりません。しかし、同時にまた、これらの機関が狭い意味の三権の一部というようにも考えられないわけでございまして、一方において能率をあげ、あるいは国の予算的なきわめて狭い制約を離れて能率をあげていこうというような考え方で、政府関係機関がつくられている関係もございます。そういう点を考えますならば、民間から有識者を招いて、しかも十分に活動していただく、そういった場合に、決していまの金額でも十分とは言い切れないと思いますが、民間と比べてそう遜色のない程度の給与を差し上げるのも当然であろうと考えるわけです。

受田新吉民主社会党

○受田委員 特別職の給与法がいま通るという段階で、政府の考え方の中にどうもはっきりしない点がたくさんあるので、私は非常に残念だと思う。私は、課長さん、あなたの考えを直して、チェンジさせようと思っておる。あなたのお考えの中には、そういうところで大いに事業をやって能率をあげるには、総理よりも、最高裁長官よりも、両院議長よりも高い給与を出さなければならぬというような考え方が、やはりひそんでおるという懸念が多分にあるのですね。これが間違いなんです。住宅公団にしても、いま住宅に入ることができないで、丘千円から六千  円、中には一万円も、ほとんどの俸給を住宅費につぎ込んで、アルバイトをして働いておる人が、あなたの部下にあるはずです。こういう実情を思うときに、その総裁や理事長が金を二十七万も三十三万ももらって、ゆうゆうと総理大臣以上の俸禄をはんで、しかも、それが国民の税金でまかなう政府関係機関あるいは特殊法人であるという点においては、納得できない。しかも、その責任者に公務員から横すべりした人は恩給までもらっている。恩給にはある程度割り引きずる制約規定はあります。しかし、この恩給を停止する規定はありません。通算になっておらぬのです。だから恩給もとり、別のほうで三十三万円もとる。理事にしても二十万から二十万とる。こういう行き方は、これはとんでもない考え違いであると私は思う。この点は、国民の血税でまかなわれる政府関係機関、特殊法人のこれらの責任者は、総理や両院議長よりも高い俸給をもらうべきでないというところで、思い切って引き下げて、やめたいという不届き者がいるとすれば、即時首を切ればいい、こういう英断の時期がきていると思うのです。いかがでしょう。

原田憲自由民主党大蔵政務次官

○原田政府委員 あなたは、いま出している給料を減らして、そうしてそれでいやだったらやめろ、そういう英断をやれとおっしゃるが、御意見は聞いておきますけれども、そういうことはなかなかできないですね、一ぺん出しているものを引き下げるというようなことは、言うことはやすいけれども、なかなかできはしませんよ。だから、いま問題になっているのは、私が先ほど申し上げたように、役所仕事よりもより能率をあげてやっていくために、公団というものをこしらえた。そこの仕事をやるためには、民間からいい人を持ってこよう、それを比較すると、月給が安いから、いい人を持ってくるためには、やはり月給もこちらも高くしておくがよかろうというようなところで、この公団等の月給がいい。ところが、そういうところへ役所をやめてどんどん入っていく。そしていまあなたがおっしゃるように、恩給もとるじゃないかというような問題ができておって、そこに初めから考えておることとそごを来たしておるじゃないか、こういうことは私は考えなければならぬ点があると思うのです。総理大臣あるいは議長の給与がこれでいいのかという問題は、これは問題としてもっと上げていったらいい。そういうことのためには、いま課長が言っておるように、特例職の給与については十分これからも検討していきたい、こういうことを考えておるので、総理大臣あるいは議長よりも高い月給を出したらいかぬ、だから下げて、それで言うことを聞かなかったら首を切れ、それは私はちょっと無理だと思います。

受田新吉民主社会党

○受田委員 私が申し上げることはこういうことなんですよ。いままで何回か注意してあるのです。注意してあるのだが、一般の公務員、特別職の公務員の俸給が上がるたびに、最初二十二、万五千円、それが今度は二十五万円、三十万円になり、三十三万円になるというように、公庫、公団の責任者たちは、一般公務員の上がるテンポよりも、もっと早いテンポで引き上げてきたじゃないですか。その心得違いをなぜストップさせておかなかったか。総理の俸給が追いつくまでなぜストップさせなかったか。こういうことを全然ストップさせぬで、一方ぼんぼん上げている。だから、高いから下げろ、この議論は成り立つのですよ。これは決してむちゃな要求じゃない。総理の俸給までとどむべきだというこの考え方は、決してむちゃな考えじゃないのです。私の考え方は決して無謀な考え方じゃない。総理の俸給、両院議長の俸給の線で食いとめるべきだ、この意見は間違っていない。

原田憲自由民主党大蔵政務次官

○原田政府委員 いま言われました、特別職を含んでこれらの公団総裁あるいは理事の俸給については、大蔵大臣が協議してきめるということであるから、十分考えろということについては、検討いたしたいと思います。

受田新吉民主社会党

○受田委員 いま私の要求に対して、公津、公団、公社等の特殊法人まで含めてこの給与全体の問題を早急に検討したい、こういうことを大臣と同じ副大臣が答弁されましたから、その結論を待つことにして、これはここで一応おきます。  もう一つ、おしまいに、あとから国家公務員法の改正案が出ることでございますので、お尋ねしておきますが、人事院の責任のある国家公務員法百三条の中に、私企業からの隔離ということと、もう一つ、株式会社の株式所有者で、その経営に影響を与えるような力のある者に対する人事院の大事な権限が一つある。この権限について、国家公務員法の改正案とあわせてただしておかなければならぬ点がある。それは国家公務員法の第百三条四項に、株式所有関係で経営に影響を与えるような場合における人事院の責任が書いてありますが、人事院はどの程度の基準をもって経営に影響を与えるものと考えておるか、その基準をお示し願いたい。

大塚基弘人事院事務官(職員局長)

○大塚政府委員 実は百三条の四項は、いま受田委員が御指摘になりましたように、「企業の経営に参加し得る地位にある職員に対し、人事院は、人事院規則の定めるところにより、株式所有の関係その他の関係について報告を徴することができる」こうあります。ところで、この四項は、これは法律としてはこういう形になっておりますが、この改正法律のできるころには、多少原案について問題があったようであります。実際につくられてみましても、この法を動かす段になりまして、やはり日本の現状においては、そのままの形で動かすことにそれほど意義があるかどうか疑問でございます。と申しますのは、実際に相当な株数を持っておられまして、企業の経営に参加するというような場合には、百三条の第一項におきまして、「職員は、商業、工業又は金融業その他営利を目的とする私企業を営むことを目的とする会社その他の団体の役員、顧問若しくは評議員の職を兼ね、又は自ら営利企業を営んではならない。」というふうに、禁止規定を持っております。

受田新吉民主社会党

○受田委員 持っているけれども、四項はそれとは違うのですからね。

大塚基弘人事院事務官(職員局長)

○大塚政府委員 現実の問題としましては、やはり四項の問題が現実に効くときには、第一項のほうに当たってくるだろう。したがいまして、この場合は、人事院の承認をもって許可し得る場合もあり得るわけですが、原則的に現在の人事院の運営といたしましては、これらの私企業の団体の役員、顧問もしくは評議員の職を兼ねるということは、高級官僚については承認いたしておりませんので、それをもって足りるではないかという考えを持って、実は第四項の規則なるものをまだ作成するに至っておりません。

受田新吉民主社会党

○受田委員 それが作成できないような条文を生かしておくというそのことがおかしい。この四項の規定は大事な規定だと思うのです。この株式保有数によって経営に影響を与える地位というのは、第一項とは別の意味で、私は基準があると思うのです。その基準さえも人事院が設けておらぬというのは、これは人事院の怠慢です。第四項に基づく人事院規則をおきめになっておらぬというのは、全然見当がつかぬのです。見当がつかぬような法律を生かしておく、そのことが問題なんです。規則をつくる必要がないような法律があるということはおかしいじゃないですか。人事院発足以来十数年、今日までこの規則を必要としないような条項が生きておるということは、これは重大なことです。

大塚基弘人事院事務官(職員局長)

○大塚政府委員 先ほどちょっと立案当時にいろいろ意見があったということを申し上げましたが、そのときは、一応株数の百分の一という基準が考えられておったようです。当時及び現在におきましても、大企業の百分の一をこえる株数を公務員の方々が持つというような事情はあまりないのではなかろうかという、一応そういう想定をしております。

受田新吉民主社会党

○受田委員 ちょっとお聞きしますが、この私企業からの隔離の規定は大企業だけに限っておりますか、これは大事なことですから……。

大塚基弘人事院事務官(職員局長)

○大塚政府委員 もちろん、大企業だけに限っておりません。ただ、非常に小さな株式ならともかく、上場株というような意味での株式所有ということになると、規模としては大きくないという定義であります。

受田新吉民主社会党

○受田委員 人事院としては、私企業の形態、実態というのを明らかにされておらぬし、第二部株式市町に上場できる権限を時っているのは一億からです。いまごろは百万や二百万の株主は、公務員の中でも相当数出ているはずです。特に将来天下り人事などでその会社をねらっているような人は、もうちゃんと事前にその会社の株を買い占めている、こういうようなことも考えられるので、これはやはり実態を明らかにしておかれないと――その会社を支配する役員にはならぬでしょう。うるさいし、第一項があるから。しかし、実際は、会社を動かすという、第四項の規定のものがたくさんあるじゃないですか。現実にそういうことが十分に考えられ、また、実際にそういう力を持った人がおるはずです。基準を示しなさい。第五項にちゃんと書いてある。「人事院は、人事院規定の定めるところにより、」と書いてある。その規則もできておらないということは、人事院は怠慢その極に達すると嘆かざるを得ないですね。

大塚基弘人事院事務官(職員局長)

○大塚政府委員 いろいろいまお話があったのですが、さっきの大企業云々ということは取り消さしていただきます。確かに営利を目的とする私企業の場合は、全般的にこの法律が律しておるところだと思います。しかしながら、私としては、おっしゃるような実態が現在の公務員の中に全然ないとは思いませんけれども、一般的に見て、おっしゃるような、実態があるということはどうも承知しておりません。今後調べてみればわかると思います。

受田新吉民主社会党

○受田委員 われわれのほうでこうして人事院に新しい任務を課そうとしておるのですが、この実情を見たときに、四項の危険ということも十分われわれは考えなければならぬと思う。それを人事院は、この点については何ら調査もしていない、規則もつくっておらぬということでは、この法律は死文じゃないですか。公務員の純粋性というものを確保するためには、非常に大事な規定だと私は思っておる。それが何らそういうことを必要とするという段階に来ておらぬということは……。(「もう議員総会だ」と呼ぶ者あり)こういうことをひとつ御注意をしておいてください。これで質問を終わります。もうお怒りにならぬでもだいじょうぶ。だから、その点は、人事院十分考えてもらいたい。私の言うことに賛成でしょう。(「賛成」と呼ぶ者あり)全姿員の賛成です。

大塚基弘人事院事務官(職員局長)

○大塚政府委員 お話の点はよくわかりました。事務局といたしましては、この四項が律しておるような実態があるかないか、調査いたしまして、その上で、多少実態があって、当然つくるべき規則であれば、さっそく提案いたしたいと思います。

永山忠則自由民主党

○永山委員長 これにて質疑は終了いたしました。     ―――――――――――――

永山忠則自由民主党

○永山委員長 これより討論に入るのでありますが、別に申し出もございませんので、採決いたします。  特別職の職長の給与に関する法律の一部を改正する法律案について採決いたします。  これに賛成の諸君の起立を求めます。   〔賛成者起立〕

永山忠則自由民主党

○永山委員長 起立総員。よって、本案は可決すべきものと決しました。  なお、本案に関する委員会報告書の作成等につきましては、委員長に御一任を願いたいと思いますが、これに御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

永山忠則自由民主党

○永山委員長 御異議なしと認めます。よって、そのようにきまりました。      ――――◇―――――

永山忠則自由民主党

○永山委員長 この際、おはかりいたします。  川俣消音君外三名提出の国家公務員法の一部を改正する法律案について、提出名より撤回の申し出があります。本案の撤回を許可することに御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

永山忠則自由民主党

○永山委員長 御異議なしと認めます。よって、本案は撤回することに決しました。      ――――◇―――――

永山忠則自由民主党

○永山委員長 国家公務員法の一部を改正する法律案起草に関する件について、議事を進めます。  本件につきましては、先般来各党閥におきまして御協議が続けられておりましたが、先刻の理事会において、お手元に配付してありますとおり、その案

石橋政嗣日本社会党

○石橋(政)委員 国家公務員法の一部を改正する法律案について御説明申し上げます。  申し上げるまでもなく、国家公務員法は第百三条において、特に私企業からの隔離の条項を設け、官職一般の公正性を確保すべく、国家公務員は、離職後二年間は、その離職前五年間に在職していた国の機関と密接な関係にあった営利企業の地位につくことは、特に人事の承継があった場合の、ほか禁止されているのであります。  しかるに、近時の状態を見ますと、高級公務員でその在職中に密接な関係があったと思わざるを得ないような営利企業に天下り的に就職するものが増加し、この第百三条の条項が設けられている根本精神が軽視される傾向にありますことは、まことに遺憾なことと存ずる次第であります。  かかる状況にかんがみ、本法案は、営利企業への就職を制限している規定の運用の適正化に資するため、国家、公務員法に所要の改正を行なおうとするものであります。  その内容の要旨は、第百三条の条項に「人事院は、前年中に就職を承認したものについて、その承認の理由等を、毎年、遅滞なく、国会及び内閣に対し報告しなければならない」とする旨の一項を加え、人事院に報告の義務を探そうとするものであります。   以上が本法案の趣旨でございます。

永山忠則自由民主党

○永山委員長 本案について御発言はありませんか。――別に御発言もないようでありますから、おはかりいたします。   お手元に配付してありますとおり、国家公務員法の一部を改正する法律案の案を本委員会の成案とするに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

永山忠則自由民主党

○永山委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。  ただいま決定いたしました国家公務員法の一部を改正する法律案の成案を、本委員会提出の法律案とするに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

永山忠則自由民主党

○永山委員長 御異議なしと認めます。よって、本成案は本委員会提出の法律案とすることに決しました。   なお、提出の手続につきましては、委員長に御一任を願います。  次会は、来たる六月四日十時理事会、十時半委員会を開会することとして、本日はこれにて散会いたします。     午後一時四十二分散会

国会会議録検索システムで原文を見る ↗