内閣委員会 第21号
- 発言数
- 85 件
- 登壇者
- 8 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1963/05/28
会議録
○永山委員長 これより会議を開きます。 行政管理庁設置法の一部を改正する法律案を議題として、質疑を継続いたします。 質疑の申し出がありますので、これを許します。一石橋政嗣君。
○石橋(政)委員 この提出されました法案によりますと、新しく設立される特殊法人が審査の対象になる。それからもう一つは、既存の特殊法人の目的の変更に関する審査を行なうということに限られておるようでございますが、まず第一に、既存のものについては目的の変更だけに限っておるというところに、問題があるのではないかと思うわけですが、これだけに限った何か理由でもあるのでございますか。
○山口(一)政府委員 既設のものにつきまして、審査の対象を目的の変更に限っておるのは、新設の場合に十分審査をいたしまして、その際にある程度ふるいにかけまして、新設されたものにつきましては、新設後の特に大きな変更についてこちらが審査をするという建前のもとに、新設後における公団、事業団等の大きな目的の変更に関するものだけをあげた。新設後の問題として必ずしもこれだけで十分とは思いませんが、これによりましてかなり目的を達成できるものと、かように考えております。
○石橋(政)委員 大臣のほかの委員会における答弁などを見ましても、現在あります公団、事業団等においても、本来ならば行政官庁で当然やるべき性格のものだというふうにお感じになっておられる向きがあるのじゃないかと思うのですが、そういうことはございませんか。
○川島国務大臣 公社、公団、公庫の性格は、大体各官庁庁で計画いたしましたものを実施する方面を受け持っておるのであります。監査につきましては、それぞれの官庁を通じて監査をやっております。しかし、従来の法律によりまして、公社、公団、公庫、事業団をつくる場合は、行政管理庁の関係なしに、主管官庁だけでもって立案し、これを提案することになっておりましたので、それでは公社、公団、公庫の監督が十分でない、こう考えまして、今度の改正を提案した、そういうことでございます。
○石橋(政)委員 私がお聞きしているのは、新しく新設される分については、この法律ができますれば、行管でチェックできることになるわけです。ところが、すでにできております公社、公団、事業団については、ほとんど手を加えることができないわけでありまして、これはもうできているのだからやむを得ないというお考えが前提になっておるのかということなんです。現に議院運営委員会において大臣がお答えになっております答弁の中にも、「現在、公社、公団、公庫、事業団、それに政府が全額出資しておる、あるいは半額出資しておる、もしくは相当多額の助成金、補助金を出しております団体は、総計すると八十八という多数に上っております。その中には、当然行政官庁でやるべき仕事を、しいて事業団などをつくって、そこに移しておるということも確かにあります。」こういうお答えになっているわけです。新しく新設しようとする場合には、今度行管でチェックできるようになるけれども、こういうふうに現在もうできておるものの中にも、できたこと自体に疑義があるというものすらあるわけですね。それについては、もうできているのだからしようがないというお考えが前提にあるのですか、こういうことをお尋ねしているわけです。
○川島国務大臣 既設のものにつきましては、目的の変更の場合には行管の審査を必要といたしますけれども、これを廃止するというようなことにつきましては、今度の法律では、行管としては関与できない、こういうことに考えております。
○石橋(政)委員 つくってはみたけれども、何のためつくったか全然わからないというようなものがあるわけです。大臣もその点はお認めになっておるわけです。本来それは行政官庁でやるべき仕事を、しいて事業団などをつくってそこに移しているものも、確かにあるとお認めになっているわけです。これはもうできてしまっているのだからといって、そのまま野放しにしておくということは、どうも妥当ではないのではないかと思うのです。何らかのメスを加える必要があるではないか。これは行管という立場を離れても、国務大臣として、この点について何らかの御考慮はないのかということをお尋ねしているわけです。
○川島国務大臣 行政管理庁といたしましては、公社、公団、公庫、事業団については、常に監察をいたしておりまして、その結果、存在の価値がないという結論が出ますれば、これは法律のいかんにかかわらず、行政措置として、当該大臣が話し合ってこれを扱うということになりまして、そういうことはあり得るのでありますけれども、法律的にどうということはできないわけであります。
○石橋(政)委員 これからできようとするものをチェックし得るということだけでも一つの進歩であることは、私どもも認めたいと思うのです。しかし、かりに新設しようとする場合、行管が認可権を持つということになっても、はたして規制できるかどうかという疑問があることも率直に申し上げておきたいと思う。幸いに川島さんが大臣でおられる間は、ある程度政治力もあることですし、若干チェックも可能かもしれません。しかし、大臣がいつまでも行政管理庁の、長官をつとめておるわけでもない。これが交代された場合に、法律の上では行管がこれをチェックする権限を持っておりながらも、実際にはフリーパスということがまた起こってくる可能性があるわけです。それでは全然意味がないような気がするわけです。一歩前進と言えば言えないこともないわけですけれども、この程度のことでだれが大臣になってもチェックできるという自信は持てないではないかと思うのですが、その点はいかがですか。
○川島国務大臣 そうなりますと、条文の問題でなしに、政治力の問題になりまして、条文にどう書きましても、行管の長官の力が弱ければ実施できないということになりまして、これはどうお答えしてよいのか知りませんが、とにかく行政管理庁の本来の使命を達成するように、これから行管の地位も高まるし、また、行管の職員もそういうような気持ちでもって職務に当たるようによい習慣をつくりたい、こう考えております。
○石橋(政)委員 しかし、これは出発の現在からその点はっきりしているような気がしてしようがないのです。大臣がよほどしっかりしていなければ、下の事務機構の段階ではたしてうまいとこできるだろうか。現に一般の公務員が私企業に天下りするということも、これは法律的には、原則として禁止せられているわけです。ただ、人事院がチェックすることになっているのですが、これは全然チェックの役割りを果たしていない。ほとんどフリーパスというように、お役人同士という、そういう微妙な気持ちが働いてきているではないかと思うのです。その点を非常に巧みに利用している面もある。たとえば、三十八年度の予算編成の際に——現在では行管が認可権を持っているわけじゃないので、予算編成にからんで、実は大蔵省が実質的な認可権らしきものを持っているわけです。私どもの聞くところによると、三十八年度予算編成の際に、特定船舶警備公団の理事の増員の申請を大蔵省にした、大蔵省は非常に渋い、なかなかうんといわない、最終的に結局見送りになったんだそうですが、しかし、その大蔵省をうんと言わせるために、この特定船舶整備公団がどういう手を使ったかというと、理事の増員を認めてくれれば、大蔵省出身の現在の監事を理事に昇格させるから、ぜひ認めてもらいたい、こういう手を使ったと報道されているわけです。そうしますと、大蔵省とたんによろめいてしまうわけです。自分のところから出ておる前の長崎の税関長か何かをしておったのが、いまこの公団の監事をしている。それを理事に昇格させるから、理事の増員を認めてくれと言われると、とたんによろめいてくる。こういう手を今度は行管に使ってくる可能性がある。認めてくれ、そうしたら、今度は行管をやめる人をおれのところで引き取るからなんということが行なわれてきたら、よほど大臣がしっかりしておらなければ、行管のお役人さんよろめく可能性が出てくるわけです。そうすると、何のために法律をつくったのか、今度は結局行管のお役人さんの横すべり、天下りの道を開くためにつくったのじゃないかと結果的にいわれるような事態がこないとも限らないわけです。これじゃ、本来の法律を改正しようとした意思と全然離れてしまって、行管の一種の窓をあけてやったような、そういう結果に終わることを私ども非常に心配しているわけです。その点自信はおありですか。
○川島国務大臣 私は、石橋さんと全く同じ考えを持っていまして、行政管理庁の、長官になって以来、天下り人事につきましては、国会でも答弁しているし、また閣議でも発言しまして、そうした弊害のないように、私個人としては非常に努力しておるつもりでおるのです。また、今後も努力するつもりでおりますが、何としても、これは法律上の問題でなしに、行政運営の問題だものですから、そのときの内閣のやり方によってもいろいろ違ってくると思うのです。しかし、現在は、私がおる限りは御心配のないように十分ひとつ努力する、こういうことだけは申し上げるのですが、私のあとの行政管理庁長官がどうするかまではちょっと私も弱るのですが、御心配はそのとおりです。私もそのとおり思って努力しておるわけです。
○石橋(政)委員 法律というのは、つくってしまえばこれは一人歩きしてしまうので、大臣にだれがすわるかによって、効果があげられたり、あるいはあげられなかったり、逆に全然立法の趣旨とは反対の方向に行ってしまったりすることがどうしても出てくるわけですよ。そうすると、私たちとしては一応心配しておかなくては、川島さんが大臣におる間はだいじょうぶだからというので、これを通して、大臣がかわったとたんに反対の方向に行ってしまった、何のためにこの法律改正をしたのかわからぬということになったのでは話にならぬので、その辺は、何かどなたが大臣になってもぴしっといく方法はなかろうか、実はそういうふうに考えるわけなんです。人の問題でなしに、制度としてきちっと縛れるというものにする方法はなかったのだろうかというふうに実は考えておるわけです。まあ、むずかしい問題でございますが、大臣もその点ではあまり知恵がないようでございますが、私どもも実は特効薬的なものはいまのところ考えられないわけです。 この点はあとでまたお尋ねするとしまして、直接法案に入ってお尋ねしますけれども、事務当局でけっこうですが、この「法律により直接に設立される法人」、それから「特別の法律により特別の設立行為をもつて設立すべきものとされる法人」というのは、具体的にどういうものをさしておるのか、きちっとひとつお示しを願いたいと思います。
○山口(一)政府委員 「法律により直接に設立される法人又は特別の法律により特別の設立行為をもつて設立すべきものとされる法人」、この二つに区別をいたしまして条文ができております。前段の「法律により直接に設立される法人」と申しますのは、法律それ自体に設立をきめた法人であり、後者は、法律それ自体には直接設立についての手続等は規定しておりますが、設立行為それ自体は、その法律に基づいて、その法律の条項に従って設立されるという、間接の方法によって設立されるものであります。非常に条文の表現が長々しくなっておりますが、要するに、公社、公団、事業団等の法人につきましては、いずれも国家的の目的を持った事業を営む組織でございます。したがって、その設立につきましては、いずれも根拠を法律に持たなければいけないわけでございまして、法律に根拠を持っておる、法律に基づいて設立された法人であるという点におきましては、全部に共通をいたすのであります。ただ、同じ法律に根拠を持ちながらも、直接に法律に根拠を持ったものと間接に法律に持ったものとの差が、現実の先ほどおあげになりました八十余りの特殊法人について見られますので、その全部を包含する意味におきまして、いわゆる法律的に表現いたしますと、こういう表現になるわけであります。 具体的の例について申し上げますと、前段の「法律により面接に設立される法人」といたしましては、日本国有鉄道等のいわゆる三公社がこれに当たるわけであります。日本国有鉄道の設立を規定しております日本国有鉄道法の第一条によりますと、「国が国有鉄道事業特別会計をもつて経営している鉄道事業その他一切の事業を経営し、能率的な経営により、これを発展せしめ、もつて公共の福祉を増進することを目的として、ここに日本国有鉄道を設立する。」という条文を目的として掲げておるのであります。この第一条の末尾にございます「ここに日本国有鉄道を設立する。」という規定に従いまして、日本国有鉄道が、何らの手続を待たずしてこの法律の施行と同時に発足をいたしたのであります。日本国有鉄道は、終戦後の昭和二十三年の十二月に法律が公布され、翌二十四年の六月一日から施行になったわけでございますが、この第一条の条文によりまして、六月一日から国有鉄道が何らの設立行為を待たずに発足をしたのでございます。同様の条文は、他の日本専売公社あるいは日本電信電話公社につきましても、それぞれの関係の法律に規定されておるのでありまして、これら三公社につきましては、法律それ自体が設立を規定しておる。したがって、条文の前段にございます「法律により直接に設立される法人」というのは、言いかえれば三公社でございます。 それから後段の「特別の法律により特別の設立行為をもつて設立すべきものとされる法人一が、三公社以外の公団、下葉団あるいは特殊会社等、全部含めました三公社以外の特殊法人でございます。これらはそれぞれ特別の法律によりまして設立行為が規定されて、その設立行為によって設立されるのでございまして、一例をあげますと、公団の例であげますと、日本住宅公団の設立を規定しております日本住宅公団法によりますと、その附則におきまして、建設大臣が設立委員を任命いたします。任命されました設立委員が定款を作成いたしまして、その定款ができますと、定款に基づきまして出資の募集をいたします。これらの手続が設立委員によって進められますと、設立の認可申請をいたしまして、その認可を受けまして、初めて日本住宅公団が成立するというようなたてまえになっておりまして、法律それ自体は、国有鉄道の場合のように日本住宅公団を設立するというような条文を設けないで、法律におきましては、設立にあたって、設立委員の任命あるいは任命された委員の任務並びにこれに対する建設大臣の認可というような一連の手続を規定いたしました。この手続にしたがって公団ができるという間接の手続方法をとっておるのであります。同様、たとえば特殊会社の電源開発にいたしましても、電源開発促進法におきまして、設立委員が任命され、その設立委員が定款を作成し、株式を募集、認可を得て、初めて会社を設立するという二段がまえになっておりますので、その間接の設立手続によりまして設立されるものが、後段の「特別の法律により」云々の法人でございます。前段、後段あわせまして、普通特殊法人と申しておりますが、特殊法人——公社、公団、事業団あるいは公庫、何何株式会社等、それぞれ名称の差異はございますが、これらの特殊法人という意味で、その特殊法人は、法律のきめ方によりまして、かように二段がまえの規定をいたしました。
○石橋(政)委員 現在、この法律改正が行なわれましたときに直接対象となりますところの特殊法人というのは、幾つあるわけですか。
○山口(一)政府委員 約八十ございます。内訳を申し上げますと、公社が三公社、ほかに公社と名のつく原子燃料公社がございます。公団が日本住宅公団等合わせまして九つ、事業団が十一、公庫が八つ、特別銀行を含めまして金庫に当たるものが五つ、営団が一つ、特殊会社が十一であります。種類といたしましては、その他を合計いたしまして八十をちょっとこえております。約八十でございます。
○石橋(政)委員 事業団は幾つですか。
○山口(一)政府委員 事業団は十一でございます。
○石橋(政)委員 こちらで調査した分でいきますと、十二あるのですが……。
○山口(一)政府委員 今度の国会に御審議をわずらわしておるものもございますが、それを除きまして、現在ございますのは、海外技術協力事業団、年金福祉事業団、簡易保険郵便年金福祉事業団、産炭地域振興事業団、雇用促進事業団、帝産振興事業団、日本蚕繭事業団、中小企業退職金共済事業団、石炭鉱業合理化事業団、労働福祉業団並びに新技術開発事業団、以上でございます。
○石橋(政)委員 鉱害復旧事業団というのはどうなるのです。
○山口(一)政府委員 鉱害復旧事業団は、種類としては一つでございますが、事業団自体といたしましては、地域によって設けられますので、その事業団自体の数を数えますと、お話のように十二になります。
○石橋(政)委員 まず、その対象となる法人の数は、その審査の対象になるのかならぬのかということなんですから、きちっとしておかなければいかぬと思うのですよ。大臣が過去においてほかの委員会で言っておられるのは、八十八という数字を絶えずあげておられるのですが、これともちょっと食い違うような気がするのですが、その点はどうなんですか。
○山口(一)政府委員 これは、ただいま申しましたように、公団の名称によってあげます場合、したがって種類としてあげます場合と、それから現実に公団としてあるものの数によってあげます場合とによりまして、若干数え方が違いますから、その点で若干の異同が起こってきたのではないかと思います。
○石橋(政)委員 そうしますと、とにかくこの法律改正が行なわれて、行政管理庁が審査権を持つ場合に、既存の特殊法人として審査の対象になるのは八十だ、こういうことですか。
○山口(一)政府委員 種類としては八十であります。
○石橋(政)委員 種類としてではなしに、審査の対象になる特殊法人の数は幾つかと聞いておる。
○山口(一)政府委員 数は、種類としては八十と申しましたが、一つ一つの公団によって、お話しのように、中業団の中で、産炭地域振興事業団という名称を持った事業団が二つあります場合に、それを二つと数える、また、たとえば国家公務員共済組合のようなものを、国家公務員共済組合としては一つであるが、これを各省にあります国家公務員共済組合を一つ一つ列挙いたしまして、その数を一つと数えますと、全体で百十でございます。したがって、種類としては八十であるが、現実の一つ一つの公団、事業団、特殊法人の数として数えますと百十でございます。その内訳は、先ほど申しました公社、公団、事業団、公庫、営団、特殊会社等のほかに、その他といたしまして六十一という計算になっております。
○石橋(政)委員 それじゃもう少しこまかく聞いてみたいと思いますが、この特殊法人は政府の出資を受けておるもの、それから助成金、補助金といったものを受けておるもの、そういうふうに区分けされますか。
○山口(一)政府委員 それにつきましては、相当数が膨大になりますので、公団、公社、特殊法人一覧という資料を準備いたしまして、お手元にお配りいたしたいと思いますが、あるものは政府の出資を受け、あるものは政府の補助を受けております。
○石橋(政)委員 それで、政府の出資を受けておる特殊法人の数、それから助成金、補助金を受けておるものの数、こういうふうにちょっと御説明願いたいわけです。
○山口(一)政府委員 数はすぐ計算して出しますが、大体特殊法人として法律によって認められておりますものにつきましては、ほとんど政府が出資という形である程度の金額を、これは事業団あるいは会社等によって幅はございますが、出しております。
○石橋(政)委員 どの程度の金を出しておるかということはわかりますか。
○山口(一)政府委員 いま申しました公社、公団を含めまして、これらの特殊法人に出しております政府出資の額は、合計いたしまして約九千百八十億円でございます。これは昭和三十七年十一月現在の数字であります。
○石橋(政)委員 政府が出しておる金のトータルが九千百八十億、たいへんな金になるという感じがするわけなんですが、そんなにばく大な金をつぎ込んで特殊法人をつくらなければならない理由というものがあるはずです。一体なぜわざわざ公社とか公団とか事業団とかいうものをつくってやらなくてはならないのか。一般にいわれておるのは、民間の優秀な人、企業の経営に熟達した人たちの能力を生かすために、こういう制度ができたのだというふうにいわれておるわけですが、その点は、どうも最近生かされておらないようでございますけれども、そのほかに、どうしても公団や公社でなければできないのだというような理由が何かあるわけですか。この点大臣からでも……。
○川島国務大臣 既設の公社、公団、事業団、公庫、金庫等につきましては、行政管理庁の審査外にありますから、どういう理由でつくられたかということは、ここで申し上げるわけにいかないのですが、石橋さん御指摘のとおり、必要のない事業団等もあるように世間でも申して批判しております。私もそう思います。今後はこれを十分に規制したいというので、この法律を提案して御審議を願っておるわけであります。従来できましたことについては、一つ一つについては行政管理庁としてはタッチしておりませんから、私のほうから御説明申し上げる立場にないのですが、今後はこういうものに対しては厳重に審査をした上に、必要ならば提案して御調査を願うという方法にしたいというのが、今度の改正の趣旨であります。
○石橋(政)委員 いままでの分についてはタッチしていないからわからぬということですが、これから新設しようとする場合にはタッチされるわけですけれども、それでは、審査の対象になれば、認可するか認可しないかということになるわけですね。認可の基準というものが一つなければならないと思うのです。従来のような理由できたのでは、これは認可の対象にならないのではないかと思うのです。民間の人材を登用したいと思うのだ、いわゆる企業の経営に熟達した人たちの手腕といったものを生かしたいからつくりたいのだといった程度の理由では、認可できないということになるはずだ。そういう人を得ることはほとんど不可能で、ほとんどお役人の横すべりというのか、天下りというのか、そういう救済機関化しておるわけですから、それだけの理由では認可できぬ、こういう結果が出てこなければならぬと思うのですが、その辺で縛る以外にないと思うのです。どういう基準をお持ちになっておるのか、この程度のものならば認めざるを得ぬだろう、こんな理由ならば新設は許可できぬといった、はっきりしたものがなければならぬと思うのですが、それだけはひとつきちっとしておいていただきたいと思います。
○山口(一)政府委員 公団、事業団等の特殊法人を設置する場合に、どういう基準で審査するかということでございますが、この問題は、公団、事業団等の特殊法人を設置しなければならないような情勢になってきておりますことは、結局現在の行政がかなり広範にわたり、本来政府が政府の仕事として直接やるのが適当でない、ある程度企業採算的な考えをもって経営するほうが適当である事業がかなりふえてきておるわけであります。したがって、そういう事業に対してこれらの組織が活用されるわけでございまして、決して人を当て込むためにつくるのではなくして、人の問題は全然設立の問題と関係ないのでございます。したがって、この公団が設立されます場合にその審査の基準になりますのは、根本におきましては、やはり政策によって大方針できまってくるわけであります。政府の最高首脳部におきまして、公団というものに対してどういう考えを持つか、あるいはかりに公団を設ける場合には、どういう点に重点を置いてその種類のものを認めるかという大方針、政策によってきまってくるわけでありますが、それによっていよいよ大方針がきまりました場合には、結局業務の目的から見まして、非常に公共性が強い、公の色彩が強い、したがって、これは私人の経営によって行なわせるのは適当でないというふうに判断されるもの、また、その業務の内容から見まして、行政機関によって処置されますよりも、行政機関から離しまして、独立の組織として運営したほうが、より適切な運営ができる、その運営にあたっても、政府の事業でありますと予算の拘束が非常にきつい、あるいは襲業の運営の上にいろいろな制約があるというようなために、これを政府から離してやるのが適当な事業であるというふうな点、それらの点を勘案いたしまして、適当かどうかということを判断しなければならない。さらに全体から見まして、すでに同じような事業をやっている公団があります場合には、何もあらためてまた別にそれと重復したものを認める必要はないわけであります。さらに、全体として国の広い意味における行政の組織があまりに膨大になり、また一面、あまりにこまかくなり過ぎるというような点につきましては、国の行政機関を審査いたします場合と同じような考えのもとにこれを審査いたしまして複雑化、膨大化を防ぐ、そのような考慮が必要かと思います。これらの点を念頭に置きまして、新設される公団に対してまして審査して参りたい、かように考えております。
○石橋(政)委員 私は事務的な答弁を求めたつもりではないわけなんですよ。こういう法律が出てきた根源をまずたどってみたいと思うのです。とにかく公団とか事業団とか、こんなものがどんどん雨後のタケノコのようにでき始めた、それに対する批判が一つあるわけですよ。一体こんなに次々に公団とか事業団というものをつくる必要があるのだろうか、こういう疑問を国民が持ち始めた。それを受けて行管で、よし、おれのほうでひとつチェックしよう、こういう気持になったと思うのです。当然いままでの公団、事業団の乱立に対する批判の中から出てきたのですから、過去の公団、事業団がどういういきさつでできてきたかわからぬということでは、私は、今度の改正案を出してきた意義というものはなくなってくると思うのです。いまどれだけのものがあるが、この中ではたして公団、事業団としてでなければ仕事ができないというものがどの程度あって、必ずしもそれはそういった特殊法人をつくる必要はなかったのではなかろうかというふうな疑問もあって、そうして出発してこなければ、どこの役所だって事業団をつくろう、公団をつくろうというときには、ちゃんとした理由を持ってくるわけですから、いままでもできておるということはそれなりの理由があったのですから、今後だって必ずある程度の説得力を持った理由を並べ立てて持ってくるはずですよ。そのときにあなた方のほうで、これはだめ、これは事業団なんかつくる必要はないとびしっといこうと思えば、それなりの説得力を持たなければいかぬわけですよ。いまの局長の答弁では、その辺まことに自信ないですね。申請してくれば、またオール・パスというような結果になってしまいますよ。基本的な考え方としては、今後は事業団とか公団とか公庫とかいうものはつくりません、これが大原則だ、承認するのは特別の場合だというくらいのかまえがなければ、理由によっては認めます、理由によっては認めませんというぐらいなことでは、私は全部また認める結果になると思うのです。どうもあまり明快なお答えではないようですけれども、私は、やはり大臣からお答え願うのが筋ではないかと思うのですが、一体どういうものならば認めるというのか、どういうものならば認めないというのか。私に言わせれば、原則としては認めないという大原則を立てて、そうしてよほど特別のものに限り認めざるを得ぬだろうというぐらいのことでないと、とてもチェックはできないような気がするのですけれども、いかがでしょう。
○川島国務大臣 政府が今回改正案を出しました理由は、全く御指摘のとおりでありまして、最近、公社、公団、事業団が乱設されております。これを少しセーブしようということなのであります。行政管理庁といたしましては、官庁機構の拡大に対しては極力これを阻止しております。その結果が、官庁機構になく、事業団、公団という形式でもって官庁機構の膨脹と同じような形になってくるという事実もありますので、そこで、この改正案を出したわけであります。いやしくも今後官庁機構の膨脹を認めない以上は、それにかわるべき公社、公団、事業団の新設は一切認めない、こういう考え方に基づいて提案したわけでありまして、その考えで今後とも貫きたい、こう考えております。
○石橋(政)委員 実際いまの公団、事業団というようなものは、民間の悪いところと役所の悪いところと両方持ち寄ってきているのではないか、こういう批判すらあるわけです。その特徴的な現象として汚職というものが頻発しているのじゃないか。最近こういった特殊法人の汚職が非常に問題になっております。最近一番話題になりましたのは住宅公団関係ですが、昨年来次々と汚職が出てきているわけです。そういった汚職の頻発する原因が一体どこにあるのか。ここに新聞の切り抜きを持ってきておりますけれども、作家的な見方をしておる黒岩さんの書いておるものに、私はなるほどというものがあるような気がするわけです。ちょっと読んでみますけれども、結局その責任の所在が不明確だというのです。これが半官半民の特殊性、寄り合い世帯、機構の不整備などいろいろあるが、これに解放感と虚脱感が伴って、汚職の精神的な培養体になっているのじゃないか、こういう見方をしております。役人が公団に移ったときまず最初に感ずるのは、何とも言えない解放感。結局民間においては、まず何よりも能率をあげるということが中心になる。そして利益を上げていくということが中心の考え方になっておると思うのです。だから、能率のあがらない者は浮かぶ瀬もないし、疎外されていく。お役所の場合は、率直に言って、能率をあげるというよりも、まあ何とか悪いことをしない、大過なくやっていくというのが、一つの基本的な考え方になっておると思うのです。ところが、これが両方寄ってきて公団とか事業団というものをつくると、どっちもぼけてしまう。利益を上げる必要はない。いわゆる利益追求、能率をあげていくという、そういった感覚はなくなっていく、そうかといって、役所の規律、あやまちをなるべくしないというようなこともなくなって、解放感を味わうわけです。両方の悪いところが集まってきて公団、事業団というものができる。そんなところから、どんどん汚職が出てくるのは当然だという見方をしておるわけです。私はなるほどという気がするわけです。したがって、よっぽどのことがない限り、公団とか事業団とか公庫とか、そういうものをつくらないほうがいいのじゃないかと考えます。だから、どうせ法律を改正して行管でメスを加えようというならば、もう絶対に新設は認めないのだという大原則を立ててやっていかなければいけないのじゃないかと思うのです。それと同時に、何のために続々とこんなものができてくるかというと、やはり退職高級官僚の天下り、横すべりの一つの方便としてつくられておるような気がしてしようがないのです。これをまたきちっとせきとめてしまえば、新設を望む声というものも薄れてくるのじゃないか、逆にこのほうがその阻止の手っとり早い方法じゃないかという気すらするわけです。 まず最初に、お尋ねしたいのですが、現在の公団、事業団等の役員の数です。総裁、副総裁、理事、監事といったものがそれぞれ何人——総裁、副総裁というのは、大体特殊法人の数に比例しておると思うのですが、そういった役員の数が一体どのくらいあるのか、その中で、いわゆる高級公務員出身の者が何割を占めておるのか、これからまずお尋ねをしておきたいと思います。
○山口(酉)政府委員 役員の数につきましては、実はただいま手元に全部の調査の資料を持っておりませんが、いわゆる高級公務員というものが転職して特殊法人に入っております者につきましては、大部分がそうであると申し上げてもいいような状況でございます。これにつきましても、実は数字を全部計算しておりませんので、数字で申し上げることが急にはできませんが、総裁、副総裁というような地位にはある程度民間の経歴者が入っておりますが、理事、監事クラスになりますと、大部分が関係の官庁に元おりました者が入っております。
○川島国務大臣 あとで出します。
○石橋(政)委員 私は先ほどから、この法律を改正したからといって、新設がはたして押えられるかどうかということを盛んに心配しておるわけです。大臣の実力次第によってこの法律が生かされたり、あるいは意味がなくなったり、あるいは逆効果を及ぼしたりするようなことではたいへんですから、何とかしてこの法律を改正しようという本来の趣旨が一〇〇%生かされる道をお互い考えたい、そういう気持でいろいろお尋ねしておるわけです。一つの方法として、高級公務員が総裁とか副総裁とか理事とか監事とかに横すべり、天下りする道を閉ざしてしまうということのほうが、案外早道かもしれない、そういう意味で実はいまお尋ねしているわけなんですが、現在どの程度の役員を高級官僚が占めておるかということも把握していないというのじゃ、ちょっと問題です。私のほうでも私なりに調べておるのです。大蔵省をやめてそのまま直接行ったとか、建設省をやめてそのまま行ったとかいうのは把握できるのですけれども、たらい回しであっちこっちへ行ってきた人の分がなかなかつかめないのです。直接行った人だけでも半分はおります。山口さんもほとんどですと言っておりましたが、ほとんどだということは、もう常識としてみんなわかっておるわけです。ほとんど全部役人出身が占めておるのじゃないかと思う。また、自分たちが行けるからこそ、次々とつくろうとするのだと私は思う。この道をふさいでしまわない限り、私は、この新設を規制する方法はないのじゃないかという気がします、率直に言って。そこで、少なくとも現在の実数ぐらいは把握したいと実は考えたわけですが、ちょっと当たってみただけでも、ほとんど全部そうです。それこそ、この理事の数自体のきめ方からして、所轄の役所が幾つあるかというところから始まっておるようです。普通三人とか五人とかいうのが理事の定数みたいになっておりますが、水資源公団なんというのは一ぺんにふやしております。なぜかというと、所轄の役所が多いのです。なわ張り争いをしておる。だから、どこからも一人ずつ連れてこなければならぬ、それじゃしょうがないから九人にしよう、そういう結果があらわれておるわけです。そういうところに私たちとしては目を配っておかなければ、どんな法律を改正してもたいした意義を持たない結果に終わるのじゃないかと思うわけです。しかし、これを規制するということもまた非常に困難なんですね。現に法律で禁止されております私企業に対する天下り、これすらほとんど守られていない。 ここでちょっと、特殊法人に対する横すべり、天下りの前に、私企業に対する天下りについてお尋ねしておきたいのですが、人事院はこれを規制する法律的な権限を持っているわけです。ところが、現にこれは生かされておりません。まず最初に、最近における例をあげていただきたいのです。公務員が退職後二年間は、その在職中五年間密接なつながりを持っておった私企業に就職することはできぬという国家公務員法のたてまえがある。ただし、人事院がこれを認めた場合はよろしいという。人事院は全部認めているのですが、一体どれくらいの申請があって、どれくらい認めているか、この点を人事院からお聞きしておきたいと思う。
○大塚政府委員 お答えいたします。 最近二年間におきます扱いました件数につきましては、たぶんお手元に資料を差し上げてあると思いますが、昭和三十六年及び三十七年の二年間でございます。三十六年は、申請百六十件に対しまして承認が百五十一件、不承認五件、返却二件となっています。未処理というのは翌年に持ち越されておるのです。三十七年は、百六十四件の申請に対しまして百五十六件の承認、なお不承認二件、返却八件、未処理一件となっています ところで、いま石橋委員のお話の中では、ほとんど人事院は申請のあったものを承認しておるのではないか、こういう御意見でございましたが、確かに三十六年、三十七年のこの資料から見ます限りは、いわゆる不承認という件数はそれぞれ五件、二件と、非常に少のうございます。しかし、これは私どもといたしましては、国の機関と密接な関係のある営利企業の地位にあるものと申しますのは、やはり原則的には承認できないという立場をとっております。たとえば、小さい例を引きますと、税務署長が管内の酒造会社に役員の地位に出るというような場合、その他それぞれの省庁にとってそういうふうな密接な関係が非常に濃いものがございます。これらに関しましては、人事院としては、あらかじめ最初から、一般的に不承認にしなければならない場合と考えまして、各省庁にそれぞれその点の指導をしております。したがいまして、こういうケースの承認申請というのは大体において出てこない。まれに、担当者がその辺の事情がわからずに、申請が出てくる場合がございますけれども、大体において出てまいりません。したがって、その辺のところで非常にボーダーラインになるケースというのが考えられるわけでございますが、これらに関しましては、現在各省庁では大体において事前に人来院の事務当局に内々の協議を求めてまいります。その場合、協議の内容を伺いまして、不承認になると考えられるようなケースに対しましては、各省庁が取り下げる形——承認申請はしておりませんから、協議の場合は取り下げるという表現は誤っておるかもしれませんが、あらためて正式承認申請をしてこない場合がかなりございます。それから、正式承認申請がありましても、必ずしも不承認処理によらないで、取り下げるというようなケースもございますし、実際は三十六年、三十七年、百六十件及び百六十四件というふうに出ておりますけれども、いま申したような形で、いわゆる不承認処分の形をとらないものがやはり二十件近くずつはございます。 大体そういうことでございます。
○石橋(政)委員 私どもは率直に言って、人事院にはこの問題については不信感を持っておりますよ。ほとんどオールパスですよ。いろいろ理屈は言っておられますけれども、それは表面取りつくろっているのではないかという感じがするわけです。案外本音というものは週刊誌あたりに出ているところにあるのではないかと思う。これはある週刊誌で、人事院はこの問題についてこう言っている。「勇退しないと後進の道を閉ざすから、できるだけ転出させる必要がある。それに、やめる人も生活を支えなければならないし、子供だってまだ成人していない場合が多いのだから、なるべく大目に見るようにしている。政府関係機関に横すべりするのなどは当然のことだ、と。人事院という役所は、よほど大きな目を持っているらしい。」これが偽らざる一般国民のいま人事院に対する見方だと思う。私どももそれに近い見方をしているわけです。だから、せめて人事院で処分したものについては国会に報告させる。こういう理由に基づいて妥当と認めました——国会に報告をするということになると、そうそう大きな目ばかりあけているわけにはいかぬだろう、こういう気持ちで、私どもいま国家公務員法の一部改正を国会に提出しているわけです。 ところが、そんなに自信があるというなら、これも盛んに新聞や雑誌で引用されたとおり、一つの例、名前をあげたくありませんけれども、例をあげてそれではお尋ねしてみたいと思う。運輸省の國友自動車局長ですね。この人は東武鉄道に行かれたらしいのですが、承認になっているのですか、まず。それからお尋ねしましょう。
○大塚政府委員 どうも國友さんは、私ちょっと面識は全然ございませんけれども、個人のことにかかわりますので、どの程度申し上げたらよいか、多少危惧いたしますのですが、いまお話のありましたように、承認になっているのかという点に関しましては、最初の申請は、ともかく東武の役員として、常務取締役として三十六年の七月に申請がございましたのですが、役員としての地位に就任することにつきましては、國友氏が自動車局長であり、東武と路面の認可等の関係がございまして、かなり密接な関係があるというふうに判断いたしまして、実はこの件は不承認として取り扱いました。
○石橋(政)委員 それでは國友さんは東武の鉄道に入っておりませんか。
○大塚政府委員 その後、嘱託として東武に入るということで再度申請がございましたので、嘱託ならば、役員たる地位というあと——人事院の規則の面では、役員と非役員というのとはっきり区別しておりますので、嘱託という地位に関しては、企業側の地位として役員とはかなり違った、権限の弱いものという判断から承認いたしました。
○石橋(政)委員 わざわざ人事院が脱法行為の手のうちを教えてやるようなものではありませんか。役員として申請してきたらだめですよ、一カ月でも二カ月でもいいから、とにかく嘱託でやっておって、そのあと役員になる道をおとりなさい、こういう手のうちを教えてやったようなことになりませんか、いまのようなことでは。
○大塚政府委員 少なくとも法のたてまえの上では、役員と非役員とを区別しておりますので、日本の会社等における業務運営の上から申しましても、嘱託というものは、あるいは重要な役割りを果たす場合もあるかと存じますけれども、ともかくわれわれとしては、法規則の上ではそこを区別しております。したがいまして、嘱託であれば、少なくとも役員の地位ほど密接な関係という点での危惧はないものと判断せざるを得ないと思います。 それからもう一点、申し上げるまでもなく、これは離職後二年間だけの制限でございまして、その意味から申しましても、将来にわたって重役になる、あるいはどうこうなるという点をわれわれとしては抑えるということはできないわけでございますから、その辺勘案いたしますと、嘱託という地位の場合には、やはり承認するというのが、人事院の承認基準として考えられることだと思います。
○石橋(政)委員 これは御本人のためにもはっきりさしてやっておいたほうがいいと思うのです。盛んに書き立てられているのです。これは週刊誌、これは新聞記事ですよ。全部代表的な最近の例としてあげておるわけです。もっと極端に書いてありますよ。はっきりと書いてあるんだから、読んでもいいのですがね。「國友氏は東武の自動車部を担当し、ゆくゆくは東北急行バスの社長になるという話があるからだ。東北急行は、東京から東北地方への長距離バスで、沿線の七社が合体して認可を受けようという会社である。」「自動車局長の職務は自動車事業と密接な関係がないといえるのだろうか。」こっちのはもっと露骨に書いてありますよ。「國友は東京−仙台、東京−山形間の長距離バス営業認可という“みやげ”を東武にもたらした。」こういう事実がありますか。
○大塚政府委員 私どもの審査の段階では、三十六年の七月でございますけれども、この段階におきましては、将来の問題に対しましては、われわれとしてはそこまで調査できませんでした。
○石橋(政)委員 いまの質疑応答の中でもはっきりしたと思うのですけれども、法律で、原則として、公務員在職中に、非常に密接なつながりのある、あるいは権限の面からつながりのあると思われる私企業に対しては、横すべりなり天下りなりはしないようにというきちっとした規定があるのです。ただ、たまたまこれが例外規定があって、人事院が承認すればいいということになっておる。そうしますと、人事院は、いまのような極端なものですら、法律の末梢的な解釈に基づいて、嘱託ならいい、その後どういうことがあったか、そんなことも知らぬ、そういうことでフリー・パス、私どもからいわせれば認可しちゃうわけですよ。こういう例もあることですから、お役人同士は、なかなかお互い助け合う気持ちが強いという——これは美点かもしれませんけれども、行管の場合だって、法律にこう書いて規制することができるようになったんだから、それで万事解決というわけにいかぬわけです。これは大臣は十分におわかりだと思いますけれども……。 そこで今度、私企業に横すべり、天下りすることは、そのようになかなか規制が困難だということになると、特殊法人などは、もともと仕事の面からいっても、行政機関との十分な深いつながりもあるし、関連性もあるわけですから、こちらにいく、いわゆる天下り、横すべりなどというのは、ほとんど規制できないのじゃないかという心配が出てくるわけですよ。大臣は、何か閣議で規制することにきめたということを、これまた再三答弁されておるわけですが、これも閣議でどの程度のお話し合いがあったのか、まず最初にお聞きしておきたいと思うのですけれども、正式な閣議決定でもおやりになったのですか。
○川島国務大臣 先ほどから石橋さんのお話のとおり、公社、公団、事業団というものは、民間の知識経験というものを活用することが必要であります。したがって、役員の俸給も非常に高いのであります。役員に天下りするなら、局長が公社、公団の理事になって俸給が倍額以上になるというようなばかなことはないのであって、ただ、特に俸給を高くしているということは、民間人を起用するということから出発している、私はこう考えているのであります。しかし、実際の問題とすると、現在活躍している民間人で、公社、公団、事業団の役員に喜んでなる人があるかないかという問題なのです。せんだっての国鉄総裁の後任問題につきましても、いろいろ新聞で御承知であると思うのですが、ようやく石田さんが承知したのでおさまったのですけれども、民間の有能者というものは、なかなか喜んで公社、公団に来ないわけであります。それを何とか説得して、なるべくよけい来るように努力をいたしているわけであります。そこで、閣議におきまして、閣議決定じゃございませんけれども、公社、公団、事業団等の役員はなるべく民間からとろうという方針をきめたのでありまして、絶対的に天下りはいかぬということになりますと、これは人選難におちいるので、その辺が非常にむずかしいところでありまして、閣議の決定ではございません。申し合わせでそういうふうな方針をとろうということにしたのであります。
○石橋(政)委員 閣議の申し合わせで、今後公社、公団、事業団に天下り人事は一切しない、したがいまして、新たにできますものはもちろんのこと、今後任期がきまして異動する場合にも、直接の監督官庁から天下りしない、こういう方針を決定いたしましたと、川島さんはあちらこちらの委員会でお述べになっているのですが、閣議で申し合わせしてもすぐだめになるのですね。現にことしの四月の大蔵省の異動で、もうちゃかちゃかみんな行っております。閣議で申し合わせしたことが、逆に不見識さを暴露したような結果になっているわけですね。これはまことに情けない話だと思うのです。閣議で何をきめているのだと言わんばかりにどんどん行っている。一体どうしたらよいだろうか、いろいろ根本的に解決しなくちゃならない問題があるようです。各委員会で論議されておりますが、いまのところ、あまりにも早く局長とか次官という人がやめなければならぬような情勢に置かれている。これは政治家の責任もあるのです。大臣がしょっちゅうかわり、かわるたびにやりやすいような人事配置をやりたいと思って、お前どこかに世話をするから行かぬかというようなことを大臣がやっている例もあるのです。そうして、自分の息のかかった者をちゃんとそろえよう、そのときに、やめさせるためにはやはり道をあけてやらなければならない。政治家自身がそんなことをやっておいて、閣議でどんな申し合わせをしてもだめです。ですから、どうせできっこないことを、そんな閣議の申し合わせとかなんとかいうようなことでやるのではなしに、私は、できることを一つ一つ片づけていけばよいと思う。たとえば役員の異動についても、四十台のまだぴちぴちあぶらの乗り切ったときにやめなければならぬようなばかなことをしない、こういうことを考えることも大切です。もっと五十代か六十台近くになるまで次官あたりは働いてもらうという仕組みに改めていくということも必要でしょう。これも急にはいかぬ。だんだんそういうように改めていくにしても、急にはいかぬとすれば、給与の面だけはもう少し合理的にすべきだと思うのです。民間人を登用するためにといって高い給料をきめておいて、お役人がどんどん行く、民間から来手がないから。来手がないことはわかっているのですから、もう原則として、公務員の給与体系をそのままこういう特殊法人にも適用したらどうですか。民間から来られる場合は、特例としてうんと高い給料を払える道を開いておくということは、いかがなものでしょうか。そのくらいのところならおやりになろうと思えばすぐにでもできるではないか。これはもう少し研究してもらわなければならぬと思う。退職金にしても、通算の措置もとれるではないですか。特殊法人は国が一兆円近くの金をつぎ込んでつくっているのですし、そういうところに行く場合は、退職金も公務員の退職金を払う必要はないので、通算したらどうですか。これなどはやろうと思えばいますぐできることじゃないかと思う。まことにつじつまの合わない点です。民間から登用するために高い給料、しかし、民間から見れば、これでも高い給料じゃないのですね。安い給料なんです。だから来手もない。ほかにもいろいろ理由もありましょうが、給与の面からいっても決して高い給与じゃないのですよ。民間人から見れば、魅力を持って、それじゃ行ってひとつ働いてやろうかなんていう金額じゃありませんよ。ところが、名目はそういうことになっているのです。民間人に来てもらうためにある程度高い給与、しかし、実際は来てもらえないから、おれたちが行って仕事をする、次官、局長がやめて行ったとたんに三倍くらいに上がってしまう、こんなばかな話はない。国民は納得しません。これをぴしっと押えて、次官、局長が行けば、そのまま若干のベース・アップになるくらいの給与に全部しておけはいいじゃないですか。民間から来てやろうという場合には、特例としてそれの何倍か給料を払える道は別につくっておけばいいじゃないですか。これこそ私は、合理的であり、現実的であり、ある程度国民の納得する道じゃないかと思う。それから退職金の通算についてもそうです。それから、こうしておけば、今度はお役人の横すべり、天下りを封ずるという道からいっても、給料の面からあまり魅力がなくなってくるわけです。三倍ももらえると思うからこそ、一生懸命、何とかもう一つ事業団をつくるところはなかろうか、こういうことになる。あまりそう魅力のないようにしておくということも、これは案外新設をチェックする近道かもしれませんよ。そういった点、実力大臣として、もっと現実的にいますぐやれる、しかも効果のあがるという、いま私が申し上げたようた考えを御検討、採用なさるお気持ちはないものでしょうか。
○川島国務大臣 いろいろ御意見ごもっともだと思うのです。十分検討します。検討しますが、たとえば給与の問題にしましても、同じ公団、公社、公庫の中で、役所から来た者は安く、民間から来た者は高いというのでは、うまくいくかどうか、そういうこともあろうと思うので、研究いたしますが、すぐに石橋さんの議論に賛成というわけにもいきませんから、将来の問題としてひとつ検討さすことにしていただきます。
○石橋(政)委員 それは基本給そのものをどうするということでなくても、いろいろ公務員の給与の中には特別調整手当的なものがあるわけですよ。何かそういう民間から来た人に対する調整手当的な性格のものを別個につくっておくことは、私は可能だと思います。それで、給与が違うからおれは仕事をせぬというやつはやめさせればいいのですから、ほんとうに仕事をするという気持ちを持たれる方ならば、私はそんなようなことでサボったりするようなことはなかろうと思います。それで仕事をせぬような人なら、いつやめてもらっても支障がないのではないかという感じがするのです。その辺、いまさしあたりこの法律を改正することも、まあ、ないよりはましかもしれぬ。特に大臣がしっかりしておれば、ある程度の効果を持つかもしれぬ。しかし、法律をつくったから新設がある程度チェックできるだろうなんという夢は持てない。さしあたりチェックするいい方法はなかろうかというので、いろいろ考えてみたわけですが、これからもひとつ私たちも一生懸命この問題については考えてみたいと思うのです。 時間がだいぶたちましたから、最後の質問をいたしたいと思うのですが、この改正案によりますと、既設の特殊法人については、目的の変更に関する審査だけを行なうことになっておるのですが、行管の従来の権限からいきますと、行政機関の場合は部局の新設その他そういうことをする場合には、目的の変更というようなものに限られておらないのじゃないかと思うのですが、一般の行政機関に対する場合の審査権と今度の特殊法人に対する審査権と分けて、こういう提案をなさった理由は一体何ですか。
○山口(一)政府委員 一般の国の行政機関の場合は、行政機関の定員につきましても、機構につきましても、新設並びに改正あるいは定員の増減、廃止、これら全部につきまして審査をいたすことになっておるわけであります。この提案の公団、公庫等の特殊法人につきましては、新設のほか、すでに設立されましたものにつきましては目的の変更に限っておりますのは、目的の変更ということが非常に大きな内容を持っておりますので、新設後の審査といたしましては、それによって当初申しましたようにかなり目的が達せられるのではないかという考えを持っておりますのと、一面、若干国の行政機関と違う扱いをしたらどうかという気持ちもありまして、現実の情勢等いろいろ勘案いたしました結果、新設後につきましては、比較的重要なこの項目だけを掲げておるのであります。
○石橋(政)委員 私は、特殊法人の場合であろうとも、局長をふやすとか理事をふやすとかいうことになった場合には、当然これはチェックする必要があると思うのです。従来の一般の行政機関に対する場合と異なった態度でいくというのは、私は理由にならないと思います。この点は本委員会で修正案を用意しておりますので、これ以上申し上げません。ただ、原案はその点非常に一貫性を欠いているということだけ指摘をいたしておきたいと思うのです。 最後に、大臣に、国務大臣として、国民が非常に疑問を持っております私企業に対する天下り、横すべりというようなものは、面接権限がないわけですが、この特殊法人に対する横すべりなり天下りなりそういうものは、もっと厳然たる態度でいろいろなことを考えて、どうしたら防げるか、国民が疑惑を持つような方法を阻止することができるかということを、いろいろな角度から御検討願いたい、ぜひ在任中にそれを実行していただきたいという私の希望を申し述べまして、一応私の質問を終わりたいと思います。
○受田委員 関連。行政管理庁は、すでに、現在の行政管理庁設置法の第二条に基づいて、公庫、公団等に対する調査権を現に持っておるわけです。その持っておる調査権に基づいた調査の結果この必要を感じたのかどうか、御答弁を願います。
○山口(酉)政府委員 行政監察の資料を収集いたしますために、公団、公庫、事業団の調査をいたしておりますが、設立自体についての疑問のあるものは、従来の監察ではあまり出ておりません。ただ、途中でいろいろ公団の内容が変わってまいりまして、将来これはこのままでどの程度まで継続していくべきかということについては、かなり問題があるというものもございまして、一面、そういう面から、これは必ずしも直ちに行管で審査をしなければというところまではまいりませんけれども、将来この種のものにつきましてどういう取り扱いをすべきか、政府として相当検討すべきであるという感じは持っております。従来の監察のための調査として公社、公団等を調べておりますのは、現在の運営をより能率的にするというような観点からいたしておりますので、たくさんの改善事項は出しておりますけれども、今度のこの改正につきましては、全然関係がないというわけではございませんけれども、監察の結果どうしてもこういうものが必要だということよりは、一般的に最近の行政機関のほうにつきましては相当厳格な審査をしているにかかわらず、公社、公団というような特殊法人につきましてはそういう規制がございませんために、非常にふえていくのではないかというような疑惑がかなり一般化しておりますので、制度的にやはりこういうふうなものを考えたらよろしいということになったわけでございます。
○受田委員 これは行政管理庁としてそうした行政機関の業務を監察する、また必要に応じて勧告権を持つわけなんです。政府関係機関である公共企業体にせよ、また特殊法人である公庫、公団、事業団等の機関であるにせよ、行政管理庁は全体を把握してなければなりません。したがって、現にある公共企業体、さらに特殊法人、それらについて監察し、調査した結果、不必要なものがあって、屋上屋を重ねるような機関であるというような結論もある程度出ているはずです。それらについて、現実に八十幾つもあるそうした機関に対する結論を、国民に行政管理庁として発表すべきだ、私はさように思うのでございますが、いま、今度の法案を改正するの必要に——いまのような調査の結果がある程度この中に含まれていないことはないという御答弁でありますから、やはり現実の特殊法人等の業務調査をやってみると、その設立の趣旨等において十分審査をする必要があったという理由も、この中に入っておるということになるはずですね。長官、そうお思いになりませんか。いまの局長の御答弁によると、この改正理由の一つの中に、やはりこういう機関を調査してみたところが、設立当時審査の段階においてもっと深刻なやり方をしておけば間違いがなかったであろうというようなことが考えられやしませんかね。
○川島国務大臣 ただいま山口局長から答弁したのも一つの事実でありますが、これを私が提案しようと考えましたのは、最近たとえば今度の国会にも十一か二の新設の法案が出ております。しかも、それがわれわれに関係なしにどんどん出るので、これはけしからぬ、こう私は思ったので、私の発案でこの提案をしたわけであります。なお、先ほど石橋さんからもあったし、あなたからもありましたが、今後とも公社、公団、公庫等につきましては一そう厳重な監査をいたしまして、監査の結果必要ないという結論に到達しますれば、それぞれそういう措置をとりたい、こう考えております。
○受田委員 現在ある特殊法人で、現在の調査をした結果によって、必要がないというようなものも出てきてはおりませんか、これは事務当局でけっこうです。これだけ数多くの——この法律にうたってあるだけでもたいへんな数ですが、これははっきり明記してある。この行政管理庁設置法の第二条の第十二号に規定してあるこの調査対象になる機関について現実に調査された結果、こういうものを置かなくてもいいんだということも、やはりそれは現実の問題として現在行政管理庁にある権限ではありませんか。
○山口(酉)政府委員 各省が公社、公団等を監督しております。その監督のやり方につきまして適正を期するために調査をいたすわけでございますが、お話のように、調査をいたしておりますと、最近の情勢並びに今後どういうふうに仕事が推移していくかということを考えてみますと、設立当初はともかくとして、今後継続的にいつまでもこれは認められるものではないと思われるような感じを抱くものも多少は出てまいっております。そういうものにつきましては、今後の問題といたしまして十分慎重な検討を要することと思いますので、こういう廃止なり新設ということにつきまして審査権が持たれるということになれば、行政管理庁といたしましても、そういう観点から今後十分深く検討をしていかなければならないと考えております。
○受田委員 現実に設置法の法律の根拠として、設立に対する審査ということはいまないけれども、その業務の監察に関連して、必要な勧告権のほうは特殊法人はないのですか。つまり、廃止をするという勧告権はありませんか。
○山口(酉)政府委員 各省の行政の内容につきましての全般的な監察権はございますので、その監察権の内容といたしましては、各省が、そういう主任の大臣といたしまして、一つの行政のやり方、自分の責任の範囲内の行政のやり方について企画立案をいたしますすべてが、対象になると考えております。したがって、監察の結果、諸般の資料から、これは廃止すべきものであるということで結論が出ますれば、関係の省庁に対してその旨の勧告をする権限がある、かように解釈いたしております。
○受田委員 廃止勧告権があるそうです。特殊法人についてこれだけ数多くの機関ができているわけだが、それらについては、調査の結果必要がないものと認められれば、担当の省庁と連絡協議して、廃止勧告権を持っておる、こういう御答弁です。長官、現にあるこうした特殊法人について、いまの局長の御答弁によると、いかがわしいのがある、問題のものがあるのだ、こういうことでございますが、現在あるものの中で不適当なものについては、手きびしくあなたが、こういうものはつくらぬでも一般の行政機関で処理していいじゃないかというようなときには、あなたのような非常にしっかりした長官がおられる間に、いま局長の御報告のような形で不適切と認められる部分を一つ二つ廃止される勧告をされるとこたえますよ。手きびしいものをやっていただきたい。
○川島国務大臣 御趣旨にしたがって、ひとつ公社、公団、公庫については従来以上に監査をきびしくいたします。その結果によりましては、あるいは受田さんのお話のように廃止を勧告することがあるかもしれませんけれども、なお調査いたします。
○永山委員長 これにて質疑は終了いたしました。 —————————————
○永山委員長 本案について、内藤隆君外八名より、自由民主党、日本社会党及び民主社会党三派共同提案にかかる修正案が提出されております。 ————————————— 行政管理庁設置法の一部を改正 する法律案に対する修正案 行政管理庁設置法の一部を改正する法律案の一部を次のように修正する。 第二条第四号の二の改正規定中「及び目的の変更」を「、目的の変更その他当該法律の定める制度の改正及び廃止」に改める。 —————————————
○永山委員長 この際、提出者より趣旨の説明を求めます。内藤隆君。
○内藤委員 提出者を代表いたしまして、行政管理庁設置法の一部を改正する法律案に対する修正案の趣旨を御説明申し上げます。 まず、案文を朗読いたします。行政管理庁設置法の一部を改正する法律案に対する修正案 行政管理庁設置法の一部を改正する法律案の一部を次のように修正する。 第二条第四号の二の改正規定中「及び目的の変更」を「、目的の変更その他当該法律の定める制度の改正及び廃止」に改める。 今回提案されました行政管理庁設置法の一部を改正する法律案は、行政管理庁において公社、公団、公庫、事業団等のいわゆる特殊法人の新設等の審査を行なうこととしようとするものであります。 近時急速にその数を増加し、重要さを増してきたこれら特殊法人の制度を、広義の行政指導の一環として適切に管理するために、政府組織全般の見地からその新設等の審査を行なうことは、現段階においてきわめて必要な措置と考えるのであります。しかるに、政府案によりますると、審査の対象となるのは、新設と目的の変更の二つの場合に限られ、新設及び目的の変更以外の重要な制度の改正、たとえば業務範囲の変更、役員の増減、資本金の変動、政府の監督方式の変更等は、審査の対象外となっておるのであります。しかしながら、これらの重要なる事項の審査を行なわずして、行政組織の一環として特殊法人の制度を適切に管理し、行政の合理的かつ能率的な運営をはかろうとする本法案の意図は、十分達成されることはとうてい期待できないと考えられるのであります。 そこで、目的の変更以外に、当該法律の定める制度の改正の場合及び廃止の場合にも、行政管理庁が審査を行ない得ることといたしたのであります。 よろしく御賛成をお願い申し上げます。
○永山委員長 これにて修正案の趣旨の説明は終わりました。 —————————————
○永山委員長 これより原案及び修正案を一括して討論に入るのでありますが、別に申し出もございませんので、直ちに採決に入ります。 行政管理庁設置法の一部を改正する法律案について採決いたします。 まず、本案に関する内藤隆君外八名提出の修正案について採決いたします。 これに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○永山委員長 起立総員。よって、本修正案は可決いたしました。 次に、ただいまの修正部分を除いた原案について採決いたします。 これに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○永山委員長 起立総員。よって、修正部分を除いて原案のとおり可決いたしました。 これにて行政管理庁設置法の一部を改正する法律案は修正議決すべきものと決しました。 —————————————
○永山委員長 本案に対し、内藤隆君外八名より、自由民主党、日本社会党及び民主社会党の三派共同提案にかかる附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。 この際、提出者より趣旨の説明を求めます。内藤隆君。
○内藤委員 ただいま議題となっております行政管理庁設置法の一部を改正する法律案に対する附帯決議案につきまして、提案者を代表して、提案の趣旨を簡単に御説明申し上げます。 まず、案文を朗読いたします。 行政管理庁設置法の一部を改正する法律案に対する附帯決議案 公社、公団、公庫、事業団等いわゆる特殊法人における役員の人選は、固より公正にして適材適所主義たるべきこと勿論であるが、近年の状況を見るに、関係官庁に在職した高級公務員がこれらの役員に就く傾向が著しく、かくては国民の疑惑を招く虞なしとしない。政府は、右の事情にかんがみ、これが指導監督に万遺憾なきを期するよう要望する。 右決議する。 先刻来の質疑を通じまして明らかにされたごとく、公社、公団、公庫、事業団等、いわゆる特効法人におきまする役員の大半は、公務員の出身者によって占められているのが実情でありまして、何かと国民の疑惑を招くおそれがあるのであります。したがいまして、これらの役員の人選については公正、適材適所主義が貫かれて、いやしくも国民の疑惑を招くことのなきよう、政府において十分指導監督されるよう強く要望しようとするものであります。 何とぞ御賛同あらんことをお願いいたします。
○永山委員長 本動議について採決いたします。 これに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○永山委員長 起立総員。よって、本動議は可決いたしました。 —————————————
○永山委員長 なお、本案に関する委員会報告書の作成等につきましては、委員長に御一任を願いたいと存じます。御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○永山委員長 御異議なしと認めます。よって、さように決しました。 次会は、公報をもってお知らせすることとし、本日はこれにて散会いたします。 午後零時二十八分散会