内閣委員会 第19号
- 発言数
- 37 件
- 登壇者
- 6 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1963/05/23
会議録
○永山委員長 これより会議を開きます。 行政管理庁設置法の一部を改正する法律案を議題といたします。 質疑に先立ちまして、この際、本案に関連して、政府より臨時行政調査会の調査の現状について発言の申し出がありますので、これを許します。井原臨時行政調査会事務局次長。
○井原説明員 私、臨時行政調査会の事務のほうをあずかっておりますので、現在までの段階を御報告したいと思います。 昨年二月十五日に七人委員の初会合をいたしまして、昨日まで六十一回の会合を開いております。七人委員のもとに三つの専門部会と一つの特別部会を置きまして、専門委員は御承知のように二十一人、これを三つの部会に配属して、それぞれ分担しておるわけであります。特別部会は、そのほかに専門委員の併任で、委員の一人を長といたしまして編成をいたしました。担当いたしました項目は、第一専門部会と申しますのが、行政の総合調整の問題と予算会計の問題を検討いたしております。第一専門部会が行政事務の合理的配分の問題と取り組んでおります。第三専門部会が行政の運営の問題一般と公務員に関する問題を検討いたしております。これが三つの専門部会の大きな分担でございますが、そのほかに、先ほど申し上げました特別部会が、首都圏行政の改革について検討いたしてまいりました。 今日までに七人委員会に報告のありましたのは、第一に、首都圏行政改革に関する特別部会の報告でございます。引き続きまして三月に、第一部会から、行政の総合調整に関する問題といたしまして、内閣、総理府、予算の関係、編成機構等を中心とする中間報告が七人委員会に出されております。また引き続きまして三月の終わりに、第二部会から、行政の合理的配分に関する中間的な考え方の報告がございました。さらに四月になりまして、第三部会から、許可認可等の整理統合、廃止、権限委譲等についての中間報告がございました。さらに行政手続の問題についての報告がございました。続いて、いわゆるお役所仕事のやり方の問題、行政運営の近代化と申しますか、そういう問題を担当しておる項目が報告されました。今日まで七人委員会に対して部会から報告のありましたものは以上でございます。いま残しておりますのが、予算会計に関する問題、公務員に関する問題が、まだ委員会に提出がなされておらない現状でございます。 また、七人委員会の審議状況は、特別部会を設けて検討いたしました首都圏の行政改革の意見につきましては、調査会内部といたしましては、委員会の段階で大かたの骨子が固まりつつあるという段階でございます。その他、先ほど申し上げました各部会からの中間報告につきましては、七人委員会がただいま検討を開始しておるという状況でございまして、昨日、一番初めに中間報告のありました行政の総合調整に関する問題について、七人委員会として部会に対して若干の注文をつけた、こういう状況でございます。部会の審議状況はおおむね以上のようでございます。 ただこの際、特に私事務当局として御報告を申し上げたいのは、七人委員会は、最近は週に三回の会合を持って検討いたしております。昨年の二月以来六十一回になったと申しますのは、そういう頻度でやっておりますので、申すまでもなく、第一線の現役の中心人物ばかりでありまして、非常な犠牲を払ってくれておるというふうに思うわけであります。また、専門部会の専門委員の方々も、ほとんどみな現役の中堅の方々ばかりでありまして、大体週二回平均調査会に参りまして、検討を続けておるわけでありまして、こういうたぐいのものとしては、おそらく最も恪勤な調査会ではないかというふうに考えております。現在の段階は以上でございます。 —————————————
○永山委員長 これより本案について質疑に入ります。質疑の申し出がありますので、これを許します。石山權作君。
○石山委員 中間報告という手続上の問題を承ったようなわけでして、内容的にはさっぱり了解に苦しむわけです。ただ、私らとしては、あまり立ち入って問題の内容を詳しく聞くというたてまえではないけれども、こういう問題が中心になったとか、この問題はまだなかなか解決に至らないとかいうことがいささかわかっていないと、幾ら手続上了解して中間報告だといいましても、いささかもの足らぬのでございます。ですから、大まかでよろしいのでございますが、いままでの手続上と経過の問題に付加して、もう少し内容等に触れていただきたいと思います。
○井原説明員 七人委員会が審議を始めておる段階でございますので、中間報告のごくねらっておるところの問題点らしきものを申し上げ、特別部会は大かたの点において七人委員会としての結論に達しておりますので、その点についてはやや詳しく御報告をいたしたいと思います。 首都圏行政の改革につきまして、大体構想としましては、いまの首都圏整備委員会をもう少し強化する。調査会の原案といたしましては、いまの行政委員会制度は再検討をして、六人の長官を置いたほうがいいのじゃないか。それから現在は関係各省に対して単に勧告権があるだけでございますが、首都圏整備関係に関する予算の一括計上等、若干の強い権限を持たせる必要がある。ただ、原則としまして考えておりますことは、あくまで計画調整の機関でありまして、みずからは実施をしない、実施は、それぞれの建設省なり運輸省なりあるいは関係の地方公共団体なりが実施施行するわけであります。いまは首都圏整備の範囲は一都七県でございますが、この範囲について、人口の分散、産業の集中排除を基幹とします総合的な計画を立てて、これを強力に推進しようという構想でありますので、その点ではいまの首都圏整備委員会ではやや弱い、東京を中心とするこの急場を救うのには、もう少し強力な機関が必要であるという結論でございます。これは大体七人委員会の段階でおおむね意見の一致しておることでございます。 あとの点は、七人委員会がまだ全部意見を出しておりませんので、中間報告自体の中身のさわりのところだけということになろうかと思いますが、それでお許しをいただきたいと思いますが、行政の総合調整の問題としましては、一応中間報告としまして、内閣の規模の問題、内閣の補助部局のあり方、その中身は内閣官房のあり方、総理府のあり方、総理府と申しましても、外局を含めますので、非常に広い範囲でございますが、行政のトップ・レベルにおける総合調整の問題と政策決定の問題をいまのような機構で十分かどうかというようなことが中心でございます。したがって、これに関連しまして、政策と予算がうらはらでございますので、予算編成機構の問題も並行して検討する。ただ、この間、総合調整の中間報告には、予算編成機構の問題につきましては、同じ第一部会の別の班が検討いたしておりまして、まだ報告が出ておりませんので、あまり立ち入ったことがわかっておらないわけでありますが、そういう総理府を中心とした内閣の統制力の強化ということを中心にした機構のあり方を検討したのが内容でございます。 それから第二部会でございますが、第二部会の権限の合理的再配分の問題で、いま部会として考えておりますことは、各省の保有しておる権限をこの際思い切って地方に委譲する。なかんずく実施権限の委譲を思い切ってやったらどうか。中央はなるべく原則としては企画事務に専念する。しかし、全国的な問題、非常に広い範囲での配慮で処理しなければならない問題等がありますので、実施事務であれば何でもかでも地方委譲というわけにはまいりませんけれども、権限としては、日本の中央官庁は少し仕事をかかえ過ぎておるという観点で、地方、地方で仕事のはかがいくように、県庁にしましても市町村にしましても、出先を相手に事が片づくようにということで、思い切って出先に権限を委譲していく。中央段階で兵管、競合の整理をやりますことは当然でございまして、その点で各省の権限の再配分が行なわれますが、一方ではそういうふうに中央から地方に対して思い切って権限の委譲をやる。権限の委譲も、現在のようにばらばらで出ております各省の出先機関にただおろしただけでは十分ではあるまい。考え方としては、関連の深い出先機関は思い切ってこの際統合する。それに強力な長官を置いて運営すれば、一々東京に出てこなくても話が進むようになるのではないか、こういう配慮で、構想としましては、全国を七つないし九つのブロックに分けまして、地方庁というようなものを置いて、ここで問題が片づくように、この配慮は、実施権限が出先、地元、地元におりてきますと、地域的な窓口をなるべく一元化しようという配慮から、地方庁という構想を出しております。 第三部会で三つ報告が出ておりますが、第一は、許可、認可、特許、届け出、報告、検査、試験、いろいろな行政処分があるわけでありますが、これをこの際思い切って廃止できるものは廃止する、また似たようなものは統合する、あるいは中央が保有しておりました問題で、県なり市町村に委譲したほうが地域住民のためになり、行政の簡捷になるという面では、思い切ってこの面でも権限の下部委譲をやる。それから許可にしておりましたものを規制を少し緩和いたしまして、この程度のことは届け出ないし報告で、役所としては承知だけしておればいいじゃないかというものをその統制をゆるめよう、こういうことで、約五百の項目を——全国のアンケート、業者団体、行政監察結果あるいは苦情相談で入ってきたもの等から問題点を整理いたしまして、行政管理庁の全面的な協力を得まして、約二千件の問題点を出しまして、その中で運営で済むものは運営の問題、法律改正を要しませんので、そういう問題約一千件を落としまして、その中で、なお各省とシラミつぶしで項目のやりとりをやりまして、約五百の問題をいまの廃止、統合、整理、規制の緩和という配分で分けて、検討を続けてまいりました。この間報告が出ましたのは、その約五百の中の三分の一程度でございます。百五十ばかりの廃止、統合、整理を委員会に報告したわけでございます。 それから次に、行政手続でございますが、これは、例の戦後の立法でとみにふえました聴聞とか、不服の申し立てとか、審査要求とかいうふうな行政処分の、民主的な処分の保障のための制度が、各実体法の中にございますが、これを思い切って全面的に総洗いをしたわけです。これを洗いますと、各省ごとに扱いが非常に区々でございます。また、いろいろな法律の要求しておる内容が同じであっても、処分なり受け取り方が区々であるという問題がいろいろ出てまいりまして、これは行政の民主的運営という意味、人民の権利を保障するという制度の趣旨でございますので、できれば統一的な手続をつくったらいいんじゃないかというふうな中間報告をいたしております。 それから第三部会の、いわゆるお役所仕事のやり方を変えようという問題の中間報告は、ねらいますところは、お役所の仕事には競争というものがないので、どういうふうにしたら励みが出るものか、事態を改めていくという努力が出てくるものかということで、いろいろ検討をいたしまして、経営の中で取り入れられておるいろいろなやり方、それをこの際思い切って行政の中にも取り入れられる部分があるのじゃないかということで、進んだ経営の手法なり知恵を行政の運営の中にもでき得べくんば取り入れて、それをやってみよう、そして事務簡捷を進めていく、ほんとうに国民に便利な行政を実現していくという意味の構想を報告しております。 中間報告の概要でございますが、以上でございます。
○石山委員 一週三回問題を検討するという委員会は、私どもの関知する限りはないようでございまして、その点非常に敬意を表するわけなんです。この委員会の出発にあたりましては、行管長官なども非常に苦労されて、われわれも画期的だと思いながら、この問題の成否に対しては、かなりな疑問を持って臨んだものでございます。時あたかも経済的に非常に合理化という問題が出て、民間産業等にそろそろ冷たい風が吹き始めているころ合いでもございましたので、私どもは慎重な身がまえでこの問題に対処したわけでございましたけれども、一生懸命にやっておられるし、かなりに実態的にも進捗していると思うわけです。これは長官にお聞きしますけれども、たとえば、いま議論されていることは、いわゆる行管の中でその問題をあらためてチェックして、何か処理をしておりますか。
○川島国務大臣 臨時行政調査会は独自の立場で、独自の権限で検討を続けております。私としては、中間的の報告は聞いておりませんし、また聞くつもりもございません。結論が出たなら、それを政府がいかに扱うかということなんであります。したがって、いま臨調でやっていることを途中でいろいろ取り上げて、行管で研究することはいたしておりません。
○石山委員 川島長官らしい御答弁だと思います。あなたの御意見は、最初から七人委員会に全幅な信頼を置いて、権限をふるわしてみたい、それを取り上げて、行政の中で処理していきたいという考え方のようでございますが、そのとおり今日までやってきたということでございましょう。それはいいのでございますけれども、ただ、委員会を監督する官庁の長として、やはりある点は、たとえば期日までに答申が間に合うのかどうか——いま手がけている問題の中で、大体八つぐらいの項目が新聞等でもあげられているわけなんです。先ほど事務局の御意見を聞いても、大体この新聞の分類が当たっているようでございますが、第一にあげられているものが、今後十年くらいの行政需要の調査、こう申しておるわけですが、たとえば、答申の日程が迫ってもなかなか結論が出なければ、何も十年なんて遠いことを見ないでも、まず答申の案をまとめてもらうということにならざるを得ないと思うのです。これは事務当局の方からでもいいですが、いま問題になっている第一は、今後十年くらいの行政需要の調査、二、行政事務の合理的配分についての仮設の設定、三、中央官庁の調整、統合の方法、四、行政首長としての首相の立場、五、中央の政策決定、予算編成、人事管理などの機構の改組、六、文教、労働、法務、警察、外交などの行政改革、七、地方自治行政、道州制の検討、八、公団、公社その他の民間団体の再検討、この八つの項目は、大体いま問題にしていることを網羅しているわけですが、この中に、ぼくがちょっと感じているのは、憲法の問題に手を触れなければやり得ない問題があるわけです。これもノータッチというふうな形で長官は見ていられるかどうか。
○川島国務大臣 臨時行政調査会に対しましては、監督、指導はもちろんのこと、何らの示唆も与えておりません。全く独自の検討にゆだねておるのであります。いまお読みのことは、問題点としていろいろあげたのでありましょうけれども、最後の仕上げには、しぼられて現実的な問題として答申が出るのじゃないかと思うのであります。もともと時限立法でありまして、来年の三月までに結論を出して政府に答申させることを前提として、委員の諸君に勉強願っておるわけであります。政府としては、憲法問題その他一切今日何も発言いたしておりません。全く臨調の結論を得まして、それをいかに取り扱うかということをその上で考える、こういう態度であります。
○石山委員 もう一ぺん、前の問題に関連するわけですが、憲法等の問題につきましては、これは一年かかるか二年かかるか、なかなか重大な問題になりますけれども、かなり即決してやり得る省の統合、改廃の問題等もあるわけでございますが、そういうふうなものが、私の言うのは、決定的に七人委員会が全部が全部集約しないと、いわゆる担当官庁の行管としてその問題を処理できないかどうかということです。私は、これは時限法でもあるし、特にこの問題は急いでいるというふうに解釈しておった。一ころ国民は、サービス精神に欠けている官僚に対して、あまり快く思っておらぬとかいろいろありましたから、これはやはりでき次第、行管としては、これをよく内容を検討して、順位なら順位をきめて、閣議決定なりあるいは次官会議とかいろいろな形できめて、法律化していかなければならぬ問題でございます。全部がきまって、そしてその中から取捨して実施していくというふうなことになると、これはどうなんでしょう。たとえば卑近な例を取り上げれば、今年あるいは来年の春解散が行なわれる、自民党の総裁選挙が行なわれると、自民党の人事の内容も一変するかどうか知りませんけれども、かなりに変化が及ぶ。このことは、政治問題に対しては大きな影響を与えてこざるを得ない。そうすると、七人委員会の答申というものは、たなざらしのうき目にあうということになる。特に私が懸念しているのは、最初から官僚の抵抗はおそるべきものがあるだろうというふうにいわれているわけです。官僚の抵抗はおそるべきものがあるという中に、もう一つ、私は委員会を批判するわけではありませんけれども、われわれの当初考えていた行革と首都圏整備の問題が、七人委員会の全体の調査と研究をおくらしてきているという心配も持っているわけです。首都圏整備の問題を取り上げたために……。これはわれわれが当初予想していなかったことなんです。ですから、せっかくいい案が出てきても、卑近な政治の動き等をからみ合わせれば、緊急を要する問題であっても、たなざらしのうき目にあうということにならざるを得ないのでありますから、いいもの、急ぐものは早く実施に移すために、七人委員会で全部が全部でき上がらなくても、行管としてはこれを着実に片っ端から検討して、第一、第二というふうに順位をきめておく必要が、この際そろそろ出てきかかっているのではないかというのが私の意見です。
○川島国務大臣 臨時行政調査会のいまの方針は、最終的にまとめて答申するのでなくて、結論の出たものから順次答申しようという方針のようでございますから、政府に答申が出ますれば、法律の条項によって当然国会にも政府から報告いたします。その実現について努力をするつもりでおります。初めは、全部まとめて、つまり、来年の三月末に一括して答申するのじゃないかと思っておったのですが、最近の臨調の動きは、話のまとまったものから順次政府に答申しようとする方針のようでございますから、私どももそれに対応して処置したい、こう考えております。
○石山委員 全くこれは手続上の問題でございますが、問題の重大さ等によっては必ずしも満場一致制というわけにいかぬ点があると思うのですが、その場合には、どういうふうなやり方で答申の面にあらわしてくるかということです。
○川島国務大臣 それは臨時行政調査会の委員の諸君の中の話し合いの問題でありまして、私どもがそれに関与する範囲外であけますから、何とも申し上げかねるわけであります。
○石山委員 川島さんはいやに今回は慎重過ぎるほど——そろそろ答申が出る段階にきているからそうだと思うのですが、満場一致でなければ私のほうは受け付けませんという場合もあり得るでしょう。洗いざらい何でも出してこいという場合もあるのですが、あなたがいま抱いている考え方は一体何なんですか。
○川島国務大臣 臨調の答申を見なければ、仮定の問題では何とも申し上げられないので、臨調の七人委員会がどういう態度でくるかということによって、政府はそのときに応じて処置したい、こういうのがいまの考え方であります。
○石山委員 臨調はそのとおりでございますが、これは事務局に聞きますが、たとえば問題が上がってきた場合に、私たちは、この内容はどうであった、こういうふうに問題によって質問した場合にはどうなんですか。
○井原説明員 この決議を出しますときのやり方は、国会の附帯決議等もございまして、委員会で申し合わせをいたしまして、英語を使ってはなんですが、プリンシプルといいますか、そういう要素について原則として全会一致という申し合わせができておるわけです。若干のニュアンスの違いがあっても、それで何もかにも反対ということでまとまらぬということはすまいというのが、七人の委員の方の申し合わせでございます。したがって、若干の少数意見がつくということもあるように、委員会では申し合わせをしてあるのであります。
○石山委員 この問題については、十分に今後とも七人委員会の方、専門委員会の方々に御努力を願って、当初われわれが考えていたような成果をあげていただく。その場合に、特に長官にお願いをしておかなければならぬのは、世間で言っておるところの、官僚諸君の、あるいは各省間のセクショナリズムによって、それをゆがめられたような解釈が流布されて、答申の出る事前に不正事実がつくられるようなかっこうは、政治問題でございますから、これは十分カバーしてあげなければならぬだろうと思っております。その点に関して、きょうの答弁を聞きましても、長官はあまりにも慎重に、自由の権限を七人委員会に与えているのだ、こういうような印象を与えるような答弁に終始しているわけでございますから、十分その点は信頼できるだろうと考えております。ただ、先ほども申し上げましたように、首都圏整備等の問題に触れまして、私どもが見ていれば、少しく作業の問題は広範になりました。ですから、少し集約するには急がなければならないような印象を受けております。その点は十分にひとつ注意していただきたいと思いますが、最近の行管の関する所管事項について、七人委員会とは別に二、三お伺いいたしたいと思います。 ことしの一月、四月から行管としての一つの方針として、地方出先機関の整理というふうな問題を取り上げておやりになっているようでございますが、この整理の問題について、四月から始められているのを一月からのに足しているわけでしょう。ですから、かなりに実地調査の実態があがってきているだろうと思うのですが、出先機関の整理に関しての概要がわかりましたら、お知らせを願いたいと思います。
○山口(一)政府委員 ただいまのお話は、行政管理庁の監察としてはそういう計画をやっておるわけで、すでに出先機関の整理という目標を立てて、調査その他をやっておる事実はございます。あるいは、現在地方出先機関の台帳をつくりまして、元帳を毎年更新しておりますので、そのお話かと思います。それでございましたら、これは地方出先機関の実態を明らかにする意味におきまして、中央に続きまして、付属機関、地方出先機関等につきましての現状の調査、これは毎年やっておりますから、そのことでございますか。
○石山委員 整理ということばを私が使ったものですから、皆さんのほうではそういうお答えをなさっているだろうと思うんですが、公務員の実態等も調査なさったわけなんでしょう。
○山口(一)政府委員 地方出先機関の機構でございますね。局の編制、課の編制並びにその課の所掌事務というようなものについての調査でございます。
○石山委員 最近の統計を見ますると、地方財政の赤字が黒字に移行してきていますね。その結果として、部局の改廃、増設等が県庁を主体にしてかなりに多くなっているようですが、この実態はつかんでいるわけですか。
○山口(一)政府委員 行管が関与いたします地方の機関は、国の地方支分部局の関係でございます。府県あるいは市町村の関係につきましては、自治省のほうでいたしております。あるいは自治省におきまして、ただいまお話のような実態調査を実施しておるかもしれません。これは行管の所管以外のものであります。
○石山委員 所管外だから全然知らぬということですか。
○山口(一)政府委員 どういう調査をやっておるか、その調査の内容につきましては、ただいま承知しておりません。
○石山委員 長官にお伺いしますけれども、最近地方庁の新設について非常に論議がやかましくなっておりますが、これに対して長官の考え方はどうなんですか。
○川島国務大臣 地方広域行政の問題につきましては、数年来各方面で論議されております。地方制度調査会等におきましても、道州制を検討しておるようでありますが、いずれも結論には達しておりません。私といたしましては、現在の社会情勢、経済情勢、交通問題等、いろいろ考えまして、広域行政を必要と考えておりますが、しからば、それをどういう方法、どういう考え方で実現するかということについても、まだ全然結論に達していないのです。ただ、個人的に必要だということは考えております。しかし、この地方の行政機構の問題につきましては、臨時行政調査会で検討してもらえるなら、その結論も見たいと思っております。臨時行政調査会が手をつけたかどうか知りませんけれども、もしかりにそういう意向があるなら、その結論を聞いた上で考えたいとも思っております。
○石山委員 最近、去年は農林省の出先機関の問題で、たいへん国会も紛争というところまでいかぬけれども、一回、二回、国会を簡単に通過しませんでした。今度はたとえば河川法の問題、それから広域連絡協議会ですか、こういうふうなものは閣議決定になってきているし、この問題については国の行政の問題でございますから、行管としては知らぬというふうなわけにはいかないと思っております。ということは、私はいまの行管のやっている事項の中で、大きな主眼目標にしているのは、地方住民の苦情処理をば行管はこれを受け取って、これの解決策をはかっておるわけでしょう。その場合において、いわゆる公務員関係、国の出先機関だけの行政の苦情処理あるいは地方というように、区別をつけて苦情処理の問題を処理しておられますか。
○川島国務大臣 苦情相談所へ持っていきます問題は、必ずしも国の問題じゃございません。むしろ、国民生活に直接関係のある地方行政の問題も多いのであります。そういう問題は、行政管理庁出先機関があっせんをしまして、それぞれの地方庁に問題を移牒して解決に努力いたしております。しかし、もともと行政管理庁としての所管は、国の機関に対する問題だけでありまして、あとはただ仲介の労をとっているということでありますが、それも国民の希望に応ずるように熱心に努力いたしておるわけであります。
○石山委員 そこで、私が言いたいことは、苦情処理、たとえば地方問題であっても、苦情処理をあっせんする、あるいは仲介の労をとるということを行管がおやりになっているし、それに対して一つのやり方として正しいと信じているわけですね。ですから、その方向を国民が求めているとすれば、地方の部局の改廃、増設に対しても、全然知らぬふりをするというような機構があったとすれば、私はやはり考え直す時期がきていると思うのです。たとえばいま問題になっている行政整理とか、行政改革とか、いろいろいっていることは、地方、中央を通じてのいわゆる官庁機構の合理化という問題にならざるを得ないと思います。現在の法律、現在の慣行からして、行管は中央官庁だけのものである。たまたま苦情処理の問題だけはあっせんの労をとっている。しかし、これは国民に喜ばれている。この傾向を考えてみますと、七人委員会等の考え方を見ても、もう一歩行管の性格に踏み込んでいく必要性が迫ってきているのではないか。規模が小さければ規模を大きくする、人手が足らなければ人手を多くしても、地方、中央を通じた行政の一元化というところ、能率をあげるというところ、国民にサービスをする——国民は中央でも地方でもないのですからね。東京にいたって地方住民なんです。この点です、長官。私は、今まで行管という性格、お役所の役目が中途はんぱなような気がしているのは、そこにあると思うのです。今度いわゆる七人委員会が発足して答申の出ようとする機会において、私は考え直してみる必要があるのじゃないかと思うのですが、ここのところしばらく行管をやっておられる長官としては、どういうふうにお考えになっておりますか。
○川島国務大臣 七人委員会が国、地方を通じて行政機構の改革の案をつくることは、まことにけっこうだと思うのですが、現在の制度におきまして、行政管理庁が地方自治団体まで関与するということは、いろいろ疑義があろうかと思うのです。憲法上の問題もありまするし、現行法の地方制度の問題もありまして、決して人員や機構だけの問題でなしに、根本的に日本の自治制度はどうあるべきかということの問題に触れてくるわけであります。したがって、現在の段階におきましては、行政管理庁は直ちに地方自治体までこれを監査したり、あるいは監督したりするようなことは、やるべきでないと思う。これはやはり自治省がやるべきことだと考えております。ただ、自治省と私の方とは密接に連絡をとりまして、正しい地方行政のあり方をするということは当然でありますから、その点には努力いたしたい、こう考えております。
○石山委員 その考え方は、現行憲法からすれば、たいへんに大切にしていただかなければならない考え方です。それはなぜかというと、私、たまたまこれは新聞等で知るしか方法がないのでございますけれども、たとえば河川法あるいは広域問題の協議会等に関しては、川島大臣はかなり積極的に賛成しておられるものですから——これは新聞ですけれども、あなたから直接聞かぬのだが、賛成していられるように見えるものですから、これはやっぱり地方、中央を通じてきちんとやっていくほうが、現在の状態としては利益だという考え方が、川島長官には強くあるのじゃないかと私は思っているものですから、お聞きしたわけなのでございます。ただ、そこにわれわれが実際の行政としてタッチする必要はないと思っておりますけれども、地方官庁の行政に対して絶えず研究を行なうということが行管の内部にないとすると、地方と中央とが直結する政治ということをわれわれは目標にしているものですから、地方の機構を無視して中央官庁の機構いじりはおかしな話ですよ。ですから、私は、その意味では、常に地方の官庁の機構をよく調査研究をしておく、これがもしないとするならば——それは自治省の関係等ももちろんあるわけですが、研究しておく個所がどこかでなければならぬというふうに思っておりますが、そういう個所はございませんか。
○川島国務大臣 国と地方の行政が一体となって運営されるということは、私はもちろん必要だと思いますが、現行制度におきましては、地方自治体の場合は自治省、国の機関は行政管理庁と、はっきり職務権限が分かれておるわけでございます。これは憲法上の問題もあります。私は石山さんの意見は賛成なんです。賛成ですが、ここで私が直ちに乗り出すわけにいかないことは、現行制度がそうなっていないのです。幸いに臨時行政調査会で扱ってもらえば、そのときはこれに便乗する——というのは少し語弊があるけれども、大いに考えたいということを先ほどから申し上げているわけなんで、根本的に国と地方の行政が一体になって動かなければならぬという考え方にはむろん賛成です。そういうふうにしむけたいと思っている。いまはそうはいかぬということを申し上げている。
○石山委員 最近、これは歴代の自民党内閣で問題にしている補助金制度の問題を厳格にやらなければならぬというのが、行管でも再々取り上げられて、その効率的な使い方に対しては監察をしているわけなんですが、それも私は考えてみているわけです。そうすると、どうしても行管の中で地方問題をよく知悉している部門というものがなければ、ちょっと形だけをなで、それから自治省からの報告を受けて書類で審査をする、地方に出かけていってもなかなかいかぬじゃないか、むずかしい問題じゃないかというふうに解釈しているものですから、常に自治省からも報告を受けながらも、こっちでもやっていく。それは、そういうふうにやったほうが国の能率も上がるし、補助金等の問題についても効率的に使われ、目標に近づくというふうに考えているわけなんです。 それから、それはそれで打ち切りまして、もう一つ、薄情処理の問題について、協力員を今度ふやしたわけです。人数を各府県にふやしたということは、結局、やってみた結果、非常にいい結果が出たものだから、もっと人数をふやして住民の意思を聞いてあげよう、そしてまんべんなく苦情の問題を満たしてあげようというところから出発していると思うのですが、これは今年度の予算から新しく計上されているのですが、実績を御披露願いたい。
○山口(酉)政府委員 苦情相談員は、私どもの方では行政相談員という名前を使っておりますが、一昨年以来設置されております。逐年成績があがっておると申しますか、取り扱い件数がだんだんふえてまいりました。それからその設置されておるところとおらないところでは、かなり件数に差がございます。やはりこれはふやす必要があるということで、本年も八百十名増加いたしました。現在みんなで二千六百九十名置くということにいたしております。件数といたしましては、ごく最近まではわかりませんが、昨年一年で約三万件ございます。その前年度は一万九千件でございます。だんだんと成績があがっておるようでございますし、その内容を見ましても、その処理の結果を見ましても、申し出ました御本人が満足したというものが七五%ございます。その他のものは、現行制度上なかなか簡単にはいかないということでございましたり、御本人の申し出が非常に無理だというものもございます。そういう状況でございまして、従来の訴願、今度は不服審査というような名称になっておりますが、不服群青でございますと、一〇%からよくても二〇%程度が申出人の有利、納得のいく解決ということになっておりますが、その意味で苦情相談は非常に現実的な効果をあげておると思います。今後も十分機能を発揮いたしますように指導していきたいと思います。
○石山委員 これは行管としては最近の行政上の一つのヒットだと私たちは思っているわけですが、私はいつも同じことを言うようでおそれ入りますが、問題が起きてから処理をするというのは、政治としては一歩おくれているわけですね。そこはそことして、一生懸命おやりなさっていただくことはけっこうでございますけれども、やはりそういう問題が起こらないような万全の態勢が行管の使命だと思っているのです。それ以前にそういうことをつくらせないというようなやり方が非常に必要だと思っているのですが、これは皆さんの方でも十分お考えになってやってもそこまでいかぬ。そこで直接に国民に接しているわけですが、その点は、今後も一生懸命やっていただくことに対しては私たちは何ら異議はございません。異議はないけれども、どうも警察の犯罪検挙数を数えて点取り虫になるような行政のしかたにおちいっていくとすれば、これもまた考える必要があるのではないか。成績があがっていればあがっているほど——七〇何%なんというのは、ほんとうに行政上から見れば百点と言ってよろしいと思います。それだけ困っている事項が国民の多数の中にあったということの実例でございましょう。行管の出先機関の方に対してはこの点敬意を表したいと思います。 きょうは、私はこれで質問を終わりますけれども、今度皆さんの方でお出しになっている設置法につきましては、私たちは、公団、公社、事業団に対しましてはいろいろ疑義も持っております。それに対して行管がどういうふうな任務を帯びて、これらの問題に対処していかれるかということは、この次の委員会でひとつまたお聞きしたいと思いますが、きょうは私はこれで終わりといたします。
○永山委員長 本日はこの程度にとどめて、次会は、明二十四日午前十時理事会、十時半委員会を開会することにして、散会いたします。 午前十一時四十九分散会