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43回国会衆議院1963/06/07

逓信委員会 第26号

発言数
92
登壇者
9
会派数
2
開催日
1963/06/07

会議録

本名武自由民主党

○本名委員長 これより会議を開きます。  公衆電気通信法及び有線電気通信法の一部を改正する法律案を議題として審査を進めます。     —————————————

本名武自由民主党

○本名委員長 この際参考人招致の件についておはかりいたします。  本案について、来たる十二日の委員会において、参考人を招致し、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

本名武自由民主党

○本名委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。  なお、参考人の人選、手続等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

本名武自由民主党

○本名委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。     —————————————

本名武自由民主党

○本名委員長 質疑の通告がありますので、これを許します。栗原俊夫君。

栗原俊夫日本社会党

○栗原委員 私は、今回有線放送電話施設を電電公社の施設に接続するということを中心に、公衆電気通信法及び有線電気通信法の一部を改正する法律案が審議されておりますので、数点についてお尋ねをいたしたいと思います。  まず、郵政当局、本日は大臣、政務次官もお見えにならないので、事務次官がお見えのようでありますが、公衆電気通信法の第一条に目的が規定してございますが、その中に、電電公社が国内の通信を担当してやることについて、特に、あまねく、公平に通信役務をはかることを目的としておる、こういうことが規定してあるわけでございますが、あまねく、公平に通信役務を提供する——わかっておるといえば、文字どおりわかっておるわけなんですが、具体的にこれが今日どのようにこの条文に沿うて行なわれておるか、そして、現在の状況を郵政当局としては満足の状況と考えておるのか、満足でないということならば、どのような構想を持っておるのか。もちろんこれは、語れば長いことになるでしょうが、きわめて簡潔に、ひとつ御所信を承りたいと存じます。

淺野賢澄郵政事務官(大臣官房電気通信監理官)

○淺野政府委員 ただいま栗原先生御指示の点でございますが、第一条に「合理的な料金で、あまねく、且つ、公平に提供」、かように相なっております。おっしゃいますように、あまねく、公平というたてまえはたてまえといたしまして、有線電気通信法と公衆電気通信法と両者相まちまして、電電公社に対しまして、国内におきます独占的な地位を保護しまして、国内の通信の一体性とよいサービスができますようにいたしておるわけであります。したがいまして、あまねく、公平といいますのは、日本国じゅう同じようなサービスを公平にできるということをたてまえにいたしております。ただ、何と申しましても、電気通信関係は、固定資産が主体でありまして、相当多額の費用を必要といたしますので、一挙には思うようにまいらないわけです。したがいまして、第三次五カ年計画、第四次といったようなものを公社でも考えまして、鋭意努力いたしておりますが、一挙に地方にまで電話の普及が参りかねておりますので、今回、この法律の改正等も考慮いたしまして、できる限りこういった趣旨に沿うように、国民の皆さま方に便益が一日でも早く及ぶように、こういうことを考えております。

栗原俊夫日本社会党

○栗原委員 あまねく、公平に、合理的な安い料金で、通信役務を提供するのが電電公社の使命であり、また、そういう使命を持っておる公社には独占的な地位を与えておる。しかし、いろいろ財政的な関係もこれあり、いま直ちにはいっておらぬけれども、順次年次計画でもってこれを果たそうと進行しておる、こういう状況だというお話でございます。  そこで問題は、第一次、第二次、そして第三次五カ年計画というものが計画され、逐次その方向に向かって進んでおることは承知しておりますが、こういう形では、なかなかあまねく、公平に、全国的に行き渡ったサービスができないような感じがするのでありますが、電話といたしましても、単独加入から共同加入、それでなおかつ足らないので、今度は地域団体加入、こういったぐあいにいろいろ手段、方法が考えられてきたと思うのです。それでもなおかつ手が回りかねる、こういうことになっておるのが現在の実情ではないかと思うのです。  そこで、もちろん一つの通信一元化というような原則のもとにやっておることはわかるのでありますが、それも、どこまでも国民の通信の利便のために、そういう方向がいいのだということで立てられておるのだと思うのですが、実際においてはなかなか思うようにいかない。現にあまねく、公平にという第一条の規定にもかかわらず、加入区域には普通の加入区域、特別加入区域、特別加入区域にもなれない地域、ここういう三つの段階さえある。こういう事実は、率直に言えば、第一条の条章に相矛盾しておると思うわけなんです。そこでどうも通信の独占施設である公社の電話が、なかなか思うように入らない。そこでどうしても通信が必要だというような中から——その他の理由もありましょうけれども、生まれてきたのが有線放送であり、そしてこれを利用する有線放送電話であろう、こう思うのです。今後この有線放送電話については、どのような立場で対処していこうとしておるのか。もっと端的に言えば、本来ならば電電公社が、その施設によって、国民の通信に対する要望を満たしていく、これがベストだと思うのです。ベストだと思うのですが、いま立てられておる年次計画では、この国民の要求になかなか沿いがたい。そこで有線放送電話が生まれてきたんだが、こういうことは好ましいのかどうなのか。今後こういうものができていくことが好ましいのかどうなのか。もちろん一方では、一元的に統制するという立場からすれば、これは極論すれば、好ましくない、こういう答えが出ると思いますが、しかし、それなのに、公社が今後年次計画で、国民の要求を満たしていき得る限界と見合ってどうなのかという判断が出てくると思うのです。近い将来に公社の年次計画によって、国民の要求が満たされるという見通しがあるならば、その一本政策でやっていく、こういうたてまえが貫かれる。したがって、漸次これは公社のものに吸収し合併していく、こういうことも考えられましょうが、どうも私にはそう思い切れないところがあるので、これらについて——これはなかなか重大な問題だろうと思うのですけれども、郵政当局の根本的な考え方をひとつ伺っておきたい、このように思います。

淺野賢澄郵政事務官(大臣官房電気通信監理官)

○淺野政府委員 ただいまの御意見でありますが、確かに有線放送電話の今後のあり方につきましては、非常に問題があると考えております。たてまえといたしまして、やはり電電公社の電話が一日も早く日本国内に及ぶべきでありますし、同時に、公社も非常に努力いたしておる次第であります。ただ、いつそれがそういう事態になれるか、これにつきましては、公社におきまして後ほど御説明していただきたいと思います。第三次以下計画をもちまして鋭意努力しております。ただ、それまでの間におきましては、どうしても有線放送電話等必要でありますし、同時に、有線放送電話は、おい立ちが有線放送から出発しておりまして、それ自体としてまた意義を持っておるわけであります。ただ、有線放送として出発しましたものが、電話の普及に時間を要しておるといったことから、三十二年でございましたか、国会で有線放送がさらに電話をつけまして、現在の有線放送電話としてやっていけるような法律を御制定いただいたわけであります。電話を付置しました限りにおきましては、やはりこれは補完的なものでありますと同時に、公社の電話が、どういう形くあれ、とにかく日本じゅうにできますと、これはそういった使命がなくなってくる、さように考えております。いずれにしましても、私どもとしては、公社の電話が早くつくように期待をしながら、有線放送電話を補完的な地位におきまして見てまいる、かように考えております。

栗原俊夫日本社会党

○栗原委員 どうもお尋ねしているのとお答えが並行線のようで、ぴったりこないのですが、ほんとうからいえば、郵政当局は電電公社にもっとたくさん数をつくれ、こういう気持ちがあるんだろうと思うのです。しかし、なかなか財政的にそうはいかぬ、こう言うのですが、一方では、お許しがあるならばおれたちはつくりましょうということで一応つくっておる。そこで問題になるのは、団地の電話のやり方と、この有線放送電話にかかる経費の問題が、公社ではとても金がないからやり切れぬのだ、片一方では有線放送電話施設ならお互いが出し合ってできるのだということならば、同じ金額ならその金を公社に預けてくれ、そのかわりおれたちもやってやる、こういうこともできるかもしれないが、この辺のかかる金額は、一体どのくらい違うのか、明らかにしてもらいたい。有線放送電話施設にかかる経費と、公社がやる団地共同加入ですか、地域団体加入の電話にかかる経費というものは、どのくらい違うものなのか。これをひとつ私たちにわかるように明らかにしてもらいたい。もしこれが大体同じ金額で何とかいけるならば、とにもかくにも金を出す場があるんだから、何かやり方によっては——何も民間にやらせなくても、公社でそのお金をお借りしてやる方法もあるだろうと思う。   〔委員長退席、大高委員長代理着席〕 とにかく片一方ではやれる、片一方では金がないからやれない、しかし、具体的には、許可があればどんどん広がっていくという傾向にある。一体経費はどう違うのか、これを明らかにしてもらいたいと思います。

淺野賢澄郵政事務官(大臣官房電気通信監理官)

○淺野政府委員 有線放送電話のほうはいろいろございまして、最近の事例で見てまいりますと、一万円から一万五、六千円かかっておるようでございます。ただいまお話のございました団地電話は地域団体電話であると考えておりますが、こちらのほうは七、八万円かかっておるものと考えております。ただこれは性能は相当よいようでございます。

森本靖日本社会党

○森本委員 関連。これはぼくは郵政省に言っておきますが、やはり答弁がへただと思うんだ。いま言っておるのは、電話を比べるということを言っておるのだから、やはり言うならば、有線放送電話と地域団体加入電話と、さらにいま団地電話の集団の住宅電話というものがある。それからさらに構内交換設備というものがある。この四つについて、大体どの程度でできて、料金はどの程度になっておるか、こういうふうな説明のしかたをすれば、みんなの委員さんがわかるわけです。わからないように説明しておるのか、それとも、わからないからそういう答弁をしておるのか、ぼくにはわからないけれども、とにかく栗原委員の言っておるのは、いまの有線放送電話というものと公社がつける電話については、どのように料金が違っておるかということを言っておるわけでありますから、そういたしますと、いまの公社の電話には三通りの電話がある、その三通りの電話について、有線放送と比較してどのようになるのか、いわゆる設置する場合にはどの程度になるのか、それから自己の料金というものはどの程度になっていくのか、そういうことを親切に詳しくわかるように説明すれば、各委員も興味を持ってくるわけです。ところが、あなたの答弁を聞いておると、さっぱりわからないから一つも真剣な討議にならないのだ。これは国民に直接関係のある非常に重要な問題ですから、もしあなたが自身で答弁ができなければ、公社の詳しい人にそういう点については答弁をしてもらうようにすればいいのだ。監理官が何でもかんでも全部知っておるという形にはならないのだから、そういう場合には遠慮なしに公社なら公社に答弁をしてもらう、こういうふうにひとつ議事がぴたっと合うような形の答弁をしてもらいたいということを要望しておきます。

淺野賢澄郵政事務官(大臣官房電気通信監理官)

○淺野政府委員 どうも答弁が不足になりまして申しわけないと思います。  有線放送電話のほうは一人当たり一万円から一万五千円、それから地域団体加入電話のほうは大体六、七万円ということになっております。  それから毎月の一人当たりの使用料でありますが、有線放送電話のほうは大体二百六十円くらい、地域団体加入のほうは六百八十円くらいになっております。  なお、御指摘の集団電話などについては公社側から御説明申し上げます。

平山温日本電信電話公社総務理事

○平山説明員 ただいま郵政省のほうから御答弁があったのでありますが、公社のほうから補足させていただきます。  有線放送電話並びに地域団体加入につきましては、先ほどお話しのとおりでございます。私ども地団といたしましては大体一加入者あたり六万円程度と考えております。  なお団地、PBXはどうかというお話でありますが、普通の公社の電話、先ほどの栗原先生のお話にも出ておりますが、単独加入を普通につけるのにどのくらいかかるといいますと、全国平均してみますと、一名当たり三十五万円ということに相なっております。もちろんこの三十五万円の中には、いわゆる市内関係の設備と、それから市外の伝送、市外関係に使う費用全部を含めまして、一加入者に換算いたしますと三十五万円になるわけでありますが、そのうち市内関係だけでどのくらいかと申しますと、大体その三分の二くらいじゃないかと思っております。先ほどの地団あるいは有線放送の場合には、主としてわれわれのほうの設備といたしますと、市内関係の設備に相当する部分が有放の場合に一万円ないし一万五千円、あるいは地団の場合に六万円というようなことになりますから、三十五万円に相当するものが一万五千円とか六万円、こういうことでは必ずしもないと思います。  それから団地はどうか、こういうことでございますが、団地の場合には、その市内関係のものが一つの地域の中に密集してございますので、比較的ばらばらに電話を架設するよりは、一名当たりの経費は幾らか安くなるかと思いますが、しかし団地そのものは、当初住宅等の建設が全然予定されてなかったところに急激に出てまいりますので、既設の電話局を使ってすぐ電話をそこへつけるというのには困難な場合が多いのでございますが、いよいよつけるとなりますと、普通の電話よりはむしろ幾らか安くつくのではないか、かように考えております。  PBXの場合は、御承知のようにPBXそのものは、いわゆる建物の中の設備でございますので、むしろいまの有放、地団、あるいは団地、あるいは一般の加入電話のことを申し上げたほうがいい、かように思います。

森本靖日本社会党

○森本委員 団地電話は幾らですか。

平山温日本電信電話公社総務理事

○平山説明員 団地につきましては、団地の様子によって違いますが、これを分けて申しますと、団地の中に小さな電話局をつくりまして、局から局線を持ってまいりますので、線の費用は比較的かかりますが、団地の中だけでつくる費用でいきますと、概数といたしますと、まあ一名十万円くらいあればできるのではないか、かように考えております。

栗原俊夫日本社会党

○栗原委員 私が特にこれを一生懸命聞きただそうと思っておることは、地域団体加入の電話と有線放送を公社電話につないだときの状態というものは、有線放送電話のほうは放送設備もついておるということで、そのほかは大体地域団体加入の運営方式と、それから有線放送施設を公社へつないだときの運営方式というものは、技術的には同じようにやるのではないかと、私はものがわからぬから考えているのですが、そこのところはどうなんですか。これは公社の方にひとつ………。

平山温日本電信電話公社総務理事

○平山説明員 お答え申し上げます。放送の部分を除けば公社に接続する有線放送電話と地団とは大体似ているのじゃないか、こういういまのお尋ねかと思いますが、技術的な条件といたしましては、現在の有線放送電話そのものが地域団体電話と同じ水準には必ずしもございませんけれども、この法律に定められております一定の技術基準によってつなぐ、こういうことになっておりますので、公社へつなぐ場合には、既設の有線放送電話ではあるけれども改修していただくということをお願いしているわけでございますが、改修された後の姿でいきますと、技術的な水準につきましてはおおむね同程度と考えておる次第でございます。ただ実際の例で申し上げますと、いずれかと申しますと有線放送電話のほうが、一村の線につながっている電話機の数が多い、あるいは一施設当たりに所属する加入者というか利用者数が地団の場合より大きくなるというふうな違いはございますが、技術的水準としてはおおむね同程度である、かように申し上げておきます。

栗原俊夫日本社会党

○栗原委員 地団の制度ができてから、地団というものは現在全国的にどのくらい開設されておりますか。

平山温日本電信電話公社総務理事

○平山説明員 地域団体の電話で現在公社で開設しておりますのは、加入者の数で約五万名でございます。施設数につきましては、大体一施設当たり平均七十名ぐらいでございますから七百二十ということでございます。

栗原俊夫日本社会党

○栗原委員 まあ一般の地方の農民が主体で有線放送が発達しきておると思うのですが、地団制度ができて、地団制度とそれから有線放送設備、こういうものがある意味においては並行して進んできたわけなんですが、一方では有線放送電話のほうは加入者が二百万もおる、地団のほうは五万だ、こういうことなんですが、この差異は、施設費の金額が違うからこういう格差ができるのか、あるいは地団は単なる電話設備だけで放送というものがない、通信だけではなくて放送もあるほうが便利だという観点に立ってふえておるのか。もちろん、おそらく今回の公社との接続ということは、部内だけの通信ではなくて、他の部外との通信も強く求めながら、なおかつ有線放送のほうが伸び足がいいように、私には数字の上から見えるわけなんですけれども、これは一体どうして有線放送のほうの伸び足がよくて、地団のほうの伸び足が必ずしもはかばかしくないのか、この点についてはどのような観点を公社のほうはお持ちなんでしょう。

平山温日本電信電話公社総務理事

○平山説明員 いろいろな原因があると思いますが、いまお話がありましたように、施設費が安いということ、あるいは放送ができるということ、そういうものが、総合されまして、御指摘のように有線放送電話のほうが数がずっと多くなっていると思います。ただ、先ほど五万と申し上げました地域団体加入といいますのは、公社といたしましては区域内だけに設置いたしておりますので、有線放送電話の設備されるような区域と区域は必ずしも合わないのでございますが、参考に申し上げますと、農村地域における公社の電話は約百万、全体でいま公社の電話は四百七十万ございますが、そのうち、大都市、中都市を除きまして、一体農村地域の電話は幾らかというと、約百万でございますから、これと比べましても、有線放送電話のほうが数は多いわけでございます。その原因は、先ほど申し上げたようなことであろうと思います。

栗原俊夫日本社会党

○栗原委員 これはとっぴな一つの私の考え方なんですが、公社で地域団体加入というような方式のもとに有線放送電話というような形式のものをやる意図は全然ないのですか。もちろん法律の上ではいろいろ制約があるから、それは法律をああしなければだめだ、こうしなければだめだというようなことはあろうけれども、法律を直してもらっても、もし今後未開拓地である地方が、通信も必要なんだが放送も必要なんだ、こういう要求があれば、公社はそこまで開拓していく考え方がございましょうか。いかがです。

平山温日本電信電話公社総務理事

○平山説明員 有線放送電話のようなものを公社自身が農村地域にやる考えはないか、こういうお話だと思いますが、私どもといたしましては、先ほどから話に出ております地域団体加入電話、もう一つは、これと非常に似ておるのでございますが、多数共同電話というのがございまして、要するに一本の線にたくさんの加入者がつないでおる電話でございますが、こういう電話をいままで以上に積極的に農山村地域に普及していきたい、かように考えております。ただ、いま私が申し上げましたのは、放送のない地域団体加入または多数共同電話につきましては積極的にやってまいりたい、こういうふうに申し上げるわけでございますが、それに放送を乗っけないのかということに相なるかと思いますが、まあ私どもとしては、私ども自身が放送の分までやっていくということは、一応考えておりません。

森本靖日本社会党

○森本委員 現行の地団では、やろうと思えば放送はやれるようになっておるのでしょう。

平山温日本電信電話公社総務理事

○平山説明員 法律的にやれないと考えているわけではございません。私どもの申し上げますのは、公社みずからが直営で放送をやることは考えていない、もし自営の方で、公社の電話の上に放送したい、自営のほうの地元のほうの御負担でこれを設備してやりたいという場合につきましては、考えてもいいと思っておりますが、ただ、そのときに、私は考え方といたしまして、あくまでわれわれのやりますのは電話が主体でございますから、現在の有線放送電話のように、放送中は電話できない、あるいは電話をかけるときは放送をとめねばならぬ、こういうような種類の放送は、電話の施設にかりに自営でもこれを乗せるということは、ちょっと問題があろうかと思います。いま私の申し上げているのは、技術的に搬送方式と申しまして、周波数を変えまして電話というものの機能を全然阻害することなしに電話をいつでもかけられるし、またかかってきた電話は受けられる、こういう状態のままにしておいて、そうして技術的にそれを阻害することのない方法でこの線を利用して放送をしたいというふうな分につきましては、これは認めてもいいのではないか、かように思っております。

森本靖日本社会党

○森本委員 認めてもいいんじゃないかじゃない、現行の地団のやり方には、AとBとあると、要するにその片一方のやり方で、いまあなたが言ったように、搬送波を使って地団でその放送を——だれがする、だれがせぬということは別ですよ。ただ、地域団体加入電話で電話と放送が同時にできるということについては、現行の法律でも、また現行の地団でもできるような仕組みになっておるわけでしょう。なっておるけれども、まだ一回も公社はこれをやった経験がない、これだけの話でしょう。現実にはやれるようになっておる。しかしそれは、公社もあまり宣伝もせぬし、やる気もないのでやったことがない。ただ、現行の法律では、それはやれる仕組みになっておるでしょう。いまあなたが言ったことは……。

平山温日本電信電話公社総務理事

○平山説明員 お答え申し上げます。現行ではやれるようになっているではないかということでありますが、そのとおりやれるようになっております。  それから、先ほど私が申し上げましたのは、公社が直営としてそういう放送までサービスするという放送設備を公社の金で架設してやるということは考えていない、こういう意味でございます。

栗原俊夫日本社会党

○栗原委員 私が聞いたのは、裏を返して言うと、いまやっておる有線放送電話を公社につなぐ、今度は交換台までが公社の管理で、それから先は自営のほうだ、こういうことなんだが、その自営している施設が、技術基準が公社が受け取ってもいいような状況にあるならば、それを受け取ってまでやるような考え方が、全体の構想の中にあるかということをほのかに聞いたわけなんだけれども、まあそういうことは法律的にはやれるけれども、通信を主体としてやるんだ、こういうお答えであります。その裏を返すと、それならば、地方で有線放送をやりながら通信もやりたい、こういう需要はあげてこれは有線放送電話施設にまかす以外にはないのだ、こう判断してもよろしゅうございますか。ここはなかなか大事なところですから、先々まで考えてひとつ答えてください。

平山温日本電信電話公社総務理事

○平山説明員 お答え申し上げます。ちょっとことばが足らなかったと思いますが、先ほど森本先生のお話もありましたように、公社が地域団体加入あるいは多数共同の設備をみずから設置していくことは、積極的にやっていきたい。その設備の上に放送を地元の方が負担されましてこれを利用していきたいという分については、もちろんお受けするつもりでございます。ただ、私が設備をやらないと言ったのは、公社がみずから金を出して放送設備を設置してサービスすることだけは、いまのところは考えていない、かように申しましたので、今後それでは放送をやりたいものは、全部あげて有線放送以外に方法はないことになるか、こういうお尋ねにつきましては、先ほどのように、公社の地域団体加入電話に搬送で放送をやるというほうは、必ずしも有線放送電話でなくてもそういう目的が達せられるのではないか、かように思います。

栗原俊夫日本社会党

○栗原委員 そこのところは、どうも私しろうとでよくわからぬですが、まあまあわかったことにいたしましょう。  そこで問題は次へ移るのですが、いままで有線放送電話施設を許可、認可するのに一応基準がある。どこでもいいということじゃなくて、こういう条件のところでなければ御要求があっても許すわけにはいかない、こういう許可基準があるやに聞いておりますが、それはどういうことになっておるのですか。

淺野賢澄郵政事務官(大臣官房電気通信監理官)

○淺野政府委員 その基準といたしましては、法律の四条の各項目に、社会的経済的に相互に緊密な関係、それから電話による連絡が不便な地域、そういったものを業務区域といたしておりますのと、その業務区域を特別区域とみなすというものであります。同時に、その電話による連絡が不便なところ、そういったところの認定の基準といたしまして、業務区域の認定基準を別途設けております。その内容は、一定の、たとえば公社の加入電話がある程度普及しているところは避けるべきである。それから、そういうたてまえのもとに、同時に農業、漁業、こういった戸数が過半数ある地域である、こういった地方であるということを基準といたしまして認定いたしております。

栗原俊夫日本社会党

○栗原委員 きわめて抽象的なんで、何かもっと具体的な、千分の十七とかなんとかという数字をよく言われるけれども、それはどういうことなんですか。

淺野賢澄郵政事務官(大臣官房電気通信監理官)

○淺野政府委員 ただいま御指摘の千分の十七と申しますのは、ただいま申し上げました基準の内容でございます。先ほどお話のございました公社の加入区域と、それから有線放送の業務区域とがダブっておりますところの中に、公社の加入電話が大体人口比の普及率といたしまして千分の十七以下の地域である、まずこれが一つ。それは公社の三級局以上の局、これは電話が百加入以上ありますところ、この三級局以上のところの普通加入区域にありましては、ただいま申し上げました千分の十七以下である、これが一つの基準。それから三級局以下でありましたなれば差しつかえないわけでございます。その二本を一応中心にしまして基準をつくっております。

栗原俊夫日本社会党

○栗原委員 なかなかむずかしいことばを使われるからさっぱりわかったようでわからぬのだけれども、普通加入区域の中にも許可はできるわけだね。普通加入区域で、そして三級局以下のところは、全然無条件でよろしい。それからそれよりももっと大きい局の中でありながら、千分の十七以下のような電話の架設がしていない部分というか地域というか、こういう制限がある、こういうことなんですか。いま少しわかるように言ってください。専門語を使われたんじゃさっぱりわからぬのです。

淺野賢澄郵政事務官(大臣官房電気通信監理官)

○淺野政府委員 どうも申しわけございません。もう一度申し上げますと、有線放送電話の業務区域の総戸数の中で、農業とか漁業とかそういった戸数が過半数以上ある地域でございます。まずこれが一つでございます。それから公社の加入区域外でありましたならば、これはどういう方法でもいいのでありますが、ただいま御指摘の公社の普通加入区域、これとダブります場合には、それが三級局と申しておりますが、三級局は電話の加入数が百で線を引いております。百以上もあるような業務区域内でありましたならば、それがダブっておりました場合、その場合には、電話のついておる数がそこの区域内の入口に比しまして千分の十七以下である。その地域ならば公社の加入区域の中であっても、有線放送の業務区域としてもよろしい、そうふうにいたしまして、これは三十二年から、三十三年に一ぺん改正しまして、三十三年からこの方針で認定いたしております。

栗原俊夫日本社会党

○栗原委員 そうすると、有線放送というのは、公社の電話が及ばないところ、すなわち、特別加入区域にも入らないところはむろんのこと、特別加入区域はもう無条件に認可される、そして加入区域に入っておるところでも、百以下の局のところはよろしい、百以上の局にまたがる場合には、千分の十七以下の地域でなければよろしくない、こういうことですね。

淺野賢澄郵政事務官(大臣官房電気通信監理官)

○淺野政府委員 さようでございます。

栗原俊夫日本社会党

○栗原委員 そこで、話はよくわかってまいりました。先般、当国会でもきまって、試験接続ということになって、幾つかの施設が電電公社に接続されておるわけでありますが、この接続は日本国じゅうどこへでも通信できるような接続になったと思っておるのですが、試験してみた結果、全国的につないでみてどうもぐあいが悪いという事例が出ておりますか。出ておるならばその幾つかをしろうとにもわかるように話をしてみていただきたいと思うのですが。

淺野賢澄郵政事務官(大臣官房電気通信監理官)

○淺野政府委員 公社のほうから説明していただきます。

平山温日本電信電話公社総務理事

○平山説明員 お答え申し上げます。試験接続の結果、支障があったかということでございますが、著しい支障はございませんでした。ただ、今度有線放送電話を公社につないだ場合、この法律でいいますと、接続通話契約というものを結ぶことになっておりますが、この場合の通話範囲といたしましては一種、二種、二つございますが、一つはその局限り、それからもう一つの分は、有線放送電話の所属する同一県内に限っておりまして、県の外には接続を認めないことになっております。

栗原俊夫日本社会党

○栗原委員 私の聞いておるのはそういうことじゃない。今度の法律で聞いているのではなくて、試験接続をやったのではないか、やった結果、全国接続の試験通信の結果、どこか悪いところが出たのか、出たなら出たところをしろうとにわかるように話してくれ、こういう質問なんです。

平山温日本電信電話公社総務理事

○平山説明員 先ほど私は申し上げたつもりでございますが、試験接続の結果は著しい支障はございませんでした。

森本靖日本社会党

○森本委員 ちょっと関連して。先ほどの千分の十七でありますが、この次の公聴会で来られる参考人は、これを撤廃をしろという御意見がおそらく出てくると思います。そこで私は、この問題についての一つの結論を得ておきたいと思います。以下私が申し上げます質問は大事な点でありますので、ひとつはっきりとしたお答えを願いたいと思います。  一応この千分の十七というものが、これが千分の二十が正しいのか、千分の三十が正しいのか、千分の十が正しいのかという問題は、これは別途また論議をしたいと思いますが、とりあえずこの法律が施行されてきますと、依然として千分の十七という認可基準が残ると思います。ただ、残った場合に問題になりますのは、許可をした場合には千分の十七であるけれども、いまのような日進月歩の時代においては、これがだんだん千分の三十なり千分の五十というものに上がっていく傾向にある。ところが、今回の共同設置という場合において、二つが合併をする、解散をして合併をするという場合が起こり得る。ところが、現行まではこれが合併をするということになった場合には、あるいは解散をして合併をするという場合には、いままで郵政省としてはこれを許可をしておりません。そこでこれが問題になりますことは、認可許可基準が、現在の段階において千分の十七ということが絶対正しいとは言いませんけれども、やむを得ないものとしてこれを認めるといたしました場合におきましても、一たびこれを許可したあとにおいて、その時代の社会情勢あるいは経済情勢の流れによってこの率が上がった場合に、上がったことを理由にして不許可にするということがないのか。私はこれが上がったことによって不許可にすることはないのだというのが当然だと考えておるわけであります。それからもう一つは、それが今度解散をして合併をするという場合に、かりにこの率が上がっておった場合においても、率が上がっておるということを理由にしてこれを許可しないということになりますと、相当もめてくると思います。しかし、許可認可基準は一応千分の十七であるけれども、認可した以上、あとでその率が、経済状態の向上によって、かりに三十五あるいは五十というふうに上がっておりましても、一ぺん許可したところの有線放送の施設というものが解散をしてさらに合併をするという場合には、この許可認可基準については不問に付する、これが私は大体妥協点ではないかというふうに考えておるわけでありますが、いま私が申し上げた意見でよろしかったならばよろしいということを、事務次官のほうから御回答願いたい。これは大臣の代理として回答願っておきたいと思うわけです。

西村尚治郵政事務次官

○西村説明員 先生のおっしゃるお話ごもっともでございまして、本来ならば千分の十七を固執すべきでありますけれども、すでにでき上がったあとでそういった条件が変わってきたというものを、しゃくし定木に、だからといってそれを不許可にするとか、また合併の際に認めないということは、実際問題としてできませんので、そういう場合には、それ相当にいろいろな点を配慮いたしまして、大きな支障の起こらないように善処いたしたいと考える次第であります。   〔大高委員長代理退席、委員長着席〕

栗原俊夫日本社会党

○栗原委員 いまの問題に関連して、実は長野県にその問題で行き詰まって弱っておるという事実があることを聞いておるのですが、それはいま言う、新しく発展的に一つの組織に組織がえしようという過程において、発展的解消をし、新たな組織に入ろうとした。個々のものが認可を受けたときには千分の十七という基準にぴったり入っておった。しかし、その後だんだん公社さんの御努力によってその地域にも加入電話がふえてきた。したがって、千分の十七をこえる加入電話が現存するようになった。こういう状態の中で、新たに組織がえをしようとしたところが、解散のほうは解散しっばなし、新たな組織についての認可許可の申請にはちょっと待ったがかかっておるやに聞いておる。そういう事実があるかないか。そして、あるとすれば、これに対してどう対処するか、この点をひとつ明らかにしていただきたい。

淺野賢澄郵政事務官(大臣官房電気通信監理官)

○淺野政府委員 ただいま栗原先生から御指摘の点でございますが、確かに長野県にそういう事例がございます。それにつきましては、ただいま事務次官から御答弁申し上げましたように、基準がございますので、これも改正いたしまして、そういったふうに善処するようにすみやかに考慮したいと思います。

栗原俊夫日本社会党

○栗原委員 先ほどの電電公社のほうからの話によると、試験接続をやった結果、全国的に通信をしても、一応接続をすることを前提とした基準によっていろいろ補修等もされたでしょう。接続した施設の通信は特に取り立てる支障はなかった、こういうお話でございます。そこで、これはわれわれのほうにもいろいろ議論のあるところでありますが、今度の法案によりますと、全国につないでも支障がないにもかかわらず、つなぐというのは一種、二種であって、市内とかあるいは大きく所属する県内だけにとどめる、こういうことなんですが、この趣旨は一体どこにあるのか、ひとつこれも納得できるように御説明をいただきたいと思います。

淺野賢澄郵政事務官(大臣官房電気通信監理官)

○淺野政府委員 ただいま御指摘の一種、二種に分けまして、一種のほうは所属の取り扱い電話局ということになっております。二種のほうを同一府県内に制限することの考え方、こういうふうに承っておりますが、この点につきましては、元来有線放送電話は、たてまえとしまして、非常に簡便な電話放送兼用の電話であります。こういったものが一つのたてまえでありますのと、それから、主として農村に発達したものでもあり、また今後農村を基盤としてこれが愛用されていくという点から見まして、安くなければやはりこの効用もまずい、こういった点がございますので、できる限り安く軽便なる電話である、低規格の電話である、こういったことから一つの制限を設けてもよいのではないか。今回はとにかく公社線につなぐのである、そういった意味で低廉なる電話ということで、市町村よりも大きな自治体である府県内に範囲を限定いたしました。これが一つと、それからもう一つは、試験のときには、先ほど平山理事に御指摘のございました点でございますが、確かに試験の場合には非常に性能はよかったのであります。ただ、これはたくさん出てまいりました場合に、市外通話その他の影響があるということも考えられまして、同一県内ということにいたした次第でございます。

栗原俊夫日本社会党

○栗原委員 私はそういうことを言い出すのじゃないかと思って、先ほど試験接続をやったものに支障があったかなかったかということを聞いたわけです。こういう施設をたくさんつなぐと支障があるかどうかということは、私はしろうとなんですから技術的にはさっぱりわかりません。ですけれども、試験接続をやって支障がなかったら、それとおそらく同等の技術基準を要求して、それ以外のものはつながないのだ、こういう除外規定もあるんだろうと思うから、つなげるものだけつないでいこうという法律だと思うのですよ。これは何でもかんでもみなつなぐのではなく、きのう上林山さんが盛んにやっておって、つなぐことが義務規定なんだけれども、あとには除外規定がたくさんある。こういうものはだめなんだ、つながなければならぬと言っているけれども、これはだめなんだ、だめなんだ、まあたくさんある。したがって、こういった中でつないでもらったものは、つないでもおそらく全国に通信をしても支障がないものだけがつながるのではないか、こうしろうと考えでは思っておるわけです。施設費は安いかもしれない。しかし、施設費が安いからだめなんであって——しかし公社のほうが少し高過ぎるものを施設しておるのではないかということがはっきり言えるのです。もっと安くてもやれるかもしれない。現にやってみて支障がないからやったので、それを切るということは、どうも私は実際には納得がいかないのですよ。安いから、安いからというけれども、安い施設は施設費が安いので、つないでもらって遠隔にかければ、遠隔の料金を安くしろとは言っておるわけではないのだ。やはりかかる料金は払ってつながしてくれ、こういうのだろうと思うのだから、そこのところがどうもわからないのだけれどもね。そこで、そういうことをやると、今後公社のほうの一般加入の電話がふえていくことを押えるから、そういうことをしていかないと言っておるのではないかという疑いの気持ちも起こるし、もしそういうことならば、この地域でほんとうに単独電話を申し込んだら、ほいきたと引いてくれるならそういうことでもいいけれど、つなげればつないで話せる施設を持っていて、やってはいかぬということは、少なくとも公衆電気通信法の第一条に、とにかく、あまねく、公平な通信役務を提供することがこの法律の目的だと書いてあるその第一条違反だと私は思うのだが、この辺はどうなのか。ひとつこの辺をわかりやすく、そうですかとわかるように説明をしてもらいたいと思う。

平山温日本電信電話公社総務理事

○平山説明員 いま監理官からお答え申しましたから、電電公社のほうからも補足してお答え申し上げます。  まず、先ほど試験の結果支障がなかったと申し上げましたのですが、私、少しことばが足りませんでしたが、技術的にはもちろん支障はございません。それで、そういうものでなぜ今度のときには県外につながないのか、通話範囲を限定してつなぐのか、こういうことでございますが、一つは、この電話の性格を考えてみました場合に、先ほどもちょっと話が出ておりましたが、有線放送電話というのは、もともと放送を主体としてつくった設備でございますし、また、放送中には電話がかけられないのでございます。したがって、搬送式の放送でございませんので、放送と電話というものは両立しない。どっちか一つやっておるときは、片方はやめなければならないということで、私どもとしては、これは完全な電話でない、かように考えております。しかしながら、農山村地域における電話の普及、特に公社の使命といたしております、あまねく普及するということが現実問題として達成されておりませんので、その利便を増大する意味におきまして、この接続ということをしたほうがいい、かように考えておるわけでございますが、その場合におきましても、必ずしも電話の機能といたしまして完全なものというふうにはいえないと思いますので、通話範囲を一応最大限県内というふうに考えたわけでございます。  それで現在有線放送電話の数が二百万ございます。この法律がもし認められることになりますと、逐次公社のほうに接続の要望も出てまいると思いますし、公社も、予算の範囲内において、技術的に条件の満足しておるものはこれをつないでまいらなければならない、かようなことになるわけでございますが、この二百万という数は、先ほど来のお話にもありましたように、決して少ない数ではないのでございます。現在の農山村地域におけるところの公社の電話は百万でございますから、この二百万というのが一つの電話機当たり公社と同じように通話されないといたしましても、かなりの大きな量でございます。こういった大きな設備を一ぺんに公社につなぎます場合に、しかもその試験接続の場合は、先ほど支障がなかったという結果がはっきりしておるのは五カ所でございますが、非常に数がわずかであったのでございます。二百万、施設の数にいたしますと二千六百というふうに承知いたしておりますが、こういったものをつないだ場合には、それと同じように簡単に考えることも、少し問題があるのじゃないかというふうに思っております。  それから、もし県内に通話される向きでございますが、公社の電話の利用される方におきましても、大体電話というものは近いところにおかけになるのが非常に多うございまして、普通、公社の電話を利用されている場合でも、県外へおかけになるトラフィックは、ところによって違いますけれども、やはり数%程度でございます。そこで私どもといたしましては、どうしても県外にかけたいという利用者の方につきましては、いまの二百万の方の必ずしもすべてではないとかように考えておりますので、そういう特定の方につきましては、公社自身の単独電話あるいは多数共同電話、場合によっては地団等におきましてこういった御要望を満たしていけるのではないか、こういう方法で御利用していただきたい、かように思っておる次第でございます。

森本靖日本社会党

○森本委員 いまのあなたの意見はわかりました。意見はわかりましたけれども、こういう国民の既得権益というものは、一たび許可をしておいて、その許可を法律において取り上げるということは至難なわざですよ。だから、もしあなた方がそういう見解を持っておるとするならば、初めからそういう方針でやればいい。それを全国的にどこへでもつながるような試験接続を許可をしておいて、今度は法律においてこれを禁止をする。もっとも三年間の猶予期間はありますけれども、それは既得権益を剥奪されることになりますから、国民がおこるのはあたりまえです。だから、どっちにいたしましても、電電公社、郵政省のこれに対する見通しが全く誤っておった。いまのような平山理事の言うことが正しい理論であるとするならば、最初から同一県内以上は試験接続を許可しちゃいかぬのだ。それを一ぺん許可をしておいて、今度の法律においてこれをとにかく全部剥奪しよう、こういうことになるから、これは紛糾を来たすわけなんだ。これは明らかに郵政省と日本電信電話公社と両方が、国民に向かって、まことに申しわけなかった、これはもうほんとうにわれわれのミスでございますということで、あやまって済むことじゃないけれども、この法律をもし通そうとするならば、これは一ぺんや二へんのあやまり方ではいかぬ、はっきりこれは不明をわびる必要があると思う。いまの平山理事の意見は意見として、それはもっともな意見があっても、それならそれで、そういう見通しを初めから郵政省も電電公社も持っておらにゃいかぬ。そういう見通しが立って、初めて試験接続というものを許可しなければならぬ。ところが、一ぺん許可したものを、今度の法律で取り上げるのですから、片一方がおこるのはあたりまえなんです。だから、その辺の見通しが全然間違っておったということに郵政省も電電公社もなるとするならば、率直に国民に向かってその不明をわびなければならぬ、私はこう思うわけでありますが、この回答は、これははっきり言うと大臣だね。まあしかし、電電公社は最高責任者の総裁がおるから、きのうみたいに当たるような当たらぬようなそういう答弁ではなしに、これはやはり私は電電公社としての見通しの不明というものをわびる必要があると思う。そうでなければ、やはりこれは一ぺん許可せられた者がおこりますよ。

大橋八郎日本電信電話公社総裁

○大橋説明員 不明であったんじゃないかというおしかりをいただいたわけでございますが、確かに不明といえば不明だと思います。しかしながら、実はこれは、いわゆるテストするという意味において、最初に一部施設をやったわけでありまして、テストの結果、よろしければそのとおりやる、もしテストの結果、考慮の余地があって、そのとおりにやるのはよくないと考えれば、これは本施設の場合には、また十分考えた上のほんとうの施設をやる、こういうわけでございます。しかしながら、ただ、それを直ちにこういうテストをやるからすぐ全部やる——しかしながら、三カ年間のそこに猶予期間を置いたのはその理由であります。不明であったといえば、確かに私どもの不明であったと思います。

森本靖日本社会党

○森本委員 だから、そのテストの結果だめだということであるとするならば、それはこれでわかりますよ。平山理事の答弁は、だめだということはひとつも言っていないじゃないですか。ただ、市外通話その他の関係がふくそうしてくるかどうかもわからぬ、そういうことを考慮してと言っている。そういうことは初めからわかっておるはずです。有線放送というものは全部あるわけだから、そういうことで、いわゆる試験接続をやって、いま通話に支障があったとするならば、技術的にそれは断わるすべがはっきりしてくるわけだ。ところが、平山さんはそうじゃないと言っているんだ。だからそれは、やはりはっきり、私は率直にものを言って、断わるときは断わったらいいと思うのだ。

大橋八郎日本電信電話公社総裁

○大橋説明員 先ほども平山理事から申し上げましたように、技術的には支障がなかったということは、これはそう言ってよろしいと思うのです。しかしながら、この本施設をやる場合には、技術的支障がないということだけでは、本施設の全部の条件ではないのでありまして、各種のいろいろなファクターをいろいろ勘案いたしまして、最後の本施設をやるということになってから……。

森本靖日本社会党

○森本委員 各種というのは何があるのです。

大橋八郎日本電信電話公社総裁

○大橋説明員 いろいろなことがあります。

森本靖日本社会党

○森本委員 あげてみたらいい。

大橋八郎日本電信電話公社総裁

○大橋説明員 それは先ほど平山君からも申し上げたとおりで、もう少し詳しく言いましょうか。

森本靖日本社会党

○森本委員 それはもう少し詳しくといっても、平山理事が言っておることは、こういうことが全国的になった場合には、まず第一にあげられるのは、そういう市外通話というもののふくそうがさばけるかどうかというところについては、はっきりした見通しがないということを言っておるわけだ。それ以外に何か理由があるのなら、はっきり一つ一つわかるように、個条書きにしてあげてごらんなさい。あなたがはっきりあやまらぬからこういうことになるんだ。あなたは大体がんこ過ぎるんだ。そういうことなら何ぼでもやってやるよ。

大橋八郎日本電信電話公社総裁

○大橋説明員 先ほど実はあやまったと考えておったのですが、大へん申しわけございません。不明であったということについては、先ほども不明であったということを申し上げております。

平山温日本電信電話公社総務理事

○平山説明員 なぜ最初から県内にしなかったか、こういうことでございますが、最初からそういうふうにしたほうが、あるいは円滑であったかもわかりませんが、私どもといたしましては、テストでございましたので、実はその点をテストの結果、いよいよ本実施に移すということを慎重に考えた場合に、先ほども申しましたように、技術的には支障はございませんでしたけれども、二千五百施設あるいは二百万の数ということを頭におきまして、これを本格的に接続する場合には、どうしたほうがいいということを考えた結果、先ほど申し上げたような結論になったわけであります。  そこで、どういう点が支障になるのか、こういう点でございますが、それは先ほど申し上げたところでございますが、一つはやはり市外通話の疎通上の問題、それから有線放送から次は有線放送電話というものが、放送と電話といずれか一つを犠牲にしなければできない。必ずしも完全な電話ではないということ。それから、先ほど申しましたように、県外の通話をされるような方につきましては、公社自身の電話というものを積極的に架設することによって、その御要望を満たすことができるのではないか、かようなことでございます。  なお、補足させていただきますが、試験接続の場合にも、全国通話でございませんので、一中継という制限はもちろんございました。しかし、県外に通話した試験設備につきましては、認めておることは事実でございますが、先ほど申しましたような検討の結果、今回の法律におきましては、県内の施設というように考えておる次第であります。

森本靖日本社会党

○森本委員 わかったけれども、はっきり言うと、平山理事、そういうことは初めからわかっておるはずなんだ。いま言ったぐらいのことがわからぬような電電公社の幹部ならやめたらいい。何年電電公社につとめている。専門的にずっと電電公社で仕事をしておって、いまあなたが説明したようなことは、試験接続をするときにすでにもう頭の中にちゃんとわかっていなければならぬはずです。それが試験をしてみなければそういうことがわからぬということだったら、問題は別ですよ。いまあなたが説明した事項は、何もテストしなくても、そういうことは全部わかっておる問題です。私でもわかっておる問題ですから、ましてあなた方がわからぬというはずはない。わかっておって許可をしておるから言うのです。これは総裁が明らかに誤りでしたと言ったから——私は自分の質問のときにやることにしまして、関連ですからこれ以上やりませんが、とにかくいまの答弁は、すでに電電公社としては、試験接続をして許可するときにわかっていなければならぬ問題なんです。テストしてみて初めてわかったという問題じゃない。初めてわかったという問題なら納得いく。そのくらいのことは、テストをするときわかっておらぬような頭の電電公社の幹部ならやめたらいい。わかっておって許可をしておるわけだ。だからそこに問題があって、結局これは電電公社と郵政省が見通しを誤っておったというふうに私は結論をつけておるわけでありますが、総裁も見通しが誤っておったということを言いますから、関連ですからやめまして、あと栗原委員に譲りますが、とにかくこういうことは、率直にものを言うように、総裁もあまりがんこでないようにしておかぬと、法案が何ぼでも先に延びますから……。

栗原俊夫日本社会党

○栗原委員 だいぶ議論が進んでおるわけでありますが、私もしろうと考えで、いまあとから並べられたものは、もうわかっておって、試験接続でいろいろ試験しなきゃならぬものは、やはり何といっても技術的な問題だと思うのです。そしてその一番大事な技術的には支障はない、こうおっしゃるのですから、どうも私にはまだわかりません。特に平山さんの話によると、電話の使用というものは、近間が多くて、遠いところは少ないんだ、私はその逆ならば、二百万加入が一ぺんにかかってきたら、これはとてもさばききれぬ、どうにもならぬ、こういう議論になろうかと思うんだけれども、県外のほうは少ないんだから、それは公社の電話を使ったらよかろうというなら、それならつないだほうがよかろう、こうこっちのほうは言いたいのです。その程度の数ならどこが困る、技術的に困らなくて、公社の電話を使ったらいいじゃないですかという程度のものをつないでやってどこが悪いか、これはどうなんでしょうか。

平山温日本電信電話公社総務理事

○平山説明員 少し専門的な話になって恐縮なんでございますが、通話というものは比較的近い通話が多い、これは事実でございます。それじゃ遠い通話は少ないならつないだらどうだ、こういうお話でございますが、実は一人一人の加入者というものの通話を見てまいりますと、平均いたしまして近いほうが多い。しかし、県外に出る通話はわずかではございますが、これを全部——伝送路というものは各加入者のものが途中でずっと一緒になってまいりますから、川の流れのように、下流になってまいりますと、全部のものが一緒になってまいりますので、その少ない通話でございますが、県外に出る部分の施設というものは、やはりかなりの施設になる、こういうふうに考えております。それから県外へ特におかけになる方は、やはり利用者のほうで特定の方が多いように思いますので、その意味におきましては、数が二百万ということでございますと、公社もすぐにこの需要に応ずるということは申し上げられませんけれども、特に県外へよくおかけになるというような方は、そう多くはないと思いますので、そういった分につきましては、公社自身としても、御要望に応じていけるのではないか、こういう意味で申し上げたのでございます。

栗原俊夫日本社会党

○栗原委員 どうも何だかうまくなで込まれているような感じがするんだけれども、よくわかりましたとは、いまの説明ではなかなかまだ私には言えません。なるほどそれは、県外へ数多くかける人は、一般の人よりも特定な人になるでしょう。しかしその人は、やはり有線放送が公社につながっておるという条件は承知してますよ。したがって、これがたとえつながっておっても、そういうことで回線がふさがっておって、なかなか急の用に間に合わぬというような人は、これは特に公社のほうから言わなくても、自分の利害関係からいって、早く通話のできるようなところを選ぶでしょう。それはつないであるからないからの問題じゃなくて、やはりそういうことが自然選択的に行なわれる。したがって、どうも私には、県内はつないでもいいけれども、県外はつなぐのはぐあいが悪い、こういうことはわからない。ただ、二百万がつながって、ちょっとさばききれないということは、私にも段階、時間的には想像がつきます。したがって、技術的に支障がなくて、設備的に二百万がいきなり入ってきては、ふくそうするからさばききれないんだというならば、これは私にはわかる。それならば、漸次これを受け入れられる態勢——公社の施設にして順次入れていくんだという説明なら私も納得いきます。そういう考え方になるのですか。その辺はどうなんです。この辺はなかなか基本的なところなんですが、技術的には支障はない。ただし一ぺんに二百万加入が入ってきたんでは、いまの施設ではさばききれないんだ。しかし、受け入れるほうがいいと思うから、漸次受け入れられるような態勢に公社の施設を拡充していくんだ、そして拡充と見合って、漸次つないでいくんだ、こういうことなら話はわかるのです。どうなんです、この辺は。   〔委員長退席、佐藤(洋)委員長代理着席〕

平山温日本電信電話公社総務理事

○平山説明員 有線放送電話を接続した場合に、全国的に通話を認めた場合に、設備的に受け入れ態勢が一ぺんにできないじゃないかという点につきましては、そのとおりでございます。それじゃ将来は、これは受け入れるようにするのかというお話があろうかと思いますが、私どもといたしましては、先ほど申しましたように、本来は電話というものは、先ほど郵政省の監理官からも答弁がありましたが、公社の電話がもし普及しているならば、これでやるのが本則だと考えておるわけでございます。そこで、いまの有線放送電話の市外通話が全部できるように公社の設備の受け入れ態勢をして、将来はこれは範囲を広げていくというふうな考え方でなしに、私どもといたしましては、公社自身の電話で県外までかけていただけるような態勢を至急に整備をしたい、かように考えておる次第でございます。

栗原俊夫日本社会党

○栗原委員 まあお考えはそれでいいと思うのですけれども、実際はそうはいかぬでしょう。おそらく有線放送ができれば、そこでは特定な人は公社の加入電話をこれからもとるだろうけれども、有線放送電話が入ればそこの一般の庶民というものは、新たに加入するというようなことは非常に少なくなると思うのですよ。そのことが公社の今後の経営問題とかなり衝突するだろうと思いますが、そこのところは、公社がわかっていながらそう言えない一番つらいところじゃないかと私は思っている。しかし、公社のやれないことを一般庶民が自分の金を出し合ってとにかく実際は補完をしているわけだ。そうして私は、やはり日本の通信政策が、公社を中心にして一元化するとは言っておっても、それは公社のためじゃなくて、そうすることが国民のためだという前提に立って、やはりそういう方針が打ち立てられておると思う。だから、公社を守るのが第一義じゃなくて、やはり庶民の通信をどう守るかということが第一義でなくちゃならぬと思うのです、何と言っても。そういう立場に立てば、公社にやりきれないところを、一般の庶民がふところから銭を出して補完をしておる。どうしてもつなげない通信設備ならばやむを得ないけれども、つなげる設備になった以上は、そうして技術基準を強要して、その技術基準をのんで設備をしている以上は、国民の通信に対する要求というものを、より多く、できるならば一〇〇%のんでやるべきが至当だと思うのです。このことは非常に重要な問題なんで、ひとつ郵政省の最高責任者の西村次官に答えてもらいたいと思う。

西村尚治郵政事務次官

○西村説明員 お答えいたします。先生のおっしゃることもよくわかるのでございますが、たびたび総裁、監理官、平山理事等からもお答え申し上げましたように、本来有線放送電話設備というものは、電話そのものでなくて、放送から始まったものでございまして、現在でも放送と電話を併用しておるわけでございます。そういう性質のものでありますことが一つと、それから、これも平山理事からお話しいたしましたように、全国に今後も相当普及するものと思われますが、そういう非常に膨大な数の有線放送設備が、今後くまなく全国につながるというシステムにいたしますというと、市外通話の、何といいますか、キャパシティの問題など相当大きな問題が生ずるであろうということも懸念されます。それから、最初申し上げましたように、放送と電話と両方兼ねた設備でありますだけに、遠くからわざわざ電話をかけてきましても、放送中でありますれば、施設によっては電話をつながないところも出てくるわけでございます。わざわざ高い料金を払って、通話をさせる道を開きましても、放送中なるがゆえに用を足さなかったというようなことがたびたび起きますれば、かえって公衆の不便、不満を招くといったようなこともございましょうし、それからもう一つは、やはり公衆電気通信法第一条に書いてありますように、最初先生が御指摘になりましたように、合理的な料金で津々浦々まであまねく電気通信設備をさせる、これが公社の使命だと思います。そういったような点をいろいろ勘案いたしまして、今回のような法律のたてまえにいたした次第であります。

栗原俊夫日本社会党

○栗原委員 そうすると、だんだん煮詰めていくと、最終的には、やはり独占的な公社が電気通信というものは一手でやるんだ。そうなると、ある段階まで推し進めていけば——先までいっちゃ話にならぬじゃないかというんですけれども、要するに、せっかくつないだ有線放送設備を、公衆電気通信、いわゆる公社を切る場合も想定できますか。つまり、最終的に、公社の電話が普及してくれば、もうつなぐ必要はない、こういう段階で切ることも想定できますか。

西村尚治郵政事務次官

○西村説明員 公社の電気通信施設、電話設備が津々浦々までくまなく普及いたしました際の話だと思いますが、その際にも、やはり津々浦々までくまなく普及といいましても、おのずから限度があろうかと思います。そうして、こういうものは、既存の設備を、せっかく認められたそういった利便を、そこで断ち切るということは非常な問題であろうかと思いますので、相当普及いたしましても、そこで断ち切るということは、少なくとも現段階においては考えておりません。やはり公社の電気通信設備の補完的作用は作用として認めていくべきではないかというふうに考えておる次第であります。

栗原俊夫日本社会党

○栗原委員 公社が活動する過程において、公社の行き届かないところへ補完的にこういうものが生まれてきた、通信の一端をになう、こういうことなんですから、やはり何だかんだ言うても、だんだん設備の質を向上させて、最終的に公社が吸収すべきものだと私は思っている。そうしなければ一貫しませんよ。たまたま現段階でそうできぬから、こういうややこしい形になっているので、最終的にはそうなるべきものだと思いますし、そう言ってほしいわけなんです。

淺野賢澄郵政事務官(大臣官房電気通信監理官)

○淺野政府委員 ただいま事務次官から申し上げましたのは、そういう考えのもとに申し上げましたと存じます。と申しますのは、やはり接続といいます場合に相手の一つの立場がございまして、業者という立場と接続したわけでございます。したがいまして、公社は、ついたからこれを取り消すということは、法的にはいまの段階ではまずいと思います。したがいまして、公社の電話がついていきまして自然に公社の電話になってしまう、公社の電話のほうがすべての点についてまさっておって便利だということで、自然にそういった形になるように私どもは望んでおる次第であります。

栗原俊夫日本社会党

○栗原委員 どうも甘い考えで、そんなことにはなかなかなりはしませんよ。有線放送でもって公社とつないでおれば、そこには普通加入なんかふえませんよ。よほどの人以外にはふえやせぬ。それはそういう議論で、あと森本君がしっかりやってくれると思いますから、いま一点だけ伺っておきたい。  これは基本的に一市町村内の設備は、放送電話はこういうことになっておるようですが、ほんとうに地域に住む住民の立場に立つと、その施設の範囲外でやはり幾つかつなぎたいところが、設置したいところがある。たとえば消防隊であるとか、あるいは病院関係であるとか、自分の業務地域内にない、しかも一般地域住民が非常の場合に連絡しようと思っても、それがたまたま業務区域内にない、こういうものを何とかつながしてくれぬか、設置さしてくれぬか、こういう要望が非常に強い。しかもこれは無理のない要望だと私は思う。何も外へ通信するのでなく、それ火事だ、それ事件が起こった、警察だ、あるいは病院だ、こういうものを何とか設置さしてもらいたい、こういう要求が非常に多いんだが、これは今の法律では許されていない。これに対する考え方はどうなんです。

淺野賢澄郵政事務官(大臣官房電気通信監理官)

○淺野政府委員 御指摘のように学校、病院等で現在の業務区域の外にありまして、子供の問題、病人の問題でぜひ業務区域内に入れるようにしてもらいたい、こういう要望はきわめて強い状況であったわけでございます。今回の措置によりまして、これが同一市町村内にあります場合には、そういったところを業務区域に入れる、それから隣の業務区域との間におきましては、御提案をいたしておりますように、共同設置の方法によって当面解決いたしてまいりたい、かように考えまして共同設置ということをお願いいたした次第でございます。同一市町村外の場合になりますと、これはこの法案を提案いたしております考え方と、その点はもう変わってまいります。あくまでこれは同一市町村内をもって有線放送の業務区域というふうにいたしておりますので、同一町村または村より外にあります学校等につきましては、公社におきまして加入電話をできる限り最優先でそこにつける、こういった方法によりまして、有線放送電話においては入れることは考えない。しかし、加入電話を最優先につけまして、こういった要望に報いて参りたい、かように考えております。

栗原俊夫日本社会党

○栗原委員 それは普通の加入電話が自由になればいいけれども、なかなか自由にならない地域でこういうものをつくる。たまたま地域内にそうした非常のときに連絡しなければならぬようなものがない。もちろん業務区域を設定するのに、希望のものというので、全くむちゃくちゃな自由奔放な区域では区域が取り切れないから、行政区画でつくることは、これは当面やむを得ないし、ある意味においては当然だろうと思うけれども、しかしそうしたほんとうに地域住民のためにこういう施設ができておって、そして特に非常の場合に、こうなれば非常にいいんだというような要求については、ただ単に漠として許すのではなくして、厳重な制限列記等を加えてやはり施設をそこへ延長できる道くらい開くべきじゃないか、こう思うのですがね、この点どうでしょう。これは大臣、どうでしょうか。厳重な制限列記でいいですよ、何と何と何に限るというようなことで……。

小沢久太郎自由民主党郵政大臣

○小沢国務大臣 現在の法律におきましては、ただいま監理官の御説明したとおりでございますけれども、将来の問題といたしまして検討いたしたいと思います。

森本靖日本社会党

○森本委員 関連。ちょっと意地の悪い質問ですが、いま有線放送電話を許可する場合に、その施設を全部いわゆる電波監理局が行って見ておりますか。

淺野賢澄郵政事務官(大臣官房電気通信監理官)

○淺野政府委員 ただいまの私どものほうの地方に配在しております定員等非常に少のうございますので、何とかこれは見るようにいたしたいと思っておりますが、手が回りかねまして見ていないところがございます。

森本靖日本社会党

○森本委員 手が回りかねて、ほとんど机上検査によって、机上において許可をしておる、こういう形になっておるわけですね。  そこで、大臣、今言ったような問題で、たとえば村境でちょっと向こうに病院がある、駐在所がある、警察署があるという場合に、実際問題としてこの有線放送電話が現行においてつないでおるかわからぬ。つないでおっても、実際問題としては、いまのところこれはわからぬのです。郵政省としては検査する方法がない。そういう場合は、結局、大臣、そのままになるわけだね。いや、私は理屈を言っておるわけではない。現実問題をとらえて言っておるわけです。いまの郵政省の予算と定員を考えた場合に、——目をばちくりしてもいかぬ、事実を言っておるわけだから……。

小沢久太郎自由民主党郵政大臣

○小沢国務大臣 法律的にいえば、そういうものは認められないわけでございます。

森本靖日本社会党

○森本委員 だから、法律的に認められないということは、いまはっきりそれは言えるわけです。法律的にはそうなっておるから。しかし、現実には、そういうことがあっても、いまの予算と定員においては、それを摘発する方法が現在の郵政省にはない、そういうことははっきり言えるでしょう、大臣。

小沢久太郎自由民主党郵政大臣

○小沢国務大臣 はっきりわかりましたところは注意しておりますけれどもわからないところがあるいはあるかもわかりません。

森本靖日本社会党

○森本委員 だから、私が言うのは、はっきりわかっておるところは注意しておると言うけれども、いまの予算と定員では、実際ははっきりわかる方法がない。これは私がもう数年来予算委員会でやかましく言ってきておることなんです。これははっきりと言って、有線放送の規正に関する法律と違って、有線放送電話の場合は許可認可の場合であり、有線放送の規正に関する法律は届け出である。だから、この法律を施行するならば、この法律を施行するだけの予算というものを郵政省につけろ、定員をつけろ、こう言っておるけれども、いま監理官が言ったように、それを見て回る旅費がまず第一にないのです。それから、見て回る人間がおらぬのですから、結局電波監理局の机の上で許可するかどうかということを見ておるわけだから、許可認可に合うようにちゃんと申請をしてくれば、これはいけませんというわけにはいかぬのだ。だから法律上は、いま言ったことは確かに違反である、しかし、現実にそれをやっておっても、摘発する方法がいまの郵政省にはない、これが現実ではございませんか、こう聞いておるわけなんです。だから私は、それをやるほうが正しいとか、それを黙認をするとかいうことを一つも言っておるわけではないのです。現行法律では、確かにいかぬということになっておるけれども、しかし、それを摘発し、それをいかぬといってとめる方法が、いまの郵政省の予算と定員ではない、そういうことじゃないか、こういうことを大臣に聞いておるわけです。

小沢久太郎自由民主党郵政大臣

○小沢国務大臣 遺憾ながら、ただいま森本委員のおっしゃったとおり、現行の定員あるいは予算といたしましては、われわれのほうは、法律的にはいけないのでございますけれども、そういうことがあるかないかということがわからぬとといことが現状でございます。

栗原俊夫日本社会党

○栗原委員 この辺で質問を打ち切ります。

佐藤洋之助自由民主党

○佐藤(洋)委員長代理 森本君、まだ時間がありますが、どうですか。

森本靖日本社会党

○森本委員 それではちょっとやって、来週の水曜日に譲りますが、まず私は基本的な問題からいきたいと思います。  われわれがこの有線放送電話に関する法律をつくりましたのは昭和三十二年でございます。これは自民党、社会党全部超党派的に賛成をしてつくった法律であります。もともとこの有線放送電話というのは、公衆電気通信法の違反の疑いが非常に濃い、しかし現実にはでき上かってきておる、だから何とかこれをしてやらなければならぬというところから、この有線放送電話に関する法律というものをつくったわけであります。つくったけれども、本来ならばこういうことは、大臣も御承知のとおり、これに関する法律はもう一つ法律があるわけであります。有線放送の規正に関する法律という法律があります。だから、本来ならば有線放送というものは、あの有線放送の規正に関する法律において行なって、電話というものは公衆電気通信法に従って一元的に全国的に電話はやるべきである、これが当委員会の当時の結論であります。しかしながら、現行できておるものを違反であるからといってつぶすわけにはいかぬ。これは自民党の政府と、要するに当時の農林省と郵政省との行き違いがあるわけであります。農林省は新農村建設の予算でどんどん法律違反のものをつくらせた。法律違反のものができ上がってしまったから、しかたがないからあとから法律が追っかけてでき上がった、こういう経過がこの法律の経過であります。そこで、われわれといたしましては、昭和三十二年の五月の十一日にこれが衆議院を通過をいたしまするときに附帯決議をつけたわけであります。その附帯決議の中には、政府並びに公社当局というものがこういうものが要らないように、電話というものがなるべく農山漁村にあまねくサービスができるようにしろということを、わざわざ附帯決議をつけて、時の郵政大臣、公社総裁が、大いに尊重いたしまして、そのとおり行ないますというあいさつをいたしまして、この法律が済んだわけであります。そのとおりやっておれば、これはもう文句なしに、有線放送はこれほど拡大してきてなかったと思うわけであります。ところが、この決議のとおり農山漁村に対するところの電話サービスがあまりいかない、そのわりに割り高である、こういうことから有線放送電話というものがどんどん拡大をしていった。そこで、拡大したものはやはり要求してくるわけであります。子供がおとなになれば、中学生になれば中学生の小づかいを要求する、大学生になれば大学生の費用が要るということで、だんだん大きくなるに従って、有線放送電話の要求がだんだん拡大をされてきたわけであります。そこで今回は、郵政省なり、あるいは公社なり、あるいは与党の中で相当もめたと思いますけれども、最終的にこういうふうな結論の法案が出てきた、こういう経過をたどっておると思うわけであります。  そこで、基本的な問題として聞きたいのは、先ほど栗原委員が核心にかなり触ておりましたけれども、大臣に聞いておきたいと思いますることは、将来この有線放送電話というものについては、これを大いに発達、助成、育成をしていく方向に政府は、農林省も自治省含めて向かうのか。ここに問題がありますのは、いままでの有線放送電話の補助金というものは新農村建設でやっておる。一方では、自治省が新しい町村合併に応じて予算をやっておる、こういうことになっておりますから、これに対するところの行政というものが三つの省にまたがっておるわけであります。そこで私は、統一ある政府の見解というものを聞きたい。これは本来ならば自治省、農林省、郵政省、まとめた見解でありますから総理大臣でなければむずかしいと思いますけれども、あなたも国務大臣でありますから、責任のある政府としての統一ある答弁をお願いをしたい。と申しますることは、将来こういう現在の有線放送電話というものを大いに助成、育成、助長していく方向にいくのか、それとも有線放送というものは有線放送に限り、電話は電話として、電電公社の電話の地域団体加入電話というものをどんどん普及していって、有線放送というものと電話というものとを明確に区別をする方向にして、そうしてこの電話というものの利便を、いまよりもさらにさらに拡大をしていくという方向に政府は向いていこうとするのか、そのいずれをとられるのかという基本的な問題であります。これは私は郵政大臣だけの見解であったら困るわけであります。一応私は、これはほんとを言うと、農林大臣なり自治大臣の意見も聞いて統一をした政府見解を述べてもらいたい。だからあなたは、国務大臣としてこれに対する政府の統一した見解を、もしいま御発表ができるならお願いをしたい、こう思うわけであります。

小沢久太郎自由民主党郵政大臣

○小沢国務大臣 政府の統一した意見というお話でございましたが、まだそこまでは話しておりませんが、私、郵政省といたしましては、公社の電話拡充していく、農山漁村に対しまして公社の電話を拡充をしていくというふうな方針をまず第一の条件でやっていきたい、そういうふうに思っておる次第であります。

森本靖日本社会党

○森本委員 郵政大臣の見解はそれは当然であります。ただ、私が聞きたいのは、農林省は農林省として新農村建設でどんどんこれを進めていく、それから、町村合併は町村合併で自治省が進めていくということになりますと、郵政省の意見が、やはり政府の統一見解ということにならぬと思う。きょうは時間もありませんので、私はこの程度でもう質問はやめたいと思いますが、ひとつ次の水曜日までに、この点を郵政大臣としては、閣議で統一をして見解を発表してもらいたい。この有線放送電話というものについては、将来助成、育成していくつもりであるか、あるいは有線放送というものは、現行の有線放送の規正に関する法律にゆだねて、有線放送は有線放送、電話は現在の日本電信電話公社がやっておるところの電話をさらに拡大普及していくという方向にあるのか。そうなれば、場合によっては、現行の有線放送電話のかなり水準の高いものについては、電電公社がこれを買い入れてもいいと思う。通信の一元化という場合には、それと別個に有線放送だけの施設をつくればいいわけだ。そういう措置もできるわけでありますけれども、これは郵政省だけの見解では農林省の意見が出てなかなかまとまりません。だから私は、やはりこの点についての——根本的な重要な問題でありますから、ひとつ大臣に政府の統一ある御見解を次の委員会で答弁をしていただきたいという宿題を与えておきまして、本日の私の質問はこの程度にしておきまして次にやりたい、こう思います。

小沢久太郎自由民主党郵政大臣

○小沢国務大臣 ただいまの件につきましては、農林省、自治省とよく相談いたしまして、統一見解を申し上げることにいたします。

佐藤洋之助自由民主党

○佐藤(洋)委員長代理 次会は来たる十二日、午前十時から理時会、午前十時三十分から委員会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。   午後零時五十一分散会

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