地方行政委員会 第38号
- 発言数
- 274 件
- 登壇者
- 18 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1963/07/06
会議録
○永田委員長 これより会議を開きます。 警察に関する件について調査を進めます。 本件に関し、地方選挙におけるにせ証紙事件等の問題について質疑を行ないたいとの申し出がありますので、これを許します。阪上安太郎君。
○阪上委員 天下を震駭させたにせ証紙事件、それから千葉県知事の選挙にからんでの例のにせ検印事件、こういったものの捜査が、新聞等によりまするとほぼ打ち切りの段階にきておるということでございます。 われわれが新聞等で承知いたしております範囲では、どうやらまたぞろこの種の選挙違反事件というものは、大ものを再び逃がしてしまうというような印象を実は受けますので、きょうはひとつ大ものを逃がすなという観点からいろいろと質問をしてみたい。いま一つは、その方法として考えられることは、検察行政を国会としてはあくまでも保護していかなければならぬということだと思うのでありまして、さような見地から、問題のこまかい点は省略いたしまして、主としていま申し上げました二点について、きょうはひとつ質問してみたい、かように考えるわけであります。 そこで最初に、法務大臣はきょうお見えになりませんから、政務次官にお伺いいたします。 国政調査権というものについて法務省の明確なる見解、同時にまた国家公安委員長の見解を承っておきたいと思うのであります。えてして、こういう調査、審査をやります場合に、目下捜査の段階である、操作中であるというようなことによって、ともすれば国会の審議に支障を来たすような態度が見えてくるのでありまして、私はそういう点では非常に遺憾に思っておるわけであります。さような意味合いにおきまして、国政調査権についてまず最初に若干質問してみたいと思います。 国政調査権は憲法第六十二条に明記されております。国政調査の範囲については立法、司法、行政の全般にわたるものであると私は考えるのでありまするが、政務次の見解はどうでありましょうか。
○野本政府委員 仰せのとおり、国政調査権は十分尊重されなければならないと思っております。しかし、いわゆる三権の分立ということも考えなければなりませんので、それぞれ侵し合うことなく尊重さるべきである、かように私ども考えます。
○阪上委員 警察庁にお伺いします。
○宮地(直)政府委員 国政調査権につきましては、私たちにおきましても、いま法務省からお答えになりましたように、その尊重いたすべきことにつきましては当然と存じております。ただ捜査との関係において、いろいろ具体的な問題につきまして、お答えしにくい問題が起こってくるのでございます。
○阪上委員 ただいまの法務省の見解におきましては別にただし書きがついておりませんが、警察庁のほうの御答弁ではただし書きがついておる。現に捜査中の事件、こういうものについては国政調査の対象となり得ないという意味に解釈できたのですが、それでいいのですか。
○宮地(直)政府委員 総括的には、われわれの行ないます捜査につきましても国政調査の対象になると存じておるのでございますが、時期あるいはその方法等において、捜査と国政調査との間に調和をはかっていただきたい、こういう意味でございます。
○阪上委員 そういたしますと、これは当然捜査中の事件でも調査の対象になるということは間違いない、こういうことですね。
○宮地(直)政府委員 もちろん捜査中の事件につきましても、国政調査の対象になることは当然だと思いますが、その方法等について御考慮をわずらわしたい、こういう意味でございます。
○阪上委員 そこらのところが実は問題になると思うのであります。司法警察関係については、やはり司法の独立というたてまえから、何か事件が起こってまいりましても、証拠その他についてはできるだけ裁判所で明らかにする、裁判の過程において公表するのだ、こういう考え方であります。その考え方が、私たちをして言わしめれば、国政調査権をむしろ侵害しておるのじゃないかというように考えるわけです。もちろん私的事件の除外ということは、憲法の構成上から見て当然考えられます。しかしながら、私的事件の除外といいましても、たとえば政治的な事件、ことに選挙違反というような性格のものについては、たとえそれが私的事件であったといたしましても、当然これは堂々と調査の対象にならなければいけないというふうに考えるのですが、この点司法権の独立との関係で、政務次官のほうではどういうふうにお考えになりますか。
○野本政府委員 いまの点につきましては、われわれといたしましても、公表すべき事柄と公表を見合わすべき事柄とにつきましては、慎重な考慮をいたしまして、差しつかえない限度においてできるだけ事の真相をはっきりしていく、こういうことであります。
○阪上委員 それではこれから質問をいたしますことについて、ぜひひとつ政務次官のほうでは、そういったような考え方でできる限り質問には答えていくようにお願いしたいと思います。 さらに警察庁に伺いますが、これは法務との関係とは異なりまして、行政権との関係、国政調査権ですね。これはどういうふうに考えておられますか。憲法六十六条の一二項に明記されております。
○宮地(直)政府委員 警察権の行使、運営の問題は、これは純然たる行政の範囲だと存じております。ただ、われわれのほうの捜査の結果等は、これが検察庁に送致されまして起訴をされ、そして公判廷に行く、起訴というものが現在起訴状一本主義をとっております関係で、そういう司法権の問題に関連いたしましてわれわれのほうもこれに応じて措置をとるべき問題があるというのでございまして、あくまでも警察権の行使、運営というものは、行政権の範囲内であると存じます。
○阪上委員 憲法の解釈はいろいろあると思いますけれども、六十六条の三項あたりの解釈としては、これは司法権に対する調査権との関係と非常に違ったものを持っておる。むしろ国会は監督的な立場に立ってやることができる。その点は司法権との関係上非常に違った面があるということなんですが、この点をはっきりと確認をしておいていただきたい。 そこで行政作用の司法権に接着する、結びついた分野、いわゆる検察行政といったようなものについて、おのずから限界があるとわれわれは考えますけれども、しかし、その検察権をえてして政治的に侵されるおそれがある性質を持っております。指揮権なんか、一つの具体例だと思うのであります。さような関係から限界はあるとしても、検察行政を保護していこうというたてまえから言うならば、これは当然重要な国会の任務じゃないか、こういうふうに考えておるのでありますが、そういう意味合いで、ぜひひとつただいま御答弁がありましたような態度でこれからの質問に答えていただきたい。何でもかんでも隠しだてして、答弁をしないという態度では、われわれとしても納得できない、こういうことなんであります。 そこで、この際さらに一点伺っておきますが、国政調査と公務員の秘密保持義務、この関係はどうでしょう。
○宮地(直)政府委員 われわれが職務上知り得た問題につきまして、それが人権に触れるような場合におきましては、これは明らかに部外に漏らすべきでなく、またわれわれのほうは刑事訴訟法上事案の真相を明らかにする責任がございますから、その事案の真相を明らかにするについて支障のあるような言動を行なうことは、やはり職務上の規律の問題になってくると思います。しかしながら、これがまた国政調査との関連に戻ってまいると思いますが、正当なる権限に基づいて御質問なり調査をなされます場合におきましては、これは最初申しましたような国政調査権との関係においてお答えするのが適当であろうと思います。
○阪上委員 宮地さん、いまおっしゃったようなことは法的根拠はどこにあるのですか。
○宮地(直)政府委員 これは第一に国家公務員法並びに地方公務員法及び警察の内部の規定の問題でございます。
○阪上委員 そうすると、国政調査権との関係では憲法上別にどうということはないのですね。
○宮地(直)政府委員 これはおのずからわれわれのほうの、秘密保持のほうも憲法との関係はあるわけでございます。したがって、両者の調和という点をよくはかるべき問題だと思っております。
○阪上委員 議院における証人の宣誓及び証言等に関する法律というのがあるのを御存じですか。
○宮地(直)政府委員 存じております。
○阪上委員 その中にそういった意味のことが書いてあるのです。規定されておるのですよ。
○宮地(直)政府委員 これは証人の規定でございまして、私どもは政府委員としてお答えを申し上げておるので、直ちに適用はないと思います。
○阪上委員 要はいま申し上げましたことは、国民が大きく問題にしておるにせ証紙及びにせ検印事件、これは民止血義の基盤になる選挙に関する問題であります。こういった問題を調査する場合に、繰り返すようでありますけれども、捜査中であるとかいうような理由によって、ことさらに報告すること、あるいは答弁することを避けるという向きがありますが、それ自体、政治とからんだ考え方であるというふうに受け取れる向きもありますので、そういうことのないように、ぜひひとつ国会の調査権を十二分に尊重していただいて、以下御質問を申し上げる点についてお答え願いたい、こういうことでございますので、そのようにひとつやっていただきたいと思います。 そこで、まず第一番に、この事件について現在捜査の段階はどの辺にあるか。これは警察並びに検察両方面からひとつお答え願いたいと思います。
○宮地(直)政府委員 にせ証紙の事件につきまして概要を申し上げます。またその内部にわたりましては、再度の御質問に対しましてさらにお答えいたしたいと思いますが、われわれのほうが承知いたしましたのは、四月十五日の午後六時四十分に、社会党本部のほうからにせ証紙と認定されておるものが出たという通知を受けました。これが捜査の帰結となっております。その後地にも聞き込みがありまして、現在製版業者は全部事件の捜査を終わり、さらにこの件の中心人物と思います松崎長作、三沢美照、それから福岡喜一、入倉邦雄、飯田新太郎、永里一郎、こういう者を、いずれも公記号偽造及び、一部の者につきましては、その使用の疑いをもちまして、検察庁に事件を送致いたしております。さらにこの事件の取り調べ中明らかになりました肥後亨の選挙はがきの横流し事件も警察段階におきましてわかりましたので、これも捜査いたしますとともに、松崎長作から肥後亨に、三回にわたりまして八十万円の買収が行なわれておる容疑も、これも検察庁に送致いたしております。さらに同地方統一選挙におきまして、福岡県におきまして同一系統と思われる疑いのあるにせ証紙が出ましたので、福岡県においては、この行使の面から捜査をいたしますとともに、警視庁におきましてもこの関係者を取り調べまして、福岡県のにせ証紙の事件と、東京におきます松崎、三沢を中心とする共謀事件との関連も順次はっきりいたしまして、それぞれ検察庁に送致いたしたのでございます。まだ警察といたしまして完全に事件が終わったと言えない面も行使面にございますので、これらにつきましてはまだ捜査をいたしております。 以上、荒筋を申し上げたわけでございます。
○阪上委員 法務省、どうですか。
○羽山説明員 お答えいたします。 ただいま警察庁の刑事局長が説明されました東京都の関係につきましては、松崎長作氏外七名を起訴いたしております。それから福岡県知事のにせ証紙の関係におきましては、渡辺一氏外四名を起訴いたしております。なお、この事件に関連いたしまして、すでに新聞等によりまして御承知のように、岡安彦三郎氏らの選挙違反が発覚いたしまして、その関係と、それから千葉県の昨年の選挙のときの選挙違反が発覚いたしましたこと、それからこれに関連いたしまして、さらに宅地関係の涜職事件が発覚いたしましたことと、それからなおまた先般新聞に報道されました庁内紙の関係、庁内紙の新聞社の代表者に、買収として若干の金を供与したという事実が発覚いたしまして、捜査をいたしておるのでございますが、本日現在におきまして起訴いたしました総人員は四十二名でございます。
○阪上委員 そこで、いま宮地さんのほうからは、警察段階においては捜査は一応終わったような、終わらないような、こういう言い方なんです。終わったのですか。
○宮地(直)政府委員 いま申しましたように、松崎と三沢を中心とする事件につきましては、おおむね終わったと思います。しかしながら、この偽造の証紙を貼付いたしました行使面の捜査において、なお私のほうでは捜査を要する面があるわけであります。
○阪上委員 そうすると、松崎、三沢、それから飯田新太郎というのがおりますね、東京都教育庁人事部福利課の福祉係長。この飯田新太郎の段階で終わった、こういうことなんですか。
○宮地(直)政府委員 飯田新太郎につきましては、五月七日に警察が公記号偽造共犯の疑いをもって逮捕し、取り調べをいたし、これを四十八時間の捜査時間をもちまして、さらに使用の疑いをもって検察庁に送致いたしたわけでございます。この事件につきましては、警察は四十八時間の捜査だけで検察庁のほうに身柄を移しました関係で、この段階以後の捜査につきましては警察庁は存じていないのでございます。
○阪上委員 なぜ警察は、そんな中途はんぱな捜査をやっておりますか。なぜそれを、まだ完全に終わっていない段階において、行使の面だけは残っておるというようなかっこうで切り離して検察へ持っていったか。だれが持っていったのですか。警察のほうから持っていったのですか、検察のほうから取り上げたのですか、どっちなんですか。
○宮地(直)政府委員 たてまえから申しますと、四十八時間以降については検事の留置及び検事勾留になるわけでございます。しかしながら、実際多くの捜査におきましては、検事勾留の時間は警察と協力いたしまして、検事に協力いたしまして捜査をするのが例になっておりますが、この飯田新太郎につきましては、われわれのほうでもこれからいろいろ東京都の内部の問題に入る端緒であると判断しておったのでございますが、検察庁のほうの判断で、自分のほうでやるからということにおいて身柄をすぐ拘置所に収容されましたので、私のほうでは取り調べができなくなったというのが実情でございます。
○阪上委員 検察庁で、なぜ私のほうでやるという考え方を持ったのですか。根拠は何ですか。
○羽山説明員 その事実はいま初めて伺うのでありまして、つまびらかにいたしておらないのでございます。
○阪上委員 よくわからない。もう一ぺん……。
○羽山説明員 いまその事実を、東京地検がそのようなことを申したかどうか、初めて伺うのでございまして、あらためて調査いたしまして正確なところをお答えいたします。
○阪上委員 いま一つ警察に伺っておきたいのは、千葉のにせ検印の事件ですね。これの捜査は、私の承知する範囲で、新聞等を見ますと、大体根本の段階で警察は打ち切られたような感じがするのですが、これはまた検察のほうへ取り上げられたのですか。
○宮地(直)政府委員 根本に対する容疑は、われわれのほうにおきましては肥後亨のはがきの横流し事件の捜査過程におきまして、根本の容疑が浮かんできた。警察におきましては根本の関係のいたしたところに捜索をいたしたいという段階におきまして、検察庁と相談をいたしたのであります。この段階において、これは相談の上、検察庁が捜索をするということにおきまして、根本の捜索段階から検察庁のほうに事件の中心がまいったわけでございます。
○阪上委員 福岡のにせ証紙の事件は、私しろうとでよくわからないのですが、東京の場合と異って——東京の場合は、申告その他によってやられたものだと思いますが、福岡県警みずからが手をつけた、自分で発見し自分で捜査を進めた、こういう形をとったように思うのであります。これはどこで打ち切られたのですか。
○宮地(直)政府委員 福岡県警におきますにせ証紙事件は、四月十日にすでにこういう疑いがある情報を入手いたしまして、県警といたしましてはこういう捜査をすでに開始いたしております。十一日にすでに一部のにせ証紙を発見いたしております。十二日の日と記憶いたしますが、社会党の県のほうから連絡を受けたようなことであります。このほうは吉田昇一を中心とするまで福岡県警のほうにおきまして措置をいたし、さらに警視庁のほうにおきましてもその疑いを持って、われわれのほうの平たいことばで申しますと、何か本件と手口が似ておるということにおいて捜査をいたしておりましたところ、やはり東京において製版をしたという事実をつかみ、さらにこのうち、いま松崎、福岡、三沢、入倉、永里が関係をしたという、その直接の関係人を発見し、その両者の捜査関係が警察段階の捜査におきまして完全に一致いたしたのでございます。
○阪上委員 大体わかってまいりましたが、千葉県のにせ検印の問題、これははがきの横流しを含んだ問題、この事案については検察庁と話し合いの上で検察庁に移したという格好、福岡の場合も大体そういうような形になっておる。ここで問題になるのは、松崎から飯田新太郎までの問題なんですが、これはいまの御答弁の内容を承っても、検察庁のほうではそういう事実についてはここではっきり答えるほど承知していない、こういうわけだし、警察のほうからははっきりと先ほどのような答弁があったわけなんです。私、なぜこんなことを伺うかということ、えてしてこういう事件について、あなた方は大ものを逃がしてしまうのです。警察の段階でこういった打ち切り方をしているということについて、勘ぐれば、これは大ものを逃がしてしまう結果になりはしないだろうかという感じが非常に強いわけなんです。まだ捜査の途中にあるものを検察へ持っていくという考え方自体に、私としては何か釈然としないものを感ずるわけです。もちろん検察へ持っていったから大ものは逃がすんだ、こうは私は言わない。しかしながら、こういう状態をじっと考えてくると、それから新聞等で報じられている捜査の過程を考えてまいりますと、何か警視庁が圧力でも加えられて、そしてもう捜査を適当に打ち切ろうというかまえになって、その方法として、世論の目をごまかすかごまかさぬか知らぬけれども、警察の段階から検察の段階に移していくというように勘ぐれば勘ぐれないこともない、そういうような考え方を持つわけなんです。その点で実は私は伺っておるわけです。 それからいま一つ検察のほうにお伺いしてみたいのですが、これは私もよくわからないが、刑事訴訟法その他によりまして、捜査というものについては、原則としては司法警察が新憲法によって確立されてくるといいますか、そういうような過程において、捜査をほんとうにやっていくのは警察じゃないか、検察はこれを指揮監督といいますか、指揮していくたてまえが筋としてあるのじゃないかと思うのです。それを警察の段階で捜査を打ち切らして、無理やりに持っていくような格好をとるということは、一体どこからきてい6のですか。何の考え方でそういうことをなさるのですか。これをひとつ伺ってみたいと思います。この事件を総合的に取り扱っていこうという関係で、特捜を設けてやっていくんだというような格好には、この警察が打ち切った段階においてはなっていないと私は思うのです。なぜ、そういう時期に、そういうことをなさったのですか。
○羽山説明員 御指摘のとおり、刑事訴訟法によりますと、百八十九条の二項でございますが、「司法警察職員は、犯罪があると思料するときは、犯人及び証拠を捜査するものとする。」こうなっておりまして、百九十一条のほうにおきまして「検察官は、必要と認めるときは、自ら犯罪を捜査することができる。」となっておりますので、この解釈といたしましては、一般の犯罪捜査の責任と申しますか、第一線で働く者は司法警察職員である。それから特別の場合には、検察官自身が必要と認める場合には捜査が自分でもできるんだ。そしてその捜査をするにつきましては、この百九十三条に規定がございますが、司法警察職員を指揮することができる、かようなたてまえになっておるわけでございます。したがいまして、このたてまえに従って日常の仕事をやっておられるのでございますし、このたびの選挙違反につきましても、おそらくそういうたてまえにのっとって仕事が行なわれていると想像いたすのでございます。 私は、本日どうだ、あしたどうだというこまかいことを一々報告を受けておりませんので承知いたしませんが、もう一つ、刑事訴訟法のたてまえにおきましては、身柄を拘束いたしますと、警察官は四十八時間以内に検察官に送致しなければならぬ、それから検察官は二十四時間以内に起訴、不起訴を決定し、起訴すべきものは起訴しなければならぬ、こういうふうに相なっておりまして、かりにこれを起訴いたしますと、本来ならば、警察の留置場へ置かずに拘置所に回すべきものでございますが、ただいま、いろいろ拘置所の狭いところとかあるいは共犯関係について若干の継続捜査を要するというような場合に、例外的に警察の代用監獄等に貫いておるわけでございます。 そこで先ほどの、途中で検事がこっちによこせと言ってとったというような御質問、あるいは私の聞き違いかもしれませんが、そういうふうに承ったのでございますが、私自身が検事として現場で捜査をいたしました経験から申しまして、警察が一生懸命にやっております事件を、こっちによこせと言ってとるようなことは絶対にございません。そういうようなときは、おそらく共犯関係が別途検察庁において捜査が進行しているというような諸般の事情を考慮いたしまして、十分警察と御相談の上こちらへ引き継ぐのでございまして、警察が一生懸命にやっておるものをとる、——むしろ検察庁といたしましては、警察のほうで十分に捜査をして送っていただくほうがずっと楽で手間も省けるわけでございまして、途中でとってしまうというようなことは決してないと考えるのでございます。
○野本政府委員 先ほどの御質問の中に、われわれのこの問題に対する態度について、釈然としないというような印象を受けるおことばがあったようにお聞きいたしておりますので、私どもの態度を一応この際申し述べさせていただきたいと思います。 国会におきまして、各いろいろな委員会でこの問題に触れての御質問がありましたとき、しばしば法務大臣は言明されておるのでありますが、このたびの選挙違反の措置については、どこまでも厳正公平な立場において、徹底的に真相を究明すべき旨を検察当局に指示いたしております。なお、去る六月二十四日に開催されました全国次席検事の会同の席上におきましても、法務大臣は重ねてその点を強調いたしております。同時に、法務大臣といたしましては、厳正な捜査処理を検事総長に一任いたしまして、検事総長が現場の関係検察官を督励して、徹底的な究明、捜査を行なうべきことを期待しておるわけでございます。 私より、この問題に対する態度を申し上げました。
○阪上委員 その種の考え方につきましては、本会議並びに予算委員会等で、衆参両院を通じて、明確にされていると私は思うのであります。しかしながら、御案内のように、これは昭和二十九年の造船疑獄事件に関して、ああいった指揮権の発動があったということも、これは事実であります。そこで私は別に勘ぐって言っているのではないのですが、世間では、ああいう過去の例がありますので、そういう見方をしがちだということを実は申し上げているのです。そこで、警察の捜査段階のまだ終わってないときに検察庁で取ってしまって、そして指揮権発動の対象にするおそれなきにしもあらずというような考え方をもたないこともない。いま一つは、警察にまかせておいてはどうもぐあいが悪い、ひとつ検察のほうへ早く取って、そして警視庁に対するにせ証紙事件の圧力をできるだけ軽減してやろうという向きも、善意に解釈すれば、あったかもしれません。だから、どういう理由でそういうふうになさったかということを私は聞いている。ところが、あなたのお答えでは、何か功名争いみたいに検察が警察からこれを横取りしてくるというようなことは断じてありません、こうおっしゃる。それはそれでいいです。幸い政務次官からもそういう重ねて指揮権発動のようなことはあり得ないのだ、しないのだということをはっきりされましたので、その点はこの程度にとどめます。 そこで、最初に質問いたしましたように、そうすると、捜査の段階としては、すでに起訴されている者もありますから、ほぼもう捜査は終わったというように考えていいのかどうか、こういうことであります。二十九日の某紙の伝えるところによりますと、前行政管理庁長官の秘書であった根本の起訴でほぼ終わりに近づいた、こういうような見出しが出ておるのでありますけれども、先ほどからあなたのお答えを聞いておりますと、新聞の報ずるところによりますと、と言って、あなたのほうから公表しなくても、新聞のほうではどんどん書いている、むしろあなたのほうが新聞のほうを信頼しているような言い方をされておったのですが、これは大体そういう段階にいまあるのかどうか、こういうことなんです。
○羽山説明員 新聞のことをあまり信用しないといってはあれでございますが、新聞だけでものを判断しているわけではございません。いま、現段階で捜査が終わったかどうか、終わりに近づいているかどうか、これは私は特捜部の主任検事でもわからぬと思うのでございます。それは予算を使う、全体計画を立てましてだんだん金を使っていけて、もうこれしかないというのと違いまして、このたびの捜査におきましても、最初はにせ証紙でございまして、千葉県の選挙違反が出てくるなどということは考えもつかなかったわけでございますが、それが出てまいったわけでございます。そこで、いま検察庁におきましては、先ほど申し上げましたように、四十二名起訴いたしておりまして、それはおおむね、事件の形と申しますか、選挙違反の系統から申しますと、下のほうの人が多いわけでございます。そこで、この程度で、私は正確なことは現場からの実情の報告だけで判断をいたしておるのでございますが、まだまだとてもこれは終わってないというような感じがいたすのでございます。
○阪上委員 衆参両院の予算委員会等におきまして、池田内閣総理大臣あるいはまた中垣法相、それから何か事件と関係がありそうな川島大臣の答弁、これをみな承っておりますと、目下捜査中であるので、こういうことでもって逃げてしまっている。そこで私は聞いているのです。捜査の見通しがほぼついているならば、この段階では目下捜査中とは言えないのではないかというようなことで質問を展開していきたい、かように考えたために実は質問しているわけです。いま承ると、理屈をいえばあなたの言うとおりです。未来永劫に続くかもしれません。永遠に続くかもしれないが、そんなことではないでしょう。やはりある段階にくれば捜査を打ち切ることはあるでしょう。どうなんです。
○羽山説明員 もちろん、捜査当局が厳正公平な判断に立ちまして、この程度で選挙取り締まりの目的を達したという段階になりますれば、たとえば逃走しておるというような特殊な事犯の関係を除きましては、一応選挙違反の捜査をやめて、常態に復するということはございます。
○阪上委員 よくわかりました。 そこで、次の質問に入りますが、捜査の段階が終末に近づいたという判断をまだすべき段階でないということでありますので、非常に質問がしにくくなるわけですが、これはやむを得ない。そこで、答えられぬことは答えられなくてもよろしいですから……。 このにせ証紙、にせ検印事件について、刑事訴訟法の百九十七条、これは捜査に必要な取り調べということになっておりますが、こういった取り調べを受けた者の中に国会議員クラスがおるやに私は聞いておるのですが、そういった事実があるかどうか。それから同じく刑事訴訟法百九十八条に基づいて、被疑者の出頭要求ないし取り調べでしょうが、これを受けた者の中にそういった者があるかどうか。まずこの点について伺いたい。どちらからでもよろしいです。
○羽山説明員 それらの点につきましては、おとといでございましたか、二種数の新聞に出ましてまことにびっくりしたのでございますが、われわれのほうには全然報告が参っておりません。
○阪上委員 警察のほうはどうですか。
○宮地(直)政府委員 警察のほうは、捜査段階におきまして被疑者としてさような者を調べたのはございません。
○阪上委員 刑事訴訟法百九十七条の捜査に必要な取り調べ、これは被疑者に対するものだけでありますか。
○羽山説明員 ただいまの条文は百九十八条でございますか。
○阪上委員 百九十七条です。
○羽山説明員 百九十七条の「捜査については、その目的を達するため必要な取調をすることができる。但し、強制の処分は、この法律に特別の定のある場合でなければ、これをすることができない。」と書いてございますのは、いわゆる任意捜査の原則を規定しただけの条文でございまして、人を調べるとかというような関係は百九十八条以下に規定があるわけでございます。
○阪上委員 ですから、こういった百九十七条に「捜査については、その目的を達するため必要な取調をすることができる。」となっておるのですね。その取り調べが人についてでないと、どういうふうに解釈できるのですか。そういうふうに解釈できるのですか。
○羽山説明員 人を含めまして広く取り調べるという文句を使っておるのであります。この条文はただし書きのほうにむしろ意味があるのでございます。強制の処分は、この法律に特別の定めのある場合でなければできない。それ以外のやつは任意でやりなさいということだけを書いた条文でございます。
○阪上委員 そこでどちらに重点があるかどうか別として、「捜査については、その目的を達するため必要な取調をすることができる。」となっているが、この条文に基づくところの取り調べを受けた者の中に、——あるいは受けた者がないならないでいいのですが、その中に国会議員は入っておったかどうかということを聞いているのですよ。
○羽山説明員 その点につきましては、先ほど申し上げましたように、報告を受けていないのでございます。
○阪上委員 報告というのは、どこから報告を受けるのですか。
○羽山説明員 われわれのほうは、最高検察庁を通じまして、現場のほうから報告を受けることになっております。
○阪上委員 そこで、報告を求めなければ報告を受けないのですか。きょうこの国政調査をやるのですよ。このくらいの質問は当然出るだろうとあなた方は考えていなければいかぬのだが、どうしておったのですか。
○羽山説明員 その点はあとで政務次官からもお答えがあると思うのでございますが、実はわれわれは大臣補佐の職責を持つものでございますので、新聞にああいう記事が出ますとちょっと、最高検へ聞きに行きたくなるわけでございます。ところが、いまの大臣の御方針といたしまして、このたびは徹底的にひとつやらせろ、したがって、あまり聞きに行くな、聞きに行くと雑音のようなことになってかえっていかぬというこのでございまして、昨日も実は刑事局長からも、私が刑事局長のところに参りましてちょっと聞きに行ってよろしいかと言ったら、待てということを言われまして、聞きに行っておらないのでございます。
○阪上委員 政務次官、これはあなた何か言う必要があるのじゃないですか。
○野本政府委員 新聞に報道されました国会議員の取り調べその他多くの事実につきましては、法務大臣としても、おそらく無関心ではあり得ないと思いますが、法務大臣におきましては、できる限り、捜査中の事実については報告を求めないようにというお考えを持っておられます。それは、御承知のように、与党の職員であった者が捜査の対象となり、また、現職大臣の元秘書官が起訴されたりしている事件の現段階におきまして、法務大臣のほうから国会議員が何人ぐらい関係しているかなどということにつきまして報告を求めることは、捜査当局に対して何らかの圧力を加えるというような誤解を上ずるおそれもありまして、適当でないとともに、捜査の秘密は、十分に捜査を担当する者を尊重いたしまして、思う存分捜査当局の仕事をしてもらいたいという考えでおるものと思います。いずれにいたしましても、お尋ねのような諸点は、目下捜査中のことであり、さしあたり未報告のことでありまして、われわれも承知してはおりませんし、遠からず判明して公表されることでありますから、しばらくの間御猶予願いたい、かように考えます。
○阪上委員 そういたしますと、法務大臣の考え方として、この種の事件は徹頭徹尾取り調べる、そういうような観点から、新聞等で国会議員三名ですか、東京地検が極秘裏にやっておる、こういうようなことを報道されても、そういったものについての報告を求めない。求めない理由は何かというと、徹頭徹尾調べるためだ、何か圧力をかけたような印象を与えることはまずい、——これは法務大臣は激励できないのですか。どういうふうな者が関係しておるかぐらいのことは聞いて、それならもっとやれというぐらいの激励はできないのですか。これはどうなんですか。
○野本政府委員 それは、先ほどもお答え申し上げておりますように、二十四口の全国の検事会同の際におきましても、この点につきまして特に強調して激励しておりますから、それをもって法務大臣の心境を御賢察願いたいと思います。
○阪上委員 法務大臣の考え方はそうなんでしょうが、私の考え方としては、むしろ国政調査上私は知りたい。法務大臣は知りたくなくてもこっちは知りたい。そこで百九十七条に該当するところの取り調べを受けた者の中に、国会議員がおるかおらぬか私は知りたい。これは要求したいのですが、どうですか。それは答えることができないものなのですか。もし答えることができないものであるならば、その法的根拠を明らかにしてください。
○羽山説明員 先ほど政務次官も申されましたが、あと何日でございますか、はっきり見通しは申し上げられませんが、そう長くないと思うのでございます。そこでそれまでちょっとお待ちいただきたいと思います。
○阪上委員 だから私は聞いておるのですよ。捜査は一体いつ終わるのだ。それはしろうとの質問だ、あなたはそうは言っていないけれども、そういう意味のことを言っておる。捜査などというものは、未来永劫続くものだとあなたは言っておる。未来永劫続くという舌の根のかわかないうちに、もうここしばらくして終わりますから、お待ちください、あなたの言っておることは一体何です。わからないじゃないですか。
○羽山説明員 国会議員が関係しておるかどうかは、そう長くないうちに判明する、この全体の事件はいつ終わるかわからぬ、こういうふうに私は判断するのであります。
○阪上委員 国会議員が関係しておるか関係していないかは、わかるのがそんなに長くはかからないということを、どうしてわかるのです。
○羽山説明員 先ほどから何べんも申し上げますように、私のほうは起訴状で想像いたしておるのでございまして、確定的なことは申し上げておりません。しかしながら、私も現場におりまして、この種の事件をやっておりますから、大体ある段階にきたとかいうようなことは想像して、あまり見当は違っていないと思うのであります。
○阪上委員 たとえば新聞等でもうすでに報じられておりますけれども、安井謙君の事務所、これが捜査を受けたのですか、あるいは取り調べを受けたのですか、私はよくわからないのですが、そういうことはもう世間周知の事実じゃないのですか。それについていましばらくお待ちください。——私は国会議員として百九十七条に基づいての捜査を受けた者はあるのかないのか、それを聞いておるのです。ないならないでいいのです。ないと言い切れるなら言ってみなさい。
○羽山説明員 にせ証紙を張った場所が安井謙議員の事務所であったということは、報告を受けております。そしてそこについて何らかの捜査が行なわれたということも報告を受けておりますが、安井議員御自身が検事の取り調べを受けたというようなことについては報告を受けておりません。
○阪上委員 ですから、報告を受けてないからその事実がないとは言えないでしょう。なせ報告を受けて——きようのこの調査に私は要求しておるのです。それをおっしゃいということを聞いておるのです。それは言えないのですか。
○羽山説明員 言えないと申しますより、実は知らないと申し上げるのが一番正確なのでありますが、ほんとうに報告を受けていないのであります。
○阪上委員 それでは調べて報告して下さい。できますか。
○大上委員 いまの答弁者は政府委員ですか、説明員ですか。阪上委員の質問はしごくごもっともだと思うのですが、所管の政府委員は刑事局長ですか。
○永田委員長 羽山刑事課長は説明員であります。
○大上委員 その間の説明を阪上君が了承するなら問題ないけれども、そうでないならば、早急に手配して、政府委員をお呼びになったらいかがでしょう。
○永田委員長 宮地刑事局長は政府委員であります。
○阪上委員 私は納得できませんから、ひとつ委員長、よろしく取り計らってください。
○永田委員長 ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○永田委員長 速記を始めて。阪上安太郎君。
○阪上委員 この刑事訴訟法百九十七条に該当する取り調べを受けた者の中で、国会議員が関係しておる者があるかどうか。それから刑事訴訟法百九十八条、これは被疑者の出頭を要求して取り調べる。これに該当する者の中で国会議員があるかどうか。この二つの質問につきまして、後刻答弁を承りたい、かように考えるわけであります。 そこでさらに質問を続行いたしまして、同じく刑事訴訟法百九十九条、これは逮捕状による逮捕であります。それと同じく刑事訴訟法の二百五十六条、これは起訴状、訴因、それから罰状、こういうことになっておるわけであります。これによって措置されたものの中で、特に公訴事実の中で公訴事実の陳述といいますか、口述の中で、国会議員に及ぶような内容のもの、おわかり願えると思いますが、国会議員の氏名、こういったものにつきまして、ひとつこの際報告願いたいと思います。これはどうでしょか、すでに起訴状の中にあるものです。
○野本政府委員 私はこまかいことは承知しておりませんので、いずれ事務当局、政府委員も来ると思いますが、そのときまで答弁を保留させていただきたいと思います。
○阪上委員 そういたしますと、この種の問題について、いま質問をいたしましても、いまの段階では的確なお答えが得られませんので、これもひとつ後刻答弁をいただくことにいたします。 それでは、そういった検察と関係なくひとつ質問をいたしたいと思います。 巷間伝わるところによると、検察行政ないし警察行政に政治的な圧力が加わったということがいわれておるのであります。新聞雑誌等の中から拾い上げてみましても、それを実証する、と言っては少し言い過ぎかもしれませんけれども、そういったものがうかがえるようなものが二、三あるように思うのであります。たとえば田中榮一代議士が原警視総監をたずねまして、このにせ証紙事件について、社会党の選挙妨害に対し公正な措置をとるように申し入れたということを聞いておりますが、この事実はありますかどうか。
○宮地(直)政府委員 四月十六日の午後八時過ぎに、田中榮一氏が警視総監を訪問されたことは事実であります。さような趣旨の申し入れがあったことは事実でございます。
○阪上委員 ほかにありませんか。
○宮地(直)政府委員 いまの御質問のほかにというのは、御趣旨の点ちょっと私にわかりかねますので……。
○阪上委員 そういう事実があったかどうかわかりませんけれども、新聞等で推測いたしますと、たとえば赤城宗徳君あたりが——この人は、都知事選挙連絡本部長ですね。その資格でもって、社会党がああいうことを言っているが、あれは悪質な選挙妨害だ、こういうような談話を発表しております。こういう人がこういうふうに談話を発表すると、とかく圧力をかけがちだと私は思うのですが、赤城さんにはそういうことはありませんか。
○宮地(直)政府委員 赤城氏がさような談話を発表されたことは承知いたしておりますが、これらの捜査に当たっております者に何らか連絡があったというようなこと、そういうことさえ私のほうは承知いたしておりません。阪上委員御承知のとおり、私どものほうは、いろいろ本件に関しましてうわさがございましても、いずれも証拠に基づいて措置をいたします関係上、証拠を、捜査幹部におきましていかようともすることはできない。また、事件を検察庁に送致いたしますから、あくまでもこれは適正に行なわざるを得ないような仕組みになっておりますし、われわれ、最初法務大臣も申されたように、公正な取り締まりを趣旨といたしておりますから、田中榮一氏が参りましたときの趣旨も、多少圧力というふうに部外は見るかもしれませんけれども、さような圧力を受けたという印象は——私直接警視総監と話しましたけれども、さようなことは全然ございません。
○阪上委員 藤原節夫君あたりもやはり同じようなことを言っておる。この人がそういう圧力をかけたということはあなたの知っている範囲ではありませんか。
○宮地(直)政府委員 本件事案は政治的には相当大きな問題でありますので、巷間いろいろの風評がございます。しかしながら、われわれは決して圧力をかけられたというようなことはございません。
○阪上委員 川島さんと、今度起訴された根本ですが、この関係は、ああいった秘書官としての関係を持っておったのであります。巷間いろいろいわれておることは、別におおい隠すこともないだろうと思うのです。川島さんからそういう圧力はございませんでしたか。
○宮地(直)政府委員 ございませんでした。
○阪上委員 そうすると、具体的に、このことに関して警視総監に会ったというのは田中榮一さんだけだ、こういうことになるのですが、これは、しかし、そうは言い切れないのじゃないかと思うのですけれども、あなたが知っている範囲ではそういうことだということですね。 そこで、この田中榮一さんに会ってこういう申し入れを受けた原警視総監に、きょう出てこいと言ったのだが、何か足が痛いとか頭が痛いとかで出てこない。あなたは直接本人の意思を聞いたそうだが、本人は圧力を加えられたというふうにはとっていない、こういうことなんですか。
○宮地(直)政府委員 私が原警視総監と話しましたときには、田中榮一氏は赤城氏の声明文を持ってこられて、現在出ていると言われているものが、ほんとうのにせ——ほんとうのにせというとおかしいのですが、にせであることに間違いないかという御質問であった。この時間におきましては、まだ警察ににおきましてこれがにせであるか、ほんとうの証紙であるかということが決定していない段階でございますから、何ともお答え申し上げていないのであります。
○阪上委員 大体、この事件の張本人である松崎長作君ですか、これと、東京都知事選における東選挙事務所といいますか、——選挙事務所というのは、これは届け出しなければならぬようになっていると私は思うのですが、そういった公式な選挙事務所、これとの関係について、警察段階における捜査において、どういう関係があったということが判明したか。全然関係なかったものか、関係があったとすればどういう関係があったか、これをひとつ……。
○宮地(直)政府委員 東さんの選挙事務所の届け出はございましたが、松崎長作が東の選挙運動をしておったことは、結果的に判定できるわけでございますが、その選挙事務所の中の一員として、とわれわれのほうは考ええられないような印象を持っているのでございます。
○阪上委員 考えられないような印象、——印象ですから、あなたのかってだと思うのですけれども、警察はかってな印象を持ってはいけないのだ。やはり客観的な裏づけによって考えるべきだ。それは印象の段階ではないと思うのです。警察が印象なんというのはおかしいと思う。どういうことで、運動員はやっておったけれども直接関係がないように思うのか。選挙事務所というのは選挙運動をやるところではないのですか。
○宮地(直)政府委員 選挙事務所の届け出でございますが、選挙運動というものはその事務所に限られるわけではございません。なお、私がさように申しましたのは、自民党としての全国的な統一地方選挙の運動及び東氏の選挙事務所の中間にあった組織に属しているものと、私は資料から判断をいたしておるのであります。
○阪上委員 その中間にあったというのですが、キャップはだれですか。
○宮地(直)政府委員 これは私のほうの捜査の内容に入ってまいりますが、現在の段階におきましての犯罪捜査に直結いたしておりませんので、お答えを差し控えたいと思います。
○阪上委員 そうすると、そこまで捜査していなかったという解約もできる。 それなら検察庁の段階ではどうですか。政務次官ではちょっと無理でしょうな。答える者がいないのはしようがない。これも保留しておきます。 次に、それじゃ選挙資金関係ですが、これは答えらられますか。——この東京都知事選挙の東選挙について、出納責任者はだれなんですか。
○松村(清)政府委員 古山利雄というのが出納責任者として届け出られております。
○阪上委員 いわゆる総括責任者というのはだれですか。
○松村(清)政府委員 総括者につきましては、これは事実上の認定でございますので、あらかじめだれであるということはわかっておりません。
○阪上委員 すでに選挙も終わっているのですが、結果はどうなんですか。結果としては、推定される者はだれですか。
○宮地(直)政府委員 いま選挙局長からお答えを申しましたように、総括主宰者等につきましては、捜査の結果、事実認定をいたして、これが総括主宰者あるいは地区の総括主宰者、こういうふうに認定してまいりますが、まだ認定する段階に入っておりません。 それからなお、先ほど私のお答えに不明確なところがありましたが、松崎長作は選挙対策の連絡本部の一員としてわれわれのほうは把握いたしておるのであります。
○阪上委員 総括責任者を認定するということは、こういった事件解決のきめ手になるんじゃないかというふうにも考えられます。それに対してまだわからない。——そこらが逃げ口上じゃないかと私は思うのですが、それは最終的にはどこで認定するのですか、裁判所ですか。
○宮地(直)政府委員 これは警察段階において総括主宰者というふうに判断をして、事件を送致する場合もございます。いずれにせよ、起訴の段階におきまして総括主宰者なりやいなやということを認定して、最終的にはこれは裁判所の判定になるわけであります。
○阪上委員 これは政務次官、段階はわからないでしょうね。——これもひとつ保留しておきます。 東京都知事選の法定選挙費は幾らなんですか。
○松村(清)政府委員 七百万でございます。
○阪上委員 選挙費用の届け出収支、親金だけでいいです。
○松村(清)政府委員 都の選挙管理委員会に届け出られております支出は五百四十三万、あと端数がございますが、五百四十三万でございます。
○阪上委員 いや、収支を聞いている。
○松村(清)政府委員 収入のほうは七百六十万円届け出られてあります。
○阪上委員 法務省から出ておる起訴状、起訴事実の、これは要旨しかどうしてもくれないんですが、これはあとで質問しようと思っているんですが、この要旨の中で、東選挙のために使われた額は、収支の中に出てくる支出の中に含まれておるかどうかがやはり問題だと思います。松崎長作の手を通じて運動報酬として現金合計八十五万円というものが起訴事実の中に入っている。こういったものは五百四十三万の中に入っております
○松村(清)政府委員 これは取り調べの結果によりませんと、はっきりいたさないと思いますけれども、そのような経費は届け出られた中にはおそらく入っておらないことと私は推測いたします。
○阪上委員 こういったものが出てくるということになると、選挙費の超過ということになってくるのではないでしょうか。
○松村(清)政府委員 そのような、他の人から出されました支出が、候補者あるいは出納責任者と意思を通じて支出しておりますならば、あとでこの届け出られた費用に加算しなければならぬと思います。
○阪上委員 候補者と意思を通じてという問題が、非常に問題になると思うのです。もし、これが意思を通じたものでなければ、幾ら金を使ってもいいのですか、選挙運動に。
○松村(清)政府委員 これはいたし方ないことであります。
○阪上委員 これは他の条項によって、犯罪として、取り上げられる性質のものであるのではないですか。
○松村(清)政府委員 現行法によりますると、公職の候補者あるいは出納責任者と意志を通じない支出につきましては、特に、責任を問われるようなものはない、こういうふうに考えております。
○阪上委員 しかしながら、起訴事実の中にこれが入っておる。松崎は、昭和三十八年三月五日ごろから、四月十六日ごろまでの間に、四回にわたり、肥後亨に対し、運動報酬として現金合計八十五万円余を供与した。これは束知事選です。これが起訴理由になっておる。こういうことは、政務次官にはわからぬでしょうが、これは宮地さんにはわかるでしょう。これは、やはり買収でしょう。公職選挙法二百二十一条なんでしょう。それはやたらに使って、それで使い得だということにはならぬでしょう。
○松村(清)政府委員 その起訴事実を私、承知いたしませんけれども、おそらく買収、供応その他のために支出したものなら、起訴になると思います。
○宮地(直)政府委員 それは肥後亨と松崎との関係におきまして、いま申されましたように、四回にわたって八十五万円を供与した、これは買収罪をもって論議されておりますので、内容において、さらに、おそらく検察庁のほうの問題になると思いますが、これが候補者あるいは出納責任者と意思を通じたものかどうかという点がまだあるのでございます。起訴の事実としましては、買収ということだけを出しておるわけであります。
○阪上委員 その点について、捜査の段階ではどうなっておるのですか。これはあなたにもわからぬのですか。
○宮地(直)政府委員 警察の段階におきましては、さような事実が出てきておりません。
○阪上委員 にせ証紙、一万六千枚の印刷代、これは松崎がやっておるが、これは公記号偽造罪ですね。これに要した費用、これはわずかだというようにいわれておりますけれども、五百四十三万円の中に入っておりますか。
○宮地(直)政府委員 われわれのほうの捜査といたしまして、当然のその費用というものにつきまして追及をいたした。しかしながら、規正公訴事炎の中には費用というものを、明確にまだいまの段階におきましては、これは検察庁のほうにおきましても取り上げていない段階でございますので、お許しを願いたい。ただし、われわれのほうにおきましては、もちろんこの費用の裏づけというのは捜査の重点でございます。したがってこれが他の肥後の違反、いま申しましたような買収事犯というものがその捜査の過程において出てまいったのでございます。
○阪上委員 もう時間も、——次の質問があるそうですからこの程度にとどめたいと思いますが、もしこの八十五万円は候補者と直接意を通じて出したのだ、使ったんだということになれば、これは明らかに五百四十三万円の法定費用の制限額をこえるわけですね。仮定の上の話ですが……。
○松村(清)政府委員 法定費用は七百万円でございまして、五百四十万に八十万ですから六百、一十万ということになります。
○阪上委員 先ほど質問を申し上げて答弁を得られない部分、これをひとつ保留いたしまして質問を終わりたいと思います。
○永田委員長 ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○永田委員長 それでは速記を始めてください。 ————◇—————
○永田委員長 地方自治及び地方財政に関する件について調査を進めます。 質疑を行ないます。質疑の通告がありますので、これを許します。太田一夫君。
○太田委員 私は新産業都市の指定について、この際経済企庁長官にお尋ねをいたしたいのでありまするが、非常に新聞をにぎわしておりまして、しかもまた、国会の中もあのように次から次へと陸続たる陳情でありまするが、けさの新聞を拝見いたしますると、宮澤長官は準指定はつくらないとか、あるいは十ヵ所程度にしぼるとか、こういうことをおっしゃっていらっしゃるのでありまするが、その中で近く、おそらく十二日には決定するであろう、こういう心がまえを新聞記名には発表になったということでありますが、それは事実でございましょうか。
○宮澤国務大臣 十二日に決定をしたいということを申したことはございません。ただできるだけ早い機会に——これ以上遷延をすることはいかがかと思いますので、決定をいたしたいとは考えております。
○太田委員 十二日ではないが、なるべく早く決定をするのだということですが、そこで私お尋ねいたしたいのは、この問題に対する経済企画庁のお考えと、関連する建設、農林あるいは通産、自治、運輸等の各省の見解というのが、それぞれまちまちであって、たとえば経済企画庁においては全然選に漏れておるという見解であるけれども、某省においてはこれは非常に有力であるという見解、うわさも流れておるのでありますが、指定の基準というのは一本化されておるのでありますか、それとも現在指定基準というのはなおまちまちに相なっておるのでございますか。
○宮澤国務大臣 指定の基準は、昨年末に関係各省七省でございますけれども、相談をいたしまして、すでに決定をいたしております。
○太田委員 それじゃこの際、その指定の基準について若干詳細にお答えをいただきたい。実はその解釈などをめぐっての各省のそれぞれの独断的な説明であろうかと思いますが、政府の見解というのは、各省ごとに非常にまちまちだという印象を受けておりますので、この点を少し明細にお答えをいただきたい。
○宮澤国務大臣 新産業都市建設促進法第一条の趣旨並びに本法案が両院で御審議になりました経緯、さらに修正になっておりますが、修正になりましたところの経緯を勘案いたしまして、この法律の運用は、いわゆる地域格差是正を主たる目的として、したがって、開発のおくれている区地に将来の開発のための拠点を設ける、これが本法律の施行の眼目になる考え方であるということをまず一つ申しております。したがって、原則として開発地域を優先して指定をするということにたっております。それからどちらかといえばそういう開発の拠点となりやすいのは概して臨海地帯でございますから、臨海地帯に重点を置く、しかしながら内陸地帯を排除するというほどのことではない。 次に指定は、今回は全国を通じて大体十ヵ所程度にしたい。これが基準の根幹になります考え方でございます。
○太田委員 したがって指定の基準は、いままで発表されておりますとおりにこれは一本であり、その箇所はおよそ十カ所程度とし、いわゆる既開発地帯でなくして、将来開発を要する地帯をまず対象とするということ、同時にそれは臨海地帯のみでなくして、内陸地帯も含むということ、こういう点が明らかにされたと思うのです。したがって、いまのその基準からいいまして、各地域が盛んにそれぞれ猛烈な運動をする。たとえば国会議員を先頭に立ててまで運動する理由はどういうところにあるのか。基準が、正確であるならば、おのずからそこに先後優劣の順ができまして、だれが見たっておよそここであろうということは見当がつきそうなはずである。それが今日に至るまでお互いにわれ先にとその指定を受けるために狂奔しておるというのは、いかなる理由に基づくのであるか、この点について、長官としてはどうお考えでございましょうか。
○宮澤国務大臣 考えますのに、指定についてはそのような大まかな原則を基準としてきめておるわけでございますが、そのような準則の読み方は、絶対的にこれはいけない、これはいいということは必ずしも申しておりませんので、そこに多少の希望的な観測が入る場合もあると思います。 それからまた、事が何ぶんにも今後七年あるいは十年後のその地域におけるところの工業出荷額等を問題にしておりますために、計算のしようによっては、これは未知数でございますので、いろいろな数字が出てまいります。したがって、自分の地区は将来かくかくのごとく発展するというようなものの見方について、各地区がいろいろな、若干これも希望的な観測をまじえた考え方をされるということも無理からぬところがあります。その辺から、私どもが予想いたしましたよりははるかに、いわば熾烈な、そしてたくさんの地方からの指定の希望が出てきたものと考えております。
○太田委員 したがって、それぞれの地域が、自分のところは将来かくかくの生産量に相なるであろうというような計算例をつくり上げて、それをたてにあなたのほうに指定を迫るということが活発に行なわれるということは、いわば指定基準というものがあいまいであったということだろうと思うのです。もう少しそれが具体的になってきていいんじゃないか。将来の生産高というものは、数字でございますから、これはどのように細工をいたしましても、将来のことでありますから、今日的確に確認をするわけには相ならない。したって、将来どういう生産量になるとかいうようなことを基準の中心とするということは、いささか問題があるのではないか。政府としては指導性があってしかるべきである。国土開発のたて生えから新産業都市をつくるということ、この基本の精神に帰っていくならば、 こうこうこういうところにこういう都市をつくって、そうして開発に資したいという積極的な意欲と申しますか、指導的な精神と申しますか、指導をするものがあなたのほうに何かあっていいんじゃないか。あなたのほうがただ受け身の立場になっていらっしゃるということは、いたずらに陳情というものを操り返さしむるにとどまり、これはひいては地方自治のあき家、あるいは地方自治がどうかなってしまいまして、ただ新産業都市の指定を受けるために一切の力を集中するというような弊害さえ現われてきておる。どうでしょう、もう少しあなたのほうは、この際そんな陳情などの必要のない基準というものがあってしかるべきだと思うのですが、おつくりになる気持ちはないのか。いまのままの状態で十二日なら十二日ごろの指定まで推移するおつもりであるのかどうか、その点いかがでしょうか。
○宮澤国務大臣 誤解があってはいけませんので、あらかじめ申し上げておくわけでありますが、この法律の規定しておりますところによりますと、指定を希望する地方は当該都道府県議会の議決を経て政府に正式に申請をする。それをいわゆる要請大臣七大臣が協議をいたしまして、地方産業開発審議会の議を経て総理大臣が指定をする、こういうたてまえになっておるわけであります。したがって、この法律をそのまま文字どおりに運用いたしますと、各地方で府県議会の議を経るという、非常に重い手続を経て申請をしてこられることになるのでありまして、しかもその結果は、おそらくは多数の希望はいれられないということになるのでございますから、そういうことは、地方自治のために必ずしもよくないというふうに考えました。したがって、正式に都道府県議会の議決を経るところの申請はしばらく待ってもらいたい、各府県において御希望があるならば、それを内面的に承りましょう、こういう形で、行政を進めてまいっておるのが現在の姿であります。 それに基づいて四十四カ所の希望がございまして、事情聴取などをいたして、この基準に照らしてただいま最終的に政府としての内面的な意思をきめよう、こういう段階にあるわけでございますから、法律そのままの運用から申しますと、これから正式な申請が出てまいるわけであります。そこで、その段階で今度は具体的な実施計画につきまして、当該申請者と政府との間で協議をいたす。この実施計画の策定いうことが実は非常にむずかしいおも立った作業になるわけでありまして、それを通じて、はたして当該地方が考えておるところの計画に、どれだけの具体性があるかということ、また企業側の意思はどうであるかということ、公共投資はどういう方向で、どのくらいな年次割りでやっていくかということが、その段階で具体的に討議になるわけであります。したがって、その前の段階で各地方に内意を聞くための基準といたしましては、私どもは先ほど申し上げたようなところでまず十分である、このように考えておるわけであります。
○太田委員 それでは、四十四という有力な希望地がある、適格地がある、あるいはまた申し入れたところが四十四カ所あるのだ。その四十四分の十をおきめになるのでありますから、四十四分の十というならば、大体基準に照らし合わせて十に近いものをしぼって、その中から十を選ぶというならわかるが、四十四をすべてそのままに野放しにして陳情させるということは、いたずらに陳情が繁雑になるだけだ、こう思うわけです。新聞報道を見ますと、北海道であるとかあるいはまた常磐地区でありますとか、あるいは富山方面でありますとか、新潟県、岡山県あるいは九州の大分県というようなものが相当有力なものとしてしぼられて、そのほかには関東の鹿島だとか東海の東三河、東駿河湾、中国の山口県、広島県というのが準有望地として報道されておる。したがって、この報道はどこからか出たと思うんですが、その中から選ばれるのだ、大体そういうことはきまっておるのでごさいますか。この報道は誤りがあるのですか。
○宮澤国務大臣 どの報道をおっしゃっていらっしゃいますかわかりませんが、私どもとしてはまだ最終的な意思をきめていないわけであります。
○太田委員 しかしあなたは、これはまた同僚からお尋ねいたしますけれども、あなたの言として、ある地区においてはもう少々考えてみる必要があるという意味深長なことさえおっしゃったということが付記されている。私は準指定制度をつくらないとか、十カ所にしぼるとか、こういうようなことをおっしゃったあなたの考え方というものは、これは総体的な話ですが、よろしいのでありますが、個々の問題については相当問題があろうと思うんです。だからきめるなら早くきめたほうがよろしい。それからもしある程度あなたのほうの基準に合致しておる適格地があるならば、この中からきめるんだくらいのことをあらかじめ言うておいたっていいじゃないか、十でなくてもよろしい、十四でも十五でも。けれども九か十に限定して、準指定制度はつくらないということ、これは事実でございますか。
○宮澤国務大臣 法律には準指定制度を置くということが定めてございませんので、置きようがないと思います。
○太田委員 そのとおりですね。だが、あなたのほうは、それにひとしいよりなことを別なことはで言っていらっしゃるということが伝わっておる。それは鉱工業整備地域としてそこに特別な財政援助をいたしましょう、公共事業費の割り当てをいたしましょう、こういうようなことが言われておりますが、それは事実でございますか。
○宮澤国務大臣 昭和三十二年ごろと思いますが、そのころから公共事業の重点配分をいたしますために、関係各行の次官等が集まりまして、鉱工業地帯整備協議会というものを設けております。そうしてその協議会の定めるところによって、協議の結果によりまして、四大工業地帯を初め国内の幾つかの地帯に公共投資を重点的にするという、そういう機構が現実に動いて仕事をしておるわけでございます。このたび新産業都市の問題を考えます上に、先ほど申し上げましたように法律第一条の規定に従って、いわゆる地域格差是正を主たる目的として行政をいたしたいと思いますが、同町に他方でそういう地区よりは、より投資効果の早い地帯というものが当然に考えられるわけでございます。それは主として太平洋、瀬戸内海ベルト地帯に多くそういう地区があると思うのでありますが、この際それらの地区について何もしないでよろしいかといえば、やはり投資効果が早くあがるということは、国民経済的に見て必要でありますから、それなりの措置をすることが必要であろう。これはしかし新産業都市という構想とは異質なものであります。別個なものでございますが、そういう必要はある、このように昨年の秋ごろに考えました。したがって、それらの地区についても新産業都市に対すると同様に、経済企画庁に一定額の調整費を組みまして、そうしてその調整費をつけて鉱工業地帯整備計画に送り込む、こういうことは必要であろう、そう考えましたので、その点についてはただいま考慮をいたしております。
○太田委員 念のために伺いますが、その鉱工業地帯整備地域という、この概念に当てはまる地上区に対しては、公共事業費の優先配分をするんだ、そういうことは既存の制度を適用するということだけであって特別たいして意味はない、こう思いますが、経済企画庁の指定基準の中に、東関から近畿に至る日本の中枢地区は指定の中には入れない、指定の要件を満たしておるものとは考えない、こういうような御方針があるやに承っておりますが、それはいかがでございますか、ほんとうでございますか。
○宮澤国務大臣 指定基準の中に「新産業都市の区域の指定は、全国総合開発計画にいう開発地域を優先するものとする。」このように昨年の暮れに示しております。したがって、開発地域を優先するという意味は、整備地域は優先させないという意味でございますから、整備地域となれば関東、東海、近畿などがそれに当たるわけでございます。
○太田委員 そこまでいきますと、四十四の中から振られるものが出てくるわけですね。それはおおむねどことどこですか。おわかりでしたらこの際……。
○宮澤国務大臣 それは四十四を仕分けまして、それらの地域にどれらのものが属しておるかということを検討すればよろしいわけでございますが、数にいたしまして十余りであろうと思います。
○太田委員 念のためにその名前を、御記憶していらっしゃるだけおっしゃっていただきたい。
○宮澤国務大臣 ただいま政府委員からお答えをいたさせますが、誤解があるといけませんので申し上げておきますが、開発地域を優先するものとすると申しておりますので、絶対に排除するとは基準では申しておりません。その点を御承知を願いたいと思います。
○大来政府委員 四十四のうち整備地域としてあげられますのは、鹿島、宇都宮、前橋・高崎川辺、熊谷・深谷、千葉・木更津、松本、岐阜・大垣、東駿河、束三河、北伊勢、滋賀県東南部、播磨、大和、和歌山県北中部、こういうようなところがいわゆる整備地帯になっております。
○太田委員 私はそれは少々非科学的だと思うんですね。今日の事態からくるならば、四十四を同列に置いて御指定なさるべきだ。今日盛んに運動しておりますのは、四十四の中でいまおっしゃった十幾つ二十近いものを除いた地域が運動しておるわけではない。この整備地域の中に入っておる地域のそれぞれの促進協議会の連中も、真剣に運動を今日なお続けていると思う。けれども、もしもそれは絶対不可能なものであるならば、早く引導を渡されてしかるべきだと思う。今日まで引っぱっていらっしゃったのならば、そういう整備地域というのは条件的には二次的だとおっしゃることはいささか問題があろうかと思うのです。こういう点については大臣はいかがですか。あなたも先ほどちょっと弁解なさいましたように、それは絶対だめだということをきめておるわけではないとおっしゃった。ここまできたならば開発地の中に和歌山だとか、あるいは松本なんという長野県のむしろ非常に後進地域まで入っているんだから、そういう付近まで整備地域だからこれは二次的だということになってはいささか問題がありゃしませんか。これは全部オープンであなた方がお考えになることがほんとうの理想的なものだと思いますが、その点お考えはいかがでしょう。
○宮澤国務大臣 仰せのように松本などはいまいう整備地域に入っていないと私は考えております。開発を要する地域というふうに私は認識いたしております。 それから地域格差是正をはかる、そして開発発展の中核となるべき新産業都市を建設しようということが法律第一条に定めるところでございますので、やはりおのずからそれは開発地域を優先するということの立法の趣旨だと考えておるわけであります。
○太田委員 長官のおっしゃるとおりに、松本付近などは先ほど政府委員のほうからは確かに読み上げられましたけれども、それは別に特段に条件が欠けておるとは思わないということですが、そういうお考え方で、整備地域にあるから一括して一律にだめだというようなしゃくし定木でなくて、個々に十分に御選定なさることが必要だと思います。これは十分開発という精神にのっとってすみやかに決定されることを望みます。これは御答弁要りません。 終わります。
○永田委員長 松井誠君。
○松井(誠)委員 端的にお尋ねをいたしたいと思いますが、最近政府は、中央につながる政治というようなことを意識的に言って、陳情政治をあおっておるわけです。それが特にこの新産都市の指定をめぐって、自分のまいた種を刈るのに大汗をかいておるという状況なんです。そのこと自体ももちろん問題で、住民の税金を使ってやる陳情放流ももちろん問題ですけれども、それが最近特にひどくなりましたので、具体的にニュースに基づいて実はお伺いをいたしたいのです。たとえば革新系の首長を持っておるところでは、そういう新産業都市の指定について不利な条件がある、そのようなうわさが流れておるというニュースがあるわけです。 そこで、具体的に長官にお尋ねをしたいのですけれども、どちらも五日の新聞ですが、この五日の朝日新聞には、たとえば九州の大分・鶴崎地区——これは過ぐる知事選挙で革新系の木下知事が当選をした、その後県の中の自民党の内部事情が複雑になって、そういうこともあって、この新聞記事によると、宮澤長官は九州の指定については特に慎重配慮をすることを考えておるというようなニュースがあるわけです。もう一つはやはり同じ五日の新聞ですけれども、毎日新聞に、郡山の市長、これは社会党の党籍を持っておる市長ですけれども、これがやはり新産都市の指定を獲得するためには党籍を持っておってはいけないということで脱党をするという、そういう動きさえも出ている。しかもこれは新聞によりますと、大野伴睦氏が、直接、もし市を愛するならばそのようにしなさいというアドバイスをしたということまで新聞には出ておるわけです。二つとも長官お読みになったかどうか知りませんが、まずお読みになったかどうかということからお伺いをしたい。
○宮澤国務大臣 昨日の本院商工委員会で同じようなお尋ねがありましたので、そのときに両方の記事は読みました。
○松井(誠)委員 その中で、大分・鶴崎地区については、長官の名前が直接に出ておりますが、九州について特に慎重な配慮をするという、原因は別ですけれども、そういうお考えがあるのかどうか、そのどうですか。
○宮澤国務大臣 特に九州について特別に慎重な配慮をしなければならないという理由は全然ございません。
○松井(誠)委員 そういう意味では、この新聞報道はその点に関すり限りは誤りだというように考えていいわけでてね。 それではひとつ根本的にお尋ねをいたしたいのでありますけれども、この新産業都市の指定をめぐって、いま言ったように非常に陳情政治が激しい。私も、これが政治的な観点ら、つまり先ほど長官が言われたように、地域格差を是正するという、全く正しい政治的な立場から判断をされるのは当然ですけれども、それが間違って、ゆがめられて、政党的な立場から判断をする、それが何か政治的な立場からの判断であるかのようなこじつけさえ行なわれて、革新系の首長の場合には、差別待遇をするといううわささえも流れておるそうですけれども、そういうことはもちろん考慮をされないと思いますけれども、念のためにひとつお返事をいただきたいと思うのです。
○宮澤国務大臣 公共団体の首長は、自由な選挙により適法に選ばれたものでありますから、その人がどのような政治的信条を持っていようと、政府の行政には何にも関係のないことであります。
○松井(誠)委員 当然そうでなければなりませんけれども、しかし、たとえは大分県の知事選挙に池田首相が出かけていって、そして革新系の知事が当選をするならば新産都市の指定は困難になるのだということを白昼堂々と言っておる。そしてそういう考え方が、現実にこの新産都市の指定をめぐって流れておる。そういう現実は長官は御存じありませんか。
○宮澤国務大臣 そういう現実は存じません。ただ先ほど申しましたように、そういう新聞報道は読んだことがございますけれども、そのようなことが事実であるか事実でないか、私は確認し得ないわけであります。
○松井(誠)委員 これは新聞報道じゃございませんけれども、現実にそういう革新系の首長がやってくる。そうしますと、表面、お前は革新系だからという形で、露骨には言いませんけれども、現実にいろいろな意味で差別待遇をされておるということを私は聞いておるわけです。少なくとも長官は、そういう意図が全然ないということならは、まことにけっこうというよりも、むしろ当然なんですけれども、しかし実際に大分県の知事選挙でそのような首相の発言があったということは、単に新聞記事だけでなしに、長官は御存じじゃないのですか。
○宮澤国務大臣 ただいま具体的に御指摘になりました県の知事は、何度か私のところへもお見えになりまして、私も新産業都市指定の御希望について直接に事情を承っております。したがって何かその間に差別待遇をしたことがあるかとおっしゃるならば、全然そういうことはないつもりでございます。 それから総裁云々ということにつきましては、私はつまびらかにいたしません。
○松井(誠)委員 新産都市の指定をめぐっていろいろな問題が起きてきて、その中の一つに、先ほどもちょっと読みました、大野伴睦氏が直接に——直接にというのはだれに直接にというのか、必ずしも記事でははっきりしませんけれども、ほんとうに市を愛するならば党籍を離れたらどうだというような、はなはだ非常識なことを言ったように新聞記事には書いてあるわけなんです。そうしてこの記事のおしまいのほうには、革新系が首長の地位にある地域は指定しないといううわさが自民党内には流れておるという。これは何も名もない新聞じゃございません。毎日新聞に出ておったわけです。私は、火のないところに煙は立たぬといいますけれども、このような一流紙が、このようなニュースを流すということについては、全く根拠もないわけではないと思う。そしてそういうことはおそらくそういうことは長官の耳にも入っておられはしないかと思う。正面からお尋ねすればもちろん御答弁を聞かなくてもわかるようなお答しか予想はできませんけれども、それにもかかわらず現実にこういうものがあるということです。そのことをひとつ。これは私がこのあとで自治大臣やその他に地方行政のあり方についてお尋ねをするその関連の一つとして実はお尋ねをいたしておるわけです。もう残るところあまりございませんけれども、しかしこのことを政治的な配慮をするというのは当然ですが、それを政党的な形にねじ曲げるということはどうしても許されない。その点をひとつどうか天下に正確に立場を表明していただきたいということをお願い申し上げまして質問を終わります。
○宮澤国務大臣 事実だけを念のために申し上げるのでありますけれども、ただいま御指摘になりました特定の市の市長がどういう政派的な心情を持っておられ、どういう党籍を持っておられるかということは、実は昨日まで私は存じませんでした。それくらいそういう問題については関心を持っておらない、無関心であるわけであります。したがってそういうことが行政の判断に入り得る余地はないものと考えます。 ————◇—————
○永田委員長 警察に関する件について調査を進めます。 先ほどの阪上委員の質問を続けます。阪上安太郎君。
○阪上委員 にせ証紙事件、にせ検印事件につきまして、刑事訴訟法の百九十七条、これに該当する取り調べを受けた者の中に、国会議員が含まれておるかどうか、先刻の質問の第一点はこれだったわけです。 それから第二点として、同じく刑事訴訟法の百九十八条、被疑者の出頭要求、取り調べ、これに該当する者の中に国会議員が含まれておるかどうか。含まれておるとすればその氏名を明らかにしてもらいたい。こういうことを私は要求しているわけなんです。明らかにして下さい。
○竹内(寿)政府委員 早くこの委員会に出頭いたさなければ相すみませんわけだったのでございますが、よんどころない用事でおくれまして深くおわび申し上げます。 ただいま御質疑のございましたいきさつは、刑事課長から十分伺っておりまして、いまお尋ねの点でございますが、国会議員が調べられている、そしてその名前を述べるようにということでございます。刑事課長からも御説明申し上げたそうでございますが、私ども法務省の者といたしましては、国会議員が取り調べを受けているかどうかを実は報告を受けていないのでございまして、そのこと自体があるかないかということにつきましても、お答えを申し上げることはできない次第でございます。ただ申し上げ得ることは、ただいま非常に、一生懸命で現地では捜査をしておりますので、おそらくは捜査を一生懸命にやるべきだという御趣旨の御質問かと思いますが、そういう意味におきましては法務当局も全く同感でございまして、そういう観点から、しいて捜査の毎日の進行状況を尋ねることを差し控えておるというのが脱状でございますので、何とぞご了承を賜わりたいと思うわけでございます。
○阪上委員 それじゃあなたに来てもらった意味がないですよ。それじゃ同じことなんです。七月の朝日新聞の「国会議員三人調べる」、その記事の内容を見ますと、「東京地検特捜部は、すでに事件の大筋の起訴を終え、捜査は関係国会議員の任意調べの段階にはいっているが、」こういうことになっておるわけです。そこで事は非常に重大になってきておるわけで、国会も余すところといったって、きょう一日なんです。先ほどこの点について伺っておもと、課長は、いずれもうすぐそういうことは判明いたしますので、ほんのしばらくお待ち下さい、ということですが、何か聞いておると、国会の開会中にこういった国会議員が関係しておるというような事件を公表することは、これは適当でないという判断のもとに、国会の終了したあとにおいて発表するというような政治的配慮まで含まれているのじゃないかという考え方を実は持たざるを得ない。もっともっと捜査を進め、国民がこれほど問題にしている問題でありますので、国会開会中といえども遠慮なく、もし逮捕すべきものであるならば、堂々と逮捕請求を議長にしてやるべきものではないかと私は思うのでございます。それにもかかわらず、午前中から伺っておると、何だかんだとことばを曲げて、そうった氏名の発表すら断わっている。一般の刑事事件についてはどうですか。だれだれを参考人に呼んだというようなことまで発表しているじゃありませんか。どこそこを調べたというようなことまで発表しているじゃありませんか。にもかかわらずこの種の事件について、なぜそういうように隠蔽しようとするか。私は知らないとあなたはおっしゃるが、私が知らなくてだれが知っているのですか。それはだれが知っているのですか。いまの段階で、関係しているかどうかということについてだれが知っているのですか。関係してないんですか。ないならないと責任持ってはっきりここでおっしゃい。あるのなら明らかにその氏名等をここで発表しなさい。報告なさい。なぜそんなことがいけないのですか。
○竹内(寿)政府委員 私は六年間刑事局長をいたしておりまして、国会にはしょっちゅう参って、先生方の御質問にお答えを申し上げておりますが、国会の国政調査権に対しましては、最大の敬意を払って御答弁を申し上げているつもりでございまして、この件に限って特に軽視するとかそういうような気持ちはみじんもないのでございます。いま御指摘の新聞記事は私もよく見ております。しかしながら、この記事は新聞社の推測によって書かれたものと思われるのでございまして、もちろん当局が発表したものではございません。また、私どもは報告を受けるのでございますが、これには時期がございまして、私どもは職責としまして取り調べの状況は知っておくのでございますけれども、特に国会議員その他関係の東京都関係の選挙違反等につきましては、世間から圧力を加えたとか、捜査をやめさしたとか、いろいろそういう批判をこうむることは、法務省としましてはまことに心外なことでございますので、大臣も特にその点を配慮されまして、この問題について、向こうから報告があれば格別、それまでは催促がましい調査をしないほうがいいだろうという特別のおことばもありましたものですから、特に私どものほうからは報告を求めていないのでございます。しかしながら向こうとしましては逮捕したとか、あるいは起訴したとか申しますと、その状況はきわめて簡単ではございますが、報告が参りますので、そういう状況の資料をまとめまして、この席でお答えを申し上げることは常にいたしておるのでございますが、この件に関しましては、課長はどういうふうにお答えを申し上げたかわかりませんが、私自身も課長に、調査をするために東京地検から事情を聞くというようなことは差しとめておるわけでございまして、事実私ども存じておらないのでございます。存じておらないのでございますから、お答えができないのでございますが、知っておりまして、なおかつ国政調査梅の関係におきましてはいろいろ問題はございますが、抽象的に申しますと、やはり捜査中の事件につきましては、国会議員とかいう特殊な地位にあられる方だから秘密にするというのではなくして、どの事件につきましても、参考人として調べられたということなどがよく新聞に出ますけれども、これはみな新聞の推測記事でございまして、当局といたしましては決してそういうことの発表はいたしておりません。いやしくも、まだ参考人であるか、容疑者として調べたかということは調べておる当局だけが知っておることでありまして、世間一般の方にはわかりませんことでありますので、その方の名誉のことも考えなければなりませんし、捜査の今後の進展に影響することもありますので、捜査中におきましては、むしろわれわれにさえも極秘にして捜査を進めておるのが現状であろうと思います。そういう意味で、決して先生方の御意思を軽視するつもりでは毛頭ございませんが、事情は以上のようなことでございますので、御了承願いたいと思います。
○阪上委員 たとえば、われわれの非常に関心を持ちました例の善枝さん殺しの問題ですね。あれなどにいたしましても、これは警察の段階であったかもしれませんけれども、やはり相当思い切った発表をしているじゃありませんか。ああいったものはああいうふうに発表しておる、被疑者の段階において。これもあなたの口で言えば、それはやはり新聞がかぎつけて書いたんだというような言い方になるかもしれません。何か、そういう態度をとられなければならぬと言うことについて法的な根拠があるのですか。
○竹内(寿)政府委員 警察ではよく発表する、発表といいますか、警察のほうの記事はよく出るではないかというおことばでございますが、私どももよく見るわけでございまして、善枝さん殺しの事件につきましての所轄警察署長の談話というようなものが新聞に出ておるのを見ておるわけでございますが、これは、世論が非常にせっついて、知りたがっておる、これは当然なことでございますが、そういうことで発表されたのだろうと思いますけれども、検察庁としましては警察とやや立場も違っておりますし、検察庁は由来起訴をいたしました場合には、これもほんとうはあまり詳しい発表はいたさないのでございますけれども、起訴をしたということは発表いたしております。しかしながら、捜査中の事柄につきましては、私がこの国会議事堂で御説明を申し上げたことはございますけれども、検察当局としまして公式に発表をいたしたことは、私の記憶する限りではございませんので、新聞記事等しさいに御検討いただきますとわかります。これは主として先ほど申したような関係者の名誉に関する問題、信用に関する問題、あるいはまた捜査の今後進展していきます上においての証拠隠滅等を防ぐ点等、すべてを考慮いたしましてそのような措置をとっておりますが、何もかも秘密にするというのではございませんで、起訴されたものは当然公判廷において明らかにされることでございます。かりに不起訴になりましたものにつきましても、その不起訴の内容を公にすることは適当でございませんが、検察審査会というような制度がございまして、不起訴の内容を検討するような機関もございます、それぞれの機関で、それぞれ明らかにするというたてまえになっておりますので、その法律の制度に従いましていたしておるわけであります。この捜査の秘密を守っていくということは、刑事訴訟法の規定にもこれを間接に裏づける規定が、二、三にとどまらずございますし、また事柄の性質上当然でもありますので、捜査密行ということは、これは捜査としましては鉄則ということに私どもは理解いたしております。
○阪上委員 この新聞によると、極秘で調べた、——極秘で調べたというのは、新聞の解釈はまちまちだろうと思います。こんなものを見ておりますと、何か調べ方にやはり極秘と極秘でないものがあるような感じがするのです。そんなことはないんでしょう。
○竹内(寿)政府委員 私には極秘でない調べ方というのはよくわかりませんが、すべて調べは極秘に調べているつもりでございます。
○阪上委員 私がこのようなことをがんばるのは、いままでえてしてこういうような捜査が行なわれ、そうして調べられた本人は知っているはずですから、それまで極秘にするわけにはいかないし本人は知っているが、新聞等にも公表しないということだ。何か、選挙法がざる法だといわれておる文字どおり、ざるというのは、小さいものからこぼれやすいのですけれども、どうもいままでのあれから見ると、大きいものはどういうわけかこぼれてしまって、小さいものだけがざるにとまっている、こういう現象がある。それはほんとうに国政調査として、行政権と司法権の接着するすれすれの部門の問題についてはむしろ並行して調査を進めたいという考え方はあるし、国会としての当然の任務だ、こういうふうに考えてそういった接着部門についての質問をさっきからやっているわけなんです。この場合のねらいとしては、できるだけ検察行政を保証していきたい、政治的な圧力からこれを保護したいといりのがわれわれの調査の目的なんです。こういう場合に、あくまでも調査中である、こういうことで、在来は大体それで了承してきたわけなんでありますが、しかしながら、そういうことが、えてして大ものを逃がしてしまうというおそれがありますので、実はしつこく質問しているわけなんです。答えられぬしかいうことについては問題があろうと思いますけれども、たとえばこの委員会を秘密会議にすれば答えられるのですか。
○竹内(寿)政府委員 私どもが存じております事柄について、秘密会にすれば答えられるかどうかという点は、まさしく仰せのとおり、国会の調査権の及びます範囲が検察権運用のどの部分までいくかという事柄になろうかと思います、これは非常にむずかしい問題でございまして、一言をもってお答えを申し上げることは困難でございます。私どもの考えとしましては、こういう問題の捜査というようなものは、ある時期におきましては、秘密をあくまで保持しなければならぬと思いますが、またある時期、時間が経過してまいりますと、これを公表しても差しつかえない、また公表することが公益に合するというようなこともあり得る事柄でございます。でございますので、私は法律で許されます範囲のことは、極力御説明を申し上げて、御調査、御審議に協力を申し上げるべきだというふうに考えて、従来もそういう考えを貫いてまいりました。例を申し上げるまでもなく、私どもの答弁では、不満足であるということで、現地の直接捜査に当たりました検事を、この委員会にお呼びになって調査をなすったことがございますが、かえって捜査に当たっております者は、何事も言いにくいというようなことで、お答えができなかった経験も私持っておりまして、ここは非常にむずかしいところでございますので、先生方の御判断を受けながら、私どもとして対処してまいりたいというふうに思っております。
○阪上委員 わからぬでもないのですよ、私はわかって質問しておるのですから。通常の問題ならばといたしましても、この種の政治犯といったものに関連する問題は、むしろ私は天下に公表して、公開捜査をやってもしかるべきだというぐらいの考え方を実は持っておるわけです。しかし在来の捜査のやり方からして、いまおっしゃったようなこと、しかもいま聞いてみれば、人権尊重というたてまえももちろんあるけれども、同時に捜査の妨害とか、政治的な関与とかいうようなものをおそれるという意味のこともおっしゃっているのですね。だから、私は最初に言っている。私はそういう捜査の妨害をしようと思って、言っているのでも何でもない。こういうことを伺うことが捜査に妨害になるでしょうか。
○竹内(寿)政府委員 先生の御質問が捜査の妨害になるというのではなく、先生は、おそらく検察がしっかり捜査をやれ、いかなる圧力にも屈せずにやれ、こういう御激励の御趣旨で御質問をされておるものと私は思っておるのでございまして、私どもありがたく伺っておるわけであります。しかしながら、公表をされますと、事柄は先生の御意図とは必ずしも——これは見る人によって千差万別でございまして、いろんな批判も出てまいりましょうし、捜査の手続というのは厳格な規則にしばられて動いておるのでございまして、私どもが第三者として議論をするのとは違いまして、証拠がなければ逮捕状一つ出してもらえない、これは当然のことでございます。そういう証拠から証拠を追って、その積み上げの上に捜査を進めてまいりますわけで、正直なところ、現場の検事はネコの手も借りたい、と言っては悪いのですが、そのくらい多忙な生活のようであります。でありますから、いやしくもこちらへまとめて報告するということになりますと、いろいろなものを整理して書くというような手間もかかりますので、いまは何ごとも君らにまかせるから、しっかりやれという体制が、私はいま東京地検に与える激励としては最高の激励の方法であろう。もちろん先生方の御質疑のありますことは、これは速記録にも載っておることでございますので、東京地検当局にはお伝え申し上げますが、現状はそういうことでございます。
○阪上委員 逆に、公表しないで、極秘で取り調べられておる段階において、これはあなた方に対して少しことばが過ぎるかもしれないけれども、過去の例からして、どうもその限りで物事がもみ消されるという例が私は過去において間々あると思う。これは少し言い過ぎた言い方かもしれませんが、率直な話がそうなんです。これが天下に公表されるということになりますると、もみ消しはきかないというような感じも私はするわけです。いままで選挙違反について大物が全部のがれてしまう、そうして小物ばかり逮捕しているというような格好になるのも、そこから来ているのじゃないか。あなたのほうでは、そんなことは断じてないと言うかもしれないけれども、そういうことをおそれるがために、私は発表しろということを先ほどからっているわけです。しかしあなたは、何も存じないとおっしゃっている。存じないという人に聞いてみたってしようがない。ところが、先ほど政務次官その他に申し上げたところが、あなたは存じておるということなので、それじゃ来てもらおうということになったのですが、これではこれ以上質問を続けるわけには参りませんが、中垣法相その他法務省関係の方々が、善意でもって捜査に圧力をかけない意味において報告を求めないのだとあなた方がおっしゃる。われわれはあなた方の考えであって、国会議員として質問している私としては、そうじゃないのだという先ほどの見解に立って報告を求めるべきである。そういう場合に、これは東京地検の、この事件件を取り扱っている主任の検事を呼ばなければならぬということになると思う、しかしあなたの説明では、過去においてそういう例があったけれども、やっぱり答えられないのだという。こうなってくると、どこにも当たるところがないようになってしまうので、どうにもこの問題を進めるわけにはいきません、非常に答弁に対して私は不満でありますけれども、質問はこの程度にとどめておきます。
○永田委員長 松井誠君。
○松井(誠)委員 最初に一般的な問題としてお尋ねをしたいのですけれども、選挙違反の摘発のときに、先ほど法務省の課長さんから、現在起訴されておる人たちはいわば下のほうの運動をしておった人なので、したがってこの捜査全体としてはまだまだ終わるなどという段階ではないと思うという御答弁があったわけです。という意味は、やはりいま阪上委員の質問も、大ものを逃がすなという観点から質問をされたわけです。やはり選挙の機構の一番頂点を押えるという大方針でやられるのだと思いますけれども、念のためにその点からお伺いしたいと思います。
○竹内(寿)政府委員 何をねらってこうするということは、捜査におきましてはなかなか目的どおりには進行しないのでございますが、証拠としてあらわれてまいります限り、それが犯罪であって、やるべきものはどこまでもやる、そういう強い考え方は検察官の長い伝統の中につちかわれておりまして、途中で、証拠があるん、だけれどもやめるとかといったようなことは、ただいまの検察官の考え方の中に、いろいろ批判もあるようでございますけれども、決してさようなことはございませんで、やはり証拠に基づきまして、やるべきものは徹底してやる、これが検察官の身上でございます。
○松井(誠)委員 それはもちろん当然ですけれども、私のお伺いをしたいのは、あらゆる犯罪の場合にそうでしょうけれども、一番その根源をつくということが当然必要であります。したがって、それを選挙犯罪に当てはめれば、選挙運動の機構の中で、そういう犯罪につながる最高の地位の者をねらうということは当然だと思うのです。ですから、その点を、念のために最初にお伺いをしたいわけですけれども、そのように理解をしてもいいわけでし上うね。
○竹内(寿)政府委員 犯罪の根源をつくということは、捜査の大原則でございます。選挙違反の場合も、それと何ら違うところはございません。
○松井(誠)委員 このにせ証紙の問題も、東京地検のいわゆる頂上作戦ということで、なるべく上のほうへ早くいこうという捜査の方針をとっておるというようなことが新聞に出ておりましたけれども、特にこの場合に、頂上作戦をとるのではなくて、選挙違反摘発一般の問題として、そのように考えていただきたいと思うのですが、この選挙犯罪の捜査も、やはりそういう根本的な方針でやられだとすると、選挙運動の機構といいますか、具体的にいえば都知事選挙における選挙運動の機構は、大体おわかりになりましたか。
○竹内(寿)政府委員 東京都知事選挙違反の、機構と、選挙に対する態度というようなものは、東京地検ではある程度つかんでおると思うのでございます。しかし、いままで報告がありましたのは、先ほど申しましたように、起訴になった者だけでございまして、その起訴になった者の起訴事実を見てまいりますと、刑事課長からも御説明をしたと思いますが、にせ証紙の関係の事件、それから買収の関係の事件等でございまして、それに付随して千葉県の的の知事選挙の違反が出てきた、こういうところでございます。東知事の選挙に対して、どういう態度をとって関係者は臨んだであろうかというようなことにつきましては、違反という面からだけでは全貌を把握するということは、おっしゃられても無理なことでございまして、これはあくまで違反という線から見た知事選挙、こういうことに私どもの意見はなるわけでございます。
○松井(誠)委員 もちろん、違反との関係で捜査をするわけですから、それ以外のものにを伸ばすわけにはいきませんけれども、たとえば、その選挙対策の機構がどのようになっておったかということは、やはりその選挙犯罪を調べる場合に非常に重要な要素になるではないかと思うのです。ですからたとえば実質上の総括主宰者がだれであって、資金の具体的責任者がだれであって、それからどういう形になってその選挙の運動の機構ができておったか、それを調べることがほんとうは捜査の眼目になるのではありませんか。ですから、そういう意味で私は聞いているので、そう犯罪と関係ないことを調べてもらいたいというようなことを申し上げているのではない。そういう意味で、この東の知事選対というものの機構は、もうここまでくればおよそはわかったのではないかということをお伺いしたいのであります。
○竹内(寿)政府委員 東京地検におきましては、ある程度つかんでおるものと想像されます。総括主宰者というようなものは、あらかじめ法律の上に規定して、身分が届け出によってきまるといった性質のものではございませんで、捜査を進めてみて、そうしてその人が総括主宰者と認められるかどうかということを判断するわけでございますから、こういうものはやはり捜査が不十分であるかもしれませんか、とにかく完了したという段階においてだれがどういう地位のものであって、だれがどういう立場であったろうというような判断が、検尿小官としましてつくわけでございます。その判断は、それを基礎にして公判において検察官の意見を述べていく、これが捜査の順序でございますので、まだ捜査の途中でございますから、全貌がわかったというふうには私どもには想像できませんが、ある程度のことはもちろんつかんでおるのじゃないかというふうに想像いたされます。 〔委員長退席、高田(富與)委員長代理着席〕
○松井(誠)委員 その次のことをお尋ねする前に、先ほど阪上委員との間で問題になりました国政調査権のことについて、最初にお伺いしたいと思うのです。 もう二年くらい前になりましたが、やはり私は調査権の問題について局長と議論をしたことがあると思う。それは、右翼団体に対する資金源をはっきりさせるべきではないかということをお伺いしましたら、局長は、たしかそれは結社の自由というものとの関係で、わかっておっても答えられないという御返事だったと思うのです。つまり、憲法で保障されている結社の自由を、資金源をはっきりされるということによって侵害する、ですからお答えができないという御答弁であったと思うのです。私はそのときに、そういうわけではなくて、むしろほんとうの右翼対策というものを真剣にやろうとするならば、公表するということがいいじゃないか、捜査の密行ということは、原則論としてはわかります。しかし、ときによりけり、事件によりけりではないかということを申し上げたのですが、いまも聞いておりまして、同じような感を深くするわけであります。今度の場合、国会議員の召喚の問題について、まだ具体的におわかりでないということですから、話は別ですけれども、それではもしわかれば発表ができるのかどうか。国会で質問があれば、もう時期的にはちょっと間に合わないかもしれませんけれども、発表ができるのではないかという仮定でお尋ねをするわけなんですが、普通の場合にはなるほど捜査は密行という局長の大原則はそのとおり、しかし、具体的にこの場合にだれが捜査当局に呼ばれたということは、また容疑者としてであるか参考人としてであるかという、そういうところまで必ずしも要求はしなくて、具体的に呼ばれた人はだれであるかという程度のことならば、これは捜査の密行ということともほとんど関係がございませんし、それよりも何よりもそういうことをはっきりさせるということが、阪上委員の先ほどのお活ではありませんけれども、やはりもみ消しというものを不可能にする、もみ消しというものができにくくするという積極的な意味を持っておるのじゃないか。普通の破廉恥的な犯罪と違って、何か選挙違反は犯罪じゃないという意識があるのですから、捜査本部へ選挙違反で呼ばれたということが、個人の名誉というものにもあまり関係がない、そして捜査そのものを進める上にむしろ積極的な意味があるとすれば、いまはわかっていないというお話ですからあれですが、もしわかれば、それは発表をして差しつかえない、というよりも、むしろ捜査に協力をするという意味で発表すべきではないかと思いますけれども、その点はどうですか。
○竹内(寿)政府委員 それは、前にも御質疑の際に、国会の国政調査権との関連において申し上げた記憶が私もございますし、そのときに申し上げました考え方、つまり信用を害するとか、あるいは不当に威信を失堕するというような名誉に関する問題、捜査の将来の方向を妨げるとか、いろいろな観点から捜査は秘密裏に行なうべきものであるという鉄則ができておるのだと思います。 そこでこの調査権との関連におきまして、いま先生は、公表することが捜査に圧力をかけるとか、そういうようなことを防ぐことに役立つというお考えでございました。これも確かに御見識だと私、思います。しかしながら、同時にまた、それが国会議員というような方が調べられるとか調べられないというような問題でございますと、国会議員はまた国会議員としての威信も名誉もあるわけでございまして、それが犯罪の嫌疑で調べられたのか、参考人として調べられたのか、そういうことも明らかにされませんで、ただ検察庁に調べられたというようなことのみが報道されるということによって、そういう方々の名誉、威信に及ぼす影響と、捜査に圧力が加えられないようになるということと、そういう点をいろいろ考えていただきますと、ものは見方でございますが、検察庁としましては、そのために圧力を加えられるというようなことのないように、私どもは最善の努力を——そういう誤解さえも受けてはいかぬという態度をとっておりますので、その点は、そういう点で御心配はないというふうに思うのでございます。あと残りました問題は、威信、信用、そういう人権の問題をやはり考えていかなければなりません。検察庁としましてはこれは当然なことであると思うのであります。御了承願いたいと思います。
○松井(誠)委員 御答弁を聞いておりますと、呼ばれた国会議員の名前がわからないからお答えができないということよりも、かりにわかっても答えられないというようなことのほうに重点があるような気がするわけです。逆に考えれば、わかっておるけれども答えられないのだというのが、むしろ真実ではないかというような印象さえも受けるわけです。この件に関しては、特に法務大臣は、一切の圧力がましいことはやめろ、徹底的に追及しろというかまえをとっておるそうですけれども、その親心がかえって逆にその犯罪を隠蔽するような形に利用されておるのじゃないか。つまり、いまどういう捜査過程にあるかという、そのことを聞くことさえも遠慮をしろという、その配慮は配慮として一つの意味があると思いますけれども、しかしそれがこのようないわば政治的な問題については——それもたとえはわれわれが国会議員の名前をもしわかれば出せと言うのは、先ほどもお活がありましたが、大いにやれという立場から申し上げるわけです。したがって、そういう目的であるにかかわらず名前がはっきりさせられないというのは、むしろ公正な捜査というものにかすみをかけるような結果になる。したがって、結果的には法務大臣の親心というものが、逆な作用をするというような印象を私は受けるのです。 繰り返しますけれども、いまはわかっていないということですが、問い合わせをして報告を求めるということ自体もいまはやらないということなんですか。あるいはそれはやってもいいけれども、発表はできないということなんですか。
○竹内(寿)政府委員 問い合わせをして承知をしておくという責務を、私、刑事局長としては感じておるのでございますけれども、先ほど申しましたように、そういう問い合わせをしますことは、かえって法務大臣からの圧力がかかっておるというふうに現場の者に誤解を与えてはいかぬから、差し控えたほうがいいではないかという大臣の親心があるわけでございますので、私どもとしましては、そのとおりに処置をいたしておるわけでございます。
○松井(誠)委員 くどくは申しませんけれども、たとえば大臣が、国会からそういう要求があった、だから報告せよと言えば、これは圧力のために報告を求めるとはよもや検察庁は考えないだろうと思うのです。どういう意図でわれわれが答弁を求めておるかということは百も承知なんですから。ですからそういうことで大臣が言われれば、これは圧力と感ずるなどというばかなことはあり得ないと思う。しかしこの点は押し問答になりますから私はその程度にしまして、局長に一点だけお伺いしておきたいと思います。 先ほどちょっと御答弁がありましたが、四十二名が起訴されておる、それの犯罪の態様ですね、選挙違反の中でどういう案件が何名ということは大体おわかりですか。
○竹内(寿)政府委員 刑事課長が詳細にその点は明らかにし得ると思いますので、刑事課長から答弁させていただきたいと思います。
○羽山説明員 御承知だと思いますが、松崎長作という自民党の事務職員が公記号偽造という罪名でございまして、約一万六千枚の証紙を偽造したということと、東京都知事選挙に関連しまして、肥後亨氏に対し、警察段階におきましては三回でございましたが、検察庁におきまして四回になりまして、計八十五万円を買収として供与したという一連の事件が八名でございます。それからこれに関連いたしまして発覚いたしました岡安彦三郎氏ほか三名の事件がやはり買収で起訴になっております。そのほかに、先ほども申し上げましたが、いわゆる庁内紙の関係におきまして、これも松崎長作氏が買収をし、金をもらった相手は二十七名ばかりになるのでございますが、それが一連の事件でございます。それから千葉の選挙の関係で三名。それから関連いたしまして発覚いたしましたいわゆる競馬会関係の事件で数名でございまして、東京都と千葉の事件ですでに起訴されておりますのが四十二名。それから福岡のにせ証紙の関係で起訴されましたのが五名でございまして、これを合わせますと四十七名になるわけであります。
○松井(誠)委員 そうすると、選挙の自由妨害といいますか、演説会場の妨害、そういうものは犯罪としてあがってきていないのですか。
○竹内(寿)政府委員 まだ私どものほうに報告はないのでございますが、その関係につきましてもおそらく警察当局並びに検察庁は捜査しておるものと推測をいたしております。
○山口(鶴)委員 関連。野本法務政務次官と刑事局長のお二人に聞いてみたいと思うのですが、先ほど阪上委員、ただいまは松井委員から国政調査権の問題と司法権との関係に触れましていろいろお尋ねがございました。私はこういう方面についてはしろうとでございますが、しかし私ども考えまして、確かに国会議員の問題についてお尋ねをする問題が、司法権の問題を微妙な関係にあるということはわかります。しかし、それではなぜ私どもがこのような問題を問題にするのかということを、私はお二人に静かに考えていただきたいと思う。それはかってこの問題が問題になりました際は、嶋中事件あるいは浅沼事件に関連いたしました右翼テロに関する問題でございました。右翼テロは申すまでもなく日本国憲法の基本的原則である民主主義というものに触れる基本的な問題だと私は思うのです。今回のにせ証紙も私は同様だと思います。日本の政治形態で、やはり国権の最高機関たる国会、あるいは地方自治の実態を現実に運営をする地方自治体の選挙、これがいいかげんになるということならば、現在の日本の政治の根底がくずされるということになると思うのです。ですから右翼テロの問題、それからまたにせ証紙の問題は、当然国権の最高機関たる国会とすれば、日本の根底をゆるがす重大問題として、そういう観点からお二人が追及し、また報告を求めておると私は思うのです、ですから私は通常の問題とは違うと思うのです。そういう意味からお二人がそういった問題についてどうお考えであるのか、そういう中から先ほどお二人が要求いたしました問題についてどう対処せられるおつもりであるのか、くどいようでありますが、重ねて私はお伺いをいたしておきたいと思うのです。
○野本政府委員 単に選挙だけでなしに、あらゆる面におきまして正義を守っていくということが、私は一番大事なことだと思うのです。そこで私どもしろうとでありますが、常識的に考えまして、検察当局の生命は、国民にかわって正義を護持することだと思うのです。そういう線で現在検察当局がこの問題に臨んでおり、われわれもまたその気持を十分尊重しつつ検察の推進を期待しておるわけでございます。したがって、正義を守ろうとしておる検察陣営の良心的な捜査活動というものに絶大の期待をかけておるわけです。
○竹内(寿)政府委員 御趣旨は御質問のとおりだと私も承っておりますし、さように信じております。決して他意はないのであって、やはり国会として重大問題だという観点に立っての御質疑であるというふうに私も理解いたしまして、その御趣旨を尊重すればするほど、どういうふうにお答えを申し上げるのがいいかということに苦慮するわけでございます。何と申しましても捜査権というのは司法権に直接しておりまして、私は三権分立で行政権であるから云々というような理屈を申してかれこれ申し上げることは差し控えたいと思います。しかしながら捜査権というのは、検察官みずからその身分が保障されておりますように、司法権がうまくいくかどうかは、検察官の捜査が適正であるかどうかということに多大の関連を持つ事項でございますので、検察権が他の力によって影響されてならないことは、裁判権が他の力によって影響されてならないこととほとんど同じような意味において、私どもは重要なことだというふうに考えるわけでございます。そこでその目的を達成しますために、先生方の御質問のような方法が一番いいか、私がただいま答えておりますような立場をとっていくのがいいかという、これは方法論の違いでございまして、私どもとしましても、十分これからも勉強させていただきたいと思いますが、現時点において意見を述べろということでございますと、多年こういうことによって検察権は外部の力から独立して、良心に従ってその検察権を運用してきた、こういうことを申し上げるほかないのでございまして、そういう実績の上に検察権は行使されているというふうに申すほかないと思います。私どもは東京地検が全く良心的に何ものの力にも属せず、正義を守ってこの捜査を進めていかれるものと思います。しかし今回申しますように、現在の刑事捜査手続というのは非常に検事の力を制約しておりまして、世間一般では証拠となるような伝聞証拠は、裁判所では一切通用しないものであります。そういうような刑事捜査手続の実態をもよく御理解を賜わりまして、検事の苦心につきましても深い御理解をいただきますように私からもお願いを申し上げる次第であります。
○山口(鶴)委員 私とすれば、先ほど申し上げたような基本的な考え方、そしてまた私どもが国会で質問をいたしましたことに対して、むしろ積極的に検察当局のほうからお答えがあることのほうが、ざこばかりがつかまって大魚が逃げるというような、従来のややもすれば国民の間から批判のある問題を解決をして、そして日本の民主主義を守っていくいしずえをつくる上にいいのではないか、こういうふうに思って要求をいたしておるわけであります。御答弁は要りません。 ————◇—————
○高田(富與)委員長代理 次に、地方自治及び地方財政に関する件について調査を進めます。質疑の通告がありますのでこれを許します。太田一夫君。
○太田委員 時間がだいぶ過ぎておりますので、固定資産税の評価制度につきまして、自治省にお尋ねをいたしますので、これまた端的にひとつお答えをいただきたいのです。 まず、第一にお尋ねをいたしたいことは、今度の評価制度の改正は、どっちみちやらなければならないときがきておりますからやむを得ませんけれども、これをやりますと土地、いわゆる田畑並びに宅地は相当税額が引き上げられる。家屋においてはとんとんでございますが、逆に担税能力のある大規模償却資産等においては、相当引き下げになるというような予測がなされておるのであります。今度の評価制度の改正によって、こういうことに相なる運命を持っておるのかどうか、これをひとつ。
○柴田政府委員 評価制度の改正につきましては、現在試案を各地方団体に示しまして、評価基準そのものにつきまして検討を加えながら、一方事務的に作業を進めてまいっております。ただ現在の評価基準による評価額がどのように変動するかというようなことは、現在調査中でありまして、詳細にはまだここで御報告いたします段階には至っておりませんけれども、御指摘のありましたように、一般的な傾向といたしましては、宅地につきましては評価額は上がるであろう、家屋につきましては大体とんとん、それから田畑につきましては、これは限界収益の補正率がまだ出ませんので確答はいたしかねますけれども、そんなに上がるということはあるまいというように、私個人の見解でございますが、そういうような傾向になるんじゃなかろうかということで現在ながめております。ただ実態がどうなるかということは、相当程度の市町村につきまして、実態調査をいたしておりますので、その結果を見てからでございませんと、はっきりしたお答えはできかねるのでございます。そこで負担がどうなるかという問題は、ほうっておきますれば、その負担が上がるには違いないのでありますが、固定資産の再評価の趣旨はそういう趣旨ではございませんので、当然負担の調整の問題が起こってくるわけであります。そこで負担調整の問題をどうするかという問題は固定資産税の持ちます地位からいいまして、地方団体の財源といたしましても、また住民負担といたしましても非常に重大な問題でございますので、税制調査会の審議をわずらわしまして、その御答申を得て、適切妥当な指貫をとりたい、かように考えておるわけであります。ただいま御指摘のありました一般的に土地、家屋は家屋がとんとん、土地が上がって、償却資産が下がる、こういうおことばは、おそらく固定資産評価制度調査会の答申の一面だけをとらえたおことばであろうと思うのであります。評価額が上がるわけでございますので、答申の趣旨は現行制度によります総額をこえないようにしろということがありますので、その範囲で単に税率調整だけをやりますと、おことばのようなことが出てくるかもわかりません。しかし、事はさような簡単なものではございませんので、負担調整の方法は税率調整の方法もありましょうが、保税標準の特例といったような方法もありましょうし、多角的にこれを検討してまいらなければならぬというように考えておるわけでございます。
○太田委員 ですから、端的に結論のほうから私は聞いておるのでありますが、田畑はそんなに上がらぬということばを、もう二四くらい聞いてるような気がするのです。そんなに上がらないという、そんなにということばはありますけれども、上がるということばがその中に入っている。田畑が上がる、宅地が大幅に上がる、家屋だけはどうやらとんとんであるが、償却資産は下がるということになると、今度の評価制度の改正というのは、実は大衆に対しては、一般国民に対しては、はなはだ悲観すべき方向をたどることになるじゃないか、こういう点を思うのです。だから何かあなたは、総体的には税収をふやすねらいはないとおっしゃったのでありますけれども、上がるものと下がるものとのそれぞれを考えてみますと、上がるものは非常に零細な国民であって、下がるほうがお金持ちだという感じを与えてしょうがない。だから、そういうやり方ならやらぬほうがいいんじゃありませんか。
○柴田政府委員 私の御説明が若干不備だったかもしれませんが、償却資産はほとんど異同がございません。評価におきましては微増——と申しますのは、収益率補正という補正を従来やっておりましたが、それをやめることになりそうであります。そこでそれをやめますと、若干微増ということになるかと思います。 なお、あとからも御質問がございましたが、評価制度を変えるというのでありますから、現行の評価がまずいのでありますので、それは評価にでこぼこが出てくるのはあたりまえの話であって、田畑について上がると申しますが、上がるところもあれば下がるところもある。具体的にやってまいりますと、下がるところも出てまいるに違いない。特に今度の場合は、従来は個々の市町村ごとに適当に評価をやっておりましたものについて、これを自治大臣の定める評価基準によって、やらなければならぬという規制をすでに法律上加えられておりますので、そうなってまいりますと、評価方法の差異というものが二重に働くわけでありますので、ところによってはその間に、変動の波が大きくなったり小さくなったりする問題が出てくる。そこで負担調整の問題も非常にむずかしい姿を描くのではないかと思うのであります。したがって、そういう問題もございますので、税制調査会等の専門家の御審議をわずらわして、妥当な結論を得たい、こういうことで作業を進めておるわけであります。
○太田委員 償却資産のほうが若干下がるということでありますけれども、これはいままでの評価制度の改正をいろいろ説明を承りますと、宅地は相当大幅に引き上げられるけれども、宅地の増額の分が他のほうに回っている、あるいは田畑の若干上がったものが、他のほうに回っている。それはどこに回るのだ、実は償却資産だ、こういうことが一言にして言えば言えるような気がするのでありますから、今度評価制度の改正をするのですけれども、近く評価基準改正の告示もありましょう。それにしたがって自治大臣から平均価格もまた指示がありましょうけれども、そういうものが全部いままでのでこぼこ調整であるとか、不当であるとか、バランスがとれておらなんだという理屈によって税額の引き上げにつながるものだということになると、大問題だと思いますので、この、際税務局長が、自治省として、一般田畑については引き上げない、それからまた一般家屋は引き上げないのですから、これはけっこうです。宅地についても純粋宅地についてはこれまた引き上げをしないというようなことを、大体の結論、見通しをおっしゃっていただかないと、非常な不安がありますから、それでお尋ねしておるわけです。それはいまここで言明できませんか。
○柴田政府委員 何しろ具体的の数字問題でございますので、数字がわかりません以上は、太田先生の御希望に沿うようなお答えは実はいたしかねるわけでございます。ただ何べんも申し上げておりますように評価の水準の大体の傾向といたしましては、先ほど来申し上げたような姿をとるのではないかと思うのでありますけれども、負担調整の方法としては、何もいたずらに負担を引き上げることだけが能じゃございませんので、気持ちとしてはいたずらに負担を引き上げて、世の中に大混乱を巻き起こすというような気持ちはさらさらございません。そこは慎重に配慮をしてまいりたい、こういうお答えをする以外には、現在ではないのでございます。
○太田委員 それでは自治省の考え方が、そんなにひどい冷酷むざんなものだとは受け取らずにいきたいと思います。そういうふうにしたいと思いますが、そのためにはもう少し具体的に、宅地、家屋等に対する免税点の相当の引き上げというものも考えていただかなければなりませんし、総体に対する特別措置については、十分在来の経過を考えて配慮していただく、こういう点を今後の評価基準の告示までに十分お考えいただきたい。いますでに何か試案が内示されておるそうでありますが、そういうものに対する地方の反響なども十分御勘案の上、庶民生活を脅かすことにならないように、この際農地、それから小規模宅地などにつきましては、十分御配慮をいただきたいと思うわけです。これはひとつ希望を申し上げておきますから、お含みいただきたいと思います。
○高田(富與)委員長代理 松井誠君。
○松井(誠)委員 いま言われた負担調整の方法、これは大体の見通し、そのやり方についてのおおよその見当はおつきになっておるのか。評価額が変わる、たとえば具体的な個人負担が増加しないようにどうするのだというおおよその見当はおつきになっておりますか。
○柴田政府委員 それがついておりますれば、先ほどの太田先生の御質問にも明快にお答えできるのですけれども、現在作業進行のまっ最中でございまして、全体としてどういう姿になるかということがはっきりわからない。私が申し上げましたのは、それではあまり無責任でございますので、私個人の感覚を申し上げたのでございます。したがって、具体的に数字がどう出てまいるかということによって負担調整の方法をいろいろ考えていかなければならぬ。ただ大ざっぱに言えることは、負担調整といいましても、ただ税率調整一木でやるというやり方は乱暴で、そんなものじゃなしに、もう少しきめのこまかい、いろいろな方法を考えていかなければならないのではないかということを考えておるという感じを申し上げたわけであります。
○松井(誠)委員 税率を変えるということ以外に、きめのこまかい方法ということは、具体的にたとえばどういうことですか。
○柴田政府委員 具体的に申し上げますれば、評価額の変更がどういうことになるか。税率調整の範囲でおさまるものならばおさめたらいいし、それが非常に凹凸の激しいものであって、その凹凸の調整が税率調整だけではまかなえないというおそれが出てくる、——はっきり申し上げますれば、償却資産との関係は、償却資産は微増でございますから、これとの関係をどうつかまえるかということもあるわけであります。その辺を慎重に考えてまいりますと、どうしても、税率一本だけではたしてうまくいくものかどうかということは、具体的な数字を見た上で判断しなければならぬ。私個人の気持ちから申し上げれば、税制調査会で御審議をわずらわしておるまっ最中でございますので、私がいまここで申し上げるのは、ややいかがかと思いますけれども、私個人の気持ちから申しますならば、税率の調整だけではおそらくいくまい、こういう感じを持っておるわけでございます。たとえば課税標準の特例みたいなものを考えるとか、評価額の特例みたいなものを考えるとか、あるいは経過措置を考えるとかいったような問題がいろいろと出てくるだろうというように考えます。
○松井(誠)委員 具体的な固定資産税についての、あるいは今度の固定資産の評価は、固定資産の評価に関連しての見通しということですと、いま審議の途中だからということで差しつかえがあると思うのでありますが、たとえば負担の調整といっても、たとえば田畑なら田畑だけは評価が少しふえる。しかし田畑の固定資産税は上げないように措置をする。たとえば個人個人の税額が負担増加をしないような措置も考えられるわけですか。
○柴田政府委員 評価額が変わりまして、ほうっておけば負担が変動するわけでございますけれども、負担の変動を全然なしにするということでございますれば、私は再評価をやる必要はないと思います。どうしても多少の変動はやむを得ない。それが非常に大幅なものであれば問題はあるだろうと思いますが、しかしおっしゃるように、何も個人の税負担の変動を求めるのが能ではありませんので、その変動の幅を何も大きくすることはないのじゃないかという気持ちで作業をいたしております。しかしおっしゃるように、個人全体の資産をひっくるめて、たとえば土地と家屋を持っておる方について、そのひっくるめた負担を総合してどうするとか、あるいは個々のものについて、負担調整をどうするとかという問題も出てまいりましょう。そういった問題も全然起こり得ないとは申し上げませんけれども、それに対して、ではそういうものを考えるということを申し上げるにはまだ資料が集まっておりませんので、ここで明確にお答えする段階には残念ながら至っておりません。非常に御満足のいただけない答弁で恐縮でございますけれども、そういう段階でございますので御了承願いたいと思います。
○門司委員 いまの答弁ですけれども、基準をどうされるのですか。今日の農地、田畑の評価のしかたですが、これはいま農業委員会などでいろいろ検討しておりますが、具体的に申し上げますが、たとえば国道沿いは一坪当たり二万円とか三万円ということになる。それから少し離れたところは一反当たり一万円だとか二万円。新潟県などにいきますと、はなはだしいところは一反当たり四千円くらいのところもある。そうすると坪当たり十円か十五円ぐらいというようなぐあいで、非常に変動があるのです。これは実態から見た姿です。ところが農地としてはそういう変動はないわけなんです。農地として土地から上がってくる収益を換算するのに、何も国道沿いだからよけい出るということはないのです。そういうものをどう調整されるつもりですか。具体的に言って、世間一般の評価額はそういうふうに違っておるのですね。しかし農地としての価値は私は大体みな同じだと思う。どっちをとられるのですか。指示されようとするお考えなのか。なぜ私がそういうことを聞くかといいますと、御承知のように法律では、「固定資産税の賦課期日は、当該年度の初日の属する年の一月一日とする。」となっておりますが、その時価の解釈のしかたですね、変な解釈をすれば、三万円で売れるならば三万円の税金をかけるということになると——宅地になっておればそれだけの価値があるかもしれないけれども、現在畑地であって、収穫がごくわずかしかない。その時価というものの解釈のしかたですね。農地というものを、現状において解釈されるのか、そういう通念的の解釈で評価をされるのか。どっちなんですか。これだけ聞いておきたいのです。
○柴田政府委員 御質問の点につきましては、農地は農地として評価をする。したがって、国道沿いのものでありましても、それが農地である場合には、農地としての価値に着目して評価をする。したがって、評価をいたします場合には、大体状況の類似したグループにまとめまして、その中で純粋農地というものを選んで、それから不純分子を落としまして、それの売買の実際の時価から適正な時価を求めていく。農地の場合には、その特価も、日本の場合は継ぎ足し、切り売りの場合が多いから、限界収益補正率をかけるという方針でございますので、多少収益的な考え方が入ってくるわけであります。その補正率をかけて出す。あと一つのグループの中の農地はそれぞれ点数によりまして——点数は日当たりのいいところは幾ら、水はけのいいところは幾らということで、農地としての生産性の差異と申しますか、主としてそっちのほうの観点からの差異を点数であらわしていく、そしてスライドしていく、こういう方法でございます。
○門司委員 そうすると最後の問題ですが、日当たりがいいか悪いかというような、要するに田畑の等級についてはいろいろ議論があります。しかしその等級の中にも、具体的に言うと、そういうようにたんぼ以外に使えない場所と、転用すればかなり有望な土地だというような形が出てきて、どうしてもそういう政治的な配慮が加えられて、農地としてはきわめて不当な課税をされるのではないかということが、どう考えても出てくるのでありますが、そんなことは絶対にしないということをもしお話ができるならば、そうしていただかぬと、農村ではかなり不安に思う向きがあろうと思います。
○柴田政府委員 その点は評価基準でもはっきりさせておるつもりでございますし、指導でもはっきりしているつもりでございますが、あくまで農地として評価をする。都市近郊の農地でありますと、お話のような場合がたくさんあるのでございますけれども、これは宅地転用の許可がはっきりおりておる場合にはしょうがない。しかし、宅地転用の許可がおりていないものは、現状が農地であるものは農地として評価をするということにいたしております。
○山口(鶴)委員 関連して、私はスケジュールのことを聞きたいと思います。これを進めていく場合に、たとえばいま太田委員や松井委員からお話がございましたけれども、ばくとしたお話ですからやはり不安が一般の人の間にあると思うのです。問題は農地の限界収益補正ですが、これは一体いつきめるのか。それから中央評価審議会かで、現在基準地統計をとりまして、その価格を一体幾らに見るかというようなことを告示をする手続になっているのではないかと思いますが、その告示をする時期は一体いつなのか。どうせ次の国会に固定資産税の税率の改正等を提案しなければならぬと思うのでありますが、その段階に至るまでの中央評価審議会、それから都道府県の審議会等におけるスケジュールを、いつどういうものをきめていくのか、このスケジュールをはっきりお示しいただきたいと思います。
○柴田政府委員 来年一月一日現在で再評価をして、四月から課税をするということになると、どうしても平均価格の指示をいたしますのが、おそくとも十二月の初めにはやらなければいかぬ。そうしますと、大体十月一ぱいには負担調整の方法も全部きめてしまわなければならぬだろう、そういう心がまえで作業を進めております。そういうことで非常に困っておりますが、限界収益補正の作業が、われわれの手元ではいたしかねるわけでございます。これは専門家に頼まなければなりません。これは農林省に頼んでおりますが、農林省では農家経済調査に基づいて、やや広範囲のデーターに基づいて、これを適正に算定をする、こういうお話でございますが、この作業が若干おくれておりまして、したがって、その辺のところがきまりませんと、価格のはっきりしたものが出てこないというのが現状でございます。一町村の基準価格はきまっておりませんけれども、しかしほかのスライドする点数の差異というものは大体いま作業が進んでおりますので、これは八月一ぱいぐらいには終わるだろ、その全貌がわかりますと、一方の収益率補正も八月の終わりか九月の初めに出してもらわなければ困るので、そういう話をしておりますが、それが出てまいりますれば、作業としては間に合う、こういう感じを持っております。
○山口(鶴)委員 そうしますと、八月は何をきめる、九月は何をきめる、十月は何をきめる、十二月は何をきめる、こういうようにものによっていつというのではなくて、カレンダーによってどうだ、こういう見通しだけをそういう言い方でずっと言ってくれませんか。
○柴田政府委員 現在の段階は、土地につきまして、たとえば温泉地みたいなものの評価基準が若干残っております。これは全国に数が少のうございますし、九月に入ってもいい、あとのものは評価基準は一応できておるわけでございますが、その評価基準に基づいてどういう結果が出るか、評点数というものがどういう形で付設されるかという評点付設の状況というものを、どうしても八月一ぱいにとってしまわなければならぬ。そうして早ければ九月、おそければ十月になりましょうが、負担調整の方法をきめる、あわせて片一方の平均価格の作業も進めていくわけでございますけれども、早くて十二月の初めごろ、おそくても中ごろまでに価格を示したい、そういうことになろうかと思います。したがって、十月の終わり前後には、改正評価基準に基づく固定資産税負担というものがどうなるかという見当を天体明らかにし、これに対してどういう措置をするということも明らかにする、こういう方向で作業を進めております。 〔高田(富與)委員長代理退席、委員長着席〕 ————◇—————
○永田委員長 これより請願の審査に入ります。 本委員会に付託されました請願は百九十九件であります。請願日程第一より第一九九までを一括して議題といたします。 まず、審査の方法についておはかりいたします。 各請願の内容につきましては、文書表で御承知のことでもありますし、また理事各位に御検討を願ったところでもありますので、この際、各請願について紹介議員よりの説明聴取は省略し、直ちに採否の決定に入りたいと思いますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○永田委員長 御異議なしと認め、そのように決しました。 採決いたします。 本日の請願日程中、第四一ないし第九〇、第九七、第一〇一ないし第二八、第一三五ないし第一四九、第一五一ないし第二五九、第一六二、第一六三、第一六五ないし第一七一、第一七三ないし第一七八、第一八〇及び第一八三ないし第一九九の各請願は、いずれも採択の上内閣に送付すべきものと決し、残余の各請願は、いずれもその採否の決定を留保いたしたいと存じます。以上につきまして御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○永田委員長 御異議なしと認め、さように決しました。 なお、おはかりいたします。 ただいま議決いたしました各請願に関する委員会報告書の作成等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○永田委員長 御異議なしと認め、そのように決しました。 —————————————
○永田委員長 なお、今国会におきまして本委員会に参考のため送付されました陳情書は、給与改定に伴う水道事業の財源措置に関する陳情書外百二十五件で、お手元に配付してあるとおりでありますので、念のため申し添えます。 ————◇—————
○永田委員長 次に、閉会中、審査申し出の件についておはかりいたします。 地方、自治法等の一部を改正する法律案、地方自治に関する件、地方財政に関する件、警察に関する件、消防に関する件、以上の各案件につきまして、閉会中もなお審査を行なうことができますよう議長に対し閉会中審査の申し出をいたしたいと存じます。これに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○永田委員長 御異議なしと認め、そのように決しました。 —————————————
○永田委員長 閉会中委員派遣に関する件についておはかりいたします。 閉会中審査にあたり現地調査の必要がありました場合には、委員長において適宜委員派遣承認申請をいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○永田委員長 御異議なしと認め、そのように決しました。 なお、派遣地、派遣期間、派遣委員の選定等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○永田委員長 御異議なしと認め、そのように決しました。 ————◇—————
○永田委員長 なお、この際、おはかりいたします。 閉会中の理事辞任の件並びに欠員を生じました際の補欠選任につきましても、委員長に御一任願っておきたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○永田委員長 御異議なしと認め、そのように決しました。
○永田委員長 次に、地方自治及び地方財政に関する件について調査を進めます。 質疑を行ないます。通告がありますので、これを許します。阪上安太郎君。
○阪上委員 佐久間行政局長に質問いたします。 大阪府の茨木市の茨木市職と理事者の坂井市長との間で、いろいろと団体交渉をめぐっての争いがあるということを、佐久間さん御存じですか。
○佐久間政府委員 そのような事業がありますことを、ある程度私ども承知をいたしております。
○阪上委員 時間がありませんので、あと一分間で終わりますが、あなたのお手元に先ほど予備的に資料を差し上げておいたのですが、茨木市では賃金を減額いたしております。その実態はそこに書いてあるとおりであります。それから二番目には、職員に対する権力的な行政が行なわれておる。これはかって新聞等で非常に有名になった事件なのであります。暴力的な事件も伴っております。市民が庁舎の中に入ることもできないような状態になっております。これは、そこにある六項目にわたるところの内容を持っております。それから組合に対する弾圧と干渉がやはり行なわれておる。こういうことなのであります。 そこで私一々これを伺っておると何時間もかかりますので、こういった事実に対して、これはどちらがいけないのだという判断をあなたのほうから下すことができますか。
○佐久間政府委員 私もここに提起されております問題につきまして、一々承知もいたしておりませんので、この場で、すぐいい悪いという判断もいたしかねることが多かろうと思います。
○阪上委員 おそらくそういうことだと思います。ILO八十七号条約が継続審査になりましたけれども、これは当然臨時国会等において批准されるべきものであろうことは明らかであります。さような場合に、依然として古い考えにとらわれて、理事者が団体交渉を拒否しておるというような考えを持っておることについては、これは基本的な労働者の団結権と団交権を否定しておるのではないか、こういうふうに考えます。いずれこの問題は長引くと思いますので、相当時日を要して、その間依然として紛争が続けられると思いますが、ここであなたにひとつ要求しておきたいのは、こういう問題につきまして、かなりの紛争も予想されておりますので、自治省行政局としては、ぜひ実態調査をしてもらう、そうしていずれ次の委員会等において報告していただいて、そこで質問したいと思いますが、調査する意思はありますか。
○佐久間政府委員 私どもといたしましても、御質問がございましたので、実情はよく確かめたいと思っておりますが、調査の方法等につきましては、よく検討をさしていただきたいと思います。
○阪上委員 そのことを承りまして、質問を終わります。
○永田委員長 山口鶴男君。
○山口(鶴)委員 簡単に聞きます。松島参事官にお尋ねします。羽島市の人口、財政規模は一体幾らですか。そのような中で大野伴睦氏夫妻の銅像、市役所から一千万円支出をすることを決定をいたしたようでございますが、このような財政支出をすることが、自治体の財政運営からいって適切であるかどうか。それからさらに総額三千万円だそうでありますが、二千万円は一般の寄付を仰ぐということだそうであります。市長は二千万円の寄付については、区長を通じて各家庭に割り当て的な寄付はしたくないと言っているそうでありますが、しかし現実には、このような寄付がややもすれば地方財政法の禁止をする割り当て的な、強制的な寄付になりがちであります。このような寄付金に対して、自治省としてはどういう考えのもとに、羽島市に対してはどのような御指導をされるつもりであるか、お答えをいただきます。
○松島説明員 羽島市の人口はいま詳しく承知しておりませんが、財政規模は昭和三十六年度決算では、歳出が約三億五千万円でございます。それから昭和三十七年度はまだ決算が確定しておらないようでありますが、同じく三億五千万円程度でございます。なお収支の状況は、昭和三十五年度は一千二百五十六万五千円の実質黒字でございます。昭和三十六年度は八百七十九万七千円、昭和三十七年度は一千七百五十三万円の黒字が出る見込みでございます。 ただいまお尋ねのございました銅像建設につきましては、市の予算において一千万円の補助を決定しているようでございます。このことの是非ということでございますけれども、これは当該羽島市においていろいろ検討されました結果決定されたことのようでございまして、議決の状況等も、電話でございますので、あるいは聞き誤りもあろうかと思いますけれども、私どもの聞きましたところでは、全会一致で決定をされておるような次第もございますので、その是非は当該団体の判断にゆだねるべきものではなかろうか、かように考えております。 なお、寄付金を強制的に割り当てているというお話でございますが、その辺の詳しい事情は私ども承知しておりませんけれども、この建設の主体は市自体ではございませんで、銅像建設委員会というような民間団体を設けてやっておられるようでございますので、地方財政法に規定してありますものは、市町村あるいは府県という地方公共団体が住民に対して割り当て寄付等をすることを禁止しておるわけでございますので、趣旨といたしましては、いかなる場合でも割り当て的な寄付は望ましくないわけでございますけれども、地方財政法上の問題とはならないのではないか、かように考えておる次第でございます。
○山口(鶴)委員 問題は二つあると思うのですが、今回の議決の方法が全会一致であった。手続的には瑕疵はない、それはそうかもしれません。しかし問題は、なぜこの銅像がこの土地に建てられるに至ったかということは、有名な東海道新幹線建設その他、これはもう松島さんも事情はおわかりだと思うのです。そういう形で銅像を市が、松島さんのお話では三億五千万円だそうでございますが、とにかく財政規模の一割に該当するこの銅像を建設する。この一割にも該当する銅像のうちの三分の一を自治体が寄付をする、それは毎年出ますところの繰り越し金のほぼ全額に当たる、こういうことだと思うのです。ですから私は中央に直結する政治云々という議論はいたしませんけれども、財政運営から考えると、このような形に、決定のしかたはそれは自治法どおりかもしれませんけれども、自治省といたしまして財政運営、たとえば投資的経費をふやして消費的経費を減らすべきだとか、いろいろこまかな方針を出しておるでしょう。そういう自治省が現在まで出してきました地方自治体に対する財政運営からいって、このようなお金を支出するということがはたして適切であるものかどうか。 またそういう団体に対して起債その他の面において御考慮する気持ちはないのか。そういう財政運営は好ましくないとするならば、そういうめちゃくちゃな財政運営をするものに対しては、起債その他において何らかの御考慮をされるお考えがあるのかどうか。この点を私はお伺いをいたしたいと思うのです。
○松島説明員 一般的な、原則的な考え方を申し上げますと、できるだけ市の、あるいは町村においても同様でございますが、日常住民が使用いたします施設等に経費が投ぜられることが望ましいことでございます。その点は、私どもも考え方は従来と同じ考え方を持っております。ただ具体的な問題にあたりまして、少なくとも自活団体といたしましては、それぞれ議決機関をもっていろいろ審議されまして、こちらのほうがいいという決定を下された、このような問題につきましては、直接それが法令に違反するとかあるいは公益を得するとかいうような問題でございますならば別でございますけれども、このような問題は、いわば責任者の判断の問題に属する事柄でございますので、私どもとしては、これをもって直ちに是非を論ずることは差し控えなければならないのではないか、かように考えております。 なお、起債とかその他において考慮する用意があるかどうかというお尋ねでございますが、ただいま現在のところは、そういう考え方を特別にとっておりません。
○山口(鶴)委員 その団体の基本的な事務に関する財政支出につきましても、自治省は財政運営からいって好ましくないというような通牒は幾たびか出した前例があると思うのです。ですから私はこのお金の決定のしかたがその団体の基本的な仕事である、銅像をつくる仕事が基本的な仕事であるかどうか議論があると思いますが、とにかく当主財源からそういうものを支出するということをきめた、それがその自治体の団体意思の決定であったといたしましても、従来のいろいろ通牒をお出しになりました経過から見て、このような財政運営というものが自治省が従来まで指示してまいりました財政運営の方向からいって好ましいのか好ましくないのか。それから銅像が住民一般の利用するものだと考えますか。どうですか。
○松島説明員 住民の利用するものかどうかというお尋ねでございますが、これは非常にむずかしい問題でございまして、道路でありますとか橋でありますとかいうように、物理的に当然利用するものと、また住民のために精神のささえあるいは気持ちの上に貢献するものも中にはあろうかと思います。それで、ただいまの問題がそれに該当するかどうかの判断は私いたしかねますけれども、何でも直接に使うものでなければ住民に貢献しないということは、一般論としては言えないのではないか、かように考えております。
○山口(鶴)委員 ですから、財政運営の上からいって、いままで自治省が寄付行為や何かたくさんして、それが赤字の原因になったという団体については、いろいろ指導をされてこられたわけでしょう。ですから同じような人つくりの観点からいって、精神的に非常にこれがいいとか悪いとかいう議論はいたしません。しかしとにかく突如としてたんぼに東海道新幹線の駅をつくる、こういう人が全国にたくさんあらわれたら、日本じゅうへんな駅だらけになるじゃないですか。そういうことが国民の精神をつちかうことになるかならぬかという議論は、私はしようと思えばしますけれども、ここではやめておきましょう。お尋ねいたしたいのは、そういう寄付行為、とにかく毎年の繰り越し金の全額に相当するじゃないですか。しかも、財政規模の実に一割の三分の一でありますから三十分の一、相当な額だと思うのです。そういうものを支出するということが、自治省のいままでの通牒その他の経過から見まして適切であるかないか、こういうことだけは私ははっきり言えると思うのですが、どうですか。大野伴睦さんの銅像であろうと、そういうことは抜きにしてですよ。
○松島説明員 一般的な考え方は、最初に申し上げましたとおり、やはりその団体が行なうべき、住民が直接使用する施設等にできるだけ経費が向けられることが望ましいという考え方は、私ども変わりないことは申し上げたとおりでございます。ただ、具体的な問題に即して、その団体全体の住民の意思が何よりもこれだという場合に、それをも私どもが適当であるかどうかという問題になれば、おのずから考え方は別ではなかろうか、かように考えています。
○山口(鶴)委員 そういたしますと、自治省は、あれですか、財政規模の相当な額にのぼる寄付行為などを、自治体がどんどんされても、また、団体の団体意思として、茨木市で問題になっておる人件費の問題についても、これは、国家公務員に準ずるということはありますが、準ずるというのは幅が広いわけでありますから、思い切って職員の待遇を改善することが、市の一つの重要な役割りだと判断して、思い切った待遇の改善をやった、そういうことについても、今後一切地方自流の本旨にのっとって自治省は文句を言わぬ、こう言い切るなら私はいいですよ。
○松島説明員 その点も先ほど申し上げたとおりでございまして、社会通念上だれが考えても適当でないというものがあったり、あるいは法令上一定の規制がある場合に、これを越えて経費を支出したりというようなことでございますならば、当然それは適当でないという判断を私どももいたし、またそれに従っていろいろ助言もしてまいりたいと思います。しかしいま問題になっております問題は、これが法令に違反するとか、あるいはこの団体の財政の規模から見て絶対的に赤字を免ずる原因になるというふうにも判断いたしかねますので、ただいま申し上げたとおりお答えをしておるわけでございます。
○山口(鶴)委員 どうも術切れが悪くて困るのですが、好ましい事実だと、思いますか。逆に聞きましょう。
○松島説明員 私ども無関係の者から申しますと、おのおの考え方がいろいろ違っていくのではなかろうかというふうに考えます。したがって、私個人としてはいろいろまたこれについての意見もございますけれども、しかしただいま具体的にこの場で問題になっておりますものについて適当であるかどうかという判断は、これは当該地方団体がいたすべきもの、かように考えております。
○山口(鶴)委員 松島参事官は、いろいろ配慮してお答えになっているようで、どうも答え切らぬようでありますから、やはりこういう問題については勇猛果敢にお答えになる大臣に来ていただきまして、大臣から明快なお答えをいただきたいと思います。
○永田委員長 本日はこれにて散会いたします。 午後三時十分散会 ————◇—————